クソ雑魚マンコだった千世子ちゃんがナンパに引っ掛かって芸能生命終了する話 (七味胡椒)
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クソ雑魚マンコだった千世子ちゃんがナンパに引っ掛かって芸能生活終了する話

 事務所での仕事を終え、千世子は繁華街をぶらついていた。

 特に目的があるわけではない。強いて言えば、そのうち景とのデート、もとい遊びにいく時の服やバッグを買おうかという程度。それも別に今日探さなければいけないというほどでもない、本当に暇潰しの散策だ。

 

 道行く人々は千世子には気付かない。見つかれば一瞬で人だかりが出来てしまうだろう千世子はしっかりと変装している──キャップにメガネ、それにマスクまで。すれ違う人の中にはふと今横切った白髪の少女につられて振り向く者もいるが、その頃には千世子の背中はもう遠ざかっている。凄い美少女だった気がする、マスクでよく見えなかったけど──とまた歩き出して終わり、が関の山。

 

 とはいえ、目ざとい輩というのはいるもので。

 

「お……!? ちょ、キミ百城千世子じゃね? え? うわ、やっぱそーじゃん!」

 

(…………はあ)

 

 うんざり、という顔で千世子は向き直った。

 千世子より頭一つぶん半は大きな背丈。脱色された髪、耳に貫通したピアス、じゃらじゃらとうるさい装飾品。出来ればお近づきになりたくはない類いの人種だ。

 

「あの……あまり騒がないで貰えます? オフなので」

「お、ごめんごめん。いや~、やっぱ本物はすげー美人だな~」

 

 ずれたマスクをつけ直そうと外してしまったのが災いした。最悪のタイミングで最悪の相手に顔を見られてしまっていたのだ。

 千世子はちらりと周りを見渡す。幸い、この男以外には見られてはいない。べらべらとうるさい男の言葉もどうでもいい立ち話と聞き流されているようだ。

 

 ならば、さっさと話を打ち切るが吉。いつまでもこんな男の近くにいたくはない。きつい香水で鼻が曲がりそうだ。

 

「あー、すいません。それじゃこれで……」

「え、待って待って。サインくれない? ってかちょっとお茶でもしていかね? 奢るからさ」

「結構です。では」

「は? いや待って待って。そうだ、この前観たんだよ、『デスアイランド』。あれでさ、ちょっと聞きたいコトがあんだけど聞いていい?」

「え……」

 

 その言葉は意外だった。見たところ男は映画なんて見るような感じではない、特に漫画の実写化なんて。

 

「聞きたいって、何です?」

「いや、オレあの漫画読んだ事あってさ。でも映画に原作じゃいなかったキャラが出てるじゃん。あのキャラの女優ってさ、次の売り出しのコかなんか? ぶっちゃけ千世子ちゃんより目を引かれたくらいでさ~、気になっちゃって」

「──────、ふうん」

 

 ちらり──と千世子の瞳に火が灯る。

 

 親友でありライバルであり、心の奥底ではそれ以上の感情を抱く相手。千世子からの、彼女──夜凪景への対抗心は並々ならぬものがある。

 第三者、それも演技やら演出やらなんて全く分かってなさそうな男。そんな相手に自分より景の方がーーなどと言われたら、その理由くらいは聞いておきたい千世子だった。

 

(まずい、かな…………まあ少しなら)

 

 男がナンパ目的だなんて事は分かりきっている。けれどそんなのはしっかり突っぱねればいいだけの話。

 千世子の視線の先には公園があった。都会のなかの限られたスペースに整備されている小さな公園だ。おあつらえ向きに内側を向いたベンチもある。もしこの男が無理やり迫ってきたりしても人通りの多い道がすぐそこで簡単に助けを呼べて、かつ外からは千世子の顔を見ることが出来ない。ほんの数分話を聞くだけなら丁度いい場所だろう。

 

「それじゃ、あそこでちょっとだけ。あ、貴方の質問に答えるから、私の質問も聞いてくれます?」

「お、もちろんもちろん。いや~、百城千世子ちゃんとデートする日が来るとはね~」

 

 いや、デートじゃないから、何言ってんだコイツ──と内心毒づきながら、千世子はベンチへ向かった。

 

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

 結局。

 千世子は、そのベンチに座る事さえなかった。

 

 

「あ♥️ ああんっ♥️ やめてぇっ♥️♥️」

 

 安全を確認して、ただ話をするだけと決めて、場所も自ら指定して。

 

 そこまでしてから僅か1時間も経たないうちに、千世子は男にラブホへ連れ込まれ、正常位でパコられていた。

 

「千世子ちゃん、声デカすぎ~♪ 役者だからかぁ? 気持ち良さそうに腹から声出すの、イイね~」

「あっ♥️ あ゙うっ♥️ あ゙あ゙~~っ♥️」

 

 ぎしぎしと激しくベッドが軋む。

 レッスン仕込みの肺活量で部屋に響くほどの喘ぎ声を迸らせる。と言っても、それは映画やCMでファンが耳にする美声とは似ても似つかない唾液が絡んで濁りきったアクメ声だったが。

 

 こんなナンパ師に惑わされるはずがないと思っていた千世子。

 しかし、実際は男から見れば千世子は無防備な小鳥のようなものだった。仕事付き合いで異性と関わることも多くあり男慣れしていると千世子自身思っていたのだが、実際は大違い。黒山や阿良也のように不躾であっても最低限千世子と一線を引いている仕事上の相手とは違う、ハナから身体目当ての男性。セックスはおろか男女交際もしたことのない千世子は男の手練手管に翻弄され、あれよあれよという間にベッドへ押し倒されていたのだった。

 

「いや~、それにしても千世子ちゃん、処女だったんだね~。てっきり女優って誰でも枕営業してるもんだと思ってたわ。ま、オレは処女でもしっかりアクメさせてやるから安心しろよ」

「ひうっ♥️ や、やめっ♥️」

 

 無造作に千世子の胸を揉みながら言う男。その言葉通り、シーツには数滴、赤い雫が落ちている。処女だったのに加えて男は並外れた巨根、普通なら苦痛に咽ぶところだったが、男の丹念な性技によって千世子の膣肉はすっかりほぐれていた。最初はチンポを食い絞めていたマンコは今ではとろとろに濡れて迎え入れているくらいだ。

 

「いや~、あの大スター、百城千世子の処女マン喰えるとはなぁ。見かけたとき、運命だ! って思ったんだよね。こりゃ~ナンパするしかねえなって、ぶはは!」

「あ♥️ あんッ♥️ あっ♥️ ぬっ、抜いてぇ……!♥️ お腹、ぱんぱんでキツっ……♥️」

「え~? 抜くわけないじゃん。ていうか、千世子ちゃんも気持ちイイっしょ? せっかくオレみたいな上手い男で卒業出来たんだしさ、楽しめって」

「か、勝手な事──お゙んッ♥️ お゙ゔッ♥️♥️」

 

 きっと睨み付けるが、軽く膣奥をほじられただけで敏感に反応し身体を仰け反らせてしまう。適度に鍛えられた腹筋と背筋がしなり、美しいブリッジを描く。

 

 外はまだ日が沈んでもいない。午前中はいつものように事務所へ行って、午後はオフになって。そして気が付けば初めて会った男にホテルへ連れ込まれ、犯されている。

 

 千世子の頭は焦燥と、それと興奮とで茹だりそうだった。そう、間違いなく千世子は興奮していた。オナニーもろくにした事のなかった千世子が味わう初めての快楽。年頃らしく持っていた性交への興味。しかもそれは、女慣れしきった男からもたらされる特上のもの。何よりキツマンを押し広げるデカチンポによって、千世子は男の一挙手一投足で性感を覚えるようになっていた。

 

「あ~、百城千世子の17歳処女マンコ、キッツ♪ やっぱ女優で身体作ってるからかね、締め付けえっぐいわ~。でもオレにはこの穴狭すぎるからなぁ、しっかり慣らしておかねーと」

「あ゙ッ♥️♥️ ひぃッ♥️♥️ やめでっ……ぐりゅんぐりゅんしないでえっ♥️♥️」

「いーからいーから。ま、オレに合うくらいまで緩んだら他の男と比べたときガバガバになっちゃうだろうけどさ。他で満足出来なかったらオレが相手してやるよ」

「嫌ぁぁっ♥️ 広げちゃ駄目ぇぇぇ♥️♥️」

 

 もはや完全に勝利と掌握を確信している物言いだった。実際、誰が見てももう千世子はろくに抵抗出来ないと一目で分かるだろうが。

 それでも千世子は懸命に目元を尖らせ、男に反抗する。

 

「くそっ、くそぉぉ……! 訴えるっ! ぜったい警察に通報するから、ぉっ♥️♥️ こ、こんな事して、捕まえられるに決まってるっ……! んぐぉぅっ♥️♥️」

「え~? そんな冷める事言わないでさ。千世子ちゃんも楽しんでるんだし、お互いセフレ関係でいいじゃん。溜まったら呼び出してハメるって事でさ。それにほら、デキる事はないんだし」

 

 ぬぷぷ……と男がカリの辺りまでチンポを引き抜く。

 露になった竿には、薄緑色のゴムが被さっていた。ラブホ備え付けのコンドームだ。男のごん太チンポにはいささか物足りないサイズだったが、それでも避妊具の役割は果たすだろう。

 

「おっふ……♥️ そ、そんなのでっ……許されると思ったら大間違い……! こんなのレイプと変わらないでしょう! 早くっ、その粗末なモノを抜いてっ」

「…………へぇ?」

 

 チンポが抜けていく感覚だけで甘イキしながらも千世子が気丈に言い放つ。

 その言葉が癇に障ったのか。目を細めた男が完全にチンポを抜いた。今まで膣を支配していたチンポが消えた事ですっぽりと空洞が生まれ、千世子のマンコが不満を叫ぶ。本人はともかく、マンコはすっかり巨根チンポの虜になっていた。

 

(お腹キュンキュンする……なんで、こんなクズ男のモノなんかで……もっとちゃんと拒まないといけないのにっ……)

 

 千世子には今をときめく女優としての自覚、プライドがある。これまでも異性に言い寄られた事など数え切れないほどだが、その全てを袖にしてきたのだ。

 その、ファンの好意と期待を背負って立つ自分がこんなナンパ師の良いようにされるなど許されない。処女を散らされたのはもう取り戻せないとしても、これ以上の好き勝手はさせられない。こういった手合いは下手に出れば出るほど付け上がる。しまいには身体だけでなく金銭やら何やらを要求してくるだろう事は千世子にも察しが付く。

 それに、

 

(夜凪さん……。私は、彼女に顔向け出来ない女優になる訳には行かない……っ)

 

 今や誰よりも特別な相手の事を思い出す。

 自分が堕落すれば、彼女は悲しむだろう。泣くかもしれないし、怒るかもしれない。そして──嫌われるかも。

 

 そうなる訳には行かない。そう思えば、身を奮い起たせる事が出来る。こんな男に負けている場合ではない。自分や彼女が目指すのはもっともっと高い役者としての頂。どうでもいい小石に躓いている暇はないのだ。

 

 そうして、すぅ、と息を吸い込んだとき────

 

「え……っ? あ、あぁぁ……!?♥️♥️」

 

 びたん──と下腹部に落ち着けられる勃起チンポ。

 ゴムを外され、男性器本来の赤黒さ、凹凸、蔦のように浮き出る血管……それらをひっくるめて立ち上る威圧感が、千世子の反発心を削いだ。

 

 何より、その大きさ。膣口に根本を添えられたチンポの亀頭は優にヘソの上まで達している。

 ゴム越しでも未知の快楽を叩き込んできたソレが、生で捩じ込まれ、あまつさえ中出しを決められでもしたら一体どれほど乱されてしまうのか。千世子の子宮は恐怖と期待でおののくように引き絞られた。

 

「おっしゃ。じゃ、千世子ちゃんをオレのチンポで説得といくかぁ。ケーサツ呼ばれたらたまんねーしな、ちゃあんと千世子ちゃんにオレと付き合うメリットを理解して貰わねーと」

「っあ、あああ……!? ま、待って待って!! 駄目っ、そんなの生で挿れたら駄目だから!! ぜったい駄目よ、駄目駄目駄────」

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

「────お゙ッ♥️ お゙お゙お゙~~ッッ♥️♥️ らめらめらめぇ♥️♥️ またイクッ♥️♥️ イッグゥ~~♥️♥️♥️」

 

 生での初挿入から、ほんの十数分後。

 

 千世子は、ゴム付きセックスが可愛く思えるほどに激しく喘いでいた。

 こんな声が出るとは自分でも知らなかった汚い声。内臓を突き上げられる度に腹の底から唸り声が出てしまう。

 

 生チンポの感触は、千世子のプライドと自負を簡単に粉砕した。

 最も敏感な粘膜をいきり勃った肉棒で直接エグられる感覚が堪らない。これまで女優業に邁進する人生でこういった経験が全く無かったのが災いした。肉襞を擦り上げられ、子宮口をチンポで殴られ、腰と腰がぶつかり合う。その原始的かつ暴力的な快感に千世子は完全に駄目にされてしまっていた。

 

「ぎゃはは! 千世子ちゃんすっげ~間抜けな声出てんぞ。つーかチンポで突かれるたびにイッてね? いや~、ファンも幻滅だろうなぁ、憧れの透明感溢れる天使ちゃんがナンパされたチンポでアへってるとか♪」

「オ゙オ゙ッ♥️♥️ だっ、黙っ……オ゙ヘェッ♥️♥️ やべでっ♥️♥️ 抜いて、コレ抜いでぇっっ♥️♥️」

「コレ、じゃわかんねえなぁ。千世子ちゃんは何を抜いて欲しいのかな~~??」

「ち、ちんぽっ♥️♥️ チンポ♥️♥️ チンポ抜いてくださいっ♥️♥️ 貴方のおっきなチンポ抜いてっ♥️♥️」

「へ~。なんで抜いて欲しいワケ? 千世子ちゃん気持ちよさそーだけどなぁ?」

「き、気持ちいい、からっ♥️♥️ 気持ちいいから抜いて♥️♥️ 負けるっ♥️♥️ おかしくなるからっ♥️♥️」

 

 実質、チン敗けを認めながらのお願い。もう敗北確定だけれど、これ以上追い詰められては後戻り出来なくなるから──という千世子の断末魔。

 

 勿論、男がそんな事を受け入れる訳はなかった。想像以上にチンポに弱かったとはいえ百城千世子は最高級の少女である事に変わりはない。女を抱くのなど慣れたものな男といえども千世子以上の女性と寝た事なんてないし、そんな彼女をあと少しチンポで子宮を虐めてやり中出しアクメを極めさせたらセフレ間違いなしという状況でみすみす手放す理由などどこにもなかった。

 

「そっかそっか。オレのチンポに負けちゃうか。負けるってな、具体的にどんな? オレに逆らえなくなっちゃうか~?」

「そっ、そんなんじゃない……♥️♥️ このチンポの事しか考えられなくなっちゃう♥️♥️ 女優とか演技とかどうでも良くなる♥️♥️ 貴方の都合のいい便器になりたくなっちゃうって言ってんの……♥️♥️ だからこれ以上チンポで脅すの止めてっ♥️♥️ 私の人生、あと数回チンポで突いたら滅茶苦茶に出来るからって本当にやったら許さないからっ♥️♥️」

「……ほぉ」

 

 本心から嫌がっているのか、人生破滅アクメを間近にして頭がバグっているのか。むしろ中出しを求めているようにも聞こえる千世子の言葉。

 口だけならいざ知らず、マンコさえもチンポをぬちゅぬちゅと頬張り、放す気配なんてない。降りきった子宮口は亀頭にねっとりキスして『いま射精したら一滴残らず子宮で飲み干させて頂きます』とお伝えしている。

