Music of Life (ENDLICHERI)
しおりを挟む

短編集
わたしの心はひび割れたビー玉・・・ (白金燐子/硝子の少年)


 
 
 なんかね、タイトルとかを見直してたら気に入らなかったから、書き直した。エヘッ

 ってことで改めて、今回は白金燐子が主役で『硝子の少年』をテーマにして書きました。KinKi Kidsの『硝子の少年』ぐらいなら1番かサビは知ってんだろ?


 んじゃ、もうYouたち見ちゃいなよ!・・・・・・久しぶりに言ったな。







 

 

 

 

 

 あれは、雨が降っている日のことでした。わたしはその日、バスを使って買い物に行って、その帰りの時のことでした。今から来るバスに乗って、家に近いところまで行こうとしていましたが、バス停前で、わたしの足は止まってしまいました。

 

 

「氷川、さん・・・・・・?」

 

 

わたしの足を止めた原因、それは・・・・・・バス停で待っていた同じバンドのギター担当の氷川さんでした。氷川さんがいるだけなら、わたしの足は止まりませんでした。ですが、氷川さんの隣に別の女性がいました。

 

 しかも、その女性というのが、同じバンドでベース担当の今井さんでした・・・・・・。二人は互いに腕を相手の腰に回し、愛し合っていると言わんばかりに周りにアピールをしていました。

 

 

 

 

 

 わたしは、高校3年生になって生徒会長になりました。今までの自分を変えたい一心で。生徒会長は色んなことをしなければならない、それにRoseliaの練習もあり、色々限界を迎えていました。そんな時、氷川さんがいつも手伝いをしてくださり、気づけばわたしたちは恋人という形のお付き合いを始めていました。

 

 氷川さんにとってわたしは、ただの遊び相手だったのでしょうか・・・・・・?

 

 

 

 

 

「あ!紗夜、来たよ!」

 

「えぇ。乗りましょうか?」

 

 

二人の姿が遠くに、そして別世界から見ているように逆さに見えてしまいました。きっと、信じられないような光景がわたしの眼に映ったからでしょう。ひびが入ったビー玉を覗くと、その先は逆さまに見えたりします。そう、わたしの眼というビー玉にも、ひびが入ったのでしょう・・・。

 

 

 

 

 

 わたしは、二人がバスに乗ったのを確認しました。・・・・・・だからといって、声をかけることも、手を振ることもしませんでしたが・・・。バスに──いえ、バスに乗り、窓から見える氷川さんに一度背を向けて、赤の他人のふりをしました。そのままバスはわたしを置いて走り出し、わたしは乗ろうとしていたバスを乗り損ねました。・・・・・・自らの意思なので、そこは特に気にしていませんが。

 

 近くに空き缶等があったら、出来る限り遠くに・・・・・・叶うなら、氷川さんが今井さんと共に乗るバスにまで蹴り飛ばしたい気持ちでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、わたしは何事もなくRoseliaの練習に参加しました。演奏には集中できましたが、頭の片隅ではずっと、昨日の氷川さんと今井さんが抱き合っている光景が残っていました。

 

 休憩時間に、わたしは氷川さんと1対1で話がしたいと言って、CiRCLEの外に来ました。

 

 

「白金さん、話とは?」

 

「・・・・・・じ、実は・・・・・・っ!」

 

 

すぐに言えなかった、『氷川さんと今井さんが抱き合っているところを見た』と。言えば楽になるのに、たった一言が言えなかった・・・・・・。

 

 そんな風に考えてるわたしに、氷川さんはずっと黙ってわたしが喋るのを待っていました。これ以上待たせるわけにはいかない。その一心で、わたしは喉に詰まっていた黒い気持ち(別れるための一言)を吐き出しました。

 

 

「・・・・・・実は昨日・・・・・・氷川さんが・・・・・・今井さんと、バスに乗るところを見ちゃったんです・・・・・・!」

 

「っ!?」

 

 

ようやく言えた。喉に詰まってたものを吐き出せた。でも、相手を悲しませるだけの言葉なのに、自分まで悲しく、つらくなってしまった・・・・・・。きっと、氷川さんへの未練が、喉に詰まる原因だったのだろう・・・・・・。

 

 

「・・・・・・白金さん、すみませんでした。」

 

「謝らないでください・・・・・・。わたしのことは、気にせずに・・・・・・今井さんを、幸せにしてくださいね・・・・・・!」

 

「はい・・・。白金さん、悲しませてすみませんでした・・・・・・。」

 

「・・・・・・あと、一つだけ言わせてください・・・・・・。」

 

「っ!・・・・・・はい、なんでしょうか・・・?」

 

「あなただけを・・・・・・愛していました・・・・・・。」

 

 

氷川さんは、真面目過ぎる・・・・・・。きっと、今井さんとも付き合う状況になり、恋人になることを了承したのだろう。だから、わたしに嫌というほど感情のこもった謝罪ができたのだろう。

 

 そんな氷川さんに、わたしは最後に、未練を捨てるための愛の言葉を言い、スタジオに戻りました。正直、涙を拭うのにかなり時間がかかりましたが、なんとか皆さんに心配されることなく、その日を過ごしました・・・・・・。

 

 

 この胸の傷は、いつになったら消えるのか、わたしには分からない。勝手に消えるか、誰かが消してくれるのかも・・・・・・今のわたしには分からない・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

「それで、紗夜さんはあと何人口説いたんですか?」

 

「えっ!?う、宇田川さん!何を言ってるのですか!?」

 

「紗夜、アタシに愛してるって言ったのは嘘なの・・・・・・!?」ウルウル

 

「紗夜、こうなると思って、あなたが口説いた人たちを紹介するわ。」

 

 

・戸山香澄(愛美) ・花園たえ(大塚紗英) ・羽沢つぐみ

・氷川日菜 ・湊友希那 ・今井リサ ・白金燐子

・桐ヶ谷透子

 

 

「って、イベントで一緒になった人たちじゃないですか!?それと、妹は口説きませんし、戸山さんと花園さんのはどういう意味ですか!?」

 

「でも、────(※自主規制)の方でこの人たちと──」

 

「ち、違います・・・!ってか湊さん、何故ストレッチをしているのですか・・・・・・!?」

 

「これ?これは、あなたをシメるためよ。」

 

「湊さん!?ちょ、ちょっとお待ち──」

 

 

この展開は・・・・・・予想してなかったですね・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 
 ってことで、紗夜は口説き魔って設定にしちゃった♪いやだって、pixivとかの小説見てるとさ、紗夜×○○って感じでバリエーションがいっぱいあんのよ。だから・・・・・・ねぇ~?

