レヴィ・ア・タンという男 (後生さん)
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勘違いの始まり


全てはコイツのせいです



 

 

 ──彼奴には何かがある、と俺は思った。

 

 この血に宿る超直感を信じて疑わなかった俺は、街ですれ違ったその日から目をつけていた。

 調べてみれば、有名な一流大学に通う、将来を約束された優秀な男だった。周りの期待も厚く、教授達からは信頼され、それは一目置かれる存在。

 

 一般的にこれを知れば、それは遠い存在に思えるだろうし、何より羨望さえ抱く対象にもなるだろう。

 だが俺は、それは上辺だけだと、感じた。

 

 何故気になったのかは分からない。

 別に大した理由さえもない。

 

 ただ、何かがあると、思ったのだ。

 

 

 

 

 そして、思った通り、その男は違った。

 

 

 

 

 その頭脳の優秀さを認められ褒められ、あちこちの企業から勧誘されている時も。

 自らの実力を以て数々の賞を授与された時も。

 見事首席で大学を卒業する際に、壇上で言葉を発する時すらもそうだ。

 

 

 男は“何も”見ていなかった。

 

 

 人も物も世界すらも。野望など無いのだと言わんばかりに、濁りすらもなくまるで硝子玉の様に淡々と眼前を映していた。その眼は、さも当然の如く敷かれたレールを淀みなく歩く様に固定されていた。

 

 

 ──崩してみたい。

 

 

 それは俺にしては珍しい、加虐心だった。

 俺は其奴に接触してみた。その好奇心に沿って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今では其奴は、俺の手足となり働いていた。

 

 エリートの道からは大きく外れて、暗殺を生業とする職についたのにも関わらず男は従った。

 流石に表情はある程度豊かではあったが、口を挟む事もなく、従順な犬としての役割を演じていた。

 

 

 ──そう。本心を、まだ曝け出していない。

 

 

 周囲の人間も気付いている筈だ。この男は、違う。

 今でさえ、残酷などと言われ、部隊の一つを任せられている程の猛者と化しているが、中身は違う。

 

 未だに男は、“何も”見ていない。

 

 その虚空を眺める視界には、一体何が在るのか。

 

 

「レヴィ」

 

「は」

 

「今日はテメェが前に出ろ」

 

「はっ」

 

 

 巨体の背中を眺めながら、俺は口角を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 3つ程、俺は後悔している事がある。

 

 

 1つ、原作に気付くのが遅かった事。

 

 2つ、人を殺めてしまっている事。

 

 何よりの3つ――

 

 

 

 

 ──レヴィ・ア・タンに成った事。

 

 

 

 

 …………なんでだぁあああああ!!?!?

 何故よりにもよってムッツリキャラ!?!、と。

 

 

 俺は絶望した。そう、現実逃避するくらいに。

 まさかレヴィとは思わんだろ、幾らなんでも。

 

 そう、レヴィって名前は在り来りだったし。そもそもREBORNのレヴィをよく知らんかったし。周囲からの反応でキモイキャラなんだなぁ…とかいう認識だったし。

 てかレヴィの生い立ち知らんし。てかREBORNの世界だと気付ける要素が無いし。判ったのはヴァリアー入ってからですけど何か?(歯軋り)。

 

 

 なんかいきなり「お前付き合え」とかイケメンに言われて、え?まさかのホモォ…??とか馬鹿な事考えながらどうせ言葉が足りないだけで探しもんだろって付いてったらなんかデカい基地でそのイケメンが後にザンザスだって知ってアハハそっくりさんだぁ〜とか巫山戯てみたけど壁に頭ぶつけてみたらクソ痛くてリアルだって分かって本当に絶望した。

 

 なんか俺の顔誰かに似てるなぁとか、APPクソザコナメクジだって呑気に自嘲してたのはマジモンのフラグだった。

 本当にあの頃の俺は馬鹿だった。

 

 ああ、俺の企業界乗っ取る作戦をたてていた頃が懐かしい……何より、なんて平和だったんだ……。

 前世の俺の事は何故かよく覚えてないけども、今世の頭の良さは紛うことなきレヴィの能力なんだろうなぁ。なんでそっちは評価されなかったんだろうか。ムッツリとか顔に注目行きすぎだろ!あれ?もしや今世の俺もそんな評価されてるんだろうか…?

 

 

 ………………まぁ…………しょうがねぇな。うん。この顔だもん。俺、自覚してる不細工だから。あ、これじゃレヴィを罵ってる事になるな……てか自覚済みの不細工ってある意味ふっきれてるよね。

 

 ……………うるせーー!!!結局世の中顔なんだよ!!!俺だって彼女が欲しいわっっ!!

 まぁ人殺しの俺にそんな資格は無い事は分かってるから、こう、ノリだけどね!自重しまっす。

 

 

 

 ん──…ああ、そう、俺人殺してんだわ。今更だけどな。

 まぁそれが仕事になっちまったし、慣れたと言われればそうでもないけど。最初は吐きそうになったし。実際は吐かなかったけど。手に残った感触は今でも気持ち悪くて、夜は殆ど眠れない。

 

 

 家庭教師ヒットマンREBORNは、物語よりもキャラ達の個性が好きだった。ヴァリアーはザンザスとかスクアーロが特に好きだった。ボンゴレファミリーだったら雲雀さんとか骸とか、強者なのに癖が強いって所も面白いし、何より過去があって今がある感じの奴等がめっちゃ好きだったな。まぁ、俺は前世どんな奴だったのか知んないから、実際なんでとかわかんないけど。とにかくREBORNには結構憧れてたんだよな。少年ジャンプではあるあるだろ?

 

 でもさ、こうして物語に入って、しかもこうして血に染まった俺自身を見ると……何なんだろうな。

 憧れも強さも、なんにも手に掴めない。

 ただ言われるがままに従って、更に汚く染まるだけだ。

 

 原作のレヴィはザンザス、ボスに対してとてつもない忠義心があったんだろうが…俺からすればただの暴君に、殺されない事に安心するも忠義心なんて持てる筈が無い。自分で付いて来たけれども、俺を引き摺り込んだのは、あの男。

 何を敬う所がある?

 

 

 ──俺はさ、本当にただの一般人だったんだ。

 何の変哲も予兆も無かった、何も知らなかった平和を知る一般人。学しか取り柄の無かった一般人。

 

 なのに、恐い。俺の知らないモノ全てが怖いんだ。

 なんで人を殺す?なんで心を押し殺さないといけない?

 どうして俺は、この世界に居るんだ?

 

 何の為にこの世界に俺は生まれた?

 …それだけが頭に巡り巡って、終わらない。

 

 

 だから俺はこうするんだ。

 

 

「レヴィ〜!任務よぉ!」

 

「──分かった」

 

「シシッ、レヴィ〜、何してたんだ?」

 

「気にするな。ベルも行くのか」

 

「そうだぜ?オカマとレヴィと王子の三人」

 

「そうか。怪我をするなよ」

 

「シシッ!誰だと思ってんの?王子だっつーの、んな下手な真似するわけないっしょ」

 

「さっ、今日もサクッと終わらすわよぉ〜〜」

 

「5時間以内に帰らなかった奴は後始末なっ!」

 

「あっ、ちょっとぉ!もぉ、ベルってばせっかちねん。それじゃあレヴィ、アタシ達も行くわよ〜」

 

「ああ…」

 

 

 いつも通りの任務をただこなす。それだけ。

 人を殺す時に感情は要らない。邪魔なだけだ。

 

 

 ──問題ない。現実逃避は慣れてるからな。

 

 

 俺はそうやって自己暗示を掛けてきた。

 これが俺の日常。俺を、殺す日々。

 

 

「うふふ、イイ男が居るとイイんだけどっ」

 

「…」

 

 

 ベルを追い掛けて行く脳裏で、ボスの含み笑いが浮かび上がり、知らずうちに拳を握り込んだ。

 

 

 

 

 





全てはザンザスに目をつけられたのが始まりでした。
哀れレヴィ。生きろよ。

こんな感じのレヴィですけど、如何ですか?
ほんとはもっと明るいんですよ。ボスが絡まなければ。

レヴィを殺さないように気をつけます。ではでは!


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ボスが氷漬けにされたンゴ


展開早いって?
そんな掘り下げる気ないですし…私は!!展開がない展開が!!嫌いなんです!!だからどの作品も全部展開早いですよ。
やっぱ短編にしようかなぁ…(遠目)。





 

 

 ボスが氷漬けにされたンゴ。

 

 ………すんません、結構衝撃だったんですけどね。

 いやぁ、マジでクーデター起きたわぁ。理由とか知ってたけども、いつ起きるとか予想つかないからビビった。まぁ作戦会議で解っていたんだけど。

 

 てか俺も参加したんだけどな!クーデター。

 ボンゴレファミリーの九代目幹部の雷の守護者、ガナッシュ・(サード)と戦闘してた。特に指輪のバリアが面倒だったけど、まぁ勝った。けどその時にはとっくにボスは氷漬けにされてたんだがな。俺の行動の無意味さね。悲しかった。

 

 で、ヴァリアーは実質凍結して、9代目の監視下に置かれた。表面的には存続するだろうけど、やはりまだ警戒しているせいか見張りがついている。

 そして現在、何故か俺には2,、3人ついてるんだな。

 

 

「ムム、レヴィ」

 

「マーモン。監視役は?」

 

「当然ついてきてるよ。全く、鬱陶しいったらありゃしない。君が蹴散らしてくれないかい」

 

「事態が更にややこしくなるだろうが」

 

 

 マーモンが俺の様子見で来てくれた。その声には不満が募っているけども、ボスが起きるまでの辛抱だとは思っているらしい。というか、俺達はヴァリアーがこのまま存続しないなんて無いと解っているから、比較的楽に監視されている状態でもある。

 

 

「いつになったら解放されるんだろうね」

 

「少なくともボスが居ない間は有り得ないな」

 

「ボスがどうなってるかは解らないけど、きっと時間が掛かるね。まぁ僕達を縛れると思ってるなら大間違いさ。全く難儀な奴等だよ」

 

「この状況を作ったのは俺達だがな」

 

「フン、苦悩すればいいさ。けど、僕は気になってるんだよね。クーデターの理由ってヤツをさ」

 

 

 まぁ、知らないだろうな。

 それを知っているのは、原作を知る俺と、ボスとその場に居合わせたスクアーロだけなのだ。

 逆にボスの命令だからとクーデターを実行するお前達の忠義心の方が俺は気になってるんだけど。

 

 

「さてな。知らなくていい事もある」

 

「ムム…まるで知っているみたいな反応するね。まぁいいさ、僕はお金さえ貰えればそれでいい」

 

 

 ──この守銭奴め。そういえばマーモンに忠義心なんか無かったような………この守銭奴め!