 

 ある意味、女優以上の天職だったかも知れない。どれだけ気丈に振る舞っても子宮を内側からブン殴られれば一発で腰を蕩かしてしまう激弱マンコの持ち主。それが百城千世子という美少女だった。

 

「えっ──は、はあぁ……!? なんで、ビキビキって……よけいチンポおっきくなってっ……♥️♥️ どうして、こんなにお願いしてるのに♥️♥️ ちゃんと聞いてたのっ? 貴方が射精したら私終わっちゃうのよ!?」

 

 煌めく白髪を振り乱し食って掛かる千世子。

 しかし、

 

「ちょっとっ!! ニヤニヤしてないで聞、お゙ほッッ♥️♥️ お゙お゙んッ!?♥️♥️」

「はいはい、うるせーぞっと♪」

 

 ゴツン、とピストンを食らわされただけでアクメし、また一歩完全敗北へ近付く千世子。

 それだけではない。足首を掴まれ、柔らかい股関節を活かしてがばりと股を広げられる。長い脚が往復の邪魔をしない体勢となった。

 

 そのまま、男は──がくがくがくっ!! と小刻みで激しいピストンを開始した。千世子の弱点である子宮を一番滅茶苦茶に攻撃できる、千世子殺しの鬼ピストンだ。

 

「──ひぃぃぃっっ!!?♥️♥️ お゙お゙お゙っっ♥️♥️♥️」

 

 男は重い一発よりも千世子に休む暇を与えないほうが効くと判断したのだろう。その目論見は的中していた。身体を揺するようなピストンでコンコンコンコンと子宮口を連続殴打され千世子が泡を吹く。

 

 痙攣する千世子の身体からきらきらと汗が散る。チンポであと数回突かれたらなんて閾値は簡単に超えてしまった。髪と同じく色素の薄い千世子の肌は興奮度合いを示してピンク色に染まっていた。その肌の色も、ばくばく高鳴る心臓も、酩酊したような脳みそも、どんな稽古でも撮影でも感じた事はない。

 処女を食い荒らされたのと同時のガチイキ生ハメセックスは千世子に二度と忘れられない経験を刻んでいた。この先いつ如何なる時も、この快楽は一瞬で思い出せる事だろう。

 

「千世子ちゃ~ん、ベロチューしよーぜ。ほらほら、舌出せって」

「ふぇぁ、んむっ、んん~~っ♥️♥️ やらぁっ……むちゅ、れろぉっ♥️♥️ んぇぇ~~っ♥️♥️」

 

 がっちり顎を掴まれ口内まで蹂躙される。タバコ臭い唾液と千世子の甘い唾液が撹拌され混じり合っていく。

 

「れる、ぶちゅぶちゅぶちゅ……っ♥️♥️ んぐ……こくっ♥️ んんっ♥️ やだっ、唾液飲んじゃったっ……♥️♥️」

「千世子ちゃんキス下手だな~。もしかしなくても、初めて? いや~、百城千世子のファーストキスまで貰っちまったわ♪ 一生自慢に出来るだろコレ!」

「ふっ、ふざけるなっ……!! 言いふらしたら殺、あっ♥️ あっあっあ♥️♥️」

「千世子ちゃんさあ、学習しよ? ナマイキ言ったらチンポでオシオキされるって分からん? ほれ♪ ほれほれほれ♪」

「あっ♥️ おっ♥️ っぉお♥️ ~~~っっっ♥️♥️ やだ、やっ♥️♥️ もう嫌♥️♥️ イクの嫌ぁっ♥️♥️」

 

 もはや、千世子は男のオモチャだった。千世子の意地をかけた抵抗だって男からすれば少しチンポで子宮を持ち上げてやればアへ声と共に霧散するたわごとに過ぎない。むしろ適度に抵抗する事で百城千世子を自分のチンポで支配しているという実感を男に与える結果となっていた。

 

「そんじゃ、一発目行きますか♪ オレのは濃さも量もスゲーからな、覚悟しろよ~? オレの射精でアクメしなかった女、いねーから♪」

「はっ、あ、え!?? な、中でっ!? 冗談でしょ、ぜったい駄目、駄目だからぁっ!!?」

「それさっきと同じじゃん(笑)お、来る来る、上って来るぞ~。あ、ちなみにしばらく抜いてなくて、三日ぶん溜まってっから。すげー濃いの出るから覚悟しとけや」

「嫌っ、嫌嫌嫌っっ!!」

 

 千世子の脳内を恐怖が埋め尽くした。汚される恐怖、妊娠するかもしれない恐怖──何より恐ろしいほどの快楽への恐怖。

 

 いくら性技に長けているとはいえ、初対面の男を相手にしてあっさりよがり狂ってしまうクソ雑魚マンコ。

 そこに濃厚白濁ザーメンを流し込まれたら一体どうなってしまうのか、千世子自身にも想像がつかない。

 

「暴れんなって、オラッ!! マンコぶっ壊すぞ!!」

「ぐっオッ!?♥️♥️ おブッ♥️♥️ そっ、それホントにヤバっ……♥️♥️」

 

 ぬぶり──と、入ってはいけない神聖な場所に侵入された感覚。

 緩みきった子宮口を亀頭が抉じ開けたのだ。それでも必死に亀頭をぱくぱく咥えている子宮口が健気ですらある。

 そして────

 

 びゅるっ♥️♥️びゅるるるるっ♥️♥️♥️

 どぴゅ~~っ♥️どぷどぷどぷ……♥️♥️♥️

 

「──────???」

 

 ぽかん、と。何をされたのか、咄嗟に把握出来ないような千世子の顔。

 しかし、ザーメンの熱さで子宮が焼け、粘っこい重さをずっしり飲み込むにつれ、背筋をアクメの電流が貫いていく。

 

「お゙っ♥️♥️ お゙♥️♥️ お゙、お゙、お゙♥️♥️ お゙お゙お゙~♥️♥️♥️」

 

(終わった♥️♥️ 負けた♥️♥️ 終わっちゃった♥️♥️)

 

 本能的に千世子は悟った。自分は、この男に勝てなかった。この敗北アクメを極めさせられた瞬間、女としての敗北を喫したのだと。

 

「あ゙~、百城千世子のマンコに中出し、気持ちえ~~♪♪ ヤッベ、まだ出る♪ キンタマ空っぽになるまでぜーんぶ出したるからな~♪」

「っ♥️♥️ お、あ♥️♥️ あひっ♥️ ふあぁぁ……♥️♥️」

「うわ、子宮吸い付いて来てら。さっきまで処女だったくせにどんだけ淫乱だよ(笑)お望み通り子宮満タンにしてやらぁな。あ、後でアフターピルやるからちゃんと飲んどけよ。まあ百城千世子を孕ませるってのもアリだけどな♪」

「ほぉぉおおおおおお……♥️♥️♥️」

 

 どぽどぽ、じょろじょろと小便さながらにぶちまけられるザーメン。その一滴一滴が千世子に敗北を自覚させ、同時に狂おしい快感を与えていく。

 

(もう……駄目……♥️ こんな快楽を知ってしまったら……♥️)

 

 出演作を成功させた時よりも、舞台で観客を魅了した時よりも。比べ物にならない幸福感。

 

 この味を知ってしまっては、もはや以前の自分には戻れないと、千世子は悟った。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

『ファンの皆さん。いつも応援してくれてありがとう。百城千世子です』

 

 映像の中で、ベッドに正座した千世子が呼び掛けるように言った。

 白く輝く髪と肌。印象深い琥珀色の瞳。ファンが、いや今や大衆の大多数が知っているだろう若手女優のトップ、数多のCMや映画に出演し、老若男女幅広く支持を集める百城千世子の姿。

 

 だが、完全にいつも通りとはいかない。

 なんせ──今の千世子は、一糸まとわぬ全裸だった。

 

『き、今日は……皆さんに、謝らなければいけません。皆さんは、私を若手トップの女優だって……天使だなんて呼ぶ人もいますけど……』

 

 顔を赤く茹だらせた千世子がカメラに近付く。

 千世子の動きに合わせて、カメラが徐々に下を向く。カメラマンは、ベッドの脇に立っているらしい。その腰元、股間の辺りに千世子がにじり寄っていって──

 

『私、本当は…………このチンポに堕とされた……♥️ セックス激弱の尻軽女なんです……♥️♥️』

 

 カメラが完全に下を向いて。

 赤黒巨根チンポに、うっとり手を添えて頬擦りする天使の顔が映し出された。

 

『私、このチンポで滅茶苦茶にされて……♥️ 頑張って抵抗したんですけど、ぜんぜん敵わなくて……都合の良いときに呼び出して性処理に使われるセフレ兼便器契約を結ばされてしまいました……♥️♥️ あ、ちなみに、彼とは今日初めて会いました♥️♥️ ナンパされて、警戒したんですけどまあ大丈夫か、なんて高を括ったら、あっさり喰われちゃいました♥️♥️』

 

 言いながら、れろぉ~っ……と舌を這わせる千世子。

 れろれろ、ぴちゃぴちゃと小さな舌を伸ばして唾液を広げていく。ほどなくチンポは千世子の唾液で丸々包まれてしまった。

 

『こっ、この動画は、記録映像です♥️ 私がこのチンポに負けたっていう記念撮影……♥️ そして、証拠映像でもあります♥️』

 

 ぱっくり口を開けて、チンポを頬張る。

 千世子の小さい口ではうまく咥えられない。それでも外れそうなくらい顎を開いて、どうにか呑み込む。

 正座したままのノーハンドフェラで、グロテスクなチンポをぐっぽぐっぽと往復する。

 

『じゅるっ♥️♥️ ぐぶっ♥️ ブポッ♥️♥️ ずろろぉ~~ッ……♥️♥️♥️ ぶはっ、はあっ、はっ……♥️♥️』

 

 ぼろん、と千世子の口から解放されたチンポ。当代最高人気のスターによる勃起お助けフェラを受けて、攻撃的なほどに張りと硬さを増している。

 

『彼との契約には、条件があって……私が便器扱いを受け入れるうちは、女優を続けてもいいって契約♥️♥️ だからこの動画は、私がその契約を了承するっていう動画です♥️ 私が契約を破ったらネットにばらまいて破滅させられる証拠映像……♥️♥️』

 

 ねちょねちょ、ずりずり。

 人形のように整った顔にチンポの裏筋が擦り付けられる。百城千世子の顔を使った顔面コキ。数百万はくだらないファンを持つ美少女の顔面を好き勝手使う事に優越感を覚えているのか、チンポがびくびくと震え射精の準備を整えていく。

 

 ベッドから降りた千世子が、今度は床で正座した。三つ指をつき、深々と頭を下げる。

 

『お願いします……♥️ ぜったい契約を破らないと誓います♥️ どうかこの映像、ネットに流さないでください♥️ お願いします、お願いします♥️♥️ 貴方のチンポに負けた哀れな女の子の芸能生命……貴方が握ってるんです♥️♥️ 便器にだってなんだってなりますから♥️♥️ どうか、どうか♥️♥️ 私を女優でいさせてください……♥️♥️』

 

 ──どぴゅっ、びゅううっ。

 ぼた、ぼた、ぼとっ。ぶちゅ、どろぉぉっ。

 

 チンポから線を引くように、ザーメンが迸る。

 手でチンポを掴み、角度を調整されたそれは、大部分が千世子の頭へ引っ掛けられていく。

 輝く白髪の上に、髪の白よりも白濁し黄ばんだザーメンが乗っかり、染み込んでいく。びちびちと浴びせられ、垂らされたその糸が切れるまで、映像の中の千世子が土下座を崩す事はなかった。

 





たまには型月以外もね。
また夜凪も書きたいです。


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2話

「あ──あれ、千世子ちゃんだ……!?」

「え、うわ、マジ……!? 天使じゃん! 本物初めて見た!!」

 

 送迎用のバンから路上に降り立つ美少女の姿に、通行人が沸き立った。

 

 飾り気のないシックな白のワンピース、喉の乾燥を防ぐ為のマスク。そんな衣装でさえ、彼女──百城千世子の魅力は翳らない。どころか、『これはこれで』と思わせるような、衣装を自らに合わせさせるような輝きを持っている。

 

 初めて彼女を見た者は、その白さと、纏う雰囲気に気圧される。まるで精巧な人形のような外見でありながら、全身に漲る生気に圧倒されるのだ。

 

 パシャパシャ、カシャ──とスマホのカメラが彼女を捉える。最初数人が気付いただけだったのが、瞬く間に十人、二十人。彼女が視界にいるうちは他の物は見えないとばかりに、皆が千世子に注目していた。

 

 スタッフやマネージャーを伴い、というより囲まれながら、ビルのエントランスへ向かっていく。関係者だけが入れるセキュリティドアの前まで来て、初めて千世子が観衆たちを振り返った。

 

 ──くい、とマスクを顎まで下ろし、微笑みながらひらりと手を振る。

 

 それだけで観衆が一斉に沸く。

 千世子がビルに消え、しばらく経ってからも声は止まない。

 このほんの数分の出来事は、その場の全員が一生忘れられない記憶になり──そのうち何割かは、新しく千世子のファンになった事だろう。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

「んぶっ、じゅるるるっ♥️ ぶぷッ♥️」

「あー、イイ感じ。じゃ、もっと深く咥えてみな」

「ごぷっ……ぐぷぷぷ♥️♥️」

 

 ファンに手を振って、ビルに入って、一人きりになって──。

 人目がなくなり、その足で待ち合わせ場所に向かった千世子は、男のチンポをしゃぶっていた。

 

 ビルの裏口は周りから死角になっていて、人の出入りもないためまず見付かる事はない。

 それでも屋外でフェラチオに及んでいるという事で、千世子はしきりに周囲を気にしていた。突っ立った男の足元でしゃがみ込みながら、ちらちらと視線をさ迷わせる。

 

「ほらほら、大丈夫だって。それよか、マスクしたままのフェラってのも意外とアリだな~。口が見えないの、逆にそそるわ」

「ぶちゅっ♥️ じゅるるぉッ♥️♥️ ずずっ♥️♥️」

 

 髪をくしゃりと撫でられて、観念したように千世子が視線を男に戻す。

 

 蹲踞の姿勢で男の膝辺りに手を当て、ぶっぽぶっぽとチンポを吸う千世子。

 口には変わらずマスクを着けたまま。マスクをめくり、竿に被せるようにして、口内へとチンポを導いていた。

 亀頭と唇の結合部は白いマスクに隠れて見えない。それでも汁気をすする音、見え隠れする赤黒い肉棒、それに顎まで伝う唾液が口淫の激しさを物語っていた。

 

「フッ、フーッ♥️♥️ れろれろれろ……♥️♥️ れるぉ~~~っ♥️♥️」

 

 鼻息荒くチンポに奉仕する千世子。

 その表情は、眉根をひそめ時折男を上目遣いで睨み付ける嫌悪感に溢れたもの。ただし、それがそのまま千世子の心情を十割反映しているとは言い難い。顔は耳まで赤く染まり、汗が滲む額は千世子の興奮を表しているし──

 

「おっ。言いつけ通りノーパンで来たんだな、偉い偉い。つかもうマン汁垂れてんじゃん、相変わらずスケベマゾだな~千世子は」

「ん、ぐぅぅ……♥️♥️」

 

 呼び捨てにされた千世子は一層目を尖らせるが、男の言う通り股の間からは粘液が垂れ、アスファルトに染みを作っている。

 

