IS〜浮遊城を駆け抜けた英雄〜 (魄魔)
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1話「IS学園」
「続けなければどうなるかわかってるよな?」
ああ、魄魔君か。
「いつも1話とか2話書いたらやめて続かないじゃないか」
その話はしないで欲しいなぁ・・・仕事が多いんだよ・・・休みの日になって書こうとしたらもう意欲わかないし・・・書けないし・・・
「でも頑張れよ」
おっしゃる通りで
「てか本編はいらないと飽きてみんな帰っちゃうぞ?」
それはまずい、なら声掛けよろしく
「は?声掛け?・・・どうぞ!」
・・・
「・・・」
・・・
「パッと言われて思いつくかよ!」
それじゃあうるさいやつは放っておいて
「返事返せ!」
本編始まります!
((き、気まずい・・・))
「・・・」
「アハハ・・・」
「・・・大丈夫?」
「ああ、元々こういうことは慣れてる」
「おりむ〜、大丈夫〜?」
IS学園に入学した一夏はクラスメイトの殆どが女子であることに気まずさを感じていた。和人は元々コミュ障だったのもあって人と接するのが苦手だそうだ。しかし魄魔は元々家系が女性が生まれやすい家系だったせいか女性が多いということは慣れている。そして間の伸びた話し方をしているのはのほほんさんこと布仏本音。直接的な関係はないが一夏と接点を持っている
「皆さん、HRを始めますよ!私は副担任の山田真耶と言います。よろしくお願いしますね。この学園では全寮制ですので学校でも、放課後でも一緒です。なので助け合ってくださいね」
「「「「「「・・・」」」」」」
「「「「「よろしくお願いします」」」」」
「あ、ありがとうございます〜。それじゃあ、出席番号順に自己紹介してくださいね」
クラスの人達の自己紹介が進む、そして一夏の番が来た
「次は織斑君、お願いします」
「はい!織斑一夏です。趣味はALOと料理、家事全般もできます。ISを使える男ですが、皆さんと同じ学校に通う生徒になるので仲良くしてくれると助かります。これから1年よろしくお願いします」
自己紹介が終わると周りの生徒が「ALOってもしかしてオタクなのかな?」「カッコイイのに勿体ない・・・」などと言っており少し憤りを感じたが押し込める
「お前にしてはまともな紹介だったな」
「千冬姉!?」
ゴツン!!
「ここでは織斑先生だ」
「・・・はい、織斑先生」
ゲンコツを貰った一夏は頭を抑えて席に座る
「諸君、私が担任の織斑千冬だ。お前らひよっこを1年で使い物にするのが私の仕事だ。私の指示には、はいorYESのみだ。わかったな」
その紹介を聞いたSAO組は(どこのアインクラッド解放軍だよ・・・)と思ったらしいが、他のクラスメイト達は目をキラキラさせていた。
「き」
「・・・なんだろう、嫌な予感が」
「キリト君も?私も・・・」
「はい、みんな。耳栓」
「ありがと、ハー君」
「「「「「「「「「「「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」」」」」」」」
「本物の千冬様よ!」
「千冬様!私あなたに会うためにIS学園に来たんです!北九州から!」
「・・・はぁ、毎年毎年騒がしいな、わざと私のクラスに集めてないか?」
「きゃぁぁぁ!!罵ってぇ〜!!」
「そして優しくしてぇ〜!!」
「でも付け上がらないように調教してぇ〜!!!」
(((((後半変態しかいない・・・)))))
千冬は面倒くさそうにしているが、自身が第1回モンド・グロッソでブリュンヒルデの称号を得てから知名度が爆発的に上昇している。本人にはそのつもりは無いが一種の有名人なのだ
「もう時間が無い、山田先生。残りはあの二人の自己紹介をして終わる。その他の者は休み時間にでも済ませておけ」
「分かりました。それでは桐々谷和人君、お願いしますね」
「は、はい。えっと・・・桐々谷和人です。趣味はALOと機械いじりです、レクト社のテストパイロットです。よろしくお願いします」
クラスからは「またALO?」「最後の一人に賭けるしかないかな」などの発言があった。和人含め一夏、明日奈、瑠奈、魄魔、本音もその発言は許せなかったが別に理解されなくてもいいかと思い、クラスメイトを少し冷めた目で見た
「ありがとうございます、最後に月影魄魔君、よろしくお願いします」
「月影魄魔です。趣味はALOとダンス。嫌いなものは外見のみで判断するやつと女尊男卑と理解のない馬鹿です。俺は結婚してますのでそのように接してください」
「「「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」」」」」」」」」
「そんな・・・カッコイイから狙ってたのに」「オタクと結婚する人がいるなんて・・・」とか言われたけど結婚してたらなんか悪いのか?と感じた魄魔だが
「静まれ、もう時間が無いぞ」
千冬のその一声により教室内は静かになりとりあえず切り替えることにした
