BLOOD-L (グリドンく)
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1章入学編
1話 青・春・謳・歌?


初作品なのでダメダメかもしれませんが面白いと思ってくれれば幸いです。



 

桜舞う4月俺は今日から通う高度育成高等学校に向かって通学している

 

 

歩くこと30分ようやく目的地にたどり着いた。玄関前に張り紙が張られているどうやらDクラスに配属らしい

Dクラスの教室に入ればすでにほとんどのクラスメートいた。

だがそれよりも一つ気になる事が有るなぜ監視カメラが?

教室に来る途中至るところに有った一体何のために?とりあえず今は自由に行動させてもらうか。

 

教室に戻り席で待機していたらようやく先生が来た。

「新入生諸君私がDクラスを担当する茶柱佐枝だ。学年ごとのクラス替えは存在しないため3年間私が担任として教えることになると思う。入学式の前にこの学校の特殊なルールについて書かれた資料を配る」

 

配られた資料見れば様々なルールや情報が書かれている

(成る程、大体分かった)

 

先生の説明が終わり、そのまますぐに入学式が始まるが難なく終わることが出来た

 

(この後暇だなー)そう思っていた矢先一人の生徒がクラスメート全員に声かけしているどうやら自己紹介するようだ

 

平「そこの君良かったら自己紹介してくれると嬉しいな」

「俺?」

平「うん!」

「俺は龍騎白優と言います、皆様と仲良く馴れるよう頑張りますので3年間どうぞよろしくお願いいたします!」

自己紹介が終わると周りから拍手を送ってくれた。

 

平「よろしくね龍騎くん仲良くやっていこう」

 

龍騎「はい。こちらこそ」

 

昼前、俺は昼飯を買うために1人コンビニに向かっている

 

「さて昼は何にするか、ん?」コンビニで昼飯を探してる途中俺は近くの無料品コーナーに目をやった

 

(どうして無料品コーナーなんてものが) そう考えた直後外から怒号が響いた

(あいつは確か同じクラスの奴、やれやれ) 買い物を終えた俺は目の前に居た赤髪に声をかけた

 

龍騎「おい」

 

須「 あ!?お前は確か」

 

龍騎「同じクラスの龍騎だよ。ほれ」そう言って赤髪に今購入したウイダーinゼリーを渡した

須「・・・何だよこれ?」

 

龍騎「何が有ったか知んないけどとりあえずこれ飲んで落ち着け、少しは気が紛れるんじゃない?」

須「・・・そうだな悪いな奢らせちまって。おれは須藤だ今日は世話になるぜ」

 

龍騎「こちらこそよろしく須藤」

授業が終わり俺はこれから住む寮に向かっている。そのなかで俺は今日1日を振り替えていた

 

(この学校は明らかに普通とは違う、監視カメラや授業中の注意を一切しない、一体この学校の狙いはなんなんだ?)

 

まぁ気にしても仕方ないとりあえず明日にそなえて休むとするか

 

物語はまだ始まったに過ぎない END

 




どうだったでしょうか?初めてなので思うところも有るかもしれませんが楽しめて頂けたら幸いです。感想やアドバイスどしどしお願い致します。それでは又。


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2話 水・泳・遭・遇

龍騎「ふぁぁ〜」俺は何とか眠気を抑えながらDクラスの教室に足を運んでいた。

 

何とかクラスに着くとクラスメート達がなにやら騒いでいた。

(主に男子が)

 

龍騎「平田くんおはよう」

 

平「あ、龍騎くんおはよう」

 

クラスメートの平田くんは太陽に勝るとも劣らない笑顔を出し挨拶してきてくれた。

龍騎「今日は一段と賑やかですね」

 

平「うん。どうやら午後から水泳の授業が有るらしいからね。」

 

龍騎「水泳?まだ4月だよ?いくらなんでも早すぎじゃないかな?」

 

平「この学校のプールは温水プールだから季節関係なく出来る事が有るんだよ」

 

成る程流石は国立の高等学校そこら辺は既に解決ずみか

 

龍騎「でも水泳の授業でしょ、あそこまで盛り上がるかな」

 

平「あははは(苦笑)」

 

にしても盛り上がり過ぎる、ほとんどの男子が水泳で盛り上がりしている 授業が始まったら何か有るのか?

 

そんな事を思いながら席に座ると1人の女子生徒が話しかけてきた。

 

?「貴方は混ざらなくていいの?」

 

龍騎「何の事ですか?」

 

?「あの男子の集団によ」

 

龍騎「別に、参加する気もなければ盛り上がる必要も有りませんからそれにそんな事言ったら平田くんや高円寺って奴も一緒だと思うんですが?」

 

?「フフッ、貴方も健全な男子生徒で良かったわ」

 

健全?一体何の事を言ってるんだそう思った途端聞いてきた女子生徒はそのまま席に戻って行った。

 

(何が言いたかったんだろう、まぁ別に気にしなくて良いか)

 

そして時は午後になり水泳の時間に成った

 

この時間になったとたんに男子のボルテージが一気に上がった、正直少しうるさい

しかし少し以外だな、水泳の授業はもっと厳しい物だと思っていたが以外と皆自由にしている

 

ちなみに俺はと言うとはじっこの法で見学している絶対にやれと言うわけではないし

 

何も考えずただぼーっとしていると

 

生「よーしお前ら一旦集合しろー!」

 

水泳の先生が話し始めた

 

先「皆準備体操したら早速だが競争してもらう。ルールは男女別50m自由形だ。一位になった生徒はボーナスとして5000point・二位は3000point・三位は1000point支給する!」

 

ここに来ていきなり競争か、余りやりたくはないがれっきとした授業だ、(泳ぎは苦手なんだけどなー)

 

その後授業を終え着替えていると突然誰かが話しかけてきた。

 

?「凄いな、一位まで後僅差だったじゃないか」

 

龍騎「別にそんな事は無いよえーと君は」

 

「綾小路清隆だ、これからよろしく頼む。」

 

「俺は龍騎白優、こちらこそよろしくね」

 

綾小路「所で龍騎一つ聞いておきたい事が有るんだが」

 

龍騎「何?」

 

綾小路「お前何か習っていたのか?」

 

(!!!)

 

龍騎「どうしてそんなことを?」

 

綾小路「いや、あの泳ぎといい体の発達から何か習ってるのかなって」

 

(あれだけで見抜くなんて、観察眼が鋭いな)

龍騎「一様ね、それがどうしたの?」

 

綾小路「いや、ただ堀北の奴に頼まれたから聞いただけだ」

 

龍騎「堀北さんって?」

 

綾小路「俺のとなりの女子だよ」

 

(さっきの人か)

龍騎「でも何で頼まれたんだろう?」

 

綾小路「さぁな、それは本人に聞いてくれ」

 

こうして今日も1日がまた過ぎていった



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3話 真・実・暴・露

4月が終わり5月初日今日は残念ながら朝から天気が暗いまぁたまにはこんな時もあるか。

 

そう思いながら登校すると何やら朝からクラスの雰囲気も暗い。一体どうしたんだろう?

 

席に座り待機していると

 

堀「少し良いかしら」

 

堀北さんに声を掛けられる

 

龍騎「うん、どうしたの?」

 

堀「今日って月の始めよね」

 

龍騎「そうだけど、それがどうかした?」

 

堀「龍騎くん今日ポイント振り込まれた」

 

龍騎「ポイント?えーとちょっと待って・・・え」

 

そこには龍騎の残高数86000pointと記録されていた。

 

龍騎「振り込まれてない。1pointも」

 

堀「これってどう言う事なのかしら?」

 

(まさか)

 

悪い予感が見事に的中していた

 

龍騎「ある意味予想通りだったかも」

 

堀「予想通り、それって」

 

堀北さんが喋る途中に茶柱先生がポスターみたいな?筒を持って入ってきた

 

茶「朝のホームルームを始める」

生1「先生質問ですがポイントって毎月1日に支給されるんじゃなかったんですか?」

 

茶「フッ、本当に愚かだなーお前達は」

 

(・・・)

 

茶「遅刻欠席 合わせて98回 授業中の私語や携帯を触った回数385回 一月で随分やらかしてくれたものだ」

 

龍騎「やっぱりな」

 

茶「ほう、どうやら龍騎だけは理解しているようだな」

 

龍騎「俺達Dクラスは1pointも支給されない、勿論正当な理由で、そうでしょ先生」

茶「その通りだ」

 

生1「はぁ!?それって一体どう言うことだよ!!」

龍騎「ポイントは毎月ちゃんと振り込まれる。でも先生は毎月100000point振り込まれるとは言ってない。さっきの先生の説明で分かったけど、皆の授業態度や成績が悪かったせいでポイントが0になるまで減った。そうですよね?」

 

茶「龍騎の言うとおりだ、この学校では、クラスの成績評価が毎月振り込まれるポイントに反映される。査定の結果お前達は当初持っていた100000pointを全て失った。よって今月振り込まれるポイントは0だ」

 

先生の説明によりクラスの雰囲気は一気に縮んでいった

 

茶「入学式の日にも言ったはずだ、実力で生徒を測ると。そしてお前達は評価0ただそれだけのことだ」

 

(確かに先生の言い分は間違っていない、きちんと授業を受けたり節約するよう心がけていれば少しはマシなポイントが出ただろう。こればっかりは完全に聞いていなかった人の自業自得だ)

茶「それにお前達には後一つ知らせなければならない事がある」

 

そう言った先生は黒板に貼り紙を貼った。

茶「これが前回の小テストの結果だ」

 

(全員の点数がバラバラだ、何でこんなに差が?)

 

茶「そして最後に、次回以降赤点を取った生徒は全員即退学になる」

 

思いがけない言葉にほとんどのクラスメートが抗議する

こうして5月の初日は最悪の形で終わった。




所処抜けてる説明が有りますが皆様どうかご理解の程宜しくお願い致します。


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4話 勉・強・説・得

茶柱先生から聞かされた真実に意気消沈するDクラス

 

(さてここから本当にどうするか)

 

流石に余り時間は残されてない、何かいい方法は無いかと考えていたら平田くんが皆に一斉に話始める

平「皆落ち込んでいる所申し訳ないが聞いてほしい。僕達は今日ポイント貰えなかった。これはこの先大きな痛手になる。しかも中間テストまで時間が無い。」

 

龍騎「だとしたらどうするんですか?」

 

平「そこで提案なんだけど今日から出来るだけ皆で勉強会をしようと思ってるんだ」

 

綾小路「具体的には?」

 

平「今日の放課後から勉強が行える場所でギリギリの時間に成るまでやるつもりだよ。強制はしないから来たい人は是非参加してほしい」

 

声かけした結果大半のクラスメートは参加するらしいが須藤を含む赤点三人組は帰ってしまった。しかも知らない間に綾小路と堀北さんも居なくなっていた

 

これからどうするか考えていると

 

平「龍騎くん、君に頼みたいことがあるんだ」

 

龍騎「頼みですか?」

 

平「うん。龍騎君には是非特別講師として参加してほしいんだ学年トップであり主席合格者の君に力を貸してほしいんだ」

 

龍騎「どうして平田くんがその事を知ってるんですか?」

平「え、もう入学初日から結構周りから注目の的だって聞いたから」

 

全然知らなかった。そこまで凄い事なんだなと改めて知った

 

龍騎「協力したいけど断らせてもうよ」

 

平「一応理由だけでも聞いていいかな?」

 

龍騎「人に教えたりするのは苦手なんだ。本当に悪いとは思ってるけど諦めてほしい」

 

平「そうかこちらこそごめんしつこくお願いしてしまって」

 

龍騎「俺の方こそ申し訳ないよ。俺は自分なりに赤点回避出来る方法を探すよ」

 

そう言い終えると俺は1人今日の昼食を買いに出掛けた

 

数日後、教室へ入ると綾小路に声を掛けられる

 

綾小路「龍騎、少し相談にのってもらいたいことがある」

 

龍騎「綾小路が相談って珍しいね」

 

綾小路「実は昨日堀北達と一緒に須藤達の勉強会をしたんだが」

 

龍騎「上手く行かなかったんだ」

 

綾小路「あぁ、見事に一時間もしないで終わった」

 

なんと言うか・・・分かりやすい展開だ

 

龍騎「肝心の相談って?」

 

綾小路「お前に堀北を説得してもらいたい」

龍騎「何で俺なんだ?」

 

綾小路「お前にしか頼めない事だからだ。それに龍騎は堀北と仲が良いからな」

 

龍騎「俺と堀北さんが?そんな事無い・・・気がする?」

 

綾小路「そうか?現に俺を除けば一番堀北と話してるのは龍騎だ。それに俺を通して龍騎の事を聞いてくる時もある位だからな」

 

龍騎「うーん、まぁやれるところまでやってみるよ」

 

こうして今日も静かに終わりを迎えようとしていた




明日から仕事が再開するので多分遅れると思います。本当に申し訳ございません。


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5話 激・昂・戦・闘





綾小路の頼みに応じて数時間後、俺は自室でどうするべきか考えていた。

 

(そう簡単に説明したとしても堀北さんは恐らく応じない、はぁ本当にどうしよう)

 

考えていたら喉が乾いたので冷蔵庫を見ると飲料水が切れていた。

「あー買いに行かないと」

 

学園のブレザーをはおい外に出る 寮入口前の自動販売機で飲料水をとしたとき、近くから誰かの声が聞こえた。その場に向かうとそこには堀北さんと入学式の時に居た生徒会長が話していた。 (こんなところで何してるんだろう?)そう思いながら見ていると

(危ない!!!)生徒会長が突如堀北さんを叩きつきようとしていた。反射的に二人の方へ駆け生徒会長の腕を

 

ガシッ!!

という音ともに押さえつけた

 

鈴音「り 龍騎くん!?」

 

龍騎「あんた今この人に何しようとした・・・」

 

学「・・・何だお前は?」

 

龍騎「そんな事どうだって良い、何しようとしたって聞いているんだ・・・」

 

学「貴様には関係の無いことだ」

 

龍騎「彼女を、堀北さんを離せ・・今すぐに!!」

 

学「それはこちらの台詞だ」

龍騎と学が鋭い眼光で睨み合っていると

 

鈴音「やめて、龍騎くん、もう大丈夫だから」

 

龍騎「・・・分かった」

 

そう言い龍騎が腕を離した瞬間

 

ヒュッ!

 

すぐさま学の裏拳を避ける龍騎しかし

 

(今度は踵落としか!)

学の踵落としを両腕で塞ぎなから横回転し交わす龍騎

サァアー

 

学「はぁぁぁぁ」

 

(!!)

 

格闘家さながらの速さで龍騎に正拳突きを繰り出す学

 

鈴音「っ!!龍騎くん危な」

 

鈴音が叫ぶ刹那龍騎は両腕を器用に使い学の正拳突きを受け流す

 

鈴音「!?」

 

学「ほう、良い動きだ、確実にこちらの攻撃を相殺している。貴様何か習っているな」

 

龍騎「そんな事を知ってどうするんですか?今はそんな事関係ないでしょ」

 

学「鈴音お前に友達がいたとはな、中々強いじゃないか」

鈴音「それは・・・」

 

学「何度も言ったはずだ、孤高と孤独を履き違えるな。それと龍騎と言ったな」

 

龍騎「それが何か?」

 

学「この学校に面白い奴が入ってきたようだな」

そう言い学が立ち去ろうとしたその時

 

学「そういえば、貴様が今した型、それは」

 

「氷山流護身術だな」

 

 

(ドクン!!)

 

鈴音「氷山流護身術?」

 

龍騎「・・ぜだ」

 

堀北(?)

 

龍騎「何故貴方が母さんの事を知ってるんだ!!答えろ!!」

 

その時の龍騎の姿は今まで見たことのない程の迫力を放っていた。

 

学「何時かは忘れたが以前同じ型を使う者と対峙したことがある、それだけだ。」

「最後に一つ教えてやる上のクラスに上がりたければ死ぬ気で来い。」

 

そう告げるとそのまま学は闇の中に消えていった。

バタッ!!

龍騎「!堀北さん大丈夫!?」

堀「えぇ、ありがとう。もう平気よ。」

 

(見るからに大丈夫じゃない気がする)

 

堀「それより龍騎君はどうしてここに?」

 

龍騎「あぁ、俺は飲み物買いに来たんだ。その時に声がしたから行ってみたらさっきみたいなことに。」

 

堀「そう、ねぇ龍騎君」

 

龍騎「何?」

 

堀「貴方も何かしてたんでしょう、それもかなりの有段者の動きだったわ、普通はあそこまで出来ないわ。」

 

龍騎「・・・格闘技と空手と護身術この三つを習ってた。俺が物心着いた際にすぐね。」

 

堀「そうだったのね、そんな小さい時から」

 

龍騎「邪魔しちゃってごめん、もう行くよ。」

 

龍騎がその場から立ち去ろうとした瞬間

 

堀「待って!」

 

堀北は龍騎の手を掴み呼び止める

 

龍騎「堀北 さん?」

 

堀「お願い・・もう少しだけ一緒に居て。」 END



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6話 説・得・笑・顔

龍騎「はい、取り敢えず上がって」

 

堀「えぇ、お邪魔するわ」

(もう少しだけ一緒に居て)

 

先程堀北さんにそう言われどうするべきか戸惑っていたが流石にずっと外に居させるのも悪いため一旦俺の部屋に上がって貰うことにした。

 

(ヤバい、どうしよう) 同世代の女性と二人だけなんて今まで無かったので物凄く緊張している。

 

龍「と、取り敢えず何か飲む?」

 

堀「そ、そうねせっかくだしお願いするわ」

 

心なしか堀北さんも緊張している用に見える。顔も赤いような気のせいかな?

 

龍騎は先程購入したホットのお茶を渡した。

 

龍騎「はい、どうぞ」

 

堀「ありがとう。いただきます」

 

(どうしよう、何て話し掛ければ良いんだろう?)

 

そう思っていた矢先

 

 

堀「龍騎君、少し聞いてほしいのだけれど」

 

龍騎「何?」

 

 

堀「私がこれから幾つか質問するから貴方はそれに答えて。私も答えるから」

 

龍騎「分かった。じゃあ早速質問するけど勉強会はどうするつもりなの?」

 

堀「取り敢えず諦めることにするわ、これ以上は意味ないもの。」

 

龍騎「そうなんだ。何となくそんなきはしたけど」

 

堀「意外だわ、貴方は私を説得するつもりだと思っていたのだけれど」

 

 

龍騎「まぁ、いきなり説得しても駄目だとは分かっていたから」

 

堀「じゃあ次は私ね、龍騎君はどうして自分がDクラスに成ったか分かる?」

 

龍騎「いや、分からない。何かが問題だったからじゃないかな?」

 

堀「私はそう思わないわ。貴方のような人がDクラスに落とされる理由が分からない」

 

 

龍騎「それは買い被りすぎだよ、堀北さんもDクラスに成ったか分かるの?」

 

 

堀北さん「いえ、試験も面接も良かったわ、だから尚更分からない」

 

龍騎「この学校は成績で決めてる訳じゃない、それだけだったら俺達Dクラスになってない」

 

堀「じゃあ一体・・!」

 

龍騎「分かったみたいだね」

 

堀「協調性・・」

 

龍騎「うん、そう言うの含めて決めてるんだと思う。総合的に高いステータスがある人を上のクラスにしてると決めてる」

 

堀「ちょっと待って、仮にそれが本当だったら私はともかくなぜ貴方や平田くんはDクラスなの、二人も総合的に高いと私は思うのだけれど」

 

堀北の確かにと言わんばかりの意見に龍騎は黙りこんでしまう

 

堀「まぁ、貴方の言いたいことは伝わったわ。私は私自身のために彼らの面倒を見る、それで・・いいかしら?」

 

龍騎「はい!もちろん」

 

堀北の新たな決意に笑顔を向ける龍騎、そして二人はお互いに満面な笑みを見せあいあった

 

だが、堀北は心のなかであることがに気になっていた。それは龍騎の母と彼自身の過去だった。END




もしかしたら龍騎の呼び名を名前に変えるかもしれません。


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7話 須・藤・勝・負

翌日、堀北さんがもう一度勉強会をしてくれるということで、何とか前に進めると思っていたが実際は難航しているらしい

 

原因は池と山内というクラスメートの覚えが遅いという事らしい。まぁそれだけならまだ立て直せるみたいだが一番の問題は須藤らしい

 

理由は堀北さんが気に入らないらしくそのせいで勉強会に一切関わらないようにしてるらしい。このままだと須藤だけ圧倒的にテストに不利だど言うことだ

 

龍騎「それで堀北さんの次に今度は須藤を説得してほしいと」

 

綾小路「その通りだ。話が早くて助かる」

 

龍騎「あのね、自分で言うのもなんだけど俺何でも屋じゃないんだよ」

 

 

綾小路「だが、堀北を説得出来たのは事実だろ、俺はそれを見越して龍騎に頼んでいるんだ」

 

龍騎「だいたい須藤は堀北さんの何が気に入らないの?」

 

綾小路「上から目線の態度と人をバカにしている口調が気に入らないそうだ」

 

龍騎「それは聞いたけど堀北さんも気をつけてるんでしょ。それなら苦手なのは分かるけど勉強会をサボるほどのことでも無いんじゃない」

 

 

綾小路「それはそうなんだが、どうにも本人はその事で勉強会に参加するのを拒絶している」

 

龍騎「はぁ、何か須藤の興味を惹く物があればいいんだけど」

 

綾小路「それだったらバスケはどうだ、あいつの実力は上級生を凌ぐほどの腕前らしいからな」

 

(バスケか、それだったら)

 

龍騎が解決策を見いだしていると

 

ありがとう「何か策が思い付いたみたいだな」

 

まだ言ってすらいないのに一瞬で読み取るなんて、やっぱり綾小路も何か特別なものを持ってるみたいだ。覚えておかないと

 

 

龍騎「どうしても俺じゃなきゃ駄目?」

 

綾小路「お前だけが頼りだ」

 

そう言って親指をグッと向ける綾小路

 

上手く言いくるめられた龍騎は策を放課後に実行する

 

須藤「バスケで勝負してほしい?」

 

龍騎「うん。お前凄い上手いんだろ、だから一回してみたいなーって」

 

須藤「ま、まぁな、こう見えて一年じゃ一番上手い自信があるんだぜ!」

 

龍騎「そうこなくっちゃね、ルールは簡単、俺がドリブルし続けるからお前はそれを取る。一時間以内に取れたら須藤の勝ち、負けたらもうお前に勉強会に誘わない。俺が勝ったら素直に勉強会にもきちんと参加する」

 

須藤「分かった。男に二言はねぇ!」

 

そうして二人の勝負は始まった

 

一時間後

 

龍騎「俺の勝ちだ」

 

須藤(なんでだ!?ボールをとる所か一回も触れられなかった!)

