デメテルの母性が突っ切った場合 (カズゆき)
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その1、直接!?

ダンまちのデメテルの母性に妄想がからまって
抜けなくなった(意味深)な私のお話です
誰か薄い本にしてくれないかなー?(チラチラ


 一つの大きな町

 大勢の人や沢山の建物

 しかし

 

「ここはどこだ……?」

 そう私は現在地を見失っていた

 

 私がいたのは「普通の日本」のはず

 働いていたのも、いわゆるオフィス街でそこそこ高いビルも並ぶところ

 住んでいた所もワンルームであるが「普通」のはず……でも

 

 行きかう人は、剣や鎧を身にまとい

 ハロウィンかコスプレの集会かと思うような格好

 それ以外の人もいるが、「現代日本」には程遠いファッション

 そしてなにより……今までみたこと無い町並みに軽くパニックを起こしていた

 

 行きかう人々の言葉はなんとか理解できる「日本語」だと思うが

 黒い髪だけじゃなく、金髪や赤や青と言った現実では見たことないような人も

 日本語とおぼしき言葉でしゃべっている

 

 つい水着のようなきわどい恰好の女性を見かけ、現実逃避に眺めていると声をかけられた

 

「……あら? あなた『見たことない』人ね?」

 

 後ろを振り向くと、まさしく「女神」と言える綺麗な女性がそこにいた

 

 ────────────────────────────

 

「へぇ? 気が付いたら、ねぇ……」

「ええ。まぁ……」

 

 彼女はデメテルと名乗り、自分のファミリアがいるという建物へ私を招待した

 そういえば「デメテル」といえばギリシャ神話の豊穣の女神

 その名に恥じぬ美貌とつい目線が行ってしまう豊かなバスト

 話も半分上の空なのは、なんとも理解していただきたい

 

「ふふふ……兎に角、何もわからない以上私の眷属「子供」としてしばらく過ごすといいわ」

「え? それはありがたいですが、私は何をすれば……?」

「そうねぇ……じゃあ、私の身の回りの世話をお願いするわ」

「は、はぁ?」

 

 いきなりの展開についていけず、魅力的な誘いにかなりどっきりしている

 もしかしたら? ラッキースケベ? なことを期待する

 でも、彼女から出たもう一つの提案は、私の予想の斜め上を突っ切っていた

 

「では、私の子供として『産みなおして』差し上げます」

「……え?」

 

 あ、そうか。こう、スキルと言うかなんというかそういう事だな

 なんとも異世界とは言葉の違いが面白い

 

「えーっと……契約というか魔法というかそういうものですか?」

「ええ。確かにそうね」

 

 ははは。日本語は難しいですねー

 

「じゃあ、あっちの部屋で『産んであげる』のでいらっしゃい」

「あ、はい……」

 

 デメテルさん……様の方がいいのかな? 彼女に連れられて奥の部屋へ入っていった

 さっきから彼女の言う「産む」の言葉に何か違和感を感じつつ部屋を見ると……寝室のような部屋だった

 質素ではあるがダブルベッドのような大きさのベッドに、4段ほどの引き出しが付いたタンスのようなもの

 そして奥にもう一つ扉がある、本当に簡単な部屋。

 変な期待をしつつ、何が起こるのか不安になりつつ、ベッドにデメテルさんが近づいていき……

 そのまま服を脱ぎだした

 

「だ! ちょ!! なにを!!」

 

 慌てて背中を向けてみないようにする。激しく見たいけど見ない。でも見たい

 そんな葛藤に悩みながらも部屋から出ようとはしない私……しょうがないじゃん

 

「あら? 女性の裸は初めて?」

「いやいやいや、そういう事じゃなくてですね」

「じゃあ、あなたも脱ぎましょうーねー」

 

 今更気が付いたが、私の恰好はどうやらこの世界に準拠しているようで

 Tシャツのようなものとズボンだけになっていた

 背中からするすると細い腕が腰に巻き付いてくると、シャツを脱がすためゆっくり上に持っていかれる

 

「だから、デメテルさん!? なんで、その!?」

「あら? だって服を着てるとさすがの私でも難しいですもの」

「どういう意味ですか!?」

「さぁー脱ぎ脱ぎしましょうねー」

 

 声の優しさといい、温かい雰囲気といい、頭はパニックになりながらも

 離れることも抵抗することもせず、シャツもズボンも……そしてパンツも脱がされた

 まだ私は、デメテルさんに背を向けている。このまま向くと色々危ない気がする……すでに手遅れだともいう

 

「ふふふ……さぁいらっしゃい……」

 

 さっきまでの優しい声とともに、脳がしびれるような甘い声が後ろから聞こえる

 考える力がなくなっていき、ゆっくり振り向いてしまうと……

 そこには、足を開いてベッドに腰かける女神がいた

 両手を女性器に当てて、いわゆる、くぱぁな状態に開いてよく見えるようにしてくれるデメテルさん

 そこまでされると男としてというより、もう理性が吹っ飛びそうになり覆いかぶさろうとすると……

 

「あん。そうじゃないわ。あなたが『入る』の」

「え」

 

 デメテルさんが私の右手を持ち、そのまま自分の女性器に近づけると……

 一気に手首まで入れた

 

「!!!!」

 

 フィストファック。AVやエロ本で見たことあるけど、まさか自分が経験するとは思わなかった

 しかし、デメテルさんのアソコはけっしてガバガバじゃなく

 私の手に隙間なく密着している感触がする

 

「で、デメテルさん!?」

「うんっ! ……ふぅ……さぁ、もっとよ」

「も、もっと?」

 

 ベッドに腰を掛けたままのデメテルさんが上下に腰をゆすると、にゅるにゅると手が入っていく

 手首からひじ、二の腕、そして肩近くまで膣内に入った

 

