死ねるけど死ねない少女 (不音志能)
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第壱語り目『死ねない少女の休日』

どうも、不音志能こと(-_[+])ノシこと未確認の人こと筆者です。この物語は既存作品の二次創作などは基本含まれません。ニコニコでも活動しているのでそちらも見てくれたら感激です。user/26771892


                                            メタ世界

 

 

 少女は、いる。昔からそこに、誰が生まれるよりも先にそこにいる。否、でもそれは間違い。だが、その事実に少女は気がつかない。それを知っている少女は、少女が生まれるずっと前に死んでしまったのだがら。

 

 

 不音理亞、Leah Ford、彼女の名前は国によって書き方は変わるが、基本、彼女自身の名は変わらない。勿論、通り名や二つ名は腐るほどあるが。日本語読みなら「ふおどりあ」だし、英語圏なら、「リア・フォード」だ。通り名で代表的なものを上げるとすると、四刃の死神、黒い天使、完璧超人、そして、『死ねるけど死ねない少女』・・・そう、彼女は死なない、そして死ねない。これは、そういう少女が色々なことに悩まされながら、日々苦しむ物がた・・・あ、すみません、不音さん、睨まないでください。

 

不音「何を始めたかと思ったら・・・筆者、何適当なことを書いてる?」

 

筆者「すみません悪気はなかったんです。」

 

不音「私は悩んでないし苦しんでないだろうが!!」

 

筆者「やめて!対物ライフルは死んじゃう!!アーッ!!」

 

不音「よし、筆者が再生するまでに前述されてる文章の訂正をしておこう。途中までは大体あってるんだ。私の名前は不音理亞、勿論これは日本語読みで、標準に直すなら「リア・フォード」のほうが一般的だ。二つ名も大体あってる。というか、少し自己紹介をしておこう。神様、カモン!」

 

 彼女の名前は不音理亞、不死者にして世界の頂点である。性別は女、見た目は8歳ぐらいだろうか。幼女である。けれど、生まれは古く、36億年前から生きていると彼女は語っているが、大体それであってる。世界の頂点というのは、古くから生きているため、昔から世界の情勢を意のままに操っているからだ。大体の大統領とは知り合いで、会社も100社近くを会長という名目で持っている。傘下の会社に至っては数え切れない程だ。不死者と聞くと、どんな傷を負っても死なないように聞こえるが、彼女はそうではない。彼女は死ねるのだ。彼女は歳を取らない。だが、怪我を負えば治すのに人並みな時間がかかるし、病気にもなる。そして、死ぬほどの怪我や病気を負えば、彼女は死ぬ。だが、死ねない、死なない。というもの、彼女は運がとてつもなく良かったのである。

 

不音「流石神様。大体あってる。」

 

 それと合法ロリである。

 

不音「合ってるがその情報はいらなかった。」

 

筆者「まあ要するに、滅茶苦茶運がいいから、どんな怪我を負っても奇跡を起こせる医者が現れたり、殺されそうになっても、直前に犯人が改心したり、救世主が現れたりするって感じでOK?」

 

不音「もう復活したのか、早いな。いや、少し違う。まず殆ど怪我を負わない、そして、殺されそうになっても私が相手を殺すからそれも問題ない。」

 

筆者「で、結局この作品ってなによ?」

 

不音「ツッコミ待ちなのか?お前が始めたことだろう。まあいい、じゃあ一回死ね。」

 

筆者「対物ライフルはだめぇ!!・・・え?それってRPG-7じゃ?うぼぉあ!!」

 

不音「話が進まない。神様、状況説明を。」

 

 この物語は、不音の物語を、前述のような感じで語っていく物語である。

 

不音「ということは、神様の話す内容に私たちがツッコミ入れてけばいいんだな。」

 

 大体そんな感じで、物語は始まるのであった。

 

 

不音「こたつ出すぞ。筆者手伝え。」

 

筆者「うぃ~。」

 

不音「あ~、あったかい。で、まずはどんなことを話すよ?」

 

筆者「生まれた時のことや、世界線の話は後に持っていきたいんですよ。なので、当たり障りのないところから。不音さんの日常なんてどうです?」

 

不音「まあ、そんな感じでいいか。神様、じゃあそんな感じで。あ、神様もみかん食べるか?」

 

 頂きます。ああ、こたつあったかい。

 

不音「じゃあよろしく。」

 

 とある日曜日の朝、不音はいつものように床に転がっていた。いつものようにというのは、基本、不音は日曜日は働かない。例えその日に国連の会議があったとしても、ブッチするほどだ。

 

筆者「会議にはでましょうよ。」

 

不音「嫌だ。」

 

 そんな感じでいつものように寝転がっていると、部下のアイリスがいつものように小突いてくる。

「教官、起きてください。もう10時ですよ。」

アイリスが掃除機で不音の腹をツンツンと突く、それを避ける為に不音は体をひねった。

「今日は日曜日だ。寝かせろ。」

「じゃあせめて寝室で寝てくださいよ。」

 

不音「ここで少し解説、アイリスは私の部下だ。可愛い。」

 

筆者「ここで解説、世界線は1434回目です。特に気にしないでね。」

 

不音「ここで少し解説、アイリスは結構優秀で可愛い。」

 

筆者「まともに解説してくださいよ。」

 

 部下のアイリス。不音がとある戦場で拾ってきた戦争孤児である。小さいころから不音が育てている為、非常に優秀でなんでもできる。性格も不音より出来ている。

 