「山田先生、授業を始めてください」
「は、はい」
そして授業が始まった。
「そして、篠ノ之束博士がISの心臓部、コアの製造方法を明かさなかったため世界に存在するコア467個だけと言うことによりISは現在あらゆる国、組織で新しく制作されることはありません。ここまでで分からないこととかありますか?」
シーン
「織斑くんと桐ヶ谷くんと月影くんも大丈夫ですか?」
「「「問題ありません」」」
「そうですか、何かわからないことがあったら言ってくださいね」
「やっと終わったぁ」
「ナツ、まだ1時間目が終わっただけ」
「ルナの言う通りだよ」
「いや、本来俺たち男はIS乗らないからこんなこと勉強しないだろ?アスナさん達に教えてもらったからある程度は分かるとしてもそれでもやっぱり気疲れはするよ」
「それでも女性しか乗れないISを男である俺たちが動かしたんだ。仕方ないこともあるんだよ」
「そうだよ、キリトくんも諦められないと思うけどVR技術の勉強を夜通しするのはやめてよ?」
「え!?なんでバレてるの!?アスナが寝てからやってるはずなのに!」
「キリトくんだとしそうだから?」
「やっぱりキリトたちって夫婦だな」
「いや、ハクマさんがいいますか?貴方だってルナさんと所構わずラブラブするじゃないですか」
「心外、私たちはそんなことはしない、ちゃんと部屋で「俺たちがいる時でもするじゃないですか」・・・否定できない」
「そう言ってる〜、おりむ〜だって〜、かんちゃんと一緒にいる時は〜、イチャイチャするよね〜」
「したいんだからしょうがないだろ・・・ていうかその喋り方どうにかならないの?」
「ん〜、だって〜こっちの方が私にはあってると思うよ〜?」
「少しよろしくて?」
ALO組がISのことと、お互いの夫婦のことを話していると金髪で肩の辺りから巻き髪になっていて、制服をドレス風に改造した女性が話しかけてきた
「ん?」
「はい?」
「まぁ!なんですの!そのお返事は!?私に話しかけられたのです!もう少し礼儀というものがあるのではなくて?」
聞いてておかしいだろうと思いながら魄魔は当然の疑問をなげかけた
「えっと・・・君は?」
そう言った瞬間に女性の顔が驚愕に染まった。その後ありえないものを見るかのような視線を向けながら
「ま・・・まさか・・・この私を知らないのですか!?イギリス代表候補生であるこのセシリア・オルコットを!?」
と言ってきた。自己紹介をされてないのだから知るはずがない、ましてや他国の人なのだからなおさらのことである
「へぇ、オルコットさんか。よろしくな。それで話があるみたいだけど・・・?」
「そちらの御三方に泣いて乞えば仕方なくISのことに関して教えて差し上げようと思いまして」
「「「結構です」」」
女性は至極驚いた
「なっ・・・」
なにか言おうとしておいたがチャイムがなってしまった
「また来ますわ!」
(((もう来ないでください)))
そう思わずには居られなかった。その後に織斑先生が来た
「このあとはクラス代表を決めてもらう。まぁ代表と行ってもすることは今までの学校のクラス委員長みたいなものだ。自薦他薦は問わん、誰かいないか」
そういうと何人かの女子生徒が手を挙げた
「はい!織斑くんがいいと思います!」
「じゃあ私は桐ヶ谷くん!」
「なら私は月影くんにしようかな!」
せっかく男子がいるんだもん、使わない手はないよね?と言わんばかりの笑顔である
「ふむ、他に居ないのか?」
「ちょっ!待ってくれ千冬ね「織斑先生だ」織斑先生!俺はクラス代表にはなりたくないぜ!?」
「自薦他薦は問わんといったはずだ、他薦された以上拒否権はない」
「納得が行きませんわ!」
織斑先生の言葉の後に机を叩きながらセシリアが立ち上がった
「ただ珍しいからと言うだけで代表を選ぶなんて間違っています!代表とは実力が伴っていなければ行けません!であるのならばイギリス代表候補生であるこの私!セシリア・オルコットこそがふさわしいのですわ!」
その後も「極東の猿」やら「サーカスをしに来た訳では無いのですから!」やら色々言っているが意味を理解しているのだろうか
「そこまでにしておけ、オルコット」
話している途中で織斑先生が止めた。セシリアは織斑先生の顔を見た時に真っ青になった
(何かあったか?・・・ってあれは・・・ハァ)
つられてクラスメイトやナツ、キリト。アスナとルナも見た。もちろん俺も見た。その時の織斑先生の顔と言ったら・・・正しく般若と言えるだろう顔だ
「それ以上は流石にシャレにならん。代表候補生というのは確かにエリートではあるがそれに乗じて傲慢になってはならない。代表はもちろん、候補生でもその国の言葉として取られることがある。その上で今までの発言振り返ってみろ。イギリスは日本に戦争を吹っかけたいのか?」
「そ、それは・・・」
「だがまぁ、クラス代表に実力が伴っていなければならないと言う意見に対してはそうだろう。ただ珍しいからと言う理由だけでは納得がいかないのもわかる」
