Bonnie Butterfly (ENDLICHERI)
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Ep.1 広大な花畑

 初めましての方は初めまして!そうでない方はヤッホー!・・・・・・怒られるな、これ。

 さて、『ENDLICHERI』作品最新作です!ヒロインは・・・・・・まだ出しません。







 

 

 

 

 

 あの光景は、いつ見たんだっけ?・・・・・・駄目だ、やっぱり思い出せない。でも、その景色は、いつまで経っても忘れられない。

 

広大な花畑を舞う・・・・・・美しく、綺麗な蝶を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・っ、眩しい・・・。」

 

 

目を瞑っているのに感じる光。朝の日射しが部屋中に射し込んでいるんだと察した。

 

 

「ふぁ~・・・・・・6時か・・・。」

 

 

そう、学生なら起きる時間・・・・・・とは思えない。ちょっと早くない?

 

 

「・・・・・・ん?良い匂い。さては、朝食が出来たかな?」

 

 

寝間着から学校の制服に着替えて、リビングに向かった。

 

 

「おはよ~。」

 

「おはようございます。ちょうど今、朝食が完成しましたよ。」

 

「ありがとう。うん、美味しそうだな。」

 

 

机の上には、トーストにハムと卵を一緒に焼いたものを乗せた、作者の中では『豪華な朝食』とされているメニューだ。

 

 

「いただきます。」

 

「本日の放課後のご予定はございますか?」

 

「う~ん・・・・・・特にないかな~?」

 

「左様でございますか。」

 

「・・・・・・うん、どうかしたの?」

 

「今日は、あの夢を見られたのですか?」

 

「まぁね~。・・・・・・ちゃんと覚えてもないのに。

 

 

あれは夢だけど、間違いなく昔見た景色だ。でも、いつ見たのか、そしてどういう状況で見たのかが、思い出せずにいる。

 

 でも、過去の事に囚われていてもしょうがない。今は目の前の事に向き合うだけ。

 

 

「それはそうと(たける)様、そろそろ寝癖を直さないと・・・。」

 

「え?・・・・・・あ、そうだね。って、寝癖だけ!?そこは『身支度を』じゃないの!?」

 

「うふっ♪」

 

 

いやいや、『うふっ♪』じゃないよ!

 

 今さらだけど、俺は『深海(ふかみ)(たける)』。この辺だと『鶴巻(つるまき)家』、『美剣(みつるぎ)家』の下くらいの有名な家元の息子だ。でも、今はアパートに住んでいる、この使用人さんと。

 

 事の始まりは、3月末の事だった。

 

 

「・・・・・・お父様、お話とは?」

 

「あぁ。4月よりお前には、()()()()()をしてもらう。」

 

「はい。・・・・・・はい?」

 

「お前の成長を考えての事だ。」

 

「ちょっ、ちょっと待ってください!」

 

「心配するな。学校にも連絡してあるし、住む場所などの準備は万端だ。」

 

「そうじゃなくて!」

 

「なんだ、他に欲しいものがあるのか?」

 

「・・・・・・この部屋でこの言い方をするのは間違ってるのは分かってます。でも、言わせてください。・・・・・・俺は家事なんてまともに出来ねぇよ!!出来てせいぜい洗濯物を干すだけだ!!」

 

「分かっている。だから──」

 

「え?・・・・・・うん???」

 

「この、『天崎(あまざき)朱莉(あかり)』を一緒に行かせる。この人なら家事を全てこなせるから安心しろ。」

 

「えぇ~・・・・・・。」

 

「とにかく!これからは俺の息子として1人でも・・・・・・常に胸を張って生きろ。」

 

 

なんて事を実の父親に言われ、今日まで過ごしてきた。

 

 母からは、

 

 

「頑張って♪」\(^o^)/

 

 

だと。・・・・・・言葉使いとか、外に出ても恥ずかしくないように色々学んだけど、俺も外に出れば普通の高校生。シバこうかと思ったよ。

 

 そんな理由で、俺は日々を過ごしてる。

 

 

「行ってきます。」

 

「行ってらっしゃいませ。」

 

 

正直、たまに素を見せてくれるけど・・・・・・普段は使用人らしく、家事を全てやってくれる。ちょっと気まずいんだよ、ご飯はいつも1人だし・・・・・・。

 

 

「おーい、尊ー!」

 

「うっ!?・・・・・・昂汰(こうた)、急に来るのは止めてって言ったでしょ?」

 

「何度も呼んだよ!でも、お前が全く返事をしないから。」

 

「え?」

 

「今回は昂汰の言う通り、ちょっとボーッとしてたよ。」

 

唯兎(ゆいと)の言う通り!で、なんかあったのか?」

 

「・・・・・・ううん、なんでもない。」

 

 

後ろから急に俺の首に腕を回してきたのは『葛葉(かずらば)昂汰』、もう1人は『宝生(ほうじょう)唯兎』。俺のクラスメイトで、学校でよく一緒にいる人たちだ。

 

 

「ふ~ん、ならいいけど。」

 

「何かあったら相談してよ?」

 

「分かった。()()には相談する。」

 

「うんうん。・・・・・・ん?え?俺は!?」

 

「気がすっごく向いたら。」

 

「おい!」

 

 

これが俺の日常。なんの変哲もない一般男子高校生の日常だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・あの人、どこかで・・・?」

 

 

 

 

そんな日常が、眩しすぎるほど綺麗な彩りになるのは、一体いつだろうか・・・・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 まぁ・・・・・・アタシの他作品を見た方は知ってると思うけど、奴らです。

 ヒロインは決まってるんです。でも、色々な諸事情のため、今は出せません、すんませ~ん。
とりあえず、おたえはまずないから。

 それより・・・・・・今回のアタシ、軽くない?


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Ep.2 色んなものを見てみたいし

 どうもー。

 まだヒロインがちゃんと出ないんで、タグが増えませーん。すいませーん。







 

 

 

 

 

 学校にいる間の休憩中は、一般的な高校生変わらないものだろう。

 

 

「この攻撃で、どうだ!?」

 

「悪いな、コイツを発動だ!!」

 

「えぇ!?」

 

「あ~、終わったな・・・・・・。」

 

「これでフィニッシュだ!」

 

「う~ん、ダメだ、何もない・・・・・・。」

 

「よっしゃ~!俺の勝ちー!」

 

 

休憩時間は、2人と共に色んなゲームをしている。今日は、某カードゲームだったりする。

 

 

「相変わらず、唯兎は強いな~。」

 

「また勝てなかったよ・・・・・・。」

 

「へっへ~、俺は全てのゲームをノーコンティニューでクリアできっからな!」

 

「でも、唯兎は去年ゲームしてなかったよね?」

 

「うん。でも、最近色んなゲームをしてたら意外と出来てな。」

 

「でも、性格まで変わるなんてね。」

 

「なんでだろうね・・・?」

 

 

君自身の事だよ?

 

 僕はこの学校で、この2人と普通の高校生活を送っている。

 

 

「そういえば、CiRCLEのライブ行ったか?」

 

「CiRCLE・・・?」

 

「ううん、おたえから『CiRCLEでライブする』とは聞いてるけど。」

 

「まぁ・・・・・・おたえならそれで終わるかもな。」

 

「え?・・・・・・まさか・・・!?」

 

「この前あったんだよ。・・・・・・まぁ、俺も行けてないんだけど。」

 

「マジか・・・。」

 

 

なんの話をしてるの?

 

 

「え?・・・・・・あぁ、尊は知らないのか。『CiRCLE』ってライブハウスで、俺たちの知り合いがライブしたんだよ。『バンドの楽しさを伝えたい』って。」

 

「へぇ~。・・・・・・濁さずに『彼女』って言えばいいのに。」

 

「そんなの、教室でさらっと言えると思うか~?」

 

「俺は無理だよ。恥ずかしいし・・・。」

 

 

照れるな、気持ち悪い。

 

 

「「今、失礼な事考えなかった?」」

 

「う、ううん!別に・・・!」

 

 

この2人、世間で言う『リア充』なんだよね・・・。昂汰は華道の家元の『美竹蘭』さん、唯兎は『花園たえ』さんっていう変人と。・・・・・・聞いた話での勝手なイメージで言ったけど。

 

 

「そうだ!尊もCiRCLEに行くか?」

 

「俺も?」

 

「うん、尊がよければだけど。・・・・・・ちなみに、俺は予定はないから行けるけど、CiRCLEに行く予定もなかった。」

 

「唯兎は確定かな。尊は?」

 

「う~ん・・・・・・行ってみようかな?」

 

「本当か!?」

 

「うん、色んなものを見てみたいし。」

 

「よっしゃー!それじゃ、放課後行こうぜ!」

 

「良いけど・・・・・・昂汰、部活は?」

 

「え?・・・・・・あ!ちょっと、聞いてくる・・・・・・。」

 

「そもそも写真部って何してるの?」

 

「知らなーい。」

 

 

でも、噂で聞いた事がある。写真部の部室から、犬や猫の鳴き声が聞こえてくるって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの時の男の子・・・・・・もしかして、昔一緒に花畑に行った子かな・・・・・・?

 

 

「あの子、今どうしてるんだろう・・・?」

 

 

私の手元には、その子と一緒に撮った花畑の写真がまだ残っていた・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 さて、ここで質問です。この作品のヒロインが誰か予想出来ました?タイトルとか、さらっと最後に出したキャラのセリフがヒント・・・・・・となるかな~?


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Ep.3 ライブハウスデビュー

 

 

 

 

 

『かしこまりました。では、お気をつけて。』

 

「ありがとう。また後でね。」

 

 

俺は朱莉さんに連絡をして、2人と共にライブハウスに向かうことにした。

 

 

「お待たせ・・・・・・って、こ、昂汰君・・・?」

 

「うん?」

 

「なんか、カバンがゴソゴソ動いてない?」

 

「え?・・・・・・あぁ、気にするな。」

 

 

いやいや、気になるよ!え、何があるの!?

 

 

「そんな事より、早く行こーぜ!」

 

「うん。」

 

「う、うん・・・・・・。」

 

 

『そんな事』なの?他人のカバンがゴソゴソ動いているのに『そんな事』で済ませていいの!?

 

 なんか、誰も触れないから諦めよう。

 

 

「これで尊もライブハウスデビューか~。」

 

「ライブハウスって言っても、世間一般のライブハウスじゃないよ。カフェもあるし。」

 

「へぇー。」

 

「うわ~、興味なさそうな返事。」

 

「興味はあるけど、イメージわかなくて・・・・・・。」

 

「仕方ないよ。去年からブームになったし、尊は去年俺たちと会ってないんだから。」

 

「あぁ・・・・・・それもそっか。」

 

「そういう事。俺は世間の流行に疎いから。」

 

「自分で言うなよ・・・・・・。」

 

 

この2人と出会ったのは、今年の4月。学年も上がって2年生になった時だった。俺は『深海』って名前だけで『他人とは違う・優等生だ』とか言われていた。・・・・・・まぁ、作者とは違って頭は良いけど。

 

 それだからか、友人関係は上手くいかなかった。でも、2年生になった時に、この2人(昂汰と唯兎)が話しかけてくれた。俺は自分から言った、『俺は深海家の人間だよ?』って。でも、『それが?別に関係ないだろ、友達になる事には。』とキョトンとした顔で言われた。

 

 それからは、ごく普通の友達として接してくれて、俺も2人から『友人とはどういうものか?』というのを接していくうちに教わった。普段、使用人か家族しか接することが出来なかったから。

 

 

「ほら、着いたぞ。」

 

「ここが、『ライブハウス CiRCLE』?」

 

 

思ったより、お洒落な所だね。

 

 

「あれ?昂汰じゃん。」

 

「なんだよ蘭。俺がいるのはマズイのか?」

 

「うん。」

 

 

サバサバしてるな~。・・・・・・って、あの人が蘭さん!?なんか、イメージ(※華道の家元)と違う・・・。だって、赤いメッシュ入れてるんだよ!?

 

 

「尊。」

 

「何?」

 

「ああ見えて、根は真面目だから。」

 

「へ、へぇ~・・・・・・。」

 

 

 

「俺がいちゃいけない理由を言ってみろ。」

 

「あたしがパンとソラと遊んでしまうから。」

 

「俺は関係ないんだな!?」

 

 

何?『パン』と『ソラ』って何?なんの話をしてるの、この2人は?

 

 

「あぁ、昂汰のカバンの中には子猫と子犬が入ってるんだ。」

 

「はぁ!?」

 

「まぁ、当然の反応だよね。」

 

「うん?・・・・・・あ、そういやまだ見たことなかったんだっけ?・・・・・・ほら。」

 

 

昂汰がカバンを開けて、中身を見せてくれた。

 

 

「・・・・・・本当だ。」

 

「でしょ?」

 

 

呆れて言わないでよ、唯兎。

 

 

「そうだ!尊もこの後コイツらと遊ぶか?」

 

「え?」

 

 

「あ、あの!」

 

「うん?」

 

「君、この前のライブに来てくれた娘だよね。バンドは楽しい?」

 

「はい、みなさんのおかげで。・・・・・・それで、」

 

 

この、銀髪で身長の小さい女子高生(?)が俺の方を見て、

 

 

「私のこと、覚えてますか・・・・・・?」

 

「え・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 なんでバンドリキャラ1人目が今作のヒロインではなく赤メッシュ(美竹蘭)にしたんだろう・・・?

 とりあえず、今作のメインヒロインの特徴は出しましたよ。
・銀髪
・身長が小さい
・蘭たちのライブに来た娘
これだけのキーワードがあれば、分かるでしょ?・・・・・・ちゃんとガルパのストーリーを見ている人は。



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Ep.4 あの花畑で会った・・・・・・

 

 

 

 

 

 それは、本当に偶然でした・・・・・・。

 

 

「シロ~!早く早く~!」

 

「ま、待って・・・!」

 

 

私は、『Morfonica(モルフォニカ)』でボーカルをしていて、今日はモルフォニカのメンバーと一緒に『CiRCLE』でスタジオ練習することに。

 

 

「スタジオで練習するのに、どうしてそんなに張り切るのかしら?」

 

「さぁ~。」

 

 

ここまでは、私にもなんとなく予想は出来た。でも、CiRCLEの入り口に来た時に、聞いてしまったんです。

 

 

「そうだ!尊もコイツらと遊ぶか?」

 

 

『タケル』・・・・・・その名前を聞いたのは、幼い頃に綺麗な花畑に遊びに行った時。そこには、男の子とそのお婆さんがいて、男の子が『タケル』って名乗りました。

 

 だからなのか、私はみんなに『後で行く』と言って、その会話が聞こえてきた方に向かってしまいました。

 

 

「あ、あの!」

 

「うん?」

 

「君、この前のライブに来てくれた娘だよね。バンドは楽しい?」

 

「はい、みなさんのおかげで。・・・・・・それで、」

 

 

あの時ライブをしていた蘭さんがいたことに少し驚いたけど、少し気持ちを落ち着かせて、私は彼に聞きました。

 

 

「私のこと、覚えてますか・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼女は今、なんて言ったんだ・・・?聞き間違いじゃなければ、『私のこと、覚えてますか・・・?』だけど。でも、俺はこの娘とどこかで会ってるのか・・・?

 

 

「尊の知り合い?」

 

「・・・・・・え?あ、あぁ・・・?」

 

「覚えてませんか?昔、ちょうちょが飛び交うあの花畑で会った・・・・・・。」

 

「え・・・?」

 

「あなたが『タケル』さんなら、昔会った事があるはずです。・・・・・・人違いなら、忘れてください・・・!」

 

 

もしも彼女の見た花畑の景色が、俺の記憶にある花畑の景色と同じなら、俺たちは一度会っていることになる・・・・・・。

 

 

「えっと・・・・・・口を挟んで悪いけど、なんでそう言い切れるの?」

 

「えっと・・・・・・これ、です・・・!」

 

「うん?・・・・・・おぉ!綺麗な花畑だな!」

 

「ここに写ってる女の子は・・・?」

 

「私、です・・・!」

 

 

この花畑・・・・・・ここに写ってる男の子・・・・・・間違いない!昔の俺に、記憶にある花畑だ!

 

 

「じゃあ、こっちの男の子は・・・?」

 

「はい。その時遊んでいた子で、名前は『タケル』って言ってました。」

 

「え?『タケル』って・・・?」

 

 

なんで、彼女が・・・!?それに、なんで俺の記憶が・・・!?

 

 

「・・・・・・昂汰、唯兎、ごめん。先帰る。」

 

「え?あ、おい!!」

 

 

俺は自分の記憶の整理がしたかったから、その場を離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 尊、大丈夫かな・・・?

 

 

「わ、私・・・・・・あの人に悪いことをして──」

 

「君は悪くないよ。」

 

「で、でも・・・!」

 

「あぁ。尊にも色々ありそうだから、俺たちがフォローする。」

 

「君は、練習があるんでしょ?」

 

「は、はい・・・!」

 

「あ、そうだ!君の名前を教えてくれる?」

 

「え?・・・・・・あ!私、『倉田(くらた)ましろ』って言います。」

 

「分かった。尊に伝えておくよ。」

 

「お、お願いします・・・!」

 

 

そうして、倉田さんはバンドメンバーの所に向かった。

 

 その後、昂汰が『蘭から倉田さんの携帯番号を聞けた。・・・・・・香澄が聞いたみたいだけど。』ってメールをくれた。

 

 今は、尊の気持ちが整理し終わるのを待つだけかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最近悩んでます・・・・・・。

さえチとくどはるのCDを買おうかどうしようか?だって聞きたいもん!


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Ep.5 ちゃんと謝らないとな

 

 

 

 

 

 あの後、尊には連絡出来なかった。まだ、気持ちが落ち着いてないと思ったから。

 

 でも、学校には来るはず。そう思って登校したけど、

 

 

「・・・・・・来ない、のかな?」

 

「よぉ、唯兎。」

 

「昂汰、おはよう。」

 

「・・・・・・あいつ、来ないのかな?」

 

「どうだろうね?」

 

 

やっぱり、昂汰も心配してるんだ。

 

 

「おはよう。」

 

「尊!?」

 

「2人共、おはよう。」

 

「お、おはよう・・・。」

 

 

いつも通り、で良いよね・・・?

 

 

「どうしたの?」

 

「え!?あ、いや・・・・・・その・・・・・・?」

 

「うん?・・・・・・あ、昨日はごめん。勝手に帰って・・・・・・。」

 

「いや、それは良いんだけどさ・・・・・・大丈夫なのか?」

 

「うん。・・・・・・実は2人にちょっと話したい事があって。」

 

「相談事か?」

 

 

昂汰、もうちょっとオブラートに包んで。

 

 

「ホームルーム始めるぞー。」

 

「あ、もうそんな時間なんだ。」

 

「じゃあ、昼の時に聞く。それでいいか?」

 

「・・・・・・うん、そうするよ。」

 

 

そうして・・・・・・時間が変わって昼休み。

 

 

「時間が3時間ぐらい飛んだな~。」

 

「言わなくていいよ。」

 

「あの・・・・・・話していい?」

 

「「どうぞどうぞ!」」

 

 

『コントしてる』とか言わないでよ。

 

 

「・・・・・・1つ、思い出した事がある。」

 

「本当か!?」

 

「あの写真の時、祖母が亡くなったんだ。」

 

 

おっと、いきなり重い話だ・・・。

 

 

「あの頃、親から色んな事を学んでいた。社会に出てもいいぐらいに。だから、毎日親から怒られていたんだ、『なんでこんな事が出来ないんだ』って。毎日言われたから、毎日泣いてたよ。

 でも、そんな時はいつも祖母が優しくしてくれた。俺の心の叫びを全部受け止めてくれた、優しい祖母なんだ。」

 

「・・・・・・そっか。」

 

「ってか、『祖母』って言いづらそうだから、慣れた言い方すれば?」

 

 

昂汰・・・・・・最近バカになった?