不音「最後の一文は余計だ。」

 

筆者「不音さんが解説しないから神様が気を効かせて解説しちゃったじゃないですか!!」

 

 追記、不音のほうが性格いい。

 

筆者「ご機嫌を取りに来た!?この神様できる。」

 

不音「それでいい。」

 

筆者「そしてこっちは幼稚だ!!」

 

不音「だれが幼稚だ!この脳内幼稚園児!!」

 

筆者「体型小学生の不音さんに言われたく・・・あ、すみません。調子に乗りアーッ!!」

 

 アイリスの言葉がウザったいのか、それともこの言葉を聞き入れて動き出したのかはわからないが、ムクッと起き上がり、キッチンの方に移動する。キッチンには様々な調味料や機材が置かれ、不音の料理の腕を物語ってた。だが、不音は炊飯器かたご飯を茶碗に盛ると、卵と醤油とめんつゆをかけて箸でかき混ぜる。典型的な卵かけご飯だ。

 

筆者「卵かけご飯っておいしいですよね。醤油とめんつゆの半々がオススメ。釜揚げシラスを載せるものgood!!」

 

不音「まあ地域によっては卵の鮮度の問題で食べられないけどな。笑えたのは、中国かどこかで、卵かけご飯が世界で一番危ない食べ物になってたな。」

 

 そして不音は出来た卵かけご飯を喉に流し込むと、茶碗を流しに出して背伸びをした。完全に調理器具や調味料が泣いている。不音はそんなことも気にせず自分の装備を取りに行く、年柄年中黒いワンピースを着ているせいもあって、黒い天使という二つ名がついてしまった。そして、大きな楽器ケースのようなケースを背中に背負った。そのカバンは四角く、黒い。

 

筆者「今も隣に置いてありますが、あれって何が入ってるんです?」

 

不音「対物ライフルと手榴弾、あとは予備のナイフにパソコンだろ、それと、財布と化粧用具って感じだ。このケース自体にも無線機能がついてるしな。」

 

筆者「いつも誰かとしゃべっている時はこの無線機を使ってたんですね。」

 

不音「一応、アマチュア無線技士1級の免許持ってるしな。」

 

筆者「ちゃんと法律を守る不音さん素敵!!」

 

「教官、どこかに向かうんですか?ご一緒しましょうか?」

アイリスが部屋に掃除機をかけながら聞いてくる。不音的にはアイリスが面倒くさくて外に出るので。

「いや、お前は部屋の掃除でもしてろ。ちょっと行ってくる。」

そういって、玄関から出かけて行った。

外に出ると不音は歩いて駅まで向かう。バイクや車に持ってもいいが、かなり目立つしヘタをすれば捕まってしまう。なので基本移動はバスか電車だ。

 

筆者「いや、普通に足が届かないだけなん・・・!!そんな怖い顔してこっちを睨まないで!!」

 

不音「目立つからだ、わかったな?」

 

筆者「というか、下手しなくても捕まるんじゃ・・・」

 

 ヘタをしなくても捕まってしまうので、基本移動はバスか電車だ。不音は駅につくと切符を買い(大人券)改札を通り電車に乗り込む。電車の中はある程度すいており、座席に座ることが出来た。

 

筆者「そういえば私は都会から田舎に引っ越したクチなんですが、田舎に来て一番ビックリしたのは一両の電車が走っている光景でした。もはやバスじゃん!!って叫びましたからね。」

 

不音「都会の方だと6両から8両が当たり前だからな。確かに一両の電車は違和感あるよな。」

 

 不音は電車に揺れながら目的地に向かう。電車を降りて改札を通り、街に繰り出す。目的地は自分の事務所のようだ。会社を自分で経営しているわけではないが、不音の傘下に入っている会社の管理や、会長をやっている会社の管理、そして世界情勢などをそこで管理している。まあ、今日は仕事じゃないのでただ目的なく向かっているだけのようだ。事務所につくとそこでは部下たちがせわしなく仕事をしていた。誰もが不音を見ると仕事の手を止め、深々と挨拶をする。不音はそれに手を上げて返し、自分の席までつくと、どっこいしょと言わんばかりに飛び乗った。

「教官、今日は日曜日ですよ?ついに日曜日に仕事をする気になったんですか?」

部下の一人が話しかけてくる。

「いや、仕事をする気はない。めんどくさいじゃん?」

「そんな対応でどうするんです・・・まあいいですが、邪魔しないでくださいよ~。」

上司にいうセリフじゃないが、不音は特に聞いてないように受け流す。これぐらいの暴言は日常茶飯事だ。

不音は自分のカバンからパソコンを取り出すと、それで何かを打ち込み始める。すると、各作業員のパソコンにチャット画面が現れた。

「「「「だから邪魔しないでって言ったでしょうが!!」」」

パソコンで作業している全員からツッコミが帰ってくる、だが、言葉じゃなく律儀にチャットを使ってのツッコミだった。

 

筆者「なんてことしてるんですが、子供か!!あ、子供か。」

 

不音「なにか言ったか?」

 

筆者「いえ?何も?」

 

 全員からツッコミがきて少し嬉しそうな反面、少し反省したのか、自分でコーヒーをいれに行く不音だった。給湯室でインスタントコーヒーをつくる不音。億万長者のやることとは思えない。

 

筆者「そういえば、不音さんって金持ちですけど、どれぐらいお金持ってるんです?」

 

