無個性の少年が破壊の力を手にした話 (安定のバリアン)
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緑谷の個性編
2人の運命の出会い


ドラゴンボールと僕のヒーローアカデミアのクロスオーバー小説です。

そしてこの作品では緑谷がかなり強くなります。
それが苦手で、成長していく緑谷が見たい方はすいません


彼の名前は緑谷出久 何処にでもいる中学生だ。

いや、敢えて言うのならば彼は他の皆とは決定的に違う所が一つだけある。 それはこの時代には極めて珍しく【個性】が無いという事だ。

 

 

彼は無個性というだけで人生に大きなハンデを背負った。

 

イジメられる事だってあった。

 

夢を諦めそうになったこともあった。

 

それでも彼にはどうしても諦めきれない夢があった。

 

それは誰もが憧れた空想の職業。

無個性だけれども諦めることが出来なかった。

 

「無個性の僕でも、、ヒーローになれますか!?」

 

もしあの日…彼の運命を変えたあの日にNo.1ヒーローではなく、違う世界の神様に出会っていたら…そんな話。

 

 

 

 

緑谷「はぁ…」

 

無個性の少年は今日も溜息を吐きながらトンネルを通っている。

 

緑谷(ヒーロー…か)

 

緑谷(僕も、あの人みたいになれるのかな?)

 

緑谷(…)

 

緑谷「こんなんじゃヒーローになんてなれないよな」

 

緑谷「…ん?」

 

独り言を言っていて気が付かなかったが、後ろを振り返ると緑色の液体の様な物が自分を追ってきていることに気が付いた。

 

 

ヘドロ「大丈夫だよ。苦しいのは最初の約45秒。その後は直ぐに楽になるさ。」

 

緑谷(つっ…掴めない……)

 

ヘドロ「掴めるわけないだろうぅ?流動的な個性なんだから。」

 

緑谷(ヤバい…だんだん…意識が…あぁ)

 

ヘドロ「さぁもう少しかな?」

 

彼の意識はここで途切れてしまった。この時何が起こったのかは覚えていない。けれど、目が覚めたときには見知らぬ二人組がいた。

 

緑谷「ええっと…貴方「あ、起きた?」

 

彼が話掛けたら話している途中に相手の方から話してきた。

 

??「僕はビルス。そうだな…神様とでも思っていてくれ」

 

二人組の紫の肌をしている猫のような方が自己紹介をしてくれた。 ビルスと名乗る者は神とも名乗った。

 

緑谷「かっかっかっ神様ぁぁぁ!?!?」

 

ビルス 「そうだけど…何か問題でも?」

 

問題しか無い。普通の人間は神様と聞いてイメージするのは動物の様な姿では無いだろう。

 

??「申し遅れました 私はウイス。ビルス様の付き人のウイスと申します。」

 

ビックリしている内に二人組のもう1人のウイスさんが自己紹介をしてくれた。

 

緑谷「そ…それでお二人は何しに此処へ来たんですか?」

 

ビルス「人探しさ。僕達はこの日本という地に住む人間に少し用があってね。」

 

緑谷「もしかして、この近くに住んでたりするんですか?」

 

ウイス「そうなんですが、、少し問題がありましてね。」

 

ビルス 「今は住んでいる大体の場所と名前しか分かってないんだ。だからそいつの見た目とか年齢が分からん。…もしかしてお前知ってたりしないか?」

 

緑谷「えっと…名前はなんて言うんですか?」

 

ビルス 「えっと確か…なんだっけ?」

 

ウイス「緑谷出久ですよビルス様。もうお忘れに?」

 

緑谷「えっ」

 

急に出てくる自分の名前に目を丸くする。

 

ビルス 「そういやそんな名前だったな。 それでどうなんだ?知ってるか?緑谷って奴を」

 

緑谷「えっ、えっと、、その、、、」

 

緑谷「緑谷出久は、、この僕です」

 

恐る恐る緑谷は自分の名前を言った。自称神様に自分を探されたらそりゃ怖いだろう。何されるのかわかったもんじゃない。

 

すると、緑谷に名乗られたビルスとウイスは少し驚いた様な顔をし。目を大きく開いた。

そしてビルスはニンマリと笑いながらこう言った。

 

ビルス「へぇ、君がねぇ…ふーん」

 

ビルス 「これは、そうだな…運命って奴かな?」

 

 

この出会いは緑谷の運命の歯車を大きく動かすことになる。

 

これは無個性の少年がNO.1ヒーローになるまでの物語である。




どうも初めまして安定のバリアンです。
初投稿の作品なので酷いところもあると思いますが一生懸命書くので暖かい目で見てくれると嬉しいです。



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緑谷の個性の話

こんにちは安定のバリアンです。
一週間ぶりですね。
前回のあらすじは付けた方がいいですか?
感想で教えて下さい。


緑谷「そっ…それで、お二人は何故僕を探してたんですか?」

 

緑谷の恐怖心は消えておらず、ビルスとウイスに恐る恐る自分を探していた理由を聞く。

 

ビルス「この星の人間はここ数百年の間にある進化を遂げた。それは一人一人全く違う【特殊能力】を持つという…この星の人間に合わせるとしたら【個性】の発現といった所か。」

 

ビルス「そして僕が君を探してきた理由なんだけどね……」

 

するとビルスは少し声を低くして言った。

 

ビルス「お前の【個性】に興味を持ったからだ。」

 

緑谷は頭が真っ白になった。何を隠そう自分は今までの15年間、ずっと無個性として生きてきたからである。

 

ビルス「お前は自分の個性が無いと思ってるかも知れないが、お前にだって個性はちゃんとある。だが、発動させる条件が難しすぎて今まで無個性だと思っていたというだけだ。」

 

因みにまだビルスの事を神様とは思っていないし、言っている事も信じていない。そもそも神様と言われて信じる訳が無いし、自分の今までの15年間を一文で否定されたとしても、受け入れることはできなかった。

 

そして緑谷は素朴な疑問をビルスに問いかける。

 

緑谷「それじゃあ僕の個性は、一体なんだっていうですか!?」

 

ビルス「君にはまだ話してなかったが僕は神の中でも《破壊の神》と言われることが多くてね、いわゆる破壊神ってとこさ。」

 

ビルスがそういうと、左の手の平を空に向けて紫色の禍々しい球体を出した。

 

ビルス「これは《破壊エネルギー》僕達破壊神が持ってる、物質にぶつける事でその物質をどんな物であろうと、どんな規模であろうと、一瞬で破壊できるというものさ。」

 

ビルス「うーんそうだな…ウイス 何か適当に物を出してよ」

 

ウイス「畏まりました」

そういうとウイスの杖が光り、硬そうな金属のようなものが出てきた。

 

ビルス「これはカッチン銅かな?宇宙一硬い金属だ。だが、破壊エネルギーを使えばこんなものまで」

 

そうビルスが言うと、カッチン銅に破壊エネルギーをぶつけ、カッチン銅を消滅させた。

 

ビルス「ここからが本題になるが、この破壊エネルギーには破壊するだけではなくて面白い性質があるんだ。」

 

ビルス「それは、この破壊エネルギーは他人にこの破壊エネルギーを使わせる事が出来ると言うものだ。が、しかし…普通の人間にやると破壊エネルギーが強すぎてすぐにその人間が壊れてしまうんだ。」

 

ビルス「だが、君の個性はこの破壊エネルギーを耐える事が出来る。 そういった個性なのさ。」

 

 

緑谷は汗が止まらない程に驚いていた。

ビルスが本当に神様であるという事もそうだが、自分に個性がある事に一番驚いた。

そして、それと同時に少し涙も流していた。

それは自分の諦めていた夢をこの力さえあれば叶えられるかもしれないという事や、自分が無個性で無くなるという喜びもあったが、心の何処かに自分が無個性でなくなってしまうという寂しさも感じていたのかもしれない。

 

ビルス「それで、どうなんだ?この力を使ってみるか?」

 

すると緑谷は満面の笑みを浮かべながら大声で言った。

 

緑谷「はい!!勿論です!!」

 

ビルス「それじゃあまず目を瞑ってくれ。お前にこのエネルギーを使わせる儀式みたいなもんさ。」

 

緑谷は分かりましたと返事をしながら目を瞑った。

 

ビルス「そしたら体の力も抜いてくれ」

 

緑谷が体の力を抜いた瞬間に一瞬、本当に一瞬ではあったが、体に強烈な電気が流れた気がした。

 

ビルス「これで終わったはずだけど…気分はどうだ?」

 

さっきの電気が流れた後、心なしか力が溢れてくる様な気がした。これが破壊のエネルギーなのか、自信なのかは分からないが、自分が個性を使える感覚がとにかく嬉しかった。

 

緑谷「凄い…力が溢れてくるみたいです…!」

 

ビルス「それじゃあ成功かな?まぁとりあいず試してみるか。おいウイス、さっきと同じくらいのカッチン銅を出してくれ。」

 

ビルス がそう言うとウイスの杖からさっきと同じ大きさのカッチン銅が出てきた。

 

ビルス「それじゃあ早速、破壊エネルギーを使ってみてくれ。使い方はそうだな…感覚だな」

 

緑谷「感覚って、、そんな無茶な…まぁでもやってみます!」

 

緑谷が意気込むと緑谷はカッチン銅に向けて破壊エネルギーをぶつける感覚で使った。 すると、カッチン銅は粉々になってしまった。

 

それを見ていたビルス達は少し驚き、嬉しそうに言った。

 

ビルス「へぇ、凄いじゃないか!君には個性抜きにしても破壊の才能があるのかもしれないね」

 

ウイス「緑谷さん。もしビルス様が死んだら、次の破壊神になりませんか?」

 

ビルス「おい!ウイス」

 

ウイス「ホホホ冗談ですよ。ですが、それ程にまで破壊エネルギーが完成していると言う事ですよ」

 

ウイス「始めて破壊エネルギーを使ってみた気分はどうですか?緑谷さん…緑谷さん?」

 

返事をしない緑谷に違和を感じるウイスが緑谷の顔をのぞいてみると、緑谷は驚いた顔をして震えていた。

 

緑谷はまだ自分が破壊エネルギーを使ったと言う実感が得られていなかった。

 

緑谷「すっ、凄い…」

 

そして緑谷はその場で泣いてしまった。 自分が今まで無個性だった為に個性が使える事が余程嬉しかったのだろう。

 

緑谷「ありがとうございます!!」

 

緑谷は泣いている顔を上げ、ビルスに大きな声でお礼言った。

 

ビルス「ふぁぁ、、ん?別に良いよ。僕達も興味本位で来ただけだからね。それじゃあウイス、眠くなってきた事だし僕達も帰るか」

 

ウイス「分かりました。あ、あと緑谷さんに大事な事を言い忘れていました。」

 

ウイスが何が思い出したかのような顔をして緑谷に言った。

 

ウイス「その破壊エネルギーを貰った方は身体が強化されるんですよ。伸び幅は個人差がありますが、、緑谷さんの場合はこの地球ではトップクラスの身体能力だと思われますよ。」

 

ビルス「それに、その破壊エネルギーは正確には個性ではない。お前の個性は《破壊エネルギーを貰うことが出来る》という個性だからな。破壊エネルギーそのものは個性という訳でではないからな。つまり、個性持ちに特化した個性を持っている奴にもお前は負けないということだ。プロヒーローを目指すには充分なスペックだろう?」

 

ビルスが少し自慢げに話した。

 

ビルス「それじゃあ僕達は帰るかな。行くぞウイス」

 

そしてビルス達が帰るという時、

 

緑谷「まっ、待ってください!!」

 

緑谷はビルス達を呼び止めた。

 

ビルス「ん?今度は何さ」

 

緑谷「なっ何かお礼、、させてくれませんか?」

 

緑谷は申し訳なさそうにビルスに言った。

そうしたらビルスは気さくに返事をしてくれた。

 

ビルス「そうだな、お礼…お礼…じゃあ僕がまた地球に来た時にプリンでも食べさせてくれ」

 

緑谷は一瞬言っている意味が分からなかったのだが、

ビルスが気を使ってると解釈し笑顔で「はい!」と答えた。

 

そしてビルスが「それじゃあまた会う時を楽しみにしてるよ」と笑顔で言い返した。

 

ウイスが杖を地面にトントンと音を立て、空へと飛び立った。

 

緑谷にはこの日、個性を貰うことが出来た一生忘れられない日となった。

 

 

 




どうも安定バリアンです。
第2話どうでしたか?長すぎましたかね?