 

龍騎「どうして負けたかわかるか?」

 

須藤「いや、正直全く分からねぇ」

 

龍騎「それは勉強もバスケも一緒だからだよ」

 

須藤「はぁ!?どこが!?」

 

龍騎「簡単に言うと何回も何回もやっていって上手く成っていくんだよ」

 

須藤「何か違う気が?」

 

龍騎「じゃあ聞くけど須藤は始めてやったときからそんなに上手かったか?」

 

須藤「それは・・・」

 

龍騎「何年も血の滲む努力して今みたいな技術を手に入れたんじゃない?勉強も同じ、最初っからやらなかったら意味がない」

 

「始めっから上手い奴が、完璧な人が居るんだったらはなっからその人に全部任せればいい」

 

須藤「本当に俺が出来るのか?」

 

龍騎「努力次第じゃない、それに、頑張っていい点れば堀北さんにガツンと言い返せるんじゃん」

 

須藤「そうか、それなら悪くねぇかもな」

 

そして、二人は握手を交わしテストに備えるため帰路に着くのであった。END



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8話 屋・上・一・時

須藤の説得に成功し勉強会を再開した次の日

 

 

綾小路「龍騎、やはりお前に頼んで正解だった。お陰で須藤も再び参加してくれた」

 

 

龍騎「別に俺はたいしたことはしてないよ。ただ須藤のやる気を引き出したにすぎないよ。後はあいつのやる気次第だよ」

 

 

綾小路「そう言うな、それと良かったらお昼」

 

綾小路が龍騎を昼食に誘うとした時櫛田と言うクラスメートが綾小路を昼食に誘った

 

綾小路「あ、えっと」

 

龍騎「お邪魔みたいだしお二人さんはごゆっくり」

 

そして龍騎は昼食を購入し、屋上へ向かう途中に堀北に声をかけられる

 

堀北「どこへいくの?」

 

龍騎「屋上だよ。いつもそこで食べてるんだ」

 

堀北「そうなのね。 もし良かったらお昼一緒に食べない?」

 

龍騎「あぁ、堀北さんが良ければ俺は良いよ」

 

堀北「それじゃ早く行きましょ」そして二人は屋上へ向かう

 

屋上へ着き二人は早速共に昼食をとる

 

龍騎「堀北さんは料理したりするの?」

 

堀北「たまに作るときもあるわ。 ちなみに今日のは自分で作ってきたものよ」

 

龍騎「本当に!凄い上手だよ!」

 

お世辞なのではなく堀北さんの料理は見事なまでの出来映えをしていた。

 

堀北「そんなに褒めてくれるとは思わなかったわ 龍騎君 良かったら その 一口食べてみる?」

 

堀北の予想外の誘いに龍騎は

 

龍騎「え!だ大丈夫だから。気持ちは凄く嬉しいけど堀北さんの分が」

 

と頬を赤く染め答えた

堀北「私は元々そんなに食べないしそれよりあなたの方がもう少し食べたほうが」

 

そう言って堀北は龍騎の昼食を見る。龍騎のはカロリーメイト、サラダ、お茶と言う主食と言えるかのメニューだ

 

堀北「龍騎君っていつもそれなの?」

 

龍騎「そんな事はないよ。今日はたまたまこれだっただけだよ」

 

堀北「流石に体に余計悪い気がするわ。私のはもう一つあるから遠慮しないで食べて」

 

そう言って龍騎に自身のもう一つのサンドイッチを渡した

 

龍騎「でも」堀北「もしかして私の昼食は嫌?」

堀北は龍騎の言葉を強引に遮った

 

龍騎「いえ、じゃあお言葉に甘えます」

 

そして龍騎は堀北のサンドイッチを受け取った

 

(本当に美味しそうだなー)

 

龍騎「それじゃあいただきます」堀北「どうぞめしあがれ」

 

龍騎は堀北からもらったサンドイッチを自身の口内に入れ味わった

 

堀北「どうかしら?お味の方は?」心配そうに聞く堀北

 

龍騎「美味しい、すっごく美味しい!」

 

そうして龍騎は直ぐに完食した

 

龍騎「ごちそうさま。あっという間に食べちゃったよ」

 

堀北「それなら良かったわ。美味しそうに食べてくれて私も 嬉しい//」

 

龍騎「あーでも、もう少しゆっくり食べれば良かったな」

 

堀北「もし龍騎君が良ければ又作って来てもいいわ」

 

龍騎「良いの?」堀北「気が向いたら ね」

 

こうして二人の昼食は終わりこの出来事は二人だけの秘密となった END



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9話 必・然・出・会

堀北との昼食を終え龍騎は図書室に向かっていた

 

(出来れば昼休みに勉強はしたくないんだけどまぁしょうがないか」

 

綾小路「随分遅かったな、何かあったのか?」

 

龍騎「いや、昼飯食うのに思ったより時間がかかったみたい」

 

池「まさか、女の子と昼飯食ったのか!?」

 

(こういうところは鋭いな)

龍騎「そんなんじゃないよ。それよりさっさと勉強会始めよう」

 

とはいったが時間が立つにすれ主語が多くなってきてる。真面目に勉強してるのは良いがこのままじゃ他の人に迷惑が

 

C生「おい!さっきからうるせぇんだよ!」

 

言わんこっちゃない。思った矢先に成ったし

 

C生「ってお前らよく見たらDクラスの連中じゃねぇか」

 

須藤「あ?だったらなんだ」

 

C生「不良品はさっさとこっから出ていけよ。お前ら底辺と一緒にされたらこっちが迷惑なんだよ」

 

須藤「んだと!」

 

(これは少しまずいかも)

 

C生「不良品なのは事実だろ、大体テスト範囲もろくにわかってないやつに言われる筋合いはないんだよ」

 

(テスト範囲?もしかして何か攻略法が有るのか?)

 

須藤「てめぇ、いい加減にしろよ」

 

C生「何だ?暴力でもするのか?やれるんだったらやってみろよ?」

 

龍騎「須藤、そこまでにしとけ」

 

須藤「龍騎!けどよ!」

 

龍騎「こんなバカはお前が相手にする必要はない」

 

C生「何だと」

 

龍騎「それこそ事実だろ。人をバカにしている時点でお前は須藤より見苦しい。はっきり言ってお前の方が須藤よりグズだと思うんだけど」

 

C生「てめえ!もういっぺん言ってみろ!!」

 

C組生徒は龍騎の胸ぐらを強く掴み壁に叩きつけた

 

龍騎「っ!」須藤「てめぇ!龍騎に何しやがる!」

 

C生「うるせぇ!こいつみたいなやつは痛い目を見させてやるよ!」

 

龍騎(こいつ、仕方ないか・・)

 

C組生徒が龍騎を殴りかかり龍騎もまた空いている両腕で反撃しようとしたその時

 

一之瀬「両者そこまで!」

 

そう言って見知らぬ女性が俺の隣で止めた

 

C生徒「んだてめぇ!部外者は黙ってろ!」

 

一之瀬「部外者?この学校の生徒として騒ぎを見過ごす訳には行かないなー、どうしても続けるんだったら今すぐ出ていってくれる?」

 

C生「騒ぎでも何でもねぇこっちは被害者だ」

 

一之瀬「被害者?私には君の方からその人に襲いかかってる用に見えたけど?これ以上続けるなら学校側に報告するよ」

 

C生「くそっ!」そう言ってC組の生徒は出ていった

 

一之瀬「君達も大人しく勉強しようねっ」

 

綾・池・須・山「は、はい・・・」そして最後に龍騎の方へ

 

一之瀬「君!大丈夫!」

 

龍騎「え?あ、あぁ大丈夫」

 

一之瀬「びっくりしたよね、もう安心だから」

 

龍騎「いえ、たいしたことじゃ無いから」

 

一之瀬は両手を龍騎の首もとへ回し

 

龍騎「ちょ/!? な何を!?//」一之瀬「少しじっとしてて」

 

一之瀬は器用な手つきで龍騎の制服の襟やYシャツを直した

 

一之瀬「これでもう大丈夫!それと」龍騎の頭に手を触れ

 

一之瀬「次からはあんな無茶しちゃだめだよ」と龍騎の頭に着いていたホコリを取った

 

龍騎「あの!」一之瀬「うん?」龍騎「名前聞いても良い?」

 

「私はBクラスの一之瀬帆波それじゃまたね!」

 

(一之瀬さんか、機会が会ったらまた話したいな)END



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10話 先・輩・切・札

図書室での騒動を終えた放課後

 

 

さっきの生徒はテスト範囲も分からないって言ってた。それはまだ対策の方法があると言う事だ。今のうちに探さないと

 

綾小路「龍騎、この後皆でまた勉強会をするが来るか?」

 

龍騎「ごめん、ちょっと探したいことがあるから今日は遠慮しておく」

 

龍騎はそう言って教室を出ていった。出来る限り学校内や敷地内を手当たり次第探すもこれといった成果は見つからなかった

 

 

(やっぱりそう見つからないか。しょうがない帰るか)

 

そう思い寮へ帰宅する途中、同じ学生服を着た女性が大人の男に絡まれていた (このまま見過ごす訳には行かないな)

 

龍騎はそう思い女性の方へ向かう

 

男「あ!?何だよてめぇは!」

 

龍騎「その人嫌がってるじゃん、さっさと離してください」

 

男「うるせぇ!ガキは引っ込んでろ!!」

 

男は龍騎に勢いよく殴り掛かるが龍騎は片手で受け止めすぐさま上段後ろ回し蹴りを繰り出し男を倒した

龍騎「あの、大丈夫ですか?」

 

女「ふふ、あなた強いのね。助けてくれてありがとう」

 

龍騎「いえ、たいしたことはしてませんから」

 

「そう言えば自己紹介がまだね、私は島崎美穂、君は見たところ一年生ぽいけど?」

 

龍騎「はい。龍騎白優と言います」

 

島崎「白優君ね、折角だから何かお礼しないと」

 

龍騎「僕はそんなつもりでした訳じゃないですから」

 

島崎「まぁそんこと言わずにほら」

 

島崎は龍騎の手を引き近くのレストランに入った

 

島崎「付き合わせちゃって悪いね、ここで食べても大丈夫?」

 

龍騎「はい、それは全然大丈夫です。 僕も時間とらせてすいません」

 

島崎「そんな事気にしなくて良いのに、それより早速お礼しないとね」

 

龍騎「お礼といわれとも急には思い付きません」

 

島崎「本当かなー?実は私に聞きたいこと有るんじゃないの? 」

 

龍騎「え・・(何で分かったんだ)」

 

島崎「私、こう見えて人を見る目があるのよ。ちなみに何故わかったかと言うと君私に何か質問したがっているように見えるから」

 

龍騎「・・バレバレでしたか、流石先輩ですね。じゃあ早速聞きたいこと事があります」 島崎「何かしら?」

 

龍騎「中間テストの攻略法を教えてくれませんか?」

 

島崎「随分はっきり言うのね、どうしてそれにしたの?」

 

龍騎「先程違うクラスからテスト範囲も分からないと聞きました。しかも先生に聞いたら伝え忘れたと言われました。明らかに自分達で見つけろかと言うみたいに」

 

島崎「それでテストの攻略法を教えてと」龍騎「はい」

 

島崎「君、面白いし良い目を持ってるね」

 

龍騎「そんな事有りませんよ。僕は・・普通とは違うだけですから」

 

島崎「そっか、うん!教えてあげる」龍騎「良いんですか」

 

島崎「お礼だしね。ちょっと待ってね」

 

島崎はあるプリントを渡した

 

龍騎「これは?」島崎「中間テストの過去問よ、次の中間テストはこれと全く同じ問題が出るわ」

 

龍騎「本当ですか!?」島崎「小テストも全く同じだから」

 

龍騎「大丈夫です?こんなの渡して?」

 

島崎「遠慮しなさんな。君は目の前のテストに集中しなさい」

 

龍騎「ありがとうございます。良い結果を報告出来るよう頑張ります」

 

島崎「うん。頑張って良い点取ってね」

 

そして次の日遂にテスト当日と成った




島崎美穂(しまざきみほ)

学力A

知性A

判断力B

身体能力B-

協調性A-

二学年で正義感が強い女性。茶髪の長髪とモデル並みのスタイルが特徴で観察眼が鋭く巧みな話術で自分のペースに持っていく事を得意としている。どんな状況であれ自分の中の信念を貫くため自然と回りを惹き付ける魅力を持つ。


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11話 結・果・発・表

迎えた中間テスト当日俺は島崎先輩から貰った過去問プリントをコピーしDクラスの皆に渡した。これでやれることはやった

後は全力でテストに望むしかない

 

テスト結果発表当日、茶柱先生から結果発表の貼り紙が貼られた

 

茶柱「正直感心している。お前達がこんな高得点を取れるとはな。お前達の頑張りは認めよう。しかし、今回の赤点ラインは40点未満1点足りず 惜しかったな須藤」須藤「な!!」

 

茶柱先生は容赦なく言い放った。しかもご丁寧に赤点の基準も

黒板に書いて説明してくれた

 

茶柱「須藤、放課後職員室で待っている」

 

そう言って茶柱は教室を出ていった。すると櫛田が皆に呼び掛けるが龍騎は教室を出ようとする

 

櫛田「龍騎君?どこにいくの」龍騎「ちょっとお手洗いに」

 

龍騎は1人教室から立ち去った。そして

 

龍騎は茶柱の後を追いある交渉を持ち掛けようとしていた

 

龍騎「喫煙は体に良くないですよ、茶柱先生」

 

茶柱「どうした龍騎?もうすぐ授業が始まるぞ」

 

龍騎「先生に問いたい事があるんですが」茶柱「言ってみろ」

 

龍騎「先生はテスト問題の範囲が変わったことを僕達に告げなかった。100っ歩譲ってズレがあったのはともかく退学の可能性がある生徒が居たんですよ?それに対しては何も謝罪は無いんですか?」

 

茶柱「お前の言い分は間違ってない。だが、現段階ではその結果は変わらない」

 

龍騎「でも変えられる方法は有りますよね」

 

茶柱「・・・龍騎、私はお前の実力を買っている。それは今日までの成績で表してる。過去問を手に入れるのは正解の一つだ。しかも共有して全員の成績を上げたのはお前が初めてだ」

 

(こっちの考えは全部お見通しか)

 

茶柱「しかし、最後が甘かったな。もう少し早く見せ暗記をさせていれば須藤も赤点を取らなかった、素直に諦めたらどうだ?」

 

龍騎「確かに、先生の言い分は間違ってません、けどここで諦めたらあの人の努力を無駄にしてしまいます。それだけは絶対にさせません」茶柱「何のつもりだ?」

 

「俺のポイントで須藤の点数を売ってください」

 

茶柱「はっ・・ははははっ!面白なお前は!まさか点数を売ってくれと言うとはな」

 

龍騎「貴方は言いましたよね、ポイントで買えない物はここには無いと」

 

茶柱「成る程、確かにな。だが、お前の手持ちで買えるのか?」

 

龍騎「・・いくら何ですか?」

 

茶柱「特別に100000pointをこの場で払うなら売ってやっても良い」

 

(100000pointか、今有る額じゃ払えない。ここまで来て終わりか」龍騎がそう思った瞬間

 

堀北「私も出します。それなら大丈夫ですよね?先生」

 

龍騎「堀北さん・・」

 

茶柱「フッ、やっぱりお前達は面白いな。良いだろう須藤の点数を売ろう。」そう言い放ち茶柱先生は俺達の学生証カードを取って立ち去っていった

 

Aクラス廊下

 

?「Cクラスのポイントが延びてるな。龍園の仕業だろうな」

まさ

坂柳「正しくそうでしょうね」

 

?「危険な男だな」

 

坂柳「大した事ではありません。それよりも退屈ですね」

 

?「お前がそれを言うのか」

 

 

 

龍騎「本当にありがとう。堀北さんのお陰で助かったよ」

 

堀北「私は自分のためにやったにすぎないわ」

 

龍騎「でも須藤のためにわざと英語の点数をさげたじゃん」

 

堀北「あなたも人の事は言えないじゃない」龍騎「え?」

 

堀北「ここで諦めたらあの人の努力が無駄になる。それだけは絶対にさせないだったかしら」

 

全部聞かれたし!しかも一語一句、そう思うと少し恥ずかしい

 

堀北「明らかに須藤君に向けて言った訳じゃ無いわよね。それなら一体誰に向かって言ったのかしら?」

 

完全にからかわれている龍騎、そのため顔が真っ赤に染まっている。だが、龍騎の心は不思議と満たされていた




時々マイページで登録し直さなきゃいけないんですが誰か分かりますか?分かる人は教えてください。


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12話 打・上・秘・密

中間テスト日の夜、祝勝会と言うものを開くことになった

 

別にそれは全然構わないが何故俺の部屋でやるんだ

 

池・須藤・山内が床、綾小路が椅子、俺はベットに座った

 

それと座るスペースが狭いため俺の左隣に櫛田さん右隣に堀北さんが座っている

 

「かんぱーい!」の号令と共に祝勝会が始まった

 

須藤「んだよ!龍騎折角の祝勝会なのに暗い顔して!」

 

龍騎「いや、何で俺の部屋でわざわざやるのかなと思ってさ」

 

綾小路「まぁこういうのも悪く無いんじゃないか」

 

山内「やっと終わったな!それにしても龍騎が過去問持ってきてくれなかったら俺達アウトだったよな!」

 

 

櫛田「ねぇ龍騎君」龍騎「どうしたんですか?」

 

櫛田「どうやって須藤君の退学取り消してもらったの?」

 

池「あーそれマジ気になる」

 

龍騎「堀北さんのお陰だよ。堀北さんが協力してくれなかったら流石にお手上げだった」

 

櫛田「そうなんだ。」堀北「私は別に」

 

龍騎「良かったね須藤、これをきに彼女にちゃんと感謝しろよ」

 

須藤「何で俺なんかのためにそこまでしてくれたんだよ」

 

堀北「退学者が出ればDクラスの評価が下がる、それに私は、私のために行動しただけそれだけよ」

 

龍騎・綾小路(素直じゃないなー)

 

櫛田「とりあえず、二人のお陰だよね!」

 

綾小路「その通りだな」

 

こうして祝勝会は楽しく終わりを告げた

 

龍騎「っていうかあいつら少しは片付けてよ」

 

俺と綾小路が部屋の後片付けしている間にほぼ皆帰ってしまった

 

龍騎「ありがとうございます櫛田さん。1人でも多いと助かります」

 

櫛田「こちらこそ、部屋を貸してくれてありがとう!一つ聞いてもいい?」

 

龍騎「何ですか?」櫛田「龍騎君は堀北さんの事好きなの?」

 

 

 

え?

 

櫛田「クラスやいろんな女子の間で噂になってるよ。あの二人実は付き合ってるんじゃないかって」

 

龍騎「好きっか・・・どうなんだろう?今までそんな事考えたことも無かった。だから正直よく分からない。 でもあの人と居ると楽しいって思う自分がいる、それが今言える答えかな」

 

櫛田「そっか、素敵な人が見つかるといいね。じゃあ私も部屋に戻るね」

 

龍騎「うん。お休み」櫛田「龍騎君もお休みー」

 

(俺は櫛田さんに嘘をついた、確かに堀北さんとの時間は学校での楽しみの一つだ。でもこの先、人を好きになることは無いだろう。俺のなかには人の血を吸って生きるある意味怪物の血が流れている。それ以前に人間でも吸血鬼でも無い歪な化物だ。そんな自分が誰かを愛していいわけない。ましてや生きてさえ良いのか分からない存在なのだから) END



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13話 佐倉と須藤と新たな騒動

祝勝会を終えた次の日

 

 

綾小路「龍騎おはよう」龍騎「おはよう。綾小路」

 

綾小路「悪いがお前に頼みたいことがある」

 

龍騎「いきなりだな、で頼みって?」

 

綾小路「今日は櫛田と一緒に佐倉のデジカメを直しにいくんだが代わりに櫛田達に同行してくれないか」

 

龍騎「それは良いけど綾小路も一緒に来れば良いじゃん。」

 

綾小路「俺は用事が有って行けなくなった」

 

龍騎「でもどうして俺なの?」

 

綾小路「お前が一番頼れるからだ。何か有ったとしても龍騎なら対処できると思ったからな」

 

そこまで言われるほどの事じゃないと思うんだけどまぁ頼まれたからにはやるしかないか。放課後、俺は待ち合わせていた櫛田さんと佐倉さんと共に電気屋に向かっていた

 

櫛田「ごめんね、授業終わった後なのに付き合ってもらっちゃって」

 

龍騎「それは全然大丈夫だけどここに来た理由まだ聞いてなかったよ」

 

櫛田「それはね、私が佐倉さんのカメラを壊しちゃったの佐倉さんは気にしなくていいって言ってくれたけどやっぱり気になっちゃうから」

 

龍騎「成る程ね、・・・」櫛田「龍騎君どうしたの?」

 

龍騎「ちょっと待ってて」龍騎は佐倉の居るカウンターに向かった

 

龍騎「佐倉さん、ちょっとペン借りるね」佐倉「あ、うん」

 

龍騎「修理し終わったら俺に連絡してください」

 

そう言って龍騎は佐倉の代わりに修理依頼書に自身のサイン書いた。 そして龍騎は目の前の店員が微かに舌打ちしたのを聞き逃さなかった

 

櫛田「さっきの店員さん凄かったね。龍騎君が行くまで佐倉さんにいっぱい話しかけてたよね」

 

佐倉「買ったときも同じようなことが有ったのでそれ以来1人で行くのが怖くて」

 

(それにしても、さっきの店員から嫌な匂いがしてた吸血種と同じ悪意のある最悪な)

 

櫛田「龍騎君?」龍騎「え!?」

 

櫛田「どうしたの?深く考え事してるみたいだけど」

 

龍騎「あぁ別に大したことじゃないよ」

 

そう説明した後、龍騎の携帯から着信音が鳴った

 

龍騎「もしもし、うん、分かった。今から向かうよ」

 

佐倉「どうしたんですか?」

 

龍騎「今から集まれないかだって二人はどうする?」

 

櫛田「私は行くよ!」佐倉「私は先に戻ります」

 

龍騎「そっか、連絡来たら教えるよ」

 

佐倉「はい。色々とありがとうございます」櫛田「またね」

 

佐倉さんと別れたあと俺達は綾小路の部屋に呼ばれた。そこには祝勝会と同じメンバーが集まっていた。どうやら朝、茶柱先生が話していたCクラスとのトラブルは須藤が関わってるらしい

やれやれ須藤には本当に苦労させられる END



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14話 協・力・体・制

今俺たちは新しい問題にぶつかっていた。須藤が言うにはCクラスの方からやって来たらしく本人はそれを追い払っただけという。しかも来週までに証拠が出なければ停学されるほどの話になっていた。後日クラスで聞き込みをしていくが良い情報は出てこなかった。俺と堀北さんは現場となった特別棟に向かった

 

(にしてもここ暑いな・・・速く終わらせて退散しないと正直きつい)

 

堀北「特別棟には監視カメラは設置されていないのね」

 

龍騎「まぁそんなもんあったら直ぐに事件解決だけどね。そう言えば廊下とかも設置されてないよね」

 

堀北「そうね、お手洗いや更衣室も設置されてないわ」

 

龍騎「まぁCクラスの連中が嘘つきましたなんて言うわけないだろうしね。 堀北さんさっきから顔色をうかがう用に見てるけど、どうしたの?」

 

堀北「龍騎くん、もしかして体調悪い?」龍騎「何で?」

 

堀北「顔色悪そうよ。汗も少し出てるし暑いの?」

 

龍騎「ちょっと、 ごめんやっぱ少し暑いです。実は昔から暑いのダメなんだ、堀北さんは大丈夫?」

 

堀北「私は比較的強いから問題ないわ。それにしても龍騎くんつらそうね、無理しない方が良いわ」

 

そんな話をしながら歩いていると曲がり角から佐倉さんが飛び出してきてぶつかってしまった

 

 

龍騎「痛って」 佐倉「龍騎・・・くん?」

 

龍騎「佐倉さん大丈夫ですか?」

 

佐倉「はい、こちらこそすみません」

 

龍騎「こんなところで何してるの?」

 

佐倉「写真を撮ってたの」 龍騎「写真?」

 

佐倉「うん。景色とかを撮るのが趣味なんだ。私そろそろ行かなきゃ。さよなら!」

 

そう言って佐倉さんは急いで帰っていった

 

龍騎「これからどうしよっか」 堀北「そうね・・」

 

一之瀬「二人ともそこで何してるの?」

 

俺達が考えていると一之瀬さんが声を掛けてきた

 

龍騎「今クラスで問題が起きててそれの調査してる。一之瀬さんは?」

 

一之瀬「そうなんだ。私もBクラスでその話を聞いたから気になって来てみたの。 良かったら事情聞かせてほしいな」

 

堀北「龍騎くんどうする?」

 

龍騎「俺は話して良いと思う。一之瀬さんは悪い人とは思えないし」

 

そう言って龍騎は一之瀬に詳しく説明した。

 

一之瀬「成る程ね・・・ねぇ私も協力させてほしいな」

 

堀北「どうしてあなたまで手伝ってもらう流れになるのかしら?」

 

一之瀬「人手が多い方が効率的でしょ、それに私自身話を聞いちゃった以上放っておけないってのもあるんだ」

 

堀北「龍騎くんは今の話どう思う?」

 

龍騎「うーん、本人も折角言ってくれてるしお言葉に甘えたいな」

 

堀北「あなたが言うなら別にいいけど」

 

一之瀬「決まりだね!これからよろしくね」

 

こうしてBクラスの協力を得たDクラスだった END



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15話 告・白・説・得

Bクラスと共闘することになった次の日

 

一之瀬「あ!白優くんおはよう」

 

龍騎「おはよう一之瀬さん、早いですね」

 

一之瀬「白優くんこそ早いじゃん」

 

龍騎「そう言えば一之瀬さんは学級委員長してるんだよね」

 

一之瀬「Bクラスが勝手に作っただけだけどね。後ちゃんと副委員長と書記も居るよ」

 

一之瀬さんと話していると通学中の人達から皆に挨拶されている(主に一之瀬さんが)

 

龍騎「あの、俺お邪魔かな?」

 

一之瀬「え?全然そんなことないよ。急にどうしたの?」

 

龍騎「いや、人気者だから居たら申し訳ないかなって」

 

一之瀬「委員長やってるからね、他の子より目立っちゃうだけだよ。あ、そうだ白優くんあれから大丈夫?」

 

龍騎「あれから?」 一之瀬「図書室で絡まれた時あったでしょ」

 

 

龍騎「あの時ね、大丈夫、あれ以来誰とも問題に成ってないから」

 

一之瀬「そっか、それなら良かった!」

 

龍騎「ありがとう。これも一之瀬さんのお陰だよ」

 

一之瀬「そそ そんな事ないよ。私大したことしてないから」

「あのね、白優くんに相談したい事があるんだけどいい?」

 

龍騎「全然大丈夫だよ。それで相談って?」

 

一之瀬「白優くん・・・女の子に告白されたことある?」

 

・・・えーー!!