「あ、あのさすがにこれ以上は……」

 

 肘上10センチぐらいのところに、何か締め付けを感じる

 おそらくこれは、子宮口。つまり行き止まりに入り込んでいるため、普通ならこれ以上入らない

 しかし

 

「ふふふ……まだだまよ」

 

 デメテルさんが頭をゆっくり撫でつつ、足を絡めてくる

 頭をなでている手に力が入ってきて、そしてオマンコに近づけてきた

 少し大きく、腰をゆすると肩までずぽっと入っしまい、私の姿勢はデメテルさんに対して横を向いて半身な状態になる。

 ただ、もう右耳にはすでにアソコとくっついていまいそうなぐらいになっていて

 あり得ない状況ととも混乱しながらもに興奮しすぎて固まってしまっている

 頭やほほをゆっくり撫でているデメテルさんの手が止まり

 

「おかえりなさい」

 

 そう、ゆっくり言うと手に力が込められて、私の視界が真っ暗になった

 ぐにゅん、にゅぽん、そんな音が聞こえた気がした

 それと同時にデメテルさんの「あ、はぁ……」とすごい艶っぽい声が聞こえた

 

 視界はない。ドクンドクンという心音のような音が聞こえてくる

 呼吸はできる。しかし、顔全体に優しく温かい何かが絡みついてくる

 すくっと私の体が真っすぐになる、おそらくデメテルさんが立ち上がったのだろう

 でも、私の頭は抜けることはなくそのまま入ったまま。すると私の体にぐぐぐっと力がかかってきた

 デメテルさんが体重をかけてきてると思われる。そして、私の上半身が入っていった。

 

「さすがに……大きいわね……でも、牛や馬に比べるとまだいけるわね」

 

 ああ、豊穣の女神だから、いろんなものを産めるのか。と適当に考えていると

 私の体は腰まで、デメテルさんの膣内に入っていた

 もちろん、私は外から見えないが、お腹のあたりまでデメテルさんの胎内の温かさと

 オマンコのひだを感じて全身を愛撫されてるような幸福感を感じる

 そしてそのまま続きを入れようとすると、私のカッチカチに勃起したチンポが引っかかった

 

 まるで、デメテルの股間からチンポが生えてるように見える

 もちろんその下の足も見えているうえ、デメテルのお腹は普通の妊婦以上に膨らんでいる

 成人男性の半身をお腹に入れているのであるのだから、当たり前である

 人間なら破裂したり、女性器も裂けているだろうが、そこは今まで数えきれないものを産んできた

 豊穣の女神。それぐらいのサイズであれば苦労はすれど問題ないない様子だ

 

「うふふ。こんなにカッチカチになって。可愛いわー」

 

 うっとりした顔をしつつ、やさしくチンポをなでてるデメテル

 そして、撫でるのやめて狙いを定めると、一気に足まで入れた

 

 ……ああここはどこだろう……デメテルさんに手を入れたところまで覚えてるけど

 あとはなんか全身が幸せに包まれた気がする。体育すわりのような格好になり

 膝を抱えていると、その幸福に包まれて射精してしまった

 

「あら? 母の中でおもらしするなんて……でも、ちょうどいいわー。それを使いましょう」

 

 遠くから、でも近くに聞こえるデメテルさんの声

 何のことかもうすでに理解の限界を超えているところ、力を込めたデメテルさんの声が聞こえた

 

「胎内回帰」

 

 高熱を出したように、体が熱くなる

 ただ、はっきり感じているのは「体が縮んでいる」という感覚

 

「青年……少年……胎児……まだまだ行きますわ」

 

 手足の感覚はない。でも意識とあたたかな感覚はある

 そしてついに最終段階に入る

 

「受精卵……そして、精子と卵子に分解……。さぁ、さっきあなたが射精した自分の精子に意識をつなげるのです」

 

 もう体はない、見えてるようで何も見えない。でも「動く感覚」はある

 夢の中で、3人称視点で自分を動かす。そんな感覚

 さっきまで自分だった精子と卵子はすでになく、ふよふよと浮いている別の精子の存在が見える

 なんか自分の出したものにくっつくというのはちょっといやだけど

 意識を「つなげる」手でつかむそんな感じだった

 

「よくできました。じゃあ少しまってね……うん……しょ……久しぶりだから、ちゃんと排卵できるかしら……」

 

 さっきまで、妊婦顔負けの巨大なお腹はすっかり元通りになっており、

 その腰に両手を当てて彼女はマッサージを繰り返す

 

「さぁ、右……と、言ってもわからないわね。まわりをよく見て。精子の貴方の二倍ぐらいの大きな卵が見える?」

 

 上下左右、方向感覚はないが周りに意識を向けると、上? の方に巨大な丸い物体がある

 そして本能的にそれが「卵子」であるとわかった

 

「ふふふ……さぁ、無事『受精』できるかなー?」

 

 自分の感性が精子と連動しているせいなのか、雄の本能なのかわからないが

 その卵につながらないといけないという猛烈な使命感のようなものを感じる

『体』は変わっているが、なんとか近くに行き、頭を卵子にぶつけるが

 

 コン

 

 っと言った固いような不思議な感触がした

 何度か頭突きというか、体をぶつけてみるが感触は同じ

 

「残念。まだ受精してませんよ。その殻を突き破ってはじめて受精です」

 

 そういえば何かで見たか聞いた覚えがある、妊娠は奇跡だと

 実際、卵子にたどり着く精子はいるが、この殻を破る力を持ってるのはごくわずかで

 また、受精してからも着床するかは別の問題だと

 昔の適当な記憶を思い出してると、周りの精子もこっちに向かって来た

 そういやそうだ。あれはそういう風に動いて当たり前

 