ビルスの会話シーンが多かったのは、この作品の中でかなり重要な役割だからです

個性に特化した個性というのは、相澤先生やAFOの個性のことです。

それではまた来週楽しみにしてください!


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雄英高校入試編
長い2月26日(前編)


今回は雄英高校受験の日です。

え?ヘドロ?
あぁビルス様に破壊されたアレね


(追記) 間違えて金曜日にしてしまいました。
本当にすいません


緑谷がビルスと会って約10ヶ月ほど経ったある日、今日は丁度雄英高校受験の日である2月26日である。

因みに緑谷とビルスはあれ以来会っていない。

 

緑谷「ついに来たか、、、」

 

雄英の巨大な校舎を見てると、自分が雄英高校の受験をすることを自覚させられる。

日本最難関の名門校である雄英は倍率は300倍を超えている。

 

緑谷(僕が雄英を受けるなんて夢みたいだ…一年前だったら考えらはなかったな、、)

 

爆豪「どけデク」

 

緑谷がそんは事を考えていると、後ろから幼馴染である爆豪が突き飛ばしてきた。

 

緑谷(かっ、かっちゃん!)

 

そして緑谷の前を少し歩くと立ち止まり、振り返らずにこう言った。

 

爆豪「個性が出たからって調子に乗ってんじゃねーぞクソデク。」

 

爆豪は緑谷に個性が発現してからはあまり関わらない様にしていた。

 

緑谷「待っ、待ってよ!かっちゃん!」

 

しかし緑谷が止めようとするが、爆豪は止まらなかった。

 

緑谷「…」

 

緑谷(かっちゃんはああ言ってるけど、僕は今やるべき事をやろう。)

 

緑谷(そうだ!僕が今出来る第一歩を!)

 

しかし、第一歩が大きすぎて転んでしまう。

そらでも緑谷は何故か倒れずにフワフワと浮いている状況である。

 

緑谷「えっ」

 

思わず声が出てしまった。

 

麗日「大丈夫?」

 

麗日「これ、私の個性。転んだら縁起悪いもんね」

 

麗日「それじゃあお互い頑張ろうね」

 

そう言うと麗日は試験会場へと向かった。

 

緑谷(女子と喋っちゃった!)

 

喋れてない

 

 

 

 

 

 

 

試験会場へ着いた緑谷。この後プロヒーローであるプレゼントマイクの試験説明があり、皆試験会場に向かった。

試験会場に爆豪が居なかった為、同校の生徒とは同じにならない仕様だろう。

 

そして他の受験者達を見渡していると一人の生徒に目が留まった。その生徒は試験会場前に助けてくれた少女【麗日お茶子】である。

 

緑谷(あの子は校門で助けてくれた子だ、ちょっと話しかけ…「んじゃすたーと」

 

そう考えてるうちにマイクが始まる合図を出した。急過ぎた為に自分だけ出遅れてしまった。

 

しかし全速力で走ると皆にすぐ追いついた。破壊エネルギーの身体強化は一般人の数十倍にもなっているようだった。 まぁ神様の力なのだから当たり前だが…

 

緑谷はロボに向かってジャンプし、右手の大振りをロボに食らわした。

 

緑谷「スマァァシッュュ!!」

 

ロボの顔面には大きな凹みが出来ており、後ろに倒れて爆発した。

 

緑谷「よし!まずは3ポイント。」

 

 

 

 

根津「この入試は敵の数も配置も一切伝えていない」

 

根津「そこからあぶり出されるのさ」

 

「情報を把握する情報力」

 

「遅れて登場じゃ話にならない機動力」

 

「どんな状況でも冷静でいる為の判断力」

 

「そして純然たる戦闘力」

 

ミッドナイト「今年は中々豊作じゃない?」

 

根津「真価が問われるのはここからさ」

 

そう言うとボタンを押した。

 

 

 

緑谷「よし!これで相当稼いだはず」

 

緑谷は仮想敵を倒しながらポイントを稼いでいた

 

緑谷「さて、次はどの……敵……」

 

緑谷が次の仮想敵を探していたら、ある仮想敵が目に入った。 その仮想敵は周りの建物程のサイズであった。

 

緑谷(あれが……0P!)

 

緑谷(流石に一旦引こう。アレの相手をしても時間の無駄だ。逃げるとするか)

 

モブA「逃げろ!あんなの勝てるわけない!」

 

モブB「あんなの出てきたら死んじまう!」

 

他の受験生達もあのサイズに恐れをなして逃げる事に精一杯の様子だった

 

緑谷(皆も逃げてる事だし僕もさっさと逃げ……ん?)

 

緑谷も逃げる準備をするが、0Pの下をよく見てみると緑谷の瞳に【あるもの】が映ってしまった

 

緑谷「あれは…校門の…」

 

 

 

麗日『これ、私の個性。転んだら縁起悪いもんね』

 

麗日『それじゃあお互い頑張ろうね』

 

校門で助けてくれた少女が0Pの下の瓦礫に下敷きになってしまい、動けなくなっていた。

 

その時緑谷は気付いたら0Pに向かって全力疾走していた

 

緑谷(なにやってんだ僕は!)

 

オールマイト「あの敵を倒してもメリットは何一つ無い」

 

オールマイト「だからこそ色濃く…浮かび上がるものがある」

 

麗日「君は…あの校門の…」

 

麗日「逃げて!早くしないと君まで」

 

そう言われると緑谷は顔が見えないがプルプルと震えている様子だった。

 

緑谷「きっ…君が…」

 

緑谷「君が…助けを求める顔してた…」

 

麗日「!!」

 

そう言うと緑谷は0Pの体の半分くらいの所までジャンプし、右手を前に突き出し、左手で手首を抑えながら0Pに向かってこう叫んだ。

 

緑谷「破壊!!!」

 

そして、0Pは頭から段々と塵のように粉々になっていった。

 

オールマイト「ヒーローの大前提…自己犠牲の精神って奴が!!!」

 




どうもこんにちは安定のバリアンです。
一週間ぶりですね。

コロナの自粛期間ではありますが、この期間が終わったら定期更新で無くなる可能性が高いです。
すいません

今回はこのくらいで終わっておきます。
毎回約二千字くらいにしていきたいですが、短いですかね?

では、また来週楽しみにしてください。


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長い2月26日(後編)

質問が多かったので回答しておきます。

死柄木の崩壊と緑谷の破壊は根本的に違う個性です。

死柄木の崩壊は【五本指で触った所から少しずつ崩れていく】という個性です

緑谷の破壊は【破壊したい物そのものを消滅させる】のに近いです。※主の解釈です

基本的には緑谷の方が上位の個性と思ってくれれば良いです。

質問してくれればこんな感じで答えていこうと思います。


緑谷(勢いよく飛び出して倒せたのは良いけど、)

 

そう思うとゆっくりと下を見る。

 

緑谷(これどうやって着地しよう!?)

 

緑谷(ヤバイ!ビルス様から貰った力は想像以上に大きかった!)

 

緑谷(ここで足から着地して無事でいられるか? いや、無事でいられる確証が無い!じゃあどうするんだ、考えろ!緑谷出久………ダメだ、思い付かない!一か八かで足から着地するしかない!)

麗日「えい!」

 

緑谷がもう少しで着地という時に麗日がビンタをした。

そしたら緑谷がフワフワと浮いた。

 

マイク「終了ーーーーー」

 

マイクがそう叫んだ瞬間、長い試験が終了した。

 

合格を確信する者、後悔をする者、この二種類の人間が居たのだが……

 

麗日「大丈夫?」

 

緑谷「えっ!うっうん、何とか…」

 

緑谷「はぁ…」(最後かっこ悪いとこ見せちゃったなぁ)

 

緑谷は後悔する者だった(違う意味で)

 

リカバリーガール「お疲れ様ー。 ハリボーだよ。ハリボーをお食べ」

 

緑谷「ありがとうございます!」

 

リカバリーガールから緑谷はお菓子を貰う

 

リカバリーガール「それじゃあ怪我した子は居るかなー?治癒していくからね、ちゃっちゃと行くよー」

 

緑谷(リカバリーガールか、、前線で活躍するヒーローでは無いけど憧れちゃうなぁ)

 

緑谷「それじゃあ、怪我も無いし帰ろっかな」

 

麗日「待って!」

 

緑谷が帰ろうとした時、後ろから麗日が呼び止めて来た

 

緑谷「あっ、貴女はさっきの…どうしたの?」

 

麗日「さっきは…助けてくれて…ありがとね!」

 

麗日は少し顔を赤らめながらも緑谷にお礼を言った。

 

緑谷「君だって校門で助けてくれたじゃ無いか。困った時はお互い様だよ!」

 

緑谷がそう言うと麗日の顔が更に赤くなった。

 

麗日「それと…」

 

麗日「さっきの、カッコ良かったで!」

 

緑谷「えっ」

 

反射的に声が出てしまった。

 

麗日「いやっ…何でもない! それじゃ!合格祈ってるで!」

 

そう言うと麗日は走って帰ってしまった。

 

緑谷(なんか、凄い子だったな…)

 

緑谷(それじゃあ僕も帰るとしよう)

 

 

 

 

麗日「はぁ…」

 

麗日は家で溜息を付いた

 

麗日(ウチ…何やっとるんだろう)

 

緑谷『君が…助けを求める顔してた!』

 

緑谷『困った時はお互い様だよ!』

 

麗日「はぁ…」

 

麗日「あっ、そう言えば。」

 

 

 

 

 

 

緑谷「……」

 

麗日『さっきの、カッコ良かったで!』

 

緑谷(今日の子…無事合格したのかなぁ)

 

緑谷「あっ、そう言えば。」

 

 

 

緑谷 麗日《名前聞くの忘れてた!!》

 

 

 

 

 

 

受験日から約一週間が経った。

筆記の方は合格ラインは余裕で超えていた為問題は無いだろう。

そして、実技の方もこの身体能力のお陰でかなり有利に立ち回る事が出来た。

 

だが気掛かりなのは…

 

爆豪『個性出たからって調子乗ってんじゃねーぞクソデク」

 

未だにあの言葉の意味はよく分かっていない。

 

幼馴染は何故あんな事を言って来たのか。

 

実は僕が個性が出てからはかっちゃんはあんまり関わらないようにしていたけど…謎は深まるばかりである。

 

そして…

 

麗日『これ、私の個性。転んだら縁起悪いもんね』

 