 さて、そこそこリメイクもしての再投稿なので、よろ~。じゃね~。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

回って回り疲れて・・・ (丸山彩/からくりピエロ)

 
 
 はい今回は丸山彩が主役で・・・・・・誰が元なのか知らんけど、『からくりピエロ』っす。ボカロ曲ってさ、元の歌い手が誰なのか分かんないんねんけど?だってさ!アタイがお世話になってる『歌ネット』さん見てもさ、一つのタイトルでも歌い手が3人か4人もいんねんで!分かるわけねぇやろ!?


 んじゃ、本編どぞ~。







 

 

 

 

 

 私は今日が来ることをとても楽しみにしていた。初めて異性の人を好きになり、恋人関係になり、今日は初めてのデートの日。私は自分でも分かるほど浮かれていて、待ち合わせの30分前に来ていた。

 

 

(早く来ないかな~?)

 

 

早く来たとしてもきっと5分前だろう。なのに、今はまだ15分前。あと10分は待たないといけない。でも、そんな時間さえも私は楽しめていた。

 

 

「彩ちゃん?」

 

「うん?・・・・・・あ、千聖ちゃん!」

 

「こんなところでどうしたの?誰かと待ち合わせ?」

 

「うん!○○くんとこの後デートなんだ!」

 

「○○くん?・・・・・・彼なら──」

 

「楽しみだなぁ~!」

 

「・・・・・・そう、ね。それじゃあ、気をつけてね。」

 

 

千聖ちゃんと会って、軽くお話をした。この時の私は浮かれていて、千聖ちゃんの言葉を全然聞かなかった。ただただずっと、早く来ないかなぁ~、っと期待に胸を膨らませていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 待ち合わせ時間から2時間が経過した。私は今、○○くんと一緒にデート中!・・・・・・ではなく、未だに待ち合わせ場所にいました・・・。これだけ待っても彼が来ない、きっとそれが私への答えなのだろう。そんな私を、何故か街ゆく人たちが嘲笑っているように見えてしまう・・・。

 

 

 

 

 

 彼は本当は私のことが好きじゃなかった。だから、彼のことは諦めて帰ろう。そう考えて、実行することは簡単だった。でも、とても困難なことでもあった。この事実を認めれば、前に進めるのに、そんな事実を信じたくないと思う自分がいた。もしも信じられず、彼のことを追おうとすれば、きっと彼の思うツボだろう・・・。

 

 そんなことがずっと頭の中で回り続けて、私は疲れてしまった・・・。こんな風に考えてしまうのも、彼の計算のうちなのだろうか?これじゃあまるで私は、彼のピエロなのではないか?良い笑いの材料としか思ってないのだろうか?

 

 ここまで思考がマイナスに落ちたのは、初めてかもしれない。そんな時、ある人影が私の前に止まった。私はずっと俯いてから、足しか見えなかったけど、明らかに男の人の恰好ではなかった。

 

 

「彩ちゃん。」

 

「っ!?千聖、ちゃん・・・・・・?」

 

「まだここにいたのね。来てみて正解だったわ。」

 

「どう、して・・・・・・?」

 

「さっき彩ちゃんに会う前、通りのコンビニで○○くんが別の女の子といるところを見かけてね。でも、さっきの彩ちゃんはとても楽しそうにしてたから言えなかったの。ごめんなさい。」

 

「千聖ちゃん・・・・・・!」

 

「でも、あんな男にコロッと落ちてしまう彩ちゃんもどうかと思うわよ?」

 

「ぅぅ・・・・・・うわぁあああ!!」

 

 

私は、彼の真実を知り、さっきまで頭の中を回っていたものを全て受け入れた。そして、そこから生まれる悲しみと、千聖ちゃんが来てくれた嬉しさが一気に込み上げてきて、千聖ちゃんに抱きつき、ひたすら泣いた。千聖ちゃんは何も言わずに、こんな私を受け入れてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

「なんて映画、どう?」

 

「いいんじゃないかしら?これからの彩ちゃんのためにも。」

 

「嫌だよー!私、すっごい悲しい役じゃん!!」

 

 

こんな映画・・・・・・見たいけど、やりたくないって・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 
 はい、『オリ彩』から『あやちさ』になるお話でした。

 もうね、誰かさんのおかげでね、黒い千聖しか思い浮かばなかったんねんけど、頑張って優しいピュアな千聖さんを出しましたよ!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

日々が愛のかたまり・・・ (山吹沙綾/愛のかたまり)

 
 
 今回の主役は山吹沙綾で、曲は『愛のかたまり』です。あの・・・・・・あれよ。アタイのTwitter見てる人は分かるだろうけどさ、よく替え歌してる曲よ。KinKi Kidsさんの名曲だけどね。


 んじゃ、どぞ~。







 

 

 

 

 

 実は私、恋人が出来たんです。○○くんっていう、同じ商店街仲間で、私と同い年の人。彼はちょっと大人しめな性格だけど、いざという時にはとても心強い人なんです。

 

 でも、人には必ず欠点がある。それは彼も同じ。彼の欠点、それは・・・・・・前に電車で隣町まで行こう、って言った時の一言だった。

 

 

「それはいいけど、大丈夫なの?沙綾、かわいいから、どっかの(やから)どもに絡まれたり、万が一に電車が事故にでもあったら・・・・・・!」

 

「ちょ、ちょっと・・・・・・心配し過ぎだって・・・・・・!?」

 

「だって電車だよ!人身事故とかある電車だよ!」

 

(車だってそういうのあるよ・・・・・・。)

 

「万が一沙綾に何かあったら──」

 

 

なんてことがあった。そう、彼はかなりの心配性なんだよね・・・。どっちかというと、彼の方が女々しかったりするんだよね・・・・・・。まぁ、それはそれで私的にはアリなんだけどさ。

 

 

 

 

 

 そんな、恋人となった私を心配する彼は、かなりの重症だと思う。でも、私も重症だなって思ったことがあったの。あれは、二人で街を歩いていた時のことだった。

 

 

(今日の○○、なんかいい匂いがする。ちょっと良いシャンプーとか使ったのかな・・・・・・?それとも、そういう感じのオシャレでもしたのかな・・・・・・?)