 

 

「それじゃ僕はもう行くよ。僕の所は君より楽な体制だからね。あんまり抑え込まない方がいいよ」

 

「ああ」

 

 

 どういう意味なのかさっぱり分からんが、そのままふよふよと出て行くマーモンの後ろ姿を見送る。

 

 

 ──さて。取り敢えず、束の間のお休みを謳歌しますか!

 俺にとってはこのまま続いて欲しいんだけど、思ってる通りどうせ任務は始まるしね!畜生!

 

 

 

 

 

 

 

────

 

 

 

 

 

 

 

 レヴィ・ア・タン。ボスの忠実なる下僕。

 

 …まぁこれは言い過ぎだけど、誰の目から見てもボスとレヴィの関係性は強かった。スクアーロはどちらかと言えば苦労人……いや、ボスの右腕だけども、やはりレヴィとはまた違う主従の関係だろう。

 

 ボスがレヴィに対する反応としては、まずはその顔。目付きが何倍にも歪められて、何かを暴いてやろうかと企んでいる様だ。それに何よりレヴィに文句をつけない。自分の為すべき事は絶対だと格付けるボスが、唯一指示だけしか送らない相手がレヴィだ。我儘なんか毎度受けてるスクアーロが不憫に思える程に、レヴィには命令だけしか告げない。 

 

 一方レヴィは、ボスに対しては機械の様だった。命令は当然の如く聞き入れ、当然の様に完遂する。表情に曇りもなく、瞳には翳りもなく、ただ言われているがままにボスの命の元に実行し為し遂げる。

 

 僕は単純に、何故なんだろうと疑問に思った。

 そして、それをレヴィに聞いた事がある。

 

 

「レヴィ。君は褒美の為に動いてるとは思えないんだけど、何故そんなにも忠実なんだい?」

 

 

 レヴィはきょとんとした様に僕を見て、答える。

 

 

「ボスがそれを望まれるからだ」

 

 

 ……僕は感極まったよ。

 だって、それってなんて、ボス想いなんだろうって。

 間違いなくボスへの忠義心で高いのって君だよ、レヴィ・ア・タン。

 

 それに何が面白いかって、レヴィが意外に付き合いやすいって所だ。厳つい顔面とは裏腹に、ベルが最年少だからって何かと任務での怪我の有無を気にしてるし、ルッスーリアの趣味にも引かない。スクアーロの書類片付けは真面目に請け持ってるし、僕とはお金の貸し借りもないしね。それは面白くもないけど、迷惑料も出ないんだから本当優秀だよ。

 

 ああ、それにある程度表情が読めやすいのも良い。

 ボスの時はあんなにも動かない表情が、普段の会話では見せてくれるから中々に退屈しない。

 

 

 ──でも、全員が恐らく思ってる事がある。

 

 

 レヴィって、本当に強いんだよ。スクアーロと良い勝負をするし、いや、スクアーロさえも苦戦する程にね。

 何よりボスからの重要任務が倍多いから、日に日に戦闘技術は増していってるからもう、ね。

 それで任務が終わって帰って来るんだけど………未だに殺気が残ってるから、うん。怖いんだよ。 

 

 いや気付いて?僕達が怖がる位にレヴィの殺気が強いんだよ?つまりボスと同等…いや、それくらいレヴィが力を付けてる証拠なんだよね!

 

 だから思う。あんなにも死地で暴れてきたレヴィが、ボスが封印された今、正気でいられるんだろうか。

 ──もしかしたら暴走するかもしれない、と9代目達も恐れているんだ。だから監視役が多い。

 

 

「本当に気をつけなよ。僕達は知らないから」

 

 

 僕達は止めない。というか止められないしね。

 レヴィが暴れたら、君達のせいだから。

 

 ニヤリと笑う僕に、監視役が喉を鳴らした。

 

 

 

 





仲間から高評価なレヴィ、喜べないね。
果たしてレヴィの休暇(監視期間)はいつまでなのか。謳歌出来るといいですねレヴィ。私は君の味方だ。

感想・評価どうぞどうぞ!全作品にウェルカム!
ではでは!


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ボスおはようしないでください!!

 

 さて、未だ監視下に置かれながらもヴァリアー自体は表面上存続する事となり、9代目指揮下で任務を遂行しながら早8年。恐らくこの時期にボスは目醒めるのだろう、と予想している。

 アニメじゃ結構雑に説明されてるからよく分かってないんだよな。だから直々気になってボスの元までこっそり忍んで様子を見ていたんだけども。

 

 

──なんで鉢会っちゃったかなぁああ!?

 

 

「レヴィ」

 

「は……お待ちしておりました、我等がボス」

 

 

 何故か氷が溶けちまって復活したボスに、俺は膝を折り頭を下げた。どうやら俺が第一発見者らしく、ボスの視線は俺だけに注がれている。恐いぜ。

 

 

「あれから何年経った」

 

「8年です」

 

「8年……クク、そうか。8年も経ったか」

 

 

 怖ーよヤベーよ誰か助けてぇええ!!

 この際スクアーロでも良いから取り敢えず切実に誰か来て欲しいと願うが、その結果虚しく。

 

 

「行くぞ」

 

「はっ」

 

 

 俺を背後に控えさせ先頭を歩く様は、正しく王。

 8年も経つとなかなかに懐かしいと感じるが、やはりその声は二度と聴きたくなかった気持ちの方がでかい。

 はぁ、また無茶振りされるんだろうなぁ。

 

 

 

 

 基地に着くとそりゃあもうてんやわんやしちゃって、ボスが憤怒の炎で蹴散らしていたのは良い(?)思い出だ。

 はい、ヴァリアー完全復活っすね。

 

 

 幹部総勢はボスが復活した事で士気が上がりまくってるし、9代目達は少し複雑ながらも警戒を高めている。俺としても全く嬉しくないが、ある程度自由が効くってのはまた体を伸ばせるみたいで気持ちいい。

 ところでいい加減部屋から出ていいですか?

 

 

「──俺の他に候補者が居るみてぇだな」

 

「……」

 

 

 何故かボスの部屋に置き去りにされた俺がどうしようか悩んでいると、唐突に口を開いたボスの言葉に固まった。

 それをどう捉えたのかボスは嗤う。

 

 

「勝つのは俺だ。レヴィ、てめぇもそうだろ?」

 

「…仰る通りです」

 

 

 ニタリと極悪非道な面で嗤うボスに冷や汗を掻きながら、俺は内心疑問だらけだった。

 

──なんでこの人、リングの存在を知ってんだ?封印が解かれたばかりで、綱吉の存在を知れる筈もないのに。

 てか、誰が封印解いたんだよマジで。一応最有力候補としては、まぁ……チェルベッロだろうなぁ。

 まさか綱吉を狙ってる理由ってこうしたチェルベッロに唆されたのが原因なんだろうか。

 

 なんにせよ、もうすぐリング戦が始まるのは明白の様だ。ああ、スクアーロが扱き使われるのが目に見える………その場合は俺もなんだろうな。辛み。

 

 さっさと退散したい俺の内心を露知らず、ボスはニタニタと口角を歪めて嗤っていた………。

 

 

 

 

 

 

 

──────

 

 

 

 

 

 

 

 はーい、主人公勢が目の前に居ますよ〜。

 リング戦の開始ですねぇ……か・え・り・た・い☆

 いやホントガチで。本気と書いてガチで。

 

 だってなんかめんど、う゛ッうぅん…ごほん。

 俺等結局負け確定だし、やっても意味無くない?これボスが勝手に闘志燃やしてるだけで俺等に何の意味も無くない?てかボス封印解除後ヴァリアー独立してるし、別にてっぺん目指さなくても良くない?

 …あ、駄目?サーセン、でも俺帰っていいすか?