「あらあら。このままだと、他の子を受精しちゃうかもしれないですね」

 

 私の中で何かが熱くなるものが出てきた

 経緯、相手、状況。もはや理解不能ではあるが

『この人を孕ませるのは俺だ』という本能に突き動かされる

 もう一度頭を殻にぶつけ、全身を回転させる。ドリルのようなネジのような回転を力いっぱい込めると

 

 つぷん

 

 といった拍子抜けしたような感じがした

 さっき感じたデメテルさんの膣内に入ったような包まれる感覚がした

 

「おめでとう! ちゃんと私の卵子を受精させることができました!」

 

 なんだか、じぶんが、とけてる、ような。ひろがってるような

 でも、ここが、じぶんの、いばしょ。だと、はっきりじかくできる

 

「でも、このままでは流れてしまうので、私がちゃんとお手伝いいたします。他の精子を排除して、子宮の壁に誘導して……」

 

 ゆっくり、ゆっくり。ちからをぬいたじょうたいで、ぷーるにういてる

 でもやさしくひっぱられてる。そんなここちよさ、を、かんじていると

 まくらに、あたまを、おいた。そんなやさしさをかんじた

 

「無事、着床ー。さ。これで貴方は、私を妊娠させる事ができて、私の子供となります」

 

 ああ、やさしい、おちつくこえがきこえる

 

「では、貴方に聞きます。明日にでも産まれたいですか? それとも普通の人間のように10か月かけたいですか?」

 

 ……わたし……ぼくのえらんだ、のは……




思った以上に文字が多くなって・・・続く予定です


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転生(物理)

色々視点が変わりますが、楽しんでいただければと思います
今回はエロは少なめ?だと思います


 本当はすぐにでも産んであげたかったのですが

『我が子』たっての希望。じっくり育てていきましょう

 今日で三ヶ月。お腹はまだ目立っておりませんが

 この張っている感覚……素敵ですわ

 もうすでに、何をどれだけ出産したか覚えておりません

 でも『ここに息子がいる』そう実感出来る素敵な時間です

 いつも不思議に思っていました。人間がなぜ約一年かけて出産するのか

 この幸せを噛み締めるためなんですね……

 ふふふ。あと約半年。私たち神にとってはあっという間ですが

 この時間大切にいたしましょう

 あの時初めて見かけた時。今まで見たことも感じたことのなかった気配

 ヘスティアやヘパイストスが、人と共に過ごしたいと思った気持ちを

 私なりに直感で理解したものだと、今ならわかる

 

「この子は私の子供として永遠に愛し続けます」

 

 ──────────────ー

 さらに半年後

「……ヒマだ……」

 

 十月十日。人間の妊娠期間として有名な言葉だ

 胎内のため明かりなんてもちろんなく。目を開けているのか瞑っているのかわからない

 なんにも出来ることがないため、とにかくヒマである

 少し前は体が浮いているような感じだったが、ここ最近は寝返り? をうとうとすると、ぐにゅぐにゅという反動を感じる

 おそらく子宮の壁に当たっているのだろうか? 

 指や足の動く感覚はあるから、体はほぼ完成していると思う

 少し気になって手を前に出し壁に触れる。

 むにむに、ぷにぷにと言った心地いい感触が伝わり、つい、ぎゅっとその壁を押してしまった

 

「あん。もう、暴れたらダ・メ・よ。もう少しですからねー」

 

 デメテルさんの優しい声が聞こえる

 毎朝毎晩の挨拶はかかさずしてくれるし、小さな事でも話しかけてくれる。もうちょと胎内にいたいなーとニートな考えになってしまう。

 あとどのくらい胎内にいられるかわからないが

 生きてきた中で一番心地いい寝室を、今はゆっくり味わおう

 

 ──────────────ー

 

 世間では、あのデメテルが妊娠したと上へ下への大騒ぎ

 相手を探す者、デメテルに惚れていた面々は連日やけ酒

 女性陣はお祝いやら男か女か賭けにするものまで

 そんな中、デメテルファミリアのメンバーは特に慌てる様子はなかった

 

「デメテル様の出産、久しぶりだねー」

「前はなんだっけ? 馬? 牛?」

「馬じゃなかったっけ? 何か馬車引くのが足りないからって100頭ほど産んだような……?」

「あの時は大変だったなー。毎日産み続けるから、出荷先も嬉しい悲鳴だったな」

「まさかうちの産業の一番の売り上げが、デメテル様の「産み」だなんて……」

「誰も思わないよな……」

「で? お前は賭けに参加してるの?」

「『何が』生まれるかって? 今回はちょっと読めねぇから見送ったぜ」

「なんか期間的に『人間』って票が多いみたいだな」

「へー? あの方が『人間』産むなんて、俺は初めて見るぜ?」

「まぁ、まだわからんけどな」

 

 さらりと、問題発言のような変な話の中、雑談をしていたメンバーは元の作業に戻っていく

 

 そしてさらに一か月後、その時がやってきた

 

 ──────────────ー

 

 広いお風呂場

 ちょっと高級感のある白い壁と、広い湯舟

 デメテルのこだわりで、いいお風呂を作りたいということであるこのお風呂

 その湯舟の中に、大きなお腹をしたデメテルが、リラックスして浸かっている

 

「今日でちょうど10か月。さぁ、出てらっしゃい……」

 

 臨月の大きなお腹をさすりながら、半身浴のように湯舟につかり

 足を大きく広げて出産の準備に入る

 

「一番近くに感じることはできていても、会えない寂しさ。10か月本当に待ちわびました……

 さぁ! 出てきてください! 私の子供!」

 