 

「どうしたの、沙綾?」

 

「ううん、なんでもな~い。」

 

「?・・・・・・なら、いいけど。」

 

 

彼のちょっとした粋な計らいを楽しんでいた時、ちょっと街が混みあってきた。そして、私と彼の間を偶然大人の女性が通った。その人は悪気はなかった、ただちょっと急いでいたっぽいから、私はなんとも思わなかった。でも・・・・・・

 

 

「・・・・・・っ!」

 

「沙綾、大丈夫?」

 

「えっ?だ、大丈夫・・・!行こ!」

 

「えっ!?ちょっ・・・!?」

 

 

その女性から、彼と同じような匂いがして、彼の背中を押しつつ、目的の場所に向かった。その匂いのせいで、少し気持ちが高揚してしまったのを隠しつつ・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私は日々、彼に教えたいもの・見せたいものがたくさん出来ては伝えきれずにその日を終えてしまう。そんな日々が少し悲しく、そして、楽しく思えてしまう。彼は私のわがままをなんでも受け止めてくれる。私の心をそっと抱きしめてくれる。だから、私はあなたで良かったと思えるの。『聖なる夜』と言われるクリスマスでさえ要らないくらい、私の日々は、愛のかたまりだった。

 

 

「ねぇ?」

 

「うん?」

 

「明日の朝も、愛し合うよね?」

 

「・・・・・・ちゃんと明日が来ればね?」

 

 

当たり前のことなのに、明日が来ないのではないかと心配してしまう自分がいる。でも、そんな考えは、彼の顔を見ているとすぐに吹っ切れてしまう。

 

 少し前の私に伝えてあげたいな。家族のことばっか考えてる自分がもどかしいんでしょ?お母さんや、弟たちの今を見て、自分の今を見て、生きていければ、少しは楽になれると思うよ。・・・・・・な~んて、これも彼に言われたことだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

「さーや~!どうか付き合わないで~!」

 

「えぇ・・・!?モカ、急にどうしたの・・・・・・?」

 

「さーやが付き合ったら・・・・・・甘すぎてつぐの方ばっかに行ってしまうから~・・・・・・!」

 

「あ、あはは・・・・・・。」

 

 

仕事とプライベートはちゃんと分けてるんだけどね・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 
 はい、『オリさあや』でした。

 前に出した『硝子の少年』と『からくりピエロ』とは大違いでしょ?『愛のかたまり』はね、行き過ぎた女の子の恋の歌だからね。沙綾だって、わがままだからそんぐらいは行くんちゃうん?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

この周波数に乗せて・・・ (氷川紗夜/君へのMHz)

 
 
 今回の主役は氷川紗夜で、曲は工藤晴香さんの『君へのMHz』だよ~。どうせ知らへんやろ?いいもん!別に気にしてないもん!・・・・・・いや、マジで気にしてへんねん。だって、このサイト内でしか絡めないだろ?だったら、テキトーに返事しときゃ終わりやん。なぁ~?

 まだ穢れを知らない心の持ち主がもーしーもいたら、こんな性格にはなるなよ。んじゃ、本編行けや~。







 

 

 

 

 

 Roselia全員が高校を卒業、音楽事務所に入り、芸能界での活動を始めてしばらく経ちました。最近では、宇田川さんと共にRoseliaの音楽の魅力を広めるために、ラジオをしたりするようになりました。スタッフさんから言われたのですが、私は宇田川さんのブレーキ役としてラジオに参加してもらっているとか・・・・・・?でも、そんなラジオも思ったより評判が良く、このラジオをきっかけにファンになった人もいたりと、すぐに終わると思っていたラジオは、今もなお続いています。

 

 

 

 

 

 そんなある日、午前中に練習があり、午後からラジオの収録を行いました。その中で、一通のメールのせいで、あまりラジオに集中できませんでした。その内容は、

 

 

「大好きな人が遠くへ行ってしまいました。ずっと前から付き合っていた方で、彼から「遠くの世界を見てみたい」と言い、旅立ちました。彼は必ず戻ると言って、私も彼を悲しませたり困らせたりしたくないので、一切連絡を取っていません。今の私を支えてくれているRoseliaさんに頼むのは申し訳ないのですが、引っ込み思案だった私を新しい世界へ引っ張ってくれた彼に、少し寂しいけど元気です、と伝えたいがためにメールを送りました。彼も、旅立つ前にRoseliaさんの曲を好きになったので、届けばいいな・・・と思ってます。」

 

 

という、ちょっとした惚気話で、自分勝手な内容でした。メール自体は読みませんでしたが、その内容だけがずっと私の頭の中に残っていました・・・・・・。

 

 

 

 

 

 Roseliaが芸能界に進出することが決まった時、私はある男性に相談をしました。このまま芸能界に入って大丈夫なのでしょうか?と。すると、彼はこう言いました。

 

 

「自分の意思があれば怖くないよ、大丈夫だって!それに、紗夜にはRoseliaのみんながいるんだから。」

 

 

なんの根拠もない言葉に少し呆れる自分と、その言葉に勇気を貰えた自分がいたのを、今でも覚えています。彼の言う事・やる事には、不思議と勇気づけられてきました。普段から当たり前と思っていることがとても綺麗と思わされたり、ただ私の名前を呼ぶ声が美しい旋律だと思わされたりしました。世界一の美女や、名曲より勝っているように・・・・・・。

 

 

 

 

 

 こんな私でも、彼のように誰かの背中を押しているのだろうか?『ちゃんと押せている』自分と『押せていない』自分、正反対の自分がいる展開は今に始まったことじゃない。だからこそ、こんな気持ちを持つ自分を、ラジオという周波数に乗せて、誰かに届けたい・・・!