不音「ポケットマネーで3000億ほど。」

 

筆者「(゚д゚)!」

 

 そんなこんなでコーヒーを入れると、不音は自分の席でネットサーフィンを始める。勿論、巡るのは2chやまとめサイトじゃなく、ペンタゴンやKGBの極秘ファイル群なのだが。気になる情報があるとそれについてさらに詳しく調べるあたりは、ネットサーフィンと変わらないだろう。そうしていると、部下の一人が仕事が一段落したのか、不音の机に近づいてくる。話し相手が出来た不音は、早速話を切り出した。

「東京のマフィアが地元のヤーさんと揉めてるってよ。でもこのマフィア、見たことない組織だな。」

「また取り込むんですか?もう大体日本のヤクザは傘下に入れましたからね。」

「ああ、ちょっと行ってくる。」

「怪我だけはしないようにしてくださいよ。明日も仕事あるんですから。」

不音は自分のバッグを持ってそのマフィアのアジトまで移動する。幸い、歩いて30分ほどのところにそのアジトはあった。

 

筆者「また随分話が飛びましたね。」

 

不音「まあ、また電車に乗って降りてって話してると長くなるだろ。」

 

 そんなこんなで

 

不音「そんなこんな好きだな。」

 

 そんな感じで

 

不音「言い方変えただけじゃねえか!!」

 

 いろいろあってマフィアのアジトのビルにたどり着いた不音だった。不音は特に偽装することもなく、正面からビルに入る。勿論警備員であろうマフィアに止められた。

「こらこら、子供が入っちゃダメだぞ?(英語)」

「すみません、ここにお父さんがいるって聞いたから・・・(英語)」

 

筆者「誰この少女!?猫かぶりすぎだろ!!」

 

不音「演技は大事。(結論)」

 

「お父さん?って誰のこと?まあ今日は帰りなさい。(英語)」

「でも、でも、鍵がなくておうちに入れなくて・・・えっぐ、ひっく。うわぁああん。」

そう言って不音は泣き出してしまう。まったくもってこうやってれば可愛いのに・・・

 

不音「神様よ。もしや貴様ロリコンか!?」

 

 そんなことないよ?マフィアは自分が泣かせてしまったと思ったのか、あたふたしてその場をもうひとりに任せて中に引き入れてしまう。そして二人きりになったところで、不音がそのマフィアの顎を拳で打ち抜き、気絶させた。

 

筆者「首トンじゃないんですね。」

 

不音「わざと言ってるか?」

 

 それは身長的に無理。

 

不音「わざわざ言うな!!悲しくなってくるだろうが!!」

 

 その後、そのマフィアをロッカーに隠し、今度は本格的に潜入を始める。相手は子供が入り込んでいるなんて知らないので不音も潜入しやすかった。そうこうしているうちに最上階のボスの部屋までたどり着く。不音は扉を二回ノックした。

「入れ。」

部下だと思ったのだろう。マフィアのボスは野太い声で返事を返す。不音はその返事を聞いてから扉をゆっくりと開けた。

「・・・子供?警備のものは何をやっているんだ。ここは子供が入っていい場所じゃない。帰れ。」

「そういうな、デイビット。」

デイビットと呼ばれたマフィアのボスは息をのむ。デイビットとはボスの本名なのだが、その本名は10年前に捨てた名で、今ではハドソンと名乗っている。しかし、それ以上に不音から感じられる異様な空気に驚いているようだった。

「何者だ?貴様。只の子供ではなさそうだな。」

「感謝しろ、そして喜べ。私が来てやったぞ。この、私が、只の小さなマフィアの為にわざわざ出向いてやったんだ。」

「何を言っている・・・」

「傘下に入れる場合は部下に頼むからな。私の顔が割ると厄介だし。どういうことだかわかるか?」

ボスの背筋に寒気が走る。圧倒的な恐怖が脳内を駆け巡り、その正体がこの少女から出ている殺気だと気がつくのに時間がかかった。いや、時間がかかりすぎた。

「じゃあな、三十下。」

マフィアのボスが回避行動を取ろうとする前に、不音が一気に距離を詰め、ボスの首を掻っ切る。ナイフによって断たれた首は、暫くは体に乗っかっていたが、しばらくして地面に落ちた。

 

筆者「クビチョンパっすか。やることがえげつない。」

 

不音「わたし的には対物ライフルで粉々にするほうがえげつないと思うんだけどな。」

 

筆者「じゃあやるなよ!なんで毎回私にこうげきするとき対物ライフルぶっぱなすの!?」

 

不音「むしろ対物ライフルで撃っても死なないお前の生命力がすごいよ。」

 

 不音は暫くそのマフィアを見つめると、ボスの服でナイフの血を拭い、ホルスターに戻した。そして、不音は気がつかれないようにそのアジトを後にした。

 

筆者「殺す必要あったの?これ。」

 

不音「気分で。取引って仕事じゃん?でも個人的な殺戮だったら遊びじゃん?」

 

筆者「遊びで人を殺さないでください。」

 

不音「NO!!」

 

筆者「なぜ英語!?」

 

 不音はビルから出るとその足でマフィアと揉めているというヤクザに向かう。今回の行いは、不音の暇つぶしという名目だが、本当はちゃんとした理由がある。揉めていたヤクザのボスは、不音と友達だからだ。

 

不音「それはない。ヤクザを助けるという名目て暇を潰しただけだ。」

 

