千眼のヒーロー (迷い鶴)
しおりを挟む

はじまりはじまりー

こんばんは、はじめましての方ははじめまして。もし『死神の刃』の方を閲覧してくださった方が居ましたらこんばんは。迷い鶴です。お話が溜まったので投稿させていただきます。


ふひ、ふははは、( ゚∀゜)フハハ八八ノヽノヽノヽッグフ……げほっ、げほげほ……

 

……ふぅ

 

世界がゆっくりとなり仮装ヴィランの攻撃を見切り隙間に先程拾った最終殺戮兵器"バールのようなもの"で脆い箇所をぶん殴る。

「遅いし弱点丸見えだし、所詮無駄無駄って奴だボケ」

ガァーン!っと言う音と共に仮装ヴィランは崩れ落ち直ぐに少し離れた別の仮装ヴィランに向かってバールのようなものを投げつけ壊す。

 

テンションが高そうに見える男はさらに技を避け、ニッコリと口角を上げ肩を回す。

 

 

 

 

さぁてもんだぁいでぇーす!!!私はぁ!今ァ!どこに居るでしょーかー!

 

正解はぁ……!!

ドゥルルルルルルルルルルルルルルルルル……ドゥンッ!!

 

雄英高校ヒーロー科入試試験会場でぇす!

あー、昔?中国だったかな?んで、そこで光る赤ん坊が産まれたらしいのよ、そっからはみんな知ってるヒーロー社会。やったぜ!そんな中ヒーローになる為に学校雄英高校の絶賛入試試験の最中Sa!

んな状況説明も済んだところですし……お寿司……(くだらな)

俺の自己紹介!

俺の名前は北風 瞳 ピッチピチの15歳!精神年齢は32歳!ん?なんで精神年齢が32何だって?お約束のテンプレ転生ですよ。まぁ!僕死んだ記憶ないんですけどねぇ!何時の間にか3歳の頃にあれま不思議なことに強烈な頭痛(以降5年間程続く)に襲われてね8歳の頃にやっと個性を常に使っても頭が痛くならなくなったのさ!

 

そっからやったことは簡単だよ簡単。さて、みんなは運動神経って何処で鍛えられると思う?

 

実を言うと幼少期の頃からしっかりとした運動をすることで運動神経は鍛えられるらしいんだ。知らんけど。そんな話を聞いた覚えがありそれを覚えていたからこそ、沢山運動した。嬉しい事に我が家は結構裕福でやりたいことはやらせてもらった。まず始めたのはダンスだった。リズム力と身体の動かし方などを学ぶ為だ。次に始めたのは古武術だ。主に短剣や普通に体術、受け身、ちょっとした雑技などを教えて貰ったのだがこれもだいぶ役に立っている。そして、習い事はこの2つだけであとは山を駆け抜け全体的な筋肉と体力、そしてパルクールを身に付け趣味に生前興味があっても出来なかった楽器をやっている。手先が器用になったのでいい事づくめだ。

 

 

そして、そんな僕ちんの個性は単純。

 

個性『瞳』

 

瞳に関わる能力なら大抵なんでも使えるよ。例えば『写輪眼』『白眼』『千里眼』『直死の魔眼』『歪曲の魔眼』とかね、しかもこれの何が大変かってデメリットがそれなりに重いことなんだよ。基本は特殊能力特に普通の視力関連から逸脱すればする程その後1時間以内に使った時間の間任意のタイミングで失明する。まぁそれを上回るメリットがあるんですけどね!しかもさ、見ること自体に関してもパーフェクトなこの個性は例えば暗殺教室の渚や死神が使っていたように相手の感情の機敏もわかるし、透視なんかも可能。覗きも出来る……まぁ、しないけど。流石にヒーロー志望が犯罪はアウトである。その倫理観はあるぜ。ちゃんとなぁ!!

 

まぁ、そんな訳で。『鋼の錬金術師』出典の『最強の眼』により動体視力その他もろもろが無茶苦茶上がっていて、そんな沢山の情報がつまった視界を処理できるレベルまではきっちりと、発達した脳みそが仮装ヴィランロボットの攻撃を処理し……直ぐに『空の境界』出典の『直死の魔眼』でズパンっと解体。

 

さてさて、そろそろ

 

 

CRUSH!!!!!!!

Boon!!!!

 

あぁ……0ポイントヴィランだ……

さて、一つだけ訂正があるんだが……

 

俺の個性の件についてだ。

眼に関わると言ったがちょっと違う

 

正確には眼に"少しでも"関わる能力を使う個性だ。少しの度合いはほんの少しでね……

 

例えば『FAIRY TAIL』の『闇の文字』なんてのも目の色が変わるだけで全く別の能力だが使うことも出来るって訳だが……今回はコレを使うとしよう。

 

「『凶れ』」

 

『空の境界』出典『歪曲の魔眼』である。

右眼と左眼の両方でとらえているからこその回転力。0ポイントヴィランの身体を全力でねじ切り、ぶっ壊す。こんなもの、人には使えない大技だ。ちなみに、失明倍率は1秒につき10分だ。まぁ、歪曲の魔眼でそれなのだマシな方ではある。直死の魔眼や『エンペラータイム』、『炎焼の魔眼』とかだと普通に1秒につき30分とか1時間とか平然と要求される。直死の魔眼はそんな中でも15分だからマシだ。

 

 

さてと……時間は5秒未満。

Good。俺の中じゃあパーフェクトだぜ。

 

ブザーが鳴り響き入試の終わりを告げる。

 

なぁに、心配なさんな。筆記は百点よ。何故かって?『金色のガッシュベル』出典の『アンサートーカー』を使って「雄英筆記入試で百点をとる為には?」での解答を使って勉強したので大丈夫。まぁ、個性を使ったので帰ったら2時間くらいは失明状態かなぁ……うん。まぁ、1時間以内に帰ればいいし失明してもモーマンタイだね。何故って?慣れてるからだよ。耳はね、凄くいいんだ。だからこそ目が見えなくても耳で感じ取るから大丈夫なのさ!

 

顔を上げると何人かが膝に手をついていたりする。疲れたのだろう。しかしまぁ……他人の瞳を借りる形の千里眼を発動しているが……プレゼント・マイク……めっちゃこっち見てるじゃねぇか……

 

やっべぇなぁ……そりゃぁ……『眼』って個性で眼に関わる能力を全部使えるとはいえ尋問案件だわなぁ……どうしましょう……

 

 

 

北風 瞳 ヴィランポイント48 レスキューポイント30 実技、筆記ともにポイントだけ見れば首席合格。

 

しかし……

 

「Hey!そこの0ポイントヴィランぶっ壊したリスナー!!ちょっとこっち来てくれ!!」

 

………………個人面接でやらかさなければの話である。




こんなふざけた小説を読んでくださってありがとうございます。能力がわからない方は調べてくれるとありがたいです。
感想及び高評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

尋問

主人公の原作知識はとてつもなくうる覚えです。逆に聞きますが10何年前の好きな漫画のキャラを一通り全部言ってなおかつストーリーを完璧に覚えていますか?僕は正直無理です。
なんか、すいません。数日間は毎日投稿です。


「待たせて悪かったな。んでよォいきなりだが……リスナー……ありゃあなんだ?俺はリスナーの個性は今しがただが、『瞳』と聞いた。ありゃあ、眼の枠超えてんだろ」

 

はははは……はぁ……いや、全く持ってその通りなんだが……なんと言えばいいのやら……待たされて30分やっと戻ってきたプレゼント・マイクの一言目がこれである。いや、正直眼がやばいんだが……このままだと普通に失明する……!!だからといってまともに答えるか?いや、まともに答えるしかないのだが!だが!!!

「…………ぜってぇ伝わんねぇよ……おい……」

「アァン!?何が伝わんねぇって?」

 

プレゼント・マイク近くだとめちゃくちゃ声がうるさい。正直鼓膜破れそう。でも……まぁ……本当のことを言うしか方法が無いんだよなぁ

 

「えーっとですねぇ……俺の個性の件についてなんですが……」

ガチャり……

 

人が増えたァ……んだ、あのネズミ?熊?わっけわかんねぇ不思議生物は怖、雄英怖い!!

「あ、あの、続けますが俺の個性は少し……いや、大分特殊です。」

 

すると、プレゼント・マイクは仮称クマネズミの方向を見るとクマネズミが話しかけてくる。

「それは、どういうことだい?」

 

もう、驚かねぇぞクマネズミが喋ったことについては……絶対に

 

「個性の表記は『瞳』だと思うんですけれども、正確な個性としては瞳……主に眼に関わる全ての技能に関係するものを使うことが出来る個性です。」

「ハァン!?ってことはよォ!…………どういことだ?」

「それは、あれかな?千里眼とかが使えるってことかな?」

 

Goodだクマネズミ

「そういうことです。クマネズミさん。千里眼や透視、未来視に過去視、遠視に赤外線感知や熱源視、心理眼など多岐に渡ります。」

プレゼント・マイクの目が見開くのが分かる。心理眼を使わなくても驚いているのがわかる。

 

「今回使ったのは『歪曲の魔眼』と言う、魔眼です。」

「歪曲の魔眼……」

 

「効果は簡単……視界内の任意のところに回転軸を作り、歪め捻り切る能力です。右眼は右回転、左眼は左回転。千里眼と併用すれば恐らく橋や街なんかも捻り切る事が出来ます。発展として今試しているのは世の不条理を曲げれないか……。弱点としては自分自身が曲げれないと思ったもの、曲げないと思ったものに関しては曲げることが出来ないことです。」

 

「それは……!!!!いや……なんとなくわかったよ、隠していた理由が、他にもあるんだろう?」

 

「あります。」

 

正直これよりやばいのなんて普通にある。てか殺傷能力が高すぎるのとか普通にあるし。

 

「一応危険性の高い眼の大体の能力を教えて貰ってもいいかな?」

いや、まぁ全然いいけど……

 

「まず初めに、エクリテュール。通称『闇の文字』。文字を媒介にして相手や自分に効果を与える魔眼。」

 

FAIRY TAILのフリードが使っていた眼だ。

 

「次にフィギュア・アイズ。通称『造形眼』相手を人形のように操る魔眼です。」

 

同じくFAIRY TAILのビックスローの魔眼だ。

 

「後は、『ギアス』ですかね……絶対に一度だけ命令を必ず遂行させる能力です。」

 

ルルーシュのギアスですね。これはあまりにも有名。

 

「そして、一番ヤバイのが『直死の魔眼』です。人や物の死の情報が点や線になって見えます。例えばその線をなぞればたとえどれだけ硬いものだとしても解体し、線を付けば寿命を無くしたりと……全ての物に等しく死を与える魔眼です。正直弱点なんてありません。生物だけじゃなく物にも使えるので。」

 

あーあ、まじでクマネズミとプレゼント・マイクが驚愕してるよぉ……正直大人になるまでこれらの個性をオールフォーワンだっけ?から守り通す自身がなかったから雄英に入って、原作キャラと切磋琢磨しながらヒーローになろうと思ったんだけれども……まぁ……化物だわな。だからこそ、正直保護って形でもなんでもいいんで僕をここに入れて下さい。お願いします……!!

 

「正直、君の個性は僕達の常識の範囲外さ……!!だからこそ、君に関しては慎重にならざるおえないんだ。そこはわかってくれ。個人面接は終了さ!お疲れ様!」

 

ふぃー、終わった終わった。

 

直ぐに失礼しますと言って表に出て空気を吸う。

 

すぅー!はぁー!!!!シャバの空気は美味いぜぇ(小並感)

圧迫面接のレベルじゃねぇぞこれ。怖い!超怖かった。でも俺頑張った。と言うか正直アレ、もう1人居たよなぁ!個性使えなかったんだもん!いれ?入歯ヘッドだ!絶対そう!思い出したぜ。あの個性も使えたりするのかなぁ……わっかんねぇなおい。

 

と言うか、杖忘れたんだが…………

 

ヤバくね?いや、ヤバいやん。さすがに杖なしはキツイ!!だからと言ってまた眼を使うか!?多分制限時間ギリギリだから延長出来るがまだ先生らしき人が見てるから使いたくない!でも失明状態で帰るのは辛…………あっ…………

 

目の前がブラックアウトし、何も見えなくなる。故に秒でコケるも、唐突な失明なのでついつい受身を撮るのを忘れ思いっきりコケる。やっべぇ……バッグどっかに行った……どうしよう……

 

アレ?どこ?

 

ガサゴソ、ガサゴソ……

 

ない、ないよぉ……どっかに飛んでった?

え?俺そんな盛大にコケた?うっわぁ……それは恥ずかしい……

 

ヤバい、心にくる。泣きそう。あぁー!もう、やだぁ……ヤバい泣けてきた……バッグどこぉ……

 

「あ、あの、探しているのってさ、コレ?」

 

誰?僕のバッグ?

声が聞こえた方を向き、バッグを受け取ると確かに自分のバッグで嬉しくてまた涙が出て感謝してもしきれない……

 

「あ゙り゙がどゔ」

「え、い、いやどういたしまして?」

 

えっと……アレ?スマホスマホ……何処かな?あった。えっとエイジ……エイジ……これ?多分……あれ?これだっけ?

 

 

「あのさ……眼……見えてないの?」

いやぁwww……バレた……




主人公はとてつもなく情緒不安定です。理由は後々書きます。
ちなみに僕は結構上鳴電気が好きではありません。理由は察せ。

高評価及び感想よろしくお願い致します。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

出逢い

風邪を引きました。ピンピンしてます。ちょっと気分悪いですが投稿します。


いやぁwwwバレた……

 

誰かわかんねぇけど、聞いた事ある声ってことは原作キャラよなぁ。しかも女の子だろ?うぅーん、今まで原作キャラでバレたのはこのデメリットがバレたのは2人だけだし、と言うか2人にしか会ってないし……いや、まぁバレてもいいのよ?でもまぁ……ちょっと初対面がこれかぁって感じ

 

「うぅーん、なんて言えばいいのかな……個性のデメリットで見えてないんだよ。今。」

「え?デメリット大きくない?」

「いや、まだメリットの方が大きいから妥当なのさ」

 

誰だろう。いや、本当に……

「んー、余計かもしれないけれども電話帳見ずにお目当ての人探せるの?無理じゃない?」

「ハイ、ムリダトオモイマス。」

スマホなので尚更無理である。でも、あんまり見られていい物じゃないしなぁ……でもまぁ……頼むか

「ねぇねぇ、家ってさ近いの?」

「うぇっ!?え、いや、まぁ、近いっつーか駅までの通り道だけれども……」

「んじゃあさ、送っていくよ」

「いやいやいやいやいやいやいやいや!大丈夫!!友人がさ、どこかで待ってて彼と出会えれば大丈夫だから!」

 

唐突に家まで送るとか辞めてくれ……心臓に悪い。

「と言うか、家は遠くだろう?それに俺に合わせて家まで送ってってもらったとしても今はもう4時くらい着くのは多分30分くらい、電車に乗るとしたら電車に乗れるのが5時くらいだ。例え君が近隣に住んでいたとしても迷惑でしょう」

 

エイジもどこかに居るのだ。迷惑だろうと思い丁重に断る。

 

「ヒーロー志望だもん。目が見えてない人を置いていけないし。それに、晩ご飯は今日は一人で食べるから大丈夫だよ。それに普通に見過ごせないし、せめてその友人が来るまでウチも待つよ。」

 

え……?いや、神か?女神か?