 男と奴隷契約を結んだ千世子は毎日のように呼び出され抱かれていた。男とのセックスは毎回千世子に未知の快楽を与え、心と身体を侵食した。

 処女喪失セックスでさえイキ狂ってしまった千世子は更に繰り返し調教を施される事でもはや完全に後戻り出来ない所まで堕ちきっていた。今では男の命令には完全服従し、呼び出されれば前準備のように勝手に股が濡れるくらいだった。

 

「そんな睨むなって、まあ目付き悪い千世子もカワイーけどさ。ほら、フェラ抜きに集中しろや」

「んぶッ……♥️♥️」

 

 男が改めて命令すれば、千世子の敵意は一瞬で霧散してしまう。つり上がっていた眉は溶けるように垂れ下がり、視線もゆっくりと落ちてマスクの下で往復する幹へ。潤んだ瞳でチンポを見詰めながら、自分を屈服させた相手への奉仕に夢中になる。

 

「ちゅっ、ちゅっちゅっ♥️♥️ むふ、ちう~~っ♥️♥️」

 

 薄い唇を尖らせてチンポに吸い付く。ぱんぱんに腫れ上がった亀頭は千世子の唇が焼けてしまいそうなほど熱い。マスクのせいで熱がこもり、千世子の頭を朦朧とさせていく。

 

「ぐぶ、むぐぅ~~っ♥️♥️ ごぷっ♥️♥️ んぐぅううう……♥️♥️」

 

 顎を限界まで開き、チンポを喉奥へと導く。以前は咥えるのが精一杯だった巨根も、今ではしっかり呑み込めるまでになっていた。

 そのまま顔を前後に振り乱し唇でチンポをしごく。トレードマークの白髪がふわふわと揺れた。

 

「じゅる♥️♥️ ずずずっ♥️♥️ ぐぽ、ぐぽ♥️♥️ ずるるるる♥️♥️」

「そうそう、奥までな。……うわ、スッゲー顔♪ ファンが見たら気絶するわ、コレ(笑)」

「ぢゅるるるっ♥️♥️♥️ ぶっちゅぅ~~♥️♥️」

 

 男がマスクを摘まんでめくると、フェラに熱中している千世子の口元が顕になった。艶めいた唇がチンポの根本にぴっちり密着して咥え付き離さない。顔を引くのに引きずられて、千世子の口は下品に伸びていた。スッポンのように貪欲で下品なフェラ顔を晒しつつ、ザーメンを吸い上げようとする。

 

「ぎゃはは、ケッサクな面してんな~千世子!! よっしゃ、撮っておいてやるよ♪」

「んっ!? んん~~っ♥️♥️」

 

 見下ろす男がスマホでパシャパシャと撮影する。千世子は必死に手をかざして目元を隠そうとするが、それが逆に彼女の淫靡さを増しているようでもあった。

 

「っし、そろそろ出すぞ~。ほらちゃんと咥えて咥えて。手で隠すなや、口内射精されてる顔ちゃんと撮らせろ」

「ぶぷッ♥️♥️ ぶちゅッ♥️♥️ ごぶッッ♥️♥️♥️」

「そうそう、カメラ目線で……お、キタキタっ、出る出るっ──」

 

 どぴゅっ♥️♥️ びゅぷっ♥️♥️ ぶびゅびゅびゅっ♥️♥️♥️ びゅる~~っ♥️♥️♥️

 

「ぶ──ぐ、むぶぅううう♥️♥️ ぐぅぅぅ……♥️♥️」

 

 マスクの下でチンポが弾けた。

 ビクッ! ビクッ! とマスクを持ち上げながら跳ねるチンポ。その一回ごとに、ゼリー状のザーメンが千世子の口へ打ち込まれる。千世子は懸命に飲み込むが追い付かず漏れたザーメンがマスクの裏側を汚していく、のみならず小さな鼻からもぶぴっ♥️と白濁液を吹き出してしまった。

 

「あ~~~最っ高♪♪ マンコも良いけど千世子の口はやっぱ格別だわ~~♪ オレ専用のフェラ抜き穴になるよう仕込んだ甲斐があったな~~」

「ごっぶ、ごぉッ♥️♥️ ごきゅッ♥️♥️ ゴクッ♥️♥️ ごッ♥️♥️」

 

 男は射精の快感に浸るが、大量のザーメンを流し込まれた千世子はたまったものではない。喉を蠕動させ、多過ぎて窒息しかねない粘液を必死に呑み込んでいく。薄暗い路地裏でフラッシュが焚かれる中、寄り目になり呼吸も忘れて千世子は全てを飲み下した。

 

「ぶッ…………はぁーっ!! はぁーっ!! はあっ、ゲホッ、けほっ……んぐぇっ、ごぷっ♥️ ……ごげぇええッ♥️♥️」

「ぶはっ! 千世子お前なぁ、たらふく飲んで盛大にゲップして、下品にも程があんだろ(笑)あ、今のちゃんと録画してたんでよろしく~」

「はっ! はあっ!! ……く、そぉっ……人でなし……!!」

 

 吐き捨てる千世子。しかし、腕を掴んで引き立てられ、股間に指を差し込まれると一瞬で目元が蕩けてしまう。

 

「あっ、いやっ♥️♥️」

「んなこと言ってさ~、千世子も濡れまくってんじゃん。ハメたいんだろ? ん~??」

「っ……くぅ……♥️♥️」

 

 男が指を広げると、ねっとりと愛液が糸を引いていた。見せ付けるように掲げられ、千世子が目をそらす。

 

「ん? 正直に言ってみ? オレのチンポ、マンコにぶち込んで欲しいか?」

「……♥️♥️ は…………♥️♥️」

 

 真っ赤で俯く千世子。いくらか逡巡してから、こくりと頷いた。

 

「オッケー、そう来なくちゃな♪ お前これから撮影だっけ? それじゃあ千世子さぁ、ちょっと金貸してくんね? パチで暇潰ししてえけど軍資金なくってさ~」

「んっ……い、いくら欲しいの……♥️」

「ん? 千世子の気持ち程度でいいよ?」

 

 ぱか、と千世子が財布を開ける。

 男は千世子に大金を寄越せとか、カードを持たせろと言う事はない。というか、他にも女がおり金には全く困っていない。千世子もそれは分かっている。

 これはあくまで、千世子と男の関係をはっきりさせる行為。千世子に自分で金額を決めさせ、貢がせる。そうする事で、千世子が男に奉仕する間柄という事を再確認する。

 

 そして、これは千世子にとっては悪くないシステムだった。千世子は金など湯水のように持っている。そこからいくらかの小遣いを差し出すだけで、男は他の女よりも自分を優先して抱いてくれるし、セックスにも気合いを入れてくれる。今の千世子としては決して損するばかりではない。勿論こんな金を払わずとも男が千世子という特上の美少女を後回しにする事などないのだが、それでも男の機嫌取りには最適だった。

 

「じゃあ……はい。大事に使ってよ……」

「お、わりーな。……つうかさぁ」

 

 男はニヤリと笑って、

 

「千世子さ、もしかしてオレ用の金用意してくれてる? カード持ってんだもん、現金持つ必要ないよな? この前カードで払ってたし」

「~~~っ♥️ 馬鹿じゃない、そんな訳ないじゃん……♥️」

 

 怒りと屈辱でか、ぷるぷると震える千世子。それでも、その言葉はまさしく図星だったが。

 

「んじゃ、また後でな~。股濡らしてんの気付かれんなよ~? オナニーも禁止。しっかり我慢しとけ、気絶するまでハメ潰してやるから♪」

「……ん……♥️」

 

 むにゅ、むにゅっ。

 

 ワンピースの上から胸を無造作に揉まれながらの言葉に、すっかり従順に頷く千世子。

 

 このあと千世子は、見学に来た景が驚くほど、見事な演技を披露したという。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

「──うん。ごめんね夜凪さん。せっかく誘ってくれたんだから、行ければ良かったんだけど」

『ううん、いいのいいの! 千世子ちゃん忙しいものね、ぜんぜん大丈夫よ!』

 

 その日の夜、千世子は景と電話をしていた。

 仕事の帰り、千世子は景から夕食でも一緒にどうかと誘われた。千世子は用事があると断ったのだが、後から景が電話を掛けて来たのだ。

 

「それで、どうかしたの? 電話してきて」

『あっ……う、うん。そのぉ~……』

 

 尋ねられた景は答えにくそうだ。言葉に詰まり言いあぐねている。

 

(……もしかして)

 

「夜凪さん。まさか、と思うけど」

『う……うぅ~! ち、千世子ちゃん! 今度の休み、デートしましょう!?』

「ふふ、やっぱり……ちゅっ」

『あ……もしかして、バレバレだった?』

「うん、それはもう。……れろっ。そうじゃないかと思った」

 

 千世子と景。二人は付き合っている、という訳ではなかったが、それに近い関係だった。

 デートも数回した事がある。大抵、千世子が誘う側だったが、今回は珍しく景が声を掛けてきたのだ。

 

「珍しいじゃん、夜凪さんから誘ってくれるなんて。勿論OKだよ」

『ほ、本当っ? 良かったぁ……』

「だけど、どうしたの突然。ん、むぅ……なんだか切羽詰まってるみたいだったし……ぷちゅっ」

『うん、その……んんっ? 千世子ちゃん、さっきから何か変な音してないかしら?』

「あ、ごめん。ちょっとジュースを飲んでて」

 

 舌を引っ込めて千世子は答えた。

 

『あ、そうなんだ。それで、誘った理由だけど……最近、千世子ちゃんと出掛けてないなって。忙しいのは分かってるけど、寂しくなっちゃって』

「……そっか。うん、嬉しいよ」

 

 千世子にとって景は特別な存在だ。偶然から出会った親友であり、共に女優として競いあうライバルであり……そして好意を抱く存在でもある。そして、向こうも千世子に同じ想いを持ってくれているのも分かっていた。

 

(夜凪さん……)

 

 彼女の笑顔を想うと、唇が綻ぶ。景の方から自分を誘ってくれた、という事に胸が暖かくなった。

 

「それじゃ、次のオフでね。細かいことはまた今度でいい?」

『あ、うんっ。夜遅くにごめんなさい。またね、千世子ちゃん』

「ええ。楽しみにしてるわ、夜凪さん♥️」

『う……うん。おやすみなさい、千世子ちゃん……♡』

 

 ぷつり──と通話が切れた。

 

 千世子は、微笑みながらスマホを見詰めた。そこに映るホーム画面も景とのツーショット。以前デートで撮ったものである。

 久しぶりの景とのデート、その約束に胸をときめかせていると──

 

「へぇ~、千世子、夜凪景と仲良いんだ。デートとか、熱々じゃん」

「……そんなんじゃないから。ただの知り合い」

 

 千世子の頭上で男が言った。

 千世子は──電話しながら、男のアナルを舐めしゃぶっていた。足を開いた男の尻に顔をくっつけ、舌を尖らせてアナルをほじる。千世子の舌の感触でバキバキに勃起したチンポをしこしこと擦りながら、空いた方の手でスマホを持っていた。

 

「そうなん? そうは聞こえなかったけどな~?」

「それより……どういうつもり? 夜凪さんとの電話中に、ア、アナ……お尻を舐めろ、とか。ばれたらどうするのよ」

「はは、わりぃわりぃ。でも千世子も興奮しただろ? マンコびっちゃびちゃで太ももベタベタじゃん。ま、昼から焦らされてたんだから、オナホの千世子が我慢出来ないのも仕方ねーか」

「………………」

 

 千世子は何も言わない。怒った──のではなく、男の言葉が正しかったからだ。下手に反論しても痛い目を見るだけだと分かっているので、黙るほかなかった。

 

 二人は、都内の某高級ホテルにいた。

 一泊二桁万円するスイートルーム。もちろん千世子の奢りだ。セレブ御用達のホテルでセキュリティや守秘義務もしっかりしており、完全予約制でスタッフと顔を合わさずとも部屋に泊まれるためよく利用していた。

 借りる部屋は必ず最上階、大きなガラス窓からは夜景が一望出来る。街を見下ろしながらオフパコセックスを楽しむのが、男の──そして千世子も──お気に入りだった。

 

「いや~しかし、絶景だね~。千世子のおかげでこんなトコに泊まれんだから、感謝しねーとな。そうだ、なんかやって欲しい事とかある? 何でも聞いちゃうよ?」

「別に……特にないけど」

「ホントか~? なんかあるだろ~」

「………………」

 

(見抜かれてる……♥️)

 

 痛いくらいに疼く子宮を押さえる。

 昼間の路地裏マスクのフェラで既に発情スイッチの入っていたマンコはもう限界寸前。景の前で演技していた時などいつ愛液が滴るか気が気でなかったくらいだ。

 

「……じゃ、じゃあ」

「んー?」

「貴方のチンポで……私のおまんこ、いっぱいぬぽぬぽして」

「うん、うん」

「奥まで突いて……子宮、ゴリゴリってして……♥️」

「うん」

「いっぱいいっぱい……中出しして欲しい……♥️♥️」

「──よぉし。百城千世子にそう言われたんじゃあ、聞かない訳にはいかねーよな♪」

「あ…………♥️」

 

 ぐい、と男が千世子を押し倒す。

 快楽を前に鼓動を慌ただしくさせる千世子。

 しかし、

 

「あ、そーだ。今度さあ、オレにも夜凪景を紹介してくれよ。あの娘ともお近づきになりてーんだよねー、オレ♪」

「────は?」

 

 男のその言葉で、一瞬にして興奮が冷めた。

 

 すう、と血の気が引く。

 千世子の心中を危機感と嫌悪感が支配する。

 

「なに言ってんの? 有り得ないから。死んで」

「え、ちょ。なんでそんな突然キレてんの? なんかヘンなこと言った?」

「言った。ふざけないで。夜凪さんには手出しさせないから。……はあ、もういいや。冷めた。今日は帰るから。先にシャワー浴びてくる」

 

 ぎし、と身体を起こす千世子。

 

 夜凪に手を出す、という男の言葉は千世子の逆鱗に触れた。

 自分自身は男のセフレに堕ちてしまった千世子だが、それとこれとは話が別だ。夜凪には指一本触れさせない。例え自分が犠牲になってでも、彼女の事は必ず守ってみせると千世子は決心していた。

 

 男の手を振りほどき、そのまま立ち上がろうとする。と、肩を掴まれた。

 

「ちょっと、本当に今日はもういいって。シャワーもやめた。お金置いておくからもう帰る」

「いやぁ、そりゃ困るなあ。つーかさ、千世子、お前ちょっと勘違いしてね?」

「はぁ? 勘違いって、何の話────」

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

「────お゙ッ♥️ お゙お゙お゙~~ッッ♥️♥️ ゆるしてっ♥️♥️ ゆるしへぇ~~ッ♥️♥️」

 

 ばっちゅん、どっちゅん──と。

 ベッドに突っ伏した千世子は、尻を高々と掲げたまま、バックから突かれていた。

 シーツは洪水のように溢れた千世子の愛液でぐしょぐしょ。白く泡立った本気汁がひっきりなしに垂れ流されていた。

 

「ダメだね、許さね~。今回はマジで失神するまでブチ犯してやるから覚悟しろや」

「ひぃぃっ♥️♥️ ごめ、ごめ゙んなさいっ♥️♥️ ごべんなざいぃ~っ♥️♥️」

「まだまだ、謝罪に誠意が足りねーなぁ。オラァ!!」

「ひぎゃっ!? ひぎぃ~~っ♥️♥️」

 

 ばっちぃぃん、と男が平手で千世子の尻を張る。小振りながらも形の良い千世子の尻たぶはもう真っ赤だ。

 