 今回の行いは、不音の暇つぶしという理由があるが、本当はちゃんとした名目がある。揉めていたヤクザのボスは、不音の知り合いだからだ。

 

筆者「言い換えただけじゃん。しかも友だちから知り合いにランクダウンしてるし。」

 

 不音はそのヤクザの屋敷に向かう。屋敷には当然見張りがいるが、ボスから言われているのか、不音は顔パスで通っていく。そして、ボスの部屋にたどり着いた。

「入るぞ。」

一言声をかける。

「その声は、不音か。ああ、入れ。」

不音は襖を開けて中に入る。ヤクザのボスは畳の上にあぐらをかき、キセルを吸っていた。

「その煙管、前に私が送ったやつか。どうだ?うまいだろ、最高級の葉だぞ。」

「ああ、悪くない。で、今日はなんのようだ?またコマ使いか?」

ヤクザのボスは少しうんざりしたような口調で不音に聞く。関係があると言っても所詮は支配する側と支配される側だ。だが、今回ばかりはヤクザのボスにとっていい知らせだった。

「いや、今回は軽い報告だけだ。お前が揉めてたマフィア組織、私が潰しておいた。」

正確には、まだ本格的には潰してないのだが、これから確実に解体するので同じことだろう。

「本当か?そいつはありがてぇな。いつもちゃんということを聞いてる甲斐があるってもんだ。」

ヤクザのボスは嬉しそうにいう。そんな姿を見て満足したのか、不音も少し嬉しそうだ。

「それじゃあ、私はこれで帰る。言っておくが、今回のは只の私の暇つぶしだ。仕事じゃないからな。」

不音が、自分に言い聞かせるようにそう言った。

「・・・?まあなんにしろありがたいことにはわからないしな。また若けぇのが必要だったら言ってくれ。数人派遣するからよ。」

「人材なら間に合ってるよ。わざわざこんなちっさなマフィアから採取しなくてもな。」

「はっはっは、そりゃそうか。じゃあな。不音。」

「ああ、またな。じじい。」

不音はそう言い残すと部屋を出る。暫く廊下を歩いていたら、一人の男が声をかけてきた。その男はろうかの柱に体を預け、つまらなさそうに立っている。

「よう、おつかれさんってとこか?」

男は不音の顔を見ずに、視線を下に向けたまま喋る。まるで寝ているかのように傍からみたら見えるだろう。

 

不音「というか、本当に眠りの小五郎かと思うほどあいつは目を合わせないからな。」

 

筆者「人間としてどうなんです?」

 

不音「まあ話を聞いていないわけではないからな。」

 

「おつかれさんは仕事終わりの人にかけてやれ。私のこれは趣味だ。」

「人を殺すのが趣味ってどうなんだ?」

「お前がいうか?」

不音に話しかけている男の名は醜弩雷夜、名前の通りかなり仰々しい趣味をしている。

「趣味で傭兵をやってるやつに言われたくないね。お前、こっちで働いて、そのお金で傭兵に行ってるだろ。」

「まあ、傭兵じゃ食べていけないからな。こっちで作家、向こうで傭兵。そうでもしないと生きていけねえよ。」

「じゃあ傭兵やめろよ。」

 

筆者「この醜弩雷夜(しゅうどらいや)っていう人物についての解説入れますね~。性別男性、年25、黒髪ショートのイケメンです。」

 

不音「仕事は作家。サバイバル本や旅の本などを出してるな。テレビ出演や雑誌のインタビューなんかも多い。」

 

筆者「で、趣味は傭兵。本当は昔から傭兵になりたかったけど、食べれる仕事じゃないとわかると、諦めて、今では趣味の範疇みたいです。」

 

雷夜は、相変わらず不音の顔を見ずに話を進める。

「まあでも、お前にしては珍しいじゃねえか。いつもなら組織ごと皆殺しなのによ。」

まるで、さっきの現場を見ていたかのように雷夜は話す。

「ふん、私が初めにあのビルに突入したとき、警備をしていたマフィアには常識があったからな。今回ばかりは見逃してやっただけだ。」

 

筆者「ツンデレ乙。」

 

不音「死ね。」

 

筆者「うぼぁあ!!」

 

不音はナイフを引き抜き、その刀身を眺める。曇りのない銀色の刃。決して刃こぼれせずに、折れず曲がらずよく切れるの3つが揃ったとても優秀なナイフだ。

「いつもそのナイフを持っているが、なにか思い入れがあるのか?」

雷夜が、そのナイフをみながら聞いた。

「生まれた時から、ずっと私と共にあるナイフだ。」

「兄弟ってわけか?」

「いや、体の一部だな。」

不音はそう言うと、ホルスターにナイフをすべり込ませる。

「何万、何億という命を絶ってきたナイフだ。もう付喪神でも付いてるかもな。」

「はっはっは、付喪神、ねえ。すまんがオカルトは無理だ。」

雷夜はそういって笑うが、視線は下に向けたままだ。

 

不音「こっち向けよコミュ障が。」

 

筆者「多分表情を読まれたくないとか色々な理由があるんですよ。きっと、多分もしかしたら・・・」

 

「じゃあな。」

不音はそう言って雷夜の前を通り過ぎる。その瞬間雷夜が何かを呟いたような気がしたが、不音には聞き取れなかった。

「なにか言ったか?」

「いや?何も?」

気のせいか、そう思い不音は屋敷を後にした。不音見えなくなったころ、雷夜がちいさな声で。

「気をつけろよって言ったんだよ。バカ。」

そう、呟いた。

 

不音「ツンデレは雷夜のほうだったでござる。」

 

筆者「まったくもってその通りであります軍曹!」

 

不音「軍曹じゃない!元帥だ!」

 

筆者「失礼しました元帥!!」

 

 先進めていいですか?