でも……いやぁ……うーん……

 

「んじゃあ済まないけれど一緒に待っ……」

【グッバイ!きーみーの、運命の人ーは、ぼーくじゃないー】

 

「髭男だ……」

「失礼……もしもし、エイジか?それとも三奈か?」

『それを聞いてくるってことは今見えてねぇな?今何処だ?すぐ迎え行っから!』

「すまねぇ……雄英高校前の正門だ。女の子と一緒にいる。」

『わかった!!三奈は今買い物行ってっからよォ!俺一人だけどすぐ行く!あ!鍋でいいか?』

「なんでもいいよ」

『すまねぇ!待ってろ!』

 

「来てくれるっぽいね」

「うん、本当に有難いよ……」

 

「いたっ!!!!!!!すまねぇ!!遅れた!!大丈夫だったか瞳!てか、瞳を見てくれてありがとう!」

「うるさいよ、エイジ」

「あぁ……すまねぇ、アンタの名前は?」

「ウチ?ウチは耳郎響香って言うんだけど、アンタ瞳って言うんだね」

「いや、うん。俺は北風 瞳。よろしく。てか耳郎さん飯1人なんだろ?今更1人増えても変わんねぇし我が家で今から鍋パするけど来る?」

 

さっきは家まで来るのを断ったのにどうして今は誘っているのかって?

 

んなもん決まってんだろ!!!推しだからだよ!!!推し!!!ヒロアカの推しはじろちゃんなの!!!!!わかるぅ!!??声で気付かなかったのはアニメと違って少し声とか違うからしゃーなし!!

 

てか!うん!下心とかじゃなくて普通に!お礼がしたいだけさ!!俺は悪くねぇ!

 

「んー、いいの?」

「そうだぜ、俺の家じゃねぇけどよ、女子ならあともう一人来るし……その……どうだ?」

「んー、じゃあお邪魔させていただきます」

「よし、エイジ、俺を運べ」

「あ、俺は切島鋭児郎って言うんだ。よろしくな!」

「うん、よろしく」

 

はい、ナイスエイジ。お前にはアイスを今度奢ってやろう。しかもハーゲンダッツのだ。よぉし、鍋パ鍋パ!!てか、俺の視力ってどれくらいで元に戻るんだ……早くじろちゃんのご尊顔を拝みたいのだが……

 

えっとぉ……歪曲の魔眼(10分×5秒)でしょう、直死の魔眼(15分×4秒)だから1時間50分かぁ……しかも瞬きとか目を瞑っている時間は除くから大体2時間ぐらいかなぁ……

 

てことは、飯前には見える……!?

 

「いやぁ……楽しみだなぁ……」

「ん……?何がだ?」

「いやぁ……俺を助けてくれた人の顔がどんなもんかね……きっと綺麗な人何だろうなぁって」

 

うんうん……生のじろちゃんはきっととっても綺麗なんだろうなぁ、三奈でさえあんなにも可愛いらしかったんだ……きっとじろちゃんはもっと凄いぞぉ!まぁ、三奈はエイジとくっつけるから置いとくとして。

 

 

……あれ?

 

じろちゃんって隣or後ろ歩いでいっっっっっだぁぁぁぁ!!!冷えた身体にそれは!おま、それは無い!鞭か?鞭なのか!?

「うぐぉぉあ……」

「おい!大丈夫か……?」

「エイジ……!お前がもしこの状態の俺を見て本気で大丈夫かどうか疑っているのであれば……!俺は精神科をオススメする……!!!」

「意外と大丈夫だな」

「耳郎さん、むっさ痛かったんですけど何で叩いたんですか?鞭?鞭常備系乙女なの!?」

「プラグ」

「プラグ……?」

 

あぁー、じろちゃんの個性のお耳ね

あれ、で打たれたんか……あれこんなにも痛かったんだな……

擬音表現あるやろ……漫画とかTwitterならペシペシだけど絶対に今のはスパンッ!!!だと思う。

 

「すいませんでした。」

「許す」

 

何に俺は謝っているんだろう……まぁいいや

「おい、瞳。鍵出せ鍵」

「ん、わかった。」

 

こうして、我が家での鍋パ開催が決定したのである。




個人的にミルフィーユ鍋が1番好きなんですよね。
感想及び高評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

鍋パって……いいよね!

鍋パって…………いいよね!!
ちなみに作者はミルフィーユ鍋が1番好きです。


「第48回、お疲れパーティー!鍋バージョン!開催するよー!」

「いぇぇぇぇええええい!!!」

「よっっっっ!!!」

「うぇ……!?」

 

どうも皆さんこんばんは、北風 瞳……盲目なうです。今何をしているのかって?お疲れパーティー開会の挨拶だよ。見てわからんのか。

 

「はい!!!ちゅーもーく!」

「無理!!!」

「んじゃあ!聴いて!」

「了解!!!」

「これ、迷惑じゃねぇかなぁ」

「大丈夫だろ」

「そこ!マジレスしない!!」

 

完全にパーティー会場である。近隣の皆様方にはご理解されているのと、この家がそれなりにいい家なので防音設備があるので、よっぽどの事が無ければ大丈夫である。

 

「司会は恒例の如く私!芦戸三奈が担当するよー!」

「うぇーい!!」「よっ!!」

「え?……ええ?」

 

あ、やっとじろちゃんが復活したっぽい。だがもう遅い。

「今回のゲストはこの子!!耳郎響香ちゃんでーす!ひとみんを助けてくれた超優しい子!!凄い!良い子!!」

「うぇーい!!まだご尊顔を拝謁出来てないぜぇ!」

「美人でかぁいいよぉー!」

「お前また叩かれるぞ」

 

ふぅぅぅ!!!俺も三奈もエンジンがかかってきた。テンションは上がっていく上がっていくぅ!!

 

「さて、今日のお鍋はシンプルな醤油ベース!!美味い!知らんけど!絶対に美味い!!不味いわけが無い!」

「そうだそうだぁー!」「そうだ!」

「そして中身は……ミルフィーユ鍋だぁ!!!」

「よっしゃぁぁあ!!」「うぉおお!!」

 

ミルフィーユ鍋って美味いよね……純粋にさ、豚バラと白菜だけなのになんであんなにも美味いんだろうか……全然見えないけどもう、匂いが堪らんなぁ……

 

「ねぇねぇ、瞳……これ、いつもなの?」

「恒例行事だ」

 

そんな、マジかよみたいな声ださんといてくれ……心にくる……

いいじゃん!楽しいんだから!さて、俺はもうそろそろ目が見えてくるようになってくるんだがまだかなまだかなぁ……

 

「はぁい!自己紹介しよ!自己しょーかい!」

「んー、じゃあウチが新人?だからウチからやるよ」

よっ!!じろちゃんの自己しょーかいコーナー!

WAKWAKドキドキ

 

「んー、耳郎響香です。駅3つぐらいの所に家族と住んでます。趣味は音楽、個性はイヤホンジャックです。よろしくー」

「「「よろしくぅぅー!!!」」」

「んじゃあ!きょーかちゃんだ!いいねぇー!盛り上がってきたよー!」

「イヤホンジャックかぁ……みんな見れてるの羨ましいぞ」

「んじゃあ、次、俺やるわ。切島鋭児郎だ。受かったら近くのアパートで一人暮らしする予定で、今は千葉に住んでる。今日は夜の9時の新幹線で帰るつもりで、趣味は運動。個性は硬化だ。よろしく!」

「「よろしくぅぅー!!!」」「よ、よろしく」

「ちょっと硬いよきょーかちゃん!」

「そうだぜ、きょーかちゃん、もっと盛り上がってこうぜ」

「んじゃあ、次は私ー!芦戸三奈!以下同文!趣味はダンス!個性は酸だよ!よろしくねー!」

「「「よろしくぅぅー!!!」」」

 

うんうん、乗ってきたのって来た。いいねぇー!楽しくなってきたよ

 

「んで、最後は俺か。北風 瞳。住処はココ!どうせ受かるからもう引っ越してきました!趣味は音楽にダンス!個性は眼!よぉろしくぅ!」

 

「「「よろしくぅぅー!!!」」」

 

「んじゃ、飯食おう!飯!!」

「見えないから誰か俺のおねがい!」

「よっし、俺に任せろ」

「んじゃあきょーかちゃん何か飲む?コーラ?コーラ?それとも水?」

「コーラしかないの……?いや、コーラ好きだからコーラ飲むんだけど」

 

話題は音楽やダンス、入試がどうだったか……って話をしている時でちょうど〆に行くタイミングで

 

一気に視界が明るくなる。

「うおっ、見えたー!やっ………………」

 

うわぁ……コタツに入ってたんだけどじろちゃん隣の面に座っていたのね……すっげぇ可愛い。すげぇわ……やべぇ……思考が止まるわ。

 

「おぉー?どうしたの、ひとみん。可愛い過ぎてビックリした?」

「いや、マジで、ご尊顔を拝謁頂けたことに誠の感謝」

「感想は?」

「ふつくしい」

 

ア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"(語彙力)

尊いなぁ赤くなってるじろちゃん尊いなぁ。これが推しの暴力。

鍋で誤魔化してそうな雰囲気出してるけど全然誤魔化しきれてないんだよなぁ……

 

ちなみに席だが

エイジ □ じろちゃん

三奈

 

って感じ。伝わった?

 

そのあとの会話は個性について、実を言うと既にエイジにはアンブレイカブルを習得させてるし、三奈にもアシッドマンを習得させた。2人とも触れるっていうか、攻撃するとダメージを受けるので大変倒しずらくなっているし、全体的な2人の強化が上手くいっているので普通に強いし、俺は俺で叔母に修行をつけてもらっているので負ける気はしないんだが……原作が良い方向に向かうことを期待するばかりである。

 

そして、1ヶ月ほど経ち……

 

エイジと三奈は隣同士の部屋を借りたようで我が家の近く、その後もじろちゃんも含めた4人でよく我が家に集まりコスチュームがあーだこーだ技があーだこーだと色々話せば、入学式の日になった。

 

きっと、今頃主人公は行ってきますと言っているのだろう。

 

さぁ……始めよう……俺の……俺だけのヒーローアカデミアを……!

 

 

 

 

 

これは後にヒーロー黄金世代と呼ばれる者達の一人

 

北風 瞳が最高のヒーローを目指す物語

 

 

 

『千眼のヒーロー』

 

Prolog END




これにてプロローグは終了です。
あと、感想で相澤先生の個性も使える……?的な感想!パーフェクト!ええ!実際個性の詳細を知っていれば使えます。まぁ色々誓約はあるので生暖かい目で見てください。お願いします。
実際黄金世代だと思うんですよ。
感想及び高評価待ってます!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

始まりの体力テスト

すいません、諸事情があり投稿できませんでした。


おっはよー、ございまぁーす。

どうも、天上天下唯我独尊。我思う故に我あり。千里の道も一歩から!!北風 瞳Death!

 

今日は雄英高校の入学式?入学式!

最初の入学目的は自分の身を自分自身で守れるようにするだったけれども今の目標はエイジと三奈とじろちゃんと俺の4人で最っ高のヒーローになることです!

 

 

そして、エイジと三奈をくっつける!!!(これ大事)

 

 

#切芦

って奴です

 

さぁ、あーたーらしーいあーさがきたっ

今日だけはみんなで現地集合!教室まで頑張って行こうぜ!ってなってるので俺は少し遅めだ……おーはよーごさいまーす

「おーはよーごさいまーす」

「あ゙ぁ゙ん!?」

「( ´ • ω • ` )」

「んだその目はぁ!!」

「個性ですが?」

「そぉいうこと言ってんじゃねぇぞゴルァ!」

「( ˙꒳˙ )」

「その顔はどぉゆん感情だ!どぉーゆぅ!」

「ニャンニャーンって感じ」

「意味がわっかんねぇぞゴラァ!」

「そう、怒るなって牛乳飲む?」

「カルシウムは足りとるわボケェ!」

「ごめん、無かったわ」

「ねぇのかよォ!」

 

と、爆豪だったかな?をおちょくって遊んでいると奥からこう、なんつーんだろエリート?優等生?オーラ全開の人間がこちら側に歩いてきて話かけてきた。確か飯田だったか?

 

「やぁ!ぼ……俺は私立聡明中学出身、飯田天哉だ。それより君!机の上に脚をかけて先輩方に失礼だとは思わないのか!?」

「そぉーめいー?糞エリートじゃねぇか!」

「まぁ、思える頭があったら乗せてないわな」

「うるせぇぞ!!」

「あ、飯田くん。俺は北風 瞳。君に性格の事だきっとエイジ……あー、切島鋭児郎と挨拶は交わしたと思うんだが同じ学校出身だ。これからよろしく頼むよ」

「あ、あぁ、よろしく」

 

挨拶を終え、爆豪を煽るのもやめ、席を探す。

「瞳ー、こっちこっち」

「お、てか、後ろがエイジで右が三奈、左に響香ってヤバない?塊すぎちゃう?」

「いいじゃーん!みんな近くだしたーのしーよー!」

「んだな!てか三奈と瞳は気づいてるか?」

「あんだけ、ひとみんから狙われて学習したんがら勿論気付いてるよー!」

「え?何?何が?」

あぁー、響香はまだ気付いてないのね……まぁ子供の頃から2人は鍛えてるし、俺の戦い方が完全にアサシンなこともあって2人は気配に敏感になっちゃったからなぁ……でも……まぁ……

 

「「「寝袋は嘘だろって感じ……」」」

「え?だから何が!?」

 

いつの間にか主人公である緑谷出久が来ていて、その真後ろにイレイザーヘッドが寝袋のままガサゴソしていてウィダーを取り出しながら、寝袋の中から一言。

「お友達ごっこがしたいなら他所へ行け」

 

あ、ウィダー取り出した

 

「ここは……」

 

そして、一気に吸う……吸う!?嘘だろ!?10秒も経っていねぇぞ!流石ヒーロー……ウィダーを飲む速さが尋常じゃねぇ……

 

「ヒーロー科だぞ」

 

【なんか!!!いるぅぅ!!!】

 

イレイザーヘッドはゆっくりと寝袋から這い出て壇上に立つ

「はい、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君達は合理性に欠くね……まぁ何人か気付いた奴も居るが……」

 

何人かがざわつき本当にヒーローか?と言っているやつも居るが……イレイザーヘッドを知らんとは……まったく頭沸いてるんじゃないか?

