ハイスクール・フリート 北方の学徒(未完) (村中 ゆい)
しおりを挟む
プロローグ 留年でピンチ・・・
雲一つない空・・・ではなく真っ黒な雲しかない空。
私の年度末の試験の結果と成績のようだった。入試はトップだったんだよ。これで留年四年目?飛級でこの学校入ったのに、同年齢の人々に追いつかれるとはっ・・・。私こと“立川 さつき”は13才で高校レベルの海洋学校に入学。
一年目の一か月目は順調だった。
でも、見つけてしまったのだ。“航空力学”というものをね。
あろうことか空を進んでいく乗り物は鈍足でしかもあまり普及していないのだ。
なら、私が空を飛ぶ乗り物を革新し、その学問の先駆者になって“航空力学”を作り世界に広めていけば良いと思ってしまった。そこからはもう私の中の研究者魂?が叫んでたまらなくて研究に打ち込んでいった。
だから、だからこそ三回も進級せずに、学校も留年できる日数しか行かず過ごしてきた。・・・自分でも思うけれどバカすぎる。進級して研究所に入れば良かったものを。
あっもちろん試験の結果はよくても出席日数と単位が進級には足りなさすぎるので留年だから。いやでも留年は三回までだって教官言っていたから最後の二か月は頑張った。
空から冷たくて白いものがゆっくりとふってきた。
「・・・そろそろ部屋に帰るかな」
独り言をつぶやいて校舎を後にする。
寮につき、自室ではなく研究室(という名の自室らしきもの)に向かう。
さて、来年度も学校に在籍できるらしいので(留年できるのは最後だからちゃんと)やっていきますかね。
来年度はどんな新入生がくるのかな?昨年度のように飛級留年生だからという理由でいじめてくる人たちでないことを祈っているけれど。そういえば入学者一覧って学校のホームページにあったような。
自作の情報端末“QM-0”通称きゅーむを取り出す(電○コイルにでてきたやつに近いかな?)。顔に装着して起動。
大湊女子海洋学校のホームページはどこかなー・・・あったこれか。ん?なんか見覚えのある名前が三つ、四つ・・・なんか多い気がするんだけど?
同性同名なだけかな。うんきっとそうだ・・・。
私の期待はすぐに裏切られた。だって名前の右横に「出身中学校」って書いてあったからね。地元の学校から、名前を知っている人が来る。
つまり、小学校のときには友達だったということじゃないかな?
留年しまくっていることがバレるじゃーん。どうしよかな。なんか良い嘘ない?いや、嘘ついてもどうせ海洋実習とかでバレるのがオチだから・・・最初からハイパー飛級留年生になっていることを伝えてしまえ。あーでも私のことなんて覚えてなさそう?私に友達なんてできんのかな?
そのとき“一橋 ゆり”という名前で思い出した。この娘は親友という名目でよく遊んでた人だ。絶対に覚えていないわけないじゃん。
あーどうしましょ。まぁ良いかな。どうにかなるはず。クラス分けと役職によっては最悪になりそうだけどね。
そう、この時私はこれから起こることを何も知らなかった。
短い。次回は・・・いつになるんでしょうね~
書きためる予定なので随分あとになりそうです。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第一話 入学式でピンチ!
ざわざわ・・・
「静粛にしてください。まもなく式場への入場が開始されます。各自、所定の場所に移動してください。なお、今から読み上げる生徒は・・・」
私は入学式の新入生側にいる。私は大声で『なぜだ!もうこの学校に入って四年目だぞ!去年までは在校生側にいさせてくれたのに!』と、心の中で叫んでいる。
さすがに留年しすぎなのか?学校側も私みたいな奴がはじめてなんだろう。というか記録上こんなやつはいない。
少し気が弱くなったか?いかんいかん。今年こそはきれいに単位を取って進級するのだから、こんなに些細?なことを気にしてはならない。
おっと、入場が始まったぞ。所定の位置は・・・。
場所を探し始めようとしたら
「ねえ、さつきちゃんだよね?」
『この声は、まさか、“ゆり”かっ!』と少し震えながら
「ええ、立川 さつきですが。どうしまs・・・グハッ」
いきなりハグしてきやがって!痛いから、もう少し優しくお願いしたい。
「わー!!さつきがいる!変わってない・・・最高」
ああ“ゆり”だわ。この声は間違いない。そしてにおいも懐かしい。あれ、でも少し変態になってないかな。特に最後の「最高」は聞き捨てならんな。んー?なんかちょっとヤヴァい。
離脱しなければ・・・ヤられる!(色んな意味で)早く移動させなければ。私は苦しいながらも必死に声を出す。
「ねえ、うれしいけど・・・そろそろ並ばないと・・・ね?あっ」
ウワー。教官がこっちを見てるー。こわーい。鬼みたいな顔なんだが。というか離れねえぞ、ゆり。もうこうなったら無理やり引き剥がそう。そうしよう。
「どっせい!」ドン。やっと離れ・・・あっ。今度は教官かー。どーしよ。
「さーつーきーさーん?あとで職員室に来なさい」
ひいい。それ一番怖い名前の呼び方なんです(私のなかで)。しかも吉原教官かよっ。一番怖いよ。チッラ・・・スっ。ゆり、逃げやがったな。
気付いたらめっちゃ注目を集めていた。早くなんかアナウンスしてほしい。視線が痛いので。レクチャー台に人がいる。やっとか。
「皆さんが所定の位置に移動したことを確認しました。それでは式を始めていきます。 来賓入場・・・これにてすべてのプログラムが終了しました。生徒の皆さんは順番にクラス振り分け表をみてもらいます。ではA-1列より誘導します。誘導員の指示に従ってください。保護者の皆様は・・・」
あー、やっと終わった。クラス分けどうなるかなー。できれば航洋艦の機関科の一人が良いかな?