 

 

「・・・・・・分かったよ。」

 

 

あ、分かっちゃうんだ・・・・・・。

 

 

「彼女が見せた写真の花畑も、おばあちゃんと一緒によく行ったんだ。でも、ある日・・・・・・おばあちゃんが癌で亡くなった。その出来事があまりにもショックだったせいか、その辺の記憶が失くなったんだと思う。」

 

「うん?『思う』って?」

 

「朱莉さんに聞いたんだ、何があったのかを。」

 

「・・・・・・そういう事か。」

 

「彼女には、ちゃんと謝らないとな・・・・・・。」

 

「だったら、これ!」

 

「これは・・・?」

 

「昨日の娘の連絡先と名前。」

 

「倉田・・・・・・ましろ・・・・・・?」

 

「ちゃんと謝って、良い関係になる事を祈るよ。」

 

 

俺たちみたいに。

 

 

「いやいや!謝りに行くだけ──」

 

「まぁまぁ、そう言わずに!頑張ってこい!」

 

「はぁ・・・。」

 

 

とにかく・・・・・・尊、頑張れ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「電話?・・・・・・もしもし?」

 

『唯兎~?今どこ~?』

 

「学校終わったとこだよ。」

 

『今日りみの誕生日だから早く来て。』

 

「え?・・・・・・あ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




牛込りみ、ハッピバ!!

・・・・・・えー、言い訳すると・・・・・・思い浮かびませんでした!

明日も誰か誕生日だっけ?


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Ep.6 同じ景色を見た仲

昨日更新した回を見た方、後書きに書いたことは一度忘れてください。

では、牛込りみさん!ハッピバ!

はい、本編で~す。







 

 

 

 

 

 放課後、俺は1人でCiRCLEに向かった。・・・・・・昨日通った道は覚えてるから、迷うことなく。

 

 でも、昨日と違うのは、隣に昂汰と唯兎がいないことだ。昂汰はペット絡み、唯兎は恋人の友人の誕生日を祝いに。・・・・・・なんか『りみ』って人らしいけど、俺には分からない。

 

 

「着いた・・・。」

 

 

倉田さんに電話して、『CiRCLEのカフェテリアで話したい』と言ったら、向こうは了承してくれた。

 

 俺は、椅子に座って静かに倉田さんを待つことにした。気持ちを落ち着かせながら・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうにも心配で尾行してきたけど・・・・・・あいつ、大丈夫だよな?

 

 ってか、なんで唯兎がいなくて──

 

 

「大丈夫だよね、尊くん?」

 

「世の中には手を出さずに見守ることも大事なの。それが分かってないと、尾行は上手くいかないよ~。OK、吏佐?」

 

「イエッサー!紫音先輩!」

 

 

この人たちはいるんだよ・・・。

 

 

「昂汰君も分かった?」

 

「いやいや、俺はそこまでじゃないよ。ただ、尊が心配で──」

 

「その気持ちがあれば、尾行するには十分!」

 

 

唯兎~、なんで来れなかったんだよ・・・!まさか、本当にりみの誕生日だったなんて・・・!ってか、今5月だろ!?なんで3月の誕生日を今祝うんだよ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 飲み物も買わずにずっと倉田さんを待っていると、

 

 

「お待たせ、しました・・・・・・!」

 

 

待ち人がやって来た。

 

 

「いえ、そんなに待ってないですよ。それに、走らなくても良かったのに。」

 

「そういう訳には・・・・・・。」

 

「まぁとりあえず座ってください。何か飲み物買ってきますよ?」

 

「え?でも・・・。」

 

「気にしないでください。・・・・・・過去の自分を知ってるなら、どういう所の人間なのかも分かるでしょ?」

 

「・・・?」

 

 

え?もしかして、知らない?

 

 とりあえず、倉田さんのリクエストのドリンクと、自分用のコーヒーを注文、ドリンクを持って席に戻った。

 

 

「お待たせしました。」

 

「ありがとうございます・・・・・・。」

 

「いえ。・・・・・・それより、昨日はすみませんでした。」

 

「え・・・!?」

 

「急に帰ってしまって・・・・・・。あなたを不快に思わせてしまったようで。」

 

「いえ!・・・・・・あの、私に話していただけませんか?」

 

「っ・・・・・・。」

 

「頼りないかもしれませんが・・・・・・同じ景色を見た仲なので、少しでも手助けになればと・・・・・・。」

 

「・・・・・・分かりました。」

 

 

そして、前回唯兎と昂汰に話した過去のことを、倉田さんにも話した。

 

 

「これが、自分の記憶がない理由です。」

 

「っ・・・・・・。」

 

 

まぁ、驚くだろうな。一言も喋ってないし・・・。

 

 

「・・・・・・では、これで。」

 

「っ!ど、どちらに・・・?」

 

「帰ります。今日の目的は、あなたに謝ることなので。」

 

「そ、それでも・・・!」

 

 

うん?・・・・・・なぜ倉田さんは俺を止めるんだ?

 

 

「・・・・・・わ、私と・・・、」

 

「はい?」

 

「・・・・・・私と、友達になってくれませんか?」

 

「え・・・?」

 

「あの花畑を一緒に見たあなたと、また出会えたんです。だから、あの時のように仲良くなれたら・・・・・・なんて、思ってしまったり・・・・・・。」

 

 

・・・・・・そうだったのか。俺は昔、彼女とあの花畑で・・・。

 

 

「いいよ。」

 

「え・・・?」

 

「だけど、昔とはちょっと違うと思うから、そこだけは許して。」

 

「っ・・・・・・はい!」

 

 

こうして、あの頃の幼い2人は、月日を経て、ちゃんとした友達となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~、良かったわ~!」

 

「ほんとですよ~!」

 

「俺は今も胃が痛い・・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




昨日は疲れてたのかな~?りみの誕生日が昨日だと思ってたのよ~。・・・・・・これ、アタシの言い訳。

それはそうとさぁ~!ましろちゃんって、こんなキャラで大丈夫?


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Ep.7 ため息が止まらない

 
 
 参ったな~、『アバンタイトル』と『KDHR』を衝動買いしちゃった・・・。

良い歌ばっかだよ~。







 

 

 

 

 

「はぁ・・・。」

 

 

 本日、何回目のため息だろうか?こんな人通りの多そうで思ったより少ない道端で、待ち合わせなんてな・・・。

 

 そもそも、前回の最初・・・・・・どころか、回が終わるまで『再び会った知り合いと仲良くなって、次の休日に一緒にお出かけする』なんて展開、考えてなかったよ・・・。

 

 まぁ、今日は倉田さんともっと仲良くなるためのお出かけだ。・・・・・・決してデートではない。ここ重要な!

 

 

「・・・・・・にしても、早く来すぎたか?」

 

 

建物の窓ガラスが反射して、自分の姿を見た。

 

 黒い長Tに黒っぽいジーパン、さらに黒いロングカーディガン、それも膝ぐらいの丈の。

 さらに黒い帽子を被って、首からワイヤレスイヤホンをかけている。・・・・・・見た目じゃ分からないけど、ノイズキャンセリング機能付きで、コードで繋げてなくてもハイレゾ相当の音質まで上げてくれる優れもの。今はポケットにあるウォ〇クマンとBluetoothで繋げている。

SONYさん、本当にいつも助かってます!(※By作者)

 

・・・・・・どうしよう?ただの不審者にしか見えない・・・。

 

 

「はぁ・・・。」

 

 

こんな格好の人が女の子と一緒に歩くなんて、普通ないよな・・・。ヤバい、ため息が止まらない・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あぁ~・・・。尊、あれ何回目のため息だよ・・・?緊張してるんだろうな~?

 

 それはそれで、こっちもため息をつきたいところだ。

 

 

「こちらファルコン1(※美剣紫音)ファルコン1(※葛葉昂汰)、応答せよ。」

 

「こちらファルコン1(※葛葉昂汰)、尊の姿を確認。ですが、倉田さんの姿は確認できません。ファルコン1(※今井リサ)、そちらは?」

 

「こちらファルコン1(※今井リサ)。まだ確認できてないけど、アタシの情報によれば、あと数分でましろちゃんが来るはず。」

 

ファルコン1(※今井リサ)、了解した。ファルコン1(※宝生唯兎)、そちらの様子は?」

 

「・・・・・・あの、全員のコードネームを『ファルコン1』にしたら、誰に言ってるのか分からないですよ。」

 

「動きがあり次第、至急連絡せよ。分かったね、ファルコン1(※宝生唯兎)?」

 

「だから、どの『ファルコン1』に言ってるのさ!?」

 

 

誰に言ってるのか分かりやすくするためにルビ振るの大変だし・・・!

 

 

「それより・・・・・・この距離で電話を無線のように使って話す必要ないよね!?」

 

「唯兎うるさい。」

 

 

尊が見える物陰から1mぐらいの感覚で俺、紫音さん、リサさん、昂汰の順番で・・・・・・ダサい『ファルコン1』って書いてあるTシャツを着せられている。用意したのは紫音さんだ。

 

 ってか、前回『尾行なんて嫌』って言ってた昂汰はどこ行ったんだ・・・?

 

 

「でもさ、なんで沙綾がいるの?」

 

「え?う~ん・・・・・・流れ?」

 

「おい。」

 

「あ、でも楽しそうって思ったから参加したんだ。」

 

 

もうちょっと自分の意志を持って否定してくれ・・・。カメラ持ってダサいシャツ着てウキウキしてるんじゃないよ・・・。

 

 

「・・・・・・っ!倉田さん発見!」

 

「落ち着け、ファルコン1。今は状況を確認しつつ、速やかにフェーズ2に移行する!」

 

「「「了解!」」」

 

「はぁ・・・。」

 

 

みんなノリノリだよ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・。」

 

「お、お待たせしました・・・・・・!」

 

「あ、倉田さん。」

 

 

・・・・・・ため息、聞かれてないよな?

 

 

「すみません、お待たせしてしまって・・・・・・!」

 

「いや、こっちも今さっき来たところだから大丈夫ですよ。」

 

 

ずいぶんとベタなセリフだけど、問題ないよな?

 

 だけど、問題はこの後だ。・・・・・・どこに行けばいいんだ?一応、唯兎と昂汰に聞いたけど・・・、

 

 

「蘭とは最近花屋かペットショップ、あとは・・・・・・楽器屋?」

 

「おたえとは・・・・・・どこに行ってるんだっけ?」

 

 

・・・・・・こんな感じのコメントしか来なかった。とてもリア充たちの案は参考にならなかった。

 

 とりあえず・・・・・・、

 

 

「倉田さんはどこか行きたいところはあります?」

 

「そうですね・・・・・・商店街?」

 

 

なんで疑問系だよ?

 

 

「・・・・・・分かりました、では商店街を歩きながら見たいお店に立ち寄るってことでいいですか?」

 

「はい・・・・・・。」

 

 

出来る限り、楽しんでもらわないとな。・・・・・・一応、俺も男だから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回、特撮ネタを入れました。・・・・・・普通に調べても見つからないかもね~?

それと、尊の私服は普段のアタシです。全身黒い服装で、首からかけるイヤホンを身に付けている変人スタイルで~す。


あ!どうでもいいけど、次の日曜日の『Be the one』はお休みです。・・・・・・頭回んないの。


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Ep.8 会話はない模様

久しぶり~♪さっそくだけど、言い訳するね。最近投稿が無い日が続いている理由だよ。

1.リアルが酷いほど忙しくて内容を考える時間がない。
 おかげで今日出す予定の『Be the one』が間に合わなかったんだよ~。・・・・・・きょ~へ~さん、先週の見た?

2.ハーメルンに入っている時間が減りました。
 まぁ、時間がないんだけどね。でもね、歌ネットに入っている時間は増えたよ!!・・・・・・さえチとくどはるのミニアルバムをめっちゃ聴いているせいです。


では、本編どうぞ~!・・・・・・ジョーク混じりのブーイングなら受け付けま~す。







 

 

 

 

 

 とりあえず2人で商店街歩いているけど、俺的に『これ!』って店がない・・・・・・。そして、

 

 

「っ・・・・・・。」

 

 

倉田さんも黙ったままだ。・・・・・・ヤベェ、どうしたものか?

 

 

「・・・・・・あ、倉田さん、お腹空いてません?」

 

「え・・・?」

 

「いや、そこに美味しそうなカフェがあるから、どうかな~って・・・。」

 

「あ・・・・・・そう、ですね。私も、少し寄ってみたいです・・・・・・。」

 

「じゃあ、行きましょう。」

 

 

ヤバい・・・・・・全っ然会話が出来ない・・・!

 

 

「いらっしゃいませ~。2名様ですか?」

 

「はい。」

 

「では、こちらです。」

 

 

窓際の席か・・・。俺としてはありがたい。

 

 

「あの人・・・・・・。」

 

「倉田さん?」

 

「この前、ライブをしてたAfterglowのキーボードの人だ・・・・・・。」

 

「へぇー。・・・・・・Afterglowって、この前会った赤メッシュの人と同じ?」

 

「はい。」

 

「・・・・・・あの人と同じバンドメンバーには見えないんだけど。普通の人って感じが・・・。」

 

「まぁまぁ~!あぁ見えてつぐは凄い頑張り屋なんだぞ?」

 

「へぇー。・・・・・・うん?」

 

「よぉ!」

 

 

・・・誰!?

 

 

「ちょっと巴!勝手に話しかけちゃダメでしょ!」

 

「いいじゃん、これくらい!」

 

「うるさいでしょ?」

 

 

この4人は・・・・・・って、この前の赤メッシュの人!

 

 

「赤メッシュで悪かったね。」

 

「え!?あ、いや!これは・・・・・・その・・・・・・ごめんなさい!」

 

「別にいいよ、慣れてるから。」

 

 

慣れていいのか?

 

 

「まぁいいんじゃな~い、生けるランドマークなんだし。それにね、昂汰くんにもしばらく『赤メッシュ』としか思われてなかったし~。」

 

「ちょっ、モカ!?」

 

「昂汰が?」

 

「今のは忘れて!」

 

「らん~、そろそろ息が・・・・・・!」

 

「そろそろ離してあげなよ。顔が真っ青になってるから。」

 

 

若干プロレスっぽかったけど・・・・・・華道の家元でバンドやってる人が一体どうやってプロレスを覚えるのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こちらファルコン1。羽沢珈琲店からまだ出てきません。」

 

「ファルコン1、了解した。ファルコン1、店内の様子は?」

 

「こちらファルコン1。現在、Afterglowと共に仲良く談笑中。ですが、ターゲット2人の会話はない模様。」

 

 

まだやってるんだよ、これ。もう名前書くの面倒だからどの『ファルコン1』が喋ってるかは、ご想像にお任せしま~す。

 

 

「美味しそうだな~。」

 

「・・・・・・こちらファルコン1。蘭が『あの読者にトライアルで何発も蹴ってマキシマムドライブしてやる』って言ってるけど、どういう意味だ?」

 

「こちらファルコン1。アタシも被害者だから分かるよ~☆アタシと蘭にお化けとか贈ってくる読者がいるのよ。アタシも『キャノン使ってセルバースト』して殺りたいもん♪」

 

 

星とか音符付けて話す会話じゃないな・・・。

 

 

「こちらファルコン1。アタシだってあの読者には『プライムスクラップブレイク』したいよ!」

 

「じゃあ、一緒に行く?」

 

「この後蘭誘って行こう!」

 

 

えっと・・・・・・よく感想くれる方、グッドラック。

 

 

「・・・・・・えっと、店出るようだよ?」

 

「ちゃんとコードネーム名乗りなさいファルコン1!尾行を再開するよ!」

 

「「「了解!!」」」

 

「沙綾、乗らなくていいから。」

 

「え?だって楽しいじゃん♪」

 

「あっそ・・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局、Afterglowの人たちとしか話してなかったな・・・。

 

 

「・・・・・・倉田さん。」

 

「は、はい・・・!」

 

「ちょっと、ショッピングモールに行きません?」

 

「はい、大丈夫ですよ・・・・・・。」

 

 

ちょっと話せる内容が思い付いたから、次回にたくさん話そう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ってことできょ~へ~さん、面白い感想期待してますよ。・・・・・・ホント、個人的な内容ですんません。

それとさ、この小説のUA(読まれた数)とかお気に入りをチラッと見たけど、『倉田ましろ』ってタグが付いた途端にそこそこ増えたから『単純やな~♪』って思った。・・・・・・ホントはありがたいって思ってますよ。


では、感想の常連客以外の方も、冗談混じりのブーイング入りの感想もお待ちしてま~す☆


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Ep.9 素のあなたが見られたから

 

 

 

 

 

 俺たちは、前回言った通りショッピングモールに来ている。

 

 

「どこに行くのですか・・・・・・?」

 

「CDショップです。自分の好きな音楽の話でもしようかなって思いまして。」

 

 

そして、ショッピングモール内のCDショップに着いた俺たちは、そのまま俺の好きな曲のCDが置いてあるコーナーに向かった。

 

 

「ここ、ですか・・・・・・?」

 

 

「うん、ここがよく来るCDショップなんです。それで、最近気に入ってるのが、これです。」

 

「えっと・・・・・・『アバンタイトル』?」

 

「あ、これはアルバムのタイトルですよ。このアーティスト、作詞作曲を全部1人で書いてるんですよ!」

 

「そ、そうなんですか・・・・・・。」

 

「でもこのアーティスト、恋愛の詞を書いても少し変わったタイプの詞を書くから、その世界に惹かれちゃったんだよ!俺も『こんなリアルな恋してみたい!』とか思っちゃって~!・・・・・・あ。」

 

「・・・・・・・・・・・・。」ポカーン

 

 

ヤッバ、つい語っちゃった・・・!

 

 

「・・・・・・あ、えっと・・・倉田さん・・・?」

 

「・・・・・・ふふっ。」

 

 

え?笑った・・・?ってか、笑われた・・・・・・?

 

 

「ごめんなさい・・・!ようやく素のあなたが見られたから・・・・・・!」

 

「え?・・・・・・あ、ごめんなさい。」

 

「いえ、素のあなたの方が親しみやすいので、これからも素で話してください。」

 

 

「・・・・・・分かった。じゃあ、倉田さんもタメ口でいいよ。」

 

「えっと・・・・・・私、年下なんです・・・。」

 

「え!?」

 

 

マジっすか!?・・・・・・まさか、年下の子と昔会って、今友達になったの?・・・・・・恥ずいな・・・。

 

 

「・・・・・・先輩みたいだけど、接しにくいから、友達と話すように俺にも話してくれ。」

 

「えっ・・・・・・わ、分かった・・・。尊さん。

 

「『尊』でいいよ。・・・・・・その代わり、おこがましいかもしれないけど、『ましろ』って呼んでいい?」

 

「う、うん・・・・・・いいよ、尊・・・・・・。」

 

 

強引かもしれないけど、少しは心の距離が縮まったかな・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 尊、ちょっと大胆だね・・・。俺って、どうやってたえと仲良くなったんだっけ?

