とある暗殺少女の異世界転移 (lkjhg)
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第一話

はじめましての方は初めまして。またのかたはこんにちは。
タグなどにキャラ崩壊注意をかいてはいますが極力起こらないように努めているので見守ってください。


きっと誰しもが憂鬱であろう月曜日。私も例にもれず憂鬱である。しかしそんなことを思いながらも教室には一番最初につく。特にこれと言って理由はない。どうせホームルームまで寝るし。

 

 

さて、ここらへんで自己紹介でもさせてもらおうかな。

 

私は渡辺夜陰。そこら辺にいるJKとはちょっと違う高校生。趣味は読書とかゲーム。言ってしまえばオタク。好きな食べ物は甘いもの。嫌いな食べ物は特になし。悩みとしては身長が小さいこと。

まぁ言われなくてもわかるよ?誰得って話だよね。

もうすぐホームルームだ。実は今日は寝ていない。私は何となくいやーな予感がちらついてる。

勘が当たるほうではないけどね。

っと南雲くんが来た。いっつもぎりぎりだからなぁ。どんな生活してるんだろ?

 

「よぉキモオタ!また、徹夜でゲームか?どうせエロゲでもしてたんだろ?」

「うわっ、キモ~。エロゲで徹夜とかマジキモいじゃん」

 

あーいつもの連中が絡んでるよ。正直見ててつらいんだよね。でもめんどうごとは嫌だから見て見ぬふりをするのだけれど。

それで南雲くんのこと。なーんか同族の香りがするんだよね。多分気が合うはずなんだけどね。なかなか話せない。

 

「南雲くんおはよう!今日もギリギリだね。もっと早く来ようよ」

 

白崎さん綺麗だなー。学校というかクラスというか、それの二大女神の一人。

誰にでも優しいのだけれど南雲くんに対しては優しさ以外のものもありそうなんだよね。

 

「あ、ああ、おはよう白崎さん」

 

おい。男どもそんな殺気だった目を南雲くんに向けてやるな。

青ざめてるように見えるのだけど。

 

「南雲君。おはよう。毎日大変ね。」

「香織、また彼の世話を焼いているのか?全く、本当に優しいな香織は。」

「全くだぜ。そんなやる気のないやつにゃあ何を言っても無駄だと思うけどなぁ。」

 

さてさて来ましたよ。天之河とかいう嫌いなヒト。間違ったことは言ってないのにいっつもどこか引っかかることを言う。はっきり言いましょう。彼は嫌いです。大事なことなので二度言いました。

そして八重樫雫。クールビューティーといった感じ。雰囲気はお姉さまがぴったりはまる。

なんかファンクラブもあるらしい。

最後に坂上龍太郎。雰囲気はのーきん。以上。

 

あ、そういえば遠藤くんは…。あっ、いた。

ついでになってしまうけど遠藤くんは世界一影が薄いといっても過言ではない。意識してないと認識から消えてしまう。ある話によると自動ドアが反応しないらしい。うんそれだけですごいよ。

 

「おはよう、八重樫さん、天之河くん、坂上くん。はは、まぁ、自業自得とも言えるから仕方ないよ。」

「それが分かっているなら治すべきじゃないのか?いつまでも香りのやさしさに甘えるのはどうかと思うよ。香織だって君にかまってばかりはいられないんだから。」

 

ねぇ?言ってることは間違ってはないんだけどちょっと引っかかるんだよね。

というか何様だよって話。

 

「?光輝くん、何言ってるの?私は私が南雲君と話したいから話してるだけだよ。」

 

フフフ。ねぇ聞いた?これは傑作だなぁ。

 

「え?…ああ、ホント、香織は優しいな。」

 

えっ?わかっちゃいたけどなんでそうなるの?

えーと何て言うのかな?

あ、そうそうご都合主義ってやつかな。

こういうところが多いから嫌いなんだよね。もちろんそれだけじゃないけど。

なーんでもてるのかなぁ。やっぱりオーラとかそういうのが関係してるのかな?

まぁいいや先生来たし。先生はいっつもかわいいなぁ。

 

 

 

 

 

そんなこんなで昼休み。昼ごはんを食べる。自分で作った。

ちなみに今のところ学校で一度もしゃべっていない。

ハイ。ぼっちでーす。

 

…あー弁当おいしいなぁ。自分で作ったけども。

 

食べ終わったし本でも読むか。

私は本を読み始めると声を掛けられるまで周りのことが見えなくなる。

はずなんだけどなんかいまいち集中できない。

背筋が少しぞわぞわする。何が起きるんだ?いまおきてることといえば天之河が自分の世界を全開にして話しているくらいか。

気のせいに・・・

できないっ。光ってる!魔法陣みたいなものが天之河を中心に光っている!

うっそだろお前・・・

 

 

 

 

 

うん…と、ここは?まぁ最低でも日本ではないだろうね。

いわゆる異世界転移ってやつかな。

というか嫌な予感はこれのことだったのか。

さて、おっさんが来た。説明もしてもらえるだろう。待ちます。

 

「ようこそ、トータスへ。勇者様、そしてご同胞の皆様。歓迎いたしますぞ。私は、聖教教会にて教皇の地位についておりますイシュタル・ランゴバルトと申す者。以後、宜しくお願い致しますぞ。」

 

ふーん、教皇ねぇ。まあいいか。

 

 

 

 

 

 

私たちは移動してでかい広間に案内された。

いろんな装飾があって煌びやか。そんな空間から早くでたい。

さてどんな話が出てくるのやら。何となく予想はついてるけどね。

 

「さてあなた方においてはさぞ混乱していることでしょう。いちから説明させて頂きますのでな、まずは私の話を最後までお聞きくだされ。」

 

そういって説明が始まった。

 

 

 

 

終わった。

要約すると魔王倒せ。

要約しすぎ?というか略してる?

気にしないで。

だってこんな感じだったもん。

そうすると先生が怒ってさ。私たち生徒のために一生懸命なのはわかるけど…かわいいなぁ。

 

うん?帰れない?何となくわかってたよ。

そういえば師匠がなんか言ってたなぁ。

 

「異世界に転移したら魔王を倒せとか言われると思うので適当に従っておきなさない。その世界の情勢がだいたいわかったら抜け出して好きに生きなさい。」

 

そうそうこんなかんじ。って師匠何者ですか。師匠の規格外さにはいつも驚かせられっぱなしですよ。

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでまた移動。

今度はハイリヒ王国の王都に行く。

 

それでついた。

晩御飯おいしかった。それで寝た。さすがに疲れたのと特に話し相手も話すこともすることもなかったから。あてがわれたのは一人部屋。いえーい万歳。何でもできるね。

 

 

 

 

おはようございます。座学をうけている最中です。

どうやらステータスプレートなるものを配るらしい。ちなみに身分証にもなるらしい。

血を一滴たらせば登録できるらしいのでやってみる。

 

 

 

渡辺夜陰 17歳 女 レベル1

天職:暗殺者

筋力:40

体力:80

耐性:50

敏捷:150

魔力:30

魔耐:30

技能:暗殺術[+短剣術][+隠蔽][+投擲術][+暗器術]・気配操作[+気配遮断]・特異体質[+魔力操作][+ステータス上昇量増加(大)]・死神の加護・言語理解

 

 

 

・・・・・・

うん?死神の加護とはなんぞ?

っと説明ね。

 

[死神の加護…瀕死時、敵の物理攻撃を無効化。瀕死時、攻撃力上昇。]

 

おう…。何も言うまい。

それにしてもなかなかえぐいのでは?

ゲームとかやってたからわかるけど暗殺術はともかくそれ以外が結構ぶっ壊れな気がする。

誰にも言わないでおこう。

ここでまた一つ明らかにしよう。実は私、暗殺業やってました。質問は受け付けない。

今からが楽しくなりそうだなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

そうやって訓練やらなんやらをして二週間がたった。

正直物足りない。もうちょっと骨が折れそうな相手が欲しい。

ところで私の今のステータスはこんな感じ。

 

渡辺夜陰 17歳 女 レベル3

天職:暗殺者

筋力:200

体力:100

耐性:300

敏捷:500

魔力:80

魔耐:80

技能:暗殺術[+短剣術][+隠蔽][+投擲術][+暗器術]・気配操作[+気配遮断]・特異体質[+魔力操作][+ステータス上昇量増加(大)]・死神の加護・言語理解

 

思ったよりも上昇量増加の効果がえぐい。まだレベル3なのは適当に理由をつけてさぼってたから。

その間図書館みたいな場所で本を読んでた。そしたら司書さんと仲良くなった。

さぼっていても本を読みに来てくれるのが嬉しいらしい。色々おしえてくれるから私も楽しいし。

けど今日はさすがに訓練に行く。一週間さぼったからね。うん。

さて来たはいいものすることがないから適当に見物しておくかな。

 

おや?南雲くんがいじめられてる。特に関係があるわけでもないけど助けてあげよう。

 

「何やってるの?」

「いや誤解しないでほしいんだけど、俺たち、南雲の特訓に付き合ってただけで」

「一人でいいっていってたけど?」

「そ、それは…」

「しかも火球ぶつけてたし」

「う…」

「言い訳はいらない。これ以上南雲にかかわらないで」

 

すると捨て台詞みたいなのを吐きながらどこかへ行った。

あーどうしよう。苗字とはいえ呼び捨てにしちゃったよ。というかクラスメイトと話すの何日ぶりだろ。

 

「あ、ありがとう。えっと、渡辺さん?」

「気にしないで。呼び捨てで構わないよ」

「そ、そう。でもやっぱり呼び捨ては無理かな」

「わかった。好きに呼んで。それじゃ私は行くから」

 

結構適当な感じなったけど大丈夫かな?

気にしても仕方ないけどさ。

 

 

あれ?この気配はさっきの連中だ。何の用だろう?

 

「へっ、さっきはよくも邪魔してくれたな」

「お前もさぼりまくってるくせによくあんな口が利けるよなぁ」

「俺たちが特訓してやろうかぁ?」

「なぁ。なぁ?」

 

はぁ。なんでそうなるのよ。しっかしめんどくさいなぁ。

 

「邪魔だからどいて。」

「はぁ?何様だてめぇ」

 

いやいやあんたこそ何様だよ。

 

「仕方ない。特訓してやるよ。」

 

なにもokだしてないんだけどなぁ。良いけどさ。退屈だったから。

 

一斉に魔法を唱え始めた。遅いね。殴りかかるほうが早いのに。今のうちにやれるけど面白くないので黙ってみておく。

するとさっきの火球が飛んでくる。敏捷を生かして回避し、四人の後ろに回り込む。

そして檜山以外の三人を気絶させる。

 

「それで?おしまい?」

「は?」

「いやいや『は?』じゃないでしょ。次は何?」

「ヒッ。ば、化け物!」

「誰が化け物じゃ。誰が」

 

あっ逃げるなよ。こいつらどうするんだよ。まぁいいや放置しよ。風は引かないだろうし、誰か来るでしょ。さ~て今から図書館(そう呼ぶことにした)に行こうかな。次は何を教えてくれるかなぁ?




最後までお読みいただきありがとうございます。
少しでも面白いとか続きが気になると思っていただけると幸いです。

タイトルはごろの良さであれ以外に考えられなくなってしまったのであれにしました。禁書目録を思い浮かべた方には申し訳ないです。


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第二話

突然ですが、今、オルクス大迷宮というところに来ています。

正確に言えば入り口の正面の広場なんだけどね。

いやーもうわくわくですよ。ウッキウキですよ。やっと実戦なんですからね。

入場するときにステータスプレートを提示しなければいけないらしい。

なんでも出入りを把握することで死者数なんかを把握できるようにしたり、犯罪者が迷宮を拠点として使ったとかいう過去があるかららしい。一番の理由は戦争が近いから死人が増えるのは大変困るとのこと。そりゃ戦う人が減ったら戦力差も大きくなっちゃうからね。

 

さて、こんな考え事は放棄して戦いますか。

今考えてる戦闘スタイル…といっても敏捷が高いのでスピード重視になる。

ダメージディーラーもできるだろうけど暗殺者とは何だろうか。

やっぱり後ろからさくってやろうかな。それっぽいし。

というかなんでか知らないけどパーティ自体が組まれなかった。完全にソロである。

まぁ死なない程度にやりますか。

 

武器は、日本で使っていた小太刀。なんであるのかというといつも制服の下に隠しているから。

警察に見つかった瞬間、銃刀法でアウトな代物を持っています。

だいたい刃渡りは15~20cmくらい。なかなか切れ味もいい。

 

そんなわけで戦います。

最初の相手はラットマンというらしい。名前のとおりの見た目だけれど気持ち悪いなぁ。

 

とりあえず様子見がてら相手の攻撃を挑発して誘ってみる。

 

「かかってきなさい。気持ち悪いの。」

 

我ながら適当である。

けれどしっかり挑発に乗って殴りかかってくる。

残念かな。私のスピードが速すぎて敵の攻撃が当たる気がしない。よけてるけどね。

そこまでお面白くなかったからさっさと終わらせよう。

 

「フッ」

 

スッと後ろに回り首を小太刀で一閃。

頭がころりと落ちて魔石になった。

 

「あっけないなぁ」

 

一つ、わかったことがある。どうやら私は戦うのが好きな感じらしい。

日本だからってのもあるけど、日本じゃ仕事の時あまり気乗りしなかったから割と意外に思う。

 

人数が人数なのと勇者たちのせいで一匹しかやれなかった。

もっとやりたいのになぁ。

 

 

どんどん階層を順調に下って行って現在20階層。

暇で暇で仕方がない。レベルが上がることもあってさらに敵が弱くなってる気がしてならない。

特異体質の恩恵が大きすぎる。

現在レベル12だけれど筋力が920。どうやら筋力はレベル1あたり80上昇するようだ。

けどね?ひどいのは敏捷でいま1560。どんだけよ。しかも均等に上がってるわけじゃないからどこまで伸びるかわからない。他のやつはこの二つに比べて少ないながらもそれなりに上がっていた。

 

あ~考えるだけで嫌になってくる。

ナーフしてもいいんですよ?

具体的にはステータス上昇量増加(大)の消去。

 

って祈っても意味がないのは知ってるけど。

 

「はぁ~」

 

盛大にため息をついた。

 

するとメルド団長に呼ばれた。

 

「おーい。渡辺!ちょっとこっちにこい!」

「あ、はい。分かりました」

 

なんだろうね。

 

「団長、急に呼んでどうしたんですか?」

「いや、お前の戦いを見てたら光輝にも引けを取らないと思ってな。そこで光輝たちと一緒に戦わないか?」

「パーティに加わるってことですか?」

「そうだ。」

 

うーん。嫌いな勇者とですか。でも最前線ってことになるから多く戦えるかな。

たぶん戦闘が邪魔されることはないはずだから、大丈夫かな。

 

「わかりました。参加してみます。」

「おおっ、そうか。分かった。じゃあ今から行こう」

 

そう言われてついていく。

 

「光輝たち。渡辺をパーティに入れてやってくれ」

「えっとメルド団長。その…彼女は強いんですか?