 

龍騎「無い無い無い!告白だなんてされたこと無いよ。ましてや女子と一緒に登校するのも今日で初めてだよ!」

 

一之瀬「そ、そっかごめんね急にこんなこと聞いて」

 

龍騎「それは平気だけど、どうしたの?」

 

一之瀬「後でちゃんと説明するからとりあえず行こっか」

 

そうして龍騎と一之瀬は学校に向かった 放課後

 

(一之瀬さんに玄関前で待ってて言われたけど本当にいろんな人から話しかけられてる。これじゃ終わらなそう)

 

そう思った瞬間

 

一之瀬「あ!白優くんこっちこっち!」龍騎「う、うん」

(凄い睨み付けられてる、一之瀬さんと話しているだけなのに)

龍騎「ここって体育館だよね?」

 

一之瀬「うん。さっきいった相談なんだけど 私告白されるみたいなの」 龍騎「それで俺にどうしろと?」

 

一之瀬「彼氏のフリしてもらってほしいの、お願い」

 

龍騎「ごめん、それは出来ない」一之瀬「どうして?」

 

龍騎「一之瀬さん、誰かに告白するってそんな簡単に出来ることじゃないし、生易しいものじゃないと思うんだ。毎日悩んで苦しんでどうすれば伝わるかなって一生懸命頭の中でいっぱい考えても告白出来なくて好きって言いたいけど中々出せない。それでもその人は一之瀬さんに振り向いてもらおうと頑張ってる、だからあなたもその人の必死な思いに応えなきゃだめじゃないんですか?」

 

一之瀬「白優くん・・・」

 

龍騎「後は一之瀬さん次第だよ」

そう言いながら龍騎は立ち去った。そして龍騎は近くのベンチで休んでいると

 

龍騎「お疲れ様、一之瀬さん」

 

一之瀬「うん。間違ってたね 私千尋ちゃんを傷つけないことだけを考えてた。ねぇ白優くん明日から大丈夫かな?」

 

龍騎「一之瀬さん達なら大丈夫だよ」

 

一之瀬「うん。何だか今日は1日付き合ってもらったね。今度は私が協力しないとね」

 

龍騎「確かにな。でも無理しなくていいんだよ」

 

一之瀬「全然平気だよ!だからさ これからもよろしくね白優くん」 龍騎「こちらこそよろしく一之瀬さん」

 

そうして二人は固い握手を交わしあった END




感情表現難しい。


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16話 情・報・審・議

一之瀬さんの相談を終えた次の日、学校に向かうと人だかりが出来ていた。何やら貼り紙を見ているみたいだ

 

一之瀬「おはよー!白優くん!」

 

龍騎「おはよう。この告知一之瀬さんが用意したの?」

 

一之瀬「私じゃないよ。これはね」

 

一之瀬さんと話していると1人の生徒が声をかけてきた

 

一之瀬「あ、おはよう神崎くん!」神崎「おはよう。一之瀬」

 

一之瀬「これは彼のアイディアでね、あ 紹介が遅れたね同じクラスの神崎隆二くん」

 

神崎「お前が龍騎か話は一之瀬から聞いている。これからよろしく頼む」 龍騎「こちらこそよろしく頼むよ。神崎くん」

 

 

一之瀬「そう言えば掲示板の方にも何か有力な情報は無いかな?」

 

龍騎「掲示板?そんなのあったっけ?」

 

一之瀬「うん。学校のHPに載ってるの何か知ってる人が居たら詳しいことを話してほしいって。ほらこんな感じで載ってるよ」

 

一之瀬さんは自分の端末でHPを俺に見せてくれた

 

一之瀬「早速メールが来たよ」 神崎「どんな内容だ」

 

一之瀬「ケンカした1人の石崎くんって中学時は悪だったみたいでケンカの腕も強くて地元じゃ恐れられてたみたいだよ」

 

龍騎「何だか不思議な話だね」

 

神崎「あぁ、他の二人もバスケ部なら運動神経や体力は悪くないはずだ。そんな三人が一方的に殴られるのは不自然だ」

 

龍騎「うん。いくら須藤が強いとはいえ三人も居れば須藤も怪我の一つは出来てもおかしくないはずだけど」

 

神崎「やられたのはわざとかも知れないな。三人が罠にハメるために動いたと考えれば話が繋がる」

 

一之瀬「とりあえず情報をくれた子に あ、匿名か・・どうやってポイント送ればいいんだろう?」

 

龍騎「それならポイントの送金画面を開いて、左上に自分のID

あるはず、相手のメールアドレスって分かる?」

 

一之瀬「うん。フリーの何だけど」

 

龍騎「少し貸して」一之瀬「良いよ!」

 

龍騎は一之瀬の端末を使いポイントを振り込んだ

 

一之瀬「ありがとう!それじゃあホームルームもそろそろ始まるし行こっ白優くん」

 

そうして一之瀬・神崎・龍騎の三人は自身のクラスへ向かっていった

 

そして放課後になりDクラスとCクラスによる審議が始まろうとしていた

 

堀北「龍騎くんは本当に参加しないのね?」

 

龍騎「うん。今回は見学者としてここで待ってるよ」

 

須藤「お前が居てくれたら百人力なんだけどな」

 

龍騎「俺だって何でも出来る程万能じゃないから」

 

そんな話をしていると茶柱先生が遅れてやって来た

 

茶柱「先に言っとおくが審議では両クラスの担任と当事者、生徒会の間で話し合われる」

 

龍・堀「生徒会・・・」

 

茶柱「どうした龍騎急に怖い顔をして」龍騎「いえ、別に」

 

龍騎(この審議恐らく決着はつかない、そうなったら奥の手を使うしかないかな) END



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17話 覚・悟・決・意

龍騎は1人廊下で審議が終わるのを待っていた。そして審議は終わり綾小路達が生徒会室から出てきた

 

龍騎「皆お帰り・・結果は?」

 

綾小路「はっきり言って決着は付かなかった。お互いに完全無罪を主張しているところだ。明日の16時にもう一度再審するとは言っていたが」

 

龍騎「そっか(となるともうあの方法しかないか)」

 

学「まだいたのか」

 

龍騎達の前に堀北学が話し掛けてきた

 

学「どうするつもりだ?」龍騎「どうするとは?」

 

学「お前なら何か策が有ると思っていたが、完全無罪と言い放ったのは鈴音の暴走か」

 

龍騎「策なら有りますよ」龍騎は真っ直ぐに言い放った

 

学「ほう、一体どんな策なんだ」学は興味深く龍騎に問う

 

龍騎「貴方が知る必要は有りません。それにこれは友達でも言えない最後の手ですから」

 

学「本当に証明出来るのか?」龍騎「えぇ必ず勝ちますよ」

 

学は龍騎の言葉にほくそ笑むとその場を立ち去っていった

 

一之瀬「これからどうしよっか」

 

いつの間にか一之瀬さんと神崎くんが隣に来ていた

 

堀北「そうね、これ以上の手立ては他に・・・」

一之瀬「でももう一度ネットや掲示板で情報を集めるよ」

 

龍騎「そう言ってくれるのは嬉しいけど大丈夫だよ」

 

一之瀬「大丈夫ってどう言うこと白優くん?」

 

綾小路「そう言えば策があるって言ってたな」

 

一之瀬「本当に!それってどんな策なの!?」

 

龍騎「申し訳ないんだけどそれは教えられないんだ」

 

堀北・一之瀬「どうしてだめなの?」

 

龍騎「・・・この事件は元々嘘から始まってる、だから終わらせるには嘘しかないんだ」

 

神崎「目には目を嘘には嘘か」

 

龍騎「そう言う事、だから少し時間が欲しいんだけど良い?」

 

綾小路と神崎くんは納得してくれたが一之瀬さんと堀北さんは凄い心配そうに見ていた。その場を離れ俺は櫛田さんにC組の三人を特別棟に来るようお願いした

 

綾小路「ちょっと待て」

 

俺が特別棟に向かおうとすると綾小路が声をかけてきた

 

龍騎「何だ」綾小路「お前なにしようと考えてるんだ」

 

龍騎「別に大したことじゃないよ」

 

綾小路「俺達に見せないように何か危険なことをするんじゃないのか」

 

龍騎「どうしてそう思うの?」

 

綾小路「特別棟に1人で行こうなんてトラブルの匂いしか感じないぞ」

 

龍騎「・・じゃあ一つ頼みを聞いてくれる?」

 

綾小路「頼みって?」

 

龍騎「誰にも近付けさせないようにしてほいんだ。無論俺達以外全員な」

 

綾小路「そこまでする必要は有るのか?」

 

龍騎「大いにあるよ。そうじゃなきゃ確実に負ける」

 

綾小路「分かった。ただ解決したらちゃんと話してもらうぞ」

 

龍騎「あぁ、約束するよ」

 

そして龍騎は1人特別棟に向かっていた。だがその目にはどこか悲しさと冷たさが映っていた END



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18話 実・力・行・使

龍騎は特別棟にて被害者と訴えているCクラスの三人を待っていた

 

龍騎「もうすぐ来る頃合いなんだけどってやっと来たか」

 

石崎「何でお前がここにいる」

 

龍騎「櫛田さんは来ないよ、俺がお前らをここに来るようメールして頼んだんだ」

 

石崎「てめぇ何の真似だ」

 

龍騎「こうでもしないとお前らは無視するだろう思ったからな

少し付き合ってほしいことがあるからさ」

 

石崎「いいか俺たちは須藤に呼び出されて殴られた、それが真実だ じゃぁな」

 

龍騎「良いのかな?」 石崎「あ?」

 

龍騎「今この場を離れたら一生後悔することになるよ」

 

石崎「どういうことだよ」

 

龍騎「お前たち三人退学になるかもしれないんだよ」

 

C3「えっ」

 

龍騎「当然だろ、悪質な嘘で学校中を巻き込んだそれだけで退学になる要素は充分だ」

 

C3「・・・」

 

龍騎「だが、どっちのクラスも助かる唯一の方法が有る」

 

石崎「そんな方法が有るわけ」

 

龍騎「事件そのものを無かったことにすればいい」

 

C3「っ!!」

 

龍騎「簡単な話だろ三人が訴えを取り下げればそれで全て解決なんだからな、ただそれだけのことだろ?」

 

石崎「そんな事出来るわけ」龍騎「じゃあ退学になるか?」

 

龍騎の問いに石崎は

 

 

石崎「上等だこら、Dクラスに負けるくらいなら玉砕覚悟で挑んでやるよ!!」

 

龍騎「そっか、じゃあ仕方ない」 石崎「あ!?何だよ!?」

 

「三人が降伏するまで実力でねじ伏せるだけだ」

 

石崎「な!?お前そんな事したら!?」

 

龍騎「ここに監視カメラは無い、それに最初にちょっかい出してきたのはそっちだ、やられる覚悟くらいは出来てんでしょ」

 

石崎「やれるもんならやってみろよ!!」

 

石崎は龍騎に向かって走り勢いよく殴りかかるが龍騎は右手で受け止める

 

受け止めた龍騎は左腕の裏拳で石崎を殴り飛ばした

 

石崎「この野郎!!!」

 

石崎は飛び掛かるも龍騎は避け石崎に対して3発殴り左足で蹴り飛ばした、だが

 

その間に小宮と呼ばれる男が背中を向けていた龍騎にタックルし龍騎は倒される

 

龍騎はすぐさま起き上がり殴り掛かる小宮の両腕を封じ頭突きを6発叩き込み右足で小宮を蹴り飛ばした

 

龍騎は石崎と小宮に追い討ちをかけようするが近藤と言うCクラスの男子に殴り飛ばされてしまう、龍騎は反撃しようとするがその前に近藤に蹴られてしまう

近藤は一気に畳み掛けようとするが龍騎はすぐに応戦し二人の拳が同時に胸部に直撃する

 

龍騎は立ち上がるが石崎に蹴られる、龍騎は石崎に3発殴られ腹部に一撃を喰らうも反撃するように石崎を蹴り返した

 

蹴り返された石崎は龍騎に殴り掛かるも龍騎は避け逆に石崎の顔面に拳の一撃を入れ込んだ

 

Cクラスの三人は倒れるが龍騎は顔や腕に血が出てるだけで余力はまだ十分に残っていた

 

龍騎「どうする?まだやるんだったら付き合うけど」

 

石崎「分かった!取り下げる!だから勘弁してくれ!」

 

龍騎はポケットからICレコーダー取り出し

 

龍騎「ちゃんと録音させて貰ったよ、もし取り下げなかったら分かるよな」

 

石崎達は何度も頷きその場を立ち去った

 

龍騎もその場を去ろうとするがその瞬間人間の倍の視覚と聴覚で悪意の用な感覚を感じ取り傷だらけの体を押して悪意のする場所へ向かって行った END




少し休憩いたします。一秒でも速く上げれるよう頑張りますので楽しみに待って下さい。


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19話 心・配・忠・告


お待たせ致しました。どうぞお楽しみ下さい!


 

Cクラスの三人をちからづくで説得した後俺は嫌な気配がする方へ向かった。現場へ到着すると佐倉さんが襲われそうに成っていた。襲っていた犯人は数日前の修理に会った店員だった。

 

 

龍騎「さっさとその人を離してくれませんか」

 

犯人「ち、違う!これは」 龍騎「何が違うって言うんだ」

 

龍騎に声は自身でも気付くくらい低く冷たさを放っていた

 

龍騎「あんたは彼女に襲い掛かろうとしたんだぞ、それだけで...あんたの罪は重い......」

 

犯人「う、うるさーーーい!!」

 

そう叫び犯人は龍騎に暴力を振るおうと拳を振るうが龍騎は難なく避ける。再度攻撃するが龍騎は交わし続け逆に裏拳を入れる

追い討ちを掛けるように犯人の腹部に鋭く重い一撃を入れ連続で5発犯人を殴り付けた。龍騎はとどめに2発蹴りを決め犯人は力尽き倒れ仕舞いには気を失った。それと同時に綾小路と一之瀬もその場に駆け付けた

 

佐倉「皆さんどうしてここに?」 綾小路「それはだな」

綾小路が説明しようとすると

 

一之瀬「白優くん!!その怪我一体どうしたの!?」

 

傷だらけの俺を見て思わず叫ぶ一之瀬さん

 

龍騎「あぁこれ?別に大したこと無いよ」

 

一之瀬「大したことあるよ!今すぐ保健室に行かないと!」

 

龍騎「本当に大丈夫だから気にしないで」

 

自分に執着も身の安全も無い俺がそう言い放つと

 

一之瀬「もういいでしょ」 龍騎「え?」

 

普段からは想像出来ない程の暗い声が彼女の口から発せられた

 

一之瀬「何で..何でそんな事言うの!!もっと自分の体を大切にしないとダメだよ!!」

 

一之瀬さんは涙目に成りつつありながらも俺なんかの事を本気で心配するように言ってくれた。

 

綾小路「この状況どうするか」

 

龍騎「とりあえず警察に連絡した方が良い、後の事は向こうの仕事だから」

 

綾小路と話終えると一之瀬さんは急に手を握りだし

 

一之瀬「綾小路くん!佐倉さんと警察に連絡するのお願い!」

 

綾小路「わ、分かった」

 

そう言って強引に保健室に向かって歩き出した

 

一之瀬「図書室でちゃんと言ったのに..無茶はしちゃダメだよって」

 

龍騎「ごめん・・心配かけて」

 

一之瀬「本気で心配したんだよ、悲鳴が聞こえたから向かったら白優くん血だらけだったんだもん」

 

そんな話をしながら保健室に入ると意外な人がそこに居た

 

島崎「白優君?どうしたのその怪我?」

 

龍騎「島崎先輩こそどうしてここに?」

 

保健室に居たのは以前お世話に成った島崎美穂先輩だった

 

島崎「私?私は臨時で手伝いをしてるの、看護師のお姉ちゃんが居るからそのつてで」

 

一之瀬「えっと、二人とも知り合い?」

 

島崎「それよりも早く治療しないと見せて」

 

そう言って保健室の椅子に座ると

 

島崎「これは酷いわね、早速始めるわね」

 

島崎先輩はアルコール消毒液で濡らしたガーゼを俺の頬につけはじめた

 

龍騎「痛って!」 一之瀬「白優くん大丈夫?」

 

島崎「我慢しなさいな、すぐに終わるから。ついでに袖も巻くってね」

 

そう言うと次に腕や口元にも治療し始めた

 

一之瀬「先輩凄い上手ですね」

 

島崎「最低限の治療しか出来ないけどね、そんなに深くはないから数日で治ると思うわ」

 

龍騎「本当にありがとうございます」

 

島崎「傷口に薬塗るね。しかしどうしたらこんなに怪我するのかな?まぁ何となく想像はつくんだけどね」

 

島崎先輩は包帯の用な物とテープで腕に取り付けてくれた。

 

そのまま絆創膏で怪我をした頬に貼り付けてくれた

 

島崎「はい!これで治療は終わり次からは気を付けるのよ」

 

龍騎「お世話に成りました」

 

島崎「それと貴女大丈夫?」 一之瀬「私ですか?」

 

島崎「えぇ、来たときから暗い表情ばかりだから、少し待ってて」

 

そう言って島崎先輩は何かを作り始めた。

 

島崎「はいどうぞ。」 一之瀬「紅茶ですよねいただきます」

 

島崎「これに懲りたら白優君も大切な彼女を悲しませちゃ駄目よ。」

 

龍騎・一之瀬「か彼女!?」 島崎「あら?違うの?」

 

龍騎「えっと...一之瀬さんはその、何と言うか//」

 

一之瀬「そ、そうですよ、私達はまだ付き合ってはいませんし//」

 

島崎「そうなんだ。ところで一之瀬さん少しだけ席を外してもらえるかしらすぐに終わるから。」

 

 

一之瀬「え?わ分かりました。」

 

一之瀬さんは急遽保健室の外で待つことに成った

 

龍騎「あの、どうして一之瀬さんを出したんですか?」

 

島崎「単刀直入に言うわ、白優君自分を犠牲にするような仕方はやめなさい」

 

島崎先輩の目はいつになく真剣な目付きをしていた

 

島崎「何が有ったかは聞かないけど君の怪我は普通じゃない、自分1人で抱え込む用な考えは今すぐ捨てるべきよ」

 

龍騎「・・・どうしてそんな事言うんですか」

 

島崎「それは皆が君を心配してるからよ」 龍騎「そんなの」

 

島崎「心配してなかったら彼女はあんな悲しい顔はしないわ。

この先もっと危険なことが有ったらどうするの、友達や彼女はどれだけ悲しむと思ってるの」

 

龍騎「・・・分かりません今までそんな人居なかったし思われたことも無いですから・・・」

 

島崎「いつか分かるわきっとでないと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君は必ず自分で自分を滅ぼすわ」

 

 

龍騎「・・・分かりましたちゃんと覚えて置きます。治療してくれて本当にありがとうございました」

 

島崎先輩の優しくも悲しい声の忠告を背に俺は保健室出ていった。




お待たせして申し訳ございません。これからもこのような場合が有りますのでそれでも楽しみに待ってて下さい


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20話 本・当・気・持

 

島崎先輩に治療してもらい保健室を出ると綾小路・堀北さん一之瀬さん・神崎くんが待っていてくれていた

 

堀北「龍騎くん怪我は大丈夫なの?」

 

龍騎「うん、そんなに酷い訳じゃないから全然平気だよ」

 

堀北「それなら良かったわ。」

 

神崎「龍騎の体調も心配だが明日の審議はどうする?」

 

龍騎「それなら問題ないよ、結果は決まってる。」

 

一之瀬「ねぇ..やっぱり教えてくれないかなどうやって説得したのかを。」

 

綾小路「すまないが教えることは出来ない」

 

堀北「どうしてあなたが言えるの?」

 

綾小路「見ての通り龍騎がここまでして得た勝路だ無闇に聞くのは止めた方が良いと思うぞ、それに本人が言いたくないって言ってるんだ勝てるならそれでいいじゃないか」

 

堀北「・・分かったわ二人がそこまで言うならこれ以上は聞かないわ。その代わり」

 

綾小路「ぐあっ!?」 龍騎「え!?」

 

すると突然堀北さんが綾小路の腹めがけて蹴りを繰り出し

その衝撃で地面に倒れこんでしまった

 

綾小路「ちょ...え..あ」

 

堀北「あなたが私の脇腹を触ったのと龍騎君の件はこれで許してあげる ただし又不用意に触ったら倍返しでするから覚悟しなさい。」

 

龍騎「お前裁判中に何したんだよ」綾小路「す、すいません」

 

堀北「それから龍騎くん」 龍騎「は・はい」

 

堀北「暇が有ったらでいいからこの埋め合わせに付き合ってちょうだい」

 

龍騎「わ、分かりました」

 

一之瀬「堀北さんだけはある意味敵に回したくないね」

 

神崎「そうだな、これで痛いほど理解できたな」

 

次の日約束通りCクラスの三人は訴えを取り下げ両者がそれぞれポイントを支払う事で決着は着いた

 

龍騎「お疲れ様。上手く行ったみたいだね」

 

堀北「えぇ、これもあなたのお陰ね助かったわ。」

 

龍騎「別に、誉められることなんてしてない。」

 

堀北「そんなこと」

 

すると1人の生徒が表れた

 

?「力ずくとは面白いことをやってくれるじゃねぇか」

 

龍騎「...お前は」

 

「Cクラスの龍園翔だ次にお前とやりあうのが楽しみだ」

 

(こいつが黒幕でCのリーダーか)

 

龍園「Dクラスはサル並みのオモチャしか居ないと思っていたが面白い奴が居たもんだ」

 

白優「何が言いたい?」

 

龍園「なぁに簡単な話だ。お前は美味しい獲物ってことさ」

 

そう言って龍園は立ち去って行った

 

堀北「大丈夫?」 白優「多分、それよりこの後どうする?」

 

堀北「良かったら、一緒に帰らない?少し話もしたいし」

 

白優「良いよ。じゃあ帰ろっか!」 堀北「ええ」

 

堀北さんと一緒に寮に向かっていると

 

堀北「龍騎くん..一つ聞いてもいい?」 白優「何?」

 

堀北「あなたが何を抱えてるのか知りたいの」

 

白優「どう言うこと?」

 

堀北「どうしてそこまで無理をするの?他にも方法なら有る筈なのに自分を傷つけてまでやるの」

 

龍騎「・・・理由なんて無いよ。ただ」 堀北「ただ?」

 