「でしたら!」
「だからオルコット。お前は自薦、他の3人は他薦と言うことで4人による総当たり戦を行う。1番勝ち星が多い人に代表を決める権利をやろう」
「っ!望むところですわ!」
「お前たちもそれでいいか?」
「まぁ、千冬ね「織斑先生だ、何度言えばわかる」織斑先生がそう言うなら」
「俺達も問題ないよ。な?キリト」
「ああ、IS戦、少しやってみないとな」
「では、時間もあまりない。明日の放課後に第三アリーナで行う。オルコットは用意しておけ」
するとセシリアは見下す視線で俺達を見ながら先生に話しかける
「ですが、私は専用機を持っていますわ。経験もほぼ無し、それに訓練機では差が激しく出るのではないかと思いますが」
すると織斑先生は冷静に目を閉じて
「フッ、安心しろ。織斑、桐ヶ谷、月影、星野、結城の5人は今日の放課後レクト社より専用機が与えられる。よって第一アリーナに集合しろ」
「「「「「「「「ええええええええええええええ!!!!!!」」」」」」」」
「専用機!?なんでこの時期に!?」
「それ以前になんで結城さんと星野さんまで!?」
「それは私たちもレクト社のテストパイロットだからです」
「私達もハー君と同じ」
「いいな?5人は放課後に集まれ。これで問題ないか?オルコット」
「構いませんわ。どうせ今日与えられたところで操作時間では明らかに私の方が上。勝つのは必然ですから。それよりもハンデはいりませんの?」
「ああ、いらない」
「真剣勝負にハンデとか相手を舐めてる証拠だな」
一夏がハンデの申し出を拒否して魄魔が言葉で攻めるがセシリアにはそれがよく聞いたそうだ
「なっ!?そんなこと言っていいのですか?明日無様に負けるところを皆に見られるよりかは」
「俺たちの方が実戦経験は長いからな。ハンデはいらない」
「実践って・・・ALOじゃ全然参考にもならないよ!」
「そうだよ。今のうちに謝ってハンデつけてもらったら?」
クラスの女子たちの発言。確かに今の女尊男卑の風潮の原因はこのISである。女性にしか装備できないため男性の立場が著しく低下しており、また男性の方が弱いとされている。しかし、あの世界を切り抜けてきたキリトたちが弱いはずがない
「一つだけはっきりと言っておくぜ、俺とキリトさん、ハクマさんはSAO生還者だ。命をかけた殺り合いなら2年間経験している。それでもハンデは必要か?」
そう一夏が話した時に教室内はザワついた。当然である二年半前、正式サービスが開始されたSAO、ソードアート・オンラインは開始された直後、HPが全損すると現実の体も死ぬと言うデスゲームとなった。実際に四千人もの犠牲者が出た最悪のゲームだ。そのゲームをプレイヤーがこの教室内にいたと言うことはクラスの人達に驚かせる最大の理由だろう。ただし、1人を除いて
「それがどうしましたの?たかがゲームのために二年間時間を無駄にした怠け者達であると全員に公表してこの時点で恥を晒してますわよ」
その言葉にキリトたちの怒りは爆発した。それもそのはず、キリトたちはあのデスゲームに巻き込まれた立場である。またログアウトする手段もない状態だったのだ。HPが全損することは現実でも死ぬと言うことをいやでも理解しているため、ゆっくり慎重になりながら攻略していた。だが外国の人はこのことをあまり詳しく知らない。人が死ぬゲームが日本で出たと言うことは知っていても詳しいことは知らないのだ。だからといってそのような発言が許されるはずもなく
「ふざけるな!あの世界のことを何も知らない奴が・・・勝手なことをほざくんじゃねぇ!」
優しげな表情だった魄魔が怒りを露わにして怒鳴った。
「お前にわかるか?ゲームを始めて、ログアウト出来ずにHPがなくなったら現実の体も死ぬと言われた瞬間の俺たちの気持ちが!街ですれ違った人が明日にはもしかしたら死んでいるかもしれない!もしかしたら死ぬのは俺の方なのかもしれない。そんな恐怖を感じながら現実に帰るために必死に戦ってきたプレイヤーたちを侮辱することは俺は絶対に許さない!」
「っ!?」
セシリアは口をパクパクさせていたが、やがて睨みつける
「上等ですわ!明日、皆の前で私に敗北するという無様を晒しなさい!」
「あの世界で生き抜いてきた俺の・・・俺たちの力、見せてやる」
「二人ともそれ以上は明日の楽しみにしておけ」
織斑先生は目を閉じて静かに笑いながらそう言った。まぁ、織斑先生もあの世界を知っているからこそそうなのだろう。と言ってもSAOではなくALOだ。仮想世界でもそこで培った技術やその他の技術も現実、それにISでの戦闘では仮想世界での戦闘にも通じるものがある。それがわかっているからこそ織斑先生がオルコットが負けることを予測していたがあくまで思っていただけで表情では小さく笑っているようにしか見えない
その日はそのまま授業が続いた
……To be continued
さてと、皆さんどうでしたか?
