性剣伝説 (マッシュマン)
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リース

 風の王国ローラント

 

 女性戦士部隊……アマゾネスを有するこの国は険しい山岳地帯と風の守護によって各国の中でも随一の堅牢な守りを誇っていた。

 ローラントと言えば見目麗しいアマゾネスが有名だが、男の兵も少なからず存在はしていた。

 

 

 

 

 

(ん……?)

 

 昨夜から城外の見張りをして疲れて眠っていた僕は、頬に当たるくすぐったいような濡れる様な感覚で目を覚ました。

 寝ぼけながら目を開けるとそこには、金糸の髪に緑色のアマゾネスの服を着た少女……ローラントの王女・リースがその舌で僕の頬を舐めていた。

 眠気が一瞬で吹き飛んでしまった。

 

「リ、リース様!?」

 

「れろっ、ちゅ……♡おはようございます、クロード」

 

 アマゾネス達の中でも最も美しい少女が……頬を赤らめ、瞳を潤ませて僕の上にのしかかっている。

 てらてらと光る舌が、そこから僕の頬へと伸びる銀糸が艶めかしい。

 はっ、はっ、……と息を吐く彼女を見れば、誰もが発情しているとわかるだろう。

 

「リース様、もしや魔物の討伐に行かれて「クロード、いまはリースと呼び捨てにしてください。敬語も不要です」……リース、魔物を倒してきたのか?」

 

「はい。それで身体が昂ってしまって……うふふ、お相手をお願いしますね♡」

 

 僕の答えを聞くまでも無く、リースは僕に口づけし僕の口内へ舌を滑り込ませてきた。

 舌と舌が混じり合い、淫らな水音が静かに鳴り響く。

 その水音に全身の血が沸騰しそうなほどに熱くなるのを感じる。目の前の女を犯せと僕の頭に訴えかけてくる……

 

「じゅる、ちゅる♡じゅるる……♡ちゅ、ちゅ♡んんっ! んくっ、あひっ!」

 

 リースの思いのままに貪られるのも嫌いではないが、流石に疲れて気持ちよく寝ていたところを起こされるのは癪だったのでちょっとやり返す。

 リースの身体をまさぐる。背中をくすぐり、わき腹を摩り、可愛らしい尻を揉み、秘部を指で撫で上げる。

 そこはもう粘っこい液体が溢れ出ていた、キスだけで……いやおそらく魔物を倒してから興奮しっぱなしだったのだろう。

 くちゅくちゅとワザと音を立てて、リースの秘部を弄る。

 

「ああんっ、ふあぁあっ♡はぁ、はぁ……あんっ、あっ、んんっ……んんんんんんっ♡」

 

 軽く絶頂したのだろうか、秘部を捏ねまわし、肉芽を抓むとリースは顔と身体を少し反らした。秘部からは愛液が先ほど以上にあふれ出し、僕の身体とベッドを汚す。

 はぁ、はぁ、……と先ほどよりも息を荒くしたリースは満足しつつもまだまだ足らないという表情をしていた。

 

「うふふ……それでは、こちらをお願いしますね♡」

 

 露出度の高い緑の服を脱いだリースは僕の隣にごろんと仰向けに寝転がる。

 反対に僕は起き上がり、仰向けに寝転んで足を開くリースの身体を見つめる。

 激しい戦闘もあるアマゾネスだというのにシミ一つない白く柔らかな身体。均整の取れた美しい乳房に、可愛らしいピンク色の秘部。男であれば誰しもが欲情を免れない女体が目の前にあった。

 僕の肉棒もはち切れんばかりにいきりたっていた。目の前の雌を犯せと訴えている様だ。

 リースはいきり立つ僕の肉棒を見て妖しく微笑み、くぱぁと自身の秘部を自分の手で開いた。

 

「お互いに我慢できないでしょう。クロードのおちんぽ、ここにください♡」

 

「ッ……ああ」

 

 リースの淫らな誘いに生唾を飲む。

 寝間着を脱ぎ、女を犯す凶器をさらけ出すと、ピタリとリースの秘部に肉棒を押し当てた。

 そして、ずぶずぶとゆっくりリースの膣内に肉棒を入れていった。

 

「ぐぅうううっ……ああんっ♡クロードの、おちんぽ、いつでもすごいっ♡ふああっ、ひゃん♡くっふぅぅぅ♡」

 

「うああ……! リースの中も、いつも、キツイね……!」

 

 まるで肉棒を食いちぎるのではないかと言うほどに、リースの膣肉が肉棒に食らいついてくる。

 苦痛と快楽に嬉しい悲鳴を上げて、リースは頬を緩ませる。

 そんなリースに応えようと、抽送を開始する。

 

「ひあっ、くうぅ……あはっ、うふっ♡あ、くうぅぅぅ♡」

 

「くっ……うっ……」

 

 リースの膣肉に包まれた僕の肉棒は極上の快楽に打ち震える。

 リースの声も、表情も、膣肉も……全てが僕の興奮を煽る。

 

「はぁ、くふぅぅぅぅ♡クロードの、おちんぽがっ♡私のナカを掻き分けるうぅぅ♡ああんっ、凄いのぉ! 幸せなのっ♡」

 

「僕もっ……!」

 

 リースの言葉に応えるために段々と抽送運動を激しくする。

 結合部からは、ジュブジュブと水音が奏でられ、愛液が勢いを増して噴出していく。

 リースの白い肌に煽情的な朱色が差し込まれ、快楽に包まれているのが見て取れる。

 

「はっ、はあ、はぁ、はあっ……! んああっ♡あひゅ、くりゅぅぅぅん♡んふっ、はひっ、ふあああっ♡んんああっ♡」

 

 僕がリースを突くと、リースが蕩ける様な喘ぎ声を出す。

 なんだか、楽器の様だ。そんな考えを脳内の片隅で思ってしまった。

 リースの膣肉は僕の肉棒をぎちぎちと締め上げる。リースを突くたびに、僕の肉棒はリースの膣肉に磨かれていく。

 

「ひぐッ、あ、んあっ♡ああっ、ああん、ああ♡くう……あ、くふぅぅぅ♡んひゃ、そ、ろそそぉ……♡」

 

「リース、そろそろ限界……!」

 

「んあっ、ひゃうぅぅぅぅ♡んくぅっっ♡ああはああんっ♡そ、それならっ、いっしょに、イキましょうっ……♡あああんああぅ♡りゅうぅぅ♡」

 

 その言葉を受けてラストスパートを掛ける

 ベッドがギシギシと音を立てて軋む。

 リースも身体が震えだし、喉から顔を反らし始める。

 お互いの絶頂は近かった。僕は身体をリースに密着させ、力強くリースの最奥を突きだして、自身の精を開放する準備を整える。

 

「あああああっっっっ! んんんんああああっっ! イク、イクっ、イクイクイクッ! イクッッッゥゥゥ♡♡」

 

 ガン、とリースの最奥を僕の肉棒で突くと同時に、リースが僕の肉棒の限界を壊そうと膣肉をぎゅっと引き締める。

 

「っ! ぐぅぅ……! すよっ!」

 

 その言葉と同時に、精液を解き放ち、ぶちまける。

 リースの膣内に熱い熱い精液が満ち広がっていく……

 

「熱っ! あついぃぃぃ♡これだけで、イっちゃいますぅぅ♡あはあぁ……さいこぉ、ですぅ……」

 

「……っ、リース」

 

「うふふ、はあい♡」

 

 精液を受け止め、その熱さに震えるリースの表情はだらしなく、その瞳はとろんと蕩けていた。

 そんなリースに声をかけ、僕たちは唇を重ね合わせた。

 昂奮でお互いに貪る様でそれでいてお互いに甘えているかの様なキス。舌と舌が絡み合い、再び静かに淫らな水音を立てていた。

 

 

 

 

 ♡

 

 

 

 

 

「……申し訳ありませんでした、リース様」

 

「いえ、こちらこそ……」

 

 あの後、興奮が収まり正気に戻った僕たちはお互いに頭を下げて謝罪をしていた。

 一国の王女に手を出しているなど知られれば……ライザ姉さんなどにはどうも気が付かれているみたいだが……僕もタダでは済まないだろう。

 にもかかわらず、僕は僕の疼きを止める事が出来なかった。そんな自分に嫌気がさす、ボクの中に流れる血の半分を恨む。

 

 僕は純粋な人間ではない。母はローラントのアマゾネス、父は……魔界の魔族、らしい。

 2人は戦場で出会った。そして愛をはぐくんだ等いうことは無く……戦場で敗者となった母は父に犯されて子どもを孕まされた……その子どもが僕。

 母は僕を産み落とすとともに心中を図ろうとしたらしいが、それをリース様の母君であるミネルバ様に止められたとの事だ。

 しかし、母は魔族に犯され、その子を産んだ屈辱に耐えきれずに自らの命を絶った。

 僕の境遇を憐れんだミネルバ様は、当時のミネルバ様の親衛隊のアマゾネスに僕の世話を願った。血は繋がっていないがそのアマゾネスの家族は……特にライザ姉さんは僕を本当の家族の様に扱ってくれた。

 更にミネルバ様は同い年の娘……リース様と交流をさせてくれた。僕とリース様は幼馴染で一緒によく遊んでいた。

 それをよく思わない者がいる事は知っていた。魔族の子が王女様と何て! とよく陰口をたたかれたものだ。

 

 数ヵ月前、指先を軽く切ってしまった。

 滲み出て来た血をどうしようかと考えていた僕に対し、その時に隣にいた天然の王女様はためらうことなく僕の指を口で吸った。

 恥ずかしいやら嬉しいやらで固まっていた僕だったが、リース様の様子がおかしかった。

 頬は朱に染まり、目はとろんと潤み、足をもじもじとすり合わせる……

 

『リース様……?』

 

『クロード、ごめんなさい……自分が抑えられないの!』

 

 僕はリース様に押し倒され、身体を重ね合うことになった。

 僕は拒絶できたはずだった。しかし、僕の中にいる僕が「女を喰らえ」と訴えかけ、その衝動に負けてしまった。

 そのあとで知ったのだが、僕の血には非常に強い催淫効果があるとの事。その血を吸ったリース様は発情してしまったという事だった。

 血を吸ったその時以外はリース様は表立って発情することは無いが、魔物の討伐などで身体が昂ることがあると発情してしまう様になってしまった。

 その発情を止めるために……こうして僕たちは何回も身体を重ね合わせているのだった。

 

 

 

 

 

 

「クロード、クロードは私では嫌かしら?」

 

「……そんなことはありません。ですがリース様「今は私たちしかいないから敬語は止めてください」……リースも知っての通り、僕は魔族の子だ。そんなのが君と釣り合うなんて……」

 

「もう……クロードのそういうところは良くないわ。こうして……その……お互いの肌を……知っているわけだし……」

 

 恥ずかしそうに目を反らしながら言葉を紡ぐリース。

 しかし、いつもこう思ってしまう。「王女には相応しい相手がいるのではないか?」と。

 そんな僕の内心を見通したかのように、リースは溜息をついた。

 

「ローラントの王女ではなくリースとして……あなたに傍にいて欲しいのです。すぐに、とは言いません。ですが忘れないでください」

 

「……わかっているよ」

 

 一緒に育ってきたリースの事が嫌いなわけはない。むしろ好きだと確信を持って言える。

 しかし……ああ、ダメだ。良くない事ばかり考えてしまう。

 内心の考えを悟らせないために、僕は話題を帰ることにした。

 

「そう言えばリース、この後の予定は?」

 

「……あ、そうでした! もうすぐエリオットのお勉強の時間でした」

 

「なら急がなきゃ。僕は今日、非番だから部屋でゆっくりしているよ」

 

「はい、また後でお話をしましょう!」

 

 服装をただすとリースは慌てて部屋から出ていこうとした。

 その瞬間にこちらを振り返り、ニコリと華の様な笑みを浮かべた。

 その笑みにドキッと心臓が弾ける。身体を重ねるときのリースの淫らな表情も好きだが、一番好きなのはこうした何気ない笑みである。

 

(リースに見合うように……ローラントの皆に認められるようにならないとな……)

 

 その道のりは決して優しいものではないだろう。

 けど、あのリースの笑みのためならば、と気合を入れる。単純な男だなと苦笑した。

 あの笑みが日常になるように、と僕は風に祈った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし、彼らの日常は一度ここで終わる。

 世界を覆う悪意はローラントにも手を伸ばし、多くの命が失われた。

 それでも生き残ったリースとクロードは、故郷の再興を夢見て旅立った。これから待ち受ける更なる運命も知らず…………

 




オリ主の容姿はご想像にお任せします


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アルテナ兵(モブ)

(さて、気は乗らないけどやるか……)

 

自由都市マイアの宿屋の一室。

そこにはクロードと露出度の高い魔導士衣装を身にまとったアルテナ兵が縛られて寝っ転がされていた。

 

 

 

