ハイスクールD×D 破皇龍の転生 (北方守護)
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第1話 始まり

武昭がディスの能力で到着した場所は空が紫色で足元が岩だらけの大地だった。

 

「ディス、ここが異世界……なのか?」

 

《あぁ……そうだが……どうやら、ここは普通の人間がいない地の様だ……》

 

ドガーーン!!

 

「ん?向こうから何か音がしたが……ディス分かるか?」

 

《ふむ……ここから離れた場所に人ならざる者達と複数のドラゴンの気配を感じるな……》

 

「そうか……なぁディス、そこに行ってどの様な世界か探らないか?」

 

《我は武昭が決めた事ならば構わぬぞ……》

 

「そうか……じゃあ行くか……って、どうやって行くんだ?」

 

《安心しろ……我の力を使えば問題は無い……レビテート(浮遊魔法)

 

「おぉ、空を飛んでるぞ……」

 

《我は古より生きている者だ、この位は容易い、それよりも行くぞ》

武昭は空を飛んで気配がする方に向かった。

 

一方、気配がした方ではドライグ(赤き龍)アルビオン(白い龍の)二匹の周りで悪魔(黒い翼)堕天使(黒い羽)天使(白い羽)達が動き回っていた。

 

「チッ!俺たちが戦ってる所に二天龍が来るなんて思わなかったぜ!!」

 

「けど、今は文句を言ってる暇はありませんよ!!」

 

「そうだ!今は種族の違いなど関係なく手を合わせる時だ!!」

黒に黄色い髪の堕天使の男性【アザゼル】が文句を言うと金髪の天使の男性【ミカエル】が反論し それを見ていた赤い髪の悪魔の男性【サーゼクス】が2人に言い放った。

 

そんな中……

 

「「キャアッ!!」」

悪魔で黒髪のツインテールの女性【セラフォルー】と天使で金髪の女性【ガブリエル】が赤い竜の攻撃の余波を受けて地面に叩きつけられた。

 

「セラフォルー!」「ガブリエル!」

 

「サーゼクス!ミカエル!あれじゃ助けに行こうにも間に合わねぇぞ!!」

サーゼクスとミカエルが2人の所に向かおうとしたがドライグが炎を噴き出した。

 

それを見た2人がダメージで躱せなく恐怖から目を瞑ると同時に炎が当たったが……

 

「《ディフルード(障壁魔法)》」

 

「ふーん……どうかな?ディス」

 

《ふむ、中々の火力ではあるが我にとっては意味が無いな……》

武昭が2人の前に立って片手を翳して障壁で炎を防いでいて、それを見たセラフォルーとガブリエルは驚いていた。

 

「え?……君……人間?……」

 

「それに、何故あなたの様な子供がこんな所にいるのですか!?」

 

「まぁ、ここにいる事は後で話すから今はアイツの相手が先ですね ディス行ける?」

 

《我を誰だと思っている?あの様な小物に負ける訳が無かろう 行くぞ!武昭!ソニング(高速飛行魔法)

 

グワァッ!?

ドライグは高速で突っ込んできた武昭に殴り飛ばされた。

 

「おぉ、普通あんなのを殴ったら手が痛くなると思うけど……」

 

《その様な事を我が考えてないと思うのか?武昭、ちゃんとメタケミー(硬化魔法)をかけておるわ》

 

「そうなんだ、ありがとう……って、俺に向かってきたみたいだな」

武昭の視線の先には怒りの表情を浮かべたドライグが飛んでいた。

 

何故、貴様の様な人間の子供がこんな所にいるのだぁっ!!

 

「特にテメェに言う理由はねぇよ……それよりも俺みたいなガキにやられて悔しくないのかよ」

 

おのれ!!舐めた口を聞きおってー!!

 

「バカの一つ覚えみたいに同じ事をしてんじゃねえよ!!」

武昭に下顎を蹴り上げられたドライグは、そのまま炎を口の中で暴発させられた。

 

「へっ!さぁ掛かって来やがれ!!」

武昭の挑発にドライグが向かって来た。

 

その後……ドライグとアルビオンは封印され、悪魔、天使、堕天使達は生き残った者達で生きて行った。

 

そして、武昭は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




使用魔法

レビテート(浮遊魔法)普通に空を飛ぶ事が出来る。
由来はレビテーションから。

ディフルード(障壁魔法)目の前にあらゆる物を防ぐ障壁を発生させる。
由来はディフェンス+シールドから。

ソニング(高速飛行魔法)レビテートよりも速度が出る魔法。
由来はソニック+ウイングから。

メタケミー(硬化魔法)あらゆる物を硬くする魔法。
その硬度はオリハルコンと同程度。
由来はメタル+アルケミーから。


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第2話 始まりのその後……再会

武昭が、この世界に来てから数年経ったある日の事……

 

冥界にある一つの屋敷の前に来ていた。

 