 

 いつしか、そんな風にも思えてしまう。

 

 

「紗夜さん!今度からやる新しい企画、どんなのが良いと思いますか?」

 

「そうですね・・・・・・なかなか思い浮かびませんね。宇田川さんは何かありますか?」

 

「あこは~、『リスナーから送られてきた文章を、あこがカッコよく変換して読む!』ってのをやってみたいです!」

 

「それ、需要あるのかしら・・・・・・?」

 

「ありますって~!」

 

 

私だけでは、まだ何もできない。だから、彼には見守っていてほしい。少しずつ、新しい一歩を踏み出していく私を・・・・・・。彼からもらった『私』という『証』を持って・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

「あ~こへんか~ん!」(※あこ変換)

 

「このコーナーは、リスナーから送られてきたメールを、宇田川さんが中二病っぽく言うコーナーです。」

 

 

まさか、採用されるなんて・・・・・・。しかも、大人気・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 
 ちなみに、この『君へのMHz』って曲は『大切な人を失くした人がラジオでなら遠くにいる大切な人に届くかもしれない』みたいな歌詞です。実際には『遠くへ行った』しか言ってないけどね。『失くした』なんて一言も言ってないよ。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

泣き見惚れては・・・ (湊友希那/Topaz Love)

 
 
 今回はかーなーり前に書いたネタで、前は紗夜さんでしたけどで、今回は主役は湊友希那で曲は『Topaz Love』です。歌い手はKinKi Kidsっす。・・・・・・悪いな、KinKiばっかで。

 そうそう!前回までの分も含めてアンケート追加したんで、良かったらどうぞ~!


 ちょっと友希那がアレしてるけど、気にせずどぞ~。







 

 

 

 

 

 今晩は夏祭りの日。夜になっても暑さが続く中、私と〇〇さんはその夏祭りに来ていた。

 

 

「結構人がいるんだな。」

 

「そうね、あまり来たことはないのだけれど。」

 

「でしょうね。」

 

「相変わらず、さらっと失礼なことを言うわね・・・・・・。」

 

 

雰囲気や話し方はすごく優しいのに、口だけは悪い〇〇さん。こんなやり取りをしていると、祭り会場から少し離れたところから、夏祭りといえば、の花火が上がった。

 

 

「・・・・・・っ!」

 

「おぉ~、ずいぶんと綺麗な花火だ。」

 

「そ、そうね・・・・・・っ!」

 

 

花火を見て綺麗とは思えた。でも、上がる度に起きる花火の音が、私に悪影響を及ぼす・・・・・・。

 

 

「やっぱり、しんどいか?」

 

「え、えぇ・・・・・・。もう少し遠くからなら、なんとかなるかもしれないけど・・・・・・?っ!」

 

「すまん。じゃあ、あっち行こうか?」

 

「大丈夫、これならなんとか耐えれる。あなたに教わった方法を使っているし・・・・・・。」

 

「我慢は禁止。」

 

「でも!あなたと、一緒に来たかったから・・・・・・。」///

 

「・・・・・・分かった。辛かったら言いなよ?」

 

「えぇ。」

 

 

彼は私のことを心配してなさそうだけど、心配してくれている。表には出さないのが、ありがたくて、ちょっと寂しい・・・。

 

 

 

 

 

 彼と出逢ったのは、Roseliaがアーティストデビューして少し経った、ある音楽番組だったわ。彼と話していて、音楽の趣味が少し似ていた。そこから話をたくさんして、連絡先を交換するまでになった。Roseliaのみんなも、彼には良い印象を持っていたわ。

 

 

 

 そして、色んな音楽番組やライブを短期間にやり過ぎたせいってのが一番高いのだけど、私は一人で水の中に潜ってしまった。実際には潜ってないのだけど、そういう表現が一番しっくりくる。左耳が難聴になってしまった。

 

 私はすぐに入院した。と言っても、リサに「入院しろ」と言われたんだけどね。ドクターストップならぬ、リサストップね。・・・・・・あまり上手くなかったわ、忘れてちょうだい。難聴になると、音楽活動に大きな支障が出る。それは、なる前から分かっていた。たまに、ニュースとかで見ていたから。でも、まさか自分がなるとは思わなかった。

 

 

 退院した後、Roseliaのみんなで話し合ったわ、「音楽活動を続けるか?辞めるか?」について。みんな、私のことに気を使って「辞める」と言った。でも、私は「続けたい」と言った。みんなの気持ちも分かるけど、ここまで築き上げてきたRoseliaの絆を失くしたくなかった。その日は、結果が決まらずに解散した。

 

 

 

 ある日、私は彼に相談した。「音楽活動を続けたい。でも、みんなを納得させるにはどうしたらいいか?」と。医者には、「いきなり前の感じに戻るのではなく、少しずつ改善していけばいい」と言われた。でも、その「改善の仕方」が分からなかった。ライブ回数を重ねるにしても、「イヤモニ」を着けなければいけない。そうすれば、左耳に音が直に流れるから、私自身にダメージを与えることになる。

 

 そう悩んでいる私に彼は、こう言った。

 

 

「左耳に耳栓して、ヘッドホン着けてライブするのはどう?」

 

 

私は驚愕してしまった。確かに、「ライブは必ずイヤモニをしなければならない」なんてルールはない。私は彼に感謝を伝え、Roseliaのみんなに話をした。

 

 みんなは、渋々了承してくれて、ライブをした。アコースティックアレンジとしてのライブは「今のRoseliaにしかできない」という評判が付き、成功となった。ファンからは、「前みたいな演奏が聴けるのを、ずっと待ち続けます。」といった応援メッセージが届いた。

 

 

 

 その頃かしら?彼に少しずつ惹かれていったのは・・・・・・。この花火大会に誘ったのも、それが理由。

 

 彼にメールを送ろうともした。でも、無意識に書いたメールがとても恥ずかしくて、すべて消してしまった。今はあまり覚えていないのだけれど、うっすら覚えているのは、こんな文だった・・・。

 

 

 

『私は、誰を好きになればいいの?』

 

『一度きりの恋かもしれない。でも私は、貴方を好きでいたいよ。』

 

『私は、結ばれることをどこかで怖がっている。なのに、嘘ついて恋していいの?』

 

『巡り逢ったくせに、未だ結ばれず夢の途中から覚めない私は、貴方を見ていると、胸が痛いよ。』

 

 

 

・・・・・・今思い出しても恥ずかしいわね・・・。

 

 今日も私は、彼への想いを胸に秘め、彼にめがけて放たれるファンからの綺麗なネオンを見ながら、泣き見惚れるのでしょう・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 
 以上です。今回のテーマとなった曲の雰囲気は、『疾走感・キラキラした中に少し切なげな部分がある』なので、最後に『未だに叶えられない恋を追い続けている』感じにしちゃった。そして、全然セリフねぇな?