久しぶりに書いたので、少しブランク気味ですが楽しんで頂けたら幸いです。SAOのソードスキルに関して使って欲しいスキルや追加して欲しいスキルなどがあれば感想で教えてくだされば追加して出したいと思いますが何も無ければこのまま進みます。
次回は「専用機」です。専用機を受け取りSAO生還者での模擬試合をやって、戦闘シーンを書いてみます。上手くかけるか分からないしいつ投稿できるかもわからないですが、気長に待っていただければ幸いです。
「おい待てこら(#^ω^)」
それじゃあまた次回まで〜!
「終わらせんなぁ!!!(#^ω^)」
※魄魔君は基本前書き、あとがきに出てきます。それと時々キャラクター達も出てきますので誰か出して欲しいという場合でも感想で言ってくだされば出したいと思います。特になければ魄魔君しか出ません
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2話「専用機」
「いや、普通は出来なきゃおかしいんだって」
いや、いままで忙しくて続かなかったけどやっと仕事にも慣れてきたしこれからも少しずつ書いていくよ
「あまり読者様を待たせるなよ」
最大限努力します
それじゃあ本編入ります。魄魔君。挨拶頼むよ
「わかった。2話、「専用機」です!どうぞ!」
第一アリーナにキリト達五人が向かっていると既に一人アリーナにいるようだった
「アレ?もしかしてシアンちゃんじゃない?」
アリーナには同じくSAOを駆け抜けた薙刀使いのシアンこと更識簪が既に居た
「え?ってナツに皆。どうしてここに?」
「俺たちは専用機の受け渡しがここであるって織斑先生から・・・シアンは?」
「私も専用機のカスタマイズが終わったから受け取りに来てって担任の先生から」
「カスタマイズ?もしかして・・・」
「私のナーヴギアを持っていったからそういうことだと思う」
シアンと話をしていると織斑先生がアリーナに入ってくる
「全員揃ったな。それじゃあこれより専用機を渡す。呼ばれたものから受け取りに来い。まずは織斑」
「はい」
放課後、第一アリーナにて、専用機が渡されている。当然ナツ達六人だけがいる・・・訳でもなく
「はわわ〜、あれがおりむ〜の専用機なんだね〜」
「私このクラスになれて良かった!!」
「本当にね、情報漏洩を防ぐためとはいえ厳重すぎるのよ」
鷹月さんと相川さん、のほほんさんも一緒に見ている。織斑先生は「情報漏洩の恐れがあるから3人の同席は認められない。諦めてくれ」と言っていたがナツが「俺たちのISって簡単にしか聞いてないけどソードスキルが組まれてるんだろ?対策は出来るかもしれないけど参考にはならないんじゃないか?」と言ったのだ。織斑先生は「対策されることが問題だろう」と言っていたが、ナツが「俺は彼女たちはそんなことをしないと思っている。信じている」といい、ここで見た事を誰にも言わないことで話が着いた
「まずは織斑、お前の機体は【白式】だ。第三世代兵器【ソードスキルシステム】が搭載されている。これは更識妹も含めたお前達の機体全てに搭載されている。これであの時と同じ戦いができるぞ」
「あの時・・・」
キリトたちはあの命を懸けた世界で自らが磨き上げた剣技、囚われていた2年間を生き抜くために自らを支えてくれた剣技がまた使えることに喜びを感じていた
「さて、触れてみろ」
「は、はい!」
一夏がISに触れると頭の中に何かが流れ込んできた
(これは・・・俺はこのISを知っている?)