 

「担任の相澤消太だ、よろしくね」

 

と言うか、俺はちょくちょくあっているので面識はある。まぁ……先日問題児扱いされたが

 

「早速だが体操服着てグラウンドに出ろ」

 

机の横にかけてあるアタッシュケースの中に体操服が入っていたのでそれを直ぐに出し先生に質問する

「相澤先生、更衣室ってどこっすか?」

「1階にある。」

その一言だけ残して先生は去っていった。

 

俺は直ぐに荷物を纏め、体操服を袋から出しエイジに声をかける。

「よし、行くか」

 

「いやいやいやいやいや、ちょっと待て!お前何でそんなに早いんだよ!ちょっとは焦らねぇのか!?」

「だって、相澤先生ああいう人だし」

「知り合いかぁ!?」

「ん、だから早く三奈も響香も準備して他のみんなも急いだ方がいいぜー、つーわけであくしろよエイジ」

 

みんながポカーンとしているが関係ない。エイジと三奈、響香が準備を済ませると直ぐに更衣室に向かい、体操服に着替える。おぉー!素材がいいなぁ、体に合っていて気分がいい。

 

しかも、アニメで見たあの体操服である。ちょっと興奮するよね。

 

「さて……と……エイジ。行こうぜ」

「おう」

 

準備を終え靴をしっかりと履き一応未来視を使う。

 

「ん?見たのか?」

「一応な……」

「何があった?」

「体力テスト……しかもめんどくせぇ罰ゲーム付きだ。全力でやんねぇと今日でゲームオーバーってか?」

見えたのは原作と同じような光景。

 

そのことを言うとエイジはビックリしながらも俺と同じように身体を軽く解し準備を整える。柔軟も終わらせ、ほかの奴らが集まった所で相澤先生の元に向かう。

 

「「「個性把握……テストォ!?」」」

「入学式は!?ガイダンスは!?」

 

麗日が質問するも直ぐに相澤先生に返される。

「ヒーローになるならそんな悠長な行事出る時間ないよ」

「……!?」

「雄英は"自由"な校風が売り文句。そしてそれは"先生側"もまた然り」

「「……?」」

 

まだ気付いてないのか……

「ソフトボール、立ち幅跳び、50メートル走、持久走、握力、反復横跳び、上体起こし、長座体前屈……中学の頃からやっているだろ?」

 

そして、ゆっくりとこちら側を振り向きながら言葉を続ける。

「"個性"禁止の体力テスト。国は未だ画一的な記録を取って平均を作り続けている。合理的じゃない。まぁ、文部科学省の怠慢だよ」

 

そして、俺と目が合い声をかけられる。

 

「北風、中学の時ソフトボール投げ何メートルだった?」

「54メートル」

「じゃあ"個性"を使ってやってみろ、円から出なきゃ何してもいい、早よ……あぁ……思いっきりな」

 

使うのは1つ

「『闇の文字・絶影』」

身体を構成する物質が変わり身体が黒と紫に金のラインが入った悪魔騎士の様な鎧のような皮膚に覆われた姿に変わりゆっくりとボールを持ち、ぶん投げる

「うぉらぁぁぁ!!!!!」

 

「まず自分の「最大限」を知る」

でた数字は926.7メートル

「それがヒーローの素地を形成する合理的手段」

 

しかし、これでは終わらない……誰かが言ってしまった「面白そう」この言葉に反応した相澤先生はゆっくりと空を見上げたあと俯く

 

「………………『面白そう』……か…………ヒーローになる為の3年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい?よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し……除籍処分としよう」

 

相澤先生の発言にクラス中が悲鳴をあげるも相澤先生は嬉しそうに髪をかきあげ笑う

 

「生徒の如何は先生の"自由"」

エイジや三奈、響香を見ても大丈夫そうである。ならば、乗り越えられるこの試練を。

 

 

 

 

 

 

 

「ようこそこれが、雄英高校ヒーロー科だ」

 

入学初日の大試練……個性把握テストが始まった




これからは以前の投稿ペース乱さないように頑張ります。
出来れば死神の刃の方もよろしくお願いします


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

体力テスト

置いていきます。最近体調が微妙に悪いです。


50メートル走

「上鳴電気だったか?よろしくね」

「おぉー!才能マンかよろしくな!」

才能マンとか照れるじゃないか……まぁ手加減はしないが……

「闇の文字・絶影」

 

3秒68

どんどんと個性把握テストは順調に進んでいき、俺はデメリット無視のガッツリ闇の文字を使ったせいで大分時間が迫っている。上での全力発動な為に疲れるは時間配分考えなきゃで辛い。

 

エイジや三奈はその身体能力でまぁまぁ上位の方に食い込め、響香も中盤に居るので最下位ってことはならないだろう……

 

しかしまぁ……目が疲れるねぇ

 

デメリットは比較的使い終わってから1時間なんだがオンオフを繰り返しているとそれはそれで眼に疲労が溜まっていきそれが1時間分集まればデメリットの失明が発生する。

 

1つの眼を使い終わったあとに5分から10分ほど時間を開けて使えば普通に使い終わってから任意の時間に1時間なのだが……

 

まぁ、この失明も身体を護るためってのはわかるんだが……中々に厳しいなぁ……

 

そして、最後のソフトボール投げを終え俺は2位が確定。あとは何人かを残して2周目のソフトボール投げに入る。あまり覚えていない少ない原作知識で覚えていた個性を消される瞬間も見れ、2回目の投擲……

 

緑谷出久はやはり主人公だと、つくづく痛感する。

 

あの一瞬で指ひとつにダメージを抑え込む気力にそれを考え実行する勇気……正しくJUMP主人公足り得る存在だろう。

 

ボールは空を高く舞い……爆豪の少し前に落ちる。

 

そしてその光景に呆気に取られ、そして困惑しながらも睨みキレだす。

幼稚だ……そう思わざるおえない。

爆豪はすぐにキレ、緑谷出久に掴みかかろうと叫びながら歩みを進める。

「おぉい!ゴラァ!!クソデクゥ!どぉいうことだぁ!?」

そして、個性を使い飛びかかり……空中で止まった。

 

……いや、正確には空中で身体が動かせなくなっていた。

 

個性を使い動こうとするも動けず大声で叫び出す。

「おぉい!ンだこらぁ!!あぁん!?誰だァァ!」

 

「俺だよ、ボンバーマン。ちっとは落ち着け、そもそも先生はドライアイだ……手を煩わせるなダァホ。」

「んだこの変身野郎!!放せやぁゴルァ!!!」

「やなこった、先生、どぉします、コイツ」

「取り敢えず静止の魔眼だったか?」

 

おぉー!確かにこれは先生に使ったことあるもんな。そらぁ知ってるか。そしてこの眼はそこまで負荷は大きくないので安心である。

 

「はい、そうっす。」

「取り敢えず解除しろ」

「わかりました。」

 

解除すると地面に落ち、相澤先生のロープで押さえつけられる。個性を使おうとしても使えないことに苛立ちを覚えるも先生に怒られる。

 

「北風も言ったが俺に個性を使わせるなドライアイなんだ。」

 

相澤先生及び、イレイザーヘッドの個性は抹消。相手の個性を瞬きするまで消せると言うこの個性飽和社会において大きなアドバンテージを得ることが出来るものだ。

 

緑谷出久が何か凄い情報を色々言っているが俺としては、あぁヒーローオタクかぁって感じ。

 

ちなみにだが、その頃のエイジ達はと言うと……

「あれ、ウチもやられたわ……」

「絶対に瞳と戦うと必ず1回は食らうよな……」

「私の酸でさえ空中で止められたからねぇ……」

 

呑気である。

他の連中はだが……

「才能マンじゃねぇか……」

「なんだあの個性は……」

「変身?いや魔眼と言っていたか?どういう個性なんだ?」

 

まぁ、色々な言われようである……が……嬉しいものだな

 

そして、残りのソフトボールも終わり結果発表である。

結果は2位

流石に万能な創造には勝てなかったよ……

みんなで、更衣室に戻り教室に戻ろうとみんなが先に行き、俺はゆっくりと着替え外に出る。廊下を歩き1-Aに向け歩き出している階段の最中にそれは起きる。

 

目の前がブラックアウトし階段を踏み外し下に転げ落ちる。

頭を強くぶつけ見知らぬ場所で1人暗闇の孤独に浸るのである。ひたすらに不安と恐怖が押し寄せ取り敢えず横に避け座り込む。あぁ、ダメだ痛みと恐怖で涙が出てくる頭でしっかりと理解はしていても身体がいうことを聞かず涙が止まらない

 

誰か……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃……芦戸サイド

「いやー、疲れたねー!!」

疲れさの中にある満足感を抱きながらひとみんを待つ。

「やっぱ、瞳はすげぇ……!俺も早く追いつかなきゃな」

「ウチもまだまだかなぁ」

と3人で話していると新しいクラスのみんなが話しかけてくる

「2位の北風さんとはお知り合いですの?」

「んー!幼馴染で親友かな!」

出会いは小学校の頃のダンス教室だったけれどそっから仲良くしてるし幼馴染で親友だよね!

「へぇー!凄いね!あんな冷静ですっごい強個性っぽいよね!」

冷静で強個性……?

「ひとみんは冷静に見えるし強個性に見えるけど昔も今も全然違うんだよー!ねぇー!エイジ!」

彼の強さを一番知っているのはエイジだろう。

「んー、たまに幼児退行するしよくよく考えたら俺や三奈の方が強個性だけどよォ、アイツはすっげぇんだ」

「幼児退行……?」

うんうん、個性の使いすぎで目が見えなくなると直ぐに寂しくなって泣いちゃうからね!

「いやァ、まぁ……アイツは目が見えなくなると直ぐに泣き出すからなァ……まァ仕方ねぇのかもしれねぇけ……ど……」

ん?エイジどったの?

「おい、三奈、耳郎。瞳遅くねぇか……」

 

え…………?あっ……

「私探して……!!」

ゴロゴロゴロゴロガシャーンッ!!!

「瞳……!!!」

 

響香ちゃんが直ぐに走り出しそれを追うように私とエイジも走り出す。慌てて他のみんなも着いてくるが今はそれどころじゃない……

 

 

…………また一人にさせちゃった……待っててねひとみん。今行くから




エクリテュールはあまり出す気ないです。

感想及び評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

過去

こんばんは、志村けんさんの死去のニュースに1日やる気が起きなかった作者です。


昔から暗闇が……途方もない闇が嫌いなわけじゃなかった。

 

何時からだろうか……いや、わかっているんだ。

 

途方もない絶望と希望の無い漆黒。

黒塗りに見える男の身体は真っ黒で、何も見えず何も映さない。

 

陰陽も何も無く光も当たらない。

窓から光が刺しているのに

 

その男は深淵だった。何もわざとらしく比喩しているのではない、文字通り何も見えない真っ黒な男だった。

 

いや、はたして男だったのだろうか……一枚の風景画に落としたインクのようにその存在感は異質で何も見せなかった。

 

太陽の光をこれほど恨んだことはない。何よりも眩しい世界なはずなのにその男の存在を照らす照明のように……

 

奴の舞台装置でしか無かった太陽を……

 

1人、1人と知らない子供が連れてこられ拷問の果てに殺される。やつはマッドサイエンティストだった。自身の研究に誰が死のうと関係なく自慢するかのように家族で実験が成功した話をしていた。

 

此奴が狂っていることがわかっていたし、危険だとわかっていた。

 

だからこそ必死に未来を見続け、己の絶望の未来を歪ませてきた。

 

その代償に多くの時間を失明し、ひたすらに耳から聞く悲鳴を音楽に耐え続けるしかなかった。

いつしか、悲鳴を苦痛とは思わなくなった。

自分自身が変わっているのだという恐怖に絶望しまだヒーローは来ないのかと怒りを覚えた。

 

奴は言った

 

「君の眼は綺麗だねぇ、うんうん!綺麗だよォ!!抉りとってホルマリン漬けにして飾りたいぐらいにねぇ……!」

 

奴は俺の眼を気に入っていた。いつ抉りだそうかと、まるで明日が遠足の子供のようにウキウキしていた。何時までも何時までも眼を奪われないから1度聞いてみた。

 

なぜまだ眼を取らない?

 

奴は嬉嬉として答えた

 

「僕にとって君の眼の価値は無限大だ。特に。絶望だ……!君の最高潮の絶望を写した時……その眼はどうなる!?私思いの色に輝くのではないか!?……あぁ!楽しみだ!ふふ、ふはは!」

 

自分にとって都合のいいことしか見えてないこのマッドサイエンティストは絶望こそ至高の色を見せるものだと思っていた。

 

だからこそ、恐怖を与えた。

 

悲鳴を聞かされた

 

拷問を受け、その全てを自身の限界のギリギリで止められた。

 

何度死んだら楽だろうかと思ったか

 

ひたすらに恐怖を心の奥底に植え付けられ

 

目に見えぬと言う絶望を叩き込まれた。

 

日数にして4ヶ月

 

当時子供だった俺にとっては、ただただ絶望の日々だった。

 

ヒーローを憎んだ。誰も助けに来ない絶望に、無能を晒す自称英雄に

 

市民を呪った。平和ボケして、隣人の狂気に気付かない糞共

 

ヴィランを恨んだ。搾取するしか生きる道の無いクズ共に

 

身体の傷は絶えず、よくわからない液体で体を治される。

 

苦しみは長く続き、引き伸ばされる。

 

『瞳』という個性だからこそ理解出来る見えないという恐怖

 

震えることしかできない自身の弱さ。

 

何もかもが嫌になった…………

 

辛く長く……それでも誰かが……ヒーローが僕を助けに来ると信じていた。

 

 

 

 

 

…………でも、助けてくれたのはエイジと三奈だった。

 

ヒーロー達は気づかなかった。

誰も気付かなかった。

 

気付いたのはたった2人

 

彼らの通報が僕を救った。

 

行方不明になった僕を子供のふたりが一生懸命探して

 

そして、僕に行き着いた。

 

 

 

 

…………僕にとってはヒーローだった。

 

2人とも……誰よりも立派な僕のヒーローだった。

 

 

 

 

この出来事は『漆黒の悪夢』として事件が処理され犯人は逃亡。

ヒーロー達は必死に謝っていたが僕にはそれが薄っぺらい表面上の台詞にしか聞こえなかった……

 

だから誓ったのだ。

 

 

誰も助けてくれないのなら僕が助けよう……

 

僕が……俺がみんなを助ける本物のヒーローに……!!