 さて、じゃあ最後に、『Topaz Love』の中で一番好きな歌詞を書いて終わりにします!アンケートもあるよ。







誰を好きになってもいいの?
結ばれることをどこかで怖がり嘘ついて恋していいの?

いちどきりのあなたを好きでいたいよ
廻り逢ったくせに 結ばれず夢の途中 覚めないあなたが痛いよ




目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

嫌気がさしただけ・・・ (美竹蘭/眺めの空)

 
 
 さてさて、今回は美竹蘭が主役で、曲は『眺めの空』です。『楠木ともり』さんの楽曲です。バンドリーマーしか見てなさそうなヤツらには分からんやろな~?ちなみにアタイは『魔王学院の不適合者』のEDがその人だったんで、そっからね。


 んじゃ、見てって~。







 

 

 

 

 

 今年の夏はどうしようか?ふと授業中にそんなことを考えてしまった。今年は巴たちはみんな忙しそうだった。地域の行事や生徒会、部活などに。あたしも華道はあるけど、今年の夏はあまり活動はないらしい。

 

 どうせなら今年は、ゆったりと時の流れに身を任せようかな?夏の暑さでぬるくなった水に浸かって溶けるように。そんなことを考えつつ、帰り支度をしていると・・・・・・。

 

 

「ら~ん~。」

 

「ん、モカ。」

 

「蘭は今年の夏、なんか予定あるの~?」

 

「・・・・・・特にないけど。」

 

「じゃあさ、ちょっとモカちゃんに付き合って~。」

 

「・・・・・・まぁ、いいけど・・・。」

 

 

これで、今年の夏は静かにぬるま湯に溶けることはなくなった。モカから『お出かけに付き合え』という冷えきった水を氷ごとかけられたから。

 

 

 

 

 

 夏休みに入り、最初に誘われて来たのは、昔ながらの駄菓子屋だった。

 

 

「・・・・・・ここ?」

 

「日菜先輩に聞いて、ちょっと気になってたんだよね~。」

 

「ふーん・・・・・・。」

 

 

モカの隣を歩くしかなかったあたしだったけど、ふとあたしの身の回りが少し違うことに気づいた。普段なら聴こえるのに()()()()()蝉の声、少しぐらいしてもいいはずなのに何も()()()()()()駄菓子屋、たまに見かけた猫さえも()()()()()()()。何か、違う気がする・・・・・・。

 

 

「蘭~。」

 

「うん?」

 

「はい、プレゼント~。」

 

「あ、ありがと・・・。」

 

 

渡されたのは普通のアイスキャンディーだった。こういうのを食べるのは久しぶり・・・・・・ではないか。でも、なんでだろう?()()()()()し、()()()()()()()

 

 

「蘭~?どしたの~?」

 

「えっ?いや、なんでも・・・・・・。」

 

 

いったい、何なんだろう・・・?まさか、風邪?・・・・・・いや、まさかね。

 

 

「いや~それにしても暑いね~?」

 

「・・・・・・そうだね。」

 

 

そう言いながらアイスにかぶりつくモカの横顔に、何故か嫌気がさしてしまった・・・・・・。

 

 

 

 

 

 それから数日経った時、またモカに呼び出された。今回は花火大会の日だった。

 

 

「お待たせ~。」

 

「ねぇ、明日みんなで来るのになんで今日も来たの?」

 

「ん~?なんとな~く。」

 

 

それからずっと祭り会場を歩いているけど、時間的にはまだ上がらないのに、何故か早く上がらないのか?と思ってしまった。だから、音が胸に響いてこないのがむなしく思えてしまう。

 

 

「・・・・・・ねぇ、モカ──」

 

「おっ?花火だ~。」

 

「っ!」

 

 

あたしがモカに話そうとした時、突然花火が上がり始めた。少し驚いてしまった。

 

 

「きれいだね~。」

 

「・・・・・・。」

 

 

花火によって明るくなったモカの横顔に、またあたしは嫌気がさしてしまった。でも、そんなモカの横顔に赤みがさしていることに気づいた。

 

 

「・・・・・・蘭。」

 

「っ、何・・・?」

 

「ちょっと、照れるんだけど・・・・・・。」

 

「あ、ごめん・・・!」

 

 

モカに気づかれて、あたしの顔もちょっと熱くなってしまったのは、気づかれてないといいな・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

「んも~!なんで二人だけで行ったの~!?」

 

「それはモカに行ってよ・・・。」

 

 

案の定、ひまりに怒られてしまった・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 
 ちょっと雑やったな。て感じで、『蘭モカ』でした~。まぁね、『五感を失うほど相手にある意味夢中』って曲です。Youtubeにリリックビデオあるから見れば?

 さて、『眺めの空』でお気に入りの歌詞はこちら!じゃあね~!






明るくなった一瞬の横顔にただ、嫌気がさしただけなんだ
赤みがさしただけなんだ


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

暗闇の彼方へ閉じこもる・・・ (倉田ましろ/深海少女)

 
 
 今回の主役は倉田ましろでボカロの『深海少女』です。このネタ、前に『Bonnie Butterfly』というましろがヒロインの作品で出したんだけど、内容ほぼ一緒!名前を『〇〇』に変えただけ!もうね、浮かばかなかったの。


 んじゃ、見ちゃって~。







 

 

 

 

 

 時々、こんな性格の自分が嫌になってくる。みんな月ノ森生らしく何か特別なものがあるけど、私には何もない。バンドを組んでからはそう考えることはなくなってきた。

 

 だけど、今日は練習中に大きなミスをしてしまった。みんなフォローしてくれたけど、家に帰るとそのミスが私を襲ってきた。まるで、全てを飲み込む津波のように・・・・・・。

 

 

「・・・・・・っ!」

 

 

ため息もつけず、ベッドに腕を枕にして顔を埋める。まるで、何も見えない暗い海の底にいるみたいに瞳から明かりを消した。

 

 もう、今日は眼を開けたくない。この気持ちはきっと誰も気付かないのだから。・・・・・・そんな事まで考えてた。

 

 

『大丈夫、何かあったら俺を頼れ。』

 

「・・・・・・?」

 

 

今、すごく落ち着く、暖かい声が聴こえたような・・・?