緑谷(あの子…無事受かっているかなぁ…)

 

緑谷はあの時の事は今でも鮮明に覚えていた。

全く知らない子と数分であそこまで繋がりを持てたのも理由の一つだが、

 

麗日『さっきは…助けてくれて…ありがとね!』

 

無個性の時には無かった【助けた】という事が特に嬉しかったのだ。

 

そんな彼女が落ちて欲しくないと思うのは普通だろう。

 

そんな事を考えていると、、

 

引子「いず、いずっ、出久!」

 

引子「来た来た!来てたのよ!」

 

母はそう言いながら封筒を持ってきた。

その封筒は雄英高校からの封筒であった。

 

緑谷「それじゃあ開けるねお母さん」

 

そう言いって封筒を開けようとすると

 

引子「ままま、待って!出久!」

 

母が必死に止めてきた。

 

緑谷「どうしたの?お母さん」

 

引子「こういうのは最初一人で見るもんだよ。」

 

緑谷「うーん、分かったよ。それじゃあ部屋で見てくる」

 

緑谷は封筒を持って部屋に移動した。

 

緑谷「…なんか開けづらいなぁ」

 

部屋には緑谷一人しかいないものの、廊下では母が聞いている為にさっきよりも開けづらい状況である。

 

それでも緑谷は勇気を振り絞って封筒をビリビリと破って開けた。

小型のボタンの様なものが出てきた。

 

緑谷「これを押せばいいのかな?」

 

そのボタンを押すとボタンから光が出てきて、映像が流れてきた。

 

オールマイト「私が投影された!!!」

 

緑谷「オールマイト!?」

 

緑谷(あっ、声出ちゃった)

 

そこには雄英からの筈がNo.1ヒーローであるオールマイトがそこに投影されていた。

 

オールマイト「私がここにいるのは他でもない!」

 

オールマイト「それは私が今年から雄英の教師として勤めるからだ!!」

 

緑谷(!!)

 

憧れのNo.1ヒーロー。そんなヒーローが雄英に勤めるというのはヒーローオタクである緑谷からすれば興奮が止まらないだろう。

 

しかし今は合格発表に集中する為にその興奮をグッと抑える。

 

オールマイト「それじゃ早速結果発表と行こう」

 

オールマイト「筆記試験は余裕で合格だったよ」

 

オールマイト「そして実技!緑谷少年の敵Pは77P!これだけでも凄いんだが私達が見ていたのはそれだけでは無い。」

 

オールマイト「レスキューポイント!!!」

 

オールマイト「しかも審査性!緑谷少年のレスキューPは60P!合計で137P!見事首席で合格だったよ。」

 

"首席合格"この四文字が緑谷の中で感動をもたらした。

自分が天下の雄英に合格した。しかも首席で、

その事を自覚させられるには十分すぎるほどの刺激だったのだろう。

 

オールマイト「来いよ、緑谷少年。ここが君の」

 

オールマイト「ヒーローアカデミアだ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビルス「なぁウイス。」

 

ビルス「そろそろ、アイツの所に行っても良いんじゃないか?」

 

ウイス「はい。ビルス様がそう思うなら今からでも行けますが…」

 

ビルス「うーん……」

 

ソファに座りながら考えた。

 

ビルス「やっぱいいや、また今度で」

 

 




こんにちは安定のバリアンです。

一週間ぶりですね。
中盤緑谷が合格を確信していたのは他の受験生が何P取っていたかを言っていたからです。

それでは読んでくださりありがとうございました


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個性把握テスト(前編)

緑谷には気弾を撃ったり、舞空術を使うといった破壊エネルギーに関係しないことは一切できません。

しかし、トッポがやったような気弾よりも密度が高い破壊エネルギーの塊?の様なものを使うことはできます。

作中の破壊エネルギーに関することは出来ます


「実技総合成績出ましたー」

 

「レスキュー無しで77Pとはなぁ!」

 

「後半、他の受験者が鈍っていく中でも敵を寄せ付け反撃していたタフネスの賜物だ」

 

「そして今年の首席は137P…凄いわね」

 

「序盤の動きからして増強系かと思われましたが、最後の0Pを破壊した事から発動系の個性かと思われます」

 

「0Pに立ち向かったのはこれまでも居たけど、倒してちゃうのは久しく見てないね〜」

 

相澤「…」

 

 

 

 

四月

 

引子「出久!ハンカチ持った!?ティッシュは?ケチーフ!!」

 

緑谷「持ったってばお母さん…」

 

緑谷はそう言いながら靴を履いて家を出る支度をする。

 

引子「出久!!」

 

緑谷「今度は何?お母さん」

 

引子は少し涙を浮かべながら、

 

引子「……超かっこいいよ」

 

緑谷「!行ってきます」

 

緑谷は家から出て数十分ほど経ち雄英高校に到着した。雄英は日本一なだけあって規模は他の高校とは段違いだった。

 

緑谷「ドアでか!」

 

雄英はドアの大きさも日本一のようだ

 

ドアに手を掛けると雄英受験日の事を少しだけ思い出してしまった。

 

爆豪『個性出たからって調子乗ってんじゃねーぞデク』

 

緑谷「…」

 

緑谷(出来ればかっちゃんとは違うクラスになって欲しいな…)

 

実は緑谷は爆豪が雄英に受かったことは知っていた。

しかし、爆豪への苦手意識というものはまだ抜けておらず他のクラスであって欲しいと思う緑谷だった。

 

そんな事を考えながらも緑谷は恐る恐るドアを開ける

 

飯田「机に足を掛けるな!!先輩方や机の製作者に申し訳ないと思わないのか!!」

 

爆豪「思わねーよってかオメェどこ中だ!アァァ!?」

 

飯田「俺は私立聡明中学出身の飯田天哉だ!」

 

爆豪「聡明ー?クソエリートじゃねーかぶっ殺しがいがありそうだな」

 

飯田「酷いな君…本当にヒーロー志望か?」

 

緑谷「…」

 

緑谷「はぁぁ…」

 

予想はしていたが爆豪とは同じクラスだった。

爆豪は中学時代から何も変わっておらず、初対面の人と初日から喧嘩している辺り流石である。

 

喧嘩が終わると飯田は緑谷に気づいたようで緑谷に近づいて来た。

 

飯田「やぁおはよう」

 

飯田「僕は私立聡明中学出身の「あぁ、聞いてたから大丈夫だよ」

 

飯田が自己紹介をしている所を緑谷が割り込んだ。

 

緑谷「僕の名前は緑谷出久。よろしくね!飯田くん」

 

緑谷が自己紹介をした所で飯田が悔しそうな顔をした

 

飯田「実は僕は君と同じ試験会場だったんだ」

 

飯田「君が最後の巨大ロボに立ち向かう姿を見ていたんだ」

 

飯田「気付いていたんだね。あの試験の構造に…」

 

緑谷「え?」

 

緑谷はポカーンと飯田の話を聞いていた

別に試験の構造に気付いていた訳ではないからだ

 

飯田「流石は首席合格者だ…君のことは見習うとするよ」

 

飯田とそんな話をしていると後ろから聞いたことがある声がした

 

麗日「あ!そのボサボサ頭は!地味目の!」

 

緑谷「君は!入試の時の!」

 

麗日「同じクラスだったんだね〜。私は麗日お茶子!よろしくね」

 

その声は試験の時に倒れていた少女である麗日であった。

 

緑谷「僕は緑谷出久。よろしくね麗日さ…」

 

自己紹介をしようとしたが、途中で目線が下の方に行ってしまった。

 

そこには寝袋に入っている不審者?の様な男がそこにいたからだ。

その男はゼリー飲料まで飲んでいる。

そしてゼリー飲料を飲み干したらこう言った。

 

相澤「お友達ごっこしたいなら他所行け」

 

相澤「ここはヒーロー科だぞ……」

 

そう言うと男は寝袋からやっと出てきた。

 

相澤「担任の相澤消太だ…よろしく」

 

相澤「早速だがこれ着てグラウンド出ろ」

 

そう言いながら体操服を取り出した

 

 

 

 

 

 

A組「個性把握テスト〜!?!?」

 

麗日「入学式は?ガイダンスは!?」

 

相澤「ヒーローになりたいならそんな悠長な事してる暇は無いよ」

 

相澤「中学の時やったろ?個性禁止の体力テスト」

相澤「そうだな…おい爆豪、ちょっとこっち来い」

 

爆豪「?あ、あぁ」

 

そう言うと爆豪にハンドボールが渡される

 

相澤「これ投げろ【個性使いながら】」

 

A組「!!!」

 

爆豪(成る程、それじゃあ早速)

 

爆豪「死ねぇぇぇぇぇ!!!」

 

緑谷(…死ね?)

 

相澤(爆風を使ったか…面白い奴だ)

 

相澤「これが…ヒーローになる為の第一歩だ…」

 

そして相澤は生徒にタイマーを見せた。

そこに書かれていた数字は“705.2”考えられない記録である

 

切島「3桁超えって…マジか」

 

芦戸「なにそれ!スッゴイ面白そう!」

 

相澤「面白そう…か。君達は3年間、そんな腹づもりで過ごしていくつもりか?」

 

相澤「よし、それじゃあトータル最下位は見込み無しとして除籍処分としよう」

 

A組「はぁぁーー!?」

 

緑谷「そんな!理不尽な!」

 

相澤「このご時世理不尽にまみれている。いつどこで襲われるかわからない世の中だ。 だが、そういうピンチを覆していくのがヒーローだ。全力で乗り越えろ」

 

 

 

 

 

オールマイト「相澤消太…除籍回数154回…」

 

オールマイト「去年に至っちゃ1クラスまとめて除籍してやがる…」

 

オールマイト「こりゃ初日からどデカイ受難だ」

 

 

果たして今日は無事乗り越えられるのか………

 




更新が遅れて申し訳ありません。
安定のバリアンです。一週間ぶりですね

皆さんに大事なお知らせがあります。

作者は学生なのですが、今週から臨時休校が終わりますので小説を書く時間の都合で定期更新は今回までになります。

そこで皆さんに文字数に関するアンケートを答えていただきたいです。
そして書き溜めせずに投稿して開きたいと思います。
文字数が短い方が早く出せます

それではまた次回お会いしましょう


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個性把握テスト(後編)

アンケートでは作者にお任せが一番多かったので都合によって文字数は変えて行こうと思います。


個性把握テスト(個性許可の体力テスト)は緑谷の【破壊】に関係ないものばかりで、絶体絶命かと思われた。

 

しかし緑谷の個性には身体能力向上という効果が付いており、入試の時のことを考えたらかなり期待できそうである。

恐らく普通の増強型を超える威力があるだろう。

緑谷は言動と裏腹に自信に満ちていた。

 

 

 

1種目目 50m走

 

緑谷(50m走か…それはそうと気になるペアは……)

 

50m走の順番は番号順の様だった。

そうなると緑谷のペアは…

 

緑谷(かっちゃん!?)

 

緑谷(どうしよう…気まずいなぁ)

 

相澤「次は緑谷と爆豪だ。早く並べ」

 

そんな事を考えていたら自分の番が回ってきた様だ

爆豪はポケットに手を突っ込みながらこっちを睨んできている。

 

緑谷「あっ、ハイ!!」

 

そう叫ぶと位置に着く

 

ロボ「イチニツイテー」

 

ロボ「ヨーイ」

 

そう聞こえると緑谷は体制を前がかりにして用意をする

 

ロボ「ドン!!」

 

緑谷は無我夢中で走る。

走ってみると思ったよりもかなり早く、ほんの数秒でゴールしたようだった。

 

相澤「2.07」

 

結果は大記録。

今の所一番速かったのは飯田くんだったが、それよりも約1秒も速かった為飯田くんは悔しそうな顔をしている。

そして一番驚いていたのは意外にも麗日お茶子。

 

麗日(緑谷君ってあのロボ破壊してたから発動系かと思ってたけど増強型なんかな?)