「ああ、強いぞ。光輝に引けを取らないくらいな」

 

天之河を含め全員が息を呑んでいる。

何もしないになんか警戒されてる気が…まぁいいや。

 

「よろしくお願いします」

「あ、あぁわかった。もしものことがあっても俺が守るから安心しろよ」

 

戸惑いながら天之河がいってきた。

君に守られるほど弱くないつもりだけど。

 

 

21階層。

まだまだいけるね。と言っても疲労とかを考えないといけないからそろそろ切り上げてもいいかも。

その時になったらメルド団長が言うだろうし少し気にする程度でいいかな。

 

「擬態しているぞ!周りをよく注意しておけ。」

 

すると野生(?)のゴリラみたいなのが現れた!

擬態能力持ちのゴリラって…さすが異世界と言わざるをえない。

 

「ロックマウントだ!二本の腕に注意しろ!豪腕だぞ!」

 

確かにそうだなぁ。いっちょやりますか。

 

豪腕というだけあってなかなかの迫力。

 

「でもまだまだだなぁ」

 

小太刀をふるい傷を負わせていく。相手の攻撃はこちらには当たらない。

とどめに胸の真ん中を思いっきり突き刺す。

 

天之河たちはというと

 

ロックマウントがロックマウントを投げるとかいう珍妙なことが起き、投げられたロックマウントは某有名な泥棒(だったっけ?)みたいな感じで白崎さんたちにダイブしていた。

顔が引き攣ってるよ。あれはみんな引き攣るよ…

白崎さんたちが動けなくなってるのに気づいたメルド団長が助けに入った。

そんな様子を見てた勇者がきれた。

 

「貴様…よくも香織達を……許さない!」

 

なんだろう。彼女たちが死の恐怖でも感じたと思ったのだろうか。

聖剣が輝いてる。眩しい。

 

「万翔羽ばたき、天へと至れ-天翔剣!」

 

なかなかの大技だけどこの洞窟みたいな場所でうってどうするのさ。崩落したらどうするんだろう?

同じことを思ったのだろう。メルド団長が勇者に拳骨を食らわせていた。

 

「へぶぅ!?」

「この馬鹿者が。気持ちはわかるがな、こんな狭い所で使う技じゃないだろうが!崩落でもしたらどうするんだ!」

 

いいゾ、もっとやれメルド団長。

 

先ほどの技で崩れた壁に青白く光る鉱石があった。

 

「きれいだなぁ」

 

誰かが言った。

 

すると檜山が

 

「俺らで回収しようぜ!」

 

とか言って崖を登り始める。

 

どうなっても知らないよ…

 

「団長!トラップです!」

 

ほら言わんこっちゃない…

 

そうして私たちは光に包まれてどこかに飛ばされた。

 

 

「お前たち!すぐに立ち上がって、あの階段まで行け!急げ!」

 

さすがベテラン。判断と指揮がはやい。

でも飛ばされて終わりってわけでもないでしょう。

ほら、巨大な魔物が現れてるよ。

 

「ふぅん。あれがベヒモスかな。」

 

こんな時なのにテンションが上がってきた。今の状態で勝てるかどうか。

分からない。強敵に挑みたい。死にたくない。

色々な感情が混ざってる。

 

それでも結局は

 

「逃げるか」

 

安全をとった。

 

さて逃げようにもベヒモスの反対側は骸骨さんが埋め尽くしている。

骸骨なら倒せるだろう。

 

3,4回切りつけたら倒せた。どうやらまだまだらしい。

数も多いし、あまりやりたくないけどレベル上げがてら倒しますか。

そういえば刃こぼれは…今のところ大丈夫だね。

よし。どんどんいっくよー!

 

 

「さすがに数が多いんですけど…ていうかかなりハイペースで倒してるのにそれよりわく数のほうが多いってどういうことよ。」

 

100くらいまで数えてやめた。めんどくさくなった。

メルド団長が声をかけてみんなも立て直してきてるから大丈夫だろう。

って思ったけど大丈夫じゃなさそうなのが一人いるね。

 

骸骨の足元が隆起し始めた。その隙をついて骸骨を倒す。

 

「園部さん、大丈夫?」

「あ、ありがとう」

「それにしても南雲やるじゃない。」

「そんなこと言ってる場合じゃないと思う。園部さん早く前へ行って。大丈夫。冷静になればあんな骨くらい、どおってことないよ。うちのクラスは僕を除いて全員チートなんだから!」

「うん!南雲君もありがとう!」

 

そう言って駆け出した。

 

「さて南雲。これからどうする?」

「天之河君に撤退するように説得する」

「わかったわ。途中の敵は任せなさい。」

 

ベヒモスと戦ってる勇者たちの方へ行く。あんなこと言ったけどほとんど敵はいなかった。

 

そして今、南雲が団長に作戦を伝えてる。

私はというとベヒモスの相手をしている。後ろで勇者がうるさいが今は無視だ。

勇者でも無傷だったベヒモスをさすがに手抜きで相手できるとも思ってないので、魔力操作による身体強化を使う。取り合ず居合切みたいな感じですれ違いざまに切ってみたけどかすり傷しかつかない。

硬すぎる。どうあがいても刃が通らない。

けれど、少しとはいえ傷をつけた私を警戒したのかこちらに攻撃してくる。

 

「当たらなければどうということはないよ」

 

回避して回避して回避して隙ができたら攻撃する。

2回くらい繰り返したら合図が来た。

 

「渡辺さん!下がって!」

「了解。あとは頼むよ。」

 

作戦はこうだった。

南雲の錬成で地形を変化させてベヒモスを包み拘束する。

その間に後ろで魔法による砲撃の準備を整える。これは南雲が逃げる時間を稼ぐため。

私はというと南雲がメルド団長に話している間の足止めをお願いされた。

だからこうやって相手してた。

正直南雲は強いと思う。ステータスとかじゃなくて精神的な方で。

現に絶対に勝てないであろうベヒモスを目の前にしながら拘束し続けてる。

それでももう限界が近いだろうし。

 

「坊主!下がれ!」

 

団長が声をかけると同時に南雲がこちらへ走る。

魔法の砲撃も行われる。

 

映画も真っ青だね。この光景は。

なにせ頭上をたくさんの魔法がとびかってるんだから。

さてもう大丈夫かな。

 

と思ったのも束の間。一つの火球が南雲にむかってとんで命中した。

それでふっとばされた南雲は橋の崩落によりベヒモスと一緒に落ちていった。

 

うっそだろお前。あれがなければ南雲は無事だった。

じゃあ誰が?いくつか候補は浮かぶ。

あれ?檜山が笑ってる?それに曲がった火球は檜山のほうから飛んでいた。

白崎さんは団長に気絶させられたから問題ないとして。

檜山を問い詰めてみますか。

 

「ねぇ。クラスメイトが落ちたのに何で笑ってるの?あの曲がったやつって檜山の火球じゃないの?」

「な、なんだよ急に。」

「いいから質問に答えて。笑ってるのはあなただけなんだよ?それに見てたからね。」

「お、俺の得意な属性は風だぜ?な、なに言ってんだよ」

「見てたって言ったよね?得意な属性をわざと使わずに制御できなかったとか言うんでしょ?」

 

これを見てた団長が

 

「そこまでにしておけ。今は撤退が最優先だ」

「わかりました。」

 

うーん。もう少しだったんだけどなぁ。

仕方ない。帰り道の魔物に八つ当たりでもしよ。

南雲とはそこまで関係があったわけじゃないけどクラスメイトがいなくなったんだから、しかもその原因を追及するのは普通だよね?

まぁいいや。あとで考えよう。

 

そのあと私たちはどうにかこうにか帰還した。




最後までお読みいただきありがとうございます。
もう少し進めれるかなと思っていたのですが進みませんでした。

投稿ペースについてですが、休校中の間は時間がたくさんあるので数日おきに投稿できますが、一定の間隔にはならないです。休校が終わったあとはおそらく時間がほとんどないので何週間に一回みたいな感じになると思います。


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第三話

お気に入り20以上ありがとうございます。

※予定していたものより短くなっていたことに気づいたので一度削除し、再投稿しています。申し訳ありません。


私は、帰ってきた!

 

わりと死ぬ可能性があった気がしてならない。

まぁ結果として生きてるからいいのだけれど。

しかし、南雲が消息不明になった。

私としては、少しつらい。趣味のこととか武器とかも作ってほしかったし。

クラスにはまだ生きていると信じてる人もいるだろうね。

奇跡が起きない限り、南雲は死ぬ。それを信じて祈るくらいしかできない。

 

迷宮内で南雲と話して分かったこともあった。

南雲はいいやつ。

転移前にキモオタとか言われてたけど、とんでもない。まぁただの悪口なんだろうけどね。

 

私はオタクというくくりに関しては文句はない。ただそれでオタク=アニオタ=気持ち悪い、みたいな感じが気に入らない。

小学校の時だったけ。ライトノベルを読んでたらクラスの女子に

 

「うっわ~。オタクじゃんきも~」

 

と言われた。その人とは関わるのをやめた。

そうしたら向うが

 

「なんで私を避けるのよ?」

 

なんて言ってくるから

 

「確かジャニーズ好きだったよね?それでジャニーズ好きなんだ~。きも~。って言われたらどう思う?それに他人の趣味に口出さないで。存在していても存在していなくても、結局手が届かないことに変わりはないのだから。」

 

って言ってみたら謝られた。許しはした。けれどそこから遊ぶことはなかった。

 

とどのつまり何が言いたいかって言うとたかだか趣味で人を決めちゃいけないってこと。

まぁ性格は実際に触れ合わないとわからない部分もあるから何とも言えないけど、それ以来自分に合わないであろう人が雰囲気で分かるようになった。

 

さて、寝よう。さすがに疲れた。いらない昔の話もしたしね。

 

 

 

 

 

 

 

おはようございます。

起きて早々なんだけど覚えてはいけない違和感を覚えてしまったかも。

師匠といろいろな約束事をしてるんだけど、その中の一つに

 

『地球では任務でのターゲット以外殺してはいけません』

 

というのがある。

本来、「異世界に行く」ということなど起こらないのだから、ふと『なぜわざわざ``地球では``と付けたのか』と思ってしまった。任務の時護衛みたいな感じの連中を敵だから殺してしまった方が早いのにとか思ってた。

それは置いておいて、もしかすると師匠も異世界の人だったりするのかな?

こういう考え方をすると違和感がいくつもあふれてくる、が。

 

くぅ~

 

……おなかがなった。

ご飯たべよ。

 

 

 

 

 

 

 

時間がすぎて翌日。

 

昨日みんなの様子を見たけど憔悴ってほどでもないけど落ち込んでる。

だからと言ってすることもないけど。今日はのんびりしておこう。

 

 

コンコン

 

誰だろ?

 

「空いてますよ」

「入るわね」

 

なんと八重樫さんだった!

 

「えっと八重樫さん。急にどうしたんですか?」

「雫でいいわ。それに敬語もなし。」

「わ、わかった。それなら私も夜陰でいいよ。」

「了解よ。それなら夜陰。単刀直入に聞くわ。あなたはどうして平気なの?」

「???」

「人が、南雲くんが落ちたのに何で平気なの?」

「あぁ、そのこと。」

「そのことって…。あなたねぇ」

「まぁまぁ落ち着いて。話すから。あなたなら信用できそうだし。」

 

そうして私は語る。一度しか言わないよ。

 

「突然だけどっ。私は日本で暗殺をやってた。まぁ普通だとここからおかしいよね。それで実際に殺したりもしたし、いろいろやったよ。半年の間だけどね。そんなわけでいちいち人の生死で一喜一憂してたらとてもじゃないけど仕事ができないので慣れた。最初のころは気持ち悪くなってたりしたけどね。それに全く辛くないってわけじゃない。さすがに少しはくるものがあるけどそれがほかの人より少ないってだけ。」

 

語るって程の量でもなかった。

 

「質問はある?」

「人殺しは犯罪よ?」

「もちろん知ってるよ。日本にも少なからずそういう部分があるってことだね。」

「殺すのは楽しかった?」

「変なことを聞くね、雫。楽しくできる仕事なんてなかったよ。下手したら自分が死ぬのに、楽しい訳がない。」

 

少し沈黙が流れた。

 

「クラスメイトでも殺したりするの?」

「そうだねぇ。どこで線を引くか考えてるところ。檜山みたいなのがいるし。」

「あれはやっぱり檜山くんだったの?」

「私が見てた限りではそうだよ」

「それじゃ、最後。南雲君は生きてると思う?」

「生きてるかもしれない。死んでいるかもしれない。どちらを望むのか。それは人次第だよ。あ、私は生きてる方ね。」

「そう。私は部屋に戻るね。多分また来るかもしれないけど」

「いつでも来ていいよ」

 

そういってお話はおしまい。

結構重要なことまでしゃべったけど多分変なことにはならないはず。

 

さて、さっきの線引きはどうしようかな。

ルールってのは一応必要だからね。

そうだなぁ。『敵であるならば殺す』とかにしようかな。

よし。そうしよう!

 

 

 

 

南雲が迷宮で落ちてから五日後。

王国に戻ってきていた。

一応白崎さんも目が覚めたし、大きな問題なんかは片付いたのだけれど。

檜山の件はまだ終わっていない。まぁ証拠もないし、誰も触れようとしないからね。

けど今日みんなで集まって話すことになってる。

私の経歴が雫から言われてたら私の話になるかもしれないけど、彼女を責める気はない。

口止めしてないし。なんとかなるでしょ。

 

 

というわけで集まった。

まずは檜山の話。次に予想した通り私の話。この二本立て。

じゃあ話をしよう。

 

 

「檜山くん。何か言いたいことはある?」

 

雫が聞く。

 

「あ、あのとき制御をミスったんだ!そしたらそれが南雲のほうに飛んで行って…」

「事故…といいたいのね」

「申し訳ないとは思ってるよ」

 

傍観してたら勇者がとんでもないことを口にした。

 

「なぁみんな。ここは許してやらないか?本人も悪気があったわけじゃないし、反省もしてる。もういいじゃないか。」

 

天之河君がそういうなら…と多くの人が彼に同調する。

 

「アホですか。」

「何?」

 

言わざるを得なかった。

 

「過失だろうと何だろうと人を殺しておいて野放しにするんですか?」

「反省してるんだし。良いだろう?次は君についてだ。君のほうが危険じゃないか。」

「いやいや。実際に殺してるとはいえ、依頼のターゲットの人だけですし、何かしらの悪いことをしてる人ですよ。」

「でも人殺しはいけない。話しあいとか…」

「それができないから殺してるんですよ。そういう人たちは一度はやめても時間がたてばまた同じことをする。ならば殺すしかないじゃないですか。というか私は自分の意志で人を殺したことは今のところないですよ。依頼があればそれをこなすだけです。」

「もういい。話にならなさそうだ。」

「こちらのセリフです。あ、それとですねこの場だから言っておきましょう。私の敵になるなら容赦なく殺します。そんなことは一切起こらないとは思っていますが念のためですね。それじゃこの話は終わりでいいですね?私は、戻ります。」

 

うん。言うこと言ったし満足。

 

 

 

 