 ぐにゅぐにゅとお腹が波打った。デメテルのスキルなのか豊穣神としての能力なのか

 ついにその子を産むために集中する

 片手はお腹をさすり、片手は女性器を広げ、産まれるための手助けをする

 少しお腹がへこんだように見えると、そのままずるずるとへこんでいく

 出産の時のようだ

 

「うぅ……ふぅ……慣れてるとはいえ、毎度この感覚はすごいですね。なぜか今回はいつもよりいいです」

 

 全身を締め付けるような窮屈な感じがした

『さぁ、出てらっしゃい』

 そんな言葉が聞こえた。つまり僕がついに出る時がきたんだ

 頭が何かを通り抜けた感じがして、そのまま通ってゆく

 体が回転しつつどんどん降りていくような感じがする

 そして頭が、ぬぽんっと出た瞬間、閉じている瞼に久しぶりの光を感じた

 頭がすっとつかまれて、全身がするすると引き抜かれる

 もったない……と思いつつ、開放されたという思い

 何か温かい布団に包まれてるような心地いい感触に、ゆっくり目を開けると

 そこにはあの時と変わらない、愛しく優しい女性の顔があった

 

「ぁぁぁ、ぅぅぅ」

 

 うんしゃべれない。意識は前のままだけど、体が赤ちゃんのためか思うようにはできない

 

「ああ……出産がこんなに嬉しいなんて……」

 

 デメテルさんが僕を抱えてほおずりする

 こそばゆくて、つい体をねじってしまうが、でも嬉しい

 しかし、デメテルさんが僕のお腹を見て固まった

 

「……え? この紐? は……なんでしょう?」

 

 それは、へその緒。普通なら当たり前のもの

 しかし、デメテルにとってははじめてできた紐であった……



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母として、子として

タグをもう一つ回収?
妄想がこじれて超特殊な性癖が発生します
ついでに超ご都合展開もあります



「母さんーもう起きる時間だよ?」

「んん……」

 

 寝室のカーテンを開けて束ねる。この世界にはレールがないから

 開けるというよりめくるような感じだ

 そのまま着替えを取りに、保管しているタンス? に向かうとお腹が引っ張られた

 

「もう……母さん? 引っ張らないでよー」

「んふふ……あーくんー」

 

 母さん(デメテル)が横になりこっちを向いてる。

 毛布に隠れたお腹から、僕のお腹まで一本の紐が伸びている

 

 そう、10年前。僕が産まれた時から「へその緒はずっと切られていない」のである

 

 10年前の僕が産まれた日

 人間としては当たり前の「へその緒」だが、母さんにとっては初めてのことで

 お産を手伝いする女性ファミリアへ相談した

 

「デメテル様、これはへその緒と言って、母と子がお腹の中でつながっている大切な紐です」

「へその緒……」

「この紐を通じて子供は、母親から栄養を受けて育つのです」

「つまり、『完全な親子』の証なのですね……」

「え、ええ……」

 

 デメテルのよくわからない発言に戸惑いながら、女性ファミリアは刃物を取り出した

 

「?? ナニをするのですか?」

「デメテル様、へその緒は産まれた時に切るものなんです」

「なぜです!?」

 

 珍しくデメテルが大きな声を出した。いきなりの行動に女性ファミリアは驚きながらも説明を始める

 

「へ、へその緒は、子供が胎内にいるときのみ必要なもので、産まれると不要になるものなんです。なにより、ずっとつながったままではお互いに……」

「『親子』がつながっているのは当たり前です。なんの不都合が?」

「し、しかし……」

「切るかどうかは私が決めます。貴重なお話ありがとうございました」

「は、はい……では……」

 

 女性がお辞儀をして部屋を出て行く

 ベッドに腰掛けて、赤ん坊を抱えるデメテルは、もう片方の手でへその緒を優しく撫でる

 

「『本当』の私の子……家畜や卵を産んだことも、人間を産んだこともありましたが……初めての子供……このつながりは絶対に切りません」

 

 デメテルの手が淡く光る。なんらかのスキルが発動しているのか、その光がへその緒へ吸い込まれる

 

「ふふふ……これでかなり伸びるようになりますね。簡単にも切れません。でも、私のアソコから伸びてるのはちょっと恥ずかしいですね……他人からは見えないようにもしましょうか」

 

 ──────────────ー

 

 こうして、普通なら遅くても一ヶ月ほどで取れるへその緒が、神様のご都合パワーでゴムよりも柔らかい丈夫な紐となった

 また、僕達以外には認識されていないようでありがたい。でも、こうして時々引っ張られていたずらされてしまう

 そして引っ張った時の母さんは決まって……

 

「あーくんーおはようのちゅーは?」

 

 と、ベタベタに甘えてくる

 普通の子供ならすぐに答えるかもしれない

 しかし、僕の中身は成人男性。母親とはいえ、いやだからこそ気恥ずかしいが……

 

「んんん──ー」

 

 ……目をつぶってくちびるを突き出している可愛い顔を見ると、無視するわけにもいかず

 

 ちゅ

 

 っと軽く口付けをする。バードキスだったかな? 