 

麗日(それか二つの個性のハイブリットとか…)

 

麗日(どちらにせよ凄い個性や!羨ましい…)

 

入試を見ていた麗日だからこそ緑谷の記録に対しては一番驚いていた。

 

 

2種目 握力

 

この競技も緑谷は身体能力を生かした動きをする予定である。

 

やがて時間が経ち、緑谷の番まで回って来た。

 

緑谷は測定器に指を通して少しずつ力を入れながら握っていく。

 

握り終わった後、緑谷はもういいかと思い測定器の数字を見る。 しかしそこには数字で《0000》と記されていた。

 

緑谷(この測定器壊れてるのかな?)

 

そう思った緑谷は相澤先生にこの事を知らせる。

 

緑谷「相澤先生。ちょっと良いですか?」

 

相澤「ん?緑谷か、どうした。」

 

緑谷「この測定器、壊れてるらしくて握っても数字が表示されないんですよ」

 

測定器の《0000》の所を指差しながら壊れてると指摘した。

 

その様子を見て相澤は溜息をついてから気だるげに説明した。

 

相澤「はぁ…その測定器は壊れてる訳じゃなく、限界を超えた力で握ったからだ。緑谷、今までの多くの雄英の生徒が居たが握力測定不能ってのはお前が初めてだよ。」

 

その話を聞いている緑谷は少し驚きながらも「分かりました」と言って次の競技の方へ向かって行った。

 

相澤(測定器の限界を超えるなんてオールマイトでも出来るか怪しい業だろう。それに巨大ロボを破壊していた時は発動系かと思っていたがな…謎は多いが相当な強個性なのは間違いないだろうな。)

 

相澤は緑谷の後ろ姿にそんな事を考えていた。

 

 

3種目目 立ち幅跳び

 

この競技も緑谷は自分の身体能力の高さを信じて普通に行うことにした。

 

さっきの握力測定の事を考えると立ち幅跳びにも期待して良いだろう。

 

 

結果……… 160M

 

 

5種目目 ボール投げ

 

この競技は爆豪が最初にやった競技でもある。

 

因みに爆豪の記録は“705.2” 緑谷はこの記録はどうしても超えてみたかった。

 

緑谷は爆豪の事は勿論認めている。

 

なので、爆豪が凄いと思っているからこそ勝ちたいと思ったのである。

 

 

緑谷の番が回って来た。

 

円の中に立ち、右手に持っているソフトボールを見つめる。

 

そして少しステップをしてから右手を思いっきり振りかぶる。

 

更に人差し指で押し出すかのようにして威力を上げた。

 

緑谷の投げた衝撃で突風が起こり、ボールは少し変形しながらも空の彼方まで飛んでいった。

 

 

結果…… 1480.6M

 

 

投げた後には皆から歓声が上がった。

 

その異次元な記録のせいか、悔しがる者はおらず、驚いている者が殆どだった。

 

しかし、爆豪だけは呆然として立っている事しか出来なかった。

 

爆豪(どういうこった!個性が出るのは4歳の時だが、あいつは一年前まで無個性だった筈。今になって出てきたってのは考え辛ぇ。それか突然変異という線もあるが、あいつの記録を見た限りだと増強型、たった一年で使いこなせる訳がねぇ。)

 

爆豪(ってことはアイツは俺のことをずっと騙してたのか?)

 

爆豪(クソナードがっ!!)

 

 

 

 

 

そして全ての競技が終わった。

 

相澤「それじゃあ一人一人発表なんて非合理的な事はせずにパパッと結果発表をする。」

 

 

 

1 緑谷 出久

2 八百万 百

3 轟 焦凍

4 爆豪 勝己

5 飯田 天哉

6 常闇 踏陰

7 障子 目蔵

8 尾白 猿夫

9 切島 鋭児郎

10 芦田 三菜

11 麗日 お茶子

12 口田 甲司

13 砂藤 力道

14 蛙吹 梅雨

15 青山 優雅

16 瀬呂 範太

17 上鳴 電気

18 耳郎 響香

19 葉隠 透

20 峰田 実

 

結果がスクリーンに映し出された。

 

相澤「ちなみに、除籍は嘘な」

 

『ハァァァァァァァ!?!?』

 

峰田「よ、よかったぁぁ!」

 

峰田は心臓に手を当てながら半泣き状態で安心していた。

 

八百万「あんなの嘘に決まってるじゃない…ちょっと考えれば分かりますわ」

 

緑谷(気、気付かなかったぁぁ)

 

轟や八百万など余裕のある上位者は嘘だと思っていたそうだ。しかし、我らが緑谷は本気だと思っていたらしい。

 

相澤「まぁそういう事だ。今日の所はここで解散。それじゃあ各自教室に帰るように。」

 

相澤がそう言うと後ろを向き、校舎裏の方までゆっくりと歩いて行った。そして生徒達の死角である木陰の所を通るとその場で立ち止まった。

 

相澤「見ていたんですか、オールマイト。」

 

オールマイト「あぁ、相澤君は去年は学年丸々除籍にしてるからね。今年はどうなるんだと思って見にきたんだよ。」

 

相澤「…緑谷出久」

 

オールマイト「!!」

 

オールマイトは緑谷の名前を出されると過剰に反応した。

 

相澤「見に来た目的は彼じゃないんですか?」

 

オールマイト「そ、それはだな…」

 

相澤「入試、体力テスト共にぶっちぎりのトップで合格。更にそこらの増強型よりも遥かに強力な身体能力。入試で見せた巨大ロボ破壊。 彼がどんな個性を持ってるかすら見当がつかないですよ正直。もう既にプロヒーローを超えている。少なくとも私よりは圧倒的に強いですよ。」

 

相澤「まぁ要するに、どう思うかは勝手ですが特別扱いはしないでくださいね。強いだけじゃヒーローは務まらない。見込み無しと思ったらすぐ切り捨てます。」

 

そう言うと相澤は教室へと歩いて行った。

 

オールマイト「….」

 

オールマイト(緑谷少年…)

 

緑谷『きっ、君が!』

 

緑谷『君が助けを求める顔してた!』

 

オールマイト(トップヒーローは学生時代から逸話を残している。)

 

オールマイト(体が勝手に動いていた。)

 

オールマイト(入試の時のアレはまさしくソレだろう。)

 

オールマイト(やはり緑谷少年には…)

 

オールマイト(私の個性を受け継いで欲しい!!)




どうもこんにちは安定のバリアンです。

アンケートはまだもうちょい貼っときます。
気軽に回答してください。

それではまた次回


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オールマイトの決意

投稿が結構遅れてしまった…待っていた方は申し訳ないです。


時は遡る。

 

これは起こるはずだったヘドロ事件の日である。  

 

オールマイト「はぁ…」

 

オールマイトは溜息をついた。

それはたった今ヘドロ(ヴィラン)を逃してしまった為である。

 

オールマイト(私としたことが…あの程度の敵を逃してしまうとは…やはり衰えは速いようだ、、)

 

数年前では苦戦もしない様な(ヴィラン)ではあったのだが、最近は力が衰えているらしく、逃してしまった。

 

オールマイト(私がヒーローをやっていられる時間はもう長く無い…早く後継を探さねば…)

 

No.1ヒーローは犯罪抑止力と言われるほどである。

しかしそのNo.1ヒーローが長く無いと言う事実はオールマイトを焦らせていた。

 

オールマイトの個性は【ワン・フォー・オール】

 

話せば長くなるのだが、簡単に言えば歴代のトップヒーロー達が引き継いできた増強系の個性である。

 

しかし、最近はその力が弱くなりつつあるのでオールマイトは後継を見つけることを焦っているのである。

 

 

オールマイト(いかんいかん、仕事中に後継のことを考えてしまうとは….)

 

オールマイト(今はこの(ヴィラン)に集中せねば…)

 

そんな事を考えながらもオールマイトは(ヴィラン)が入ったであろうトンネルに到着した。

 

オールマイト(ん?なんだアレは)

 

そこではヘドロの様な(ヴィラン)に緑色の髪をしている少年が捕まっていた。

恐らく不意を突かれたのだろう。

しかし緑髪の少年はあと数秒で死んでしまいそうである。

その事に気づいたオールマイトは助けるべく、右手を振りかぶろうとした。

 

しかし、気付いたらヘドロ敵は【消えていた】

 

オールマイトはそのことに驚き、拳を引っ込めた。

 

何があったのかと思いオールマイトは辺りを見渡すが特に異変は無かった。

 

異変が無いことにオールマイトは安心し少し肩を下げる。

 

腑に落ちない点が幾つかあるものの、今は緑髪の少年の安否を確認するべく、起こそうとした時!! オールマイトは一瞬だけ、絶大な力を感じた。

 

その力は自分やかつて戦った巨悪よりも強い力である。

 

その気配がした時にオールマイトは本能的に体が動いてしまい、トンネルを抜けた。だが、オールマイトは緑髪の少年を助ける事を忘れてしまった。

 

けれども、その絶大な力を持ったものと戦っても負けることは目に見えていた。

 

何せその力は自分の力の数倍どころでは無い。数千、いや、数万倍と言って良いほど桁違いだった為である。

 

なので、オールマイトはとりあいず隠れながら緑髪の少年を見守ることにした。

 

そして数秒程経つとトンネルに響く声が聞こえてきた。

 

奥からは二人組が緑髪の少年の方へ近づいて来ていた。

 

ウイス「それにしてもビルス様、先程は少しやりすぎだったのではないですか?」

 

ビルス「いや、ここに来るまで30分も掛かったからね。イライラしてたんだよ。だからアイツは運がなかったってだけ。だから破壊されたってアイツは文句が言えないのさ。」

 

ビルスは自己中な意見でヘドロ敵を破壊したらしい。ウイスは呆れた顔でビルスに溜息をついた。

 

そんな話をしていた所で緑髪の少年が目を覚ました様だった。

 

緑谷「ええっと…貴方「あ、起きた?」

 

 

 

 

詳しくは1.2話で

 

 

 

 

ビルス「そうだな、お礼…お礼…じゃあ僕がまた地球に来た時にプリンでも食べさせてくれ。」

 

緑谷「はい!」

 

ビルス「それじゃあまた会う日を楽しみにしてるよ」

 

そう言ってビルスは遥か彼方へ光速で飛び立っていった。

 

そしてその後緑谷は満足そうな顔をして帰っていった。

 

オールマイト(破壊神….にわかには信じがたい話ではあるが…恐らくアレは本物だろう…)

 

緑谷が個性を貰っているところや、感じた気配の強さ、そしてあの〈破壊エネルギー〉は何よりも彼が破壊神である証拠だろう。

 

オールマイト(緑谷少年か、、彼は平和の象徴の候補として考えて良いだろう…まぁあとは性格さえ分かれば完璧なのだが…)

 

オールマイト(まぁ今考えても仕方ない事だ。この事は後で考えよう)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして時は進み雄英高校ヒーロー科の受験日。

