昔々あるところに四季崎記紀と呼ばれる伝説の刀鍛冶がいた四季崎記紀は生涯で千本もの刀を打った千本のうち十二本の完成形変体刀と呼ばれる一本で戦況を変えるほどの力を持った刀を打った
しかし、四季崎記紀は完成の更に先完了形変体刀後に『虚刀流』と呼ばれる己の体を刀とする『虚刀 鑢』を作り出し後世に残した
そして、その完全形変体刀十二本と完了形変体刀『虚刀 鑢』を『固有霊装』として発現させた四季崎記紀の末裔にして虚刀流の子孫でもある『鑢 政宗』の物語
帰宅した俺が扉を開けて寮の自室に戻ると隣の部屋から女性の悲鳴が聞こえた
「何があった一輝!………すまん邪魔したな」
俺が見たものは産まれたままの姿でたっているヴァーミリオン公国の皇女殿下ステラ・ヴァーミリオン上着を脱いで半裸になっている親友黒鉄一輝がいた
「まっ、待ってくれ政宗これは誤解なんだ!!」
「いや、いいんだ言い訳なんて全部わかってる……溜まってたんだな」
「待ってくれ政宗頼む話を聞いてくれ!」
「……待つのはあなたよ」
と俺たちのやり取りの間に再起動したステラ・ヴァーミリオン皇女殿下が一輝の肩を掴み満面の笑顔で言った
「じゃ、俺はこれで」
とこの場を離れようとしたが
「あなたもよ」
と言われて出入り口を塞がれた
その後なんやかんやあって三人で理事長室に向かった
「何で私が男と同室なのよ!!むしろ男同士を相部屋にするべきでしょ」
「皆の実力を客観的に見て部屋分けしている Aランク騎士と同等の実力者等そうそういないだから他の部屋との実力を同等にするとこうなったんだ。それに、入学したさい特別扱いするなと言ったのは君じゃないか」
「それでも納得出来ません!そもそも何でこいつが一人部屋何ですか」
とステラと理事長のやり取りの火花が俺にも飛んできた
「こいつはいろいろ特別なんだ。それに、そんなに一人部屋がいいなら実力で示してみろ」
と理事長が挑発的にステラを煽った
「やってやろうじゃない」
「ハァー」
「聞いてなかったけどあんたのランクは?」
「Cランクだ」
「それと何で
『それはそいつの《固有霊装》の副次効果のせいだまぁ見てればわかる』
とステラの疑問に理事長が答えた
「まぁいいわ傅きなさい───《妃竜の罪剣》!!」
「いつでもかかってきなさい《悪刀 鐚》」
(!!!!雰囲気と外見が変わった!?でも肝心の固有霊装が見当たらない)
「固有霊装ならここにありますよ」
と着物の胸元をはだけた
「ちょっ男子も見てんの・・・・よ!?」
そうその胸元には深々と電気を纏ったクナイが刺さっていた
「『悪刀七実』これがこの霊装の正しい使い方」
『両者準備できたなそれではーーーーLet's GO AHEAD!!!』
~放送室~
「二人とも動きませんね」
「動かないんじゃない動けないんだ」
「どういうことなんですか?」
「政宗は自然体でたっていて一見無防備に見えるがまるで隙がない」
と理事長と一輝が会話していた
事実ステラは攻めあぐねていた霊装を出してはいるが自然体で素手の相手に勝つ自分の姿がまるで見えないでいた
「来ないのですか?ならこちらから行きますよ雛罌粟から沈丁花まで打撃技混成接続」
(は、速い全く見えない)
「あなた私が忍法『足軽』を使わなかったら今ので272回死んでますよ」
「なっ!!」
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