 

 

「こちらファルコン1。尊と倉田さんが互いに名前呼びする関係になった模様。」

 

「ファルコン1、了解した。そのまま状況を観察しろ。」

 

「了解。」

 

 

・・・・・・まだやってるよ。

 

 

「それより沙綾、何かいい写真撮れた?」

 

「うん、見て見て~。」

 

 

この景色見た事あるけど・・・・・・写真だとこういう風に見えるのか~。・・・・・・って!

 

 

「何しにここにいるの!?尾行してる割には2人の写真ないじゃん!?」

「え?・・・・・・あ、あはは~・・・・・・。」

 

 

『あはは』じゃないよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺たちは店の人と話して、一般的なイヤホンを貸してくれた。・・・・・・常連だからって理由だけど。

 

 

「さすがにあのCDは発売してからそこそこ経ってるから、試聴は出来ないみたいだけど、俺のウォ〇クマンに入ってるから・・・・・・聴く?」

 

「え?・・・・・・じゃあ、聴いている。」

 

 

俺は借りたイヤホンをウォ〇クマンに挿して、最近気に入ってる音楽のサビを流した。

 

 

「ちなみに、アーティストの名前は?」

 

「『葛城(かつらぎ)ウィズ』さん。俺の1つ年上なんだって。」

 

 

 

そして、流した曲のタイトルは『7月のPLAY』だ。

 

 

「・・・・・・。」

 

 

真剣に聴いてる・・・・・・。ちなみに、サビの歌詞はこんな感じ。

 

 

肝心なことなんて誰も教えちゃくんないし

 そのヘッドフォンのコードでぎゅっと首を絞めてよ

 そういうPLAYでしょ? ほら激しく掻き鳴らしてよ

 あなたのギターと私のスピーカーが

 繋がってる間だけ素直に愛せるから

 

「・・・・・・ま、まぁ歌詞については俺も『なんだこれ?』って思ったから。」

 

 

結構真剣に聴いてるな・・・。

 

 

「・・・・・・他の曲も聴いていい?」

 

「い、良いよ・・・・・・?」

 

 

プレーヤーをましろに貸すと、1アルバムしか入ってないからその中で気になった曲を再生し始めた。覗くと、『Crystal light』だった。

 

 

削ぎましょう このカラダ 惜しまずに 逝く水を

 和えましょう このいちどに 生と死の 逝く水を

 

 Crystal light Crystal light Crystal light 噴いてばむ

 Crystal light Crystal light Crystal light 君へ捧げよう

 

 

確かあの曲、『FUNK』の曲だけど・・・・・・大丈夫かな?

 

 だけど、この後大丈夫じゃなかった。ましろがアルバムの曲を全部聴き終えるまでプレーヤーが帰って来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シロ、予定があるって言ってたけど・・・・・・。」

 

「あの男の人誰だろう・・・?」

 

「それより~、あっちの人たちの方が気になるな~。」

 

「アタシたちも、あれと同じ気がするんだけどね~?」

 

「でも、あの人たちが着てる『ファルコン1』ってどういう意味だろう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




さて!『7月のPLAY』はさえチの曲で、『Crystal light』は堂〇剛さんの曲です。・・・・・・作品内では、『ウィズのソロ曲』って設定でお願いします!

・・・・・・モルフォニカのメンバー同士の呼び方が分かんないから中々出せないんだけど、どうすりゃいい?・・・・・・聞いても無駄か。すまん!


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Ep.10 ましろの歌声が好き

 

 

 

 

 

 ようやく帰ってきた~、俺のウォークマン!ましろ、あのアルバムの曲全部聴いて・・・・・・たな。だって、1週してんだもん。

 

 

「ごめんなさい・・・・・・ちょっと、聴き入ってしまって・・・・・・!」

 

「いや、大丈夫だよ。」

 

 

・・・・・・最近の若者の『ちょっと』って、フルアルバム1週するくらいなのか?

 

 

「尊くんも若者だよね?」

 

「人のナレーションにツッコまないの。」

 

「あ、ごめんね。」

 

「・・・・・・やっぱり、この接し方の方が気が楽になる。」

 

「ずっと敬語だったもんね。でも、『先輩の威厳』とかはないの?」

 

「同じ景色を見た仲なんだ、対等の関係の方が俺としては助かる。」

 

「そう、なんだ・・・・・・。」

 

 

あ、今絶対『変な人』って思ったな・・・!?

 

 

「思ってないよ!!」

 

「だから人のナレーションにコメントしないの。」

 

 

ましろも、こっちの方が可愛いな。・・・・・・小動物みたいで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから、2人でフードコートに来て、軽食を取ることになった。

 

 

「へぇ~、ましろはバンドやってるんだ。」

 

「うん。・・・・・・ボーカル、なんだけどね。」

 

「でも、ボーカルも大変でしょ?発声とか。」

 

「分かるの?」

 

「それがさっぱり!」

 

「うっ!?」カクッ

 

 

おお~!吉本なりのコケ方だった!

 

 

「でも、ほんの少しくらいだけど真剣に歌ってみたら、1曲でかなり疲れちゃって・・・・・・。」

 

「私も、同じ・・・・・・。」

 

「うん?・・・・・・ましろはいつからバンドを?」

 

「私は、最近・・・・・・。モルフォニカってバンドを組んだの。」

 

「『モルフォニカ』?・・・・・・何か特徴ってあるの?」

 

「特徴・・・・・・あ、バイオリンがいる。」

 

 

待て待て、バイオリンって何よ?バンドでしょ?ロックの中にそれ入れていいの?

 

 

「えっと・・・・・・モルフォニカの歌、聴きたい・・・・・・?」

 

「うん、すっごく。」

 

「えぇ!?」

 

「だって、面白そうじゃん!バンドの中にバイオリンが入ったらどんな歌になるのか、気になるもん!」

 

「あ、そっち・・・・・・だよね・・・・・・。」

 

「それに、ましろの歌声がどういうものかも聴きたいし。」

 

「っ・・・・・・!」///

 

 

あれ?なんか顔が赤く──

 

 

「なってません!」

 

「だから、人のナレーションにツッコまないの!」

 

 

さて、気を取り直して・・・・・・俺はましろの携帯と自分のイヤホンを通信で繋げて、モルフォニカの代表曲:『Daylight -デイライト-』を聴いた。

 

 

「ど、どう・・・・・・?」

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

「やっぱり、下手だよね?私の歌。」

 

「・・・・・・うん?あ、ごめん。集中して聞き逃しちゃった。もう一回言って。」

 

「やっぱり、私の歌って下手だよね・・・・・・って。」

 

「え?どこが?」

 

「え・・・?」

 

「確かに、最近活躍してるRoseliaとかPoppin'Partyに比べれば・・・・・・だけど、でも俺は好きだよ、ましろの歌声。」

 

「い、いいよ・・・・・・お世辞なんて・・・・・・。」

 

「いやいや、本当の事言ってるんだけど!俺はましろの歌声が好き。・・・・・・それに、自分で下手って思っているのなら、これからどんどん上手くなれるって事だ。周りの批判的な声なんか気にするな!」

 

「でも・・・・・・。」

 

「お前は、お前のペースでやればいいんだ。な?」

 

「う、うん・・・・・・。ありがとう、尊くん。」

 

 

色々あっただろうな。・・・・・・でも、彼女は強い。俺はそう思う。

 

 

「そ、それより・・・・・・、」///

 

「うん?何かあったか?」

 

「その・・・・・・手が・・・・・・!」///

 

「手?」

 

 

・・・・・・あ、ヤッバ。普通に握ってた。

 

 

「ご、ごめん!」

 

「ううん・・・・・・その、暖かかった・・・・・・。

 

「え?今なんて──」

 

 

 

 

 

「熱いね~お2人さん!」

 

 

 

 

 

「え?って、昂汰!?それに唯兎まで!?・・・・・・って、何そのダサい服は?」

 

「ご、ごめんね。」

 

 

それに、見慣れない人たちもいるんだけど!?

 

 

「熱~く手を握ってみた感想は?」

 

「昂汰・・・!」

 

 

 

 

 

「それより、ストーカーしてみた感想を聞きたいな~?」

 

 

 

 

 

「え?」ビクッ

 

「この声・・・・・・。」ブルブル

 

「久しぶり~♪」

 

 

この人、どちら様?

 

 

「や、やぁ~蒼空、こんな所にどういったご用件で?」ブルブル

 

「な~に、燐子とちょっと買い物してたら、()()()()()を見つけてね~?」ニヤァ

 

「「「「「ひっ!?」」」」」ガタガタブルブル

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼が私の歌声が好きって言ってくれた。・・・・・・どうしよう?顔が緩んでしまう・・・!

 

 

「・・・・・・あ、メール。」

 

『シロ~、今日はお楽しみでしたね~?ニヤニヤ』

 

 

・・・え?見られてた?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今までのアタシの作品を見てる方はご存知だと思いますが、『ストーカーすれば彼がオチとして現れる』が鉄板ネタなんだよね~。

それと、ましろの歌についてですが、最近中の人がネットで叩かれてるっていうのを見つけたので、こういう感じで書きました。・・・・・・アタシは好きよ、あの歌声。凄い頑張ってる感があって、応援したくなる感じで。
ってことを尊を通してお伝え・・・・・・出来たかな?


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Ep.11 少しは進歩したかい?

これからは、『KANZAI BOYA』として活動します!

・・・・・・愛知県出身だから、ただのエイプリルフールっぽい嘘です。







 

 

 

 

 

 ましろとショッピングモールに行った後、今までと変わらない生活を送っていた。ましろとは・・・・・・ほとんど会えてない。

 

 

「尊やい、少しは進歩したかい?」

 

「何、その口調?・・・・・・この前のカーリーイベントならギリギリ報酬全部貰ったけど。」

 

「そっちじゃなくて!・・・・・・倉田さんの事だよ。」

 

「あ、そっちか。」

 

 

昂汰の事だからゲーム系かと思ったけど、そっちの方か。

 

 ちなみに作者はCPUと戦う時は真紅眼でランク戦はユベルだ。・・・・・・分からん人は調べろ。

 

 

「俺も聞いた話だけど、あれ以来全然会ってないんだって?」

 

「向こうはバンドやってるんだ。練習があるから忙しくて会えるはずがない。」

 

「でも、連絡先知ってるんだろ?一緒の休みの日を探してどっか遊びに行けよ。」

 

「う~ん・・・・・・。」

 

「何か悪いことでもあるの?」

 

「・・・・・・ちょっと、恥ずかしい。」

 

「「・・・シャイか?」」

 

 

うっさいな!

 

 

「そんくらいドーンと構えんかい!?」

 

「ドーンって・・・・・・。」

 

「男ならそんくらいやらへんかい!?」

 

「なんでお前関西弁になってるの?」

 

「分っかんねぇけど。」

 

 

お前が言い出したんだけどな!

 

 

「・・・・・・昂汰の言い方は置いといて、確かにちょっと攻めていった方が良いんじゃない?」

 

「え?唯兎まで・・・?」

 

「何かの縁で友達になったんでしょ?」

 

「・・・・・・確かにな・・・。」

 

 

あの景色を見た仲ってことで友達になった・・・・・・んだよな?確かに、敬語が取れたくらいだもんな。

 

 

「・・・・・・ちょっと頑張ってみるかな。」

 

 

今晩、意を決して・・・・・・電話してみるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれ以来、尊くんとは会えていない。バンドの練習が・・・・・・ってのもあるけど、私の勇気がないせいか、連絡出来ていない。

 

 

「はぁ・・・。」

 

『~~~♪』

 

「ひっ!?・・・・・・尊、くん・・・?」

 

 

なんで、こんな夜遅く・・・・・・と言っても、まだ9時前だけど。

 

 

『もしもし、ましろ?』

 

「もしもし。尊くん、どうしたの・・・・・・?」

 

『あ~・・・・・・もしも、なんだけど・・・・・・。』

 

「う、うん・・・・・・?」

 

『2人の休みが合う日に、またどっか行きたいなぁって・・・・・・。』

 

「え・・・?」

 

『あ、無理なら無理って言ってくれ!『もしも』だから・・・・・・。』

 

「えっと・・・・・・うん、私も行きたい!」

 

『え?本当に・・・?』

 

「うん、また休みとかの予定が分かったら教えるね。」

 

『ありがとう。それじゃあ・・・・・・おやすみ。』

 

「うん、おやすみ・・・・・・。」

 

 

どうしよう・・・!また尊くんと一緒に・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ~、緊張した~!」

 

「奥手すぎません?」

 

「うっさい、ほっとけ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




デュエルリンクスやってるよ~。


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Ep.12 支障をきたさないように

 

 

 

 

 

 どうしよう?『次の日曜日なら空いてる』って送って、『その日にまたどこか遊びに行こう』って来たから了承したけど・・・・・・。

 

 

「シロ~、片付け終わった~?」

 

「・・・・・・。」

 

「ましろちゃん?」

 

「おーい、しろちゃ~ん?」

 

「え?な、何・・・?」

 

「もう帰るよ~?」

 

「う、うん・・・・・・。」

 

「もしかして、またあの人のこと?」

 

「え!?そ、そんな事ないよ・・・・・・!」

 

「動揺し過ぎ!」

 

「・・・・・・音楽に支障をきたさないようにしてよ。」

 

「う、うん・・・・・・。」

 

 

き、緊張する・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・。」

 

 

どうしたもんかな・・・?誘ったけど、どこに行くかとか考えてないんだよな・・・・・・。

 

 

「はぁ・・・。」

 

「今日はずいぶんとため息が多いな~?」

 

「何かあったの?」

 

「え?・・・・・・ましろと休日に出かける約束をした。」

 

「「お~!」」

 

「でも、どこに出かけようか決まってない。」

 

「「お~・・・・・・。」」

 

「何か良い候補の場所ってない?」

 

「「あ~・・・・・・。」」

 

「どうしようもねぇな。」

 

「全くだよ。」

 

「はぁ・・・。2人はそれぞれの彼女とどうやって仲良くなったの?」

 

「「え・・・?」」

 

 

なんでそこまで揃うのさ?

 

 

「俺は・・・・・・おたえと家が近くて、あっちから頻繁に家に来て仲良くなったかな?」

 

 

俗に言う『幼馴染から恋人になった』ってやつですか・・・・・・。

 

 

「俺は、蘭が『写真撮ってほしい』って口滑らせて、そこからどんどん仲良くなって・・・・・・だったかな?」

 

 

ここのカップルは何があった!?

 

 とはいえ、昂汰は『カメラ』って趣味があるからコミュニケーションが取れた、唯兎は幼馴染だから、って理由か~。・・・・・・参考にならねぇな~!

 

 

「お困りかい?」

 

「え?・・・・・・誰っすか?」

 

「あれ?知らんの?同じクラスの『宮崎(みやざき)吏佐(りさ)』さんだよ。」

 

「・・・・・・あ!あ~!はいはい。」

 

「分かってねぇだろ?」

 

「すみませんね、うちの吏佐が邪魔して。ほら吏佐、行くよ!」

 

「ちょっと彩紗(あやさ)!?待った待った!!」

 

「待たないよ、『映司(えいじ)さん』が待ってるんだから!」

 

「彩紗さん、襟伸びるよ~。」

 

 

え、映司さん・・・?

 

 

「ね、ねぇ唯兎。」

 

「どうした?」

 

「さっき、『映司さん』って言った?」

 

「うん、言ってたけど。」

 

「それがどうかしたか?」

 

「映司さんって、あの『Quartzer(クォーツァー)』の映司さん?」

 

「ま、そうだろうな。」

 

「他に『えいじ』って人いないしね?」

 

 

嘘でしょ!?あの人、あの映司さんと仲良いの!?

 

 

「みんな近寄らないけどね、あのグループには。」

 

「いやいや!映司さんって凄く素敵な人なんだよ!近寄れる訳ないでしょ!?」

 

「なんでそんなに勢いよく言うの?」

 

「お前、ファンなの?」

 

「うん、すっごく!」

 

「「あはは・・・、そうなのね・・・。」」

 

 

いいな~、映司さんと仲良いなんて・・・!

 

 

「・・・・・・うん?だったら、吏佐たちも知ってるだろ?」

 

「え?」

 

「だってあいつら、『Quartzer』のバックにいる『NOASIS』の2人だぞ?」

 

「え?・・・・・・嘘ォ!?」

 

 

あの人たちが!?ステージ上と今とのイメージが違うんだけど!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




あれ?・・・・・・お出かけについて悩む回にしたかったんだけど、気付けば『尊がQuartzerのファンだった』に変わってる。
これはアレだな!YouTubeとかでよくある『〇〇が気が付けば〇〇になってた』ってノリのやつだな!・・・・・・とりあえずね、スンマセーン。

最近、名前を隠す気がないんだけど。・・・・・・ある程度は隠さんといけないんだろうけど。


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Ep.13 不器用に繋がっていく

ちょっと歌出しま~す。







 

 

 

 

 

 遂にこの日が来ちゃった・・・・・・!尊くんと一緒に出かける日が・・・・・・!でも私、行きたいとこないんだよね・・・・・・。

 あ、1つ行きたい場所があった。

 

 

「お待たせ、ましろ。」

「ううん、大丈夫。今日は、どこに行くの?」

 

 

出来るだけ、緊張してない雰囲気を装って・・・・・・。

 

 

「とりあえず、学生っぽいことしようかな~って?」

「学生っぽいこと?」

「うん。ゲームセンター行ったり、どこかの喫茶店寄ったり、とか。」

 

 

ゲームセンター・・・・・・喫茶店・・・・・・。

 

 

「あとは、カラオケとか?」

 

 

カラオケ・・・・・・。あ、そこがいい!

 

 

「ねぇ、カラオケ行きたい。」

「カラオケ?・・・・・・うん、いいよ。」

 

 

 そして私たちは尊くんがよく行くカラオケ屋に来ました。

 

 

「初めて来た・・・・・・。」

「そうなの?」

「うん。尊くんは?」

「俺は・・・・・・片手で数える程しかない。」

「そ、そうなんだ・・・・・・。」

「でも、それなりの時間はいたから、色々覚えてるよ。」

 

 

そして、尊くんに色々聞きながら、ドリンクと軽食も用意した。

 

 

「それで、歌いたい曲を探して、こうすれば・・・・・・歌が流れるようになる。」

「ほんとだ・・・・・・。」

「・・・・・・あんまり人前で歌いたくないけど、お手本でね。」

「う、うん・・・・・・!」

 

 

どんな歌を歌うんだろう?楽しみだな~。

 

 

「・・・・・・あんまり期待しないでよ。」

 

 

もしかして、顔に出てたかな・・・・・・?

