死んだらクロスオーバーだらけの世界に来たので全力で楽しむことにした (波音四季)
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第1話 今日はいろんな物に当たるから宝くじ買いに行こうとしたら転生することになった

前作が行き詰ったんで、路線変更してこんなん書いてみた。気軽に読んでいってください。


「唐突ですが、死にました。」

 

「ホントに唐突じゃな!?」

 

まずは自己紹介だ。俺は飛鳥アラタ、皆からはシンって呼ばれてる。18歳の高校生でこの春卒業するはずだった。しかし、「今日はいろんな物に当たるから宝くじ買いに行こう」と思ったのが運の尽き。今日一番当たりたくない信号無視したダンプトラックに当たり、ここへ来たというわけだ。

 

「ふざけんな!こちとらたったの18歳だぞ!?免許だってないんだぞ!?彼女もいないんだぞ!?親父は怒るぞ!?お袋は泣くぞ!?妹に会わせろよ!こん畜生!」

 

「落ち着かんか。」

 

この神の宣告のイラストの爺さんみたいな老人は神様らしい。俺のいた何もない真っ白な空間に突如として現れ、ツッコミをしている。

 

「無神論者に神様って何の冗談だよ?」

 

「冗談もジョーダンもないわい。わしは神様じゃ。」

 

口では何とでも言える。しかし、この人が神様だとすると、いよいよ俺の処遇も決まったのだろう。果たして俺が向かうのは天国か地獄か、はたまた永遠の虚無か?

 

「それなんじゃがのう。お前さんには転生してもらおうと思っとる。」

 

「さらっと心を読まないでくれ。で、転生って?」

 

「あぁ。お前さんの魂をとある並行世界で死んでしまった男の身体に宿すのじゃよ。」

 

「ちょ待てよ。その男は何もんだ?凶悪犯とかだったら地獄逝った方がマシだ。」

 

「心配するな。眠っている間に心臓発作で死んでしまった哀れな男じゃ。」

 

可哀そうな奴もいたもんだ。

 

「並行世界ってどこの世界だ?」

 

「それは自分の目で確かめるがいい。どうじゃ?嫌だというなら、このまま閻魔の元に連れて行くが?」

 

やっぱ閻魔大王はいるのか。だがしかし・・・。

 

「質問させてくれ。なんで俺なんだ?何か特別な理由でも?」

 

「理由などない。強いて言えば、『宝くじに当たった』といったところじゃろうか?」

 

『宝くじに当たった』か・・・。思えば今日はいろんな物に当たるなぁ。寝起きにスマホを持ったら手を滑らせて顔に当たる、曲がり角で同級生(男)に当たる、体育の授業でテニスボールに当たる×3、廊下の曲がり角で生徒指導の先生(男)に当たる、数学の先生(男)が居眠りしてた奴に投げたチョークが俺に当たる、コンビニのくじでアニメの男性アイドルのフィギュアが当たる、そしてダンプトラックに当たる。と、こんなに当たりまくった日は今までなかった。これもきっと何かの縁なのかもな。

 

「よし分かった!神様、俺を転生させてくれ!」

 

「うむ、決心はついたようじゃな。じゃが、タダで転生させるのは気が咎める。わしから1つ贈り物をしよう。起きたら机の上を見てみるといい。」

 

「机の上だな。オッケー!さぁ、気が変わらないうちにやってくれ!」

 

「うむ!ではさらばじゃ!また会おうぞ!」

 

その瞬間、世界は暗黒に包まれた。

 




人物紹介は設定集で。


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第2話 原作:艦隊これくしょん なんだから艦これの世界ってのは分かったがなんでここにメンタルキューブが?

主人公のモデル分かる人いる?


俺は朝の陽ざしで目を覚ました。起き上がって部屋を見渡す。机とベッドとテレビとPS4と冷蔵庫と本棚のある割といい部屋だ。

 

「で、これが贈り物って奴か。」

 

机の上にあったのは青く輝く立方体。どこか、というか前世で見たことのある代物だ。

 

「なんでここにメンタルキューブが?」

 

知らない人のために説明すると、これはアズールレーンといゲームで艦船少女を建造するための資材だ。

 

「アズレンの世界なら、わざわざこんな贈り物はしないはず。ということは・・・。」

 

ガチャ

 

「司令官さ~ん?起きてますか?」

 

可愛らしい声に振り向くと、艦隊これくしょんのキャラクター駆逐艦娘の電がいた。

 

「ん、あぁ、おはよう。」

 

そう言いながら、姿勢を低くして電を抱き締める。

 

「し、司令官さん!?」

 

「あ、ごめん。可愛かったからつい。」

 

「もう。早く着替えて朝ごはんに行くのです。」

 

そう言って電は部屋から出ていった。

 

「なるほど、艦これの世界か。」

 

洗面所の鏡を見ると、そこには少し年を取った前世の俺がいた。どうやら、記憶も引き継いでるようで、この男も飛鳥アラタという名前で愛称はシンらしい。両親と妹の4人家族で、年齢は今年で23歳。過去に色々あったようだが、それについては長くなるからいずれ話すとしよう。

 

「しかし、ここまで一致してるとなると、こいつは並行世界の俺って認めざるを得ないな。」

 

あの神様は宝くじに当たったとか言っていたが、最初からこのつもりで?いや、ひょっとしたら数ある並行世界の俺の中から選ばれたということなのかもしれない。そう考えると、あのダンプトラックに当たったのも、いや、いろんな物に当たりまくったのも偶然でなく仕組まれたものの様に思えてくる。

 

身支度を済ますと、メンタルキューブを手に取る。

 

「艦これの世界に、メンタルキューブ、これはもう艦船少女建造しろって言ってるようなもんだな。しかし、キューブは1個だけ。残りはどこで見つかるんだ?」

 

ゲームだとキューブは任務報酬だが、具体的な出どころは分かってない。

 

ちょっと考え込んで、すぐやめた。どうせ時間はたっぷりあるんだ。艦娘の皆と過ごしつつ、手探りでもいいから模索していけばいいさ。明石や夕張あたりが何とかしてくれる。艦これssではよくある話だ。

 

部屋の外では電が待っていた。

 

「待たせたな。」

 

「大丈夫なのです。さぁ、行きましょう。」

 

俺は電の手を取って食堂へと向かう。

 

「あぁ、行こう!」

 

俺は生きる。この世界で、生きることが出来なかった俺の分まで、生きてやる。

 




どんどんクロスさせてイクゾー!