ラビの森でリースがフェアリーの宿主に選ばれ、滝の洞窟で新たな仲間・アンジェラを加えた一行は聖都ウェンデルでマナの剣を抜いて世界を救うために旅をすることになった。

光の精霊・ウィル・オ・ウィスプの力を借り、新たな精霊を求めるためにフォルセナの英雄王の元へと向かう事になった。

しかし、フォルセナへ向かう途中の大地の裂け目のつり橋を通る際に、アルテナ兵がおり、アンジェラを抹殺せんとマシンゴーレムを繰り出してきた。

辛くもこれを退けた一行であったが、マシンゴーレムの爆発によりつり橋は崩落。その時に逃げ遅れたアルテナ兵を一人確保したクロード達はフォルセナへのルートを探すために一度マイアへと戻ってきたのだった。

 

 

 

(2人はフォルセナへの行き方を模索中……早めに済ませないと)

 

クロードは険しい表情でアルテナ兵を睨む。

アルテナの事情は知らないが、自分の国の王女を、娘を抹殺するなど尋常ではない状態になっているのは確かだ。

そんなアルテナの兵士がフォルセナへ続く橋の上で通行人を見張るかのようにしていたのが気になった。何が起きているのかを確かめるため、クロードは“尋問”を行う事にしたのだった。

 

アルテナ兵の猿轡と目隠しを外した。一瞬眩しそうな様子を見せたアルテナ兵だったが、目の前にいるのが自分の敵だとわかると気丈に睨み付けてきた。

 

「……アルテナの兵士があんなところで何をしていたか、教えてもらおうか。」

 

「はっ、貴様などにくれてやる情報など一つもない!」

 

言葉を吐き捨ててクロードの問いを拒絶するアルテナ兵。

そんな彼女に対しクロードは肩をすくめた。予想通りの反応ではあったが、出来ればもう少し穏便に済ませたかった。

 

(アルテナ兵は強力な魔導士であるけど接近戦は不得手と聞いている……けど、気の強さはアマゾネスと変わらないな。)

 

まあ、強くないと兵士など勤まらないか。内心で苦笑したクロードはアルテナ兵に徐に近づいていった。

近づいてくるクロードに身を少し竦ませたアルテナ兵だったが、キッと強くクロードを睨む付けた。

 

「拷問でもするつもりか?無駄だ、私は誇り高きアルテナの魔導士!そんなもので…………!んぐぅ、ううっ、くうぅ……!」

 

アルテナ兵が口を開いたのを見計らってクロードはアルテナ兵に口を付け、そのまま自分の舌をアルテナ兵の口内へと侵入させた。

クロードの舌が、アルテナ兵の舌に触手の様に絡みつき、歯茎を舐め上げ、頬を濡らしていく。流され込んだ唾液を反射的に飲み込んでしまった。

アルテナ兵はその目に憤怒の炎を宿し、クロードを睨んでいた。しかし、すぐにでも噛み切ってやるとばかりに睨んでいた目は段々と力を無くしていき、とろんと蕩けてきてしまっていた。

クロードは一度口を離した、アルテナ兵の息は荒く艶めかしいものになっている。アルテナ兵のとろんとした瞳がクロードの赤く染まった眼を見た。

 

(……あ、これ、まず……でも、きもち、よくて……さからえない……)

 

かつてクロードの血を飲んでリースが発情してしまった様に、クロードの体液には催淫効果がある。ローラントでクロードは普通の兵として以外の顔があった。それは対女性用の尋問官。発情させて精神を弱くさせた所に魅了の魔眼を叩きこむ、魔族の子としての力を使う、忌避される役割を受け持っていた。

 

クロードに完全に魅了されたアルテナ兵は先ほどまでとは違うだらしない表情でクロードを見つめていた。

魅了が成功したことを察したクロードはアルテナ兵の拘束を解いてゆっくりと押し倒した。

アルテナ兵を服を脱がすと、既にその秘部は濡れて何かをねだるように蠢いていたが、クロードはあえてそれを無視した。

アルテナ兵の頬を舐め、形の良い胸を揉みほぐす。

 

「あんっ……んんんっ、んあっ……んくぅ……はあっ、ふぅぅ……ひゃっ!んんんっ、あひゃ!」

 

あまり使い込んでいないのか、胸の中には柔らかさと硬さが両立していた。

パン生地を捏ねるように胸を揉みほぐし、硬さを解かしていく。

一方で頬を舐めるのも忘れない、ゆっくりと、時間を掛けて、嬲るかのように、頬を舐め上げてマーキングする。

 

「んんっ……はぁっ、あんっ……んぅ……はっ、くぅん……あひっ、ふあっ……んんんあっっ!」

 

胸を揉んで気持ちよさそうに喘いでいる所に、突然薄桃色の乳首を抓む。

嬌声が少し大きくなり、アルテナ兵は身悶えする。どうやら乳首が弱いらしいと判断したクロードは、乳首を指で挟んでコリコリと刺激する。

 

「ひっ、ひぃぃ!……ああんっ、ひああっ!んんんっ、ぐぅぅぅ……んひゃあっ!ああああっ、噛んじゃ、らめぇぇぇ!!」

 

カリッ、と乳首を歯で噛んで刺激する。先ほどよりも声を大きくして反応するアルテナ兵。

右の乳首を舌と歯で刺激し、左の胸を左手で揉み、抓み、扱く。

右の胸と左の胸の似た様で違う刺激にアルテナ兵は翻弄され、ただただ身悶えするのみ。

交互に、同時に、時間差に、左右の胸をクロードは責めたてる。

 

「ひゃっ、ああんっ、くふぅぅぅ!ひあっ、んんくぅぅ!あっ、あっ、あっ、あっ……あああああっっ!……ふぇ?にゃ、にゃんでぇ……?」

 

絶頂する寸前、クロードは責めるのを止めた。

はぁ、はぁ……と息を吐いて涙を流しながら、快楽の刺激が止まってしまったことに首をかしげるアルテナ兵。

クロードはアルテナ兵の背後へ回り、後ろから抱きしめる態勢を取ると、愛液をこぼし続ける秘部へと手を伸ばした。

 

「!!ああっ、うああっ!ひ、ひぃぃぃ!んんんっ、んぐぅ!ふあっ、ふぁああああぁ!」

 

こぼれ出る愛液を掬うと、塗り付けるかのように秘部の表面を指の腹で揉みこむ。

指で肉芽を探し当てれば、転がして弄び、不意打ちに抓む。

 

「おぐっ、くぅぅぅぅぅ!はぁっ、あぁあああああッ!ひぃぃぃぃぃっっっ!!」

 

秘部の表面で一通り遊んだクロードは膣内へと指を進める。

膣内の浅いところを軽くひっかいた後、ぐちょぐちょと、いやらしい水音を立てながら、アルテナ兵の膣内を掻き混ぜて、責めたてる。

 

「い、いいぃぃぃぃ!ひあゅ、ふああ、ああああッッッ!んんんああああっっっ!!いいのぉぉぉっぉお!!」

 

ぐちゅぐちゅと膣内を掻き混ぜると、アルテナ兵は蕩け切った顔をさらしながら、口から涎をこぼし、目からは涙を流して、歓喜に咽喘ぐ。

クロードの右手は秘部を、左手は胸を、それぞれ揉み、抓み、ひっかき、混ぜて、アルテナ兵に甘い快楽の電流で流して遊ぶ。

 

「イクっ、このままじゃ、イクイクイクッ……!イッ……ま、またぁ……なんでぇええええ!?イカせてよぉ!!」

 

しかし、アルテナ兵を絶頂させない。アルテナ兵が~幾の頂に上り詰めようとした瞬間、クロードは指を止める。

「イきたい、イきたい……」まるで童女がねだるかのようにアルテナ兵を絶頂をさせて欲しいと泣く。その貌には先ほどまでの誇り高きアルテナの兵の面影は無かった。

クロードはそんなアルテナ兵の耳に口を近づける。

 

「イきたい……?」

 

「イきたぁい……いかせてよぉ……あたまがおかしくなりそう……」

 

「じゃあ、君の持っている情報と交換だ」

 

「ふぇ……?」

 

不思議そうにクロードを見やるアルテナ兵にクロードは悪辣な笑みを作って見せる。

 

「君を絶頂させてあげよう、その代わりに君たちがあそこで何をしていたのか、何をするつもりなのか、アルテナはどうなっているのか、すべて話してもらうよ。」

 

「で、でも……そんな事……」

 

「それができないならばここまでだ。」

 

クロードがアルテナ兵の身体からすっと指を離す。それだけでアルテナ兵は宝物を奪われたかのような絶望の表情を浮かべる。

普通であれば絶頂と引き換えに母国の情報を売り渡すなどあり得ない。しかし、クロードに魅了され発情されたアルテナ兵にとって“クロードに与えられる絶頂”は非常に優先度の高いものとして優先されてしまう。

それでも、と葛藤するアルテナ兵にクロードは止めを刺しにかかる。

 

「もし話してくれるならば……君のこの淫らにパクつく秘部に僕の肉棒を突っ込んでかき乱してあげよう。」

 

「お、おちんぽを……!」

 

「どうする?まあ、離さないならもう二度と僕とセックスをする機会は無くなると思って「話します!話しますから!おちんぽくださぁい!」……はは、素直な子は好きだよ。」

 

そういってクロードはアルテナ兵の頭を撫でた。それだけでアルテナ兵はうっとりとし、瞳を卑猥な光で輝かせた。

 

 

 

 

 

♡♡♡

 

 

 

 

「こ、これで全部ですぅ……だから、だから……」

 

「……うん、そうだね。」

 

アルテナ兵から情報を(絶頂させない程度に弄びながら)聞きだしたクロードは顔には出さず、内心で頭を抱えた。

アルテナ兵から聞き出した情報をどうしよう、と思いながらも取りあえずは律儀に約束を守ると同時に肉欲を解消することにした。

アルテナ兵はまだかまだかと瞳を潤ませながら、お預けされている犬の様にはっはっと舌を出して喘いでいた。

 

「それじゃあ、自分で開いてごらん。」

 

「は、はい……!」

 

自分の望みが叶うとわかったアルテナ兵は喜色満面な表情をしながら、脚を開き、ひくひくと動いてしまう自分の陰部を開いた。

アルテナ兵の秘部は愛液をお預けされていた時も愛液をこぼし続けていたが、その愛液の量とは反対に綺麗なピンク色をしていた。

クロードはアルテナ兵の秘部に自身の肉棒の狙いを定めると、アルテナ兵に覆いかぶさり、一気に自分の肉棒を突き入れた。

 

「あっ、あぁぁぁあああっ!!お、おおおおぉぉぉぉっっ、ぐうぅぅぅぅぅ♡♡」

 

肉棒を突き入れる途中で、膜の儚い抵抗があったが、クロードの肉棒の前に一瞬で屈服し、少量の血がアルテナ兵の膣口から流れて来た。

アルテナ兵は挿入されただけで絶頂してしまった様で、顔を反らして震えていたが、クロードは容赦なく抽送運動を始めた。

 

「ふぁぁ、深いィィ……♡ぐふぅ、んぁあああっ! あ、あぁ、ああああっっっ!!ひゃっ、ひああっ、いやああああぁぁぁぁ♡♡」

 

何度も何度も肉棒をアルテナ兵の胎内から出し入れする。ぐちゃぐちゃ!と愛液と処女血が淫らな音と共に掻き混ぜられて泡立つ。

愛液が潤滑油となりて肉棒の出し入れを手助けし、アルテナ兵は自らの体液で責めたてられる。

 

「ああああっっっ!!んんんああああっっっ!!うあああぁぁっ!!だ、だめぇぇぇぇ、おかしくなっちゃうぅぅぅぅ♡♡」

 

クロードの肉棒で一突きされるごとにアルテナ兵から大切なものが剥がされていく。

代わりに与えられるのは極上の快楽。自身の築き上げた誇りも地位も魔法も愛国心も、快楽の前に屈し、アルテナ兵の中から零れ落ちていく。

 

「だめ、だめだめだめだめだめぇぇぇぇぇ♡♡イッちゃう、イッちゃぅぅぅ!!戻れなくなるゥゥゥ!もっと、もっと欲しくなっちゃうゥゥゥゥ♡♡♡」

 

「戻らなくて、いい……!快楽を、絶頂を、プレゼントするよ……!」

 

「素敵っ!素敵に思っちゃうっ♡くださいっ、私を、高みに連れてってくださいぃぃぃぃ♡♡――――――――あ、イク、イクイクイクイクイックゥゥゥゥゥ♡♡♡♡」

 

腰を掴み肉棒をアルテナ兵の最奥へと叩きつける。子宮口を肉棒の先端が抉るように当たると、アルテナ兵の膣肉が今までよりも大きく脈動し、アルテナ兵の身体は激しく痙攣したかのように打ち震える。

クロードも我慢の限界に達し、アルテナ兵の最奥で精を解き放つ。白く白濁とした液がアルテナ兵の子宮に流し込まれ、焼印を押すかのようにその熱を刻み込む。

 

「~~~~~~~~♡♡あ、熱いぃぃぃぃぃ♡♡ふあああぁぁぁ……すごいぃぃぃぃ……」

 

「…………まだ、いけるかな?ほら、舌出して。」

 

「はぁい♡……れろ、ちゅ、れろぉ……ちゅるちゅる、ちゅぱっ、んくっ……♡」

 