「では、B-2列の方々ー、こちらになりまーす。」
15人ほどが歩き始める。どれどれ“立川 さつき”は・・・っと、ん?後ろを一度見て、深呼吸。もう一度みる・・・!本当か。マジで言ってます。学校さん。
そこには“艤装実験航洋艦 皐月・艦長 立川 さつき
・副長 一橋 ゆり ”
だってさ。うおん、よりにもよって艦長かよ!しかも副長ゆりだし!現実を知った私は絶望した。そして私の意識がヴァルハラに召される寸前に声がかかった。
「それでは、1100に各艦教室に集合ですので遅刻しないようにお願いします。特に皐月の艦長。」チラッチラッ
皆してなんで私をみるのさ。・・・さてはこの誘導員(教官)、クラス分け担当のグルだな。覚えてろよ。
う~ん、やっぱり無理!あと一分しか集合時間までの時間がないけど、めっちゃお腹痛い。トイレなう。大体、留年しまくりの私に艦長を任せるのが悪い。ストレス耐性ないし、時間守れないし、前に立って何かするとかやったことないし。おまけにさっきは四人の教官に怒られるし。
あ、時間過ぎたわ。新入生としての初日としては最高だわ←どこがだよ
ピンポーン・・・
「お゛い゛立川 さつきさん、、、このチャイムは遅刻者がいるときにしかならない。貴様なら知っているはずだ。あと十秒で集合場所にこい。」
はあ、仕方ない行ってやるか。
ガチャリ・・・
「し、しつれいしまーす。うっ」
もう帰りたいよお。こんな空気耐えられない。担当が吉原教官とはっ、まったくついてねーぜ☆。こっちをドスをきかせた顔で教官以下生徒が睨んでいる(一部を除き)。私は入ってすぐにその場で硬直していた。すると吉原教官が話し始めた。
「えーではこのポンコt・・・うっうんとても頭は、いえ頭だけが良くて、しかも集合初日に遅れてくるダメな・・・あまり態度がとても良くない艦長からひと言自己紹介とこの艦をどんな家にしたいか語ってもらいますね。」
えっ、今この空気で!?私を社会的に殺す気か、いやもう死んでるから関係ないな。
「わ、私は艤装実験航洋艦 皐月の艦長を拝命しました、立川 さつきです。遅れてきてすみません。今のうちに言っておきますが私はっ「待ちなさい」
吉原教官がこっちを心配そうな顔で見ている。さっきの鬼の形相はどこにいったんっだか
「あなた、本当にいいの?」
教官は聞いてきた。えっ悩む、ぐるぐる色々な思いが頭の中を回る。
「大丈夫ですよ教官・・・続けますね。私は小学校卒業と同時にこの学校に飛び級しました。しかし、私はこの通り新入生としてここにいます。長い間留年してきた身です。それでも今年は学校側の支えと考えもあり、艦長になりました。いままでとある物の研究をしてきました。それはもうじき完成します。この三年間私はその研究とやらに没頭して、ほかの物をないがしろにしてきました。そんな皐月の艦長です。みんなはいいですか。こんな体たらくな学校生活をおくってきた艦長で。この後配られる生徒手帳の‟乗艦規定”の項目に‟全生徒の三分の一の署名、もしくは声明があれば艦長を変更もしくは下船させることができる”」と書いてあります。嫌ならそうしてください。でもっ、私は今回艦長を拝命したからには最後までやり通したいと考えています。・・・よくみんなで考えてください。それにこの艦には私なりの思いがあります。私はこのクラスを艦を強いものにしたいです。以上です。」
私は指定された席に座る。
「次に副長、自己紹介を」
「はい、私の名前は一橋 ゆりです。よろしくお願いしますね。私はもともとさっちゃん・・・さつき艦長とは小学校のときから仲がよくて、本当のことを言うとさつき艦長に会うためにこの学校に入りました。まあ、どんな結果になろうとも私は楽しくやっていきます。よろしくお願いしますね。」
「次の人からは科の所属と名前と本当の一言だけでではまず航海科」
「はいっ、航海科所属の吉田 結です。よろしくお願いします。」
そのあとは全員の自己紹介だった。この艦は技術研究学校の生徒もいるので一クラス33名になる。
航海科 以下八名
・立川 さつき
・吉田 結
・川原 奏
・辻 栞
・永井 ふみ
・山中 美咲
・中西 桜
・沢井 凛
砲雷科 以下九名
・一橋 ゆり
・石原 美玲
・森本 紗良
・吉岡 七海
・北野 鈴
・竹本 彩葉
・宮原 優里
・大江 翠
・市原 百花
機関科 以下八名
・岩渕 楓
・矢口 ひかり
・川辺 ひまり