 

 

「ボンゴレ候補者候補、沢田綱吉。

同じく、候補者候補ザンザス。

ツナファミリー対ヴァリアーの決闘だ!!」

 

 

 沢田家光によって降ろされた宣言直後に、チェルベッロが乱入した。9代目直属のチェルベッロ機関である事等何やらを喋り出し、それについて家光も口を出すが論破され、彼女達がジャッジを下す事となった。

 

 

「それでは明晩11時にお待ちしております」

 

 

 それだけ言うと、チェルベッロは森の中に消えて行き、睨み合いながらも俺達はホテルへと戻る。

 

 

「明日は晴の決戦か。負ける事は無いと思うけど」

 

「んもぉマーモンったら、何を心配してるの?相手側の守護者は確かにアタシ好みの体だったけど、負けるつもりなんてもっとうないわよんっ!」

 

「別に好みの話まではしてないんだけど」

 

「シシっ、負けるとかクソダセーし!てか負けたらボスの制裁受けて死亡だけどな〜」

 

「う゛お゛ぉい!軽く言うんじゃねぇぞお゛ぉ」

 

「しょうがないわぁ。その時はアタシが弱かっただけだから〜。後になってウダウダ言わないわよん」

 

 

 ──まぁ、負けるけどな。

 

 でもそれはルッスーリアが舐めて掛かったら、の話だ。

 流石に身内の死は見たくない。まぁ、死ぬよりも苦しい死にかけの重症になるんだろうけど。

 

 

「ルッスーリア、慢心は身を滅ぼすぞ」

 

「え?やだレヴィ!まさかアタシが負けると思ってるのぉ〜!?

…え、嘘でしょ?餓鬼相手にぃ?」

 

 

 ただ忠告しただけでかなり真に受けられた。

 なんでや。確かに相手は餓鬼だけども。

 

 

「レヴィが忠告するのって稀じゃね?」

 

「どんな危険な任務の時でも言わないのに」

 

「う゛おぉ゛い……相手は本当にただの餓鬼なのかぁ?ちゃんと確認取ったんだろうなぁ?」

 

「一戦交えたのスクアーロじゃん。ボロカスにしてやったってドヤ顔で言ってきたっしょ」

 

「何捏造してんだベルう゛ぅ!!」

 

「え、心配だからアタシ本気で行くけど…?」

 

「ムム……レヴィの忠告は当たるからね。用心した方がいいかもしれないよ、ルッスーリア」

 

 

 話し合う彼等の様子に、俺は置いてけぼりだ。

 というか普通に言っただけなのになんか……なんか……あれ?可笑しくね?コレ可笑しいよね?

 

 

「アタシちょっと予行練習しておくわ」

 

「俺王子だけどオカマに付き合ってやるよ」

 

「僕、少し様子見てくる」

 

「気ぃ゛つけろよぉ、マーモン!」

 

「リボーンも居る事だし下手な真似は打たないよ」

 

「………」

 

 

 そう言って各自がそれぞれ明日に向けて何やら仕込むらしく、この場には俺だけが取り残された。

 

 

「……寝るか」

 

 

 何だかよく分からないものを見せられた様で、俺は呆気に取られながら呟き、当てられた部屋に行く。

 ──うん、まぁ…やる気が出たのは嬉しいけど、下手したら主人公勢全滅するんじゃなかろうか。

 

 そんな可哀想な事を思いながらベッドに潜って俺は寝た。

 明日の事は明日考える!おやすみ!!

 

 

 




ボスお目覚めで激凹みのレヴィたん。
うーん、性格と顔が合ってないな。今思いましたが。
いや別にレヴィたんの顔が悪いわけじゃっグハッ!? 

重めの石が…でっ、ではでは…!!



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いや俺のせいじゃないからぁ!!?

 

 

──結果を言うと、晴の守護者戦は勝った。

 

原作無視?知らん。ルッスーリアに言ってくれ。

流石にボコ殴りはしてなかったとだけ伝えておく。

 

…まぁそれでも流石に主人公側で、笹川了平は負ける間際に極限太陽(マキシマムキャノン)をルッスーリアにぶつけてたな。体力を消耗してくれていたおかげで大したダメージにならなかったのが幸いだ。

 

 

「んふふ〜!勝ったわよぉ〜んっ!!」

 

 

ウキウキと踊りながら晴のボンゴレリングをボスに献上しに行く様子に、些か苦笑する。すると同じ様に呆れていたマーモンが肩を竦めた。

 

 

「当然の勝利だ、と言いたいけど、レヴィの忠告が無かったら危ないモノになってたよ。あの成長速度は尋常じゃない。もしかして知ってたのかい?」

 

「…プロでも慢心すれば結果は歪む。それだけだ」

 

「ふーん。ま、流石としか言えないね」

 

 

不自然じゃ無い、筈だ。

まぁ隠すつもりはないけど、教える意味もないからな。誤魔化すに限る。

 

 

「明日はレヴィの、雷の守護者戦だね」

 

「ああ。相手は子牛みたいだな」

 

「レヴィなら瞬殺だろ?ボスも来る筈だよ」

 

「ああ……」

 

 

生返事を返すものの、俺は微妙な顔だった。

 

お前さぁ……さり気なくプレッシャー掛けるの止めてくんないかなぁ?確かに瞬殺出来るよ?出来るけどもさ……俺のこの葛藤知らないだろっ!!?

子供をいたぶる趣味なんかないの!!ただの泣き虫で今は力なんかこれっぽっちもない子牛なんて相手にしたくないんだよ!!でもバズーカ使われたらいたぶられるのはコッチだからやるけどもさ!!?

 

 

「ボスもレヴィには期待してるんじゃないかな」

 

「………ぁあ…」

 

 

──一番の苦悩の種がボス(ソレ)なんだけどな!!

死んだ目で窓を見遣ると、空が曇天に覆われていた。そういえば原作では雨が降っていたなと思い出し、ご都合って天気にも作用すんのかなと考える。

 

 

「…明日は雨が降るな……」

 

 

マーモンの自信満気な顔に更に複雑になりながらも、俺は明日の晩が無くなれば良いのにと本気で思った。というか何らかのアクシデントが、例えば隕石が頭上に降ってくるとかに掛けた。割と本気で。

 

 

 

 

 

 

 

──────

 

 

 

 

 

 

 

うん、まぁ有る訳ないわな。

ご都合主義は俺には無いのかッ!?

 

 

「雷の指輪、レヴィ・ア・タンVSランボ勝負開始」

 

「……フン」

 

 

くっそ、ボスの視線が刺さるぅ…!!

 

上手く策を練らんとなと思考する俺の眼前の遥か下に、小さな子牛が一匹。

呑気な顔して早速エレットゥリコ・サーキットに設置されている避雷針をつついている事に俺は頬を引き攣らせて、素早く木の棒(ゴム製)を投げつけた。

 

………いつも通り早起きしたらバズーカの事思い出したからさ、早急に頼んでおいたんだ。なんで木の棒かというと、まぁ……子供心みたいな?子犬って木の棒振り投げたら追い掛けてくだろ?相手は子牛だけどな。

略してなんちゃって取ってこい!作戦だ。

 

 

「ぐびゃっ!?」

 

「ランボ!!って、木の棒!?なんで──」

 

 

その瞬間、ビカビカァッ!!と鳴った雷が避雷針目掛けて落雷し、リング上に閃光が迸る。

 

 

「っぅ?、!!おおぉ〜!!ピカピカァって光ったもんね〜!!ランボさんのおかげだぞぉ〜!」

 

「び、ビックリしたぁ…!」

 

「…」

 

 

これで泣いてバズーカは無いだろうが、念の為。どうせご都合主義はきっと終わらないだろうし、木の棒(ゴム製)をそっと握り締めた。

 

 

「おい子牛」

 

「ん?なんだお前っ、ランボさんに用か?」

 

「雷が好きか」

 

「勿論だぞ!ランボさんは雷なんかへっちゃらだもんねぇ〜!今のだってランボさんがしたんだぞ!」

 

 

……ザ・子供って感じだ。嫌いではないが、やっぱり些かこの場にはそぐわない能天気さだと感じる。

 

──さっさと退場させるか。

 

 

「なら見るがいい。本物の(いかづち)を」

 

「ホンモノ〜??」

 

「な、何をするつもりなんだ……!?!」

 

 

技はそのまんまだけども、原作よりも抜群に威力は高いぜ!!轟け雷鳴!!!墜ちろ雷撃!!!

 

 

「──来雷神(ヴィエニ・サンダー)

 

 

レヴィの武器である八本の電気傘(パラボラ)の内の七本が上空で展開され、蓄電された電撃がランボと俺の間目掛けて発射される。バリバリィッ!!と辺り一面を白けさせる程の眩い電撃は、轟音と共に鳴り響く天空の雷鳴をも招き、エレットゥリコ・サーキットに強い衝撃を落とした。

 

 

「ッぷぎゃー!!!?!」

 

「まっ、眩し…ッッ!!!」

 

「な、なんつー迫力だ…ッ!!雷で威力を増してやがる!!!!」

 

「シシッ。やっぱスッゲェ!」

 

「……まるで雷神の一撃そのものだよ…また見られるとは思わなかったな」

 

「クッハハハ!!」

 

 

二分もの間発光を続けた雷撃は、次第に収まっていくも地面を痺れさせビリビリと電気を放出させている。

ボスが愉しそうに嗤う声を聴きながら、俺は軽く息を吐き出した。

 

 

(こっ…………こっえぇええええええ!!!!!!)

 

 

ほ、ホントに雷落ちちゃったよ!!!なんで!?!!っあああそうか!!ここよく雷落ちるフィールドだったもんね!!!馬鹿怖ぇわッッ!!!!

 

昔にも一度だけ、ヴァリアー入団の力試しみたいなやつで同じ事が起きたことがある。その時は相手(モブA)さんに当たっちゃって、一瞬で真っ黒くろすけになっちゃって……その後の生死は確認出来てないけど、どうなったんだろ?