 

 

 

 

 

なぜか年を重ねると 口は退化していくみたい

 たった7つしか違わないのに 君は1度も1度も好きって言ってない

 

 なぜか君はそこでしか 私と会えない身体みたい

 たまには外でご飯食べようよ 喫茶店も入りたいよ

 

 

この歌・・・・・・この前尊くんの音楽プレーヤーに入ってた曲だ・・・・・・。

 

 

もしかして 君にとっちゃひと夏のアバンチュール かもしれないけど 会いに

 

 

女性目線の歌でも、気にせずに歌えるんだ・・・。ちょっと、癖のある歌い方だけど・・・・・・。

 

 

肝心なことなんて誰も教えちゃくんないし

 そのヘッドフォンのコードでぎゅっと首を絞めてよ

 そういうPLAYでしょ? ほら激しく掻き鳴らしてよ

 あなたのギターと私のスピーカーが

 繋がってる間だけ素直に愛せるから

 

 

でも、尊くんの歌い方、この前聴いた時の女性の人の歌い方と似てる気がする・・・・・・。

 

 ただ、こんな愛もあるのかな・・・?まるで彼女のことを縛るような、『自分だけが自分の愛し方で愛していればいい』みたいな愛し方・・・・・・。

 私がこの彼女で、相手が尊くんなら、私はそんなプレイを許してしまうのだろうか・・・・・・?例えば──

 

 

って、片足は沼の中へと どんどんどんどんどんどん

 7月が終わってしまう

 もう ここに来ちゃいけない キリなく反芻して

 

 

あ、もう終わってしまう・・・・・・!

 

 

正しい順序なんて誰も教えちゃくんないし

 どうしたらいいの?ちゃんと愛があればいいの

 そういうPLAYでしょ? ほら激しく掻き鳴らしてよ

 あなたのギターと私のスピーカーが 不器用に繋がっていく

 行く末は何処にある?

 

 

歌い終わっちゃった・・・・・・。また、空想にふけてしまった・・・・・・。

 

 

「・・・・・・こんな感じ。」

「わ、分かった・・・・・・。」

「ましろも、まずは1曲歌ってみたら?」

「う、うん・・・・・・。」

 

 

どれにしよう・・・・・・?あ、これにしよう。

 

 

「じゃあ、歌います・・・・・・!」

「うん、頑張って。」

 

 

 

 

 

chAngE なびかない 流されないよ 今感じることに 素直でいたいの

 chAngE 何度でも 生まれ変わるの 悲しみを抱きしめて 走り出すよ

 

 

この前、モニカで歌ったことのあるこの曲なら少しは歌えるから、歌うことにした。

 

 

タノシイ裏切りにあって とらわれない私がここにいるの

 足りない 尽きない なんだって もっと 歪ませてよ

 パターン化したこんな世界じゃ 自分が誰なのか分からなくなる

 枠にはまりたくないわ 決めつけないでよ

 

 

上手く、歌えてるかな・・・・・・?尊くん、ずっと黙ってるし・・・・・・。

 

 

道なき道を行くの

 そこにいたって 待っていたって 何も始まらない

 

 chAngE なびかない 流されないよ 今感じることに 素直でいたいの

 誰かの思い通りにはさせないわ

 chAngE 何度でも 生まれ変わるの 悲しみも抱きしめて 走り出すよ

 あなたのもとには もう帰れないわ

 私は私らしく I wanna chAngE

 

 

出来る限りの努力をして歌ったけど・・・・・・

 

 

「どうだった・・・・・・?」

「・・・・・・うん、凄く良かった!やっぱり、俺はましろの歌声好きだよ!」

「ほ、ほんと!?良かった~!」

 

 

頑張って、良かった・・・・・・。バンドを始めたから、尊くんにも会えたのかな・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ってことでね、歌は『7月のPLAY』と『chAngE』の2曲でした。

そして、次回はましろちゃんが行きたい所に今度こそ行きますよ~。


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Ep.14 準備は怠っていませんよ?

これ書いてる時、BGMに『KANZAI(カンサイ) BOYA(ボーヤ)』を聞きながら心臓バクバクしてます。・・・・・・心臓バクバクの理由は、後書きで。







 

 

 

 

 

 カラオケ屋から出た俺たちは、次に行きたい場所について話し合うことになった。

 

 

「どっか行きたいところはある?」

「えっと・・・・・・あるんだけど・・・・・・怒らない?」

「え?・・・・・・怒らないけど・・・・・・。」

 

 

何?そんな怪しい場所に行くの?行きたいの?

 

 

「あの・・・・・・尊くんの家に行きたいなぁって・・・・・・。」

 

 

え?・・・・・・あぁ、俺の家ね。確かに怪しい場所──って、おい!?

 

 

「お、俺の家・・・・・・?」

「う、うん・・・・・・ダメ?」ウルウル

「い、いいよ・・・・・・。」

 

 

まさかの展開だよ・・・。俺の家って・・・・・・今住んでる方でいいよね?

 

 ってことで、俺の家に辿り着いた俺たち。

 

 

「ただいま・・・・・・。」

「お邪魔しま~す・・・・・・。」

「お帰りなさいませ。・・・・・・今夜はお楽しみですか?」

「は?・・・・・・あ、違うよ!!」

 

 

朱莉さん、変なジョークをかまさないでよ・・・・・・。ましろもポケーっとしてるじゃねぇか・・・・・・さっきもしてたよな?カラオケの時に。

 

 

「朱莉さん、飲み物ってあったっけ?」

「色々ございますよ。」

「分かった。・・・・・・ましろ?」

「・・・・・・はっ、何?」

「先に部屋を案内するよ。こっちに来て。」

「う、うん・・・・・・。」

 

 

とりあえず先に部屋に案内して、飲み物とかを持ってくるまで待ってもらうことにした。

 

 

「こちらに来てよろしいのですか?」

「一応、俺自身が対応しないとね・・・・・・って、どんだけ飲み物あるんだよ?」

「尊様がいつご友人を連れて来ても良いように、準備は怠っていませんよ?」

「へ、へぇー・・・・・・。」

 

 

俺がこの先ずっと連れて来なかったかもしんないのに、頑張るね~?

 

 

「それから、こちらの中から好きな物をお持ちください。」

「え?ありがとう・・・・・・って、多すぎだよ。賞味期限とか大丈夫?」

「ご安心を、最新の物をご用意しておりますので。」

「・・・・・・ちなみに、そのお金はどこから?」

「『実家』と言えば納得しますか?」

「うん、すっごく。」

 

 

父さんたちのせいか?

 

 

「お待たせ。」

「・・・・・・・・・・・・。」ポケー

 

 

・・・・・・またボーっとしてるよ。病気じゃないよね・・・?

 

 

「ま、ましろ・・・・・・?」

「・・・・・・はっ!な、何?」

「君、たまにボーっとしてるよね?」

「ご、ごめんなさい。たまに空想にふけてしまうことがあって・・・・・・。」

「そ、そうなんだね・・・・・・?」

 

 

あ、病気とかじゃなさそう・・・・・・。ただの変な癖か。

 

 

「・・・・・・尊くん。」

「うん?」

「確か、お金持ちの家なんだよね?なんでアパートなの?」

「え?・・・・・・あぁ、父さんが『1人暮らしの練習で、使用人と共に生活しろ』って。朱莉さんは基本家事しかしないよ。俺は朱莉さんから家事の仕方とか色々習ってる最中。」

「そ、そうなんだ・・・・・・。あの!」

「実家に行きたいの?」

「え?なんで分かったの?」

「なんとな~く。」

「じゃあ、明日はダメ?」

「明日・・・・・・よっぽどいいはず。」

 

 

実家の方に来て何がしたいんだろう・・・・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




仲良くなって数日で異性の相手の家に行きたいって思う?・・・・・・知らんか。





それよりさ~!ガルパがTwitter使ってやってた『3周年記念プレゼントキャンペーン』で、当選したのよ。しかも、1名限定の『テレビ&ブルーレイ&バンドリ2期収録のBD付CD』が当たったのよ・・・・・・。

『・・・・・・』(これ)を使ってる時点で『嬉しくなさそう』って思うだろうけど・・・・・・嬉しいんですよ!嬉しいんだけどさ・・・・・・アタシ、家族と過ごしてんねん、1人暮らしちゃうねん。それにテレビあんねん。ブルーレイレコーダーもあんねん。BD付CDも全部持ってんねん。さらにさ、キャンペーンに参加するためのツイートも1回しかしてへんねん。

もうね、嬉しいけど『どこに置いておこう?』って感じでメッチャドキドキしてんの!せめて『クリアファイル』とか『スター』の方が親にも話さずに済んだと思う。・・・・・・テレビって・・・。しかも『1名限定』って・・・・・・。


ってことで、しばらく気持ちがおかしくなりそうで~す。


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Ep.15 他人の許可なんていらないから

今回、ちょっと長いよ。・・・・・・普段1000~2000字なのに、これ約3000字あるから。







 

 

 

 

 

 前回、あんな終わり方をしたけど、今はその翌日。

 

 

「お待たせしました!」

「今日は時間ギリギリなんだね。」

「ご、ごめんなさい・・・・・・。」

「あの~、冗談のつもりで言っただけだから真に受けないでよ。」

 

 

空想にふけたり、真に受けやすかったりと・・・・・・純粋なのかちょっと抜けてるのか?

 

 

「さ、それじゃあ行こうか?」

「・・・・・・うん!」

 

 

と、まぁ歩いていく訳だけど・・・・・・道中ここに書くほどの会話もなかったから、実家に到着~。

 

 

「お、おっきい・・・・・・!」

「弦巻に比べれば小さいものだよ。」

 

 

あそこは以上だからな・・・・・・。

 

 

「ただいま。」

「お、お邪魔しまーす・・・・・・。」

 

「尊様、お帰りなさいませ。ご主人様を呼んできますね。」

「いや、必要ないよ。」

「ご主人様!」

「・・・・・・帰ってきたか、尊。」

「はい、お父様。」

「今は、ラフにしなさい。俺は今日、1人の父親として生活しているんだ。」

「・・・・・・分かったよ。」

「君がうちのバカ息子の友達かな?」

 

 

おいコラ。

 

 

「は、はい・・・・・・!」

「父さん、ましろが怖がってるからそんな怖い顔すんなよ?」

「え!?俺の顔、そんなに怖い・・・・・・?」

「えぇ、全世界の女性が逃げるくらいに、ね?」

「お前まで・・・・・・?」

「ほら、母さんだって言ってるんだから。」

「えぇ・・・。」

 

 

玄関で俺の両親と使用人が出迎えてくれた。普段の父さんは威厳を保つために口調もそれっぽくしているが、本当の姿は怖い顔でからかいやすい普通のおじさん・・・・・・いや、俺の父さんだ。

 

 母さんはいつも変わらない。他人を少し弄りつつ、使用人だろうが関係なく手を差し伸べる素敵な女性だ。

 

 

「それより、『ましろちゃん』でいい?」

「は、はい・・・・・・。」

「貴女、尊の彼女でいいの?」

「え?・・・・・・えぇ!?」

「母さん、からかうなよ。」

「でも、良い顔してるわよ?」

「はぁ・・・。こう考えると、俺の親って癖強いよな・・・。」

「「どういうことだ(かしら)?」」

「そういうとこ!」

 

 

そして、両親が俺の部屋に荷物を置いてリビングに来いって言うから、一度ましろと共に今は誰も使っていない俺の部屋に向かった。

 

 

「ここが、尊くんの部屋・・・・・・。」

「今は誰も使ってないみたいだけどな。」

「へぇ~。・・・・・・あ、この写真。」

「うん?・・・・・・あぁ、ましろも行った、あの花畑だよ。」

「そういえば、おばあちゃんはもういないんだっけ?」

「・・・・・・あぁ。多分のあの後に。」

「・・・・・・ねぇ、おばあちゃんに挨拶してもいいかな?」

「会ったことあるのか?」

「多分。尊くんの隣におばあちゃんっぽい人がいたから。それに、少し話した気がする・・・・・・。」

「・・・・・・そっか。じゃあ、行こうか。」

 

 

俺たちはリビングに行く前に祖母の仏壇がある部屋に向かった。

 

 

「ここだよ。」

「わぁ・・・・・・!」

 

 

すると、静かに仏壇の前に座り、手を合わせた。・・・・・・きっと、祖母に挨拶をしているんだろう。

 

 

「・・・・・・ふぅ。」

「もういいのか?」

「うん、しっかり挨拶出来たから。」

「・・・・・・そっか。」

「尊くんはしないの?」

「俺?・・・・・・そうだな、久しぶりに挨拶くらいはしておくか。」

 

 

俺は()()()()に仏壇に手を合わせた。・・・・・・あれ?俺、最後に手を合わせたのっていつだっけ?

 

 

「・・・・・・さて、そろそろ行くか。」

「うん。」

 

 

俺たちは今度こそリビングに行った。入った時に、父さんと母さんがソファーに座っていた。

 

 

「いらっしゃい。」

「2人共、カードゲームをするぞ!」

「・・・は?」

 

 

このクソ親父、何を血迷ったことを言ってんだ?

 

 

「だから、カードゲームをするぞ。」

「・・・・・・いい年して何を始めてんだ?血迷ったか?」

「父親に向かって言うセリフか?」

「ほら~、やっぱりそう言われるんじゃな~い。」

「ちなみに、母さんは知ってたの?このおっさんがそんなの始めたの。」

「えぇ。『知ってた』どころか『やってみたい!』って言ってきたわ。」

「いい度胸してんな、クソ親父。」

「俺に『父親の威厳』はないのか?」

「今、あんたのその雰囲気で威厳があると思ってんのか?」

「ふふふっ・・・!w」

「うん?ましろ、どうしたの?」

 

 

なんか、笑ってるし・・・・・・。

 

 

「もしかして、お父さんのおバカっぷりが面白かったのかしら?」

「なるほど、俺にそんな笑いの才能が──」

「ちょっと黙ってろクソ親父。」

「ひっでー!」

「ごめんなさい・・・!w 尊くんからお金持ちの家で普段から厳しいって聞いてたから・・・!w」

「そっか。じゃあ、君には満足するまで楽しんでもらわないとな!」

 

 

お~!父さんがちょっと父親っぽいこと言った~!

 

 

「尊、何か失礼なこと考えてないか?」

「ウ、ウウン。ソンナコトナイヨ。」

「なら、これだけの種類のカードゲームをお前を完膚なきまでに叩き潰してやる!」

「えぇ・・・・・・。」

 

 

父親が自分の息子に向かって言うセリフか、それ?

 

 

「尊くん、頑張って・・・・・・!」

「お、おう・・・・・・!」

 

 

ルールと使うカードを理解した後、完膚なきまでに・・・・・・父さんを叩き潰した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 尊くんたちがカードゲームを未だに続けている。どうやら、尊くんが優勢っぽい・・・・・・。

 

 

「ましろちゃん、ちょっと良いかしら?」

「え?あ、はい・・・・・・。」

「緊張しないで。ちょっとしたガールズトークがしたいだけだから。」

「は、はぁ・・・。」

 

 

他人の母親と『ガールズトーク』って・・・・・・。でも、尊くんのお母さん、すごく綺麗だな~。

 

 

「ねぇ、尊の事はどう思っているの?」

「え?」

「良いから!ここは男子禁制の秘密の花園よ?」

「えっと・・・・・・最初は、友達になれたらなって思ってました。」

「うん。」

「でも、最近おかしいんです。元々、空想にふけてしまう癖があるんですけど、その中で『尊くんと一緒だったら・・・・・・』とか、尊くんのことを考えてしまうタイミングが多くなってきたんです。」

「へぇ~。」

「尊くんは、本当に素敵だと思います。自分の立場なんか気にせず、同じ立場で接してくれる。私なんか・・・・・・。」

「・・・・・・ましろちゃん。」

「は、はい・・・・・・!」

 

 

あ、また自分のことを・・・・・・。

 

 

「ましろちゃんは、尊のことが好きなんだ?」

「え?・・・・・・い、いや!そんな事は・・・!?」///

「うふふっ、冗談よ♪」

「うぅ・・・・・・!」///

 

 

この人、からかうの上手すぎる・・・・・・!

 

 

「でもね、『自分なんか』なんて言っちゃダメだよ。」

「は、はい・・・・・・友達からもよく言わ──」

「愛し合うのに、他人の許可なんていらないから。」

「──れ・・・・・・え?」

 

 

なんで、この人はこんな事を・・・・・・?

 

 

「それより、お腹すいてない?一緒にティータイムがしたくてね、ましろちゃんと。」

 

 

尊くんのお母さんは、ニコッと笑って、ティータイム(?)の準備を始めました。

 

 私、あの人に隠し事が出来ない気がする・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ましろと母さん、何を話してるんだろうな?

 

 

「このアタックはどう受ける!?」

「・・・・・・ガード。」

「なっ!?」

「俺のターン。・・・・・・アタック。」

「くっ、ダメージチェック・・・・・・あぁ~負けた~!」

 

 

さっきから負けっぱなしだけど、メンタルは大丈夫か?

 

 

「よし、もう一度だ!」

「まだやんの?」

「あぁ!俺が勝つまでだ!」

 

 

大人げねぇ・・・・・・。

 

 

「・・・・・・それより、お前とましろちゃんは今どういう関係だ?」

「え?どうって言われても・・・・・・友達、としか言えないよ。」

「・・・・・・そうか。」

「何?」

「彼女を、絶対に悲しませるなよ。」

「は?」

「そして、常に胸を張れ。俺の・・・・・・息子として。」

「・・・・・・なんだよ、これが最後みたいなことを言って。気持ち悪いよ?」

「ふっ。・・・・・・行くぞ!」

「お、おう!」

 

 

結局、俺が勝ち続けたんだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




お金持ちの家とは・・・・・・。

それと、最後にあるカードゲームのワードを出したけど、分かった?・・・・・・ちなみに、アタシはそのアプリを30分やってギブアップしました。


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Ep.16 シロのこと悲しませんなよ

察しがつく方がどんだけいるか知ったこっちゃないけど・・・・・・この作品のサブタイトルは、その回の誰かのセリフです。

今回は誰のセリフかな~?・・・・・・『シロ』って言ってる時点で察するか。







 

 

 

 

 

 あれからしばらく経った。・・・・・・季節はもう夏だ。正式には7月上旬。もうすぐ夏休みって時期。今はQuartzerの1stシングルをヘビロテ中。

 

 

「あれ?お~い!!」

 

 

最近の若者は大声上げて待ち合わせ場所に行くのか?こっちはテラス席のあるカフェでコーヒー&歌詞を覚えるタイムしてんのに。もうちょい静かにしてほしいもんだ。

 

 

「お~い!聞こえてる~?」

 

 

・・・・・・なんか、さっきより声が近い気が・・・。

 

 

「ちょっと~!お兄さん、聞こえてる~!?」

「うん?・・・・・・誰、ですか?」

「ようやく返事してくれた~。ヤッホー♪」

「あの、どちら様ですか?」

「アタシ、桐ヶ谷透子。シロと同じバンドのギターやってんの!」

「はぁ・・・。」

「あれ?シロから聞いてない?」

「いや・・・・・・『シロ』って一体・・・?」

「え?・・・・・・あ、そっか!『シロ』は倉田ましろのことだよ!」

 

 

ましろ?・・・・・・あ、ま()()()()ね。めんどくさいネーミングセンスをお持ちで。・・・・・・ただのギャルの間違いか?

 

 

「それで、そんなあなたが僕にどういったご用件で?」

「いや~、なんとなく?」

「はい?」

 

 

あの、言葉悪くて申し訳ないけど・・・・・・この小娘何を言ってんだ、ゴラァ?

 

 

「だって、シロが何もない日によくアンタと会ってるからちょっと気になってね。」

「ただの友達ですよ、僕とましろの関係は。」

「へぇ~、呼び捨てしてるんだ~!」

 

 

この小娘、一発殴ってやろうか・・・!

 

 

「それとさ、前の時一人称『俺』じゃなかった?」

「初対面の相手との会話では使いませんよ。」

「そっか。・・・・・・じゃあ、()からは普通でいいよ。」

「会って数分の相手に──今!?」

「うん。アタシのことも『透子』でいいから!」

 

 

こいつ、頭のネジをどこに投げ捨ててきたんだろうな?