・雨宮 葵
・石坂 つむぎ
・北沢 莉央
・沖 加菜子
・田所 美羽
主計課 以下五名
・富田 陽菜
・平本 琴葉
・竹中 結衣
・広川 澪
・松島 心音
技術科 以下三名+艦長
・栗田 希
・中島 唯奈
・朝田 莉子
一通り終わった後に教官が話す。
「通常の海洋学校ならば各艦に一人の教官だが、ここは技研の学校でもあるのでもう一人教官がつく。海鳩教官入ってきてください。」
スラっとした見慣れた教官だ。私たちを一通り見た後に話し始めた。
「紹介いただいた海鳩です。さつきの研究には初めから参加しています。発表すれば世界を変えてしまいます。それほどおおきなものを研究しているんです。きっと、機関科と砲雷科の娘たちには良いものだとおもうよ。あっ、ちなみにこの艦は二年前に進水してブルーマーメイドの試験航行にも合格しているんだが、設計者の一人にさつき艦長が入っているんだ。それほど凄いやつだ。不良だが。まあ、なにがともあれよろしくお願いする。」
「世界を・・・」あたりからみんな私を見ているんだが、いろいろ和解するために残ろうと思っていたが、これは逃げねばならんな。
「では解散します。艦長号令」「はいっ、起立、礼!」「「「ありがとうございました。」」」
スっ(頭を上げる)クルっ(クラスメイトが私を見る)ダっ(走って向かってくる)ビュン(私、逃走)バン(扉を開ける)ダっ(私、走る)
砲雷科の北野が物凄い勢いで扉から出てきて
「地獄の果てまでおい続けろーー!」
その後続に砲雷科と機関科が出てきて
「「「待てええーー」」」
ひいっ、怖いんだが。桟橋にとび降りて走る。私は今、暗黒面に堕ちた16人に追われている。とりあえず研究室か!?いや、すぐにバレる。このままではヤられる。海鳩のヤロウ覚えてろよ。あっ、確か艤装研究棟ならば技研の生徒以外は入れないからそこに行くしかない!
「フっ、どうやら始まったようね。海鳩に頼んでおいてよかったわ。」
そんな姿を笑みを浮かべながら見ている人がいた。大湊女子海洋学校の校長の‟立川 ゆず”である。
北方の海洋学校のまとめ役であり、さつきの叔母である。権力を行使すればさつきを自動的に進級させることもできたが、おもしろそうだと考えたために(もちろんさつきが不良なのもあるが)そうしなかった。
「さつきとその仲間がつくった新型レーダとか飛行機とやらが今後どんな風に影響を与えていくのか興味深いわね、教頭先生。」
「ええ、その通りですね。」
かくして艤装実験航洋艦 皐月のメンバーたちの日々は始まった。
予告:さつきの指導の下、航洋艦には次々と新型の艤装が取り付けられていく。そしてその中でさつきはクラスメイトに飛行機についての話をしていく。衝撃を受けるクラスメイト達だったが・・・次回「空への夢と価値」
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第二話 空への夢と価値はピンチ?
[ ]のカッコは無線です。{ }はメール・メッセージです。
次回予告でクラスメイトに話すと言ったな・・・
あれはウソだ
\ウワアアアアアアアアア!!!!/
あらすじ:さつきがとても興味深いものを開発していることを知った航洋艦 皐月のメンバー達はさつきを地獄の果てまで追いかける
艤装実験研究棟に逃げ込もうとするさつきだったが・・・
タタタッ、、、
「こっちか?」「多分、真っ直ぐいったんだろ」「走れ走れ!なんとしても夕食の2000までには捕らえて話を聞き出すぞっ」
[こちら皐月CIC、航海科も応援に加わる。状況を報告せよ]
「こちら矢口!目標を見失うも・・・」
「ふう・・・」
やつら、真っ直ぐ進んだらしい。なんとか暑苦しい機関科を振り切り一息つく。でも途中で砲雷科が追いかけてこなくなった。怪しいが少し休んでも良いと判断する。
軽く屈伸をして再び研究棟に移動を始める。しかし私は後ろに誰かが静かに後ろについてきていることに気が付かなかった。その後も何度か機関科や航海科、砲雷科数名に出くわすも何とか逃げ切れている。
「あの野郎(海鳩教官)覚えてろ」
確かに水素やヘリウムを使わずに飛ぶ乗り物を作ったなんて発表したら海上安全整備局とか国土保全委員会あたりが黙っていないのは確実だ。そしてうちの艦の反応を見るに私のことをすぐに襲いに来るのも絶対だ。しかしなぜだ?なぜうちの艦のやつらは追いかけてくるんだ?
