戦姫絶唱シンフォギア 聖遺物試験運用部隊の元隊員達 (のうち)
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第9話

エルザ視点

 

 あれは今から10年以上前のことだ。ゼルマや私はドイツ軍の特殊部隊にいた。その特殊部隊は国軍の中でも特に機密事項にあたる部分であった為、顔ぶれは軍の人事にとどまることなく変わることはなかった。

 部隊間の仲はとても良好だったと思う。

  そんなある日、ゼルマが隊長としてある機密物資の護送任務を行っていた。

だが、その任務はドイツがテロリストの目をこちらに向けることによって民間人が避難を終える為のスケープゴートにされた。

 そして私達が待たされていた荷物もまた爆弾だった。

 軍のスケープゴートに使われた挙げ句、ゼルマ達ごとテロリストを一掃する命令がなされていたこと、更には自分を庇い、部下を死なせてしまったこと、それだけが当時のあいつの心を後悔で塗りつぶしていた。

何とか、そして部下に庇われ、自分だけが生き残り、命からがら帰還した基地でゼルマはテロリストに情報を流したという冤罪をかけられて投獄された。そしてそんな時にゼルマは日本の機関から助け出され、日本にやってきたらしい。

 

  ゼルマはまたあの時と同じように君を失うことを利用されてその命を落としてしまうことを恐れていたのだろう。

 どす黒い感情を持っている人間ほど御するのが簡単なものはない。

ゼルマはそんな気持ちを持ち続けている以上、いつか奏が自分や自分の部下と同じ様な目に遭うことを恐れているんだいうことを・・・・もっとも私がこの話を聞いたのは軍を退役した後だったのだから彼女の親友失格だったのはいうまでもないがな。

 

エルザ視点終了

 

  エルザからゼルマの過去を聞いた奏は考えた。何で経緯は違えど似たような経験をしたゼルマが自分と同じ考えに行き着くに至ることなどは考えるに難しくない。

 

  エルザ「だが、ゼルマは決して復讐という言葉を口にはしなかった。ゼルマは決して死者のことをわすれない。自分だけが生き残ってしまった。そしてそうさせた死者達のことを」

 

 エルザのその言葉に奏は家族が自分の目の前で死んでしまった時のことを思い出した。自分を庇って死んだ。だが自分を庇って死んだ家族は皆良かったと笑顔で消えていった。奏は今まで何故、家族は自分を庇ったのか、何故死ぬ間際、自分に微笑みかけていたのか、ノイズに対しての憎しみに支配されていた自分では考えたことがなかった。

 

 ただひたすらにノイズを倒す。家族の仇を取ることだけを考えていた自分にはそんなことを考える余裕は無かった。

 

  そんな考えを巡らせているといつの間にか奏の頬を大粒の涙が何度も流れていくのを感じた。

 

  家族が死んだ時に、目一杯泣いたはずなのに何故か涙は止まってくれなかった。

 

 奏「何でだよ。何で止まらないんだよ。」と奏は涙が止まって欲しいのに止まってくれない。いくら拭っても次から次へと目から溢れ出てくる。そしてゼルマにした事、ゼルマの考えに気付かず噛み付いてしまったこと、様々な後悔が頭を過ぎる。

 

 そして暫くして奏は泣くのをやめる。

 

  エルザ「大分すっきりしたようだな。それならば今のゼルマにも思いは届くことだろう。」

 

  奏「はい、よし!」と奏はすっかり冷めたごはんを食べて

 

  奏「ありがとうございました。私、ゼルマさんに謝ってきます。」

 

 エルザ「大丈夫か?、もう大分遅い時間だ。止まっていった方がいいんじゃないか。」

 

  奏「大丈夫です。今は一刻も早くゼルマさんに会いたいそんな気分なんだ。」

 

  エルザ「そうか、表通りまで送っていこう。」

と奏はエルザに表通りに案内され、自宅はの帰路につくのだった。




 今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。


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第10話

 

 エルザに送られ、自宅への帰路につながる表通りまで案内された奏は

自宅へと足を向けていた。

  ゼルマに謝る為、自分の意思を伝える為に、一歩、また一歩とあるいく。

 

  そんな時、周囲に警報が響きわたる。

 

 奏「ノイズ!」と周りを見ればノイズが数匹湧いてでいた。夜の人通りの少なさから、逃げるのには苦労はしなかった。シェルターのある方向に向けて走る。

 

  だが進行方向にノイズが現れる。

今にもノイズが奏を灰にしようとその手を振り上げる。

 

 奏「くそ!」とその時、「そこを動かない!」と奏の両脇を二発銃弾がかすめていった。そしてノイズは消滅した。

 そして銃弾が放たれた方をみると特異災害機動対策一課の装備を身につけた茶髪に金髪のメッシュの入った女性が二丁のコルトパイソンを持って立っていた。南部ミヤコ、彼女の名前を奏が知るのはもう少ししてからである。

 奏「あんた、今どうやってノイズを⁉︎」

 

 ミヤコ「ノイズは人を灰にする時だけは私たちの世界に波長を合わせて人の体に触れられるならその瞬間に武器で攻撃すれば生身の人間でもノイズに対しての対処はそう難しくないの。」とミヤコは奏の手をとる

 

  ミヤコ「とりあえず、ここは危険だから安全なところまで誘導するからついてきて」とミヤコは奏の手を引きながら走り出す。

 

 そして視点はノイズ警報が鳴った時間と同時刻、機動対策二課本部、

  

 藤暁「◯◯地区にノイズの反応を観測、ノイズは次第に数を広げているもようです。」

 

  友里「ゼルマ副司令、奏ちゃんが!」と友里がモニターにノイズから逃げる奏の映像を出す。

 

  ゼルマ「・・・・・・・」とゼルマは部屋を出ていこうとする。

 

  弦十郎「まった。ゼルマさん、何処にいこうとしてる。」

 

 ゼルマ「司令、止めるな。私はあの子を助けに行かなければいけない。」

 

  弦十郎「今の貴女は零科にいた時とは違う。ノイズに対抗する手段を持ち合わせてはいない。もうすぐ翼も現場に到着する。」

 

 ゼルマ「問題ない。私には刀が有る。それにまだあの子には話しをしなければいけない事がたくさんある、何、責任は全て私が取る。懲戒免職だろうと投獄だろうと今宵の身勝手な行動の責任は私がとる。」

とゼルマは部屋を出ていこうとする。

 

  レモン「ゼルマ」とレモンがゼルマに向かって何かを投げる。キャッチしたそれを手の上で広げると

 

 ゼルマ「これは、レモンすまない。」とゼルマは部屋を出る。

 

  弦十郎「まったく、藤暁、翼に連絡を」

 

 格納庫のバイクに乗って現場に急行する。




 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。


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第11話

  ゼルマが現場に向かってから数分、ノイズが発生した現場では、現場に到着した翼が戦線に加わることによって今まで戦線を維持し続けた一課が退避を開始する。

 

 そしてその隊員達を庇いながら、ノイズを倒していく。

そんな時、弦十郎から通信が入る。

 

 弦十郎『副司令がそちらに向かっている。見つけたらそれとなく援護をしてやってくれ。』とその言葉のあと、翼のはるか後方から、剣を振る音と歌が聞こえた。そしてその歌声と共に竜巻が起こる。

  

 

 翼「了解」(あれが師匠の歌、すごい!)

 

 そして視点はミヤコと共に退避を開始した奏を連れたミヤコに移る。

 

 ミヤコ「まったく。さっきから逃げても逃げてもノイズが」とミヤコはノイズに攻撃される瞬間を見極めて弾丸を叩き込んで消滅させていく。

  だが簡単にやっているように見えてこれはかなり集中力を要する技術なのだ。これはそもそもが零科が解散となり、一課に配属するにあたって、シンフォギア以外の方法でノイズを倒すことを主眼に置いてミヤコが長年の研究と経験の掛け合わせによって確立された技術だその為か他の人のために使いやすくなどということはすることは出来ず、この技術を確立したミヤコでさえ、それほど安定した挙動を出来るわけではないのを短時間とはいえ継続してすることが出来るようになったが、流石に予想をしているものより、数が多く、ミヤコが予想していたよりも早く、集中力の途切れがあるのを感じていた。

  

  そしてミヤコの放った弾丸が遂に外れてしまった。

 

  ミヤコ「しまった。」ミヤコとかなでひだがそのとき、スパンッ!と風を切る音が聞こえた。

 

  ミヤコ「ゼルマ隊長!」

 

 奏side

 

 女の人(ミヤコ)に手を引かれながら、私はノイズから逃げている。

私の手を引く女の人は銃で応戦して、ノイズを倒していった。

 

 後から考えればなんでこの人が銃でノイズを倒せていたかは疑問に思っていなかったのは復讐の対象が目の前にいて守られながら、逃げるしかないという状況に心底、悔しさを感じていたからだろう。

 

 そして逃げていたが、等々ノイズに囲まれ、女の人が何回かノイズを撃退するも、女の人が銃を外してしまった。

 

  私は死んだと思った。とっさに目をつぶってしまった。

 まぶたの裏に浮かぶのはノイズに殺された家族のこともそうだけど、だけど、あの部屋で一緒に食卓を囲む、翼とゼルマさんの顔が浮かぶ。もう会えなくなるのか、ちくしょう、なんで

 

  ん、おかしいな。いつまで経っても、何も起きない、私が目を開けるとそこには赤い軍服に大剣を持っているゼルマの姿があった。

 

  ミヤコ「ゼルマ隊長!」

 

  奏「ゼルマ、さん」

 

  ゼルマ「奏、どうやら大事ないようでよかった。言いたいことは山ほどあるが、今はそこで見ていろ。ミヤコ、奏を頼むぞ。」

 

  ミヤコ「了解です。隊長」とここでようやく、この女の人の名前がまだミヤコであると言うことが発覚した。

 

ゼルマ「奏、よく見ておけ!

  我が名はゼルマ!、ゼルマ・ゾンボルト !、悪を経つ剣なり!」

と高らかに名乗ると大剣を横に構え、歌を歌う。

そして歌と共に剣の峰の部分にブースターが展開、そして

 

  ゼルマ「奥義、竜巻斬艦刀!」と横薙ぎに剣を払うと剣を振る速さとブースターによる爆発的な加速が竜巻を生み出し風を極限にまで研ぎ澄まされた刃と変えて周囲のノイズを切り裂き、その斬撃の竜巻というべき一撃はノイズを全て一方的に蹂躙して見せた。

そしてゼルマは普段のスーツ姿に戻る。

 

 ゼルマ「ミヤコ、済まなかったな。」

 

 ミヤコ「いえ、隊長こそご無事で何よりです。」

とミヤコさんは、ゼルマさんに敬礼する。どうやらこの2人知り合いみたいだ。

 

  ゼルマ「奏」

 

  奏「ゼルマさん、私」

と言葉を紡ぎ出そうとした時、ゼルマさんに抱きしめられていた。

 

 ゼルマ「奏、済まなかったな。私はお前を巻き込みたくないあまり、

お前の気持ちを考えていなかった。こんなことでは私はお前の保護者としてあまりに情けない。すまない。すまない」と泣いている。

 

  奏「やめてくれよ。ゼルマさん私なんかの為に泣かないでくれよ。

頼むよ。お願いだから」と泣かせてしまった普段の強いというこの人のイメージからあまりにもかけ離れていた光景に私は本当に情けなかった

 

なんでだよ。

私はあんたにあんなにひどいことを言ったのになんで

 

  ゼルマ「奏、よく生きていてくれた。」

 

  奏「ゼルマさん」

 

  ゼルマ「お前が奏者になろうと言うなら何も止めはしない。だが適合係数の低いお前が奏者となるにはこれから死んだ方がマシとも思えるような苦痛を味わうことになるやもしれぬ。辛い時は私、いや翼だって構わない。お前が肩を預けられる存在がいることは忘れないでほしい。」

  ああ、やっぱこの1ヶ月、で思ったんだけとやっぱりこの人には敵わないとしんそこ思ったのだった。




今回も、最後まで読んでくださり。ありがとうございました。
良ければアンケートの方にご協力ください。

 ゼルマのシンフォギアの曲について

1、剣魂一擲

2、悪を経つ剣

3、時を越えて

4、鋼のレジスタンス

5、鋼の魂


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無印プロローグ ツヴァイウィングライブ編
第12話


 奏との一件から半年、ゼルマは少しの間、謹慎処分となり、

 

  奏はゼルマをゼル母さんと呼ぶようになり、さらにゼルマによる鍛錬やシンフォギアの適合実験に血反吐を吐きながらくらいつき、linkerと呼ばれる了子の作った適合係数を上げる薬を過剰投与して無理矢理に引き上げ、ガングニールのシンフォギアに適合した。最初のうちはlinkerに体が過剰な拒絶反応を示したことにより、それこそ本当に体がボロボロになっていたが

 

  現在は奏者として活動するだけでなく、翼と一緒にツヴァイウィングというアイドルユニットを結成し、歌手として活躍するまでになった。

 ヒット曲を連発、ORBITAL BEAT、逆光のフリューゲルやゼルマがエルザのつてを辿って依頼したjam musicという会社に作曲を依頼し、完成したGONGや真っ赤な誓いなどがある。

  

 そしてニ課はツヴァイウィングの大きなライブを企画し、奏者2人による歌で完全聖遺物、ネフシュタンの鎧の起動実験を行う計画が現在進行中であり、ゼルマもまた謹慎から復帰してそのライブの準備の為に奔走するのだった。

 

  何故、ゼルマがライブの準備などについての業務を行っているのかと言えば、ゼルマは翼や奏の所属する表向きは芸能事務所社長ということになっているからである。

 

 ゼルマがこの業務を引き受けるにあたり、弦十郎にミヤコをこちらに呼ぶように進言する。弦十郎はこれを快諾、話を聞いたミヤコもまた、ゼルマの下で働けるならばとこれを了承し、翼と奏のマネージャーとしてミヤコとエクセレンがつくことになった。緒川やその他ニ課の職員の何名かはプロダクションの事務として活動することになった。

 

 シンフォギアについてだが、零課のギア奏者全員と開発を担当していた科学者と本来の開発者である櫻井了子が揃ったことにより、シンフォギアは大幅な改修が行われることになった。そしてまずは試作として、弦十郎が見事使用許可をもぎ取った元零課の3人のギアを試作品として、大幅な改修がなされることになった。シンフォギアの名称すらも変わった。

 第二世代型試作シンフォギアプロジェクトととして

グルンガスト零式、アルトアイゼン、ヴァイスリッターという名前に改められ、計画書としてまとめられ、この改良がなされたシンフォギア を特機方RN式回転装束、略して特機という名前が使われることとなった。

 

そして二課の職員とプロダクションの社長としての業務をこなして行きながら、ゼルマはライブ当日の朝を迎えた。




 今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。


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第13話

ライブ当日、ゼルマは関係者としてミヤコやエクセレンらとステージ裏に待機しており、有事の際はすぐに動けるように控え、弦十郎達は本部での映像による監視となった。

 

  そしてライブがスタート、2人の歌が会場は盛り上がり、フォニックゲインも最高潮に達している。だがその雰囲気に水を刺すかのようにノイズ警報がなり、ノイズが会場に出現する。

 

 ゼルマ「なんだと、ミヤコ、エクセレン、一般人の避難を急がせろ。

  慎二」

 

 緒川「はい、ゼルマ副司令」と緒川が呼びかけに応じるように現れる。ゼルマは懐からlinkerを渡す。

 

 ゼルマ「これを奏に、この実験の為に、ここ最近はlinkerを投与していない。何かの拍子に限界が来るかもしれん。」

 

  緒川「了解です。」と緒川はさっと消える。

 

 ゼルマ「よし、私は2人に先んじて、出撃する。ミヤコ、エクセレンは別名あるまで待機、一般人の警護を頼む。」

 

  ゼルマは舞台へと走り、詠唱し、新たな姿となった相棒を起動させる。

  

  そして舞台では

 

  奏「皆、逃げろ!」

 

  と、ツヴァイウィングの2人が避難指示を出しながら、一般人の避難を開始する。ミヤコやエクセレンの避難誘導によって何とかスムーズに進んでいるように見える。先程、緒川によってlinkerを受け取り、奏も戦闘準備は整った。

 

  奏「翼、いくぞ!」

 

 翼「ええ、今この場に置いて、剣と槍を携えているのは私達2人だけだ。」

 

  翼「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

  奏「Croitzal ronzell gungnir zizzl」

と2人は詠唱を唱えて、ギアを纏い、ノイズを倒していく。

 

 ゼルマ「チェスト!」とゼルマ一線がノイズを何割かを倒す。

 

 翼「師匠!」

 

 奏「ゼル母さん」

 

 ゼルマ「奏、翼、エクセレンやミヤコが避難を急がせている。我々の仕事は避難が終わるまでノイズの目をこちらに向けておく。奏、linkerの限界時間を考慮して戦え、限界時間が近くなったら援護に回れ、良いな。」

 

  翼、奏「了解!」

と3人は散開し、ノイズを倒していく。

そして戦い初めてから数分、漸く、一般人の避難が終わろうとしていたその時、観客席の一部が崩れて、1人の逃げ遅れた女の子が落ちてきた。

 

  その子は会場が崩れ、落ちた時、切ったのか所々出血しており、意識も朦朧としているようだ。

ゼルマ達はその子を守るように囲む。そして守っていながら戦うが奏のlinkerの限界時間が近いのか、槍が欠けていた。

 それを見たゼルマが倒れている女の子を抱きかかえる。

 

  奏「ゼル母さん、この子は」

 

 ゼルマ「わからない、だが危険なことに変わりはない。奏、お前はlinkerの限界も近い、この子を連れて行ってくれ。」

 

  奏「それじゃあ、ゼル母さんは」

 

ゼルマ「心配するな。私はこの程度で死ぬ程弱くはないし、翼もいるのだ、あまり心配するな。今のお前の使命はこの子の命を繋ぐことだ。急げ!」

 

  奏「わかった。」と奏はゼルマからその子を受け取り、抱きかかえて戦場を後にする。

 

 

 翼「師匠、よかったのですか?」

 

 

 ゼルマ「何、もしあの子の状態を見た時、奏は絶唱でも歌いかねん優しい子だからこそ、心配なのだ。さて翼、我々でこのノイズ共をなんとかするぞ!」

 

 翼「はい!」と2人で歌う

 

 BGM悪を断つ剣

とその歌と共に2人の剣が巨大化していく。

 

  ゼルマ・翼「奥義、斬艦刀、双刃閃!」

と2人の巨大な一閃が会場のノイズ全てを一刀両断したのだ。

  

 ゼルマ「なんとかなったな。翼、よく合わせてくれた。」

 

 翼「いえ、師匠の示現流は私の戦い方にマッチしています。」

 

  ゼルマ「よし、本部に帰投するもしよう。」

 

とそのとき、ゼルマの通信機に連絡が入る。

 

 『副司令、奏さんが絶唱を歌い、重傷を負い、病院に搬送されました。』

 

 ゼルマ「なんだと!」




  今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。


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第14話

翼とゼルマが会場に残って会場のノイズの相手をしているのと同時刻、ゼルマから託された女の子を抱えて、救急車のあるところまで走っていた。

 

 奏「まだか、何処、救急車!」と救急車を探していると奏の周りにノイズが出現する。

 

  奏「ここもかよ。」と奏は女の子を抱えながら槍でノイズを倒していくが、やはりもとより限界が近かったのか、槍に罅が入る。

 

  奏「くそ、時限式はここまでか・・・・・・」と諦めそうになるが

その時、奏は緒川から受け取ったlinker二本を取り出す。

  

  奏「やっぱり、これに頼るしかないか、後が怖いけどやるしかないよな。」

 そしてそれを躊躇なく、注射していく。

 

  奏「よし、今ならなんとかなりそうだな。・・・だけどこんな無茶したら絶対ゼル母さんに怒られるよな。いやゼル母さんだげで済めばいい方か・・・・・・・・、いくぞ!

  Gatrandis(ガトランディス )babel(バベル) ziggurat(ズィグレット) edenal(エーデナル) Emustolronzen(エミュストロン ゼン) fine(フィーネ) el(エル) baral(バラル) zizzl(ズィーズル)

Gatrandis(ガトランディス) babel(バベル) ziggurat(ズィグレットゥ) edenal(エーデナル) Emustolronzen(エミュストロン ゼン) fine(フィーネ) el(エル) zizzl(ズィーズル)

とシンフォギアの決戦機能の1つ、奏者の最終手段とされる力を高らかに歌う。そしてギアが展開して槍の先が展開し、巨大な光刃が展開され

る。それはまるでゼルマの持つ斬艦刀を思わせる形であった。

 

  奏「見せてやるよ!、ゼル母さんの奥義をみて私が編み出した最終奥義!、いくぜ!」

 

BGM ・THE GATE OF MAGUS

 刀身を最大まで伸ばして、突進の勢いで振り回して、周囲のノイズの集団を吹き飛ばした。 

 

 『一閃・星薙の太刀!』

 

 

  奏「我が斬艦刀に断てぬものなし、ってか、カハっ!」と奏は吐血し、その場に倒れ込むのだった。

 

 女の子side

 私は立花響、親友と行くはずだったツヴァイウィングのライブに行って、ライブの途中、ノイズが会場に現れて会場がすごい混乱してた。

ツヴァイウィングの2人や会場の係りの人達が避難指示を出しているけど逃げ遅れた人達がノイズによって灰にかわるところを見た人たちはその恐怖に慌てふためき大混乱となった。私も避難しようと出口を目指して歩いてたんだけと、混乱した観客の波に踏み潰され、足や腕に鈍い痛みが走り、体が動かない、動かそうとすると激痛が走る。そして最悪なことはもっと続いた。会場の一部が崩れて、私はそこから落ちてしまった。

 そこから落ちた後、私の意識は朦朧としていたんだけど、これだけは

確かに覚えてる歌が聞こえた。その歌を最後に何かが体に刺さったような感覚に痛みを覚え、私は気絶した。

 

 




 今回も最後まで読んでくださりありがとうございます。
今回で漸くプロローグが終わり、次回から無印の話へと本格的に入っていきたいと思います。今後とも応援の程をよろしくお願いします。


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戦姫絶唱シンフォギア無印 
第15話


  ライブのノイズ騒ぎから2年、奏は無事であるものの、あの日の無茶がたたり、linkerを投与しても適合係数が上がらなくなっていた。

 

  ギアを纏うことは実質出来なくなってしまっている。

 

  ゼルマは今日もシンフォギアの適合回復訓練に励んでいる奏の姿を見ているが中々にままならないものである。

 

 了子「あれ以来、まるで奏ちゃんがギアを纏うことをさせないようにする奏ちゃんのギアの展開が出来ない。」

 

 

  ゼルマ「それでは奏はもうギアを纏って戦うことは出来ないと言うことか?、櫻井女史」

 

  了子「わからないわ。ギアに拒絶されるなんてこと、今までなかった訳だしね。」

 

  ゼルマ「そういえば、近々、ガングニールやアメノハバキリの改修が終わると」

 

 了子「そうね。レモンやマリオンがいるおかげで特機型の開発には行けたし、貴女達がしっかりとテストしてくれたおかげでね。」

 

  ゼルマ「ふむ、しかし奏者の替えが効かないのもまた事実だ。」

 

 了子「ゼルマ、そういえば、そろそろ貴女の零式もバージョンアップを考えるべきじゃない?」

 

  ゼルマ「そもそもがグルンガストは翼のアメノハバキリの改修機として考えていたものを同じ剣の聖遺物であるソハヤノツルギをテストベッドとして改修したものだ。 グルンガスト零式で充分だ。」

 

  了子「そう?、私は結構真面目に考えてるんだけどな。」

 

 ゼルマ「まあ、しかし、パワーアップは悪いことではない。」

 

  了子「まあ、そこらへんはしっかりと話を詰めていきましょう。」

 

 奏「あれ、ゼル母さん、来てたのか?」

 

  ゼルマ「ああ、櫻井女史に用があってな、ちょうど用も終わった。

 今日はこれが終わったら上がっていいと言われたからな。一緒に帰ろう。」

 

  奏「ああ、そうか、翼は番組のロケに行ってるんだっけな。」

と奏は奏者としてギアを纏えなくなって以来芸能の仕事はしなくなっていて実質の引退、現在はニ科の職員としてゼルマ付きの部下として働いている。

  家の帰路を歩きながら奏と話すゼルマ

 

  ゼルマ「さて、奏、お前がニ科の職員となって1年が経つなどうだ1年間、やってきて」

 

  奏「うーん、やっぱりアイドルやってた時とは違うよな。」

 

 ゼルマ「まあ、そうだろうな。やはりアイドルとは違う部分での仕事が必要になる。まあその内、な」

 

  奏「ゼル母さん、今日のご飯どうしようか?」

 

  ゼルマ「お前と2人で食べるのは久しぶりだったな。」

 

  奏「そうだね。去年までは一緒に食べてたのに今じゃ、帰る時間がバラバラになることも多いからな。」

 

 ゼルマ「ふむ、久しぶりに何か奢ろう。」

 

  奏「おっ、そりゃいいな、早速行こうぜ!」

とその時、ノイズ警報がなる。

 

 奏「ノイズ⁉︎」

 

  ゼルマ「奏、いくぞ!」

 

 

 




 今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
今回はアンケートにご協力お願いします。

 奏のシンフォギアが特機タイプへと改修されようとしています。
それについてのアンケートです。

 1、スレードゲルミル(ゼルマの使う予定だったものを改修)

 2、 グルンガスト参式 (ゼルマの使う予定だったものを改修)


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第16話

 私、立花響です。現在、絶賛逃げてる途中です。

いや、なんでこんな状況になってるかって、私、翼さんのニューシングル買いに来ただけなのになんで⁉︎、こんなことになってるの⁉︎

そしてシェルターに向かって走っているとシェルターとは逆方向に歩いている小さい女の子を見つけた。泣いて母親のこと呼んでいる。

 

 もう、これは死んでも治らないかな。と私はその時、その子のもとに走る。

  響「大丈夫?、お母さんとはぐれちゃったの?」

と声をかける。どうやらお母さんとはぐれてしまい、探しているうちにノイズ警報がなり、逃げそびれてしまったらしい。

 

 響「よし、それじゃお姉ちゃんと一緒にシェルターまで行こう。」と

女の子と手を繋いでシェルターの方を向くとその方向からノイズが迫ってきていた。

 

  響「仕方ない、逃げるよ。」とシェルターと反対方向に逃げる。

なんとかノイズが自壊するまでの時間を稼ぐつもりでいたが、ノイズから逃げて数分、ノイズは一向に消える気配はない。私達は狭い路地を抜けて開けた場所に出たと思ったら、そこには大量のノイズがいた。

 私は周りを見て川があるのが見える。そこに私は意を決して飛び込み女の子を連れて向こう岸まで泳ぎ切る。

 だがノイズ達はしつこく響達を追いかけてくる。

響「はあ、はあ、はあ」と響の脳裏に思い起こされるのはたまに夢を見る白い虎の夢を思い出し、そして2年前、意識が朦朧とする中で私を庇い、懸命に戦っていた人のことを思い出す。

 

 響(あの日、あの時、間違いなく私はあの人に救われた。

 私を救ってくれた人はとても優しくて力強い歌を口ずさんでいた。)

 

  私は起き上がり、女の子を抱き抱え、逃げる、そして何かはわからないがとある施設に逃げ込んだ。

 

  女の子「死んじゃうの・・・?」

 

  響「ううん、そんなことないよ。」と首を横にふったんだけど

 

 響「⁉︎」とすぐそこに大量のノイズが迫っていた。

まさに絶対絶命って感じだ。

 

 響(でも、私に何か出来ることが必ずあるはず)

 

 響「生きることを諦めないで」

とその時、響の胸に何かがこみ上げてくるのを感じる。そして響は頭に思い浮かんだ歌を自然と口ずさんでいた。

 

 響「Balwisyallバルウィシャル nescellネスケル gungnirガングニール tronトロン」

その歌の後、眩しい光が・・・。私の胸が光を放つ。

 

 一方、同時刻ニ課本部司令室では

友里「反応絞り込みました! 位置特定!」

 

藤尭「ノイズとは異なる高出力エネルギーを検知!」

 

了子「波形の照合急いで!」

と了子は自分のモニターに送られてたデータを確認する。

 

了子「まさか、これってアウフバッヘン波形!?」

とそして波形の照合パターンに一致するデータが発見され、司令部のコンソールに一致するものを表示される。

 

 【ガングニール】

 

弦十郎「ガングニールだと!」

 

 翼「っ・・・⁉︎」と司令部にいた翼も驚きの表情を浮かべる。

そしてそれを先程、退勤してから蜻蛉帰りして本部に向かっていた奏とゼルマに通信で知らされ、驚くのだった。

 




 今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。


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第17話

両手をつく響

 響の体の中を何かが蠢く。

 

 響「う・・・う・・・ぅ・・・!?」

 響の歯が伸び・・・。体の中から謎の機械が・・・。

 

 それが体の中に戻ると、響の体を黒とオレンジのアンダースーツが纏われていく。

 また機械が出てきて、戻る。徐々に体にアーマーが形成されていく。

 そして響は顔を黒く染め、異様な笑みを浮かべていた。

 

 響Side

  私はは気がつくと私の格好が変わっていた。

 

女の子「お姉ちゃん、カッコいい!」

 

響「・・・・・・」

と女の子のその言葉に私は一種の照れ臭さを感じた。そしてまた頭に浮かぶ歌を歌う。

 響Side end

 

♪絶対に 離さない この繋いだ手は

 

♪こんなにほら、あったかいんだ 人の作る温もりは

響(そうだ・・・。何だかよくわからないけど、確かなことは、私がこの子を助けなきゃならないってことだよね。)

 

♪難しい言葉なんて いらないよ 今わかる 共鳴するBrave minds

軽くジャンプしてみると・・・、物凄い飛びました。

 

響「う、う、うわわわっ! な、何!?」

そのまま下に着地、ノイズも響を追いかけて来ます。

 

♪繋ぎ合いたい魂 100万の気持ち・・・さぁ ぶっ飛べ このエナジーよ

 

横っ飛びで、ノイズの攻撃を避けるが

 

♪開放全開!!イっちゃえ Heartのゼンブで 進むこと以外

 

ノイズたちは体を棒状に伸ばして接近してくるそれを響はジャンプして避ける。

 

響「う、うわぁ~~~~!」

力を上手く制御できない様子。

 

思いっきり壁にめり込んでしまう。

落ちそうになったところで何とか掴む。

 

♪見つけたんだよ ♪心の帰る場所

大型のノイズが現れる。

 

大型ノイズの攻撃を避ける響、慌ただしく着地する。

 

♪Yes! 届け 全身全霊で この思いよ

 

しかし、そっちにもノイズが飛びかかってくる

 

♪響け!!

 

響は拳を握り・・・。

 

♪胸の鼓動!

思い切って突き出す。

 

♪未来の先へ

 

ノイズはバラバラに砕け散った。

 響「あ・・・。私が・・・やっつけたの・・・?」

 

その時、二台のバイクが現れました。

ノイズを次々と吹き飛ばしながら・・・。

響「あっ!?」

そしてそのバイクに乗っている人物に驚く、それもそのはず、そのバイクの1つに乗っていたのは風鳴翼だったのだ 

 

響のことなど我関せずとばかりに響の横をすり抜けて行った翼。

 

翼「Imyuteus amenohabakiri tron」

と歌い、シンフォギアの起動させ、彼女はアメノハバキリから改修され特機型シンフォギア、 グルンガストを纏う。

そしてその光景を見ていた響に怒号を飛ばす。

 

響「翼さん・・・?」

 

翼「呆けない! 死ぬわよ。あなたはここでその子を守っていなさい。」

 

 翼はノイズに向かって走りだすのだった。




 今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。


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第18話

  二課本部では本部に合流したゼルマと奏が現場のカメラの様子をモニターで見ていた。

 

 奏「嘘だろ。あの子あの時の、なんでもガングニールを」

 

 ゼルマ「・・・・奏」

 

 奏「大丈夫だ。ペンダントはしっかりわたしが持ってる。だからそんなことはない。」

 

 了子「でも一体どうしてあの子がガングニールを纏うことが出来たのかしら」

 

 弦十郎「とりあえず、今はどうなるか、見ていよう。」

とゼルマ達は翼とミヤコの戦いをモニターにて観察する。

 

絶刀・天羽々斬 歌:風鳴翼

♪去りなさい 無想に

 

計都羅號剣・暗剣殺

 

一撃でノイズの群れを吹き飛ばす。神楽の風に 滅し散華せよ

 

♪嗚呼絆に

 

千ノ落涙

 

♪全てを賭した閃光の剣よ

 

 

着地すると同時に、一瞬でノイズに向かって走り出し

次々とノイズを切り裂いていく

 

♪四の五の言わずに 否、世の飛沫と 果てよ

 

 

響「すごい・・・。やっぱり翼さんは・・・。」

 

女の子「あ!」

 

響「えっ!?」

 

大型のノイズが迫ってきた。

「う・・・・。」

 

 

キラーン!