 

絶望は終わらない。闇は奴を思い出す。

 

俺の傷、俺の絶望。

暗闇は人間の潜在的恐怖だと言うが、俺にとってはシャレにならない。

 

恐怖が身体を這い回り、まともに動けなくなる……

 

暗闇に慣れなければ、失明していても強くあらねば……

 

それでも、まだ……まだ……と妥協してしまう自分がいる。

 

三奈に……エイジに頼ってしまう自分がいる……

 

失明すればま子供のように感情が制御出来なくなることも理解している。不安に恐怖に押し潰されそうになる。どうにかしたくて、この依存を辞めたくて……それでも誰かに依存してしか生きれない僕は頼れる人を増やしたくて

 

そんな俺を助けてくれるのは三奈とエイジだけなんだ……と心の奥底で思っていた俺にとっては……響香と言うと存在はとてつもなく大きかった。

 

不安な僕を支えてくれた。

 

辛い時に横に居てくれた。

 

初対面なのに優しく、正しくヒーローとしての正しい在り方だった

 

隣に立ちたいと……その優しさに溺れてしまうのではと……不安になってしまう……そう、思える程に………………

 

 

………………俺の闇を取り払うよに眩しい太陽のように俺を照らし助けてくれる彼女に

 

 

久しぶりに太陽を好きになれた気がしたんだ。

 

頭がズキズキして、涙は止まらなくて……

 

嫌な事まで全部思い出して……それでも、3人は忘れられなくて

 

無意識に頼ってしまう自分が嫌で……嫌で嫌で嫌で……

 

 

…………全てが嫌になって、辛く苦しくて

 

 

 

 

でも、それでも、君は必ず手を伸ばしてくる。

 

俺が辛い時に必ず君は手を伸ばす。まだ数ヶ月の仲なのにわかってしまう。その信頼と己の弱さと、不甲斐なさに目を逸らし……見えない世界で彼女を探す。

 

「ーーーーーーーーーーー!!!!」

 

誰かが俺の横に走り込む。

 

三奈かな……エイジかな……

 

でも、この暖かい温もりは……

 

「瞳……!大丈夫…………?」

 

………………やっぱり僕のヒーローである響香だった。




次回はまぁまぁ、明るいお話にする予定です。
死神の刃の方ももう少しで完成するのでそちら側も宜しくお願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

精神

こんばんは、うちの県でもとうとうコロナが流行り始めました。


「だい゙じょ゙ばな゙い゙」

痛てぇよ……目が見えない時に痛いのは思い出すから嫌なんだよ……

「はい、手ぇ出して」

「うぐ……はい」

大人しく前に手を出すとそれをしっかりと捕まれ足を踏まながら引っ張られる。その反動で俺は立ち上がり、普通に抱き締められ背中をゆっくりとさすられる。驚きで涙も直ぐに止まるが段々と落ち着いてきて頭が冷静になる。ゆっくりとハンカチで顔を拭かれ、もう一度ゆっくりと抱き締められる。

「大丈夫、大丈夫だから。ウチも三奈もエイジも居るから……ね」

事情を知っているからこそ不安を和らげる為にやってくれているってのは分かるんだが嬉しいものだな、ドタドタとみんなが来る音が聞こえ、慌てて響香は離れその後直ぐに三奈やエイジに心配される。

「ちょ、ひとみん!少し頭から血が出てるよ!」

「俺がおぶって保健室までひとっ走りすっから!」

 

3人が必死に心配してくれるけれど、血は直ぐに止まりそうだったから遠慮する。この程度じゃあ大事には至らない。それは自身の経験からわかっている。それに、この程度で頼ってちゃあダメだろう……。

 

「大丈夫……ありがとう。」

いつものみんなだけでなく他のみんなも来ていたらしい

「あのぉ、本当に大丈夫ですの?」

「あぁ、大丈夫。大丈夫なんだ。すまないね、個性の反動で少し……」

「いやぁ、あんなスッゲェ個性だからデメリットもすげぇって思ったんだけど……どんなデメリットだ?」

 

新しいクラスでもみんなが心配してくれていることに安心しながら大丈夫なことを必死に伝えるが、目が見えないからみんながどんな顔をしているのかがわからない。

「それよりも!大丈夫なのかい!?」

「飯田くんだったかな?大丈夫さ、ただ、誰かの手を借りなきゃまともに行動出来ないだけさ。」

「それは、大丈夫とは言わないんじゃないか?」

ごもっとも、だけどこれが俺にとっての日常だからね。

「いや、瞳にとってはある意味日常だからね。確か三奈とエイジは今日2人で街中に買い出し行くんでしょ?ウチが一緒に居るからさ安心して買い出しに行ってきなよ、それでいつも通り帰りに食材を適当に買ってきてくれたらいいからさ」

「わかった、頼んだぜ!」「まっかせてー!」

「む、大丈夫そうならいいのだが、あ、先生!ここです!」

 

先生も来たのか……なんか、心配かけすぎてる気がするんだがなぁ……

「北風、一応両親やアイツには連絡しとくか?」

「結構です。ねぇさんは過保護なんで」

「それを聞いて安心した。」

 

そのあとは先生の声がけで一気に解散。俺はゆっくりと響香に手を引いてもらいながら家に帰り、目の見えない中暇潰しにと2人でギターとベースを思いっきりかき鳴らして時間を潰し、2人が帰ってくるとたっくさんの料理を作って食べる。食べ終わるとみんなが帰って行き、一人の時間か……って思っていると響香から電話がかかってくる。目が見えるようになるまで電話に付き合ってもらってゆっくりと幸せな時間が過ぎ去っていき、目が見えるようになってから眠りについた。

 

 

 

サイド 芦戸三奈

「ねね!響香ちゃん、抱き締めてたよね!ひとみんを!」

「うぇ、ええ!?」

「ラブだー!ひとみんにも春が来たー!」

エイジはひとみんのお世話に残っていて、ここにいるのは私と響香ちゃんだけ。だからこそ、お昼の出来事を聞き出さねば!

「う、うーん」

響香ちゃんはプラグをいじいじして思いっきり照れてるけど否定しないあたり青春だなぁー!って感じ!

「ほうほう、ラブなんですな!」

「そ、そっちこそエイジとはどうなの!?」

「うぐ!?」

なに!カウンターとは!う、うぐぅ……

「ノー!のーこめんと!」

「ウチよりも自分のことを考えた方がいいんじゃない?」

「わかってる!わかってるんだけどぉ……!」

「はい!この話はお終い!」

くぅ……ラブコメが終わらせられた……!まあ、ひとみんを支えてくれる人がちゃんと居てくれるってことが私は嬉しいよ。

 

 

 

 

サイド 北風 瞳

 

「わーたーしーがー」

え?午前?普通の授業だったよ

「普通にドアから来た!」

オールマイトか、うん。やはり顔が1人だけ違う。俺の前世にも1人だけ顔面がJOJOの奴が居たがそのレベルじゃねぇなおい。

なんと今日の授業は『BATTLE』。事前に送ったコスチュームを考えた紙を送ったのでそれがちゃんと出来上がっているはずだ。

 

俺のコスチューム……聞きたい?

なんて言うんだろうなペストマスクとキツネのマスクの中間辺りで東京喰種の黒犬を知っているだろうか。アレの白でちょっと狐っぽくした感じだ。目のところは黒にしており、目の色の変化や視線などがバレないようになっている。また、同時併用でヘッドホンも付けておりこちらにはサポートAIが付いている。目が見えなくなった際に音声認識でAIが色々やってくれるのだ。またヘッドホンをしているものの周りの音は逆によく聞こえ、AIが周辺状況を分析したりしてくれる。簡単に言えばジャービスだ。服は肌に吸い付くインナーと半袖の黒のパーカー、多機能な黒のズボンな為、ちょっと黒いけど私服って言われたら納得出来る……?多分納得出来るレベルの服だ。1番近いのは東京喰種のカネキの戦闘服だ。結果東京喰種だけれど、オサレだから許せ。指貫グローブを嵌め、顔を上げる。俺はヒーローになる。

 

その覚悟が俺に力を与える。目を開け周りを見渡すとエイジが中々にド派手な服を着ている。顔を見合わせ笑い、集合場所に向かう。

 

少しだけ、戦えるって事に心が踊っている気がした。




感想及び評価お願い致します。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

戦闘訓練

こんばんは、最近体調崩しがちな迷彩鶴です。
みなさんも体調には気をつけてください。


ペア振りは以下の通り

A 緑谷 出久 麗日 お茶子ペア

B 轟 焦凍 障子 目蔵ペア

C 八百万 百 峰田 実ペア

D 爆豪 勝己 飯田 天哉ペア

E 芦戸 三奈 切島 鋭児郎ペア

F 砂藤 力道 口田 甲司ペア

G 耳郎 響香 上鳴 電気ペア

H 北風 瞳 蛙吹 梅雨ペア

I 尾白 猿尾 葉隠 透ペア

J 瀬呂 範太 常闇 踏陰ペア

 

ざっとペアが揃い、組み合わせまで発表される。

 

1回戦 A対D

2回戦 B対I

3回戦 H対E

4回戦 G対F

5回戦 C対J

 

俺と蛙吹さんの相手はエイジと三奈のコンビ。正直いつも2対1で戦っているからこそ強いし手強いし、堅実な強いコンビだ。

攻めは左側、守りは右側のペアだ。しかし、まぁ……

 

「葉隠さんだったかな?」

「んー?どしたのー?」

「まずは、コレ」

と言い、八百万さんに作って貰った羽織りを着てもらう。

「来たはいいけど何で?着ても私は不利なだけじゃない?」

 

いや、まぁそうなんだが……

 

「俺は見える可能性があるんだよ……可能性はとことんまで低いけどな。赤外線、温度色んなもので見えるからせめて、ここに居る時はそれを着てくれ。じゃないと心臓に悪い。いや、本当にすまん……」

 

あぁ……多分怒ってるなぁ……いや、本当にすまねぇ……見えてしまう可能性があるのは本当なんだ……

 

「わかった!こっちこそごめんね?それに、事前に言ってくれてありがと!!」

「いや、うん、光学迷彩とかの服を頼んだらどうだ?あれなら見えないだろう?」

「ナルホド!!」

 

うん、安心安心。さて、今頃緑谷麗日ペアと爆豪飯田ペアは戦いを開始し酷い戦いが続く。終わったあとの講評は八百万にボコボコに言われて可哀想だった。

 

そのあとも続き……というか、轟くんが瞬殺したので全然早く終わった。そのあとは俺らの番だ……

 

「蛙吹さん、作戦はあるかい?」

「ケロッ……梅雨ちゃんと呼んで。私の個性は蛙。蛙っぽいことなら何でも出来るわ。北風ちゃんは?」

「俺の個性は瞳。目に関する効果ならなんでも出来るよ。それこそ色が変わるだけの変身能力すら……ね」

「けろ、北風ちゃんはあの2人に勝てるかしら?」

「正直……」

 

あの二人は俺が育てたと言っても過言ではないほど俺が鍛えている。強く早く重く広い技を習得した2人に隙は無い。全く、厄介な2人を生み出したものだ……でも……まぁ

 

「勝つけどな……!」

「けろ、その言葉だけで十分よ。2人は任せていいかしら?」

「おぅけぃ、梅雨ちゃんは壁を登ってくれ」

「何か手伝えることは?」

「よし、なら-------」

 

 

 

「やるよ!エイジ!」

「よぉし!勝つぞぉ!」

 

「さて、行こうか……!」

「けろ、負けたくはないわね」

 

試合が始まりそして……

「即興必殺、フロッグ・スター」

 

梅雨ちゃんの舌で捕まれそして最上階に向けて投げられる。既に居場所は把握していたのでそこに向かって投げられ、窓から侵入する。

 

「はぁい、エイジ、三奈。ひっとみーんだよー」

「烈怒頼雄斗・安無嶺過武瑠!!!!!!」

「アシッドマン!!」

 

「遅せぇよ」

唐突に窓から侵入したにもかかわらず、彼らは反応し個性を全力全開で身に纏う。しかし、それも意味は成さない。

 

「クラップスタナー」

 

音が響き渡り2人は一瞬で個性を止めざる終えない状況。正確に言えば音が脳に響き意識が一瞬飛ばされる。何をされたのか理解は出来なくともこの技を知っている2人からすれば、やはりやられたかという感想。だからこそすぐに立て直す。

「アシッドマン!!ヒュドラ!!」

強酸性の多頭竜が遅い来るもそれを易々と躱し、歪曲させる。

 

「『曲がれ』!!」

 

全ての多頭竜は向かう方向を曲げられ床に叩きつけられる。しかしその隙を縫うように現れる安無嶺過武瑠を使ったエイジ。凄まじく重い一撃を柔拳で受け流す。流石に受け流されると思わなかったのか少し焦るその隙をまたクラップスタナーで意識を飛ばし蹴り飛ばして距離を置く。2人同時に相手をするのはキツく、必ず片方ずつ相手をする。

 

しかし、この2人は『対瞳対策』を考えて協力していた2人である。リズムを合わせ苛烈な追い討ちを掛けてくる。

 

「…………まったく、成長したものだな」

「当たり!前!だ!ろ!!」

 

三奈はヒュドラの操作に集中している為近接戦闘には参加しない。

 

そこに隙がある。

 

 

 

 

だからこそ、太腿に付けていた六つの棒を瞬時に組み立て細い棍に変える。その棍の端を持ち、まるで剣のように装備し一言。

 

「『直死』」

 

ヒュドラの点を突き、確実に殺す。棍を半分ずつに割り、両手に持ちエイジのラッシュを捌き切る。更には棍を背中に背負い腰からナイフを抜き床の一点を指す。

 

無論……直死の魔眼で見た点である。

 

「うおっ!マジかよ……!!」

「え!?!?嘘っ……!」

 

「甘いなぁ……2人共……誰が2人の特訓に付き合ってたと思ってんだ……これぐらい、想定しとけよ……なぁ!!!!」

 

壊れた床を足場にして縦横無尽に飛び回り様々な角度から攻撃を加える。次の階に落ちる前にまずは三奈をクラップスタナーで気絶させ、エイジには背後から叔母直伝のムーンサルトを喰らわせる。爆発音と共に砂が巻き上がりさらにもうひとつ階層をぶち壊す。

 

 

 

 

 

煙が晴れる頃……二個下の階層にはバラバラになった床(瓦礫)と気絶した2人、そして瓦礫の上に2人を倒した瞳が無傷で立っていた。




今回登場した「瞳」は
暗殺教室より、渚くん及び2代目死神も使うあの正式名称がわからない瞳
空の境界より、歪曲の魔眼、直死の魔眼
です。
感想及び評価、またこんな瞳を使って欲しい!って言うのがあればお伝えください。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

評価の時間

こんばんは、お元気でしょうか

私は最近ケーキ作ってます。


「「「うぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!」」」

(マジかよ……北風少年……!想像以上にすげぇ奴だ……!)