気がついたら纏っていた。しかし驚くことなくすぐに疑問を口にした
「織斑先生、このISは・・・」
「ほう、気づいたか。そうだ。お前が初めて触れた打鉄に組まれていたコアを使用している」
(やっぱりか)
(お久しぶりです、マスター)
いきなり聞こえてきた少女のような声に驚くがすぐに納得した
(白式のコア・・・かな)
(はい、マスター)
篠ノ之束が開発したISはコア一つ一つに意識が存在すると言われているが、未だに会話することが出来たのは前例がない。そのためそんなものは存在しないと言われているが一夏は白式のコアと会話することが出来た。それに加え一夏のISは前に一夏が起動させた打鉄のコアを使用しているため同調率が高いのだ
「織斑、白式を待機状態にしろ」
「待機状態・・・」
(念じたら出来るはずだよ)
(了解、やってみる)
するとISが弱く光り、左腕の手首にガントレットのような形となった
「ふむ、なかなか上出来だ。次は桐ヶ谷。こっちに来い」
「はい!」
「お前の機体は【黒閃】だ」
「こく・・・せん?」
「ああ、レクト社から聞いたが黒の剣士と呼ばれているようだな。そこから付けさせてもらった。黒の剣士による一閃。そのお前が持つ輝きを失わないで欲しいという願いも込めてな」
「ありがとうございます」
その後も全員専用機を貰った
アスナさんは【瞬光】(しゅんこう)、ルナが【月兎】(げつと)シアンが改良が終了した【打鉄二式】(うちがねにしき)そして
「最後に月影、お前は、【疾風(はやて)】だ」
「疾風?」
「これにはソードスキルシステムだけではなくサーチシステムを搭載している。代わりにハイパーセンサーを抜く羽目になったがな」
その後は初期化《フィッティング》と最適化《パーソナライズ》が行われる
「そうでしたか・・・わかりました」
「全員のISには個人が依頼した武器が積んであるはずだ」
「俺は・・・エリュシデータとダークリパルサーか」
「私はランベントライトね」
「俺は時雨咲だ」
「俺はナーヒゥルだ。自作の武器まで再現してるのか」
「私はアクラーシデーロス。この感覚、久しぶり 」
「これは・・・インセインアキューズド・・・薙刀まで再現してるなんて」
それぞれがSAOで使っていた武器を取り出す。
キリトはエリュシデータとダークリパルサーの片手用直剣二本
アスナは細剣のランベントライト
ナツは刀の時雨咲
ハクマは自分で作った爪、ナーヒゥル
ルナは長槍のアクラーシデーロス
シアンは薙刀のインセインアキューズドを装備した
「それじゃあ確認をしてみろ」
「確認?」
ルナがなんの確認をするのかわからなそうだ
「ソードスキルシステムの確認をしろってことですよね。織斑先生。そのために第一アリーナに集まったんだろうし」
「月影の言う通りだ。ここならある程度広さはあるからな」
「じゃあまずは俺から。はあぁぁ!」
初めにキリトが二刀流の突進スキル、ダブルサーキュラーを使う
「なら次は私ね。はぁ!!」
アスナは細剣の最上位突進技である、フラッシング・ペネトレイターを使用した
「それじゃあ俺はこれを、はあぁ!」
ナツは刀のソードスキルである辻風を放った。
「なら俺はこっちを。てやぁ!」
ハクマはユニークスキルである剛爪スキルの初級スキル、3連撃のフィンガークローを使った
「次は私。ふっ!」
瑠奈はユニークスキルの舞闘槍スキルである舞桜を使った
「最後は私」
簪はユニークスキルである薙刀スキルの単発のなぎ払い、偃月を使用した
「確かにあの世界と同じ動きができるな。ソードスキルもしっかりライトエフェクトが出てる」
「うん。ちゃんと使えるし、何よりこの機体、ステータスがあの時のアバターとほぼ同じに作られてるみたい。私の機体も結構早く動けるし」
「結城の機体、瞬光はISの中でも速さに突出したテンペスタIIを元に作られている。それ故に速さには絶対の保証がつくぞ」
「なるほど・・・」
「その他のISにも同様にベースとなった機体があるが・・・それは最早意味をなさないだろうな」
「ソードスキルシステムはどうやって・・・」
「お前たちがSAOをプレイするために使っていたナーヴギア。その中にあったローカルメモリのデータを束が六人のISのコアにインストールしたらしい。よって、あの頃使っていたスキルや武器を再現することが可能となった」