 

 

翼の巨大な剣が大型ノイズを貫く。

 

「っ!?」

 

剣の上に翼が居ました。

 

その華麗な戦いぶりに見とれてしまう響。

 そして戦いは終わり、

ノイズ被害の後片付けをするため、自衛隊が駆けつけました。

女の子は無事に保護されました。

例え一人でも、救うことが出来た。そう実感できたと響は感じる。

  友里「あの・・・。」

 

  響「え?」

 

  友里「暖かいもの、どうぞ。」

 

 響「あ・・・暖かいもの、どうも・・・。」

 飲み物を受けとる響

   響 「ふっー」

 ある程度息を吹きかけて飲み物を冷まし、一口 

  響「たはー・・・。」

 飲み込んだ後に一息つく響

すると、響の体が光り始め・・・。

 

腕も光り・・・。変身が解除!

  

 響「う、う、うわわわ・・・!」

 

倒れそうになった響を翼が支えてくれる。

 

 響「ああ・・・! ありがとうございます・・・・はっ!?」

 

相手が翼と気づく。

響「ありがとうございますっ!実は、翼さんに助けられたのは・・・これで2回目なんです!」

 

翼「2回目・・・?」

 

響「にひっ。」

 と翼に笑顔を見せる。

女の子

「ママ!」

母親

「良かった・・・無事だったのね。」

 

二課職員

「それでは、この同意書に目を通してサインしていただけますでしょうか?」

 

二課職員

「本件は国家特別機密事項に該当するため情報漏えいの防止という観点から、

あなたの言動及び言論の発信には、今後一部の制限が加えられることになります。

特に、外国政府への通謀が確認されますと・・・。」

 

  淡々と説明する職員さん・・・。

 

響「うわぁ・・・。」

 とその光景を見て少し引いている響

 

響「じゃあ、私もそろそろ・・・。」

 と見つからないようにその場から立ち去ろうとする。

ドーン!

 

ドーン!

 

バーン!

 と響の逃げ道を塞ぐように現れる。

翼「あなたをこのまま帰すわけにはいきません。」

 

響「なんでですかっ!?」

 と響が問うたが

翼「特異災害対策機動部二課まで同行していただきます。」

関係ないとばかりに

ガチャッ!と響の手に手錠をかける。

 

響「え・・・?」 

 

二課職員・緒川 慎次

「すみませんね。あなたの身柄を拘束させていただきます。」

 

「そんな・・・待ってぇぇぇ・・・!」

響は車に乗せられ、連行されていくのだった。




 今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。


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第19話

 ゼルマやエルザ、ミヤコなどオリキャラのイラストを制作したいのですが、よろしければ何かいい感じのアプリを教えてください。


 連行された場所は自分も通う学舎であるリディアン音楽院だった。

響「何で学院に?」

 

夜の学院内に連れて行かれた響。

響「あの・・・。ここ先生たちがいる中央棟ですよね?」

 

エレベーターへ。

緒川さんが端末をセンサーに掲げると・・・エレベーターのドアが閉まり・・・。

 

響「わっ!?」

 

謎の装置が出現!

 

 

響「あの・・・これは?」 

 

緒川「さあ、危ないから捕まってください。」

 

響「え・・・? 危ないって・・・。」

 と聞こうとした瞬間にその理由を痛感する。

響「どーーーーーーおおおおおお!!(どういうことですか?)」

エレベーターは物凄い速さで地下へ降りていきました。

 

 

響「あ、あはは・・・。」

 

翼「愛想は無用よ。」

 

響「う・・・。」

雰囲気がガラッと変わり、さらに謎の模様がある。

 

翼「これから向かうところに微笑みなど必要ないから。」

と言われていたのだが、クラッカーとラッパの音で迎えられました。

 

弦十郎「ようこそ! 人類最後の砦、特異対策機動部二課へ!」

 

響「へ?」 

 

翼「・・・・。」

 

緒川「あ、あはは・・・。」

 

了子「さあさあ、笑って笑って・・・お近づきの印にツーショット写真。」

 

響「えぇっ?」

とそのいきなりの行動に驚く響 

 

響「い、嫌ですよぉ! 手錠をしたままの写真だなんて・・・きっと悲しい思い出として残っちゃいます。それに、初めて会う皆さんがどうして私の名前知ってるんですか?」

 

弦十郎「我々二課の前身は大戦時に設立された特務機関なのでね。調査など、お手の物なのさ。」

 ゼルマ(・・・・よく言う)

 

了子「うん。」と了子は鞄を持って弦十郎の隣に立つ。

 

響「あーっ! 私のカバン! 何が調査はお手の物ですかっ! カバンの中身勝手に調べたりなんかして・・・!」

 

翼「ふー・・・。緒川さん、お願いします。」

と翼が拘束を外すように頼む。

緒川「はい。」

手錠を外してもらいました。

 

響「あ、ありがとうございます・・・。」

 

緒川「いえ、こちらこそ失礼しました。」

 

弦十郎「では、改めて自己紹介だ。俺は風鳴弦十郎。ここの責任者をしている。」

 

了子「そして私は・・・デキる女と評判の櫻井了子。よろしくね。」

 

レモン「デキる女その二、レモン・ブロウニングよ。よろしく。」

 

マリオン「マリオン・ラドムですわ。よろしく。」

 

ゼルマ「副司令のゼルマ・ゾンボルトだ。」

 

エクセレン「エクセレン・ブロウニングよ、よろしくね。」

 

ミヤコ「南部ミヤコ、翼のマネージャーをしている。」

 

奏「天羽奏だ。よろしくな。」

と奏が響に握手を求め、手を差し出す。

響「えっ、え⁉︎、ツヴァイウィングの天羽奏さん!、こちらこそ、よろしくお願いします!」と響のテンションはここに来て少しばかりあがる。

 

弦十郎「君をここへ呼んだのは他でもない。協力を要請したいことがあるのだ。」

 

響「協力って・・・・あ!」

思い出される、あの謎の力・・・。

 

響「教えてください。あれは一体何なんですか?」

 

了子「うん・・・あなたの質問に答えるためにも、二つばかりお願いがあるの。最初の一つは今日のことは誰にも内緒。」

 

了子「そしてもう一つは・・・とりあえず脱いでもらいましょっか。」

 

響「え? だから、何でぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

とまたしても了子の突拍子もない発言に驚きを隠せない響なのであった。




 今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。


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第20話

 二課の歓迎会を終えて、寮に帰ってきた響

響「ただいま~・・・・。」

 

未来「響!? もう、こんな時間までどこに行ってたの?」

 

響「ごめん・・・。」

 

未来「近くでまたノイズが現れたって、さっきもニュースで言ってたよ。」

 

響「うん・・・。でも、もう大丈夫だから。」

 

TVアナウンサー

「風鳴翼、移籍の可能性も?」

 

響「え?」

 

TVアナウンサー

「本日新曲を発表した風鳴翼さんに関する大きなニュースが舞い込んできました。」

 

TVアナウンサー

「イギリスの大手レコード会社メトロミュージックより海外展開の打診があった模様です。その事について風鳴翼さんや同じユニットを組んでいた天羽奏さんの所属する。芸能プロダクションの代表取締役てまあるゼルマ・ゾンボルト氏と共に、本日午後15時より記者会見がとり行われ・・・・」

とそのニュースを聞か、飛び起きる響

 

響(え、ゼルマさんってさっき会ったあのゼルマさんだよね。あの人、芸能事務所の社長だったんだ。)

 

未来「・・・・。」

未来の話は、寝転びながら聞いてたのに、翼の話題になると飛び起きる響に不満のご様子。

 

消灯時間。

 

響「あのね、未来・・・。」

 と自分の親友に今日会ったことを話そうかと考え、口に出すが。

了子『今日のことは誰にも内緒。』

 

響「ううん、何でもない。」

 了子に言われたこともあり、何でもないと訂正する。

 

未来「私は、何でもなくない。」

 

響「あ・・・。」

 

未来「響の帰りが遅いから本当に心配したんだよ。」

 

響「ごめん・・・。でも、ありがとう。ちゃんと心配してくれるの未来だけだよ・・・。」

 と響は寝返りを打って

未来

「・・・?」

未来に抱きつく。

 

未来「わあっ!?」

 

響「未来は暖かいなあ・・・。」

と響は未来の温もりを堪能する。

 

未来「ど、どうしたの、響。」

 

響「小日向未来は私にとっての陽だまりなの。未来の傍が一番暖かいところで、私が絶対に帰ってくるところ。

      これまでもそうだし、これからもそう・・・。」

 

未来の手に自分の手を重ねる響。

 

未来「あ、あのね、響・・・。私ね・・・。」

「すー・・・。」

 

未来

「え?」

 

未来

「・・・おやすみ、響。」

 

時を同じく、ゼルマ宅にて

シャワーを浴びる翼。

 

思い出されるのは、奏との厳しい修行の日々。

 まだギアを纏えていた頃のことを思い出す。

奏『2人一緒なら何も怖くないな。』

 

翼『あ・・・。』

 

怒りに満ちた顔を浮かべる翼

 

翼「あのギアは、奏のものだ。」

 

翌日

リディアン音楽院

 放課後、響が帰り支度をしていると友人の安藤創世、寺島詩織、板場由美が話しかけてきた。

 

創世「ビッキー。これからフラワーに行ってみない?」

 

響「フラワー?」

 

詩織「駅前のお好み焼き屋さんです。美味しいと評判ですよ。」

 

響「あ・・・今日は別の用事が入ってるんだ。」

 

板場 弓美「また呼び出し? あんたってばアニメみたいな生き様してるわね。」

 

未来「・・・。」

 

安藤 創世「仕方ない、じゃあまた今度誘ってあげるね。」

 

寺島 詩織「それじゃあ。」

 

板場 弓美「まったねー。」

 

響「はあ・・・私、呪われてるかも・・・。」

 と現在の自分の、状況を省みてため息をついていると、教室のドアが開き、入って来たのは翼だった。

 

 響「え?」

 

 翼「重要参考人として、再度本部まで同行してもらいます。」

 

ガチャン!再び、響の腕に手錠が掛けられる。

 

響「な、なんでえええええええっ!?」

 という響も無視され、響はニ課の本部へと連行されるのだった。

 

了子「それでは・・・先日のメディカルチェックの結果発表~♪

初体験の負荷は若干残ってるものの、体に異常はほぼ見られませんでした~♪」

 

響「ほぼ、ですか・・・。」

 

了子「そうね。あなたが聞きたいのはこんなことじゃないものね。」

 

響「教えてください。あの力のことを・・・。」

 

弦十郎

「ふむ。天羽々斬、翼の持つ第一号聖遺物だ。いや今は改修されて特機型だったか?」

 

響「聖遺物?、特機?」

 

了子「聖遺物とは世界各地の伝承に登場する現代では製造不可能な異端技術の結晶のこと、多くは遺跡から発掘されるんだけど、経年による破損が著しくて、

かつての力をそのまま秘めた物はホントに希少なの。それで特機っていうのはその聖遺物にさらに改良を加えて造られたシンフォギアのことよ。」

 

弦十郎「この天羽々斬も刃の欠片のごく一部にすぎない。」

 

了子「欠片にほんの少し残った力を増幅して解き放つ唯一の鍵が特定振幅の波動なの。そしてそれをアシストしてその波動を増幅する補助装置が取り付けられたのが特機型シンフォギアの特徴ってわけね。」

 

響「特定振幅の波動・・・?」

 

弦十郎「つまりは歌。歌の力によって聖遺物は起動するのだ。」

 

響「歌・・・? そうだ、あの時も胸の奥から歌が浮かんできたんです。」

 

弦十郎「うむ。」

 

翼「っ!」

 

了子「歌の力で活性化した聖遺物を一度エネルギーに還元し・・・。鎧の形で再構成したものが、翼ちゃんや響ちゃんが身に纏うアンチ・ノイズ・プロテクター・・・、

シンフォギアなの。」

 

翼「だからとて、どんな歌、誰の歌にも聖遺物を起動させる力が備わってるわけではない!」

 

沈黙に包まれる場。

 

弦十郎「聖遺物を起動させ、シンフォギアを纏う歌を歌えるわずかな人間を、我々は適合者と呼んでいる。

それが翼であり、君であるのだ。」

 

了子「どう? あなたに目覚めた力について少しは理解してもらえたかしら?、質問はドシドシ受け付けるわよ。」

 

響「あのっ!」

 

了子「どうぞ、響ちゃん。」

 

響「全然わかりません・・・。」

 

 

友里「だろうね。」

 

藤尭「だろうとも。」

 

了子「いきなりは難しすぎちゃいましたね。だとしたら、聖遺物からシンフォギアを作り出す唯一の技術・・・。

櫻井理論の提唱者が、このワタクシであることだけは覚えてくださいね。」

 

響「はあ・・・。でも私はその聖遺物という物を持っていません。なのに何故?」

 

ぴこーん!

 

響「お?」

とコンソールに映し出されたのはレントゲン写真だった。

心臓のあたりに何か影が見える。

 

響「あっ。」

 

弦十郎「これは何なのか、君にはわかるはずだ。」

 

響「はい! 2年前の怪我です。あそこに私も居たんです。」

 

翼「っ!」と翼は2年前のライブのことを思い出し、あの時、ゼルマや奏と3人で守った子であることを確信する。

 

了子「心臓付近に複雑に食い込んでいるため、手術でも摘出不可能な無数の破片・・・。

調査の結果、この影はかつて奏ちゃんが身に纏っていた第3号聖遺物・・・、ガングニールの砕けた破片であることが判明しました。」

 

翼「っ!?」

 その言葉に翼が驚愕の顔をつくる。

 

翼「っ・・・!」

了子によってもたらされた事実に激しく動揺した翼は退室してしまう。

  

弦十郎たちはその背中を黙って見送る。

 

響「あのう・・・。」

 

弦十郎「どうした?」

 

響「この力のこと、やっぱり誰かに話しちゃいけないのでしょうか?」

 

弦十郎「君がシンフォギアの力を持っていることが何者かに知られた場合、君の家族や友人、周りの人間に危害が及びかねない。命に関わる危険すらある。」

 

響「命に・・・関わる・・・?」

 

響にとって誰よりも大切な存在、未来のことが頭に浮かぶ。

 

響「あ・・・。」

 

 弦十郎「俺たちが守りたいものは機密などではない。人の命だ。

その為にも、この力のことは隠し通してもらえないだろうか。」

 

了子「あなたに秘められた力はそれだけ大きなものだということをわかってほしいの。」

 

弦十郎「人類ではノイズに打ち勝てない。

人の身でノイズに触れることは、すなわち炭となって崩れることを意味する。

そしてまた、ダメージを与えることも不可能だ。

たった一つの例外があるとすれば、それはシンフォギアを纏った戦姫だけ。日本政府特異対策機動部二課として改めて協力を要請したい。立花響くん。君が宿したシンフォギアの力を対ノイズ戦の為に役立ててはくれないだろうか?」

 

響「私の力で誰かを助けられるんですよね・・・?」

 

弦十郎&了子「うむ。」「うん。」

 

響「わかりました!」

 

翼はようやく冷静さを取り戻し、部屋の前につくと

プシュー。扉が開く音がする。

 

翼「ん。」

 

響「私、戦います。」

 

翼「・・・。」

 

響「慣れない身ではありますが頑張ります。一緒に戦えればと思います。」

 

そう言って、響は手を差し出すと・・・、

 

翼は、目をそらす。

 

「あ、あの・・・一緒に、戦えれば、と・・・。」

ビーッ! ビーッ!とノイズ警報がなる。

 

響「っ!?」

 

翼「っ!?」

 

藤尭「ノイズの出現を確認!」

 

弦十郎「本件は我々二課で預かることを一課に通達!」

 

友里「出現位置特定! 座標出ます!リディアンより距離200!」

 

弦十郎「近いな、ゼルマさん、いや副司令は」

 

友里「はい、こちらでも警報がなったのを確認、ちょうど近くに来ているとのことで、そのままノイズに応戦するそうです。

 

翼「私も迎え撃ちます!」

と翼はそれを聞くと司令室を出て行く。

響「あ・・・。」

それをみた響は追いかけようとするが

弦十郎「待つんだ! 君はまだ・・・。」

 弦十郎に呼び止められてしまう。

 

響「私の力が誰かの助けになるんですよね?

シンフォギアの力でないとノイズと戦うことは出来ないんですよね?

だったら行きます!」

 

藤尭「危険を承知で誰かの為になんて、あの子、いい子ですね。」

 

弦十郎「果たしてそうなのだろうか?」

 

藤尭「え?」

 

弦十郎「翼のように幼い頃から戦士としての鍛錬を積んできたわけではない。ついこの間まで日常の中に身を置いていた少女が、

誰かの助けになるというだけで命を賭けた戦いに赴けるというのは、

それは歪なことではないだろうか・・・?、そして昨日の件、響くんの

ギアのアウヴァッヘン波形の他に微弱に発せられていた謎のエネルギー、あれはいったい。」

 

了子「つまり、あの子もまた、私たちと同じ、こっち側ということね・・・。」

 

楽しそうに笑う響と未来の写真・・・。

 

その頃、ノイズの現れた現場では

アナウンス

『日本政府特異災害機動部よりお知らせします。』

 

アナウンス

『先程、特別警報が発令されました。』

 

アナウンス

『速やかに、最寄りのシェルター、または退避所へと避難してください。』

 

 

ノイズの前に佇む翼。

 

ノイズは溶けて、

一つになり・・・。

ノイズ

「ボエエエエエエッ!!」

 

翼「Imyuteus amenohabakiri tron」

と詠唱を唱え、ギアを纏う。

 

特機型シンフォギア グルンガスト奏者 風鳴翼!

 

 

♪颯を射る如き刃

 

体にくっついていた部品をはずし・・・。

 

 

飛ばしてくる。

 

♪麗しきは千の花

 

 

華麗に避ける翼。

 

♪宵に煌めいた斬月

 

 

足のパーツが変形してブレードになる。

 

 

ノイズの放った部品がブーメランのように戻ってくる。

 

♪哀しみよ浄土に還りなさい

 

 

足のブレードで切り裂く。

 

♪永久に

 

 

ノイズが吠える。

 

 

翼の剣が巨大化。

響「たあああああああっ!!」

 とそこにノイズに蹴りを入れて響が現れる。

響の蹴りがノイズに炸裂!

 

響「翼さん!」

 

響「あはー!」

ノイズを撃破した響の笑顔をみて歯がみする

 

翼「・・・。はあああああっ!!」

 

 

計都羅號剣

ノイズは真っ二つになり、消滅する。

 

響「翼さーん!私、今は足手まといかもしれないけれど、一生懸命頑張ります!

だから、私と一緒に戦ってください!」

と響は決意表明の如くそう告げる。

 

翼「そうね。」

 

響「あはっ!」

 

翼「あなたと私、戦いましょうか。」

と翼は響に剣を向けるのだった。

 

響「えっ?」

 



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第21話

ゼルマside

 ゼルマはノイズを処理し終わり、ニ課に帰ろうとした時だった。

先に本部に帰っていた奏から、翼と響が戦っているという報告が入る。

 

 ゼルマ「司令、止めに入る。少々荒っぽい方法になるが」

 念の為、弦十郎に確認を取り、少々荒っぽい方法で止めることにした。

 

ゼルマside end

 

 響side

 どうも皆さん、立花響です。今、私は翼さんに剣を向けられています。

 翼「あなたと私、戦いましょうか。」

 

 響「えっ?「そういう意味じゃありません! 私は翼さんと力を合わせて・・・。」

 

翼「わかっているわ、そんなこと。」

 

響「だったら、どうして・・・?」

 

翼「私があなたと戦いたいからよ。」

 

響「え?」

 

翼「私はあなたを受け入れられない。力を合わせ、共に戦うことなど風鳴翼は許せるはずがない。

あなたもアームドギアを構えなさい。」

 

響「・・・。」

 

翼「それは常在戦場の意思の体現。

あなたが、何者をも貫き通す無双の一振り、ガングニールのシンフォギアを纏うのであれば・・・。胸の覚悟を構えてごらんなさい!」

 

響「か、覚悟なんて、そんな・・・。私、アームドギアなんてわかりません。わかってないのに構えろなんて、それこそ全然わかりません。」

 

翼さんは剣を降ろし・・・。

 

翼「覚悟を持たずにノコノコと遊び半分で戦場に立つあなたが、奏の・・・。奏の何を受け継いでいると言うのッ!?」

 

と翼が飛び上がる。

(絶刀・天羽々斬 歌:風鳴翼)

♪去りなさい 無想に猛る炎

 

翼が剣を投げつける。

 

剣は、少しずつ巨大になっていき・・・。

♪神楽の風に散華せよ

 

計都羅號剣・五黄殺

 

♪嗚呼絆に すべてを賭した閃光の

 

響「あぁっ!?」

 

ゼルマ「おりゃあ!」

 

翼「っ!?」

 

響「っ・・・!」

 

ゼルマ「ふん!」

 

剣で巨大な剣を止め、さらに剣を粉々に砕いてしまう風鳴司令。

 

翼「師匠っ!?」

 

ゼルマ「おおおおおっ!とうっ!」

 

ゼルマが足を踏ん張ると、道路が砕ける。

翼「ああっ!」

 

ゼルマ「何をしている翼、」

 

響「ごめんなさい・・・。」

 

ゼルマ「らしくないな、翼。ロクに狙いもつけずにぶっ放したのか? それとも・・・。っ!? お前泣いてるのか?」

 

翼「泣いてなんかいません!涙なんて流していません。風鳴翼は、その身を剣と鍛えた戦士です。だから・・・。」

 

ゼルマ「ふむ・・・。」

 

響「翼さん・・・。私、自分が全然ダメダメなのはわかっています。だから、これから一生懸命頑張って・・・。奏さんの代わりになってみせます!」

 

翼「っ!?」

パシィッ!と頬を叩かれていました。

 

響「あ・・・。」




 今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。


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第22話

翼さんとのあの一件から一ヶ月、私はあの時のことを思い出していた。ここ一ヶ月はそのことばかり考えている。自分の目の前に置かれたまだ大分、余白が残ったレポート用紙があるのに、それに手をつける気にはならずに眠気が収まらない。

 

未来「響、寝たら間に合わないよ。」

 

響「・・・うん。」

 

未来「そのレポートさえ提出すれば追試免除なんだからさ。」

ビリッ。消しゴムで消していたら破いてしまいました。

 

響「だはー・・・。」

とそれをみた途端眠気が

 

未来「だから、寝ちゃダメなんだって。」

 

響「寝てないよ~・・・、起きてるよ~、ちょっと目を瞑ってるだけ。」

 

未来「最近なんか疲れてるみたいだけど・・・。」

 

響「平気・・・へっちゃら・・・。」

 

未来「へっちゃらじゃないよ。」

 

響「ふぁ・・・。」

 

響side end

 

 一方その頃、奏は1ヶ月近く経っても戦いの息が揃わないことに少しの不安を憶えていた。

 

 奏「はぁー」

 

 エクセレン「どうしたの?、奏ちゃん、幸せ逃げてっちゃうわよ。」

 

 奏「いや、翼と響、合わねえなってまるで水と油だ。」

 

 エクセレン「まあ、纏っているギアがギアだしね。」

 

奏(でも、本当に響がああなったのは私のせいでもあるからな。だけどそう考えることってギアを纏えない私が考える資格があるのか。)

 

  

 一方その頃、翼はゼルマと鍛錬を行なっていた。

 

 ゼルマ「翼、最近はなにか、鍛錬に集中できていないようだ。」

 

 翼「師匠、それは・・・・・」

 

 ゼルマ「お前が立花を認められずにいることは知っている。だが、」

 

 翼「師匠、私は立花を認めることは出来ません。」

 

 ゼルマ「・・・・・」

 

 翼は退室した。

 

 ゼルマ「翼・・・・」

 

 そして視点は再び響達に戻り、響もレポートに取り組んでいると、響の携帯電話が鳴る。携帯を確認すると

 

 響「あ・・」

 [二課で定例ミーティング

  17時30分〜  ]

という内容の文が綴られていた。

 

 響「うへぇ・・・。」

 

 未来「何、まさか朝と夜間違えてアラームセットした?」

 

響「いや~、えっと・・・。」

 

未来「こんな時間に用事?」

 

響「あははは・・・。」

 

未来「夜間外出とか門限とかは私で何とかするけれど・・・。」

 

響「うん・・・ごめんね。」

 

未来「でも、こっちの方はなんとかしてよね。」と自分の端末の画面を見せてくる。

 そこには近々、こと座流星群が見れるという記事が書かれていた。

 

未来「一緒に流れ星見ようって約束したの覚えてる?、山みたいにレポート抱えてちゃ、それも出来ないでしょう。」

 

 響「うん、何とかするから」と響は申し訳なさそうな顔をして未来にいう。

 

 未来「もう・・・・、ほら、バンザイして」と未来は響の身支度を手伝う。

 

 服を脱ぎながら響は言葉をこぼす。

 

 響「私、このままじゃダメだよね。」

 

 未来「ん?」

 

 響「しっかりしないといけないよね・・・。今よりもきっと、ずっと、もっと・・・」

 

  未来「・・・・?」と未来は響の発言に?を浮かべる。

 

 響「それじゃ、行ってきます。」と響は制服に着替えて

 リディアンへと急ぐのだった。




今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。


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第23話

 響が寮を出発して30分ほどたったリディアン音楽院地下、二課本部司令室

 司令室のテーブルにはすでに弦十郎や副司令のゼルマ、了子や奏、翼などの主要な面々が揃っていた。

 

 響「遅くなりました。すみません・・・・。」

 

了子「では全員揃ったことだし、仲良しミーティングを始めましょう。」

 

 響「・・・・」響は翼の方を見るが、

 

 翼「・・・・」翼は興味なしとばかりに茶をすすっている。

 

 ゼルマ「とりあえず、立花、お前が立ちっぱなしでは何もはじまらん、そこに座れ。」と響に着席を促す。

 

 そして二課の投影型ディスプレイにこの辺りの地図に赤い円形が大量にあった。

 

 ゼルマ「これについてどう思う。」と響にゼルマは尋ねる。

 

 響「いっぱいですね。」

 

 弦十郎「ハハハ、全くその通りだ。」

 

 翼「っ・・・・」

 

 ゼルマ「これはここ一ヶ月のノイズの発生地点だ。立花、ノイズについて知ってることは?」

 

  響「テレビや学校の授業で習った程度ですが・・・、まず機械的に人間だけを襲うこと、そして襲われた人間は炭化してしまうこと。

時と場所を選ばすに現れて周囲に被害を及ぼすことから特異災害として認定されていることくらいですか。」

 

 弦十郎「意外と詳しいな。」

 

 響「今、纏めているレポートの題材なんです。」

 

 了子「そうね。ノイズの発生が国連での議題に上がったのが13年前だけど、

観測そのものはもっと前からあったわ。世界中に太古の昔から。」

 

弦十郎「世界の各地に残る神話や伝承に登場する数々の異能はノイズ由来のものが多いんだろうな。」

 

 了子「ノイズの発生率は決して高くないの。この事件発生率は誰の目から見ても明らかに異常事態、そこら辺は副司令の方が詳しいんじゃないかしら」とそこで何故副司令?、という疑問を浮かべた顔になった響に弦十郎は解説を入れる。

 

 弦十郎「ゼルマ副司令は、ニ課に配属される前、試作型シンフォギアの試験部隊にいてな。翼が奏者となる前からノイズと戦って来たのさ。」

 

 了子「私が配属される前に私の論文を勝手に再現して試したなんてあとから聞いたからひどく腹がたったものだけどね。」

  

弦十郎「まあ、もっとも今でも奏者として戦場に立つことはあれど副司令という立場上、早々、戦場には上がれることは少ない、それに翼や奏くん達がツヴァイウィングとしてデビューして以降はニ課の用意した芸能プロダクションの代表取締役として働いてもらっているからな。」

 

 ゼルマ「まあ、確かにここ最近のノイズ発生率は異常の言葉に尽きるいっそ作為じみた何かを感じるまである。」

 

 響「作為ってことは、誰かの手によるものだと言うんですか?」

  

 翼「中心点はここ。私立リディアン音楽院高等科。我々の真上です。

サクリストD・・・デュランダルを狙って何らかの意思がこの地に向けられている証左となります。」

 

 響「あの・・・デュランダルって一体?」

 

 ゼルマ「ここよりも更に下層、アビスと呼ばれる最深部に保管され、

日本政府の管理下にて我々が研究している、ほぼ完全状態の聖遺物。それがデュランダル」

 

 藤尭「翼さんの天羽々斬や響ちゃんの胸のガングニールのような欠片は、

奏者が歌ってシンフォギアとして再構築させないと、その力を発揮できないけれど、

完全状態の聖遺物は一度起動した後は100%の力を常時発揮し、

さらに、奏者以外の人間も使用できるだろう、と研究の結果が出ているんだ。」

 

 了子「それが! ワタクシの提唱した櫻井理論!

だけど完全聖遺物の起動には相応のフォニックゲイン値が必要なのよね。まあ、シンフォギアに関していえば特機型のおかげて扱うのにはたいしてフォニックゲインの数値は少なくてもそこそこ戦えるしね。」

 

 響「ん、ん〜・・・・」

 

 弦十郎「あの実験から2年、翼や奏の歌であれば」

 

 奏「弦十郎の旦那よしてくれ、2年前の私ならともかく今の私はゼル母さ、ゼルマ副司令の直属の部下でニ課の職員だ。とても歌手として復帰できるとは思えない、それに今の私はギアすら纏うことも出来ない半端者だ。」

 

  翼「っ!」

 

  響「・・・・・」

 

 エクセレン「そもそも、機動実験の認可を政府がくれるとは思えないんだけどけど」

 

  ミヤコ「それ以前の話よ。安保を盾にアメリカが再三のデュランダル引き渡しを要求してきてるらしいじゃないか。

起動実験どころか、扱いに関しては慎重にならざるを得まい。

下手を撃てば国際問題だ。」

 

  友里「まさか、この件、米国政府が糸を引いてるなんてことは・・・?」

  翼は紙コップを潰す。

 

 弦十郎「調査部からの報告によると、

ここ数ヶ月の間に数万回に及ぶ本部コンピューターへのハッキングを試みた痕跡が認められているそうだ。

さすがにアクセスの出処は不明。それらは短絡的に米国政府の仕業とは断定出来ないんだ。

 もちろん痕跡は辿らせている。本来こういうのこそ俺たちの本領だからな。」

 

 緒川「風鳴司令。」

 

弦十郎「あ、そろそろか・・・。」

 

 ゼルマ「ま、確か今晩は、これからアルバムの打ち合わせが入っているのだったな。」

 

 響「へ?」

 

 緒川「表の顔では、アーティスト風鳴翼のマネージャーをやっています。まあ、ミヤコさんから変わって2代目なんですけどね。」

 

 響「おぉ~! 名刺もらうなんて初めてです。これはまた結構なものをどうも・・・。」

と名刺を響に渡して緒川と翼は退室した。

 

 響「私たちを取り囲む脅威はノイズばかりではないんですね。」

 

 弦十郎「うむ。」

 

 響「どこかの誰かがここを狙ってるなんて、あんまり考えたくありません。」

 

 了子「大丈夫よ。なんてたってここはテレビや雑誌で有名な天才考古学者櫻井了子が設計した、

人類史後の砦よ。先端にして異端のテクノロジーが悪い奴らなんか寄せ付けないんだから。」

 

 響「よろしくお願いします。」

 

 了子「うん。」

 

そして退室して、翼達はエレベーターに向かいながらスゲジュールの確認を行っていた。

 

 緒川「次に、月末に予定しているライブですが・・・。あまり時間がありません。

あとでリハーサルの日程表に目を通しておいてください。それから、例のイギリスのレコード会社からのお話ですが・・・。」

 

 翼「その話は保留だと先日の記者会見でも伝えたはずです。それでも私は断ることにしようと考えています。

私は剣。戦うために歌を歌ってるにすぎないのですから。」

 

 緒川「翼さん、怒っているのですか?」

 

 翼「怒ってなどいません。剣にそんな感情備わっていません。」

と翼はエレベーターに向かう。

 

 緒川「感情が無かったら、歌を歌えないと思うんだけどな・・・。」

と緒川は1人呟く。




 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。


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第24話

 ミーティングがひと段落して休憩中の司令室

 

響「どうして私たちは・・・。」

 

了子「ん?」

 

響「ノイズだけでなく、人間同士でも争っちゃうんだろう?