 

ランボにビビり過ぎてつい使っちゃったけど……?

──あれ?ランボは??

 

 

「ら、ランボはっ!?!」

 

「アイツなら雷撃の威力で吹っ飛ばされて場外に落ちたぞ」

 

「うっそぉ!?!!」

 

 

うっそぉお!?!!

 

 

「!?っんの馬鹿牛!!!俺確認してきます!!」

 

「ぶっ無事なのー?!!?此処屋上なんだぞ!!!?!」

 

 

発見情報によると、校庭の木の枝に吊られて目を回していたらしい。ぶ、無事で良かった……けど。

 

 

「ランボ様場外失格により、レヴィ・ア・タン様の勝利になります」

 

 

まさかの場外失格オチに俺は愕然。そりゃね?確かに早々とケリつけようとは思ってたけどさぁ…。

 

 

「レヴィ落ち込むなよ。雑魚にゃレヴィの相手は務まるハズもねーし」

 

 

いや落ち込んでねえし。

 

 

「物足りないならスクアーロにでも相手して貰うといいよ」

 

 

いや結構です。

 

 

「あ゛ぁ?……まぁい゛ぃけどよぉ゛お…」

 

 

いや結構です!!

 

 

「──レヴィ」

 

 

ビクリ。ボスの一声に視線を向けた。

 

 

「はっ」

 

「悪くねぇ結果だ。リングを渡せ」

 

「勿体なきお言葉。……勝利をボスに」

 

 

チェルベッロから受け取り組み合わせた雷のボンゴレリングを、ボスに献上する。

更にボスの笑みが深くなった所で、俺は思った。

 

このまま行くとヴァリアーが勝ちそうだけど、一体どうなるんだろうか…………と、考えたところで気が遠くなったので、一旦忘れることにした。ほら、言うじゃん?

 

終わりよければ全てよし!!!!ってね!!!

…………現実逃避だよ馬鹿野郎っっ!!

 

 

 

 

 




レヴィのことは嫌いになっても、原作のことは嫌いにならないで下さい!え?当たり前だろうって?そりゃそうか。

いやあ、アニメ見返したらちゃんと段階あってビビりましたよ。仕方ないので落としてやりました。色んな意味で。
ちなみに木の棒(ゴム製)は用途を守ってゴミ捨て場に捨てました。

如何でしたか?
感想・評価嬉しいです。もっとくれたら頑張る……気がします!ではでは!



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手の平でコロコロコロコロしてんじゃねぇよ!!潔癖か!!

お久しぶりです。待たせちゃいましたかね?
どうも原作沿いだと続けるのが難しくて…(言い訳)。
それでも私は!!マイペースでいきたい!!!






 

 

ゴーラ・モスカ。

ヴァリアーの雲の守護者である、機械人間。

…その実態は、拉致した九代目を内蔵し、その炎を無理矢理機動力として動かしている九代目バスター……いや惨い装置だ。そしてそれは、全てザンザスが仕組んだもの。

 

 

「……気に食わん」

 

「シシッ……やっぱレヴィもか。アイツイケすかねー」

 

「ダメよそんな事言っちゃぁん。確かにゴテゴテしてるけど、アレでアタシ達の勝利が決まっちゃうんだから」

 

「それくらい分かってるっつーの。早く終わらせよ〜ぜ」

 

 

確実に勝つと信じているベルとルッスーリアを傍目に、俺の思考は、負けるから引き分けだなと確信していた。

 

──そう、引き分けに持ち込まれる。

 

晴の守護者戦 ヴァリアー勝利。

雷の守護者戦 ヴァリアー勝利。

 

そして、残りの守護者戦結果は。

 

嵐の守護者戦 ヴァリアー勝利。

雨の守護者戦 綱吉ファミリー勝利。

霧の守護者戦 綱吉ファミリー勝利。

 

雲の守護者戦で雲雀恭弥が勝てば、三対三でそのまま大空戦が決行される。まさかの全勝利したらどうしようかと思ってたけど、流石の主人公勢には脱帽したし、もう俺もそっちのチームに入らせてくれよとすら思ったね!

 

これでもし勝とうが、ボスのことだ。九代目を交渉に自ら綱吉をボコリに行くはず。本当性格悪ぃよなぁ。

 

顔面偏差値歪んでしまえ!!それかもしくはタンスの角で小指ぶつけろ!!!とボスを呪いつつ、行く末を見守る。

 

 

「それでは始めます。雲の指輪、ゴーラ・モスカVS雲雀恭弥。──戦闘開始」

 

 

ここからは俺ことレヴィ・ア・タンが実況するぜ!!

 

 

「──」ブォオッ!

 

「!」

 

 

なんとゴーラ・モスカ!背中から炎を噴射させ、ジェット機の如く雲雀恭弥に向かって飛んだああ!!!!指からは機関銃よりも威力の強い弾丸を何十発も乱射させ、怒涛に攻めていくゴーラ・モスカ!!!

 

 

「フン」

 

 

──しかし!!流石の雲雀恭弥!!そんなものいとも簡単に躱してゴーラ・モスカの頭部に強烈なトンファーをお見舞いしたぁっ!!トンファーだというのになんだその威力は!?!機械の身体を突き抜け!!その腕をもぎ取りッ!!ゴーラ・モスカッ撃沈ーーッッ!!!!!!

 

ドカアアンッ!!とゴーラ・モスカが早々に爆発する様に当事者+俺やボスといった面子以外驚愕し愕然とした。

 

中の九代目は無事なんだろうか?ギリギリ無事であっても居心地が悪い。そろっとボスを横目に見遣ると……、

 

 

「──フッ」

「……」

 

 

ニタリ、と口角を引き上げ、そのまま雲雀恭弥の居るグウウンドまで飛び上がり、なんと足で交戦しやがった。

何やってんだあのボスとは思うが、アレは確実に自分に非が無いことを証明する為にやっている。

 

本当に、下らない。

 

 

「っ、レヴィ?」

 

「…なんだ?」

 

「れ、レヴィ!怒るのは無理もないけど、殺気を洩らさないで欲しいわよっ!心臓が跳ね上がったじゃない…!」

 

「…そうか、悪かったな」

 

「「(何処見て言ってんの/かしら…??)」」

 

 

そして、思っていた通り──ボスの思惑通りに。

ゴーラ・モスカは暴走した。

 

 

「レヴィ!ミサイル来るわよっ!?」

 

「やっべ、レヴィよろっ!」

 

「……ああ…」

 

 

四発のミサイル弾。

それを見据え、それらに向かって電気傘を空に突いた。

 

 

「──電気竜(エレットリチタ・ドラーゴ)

 

 

電気傘から放たれた電気は、まるで竜の様に大口を開けてミサイル弾に噛み付く。それは生きているかの如く次々と飲み込んで、上空で爆発し、俺は爆煙と爆風に隠される。それを鬱陶しく腕で振り払って、ボスを見据えた。

 

 

「シシッ、さっすがレヴィ〜…って、…ヤバくね?」

 

「かんっぜんにキレてるわね…少し離れときましょ」

 

「ボスの事になると全く反応しなくなるんだよな〜。シシッ、モスカみてぇに暴れるかも!」

 

「アタシ達にまで来ないといいケド。ボスも一体何考えてるのかしらねん?何だか仲間外れみたいで悲しいわぁ〜」

 

「シシッ。王子はちげーから一緒にすんなよオカマ」

 

「あらん?ベルは分かってるの??」

 

「……うっし、見物見物っと」

 

「ちょっと!一人だけ逃げないでちょーだい!!」

 

 

リング外にも被害をもたらしているモスカ。

ボスは愉しそうに嗤っていたが、向かってくる雲雀恭弥を鬱陶しそうに躱して、俺に命令を下した。

 

 

「レヴィ!相手しとけ」

 

「(は?雲雀さんの??)…ハッ」

 

 

返事しなきゃボスに殺されるから、仕方なく返事して地雷にドキマギしながら雲雀恭弥の前に降り立つ。雲雀恭弥は眉をピクリと上げて、面白そうに口角を上げた。

うっわ、ボスに似てるわその笑み…。

 

 

「あんたが相手か。噛み殺しがいがある」

 

「…俺はレヴィ・ア・タン。覚えなくてもいい」

 

「…へぇ」

 

 

覚えられたくないんでね!!

はぁ…見れば見るほど顔面偏差値で泣きそうなんだけど。

コイツ戦闘狂だから嫌なんだよなぁ。この場から離脱したい。てか帰りたい。コテンパンにされそうなんだもん。

 

 

「ボスの命令だ。勝負にならないだろうが、来い」

 

「……言ってくれる」

 

 

あれ?なんか殺気立ってない??なんで??

疑問に思うのもつかの間、雲雀恭弥はトンファーを構え俺に襲いかかって来た。ゲームで言うとこうだよね。

雲雀恭弥 が 襲い かかって 来た !!!!