オールマイトは、後継を見つけるべく今年から雄英高校の教師となる。

その為、勿論ヒーロー科試験の様子を見ることになった。

 

やはり雄英ともなると優秀な生徒は数多くいた。

 

その中でも特に目立ったのは、

 

序盤から派手な爆撃で仮想敵を倒し続けた『爆豪勝己』

 

硬化する個性を駆使しながら仮想敵を倒す『切島鋭児郎』

 

の二人だった。

 

教師達もその二人には注目していた。

 

だが、オールマイトには一人だけ見覚えがある生徒がいた。

 

その生徒は約10ヶ月前にヘドロ敵に襲われ、破壊の神と名乗る男に個性を授けられた少年『緑谷出久』だった。

 

緑谷は他の増強系の受験者を遥かに上回る身体能力で仮想敵を倒し続けていた。

 

この身体能力の高さは破壊エネルギー故の力であることは教師陣の中ではオールマイト意外は知る由もない。

 

 

試験が始まって数分が経過した。

 

受験者の中からは疲れが出てき、非常にキツい時間帯ではあるが、爆豪と緑谷の二人だけは序盤と大差ないペースで仮想敵を倒し続けている。

 

教師陣は殆ど二人に目線が釘付けになっていた。

 

そんな状況下で根津校長はボタンを押した。

 

根津「真価が問われるのはここからさ」

 

不敵な笑みをこぼしながらもそこには何か期待している様にも思える根津校長の表情。

 

数秒程経った時、会場全体がゴゴゴと揺れた。

 

そこには今までの仮想敵とは比べ物にならない程の大きさの仮想敵、

あれこそがプレゼントマイクが説明していた0Pだろう。

 

あの仮想敵を倒してもメリットは一つも無い。オールマイト含め教師陣全員がその事には理解していた。

 

勿論、その意思はヒーローには欠かせないものである事もだ。

 

歴代の生徒では、立ち向かった生徒も数える程しかいなく、その生徒も流石に街並みに並んでいるビルと同じくらいの大きさである0Pに敵わない事が殆どである。

 

だが、その立ち向かった生徒は将来トップヒーローになっていることが多いという統計もある。

 

その為0Pに立ち向かった生徒には救助活動P〈レスキューポイント〉が入る仕組みでこの試験は成り立っている。

 

なので毎年、この0Pは教師陣にとってはかなり注目のイベントなのであり、合格者を決める材料の一つになっている。

 

今年注目の緑谷と爆豪はどの様な対応をするのか目を見張っていた。

 

その中でも、オールマイトは個人的な理由で緑谷に注目していた。

 

オールマイト(彼は間違いなく平和の象徴になれる程の力を持っている。)

 

オールマイト(だから、ここでは平和の象徴になれる“素質”を見極めさせてもらう!)

 

 

0Pの出現により試験会場は大パニックに陥っていた。

 

その中でも緑谷、爆豪、切島などは冷静に立ち回っておりさすがと言ったところだろう。

 

しかし、0Pに立ち向かう者は誰一人とおらず、爆豪は0Pや他の受験生には見向きもせずに仮想敵を倒し続けていた。

 

緑谷は他の受験生についていくようにして0Pから逃げていた。

 

二人共真逆の対応ではあるが、受験合格という目標ならばどちらも正解であり、無難な対応と言えるだろう。

 

そう誰もが思っていた。

 

 

 

 

緑谷は少し逃げてから何を思ったのか、急に0Pの方へ全力疾走した!

 

オールマイト「あの敵を倒してもメリットは一つも無い」

 

オールマイト「だからこそ…色濃く…浮かび上がるものがある」

 

 

緑谷「…き、君が…」

 

緑谷「君が助けを求める顔してた…」

 

 

オールマイト「!?」

 

オールマイト(トップヒーローは学生時代から逸話を残している。)

 

オールマイト『考えるより先に、体が動いていたと…』

 

 

緑谷「破壊!!!!」

 

 

オールマイト(間違い無い…)

 

オールマイト(ワン・フォー・オールを引き継ぐのは彼しか居ない!)

 

 

 

 




こんにちは安定のバリアンです。
久しぶりですね。

今回は今までで一番長い3000字超えです。

オールマイト回でしたがどうでしょうか?あまりストーリーに関係ないかもされませんが、楽しんでくれたら幸いです。

それではまた次回お会いしましょう。


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戦闘訓練で破壊の力は慎重に

前の投稿から一か月…遅れて申し訳ございません


個性把握テストが終わった次の日

 

今日は初めて『ヒーロー基礎学』の授業がある。

 

担当は今年から雄英教師となったオールマイト。

 

No.1ヒーローに教えて貰えるというのは生徒達も興奮し、午前中の授業は興奮を一生懸命抑えている様子だった。

 

特に緑谷は初めて会うトップヒーロー、自分の憧れである人に会えるのは緊張するのと同時に気絶する程嬉しいだろう。

 

そして授業も終わっていき、とうとうヒーロー基礎学の時間となった。

 

オールマイト「わーたーしーがーー!!」

 

オールマイト「普通にドアから来た!!!」

 

No.1ヒーローの登場である。

 

クラスでは「おおおぉぉぉ!」という歓声も上がり、ヒーローオタクである緑谷は目をキラキラさせながらオールマイトを瞬きぜすに目を焼き付けている。

 

切島「画風が違いすぎて…鳥肌が…」

 

オールマイトは強さだけではない。NO.1にしかない圧倒的な何かがあるのだろう。NO.1ヒーローを前にして1-A組はそんなことを考えていた。

 

オールマイト「ヒーロー基礎学!!ヒーローとしての素地を作る為に訓練する為の科目だ!!」

 

オールマイト「そして今日やるのはコレ!戦闘訓練!」

 

オールマイト「そして今回はコスチュームを使って行う!」

 

コスチュームが使える事が知らされると生徒たちは大喜びだった。

自分で考えたコスチュームが使えるとなるとテンションも上がるだろう。

 

オールマイト「着替えたらグラウンドβに集まるんだ!」

 

各自コスチュームに着替え、グラウンドβに集合した。

十人十色のコスチュームに身を包み、全員が本気の目になっていた。

 

オールマイト「格好から入るってのも大事だせ!少年少女!」

 

オールマイト「自覚するのだ!自分達は今から…ヒーローなのだと!」

 

 

麗日「緑谷君のコスチュームカッコイイね!なんか凄い落ち着いた感じ!」

 

緑谷のコスチュームはビルスの付き人である【ウイス】と同じ衣装だった。

 

緑谷がビルスでは無くウイスを選んだのには訳がある。

 

 

それは緑谷がビルスと出会った日、緑谷が破壊エネルギーを手に入れた瞬間に少し神の力を感じ取れる事ができた。

 

勿論ビルスの力というものは凄かった。破壊エネルギーを手にした自分よりも数百、数千倍の力を持っていた。

 

流石は破壊の神だと思いあまり気に留めなかったのだが、問題はウイスにあった。

 

ウイスの力は感じ取れただけでもビルスの数倍程の力があり、ウイスの方がビルスよりも強いというのが明白な程だったのだ。

 

破壊の神であるビルスよりもその後ろに居るウイスの方が強いというのは緑谷は少しギャップを感じただろう。

 

緑谷はそんなウイスの圧倒的な力に対して憧れを持ったのだ。

 

直接個性を与えてくれたビルスに対しては申し訳無く思ったが、それでもあの時の感情が忘れられずにウイスの衣装を選んだのだ。

 

 

 

麗日「私なんてパツパツスーツになっちゃったよ…要望ちゃんと書けば良かった…恥ずかしい…」

 

 

そんな事を話しているうちに全員が集合した様だった。

 

オールマイト「よーし揃ったな有精卵共!戦闘訓練の時間だ!」

 

オールマイト「今から君達にやってもらうのは屋内で行われる戦闘訓練だ。ヒーロー側と(ヴィラン)側に分かれて2対2で対戦してもらうぞ!」

 

飯田「先生!ここは試験の演習場かと思われますが…またここでやるのでしょうか!?」

 

オールマイトがある程度喋ったところで飯田が思ったことを質問した。

 

オールマイト「いいや!そこは二歩先へ踏み込む!」

 

オールマイト「今回は屋内での戦闘訓練だ!」

 

オールマイト「(ヴィラン)退治ってのは屋外をイメージされがちだが、統計上は屋内の方が多いのさ。 監禁、軟禁、裏商売などなどと…今のヒーロー飽和社会において賢い「(ヴィラン)は闇に潜む!」

 

オールマイト「今回はその辺を踏まえての屋内訓練だ!」

 

 

今回の訓練の概要やルールをまとめるとこんな感じ

 

(ヴィラン)側は核兵器を隠し、その核兵器を見つけるべくヒーロー側は(ヴィラン)のアジトに潜入する

 

・ヒーロー側は核兵器を回収するか(ヴィラン)側二人を捕獲する事が勝利条件

 

(ヴィラン)側は核兵器を時間まで守り抜くかヒーロー側二人を捕獲する事が勝利条件

 

オールマイト「そして今回のペアや対戦相手はくじ引きで決める!」

 

飯田「適当なのですか!?」

 

緑谷「いや、現場ではその場にいるヒーローだけで組む事もあるからそういう事なんじゃ無いかな?飯田君。」

 

飯田「成る程!失礼しました!」

 

飯田に対して緑谷はちゃんと対応をした。もうヒーローになったことを見据えているのは流石だろう。

 

 

話は進みくじを引いた。

結果はこのようになった。

 

A 緑谷&麗日

B 轟&障子

C 八百万&峰田

D 飯田&爆豪

E 青山&芦戸

F 砂藤&口田

G 上鳴&耳郎

H 蛙吹&常闇

I 葉隠&尾白

J 切島&瀬呂

 

仲が良いコンビもあるが、殆どのチームが初めて話すレベルの仲だろう。その中で一緒に戦うのも一つの訓練なのだろう。

 

オールマイト「そして第1戦目はAチーム対Dチームだ!」

 

オールマイトが放った一言。Aチーム対Dチーム。つまり緑谷チーム対爆豪チームと言っていいだろう。

 

この二人には中学校が同じというだけでは無く、昔から数え切れないほどの因縁があっただろう。そんな二人が対戦するというのはドラマのようだが、決して仲がいいとは言えない相手と訓練をするというのは二人にとっても都合が悪いだろう。

 

そしてヒーロー側の緑谷チームと敵側の爆豪チームはそれぞれ位置についた。

 

爆豪「チッ……」

 

爆豪は露骨に機嫌の悪さが出ていた。目元は(ヴィラン)そのものだろう。

 

飯田「爆豪君!さっきから機嫌悪そうにしてどうしたんだ」

 

爆豪「なんでもねぇよ…ただデクの野郎が気にくわないだけだ」

 

飯田「緑谷君が?そうか確か君達は同じ中学校だったな…何があったのからわからないが」

 

飯田「訓練において私情は禁物だぞ!」

 

爆豪「あぁわかってる。だけどな…」

 

飯田「?どうしたんだ爆豪君」

 

爆豪「っせーな!なんでもねぇよ眼鏡野郎!」

 

 

 

 

緑谷「…相手はかっちゃんか…」

 

麗日「どうしたのデク君?」

 

緑谷「いや、なんでも無いよ麗日さん!」

 

緑谷「ただ……勝ちたいなって」

 

麗日「そっか!頑張ろうね!デク君!」

 

緑谷「麗日さん…(可愛い)うん!頑張ろう!」

 

麗日「それよりデク君…そのコスチューム戦いづらく無いの?」

 

客観的に見れば緑谷のコスチュームはかなり重そうで動きづらいと思うのが普通だろう。プロヒーローでも動きづらいコスチュームは機動力に欠ける事から使われないことが殆どだからだ。

 

緑谷「このコスチュームは…僕の師匠の師匠のコスチュームなんだ。だからこれは譲れないかなって…それに、憧れの人でもあるからね」

 

内心は人じゃ無いケドと思いながら自分の思い出を語る。

 

麗日「へぇデク君って師匠がいるんだ…なんてゆうか、カッコイイね」

 

緑谷「僕はそんな憧れの人みたいに強くなりたいんだ。だから僕はオールマイトみたいな超カッコイイヒーローになりたいんだ!」

 

麗日「それじゃあこの戦闘訓練…絶対勝とうね!」

 

 

オールマイト〈それじゃあ準備はいいかー?少年少女達!〉

 

オールマイトが放送で呼びかけている。もうすぐ戦闘訓練が始まるのだろう。

 

オールマイト〈今からAチームとDチームの戦闘訓練を始める!〉

 

オールマイト〈それじゃあ今から戦闘訓練…〉

 

オールマイト〈スタート!!!〉

 

 

 

 

 




こんにちは安定のバリアンです。お久しぶりですね。

「敵」と「ヴィラン」どっちがいいですかね?

