中学生ですが、結婚しました! (雨宮照)
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放課後の会話ですが、囃し立てられました!

「祐くん祐くん、今日何食べたい?」

「うーん、俺は佳奈が食べたいものならなんでもいいかな」

「えー、私も祐くんが食べたいものならなんでもいいんだけど……」

「じゃあ二人でしりとりして、三十回目の頭文字から始まる食べ物にしようぜ」

 

ここは私立御金持学園中等部、放課後の教室。

俺、松原祐は今ここで今夜の夕食を決めるべく、目の前の少女と話していたのだがーー。

 

「いやー、こうも堂々とイチャイチャされると妬ましいとか爆発しろとか、そんな醜い僻みの感情さえ生まれてこないよねー」

「全くだ。もうこの夫婦はいっそのこと人前で公開キス出来るくらいに、行くところまで行って欲しいもんだ」

 

などと、いつものように周りがはやしたててくる。

しかし、俺たちはそんな周囲の視線なんて気にせずに、夕食の話題を続けてーー。

 

「でもやっぱり祐くん、食べたいものあるでしょ? 遠慮なく言ってよ〜」

「んー……じゃあ、言うよ? 俺がなんの料理を言っても、絶対後悔するなよ?」

「うん、絶対しないから言ってみて?」

 

ーー周りの奴らはそんな俺たちを見て、またも呆れたように言ってくる。

 

「あーあ、あそこの夫婦みたいに俺もなんでも話せる女の子がいたらなー」

「いやー、さすがにあそこの仲良し夫婦みたいにはなかなかなれんだろ〜」

 

そんな周囲の声はもちろん俺たちの耳まで届いてるが、そんなのはいつものこと。

それでも全く気にすることなく会話を続ける。

 

「じゃあ、言うぞ。俺の食べたい夕食はなーー」

「祐くんの食べたい夕食はーー?」

「ーー佳奈の手料理だ!」

「祐くんったら! きゃー!」

 

俺のセリフに、顔を真っ赤にして飛びついてくる佳奈。

……うん、もちろん周りに人がいるのは分かってるよ?

それでも、人目も気にせずイチャイチャイチャイチャと甘酸っぱいやりとりを続ける俺たち。

そんな俺たちを見て、妬みと祝福のため息を吐く一同だったが、ここで一つ俺から補足をしておく。

さっきから周りの奴らが冷やかしで夫婦夫婦と口にしているがーー

 

ーーこれは例えでもなんでもなく、ただの事実だ。

中学生の身でありながら、俺、松原祐と松原佳奈は、結婚している。

なんというか、大金持ちである両親の方針として二人はそれが当たり前として育てられたのだ。

もちろん初めのうちから許嫁ってものがどういうものか分かっていた訳じゃないが……。

そこは幼少の頃から二人で遊ぶ機会が多ければ、自然と成長するにつれて恋仲にもなるだろう。

よってなんの不自然もなく、俺たちは自然とこの現実を受け入れた。

まあそれはともかく、だ。

これはそんな俺たち松原夫婦の、ちょっぴり変わった日常をなんの脚色もなく、ただ淡々と描いた物語である。




すみません!
ちょっと文が稚拙過ぎたので、後日女の子視点で書き直して投稿します!


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