 

 

「(ってぇっ、じゃかましいっっ!!!こええぇ!!)」

 

「余裕そうだ、ね!」

 

「(どこが?!)」

 

 

まぁ確かにいつもの任務と比べれば、子供のチャンバラに付き合わされてるような楽さが…。

そう思うとなんだか、雲雀恭弥が可愛く思えてきたな。ただ、地雷を避けながら相手するのはなんとも難しい。

 

 

「(地雷)鬱陶しいな…」

 

「──噛み殺す」

 

「!」

 

 

雲雀恭弥の過激さが増した。俺は疑問でいっぱいです。

仕方なく振るわれるトンファーに電気傘で応戦するが、そこにまたモスカのミサイルが飛んできて俺達は離れた。

 

 

「チッ、アレ邪魔」

 

「同感だ」

 

「!ワォ、いいの?そんな事言って。アレは仲間でしょ」

 

「……仲間?」

 

 

フン、と雲雀恭弥の言葉に鼻で笑うと、雲雀恭弥は身を固くして俺を見つめた。

 

 

「笑止。アレは好かん。それよりも、まさかその口から仲間などという単語が出るとは思わなかった」

 

「──それは奇遇だね。僕も自分で気持ち悪くなった」

 

 

お互いに視線を交わし、また動き出そうとしたところで──高火力に噴射されたオレンジの炎に目を奪われた。

見れば沢田綱吉が登場し、モスカと対決している。炎を拳のグローブに纏わせ噴射させると飛び回り、発射されたミサイルを消し飛ばした。誰もがその行動に驚き空を見上げる中、沢田綱吉はモスカの最後の片腕をもぎ取った。

 

 

「……哀れな」

 

「…?」

 

 

ザンザスに利用されるなんてな。

沢田綱吉に狙いを定めたモスカの猛攻撃を全て躱した沢田綱吉は、最後にはモスカの体を拳で貫いた。

それを眺め、俺はボスに視線を移すと……やはりボスは嗤っていた。やだやだ、計画通りってことですか。

 

 

「雲雀恭弥、遊びは終わりだ」

 

「!……次は絶対あんたを噛み殺すから」

 

「そうか、ならもっと強くなることだ」

 

 

俺はそこから跳びあがり、ルッスーリア達の元に戻った。特に反応されなかったのは、沢田綱吉の方が気になるからだろうな。俺は人知れず溜息を吐き出した。

 

 

「……さぁ、どうする」

 

 

沢田綱吉。お前が手を出してるのは、九代目だぞ。

 

やがてモスカを炎で真っ二つに焼き切った沢田綱吉、そして知らない者達は愕然とする。

機械兵器の中から、拘束された人間が出てきたからだ。

 

 

「誰だ。ジジィを容赦なくぶん殴ったのは?誰だ。ジジィをモスカごと真っ二つに焼き切ったのはよォ…?」

 

「!!っ、そ、そんな……ぉ、俺が、九代目を………」

 

 

悪魔の囁きのようだ。全て自分が企んだ事のクセに。

ボスを凍えた視線で見据えながら、俺はさっさと帰りたいと半ばヤケクソで思考を塗り潰していたのだった。

 

 

 

 

 




如何でしょうか?
レヴィたん最初から最後までボスに引いてます。
何気に雲雀さんに目つけられてるの気付いてないという。

感想・評価・お気に入り登録よければお願いします。
更新まったり頑張りますので、見捨てないで後生ですから…!!



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ボスに毒を注入してやりたい今日この頃



いやほんと申し訳ない……。忙しくてやばたにえん。
コロナってどこまで適用されてるのか疑問です。
楽しみにお待ちしてくださっていた皆様!!!三秒程度の焼き土下座でどうか許してください死んじゃうごめんなさい!!!!






 

 

 

 

リング戦早く終わんねぇかなぁ…無理かな、無理だろうな。だとしても俺だけ帰らせてくんないかなぁ。

 

 

「…」

 

「(わぁ凄い雲雀サンから睨まれてる気がするよー)」

 

 

こわぁいかえりたぁいなきたぁい。

三拍子揃ったんですけど誰か拍手して?自分でするわ。

 

 

「強制招集を掛けたのは他でもありません。大空戦では、六つのリングと守護者の命を掛けて頂くからです」

 

「(誰だそんなルール作った奴……ボ、スか……??)」

 

 

早く倒されればいいのにこなくそ。

 

 

「っリングと守護者の命を掛ける…?」

 

「そうです」

 

「ちょっと何言ってんの!?ランボまで勝手に連れて来て…いい加減にしろよ!!」

 

「(すげぇスヤスヤ寝てるんですけどあの子牛)」

 

「下がってください。状況はヴァリアー側も一緒です」

 

「(一緒じゃねぇわピンピンだわ)」

 

 

うちで芳しくない奴なんて、拘束されてるマーモンとどっか行ってるスクアーロだけですからね。

 

 

「ガタガタ言わないの。招集が掛かったらどんな姿だろうと集まる!それが守護者の務めよ」

 

「その通りだよ。僕もザンザス様の怒りが収まって力になる機会を伺っていたのさ」

 

「おい」

 

「ッシシ、よく言うよ。捕まったけど殺されずに済んで、饒舌になってやがんの。負け組は無様だね」

 

「事実だとしてもそう言ってあげないの」

 

「(お前もそうなる筈だったって教えてやろうかな)」

 

 

取り敢えずこの守銭奴に苛立ったので、鳥小屋にでも入れといたら反省するかな?しないかな。ボスの部屋にしたら……俺まで腹が痛くなりそうだから止めとこ。

ていうかスクアーロは完全に死んだものとされてるんだな。彼奴偽装上手すぎだろ、俺と代わって欲しい。

 

 

「では、大空戦を始めましょう」

 

「え!?ちょっと待ってよ、まだ納得は…!!」

 

「(そーだそーだ!)」

 

「出来なければ失格とし、ザンザス様を正式なリングの所持者とするまでです」

 

「っんのやろ…!」

 

「(ブーブー!引っ込めザンザス!!)」

 

「、?レヴィ、震えるの止めてくれないかい?揺れてる」

 

 

手の震えでマーモンから苦情が来てしまった。

 

 

「ああ、すまない」

 

「その癖止めといた方が良いんじゃないかい?」

 

「ああ…(震える癖?!指摘されるまで気付かなかった…)」

 

「(ボスへの忠義心が高いのは分かるんだけどね)」

 

 

キモおじさんが震えるってただの変態だもんな……べ、別に自分で思って悲しくないわけじゃないんだからね!!

 

 

「(治しとこ…)」

 

「ではまず、守護者のリングを回収します」

 

「っなにぃ!?死に物狂いで取ったこのリングを返せと言うのか!?」

 

「真の守護者であるならば心配する必要は無いでしょう。最終的にボンゴレリングは、必ず持つ主人の元へ行くものです」

 

「……(茶番だな)」

 

 

それならば、そもそもリング戦なんか意味が無い。こんなのボスが合法的にリングを手に入れる為の過程に過ぎないんだから。ああやだやだ、これがブラック上司か……ヴァリアー自体そもそもブラックなんですけどどうすれば??

 

大空戦。フィールドは学校全体。

そして各々が戦ったフィールドから行動開始となる。

毒が注入されるリストバンドだと知りながら、自ら装着する俺って凄い通り越して称えられるべきだと思うんだ。

 

 

「シシッ、そんじゃお先♪」

 

「ベル、怪我はしないようにな」

 

「王子は怪我しねーし。レヴィも暴れ過ぎんなよ」

 

「アタシも行くわん。また会いましょレヴィ〜」

 

「ルッスーリアも油断はするなよ」

 

「反省はしてるわよっ。レヴィも程々にねん!」

 

 

何を?と疑問を抱かずにはいられない。

 

 

「そろそろ出してくれないかい、レヴィ?」

 

「……」

 

「無言で開けないでよ。もう逃げ出したりしないさ」

 

「(疑いの目)」

 

「むむっ。信じてないね?僕はレヴィに嘘をついて金銭を要求した事なんて一度もないのに、酷いじゃないか」

 

「金は関係ないだろう」

 

「バレたか。まぁ僕なりにやってやるさ」

 

 

ふよふよ浮くマーモンに呆れながら、まぁ頑張ることは知ってるのでいつもの通り声を掛けることにしよう。

 

 

「それではな、マーモン。油断は禁物だ」

 

「!うん。レヴィも…なんて、必要ないか。君なら確実にやるだろうし。またね」

 

 

体育館に向かって行くマーモンの背を眺め、俺は思う。

その期待何なのか教えて欲しいなぁ……って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屋上に移動したお☆

 

 

「すぴー……すぴー…」

 

「呑気な…」

 

 

寝てる子牛の横で俺も寝たい。

あ寝ちゃ駄目すか?そうですか……。

 

 

[なんだこの棒は…?]

 

 

おっふ唐突に聞こえてきた声〜。

リストバンドからかな?今すぐ投げ捨てたい。

 

 

[各フィールドに設けられたホールの頂上部分には、フィールドと同じ種類のリングがそれぞれ置いてあります]

 

[リング?まさかまた奪い合えってのか?]

 

[シシッ。てことはさぁ、俺達も戦えちゃうワケ?]

 

 

これだから戦闘狂は。

 

 

[どうぞご自由に。ただし、出来ればの話ですが]

 

 

フラグ回収オメ!!!嬉しくないっっ!!

 

 

「っっ!?」

 

 

途端、リストバンドからチクリとした痛みと共に何かが注入され、俺は倒れ込む。神経が麻痺し、猛烈な激痛に汗を流す。これが毒とか、シャレになんないって…!!

 

 

[デスヒーターと呼ばれるこの毒は、瞬時に神経を麻痺させ、立つことすら困難にします。そして、全身を貫く燃えるような痛みは徐々に増していき、30分で絶命します]

 

 

説明どうもありがとよ…!!