話し合いからしばらくして、またオルクス大迷宮に来た。

少なからず私を避ける人はいたけど雫とかが色々してくれたらしくもとに戻った。

なんでまた迷宮に来てるかというとこの前の続きみたいな感じ。

私はレベルアップが目的だけど、白崎さんとかは南雲の捜索がしたいらしい。

そのために強くなるとも言ってた。

頑張るなぁって思う。私は師匠の訓練を死に物狂いでやってた頃を思い出した。

あの頃は本当にきつかったからなぁ。

 

 

それで今65階層。歴代最高記録の所にいる。

何となく嫌な予感がしてる。前に会ったやつに会うみたいな。

 

大きな広場に来た。

嫌な予感が当たったなぁ。現れたのはベヒモス。

 

「さぁ、再戦と行こうじゃない。」

 

小太刀を構える。

ちなみに勇者とか雫とかほかにも何人かいる。

 

まずは勇者が攻撃する。

 

「万翔羽ばたき天へと至れ 天翔閃!」

 

ほかの人もそれに続く。

 

ベヒモスの突進を止めるために、坂上と永山が

 

「「猛り地を割る力をここに!剛力!」」

 

突進が止まる。

 

その隙を逃さず攻撃が行われる。

 

「全てを切り裂く至上の一閃 絶断!」

「粉砕せよ、破砕せよ、爆砕せよ 豪撃!」

 

 

私はというと最近編み出した技を発動しようとしてる。

その名も『夜ノ刃』。我ながら中二病全開な気もするが気にしない。

オタク知識とかイメージとかを総動員させて完成させた技。ぶっちゃけ夜は関係ない。

なんかカッコイイじゃん。

自分の名前にもあるし。

それで簡単に説明すると小太刀をふった線上にあるものを空間ごときる。

いつかどう頑張ってもガードできない技をつくってみたい。

さて、そろそろ頃合いだね。

 

「…夜ノ刃」

 

すっ、と振り下ろす。

空中に白い軌跡が一瞬だけ残り、次の瞬間にはベヒモスが血を噴き出した。

そして真っ二つに割れた。

 

「おぉ~」

 

実は実戦で使うの初めてなんだよね。ぶっつけ本番だったけどうまくいってよかった。

今更だけど強すぎなのでは?まぁいいや。強くなるって決めたし。

これ魔力操作のおかげで予備動作とか詠唱とか必要ないからノータイムでうてるのも強み。

切断する厚さ、距離によって消費する魔力は変わるけど、これを応用して小太刀にまとわせて接触部分限定にするとほとんど消費しなくなる。なんて使い勝手のいい技なんだろう。

 

そうやって自画自賛してると雫が来た。

 

「今の…何?」

「最近編み出したオリジナル技。正直そういうスキルもないのによく完成したなって思う。」

「そ、そう。一応私たちの全力でもあそこまできれいに切れないのに、一体どういう原理なの?」

「それに関しては企業秘密」

「わかったわ。この先もよろしくね」

「りょーかい」

 

さすがにね。空間を切ってるっていったらどんなことになるかわからないからね。

名前からは想像できないだろうからばれないだろうし。

 

「ま、何はともあれ勝ててよかったよ。」

 

そうして今日の探索は終了した。




最後までお読みいただきありがとうございます。
次回は完全オリジナルのお話を挟もうかなと思います。


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番外編1

今回、短めです。


某日、私は王都の町に出ていた。

今日は訓練したくないからさぼ…休暇みたいなものをもらった。

することとしては観光みたいな感じ。

 

まずは、服かな。そこまでこだわりがあるわけじゃないけど気にしないってわけでもない。

といっても普段着は国から支給されているから困ってはない。

じゃあなんだって話になる。

…師匠にさせられたコスプレを再現してみようかなと。

具体的にはGGOのシノンさん。

あの時はとても恥ずかしかった。

今は異世界だから不思議ってわけでもないでしょ?たぶん。

それに分かったとしても南雲ぐらいだろうし。

 

カランカラン

 

「こんにちわー」

 

店に入ると気難しそうなおばあさんがいた。

 

「好きに見な」

「は、はい」

 

うーん。ちょっと怖い。でもお言葉に甘えることにしよう。

 

一時間後。

 

買うもの

・なぜかシノンさんのやつと同じデザインのマフラー

・胸元は多少開けているものの露出度の低い白のインナー

・地味目なホットパンツ

・黒い丈の短いジャケット

etc...

 

うん。大体そろってしまった。予備としてもうワンセット買う。

というかなにこのお店。私がアニメで見たことあるようなデザインのやつばっかりなんだけど。

さてお会計でもしよう。

 

「これください」

「はいよ」

「多分また来るのでよろしくお願いします。」

「ふぅん。…また来なよ」

「はい!ありがとうございました」

 

よし。これで買うものは買った。

おなかもすいてきたし屋台にでもよろうかな。

 

「おじさん。この串二本ください」

「りょうかい。嬢ちゃん。あまり見ないけどどこ出身だ?」

「そうですねぇ。とても遠い場所とでも言いましょうか」

「ま、そんなこったろうとは思ったよ。はい。串二本。」

「ありがとうございます。それじゃ」

「また来いよ~」

 

異世界串。いっちょいただきますか。

 

はむっ

 

おおっ、おいしい。これは王宮の料理よりおいしいのでは?

正直王宮の料理は味が高級すぎてわからならないってのもある、それに比べてこの串はお祭りの焼き鳥みたいな感じ。まあ鳥じゃなくて牛っぽい肉だけど。

う~んジューシーでいいねぇ。もう一本買えばよかった。

 

今から何をしよう?

夕方までまだ時間あるし。うーん困った。王宮に戻るのは無しだもなぁ。

 

ん?迷子っぽい子がいるなぁ。たまには人助けってのもいいかもね。

 

と、言うわけで

 

「どうしたの?」

「うぐっ…ひぐっ…お母さんとはぐれた」

「あ~迷子ってわけね。名前は?」

「リナ」

「私は渡辺夜陰。呼び方は適当で」

「それなら、おねぇちゃん?」

「いいよーそれで。それじゃ一緒にお母さん探そうか」

「ほ、ほんと?」

「もちろん!さてどこから探そうかな。どこらへんではぐれた?」

「この街の東のほう」

「おーけい。じゃあちょっと抱っこするね」

「???」

「よいしょっと、じっとしててね」

「?????」

 

はてなマークが増えてる気もするけどまぁいいや。

ちょっと歩いていくには時間がかかるので

 

「走るよ」

 

ステータスにものを言わせてスピードを出す。

無論トップスピードではない。そんなことしたら死んじゃうかもしれない。

それはおいておいて、次に空中に魔力を固めて足場を作って跳ぶ。

 

「と、飛んでる?」

「んー惜しいね。正確には跳んでる。ジャンプの方。」

「へぇ~。これ楽しい!」

「おおっと心臓強めな感じか。それでもこれ以上はしないけどね。」

 

しばらくリナの楽しそうな笑い声が響く。

 

「さて、東側に到着っと。どこら辺にいるかな。見える範囲でいる?」

 

リナが首を横にブンブン。

 

「そう。じゃあちょっと歩こうか。」

「うん」

 

そうやって歩き出す。私にもこんな小さな妹がいたらなぁ。

あーでもなんか生意気になりそうだな。それはいやだなぁ。

なんてのんきなこと考えてたら

 

「おねえちゃんはいつも何をしてるの?」

「うーんとね。迷宮で魔物倒してるね。」

「てことは冒険者?」

「そうだね。天職は暗殺者だけどね。」

「暗殺?ひとを殺したりしたの?」

 

この子割と本気で将来大物になるかもしれないな。

 

「したよー。みんな悪いことしてたからお仕置きみたいな感じだね。あ、でもリナちゃんはそんなことしたらダメだよ。」

「どうして?」

「本来はやってはいけないことだからだよ。人を殺すということは命を奪うこと。人の命を奪うのは最大の禁忌。」

「人じゃなかったら?」

「ねぇなんで答えられないようなところまでガシガシ聞いてくるのこの子。…あくまで私のお話だから全部を信じたらだめだよ?絶対に正解ってわけじゃないから」

「うん。わかった。」

「ほんと素直なんだけどね。それは置いといて、さっきの話。人以外だったらということだけど正直わからない。」

「どうして?」

「うん。そうなると思ったよ。それで命って言うのは本来どんなものでも形でも大切にしなくちゃいけない。けどね、私たち人はお肉やお魚だったりほかの生き物を食べることで生きている。食事は普段行う何気ないことだけど生きていた動物を殺すことで私たちは生きている。だから命を食ってるといってもいい。っとこれは少し脱線したかな。要するにほかの生き物を殺すことで私たちひとは生きているってこと。だけど気に病む必要はないよ。なんてったってこの世界は弱肉強食だからね。(ほとんど受け売り)」

「ほえ~。それじゃあいままでどおり神様とかに感謝しながら食べればいいってこと?」

「そうだよ。ん?あそこで誰かを探してそうな人、お母さんじゃない?」

「えっ?あ、おかーさーん!」

 

よかったよかった。

 

「じゃあね。リナちゃん。もう迷子になったらだめだよ?」

「うん!」

 

リナを連れながらいろいろしてたら夕方になった。さてもう帰ろう。

明日からまた迷宮に潜るし、早く寝よう。

 

 

そんなわけで何かと楽しかった休日でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

~お風呂にて~

 

「うーん」

 

私は悩んでいた。そう!胸の大きさを!

小柄だから、ちびっこいからってのはもちろんわかるけど身長小さくても胸大きい人いるじゃん?

あれはなんか許せない。

 

「はぁ。大きくならないかな」

 

胸をもみもみしながらため息交じりにつぶやくのだった。




最後までお読みいただきありがとうございます。
わりとベタな展開のような気もしますが。

最後のおまけなんですけどあれくらいならR15タグ付けなくてもいいですよね?



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第四話

だいぶのりのりで書いたので少し、いつもより長いです。


私は一人オルクス大迷宮に来ていた。

現在のステータスは

 

 

渡辺夜陰 17歳 女 レベル69

天職:暗殺者

筋力:5480

体力:5000

耐性:4580

敏捷:24720

魔力:4000

魔耐:4100

技能:暗殺術[+短剣術][+隠蔽][+投擲術][+暗器術]・気配操作[+気配遮断]・気配感知[+範囲拡大]・特異体質[+魔力操作][+ステータス上昇量増加(大)]・死神の寵愛と加護・言語理解

 

気配感知が加わった。そのお陰でとても戦いやすい。

敏捷がぶっ飛んでる?気にしないで。もう諦めたから。

あとは死神の加護に寵愛が追加されたことかな。

その結果[瀕死時、物理、魔法ダメージ無効。瀕死時攻撃力上昇。]

となりチート化が進んでいる。

どうやら死神様に気にいられてるらしい。

一応ありがたいことだから感謝はしておこう。

 

それで多分今最下層。いかにもラスボスっぽいヒュドラのようなものと対峙している。

なんで多分なのかというと数えてなかったから。

それに私の編み出した『夜ノ刃』のおかげですんなりと、苦も無く進んできたから。

いや、うん、だって触れただけですぱーんなんだもん。

我ながら恐ろしいものを創ったとは思ってる。

さて問題のヒュドラだけど、いや特に問題もないか。

 

小太刀を抜刀術をするときのような構えでもつ。

それで横一閃。もちろん夜ノ刃を発動している。

今回は射程延長と少しの切断する幅を増やしている。

 

ふゅんっ

 

首六個が一斉に切断され、絶命した。

 

「あっさりすぎるなぁ。劣化版でも作ろうかな。」

 

なんか奥に扉があるので、行く。というか来た道は戻るのが面倒。

さて何が出てくるのやら。

 

「…太陽?でもここは地底のはず。まさか作ったの?この場所を?」

 

うーんわからない。とりあえず敵はいないみたいだから探索しよう。

 

寝室やらお風呂やら書斎やらいろいろあった。

今いるのは魔法陣の書かれた部屋。

魔法陣に入ってみよう。

 

「試練を乗り越えよくたどり着いた。私の名はオスカー・オルクス。この迷宮を創った者だ。反逆者といえばわかるかな?」

 

そうして話を聞いていく。

 

 

ふぅん。反逆者であり解放者。それでこの世界の神を殺そうとして失敗に終わったと。

この世界の神は死神じゃなさそうだから神殺しをするのも悪くないかも。

だけど私ひとりじゃ無理があるし。そういえば生活の痕跡みたいなのがあったなぁ。

もしかして南雲だったりするのかな?ここに来れるのはほとんどいないだろうし。

どんな手段で強くなったのかは疑問に残るけどどうでもいいや。

一晩ほど休んで次に行きますか。追いつきたいしね。

 

 

 

 

さて、探索中に見つけたなんでも入る指輪と黒い小太刀。名は宵。というらしい。そういえば私のやつにはなかったな。いつかつけよう。

それじゃ脱出用の魔法陣らしきものにはいって…

 

 

「なんで?洞窟にでるの?」

 

まあいいや。樹海のほうに進もう。

 

 

 

来た。なんかウサギがこっち見てる。

 

「あの視線でばればれなんですけど」

「ほう、私たちの気配に気づくとは」

「それで聞きたいんだけど南雲ハジメって名前の人が来なかった?」

「ッ。ボスのこと知ってるのですか?」

「知ってるよ。あなたの言うボスが南雲ハジメならね。」

「そ、そうです。私たちのボスは南雲ハジメといいます。」

「ならよかった。南雲はどこに行った?」

「ブルックという町です。」

 

大まかな位置を聞いて向かうことにした。

全力でいけば半日もかからないかな。

 

「ありがとね~」

 

というわけで魔力を風防みたいな感じで固定して走る。

さらに敏捷が上がれば戦闘機と同じ速度が出せるかも。

 

ずばーっと走っていくと町が見えた。

 

ずざざざざざざざーとブレーキをかける。

ちょうど目を丸くしている衛兵の人が話しかけてくる。

 

「止まってくれ。ステータスプレートを。あと町に来た目的は?」

「はい。えっと補給と休息ですかね。旅、というか人探しの途中です。」

「そうか。じゃあ入っていいぞ。」

「驚かないんですか?ステータス。」

「ん?ああ少し前に似たような化け物が来たからな。」

「ちなみにその人の名前わかりますか?」

「確か南雲とかだったような…」

「それじゃ南雲はもう町を出ましたか?」

「ああ、六日くらい前に出ていったぞ。」

「どこへ?」

「そこまでは…いや確か商隊と一緒だったし、この期間で行ける場所ならフューレンという商業都市がある。」

「ありがとうございます。町に入るのはやめてそこへ向かおうと思います。」

「え?どうやって?」

「走るんです。」

「え?」

「走るんです!」

「そ、そうか。もしいなかったとしても俺を恨むんじゃないぞ」

「ええ、わかっています。それでは。」

 

ずばーんという音を置き去りにしながら走り出した。

 

途中で野宿をしながら二日ほどでついた。

 

早速聞き込みをするつもり。ギルドにでも行こう。

 

「あの~すみません。」

「なんでしょうか?」

「南雲ハジメって人を探してるんですけど」

「ッ。ええとその人なら…すみません耳貸してもらっていいですか?」

「??」

「支部長の依頼で今ウルの町へ行っています。」

「そうですか。依頼の内容は?」

「守秘義務があるので言えません。」

「わかりました。情報ありがとうございます。」

 