「確か、ここが()()()の言ってた家だったな……」

 

「おい、待て。この屋敷に何の用だ?」

黒いローブを纏った武昭が屋敷に入ろうとした時に2人居た内の1人の門番が止めた。

 

「ん?いやーサーゼクスに久し振りに会いたくなったから来たんだけど居るか?」

 

「貴様!魔王様にその様な口を聞くとは何者だ!!」

 

「まぁ、サーゼクスの知り合いなんだけどね……そうだ()()を渡してくれ」

武昭は懐から割れたコインを出すともう片方の門番に渡した。

 

「それを渡せば俺が誰か分かる筈だ」

 

「待っていろ、今確認を取ってくる」

門番は屋敷の中に入っていった。

 


武昭が門番と話してる時と前後してサーゼクスは自室で書類仕事をして居た。

 

「よし、この案件はこれで終わりと……次は……」

 

「魔王様、よろしいでしょうか?」

 

「ん?あぁ構わないよ仕事も一息ついた所だからね」

 

「失礼します、実は今魔王様にお会いしたいと言う者が来ているのですが」

 

「私に会いたい者だって?グレイフィア」

サーゼクスはそばに居た銀髪のお下げにメイド服を着た女性【グレイフィア】に確認した。

 

「いえ、本日はその様な者が来るとは聞いていません」

 

「という事なんだが……その者は何と?」

 

「はっ、()()を見せれば自分が何者か分かるだろうと……」

門番が出した物を見たサーゼクスとグレイフィアが戸惑った。

 

「なっ!それは……グレイフィア!急いで()を呼ぶんだ!!」

 

「はっ!畏まりました!あなた!案内してください!!」

グレイフィアは指示を受けて門番と共に武昭の所に向かった。

 

その後……

 

「悪いなサーゼクス、急に来たのにこんなもてなしてくれて」

武昭は用意された部屋でもてなされていた。

 

「ハッハッハッ、これ位当然だよ、武昭君が居なかったら今の僕達は無いのだから」

 

「武昭様、お久し振りです」

 

「あぁ、グレイフィアさん、そんな俺なんかに様付しなくて良いですよ」

 

「いえ、今の私があるのは武昭様のお陰ですので」

グレイフィアは武昭に頭を下げた。

 

「それで武昭君、君は()()()どこに行ったんだい?」

 

「あの後か?俺は皆の治療に目処が立って大丈夫だと思ったからな この世界を見て回りたかったんだよ」

 

「それで僕達が武昭君を探しても見つからなかったんだね……()()と書き置きをして」

そう言うとサーゼクスは半分に割れた六芒星が書かれたコインをテーブルに置いた。

 

「書き置きに記してあったけど、これには武昭君の魔力が込められているんだね」

 

「あぁ、再会した時に俺が俺だって分かる様にな……ん?この紅茶は……」

 

「あ、私が淹れたんですが……お口に合いませんでしたか?」

 

「いえ、これ程の美味しい紅茶は初めてでしたから ありがとうございますグレイフィアさん」

 

「いえ……私は当たり前の事をしただけですから……(武昭様に喜んで頂いた……)」

 

「(ふむ……どうやら彼女は未だに彼に好意を寄せているみたいだね……)それで武昭君はここに来る前はどこにいたんだい?」

 

「うーん……悪魔のお前らに言って良いのか分からないけど……ちょっと待ってくれディス」

 

《あぁ、分かっている クワイティンス(音声遮断魔法)

武昭がディスに言うと3人の周りに小さめの半円形の障壁が発生した。

 

「コイツは簡単な障壁でな、この中での会話が外部に漏れる事は絶対にないんだ」

 

「ほう……パッと見はそれ程の物とは見えないけどね……さすが武昭君だね」

 

「それで武昭様、貴方がこの様な事をするとは、それ程の話なのですか?」

 

「いや、それ程でも無いとは思うんだけど一応な……それで俺がどこにいたかだけど……」

武昭の話を聞いたサーゼクスとグレイフィアは頭を抑えて苦笑いしていた。

 

「ハハハ、確かにその話題は私達以外には聞かれたらマズイ事だね……」

 

「で、ですが、武昭様自身は大丈夫だったのですか?」

 

「んー?大丈夫だから俺がここにいるんだよ」

 

《それに()()()()の中にも我らを受け入れてくれる者が居てな……まぁ我の相手では無かったがな》

 

「そのお陰で、()()()()から暇があれば喧嘩を売られる様になったんだろ!」

 

「どうやら、【この世界でドラゴンに関わる者には色々寄って来る】と言われているが武昭君もそうみたいだね」

 

「まぁ、そのお陰で色々な人達に会えたって言うのもありますけどね……ん?」

話に一息ついたと同時に使用人がドアをノックした音がしたので武昭は障壁を解除した。

 

「魔王様、ただいまよろしいでしょうか?」

 

「あぁ、構わないよ、どうしたんだい?」

 