 膨れ上がったチンポに膣肉を抉られ、千世子が悶絶する。

 もう何回達したか千世子にも分からない。少なくとも尻を叩かれた時は毎回マゾイキしているのは確かだった。

 

 犬のような格好での交尾は、男との上下関係を改めて千世子に刻み込んでいた。景に関しては譲らない、という覚悟はただの思い上がりだったと改めさせるほどに。

 

「千世子さぁ~、忘れてねえか? お前はオレの奴隷で便器だよなぁ?? なに夜凪さんには手を出すなとか、冷めたから帰るとかアホなこと言っちゃってるワケ??」

「かっ、勘違いしてましたぁっ♥️♥️ 生意気言って御免なさいっ♥️♥️ オナホの分際で身勝手なこと言ってすいませんっ♥️♥️ 許してくださいっ♥️♥️」

「いや、許さないから。ん~、千世子のケツは叩きやすくていいな~~」

「いぎゅぅ~~っっ♥️♥️ お尻叩かないでぇっ♥️♥️ ビンタでアクメするの嫌ぁ~っ♥️♥️♥️」

 

 再び男が平手を振り下ろし、千世子が強制マゾアクメに叩き落とされる。

 

 千世子の心はすっかり折れて、男に楯突く気など完全に消え失せていた。僅かに薄れていた男への屈服感が完全復活する。ばかりか、それは以前よりも大きくなっていた。景という特別な存在を守る意思さえチンポに突き崩された事で、もう男との上下関係は修正不可能なものへとなっていた。

 

「千世子、もう生意気言わねーか? 夜凪景ちゃん、オレに紹介してくれるか? いい返事をくれたら許してやるかも知れねーぜ?」

「は、はひっ♥️♥️ しますします♥️♥️ 夜凪さん、貴方のセフレに推薦しますっ♥️♥️ 夜凪さんも女の子ですから♥️♥️ 貴方なら一発でオナホに堕とせますっ♥️♥️」

「ぶっ──はははは!! おいおい、そこまで言ってねえっての!! つか、お前らレズカップルなんだろ? 男のオレに手ぇ出されていいんか~~?」

「よ、喜んでぇっ♥️♥️ 夜凪さんといっしょにご奉仕させてください♥️♥️ 生意気にレズカップルなんて気取ってた女優二人とも♥️♥️ 貴方のチンポで躾けてください♥️♥️♥️ チンポで潰してください~~♥️♥️♥️」

 

 唾を飛び散らしながら千世子が絶叫した。

 千世子の言ったことは、決して口から出任せではなかった。これほど気持ち良くて、理性を吹っ飛ばされるような快楽を一人占めする訳にはいかない。大切な存在である夜凪にもぜひ教えてあげなければならないと、本心から思っていた。

 

「よーし、良く言えたなぁ。でもまぁ、今回はしっかりお仕置きだ。出すぞ、マンコ締めとけ~」

「ひっ♥️♥️ あ♥️♥️」

 

 男が宣言すると、千世子が迎え腰でぐりぐりとマンコをチンポに押し付けた。少しでも奥で、少しでも気持ち良く射精して貰おうというオナホとしての反射的なご奉仕だ。

 

 ──ぶびゅるるるるるるっ♥️♥️ どぴゅるる♥️♥️ びゅぶぅ~~~~っ♥️♥️♥️

 

「おー、出る出る。おら、ちゃんとケツ動かせや。もう使ってやらねーぞ、勘違いメスブタオナホがよぉ」

「おっ♥️ ほっ♥️ ほ♥️ ほ♥️ ほぁ♥️♥️」

 

 へこっ、へこっ、と千世子が腰を前後させる。腰と腰がぶつかるたびにぺちぺち、ぶちゅぶちゅと水音がした。膣口を締め、腰を前後する事で全自動肉オナホの役割を果たし、男の精液をキンタマに溜まったものだけでなくチンポに残ったものまで搾り出そうとしているのだ。

 

(イッック♥️♥️ すごっ♥️♥️ チンポすご♥️♥️ 気持ち良いっ♥️ 夜凪さん♥️♥️ チンポ気持ち良いよぉっ♥️♥️ 早くこっち来なよぉ♥️♥️♥️)

 

 朦朧と思考する千世子。その脳裏を、強すぎる刺激が貫いた。

 

 ──ばしぃぃぃん!! 

 

「うあ゙っ!!? あ゙あ゙あ゙~~っ??♥️♥️♥️」

「言ったよなぁ、お仕置きだって。おらよ、っと!」

「!!???$$♬♂♀♥️♥️♥️♥️」

 

 まるで太鼓の玩具か何かのように左右交互に張られまくる尻。

 激しいアクメで敏感になった身体を手酷く扱われ、感覚神経と快楽物質が許容量を超えたとき、千世子の意識はぷっつりと切れた。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

「へ~、二人でディ○ニーランド行ったんだ。お、こっちはユニ○。楽しかった~?」

「はっ……はい……♥️ 好きな女の子とですから……楽しかったです……♥️」

「ま、そーだよなぁ。しっかし、千世子は当然だけど夜凪景ちゃんもスゲー美人だなぁ……でも何か、服のセンスは変じゃね?」

「そっ、そんな所も……可愛いっていうか……♥️」

 

 千世子のスマホ、写真フォルダをスライドさせ、中身を見る男に千世子は答えた。

 

 その身体はぷるぷると震えている。

 今、千世子は土下座していた。男に対する反省のポーズである。だけでなく、その上には男が腰掛けていた。その体勢で、スマホの中の個人情報をすべて明け渡しているのだった。

 

 時折、ぶぴっ、ぼびゅ、と下品な音と共に膣口から白濁液が漏れる。子宮はおろか膣道が埋まるまでザーメンを注がれ、その上で体重を支えているのだ。千世子も必死に堪えているのだが、緩んだマンコからお漏らししてしまうのは無理もない事だった。

 

「よっしゃ。じゃ、今度のデート、オレもお邪魔させて貰うわ(笑)いいよな~千世子。何か意見ある?」

「い、いえ……名案だと思います♥️♥️ 楽しみです、すごく……♥️♥️」

 

 パチパチと脳内をアクメでショートさせながら千世子が答える。ぶびゅびゅ、とまたマンコからザーメンが吹き出した。

 





マスクフェラすき。
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夜凪編1

「わ~っ! 千世子ちゃんありがとう~! すごく嬉しい!!」

「あは、良かった」

 

 ──二人揃っての、久々のオフ。

 千世子と景は、渋谷へデートに来ていた。

 

 UFOキャッチャーの景品を取った千世子に景が歓声を贈る。

 まずはショッピングをして、二人で『羅刹女』特集の雑誌を読んで、雑貨屋を冷やかして。そのあと二人は、以前『銀河鉄道の夜』の役作りをしていた頃にしたデートでも来たゲームセンターで遊んでいた。

 

 景の腕の中には小さなぬいぐるみがある。あの時と同じように、また千世子が景に取ってくれたのだ。

 

「か、可愛いっ……! ね、見て見て千世子ちゃんっ。このとぼけた顔がたまんないわよね!!」

「うーん。相変わらず夜凪さんは独特なセンスだね」

 

 目を輝かせる景に千世子がしれっと言う。

 

 一見、その様子は以前のデートと変わりないように思える。訪れた場所も、キャップやメガネを用いた二人の変装もそっくりだ。

 しかし、決して全く同一という訳ではなかった。二人の距離はあの時より近く肩がくっつき会う程だし、時折視線が合ってはくすぐったく微笑み合っているし、なにより──、

 

「ん……夜凪さんの手のひら、あったかいね♥️」

「う、うう。ちょっと恥ずかしい……♡」

 

 ぎゅ、と。指と指が絡まるように、お互いの手を握っていた。

 

 千世子と景は、ただ仲の良い親友というだけではない。先日の『羅刹女』のように競い合うライバルでもある。外見も性格も、演技の手法も真逆だ。

 しかし、それがむしろ二人の距離を近くしていた。お互いをさらけ出しぶつかった事で、逆に誰も間に挟まれないような距離感を形成するようになっていた。

 

「そそ、それより。やっぱりこのクレープ、美味しいわねっ。ちょっと生クリーム多すぎかな? って思うけどっ」

 

 慌てて話を変えようとする景に、千世子がくすりと笑った。

 景を覗き込むようにして、

 

「へえ? そっちの味はどんな感じなんだろ。夜凪さん、一口貰っていい?」

「あ、も、勿論よ千世子ちゃん。どうぞっ」

「ん~?」

「え。な、何?」

 

 手元にクレープを差し出しても、千世子は受け取ろうとしない。悪戯っぽい表情で景を見た。

 

「何、じゃないよ夜凪さん。他人行儀で傷付いちゃうんだけど。ほら、ちゃんと夜凪さんが食べさせて?」

「えっ……えぇ!? わ、分かった……」

 

 目を閉じて小さな唇を開く千世子。

 景の手が震えてしまう。心臓をどきどきさせながら、クレープの先を千世子の口元へと差し出した。

 

「ん……むぐっ。……ん、あまぁい♥️ 私はこれくらい甘い方が好きかも。残念、夜凪さんとは気が合わないのかな?」

「そ、そんな事っ!? じ、実は私もこのくらいの方がっ」

「ぷっ……冗談だって。慌てる夜凪さんも可愛い♥️」

「も、もお~っ……」

 

 からかい混じりの笑みに景の頬が熱くなってしまう。

 

 千世子はこうして景をからかう事がよくあった。

 とはいえ、景からすれば困りつつも嬉しい事だった。心を開いてくれている証だと思うし、そもそも千世子がこんな事をするのは景に対してだけである。これが千世子なりの愛情表現なのだと理解すれば、嬉しくなりこそすれ嫌な気分になるはずがなかった。

 

「……あ。夜凪さん、唇にクレープついてるよ」

「え? どこ? ……取れた?」

「ううん、まだ。唇の端っこ」

 

 ぺろ、と唇を舐めてみるもまだ取れていないようだ。

 指で拭おうとすると、千世子に止められてしまった。

 

「だめだめ、夜凪さん。指が汚れちゃうよ。私が取ってあげる」

「え。でも千世子ちゃんの指も汚れちゃうんじゃ」

「ま、そうだね。だから」

 

 千世子がむぎゅう、と景の顔を手のひらで挟んだ。

 

 そのままゆっくりと顔を近付けてくる。いつの間にか真っ赤に染まっていたその顔を見て、ようやく景も千世子が何をするつもりなのか気付いた。

 

(え……嘘、嘘っ、ここで……!?)

 

 千世子の唇が近付いてくる。まだ他人に触れた経験のない、まっさらな景の唇に。

 顔を掴まれて逃げられない。いや、逃げようという気も起こらない。突然とはいえ好きな女の子に唇を迫られて、つっぱねる選択肢は景の中にはなかった。

 

 吸い寄せられる唇と唇。相手の吐息を感じられるくらいになって、ついに触れそうになった、その時──

 

 ────ヴーッ、ヴーッ、ヴーッ────

 

「…………、ぁ……」

「ち……千世子ちゃん、電話……」

 

 ポケットに入っていた千世子のスマホが震えた。

 

 雰囲気が霧散して、二人の唇が離れる。

 電話がかかってきたようだ。スマホを確認して、千世子の身体が固まった。画面を凝視しつつ絞り出すように言う。

 

「……夜凪さん、ごめん。ちょっと外すね」

「あ、うん。いってらっしゃい」

 

(…………仕事かしら?)

 

 それにしては、様子がおかしかったけれど。

 そう思いつつ、景は千世子を見送った。

 

 

 

 

 

「夜凪さんお待たせ。こんな時に御免ね」

「ううん、だいじょうぶ。どうかしたの?」

「仕事の話。大した事じゃないよ」

 

 10分ほどして千世子は帰ってきた。

 心配だった景はほっとする。と、

 

「ん、ッ……」

「千世子ちゃん?」

「な、なんでもないの。行こう?」

 

 何故だかごしごしと唇を拭っている千世子。

 よく見れば、胸元にはいくつか新しい染みがある。

 

 途中で飲み物でも飲んできたのかも知れないと、景は思った。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

 その辺りから、景は千世子の異変に気付き始めた。

 様子がおかしかったり、言い訳をしつつ何度も景から離れるのだ。

 

『っ……く、ふっ……♥️ ちょっと、バレるっ……♥️ こんな所で……弄るなっ……♥️』

『ん……千世子ちゃん? 何か言った?』

『う、ううん。何でもないよ夜凪さん……♥️』

 

 ────隣同士で座った映画館では、何やらしきりにモゾモゾしていたり。

 

『ん~っ、パスタ美味しかった~! お昼にイタリアンも良いわねっ。ね、千世子ちゃん!』

『ん……そう、だね……』

『…………??』

 

 ────しきりにスマホを気にしていたり。

 

『千世子ちゃん……本当にだいじょうぶ? 体調悪いなら』

『へ、平気平気っ。ぜんぜん問題ないよ……♥️』

 

 ────何度もトイレに行って、帰ってきたと思ったら、汗だくでスカートの裾を押さえていたり──。

 

 確かに言う通り、体調が悪いという感じではない。呼び出しも仕事というなら仕方ない事だ。

 ただ気になるのは、千世子の表情。スマホが鳴った時は、辛そうな……助けを求めるかのような顔をするのに、いざ席を外して帰ってきた千世子は、頬を赤らめてどこか充たされたような様子なのだ。

 

(……おかしい。もしかして)

 

 浮気でも──しているのではないだろうか。

 別に、正式な恋人という訳でもないのに景は千世子を疑ってしまった。

 

(でも、そんなはずない……よね?)

 

 はっきり交際しているのではないのだから、誰と付き合おうと千世子の勝手なのだが……それでも実質的には相思相愛の間柄だ。お互い以外と交際するなど有り得ないと景は思った。

 

「……よし。確かめてみよう」

 

 今度千世子が呼び出される事があったら、少し尾けて盗み聞きしてみよう。

 本当に仕事の呼び出しならそれでよし。安心して千世子とのデートに専念出来る。

 

 

 その後──ス○バで一息ついている時、また千世子のスマホに電話が掛かってきた。

 しきりに謝る千世子にいいよいいよと笑いつつ、景は後を尾けてみたのだが────

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

「ん……あっ♥️ は、早く済ませて♥️ 夜凪さん……怪しんでるみたい……♥️」

「おー、分かってる分かってる。いいからもうちっとマンコ使わせろって♪」

「ふっ♥️ んんッ……♥️」

 

(う……嘘。嘘嘘嘘っっ……!!?)

 

 景は、信じられない光景を目撃していた。

 

 景と千世子がス○バでくつろいでいると、『呼び出し』があった。景はそれに応じた千世子を尾行して行ったのだが、電話なら少し離れてすればそれで良いものを千世子は道を外れ、何処かへ歩いていく。

 しばらく歩いて、人通りのない裏路地の物陰に着いた千世子は──

 

「うっ……あんッ♥️ き、今日何回目よっ……底無し、ヘンタイっ……♥️」

「ん~? デート中にホイホイハメられに来てんのはどこのどいつだ~? おお?」

「お゙ッ♥️♥️ ひっ、深っ♥️♥️」

 

 ──スカートをぺろりとめくり、ショーツをずらしただけの格好で、バックから突かれているのだった。

 

 ゴムも着けず、ガラの悪い男に立ちバックで突かれる千世子。

 それはセックスというより、正に『便器』。

 脱衣すらろくにせず、ただ男のチンポを扱かせるための穴として扱われている日本若手トップ女優がそこにいた。

 

(嘘……でしょぉお……!? なにこれ、なにコレっ……!?)