そろそろ研究棟につく。この建物から渡り廊下をわたれば着く。時刻は20時52分、もう今日は研究室で寝よう。通路にひとは、、、いないな。
渡り廊下が終わってセキュリティ用の扉にIDカードをかざして終わり!
ドンッ!
・・・のはずはずだった。
「さっちゃん。ゆりだよ~」
へ?いつの間に後ろに。しまった!IDカードを取られた!!
私は勢いよく振り返る。 なんか目が死んでいるようにも見えるが、笑っている?何とか逃げなければと考えているが出てこない。
ゆりが一歩近づいて私にハグする。思わず体が硬直する。
こいつっなんかほかのクラスメイトとはなんか違う。
「ねえ、さっちゃん。私ね、ずーーとさっちゃんのことを考えて今まで生活してきたんだー」
なんだこいつ!?なんか怖いんだが。
「朝起きて顔を洗うときも、ご飯食べてるときも、学校にいるときも、塾にいるときも、ずーと、ずーーーと考えてたんだよ。会いたくて会いたくて・・・それからねー」
ひいっ、まだ続くの!?もういいよー(泣)マジで泣きそうになる。ホラー映画なのかな・・・。
「・・・あっ、ふふふ、びっくりした?」
「うっ・・・」
「冗談だよ、さっちゃん♪」
「・・・ふっ」
「ふっ?」
目頭が熱くなってきた。あっもしかして私泣いてる?
「ふええええええんんーーー」
「あっ、ごめん!さっちゃん、大丈夫だよ!! ボソ)やっぱりかわいいなあ」
「うぅ・・・」
泣いてしまう私を優しくゆりが抱きしめてくれる。やはり落ち着くものがある。
まあ、私の身長が12歳の平均ぐらいだから当たり前なのかと考える。(151vs160)
ゆりが困ったような笑顔で「ごめんね~(汗」と言いながらIDカードを返してくれた。
「・・・ついてきて。」「え?ダメなんじゃ・・・」
私は何を言っているんだろうと思いながらも、ゆりを引き連れて研究棟に入る。エレベーターホールに向かい一階に向かう(ちなみに一階からの入り口は決まった時間、もしくは特別なときに開いている)。右に曲がって左前の扉を開け自分?の研究室に入ったら。
「ねえ、いいの?一般の生徒が入って」
ゆりが恐る恐る聞いてきた。
「大丈夫だよ、私のことだし。隣に仮眠室があるからそこで寝よう。ゆりはベット使って。私は床でっ」
「ダメだよー。私が床に寝袋で寝るから」
「いや、私が呼んだからゆりはっ・・・」
そのあとも色々言いあったが結局二人でベットの上で寝ることになった。
「シャワー浴びてくれば?仮眠室の横についてるから・・・」
「ん、ありがとさっちゃん」
スタスタ、、、
入ったかな?一応、寮長に一報入れとくかな。{ゆりは今日こっちで寝るから心配しないでー}って。
早速QM-0(通信端末)を起動してメッセージを送る。「わかりましたー」と返ってきた。
そういえばこのQM端末は人数分作れたのかな?艦に乗艦して海洋実習に出るのは4/22だがそれまでには慣れてもらいたいのが本心だ。
QM端末は私と既に卒業した先輩(バカなのか天才なのか)が共同で開発したヘッドマウントディスプレイである。大きさは眼鏡より少し大きいくらいで、重さも30gあるかどうかくらいだ。(見た目は電〇コイルに出てくるやつって思ってくれれば幸いです)でも近くにスマホやタブレット端末のような通信デバイスがないと使えないけれども。 艦内ではどこでも使えるように艦の改装を進めている。
ゆりがシャワーから出てきた。私も浴びようと思う。
そろそろ湯船に浸かりたいな・・・。
――――――――――――――
さっちゃんがシャワーを浴び始めたのを確認し、私は主計科の富田さんに連絡をとる。
富田さんとは中学校のクラスがずっと一緒で仲が良くなった。実際は活発な子だが冷静沈着がモットーだからかなり落ち着いた子だ。
メッセージをうつ{今日はさっちゃんと寝るー 秘密は探れる限りさぐるね}
すぐに返信がきた{わかったよー皆には言わないよー}
そういえば同じベットで寝ることになったしさっちゃんのこと寝とっちゃおうかな( ^ω^)いやでもさっちゃんの純潔を保護することも良いな。どうしようかな。
――――――――――――――
シャワーから出てすぐに私とゆりはベットに入った。(もちろんドライヤーしたよ!)
しかし、寝れん!どうしようかと悩んでいたところゆいが「ねぇ、なんだか眠れないからお話してよ」なーんて言ってきた。同じなのか、やっぱり眠れないよな!
