TS娘の堕ち戻り異世界転生記〜美女美少女とふたなりしかいない世界にチート貰って転生したけど、オレはメス堕ちの運命から逃れられない〜(旧タイトル:いや、オレはメス堕ちなんてしねえから!(ガチ)) (毬藻坂敬老)
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第一章 始まり
第一話 転生


 初めまして、作者の毬藻坂敬老です!
 作者は小説素人です!TS作品もド素人!本当ですよ!信じてついてきて!


 目が覚めた時、自分の見知った日常とは乖離した非日常が広がっていたとき、人間というものは大抵三通りの反応をする。

 一つは取り乱し、もう一つは状況把握に努めようとし、最後の一つは喜びを覚える。

 だが、結局この三者は一つの結論に至る。

 

 

 ―――前に進まねば。今はただ、前進あるのみ。

 

 

 なんで、俺がこんな話を語り部風に話しているのかと言えば、俺がそんな体験を今まさに現在進行形でしているからだ。

 

 

 ▽

 

 

「……?」

 

 

 意識が浮上するような覚醒。

 ベッドの上で寝ていたはずが、いつの間にか俺は何処かのテーマパークに来てしまっていたらしい。

 俺、一般大学二年生の三森(みもり)夜白(やしろ)は、現代にて有り触れた低賃金のアパートに住んでいたはずだ。

 断じて、こんなファンタジー世界の出身ではない。

 

「ここ……は……」

 

 見渡す限り、中世のような街並み。見上げた青空に太陽はある。地球のはず、だ。

 地球のはずという曖昧な認識なのは、街の景観ではなく、通りの在り様である。

 行き交う人々は、有り体に言えば異形混じり。見知った人間の方が比率は多いように思えるが、顔や体こそ普通の人間でも、犬耳猫耳鱗付きと人間にはありえない要素が付属している女性が往来を歩いている。

 ……いささか以上に女性の比率が多いように感じる。と言うより、見た感じ女性しかいない。男が居ないなんてことは無いだろうが、それでも不自然であることには変わりない。

 

「……もしかして異世界、転生? ……あれ? 何だこの声?」

 

 異世界に転生したのかもしれないという高揚感を感じるのもそこそこに、そう言えば声が異様に高いことに気が付いた。

 まるで女の子みたいな声だ。俺は列記とした男。

 しかし、風邪っぽくはない、というかすこぶる快調だ。ならば何が?

 

 声の変質に気がついてから、自らの肉体そのものの変質について気が付くのはそれほど時間がかからなかった。

 まず、視界が、身長が低い。前世?の俺の身長は170前後だったはずだが、今は160程度に思える。……何故だか知らないが、寝る時着ていた黒のパーカーと、タンクトップにジーンズはサイズダウン、というより肉体に合ったサイズになっているが。そんなことはどうでも良い。

 次の異変は肌が異様な程白くなっていること。人種の違いを疑うレベルだ。

 

「……いやいや」

 

 ……これは、どういうことだ。俗に言う男の娘にでも転生したというのか。

 何故、女ではなく、男の娘だと判断したのかと言えば、俺自身の微かな望みと胸がほとんどないからだ。ケツは男にしては、というより女にしてもムチムチしててデカめだけど。ほら、なんか肉付きの良い男の娘とかいるだろ。ダイエットすりゃ大丈夫だ。

 

 自らの恐怖心に言い訳をしていると、ふと、視線の先にあるものが映った。雨が降った後なのか、目の前の足元にある水溜まりが目に留まったのだ。

 

 ……見るしかあるまい。

 意を決して足元の水溜まりを覗き込んだ俺は、あまりの衝撃に目を見開く。

 

 

「……これが、オレ?」

 

 

 そこに居たのは絶世という言葉がこれ以上なく似合うような、美少女(・・・)

 目付きはキツめだが、クールビューティーだと思えば一気に魅力的になる青い眼。銀髪のショートカットは、陽の光を反射して艶やかに光り輝いている。唇は瑞々しくて、鼻は小さくて、顔にはシミ一つない。

 

 ……マジか。

 ……いや、諦めるな。まだ望みはある。

 流石にここでそれを確認することは出来ないので、段々と訝しげになってきた周囲の視線から逃げるようにして近くの路地裏に入った。

 バクバクと緊張からか拍動する心臓を煩わしく思いながらも、俺はゆっくりと丁寧にジーンズのボタンを外していく。

 

 

「……うわぉ」

 

 

 そこにあったのは、薄らと銀色の毛が生えた丘。

 棒も玉も袋もありはしない、無垢な大地。

 

 俺は驚きのあまり言葉を失い、地面に膝を突いた。

 

「完全に()になってる……」

 

 いったい、俺はどうすれば……。

 こんな異世界に、美少女として転生。美少女ではなく、美男子、最低でも元の容姿であれば問題は無かった。当然の如く保持している筈のチートで異世界ハーレム無双も夢ではないだろう。

 

 だが、性別が違う。

 性別が違うというのはかなり大きな問題だ。

 何せ、男の身体とは勝手が違うのだから。

 生理なんて来られたら、真面目に発狂しかねない。いや、今にでも騒ぎ出しそうだ。そのぐらい精神的なダメージを受けている。

 

 予想以上のダメージに絶望していると、後ろから声がかけられた。

 

「おいおい、どうかしたのかぁ、姉ちゃん?」

「姉ちゃん……? ってオレか」

 

 振り返って見れば、そこに居たのは、赤毛のポニーテールにそばかす、今の俺並に目つきの悪い少女。無論、顔面偏差値はそばかす込みでも前世?の数倍上だ。ガラの悪さに目を瞑れば、だが。

 

「で、オレに何か用か?」

「……へえ……へえ?」

 

 ジロジロと不躾な視線で舐め回すように見られること数分。

 満足したらしい彼女は、軽々とした動作で俺のすぐ側まで来ると驚きの行動に出る。

 

「例えば、こんな用事とかなぁ?♡」

「っ!?」

 

 無駄に大きな臀部を痛くない程度に鷲掴みにされ、俺は驚きのあまり硬直してしまう。

 まさか、見た目上同性にこんなにも強引に触られるとは思わなかった。

 

「なっ、なにするんだよ!?」

「何って、ナニ?」

 

 そんな使い古された言葉遊びは要らねえよ!

 心の中で悪態をついた俺は、身の危険を感じてその場を離れるために駆け出そうとする。

 危機から逃れる為、反射的に足裏をレンガの地面に思いっきり跳ねさせる。

 

 異変はその後だった。

 

 すぐさま全速力を発揮しようと込められた力は、いつも走る感覚と同じようにして俺を空へと射出した(・・・・・・・)のである。

 グンッ!という、まるで上空に引きずり込まれるような加速で、空へと躍り出た。

 

 

「うわっ―――うわぁぁぁぁあ!?!?!?」

 

 

 凄まじい。

 路地裏を囲む建物なんてとっくのとうに下にあって、気がつけば俺はこの都市が一望出来る高度にいた。

 やはり、中世ファンタジーと言って過言ではない街並み。街ゆく人々が点にしか見えない。

 

「え、いや、嘘……!?」

 

 冷静に感動していたが、当然のごとく、引力になすすべもなく地面へと招待される運命は避けられない。

 吹き付ける風に顔面を強打され、危うく意識を飛ばされるところを気合いで何とか乗り切る。むしろ、こんな恐ろしい景色を見るくらいならば意識を失っていた方が良かったとも思ったが後の祭りだ。

 

 あ、これは死んだ。

 

