私の中の短編集 (月舘)
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切り裂きジャンク

本文一文目は頭に流れた言葉です。

結局何もしてません。


殺せ。殺せ。殺せ。

 

ぼぅっとする度に頭から流れ込んでくる。

 

何を殺すのかも、どこで殺すのかも何も無く何物でもない"モノ"がただただ殺せと叫んでいる。

 

「一体何を殺せばいいんだ……」

 

そう思いつつ街の雑踏を練り歩いていく。不確かに、けれども力強く。

 

 

 

 

 

僕には大切な"モノ"がない。人も。物も。はたまた思い出さえも。何ひとつとして大切にしている"モノ"がない。

 

そんな僕にただあるのはこのそこそこ健全な肉体と腐りきった精神のみである。

こんな人間に価値はあるものなのか。こんな人間の魂なんてものは死神さえも黄泉の国へは持って行ってくれないのではないか。

 

 

 

 

 

そんなふうに自分を無下に、無体にしながら歩いていくと僕の目の前にはキラキラとした街とは少しズレているような古びた雰囲気のカフェにたどり着いた。

 

店内を覗いて見ても誰も見えないところからお世辞にも繁盛している店とは言えないようだ。

 

そんなことも気にせず店内へと続く扉へと手をかける。カランコロンと鈴の音が僕の入店を歓迎してくれているのを気にもとめずカウンター席に座る。

 

着席したタイミングで店の奥から店長がやってくる。

 

「おやおや。君が来るとは珍しいじゃないか。どうしたんだい?」

 

「珍しいと言っても月イチくらいで来てるじゃないですか。」

 

「そうは言ってもやはり君が来るのが待ち遠しくてね。君がいない時間が長く感じてしまうのさ。」

 

この人は何を言っているのだろうか。そう思わざるを得ないが、それもこの人の日常なのであろう。私はそう思いながら聞き流した。

 

「全く……無視しなくてもいいじゃないか。それで?今日は一体どうしたんだい?」

 

「特になんでもないですよ?ただ暇だったのでここに来てのんべんだらりとしたかったんです。」

 

本当はこのやるせない気持ちの居所をどうにかしたかったのだが、それを言うのは何故か憚られたから当たり障りのないことを言ってしまった。だが、店長はそんな僕を見て何かを察したらしくあまり深くは聞いてこなかった。

 

「……今日は、どんなことが起きますかね?」

 

「きっと、きっと素晴らしい日が広がっていくよ。たとえ今が辛くあろうとも、ね?」

 

やっぱり店長は欲しい時に欲しい言葉をくれる。たとえ何も殺せなくても。何にも殺されなくても。それでもいいと言ってくれる。君のままでいいんだよと笑ってくれる。なぜなら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぜなら君は私で、私は君だからね」

 

店長はそう言って僕の目をじぃっと見つめながらニヤリと笑った。




あえて性別は決めてません。
皆さんの思うがままの「僕」と「店長」を思い浮かべてください。
僕は男なのか女なのかはたまた男の娘なのか。
店長も男性なのか女性なのかオカマなのか。

全ては皆様の頭の中にのみ存在するものです。
だってこの作品は私の、皆様の頭の中ですから。


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つまりは同担拒否

なんかよくわからないものが出来上がった……

まぁ脳みそ空っぽにして楽しんでください。
P.S.私はヤンデレが大好きです。でもクーデレはもっと好きです。


"ヤンデレ"

 

今の世の中、誰もが1度は耳にしたことがあるであろう単語。病んでるとデレデレを足して作られた単語であり、その選ばれた単語からも読み取れるように「病的にデレデレするヒロイン」を指す。では、同じく1度は聞いたことがあるであろう"メンヘラ"とは何が違うのか。

 

これは一重に向けられている標的であろう。わかりやすく大雑把に言うならば、メンヘラは不特定多数の大人数に向けて。「誰でもいいから私を見て」、「少しでも多くの人に同情されてる自分可愛い」などの自己欲求を満たしたい人を指す言葉である。

一方ヤンデレはただ一人の人を愛したいだけなのである。そこに他の人の入る余地などないほどに。一点の曇りもなく。ただただ自分の愛の赴くままに。

 