私がなにか眠くなるようなお話を持っているとおもうのだろうか。
眠くなる話というのは基本的に「興味がない」か「普通に聞ける」くらいの話だ。そんな都合の良い話は小さい頃に絵本とかでうんざりするほど聞いてきただろう。
ならば私が研究してる物の話でもしようか。専門用語多いし、原理わからないと思うから眠くなるだろう。その代わり私は活発になるがな。
「・・・水素やヘリウムを使わない乗り物ができたって聞いたら信じる?」
「うん、見て、みたい、なんて、思う、よ、、、」
ゆりは十分眠そうだな。まぁこのまま話そうと思う。
「私ね、その乗り物の研究をしてるんだ。あのクソ教官ゴホン、、、海鳩教官が言ってたものはそれなんだよね。」
「なんで、研究しようと、思った、の?」
「うーん、たしかね、、、
――――――――――――――
3年前 青森市 某海水浴場
ザザン、、、
「相変わらず寒いなぁー」
学校に入学して初めての休み、そして外出許可を取った私は青森県の陸地である青森市に来ている。
というか、地元だけど、実家はここだけど。市営球場近いよ!沈んでないよ!ん?プール近いのかって?うん。近、、、って家ばれるから!!って、私はだれに突っ込みしてるんだろうか。
砂浜に座ってボーと海を眺める。
「平和だなー・・・」
ゴゴゴゴッ!!
「何事!?」
地震?いや、違うな。なんだ。周りの人達は気付いてないのか。周りを見渡すもなにも起こってないないように平然と日常が続いてる。
もう収まったかと思い、少し暗く暗くなってきたから家に帰ろうと立ち上がって前を見た。そうしたら、目の前に何かが埋まっている?こんなものあったかな。とりあえず取るか。
「ん!?意外と固い!?」
思ったより固く埋まってる。ここの砂浜はそんなに固くはないと思うのです。なーんてやってやっと抜けた。
「ただのタブレット?うおっ!?」
抜いてみたらいきなり電源が着いて、ホーム画面が開かれた。
ピコン♪
メッセージがきた。うーん、開かない方が懸命な判断かな。とりあえずそこの交番に届けるか。一番近いのはお稲荷さんの前のかな。
うっ、でも、やっぱり気になるなぁー。
「・・・見ちゃえ!」
ポチッとな。おお、ん?んん?
{to さつき 様
拾ってくださり、またメッセージを開いてくださり懸命な判断だと思います。
このタブレットはこちらの世界の物ではありません。
さつき様は若くして研究者であり、今研究課題が出ているがテーマがなくて困っていると思います。
そこでプレゼントです。このタブレットのファイルエクスプローラを開き、設計図及び基本的理論のファイルをお開きください。きっと良い研究課題になると考えております。
それでは、未来の世界的研究者に乾杯!
from 中央国家連合航宙軍第31艦隊 艤装実験航宙艦カッシーニ 艦長 鈴木 杏}
「・・・は?」
何事!?(二回目)んんん?!何この鈴木 杏って奴。タブレットをワープさせたのか。私の目の前に、ピンポイントに。きっとなにかのドッキリだな。近くに撮影班がいるはずだ。周りを見渡すがそれらしき部隊はいない。
ピコン♪
またなにかメッセージが。
{to さつき さん
ドッキリではありませんからね。
航宙艦から見守ってます。科学の力は素晴らしいぞ。
私達はすでに銀河間航行を可能にした艦艇を持ってるの。
けれども、宇宙に進出できていない星に関しては関わらない条約があるんだよ。だからーさつきさんにこの星が宇宙に進出できるレベルまで科学レベルを上げて欲しいんだよねー。
設計図には色々あるよ。艦艇も航空機も宇宙船も(宇宙船はまだ作れないと思う)etc...
とりあえず頑張ってねー
from 鈴木 杏←杏さんで良いよ}
つまり、私にこの世界の科学をリードしろと。ほほう。やってやろうじゃない。
――――――――――――――
、、、ってなわけで杏さんとは結構通信してたんだよね。でも去年の秋に本部に転属になっちゃって、、、{もう通信できないかもー。それとタブレットは後任にバレたらしばかれるからバレないようにお願い。通信機能は切っておいて}なんて突然に言われるもんだから悲しかったよ。」
「、、、う、ん」
「もう寝れる?」
「、、、スースー」
あっ、寝た。私は結局寝れないな。眠くならないし。とりあえず目だけでも閉じとくか。
夜はあと僅かになっていた。
チュンチュン
「うーん、今は5時か」
ゆりはぐっすり寝てるな。起きてなにをしようかと悩む。そういえばと、工廠班に連絡して艤装の換装でもしようかと思う。
「ゆりー私工廠にいるから」
「うー、今何時ー?」
「5時すぎだよ、朝ごはん置いとくね。といってもパンだけど」
「うん、、、ありがとっ、、、」
目覚ましでも置いとくか今日は午後だけ授業だよな。7時くらいにセットしよう。
工廠に行くと起きてる奴らが多くて、いつ休んでいるのか心配になる。
「あれ?さつきちゃんどうしたの?」上から声が工廠の次長"桐生 美景"か。
「んー見にきただけだ」
「ふーん、とか言って自分の家がよっぽど気になるんだね」
「そ、そんなじゃ」
「いつも呼んでも来ないくせに」
「うっ、、、」
「まぁ、艦長だもんね。昨日も他の艦長達がまとまって来てたよ
」