龍騎「こんな生き方しかもう出来ないんだ。今の俺には」

 

俺がそう告げると堀北さんは静かに俺の左手を握ってきてくれた

 

堀北「龍騎くんの過去に何があったのか私は知らない。それでもこれだけはハッキリ言える、 あなたは1人じゃない、

だからこれからは」

 

 

龍騎「ありがとう堀北さん。その言葉だけでも十分救われた気がするし凄い..嬉しいよ」

 

そう言うと俺達はお互いに笑いあいそのまま堀北さんと一緒に寮へ帰った

 

 

 

 

 

1章〜終了



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2章 特別試験〜夏編
21話 船・内・時・間


 

 

7月初日俺達は今超豪華客船クイーン・ピーチ号に乗っている

学校が負担して用意してくれたがこの学園が俺達をただで旅行させるとは到底思えない、この先に何が待っているんだろうと気が気でならない

 

 

櫛田「あれ?龍騎くん堀北さんと一緒じゃないの?」

 

龍騎「堀北さんは部屋に居るって言ってたよ。」

 

櫛田「そうなんだ。この後プールで遊ぶんだけど龍騎くんも一緒に来ない?」

 

龍騎「いや、俺はやめとくよ、櫛田さん達で楽しんで来てよ」

 

櫛田「分かった。でもせっかくだしプールまで皆で行こうよ」

 

説得された俺はプールまで向かって行ったがその場に居るほとんどの男子が櫛田さんに釘付けに成っている、さらには池が告白まですると言う始末だ

 

結果は結局告白はせず名前呼びになる形で終わったが今度は須藤が堀北さんを名前呼びしようとし綾小路が実験台の用になるはめになった。

 

(旅行と言う事もあってか普段よりもよりテンションが高いな)

 

そう思った俺は一足先に部屋に戻ることにした。

 

一之瀬「あ!白優くん」

 

部屋に戻る途中、通路内で一之瀬さんに声をかけられた。

 

龍騎「お疲れ様。どうしたの」

 

一之瀬「偶然見かけたから声かけたくなって。白優くんはクルージング楽しんでる?」

 

龍騎「全く、絶対裏があるって考えて楽しんでないよ」

 

一之瀬「確かにそうだよね、でもせっかくなんだから楽しめるときは楽しまないと」

 

龍騎「そっか、教えてくれてありがとう。」

 

一之瀬「どういたしまして。じゃあ私はそろそろ行くね。」

 

龍騎「じゃあ又」 一之瀬「...ねぇ白優くん」 龍騎「何?」

 

一之瀬「今度はちゃんと約束して、もう無理はしない何かあったら相談するって」

 

龍騎「一之瀬さん...分かった。次からはきちんと話すようにするよ」

 

一之瀬「約束だよ!」 龍騎「あぁ約束する」

 

そう伝え一之瀬さんと約束すると彼女は笑顔で去っていき俺も自分の部屋に戻った。

 

自室に戻りくつろいでると着信音が鳴った。相手は堀北さんで話が有るとの事で待ち合わせ場所のカフェへと向かった。

 

堀北「思ったより早かったわね」

 

白優「部屋でゴロゴロしてただけだしな、急に呼び出してどうしたの?」

 

堀北「龍騎くんはこの旅行がバカンスだけで終わると思う?」

 

白優「終わるわけ無い絶対何か有るに決まってる。」

 

堀北「やはりあなたもそう思ってたわよね」

 

白優「確か島内のペンションに行くんだったよね、だとしたらそこら辺で何か行われるんじゃ」

 

堀北「油断しない方が良いわね。龍騎くんも気をつけてね」

 

龍園「こんな所で会うとは奇遇だな。」

 

堀北さんと話していると以前に宣戦布告してきた龍園が現れた

 

堀北「一体何の用かしら」

 

龍園「そう警戒するなお前みたいな女は嫌いじゃないんだぜ」

 

堀北「気安くそう言う言葉は使わない方が懸命よ。」

 

龍園「そう言うなよ、色っぽい表情が台無しなる」

 

すると龍園はいきなり堀北さんの頬に触れ出した

 

堀北「・・・あなたと居ると不快でしかないわねとても」

 

今度はスマホで写真を撮ろうとしたためつかさず止めに入った

 

龍園「どういうつもりだ」

 

白優「それはこっちの台詞だ。これ以上はやめてくれないかな」

 

龍園「何をしようが俺の自由だろ」

 

白優「それだったらこっちも自由にやらせてもらうだけだ」

 

龍園「俺よりも自分の身を心配した方が良いぜ」白優「え?」

 

すると突然誰かに突き飛ばされてしまった。確認すると自分よりも背丈が大きい男だった

 

龍園「今日はここまでだな、行くぞアルベルト」

 

龍園はそのままアルベルトと言う生徒と去った。

 

堀北「龍騎くん大丈夫!?」 白優「何とかね。大丈夫だよ」

 

堀北「どこか怪我とかしてない?」

 

白優「心配してくれてありがとう。せっかくだし気分転換に一緒に海見に行こ!」

 

堀北「えぇ、そうしましょ」

 

こうして船内での1日が終了した





オリジナル設定解説1

吸血鬼

人間の血を吸い生き続ける人とは異なる存在

主に二種類存在しており

知能が低く衝動が制御出来ないドラキュラ

その逆であるヴァンパイア

特に人形のヴァンパイアは能力が高いため上位の存在であり、さまざまな特権が与えらている。


主な共通点

人間の倍の生命力を持つ

人間離れした身体能力持つ

人形のヴァンパイアは普通の人間と大差は無いが感情が変化すると口内に牙が表れる。


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22話 特・別・試・験

船内生活2日目 目が覚め支度を整えているとアナウンスが流れ出た。どうやら島が見え始め上陸するみたいだ。

 

ジャージに着替え荷物をもって点呼に呼ばれると私物や携帯を預けることに成ったが携帯を預けるのは少し悲しいな。

 

 

堀北「おはよう龍騎くん」 龍騎「おはよう堀北さん」

 

そこへ遅れて堀北さんも合流してDクラスが全員揃いそこにAクラスの担任真嶋先生が出て来て特別試験を行うと宣言した。内容は今日から一週間無人島でクラス生活をすると言う物だった それにしても試験をするより企業の研修にそんなものがあることに正直驚いてる。それに加え試験中の食事や寝床は自分達で手に入れなければならないと正にサバイバルだ。 又今回の試験には 自由と言うテーマがありクラスごとに支給される300ポイントを消費すれば海で泳いだりバーベキューしてもいいが残ったポイントはクラスポイントに反映される仕組みだ

 

茶柱先生から試験用の腕時計とマニュアルが配られた

 

茶柱「龍騎最後のページを読んでくれ」

 

龍騎「なになにえーっとマイナスポイントの査定項目」

 

1 体調不良や大怪我し続行が難しいと判断された者はリタイアとなりマイナス30ポイントとなる

 

2 著しい環境の汚染行為を目撃した場合マイナス20ポイントとなる

 

3 朝と夜に行う点呼時の不在の場合1人につきマイナス5ポイントとなる

 

4 他クラスへの暴力・略奪行為を行った場合加害者の所属するクラスは即失格 加害者のプライベートポイントは全没収。

 

思っていたよりも結構ルール多いな

龍騎「先生質問ですがポイントが0の時にリタイアした場合どうなりますか」

 

茶柱「その場合は0のままリタイアする人間が増えるだけだ」

 

綾小路「そう言えばトイレってどうするんだろうな」

 

綾小路が発言したとき茶柱先生が簡易トイレについての説明をしだしたがさすがにあれは使いたくないな

 

そうこうしてるうちに池と篠原さんが口論し始めてしまう

声のボリュームの大きさに思わず耳をふさいでしまったが心配してくれたのか堀北さんが隣に来て声を掛けてくれた

 

龍騎「ポイントが増えることって有るっけ」

 

平田「うん。島の各地にあるスポットを一つ確保するごとにボーナスボーナスが配布されるよ」

 

茶柱「それについて今から追加ルールを説明をする」

 

1 スポット占有には専用のキーカードが必要

 

2 1度の占有につき一ポイントを得る 占有したスポットは自由に使用可能

 

3 他クラスのスポットを許可なく使用した場合-50のペナルティ

 

4 キーカードを使用出来るのはリーダのみ

 

5 正当な理由なくリーダを変更することは出来ない

 

茶柱「最終日の点呼で他クラスのリーダを当てれば50ポイントが手に入る。逆に見破られたクラスは-50ポイント加えて違う人間を報告した場合も判断を誤ったとして-50になる参加は自由だがリーダは必ず1人決めること、その際名前を刻印したキーカードを支給する。今日の点呼までに決めるように、決まらない場合はこちらで決める話は以上だ」

 

龍騎「早速だけどまずはベースキャンプを決めた方が良いと思う。リーダーやスポットは後からでも大丈夫なはずだよ」

 

平田「そうだねひとます日陰には入れる場所まで移動しよか」

 

この試験思ったよりもずる賢いかもしれない今の俺にはそう感じさずをえれなかった

 

 




オリジナル設定解説2

ヴァンパイア


人間の血肉を栄養源とする異形の怪物

存在を知るものからは初級・中級クラスと呼ばれ夜行性の者が多い

初級は数が多いが本能の赴くままに行動するため知性がほとんど無いため常に人の血肉を求めて活動している

中級は多少知性が有るため言語を話したり中には人に擬態可能な種類が居るため本能や衝動を少し制御出来る

さまざまな生き物のベースが居るため複数の同種類が数多く存在している

2話でのセミ型と4話のカマキリ型はどちらも中級クラスの実力を持っている


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23話 1・日・終・了

 

突如始まったサバイバルの特別試験俺達Dクラスは平田君の指示で森の中を歩いていた。池と須藤と山内の三人はキャンプ地とスポットを探しに別行動しにある意味単独行動していってしまった

 

 

龍騎「何か気が乗らない感じだね」

 

堀北「そうね特に原始的な生活と1人じゃないってところがね。龍騎くんはこういうの平気なの?」

 

龍騎「うーん、何せサバイバル事態が初めてだからな..俺が言えることは特に無いよ。それにしても凄い暑い」

 

堀北「そう言えば暑いのダメだったのよね。そんな状況が1週間も続くとなるとキツいわね」

 

そうこうしているうちに平田君が皆に声を掛けた

 

平田「ここなら日差しも遮るし一旦ここで休もう!」

 

龍騎「平田君、これからどうする?」

 

平田「そうだね、まずはトイレを何とかしよう。僕的にもやっぱり1つは設置するべきだと思う。20人以上居るクラスで不慣れな簡易トイレ1つトラブル無く回しきれるか」

 

龍騎「流石に無理が有るだろうね。ある程度ポイントを使った方が効率が良い。下手に節約するとストレスが出たり精神的にも支障が出る上衛生面にも問題有る。でも一つ設置するだけで全員で試験に望めるし問題も解消される」

 

俺と平田君の意見で反対派の人も何とか納得してくれた

 

平田「じゃあ次はベースキャンプを決めるために僕たちも探索して行こう。ポイントの消耗にも大きく関わってくるからね。」

 

堀北「龍騎くんは行かなくていいの?」

 

龍騎「行きたいのは山々何だけど暑いせいか調子が悪くて」

 

綾小路「そう言うお前は行かなくて良いのか?」

 

堀北「私は遠慮しておく、それにしてもあなたが自分から何て珍しい事も有るのね」

 

綾小路「役割を持たないと浮くからな」

 

そう言って10人弱のメンバーが捜索しに出掛けて行った。帰ってくるのを待っていると俺は無意識の内に眠りについてしまった

 

堀北「...きて...龍騎くん起きて」

 

いつの間にか眠っていると堀北さんがお越しに来てくれた。話を聞くと池が水源のスポットを発見してくれたみたいで今から合流するみたいだ。

 

スポットへ着くとそこは水がキレイな場所だった。何気なく回りを見ていたが

 

龍騎「こんなところに看板なんて立ってるんだ」

 

堀北「川を利用出来るのは私達だけみたいね」

 

特に何もなく少し残念がっているとここをベースキャンプにする話し声が聞こえてきた。すると櫛田さんに呼ばれ向かうことにした

 

櫛田「色々考えたんだけど平田くんや軽井沢さんは目立っちゃうし責任感のある人が任せられるんじゃないかな」

 

平田「うん。僕もそう思ってたんだ」

 

櫛田「だからリーダーは龍騎くんが良いと思うの...どうかな?」

 

マジか・・よりによってこの暑い状況でやるはめになるとは

 

平田「賛成だよ!龍騎君さえ良ければ引き受けて貰いたい」

 

龍騎「そうだね・・」

 

堀北「龍騎くん嫌なら無理にやる必要は無いわ。代わりに」

 

龍騎「いや、大丈夫だよリーダーは俺が引き受けるよ」

 

そしてローマ字で書かれたキーカードーをかざしスポットを占領した

 

平田「龍騎くん少しだけ頼まれごとを聞いて良いかな?夜になる前に明かりに使えそうな枝を拾ってきて貰いたいんだ」

 

龍騎「分かった。出来るだけ多く持ってくるよ!」

 

平田「あ!1人じゃ危ないから」

 

龍騎「俺1人で十分だよ」

 

そして枝を拾いに森の中を歩き始めた。数時間掛けて両手一杯分の枝を広い集めクラスに戻る途中に堀北さんが居た

 

龍騎「堀北さんどうしたの?」

 

堀北「いつまでも帰って来ないから迎えに行くよう言われたの」

 

龍騎「そうなんだ。遅くなってごめん」

 

堀北「随分持ってきたのね半分持つわ」

 

堀北さんと並んで帰る途中でCクラスの伊吹さんを保護したことと高円寺がリタイアしたことを聞かされた。

 

龍騎「すっかり夜になったね」 堀北「そうね」

 

龍騎「持たせちゃって悪いね凄い助かるよ」

堀北「このくらい大したこと無いわ。それよりもリーダーだからって全部1人でやる必要は無いのよ、多少は人に頼むのをオススメするわ。」

 

龍騎「うん。その時は遠慮なくお願いするよ」

 

堀北「ええ、任せなさい」

 

そんな話をしながら一日目の試験が終了した



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24話 偵・察・強・敵


お待たせてしまいまして申し訳ございません。どうぞ楽しんでください。


 

特別試験2日目俺はテント内で無く近くの木に寄り眠っていた

目が覚めて辺りを見渡していると綾小路が女子のバックを漁ってる所を目撃してしまった おそらくだが綾小路も伊吹さんを疑っているんだろう。

 

そんなこんなで過ごしているとCクラスの生徒が何やら誘いに来ていた。俺が偵察がてら見に行こうとした時堀北さんに声をかけられた。

 

 

堀北「他クラスを見に行くの?」 龍騎「そうだよ」

 

堀北「体調大丈夫?暑いのに弱いなら動きすぎない方が良いと思うのだけれど?」

 

龍騎「特にやることも無いし暇だから丁度良いかなって」

 

堀北「まぁいいわそう言うことなら一緒に行きましょ」

 

そうして二人でCクラスに向かうと予想外の光景を見た

 

堀北「嘘でしょ..どういうつもりなの?Cクラスは」

 

白優「どうやら節約するつもりは無いみたいだ」

 

龍園「よう鈴音、龍騎」

 

堀北「随分羽振りが良いのね」

 

龍園「見ての通りだ、俺達は夏のバカンスって奴を楽しんでるのさ100だか200のクラスポイントの為に飢えに耐え暑さと虚しさに耐えるのか?実に笑えてくるな。」

 

堀北「警戒してここに来た私がバカだったわ」

 

龍園「これが俺のやり方だ。これ以上もこれ以下も存在しない」

 

堀北「あなた初日のうちに全てのポイントを使ったのね」

 

龍園「そういうことだ。もうポイント引かれる心配もない」

 

堀北「短絡的な思考ねせっかくのクラスポイントを無駄にするなんて。行きましょ龍騎くんここにいても気分が悪くなるだけよ」

 

そう言い龍園を背に俺達はCクラスを離れた

 

白優「多分あいつは頭のキレる奴かもしれない」

 

堀北「どういうこと」

 

白優「Cクラスが試験をしないなら高円寺のしたように理由をつけてリタイアすればいい、そうすれば全員客船に戻って待機してればOKだから」

 

堀北「じゃあ最初から試験そのものを放棄しているってこと?」

 

白優「この試験は自由だからね龍園の考え方も例外じゃない」

 

堀北「私には理解不能ね」

 

堀北さんと話をしていたら

 

一之瀬「あ 白優くん!堀北さん!」

 

突然一之瀬さんがこちらに向かって来てくれた。

 

一之瀬「偶然見かけたから声掛けちゃった。二人ともどうしたの」

 

一之瀬さんに先程のことを話すと彼女はBクラスのベースキャンプに案内してくれた

 

堀北「流石はBクラスね、想像以上に統率がとれてるわね」

 

一之瀬「最初は苦労したよ、でも何とか工夫してやってるよ。後それからね」

 

一之瀬さんは自分達が購入した道具の説明までしてくれた

 

一之瀬「ねぇ白優くん私たちは協力関係にあるってことでいいのかな」

 

龍騎「勿論そう思ってるよ!」

 

堀北「.....ねぇ一之瀬さん」 一之瀬「何?」

 

堀北「少し話したいことがあるの付いて来てくれるかしら」

 

一之瀬「?分かった」

 

そう言って二人は森の中を歩いていった

 

龍騎「・・・」 神崎「どうしたんだ龍騎」

 

龍騎「なんでもない..ただ」 神崎「ただ?」

 

龍騎「堀北さん、何だか怖い目をしていた そんな気がする」

 

 

 

 

 

 

一之瀬「それで話ってなにかな」

 

堀北「あなた一体どういうつもりなの」

 

一之瀬「何のことかな?」

 

堀北「随分彼と仲が良いのね下の名前で呼ぶほど」

 

一之瀬「白優くんの事?大切な友達だからねそれに名字だと龍園くんと似てるから」

 

堀北「そうかしら」

 

一之瀬「っ堀北さんは何が言いたいの」

 

 

 

 

「一之瀬さん あなた龍騎くんの事が好きなんじゃないの?異性として」

 

堀北は一之瀬に対して衝撃の一言を放った

 

一之瀬「!!わ、私は別に、」

 

堀北「そう、それなら良かったわ。」

 

一之瀬「・・・何で」

 

何かを納得したような堀北の答えに一之瀬の視線は普段からは見られないほど鋭くなっていた

 

堀北「別に、でも私の方が彼を理解しているし力になることが出来るそう思っただけよ」

 

堀北は一之瀬に背を向け去りそして一之瀬は

 

一之瀬「堀北さんだって白優くんの事好きなんじゃ...私にだってもう少し勇気が有ったら」

 

一之瀬は拳を握りしめたままその場に立ちすくんでいた END



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25話 海・眺・一・時

 

Bクラスのベースキャンプで待機していると話をしていた二人が戻ってきた。

 

龍騎「お帰り何の話してたの」

 

堀北「大した話じゃないわ、最期にAクラスのベースキャンプへ行きましょう」

 

龍騎「良いけどちょっと待ってて」

 

そうすると龍騎は一之瀬のところへ向かう

 

一之瀬「あ、白優くんどうしたの?」

 

龍騎「こっちのセリフだよ顔色悪いけど大丈夫?」

 

一之瀬「ううん大丈夫だよ、心配してくれてありがとう。」

 

龍騎「無理に言う必要は無いけど何かあったら遠慮なく相談してほしい」

 

一之瀬「うん。それじゃあ又遊びに来てね」

 

頬をほんのり紅く染め答えると龍騎と堀北はBクラスのベースキャンプを後にした。

 

 

堀北「まさか一歩も入れないとはね」

 

龍騎「思ったよりもガードが固かった、まさか洞窟をビニール貼りにするとは」

 

堀北「これからどうしようかしら?」

 

龍騎「とりあえず他にも食材スポットが有るか探しに行こう」

 

そうして散策しているとトウモロコシ畑を見付けることに成功しかなり収穫する事が出来持ち帰った。そんな工夫をしながらも俺達Dクラスは自分達なりにサバイバル生活を楽しみあっという間に試験は四日目を迎えた。

 

四日目の夕方龍騎は1人Cクラスのベースキャンプに到着していた

龍騎「予想はしていたけどマジで全員でリタイアするとはな」

けど本当に龍園はリタイアしたのか、そう簡単に試験を放棄するとは正直考えにくいな。そんな事を思っていたら

 

一之瀬「いやー全然人が居ないね」

 

一之瀬さんと神崎君が同じ場所にいた

 

神崎「龍騎、お前も偵察か?」

 

龍騎「偵察と言うよりは確認しに来たって感じかな」

 

一之瀬「白優くん..隣座っていい?」 龍騎「全然良いよ」

 

一之瀬「Cクラスのリーダーくらい当てたかったけどもう無理かな」

 

神崎「この試験はプラスを積み重ねるのが目的だそれを放棄した時点で龍園は負けているが、2学期に影響は無いから当てれたとしてもポイントが0以下になることはない」

 

一之瀬「確かにそうだよね..」

 

龍騎「一之瀬さん少し待ってて。神崎君少し良いか?」

 

神崎「一体どうしたんだ」

 

龍騎「一之瀬さんの様子が変な気がするんだ何だか元気がない感じがして。」

 

神崎「そういえば昨日から考え事してることが多いな、本人は試験に関係ないから心配しなくていいとは言っていたがやはり多少は気になるな」

 

龍騎「そうなんだ、どうしたらいいんだろう?」

 

神崎「それなら少し一之瀬と話したらどうだ一番親交が深いお前となら気も紛れるだろう」

 

龍騎「え、でも」

 

神崎「俺は近くに手掛かりないか探してくる。その間一之瀬を頼む」

 

そう言って神崎は出掛けに行った

 

一之瀬「お帰りってあれ?神崎くんは」

 

龍騎「周りの様子を見に行ったからここで待ってよ。」

 

一之瀬「うん付き合ってくれてありがとう...海キレイだね」

 

龍騎「本当に、夕日の海って初めて見た」

 

一之瀬「私もこんな近くで見たのは初だよ」

 

すると龍騎の肩に一之瀬の頭が乗り

 

一之瀬「少しだけこのままでも良い?」

 

龍騎「お好きなようにどうぞ。」

 

そして二人は神崎が戻る間色々な話をしながら海を眺め続けていた END



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26話 男・女・決・裂

 

試験開始から5日目終盤になって最悪な朝から始まった

いつも通り木の下で寝ていると篠原さんを中心とした女子に起こされた。

 

龍騎「皆おはようこんな朝早くからどうしたの」

 

篠原「あのね、龍騎くんは関係ないかもしれないんだけど..今朝軽井沢さんの下着がなくなってたの」

 

龍騎「え..それは可哀想と言うか酷いな」

 

松下「うん軽井沢さんテントの中で泣いているの櫛田さんが慰めてるんだけど」

 

龍騎「一旦男子全員起こしてくるから待ってて」

 

そう返事して俺は起こしてくると直ぐに皆集まり今あったことを説明すると案の定反論してきた

 

平田「皆落ち着いて、まだ男子が盗んだって証拠は無いんじゃないかな」

 

篠原「とりあえず男子全員の荷物検査をさせて!」

 

平田「分かったよ。でもまずは男子だけで検査をさせてくれないかな」

 

龍騎「ついでに女子も確認のために検査してほしい間違って入ってましたなんてなったらあれだろうから」

そして荷物検査が行われるもDクラスの誰一人出ることはなかった

 

平田「全員分調べたけど無かったよ。」

 

篠原「本当に?」

 

平田「間違いないよやっぱり男子は犯人じゃないね」

 

龍騎「女子の方はどうだった?」

 

すると同じクラスの佐藤さんと松下さんが交互に答えた

 

佐藤「当然こっちには入ってなかったよ」

 

龍騎「振り出しに戻ったな、どうしよっか」

 

松下「でも犯人が分からない以上男子といるのはちょっと...」

 

松下さんがそう答えると池がもう反論し始めたがそんな風に進めたら真っ先に疑われるんじゃないか?