どうして世界から争いは無くならないんでしょうね?」

 

了子「それはきっと、人類が呪われているからじゃないかしら?」

とそんな会話があった翌日、響は今日も上の空、授業中、向かいの棟の廊下を歩いている翼を見かけ、目で追いかけているとそれを担任に注意される、そして昼休み

 

 響side

 私は未だに終わっていないレポートを書きながら1人呟く。

 

響「人類は呪われている!むしろ、私が呪われている!」

レポートをやりながら、ご飯を食べさせてもらう状況に未来が

未来「ほら、おバカなことやってないで。レポートの締切は今日の放課後よ。」

 

響「だからこうして、限界に挑んでいるんだよ(もぐもぐ)。」

と返す。

板場 弓美「まあ、アニメじゃないんだし、こんなことして、はかどるわけないしね~。」

 

響「え? 手伝ってくれてたんじゃないの?」

 

寺島 詩織「これ以上お邪魔するのも忍びないので、屋上にてバドミントンなどいかがでしょう?」

 

安藤 創世「お、いいんじゃない。 ヒナはどうする?」

 

未来「うん。今日は響に付き合う。レポート手伝うって、そう約束したし。」と健気に約束を守ってくれる未来に心の中で涙が出る。

 

響「はあ・・・・!」

 

板場 弓美「仲がよろしいことで。んじゃ、あたしらは行くね。」

と3人は私達を残して屋上へ向かった。

 

響「ありがとう、未来。」

 

未来「ん?」

 

響「一緒に流れ星見よう。」

と改めて決意表明をする。

未来「うん!」

そして放課後の職員室前。

未来「あ・・・。先生、なんて?」

 

響「壮絶に字が汚いって・・・。まるでヒエロなんとかみたいだって言ってた・・・。」

 

未来「そうじゃなくて、時間過ぎてたけどレポート受け取ってもらえたの?」

 

響「今回だけは特別だってー!イェーイ♪ おつかれさーん♪」

と未来の手を叩く。

 

担任教師

「立花さん!! 廊下ではしゃがない!」

 

響「流れ星見られそうだ。」

 

未来「響はここで待ってて。教室からカバン取ってきてあげる。」

 

響「いいよ、そんなのー。」

 

 未来「響は頑張ったから、そのご褒美。」

 

響「やっぱ未来は足速いな~。さっすが元陸上部。」

ピリリリリ、ピリリリリ!と響のポケットの携帯がなる。

 

響「っ!?」

 

ピリリリリ、ピリリリリ!

響「あ・・・。」

ピリリリリ、ピリリリリ!

 

響「こんな時に・・・はい。」

と響は電話に出る。

 

響side end

 未来が戻ってくると職員室の前に響はいなかった。

未来「・・・?」

先に寮に帰ったのかと思い、自分も寮に戻ってみたがやはり寮にも響の姿は見当たらなかった。

未来「響?」

ピリ、ピリ、ピリ。と携帯電話がなる。

相手は響だった。

未来「あっ・・・。響? あなた・・・。」と電話にでる。

  

 

響side

 私は未来にノイズの出現現場から電話をかけた。

ピリ、ピリ、ピリ。

未来『あっ・・・。響? あなた・・・。』

 

響「ごめん・・・。急な用事が入っちゃった・・・。今晩の流れ星、一緒に見られないかも・・・。」

 

未来『っ・・・!また、大事な用なの?』

 

響「・・・うん。」

 

未来『・・・なら、仕方ないよ。部屋の鍵開けておくから、あまり遅くならないでね。』

 

響「ありがとう・・・。ごめんね。」

と私は後ろに群がるノイズを睨み付ける。

 

響「Balwisyall nescell gungnir tron」 歌い、シンフォギアを纏う。

 

(撃槍・ガングニール 歌:立花響)

♪絶対に離さない この繋いだ手はこんなにほら暖かいんだ 人の作る温もりは難しい言葉なんて いらないよ

弦十郎「小型の中に、一回り大きな反応が見られる。」

 

♪今わかる 共鳴する Brave minds

 

弦十郎「間もなく翼も到着するから、それまで持ちこたえるんだ。くれぐれも無茶はするな。」

 

響「わかってます!私は、私に出来ることをやるだけです!」

と私は何とか、奮闘しノイズを撃破していく。

そして私は奥にブドウの形に似た部位を持つノイズを発見する。

 するとブドウ型ノイズが動き出し、ブドウを切り離し、こちらに投げてくる。

するとそのブドウは爆発する。

響「わっ!?」

そして次々と投げられるブドウが

大爆発!

響「わわっ!?」

ピョン、ピョンとその隙にブドウ型は逃げ出す。

爆発の余波で瓦礫の下敷きになってしまった。

その瓦礫をどかしながら私は自然と言葉を紡いだ。

 

響「見たかった・・・。」

瓦礫を吹き飛ばして飛び出す響。

響「流れ星、見たかった!未来と一緒に、見たかった!!」

とその慟哭が私の中を黒い感情で支配する。

響「うぅぅぅぅぅぅぁああああああああっ!!!」

 

響「あんたたちが・・・。」

ノイズへの怒りで私は右手を壁にぶつける

響「誰かの約束を侵し・・・。」

 

ガショ、ガショ、ガショ。と懲りずにノイズが私の前に現れる。

 

響「嘘の無い言葉を・・・・争いの無い世界を・・・何でもない日常を・・・。剥奪すると、言うのならっ・・・!!」

と私はノイズ蹴り。引きちぎる。馬乗りになって・・・。

頭の角を掴んで引きちぎる。

響「ああああああっ!!」

踏みつけて、そのままグリグリ

するとブドウ爆弾が転がってきました。

それに当たって大爆発!

響「あっ!? 待ちなさい!」

と私はその衝撃で正気に戻る。

その隙にひょいっと線路に下りるブドウ型ノイズ。

天井に向かってブドウ爆弾を投げつけ、天井を崩落。

響「くっ!?・・・っ!?」

 

開いた穴をジャンプして登っていく、ブドウ型ノイズ。

その時、天井に開いた穴から流れ星が見えました。

 

響「流れ・・・星・・・?」

キラーン!と空に流れ星がひかるのが見えた

 

 

(絶刀・天羽々斬 歌:風鳴翼)

♪去りなさい

 

♪無想に猛る炎

 

穴を上がってくると翼さんが到着し、ノイズと戦っていた。

ブドウ型ノイズ、真っ二つに。

 

♪嗚呼 絆に 全てを賭した

 

♪閃光の剣よ

 

 

地面に着地する翼にむかって私は叫ぶ。

響「私だって守りたいものがあるんです!」

だけど翼さんは何も答えない。

 

響「だからっ!」

翼さんは、会話をしようとしない。

 

???「だから? んで、どうするんだよ?」

とそこで私の覚えのない声が聞こえる。

 

翼「っ!」

 

響「はっ⁉︎」声のした方を向くと、白い、何処かシンフォギアにも似た鎧を纏っている女性がいた。

 

翼「ネフシュタンの、鎧・・・。」

 




 今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。

 アンケート
クリスの特機型シンフォギアはヒュッケバイン 系で決めたいと思います。


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第25話

私だって守りたいものがあるんです!」

だけど翼さんは何も答えない。

 

響「だからっ!」

翼さんは、会話をしようとしない。

 

???「だから? んで、どうするんだよ?」

とそこで私の覚えのない声が聞こえる。

 

翼「っ!」

 

響「はっ⁉︎」声のした方を向くと、白い、何処かシンフォギアにも似た鎧を纏っている女性がいた。

 

翼「ネフシュタンの、鎧・・・。」

 

 同時刻、ニ課司令室

  

 ゼルマ「馬鹿な、司令、現場に急行する。ミヤコ、エクセレンいくぞ。」

 

 ミヤコ・エクセレン「「了解!」」

 

 弦十郎「俺も現場に同行する。なんとしても鎧を確保するんだ。」

そして4人は出撃するのだった。

 

???「へぇ・・・。ってことはアンタ、この鎧の出自を知ってんだ?」

 

翼「2年前、私の不始末で奪われたものを忘れるものか!何より、私の不手際で奪われた命を忘れるものか!」

 

(絶刀・天羽々斬 歌:風鳴翼)

♪去りなさい 無想に猛る炎

 

謎の少女も武器を構える。

 

♪神楽の風に 滅し散華せよ

 

翼(奏が力を失った事件の原因と、奏が遺したガングニールのシンフォギア。)

 

♪闇を裂け 酔狂のいろは唄よ 凛と愛を翳して

 

翼(時を経て、再び揃って現れるという巡り合わせ!)

 

♪いざ往かん 心に満ちた決意 真なる勇気胸に問いて

 

翼(だがこの残酷は・・・私にとって心地いい!)

 

♪嗚呼絆に すべてを賭した閃光の

 

響「やめてください翼さん!相手は人です! 同じ人間です!」

 

翼&???「戦場で何をバカなことを!、あ・・・。」

 

翼「むしろ、あなたと気が合いそうね。」

 

???「だったら仲良くじゃれあうかい?」

謎の少女は鞭を振り下ろす。

翼は響を突き飛ばし、

避ける。

 

響「っ・・・!」

♪「わがよ誰ぞ常ならむ」と

本命殺!

 

♪全霊にていざ葬る

 

本命殺を防ぐ。

 

♪迷いを断ち切る術など

不敵な笑みを浮かべる、謎の少女。

 

♪覚悟を牙へと

翼「っ!」

 

♪変えるしか・・・知らない

翼の攻撃を次々と避けていく、謎の少女。

さらに受け止める。

 

 

???「ふん。」

また受け止める。

 

翼「あっ!?」

鞭で剣を弾かれ、まともに蹴りをくらってしまう。

 

翼(これが、完全聖遺物のポテンシャル・・・!)

 

???「ネフシュタンの力だなんて思わないでくれよな。」

吹き飛ばされる翼。

 

???「あたしの天辺は、まだまだこんなもんじゃねーぞ!」

激しい攻防を繰り返す二人。

 

響「翼さん!」

 

???「お呼びではないんだよ。こいつらでも相手してな。」

謎の少女は右手に持っていた武器を構えて発射する。

なんと! ノイズが出現!

 

響「ああっ!? ノイズが操られている!?、うぅっ・・・。」

逃げ出す響。

くちばし(?)から何かを吹き出すノイズ。

 

響「うわっ・・・!」

響はノイズに捕まってしまった!

 

響「そんな・・・・嘘っ!?」

剣を構えて突進!

 

翼「その子にかまけて、私を忘れたか!?」

足払い。

 

???「っ!?」

 

回し蹴り。避けられる。

そのまま後ろ回し蹴り。

 

???「お高くとまるな!」

 

 

足を掴んで・・・。投げ飛ばす。

吹き飛ばされた・・・。と思ったら先回りした、謎の少女に顔を踏まれてしまう。

 

???「のぼせ上がるな人気者。誰も彼もが構ってくれるなどと思うんじゃねえ!」

 

翼「くっ・・・。」

 

???「この場の主役だと勘違いしてるなら教えてやる。狙いは、はなっから、こいつを掻っ攫うことだ。」

 

響「えっ!?」

 

???「鎧も仲間も、アンタには過ぎてるんじゃないのか?」

 

翼「あの時の悲劇を繰り返すものかと、私は誓った!」




 今回も感想ありがとうございます。

アンケートの方の協力をお願いします。

クリスの特機型シンフォギアについてのアンケートです。


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第26話

響と翼かネフシュタンの鎧を着るものと戦闘になっている。その頃、ゼルマ達も現場に向かっていた。

だが、いきなり、ゼルマ達の乗る車両が撃たれたのだ。

 

 車両が爆発する前に全員が脱出する。

 

 ゼルマ「何事だ。」

とゼルマが上空を見上げるもそこには黒がいた黒と赤を主体としたカラーリングのシンフォギアを纏った奏者が上空からこちらに銃口を向けていた。

???「ここから先は私が行かせはしない。」

 

 ゼルマ「貴様、何者⁉︎」

 

???「その答えは今、教えることはできないな。」

 

 ミヤコ「隊長、どうしますか?」

 

 ゼルマ「いや、ここは私がいく。あの形状の特機タイプは確かレモンのデータベースで見たことがある。だが、あれはいわばペーパープランの段階のもの、実用化や試験などの話は来ていなかったはずだ。」

 

 エクセレン「それじゃあ、データベースのデータ抜かれてるってことよね。」

 

 ゼルマ「うむ、敵の実力は未知数と言うことだ。司令、ミヤコ、エクセレン先に行け。ここは私がなんとかする。」

 

 ???「それを私がさせるとでも?」

 

 ゼルマ「全力で通させて貰うだけだ。」

 

 ???がこちらに向けて銃を発射する。  

 

BGM トロンベ

 

 ゼルマは詠唱を唱えて零式を纏う。

 

 ゼルマ「はやく、行け!」

 

 弦十郎「すまない。」

 

 ミヤコ「隊長、後で必ず!」

 

 エクセレン「ボス、絶対帰ってきてね。」

とエクセレンとミヤコの言葉に

 

 ゼルマ「まったく、あの2人は、さてそろそろこちらに来て話をしないか。」

 

  ???「話し合いの段階は行われることなくとうの昔に過ぎ去ったのだよ。」と銃を撃ってくるのをゼルマは剣で全て両断する。

 

 ゼルマ(この射撃の仕方は、まさか⁉︎)

 

 ???「どうした。」

 

 ゼルマ(ここは少しでも多く、情報を残さねば)

 

 ゼルマ「それはヒュッケバインだな。」

 

  ???「流石は元零課の隊員だな。試験段階や開発プランに関しては詳しいな。」

 

 ゼルマ「ヒュッケバインはペーパープラン、そしてそれは私ですら知らぬ、凶鳥の眷属などまだあの時は」

 

 ???「これは所謂MKⅡだ。ヒュッケバインはレモン氏やラドム氏が設計した機体ではない。アメリカで造られた者だ。大事故を起こした1号機のデータを元に造られたのさ。」   

 

 ゼルマ「ずいぶんとお喋りだな。エルザ」

???、エルザはバイザー部分を解除して、顔を見せる。

 

  エルザ「君だからな、随分と情報をくれてやったんだ。ゼルマ、私の手伝いをしてくれないか。」

 

 ゼルマ「エルザ、お前は何を抱えている。」

 

 エルザ「すまないな。あの子たちを引き取るためだ。お前だろうと容赦はしない。」

 

 ゼルマ「あの子たち?」

 

 エルザ「いや、気にするな。さあ、選べ、ゼルマ、私と来るか、戦うか。」

 

 ゼルマ「エルザ、私はお前が何故、そこまで悪に加担するのかはわからん、だが私は悪を断つ剣、そして一組織に所属している。おいそれと自らの立場を手放す訳にはいかん。」

 

  エルザ「そうか、残念だ。友であるお前と矛を交えることになるとは」

エルザとゼルマは自らの胸の歌を歌い、戦い始める。

 

 その頃の司令室では

 

 藤尭「ゼルマ副司令とヒュッケバイン交戦を開始しました。」

 

 了子「レモン、どう言うこと?」

 

 レモン「私にもわからないわ。ヒュッケバインはそもそもがペーパープランの特機型、日本にはこれを再現しうる資源や技術がないからお蔵入りになって私のデータバンクに入れた筈なんだけど」

 

  ラドム「そのデータバンクの閲覧権限があったのは私やレモン、了子に司令くらいですわね。」

 

 レモン「そうなのよ。ヒュッケバインのデータを他に見せたことがあるのはゼルマくらいなんだけど」

 

 友里「データの漏洩が?」

 

 レモン「そんなわけないでしょう。ええでもどんなハッカーでもここを破るなんて無理なのよ。少なくとも外側からわ。」

 

  藤尭「ニ課の中に裏切り者がいると言うことですか。」

 

 了子「とりあえず、ここは見守りましょう。」

 

 奏「私はどうすりゃ・・・・」と自分の首にかけられたペンダントを見る。

 

 




  今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。


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第27話

ゼルマとエルザが戦っていた頃、翼とネフシュタンの少女との戦いも佳境に入っていた。

 

響side

 私がノイズから拘束されてから数分、翼さんとネフシュタンの少女との戦いは苛烈さを極めていた。

翼さんの攻撃をネフシュタンの少女はジャンプして躱す。

その間に翼は起き上がって移動。

 

響「そうだ! アームドギア!奏さんの代わりになるためには、私にもアームドギアが必要なんだ! それさえあれば!

     出ろ! 出てこい! アームドギア!」

そして私はカを渇望して叫ぶ。

しかし、アームは変形しません。

 

響「何でだよ・・・。どうすればいいのかわかんないよ・・・。」

激しい攻防を繰り広げる二人を見ながら、自分の力の無さに情けなさを感じ、涙が溢れる。

 

翼「鎧に振り回されているわけではない・・・。この強さは、本物ッ!?」

 

???「ここでふんわり考え事たァ。度し難えッ!」

蹴りを躱す翼さん

謎の少女は武器を構えて、ノイズを召喚する。

 

それを翼さんはあっさり。次々と。撃破。

三度の激しい攻防。

翼さんは小刀を3本投げつける。

 

???「ちょせえ」

弾き飛ばされた小刀が宙を舞う。

謎の少女は鞭の先にエネルギーを集める。

 

NIRVANA GEDON

 

翼「っ!!」

剣で何とか受け止めようとするが・・・。

 

響「翼さん!」

 

翼「くっ・・・・。」

ドカーン!

吹き飛ばされる翼。

 

???やふん。まるで出来損ない。」

 

翼「確かに、私は出来損ないだ。」

 

???「あぁん?」

 

翼「この身を一振りと剣と鍛えてきたのに、あの日、無様に生き残ってしまった・・・。

出来損ないの剣として恥を晒してきた・・・。だが、それも今日までのこと。奪われたネフシュタンを取り戻すことで、この身の汚名を雪がせてもらう。」

 

???「そーかい。脱がせるものなら脱がしてみ・・・・。何?」

さっきの小刀が影に刺さっている。

 

 

影縫い

 

???「くっ・・・、こんなもんであたしの動きを・・・!、まさか・・・お前・・・!」

 

翼「月が覗いているうちに決着を着けましょう。」

 

???「歌うのか? 絶唱を・・・!」

 

響「翼さん!」

 

翼「防人の生き様、覚悟を見せてあげる!、あなたの胸に、焼き付けなさい!」

 

響「あ・・・。」

現場に向かう人影が3つ

 

エクセレン「翼ちゃん・・・歌うつもりなのね。」

 

弦十郎

「・・・。」

 

???「やらせるかよ! 好きに、勝手に・・・!」

 

???「はっ!?」とだが影ぬいの拘束力は強く、翼さんは歌い出す。

 

翼「Gatrandis(ガトランディス) babel(バベル) ziggurat(ズィグレット) edenal(エーデナル) Emustolronzen(エミュストロン ゼン) fine(フィーネ) el(エル) baral(バラル) zizzl(ズィーズル)Gatrandis(ガトランディス) babel(バベル) ziggurat(ズィグレットゥ) edenal(エーデナル) Emustolronzen(エミュストロン ゼン) fine(フィーネ) el(エル) zizzl(ズィーズル)

絶唱を口にしながら、ネフシュタンの少女に近づき、抱きしめる。

???「ああああああああっ!!」

 

絶唱のエネルギーはノイズたちを吹き飛ばす。

 

???「うわああああああっ!!」

絶唱をまともにくらっても、謎の少女は生きていました。

しかし、ダメージは甚大。

 

鎧は再生し始める。

 

???「ちぃっ!」

ネフシュタンの少女は撤退。しました。

 

響「翼さーん!」

 

翼さんに向かって駆け出した私は、転んでしまう。

身を起こしたところに、風鳴司令たちがやってくる。

 

弦十郎「無事か!? 翼ッ!」

 

翼「私とて、人類守護の務めを果たす防人・・・。」

 

振り返った翼の胸元には血が・・・。

 

そして足元にも・・・。

翼「こんなところで折れる剣じゃありません・・・。」

ドサッ。

 

響「翼さああああああああん!!!」




 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。


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第28話

 ネフシュタンの鎧を纏った少女との戦いから翌日、ゼルマと弦十郎は

病院にて、医師から翼の容態についての説明を受けていた。

医師「かろうじて一命は取り留めました。ですが、容態が安定するまでは絶対安静。

予断を許されない状況です。」

 

弦十郎「よろしくお願いします。」

 と医師におじぎをすると

弦十郎「俺達は鎧の行方を追跡する。どんな手がかりも見落とすな!

ゼルマさん、その間、ニ課を開けることが多くなると思いますのでよろしくお願いします。」

 

 ゼルマ「承知」

待合所で落ち込む響。

 

ゼルマ「お前が気に病む必要はない。翼が自ら望み、歌ったのだ。」

 

響「ゼルマさん・・・。」

 

ゼルマ「知っていると思うが、以前の翼は奏とアーティストユニットを組んでいた・・。」

 

響「ツヴァイウィング、ですよね・・・。」

ゼルマは自販機で2人分のコーヒーを買って一つを響にわたす。

 

ゼルマ

「今はお前の胸に残るガングニールのシンフォギア奏者だ。2年前のあの日、ノイズに襲撃され、大怪我を追ったお前を無事に安全な場所へおくり届ける為に別行動を取っていた奏は絶唱を解き放った。」

 

響「絶唱・・・。翼さんも言っていた・・・。」

 

ゼルマ「奏者への負荷を厭わず、シンフォギアの力を限界以上に撃ち放つ絶唱は、

ノイズの大群を一気に殲滅せしめはしたが、同時に奏の体をボロボロにした。それ以降、奏はリンカーを投与し、歌を歌えど、ギアが反応しなくなった。」

 

響「それは、私を救うためですか?」

ゼルマはコーヒーを一口。

 

ゼルマ「奏の奏者としての実質の引退。そしてツヴァイウィングは解散。一人になった翼は奏の抜けた穴を埋めるべく、がむしゃらに戦ってきた。

同じ世代の女の子がしてしかるべき恋愛や遊びも覚えず、

自分を殺し、一振りの剣として生きてきた。

そして今日、剣としての使命を果たすため死ぬことすら覚悟して歌を歌ったのだ。

あれはとても不器用だ。だがそれが、風鳴翼の生き方なのだ。」

 

響「そんなの・・・ひどすぎます・・・。」

 

緒川「・・・。」

 

響「そして私は、翼さんのこと何にも知らずに、一緒に戦いたいだなんて・・・。

奏さんの代わりなるだなんて・・・・。」

 

ゼルマ「私も、ましてや奏も自分の代わりになってもらいたいだなどと思ってはいない。

そんなこと、誰も望んではいない。いや誰も望んではいけないのやもしれない。

立花。私からの1つ、願いを聞いてもらえないか?」

 

響「え・・?」

 

ゼルマ「翼のこと、どうか嫌いにならないで欲しい。翼を世界で一人ぼっちになんてさせないでほしいのだ。」

 

響「・・・・はい。」

と響はゼルマからの願い必ず叶えると心に誓うのであった。

 




 今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。


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第29話

翼side

 ここは、夢なのか?、私はそうだネフシュタンの鎧の少女と戦って、絶唱を歌ってそれで、

 そこに奏やゼルマが現れる。

ここは夢だとわかっていても私は叫ばずにはいられなかった。

 

翼「片翼だけでも飛んでみせる! どこまでも飛んでみせる!」

師匠と奏は黙って頷く。そして2人が遠くなっていく。

 

翼「だから笑ってよ! 奏!、師匠!・・・・・あぁっ!!」

 

翼side end

 

響side

 私、立花響です。先日の出来事から暫く経って私は現在、リディアンの屋上で一人でご飯を食べています。

そして私は今まで自分の言ってきた言葉がどれだけ愚かだったかを痛感して後悔していた。

響「奏さんの代わりだなんて・・・。」

 私は先日のミーティングのことを思い出します。

~回想シーン~

 

弦十郎「気になるのはネフシュタンの鎧を纏った少女の狙いが響くんだということだ。」

 

了子「それが何を意味しているのかは全く不明。」

 

弦十郎「いいや。」

 

了子「え?」

 

弦十郎「個人を特定しているならば、我々二課の存在も知っているだろうな。」

 

ゼルマ「内通者か・・・。」

 

友里「何でこんなことに・・・。」

 

響「私のせいです。私が悪いんです・・・。2年前も、今度もことも・・・・。私がいつまでも未熟だったから、翼さんが・・・。

シンフォギアなんて強い力を持っていても、私自身が至らなかったから・・・。

翼さん、泣いていました。翼さんは強いから戦い続けてきたんじゃありません。

ずっと、泣きながらも、それを押し隠して戦ってきました。

悔しい涙も、覚悟の涙も誰よりも多く流しながら・・・強い剣であり続けるために・・・。

ずっとずっと、一人で・・・。

私だって守りたいものがあるんです! だから!」

 

~回想終わり~

 

 

響「っ・・・・。」

 そのことを思い出していると

未来「響。」

未来が屋上にやってきました。

響「未来・・・。」

 

未来「最近一人でいることが多くなったんじゃない?」

 

響「そうかな? そうでもないよ。私、一人じゃ何にも出来ないし・・・。

ほら、この学校にだって未来が進学するから私も一緒にって決めたわけだし。

あ、いや、なんていうか、ここって学費がびっくりするくらい安いじゃない?

だったら、お母さんとおばあちゃんには負担かけずに済むかなーって、あはははー。」

未来は何も言わずに響の手を取る。

 

響「あ・・・。やっぱり、未来には隠し事できないね。」

 

未来「だって響、無理してるんだもの。」

 

響「うん・・・。でも、ごめん。もう少し一人で考えさせて。これは私が考えなきゃいけないことなんだ。」

 

未来「わかった。」

 

響「ありがとう、未来・・・。」

 

未来「あのね、響。どんなに悩んで考えて、出した答えで一歩前進したとしても、響は響のままで居てね。」

 

響「私のまま・・・?」

 

未来「そう。変わってしまうんじゃなく、響のまま成長するんだったら私も応援する。

だって響の代わりはどこにも居ないんだもの。居なくなって欲しくない。」

 

響「私、私のままで居ていいのかな・・・?」

 

未来「響は響じゃなきゃ嫌だよ。」

 

響「・・・。」

 

未来「くす。」

学校の隣にある病院の方を見る。

 

 

響「ありがとう、未来。

私、私のまま歩いていける気がする。」

 

未来「くす。・・・そうだ、こと座流星群みる? 動画で撮っておいた。」

 

響「えぇーっ!?」

 と私がそのサプライズに驚き、未来の携帯電話を覗き込む。

響「んん? 何にも見えないんだけど・・・?」

 

未来「うん・・・。光量不足だって・・・。」

 

響「ダメじゃん!」

 

響&未来「あははははは!」

 

響「おっかしいなあ、もう・・・。涙が止まらないよ・・・。今度こそは一緒に見よう。」

 

未来「約束。次こそは約束だからね。」

 

響(私だって守りたいものがある。私に守れるものなんて、

小さな約束だったり、なんでもない日常くらいなのかもしれないけれど、

それでも、守りたいものを守れるように。私は私のまま強くなりたい。)

 翌日の朝

 

響「たのもーー!」

 

弦十郎「なんだ、いきなり?」

 

響「私に戦い方を教えてください!」

 

弦十郎「この俺が、君に?、それよりなんで俺の家を」

 

響「はい!、最初、私はゼルマさんさんに戦い方を教えてもらおうと思ってお願いしに行ったんです。」

〜回想〜 

 ゼルマ「私に戦い方を?」

 

 響「はい!、奏さんから翼さんや奏さんを奏者として育てあげたのはゼルマさんだと聞きました。私も同じ人に師事すれば何かは変わってくるのかなと思いまして、お願いします。」

 

ゼルマ「ふむ、たしかにギアを纏った翼達に手ほどきを与えたのは私だ、しかし、そう言うならば、今のところの戦闘パターンとして近しいのはミヤコだが、しかしだ。我々に教えられるのはあくまでも武器の使い方などそれくらいだ。私が翼や奏に教えてやれたのは比較的に戦闘スタイルや得物が似通っていたからだ。拳打での戦いもおしえられるなくもないが、お前には別のやり方の方があっているやも知れぬ。無論、翼が怪我をした以上はネフシュタンの少女がまた仕掛けてくるやもしれんがその時に想定した対ギア奏者との戦い方は私の方できっちりと鍛えてやろう。」  

 

 響「・・・はあ」

ゼルマさんは書類を取り出して筆をとる。そして何かを書いていく。

そして書いた書類を封筒に入れて、もう一つ、何かが書かれたメモを渡される。

 ゼルマ「とりあえずはここに行け、ここにお前の師と仰ぐにはちょうどいい男がいるだろう。

〜回想終わり〜

 

弦十郎「ふむ・・・。俺のやり方は厳しいぞ。」

 

響「はい!」

 

弦十郎「ときに、響くん。君はアクション映画とかは嗜む方かな?」

 

響「はい?」

 

私、立花響の特訓が始まるのでした・・・。

 

まずは映画を見る。ブルース・リー?

その動きを真似る。顔も。

走る!腕立て!腹筋! 

 

普段も奏者としてもっと上手く歌えるようカラオケで熱唱!

ボクシング!

体力づけにお好み焼き、特盛り!

ボクシング!

殺意のはど・・・あれ? これは違う修行?

"そしてまた走る!

 

そんな日をどんどんと過ごしていきました。そしてある日の放課後

 

響「ねえ、未来。また流れ星の動画見せてよ。」

 

未来「何にも映ってないのに? やっぱり響は変わった子。」

 

響「変わった子とつるんでる未来はもっと変わった子ー。えへへへ。」

 

未来「・・・あのね、響。」

 

響「何?」

 

未来「流れ星の動画を撮っている時、響に黙ってるの、少しだけ苦しかったの。

響にだけは二度と隠し事したくないな。」

そう言って、にっこりと微笑む未来。

響「私こそ、未来に隠し事なんて・・・・しないよ。」

 

響(・・・・・、私もいつかこのことを未来に打ち明けられたらな。)

と私はこんな時ばかりは現在の立場を恨めしく思うのでした。

 




 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。


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第30話

皆さん、おはようございます。小日向未来です。

朝早く、まだ寝ていると私は違和感を感じて目を覚ましました。

未来「?」

なんといつも隣でだらしない顔で寝ているはずの響がいません。

 

 

未来「響?」

枕元に書き置きがありました。

授業。学校お休みとだけ書かれたものがそこにありました。

 

未来「何なの? これ・・・。」

 

 

 

未来side end

 

響side

 どうも修行中の私、立花響です。

現在、私はゼルマさんから紹介を受けて弦十郎さん、今は師匠と呼んでいるんですが師匠のご自宅で戦い方の至難を受けています。

 私がサンドバックを殴っていると

弦十郎「そうじゃない。雷をくらい、稲妻を握りつぶすように打つ!」

 

響「言ってること全然わかりません!でもやってみます!」

 

拳を構えて・・・。ドクン!全力で・・・。パンチ!