 

 ぎゅうううっ……と景の心臓が痛む。

 千世子は、変装を外してもいない。深めのバスクバレー、ハーフリムのメガネ。マスクは外しているが、ほぼ景とのデート中と同じ服装。

 それでなくとも、景が千世子を見間違えるはずはないし──むしろ、余計に景とのデートと地続きの行為なのだと突き付けてくる。

 

「夜凪ちゃんとのデート、楽しそうだな~♪ お前が惚れるのも分かるよ、夜凪ちゃんカワイーもん。ちなみに、夜凪ちゃんのどこが好き~?」

「んっ、くっ♥️ ど、どこって……♥️」

 

 桃尻に腰を叩き付けられながら、景について聞かれる千世子。

 壁に腕をついて身体を支えつつ、

 

「よ、夜凪さんは……変わった、子でっ♥️ 最初は、よく分からなかったの♥️ でも……一緒にいるうちに、中身はッ♥️ じ、純粋で、可愛い女の子だって、分かって♥️ それでいつの間にか、す、好きに、好き、すっ、すきぃぃぃいくッッ♥️♥️ お゙ほッ♥️♥️」

「え? 夜凪ちゃんが好きなのかオレのチンポが好きなのかよく分からんかったけど(笑)」

「お……おお~ッ……♥️♥️」

 

(ち……千世子ちゃん……)

 

 千世子からの自分に対する想いを知れた事と、そんな千世子がパコられているというギャップで頭がくらくらしてしまう。

 

 今日の千世子の様子を思い出す。

 恐らくは──あの『呼び出し』、その全てがあの男からのものだったのだろう。帰ってきた千世子がどこか妙だったり、汗ばんでいたりしたのも今なら分かる。こんな行為に及んでいたのならとても平静ではいられない。

 

 けれど、景の心を削っていたのはそこではなかった。千世子が自分とのデート中に抜け出し、男と密会していたという事実もショックだが、何よりも──

 

(千世子ちゃん、なんで……そんなに気持ち良さそうなの……?)

 

 腰をがっちり掴まれ、チンポを出し入れされている千世子。

 しかし、その表情は快楽一色。寄り目になって、舌を突き出して。ピストンに合わせて湿り気を帯びた喘ぎ声を上げる千世子は、メスの幸せに満ち溢れているとしか言い様がなかった。

 

 ぱんっ♥️ ぱんっ♥️ ぱんっ♥️

 

「はッ♥️ あうっ♥️ は、早くっ♥️ そろそろ誤魔化し切れないからっ♥️ 夜凪さん、ぜったい怪しんでた……♥️」

「なんだよ、そんなにはよオレのザーメン欲しいんか? ま、千世子に頼まれたら仕方ねえな~」

「違う、そんなんじゃっ♥️ あっ、チンポ……膨らんで……♥️♥️」

 

 そうして、腰と腰が密着して。夜凪の視線の先で、男と千世子の身体が震えた。

 

(え、嘘……な、中に……出して……?)

 

 びく、びくっ、と跳ねる二人の身体。腰がくっついていて景からは分からないが、射精したのだろう事ははっきり分かる。

 

「おッおッ♥️♥️ チンポやっば♥️♥️ 勃起し過ぎっ……♥️♥️」

「あ~、ワリィ。イチャイチャしてるお前ら思い出したら、すっげー勃つわ(笑)ほい、最後まで出すぞ~♪」

「し、死ねっ、死ね死ね死ね♥️♥️ 女の子……チンポで苛めて♥️♥️ 気持ち良くなってるヘンタイ……♥️♥️」

「え~? 人聞きの悪い。それでアクメしてる雑魚マンはどこの誰よ(笑)」

「うっ、うるさいっ♥️♥️ 雑魚マン言うなっ♥️♥️ 私は悪くないっ、私は……あんたのチンポが強いのがぜんぶ悪い……♥️♥️」

 

(千世子ちゃん……凄い顔してる……)

 

 ガツン、と頭を殴られたような衝撃。

 減らず口を叩いても、どう見たってチンポに完敗済みの千世子。チンポで腹を耕され、雑魚メス丸出しでアへる親友を見て景の理性にヒビが入る。

 

 今まで──異性に恋した事も、興味を持った事もなかった。家族を捨てた父親の事があるからだろうか。何にせよ、無意識に男性をそういう対象から外していた所があった。

 けれど、親友の醜態を見て、初めて景は異性に──いや、あの男に魅入られてしまった。

 

 あの百城千世子。孤高で、誇り高くて、景と女の子同士の関係を築いていた少女──。

 それをあんなメスに堕とすなんて、一体どんな男で。

 あの男とのセックスは、一体どれほど気持ち良いんだろう……と。

 

(なに、あの長いの……千世子ちゃん、あんなのお腹に挿れてたの……?)

 

 射精が終わり、ずるずると千世子の股から引き抜かれるチンポ。

 悠々と膣を満腹にするだろう長大さから目が離せない。竿に絡み付いた白濁液がぬらりと光るのが、生々しい肉の交わりを景に実感させた。

 

(う、わ……濡れてる……っ)

 

 ひんやりした感覚で確かめてみれば、とっくに景のショーツは濡れそぼっていた。目の前のセックスで目覚めてしまったマンコが愛液を分泌している。子宮はきゅんきゅん疼いて切ないほど。

 

(は……っ、ぁ……)

 

 恐る恐る指を伸ばす。

 景は性欲の薄い方で、オナニーはほとんどした事がなかった。それも今ではただきっかけがなかっただけと分かる。

 腰には、少し触れれば爆発してしまいそうな快感の塊がある。

 それでも触らずにはいられない。

 スカートの衿から手を差し込み、秘所に指を触れると──

 

「~~~っくぅううううんっ!??♡♡♡」

 

 あまりの快感に思わず声を漏らしてしまい、口を押さえてばっと隠れる景。

 しかし、一瞬声に反応した二人が振り返る方が早かった気がする。

 

(ま……まずい、まずいまずい……!?)

 

 ここにいては間違いなく見つかってしまう。

 そう思った景は、急いで裏路地を後にした。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

「おーっす! 初めまして、夜凪ちゃん!」

「はっ、はひ……はじめまして……??」

 

 案の定、というか。

 景が盗み見ていたのは、当然のようにバレていた。驚いた事に、男は普通に千世子と一緒に戻ってきた。

 

 ──俯く千世子の肩を抱きながら。

 

「いや、さっきは悪いね~。今回は直接邪魔する気はなかったんだけどさ、アレ見られちゃもう隠してもしょうがないっしょ??」

「は……はあ。そうですね……」

 

 ス○バのオープンテラス席。賑わいから少し外れた席に景は座っていた。

 そこに男と千世子も腰を下ろす。景と千世子で、男を挟むようにして。

 

「千世子~、説明してやれよ。オレとの関係。……千世子? なに、まだトんでんのお前」

 

 むにぃ、と男が千世子の顎をひっつかむ。

 持ち上げられた千世子の顔は、とろりと溶けてまだアクメの余韻から帰って来れない顔だった。

 

「ふぇ……夜凪、しゃん……? あ、やだ、見ないで……」

「いやいや今さらナニ言ってんの。ぜ~んぶ見られたんだっての、目ぇ覚ませ~」

「んぅっ♥️ あ、ひっ♥️」

 

 人目から外れているのを良いことに、回した腕を首もとから突っ込んで千世子の胸を揉みしだく。手のひらの動きに合わせて千世子がびくびくと痙攣した。

 

「ち、千世子ちゃん……」

「わかった、夜凪ちゃん? まあこんな感じ。千世子、今日夜凪ちゃんとのデート抜け出してオレに何回アクメさせられたか言ってみ? ちゃんと数えるよう躾けてやったよな?」

「………………。じ、じゅうきゅうかい……」

「あ、嘘付いた。たった今イッたろ」

「は……ほんと、しね……♥️ …………にじゅっかい……です……♥️」

 

 観念したように言う千世子。

 口では楯突きながらも、男の腕にすりすり頬擦りしている様子は、完全に調教されたメス犬でしかなかった。

 

「千世子とはね~、オレが声かけて仲良くなったんだわ。最初は上手くいかなかったんだけどさ? お互いステップを踏んで、少しずつって言うか? ま、そんな感じ(笑)な~千世子♪」

「……ん……♥️」

 

 こくん、と頷く千世子。まだ男の手のひらはくりくと千世子の乳首を弄っていた。

 

「っ…………♡」

 

 そんな屈服しきった親友の姿を見て、景が腰をひくつかせる。

 二人の雰囲気に当てられてしまい、もうショーツはびっちゃびちゃ。いま立ち上がれば、椅子と股間の間に糸を引いてしまいかねない。

 

 景は、身体の反応を受け止め切れていなかった。生来性欲が薄い上に兄妹たちの世話もあり、オナニーの習慣は全くなかった。そこに突然身体が発情してしまい、どう発散すればいいのかもよく分からない。

 

「夜凪ちゃ~ん、顔色悪いぞ~? 大丈夫? オレが面倒みてやろうか?」

「え……あ、う……♡」

 

 男が景の肩に腕を回した。流石に千世子のように胸を揉む事はないが、嫌らしい手付きで肩をまさぐってくる。

 

「け、結構、ですっ……ひ、あ♡」

 

 景の鼻を、ツンとした匂いが刺す。

 密着した男の身体から立ち上る性臭。ついさっきまで千世子とまぐわっていた、オスとメスの生臭い匂いが、景の頭をくらくらさせる。

 

「く、はっ……うぁ……♡」

「ほらほら、無理しないでさ~。オレと千世子を盗み見してた時からムラムラして堪んないんだろ? あの時すげー声出てたもんなぁ」

「あ、やっ……♡」

 

 するすると男の腕が下がっていく。肩から背中、腰……と下りていって、一番下まで到達した腕は、景のお尻を鷲掴みにした。

 

「くっ────!?♡♡♡」

 

 びくびくっ──と跳ねる身体。

 景の背中に電流が駆け巡る。

 

(う、そ……イッた……♡ お尻掴まれて……アクメしちゃった……♡)

 

「はーっ♡ はーっ♡」

「夜凪ちゃん、気持ち良かった? 涎垂らしちゃって、エッロい顔になってんぞ~♪」

 

 たらりと唾液を溢す景に、男が囁く。

 

「なぁ、夜凪ちゃんが良かったら、もっと気持ち良くさせてやんぞ? ほら、股開いてみ? 大丈夫だって、この席、他からは見えねーから。オレと千世子にしか恥ずかしいトコ見せないで済むからさ♪」

「そ、そんなの……無理ぃ……」

 

 ふるふる、と首を振る景だったが──男の手で軽く膝を押されると、くたぁ、と足を開いてしまう。

 

(な、なんでなんでっ……千世子ちゃんの前で、やだ……♡)

 

 右膝を押され、左膝を押されて。景の長い足は、簡単に無防備に開かれてしまった。

 はしたない大股開き。男がぺろんとスカートの前をめくると、びしょ濡れのショーツが露になった。

 

 男がショーツの中──景のマンコに指を突っ込む。ぶちゅ、と潰れた果実のような音。たっぷりマンコに湛えられた愛液が、指に押し退けられて溢れ出た。

 

「うお、めっちゃ濡れてるじゃん。夜凪ちゃんはマン汁多い体質か~。ほれほれ、浅い所責めてやる♪」

「お゙んっ!?♡♡ か、カリカリって♡♡ 引っ掻かないでぇ♡♡」

「ちなみに夜凪ちゃんは知らないだろーけど、千世子は奥の方が好きなのな。天井の辺り。な~?」

「う、うるさい……♥️ 別に、好きじゃない……あんたに無理やり開発されてそうなっちゃっただけ……♥️」

 

 びく、びくっ、と痙攣する景と千世子。

 二人とも、それぞれ触れられている場所は違うとも、同じ男の指で感じさせられていた。

 

「ほらほら夜凪ちゃん、こっち向いて。んん~♪」

「むぐぅ……!? れろ、むちゅぅっ♡♡ んむっ♡♡」

「ぷはっ。夜凪ちゃんの唇、頂き~♪ じゃ、ほら、千世子~」

「はぁ、分かってる……ちゅっ♥️ れるれるっ♥️ んえぇ~っ♥️♥️」

 

 あっさり景のファーストキスを奪った男は、彼女の唇を堪能するとすぐに千世子に切り替えた。そちらが満足すると、またもう片方へ。

 男を介しての間接キス──だったが、景と千世子にそんな余裕はあるはずもない。たとえあったとしても、美少女二人の唾液は男が根こそぎ啜ってしまっていたので、お互いに渡る事はなかったが。

 

「よっと……お、夜凪ちゃんは胸けっこうあるね~。着痩せするタイプ? 千世子より大きいんじゃね? どうなん?」

「あんっ♡ わ、分かんないっ……」

「ふーん。じゃ、オレが確かめてやるよ。どっちかな~♪」

「ふあぁぁ……♡」

「くうっ……んん……♥️」

 

 右手で景の胸を。左手で千世子の胸を揉みしだく男。

 健康的に手のひらを押し返す景のおっぱいと、美容に気を使いキメ細かくすべらかな肌の千世子のおっぱい。大きい方ではないものの、年頃の少女として十分に膨らんだ二人の美乳を、手のひらで覆い確めるように揉む。

 むにむにと撫でて、たぷたぷと掬い上げて、むっちりと掴んで。散々二人の乳房を堪能したあと、

 

「ん~……ギリ、コッチかな? はい、おめでと~夜凪ちゃん! 千世子はもっと精進しろよ~、オレのチンポ挟めるくらいになれや♪ はい、美味そうなおっぱい持ってる二人に御褒美~♪」

「あっ、あ──♡」

「くふぅううう──♥️」

 

 コリコリ、と乳首が指先で転がされる。限界まで敏感になった二人は堪えられるはずもなく、乳首アクメで腰を跳ねさせた。

 

 男が絶頂で身体を震わせる景の手を掴み、ズボンの上から自分の股間に押し当てた。千世子の手も同じようにする。

 

「あっ……うわ、え……!?♡」

「……ふん。相変わらず、キモい大きさ……♥️」

「千世子も夜凪ちゃんも、マジで可愛いわ~。オレのチンポ、もうこんなんよ♪」

 

 固い布のジーンズの上からでも分かる、規格外の大きさ。男のチンポはすっかり勃起して、窮屈そうに布を押し上げている。若手トップのスター、百城千世子と、新進気鋭の新人、夜凪景──ファンや業界人が注目して止まない二人の女優を両手に侍らせているのだ。役目かと言わんばかりに臨戦態勢になるのは当然だった。

 

「夜凪ちゃん、しっかり触ってみ? ズボンの上からでも大体の形、分かるっしょ?」

「す、ご……おっきくて……カタくて……♡ ちょっと、苦しそう……」

「いやもう、めっちゃ苦しいよ。早く夜凪ちゃんのマンコに入りて~って、ガマン汁すっげー出てる♪」

「っっっ♡♡ わ、私のおまんこに……♡♡」

 

 夢中でチンポの形をなぞる景。

 その手はさっきから、同じくチンポをさする千世子の手と絡み合っている。ほんの数時間前までは胸をときめかせながら絡まっていた二人の指。それは今や、男のチンポを介して触れ合い──もう、お互いの指に触れている事に気付きもしないのだった。

 

(ちんぽ、すごっ♡♡ さっきの、私とエッチしたいって事よねっ?? この人、私としたいんだ♡このちんぽで私とえっちしたいんだ♡♡)