 

不音「あ、はいどうぞ。」

 

屋敷から出た不音はマックに来ていた。不音は値段に関係なく、おいしいと思ったものを食べる癖がある。なので、朝がフォアグラで昼が吉野家で夜がフルコースなんていうのはザラだ。たまにカップめんを食べているときもあるぐらいだ。不音は適当に注文すると席につき、ハンバーガーにかぶりつく。不音が好きなハンバーガーはテリヤキだ。いつも頼むメニューはテリヤキマックセットと、ナゲットという組み合わせが多い。

 

筆者「あ、私と同じだ。」

 

不音「なんというか、この頼み方って日本のマックの楽しみを詰め込んでいる感じで好きなんだよな。」

 

筆者「私も、テリヤキと、ポテトと、ジュースと、ナゲットが楽しみでマックに行ってます。」

 

不音が一人で席について食事をしていると、飛ばし携帯の方にメールが入る。アイリスからだ。明日の予定と、それに関する準備のことが書かれていた。

 

筆者「ちょっと解説、飛ばし携帯とはなにかということです。」

 

不音「ggrks」

 

筆者「調べるのが面倒くさいからここに解説を入れるんです。」

 

不音「まあ簡単に言えば他人名義の携帯電話のことだ。他人が契約した携帯電話をヤーさんや悪い人が買い取って使いたい人に一台数万円で売るんだよ。」

 

筆者「なるほど、値は張るけど匿名性の高い携帯電話が作れるというわけですね。」

 

不音「まあ一ヶ月ぐらいしか使えないけどな。」

 

不音はそれをポテトを食べながら読んでいく。明日のスケジュールを頭の中に叩き込んでいるようだ。そして、全て覚えたのか携帯電話をパタンと閉じるとゴミをゴミ箱に捨てて席を立った。マックを出て街に繰り出す不音、まだ昼の12時なので時間はある。バスに乗り込み、不音は自分が経営している射撃場に向かった。

 

筆者「射撃場も経営してるんですね。」

 

不音「まあな。」

 

「お~、不音じゃねえか。元気してるか?」

今話しかけてきたのはこの射撃場の管理をしている薬時医無(やくじいむ)だ。名前が変なのは、白人と東洋人のハーフだからだろう。

「元気はしてないが、まあ普通だ。」

不音も適当に返事をする。

 

筆者「医無について少し説明。医無は不音がアメリカで知り合ったスナイパーです。黒髪のスポーツ刈りで、少しヒゲが生えています。そしておっさんです。」

 

不音「うん、まさしくあいつはおっさんだな。」

 

「今日は何のようだ?日曜日だから仕事の話じゃねえな。」

「わかってるじゃないか。今日は趣味で撃ちに来ただけだよ。1000mレンジ借りるぞ。」

 

筆者「ここでいうレンジっていうのは電子レンジのことじゃなくて射撃場のことを指しています。」

 

「ああ、わかった。って!もしかして対物ライフルぶっぱなす気か?2000mレンジ使え。」

「目標に当たったかイマイチわからんだろう。」

そう言いつつも不音は、反対の方にある2000mレンジのほうに向かって歩いていく。中に入る前に受付に顔を出した。

「あ、不音さん。こんにちは。今日は練習ですか?」

「まあ腕慣らし程度だけどな。」

受付にいるのはここの事務仕事をしているエミリーだ。不音は簡単な手続きを済ませるとシューティングレンジに向かった。レンジにつくと不音は背負っていたカバンから対物ライフルのバレットM82A1を取り出して立ったまま構える。かなり重たい銃のはずだが、不音はふらつくことなく立射の体制を維持する。そして、点のようになっている的に照準を合わせると、そのまま引き金を引いた。爆音が鳴り響き銃身から弾丸が発射させる。音速を超えて飛んでいく弾丸は、逆再生を見ているかのように、2000m離れた的の中心にめり込んだ。

 

筆者「なんて射撃能力してるんですか。」

 

不音「これぐらい基本だ。」

 

「よし。」

感覚を確かめるように不音がそうつぶやく。このバレットM82A1はセミオートマチックの狙撃銃だ。続けて引き金を引けば次々に弾が出る。不音は再度、今度は照準器を見ずに引き金を引き絞る。3発連続で発射した弾丸は、また逆再生でも見ているかのように中心にめり込んだ。そこからはどんどん実践的な動きを取り入れつつ発射していく。素早く動きながら撃ってみたり、伏せている状態からいきなり起き上がってから撃ってみたり、2丁同時に撃ってみたり。しかし、どんな撃ち方をしても弾丸はしっかりと的の中心にあたっていた。