「はっ、ただいまお客様が来られました」

 

「ん?サーゼクス、今日は誰か来る予定だったのか?」

 

「いや、僕は今日はずっとここで仕事の予定だよ」

 

「はい、サーゼクス様の言う通りです」

 

「うーん会えば分かるか 悪いが中に入れてくれ」

 

「あ、あの、それなんすが……「あーっ!やっぱり来てたんだー!!」もう入れてます」

使用人が言いづらそうにしてると黒髪ツインテールの女性が部屋に入ると同時に武昭に抱きついて来た。

 

(むが!?何か柔らかい物がが……ちょ、ちょっと!息が……)

 

「セラフォルー様!何をしてるんですか!?武昭様から離れてください!!」

 

「嫌だもーん、久し振りにアキ君に会えたんだからさー!!」

セラフォルーが武昭に抱きついたのをグレイフィアが後ろから離そうとしていたが武昭の頭が2人の胸に挟まれていた。

 

(あぁー……今度は後ろから違う柔らかい物が……)

 

「ハハハ、武昭君も大変だね」

 

《おい、お前ら……そのままでは我が主が息が出来ないぞ》

ディスの声を聞いた2人が慌てて離れると武昭は軽く息が止まっていたので急いで蘇生処置を行った。




使用魔法

クワイティンス(音声遮断魔法)障壁内にいる者達の声が外部に聞こえなくなる。
但し武昭とディスには外部の音や声を聞く事が出来る。

由来はクワイト+ディフェンスから。

武昭は皆と別れる時に自身の魔力で作り出したコインを半分にして三大勢力に、それぞれ渡している。

ちなみに持っているのは、その時にいた者達で1番上の者だけ。

悪魔→サーゼクスで図柄は六芒星。
堕天使→アザゼルで図柄は黒い翼。
天使→ミカエルで図柄は白い羽。


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第3話 再会と相談

武昭が蘇生した後……

 

「もーう、サーゼクスちゃんの所に行くなら私の所に来てくれても良いのにー」

 

「そう言えば、何で私の所に来たんだい?」

 

「あぁ、冥界に来た時にサーゼクスの力を近くに感じたからなんだ」

 

「ならセラフォルーの所に近かったら……」

 

「考えてる通り、セラフォルーの方に先に顔見せに行ってたな」

 

「(ムゥー)けどアキ君に会えたから良かったー!はにゃ?」

 

「セラフォルー様、その様な事をすると武昭様が困ります」

セラフォルーが武昭に抱き着こうとしたのをグレイフィアが首根っこを掴んで止めていた。

 

「ちょっと、グレイフィアちゃん?そんなに乱暴にする事ないんじゃ無いの〜?」

 

「いえ、私は武昭様をお守りする為に行っただけですので?」

2人は睨み合っていた。

 

一方武昭とサーゼクスは普通に話していた。

 

「それにしても……冥界も大分復興して来たな」

 

「そうだけど、まだまだやる事は沢山あるよ……これでも()()()()()()()()()だからね」

 

「ふーん、サーゼクスが魔王になったのか……」

 

「それに私も魔王になったんだよー」

 

《なるほど……あの時に生き残った者達が魔王になったという所か……》

 

「僕としては武昭君に何らかのポストに就いて欲しかったんだけどね」

 

「それは無理だろ、本来は俺はこの世界の人間じゃないんだから……さてと、そろそろお暇するか」

 

「アァーッ!だったら次は私の家に行こうよー!!」

 

「いや、そういう訳にも……あっ、そういや冥界を旅してた時に、こんな所を見つけたんだけど、ディス」

 

《ちょっと待っていろ……この場所だ》

武昭がディスに指示を出すと中空にビーチボール大の球の様な物が現れて何かの廃墟の映像が浮かび上がり、それを見たサーゼクス悪魔達は軽く驚いた。

 

「あの場所に行ったのか……まぁ武昭君達は知らなかったからしょうがないか……」

 

「この場所はなんなんだ?外も中もボロボロだったけど」

武昭の疑問にグレイフィアが説明を始めた。

 

「そこの屋敷は元72柱24位のナベリウス家の分家の悪魔の家でしたが眷属悪魔が主を殺害してしまい……」

 

「なるほど……それで、多量の血痕があったのか……それで、その眷属悪魔はどうしたんだ?」

 

「その後自身の妹を連れて逃亡したと()()()()()()

 

「ん?聞いていますって……あぁ他の眷属悪魔からか……うーん……」

 

「アキ君?どうかしたの?」

事情を聞いた武昭が何かを考えてるとセラフォルーが声を掛けた。

 

「いや、その眷属が主を殺害した時に他の眷属達は何をしてたのかなって……」

 

「確か何人かは返り討ちにあったんだ、それで偶々離れてた者が屋敷に戻った時には……」

 