 

 

「とりあえず、シロのこと悲しませんなよ。じゃあね~!」

「え?・・・・・・あ、いない・・・。」

 

 

凄い行動力。若いね~。・・・・・・ってか、また言われたよ、『ましろを悲しませるな』って。

 

 

「・・・・・・そんな事を言われてもな~。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれからしばらく経ったけど、頭の中には尊くんのお母さんの言葉がずっと離れずにいました。

 

 

(「愛し合うのに、他人の許可なんていらないから」)

 

 

じゃあ、こんな私が尊くんの恋人になっても問題ないのかな?

 

 

「・・・・・・って、何を考えてるんだろう?」

 

 

今は、バンドに集中しないと。ゲームに出てから初めてのイベントが始まるんだから・・・・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ってことで、みんな!15時からはガルパをしよう!モニカの初イベントだよ!・・・・・・別に宣伝したかったわけじゃないです。寝起きでかいたらこうなったんす。

それと、アタシの別作品『フィルムに写るは綺麗な夕焼け』も久しぶりに更新されてるので・・・・・・あんま見てほしくない最新話だけど、見てね~。


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Ep.17 世界は広いな~って

最近こんな世の中だから、アタシの職場も変更が起きまして、今日から3連休3連勤5連休5連勤ってなったんで、ちょっとは投稿時間が増えたんで・・・・・・FF7Rをめっちゃやります!!

それとさ、よく感想くれる人たちが学生なのか・・・・・・知ったこっちゃないんだけど、くれる時は感想が早いんだよ。







 

 

 

 

 

 楽しかったQuartzerの1stライブも終わり、今はもう8月となった。そんなある日、ほとんど鳴らない俺のスマホが『電話』という着信音を鳴らした。

 

 

「誰よ?・・・・・・ましろ? もしもし?」

『あ、もしもし、尊くん?』

「それ以外誰がこのスマホを使うんだ?」

『えっと・・・・・・朱莉さん?』

「あの人使用人だから、俺のスマホ触りすらしないんだけど?」

『そ、そうなんだ・・・・・・。』

「で、電話した理由はそれが知りたかったからか?」

『ち、違うよ!』

 

 

まぁ、そうでしょうな。

 

 

『あのね、私たちの練習に来ない?』

「嫌です。」

『え・・・?』

「ド素人が言ってなんとかなるものか?」

『そ、それは・・・・・・。』

「それ以外の誘いなら受ける。それじゃ──」

『待って!・・・・・・私たちの演奏してるところを見てほしいの。』

「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

・・・・・・確かに、ましろたちの曲は聞いたことあっても、演奏してるところは無いな。この前のQuartzerさんのライブが初めてのライブだったくらい、生で演奏してるとこは見たことがない。

 

 

「・・・・・・分かった。」

『・・・・・・ほんと!?やった!』

「ただし、いるだけだ。」

『うん!おやすみ!』

「おやすみ。」

 

 

随分とテンション高く電話切ったな・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ってことで、練習を見に行く日がやって来た。

 

 

「・・・・・・ここ?」

「うん、ここが私たちの練習場所だよ。」

「えっと・・・・・・なんでアトリエ?」

「それは、七深ちゃんの家が──」

 

 

七深ちゃんって誰よ?・・・・・・まぁ、同じバンドメンバーだろうけど、やっぱり月ノ森の生徒は違うんだな。俺の通ってる星導館なんて、普通の学校なのにな~。

 

 

「・・・・・・ねぇ、聞いてる?」

「聞いてる聞いてる。世界は広いな~ってのを噛みしめながら。」

「うん?」

 

 

・・・・・・そういや、さっきからパトカーのサイレンがうるさいな。どっかで事件でも起きてるのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ましろに案内されて、モルフォニカの練習場所の部屋まで来たけど、既に3人は集まっていた。

 

 

「お邪魔しま~す・・・・・・。」

「こんにちは。」

「ましろちゃん、こんにちは。・・・・・・そちらの方は?」

「え?・・・・・・あ、こんにちは。ましろの友達の深海尊です。」

「知ってるよ~。しろちゃんとデートしてた人でしょ?」

 

 

はい?

 

 

「あなた、音楽は詳しいの?」

「・・・・・・聞くだけなので、そこまでは・・・。」

「そう。」

 

 

何、あの人?怖いんだけど?

 

 

「ヤッホ~!おっ待たせ~!・・・・・・って、あの時の!」

「え?・・・・・・あ、あの時の。」

 

 

まさか、本当にこの人がましろのバンドメンバーだったなんて・・・・・・。

 

 で、1人ずつ自己紹介をされて、こっちも改めて自己紹介をした。

 

 

「それで、音楽のことがほとんど詳しくない彼に私たちの音楽を聴いてもらうの?」

「いいじゃん!お客さんがいると、ちょっと本番っぽくなるでしょ?」

「あの・・・・・・感想について期待しないでいただければ。」

 

 

・・・・・・聴いてねぇし。そして演奏始めるし。

 

 

 

 

 

今、空模様」♪

『空模様』♪

涙でも」♪

『涙でも』♪

「『夢を見るのは止めたくない』」♪

 

 

サビまで飛ばしたけど・・・・・・これ、確か前に聴かせてくれたオリジナル曲だな。

 

 

夜明けが」♪

『来るのを』♪

「『ひたすら待つよ』」♪

 

 

 

 

 

「ど、どうだった・・・・・・?」

「どうって言われても・・・・・・基本的には良かったよ。」

「ほんと・・・・・・!?」

「・・・・・・。」

 

「でも、技術面としてはばらつきがあるのが凄く分かった。えっと・・・・・・瑠唯さんだっけ?あなたはブランクがあったのか分からないけど、完璧には少し足りてない。曲自体が求める一番良い技術がたまに出来てなかったし、上手く魅せれてない気がする。」

「・・・・・・っ!」

 

「そして、七深さんは技術はあるけど自分の音を少し隠してる気がした。もうちょっと楽しんだり、自分を出せば音としては良くなるよ。」

「な、なるほど・・・・・・。」

 

「透子さんとつくしさんは、どちらも技術面が欠けているのが目立ちますね。頑張っているのは伝わってるけどね。」

「そ、そうですよね・・・・・・。」

「だ、だよね~・・・・・・。」

 

「ましろはちょっと緊張しすぎかな?所々歌詞や音程が怪しいところがあった。それに、ましろの声は高い方だから、それが目立つね。」

「うぅ・・・・・・。」

 

「そして、全体的に『人前で演奏する』ってことに馴れてない気がする。音が緊張で──って、言い過ぎたね、ごめん。」

「いえ、気にしないで。・・・・・・これから来れる時にも来ていただけないかしら?」

「はい。うん?・・・・・・え?」

 

 

今なんて?

 

 

「お~るいるいが珍しいね~。」

「うん・・・・・・私も、来てほしい・・・!」

「お、シロもだいた~ん!」

「それじゃあ、これからもお願いしますね。」

「え~・・・・・・。」

 

 

こっちは嫌そうにしてんのに・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ようやく解放されたよ・・・・・・。

 

 

「今日は・・・・・・色々ごめんね。」

「ほんとだよ~、すげぇ疲れたんだから・・・・・・。」

「ご、ごめん・・・・・・。」

「・・・・・・まぁ、あの空気は楽しかったから別に良かったんだから良いんだけどね。」

 

 

ちょっとからかいがいがあるんだよな~。

 

 

「また、ほんとに来てくれる・・・・・・?」

「連絡して、時間が合えばね。」

「・・・・・・! うん!」

 

 

それに、ましろといるのも楽しいしね。

 

 

 

 

 

 それにしても、今日はサイレンがよく鳴ってるな。朝にパトカーのを聞いたし、今日の夜には救急車と消防車の音も聞こえたし・・・・・・どっかで火事でも起きてんのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




えーと、この回は別作品の第91話の後になりやす。

さて~、次はいつ・・・・・・書こうかな~?


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Ep.EX-1 記憶にございません

はっはっは~、ましろという沼にハマってんのが嫌というほど分かるわ~。

ってことで、今回はモニカも加わって行われた花見イベントをENDLICHERIクオリティーでお届けしま~す。・・・・・・原作を見てなくてネタバレされたくない奴は去れ!じゃ、どぞ!

(口悪くてすんません。)







 

 

 

 

 

 それは、ましろと仲良くなって少しした時のこと・・・・・・ってことにしてくれ。この出来事はましろの1本の電話から始まった。

 

 

「お花見?」

『うん。ポピパさんに誘われて、モニカで行くことになったの。』

「へぇ~、楽しそうだな。」

『でね、尊くんにも来てほしいの。』

「・・・・・・うん、楽しんできてね。」

『来てくれないの?』

 

 

なんで行かないといけないの?

 

 

「ましろたち『モルフォニカ』が呼ばれたんだろ?全く関係ない俺が言ってもな・・・・・・。」

『ダメ・・・・・・?』

 

 

今、電話の向こうで目をうるうるさせてるましろが安易に想像できる。

 

 

「・・・・・・分かった、行くよ。」

『っ!ありがとう、尊くん!』

 

 

こいつ、大丈夫だよな・・・・・・?

 

 いや、大丈夫だったら頼まないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、迎えた当日。

 

 

「あなたが来るなんて、驚きだわ。」

「そのセリフ、そっくりそのまま返しますよ。こっちだって瑠唯さんが来るとは思ってなかったし。」

「そうそう!それで、タケルはシロに落とされてきたの?」

「えぇ・・・?」

「ましろが『どうしても』って言うから、仕方なくな。」

「タケちゃん、優しいね~。」

「そのネーミングセンスをどうにかしろ。」

 

 

それで、花見で集まる場所に来たけど・・・・・・、

 

 

「これは・・・・・・?」

「俺、ここまで盛大な花見だとは思わなかったよ・・・・・・。」

 

 

なんか、CiRCLEの常連バンドと呼ばれる5バンドどころか、RASまでいるし・・・・・・。

 

 

「お~い、尊~!」

「うん?・・・・・・あ、唯兎。昂汰も。」

「お前も来たんだな!」

「2人はなんでここに?」

「おたえに誘われて。」

「蘭に呼び出されて。」

 

 

あ、さすがリア充~。

 

 

「なんなら、ENDLICHERI作品のオリキャラ全員いるぜ?」

「え?・・・・・・ほんとだ。普段見ない人たちが・・・・・・って!?Qualityもいるじゃん!!」

「お、おう・・・・・・。」

 

 

テンションも上がったことで、作者が頭に浮かんだ花見シーンをいくつかどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________________

 

 

 

 

 

 もう疲れた・・・・・・。花見なんか、屋台をふらふら見て『咲いてるね~。』って桜見て帰る予定だったんだけど。

 

 

「映司。」

「うん?・・・・・・晴斗か。」

「なんでガッカリするのさ?」

「なんとな~く。」

「それより、花見に乗り気じゃないね。」

「だって、今コロナビーム・・・・・・じゃない、コロナブームなんだよ。世界線は違えど、外に出るのはおかしくないか?」

「捕まるよ~?」

 

 

そうだね。街中で『コロナビーム!』なんてやってたらすぐ警察と仲良くなれるからな。

 

 

「・・・・・・そういえば、ウィズさんは?」

「あっち。」

「うん?・・・・・・なんでギター持ってるの?」

 

 

僕が知るわけないでしょ。

 

 

 

 

 

「えっと・・・・・・おたえと~、」

「うん?」

「あとは・・・・・・レイさん!」

「え?」

「セッションしよ!」

「えぇ・・・?」

「楽しそう!レイ、やろ!」

 

 

レイさん、練習帰りか?ベース持ってるし。・・・・・・たえさんは、馬鹿だから理由は察する。

 

 

「さて、なんかイイ感じにやろー!」

「おー!」

「え?・・・・・・え?」

 

 

あ、弾き始めた。

 

 

「・・・・・・そもそも、なんで花見することになったの?」

「うん?・・・・・・香澄の一言から。」

「戸山さんの?」

「じゃあ・・・・・・花見のシーズンだね」♪

「え?・・・・・・始まってる?」

 

 

レイさん、ファイト~。

 

 

花見楽しいよね?」♪

「花見楽しいよね?」♪

花見行きたいね」♪

「花見行きたいね」♪

花見に行こうよ!

「花見に行こうよ!」♪

みんなで行こうよ!」♪

「みんなで行こうよ!」

花見楽しもう!

「花見楽しもう!」

 

 

えっと・・・・・・『花見の歌』で良いのかな?たえさん後追いしてるし、レイさんちょっとテンパってるし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________________

 

 

 

 

 

 俺は今、遠くから聴こえるウィズさんの歌声を聴きながらのんびり過ごしているけど。

 

 

「尊君、でいいのかな?」

「はい?・・・・・・あ!映司さん!?」

「初めまして、でいいのかな?」

「そうですね、時系列的に言えば。」

 

 

なんとなんと!映司さんが話しかけてきてくれたの!もう~聞いてる奥さん!?(※オカマ口調)

 

 

「モルフォニカとは仲良いんだっけ?」

「えっと・・・・・・一方的に絡まれてるだけかと・・・。」

 

 

『嘘こけ!』とか言うなよ!

 

 

「分かるわ~。」

 

 

あ、分かっちゃうの?映司さん分かっちゃうの!?分かってくれちゃうの!?

 

 

「尊くん!」

「ましろ、楽しめた?」

「うん、すごく楽しい!」

「そりゃ良かったな。」

 

「・・・・・・尊君って、お兄さんみたいだね?」

「え?・・・・・・まぁ、ちょっとからかいがいのある妹が出来た感はありますよ。」

「え・・・?」

「え?」

「・・・・・・ちょっと時間がかかりそうだな。」

 

 

それに七深も一度戻ってきた。

 

 

「はぐ先輩のコロッケは食べた~?」

 

 

はぐ先輩?

 

 

「北沢はぐみ。ハロハピのベース担当で・・・・・・バカだ。」

「は、ハロハピって・・・・・・なんか変な印象しかないんですけど?」

「まぁ、バカの集まりだから真面目さを期待しない方がいいよ。」

 

「い、痛い・・・・・・!痛い、痛い!痛い~~~!」

「え?しろちゃんどうしたの?」

「ましろ?ど、どうした・・・・・・?」

「えっと・・・・・・そのアホみたいに赤いソースがかかったコロッケは何・・・?」

「これ、ピリ辛じゃないよ~!あり得ないくらいの激辛だよ~!」

「尊君、逝ってくれ。」

「先輩ちょっと待ってくれ!『行ってくれ』ですよね!?『逝ってくれ』じゃないですよね!?・・・・・・いや、行きたくないですけど!!」

 

 

七深は異常じゃないけど、まさか・・・・・・味覚まで!?のんちゃん率いる辛党ファミリーじゃなければ対抗出来ねぇぞ!

 

 

「あ、ソース見っけ!」

「あ、日菜先輩。」

「見たことないソースだね。まぁいいか。このソース借りていい?」

「いいですよ~。」

「だ、ダメです・・・・・・!」

 

 

あのソース、ましろがあそこまで悲鳴を上げたってことだから相当なんだよな・・・・・・。

 

 

「尊君。」

「は、はい・・・・・・?」

「この先、犠牲者が出ても僕たちは『記憶にございません』って言うんだ。」

「それ、映画のタイトルにもなった政治家の名セリフですよね?」

「いいね?」

 

 

 

「おねーちゃーーーん!!?」

 

 

 

「あ。」

「いいね!?」

「は、はい・・・・・・!」

 

 

早速犠牲者が・・・・・・2名も。

 

 

 

「千聖ちゃーーーん!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




書こうって思って、ウィズの即興ソング書いて、・・・・・・どうしようかな~?ってなって、今日マックにドライブスルーして帰る時に弟が『七深のエピソード見た?』って聞かれて改めて見て『書こ~っと』ってなって、限界でした。

えっとね、本編がシリアスっぽくなるから前菜としてね。


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Ep.18 あまり良いことはありませんが

 
 
 
みんな~、今回はちょっとシリアスだよ~!気分上げて行こ~!







 

 

 

 

 

 どうしよう~?・・・・・・最近、よく『どうしよう?』から始まっている気がする・・・・・・。

 それはそうと、尊くんの家に来ちゃったよ~・・・・・・。

 

 

『尊の家に行って、今日空いてるなら連れてきて~☆』

 

 

透子ちゃんに言われて来ちゃったけど・・・・・・朝の7時、起きてるかな・・・?とりあえず、インターホンを押してみる。

 

 

はい、ただいま。

 

 

今のは、使用人さんの声だ。

 

 

「はい・・・・・・あら、ましろ様。」

「あ、あの──」

「申し訳ありませんが、尊様はまだ寝てらっしゃいます。」

「そ、そうなんですね・・・・・・。」

「・・・・・・よろしければ、中に入られます?」

「え・・・・・・?」

「あまり良いことはありませんが。」

「で、では・・・・・・。」

 

 

一回来たことあるけど、必要最低限のものしか置いてなかったけど、私としては楽しかったけどな~♪ってなんでウキウキしてるんだろう?

 

 

「ましろ様、何かお食べになりますか?」

「・・・・・・あ、いえ。食べてきたので大丈夫です。」

「そうですか。では、お飲み物は?」

「え?」

「遠慮なさらないでください。」

「じ、じゃあ・・・・・・何か、ください。」

「かしこまりました。」

 

 

・・・・・・あ、みんなに連絡しないと。

 

 

「おはよ~・・・・・・。」

「あ!おはよう、尊くん。」

「・・・・・・おはようございます。」

「おは──ん?・・・・・・ましろ?え?なんでいんの!?」

 

 

尊くんのパジャマ(?)姿、初めて見た・・・・・・。

 

 

「・・・・・・尊様、先に身支度を済まされては?」

「う、うん!すぐする!・・・・・・今のは忘れろ!絶対だ!いいな!?」

「う、うん・・・・・・。」

 

 

別に、恥ずかしい格好じゃなかったけど・・・・・・そんなに見られるとまずかったのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふぅ~、これで身支度は済んだ。・・・・・・なんでましろがいんの? え?今日遊ぶ約束なんかしてない・・・・・・はずだ。うん、していない。

・・・・・・なんでいんの!?まぁいいや。それより、朱莉さんのテンションがちょっと低かったような・・・?

 

 

「落ち着きましたか?」

「うん、とりあえず。」

「そのようですね・・・・・・髪型を見れば。」

「うん?」

「本日の寝癖も随分暴れていましたから。まるでスーパーサ〇ヤ人みたいに。」

「言わんでいいよ。」

 

 

見間違いじゃない、朱莉さんのテンションが低い。そして・・・・・・うん、やっぱりいるね、ましろ。

 

 

「すぐに朝食の用意をします。」

「うん。・・・・・・なんでいんの?」

「え?・・・・・・あ、そうだった。」

 

 

ましろさん!?

 

 

「なんでうちにいるの?・・・・・・ってか、うちに来たの?」

「みんなから『連れてきて』って。」

「『みんな』って、モルフォニカ?」

「うん。」

 

 

マジかよ・・・・・・。

 

 とりあえず先に朝食を済ませることにした。『腹が減っては~~~』って言うでしょ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 尊くんが支度を全て終えたので、出かけようとしていましたけど。

 

 

「よし。じゃあ朱莉さん、行って──って、朱莉さん?」

「・・・・・・尊様。1つ、報告がございます。」

「う、うん・・・・・・。」

 

 

どうしたんだろう、急に改まって?