「一体どんな個性なんだ……?」

「床をナイフでツンってやっただけで床が崩れたぞ!?!?」

「才能マンだ才能マン!!」

「てか、ナイフだけじゃねぇよ!あの棒?棍?捌き……!尋常じゃねぇぞ!!!!」

 

部屋全体が一気に盛り上がり北風 瞳の戦闘能力に対して惜しみない賞賛を送るも、それに対してよく思わない奴らも何人かいた。

 

しかし、そいつらでさえ認めてしまうほどの戦闘能力。状況判断、索敵力、パワー、手数に個性の応用。恐らくあの酸の竜を床に叩きつけたのが個性なのだろう。それを除いたとしてもあの棍術が残る。相当に厄介な相手だと認めざるおえない。しかもだ、相手をしていた2人が弱いわけじゃない、それどころかむしろこのクラスでも絶対に上位に入る強さがあり、なおかつその2人の連携は連携としてはパーフェクト。プロヒーローが相手をしても勝てるヒーローが何人居るのか……。お互いの弱点を埋めながら戦う2人に隙はなく、しかも一人一人がちゃんと強いのだ。

 

 

 

その2人の敗因があるとすれば……

 

 

 

………………その2人を相手にしても立ち回れるレベルの男が居たこと。このひとつだけである。

 

「…………ちっ」

「………………」

 

自分こそ1番だと思っていた少年と個性の力を十全に使わず1位を取ろうとする少年。この2人にとって、等しく大きな誤算は既にプロヒーローに匹敵する男がいた事である。

 

 

 

「北風少年……とてつもない経験値だ。」

 

オールマイトでさえ、言葉を失う戦闘に対する経験値。戦い慣れた動きと判断力には惜しみない賞賛を送る。

 

 

 

そして、気絶する2人には為す術は無く大人しく捕まりそれと同時に梅雨ちゃんが核に安全に手を触れる。完璧と言える結果。被害はビルとヴィランサイドだけ。対してヒーローサイドは無傷で2人のヴィラン‪を無力化しビルへの被害はあるもののある意味被害は最小限。さらに安全に核を確保し終了。

 

ヒーローサイドの完全勝利である。

 

「北風ちゃん、ありがとうね」

「いや、梅雨ちゃんこちらこそ、君の尽力無しではこの結果は得られなかったよ。」

 

「くぅー!!!」

「くっそぉぉ!!!」

 

「おいおい、油断しすぎじゃねぇか?」

「けろ、普通はヴィランサイドのいる場所に正確に窓から侵入したりはしないわ」

「マジレスしないでくれ梅雨ちゃん。」

「ごめんなさいね、私思ったことはなんでも口にしちゃうの」

 

まぁ、常識的に考えれば誰も予想出来ない斬新な攻略の仕方。しかしだ、その斬新な攻略の仕方をする本人から鍛えられた2人が求められるのは全ての可能性に対応した戦い方。何もヴィランに殺されて欲しくて鍛えているわけじゃない。だからこそ、全ての予想外に対応出来なければ鍛える意味が無い。

 

「『未知とは既知の連続である』……何処かの誰かが言った言葉だ。忘れんなよ。この世の中に本当の未知なんて存在しないんだ。だからそんなヴィラン居ないだろと脳内の選択肢から消すんじゃねぇ。本当に起きない事はどれだけ頑張っても未知とさえ断定することができない事だ」

 

「うす」「はーい」

 

「んじゃあ、先生。講評をお願いします。」

 

((((いや!!!無理だろ!!!!))))

 

「え?あ、わかった。では、今回のMVPはー?分かる人!!って全員わかるか……」

((((当たり前だろ!))))

 

「うん、北風少年だな。他の生徒に比べ圧倒的に総合力が高い。特にだ、個性を使わない戦闘だろう。索敵力は北風少年の個性によって殆ど完璧、さらに蛙吹少女の長所を活かした連携にヴィランサイドのふたりを核から遠ざける囮の役割も立案実行し成功した。しかもだ、このクラスでもトップ5に入る実力者の2人の完璧な連携を前に個性を体術に棒術、双剣術のサポートに回しあの場での最適解の倒し方をした。正直私でも圧巻って奴だよ。逆に注意すべき点が見つからないからなぁHAHAHAHA。」

 

 

オールマイトが訂正や直すべき箇所を一切言わず褒め倒す。その行動にどれだけの意味があるか。

 

「次点は3人共、即ち残りのみんなだ。特に芦戸少女に切島少年。言いたいことは全て北風少年に言われてしまったが、正直言ってしまって相手が悪かったとしか言いようがないな!作戦に対応……それどころか連携に関してはパーフェクト!2人が同じ中学なことを加味してもプロヒーローに匹敵する良いコンビだった!そして蛙吹少女だが、作戦を考える北風少年にしっかりと意見し自分が納得してからの行動!素早い状況把握とヴィランサイドのふたりが居ない方向からの侵入!極限までの隠密行動で2人に見つからず核にタッチした。直すべき点は今のところ無し!だけれどいつも北風少年のような人間と即興チームを組む訳では無い。今回のを成功体験としてしっかり覚えておくように!」

 

 

 

オールマイトが駄目出しが出なかった試合。それだけ生徒のレベルが高かったと言える。

 

この試合が後々彼らにどんな影響を与えるのかは未だ分からない。




評価及び感想、こんな眼を使って欲しいと言う方はお伝え下さい。頑張ります。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

王の器

友人に言われました
身体能力しょぼ過ぎてこれからの話の中枢で関われる?と

ガチクロスオーバーです。
この作品はヒーローアカデミアです。


「はぁ……まさか、マスゴミ共が雄英に突入してくるとはなぁ……」

「ウチもびっくりだよ。しかもあの壁をぶっ壊す個性でしょ?やばくない?」

「そらぁ、やべぇよ」

 

今日は色々あった。朝からマスゴミ共が校門の前でオールマイトはどうですか!?と聞き、昼休みにはマスゴミ共が校門のクソダサネーム雄英ウォール(雄英ウォールというネーミングセンスは正気か?と思ったが)を超えて校舎まで来て警察沙汰になりクラスの委員長は緑谷から飯田、副委員長は八百万になった。

 

すっごい濃厚で疲れた1日だったものの、響香とこうして2人で帰れるのもまた癒し。このまんま何も起きないと幸せだなぁって2人で歩いていると、前方からまるで魔法使いのような格好をした爽やかな男がゆっくりと歩いてくる。その顔に不思議と見覚えがあった。

 

「やぁ、僕の名前はユナン」

 

美青年の口から出た言葉はこの世界には本来なら存在しない存在を暗示させるものだった。

「ユ…………ナン……だと?」

「しがない旅人さ」

「………………あんた……マギか?」

 

その一言にユナンは驚きつつ、微笑む。

 

「そうだよ、僕はマギだ。単刀直入に言うとね、もう僕が作ろうと思えばこの世界初にして唯一のダンジョンが生まれる。勿論ダンジョンが生まれれば王の器足り得る人物が必要でね、他にも居ることには居るんだがまぁ黒いルフでね……」

「それは…………少し待て、響香……色々言いたい事はあるだろう。でも、そのまま家に帰ってくれ。」

「待って!でも!!」

「大丈夫、知り合いだ。安心しろ……」

「本当に?」

「ああ、本当だ。大丈夫、な?」

 

その発言の後に一瞬訝しげにコチラに視線を向けるがそれをさらっと無視しユナンを引き連れ家に帰る。ジーッと視線が背中に当たるが完全に無視して家に入る。

 

お茶を出し、俺も椅子に座る。

 

「さて……と、それでだ、ユナン」

「ああ、ジュダルだったら彼を選んでいただろうね。逆にアラジンは君を選んでいただろうね、残り1時間ほどしか猶予は無い……君は……」

「何も言うなユナン、なれと言うんだろ?王に」

「すまない、君の運命を乱して……きっと君は今までの運命から脱却し大きく変わった流れになるだろう、本当にそれでもいいのかい?」

 

 

 

「くくく、ふはははははは!!!」

 

俺はその言葉についつい笑いが止まらなくなってしまう。これまでのクソッタレな運命から解放される。痛みに震え、死に浸る搾取される側からの解放。多くの人を助けれる立派なヒーローへの道。

 

「ど、どうしたんだい?」

「いやぁ、なに、ユナン。俺はやっとだ、やっと覇道に到れるのかと思ったらね…………」

 

嬉しいさ……そう続いた言葉と共に全てを理解し悟った表情はある意味ジャーファルのような笑顔が……モルさんのような笑みがあった。

 

 

運命からの脱却と己の覇道を突き進める。

今までの悲劇的な過去からの訣別。俺は前を向いて歩けるのだ。

 

「改めて言うよ、この力は個性じゃない。眷属器とジン。この世の理から大きく離れた力だ。君のその眼が無ければ僕も来れなかったし、ジンに選ばれるような王の器だと判断も出来なかった。君の瞳は多くの物を異界から引き寄せる眼だ。世界を渡って観測するその眼はソロモン王の……そしてアラジンの力に共鳴した。僕が世界を閉じたからこそこれ以上異界の理は混じらないだろう。故にこれは最初で最後の機会だ。

 

 

 

 

 

 

…………もう一度言おう。これは個性じゃない。それでも君はこの力を手に入れようとするかい?」

 

流石はシンドバッドを導いたマギだ。そう感嘆せざるを得ない。しかし俺の答えは変わらない。

 

 

 

 

「俺は立派なヒーローになる。力は幾つあっても足りないさ。この瞳に映る全ての人を助ける。それが俺の…………覇道だ。」

 

 

「そうか……なんだろう、君はシンドバッドよりも弱いね……」

「当たり前だろう。七海の覇王と比べられちゃァ全ての王の器が廃ってしまう…………いや、アリババは別か」

 

その言葉にユナンの硬い表情が崩れ去る。

 

「でも、そんな君だからこそ僕は君の力になってあげたくて手を伸ばすんだろうね。きっと、何度でも……」

 

 

 

 

 

「さぁ、僕がダンジョンへ転移させよう。」

彼は俺の部屋に大きな魔法陣を敷く。

大きく光るその魔法陣。よく見た事のある魔法陣を越え、目の前に広がるのは大きく分厚い無骨な門。

 

毒々しい蛇と2つの巨大な蛇が目立つこのダンジョン。

俺の覚えているダンジョンに該当するものは無い。ゆっくりと深呼吸して最後に振り向く。

 

目の前にはとても綺麗な笑顔をするユナンが立つ。

月夜が俺らを照らし、影が大きく伸びる。

 

「君は、王になるだろう!

 

 

 

 

 

世界を前へと導く先導者になる。

 

 

 

僕は『マギ』

 

そんな君を導くためにやってきた!

 

 

もう、間違いは犯さない!君はヒーローになる!!

 

ソロモン王が望んだ平和を守る!英雄に!!!

 

さぁ!前を向いて!」

 

俺はゆっくりともう一度前を向く。

手を門に付け……大きく叫ぶ

 

「「ひらけ!!!!!

 

 

 

 

 

ごまぁっっっ!!!!!!!」」

 

門から光が溢れ出し、その向こうに瞳の姿は消えていく。彼の見た目はいつの間にか持ち帰っていたヒーロー装備。その姿がユナンには一瞬アリババの後ろ姿に見えた。

 

 

 

 

 

 

「いってらっしゃい。瞳くん。この世界のふしめは今だ。君の変える未来を僕は楽しみに待っていよう。」

 

本来なら眷属器によって縛られるはずの運命……この世界にとって異端なその力は逆に運命からの脱却を示す力となる。

シンドバッドが最後に到達した運命からの脱却。これを指し示す事が出来たことに満足し、彼はこの地から去っていく。

 

「そして、じゃあね、僕の最後の王の器」

彼の身体はルフへと還元され世界に溶けるように消えていった。




やっぱりさ、金属器っていいと思うの

感想及び評価よろしくお願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む



どうも、迷走していることが読者にバレた作者です。

元々友人に話した妄想を今こうして書いているのですが、友人から主人公ムーブするには身体能力が足りないって言われましてね……

……いや、マジで悩みましたよ。でもまぁ、自分は楽しんでるのでこれからも頑張ります。


身体中に立つのがしんどいほどの疲労感とあちこちに傷がある。寝っ転がる行為さえ少し傷に染みて痛く、身につけているコスチュームは少しボロボロでゆっくりと息を吐いて行く。ユナンの置き土産かいつの間にか転移され自室に居た。

重い足を引きづってリビングに出てきて右手の指輪に宿ったジンをゆっくりと眺める。今の時間は朝5時過ぎ、どうせ起きているだろうとたかを括り取り敢えず…………

 

電話コールが鳴り響く

 

1回目…………出ない。

 

もう一度

 

電話コールが鳴り響く

 

2回目……出ない

 

さらにもう1回

 

電話コールが鳴り響く

 

3回目

 

「もしもし」

「やぁ、エイジ元気最強?俺は無気力最悪。突然起こしてごめんね、取り敢えずさ、三奈と一緒に朝飯食いに来ない?」

「まぁ良いけどよぉ、準備とかもあるから6時目指して行くぜ」

「ああ、すまんな朝っぱらから」

「いや、大丈夫だ。んじゃあ、また。」

「また」

 

1人目確保。

取り敢えず三奈も叩き起す。

色々目に見えるものが変わった。ただただ死という物を受け入れるだけじゃない、初めて死に対して向かい合い勝負をしかけ…………

 

 

 

…………そして勇気を示した。

 

いつの間にか死んでいて、転生した1回目の死。俺の最後の前世の記憶は寝たこと。それだけしか覚えていない。前世では特にやる気もなく何かに暑くなることも無く、幸せにならずに死んだ。むしろ寮生活に変わったことであの"地獄"から抜け出せたことに喜びさえ感じた。やっと俺は1人で生きれる。そう思った矢先にこの世界だ。

 

親は良い人達だったが、俺が攫われた時にヴィランに殺された。11歳の頃だったか、多くの拷問に精神的苦痛。ひたすらに死というものを感じた。痛みや精神的苦痛に"前世"で慣れていたおかげで死なずに済んだしこのレベルのダメージで済んだ。

 

目に見える傷はすぐ治る。でも、心の傷は中々治らない。薬を与えてくれる人間と出会うしかない。俺の今世での親はもう居ない、治りかけだった俺の傷はまた大きく開いた。しかし、それも三奈とエイジ…………そして実の兄である血肉兄さんのおかげでゆっくりとだが傷は癒えていった。

 

 

そして、俺は初めて己の手で…………死を乗り越えたのだ。

 

アリババ君が乗り越えた試練、シンドバッドが7回超えた迷宮。

 

 

 

あの英雄達に…………王の器に並んだのだ。

 

そして、あのシンドバッドを選んだマギであるユナンに選ばれた。俺は導かれ運命から外れ、今を……これからを生きる。

 

前を向けることにこれ程嬉しく思ったことは無い。

 

電話コールが鳴り響く

 

1回目……

 

「おはよー!!!どーしたのー!?」

「元気だね、朝飯食いに来ない?」

「え!!いいの!?!?」

「てか、むしろ飯作って」

「なんで?どうしたの?」

「いや、ちょっと……ね?エイジも呼んだから来なよ」

「OK!丁度響香ちゃんとお喋りしてたから一緒に行くよー!」

「お前らも夜更かしか…………」

「まぁーねー!響香ちゃんに付き合ってたらこんな時間になっちゃったよー!」

「そうか、まぁ、じゃあ2人共6時くらいに合わせて来てくれ」

「りょーかい!!」

「んじゃあ、また」

「またねー!」

 

電話を切り、ゆっくりと坐禅を組む。エイジにも三奈にも合鍵は渡している。色んな魔眼を使ったからこそデメリットを倍加することでギリギリ時間に間に合わせる。

 

今までは勇気が足りなかった。

 

 

死に近づくことを意識してしまう五感の切断。それがデメリットだ。視覚遮断から始まり聴覚、嗅覚、触覚……そして最後に味覚。消した五感の数分の1だけ俺のデメリットは小さくなる。

 

 

 

 

 

…………まずは視覚の遮断。

 

真っ暗闇に取り残されるが音は聞こえる。肌にも感じる少しの風が生きていることを実感する。死を己から乗り越えたことで生を実感出来るようになった。僅かに感じる世界があるだけで俺は……生き残れる。

 

ゆっくりと聴覚も遮断させていく。

 

何も聞こえてこなくなり、肌に触れる風を感じる。

 

そして嗅覚を遮断する。

 

僅かに感じる触覚だけを頼りにゆっくりと時間を過ごす。

 

 

 

 

……

 

…………

 

…………………

 

…………………………

 

何かが肌に触れる。

 

ゆっくりと暖かい恐らく手が俺の手に触れる。肩を掴まれ起こされるが、生憎起きている。ほっぺを掴まれるので流石に返事をする。

 

「俺は今視覚聴覚嗅覚を遮断している。起きる時間は5時58分だ。誰か知らないがそれまでは俺はなんも出来ない。すまないな。」

 

そう言った直後、ゆっくりと後ろから誰かに抱き着かれ頭をなんか無茶苦茶撫でられる。ちょっと痛い。さっきダンジョンで頭ぶつけてコブになっているんだ。

 

そして、一気に全ての感覚が戻る。58分になったようだ。

 

「そろそろ58分じゃない?」

「んー、じゃあそろそろ離れるかな」

「えぇー!そのまま抱きついたままでドキドキさせちゃいなよー!」

「え、さ、流石にそれは恥ずかしぃ……」

「抱きついてるのに!?!?」

「き、気付いてないから!」

 

これは…………うん、離れたら目を覚ました振りをしよう。そうしよう。

 

「おはよう、三奈、響香」

「おっはよー!!」

「お、おはよう。」

 

眩しい朝日が目に入る。

 

…………俺はとうとう、トラウマを攻略したのだ。




早朝の電話は腹立ちません?