「逃げた後だったって訳か……なんだ……何か引っかかるんだよな……サーゼクス、今、その逃げた悪魔はどうしてるんだ?」

 

「うむ……主を殺害した罪で指名手配されている名前は黒歌(くろか)と言い()()()()()()()()()()()()()だよ」

 

「転生前って……あぁ前に話してた異種族でも悪魔に転生出来る悪魔の駒(イーヴィルピース)って奴か」

 

《我は気にいらんがな……一度死した者が新たな命を受けるなど………》

 

「それは分かっているよ……けどね僕達悪魔は出生率がとてつもなく低いんだよ……」

 

「そうか……まぁ俺も納得はしないけど、しょうがないって所もあるからな……」

部屋の中は暗い空気になったが武昭は普通に紅茶を飲んだ。

 

「なるほど……だから、色んな種族の者達から悪魔達に文句が来てるのか」

 

「それは……ハァ、やっぱり事実だったんだね……」

 

《我と武昭は違う神話体系の者達からもその事を言われているのだ【どうにか出来ないか?】と》

 

「そうなんだ……ごめんねアキ君に迷惑をかけて……」

 

「だったら彼らと話でもしたらどうですか?俺なら多少は顔が利きますから」

 

「なら任せても良いかな?武昭君に頼むのは筋違いだとは思うけど……」

 

「そうか、じゃあ何か報酬でも貰おうかな?」

 

「だったら私を自由に「それよりも軽く住む所が欲しいんだよな」それよりもって……

武昭に話を振られたサーゼクスとの相談にセラフォルーがカットインしたが軽く流された。

 

「住む所って言うのはどの場所にだい?冥界なら僕達が用意出来るよ」

 

「本来なら人間界に欲しいんだけど、それはまた今度にしておいて……」

武昭とサーゼクスは住居について話していた。

 

 

 



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第4話 黒猫との出会い

武昭はサーゼクス、セラフォルーとの話を終えてから数日経った頃……

人間界の街中を歩いていた。

 

「ふぅ、冥界に比べるとこっちは空が青いな」

 

《まぁ世界が違うのだからな》

 

「それにしても()()()()()()()も結構いるもんだな」

 

《あぁ、あの時の戦争で奴らも、それなりに数を減らしたみたいだからな》

 

「まぁ、特に迷惑をかけてる訳でもないから良いんだろうけど……ん?ディス」

 

《あぁ、何者かが結界を張った様だな……》

何かを感じた武昭とディスは建物の陰に隠れると反応があった場所に転移した。

 

武昭が転移した場所は街はずれにある工事が途中で止められた建築現場だった。

 

「どうやら、この中にいる奴みたいだな……街からも距離があるから見つかる事も無いんだろうな……」

 

《武昭、中にいるのは悪魔達だけで他種族の者はいないみたいだ》

 

「そうか……まぁ、何か騒ぎを起こされても面倒だから何があるかは入ってからだなインヴィリア(透過魔法)

魔法を唱えると武昭の体が透明になったので、そのまま結界に構わず中に入った。

 


建物の中では数人の悪魔達が大きな胸をはだけた黒髪で着物の女性を取り囲んでいた。

 

「ハァハァハァ……しつこい奴らね……そんなだと女に嫌われるにゃ……」

 

「へっ、そんな物お前を捕えて好きにすれば良いだけだ!はぐれ悪魔黒歌(くろか)

 

(ふーん彼女がサーゼクスの話に出てきた黒歌だったのか……)

 

《どうやら、あやつ等は賞金稼ぎの様だな……どうするのだ?武昭》

 

(うーん、どうしようかなぁ……)

武昭とディスが話してると黒歌が賞金稼ぎの攻撃を食らって倒れていた。

 

「うにゃっ!?う……(まずいにゃ……力が)」

 

「さぁーてと、コイツを引き渡す前に好きにやらしてもらおうかな?」ビリッ!

 

「にゃっ!?な、何するにゃ!!」

賞金稼ぎ達は黒歌の両手足を抑えると、その中の1人が着物を引き裂いた。

 

「こんな姿をしてるからには今までも体を売ってきたんだろ?だから俺達にもそれを味あわせてくれよ!」

 

「くそっ!離せ!止めろ!(くっ……ごめんね白音……最後に一目だけでも会いたかった……)」ポロッ

黒歌が賞金稼ぎに襲われそうになった時に一筋の涙が流れた。

 

(はぁ……ディス……《分かっている武昭の好きにしろ》ありがとうな……じゃあ行きますかエレダー(電撃魔法)

 

「ガハッ!?……「うにゃっ?何が……」」

武昭が黒歌に襲いかかっていた賞金稼ぎに電撃を放つと、そのまま命を落とした。

 

「何者だ!?」

 

「ふぅ、やったのは俺だよ……悪いけどお前等皆、始末するよ?」

 

「どうやって入って来たか分からないが、見たからにはこうしてやるよ!」

 