 今更どうもがいてもアウトだ。直感した。

 俺の二度目の人生、美少女になってて訳分からない力っぽいものまで持たされて、なのに何も出来ずに終わるのか。短かかったなぁ。

 来世があるなら、美少女じゃなくてチートでマジカルチンポ持ちな美青年になれますように。

 ああ、でもありえないだろうなあ。

 

 回避できない死に、俺は恐怖からぎゅっと目を瞑った。

 

 

「―――危ないじゃないか、お姫様?」

「はえ……?」

 

 

 ふわりと僅かな抵抗感、いつの間にか体勢が変わった感覚。

 次いで聞こえるはずのない誰かの声。凛とした鈴の音のような、よく通る声が聞こえた。

 恐る恐る目を開けば、そこには美しい金髪に赤い眼の美女の姿。優しく微笑むその眼差しに、俺の眼は釘付けとなってしまった。

 

「……ふふ、キミは可愛いね」

「あ……え……その、オレ……」

 

 軽やかな音を立てて、適当な屋根の上に着地。そこで俺は自らの体勢の異常さに気が付く。

 

 俺はいつの間にか、この女性によってお姫様抱っこ(・・・・・・)されていた。

 

 気が付いてしまったからには屈辱的だ。顔が熱くなる。

 

「顔を赤らめて、私に恋でもしてしまったのかな?」

「そ、そんなわけあるか……! さっさとオレを……下ろ、せ……よ……」

 

 おかしなことを宣う命の恩人に反論しようと口火を切ったは良いものの。

 何故か、どんどん体が怠く重たくなってゆく。言葉を紡ぎたいのに、これ以上先を考えることすら出来なくなってきた。

 自分でも制御が利かず、先程までしがみついていた手もいつの間にかだらりと垂れ下がっている。

 

 

 

「―――今日は、キミを孕ませよう♡ 私の三十八人目のお姫様♡」

 

 

 

 何やら先程以上におかしなことを言っている気がするが、もう意識を保つことさえ出来そうにない。

 

 抗い難い眠気に、俺は意識を手放した。




 如何でしたか?あなたの琴線に触れましたでしょうか?
 良かったら感想などよろしくお願いします!感想や高い評価が来ると、作者の執筆速度は目に見えて上がります!(醜い感想乞食)

 名前:ミモリ・ヤシロ
 職業:無し
 容姿:銀髪のショートカットに、鋭い蒼眼の美少女。胸は普通より小さい程度だが、お尻が大きい。
 サイズ:5mm(笑)
 タイプ:気立ての良い女性
 備考:主人公、いくつかのチートと堕ち戻り能力を有する、魂が受け


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第二話 最初のメス堕ち

 まさか、色が付くなんて!?しかも感想まで!応援、ありがとうございます!
 初めに言っておきますが、今回、エロシーンは無いに等しいです。エロシーンの全てはアンケートの結果のみぞ知るところです。何故こんな形式かと言えば、単純に作者がファンタジーとふたなりレズを書きたいだけだからです、ごめんなさい。上位2位までのエロシーンを書きます。気が向いたら全部書きます。


 ついさっきも感じたような、そんな気のする意識の覚醒。

 目を開けると、知らない天井が見えた。いや、これは天蓋か?

 昔見たアニメで天蓋付きベッドにやけに惹かれたなぁ、などとぼんやり考えていると段々意識がはっきりとしてきた。

 体を起こして伸びをする。よく寝たような、そんな感覚を楽しみながらも俺は異世界転性が現実であったことに軽く目眩を覚えた。

 

「……んんっ……」

「おや、起きたみたいだね」

「……!?」

 

 声が聞こえた方へ勢い良く振り向けば、凛々しい金髪の美女が椅子に腰かけて微笑んでいた。他でもない、間一髪で俺を助けてくれた先の美女だ。

 彼女との出会いを思い出すと、先程の落下の恐怖も脳裏に過り身震いする。危うく転生して一時間も経たずにゲームオーバーするところであった。

 ……まさか、異世界に転生したのに、俺が美女に助けられることになるなんてな。俺TUEEEEハーレムは夢のまた夢か。

 残念がっていても仕方がない。礼のひとつも言わないのは、男として、いや、それ以前に人としてダメだ。しかも、命の恩人であるから尚更のこと。

 

「さっきはありがとうございました。……えっと」

「シグルド。騎士、シグルドだ」

「シグルドさんですか。オレは夜白、三森夜白っていいます」

「ミモリ・ヤシロ、ヤシロだな。よろしく」

 

 こちらこそ、そう言って差し出された手を握る。

 うわっ、女の人の、それもこんなに綺麗な人の手を握るのなんて初めてだ。感動。

 シグルドさんの手の感触を惜しみつつも握っていた手を離そうとすると、何やらピクリとも動かない。

 不思議に思ってシグルドさんの顔をもう一度見やれば、穏やかな微笑みではなく、怪しく妖しい笑みがたたえられているのが伺える。

 

「そろそろ、解いてあげようか」

「……解く?」

 

 俺の疑問への答えは、シグルドさんが指を鳴らすことで自ずと姿を現した。

 

「……あれ……? っ!?」

 

 変わらぬ私服姿であったはずが、いつの間にか俺は一糸まとわぬ姿となっていた。

 どういうことだ。一瞬で服が消えた?

 

「違うよ。私の魔法だ」

「魔法?」

「キミに、認識阻害の魔法をかけていたんだよ。キミは最初から、その桜色の乳首を持った慎ましい乳房も、乳房に反比例するかのような美しく下品な臀部も、全部私の前にさらけ出していた、というわけだ」

 

 ここまでの紳士然として騎士のような厳かさを纏っていた彼女からは考えられないような言葉の数々に、俺は正しく目を丸くした。

 

「惚けてどうかしたのか? 雌が雄に見初められて、番として家に招待されたというだけのことだろう?」

「いやいやいや、シグルドさん、何を言ってるんですか?」

「……なるほど、キミに私の呪いは効かないようだね。ますます気に入った」

 

 マジで何を言ってるんだろう。キマシタワーだろうか。にしては、言葉が物々しい。

 雄だとか雌だとか、訳が分からない。というか、生物学上、俺もシグルドさんも雌だろうに。まあ、俺は心は雄だけども。

 

「ふふふ♡ それなら、始めようか」

「え、いや、始めるって何……んむっ!?」

 

 ジリジリとにじりよってくるシグルドさん。恐怖から後ずさると、サッと唇と唇が重ねられた。言うまでもなく、俺とシグルドさんの唇だ。

 状況は理解出来ないが、俺のファーストキスがこんなに綺麗な人となんて感動的だった。

 

「ふふ、可愛いよヤシロ♡」

「ふぇ……? い、いや、そんな事言われても嬉しくねえよ」

「それなら、嬉しいって思って貰えるように頑張ろうかな♡」

 

 すると、シグルドさんは何やらズボンのボタンを外し始める。

 ……おお、美女の生着替えだ。現状も分かっていないのに、頭の中に遺る思春期男子としての本能が、美しい彼女の着替えを目に焼き付けようとする。

 まるで焦らすかのようにゆっくりとズボンを下ろし、下着に手をかける。あと少しで、アレが、まんこ(・・・)が見えそう……!

 そうして顔を出したのは、

 

 

「―――ほら、キミを女にするペニス(・・・)だよ」

 

 

 女であるはずの彼女に付いているわけがない男根、ペニス(ちんぽ)そのものであった。

 弾かれたかのように30cm近いサイズのその身を現し、天を衝くかのように聳えている。亀頭からは、薄らと濁った粘り気のある汁を垂らしている。熱がこちらまで伝わってくるかのようだ。

 

「……なんで?」

 

 いや、なんで?なんで、シグルドさんに付いてるの?普通付いてるの俺じゃない?