感想及び高評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

強さの理由

こんばんは、お久しぶりです。たとえ貴方が朝に読んで居ようと僕にとってはこんばんはです、おはようございます。

迷走している所、原作の方が事件過ぎて、早く初期プロットを進め俺の中の世界線で未来を変えることにします。

どうか暖かい目でお願いします。


ダンジョンから帰ってきてトラウマを克服したその後、今日はヒーロー基礎学の授業の日。全員が昼休みをゆっくりと終えて先生が来るまで待機する。先生は時間ぴったしにゆっくりと現れ教壇に立つと口を開く。

 

 「今日のヒーロー基礎学だが..……俺とオールマイト、そしてもう一人の三人体制で見ることになった」

 

今までのヒーロー基礎学はオールマイトor相澤先生。言い方は悪いがデッドオアアライブの授業だった。しかし今回は2人セットプラス新しい他の先生。ハードな予感がするも少し楽しみな自分も居た。

 

勿論俺だけでなく三奈やエイジも騒ぎ始め結果として先生からひと睨み貰ってしまう。全員が一瞬で静かになり、瀬呂君が唐突に手を挙げた。

 

「ハーイ!何するんですか!?」

 

確かに!!

元気よくそう言うと、相澤先生は何時もの捕縛用ロープの隙間から一つのプレートを取り出し言った。

 

「災害水難なんでもござれ人命救助レスキュー訓練だ」

 

先生が掲げるプレートには『RESCUE』と書かれていた。正直俺自身の本領かなぁって思いながらよくよく考えれば戦うことのほうが得意なことに気付く。

 

『RESCUE』の文字を見た皆はまたもや騒ぎ出す。気持ちは大変分かる

 

「レスキュー...今回も大変そうだな...」

「ねー!」

エイジと三奈が言うが正しくその通り。しかしヒーローがRESCUE出来ないのは話にならない。しっかりと学ばなきゃなぁって思いながらもチラッと得意そうな響香を見る。

 

「……!」

 

大分ワクワクしてそうだ。すると相澤先生が端末のスイッチを押す。お馴染みのロッカーが壁の中からせり出して、何時ものコスチュームが出てくると先生はまたもや一言。

 

「今回コスチュームの着用は、各自の判断で構わない。中には活動を限定するコスチュームもあるだろうからな。訓練場は少し離れた場所にあるから、バスに乗っていく。以上。準備開始」

 

相澤先生はそう言うといつも通り外に出ていき、俺らはコスチュームを着るか否かとグチグチ言いながら準備をする。しかしながらやはり大体の人はコスチュームを着るようだ。それはそうだ、動きやすさやテンションの上がり具合、自分自身の欠点を補うコスチュームなのだ。当然の如く俺もボロボロのコスチュームを着ることにする。

 

 

舞台は飛んでバスの中。学校用のバスだと思い整列するように促した飯田君だが結果は普通のバスと同じだったため、みんな自由に座り結論としては俺の隣には響香が、前には三奈とエイジが座っている。三奈とエイジの前は普通のバスと同じように縦になっている座席に飯田君とかが座っている。俺の列の後ろには女子達が座っていて通路を挟んだ右側には男子達がズラっと座っている。

 

いつの間にか隣に座っていた響香にもたれかかって眠っていたらしく響香は顔を真っ赤にしていた。と言うか響香も寝ていてさっき起きたっぽかったし、寝てないんだから許せ。ふと視線を感じてチラッと右側を見ると峰田……だったか?が血涙を流しながらこちら側を睨み、後ろを見ると女子達がすっげぇニヤニヤしていた。

 

…………困る。

しかしどうやら話は続いていたようで今は個性の話をしているらしい。

 

「派手で強ぇっつったら、やっぱ轟と爆豪に芦戸だな」

アホそうな上鳴が言う。まぁ三奈は派手だろう。特にヒドラは。

 

「爆豪ちゃんはキレてばっかだから人気でなそうだわ」

梅雨ちゃんが言う。正直同意しかない。

「んだとコラ!!出すわ人気ぃ!!」

「ほら」

 

言った傍からキレた爆豪君を指差す梅雨ちゃん。よく喧嘩が売れるものだ。しかし思ったことはすぐ言ってしまう性分なようなので仕方ないとは思うが……いやぁ、よく口に出来るなぁ。

 

「この付き合いの浅さで、既にクソを下水で煮込んだような性格と認識されるってすげえよ爆豪」

「てめぇのボキャブラリーは何だコラ!!殺すぞ!!」

 

逆にお前のボキャブラリーは死ねとか殺すとかしかないよな。ボキャ貧乙。

 

「でもよぉ、それ以上にすげぇのは北風だよな」

唐突に上鳴の口から俺の名前が出るのでみんなが俺の方を向く。

「正直先生もべた褒めしてたけどよぉ、芦戸と切島2人がかりを無傷で圧倒するってお前なんなん!?」

 

「いや、アレには色々あるんだがなぁ……まぁ簡単に言えば俺が2人の師匠な訳さ。」

「「「師匠?」」」

 

全員が頭に疑問符を浮かべるので、わかりやすく説明する。

 

「俺は子供の頃から古武術とか色んな武術を齧りまくってて、色んな系統のいろんな流派の技を身につけた訳さ、それを子供の頃からヒーローになりたい!って言っていた三奈とエイジに本格的に目指し始めた中一の頃からマンツーマンで教えていた訳さ。」

「最初の頃は酷かったんだよー!『吐いて覚えよう(キリッ)』って巫山戯てるのか本気なのかわからない状態で何度も吐かされたしー」

「いや、三奈はマシじゃねぇか……俺なんか『身体の内部まで硬くしろよ今から砕くから』って脅されたんだからなぁ!」

 

全員の目が俺を化け物でも見るような目で見てくる。仕方ねぇじゃねぇか……他のやり方を知らなかったんだし……それに命の危機とか痛いの嫌だからっていう方が上達も早いだろ?

 

「「まぁ、正直今は感謝してるけどよぉ(さぁ)」」

 

「終わりよければ全てよし」

 

「「お前が言うなー!」」

 

「まぁ、こんなんだから2人相手には慣れているし……俺自身も個性を使わずとも体術や武術に関しては達人の域に到達した。そう簡単には負けないし、個性を使えばさらに安定する体術を魅せれるからね……そう簡単にみんなに負ける気は無いよ。」

 

そう言うと爆豪が俺が一番だぁ!とキレたり、峰田が俺の席変われよぉ!と怒りだしたりで騒ぎ出したが……

 

「お前ら、もう少しで着くから静かにしろ」

 

相澤先生の一言で全員が静かになった。外を見てみればなんか凄そうな施設に向かっている……なんかU〇Jみたいだな……

 

この時は誰も知らなかった……

 

この地であんな悲劇が起きることになるなど……




読んで頂きありがとうございます。

元々書いていたプロットは実は半年ぐらい前に出来上がってるのですが……ジャンプみなさん読みました?

立ち読みしながら泣くの堪えましたよ。

とある2人のキャラと主人公である瞳の為に幸せの為にまた頑張っていきたいと思います。

応援よろしくお願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

絶望の始まり

どうも、こんばんは、迷い鶴です。

いくつかの感想とても、とっっっっってもありがとうございます(クソデカ感情)!!!!!!!!!!

今回からUSJ編です。結構原作改変する予定ですがどうぞよろしくお願いします。


「すっげーー!USJかよ!?」

入ったすぐの場所から見渡すに山があったり湖があったりと本当の街の圧縮施設らしい多機能性。本当にU〇Jのような施設で内心驚いている。よくこんな金があるなぁ……

 

「水難事故、土砂災害、火事……etc.―――あらゆる事故や災害を想定し、僕が作った演習場です。その名も……ウソの・災害や・事故ルーム!!略してUSJです!」

 

(((本当にUSJだった……!!)))

おいおい、著作権大丈夫か……?

説明をしている人物の方を見ると宇宙服を着た人が立っていた。あれは確か……

「スペースヒーロー"13号"だ!災害救助で目覚ましい活躍をしている紳士的なヒーロー!」

「わー、私好きなの13号!」

 

緑谷君の解説に麗日さんが声を上げ、そんな名前だったなと1人納得する。13号先生は、名前が出なかったが俺でも知っているようなヒーローだ。特にその個性……ブラックホールを救助活動に活かすという天才的な発送は見習うべきかもしれない。あまりテレビを見ない俺でも目に付く程度にはよくメディアに取り上げられている。尊敬するべきヒーローだ。

 

相澤先生と13号先生が小声でなにか話しているが何も聞こえず、オールマイトが遅れて来ている事からその関連の話をしているのだろう。やはり先生達が警戒レベルを上げているってことだが……オールマイトは本当にどこで何をしているのか……

 

相澤先生が話を終え前説を促すと13号先生が一歩前に出て説明を始める。

「えー始める前に、お小言を一つ、二つ、三つ…四つ……」

 

どんどん増えていく彼の指……数を数えられな……やめよう。

 

「皆さんご存知だとは思いますが、僕の個性は"ブラックホール"どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」

「その個性でどんな災害からも、人を救い上げるんですよね!」

 

緑谷君の上がったテンションのまま発言するが満足な返事は返ってこずむしろ困ったような返事を返す13号先生

 

「しかし、簡単に人を殺せる力です。みんなの中にもそういう"個性"がいるでしょう」

 

全員の顔が引き締まる。確かに、三奈や爆豪、轟君などは殺意の高い個性だ。調整を間違えれば簡単に人を殺す個性……やはり学ぶべきことは多い。

 

「超人社会は"個性"の使用を資格制にし、一見成り立っているようには見えます。しかし一歩間違えれば容易に人を殺せる"いきすぎた個性"を個々が持っている事を忘れないで下さい。相澤さんの体力テストで自分の力が秘めている可能性を知り、オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを体験したかと思います」

 

特にだ……三奈やエイジは理解しているだろう。自分の個性の危険性を自分の個性が如何に簡単に人を殺せるのか……しかしだ、今までの発言とは打って変わって13号先生は一つ間を置くと明るい声を出した。

 

「この授業では…心機一転!人命のために個性をどう活用していくかを学んでいきましょう。君たちの力は人を傷つけるためにあるのではない」

 

一通り俺らの顔を見渡す。

 

「救ける為にあるのだと、心得て帰ってくださいな」

 

正しくヒーロー、この力は人を殺し、傷付けるためのものではなく誰かを助けるために使うもの……その価値と13号先生の言葉が身に染みていく。

 

「以上!ご静聴ありがとうございました」

「ブラボー!ブラボー!!!」

 

ぺこりとお辞儀をする13号先生へ送るみんなの拍手や歓声に意識を戻す。

 

やがて皆が先程の13号のスピーチの余韻に浸るように静かになると、相澤先生が口を開く。

 

「そんじゃあまずは……?」

 

広場の中心に黒い靄が広がる。段々と広がり中から大量の人と、明らかに人には見えない化け物……そして身体中に手を付けたヴィランが現れた。確かな驚異を眼に身体は意外と冷静で、上鳴に指示を出す。

「上鳴君!!ダメもとでいい!無線で外部と連絡を取れ!!!」

「一かたまりになって動くな!」

 

同時に先生も俺ら生徒に指示を出す。

俺はすぐに三奈とエイジにアイコンタクトを取り散開する。

 

「…………あれはヴィランだ!!」

 

黒い靄が段々と収束していき人型へと移り変わる。鎧を付けていることから胴体はきっとあるのだろう。しかし、その胴体に攻撃を当てる前にテレポートされてしまっては元も子も無い。

 

「13号に…イレイザーヘッドですか…。先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいるはずなのですが…」

 

腹の立つ紳士口調に少しばかりイラッとするもわざわざこちら側に伝えるような形で発言をしたことからオールマイトがどこに居るのかの確認目的だと思われる。

 

「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」

「どこだよ……せっかくこんなに大衆引き連れてきたのにさ…オールマイト…平和の象徴、いないなんて……」

 

大衆引き連れてきたってことはまだ沢山人員が居るということ……これが木っ端ヴィランだったらまだ楽だが……名のあるヴィランだった場合最悪である。しかも目的はオールマイトっぽい。最悪なことに目的の人物はまだ来ていない。ここで最悪の事態に行かなければ……

 

 

「子供を殺せば来るのかな?」

その一言が聞こえた瞬間に俺の瞳には未来が映る。顔と腕を崩壊させた相澤先生にボロボロになる緑谷くん。血反吐を吐きながら必死の形相で戦うオールマイト……

 

 

……そしてそのオールマイトと対等に渡り合うヴィラン。

 

最悪な未来が映り終わり……俺の目の前には飛び出していく相澤先生が映る。俺は考えるよりも先にその背を追いかけていった……




読んで頂きありがとうございます。

最近☆1がいくつか付いてまぁ、嫌いな人は無理だろうなぁとくにマギ要素って思いながら書いてます。それでもお褒めの言葉に小躍りしつつSwitchを持っていない作者はいつかポケモンが出来ることを夢に思いながら書いてます。

感想待ってます


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

代償の始まり

あけましておめでとうございます。
大変申し訳ございません。
この作品を好いて下さる皆様方には大変申し訳ない話なのですが、正直自分の中でとても迷走している自覚があり、リメイクしたいと思いました。えぇ、特に迷走しているな、これもう俺がキツい……!!って思ってしまったのが書き溜めている辺りなのですが、取り敢えず書き溜めている分は投稿させて頂きたいと思います。先に謝らせて頂きます。未完で大変申し訳ない……!!