 

 一瞬差し込んだ暖かく眩しい一筋の光に、眼を開けようとしたけど、この深海(暗闇)がそれを遮ってしまう。それだけ、私の心は深海に沈んで(堕ちて)行ってるのだろう。このままこの暗闇に閉じこもるのもありだろう。

 

 でも、心の奥底ではさっき聴こえた声を知りたいと願っていた。あの眩しくて暖かいあの()は、まるであの人のようだった。

 

 

Prrr...(着信音)

 

「・・・・・・っ!」

 

 

 そんな疑問に答えるように、私のスマホが鳴り出した。顔を上げて、液晶画面を見ると、私にとって暖かくて優しくて心を落ち着かせてくれる人からだった。

 

 服はしわくちゃだし、きっと顔だって見せられないほどひどくなってる。笑顔だって、今してもだいぶ歪んでいると思う。そんな私は見せたくない、だから放っておいてよ・・・!!

 

 私の頭や心の中ではこんな事を思っているのに、右手はゆっくりとスマホへと向かっていった。でも、手が届いた瞬間に着信音が途絶えた。スマホのロックを解除すると、彼からの不在着信があると出ていた。

 

 

「はぁ。・・・・・・?」

 

 

なんで早く出なかったんだろう、と後悔していると、今度は彼からメッセージアプリでメールが届いた。

 

 

『部屋の扉を開けてくれるか?』

 

「部屋の・・・?」

 

 

私は重たい身体を動かして、恐る恐る部屋の扉を開けた。

 

 

「こんばんは、ましろ。」

 

「〇〇、くん・・・?どうして・・・?」

 

「ご両親が通してくれた。ちょっと部屋に入れさせて。」

 

「ちょ、ちょっと・・・!?」

 

 

彼・・・・・・〇〇くんが突然私の部屋にやって来て、私の肩を押しながら半ば強引に部屋に入ってきた。私たちは部屋に入り扉を閉めたけど、どっちも椅子や床に座らなかった。そんな私は、〇〇くんから身体ごと背けている。

 

 

「・・・・・・な、何しにきたの?」

 

「ちょっと話したくなった。そんな理由じゃダメか?」

 

 

絞り出した言葉に彼は、適当な感じで答えた。

 

 彼を見ただけで安堵しているというのに、私の心は深く暗い海の中にいるせいか、彼に自分の気持ちを伝えれなかった。

 

 

「・・・・・・モニカのみんなに話しにくいことは、全て俺にぶつけろ。1人で抱え込むのはよくないぞ?」

 

「・・・・・・っ!そんなの・・・・・・〇〇くんに、言われたくないよ・・・!」

 

「確かにな。だったら、一緒に抱え込まないか?」

 

「・・・・・・っ、うわぁあああ!!」

 

 

彼の暖かく眩しい言葉()が、私の心を深海から引き寄せてくれた。私も、彼の心を救い上げたことがある。その時のことを思い出したからか、彼に抱きつき、大きな声で泣き、涙を流した。

 

 

「・・・・・・お前の感情は全て受け止める。だから、互いにぶつけ合おうよ、な?」

 

「っ・・・・・・うん・・・!」

 

 

彼の優しさは、今の私には眩しすぎる。でも、その眩しさが、私の心を救ってくれた。

 

 私の心を埋めていた海は、涙と共に全て流れ去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 
 特にこれといって言うことないねんけど、あるとすれば、アンケートに票が入ってる『Topaz Love』と『眺めの空』、見事なまでに『知らない』しかいないねんけど。・・・・・・『Topaz Love』で『知ってる』入れたアホが誰なのかは知ってるでいいよ。


 んじゃ、今回も好きな歌詞出して、さよなら!







そしてまた光は降りそそぐ 見とれていたら目が合った
気付いてこっちを振り替えるあなたに 嘘つきの私...


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

寄り添いたいアタシのわがまま...(今井リサ/人生勝利宣言!)

 
 
 おひさ~。

 今回は、ある方のリクエストにお答えして、『莉犬』さん?だか『HoneyWorks』さん?だかの『人生勝利宣言!』です。主役は今井リサと、○○くんで~す。

 本編(これ)をを書いてる時の気持ちは、前書き最後の行に透明にして書いとくから、あの・・・・・・なんかあるじゃん。長押しとかして、『ここからここまでを──』みたいなの。PCだろうがスマホだろうがあるでしょ?それで見て。次の文の2行後から。


 んじゃ、本編どうぞ~。

正直、この曲でやろうとは思ってなかった。『気が向いたら書きます。』って言われたら、だいたいの人が「あ、こいつやらんな。」ってなるやん?しかも、アタイB型だよ!それに、気分屋&マイペースの最悪の組み合わせを持った人間だよ?・・・・・・まぁ、書いたけど。しかも、新年早々(1/2)にYoutubeで調べたからね。『歌ネット』さんじゃ乗ってなくて・・・・・・。苦労しました!!


 

 

 

 

 

 僕の家の近所には、少しお節介焼きな同い年の人がいる。名前は『今井(いまい)リサ』、現在は・・・・・・見た目ギャルの家事スキル&コミュ力高めの人。

 

 

「やっほ~、○○くん!今日も元気~?」

 

「こんな朝早くから元気にいられる訳ないでしょ・・・・・・。」

 

「もぉ~、そんな顔してると幸せ逃げちゃうよ~?」

 

「結構でーす。」

 

「それに、この短い人生であと何回笑えるか分かんないんだよ?」

 

「っ・・・・・・僕は僕、リサはリサ。生活も見てる世界も違うんですよ?」

 

「知ってるよ~。でも、そんな相手の生活が、これからの生活の一つになったりしたりするんだよ?」

 

「・・・・・・それって、どういう──」

 

「ウッソ~!」

 

 

そして、こんな性格の僕にこんな悪戯(いたずら)をするのもいつも通り。僕はなんとか反撃しようとしても、彼女のトーク力はその上を行く。勝てる気がしない・・・・・・。

 