そう言ってギルドを出た。

消耗品やら食糧やらを買い足す。

そうしてすぐに街を出た。

 

 

思ったよりも早くついた。ウルの町には米があるらしい。

早速紹介された水妖精の宿という場所に向かう。

 

カランカラン

 

中から来たことのある声が聞こえてきた。

 

「まじめに答えなさい!」

 

どうやら我らが愛ちゃん先生が怒っているみたい。

 

「どうも~」

「わ、渡辺さん?!どうしてここに?」

「いや~長かったですよ。オルクス大迷宮攻略してからここに来るまでいくつかの町を経由したとはいえ走りっぱなしでしたからね。」

「え?は、走るって…」

「そのまんま」

 

ほかの人も驚愕しているみたい。

 

「さて大迷宮の底までいけたからこそここにきているんだけど、南雲。あそこ攻略したんでしょ?」

「ああそうだが。それで本題は?」

「すこし話さないかなって。あそこで見たものについて」

「悪いがそんなのに時間をとるつもりはない。というかあの勇者たちが攻略できたとは思えないんだが。」

「私一人でやったからね。」

「は?」

「いや…一人で…」

「よし。話をしようじゃないか。でもとりあえず食べさせてくれ。」

「了解。私も食べに来たしね。」

 

そんなこんなでニルシッシルとかいうものを頼んだ。

カレーみたいな感じでとてもおいしかった。

 

「さて一人で攻略したといっていたがどうやってやった?」

「それじゃこれ見て」

 

とステータスプレートを見せる。

 

「これは、確かに納得だな。」

「それと私が創ったオリジナル魔法かな。」

「どんな魔法なんだ?」

「空間ごと切る魔法。だからどんな防御をしても意味がない」

「それ以外には?」

「これだけだよ。」

「それだけで攻略したのか。俺の頑張りは一体…」

「私がチート使ってるようなものだから気にしないで。」

「そうか。そうするよ。」

「それで一番のお願いなんだけど、南雲の旅に同行させてくれない?」

「まぁ足手まといにはならないだろうしいいか。ユエたちに許可をとってからになるがいいか?」

「問題ないよ。そういえば支部長から依頼受けてるんだって?」

「そうだが…誰からきいた?」

「ギルドの受付嬢さん。内容までは教えてくれなかったけど探してるってことを言ったら教えてくれた」

「そうか。依頼としてはこちらも人探しだ。調査に出した冒険者が帰ってこないらしい。」

「なるほど。それじゃ私も付いていくから明日からよろしくね。」

「わかった。それじゃあな」

 

そういって別れる。さすがに走りまくった疲れもあるのでもう寝る。

それでは、おやすみなさい。

 

 

 

 

「おはよう。南雲」

「ん?ああ、おはよう」

「なんで先生たちがいるの?」

「勝手に来た。それと旅の件は許可がでた。」

「ありがとね。こんな場所で言うのもあれだけど私の最終目的は神殺しだから。」

「悪いがそれには付き合わないぞ?」

「うん。神代魔法を手に入れるなら一緒のほうがいいと思って。」

「そういうことか。なら俺たちの敵にはならなさそうだな。」

「というと敵だったら容赦なく殺す…みたいな?」

「まさかお前もか?」

「そんな感じだね。」

 

ふたりで話してるとユエとシアが来た。

 

「初めまして、というわけでもないけど。これからよろしくね。」

「…ん。よろしく。」

「よろしくですぅ」

「先にいっておくけど南雲のハーレムには入らないからね。」

「…そう」

 

なんで少し悲しそうなのだろうか。

 

ようやく先生が口をひらいた。

「私たちも行きます。行方不明者の捜索ですよね?。人数は多い方がいいです。」

「却下だ。行きたきゃ勝手に行けばいい。が、一緒は困る。」

「な、なぜですか?」

「単純に足の速さが違う。先生たちに合わせて地チンタラ進んでいられないんだ。」

 

虚空からバイクが現れる。

そんなものつくったのか。いいなー。自分で走らなくて済むじゃん。

 

「理解したか?お前らのことは昨日も行ったが心底どうでもいい。だから、八つ当たりをする理由もない。そのままの意味で、移動速度が違うと言ってるんだ。」

 

「こ、これ昨日の銃みたいに南雲が作ったのか?」

「まぁな。それじゃあ俺らは行くからそこどいてくれ」

「渡辺はどうするの?」

「走るだけだけど」

「え?」

「敏捷万越えしてるからその気になれば車より早いよ」

 

なんかさっきのバイクより驚愕の空気が漂ってるんだけど。

 

 

 

結局南雲が折れてみんなで行くことになった。

私は南雲が出した車の上にいる。

 

「渡辺さん!そこは危ないので降りてきてください!」

「私が走るより遅いから問題ないですよ」

「なぁ渡辺。お前まだひとだよな?」

「人だよ~」

 

のんびりできることはとても良い。さすがに寝たりはしないけどね。

 

 

とりあえず山脈の麓についた。

 

「南雲。気配感知になんか引っかかったよ。」

「どんな範囲だよ。」

「んー半径二キロくらい?最大だと精度が落ちるからあんまり使わないんだけどね。」

 

大まかな距離と方角を伝えて歩き出す。

 

 

「あの滝の後ろにいるみたいだな、ユエ、頼む。」

「…ん。」

 

魔法のトリガーとともに右手を振り払う。

 

「波城、風壁」

 

すると滝と滝つぼの水が真っ二つに割れた。

その奥に一人男の人がいた。

 

 

南雲がその人をデコピンしたけど…デコピンの音じゃないでしょあれ。

バチコンっていったんだけど。

 

とりあえず事情聴取するみたい。

 

「お前がウィル・クデタか?クデタ伯爵家三男の」

「いっっ、えっ、君たちは一体、どうしてここに…」

「質問に答えろ。答え以外の言葉を話すたびに威力を二割増しでデコピンするぞ。」

「えっ、えっ?」

「お前はウィル・クデタか?」

「えっとうわっ、はい!そうです!私がウィルクデタです!」

「そうか。俺はハジメだ。南雲ハジメ。フューレンのギルド支部長イルワ・チャングからの依頼で来た。(俺の都合上)生きていてよかった。」

「イルワさんが!?そうですか。あの人が…また借りができてしまったようだ。あの、あなたもありがとうございます。イルワさんからの依頼を受けるなんてよほどの凄腕なのですね。」

 

とりあえず問題なさそう。たださっきからいろいろまずそうな気配を感じている。

 

「南雲。ちょっとまわり見てくる。すぐに戻る」

「わかった。」

 

というわけで行くよ。

さっき感じたのは大きい気配が一つとちいさい気配を無数に感じた。

 

「さてさてどんなものかなっと。」

 

その光景はすごいといっても過言ではない。

おそらく万は超えているであろう魔物の群れと一匹のでかい龍がいたから。

 

「これは早く戻ろうか。」

 

さて戻ってきたわけですが、ウィルが泣き叫んでいた。

 

「取り込み中申し訳ないけど南雲。みてきたら一匹のでかい龍とたくさんの魔物の群れがこっちに向かってる。」

「ほんとうか?」

 

といいつつドローンみたいなやつを飛ばす。

 

「おいおい、これはまずいぞ。魔物の群れはともかくでかい龍がそこまで来てる。戦うしかなさそうだ。」

「南雲。たぶん私だとワンパンになるからそっちで戦って。南雲の戦い方を見たいってのもあるし。」

「わかった。じゃあせめてそいつらを守ってやっておけ。」

「りょーかい」

 

 

 

うーん。すごいね。魔法やら銃やらにぎやかだなー。

いいねぇ。私も派手な技を創るかな?

お、イメージがわいてきた。今夜にでも創れそうだな。

さてそろそろ終わりかな。

どうやら洗脳されてるらしいけどどうやって解くのだろうか。

なんか杭をとりだしたぞ。そして竜のお尻にシュート!超エキサイティン!!!

 

『アッーーーーーーなのじゃああああーーーー!!!!』

 

…ふざけてる場合じゃなかった。というかしゃべるのか。いやなんというか…もしかしてだけど・・・

 

「変態が完成した?」

「おい。縁起でもないこといってんじゃねぇよ」

「まぁがんばって?」

「クソっ」

 

 

とりあえず抜いて、人の姿になって、話して、ついてくることになって、忘れていた魔物の群れから逃げて、町について先生に魔物をなんとかできないかと聞かれて、予想外に鋭い先生に説得されて魔物を倒すことになり南雲が練成でつくった壁の上で準備している。

 

 

「じゃ、やるか」

「そうだね。ちょっと試してみたいこともあるからよさげな時に声かけるね。」

「わかった。というかお前いまのところ索敵しかしてないじゃん。」

「気にしないで」

 

南雲たちが現代兵器の上位互換といってもいい兵器たちで蹂躙を開始する。

南雲とシアが銃器、ティオとユエが魔法。

蹂躙といえど魔力とか弾薬には限りがある。

 

しばらくしてみんななくなりそうだから声をかける。

 

「それじゃここからは私がやるよ。」

「見せてもらおうか」

「了解。といってもほぼ一瞬だけどね。」

 

そう言って魔物と同じ高さになるように壁から降りる。

今回は射程優先。切る幅は一ミリくらいでいいかな。

周りの空気が少し重たくなる。

 

「…夜ノ刃」

 

何気に気に入ってる名前を口にして横に振る。

周りの地形ごと切らない様に常時長さを調節しながら。

一瞬だけ白い光が小太刀の軌跡で光る。

 

次の瞬間。魔物が一斉に上と下でわかれて血を噴き出していた。

これで魔物の殲滅は完了。

 

「うん、こんなもんか。それじゃ後はお好きにどうぞ。」

「あ、ああ」

 

さすがに今回は距離が距離なだけにごっそり魔力を持っていかれた。

だいたい4割くらいかな。さて、今回収しに行ってるであろう清水君は殺すとして。

え?なんで確定なのかって?それは敵だし今更改心するとは思えないからだよ。

あの手のやからは生かしても益はない。

 

 

さて、あとはお任せする。清水が殺されようが生かされようが私は見守るだけ。

そのあとに暗殺しても問題ないはずだし。

 

ところがそうなる前に問題が起きた。清水が先生を人質にとった。

 

「おいっ、お前、厨二野郎、お前だ!後ろじゃねぇよ!お前だっつってんだろ!バカにしやがってクソが!これ以上ふざけた態度をとるならマジで殺すからなっ!わかったら、銃をよこせ!それとほかの兵器もだ!あと渡辺もその刀をよこせ!」

「いや、お前、殺されたくなかったらって、そもそも先生殺さないと魔人族側いけないんだからどっちにしろ殺すんだろ?じゃあ渡し損じゃねぇか。」

「私のあれはただの日本刀だよ?地球で使ってた。あの殺戮は私のオリジナル魔法だから教えられないよ。」

「ん?渡辺。いま地球で使ってたっていったか?」

「そうだよ。ああ南雲はあの場所にいなかったからか。簡単に言うと私、地球で暗殺してたんだよ。」

「簡単に言っちゃいけないだろ…」

 

そうやって緊張感のない会話をしていたら、シアが突然叫んだ。

 

「ッ!?ダメです!避けて!」

 

一気に警戒レベルを上げる。

しかしそれも空しくすでに到達していた水のレーザーが清水の胸と先生を庇ったシアの横腹をえぐっていった。

私はすぐに小太刀を抜いて飛んできた方へ振るが手ごたえはかえって来なかった。

南雲もドンナーを撃っていたが似たような感じのようだ。

 

「ハ、ハジメさん…うくっ…私は大丈夫…です。は、早く先生さんを…毒針がかすっていて…」

 

南雲は少し迷ったものの先生の容態をみて先生に神水を使った。自力で飲めない見たいだから南雲が口移しで飲ませた。

シアは…容器を口に突っ込まれた。

 

「で、救命作業は終わったわけですが。コレどうする?南雲。」

「そうだな…清水。聞こえているな?俺にはお前を救う手立てがある。」

「!」

「お前は…敵か?」

「て、敵じゃない…お、俺どうかしてた…もう、しない。何でもする…助けてくれたら…あんたの軍隊だって作って・・・女だって洗脳して…ち、誓うよ。あんたに忠誠を誓う…なんでもするから…助けて」

「やっていいぞ。というか言わなくてもやるだろ?渡辺。」

「あれ?わかっちゃった?」

「おまえなぁ。死にかけてるやつがいるのにそんなにニヤニヤしてたらわかるわ」

「顔に出てたかぁ。まぁいいやそれじゃお言葉に甘えて」

 

すっと動かす。

静かに頭と胴が離れた。

 

「どうして?」

「それは、まぁ敵だから?」

「なんで疑問形なんですか…というか暗殺っていってましたけど本当なんですか?」

「本当ですよ。でもここで話すことじゃない。経験的にあれは殺しておいた方がいいと思ったのでやりました。」

「先生は…先生は…」

「先生。理想ってのは案外どこにでもあるわけじゃないです。理想は現実になることは少ない。でも先生が先生であろうとしてくてくれていることは嬉しいです。だから…その…折れないでください」

 

そして今度こそ私たちは立ち止まらずに走り去った。

その帰り道でティオが仲間になったり色々聞かれたりはしたが、何事もなく終わった。

 

色々試せたし、面白いこともあって楽しかった。

次はどんなことがあるかな?