(駄目……ぜったい許さない……♥️ 夜凪さんにこんなチンポ捩じ込んだら壊れちゃう……♥️ それに夜凪さんじゃ、きっと上手く出来ないし♥️ 私がしないと♥️ 私がする♥️♥️ 私がこのチンポとセックスするっ♥️♥️)

 

 景も、千世子も。すっかり頭に霞がかかって、思考が溶けてしまっている。

 二人の頭にあるのは、眼下に膨らむ男のチンポだけ。

 指先に触れる、もっこり逞しい感触の事しか、脳みそに伝わっていない。

 いつか一緒に飲んだのと同じコーヒーフラペチーノは、手を付けられないまますっかり溶けてしまっていた。

 




続きます。


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夜凪編2

(夜凪さん……夜凪さん……っ)

 

 ぎゅ……と、枕を抱いて。

 千世子は、悶々とした時を過ごしていた。

 

 行き付けになった高級ホテル、その一室。といってもいつも男と寝る場所ではない、いくつもある部屋の中のひとつだ。空調も整備され、テレビやオーディオ、ベッドやクローゼット……宿泊するのに充分な設備が整っている。

 

(今ごろ……どうしてるだろう)

 

 千世子がここに滞在する時は必ずワンフロア丸々貸し切りだ。本当の寝室では、今、男と景が二人きりでいる。

 ス○バで極度の興奮に押し上げられた千世子と景。尻をひっ掴まれ、男に引きずられる千世子と景は二人まとめてホテルへ連れ込まれたのだが──寝室へ呼ばれたのは景のみ。千世子は閉め出されてしまった。

 

 それは、罰の意味合いが強いのだろう。千世子は変わらず男に楯突き、罵倒する事を止めていない。それは千世子の生来のプライドの高さ、気の強さもあったし、心の底では、その反抗心を折られる事に被虐的な快感を得ているという事もあった。

 特に今回はその傾向が強い。なんせ景とのデート中に呼び出して犯されていたのである。千世子としても怒りを覚えていたから毒をはきやすかったし、その上で尻を叩かれ精液便所として使われるマゾアクメは堪らないものがあった。

 

 だが、そのせいで千世子はおあずけを喰らってしまった。今回あの男のチンポでハメられるのは、景のみだ。

 

(っ……失敗した、失敗した……! 私が夜凪さんの代わりになれば良かったのに。夜凪さんの代わりに、あいつに犯されれば良かったのに……っ)

 

 自分が身代わりになっていれば守れたかも知れないと悔やむ千世子。

 しかし、それは建前だったかも知れない。

 なんせ千世子の股間はマン汁を垂れ流しにしていて、

 

(……そう、そうよ……♥️ 私が今頃エッチ出来てたかも知れないのに♥️ あいつも酷いよ……いっつも私を便器扱いしてるじゃない、今だって私を選んでくれれば……♥️)

 

 マンコを指でほじくり、枕を濡らしながら思う。

 本当に景を守るためなのか、そうでないのか。親友を守る方か、あのチンポに貫かれる方か──どちらが重要なのか、もう千世子本人にも分からなくなりつつある。

 

(……違う、違うっ!! 思い出さなきゃ。夜凪さんのこと、夜凪さんが……好きだってこと)

 

 ぶんぶん、と首を振ると、僅かに冷静になれた。

 

 記憶を懸命に手繰り寄せる。思わぬ出会いから始まった、景との記憶を。

『デスアイランド』。景との切っ掛けとなった映画は、ひどい内容だと思った。何度か経験した、自分──百城千世子というスターの力に頼った大した事のない映画だと。

 けれど、そこで出会った夜凪景は、千世子を追い抜くかも知れない役者だった。そして、千世子の仮面を見抜いてくれる少女だった。

 景は知らないだろう。打ち上げのあとの『デート』に、千世子がどきどきしながら景を誘った事を。

 

 景の演じた、『銀河鉄道の夜』の舞台を見た。あの時に景の役作りの為にしたデートが、千世子と景の初めてのデートらしいデートだった。

 千世子を『喰らう』事で更に一段上の女優になった景を、千世子は素敵だと思った。そして、その姿に嫉妬さえ。

 巨大な新星として発見された景。黒山に近くお前を超えるだろうと言われ、アリサには貴女の全盛期は持ってあと二年と告げられ──あれ程の対抗心を覚えたのは、それだけ景が千世子にとって大きな存在になっていたからだ。

 

 そして、舞台で雌雄を決した、『羅刹女』も──。

 

「──────」

 

 千世子がスマホを操作すると、いつか撮影した動画が再生された。

 夜の海岸で、よく知る人たちと一緒に景が花火をしている。笑顔を浮かべて、跳びはねながら楽しそうに。

 この数分後、千世子は景を初めての『デート』に誘う。

 まだ今と比べれば仲も深くなっていない頃。

 それでもこんな動画を撮っていたのは、予感があったからだ。

 夜凪景はきっと、自分にとって掛け替えのない存在になると。

 

「…………うん」

 

 その全てが、千世子と景の得難い想い出だ。

 彼女と築き、これからも続くだろう尊い時間と、あの男との一瞬の快楽。

 それは、一体どちらの方が景と千世子にとって大切なのだろうか。

 

(決まってる。そんなの決まってるよね、夜凪さん)

 

 自分でも驚くぐらいあっさりと千世子は景への想いを取り戻せた。

 ほんの僅か。ほんの少しだけ子宮の疼きを堪えて相手の事を思えば、簡単に自分を取り戻せる。

 ならばきっと、景もそう。

 千世子が一言、景に『好きだ』と言えば、きっと目を覚ましてくれる。

 

「────よし」

 

 深呼吸して心を落ち着かせる。

 動画に映る景の笑顔を見て拳を握った。

 

(夜凪さんを助けにいこう)

 

 千世子は決心した。問題は男がどう出るかだ。卑劣な男だ、簡単に景を解放するとは思えない。暴力に頼るかも知れない。

 それでも、まず行動しなければ。大切な親友のために。

 

(待ってて夜凪さん。私が助けてあげるから)

 

 立ち上がり、部屋を出ようとする千世子。

 その時──スマホが、着信を知らせて震えた。

 

「っ!!」

 

 動画が一時停止し、表示された相手先の名前は──『夜凪景』。

 千世子の表情がぱあっと明るくなった。

 

(夜凪さん、よかった……!)

 

 やっぱり間違っていなかった。

 景も同じ気持ちで私に連絡してくれたんだ。

 すぐさま千世子はスマホを耳に押し当てた。

 

「夜凪さんっ!? よかった、大丈夫? 今どこにい

 

 

『────お゙お゙お゙お゙お゙お゙~~~ッッ♡♡♡ すごいすごいすごいっ、チンポすごい~~~っ♡♡ もっと奥突いてっ、子宮の入り口のとこっ♡♡ そこにチンポぶつかると頭飛んじゃうっ♡♡ チンポでおなか抉ってぇ♡♡ 私のおまんこ貴方のチンポの形にしてぇええ~~ッッ♡♡♡』

 

 

(──────、あ……?)

 

 鼓膜をつんざくような女の濁った声に、千世子の思考が止まった。

 聞き慣れた声のはずなのに、相手が誰だか分からない。

 スマホのスピーカーから唸り声が垂れ流される。

 

『イグッ♡♡ まらイグッ、イグイグ~~っ♡♡♡』

『夜凪ちゃん、雑魚マンすぎ~~(笑)もしかして千世子よりチョロいんじゃね? オラオラっ♪』

『お゙うっ♡♡ お゙♡♡ お゙ッッほ♡♡』

『ぶはっ、クールな顔が台無し(笑)間抜けなツラしやがって、千世子とそっくりだな(笑)レズカップル二人まとめてクソ雑魚マンコかよ、張り合いね~なこのオナホどもがよぉ』

 

「え……ぁ…………」

 

 立ち尽くす千世子。

 きっと自分との記憶を思い出してくれる──と。

 景がチンポに負けるはずがない、と。

 そんな勝手な思い込みが、ガラガラと崩れていく。

 

『いや~~、夜凪ちゃんのマンコ、クソ雑魚だけど締まりはいいなぁ。これでさっきまで処女だったって、マジかよ(笑)は~、ホント千世子ナンパして良かったわ~。アイツオナホに出来たから夜凪ちゃん喰えてる訳だし』

『ち、千世子ちゃんっ♡♡ 千世子ちゃんも、こんな風に襲って♡♡ チンポで虐めたのっ?? ♡♡』

『そだよ~? 一月前くらいかな、町歩いてる千世子見つけてさ~、もう顔見ただけで勃起止まんねぇの。上手い具合にホテル誘ったらホイホイ着いてきてさぁ、その日中にパコっちまった(笑)』

『っ……そんな、そんなの……っ』

 

 夜凪の声に棘が入る。

 それを聞いて、千世子が僅かな希望に縋る。親友はまだ理性を失っていなくて、自分のために怒ってくれるんじゃないかと。

 けれど、

 

『そんなの──ズルい♡♡ ズルい、ズルいよ千世子ちゃん♡♡ 早く教えてよ、このチンポ気持ち良いよって♡♡ デートなんかしてるより何百倍も幸せだよって♡♡ チンポ一人占めしたくて秘密にしてたのね♡♡ 最低、最低~っ♡♡♡』

『ぶはは! だろ~夜凪ちゃん、千世子最低だろ~?? あのメスブタさぁ、夜凪ちゃんと百合百合しときながら、裏では自分のオトコのチンポ独占してよがってたんよ~♪ ヒドいよな~、夜凪ちゃんも早くオレのオナホになりたかったよな~♪』

『うん、うんっ♡♡ 早くこのチンポ欲しかったぁ♡♡ 私もオナホにして、貴方のオナホに~っ♡♡』

『もっちろん。お前らレズカップルまとめて飼ったるから覚悟しろや(笑)千世子と一緒なら夜凪ちゃんも安心っしょ??』

『やったぁ♡♡ でもお願いっ、私が優先ね♡♡ チンポ挿れたくなったらまず私を呼んで~♡♡♡』

 

「──────」

 

 景の言葉に理性はなかった。少女としての体面だとか、千世子との友情だとか、そういったものは消えていた。

 きっとチンポで貫かれ、ハメ潰されているうちに、邪魔なものから削ぎ落とされていったのだろう。

 そして今叫んでいることが一番最後に景に残ったものなのだろう。

 

『すっっご♡♡ オッ♡♡ チンポしゅご~♡♡ なんで知らなかったのかしら♡♡ 女優なんかしてる場合じゃなかったわぁ♡♡』

『だろだろ? 感謝しろよ~、オレとオレのチンポに♪ 夜凪ちゃんの未使用マンコ、ちゃーんと気持ち良くしてやってんだぞ~??』

『うんっ♡♡ ありがとう♡♡ 私もう、貴方のチンポのためなら何でもしちゃうかもっ♡♡』

『へー?? んじゃ夜凪ちゃん、オレのチンポか女優か、片方だったらどっち取るの(笑)』

 

(あ────や、だ)

 

 千世子の背筋に、ぞわりと怖気が走る。聞きたくない。その答えを聞いてはいけない。

 けれど、分かってしまう。景がどう答えるか。

 

 何故なら──千世子も同じだからだ。

 千世子もきっと、初めて彼に犯されてメスの悦びを教え込まされた時、こう聞かれたら、同じように答えただろうから。

 

『チンポ♡♡ チンポですっ♡♡ 女優明日で辞める♡♡ ううん、今日辞める、いま辞めた~♡♡♡』

『ぎゃはははは!! マジかよコイツ、千世子カワイソ~(笑)あ、でも辞めんなよ、女優の夜凪景だから勃起3割増しなんだからよ~。映画にも舞台にも出て、もっとファン作って、そんでファンよりもオレのセフレ生活優先する事、いいな~??』

『あッ、あんッ♡♡ わ、分かったわっ♡♡ じゃあ辞めない♡♡ 女優続けて貴方のチンポ硬くするっ♡♡♡ ひんっ♡♡♡』

 

 ────どうせ私たちはしわしわのおばあちゃんになっても役者だから。

 

 ほんのついこの間交わした気がする言葉。

 あのとき景がどんな顔をしていたか、もうよく思い出せない。

 

 ぺたん、と千世子が床に膝を落とす。

 景への怒りは湧いて来ない。

 なぜなら、こうなった原因は自分にあるから。あの男に誘われた時、もっと強く断っていたら。一度抱かれただけで魅了されるような女でなかったら。今日のデートに彼を連れて来なかったら。

 でも、もう全てが手遅れだ。

 千世子には分かる。同じく男の性奴隷に墜ちた、百城千世子には。

 

(ああ────そうなんだ)

 

 くちゅ……と音がした。

 千世子の指は、いつの間にか勝手に股間へ伸びていて、また膣を掻き回している。

 

(夜凪さんも……同じなんだ……♥️♥️)

 

 景の陥落を目の当たりにして、景を庇う為という千世子の建前が崩れていく。

 もう景の為に、墜ちてはいけないとか、バレてはいけないと思う意味もない。

 もう我慢しなくていいと悟った千世子の理性が消える。

 

(そう、だよね……♥️♥️ そいつのチンポ凄いもん♥️♥️ 他の事どうでもよくなっちゃうもん♥️♥️ そいつのオナホになるのが一番の幸せだって、子宮で分からされちゃうんだもん♥️♥️)

 

 スマホからは、相変わらず景の喘ぎ声が響いている。

 千世子は今まで感じたことのない興奮を覚えていた。親友を奪われ、同性の恋愛関係を潰され、そして自分も同じ男の性処理便器である。以前の千世子なら気がおかしくなっていたかも知れないが、今は違う。あの男に身体も精神も調教され切った事で、こんな絶望をも快楽として受け止められるようになっていた。

 

(取られちゃった……取られちゃった♥️♥️ 夜凪さん、あいつに寝取られちゃった♥️♥️ 私と夜凪さんが積み上げてきたもの全部♥️♥️ あいつのチンポに負けちゃった♥️♥️♥️)

 

『あん、あッ♡♡ んぎゅうっ♡♡ お♡♡ おうッ、おッ、お、お♡♡』

 

 電話を通じて送られる、リアルタイムの寝取られ音声をオカズにして、千世子が狂ったようにオナニーに励む。ぶちゅぶちゅぶちッ、と愛液を飛び散らせながらマンコを指で開き、掘り返し、引っ掻いていく。

 それが、堪らなく気持ち良い。男への敗北感と景を奪われる焦燥感に身を焦がしながら惨めに自慰をするのが、頭が壊れそうなほどに興奮する。千世子はもう、二度と後戻り出来ない、負ける事が快感のマゾメスになっていた。

 

『おらおら!! 危ないトコだったなぁ~、下手したらお前ら、一生男を知らないレズカップルだったかも知れねーんだからなあ(笑)いや~、んな勿体ない事にならなくって良かったなあ♪』

『んんッ、ふっ、あうっ♡♡ よ、良かったっ♡♡ チンポの強さ知れて良かったぁ♡♡』

『夜凪ちゃ~ん、千世子とオレのチンポ、どっちが好き?? 正直に答えてみ~??』

『ち、チンポっ♡♡ 千世子ちゃん御免なさい♡♡ でもチンポ♡♡ チンポが好き、貴方のチンポの方が好き~~っ♡♡♡』

 

「おふッ……うぐぉ、ぉおおおおおお……ッッ♥️♥️♥️」

 

 開いた両膝と額を床についてうずくまる千世子が、ガクガクと痙攣する。

 ぷしっ、とマンコが潮を吹いた。

 もしかしたら、同性のパートナーとして生涯を共に過ごす未来もあったかも知れない少女のチン負け宣言を聞いて、千世子が女として失格の寝取られマゾアクメを極める。

 千世子の脳に、精神に、深く深く敗北感が刻まれていく。

 快感と結び付いて切っても切り離せない、屈服絶頂が。

 

 

 千世子は快感が収まるまで、床の上で震えていた。

 数分間、マン汁を漏らしながら芋虫のようにのたうち回った千世子は、しばらくしてふらふらと部屋を出ていった。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

「千世子ちゃん……撮れてる?」

「う、うん。しっかり撮れてるよ」

「……そ、そっか」

 

 千世子はカメラを構えて、ベッドの上の景を撮影していた。

 

 寝室に押し掛けた千世子を、意外な事に男は笑って招いた。

 あの電話は、男が掛けて千世子に聞かせたものだったらしい。耐えきれなくなった千世子が部屋に来るのもお見通しだったという訳だ。

 

 とはいえ、素直に相手をして貰えるわけもなく。千世子は、男と景のまぐわいを撮影する仕事を任されたのだった。

 

「あー、ええと……。ち、千世子ちゃん、撮影はした事あるの?」

「う、ううん。本格的にはないわ、手伝った事くらいはあるけど」

「そ、そっかー……」

「………………」

「………………」

 

((……気まずい……!))