拳を握り込むも力は入らず、息をするのでさえ辛い……訳でもない。これでも毒に対する免疫はこれまでの任務で培われてきた。多分他よりは少なからず動ける、筈。

 

 

「ッッ、ぐ、…は、…っ」

 

 

動きは最小限に。じゃないと毒が回りやすくなる。

リストバンドを巻いた手首の10cm程上を力を込めれる限り指で抑え、細かく、けれど早過ぎず遅過ぎに呼吸を続ける。足に力を少しずつ込めて、ゆっくりと立ち上がる。

 

 

「、ッ、…!(立てた…!)」

 

 

この激痛はもう我慢の域だ。心を無視するのは何度もやってきた。これくらい、今までと何も変わりはしない。

──ああ、そう考えると少しは思考が綺麗になった。

僅かな目の動作でホール頂上の位置を確認し、距離までに必要な脚力を出す。リングを素早く取って着陸前までにリストバンドの窪みに填めて、着地。そのまま子牛に填めれば後腐れは無くなるだろう。そうとなれば──!!

 

 

「っふ、ふ、……ッッ!!」

 

 

少しのふらつきは予想内。俺は思考通りに行動に移し、見事にリングを取り、解毒に成功出来た。

 

 

「(いっ生き返るうう!)っは、はぁっ……子牛…」

 

 

着地で転びそうになったのは内緒。重い体を動かして、恐らく気絶している子牛のリストバンドにリングを填めた。

 

 

「は……どうせ戦力外だろうからな」

 

 

俺を阻むことは出来ない!

リングを回収し、軽く体を回した所で屋上下を覗き込む。

 

 

「……ボス」

 

 

ニヤリとほくそ笑んでるボスと目が合った。どうやら俺が一番に解毒したみたいだな。良かったぶっ放されなくて。

 

 

「今参ります」

 

 

リング渡したら帰れないかなあ、なんて泣きそうになりながら、俺は屋上から飛び降りたのだった。

 

 

 






レヴィたん毒を分殺。秒でも瞬でもありません。

如何でしたか?本当に投稿マイペースで申し訳ない……催促下さった方に頭しか下げれません。楽しんで頂けたらもう嬉しいです!!
あぁ投稿したんだなぁ……みたいな目で勝手ながら、これからも宜しくお願いします。私を嫌いになっても!レヴィたんは嫌いにならないでください!ではでは!




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シリアス欲しいって??シリアルならあるけどね!!


生きてます。
これが欲しかったんでしょ?ッアダダダそれ目ん玉!!
え、えー……そんな感じで私もレヴィも元気です。(?)
楽しみに待ってくださっていた皆様、どうぞお納めくださいまし。






 

 

 

 

 

 

 

ヴァリアーの雷の守護者、レヴィ・ア・タン。

屋上から飛び降りたにも関わらず、軽い着地音で済ましてみせる所業には流石にオレも感心してしまった。

 

圧倒的な速さでデスヒーターを解毒してみせた、ヴァリアーの中でも特に要警戒するべき男。

ザンザスは一体何処でこんな逸材を見つけて来たのか……気になる所だが、それよりもこの現状が良くねぇな。

 

 

「レヴィ!」

 

「はっ」

 

「他のカス共を始末しろ。なに、時間は掛かるくらいが丁度いい。お前の力をジワジワと見せつけてやれ」

 

「──御意」

 

 

片膝をつき、ザンザスに忠誠を誓う奴の様子は、ツナにとっても真っ先に阻止しなくてはいけないものだった。

 

 

「…不味いな。9代目でさえも奴を抑える事は出来なかった。今のツナじゃ勝ち目はねェぞ」

 

「ヴァリアーきっての最強戦力、レヴィ・ア・タン…!!高難度の任務を完全遂行する実力に、部隊を統率する指揮能力…そのスペックの高さには他の組織も喉から手が出る程の人材だ。流石に本気になられると話になんねぇぞ!」

 

「っそんな!一体どうすれば…!?」

 

「……(にしてはどうも釈然としねぇがな…)」

 

 

生唾を飲み込む面子を横目にオレは奴の今までの行動を振り返り、そのどれもに不可解さを感じる事を再確認する。

 

雷の守護者戦では、雷をも巻き込んだ恐るべき威力の技でランボを場外から吹き飛ばし、圧倒的勝利を収めた。

だが態々吹き飛ばすくらいなら、直撃でもさせて再起不能にすればオレ達に大打撃を与える事が出来たはずだ。新しい守護者を探すのも時間が掛かり一苦労するし、何よりランボ以上の雷の守護者の適任者を、オレは知らない。

 

雲の守護者戦では、ザンザスの命令に従って雲雀を相手取ったが、攻撃らしい事は一つも無く軽く躱すばかり。舐めていたのか相手にもならなかったのか……恐らく両方だろうが、ヴァリアー幹部としてあまりにも手緩い。

 

そして大空戦。自身を解毒直後、態々リングを嵌めてまでランボを解毒してやった。戦力外だと言っていたが、まさかランボのバズーカーを知らない筈がねェ。

 

 

「ッッ行かせるか!!」

 

「…大人しくしていればいいものを」

 

「ハッ!」

 

 

レヴィを止めようと死ぬ気の炎で立ち向かうツナだが、阻む様にその間を憤怒の炎で邪魔されその機会は奪われる。

 

 

「何処を見てる?オレを止めるんじゃねェのか!?」

 

「ッ…ザンザスッッ!!」

 

「さっさと行けレヴィ。邪魔だ」

 

「仰せのままに」

 

 

ツナに目をやることも無く、ザンザスの一言でその場から姿を消したレヴィは、いつの間にかグラウンドを歩いていた。その先は雲雀の居る方向で、雲雀は──……!

 

ふ、彼奴もやる気充分みてぇだな。

 

 

「!雲雀殿!!」

 

「いつの間にか立ってやがる……どうなってやがんだ?」

 

「どうやら自分でポールを破壊したみてぇだぞ。レヴィ・ア・タンに扇動されたんだろ。猛毒如きに束縛された事も合わさって、奴のプライドが黙っちゃいなかったんだ」

 

「野生のゾウを動けなくさせる程の猛毒だというのに、こんなにも呆気なく……」

 

「いやどう見ても奴等は特殊だろうが、コラ」

 

 

その通り、他の奴らがまだ毒で苦しんでいるのに対してこの差だ。雲雀は挑発されたお陰だとして、やはり問題なのがレヴィ・ア・タン……もしアイツがボンゴレに忠誠を誓っていたのなら、これほどまでに頼れる戦力はないと言うのに。しかしザンザスに心から従っているのが事実だ。

 

 

(だからこそ、奴が本気を出していないのが気になる)

 

 

ザンザスの命令に忠実に従い、その脅威を知らしめた。

だが奴の実力はあんなものじゃない。もっと心から敗北を認めさせ、奴に恐れを抱いてしまう、そんな(モノ)だ。

 

 

「雲雀、お前に掛かってるぞ」

 

 

奴を止めなければ、勝利は手に入らない。

オレは帽子の鍔を上げ、モニターを鋭く身捉えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なーにが「邪魔だキリッ☆」だよ。

命令聞いたのにそんなあしらうことないじゃん!まぁ沢田君から守ってくれたのには感謝してやってもいいけど!!

 

あーあ、どうせなら面倒くさそうな雲雀さんにして時間掛けようと思ったけどなんであんな殺気飛ばしてきてんの???俺何か恨み買った?善良な人間なのに…………ごめん撤回するわ。悪名高い暗殺者集団の幹部だった。

 

 

「(幹部やーめーたーいーーーー)」

 

「あんたから噛み殺されに来るなんて手間が省けたよ」

 

「(何言ってんのこの子?)冗談は止せ」

 

「……この間の続きだ。今度こそ噛み殺す」

 

 

何 故 ?

あれだよね、君ってそういうすぐに人にキレる癖やめた方がいいよ。スクアーロみたいになっちゃうよ。アイツ今でさえストレートロング略してストロングSだけど、絶対もうちょっと歳経ったら禿げてくから。間違いないよ。希望も込めて、アイツはハゲになる。なればいいんだ!!

 

 

「フッ」

 

「何笑ってるの」

 

 

やべ、つい笑ってしまった。

早くチャンバラしないとボスにカッ消される。

 

 

「来るなら来い。相手してやろう」

 

「──」

 

 

無言で挑んでくる雲雀を軽く捌きながら、あぁ、いつもの任務より数十倍も楽だなぁ…なんてニヤニヤ笑う。

こっそり日本に移住しようかな?ボスはどうせまた氷漬けになるし、いつまでもヴァリアーに居たいわけじゃないし。あーでも、色々と企てた挙句に負けた俺達を易易と野放しにするわけないか。俺巻き込まれただけなんです。

 

傘でトンファーを弾き、再び距離が離れたところで、雲雀が俺を睨みながら口を開いた。

 

 

「不快だ。いつまで遊ぶつもり?」

 

 

雲雀の怒気を滲ませた殺気に、俺は頭上を見上げた。

空には沢田綱吉とボスの激しい戦闘が繰り広げられており、ぶつかる系統の違う炎は閃光となって輝く。

 

人と戦うのは嫌いだ。そんな任務はもっと嫌いだ。

ボスの命令なんてクソ喰らえ。

……けど、ボスに勝てる見込みが無い以上従うしかないし、理不尽にも耐えなければならない。

そんな日常が続いて、俺はいつしか本気になる事を辞めた。この力が誰かを護れる力だったら……なんて考えるだけならいくらでも出来る。実際ヴァリアーの評価は守れているし。そんな俺が力を使う時は、人を殺す時だけ。

 

そんな力、本気になった所で虚しくなるだけだろう。

 

 

「──ボスが全てを終わらすまでだ」

 

 

ザンザスが全てを認めるまで。

ボスの命令にぶっちゃけ完全に従った事なんて任務の時ぐらいなんだけど、あの人意外と気付かないもんだよな。

 

 

「?…僕はこのリング戦がどうなろうが興味はないけど。そんな事ならさっさと本気で来なよ」

 

「は、せいぜい本気を出させてみせろ」

 

 

もう少し此処で時間稼いで、適当に疲れさせてから他に行くっていう俺の完璧な計画は崩れさせん!