もし良ければ教えてください

追記 ルビで今までの小説にも(ヴィラン)と表示するようにしました。提案してくださった方ありがとうございました

あとやってなかった所があったら報告してくれたら嬉しいです

もしなっていないところがあったらご報告ください。すぐに直します


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戦闘訓練で破壊の力は慎重に part2

戦闘シーン考えてたら死ぬ程遅れてしまいました!!
申し訳ありません。

考えてもこんな出来になってしまいました


オールマイトの一言によって戦闘訓練が始まった。緑谷と爆豪は勿論、飯田と麗日にも訓練というのは頭から消えていた。

 

ここでは個性を駆使して勝利しなければいけないのだが、緑谷はまだ生物に破壊の力を使ったことがないため使うとどうなるか分からない。

 

ビルスからもそのような説明な無かった為、どのようなことが起こるかは正確には分からない。しかし生物に使ったらどうなるのかは大体ではあるが見当はついている。

 

考えられるのは三つ程ある。

 

・生物に使うことは不可能である

 

・生物に使うことは可能である。使われた場合は身体の一部が完全に破壊され、死亡する

 

・生物に使うことは可能である。使われた場合は身体を完全に破壊する。

 

まず生物に使うことは不可能であるという説だが、これが一番可能性としては低いだろう。物質は破壊出来るが生物には使えないというのは理屈が通っていないからだ。それでは何故考えられるのかという話になるが、それは破壊エネルギーを使っていたのは神である事が関係している。

 

破壊エネルギーは破壊神であるビルスが使っているエネルギーをコピーされたものが緑谷が使っている力である。

 

破壊神であるビルスは星や大陸などの大規模な物を破壊するということをしてきたと思うが、人などの生物を破壊する目的で使われる事は想定されていない可能性があるので生物には使えないという可能性は低いが、0とは言えないだろう。

 

 

次に生物に使うことは可能だが、身体の一部が破壊されるという説である。これは人間に使った場合では、頭のみ破壊されたり、心臓や肝臓などの一部の内臓のみが破壊されるという説だ。一部とはいえ頭や内臓などが破壊された人間は死んでしまうだろう。なので(ヴィラン)にも使えない為、直接人間に破壊エネルギーは使えないだろう。

 

最後に生物そのものが破壊されるという説だが、これは一番可能性が高いと緑谷は考えている。破壊の神が使っているだけあって破壊エネルギーの力は凄まじく、相手がどんな実力者でも消し去ることができるだろう。それが例えオールマイトであっても破壊出来ると緑谷は考えていた。

 

まぁ要するに人間にこの力は使えないと緑谷の中で結論付けていた。

 

この力は(ヴィラン)に直接使うのではなく、周辺の物や相手の個性によっては相手の個性に対して使うなどして頭を使いながら(ヴィラン)に対しては人間離れしている身体能力で勝つのが緑谷の理想の戦術だろう。

 

この戦闘訓練でも同じことが言える。直接使えないとはいえ、破壊の力は汎用性も威力も高い為かなり使えるだろう。

 

 

緑谷「それじゃあ麗日さん。多分かっちゃんは僕に最初に突っかかると思うからそこで1vs1に持ち込む。だから麗日さんは飯田君と戦ってほしいんだ。大丈夫、その後に僕が追いついて2vs1にすれば勝てると思うよ。」

 

麗日「でもデク君、、それってデク君が爆豪君に勝つ前提の作戦でしょ?もしデク君が負けちゃったらこっちが不利になっちゃうんじゃないの?」

 

緑谷が提案した作戦に対し麗日は乗り気ではないようだ。もし緑谷が負けてしまったら自分一人で勝つ自信がないからである。

 

緑谷「大丈夫だよ。僕は…負けないから!」

 

満面の笑みで麗日を安心させた。

 

 

爆豪達がどんな作戦なのかわからない為慎重に動いている。

 

そして曲がり角を曲がろうとした時、

 

爆豪「死ねぇ!!」

 

右の大振りを緑谷に思いっきり振りかざし、先手を取ろうとしたが、緑谷が左手でギリギリ受け止めた。

 

緑谷「麗日さん!回収を早く!」

 

麗日は軽く頷き屋上に向かって走っていった。

 

爆豪「おいデク…お前まさか俺に勝てるとでも思ってんのか?あぁ!?個性が発現したのか知らねぇけどお前が俺に勝とうなんて100年早ぇっんだよ!」

 

緑谷「そんなのやってみなきゃ分からないじゃないか…」

 

緑谷「僕が今ここに立ってるのは僕だけの力じゃない。」

 

緑谷「確かに個性も大事だけど、それよりも日々の努力や成長の方が遥かに大きな力になる。」

 

緑谷「自分の才能だけでここに来た君に僕が負ける訳ないだろ!」

 

爆豪「面白ぇ…だったらテメェが俺に勝って証明してみやがれ!!!」

 

そう言った直後に爆豪が緑谷目掛けて突進した。

姿勢からして右の大振りといった所だろう。しかし分かった所で「爆破」の威力と範囲を考えると防ぐのもかわすのも普通に考えたら厳しいだろう。

 

緑谷「君の大振りなんて何回見てきたと思ってるんだ…」

 

緑谷が普通な訳もなく片手で爆豪の手首を掴み投げ飛ばした。

 

爆豪「…デクの割にはよくやったじゃねぇか…」

 

爆豪「だが二度もマグレは起こらねぇ…次の攻撃で絶対…ぐふっ」

 

爆豪が喋ってる途中で緑谷は爆豪目掛けて腹に肘打ちしていた。その衝撃が強すぎて爆豪は壁まで叩きつけられた。普通の高校一年生であればここでKO負けであるが、爆豪は痛みを堪えながらも立ち上がった。爆豪のタフネスというのは本物だろう。

 

爆豪「クソッ、デクの癖に…」

 

今肘打ちでダメージを与えた相手は今まで後ろをついてきた幼馴染み。没個性どころが無個性であり、自分よりも圧倒的に格下だと思ってきた相手であることがプライドの塊である爆豪を絶望させた。

 

爆豪はその怒りの感情に身を任せて緑谷に攻撃を仕掛け続けた。

絶え間なく、一瞬の油断も出来ないような猛攻であったが、緑谷はそんな攻撃を身体能力だけでかわし続けた。

 

個性を使えば使う程体力はゴリゴリ削られていき長くは持たない状況にある爆豪は爆風を使って緑谷から距離を取った。

 

爆豪「テメェ如きにコレ(・・)を使うタァ思わなかったが特別に見せてやるよ…」

 

体力的に限界が近いのか爆豪は息切れしながらも緑谷に匂わせるような発言をした。

 

爆豪「テメェなら嫌でも知ってるだろうが俺の個性は手の汗線からニトロみてぇな物を出して爆発させる…」

 

爆豪「もしコレ(コスチューム)が要望通りであればソレを内部に溜めることが出来る…」

 

ここまで聞いていたモニター越しのオールマイトは嫌な予感がし爆豪に注意をしようと思ったが、緑谷を見てみると微動だにせず、爆豪に向かって手を伸ばしているだけだった。

 

そんな緑谷を見てオールマイトは何かを期待してしまい、爆豪に注意をしなかった。

 

爆豪「死ねぇぇぇぇぇ!!!!」

 

緑谷「破壊!!!!」

 

爆豪が詮の様な物を抜き、溜めたニトロを緑谷に向けて放出した瞬間に緑谷は自分の個性である【破壊】を使って打ち消した。

 

爆豪は驚いた顔をしながら力尽きたのか、その場に倒れ込んだ。

 

緑谷は一応その爆豪をテープで捕獲した後に麗日の元へ走っていった。

 




お久しぶりです安定のバリアンです。お久しぶりすぎですね。

今回はvs爆豪です。爆豪は強いですが流石に緑谷には勝てません。
あまり戦闘力は考えてませんが、大雑把は考えています。
次回はもっと早く出せる様努力します…

それではまた次回ご期待ください!


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戦闘訓練の結果と講評

最近少しずつ文字数が増えてます。

文字数が多い方が良いって人が多いのでこれからも少しずつ増やしてこうかなぁ。

重要なのは文字数ではなく内容ですが。


緑谷「麗日さん大丈夫?」

 

爆豪を攻略した緑谷だがまだ訓練は終了していない。

核を保有している(ヴィラン)を相手にするのは数的有利とはいえ勝つのは簡単ではないだろう。

 

麗日「まだ大丈夫だけど、飯田君が核を持ってるから迂闊に手を出せへん…なるべく早くきて欲しいかな。」

 

緑谷「了解麗日さん。そっちへダッシュで向かってる。」

 

訓練で核が偽物とはいえ三人共その設定通りに動いている。ヒーローはどんな状況にでも対応できる。ヒーロー科の彼らはそんな対応力を培っているのである。

 

そして数十秒程経った頃にドアが「バンッ!」と開いた。そこには緑谷の姿があった。

 

飯田「ハハハッ!いくらヒーローの援軍が来たところでこっちには核があるんだ!少しでもこっちに危害を加えてみろ!この核ごとビルを破壊してやる!」

 

最早キャラが崩壊している飯田だが、ただ(ヴィラン)になりきってるだけである。

 

(ヴィラン)が核兵器ごと自爆するケースは稀だが、0ではない。特に追い詰められた(ヴィラン)ほど自爆する確率は高くなる。だからこそヒーローは(ヴィラン)を刺激せずに回収、または確保する必要がある。

 

緑谷「最後の警告だ。(ヴィラン)に告ぐ。今すぐ核から離れて降伏しろ!さもなければ今から力づくで押さえつけるぞ!!」

 

飯田「そんなことする訳ないだろ!こっち近付いたら核を爆発させるぞ!こっちの方が有利なのだから降伏など絶対にせんぞ!」

 

確かに飯田の言う通り(ヴィラン)側は数的不利とはいえまだ核を持っており、英雄(ヒーロー)側には時間がそこまで多くは残されていない。客観的に見れば過半数の人が(ヴィラン)側が有利と答えるだろう。

 