 

 

「・・・・・・深海家が、失くなりました。」

「・・・・・・は?」

「先日、深海家に殺人犯が押し掛け、使用人たちを数人ナイフで斬りつけ、その後家に火を放ちました。火を放つ前に警察が来ていたので、消防隊は早く到着して火は数時間で消火されましたが──」

「ちょ、ちょっと待てよ!!・・・・・・それ、本気で言ってんのか?」

「はい。」

「なんでそんな冷静に語れるんだよ?あの家が失くなったんだぞ!!あんたを雇ってくれたとこが失くなったんだぞ!!」

「それは・・・・・・分かっています。」

「いつ起きたんだよ・・・・・・!?」

「昨日の昼頃からです。」

 

 

昼頃って・・・・・・確かに昨日サイレンが鳴ってたけど・・・・・・?

 

 

「ですが、事件より前から脅迫状が来ていまして──」

「っ!待てよ、『事件より前』ってなんだよ?俺は知らねぇぞ!」

「知らなくて当然です。脅迫状が来ていたから、尊様には何も伝えず、ここに住まわせたのですから。」

「・・・・・・んだよ、それ・・・!?」

「・・・・・・尊様!?」

 

 

事情が飲み込めないのか、尊くんが家を出て行ってしまいました。

 

 

「私、行ってきます・・・・・・!」

「でしたら、実家の方に行ってください。尊様もそこに向かったと思われます。」

「はい・・・・・・!」

 

 

私も尊くんの後を追って走りました。

 

 尊くんの実家の周りには人だかりが出来ていました。

 

 

「ちょ、ちょっと失礼します・・・・・・!た、尊くーん!」

 

 

人だかりの合間を抜けつつ、尊くんを探していく。そして、門の手前に出ると、尊くんが・・・・・・立ち尽くしていました。

 

 

「た、尊くん・・・・・・?」

「・・・・・・んだよ、これ?」

「っ・・・・・・。」

 

 

私は、この時の尊くんには何も声をかけることが出来なかった。彼のあの顔を見てしまったから・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




も~!コロナのせいで『KANZAI BOYA』が延期になったー!!バンドリのライブも延期だし!
GW中に休み取ってどっちかを優先しようと思ってたのにー!!

・・・・・・ホント、内容に合わないテンション感の文だね。


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Ep.19 どうすればいいんだろう

 
 
 ツイッターをフォローしてくださってる方はね、午前1時くらいにアタシがツイートしたのを見たかもしれないけど、次のウルトラマンにね、またジードが出るんだって!しかも、新しいフォームで出るんだよ!!・・・・・・主役は、面白かったら興味を持つ予定。







 

 

 

 

 

「尊、今度はいつ帰ってくるんだ?」

「うん?・・・・・・そうだな、お盆休みぐらいに来るよ。久しぶりに婆ちゃんのお墓参り行きたいから。今年も行くでしょ?」

「あぁ。・・・・・・お盆か、なら大丈夫だな。」

「うん、何が?」

「・・・・・・尊。これから先、とても苦しく、辛いことが待っているはずだ。だが、どんな時でも・・・・・・この深海家の後取りとして、この深海(まこと)の息子として、常に・・・・・・胸を張れ。」

「・・・・・・って、またそれ?何回も聞いたからもう忘れれないって──」

「絶対に・・・・・・忘れるな。」

「お、おぉ・・・・・・。」

 

 

ましろと一緒に遊びに行ったのが、父さんたちとの最後の会話になるなんて、誰が予想できるんだよ・・・・・・!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの後、尊くんと一緒に公園に来ました。心を落ち着かせようと思いまして。・・・・・・モニカのみんなに連絡したら、『尊くんのそばにいて』と言われたので、今日は私だけ休み、もしくは自主練になったのかな・・・?

 

 

「尊様。」

「あ、朱莉さん・・・・・・。」

「・・・・・・ちょうど良かった。朱莉さん、一緒に来てほしい場所がある。」

 

 

私も一緒についていくと、また別の豪邸に・・・・・・やって来てしまった・・・。

 

 

「・・・・・・何故、『美剣(みつるぎ)家』に?」

「お~!尊、久しぶり~!・・・・・・って、そんな気分じゃないよね?」

「・・・・・・紫音(しおん)さん、頼みがある。」

「・・・・・・尊様、まさか・・・!?」

 

 

え?何かあるの?何が起きるの?

 

 

「・・・・・・なんとなく察するけど、一応言ってもらっていい?」

「朱莉さんを、使用人として雇ってほしい。」

「構わないけど・・・・・・正気?」

「はい。では、これで。」

 

 

え?・・・・・・ってことは、朱莉さんが尊くんのお世話をすることが出来ないってこと?

 ってか、いつの間にか尊くんどっかに歩いて行ってるし!?

 

 

「ましろ様。」

「っ!は、はい・・・・・・。」

「こちらを。」

「この鍵は・・・・・・?」

「尊様のアパートの部屋の鍵です。・・・・・・尊様を、よろしくお願いします。」

「・・・・・・はい!」

 

 

・・・・・・って、返事しちゃったけど、どうすればいいんだろう・・・!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この前も、家を離れる前も、なんにも言ってくれなかった・・・・・・。脅迫状が来てたなんて、なんで教えてくれなかったんだよ・・・・・・!?

 

 

「・・・・・・俺は・・・・・・父さんに騙されてたのかよ・・・!?」

 

 

たった1人の息子のために、その家にいた人間全員を犠牲にするなんて、おかしいだろ・・・・・・!?

 

 

「・・・・・・とりあえず、帰るか。」

 

 

もう、何もする気がない・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 尊くん、あの後はずっと家に籠ったまま誰とも会っていないと思う。

 

 

「お~い、シロ~?」

「ましろちゃん?」

「え?ど、どうしたの・・・・・・?」

「あなたが今まで以上にボーッとしていたからね。何かあったのかしら?バンドに支障をきたすならしばらく休んだ方が──」

「だ、大丈夫・・・・・・!」

 

 

みんなに話しても、『自分で解決しろ』って言うだろうし・・・・・・。

 

 

「もしかして、尊さんのこと~?」

「え?」

「その・・・・・・尊さんは大丈夫なの?」

「あたしたちでも力になれるなら、何かしたいんだけどな~。」

「私もそれには賛成よ。彼には少し助けられたから。」

 

 

るいさんまで・・・・・・。

 

 

「・・・・・・あの!みんなに頼みがあるんだけど──」

 

 

もしかしたら、尊くんを元気にすることができるかもしれない・・・・・・!

 

 ううん、絶対にさせる・・・・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




昨日の夜さ、ベッドの下から不気味な笑い声が聞こえてきたの。しかも、何回も!『関係ない!気にしない!聞こえない!』って思いながら寝たから、その後はぐっすり寝れたけど。
・・・・・・まぁ、笑い声の正体は二段ベッドの下でスマホで動画見ながら笑っていた弟なんだけどね。

あ、本編のことを言うと・・・・・・尊の親父さんのセリフ、FF15の主人公のお父さんが冒頭に言ってたセリフをパクっただけ。あのセリフが胸にしみたのよ~!


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Ep.20 胸を張って生きないとな

 

 

 

 

 

 ましろから連絡があった、『アトリエに来てほしい』って。

 久しぶりに外に出たから、ずいぶん日射しが眩しく見えた。それに、服がなんか大きく感じる。多分、ここ数日まともに飯を食べてないからだろうって自分でも分かってるし、自覚もしている。

 

 

「・・・・・・久しぶりに来たな。」

 

 

俺はインターホンを押した。

 

 

「は~い・・・・・・って、尊さん久しぶり~。」

「七深さん、久しぶり。」

「えっと・・・・・・痩せました?」

「多分ね。・・・・・・ましろにここに来てほしいってメールが来たんだけど。」

「お~、そうでした~。では、どうぞこちらに~。」

 

 

相変わらず気が抜ける喋り方だな。・・・・・・でも、なんか服装がいつもの感じじゃない。服装というより、『衣装』だな。

 

 

「さ、ここに座って~。」

「あ、あぁ・・・・・・。」

 

 

目の前には大きなカーテン。・・・・・・でも、すぐにそのカーテンが中央から開いていった。

 そこにはMorfonicaの5人が楽器を構えていた。

 

 

「・・・・・・聴いてください、『7月のPLAY』。」

「え・・・?」

 

 

なんで、ウィズさんのあの歌を・・・・・・?

 

 

なぜか年を重ねると 口は退化していくみたい

 たった7つしか違わないのに 君は1度も1度も好きって言ってない

 なぜか君はそこでしか 私と会えない身体みたい

 たまには外でご飯食べようよ 喫茶店も入りたいよ」♪

 

 

こんな歌詞の歌、Morfonicaが・・・・・・ましろが歌うとは思えないんだけど・・・・・・?

 

 

そういうPLAYでしょ? ほら激しく掻き鳴らしてよ

 あなたのギターと私のスピーカーが 不器用に繋がってく

 行く末は何処にある?」♪

 

 

人前で初めて披露したんだろうな、少し緊張気味だ。でも・・・・・・この音色(いろ)も良いと思えた。

 

 

「・・・・・・どう、だった・・・?」

「・・・・・・なんで、あの歌を歌ったの・・・?」

「え?」

「申し訳ないけど、君にあの歌は似合わない。なんであの歌を歌ったんだ?」

「その・・・・・・ごめんなさい!尊くんに、元気になってほしくて・・・・・・。」

「はぁ・・・。もう終わりか?俺はもう帰るぞ。」

「待って!」

「・・・・・・・・・・・・。」

「最後に1ヵ所、行きたいとこがあるの。」

 

 

俺は、衣装から私服に着替えたましろと共に、ましろが行きたいという場所に歩いていった。だが、俺には場所の説明はせず、ただ『ついてきて』の一点張りだった。

 

 

「えっと・・・・・・こっち。」

 

 

スマホのマップを見ながら少々自信無さげに歩いていくから、俺は凄く不安になっていく。

 

 だが、住宅街どころか、凄く田舎感が凄いところまで歩かされた。そろそろ歩き疲れてきた。

 

 

「・・・・・・ましろ、まだなのか?」

「あとちょっと・・・・・・。」

 

 

さっきもナレーションで言ったけど、久しぶりに外に出たからもう足が疲れてきた。

 

 

「・・・・・・あ!尊くん、着いたよ!」

「ようやく、か・・・・・・っ!」

 

 

ましろが振り替えって言うものだから、俺はましろを見ると、ましろよりその後ろの景色に気をとられてしまった。その景色は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だったから。

 

 

「ちょっと、時間がかかっちゃったんだんだけど・・・・・・モニカのみんなにも協力してもらって、昔会った花畑を見つけたんだ。」

「・・・・・・これを、見せたかったのか?」

「・・・・・・うん。尊くんが、また新しい1歩を踏み出すために。」

 

 

視線の先には5頭の蝶が飛び交っていた。・・・・・・まるで、さっき見た景色と同じ・・・・・・。

 

 

「・・・・・・さっき、こんな景色を見た気がする。」

「え・・・?」

「ましろたちが、花畑の中心で演奏している風に見えちまった・・・・・・。俺も、ましろの空想癖が移ったかな?」

「えぇ・・・、私のせい・・・・・・!?」

「・・・・・・そうかもな。ましろ、ありがとう。」

「・・・・・・うん。元気、出た?」

「どうだろう?でも、まずは前を見るよ。俺は・・・・・・あの深海家の息子だから、胸を張って生きないとな。」

 

 

まず1歩踏み出すために、使用人の家族たちに会って話さないとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まだ生きてたか・・・・・・。あいつなら、深海家の遺産を──」

 

「お兄さん、楽しいことしてんだな。」

 

「あぁ!?」

 

 

へぇ~、こいつが深海家の人間を全員殺した人か。

 

 

「ガキが・・・・・・調子に乗るな!!」

「よっと!」

「グヘッ!?」

 

 

まずは、飛び膝蹴り。続いて連続蹴り。・・・・・・イメージとしては、どっかの吸血鬼の王様の皇帝形態の連続蹴りね。

 

 

「続きまして~・・・・・・って、あれ?もう伸びてる・・・・・・。」

「ちょっと、やり過ぎじゃないの?蒼空(そら)。」

「だったら、犯人退治で俺を呼ぶな。まるで暗殺並みの出番じゃねぇか。」

「あはは・・・。まぁ、久しぶりの出番だから良いでしょ?」

 

 

この出番はどうかと思うぞ?この後青薔薇のマネージャーやるって色々話してるんだから。

 

 

「じゃ、あとはアタシがやっとくから。」

「はいよ。」

 

 

さて・・・・・・燐子になんて説明しようか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




さて、最後のところ・・・・・・見たことある人は分かる、アタシがクロス作以外で初めて書いたオリキャラっす。分からん人は、アタシの作品を色々見て。


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Ep.21 家事ならだいぶ出来るようになったんだけど

さて~、今回からはのんびりと尊とましろをくっつけるように書いていきま~す。

もしかすると、アタシの別作品のキャラが『コイツ、アホか!?』っていうほど出るかもね?







 

 

 

 

 

 前回の後、翌日に元深海家に行った。そこで、使用人の家族の人たちと会って、『元通りまでにはいかないけど、皆さんの思いを無駄にしないように深海の名前を途切れさせない』と約束した。

 その時、皆さんから『深海家で使用人していて、とても嬉しかったっていつも(使用人をしている人)言ってた』と教えてくれて、俺を恨んでいる人はいなかった。

 

 

 

 だけど、感謝されても俺の気が済まなかった。何か償いをしようと考えてたら、弦巻家の黒服の人が来て、『使用人の遺族の方に弦巻家と美剣家から少しばかりの慰謝料を送る』と言い出した。

 父さんは、深海家より上の弦巻・美剣家にギブ&テイクの関係を上手いこと作っていたらしく、迷うことなく深海家を手伝うと言った。

 

 

 

 その代わり、『0から深海家を立て直せ』と言われた。俺は迷うことなく『前と形は違うだろうけど、そのつもりだ。』と答えた。父さんが7月までにかなり恩を売っていたらしく、それを返すまでは率先して手伝うそうだ。・・・・・・改めて父さんの顔の広さを知ったよ・・・。

 

 

 

 それと、父さんたちを殺した犯人は美剣家が捕らえたそうだ。抵抗したけどすぐに捕らえられたらしい。・・・・・・そんな凄い警官がいるのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここまでは『ENDLICHERIクオリティ』を知ってる読者は察しがつくと思う、1話書ける内容をダイジェスト風に書くのも。

 

 そんな読者の中に『クオリティ』ってワードを見るor聞くと『It's high quality.』って言う銀色のバッタを思い浮かぶ方はいますか?・・・・・・思い浮かぶ方は、すぐさま社が脳内に埋め込んだ洗脳チップを摘出することをオススメします。でなければ、社にお財布の潤いを吸い取られますよ?

 

 

 

 それはさておき、問題はここからだ。・・・・・・作者のクオリティを知ってる読者は察すると思うけど、

 

 

「もうちょっとでご飯できるから、待っててね。」

 

 

・・・・・・何故かましろが毎日家に来るんだ。しかも時間的には昼飯の時間だから昼食を作ってる。

 どうやら、朱莉さんが『合鍵』と『尊の面倒を見ること』を託されたらしい。・・・・・・家事ならだいぶ出来るようになったんだけどな。

 

 

「でも、この前インスタントラーメンでお昼ご飯と夜ご飯を済ませてたでしょ?体に悪いよ。」

「っ・・・・・・。」

 

 

ナレーションに口を挟むな。でも、作者同様、飯は食わないかカップ麺・冷凍食品ぐらいで済ませてしまう。・・・・・・調理器具を使っても、インスタントラーメンを作るため、にしか使わない。

 

 

「私だって、練習してるんだから・・・・・・!」

「え?そうなの?」

「え?・・・・・・もう!」///

 

 

顔赤くすんなよ・・・・・・。

 

 

「はい、お待たせ。」

「ありがとう。・・・・・・さらっと自分の分も作ってんだな?」

「大丈夫、ご飯食べてくるって言ってあるから。」

「ちゃっかりしてんな。」

 

 

そんな時、家の固定電話が鳴り出した。

 

 

「あ、出るね。」

「出なくていい!俺が出るから!な!?」

「う、うん・・・・・・。」

 

 

なんで『私じゃダメなの?』って顔をするなよ、俺の家だからな。

 

 

「はい、もしもし?」

『もしもし、深海くんの家で良かったですか?』

「はい。・・・・・・自分が深海尊ですけど。」

『あ、尊君だったんだ・・・・・・。えっと、葛城映司です。』

「え、葛城映司さん!?」

 

「ひゃ!?ど、どうしたの・・・・・・?」

「え!?いや、なんでもねぇ・・・・・・。」

 

 

なんで映司さんから電話が!?

 

 

『もしも~し?』

「は、はい!えっと・・・・・・どういったご用件で?」

 

 

ヤッバ、声震える・・・・・・!

 

 

『あ、脅しの連絡じゃないんだけど・・・・・・一緒にキャンプいかない?』

「はい。・・・・・・はい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




えー、ダイジェスト部分は20分で書き終えたッス!・・・・・・分かる方は分かると思いますけど、『更新した』ってツイートしてから『自分の『読了した』っての初めて見た!』ってツイートするまでに書いてやったぜ!・・・・・・だからなんだ!?

で、銀色のバッタは分かった?


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Ep.22 Youたち、バーベキューしてきちゃいなよ

 
 
先に言っとく。今回、本編が4000字もあるから、長ぇよ。

それと、今作のヒロインの中の人が20日誕生日だったから間に合わせようと思ったけど・・・・・・無理だったわ。







 

 

 

 

 

 8月も終わりに近付いてきた頃。まだ残暑が続いていて、黒っぽいジーパンはちょっとキツいな・・・。

 

 

「ナレーションでそんな事を言っていいの?」

「だから、人のナレーションにツッコまないでよ。」

「それより、なんで尊くんはそんなに黒っぽい服装なの?しかも、薄手のカーディガンまで着て・・・・・・。」

「そういうファッションなんだから仕方がないでしょ。」

 

 

冷房で寒くてもいいように着てる。どうせ、袖は捲るから気にはしないけど。

 

 

「でもさぁ~・・・・・・なんでましろまでいんの?」

「え?だって、『来てもいいよ』って言われたから。」

「あっはっは・・・・・・ですよね~。」

 

 

ただ、なんであの映司さんが俺を呼んだんだろう?それに、他には誰がいるんだろう?

 

 

「おーい、こっちだよー。」

「あ、映司さん。・・・・・・って、なんか濃い面子がいっぱいいらっしゃるな・・・・・・。」

 

 

この前花見したから人は分かるけど・・・・・・葛城姉弟と、今井リサさんと氷川紗夜さん、花園たえさんと山吹沙綾さん、丸山彩さんと白鷺千聖さん、和奏レイさんに佐藤ますきさんもいる。それと、

 

 

「あれ?尊じゃんか!」

「おっ久~!」

「光一と吏佐もいるんだ。」

 

 

同じクラスで葛城姉弟のサポートをしている小野寺光一と宮崎吏佐までいるんだな。

 

 

「お前・・・・・・可愛いな。」ギロッ

「ひっ・・・・・・!た、尊くん・・・・・・!」

「だ、大丈夫だよ・・・・・・。」

 

 

俺も怖いなんて言えないな・・・・・・。

 

 

「まっすー、怯えてるよ?」

「え?可愛いのにな・・・・・・。」

 

 

え、それ素で言ってんの?