「危ない!逃げて!!」

賞金稼ぎ達が武昭に襲いかかったのを見た黒歌は慌てて声をかけた。

 

「大丈夫ですよ、こんな奴ら位なら瞬殺ですから……コキューザー(凍結魔法) ……ブレイク」パチン

武昭が魔法を唱えると()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()指を鳴らすと、そのまま砕けた。

 

「んにゃ……凄いにゃ……一体、あんたは何者にゃ?……(逃げようにも倒そうにも、あれだけの力なら無理ね……だったら)」

 

「ん?俺は見ての通りの人間ですよ……ちょっとばかし特別なね……()()()()()()()()()()()

 

「!?私の事を知ってるって事は……あんたもアイツらの仲間か!……なっ!?」

雰囲気が変わった黒歌は両手の爪を伸ばして武昭に攻撃したが、武昭は躱す事をしないで、そのまま攻撃を受けたので体に切り傷が出来た。

 

「な、なんで……避けるなり、防ぐなりしなかったの?……」

 

「うーん……なんでかって言うと……貴女が……泣いてたから……ですからね……」

武昭は黒歌に近付くと、そのまま優しく抱き締めた。

 

「俺は()()()から貴女の事を聞きました……けど何か違和感を感じたんです……」

 

「違和感て……何が?」

 

「俺が聞いた話じゃ、貴女には1人の家族がいた……けど主の命を奪った時に()()()()()()()()そうですね?」

武昭は黒歌を離すと真っ直ぐに見つめた。

 

「そこまで知ってるんだ……そうよ、私には同じ猫又の妹……白音がいた……けどその時に一緒に逃げ出したの……」

 

「それですよ……俺が知ってる事は、貴女は自身の力が暴走して主や他の眷属達の命を奪った……だったら、その時はまともな精神状態じゃなかった……

けど、そんな事情なら妹も同じ事になってる筈です……そこが俺が引っかかった所なんです」

 

「凄いね君……まるでその場に居たみたいに話してるね……そうよ私が主の命を奪ったのは、アイツが私との約束を破ったからなの……」

黒歌はその時の事を話始めた。

 

武昭が聞いた話の内容は……

 

・黒歌は両親が亡くなり白音を育てる為に旅の途中で知り合った上級悪魔の眷属になった。

・最初は白音には悪魔の駒は使わない約束だったが黒歌の力を見て無理やり眷属にしようとした。

・それを知った黒歌が白音を守る為に主と、その仲間達を殺した。

そして、今に至る……との事だった。

 

「なるほど……最初に約束を破棄したのは、その悪魔だって事か……」

 

「そうよ……そして私は白音と離れてこうしてるの……」

 

「ん?その妹さんはどうしたんですか?」

 

「白音なら()()()()()()()()()()()()()()

 

「そうなんだ……なぁディス、今の話どう思う?」

 

《ふむ……多分、そこの猫又の話の方が真実なのだろうな》

 

「うにゃっ!?い、今の声はなんなんにゃ!?」

 

「あぁ、今の声は俺の中にいるディスだ」

 

《ふむ、我は武昭と共にいる破皇龍と呼ばれる者だ》

 

「にゃっ!?は、破皇龍って……あの三大勢力戦争において、乱入した二天龍を倒したって言う……あの……」

武昭の話を聞いた黒歌は腰が抜けて体が震えていた。

 

 

 

 

 

 

 




使用魔法

インヴィリア(透過魔法)体を透明に出来てあらゆる物を擦り抜ける事が出来て察知不可能になる。
由来 インヴィジブル+クリアから。

エレダー(電撃魔法) 電気を放つ事が出来る。強弱は自由。
由来 エレキ+サンダーから。

コキューザー (凍結魔法) あらゆるもの物を凍らせる事が出来て範囲は自由。
例:仲間と一緒に敵に囲まれてても敵だけを凍らせる事が可能等。
由来 コキュートス+フリーザーから。


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第5話 太陽と月と雷

黒歌との話を終えた武昭はさっきまでいた場所とは違う離れた山中にいた。

 

「えっと……武昭様、これからどこに行くのですか?」

 

「うーん……別に様付けや敬語じゃなくて良いよ、俺も黒歌って呼ぶから」

 

「は、はい分かり……分かったにゃ、それで武昭はこれからどうするにゃ?」

 

《何、人間界に来たら会わねば成らぬ者達がいてな……》

 

「まぁ、ちょっとした用事もあるしな……うん、ここら辺で良いか……」

武昭達は山中にあった大きな石の前に到着した。

 

「うにゃ?ここが来たかった場所かにゃ?」

 

「そうだけど、正確に言うとここはまだ目的地じゃないんだ」

 

《ここから我らが向かう場所に行けるのだ、簡単に言うとここが入り口なのだ》

 

「入り口って……ここからどこに行けるのにゃ?」

 

「まぁ行けば分かるよ……---------」ピカーッ!