結合したまま、クロードが舌を出すように命じるとアルテナ兵は幸せそうな表情のまま舌を出した。

舌同士が絡み合い、銀糸を作る。アルテナ兵は絡まり合い、口をすすられると、まるで舌同士でセックスしているかの様な錯覚に陥った。

数十秒、そうしてキスと呼ぶにはあまりに淫らな舌同士の交合した二人は、再び快楽を貪り合うべく、腰をぶつけ合い、淫らな水音を部屋中に響かせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなクロードとアルテナ兵の情事を盗み見していた人物がいた。その人物は頬を赤らめながらも困惑したようにつぶやいた……

 

「もう、何なのよ……何してんのよ……」

 

赤とピンクの中間の様な色合いの髪に草原を思わせる緑の瞳。アルテナの特徴的な魔導士衣装を身にまとったその人物は、魔法王国アルテナの王女・アンジェラ。

情報収集を面倒くさがった彼女は、早々にリースに情報収集を任せて自身はサボるために宿へ戻ってきた。

そこで……情報収集に見かけなかった、クロードとアルテナ兵の情事を一部始終見てしまった。

 

「やだ……私、濡れてる……」

 

レオタードの様な特徴的な魔導士衣装の股間部が熱く粘ついた液体で湿っていた。

身体がどことなく、熱い、昂っている。

 

「どうしよう……」

 

途方に暮れたアンジェラは第二ラウンドに入ったクロード達の盗み見を止め、困惑しながら自室へ戻った。

 

 

 

 

 

「……アルテナがフォルセナに侵攻を行おうとしているですって!?」

 

「大地の裂け目にいたアルテナ兵が吐いた情報です。確かなものかと。」

 

一度情報収集を打ち切って宿に戻って来たリースに対し、クロードはアルテナ兵から手に入れた情報を伝えた。

リースはその情報に目を見開いて二重の意味で驚いた。フォルセナとアルテナの中は少し前まではそれなりには良かったはず、それを突然の一方的な侵攻という事が一つ。もう一つはフォルセナへの侵攻ということ事態。

フォルセナと言えば兵の精度・練度でいえば各国一。アルテナの魔法は強力ではあり、フォルセナの一般兵・傭兵では勝ち目は薄いだろうが、上級騎士相手に魔法を詠唱している暇など与えてくれないだろう。それはアルテナ自身が誰よりも分かっているはずなのに……

 

「紅蓮の魔導士とやらの魔法に対する信頼が非常に強いようです。捕らえたアルテナの兵も、あの魔導士に勝てるものなどいないと豪語しておりました。」

 

「それほどの……どんな人物なのですかアンジェラ?……アンジェラ?」

 

「ふぇ!?な、なに!?」

 

紅い顔をしながら呆然とクロードの方を見ていたアンジェラは、リースに突然話を振られて慌てふためいた。

アンジェラは顔を反らしながらもチラチラとクロードの方を気にしている。クロードはそんなアンジェラに対して首をかしげていたが、リースは何かに気が付いたようで嫣然と微笑んだ。

 

(あらあら、アンジェラったら、ふふふ……)

 

赤い顔を反らすアンジェラ、首をかしげるクロード、嫣然と微笑むリース……その光景をみた光の精霊・ウィル・オ・ウィスプは呆れたように溜息をついた。

 




エロ以外はフレーバーです


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アンジェラ

「ああああっっっ!! イイ、いいですッ! クロードのぉ、おちんぽ、ごりごりってぇ……! んんああっ!」

 

「くぅ……リースッ!」

 

 商業都市バイゼルの宿。クロードとリースは肌を重ね合っていた。

 ベッドに腰掛けるクロードの上に、リースが腰を下ろして抱き合いながらお互いの身体を貪り合っている。

 クロードが少女の重みを感じながら腰を振れば、リースは喜ぶように飛び跳ねて嬌声を響かせる。

 たまにクロードが腰の動きを止めると、2人はどちらともなく口づけをしあい、くちゅくちゅという音を響かせながら深く舌で交わり合う。

 数秒そうした後に、銀糸を引きながら顔を離すと、再びクロードは腰を振り、リースは喘ぐ。

 

「んんんあああっっっ! クロード、好き、好きですッ! 止まらないのぉ! 昂っちゃうのぉ……!」

 

「リースッ……僕もっ!」

 

 何度目かわからない肉体の交わり。それでも二人は飽きることなく、お互いを求めあう。

 

 

 

 ローラント奪還のために賢者ドン・ペリに会うのに必要な「ちびっこハンマー」を手に入れるために商業都市バイゼルまで(大砲で)やってきた。

 バイゼルの最大の目玉は何といっても“ブラックマーケット”に他ならない。ありとあらゆるものを取りそろえると豪語するブラックマーケットは、夜間しかやっていない。

 バイゼルにやってきたのは夜ではあったが、ブラックマーケットの時間は既に過ぎていたため、宿に宿泊して時間を潰し……リースがアマゾネス達と再会した昂ぶりの解消もかねて2人は交わっていたのだった。

 

 

 

 

 

『ああああっっっ!! イイ、いいですッ! クロードのぉ、おちんぽ、ごりごりってぇ……! んんああっ!』

 

「……ったく、あいつら盛り過ぎでしょ……」

 

 同時刻、隣の部屋。旅の仲間であるアンジェラは2人の情事を盗み聞きしていた。

 この間、クロードとアルテナ兵のセックスを見てからどうにも落ち着かない。リースとアンジェラが同室でクロードが一人で別室だったが、リースがクロードの部屋へと言ってから、気になって気になって仕方がない。

 今も、してはいけないとわかっていても、何が行われているか察しが付いていても、盗み聞きしてしまう。

 

「やだ、もう……」

 

 顔を赤らめるアンジェラの秘部は2人の情事を盗み聞きした昂奮で既に濡れてしまっている。

 どうしようかと迷ったアンジェラは全て2人のせいにして片付けることにした。

 

(2人が悪い、2人が悪いんだから……!)

 

 アンジェラはベッドに横になると、魔導士衣装をずらし、そこに現れた秘部へ自身の手を伸ばした。

 くちゅり、と水音がする。指に粘ついた液体の付いた感覚がする。そのことに顔を赤らめながらもアンジェラは自身の興奮を収めるために、指を動かした。

 

「んんっ……あんっ……んあっ……ああ……くうぅ……ふああぁ……んんんんっ」

 

 くちゅりと静かな音を立てて、秘部を愛撫する。軽く肉芽を抓み、自身の膣口の入り口を優しく撫でる。

 空いた片方の手は豊満に胸を揉み、時に乳首を転がしてみる。

 

(あいつの……クロードの、アレ……大きかった……あんなのが中に入るなんて……)

 

 自身がクロードに挿入されている場面を思い描く。あんな大きな物が自身の胎内に入り、縦横無尽に暴れまわり、お互いの熱を感じ合っているのを想像し……

 

「~~~~~~っっ! んんんんんんんッッ!」

 

 くちゅり! と音を立ててつい強めに自身の膣口を引っ掻いてしまい、軽めの絶頂。途中から……クロードの肉棒に貫かれる自身を想像したときから、愛液の量が増えていたため、手が滑ってしまった。

 はぁ……とアンジェラが溜息をついた。自慰で誤魔化してはいるが、こう何度も情事を横でされているといつか身体の抑えがきかなくなってしまいそう。

 そう考えたアンジェラはまだ火照る身体を強引に無視し、毛布にくるまった。……最も、隣室の情事がまだ終わっていなかったため、そちらに耳を傾けてしまい、中々寝付けなかったが。

 

 

 

 

 

「あー……」

 

 リースとの情事を終えたクロードはベッドの倒れ伏していた。

 一応自身も剣を使って戦うもののサポートの方が得意なクロードとバリバリの前衛のアマゾネスの王女。淫交は得意とはいえ、体力差は大きい。途中からはリースに任せっきりになり、最後の方は何をしていたのか曖昧になってしまった。

 一足先に体力を回復し終えたリースは既に服を着て、いそいそと何かを片付けている……? 

 

「リースさ……リース、何をしているの?」

 

「ああいえ、気にしないでください。クロードもお疲れでしょう? もう休みましょう……ふふ……」

 

 クロードの問いに対し、ニコニコと微笑むながら返答するリース。ちらりとリースの手元に見えたのは何かの小瓶だろうか? 

 水でも飲むのかな? そう思ったクロードはリースの言葉通りそれ以上は気にせず、疲れと睡魔に身を引かれ、眠りへと誘われた。

 クロードが眠りについたのを見てリースはいたずらっ子の様に笑うと、白い液体が入った小瓶を大事そうに抱え、鼻歌でも歌いそうな陽気さで自分とアンジェラの部屋へと戻っていった。

 

 

 

 

 商業都市バイゼルの昼事、クロードは自室で頭を悩ませていた。

 今日の夜にはブラックマーケットに入り、ちびっこハンマーを探す。それはいい、問題はアマゾネスのアジトで他のアマゾネスより耳打ちされた話である。

「ブラックマーケットの奴隷商がエリオット王子に似た人物を売っていた」この話を事前に聞かされていた。

 

(もし、リースがブラックマーケットでそんな話を耳にしたときは……)

 

 暴れてもおかしくは無い。

 ブラックマーケットの売買は自由、商品さえあれば一般人がその場で適当に売ることも可能であり、人間を商品にすることも問題にされない。

 唯一の掟は……揉め事を起こしてはならない、というもの。もし、リースが奴隷商相手に手を出そうとするなんてことがあれば……次は自分たちが商品になってもおかしくは無い。

 一見お淑やかに見えるリースはその実、感情任せに動くことが多い。どうしたものか、とクロードが頭を悩ませていた時、こんこんと扉を叩く音がした。

 

「……? どちら様?」

 

「……私よ、開けて」

 

 クロードの部屋を訪ねてきたのはアンジェラだった。リースは港で売られているものを見学に行くと言っていたので、部屋に来るなら彼女しかいないが……

 

(? 珍しいこともあるなぁ……)

 

 クロードとアンジェラは仲が悪いわけではない。むしろ旅の仲間としてはそれなりに付き合いはある……が、それにしてもこうして一人で部屋にやってくるのは珍しい、というか初めてだ。

 ドアがゆっくりと開かれた。そこにいたのは確かにアンジェラだった。

 ただし、顔は赤らみ風邪をひいたかのように汗をかいて苦し気に息を吐いてはいたが。

 

(……え? この感じ……まさか!? いや、でもなんで!?)

 

 クロードはアンジェラの状態に見覚えがあった。それはかつてリースがクロードの血を舐めた時、その時に発情していた時と同じ表情だ。

 あれ以来不用意に自分の体液が他人の口に入ることのないように最大限気を付けていたはずなのに……

 驚きのあまり呆然としているクロードにかまわず、アンジェラは雪のように白い足を小鹿の様に震わせながらゆっくりと歩いてきた。

 そのままベッドに腰掛けていた、クロードに枝垂れかかる。

 

「アンジェラ!? どうしたの……!?」

 

「リースが持って来てくれた、はちみつドリンクを飲んでから、こんな感じで、落ち着かないのぉ……クロードの事ばかり考えちゃって……ふああぁ……」

 

(リース様、いったい何をしたんだ!?)

「……んうっ!?」

 

「んっ……んぅ……んんぅ、ちゅっ、ちゅっ、くちゅっ、はぁ……♡」

 

 困惑していたクロードはアンジェラの行動に気が付けなかった。

 アンジェラはクロードの顔をたおやかな手でつかむとそのままキス。唇同士が合わさる柔らかなキスから、舌を差し入れ夢中で貪るかのようなキス。

 リースの甘い香りとは別種の甘い香りを漂わせるアンジェラのキスにクロードはくらくらしてきているのを自覚する。

 クロードに枝垂れかかっていたアンジェラはいつの間にかクロードを押し倒して覆いかぶさり、情熱的に、クリームを舐めるかのようにキスをする。

 

「ちゅっ……ちゅっ……んうっ、はぁ、ふぅ、ちゅ、ちゅっ……ぷはぁ、あ、あんたたちが悪いんだからね……! 気が付けば盛ってばかりで……だから責任取りなさいよ……♡」

 

「はぁ、はぁ……アンジェラ……」

 

 クロードが見るアンジェラの顔は情欲で染まっている。

 口を半開きにして切なげに呼吸をするアンジェラ。アンジェラの豊満な肢体とアルテナの露出の高い魔導衣装が合わさって男を誘惑する。

 ごくり、とクロードは生唾を飲み込んだ。幼馴染で以前から親交のあるリースとも尋問で抱いた女たちとも違う、旅の仲間の艶美な姿。クロードはアンジェラから目が離せず、思考もアンジェラに奪われていた。

 欲望のままにクロードはアンジェラのお尻を5本の指で揉み解す。柔らかいお尻は指がどこまでも沈んでいきそうな程だ。5本の指を順序に沈ませながら揉み、ゆっくりぐるぐると撫でまわすとアンジェラは嬉しそうに吐息を吐いた。

 

「はぁ……はぁ……うふっ、んあっ……やる気まんまんじゃない……いいのぉ、リースの事は?」

 

「……はぁ、ふぅ……今はアンジェラの事だけだよ……」

 

「それは、悪くないわね♡」

 

 嬉しそうに淫らに微笑むアンジェラ。クロードはああは言ったもののこれがリースの差し金だという事は感づいている。ここで抱かないと逆に面倒なことになりそうなことも。

 アンジェラは一度クロードの上から退くと、魔導士装束を脱いだ。

 

 彼女の故郷の雪国を思わせる白く美しい肌。

 たわわに育った大きな乳房に可愛らしいピンク色の乳首。

 柔らかそうな腰はキュッと引き締まり、太ももはむっちりとしている。

 

 クロードは逸る興奮を何とか抑えながらアンジェラをベッドに寝かせた。

 アンジェラは仰向けに寝転がるがその豊満な乳は己を主張するかのように垂れず天を向いていた。

 たまらずクロードはアンジェラの胸に手を伸ばす。クロードの手に入りきらない程の大きな乳をクロードはゆっくりと愛撫する。

 

(な、なんだこれ……!?)