そんなヤンデレにも大まかにふたつのタイプがある。依存型と独占型だ。このふたつの分類でも特に一般大衆に知られているのはかの有名なヤンデレCDを聞いてわかる通り独占型。つまりは話も聞かないし「私の彼(彼女)に手を出したね?はい殺す」的なバイオレンスな思考に陥ってしまっているであろう。それ故にヤンデレというものが好きになってしまった人間は異端者扱いされてしまう。

 

では、見る角度をを変えてみよう。ヤンデレとは?そう。先程もあげた通り「病的にデレデレしている」のだ。つまり、その人の中にはただ一人しかいない。超弩級の、筋金入りの一途な人なのだ。

 

それが分かるのがヤンデレのもうひとつのタイプである「依存型」。こちらは相手に常人では考えられないほどに依存して自分の中で「理想の彼(彼女)」が自分の前から消えてしまったら生きていけない。死ぬしかない。という所まで思考回路が行ってしまうのだ。

 

そこに"どうする?"なんて疑問符は何一つない。馬鹿な程に一途な人。気が狂うほどに一途な恋。それでいて相手のためなら自分が死ぬことも厭わないほどの行動力。これがヤンデレの真骨頂ではないか。

 

つまり何が言いたいのかと言うと、ヤンデレとは「真の愛の探求者」なのではないか────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「─────なにこれ。」

 

「ん?ヤンデレについて本気出して考えてみた。」

 

1組の男女が図書館のようなところで向かい合って座っている。女は何か読み終わったのかなんとも言えない複雑な顔をしながら男に質問を投げつけるが、男は女の表情なの気にせずさも当たり前かのように訳の分からない真実を述べる。

 

「いや、うん。ヤンデレがすごく好きなのはわかった。わかったんだけど──────アンタはなんで私に読ませたの?」

 

「ヤンデレの良さをオマエに知ってもらうため。オレの好きなものを共有したくってさ。」

 

「─────。」

 

女は帰ってきた質問の答えに絶句している。わけも分からない文章を見せられて、その理由がわけも分からないし女には全く興味もわかない趣味の共有だったのである。

 

「……。」ビリビリッ

 

「あぁっ!俺の愛と努力の結晶がぁぁぁぁ!!」

 

この怪文書を読んで何を思ったのか女は読んでいた紙をビリビリに引き裂いた。引き裂いたあとの顔は心做しかスッキリしたようにも見える。そんな女とは引き換えに、男は四つん這いになり、落ち込んだ様子を見せながら破かれた紙を拾っていく。

 

「全く……そんな変なもの書いてる暇があったらデートプランのひとつでも考えなさいよ。いっつも私だけが考えてるじゃない。」

 

「うぐっ」

 

男は女の口から漏れたそんな一言に言葉を詰まらせる。どうやらいつも女に任せているらしい。そんな様子を見た女はここぞとばかりに男に攻める。

 

「全く……こんなよく分からないこと考えてないで私との幸…せをか、考えなさい」

 

言ってる途中で恥ずかしくなったのか途中で言い淀んでしまったりしたが、ここで黙ってしまわずに言い切る。すると、男はその一言を聞いて何を思ったのかニヤニヤし始める。

 

「な、何よ。急にニヤニヤして。気持ち悪いわね。」

 

「いやぁ?オマエは本当に可愛いなって思ってな?」

 

「うっさい!」

 

男は女を茶化し始めると、先程の女優位の空気感はなくなりいつも通りの2人に戻る。すると疑問に思ったのか男は質問をする。

 

「そういやーオマエはヤンデレについて何一つ強く否定しなかったけどどうしてだ?」

 

「え?何が言いたいの?」

 

女は聞かれている内容が本当によくわかってないようで聞き返す。すると男は

 

「いやな?あの紙見せてから今まで文章を書いた時間の無駄さを言われても、ヤンデレなんてただのサイコパスだーってよく言われるような批判?がなかったじゃん。」

 

「あーそうだったかしら?なんにも考えてなかったわ……」

 