そう思ってると、雲雀はトンファーを降ろした。構えなくなった事に目を瞬かせる俺に、雲雀は肩を竦める。

 

 

「やめた」

 

「そうか」

 

 

…………え?なんて???

 

ふいっと背を向けて歩き出す雲雀に、俺はあたふたしてしまう。いやだって突然すぎて。

待ってなんで?俺と遊ぼうよ!!じゃなきゃ他の子達に大人気ないことしなくちゃいけなくなるじゃん!!

雲雀さんは良いって?だってこの子ボス寄りじゃん?!

 

俺を無視してスタスタ歩く雲雀。何処に向かってるのかなんて、上で激しい閃光が繰り広げられてるのを知ってれば単純明快。ヤベェボスの邪魔させたらカッ消される!!!

 

 

「(どうしよ流石になんかしてないと不審がられる、でも運良けりゃ上がもう終わるかもしれない。いやいや此処は引き留めなきゃ変か?)

──逃げるとは意外だったな」

 

 

ピクリ、と止まった雲雀。内心やっちまったな☆と引き攣りながら、そのまま様子を見守る。

雲雀は顔だけ振り向いて、無感情に告げた。

 

 

「その眼気に入らない」

 

「……」

 

 

そう言ってまた前を向いて歩いていく雲雀に、俺は暫くの間、ただ突っ立っている事しか出来なかった。

いやだって、眼が気に入らないとか真正面から言われたの初めてだし?そりゃ顔面偏差値狂ってるイケメンに言われたら、そりゃあね…………。

 

 

「(……え?シンプルに心に刺さりますけど…???)」

 

 

下手したらガラスのハートが粉々になってたよ俺。

…え?うん、寸前。

良かった、自分がブスだって知ってて。

 

………べっ、別に悲しくなんかないから…!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





レヴィの取扱にはくれぐれもご注意下さい。
顔に合わず繊細なんです。うちの子は。
アッ、元からか…。
え?シリアルよりコーンフレーク派な私には興味無いって?まぁまぁ。……まぁまぁまぁまぁ。

皆様お久しぶりですね。
冒頭にするはずのものを此処に持ってくるセンスを褒めてください。
ムササビのようにいきなり飛んで現れますので、シャッターチャンスはくれぐれもお見逃しなきよう。
それではまた気紛れに……ではでは!




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どうせなら寝顔に「俺がボス」って書いてやろうかな




あけましておめでとうございます!!!

いやぁ……あっという間の1年でしたね……(遠目)。
めでたいわけなので、いい加減リング戦終わらせようと思って頑張りましアタタッゴメンなさいやっと書き上がったので出そうと思っただけですッ!!!

楽しみに待って下さっていた皆様、長らくお待たせ致しました!相変わらずの急展開ですし、隙間時間に読める字数だと自負します。
さくっとどうぞ!














 

 

 

 

 

────倒れ伏し動かない主の横で、男は佇んでいた。

圧倒的な重圧をその身から発してピクリとも動こうとしないその存在感は、悲しみとも怒りとも表現しているようには見えず、俺達にただ息を飲む緊張感を与えている。

 

 

 

レヴィ・ア・タン。

 

 

 

ヴァリアーきっての最強戦力。

ザンザスに忠義を尽くし、ボンゴレに留まらず数多のマフィアファミリーに恐れと警戒を抱かせる彼は、しかしながらこのリング争奪戦に於いては明確な殺意をもって挑んだ様には到底思えなかった。

確かにその力はさながら雷神が如く神経に轟かせる一撃で、死毒すら寄せ付けない強靭な肉体は驚異的だった。

最強たる片鱗を見せつけた男は間違いなく俺達にとって苦戦すべき相手で、今尚固唾を飲み込ませている。

 

 

 

──って、リボーンが言ってたけど。

 

俺からすればそんな冷静に考えられる状況じゃなかったってのが本音だから、改めて彼の異質さを聞いても、確かに強かったなぁ……って思ってしまうだけだった。

そりゃあ、あの人はヤバい!近付いちゃ駄目だ!そう感じてたんだけど、何でだろう。今は大丈夫な気がする。

 

 

「(…ランボを助けてくれたからかな?)」

 

 

情けだったのかもしれない。それでもランボは助かったし、最後の大空戦でも結局手出しはして来なかった。

ベルフェゴールとマーモンがクロームを人質にして指輪を要求した時に彼も居たらしいが、手を出すなと言われてその通りにしていたと聞いたし。ルッスーリアに大空以外の指輪をザンザスに届けられた際にも何も言わず近くで控えるだけだった。まるで、それが正しいと言ってるように。

 

そんな彼が動いたのは、ザンザスが氷漬けから解放され、身につけたボンゴレリングに拒まれ…ベルフェゴールとマーモン、ルッスーリアが降参してからだった。

一歩踏み出した瞬間のあの重圧には思わずへたり込んでしまって。…今もそうだけど。

 

一体何をするんだろう。何を思ってるんだろう。

レヴィの行動には誰もが予想出来なかった。

だってリボーンに至っても、もしかしたら暴れるかもしれないと思っていたから。こんな満身創痍な状態で、体力全開ではなから全力すら出していない男に勝てるわけない。皆がそう思った。そして、皆が動けなかった。

 

 

「──やっと終わったか」

 

 

その、一言を聞くまでは。

 

 

レヴィは無感情にザンザスを見つめていた。瞬きすらしない様子は、暴れるとか微塵も感じなくて…まるで思わず零れてしまったみたいな、そんな言葉だった。

 

 

「ど…どういうことだ…?」

 

「……レヴィ・ア・タン。お前、知っていたのか?」

 

「?リボーン、それどういう意味…?」

 

 

帽子の鍔で隠れた表情は分からないけど、リボーンの放った台詞には、レヴィも静かに此方を振り返って見据える。

やっぱりその瞳には、何も映ってはいなかった。

 

 

「先の大空戦、お前には確実にリングを手に入れられるタイミングがあった筈だ。それがザンザスに命令されたとしても、邪魔をするだけで自ら動こうともしなかった。それまではボスの手柄だと思慮深く判断しているようにも思えたが、確実にそうではないと思ったのは、ザンザスの過去を聞いてもまるで反応しなかった所だ」

 

「、!!…それは、不自然だな」

 

 

え、全然見てなかった…。

でも、確かに…レヴィは本当にずっと立っているだけだった。吠えるザンザスに何も言わず、助けもせず、その姿を目に焼き付けて…そうであるべきだと言わんばかりに。

 

 

「悔しいが、お前が動きさえすれば俺達なんてすぐにでも蹴散らせただろ。ヴァリアーの部隊で脅した時にでも力を出せば良かった。なのに、そうしなかった。それは、」

 

「ボスが継承者でないと知っていたからじゃないのか」

 

「!」

 

 

リボーンに被せてその続きを答えたレヴィに、俺達は息を飲む。仲間内で見せた感情のあった表情が嘘だったかのように、機械的に無機質な瞳には思わず身震いをした。

それはまるで…彼の存在意義が元々そうで在るみたいに、作り出されたものに見えてしまった。その瞳を見てると、自分でさえも分からなくなりそうで怖かったんだ。

 

だけど、その視線から何故か逸らせない。

 

レヴィの発する重圧にも負けているんだろう。それでも押さえつけてるわけではなさそうなのに、どうしてこんなに息がしにくいのか。俺は胸を手で押さえつけた。

 

 

「このリング争奪戦に最初から意味等無かった」

 

「れ、レヴィ…何を言ってるの!?」

 

 

ルッスーリアの悲鳴にも似た声にレヴィは目を細めて、画面を越えた先のスクアーロに向けて話す。

 

 

「スクアーロ。お前がボスの抱える執念を知っていたのと同じように、俺もその末路を知っていた」

 

「ッ、レヴィ…ならなんで言わなかった!誰よりもザンザスの傍に控えていたテメェならッ!!」

 

「リングを手にするまで、決して諦めないとお前も分かっていたから着いて来たんだろう」

 

「ぐ…そう、だけどよ…!」

 

 

ザンザスの執念は尋常じゃなかった。

執拗にボスの座を狙い続けた野心は有無を言わせない程強大で、それは関係の無い人達まで巻き込んでいて……俺はそれが許せなくて、抗える力が欲しくて、挑んだんだ。

 

 

「…だが少なからず、お前が本気を出すだけでまた違った結果になったんじゃないのか?」

 

 

ディーノの窺う素振りに、レヴィは淡々と答える。

 

 

「殺せと命令されていない」

 

「!?そっ、そういう本気かよ…!」

 

「逆に、なんだと思う?」

 

 

冗談を言う性格ではない、と思う。そして、分からせる様に溢れさせた殺気に、俺達は凍りついた。

 

 

『ッッ!!』

 

「意味の無い戦闘は好みじゃない。

ボスの望みで俺は此処に居る」

 

 

ボスがそう命じるならば。ボスがそれを望むのならば。

例えその先に何も無くとも──。

 