 

「なんでって、私がふたなりだからだが?」

「ふた、なり?」

「……私、ルシアト聖王国の騎士王、シグルド・ヴァーグナーは雄の中の雄として世界に知らぬ者は居ないと思っていたのだが……」

 

 心做ししょんぼりとした雰囲気のシグルドさんは可愛らしいが、展開的には全くもって可愛くない。

 

 ふたなり。両性具ありの女性。

 ここで急速に、さっきのシグルドさんの言葉が現実味を帯び始める。

 雄と雌、この場において雄に該当する男性器を持ち合わせているのはシグルドさんで、雌に該当するのは紛れもなく俺なのだ。

 

 ゾクリとした恐怖が、身を竦める。俺の魂を、ギザギザと刃こぼれのした処刑剣が削っているのを幻視した。

 

「来るな……!」

「ほら、逃げるな、ヤシロ」

 

 背を向けてベッドの上から逃げようとすると、後ろから抱きすくめられてベッドにのしかかられる形で倒される。

 抵抗できない状態でヌルンヌルンと先走り汁を濡りたくられた俺のまんこは、愛液なんて一滴も垂らしていないのにドロドロになっている。

 どんだけ興奮してんだよおい。俺の恐らく処女まんこに入れたら、一瞬でイく(射精する)んじゃねえのか?

 いや、今はそんなのどうでも良い。

 これは、不味い。不味い不味い不味い。怖い。男なのに、貫かれるのが恐ろしい。同じ男相手だったら嫌悪感が上回るだろうが、相手は見た目だけは綺麗な美女だ。そんな美女に、大した抵抗も出来ないまま犯されるのがこんなに恐ろしいなんて。

 俺よりも余程大きな存在が、俺を犯そうとしている。怖くて震える。

 

「安心すると良い♡ 私のペニスで悦ばなかった女はいないからね♡」

「いやいや、お前嘘だろ!? そんなデカいの、突っ込まれたら裂けるから!」

 

 自信満々でそう宣うが、そんなの戯言だ。

 身長は俺の方が少し低い程度なのに、こうして『今からこのちんぽがお前を蹂躙するぞ♡』ってされると恐怖が腹の底から湧き出てくる。自分からは見えないところでそうされているのも拍車をかけているだろう。

 落下の衝撃で叩き付けられるのも、悍ましい熱い杭で貫かれるのも同じコトのように思えてくるのだから不思議な話だ。

 嫌々と首を振りながら、少しでも逃れようと腰をくねらせていたが、とうとうその瞬間が訪れる。

 

「キミは少しばかり貞淑に、潔くなるべきだね。今後は私のお姫さまになるべく勉強しよう♡」

「いや、だから、オレはお前と結婚なん―――かはっ……?」

 

 ????

 

「さあ、手短に子作りしようね♡」

「ちょ、ちょまっ……ぐっ! 痛っ!」

 

 痛みで死にそうだ。なんだこれ、なんでこんな、痛い?

 痛みを逃したいのに、上からのしかかられているから指先くらいしか動かせない!

 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!

 

「うっ、ぐっ」

「ごめんね、痛いよね? でも、すぐに良くなるからね♡」

「抜け! 抜けよっ! お前、くそっ、なんで!?」

 

 俺は男なのに!女に組み敷かれて、痛みで苦しみもがくなんておかしいだろ!?どれだけ訴えても、目の前の女は全く意に介していない。腹が立つ。

 ああ、くそっ。それならバラしてやるよ。お前が今組み敷いてるのはなあ、

 

 

「オレの前世は、おと―――……っ?♡」

「うっ、締め付けがっ!?」

 

『男だ』、そう言おうとした瞬間、言い様のない得体の知れぬナニカ(・・・)が俺の真後ろに現れる。

 

 それは、一瞬で俺の身体を包み込むように抱き寄せて―――

 

 

「―――んにぃぃぃぃぃいっ!?!?♡♡」

「ど、どうし……うぁ、いきなりっ強くっ!? くぁっ、イクっ!?♡」

「ふーっ♡ ふーっ♡ ふーっ♡ にゃ、にゃんれぇぇえ……!?♡」

「んぉぉお♡ ま、また、射精()るぅっ!♡」

 

 いつの間にか、俺は絶頂(・・)を迎えていた。それも、一度や二度ではなく、十数回を超えているであろう回数だ。あんなに痛かったのに、あの痛みが嘘かのように鋭く鈍く大きな快感が俺の体を迸る。むしろ、イキ過ぎて頭が痛い。

 下腹部に放出され続けている生暖かな感覚、波の引かない絶頂、目がチカチカする。

 失禁しながら、いつの間にか俺は意識を失っていた。

 

 

 ▼

 

 

「な、なんでこんなぁぁあっ!?♡」

「やっと、私のお姫さまになる決心が着いたんだね♡ さっきはビックリしたけど、私もあんなにイかされたのはキミが初めてだよ♡」

「うるしゃい♡ うるしゃぃいっ!?♡」

「乱暴なお姫さまだなあ♡ 躾が必要みたいだね♡」

「あっ♡ 待って、この格好はだめっ♡ んおっ!?♡」

 

 

 ▼

 

 

「ほら、ほらっ。もっとイって♡」

「も、やだぁぁっ♡ イキたくないぃぃい♡」

「私は、もっとキミのかわいいアヘ顔が見たいんだけどなあ♡」

「み、みりゅなぁぁあ!♡ ア、アヘってなんかにゃいいいっ!?♡ あへぇぇえっ!?♡」

「鏡を見せてあげたいよ♡」

 

 

 ▼

 

 

「もう、イくのつらいのぉぉおっ!♡」

「なら、私のお姫さまになるかい?」

「なりゅっ!♡ おひめしゃまでも、にくべんきでも、メス(・・)でもなんでもなるかりゃぁぁあ!♡ もうイかせないでぇぇっ!!♡」

「ふふっ♡ 良い子だ♡ ほら、ご褒美だよ♡」

「な、なんでっ!?♡ メスになったのにぃぃいっ!?♡ なんでイかせるのぉぉおっ!?♡」

「キミが可愛いからだよ♡ ヤシロ♡ 私の、お姫さま(・・・・)♡ 私は、一生、キミを護る騎士になるよ♡」

 

 

 ▼

 

 

「んぁぁぁあっ!?♡」

 

 やけに艶やかな声が響き渡る。だが、襲い来るはずの絶頂感は無い。

 恐る恐る目を開ければ、そこはいつかの中世ヨーロッパ的広場。始まった場所だ。

 ぺたぺたと身体中を触ってみるが、何も異常はない。

 

「……畜生っ」

 

 ……くそっ、なんだ今のは……。夢?

 感覚は無かった(・・・・・・・)けど、リアル過ぎる。あれで、感覚まであったら、俺はああなってたのか?

 俺がああなったのもそうだし、三日間も交合い続けるのも怖過ぎる。取り敢えず、『騎士王』と『シグルド』『シグルド・ヴァーグナー』の単語については要注意だな。

 取り敢えず、周りの視線が凄いから路地裏にでも逃げ込もう。

 

 

 それにしても……もしかして、俺の転生特典は未来視なのか?

 ……だとしたら、あの夢を見るのは恐ろしいが、この力はとてつもなく有用だ。どんなチートよりもチートしている。

 

 ……これがあれば、俺はこの世界で安全に活躍出来るんじゃないか?

 

 

「ははっ、なんだよ、やっぱりなろう系異世界チート物じゃねえか」

 

 

 待ってろ、美女美少女達!俺が今から、全員ハーレムに加えてやる!

 ちんぽも生やせるみたいだしな!俺の勝利は決まったも同然だ!