 

篠原「じゃ平田くんと龍騎くんで調べて」

 

龍騎「身体検査ってことか」

 

平田君と二人で検査するが結果は変わらずだ

 

龍騎「ダメだやっぱり誰も持ってないな」

 

篠原「そうなんだ..」

 

平田「一度荷物を片付けよう話はそれからでも出来るから」

 

篠原「まぁ二人がそう言うなら...けど!男子は女子側には立ち入り禁止にさせて!テントを移動させて」

 

池「はぁ!?なんだよそれ」

 

龍騎「でもテントを動かすのには大分時間が掛かるんじゃ」

 

平田「いや、それは僕がやるよ」

 

堀北「彼一人では信用出来ないわ」

 

そこへ今まで発しなかった堀北さんが急に男女の間に割って入って来た

 

篠原「どうして!平田くんは別でしょ」

 

堀北「彼も男子なのよ、それだったらもう一人増やせば良いのよそうすれば男手も2倍になるし互いに見張らせる事が出来る」

 

佐藤「でも平田くん以外信用できる男子って」

 

堀北「居るわ..ね龍騎くん」

 

龍騎「え、俺?」

 

堀北「あなたはリーダーだし女子からの信頼も有るわだから引き受けてくれないかしら?」

 

龍騎「まぁ皆がそれで良ければいいけど」

 

堀北「なら、決まりね」

 

結局俺と平田君でテントを張り直す事に成った END





オリジナル設定解説3

龍騎白優

Dクラスの生徒である雪のような白髪とエメラルド色の瞳が特徴の青少年

吸血鬼の父と人間の母の間に生まれた希少な存在で前例が無い珍しいタイプである。

施設育ちで小さいときから母や身の回りの者達から護身術を中心に格闘技を教わっているため並大抵の相手なら一蹴出来る

強い戦力と特別な体質のため上級の吸血鬼でも対等以上に渡り合える

氷雪系の能力が有りある人物に託された白剣を武器に剣・体術と氷雪能力をのせたスタイルで戦う。

本気時は母が開発した対吸血鬼用の鎧を纏い戦闘する

吸血鬼の本能を抑えるため基本は食事制限をしたり他者と余り関わらないようにしているが本質は寂しがりやで料理好きと言うま反対の性格

過去の出来事により自身に対して執着が無くなり傷つく事も厭わないため人を引き付ける魅力を持つ反面一部の者からはかなり心配されている。



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27話 立・込・暗・雲

 

男女が決裂する中俺は平田君とテントを張り直していた

 

龍騎「しかし俺が選ばれるとは思わなかったよ」

 

平田「堀北さんが龍騎くんを信頼してる証拠だよ、軽井沢さんも同意していたし」

 

龍騎「おかげさまでこっちは男子から色々ネチネチ言われたけどな」

 

そんな話をしていると佐藤さんが平田君を呼びどうしようか迷っていたが俺は女子の手伝いをするよう発言した

 

龍騎「後は俺がやっとくから行って良いよ」

 

平田「ごめん、ありがとう」

 

 

 

 

龍騎「やっと終わったか」

 

丁度テントを張り終えたその時龍騎は伊吹に声を掛けられる。

 

伊吹「ちょっといい」 龍騎「伊吹さん」

 

伊吹「大変そうね、あんたも」

 

龍騎「お互い様ですね」

 

伊吹「どんな理由にしても女子の下着を盗むのは同じ女子として許せない。あんたは誰が犯人だと思うんだ?少なくとも他のやつらはよそ者の私を疑ってる」

 

龍騎「そうかもしれないね、全員が寝てる間なら誰でも出来ただろうからな」

 

伊吹「当然ね、私が同じ立場ならやっぱり他クラスは信用しない」

 

龍騎「俺は信用するかな、伊吹さんの事」

 

伊吹「え?どうして」

 

龍騎「伊吹さんは真っ直ぐな目をしてる、だから卑怯な手段は好まないと思ったから」

 

伊吹「あ、ありがとうそんな風に言ってくれるとは思わなかった」

 

龍騎「正直に言ったまでだよ」

 

伊吹「じゃ、じゃあ私は戻る何か手伝う事が有ったら言ってくれ」

 

 

 

 

テントを張り直しベースキャンプで待機していると

 

堀北「雑務を押し付けられて大変ね」

 

龍騎「そうしたのは堀北さんじゃん」

 

堀北「仕方ないでしょ、平田くんは信用ならないのよ保険は必要よ」

 

龍騎「あの人ほどの善人はそう居ないと思うけど」

 

堀北「それはそうね、けど貴方も善人じゃない。 それよりもう隠さなくてもいいんじゃないかしら」

 

龍騎「一体何の事?」

 

堀北「貴方本当は体調崩しているんでしょ」

 

龍騎「別に普通だけど」 堀北「嘘つかないで」

 

そう言いながら龍騎に近づいていく堀北

 

龍騎「ちょっと」 堀北「動かないで」

 

そして堀北は龍騎の額に触れる

 

堀北「やっぱり熱が有るのね」

 

龍騎「気付いてたんだ、いつの間に」

 

堀北「最初は暑いだけだど思ったけど日が経つに連れて息も荒く成ってたしなるべく1人で動いていたのは皆に気付かれたくなかったのでしょ」

 

龍騎「全部お見通しか」 堀北「どうするつもりなの」

 

龍騎「ギブアップはしたくないなせっかくここまで来たんだから」

 

そして試験はとうとう6日目を迎えることになった

天候が荒れそうな中平田の指示により8名の生徒が最後の食糧調達に赴いた

 

櫛田「ねぇ、龍騎くん」 龍騎「どうしたの?櫛田さん」

 

櫛田「龍騎くんと堀北さんって最初から仲が良いよね」

 

綾小路「あぁ確かにいつも一緒に行動してるよな」

 

龍騎「そうなのかなー?」

 

櫛田「うん。何だか二人ともクールって言うか似た者同士って感じだよね」

 

龍騎「ちゃんと笑ってるつもりなんだけどな」

 

櫛田「あんまり見たことないなーそれとも私には見せてないだけ?」

 

そう言って近くに来た櫛田さんに思わずドキッとしてまうが、堀北さんの視線が強く感じたような気がした。

最後の食糧探しをしていると綾小路に声を掛けられた

 

綾小路「龍騎、例のキーカードどうやって管理しているんだ」

 

龍騎「急だな、常に身に付けてるよ」

 

綾小路「少し見せてくれないか」 龍騎「此所でか?」

 

綾小路「此所でだから都合がいいベースキャンプだと目立ちすぎる」

 

龍騎「カードを見てどうする」

 

綾小路「実は初日にキーカードのようなものを持っているのを見たAクラスだ。だが、アレが本当にキーカードかは分からない実物を見てないからな」

 

龍騎はキーカードを綾小路に見せた

 

龍騎「どうだ?」

 

綾小路「いや、どうかな見ればはっきりすると思ったが記憶にある色と違うかも」

 

カードをしまい綾小路と話終えると

 

山内「何だよおーい二人で内緒話すんなっての!」

 

龍騎「うわっ!!」

 

すると突然山内に背中越しに力強く押されてしまい不意にだったため泥だらけの場所に倒されてしまった。その為泥まみれにされてしまう

 

櫛田「ちょっと山内くん!」

 

櫛田さんが注意仕様としたその時

 

バチン!!!

 

と大きな音が鳴り響いた。見たら堀北さんが山内を平手打ちしていて堀北さんの目は今まで見た中で威圧感を放つほどかなり鋭く尖っていた

 

櫛田「龍騎くん凄い泥だらけ速く洗わないと」

 

龍騎「そうだね...ちょっと川で洗ってくるから先に戻ってて..」

 

櫛田「龍騎くん悲しそうだったね」 堀北「そうね」

 

龍騎は1人川で体を洗い流し終えベースキャンプに戻ろうとすると最悪の出来事が起こった

 

 

 

 

 

 

 

「嘘だろ..........キーカードが無くなってる」

 

 









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28話 再・来・暗・雲

 

試験最終日目前と言う中で最悪な事態が起こってしまった。誰かにキーカードを盗まれてしまった。ちゃんと管理していたので無くしたと言うことは有り得ない、となれば盗まれてしまったと考えるのが自然だ

 

(とにかく今は急いで戻らないと)

 

龍騎は自身を責めながら重い足取りでベースキャンプへと戻って行く

 

ベースキャンプへと戻りこれからどうしようかと考えていると偶然にも堀北さんと目が合った何かと一緒に居ることが多いせいか彼女は直ぐに俺の様子に気が付いた

 

堀北「龍騎くんどうしたの?顔色が優れていないみたいだけど」

 

龍騎「堀北さん...実は聞いてほしい事が..」

 

堀北「分かったわ、ここでは話せないようだし移動しましょ」

 

そうすると二人は人気のない場所まで歩いていく

 

堀北「一体何が有ったのかしら、良ければ話を聞かせて欲しいわ」

 

龍騎「ごめん、盗まれたんだ」

 

堀北「盗まれた?..っそれってまさか」

 

龍騎「うん。キーカードなんだ」

 

堀北「そうなのね、でも貴方は何も悪くないわ」

 

龍騎「そんな事無い!どんな理由が有ったって手放してはいけないものを無くしたんだ!自分の事なんてどうだっていい!!!

なのに...なのに俺は..」

 

堀北は龍騎の話が終わるのと同時に彼を抱き締めた

 

龍騎「堀北さん..」

 

堀北「自分を責めないで。貴方は誰よりも精一杯頑張ってた それは私が一番理解しているつもりだわ、だから少し落ち着いて今荒れていても何も解決しないわ」

 

龍騎「うん..ありがとう」

 

堀北「とりあえず表沙汰にしない方が良いわね事態の把握が先よ」

 

龍騎「あの..堀北さん」 堀北「何かしら」

 

龍騎「出来ればそろそろ離しくれると良いな、人が居なくてもずっと抱かれてると恥ずかしいな//」

 

堀北「あ、ごめんなさい慰めようと考えていたらつい」

 

堀北が龍騎から離れたその時

 

龍騎「何かなあれ?」

 

堀北「煙?焚き火にしては少し大きいような」

 

龍騎「違う!焚き火じゃない!急いで戻ろ!」

 

龍騎と堀北はベースキャンプへと走っていく二人が到着すると何かが燃やされている用に炎が燃え盛っていた

 

堀北「これって火事!?」

 

龍騎「平田君、一体何が有ったの」

 

平田「龍騎くん堀北さんあれを見て」

 

堀北「マニュアルが燃やされたの?」

 

平田「そうみたいなんだ、誰がこんなことを」

 

龍騎「とりあえず今は消化しないと!」

 

平田「僕も手伝うよ!」

 

池「俺も手伝うぜ!」

 

何とか三人で協力して火を止めることは出来たけど正直クラスの雰囲気は悪化していった

 

龍騎「ごめん皆リーダーなのに俺が不甲斐ないせいで」

 

軽井沢「そんな、龍騎くんは何も悪いことしてないじゃん」

 

平田「軽井沢さんの言う通りだよ。リーダーだからと言って全部背負う必要は無いんだ」

 

龍騎を励ました平田と軽井沢はそれぞれ男子と女子に指示を出すことで何とか体制を立て直そうと奮闘した END

 












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29話 取・得・対・決

 

Dクラスの生徒が片付けを行っている中龍騎は二人の生徒が居ないことに気付く

 

(堀北さんと伊吹さんが居ない、今すぐ探しに行かないと!)

 

龍騎が二人を探しに行こうとした時

 

綾小路「何処へ行く気だ?」

 

龍騎「今居ない人を探してくる」

 

綾小路「この天気の中でか止めておいた方が良い」

 

綾小路の言うとおり雨が降り止まない現在の状況では危険が尽きないが

 

龍騎「こんな状況でそんな悠長事言ってられないんだ!綾小路は平田君達に説明してくれ!」

 

龍騎が走り去って行くと綾小路は1人小さく呟いた

 

綾小路「・・・面倒な事をしてくれる」

 

 

 

 

 

その頃堀北はベースキャンプを抜けた伊吹と対峙していた

 

伊吹「何か用かしら」

 

堀北「単刀直入に言わせてもらうわ、彼から盗んだ物を返しなさい」

 

伊吹「知らないね」

 

堀北「最後の警告よ素直に返して..!」

 

伊吹「好きにすれば..ほらどうぞ」

 

堀北が伊吹のバックを確かめようとした瞬間伊吹は蹴りを繰り出すもすんでのとこでガードに成功する堀北

 

伊吹「へぇやるじゃん」

 

堀北「暴力行為は即失格よ」

 

伊吹「こんな場所で誰が見てるって言うんだか、それにお前もやる気だったろ!」

 

伊吹は蹴りが主体の攻撃を仕掛けていき堀北は防御しながら、伊吹の隙を狙おうと様子を伺う

 

堀北「あなたでしょう?キーカードを盗んだの」

 

伊吹「頑張った褒美に教えてやるよ...カードを盗んだのは私でも私から暴力を振るった証拠はないそうだろ?」

 

堀北「キーカードさえ取り戻せば指紋を検出 出来る、盗難されたと立証が可能だわ」

 

伊吹「そんな事わざわざさせるか」

 

伊吹は果敢に攻撃するも堀北にバランスを崩された隙に腹部に重い一撃を受けられた

 

伊吹「手強いわね私はてっきりお前が一枚噛んでると思ったんだけどね、さっきの放火も下着を盗んだのも本当は私じゃない」

 

堀北「何ですって...(まさか犯人は!?)」

 

堀北が直感的に察すると同時に伊吹の蹴り技に横顔から喰らってしまい軽い脳震盪をお越し倒れてしまった

 

伊吹「お喋りは終わりだ..でも強盗と放火をする奴のクラスだなんてあんたも災難だね」

 

そう告げると伊吹は静かに立ち去って行った

 

龍騎「堀北...さん?」

 

伊吹の次に一足遅く龍騎が駆け付けて来る

 

龍騎「堀北さん!しっかりして!堀北さん!!」

 

駄目だ気を失ってる今は安全な場所に連れていかないと

 

そして龍騎は雨をしのげる大木の下まで連れて行き堀北の目が覚めるのを待つ。それまでの間龍騎は堀北を救えなかった自分を攻め続けていたのであった END

 

 

 

 

 

 

 

 



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30話 試・験・終・了

 

雨が降りやまぬ中打開策考えている時堀北さんが目を覚ました

 

龍騎「堀北さん大丈夫?」

 

堀北「龍騎くん..どうしてあなたが」

 

龍騎「倒れていたから雨宿り出来る所まで運んだんだ」

 

堀北「カードを盗んだのは伊吹さんだったわでも取り返せなかった」

 

龍騎「堀北さん、俺リタイアしようと思うんだ」

 

堀北「え..どうして?」

 

龍騎「正直体に限界が来てるみたい。ー30は嫌だけどそうするしかない」

 

堀北「龍騎くん...」

 

龍騎「全部俺の責任だねもっとしっかりしていればカードを守り通せたでも出来なかった」

 

堀北「一週間も1人でやろうなんて無理があるわ、隙が出来るのは仕方ない事よ」

 

龍騎「この失敗は必ず取り返して見せる...俺1人でも...」

 

堀北「いくらあなたでもその体じゃ無理よ。残念だけど今の状態では強いとは言い切れないわ」

 

龍騎「それでも諦めたくない...けどこれ以上堀北さん達に迷惑を掛けたくない」

 

堀北「そんな事言わないで、それに諦める必要は無いのよ」

 

龍騎「どうしてそんなこと」

 

堀北「1人ではダメなのなら二人で戦えばいい..私があなたの力になってみせるわ」

 

龍騎「...ありがとうそこまで言われたら頼っても大丈夫かな?」

 

堀北「えぇ、それにキーカードを盗まれてしまった失態も私には有るからね」

 

雨が降る最悪な天気だが俺達はそれとは裏腹な笑顔を見せ合った

 

龍騎「そろそろ16時になるのか、辛いけど行こうか」

 

堀北「肩を貸すわそんな状態で戻らせるのは危険だもの」

 

龍騎「別にそこまでしなくても」

 

堀北「手伝わせてあなたを大切に思うからこそのお願いなの...」

 

龍騎「ほ、堀北さんがそんなに言ってくれるとは意外だね」

 

堀北「分かってるだろうけどこの事は他言しないでちょうだいね」

 

俺達は船に戻るため歩き始めた

 

龍騎「堀北さんに頼みたい事が有るんだけど」

 

堀北「一体どんな頼みなのかしら」

 

俺が堀北さんにある依頼をすると彼女は快く了承してくれた

船にそこにいた茶柱先生に到着するとリタイアするよう告げ、先生に自室で待機するよう言われる

 

龍騎「それじゃ後の事はお願いするよ」

 

堀北「任して頂戴..あなたもゆっくり体を休めてね」

 

お互いに一旦別れを告げ戻るとすぐさま眠りについて浸いた

 

 

 

 

試験最終日となりモニター越しに全員の様子を見ていると真嶋先生により結果が発表された

 

Aクラス 100point

 

Bクラス 130point

 

Cクラス 0point

 

Dクラス 230point

 

結果発表され予想通りに成ったので何とか安心だが体がだいぶきつい、こんな状態見られたらきっと心配されるだろうそんな事を思いながら皆の帰りを待ち続けることにした END

 

 



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31話 区・切・限・界

 

試験が終了して船の自室で待機していると続々と戻ってくる皆が見えたのでまだ万全ではないが迎えにいくことにした

デッキに着くとほぼ全員が無断リタイアした高円寺に詰め寄っており当の本人は全くと言っていいほど気にしていなかった

そんな様子を離れて見ていると信頼出来る人が駆け寄って来た

 

龍騎「試験お疲れ様上手くやれたみたいだね」

 

堀北「勿論よ、あなたのアドバイスのお陰で1位に成ることが出来たわ」

 

リタイアする前俺は堀北さんに有る頼み事をした、それはリーダーを平田君に変えてもらう様に頼んだ。結果を見る限り平田君は了承してくれたのだろう、そのお陰でリーダー当てをしたクラスはー50pointに成ってくれた。正当な理由なくリーダーを変える事は出来ない、けど正当な理由があれば交代が可能になる

リーダーの体調不良はちゃんとした理由だ。おそらくBクラスはしないと思っていたので残るAとCはクラスの中心人物がリーダーに成る程馬鹿ではないと余計に警戒したのが仇になった

 

龍騎「ちょっと場所移動しよっか」

 

堀北「え?どうして」 龍騎「駄目...かな?」

 

堀北「あなたが良ければ別に大丈夫だけど」

 

俺達は皆とは違うデッキへと向かうことにした。ある人物を誘うために

 

堀北「わざわざ違う方に来てどうしたの?...龍騎くん?」

 

龍騎「はぁ、そろそろ出てきたらどう?なぁ...綾小路」

 

夕陽が沈むなかで姿を現したのは物陰に隠れ続けていた綾小路だった

 

堀北「どういうこと、どうして彼が」

 

龍騎「ほとんど綾小路が仕組んでいたみたいだけどね」

 

綾小路「やはり気付いていたんだな」

 

龍騎「あまり信じたくは無かったけど」

 

堀北「あなたは一体この試験中何をしていたの」

 

綾小路「何をしていたか か...」

 

龍騎「この際素直に話した方が面倒じゃないと思うぞ」

 

綾小路「うん、そうだな」

 

龍騎「それじゃ全て聞かせ...っ!」

 

堀北「龍騎くんどうしたの?」

 

龍騎「ご、ごめん先に話済ましておいて..」

 

綾小路「具合が悪そうだな」

 

龍騎「大丈夫、すぐ戻るから」

 

そう言って先程居たデッキに向かって歩き出した。体調が完全に治ってないせいか胸焼けが止まらない、このままじゃ発作が抑えられなくなる。 やっとの思いでデッキに着くと近くにあった

イスに座り休むことにした

 

休息をとり気が付くと辺りは夜になっていた、やはり未だに治らないが先程よりはましだ、部屋に戻ろうとすると今だけは会いたくない人に見つかった

 

堀北「や、やっと見つけた」 龍騎「堀北さん...」

 

堀北「捜したわよ、綾小路くんから全部聞いたわ、まさか私達を隠れ蓑に使うなんて」

 

龍騎「全部って訳じゃないかもしれないけどあいつがリーダーを当てたのも裏工作していたのも事実だ」

 

堀北「それよりもあなたの体調をどうにかしないと」

 

龍騎「大丈夫だよ、そんなに心配...しない...」

 

バタッ!!と音と共に龍騎は力尽きるようにその場に倒れた

 

堀北「龍騎...くん?」

 

堀北は何が起こったか分からない様に呆気にとられたが龍騎が倒れたと自覚するとすぐさま彼に駆け寄った

 

堀北「龍騎くん!!しっかりして!!龍騎くん!!!」

 

(もう限界か...見られたくない所を見られちゃったな、それにしても俺にもあの男の血が流れてると思うとつくづく自分が嫌になる、今目の前に居る人は俺のために泣いてくれてるのにその姿もいとおしく思ってしまうなんて)

 

涙を流す堀北の目の前で龍騎の意識は暗くて深い闇の中へと消えていった END

 



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32話 看・病・一・時

 

龍騎が船内で倒れてから一日が経過し彼は自室で目を覚ました

 

龍騎「ここは...」

 

綾小路「目が覚めたか」

 

龍騎「俺、何が有ったんだっけ」

 

綾小路「堀北の叫び声が聞こえたからDクラスの何人かで向かったらお前が倒れていたから部屋まで運んだんだ、それから一日中寝ていたぞ」

 

龍騎「そうだったんだ、迷惑掛けたな」

 

綾小路「気にするな、無事でなりよりだ」

 

そこへ平田も合流した

 

平田「龍騎くん!良かった目が覚めたんだね」

 

龍騎「何とか」

 

平田「試験中はクラスの為に貢献してくれたからね」

 

何気なく時計を見ると午後13時を回っていた

 

龍騎「もうお昼なんだ」

 

平田「これから皆でお昼に行くんだけど一緒にどうかな?」

 

綾小路「平田達が良ければお言葉に甘える」

 

龍騎「俺は遠慮しとくよまだ調子悪いから」

 

平田「分かった。何かあったら遠慮なく頼ってほしいな」

 

そう言うと二人は部屋から出ていった

 

二人が出ていき少し経った後誰かがノックしてきたので返事をすると

 

一之瀬「お疲れ様お見舞いに来たよ!」

 

龍騎「わざわざ来てくれたんだ」

 

一之瀬「体調凄い悪そうって聞いたから..大丈夫?」

 

龍騎「暑さに体制が無いのが原因だね」

 

一之瀬「無理に起き上がらなくいいよ、ほら病人は寝てなきゃダメだよ」

 

龍騎「あ、ありがとう」

 

一之瀬「白優くん 今何か食べれそう?」

 

龍騎「あんまり食欲が無くて」

 

一之瀬「でも1日何にも食べてないんでしょ、何かしら食べないと」

 

龍騎「軽い物だったら食べれるけど」

 

一之瀬「ちょっと待ってね」

 

そう言って一之瀬さんは袋からカットされたリンゴを取り出した

 

一之瀬「少しだけ起き上がれる?」 龍騎「大丈夫」

 

彼女からリンゴを受け取り俺はゆっくり食した

 

一之瀬「どう?美味しい?」 龍騎「うん。おいひぃ」

 

一之瀬「思ったより元気そうで良かったよ。でもちゃんとご飯は食べないといけないよ」

 

龍騎「さっき起きたばっかだから」

 

一之瀬「そうなんだ おでこ触るね..もうそんなに熱くないね」

 

龍騎「そっか、所でその中まだ入ってるの」

 

一之瀬「袋の事?後お菓子が有るけど大丈夫?」

 

龍騎「うん、食べれる」

 

一之瀬「じゃあこれにしよっか」

 

今度はメロンのイラストが描かれたお菓子を出してくれた

 

一之瀬「良かったら私も食べていい?」

 

龍騎「全然良いよ、はい」

 

一之瀬「ありがとう! 美味しいね」

 

龍騎「そうだね、でも何か申し訳無いな」

 

一之瀬「そんなの気にしなくて良いってば、私が好きでやってるんだから」

 

龍騎「今度お礼しないとね」

 