そうなんだ。確かに桟橋に飛び降りた時に何人か人がいたような。それどころじゃなかったからな。
「にしても、昨日教官たちが艦を動かしたのか?」
「うん、そだよ」
ありがたいな。やってくれるぜ、吉原とクソ(海鳩)とその他の教官達。
「教官達が言ってたんだけど動きがスムーズでいいなぁって。学生には与えたくないなぁーって」
「だよな、設計したのが私ってだけあるね」
まぁ自分が教官だったらわかる。教官の船はインディペンデンス級だもんな。
「・・・自意識過剰、とは言い切れないのがウザイよね、あんた」
「そりゃ、どーも」
桐生が作業をやめて降りてきた。
「皐月はこっちよ」
「エスコートあんがと」
「あら、エスコートじゃないわよ?あの艦の気になるところを質問したいの。それに例の物もできているわ。」
「できた?ありがとね」
「着いたわよ。あとはレーダーと主砲なんだけど、、、ところで噴進魚雷みたいな噴進弾つんでどうするの?」
「あれ、前に説明しなかった?」
「え?うーん?あっ聞いたかも。
コンピューターを通して目標を追尾までは、ブルーマーメイドと同じよね。でも、魚雷機構が着いてないんじゃ当たらないじゃない。」
「だから新型レーダーを数種類も作ってもらったの。このレーダーなら同時に多数の目標を探知、目標までの距離、大きさをほぼ正確に超遠距離から探知できるようにしたの。発射シークエンスのプログラムも書き換てえあるでしょ?当てるためよ。ブルーマーメイドの物のままだと海中に突っ込むようプログラムされてるからね。」
「その噴進弾はミサイル?だっけ8連の発射機が後方に一機、前甲板にはMk.41VLS 16セルなんて、あきづき型とかあさぎり型にむらさめ型みたいじゃん。それにレーダーは最新型であきづき型みたいな四角じゃなくて八角形なんて。レーダー素子も新しいの使いやがって、高かったんだぞ!」
「ちなみに新しいレーダー素子は私が考案者だよ」
「んなこと知ってる」
色々話していたら
「桐生次長ーー!新見班長が帰ってきましたよ!!」
と工廠のメンバーが言う
「あれ?もうそんな時間か。私寝るよ。おやすみ、さつき」
「あー、おやすみ」
話したいことまだたくさんあるけどまぁ、いいかな?
桐生は班長にもあいさつして帰っていった。
「さつきちゃーん。元気?」
今度は"新見 南美"工廠班長だ。
「桐生と何を話してたの?」
「艦の話です。例の物できているんですよね?零式水上戦闘機は」
「ええ、もちろんよ。カタパルトも設計図通りのものから皐月に積めるように改造中よ」
「すごいですね。私の予想だとあと一年はかかると思っていたんですが」
「みんな航空工学と航空力学に興味深々よ。そりゃ開発は速く進むわよ」
「試験飛行は春休み中に行ったわ。完全に出来上がってる。試験飛行のデータよ。このUSBにすべて入ってるわ、、、それとあなた国に目をつけられてるわよ用心しなさい。データのやり取りは基本的に手渡しね」
「え?うん、、、そっか。見て良い?スマホに繋ぐから」
「良いわよ。ビックリすると思うわ」
「パイロットは?技研の生徒?」
「もちろんよ、3名用意したわ、3名ともどの役職でもできるようにしてある」
「そう、、、」
さっそくデータを開く。
{零式水上戦闘機1型 試験飛行結果 第一次ー第七次報告
実施 大湊女子海洋学校付属技術学校 工廠班
協力 三菱重工業 3Z班
試験飛行講評 甲評価 目標値を粗方上回る
詳細 機体構造等 略
最高速度 目標370km/h 結果381km/h
巡航速度 目標220km/h 結果225km/h(最も燃焼効率が良い)
上昇限度 目標8500m 結果8730m
上昇時間 目標3000m/5m45s 結果3000m/5m24s
航続距離 目標3000km 結果3328km
・・・}
・・・私こんな高いスペックはモトメテナイ。
「どう?素晴らしいでしょ?」
「・・・パイロットに無理させたの?」
「・・・うん、本人達がガンバるって言うからー」
「本当に?」
「ホントダヨ」
「まぁ、満足すぎる結果よ。これを皐月に積めば、積めれば、最強の艦艇よ。皐月は」
「武装も強いしね。250キロ爆弾なんて航洋艦に当たったら当たりどころによっては爆沈よ。
それに量産したら対抗できるのは、ブルマーやホワイトドルフィンの護衛艦、教員艦のCIWSだけよ。
主砲もやろうとおもえばできるけどおそらく空への戦闘なんて経験ないからできないわよ。こんなスペックじゃ目をつけられるのも当然よ。
海洋実習気を付けなさい、沈めにくるかもしれないわ」
「そうなんだよね、だから今日は新しい設計図を持ってきたんだ」
そう、今皐月は対艦戦闘及び対空戦闘はできるとしても対潜戦闘には弱い。通常の航洋艦並だ。
もし、内閣府直属の最新鋭潜水艦やアメリカ海軍の潜水艦が襲ってきたら対抗できない。航空機の磁気探知機は研究が最終段階だが何せ範囲は狭いし精度も低い。航空機のソナーは、タブレットの中にあるヘリコプターが作れるレベルになるまで完全に対潜戦闘補助器具だろう。
航空機には対潜弾を積みたいが恐らくそれほどの余裕はない。
「短魚雷や囮魚雷はどうなってる?」
あれ?新見さんどっか行っちゃった。ここで別の工廠班員が出てくる。名前なんだったけ?