「本当、束さんは天才だな。茅場晶彦とは違うジャンルで」
一夏はISを作った篠ノ之束を評価した。一夏自身は束と接点がある。篠ノ之流の剣道場に通っていたことがあり、束はその時の師範代であった。
「さて、残りは飛行だな。更識妹、教えてやれ」
「はい。えっと、飛行なんだけど前は自分の前に円錐があるようなイメージで飛んでたんだけど今はALOでの飛行をイメージして飛んでます」
「ALOで飛行・・・か」
「練習にはやはり実践がいいだろう。月影、星野。模擬戦の許可をする」
「それじゃあ勝った方が1つお願いできる権利で」
「乗った」
「相変わらず2人の決闘は賭け事が入るんだな」
和人が呆れながら聞いてくる。そう言われても第1層から常に一緒にいたからな。長年デュエルする時に賭け事をしていたからその癖がまだ残っている
「両者用意はいいか?・・・始め!」
その瞬間2人は10メートル以上離れていたのに一瞬で近づき槍と爪をぶつけ合う。そのまま鍔迫り合いとなる
〜ピット内
「あの加速・・・瞬間加速《イグニッション・ブースト》か」
織斑先生が感心したように声を漏らす
「瞬間加速《イグニッション・ブースト》・・・ですか?」
「ああ、これから授業でもやるが、シールドエネルギーを消費して爆発的な加速を一時的に得ることだ」
「なるほど・・・だとしたら少し違うと思うぜ?」
一夏がそう返す。SAO組も納得していた
「どういうことだ?」
唯一織斑先生だけが理解出来ていないようだ
「SAOだとあの2人は最速だということですよ」
「私でもあそこまでの速さは出せないよ」
和人が説明し、明日奈が呆れたように話す
「あの2人、ステータスだけじゃなく、武器や防具。アクセにさえAGI増加の能力ついてるしな」
「それを言ったら俺たちの武器だってハクマに鍛冶してもらってから特殊能力ついたじゃないか」
一夏が説明して和人が衝撃の事実を述べた
「ちょっと待ってキリトくん」
「それは初耳、聞いてない。情報もなかった」
「そりゃあ隠してたし。そんな情報広めたら他の鍛冶師が廃業だぞ?」
「それにハクマさんの鍛冶は武器や防具に特殊能力を付与する
「まぁ、武器の制作は出来ないけど代わりに修理や付与ができるからな。制作だけ他の鍛冶師でそれ以降はハクマに任せればそれでいい形になっちゃうからな。2人には悪いが隠させてもらった」
「それに聞いた話だと武器の改造もしたそうだぞ。現にあいつの装備してる爪。元々は短剣だったって話だ」
そんなことを話していたらアリーナの方で決着がつきそうな感じだった
「やっぱり引き分けかな」
「これまでのハクマとルナのデュエルは数えた限りでは40戦中2勝2敗36引き分け」
「そろそろ40引き分けになるんじゃないのか?」
簪と一夏がそう思った瞬間だった
「あ!」
明日奈が叫んだ。その目線の先では魄魔が膝をつき彼の顔の1〜2cmのところで槍の矛先を向けている瑠奈の姿があった
「・・・」
「今のはルナの方が有利に進められたな。どうやら切り札を見せたらしいしな」
瑠奈の奥の手とはなんなのか。明日奈と簪は知らない。だが、和人と一夏は一度デュエルした時にその切り札を使わせてしまい、負けてしまった。和人や一夏だけでは無い。ヒースクリフでさえ瑠奈の切り札の前には防御に専念するしか無かったようだ。
やがてピットに魄魔と瑠奈が入ってくる
「いやー負けた。悔しいなぁ」
「ううん、私の切り札に対してかなりいい動き。次は勝てるか分からない」
「やっぱりOSS考えるべきかなぁ」
「それは確かにいい。私も手札を増やせるように考える」
「なら2人で考えるか。その方が連携を組みやすそうだ」
「それいい。今日の夜向こうでやろう」
「だね。あとは・・・」
とまだ話し続けそうな雰囲気があったが
「そこまでだ。仲がいいのは良い事だが少しは慎め。ここには他の奴もいるのだぞ」
「はっく〜とる〜ちゃんは仲がいいんだね〜」
と織斑先生がいい、のほほんさんが笑顔で話しかけてくる
「む、確かに少し恥ずかしいかな・・・今は終わりにしときます」
「それが懸命だ」
織斑先生はそう言うとアリーナから撤収するように支持した。景色も、もう暗くなっており、明日奈達は寮の門限も近いらしい
「何を言っている。お前たちもここの寮に入るのだぞ?」
・・・はい?