 

ザンザスに心からの忠誠を捧げた男の生き様に、気付けば圧倒されていて…目から涙が流れていた。

 

 

「…っ、?ぁ、あれ…、なんで…?」

 

「ツナ?!」

 

「あれ…っ、俺…なんで泣いてるんだろ…」

 

 

何が悲しかったんだろ、何が涙腺に触れて…。

 

止まらない涙を訳も分からず拭う俺を、レヴィが見ていた。感情の伴わない硝子玉みたいな、そんな濁りのない無色の瞳には、泣き続ける俺の姿が映っている。

何故かそれが更に俺の涙を助長させてしまうんだ。

 

 

「…沢田綱吉」

 

「ぅ、…っ?」

 

 

鼻水まで垂れ出した泣きっ面に、レヴィは呟く。

 

 

「──不憫な」

 

 

哀れみとも、同情とも取れない平坦な声。

もはやそれが俺に呟いていたのかさえも曖昧で…その言葉の真相を尋ねるにはあまりにも体力を消耗し過ぎていた。

やっとの思いでザンザスを倒して、そこから積まれた重圧と緊張感によるレヴィ・ア・タンとの対向。

 

 

「………ぁ…」

 

「!?10代目!!!」

 

「ツナ!!」

 

 

ふっ、と唐突に意識が一瞬飛んで体が崩れた。慌てて駆けつけて来た獄寺君と山本に申し訳ないと感じながらも、

今にも落ちそうな、薄くぼやけた視界で…思ったんだ。

 

 

「(…だめだ……)」

 

 

とても強い人だ。誰の助けも必要としないくらいに。

恐ろしくて、仲間にとってはとても頼もしい人で。

ザンザスの命令だけを心に刻んでいる、忠実な人。

 

 

「(──だめなんだ)」

 

 

いつの間にかレヴィの視線の先は、ザンザスへと向いていた。それが、さもレヴィ・ア・タンだと言うように。

 

 

口は開かない。

伝えられない。

 

 

それでも、

 

 

それは駄目なんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いぃぃぃやっほおおおお終わったぜええ!!!!

ふううぅぅぅぅ〜〜〜〜〜!!!⤴︎ ⤴︎⤴︎

 

 

…いや失敬。あまりの喜びでキャラ崩壊するとこだった。

は?既にしてるって?うるせぇ!!!

俺はこの意味なんか溝に棄てたリング戦からやっと解放されてもたらされた自由を噛み締めてるんだよ!!!

シャバの空気が美味い!!ずっと外に居たけどね!!!

 

瞳を閉じて大の字で倒れているボスの横に突っ立っていた俺は、もはやせき止められない上から目線をボスに注ぐ。

だってこんな時でしか見下せないもんね。

あれ?悲しいな俺。…それにしても。

 

 

「──やっと終わったか」

 

 

流石に大手を挙げて喜ぶ訳にはいかず、しみじみと呟けば何か凄い勢いで俺に視線が集中したんだが?

 

 

「ど…どういうことだ…?」

 

「(ん?)」

 

「……レヴィ・ア・タン。お前、知っていたのか?」

 

「………(何が??)」

 

「?リボーン、それどういう意味…?」

 

 

突然のムービー始まったかと思ったわ。

鋭く射抜かれたリボーンの視線に、なんか真剣そうだなと困惑しながらも、自由を手に入れた俺に恐れは無い。

逆に堂々と見つめ返してやったわ。

 

 

「先の大空戦、お前には確実にリングを手に入れられるタイミングがあった筈だ。それがザンザスに命令されたとしても、邪魔をするだけで自ら動こうともしなかった。それまではボスの手柄だと思慮深く判断しているようにも思えたが、確実にそうではないと思ったのは、ザンザスの過去を聞いてもまるで反応しなかった所だ」

 

「、!!…それは、不自然だな」

 

 

何それ……あらすじ…??

 

呆然とする俺を置いて話は進んでいく。

 

 

「悔しいが、お前が動きさえすれば俺達なんてすぐにでも蹴散らせただろ。ヴァリアーの部隊で脅した時にでも力を出せば良かった。なのに、そうしなかった。それは、」

 

「(あー!なるほど)ボスが継承者でないと知っていたからじゃないのか(ってこと!?)」

 

「!」

 

 

アッ食い気味に言ってしまった。

いやまぁそうだよね!たまに思ってたんだよ、俺大丈夫かな?カッ消されないかな?って。こんなに堂々と (いやまぁバレない程度に努力はしたけど) 勝たない動きをしてたんだ。勘の鋭いリボーンにバレるのは寧ろ想定内。

 

 

まぁ、だから何?って話だよな。

 

 

驚愕に俺を見つめる主人公達に口を開く。

話したっていいだろ。スクアーロも言ってるし。

そうだ、言ってしまえ!ボスも寝てることだし!

 

 

「…このリング争奪戦に最初から意味等無かった」

 

「れ、レヴィ…何を言ってるの!?」

 

 

ルッスーリアに限らず、ベルやマーモンからも動揺が見えた。なんか未成年の主張みたいな展開だな。

面倒なので手っ取り早く納得させる為に途中で消えやがった画面の向こうのストロングSに向けて話す。

 

 

「スクアーロ。お前がボスの抱える執念を知っていたのと同じように、俺もその末路を知っていた」

 

「ッ、レヴィ…ならなんで言わなかった!誰よりもザンザスの傍に控えていたテメェならッ!!」

 

「(いやいやいやいや)リングを手にするまで、決して諦めないとお前も分かっていたから着いて来たんだろう」

 

「ぐ…そう、だけどよ…!」

 

 

何が不満なの!?あと傍に控えてたのはボスの圧ですぅ!俺の意思じゃありませーん!!怒るぞ!!

 

 

「…だが少なからず、お前が本気を出すだけでまた違った結果になったんじゃないのか?」

 

 

 

─────本気(・・)

 

 

 

ディーノの言葉に、俺はすん、となった。

本気か。本気って、あれか?

 

 

 

 

殺せってことか。

 

 

 

 

ああ、それな。

 

 

「殺せと命令されていない」

 

「!?そっ、そういう本気かよ…!」

 

「逆に、なんだと思う?」

 

 

教えてくれよ。

何に対して、本気を出せと言えるのか。

この人殺しが、何に本気になればいいのか。

 

 

『ッッ!!』

 

「(……落ち着け。そうじゃないだろ、誤解を解くんだろ。)意味の無い戦闘は好みじゃない。

ボスの望みで俺は此処に居る」

 

 

そうです。全てはコイツが悪いんです。

コイツだけが!!悪いんです。

何でもかんでもボスってだけで命令しやがって!!!

ブラック反対!!パワハラ反対!!

俺をホワイトに戻せこんにゃろう!!!泣泣泣泣

 

そして気付くと沢田君が泣いてました。

 

 

「…っ、?ぁ、あれ…、なんで…?」

 

「(え?俺の台詞…)」

 

「ツナ?!」

 

「あれ…っ、俺…なんで泣いてるんだろ…」

 

 

知らねーーーーーーーーーーーーよ!!!?!!?

えっ俺のせい!?!そんなわけないよな??

 

えぐえぐと涙を拭う沢田君はすっかり傷だらけで、それまでの出来事を思い返すと、慌てた内心も波を引く。

 

…そりゃそうだよな。俺とある種同じだ。

突然マフィアのボス候補とか言われて。こんな殺人集団と戦わされて。大事な人達危険に晒されて。

怖かっただろうにな。辛かっただろうにな。

………逃げ出したかっただろうにな。

 

 

「…沢田綱吉」

 

「ぅ、…っ?」

 

 

鼻水を啜った泣きっ面に、俺は吐き出す。

 

 

「──不憫な」

 

 

俺に向けたのか、彼に向けたのか分からない。

ただ言えるのは、彼が主人公であること。この先を俺は知ってるから、彼が、心も体も強くなることは分かってる。

仲間達と一緒に、転びながらも階段を駆け上がるんだ。

 

俺は、どうなんだろうな。

ザンザスに目を向ける。俺だって寝たいのに、そんな事も関係無く、隙だらけで寝てやがるボス。

 

…コイツを殺したら、どうにかなるんだろうか。

俺の人生に、平和が戻るんだろうか。

 

 

「……(馬鹿だな)」

 

 

くだらないこと考えてしまった。

 

うん、これも全てボスのせいだな!俺の順風満帆になる筈だった未来設計をぶち壊してくれやがったのが最初だし。

てかなんでこの人俺を幹部にしようと……??あっなんか今更感過ぎて頭痛が痛いみたいな事になりそう。

 

うーんボスの寝顔見ながら何考えてんだろうか俺…。

いい加減精神的にも休んだ方がいいな、そうしよう。

あっどうせボス何日か起きないだろうし、旅行とかも良さそうだな!許してくれるかしらんけど!!

 

何やら向こう側がバタバタする音を聞きながら、ちょっとした慰安旅行を計画してウキウキする俺でした。まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 








如何でしたか?カップラーメンより早かったでしょ??
レヴィの慰安旅行何処にしようかな。あ、良かったら提案下さいまし!
大分お久しぶりに投稿しましたが、レヴィと周囲の思考の差に自分で笑いました。まぁクオリティはこんなもんですけどね。

今年もまた程度の低い投稿になるでしょうが、私は元気なので皆様もお元気に、健康に、コロナに気をつけてお過ごしください!
皆様にとって1日1日が思い出深い一年となりますように!!

次話もお気を楽にしてお待ちくださいませ!





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