緑谷が最後の警告と言い、飯田がそれを拒否した。それを確認した緑谷は右腕を少しずつ上げ、、

 

 

気づいたときには核は消滅していた。

 

一瞬時が止まっていたかのような感じだったが、皆状況が飲み込めたのか麗日と飯田は声を出して驚いていた。

 

そして数秒経った頃アナウンスが流れ

 

『ヒーローチーム。WiN!!!」

 

緑谷が核を回収?したところで英雄(ヒーロー)側の勝利となった。麗日はまだ目を丸くしながら驚いており、飯田は膝をついて悔しがっていた。

 

訓練も無事終わり、三人は講評をする為モニターの方へ集まり、爆豪はまだ倒れているため保健室へ運ばれた。

 

 

オールマイト「それじゃあ講評の時間だ!Aチーム対Dチームの講評だが、今回のMVPは緑谷少年だ!なぜか分かるかな?」

 

八百万「今回の訓練では核の回収、または(ヴィラン)の確保という勝利条件を理解し、その目標(ゴール)に向けて最も貢献できたといえるからです。まず、単独で奇襲を仕掛けた爆豪さんを確保。その後に核を保有している(ヴィラン)役の飯田さんのもとへ向かい数的有利にし、(ヴィラン)を刺激せずに呼びかけた所も評価すべきでしょう。最後何をしたのかはよくわかりませんが個性を使ったのでしょう。核を無力化するという素晴らしい使い方だったと私は思います。その他で言うとその設定に順応していた飯田さんや、不利な状況でも緑谷さんを信じて核を保有されても対応していた麗日さん、敵いはしませんでしたが奇襲を仕掛け勝率を上げようとした爆豪さんなどまだ褒めるべきところはたくさんあります。」

 

オールマイト「うっ、うぅぅむ正解だ…(思ったより言われた…)」

 

八百万が教師であるオールマイトを超えるほどの講評をした。

 

八百万「そして緑谷さんに一つ質問ですが、貴方の個性はどのようなものですか?私の考察としては何か無力化するような個性だと思いましたが…」

 

緑谷「まだ皆には言ってなかったね。僕の個性は【破壊】どんなものでも無にできるって個性だよ。まだ僕自身でも分かってないことが多いんだ。」

 

緑谷が個性を言った所で少しクラスメイトがざわついた。

 

切島「それって…とんでもない強個性じゃねぇか!」

 

どんなものでも無にする。規模や条件はわからないが威力や汎用性は高いと推測できる為かなりの強個性といえるだろう。

 

オールマイト(あくまでも個性ということにするのか緑谷少年…)

 

オールマイトはこの世でただ一人、緑谷が破壊エネルギーを受け取ってるところを見て、知っている。

 

緑谷が親にすら隠している秘密を知っているのだ。

 

緑谷「うん、でも分かってないことも多いし人に使ったらどんな事が起こるか分からない。まだまだ課題は多いよ」

 

飯田「それにしても十分過ぎるほどの力と緑谷君の身体能力…更にあの戦闘訓練の冷静さ…もう既にプロヒーローに匹敵するのではないか?」

 

飯田が言ってる事は正論であり、プロヒーローどころか緑谷に勝てるヒーローはそれこそ全盛期のオールマイトくらいだろう。

 

オールマイト「緑谷少年はまだまだ気になる事が多いがそろそろ第二試合と行こう!」

 

その後は原作と同じように進んだ。ただ、轟だけは原作よりも少しだけ張り切ってるように見えた。

 

 

オールマイト「これで全試合が終わったね!爆豪少年以外は大きな怪我もなかったし、初めての訓練にしちゃあ上出来だったぜ!」

 

オールマイト「それじゃあ私は爆豪少年の所で講評をしてくるから各自教室へ戻るように!それじゃあ!」

 

そういってオールマイトは全速力で何処かへ行ってしまった。

 

オールマイト(危ない危ない…やはり授業でマッスルファームを保つのはギリギリだ…)

 

トゥルーフォームに戻りながら溜息をつく。

 

オールマイト(それよりも緑谷少年はどうしたものか…)

 

オールマイトの個性である【ワン・フォー・オール】かつて先人達が後世へと託した力。オールマイトはその8代目であり、緑谷を9代目にしようと考えている訳である。

 

緑谷は戦闘訓練を見た限りではこの力が制御できる程の(からだ)である。

 

そして個性の威力や汎用性。今の時点でも自分よりも強い可能性がある緑谷であるが、その力に個性(ワン・フォー・オール)を足したらそれは確実に巨悪を討つ事が出来るだろう。

 

しかし、緑谷がこの力を受け取るのかは分からないし、受け取ったとしてもプロヒーローになるまでは数年かかるだろう。

 

緑谷はもう既にNo.1ヒーローになる能力を持っている。ならば他の生徒へ譲渡した方がいいのではないか。

 

そんな事を考えながらオールマイトは保健室にいる爆豪の元へ向かった。

 

 

オールマイト「大丈夫か!爆豪少年!」

 

マッスルファームで凄い勢いでドアを開けたオールマイト。保健室には「ダン!!」と大きな音が響き渡った。

 

爆豪が目を覚ましていたから良かったものの、まだ寝ていたのなら非常に迷惑である。

 

リカバリーガール「あんたちょっと静かにしておくれ…まさかここが保健室ってこと忘れたんじゃないだろうね?」

 

非常識な行動をとったオールマイトを咎めた後、リカバリーガールは爆豪の方へ向く。

 

リカバリーガール「見ての通り爆豪君は平気さ。ただの個性過剰使用による過労だったね。」

 

リカバリーガール「ただ、メンタル面では少しダメージが大きかったようでね、緑谷君に負けた事が悔しかったのかまだボーっとしてるよ」

 

それを聞いたオールマイトが爆豪の方へ向くと目は合うものの爆豪はまだ考え事をしている様子だった。

 

オールマイト「爆豪少年。負ける事は誰にだってある。だから今回の戦闘訓練だって「別にデクに負けたこたぁそんなに気にしてねぇよ」

 

オールマイトが話してるのを遮るようにして爆豪が喋る

 

爆豪「確かにデクに負けたのは悔しい。悔しくない訳がねぇ。だが今回のでハッキリした。」

 

爆豪「今の俺じゃデクには勝てねぇ、そんだけだろうが」

 

開き直ったかのような顔をしながら爆豪が言い切る。そして数秒程たった頃爆豪がまた口を開いた

 

爆豪「デクはほんの数ヶ月前までは無個性だったんだ。そんなもんだから個性が出たって聞いた時俺ぁ驚いた。それも両親とは全く関係の無い【破壊】って個性だったんだ。俺ぁそれを聞いた時は突然変異かと思ったんだが不可解な事が多すぎる。」

 

爆豪「だが、今となっちゃそんな事はどうでもいい。俺がアイツを超えてその後にアンタを超えたNo.1ヒーローになる。」

 

爆豪はプライドが高く、なんでも出来る才能マンである。勉学、運動を日本トップレベルに出来る典型的な文武両道。個性まで恵まれておりNo.1ヒーローになれるポテンシャルを持っているだろう。

 

しかし、それ故に自尊心の高さが異常であったり、自信家である所など性格面では難がある。

 

爆豪「デクには感謝してる。これで俺にも目標が出来たからな。今年の雄英体育祭、俺がぜってぇ優勝してやる」

 

握り締めた拳を見つめながらオールマイトに話した。その時の爆豪はいつもと違い酷く冷静だった。

 

 




こんばんは安定のバリアンです。

今回の主役は爆豪のつもりです。
爆豪の心情を書くのは難しいですが楽しいです。
私が書きたい事が読者の方に伝われば嬉しいです。


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雄英高校入学編
委員長決め


この小説は10話程ありましたが、誤字も多くありました。しかし、そんな誤字を沢山報告してくれた神の様な方がいました。

本当に頭が上がらないです。ありがとうございました


オールマイトが雄英高校の教師になる。

 

それは日本中で話題になり、その情報はメディアを中心に拡散されていった。

 

今となっては誰もがその事をしっている。「誰も」が……

 

 

 

マスコミ「オールマイトが教師になった事について何かご意見をくださーい!」

 

今日は大量のマスコミが雄英に押し寄せた。オールマイトが雄英の教師になるという事実はそれほどまでにインパクトがあったのだ。

 

緑谷「えっと、すいませんお腹痛いので保険室に…」

 

適当な理由を付けてその場を凌いだ。

 

 

 

 

相澤「昨日の戦闘訓練はお疲れ様。Vと成績を見させてもらったよ。」

 

いつものように始まったHR。教卓の前に立っている相澤の声がクラス全体に響き渡る。

 

相澤「爆豪、今回は緑谷が個性で消したから良かったもののガキまたいな真似するな…能力はあるんだから」

 

爆豪「分ーってる」

 

屋内戦での大規模爆発。それは(ヴィラン)にしてもヒーローにしても得策とは言えない。更にあの状況では核を保有していた為誘発する可能性だってある。その事を相澤は咎めたのだが、爆豪はそれに対していい加減な返事をした。

 

しかし、そのことはしっかりと理解していて反省しているようだ。爆豪はプライドや自尊心は高いのだが人の話は案外聞いている。緑谷に負けたことも彼を何かしら変えた要因なのだろう。

 

 

相澤「さて、今回の本題なのだが…皆には急な話にはなるが…」

 

一旦話を区切った所でクラスメイトは皆唾を飲んだ。

 

相澤「学級委員長を決めてもらう。」

 

A組「学校ぽいのキターー!!!」

 

 

その後生徒達は手を上げながら立候補していく、気づいたら九割以上の人が手を上げていた。

 

普通の学校ではこんな事にはならないのだと思うけれど、ここはヒーロー科。学級委員長になれば「集団を導く」というトップヒーローに必要な能力を鍛えることができる。

 

更にここはヒーロー科の最高峰である雄英高校。意欲も他の高校とは比にならないだろう。

 

しかし、多くの人が手を上げているので中々騒ぎが落ち着かない

 

飯田「静粛にしたまえ!!!」

 

飯田「これは他を牽引する重大な役目!!やりたい者がやれる仕事ではないだろう!!周囲から信頼されている者がやるべきだ!!」

 

飯田「だからこそこれは投票で決めるべき議案!!」

 

切島「お前も腕聳え立ってんじゃねぇか!!」

 

蛙吹「それにまだ一週間も経ってないのに信頼もクソも無いわ飯田ちゃん。」

 

飯田「だからこそだ。この状況下で複数票を獲得した者こそか真のリーダーなのではないか!?どうでしょうか先生!!」

 

相澤「俺ぁ時間以内に決まればなんだっていいよ…」

 

飯田は必死に説得していたが、相澤は興味なさげに寝袋へ入っていった。しかし、何も口を出さなかったと言う事は合理的だと判断した為だろう。

 

 

 

緑谷「僕3票!?!?」

 

投票の結果は緑谷が3票 八百万が2票という結果だった。この時点で委員長と副委員長が決まった。

 

飯田「俺に一票……誰が入れてくれたんだ…」

 

砂藤「いやお前他人に入れたのかよ…」

 

八百万「なりたがってたのに…何を考えてらっしゃるのかしら…」

 

真面目すぎるが故に飯田は他人に入れていた。恐らくさっきの矛盾した行動が原因だろう。

 

緑谷(やっぱり飯田君は飯田君だなぁ…)

 

そんな飯田を苦笑いしながら見ていた。しかしその真面目さはトップヒーローになる為にも見習う所がある。

 

緑谷はなんとなく票数が書いてある黒板に目を向けた。

 

緑谷「僕が3票で八百万さんが2票。その他の人が1票で0票の人が麗日さんと轟君と…かっちゃん!?)