「はい、短魚雷は噴進魚雷の噴進部分を取り払ってその代わり弾頭に必要機械を取り付けますがまだOSの開発で止まっていますね。囮は新型音響装置の開発に戸惑ってますね。あっ名前は板野です」
あーはい"板野"ね
「で、今日持ってきた設計図は新型ソナーSQ-01よ。まぁ聴音機を数値化して形状をより速く理解、そして距離もきれいに数値化できるようにしてある。まぁ伊号系列は簡単に捉えられる性能ね」
「まぁ、伊号は雑音の塊ですから。それより内閣府のうずしお型や米国の新型潜水艦スキップジャック級なんて来たら。
米国はついに原子力潜水艦が主力ですよ。
音を捉えるタイミングは魚雷発射間管開閉のタイミングしかないので日本のあきづき型は一回も場所を特定できず、演習でボロ負けしたらしいですし。
対潜装備への人員が少ないので、これでは水上艦艇は戦いの主役から外させて行きますよ」
「まぁ、だからこそ対潜装備の設計図を持ってきたんだ。恐らくあきづき型のソナーと同等もしくはそれ以下だが、、、それに航空機は水上か陸上からしか飛び立てない。飛び立たせるのは艦艇の仕事だ。もし、攻撃目標が水上基地や陸上の施設だったら水上艦艇にはまだ活用方法はある」
「ハハハ、さすがに言い過ぎでしたね。しかしわたくし板野の推測、、、もとい想像ですと主力は戦艦などによる水上艦艇の殴り合いの制海権争いから、航空機による航空優勢争いすなわち制空権、また潜水艦による水中の争い、、、海中の争いに変わると思うんです。はは妄想が過ぎますね。そんな未来は100年たっても来ませんね」
板野、、、お前、頭良いな。
「・・・いや、近いうちにくる」
「へ?」
「いままでの戦争で水上艦艇の撃ち合いは悲惨だと言われてきた。航空機が参戦したらもっと悲惨になると思うよ」
まぁ、想像できるし、タブレットのなかにそうやって書いてあったからね。そうなる前に戦争や紛争は回避しなければ未曾有の大惨事になりかねない。
「何がともあれ対潜装備ヨロシク」
「了解しました、総帥!」
板野がビシッと敬礼を決める。
「総帥はダメって言ってるでしょ!!」
「えー技研の全員が言ってるんですよ~ダメなんですか?」
「ダメもなにも、私がヤバい人になってしまうだろ!!」
この時工廠班の心の声が一致した。
(「「「もう十分ヤバい人だよ、、、」」」)
平穏な1日が始まろうとしていた。
さつきがなんで航空力学をやろうと思ったかのでした・・・それとゆりは百合
予告:(次回こそ)さつきはクラスメイトに航空機や艦艇についての話をする。(今度こそ)衝撃を受けるクラスメイト達だったが・・・次回「出港用意」
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第三話 授業でピンチ!!前
さて、今日は授業初日だ。きっと楽しいことが待ってるに違いないと思って教室棟に向かって廊下を移動しているとなんだか暗いオーラを感じる。ん?あいつは確かうちの航海科の、誰だっけ
こ、これは艦長として声をかけないわけにはいかないなー
「大丈夫、何かあった」
「チラッ)・・・はあああーー」
こっち振り返ってくれたと思ったらいきなりため息をつかれた。なんだこいつ(困惑)。昨日、うちの艦の皆は揃いも揃って元気に私を追跡してたよな?
私がいるからこの疲れてるような嫌なそうなオーラを出してるのか?自意識過剰だな。いったい何だってんだ
「艦長ぉー、今日から授業なんですよぉ」
「う、うん。まさか授業が嫌でそんなオーラ出してるの」
「・・・」
あー!黙りやがったな。絶対授業が嫌なだけだ。それでこのはた迷惑なオーラをまとってるのか。
「その、きっと嫌なことだけじゃないよー好きな科目とかないの?」
「・・・ありますが今日はないんです」
「え、えーとちなみに何が好きなの?」
「・・・生物」
「そ、そっかー」
明日もないね。かわいそうに←思ってないだろ。とか考えてたら
「おーい皐月艦長ー!授業始まっちゃうよー!」
教室から顔だけ出して私を呼ぶのは航海科の永井かな。暗めの茶髪でおとなしい感じのポニーテールで私としてはゆりのほうが好きだな。
おっと、考え事にふけってる場合じゃないな。教室に行かないと
「ねえ、速くしないと遅れちゃうよ」
「艦長、私を名前で呼んでください」
やばい、覚えてないとは言えないしどうしよう
「私の名前は、竹本 結衣ですよ」
あー、良かった言ってくれて。とりあえず教室引っ張ていく
「遅”い”!!」
「「ぴいっ!」」
「一般人はともかく船乗りが五分前に来れなくてどうするんだ!!」
そうだった担当は時間に厳しい鬼の吉原だった・・・
――――――――――――――
とまあ朝のホームルームから十分ほど、私たち二名の説教があったが我が校のホームルームは長めだから大丈夫なはずだ、なはず・・・
竹本さん死にそうな顔してるねぇ。私はもう慣れっ子だよ←誇るところではない 大体同じような内容だし聞いてなくても誤魔化せr
「いまなんか自慢できないことを自慢できそうな顔してたな、皐月。まさか[怒られたり説教されるのは耐性が付いてますからどんな内容でも変わらないから聞いてなくても大丈夫ですね]とか思ってないよな?」
「へ?、あっ、そ、そんなこと、ないですよー ま、まさかぁ・・・アハハッ・・・慣れっ子とか思ってませんよー」
バレてんじゃん!顔出てたのか?!そんなバカな!!