 

 

「それじゃあYouたち、バーベキューしちゃうよ!」

「「「おー!」」」

「楽しそうだな・・・・・・。尊君、行くよ。」

「は、はい・・・・・・。ましろ、行くよ~。・・・・・・ん?ましろ?」

「うぅ・・・・・・怖い・・・・・・!」

 

 

怯えてる・・・・・・。まぁ、仕方ないよな?

 

 

「ましろ。」

「た、尊くん・・・・・・?」

「ますきさん、顔怖いけど優しい人らしいから・・・・・・怖かったら俺の近くにいなよ?」

「う、うん・・・・・・!」

 

 

ひとまずその面子に合流したけど、なんでバーベキューなの?

 

 

「それより、何故ここでバーベキューすることになったのですか?」

「そーだよ~!アタシも紗夜の横で聞いててビックリしたよ~!」

 

「私たちも、事務所を通さずにこういうのを提案してくるから・・・・・・。」

「うんうん!」

 

「私は、ハナちゃんから連絡を受けて・・・・・・。」

「え?だって楽しそうだったから。」

 

「あたしは、レイが話してるのを聞いてオモシロそうだったから来た!」

「私は、まっすーとおたえに言われて・・・・・・。」

 

 

確かに、俺は映司さんに誘われてきたからな・・・・・・。ましろはそれを聞いてついてきただけだし。

 

 

「フッフッフ~、よくぞ聞いてくれた・・・!」

「ウィズ、あこになってんぞ。」

「実はさ~、うちの社長から『Youたち、バーベキューしてきちゃいなよ!』って言われたのよ~。」

「で、暇そうな人全員呼んだんだよ。」

 

 

へ~、その中に俺が入っていたのね?

 

 そんな理由を聞かされて、今は『室外で肉等を焼くチーム』と『室内で調理するチーム』で分かれて調理をしている。俺とましろは事情を軽く話して一緒に『室内で調理するチーム』に行った。

 

 

「さて~!君たち、料理経験はあるかしら?」

「・・・・・・何故今井さんは湊さんのマネを?」

「俺とましろは、ある程度・・・・・・。」

「・・・・・・!」コクコク

「ましろちゃん、ここにますきはいないから。」

 

 

それ、言っていいのか?

 

 

「だけど・・・・・・光一は出来るの?」

「え?・・・・・・あぁ!これでも、()()()全員できるぞ。昔、孤児院でみんなで調理してたから。」

「そういや、そんな話を聞いたような・・・・・・?」

 

 

知りたい奴は、『Take me to・・・』を見ちゃいなよ!

 

 こっちは女性陣がメインで調理している。・・・・・・あ、『女性陣』はリサさんと紗夜さん、レイさんに千聖さんとましろ。『男性陣』は俺と映司さん、光一の計7人で付け合わせとかを作っている。

 

 

「ましろちゃん、これ切ってくれる?」

「は、はい・・・・・・!」

「お~!ましろちゃん、上手だね~!」

 

「紗夜ちゃん、これは切らないの?」

「え?・・・・・・あ、忘れていました。」

「仕方ないから、人参は私が切っておくね。」

 

「ハナちゃん、それ・・・・・・何?」

「オッちゃん。」

「へ、へぇ~・・・・・・?」

 

 

華やか(?)だね~。・・・・・・うん、きっと華やかだよ。きっと・・・・・・きっと。

 

 

「それにしても、俺たちの出番はあるんですか?」

「あっちが人手を要求してくるまで少し待ってみよ?」

「そういや、尊は大丈夫なのか?」

「え?」

「その・・・・・・家のこと・・・・・・?」

「あぁ~・・・・・・うん、色んな人が手助けしてくれてるから大丈夫だよ。」

「・・・・・・そういや、尊君は光一たちと同じクラスなんだよね?」

「はい、4人とも同じクラスです。」

「普段ってどんな感じ?」

「え!?ちょっと映司さん!?」

 

 

気になるのかな・・・・・・?まぁ、夏休み前までの事なら普通に話せるでいいか。

 

 

「普段は色んな人と仲良くしてますよ。・・・・・・光一はたまに筋トレっぽいことしてるけど。」

「やっぱりそうなの?」

「え?やっぱりって?」

「俺、最近『筋トレ』にハマってさ~!たまに映司さんにも筋トレ教えてますよ!」

 

 

へ、へぇー・・・・・・?

 

 

「そうだ!尊はしないの、筋トレ?」

「俺は・・・・・・そんなにしないかな?」

「・・・・・・あ、そうだ。僕ここ付けたいんだけど?」

「え?・・・・・・あ、ここっすか!?ここ、スゲー良い方法ありますよ!ここ、腹斜筋ね!」

 

 

え?なんか筋トレ教室始まった・・・・・・。ちょっと面白そう!

 

 

「あの、真っ直ぐ腕を横に伸ばして、腰をちょっと落とすんすよ!」

「こう?」

「俺もやろーっと。」

「それで、この体制で上半身を回すんですよ!それで、こうやってねじるでしょ?それで戻る時に、ブレーキをかけて戻すんすよ!それを左右に交互に振りながらってやるんですよ!これだけで効きます!」

 

「えっと・・・・・・尊、くん・・・?」

「あちらは何をしているんでしょうか?」

 

「みんな頑張って~。」ブンブン

「うん、お腹減らしておくから。」ブンブン

「そう。焼き肉 いっぱい 食べる。」ブンブン

 

「あの、そろそろ手伝ってほしいんだけどな~?」

 

「「「え?・・・・・・あ、はい。」」」

 

 

そんなにやれてないけどもう呼ばれたよ・・・・・・。

 

 

「それじゃあ、尊くんとましろちゃんアタシと一緒に料理運んで~!」

「はい。」

「尊くん、行こ?」

 

 

この時の俺は・・・・・・ああなることになるとは知らなかった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________________

 

 

 

 

 

 私、ウィズさんたちと一緒に焼くチームにいるけど・・・・・・メンバーがウィズさんと吏佐さん、彩先輩におたえ、(沙綾)の5人だけど、大丈夫かな?ウィズさんは率先してこっちに来たけど。

 

 

「でも、珍しいですよね?ウィズさんがこっちに来るなんて。」

「そう?・・・・・・お!カニ、イイ感じに焼けてない?」

「おお~!確かにな!」

「ちょっとさ、味見しない?」

 

 

・・・・・・え?

 あ、ウィズさんカニ剥いてるよ・・・・・・。

 

 

「いただきま~す。・・・・・・ウッッッマ!!」

「それ、食べていいのか?」

「味見ですよ味見!中まで火が通っているかの確認をね!」

「そっか・・・・・・。じゃあ、あたしも!」

 

 

まっすー!?

 

 

「私も確認する!」

「あ、じゃあ私も~。」

「わ、私も・・・・・・!」

 

 

彩先輩まで・・・・・・。

 

 

「みんな~、持って──って何してんの・・・・・・?」

「え?あ、ちょっとね!今、中まで火が通っているか確認をしてんの!」

「え?・・・・・・それ、つまみ食いですよね?」

「う、うん・・・・・・。」

 

「じゃあ、アタシも~。」

「えぇ!?」

「あー・・・・・・俺も食おっと。」

 

 

あー・・・・・・尊くんまで・・・・・・。

 

 

「ましろもどうだ?」

「え?・・・・・・えっと・・・・・・。」

 

 

ましろちゃん、待って!早く手を止めて・・・・・・あ、取っちゃった・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________________

 

 

 

 

 

「今井さん、遅いですね。」

 

 

そうだね~。

 

 

「・・・・・・あなたたちは、いつまで筋トレをしているのかしら?」

「え?・・・・・・あぁー。」

 

 

いや、暇だからさ。

 

 

「でもさ、僕なんとなく分かるんだよね。」

「何が、ですか?」

「ウィズが向こうに行った理由。」

 

「ウッッッマ!!」

 

 

声がデカいわ。

 

 

「多分、あいつカニが食べたくてあっちに行ったんだと思うんだよ。」(※正解)

 

 

レイさん、分かったかな?

 

 

「でも、今井さんこの後揚げ物をするんですよね?」

「そうですね。今井さんがこの後揚げ物を作ると言っていましたけど・・・・・・。」

「出る前から温めているわよね?」

「確かにね~。」

 

 

とりあえず僕は揚げ物の小麦を少々つまんで油の中に入れてみる。そしたら、あら不思議~。パリパリ言ってんの。

 

 

「結構パリパリ言ってるけど!?」

「これはさすがに今井さんに言わないといけませんね!」

「それじゃあ、紗夜ちゃんと映司君で行ってきてくれる?怒るには2人が丁度良さそうだし。」

 

 

あんたが言うな。黒鷺千聖・・・・・・じゃなかった、白鷺千聖。

 

 

「それじゃあ、行きましょうか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________________

 

 

 

 

 

 なんとなく流れに乗ってカニ食べてるけど・・・・・・ちょっと罪悪感に押しつぶされそうになってきた・・・・・・。

 

 

「俺、そろそろ戻りますね・・・・・・。」

「わ、私も・・・・・・!」

「あ、アタシもそろそろ・・・・・・って、うわっ!?」

 

 

あ、ヤッベ!よりにもよって映司さんと紗夜さんじゃねぇか!?

 

 

「皆さん何をしているのでしょうか?」(怒)

「えっと・・・・・・誰から怒ればいいですか?」(怒)

 

 

めっちゃ怒ってんじゃねぇかよーーー!!

 

 

「えっと・・・・・・紗夜?」

「今井さん。」

「は、はい!!」ビシッ

「油がだいぶ温まっています。早く揚げてください。」

「は、はいぃぃいいい!!」

 

 

リサさん、動き早ぇ・・・・・・。

 

 

「深海さん、倉田さん。」

「「は、はい・・・・・・!」」

「後で映司さんをそちらに送ります。3人で先に焼かなければいけない物を焼いてください。」

「「は、はい・・・・・・?」」

 

 

怒られなかった・・・・・・。

 

 

「他の方は全員中に来てください。」

「「「「「は、はい・・・・・・!!」」」」」

 

 

紗夜さん、怖ぇー・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なんでこのキャストを呼んだのか?・・・・・・紗夜とリサとレイは呼びたかったの。で、一緒にしとこって思っておたえと沙綾とマスキを呼ぶだろ?・・・・・・トチった(丸山彩)腹黒(白鷺千聖)はね、誰かさん喜ぶかな~って思って出したんよ。・・・・・・どうかしら、皐月さん?


そして、最初そんな予定無かったんねんけど・・・・・・次回もバーベキューネタです。


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Ep.23 なんかあったら逃げよう

 
 
はい、前回の続きよ~。







 

 

 

 

 

 あの後すぐに映司さんが来てくれて、一緒に先に焼いた方がいい物を焼いていた。

 

 

「なんか・・・・・・ごめんなさい。」

「ごめんなさい・・・・・・。」

「いいよ、どうせウィズたちに言われたんだろ?」

「まぁ・・・・・・半分正解です。」

 

 

ちょっとまだ罪悪感が残ってんだよな・・・・・・。

 

 

「それに、僕は君とちょっとした世間話をしたくて呼んだんだし、君にはたくさん楽しんでもらいたいんだ。」

「世間話?」

「・・・・・・家のことだよ。」

「っ・・・・・・。」

「尊くん・・・・・・。」

 

 

やっぱり、知ってるよな・・・・・・。

 

 

「正直、僕も紫音さんから聞いて知ったんだ。・・・・・・僕は、形は違うけど親を失った。」

「え・・・?」

「僕のことは知ってるでしょ?目のせいで虐待を受けたって。」

「はい・・・・・・それを言ったライブに行きましたから。」

「この前、僕の親は殺人未遂で捕まった。・・・・・・殺そうとした相手は、息子の僕。」

 

 

何も、言えないな。僕は事件に巻き込まれて親を失ったけど、映司さんは親が事件を引き起こしていなくなった。・・・・・・でも、なんでそんな話を?

 

 

「いい?例え肉親がいなくなっても、ずっと君のそばにいてくれる人はいる。どんなに自分が拒絶しようとも、バカみたいにくっついてくる人が。」

「・・・・・・!」

「僕の場合はウィズだったけど・・・・・・君には、そういう人いる?」

 

 

俺にとって・・・・・・俺にとっては、ましろかな?

 

 

「・・・・・・え?私の顔に何か付いてる?」

「え?・・・・・・いや!なんでもない!」

「・・・・・・そっか。」

「え?何か分かったんですか?」

「うん、まぁね。でも、今は内緒。」

「え~!?何を知ったんですか!?」

 

 

 

「おっ待たせ~!何話してんの?」

「あ、ウィズさん。・・・・・・あれ?」

 

 

この人、中で調理してるんじゃなかったっけ?

 

 

「ウィズ・・・・・・どうしたの?」

「アッチ、人が多すぎるからコッチに来た~。」

 

 

何しでかすんだろう・・・・・・?

 

 

「あ、そうだ!この前さ、テレビを見てたんだけど、『お肉を切らずにそのまま焼く』って言ってたの!世間では『ジモン式』って言ってるらしいよ!」

「え~・・・・・・?」

「ウィズ、悪いことは言わない。止めたら?」

「でも、それで焼いたら美味しいって言ってたの!」

 

 

あ、置いた。

 

 

「ウィズ、なんか火強くない?」

「これって、多分肉の油が落ちて強くなってるんじゃ・・・・・・?」

「だ、大丈夫なんでしょうか・・・・・・?」

「なんかあったら逃げよう。」

「う、うん・・・・・・!」

 

 

 

「お待たせ~──って何してんの!?」

「「「ウィズ(さん)が犯人です。」」」

「ちょままっ!?」

 

 

さて、ウィズさんが絶賛吊るされている間にバーベキューの用意が完成した。

 

 

「それでは、かんぱ~い!」

 

『かんぱ~い!』

 

「うん、このお肉美味しい。レイも食べて?」

「ありがとう。・・・・・・うん、美味しい!」

「そんなに美味いのか?」

「まっすーも食べてみなよ!」

 

 

 

「彩ちゃん、自撮りしてないで早く食べないと、知らないよ?」

「あ~ちょっと待って~!」

「仕方ないわね・・・・・・。ほら、口開けて。」

「え?・・・・・・これって・・・?」

「彼氏さんじゃなくてごめんね?」

「いやいや!・・・・・・じゃあ、いただきます・・・。」///

「召し上がれ。」ジュッ

「あっつ!?・・・・・・千聖ちゃ~ん・・・!そんなバラエティーみたいなの要らないって~!ほっぺたが・・・・・・!」

「うふふ♪ごめんなさい、今拭くわね。・・・・・・よし。じゃあ、改めて。」

「い、いただきまーす・・・・・・お、美味しい・・・!」

 

 

 

「みんな、楽しそうだね~!」

「そうですね。」

「・・・・・・アタシたちもダチョ○俱楽部っぽいこと──」

「しません。」キッパリ

「ですよね~・・・・・・。」

「やるならおでんでやるんですよね?」

「紗夜!?そこはキッパリ全部断ろ!?」

 

 

 

「・・・・・・楽しそうだな。」

「そうだね・・・・・・あ!尊くん、お肉が!?」

「え?・・・・・・あ!あっちゃ~、ちょっと焦げた・・・。」

 

 

しまったな・・・・・・平和的なポピパ(たえ・沙綾)RAS(レイ・ますき)の会話や、パスパレ(彩・千聖)のショートコント、Roselia(紗夜・リサ)の冗談交じりの会話を見てたら、肉を焦がしちゃった・・・・・・。

 

 

「僕の食べなよ、それ貰うから。」

「え、映司さん?・・・・・・ダメですよ!自分で焦がしてしまったんで、自分で──」

「ここの主役が何を言うんだい?・・・・・・ほれ、交換おしまい。」パクッ

 

 

あ、焦げた方を食べたよ映司さん・・・・・・。

 

 

「・・・・・・一応、これは僕なりにトニー社長から学んだことなんだ。」

「そうなんですね。」

「トニーさん、僕たちにはちゃんと焼けてるのをくれて、自分は焦げたのばっか食べるんだよ。」

「そうそう!トニーさん、アタシたちが『いらん!』って言ってんのに『食べなきゃヤバいよ!』って言いながらお肉よこすのよ。」

「へ、へぇ・・・・・・。」

「・・・・・・ま、そこまで食えとは言わないけど、この後色々あるんだから、美味しいのをたらふく食べてくれ。」

「・・・・・・はい!」

 

 

映司さん、優しいな。まるで俺が主役みたいに言ってるのはちょっと分かんないけど、これからも頑張らないとな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




モニカの楽しかったな~!・・・・・・投稿日以降にコレ見た人は知らないだろうけど、投稿日は『MORFONICAL』と『モニカラジオ』がありました。・・・・・・自分でも驚くほどに、ハマってんだよな~。


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Ep.24 お世話している場合じゃなかったな

 

 

 

 

 

 あの半ば恐怖のバーベキューから時間は経ち、夏休みもあと1週間ぐらいとなっていた。

 特にこれといって特別なことはなかった。夏休みの課題をずっとやってたりしてて、誘われれば遊びに行った。今は課題も終わり、のんびりしている。

 

 

「尊く~ん、手伝って~!」

「お世話している場合じゃなかったな。」

「そんな事言われても~!」

 

 

ましろは泣きながら『課題手伝って』って言ってくる。ここ最近ずっとだ。

 

 

「はぁ・・・。で、今日はどこだ?」

「ここ・・・・・・。」

「はいね。えっと・・・・・・あ~、この辺か。」

 

 

なんだかんだ言いながら、ましろの課題の手伝いをする俺もどうかと思うけど。

 

 最近、ましろの見方が変わった気がする。前は、面倒を見たくなる妹って感じだったけど、今はそれにプラスして、そんなましろを愛しく思えてしまう。・・・・・・多分あの時、俺をどん底から救ってくれた時からなんだろうな。

 

 それに気付かせてくれたのは映司さんだ。ずっと頭の中をグルグルしていた、映司さんに言われたあの言葉が。ましろはずっと俺のことを考えてくれていた。そして、曖昧な記憶から、懐かしい花畑も見つけてくれた。そんなましろが、あの時から好きだったんだなって、最近気付いた。

 

 

「・・・・・・なぁましろ。」

「何?」

「ちょっと、散歩しないか?」

「え?・・・・・・い、いいけど・・・。」

 

 

俺はましろと一緒に、あの花畑へと向かった。道中長いからそのシーンは無し、着いたとこからどうぞ!

 

 

「・・・・・・尊くん、なんでここに?」

「え、えっと・・・・・・その・・・・・・。」

「うん・・・・・・?」

「その・・・・・・お、俺と・・・・・・付き合って、いただけません、か・・・・・・?」

「え・・・?」

「え?・・・・・・あ、嫌なら嫌って言ってくれればいいよ!」

「いえ!・・・・・・その、私でよければ・・・・・・お願いします・・・・・・。」///

 

 

え?・・・・・・嘘、OKっすか?やったぜ!

 

 

「わ、私も・・・・・・尊くんと、そういう関係になれたらって、思ってたから・・・・・・。」///

「・・・・・・え?」

 

 

え?・・・・・・え、マジで言うてんの?まさかの『両思いでした』ってオチ?