「あ、何も考えてなかったの……。まぁ何が言われると思ってたらなんにも言われなかったもんで正直意外に思ってさ。」

 

なんてことを神妙な面持ちで語る男。すると女は淡々とそのことについて語り始める。

 

「別にヤンデレについて何も思ってないわけじゃないけど、でもそれはアンタの趣味趣向で私がおいそれと口出ししていい事じゃないからね。」

 

「ほーぅ?随分と寛容なことで。ま、こちらとしてはありがたいんだけどさ。」

 

「それにアンタが前からヤンデレが好きだって知ってたしね。今更別に驚かないわよ。」

 

「……は?今まで行ったこと無かったよな?なんで知ってたんだ……?」

 

どういう訳か女が知っていたことに対して疑問を抱く。1番わかりやすい理由だと男との共通の友達に聞いたとかだろう。しかし、この時の男の頭の中には「なんで知っているのか」ということしかなかった。

 

「なんでって……そりゃあ秘密よ。大切な情報網だもの。教えるわけがないわ。それに、いい女には秘密は付き物よ?」

 

にこり、と微笑みながら女はそう返す。男は女に対して懐疑的になるが、そんなはずはないと頭を振る。

 

「もうこの話はいいじゃない。それより行きたいお店があるの。付き合ってくれる?」

 

「あ、あぁ……行こうか……。」

 

「もぅ!引きずり過ぎ!ほら!行くよ!」

 

「あ、ちょっと!引っ張るなって!わかった!行くから!自分で歩くから!」

 

「ふふふ!」

 

そう言って笑う女の目の奥には、常人では計り知れないほどにドス黒い闇が潜んでいた。果たして男は女の愛を受け止めきれるのだろうか───────。




た、多分何もしてないから!
男にプレゼントした大きいぬいぐるみの目のところにカメラなんて仕込んでないし!頭の中に盗聴器なんて仕込んでないから!全部女の勘だから!!!


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☆ドキドキしたい

はい。二次創作的なsomethingです。
まぁ二次創作要素あんまり無い(と思ってる)けどね。

私がハマってしまった作品だから仕方ないよね?


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「んぁ〜……え?ここどこ?」

 

俺の目の前に広がるのは見知らぬ天井。どうやらどこかの部屋の一室らしい。

何が起きたのか上手く把握できない頭が事態の重さをようやく理解したのか、思考が活発になる。

何とかして昨夜のことを思い出そうとするも、頭の中に靄がかかったかのように上手く思い出せない。

 

「俺の名前は……。」

 

 

 

 

 

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「なんでだ……?なんで自分の名前さえも思い出せないんだ……?」

 

そうこうしているうちに目覚まし時計が役目を果たす。どうやらこの部屋の持ち主の起床時間らしい。

何とかしてこの部屋から情報を得ようとすると、学習机の上に何やら名刺大の大きさのものがある。

これぞとばかりにしっかりと、けれども慎ましやかに俺に存在を主張してくるこいつはどうやら学生証らしい。

逸る気を落ち着けて学生証を見てみると、そこには知らない高校の名前とパッと冴えない男子高校生の写真が貼ってあった。

その男子高校生の名前の欄には何故か変な記号が書いてある。他の項目は日本語で書かれているのに名前のみが文字化けしているかのように読めなくなっている。

 

「一体なんだって言うんだよ……。」

 

そんなふうに打ちひしがれていると、学生証よりも大きいのに何故か先程意識が行かなかったパソコンが目の前に鎮座していた。

もしかしてパソコンなら……と思い起動して液晶を覗き込むと、パソコンが起動して液晶に光が点るほんの少しの暗闇に映し出されていた顔は、先程の学生証に映っていた男の顔だった。

 

「え?……は!?ちょっと待て!!どういう事だ!?俺が?コイツ?あ゛ー!もう訳わかんねぇ!」

 

なんてあれこれ考えては有り得ないと一蹴しているうちに、パソコンはいつも通りのプロセスを経ていつも通りに起動していく。そして、起動音とともにパスワード入力画面まで到達した。

起動音を聞いて、したい事するべき事を思い出した。今は無駄に思考を動かしている暇はないとパソコンに向き合い、パスワードを考える。……なんて事はせずに部屋を物色し始める。