「慣れっことは一言も言ってないが、今日は見逃してヤロウ・・・」
目がぁ目があああ!!あああ!!! 怖いな
今日の予定で科別の時間があるじゃん。これは竹本さんも安心、って寝てやがる。あっ、でも教官気付いてないかな。いつもの私だったらふざけてチクったりしたりしなかったり
ゆりがニコニコしながら竹本さんらへん見てるなあ。わかる。竹本さんは守ってあげたい感じするよね。お?終わりかな
大湊女史海洋学校は08:00に集合、08:35までホームルーム。08:50から10:10が1限で10:20-11:40が2限で11:40-12:30は自習学習だ。午後は14:10-15:30,15:40-17:00で各自で解散。あまりない八十分授業の体制をとっている
――――――――――――――
1限と2限はカットさせてもらう。(国語総合、数学Ⅱ+Bのオリエンテーリング。聞きたくないでしょ?)
「お昼だぁ」「疲”れ”た”」「食堂行く?」「こんびにー」
誰かが言った。うん、わかるよ。その気持ち、80分はつらいよね。今まで50分だったもんね。私はあんまり分からないけど。
ゆりが声をかけてきた
「お昼どうするー」
「適当で」
「適当って何よ・・・」
うーんこっち見てる人が・・・あれ?竹本さん一人だ。でもコンビニ弁当持ってるけど。
‟竹本さんは仲間にして欲しそうにこちらを見ている!!”
「ねえゆり、竹本さんと一緒にご飯食べない?」
おお、竹本さんが反応したぞ。
「ん?いいねぇ、竹本さん聞いてたでしょ?こっちおいでよ」
ガタッススス ストン
なにも言わないのかよ。まあ嬉しそうな顔してるし良いかな。何か話題を・・
「午後の授業は2コマとも科別だったよね。ここにいる三人とも別々なのか」
「そうだねえ、私は砲雷科で皐月ちゃんは航海科、竹本さんは主計科だもんねえ」
「あ、あの、私のことは結衣って呼んでほしいです・・・」
「うん、わかったよ~‟結衣”も敬語なしでね!」
「私としては‟ゆい”‟ゆり”って聞き取りずらいんじゃn
「「そんなことないよ」」
「アッ、ハイ・・・」
息ぴったりだね
「ゆいさんは、皐月艦長とどのくらい一緒だったんですか?」
「9年よ」
「へえ、中学校3年間は一緒ではないですもんねえ」
「ええ、もちろん。皐月は先に海洋学校に来てたから当然ね。逆にあなたは2日だけよね」
「2日がスタンダードだと思いますけど、何か言いたいんですか?」
「別に。狙ってるんだったらそうはさせないわよ」
「もしかして自分だけが特別扱いされてると思ってます?だとしたら恥ずかしいですよ」
「あら?そんなこと思ってないよ~。新参者は新参らしくしてれば良いのよ?」
「かわいいこの人への気持ちは同じですが、ここは譲れませんね」
ギャアギャア!!
二人とも仲が良くてなによりだな。ところで次のミサイルは[スタンダード]ってのもよいかな。スタンダードミサイルだから[SM]で[SM-1]とかかな。言いやすいね。あーでも呼称するときに[エスエム]ってうちの生徒言うかな?スタンダード~のほうが呼称としてはよいのかな?
「「皐月(ちゃん)(艦長)はどっちが良いの?」」
「へ?あ、えと、どっちも??」
やべえ聞いてなかったわ
「どっちもだなんて、欲張りですね・・・」
「まさか皐月ちゃんそういう趣味なんじゃっ・・・」
「えーと、実は聞いてなかった」
「「ふー、なーんだ」」
「え?なんの話?」
「教えないよ~」
ガーン
「あ、そういえば昨日さ私の設計した艦どうだった?」
「広!って思いました」
「さすが皐月ちゃんだなって思ったよ?」
「おおー!なかなか良い感想だな!!」
私達は楽しくお昼を食べられたと思う。こうやって三人くらいで食べるの久しぶりだな(泣)
次回 後編
目次 感想へのリンク しおりを挟む