 

サンドバックを吊り下げていた木の枝が折れ・・・。

サンドバックは池まで吹っ飛んでいきました。

 

響「あはっ。」

 

弦十郎「こちらも本領発揮といくか!」

と私と師匠の朝の鍛錬が続いていく。

 

響side end

 

郊外の森にある館

金髪の女性が電話をしている。

電話相手

『ソロモンの杖・・・。我々が譲渡した聖遺物の起動実験はどうなっている?』

 

????「報告の通り、完全聖遺物の起動には相応レベルのフォニックゲインが必要になってくるの。」

 

ソロモンの杖を使ってノイズを呼び出し、すぐに消す。

 

????「簡単にはいかないわ。」

 

電話相手

『ブラックアート・・・、失われた先史文明の技術を解明し、ぜひとも我々の占有物としたい。』

 

????「ギブ&テイクね。あなたの祖国からの支援には感謝しているわ。今日の鴨撃ちも首尾よく頼むわね。」

 

電話相手

『あくまでも便利に使うハラか。ならば、見合った働きを見せてもらいたいものだ。そちらの監視の為にこちらは黒い竜巻を雇っているのだ。』

 

????「もちろん理解しているつもりよ。従順な犬ほど長生きするというしね。」

電話を切る。

 

????「野卑で下劣。生まれた国の品格そのままで辟易する。

そんな男にソロモンの杖が既に起動していることを教える道理はないわよね。」

そして金髪の女性は部屋を移動して銀髪の女性が磔にされている部屋にやってきた。

????「クリス。」

 

クリス「っ・・・。」

 

????「苦しい? 可哀想なクリス。あなたがグズグズ戸惑うからよ。誘い出されたあの子をここまで連れてくればいいだけだったのに。

手間取ったどころか空手で戻ってくるなんて・・・。」

 

クリス「これで・・・いいんだよな?」

 

????「なぁに?」

 

クリス「あたしの望みを叶えるには、お前に従っていればいいんだよな・・・?」

 

????「そうよ。だからあなたは私の全てを受け入れなさい。でないと嫌いになっちゃうわよ。」

ガチャンと金髪の女性はスイッチを入れる。

クリス「ああああああああっ!!!」

高圧電流がクリスの体に流れる。

 

????「可愛いわよクリス。私だけがあなたを愛してあげられる。」

そう言うと金髪の女性はスイッチを切る。

電流が止まりました。

 

クリス「はぁっ・・・はぁっ・・・・、ぁ・・・。」

 

????「覚えておいてねクリス。痛みだけが人の心を繋いで絆と結ぶ。世界の真実ということを・・・。」

 

????「さあ、一緒に食事にしましょうね。」

その優しい言葉にクリスはほっとする。

 

????「ウフフッ。」

と再び、電流のスイッチを入れる。

クリス「あああああああああああっ!!!」

電気ショックの音とクリスの悲鳴が部屋に響き渡る。

 

金髪の女性は部屋を出て行く。

 ?「随分とお楽しみだったようだな。」

部屋を出るとそこにはサングラスをかけた女性、エルザがいた。

 

????「あら、何かご用かしらエルザ少佐」

 

 エルザ「今日は偶々だ。食糧をおろしに来ただけだ。」

とエルザは金髪の女性に伝票を渡す。

 

 ????「そう、料金はまた後ほど振り込んでおくわね。」

 

 エルザ「少し、クリスの様子を見て行くが構わないか?」

 

 ????「・・・・好きにしなさい。」

とフィーネはその場を後にした。

 

 エルザ「・・・・・」

そしてエルザは部屋に入り、気絶しているクリスの拘束をとく。

 

 エルザ「あとが残ってしまっている。全く・・・・」

 

 クリス「・・・・ん、んー、あんた」

 

 エルザ「大丈夫か?、クリス」

 

 クリス「また来たのか、なんの様だよ。」

 

 エルザ「いや、いじめられていた様だからな、様子を見にな。」

 

 クリス「物好きな奴だな、あんた」

 

 エルザ「まあな・・・・。」

.とエルザはクリスの手当てを行なって行くのだった。




 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。


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第31話

リディアン音楽院

担任教師

「立花さん!? 立花響さんはいつものお節介でまた遅刻ですか!?」

 

未来「先生! ひび・・・立花さんですが、今日は風邪でお休みするそうです。」

 

担任教師「ホントにしょうがないですね。」

 

未来「・・・うそつき。」

 

 

それからリディアン地下、特機部ニ本部

 

響「はぁー。朝からハード過ぎますよー。」

 

弦十郎「頼んだぞ、明日のチャンピオン。」

 

友里「はい、ご苦労様。」

友里はスポーツドリンクを渡す。

響「あはー! すいません!、んぐ、んぐ・・・ぷはっ。」

響は渡されたドリンクを一気に飲み干した。

 

響「あのー、自分でやると決めたのに申し訳ないのですが。

何もうら若き女子高生に頼まなくてもノイズを戦える武器って他に無いんですか? 外国とか。」

 

弦十郎「公式にはないな。日本だってシンフォギアは最重要機密事項として完全非公開だ。」

 

響「えー・・・。私、あまり気にしないで結構派手にやらかしてるかも・・・。」

 

友里「情報封鎖も二課の仕事だから。」

 

藤尭「だけど、時々無理を通すから・・・。今や我々のことをよく思ってない閣僚や省庁だらけだ。

特異対策機動部二課を縮め、”とっきぶつ”って揶揄されてる。」

 

友里「情報の秘匿は政府上層部の指示だってのにね・・・。やりきれない。」

 

 エクセレン「私たちを集めた時だって、結構世界から反感を買ったんだから、でも私達を集めることを認めたのだって各国の思惑が絡んでるのよね。」

 

響「どう言うことですか?」

 

ゼルマ「我々は元々起動零課という試験部隊にいたんだ。」

 

響「起動零課ですか?」

 

ゼルマ「そう、櫻井理論を証明する為、櫻井女史にも完全に秘密の状態でシンフォギアの製作を行って、試験運動を行っていたのが私やミヤコやエクセレンだった。」

 

響「他の起動零課の方たちは何処に」

 

 ゼルマ「うん、零課解体を期に自国へ帰っていった。我々は別だがな。アメノハバキリの正式な制作が行われて以降、私は翼に戦い方を教えるべくニ課に移籍となったわけだ。奏者をニ課にまとめることが許されて、さらにそれの強化プランが許されているという現状を考えると、やはり、国の上層部は我々を・・・」

 

藤尭「いずれシンフォギアを有利な外交カードにしようと目論んでいるんだろう。」

 

友里「EUや米国はいつだってカイテン(?)の機会を伺っているはず。シンフォギアの開発は基地の系統とは全く異なるところから突然発生した、理論と技術によって成り立っているわ。

日本以外の他の国では到底真似出来ないから、なおさら欲しいのでしょうね。」

 

響「結局やっぱり色々とややこしいってことですよね・・・。あれ? 師匠。そういえば了子さんは?」

 

弦十郎「永田町さ。」

了子の居場所を告げる。

 

響「永田町?」

 

弦十郎「政府のお偉いさんに呼び出されてね。」

 

響「はぁ・・・。」

 

弦十郎「本部の安全性、及び防衛システムについて関係閣僚に対して説明義務を果たしに行っている。

仕方のないことさ。

 

響「ホント、何もかもがややこしいんですね・・・。」

 

弦十郎「ルールをややこしくするのはいつも責任を取らずに立ち回りたい連中なんだが・・・。

その点、広木防衛大臣は・・・・。了子くんの戻りが遅れているようだな。」

 

一方噂の了子さんは山道を車で走って行く。

 

了子「ふぇっくしょん!誰かが私の事ウワサしてるのかな? 今日はいいお天気ねー。何だかラッキーなことがありそうな予感。」

快調に車を走らせる了子さんでした。

 

.

そして場所はリディアンの施設の隣にある病院に移る。

 風鳴翼の病室

翼「私・・・生きてる・・・? 違う。死に損なっただけ・・・。」

と病室を見回していると病室の扉が開く。

 

奏「おっ、翼、やっと起きたか。」

 

翼「私はは何のために生きて、何の為に戦っていたのかな。?」

 

奏「真面目が過ぎるぞ、翼。」

 

奏「あんまりガチガチだと、そのうちポッキリいっちゃいそうだ。」

嬉しそうに笑う、翼。

 

翼「一人になって私は一層の研鑽を重ねてきた。数え切れないほどのノイズを倒し、死線を超え、

そこに意味など求めず、ただひたすら戦い続けてきた。

そして気づいたんだ・・・。私の命になど何の意味もない、と・・・。」

 

奏「戦いの裏側とか、その向こうには、また違ったものがあるんじゃないかな?

あたしはそう考えてきたし、そいつを見てきた。ギアを纏えなくなって、ゼル母さんの下で働く様になってからも」

 

翼「それは何?」

 

奏「そいつは、自分で見つけるものじゃないかな。」

 

翼「奏は私にイジワルだ。」

膨れ顔の翼に奏はこういう

 

奏「そいつは結構なことじゃないか。生きていなけりゃ感じることができないんだからさ。」

 

そしてまた視点はかわり

広木防衛大臣

「ハッハッハ。電話一本で予定を反故にされてしまったか。全くロホウズ(?)な連中だ。」

 

秘書「旧陸軍由来の特務機関とはいえ、いささかホウジュウ(?)が過ぎるのではありませんか?」

 

広木防衛大臣「それでも特異災害に対抗し得る唯一無二の切り札だ。

私の役目は連中の勝手気ままを出来る限り守ってやることなのだ。」

 

秘書「突起物とは、よく言ったもので・・・。」

防衛大臣と護衛のSPが乗った車はトンネルへ。

トンネルを進み、出口に差し掛かる。

なんと! トンネルの出口にトラックが!

運転手、ハンドルを切るが・・・当然ぶつかる。

2台目に乗ってる防衛大臣の車の止まれず。

3台目もぶつかる。

トラックの中から銃を持った男たちが現れま護衛は次々と倒され・・・。秘書も殺され・・・。

防衛大臣、アタッシュケースだけは守ろうとするが・・・。

テロリスト

「広木防衛大臣とお見受けしましたが。」

 

広木防衛大臣「貴様らは・・・!?」

銃声が鳴り響く。

 




 今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。


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第32話

了子「大変長らくおまたせしましたー!」

 

弦十郎「了子くん!」

 

了子「何よ? そんなにさみしくさせちゃった?」

 

弦十郎「広木防衛大臣が殺害された。」

 

了子「えぇっ!? ホント!?」

 

弦十郎「複数の革命グループから犯行声明が出されている詳しいことは把握出来ていない。目下全力で捜査中だ。」

 

響「了子さん、連絡も取れないから皆心配してたんです!」

 

了子「え?」

と了子はポケットから携帯を取り出す。

 

了子「壊れてるみたいね・・・。」

 

響「あは・・・。」

 

了子「でも心配してくれてありがとう。そして・・・。」

と手に持っていたアタッシュケースを見せる。

 

了子「政府から受領した機密司令は無事よ。任務遂行こそ、広木防衛大臣の弔いだわ。」

そしてアタッシュケースはゼルマに渡す了子

 

ゼルマはアタッシュケースを受け取ると

 

ゼルマ「・・・・?」とアタッシュケースの端の部分が少しぬめっとした感覚がしたので掴んだ手を見てみるとそこには赤い液体が乾き、黒く変色を起こしたものがついていた。

 

ゼルマ「⁉︎・・・・」

 

弦十郎「ゼルマさん、どうした?」

 

ゼルマ「いや、少しな、用を思い出した。すまぬが奏、今回のことは後で報告書にまとめて教えてくれ。ミヤコ、エクセレン、手伝ってくれ。」

 

奏「・・ああ、わかった。」

 

エクセレン「あっ、待ってよボス。」

 

ミヤコ「了解」

とゼルマはミヤコとカナデを連れて部屋を出ていった。

 

了子「・・・⁉︎、まあいいわ。」

 と了子は向き直り、喋る。

了子「私立リディアン音楽院高等科。つまり特異災害対策機動部二課本部を中心に頻発しているノイズ発生の事例から、その狙いは本部最奥区画アビスに厳重保管されている・・・。

サクリストD。デュランダルの強奪目的と政府は結論付けました。」

 

響「デュランダル?」

 

了子「EU連合が経済破綻した際、不良債権の一部肩代わりを条件に日本政府が管理保管することになった数少ない完全聖遺物の一つ。」

 

藤尭「移送するったってどこにですか? ここ以上の防衛システムなんて・・・。」

 

弦十郎「永田町地下の特別電算室。通称記憶の遺跡。そこならば、と言うことだ。どの道、俺たちが木っ端役人である以上、お上の意向には逆らえないさ。」

 

了子「デュランダルの予定移送日時は明朝0500。詳細はこのメモリーチップに記載されています。」と了子はアタッシュケースを開ける。

ウィーン、と機械が動き・・・。チップが出てくる。

そして、響はアビスへと案内され、デュランダルを目にする。

デュランダルの入ったケースを掴む。

響「あそこがアビスですか?」

 

了子「東京スカイタワー3本分。地下1800メートルにあるのよ。

はい! じゃあ予定時間まで休んでいなさい。あなたのお仕事はそれからよ。」

 

響「はい。」

と響はやる気を見せるのだった。




 


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第33話

響side

どうも皆さん、立花響です。

未来「ちょっと! 朝からどこ行ってたの!? いきなり修行とか言われても!」

 現在、ニ課のミーティングから一旦、寮に帰ってきて、泊まり自宅をして、家を出て行こうとしたところ、下校してきた未来に遭遇し、現在、私が朝からいなかったことを問い詰められています。

響「あーと、えーと、そのー・・・つまり、ですね・・・。」

 

未来「ちゃんと説明して!」

 

響「あー・・・ごめん! もう行かなくっちゃ!」

会話を打ち切って走って部屋を出ていく響。

 

未来「・・・心配もさせてもらえないの?」

 

そんな言葉が背中越しに聞こえてきて、私はとても申し訳ない気持ちになりました。つい最近、隠し事はしないって約束したばかりなのに

 

響「絶対未来を怒らせちゃったよね・・・。こんな気持じゃ寝られないよ・・・。」

置いてあった新聞を開いてみると・・そこには水着姿のグラビア写真が掲載されていた。

 

響「ひっ!?」

慌てて顔を逸らす響。

 

響「男の人ってこういうのとかスケベ本とか好きだよね・・・。」

別のページには翼さんの入院についての記事が書かれていました。

 

響「あ・・・。」

 

緒川「情報操作も僕の役目でして。」

 

響「緒川さん。」

 

緒川「翼さんですが、一番危険な状態を脱しました。」

その言葉に私はほっとする。

 

緒川「ですが、しばらくは二課の医療施設にて安静が必要です。月末のライブも中止ですね。さて、ファンの皆さんにどう謝るか。響さんも一緒に考えてくれませんか?」

 

響「あ・・・。」

 

緒川「あっ! いや、そんなつもりは・・・。」

 

響「あ・・・。ふふ。」

 

緒川「ごめんなさい。責めるつもりはありませんでした。伝えたかったのは、何事もたくさんの人間が少しずつ色んな所でバックアップしてると言うことです。だから響さんも、もう少し肩の力を抜いても大丈夫じゃないでしょうか。」

 

響「優しいんですね、緒川さんは。」

 

緒川「怖がりなだけです。本当に優しい人は他に居ますよ。」

 

響「少し楽になりました。ありがとうございます。私、張り切って休んでおきますね。」

 

緒川「翼さんも響さんくらい素直になってくれたらなあ・・・。」

 

.そして翌日、いよいよ作戦開始!

 

弦十郎「防衛大臣殺害犯を検挙する名目で検問を配備!」

 

響「ごくっ。」

 

弦十郎「記憶の遺跡まで一気に駆け抜ける!」

 

了子「名付けて、天下の往来独り占め作戦♪」

 

了子さんの車を中心に護衛が4台。了子さんの隣に私

そして後部座席に、デュランダル。

上空には二課のヘリが飛び、その後部からゼルマさん、ミヤコさん、エクセレンさんが見張る。

そこには師匠が目を光らせている。

響は窓を開けて外の様子をしっかりとチェック・・・。

 

響「あっ!」

橋がひび割れ・・・。一部崩落!

 

響「了子さん!」

慌ててハンドルを右に切る了子さん

しかし、護衛の車が一台落ちてしまいました。

 

響「ああっ!」

 

了子「しっかり掴まっててね。私のドラテクは凶暴よ。」

と了子さんはハンドルを切り、思いっきりアクセルを踏み込んだ。




  今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。


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第34話

了子と響の車両が橋を通過した頃、ゼルマ達はノイズの襲撃を受けていた。

 ゼルマ達の車両も、攻撃を受けてきた。

 ゼルマ「まさか、ここまで敵が用意周到とは」

 

ゼルマ(やはり、この状況では奴も)と思ったその時、ゼルマ達を囲むように、正体不明の部隊に囲まれていた。

 

 エクセレン「ボス、なんだか、とってもやばい感じがするんだけど」

 

 ゼルマ「ここは私がなんとかする。お前達は立花の援護に回れ!」

 

 ミヤコ「了解!」とミヤコ達はギアを展開して響達のもとへと向かう。

 

 ゼルマ「さて・・・」とゼルマもギアを纏う。そのギアは零式ではなく、特機型 グルンガストシリーズの3番目、 グルンガスト参式の1号機である。

 

  ゼルマ「出てこい、お前達が我等を包囲していたのはわかっていた。」

とゼルマがそういうと、先程からいる部隊とは別に10人ほどの特機型のシンフォギアと似た特徴を持った装備を装着する集団が姿を表す。

 そしてその後、上空よりエルザが舞い降りる。

 

 ゼルマ「・・・・トロイエ隊か、まさか今回の件には米国政府だけでなく、ドイツ軍まで関わっているとはな。」

 

 エルザ「彼女達はあくまでも私の力になりたいと軍を退役してまで集まってくれた者たちだ。我らの古巣とは何も関係ない。」

 

 ゼルマ「貴様等の目的はデュランダルだな。」

 

 エルザ「無論、我らはお前達の足止めを任としている。お前の部下達も今は、別働隊の面々に足止めされているだろう。」

 

  ゼルマ「・・・・、エルザ最早、私は止まらぬぞ。」とゼルマはさっきを全体に放ち、威嚇する。その鋭い殺気に怯む隊員達、そしてゼルマは飛び上がり、距離を取り、歌うそしてゼルマの剣は日本刀のような形状から、巨大な両刃のバスターブレードに変化する。

 トロイエ隊は装備の背部のバーニアを付加して空中から、一切掃射でゼルマを撃ち抜こうするのだが、ゼルマは剣を回転させて、銃弾を撃ち落としていくが、一向に弾が切れる様子はない。

 

  ゼルマ「くっ!・・」とゼルマは剣だけで攻撃を防ぎ切っていた。だが、次第にゼルマはトロイエ隊の包囲網にはまり、彼女達の射撃陣形がまるで鳥を閉じ込める鳥籠のような形になっていき、次第にその幅が狭くなっていく。

 

  ゼルマ「はぁぁ!」ゼルマは一心不乱に攻撃を防いでいくが、何発かは当たってしまった。

 

  ゼルマ「はぁぁ!」とゼルマは斬撃を飛ばして、トロイエ隊の大半を切り落とす。ゼルマも背部のドリルブースターを展開させて、エルザに斬りかかる。ゼルマの攻撃はすんでのところでエルザは回避するが、それでも避け切れずに肩部に傷を負うがそれでもエルザはゼルマの背後をとる。

 

 エルザ「やはり、そうくると思っていたが、やはり無傷とはいかなかったか。」とゼルマの後頭部に銃口を向けて喋る。

 

 ゼルマ「・・・・・く、エルザ、引き金を引け。」と両眼をつぶるとゼルマはエルザにそう言った。

 

 エルザ「ああ、そうさせてもらおう。」とエルザはゼルマに向かい、引き金を引き、あたりに銃声が響き渡るのだった。




 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。


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第35話

エクセレンとミヤコはゼルマに響の援護に回るように命令を受け、響のもとに向かっていたのだが、その際に所属不明部隊に遭遇し、

足止めを食らっていた。

 

  

 『ミヤコさん、エクセレンさん、ゼルマ副司令の反応がロストしました。』

 

 ミヤコ・エクセレン「「⁉︎」」

 

 ミヤコ「隊長からの応答は⁉︎」

 

  『何度も呼びかけているのですが、反応ありません。』

 

 エクセレン「そんな、ボス!」2人は少なからず、その報告に動揺を隠せなかった。

 

 だが、それでも2人はたたかい、部隊を突破しようとするが、中々突破出来ずにいた。

  そんないたちごっこを何度か、繰り返したころ、響達の戦う方向から、唯ならぬ気配を2人は感じとった。

 

  エクセレン「今のは・・・・・」

 

  ミヤコ「どうした、エクセレン?」

 

 エクセレン「ミヤコ、今・・・・・・」

 

 ミヤコ「ああ、一体今のは」と2人は今の出来事に考えを巡らしているといつのまにか、2人が相手をしていた部隊は撤退していた。

 

  2人は急いで響達のもとへ向かう。

 

 そこには廃墟とかした工業区画に、倒れている響の姿だった。

 響は先の戦いで現れたネフシュタンの鎧の少女の襲撃を受けて戦闘になり、戦闘の最中、覚醒起動したデュランダルを響が確保した際に響が暴走を起こし、デュランダルを使ってネフシュタンの少女を撃退したという、そしてデュランダルのエネルギーを放出した途端、気を失ったとのことだ。

 

 outside

 そして響がデュランダルのエネルギーを放出したのと同時刻、中国、蚩尤塚の発掘中の遺跡に落雷が起きた、そして、落雷によって崩れた遺跡から巨大な龍と虎のようなものが確認され、二体が動き出し、咆哮し、空へと飛び去ったという。

 

 視点は再び日本へ

 

 クリスside

 

クリス(完全聖遺物の起動には相応のフォニックゲインが必要だとフィーネは言っていた。

あたしがソロモンの杖に半年もかかずらったことを、アイツはあっという間に成し遂げた・・・。

そればかりか、無理やり力をぶっ放して見せやがった・・・。)

 

クリス「くっ! 化物め!このあたしに身柄の確保なんてさせるくらい、フィーネはアイツにご執心ってわけかよ。」

と私はパパとママを失ってからフィーネと出会うまでのことを思い出す

クリス「そしてまた、あたしは一人ぼっちになるわけだ・・・。」

夜が明け朝日が私の心をさらに切なくさせてしまう。

 

クリス「っ!」と私はとっさに気配を感じて後ろに振り向くと、

いつの間にかフィーネが後ろに立っていました。

 

クリス「わかっている。自分に課せられたことくらいは。こんなものに頼らなくても、あんたの言うことくらいやってやらあ!」

ソロモンの杖をフィーネに投げつける。

クリス「あたしの方がアイツよりも優秀だってことを見せてやる!

あたし以外に力を持つ奴は、全部この手でぶちのめしてくれる!

そいつがあたしの目的だからな!」

 

フィーネはわずかに唇を動かしただけで、何も言わなかった。

.

.クリスside end

.

リディアンの隣にある病院の廊下で杖をつきながら、翼は懸命に歩いていました。

 

翼(奏、私も見てみたい。見なければ奏と同じ所に立てない。

戦いの裏側、向こう側に何があるのか。確かめたいんだ。)

 

奏「翼さん! ICUを出たばかりなんだ。これ以上は・・・。」

そこに翼の見舞いに顔を出した奏が翼を止めるを

 

翼「くっ・・・・。はあ、はあ・・・・。ごめんん。」

と翼は奏に支えられて窓の外をみると

翼「あ・・・。」

 

窓の外には・・・。

一生懸命走っている響の姿がありました。

 

翼「・・・。」

 

奏「いい子だろ、あいつ、お前が倒れてからお前の抜けた穴を埋める為に弦十郎の旦那に弟子入りして、相当鍛え込んでたんだぜ。」

 

 翼「私は少し、勘違いをしていたのかもしれない。奏のかわりになると言っていた頃はただ憎いだけだった。だけど何度か言葉を交わすうちに私のやってきたことはまるで子供だ。」

 

奏「しょうがないさ、私も翼も子供だったってことさ。ゼル母さんもあえてそこは触れなかったし・・・」

とそこで2人は病室に戻り、奏は翼をベッドに座らせる。

 

 翼「奏、その服!」と翼は奏の服装がいつものものとは違うことに気がついた。それは自分の師であり、奏の義理の母であるゼルマの制服だった。

 

 奏「お前も知ってるだろ、ゼル母さんが・・・・」

 

 翼「ああ、消息不明・・・・・、あの師匠が」

 

 奏「だから、こいつは私の願掛けみたいなもんさ。母さんがそう簡単にくたばる訳はない。だから、これを帰ってきた母さんに必ず帰すんだ。」と奏はそう告げて、ポケットからギアのペンダントを取り出す。

 

 翼「奏、それ・・・・・」

 

 奏「ああ、 グルンガスト参式だ。私のかけたガングニールに母さんのソハヤノツルギの欠片の予備を補助パーツに修復したんだ。特機型の グルンガスト参式、装備も母さんと同じ」

 

 翼「・・・・・斬艦刀」

 

 奏「ああ、私も翼もゼル母さんに憧れたから グルンガストを選んだ。 グルンガストは超闘士、母さんは悪を断つ剣、確かに私達は1人だけだったら、なれないかもしれない。だから翼、私達2人で、悪を断つ剣になってやる。絶対にだ、だから翼、あんまり無理すんなよ。」と

奏は翼の肩をポンと叩き、病室を後にした。

 




 今回は響の特機型ギアについて決めていきたいと思います。
今回の話で少しの描写したように響の特機型はいずれ、龍虎王、虎龍王にする予定で執筆を進めています。ですが、スパロポOGやαに置いても使えるようになったとして次に登場する作品では序盤においては龍虎王などの超機人は使えないことが多い為、本格的な導入は響が融合症例から解放されたG編の最終局面か、GX編からだと私は考えています。

その中で私は響の特機型の候補を皆様からの票で決めたいと考えています。

1、 ゲシュペンスト系タイプS

2、 グルンガスト弍式

3、 グルンガスト参式

4、ヒュッケバイン系

5、ソウルゲイン



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第36話

響side

 私は現在、未来と一緒に校庭をランニングしていました。

響(暴走するデュランダルの力・・・。怖いのは制御出来ないことじゃない。躊躇いもなく、あの子に向かって振り抜いたこと。私がいつまでも弱いばかりに・・・。)

 

響「くっ・・・!」と私はペースを上げて走る。

前を走っていた未来が止まる。

しかし、響は止まらず走り続ける。

 

未来「え?」

 

響(私はゴールで終わっちゃダメだ。もっと遠くを目指さなきゃいけないんだ。・・・・もっと遠くへ、遠くへ。)

そんな私の様子をみて未来が心配しているなんてことをこの時の私は理解して居なかった。

響side nnd

 

一方、その頃二課では、弦十郎がいつもの派手なワイシャツとは変わり喪服で司令室に現れた。

 

了子「ああ、亡くなられた広木防衛大臣の繰り上げ法要でしたわね。」

 

弦十郎「ああ。ぶつかることもあったが、それも俺たちを庇ってくれてのことだ。心強い後ろ盾を失ってしまったな・・・。こちらの進行はどうなっている?」 

 

了子「予定よりプラス17%。」

 

藤尭「デュランダル移送計画が頓挫して、正直安心しましたよ。」

 

友里「そのついでに防衛システム、本部の強度アップまで行うことなるとは。」

 

了子「ここは設計段階から限定解除でグレードアップしやすいように折り込んでいたの。

それに、この案は随分昔に政府に提出してあったのよ。」

 現在、デュランダルの移送計画が失敗したことにより、再び、二課の本部で保管することになった為、本部の防衛システムの見直しや強度などを向上させるべく、改装工事が行われている。

 

友里「でも、確か当たりの厳しい議員連に反対されていた、と・・・。」

 

弦十郎

「その反対派筆頭が広木防衛大臣だった。」

 

藤尭&友里「っ・・・。」

 

弦十郎「非公開の存在に血税の大量投入。無制限の超法規措置は許されない。ってな。

  はー・・・。大臣が反対していたのは、

俺たちに法令を遵守させることで余計な横やりが入ってこれないよう取り計らっていたからだ。」

 

友里「司令。広木防衛大臣の後任は?」

 

弦十郎「副大臣がスライドだ。今回の本部改装計画を後押ししてくれた立役者でもある。あるんだが・・・。」

 

友里「どうかしましたか?」

 

弦十郎「協調路線を強く唱える、親米派の防衛大臣誕生。

つまりは、日本の国防対策について米国政府の意向が通りやすくなったわけだ。」

 

友里「まさか、防衛大臣暗殺の件にも米国政府が・・・?」

 

ヴィー! ヴィー!

 

藤尭&友里「っ!?」2人がカメラで様子を確認すると

作業員たちが何やら消火作業をしてる様子。

 

了子「大変! トラブル発生みたい。ちょっと、見てきますわね。」

と了子は慌てて、司令室を後にした。

弦十郎「ああ。」

後には、口紅のついた紙コップだけが残されました

 

そしてそれから暫くして、ゼルマ、奏、翼の住んでいたマンションの部屋にて、奏、エクセレン、ミヤコが集まっていた。

 

奏「・・・・、でどうしたんですか。ミヤコさん、エクセレンさん。」

 

 エクセレン「いやね。私やミヤコ、奏ちゃんと翼ちゃんが一応の表の所属ってことでボスが代表をやってた芸能事務所があるじゃない。」

 

 ミヤコ「そう、ゼルマ隊長が不在の状態で今後、どうしようかって権利書に関しては隊長名義で隊長が保管していたから、どうしようかなって」

 

 エクセレン「そうなのよ。ボス、翼ちゃん達が海外に進出したら、事務所も移籍って言う扱いになるからいっそのこと事務所を畳むことも考えてたみたい。あそこも結局はニ課のダミー会社みたいなところがあるしね。」

 

 奏「でもな、私はもう歌手としては引退してるし、もう今はニ課のエージェントで現在は補欠の奏者ってことになってるからな。歌手も楽しかったけど、今のこの仕事もすげぇ楽しいんだ。思えば歌手を辞めて2年、いや、ゼル母さんに引き取られてからの三、四年間、ずっとあの人の背中を追い続けてきた。私は今、自分らしくって言うのが何なのかはわからない。でもな母さんの悪を断つ剣を絶やすことはしたくない。」

 

 ミヤコ「まあ、悪を断つ剣、うんぬんはともかくとして、とりあえずは翼次第と言ったところかな。」

 

 エクセレン「そうよね。やっぱり・・・・」

 

 ミヤコ「まあ、ここでどうこう言っても決まらないし、トロンベにでも言ってお昼にしよう。」

 

 エクセレン「賛成!」

 

 奏「まあ、家でずっと話しているよりは」と3人はトロンベに向かうのだった。




  今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。次回もまたよろしくお願いします。


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第37話

リディアン音楽院では響は緒川からの着信が入っていた。

 

響「はい。はい。えっ? 私がですか?」

 

緒川「ちょっと手が離せないんですよ。お願い出来ますか?こんなこと頼めるの、響さんしか居なくて・・・。」

 

響「はい、わかりました!あ・・・。それじゃ、失礼します。はーい。あれー未来、どうしたの?」

 

未来「うん。今日これから買い物に行くんだけど、響も行かない?」

 

響「あ・・・。」

 

未来「その後にフラワーに寄って、ね?」

 

響「ごめん・・・。たった今、用事が入っちゃって・・・。」

 

未来「そっか・・・。」

 

響「せっかく未来が誘ってくれたのに、私呪われてるかも・・・。」

 

未来「ううん。わかった。じゃあ、また今度。」

 

響「うん・・・。」

 

未来「気にしないで。私も図書室で借りたい本あるから今日はそっちにする。」

 

響「ごめんね。」

とそれから響は翼の病室に赴き、翼といくらか話したあと病院を後にした。

 そして、その帰り響はリディアンにネフシュタンの少女が向かっているとの連絡を受けるのだった。

 

 一方、その頃寮へ帰る途中の未来は最近何かと付き合いの悪い親友の事に頭を悩ませていた。だが何度考えてもなかなかいい案は出てこない。そこで未来はある一つの選択肢をやるかやらないかで悩んでいました。

 未来「うん。」

きちんと響と話そう、そう未来は決意しました。

 

響「はい! わかりました! すぐに向かいます!」

とその矢先、目の前に意中の人物が視界に入り、未来は駆け出した。

 

未来「あ! 響ー!!」

 

響「未来!?」

と自分に声を掛けて駆け寄って来る親友の姿に驚いていました。

 

響「っ!!」

とその時、響は自分にむけられた明確な敵意を感じ、空を見上げると

クリス「お前はあああっ!!」

クリスがムチを伸ばして攻撃してきます。

響は頭の中に浮かぶ不思議な直感に従い、攻撃避け

響「!!」

再び、その直感が響を遅う。

 

響「来ちゃダメだ!」

二人の間にムチが炸裂!2人の間の道路の舗装が砕ける。

 

未来「きゃああああ!!」

 

響「っ!?」

 

クリス「しまった! あいつの他にも居たのか!?」

とっさのことで未来のことが見えていなかったクリスは驚き

吹き飛ばされて倒れる未来、そこにクリスの攻撃で吹き飛んできた車が・・・。

 

 

未来「っ!?」

 

クリス「くっ!?」

響はそのことに怒り、すぐさま詠唱を歌った。

 

響「Balwisyall nescell gungnir tron」

ギアを纏い、一瞬で未来の前に移動し・・車を殴り飛ばす。

 

未来の前で響が変身してしまった・・・!。

未来「っ・・・!?」

その奇妙な現実に未来は驚く。

 

未来「響・・・?」

 

響「・・・・ごめん。」

響は歌を歌いながら、クリスに向かい走る。

 

未来「・・・。」

クリスの前に立つ。

クリス「どんくせえのがいっちょ前に挑発するつもりかよ!」

とクリスは鞭で響を攻撃するが、響は先程から妙に働く直感で攻撃を避けながら、攻撃をしていく。

 

未来「何で・・・響が・・・?」

戦う親友の姿に戸惑いが隠せない未来だった。

 

 

友里「響ちゃん、交戦に入りました!」

と本部では響とクリスの戦闘をモニターしていた。

 

友里「現在市街地を避けて移動中!」

 

 

弦十郎「そのままトレースしつつ、映像記録照会!、ミヤコ、エクセレンは現場に急行!」

 

 藤堯「もう出発しました。」

 

 奏「旦那・・・・・、私も出る。」

 

 弦十郎「奏くん、だが君は今、ギアが」

 

 レモン「大丈夫よ。さっき、ちょっと同調テスト、いつもと違っていたそれもいい方によ。あの子を倒すにしろ、捉えるにしろ、響ちゃん1人では難しいのも確かだわ。」

 

 弦十郎「わかった。奏くん、危なくなったらすぐに退却するんだ。いいな。」

 

  奏「了解!」と奏は司令室から出ていった。

 

 

クリスがムチで攻撃、それを響は避ける、

 

響「くっ!」

 

クリス「どんくせえのがやってくれる!」

 

響「どんくさいなんて名前じゃない!」

 

クリス「ん?」

 

響「私は立花響、15歳! 誕生日は9月の13日で血液型はO型!