 鳥がくちばしを軽く突き合うようなキス

 

「ふふ。おはよう。あーくん」

 

 ちゅっと今度は母さんからキスを返してくる

 しかし、最近の僕はこれ以上くっつくわけにはいかない

 

「あーくん、最近早起きねー」

「そ、そう? 僕だっていつまでも子供じゃないってことかな?」

「『子供』ねぇ……」

 

 つい言ってしまったが、男の生理現象、朝勃ちが起きるようになった

 母さんと一緒のベッドに寝ているが、さすがにこれは恥ずかしい

 そう考えると出来るのが、母さんより早く起きるという事だった

 今のところバレてないと思うけど、今更別のベッドに寝るのは嫌だし

 どうしたものか目下の悩みだ

 

 ──────────────

 

 ようやく『オス』の反応があるんですね

 10年かかるとは思いませんでした。犬や馬は2、3年でもう発情期に入ると言うのに……

 気づかれないように振る舞うあーくんも可愛いですが、これでやっと母としてもう一つの使命を果たせます

 

 愛おしい我が子、今晩あなたの子を……

 

 ──────────────

 

 おかしい。いつもよりスキンシップが激しいというか、ゼロ距離と言うか

 今日一日母さんがよく抱きついてくる

 小さい頃はよく抱き上げてもらったり、最近ではどうしても大人についていけなくておんぶしてもらったりはあったが、今日は特に抱きついてくる

 しかも、力一杯のため母さんの柔らかいおっぱいが僕の体とはさまってむにゅーとつぶれる

 まわりのファミリアメンバーや、店先ではお客に「仲良くていいねー」

 と言われる。

 そして、そんな柔らかオッパイを感じると、僕の男がオレになるわけで……

 

「か、母さん! 人前ではやめてって!」

「ふふ。じゃあ後でねー」

 

 と、その場はすぐ離してくれるが、次の経営してる店に行ったり、ナニが萎える頃にまた抱きついて来たりと今日は何かと激しい

 色々気疲れしつつ、あの素敵な感触をはねのける理性もない

 そんなこんなで、人から見ればイチャイチャしてるように見える時間を過ごし部屋に戻った

 

 母さん、デメテルファミリアの長でもある女神デメテル

 商業の一部を担っていて、その書類などを整理する仕事を任されている僕

 最初はもちろん子供になんて、と言われてたけど転生の知識と

 母さんの子供ということもあってすぐに認められた

 今日はいつもよりなんか疲れた気がするけど、一通り仕事も終わった

 そのタイミングを見計らったのか、お腹がくいっと引っ張られる

 

「あーくんー。おやすみのちゅー」

「もう。母さんのほうが子供みたいじゃないか」

「ん────」

 

 すでに日課となっている毎朝と毎晩のキス。しかしこの日はいつもと違った

 ベッドにちょこんと座って、キスをせがんでくる母さんに顔を近づけると

 頭の後ろに両手を回してきて、ぶちゅーという擬音が聞こえてきそうなディープキスをされた

 

「ん! んんー!」

「んふ……あふ……ぴちゃぴちゃ……」

 

 口の中を母さんの舌が暴れまわる。歯、歯茎、舌、ところかまわずお構いなしに

 むさぼると言ってもいいぐらい口の中を舐めまわしている

 離れるかと思ったら、顔を右に傾けたり、左に傾けたり角度を変えてキスを続ける

 いきなりのことに抵抗しようとしたが、そんなことをしばらく続けられると力が抜けていく

 頭を抑えている手の力がゆるくなり、片手だけになるともう片方の手が腰に回ってきて

 母さんと体が密着する形になった。こんな情熱的なキスをされると

 否が応にでも「アレ」が反応するわけで、ガチガチになったナニを僕と母さんのお腹で挟んでいる

 恥ずかしくなって腰を引こうとするが、腰に回された手に力が入り離せない

 身長差から、ナニがおへそ辺りから胸の谷間にはさまる形になる

 ……なぜか僕のアレは以前の二倍ぐらい大きくなっている

 へたすれば、今の僕の腕ぐらい。多分長さは22、3センチ

 掴んだ手が回りきらない太さ、そして銛の返しかと思うぐらい膨れ上がった亀頭。

 今朝まではこんな大きさにならなかったはず。なぜ? 

 

「あらあらー立派な生殖器ですねー。私のせいでしょうか?」

 

 クスクスと母さんが笑う。どうやら母さんが何かしたようだ……

 両手を脇の下に回して、いわゆる「高い高い」するようにして僕を立たせる

 座っている母さんにの正面に僕が立つと、ちょうど母さんの目の前に亀頭が来る

 

「ま・ず・は。キレイキレイしましょうねー。あーん、はぷ。ぐもぐも。ぷはーはぷ。もごもご……」

 

 子供の握り拳ぐらいある僕の亀頭を、大きく口を開けて咥える。

 急な快感にまた腰が引けそうになるが、いつのまにか両手が腰にまわっており逃げられない。

 バランスを崩しそうになり、つい母さんの頭を抱えると亀頭から竿の部分が少し、ずるっと口の中に入っていった

 喉を突かれると普通なら咽せるはずだが、母さんは「んんん! むふー!」と鼻息を荒くして、

 僕の腰に回した両手に力を入れて引き寄せて来た。1センチ……2センチ……とゆっくり口の中に消えていく。

 時々動きが止まって、鼻で大きく息を整えるとまたゆっくり進めていく。そして、大人顔負けの僕のアレは、根本まで母さんの口の中に消えていった。そのまま少しもごもごしていると、

 今度はゆっくり口から出していく。綺麗にするのが目的のため、引き出しながら舌が舐め回してくる。時間にしては五分も経っていないだろうが、強烈な快感とあんなに大きなモノが入るのかと、自分の事じゃないような感覚だった

 

「理想の大きさになって……母は嬉しいです。私とそんなに交尾したいんですね?」

「え?」

「あら違いました? じゃあ繁殖? 種付け? 産卵は違いますし……」

 

 まさかの女神ボケ。噂でしか聞いてないが、人間以外の動物の出産を経験したせいで

 認識が少しズレているみたいだ。普通にセックスやエッチと言われるよりクルものがある。

 しかし、相手は母親。避妊や外に出す前提ならまだ言い訳ができるが、母さんにとっては『妊娠』するのが前提のようだ。

 

「ふふ。種付けって言うとピクピク動きますね。親孝行な生殖器です」

 