 

「何か……何かないか……。パスワードの手がかりになるようなものは……。」

 

小一時間ほど探してみたがこれといってパスワードの手がかりとなるようなものは見当たらなかった。

見つかったものといえばテレビにテレビゲームと少し埃の被ったそのソフトが10数本。それにあまり見られていないであろう漫画とアニメのDVDケースがそこそこ。あとは衣服くらいだろう。

つまり、仮称「コイツ」はあまりものを多く持たないタイプの人間で、基本家ではパソコンで何かをして過ごしているやつということがわかった。

結局パスワードの手掛かりが何一つ見つかっていないという現実に直面して、軽く絶望に苛まれていると急に頭痛がし始めた。

 

 

 

 

 

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「──────ッ」

 

頭の中が書き換えられているような、そんな感覚すら感じてしまうほどの酷く重く長い鈍痛。それでも何故だか痛みに悶える声は出なかった。

10分?30分?それとも1時間?永遠ともとれる痛みの波はゆっくりと、けれども着実に強さを増していた。

 

しかし、そんな痛みも気づいた時にははた……と止んでいた。

 

「ったく……一体なんだったんだよ……」

 

そんなふうに訝しみながら辺りを見回して先程までの自分の行動を思い出す。

 

「えっと、確か周りの引き出しとか見てて……それはパソコンのパスワードが何か調べるため……あ!そうだパソコンのパスワー…………ドが分からないはずなんだけど……」

 

この時、先程まで全くわからなかったパスワードが何故か頭の中にひとつ浮かび上がっていた。

それが正しいかどうかはまだわからないのだが、何故だか胸を張ってそれが絶対正しいと言いきれるほどの謎の自信があった。

とにかくそのパスワードをパソコンに入れて弾かれたらまた考えようと、1時間以上放置して既に自動シャットダウンしているパソコンの電源を再び起動させる。

やはり「コイツ」にしか思えない顔を映していた暗い画面はすぐに光を点し、先程と何も変わらぬパスワード画面を画面に映す。

 

「とりあえずはっと、これで通ってくれればなんら問題はないんだけどな。まぁ弾かれたらその時はまた一から考えますか!」

 

なんて能天気に考えながらもパスワードを打ち込み、Enterキーを押す。すると画面は少しのロードを挟んでデスクトップへと移行をする。

 

「へ?……マジで……?」

 

数秒間思考がフリーズする。しかしそんな時間すら今は惜しいと気づき、普段使われているであろうWebブラウザを開き急いで学生証に書いてある校名を打ち込むと、検索結果一覧の1番上には至って平凡な造りの校舎の写真と大まかな学校の歴史が書かれている。

それを流し見ながら高校のホームページを開くが、パッと見た限りめぼしい情報は載っていないように見える。それでも何かないかと手当り次第に探していくととある人物の名前に行き着く。

 

「ディベート部部長……モニカ?」

 

その時、家のチャイムが鳴る。誰か来たのだろうが迂闊に出てしまって何か問題を起こしたらどうしようか悩んでしまう。そうこう悩んでいるうちに2度目のチャイムが鳴ってしまう。いくらここで過ごした記憶が無いとはいえ来訪者を待たせるのはマズいと言う考えに至り、玄関へと急ぐ。玄関を開けた先で待ち受けていたのは──────

 

「ハロー!5Li75Lq65YWs君!」

 

「─────モニ……カ?」




キャラ名出しちゃったらもうバレバレだよね?

でもゲーム名について明言はしないよ。私にあの神ゲーに値する文がかけるとかそんな自信ないからね。

あ、途中の暗号はbase64のデコードで分かります。解説あげました。


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ドキドキしたい暗号解読

はい。全話の暗号解読です。

読み飛ばしてもらって大丈夫です。


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ドキドキ文芸部へようこそ!それでは文芸部の世界へレッツダイブ!!