身長は、こないだの測定では157センチ! 体重は・・・もう少し仲良くなったら教えてあげる!趣味は人助けで好きなものは、ご飯&ご飯!あと、彼氏居ない歴は年齢と同じ!」

 

クリス「何をトチ狂ってやがるんだ、お前。」

 クリスは響の突然の自己紹介にそうかえした。

響「私たちはノイズと違って言葉が通じるんだからちゃんと話し合いたい!」

 

クリス「何て悠長! この期に及んで!」

とクリスは攻撃をするが

響「っ!」

避けられる。

 

クリス(こいつ・・・!?)

クリスはもう一度攻撃をするがそれすらもまた避ける響。

 

クリス(何が変わった・・・!?、覚悟か!)

 

響「話し合おうよ! 私たちは戦っちゃいけないんだ!」

 

と響はクリスに歩み寄る。

 

クリス「ちっ!」

 

響「だって、言葉が通じていれば人間は・・・。」

 

クリス「うるさいっ!!」

 

響「っ!?」

 

クリス「分かり合えるものかよ人間が! そんな風に出来ているものか!気に入らねえ気に入らねえ気に入らねえ気に入らねえ!

わかっちゃいねえことをペラペラと口にするお前がぁーーー!!」

 

響「っ・・・?」

 

クリス「お前を引きずってこいと言われたが、もうそんなことはどうでもいい。お前をこの手で叩き潰す!!

今度こそお前の全てを踏みにじってやる!!」

とクリスは響に襲いかかる。

 

響「私だってやられるわけには・・・!」

 

クリス「うおおおおおおおっ!!ぶっ飛べ!!」

 

NIRVANA GEDON

必殺技を放つ。

 

響「くぅっ!!」

響はそのエネルギーを両手で掴み、無力化しようとしたが

 

クリス「持ってけ! ダブルだ!!」

さらにもう一発!、クリスの放った攻撃が響に直撃し、大爆発を起こした。

 

 

藤尭&友里「あぁっ!!」

 

弦十郎「ぬぅ・・・。」

 

クリス「お前なんかが居るから・・・あたしはまた・・・。」

 

クリス「っ!?」

響は生きていました!

 

それどころか、クリスの放ったエネルギー波をコントロールしようとしていました。

 

響「はあああああああああっ!!」

しかし、エネルギーをコントロールしきれません!

 

響「あぁっ!」

 

クリス「っ!?」

 

 

響(これじゃダメだ・・・。翼さんのようにギアのエネルギーを固定できない。)

と考えていると響の籠手が少し、変化し始めた。

 

クリス「この短期間にアームドギアまで手にしようっていうのか!?」

 短期間の響の成長ぶりに焦りを覚えるクリス

響(エネルギーがまだアームドギアで形成されないのなら・・・。その分のエネルギーをぶつければいいだけ!)

 手にエネルギーを集約させようとしたとき

クリス「させるかよ!!」

 

なんと! ムチを掴んで止めてしまう響。

 

 

クリス「なんだと!?」

 

響(雷を・・・、握りつぶすように・・・・!!)

 

鞭を思いっきり引っ張る。

 

クリス「うわっ!?」

 

 

響(最速で、最短で、まっすぐに、一直線に!胸の響を!この想いを!

伝える為にーーーーー!!!)

 

響の渾身の拳がクリスに炸裂! 

 

響「はあああああっ!!」

 

 

クリス(バカな・・・! ネフシュタンの鎧が・・・!?)

 

未来「っ・・・、響・・・?」




 今回も最後まで読んくれてありがとうございます。


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第38話

 響の無も無茶苦茶な戦い方に冷や汗を掻くクリス

 

 クリス(なんて無理筋な力の使い方をしやがる・・・。この力・・・あの女の絶唱に匹敵しかねない。)

 響の攻撃はネフシュタンの鎧を砕く。ネフシュタンの鎧が再生し始める。

 

クリス(食い破られるまでに片を付けなければ・・・。)

クリスは響からの追撃が来ると思い、目を瞑り耐える覚悟を決めたが彼女の歌は聞こえるものの、一行に攻撃はやってこない。

 

 

クリス「お前・・・バカにしてるのか!? 私を・・・!雪音クリスを!」

 

 

響「そっか。クリスちゃんって言うんだ。」

その言葉にクリスはひどい怒りを覚えた。

 

クリス「っ!?」

 

響「ねえ、クリスちゃん。こんな戦いもう止めようよ。ノイズと違って、私たちは言葉を交わすことが出来る。

ちゃんと話をすればきっと分かり合えるはず!だって私たち、同じ人間だよ!」

 

クリス「お前くせーんだよ。うそくせー!あおくせー!」

とクリスは響に殴りかかり、咄嗟に響もガードするが

パンチでガードをこじ開けられる。そして有無を言わさず回し蹴りに

吹き飛ばされる響。 

 さらに追い打ちをかけようとするクリスは起き上がった響に飛び回し蹴り。

 

また倒れる響。

 

ネフシュタンの鎧が再生を続ける。

 

響「くっ・・・。クリスちゃん・・・。」

 

クリス「ぶっ飛べよ!アーマーパージだ!」

鎧を吹っ飛ばす。鎧の破片が飛び散り、響にあたる。

 

クリスは詠唱する。

 

響「この歌って・・・。」

 

クリス「見せてやる。イチイバルと凶鳥の力だ。」

 

本部のモニターには使われている聖遺物とギアの名前が映される。

 

弦十郎「イチイバルだと!?」

 

レモン「嘘でしょ、ヒュッケバイン⁉︎、それにあれは私も見たことがない。紅いヒュッケバイン 」

 

 

藤尭「アウフバッヘン波形、検知!」

 

友里「過去のデータと特機のデータバンクとも照合完了! コード・イチイバルで特機の方はヒュッケバインです。」

 

 

弦十郎(失われた第2号聖遺物、それに本来ならペーパープランの特機タイプまでもが、敵に渡っていたというのか・・・?)

 

響「くっ・・・。クリスちゃん・・・私たちと同じ?」

 

クリス「歌わせたな・・・!」

 

響「えっ!?」

 

クリス「あたしに歌を歌わせたな・・・!教えてやる・・・あたしは歌が大っ嫌いだ!!」

 

響「歌が嫌い?」

 

(魔弓・イチイバル 歌:雪音クリス)

♪傷ごとえぐれば 忘れられるってことだろう?

 

手にしたライフルそこから5連続のビームの弾丸が、響に襲い掛かってくる。

 

何とか避ける響。立て続けに弾丸を発射するクリス。

 

響に避ける響。

 

しかし、逃げた先に回り込まれて飛び蹴りをくらってしまう。

吹き飛ばされる響。

ビームライフルが変形。ガトリング砲になる。左手にもガトリング砲。

腰部パーツが展開して、そこに積まれたミサイルが全発射される。

 

BILLION MAIDEN

必死に弾丸とミサイルの雨から逃げる響。

 

しかし、ミサイルの一発が響に向かって・・大爆発!




 今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。

 


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第39話

クリスの厚い弾幕により、響を封殺した、

 クリス「はあ、はあ、はあ、はあ・・・。やったか!?」

と響はどうなったか、煙にまみれて見えない

 

クリス「っ!!」煙が晴れると

そこには巨大な・・・。

 

クリス「盾!?」

 

奏「剣だ!」

 

クリス「っ!?」

と今まで、見たことのない奏をみて少し、驚くが

 

クリス「はっ! 、その鈍臭いのにギアを取られたと聞いていたが、足手まといを庇いに現れたか?」

 

奏「黙れ!」

 

クリス「何?」

 

奏「我が名は奏、奏・A・ゾンボルト !、我は悪を断つ剣なり!」

 

 

 クリス「悪を断つ剣だ!、随分と大仰な名乗りだな。ッ!」とそう返そうとした、瞬間、クリスに実弾と

 

 

友里「風鳴司令!」

 

弦十郎「奏くん、無理はするな。」

 

奏「おう!」

 

響「奏さん・・・。」

 

 

奏「気づいたか、響、私も久々で十全でないんだ力を貸してほしい。」

 

響「は、はい!」

 

クリス

「うおりゃああああっ!!」

 

 

飛び降りながら銃弾を躱し、

着地と同時に斬る。後ろに下がって避けるクリス。

さらに斬る。また後ろに下がるクリス。

そこで銃撃。バク転しながら、クリスの頭の上を通り越して、空中で反転して、斬る。かろうじて避けるクリス。

 

その隙に剣の柄頭でクリスの銃を叩いて、よろめかせる。

 

その一瞬で後ろに回り込んで剣を突きつける。

 

 

クリス(この女、聞いてた話とは動きがまるで・・・。)

 

響「奏さん、その子は!」

 

奏「わかっている。」

 

 

銃で剣を弾いて、反転しながら距離を取る二人。

互いに向き合う。

 

奏(刃を交える敵じゃないと信じたい。)

 

奏(それに、10年前に失われた第2号聖遺物のことやヒュッケバイン のこのをといたださねぇとな。)

 

クリス「つああああっ!!」

 

クリスが銃を構えたその時、

上空にノイズが3体現れる。ノイズは錐揉み状になって落ちてきて・・・、クリスの銃を、叩き壊す。

 

 

クリス「何っ!?」

最後の1体も・・・クリスに降り注ぐ。

 

響「っ!!」

響は身を挺してクリスをかばう。

 

奏「響!」

倒れそうになった響をクリスが受け止める。

 

クリス「お前、何やってんだよ!?」

 

響「ごめん・・・クリスちゃんに当たりそうだったから、つい・・・。」

 

クリス「っ!?、バカにして! 余計なお節介だ!」

 

フィーネ「命じたことも出来ないなんて・・・。」

と何処からか女の声がする。

クリス「っ!?」

クリスはその声のしたほうをみるてそこには森林を挟んだ展望台に金髪のサングラスをかけ、変わった杖を持っている女性がいた。

 

フィーネ「あなたはどこまで私を失望させるのかしら・・・。」

 

奏「っ!!」(なっ!、一体いつから)

 

ソロモンの杖を持ったフィーネが居ました。

 

クリス「フィーネ!」

 

奏(フィーネ・・・? 、確か終わり、だったか?随分と大それた名前だの。)

 

腕の中にいる響を見るクリス。

 

響「う・・・。」

 

クリス「こんな奴が居なくたって!」

響を放り投げる。それを奏がキャッチする。

 

クリス「戦争の火種くらいあたし一人で消してやる!そうすれば、あんたの言うように人は呪いから解放されてバラバラになった世界は元に戻るんだろ!?」

 

フィーネ「はー・・・。もうあなたに用はないわ。」

 

クリス「えっ!?」

 クリスはフィーネと呼ばれた女性のその言葉に驚愕の表情

 

クリス「なんだよ、それ!」

 

フィーネの右手が光り始めると・・・、ネフシュタンの鎧が光輝き、フィーネの元に回収されていき、ソロモンの杖を構えるフィーネ。

 ノイズが、召喚される。

奏「っ!!」

フィーネの呼び出したノイズが襲いかかってくる。

響を抱えたまま、ノイズを倒す奏。その間にフィーネは逃げていく。

 

クリス「待てよっ!! フィーネ!!」

 とクリスは母親に置いていかれた子供の如く、さけび

奏がノイズを倒している間に、クリスはフィーネを追いかけて行ってしまいました。

 

 

翼「っ・・・!」

 

友里「反応ロスト。これ以上の追跡は不可能です。」

 

藤尭「こっちはビンゴです。」

 

モニターに表示されたのは、2年前の新聞。

ギア装着候補 雪音クリス。

 

 

弦十郎「あの、少女だったのか・・・。」

 

藤尭「雪音クリス。現在16歳。2年前に行方知れずとなった過去に選抜されたギア装着候補の一人です。」

 

弦十郎「・・・。」

 

その頃、未来は二課に保護されていました。

 

 そして場所はリディアン地下、二課本部

 

(母さんが何のために戦ってきたのか、今なら少しわかるような気がする。

だけど、それを理解するのは正直怖い・・・。母さんの意志を悪を断つ剣としての使命を受け入れられるのだろうか?)

 

奏「翼が同じ風に悩んでるなら、あんまりガチガチだとポッキリだって。なんて言ってまた意地悪だなんて言われそうなもんだが。」

 

奏(だが今更、悩んだり所で、しょうがない、迷ったんなら母さんが昔言ってたように迷いがはれるまで剣を振ってみるのもいいかもな。)

 

とそんな物思いにふける奏だった。

 

 そして医務室で響が了子の検査を受けていた。

 

了子「外傷は多かったものの、深刻なものは無くて助かったわ。」

 

響「つまり、すっかり平気ってことですよね。」

 

了子「常軌を逸したエネルギー消費による・・・いわゆる過労ね。少し休めば、すぐにいつも通りに回復するわよ。」

 

響「じゃあ、私・・・。」と荷物を持ち、家に帰ろうと立ち上がり、

歩こうとすると、よろめいてしまう響。

 

了子「あぁん、だから休息が必要なの。」

 

響「私、呪われてるかも・・・。」

と響は未来のことが気にかかり、そんな言葉をおとす。

 

了子「ふー・・・。気になるの? お友達のこと。」 

 

響「は、はい・・・。」

 

了子「心配しなくても大丈夫よ。緒川くんたちから事情の説明を受けているはずだから。」

 

響「そう、ですか・・・。」

 

了子「機密保護の説明を受けたら、すぐ解放されるわよ。」

と未来が心配いらないことを響に了子は説明した。

 

響「はい・・・わかりました。」

 

そしてそれから数分後、司令室では弦十郎やミヤコ達が今回の敵について議論を交わしていた。

.ミヤコ「まさかイチイバル、ヒュッケバインまで敵の手に・・・。そしてギア装着候補者であった雪音クリス。」

 

友里「聖遺物を力に変えて戦う技術において我々の優位性は完全に失われてしまいましたね。」

 

弦十郎「・・・。」

 

藤尭「敵の正体・・・。フィーネの目的は・・・?」

 

了子「深刻になるのはわかるけど、シンフォギアの奏者は二人とも健在。

頭を抱えるにはまだ早すぎるわよ。」

 

弦十郎「 全く、無茶しやがって・・・。」

 

奏「わりわり、仲間のピンチにいてもたってもいられなくてよ。そんな時にいつまでも安全な所で見てるわけにはいかないよ。」

 

響「え?」

 

響「響は戦士としちゃ、まだまだ未熟さ。だけど、半人前ではあるが戦士に相違ないと確信してる。」

 

響「奏さん・・・。」

 

奏「まだ全盛期にはほど遠いが、響の援護くらいなら戦場に立てるかもな。」

 

響「私、頑張ります。」 

と奏の言葉に響はやる気を見せるのだった。

 




 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。無印7話終盤、無印終了まであと少しと言ったところで、
  その次のG編はこれとは分けた方がいいか、そのまま、続けて書く方がいいのか、アンケートを取ります。 
 ご協力のほうをよろしくお願いします。
 最後にもし、よろしければ感想やお気に入り登録をよろしくお願いします。


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第40話

 二課にて、ブリーフィングが続いていた。

弦十郎「響くんのメディカルチェックも気になるところだが・・・。」

 

響「ご飯をいっぱい食べて、ぐっすり眠れば元気回復です!」

(一番あったかいところで眠れば・・・・。未来・・・。)

 

つんつんと響の胸をつつく了子

 

響「なーーーーーーー!?、なんてことをーーーー!?」

と了子の行動に驚く響

 

了子「響ちゃんの心臓にあるガングニールの破片が前より体組織と融合してるみたいなの。

驚異的なエネルギーと回復力は、そのせいかもね。」

 

響「融合、ですか?」

 

 

了子「大丈夫よ。あなたは可能性なんだから。」

 そんな感じてブリーフィングは終わり、響は寮へと帰宅する。

 

 そして響と未来、寮の自室

 

響「ねえ、未来。なんていうか、つまり、その・・・。」

 

未来「おかえり。」

 

響「あ、うん、ただいま・・・。あの、入っても、いいかな?」

 

未来「どうぞ。あなたの部屋でもあるんだから。」

 

響「あの、ね・・・。」

 

未来「何? 大体のことなら、あの人たちに聞いたわ。今更聞くことなんてないと思うけど。」

 

響「未来・・・。」

 

未来「嘘つき。隠し事はしないって言ったくせに!」

 

それから視点はまた変わり

 

クリスside

夜の街を私、雪音クリスは歩いていた。

 

クリス「何でだよ・・・フィーネ・・・。」

 

 

『ちゃんと話をすればきっと分かり合えるはず! だって私たち同じ人間だよ!』

 

 

クリス(チッ・・・クソ・・・あいつ・・・!

あたしの目的は戦いの意思と力を持つ人間を叩き潰し、戦争の火種を無くすことなんだ・・・。

だけど・・・。)

 そんなことを考えながら歩いてると昼間の戦いのあった公園に来ていた。しばらく歩いてると

 

女の子「うぇーん。」

男女、2人組の子供がいて、女の子の方が泣いていた。

 

クリス「っ?」

 

男の子「泣くなよ。泣いたってどうしようもないんだぞ。」

と男の子が女の子に怒る。

 

女の子「だってぇ・・・だってぇ・・・・。」

渋々、そんな所を目撃した私は声をかける毎にした。

 

クリス「おい、コラ! 弱いものをいじめるな。」

 

男の子「いじめてなんかないよ。妹が・・・。」

 

女の子「うわぁ~ん!」

 

クリス「いじめるなって言ってんだろうが!」

と、とっさに手が出そうになる。

 

男の子「わっ!」

 

女の子「お兄ちゃんをいじめるな!」

と女の子が前に出る。

クリス

「あ・・・。お前が兄ちゃんからいじめられてたんだろ?」

 

女の子「違う!」

 

クリス「あ?」

 

男の子「父ちゃんが居なくなったんだ。一緒に探してたんだけど妹がもう歩けないって言ったから、それで・・・。」

 

クリス「迷子かよ。だったらはなっからそう言えよな。」

 

女の子「だってぇ・・・だってぇ・・・。」

 

クリス「おい! コラ、泣くなって!」

 

男の子「妹を泣かしたな!」

 

クリス「あーーーもうめんどくせーーー! 一緒に探してやるから大人しくしやがれ!」とこのいたちごっこを続けるのが嫌になってそんな言葉が出る。

 

こうして、兄妹と一緒に父親を探すことになった。

街を歩いていると、つい鼻歌を歌ってしまう・・・。

そんな私のことを興味深そうに眺める妹の方

 

クリス「なんだよ?」

 

女の子「お姉ちゃん、歌好きなの?」

 

クリス「歌なんて大嫌いだ。」

(特に、壊すことしか出来ないあたしの歌はな・・・。)

 交番に差し掛かると交番から出てきた一人の男性。

迷子になった子どもたちを探していた父親らしい

 

男の子「父ちゃん!」

 

女の子「あ!」

 

父親「お前たち、どこに行ってたんだ。」

 

女の子「お姉ちゃんが一緒に迷子になってくれたー。」

 

男の子「違うだろ。一緒に父ちゃんを探してくれたんだ。」

 

父親「すみません。ご迷惑をおかけしました。」

 

クリス「いや、なりゆきだから。その・・・。」

 

父親「ほら、お姉ちゃんにお礼は言ったのか?」

 

男の子&女の子「ありがとう。」

 

クリス「仲いいんだな。・・・・そうだ。そんな風に仲良くするにはどうすればいいのか教えてくれよ。」

 

男の子「そんなのわからないよ。いつもケンカしちゃうし。」

 

女の子「ケンカするけど、仲直りするから仲良しー。」

 

クリス「・・・。」

 

?「意外と優しい所があるじゃないか。」

そんな言葉をかけられる。

 クリス「あんた・・・」振り向くとそこにはエルザがいた。

 

 エルザ「クリス、こんな所でどうしたんだ。」

 

 クリス「・・・・・別に、なんでもねえよ。」

 

 エルザ「今日はもう遅い、夕飯でもご馳走しようじゃないか。」

と私は今日は一旦、エルザについて行くことにした。

 夕飯食べてたら、エルザに食べ方をめっちゃ怒られた。

 

 なんでだ?




 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。


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第41話

 

響side

 皆さん、こんにちわ。立花響です。現在、私は未来に事情を説明するべく言葉を尽くしているのですが。

 

響「未来。聞いてほしいんだ、私・・・。」

 

未来「どうせまた嘘つくんでしょう。」といって

二段ベッドの下の段に入ってしまう未来。

 

響「ごめん・・・。」

未来から返事はありません。

 

 

未来「・・・。」

正直に言って自業自得とはいえ、この態度は落ち込みます。

 

写真たてに入った写真に写る私と未来をみて、はぁーと心の中でため息をはくのでした。

 

 

響side end

 

了子side

 

了子(装着した適合者の身体機能を引き上げると同時に、

体表面をバリアコーティングすることでノイズの侵食を阻止する防護機能。

さらには別世界にまたがったノイズの在り方をインパクトによる固有振動にて調律。

強制的にこちら側の世界の物理法則下に固着させ、

位相差障壁を無効化する力こそシンフォギアの特性である。

同時に、それが人の扱えるシンフォギアの限界でもあった・・・。シンフォギアから解放されるエネルギーの負荷は容赦なく奏者を蝕み、傷つけていく。

その最たるものが絶唱。

人とシンフォギアを構成する聖遺物とに隔たりがある限り、

負荷の軽減は、およそ見込めるものではない、と・・・。私の理論でも結論づけている。唯一、理を覆す可能性があるならば・・・。それは立花響。人と聖遺物との融合体第1号。天羽奏と風鳴翼のライブ形式を模した起動実験で、オーディエンスから引き出され・・・。さらに引き上げられたゲインによりネフシュタンの起動は一応の成功を収めたのだが・・・。

 立花響は、それに相当する完全聖遺物・・・デュランダルの起動にただ一人の力で成功する。

人と聖遺物が一つになることで更なるパラダイムシフトが引き起こされようとしているのは、疑うべくもないだろう。

人が負荷なく絶唱を口にし、聖遺物に秘められた力を自在に使いこなすことが出来るのであれば・・・。それは遥けき過去に施されしカストディアンの呪縛から解き放たれた証。真なる言の葉で語り合い、ルル・アメルが自らの手で未来を築く時代の到来。

過去からの超越・・・。)

  

了子side end

 

リディアン音楽院

 

担任教師「このように、音楽が辿ってきた軌跡もまた、立派な歴史を言えるのです。」

 

授業中、しかし、響は未来のことが気になって集中出来ていない。

 

担任教師「私たちはこれを音楽史と称し、研究対象として扱ってきました。」  

と教科書を読んでいると、授業そっちのけで惚けている響を見つけて声をあげる。

担任教師「立花さん!」

 

響「は、はい!」

 

担任教師「教科書の続きを読んでごらんなさい!」

 

響「すみません・・・。ぼんやりしてました・・・。」

 

担任教師「最近ひどくなっていませんか? 遅れているレポートも今日の放課後までには提出するように!

いいですね?」

 

響「はい・・・すみません。」

 

 

 

お昼休み。一人でご飯を食べている未来。

 

響「ここ、いいかな?」

返事はありません。しかし、響は座りました。

黙々と食事を続ける未来。

しょんぼりする響。

 

ラーメンにも手を付けられません。

 

響「あのね、未来、私・・・。」

と話しかけようとする。

詩織「何だかいつもと雰囲気が違うのですが・・・。」

とそんな響を見て、友人3人のうちの1人寺島詩織が声をかける。

 

響「あっ。」

 

弓美「どういうこと? よくわかんないからアニメで例えてよ。」

 

創世「これはきっとビッキーが悪いに違いない。ごめんね未来。この子バカだから許してあげてね。」

 

詩織「そういえばレポートのことを先生が仰ってましたが・・・。」

 

弓美「提出してないの、あんた一人だってね。

  大した量じゃないのに何やってんだか・・・。」

 

響「あはは・・・。」

 

創世「ビッキーってば、内緒でバイトとかしてるんじゃない?」

 

未来「っ!」

 

弓美「えーっ!? 響がバイト!?」

 

詩織「それってナイスな校則違反では?」

 

ガタン!

突然未来が立ち上がり、そして、そのまま走り去る。

 

響「未来!」

顔を見合わせる3人。

 

未来の後を追いかける響。

 

響(私が悪いんだ・・・!)

 

響「未来。」

 

未来「・・・。」

 

響「ごめんなさい。」

 

未来「どうして響が謝ったりするの?」

 

響「未来は、私に対して隠し事しないって言ってくれたのに、私は未来にずっと隠し事してた。私は・・・。」

 

未来「言わないで!」

 

響「っ・・・。」

 

戦姫絶唱シンフォギア7話

下を向いたまま、響に向かって歩いてくる未来。

 

未来「これ以上・・・。私は響の友達でいられない・・・。」

 

未来「ごめん・・・!」そう言って、涙を流しながら、

去っていく未来。

 

バタン!

 

響「どうして・・・こんな・・・・。イヤだ・・・・イヤだよぉ・・・・。」

 

 

フィーネside

 同日の早朝、森の洋館

 

フィーネ「たしかにこちらからの依頼ではあるけれど、仕事が杜撰すぎると言っているの。

足がつけばこちらの身動きが取れなくなるわ。まさか、それもあなたたちの思惑というなら・・・(英語)。」

 

電話相手「神ならざる者がすべてに干渉するなど不可能。お前自身が一番わかっているのではないか(英語)。」

 

フィーネが電話をしていると

バタン!

 勢いよく扉の開く音がした。

 

フィーネ「?」

開いた扉の入り口にはクリスがいた。

 

クリス「あたしが用済みって何だよ!?」

と開口1番にそういうと更に言葉を続ける。

 

クリス「もう要らないってことかよ!? アンタもあたしのことを物のように扱うのかよ!?」

 

フィーネ「・・・。」

 

クリス「頭ん中グチャグチャだ!何が正しくて何が間違ってるのかわかんねーんだよ!!」

ガチャン。

電話を切る。

 

フィーネ「どうして誰も、私の思い通りに動いてくれないのかしら・・・。」

フィーネはソロモンの杖を発動。ノイズが出現。

 

クリス「っ!?」

首に下げた、イチイバルのネックレスを手にとって、

 

クリス「・・・・。」

 

フィーネ「さすがに潮時かしら。」

 

クリス「っ!?」

 

フィーネ「そうね。あなたのやり方じゃ争いを無くすことなんて出来やしないわ。

せいぜい一つ潰して、二つ三つ、新たな火種をばら撒くことくらいかしら。」

 

クリス「あんたが言ったんじゃないか! 痛みもギアもあんたがくれたものだけが・・・。」

 

フィーネ「私が与えたシンフォギアを纏いながらも、屁ほどの役にも立たないなんて・・・。そろそろ幕を引きましょうか。」

フィーネの持っていたネフシュタンが光り、鎧を纏う。

 

クリス「っ!?」

 

フィーネ「私も、この鎧も不滅。未来は無限に続いていくのよ。

カ・ディンギルは完成してるも同然。もうあなたの力に固執することはないわ。」

 

クリス「カ・ディンギル・・・? そいつは・・・?」

 

フィーネ「あなたは知りすぎてしまったわ。フフ・・・。」

 

クリス「っ!?」

その言葉に危険を感じ

フィーネの屋敷から出たクリス。

しかし、フィーネは追いかけてくる。

 

フィーネ「フハハハ!」

 

クリス「ちくしょう・・・・。ちくしょーーーーーー!!」

と森にクリスの絶叫がこだまするのだった。




 今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。


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第42話

雨の日の夜明け前。響たちの寮。

 ふと目を覚ました未来はベッドから出てきて・・・下を向いてしまう・・・。

振り返るその視線の先には、仲良く笑っている二人の写真。

揺れ動く未来の瞳。

 

そしてその光景を寝たふりをしながら見ていた人物が、響も目を覚ましていた。

未来はパジャマを脱いで着替え始めた。

 

 

そしてそれか少しして、日が出て間もない時間帯、まだ当たりが薄暗い中で自分を追ってくるノイズからシンフォギア纏って逃げる。クリス。

 

クリス「くっ!」

クリスのは牽制の為、後ろに弾を撃つとノイズはあっさりと倒された。

 

追手をとりあえずは撒くことが出来たクリスは壁に手をついてよろめき、変身が解け、意識もブラックアウトするのだった。

 

未来は一足先に寮を出て学園へ登校する道を歩いていると

 

未来「ん?」

ビルの間の路地裏でうずくまっている女の子がいた。

 

そしてそれから数時間後

響「ノイズですか?」

学科に登校してきた響は弦十郎からの電話が来ていた。

弦十郎『そうだ。市街地第6区域にノイズのパターンを検知している。』

と現場にいる弦十郎は話す。

弦十郎

「未明ということもあり人的被害が無かったのが救いではあるんだが・・・。ノイズと一緒に聖遺物イチイバルのパターンも検知したのだ。」

 

響『ってことは師匠、クリスちゃんがノイズと戦ったっていうことでしょうか?』

 

弦十郎「そうだろうな。」

 

響「・・・。」

 

弦十郎『どうした?』

 

響「いえ、あの子、戻るところないんじゃないかって・・・。」

 

弦十郎「!・・・。そうかもな・・・、この件についてはこちらで引き続き調査を行う。」

 

弦十郎『響くんは指示があるまで待機していてくれ。』

 

響「はい、わかりました。」電話を切り

響が教室に入ると・・・、未来の姿が見当たらない

 

詩織「小日向さん、お休みなんですか?」

と未来と共通の友人の1人である寺島詩織が響に訪ねる。

 

響「私より先に登校したはずなんだけど・・・。」

 

創世「こないだはごめん、茶化しちゃって。これでも責任感じてるんだ。」 

 

弓美「むむむ・・・・。こんな時アニメだったらどうするんだっけ・・・?」

 

詩織「ちょっと。真面目に考えて。」

 

創世「もう・・・。」

 

響(未来・・・。このままなんて、私イヤだよ・・・。)

 

一方、未来は路地裏で倒れていたクリスを見つけ、知り合いの店に行こうとクリスを担いでいた所にちょうどクリスの知り合いを名乗る金髪の女性、エルザが通りかかり、エルザと一緒にエルザの店の休憩室に上げてもらっていたのだった。

 

クリスside

 私が目を覚ますと、さっきまでの外に居た感じではなく、室内にいる感覚がする。目を開けると何処か見覚えのある天井に安心感を覚えた。

っていうか、ここトロンベか、私は起き上がろうとすると体に痛みがはしる。

 

クリス「う・・・。」

 

未来「あ。」

と入り口の扉が開き、なんだか見覚えのある女が目の前にいた。

 

未来「くすっ。良かった。目が覚めたのね。びしょ濡れだったから着替えさせてもらったわ。」

 

クリス「なっ!勝手なことを!」

私が立ち上がると

 

未来「あっ・・・。」

そいつの顔が赤くなる。

 

クリス「ん?」

 

下の方が随分とスースーするなと思い下を向く

もしかして、はいてない・・・。

 

クリス「なっ、何でだ!?」

 

未来「さ、さすがに下着の替えまでは持ってなかったから・・・。」

その言葉に恥ずかしくなり、慌てて布団にくるまって体を隠す。

 

エルザ「未来ちゃん。どう? クリスの具合は。」

 

未来「目が覚めたところです。ありがとう、おばちゃん。布団まで貸してもらっちゃって・・・。」

 

エルザ「気にしないでいいわよ。あ、お洋服洗濯しておいたから。」

とエルザは洗濯カゴを見せる。

クリス「エルザっ!?」

 

未来「私、手伝います。」

 

エルザ「あら、ありがとう。」

 

未来「いえ。」

 

クリス「・・・・。」

とそいつとエルザは部屋を出て行った。

 

クリスside end

 

未来side

 小日向未来です。登校中に見つけた銀髪の女の子、私はそれを放っておくことが出来ずに何処か休める場所を求めて、フラワーに向かおうとしていた時、偶然にもこの子の知り合いの女性であるエルザ・V・ブランシュタインという人に出会い、すぐそこだという彼女の店の休憩室にあげてもらい、彼女の看病をすることにしました。

 今は銀髪の女の子、雪音クリスの体を拭いてあげている所です。

 

クリス「あ・・・ありがとう。」

 

未来「うん。」

クリスの体を拭いているとその背中には、いくつもあざがありました。

 

クリス「なんにも、聞かないんだな。」

 

未来「・・・うん。私は、そういうの苦手みたい。今までの関係を壊したくなくて・・・。

なのに一番大切なものを壊してしまった。」

と今の気持ちを吐露する。

 

クリス「それって、誰かとケンカしたってことなのか?」

 

未来「・・・うん。」

しばらく、私はクリスに話を聞いてもらうことにしたのです。




 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
よろしければ今回のアンケートへのご協力や感想をよろしくお願いします。

 今回の話に至るまで、そんなに多くはなくともスパロボ OGのキャラクターが何人か登場し、男は一部の例外はあったもののTSした状態で物語に登場させていますが、今後この話を続けていくうえで男キャラの大半を女性として描写していくべきなのか、それとも一部はそのままの性別として登場させるべきなのかと迷っていまして、
  例えば、現在はスパロボ OGの原作における教導隊の面々やATXチームに関しては男性陣は現在登場しているに限って全員女の子になっているわけですが、ギリアム・イェーガーのように単独で並行世界を渡り歩いているような存在を果たしてそれすらも並行世界の同一人物として
女性として登場させていいのかを皆さんにお聞きしたいのです。是非ともご協力の程をよろしくお願いします。


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第43話

響side

 どうも皆さん、立花響です。現在、昼休みの屋上にて1人座っています。

 

響「未来・・・。無断欠席するなんて一度も無かったのに・・・。」

と未来のことを心配し、そう呟いていると

響「あっ。翼さん・・・。」

 先日、退院して学校に復帰した翼さんが現れたのだ。

そして翼さんに頭を下げられた今までのことを私はおおいに戸惑い、気にすることはないと

私は思い切って翼さんに相談してみることにしました。

 

響「私、自分なりに覚悟を決めたつもりでした。守りたいものを守るため、シンフォギアの戦士になるんだって。

でも、ダメですね・・・。

小さなことに気持ちを囚われて、何も手につきません。

私、もっと強くならなきゃいけないのに。変わりたいのに・・・。」

 

翼「その小さなものが立花の本当に守りたいものだとしたら、今のままでもいいんじゃないかな。立花は、きっと立花のまま強くなれる。」

と翼さんは話す。

 

響「翼さん・・・。」

 

翼「奏のように人を元気づけるのは難しいな・・・。」

 

響「いえ、そんなことありません。前にもここで同じような言葉で親友に励まされたんです。

それでも私はまた落ち込んじゃいました・・・。ダメですよね・・・。」

 

翼「くす・・・。」

翼さんは笑う。

 

響「翼さん、まだ傷むんですか?」

 

翼「大事を取っているだけ。気にするほどではない。」

 

響「そっか。良かったです。」

 

翼「絶唱による肉体への負荷は極大。まさに他者も自分も全てを破壊し尽くす滅びの歌。その代償と思えば、これくらい安いもの。」

 

響「絶唱・・・滅びの歌。でも・・・、でもですね、翼さん!