最後までお読みいただきありがとうございます。
夜陰のチート化が進んでる気がします。


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第五話

ミュウの話から勇者救出までになってるので長めです。


フューレンが見えてきました。

いやーたった数日で帰ってくることになるとは。

というか入ってないんだけどね。

 

手前で止めるわけでもなくそのまま進んでいく。人の列があるけどさすがに突っ込みはしないはず。

私はいつも通り車の上でくつろいでいる。

車内は桃色空間だからね。あまりいたくない。

 

そんなわけで到着。

 

「ハジメさん。四輪で乗り付けてよかったんですか?できる限り隠すつもりだったのでは…」

「ん?もういまさらだろ?よほど辺境でもない限り伝播しているさ。いつかこういう日は来ると思ってたし、予想より少し早まっただけのことだ。」

「…ん、ホントの意味で自重なし」

 

そんな感じで話してるの見ると恋人も悪くないかなーって思うけど結婚する気はない。

師匠も独身だし。まぁ信用できる人がいないってのもあるけど…

南雲のことはなんだかんだ信用はしてるけど友人がちょうどいい。

あ、命知らずがシアに触れようとして…吹っ飛ばされた。

これも日常になるのかぁ。私にナンパしてくる人は今まで一回もいなかったから少し新鮮。

マジでナンパする輩がいるとは思ってかなったからさ。

 

「…君たちはもしかしてハジメ、ユエ、シア、という名前だったりするか?」

「ん?ああ確かにそうだが」

「そうか。それじゃあ、ギルド支部長殿の依頼からの帰りということか?」

「ああ、そうだが。もしかして支部長から通達でも来てるのか?」

 

どうやら優先的に入れろとのことらしい。

私はというとなんか別として扱われていたので南雲の連れということで入った。

 

 

現在、ギルドの応接室に通されていた。

 

「そちらの人は?」

「初めまして、支部長さん。南雲より強いかもしれない友人の渡辺夜陰です。別行動をしていてウルの町で合流したので。」

「なるほど。そういうことか。」

 

ちなみにウィルと支部長の再会シーンは終わって話し合うところ。

別行動をしていたのは嘘だけどそれ以外は本当だからね。たぶんばれないでしょ。

 

それでユエ、シア、ティオの三人のステータスプレートを作ってもらって金ランクになった。

ついでに私も金ランクになった。

 

 

「あのぉ~、ハジメさん。約束…」

「…そうだったな。観光区に連れて行くんだったか…」

「…買い物は私とティオと夜陰でしておく。シアを連れて行ってあげて・」

「…いいのか?」

「ん…その代わり…」

「代わりに?」

「…今夜はたくさん愛して」

 

「気が付けばごく自然に二人の世界が生まれる。ユエさんパナいです。」

「ふむ、それでもめげないシアも相当だと思うがの。まぁ、妾はご主人に苛めてもらえれば満足じゃから問題ないが…シアは苦労するの~」

「自分で旅についていきたいとは言ったけど果たしていつまでこの空間に耐え続けられるか…自信ない」

 

その日の深夜にシアとティオがベッドを抜け出して隣の部屋をのぞきに行った。

 

「はーい二人とも~、ここで撤収しますよ~。あとで南雲にお仕置きしてもらわなくちゃね」

「「そ、そんな~」」

 

覗き行為は失敗に終わった。いや私が防いだんだけどね。

 

 

 

今、買い物が終わったので昼食がてらカフェっぽい場所で休憩してる。

 

「…夜陰はハジメのことどう思ってるの?」

「それは妾もきになるのぉ」

「え?ただの友人だけど。それ以上でも以下でもない。まぁ普通の人より信頼はしてるかな」

「…これは脈あり」

「ユエ?前にも言ったけどハーレムに入ったり愛人になったりしないよ。」

「…むぅ」

「妾も加わりそうな気はするんじゃがの」

 

などと談笑していたら突然近くの壁が吹き飛んだ。

 

「ああ、やっぱり三人の気配だったか。」

「どうしたの?」

「いや何デートの途中だぞ」

「…デートにしては過激すぎ」

「全くじゃの~、で?ご主人様よ。今度はどんなトラブルに巻き込まれたのじゃ?」

 

南雲からあらましを聞いた。

どうやら人身売買をしている組織がいたらしく潰しまわってるらしい。

一体どうしたらそんなデートになるのかと聞いたらミュウって子を保護してそいつらに誘拐されたらしい。それでその報復。もちろん私も参加する。だけど単独でやらさせてもらおう。

 

 

とある一軒家。

ドアを蹴破る。

 

「ハロー。ハロー。みんな元気?」

「だっ誰だてめぇ!?」

「んーただの暗殺者だよ。ちょっと私怨で君たちの組織をつぶさせてもらおうかなって。」

 

今の今まで忘れてたけど私、天職暗殺者だった。暗殺してないなぁ。

暗殺者の名折れだよ。

 

「女でしかも一人だ!やっちまえ!!」

「はーいじゃあ殺しますよー」

 

ということで夜ノ刃発動状態で切っていく。十人くらいが一瞬で片付く。

 

「さて君一人になったからアジトどこにあるか教えてくれない?」

「お、教えねぇよ!あんたみたいなやつに教えるかっての!」

「意外に元気だね。じゃあこうするよー。ぐりぐり」

「ガアアアアア」

「教える気になった?」

「はぁ、はぁ。お、教えるから助けてくれ」

「んじゃあ一つ目の質問ね…」

 

というわけで色々聞きだした。

 

「はいじゃあお疲れ様。お休みなさい。来世でまともに生きるんだよ」

 

そう言って首を切る。

じゃあ行きますか。

 

 

「お、南雲じゃん。」

「ああ、渡辺か。ここにたどりついたんだな」

「そうだね。色々派手にやったみたいだね。爆音が聞こえてたよ。」

「そりゃあな、見せしめも兼ねてる。」

「なるほど。それならもっと派手にやればよかったか。」

「気にするな。本拠地で派手にやればいい」

「わかった。といっても目の前だけどね。それじゃぶちかますとき合図してね。そとで待っておくから」

 

待ってる間に技の説明でもしますか。

名前は『花ノ刃』。切るときに花びらを散らせたり花火をだしたり、ほかの技と重ねることが可能。

これ自体には攻撃能力はない。

実はもう一つ使う予定でそれが『破ノ刃』。これは剣をふって魔力を飛ばして着弾した場所を爆発させる魔法。

これらを同時に使うことで爆風で花びらが舞い上がりとてもきれいに見えるというネタ技である。

 

「やるぞ、渡辺。」

「了解」

 

それぞれの派手な技で決める。

 

「「た~まや~」」

「た~まや~?」

 

地球組ならではといってもいい花火のときのセリフである。

ミュウちゃんかわいいなぁ。

異世界って美人多いよね。

 

 

ミュウが南雲をパパと呼んでいる。これを香織が聞いたらどんな顔をするか面白そう。

そういえば壊滅させた組織は世界的に有名だったらしくかなりやりすぎた感があったが一応感謝されていた。私以外建築物破壊してたもんね。私は私で切り口が綺麗すぎるからどうやってるんだとか聞かれたけど答えてはいない。見ず知らずの一般人に教えるわけにはいかない。

それにしてもトラブルホイホイというか自分から突っ込んでいくというか。

楽しいからいいけどね。どうにかならないもんかな。

 

 

 

 

 

 

さて、先の一件が終わりフューレンを出た私たちは宿場町ホルアドに来ていた。支部長からの頼まれごととグリューエン大砂漠に行く途中の寄り道である。

始まりの地と言っても過言ではないこの場所。

あまりいい思い出はないけどいい街だからね。

というか私以外の面々ってかなり容姿がいいからめっちゃ視線向けられてるけど私にはついででしかないんだよね。自信があるってわけでもないけどそれなりに見てくれてもいいんじゃないかな。

そんなことはさておき支部長の依頼を達成するためにギルドに来た。

南雲が話を通しているので私は暇だがある人物に気づいた。

 

「あれ?遠藤じゃん」

「え?俺の存在に気づいただと?っていうか渡辺じゃん。どうしてここに?」

「色々あってね。ちなみに南雲は無事だよ。というかそこにいるよ。」

「え?どこ?南雲ぉ!いるのか!お前なのか!何処なんだ!生きてんのなら出てきやがれ!南雲ハジメェー!」

「あー遠藤?ちゃんと聞こえてるから大声で連呼するのはやめてくれ」

「!?南雲!何処だ!」

 

あれわざとやってるのかなってくらいなんだけど。

分からなくもないよ?見た目が白髪眼帯しかも義手。おまけに口調も強さも違う。

それだけ変われば気づかないのもわかるけど、…今回のはちょっと酷すぎるかな。

目の前で本人だって言ってるのに。

あ、やっと気づいた。

そして金ランクということを知って遠藤の雰囲気が変わる。

これ厄介ごとを押し付けられるパターンだ。

 

「話の続きは奥でしてもらう。そっちは俺の客らしいな。」

 

そういうわけで入って聞く。

 

どうやら魔人族と遭遇したらしくそれで壊滅的な状況らしい。

私としては無視してもいいんだけど…

 

「そ、そうだ南雲!一緒に助けに行こう!お前がそんなに強いならきっとみんなを助けられる!……どうしたんだよ。何を迷ってんだよ。今こうしてる間にもアイツらは死ぬかもしれないんだぞ!仲間だろ!」

「…仲間?」

「あ、ああ。仲間だろ!なら助けに行くのはとうぜ」

「勝手にお前らの仲間にするな。はっきり言うが俺がお前らに持ってる認識はただの同郷の人間程度であってそれ以上でもそれ以下でもない。他人となんら変わりない。」

「なっ…そんな、何を言って」

「…白崎はまだ無事か?」

「あ、ああ。白崎さんはまだ無事だ。っていうか彼女がいなけりゃ俺たち無事じゃなかったし。なんかお前が落ちた日から穏やかだった雰囲気がなんか張り詰めたというか鬼気迫るという感じになったんだ。」

「…そうか」

 

さて南雲はどうするのか。

 

「…ハジメのしたいように。私は、どこでもついていく。」

「…ユエ」

「わ、私も!何処までも付いていきますよ。ハジメさん!」

「ふむ、妾もちゃんとついていくぞ。ご主人様。」

「ふぇ、えっと、えっとミュウもなの!」

「まー私も付いていくかな。なんというか上司の命令には従います…的な?」

「いつから俺はお前の上司になったんだ…」

「まぁまぁ。このパーティーのリーダーでしょ?」

「そう考えたらあながち間違えでもないのか…」

「えっと…一緒に行ってくれるんだよな?」

「ああ、ロア支部長。一応対外的には依頼ということにしておきたいんだが…」

「上の連中に無条件で助けてくれると思われたくないからだな?」

「そうだ。それともう一つ。帰ってくるまでミュウのために部屋ひとつ貸しといてくれ」

「ああ、それくらいなら構わねぇよ。」

 

 

というわけで現在迷宮内。一度攻略したから新鮮味はない。

全部一撃で倒していく。

ある程度下ったら南雲が反応をつかんだようだ。

 

「遠藤ショートカットを見つけた。」

「は、はぁ?…それは?」

「パイルバンカーだ」

 

あ、これ地面に穴をあけるやつだ。

というわけで退避。

 

「遠藤こっち来て。」

 

ズガァアァァン

 

ホントに穴が開いた。

 

「それじゃ後からこいよ」

 

最初に南雲、ユエ、シアの順で落ちていく。

 

「それじゃ遠藤。行こうか」

「ま、待てよぉ~」

 

フリーフォールを楽しんで着地。

 

「「相変わらず仲がいいな。お前ら(君たち)」」

「ハジメくん!」

「へっ?渡辺さん?それとハジメ君ということは南雲くん?えっ何?どういうこと?」

「いや落ち着けよ八重樫。お前の売りは冷静沈着さだろ?」

 

こんな状況で感動の再会とかあるはずもない。だけどこの反応はある意味予想通りだけど白崎さんコワイ。

見ただけでハジメくんって言ったんだけど。ヤンデレの素質があるかも。

このことだけでヤンデレっていうのもおかしいけどさ。

 

「「おいおい(ねぇねぇ)、何だ?この半端な固有魔法は。(何?この半端な固有魔法)」」

 

「なぁ渡辺。なんでさっきから俺とことごとくセリフがかぶってるんだ?」

「心をよんで同じセリフを言ってる」

「神かなんかかよ」

「まだ人だよー」

「それもそうだな。というかまだって…正直エヒトよりお前のほうが怖いぞ。」

「ひどいなー全く。」

「まぁいい。やるぞ」

「りょーかい」

 

というわけで蹂躙の開始。

私の夜ノ刃の前にはどんな防御も意味ないし南雲のドンナーとかも大概ふざけた威力だからそんなに苦労はしないだろう。

私は真っ二つに。南雲は頭を破裂させていく。

あらかたというか全部倒し終えて残るは魔人族の女だけ。

 

「はは…最初からつみだったわけか。」

「その通り。」

「チェックメイトってね」

「この化け物め。上級魔法が意味をなさないなんて、あんた、ホントに人間?」

「実は自分でも結構疑わしいんだ。だが、化け物というのも存外悪くないもんだぞ」

「私はまだ人でーす」

「だからまだってつけるなよ。お前神にでもなりそうじゃん。死神とかにさ」

「私が神になるって本気で言ってるの?」

「いやまぁ冗談といえば冗談なんだが、なにかフラグめいたものを感じるんだよ」

「そうなんだ。さて、こんな時何か言い残すことは?って聞いたりするんだろうけどあいにくそんな趣味はなくてね。そのかわりといってもなんだけど魔物について教えてくれない?」

「あたしが話すと思うのかい?人間族の有利になるかもしれないのに?馬鹿にされたもんだね」

「まーそんなこと言わずにさ。」

 

両足を切り落とす。

 

「あぐううぅうぅぅぅ。」

「私たちは人間族だろうが魔人族だろうが関係なくてしりたいから聞いてるんだよね。」

「ま、大体の予想はつく。ここに来たのは本当の大迷宮を攻略するためだろう?というか渡辺。俺のセリフを取らないでくれ」

「ちぇっ。しばらく黙ってるよ」

「ああ、そうしてくれ。それで話を戻すが、あの魔物たちは神代魔法の産物…図星みたいだな。なるほど、魔人族の変化は大迷宮攻略によって魔物の使役に関する魔法を手に入れたのか。とすると魔人族側は勇者たちの調査・勧誘と並行して大迷宮攻略に動いているわけか…」

「なるほどね。あの方と同じなら化け物じみた強さも納得できる。もういいだろう?一思いにやりな」

「あの方ね…魔物は攻略者からの賜りモノってわけか」

 

南雲がドンナーを構える。

そこでいつもの勇者(笑)が口をはさんでくる。

なんで(笑)つけてるかって?つけるに値するからだよ。

 

「待て!待つんだ南雲!彼女はもう戦えないんだぞ!殺す必要はないだろ!」

「勇者(笑)くん落ち着いて。君たちが人殺しをするわけじゃないからいいじゃん。というか何もしなくても死ぬんだけどね。せめて苦しまない様にしてあげようとしてるのになんでそれを邪魔するかな?」

「人殺しは犯罪だ!絶対にだめだ!」

「いいよー南雲。」

 

ドパンッ

 

綺麗なヘッドショットで血の花が咲く。

 

一応感動の再会ということで香織が南雲に抱き着いて泣いたりしたが問題はない。

しかし帰り道

 

「なぜ、なぜ殺したんだ。殺す必要があったのか…」

「ねぇ勇者(笑)くん。戦争で人が死ぬのは当たり前だよ?」

「でも人を殺すのはよくないだろう!どうしてわからない!」

「いや、君のほうが意味不明だよ。殺さなきゃ殺されるってのにためらう必要がどこにあるの?」

「話し合いで解決すればいいじゃないか!」

「それができないから戦争になってるんだよ。それにそんなことにも気づかずクラスメイトを戦争に参加させて人殺しをさせようとしている君はバカとしか言いようがない。」

「俺がみんなを守るんだ!」

「君みたいな雑魚に何ができるの?」

「渡辺その辺にしとけ。というかお前ってそこまで言うキャラだったか?」

「八つ当たりみたいなものだよ。」

「そうか」

 

すると雫が話かけてくる。

 

「夜陰。さっきの技は?」

「ああ、そっか見ちゃったもんね。剣士なら誰でも気になるよね。」

「それで?」

「私のオリジナル魔法。ぶっちゃけ小太刀いらないんだけどね。」

「そ、そうなのね。ところで南雲くんとの関係は?」

「え?ただの友人だけど」

「ただの友人があそこまで仲がいいってなかなかないと思うのだけれど」

「まぁ今のところ目的が一致してるってのがあるからね」

 

そう。最終的な目標は違っても今は『神代魔法』を手に入れるということで一致している。

もうすぐ地上だなーとぼんやり考える。

だってほとんどがイージーモードだもんなぁ。

 

 

地上に出てきた。

 

「パパぁー!!おかえりなのぉー!!!」

 

頭突きというか突進?の勢いがすさまじい。

そしてその衝撃を完全に殺す南雲もなかなかというべきだろう。

…香織の後ろに何か見える。般若かな?