 そう言って僕から手を離し、ベッドの中央にいった母さんは、10年前のあの時と同じように足を広げ両手でアソコを広げた

 

「さぁ、母を孕ませるのは子供の役目です。遠慮せずいらっしゃい」

 

 転生前の倫理や近親相姦が危ないとか、女神には関係ないらしい。フラフラと頭がぼーっとして来て、へその緒が出ている母さんのオマンコへ自分のチンポを当てる。

 ぐにぐにと反発を感じ、中々入っていかないと思っていたら、あの時手が入った時と同じように、ぬぽんと先が入った

 

「ん!! ふぅ!!」

 

 入れた瞬間、母さんが大きくのけぞってベッドに倒れる。でもチンポはカリがひっかかって抜けることはなくそのまま引っ張られて、上に覆いかぶさってしまう。そしてそのまま半分ぐらい膣内に入り行き止まりにぶつかる。胸の谷間に顔をうずめながらそのまま抱き着くと母さんが頭を撫でてくれた

 

「ああぁぁぁ。お腹を埋める男性器の逞しさ。あなたを産んだ時みたいになりそうです。でも、まだ行けますよ?」

「でも……壁に当たって先っぽが吸われるというかなんか……」

「そこは二つ目のお口。大丈夫です入りますから。でも、このままでは入れにくそうですね……じゃあ」

 

 僕を胸に抱えたまま、腰を上げていく。左右の手でそれぞれの足を抱え、まんぐり返しの体位になると、僕の全体重がチンポに乗っかかるようになる。ベッドの軋みを利用して母さんが上下に腰をゆする

 にちゅにちゅ、こつんこつんと腰の動きに合わせて音と感触が伝わってくる。何度かその動きを繰り返すともう一回、ぐぷんと「入った」感触が伝わった

 

「あうっ! ……うっ……」

 

 二度も一番敏感な亀頭に快感を感じて耐えられるはずもなく、あっけなく射精してしまった。男として早くも果ててしまったことに情けなく感じているけど、母さんは違った

 

「もう射精してくれたのですね! 素敵です! さぁさぁ、母のお腹にたっぷりと種付けしてください」

 

 早漏といえば、男としてはやるせない気持ちになるが、この人にとってはすぐに妊娠させてくれる優秀な男として褒めてくれる。相手が母親とも関係なく、あの時途方に暮れていた私に優しく声をかけてくれた女性。ずっと憧れていた女神とのセックスに、もはや理性は吹き飛んだ。母さんの腰をしっかりつかみがむしゃらに腰を動かす。

 ばちゅんばちゅん、ぐっぽぐっぽ、あん! うん! うぅん!! 

 いろんな音や声が重なり、興奮だけが増していく。しかし、今度も我慢できず数分腰を動かすとまたそのまま中出ししてしまう。

 

「さぁ! さぁ! まだですよ? 母はこのぐらいでは妊娠しません!! もっともっとです!」

 

 ────────────────────ー

 

 妊娠が自由自在のデメテルにとって「妊娠しない」はありえない。しかし、もっとも愛する息子であり、男でもある彼との性交は、一度で済ませるなんてもったいないことはせず。そのまま明け方まで性交は繰り返された。

 

 ────────────────────ー

 

 ああ……まだお腹に入ってますね……ちょっと「育て」過ぎましたでしょうか? 

 お乳をしゃぶりながら寝るなんて……まだまだ子供……いえ、私の子供でしたね……

 ふふふ……これで今日から私の産業が再開できますね。ファミリアのみんなには苦労を掛けました。なにが産まれるか楽しみです……さぁ、あーくん、「あなたの本当の仕事」はこれからです

 

 最愛の子供を胸に抱き、優しく撫でるデメテルの顔は、やさしくも妖艶な笑みを浮かべていた




色々感想ありがとうございました
予想外に好評な感触で驚いております
予定はあと一話か二話です
うまくまとめることができるだろうか・・・


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廻って(まわって)、廻って(めぐって)、親子の輪

人と神の「時間の差」
それを乗り越えるのか、受け止めるのか
そしてまた一気に時間が進んでます


「デメテル様、今日の『お部屋』は……昼食後でいいですか?」

「むー。あーくん。二人っきりの時は母と呼んでくださいー」

「私もいい年ですから、仕事の話をする時の分別としてあきらめてください」

 

 本当にあっという間だった。

 この世界にいきなり来て、母さんから産まれなおして、元の年齢も超えて今年で40歳

 母さんの秘書的な立場となり、あの日から休まず「生産」している

 生産室、お部屋、いろんな呼び方があるがそこは……

 

「昨日は犬が4匹でしたね。今日のお腹の大きさから……馬かしら? 牛かしら?」

「もう……狙って産めるんですから、計画的に出産してください」

「いいじゃない。今のところ特に「注文」もないですし、何が産まれるのか楽しみです。がちゃ? でしたっけ? あーくんの元いた世界の言葉」

「はぁ……まぁ……」

 

 私とのセックスで、母さんは100パーセント妊娠、出産を行っている

 また、成長速度も自在のため、今のところ2,3日に一回の割合で出産している

 しかし、産まれてくるのは人間でなく、家畜や動物。卵が産まれた時はさすがに驚いた

 毎回産まれるものがランダムなため、つい「出産ガチャかよ……」って言ったら母さんがその言葉を気に入ったようだ

 最初は私の体の異常かと悩んだが、母さんの一言で納得した

 

『私の人間の子供は、あーくんだけです』

 

 母さんの、人間ではありえない大きなボテ腹を見つつ考え事していると、お腹のひもが引っ張られた

 

「あーくん? もう次の仕込みを考えてるの? 母のお腹じーっと見てぇ? もう、産まれるまで我慢しなさい」

「いやそうじゃなくて……」

「でも最近は一晩中シテくれないよね? どうしたの?」

「……私ももう40です。色々体が持ちませんよ……」

「そう……もう、なの……」

 