 

「んにゃ!?な、何にゃ!?この光は!!」

黒歌が聞いた事が無い言葉を武昭が呟くと目の前にある石が輝きだした。

 

それから少し経って光が消えると、そこには誰もいなかった。

 


 

「黒歌、目的地に到着したぞ」

 

「そうかにゃ……え?」

光の眩しさに目を瞑っていた黒歌が目を開くと周りは雲だらけだった。

 

「一体、ここは……?」

 

「あぁ、ここは……っと!」ガキン!!

 

「武昭!?何者にゃ!?」

武昭が黒歌に事情を説明しようとした時に頭上から何者かが襲いかかって来たがそのまま左腕で受けて相手を確認すると黒い髪にヒゲを生やした簡単な着物を着た筋肉質の体の男性だった。

 

「ハッハッハッ!懐かしい気配を感じたと思ったら、やっぱりお前だったか!武昭!!」

 

「全く、なんで俺がここに来たら襲って来るんですか!()()()()()()!!」

 

「にゃっ!?す、スサノオって……もしかして……」

 

「あぁ、我等の弟だ……全く、あいつは……」

 

「けど、武昭が来た時は必ず相手をしてくれますから」

黒歌の後ろに肩までのストレートの黒髪で細身の女性と長い黒髪でスタイルの良い女性が立っていた。

 

「あ、あの……もしかして、あなた達は……日本神話の……」

 

「あぁ、我の名前はツクヨミという」

 

「私はアマテラスオオミカミです」

 

「にゃはは……アッ……」

黒歌は自分の後ろにいた存在に気づくと青い顔をして苦笑しながら気絶した。

 

しばらくして……

 

「うにゃ?……ここは……」

黒歌が目を覚ますと何処かの和室だった。

 

「確か私は武昭と一緒に……」

 

「おや、気がつかれましたか」

黒歌が状況を確認してると黒い髪に桜を模した髪飾りを付けた女性が入ってきた。

 

「えっと、貴女は……」

 

「私の名前はコノハナサクヤヒメと申します」

 

「もしかして……武昭と知り合いですか?」

 

「まぁ武昭様とは知り合いと言えば知り合いですね、それよりも体を起こす事は出来ますか?」

 

「アッ!は、はいっ!大丈夫です!!」

 

「そんなに慌てなくても良いですよ、それでは私の後に着いて来てください」

黒歌はコノハナサクヤヒメの指示に従った。

 

黒歌が連れられて来た場所はとても広い宴会場で、その中では……

 

「プッハァ〜!やっぱりここのお神酒は旨いなぁ!」

 

「ハッハッハッ!良い飲みっぷりだなぁ!武昭!ほらもっと飲め!!」

 

「ちょっとー お酒ばかりのませるんじゃないわよ、ほら私が作った料理も食べなさい」

武昭が鎧姿の男性と酒を飲み、薄い衣を纏った女性から料理をすすめられていた。

 

「すみません……あの武昭と一緒にいる方達って、まさか七福神の……」

 

「はい、毘沙門天様と弁財天様になります」

 

「にゃはは……もう驚くのにも疲れたにゃ……」

 

「おっ!おーい!黒歌、こっちに来いよー」

 

「んにゃ!?私は端っこでいいにゃ!!」

 

「そんな事を言わずに、こちらへどうぞ」

黒歌は抵抗したがコノハナサクヤヒメの力が強く無理やり武昭の近くに座らせられた。

 

その後……

 

「にゃはは!もっとのませるにゃー!!」

 

「そうだそうだ!猫の嬢ちゃんも沢山飲みなよ」

黒歌は七福神の大黒様から酒を注がれていた。

 

「どうやら黒歌も馴染んできたみたいだな……アッ、アマテラスさん」

武昭が黒歌の様子を見てるとアマテラスが横に座った。

 

「どうですか?一杯?」

 

「いただきます……ふぅ美味しいですね」

 

「そうですか、それで今日はどの様な用事でここに来たのですか?」

 

「あぁ……実は……」

アマテラスが武昭に訪問した理由を聞くと事情を話し出した。

 

話を聞いて……

 

「なるほど……彼等のトップが、その様な事を……」

 

「それでアマテラスさん達と繋がりがある俺が来たんです」

 

「私達は構いませんよ……但し、もう少し後になりますが……」

 

「分かりました、じゃあ、向こうにはそう伝えておきます……こっちに来たからには()()()()()()()()()()()()……」

 

「ふふっ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()頑張ってください、盃が空ですよ?」

 

「えぇ、いただきます……そうだ、後もう一つ頼みたい事が……」

武昭はアマテラスから酒を注がれると、ある事を頼んだ。




オリジナル設定。

日本神話

アマテラス、ツクヨミ、スサノオの三神からなる神話形態。

その中には七福神なども所属してる。


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第6話 仏と天帝。

日本神話の本拠地から出た武昭と黒歌は次の目的地に向かっていた。

 