雰囲気はすこし怖いながらもそこから起きた出来事は和む一場面といってもいい。

それに香織が旅に同行することになった。

しかし、相変わらず邪魔をするのが勇者(笑)である。というか腐っても勇者だろうに。お前は敵かよ。

 

「ま、待て!待ってくれ!意味が分からない。香織が南雲を好き?付いていく?どういうことなんだ?なんでいきなりそんな話になる?南雲!お前一体香織に何をしたんだ?」

「「なんでやねん」」

 

ちなみに今のは心とか読んでない。

 

「光輝くん、みんなごめんね。自分勝手だってわかってるけど、私どうしてもハジメくんと行きたいの。だからパーティーは抜ける。本当にごめんなさい」

 

こんな白昼堂々よく言えるなぁ。それだけ思っているってことの表れかな?

 

「香織、行ってはダメだ。これは香織のためにも言ってるんだ。見てくれ、あの南雲を。女の子を何人も侍らしてあんな小さな子まで…しかも兎人族の女の子は奴隷の首輪まで付けさせられている。(中略)ここに残ったほうがいい。いや、残るんだ。例え恨まれても君のために俺は君を止めるぞ。絶対に行かせはしない。」

 

あー死神さまーこいつの命かっさらっていってくれないかな。

―呼んだぁ?

えっとどちら様?

―ヘカテーっていう神です。

待って、ヘカテーって言ったらギリシャ神話の女神で死の女神とか言われてるあのヘカテー?

―そうですよぉ。まぁ実質的には死神じゃなかったりするんですけどそこは気にしなくていいのですよぉ。ここは物語ですしね。

 

なんかとてもメタい気はするがまぁいいや。

 

えっとですねさっきのは冗談なのでやらなくていいです。

―分かりましたぁ。またいつでも呼んでくださいねぇ。

 

というと消えていく感覚があった。というか私神様呼べたのか。おそらく彼女限定なのだろうけど。

 

「渡辺夜陰!俺と決闘しろ!武器を捨てて素手で勝負だ!俺が勝ったら、二度と俺を侮辱しないでもらおう!そして南雲もだ!俺が勝ったら彼女たちを解放してもらう!」

「気づいたら決闘を申し込まれてるんですけど。まぁいいよ。勇者(笑)くん。やろうか。その代わり私が勝った時の条件も飲んでもらうからね。」

「いいだろう。」

「えーとまず初めに私は南雲より弱いので私が勝ったら南雲との勝負は取り消しね。」

「なっ」

「だって南雲より弱い私にまけて南雲に勝てるとか意味が分からないじゃん。それで二つ目なんだけど私たちに対して不干渉でいること。分かった?」

「うぅ…。分かった。」

「それじゃ時間も惜しいしここで始めようか。」

 

そうして決闘が始まる。

 

「容赦はしないぞ!うぉー!」

「…虚ノ刃」

「な、それは武器じゃないのか!?」

「これは魔法で作り出したものなので武器ではありませーん。実体もないただの映像のようなものだし。」

「避けてばかりだな!逃げる気か!」

「いやー遅いね。ちょースローモーションじゃん。そんな攻撃当たるわけないじゃん」

「余裕でいられるのも今のうちだぞ!」

「あーもういいや。一回死ぬような体験をしたら少しは頭の中が変わるかな?」

 

『虚ノ刃』。それは非実体でありながら切られる感覚を与える技。

そんなわけで太ももだったり腕だったり耳だったり首だったり心臓だったりを切ったり刺したりしていく。体に傷は出来ないからしばらくしたら起きるだろう。実体があったらバラバラ殺人事件の出来上がりである。

 

「あーあ負けちゃったね。誰かちゃんと言っておいてね。『お前は負けた』って。」

「なぁ渡辺。俺はやっぱりお前が一番恐ろしいわ。」

「えへへ。そんな褒めないでよ」

「褒めてねぇよ。…それじゃ行くぞ、お前ら。ここにもう用事はない」

 

 

 

へくしゅっ

…なんか今誰かに死神って呼ばれた気がしたんだけど。

ヘカテーのことも気になるけど多分いずれわかるだろうし気にしなくていいか。

敵だったら…殺すまで。




作者「最後までお読みいただきありがとうございます」
ヘカテー「ありがとうございますぅ」
作者「こっちにも干渉できるんですね」
ヘカテー「できますよぉ。なんといっても神なんですからぁ。あ、でも私は名前と肩書が同じなだけのオリジナルキャラですので実際のものとは関係ありません。」
作者「自分で自分のこと言うんですね。というかメタいです。できる限り控えてください。」
ヘカテー「わかりましたぁ。それでは次回をお楽しみにぃ」


夜陰がシリアスブレイカーになってる気がします。
どれだけ属性が増えるのでしょうか(笑)


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第六話

お気に入り約60件ありがとうございます。
閑話みたいなものですので短いです。


今砂漠を突き進んでいます。

今回は前回出てきた神様と話して行きます。

 

ということでヘカテー?

 

ーはい。ここにいますよぉ

 

いくつか質問していくよ?

 

ーばっちこいなのですよぉ。

 

んじゃあまず一つ目。

実体化とかできる?

 

ー不可能ではないのですがぁ、今の魔力量じゃ無理ですぅ。

 

具体的にはどれくらい?

 

ーざっと10倍くらいですねぇ。

 

無理じゃん。絶対それ無理じゃん。

 

ー私に会いたかったら頑張ってねぇ。

 

次行くよ、次。

どうして加護をくれたの?

 

ー単純に気に入ったのと、夜陰のお師匠さんに頼まれたのですよぉ。少し長くなるかもしれないですが話してもいいですかぁ?

 

どうぞ。

 

ーもともと私は師匠さんに加護を与えて色々いっしょになって世界中回ったりしてたのです。そしたらあの日に師匠さんが孤児院から夜陰を連れ出しました。実はその日から少しずつ私を師匠さんのお願いで力を師匠さんから夜陰に移して行きました。「私の暗殺業は長くないので夜陰についてほしい」。そう言ってました。そして本当に少しずつだったので中学3年生までかかってしまいました。そこからしばらくして私が集合しきって意識を取り戻したのはあの転移直前でした。それであなたに付与したのがあの加護です。特異体質は私がいる影響でしょう。それ以外にも表面化していないスキルとかもあります。例えばあなたが作る刃シリーズの技。あれはスキル作成(武技)による補助があります。それ以外にも今からでも付与できます。例えばF○teの投影魔術だったり宝具だったりソードスキルだったり、移動速度上昇などのパラメータ上昇系のスキルも可能です。え?移動速度は絶対にいらない?はい。わかりました。そんなこんなであのとき呼ばれた気がしたので出てきました。

 

師匠がそんなこと言ってたんだね。というか納得だよ。だって師匠人じゃなかったもん。実際に目の前で純粋なスピードで消えたたりしてたもん。あ、私の敏捷が高いのってそういうこと?

 

ーそういうことですねぇ。

 

というかさっき普通に喋ってなかった?

 

ーあれ割とめんどくさいんですよぉ。

 

ソ、ソウデスカ。最後の方って二次元のやつだよね?そういうのもできるんだ。投影魔術というか固有結界みたいなものはほしいかな。または限界突破みたいな強化系のスキル。

 

ースキル作成(武技)を使えば作れると思いますよぉ。あ、おまけで今魔術作成つけておきますねぇ。

 

そうなんだ。ちょっと頑張ろう。気前良すぎやしないか?

まあいいや、次。

師匠の名前わかる?

 

ー教えないのですよぉ。

 

どうして?

 

ー私が殺されるのです。

 

アッハイ。どうやら力関係は師匠のほうが上みたい。

 

ー私からもいいですかぁ?

 

いいよー。

 

ー夜陰が元々もってる白い小太刀の名は決めたのですかぁ?

 

あ、そういえばきめてない。何がいいと思う?

 

ー「暁」なんていいと思いますぅ。ちょうどあなたが拾ってからまともに使ってない「宵」とちょうど対になるのです。というか皆さん。存在自体忘れてますよね。おそらく作者でさえ悩んでいるはずです。夜陰が強すぎて二刀流にするときがないと。

 

メタいなぁ。今までで一番メタい。まあそれはおいておいて名はそれでいこう。二刀流は使わないでしょ。多分。

 

ーそれだと拾った意味がないんですよねぇ。どうにかして二刀流にしてくださいねぇ。

 

えー。今の状態で十分だもんなぁ。まぁいつか使うよ。

そういえばこの世界の神であるエヒトについてどう思う?

 

ーあれはぁ、厳密には神ではないのですよぉ。

 

どういうこと?

 

ーあれは人間が神になろうとしてなれなかった。神のなり損ないってやつなのですよぉ。もっとも、どうあがいても神にはなれなかったんですけどねぇ。低級の神にさえ及ばない雑魚。

 

めっためたに言うじゃん。今の私で殺れそう?

 

ー五分五分といったところですねぇ。

 

そう。まだ強くならないと行けないのね。

 

ーそうそう。私がいる影響で夜陰は半分くらい現人神みたいになってますよぉ。

 

現人神ってことは神様?

 

ーそうなのですよぉ。

 

まじか。南雲の言ったとおりになっちゃったよ。

 

ー同調率も上がってきてるのでステータスも増えてるはずですよぉ。

 

もしかして会話したりすると同調率が上がる感じ?

 

ーええ。上がりますよぉそれよりも手っ取り早い方法もありますがぁ...

 

そのかんじあんまり良くないらしいね。

 

ーそうでもないのですがぁ、そうですねぇ。気持ちいいこととだけ言っておきましょうかぁ。

 

それ多分アウトなやつでしょ?

 

ーさぁ?どうでしょう。

 

それはもういい。それで同調率があがると何が起きる?

 

ーさっき言ったステータスの上昇だったり思考の同調とかですかねぇ。同調することでサポートしやすくなるのが一番の利点ですねぇ。例えば周囲の状況の把握だったり大規模な魔法の演算処理補助だったりですかねぇ。

 

それはなかなか便利だね。

突然だけどへーちゃんって読んでいい?呼んでいい?

 

ーいいですけど、本当に突然ですねぇ。

 

いやーなんかヘカテーって呼ぶのがめんどくさくてさ。

 

ーそんな理由だったんですね。少し悲しいような...

 

さて、そろそろお開きにしましょうか。へーちゃん。

 

ーうぅ。そうですねお開きにしましょう。それではまた呼んでくださいねぇ。

 

じゃあねー。

 

 

 

 

 

ふぅ。なんというか楽しかったかな。

いつもは車の上にいる夜陰さんでも流石に砂漠ではいやなので車の中です。

結構寝てたみたいで毛布が掛けられてた。

そして変わることのない口の中が甘ったるくなるようなこの空間。

 

そんな空間でも私が楽しいと思える場所は多分ここだけだろう。

だからこそ最低でもこの仲間たちだけは死なせない。たとえ他の人間が死のうとも。




最後までお読みいただきありがとうございます。
ヘカテーことへーちゃんは
そういえば夜陰はシノンみたいな格好してたなぁ

シノンっていったらへカートⅡじゃん?

へカートの由来は女神ヘカテーから

よしこれで行こう

って感じで思いつついたキャラですね。
姿はノーゲラのフィーのような感じの想像でお願いします。

※誤字報告があったので修正しました。


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第七話

ここ、グリューエン大砂漠は文字通りのただの砂漠。

普通の人ならきついだろうけど南雲が車を作ってくれていたおかげで快適に過ごしている。

ちなみにへーちゃんのことは言ってない。まだまだ秘密。

だって聞かれてないし、バレてないし、言う必要もないからね。

こうやって少し逃避してるけど今現在故郷デートとかそういうのでユエたちが盛り上がってるんだよね。

 

ハーレム加わってもいいじゃんって?

それはなんか嫌だなぁ。…あれ?よくよく考えるとはいっててもおかしくないような。

まーでも入らない!遠藤あたりはどうかなぁ。ふたりは暗殺者ってね。

それはさておき前にも言ったけど南雲とは友人がちょうどいいって気がしてる。

遠藤は常識的な人がいないとヤバイ方向に行きそうな気がするし、影が世界一薄いし、それに気づけるの多分私ぐらい…

はぁ。やめよ。この話やめよ。なんかフラグたちまくってる気がする。

 

「ん?なんじゃあれは。ご主人様よ。三時方向で何やら騒ぎじゃ」

 

なんかあったみたい。

ミミズっぽいのがぐるぐる回ってる。

 

「まるで食うべきか食わざるべきか迷っている様じゃのう?」

「まぁそう見えるな。そんなことあんのか?」

「妾の知識にはないのじゃ。奴等は悪食じゃからの、獲物を前にして躊躇うということはないはずじゃが…」

 

珍しい状況なようですねぇ。だからと言って特にないですけど。

 

「ッ!?掴まれ!」

 

ちょっ。あーミミズがこっちに来てる。どうやら食べれるものから食べるらしい。

 

「ちょっと外出るね」

「おいっ、渡辺!」

「だいじょうぶだから自分たちの安全を優先してね。」

 

一応断りを入れて外に出る。

気配感知を最大一歩手前くらいで展開。

地中に二体とさっきのやつの合計三体か。

 

「よし。やりますか。夜ノ刃」

 

とりあえず跳躍して下の二匹を釣る。

 

「ちゃんと出てきたね。それじゃバイバイ」

 

落下し始めたのでトリプルアクセルみたいにくるくる回りながらミミズみたいなやつを輪切りにしていく。

 

「ふぅ。というかあついー」

 

ぐるっと見渡すとぐるぐる回ってたやつは車に内蔵されてる武器でぼこぼこにされてた。

さて合流しますか。

 

「終わったよ。」

「そうか。まぁありがとな。」

「それじゃあなんか武器作ってよ。」

「それくらいはいつでもやるんだがな。それで何がいい?」

「お任せで。といっても近接の刃物で」

「わかった。しかしなんでまた武器を?」

「いやー暁を折りたくないから魔法を使ったりして壊れないようにしてたんだけどね。そろそろ使わないでも倒せるだろうから私のステータスに耐える武器が欲しくなった」

「なるほどな。じゃあ一日待っててくれ。」

「い、一日でできるんだ…」

「元々構想自体はあったからな」

 

今気づいたけどどうやら病人がいるらしい。

魔力暴走とかいうみたい。

香織が状態異常解除の魔法を使ったけど効果がない。

そこで強制的にドレインすることにしたようだ。

魔力暴走で体外に排出できないなら他の物でやればいいって考え。

人工透析みたいだね。自分でできないから他のもので代替する。

今回は少し違うけどね。

 

 

 

南雲曰くアンカジ公国の人間らしい。

どうやらそこで感染病のようなものが流行っているらしくそれが原因で倒れてた。

しかもその倒れてた人がアンカジ公国の領主の息子とかいう大物。

どうやら意識がはっきりしたらしく事情を説明し始めた。

 

 

要約するとオアシスが汚染されててそれを解毒するのに必要な静因石とかいうものが火山にあるけど取りに行ける人も病に倒れてやべぇって状況で、そこに私たちが来たからどうにかしてくれないだろうかという正式な依頼を今されているところ。

 

「パパー。助けてあげないの?」

 

ミュウの言葉に押されたようで助けることを了承。

私はついていくだけなので反論などしない。

 

 

 

といっても浄化とか治療とか専門外だから何もすることないんだけどね。

他の人はオアシスの調査とか治療に回ってる。

そうだ。

 

へーちゃん?