2年前、私が辛いリハビリを乗り越えられたのは翼さんの歌に励まされたからです!翼さんの歌が滅びの歌だけじゃないってこと。聞く人に元気をくれる歌だってこと、私は知っています。」

 

翼「立花・・・。」

 

響「だから早く元気になってください。私、翼さんの歌が大好きです。」

 

翼「ふ・・・なにやら、私が励まされているみたいだな・・・。」

 

響「え? あ・・・。」

とその時、翼と響の携帯がなるのだった。

 

響side end

 

クリスside

 雪音クリスだ。私は今、私を助けてくれた小日向未来という子の話を聞いている所だ。

 

クリス「ケンカか・・・。あたしにはよくわからないことだな。」

 

未来「友達をケンカしたことないの?」

 

クリス「友達いないんだ。」

 

未来「え?」

 

クリス「地球の裏側でパパとママを殺されたあたしは、ずっと一人で生きてきたからな・・・。友達どころじゃなかった・・・。」

 らしくもない身の上話なんてするくらいに今の私は参っちまってるらしい。

 

未来「そんな・・・。」

 

クリス「たった一人理解してくれると思った人も、あたしを道具のように扱うばかりだった。誰もまともに相手をしてくれなかったのさ・・・。大人は、どいつもこいつもクズ揃いだ。痛いと言っても聞いてくれなかった。やめてと言っても聞いてくれなかった。

・・・・あたしの話なんて、これっぽっちも聞いてくれなかった・・・。」

 

 

クリス「くっ・・・!」

そんな話をしていると私のあざに手がぶつかり、痛みが走る。

 

未来「あ・・・・。ごめんなさい・・・。」

 

クリス「なあ。お前そのケンカの相手ぶっとばしちまいな。」 

と私はこの子の求めている答えの私なりの考えを話す。

 

未来「え?」

 

クリス「どっちがつええのかはっきりさせたら、そこで終了。とっとと仲直り。そうだろ。」

 

未来「出来ないよ、そんなこと。」

 

クリス「ふん。わっかんねえな・・・。」

 

未来「でも、ありがとう・・・。」

 

クリス「あん? あたしは何もしてないぞ?」

 

未来「ううん。ほんとにありがとう。気遣ってくれて。優しいんだね、クリスは。」

 

クリス「っ!・・・そうか?」

久しぶりに褒められたから少し恥ずかしいな。

 

未来「もしもクリスがいいのなら・・・。」

 

クリス「っ!?」

 

未来

「私はクリスの友だちになりたい。」

 

 

クリス「あたしは・・・お前たちにひどいことをしたんだぞ。」

 

未来「え?」

どうやらこいつ、私があの時の鎧のやつだって気が付いてないのか?

 

ウゥゥゥ~~~!!

 

未来&クリス「あっ!?」

その時、ノイズ警報が鳴り響いた。




今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。

前回同様、第42話でのアンケートはまだまだ募集中です。


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第44話

翼「翼です。立花も一緒に居ます。」

 

 

弦十郎『ノイズを検知した。相当な数だ。おそらくは未明に検知されていたノイズと関連があるはずだ。』

 

 

翼「了解しました。現場に急行します。」

 

弦十郎『ダメだ!メディカルチェックの結果が出ていない者を出すわけにはいかない。』

 

 

翼「ですが!あ・・・。」

翼の手を握る響

 

響「翼さんは皆を守ってください。だったら私、前だけを向いていられます。」

 

翼「・・・・。」

 

一方、クリスは店の外に出ると・・・人が居なくなった商店街へやってきたクリス。

 

 

クリス「はあ、はあ、はあ・・・。あたしのせいで関係ない奴らまで・・・うわあああああああああっ!!!

あたしのしたかったのはこんなことじゃない! けど、いつだってあたしのやることは・・・!

いつもいつもいつも・・・! うっ・・・うぅっ・・・。」

泣いているとノイズが周りに集まってくる。

 

クリス「あたしはここだ。だから・・・。関係ない奴らのところになんて行くんじゃねえっ!」

クリスは叫ぶ。

 

クリス「Killter・・・。」

ギアを纏おうと詠唱を歌おうとすれば、ノイズに攻撃され邪魔される。

 

クリス「はっ!?」

クリスが気が付いた時にはノイズがすぐ近くに

 

弦十郎「ふん!!」

物凄い踏み込みの威力でアスファルトがめくれ上がって壁になり、ノイズの攻撃を防ぐ。

 

弦十郎「はあっ!!」

 

さらにアスファルトの壁を拳で貫き破壊する。

破片がノイズに向かって降り注ぐ。

 

弦十郎「はぁぁぁぁっ!!」

 

クリス「っ・・・?」

またアスファルトがめくれ上がってノイズの攻撃を防ぐ。

 

その間に、弦十郎はクリスを抱きかかえて、

ジャンプ!

ビルの上に避難しました。

 

弦十郎「大丈夫か」

 

クリス「・・・・。」

弦十郎から離れるクリス。

 

 

クリス「Killter ichiival tron」

詠唱を歌いヒュッケバインEXをまとう

 

クリス「ご覧の通りさ! あたしのことはいいから他の奴らの救助に向かいな!」

 

弦十郎「だが・・・!」

 

クリス「こいつらはあたしがまとめて相手してやるって言ってんだよ!」

クリスはフォトンライフルを構える。

 

クリス「ついてこいノイズども!」

 

次々と・・・。ノイズを殲滅していくクリス。

 

弦十郎

(俺は・・・・また、あの子を救えないのか・・・?)

 

 

そして響が戦場の近くに来ました。

 

??「きゃあああっ!!」

 

響「っ!」

近くで悲鳴が聞こえた。

響は悲鳴が聞こえたビルへ向かいました。

古いビル。

 

響「誰かっ!? 誰か今・・・!」

 

響が叫ぶと、ノイズが攻撃してきた。」

攻撃を避けた響。しかし、足場を壊されてしまい・・・。

何とか下に着地。

伸びる触手。

ビルの中にはタコみたいなノイズが居ました。

 

響「っ・・・。」

 

響が声を出そうとすると、突然口が塞がれました。

 

何と! そこに居たのは未来。さっきの悲鳴は未来だったのです。

 

未来『静かに。アレは大きな音に反応するみたい。』

と打たれたスマホの画面を見せる。

 

響「っ!」

 

未来『アレに追いかけられて・・・、ここに逃げ込んだの。』

 

響(シンフォギアを纏うために詠うと、未来が危ない・・・どうしよう・・・?)

悩む響に、未来はスマホを見せる。

それを見た響も、スマホを取り出して・・・。見せる。未来はスマホを操作して響に見せる。

 

響「ッ!?」

響が返事を書こうとすると・・・・。

未来は止める。そしてまたスマホを見せる。

響「っ!」

そのとき、響の足が近くの瓦礫にぶつかる。

 

響&未来

「っ!!」

その音を聞いて、ノイズが反応する。

 

未来「私、響にひどいことした。今更許してもらおうなんて思ってない。それでも、一緒に居たい。私だって戦いたいんだ。」

 

響「ダメだよ、未来・・・。」

 

未来「どう思われようと関係ない。響一人に、背負わせたくないんだ・・」

 

響「あ・・・。」

 

未来「私・・・。もう迷わない!!」

未来が叫ぶと、ノイズはその声に反応する。未来は響から離れて走り出す。

 

響「っ・・・!」

ノイズが攻撃してきても、未来は止まらず走り続ける。未来はそのまま、ビルの外へ逃げて行く。

ノイズも、未来を追いかけていく。

 

 

響「Balwisyall nescell gungnir tron」

詠唱を歌い、ガングニールを纏う。

 

緒川「響さん!」

緒川が響の前に現れる。

 

響「緒川さん!」

響、緒川の前に着地。

 

響「緒川さん、民間人の避難を逃げ遅れがいないかをお願いします。」

 

緒川「響さんは?」

 

響は何も答えずに飛んでいってしまいました。

 

 

響(未来・・・どこ・・・?)

 

 

未来『響、聞いて。私が囮になってノイズの気をひくから。その間になんとかして。』

 

響『ダメだよ! そんなこと未来にはさせられない!』

 

未来『元陸上部の足だから何とかなる。』

 

響『何ともならない!』

 

未来『じゃあ、何とかして。』

 

響『えっ!?』

 

未来『危険なのはわかってる。だからお願いしてるの。私の全部を預けられるの響だけなんだから。』

 

未来「私、響にひどいことした。それでも一緒に居たい。私だって戦いたいんだ。」

 

響「っ・・・。」

 

響(戦ってるのは私一人じゃない。シンフォギアで誰かの助けになれると思っていたけど、それは思い上がりだ。

助ける私だけが一生懸命じゃない。助けられる誰かも、一生懸命。本当の人助けは自分一人の力じゃ無理なんだ。

だから、あの日あの時、奏さんは私に生きるのを諦めるなを叫んでいたんだ。

今なら分かる気がする!)

 

未来「きゃあああっ!!」

 

響「はっ!?」

未来を発見、ノイズに追いかけられている

 

ノイズの攻撃が地面を砕き、未来は転んでしまう。

しかし、未来はすぐに立ち上がって、また走り出す。

 

響(そうだ・・・。私が人を助けたいのは・・・。惨劇を生き残った負い目なんかじゃない!)

歌を歌いながら響の足のパーツが変形。

ワイヤーが伸びる。

 

響(2年前、奏さんから託されて・・・。私が受け取った!)

着地と同時に・・・・

ワイヤーが戻る。

 

響(気持ちなんだっ!!)

その反動を利用して、さらに加速してジャンプ!

 

未来(もう走れない・・・。ここで、終わりなのかな・・・?、ないよね・・・響・・・。けど、まだ響と流れ星を見ていない!)

 

力を振り絞って、立ち上がる未来。ギリギリでノイズの攻撃を避ける。

ノイズの攻撃で道路が壊れ・・・。

 

未来「きゃあああっ!!」

響が駆けつける!

拳を振りかぶって・・・。ノイズを貫く!

左手のバンカーを伸ばして後ろに向かって発動!

その反動を利用して空中で方向転換し、未来の元へ。

足のワイヤーを伸ばしてその反動で着地の衝撃を抑える。しかし・・・。

 

響「うわっ、っと、とととととっ。」

 

未来「きゃあっ!」

着地点が坂だった為、そのまま下まで滑り落ちてしまう。」

 

響&未来「あ、痛~~~~。」

お互いに同じ部分をぶつける。

 

響&未来「あはははは!」

 

響「かっこよく着地するって難しいんだなー。」

 

未来「あっちこっち痛くて・・・。でも、生きてるって気がする。ありがとう。響なら絶対に助けに来てくれるって信じてた。」

 

響「ありがとう。未来なら絶対に最後まで諦めないって信じてた。だって、私の友達だもん。」

 

未来「うっ・・・ひっく・・・。うわあああん!」

 

響「うわっ!」

 

未来「怖かった・・・怖かった・・・。」

 

響「私も、すごい怖かった・・・。」

 

未来「私、響が黙っていたことに腹を立てていたんじゃないの。

誰かの役に立ちたいと思っているのは、いつもの響だから。でも、最近は辛いこと苦しいこと、全部背負い込もうとしていたじゃない。

私はそれがたまらなくイヤだった。また響が大きな怪我をするんじゃないかって心配してた。

だけど、それは響を失いたくない私のワガママだ。

そんな気持ちに気づいたのに今までと同じようになんて出来なかった・・・。」

 

響「未来・・・。それでも未来は私の・・・。う・・・。」

 

未来「? なに?」

 

響「はははは、だってさ!髪の毛ボサボサ、涙でグチャグチャ。なのにシリアスなこと言ってるし!」

 

未来「もう! 響だって似たようなものじゃない!」

 

響「えっ!? ウソ!? 未来、鏡貸して!」

 

未来「鏡はないけど、これで撮れば・・・。」

 

響「あー、もうちょっと! あ。ずれたー。」

 

未来「撮るよ? 響。」

パシャッと未来が写真をとり、響に見せる。

 

響「おおおおお! すごいことになってる! これは呪われたレベルだ・・・。」

 

未来

「私も想像以上だった・・・。」

響&未来

「あははははは!」

 

そして事後処理が終わり別区画で戦っていた奏やミヤコ、エクセレンたちも集合していた。

緒川「はい。トロンべさんから回収しました。」

 

未来「ありがとうございます。」

 

緒川「どうしたしまして。」

 

響「あの・・・師匠。」

 

弦十郎「ん!」

 

響「この子に、また戦ってるところをじっくりばっちり目の当たりにされてしまって・・・。」

 

未来「違うんです! 私が首を突っ込んでしまったから・・・!」

 

弦十郎「ふむ・・・。詳細は後で報告書の形で聞く。まあ不可抗力という奴だろう。それに、人命救助の立役者にうるさい小言は言えないだろうよ。」

 

響「やたっ!」

 

未来「うん!」

 

響&未来「イエーィ!」

キキィーーーー!!と現場に車が到着する。

 

了子「主役は遅れて登場よ。さて、どこから片付けましょうかしらね~。」

 

皆「・・・・。」

 

弦十郎「後は頼りがいのある大人たちの出番だ。響くんたちは帰って休んでくれ。」

 

響&未来「はい。」

 

 

未来「あ、あの! 私、避難の途中で友達とはぐれてしまって・・・。雪音クリスと言うんですけど?」

 

弦十郎「っ!!、害者が出たとの報せも受けていない。その友達とも連絡が取れるようになるだろう。」

 

未来「良かった・・・。」

 

弦十郎「・・・・。」

風鳴司令は無言で空を見上げる・・・。

 

一方クリスは・・・・、

 

クリス「・・・・」

 

エルザ「・・・クリスこんなところにいたのか。」

 

クリス「エルザ、何のようだよ。」

 

エルザ「いや、今日の宿はどうするつもりかと思ってな。」

 

クリス「あんたにゃ関係ねぇよ。」

 

エルザ「そうか・・・。」エルザはコンビニの袋を投げ渡す。

 

クリス「・・・・、まあありがたくもらっとく。」

とクリスはまた一人でどこかにいってしまいました。

 

 

響「おやすみー。」

 

未来「おやすみなさい。」

響と未来の二人は同じベットに入っていた。

 

響「くかー。」

 

未来「えっ!? はやっ!」

 

響「ふふふー。」

 

未来「もう・・・!」

 

響「あははは!」

 

未来「ひどーい!」

 

二人の部屋に、新しい写真が飾られました。




今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

今回で原作第8話が終了しました。よろしければ感想をよろしくお願いします。


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第45話

 

 

 リディアン音楽院となりの病院

 

メディカルチェック中の翼。

 

医師「お疲れ様。チェック終了です。ダメージは完全に回復です。」

 

翼「ただいま、奏。」

 

 

翼は医師から自分の体が正常な状態であることをつげられ、安堵の表情を浮かべる。

 

 

晴れて、二課の協力員となった未来はリディアン地下の二課本部に案内されていた。

 

未来「わぁ・・・。学校の地下にこんな基地やシェルターが・・・。」

 

ちょうどそこに翼とミヤコ、現マネージャーの緒川慎司がいた。

 

響「あっ! 翼さん!」

 

翼「立花か。そちらは? 確か、協力者の・・・。」

 

未来「こんにちは、小日向未来です。」

 

響「えっへん。私の一番の親友です。」

 

翼「立花はこういう性格ゆえ、色々と面倒をかけると思うが支えてやってほしい。」

 

未来「いえ、響は残念な子ですので。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。」

 

 

響「え? 何? どういうこと?」

 

 

ミヤコ「響を介して、お二人が意気投合してるということだ。」

 

 

響「むー・・・。はぐらかされた気がする。」

 

未来「ウフフ。」

 

翼「ふふ。」

 

ミヤコ(変わったのか、それとも変えられたのか・・・。最初に隊長に紹介された時とは大違いだな。)

 

響「でも未来と一緒にここに居るのは、なんかこそばゆいですよ。」

 

翼「小日向を外部協力者として二課に移植登録させたのは司令が手を回してくれた結果だ。それでも不都合を強いるかもしれないが。」

 

未来「説明は聞きました。自分でも理解しているつもりです。不都合だなんて、そんな・・・。」

 

響「あ、そういえば師匠は?」

 

翼「ああ。私たちも探しているのだが・・・。」

 

 

了子「あら、いいわね。ガールズトーク♪」

 

緒川「どこから突っ込むべきか迷いますが、とりあえず僕を無視しないでください。」

 

響「了子さんもそういうの興味あるんですか?」

 

了子「もちのろん!私の恋バナ百物語を聞いたら夜眠れなくなるわよ~。」

 

未来「まるで怪談みたいですね・・・。」

 

響「了子さんの恋バナ!?おっとおっとりメロメロオシャレでオトナな銀座の恋の物語~♪」

 

翼「はぁ・・・。」

 

了子「そうね・・・。」

 

キラリーン!

 

了子「遠い昔の話になるわね・・・。こう見えて呆れちゃうくらい一途なんだから。」

 

響&未来「おぉーーー!!」

 

翼「意外でした。櫻井女史は恋と言うより研究一筋であると・・・。」

 

了子「命短し恋せよ乙女って言うじゃない。それに女の子の恋するパワーってすごいんだから。」

 

緒川「女の子ですか・・・。」

ガン!

 

緒川「わっ!」

 

了子さんに殴られました。

 

了子「私が聖遺物の研究を始めたのも、そもそも・・・。あっ・・・。」

 

響&未来「うんうん! それで?」

 

了子「あ・・・。ま、まあ・・・。私も忙しいから、ここで油を売ってられないわ。」

 

緒川「自分から割り込んできたくせに・・・。」

ガン!

 

今度は蹴られて倒れる緒川さん。

 

藤尭「緒川さん!」

 

了子「とにもかくにも、出来る女の条件はどれだけいい恋してるかに尽きるわけなのよ。」

 

藤尭「大丈夫ですか? しっかりしてください。 緒川さ~ん? 生きてますか~? 傷は浅いですよ~。」

 

了子「ガールズたちも、いつかどこかでいい恋、なさいね。んじゃ、バッハハーイ。」

 

未来「聞きそびれちゃったね。」

 

響「うーん・・・ガードは固いか・・・。でもいつか、了子さんのロマンスを聞き出して見せる!、でもとりあえず今はミヤコさんはどんな恋をしていたんですか?」

 

ミヤコ「・・・、そういうことは、エクセレンにでも聞いてちょうだい。」

とミヤコもその場を後にした。

 

了子(らしくないこと、言っちゃったわね・・・。変わったのか・・・それとも・・・。変えられたのか・・・。)

 

 

一方そのころ、返却期間をすぎていたためにTATSUYAの帰り

雨の中歩く、弦十郎

その手にはTATSUYAとコンビニの袋があった。

そして、見上げたその先には・・・。

古い廃屋となったマンションがあった。

 

緒川「司令、まだ戻ってきませんね。」

 

翼「メディカルチェックの結果を報告しなければいけないのに・・・。」

 

緒川「次のスケジュールが迫ってきましたね。」

 

響「もうお仕事入れてるんですか!?」

 

翼「少しずつよ。今はまだ慣らし運転のつもり。」

 

響「じゃあ、以前のように過密スケジュールじゃないんですよね?」

 

翼「ん・・・?」

 

響「だったら翼さん、デートしましょ!」

 

翼「デート!?」

翼は響の突然の申し出に驚きを隠せなかった。

 

それから視点は弦十郎に戻る。

古いマンションの一室食べ散らかされたゴミが散乱していました。

その部屋はクリスが潜伏していた場所であった。

ぐぅ~・・・。とお腹が鳴らすクリスがそこにはいた。

 

 

 

弦十郎「ほらよ。」

弦十郎はクリスに自分の持ってきたコンビニの袋を渡す。

 

クリス「っ!」

突然、現れた弦十郎に警戒の表情を見せる。

 

弦十郎「応援は連れてきていない。俺一人だ。」

 

クリス「っ!!」

弦十郎のその言葉にさらに警戒を強める。

 

弦十郎「君の保護を命じられたのは、もう、俺一人になってしまったからな。」

 

クリス「どうしてここが?」

 

弦十郎「元公安の御用牙でね。慣れた仕事さ。差し入れだ。」

 

クリス「っ!?」

だが警戒するものの、お腹は鳴ってしまう・・・。

 

弦十郎は袋からアンパンを出して一口食べる。

 

弦十郎「何も盛っちゃいないさ。」

 

クリス「っ!」

パンを奪い取るクリス。

 

弦十郎「バイオリン奏者、雪音雅律とその妻、声楽家のソネット・M・ユキネが、

難民救済のNGO活動中に戦火に巻き込まれて死亡したのが8年前。残った一人娘も行方不明になった。その後、国連軍のバル・ベルデ介入によって事態は急転する。

現地の組織に捕らわれていた娘は発見され、保護。」

 

弦十郎は今度は牛乳を取り出し一口飲んで渡す。

 

弦十郎「日本に移送されることになった。」

 

クリス「ふん。よく調べているじゃねえか。」

牛乳を一口飲んで。

 

クリス「そういう詮索、反吐が出る。」

 

弦十郎「当時の俺たちは適合者を探すために音楽界のサラブレッドに注目していてね。

天涯孤独となった少女の身元引受先として手を上げたのさ。」

 

クリス「ふん。こっちでも女衒かよ。」

 

弦十郎「ころが少女は帰国直後、消息不明。俺たちも慌てたよ。二課からも相当数の捜査員が駆り出されたが、

この件に関わった者の多くが死亡。あるいは行方不明という最悪な結末で幕を引くことになった。」

 

クリス「何がしたい? おっさん。」

 

弦十郎「俺がやりたいのは君を救い出すことだ。」

 

クリス「っ!?」

 

弦十郎「引き受けた仕事をやり遂げるのは大人の努めだからな。」

 

クリス「ふん! 大人の努めと来たか!」

 

弦十郎「・・・。」

 

クリス「余計なこと以外は、いつも何もしてくれない大人が偉そうに!!」

牛乳を投げ捨てたクリスは、そのまま走り出し・・・。

弦十郎が立ち上がる前に窓を破って、外に飛び出す。

 

クリス「Killter ichiival tron」

空中で聖詠を唱える。

弦十郎「っ!」

 

変身したクリスはそのままどこかへ行ってしまいました。

 

弦十郎「・・・・。」

 

外に出た後、電柱の上で立ち止まったクリス。

 

クリス(あたしは何を・・・?)




 今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
 よろしければアンケートや感想などよろしくお願いします。
脱字の報告は感想ではなく、脱字報告の項目がるのでそこからお願いします。


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第46話

先日、響達からデートに誘われた翼は、待ち合わせ場所に響たちを待っていた。しかし待ち合わせの時間からは大分過ぎていた。

 

翼「あの子たちは何をやっているのよ・・・?」

と、腕時計を確認しながらひとり呟いていると

 

響「はあ、はあ、すみません、翼さーん。」

 

翼「遅いわよ!」

 

未来「すみません。お察しのこととは思いますが、響のいつもの寝坊が原因でして・・・。」

 

響&未来「あっ!?」

と、そこで翼の恰好に少し驚く。

 

翼「時間がもったいないわ。急ぎましょう。」

 

響「すっごい楽しみにしてた人みたいだ・・・。」

 

翼「誰かが遅刻した分を取り戻したいだけだ!!」

 

響&未来「っ・・・!」

 

響「翼イヤーはなんとやら・・・。」

と三人はショッピングモールに向かい

可愛い雑貨屋。映画館、ソフトクリーム屋、服屋を見て回り翼のファンに見つかりそうになってしまって隠れ中。

そして、三人はモール内のゲームセンターにやってきた。

響「翼さんご所望のヌイグルミは、この立花響が必ずや手に入れてみせます!」

 UFOキャッチャーの前で響が豪語する、だが一回、二回、三回と失敗していく内に響も向きになり財布の中からどんどん百円玉が消えていくのだった。

 

翼「期待はしているが、たかが遊戯に少しつぎ込みすぎではないか?」

 

響「きえええええっ!!」

 

未来「変な声出さないで。」

 

 

響「きえっ!!、このUFOキャプチャー壊れてる!!私呪われてるかも・・・! どうせ壊れてるならこれ以上壊しても問題ないですよね!

シンフォギアを身に纏って・・・!」

 

翼「あ、こら! 平和的に解決しろ!」

 

響「この怒りに身を任せればアームドギアだってー!!」

 

未来「大声で喚かないで! そんなに大声出したいのなら良いところに連れてってあげるから!」

 

響「おぉ~~~~~!!すごい! 私たちってばすごい!トップアーティストと一緒にカラオケに来るなんて!」

 

響&未来「ん?」

 

 

翼「一度こういうの、やってみたいのよね。」

 

 

未来「渋い・・・。」

 

響「くぅ~~~・・・かっこいい~!翼さーん!」

 

翼「二人とも、どうしてそんなに元気なんだ?」

 

響「翼さんがへばりすぎなんですよ。」

 

未来「今日は慣れないことばかりだったから。」

 

翼「防人であるこの身は常に戦場にあったからな。本当に今日は知らない世界ばかりを見てきた気分だ。」

 

響「そんなことはありません。」

響は翼の手を取って・・・。

 

翼「お、おい、立花何を・・・?」

柵の近くへ連れてくる。

 

翼「あ・・・・。」

 

響「あそこが待ち合わせした公園です。

皆で一緒に遊んだ所も遊んでない所も全部翼さんが知ってる世界です。昨日に翼さんが戦ってくれてから、今日に皆が暮らせている世界です。

だから、知らないなんて言わないでください。」

 

翼「っ・・・。」

 

奏『戦いの裏側とか、また違ったものがあるんじゃないかな?

私はそう考えてきたし、そいつを見てきた。』

いつだったか、奏と話たことをおもいだし、ふ、と笑う

翼「そうか・・・。これが奏の見てきた世界なんだな・・・。っ・・・。」

  

一方、同時刻、リディアン地下、二課試験演習場にて奏やミヤコ、エクセレン達は国の政府機関から、開発陣が世界各地に存在している先史文明時代の遺跡から出土した情報収集端末の解析により、造られたT-LINKシステムなるものの試験を行っていた。

 

 奏「うーん、なんで起動しないんだよ。」

 

 レモン「やっぱり、奏も無理だったわね。」

 

ミヤコ「そもそもが得体のしれないシステム、我々のような後転的適合者ではどうしようもないのかもしれない

 わね。」

 

 エクセレン「あら、奏ちゃん、そろそろ時間じゃないかしら」

 

 奏「あっ!、やべ、エクセ姐さんありがとう!」と奏は試験場から出ていった。

 

 ミヤコ「なにか、あるの?」

 

 エクセレン「うーん、とあるライブにシークレットゲストとして参加することになったからそのリハーサルにね。」

 

 ミヤコ「まさか、翼の!?」

 

 エクセレン「まあ、そこはオフレコってことで」とエクセレンははぐらかすために笑うのだった。

 

翌日、放課後、屋上にて翼から呼び出されていた。

 

響「えっ!? 復帰ステージ!?」

 

翼「アーティストフェスが10日後に開催されるのだが、そこに急遽ねじ込んでもらったんだ。」

 

未来「なるほど。」

 

翼「倒れて中止になったライブの代わりというわけだな。」

 

響「あっ。」

会場は、2年前のライブ会場でした。

 

響「翼さん、ここって・・・。」

 

翼「立花にとっても辛い想い出のある会場だな。」

 

響「ありがとうございます。翼さん。」

 

翼「えっ?」

 

未来「響?」

 

響「どんなに辛くても過去は絶対に乗り越えていけます。そうですよね、翼さん。」

 

翼「・・・。そうありたいと、私も思っている。」




今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 よろしければ今回のアンケートや、現在受付集了していないアンケートにもお答えをお願いしています。

 今回のアンケートは三つ前のアンケート、響の特機型シンフォギアを今回のアンケートで完全に決定したいと思います。なお、前回のアンケートで登場したソウルゲインは今後の作品の展開で登場させる予定をしておりますので今回は除外とさせていただきます。
今回のアンケートを行うことにより、前回の響の特機型シンフォギアのアンケートは終了とさせていただきます。

1、グルンガスト弐式

2、ゲシュペンストMK.ⅡタイプS

3、ヒュッケバインMK.Ⅲボクサー(龍虎王乗り換え後は、改修されクリスの専用機になる予定)



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第47話

10日後、修理されたライブ会場。

当日リハーサル終了後の楽屋にて

 

緒川「リハーサル、いい感じでしたね。」

パチパチパチ。

 

緒川「トニー・グレイザー氏。」

 

トニー・グレイザー「なかなか保留にしていた件でのお返事がいただけなかったもので、直接、交渉に伺わせていただきました。いやはや、ミスゾンボルトのこと、大変残念でした。」

 

緒川「ええ、ありがとうございます。社長もいまだICUから出ることは出来ませんが

Mr.グレイザー。移籍の件については正式に・・・。翼さん?」

 

翼「もう少し時間をいただけませんか?」

 

トニー・グレイザー「つまり、考えが変わりつつある、と?」

 

翼「・・・。」

 

トニー・グレイザー「そうですね。今の君が出す答えであれば是非聞かせていただきたい。

今夜のライブ、楽しみにしていますよ。」

 

翼「・・・・。」

会場には多くの観客が集まって来ました。

そんな中、響は一人走っていました。

 

響「せっかくチケットもらったのに・・・開演に遅れそう。」

電話が鳴りました。

 

響「っ!はい、響です。」

 

弦十郎『ノイズの出現パターンを検知した。今、ミヤコとエクセレンが現場に急行している。翼や奏にはこれから連絡を・・・。』

 

響「師匠!」

 

弦十郎『どうした?』

 

響「現場には私一人でお願いします。今日の翼さんは自分の戦いに望んで欲しいんです。

あの会場で最後まで歌い切って欲しいんです。」

 

弦十郎『っ!』

 

響「お願いします。」

 

弦十郎『やれるのか?』

 

響「はい!」

 

いよいよ翼のステージが始まる。

観客の歓声が上がる。

銃撃。

巨大なノイズ。

響は・・・。

急いで現場に急行。

ステージでは、翼の曲が流れ始める。

現場で戦っていたのはクリスでした。

大量のノイズ。

 

クリス「っ!」

 

クリス

「うわぁっ!!」

吹き飛ばされるクリス。

 

 

再び、ノイズの砲撃!