 

 

 

 

 そんな日々を送りながら、僕は偶然聞いてしまった。近くの公園で話しているリサと、その幼馴染の『(みなと)友希那(ゆきな)』の会話を・・・・・・。

 

 

「リサ、最近○○が困っているわよ。」

 

「○○くんが?」

 

「あなたと話している時は特にそう。あなた、何かしてるんじゃないでしょうね?」

 

「友希那も疑り深いなぁ~。・・・・・・やっぱ、困らせてるのかな・・・?」

 

「自覚あるのね・・・・・・。」

 

「うん・・・・・・。○○くん、昔に比べてさらに暗くなっちゃってるの。」

 

「そうなの?」

 

「気付いてない?結構暗くなってるよ。まるで周りの世界がモノクロとか、真っ暗みたいな感じで、とてもつまらないものを見てるようで・・・・・・。」

 

 

リサの言葉を聞いて、確かにと思った。歳を重ねる毎に学年が上がる。そして、周りの黒いところがより一層見えてしまった。『この人と絡むと──が起きるから嫌だ』とか言って、昔から知っている人としか話していない。そう、本当にごくわずかな人としか・・・・・・。

 

 

「だからさ、アタシが彼の世界の色になろうと思って。」

 

「色?」

 

「そ!カラフルな色!そうすれば、彼の周りもきっと色んな色になるでしょ?そうやって、もっと彼の周りを照らしていければなぁ~って。・・・・・・でも、困らせてるんだったら、どうしよう・・・・・・?」

 

「・・・・・・それは、当人と話しなさい。」

 

 

一瞬、友希那が僕の方を見た気がした。僕は聞き耳立てるのを止めて、とっととその場を離れた。

 

 

 

 

 

 それからしばらく経って、友希那からメールが来た。内容は、『リサがバイトでちょっとトラブルがあったらしいから、(なぐさ)めに行って』というものだった。僕はすぐに返信した、『友希那が行けばいいんじゃないですか?』と。実際、この二人は家も隣同士だから、連絡も僕より取りやすい。

 

 でも、返ってきたメールには、こう書かれていた。『私は歌の練習や作曲があるから無理』と。一回シバきに行こうかと思った。確かにそうかもしれないけど、同じバンドメンバーならメンバーを優先するべきだ、とも思った。でも、なんか反論する気も無くなったから、リサの家に向かった。

 

 ご両親に挨拶したら、すぐにリサの部屋まで案内された。幼稚園か小学校以来にリサの家に上がったから、すごい緊張していた。でも、『緊張してないです風』を(よそお)って、リサの部屋の前に立った。ご両親はすぐさま「ごゆっくり~♪」って言葉と共に居間に向かった。あのご両親もシバきたくなったが、今はリサの方だと思い、気持ちを切り替えた。

 

 

「・・・・・・リサ。」

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

扉をノックすると共に声をかけても、返事が何もなかった。本心としては、『返事がないから帰ります』したかったけど、逃げ道がないから、もう一度(とびら)に向き合った。

 

 

「リサ、少し話がしたい。入ってもいい?」

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

やっぱり反応がなかった。この(とびら)をどう突破しようか考えた。・・・・・・何も思い浮かばなかったけど。友希那に連絡して、リサの部屋を見てくれと送ろうと思ったけど。突然扉が少し開いた。リサの声は聞こえてないけど、おそらくは『入っていい』という事だろう。僕は少し恐る恐る入った。もちろん、入ったあとは扉を閉めた。

 

 

「失礼しまーす・・・・・・。」

 

 

部屋は真っ暗、目を()らしてみればカバンが放り投げられたかのように床に転がっていた。リサはどこにいるのかと目を凝らすと、ベッドにうつ伏せになって布団をかぶっていた。扉を開けるとかした時点で、寝ていないことは分かっている。僕はリサの横に行き、床に座った。

 

 

「リサ、大丈夫・・・・・・?」

 

「・・・・・・っ!」

 

「話したくないならいいよ。・・・・・・友希那からちょっと聞いてね。落ち込む時は独りでいたいと思うのは分かる。でも、前にリサにされたように、その感情を聞いてくれる相手がいるってのは嬉しかったりするんだよ。」

 

「・・・・・・。」

 

「・・・・・・だから、しばらくここにいるよ。どうしてもって言うなら、出ていくから。」

 

「・・・・・・。」

 

 

前に僕が落ち込んでいた時、リサが突然家にやって来て僕の悩みとかの相談に乗ると言い出した。最初は『独りになりたいから』っと言って黙ってたけど、この嫌な感情の()け口が欲しかったんだろう、リサに色々話した。リサはずっと「○○は悪くない」と言って、そういう時の対処法とかを話しながら僕の話を聞いてくれた。

 

 

 

 あと5分ぐらい何もなかったら、一声かけて部屋から出ようと考えた時、僕の携帯にメールが入った。メールを送ったのは、まさかのリサだった。目の前にいるんだから直接言えばいいのに・・・・・・。

 

 メールの内容は、『頭を撫でてほしい』だった。僕は『なぜ?』と思いながら、掛け布団に隠れていない後頭部に手を置いて、ゆっくりと撫で始めた。リサは触った瞬間、一瞬ビクッとしたけど、その後何もなかった。僕も、なるべく髪を乱さないように優しく撫でている。

 

 

「・・・・・・今すぐじゃなくていいよ。また、いつもの明るくてお節介焼きなリサを見せてね。」

 

「・・・・・・っ!うん・・・。」

 

 

小さくだが、この静かな空間でなら聞くことが出来たリサの返事は、少し涙ぐんだ声だった。それと同時に、悲しさではなく嬉しさが含まれてるように思えた。

 

 

 

 

 

「○○~!」

 

「うっ!?・・・・・・久しぶりだと思ったら、いきなりそれ?」

 

「うん!やっぱりアタシたちって、良い関係になれるかもね~?」

 

「・・・・・・さぁ、どうでしょう?」

 

「えぇ~!?」

 

 

数日後、リサはいつもの感じに戻った。・・・・・・いや、今までよりも、僕への絡みが(ひど)くなった気がする。でも、こんな人なんだと、すぐに諦めがついた。

 

 

「ねぇ、今日はどんな色が見たい~?」

 

 

この人と逢えたことは、偶然なんかではないのかもしれない。もしも偶然だったとしても、『この広い世界で逢えた』ってことにして喜ぶことにしよう。

 

 

 

 

 




 
 
 はい、以上です。途中あった暗いシーンは
ねぇ、一人にしないで うなされる夜には 君が僕を撫でてほしい ねぇ お願い...
って歌詞の部分をピックアップしてみたよ~。・・・・・・思ってたより真剣に書いてしまった。

 でも、こんな感じでしょ?歌詞的には、「ちょっとお節介な人が色んな人を手助け・応援するけど、実は自分だって辛い時があるんだから、その時は助けてほしい。」みたいな。あれ?違う?