 

麗日や轟はともかく爆豪が0票なのは意外だったのだろう。委員長決めの時に立候補していたこともあるが、他人に物事を任せるタイプではないと思っていたからだ。

 

疑問は絶えないが、次の授業が始まるので支度をして予習を始めた。

 

 

 

やがて午前の授業が終わり、皆が食堂に集まる。

 

緑谷も麗日、飯田と共に移動し、話をしながら食事をしていた。

 

緑谷「え!飯田君僕に入れていたの?自分に入れていれば委員長になれていたかもしれないのに。」

 

飯田「いや、これで良いんだ。僕よりも緑谷君の方が委員長にふさわしいと思ったから入れたんだ。【やりたい】と【ふさわしい】は別だと思うからね」

 

少し心配した緑谷を他所に飯田は結果に納得していた様だ。

 

緑谷(あれ?今飯田君僕って……)

 

麗日「もしかして飯田君、坊ちゃん!?!?」

 

「思ってもそこまで言うか」と少し緑谷は苦笑いしながらも飯田の方に顔を向ける。

 

飯田「坊っちゃんっ……。そう言われるのが嫌で一人称を変えていたのだが…」

 

悔しそうな顔をしながらも説明を始める。

 

飯田「ターボヒーロー【インゲニウム】を知っているかい?」

 

緑谷「勿論!!サイドキックが42人も居る大人気ヒーローじゃないか…ってまさか!」

 

飯田「それが俺の兄さ!!」

 

誇らしげな顔で兄がプロヒーローである事を自慢する飯田。

 

飯田「規律を守るヒーロー。俺はそんな兄に憧れた」

 

それこそ緑谷にとってのオールマイトと同じような感情だろう。

 

ヒーロー科に在籍する者がヒーローになりたいと思う理由は様々だが、憧れでヒーローを目指す者は少なくない。

 

緑谷「それじゃあ麗日さんはなんでヒーローになろうと思ったの?」

 

急に聞かれた事にビックリしたのか、目を丸くしながら体をビクッと震える麗日。

 

その後に汗を垂らしながら「えっとねー」と上の方を見ながら言っている。その焦りは緑谷と飯田にも伝わっていたようで、聞いた事を少し後悔する緑谷だった。

 

 

 

《セキュリティ3が突破されました。》

 

《生徒達は速やかに避難してください。》

 

 

 

さっきまで楽しかった食堂は一瞬でパニックとなった。

 

飯田「流石最高峰!避難も迅速だ!」

 

緑谷「迅速過ぎるよ!」

 

避難経路に全生徒が集まり、一瞬で渋滞を作った。

 

その波に緑谷達も瞬く間に飲まれてしまう。

 

その中でも飯田は窓際まで追い込まれてしまい、窓の外の光景が目に入る。そこには相澤先生とマイク先生が今朝来ていたマスコミを対処している姿が見えた。

 

つまり侵入者というのはマスコミのことだったのだ。

 

しかしこの中で侵入者の正体を知ることができたのは飯田だけ。この騒ぎを止めるにはこの廊下にいる生徒全員に伝える必要がある。

 

そんな中飯田は何か思い付いたのか麗日と目を合わせる

 

飯田「麗日君!僕を浮かせてくれ!」

 

麗日は手を伸ばして飯田の手に触れて浮かせた。

 

飯田は浮いた状態のままジェットブーストを使い、避難口のピクトグラム目掛けて飛んでいった。

 

そして皆から注目を集めたところで全員に響き渡る声で叫んだ。

 

飯田「皆さん!大丈ーーーー夫!!!」

 

飯田「侵入者というのはただのマスコミです!!」

 

飯田「ここは最高峰らしく、冷静な対処を取りましょう!!」

 

その事を聞いた生徒達は安心したのか、渋滞もしだいに無くなっていった。

 

 

 

緑谷「やっぱり学級委員長は飯田くんがやるべきだと思います…」

 

ちょっとした事件があった後の午後のHR。あの時の飯田の行動こそ、学級委員長に相応しいと緑谷は思い、学級委員長を飯田と交代する事を皆に提案した。

 

切島「いいんじゃねぇのか?あの時飯田活躍してたし。」

 

飯田「委員長からの指名となれば仕方ない…やらせて頂く!」

 

 

 

 

根津「…これがマスコミの仕業には見えないね…」

 

強固な雄英バリアが粉々になり、床に崩れていた。

 

それは紛れもない(ヴィラン)からの宣戦布告であった。

 

 

 

 




どうもD 安定のバリアンです。お久しぶりですね。

今回はほぼ原作のまんまなのでつまらなかったかもしれません。

このクオリティで何故数ヶ月もかかったのかというと、テストがあったからです。

テスト許すまじ。

次回からはUSJ編となりますが、面白い展開にしていきたいなぁと思います。

それではまた次回も楽しみに。読んでくれてありがとうございました


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USJ編
USJ編の始まり


あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願い致します…と言いたいところですが今年は高校受験を控える受験生になってしまう為、どうなるかは分かりませんが、出来るだけ続けていく予定です。


相澤「今日は俺とオールマイトともう一人の3人体制での人命救助(レスキュー)訓練をする。」

 

相澤の言葉で始まった午後のヒーロー基礎学。

 

相澤「コスチュームは各自自由。訓練場まではバスで移動する。」

 

必要最低限な事だけを伝え、各自急いでコスチュームを用意するように伝えた。

 

上鳴「しかしレスキュー訓練か…今回も大変そうだなぁ…」

 

切島「バカヤローこれこそヒーローの本分じゃねーか!鳴るぜ!腕が!」

 

蛙吹「水害なら私の独壇場。ケロケロ」

 

緑谷(人命救助か…僕の個性は攻撃的なものだと思っていたけれど、重い物に下敷きになってる人を助けたり、筋力を生かして民間の人を運んだり出来るかもしれない…)

 

皆が思った事を言っている中、緑谷は自分の個性の使い道について考えていた。

 

 

その後コスチュームに着替え、バスでの移動が始まった。

 

蛙吹「そういえば緑谷ちゃんは発動型の個性なのに個性把握テストでは凄い記録を出してたわね。」

 

緑谷「実は僕は長い間個性が発現しなかったんだけど、この個性が出てからは身体能力が高くなったんだ」

 

流石に【努力した】で収められるレベルではなかったので、それっぽいこと(半分本当)を言ってその場を凌いだ。

 

切島「でもよーあの個性は派手だしやれることが多いよな!」

 

話題が変えられ、ホッとする緑谷。

 

切島「俺の個性は対人じゃ滅法強いんだが、いかんせん地味なんだよなぁ」

 

緑谷「そうかなぁ、プロでも充分通用する個性だと思うよ」

 

切島「プロなー!でもやっぱりプロって人気商売みたいなとこあるぜ?」

 

腕を硬化しながら羨ましがる切島

 

切島「やっぱ派手っつったら緑谷と爆豪と轟だよな!」

 

蛙吹「爆豪ちゃんは怒ってばっかだから人気でなさそう…」

 

爆豪「んだとコラ出すわ!!!!」

 

蛙吹「ホラ」

 

言ってるそばからキレ散らかす爆豪。挑発に乗ってしまうのは相変わらずである。

 

そんなこんなで時が経ち、訓練場に到着した。

 

 

13号「1年A組の皆様ですね〜よくぞおいでなさいました。」

 

スペースヒーローである『13号』が出迎えてくれた。災害救助で活躍するヒーローであり、個性である【ブラックホール】を駆使し災害から人命を救う。この訓練にうってつけの教師(ヒーロー)である。

 

13号「水難、火事、土砂崩れ。あらゆる災害を想定された私が作った訓練場です。その名も……」

 

13号「USJ(嘘の災害事故ルーム)!!!」

 

A組(USJだった〜!?!?)

 

麗日「わ〜13号だ!私好きなんだよね!」

 

13号の大ファンである麗日。その話を聞いた緑谷は13号に目を向けるが、どうやら相澤先生と話し込んでいる様子だった。

 

相澤「13号、オールマイトは何処だ?ここで待ち合わせているはずだが…」

 

13号「それが、通勤時に活動ギリギリまで働いてしまったみたいで…今は仮眠室で休んでいます。」

 

相澤「不合理極まりねぇなオイ」

 

二人の話も終わったのか、13号が生徒の方へ向き、話を始めた。

 

13号「それでは始まる前に小言を一つ二つ…三つ、いや四つ程…」

 

指を折りながら数える13号と、増えていく事に対して戸惑う生徒達。

 

13号「私達人類はこの個性という強大な力を厳しく取り締まり、一見成り立っているように見えます。」

 

13号「しかし、一歩間違えてしまえば容易く人を殺めてしまうこともできる…皆さんの中にもこういった【行き過ぎた個性】を持っている方もいるかと思います。」

 

この言葉が緑谷の胸にぐっと刺さった。

 

緑谷の個性は【破壊】未だに人間に使ったらどうなるかも分からない危険な個性である。しかし、この個性をうまく使えば多くの人を救うことだって出来る。13号の演説はまさしく今の緑谷に対しての事であった。

 

13号「相澤先生の個性把握テストで自分の個性を知り、オールマイト先生の戦闘訓練でそれを人に向ける危うさを知った…しかし!この授業ではその力を使って人を救う方法を学びましょう!!」

 

演説が終わり、生徒達からは歓声が上がった。

 

13号の大ファンである麗日は勿論、真面目な飯田君は「ブラボー!」と叫んで敬意を評していた。

 

 

…これから訓練が始まる、といったときだろうか。

 

紫色のワープゲートが突如現れ、その中からは異形型個性と見られる男達や、チンピラとしか見えない男達がぞろぞろと出てきた。

 

そして出切ったと思った後、「水髪の手を身体中に取り付けた男」と「脳が剥き出しになっている改造人間」が出てきた。

 

その二人とワープゲートは明らかに他の(ヴィラン)と比べても明らかに異端であった。

 

相澤「一塊になって動くな!!」

 

生徒達は戸惑いながらも相澤の指示を受ける。

 

切島「なんだありゃ、なんか色々出てきたぞ?…もしかして入試の時みたいにもう始まってるパターン?」

 

相澤「違うっ!!あれは…(ヴィラン)だ…」

 

ワープゲート「13号に…イレイザーヘッドですか…」

 

ワープゲート「先日頂いたカリキュラムによればここにオールマイトも居合わせる筈なのですが…」

 

水髪「どこだよ…折角こんなに大衆引き連れてきたのに…平和の象徴…オールマイトがいないなんて…」

 

水髪の男…その男の眼は紅く、歪んでおり、それは悪意そのものだった。

 

水髪「子供を殺せばくるのかなぁぁ??」

 

 

 




安定のバリアンです。お久しぶりですね。

前回きらはかなり時間が空いてしまいましたが、最早これは通常なのでは…というくらい最近は小説が書けてません。

というのも家庭内事情により、祝日しか書けていないため、あまりハイペースで小説を出すことが出来ません。

私も暇つぶし程度で書いてるのが正直なところなので、皆さんも「あ、久しぶりにみたら投稿しとるやん」くらいにしおりを見てから読むくらいのペースで大丈夫です。

とはいえ皆さんを楽しませるように努力しますのでこれからもこの作品を今年もよろしくお願い致します。


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