ーなんでしょうかぁ。

 

多分見てたというか聞いてたと思うけど今回の件どう思う?

 

ーそうですねぇ。オアシスが何者かによって汚染されたのは間違いないはずですからぁ、それを取り除けばいいと思いますよぉ。

 

なるほどね。問題はそれが何かってことなんだけど…

 

『聞こえてるか。渡辺』

「聞こえてるよ。それでどうしたの。」

『とりあえず来い。』

「はぁ。わかったよ。」

 

というわけで行ってくるよ。へーちゃん。

 

ー気をつけて~

 

 

 

「で、とりあえず来たけど」

「相変わらず早いな。このオアシスの下に魔力の反応があるから爆撃してる。」

「相変わらずめちゃくちゃだなぁ。」

「おそらく出てくるから準備しとけ。」

「わかった」

 

爆撃というかまぁ魚雷のようなものだから雷撃戦って言った方がいいのかな?

魚雷の数が10、20、30、と増えていき50になったときそれは現れた。

 

「でっかいスライムだね。」

「なんだ?この魔物は一体なんだ?バチェラムなのか?」

「なにそれ?」

「でっかいスライム」

「ふーん。その反応から察するに突然変異した個体か何かかな?」

「なんでもいい。とりあえずやるぞ」

「いつでもいいよー」

 

このバチェラムとかいうやつも例にもれずスライム特有の隠す気のない核を持っていた。

けど動き回りまくるせいでなかなか切れない。

南雲が片方だけ持って精密射撃の体勢に入ったのが見えたから触手とかの邪魔になりそうなものを優先的に排除。

 

ドパンッ

 

見事に核を打ち抜いた。

これ私来なくてもよかったんじゃないかなぁ。

 

「もしものことがあったらいけないだろう?」

 

どうやら声に出てたらしい。

 

「そんなもしものことがあってもねじ伏せそうなんだけど」

「お前俺をなんだと思ってる?」

「力の権化」

 

さて、後のことは任せよう。

 

 

 

 

今からグリューエン大火山に行く。攻略のついでに静因石も回収する。

火山の内部に行くらしいから暑いのは間違いない。

それをどうするかなんだけど…一応南雲が冷房のアーティファクトを作ってくれてはいるんだけどね。

対暑さ用の魔法を創ろうにも時間がないからなぁ。

耐えるしかないのか…

暑いの嫌なんだよなぁ。

でも仕方ない。今回は耐えて見せよう。

 

 

 

とは言ったものの。

 

実際に来てみるとさらにヤバかった。

空中をマグマが流れてるし突然噴き出すしそもそも暑いの次元じゃないんだよね。

真夏の太陽も真っ青になりそうなくらい暑い。

結局は暑い。

うん。暑い。大事なことなので(ry

 

唐突でなんの脈絡もないけど私が使ってる『刃』の魔法について説明するよ。

これはへーちゃんが密かに私に付与していたスキル作成(武技)というスキルとオタク知識によって作られてる。

最初に作った『夜ノ刃』が代表的。空間ごと切るなんて一般人じゃ思いつかないでしょ?

その『刃』なんだけど今のところ十種類。

属性系が4つ。今までに使った『夜』『花』『破』『虚』とまだ非公開の技が二つ。

まぁでも片方はなんか大体感づかれてるきがするよ。

ファンタジーで有名な奴がまだ出てきてないもんね。

名前はともかく効果は、ね…

そんな感じだから楽しみにしてて。

なんか思いつけばそれを創るかもだけど、今のところ追加する予定はない。

 

 

そんなこんなで複数の戦闘や休憩をはさみつつ、最終試練に行きついた。

どうやらこの暑さの中マグマ蛇を100体倒さないといけないらしい。

骨が折れる…というより骨が溶ける…

マグマもあるし…

…これで少し冷えたかな(笑)

 

 

「これで九体目じゃ!今のところ妾が一歩リードじゃな。妾が一番多く倒したらご褒美を所望するぞ!もちろん二人きりで一晩じゃ!」

「なっ!ティオさんだけずるいです!私も参戦しますよ!ハジメさん、私も勝ったら一晩ですぅ!」

「おい、コラ。何勝手に…」

「…なら、私も二人っきりで一日デート」

「ホントぶれないよね。一応非常事態というか戦闘中なのに」

 

マグマ蛇を倒しながらそんな会話をしているあたり余裕なのだろう。

実際、そこまで強くはない。ただ、暑さと数が鬱陶しいだけ。

そんなわけで残りあと10。…5,4,3,2、

 

「これで終わりだ。」

 

その瞬間、極光が降り注いだ。

蛇と南雲を飲み込んで。

 

「は、ハジメぇ!」

 

ユエの絶叫。他の二人も似たような感じ。

私は―

 

「はぁ。なーんでこうもいいタイミングで攻撃してくるかな?いやまぁそのほうが確実なのはわかるよ?

でも無性に腹が立つんだよね」

 

さらに極光が降り注ぐ。

私は新しいってわけでもないけど初公開の魔法を使う。

『無ノ刃』。非公開の片方。魔法を無効化する魔法。無効化する刃。決して刃自体がないわけではない。夜ノ刃みたいに射程の延長とかは出来ず、刃にまとわせることしかできない。消耗もそこそこ。

私だけなら極光を回避できるけど仲間がいるから、その処理を全力で行う。

暁一本じゃ厳しいかな…

 

「看過できない実力だ。やはり、ここで待ち伏せておいて正解だった。お前たちは危険すぎる。特にその男と女は…」

「それって私のこと?」

「そうだ。まさか私の白竜のブレスで殺しきれずさらには無効化されるなど…ほかの女もだ。貴様等一体何者だ?いくつの神代魔法を習得している?」

「質問する前にまず名乗ったらどうだ?魔人族は礼儀ってものを知らないのか?」

「思ったよりも元気だね。南雲。」

「神水のおかげでな。」

「やっぱりすごいね。神水。で、そこの魔人族は名乗らないの?」

「…これから死にゆくものに名乗りが必要あるとは思えんな。」

「全く同感だな。テンプレだから聞いてみただけだ。俺も興味はないし気にするな。ところでお友達の腕の調子はどうだ?」

「気が変わった。貴様は、私の名を骨身に刻め。私の名はフリード・バグアー。異教徒どもに神罰を下す忠実なる神の使徒である。」

 

そうして戦闘は再会した。

私は二刀流で戦う。

 

「来て。宵。それじゃあ初公開の二刀流でいっちょいきますか」

 

右手に白い小太刀の『暁』

左手に黒い小太刀の『宵』

 

見事なまでの対。

暁で極光を打ち消し、宵で切り捨てる。

二刀流は単発の火力が落ちる代わりに手数で勝負する。

しかし元々の魔法が強すぎるせいで単純な強化になった。

 

半数ほど蹴散らしたかな?

 

「…恐るべき戦闘力だ。侍らしている女どもも尋常ではないな。絶滅していたと思われていた竜人族に、未来予知らしき力と人外の膂力をもつ兎人族、無詠唱無陣の魔法の使い手、そして魔剣の使い手。よもや神代の力を力を使って、なおここまで追いつめられるとは…最初の一撃を当てられていなければ、蹴散らされていたのは私の方か…」

「あの、なんか勘違いされてるようなのですが…これ魔剣じゃなくt」

「なに勝ったこと前提で話してんだ?俺はまだ戦えるぞ。」

「…だろうな。貴様からあふれ出る殺意の奔流はどれだけ体が傷つこうが些かの衰えもない。真に恐るべきは生き残ろうとする意志であるか。…これは使いたくなかったが仕方あるまい。」

「何を言ってる?」

 

 

ごゴゴゴゴゴゴゴッ!ゴバッ!!!ズドォン!

 

ひゃっ。ここ火山だから嫌な予感しかしない。

こんだけの衝撃があれば…

 

「何をした?」

「要石を破壊した。」

 

ん?要石?そういえば道中マグマが静因石に影響されていたから今のはそういうことか。

そうなると脱出をしなくちゃいけないんだけどなぁ。

私に脱出する術はない。あるとしたら南雲だけだろう。

 

フリードには逃げられた。何体か竜を残されたことにより足止めを食らったからだ。

今度あったらただじゃおかない。

 

南雲はティオに静因石を持たせて町に行かせた。

その途中でビットを飛ばしてティオを護衛していたのだが

 

「自爆はロマンだ。」

「?…ハジメ?」

「ハジメさん?」

「無人機だからいいものの…」

 

そうしてある部屋に入った。

 

「…これは空間操作の魔法か。」

「…瞬間移動のタネ。」

「ああ、いきなり背後に現れたやつですね。」

「切断は出来ても移動は出来なかったから嬉しい。」

 

魔法も手に入れたので

 

「次は脱出なわけだが…泳いで進む。」

「「「は?」」」

「そんな目で見ないでくれ。潜水艦。いわば水中ようの船だな。それを試しに出して金剛をかけたら問題なかったからそれで行くつもりだ。」

「ちゃんと言ってよ」

「さ、出口のすぐ近くにあるから急いで乗り込むぞ」

 

ユエが結界を張りながら迅速に乗り込む。

 

「あぁ。まずいな」

「どういうことですか?」

「上の方に進んでくれたらよかったんだが…斜め下の方に進んでる。」

「…最後まで傍にいる。それが叶うなら何の問題もない。」

「ふふ、文字通り火の中水の中ですね。私もお二人と一緒にいられるならどこまででも、ですよ!」

「…そうか。そうだな」

「大変いい空気で申し上げにくいのですが私がいることを忘れないでくださいよ」

「敬語はやめてくれ渡辺。そのことは悪かったが背中がムズムズする」

 

はてさてどうなることやら。




最後までお読みいただきありがとうございます。
最初のほうは割と勢いで行けてたのですが最近失速気味です。
ですが、一応エヒト倒して地球に戻るっていう終わりまでちゃんと書く予定です。

来週から休校が解除されそうなので投稿ペースが遅くなるかもしれないと頭の片隅にでもとどめておいてください。


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第八話

どうぞ。


やぁやぁ。溶岩に流されて以来だね。

今も海だけど絶賛漂流中。

その間に傷を癒したり、アーティファクト系の修理をした。

といっても潜水艦は大破していて浮かんでるだけだし南雲の義手はギミックの修理ができていない。

私はとっくに傷が治ってるから技とかをへーちゃんと一緒に考えてた。

限界突破みたいなステータス上昇系のもの。

まだ完成はしていないけどとりあえず使用後の反動が来ない様にはした。

防御用の魔法がほしいけどいまだにできてない。なんというか思いつかない。

パクればあるんだけどあまりやりたくない。

思い付いたら突貫で作るんだけどね。

あ、お客さんが来たみたいだよ。

 

「お前たちは何者だ?なぜここにいる?その乗っているものは何だ?」

 

絶賛食事中だった南雲は口の中のものをなくそうと一生懸命だけど難しいのか食事を優先しているようにしか見えなかった。そこでシアが答えるが兎人族ごときが!と一蹴された。

すると

 

ズバァアァァァン!

 

男が吹っ飛んだ。

 

「南雲?今何をしたの?」

「ん?魚の尻尾でゴルフみたいに打っただけだ」

「なっ、なっ」

 

海人族たちが狼狽えてる。

いや、それにしてもなんで魚の尻尾?近くにあったからとはいえなぜそれで?と言いたい。

他の海人族も同じように吹き飛ばされた。

ナイスショットッ!

 

「そうやってあの子もさらったのか?また我らの子をさらいに来たのか!」

「もう魔法を使う隙など与えんぞ!海は我らの領域。無事に帰れると思うな!」

「手足を切り落としてでもあの子の居場所を吐かせてやる!」

「安心しろ。王国に引き渡すまでは生かしてやる。状態は保証しないがな」

 

この人たち大丈夫かな?生きて帰れるかな?

まさに聞く耳持たずって感じなんだけど…

あっ、ユエにビリビリされて死んだ魚みたいに浮かんできた。

このあとその人たちを回収した。そのうちの一人を電撃弱めでやってたらしくすぐに目を覚ましたけど聞く耳を持たないので南雲に高速往復ビンタされた。

あれは、いやだなぁ。絶対にくらいたくない。

明らかに痛そうだもん。両頬がはれてリスみたいになってるし。

 

 

目的地のエリセンについた。

は、いいんだけど港の人たちとも一戦おきそうな雰囲気になってる。

一応南雲は間違ったことは言ってないんだけど海人族は相変わらず聞こうとしない。

どんだけよミュウちゃん。

 

「ん?今何か」

 

シアがつぶやいた。うえ?とりあえず気配感知を使う。見知った気配をとらえた。

ってこれまさかッ!?

 

「パパぁー!!」

「ミュウッ!?!?」

 

うっそでしょミュウちゃん。パラシュート無しのスカイダイビングってどんだけよ。

どんな恐れ知らずでもやらないよ?普通。いくら南雲がいるとはいえ空から来るとは。

これが俗に言う「親方ァ!空から女の子が!!!」ってやつ?

というかこの世界心臓強めの子多くない?あの迷子の子(番外編1参照)もそうだったし。

まぁ何はともあれ感動の再会だね。

あ、あれ?感動じゃなくなってる?南雲パパによってミュウちゃんが叱られてる。

さすがにあれは怒らざるをえないか。

あと香織とティオも合流したよ。

うん。今度こそは感動だね。

衆人目線だと「何これどうなってんの???」だと思うけどね。

というか私やることなくない?

なんというかかつてない疎外感が…

一応念話石もあるから大人しくどこかへ行きますか。

一週間くらい滞在するって聞いてたし数日いなくても問題ないでしょ。




最後までお読みいただきありがとうございます。

追記
要らない部分を消したのでとても短くなっています。


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第九話

遅くなって申し訳ありません。
遅くなったのに短いです…

追記
前話の修正に伴い少し削りました。なお物語に支障はありません。


南雲にこの前頼んでおいた新しい武器を受け取ったよ。

大きな漆黒の鎌だった。

予想通りといえば予想通りなんだけど大太刀とかでも良かったんだよ?

それでなんでこれにしたのか聞いてみたら

 

「いや、無性に鎌を持たせたくなった。」

 

えぇ…

 

鎌は使ったことないから少し練習が必要だろうけど、鎌って強いんじゃない?

形状的に相手の正面に立っていても死角から当てれそうだし。

あーソ○ルイーター懐かしいなぁ。

確か主人公が鎌使ってたんだっけ?

それで鬼神狩りとかやってたなぁ。多少アレンジしてみようかな。

まぁでもそれはまたの機会に…

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

突然だけど今はメルジーネ遺跡の中で流されて一人になったんだよね。

他の人はまぁ大丈夫でしょ。

南雲ほどでないにしろなかなかチートなメンバーなんだし。

さてこれからどうするか。

なぜか船の上だしね。

少し歩くかな。

 

 

うーん船ばっかり。

戦闘の後みたいで船に穴が空いてたり傷がついてたり。

これはなかなかに壮観だなぁ。

だってさ、こっちの世界に連れてこられて実際に戦争を経験するなんて誰が思う?