「どんな射撃スキルだよ。それ。」

いつの間にか来ていたのか、医無が不音の射撃を見ていた。

「普通に撃っているだけだ。」

「2000なんて俺でも中心に当てるのに苦労するのに、殆どワンホールじゃねえか。」

確かに、不音が撃った的には一つしか穴があいていない。全ての弾が同じところに吸い込まれていっている。

「こういうのはコツがあるんだよ。まあかれこれ何百年も銃を扱ってると弾の気持ちがわかるんだよ。」

「擬人化乙。」

そう言いながらも不音はライフルを肩に担ぐように乗せて、的を見ずに後ろ向きで引き金を引く。そのたまも例外なく的の中心に吸い込まれていった。

「おい!今のはおかしいだろ!!お前絶対それ特殊開発された新兵器かなにかだよな!?」

「いや、今のは只の偶然だ。」

 

不音「本当は狙ってやった。今は反省している。」

 

筆者「と、不音さんは供述しており、警察側は・・・」

 

不音は加熱された銃身に触らないように床に置き、空薬莢を拾い始める。もう数十発も撃っており、大きな空薬莢が床中に転がっていた。医無はちりとりと箒をもってそれを手伝う。数分もしないうちに床がきれいになった。気を改めてとでも言いたいように不音は今度はカバンからデザートイーグルを取り出す。マグナム弾を撃ちだす自動拳銃だ。

「おい、流石に拳銃で2000を撃つわけじゃないよな?」

「そんなわけないだろう?ここじゃないと練習できないからな。少し離れてろよ。」

不音が両手に拳銃を構えて、その腕を胸の前に持っていく。そして、変な角度で引き金を引き絞る。爆音と同時に凄い反動が不音の腕を襲うが、その反動を利用して不音は鋭い肘突きを繰り出した。これが不音のもう一つの戦い方だった。拳銃を撃った反動を使って体を動かし、人間には出すことができない速度で拳を振るう。デザートイーグルからは実際には弾頭は出ておらず、全て空砲だ。だが、火薬が爆発していることには変わりない。

 

筆者「なんちゅう戦い方するんですか。関節痛めますよ?」

 

不音「良い子は真似するなよ。」

 

筆者「良い子は銃を持ってないので大丈夫です。」

 

医無はその光景に少し見とれていたが、我に返り慌てて不音に突っ込んだ。

「おい!そんな滅茶苦茶な拳法があってたまるか!!ガンカタでもするつもりなのか!?」

「そこまでだいそれたことしてるか?あの対物ライフルだって加速装置に私は使うぞ?」

「んな滅茶苦茶通らんぞ!!」

そうか、と不音は少しトーンを落として引き金を引く。その反動で銃が空を舞い、バッグにすっぽりと収まった。不音はポケットから懐中時計を取り出す。時刻は4時を回っていた。

「もうこんな時間か、今日は帰るわ。じゃあの。」

「送ってくぜ。エミリーが。」

「人頼みかよ。」

不音はバッグを背負って医無の後ろをついていく。エミリーに一言頼むと、エミリーは渋々引き受けてくれた。

「まあ普通ならこんな小さい子を一人で帰すわけには行きませんからね。」

「どういう意味だ?」

「そのまんまの意味ですよ。」

不音はエミリーの車の助手席に乗り込む。荷物は後ろの座席に横たわらせてある。そして、エミリーの運転のもと、不音は家に帰った。

 

筆者「実を言うとこの医無とエミリーってキャラは昔うp主が書いていた小説の登場人物なんですよね。」

 

不音「本当に唐突だな。まあでもその小説書いたのって筆者が中学生の頃だろ?だいぶ昔のやつから引っ張ってきたな。」

 

筆者「まあ初めて本格的に書いた小説ですからねぇ。」

 

 不音が家に帰ると、アイリスが晩ご飯の準備をしていた。匂い的に今日は中華だろう。不音はバッグを置くと、またリビングで横になる。というか、うつぶせになったり仰向けになったりと、床をゴロゴロしていた。が、自分の火薬臭さに気がつくと、風呂場に向かった。お湯を溜めながら横でシャワーを浴びる。頭を洗い長い黒髪を洗い体を洗っているうちに、湯船にお湯が溜まったようだ。不音は湯船につかりながら今日一日を振り返る。こんなに動いた日曜日は初めてだ。いや、久しぶりだ。不音は頭までお湯に浸かりながら今日一日の疲れを落とすように体を温めた。

 

筆者「おお、サービスサービス。」

 

不音「私の裸が見れるなんてなんと運がいいんだ。」

 

筆者「でもあんまり嬉しくないかも・・・・アーッ!」

 

不音「余計なお世話だ。」

 

風呂から上がり、不音は洗濯されたワンピースに袖を通す。袖を通すと言っても袖はないのだが。

「教官、ご飯できましたよ~。」

アイリスが呼ぶ声が聞こえる。私はきれいになった体で食卓に向かった。食卓には色々な種類の中華が並んでいる。私はアイリスと共に号令をかけると、その料理を食べ始めた。

「教官は今日一日なにしてたんですか?」

アイリスが不音に聞いてくる。まあそうだろう。いつもなら一日中床を転がっているからだ。

「いろいろだ。マフィア潰したり射撃場行ったり。」

「いつもどおりですね。」

とくに驚いた様子を見せないアイリス。彼女にとっても、今日不音が行った行為は全くの自然な行為に見えるのかもしれない。

 

筆者「私からしたら非常識極まりないんですけどね。」

 

不音「そういう話にしているのは筆者だろうに。」

 

筆者「まあそうですけど。」

 