 

 衝撃だった。女性の身体がこんなに柔らかいなんて。

 今までクロードが抱いてことのある女性……リースや他国のスパイ、兵士などは戦闘を主としているためか柔らかいとはいってもそれなりに硬さはあった。

 だが、アンジェラは違う。戦いのない王女として育ち、剣を振るわず槍を振るわず、最近まで戦いも旅も知らなかった少女の身体は信じられない程に柔らかい。

 お尻を揉んだ時と同じようにアンジェラの乳は指がどこまでも沈んでいきそうだ。もちもち、むにゅむにゅと乳肉を揉むと、アンジェラは淫らにしかしどこか勝気に微笑む。

 

「あ、はぁ……おっぱい、触られちゃってるぅ♡んふっ、はぁ……どう、リースと比べて?」

 

「はぁ、ああ……大きいし柔らかい……だめに、なりそう……」

 

「ふふ♡」

 

 いつまでも揉んでいたい魔性の乳房。

 その頂点に鮮やかに存在する乳首も指ではじく、優しく抓む。乳輪をくるりと輪を描いて撫でるとくすぐったそうにアンジェラは身をよじる。

 あんまりにも鮮やかな乳首にクロードはたまらずしゃぶりつく。甘噛みするとアンジェラは嬉しそうな嬌声を上げる。

 フリーになった手でアンジェラをまさぐる。身体の全てが男を誘うかのように柔らかく美しい。どこを触っても揉んでも飽きない。

 

「はぁ……ふぅ……アンジェラ、キミはなんて……」

 

「はぁ、はぁ、はぁ……ああんっ、んふぅ、ひはっ、うふっ、ふふ、あはぁ……♡」

 

 アンジェラがクロードの手を取り己の秘部へと案内する。

 案内されていたソコはアンジェラの生暖かい愛液が溢れてびしょびしょに濡れていた。

 秘部の入り口を指で撫で、肉芽を優しくはじくとそれだけでアンジェラは蕩けてしまいそうな甘い声で啼く。少し、指を入れてみると暖かで濡れぼそった膣肉が指を歓迎してくれた。

 クロードはごくりと生唾を飲んだ。自身の下半身に血が集中しているのをはっきりと感じる。

 

「……っ、アンジェラ……」

 

「あんっ、んあっ、くふっ……いいわよ、きてぇ……」

 

 アンジェラが穏やかにしかし雌の顔でニコリと微笑むと、クロードは衣服を脱いで自身の肉棒をアンジェラの前に晒しだした。

 ビクビクと脈打つ肉棒はクロードの顔に似合わない大きさと凶悪さを兼ね備えていた。

 

「す、すごい、これがクロードの……♡」

 

 遠くから覗き見することはあっても間近でこうして見た肉棒の大きさに、肉棒から立ち上る雄臭にアンジェラはくらくらして興奮し、顔を更に赤らめる。

 昂るクロードは肉棒をアンジェラの秘部にぴたりとくっつける。それだけでお出迎えの愛液がアンジェラの秘部から更に流れ出した。

 くちゅり、とゆっくりとアンジェラに体に気を使いながらクロードが肉棒をアンジェラの膣内に進み入れていく。

 ゆっくりゆっくり進んだ先に肉棒の先端が薄い何かに当たったのを感じた。

 

「……アンジェラ、いいかい?」

 

「い、いいわよ……♡」

 

 アンジェラの震える声の返答を聞いたクロードはゆっくりと肉棒を突き入れ、アンジェラの処女膜を破った。

 

「あ、ぐふぅ……んんあっ♡」

 

 ぷつり、と膣内を切られた感覚と燃える様な熱い感覚が膣内からアンジェラを襲った。

 とろり、と処女血が膣口から流れ出て来たがアンジェラもクロードも気に留めなかった。

 クロードが抽送運動をゆっくりと開始する。こつんこつんと肉棒の先端がリズムカルにアンジェラの最奥────子宮をノックした。

 

「くぁ……ああんっ、ふあっ、ひあっ!? んんあっ、はあぁぁん……♡」

 

 初めての衝撃と感覚に戸惑いながらも雌の悦びを享受するアンジェラ。

 一方のクロードもアンジェラの膣肉の感覚に衝撃を覚えていた。

 

(す、すごい……)

 

 リースの膣肉が絡みついて精液を搾り取る様な感覚だとしたら、アンジェラの膣肉は優しく受け止めてシゴいてくれるかのような感覚。

 どんな男でも受け入れて伸縮するかの様なアンジェラの膣肉はクロードを興奮させ、アンジェラを気遣う理性を削っていく。

 顔も、声も、胸も、身体も、尻も、膣もすべてが男の為にあるかのようなアンジェラを自分だけのものにしている優越感。魔族の血がもっと犯せとクロードに囁く。

 

「あんっ、あんっ、あんっ、ああんっ! ふああっ、ああっ、んんっ、ああっ、ああんぃ♡」

 パンパンパンパンッ! 

 

 一突きごとにアンジェラが嬉しそうに()()()

 一突きごとにクロードの肉棒がアンジェラの膣肉で研がれていくかの様な感覚。

 一突きごとに強くお互いを求めある。

 数回だろうか、数十回だろうか、数百回だろうか、アンジェラもクロードも限界が差し迫っていた。

 

「ぐっ……あっ……アンジェラ、出すよ!」

 

「あっ、あっ、あっ、ああっ♡出してぇぇぇ──♡♡んんんっ、あああっ、くあぁぁぁ、イっくぅぅぅぅ♡♡」

 

 ドピュドピュドピュドピュッ!! 

 

 クロードの肉棒がアンジェラの最奥に捩じる込まれるかのように突きささると、肉棒が一度大きく震えた後、その先端から白濁の濁流を吐き出した。

 アンジェラの身体は絶頂で震えながらも、嬉しそうにその白濁の濁流を子宮が飲み干していった。

 はぁー、はぁー……と荒い息を満足そうに吐く2人。

 クロードとアンジェラはお互いに目を合わせると、どちらともなく唇を重ねた。

 

「ふぅん……くちゅ、ちゅ、ちゅるる……ね、もう一度しましょ……?♡」

 

「ちゅ……ああ、アンジェラ……」

 

 2人が唇を離すと、間に銀糸が伸びたがやがてぷつりと銀糸が切れた。

 クロードがアンジェラに覆いかぶさり、アンジェラはクロードの背に手を回す。

 2人はお互いの身体を貪り合うべく、情事を再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今頃ナニをしてるでしょうか?」

 

 バイゼルの港の焦点を見ながら歩いているリースは宿に残っている二人を想像してクスリと笑みを漏らして誰にでもなく呟いた。

 アンジェラがクロードとリースの情事を覗き見したり聞き耳を立てたりしているのにリースは気が付いていた。そしてそのことでアンジェラが肉体を持て余しているのも。

 だからリースはアンジェラの背中を押すべく昨日の夜にクロードの体液を採取し、はちみつドリンクに混ぜてアンジェラに飲ました。あの肉欲の辛さはクロードに抱かれることでしか解消できないという事をリースは知っていたから。

 

「3人で交わるのもいいかもしれませんね……」

 

 クロードはその生まれ故に自信が無く一歩後ろに引き気味だ。

 だから無理矢理前に出そうとリースは画策した。二国の王女を手籠めにしてしまったのなら逃げることは出来ないし、クロードの性格からして逃げないだろうという考えもあった。

 自分の考え通りに事が進んでいる事を祈りつつ、また3人での情事を夢見ながらリースは鼻歌を歌いながらバイゼルの活気あふれる港を歩いていた。

 

 そのリースの中でフェアリーは呆れて溜息をついていた。

 



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ツェンカー

逆レイプ描写あり。
苦手な人は注意してください。


 ナバール盗賊団に奪われた風の王国・ローラントを奪還するため、リース・クロード・アンジェラの3人はコロボックルの賢者ドン・ペリの知恵を借りた。

 賢者ドン・ペリの考えた策ではローラント城近くの風の回廊の奥に鎮座するマナストーン付近に存在する風の精霊・ジンの協力を得る必要があった。

 以前来た時に回廊に入るのを邪魔にしていた風神像が壊されていたことに嫌な予感を感じながらも、3人が奥に進むと確かに風のマナストーンがあり、風の精霊・ジンがいた。しかし、同時に風神像を壊したと思われる謎の黒い騎士がジンに何かの術を施した様であり、それによってジンの力を使い、美しき翼の魔物・ツェンカーを召喚されてしまった。

 

 

 

 

「キィィィ……!」

 

「あーもう! ホンッとめんどくさいったらありゃしないわ!」

 

「アンジェラ、落ち着いて! リース様、今のうちに回復を!」

 

「わかりました、ぱっくんチョコを頂きます!」

 

「分かってるわよ! 喰らいなさい、《ダイヤミサイル》!」

 

 風の回廊の最奥にある開けた空間に置いて、聖剣の勇者リース達とツェンカーが鎬を削っていた。

 ツェンカーは道中にも遭遇したハーピーに似た魔物であるが、ハーピー以上の大きさに加えてスピードや飛行能力もハーピーよりはるかに上だった。

 リースが果敢にローラント仕込みの槍術で攻めた時は槍の届かない位置まで回避し、アンジェラの放つ弱点属性のダイヤミサイルは避けきれないとなると翼を畳んでダメージを最小限に抑えていた。クロードもブラックマーケットで購入したアイテムを使いメイン火力となる2人をサポートしているが、3対1にもかかわらずツェンカーは互角以上に立ちまわっていた。

 

「く……やはり、先ほどのマナストーンの所で『クラスチェンジ』とやらを試すべきだったか……!?」

 

「しかし、そんな事をしていたらジンさんがもっと大変な目にあっていたかもしれません! ……このっ、やあっ!」

 

「確かに、そうね……この程度で済んでよかった……のかしら? ああもう! また防がれた! 魔法のクルミも後少しよ!?」

 

 ツェンカーの爪による攻撃をリースが槍術を持って打ち払う。そのまま刺突を放とうとするもひらりとツェンカーは上空へ身をかわした。そこを予測したアンジェラが追撃のダイヤミサイルを放つものの、ツェンカーは来ることが分かっていたのか翼を畳んで本体に直撃しないように防御した。

 先ほどかれこれの繰り返しである。ヒット&アウェイで攻撃を繰り返すツェンカーに3人は攻めきれずにいた。しかし、3人には勝算があった。翼で防いでいるとはいえ、ダイヤミサイルを何発も喰らった翼はボロボロになってきている、更にツェンカーのエアブラストは詠唱に入った瞬間リースとクロードが邪魔をしているのもあり、クロード達は疲労こそあるものの、ダメージはそれほど深刻なものでもなかった。

 このままヒット&アウェイをツェンカーが繰り返すのであれば、先に力尽きるのはツェンカーだと3人は確信していた。

 

「キィィィィィ!!」

 

 そしてそれはツェンカーも分かっていた。魔物であるが美しい女性の身体を持つツェンカーの翼はボロボロになってきており、身体の方にも傷が出来るようになってきた。

 苛立つツェンカーは何を思ったのか、翼を畳んだまま上空から降りて来た。

 

「! 今がチャンスです! 行きますよ、皆さん!!」

 

「わかったわ、リース!」

 

「リース様! アンジェラ! うかつに近寄っては……!」

 

 上空から降りて来たツェンカーに対し好機と見なしたリースとアンジェラは己の武器による必殺技をぶち当てるべく、ツェンカーに駆け寄った。ツェンカーの行動の変化に危険を感じ取ったクロードが声を荒げるも、頭に血が上った直情型の乙女たちはその言葉を聞き入れず、それぞれの必殺技────《旋風槍》と《ダブルアタック》を繰り出そうとしていた。

 しかし……

 

「キャァァァァ……!」

 

 ツェンカーは裂帛の叫びと共に、翼を開いた。瞬間、生み出されるのは風の暴力。ツェンカーの残った魔力を糧にして放たれたその名は《スーパーソニック》! 