 この世界の神様は基本的に不老不死だそうだ。

 一応、死ぬと天界に帰るだけで完全に死ぬことはない。しかし状況によっては地上に戻ってこられないので、間接的には死と同じだ。多分、私の寿命自体は60前後。母さんとつながってるへその緒のおかげで、栄養面や病気の問題に当たったことはない

 この紐のおかげで、もしかしたら寿命も? と思ったけど、年々体が成長し、普通に年を取っている。

 その時を迎える時まで、精いっぱい親孝行をしよう

 ……元の世界の親孝行とは全然方向性が違うけど

 

 ────────────────

 

 人間の寿命は100年ぐらいと聞いてましたが、まさかの半分ほどとは思いませんでした

 まだ生命力は感じますが、おそらく生殖能力のことでしょうね。あーくんが年だと言っているのは

 ちょっと早い気がしますが、今のお腹の中身を出産したら、次の段階に行きましょう

 

 ────────────────

 

「母さん、出産お疲れ様」

 

 そう言って、ファミリアの人に冷やしてもらってた水を渡す。ベッドに座っている母さんはそれを受け取って一口、二口とゆっくり飲んでいく。朝方の巨大なボテ腹はすでに元通りになっていて、今日産まれたのは……

 

「ふふ。母の予想通りでしたでしょ?」

「ええ。でも毎回ながらあの大きな牛が産まれるのを見ているのはヒヤヒヤするよ」

「そうねー牛と馬は、あーくんが私に種付けできるようになった頃と、同じぐらいの大きさですからね」

「10歳の子供……改めて言われると、あの大きなお腹も納得できるね」

 

 母さんのお産はいつも1時間もかからない。生産室に入ると専用の椅子がある

 確か分娩台? だっけかな。女性の足をM字開脚して固定する器具。産まれる動物や数によっては、さすがに一人では乗れないので私が手伝いをする。最初の頃は、私と女性ファミリアで手伝っていたが、私が一人でできるようになると、母さんの意向で一人で行うようになった。

 

「母さんの出産ショー。あーくんにだけ見せてあげる」

 

 なんて言われると、あ、はい。としか答えられなかった

 そして出産が無事終わると、その日の晩は種付け。何度行ってもこれはやっぱり嬉しい。

 すでにフライング気味でチンポは勃っている。待ちきれない私は母さんの横に座ると母さんが手を取ってきた

 

「今日は、いつもと違う事をしましょうー」

「え?」

 

 肩透かしを食らった気分だが、母さんの提案はいつも楽しみだ

 ベッドの中央に行き、いつものように足を広げ、アソコを広げる。ただ、いつもと違い両手の指、親指以外4本を突っ込み、くぱぁならず、ぐばぁっといった感じで大きく広げてきた。

 

「さぁ、『今度』は足から行きましょう!」

 

 えーっと……私の股間の三本目の足かな? 確かに母さんのおかげで、足ほどじゃないけど十分に巨根と言える大きさではある。

 

「さぁさぁ。両足を私の女性器に当てて下さい」

 

 ……やっぱり足か。どうしてそうなるのかわからないが、とりあえず言われた通りにする。靴をそろえたように横に並べて母さんのオマンコにそえる。両手で目いっぱい広がっているので、普通に入りそうだ

 

「もう。遠慮することないですよ? さぁどうぞ」

 

 言われるままに足を進めてみる。そして、さほど抵抗を感じることなくかかとまで、ぬぬぬっと入っていった。

 

「あ、はぁ……ぅん……。あーくんとの交尾はいつもいいですが、やっぱり『これ』が一番嬉しいです」

 

 そう言って母さんが私の足をつかみ、入れたまま立ち上がる。その反動で私が後ろに倒れて仰向けになる。何度も肌を重ねた愛おしく美しい女性が、騎乗位のような姿勢のまま、がに股になっている。似合わない姿勢のはずなのに、エロさが加速する。そうして母さんが「せーの!」と気合を入れて『座る』。お腹に大きな棒が入っているように突き出ている。ふとももまで母さんの胎内に入ったようだ。

 

「今日の出産は牛でよかったわー。子宮がほぐれてるもの。でも、あーくん、膝を曲げてくれない? このままだと残りも入れにくいわー」

「ア、ハイ」

 

 言われた通り膝を曲げていくと、母さんのお腹がボコボコと波打ちつつ、飛び出た状態から少し丸い形になった。

 

「さぁ残りも一気に、入れちゃいますね」

 

 今度は母さんが仰向けに寝て、腰を上げていく。次は私がベッドにたいして垂直な姿勢になる。母さんが腰を円を描くように動かしながら私の腰を掴む。するすると私の体が入っていく。入っていくたびに母さんが「あん……ぅん」と喘ぎ越えをかみ殺した声が聞こえる

 

「両手は、お腹の上に揃えておいて……ぅん……ね?」

 

 揃えた両手毎お腹が入っていく。出るところはもう見慣れたが、入って行くのをまじまじと見るのはさすがに初めてだ。しかも入っているのは自分自身。緊張と興奮で体ががちがちになりながらも、母さんの腰の動きに合わせて体がどんどん吸い込まれる。どうやって入っているのかはもうわからない。母さんの胎内にほぼ入った私の体は、頭だけ外に出ている状態である。母さんの顔を見ようしても、「自分の体」のせいで大きくなったお腹で見えない。

 

 ────────────────────

 

 上げてた腰を下ろし、仰向けに寝ているデメテル。お腹は先ほど牛が入ってた時より大きく膨れ、その股から顔が出ている。出産の途中とも見えなくもないが、その頭をデメテルは優しく撫でてこう言った