「織斑先生?もう一度言ってもらってもいいですか?」
「聞こえなかったか?お前たちもこの寮に入るのだ」
「なぜです?ここは女子寮のはず・・・男子が住む為の設備が整っている訳では無いでしょう?」
「だとしてもだ。お前たちの身の安全を考慮すれば早いうちに寮に入れた方が安全だ」
「IS学園は生徒が在学中、その生徒はあらゆる組織、国家に属さない。でも学園内での話。それに街に出て襲われることも今の女性権利団体なら有り得る」
織斑先生と簪が学園の仕組みと街に出る危険性を示す。
「それでも自分たちは寮に入るための用意をしていないんですよ」
「それに関しても問題ない。桐ヶ谷と月影の荷物は保護者から荷物が届けられた。織斑は私が休み時間の間に取りに戻った。最低限の着替えと携帯の充電器、それとアミュスフィアだったか?それだけあれば十分だろう」
「あー、確かにそれだけあれば助かるな。ありがとな、千冬姉」
「フッ、学校では織斑先生だ」
と、いつもの言葉を言うが微笑んでいるのでやはり嬉しいのだろうか。でもそれよりも気になることが
「織斑先生、保護者って誰ですか?俺の親や叔父とかはここからはだいぶ離れているのですが・・・」
「お前と桐ヶ谷は菊岡と言う人が持ってきたぞ?知っている人なのだろう?」
「「・・・あぁ、ええ知ってますよ。嫌ほど」」
今の菊岡さんと言うのは総務省のVR対策本部に所属している菊岡 誠二郎と言う人だろう。まさか保護者を名乗ってくるとは・・・
「それで、これがお前たちの泊まる部屋だ」
そう言って和人は1015室、魄魔は1016室、一夏は1025室の鍵を渡された
「え?全員違う部屋なんですか?」
「仕方がないだろう。急ぎで決まったことなのだからそれしか無理なのだ」
「1015ってことは私と同じ部屋だね、キリトくん」
「アスナか、なら良かった」
「ハー君は私」
「ルナと同じ部屋か、あの時を思い出すね」
「ナツ・・・浮気ダメ」
「当然、可愛い嫁がいるのに浮気するなんてバカのすることだろ」
「でも・・・ナツは鈍感、そういう気持ちに気づかない」
「あ、わかる。キリトくんも似たようなものだから」
「その点、ハー君はかなり敏感」
「まぁ、俺の場合家系に女性が多いからな。親戚の女の子からなほぼ毎日と言っていいほど告白されてるし」
「それ・・・どういうこと?」
「前に誘拐されそうになったところを傘での再現ソードスキルで倒したら惚れたらしい」
「それで・・・返事は?」ゴゴゴゴゴ
「キリトくん、ルナちゃん目が笑ってない・・・」ボソボソ
「仕方ないだろ・・・旦那がほかの女子に告白されてるんだぞ」ボソボソ
「そんなに圧力かけなくても・・・俺にはルナがいるからな。「俺には既に好きな人がいる。だから申し訳ないが気持ちに答えることは出来ない」といつも断っている」
「ハー君・・・」
「・・・ん、んん!仲睦まじいのは構わないのだが・・・少しは場所を考えて欲しいものだな」
と、織斑先生が少し頬を染めながら言ってきた。やはり女性であれば恋愛には興味があるのだろうか・・・
「とにかく!そろそろ寮の門限だぞ。1年の寮長は私だ。守れないやつはグラウンド百周でもするか?」
「「「「「「いえ!遠慮しておきます!」」」」」」
「なら早く戻れ!」
「「「「「「はい!」」」」」」
そうして一日が終わった。ちなみに戻る途中に聞いたが寮の部屋は完全防音らしい。まぁ、夜はアミュスフィアでALOに行っているから気にしなくていいだろうが・・・
そしてその後、寮内で俺たちは別れそれぞれの部屋に向かった
俺とルナは1016室の部屋に入ると直ぐにアミュスフィアを用意した
「私は今、スイルベーンにいるはず」
「俺はイグドラシル・シティにいるよ。リズに頼んでた武器がそろそろできるはずだ」
「私の分もお願い」
「了解、リズから受け取っとくよ」
「ん、すぐに向かう」
「それじゃあ家で待ってますか」
「ん」
「「リンク・スタート」」
……To be continued
「おい(#^ω^)」
な、なんでしょうか・・・?
「確か戦闘シーン書くとか言ったよな?どうした?(#^ω^)」
・・・か、書けませんでした。文字数が多くなってしまって・・・
「当然次の話は戦闘で1話書くんだよな?頑張れよ?どんな先頭になるのか楽しみだわ。俺がどんな風に負けるのかも読者様が気にしてるだろうし」
なるべく急ぎで描きます
「というわけで3話、「実力」楽しみに待っててくださいね!」
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3話「実力」
仕方ないんや。これ以上長くすると俺の精神が崩壊する
「いやどういうことよ」
・・・
「いや説明してくんね?」
・・・
「なんかあるっぽくて怖いんだが・・・」
・・・
「・・・もういいや、本編始まります」
それ言うの俺の役目や!