 

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これからセクション1一部記憶の消去を開始します。

 

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一部記憶の消去を完了しました。続いてセクション2一部記憶の改竄を行います。

 

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一部記憶の改竄を完了しました。続いてセクション3世界と魂を結び付ける工程を行います。

 

5Li75Lq65YWs

主人公

 

 

 

ということでですね。文字数が足りないので本文にてあとがき部分に書こうと思ってたことを書こうかと思います。

 

正直私の中ではもっとこの話は早く仕上がっているはずでした。しかもなんか作品名出さないって全話で言ってるくせに序盤も序盤でDDLCの名前が出てしまっていたりしてもう暗号部分の記憶が曖昧すぎですね。

 

まぁそんな感じで本当は続きそうなこんな終わりにするつもりはなく、モニカが消した世界を表したかったんですよ。ですけど何故か私の思いどおりにモニカが動いてくれないんです。さすがモニカ。JustMonicaは伊達じゃないですね。

 

ですが続けるつもりは今のところありません。なんならこの短編だけ別タイトルで上げるまであります。(読者の方から多くの意見が上がったらですが。)

 

ということで。これからものんびり作品をあげていきたいと思ってますのでよろしくお願いします。




次からはルビとかそこら辺も試していきたいですね。

私も頑張って多機能フォームを使いこなしていきたいです。


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☆ピクルスは必要か否か。それが問題だ。

はい。今回もインスピレーション受けました。

と言うか前回の話を書き終えたあとすぐ書き終わったんです。並行して書いていたので。

でも同日に出すのはどうかと思ったので1日置いての投稿です。


ピクルス──────それは、酢漬けあるいは自然醗酵によって作られる保存食。主に欧米諸国で好まれ、前菜や肉料理、サンドイッチに添えたり、カレーソースの薬味や、みじん切りにしてマヨネーズに加えタルタルソースにして食欲増進や味に変化をつけるために用いられる。

日本だと、代表的な保存食である梅干しがピクルスの一種だがそれを知る人は意外と少ない。

 

なぜピクルスの話をしたか。それは─────。

 

「俺の目の前に何故かピクルスと米だけが置いてあるんだよなぁ……」

 

いくら言い争いをしたからと言ってこのご飯は如何なものか、とこの状況を作り出した張本人を弱々しく睨みつける。しかし、彼女は「私なにかしましたか?」と言わんばかりに黙々と素知らぬ顔で味噌汁を飲む。いやなんで俺の分の味噌汁ないん?

 

 

「……あの。この食事の格差は何でしょうか……?」

 

「あら?何か問題でもあったかしら?私はあなたがピクルス大好きだって聞いたから出したに過ぎないわ。」

 

 

……誰が言ったんだそんなこと。俺は言ったことないはずなんだが。というかピクルスなんて好きでも嫌いでもないし。でもこれだけで米は食えねぇよなぁ……。どうすっかなぁ……。

とか思いつつ俺はひと口ピクルスを口へ運ぶ。すると程よい酸っぱさとあとから来るピリリとした黒胡椒の刺激。そこへ野菜の甘さが追い打ちをかけるように美味さを引き立たせてくれる。これは美味い。

 

 

「え?うまっ。こんなうまいピクルス初めて食べたわ。」

 

「あら?そんなに美味しかった?」

 

「いやほんとまじでうまいって。何?どこでこのピクルス買ったの?」

 

 

そんなことを言いながら白米にがっつく俺を見て彼女は微笑んでいる。お前は俺のオカンか、とか思いながら進む箸を止められないでいる俺を見て嬉しそうに真実を語る。

 

 

「自分で作ったのよ。あの子と一緒に。」

 

「あの子……?あぁ、妹さんね。仲良くなったじゃん。」

 

 

ちょっと前まで顔を合わせたら険悪な空気をこれでもかと言うほど周りに振り撒いていた姉妹だったと言われても信じられないくらいにまで仲が修復されていた。良きかな良きかな。

 

 

「それもこれもあなたとあの子の周りのバカな人達のおかげよ。」

 

「そんな事ないさ。君だってあの子だって心の中ではずっと君と仲直りしたかった。その気持ちがこの結果を生み出したんだよ。俺なんて少し手を差し伸べただけ。」

 