 

「え!? きゃあっ!」

 

「ああああっ!?」

 

「うわぁっ! こっちまで来るなんて!」

 

 ツェンカーを中心に放たれた《スーパーソニック》は近寄っていたリースとアンジェラを打ちのめし、離れた所にいたクロードまで吹き飛ばす威力があった。

 ここに来てツェンカーの勝利へと戦場のバランスが一気に傾いた。クロードは吹き飛ばされ、リースとアンジェラは重症。先ほどまで劣勢だったツェンカーは力尽きつつある獲物たちを狩る側へと回ったのだった。

 

 

 

 

「う、ううう……リース様とアンジェラは……?」

 

《ス―パーソニック》を喰らったクロードは何とか起き上がり、自分の主と仲間を探した。

 よほど遠くへ吹き飛ばされてしまったのか、遠目に2人が倒れているのを見つけた。

 辛うじて生きてはいるようだが、同時に気絶している様だ。次にツェンカーの攻撃を喰らえば命は無いだろう。

 

「っ、まずい! ……がはっ!?」

 

 立ち上がり2人に駆け寄ろうとしたクロードにツェンカーが強襲した。

 クロードの胸を足蹴にし、倒れ込んだクロードを強く踏みつける。

 胸にツェンカーの爪が食い込み、血が滲み始める。

 

「ぐっ、ぐぅぅぅぅ……!」

 

 ツェンカーの足を払いのけようと両手に力を込めるが、《スーパーソニック》のダメージと先ほどの強襲もあり、力が入らない。それどころか段々と力が抜けていく。

 

(ち、くしょう……もう、だめか……申し訳ありません……)

 

 ツェンカーの足を払いのけることが出来ず、両手は力なく地面に垂れ落ちる。

 自身の終わりが近いことを感じたクロードは目をつぶり、心の中でリースにアンジェラにアマゾネスの皆にフェアリーに詫びる。

 ……しかし、思っていたよりも終わりの時が中々来なかった。近くにツェンカーの気配を感じるので不思議に思ったクロードがゆっくりと眼を開けると、そこにはこちらを熱のこもった表情で見ているツェンカーがいた。

 

「キィィィ……♪」

 

 ツェンカーが足の爪を一閃させると、クロードの衣服が切り裂かれて生死の狭間にいたせいで硬くなっている肉棒が露出した。

 

「は……?」

 

 よくみるとツェンカーの股座からは透明な液体が筋になって流れており、もじもじと足をすり合わせている。

 クロードに跨ったツェンカーは今度は手の爪で自身の衣装の股の部分を我慢できないという風に切り裂いた。

 魔物とは思えない綺麗な秘部がクロードの眼に晒された。ここまでくればクロードでもツェンカーの狙いを推し量ることは容易だった。

 

「ちょ、ちょっと待っ……」

 

「キィィィ……♪」

 

 待ちきれない! とツェンカーが言ったのかどうかはクロードにはわからなかったが、ツェンカーはクロードの肉棒に狙いを定めると勢いよく腰を落とし、クロードの肉棒を自分の下の口で飲み込んだ。

 

「うあっ! ぐぅぅ……!」

 

「キッ、キィィィ……♡」

 

 ツェンカーの濡れそぼった膣内は人の物とは明らかに違っていた。

 下の口に違わず、まるで舌が膣内に存在するかのように膣肉が肉棒を舐め上げる。

 

「あぐっ、ぐぅ、くっ……」

 

「キャッ、キャッ、キイィ、キャッキャッ♡」

 

 嬉しそうに頬を赤らめて嬌声を上げるツェンカーと対照的に、クロードは苦しそうに呻く。

 グチョグチョグチョ! と年度の高い液体が掻き混ぜられる音が空に響く。

 

「うぁっ、あぁっ!」

 

「キャッ、キャッ! キィィィ……♪ ()()()……♡()()()()……♡」

 

「あっ、ふぅ、ぐっ……!? 今、喋っ、た……」

 

 あろうことか先ほどまで魔物その物の鳴き声をしていたツェンカーが突如人間の様な声を出した。

 確かにツェンカーは美人な魔物である。人間の言葉を喋れても違和感はないが……しかし、突然鳴き声から変わったらそれは驚く。

 現在の逆凌辱の様子と合わさり、まるでクロードから知識を吸い取っっているかのようにも思える。

 

「オマエ、イイッ! サスガ、ワタシガミコンダッ、トオリダッ……キャッ、キィィ……♡」

 

「うわっ、ぐう、ふあっ、あああっ……!」

 

 熱い愛液と舐めと締め付けを同時に行うかのような膣肉に翻弄されたクロード。一方的に女性に貪られるという警官が無かったクロードは込み上げる射精感に必死に抗っていた。

 そんな快楽と苦痛の半ばで顔をしかめるクロードを愉悦のこもったような愛しいような表情で見下ろすツェンカーは、トドメと言わんばかりに膣肉に力を込めた。

 

「イクゾッ……♡オマエノコダネヲダセッ……♡」

 

「!! あぐぅっぅ……! な、なんだこれぇぇ……!」

 

 亀頭から尿道へツェンカーと膣内から何かが流れ込んできた。

 それは……風。

 風の魔物・ツェンカーは自身の膣内で風を発生させて操り、肉棒を虐め刺激した。我慢の限界を必死で耐えていたクロードを嘲笑うかのようなあり得ざる風の刺激は肉棒を暴発させるのに十分すぎる効果があった。

 

「ぐあっ、あぐっ、ああああっ!?」

 

 ドピュ!ドピュドピュ!ドドドピュッッッ! 

 

「!! キタッ、キタッ、キタぁぁぁ!! イクぞっ……イックゥゥゥゥゥゥゥ♡♡」

 

 クロードの肉棒から放たれた普通の人間ではあり得ない莫大な量の精液は、すべてを飲み込む濁流の如くツェンカーの子宮に注ぎ込まれる。

 歓喜の声を上げるツェンカーは顔を蕩けさせて絶頂する。艶やかな唇からは歓喜の涙の如く涎が垂れ落ちていた。

 

「ハッ、ハッ、ハッ、ハァァぁぁ……よかったゾ……♡キィィィ……♪」

 

「うああぁぁ……」

 

 ツェンカーは満足そうに声を上げる。しかし、クロードにとってはそれどころではない。

 魔物に一方的に凌辱された挙句、何もできずにいたのだから。そして魔物が満足してしまった以上。もうどうしようもないのだろうと、諦観の表情をして最後の瞬間を待った。

 

 ……ところが、ふと気が付けばツェンカーは消えていた。自分の肉体にかかる重みが無くなった事でクロードはそれに気が付いた。

 

「あ、あれ……?」

 

 きょろきょろと上下左右を見渡すもののツェンカーはどこにもいない。いや、それどころか飛び立つ気配すらなかったのだ。まさに消えてしまったかのように忽然といなくなった。

 首をかしげるクロードだったが、倒れているリースとアンジェラを思い出すと慌てて衣服を直し、2人の傍へ駆け寄った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしてもクロードやるじゃない! あの魔物を一人で倒すなんて!」

 

「本当です! クロードも強くなりましたね……」

 

「いや、ははは……」

 

 2人を天使の聖杯で癒した後、風のマナストーンの所へ戻る道中にツェンカーの事を聴かれ途方に暮れたクロードは適当に話をごまかした。

 クロードが一人だ倒したと思い込んで興奮気味のアンジェラとしみじみと頷くリースにクロードは乾いた笑いしか返せなかった。

 

「クロードは強くなると思っていましたよ。私も頑張らないといけないですね……」

 

「私もあそこでダブルアタックは無かったかな……クラスチェンジして強くならないとね!」

 

 先行し女性二人で先にクラスチェンジするため会話をしながら歩いていくアンジェラとリースの後方をクロードはいたたまれない気持ちで歩いていた。

 そのクロードの所へリースの元から顕現したフェアリーがやってきた。

 

「……一部始終見てたわよ」

 

「……うっ」

 

 じと目でクロードを見るフェアリー。クロードは呻くしかできない。

 腕を組んで胸を張るフェアリーは呆れた様子で溜息をついた。

 

「……まあ、助かったのは事実だけど。もうちょっと、何か方法無い?」

 

「……次は実力で倒せるように努力します」

 

「……頑張ってね? 性剣の勇者とか嫌よ……はあ、ちょっとリースが写っちゃったかしら」

 

 そういうとパタパタと羽を羽ばたかせてフェアリーはリースの所へ戻った。

 結果的には危機から脱したとはいえ全滅寸前だったこともあり(ついでにその回避方法がアレなこともあり)、フェアリーもモヤモヤしている様だ。先にクラスチェンジしておくべきだったか……と今更ながらクロードは反省した。

 

 

 

 

 風のマナストーンで一行はクラスチェンジを行った。

 リースとアンジェラが闇のクラスへと進み、クロードは光のクラスへ進んだ。

 先ほどツェンカーに倒されてしまった2人は更なる力を得るべく闇のクラスを望んだ。クラスチェンジの際に変わった衣装が随分と艶めかしい。

 対してクロードはサポート役をこなすために光のクラスを選んだ。……女性陣が見方をサポートする気がなさそうだと感じたのはクロードだけの秘密である。

 

 ローラント城奪還のためアジトへと戻る最中で3人はさっそく新しい力を試していた。

 

「《ダイヤミサイル!!》……自分の体力削られるけど、威力は凄い上がるわね……」

 

「《プロテクトダウン》はっ! ……すごい、あの硬かったアーマーナイトがこうも簡単に……」

 

 クラス1の時に比べてアンジェラの魔法の威力は大幅に上昇している。体力が削られるデメリットもあるものの、これならば先ほどのツェンカーの翼を先に貫くことも容易だろう。

 かたやリースは呪術師としての才能に目覚めて敵の能力を下げる魔法を習得し、硬い鎧を持つアーマーナイトの鎧をあっさりと貫くほどに弱体化させる恐るべき呪術を発揮させた。

 そしてクロードは……

 

「《ヒールライト》……よし皆にかけられるようになった」

 

「ありがたいけど……何か地味ねぇ。こう派手なの覚えてないの?」

 

「派手なのって……ん? 何か召喚魔法も出来るみたい」

 

「クロード、試してみましょうよ」

 

 わかりました、とクロードが頷くと召喚魔法の詠唱に入った。

 召喚魔法も召喚対象のランクにもよるが詠唱は少し長い。例えばマルドゥークやフレイヤなどの伝説クラスの召喚ともなると扱いも相当難しいだろう。

 しかし、幸いなことにクロードの召喚はそこまで長くも難しくも無かった。ただ問題があるとすれば……

 

「《召喚・ツェンカー!》……あれ?」

 

「は?」「え?」

 

 召喚対象が先ほど苦汁をなめさせられていたツェンカーだったことだろうか。

 キィィィと鳴き声を上げて美しき風の魔物・ツェンカーが空を裂いて飛び、クロードの横に舞い降りた。先ほどに比べると少しダウンサイジングしている様だ。

 ツェンカーはそのまま翼で風を起こし、目の前にいたゾンビたちを風の刃で切り刻み、吹き飛ばした。

 

「……ちょっと、なんであれを呼んでるのよ」

 

「クロード?」

 

「ぼ、僕に言われても……初めて使った魔法だし……」

 

「キィィィ……♪ 夫と一緒にいるのハ、普通ではないカ?」

 

「は?」「あ?」

 

 ツェンカーの言葉に凍り付く2人。その表情は爆発寸前だった。

 2人の様子に冷汗をかくクロードは話題を反らすべく、取りあえずツェンカーに話かけた。

 

「そ、そういえば、何で普通にしゃべられるようになったの」

 

「ン? コレハお前のおかげダ……お前の精から色々貰っタ。人間の言葉もそれで喋れるようになっタ。必要であれバいつでも呼ベ、夫をマンゾクさせるのも妻のヤクメ、好きな時ニ相手になってやる……♡」

 

「クロード?」「詳しく話を聞かせてもらいましょうか?」

 

「あ、あははは……」

 

 ただの藪蛇だった。

 両手を顔に当てて顔を赤らめるツェンカーは嬉しそうに空を舞った。

 美しくどこか怖い笑顔をしたアンジェラとリースは武器を身構えながらじりじりとクロードに詰め寄った。クロードの乾いた笑い声が虚しく風の回廊にこだました。

 

 ツェンカーに言葉を覚えさせるクロードの精とは何なのか?何故ツェンカーはクロードを襲ったのか?そのことをリースの中で考えていたフェアリーは、3人の様子に呆れた様子で溜息をついた。

 




リメイク前はジンがTS悪堕ちしたのがツェンカーだと思ってたわ……
リメイクで美人になり過ぎて驚いたわ……


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ライザ

「ううん……ちょっと飲みすぎたかな……」

 

ローラント城にある自室。クロードはベッドに腰掛けながら頭を押さえていた。

風の精霊・ジンの協力により、ローラント城を占領していたナバール盗賊団への奇襲に成功。その中で、ナバール盗賊団の背後にいた黒幕、美獣の存在を知ることとなった。

 

作戦の中で犠牲はあったものの祖国を取り戻すことが出来たアマゾネス達やリース達は歓喜に泣いた。

しかし、ローラントの王女であるリースはローラントの再興を他の家臣やアマゾネス達に任せ、世界を救うべく、弟・エリオットを助け出すべく、旅を続けることになった。

そのため、ローラントの勝利と再びの旅立ちに華を添えるべく、爺がささやかなものであったがパーティーを開いた。

 

「……リースとアンジェラ、綺麗だったな……」

 

パーティーに出席するためリースは普段のアマゾネスとしての服ではなく、裾の長い翠色のドレスを、アンジェラも魔導装束ではなく紅いドレスを貸してもらい、パーティーへ参加した。

2人の王女はまさしくパーティーの華そのものであり、老若男女問わず目を引き、引く手あまたで誘われていた。

華やかな場所が苦手なクロードは、自身の身分の事もあり、壁際で一人静かにグラスを傾けていた。……が、ローラント奪還の立役者を放っておいてもらえるわけがなく、次々とグラスに酒を注がれて、付き合わねばらならぬ状況だった。