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第3話 贈り物は1つじゃなかったのか?1つだけとは言ってないだろう?

設定ガバってても気にしないで。気づいたら直すから。


この鎮守府で半日過ごして分かった事をまとめてみよう。

 

・この世界の俺の階級は大将、なので大本営にも結構顔が利く

・大将になれたのは親のコネではなく、数々の作戦成功と艦娘関連の法整備に協力したおかげ

・艦娘との関係は良好、ケッコンは誰ともしてないが練度99の子は多い

・というか練度も資源も所属艦娘も前世で俺がやってた艦これの母港と全く同じ

 

「つまり、ここはある意味俺の鎮守府ってわけだ。」

 

とはいえ、同じ存在であっても別人には変わりない。この世界の俺がここまで育て上げたものを奪ってしまうのは心が痛むが、彼はもういない。これからは俺が彼の代わりにこの母港を運営していく。彼が遺した物以上の物を残してやろう。

 

さて、その第一歩となるであろうメンタルキューブを「4つ」持って工廠へ向かっている。皆疑問に思っただろう。前回は「1つ」だったのに、何故「4つ」になっているのか?事は数時間前に遡る。

 

数時間前 執務室

「長距離練習航海、警備任務、対潜警戒任務から帰還したのです。」

 

秘書艦の電が俺に報告する。その後ろには第2艦隊旗艦睦月、第3艦隊旗艦皐月、第4艦隊旗艦天龍が控えている。

 

「いやぁ、ご苦労。10回遠征任務はこれで半分だな。残り半分も頼むぜ。」

 

「ったく、資源カンストしてるっつーのに、何で遠征しなきゃなんねーんだよ?」

 

「そう言うな天龍。溢れた資源は大本営に送られる。そこから資源のない提督たちに送られていく。お前たちのやってることは間違いなく誰かの役に立ってるのさ。」

 

「そうか!そういうことならジャンジャン資源持ってきてやるよ!」

 

「期待してるぜ。他に報告は?」

 

「ねぇ司令官、僕、こんなの拾ったんだけど。」

 

皐月が差し出した物を見て驚愕せずにはいられなかった。

 

「これは・・・キューブ?」

 

「海で漂流してるのを見つけて拾ったんだ。」

 

「それ睦月も拾ったよ?」

 

「お前らもか?実は俺もなんだ。」

 

3人が出したそれは、間違いなくメンタルキューブだ。

 

(どういうことだ?贈り物はあのキューブ1つだけじゃなかったのか?)

 

「何なのでしょう?キレイですけど?」

 

「よし、これは俺が工廠に持っていこう。何かあったら知らせるよ。」

 

 

というわけで、俺は合計4つのメンタルキューブを持って工廠へ向かうこととなったのだ。

 

「明石ー?いるか?」

 

「はーい!提督、何か御用で?」

 

「うん。これなんだが。」

 

「これは、青いキューブですか?」

 

「遠征艦隊が拾って来たらしい。これを調べてほしい。」

 

「畏まりました!皆、これをお願いね。」

 

妖精たちがキューブをワッショイワッショイと運んでいく。

 

明石が調査している間には俺は建造装置でデイリー開発・建造・解体を行う。この世界では建造された艦娘はドックから出てくるが、同じ艦娘が母港に存在している場合はカードとして排出される。カード自体はアーケード版のカードそのものだ。解体や改修はこのカードを専用の装置に通せばいいだけ。ではドロップはどうなのかというと、驚くことにこれもカードが使われるのだ。ブランクという何も描かれていないカードを沈みかけている深海棲艦に投げて刺さすと、その深海棲艦がカードに吸収されて艦娘となる。それを具現化装置に通すとドックから本人が出てくるという仕組みだ。分かりづらいなら、仮面ライダー剣のカードの封印をイメージしてくれ。

 

「どうだ?なんか分かったか?」

 

「サッパリです。何らかのコアではないかと推測してるんですが。」

 

(ふむ、たしかキューブは艦船にとっては竜骨みたいなもんなんだっけ?間違ってたらゴメン。)

 

「う~ん、他にやれることは・・・。」

 

「建造ドックに放り込もう!」

 

「えぇ!?大丈夫なんですかそれ?」

 

「このまま唸っていてもしょうがないだろ?心配するな、なんかあったら責任は俺が取る。」

 

「うぅん・・・分かりました!やってみましょう!」

 

4つの建造ドックの開発資材を放り込む穴からキューブを放り込む。アズレンでは建造に資金が必要だが、ないので代わりに各資源を30ずつ投入する。

 

「いくぞ?」

 

「はい!」

 

建造開始ボタンを押す。

 

0:23:00

0:27:00

0:27:00

0:33:00

 

「見ろ!時間が表示されたぞ!」

 

「一体何が出来るんでしょう?」

 

アズレンの時間なんか特に気にしたことなかったから何が出るか俺も分からん。とりあえず俺たちは待つことにした。

 




何が出るかな?何が出るかな?

建造時間で予測してみてね。共通点のある4人だよ。


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