倒れているクリスに迫る。

響が登場!

 

クリス「っ!?」

 

右手のバンカーを伸ばす響。右手に力を集中して・・・。

突撃!イズの間を縦横無尽に駆け巡り・・・。

一気に殲滅!

響の後ろに巨大ノイズが!

 

砲撃!

 

響「っ!!」

クリスの援護射撃。

クリス「貸し借りは無しだ!」

 

響「っ・・・。」

 

 

ノイズの砲撃!

響はジャンプして躱す。

右手のバンカーを伸ばして。

 

響「たあああああああっ!!」

 

面を思いっきり殴る。

地面を伝ったエネルギーがノイズを蹴散らし、

大型ノイズをよろめかせる。

 

また右手のバンカーを伸ばす。

 

響「うううううう・・・!」

もっと伸ばす!

 

クリスの援護射撃。

 

巨大ノイズに向かってジャンプ。

振りかぶって・・・パンチ!

巨大ノイズを貫く!

翼の復帰ライブは無事に終わりました。

観客は大歓声を上げる。

響も無事にノイズを倒せました。

そして現場に到着したエクセレンやミヤコも参戦し、着々と残りのノイズを残滅していくのだった。

 

翼「ありがとう、皆!今日は思いっきり歌を歌って、気持ちよかったの。」

 

トニー・グレイザーは真剣な目で見ている。

 

翼「こんな想いは久しぶり。忘れていた。でも思い出した。私はこんなにも歌が好きだったんだ。聞いてくれる皆の前で歌うのが大好きなんだ。もう知ってるかもしれないけど、海の向こうで歌ってみないかってオファーが来ている。

自分が何のために歌うのか、ずっと迷ってたんだけど・・・。今の私は、もっとたくさんの人に歌を聞いてもらいたいと思っている。

言葉は通じなくても歌で伝えられることがあるのなら。

世界中の人に私の歌を聞いてもらいたい。」

観客は大歓声をあげる。

未来も拍手していました。

 

翼「私の歌が誰かの助けになると信じて皆に向けて歌い続けてきた。だけどこれからは皆の中に自分も加えて歌って行きたい。だって私はこんなにも歌が好きなのだから。たったひとつのワガママだから、聞いてほしい。許してほしい。」

 

奏『許すさ。当たり前だろ。』

とその声がスピーカーから聞こえる。

翼「っ!?」

その声に驚きが隠せないとステージの昇降機から奏が現れる。

 

奏「スペシャルゲストさ、お前の旅立ちを祝うために、ツヴァイウィング一日限りの復活だ!」

と曲の前奏が流れる。

 

 

観客は翼の名前を叫んで応援してくれる。

翼の目から涙が零れる・・・。

 

翼「ありがとう・・・。」と翼と奏は月光のフリューゲルを歌うのだった。

 

 

緒川「Mr.ブレイザー。」

 

トニー・グレイザー「君か。少し早いが今夜は引き上げさせてもらうよ。これから忙しくなりそうだからね。」

 

緒川「っ!風鳴翼の夢を、よろしくお願い致します!」

 

トニー・グレイザー「ハハハハハ・・・。」

 

 

路地裏のゴミ箱を蹴り飛ばすクリス。

 

クリス「あいつは敵だぞ・・・! なのにどうして助けちまった!?う、フィーネ・・・。ちくしょう・・・!」

自分でも自分の行動がわからず、がっくりと膝を折るクリス。




今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
 宜しければアンケートのご協力や感想をいただけたら幸いです。


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第48話

フィーネの住む洋館

森の中に銃を持った男たちが、

潜んでいました。

そこにいた了子はなにかの作業をしている。

 

 

銃を持った男たちがドアの前を陣取る。

 

了子「っ!!」

窓からも銃を持った男たちが侵入してくる。

 

了子「なっ!?きゃあっ!!」

 

倒れる了子。

 

リーダーらしき男。「手前勝手が過ぎたな。聖遺物に関するデータは我々が活用させてもらおう。」

 

了子「掠める準備が出来たら、あとは用無しってわけね。徹底しているわ・・・。」

どう見ても致命傷。

 

リーダーらしき男「ふん。」

了子は傷口に手を当て、その手が光り傷をいやす。

 

了子「あああああっ!それもわざと痕跡を残して立ち回るあたりが、品性下劣な米国政府いや、このイヤらしい手口はケネス・ギャレットの仕業か。」

 

リーダーらしき男「くっ!」

 

了子「ブラックアートの深淵を、覗いてすらもいない青二才のアンクルサムが・・・。」

 

リーダーらしき男「撃てッ!」

血が飛び散る。

 

 

その頃、リディアン地下の二課本部開発室にてレモンとマリオンはつい最近になって二課のノイズ退治の際に現れた二機の凶鳥、ヒュッケバインについて話し合っていた。

 

 レモン「それで、マリオン、あの特機型ヒュッケバインについてどう思う?」

 

 ラドム「そうですわね。特機型のほとんどがかつて、対ノイズ兵器として試作機が開発されたアーマー、パーソナルトルーパー、ゲシュペンストの発展型として設計、開発が予定されていたものがシンフォギア技術の大当によって頓挫してしまったものを特機型開発の際にサルベージされたものを修正し、シンフォギアの改良型として組み込まれたのは貴女も存じていると思います。」

 

 レモン「ええ、そのゲシュペンストと開発に伴ってモーションパターン作成のために国連軍に召集された特殊部隊、特殊戦技教導隊の出身のゼルマのおかげでデータを開示してもらえたんだから」

 

 ラドム「ええ、その当時、私はゲシュペンストを開発したマオ社の開発チームにいたのです。」

 

 レモン「・・・・・」

 

 ラドム「そして、ゲシュペンストの開発がひと段落すると、そのノウハウを用いた新型PTの開発がマオ社では進められていましたの。」

 

 レモン「それが・・・ヒュッケバイン」

 

 ラドム「その通りですわ。ヒュッケバインにはゲシュペンストの動力として使われた核融合ジェネレーターよりも出力の強いプラズマジェネレーターの搭載が予定されていました。ですが、突然、国連の上層部から、遺跡から発見されたLOT技術によって制作されたブラックホールエンジンの搭載した試験機としてヒュッケバインにそれを搭載するようにとの機密指令が下されたのです。

この基となったゲシュペンストの試作機と同様に三機のヒュッケバインが制作されていた内の2機にブラックホールエンジンが搭載され型式番号にⅬ、Rがつけられて区別され、私達はその搭載型Rをつかって運用試験を行っていたのですが、ある日の海上プラントでの起動実験にてブラックホールエンジンの暴走事故が起きてその海上プラントは壊滅的な被害を負ったの。ヒュッケバインプロジェクトはその責任を負わされる形で凍結になり、無事だった搭載型Lは封印となったのよ。」

 

 レモン「それじゃあ、特機型開発の時にヒュッケバインのデータのほとんどが閲覧不能だったのは」

 

 ラドム「まあ、そういうことなのでしょうね。」

 

 レモン「でも、それなら、あの赤いヒュッケバインはいったい何なの?」

 

 ラドム「わからないですわ。今回の騒動で確認された2機のヒュッケバインは私がマオ社にいたときにはなかったものですわ。それに黒いほうには丁寧に装着者のデータをロックする機能がつけられていた上に、バイザーで顔もよく判別することはかないませんでしたし」

 

 レモン「たしか、黒いほうの存在はゼルマの戦闘データのログで存在が確認されていただけ、聖遺物の反応自体はあの黒いほうからは完治されなかったしね。」

 

 

 ラドム「ですので、私、マオ社のほうに伺って、あのヒュッケバインについて聞いてみます。しばらく本部を離れますので奏者たちのギアの面倒はお願いしますわね。」

 

 レモン「ええ、了解。行ってらっしゃい。お土産楽しみにしてるわね。」

 とその言葉を背にマリオン・ラドムは開発室から出ていくのだった。




今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。 
 よろしければアンケートのご参加や感想などをいただけると幸いです。
 
 今回は原作10話の冒頭とこの世界のOG世界の技術やPTについての解説回という形にしました。設定については無印編終了後に世界観や技術についての設定を掲載したいと思います。


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第49話

リディアン音楽院 

 

響&未来「失礼しました。」

職員室から出てきた二人

生徒たちが歌う、リディアンの校歌が聞こえていました。

響も鼻歌で校歌を歌い始める。

 

未来「ん? なに? 合唱部に触発されちゃった?」

 

響「リディアンの校歌を聞いてると、まったりするっていうか、すごく落ち着くっていうか・・・。皆が居るって思うと安心する。自分の場所って気がするんだ。入学して、まだ2ヶ月ちょっとなのにね。」

 

未来「でも、色々あった2ヶ月だよ。」

 

響「うん。そうだね。」

 

 

一歩その頃、フィーネの館にクリスが訪れていた。

 クリスが屋敷の中を歩いているが、フィーネのいる気配はない、屋敷の中を進んでいくとクリスの足が何かにぶつかった。クリスは足元を見る。

クリス「っ!?」

そこには、男たちの死体がありました。

 

クリス「何がどうなっていやがんだ・・・?」

 

ドガッ!と大きな音とともにクリスのいる部屋の壁が崩れ落ち

 

クリス「っ!?」

そこから弦十郎が現れた。

 

クリス「違う! あたしじゃない! やったのは・・・。」

弦十郎の後ろから二課の捜査員がゾロゾロとやってきて・・・。

クリスの横を走り抜ける。

 

クリス「っ・・・。」

怯えるクリスの頭に、ポンと手を乗せる風鳴司令。

 

弦十郎「誰もお前がやったなんてこと、疑ってはいない。全ては君や俺たちの傍に居た彼女の仕業だ。」

 

クリス「えっ!?」

 

弦十郎「・・・。」

 

捜査員「風鳴司令!」

 

弦十郎「ん?」

 

I Love You SAYONARA と書かれた紙が残されていました。

捜査員が紙を取ると・・・仕掛けられていた罠が発動し爆発が起こる。

 

 

捜査員「くっ・・・。」

 

捜査員「うぅ・・・。」

 

クリス「どうなってんだよ、コイツは・・・。」

 

弦十郎「衝撃波は発勁でかき消した。」

 

クリス「そうじゃねえよ!」

クリス、風鳴司令の腕から脱出。

 

クリス「何でギアを纏えない奴があたしを守ってんだよ!?」

 

弦十郎「俺がお前を守るのは、ギアのあるなしじゃなくて、お前よか少しばかり大人だからだ。」

 

クリス「大人・・・!」

 

弦十郎「・・・。」

 

クリス「あたしは大人が嫌いだ! 死んだパパとママも大嫌いだ!

とんだ夢想家で臆病者! あたしはあいつらと違う! おセンチで難民救済? 歌で世界を救う?

いい大人が夢なんて見てるんじゃねえよ!」

 

弦十郎「大人が夢を、ね・・・。」

 

クリス「本当に戦争を無くしたいのなら戦う意志と力を持つ奴を片っ端からぶっ潰していけばいい!

それが一番合理的で現実的だ!」

 

弦十郎「そいつがお前の流儀か。なら聞くが、そのやり方でお前は戦いを無くせたのか?」

 

クリス「っ!! それは・・・。」

 

弦十郎「いい大人は夢を見ないと言ったな。そうじゃない。大人だからこそ夢を見るんだ。

大人になったら背も伸びるし、力も強くなる。財布の中の小遣いだってちっとは増える。

子供の頃はただ見るだけだった夢も大人になったら叶えるチャンスが大きくなる。

夢を見る意味が大きくなる。お前の親は、ただ夢を見に戦場に行ったのか? 違うな。歌で世界を平和にするっていう夢を叶える為、自ら望んでこの世の地獄に踏み込んだんじゃないのか?」

 

クリス「なんで、そんなこと・・・。」

 

弦十郎「お前に見せたかったんだろう。夢は叶えられるという揺るがない現実をな。」

 

クリス「っ・・・!」

 

弦十郎「お前は嫌いと吐き捨てたが、お前の両親はきっとお前のことを大切に思っていたんだろうな。」

 

クリス「うっ・・・うぅっ・・・・。」

風鳴司令、涙を浮かべるクリスを黙って抱きしめる。

 

クリス「うわああああん!!」

捜査員たちは撤収。

 

クリス「やっぱり、あたしは・・・。」

 

弦十郎「一緒には来られない、か?」

 

クリス「・・・・。」

 

弦十郎「お前は、お前が思ってるほどひとりぼっちじゃない。お前が一人道を行くとしても、

その道は遠からず俺たちの道と交わる。」

 

クリス「今まで戦ってきた者同士が一緒になれると言うのか? 世慣れた大人がそんな綺麗事を言えるのかよ。」

 

弦十郎「ホント、ひねてるな、お前。」

 

弦十郎「ほれっ。」

 

クリス「あっ・・・。通信機・・・?」

 

弦十郎「そうだ。限度額以内なら公共交通機関が利用出来るし、自販機で買い物も出来る代物だ。便利だぞ。」

 

クリス「カ・ディンギル!」

 

弦十郎「ん?」

 

クリス「フィーネが言ってたんだ。カ・ディンギルって。そいつが何なのかわかんないけど・・・。

もう完成している、みたいなことを・・・。」

 

弦十郎「カ・ディンギル・・・。」

 

クリス「・・・。」

 

弦十郎「後手に回るのは終いだな。こちらから打って出てやる。」

風鳴司令たちは撤収しました。

 

クリス「・・・。」




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第50話

翼『はい、翼です。』

 

響『響です。』

 調査から本部に帰ってきた弦十郎から通信を受けていた。

弦十郎「収穫があった。了子くんは?」

 

友里「まだ出勤していません。朝から連絡不通でして・・・。」

 

弦十郎「そうか・・・。」

 

響『了子さんならきっと大丈夫です。何が来たって私を守ってくれた時のようにドカーンとやってくれます。』

 

翼『いや、戦闘訓練もロクに受講していない櫻井女史にそのようなことは・・・。』

 

響『え? 師匠とか了子さんって人間離れした特技とか持ってるんじゃないんですか?』

響が興味深い発言をしたところで

ピピッ、ピピッ。と通信に誰かが入ってくる。

 

響『お?』

 

了子『やぁっと繋がった。ごめんね、寝坊しちゃったんだけど、通信機の調子が良くなくて・・・。』

目を細める風鳴司令。

 

弦十郎「無事か? 了子くん、そっちに何も問題は?」

 

了子『寝坊してゴミを出せなかったけど、何かあったの?』

 

響『良かったー。』

 

弦十郎「ならばいい。それより聞きたいことがある。」

 

了子『せっかちね。何かしら?』

 

弦十郎「カ・ディンギル。この言葉が意味するものは?」

 

了子「カ・ディンギルとは、古代シュメールの言葉で高みの存在。転じて、天を仰ぐほどの塔を意味しているわね。』

 

弦十郎「何者かがそんな塔を建造していたとして、何故俺たちは見過ごしてきたのだ?」

 

響『確かに、そう言われちゃうと・・・。』

 

弦十郎「だが、ようやく掴んだ敵の尻尾、このまま情報を集めれば勝利も同然。相手の隙にこちらの全力を叩き込むんだ。

最終決戦、仕掛けるからには仕損じるな。」

 

響、翼『了解です!』『了解。』

 

了子『ちょっとヤボ用済ませてから私も急いでそっちに向かうわ。』

 

響「カ・ディンギル・・・。誰も知らない秘密の塔・・・。」

 

未来「検索しても引っかかるのはゲームの攻略サイトばかり・・・。」

二課のスタッフ総掛かりで検索中。

 

弦十郎「些末なことでも構わん。カ・ディンギルについての情報をかき集めろ。」

警報が鳴り響く。

 

弦十郎「どうした!?」

 

藤尭「飛行タイプの超大型ノイズが3体・・・!いえ、もう1体出現!」

超大型ノイズが上空を飛ぶ。

逃げ惑う人々。

 

翼「合計4体。すぐに追いかけます。」

ヘルメットを受け取って走る翼。

 

響「今は人を襲うと言うよりも、ただ移動している。はい。はい。」

 

未来「響?」

 

響「平気。私と翼さんで何とかするから。だから未来は学校に戻って。」

 

未来「リディアンに?」

 

響「いざとなったら地下のシェルターを解放して、この辺の人たちを避難させないといけない。未来にはそれを手伝ってもらいたいんだ。」

 

未来「・・・うん。 わかった。」

 

響「ごめん。未来を巻き込んじゃって。」

 

未来「ううん。巻き込まれたなんて思っていないよ。私がリディアンに戻るのは響がどんな遠くに行ったとしても、ちゃんと戻って来られるように、

響の居場所、帰る場所を守ってあげることでもあるんだから。」

 

響「私の帰る場所・・・。」

 

未来「そう。だから行って。私も響のように大切なものを守れるくらい強くなるから。」

響は未来の手を取る。

 

未来「あっ・・・。」

 

響「小日向未来は私にとっての陽だまりなの。未来の傍が一番暖かいところで、私の絶対に帰ってくるところ。これまでもそうだし、これからもそう。だから私は絶対に帰ってくる。一緒に流れ星見に行く約束、まだだしね。」

 

未来「うん。」

 

響「じゃあ行ってくるよ!」

 

未来「あ・・・。」

と迎えに来た奏のバイクの後ろに乗る。

バイクで現場に向かう翼達

 

翼『翼です。』

 

弦十郎「ノイズ進行経路に関する最新情報だ。」

 

響『はい!』

 

弦十郎「第41区域に発生したノイズは第33区域を経由しつつ、第28区域方面へ進行中。同様に第18区域と第17区域のノイズも第24区域方面へと移動している。そして・・・。」

 

友里「司令! これは・・・。」

 

藤尭「それぞれのノイズの進行経路の先に東京スカイタワーがあります!」

 

響「東京スカイタワー?」

 

藤尭「カ・ディンギルが塔を意味するのであれば、スカイタワーは正にそのものじゃないでしょうか?」

 

弦十郎「スカイタワーには俺たち二課が活動時に使用している映像や交信と言った電波情報を、

統括制御する役割も備わっている。二人とも、東京スカイタワーに急行だ!」

 

弦十郎(罠だとしても・・・。)

スカイタワーを目指す翼。

 

響「スカイタワー・・・。でも、ここからじゃ・・・。」

バタバタバタバタ・・・。

 

響「うわっと!」

響の上にヘリが現れ・・・。目の前に降りてきました。

 

弦十郎『なんともならないことを何とかするのが俺たちの仕事だ。」

一方、緒川さんは・・・。深刻そうな顔で電話を切ると・・・。

 

車に乗り込みました。カイタワーに迫る超大型ノイズたち。

超大型ノイズが小型ノイズを落とし、

ばら撒き始めました。

ボトボト。ガショ、ガショ、ガショ。

さらに小型飛行ノイズも出撃!

超大型ノイズを追いかける二課のヘリ。

響が超大型ノイズの上に。

手を離して・・・。

飛び降りる。

 

響「Balwisyall nescell gungnir tron」

 

右手のバンカーを伸ばす。

 

響のパンチ!

ノイズを貫く!

 

イクから飛び降りながら変身!

 

暗剣殺!

超大型ノイズに向かって剣撃が飛んでいく。

 

 

雑魚ノイズは殲滅するものの、超大型ノイズには届きませんでした。

 

翼「くっ・・・。相手に頭上を取られるということが、こうも立ち回りにくいとは!」

 

響「ヘリを使って私たちも空から!」

ヘリがノイズの攻撃を受け・・・。

破壊されてしまいました。

 

響「そんな・・・。」

 

奏「よくも!」

二人は左右に散って避けました。

 

響「空飛ぶノイズ。どうすれば・・・?」

 

翼「臆するな、立花。防人が後退すれば、それだけ戦線が後退するということだ。」

飛行ノイズが大量に襲いかかってきました。

銃撃が飛行ノイズを蹴散らす。

 

響「あっ!?」

響が振り返ると・・・。

そこにはクリスが銃を構えていました。

 

 

クリス「ちっ! こいつがピーチクパーチクやかましいからちょっと出張ってみただけ。それに勘違いするなよ。お前たちの助っ人になったつもりはねえ!」

 

 

弦十郎『助っ人だ。到着が遅くなったかもしれないがな。』

 

クリス「っ・・・!」

 

響「あはは!」

 

翼「助っ人?」

 

奏「ははは、なんだよずいぶんな特別ゲストだな。」

 

弦十郎「そうだ。第2号聖遺物イチイバルの特機型ヒュッケバインEXを纏うシンフォギア奏者・・・。雪音クリスだ!」

 

響「クリスちゃーん! ありがとう! 絶対に分かり合えるって信じてた!」

 

クリス「このバカ! あたしの話を聞いてねえのかよ!」

 

響「とにかく今は連携してノイズを!」

 

クリス「勝手にやらせてもらう! 邪魔だけはすんなよな!」

 

響「えぇーっ!?」

 

翼「空中のノイズはあの子に任せて、私たちは地上のノイズを!」

 

響「は、はい!」

 

翼が後ろに飛ぶと・・・。同じくバックステップしたクリスとぶつかってしまう。

 

クリス「何しやがる! すっこんでな!」

 

翼「あなたこそいいかげんにして! 一人で戦ってるつもり?」

 

クリス「あたしはいつでも一人だ。こちとら仲間と馴れ合ったつもりはこれっぽっちもねえよ!」

 

翼「っ!」

 

クリス「確かにあたしたちが争う理由なんて無いのかもな。だからって、争わない理由もあるものかよ! こないだまでやりあってたんだぞ。・・・!」

クリスが振り上げた手を、響がそっと握る。

 

クリス「あっ!?」

 

響「出来るよ。誰とだって仲良くなれる。」

響は片手をクリスと繋いだまま、もう片方の手を翼に向かって伸ばし、奏は響に抱き着く。

 

翼&クリス「・・・・。」

 

響「どうして私にはアームドギアが無いんだろうってずっと思ってた。いつまでも半人前はイヤだなーって。でも、今は思わない。何も手に握ってないから・・・。二人とこうして手を握り合える。仲良くなれるからね。」

 

翼「立花・・・。」

 

翼は剣を地面に突き立てて・・・。

二人が様子を見守る中・・・。

クリスに向かって手を差し出す。

 

クリス「あ・・・。」

恥ずかしそうに顔を逸らすクリス。

その手がためらって震える。

翼は無言でクリスを見つめる。

クリスはためらいながら・・・。

ゆっくりと手を伸ばすと・・・。

翼の方からその手を掴んでくる。

驚いたクリスは慌てて手を離してしまう。

 

クリス「このバカにあてられたのか!?」

 

奏「そうだろうな。そして、おまえもきっと。」

 

クリス「冗談だろ!」

 

響「ニヒヒ。」

超大型ノイズが上空を旋回中。

 

翼「親玉をやらないとキリがない。」

 

奏「斬艦刀でぶったぎってやるか。」

クリス「だったら、あたしに考えがある。あたしじゃなきゃ出来ないことだ。イチイバルとヒュッケバインEXの特性は長射程広域攻撃。派手にぶっ放してやる。」

 

響「まさか、絶唱を?」

 

クリス「バーカ! あたしの命は安物じゃねえ!」

 

奏「ならばどうやって?」

 

クリス「ギアの出力を引き上げつつも放出を抑える。行き場の無くなったエネルギーを臨界まで貯め込み、

一気に解き放ってやる!」

 

翼「だがチャージ中は丸裸も同然。これだけの数を相手にする状況では危険すぎる。」

 

響「そうですね。だけど、私たちがクリスちゃんを守ればいいだけのこと。」

 

クリス「っ・・・!」

 

翼「うむ。」

 

響「うん。」

ガショ、ガショ、ガショ。

 

響と翼はそれぞれノイズ殲滅へ。

 

クリス(頼まれてもいないことを・・・! あたしも引き下がれないじゃねえか。)

 

響(誰もが繋ぎ繋がれる手を持っている。私の戦いは誰かと手を繋ぐこと!)

 

翼(砕いて壊すも、束ねて繋ぐも・・・。フッ、立花らしいアームドギアだ。)

 

響&翼&奏「託したっ!!」

 

クリスの背部パーツが変形し、フォトンライフルと合体しブラックホールキャノンに変化し

背部スラスターの上部のパーツが開き、ミサイルが出てくる。 

 そして脚部アーマーが開き、またミサイルが現れる。

大型ミサイルを発射!

さらにミサイルポッドを発射!

 

ミサイルポッドから小型のミサイルが射出され・・・。

 

 

広域殲滅!

さらにガトリング砲を連射し、

小型飛行ノイズを殲滅。

 

 

超大型ノイズに命中し、倒していく。

 

翼「やった・・・のか?」

 

クリス「たりめーだ!」

 

響「あはっ!」

人で力を合わせてノイズを全滅させました。

 

響「やったやったー! あははー!」

 

クリス「やめろバカ! 何しやがるんだ!」

 

響「勝てたのはクリスちゃんのおかげだよー! えへへ。」

 

クリス「だからやめろと言ってるだろうが!いいか? お前たちの仲間になった覚えはない。あたしはフィーネと決着を着けて、やっと見つけた本当の夢を果たしたいだけだ!」

 

響「夢? クリスちゃんの? どんな夢?聞かせてよー!」

 

クリス「うるさいバカ!」

 その時、通信機の着信がなる。

響「はい。」

 

未来「? 学校が・・・リディアンがノイズに襲われて・・・。ガチャッ。ツー・・・ツー・・・ツー・・・。』

 

響「っ!?」

 その通信に響たちは急いでリディアンへと戻るのだった。




今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。


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第51話

リディアン音楽院にてノイズ災害が発生していた。

女生徒たちが慌てふためきノイズから逃げ回る。

 

「きゃあああ!」女生徒たちの悲鳴がそこら中に響き渡る。

 

一課隊員「急いで! 急いで!」

大型ノイズの吐いた液体から小型ノイズが生まれてくる。

本部防衛のために待機していたミヤコとエクセレンが出撃し、一般生徒たちの避難経路を防衛するため、

一課隊員とともに一歩も退かずに戦い続ける。

 

緒川が学園に到着。

 

大型ノイズに襲われている学園。

 

未来「落ち着いて! シェルターに避難してください!」

 

創世「ヒナ!」

 

未来「みんな!」

 

弓美「どうなってるわけ? 学校が襲われるなんてアニメじゃないんだからさー・・・。」

 

未来「みんなも早く避難を!」

 

詩織「小日向さんも一緒に。」

 

未来「先に行ってて。私、他に人が居ないか見てくる!」

 

創世「ヒナ!」

 

隊員「君たち!」

 

3人「っ!」隊員の背後にノイズが迫る。

 

一課隊員「急いでシェルターに向かってください! 校舎内にもノイズが来て・・・。」

背後のノイズが隊員に追いつき、隊員にふれる。

 

一課隊員

「っ!!」

 

炭となってバラバラになってしまう一課隊員。

弓美「いやあああああああっ!!」

 

 

未来「誰か! 残ってる人は居ませんか!?」

 

ドスン!とその音と同時リディアンの後者が崩れた

 

「きゃあっ!」そして響き渡る悲鳴

そして生徒の大半が避難を終えようとしている中で

崩れ行く学校を見て

 

未来「学校が・・・! 響の帰ってくるところが・・・!、!?あっ!?」

 

ノイズの攻撃が未来に向けられるがその攻撃は未来には当たらなかった

 

未来「あっ・・・緒川さん!?」

 

緒川「ギリギリでした・・・。次、上手くやれる自信はないですよ。走ります!」

 

未来「ええっ!?」

緒川が未来の手を取り、二課の本部へとつながるエレベーターに向かう

 

緒川「三十六計逃げるに如かずと言います!」

緒川さん、エレベーターのドアを開け、未来は中に走り込む。

 

緒川さんもエレベーターに乗って通信機を使う。ドアが閉まった。

と、思ったけどノイズは隙間から顔を出してくる。

 

未来「ひっ!?」

レベーターが下がり始めノイズは体の半分が向こう側にあったため離れていく。

 

未来「ふぅ・・・。」

 

緒川「はい。リディアンの破壊は依然拡大中です。 ですが未来さんたちのおかげで被害は最小限に抑えられています。」

 

緒川は通信機で弦十郎に連絡を入れる。

 

緒川「これから未来さんをシェルターまで案内します。」

 

弦十郎

『わかった。気をつけろよ。』

 

 

緒川「それよりも司令。」

 

弦十郎『ん?』

 

緒川「カ・ディンギルの正体が判明しました。」

 

弦十郎『なんだと!?』

 

緒川「物証はありません。ですが、カ・ディンギルとはおそらく・・・。」

とその時、エレベーターの扉が破壊され、

未来&緒川「っ!?」

そして、扉の向こうにいたのは

 

未来『きゃあああああっ!!』

通信機の向こうから聞こえる悲鳴

弦十郎「どうした!? 緒川!?」

 

ザー・・・・と通信が途切れる。

 

そして視点は未来達に戻る。

 

フィーネ「こうも早く悟られるとは・・・。何がきっかけだ?」

 

緒川「塔なんて目立つ物を誰にも知られずに建造するには地下へと伸ばすしかありません。そんなことが行われているとすれば特異災害対策機動部二課本部、

そのエレベーターシャフトこそカ・ディンギル。そして、それを可能とするのは・・・。」

 

フィーネ「漏洩した情報を逆手に、上手くいなせたと思ったのだが・・・。」

 

未来「っ・・・!」

エレベーターが最下層に到着すると・・・、緒川さんはバク転しながら逃れ、

銃を抜いて撃つ。

しかし、弾は鎧に遮られました。

 

緒川「ネフシュタン・・・!」

フィーネが手をかざすと・・・。衝撃波が発生し緒川は吹っ飛ばされる。

 

緒川「うわああああっ!!」

 

未来「緒川さん!」

 

緒川「ぐ・・・が・・・・あ・・・・・。未来さん、逃げて・・・。」

 

未来「あ・・・。」

緒川のその姿を見て、いつも苦しむ人に手を伸ばす自分の親友の姿を思い浮かぶ。

 

未来「くっ!」

気が付くと自然と体が動いていた未来がフィーネに体当たりする。

 

フィーネ「・・・。」

 

未来「ひっ・・・!」

フィーネは緒川さんを放し・・・。

 

フィーネ「麗しいな。お前たちを利用してきた者を守ろうと言うのか?」

 

未来「利用?」

 

フィーネ「何故二課本部がリディアンの地下にあるのか?聖遺物に関する歌や音楽のデータを、お前たち被験者から集めていたのだ。」

フィーネからつげられる突然の事実

フィーネ「その点、風鳴翼という偶像は生徒を集めるのによく役立ったよ。」

風鳴翼の存在でさえも二課のためのプロパガンダであるとさえ告げられる。

 

フィーネ「ハハハハハ!」

 

未来「嘘をついても、本当のことを言えなくても、

誰かの命を守るために自分の命を危険に晒している人たちが居ます!

私はそんな人を・・・。そんな人たちを信じてる!」

 

フィーネ「チッ!」

 

未来「あぁっ・・・。」

 

フィーネ「まるで興が冷める。」

ドアに近づいて・・・。

通信機でドアを開けようとすると・・・。

バーン!その音とともに通信機をかざ端末を破壊する。

フィーネが振り返ると・・・。

 

緒川「デュランダルの元へは行かせません!この命に代えてもです!」

 

フィーネ「ふー・・・・。」

緒川の行動が気に触れたのか、フィーネの足は緒川の方に向けられる。

 

弦十郎「待ちな! 了子。」

 

フィーネ「ん?」

その声ともに天井に穴が開き・・・。

弦十郎が現れる。

 

フィーネ「私をまだその名で呼ぶか・・・。」

 

弦十郎「女に手を上げるのは気が引けるが・・・。二人に手を出せば、お前をぶっ倒す!」

 

緒川「司令・・・!」

 

弦十郎「調査部だって無能じゃない。米国政府のご丁寧な道案内でお前の行動にはとっくに行き着いていた。後は燻り出すため、敢えてお前の策に乗りシンフォギア奏者を全員動かしてみせたのさ。」

 

フィーネ「陽動に陽動をぶつけたか。食えない男だ。だが! この私を止められるとでも!?」

 

弦十郎「応とも! 一汗かいた後で話を聞かせてもらおうか!」

弦十郎が前進

フィーネはムチで攻撃する。

弦十郎はムチを避ける。

もう片方のムチで攻撃するが・・・。

 

風鳴司令はジャンプして避ける。

天井を蹴って、突撃!