一之瀬「じゃあ...私が風邪に成ったら白優くんに看病してほしいな」

 

龍騎「俺で良かったら全然引き受けさせて貰うよ。」

 

約束した後龍騎と一之瀬は同室の者が戻ってくる手前まで自室で会話し続けていた END

 







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33話 再・会・戦・友

久しぶりの投稿に成ります。お待ちして居る方が居ましたら待たせてしまって申し訳ありません。


皆が戻って来てオンラインゲームやらトランプで遊んでいると

船内放送とメールが同時に鳴り出した

 

平田「一体何だろう?」

 

綾小路「どうやら特別試験みたいだな。」

 

平田「まさか連続でするとは思わなかったよ」

 

龍騎「え?でも俺メール来てないんだけど」

 

平田「本当に?」

 

綾小路「平田ちょっと内容見せてもらっても良いか?」

 

平田「はい。よく見たら時間と場所が違うね」

 

そんな事を考えているとノック音がしたので返事をすると

 

茶柱「どうやら此処に居たみたいだな。」

 

綾小路「茶柱先生?どうしたんですか」

 

茶柱「龍騎に用が有ってな、綾小路と平田は今送られてきた内容通りに行動してくれ。」

 

そう言われ二人が一声掛けてから部屋を出ていった

 

茶柱「さて、早速だがお前の知りたい事を話そう。」

 

龍騎「お、お願い致します」

 

茶柱「まず..今から第二の特別試験が始まる」

 

龍騎「はい」

 

茶柱「だが龍騎お前は教師陣の方針で不参加に決定した。」

 

龍騎「どうして俺だけ駄目に成ったんですか?」

 

茶柱「その決定的な理由は数日前から体調不良で有っただろ」

 

龍騎「それがどうしたんですか?」

 

茶柱「病み上がりの状態で参加すると他の者達に伝染する可能性が有るそうなると試験どころでは無くなるからな」

 

龍騎「理由は分かりました。それじゃ俺はどうしたらいいんですか?」

 

茶柱「基本的には自由にして構わないが試験中の間のみ自室で待機してもらう事になる。」

 

龍騎「それだけでいいんですね。」

 

茶柱「ただし試験に関する発言は一切禁止とする、破った場合、ペナルティとしてー150のクラスpointを失うことにるから注意した方が懸命だぞ」

 

龍騎「もちろん破るつもりなんて有りませんよ。」

 

茶柱「そうか、ではこれで失礼させてもらう。」

 

そう言うと茶柱先生は去っていった。しばらくすると以外な人物が現れた

 

「何だかお互い面倒な事に成っちまったな」

 

龍騎「雷斗..」

 

そこに来たのは入学前からの知り合いである黄渡雷斗だった

 

黄渡「聞いたぜ、お前ぶっ倒れたらしいな」

 

龍騎「お陰さまで俺は参加禁止だってよ。」

 

黄渡「ま、それが懸命な判断だろう」

 

龍騎「それより珍しいじゃん、雷斗が他クラスに顔を出すなんて」

 

黄渡「どうせ行くついでだったからな、たまにはと思ってよ」

 

龍騎「随分と余裕みたいだな。」

 

黄渡「どんな試験になるかは知らねぇがいつも通りにやるだけさ」

 

龍騎「成る程、まぁ影ながら応援してるよ」

 

黄渡「ありがとな。じゃあ俺はそろそろ行くわ」

 

そう言って黄渡は部屋を出ていき龍騎は寝ながら時間を潰す事に決めた END




オリジナル人物紹介

黄渡雷斗 (きわたりらいと)

クラス 一年A組

部活動 無所属

誕生日7月17日

学園評価

学力 A-

知性 B

判断力 A-

身体能力 A

協調性 C

白優と顔見知りである金髪が特徴の青年。その正体は吸血鬼狩人 (ヴァンパイアハンター)と呼ばれる存在で吸血鬼の血に適応出来る抗体を持つ。

高い身体能力と見た目通りの荒々しさの上戦闘好きのバトルジャンキーで在るが根は善良な性格でクラスメートをフォローしたり、他人を称賛出来る人望からか周りからは慕われている。

幼い頃に両親を亡くしてから特別な施設で育てられそこで白優と出会い同じ境遇の者として仲良くなりお互いにとっては数少ない身内の様な存在で、現在は坂柳有栖の右腕(坂柳が勝手に使命)として活動している。




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34話 試・験・再・度

 

余り会わなかった友人との会話を終え自室で睡眠しているといつの間にか平田君達が戻って来ていた

 

平田「ごめん、起こしちゃった?」

 

龍騎「ううん、大丈夫だよ。」

 

平田「これから試験に行くけど一緒に来るかい?」

 

龍騎「うん、途中まで付き合うよ。」

 

部屋を出ていき船内を平田君と歩いていると

 

平田「体調はもう大丈夫かい?」

 

龍騎「全快とは言わないけど治っては来てるよ、それにしても皆それぞれ説明を受けてるんだね、人が全然居ない。」

 

平田「そうだね、そう言えばさっき食事の時に何人かから相談受けてたんだ」

 

龍騎「やっぱりリーダーは大変だな、苦労が耐えないよね」

 

平田「そんな事は無いさ、勝率を上げるためにも皆と協力していかないと。」

 

そんな話をしながら歩いていたら人だかりが増え始めた

 

平田「皆同じグループではなさそうだね。」

 

龍騎「俺みたいに暇潰しの人も居るのかな?」

 

少し歩くとそこには

 

平田「龍騎くん、あれって..」

 

龍騎「あぁ、凄いメンバーが揃ってるな」

 

そこに居たのは葛城・神崎・龍園・堀北の四人だったのだ

 

龍騎「大丈夫?俺的に一番厄介なメンツばかりだぞ。」

 

平田「まぁやれるところまでやってみるよ」

 

こうして1日が過ぎ次の日にとなった。

 

無人島での試験が終わってから3日目、いつもより遅めに起きて試験に参加出来ない間どうしようか考えていると

 

(あれ?メールが来てる、誰だろ?)

 

「この後ブルーオーシャンに来れるかしら?話が有るのだけれど」

 

(堀北さんにメールが来るの初めてかも)

 

「分かった。今すぐ向かうから待ってて」

 

そう伝えると制服に着替えて目的地に向かった。目的の場所に着き奥川の席について待っていると堀北さんがやって来た

 

堀北「おはよう。待たせてしまってかしら」

 

龍騎「大丈夫だよ、俺も今来たばっかだから」

 

堀北「朝食を頼もうと思うのだけれどあなたはどうする?」

 

龍騎「とりあえず俺はいいかな」

 

堀北「そう、それなら私も後でにするわ」

 

龍騎「変に気を使わなくても良いよ」

 

堀北「別に気にする事では無いわ。それより試験の事だけれど」

 

龍騎「あぁごめん俺試験の事は一切口出しするなって言われて何にも出来ないんだ。」

 

堀北「それって龍騎くんは試験に参加出来ないってこと」

 

龍騎「うん。全く持ってその通りです..」

 

堀北「そうなのね、とても残念だわ」

 

そう言うなり堀北さんの顔は悲しいというよりもどこか切なさがある表情をしていてた、自分が思うに堀北さんはたまにミステリアスな時があるのは気のせいなのだろうか?特に俺と一緒に居ると多く見る気がする。

 

そう思いながら龍騎はカフェで堀北と話をし始めた END

 

 

 







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35話 真・相・解・明

堀北に呼び出された龍騎はカフェ ブルーオーシャンでこれからの事について話していた。

 

龍騎「堀北さんの組は一番大変だよね、各リーダー的存在ばかり集められてたし」

 

堀北「そうね、でもそう考えると少し不自然なのよ」

 

龍騎「どうして?」

 

堀北「一之瀬さん 私達とは別のグループなの」

 

龍騎「そうなんだ。確かに一人だけ違うのは変だね」

 

堀北「ええ..そろそろ時間ね」 龍騎「?」

 

堀北「8時になるとメールが来るよう書いてあったの」

 

すると堀北の携帯が鳴り響き彼女はすぐさま確認していく

 

堀北「教えない方が良いわよね?」

 

龍騎「そうだね、今回ばかりはルールすら知らない完全な部外者だから...ただ」

 

堀北「ただ?」

 

龍騎「他の連中は戦略を練っていると思う、どう動くかは早めに考えといた方が良いよ。」

 

堀北「...ねぇ龍騎くん、あなたはこの試験の結果が見えていたりする?」

 

堀北の期待と助けを乞うような眼差しに龍騎は

 

 

龍騎「さすがにそこまでは分からないよ。だけど今回の試験、無人島の時よりも断然難しいと俺的には思ってる」

 

堀北「あなたがそこまで言うなんて」

 

龍騎「まぁあくまで個人的な意見だよ」

 

堀北「龍騎くん 参考までに聞かせて欲しいのだけれど、あなたが一番警戒するとしたら誰?」

 

龍騎「そうだな..皆強者だけど間違いなく龍園は絶対に入れる。」

 

堀北「即答ね、どうして?」

 

龍騎「勿論各リーダーは全員だけどこの中で選ぶなら奴だ、リーダーの中で一番強い上頭の切れる男だ」

 

堀北にさらなるアドバイスをしようとした時

 

龍園「良い天気だな鈴音」

 

そこに伊吹を連れた龍園が姿を現した

 

白優「噂をすればだね」

 

堀北「気安く名前を呼ばないでくれるかしら龍園くん」

 

龍園「メールが届いたと思うが結果はどうだったんだ?」

 

堀北「他人に教えるわけないじょう」

 

龍園「まぁいいさ、その前に聞かせてくれよ、どうやって無人島の試験をクリアしたのか」

 

堀北「それを聞いてどうするつもりなの」

 

龍園「なぁに俺は種明かしが知りたいだけだ、最も大体の検討はついてるがな」

 

堀北「なら説明してもらって良いかしら、あなたに出来るのならだけど」

 

龍園「お望みとあらばな」

 

そう前置きし龍園は堀北達に説明をし始めた。

 

龍園「試験終了時俺はそこに居る龍騎の名前を書いたが間違っていた。その理由はただ一つ」

 

 

 

 

 

「試験終了直前でリーダーが別の誰かに変わっていた」

 

 

 

堀北「..それで看破したつもり?そんな事は少し考えれば誰だって分かるわ。葛城くんや一之瀬さんでもね」

 

龍園「まぁな、だがこの作戦を展開するには他クラスのスパイがカードを確認しリーダーを知らせると言う手間が必要だ。初手に打つ戦略じゃないんだよ」

 

堀北「強気に解説した割りにはかなりザルね、驚くことでもないわ」

 

龍園「伊吹の報告からすればリーダーであった龍騎は結果を残せる程の動きが出来ない状態らしいじゃねぇか」

 

堀北「彼女に見抜かれるほど私達はやわじゃないわ」

 

龍園「そんな事はどうでもいいさ、肝心なのは入れ替えたリーダーが誰か もしくはそれを指示した奴が誰なのか..だ」

 

堀北「それを知るのが本当の目的みたいね」

 

龍園「俺の予想じゃお前と組んでるヤツは頭がキレる..そいつが誰かもう分かっちまったがな」

 

堀北「え?」

 

 

龍園「リーダーを入れ替えたのもそれをするよう指示したのも全部お前なんだろ..龍騎」

 

(やっぱりこの男最初から分かってて話してたか)

 

 

堀北「それは!」

 

龍園「その反応を見る限り当たりみたいだな」

 

白優「回りくどい話をするくらいなら初めから当てれば良かったじゃん」

 

龍園「お前は伊吹を送り込んだ時点でスパイだと解り策を講じていたんじゃないか?リタイアしなければならないというアクシデントが起こった見たいに見せかけ試験が始まった時からあらかじめリタイアしリーダーを変えるという戦略をするつもりだったんだろう、その上俺達がAクラスと組んでる事も想定にしてな」

 

白優「全部お見通しか、よく俺がリーダーって言えたな」

 

龍園「トップクラスの成績に加え三人係でも返り討ち出来る実力もあるDクラスのサルどもから見ればそんないいやつをリーダーにしない手はないからな」

 

堀北「それじゃわざわざカードを確認する必要は無いんじゃ」

 

白優「カードを手に入れたかったのはAクラスのリーダーに見せる必要が有った。でなければわざわざカードを盗む何て事しないし確実な証拠が無ければAはリーダー当てをしないし利用するのが不可能になる、だとすればAが当てる方法はCと組むしかない。」

 

堀北(そこまで分かっていたなんて)

 

 

白優「でも本当にカードを盗まれるとは思わなかったけど」

 

龍園「ふっ、やっぱりお前は面白ぇよ!俺が好む不意打ちや騙し討ちの類 その戦略を逆手にとる意外性と瞬時に利用する柔軟性 ますます旨い獲物に成ってきたな龍騎..」

 

(全く、厄介なのに目をつけられたな)

 

龍園「気に入ったぜ、だが次は同じ手が通じるとは思わない事だ」

 

そう言って龍園と伊吹は龍騎達の前から去っていった。 END

 



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36話 過・去・回・想

龍騎「何だか波乱の展開に成ってきたな」

 

堀北「あなたも朝から面倒な相手に絡まれたわね」

 

そう言って堀北は龍騎にメニュー表を渡した

 

堀北「せっかくなのだし朝食でも食べて気分を変えましょ」

 

龍騎と堀北は食事を取りながら先程の話をし始めた。

 

堀北「龍騎くん、龍園くんが言っていた事は本当なの?」

 

龍騎「ん?何が?」

 

堀北「無人島の試験、最初からリタイアするつもりだったの?」

 

龍騎「あれか、元々そのつもりだったんだけど言ったら色々ややこしい事になりそうだから黙ってたんだ..ごめんね」

 

堀北「そうだったのね、でも彼の言うとおりあなたは本当に頭がキレるのね」

 

龍騎「いや、俺は大したことはしてないよ、あくまでも勝率を上げる作戦を行っただけ」

 

堀北「だとしても勝てたのは事実でしょ」

 

龍騎「..堀北さん、何だかやけに労ってくれるね」

 

堀北「そうかしら、私はただ思った事を正直に述べているだけよ。」

 

龍騎「それなら良いけど..ありがとう。」

 

朝食をとり終えた二人は試験会場と自室に向かって歩き始めた

 

龍騎「そろそろ試験が行われる時間だな」

 

堀北「そうみたいね、龍騎くんはこの後どうする?」

 

龍騎「とりあえず部屋でのんびりするか船内を散策するか考えてる」

 

分かれ道に着きそれぞれ目的地に向かう事にした龍騎と堀北

 

龍騎「俺はこれで戻るけど何かあったら気軽に声かけてよ、試験については話せないけど愚痴ならいっぱい聞くからさ」

 

堀北「ありがとう。それじゃ又」

 

そう告げあい龍騎と堀北は一旦別れた。

 

1人自室に戻り部屋で休息を取っていると再び黄渡が現れた

 

黄渡「随分とくつろいでるな」

 

龍騎「雷斗、試験はどうしたんだ?」

 

黄渡「もう終わった。」

 

龍騎「終わったって、どういう事」

 

黄渡「俺らのチームの誰かが勝手に終わらせやがったんだよ、そのお陰でもう試験をやらなくてすんだんだ。他の奴の邪魔しなければ自由にして良いんだとよ」

 

龍騎「そうなんだ、思ったより呆気なく終わったな。」

 

黄渡「全く持ってその通りだな。こんなに早く終わるとは」

 

龍騎「雷斗は暇じゃないの?やることないだろうし。」

 

黄渡「そうだな、どうするか..」

 

黄渡がどうすればいいか考えていると有る質問をし始めた。

 

黄渡「そう言えば気になることがあってさ、お前に聞きてぇんだけどさ」

 

龍騎「出来れば試験以外の事にしてほしいんだけど」

 

黄渡「生徒会長の妹と同じクラスだろ、付き合ってるって本当か?」

 

龍騎「何でそんな話になるん?」

 

黄渡「周りの女子はその話題で持ちきりなんだとさ..折角だから俺にも聞かせてくれよ」

 

龍騎「対して面白くないと思うけど」

 

黄渡「暇潰しには丁度良いだろ?」

 

龍騎「別に良いけど、 そうだな..」

 

そう言って龍騎は試験前に起きた出来事を幾つか話し始めた。

 

 

END

 



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37話 敷・地・探・索

 

試験の数週間前、龍騎と堀北はいつものように屋上で昼食を取りながら学園について話をしていた。

 

龍騎「堀北さんは学校の施設って全部把握してる?」

 

堀北「いえ、主要施設だけね それがどうかしたの?」

 

龍騎「うーん、今日の放課後に一通りこの辺り一帯を見て回ろうかなって思って...堀北さん?」

 

堀北は龍騎をじっと見つめながらある提案をした

 

堀北「良かったら、一緒に行っても良いかしら?1人がいいならやめるけど」

 

龍騎「そんな事は無いけど、せっかくだし行こっか」

 

昼食を終えた二人は玄関先で合流しどのような行動をするか話し始めた

 

堀北「さて、まずはどこから回ろうかしら」

 

龍騎「その前に荷物置いて行ってもいい?持ちながら歩き回るの面倒だし」

 

堀北「分かったわ。なら先にスーパーによってもいいかしら」

 

龍騎「別に大丈夫。それぐらい付き合うよ」

 

そう言って二人はスーパーに着き買い物をするが龍騎は初めて見るかのように目を光らせていた

 

龍騎「結構種類有るんだね!」

 

堀北「龍騎くんはスーパーとか来たことないの?」

 

龍騎「そう言う訳じゃないんだけど、余り行かなかったかな」

 

堀北「...前から思っていたけれど龍騎くんって不思議な所があるわよね」

 

龍騎「そうかな?」

 

堀北「ねぇ、龍騎くんはここに来る前はどこにいたのかしら」

 

龍騎「最初はおふくろ達と暮らしてたけど後から施設を転々としてたんだ。」

 

 

堀北「そんな事があったのね...」

 

龍騎「あ!向こうに無料配布されてる商品が有るよ、行こ!」

 

堀北「ちょっと」

 

龍騎は気を紛らわせるかのように堀北を無料商品の場所に連れていく。

 

堀北「選んでくるから少し待ってて」

 

堀北が買い物をしてる間龍騎はスマホを操作しながら待機し、しばらくして堀北が戻って来た。

 

堀北「待たせてしまってごめんなさい」

 

龍騎「平気だけどそれだけで大丈夫なの?」

 

堀北「いいのよ、無料だからと言って無駄にはしたくないから」

 

買い物を終えた二人は寮に向けて歩き出す

 

堀北「あなたは何も買わなくて良かったの?」

 

龍騎「別に欲しいもの無かったし、さいあく又後で来れば良いし」

 

寮に着いた龍騎と堀北は約30分以内に玄関前で落ち合う約束しそれぞれ自室に戻った。

 

龍騎は白色のスウェットとカーディガン緑色のコットンに着替えて玄関先で待機し数分遅れで堀北も現れた

 

堀北「お待たせ あら着替えて来たのね」

 

龍騎「そっちもね、それじゃ行くか」

 

そう言って俺は堀北さんとさまざまな施設を見て回っていく、かなりの広さだったが不思議と楽しい時間に成っていた

 

堀北「学校の敷地にこれだけのショッピングモールから娯楽施設まで有るなんてね」

 

龍騎「どんだけ広いんだよこの学校、もうすぐ暗くなるし帰るか..」

 

堀北「龍騎くんどうしたの?」

 

龍騎「うん、向こうに銭湯が有ったからさ」

 

堀北「入って来れば良いじゃない」

 

龍騎「..やっぱりやめとく」

 

龍騎のシュンとした表情を見てくすりと笑う堀北

 

龍騎「どうしたの?」

 

堀北「いえ、 龍騎くんあなたは本当に不思議な人ね」

 

そう発言した彼女の表情は普段は決して見せない様穏やかな笑みに満ちており俺は思わず堀北さんに終始見とれてしまっていた

END

 

 

 

 



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38話

 

今日もいつも通りに学校に向かうため玄関前に行くとそこに堀北さんが立っていた。

 

堀北「おはよう 龍騎くん」

 

龍騎「おはよう。こんなところでどうしたの 堀北さん?」

 

堀北「別に、それよりも早く行きましょ」

 

こうして堀北さんと通学する事になったが何気にこうして一緒に通学するのは初めてだな

 

そんな事を思いながらも学校に着き授業を終え昼食を買いに行こうとした時

 

堀北「ちょっと..いいかしら?」

 

龍騎「ん?どうしたの」

 

堀北「今日も同じ量しか食べないの?」

 

龍騎「別に学食でも良いけど人が多いからなー」

 

堀北「そう、やっぱりあの少なさじゃ満足しないんじゃないかしら?」

 

龍騎「いつもこんな感じだから気にしてないけどね」

 

堀北「お弁当とか作らないの」

 

龍騎「いや、料理は得意だけどなるべくしないようにしてる

 

堀北「そう..今日はそのまま屋上に行かないかしら」

 

堀北さんに誘われそのまま屋上に着いたけど本人は何だかそわそわしてるしどうしたんだろう?