 さて、これから「あ、コイツの歌詞の捉え方面白いかも。ちょっとあの曲お願いしてみよ!」って思った方、是非『バンドリorD4DJのオリジナル曲&カバー曲』でお待ちしています。それか、『工藤晴香・中島由貴・KinKi Kids』の楽曲でもいいですよ。理由?簡単だよ。『ゲーム内で聴ける・CD持ってる』から。

 リクエストボックスは、こちら!じゃあね~!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

気分転換
気分転換のカラオケ回(1)


 
 
 はい、タイトル通りのめっっっっっちゃどーでもいい回。アタイの気分転換に書いた回だよ。なんかね、浮かんじゃったんだよねw


 はい、ほいならどーぞ。







 

 

 

 

 

 今日は、こころが「カラオケに行きたい」というから、着いていくことにした。でもまさか・・・・・・

 

 

「ねぇねぇ有咲、何歌う~?」

 

「少し落ち着けって。私は歌わねぇぞ。」

 

「えぇ~!?」

 

「有咲、ほんとに歌わないの?」

 

「おたえまで・・・・・・。」

 

「はぐみ、何歌おっかな~?」

 

「私も、お供します!」

 

 

なんで花女の2年生全員いるんだろ・・・・・・?

 

 

「美咲!」

 

「なんでしょう?」

 

「歌うわよ!」

 

「どうぞ~。」

 

「はい!」

 

「はい?はい。・・・・・・はい!?」

 

 

まさかマイク渡されるなんて──

 

 

「それじゃあ、スタート!」

 

「あ、ちょっ──」

 

 

あたしに心の準備を与えてくれないこころさん。嗚呼、無情・・・。

 

 

(Please hot green tea...)

 

『K(二人)ANZAI BOYA』「無(こころ)敵なname」

『KANZAI BOYA』「素(美咲)敵だね」

『KANZAI BOYA』「無(こころ)敵なname」

『KANZAI BOYA』「素(美咲)敵だね」

 

「Y(こころ)ouたちに この名前を あげるよ」「あ(美咲)げるよ」

「ど(こころ)したの?ご不満あります?眉間に富士山(ふじやま)「富(美咲)士山You!!!」

「Y(こころ)ouたちで この宇宙船 乗り回せよ」「回(美咲)せよ」

「色(こころ)んな惑星(ほし)へ目掛け叫ぼう Oh!Power name Super name!!!」

 

『K(二人)ANZAI BOYA』「無(こころ)敵なname」

『KANZAI BOYA』「素(美咲)敵だね...」

『KANZAI BOYA』「無(こころ)敵なname」

『KANZAI BOYA』「素(美咲)敵だね...」「無(こころ)敵なname...」

 

 

 

「「「フゥ~!」」」

 

 

何、このふざけた歌?こころはいったいどこでこんな曲を知ったのさ・・・・・・?

 

 

「い(こころ)まじゃもう 魂となりました 誰にも名前つけられず暇よ もう 信じらんないよ

 このセンス ハイセンス そうなす ハイそうなんすよね 僕の愛の um... かたまり」

「ラ(美咲)ララまた閃いた 誰かほら 僕の御告げ聞いちゃいなよ 誰か拾えないの?」 「a(こころ)h!!!」

「い(美咲)まじゃもう 魂となりました 誰にも名前つけられず暇よ もう 最悪だよ...」 「a(こころ)h...↓」

 

「K(二人)ANZAI BOYA... KANZAI BOYA...

 KANZAI BOYA... KANZAI BOYA...』「U(こころ)h...」

『K(二人)ANZAI BOYA... KANZAI BOYA...

 KANZAI BOYA... KANZAI BOYA...』「a(こころ)h!!!」

 

『K(二人)ANZAI BOYA』「無(美咲)敵なname」

『KANZAI BOYA』「い(こころ)まさらね...」

『KANZAI BOYA』「無(美咲)敵なname」

『KANZAI BOYA』「愛(こころ)しいね...」

『KANZAI BOYA』「無(美咲)敵なname」

『KANZAI BOYA』「素(こころ)敵だね...」

『KANZAI BOYA』「無(美咲)敵なname」

『KANZAI BOYA』「素(こころ)敵だね...」『無(二人)敵なname...』

 

 

ようやく終わった・・・・・・。

 

 

「美咲!次、次!」

 

「えっ?え、何?」

 

 

まだ歌うとこあった・・・・・・。しかも、これ台詞?

 

 

「Y(美咲)ouたちに カッコいい名前を思いついたんだよ! KinKi Kidsだよ!」

 

『そ(二人)んなに変わってない...?!』

 

「「「フゥ~!」」」

 

 

な、なんか疲れた・・・・・・。

 

 

「美咲、良かったわよ!」

 

「そ、そう・・・・・・?」

 

「次、私が歌う。」

 

「えっ!?」

 

 

花園さん次歌うんだ・・・・・・。ってか、いつ曲入れたの?

 

 

「なぜか年を重ねると 口は退化していくみたい たった7つしか違わないのに 君は1度も1度も好きって言ってない

 なぜか君はそこでしか 私と会えない身体みたい たまには外でご飯食べようよ 喫茶店も入りたいよ

 

 もしかして君にとっちゃひと夏のアバンチュール かもしれないけど 会いに」

 

 

・・・・・・花園さんとこの歌を歌ってる『大塚紗英』人、なんか声が似てるような・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 
 はい以上です。今回は『KANZAI BOYA』と『7月のPLAY』の歌詞を出してみたで~。

 んじゃ、またな~。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。