「アイリスは今日一日なにしてたんだ?」

逆に不音がアイリスに聞く。アイリスはうんざりしたように、

「教官の後始末ですよ。」

と言った。どうやら不音の知らないところで今日不音が潰したマフィアの処理をしていたらしい。情報統制やら隠蔽工作やらと、色々とあちこちを走り回っていたようだ。

「それはすまなかったな。で、明日の予定を一応確認しておこう。」

「はい、明日はですね・・・」

このような感じで不音の一日が過ぎていく。明日から、また退屈な仕事をこなして行くのだろう。世界の頂点も楽ではないのだ。

 

筆者「なんかいい感じにまとめられましたね。」

 

不音「まあ楽じゃないが、苦でもないがな。」

 

筆者「じゃあ今日のところはこんな感じにしておきましょうか。以下あとがき入ります!」

 

 

 

 

 

 

 




筆者「はい、ここからあとがきです。パチパチ。」

不音「わー8888888888」

神様「いえ~い。」

筆者「この物語は基本このような感じで進んで行きます。神様が語り手、私と不音さんがツッコミ役です。」

不音「まあ基本この小説に書くのは私に関しての作品だ。」

筆者「自己紹介しておきましょう。私の名前は不音志能、ニコニコでは(-_[+])ノシという名前で活動しています。今まで作品としてニコニコに投下した作品は、「スナイパーが幻想入り」「うみねこのなく頃に幻想入り」「非常識な少女が幻想入り」「史上最速の幻想入り」「ルーミアが現代入り」です。どれもこれも東方の二次創作なのですが、今回は東方を離れて、東方知らない人でも楽しめる作品を作ってみました。ちなみに、この作品群の殆ど全てに不音が登場しています。」

神様「まあこの筆者の作品通しての主人公みたいな扱いだからね、不音は。」

筆者「今ニコニコで連載しているのは「ルーミアが現代入り」です。ちょっと宣伝ですが、「ルーミアが現代入り」はルーミアが幻想郷から離れて外の世界に来てしまうという作品です。まあ東方知らない人にはわけわかめですよね。」

不音「このルー現がまた結構長いんだよ。一話30分の動画が今44本投稿しているから一話から見ると21時間かかる。」

筆者「まあそっちもボチボチ終わらせる予定ですけどね。このルー現のサイトからこの小説に飛んできた人もいると思います。毎回私の駄文を読んでいただいてありがとうございます。時間の許す限り頑張って書いていこうと思います。」

不音「また調子のいいことを。」

筆者「それと、ニコニコの方ではややこやしくなるので使ってませんが、不音志能っていうのが私のアカウント名です。ルー現に同じ名前の登場人物がいますが、別にうp主の生まれ変わりとかそういう設定はありません。」

神様「ネットで不音志能を見かけたら大体筆者と思って大丈夫ですよ。」

筆者「まあニコニコの方ではややこしいので(-_[+])ノシを使って行きますがね!!あとは未確認の人って呼んでもらっても構いません。」

不音「こいつ動画作っても間違いがないか確認しないからな。だから未確認の人ってわけだ。」

神様「というか、確認ぐらいしましょうよ。」

筆者「ご愛嬌って感じです。じゃあ今回はこのへんにしておきましょう。「死ねるけど死ねない少女壱語目」これにて終了します。また次回があったら呼んでくださいね。」


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第貳語り目『死ねない少女の一生』

どうも、不音志能こと(-_[+])ノシこと未確認の人こと筆者です。この物語は既存作品の二次創作などは基本含まれません。ニコニコでも活動しているのでそちらも見てくれたら感激です。user/26771892


死にたくても死ねない少女不音理亞。だが、彼女も生まれ、そして死ぬ。今までこの世界には3254人の不音理亞が生まれ、3253人の不音が死んでいった。今回はそのへんのお話。

 

筆者「つまりはどういうことだってばよ?」

 

不音「そのまんまの意味だバカタレ。」

 

 まあまあ、喧嘩せずに。

 

不音「今回は、筆者の作品群をよりよく楽しめるように私自身や世界観の説明会だ。」

 

筆者「なるほど。じゃあそのへんは神様が一晩で説明してくれると思う。」

 

 不音理亞は36億年前に目覚め、今まで生きてきた。そして死ぬのは3538年、これは、ほぼ決まって起きることである。パラレルワールドというわけではない。それを語るには、彼女が生まれた理由と、彼女を作る理由から入るのが妥当だろう。率直に言ってしまえば、彼女は未来人である。3538年に不音理亞によって作られ、「生命の誕生と同時に地上に降り立ち、そこから地球で起きたことを記憶し、未来に持ち帰る」という任務を背負ってタイムマシンで送られた。と、思っていた。3537年まで彼女は上記のように自分の存在を認識していたのだが、いざ自分が不音理亞をつくるとなって初めて、自分の存在の異常性に気がついたのだ。自らはタイムマシンで過去に送られ、36億年を生きてきたと思っていた。だが、3537年になって気がつく。タイムマシンなど開発されてないし、いざ自分で開発しようと思っても、開発ができないことがわかった。理論上無理なのだ。時間を戻すということは、タイムマシンを作ったという事実も戻ってしまう。時間を戻すということは、起きていることを逆再生するのと同じことなのだ。ものも、記憶も、元に戻ってしまう。なので、過去に飛んでもそれを認識することができない。じゃあ自分はどこから来たのか。過去には戻れないということは未来から送られてきたわけではない。だが、未来からきたわけではないということは、過去からきたということだ、彼女はそう結論づけた。科学の発達した過去が一度滅び、生命が死滅するような未来がきた。そして地球の環境がリセットされるほどの長い時間のあと、また生命が生まれた。自分はこの時に目覚めたのだと。そう思うと過去の不音理亞が自分を未来に送った理由もわかると。地球が滅亡の危機に面し、唯一の希望をわたしに託したのではないかと。不音理亞はその事実に気がつき、タイムマシンの作成ではなく、冷凍保存の研究に打って出た。もともとコールドスリープは無理な技術ではない。研究は簡単に終わり、地球が滅亡してから地球環境がリセットされるまでの時間分は眠っていられるような棺桶を作った。クローン技術はもはや時代遅れと言っていいほど完璧になっている。残された使命は3538年に装置を起動させ、不音理亞を過去に送ることだ。そして、時は進み3528年、不音理亞は装置を起動させ、全ての使命を終わらせた彼女は、自らの命を絶った。