 

 景の痴態も、それを千世子が聞いてオナニーしていた事も二人は知らされている。

 なので、率直に言ってとんでもなく居心地が悪かった。

 

「あ、あの、千世子ちゃん。えっとね、さっきのはその、流れで言っちゃったっていうかね」

「い、いいのいいの。ぜんぜん気にしてないから」

「う、うん……」

 

 揃って黙り込む。

 そこへ、

 

「お待たせ~。千世子、準備出来たか~?」

「う……出来てるわ……♥️」

「よーし。んじゃ夜凪ちゃん、もっかいヤろっか♪」

「そ、そうね……♡」

 

 男が水分補給から帰ってきた。

 当然のように全裸の股間では、景と千世子を駄目にしたチンポがそそり勃っている。

 

 景をさんざんイカせた男だったが、未だに一度も射精してはいない。ひたすら景のマンコを慣らしていただけだ。自分は前後不覚になるまで絶頂させられたのに、と景が潤んだ目でチンポを見詰めた。

 

「んじゃ、早速始めますか。夜凪ちゃん、まずはチンポに挨拶♪ さっきまでアヘアヘさせてやったチンポだぞ~?」

「う、うん……♡ ……れるっ♡」

 

 ベッドに腰掛けた景の隣に、男が膝立ちになる。景は首だけを傾けてチンポに唇を寄せた。

 

「じゅるっ……れろぉっ♡ んふッ……ちゅ、ちゅ♡ くぷっ♡♡」

 

 うっとり目蓋を伏せてチンポをしゃぶる。男が景の髪のほつれを直し、髪をかきあげて、唇がカメラに映りやすくする。

 

(うわぁあっ……♥️ 夜凪さん、あんなエッチな顔で……♥️ もうチンポの舐め方、教え込まれちゃってるし……♥️)

 

 千世子が覗くレンズのむこう、ほんの数十センチ先で、ずるずると景が勃起を啜る。

 寝取られマゾに目覚めた千世子の心臓がばくばくと鳴る。映画や舞台でよく通る声を発する、千世子がいつか口付けたいと願っていた景の唇──それが今、憎き男のチンポを扱く穴になっている。千世子の股間が、また愛液を垂らし始めた。

 

「ぐぽっ、ぶぽッ♡♡ ぶちゅッ♡♡ じゅずずず♡♡」

「あ~、イイね~。千世子、もっと寄れって。夜凪ちゃんがオレのチンポしゃぶってるトコ、ちゃんと撮っとけ」

「わ、分かってる……♥️」

 

 千世子の新しい性癖は、男にも筒抜けだ。あえて千世子が屈折した快感を得るように注文を付ける。

 

「じゅぶぶっ♡♡ ずずっ♡♡ れろぉ~ッ♡ ぐぶ、ぐぽっ♡♡」

「よし、じゃあもっと奥まで呑み込んでみ? そうそう、喉奥まで」

「ぐぅぶッ……ごぶぉおおッ……♡♡」

 

 景が喉を開き、チンポを奥までのみ込む。と、食道まで入り込んでしまったのか、激しく噎せた。

 

「げほッ……げほ、ごほっ!! はあっ、はあっ!!」

「あー、まだ自分じゃ難しいかぁ。そんじゃ千世子」

「っ…………♥️」

 

 ちょいちょい、と手招きする男。

 千世子は分かってしまう。男が何をさせたいのか、はっきりと。

 カメラをテーブルに置いて、

 

「……夜凪さん。ごめんね、ちょっと我慢して」

「え──ぐ、ぶッ!?」

 

 景の顔が男の腰にぶつかる。千世子が頭を掴み、無理やり男のチンポを呑み込ませたのだ。

 奥まで含むと、頭を引き、亀頭を咥えるくらいまでチンポを抜く。そして再び奥まで。親友の頭を掴んで無理やりさせるイラマチオに、千世子も、そして景も興奮を高めていく。

 

「ぶちゅッッ♡♡ ごぉッ♡♡ ごぼッ♡♡ ぶぽッ♡♡ ずろぉおお~ッ♡♡」

 

 千世子とは対照的な、烏の濡れ羽色の長い髪を振り乱し、景の口の喉がチンポを扱く道具になる。

 溢れた唾液でてらてらと景の口元が光る。自然と汗も涙も盛んに分泌され──しかし景に嫌がる様子はない。苦しそうにしながらも、逞しいチンポへの奉仕に悦びを覚えているようだった。

 

「元彼女に頭掴まれてフェラ穴にされてる夜凪ちゃん、カワイ~♪ オイ千世子、もっと奥まで突っ込めや」

「うぅ……♥️♥️」

 

 一瞬ためらうものの──横目に見る景と目が合う。その目が淫蕩に細められるのを見て、千世子がぐいっと景の顔を押した。

 ぐぶり、とチンポが侵入する。喉奥に当たったチンポを、景は今度は吐き出せない。千世子に顔を押し付けられているからだ。

 生理的な反射で景が頭を引こうとする。それでも千世子が無理やり止めていると、ビクッ! ビクッ! と景の肩が跳ねた。

 息苦しさ、イラマチオの興奮、それに喉を押し開くチンポの逞しさ。力ずくでそれらをまとめて味わわされた景は、白目をむいて絶頂した。ぶるぶると震えながら痙攣する。マンコから本気汁の塊がごぼりと溢れ、シーツに濃い染みが広がった。

 

 景の窒息アクメを確認して、ずるぅ、とチンポが引き抜かれる。チンポに景の唾液がどろどろに絡み、威圧的に黒光りしていた。

 

「お゙え゙ッ……げほっ♡ ごほっ♡ はあっ、はぁーっ♡♡」

「よ、夜凪さん、ごめんね……大丈夫……?」

「はっ、はあっ! だ、だいじょうぶ、千世子ちゃん……♡♡」

 

 心配する千世子だったが、景の目はとろんと溶けて、むしろ快楽を感じているようだった。

 

「どーだった夜凪ちゃん、オレのチンポ。マンコに挿れてるだけじゃ分かんなかった形、覚えた~?」

「うっ、うん……♡♡ 迫力すごいわね……♡♡ 腰抜けちゃった……♡♡」

「だろ~??」

 

 景がうっとりとチンポを見詰める。

 

(またイカされちゃったわ……♡♡ しかも今度は喉に突っ込まれただけなのに……♡♡ それでもまだ射精してないなんて♡♡ 私、彼が一度も射精しない間に何度イカされたんだろう……♡♡)

 

 ひたすら一方的にアクメさせられるばかりで、男は一度も絶頂を迎えていないのだ。男に対する畏敬と、申し訳なささえ感じてしまう。

 

 それでも、ようやく男にも限界が来ていた。まとわりついた景の唾液を垂らしながら、チンポが射精を求めて跳ね回る。

 

「あ~、ヤッベ、流石に出そう。ほらほら夜凪ちゃん、股開いて! 夜凪ちゃんのマンコ使わせてよ」

「っ……わ、分かったっ……♡♡」

 

 ベッドに腰掛ける景が、そのまま身体を倒す。

 はしたなく脚を広げて、がに股になった。千世子の構えるカメラが、おしっこを漏らしたような濡れ具合のマンコを捉えた。

 

 ぎし、と男が景に覆い被さる。チンポを真上から、マンコに杭打ちするように。

 

(夜凪、さんが……喰われる♥️♥️)

 

 まるでか弱い小動物を肉食獣が捕食しようとしているかのように、千世子には映った。

 止めるべきだろう。本来の、景の親友であり相思相愛である千世子の立場なら。

 

 でも、止める気には到底ならない。

 むしろ、あのチンポにザーメンをコキ捨てられる景の姿を目にしたいとさえ思っている。

 

「夜凪ちゃん、いくぜ~? あ、今回はもう、挿れたらソッコー射精すっから、そのつもりで(笑)」

「っ、あ♡ そんなっ、入り口、ちゅっちゅって、お゙♡♡」

 

 亀頭が膣口を浅く掬う。さんざん掘り返され、男のチンポ専用となったマンコは、それだけでくぷくぷとチンポを咥え込もうとする。愛液の多い体質である景のマンコからとろとろとマン汁が溢れ出す。

 

 景の顔の両脇に手をついた男が腰を微調整し、狙いを定める。

 ぐぐ、と筋肉質の身体に力が籠る。

 

(────)

 

 ふと、千世子の頭に、今が最後のチャンスかもしれないとよぎる。

 さっき電話が掛かってくる前。景の目を覚ますためにしようと思った、景への告白。

 

「夜凪さん──好き、好きだよ」

「え……千世子ちゃん?」

 

 小さな呟きは、しっかり景の耳に届いていたらしい。

 景は嬉しそうに微笑んで、

 

「うん──♡ 私も千世子ちゃんのこと、ずっと前から好ッッほぉおおおお~~ッッ!??♡♡♡ おあああ、イクッ♡♡ イグイグイグ~~っ♡♡♡」

 

 ぶちゅ♡♡ ずぶっちゅぅううううぅ~~♡♡ ぐぷっ♡♡♡

 

 二人の少女の甘い雰囲気を蹴散らすように、チンポが叩き込まれた。

 ほんの一瞬。膣口を潜り抜けた亀頭が、景の子宮口を殴っただけで、千世子への想いを紡ごうとしていた唇は、オスにハメられる快楽を叫ぶだけのものになった。

 

「おふッ♡ おッ♡ おぉぁ~~ッッ♡♡ チンポやばぁっ♡♡ 射精する気のチンポ♡♡ さっきと全然違うっ♡♡ ひぃッ♡♡ あっ来るっ、カリ広がってるっ♡♡ 千世子ちゃん♡♡ 助けて千世子ちゃんっ、怖い怖いっ♡♡ 壊されちゃうっ♡♡ 全部壊されちゃ、っゔお゙!?」

 

 ──びゅるるるるるっ♡♡ どぷ、ぶびゅうう~~~っ♡♡ びゅぱっ♡♡ びゅくっ♡♡ びゅぅううううううっ♡♡♡

 

「──────♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」

 

(あ………………終わった)

 

 千世子が、自分も精神的な寝取られアクメを感じながら、呆然といま告白を交わしたばかりの親友を見る。

 

 景はもはや言葉らしい言葉を発していなかった。悲鳴のような鳴き声を上げて、人生初の中出しアクメでイキ狂っている。

 

「は~~い、夜凪ちゃんの処女と初中出し、頂き~~~(笑)あ~~気持ちえ~~♪♪ 腹ん中パンパンになるまで出しちゃるからな~♪ 千世子~、ちゃんと夜凪ちゃんのマンコにオレのザーメンが入ってくの、接写しとけや~~(笑)」

「オ゙…………ッ、お゙お゙お゙~~~ッッ……♡♡♡」

 

 腕を男の首に、脚を胴体に絡めて身体を揺すり、少しでも多くのザーメンを恵んで貰おうと浅ましくすがり付く景。

 

(私たち……負けちゃったんだぁ……♥️♥️♥️)

 

 ヘコヘコと腰を振るその痴態を録画しながら、千世子も悟る。

 自分も景も、勝てなかった。

 二人で培ってきた、想いも、積み重ねも──。

 二人の股にはついていない、あの逞しいチンポに、完全敗北したのだと。

 

 同時に押し寄せる絶望と絶頂で酩酊しながら、千世子はパコられる親友を撮影し続けた。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

「ふッ、ふーッ……♡ れろ、れるっ♡」

「んべぇえ~~っ♥️ べろぉ~っ♥️」

 

 数時間が経って、ようやく男と景のセックスは終わっていた。

 景は股間のみならず、髪から顔面から胸まで精液まみれだ。中出しを存分に堪能した男が、景にマーキングするために気の向く所へぶっかけたのだ。

 

「ん~~、いい眺め。トップ女優二人に舐めて貰えるたぁ、男冥利に尽きるね~~♪」

「むぅ、ちゅ~っ♡」

「は、はっ♥️ ぺろっ♥️」

 

 男の身体を二人の舌が這う。

 景と千世子は、ベッドに腰を下ろし脚を放り出した男の足元にいた。

 千世子が左足、景が右足。それぞれ、男の脚を夢中で舐めている。景は脚を抱き締めるように。千世子は犬のように這いつくばって。

 

 その手──千世子の左手と、景の右手は、しっかりと握られている。

 

 ひとしきり、足全体──太ももから爪先まで──を舐め終わって、二人が口を離す。

 これは、白旗を振るポーズのようなものだった。負けましたと、もう逆らいませんと行動で示しているようなものだ。

 

 そして、それだけでは足りなかった。

 景と千世子。堕ちきった二人が求めるのは、もっと他にある。

 優先順位の一番上に立った、この男のチンポ。

 二番目になってしまったけれど、変わらず大切な、壊れかけた親友との仲。

 求めるその両方を保つには、選択は一つしかない。

 

 手を握り合いながら二人が三つ指をつく。

 揃って床に額が触れるまで、深々と頭を下げる。

 

「お願いします……♡♡ 私たち二人とも……♡♡」

「貴方の、貴方だけの性処理便器にしてください♥️♥️」

 

 渾身の申し入れに、黙って男は二人の頭に足を乗せた。ぐりぐりと踏みつけて弄ぶように体重を掛ける。

 何も言わずともそれが答えのようなものだ。

 景と千世子は嬉しさの余り、土下座のままアクメしていた。

 今朝のデートと同じように、手を繋ぎながら。

 





夜凪編でした。
今回は寝取られ風です。百合のチン負けって寝取られと通じる所がありますよね。
気がついたら夜凪が千世子以下の雑魚マンになっていました、許して。

次は3Pか、千世子ちゃんかどっちか。
どちらにしろ千世子は書きたいです。このssの主役は千世子ですので。


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羅刹女編1

今回の話は、「羅刹女」で検索すると出てくるジャンプ公式の特集ページのイラストを見て貰うと、よりヒロインの服装や小物が想像しやすいかと思います。


 ────それでは、大きな話題となった舞台『羅刹女』に移りますが……お二人は親友同士でありながら、競い合う関係でもあったようですね。

 

『そ、そんな! 私はまだまだ駆け出しで、千世子ちゃんには見習うことばっかりで……確かにあの舞台ではそういう感じになっちゃいましたけど、私なんか全然』

『夜凪さん、謙遜し過ぎると嫌味だよ? ていうかケンカ売ってる?』

『千世子ちゃぁん!?』

『冗談だって。ふふ、そうなんです。私たち良き親友でライバルなの、ね?』

『うっ……う、うん……♡』

 

 ────成る程。しかし先ほどからもそうですが、百城さんのそういった、良い意味で気安い雰囲気はなかなか珍しいかと思います。何か心境の変化でも? 