 

堀北「実は今日...お弁当作って来たのだけれど」

 

龍騎「それってまさか」

 

堀北「あなたの思っている通りだと思うわ」

 

まさか以前言っていたとはいえ本当に作ってくれるとは

 

龍騎「ありがとう いただきます」

 

弁当を受け取り開けてみると中身は卵焼きや野菜などバランスの取れている物だった。

 

龍騎「それじゃあいただきます」

 

中身の具材を一つずつ食べていくがどれも文句無しの美味さだった

 

龍騎「美味しい..やっぱり堀北さんは料理上手ですな」

 

堀北「それは良かったわ。お茶もあるけど要るかしら」

 

わざわざお茶まで持って来てくれるとは嬉しい限りだけど

 

龍騎「あの堀北さん?」 堀北「何」

 

龍騎「距離が近い気がするんだが」

 

堀北「気のせいじゃないかしら?」

 

いや、だって肩と肩が当たっている程の近さなんですが

 

堀北「ふふ」

 

まぁ本人が楽しそうだから別に良いか

 

龍騎「ごちそうさまでした。とてもおいしかったよ!」

 

堀北「こちらこそお粗末様でした」

 

龍騎「弁当箱は洗って返した方が良い?」

 

堀北「平気よ 2度手間になるだけだし」

 

こうして見ると堀北さんの印象はかなり変わった気がする。最初は何の接点も無かったのにいつの間にかここまで一緒になることが多くなった。だけど俺が人でないと知ったとき彼女はどんな反応を示すのだろう

 

堀北「龍騎くん大丈夫?どこか上の空みたいだけど」

 

龍騎「え?あぁ大丈夫」

 

ふと時計を見てみるともうすぐでお昼も終わろうとしている、もうそんなに経ってたんだ

 

堀北「それじゃあ行きましょうか。」

 

そう言われ教室へ戻ることした、その時堀北さんは嬉しそうに微笑んで見えた END

 

 

 



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39話 問・題・発・生


投稿遅れて申し訳ございません。



 

いつも通りに朝を過ごす予定だったが今日は珍しく寝坊してしまった

 

そのせいで全速力で学園に向かって行くはめになってしまったまぁ自業自得なんだが

 

なんとか学園にたどり着いて教室に入るが入室早々皆があわただしくしており、何故か俺の席に集まっていた

 

「おはよう 朝からどうしたの?」

 

「おぉ龍騎か、これ見てみろよ」

 

俺が挨拶すると池が真っ先に来て何かを見せてくれた。

 

そこには自分の机が置かれていたが普段と違ったのが黒い文字で様々な罵倒や悪口のような物が一面を覆う程に書きたされていた

 

「ふざけやがって!誰がこんなことしやがったんだ!」

 

怒りを露にする須藤の次に平田君が声を掛けてくれた。皆どうやら突然の事で慌てているようだ

 

「皆、一旦落ち着こう 龍騎君大丈夫かい?」

 

「あぁ俺は別に気にしてないけど..どうしようっかこれ」

 

「何とか消そうとはしたんだけど どうやら油性で書かれてるみたいなんだ」

 

油性でって事はそう簡単に消えないように成ってる事だ、どうするべきか考えていると茶柱先生が教室に入ってきた。

 

「お前達 一ヶ所に集まって何している」

 

「茶柱先生..これ見てください」

 

平田君が茶柱先生を呼んで俺の机を見せた

 

「これは又随分と派手にやられたものだな」

 

「これ なんとか成りませんか」

 

「残念だがもう授業が始まる 申し訳無いが午前中はこれで我慢してくれ」

 

「こんな状態で授業をまともに出来るとは思えないんですが」

 

堀北さんが茶柱先生に反論するが

 

「こちらでも調査はしてみるが、今新しい物を持ってくるれば時間を喰う事になる 分かったら全員席につけ。」

 

未だに納得いかない堀北さんをなんとか宥め俺達は授業に取り組み初めた

お昼休みとなり午後の授業までどうするか考えながら散歩していると道の真ん中で二人の人物が目に入った。

 

「Dクラスの堀北さんだよね..私に話ってなにかな?」

 

「えぇ、今朝龍騎くんがいじめまがいなものに有ったのよ」

 

「え?そうなの..」

 

「あなたなら少しは知ってるんじゃないの?」

 

そこにいたのは一之瀬さんと堀北さんだっだが二人の間には普段とは違う空気が流れていた

 

「堀北さんは..私が白優君にそんな事したって疑っているの?」

 

「個人的には気にしているけどあなたがバカな真似をするとは考えてないわ」

 

「ありがとう 」

 

「そんなつもりじゃないけれど..まぁいいわ、Bクラスはこの事を知っているの?」

 

「ううん、堀北さんに言われて知ったよ 分かってるのはDクラスだけなんじゃないかな?」

 

「そう 一体何のために..」

 

「協力してほしい時は何時でも手伝うから言ってね!」

 

「その必要は無いわ、それにそんなことをしてあなたに何の得が有るの」

 

「そんなつもりはさらさら無いよ 私はただ友達を助けたいだけ」

 

「友達ね...」

 

思わず気になってずっと見てしまっていたが彼女達はかなりギクシャクしてるように見える。

二人がそうなる原因はなんとなく分かるが出来ることなら仲良くなってほしいと俺はそう思い続けていた END

 



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40話

 

 

朝から慌ただしい出来事が起きたが何とか授業を終えるも

茶柱先生と一緒に職員室に向かう事に成った

 

「茶柱先生、話が有るって言われて来たんですが」

 

「その事についてたが、龍騎 お前はしばらくの間休学扱いにする事が決定した」

 

それはつまり寮で自宅待機しろと言うことだ

 

「ちなみに理由は教えてもらえるんですか?」

 

「以前にも話したと思うがいじめ問題には特に注意しなければならない、その上犯人が誰かすら分からない為又狙われる可能性が有るからだ」

 

「監視カメラで確認は出来ないんですか?」

 

「勿論したさ..だが何も写って無かった」

 

ある程度の話を聞いて了承したあとそのまま帰宅し、次の日になったが特に何もやる事も無く自身のスマホや支給された端末を動かしながら過ごし気が付けば既に16時を下回っていた

 

夕飯をどうするか考えているとインターホン鳴ったので顔を出してみると

 

「「こ、こんには」」

 

目の前に居たのは一之瀬さんと堀北さんだった 見たところ学校を終えてそのまま来てくれた様だ。

 

「話があるの..良ければ上がっても良いかしら?」

 

「大丈夫 どうぞ」

 

そう言って二人を部屋に上げるも少し気まずい雰囲気になっており一之瀬さんも同じように感じている顔を示していた

 

「ごめんね、私もお邪魔しちゃって」

 

「それは全然平気だけど 二人が一緒に居るなんて珍しいね」

 

「今朝の事で協力したいってしつこく言われたから仕方なく連れてきただけよ」

 

「そ そうなんだ(堀北さんって本当に表情隠さないなー)」

 

「私も出来ることなら協力するから白優君も遠慮なく言ってね」

 

「ありがとう」

 

「龍騎くん元気無さそうだけど大丈夫かしら?」

 

「二人を巻き込んで申し訳ないなってずっと思ってて」

 

「そんな事今さら気にする必要無いわ、あなたは被害者なのだから気を落とすことないもの」

 

「そうだよ! それに困った時はお互い様でしょ」

 

気づけば二人の懸命な励ましに少しだけほくそ笑んでいる自分がそこに居た

 

「龍騎くん、急に笑ってどうしたの?」

 

「いや 堀北さん達が必死になってくれてつい嬉しく成って」

 

少し空気が和んだ所で一之瀬さんが俺達に声を掛けた。

 

「さて、白優君も元気に成った事だしこれからどうしよっか」

 

「えぇ、犯人を見つけるのが第一だけど時間が掛かりそうね」

 

「そうだな まず犯人が誰かを調べないと解決はしないし」

 

「Cクラスの中に居るって事ないかな」

 

「可能性が無くはないけどあの龍園がそんな小細工をするとは思えない」

 

「でも他に当てになるような人物はいないし」

 

「先生が言うにはカメラにはそれらしき物は写ってなかったと言ってたからな」

 

「それじゃあどうやって見つけ出すつもりなの?」

 

堀北さんの意見は最もだ、カメラに写ってなければ..

 

「多分 放課後以降の学校に忍び込んで犯行に及んだんだと思う」

 

「それだったら夜になるよね そんな時間にどうやって?」

 

考えても答えは出ないまま時が過ぎて行ったので龍騎達は一度解散し後日おちあうことに決めたのだった END



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41話 犯・人・確・保

 

次の日となった後日、学校が終わる時間帯に堀北さんにファミレスに来るようにとメールを受け先に待っていると皆がようやくやって来た。

 

「お疲れ様。遅れてしまったわね」

 

「それは良いけど随分連れて来たな」

 

堀北さんが連れてきたのは 綾小路・一之瀬さん・神崎くん・須藤と合わせて六人と中々の人数になった。

 

「それについてなんだけどね一つ提案なんだけど」

 

全員が座るのと同時に一之瀬さんが声を掛けた。

 

「この後皆で犯人を見つけに行こうと思ってるの」

 

「一之瀬から聞いた話が確かなら犯人は恐らく人気が無い夜に犯行を行ってる可能性が高い」

 

一之瀬さんの考えを神崎くんが分かりやすく説明してくれた

 

「だけど見つけるって言ってもどうやって探し出す?」

 

「俺達も夜の学校に入って相手が来るのを待ちうせる。先生達には許可を貰っているから安心してくれ。」

 

恐らくポイントを支払って許して貰えたのだろう、そう考えると申し訳ない気が・・

 

「分かった。それじゃあ今夜学校に向かうとして、どうしてこのメンバーに成ったのかな?」

 

「危害を加えられそうになったときのためよ..多分大丈夫な気はするのだけれど」

 

何故皆協力してくれるのかは大体察しが、敢えて何も言わないでおこう

 

一度寮に戻り動きやすい服装に着替えてから学校に向かっていると外は既に暗くなっておりこの後の兆しを暗示しているように思えた

 

学校に着くと皆揃っておりどうやら俺が最後みたいだ。

 

「全員来たな、それじゃ行くか」

 

綾小路の言葉を筆頭に恐る恐る校内に入って行くが暗いせいも有ってか普段とは違った雰囲気が漂っている

 

「やっぱり夜の学校って少し怖いね」

 

「このまま何も無い訳は流石にないか」

 

一之瀬さんの言葉を返しながら歩いているとD組の教室に着くが中は特に変わった様子は見受けられない

 

「犯人はまだ来てはいないようね」

 

「龍騎、これからどうする?」

 

「とりあえず二手に分かれて捜してみよう、もしかしたら何か見つかるかもしれないし」

 

俺達はそれぞれ各所に散らばって詮索する事にするが、堀北さんに手を引かれる形で始まりその際やたら強い視線を感じた様な気がした。

 

俺と堀北さんは校内を中心に歩いているが中々めぼしいものはみつけられない

 

「色々探してみても成果0か」

 

「私達も一度外へ出た方が良いかしら?」

 

どうするか考えていると近くから物音が聞こえて来た!

 

「龍騎くん 今のって」

 

「教室の方から鳴っていた」

 

「どうするの」

 

「とりあえず慎重に行こう」

 

なるべく音を立てずに教室に向かう、そしてDの教室に着き中をのぞいて見ると知らない男が立っており見てみると制服来ていた。

 

「居たわね」

 

「動画を撮っておこう、証拠として残しておけるから」

 

堀北さんが自身の端末で録画をすると同時に男は俺の席に何かをしだす、堀北さんと顔を見合わせると同じ事を考えていたのかお互い頷き教室の扉を開けた

 

「イタズラもそこまでにしてください!」

 

犯人はかなり驚いた表情している 俺達が来るのを予期していないようだった

 

「どうしてこんな時間にまだ下の奴が居るんだよ・・・」

 

「証拠こもこっちが持ってるわ大人しくした方が身のためじゃないかしら?」

 

犯人は降参したのか床に座り諦めついたかのような表情をしていた END





かなり遅くなってしまい申し訳ありません。定期的に続けられる様頑張って行きます


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42話 疑・念・衝・撃

 

犯人が降参し俺と堀北さんは事情聴取を行っていた

 

「どうしてこんな事をしていたんですか?」

 

「・・頼まれたんだよ、在る女に・・」

 

「女?その女性に頼まれてわざわざこんな愚かな事をしたって言うの」

 

「そうだよ..聞いてくくれば100万pointをくれるって言うから」

 

どうやら相手は3年のDクラスの様でpoint欲しさに犯行に及んだみたいらしい

 

「でも、いきなりそんなに手に入れる訳が...」

 

「信じられないなら見てみろよ」

 

先輩から端末を借り見るとそこには本当100万近くのpointが加算されていた

 

「嘘でしょ、どうやってこんなpointを?」

 

「これを渡した女性って誰ですか?」

 

俺が質問すると先輩の顔が一気に青ざめはじめる、先輩の表情に違和感を覚え

 

「堀北さんは廊下に出て皆に報告してきてくれる」

 

「良いけれど大丈夫なの?」

 

「とりあえずは平気だからさお願いしても良い」

 

堀北さんは分かってくれたのか教室から出て一之瀬さん達に報告をし始めてくれた

 

そして俺は気になった事を書直に質問をした

 

「さっきの質問 どうして答えられないのか教えて下さい。今なら誰にも聞かれないし、言うつもりもありませんから」

 

そう話すと先輩は顔色が悪いままただ一言俺に告げてくれた

 

「それだけはどうしても教えられない、もし教えたら俺は...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺はあの女に殺される...!」

 

 

 

 

 

先輩が発した言葉は想像していたよりも全く違うもので、その時の目は冗談や嘘をついているとは思えないと感じる程本気だった。

 

結局それ以上何も聞きだせないと判断しこの事を報告する代わりにそのまま全員寮に戻る形で事件はあっさり解決した

 

 

 

翌日、学校が休日だったため一部の先日メンバーで食事をし、仲良くだんらんしていると一之瀬さんが昨日の事を話始めた

 

「何だか思っていたより抵抗しなかったね、あの男の先輩」

 

「えぇ、それに顔色も悪かったし」

 

「龍騎 何かしたのか?」

 

「人聞き悪い事を言わないでくれ綾小路、俺はこれと言った行動はしてないよ」

 

「この件って結局どうなるのかな?」

 

「先輩は退学になって 持っていたpointは後日俺達に振り込まれるって茶柱先生が言ってた。」

 

「振り込まれると言っても龍騎と堀北の二人だけだろ」

 

「私達が一番に見つけたのだから当然でしょ」

 

「まぁ流石に不正してたのあげる訳にはいかないからお互いに5000pointずつって事で、貰えるだけありがたいと思わないと。」

 

何はともあれこの騒動は一段落着いたので良かったと思っている、願わくはこんな思いをするのは俺一人でありますようにと窓の外を眺めながらそう考えていた END

 

 

 





何かこういう話を作って欲しいと言うシチュエーションやリクエストが有りましたら是非感想の所に書いてください❗出来るだけ多いと助かります。


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43話

 

学園生活の中で勉強は欠かせないものだ、成績を落とさないため俺は珍しく図書館へやって来ていた。

 

同じ考えなのか結構な人数の生徒達が居り図書館内はペンを走らせる音がそこらから聞こえてきていた。

 

座る場所を探しながら見回していると見知った人物が近くに居てくれた。

 

「勉強お疲れ様。」

 

「あ、白優くん お疲れ様。」

 

そこに居たのはBクラスの一之瀬さんだった、彼女は顔を上げてこちらに微笑みながら労いをかけてくれる

 

「折角だし隣に平気かな?」

 

「うん もちろんだよ!」

 

一之瀬さんに許可をもらい隣に座ると教科書とノートを取り出した。

 

「白優くんも次の期末テストにむけての勉強?」

 

「少しはやっておこうかなと思って」

 

「そうなんだ、私もおんなじ考えなんだ。」

 

たわいな話をしながら俺も勉強を開始した。

 

 

それから苦手な数学をメインに勉強をしていると気づけば18時を下回っていた

 

「ふふっ」

 

ふと顔を上げて隣を見ると一之瀬さんがこちらの方をほくそ笑みながら見ていた。

 

「どうしたの?」

 

「ううん、何でもない..ただ白優くんを見てたの」

 

「何か変だったかな?」

 

「いや、そういうんじゃないんだけど 君とこうして勉強するなんて何だか不思議だなーって」

 

確かに同じクラスの人以外と勉学を励むのは今回が初めてだ

そう言われるとこちらも不思議とそう思えてきていた。

 

「実はこの学園に入学して男の子と二人で一緒に勉強するなんて今回が初めてなんだ。いつもはもっと大人数でしてるから」

 

どうやら一之瀬さんも同じ事を考えていたみたいだ

 

「それに...」

 

「それにどうしたの?」

 

 

「その人が白優くんで本当に嬉しかったんだ」

 

一之瀬さんが窓側に座っているせいか夕焼けに照らされた彼女の笑顔は心から言ってくれていると容易に解るほど綺麗な横顔を浮かべており、思わずこちらも恥ずかしながら照れていた。

 

(こんなに近くで見たの初めてだよな.. 何か心なしか凄いドキドキする。)

 

 

「白優くん どうかしたの?」

 

「え!? あぁ何でもないよ 全然大丈夫!」

 

「そのわりには顔が赤くなってるような..気のせいかな?」

 

多分一之瀬さんの言うとおりとても真っ赤に染まってる気がする、それでもそこから先はありがたいことに何も言わずに追求することはなかった

 

「そう言えば白優くんってどこか分からない所とか有る?」

 

話を変える様に一之瀬さんが質問して来てくれた。

 

「えっと..じゃあまだ時間あるならここ教えて欲しいな」

 

俺はいまいち分からない所を彼女に聞く事にすると

 

「成る程ね、じゃあここは私に任せてよ!」

 

そう言ってくれて丁寧に分からない問題を教えてくれて楽しい1日はあっという間に過ぎていった END






心機一転題名を変えさせて貰います。どうかご了承下さいませ。


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44話 大・切・時・間

 

今日で数日に渡った試験は最終日となった、俺は船内のレストランで数少ない友人と呼べる黄渡雷斗と食事をしていた。

 

「この試験も今日でやっと終わるな」

 

「んなこと言ってもお前一度も試験なんて受けてねぇじゃねぇか」

 

「一回目の時点で終わった雷斗も人の事言えないでしょ。」

 

こんな他愛ない話をこの学園でするとは正直思わなかったな

同じ高校に通うということは分かっていたがAクラスとDクラス、間反対のクラスに決まった時点でもう話せる機会は無いと感じていたからだ。

 

「そういえや体の調子はどうよ?」

 

「うーん、ぼちぼちって所かな」

 

「あ?どういう意味だよそれ?」

 

「一回発作が収まらない時が有った」

 

「あぁ ぶっ倒れたあの時か」

 

「その時は何とか自力で抑え込んだけど次はどうなるか正直検討が付かない」

「よくそれで心身共に持ったな、普通の奴ならその時点でいかれちまうって聞いたけど」

 

「まぁそうだろうね、後あまりこの話はしないでほしいんだけど」

 

「そうだったな、つか誰も聞いちゃいねぇだろ」

 

(聞こえてたらどうするんだよ...)

 

真っ直ぐで責任感が有るのが雷斗の良いとこだけど、ぞくにいう熱血漢なところがキズなんだよな。

「ごちそうさま。俺はこの後自分の部屋に戻るんだけど雷斗はどうする?」

 

「人と会う約束があるから俺もここでお開きにさせてもらうわ。」

 

雷斗が誰かと約束事が有るとは珍しいな、それが女性ならなおさらだ。

そう思いながらお互いに別れるとそのまま自室に戻り部屋のドアの開けると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嘘でしょ...」

 

そこには一之瀬さんが気持ち良さそうに寝ていたのだ。しかもよりによって俺が使っているベットで

その上追い討ちを掛けるように彼女の魅惑的な太ももが露に成っていて物凄く目のやり場に..

 

「やっぱり起こした方が良いよな。」

 

一之瀬さんには申し訳ないと思いながらも何度か揺らしながら声を掛ける

 

「一之瀬さん、そろそろ起きて おーい!」

 

「んぅ...ふわぁぁ〜」

 

小さなあくびをしながらようやく起きてくれた。

 

「おはよう〜白優くん 驚かせちゃったよね?」

 

「うん、かなり驚いた。しかも丁度俺のベットで眠ってたし」

 

「え?そうなの、 それはごめんね」

 

「大丈夫だけど、どうかしたの?」

「試験までまだ時間あるから少しだけ白優くんと話でもしようかなって」

 

「そうなんだ いつからいたの?」

 

「30分くらいかな、迷惑でなければだけど 白優くんは何処に居たの?」

 

「お昼をとってた」

 

「ご飯食べてたんだ..ねぇせっかくだし一つだけ質問させて!」

 

「なにかな」

 

「白優くんはAクラスに上がりたい思いは強い?」

 

「..正直それほど興味は無いんだ、今を生けていればそれで十分だから」

 

「何だか訳有りって感じだね..」

 

「まぁ少しだけね」

 

知らない内に気まずい空気が流れてる気がする、どうしようかと考えていたら

 

「ごめん、そろそろ時間だから私行くね」

 

「分かった。試験頑張ってね!」

 

「ありがとう それと最後に1個だけ言わせて」

 

そう言うと一之瀬さんは目の前に来ると

 

 

 

 

「私は何が有っても白優くんの味方でいるから」

 

 

そう言って静かに一之瀬さんは部屋を立ち去って行った。

何故あのようなことを言ったのは今はまだ分からないが、自分の中で確かに信じられる事だけは理解出来ている気がした END



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45話 客・船・終・幕

 

 

夕日が落ち、夜空が現れるとほぼ同時に試験は終わりを告げた。

 

外のカフェテラスで夜景を見ながらくつろいでいると

 

「えいっ!」

 

「っ!?」

 

「えへへ だ〜れだっ♪」

 

突然目の前が真っ暗になり後ろから優しくも聞きなれた声が響いた

 

「..一之瀬さんかな」

 

不安げに成りながらも答えると視界が開けたため振り返ると

 

「正解! よくわかったね」

 

答えが当たったのが嬉しかったのか 満面な笑みを浮かべる一之瀬さんが立っていた

 

「一体どうしたの?何か有った」

 

「そういう訳じゃ無いんだけど、たまたま出歩いてたら白優くんがいたからついイタズラしたくなって//」

 

まさかイタズラされるとは思っても見なかったな

そんな事しなそうに見えていたのは俺だけなのだろうか?そう思っていると

 

「隣に座っても大丈夫?」

 

何も問題無いのでどうぞと言うと俺の左側の椅子へと座った。

 

「試験お疲れ様」

「そうなの!今回の試験 前回と全然変わっててね」

 

二人で談笑していると 綾小路・軽井沢さん・平田くんの三人が来て、丁度三人だったためか 隣の席へと腰を下ろした

 

試験の結果とどういった内容のか気になったので聞こうとした時

 

「..目の前でこんだけ集まりを見ていると ちょっとため息が出るわね」

 

そこに憂鬱な表情をする堀北さんが来た。

 

「それって自分の周りに人が居るのが好ましくないからでしょ。」

 

「まぁ そう言う事ね」

 

堀北さんは発言し終えると同時に俺の右側の椅子に座る。

 

「そう言えば龍騎くんは試験の詳細を知らないのよね、簡単に説明すると」

 

堀北さんは数日前に渡されたプリントと一緒に内容を教えてくれた

 

 

皆が各々試験の整理している中で

「とすると自動返信の可能性が高いわ。つまり」

 

「1つのクラスが裏切りを起こした。 誇示するためにタイミングを合わせて」

 

反射的に自分も意見を述べていた。

 

「それ以外に考えられないわね」

 

「そして、こんなことをするのは一人だけだろうしね」

 

俺が視線を真っ直ぐ見据えると予想通りの人物が現れた

 

「龍園くん..」

 

「わかりやすい場所に居てくれて助かったぜ 龍騎も一緒にとは以外だったが」

 

龍園は気にせず俺と堀北さんの間に割り込むと彼女の表情は不機嫌ですと隠さんばかりに表に出ていた

 

「随分と余裕そうですな」

 

「そうでなきゃわざわざ出向いたりしないさ」

 

「だったら教えてもらおうかしら 竜グループの優待者が誰なのか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「櫛田桔梗」

 

 

 

 

 

龍園が櫛田さんの名前を挙げたとたん堀北さんは驚きの顔をしだした

 

「ちなみに2日目の時点で櫛田が優待者だと気付いたぜ」

 

「冗談 でしょう..?」

 

「どうやって櫛田さんだと気付いた」

 

龍園に質問するとすぐに教えてくれた

 

「その答えは鈴音 お前にあるぜ。目や口の動き 呼吸動作を見て見抜いたのさ」

 

「まさか、観察眼だけでそれだけ分かったのか」

 

「ま そう言う事さ」

 

「そんなの信じられないわ」

 

「ねぇ白優くん それだけで相手の事分かるもんなの?」

 

「出来なくは無いけど、今回は相手の方が一枚上手だったみた

い」

 

質問に答えると結果発表が出たらしいのでそのまま一之瀬さんのスマホを借りて一緒に見るとCクラスの圧勝だった

 

「最後に1つ宣戦してやる、次のターゲットは龍騎 お前だ」

 

龍園は俺の目の前に立つと堂々と宣言してきた

 

「次の試験では徹底的にお前を狙い撃ちして嫌でも本気を出させる」

 

「「っ!そんな事」」

 

一之瀬さんと堀北さんが同時に立って何か言うとするも龍園はそのまま立ち去っていった

 

「もしかしたら本当にやな相手になるな」

 

「 彼の事?」

 

「うん、 あいつ頭の切れならA以上だよ」

 

暗い空気に成りながらも最後の客船なので何とか気分を治して夕食を楽しんだ END

 





少し長く成りました。それでも大丈夫だと思ってくれると幸いです。


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46話

お久しぶりでございます。また土日祝日をめやすに活動再開させて頂きます。


 

約2週間あまりによる初の特別試験はようやく終わりを告げ束の間の休みが訪れた..が

 

「暇だな」

 

別に誰かと約束事をしているわけでも無ければ何かを特にしたいけわけでも無い ただ一人自室でベットの上で仰向けに寝ているだけだ。 それにしても暑すぎる 夏真っ盛りの天気に逆らえないのに訴えたい気持ちに駆られるがこればかりはどうしようもないのかもしれない

 

「外に出るか」

 

外出すれば少しは風に当たって変わるかもしれない

私服に着替え必要最低限の物だけを持って部屋の外へと出ていった

 

 

 

 

 

 

とはいえ思っていた通り、道が広い分風通りが大きいが

暑さはさほど変わってはいない だが部屋に閉じ籠って過ごすよりかはいい気分転換には成っていた

歩きながら何か暇潰しに成る物がないかひたすら探し続けるがこれといったものは中々見つけられない 広大な面積が有り様々な娯楽や施設がありながら面白そうなのが見当たれない 思っていたよりも自分はつまらない存在であることを改めて認識された気がするよ

 

「しょうがない、少し休憩するか」

 

近くにあった自動販売機で飲料水を2つほど買い15m程離れたベンチに座ることにした。

買ったばかりの緑茶を飲みふと空を見上げながらこの後どうするか考えていると

 

「あれ?こんな所で会うなんて奇遇ね」

 

突然声を掛けられたので左側へ向けると珍しい人物が話し掛けてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「軽井沢さん..」

 

 

そこにいたのは同じDクラスの軽井沢恵さんだった。

普段は余り話さない方なので意識していなかったが、

彼女の服装は肩だしのTシャツに長めのデニムパンツというラフな格好ではあるが汗をかいているうえ左上部分が大きめに露出されているためか同い年であるはずなのに何処かセクシーな感じに見えてしまっていた。

 

(余り見ないようにしないと..)