パーティーが終わり、解放されたクロードはリースとアンジェラに軽く挨拶すると一目散に自室へ戻ってきたのだった。

 

「明後日からはまた旅か……」

 

ベッドに横になりながら呟くクロード。

色々あったが、それでもローラントは彼の故郷だ。次にここに来ることになるのがいつになるかを考えると、少し寂しい気持ちになる。

そんなセンチメンタリズムに浸かっているいるクロードの部屋の扉をコンコンと静かにノックするものがいた。

 

「?はい、どうぞ。」

 

こんな時間に誰だろう?と内心首をかしげながらクロードはベッドから立ち上がって応じた。

扉を開けて部屋に入ってきた女性は、赤い髪が特徴なアマゾネスの精鋭……ライザだった。手には琥珀色の液体が入ったボトルを持っている。

 

「ライザ姉さん?珍しいね、どうしたの?」

 

「……ああ、その、えっと……」

 

ライザはいつもの表情を崩ししどろもどろの状態だった。

クロードはライザの両親に引き取られてから血のつながらない姉弟として育ってきた。

その義姉が、こんな表情をしているのは非常に珍しい。普段はもっとアマゾネスに相応しい勇敢な表情をしている事が多いのだが。

 

「……その、取りあえず座ってもいいか?」

 

「ああ、それはもちろん……」

 

つかつかと部屋に入ってきたライザは部屋にある椅子ではなくベッドに腰掛けた。

その行動に再度内心で首をかしげながらも、ライザに手招きされるままにクロードはライザの隣に腰掛けた。

 

「義姉さん、どうしたの?」

 

「いや……」

 

俯いたままもごもごとライザは何事か呟いている。

クロードはライザの表情をのぞき込もうとするが、ライザはふいっと顔を背けてしまった。

一瞬、クロードの目が捉えたライザの表情は後悔している様な恥ずかしがっているかのような表情だった。

沈黙で時間が流れていく。クロードはライザにどう対応すればいいのかわからず、ライザの行動待ちだった。

 

「……ええい!」

 

沈黙を破ったのはクロードの期待通りライザだった。ただし、クロードの期待したものとはずいぶん異なっていたが。

ライザはボトルの蓋を無理矢理引っこ抜くと、そのままガバッと一気飲みをし始めた。ゴクゴクゴクッ!と喉を鳴らして、琥珀色の液体を喉奥へと押し込んでいる。

 

「ちょ、ちょっと義姉さん!そのお酒だいぶ強いやつじゃ……」

 

「……ぷはっ」

 

心配するクロードをよそにライザはボトルの中の液体をすべて飲み干した。

くるりとクロードの方を向いたライザの顔は酒精の精か朱が入り、目が座っていた。

 

「と、とりあえず水を持ってくるから…………!んぐっ!?」

 

「ぐっ!……んちゅう、んむっ、むはっ、ちゅう、ちゅうぅ……!」

 

立ち上がろうとするクロードをライザは強引に押し倒し、そのまま唇を重ねた。

自身の舌を強引にクロードへ挿入し、貪るようにキスをする。

 

「んんむっ、ちゅぱっ、ちゅるっ、ちゅっ、れろっ、れろれろぉ♡」

 

数秒だったのか、数十秒だったのか、ライザがクロードの唇を貪り終えると身体を起き上がらせた。

クロードを見下ろすライザの顔は酒精の精で赤かったが、潤んだ瞳で睨み付けていた。

 

「……まずは、ローラント奪還の手伝いをありがとう。お前は国で色々あったからな、アマゾネスの一員としては協力させるつもりだったが、姉としては協力するのが辛いなら遠ざけるつもりだった。だが、私の杞憂だったようだ。お前は強くなっていた、ローラント奪還をリース様の傍で支え、これからも旅もリース様の傍にいて支えることが出来るお前を誇りに思う。」

 

「えっ、あっ、ああ、どういたしまして……?」

 

早口でまくしたてるライザに困惑するクロード。

姉が自分の事を誇りだと言ってくれるのは嬉しいが……状況が状況だけに素直に喜ぶことも出来ない。

 

「だが……リース様と何度も身体を重ねているな?リース様だけでなくアンジェラ王女とも」

 

「……!」

 

ローラントの中ではクロードとリースの交際は公然の秘密となっている。

しかし、方やローラントが誇る才色兼備の王女、方や裏仕事も行う半魔の男。ジョスター王がほぼ公認しているとはいえ、半魔などと!と反対派も多かった。

姉が反対派であったかどうかは聞いたことが無いが……

クロードに跨るライザの身体はわずかに震えていた。失望されてしまったか、とクロードは落ち込んだ。家族同然に育った義姉に負の感情を向けられるのは、辛い。

アンジェラと身体を重ねた件にリースが一枚噛んでいたことは知っている。だがリースのせいにする気はクロードには更々なかった。

 

「何故だ……」

 

「それは……」

 

「何故、私ではないのだ……!!」

 

「僕がアンジェラを……えっ?……!?」

 

クロードが呆気にとられた瞬間、ライザは勢いよくクロードの首に噛付いた。

ガリッ、という音が聞こえた気がした。ライザが噛付いている所が妙に熱い。

数秒が首元から離れたライザの口元には血が滴っていた。

 

「あはぁ……♡これがクロードの血か♡すごいな、身体が蕩けてしまいそうだ。それにとても美味しい♡」

 

「姉、さん……?」

 

「昔からお前の事が好きだった。姉弟としてではなく、異性として♡ああ、なのに……あの、清純ぶった淫乱王女が、お前を私から奪っていったんだ。」

 

「姉さん、それは!」

 

酒のせいとクロードの血のせいで熱に浮かされているのだろう。けれどもローラントに仕えるアマゾネスとしては言ってはならない言葉である。クロードも義姉からそんな言葉を聞きたくは無かった。

 

「いいだろう……?2人の王女もお前の体液を飲んだんだ。私とも……♡」

 

そう言うとライザは艶めかしく服を脱いで、その場へと捨てた。

程よい大きさの、均整の取れた美乳が露わになった。

ごくり、とクロードは生唾を飲み込んだ。今まで姉としかみていなかったライザが急に女に感じて来た。左胸付近にある小さな可愛らしい黒子が女としてのライザの魅力を引き立てる。

クロードの様子に気が付いたライザは嫣然と微笑んだ。いつもの凛とした顔つきとのギャップがまたクロードをそそらせる。

 

「味合わせてくれ、お前を……♡そして、私の身体も味わってくれ……♡」

 

 

 

 

 

「んむっ♡ちゅぱっ♡じゅぷじゅぷ♡」

 

「……んちゅ、はっ、れろっ……!」

 

裸体になった2人はお互いの秘所を舐めあっていた。

ライザは屹立したクロードの肉棒に頬ずりし、舐めまわし、口に咥えてしゃぶる。

クロードはライザの女陰から溢れる愛液を丁寧に舐め上げ、肉芽に口づけする。

 

「ぷくっ♡んあっ♡んんっ♡ひゃっ♡じゅぷれろぉっ……♡」

 

女陰を舐め上げられればライザは嬉しそうに身体を震わせる。肉棒から出る先走りを飲めば悦びに目を細める。

クロードは姉と慕っていたライザと交わる背徳感が、ライザは好きな異性と交わり貪る高揚感が2人の性交のスパイスとなっていた。

 

「……っ!はっ、ぐうっ…!」

 

「ちゅぷ♡ぴちゃ、あんっ♡んんんっ♡……ふふ、出そうだな♡飲んでやるから構わず出せ♡」

 

「くあっ、ぐうぅ……姉さんっ!」

 

ドピュドピュッ!ドピュピュッ!

 

「!!んんんんっ♡ごくごく♡ずぞぞぞっ……♡」

 

ライザは口内に吐き出された精液を愛おしそうに目を細めながら飲み下していく。

一滴も流すまいと肉棒に吸い付き、精液を吸い上げるその姿はまるで淫魔の様。

お返しと言わんばかりにライザは自身の陰部から愛液を滝の如く流し始める。クロードはその愛液を舌で掃除をしているかの如く、必死で舐め上げていた。

 

「はっ、はっ、はっ……!」

 

「じゅるるるっ……♡じゅるっ、ずるるっ♡んんんっ♡」

 

ライザが肉棒にねだるように吸い付いて刺激を与えればその分だけ愛液を流し、クロードが愛液を必死に舐め上げれば、その分クロードの肉棒をしゃぶりつくそうとする。快楽の永久機関を作っていた。

数分、数十分、そうしてお互いの秘所を舐めあっていた2人の顔はお互いの秘所から出る体液で濡れていた。やがて、ライザが身体を起こしてクロードの肉棒を掴んで自分の陰部へと狙いを定めた。

 

「ふふ……行くぞっ♡……んんんんああっ♡」

 

「ぐ、うぅ……!」

 

ライザは腰を一気に下ろし、自身の陰部で肉棒を咥えこみ、子宮口へと案内した。

当然、処女であったライザも、きつきつの内部を無理矢理進まされるクロードの肉棒も痛みはあったものの、お互い最早そんな事は気にもならなかった。

 

「はっ、はっ、はっ……♡動くぞっ、んんぐっ、あああっ♡」

 

「う、ぐっ!ああっ!くうぅっ……!」

 

パァン!パァン!パァン!

 

「クロードのちんぽ、すごいっ♡奥まで、届いてぇ♡ごつごつノックしてるっ♡」

 

上下に動くライザの腰使いは段々と激しくなる。

クロードの肉棒という槍に貫かれるアマゾネスは、だらしなく涎を垂らしながら胸をぷるぷると震わせて主張し、快楽に酔いしれる。

 

「らめぇっ♡壊れちゃうぅぅ♡おぐゅう♡ライザっ、壊れちゃうぅぅ♡んんああっ♡」

 

赤髪のアマゾネスは自身の髪の色に負けないぐらい全身を主に染めながら快楽に鳴き叫ぶ。

クロードの肉棒が子宮口を突くたびに、結合部分から嬉しそうに愛液を噴きだす。

 

「んぎゅ、んぎゅ♡はひぃっ♡しあわへっ♡しあわへぇぇぇ♡いっちゃうのぉぉ♡クロードの姉から雌になっちゃうのぉぉ♡」

 

「くっ!とっくに何度もイってるだろっ!?この淫乱っ!」

 

「んんんあああっっ♡淫乱なのぉ♡らいざ、いんらんっ♡リース王女の事言えないのぉ♡ずっと、クロードの事思っておなにぃーしたたのぉ♡ああうっ!ひゃぁあああぅぅ♡」

 

「恥ずかしげもなく、よくそんな事をっ!」

 

既にここにいるのは仲の良い義理の姉弟ではなかった。

男と女、雄と雌。

クロードの目に映るのは凛々しいアマゾネスの勇士たる義姉ではなく、淫乱に喘ぐ雌。

ライザの目に映るのは少し陰気な所がある半魔の義弟ではなく、自身を屈服させる雄。

クロードはいつの間にかライザの腰を掴み、ライザの動きに合わせて自身の肉棒を串刺しにするかの如く、ライザに突き刺して責めたてるように快楽を与えていた。

子宮が壊れて頭が湯だってしまいそうな程の快楽にライザは自身が躾けられていくのを、おかしくなっていくのを喜んで享受する。

 

「らめっ、らめぇぇ♡くるっ♡すごっ、すごいのきちゃうぅぅ♡ こんなぁっ……ぜんぶ…はじけてッ♡ひぁんっ♡真っ白になってぇ、クロードの性奴隷にされちゃうぅぅぅ♡♡…………いく、イク、イクゥ♡イっちゃうぅぅっ♡♡」

 

「イケっ……!真っ白になってっ、イケぇぇぇっ!」

 

「おおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっっっ♡♡♡」

 

ドクドクドクドクドクドクゥゥゥッッッ!