そんな未完で完結してしまう、直前までですが、どうぞ読んで言ってくだせぇ……


「「瞳!!!」」

「「「「北風!!!」」」」

「ひとみん!!!」

 

身体は飛び出し、先生を背後から殴り倒そうとするヴィランを蹴り倒す。着地すると同時に叔母であるミルコ姉さんから鍛えられた脚技による迎撃特にパワー系のヴィランを中心に体勢を崩しつつ、敵の身体を蹴って飛び回る。相手を踏み越え相澤先生の背後に立ちくるっと入れ替わるように敵を交換する。

 

「北風、どうして来た!!」

「最悪の未来を回避する為……です。すいませんが今回だけは先生の言うこと聞きません。」

「ちっ………………はぁ……背中は任せたぞ北風。」

「わかりました!!」

 

主な脚技をメインにした立ち回りはミルコから鍛えられた。そして全ての攻撃を『天帝の目』で予測する。ヴィランの顎を蹴り飛ばしその流れでムーンサルト。

 

「そこを退け、これは命令だ。そして覚えておけ。」

 

相手が俺に対応してきているのはわかっていた。だからこそ緩急をつけた動きに身体はついていけず……

 

「僕の命令は絶対だ」

 

相手は地に伏せる。俺は伏せようとする相手の頭を土台に飛び上がりルチャドールを別のヴィランに叩き込む。パッと見ると黒い靄のヴィランが全員を各地に飛ばす瞬間。下手な事がなければ全員対応出来るはずだ。視線を元に戻すと相澤先生の肘鉄がヴィランに刺さった瞬間、やはりプロヒーローの前では雑魚にしかならない。

 

ゆっくりと天帝の目を閉じ、状況を把握する。

 

「先生、やはりあのヴィランやばいっす。天帝の目で把握出来た筋肉の付き方がおかしいっすよ。」

「具体的には」

「オールマイトと同等。やはりオールマイトがターゲットでしょう。」

「わかった、あまり生徒には頼りたくないが……アレをどうにかする手段はあるか?」

「殺していいなら確実に殺す手が3つ。無力化なら確実に出来そうな手が2つ、状況次第ですがギリギリ時間稼ぎ出来そうなのが4つですかね……正直ミルコ式組手無双バージョンをしてた方がマシっすね」

「殺しはするな、その2つの手は残しつつ残り4つの手から順に使っていけ、状況次第では残りの2つを個人の判断で使え。」

「了解っす!」

 

状況判断は正確に素早く。1フレームでも遅れてしまえば取り返しのつかないことだってざらにある。

 

構えはゆっくりと

 

思考はCOOLに

 

視界は全てを

 

 

 

 

しかし、それでもどうにもならないことだってある。

 

1フレームを超える、ノータイム転移。

 

 

 

 

俺は瞬時に山岳地帯へと飛ばされ、直ぐに状況判断を行い

 

 

 

 

 

響香の胸にナイフを刺そうとするヴィランにミルコ直伝"月墜蹴り"を全力で決める。思いっきりクレーターが出来上がりその衝撃波により響香が少し吹き飛ばされるも方向転換をした俺が直ぐにキャッチ。スライディングをしながら地面を滑り、完全な体勢で着地をする。これも偏に俺自身の機動力を解消すべくミルコ姉さんと兄さんが用意してくれたラビットホッパーと言うサポートアイテムのおかげだ。簡単に言えばミルコ姉さんみたいな動きができるようになる可変式超バネ内蔵ブーツだ。これにより俺の機動力は確保された。周りを見るとアホの上鳴と八百万さんが居る。手練はそこまで居ない。

 

「『石化の魔眼』」

 

俺の目が光ると同時にヴィラン達の脚が石になる。解除も進行させるも俺次第、直ぐに下半身まで石になりそこで一旦中止する。

 

「響香……無事か?八百万と上鳴も」

「おいおい!俺はついでかよ!まぁ!助かったのは本当だけどよぉ」

「ええ、本当にあの瞬間北風さんが来て下さらなかったら……私達は…………いえ、もしもの話はよしましょう!」

 

さっきから響香は俺のコスチュームを掴んで離さない。身体は震えているのがわかるし、ついさっきまで死ぬ直前の恐怖を味わっていたのだ。仕方の無いことだろう。その恐怖を勿論知っているし、誰かがそばに居て欲しいのもわかる。あの恐怖から人間は……そうそう逃げられない。

 

「2人共、直ぐに入口付近まで脱出する。2人共走れるか?」

「ええ、勿論ですわ」

「あぁ!大丈夫だぜ!」

 

「んじゃあ、すぐ行こう」

 

距離はそこまで遠くない、時間にして5分ほど走れば着く距離だ。だからこそこの時間に響香に語り掛ける。

「大丈夫……俺が居る。もう、君が死に怯えることは無い。俺がどうにかしよう、俺が君を守ろう。俺が必ず君の支えになろう。」

 

俺の知っている救い方はこれしかなくて、君を支えたいと思ってしまうこの気持ちに嘘はなくて……すぐにでも君を不安から……恐怖から助けたくて、甘やかしてしまう。それでも俺は君の隣に立っていたくて、君の優しさに少しずつ溺れていく。

 

「さぁ、着いた。三奈、響香を任せても?」

「い、いいけど……ひとみんはどうする気?」

 

三奈はゆっくりと響香を受け取りながら俺に聴く。

 

俺の回答はひとつしか無くて、最悪の未来を避けるためにあるのだから。

 

「響香……三奈……多分一日二日見えなくなる。だから……俺を頼んだよ。」

 

俺は直ぐにラビットホッパーを起動させ相澤先生に殴りかかろうとする化物ヴィランに思いっきり蹴りを与える。

 

「さぁ……始めよう!!これが初戦だ!行くぜ!!『調停と貪欲の精霊よ、汝と汝の眷属に命ず……我が魔力を糧として我が意思に大いなる力を与えよ!!出でよ、ボティス』!!!」

 

両腕が紫の毒々しくてトゲトゲしい装甲に覆われ、青と黄を中心とした双剣に血管のように走る紅。武器化魔装だ。

 

「…………チート野郎が……脳無!そのガキから殺せ」

「最初から飛ばすぜ!!」

 

まさに音速の拳を視認した俺にその拳は当たらない。身体はジンによって1段階強化され、動体視力は超集中により極限まで上がっている。早くヴィランを倒して響香やクラスのみんなを助けなければ……!!

 

 

 

 

「行くぜ!『写輪眼』!!『白眼』!!」

圧倒的な眼球への負荷は必然的に後々の失明時間に大きく関わる。しかし、それでも必要な戦いが……彼の人生初めての全力の戦闘の幕が……今上がった。




読んで頂きありがとうございます。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
自分が別で投稿している死神の刃の方はまだ投稿させて頂くので、もし機会がありましたらよろしくお願いします。

誠に申し訳ございません……!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

絶望と代償の終わり

これを書いたの去年の3月くらいなんすよ
その後にジャンプで漫画最新刊の終わり、トゥワイスの例のシーン。
原作を読んでいる皆さん、わかりますね?

まぁ、簡単に言えば思いっきり萎えました。
もうびっくりするほど萎えました、とある独自カプを作っていた僕は無茶苦茶萎えたんですよ……

まぁ、取り敢えず、どうぞ


脳無とやらの強力なパンチをスーパースローになった世界を動き、躱し白眼で見える点穴をついていく。NARUTOの世界と違い、点穴は麻痺毒を纏わせた双剣で突くと個性と身体が動きづらくなるという中々に強力なものだ。人体にある全ての点穴を突けば個性は使えなくなりその頃には全身に毒が回っている。点穴1つだと全体の個性分の1パーセント分使いづらくなる。

「双剣・八卦六十四線!!」

 

連撃を加えることでどんどんと点穴を突いていき、どんどんと個性と身体を使いづらくさせるも相手は改造人間……まともな人間と判断しちゃあいけない。最速の連撃を叩き込むも平然とラッシュを合わせてくる脳無に対して、その一撃一撃に剣を添わせて逸らしていく。

 

「瞳!!!」

 

そして、そのラッシュの中に平然と飛び込みその全てをギリギリだが耐えて逆に脳無にダメージを与えるエイジ。

「馬鹿かエイジ!!」

「うるせぇ!!相澤先生はさっき死柄木弔とか言うやつに腕をやられたから急遽避難してる!」

「いっくよぉ!!!!ヒドラ!!!」

 

俺とエイジは直ぐに左右に避け、真正面からヒドラに包まれる脳無。そして死柄木弔にも牽制のヒドラを走らせる三奈。

 

「駆け抜けるぞ!」

 

マゴイを全身に巡らせ、俺の身体は強化されジャンピングホッパーも相俟ってとてつもない機動力を見せる。普通は自分自身の速度に視界が追いつかないが…………北風瞳に限ってそれだけは有り得ない。

 

亜音速に至った連撃は脳無の反応速度を容易く超え毒が回った脳無は膝をつく。

 

「エイジ!!叩き込め!!」

 

エイジに正面からの攻撃を頼み俺自身は強化に回していたマゴイを集中させる。一瞬、一瞬でいいのだ。その間エイジと三奈の2人が脳無と死柄木弔の相手をし、邪魔をさせない。目や言葉を交わさない最速の連携に死柄木弔は舌打ちをし、それを遠くから見ていた相澤先生は少し安心する。しかし、脳無は点穴を突かれたとは言え再生能力は高い。

 

 

自然と立ち上がり同じことしか出来ないのかまたもやラッシュを放とうとするも、その直前に脳無は地に伏せることになる。

 

「調停と貪欲の精霊よ!!汝に命ず、我が身に纏え我が身に宿れ……我が身を大いなる魔神と化せ、ボティス!!」

 

 

 

駆け抜ける紫の彗星

 

「俺の魂の連撃をくらえぇ!!!!!!」

 

目を全て写輪眼に変える。下半身は腕と同じような毒々しくてトゲトゲしい装甲におおわれ、ルフが喜ぶ。双剣は大きさを変え、一回り大きくなり額から双角が生える。額に第3の目が出来、完全なる全身魔装に至る。

 

 

その1歩は音速に至り、その速さに自身でさえ完璧に動くことは出来ない故に、複数回の辻斬り。ロンドンの殺人鬼を思い出させる最速の辻斬りを模倣した双剣の連撃。

 

「擬・解体聖母」

 

一瞬で腕が……両腕と脚が……いや、両腕と両脚が切り飛ばされ脳無の身体中に少なくない数の傷を残す。その傷は炎症を起こし直ぐに毒が回ったことが理解出来る。

 

 

音が遅れてこの広場に響き渡り、音を超えたことによるソニックブームが脳無を襲いその衝撃と共に脳無は地に倒れ伏せる。立ち上がることはなく確実に倒したことが明確だ。瞳自身の身体はボロボロで音速歩行したことによる代償で確実に脚は折れているものの直ぐにエイジによって救出される。魔装は既に解けていて、もうマゴイも残っていない。

 

 

「くそっ、くそっ!聞いてないぞ……!こんなチートなガキが居るなんて……」

 

死柄木弔と呼ばれる男は頭はガシガシと掻き毟る。しかしその眼は以前諦めて居なくて……ゆっくりと気持ちの悪い笑みを浮かべ俺達に絶望を突き付ける。

 

「仕方ない…………黒霧……もう一体追加だ。」

「「「「「………………!?!?」」」」」

「いいのですか?死柄木弔、確かに戦力なら上回りますが調整中の個体ですよ?」

「メインウェポンがやられたんならサブウェポン出すしかねぇだろ。さっさと出せ」

「わかりました。」

 

出てくるのは黄色の脳無。肉体は黒い脳無よりも大きく目が4つ。先程の脳無よりも明らかに秘めている強さが違う。

 

「おい!!オールマイトはまだ来ねぇのかよォ!」

絶望的な状況に峰田が叫ぶ。全員が信じるNo.1ヒーロー。平和の象徴と揶揄される世界的大ヒーローを待ち望んでしまうのは仕方の無いことだろう。それだけ彼はどれだけ絶望的な状況だろうと覆せるのだ、人々から信頼されているということ。

 

しかし、その願いは叶わない。

「おい、アソコのガキ共を殺せ」

 

速度は速く純粋な近距離戦闘型……彼等は知らないが超速再生にショック分散、肉体超強化、追撃の個性を複合した新型脳無の試作品。対オールマイトの別の形である。

 

その素早さは先程の脳無を超え迫る。

 

「瞳!?!?」

瞬時にエイジを後ろに飛ばし、もう一度写輪眼に変えた両眼で相手を確認し意識を両腕に集中する。

 

脚が砕けボロボロになる。それでも引くわけにはいかず全力でその一撃を捌く。身体中に痛みが走り足の感覚は無くなる。

 

 

脳無は衝撃を流されたことでそのまま吹き飛び壁にぶつかるもその中から平然と歩き出てくる。脚は動かず、倒れ伏すのみ。勝てない。乗り越えたはずの死の近づく感覚に襲われ、それでも立とうと踏ん張る。

 

「あ?……まぁいい、脳無、先にその女を殺せ」

 

その声が聞こえ顔を上げると目の前には見慣れたイヤホンジャックが見える。その悲劇は容易に想像できてしまい、写輪眼は次のフェーズに移行し脳は最悪のこの状況から逃れるべく全力で脚を動かす。遠くで爆音が聞こえるがそれを見る前に直ぐに自分自身の全力で響香を抱え横に転がる。脚から骨が向き出て正直手遅れだ。もしかしたら俺のヒーロー生活は終わりかもしれない。それでも、俺は今の行動に後悔はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし……神は…………いや、彼女達は見捨てなかった。

「おい、テメェら……俺の甥っ子に何してやがる!!」

「仁……瞳は任せた。コイツらは私がぶっ殺す!!」

「おぅけぃ!行くぜ!ミルコ!!『ラビッツ・カーニバル』!!」

 

仁と呼ばれた黒と灰色のコートに身を包んだ男がミルコの背中に触れるとミルコが一気に50人程に増殖する。

 

大量のミルコによる蹂躙劇。先程の瞳達の状況を今度は相手に突き付ける。ヴィラン達はある一種の絶望に包まれることになった。




仁って誰なんでしょうね(すっとぼけ)

本当にさぁ!!!!萎えオブザ萎え

別に……バイバイ!!しなくてもいいじゃん……

あぁ、読んでいただきありがとうございました。
出来れば評価及び感想をお願い致します。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

千眼のヒーロー 外伝

こんばんは、この作品のリメイクを書き溜めてるんですがまた迷走しそうになってます。迷い鶴です。

絶賛迷ってます。

どうぞ


昔、俺は1人だった。

頭は悪くなかった。いや、正確には両親が蒸発してしまい生活費を稼ぐのに忙しく勉強を全く持ってできなかった。なんとか高校はそれなりの所を出てそのまま働き出した。働く場所は住み込みの会社だった。ちゃんと真面目に働き、それなりの業績は出していたがそれでも胸にぽっかりと空いたこの孤独は埋まることは無かった。最低限の生活プラスちょっと幸せなボーナス。