 

 

 ▽

 

 

 愚かしくも、この時の俺は、この押し付けられただけの異能こそが、最強で誰にも負けない異能なのだと思い込んでいた。

 

 ……しかし、それは違ったのだ。

 

 この時の俺はまだ、これから先、文字通り身をもって様々な屈辱と陵辱と恥辱の限りを尽くされメス堕ちする運命にあることを、微塵も理解していなかったのである。




 ちなみに、主人公には生えません(無慈悲)
 良かったら感想などよろしくお願いします!感想や高い評価が来ると、作者の執筆速度は目に見えて上がります!(醜い感想乞食)

 名前:シグルド・ヴァーグナー
 職業:騎士王
 容姿:長く美しい金髪に、クールな赤い眼の美女。ボンキュッボン。
 サイズ:31cm
 タイプ:生意気そうな娘
 備考:最強格の一人

 


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第三話 情報の対価

 長い!しかし、Twitterでの発言に責任は持ちましたよ!https://mobile.twitter.com/MarimoSlope/with_replies


「おいおい、どうかしたのかぁ、姉ちゃん?」

 

 もしも、本当にさっきのが夢だとしたら、さっきと同じ薄暗い路地裏で、さっきとほとんどおなじ時間。

 振り返った先にいるのは、

 

「そばかす美少女」

「な、なんだよ、藪から棒に美少女だなんて……誘ってんのか?」

 

 一番最初に会話をするはずの赤髪ポニーテールそばかす美少女が、そこには居た。

 やっぱり、俺には謎の身体能力と未来視のチートがある。これさえあれば……。いや、しかしこの未来視が今も発動しているのかどうかは俺には分からないし、何回まで使えるのかも分からない。

 それに、この美少女はシグルドと同じ臭いのするタイプだ。初対面で尻揉んできたし。

 だから、あまり信用せず、しかし、俺がこの世界で生きていくために必要最低限の情報は抜き取らせてもらう。

 

「誘ってないけど、聞きたいことがある」

「……ああ? お前、タダで何か情報得られるとでも思ってんのか? 養分全部、そのドスケベなデカケツに吸われてんじゃねえの?」

 

 ……こいつ、言いたい放題言いやがって……。

 俺も好きでこんな大きなケツになったわけじゃないし、そもそも好きで女になったわけでもないんだよ。

 いやしかし、ここで印象が悪くなったら何も情報を手に入れられないままだ。それは、異世界転生者の行動としては非常に拙い。

 

「オレは、東の果てから来たんだけど」

「東の果てえ? 東の果てって言ったら未開拓地だぞ? お前、アタシが真っ当な教育受けてねえからって、流石にそれはバカにしすぎだろ。アヘらせて無様イキさせるぞ」

「……なんでそんなナチュラルに下品な言葉が出てくるんだよ……」

「ああ? 下品なのはてめえのデカケツだろうが。メスのフェロモン撒き散らしやがって。もう良いか? さっさとハメさせろよな」

 

 ハメ?……やっぱりコイツ、シグルドと同じ類の人間じゃねえか。身の危険を感じるから、さっさと教えてもらおう。

 

「馬鹿にしてるわけじゃなくて、単純にオレも今の状況を理解出来てないんだよ」

「はあ? ……ああ、なるほどな。姉ちゃん、噂に聞く“神待ち”ってやつか」

 

 なんで神待ちなんて言葉があるんだ……。

 いや、というか別に神待ちじゃなくてだな。

 

「まあまあ、アタシの住処で話そうぜ。何も取って食おうってわけじゃねえんだしさ」

「……」

 

 まあ、流石にシグルドみたいにヤバい人間が沢山いるなんて考えたくないしな。人を疑うよりも、人を信じる方がよっぽど楽だ。俺も、そんな疑いまくる面倒な人間にはなりたくない。

 

「わかった。じゃあ、お前……」

「ああ、言い忘れてたな。アタシの名前はパルヴィ、苗字はねぇぜ」

「パルヴィか。オレはミモリ・ヤシロ、旅人みたいなものだな。よろしく」

「そんな気はしてたが、やっぱり苗字持ちかよ。貴族様は、アタシら貧民と違ってイイもん食ってんだな」

 

 そう言って俺の尻目掛けて伸ばされた手を、紙一重のところで回避する。揉まれてたまるか。

 にしても、貴族は苗字を持ってて、平民、の括りで大丈夫かは知らないがともかくスラム街で暮らすような貧民は苗字を持っていないらしい。そういうところは想像の異世界ファンタジーって感じだな。

 

「……まあ、じっくりと料理してやるよ」

「何か言ったか?」

「いや、何も言ってねえぜヤシロ。さっさと行くぞ」

 

 パルヴィの後を追って、路地裏の更に深くへと俺は足を踏み入れるのであった。

 

 ▽

 

「うわ……」

 

 パルヴィに連れられ路地裏を行ったり来たりして到着したのは、簡素にダンボール&テント的な何かで作られた、ホームレスの家っぽい見た目の住居。……住居と呼んで良いのかは分からないが、路地裏の突き当たりにひっそりと建てられたソレは秘密基地みたいで面白い。後、地味に大きい。

 しかし、問題はその臭いだ。

 なんというか、臭いのだ。それも、汗とか謎の甘ったるい臭いとか様々な臭いが充満している。

 

「悪いな、今朝まで抜かずで丸二日セックスしてたんだよ」

「……いや、うん。大丈夫」

「一応、アタシ自身は大衆浴場に行った帰りだからそんなに臭くないはずだぜ」

 

 抜かずで二日間。……いや、どんな精力だよ。普通、テクノブレイクで死ぬだろ。

 いや、しかし、夢の中の俺もシグルドと三日間ほぼ休み無しでセックスしてたし、この世界ではこれくらいが普通なのかもしれないな。俺は嫌だけど。恐怖。

 

「まあ、臭いくらいは大目に見てくれよヤシロ」

「さっさと話を進めよう」

「それが良いな。適当にベッドの上に座ってくれよ」

 

 取り敢えず、こっちがとやかく言えるような立場でもない。ここは我慢して、この世界についての情報収集に勤しむべきだ。

 垂らされた幕をくぐって、促されるまま、中でデカデカと存在感を放つキングサイズのベッドに座る。

 ……ここでセックスしてたのか。パルヴィも美少女だし、お相手もきっと美少女だったに違いない。……いや、変な妄想はするな俺。

 さっさとここを離れたい俺は、早速切り出すことにした。

 

「……信じてもらえないかもしれないが、オレ、この国に来てからの記憶が無いんだ」

「はあ? 記憶がねえ? なるほど……まあ、アタシとしてはそれが嘘か本当かはどうでも良いんだけどよ」

「?」

「こっちに見返りがあんなら、どんなことでも教えてやるよって話さ」

 

 なるほど。そういうサッパリとした割り切るところは好都合だ。しかし、何を要求されるのだろうか。

 どうせ金銭は向こうとこちらとでは違うだろうし、他に持ってるものと言えば携帯電話とソーラー充電器、趣味で持ち歩いてる知恵の輪くらいだ。この世界で金になりそうなものは無い。

 

「じゃあ、そうだな……」

 

 パルヴィの妖しい笑みに、舐め回すような視線に寒気と怖気を感じる。ブルリと震えた体を叱責して、動揺を悟られないよう努める。

 

「情報ひとつ毎に、その身体を五分間好きに触らせろ」

「……」

 

 なるほど。俺をその気にさせてヤろうって魂胆か。

 いや、だが俺は男だし、たかが前戯程度でおかしくなるはずもない。シグルドの時は、禁止用語なのか、男であることを伝えようとした結果としてああなっただけだからな。

 俺が攻めるならまだしも、俺にはMの気なんて欠けらも無いから、女、それもチンポを持った奴らに攻められるなんて全く嬉しくない。相手がたとえ美少女であったとしても、だ。