「1話と2話の前書き振り返ってみろ」
・・・始まるよ♪
「誤魔化せるかぁ!!」
〜アリーナ
月影 魄魔だ。今俺は爪を構え、正面には同じように槍を構えた俺の妻であるルナがいる。
SAOではよくあった光景だが、唯一違う点と言えばお互いがISを纏っていることだろう
〈試合開始〉
そして試合開始の合図がなると同時に駆け出し、爪と槍をぶつけた。
「やっぱり初手はこうじゃないとね!」
「・・・面白くない!」
俺もルナも考えていることは同じようだ。ルナの舞闘槍はAGIで威力が上がる。ルナのAGIは全プレイヤーの中で2番目に高く、星の光のような速さで駆ける様は輝星の2つ名を持つ実力があった。俺の爪は全プレイヤーの中で最もAGIが高かった人に与えられるユニークスキルで、両方の手に装備できる。装備重量自体が軽いので二刀流に比べると与えるダメージが少ないが連撃数では爪の方が多く、また出血のデバフを与えるソードスキルも多いので総合量では二刀流より少し多い程のダメージを与えることが出来る
その2人の決闘はまさに刹那の駆け引きである
俺が爪を振り下ろせばルナが交わして反撃する
ルナが舞を踊れば俺が爪で妨害をしていく
そのやり取りが行われていた
「っ!」
ルナが舞闘槍スキルである、2連撃のなぎ払いと蹴り上げを行う封舞を発動させたが
「使うタイミングが甘いよ!」
俺はそのソードスキルをパリィして逆に剛爪スキルの上位技である両手の爪で相手をXのように切り裂く単発技、クロスブラッドを発動して切り裂いた
「くっ!まだ!」
出血デバフを負って徐々にシールドエネルギーが減るがスキル後硬直があるため俺は動けず、隙を晒している。再び槍がライトエフェクトを帯びていく
「この距離ならまだ俺の距離だ」
スキル後硬直が終わると爪を構え、ライトエフェクトを纏わせる
「ほんとに早すぎる」
槍を構えながらルナは思わず呟いた。
「そりゃあこの剛爪スキルの特徴の一つでもあるからね」
ユニークスキルである剛爪スキルはダメージ量が少ない代わりにスキル後硬直が短いのが特徴である
「ユニークスキルも最強じゃない・・・知ってる?」
ルナが突然、戦いに関係のなさそうなことを言ってきた。だがその内容なら俺だって知っている
「当然、俺だって二刀流キリト相手に勝ったんだからね。戦い方で有利不利なんて簡単に変わる」
どんなに強いスキルを持っていても戦い方を工夫すればいくらでも立ち回り方はある
「行くよ・・・」
そう言ってルナは槍スキルのツインスラストを、ハクマは短剣スキルのラウンド・アクセルを発動した
お互いのソードスキルを弾く結果で終わったがルナが槍をしまい、別の槍を出して構えた
「システム外スキル・・・武器交換《ウェポンチェンジ》」
これは武器の入れ替えを瞬時に行うシステム外スキルである。武器を入れ替えることによりスキル後硬直を1度だけ無くせる技術だ。ISに置いてはラピッドスイッチがあるのでSAOにいた時に比べるとメニューを操作する必要が無いためより早く行うことが出来る
「これで終わり」
そう言うとルナは舞闘槍スキルの上位5連撃、閃華乱舞を発動。俺はシールドエネルギーを削られ、膝を着く
その隙にルナは俺に近づき顔の前に槍の矛先を向け、これで勝ちみたいな顔をしている
まぁ、これ以上足掻いたところでおそらく俺は勝てないだろう。それにこれは模擬戦だ。そこまで本気になる必要は無い
「まいった。降参だ」
「やった。これで3勝」
「SAOの時の記録をそのまま使うの?まぁいいけど。それで?賭けの商品は?」
「今日、ALOでデート」
「ALOで?了解。プランも任せといてくれ」
「ん」
「それじゃあそろそろ戻るか」
そう言って俺たちは教えてもらったピットの場所に向かうのだった
……To be continued
※今回は魄魔君は出ません。それと裏事情の話をします
今回は戦闘だけなのであまり長くありませんが、皆さん的には長い方がいいのか細かくわけた方がいいのかどうなんでしょう?一応個人としては長い方がいいのでそのように書いていますがもし短い方がいいという方がいれば短くしたいと思います。
次回はALOでハクマとルナのデート回となっております。イチャイチャは書くのが初めてなので自信ないですが暖かく見守ってくださると嬉しいです。
なれない文章を書くので投稿が遅れると思われますがご了承ください
次回「幸せの時」お楽しみに!
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