 

 

「これで、私たち、恋人になれたんだね・・・・・・。」

「う、うん・・・・・・。」

「じゃあ、これから毎日尊くんの家に行って、色んな料理を振る舞って、それから2人で仲良く幸せに暮らして、いずれは結婚も・・・・・・。」

「ま、ましろ・・・・・・?口に出てるよ~?」

「え?・・・・・・ど、どこまで聞いてた・・・・・・?」///

「そうだな~、『いずれは結婚も』ってとこまで。」

「それって・・・・・・ぜ、全部だよね・・・!?」

「まぁ・・・・・・そうとも言うな。」

「うぅ・・・・・・!」///

 

 

なんやろう・・・・・・可愛いな、この小動物。

 

 

「・・・・・・いいよ、結婚前提のお付き合いでも。」

「・・・・・・う、うん・・・。」///

 

 

『結婚前提』か・・・・・・この先どうなるのやら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ!この先どんなガールズバンドが出ても心移りしちゃダメだよ!」

「なんでガールズバンド限定なのさ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なかなかストーリーが浮かばないから、もうくっつけた。

そして、一応まだ『連載中』とはしておきますけど、しばらく内容が浮かばないので、リクエストボックス作りました。・・・・・・意味は、察するでしょ?『読みたい内容あったらそこに書け』って意味。

じゃ、またいつか~。


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Ep.EX2 深海に堕ち、引かれてゆく

 

 

 

 

 

 時々、こんな自分が嫌になる。みんな月ノ森生らしく何か特別なものがあるけど、私には何もない。バンドを組んでからはそう考えることはなくなってきた。

 

 だけど、今日は練習中に大きなミスをしてしまった。みんなフォローしてくれたけど、家に帰るとそのミスが私を襲ってきた。まるで、全てを飲み込む津波のように・・・・・・。

 

 

「・・・・・・っ!」

 

 

ため息もつけず、ベッドに腕を枕にして顔を埋める。まるで、何も見えない暗い海の底にいるみたいに瞳から明かりを消した。

 

 もう、今日は眼を開けたくない。この気持ちはきっと誰も気付かないのだから。・・・・・・そんな事まで考えてた。

 

 

『大丈夫、何かあったら俺を頼れ。』

 

「・・・・・・?」

 

 

今、すごく落ち着く、暖かい声が聴こえたような・・・?

 

 一瞬差し込んだ暖かく眩しい一筋の光に、眼を開けようとしたけど、この深海(暗闇)がそれを遮ってしまう。それだけ、私の心は深海に沈んで(堕ちて)行ってるのだろう。このままこの暗闇に閉じこもるのもありだろう。

 

 でも、心の奥底ではさっき聴こえた声を知りたいと願っていた。あの眩しくて暖かいあの()は、まるであの人のようだった。

 

 

Prrr...(着信音)

 

「・・・・・・っ!」

 

 

 そんな疑問に答えるように、私のスマホが鳴り出した。顔を上げて、液晶画面を見ると、私にとって暖かくて優しくて心を落ち着かせてくれる人からだった。

 

 服はしわくちゃだし、きっと顔だって見せられないほどひどくなってる。笑顔だって、今してもだいぶ歪んでいると思う。そんな私は見せたくない、だから放っておいてよ・・・!!

 

 私の頭や心の中ではこんな事を思っているのに、右手はゆっくりとスマホへと向かっていった。でも、手が届いた瞬間に着信音が途絶えた。スマホのロックを解除すると、彼からの不在着信があると出ていた。

 

 

「はぁ。・・・・・・?」

 

 

なんで早く出なかったんだろう、と後悔していると、今度は彼からメッセージアプリでメールが届いた。

 

 

『部屋の扉を開けてくれるか?』

 

「部屋の・・・?」

 

 

私は重たい身体を動かして、恐る恐る部屋の扉を開けた。

 

 

「こんばんは、ましろ。」

 

「た、尊くん・・・?どうして・・・?」

 

「ご両親が通してくれた。ちょっと部屋に入れさせて。」

 

「ちょ、ちょっと・・・!?」

 

 

彼・・・・・・尊くんが突然私の部屋にやって来て、私の肩を押しながら半ば強引に部屋に入ってきた。私たちは部屋に入り扉を閉めたけど、どっちも椅子や床に座らなかった。そんな私は、尊くんから身体ごと背けている。

 

 

「・・・・・・な、何しにきたの?」

 

「ちょっと話したくなった。そんな理由じゃダメか?」

 

 

絞り出した言葉に彼は、適当な感じで答えた。

 

 彼を見ただけで安堵しているというのに、私の心は深く暗い海の中にいるせいか、彼に自分の気持ちを伝えれなかった。

 

 

「・・・・・・モニカのみんなに話しにくいことは、全て俺にぶつけろ。1人で抱え込むのはよくないぞ?」

 

「・・・・・・っ!そんなの・・・・・・尊くんに、言われたくないよ・・・!」

 

「確かにな。だったら、一緒に抱え込まないか?」

 

「・・・・・・っ、うわぁあああ!!」

 

 

彼の暖かく眩しい言葉()が、私の心を深海から引き寄せてくれた。私も、彼の心を救い上げたことがある。その時のことを思い出したからか、彼に抱きつき、大きな声で泣き、涙を流した。

 

 

「・・・・・・お前の感情は全て受け止める。だから、互いにぶつけ合おうよ、な?」

 

「っ・・・・・・うん・・・!」

 

 

彼の優しさは、今の私には眩しすぎる。でも、その眩しさが、私の心を救ってくれた。

 

 私の心を埋めていた海は、涙と共に全て流れ去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 
 ヤホー、久しぶりー。

 どうやった?「深海少女」をアタシなりに理解して、小説にしてみたけど。心が沈むのを海に沈むに例えたけど・・・・・・まぁまぁな感じだとアタシは思ってる。

 ちなみに、ましろの「深海少女」のMV、最後のサビの前の2種類の顔が順に映るとこが好き。

 ほいなら、おつモニ~。


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Ep.EX3 失敗を糧に

 
 
 仕事中にふと思い付いた内容。・・・・・・まぁ、ライブなんやねんけど。

 ただ・・・・・・ましろがメインではない気がする・・・。


 んじゃ、Youたち見ちゃいなよ!







 

 

 

 

 

 今日はMorfonicaがライブハウスでライブをする日だ。俺は関係者としてMorfonicaのマネージャーって設定でいる。

 

 

「うぅ~、マジで緊張してきた~!」

 

「わ、私も・・・・・・。」

 

「いつも通り演奏すれば大丈夫だって。」

 

「そ、そうだよ!私たちのいつも通りの演奏をするだけだよ・・・!」

 

「つくし~、お前もだぞ~。」

 

「広町的にも、ちょっと緊張が~・・・・・・。」

 

「・・・・・・そろそろ時間よ。」

 

「だってよ。さぁ、頑張ってこい!」

 

 

俺は俺なりのやり方で、5人の背中を押した。瑠維は心配なさそうだが、他がな・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ライブは3曲披露するらしく、1曲目の『Daylight-デイライト-』は何事もなくクリアした。だが・・・・・・

 

 

「chAngE なびかない 流されないよ 今感じることに素直でいたいの

 chAngE 何度でも 生まれ変わるの 悲しみも抱き締めて 走り出すよ」

 

 

MC挟んだ後の「chAngE」は、ちょっと不安だった。瑠維と、思ったよりつくしはいつも通りだったけど、他3人が緊張が表に出ているほどだった。

 

 

「タノシイ裏切りにあって とらわれない私が・・・にいるの

 

 

その不安がすぐに結果に現れた。聴く限り、透子と七深の演奏がちょっとズレて、ましろがそれに釣られてしまった。

 

 

足りない 尽き・・・・・・もっと歪ませてよ Ah-Ah」

 

 

なんとか瑠維がリズムを取り戻してくれて、この後の『金色のプレリュード』も含めて挽回できた。

 

 

「お疲れ。」

 

「それほどでもないわ。」

 

「う、うん・・・。」

 

「シロちゃん、ごめんね・・・。」

 

「シロ、ごめん!あたしがミスったせいで!」

 

「私こそ、ごめん・・・。」

 

 

竿隊とましろが謝りあう中、俺はどんな言葉をかければいいか分からなかった。

 

 

「しゃーないって。ミスは誰でもあるし。」

 

「えっ?あ、あの・・・・・・?」

 

「あぁ、ごめんごめん。初めまして、俺は蒼空。さっきのだけど・・・・・・。」

 

 

突然話しかけてきた人は、出演者一覧にあった『ENDRECHERI』のボーカル『桐生蒼空』だった。

 

 

「あの、ましろを傷つけないでもらえます?」

 

「えっ?あぁ、ごめん。別に傷つけるわけじゃないけど、さっきの感じ、俺は好きだよ。」

 

「へっ?」

 

「完璧に台本通りのライブなんかつまんないだろ?ちょっとミスしたり、それをネタにしてMCが出来れば上出来だ。」

 

「・・・・・・。」

 

「じゃ、これからも頑張れよ。」

 

「蒼空兄、行くよー!」

 

「あぁ。」

 

 

そして、『ENDRECHERI』がライブステージに立った。あんな事を言ってた割には完璧なライブだった・・・・・・はずだったけど、

 

 

「今 僕らの前に立ちはだかる 孤独さえ吹き飛ばせそうさ」(笑)

 

 

1番のBメロで突然笑いながら歌った。まさか・・・・・・間違えた?

 

 

「尊くん、なんであの人笑ってるんだろう・・・?」

 

「多分、歌詞間違えたんだうな?」

 

 

そして、曲の大サビ前で・・・・・・。

 

 

「今 僕らの前に立ちはだかる 孤独さえ吹き飛ばせそうさ 追い風に──」

 

 

後ろからバイオリン担当の人がやってきて、「立ちはだかる」辺りで蒼空さんの肩をポンポン叩いた。

 

 

「尊くん、あれって演技なのかな・・・?」

 

「あんだけ素で笑ってるから、演技ではないな。」

 

 

と、色々喋ってたら、次の曲が始まった。

 

 

「もうこれ以上何も欲しがらない その心──間違えた!」

 

『えぇえええ!!』

 

 

 

「わ、笑ってる・・・!」

 

「頼むましろ、あぁはならないでくれ・・・。」

 

「ならないよ・・・!」

 

 

俺たちを不安にさせるほどグダグダで笑いをかっさらう『ENDRECHERI』を見て、ライブへの向き合い方とちょっとした決意をしたのだった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 
 ってことで、『バンドリ8thライブ』を思い出して書いた今回!ホントは、『もるふぉにかる』ネタでも書こうかな~って思ってた。あの~、勉強のネタを。


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Ep.EX4 ましろの誕生日

 
 
 ヤホー。

 今回めっちゃ久しぶりに更新した理由は、この作品のヒロイン『倉田ましろ』が誕生日を迎えたから。・・・・・・まぁ、『永遠の16歳』なんだろうけどね。

 んま、本編どーぞ。




 

 

 

 

 

 俺は今、ものすごく緊張している。・・・・・・誰だ?今『(がら)にもないこと言いやがって~?』って思った奴。しょーがねーだろ!?今日はましろの誕生日で、Morfonicaでの誕生日会が終わったら来ることになってんだから!あのね、俺だって色々頭の中ごっちゃになってんの分かるだろ!?

 

 しかも最近は『おとなしめの一人称が僕のキャラ』ばっか出てたせいでこの『深海尊』ってキャラが鈍感だったかあんま覚えてねぇし。・・・・・・今までの回を軽く見返したから、きっとなんとかなるさ。

 

 

「お待たせ・・・・・・!」

 

「おう。・・・・・・って、なんで走って来てんだよ?」

 

「だって、待たせちゃいけないかなって・・・・・・!」

 

「こんぐらいなら待てる・・・・・・けど、その荷物は何?」

 

「これ?モニカのみんなから貰ったものだよ。」

 

「へ、へぇー・・・・・・。」

 

 

なんでしょう、箱からして高級感あふれる物ばっかなんですけど!?お金持ちのお嬢様学校の人たちは違うね~!

 

 

「それよりも、話って何・・・・・・?」

 

「あー、その前に一度、俺の家に来ないか?」

 

「えっ・・・!」///

 

「いや、その荷物をなんとかしないとさ・・・・・・。」

 

「あ、そっか。」

 

 

今顔を赤くしたけど、今の俺には『ましろ』よりも『ましろの手荷物』に目が行ってしまうから、一番近いのが俺の家だから俺の家に招いた。

 

 

「お邪魔しまーす・・・。」

 

「あぁ、遠慮せずに上がってくれ。」

 

「っ・・・・・・。」

 

「うん?あ・・・・・・。」

 

 

ましたは俺の家に上がるなり、部屋の隅に置いてある棚に向かった。棚の上には両親の写真と花が置いてある。ましろはその前に座り、手を合わせた。

 

 

「・・・・・・んなことしなくていいのによ・・・。」

 

「でも、お義父さんたちには挨拶をしておかないと・・・・・・。」

 

「・・・・・・。」

 

 

()()()()に、両親のことは思い出したくなかった。両親のことを思い出すと、いつも明るく『俺の息子として胸を張れ』と言ってた父親とそれを笑顔で見守っていた母親。そして、亡くなった事件の事がいっぺんに思い出してしまう。

 

 

「・・・・・・あ、ごめんね。思い出させちゃって・・・。」

 

「・・・・・・いや、いいよ。そこそこ耐性ついたし。それより──」

 

「うん?」

 

「・・・・・・はい、誕生日おめでとう。」

 

「これ・・・・・・開けていい?」

 

「どうぞ。」

 

「・・・・・・わぁ!ミッシェルだ・・・!」

 

「知り合いに頼んで作ってもらった、ミッシェルのぬいぐるみだ。」

 

「ありがとう!すっごく大事にするね!」

 

「お、おう・・・。」

 

 

あれ?・・・・・・お嬢様学校のやつより喜んでないか?おそらくモニカに貰ったやつなんだろうけど、それよりも嬉しそうに()(かか)えてんだよな・・・。

 

 

「ミッシェル~♪」

 

 

・・・・・・まぁ、喜んでくれてるなら、まぁいいか。

 

 

 

 

 




 
 
 いや、リアルにましろにミッシェルのグッズあげたら喜びそうなんだよね。

 じゃ、また・・・・・・いつか!



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Ep.EX5 キスの日

 
 
 21時40分、書き始めます。

 Twitter見て思い浮かんだの。タイトルから察するだろうけど、そんな回です。いや~、誰にしようか色々悩んだけどね~、ライブ観ながらここの小説で書きました!




 

 

 

 

 

 今日は七深の家のアトリエで練習をしている。俺はただの見学者。・・・・・・まぁ、ジュースやおやつの買い出しぐらいはやるけど。音楽に対しての意見は言わない、モニカのジャンルは分かんねぇから。

 

 

「少し休憩しましょう。」

「さんせ~!疲れた~!」

「お疲れさん。飲み物は?」

「持ってきてるって!確か・・・・・・あれっ?ないっ!?」

 

 

まぁ、透子のこの展開は見慣れてしまっている。・・・・・・俺、見慣れてしまっていいのか?

 

 

「透子ちゃん、またなの?」

「おっかしいな~、持ってきたはずなのに・・・。」

「じゃあ、俺が買ってくるよ。何がいい?」

「いやいや!タケルはゆっくりシロとくつろいでてよ!」

「えっ?いや、でも・・・・・・。」

「わ、私も・・・!?」

「・・・・・・そうね。深海さんは倉田さんと共に留守番をお願いします。桐ヶ谷さんは私が監視しますので。」

「えっと・・・・・・ななみちゃん、行こ?」

「うん~。ちょっとお留守番しててね~。」

「ちょっと、みんな・・・・・・!」

「行っちゃったね・・・・・・。」

 

 

透子は諦め、七深やつくしならまだしも、あの瑠唯までもが出かけるなんて・・・・・・。って、なんでこの二人だけ残されてるんだ?

 

 

「・・・・・・た、尊くん・・・。」

「うん?」

「き、キス・・・・・・しない・・・?」

「ぶふぉ!?ゲホッ、ゲホッ!きゅ、急に何!?こぼしちゃったし・・・・・・!」

 

 

近くにティッシュがあったから、それでこぼしてしまった部分を拭いている。途中でましろの顔を見ると、驚くほど顔を赤くしていた。

 

 そういや、今日は『キスの日』なんだっけ?それでこんなことを言ったのか・・・?

 

 

「た、尊くんは・・・・・・キス、したくないの・・・?」

「・・・・・・ましろ。」

「ひゃ、ひゃい・・・!」

「誰に入れ知恵された?」

「っ・・・・・・うん?えっ?」

「瑠唯はまずないから、8割透子だな。深海とつくしの可能性もあるが、さほど割合は高くないしな・・・・・・。」

「ど、どうして・・・・・・そんなこと言うの・・・・・・?」

「そりゃあ、ましろが他人の家で『キスしよう』なんて言わない人だから。そんな度胸もないだろ?」

「うっ・・・!」

「まぁでも・・・・・・したいとは、思ってるよ・・・・・・。」

 

 

うっわ、言ってなんだがめっちゃ恥ずかしい!

 

 

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

「た、尊くん・・・・・・。」

「・・・・・・うん?」

「まだ、みんなすぐには帰ってこないと、思うよ・・・・・・。」

「・・・・・・しゃーない。」

「んっ!?んっ・・・。」

「・・・・・・満足したか?」

「・・・・・・も、もうちょっと・・・!」

「なら・・・・・・。」

「んっ・・・・・・んっ!?」

 

 

ただのキスだけじゃ満足しないって言うから、キスはキスでも、ちょっと踏み込んだキスをしてやった。

 

 

「ん・・・・・・ぷはっ!?」

「どうだ?」

「はぁ・・・・・・。」トローン

 

 

・・・・・・口を離した時、橋が二人を繋いで、ある距離に達したら途切れた。その橋がましろの口周りに付いてて、ちょっと・・・・・・アレだな。しかも顔が──

 

 

「たっだいま~!」

「っ!?」

 

 

人ってこんなに過敏に動けるんだ。(おそらく)言い出しっぺの声が聞こえてきたから、急いでましろの口周りを拭いた。なんとか間に合ったけど。

 

 

「あれ?シロ、どうし──って、タケル?」

「桐ヶ谷さん。世の中色んな人がいるよね。人を色んな形弄ぶ人、そんな人たちを取り締まる人、色んな人がいる。」

「た、タケルさん~、ちょっと目が怖いよ~・・・・・・?」

「だったら、『人に制裁する人』がいてもおかしくないよね?」

「痛っ!?タケルさ──っ!?これって・・・・・・。」

「な~に、ちょっと脳をマッサージするだけだよ。」

「こめかみをグリグリするのはマッサージではな──()ったあああああーーーーー!!

 

 

 

 

 

「倉田さん、どうしたの?」

「ふぇ?ちょ、ちょっと・・・・・・体が熱くて・・・・・・なんか、疼いてしょうがなくて・・・・・・!」

「・・・・・・熱でもあるのかしら?」

 

 

 

 

 




 
 
 22時59分、本編書き終えた。途中、風呂入ってたけどね。

 さて、めっちゃオブラート包んで表現した・・・・・・はずだけど、脳内腐ってる人たちならどんなのかすぐ分かるだろ?あ、『脳内ハッピー&ヒャッハー』の方が良かった?

 こんなん言ってるから嫌われるんだよな・・・。



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