 

「……分かった。だが、本当のことを言えよ?」

「わかってるわかってる。アタシは、嘘だけはつかない主義なんだよ」

 

 ……信じよう。うん。

 まずは何から聞こうか。ちゃんと聞かないと触られ損になるからな。

 

「この国について教えてくれ。なるべく詳しく」

「……お前、良い根性してんな。良いぜ、答えてやる」

 

 こうやってあやふやかつ大まかに聞けば良い。適当にはぐらかされたら、次はもっと詳細に聞こう。

 

「ルシアト聖王国は、その名の通り王政国家だ。諸外国との仲は良好。まあ、噂じゃ毎年、どっかから攫ってきた上質な雌奴隷を数人プレゼントしてるみたいだけどな」

「雌奴隷?」

「アタシらふたなりは犯罪者とかだと労働奴隷になるが、雌奴隷はその名の通りお前ら女限定の御奉仕用肉便器だよ。つっても表向き帝国とかエルフの領域くらいしか奴隷制は無い。が、王国は雌奴隷に関しての黒い噂は未だに絶えねえ。お前も顔は上物だし、身体はドスケベだから油断してると雌奴隷として異常性癖共に売られちまうかもな」

 

 笑えない話だ。後、ナチュラルに女の枠に入れられてるのも、何だか変な気分である。顔はともかく、ドスケベな体は余計だ。

 パルヴィは、一度区切ってから再三口を開いた。

 

「でもってここは、王都ライト。貧富の差はクソみたいにあるが、治安自体は悪くねえ。兜の騎士王シグルド・ヴァーグナーや、神智の姫とかも居るし、な?」

「……っ!?」

 

 尻に伸ばされた手を払い除けようとして、途中で思い留まる。

 情報はかなり貰ってしまった。ここで反故にしたら、後が怖い。甘んじて受けるしかない。

 その、何と言うべきか、いやらしい手つきでジーパン越しに尻が撫で回されるのをなんとも言えない気持ちで耐える。

 そんな俺などお構い無しに、パルヴィは顔を恍惚に歪めて俺の尻を愛撫する。

 

「いや、にしてもすげえなヤシロ。こんなにでけえのに、ハリがあって……この服も相当高価なもんだろ?」

「あ、ああ、そうかもな。……んっ、くっ」

「幸せな触り心地だぜ。こんな世間知らずの極上まんこに、知ってること教えるだけでその身体を堪能させてくれるんだからなぁ」

「ま、まんこって呼ぶな……っんぅ」

 

 そういえば、なんの疑問もなく五分を受け入れたが、この世界の時間感覚も前世と同じとみて良さそうだ。

 

「あーあ、こんなすぐに体触らせてくれるドスケベ美少女とおまんこしてえなあ♡」

「……しないからな……んっ♡」

「ほら、見ろよ♡ アタシのチンポ、お前とパコパコしたいってビンビンになってるぜ?♡」

「そ、そんなもん、見せるなっ♡」

 

 いつの間にか全裸(・・)になっていたパルヴィが、パンパンに膨れ上がった怒張を見せ付けてくる。

 シグルドのちんぽ程大きくはないが、それでも十分子宮に届くような大きさ。そして何より亀頭が大きい。あんなの入れられたら……。

 

「しっかりメス顔になったな♡ どうする? セックスするか?♡」

「……っ!? しない!」

「おっと、悪い。なら、あと三分間しっかりじっくりたっぷりねっとり堪能させてもらうぜ♡」

 

 あ、後、三分?

 ……くそ、絶対に耐え切って情報根こそぎ奪ってやるからな!

 

 

 ▼

 

 

「当然ながら冒険者ギルドってのもある。宛がねえなら、ギルドにでも行ってみると良いぜ。まあ、アタシが飽きるまでならここに居ても良いけどよ♡」

「だ、誰がこんなところ、でぇ♡」

「ほうら、ケツ上げな♡」

「あ、くそ♡ この体勢、やめろ!♡ んぁあ!?♡」

「ズボン越しでも、スケベ汁垂れ流しなの分かるくらい湿ってるぞ?♡」

「あ♡ ズボン、脱がすなよぉ♡ あ、やめろ、パンツはダメっ!♡ シャレになんねえからぁ!?♡♡」

「綺麗なおまんこしてんな♡ 楽しみだぜ♡」

 

 

 ▼

 

 

「冒険者は魔物退治が生業だが、女冒険者は娼婦紛いの仕事もあるらしいぜ? まあ、女は希少だからな。魔物なんかの苗床になるよか、よっぽど世界の為にはなるだろ。……お?♡ ここか?♡ ここが、おまんこスイッチか?♡」

「んぉお?!♡ そ、そこやめりょおぉお!?♡」

「うわ、すげえ潮吹きだな。もうちょっと遊んどこ♡」

「ぁぁぁああ♡ イク♡ イクぅっ♡」

「ほら、もっと下品に鳴かせてやるよ♡」

「あはえっ!?♡ や♡ そこ、ほんと、だめへぇぇ♡ イっぐぅっ!?♡」

 

 

 ▼

 

 

「これが、お前を女にするおチンポ様だぞ♡ ほら、どうして欲しい?♡」

「あ……♡ そ、その……それを……♡」

「ほらほら、ハッキリ言ったらどうだ?♡ 処女まんこもらってください♡ パルヴィ様の女になりますぅ♡ってよ♡」

「……っ、オ、オレのしょ、じょま「ハッキリ言わねえと、全裸で外に放り出すぞ」パルヴィ様、オレの処女まんこもらってくださいぃ!♡ パルヴィ様の()になりますぅ!♡ パルヴィ様の立派なおちんぽ様が無いと、もうおまんこ辛いんですぅ!!♡♡」

「……ああ、良いぜ♡ ほら、キスしながらハメてやるよ♡」

「あ♡ この体勢、恥ずかしい……♡」

「すぐに気にならなくなる、ぜっ!♡」

「―――んひぃいぃいい!♡ 処女、あげちゃったぁ!♡ オレ、女の子になっちゃったぁ♡」

「何言ってんだよ♡ 可愛いぞ、アタシのヤシロ♡」

 

 

 ▼

 

 

「……何口走ってんだオレ……」

 

 始まりの場所で、俺はしばらくの間立ち尽くしながら、心の中で悶えた。




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 名前:パルヴィ
 職業:無し
 容姿:赤毛のポニーテールにそばかす、目つきの悪い美少女。ヤシロと違ってクールそうな印象は無く、ガラが悪そうに見える。
 サイズ:20cm
 タイプ:ヤレそうな娘
 備考:スラム一帯のリーダー。独自の情報網があり、王都のことなら結構物知り。


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第四話 テンプレートに次ぐテンプレート

 予定より遅れましたが第四話です。今回はエッチなし。
 それと、たくさんの評価感想ありがとうございます!励みになってます!