 

それだけを生き甲斐に生きてきた俺だが、大きな転機が訪れた。バイクで走っていると目の前を男が突如飛び出して来て頑張ったが引いてしまった。やってしまった。絶望感が身体を……脳内を支配する。警察は確実に訴訟される。終わった……そう思った時だった。警察は言葉を濁らせた。

 

「国立学英大学の1年生のヒーロー志望の子がな、被害者の方に掴みかかってな、お前が飛び出したんだろ!ってな。流石にヒーロー志望の子の言葉……しかも学英大の子だ。無碍にすることは出来ずに色々調べたんだが……相手方に調べれば調べるほど色々な余罪が見つかってな。まぁ一発アウトだ。しかも事故当時に君に個性を使っていたことも判明、してお前さんには大量の賠償金に警察側からも捜査協力として多額の報酬金が支払われることになった。ホントに、色々すまなかったな。」

 

罪は帳消しどころか俺は救われた。人に初めて救われたんだと、涙が止まらなかった。

 

「あー、泣いてるところすまねぇが……お前を助けた少女、この件で暴力沙汰になってな……一年留年が決定した。」

 

「……!?」

 

何故?顔も知らぬヒーロー志望の子の未来を俺が閉ざしてしまった……のか?親に自分自身の人生を閉ざしてしまった俺はその罪悪感に押し潰されそうだった。

 

「んで、お前のことを今回の事件で調べたらよ。お前家庭の事情でお金が無くてヒーロー科……諦めたらしいな。コイツは老婆心何だがよ、お前の個性にお前の昔の評判。もしそのヒーロー志望の子に罪悪感とか抱いてんならさ、なれよ」

 

「……え?」

 

「ヒーローに。その子を助けるヒーローになっちまいなよ、留年してでも助けてよかったって思える最高のサイドキックになりゃあいいんじゃねぇか?」

 

「お、俺は……………………なれるのかな」

 

「うんうん、なれるよ…………ヒーローに、ね」

 

目の前が涙で歪む。最悪の人生だった俺の人生に一筋の蜘蛛の糸が垂れた。俺は…………ヒーローになる。そして俺を助けてくれた子を全力で助ける!!!

 

「うんうん、友達の言葉を借りるなら……それが君のオリジンって奴だね」

「ありがとうございます、塚内巡査長。」

 

それからというもの、塚内巡査長…………いや、今では塚内警部か……彼には大変お世話になった。会社を辞めることになり、衣食住を面倒見てもらいその後、彼女と出会うことが出来たのも彼のおかげだ。今では親友として仲良くしている。

 

そして彼女と初めてあった時に俺はなんつーんだろうな心臓をグッともう全てが持ってかれた。

 

「お!この前の事故の人!アンタ大丈夫だったんだ!注意しなよ!」

ニカッっと笑う顔に目を奪われ、俺は惚れやすい人間だとは思っていたが……今まで惚れた人と違う、彼女以外の全てが有象無象に成り下がる感覚。

「……?あ!そうそう私は兎山ルミ、よろしく!」

 

「お、俺は分倍河原仁……なぁ、何であんたは俺を助けてくれたんだ?完全に他人だったしそれであんたが暴力事件まで起こす必要なかっただろう!?それなのによぉ!」

 

「あんたじゃなくて兎山ルミだって。それに私はああいう輩が大っ嫌いだから良いんだ!自分しか見えてない糞野郎!それに比べて分倍河原さんは真っ先に相手を心配してた!そういうのって、なんかいいじゃん!」

 

「ん゙ん゙ん゙!!!」

無理だ、この人カッコよすぎる。全然兎じゃねぇよ。ウサギにしてはイケメン過ぎるよ。無理ぃ好き。

 

「なぁ、分倍河原さんはこれからどうすんの?」

「ん?俺か?」

「他には塚内さんしか居ないじゃん」

「それもそうか……俺か……兎山さんは?」

「私はね、たかだか一年程度で私は止められない!私は最強のヒーローになる!この世界からヴィランを消し去る!ヴィランみたいな腑抜けをこの世界から追い出すんだ!!」

「言ってることはすっげぇチンピラっぽいな……」

 

…………それでも、そんな世界を目指す彼女に目を奪われてしまって、塚内さんがニヤニヤしているが関係ない。

 

「なぁ、兎山さん。俺にもさ、それ手伝わせてくれよ」

「……ん?どれだ?」

「世界平和、チンピラ風」

「んだと!?」

「俺がしてやるよ、兎山さんを最高最強のヒーローに」

「チームアップってことか!?それは雑魚がやることだ!」

「でも、兎山さんだけじゃあ手が足りねぇんじゃねぇか?俺はあんたのデータさえあれば増やせる。兎山さん、あんた自身をだよ。」

「どゆこと?」

「簡単に言えば…………俺と組めば兎山さんだけで、兎山さんの活躍を数十倍に出来るってことだよ」

「……乗った!!!!!」

 

 

その直後兎山さんが俺に抱きついて嬉しそうにクルクル回る。

「うはは!うははははは!最高だ!協力してくれれば私がもっと活躍するんだろ!分倍河原さん!いや仁!!これからよろしくな!!」

「やめ、やめろ!兎山さん!ちょ、ちょ!無理ぃ!」

「うははははは!ルミって呼べ!相棒に敬称は不要だからな!」

「ァァァァ!!!もう!!無理ぃ!!」

 

 

「じーーーんっ!どうした?」

「いやぁ、ルミちゃんとの出会いをふと思い出してねぇ」

「あー、あの糞野郎事件か、まぁ今となってはそんなことがあって最高だったろ?」

俺の背後から俺の肩を掴みながら前に飛び出し、俺を肩を掴んだままぶん投げながら一回転。そのままソファに投げ飛ばされながら押し倒される。ああ、うん。最高だ。

「最高だよ!」

「うはは!んじゃあ今日の分の仁成分をギューーっと」

 

そして全力で抱き締められる。ワンサイズ小さいので綺麗に収まるが耳がちょうど顔に当たってこそばゆい。折角なので少しイタズラを仕掛ける。

「愛してるよ、ルミ」

「ふわぁぁあ!!!!」

 

ぐりぐりと顔を俺の胸板に擦り付ける。なんか色々テンションが吹っ切れた見たいだ。

「んふふふ、知ってるか仁。兎は寂しいと死んじゃうんだぞ」

「それ俺ちゃん、何度も聞いたよ?」

「なら何度でも聞かせるぅ」

「そうかぁ、俺ちゃん超ハッピーだぜ。だってこれからの人生も毎日こうやって甘えられちゃあ気分も最高って奴よ」

「だろう!」

 

ゆっくりと抱き締めながら立ち上がり、自分自身を増やす。

「おい、俺!料理を頼むぜ!」

「あぁん!?ルミちゃん独り占めしてそれを頼むたァ!いい度胸だ本体!」

「うるせぇ!!頼んだぞ!」

「はいはい、わかったよ!」

 

「んー、過去かぁ。私としては普通に仁がウチの大学に入学したことがビックリだったぞ」

「まぁ、まだ23だったしよ、全然いけっかなぁって」

「それでそっから仁の猛アピールだったよね」

「一目惚れで、大好きだったからなぁ」

 

力強く抱き締められたのでしっかりと抱き締めかえす。顔はじーっとコチラを見るので俺もしっかりと目を合わし返す。コロコロ転がり地面に2人して落ち、ミルコの体幹と身体能力で立ち上がる。

 

「外堀を埋めて、そっからは猛アピール。だんだん私も好きになってったよ。そもそもこんな性格だったから私を愛してくれる人なんて今までいなくてな」

「ははは!てことは俺が初めてルミちゃんの魅力に気付いたってことだろ?天才じゃねぇか!」

「まぁ仁で良かったよ。仁は私で良かったか?」

 

そんなの当たり前じゃねぇか

「そんなの当たり前じゃないか、孤独から救ってくれた君に惚れた、俺は1人じゃないんだって、初めて人に心配された。嬉しくて涙が止まんなかった。俺の人生を使い切っても返しきれぬ恩が出来た。もう手放さない。」

 

ルミの瞳をじっと見つめおでこを合わせる。

 

 

 

 

 

 

「初めて俺を救ってくれた、俺の愛しの人」




わかりますか?これを書いて結構直ぐにトゥワイスがああなった僕の気持ちぃ!!!てか、先週ミッドナイトがショックでまた鬱になりかけました。

あんな先生達嫌いになれとか無理やろぉぉお!!!

感想及び評価を貰えるとはしゃぎます。
読んでいただきありがとうございました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ヒーロー降臨

こんにちは、学校の課題とテスト勉強に圧殺されてます、作者です

単位が心配です。どうぞ


幾つもの爆音が響き渡る。

脳無の身体が霞、轟音と共に遠くの壁が爆発する。地面が揺れ、今の行動を認識したヴィランは構えるも構えた瞬間に認識出来たヴィラン達は地面にクレーター共に倒れ伏す。

 

「遅れたな」

「瞳!!!おい大丈夫か!大丈夫じゃねぇだろ!うるせぇ俺!すまねぇ、脚の骨が出てやがる!脚だけじゃねぇ!くそ、俺が遅れたから!俺のせいだ!」

「じ、仁兄さん……」

「あぁ生きてる!!でも死にかけだ!変な事言うな俺!でもよぉ本当だ!だから俺らが居るんだろう!俺なら!そう、俺が守ればいい!ミルコだけじゃねぇぞぉ!!そうだ!俺が甥っ子守ってやらなくてどうする!!恩を返す!恩を返す!!」

 

「あ、あの!!貴方は!」

「うん?お?もしかして?もしかして?君が耳郎響香ちゃんか?ちゃんかぁ?俺は黙ってろ、俺が話す。釣れねぇ事言うなよ。俺はヒーロー『トゥワイス』瞳の叔父さんだ!叔父さんだ!!!」

「お願いします!!瞳を!!」

「わかってる!百も承知だ!それによぉ!しかもよぉ!ヴィラン共は怒らせちゃァいけないやつを怒らせた!怒らせたぁ!」

 

ミルコは散らばり生徒達を回収しながらこちら側に戻ってくる。手が沢山付いたヴィランは髪を掻きむしり怒りを露わにする。

 

広場は静まり返り死柄木弔の声が響き渡る。

 

「おい、黒霧。どうなってやがる。」

「私も想定外ですが、単純に援軍と見られると思います」

「くそ……もういい、俺が……」

喋る直前に黒霧の身体が吹き飛ばされた。

 

「逃走ルートは潰さねぇとなぁ!」

「くそっ!」

 

「ミルコォ!落ち着けぇ!!落ち着けぇ!!そいつは血肉の獲物だぞ!あのスプラッタの獲物だァ!」

「わかってるよ!」

 

「くそ!くそ!どうなってやがる!」

「それは、こっちの台詞じゃないか?」

 

死柄木弔は振り向きざまに手を振るい、いつの間にか後ろにいた人間を崩壊させる。その男は崩れ去り地面に血と肉をばら撒く。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

幾つもの悲鳴が上がる。

悲鳴が上がってないのは倒れさった人物に見覚えがある者だけ

 

むしろ知っているものは安心感さえ覚える。

 

 

「くそ!まぁいい、1人殺せた」

 

死柄木弔は今殺したと思っている人物を知らない。

 

 

いや、正確には顔を確認する前に顔を崩したために理解出来ていない。

 

 

ヴィランっぽいヒーローランキング、初の殿堂入り。

 

 

 

 

ヒーロー活動を始めた年からランキング1位を独占し続けたこの男を。

 

 

多くのヒーローが、オールマイトでさえ戦いたくないと言うこの男を。

 

 

 

外道、不死身、卑怯、卑劣、這い寄る混沌、名状し難い何か、本当のヴィラン、スライム(ルナティックモード)、球磨〇禊(劣化版)、画風が違う(ファンタジー)、産まれる世界を間違えた、人類悪などなど様々な悪評を身にまといヴィランを恐怖の底に陥れたヒーローを

 

 

 

「それで俺を殺したつもりか?」

地の底に響く声が響く

 

死柄木弔は焦る。何故だ?殺したはずでは?疑問が次々に思い浮かぶ。

 

「どうしたぁ?俺を殺したはずでは?何故だ?と考えているのだろう。答えを教えてやろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺がヒーロー、スプラッタだからだ」

 

死柄木弔に恐怖が走る。

「先生が言っていた。あんたを相手にしたら逃げろってな」

「そうかい、俺は逃がす気がねぇけどなぁ」

「マジで気持ちが悪いなぁ、その喋り方」

「声帯を掻き集めた肉で擬似的に作って喋ってるからなぁ」

「くそが、このチート野郎」

「まぁ、殺しはしないが死んだ方がマシな恐怖を与えるがな」

 

ドロドロに崩れ去った血肉は集まり、集合しグチャグチャに渦を巻き集合体になり肉体を形成して行く。

それを初めて見る人達は口を抑える。

 

見慣れた者達は安心をする。

余談だがイレイザーヘッドこと相澤先生のちょうど2年後輩である。

 

 

血塗れでグチャグチャの身体のまま立ち上がり笑みを浮かべるスプラッタ

 

しかし、上からまた血と肉に殴り戻したのはいつの間にか戻って来ていた脳無。命令も無しに殴ったのは本能で危険だと感じたからだろう。

 

なればこそ、この異常性がわかるだろう。

 

「ふむ、そんなことしても無駄だぞ?」

「くそ!!!黒霧!!早くしろ!!」

「すいません!死柄木弔!!直ぐに脱出します!!!」

 

いつの間にか死柄木弔の背後に現れた黒霧。それを阻止しようと3人のミルコが飛びかかるがその直前に一言残して消える。

 

「次は必ず殺すぞ、お前ら……!!」

「お前には殺せまい。この子らの未来を犯そうなど、貴様らには無理だ。」

 

その言葉と共に死柄木弔と黒霧は消えていく。しかし脳無は未だ暴れながらスプラッタを何度も殺す。

 

その脳無の足元からバラバラになった血みどろの肉と血が段々と脳無の身体を這い上がっていく。

 

それはだんだんと下半身を登り、肩まで登った直後。

 

 

 

 

……肩が切り落とされた。

 

「無駄な抵抗は辞めておけ」

 

ゆっくりと脚も切り落とされ、達磨になっていく。

 

しかし、先程のように再生されることは無く脳無が叫び力なく倒れ伏す。段々と抵抗する力は無くなっていき、そして動かなくなる。

 

血と肉は脳無から離れ肉体を形成する。

 

「仕事は終わりだ、トゥワイスさん。ミルコねぇさん。瞳は大丈夫ですか?」

「ギリギリってところだ」

「分かりました。急ぎましょう。」

 

こうして、USJ襲撃事件は収束していった。




読んでいただきありがとうございました。

この作品はのんびりと駆け抜けていきたいと思います。

もし可能であれば評価及び感想待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。