「なぁ黒歌、あっちに残ってなくて良かったのか?」

 

「あそこにいたら緊張しっぱなしでユックリ出来ないにゃ!!」

 

「そうなのか?結構、日本神話の人達って付き合いやすいけど……」

 

「それは武昭が凄いからにゃ……そう言えば今はどこに向かってるにゃ?」

 

《ん?なんだ黒歌よ、行き先も聞かずに我等と共に来たと言うのか?》

 

「まぁ、次に行く場所は日本神話よりも過ごしやすいかもな……」

 

「多分だけど武昭達の言う事は鵜呑みにしない方が良いと思うにゃ……」

黒歌は武昭達との付き合い方を考え始めた。

 

しばらくして……

 

「よう、久し振りだな武昭、ディス」

 

「あぁ、本当に久し振りだなインドラ」

 

《あいも変わらず派手な服装だな》

 

「ハッハッハッ、そう言うディスもいつも変わらない口調だな」

武昭は五分刈りにグラサンをかけてアロハシャツを着て数珠をしてる男性と話していた。

 

「インドラ様って……確か須弥山に住むって言われてる神様だったにゃ……」

それを見ていた黒歌は着いて来た事を軽く後悔していた。

 

「それで武昭、今日はなんで来たんだ?」

 

「いやー 久し振りにアマテラスさん達に会いに行ったから来たついでにと思ったんだ」

 

「ハッハッハッ!全く武昭は全然変わってねぇな始めて会った時と」

 

「インドラが自分から、「そんな口調で話すなよ」って言ったからだぞ」

 

「そういや、そうだったか まぁ、久し振りに来たんだからユックリしていけ」

 

「そうだ、スサノオさんからこれを持って行ってくれって」

 

「おぉ!こいつは日本神話のお神酒じゃねぇか!よーし、今日は宴会だ!!」

インドラは武昭から土産の酒を受け取ると、そのまま自分の住居に戻った。

 

それから……

 

「ふむ、毘沙門や大黒も元気でやっているのか」

 

「えぇ、弁天様に怒られたりもしてましたけど」

 

「ガッハッハッ!あいつらも災難だな!」

 

「おや?猫又のお嬢さんは飲まないのですか?」

 

「え、えぇ、そんなに喉も渇いて無いですから……(この人達って確か四天王って呼ばれてる人達だったはずにゃ〜)」

黒歌は自分と武昭の周りにいる存在を確認して体が震えていた。

 

「おう!武昭!久し振りにやるか!?」

 

「えぇ、今回も俺が勝たせてもらいますよ!」

インドラは武昭の近くに来ると腕相撲を開始した。

 

「さぁさぁさぁ!今回も始まった腕相撲対決!勝者は武昭かインドラ様か!さぁ張った張った!」

 

「こんな事をしてて良いのにゃ?」

 

「えぇ、我らはこの様な事を禁止してるのではありません、この様な事をしながら自身の中にある欲望を抑える様にしてるのです」

黒歌が呆れていると1人の存在が説明した。

 

その後、インドラは武昭に負けて悔しがっていた。

 

 




「これで235戦全敗じゃねぇか!」

「今回も勝ったから()()()()()()()

「うにゃ!?その金塊は何にゃ!?」

「あれは今回の勝負で賭けられた賭け金の一部ですよ」
黒歌は武昭が貰った金塊を見て驚いていた。



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第7話 幼堕天使との出会い。

タイトルである原作キャラが出るかバレバレです。

ちなみに、オリキャラは見た目を7~9歳程に変えてます。
(自分の正体がバレない為)
本当の年齢は15~17歳程です。


武昭と黒歌は須弥山から駒王町にある家に戻ってきた。

 

「にゃはは……何か武昭と一緒に居たら数百年程疲れた感じにゃ……」

 

「そうか?結構皆気のいい奴らだけどな、なぁディス」

 

《あぁ、アイツらも、なかなか面白い奴だが?》

 

(そう言えば武昭とディスって異世界から来たって教えてくれたんだっけ……)

黒歌は武昭を見ながら、ある事を思い出していた。

 

「さてと……久し振りにに人間界に帰って来たのは良いけど、どうも腹が空いたな……」

 

「なら、私が作るにゃ……って冷蔵庫に何も入ってないにゃ?」

 

《確か、行く前に腐らせてはマズイと残ってた物を全て食べたのではないか?》

 

「あぁ、ディスの言う通りだな……なら何か買い物でもしてくるか……黒歌は何が良いんだ?」

 

「そうね……私は魚が良いわ一緒に行く?」

 

「いや、俺1人で良いよ、そうだ良かったら黒歌は家の掃除してくれないか?軽くでいいから」

 

「分かったわ、じゃあ私は家を掃除してるわ」

そう言うと武昭は買い物、黒歌は掃除を開始した。


武昭は買い物を終えて帰っていた。

 