 

『くすっ……何だと思いますか? 見当が付いてるんですよね?』

『んんっ? どういうこと?』

『はいはい、鈍い所も可愛いね~夜凪さんは。なでなでしてあげるから静かにしてて?』

『うひゃぁ♡』

 

 ────そ、そうですね。では言ってしまいますが……ネットを中心に、そちらの夜凪景さんと親密な仲になったからではないか……と。そういった声が多く聞かれています。それについては……

 

『し、親密!? 私と千世子ちゃんが!? うふ、うふふ!! いや~やっぱり分かっちゃむぐぐぐ』

『はい黙ってねー。ええ、羅刹女の舞台を切っ掛けにファンの方がそういった方向で盛り上がってらっしゃるのは把握しています。当初は舞台の写真について話題になってましたけど、だんだん絵心のある方がイラストを描いてくれたりなんかして』

『あっ、見た見た! 私と千世子ちゃんがデートしてる所の絵だよね。すっごい数のいいねが付いててびっくりしちゃったわ! ああいうの、百合って言うのよね! でもあれは想像で描いてくれたんだろうけど、私たち本当に何回かデートしたこともあるの! この前行った新宿デート、楽しかったな~っ』

『夜凪さんそろそろ黙ろうか?』

 

 ────それは驚きです。お二人はプライベートで出掛けられる関係なのですね。話せる範囲で構わないので、具体的にどのようなデートをされたのでしょう? 

 

『どのような、っていうと。スタバでお茶したり、ゲームセンターで遊んだり』

『うん、そのくらいよね夜凪さん』

『あとそうだ、ポッキーゲームしてみたり!』

『うん、そのくらいにして夜凪さん』

『ドキドキしたけど楽しかったー。でも千世子ちゃんはくっついてないって言うけど、私は絶対唇がくっついたと思うのよね。だってちょっとプニってしたもの。千世子ちゃんの顔、真っ赤になってたしむぐぐぐ』

『……ええと、はい。まあ、こんな風に振り回されています』

 

 ────あ、あはは。仲睦まじくて素敵ですね、今のお話はファンも喜んだことでしょう────

 

 

 

 

 

 大きなテレビが、インタビュー番組を垂れ流している。

 

 インタビュアーに合わせて、隣同士に座った千世子と景が質問に答える姿が映されていた。以前放送されたものの再放送だ。意外と茶目っ気のある白髪の天使と、天然ながら演技を見れば誰でも一瞬で分かる才能の持ち主である黒髪の新鋭女優。これで二人の関係性の人気は爆発し、『よなちよ』なる愛称が出来たのは記憶に新しい。特に景が溢したポッキーゲームの話の影響は大きく、数多くの創作物が量産された。

 

「おお、本当だ。スゲーたくさんイラスト描かれてんじゃんお前ら。うわ、『よなちよポッキーゲーム』なんてタグあるし。十や二十じゃきかねー数だなコレ」

 

 ベッドでスマホをいじる、柄の悪い男が言った。端末の画面には、顔を赤らめた二人の美少女がポッキーの両端を咥え、少しずつ頬張っていく連作イラストが表示されていた。一口近づくにつれ千世子と景の表情が恥ずかしげになっていって、ほんの僅かに触れてぱっと離れた二人の顔は真っ赤になっている──というもの。好評を示すマークには、実に十万を超える数が押されている。

 

「はー、やべぇ人気だわ。けどまあ、ファンの諸君には悪いな。こいつらが咥えてんのはポッキーじゃなくて」

 

 男が、眼下に持っていたスマホをどかす。

 そこには、

 

「ぶちゅちゅちゅっっ♥️♥️ ずびぃっ♥️♥️ じゅずずず♥️♥️」

「れろぉんっ♡♡ れるぅ~~っ♡♡」

 

 ────イラストと同じような構図で、チンポの幹に左右から口付けている、二人の姿があった。

 

 二人は自分たちが映っているテレビなど目に入らないらしく、四つん這いで夢中でチンポに舌を張り付かせている。千世子は唇を竿に密着させて啜り、景は舌で舐め上げていく。チンポは先っぽから根本まで二人の唾液でべとべとになっていた。

 

 百城千世子と夜凪景──二人は毎日のように男と交わっていた。両方ともが揃わないことはあっても、どちらとも会わない日はほとんどない程だ。ファンからは天使と呼ばれ憧れの眼差しを受けるスターと売り出し中の新星女優──ファンの間では百合百合しいうわさがまことしやかに流れる二人は、この男の専用肉便器であった。彼からの呼び出しがあれば仕事を押してでも会いに行ってその瑞々しい肢体を自由にさせ、撮影の休憩時間には現場を抜け出して物陰でフェラ抜き奉仕。以前は小遣いを渡す程度だった貢ぎ物はそれぞれの口座直通のカードを渡される程になっており、売れっ子女優二人の収入を使い込み放題だった。

 

 オンの時でさえそうなのだから休みなど一日中繋がっているのが常である。今日も朝からホテルに呼びつけた男のチンポを二人で取り合うようにしゃぶっていた。

 

「うっわ、これケツ丸出しじゃん。また大胆にぶっ壊したなあ、千世子」

「う、うるさいっ。この方があんたの無節操チンポには効くでしょっ♥️」

 

 ぴら、と布地をめくって尻を見られ赤くなる千世子。

 今日の二人の衣装は、いつもと一風変わっていた。それは、まだ話題も新しい、景と千世子がダブルキャスト舞台で競い合った『羅刹女』の衣装だった。景は黒と赤、千世子は白と青を基調にした中華風の衣装。もちろんメイクや髪型もしっかり舞台と同じに決めている。

 

 しかし、服には手が加えられていた。端的に言えば──より厭らしく、淫靡で破廉恥になっている。

 千世子の服は袖と裾がざっくりと切り落とされ、肩口や太ももが露出している。元々の舞台衣装にあった、羅刹女としての矜持を感じさせる風格はどこかへ消え、風俗店のミニスカチャイナのコスプレ衣装のようになってしまっていた。特に裾に関しては限界まで切り詰められ、桃尻がちらちらと垣間見えてしまっている。

 景の服も同様、いやそれ以上だったかも知れない。襟を容赦なく切り開き、肩どころか二の腕の辺りまでずり下がっていた。着やせするたちの景の豊かな胸部、その北半球がむっちりと顔を覗かせている。こちらは裾を短くするどころか、下半身の袴を着てさえいない。本来なら袴の上に付けられる布製の前垂れだけで股間を隠している。ぺろりとめくれば、それだけでマンコが丸見えになってしまうだろう。

 

 完全に男の気を煽り、セックスに誘うためだけの衣装。これはこの為に新しく見繕ったとか、予備のものを拝借したというわけではない。本番の舞台で着ていた衣装そのものだ。

 舞台衣装は使い捨てではなく、保存しておいて再びその劇を上映する際や他の舞台に活用したりする。本来なら役者本人であろうとも衣装の持ち出しなどできないし、手を加えるなどもってのほか。だというのに二人はかなり無理を言って自分の担当した役柄の衣装を譲り受けていた。頼まれたスタッフは、二人揃って頭を下げる千世子と景を見て、仲の良い親友同士が成功した舞台の想い出に欲しがったと思っただろう。けれど実際は二度と表舞台では使えないだろう形に切り刻まれ、男のチンポ煽り用ドレスとして使われているのだった。

 

「いいねえ、録画しとくか。おら千世子、ちゃんとこっち見ろって」

「んむぅっ……♥️」

 

 男がスマホを切り替えて動画を撮る。朱色の口紅がべっとりとチンポに塗りたくられているのがアップで映し出された。

 

「あはは、千世子ちゃん顔真っ赤~。ていうか、内ももに何か伝ってないかしら?」

「あ、あのねえ夜凪さん。貴女だって乳首立ってるの見えちゃってるわよっ」

 

『元』百合カップルの二人が、チンポの左右で仲良く笑う。

 千世子と景がこんな格好をしているのは、『羅刹女』の舞台の映像を見た男が求めたからだ。気高く刺々しさのある羅刹女はいたく男の気に召したらしい。『羅刹女』に扮した二人を犯したい、とのたまう男に、千世子と景は一も二もなく了承した。もう二人にとっての最優先事項は女優としての体裁やプライドではなくて、この男のチンポをなるべく数多く挿れて貰えるかどうか。男に命令され、その方がチンポが硬くなるというのなら断る理由はなかったし、あの舞台の想い出を身に付けてハメ潰される想像を描くだけで、千世子と景のマンコはぐっしょりと濡れるのだった。

 

「ふふっ♡ こんな近くで千世子ちゃんと見詰め合ってるとドキドキするわね♡」

「うん……♥️ 夜凪さんの目、大きいね。吸い込まれそう……♥️」

 

 恋人繋ぎでチンポを挟んでキスを交わす。甘ったるく唇を食み、舌を絡めるキスをチンポに浴びせていく。

 

「れる、むちゅ♡ んぷっ♡」

「はふ……♥️ ちゅっ♥️ ぷちゅ♥️」

 

 キスフェラ奉仕を受けている男が、御褒美というかのように二人の首もとをくすぐる。それぞれの耳飾りや髪飾りがちりちりと鳴った。景は触れて貰って嬉しそうに、千世子は眉根を寄せて反応する。すっかり骨抜きの二人だが、それぞれのスタンスは対照的だった。景は完全に調教された犬のように従順に男にすり寄る、男に与えられた快楽をそのまま受け取って酔いしれるタイプ。一方千世子は素直に傅くのではなくて、あえて反抗的な態度を取ってへし折られることで屈折した快感を覚えるタイプだ。美少女カップルの反応の違いは、互いを引き立たせて男を飽きさせなかった。

 

 ────男が写真モードにすると、景がカメラ目線で『ぴすぴす♡』とポーズを取る。その唇は幹へのキスを止め、亀頭をすっぽり咥えていた。舌をはみ出させ唇を思い切り伸ばしながらの両手ピースがパシャパシャと撮られていく。羅刹女のスタイルでひょっとこWピースフェラをやるものだから、その下品さは凄まじい。怜悧な目元の隈取りメイクも、手の込んだ髪型も崩すことなく、ただ口元だけをチンポ扱き穴として吸い付かせる。もごもごと動く口の中では舌が亀頭を磨いているのだろう、溢れた唾液が顎へ伝った。次第に鼻息が荒くなっていく。寄り目でチンポを見詰めながら、唇をカリのくびれに引っ掛け、おとがいを反らせてチンポを傾ける。んぽ、と景が口を開くと、唾液を散らしながら勢い良く千世子の鼻っ面にチンポがぶち当たった。びちゃあ、と唾液と先走りが千世子の顔を汚す。一世を風靡する女優である自分が、親友のフェラで反り返った勃起チンポで顔面を殴打される──そのひどい屈辱だけで千世子は甘イキしてしまう。懸命につり上げていた目尻はくたりと垂れ下がって、目の前にそびえる自分と景の恋愛関係を喰い荒らしたチンポをメスの顔で見詰めた。すりすり♥️と頬擦りするときめ細かく吸い付く肌の感触に勃起が跳ねる。カメラで撮影されるのを嫌がったのか、目線を手のひらで遮った千世子が、新たに滲む先走りに惹かれるようにチンポを咥えた。ぬぶ、と口内に隠れた亀頭はどんどん奥へ沈んでいく。男のチンポは千世子の小さな顔など軽く縦断できるくらいの長さがあったというのに、半分を過ぎても千世子のスロートは終わらない。深く深くチンポを納めていき、やがて奥まで達した亀頭に喉を押され、反射的にえづく。こみ上げる嘔吐感に肩を跳ねさせながら千世子は遂に限界までチンポを飲み込んでしまった。唇がチンポの根本、腰にまで密着する。生理的には吐き出した方が楽になるのに、千世子は自分からぐりぐりと腰に口を押し当てた。柔らかい喉奥に包まれた亀頭がびくんびくんと震え、千世子の喉を内側から膨らませる。噎せたのか、ぶぴっ、と千世子の可愛らしい鼻孔が鼻水を吹き出す──景が不意打ちで千世子の顔を隠す手のひらを掴み上げると、喉奥フェラ真っ最中の顔が晒されてしまった。ばっちり羅刹女メイクを決めておきながら小鼻を膨らませ鼻水を吹き出し瞳を上向かせた様子は、みっともないフェラ豚顔としか言い様がない。驚いた千世子がチンポを吐き出そうとするが、男に押さえ付けられ顔を上げられない。食道までチンポを捩じ込まれ、ごぼごぼと蠕動するような奇怪な音が響く。動かせない頭の代わりかのように尻が高く持ち上がり、がくがくと痙攣した。ショーツのないせいで、ミニスカチャイナには愛液でべとべとに染みが出来てしまう。存分にチンポで窒息させてから男が手を離すと、千世子が一息にチンポを吐き出した。げほげほと咳き込む千世子をよそに、レズカップル二人の唾液に浸ったチンポは更に大きさを増している。その幹からは二人ぶんの口紅の跡が消え、根本にだけ輪っか状の朱色が残っていて、それはチンポが丸々千世子の口に納まったことを表していた。

 

「うわっうわっ♡♡ 千世子ちゃんのお口のなかでもっと大きくなった♡♡ 女優さんの喉を思いっきり犯して……しかもあの千世子ちゃんの大切な喉なのに♡♡ 千世子ちゃんの唇が魅力的っていうファンもたくさんいるんだよ? 声だって、最近じゃナレーションでお仕事に出ることだってよくあるのに……千世子ちゃんの喉をお金出してお仕事に使ってるのに、そんな風にオナホ扱いしちゃって……♡♡」

 

 景はそう言うが、彼女自身、その美貌にファンが付き始めていることを自覚していない。『羅刹女』の舞台ではある意味千世子以上のインパクトがあったくらいで、特にチンポカリ引っ掛け用に使われた唇は、舞台では紅い口紅も相まって観客に鮮烈な印象を与えていた。

 

「げほっ、けほっ。ああもう最悪っ、戻しちゃうかと思ったじゃない」

「んなこと言って、ケツ振りまくってたぞー? チンポで苦しくて感じるなんて、ドマゾだなー千世子は」

「う、うるさいわねっ♥️♥️」

 

 反発しながらも、千世子の瞳は潤んでチンポを見詰めていた。その手はいつの間にか股間へ伸びてくちくちと膣口を弄っている。幾度となく自分のマンコを貫き、天国へ上らせた勃起。今では何より優先すべきモノになったそれをオカズにして、すぐにマンコを征服して貰えるよう、あらかじめ自分の手で前戯を始めていく。それは景も同じで、唯一股間を隠している前垂れの下に手を差し込み、千世子よりも激しくぐちゃぐちゃと掘り返していた。

 

「んで、どっちから先にヤるよ? オレはどっちでもいーけど」

「「あ、私が────」」

 

 先、という二人の声がハモった。きょとんと目を合わせた千世子と景がややあってくすくすと笑う。

 

「ごめんなさいっ。えっと、どうしようかしら」

「そうだね、じゃんけんで決めちゃおっか?」

 

 そうだね、とマンコを弄っていない方の手で、二人がじゃんけんを始める。

 相変わらずテレビでは千世子と景がどれだけ仲がいいか、ファンからカップリング的な人気があるか──なんて特集が垂れ流されている中、どちらが先にセックスするかを決めていく。

 それは負けた方が犯される、というものではなくて、勝った方が先に抱いて貰えるという勝負だった。

 

 

 



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