 

腰を極限まで密着させたクロードはライザの最奥に大量の白濁液を解き放った。

白濁液はライザの子宮を、頭を、心を真っ白に染め上げて堕落させていく。

 

「あああああああっっっっ♡♡しあわへっ、しあわへぇぇぇぇぇぇっっっっ♡♡♡」

 

自身が積み上げて来た自身が積み上げて来た矜持を、関係を白濁液に壊されていくのを感じるライザは愛しい雄に屈服しながら幸福の絶頂へと追いやられていく。

クロードの肉体はそんな雌を徹底的に屈服させんと次々と精液を作り出し、ライザの子宮口へと送り出していく。

 

「はぁぁぁぁぁ♡もっと、もっとぉぉぉ♡♡おちんぽ、ちょうだいっ♡♡♡」

 

「はぁ?仕方ないなぁ……!徹底的に躾けてあげるよ……!」

 

そう言うとクロードはライザを組み敷いて覆いかぶさった。

先ほどとは身体の位置が逆になり、ライザはクロードに見下される形となった。

 

「はあっ!」

 

「!あひぃっ♡あ゛お゛お゛お゛ぉぉぉぉぉ♡♡」

 

体重を乗せたクロードが肉棒を一突きさせると、それだけでライザは絶頂した。

快楽を、雄を逃がすまいとライザは自身の手と足をクロードの背に回し逃げられないようにする。クロードはそんなライザに応えすぎるかの如く力強く、腰を振り下ろした

 

「おっほぉぉぉぉぉっっっっっ♡♡♡しあわへぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ♡♡♡」

 

 

 

 

 

「や、やってしまった……」

 

気が付けばもう朝日が昇っていた。

ベッドは2人の体液で完全に濡れており使い物にはならなそうだ。

心身を真っ白に染め上げられたライザは幸せそうに顔を蕩かしながらまだ夢の中である。

一足先に夢から抜け出したクロードは両手で顔を覆い、昨日の痴態を思い出していた。

 

「よりにもよってライザ義姉さんに……あんな事を……」

 

酒で酔っていたこともあったせいか、半魔の血が騒いだせいか、義姉との性行に考えた以上に興奮してしまっていたせいか、「雌」だの、「躾ける」だの、「淫乱」だの、言ってしまった気がする……いや、言ってた。

 

「えへへ、くろーど、しゅきぃ……♡」

 

「ああ、もう……義父さんと義母さんに何て言おう……?」

 

ライザの寝言に今更ながらどぎまぎしながら、クロードは溜息を吐いた。

義姉が好意を持ってくれていた事は嬉しいが、リースにアンジェラ(ついでにツェンカー)とも関係を持っている身である。どうしたものか……

 

「開き直っちゃいましょうよ♪ツェンカーの様な事ではないですし、私は大歓迎です♪」

 

「そう言われても…………?え、リ、リース様!?」

 

いつの間にかリースが部屋の入り口付近に立っていた。妙に朗らかな表情をしている。

どうやらリースは何があったのかを察していたようだ。クロードの顔が引き攣る。

そんなクロードに構わず、ベッドに歩み寄ったリースはライザの頭を優しく撫でた。

 

「うぅん……」

 

「ふふ、ライザを焚き付けた甲斐がありました。ライザったらわかりやすいんですもの。」

 

「え、リースが義姉さんを……?」

 

くすりと笑うリースに呆然とするクロード。

先ほどまでの朗らかな笑みをどこか影のある落ち着いた笑みに変えたリースは慈しみの目でライザを見やる。

 

「……ライザがクロードに好意を持っているのには気が付いていました。それを事故とはいえあんな形で一方的に奪ってしまった事に少し罪悪感は感じていました。」

 

「それで……どうりでアンジェラの事まで義姉さんが知ってたわけか……」

 

「はい、私がライザに伝えました。動転したライザは可愛かったですよ。」

 

その時の事を思い出しているのか、ふふっ、とリースは微笑んだ。

 

「クロード、後悔しないであげてください。ライザは酒の力を借りたとはいえ望んであなたと性行為を行ったのです。あなただって愉しかったでしょう?このドS……♡」

 

「……まあ、それは……え?もしかして見てたの!?」

 

「まあまあ♪ライザの両親には私がとりなしておきますから、遠慮なさらずがっつりライザを躾けてあげてくださいね♪明日には旅立たなきゃいけないんですし、今日一日はライザに譲ります、ふふふ……♡」

 

「は、ははは……」

 

淫らに愉しそうに微笑むリースにクロードは乾いた笑みを浮かべることしか出来なかった。

まだ夢の中にいて2人の様子など露も知らないライザは嬉しそうな表情で「クロードのご主人様ぁ……」と寝言を呟いていた。

そんな義姉の寝言に、クロードは自身の気が昂るのをこっそりと感じていた。

 




エロ練習に書いてるのに余計なシーンが長くなる……
ライザも美人になったリメイク。アマゾネスがリメイクで美人になりすぎてて、ナバールに襲撃された後、どう扱われたかがが気になる……


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フェアリー

 ──―砂の都・サルタン

 

「ああっ♡暑いですっ♡でもぉ……クロードのおちんぽの方が熱いのぉ♡んんあっ、くううぅぅっっっ♡」

 

「リ、リースっ! ちょっと待っ……! うわぁっ! あぐぅっ! い、いきなり押し倒すのはちょっと……くうっ!」

 

(……………………)

 

 

 

 

 ──―雪の都・エルランド

 

「私っ、ここでっ、指名手配っ、されてるのにぃ……♡ああっ♡クロードのせいなんだからねっ♡んあっ、うああっ♡身体が疼いちゃうのっ……♡最後まで付き合いなさいよ……♡んぐっ、ちゅるちゅる、じゅるる……♡」

 

「ちゅっ、ちゅっ……ぷはっ、アンジェラ、んっ、ああ……満足するまで付き合うよ……」

 

(…………………………………………)

 

 

 

 

 ──―月明りの都・ミントス

 

「キィィッ♡キィィィィ♡キィィィィィ……♡もっと、ヨコセ……♡」

 

「うぐっ……はははっ、ツェンカー、最近甘えるようになったね……ぐっ!? わ、わかった! 動くからっ、爪立てないでッ! くうっ!」

 

(……………………………………………………………………………………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──―花畑の国・ディオール

 

「ふう、今日は落ち着けそうだな……」

 

 宿の部屋の椅子に腰かけてクロードは紅茶を飲んでいた。

 マナストーンを巡る旅の途中の宿それぞれで、リース達の相手をしてさすがのクロードも少し疲れがたまっていた。

 クラスチェンジしてからクロードの能力は強化されているが、それ以上に女性陣の上昇が凄まじい。搾り取られるだけ搾り取られて、げっそりするクロードとは別に、次の日の朝でもツヤツヤしながら普段以上に動いているのは流石としか言いようがない。

 

(どうしようか……)

 

 これから木の精霊・ドリアードに会いに行く。その前にこのエルフの国であるディオールで休憩を取っていた。

 リースとアンジェラは2人して珍しいエルフの工芸品や細工を見て回ると朝早くから宿を出ていった。この2人はここのところ非常に仲が良く、自由時間になると一緒に行動していることも多かった。

 一方、男一人で、しかもあまり出歩くのが得意ではないクロードは大体宿に引きこもっている。

 本でもり読むか、とクロードは椅子から立ち上がった。

 

「……暇そうね」

 

 クロードの耳元でささやく声があった。

 大きくなく呟き出会ったが、妙に透き通るこの声に持ち主にクロードは聞き覚えがあった。

 

「フェアリー……? 珍しいね」

 

 それはリースを聖剣の勇者に選んだ、ある意味このたびのもう一つの始まりと言っても過言ではない存在……フェアリーだった。

 彼女は腕を組んでおり、不満げな表情をしていた。

 

「あなたにちょっと用事があったのよ」

 

「僕に用事? リースに頼めば……」

 

「あなたじゃないとだめなのよ……ああもう」

 

 フェアリーは手で顔を覆った。その白い頬には朱が差し込んでいた。

 数秒そうしていたフェアリーだったが、やがて意を決したように顔から手を外した。

 

「私の性欲解消に付き合って!」

 

「……え、性欲?」

 

 フェアリーにも性欲とかあるのか、と頭の片隅でぼんやりとクロードは考えていた。嬉しいやら悲しいやら、こういう対応に慣れてきてしまっているので、クロードはフェアリーの発言にそこまで驚いた反応を示さなかった。

 対してフェアリーは頬が朱色に染まってはいるものの、私不満です、と顔に書いてあるのが目に見えていた。

 

「普通はそんなものないわよ。けど、リースの中にいる影響が私にも現れちゃったし、あなたたちの性交を毎度見せられてるし、仕方ないじゃない……責任取ってよ」

 

「ええと……」

 

 最近、吹っ切れて来たクロードとしても美少女と呼んで差し支えのないフェアリーを相手に出来るのは嬉しい。しかし、フェアリーのサイズは非常に小さい、あの体に自身の肉棒を入れるのは難しいだろう。何をすればいいのだろうか……

 そう考えているクロードに、フェアリーは何故か薄い胸を反らしてどや顔だった。

 

「私に考えがあるから大丈夫よ!」

 

 

 

 

 

 クロードは裸になってベッドに横になり、上半身だけ起こしていた。

 そのクロードの肉棒には、同じく全裸になったフェアリーがいた。

 

「へぇ……近くで見るとかなり大きいのね。それに妙な臭い……」

 

 裸で浮遊するフェアリーはマジマジと肉棒を見つめる。リースの中から覗くことはあったとはいえ、こうして直に見るのは初めてだ。

 

「あの、フェアリー……」

 

「私がやるから心配しないで。これでも結構見てたんだから!」

 

 そういうとフェアリーは肉棒に抱き着いた。そして身体をこすりつけながら上下に動く。

 フェアリーのすべすべとした肌、わずかな膨らみが刺激となって肉棒を襲う。

 

「っ……! うっ……」

 

「ふふ、ちょっと楽しいかも」

 

 ビクッ、ビクッ、と震える肉棒に、フェアリーは笑みを浮かべる。なんだかグロテスクなはずの肉棒が何だか可愛らしく思えて来た。

 対してクロードはこれまでの交わりとは違う刺激に身悶えしている。

 

「えいっ、えいっ♡」

 

「くっ、う……!」

 

 シュッ、シュッ、とフェアリーが肉棒をこすれば、クロードは呻く。

 愉しくなってきたフェアリーはリズミカルにクロードへ刺激を与え続ける。

 そうしていると、やがて肉棒の先端よりじわりと先走り液が溢れだしてきた。

 

「わっ、ぬるぬるする……ちゅっ♡うーんちょっとしょっぱいのね」

 

「うぅっ……」

 

 フェアリーは先走り液にまみれながら亀頭へ口づけして、その味を確かめる。

 クロードが呻いているのは肉棒への刺激だけではない。フェアリーの身体はリースやアンジェラの様な女性の身体ではなく、少女のそれである。そんな少女が先走り液にまみれて、自身の肉棒へ嬉しそうに口づけしていることへの背徳感は中々なものがあった。

 

「うっ、……ん?」

 

 えいっ、えいっ、と自身の肉棒へ奉仕するフェアリーの身体……秘部を見ると、そこは興奮したためか濡れているのが目に見えた。フェアリーは身体全体で奉仕しているため、フェアリー自身も少なからず感じていたのだろう。

 自身ばかり奉仕されるのも、と考えたクロードはヘッドボードに備え付けてあった物……綿棒を手に取ると、それをゆっくりとフェアリーの陰部にこすりつけた。

 

「ひゃあっ♡えっ、クローっ、ああっ、んんっ♡」

 

 優しくゆっくりと綿棒でフェアリーの秘部を刺激する。間違って中に入れてしまわないように気を付けながら、丁寧に動かす。まるで愛液を綿棒で掬い取ってるかのようにも見える。

 フェアリーは突然の刺激に戸惑いながらも、快楽に喘ぎ、肉棒をギュッと抱きしめる。

 

「ああっ♡んくっ♡いいわよっ♡それなら、こっちも……♡」

 

 まるで吹き飛ばされまいと肉棒を強く抱きしめるフェアリーは、その力のまま肉棒を扱きだした。

 先ほど以上の力、時々ビクッと快楽で跳ねるフェアリーの身体が新たな刺激となってクロードを飽きさせない。

 

「っ! くぅ、うわっ、くくぅ……!」

 

「んあっ♡くぅぅ……♡えいっ! ひゃっ♡んんあっ♡」

 

 クロードの綿棒がフェアリーの陰部をくすぐれば、ビクッと跳ねたフェアリーの身体がクロードの肉棒へ刺激を与える。

 フェアリーの手がクロードの肉棒の鈴口を弄れば、ビクッと跳ねたクロードの持つ綿棒がフェアリーの陰部を強くこする。

 お互いの相手に快楽を与える行為は、そのまま自分への快楽と跳ね返るループを作っていた。

 

「くっ、あっ、ぐぅぅ……フェ、アリー、そろそろっ! くっ、ああああっ!!」

 

「あんっ♡ああんっ♡きゃうぅぅぅっ♡こっちも、限界っ♡んんあっ、ひぃああぁぁぁっっ──♡♡」

 

 しかし、ループは有限である。

 刺激に耐えられなくなった男女は、息を荒く吐き、汗を大量に描きながら限界が近いことをお互いに告白する。

 

「イクっ♡イクイクイクいっちゃうぅぅぅ──♡私、フェアリーなのに、人間にイかされちゃうぅぅぅっっっ♡♡♡」

 

「ああああぁぁぁっ、ぐぐぅぅうっっ!!」

 

 2人は同時に絶頂を迎えた。

 フェアリーは陰部から潮を噴きだし、クロードの肉棒からは精液を噴火させる。

 噴きだされた精液は当然近くにいたフェアリーに降りかかり、その身体を白濁させていく。

 

「あははぁ……♡熱ぅいぃぃ……♡くさぁい……♡気持ちいいぃぃ……♡」

 

 うっとりとした表情をしながら、白濁の雨を全身で受け止めるフェアリー。

 精液の熱さと匂いに蕩けた声を上げるその声は、確かに雌の声であった。

 

「あはは……まずぅい……♡おいしぃ……♡」

 

 顔にかかった精液を指で拭ったフェアリーは、そのまま自分の指をしゃぶった。

 ハチミツを食べるかのようにゆったりとしたその動きはどこか妖艶さを漂わしていた。

 

「うふふふふふ……♡幸せぇ……♡」

 