 

「おかえりなさい」

 

 両手を添えて一気に飲み込み。ごぽん……という音と共に胎内に消えていった

 

「さぁ、もう一度『産みなおして』あげます」

 

 ────────────────────

 

 何も見えない暖かな空間。身に覚えのある一番気持ちい場所。二度と帰ることはないと思っていた母の胎内

 そして、あの時と同じように母の胎内で射精した

 

「じゃあ、今回もその子種を使いましょうかぁ」

 

 母さんの声が響いて聞こえる。体が熱くなり、また小さくなっていく。体の感覚がなくなり、意識だけが残る。そしてここからの手順を思い出した。すぐに近くの精子に意識をつなげて卵子の到着を待つ

 

「まぁ! 覚えていたのですね! さすが私の子供です!」

 

 ついさっきまで忘れていた。二度も味わうとは思ってなかったこのチャンス。今度も母さんに自分を孕ませる。

 母さんの世話に種付け、出産の手伝いなど興奮できる要素は毎日のようにあったけど、これが一番漲っている気がする。

 いつ卵子が来てもいいように意識を周りに集中しつつ、子宮の壁の方へ体を動かす。

 前回のように、まだ他の精子が残っている以上油断はできないため、ちょっとした作戦を立てた。

 そして右? のほうからあの時感じた気配と同じ卵子が見えた瞬間、子宮の壁をバネにして一気に突進した。

 一瞬、いつもの二倍のジャンプに三倍の回転を加えて……と言った例の超理論が頭をよぎる。

 そして今度はぶつかった感触はあったものの、はじかれることなく一発で受精出来た。

 

「すごいわー。流石あーくん! もう慣れたのね!」

 

 慣れたわけじゃないけど、ほめられると、やっぱり、うれしい

 

「さぁさぁ。今度もちゃーんと産みますから。10か月ゆっくり待ってくださいねー」

 

 うん……ぼくは、まつ。もういちど、かあさんのこどもとして

 うまれるひを、たのしみに……

 

 ────────────────────

 

 そして世間では、デメテル妊娠騒動の再来である。

 普段の生産はお腹が大きくなると外に出ないため、大きいお腹になったデメテルを見るのはファミリアのメンバーだけである

 だが「子供」を産む時のデメテルは隠さず、大きくなっていくお腹を楽しみつつ皆に披露していく

 

「あらー? デメテル様おめでとうございます!」

「ええ、ありがとう」

「今、何か月ですか?」

「五か月ほどですわ」

「そうなんですね。少しお腹が出てきてますものね」

「はい!最近、寝返りをしているのか、何かコロコロと動いている感じがするんです!」

「まぁまぁ! 元気なことで。男の子でしょうか? 女の子でしょうか? 楽しみですね」

「男の子です!」

「え、ええ……そうなんですね。(女神様はそんな事もわかるのですね)ところで……」

「はい?」

「お相手はどたなですか?」

「この子です!」

「……え?」

「では、失礼いたします」

 

 優しい笑みを浮かべて、声をかけてきた女性からデメテルは離れていく

 

「うーん。これだけの騒動なのに、相手がわからないなんて……神様は相手がいなくても子供が作れるのかしら?」

 

 前回の騒動を知ってる人間はあまり残っていない。それでも、つい先日まで「息子」として一人の男を連れていたことは有名でいろんな憶測が飛び交った

 ただ、当の本人たちはどこ吹く風で、10か月の時間をじっくり楽しみ、無事産まれる

 今度はファミリア内だけでなく、町を挙げての騒動になった

 

 ──────────────────────

 

 何度目かわからない大きなお腹をさすり、デメテルが座っている

 

「ふふふ……次は何年後にしましょうか? 50年の時はちょっとかかりすぎましたし、20年だとファミリアの生産が止まってしまって、迷惑をかけますし……悩みます」

 

 世間では、何十年かに一度デメテルの出産はすで恒例と可し、最近はデメテル自身が妊娠を発表している。そして産まれる直前には大きな祭りが行われるまでになった。

 しかし、何度祭りが行われても妊娠させた相手の発表は一切なく、誰ともわからない親のため最初はひどい中傷もあった。が、デメテルが嬉しそうにお腹の赤ちゃんへ話しかけるのを見て、そういった話は自然と消えていった

 

「次は娘にでもしましょうか? あぁぁでもそうなると交尾ができませんし、その次の回帰につながりません。娘が産まれたらどうなるのでしょう? 楽しみではありますが、やっぱりあーくんは息子が一番です」

 

 永遠に母親であることに喜びを見出した女神と

 その息子に選ばれ、母親を孕ませるのを使命と見る男

 

 狂気と見るか、永遠の愛と見るか、その「関係」に他人が口出しするのはナンセンス

 何より、当人の幸せが一番の答えである

 

 廻り廻って親子の輪。最愛の家族の物語はひとまず終幕

 この後の二人は……きっと変わらないバカップルになるんでしょうね




な、なんとか終わらせることが出来ました
ひとまず、頭の中にあった話はここで終了。特に後日譚もありません
まさか、ほぼ連日で投稿できるとは思っていませんでした
まぁ誤字もまだありそうですが・・・
それよりも予想を超えた閲覧の数と感想。新しい性癖を開拓してやる!
みたいなことでひらめいた、親子の絆(物理)で綺麗に感想も分かれてある意味狙い通りでした

さて、現状次回作はまったくありません
一応、妄想ノート(脳内)にはあれこれあるのですが、なんともオチまでないので
なんか半端でエターナルしそうなのでこわいです

久しぶりにアニメや、漫画、ゲームを漁って妄想力をチャージしたいですね

ではでは、他の方のお話でも読んで刺激にしようかと思います
これにてさらば!


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