 何の問題もなく未来視による二度目の悪夢から覚めた後、俺は理解した。

 

 ―――この世界には、女しかいない。それも、とびきりの美形だけ。

 

 目的地に向かうがてら見て回ったが、何処にも男の姿は無い。

 屋台の美人お姉さん、見回り中の衛兵美少女、真昼間から開店していた怪しい店も出入りしていたのは美女美少女だけだ。

 恐らく、薬か魔法でおちんぽを生やして繁栄してきたのだろう。元から女かふたなりだけで、そんな薬も魔法もないだなんて考えたくはない。それだと、俺のハーレム計画が破綻してしまうから。

 しかし、少なくともパルヴィから得た情報とすり合わせたならば、この世界に男は居ないと考えて良いだろう。それは僥倖だ。

 

「ここがギルド……」

 

 石造りの道路を歩いて、途中様々な視線(主に舐め回すような寒気のする物)に晒されながらも辿り着いたのは、一つの大きな建物。

 看板には、知らないながらも俺には読める文字で『ギルド』と書いてある。ここが、パルヴィの言っていたギルド、という物で間違いないだろう。恐らく、俺が知ってるファンタジーラノベ的なギルドと大差はない。が、何があるかは分からないので慎重に行こうと心に誓い、俺は扉を開けた。

 中は木造で、イメージしていたようなギルドと酒場が混ざったかのような空間。たくさんの張り紙がされた大きな掲示板や、数人の美女が並ぶ受付が目に付く。

 

「……っ」

 

 そんな中、まず感じたのは、嘲るような、それでいて舐るような視線。

 

 ああ、ヤられてる。妄想の中で犯されている。

 

 女になってからわかるようになった、他人に視姦されるという悍ましい感覚。そんな嫌な感覚がダイレクトに伝わってくるような、そしてそれを隠そうともしない視線だ。その発生源は散っているが、それでもかなりの数が居るように見受けられる。

 正に荒くれ者、という感じだな。

 

「ようこそ、ギルドへ!」

 

 そんな中、俺の硬直を解こうとするかのように声を張り上げてくれたのは、明るい茶髪のお姉さん。

 内心彼女に感謝しながら、俺はそそくさと受付に向かう。

 

「本日はどのようなご要件でしょうか? 御依頼でしたら、こちらで承ります」

 

 にっこりと微笑んで応対してくれる彼女は、少しばかり疲弊が強かった俺の心を癒してくれる天使にすら思えた。

 

「どうかいたしましたか?」

「……あ、えっと、その……」

 

 そうだ、こういう美女との出会いを求めていたのだ。なかなかにテンプレート、ギルドはやっぱり醍醐味だな。

 しかし、感動してばかりではここに来た意味が無い。意を決して、俺は受付嬢さんに要件を告げた。

 

「冒険者登録って出来ますか?」

 

 そう言った瞬間、今の今まで続いていた視姦の視線が刺すようなものに一転。身構えそうになる身体を、余裕が無いとは思わせないためにも無理に抑えた。

 ……いったい、どうしてだろうか。

 

「……本当に冒険者になられるおつもりですか?」

「あ、ああ。冒険者になりに来た」

 

 にこやかな雰囲気はすっかりナリを潜め、すぅっと冷たい眼で俺を見つめる受付嬢さん。いつの間にか、俺は一歩後ずさっていた。

 

「失礼ですが、貴女、女性ですか?」

「……おう」

「冒険者は魔物の苗床にされたり、様々なやっかみでおまんことアナルが閉じなくなるまで犯されたりするかもしれない職業ですよ? 貴女は、それでも冒険者になりますか?」

 

 可憐な受付嬢さんの口から紡がれる、あまりにもあまりな内容に動揺を隠せないながらも、俺は頷いてみせる。

 

「……心配ですが、分かっているというのであれば無理に止めはしません」

「心配どうも」

「いえ。それでは、こちらの水晶に手をかざして下さい。魔道具であるこの水晶が、読み取った情報をこの冒険者カードに記載する仕組みとなっています」

 

 魔道具があるのは、ある意味当たり前か。理屈は全然わからないが、一枚の硬質なカードを片手に、元の微笑みに戻った受付嬢さんに促されるまま、俺はカウンター上の水晶に触れた。

 すると、水晶が眩い輝きを放ち、風が巻き起こる。何だろう、何か凄いことが起きてる気がする。異世界転生におけるチート、未来視以外の何かが俺に宿っていることは一度目の悪夢で薄々感づいていたが、ここでそれが分かるなら幸先良い。

 

「これは……!?」

「もしかして、何か問題でもありましたか?」

「……カードをご確認ください。私も、このようなこと生まれて初めてなので……」

 

 言われて手元のカードを確認してみる。

 

 ブロンズランク

 名前:ミモリ・ヤシロ

 年齢:19

 ロール:

 スキル:雷神の加護A,魔力操作A,剣才A,淫神の寵愛A,堕■の夢-

 アビリティ

 生命:B

 筋力:C

 魔力:A

 知力:B

 器用:B

 幸運:D

 姦淫記録

 口:×

 膣:〇

 尻穴:△

 借金

 10000コール

 

 

 何がなんなのか分からないが、ステータスは筋力と幸運以外は軒並み高そうだ。だが、色々と怪しい記載もある。最後のスキルと、謎の姦淫記録の回数に至っては文字化けしてるし。多分、最後のスキルは俺の未来視だろう。

 この借金は、冒険者登録費用かなにかか。無一文だし助かるな。

 もしかしたら、この程度のステータスはカスみたいなものなのかもしれないし、怖いので受付嬢に聞いてみることに。

 

「これって、凄いんですか?」

「……凄いなんてものじゃありません。……どうして、クソ雑魚そうな無自覚娘にこんな能力が……」

「え?」

「なんでもございません。このステータスでしたら、ほとんどのロールに就くことができるでしょう」

 

 そんなに凄いのか。しかし、職業なんて何があるか分からないし、取り敢えずオススメを聞いてみよう。

 

「私のオススメは僧侶や魔法使い、後は……娼婦とかですね」

「いや、オレは娼婦にはならねえから……!」

 

 しかし、これまた随分と後衛向きな職業だ。魔力とか高いし当然なのかも。だけど、雷神の加護とか剣才とか、強そうなのもあるし剣士とかなりたいんだけど。

 

「剣士は……流石にその臀部では、不利になってしまうかと」

「いや、おい」

「それに、そのような雌臭い身体で前衛をするのは、はっきり言って魔物に身投げするようなものです」

 

 そんなにやばいのか。ゴブリンとかオークとかやっぱり居るだろうし、女剣士はそうなっても文句言えないのかもな。

 ……だけど、俺は転生者だ。ここで引き下がったら、前には進めない。

 

「……仕方ありませんね。ロールは剣士で登録致します」

「ありがとうございます」

「希望者には無償で講座を開きます。いろいろと勉強することをお勧め致しますが、どうなさいますか?」

「それって、後からでも受けられるんですか?」

「はい。可能です」

「それなら、また今度お願いします」

「……分かりました」

 

 なんでそんなに渋るのか分からないが、これも受付嬢さんなりの優しさなのかもしれない。

 

「最後に、こちらが初心者用装備一式です」

「……」

「返却はしてもしなくても構いませんが、出来る限り返却する努力をするようお願いします」

 

 そう言って手渡されたのは、簡素な片胸当とベルトにポーチ、一本の悪く言えば質の悪そうな剣。

 なんとなく簡単そうだったので、手こずることなくパーカーの上から胸当てとベルトを装着し、ベルトの腰側にポーチを、左腰に剣を提げた。

 ……今の俺、結構冒険者らしい出で立ちなのではないだろうか?鏡が無いので分からないが、多分そうに違いない。

 

「それでは、初心者用クエストとして、こちらのゴブリン討伐を期限以内に達成して下さい。報酬金前払いとして5000コールを差し上げますので、差し当ってはこちらで装備を整えたりポーションを買うのが良いでしょう」

「ありがとうございます」

 

 ここまでお膳立てされたら、やるしかない。

 踵を返して意気揚々とギルドを後にしようとする。その時。

 

 

「もしかしなくてもアンタ、冒険者成り立てじゃないかい?」

「……」

 