「うん、沢山買えたな」

 

《うむ、それなりに手持ちにあったからな……それよりも武昭……》

 

(あぁ、どこかで何者かが結界を張った様だな……)

武昭は結界の反応があった方に向かった。

 

 

武昭が到着した場所は神社の石段だった。

 

「ここから反応がするな……確か、この術式は……日本に伝わる奴だったな」

 

《あぁ陰陽術と呼ばれる物の一種だな……だが我には関係無いがな》

武昭が結界に触れると軽くヒビが入り、破壊されたので、そのまま本殿に向かった。

 


武昭が来る少し前、複数の男性達が誰かを囲んでいた。

 

「その娘を我等に渡せ!」

 

「嫌です!この子は……朱乃は私とあの人の大切な娘です!!」

黒髪の巫女服を着た女性が自身の面影がある少女を抱きかかえて男たちから守っていた。

 

「そうか……ならば、娘もろとも殺してくれるわ!!」

男の1人が刀を女性に振り下ろした。

 

「大丈夫よ朱乃……私が守ってあげるから……」

 

「誰か……お母さんを助けてー!!」

 

「ふぅ……ファレム」

 

「なっ!?何者だ!!」

刀を振り下ろそうとした男性が何処かから飛んできた炎に当たって直ぐに燃え尽きたのを見て誰かと確認すると草むらから武昭が出てきた。

 

「貴様……なぜ、我等の邪魔をする!!」

 

「逆に聞くけど、何であんたらはこの人の命を奪おうとしたんだ?」

 

「それは簡単だ、その者は人で無き者と契りを交わしただけでなく穢れた子供を産んだから粛清する為だ……」

 

「そうか……なら、あんたらは人を殺すからには自分が殺される事も覚悟してるんだよな?」

 

「ふん、高々油断してた者の命を奪っただけで調子に乗るな!貴様、このガキ諸共アイツらを殺すのだ!!」

首領格の命令を聞いた男たちは武昭と後ろの親子たちに向かってきた。

 

「早く逃げて下さい!私たちの事情に巻き込む訳には……」

 

「もう無理ですよ、ここまで来たからには……それに()()()()()()に俺は負けませんよ……ウドアード」パチン

武昭が指を鳴らすと同時に地面から多数の木々が生えてきて男性たちに突き刺さると、そのまま巻き付いて飲み込んだ。

 

「な……貴様は……何者だ?……」

その中で、1人だけがまだ口を聞けた。

 

「これから死ぬお前に話す事は無い……ふぅ大丈夫ですか?」

 

「大丈夫ですけど……貴方は一体、何者ですか?……」

女性は少女を守ろうと武昭の前に立ちはだかった。

 

「俺は……「おい!朱璃達に手を出すなっ!!」おっと……」

武昭が事情を話そうとした時に黒い翼の男性が殴り掛かってきたが寸前で避けた。

 

「大丈夫か!?朱璃!朱乃!!」

 

「どうやら、時間が掛かり過ぎたみたいだな……じゃあ、今日はこれで帰らせてもらうよゲート」

武昭が唱えると目の前の空間が歪んだので、そのまま入ると直ぐに消えた。

 

「おいっ!待てっ……くそっ、一体何者だったんだ?……それよりも……」

 

「あなた!何であんな事をしたんですか!!」

男性が状況を確認しようとすると女性に怒られた。

 

「しゅ、朱璃?何の事だ」

 

「あの子は私と朱乃を助けてくれたんですよ!それをあなたが襲い掛かったりしなければ……」

 

「なっ!?そ、そうだったのか……私は何て事を……」

 

「お父様、お母様、こんなのが落ちてました」

 

「何かしら朱乃……ん?半分に割れたコインですね……」

 

「何だって!?……あ、あ、あ……まさか彼、いや、あの方は……」

 

「あなた?」 「お父様?」

女性と娘は自分の父親が何かに気づいた事を尋ねた。

 

「いいか朱乃……そのコインは絶対に無くしてはならない……それを持ってれば再会出来た時に誰か分かる筈だ……」

 

「お父様がそう言うなら、分かりました……」

 

「朱璃、悪いがこれを細工してアクセサリーにでもしてくれるか?」

 

「はい、分かりました……ほら朱乃、行きましょう」

朱璃は朱乃を連れて母屋に戻った。

 

「まさか……あの方が人間界に居たとは……今度会った時には心の底から謝罪せねば……」

男性は武昭と再会した時の事を考えていた。

 

その後……

 

「にゃー!帰ってくるのが遅いにゃー!!」

 

「それは済まなかった……」

帰りが遅れた武昭が黒歌に叱られていた。

 

 

 




使用魔法

ファレム(火炎魔法)炎を放つ事が出来る。大きさは自由自在。
由来 ファイヤー+フレイムから。

ゲート(転移魔法) 空間を歪ませて場所を移動出来る。


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