「でも、その差し伸べられた手に私は、私たちはすごく助けられた。これでも感謝してるのよ?」

 

「ならおかずを一品だけでも…… 。」

 

「ダメ。」

 

 

感謝してるのであれば少しくらいいいじゃないか。おかず一品くれるくらい。でもまぁ、前より当たりが優しくなったし妹さんと仲良くやってるみたいだしいいかな。

 

 

「それにしてもよく食べるわね。」

 

「美味いからさ。ついつい箸が止まらなくなるんだよ。これまた作ってくれないか?」

 

「嫌よ。自分で作ればいいじゃない。」

 

 

そう言って彼女は俺の目の前の小鉢からピクルスをひとつとって食べる。以前だったら考えられない行動。しかし、今回のピクルスは本人的にも上手く作れたようだ。一口噛んで微笑む。その表情が本当に─────

 

 

「……好きだなぁ。」

 

 

例え何に嘘をついてもこの感情に嘘をつく事はしないようにしよう。それが俺にとってとても辛い道になろうとも……。




今回は前回よりも元にした作品は分かりづらいかな?

わかった人でなおかつ同じヒロインが好きな人は私とおなじ趣味ですね。



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朝の出来事

難産です。

すごく難産です。


コツコツと足音を立てながらコンクリートで舗装された道を歩く。現在の時刻はだいたい朝の6時半位だろうか。季節ももう夏に入って、既に明るく街も少しずつ動き出している。そんな中俺は夜勤が終わり帰宅途中である。

 

「ただいま〜……」

 

そう言いながら家に入る。

帰宅してすぐキッチンへ向かい、一息ついたあと帰ってくる途中で買ったものを持ちながら寝室まで移動して同棲してる彼女に一言声をかける。

 

「…………」

 

「通販のやつ払ってきたよ」

 

「ありがと……」

 

彼女はまだ頭が覚醒してないのか身体を起こすどころか顔すらこちらを向けずに空へと生返事を返す。

日によっては起きている日もあるが、今日はどうやら眠気が勝った日のようだ。正直ちょっとやそっとじゃ起きないだろうし無理やり起こしたところでどうせ機嫌が悪くなって後でネチネチと言われるだけだ。

そんな俺にも今日は秘密兵器を用意している。

 

「アイス買ってきたよ」

 

「ありがと……」

 

「お前の好きなみかんのアイス買ったよ」

 

「食べる……」

 

「あっはっはっはっはっは!」

 

彼女はそう言うとまるで既に起きていたかのようにササッと身体を起こす。しかしまだまだ眠いようでまぶたはまだまだしっかりとは空いていない。

その矛盾した動きが何故か俺の中でツボに入ってしまい、現在時刻を考えずに大きな声で笑ってしまった。しかし彼女はそんな俺を気にもとめず俺からアイスの入ったレジ袋を奪い取るとアイスを開けようとする。

 

「うーん……」

 

「あっはっはっはっはっは!」

 

どうやら寝起きでまだ力がぜんぜん入らないようで、唸りながら袋を開けようとしている。その姿がさっきの俊敏な行動と全く違うものでさらに笑いが込み上げてくる。

 

「手に力が入らない……開けて……」

 

「あっはっはっはっはっは!」

「うるさい……」

 

さすがに今の自分では無理だと思ったのか俺にあけてほしいとお願いしてくる姿がまた先程の起きる時の姿と重なって少しだけ治まってきていた笑いの波が再び襲ってきて笑ってしまった。

そうしていると早く食べたいのかふくれ顔でアイスをこちらに突き出しながら怒る。そんな彼女が可愛くて、でもこれ以上機嫌を損ねてもこの後が大変なので笑いを堪えつつもアイスの袋を開けた。

 

「んふふ。美味しい。」

 

「それは良かった。じゃあ俺は風呂入って寝るわ。」

 

「は〜い。おやすみ〜。」

 

そう言って俺は部屋を出た。眠気を噛み殺しながら俺はお風呂へと足を進める。

今日は一体どんな日になるんだろうか。願わくは彼女に幸あらんことを。




ちなみに今回の話は私と私の親の間でこの間起きた出来事です。

恋人ほちぃ


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