 俺より10cmくらい身長の高い、大斧を背中に背負った女戦士っぽい褐色の美女が、俺の前に立ち塞がった。

 下卑た笑みを浮かべ、視線を取り繕うでもなく俺の顔から胸、尻へと移動させながら、彼女は口を開く。

 

「そのスケベな体で、今日一晩、私の相手をしてくれたら、いろいろと手伝ってやっても良いぜえ?」

「……っ」

 

 これは、テンプレートそのもの!何か変な気もするが、これをテンプレと言わずして何と言うのか。

 

「……ヤれるものならヤってみたらどうだ?」

「……あぁ? お前さん、誰に物言ってるか分かってるんだろうねえ?」

「さあな。オレはお前みたいなヤツ知らねえよ」

 

 青筋を浮かべる女戦士に内心ガッツポーズ。

 今の俺、最高に転生系の主人公っぽいぞ。やれば出来るじゃないか、俺。

 

「付いてきな。レア、訓練場借りるぞ」

「……はあ。ミランダさん、その娘、一応有望株だから壊さないでくださいね」

「まあ、最低でもこのクソ生意気なガキには後でたっぷりお仕置して、ロールを娼婦に変えさせるけどな」

「……全く。ミモリさん、謝るなら今の内ですよ?」

「オレは負けないですし、謝るわけないですよ。見ててください」

 

 あの受付嬢さんはレアと言うのか。俺の事を甘く見ているようなのは残念だが、このミランダというらしい女戦士を倒すのは確定事項だし、そしたら見直してくれるだろう。

 

 俺は、既に自分の勝利を確信しながらミランダの後を追った。

 




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 大体、1コール1円です。


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第五話 初めての敗北

 難産でした。


 ミランダについて行って辿り着いたのは、屋内にありながら、ローマのコロッセオを彷彿とさせるような円形のフィールドが広がった部屋。無論、コロッセオほど大きくはないが、2人で模擬戦をする程度なら十分広い方だろう。

 

「模擬剣を使った方が良いだろ?」

「ああ? そうさねえ、ミモリちゃんは弱そうだから、模擬武器でやってあげないと痛くてすぐお漏らししちゃうかもねえ」

 

 ……侮られまくってる。

 確かに、剣なんて振ったことないけど、俺だって多分やれるはずだ。剣才だってあるんだし、きっと。

 投げ渡された木剣をそれっぽく構えて、ミランダを見据える。すると、向こうも木でできた大斧を手に、どっしりと構える。

 不覚にも、戦士っぽくて格好良いとか思ってしまった。

 

「さあて、と。大戦士のミランダだ」

「……剣士、ミモリ・ヤシロ」

「言っとくが、私は戦士じゃなくてその上の大戦士だ。生意気おまんこちゃんじゃ相手にもなんないだろうけど、恨まないでおくれよ? さあ、どっからでも来ると良いさ」

 

 コイツ……思い知らせてやる。

 木でできた頼りない剣だが、異世界転生者の俺の手にかかれば、最強の聖剣と互角に打ち合ったりだって多分出来るだろう。その為のチートだからな。

 

「はぁあ!!」

 

 取り敢えず、小手調べに剣を持って斬りかかってみる。

 感覚は、一度目の悪夢でパルヴィから逃げた時の飛び上がりだ。

 

「……!?」

 

 すると、俺の身体は何かに押されるかのように加速して、一気にミランダへと肉薄する。あまりにも凄すぎる加速に、意識が一瞬遠のきそうになるが、それを何とか繋ぎとめてミランダを睨み付ける。

 そして、勢いのままに木剣で斬りかかった。

 

「っ……はっ、なかなかやるじゃないか、アンタも……さぁッ!!」

「それはどうも……っ!」

「へえ、これも避けるのかい」

 

 流石に直線的過ぎたからか、危うげなく斧で防がれてしまう。が、手応えはあった。もらっただけのチートでもやれる。感覚をかみ締めていると、間髪入れず悪寒が走った。

 強い一撃が来る。

 何となくわかった俺は、即座にミランダを足蹴にして離脱してみせる。次の瞬間、俺のいた場所の地面には木の斧が突き刺さっており、まるで鉄塊でもぶつけたかのようなひび割れが入っていた。

 

 木の斧だってのに、これは、食らったらひしゃげて死ぬんじゃないか?

 

 ここで、死の恐怖(・・・・)、というものが今更になって俺を襲う。

 

「……っ」

「おっとお? もう降参かい? そぉれっ!」

「がっ!?」

 

 気がついた時にはもう遅かった。

 横薙ぎに振るわれた斧の刃でない方、付け根が脇腹に直撃して、俺は吹き飛ばされた。

 

「ぐっ、ごっ、あぐっ」

 

 硬い砂の地面をバウンドしながら、最初の立ち位置からかなり後ろへと飛ばされていく。

 

 痛い。痛い。痛い痛い痛い痛い!!

 

 ここまで二回の悪夢は、何れも死ぬ様なものではなかった。とはいえ確かに、悪夢があのまま続けばもう戻れなくなっていたのも事実だ。しかし、それでも直接的に死ぬようなものではなかった。

 そう、死んでいない(・・・・・・)のだ。

 

 だが、今回は違う。

 

 今回のミランダとの戦いは、下手すれば死ぬ。というか、今も死にそうなくらい痛い。こんな痛いのは生まれて初めてかもしれない。

 ……死んだら、悪夢から覚められるかも分からない。もしも覚められなかったら、俺は終わる。

 

「〜〜っ!?」

 

 想像してしまえば、もうダメだった。

 声にならない悲鳴を噛み殺し、木剣を無闇矢鱈に振り回す。右も左も分からない。

 ただただ、現実から逃避したい一心で木剣を振っていた。

 

「……ッ! ッ!? ッ!」

「……へっ、我武者羅は強者がやるから有効なんだぜ? お前のそれは、ただの自暴自棄だ」

 

 余裕な姿で一歩一歩と近付いてくるミランダに対して、俺は為す術もない。

 例え、男であったとしても、絶対に勝てない。こんなの、ファンタジーの中だけの存在だ。この世界に転生したばっかの俺に、どうこうできるはずがない!

 

「あーあ、ションベンちびっちまいやがった。こりゃ、もう戦えないかもわからんね」

「……あ……来る、な……」

 

 気が付けば股間に生暖かい感覚。後悔や羞恥、悲しさなんかが織り交ざる。でも、すぐにそんなことは気にもならなくなっていた。

 今は、ただただ目の前の女から逃げたい一心で。俺は、無様にも痛む身体に苦しみながら、その場から逃げ出してしまっていた。

 

「おおっと、約束は約束だ。勝った私は、お前を一晩好きにさせてもらうからな」

「え……い、嫌だ……! 離、せ! 離せよ!」

 

 ひょいと軽々しく肩に持ち上げられる。助けを求めて辺りを見渡してみるが、先程まで十数人はいた観客は一人もいない。レアさんもどこかに行ってしまったようだ。

 ……誰にも、期待されてなかった。ただの見世物だった。そして敗北し、あまつさえ、惨めにも抵抗している。これでは、俺が知ってる異世界転生ではない。そもそも、俺が美少女になってる時点でおかしいんだ。

 木剣は取り落としてしまったから、肘や拳で背中を叩いたりして抵抗してみるが、ビクともしない。

 俺と彼女との力の差を見せつけられてるみたいで腹が立つが、どうにも出来ない。

 

「おい、こら。暴れるなっての」

「んぉっ!?」

 

 パンツごとズボンを脱がされたと思ったら、唐突にケツの穴に指を一本差し込まれる。

 どうしてか俺のケツの穴は、唾か何かで湿ったミランダの指をいとも容易く飲み込んでしまう。あまりのショックと混乱で、抵抗も忘れて呆然とした。

 