 

自分に言い聞かせながら距離を離れるが

 

「はぁ マジ暑い...」

 

そう言ってお構い無しに一緒のベンチに座ったためかなり近い距離に成ってしまった

 

「それにしても意外だね、龍騎くんは部屋で涼しんでたと思ってた。」

 

「最初は寝たりしながらそうしてたけど どうしても暇になっちゃって」

 

「確かに龍騎くんはあんまり欲しいものって言うか欲なさそうだし」

 

話して見て分かったがやはり軽井沢さんはギャルっぽいってよりは自分の感情をはっきり言って来るタイプだ。

根は悪い人では無いんだろうが、どうしても何処か苦手意識を持ってしまう。

 

「でも来月になれば試験のポイントが振り込まれるんでしょ」

 

「まぁね、それでも欲しい服とかアクセサリーがあるから..でもあたしだって何も考えてないわけじゃないならね!」

 

成る程、最初の頃に比べれば少しは策を作ってるみたいだ

 

「それにしても クラスや自分のポイントが大きな存在だってことは分かったけど、やっぱりおかしくない?

特別試験の貰えるポイントだけ桁違いなんて」

 

「確かに人によっては倍の数を持てるし」

 

「やっぱりそうだよね!絶対普通じゃないって!」

 

自分の意見に賛成されたのが嬉しかったのか身を乗り出すように軽井沢さんが来たため微量ながらも肌が触れあってしまう

 

(どうしよう 腕とか髪が当たってきてる)

 

「あ、この後用事有るんだった」

 

何かを思い出したのか何とか下がってくれたみたいだ

 

「それじゃ龍騎くん私そろそろいくね」

 

軽井沢さんは立ち上がってそのまま歩き出して行くが

 

「ちょっと待って」

 

「どうしたの?」

 

何故か反射的声を掛けてしまいどうしようか数秒考え

 

「はい。これあげるよ」

 

俺は彼女にもうひとつの緑茶を渡した

 

「え?貰って良いの?」

 

「中々話すことないけど楽しかったよ。だからこれはそのお礼」

 

「ちょっとぬるいじゃない..けどありがと」

 

素直ではないものの微笑みながら挨拶をすると軽井さんは目的地まで歩いていった

俺はというとその後ろ姿を見つめながらもう少しだけその場に居座っていた END






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47話 夏・休・満・喫 1

 

 

高校生になって初めての夏休みも終わりに近付き 空には自信の存在を高々と強調する程の綺麗な満月が浮かび上がっている

 

時刻も22時を過ぎ風呂に浸かろうと準備をしていると誰からか着信が入ってきた。

 

「もしもし」

 

「綾小路だが今大丈夫か?」

 

「別に良いけど どうしたの」

 

「実は今期間限定でプールやレジャー施設が開放されているんだ、夏休みの最後にピッタリと思うんだが」

 

「悪いけど行かない」

 

綾小路がまだ話してる最中だったが俺はその場で即答した。

 

「どうしてだ 学生のメインイベントだと聞いたのだが」

 

「それは個人の考え方だろ、別に強制してる分けじゃ無いんだから」

 

「そうか でも来てくれた方が俺達的にもありがたいんだが」

 

俺達と付いている辺りどうやら複数の人数で行くようだな

 

「申し訳ないが断らせてくれ、皆で楽しんで来てよ」

 

「分かった 夜遅くに悪いな」

 

そう言うと俺達の会話は終わり告げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日となり夏休みは3日と成った

特別試験の前に購入した電子時計を見ると8時だ

今日はどのように過ごそうかと考えているとインターホンが鳴ったので、出てみると

 

「はーい」

 

「白優くん おっはよー!」

 

目の前に居たのはビニール鞄を持った一之瀬さんだった

 

「おはよう 朝早くからどうしたの」

 

「この後皆でプールに行くんだけど良かったら白優くんも一緒に行こうよ」

 

「実は昨日も誘われたんだけど断ってるんだ」

 

「そうなの?」

 

「あんまり人混みが多いのは苦手で」

 

「そっか..無理に誘ってごめんね...」

 

俺が断ると一之瀬さんの表情は笑ってはいるが落ち込んでいるようにも見えた

 

(さすがにこのまま帰すのも後味わるいよな)

 

せっかくの休みだし彼女には笑顔でいてほしいので了承することにしよう

 

「準備するから少しだけ待っててくれる?」

 

「大丈夫なの?」

 

「たまには良いかなって思ってさ」

 

「ありがとう!じゃあロビーで待ってるね」

 

余程嬉しかったのか一之瀬さんは満面の笑みを浮かべ歩いていった

(水着は..まぁ授業で使うやつで大丈夫だろう)

 

急いで支度をして俺は部屋を飛び出した。

ロビーに向かうと既に皆揃っていたようだ。

 

「龍騎くんも一緒に行くなんて意外だわ」

 

近くにいた堀北さんが俺の右隣に来て話し掛けて来てくれた

 

「そう言う堀北さんも皆でプールなんて珍しいね」

 

「私は少し事情があって来ただけで決して本心ではないわ」

 

どうやら何かわけありみたいな感じだがそこにはあえて触れないでおくか

 

「それよりも龍騎くん 少し様子がおかしいと思わない?」

 

「おかしいって何が?」

 

「私の知る限り、池くんや山内くんは今日みたいな日は特に調子に乗る人じゃない?」

 

どうやら堀北さんの中では完全にダメ人間の用な扱いらしい..まぁ否定はしないけど

 

「私には何か怪しい狙いが有るようにしか見えないのよ」

 

「いくらあの2人でも自分から問題を起こそうとはしないと思うけど..まぁとりあえず見張ってるから休むことに専念しようよ」

 

「それもそうね、頼りにしてるわね」

 

話が終わったと同時に行く準備が出来た様なので俺達は目的地へのプールへと足を歩むのだった END



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48話 夏・休・満・喫 2

 

俺達は学校の傍に有る「特別水泳施設」へと足を運んでいた。

 

最終日目前とあって学園の生徒以外にも居るんではと思ってしまうほどに大盛況だ

 

あまりの人の多さにやはり戸惑ってしまうがここまで来たら行くしかない、各学年ごとに用意されている更衣室へと入って行った

 

更衣室へ入り俺は一番左奥のロッカーで水着に着替える

そういえば一之瀬さんが20分後に集合するようにと言っていたな まだ少し早い気もするが先に待ってるとしよう

 

特別な水泳施設とは言え見た目は普通の授業で使うプールと差ほど変わらない 個人的に言ってしまうと水泳部専用にしては広すぎでは無いかと感じてしまう程にだ

そんな事を思いながら端の方で皆を待っていると

 

 

 

 

 

 

 

 

「白優くんお待たせ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一之瀬さんに声を掛けられ振り返るがすぐに目線をそらした

何故ならそこにいた彼女は いくら水着姿とはいえとても同年代には見えない抜群のプロポーションを誇っていたのだから。只でさえ美しい容姿なうえ人当たりの良い優しい性格しているんだからどうしても視線を奪われてしまう それ位なまで綺麗だったのだ

 

「まさか一番端まで行くとは思わなかったから探しちゃったよ」

 

「ごめんね 想像以上に人が居たから緊張しちゃって」

 

「凄い人だかりだもんね無理もないよ」

 

会話が終わると同時に一之瀬さんは隣に座ってしまった

 

(え!?どうしたら良いのこの状況!?めっちゃ気まずいよ)

 

こんなに素晴らしい女性と水着姿でしかも二人きりは流石に軽いパニックに陥ってしまう!..決して一之瀬さんと一緒なのが嫌なんじゃない どうしたら良いのかわからないだけだ。それに周りの男子生徒から視線を感じる..十中八九一之瀬さんが目当てなのだろうが。

思わず心配になり彼女の方に目をやると一之瀬さんも俺の方をジッと見つめていた

 

「どうしたの?」

 

「全然こっち見てくれないから心配で..私 知らない間に

何かしちゃったかな?」

 

「そんなことない! ただ一之瀬さんが綺麗だからどんな目で見たら正しいのかなって」

 

「綺麗だなんて//私なんてそんな事ないよ//」

 

自分のせいだと勘違いさせてしまい全力で本心を言ったら照れさせてしまったみたいだ

お互いに沈黙した状態となりどうするか考えていたら

 

「白優くんって着替えるの速いね 私も着替えの速さには自信があるんだよ!」

 

気を使ってくれたのか彼女の方から話題を出してくれた

お陰で話せる雰囲気が作れた

 

「そうなんだ 俺達ある意味一緒だね」

 

その言葉が嬉しかったのか満更でもないと言った表情が大きく出ている

 

「うーん 白優くんって何かスポーツとかやってたの」

 

「お袋が護身術の先生してからその影響かな」

 

「武術習ってたんだ 確かに結構硬そうな感じするし」

 

「そうなのかな」

 

「きっとそうだよ 細身だけど無駄に筋肉を付けてない理想的な肉質っていうね」

 

そう誉めてくれた同時に何故か俺の肌をつつき始めた

 

「ちょっ 急に何するんだよ」

 

「だってこういうのは実際触って確かめた方が良いじゃん」

 

「一之瀬さん くすぐったいよ//」

 

「でも白優くん そのわりには嬉しそうだよ〜」

 

先ほどとは違い小悪魔のように笑みを浮かべる彼女に悔しく感じながらも凄く可愛いと素直に思った

 

 

 

 

「随分と楽しそうにしてるわね」

 

突然後ろから殺気立ったような声が聞こえたので急いで振り返るとそこには腕組をして不機嫌状態まっしぐらの堀北さんとその後ろからこちらをニヤニヤしながら見つめる櫛田さんとBクラスの女子3人だった

 

「皆何時からそこに居たの..」

 

「あなた達が公共の場でありながら平然のようにじゃれあってるあたりからよ」

 

これはほぼ見られてたな 何故なら堀北さんの機嫌は一向に治る気配が無いからだ

直後にようやく男子たちと一緒に佐倉さんも来たのでやっと皆で遊び始めた END

 






個人的にこの辺りの話が好きだったので大分長めに書きました。


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49話 夏・休・満・喫 3

 

 

ようやく全員が集まり一之瀬さんを先頭に休憩が出来る場所に向かうため歩き出した

 

皆と歩いていると3人の男子生徒から声をこかけられる

どうやら一之瀬さんと同じBクラスのようだ その中には神崎くんもおりこちらに気付くと軽く会釈をされたので自分も同じように返した。

 

向こうも俺達と遊びたいらしく櫛田さんはもちろん問題ないと頷くが一之瀬さんはこちらへ来ると耳打ちをしながら質問をしてくる

 

「白優くん人が多いの苦手って言ってたけど大丈夫?あれだったら」

 

「心配してくれてありがとう。けどせっかくの夏休みなんだし一緒に楽しもう」

 

彼女の言葉を遮る形に成って申し訳なく思うが皆には良い思い出を作って欲しいのですぐに了承した

 

「邪魔してすまない」

 

「問題ないよ、それに夏休みも終わるし」

 

「そう言ってもらえると助かる。皆も嬉しそうだ」

 

神崎くんは普段と変わらず落ち着いてる、積極的に来るタイプではないので人見知りの俺からしたら助かる人物だ

彼と些細な話をしながら皆の後を付いてくと

 

「折角だし皆でプールでバレーやらない?」

 

「でもこっちは1人多いよ」

 

「それだったら交代しながらすれば良いんだよ」

 

一之瀬さんの提案に次々とバレーに参加していく中で、俺と佐倉さんが偶然同じタイミングで見学を申し出ると反対意見は出なかったのであえて審判に勤める事にした

理由はミスした際の対応が面倒なのと先程述べたように男子が一人多いのでバランス的に丁度良いだろうと思ったからだ

 

「私も見学させてもらうわ」

 

「参加しなくていいの?」

 

「あなたが参加しないなら尚更だわ」

 

予想通り堀北さんは遊びに付き合う気はないみたいだ

 

「あれ 堀北さん逃げちゃうのかな?」

 

一之瀬さんが挑発するように言葉を掛ける 正直に意外だなと思っていると案の定堀北さんは食い付いてきた

 

「たかが遊びに逃げるも何もないわ」

 

「確かに遊びかもしれないけど どっちのチームワークが優れているか知りたくない?」

 

何とか説得しようとするが堀北さんは納得してない様子だ すると一之瀬さんがこちらへ来て

 

「ねぇ白優くん この試合に勝ったら..」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「明日二人きりでお出掛けしたいな..」

 

 

 

 

 

一之瀬さんの突然の誘いに驚いていると堀北さんも顔色を変えながら彼女の方へと身を乗り出す

 

「は?あなたは一体何を言ってるのかしら」

 

「だってある意味勝負って事でしょ それなら勝った際にはご褒美的なものが欲しいなーって」

ヤバい 一之瀬さんが話すたびに堀北さんが青筋を立ててるかのような表情に成ってく

心なしかこの周囲だけ空気がはりつめられてく感覚がする

 

「いいわ その勝負受けて立つわ」

 

目的が変わってる気がするが堀北さんもやる気を出したようなので早速Bクラス対Dクラスの試合が始まろうとしていた

 

 

 

 

「あの..少し宜しいでしょうか」

 

「どうしたの佐倉さん」

 

「バレーをするにはコートの申請をしなきゃ行けないみたいなんですが..」

 

 

 

(え?そうなの?) END



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50話 夏・休・満・喫4

 

 

一之瀬さんの提案でBクラス対Dクラスのバレー対決が行われる事に成った。

 

俺と佐倉さんでコートの申請をしたあと試合が始まるまでの間各自で作戦を練ることに。

 

「堀北さんやけに気合い入っていますね」

 

「気合いも凄いけどあの人の場合は執念に近いものを感じるけどね」

 

左隣に座る佐倉さんと話していると試合が始まった

 

Bクラスの先攻でボールが上がると須藤がすかざすに同年代と比べたら驚異的な身体能力を使いボールを叩き落とした

 

一之瀬さんが食らい付こうとするが惜しくも間に合わずこちら側に点が入った

 

「龍騎くん、今の凄い球だったね」

「うん、確かに須藤の力も凄いけど陸地と違って水中では動きが鈍くなるから何気に難しいかもしれない」

 

それからも須藤と堀北さんを中心にDクラスが怒涛の活躍を見せて得点は7対3とこちらがリードしていた

 

どうやらBクラスは攻撃力の有る須藤に警戒しながらそれ以外の人物の場所を狙う作戦をするみたいだ。

 

山内が放ったサーブを神崎くんが打ち上げそこから一之瀬さんが落下するボールを丁寧に上げ直し最後の一人がアタックするという見事な連携プレーで素直に感心していると綾小路が弾き返すが明後日の方向へ飛んでいき相手の作戦勝ちになった

 

次に池がサーブを始め相手陣地へ飛んでいくと女子生徒一人が上にトスし一之瀬さんが華麗にアタックを打つが堀北さんがブロックで返すと今度は神崎くんが拾い上げもう一人の女子が打ち返す。

急襲するボールを、綾小路が防ぎ返すが僅かな隙を逃さずに一之瀬さんが再度アタックを放ち彼女のチームは5点目を獲得出来た

 

意外にも白熱のしている試合を見ていると隣で静かにしていた佐倉さんが声を掛けた。

 

「あの、龍騎くんはどっちが勝つと思いますか?」

 

「多分、Bクラスだと思う。」

 

「それはどうしてですか?」

 

「こっちは技術もパワーも上の須藤と運動神経が良く安定した攻防を持つ堀北さんと櫛田さんが居るけどチームワークが全くと言っていい程無い、対してBクラスは連携が凄く取れてる上 一人一人の技術も高い、だから戦力が偏ってるこっちよりは全体的なバランスが取れてる向こうの方が勝算が有るかなって」

 

長ったらしく説明してしまったが佐倉さんは真摯に向き合って聞いてくれており二人で話してる間にDクラスはとうとう1点差にまで追い込まれた

 

皆ずっと動き回っているせいか体力も相当減っており先程に比べればキレが無くなって来ている、だがその中でも一之瀬さんと堀北さんの二人は未だにお互い食らい付いており終盤はほぼ二人の試合に成っていた

 

負けたくない思いが出ているのがこちらからも伝わってくるが最後は一之瀬さんのアタックが見事に決まり結果15対13でBクラスが勝利した ちなみに綾小路と須藤以外が予想外にも限界が来ていたため試合は1セットで終わった

END

 

 

 

 



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51話 夏・休・満・喫 5


お気に入り登録してくださってる皆様お待たせ致しました。


 

 

 迎えた夏休み最終日前日 俺は約束通り一之瀬さんと二人で出掛けるためロビーで彼女を待ってる

 

この広い敷地内にレジャー施設が有るらしくそこに行きたいと言うので向かう事に成った

 

「白優くん おっはよー!」

 

元気なあいさつと共に待ち人が来たので俺もおはようと返した

 

「今日は本当にありがとね 凄い楽しみだったよ」

 

「確かに、昨日の帰りから待ち遠しそうな表情してたもんね」

 

プールでの試合の後一之瀬さんは物凄く喜んでおり逆に堀北さんはショックを受けた表情していたので約束とはいえ申し訳ない気持ちでいっぱいな1日で終わったんだ

 

「それじゃ早速行こ!」

 

そう言って一之瀬さんは俺の右手を握るように掴んで歩き出した。

 

二人で出掛けるのが余程嬉しいのか何時もより元気な状態であり服装も昨日と違って肌が多く見える感じの物に成っており近くに居るだけで一之瀬さんの肌が当たるので友達同士のはずなのにすげぇ緊張してきた。

 

「白優くんどうしたの?」

 

「え?あぁ何でもないよ」

変に意識し過ぎたためか心配そうに伺って来たので大丈夫なように答えて再び施設に向けて歩き出した

 

(今時こういうのが普通なのかな)

 

そんな事を考えている間に目的の場所に着くと予想外の光景を目にした

目の前には色々な屋台が回っており学園内とは思えない程完全な娯楽施設のな景色だ

 

「遠出してきたみたいに感じる程の光景だな、これは」

「そうだよね、それにこの施設って本当につい最近出来たみたいだよ」

 

「そうなんだ。一之瀬さん詳しいね」

 

「まぁ私も担任の先生に聞いただけなんだけどね」

 

再び一之瀬に手を引かれる形で歩き屋台周辺の奥に有る施設内に入り、着替えるため一旦俺達は別れた。

更衣室で着替える前に何か買おうかなと散策していると同じクラスの松下さんと佐藤さんに出会った

 

「あれ?龍騎くんも来てたんだ」

 

「松下さん達も遊びに?」

 

「うん。何でも最新の施設って言うからどうしても気になってね」

 

「私達更衣室探してるんだけど龍騎くんどこか分かる?」

 

「それなら反対側の方に行けば有るよ」

 

「向こう側ね、ありがとう龍騎くん」

 

お礼を言ってくれた後二人は反対に向かって行くのを見送ると結局めぼしいものは無かったので水着に着替えて施設内のプールに向かった

 

先に着替えた俺は、プールの水に足だけを浸けながら一之瀬さんを待った

意外にも他の学生の姿はなく恋人同士や仲の良い友達の組み合わせが多いようだ。

 

(広い敷地のなのに生徒の数が割に合ってない気がする)

 

今時当たり前なのか中には遠目からでも分かるほど露出が多い水着をきている人でいっぱいだ

 

なんて事を考えていると着替え終えた一之瀬さんがこちらに来た

 

「待たせちゃってごめんね、白優くん」

 

「..だ大丈夫だよ」

 

休日用の水着をきているためかお互いにぎこちなく成ってしまう。

 

一之瀬さんも頬を赤く染めて恥ずかしいというよりかは緊張ぎみな表情をしている。

 

「白優くん、似合ってるかな?」

 

「とても似合ってるよ!」

 

改めて一之瀬さんは何を着ても本当に似合っている

それに今の彼女を目にする度に普段よりも体が熱くなるの感じる。

白い肌に緑色の水着から目が離せなくなっていた

「白優くん、そんなに見られると恥ずかしいな」

 

「あっ..ごめん 一之瀬さんが可愛いから」

 

「嬉しい..ありがとう」

 

「..ほ、ほらせっかく来たんだから遊ぼう」

 

今度は俺が一之瀬さんの手を引いて近くの水辺まで歩き出した。

 

END

 

 

 

 





一之瀬の私服はコミカライズ版の53話を参照してください。


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52話 夏・休・満・喫 6

 

 

レジャープールに来た俺と一之瀬さんは近くのプールサイドに一旦腰を下ろして後足に水を浸けながらゆっくりとプールに入るが彼女の姿はずっと見とれてしまうほどの可愛らしさと色気を感じさせていた。

「白優くん、どうしたの?」

 

「えっと..一之瀬さんが可愛いくてつい」

 

「そ、そうなんだ、お世辞でも嬉しいよ。」

 

「お世辞何かじゃない、紛れもない本心だよ。」

 

社交辞令のように聞こえてしまったためか、思わず真剣な表情で言ってしまったがそのおかげか一之瀬さんは頬を少しだけ赤く染めながらも俺の言葉を信じてくれたようだ。

 

「ありがとう、白優くん」

 

自分から振っときながら改めて思うとかなり恥ずかしい言葉を掛けてしまったと思う、その上此処だけ周りと違う空気が流れてる気がしてならない。そんな風に感じていた時 「えいっ!」 と声と共に冷たいものが顔面を直撃した。

 

「うわっ!?」

 

「にゃは!びっくりした?」

 

「ちょっ、一之瀬さん何したの?」

 

「何って水を掛けたんだよ。上の空みたいだったからこうすれば気にしないですむでしょ」

 

「それは確かにね。」

 

「折角来たんだし思いっきり楽しもうよ。それ!」

 

そう言いながら手ですくった水を遠慮無くかけてくる。こちらもお返しとばかりに水を掛け、まるで恋人同士のような時間を体験出来た。

 

「きゃっ!やったな〜えいっ!」

 

すると今度はこちらに飛び込むかのように大きく水を掛けてきたので後方へ下がった上に体がプールの中に沈んで行く。

 

「ぷぁっ! はぁ...はぁ...」

水中から脱し息を整えるが気が付くと一之瀬さんの姿が見当たらない、

 

(もしかして..溺れたのか!?)

 

ふと、そんな考えが頭を過り急いで探そうとした時背後で水飛沫が飛び散る用な感覚と共に突然目隠しでもされたかのように視界が閉ざされたが

 

「隙あり、白優くん」

 

「一之瀬さん! 大丈夫だったの!?」

 

「心配してくれてありがとう。白優くんがどんな反応するかなーって気になっちゃって」

 

どうやら俺を驚かそうとしてやったみたいだな、彼女は嬉しそうに教えてくれた後に両手で覆った目隠しを外してくれた。

 

「そりゃビックリしたよ、溺れたのかと思って心配して探そうしたけど無事なら良かったよ」

 

「ねぇ..私達どんな風に見られるてるかな?」

 

周辺を見回してみるがこちらに意識を向けてる人は居ない、多分眼中に無いのだろう。

 

「皆気にして無いと思うよ。」

 

「そっか、ちょっと残念。」

 

そう言うと俺の肩に手を置いて距離を近づける。

 

「こういうシチュエーション嫌だった?」

 

「そんな事無い、むしろ嬉しいよ//」

初めて尽くしの経験に顔に出るくらい照れてしまうが、不思議と一之瀬さんも同じ気持ちな気がして幸せな時間は過ぎて行った



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