 

フィーネ「ぬっ!?」

 

弦十郎「たあああっ!」

避けたと思ったが、掠った部分にヒビが入る。

 

フィーネ「何っ!?」

距離を取るフィーネ。

ヒビが入った部分はすぐに再生する。

 

フィーネ「ぬぅっ!!肉を削いでくれる!!」

弦十郎、ムチを受け止め、

逆に引っ張る。

 

フィーネ「あっ!?」

がら空きになったお腹に、

渾身のパンチが、

 

炸裂!

 

弦十郎「・・・・。」

 

フィーネ「あぁっ!くっ・・・・。完全聖遺物を退ける・・・? どういうことだ!?」

 

弦十郎「知らないのか!? 飯食って映画見て寝る! 男の鍛錬はそいつで十分よ!」

 

フィーネ「なれど人の身である限りは!!」

思いっきり踏み込んで足元を壊し、

 

弦十郎「させるか!」

浮き上がった石の破片を蹴り飛ばす!

ソロモンの杖に命中!

杖は弾き飛ばされて天井に刺さる。

 

フィーネ「ぬうっ!?」

 

弦十郎「はあっ!ノイズさえ出てこないのならっ!!」

 

フィーネ「弦十郎くんっ!」

 

弦十郎「っ!?」

フィーネのその言葉に自分の知る了子の顔が浮かび、攻撃の手が止まる。

 

フィーネ「フ・・・。」

フィーネのムチが弦十郎の体を貫く!

 

未来「っ!!」

 

緒川「司令!!」

 

弦十郎「あ・・・あ・・・・。」

 

未来「いやあああああああっ!!」

 

フィーネ「はあ、はあ・・・。抗うも覆せないのが運命なのだ。」

ムチをソロモンの杖に巻きつけ、取り返す。

 

フィーネ「殺しはしない。お前たちにそのような救済など施すものか。」

風鳴司令の通信機をセンサーに掲げ、

ドアが開く。

フィーネはデュランダルの元へ。

 

緒川「司令! 司令!」

 

未来「・・・・。」

 

フィーネ「目覚めよ・・・。天を衝く魔塔。彼方から此方へ現れいでよ!」

 

 

そして司令部では二課職員たちが固唾を飲んで見守る中・・・。スカイタワー周辺のノイズたちは殲滅されました。その様子を見ていると腹部に怪我を負った弦十郎を抱えた緒川と未来が入ってくる。

 

 

友里「司令!!」

 

緒川「応急処置をお願いします!本部内に侵入者です。狙いはデュランダル。敵の正体は・・・櫻井了子。」

 

藤尭「なっ!?」

 

友里「そんな・・・。」

 

緒川「響さんたちに回線を繋げました。」

 

未来「響!」

と通信機に向かい親友に呼び掛ける。

 

未来「学校が、リディアンがノイズに襲われてるの!」

ガタン!

 

未来「っ!?」

 

緒川「何だ!?」

 

二課職員A「本部内からのハッキングです!」

 

二課職員B「こちらからの操作を受け付けません!」

画面がだんだんと消えていく。

 

藤尭「こんなこと、了子さんしか・・・。」

 

未来「ああ・・・。響・・・。」

 

弦十郎「ぬぅ・・・。」

 

友里「司令・・・。」

 

弦十郎「状況は?」

 

友里「本部機能のほとんどが制御を受け付けません。地上及び地下施設内の様子も不明です。」

 

弦十郎「そうか・・・。」

 

 

そして響たちが学園に到着。

 

響「未来・・・。未来ー!! みんなー!!」

学園が立っていた場所が更地になっていた。

 

響「あぁ・・」

そしてしばらくその周辺を探索していると

ボロボロになって倒れているミヤコとエクセレンがいた。

ミヤコ「・・・・・く!」

 

エクセレン「・・・・・・・」

 

奏「ミヤコさん、エクセ姐さん何でここに」

 

 

翼「リディアンが・・・。あっ?」

そして翼は高台にある人物を発見する。

 

翼「櫻井女史!?」

 

クリス「フィーネ! お前の仕業か!」

 

フィーネ「フフフフ・・・・ハハハハハ!」

了子、フィーネは笑う

 

翼「そうなのか・・・? その笑いが答えなのか!? 櫻井女史!」

 

クリス「けりを着けなきゃいけないクソッタレ! フィーネだ!」

そして

メガネを外し、

髪をほどく。

光に包まれるフィーネ。

 

響「嘘・・・?」

 

そしてクリスの時とは違い金色に変わったネフシュタンの鎧をフィーネは来ていた。




今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

今回もアンケートにご協力をお願いします。

今回で原作11話の話に突入し、第一期完結が近くなり、それにつれて第二期G編の作成の準備をしています。その中でFIS組の特機型を決めるうえでのご相談であり、今回はマリアの特機型についてアンケートを取りたいと思います。

1.ゲシュペンストMKⅡ系

2.ヒュッケバインMKⅡ

3.ガーリオン


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第52話

 

 

 

弦十郎達は二課の本部から脱出し、リディアン地下のシェルターへと逃れてきていた

 

弦十郎「防衛大臣の殺害手引と、デュランダルの狂言強奪。そして本部にカモフラージュして建造されたカ・ディンギル。俺たちは全て櫻井了子の手の平の上で踊らされてきた・・・。」

 

緒川「イチイバルの紛失を始め、他にも疑わしい暗躍はありそうですね。」

 

弦十郎「それでも同じ時間を過ごしてきたんだ。その全てが嘘だったとは、俺には・・・。」

 

緒川「っ・・・。」

 

弦十郎「甘いのはわかっている・・・。性分だ。」

 

レモン「こんな時にラドムがマオ社に戻っていたのは幸いだったとしか言えないわね。」

 

弦十郎「ああ、まさか所属不明の特機の情報収集のためにマオ社にいっているときにこんなことになるとは」

 

レモン「でも今は地上の様子を確認することが最優先よ。モニターをどうにかできればいいんだけど」

 

一方、地上では

 

 

響「嘘ですよね? そんなの嘘ですよね?だって了子さん、私を守ってくれました。」

 

フィーネ「あれはデュランダルを守っただけのこと。希少な完全状態の聖遺物だからね。」

 

響「嘘ですよ。了子さんがフィーネと言うのなら、じゃあ、本当の了子さんは?」

 

フィーネ「櫻井了子の肉体は、先だって食い尽くされた。いえ、意識は12年前に死んだと言っていい。超先史文明期の巫女フィーネは、遺伝子に己が意識を刻印し・・・。自身の血を引く者がアウフバッヘン波形に接触した際、

その身にフィーネとしての記憶、能力が再起動する機能を施していたのだ。12年前、風鳴翼が偶然引き起こした天羽々斬の覚醒は。同時に、実験に立ち会った櫻井了子の内に眠る意識を目覚めさせた。その目覚めし意識こそが、私。」

 

響「あなたが了子さんを塗りつぶして・・・。」

 

翼「まるで過去から蘇る亡霊!」

 

フィーネ「フフフ。フィーネとして覚醒したのは私一人ではない。歴史に記される偉人。英雄。

世界中に散った私たちはパラダイムシフトと呼ばれる技術の大きな転換期にいつも立ち会ってきた。」

 

翼「っ! シンフォギアシステム・・・!」

 

フィーネ「そのような玩具、為政者からコストを捻出するための福受品に過ぎぬ。余計な茶々が入ったせいでプロトタイプや特機型などといううれしい誤算までついてきたわけだが」

 

翼「お前の戯れに、師匠は命を散らせたのか!?」

 

クリス「あたしを拾ったり、アメリカの連中とつるんでいたのもそいつが理由かよ!?」

 

フィーネ「そう・・・全てはカ・ディンギルのため!その為にわざわざ黒い竜巻を協力させるのにずいぶん苦労させられたものだ。まあ、そのかいあってか、ゼルマという厄介な剣を壊すことが出来たがな。」

 

奏「ふ・・、ふざけるな!、お前、ゼル母さんをどこにやった。」

 

フィーネ「ああ、あいつのことなど知るか、処分はトロイエの連中に任せたからな。今頃は・・・・、フフフ、どうなっていることやら、安心しろ死んでいるに生きているにしろお前たちがここで死ぬことに変わりはないのだからな。」

 

避難民「何だこの揺れは!?」

 

弓美「このままじゃ、私たちも死んじゃうよ・・・。もうイヤだよ!」

何かが学園の地下からせり上がってくる。

二課本部内部も変形し、

 

エレベーターシャフトに謎の機械が現れる。

 

3人「わああああっ!!」

 

友里「司令! こちらです!」

 

弦十郎(了子くん・・・。)

 

フィーネの後ろにエレベーターシャフトが伸びてくる。

 

響「っ!?」

 

フィーネ「これこそが、地より屹立し天にも届く一撃を放つ・・・。荷電粒子砲カ・ディンギル!」

 

クリス「カ・ディンギル! こいつでバラバラになった世界が1つになると?」

 

フィーネ「ああ! 今宵の月を穿つことによってな!」

 

響「月を?」

 

翼「穿つと言ったのか?」

 

クリス「何でさ!?」

 

フィーネ「私はただ、あの御方と並びたかった・・・。その為にあの御方へと届く塔を心あるものに建てようとした・・・。だが、あの御方は人の身が同じ高みに至ることを許しはしなかった・・・。あの御方の怒りを買い雷帝に塔が砕かれたばかりか・・・。人類が交わす言葉まで砕かれる。果てしなき罰・・・。バラルの呪詛をかけられてしまったのだ。月が何故古来より不和の象徴と伝えられてきたか・・・。それは!月こそがバラルの呪詛の源だからだ!!人類の相互理解を妨げるこの呪いを! 月を破壊することで解いてくれる!そして再び世界を1つに束ねる!」

カ・ディンギルの内部が光り始め、

エネルギーチャージが開始される。

 

クリス「呪いを解く!? それはお前が世界を支配するってことなのか?安い! 安さが爆発しすぎてる!」

 

フィーネ「永遠を生きる私が余人に歩みを止められることなどあり得ない。」

 

響&翼&クリス&奏「っ!!」

 

 

4人同時に変身シーン。

 

一方地下ではエレベーターシャフトの変動により先ほどまでいたシェルターが崩れてしまい民間人のいる区画へと移動してきていた。

 

詩織「小日向さん!」

 

未来「良かった・・・。皆良かった・・・。」

 

藤尭「この区画の電力は生きているようです!」

 

緒川「他を調べてきます!」

 

創世「ヒナ、この人たちは?」

 

未来「うん・・・あのね・・・。」

 

弦十郎「我々は特異災害対策機動部。一連の事態の収束にあたっている。」

 

弓美「それって、政府の・・・。」

 

藤尭「モニターの再接続完了。こちらから操作出来そうです。」

モニターに響たちの姿が映る。

 

未来「あっ!? 響!」

 

3人「えっ!?」

とほかの三人もモニターをのぞき込む。

 

未来「それに、あの時のクリスも・・・?」

モニターにフィーネの姿が映る。

 

レモン「これが・・・?」

 

友里「了子さん?」

 

弓美「どうなってるの? こんなのまるでアニメじゃない・・・。」

 

創世「ヒナはビッキーのこと知ってたの?」

 

未来「・・・・。」

 

創世「前にヒナとビッキーがケンカしたのって・・・。そっか、これに関係することなのね。」

 

未来「ごめん・・・。」

 

地上ではクリスがスプリットミサイルを放つが

 

フィーネ「ふん!」

ミサイルは全て迎撃されてしまう。

クリスは翼と奏の方を見る。

翼と奏は頷き、

響も三人の様子を見て察する。

煙の中から飛び出す三人。

響がフィーネに蹴りかかる。フィーネには軽く避けられてしまうが・・・。

 

突然ジャンプ!

一瞬、虚を突く。その瞬間に翼と奏が走り込む。

 

カキーン!

 

フィーネはムチを剣のようにして、鍔迫り合い。

と、思ったらムチに戻して翼の剣を絡め取る。

剣を飛ばされてしまう。

フィーネの反撃をバク転して躱す翼。

そのまま地面に手をついて、

回転!

奏も斬艦刀で切りかかる

フィーネもムチを回転させて攻撃を防ぐ。

 

フィーネ「はっ!?」

 

響「たああああっ!!」

響の攻撃を防ぐフィーネ。

 

フィーネ「フッ。・・・・ん?」

 

クリス「おめーは、こっちだ!!」

クリスは背部ミサイルラックから2機のミサイルを発射する。

フィーネは躱すが、ミサイルはずっと追いかけていく。

 

クリス「スナイプ!」

その間に、もう一発のミサイルをカ・ディンギルに向ける。

 

フィーネ「チッ!」

 

クリス「デストロイ!!」

 

フィーネ「させるか!!」

 

ミサイルは迎撃されてしまう。

 

フィーネ「もう一発は!?」

もう一発は、カ・ディンギルの上へ向かって飛んでいました。

 

そのミサイルにはクリス自身が乗っていました。

 

響「クリスちゃん!?」

 

奏「何のつもりだ!?」

 

フィーネ「ちっ!?だが、足掻いたところで所詮玩具!カ・ディンギルの発射を止めることなど!」

 

クリス「Gatrandis babel ziggurat edenal

 

フィーネ

「っ!?」

 

翼「この歌・・・まさか!?」

 

クリス「Emustolronzen fine el baral zizzl」

 

響「絶唱!?」

ミサイルから飛び降りたクリス。

 

クリス「Gatrandis babel ziggurat edenal

Emustolronzen fine el zizzl」

クリスの手にはブラックホールキャノンを構える。

カ・ディンギルのエネルギーが最大にまで溜まる。

クリスも、エネルギーを溜める。

カ・ディンギル発射!

絶唱を発動!

二つのビームがぶつかり合う。

 

響&翼「あ・・・。」

 

フィーネ「一点収束!押しとどめているだと!?」

しかし、クリスのブラックホールキャノンの砲身にヒビが入る。

 

クリス(ずっとあたしは、パパとママのことが大好きだった・・・。だから二人の夢を引き継ぐんだ・・・。パパとママの代わりに平和を掴んでみせる・・・。)

しかし、クリスのビームは少しずつ押されてしまう。

 

クリス(あたしの歌は・・・。)

ブラックホールキャノンの爆発と荷電粒子砲に飲み込まれるクリス。

 

クリス(その為に・・・!)とクリスはその爆発の最中に更に引き金を引く

荷電粒子砲は月への軌道をずらしたのであった。

 

響&翼「あ・・・・。」

月の一部が砕ける。

 

フィーネ「仕留めそこねた!?僅かに逸らされたのか!?」

空から光り輝くものが落ちてくる。

 

響&翼「あっ!!」

ボロボロのクリス。

 

弦十郎「っ・・・!」

 

未来「っ・・・。」

 

翼「っ・・・!」

 

響「っ・・・。」

クリスは森の中に落ちる。

 

響「あ・・・あ・・・・あああああああっ!!」

 

 




今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

今回で原作一期11話が終了しました。次回以降最終回の話からエピローグへと移ります。
感想やアンケートもよろしければよろしくお願いします。


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第53話

カデインギルの発射をクリスの決死の妨害により、月の完全な破壊は免れたのであったがこの出来事は奏者たちの精神にけして小さくない傷跡を残した。

 

響「うっ・・・うっ・・・うぅ・・・・。」

 

フィーネ「・・・・。」

 

響「うぅっ・・・。そんな・・・。せっかく仲良くなれたのに・・・。こんなのイヤだよ・・・。嘘だよ・・・。」

ドクン!

 

響「もっとたくさん話したかった・・・。 ケンカすることも、今より仲良くなることも出来ないんだよ・・・!」

ドクン!

 

響「クリスちゃん、夢があるって・・・。でも私、クリスちゃんの夢聞けてないままだよ・・・。」

 

フィーネ「自分を殺して月への直撃を阻止したか・・・。ハッ。無駄なことを。」

 

響「っ!!」

 

フィーネ「見た夢も叶えられないとは、とんだグズだな。」

ドクン!

 

翼「笑ったのか・・・。命を燃やして大切な物を守り抜くことを!」

 

奏「・・・翼」

 

 

翼「お前は無駄とせせら笑ったか!?」

ドクン!

 

響「それが・・・!」

 

翼「っ!?」

 

響「夢ごと命を・・・。握りつぶした奴の言うことかぁぁぁぁっ!!!」

響の胸の内をどす黒い気持ちが支配する

響「あああああああっ!!」

響は暴走を起こした。

フィーネ「ハッ。」

 

異形な姿へ変貌した響を見て、声も出ない二課の職員たち。

 

未来「響・・・?」

 

創世「あれ、本当にビッキーなの・・・?」

 

響「ぐるるるるる・・・・!」

 

奏「響! おい、響!」

 

フィーネ「融合したガングニールの欠片が暴走しているのだ。制御出来ない力に・・・。やがて意識が塗り固められていく。」

フィーネのその言葉にとある日に了子に言われた言葉を思い出す。

 

了子『響ちゃんの心臓にあるガングニールの破片が前より体組織と融合してるみたいなの。

驚異的な回復力とエネルギーは、そのせいかもね。』

 

奏「まさかお前、響を使って実験を?」

 

フィーネ「実験を行っていたのは立花だけではない。見てみたいとは思わんか?ガングニールに侵食されて、人としての機能が損なわれていく様を。」

 

翼「お前はそのつもりで立花を! 奏を!」

 

奏「響!!」

 

響「があああああっ!!」

響の攻撃はフィーネに防がれる。

フィーネのムチで弾き飛ばされる響。

 

翼「立花!!」

 

フィーネ「もはや人に非ず。人の形をした、ただの破壊衝動。」

 

響「があああああっ!!」

響の攻撃をバリアーを張って防ぐ。しかし、響はバリアを破り、フィーネに襲いかかる。

ズドーン!!響の拳がフィーネにあたる。

そして顔をつかむと

 

響「があああああっ!!」

顔から胸にかけて真っ二つに引き裂かれるフィーネ。

 

フィーネ「フフ。」

だがフィーネの体は何ともなかったように修復される。

 

翼「っ!?」

 

響「はあ、はあ、はあ・・・。」

 

翼「もうよせ、立花!これ以上は聖遺物との融合を促進させるばかりだ!」

翼の声に、明らかに敵意を向けてくる響。

 

翼「っ!?」

 

響「があああああっ!!」

攻撃してくる響を奏が斬艦刀の腹の部分で吹き飛ばす。

 

響「ぐるるる・・・!」

 

翼「立花!」

 

響「ぐるるる・・・!」

 

未来「どうしちゃったの響!? 元に戻って!」

 

弓美「もう終わりだよ、私たち・・・。」

 

未来「えっ?」

 

弓美「学園もメチャメチャになって、響もおかしくなって・・・。」

 

未来「終わりじゃない。響だって私たちを守るために・・・。」

 

弓美「あれが私たちを守る姿なの!?」

 

響「ぐるるるるる・・・・!」

 

未来「私は響を信じる。」

 

弓美「ひっく・・・。私だって響を信じたいよ。この状況を何とかなるって信じたい。でも・・・でも・・・!」

 

詩織「板場さん・・・。」

 

弓美「もうイヤだよ! 誰か何とかしてよ! 怖いよ・・・。死にたくないよ! 助けてよ! 響!!」

 

 

翼「くっ!」

パリーン。響の攻撃で翼の計都羅豪剣が折れる。

 

翼「はあ、はあ・・・。」

 

響「・・・。」

 

フィーネ「ハハハ!どうだ? 立花響と刃を交えた感想は?」

 

奏「くっ!」

 

フィーネ「お前の望みであったな。」

 

 

翼「人の在り方すら捨て去ったか!」

 

フィーネ「私と1つになったネフシュタンの再生能力だ。面白かろう。」

 

奏「黙れ!」

 

フィーネ「!」

 

奏「そして聞け!、我が名は奏!、奏・A・ゾンボルト、不死身の化生と魔塔を断つ剣なり!」

と斬艦刀の切っ先を突きつける。

 

フィーネ「フフフ、ならばやってみせろ!」とフィーネは指を鳴らす。

カ・ディンギルが再びエネルギーの充填を開始する。

 

翼「まさか!?」

 

フィーネ「そう驚くな。カ・ディンギルがいかに最強最大の兵器だとしても、 ただの一撃で終わってしまうのであれば兵器としては欠陥品。必要あるかぎり何発でも撃ち放てる。その為にエネルギー炉心には不滅の刃デュランダルを取り付けてある。

それは尽きることのない無限の心臓なのだ。」

 

翼「だが。」

 

フィーネ「ん?」

 

翼「お前を倒せばカ・ディンギルを動かす者は居なくなる。」

 

響「ぐるる・・・!」

 

翼「立花・・・。」

自我を失った響。

翼はそんな響をまっすぐに見つめる。

 

フィーネ「フー・・・。」

 

翼「立花・・・。私はカ・ディンギルを止める。だから・・・。」

 

響「ぐるる・・・。」

翼に襲い掛かってくる響。

 

フィーネ「?」

響の渾身のパンチが、奏が止めに入ろうとするが翼に炸裂!

 

奏「翼・・・」

その瞬間、翼は響を抱きしめる。

 

フィーネ「っ!?」

 

奏「っ・・・!」

 

翼「これは、束ねて繋げる力のはずだろ?」

響の手から血が滴り落ちる・・・。

優しく抱きしめる翼。

翼のギアの小手から区内ダークロックが出て来る。

小刀を手で受け止め、響の影に刺す。

 

影縫い

 

翼「立花。奏から継いだ力を、そんな風に使わないでくれ。」

響の目から涙が流れ落ちる。

 

奏「翼・・・、お前」

 

翼「奏、立花を頼む。」

 

フィーネ「・・・。」

 

翼「待たせたぞ。」

 

フィーネ「どこまでも剣ということか。」

 

翼「折れて死んでも、明日に人として歌うために!風鳴翼が魂を込めるのは剣ばかりでないと知れ!」

 

フィーネ「人の世界が剣を受け入れることなどありはしない!」

フィーネはムチを伸ばして攻撃!翼はジャンプして避ける。

 

そして翼は高らかに歌う。

 

計都羅豪剣 五黄殺

フィーネのムチとぶつかりあって・・・爆発。フィーネがムチを伸ばしてくるが翼はその下へ潜り込む

 

フィーネ「なっ!?」

そのまま接近して、思いっきり振りかぶった一撃!

 

フィーネ「があっ!!」

カ・ディンギルに思いっきりめり込むフィーネ。

 

剣を元の大きさに戻す。

 

ジャンプ!剣を投げる!その剣が巨大化!

 

天ノ逆鱗

 

フィーネ「っ!!」

3重のバリアを展開するフィーネ。3重のバリアは貫けない。

 

 

しかし、巨大化した剣を足場にして・・・。

 

フィーネ「ちぃっ!」

 

炎鳥極翔斬

 

フィーネ「始めから狙いはカ・ディンギルか!!」

ムチを伸ばしてくるフィーネ。カ・ディンギルに向かって飛ぶ翼。

フィーネのムチが追いかけてくる。必死に逃げるが・・・。

 

翼「くっ・・・。」

ムチが翼を捉える。

 

奏「翼!」

 

翼(やはり・・・私では・・・。)

 

そのとき、上空を黒雲が覆い、雷がカディンギルに直撃する。

 

そして光によってくらんだ視力が回復し、そこにいたのは巨大な龍と虎だった。

フィーネ「なっ!?、超機人だと、馬鹿な何故、あれが」

そして二体は咆哮をあげる。そして攻撃を仕掛ける二体、その攻撃によりカディンギルが倒壊する。

 

 

響「・・・・夢に出てきた龍と虎」

 

 

 




今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。



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第54話

友里「謎の聖遺物反応二つです。その二つから生命反応が出ています。」

 

 弦十郎「超機人、確かにそういったのか?」

 

 藤尭「指令はご存じなのですか?」

 

 弦十郎「仙人によって創造された四匹の聖獣が特別な素養を持つ四人とともに百邪という妖を退治したという割とポピュラーな伝説だ。」

 

 レモン「そしてその伝説に関する遺跡が国連直下の古代遺跡に関する発掘や研究を行う組織のLTR機構に発掘調査が行われていたのその際、遺跡が謎の落雷に襲われ崩壊したというニュースが報じられたわ。そして崩壊したあとに残っていたのは何かが安置されていた場所だけがきれいに残っていたらしいわ。何かがそこから抜け出したあったらしいわ。」

 

 そして地上では

 

フィーネ「私の想いは、またも!?、でぇい!!どこまでも忌々しい!月の破壊はバラルの呪詛を解くと同時に重力崩壊を引き起こす。

惑星規模の天変地異に人類は恐怖し・・・。そして聖遺物の力を振るう私の元に帰順するはずであった!

痛みだけが人の心を繋ぐ絆! たった一つの真実なのに!それを・・・それをお前は!! お前らは!!」

フィーネに蹴り飛ばされる響。

 

フィーネ「まあ、それでもお前や天羽は役に立ったよ。生体と聖遺物の初の融合症例。お前という先例が居たからこそ・・・。私は己が身をネフシュタンの鎧と同化させることが出来たのだからな。」

 

今度は投げ飛ばされる響。

 

響「クリスちゃんは・・・。、もう居ない・・・。学校も壊れて、・・・。私は何のために? 何のために戦ったの・・・?」

 

地下では緒川が他の民間人の探索から帰ってきた。

緒川「司令! 周辺区画のシェルターにて生存者発見しました!」

 

弦十郎「そうか! 良かった。」

 

女の子「あ! お母さん、かっこいいお姉ちゃんだ!」

生存者の一人の女の子が画面を見て画面の前に駆け出す。

 

母親「あ! ちょっと、待ちなさい!」

 

未来「?」

 

弦十郎「?」

 

母親「すいません・・・。」

 

創世「ビッキーのこと知ってるんですか?」

 

母親「詳しくは言えませんが、うちの子はあの子に助けていただいたんです。」

 

弓美「え・・・?」

 

母親「自分の危険を顧みず、助けてくれたんです。きっと他にもそういう人たちが・・・。」

 

弓美「響の人助け・・・。」

 

女の子「ねえ? かっこいいお姉ちゃん、助けられないの?」

 

詩織「助けようと思ってもどうしようも出来ないんです。私たちには何も出来ないですし・・・。」

 

女の子「じゃあ一緒に応援しよう! ねえ、ここから話しかけられないの?」

 

藤尭「う、うん・・・。出来ないんだよ・・・。」

 

未来「あ・・・応援・・?ここから響に私たちの声を、無事を知らせるにはどうすればいいんですか?

響を助けたいんです。」

 

弦十郎「助ける?」

 

藤尭「学校の施設がまだ生きていれば、リンクしてここから送れるかもしれません。」

 

未来「っ!」

 

その頃、地上ではフィーネと奏、翼、響との戦いが繰り広げられていた。

フィーネ「もうずっと遠い昔、あの御方に使える巫女であった私は・・・。

いつしかあの御方を・・・創造主を愛するようになっていた。だが、この胸の内を告げることは出来なかった。その前に、私から、人類から言葉が奪われた。バラルの呪詛によって唯一創造主と語り合える言語が奪われたのだ。

私は数千年に渡りたった一人、バラルの呪詛を解き放つため抗ってきた。いつの日か胸の内の想いを届けるために・・・。」

 

響「胸の・・・想い? だからって・・・。」

 

フィーネ「是非を問うだと!?、恋心も知らぬお前が!?」

ガシッ!

殴る音が響き渡る。

 

地下では

未来「この向こうに切り替えレバーが?」

 

緒川「こちらから動力を送ることで学校施設の再起動が出来るかもしれません。」

 

未来「でも、緒川さんだとこの隙間には・・・。」

 

弓美「っ・・・!あ、あたしが行くよ!」

 

未来「弓美!?」

 

弓美「大人は無理でも、あたしならそこ隙間から入っていける。アニメだったらさ、こういう時体のちっこいキャラの役回りだしね。

それで響きを助けられるなら!」

 

未来「でもそれはアニメの話じゃない。」

 

弓美「アニメを真に受けて何が悪い! ここでやらなきゃ、あたしアニメ以下だよ!」

非実在青少年にもなれやしない!この先、響の友達と胸を張って答えられないじゃない!」

 

未来「あ・・・。」

 

詩織「ナイス決断です! 私もお手伝いしますわ。」

 

創世「だね。ビッキーが頑張ってるのに、その友達が頑張らない理由はないよね。」

 

未来「皆・・・。」

 

緒川「フフフ。」

手が届かない!

 

皆「うぐ~・・・・。」

あとちょっとなのに!固唾を飲んで見守る緒川さん。

 

弓美「うぐぐ・・・・。せーの!」

カチッ!エネルギー送電開始!

 

皆「わあっ!?あはは!」

 

友里「来ました! 動力、学校施設に接続!」

 

藤尭「校庭のスピーカー、いけそうです!」

 

女の子「やったー!」

 

弦十郎「うむ。」

ほとんどが更地になったリディアンの残った地上施設の電力復旧に成功したのだった。

 

フィーネ「シンフォギアシステムの最大の問題は、絶唱使用時のバックファイア。それを特機型の補助があって風鳴翼はそれを軽減することが出来たのだ。それを融合体であり、それが原因で特機型に完走できないお前が絶唱を放った場合、どこまで負荷を抑えられるのか・・・?研究者として興味深いところではあるが、もはやお前で実験してみようとは思わぬ。この身も同じ融合体だからな。新霊長は私一人が居ればいい。私に並ぶ者は全て絶やしてくれる。」

ムチを構えるフィーネ。

 

フィーネ「フ・・・。」

とその時、生き残っていたスピーカーからリディアンの校歌が流れる。

フィーネ「ん?チッ、耳障りな・・・。何が聞こえている?」

 

響「あ・・・・。」

その時、響の前に超機人の二体が立ちはだかる。

 

響「あなたたちはいったい。」

 

龍王機『久しくみぬ、強念者よ。』

 

虎王機『ここで月を破壊しては全ての根源たる邪悪が復活、百邪も再び活発に行動を再開するであろう。今回のこと本来の覚醒とは違う故、この戦いが終われば我らは再び眠りにつくがここで古代の巫女の思惑を成就させるわけにはいかん、さあ、強念者、叫べ我らがその名を!』

 

響「二神合逸、汝、無敵青龍、龍虎王!」

そこには龍虎王と呼ばれる龍王機と虎王機の融合した超機人本来の姿となり、その後、響のシンフォギアのような鎧の形状となるのだった。

フィーネ「何だこれは?、まさか守護者が真の姿で顕現したのならまだわかる、何なのだその姿は」

 

未来

(響、私たちは無事だよ。響きが帰ってくるのを待っている。だから、負けないで!)

♪誉れ胸を張る乙女よ 信ず夢を歌にして

 

歌が響き渡ると共に、光が集まってくる。

 

フィーネ「どこから聞こえてくる? この不快な歌・・・。歌、だとッ!?」

 

響「聞こえる・・・皆の声が・・・。」

夜が明ける。

 

響「良かった・・・。私を支えてくれてる皆はいつだって傍に。皆が歌ってるんだ・・・。だからまだ歌える。頑張れる!戦えるッ!」

バーンッ!!響の纏った龍虎王に更に力が溢れる。

 

フィーネ「なっ!?」

立ち上がる響。

 

フィーネ「まだ戦えるだと? 何を支えに立ち上がる? 何を握って力と変える?

鳴り渡る不快な歌の仕業か? そうだ、お前が纏っている物は何だ?

心は確かに折り砕いたはず・・・!なのに、何を纏っている? それは私が作った物か?お前が纏うそれは一体何だッ!? 何なのだッ!?」

 

響「っ!!」

響のはるか後方に3本の光の柱が立ち昇る!

 

PTをまとったエルザにささえられてクリスもこの場に到着し、光を纏う。

 

響「シンフォギアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 




今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。

今回もアンケートのほうにご協力をお願いします。

SRX系を出そうと考えているのですが、その際、リュウセイポジションで板場弓美を起用したいと考えています。その際にSRXチームのメンバーを原作に準拠したものにするか、ほかのメンバーに安藤創世、寺島詩織になるかをアンケートしたいと思います。


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