「へえ、気の強い生意気な女はアナルが弱いってアイツも言ってたけど、確かにこうやって指一本で屈服させてる感じはたまんねえな。アイツの性癖も分かっちまうかも」

「ひぐっ、う、動かすなぁっ!」

「お前、サッリの野郎に会わなくてよかったなあ? あの無類のケツ穴フェチに出会ってたら、アナル以外じゃイケなくされてたぞ」

 

 にちにちっと粘着質な音を響かせながら、二本に増えてケツ穴に差し込まれた指が上下したり前後するのが、しっかり感じられておかしくなりそうだった。

 

「じゃあ、無様剣士様の醜態を見てもらおうかねえ」

「……!? や、やめろ! そんなことしたら……!」

 

 俺の転生者ライフが完全に終わってしまう。

 だが、抵抗虚しく、そのまま喧噪止まないギルドの中をケツ穴に指を差し込まれたまま通過し、それだけに飽き足らず未だ太陽が高く登ったままの昼の街中を担がれたまま衆目に晒されながら歩いてゆく。

 勿論、ズボンとパンツは脱がされていて、何故か濡れてしまっているおまんこと、三本目の指が突っ込まれて柔らかくなり始めたケツ穴は余すところなく見せびらかされた。

 

 あまりの羞恥に、とうとう俺は意識を手放してしまう。

 

 

 ▼

 

 

「さて、と。時間もそんなにないからねえ。こんな上玉は娼館でもそうそうお目にかかれないし、しっかりヤらせてもらうよ♡」

「……好きにしろ」

「言われなくても、しっかりおちんぽ大好きの雌豚にしてやるさね♡」

 

 連れてこられたのは、少し大きめのベッドがひとつと原理は分からないが薄ら明るいライトの置かれた簡素な一室。

 道中のミランダが言うには、向かっているのは安いヤリ部屋らしかったが、正にその通りといった印象だ。ただ時間までセックスして終わり。それだけのための部屋に、こうして連れ込まれて全裸にされている。それだけで否応にも鼓動が煩わしいくらい高まる。

 

 ……くそ。感覚は無いし、覚める前後に思っていたことはほとんど覚えていない夢。しかし、夢は夢でも、内容は覚えているからこれからされることを考えるとどうしても変な気持ちになってしまう。

 

 俺は全裸で、下着姿のミランダに馬乗りに乗られている。これだけで、今の関係が明白にわかってしまう。

 

「ほら、これが私のちんぽだよ」

「……っ!? く、臭い……! 洗ってないのか!?」

「クエスト帰りだったからねえ。貴族様には信じられないかい?」

 

 仰向けに寝転がる俺の顔元、鼻先に押し付けられた大きなソレは、あまりにもあまりな臭気を漂わせていた。

 ミランダはニッと笑うとちんぽを俺の閉じた太ももまで持っていき、遺憾なことに愛液でベトベトになってしまったおまんこに、先走りで濡れたソレを擦り付け始める。

 

「くっ……汚な……! 止めろ……! くぅっ」

「ほぉらほら、チンカスとカウパー塗り込んで、お前の愛液と混ぜ合わせたドスケベローションの完成だぞぉ?♡」

「……っ!」

 

 狭い部屋だから、ミランダのちんぽ臭と先までの戦いでかいた汗の臭いや、何となくいやらしいんだとは分かる変な臭いが充満していて、頭が変になる。これは、パルヴィの隠れ家で嗅いだ臭いと同じものだと直感する。

 

 俺が、発情してるのか?俺を負かしたこの女に?

 

 変な考えを振り払おうと軽く頭を振った時には、もう遅かった。

 

「ほぉら、ぬっぷし♡」

「ああっ?!♡」

 

 気がつけば、おまんこにちんぽが根元まで挿入されていた。

 シグルド程ではないが、パルヴィよりも大きなおちんぽに腟内を埋めつくされて、俺は息が出来なくなっていた。

 パクパクと空気を求めて開閉する唇に、ミランダが自らの唇を重ねて体を密着させてくる。

 

「んむっ!♡ んんぅ♡ はっ♡ はむっ♡」

「……ぷはっ♡ ……私はこうやってピッタリくっついてのセックスが大好きでねえ。至近距離でメス顔見るのがちんぽにめちゃくちゃキくのさ♡」

「おほっ♡ すごっ♡ これ♡ ダメっ♡」

「嫁に貰いたくなるくらい可愛いねえ♡ どうだい? ヤシロが私のオナホ妻になるなら、私も家を構えるくらいには夢中なんだけどねえ♡」

 

 種付けプレスと呼ばれるような状態で美女から告白されて、頭の中がミキサーにかけられたみたいにぐちゃぐちゃになってしまう。

 でも、ダメだ。断らなきゃ。

 

「いひっ♡ おまえの妻になんてぇっ♡ ぜったいぃぃ♡ ならなひっ♡ あ♡ りゃめ♡ しょこ♡ つっつかにゃいで!♡」

 

 呂律が回らない中、必死に拒絶の言葉を紡ぐ。

 

「まあ、そうだろうねえ。今日はお前のお仕置だし、口説くのはこれくらいにしておいてやるさね」

「くっ♡ ううっ♡ あっ♡」

「じゃあ、たのしませてもらう、よ!♡」

「あ♡ あ゛あ゛あ゛!?♡」

 

 先程までとは全く違う、欠片も気遣いのないピストンに俺は無様にも潮を吹いてしまった。

 

 

 ▼

 

 

「これが、負けるってことだよ。しっかり覚えておきな♡」

「あっ♡ や♡ もぉ、やぁ♡」

「魔物に負けたら、一晩どころか、助けが来るまで犯され続けるんだからねえ!♡ お前は大人しく娼婦に転職しておきな!♡」

「やだ♡ お♡ オレはぁ♡ 娼婦になんてぇ!♡」

「そんなアヘ顔で拒否しても無駄だってのがわかんないかねえ♡」

 

 

 ▼

 

 

「このっ!♡ このっ!♡ 舐めた口聞きやがって!♡」

「ぁぁぁあ!♡ おほっ♡」

「ああ? お前、上下関係分かってねえだろ!♡ あそこは大人しく私に身体差し出しときゃ良かったんだよ!♡ そしたら、公開処刑なんて面倒なことしなくて済んだのによお!♡」

「ご、ごめ♡ ごめんなひゃいい!♡」

「ほんとに分かってんのか!?♡ ケツ叩かれてまんこ締め付けやがってよお!♡」

 

 

 ▼

 

 

「なるぅ♡ しょーふ(・・・・)になって♡ ドスケベセックスするぅ!♡」

「へっ♡ 私も通ってやるから安心しな!♡」

「うん♡ うん♡ さーびすしゅる!♡」

「〜〜っ♡ 可愛いなぁ、ヤシロぉ!♡」

「あ♡ だめ♡ イクッ♡ またイクぅぅぅう!♡♡」

 

 

 ▼

 

 

 

 

 もう、絶対に負けない。

 

 

 俺は、始まりの場所で静かに決意した。

 




 良かったら感想などよろしくお願いします!感想や高い評価が来ると、作者の執筆速度は目に見えて上がります!(醜い感想乞食)

 名前:ミランダ
 職業:冒険者
 容姿:大柄で、正に女戦士のようなワイルドな雰囲気を纏う、褐色の美女。
 サイズ:23cm
 タイプ:股の緩い娘、ノリの良い娘
 備考:王国の中でもそれなりに名の通った冒険者。その手癖の悪さが無ければ、冒険者としては一級品だとも言われる。


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