 白濁にまみれたフェアリーは、その顔を声を蕩かしながら、クロードの身体の上でまどろんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー……もう! あんなにすごいなんて思わなかったわ……」

 

 2人の性交から数十分後。自分を取り戻したフェアリーは宙に羽ばたきながら、両手を腰に当ててクロードを見下ろしていた。

 お互い、何だか禁忌の領域踏み込んだ子どもの様な、微妙だが確かなうしろめたさを何故か持ってしまっていた。

 

「はぁ~……リース達が夢中になるのもわかるわ。でも、まぁ、あんたと交わった私が言うのもなんだけど、ちょっと節度を持ってね? たまに、“こいつらで世界を救えるのか? ”って思うときあるから……」

 

「ああ、はい……善処します……」

 

 表情を赤らめながら叱るフェアリーと、自分より遥かに小さいフェアリーに叱られて項垂れるクロード。

 性交の後という事もあり、2人の間には何とも言えない気まずさが漂っていた。

 

「まぁ、もし……」

 

 そんな気まずさを払うようにフェアリーが声を出した。

 そんなフェアリーをクロードは見上げた。そこには全身を羞恥で赤く染めつつも、意を決したかのようなフェアリーがいた。

 

「もし、どうしてもって言うのなら、私を頼りなさい! その、あなたの性欲解消に、今度話付き合ってあげるわ!」

 

 顔を赤らめながらもニッコリと笑ってそう言うフェアリーは、おとぎ話に出てくる人を惑わす妖精その物の様だった。

 




元より筆の速い方ではないのですが、色々ありまして更に執筆が遅れています
申し訳ありません


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マナの女神

年内には間に合った。次はいつになるやら……


「それにしても……マナの女神様、いったい何の用事だろう?」

 

 各地を巡り、八精霊に出会い、マナの聖域への扉を開くことが出来たクロード達。

 しかし、空中に浮かんだマナの聖域への扉は、紅蓮の魔導士らに先を越されてしまった。飛行手段を求めた一行は天の頂にいたフラミーの力を借りて、遅れながらマナの聖域へと突入した。

 聖域は三勢力の争いで傷つけられており、あちこちにいくつもの死体が転がるさまだった。

 リースが最奥にあったマナの剣を抜くことに成功したものの、その隙をついてフェアリーを争いを制した美獣達に攫われてしまった。

 マナの女神からフラミーを呼ぶ神器を借りた一行は、フェアリーを取り戻すべく美獣達と対峙したが、マナの剣は奪われ、神獣達が復活してしまった。

 一刻も早く神獣達を打倒すべく行動をしなくてはならなかったのだが……クロードは一人マナの聖域を訪れていた。

 

「“フェアリーの件が一段落したら一人でマナの聖域へ来てほしい”か……」

 

 クロードはフェアリーが攫われたことが発覚した際に、こっそりとマナの女神にそう言われていた。

 リース達を説得したクロードは首をかしげながらマナの聖域の最奥……以前、マナの剣があった場所まで来ていたのであった。

 

 

 

 

 

『……来ましたね、クロード』

 

 マナの樹の根元ではマナの女神が足を揃えて、その樹の根に腰掛けていた。

 聖域と女神の雰囲気で、まるで幻想的な絵画を見ているかのような雰囲気をクロードは覚えていた。

 

「女神様、私に何の御用でしょうか?」

 

『クロード、現状は認識していますね?』

 

 物憂げに尋ねるマナの女神にクロードは神妙な気持ちで頷く。

 神獣が復活し、マナの剣は奪われ、まさしく世界の危機ともいえる状況だ。

 

『……マナの樹は日々衰えています。このままでは遠からず、マナの樹は枯れ果て、世界からマナが失われることでしょう。そうなれば、今世界で暗躍しているもの達への対抗手段は無くなってしまうでしょう』

 

 そう物憂げにマナの女神は世界の危機を語る。その様子は嘆いているようにも悔しげにも見えたが、同時にあまり心配をしていなさそうにもクロードは見えてしまった。

 

(うーん……?)

 

『しかし、貴方達の様な人がまだいるのであれば希望はあります。心の中にある希望、それはやがて邪悪を絶つ大いなる剣となるでしょう』

 

 なるほど、とクロードは得心した。

 マナの女神は信じているのだ、人間の強さを、希望を。それがリースや自分に向けられていると知って、クロードは少々気恥ずかし気に頬を掻いた。

 

『だからこそ、私も出来うる限りの事を為そうと思います』

 

 そこでマナの女神は物憂げな表情を覚悟を決めた表情へと一変させた。

 ここからが本題だろう、とクロードは踵をただし、先ほどよりも真剣な表情でマナの女神を見つめる。

 緊張で張り詰めた空気を纏うクロードに対し、マナの女神は真剣な様子で言葉を紡ぐ。

 

『クロード、私を抱いてください』

 

「………………………………………………………………………………………………………………………………は?」

 

 ぽかん、と口を開いてしまった。

 頭の中で女神の言葉を反芻させるクロードだったが、いくら考えても“そういうこと”しか考えられず、目が見に対して“何言ってんだ、こいつ? ”的な視線をつい投げかけてしまった。

 しかし、対するマナの女神はどこまでも真剣な表情であった。……少々、恥ずかしそうに頬を染めてはいたが。

 

『あなた自身は気が付いていないようですが、あなたの精には女性を強くする力があります。リースやアンジェラもあなたと交わる度に強くなっていますし、ツェンカーも言葉を覚えたりしたでしょう?』

(……まあ、それだけではないのですが。言う必要はなさそうですね)

 

「え、ああ……えっと、それで……」

 

『これからの戦いは何が起こるかわかりません。私の方でも暗躍する悪に対して備えをしておきたいのです。しかし、マナの剣は敵の手に落ちてしまいました。……なので、あなたの精を頂きたいのです』

 

 ふわり、とマナの女神がクロードの隣に降り立った。そして、そのまま体を密着させる。

 今まで嗅いだことのない柔らかでありながらも神々しい花の香り、密着した身体から感じる確かな女性としての熱、芸術の様な美しすぎる白い身体に女として頬に刺す朱色。

 今までにない神秘的な美がクロードの心身を揺さぶった。

 マナの女神はたおやかに笑うと、クロードの手を取った。

 

『さ、こちらへ……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マナの女神に連れられて来たのは花の寝所とでもいうべき巨大な花の花びらだった。

 普通のベッドとは違う弾み方に、脳髄をくすぐる様な妖しくも澄んだ香り。普段とは違うシチュエーションに仰向けに寝転がるクロードは柄にもなく緊張していた。

 

『ふふ……変わった花でしょう? 元々は魔界に咲く花なのです。特に害はありませんのでご安心を……』

 

 そう話をするマナの女神の頬はこの花の寝所に来てから先ほどよりも朱に染まって上気しており、とてもではないがこの花の影響が無いようには思えなかった。

 マナの女神は纏っている新緑の様な衣装を既に脱いで、その素晴らしい裸身をクロードの目に晒していた。

 慎み深くも美しい胸、雪よりも純白な肌は昂って朱色が差し込んでいる。股座からは花の蜜の様な愛液がとろとろと零れ始めていた。

 

『さて、それでは……』

 

 マナの女神はクロードに跨ると、そのたおやかな手でクロードの肉棒を優しく包んだ。

 そして、その肉棒を己の秘部へと導いた。世界中の、誰もが知る女神が、己の肉棒を掴んでいるという事実にクロードは背徳感の様な興奮を得ていた。

 くちゅり、と小さな、しかし確かな音を立てて、肉棒と秘部がキスをする。それだけでクロードは心臓が爆発してしまいそうだった。

 

『いきます……!』

 

 ゆっくりと確実に、マナの女神は己の身体で肉棒を咥えていく。

 一瞬が永遠にさえ感じられそうな程、その光景はクロードを魅了していた。

 

『んっ、あっ、ふあっ!』

 

 脳内に直接響くような声も、女神の名にふさわしいものであった。

 顔を苦痛か快楽かで歪め、喘ぐ女神はまるでそういう芸術品の様でもあった。

 ゆっくり、ゆっくりと肉棒を飲み込んでいたが、やがて肉棒は何かに当たり、動きを止めた。

 そのことに気が付いたクロードは当然だと思いながらも、目を見開いた。

 

「……っ!」

 

『……ふふ、気になさらずとも大丈夫ですよ』

 

 マナの女神はクロードを安心させるように、覚悟を決めた様に微笑むと、ぐっ! と腰を下ろした。

 

『ん…………く、う……ん……あああああああああああああっ……!!!』

 

 みちみち、と音を立てて、純潔が引き裂かれて、押し込まれていく。

 ぐっ、と一気に進んだ肉棒は子宮口を直撃し、重く甘くい痺れと快感がマナの女神を襲う。

 

『っ! ……あかぁっ、か、はぁぁぁっ! んんんんんんん…………ああっ……!』

 

 マナの女神はその媚肉を掘り進む肉棒に、息を詰まらせ、身体を弓の様にしならせる。

 腰を一回振るごとに、マナの女神の汚れ無き身体は性感帯へと開発されていく。

 

『ふぅぅん! あはぁっ! ひゃっ、あんっ! んんんくぅぅぅ……!』

 

「くぅ……!」

 

 マナの女神は初めての快感に、甘美に悦び、その身体を震わせる。

 クロードはマナの女神の純潔を奪った暗い優越感と背徳感に昂らされる。

 快感に慣れていないはずのマナの女神と慣れているはずの半魔のクロードは奇しくも同じ存在であるかのように快感を味わっていた。

 

『ああっ! ああああっ! んんんあああっ!』

 

 一生懸命に腰を振るマナの女神の身体の震えは段々と細かくなっていく。クロードの肉棒も脈打ち始める。お互いに終焉(ぜっちょう)が近いのを体で感じ始めている。

 

「っ! ああっ……! 女神様……!」

 

『はっ、はあっ、はああぁぁ……! ああっ、クロードっ、一緒にぃぃっっ!』

 

 クロードもマナの女神も同時にその時を迎えんがために腰を振るい始める。まるでお互いに慣れ親しんだ身体を貪るがごとく。

 魔界の花の香りに2人ともやられてしまったのだろうか、2人以外誰もいないマナの聖域に淫らな声と音のみが虚しくも妖しく響き渡り、世界の事も仲間の事も全てを忘れ、目の前の()をただひたすらに求めていた。

 

『あ…………あ……あ……ああああああっっっっ!! はあああああああぁあぁっっ………………!』

 

「う、くぅあ……!」

 

 ドクン! とクロードの肉棒が大きく脈打つと、次の瞬間には爆ぜる勢いで、白濁の液がマナの女神の子宮を埋め尽くした。

 マナの女神の汚れ無き聖域は、クロードによって白く染め上げれてしまう。

 

『おおおおっ! んんんあああっ! くううううぅぅぅぅぅぅ! あっ、あああああんんんんんっっっ!!!』

 

 絶頂しているはずなのに、次々と流し込まれる白濁液の勢いに、熱に、いまだ脈打ち肉棒にマナの女神は何度も何度も身体を震わせて絶頂してしまう。

 

『はぁ、はっ……はぁっ…………! んっ…………はぁ、はぁぁ…………んん……んぁ……んふぅあ……』

 

 絶頂に震え、強張っていた身体から力が抜け、マナの女神はクロードに倒れ込んだ。

 汗に濡れ、秘部から入りきらなかった精液をこぼし、朱に染まった身体と、目をつむり荒い息を吐くマナの女神からは、神秘さを感じられないぐらいに淫靡であった。

 

 この女をもっと貪れ

 

 クロードの中の誰かがクロードの中でささやいている。

 女神を堕落させろ、喰らい尽くせ、と何度もクロードに誘惑をかけていた。

 女神を抱き腰を振りそうになるクロードはしかし、残った理性をかき集め、マナの女神へと伸びそうになる手を必死で抑え、頭を振りかぶった。

 結局クロードはマナの女神が落ち着いて目を覚ますまで、マナの女神と秘部で繋がったまま、マナの女神と言う肉の布団の下から逃れることは出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの、女神様。これで大丈夫なのですか……?」

 

『……ええ、問題ありません。協力に感謝します、クロード』

 

 少し時が流れ、マナの樹の前で神秘さを取り戻したマナの女神は、クロードを見送ろうとしていた。

 その姿に先ほどまでも乱れは無く、最初に目にした通りに悠然と、最初よりも存在感を増したかのように佇んでいた。その様子にクロードは先ほどまでのことは夢だったのではないかと、少し疑うほどに。

 

『重ね重ねありがとうございます。私も力を増やすことができました。これなら少しは闇の勢力に対抗できるでしょう』

 

「女神様……いえ、僕たちがあの者達を、その後ろに潜むものを倒して見せます! 女神様が力を振るう事が無いように……!」

 

『……ふふ、ありがとうございます。その時はまた、付き合ってくださいね……?』

 

 クロードの言葉に、マナの女神は冗談っ気に顔を少し赤らめて微笑んだ。その微笑みだけならば、女神ではなく気になる子をからかう少女の様でもあった。マナの女神からの冗談に先ほどの媚態を思い出したクロードはそこらの少年の様に顔を赤らめた。

 マナの女神の言葉が本気であったのかどうかはわからない、なぜなら()()マナの女神とクロードはこれ以降、2度と会う事は無かったから……

 



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