まぁ私は日本でも人を殺した経験があるからそこまでというか全く抵抗はない。

だけど死ぬかもしれないから怖いよ。

なんだかんだ戦闘を楽しんだりしてるけど、どこか心の片隅では確実に思ってる。…と思う。

 

「全ては神の為にぃ!」

「エヒト様ぁ!万歳ぃ!」

「異教徒めぇ!我が神の為に死ねぇ!」

 

突然何?!

なんか日本兵みたいな人がいたのだけど。

いや、実際に言っていたかはともかくそういうネタってあるでしょ?

まぁそれはおいておいて。

 

「とりあえず襲ってくるから切るよ?」

 

返答はなし。

 

スッ

 

「あれ?」

 

夜ノ刃を使えば恐ろしいくらいに滑らかに切れるけど、今のはなんの感触もなかった。

 

「幻かな?」

 

多分間違ってないかもしれないけど答え合わせは出来ない。

出来が良すぎる気はする。

とりあえず潰してまわろうかな。

 

〜周回中〜

 

「長かった。流石に疲れたなぁ。」

 

魔力もごっそり持ってかれたし。

だって物理効かないもん。

節約と鎌の練習を兼ねて魔法なしでやってみたらすり抜けるだけだった。

まぁ振るときのクセみたいなものはだいたい掴めたんだけどね。10分くらい試してたし。

 

「風景がぼやけてるってことはとりあえずここは終わりかな」

 

次に現れた光景はパーティ会場のような感じ。

まーたエヒト様ぁって言うんじゃない?

割と平気だけどこの世界の信者がみたら発狂物でしょ。

要は精神的攻撃なわけなんだけど。

 

国王っぽい人が話し始めたね。

んーーお?やっぱり様子がおかしい。

 

「ーこうして和平条約を結び終え、一年振り返って思うのだ……実に愚かだったと!」

 

これはエヒト様万歳ルートだね。

聞き流すならぬ見流すことにする。

日本語間違ってないかな?

まぁいいや。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

「ここは?って南雲たちじゃん。皆早かったんだね。」

「ああ、お前が一番最後だ。…一人だったんだな。」

「見れば分かると思うけどなぁ。まぁいいや。それでここでは何が手に入るの?」

「再生魔法だ」

「了解」

 

魔法陣に入る。

オスカーの時みたいなのを聞いて終了。

 

「うおっ!?チッ、強制排出ってか。全員掴みあえ!」

「…んっ」

「わわっ、乱暴すぎるよ!」

「ライセン大迷宮みたいなのはもう嫌ですよぉ〜」

「水攻めとはやりおるのぉ」

「どーにかなるでしょー」

 

天井が開いて火山のときみたいに排出された。

 

まぁやっぱりそこは海中な訳で。

来るときにいたクリオネもいる。

対処しようか悩んだけど念話石を通して海上を目指すように言われたので目指す。

でもやっぱり邪魔されるよね。

 

(あんまり呼吸持ちそうにないから可能な限り早く脱出したいんだけどなぁ)

 

仕方ないので伸びてくる触手をきるけど再生速すぎ。

 

あ、空間魔法使えばいいんだ。

元々空間を切るなんていう技を作っただけあってか空間魔法の適正はユエを超えていた。

向こうも使うみたいだし一人で脱出しよう。

 

(せーのっ)

 

実際には界穿っていう魔法があるんだけどこの世界の魔法基本的に使ってない私は、空間魔法を元にしてアレンジを加えて移動特化にした。

俗に言うテレポート。

 

「この落下感はいつになってもなれないなぁ」

 

ちょうどクリオネの真上に飛んだので鎌を使ってみることにした。

 

「破ノ刃。鎌バージョンッ!」

 

小太刀に比べて刃の部分が大きいからまとわせる魔法の量が多くなるから威力も上がる。

その結果

 

ドガァアアン

 

伸びてくる触手を根本から根こそぎ蹴散らした。

これで時間稼ぎも大丈夫だろう。

あとは南雲がなんとかするでしょ…

 

魔力が切れた。

 

 

「無茶しやがって…」

「まぁいいじゃん。やれるんでしょ?」

「ああお前が時間を稼いでくれたおかげでな。」

「じゃ、あとは任せるよ」

 

 

 

 

 

ーは〜い。突然ですがぁ、へーちゃんです。夜陰ちゃんは魔力切れで寝てしまっただけですねぇ。

このあとは問題なくクリオネを倒して街に帰りましたねぇ。

倒し方ですか?燃やしてましたよぉ。

体内から。

やっぱりえげつないですねぇ。元からって言ったら失礼なのかもしれないですがぁ、夜陰ちゃんが再開したあの時からヤバさは感じてましたねぇ。

変わる前は大人しそうな子だったのに。

仕方ないといえば仕方ないんですがねぇ。

 

ーさて、今の状況の説明をしますねぇ。

あの後問題もなく数日で目を覚ました。

それでエリセンの街を出てアンカジ公国に向かっているところです。

次はどんなことが起きるんですかねぇ…

それは神のみぞ知るってところですかねぇ。

へーちゃんは神だろって?

ここでネタバレしては面白くないでしょう?

 

 

ーついでにですけどこの話し方面倒くさいのとうざったいので普通の敬語にしますね。




最後までお読みいただきありがとうございます。

休校が終わり普段の学校生活に戻っていくのはいいんですが3ヶ月ほとんど動いてなかったせいで肉体的にも精神的にも疲労が半端なかったのでくたばってなかなか書けずにいました。とだけ言い訳しておきます。

お気に入り登録ありがとうございます。
ただただ書きたいものを書いているだけですが楽しんでいただけてるなら幸いです。

感想もちゃんと全部読んでいます。
返信を全部にはしていません。
基本的に質問に関しては答えさせてもらっています。
言い方はあまり良くないですが、ただの感想に対してこちらが何か言ったり、『感想ありがとうございます』とだけ返信するのもどこか変な気がするっていう個人的な感覚です。
今まで明言していなかったので今回しました。
まぁこれでも曖昧な気がしますけどね。

追記
疲労は半端ないですが風邪なんかは全くないです。
個人的にコロナはまた少し流行する気がするので皆さん気をつけてください。


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超閑話

えーっと本編ではないです。
生存報告です。休憩がてらの2時間程度で書き上げたものです。


夜陰「今回はちょーダイジェストに台本形式で会話オンリーで話してくよ。」

 

へーちゃん「読んでも読まなくても本文とは大して関係ないですからどっちでもいいですよ。」

 

夜陰「何をやるかって言うと近況報告と私達の設定の話だね。」

 

 

 

へーちゃん「まずは設定の話です」

 

夜陰「実を言うとこの作品。というか作者が書いてる作品はほとんど思いつきで後先考えてないものだったりする。」

 

夜陰「どういう展開にするかとかはいろんなパターンを考えた上で決めてるらしいけど評価バーに色がつかないから大したことないよね。」

 

へーちゃん「☆3以下をくらったりしてメンタルにヒビが入った感じですね。そこから反省していくつか話を書き溜めて一週間くらい開けてまた読んでみてって感じで投稿するかどうか決めるようにしたらしいですけど時期が時期ですからねぇ。」

 

夜陰「そう。受験なのだった!」

 

へーちゃん「あ、念の為言っておきますけどこの作品だけじゃなくて他の作品含めた話をしております。…それはそうと設定の話じゃないですね。すみません。」

 

夜陰「まーめんどくさいから適当に進めていくね?読者さんたち。一応流れはあると思うし。」

 

へーちゃん「話を戻しますがありふれ世界クリア後の私達で他クロスオーバー作品書いてはボツにしたり新たにオリ主考えてのSSだったり。色々やってましたねぇ。」

 

夜陰「そのせいで執筆中小説に40個ほど溜まってたりしたこともあったんだよねー。今は20弱だけど。」

 

へーちゃん「無理のあるものや展開が思いつかないものが消されて行きました。思い出補正で残ってるのもありますが。」

 

夜陰「そんだけ溜まってるくせに投稿中作品は0。ヤバくない?一応『ありふれた陰キャは世界最強になれない』のやつは1話だけあったけどこれなんか違うとかなんとかでボツになってたし。最近別ルートに変更してどうにか書き上げたらしいけど投稿は先みたい。」

 

へーちゃん「あのシーンでどうして堕ちるって思ったんですかね?」

 

夜陰「んー吊橋効果ってやつ?知らんけど。」

 

へーちゃん「ちなみに書いたSSは

 

インフィニット・ストラトスが2作品各5話。諦めた理由は『機体の設定をめんどくさくしすぎた。』『おり主の設定に難あり。つーか展開がキチィ』。

 

痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。一作品5話。諦めた理由は『え?スレ難しすぎない?一応本編だけだったらいけるかもだけど制限あるとはいえプレイヤースキルチートに銃持たせて大丈夫?怒られない?っていうかそれ以前にステータスどうやって計算してんのかわかんねぇ!』。

 

ありふれた職業で世界最強。FGOクロス2作品各2話。諦めた理由は『やっべぇ。単純に展開思いつかねぇ。茨城とアナがかわいいだけじゃだめか…』。ノーゲームノーライフクロス1作品1話。『機凱種っていいよなぁ。あれ?1話が2000文字しかいってない。だめだこりゃ。』(作者独自の基準として1話あたり4000文字前後としています。)

 

ハイスクールDD。1作品5話。『うーんさいっっこうなんだけどなぁ。のじゃロリがオリ主の武器(刀)になるって設定。技だけクロスで落第騎士の技習得させたけどこの世界で生きていけるか?やめとくかぁ。黒猫と白猫、いいよなぁ。』

 

SAOAGGO。1作品2話。これに関しては製作中なのでまだボツではないですね。現在は第一回スクワットジャムの対プロチーム戦あたりですね。

 

結城友奈は勇者である。一作品2話。オリ主は夜陰。原作はどこかへ行っていました。なおへーちゃんはいません。グスン。

 

刀使ノ巫女。1作品6話。私達がオリ主。夜陰が強すぎたためバランスを考えてボツ。実はもう一つありますが触れるほどのことではないので割愛。

 

構想段階としてはまどマギや魔法科高校の劣等生、とある魔術の禁書目録がありますが形になりませんでした。」

 

夜陰「執筆事情はこんな感じだね。なーんか投稿を怖がってる感じがするけどどう思う?へーちゃん。」

 

へーちゃん「より良い物を提供しようとするのは問題ないでしょう。しかしそれで投稿できなくては意味が無い。」

 

夜陰「That's right!」

 

へーちゃん「私達の物語を強引に終わらせる方法はあるみたいですよ。」

 

夜陰「アレ使うことになるから嫌だなー。無理やりエヒトの前にテレポート使ってってことでしょー?この世界における魔法としてちゃんと発動させないといけないし何よりそんなぶっ飛んだことやるからにはそれ相応の準備がいる。めんどくさいからやりたくない。」

 

へーちゃん「まあまあ。一応最終決戦用の技だけはあるみたいですよ。」

 

夜陰「それがあってもね。じゃあそろそろちゃんと設定の話に行こうか。」

 

へーちゃん「ではまず、私達のモデルはなんでしょう?まぁ気づいてる人もいるかもしれないですけど。」

 

 

しんきんぐたいむ

 

 

 

 

 

夜陰「はーい。しゅーりょー。答えはノーゲームノーライフのクラミーとフィールでした。大して似ていないけどモデルにしたのは事実だからね。」

 

へーちゃん「私の容姿はフィール風ってことになってますし黒髪ぺった…ではないにせよ小さいという共通点。他には…あんまり共通点がないですねぇ。」

 

夜陰「実のところあの世界の魔法というか術式は再現できないこともない。ただし私の魔力じゃ足りないからへーちゃんが表に出てくる必要があるんだよ。」

 

へーちゃん「これはヘカテーが魔女の信仰対象だった点から魔法、もとい異能の適正が高いという設定です。自分で自分の解説をしてると思われるかもしれないですが私はあくまでオリジナルキャラクターなのでノーカウントです。まぁ諸々の性質は受け継いでたりしますが。」

 

夜陰「一家に1台機凱種ほしい…欲しくない?」

 

へーちゃん「流石に無から有は作り出せないです。それに機凱種を作ってしまってはあの子が何を言うかわかりませんよ。」

 

夜陰「でも今は…っとネタバレになりそうだね。気になる人はノーゲラを読もう!さて、程よく脱線したところで私の使ってる『刃』系統の魔法について。」

 

夜陰「効果を他の作品の技からとってきたりしてるけど空間魔法の適正が高いという事実を作るために空間切断の魔法が最初にできた。それ故に後のバランスが崩壊した。空間切断という比較的ありふれたものだけどこれはちゃんとオリジナル。」

 

へーちゃん「最終的に”切断”や”斬る”といったそういう感じの概念魔法になってます。概念になることで真剣に何でも切れるようになるという設定もありますね。さらに裏設定へ踏み込むと他にも魔法の開発行えるけどめんどくさいしやる暇ないからやってないだけというのもありますね。」

 

夜陰「次は私自身。実をいうと最初は無口なガチめのアサシンって設定だったんだよね。」

 

へーちゃん「作者が『セリフがないと文持たないから喋らせよう。』ということで今のような感じに。私の場合は本当にその場のノリで。」

 

夜陰「うちの作者なめないでよ?計画性のなさはピカイチだからね。」

 

へーちゃん「今のところ最新である聖剣の話も唐突に思いつきノリノリで書き始めケルベロスの設定で詰まって続きかけないとかいう状態なので顕著ですねぇ。」

 

夜陰「まぁエタるかもしれないけど完結までやる意思はあるみたいだし。だけど私達以外のオリ主は2回目の登板はないらしい。」

 

へーちゃん「私達が最初にして最強って言ってましたからねぇ。私がいればだいたいの魔法は再現できる設定ですし夜陰は身体能力が素で人間卒業してますしそこへさらに身体強化等入れれますし…チート過ぎますかね?その気になれば私が出て戦闘(魔法戦のみ)できますし。」

 

夜陰「どうだろ?へーちゃんも出て本気で戦って南雲と嫁たちに勝てそう?」  

 

へーちゃん「そうですねぇ…真典・星殺し(ステイル・マーター)でなくとも虚空第零加護(アーカ・シ・アンセ)をぶち込めば終わりなのですよぉ〜。」

 

夜陰「ノーゲラネタだからって真似しなくてもいいんだよ?」

 

へーちゃん「いえいえ。もともとこういう風にしゃべる予定で途中までそうしてたんですけどめんどくさいって理由でただの敬語になりました。」

 

夜陰「どうせそんなことだろうと思ったよ。そろそろ話すことも無くなってきたし終わろうか。」

 

へーちゃん「私達や他投稿作品のオリ主への質問、または作者への質問がありましたらこの作品の感想欄にください。これはひっかからないですよね?ある程度溜まったらこんな風にして答える予定です。もちろん答えられるものだけです。」




最後までお読みいただきありがとうございます。
感想欄での返信は行いません。
本編の次が出るのは完全なる未定ですので期待しないでください。


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