 

 廻り、巡り、回り、世界は回る、同じように、だが、少し違うように廻る。彼女は死に地球は死に、地球が生まれ、彼女が生まれ、死に、生き、生まれ、死ぬ、親が子に生命を繋ぐように、不音理亞という死ねない少女は、自分自身に生命を繋ぎ、そして数ある親のように、死んだ。

 

 

不音「ごっつシリアスに書き立てたな。」

 

筆者「まあ大体こんな感じの設定よ。」

 

不音「産業で頼む。」

 

 ・不音が生まれたのは36億年前、地球に生命が生まれる頃

 ・不音の世界は3538年に滅び、数億年のあと、リセットされた。

 ・不音は不音を作り3538年に地球が滅ぶ前に不音理亞を未来に眠らせ、自ら命を絶った。

 

不音「はじめからそう説明しろよ。」

 

 詳しい設定を重視するのは普通だと思うんですけど・・・

 

筆者「私もそう思うぞ!私が考えた設定だからな!あ、そういえば、今ここにいる不音って何週目の不音理亞なの?」

 

不音「メタ・不音だ。全ての不音の主観が集まったものと考えればいい。」

 

筆者「ちなみに私こと筆者はこの物語を書いている張本人です。」

 

 ちなみに、私はこの物語全ての神様視点です。

 

不音「流石この作品はメタいな。」

 

筆者「あとがきと本編を同時に勧めているようなものですからね。」

 

不音「まあ、慣れないと読みづらいとは思うがな。」

 

筆者「ちなみに、自分の出生についてどう思います?」

 

不音「不明確なことが沢山あるのは確かだ。結局歴史を見ろだのもって帰って来いだの命令をくだされたわけだが、未来まで持って行っても、あ、この場合の持っていくっていうのは生き延びるって意味な、まあ死なないから100%持っていけるんだが。持って行っても受け取る人がいないんだよな。というか、自分で自分を作ったわけだから、今ある知識が私の手に渡った、まあ渡っているというか自分のことだから忘れないんだが、私の手に渡ったと言えば渡ったことになるのか・・・」

 

筆者「複雑ですね。というか、わざと言葉を崩しているでしょう。文章構成変にしたり。」

 

不音「わかるか?」

 

筆者「というか、不音さんにも幼き頃ってあったんですか?右も左もわからないような。」

 

不音「あったぞ。というか、人間皆そうだろう?」

 

筆者「そのへんの話を聞きたいと読者が囁いてる。」

 

不音「誰も一変もそんなこと思ってねえよ!」

 

 神は言っている、全てを語れと。

 

不音「唐突にエルシャダイネタ入れるんじゃない。わかった、話せばいいんだろう?」

 

筆者「よっしゃ!不音さんふとっぱら!」

 

不音「私は太ってないのだがな・・・まあいい。それじゃあ神様後よろしく。」

 

 ゆらり、ゆらりと、培養液の中に浮かぶ少女。彼女の体は完成されており、傷一つない。彼女は培養液の中で意識を覚醒する。

――ここはどこだろう。私は誰だろう。

少女は前に手を伸ばす。そこには硬い透明ななにかがあって、そこの中に閉じ込められているようだ。

『お、目が覚めたか。』

くぐもって誰かの声が聞こえる。その方向に視線を向けるが、水でぼやけてよく見えない。

『お前を作ったのは私だ。そして、お前に仕事を頼みたい。お前を今から生命が誕生したばかりの地球に送る。お前はそこから、自らの目で歴史を見て、記憶してこい。』

少女は軽く頷いた。全てを悟ったような目をしているが、反対だ。何も知らないからこそ、素直に頷ける。

『いい返事だ。それじゃあお前を今から送る。これは餞別だ。受け取れ。』

声の主が何やら細長いものを装置に入れる。

『じゃあ帰還報告(デブリーフィング)を楽しみにしてるぞ。お前のコードネームは『Leah』だ。そして私の名もやろう。お前の名前はLeah Fordだ。』

そういった声を最後に、Leahと呼ばれた少女の意識は遠のいていった。

 

不音「と、これが私が初めて見た、聞いた情景だ。」

 

筆者「なんか普通ですね。で、次目覚めた時が地上と。」

 

不音「そこからなんやかんやあって神界にいったり冥界にいったり地獄にいったりして神々に媚び売ったり恩を売ったり信頼を買ったり・・・まあそんな感じだ。」

 

筆者「生命とは違って、神界って結構昔からありますもんね。」

 

不音「まあ色々あったよ。死んだ経験もあるんだが、大体すぐ生き返るからな。」

 

筆者「不思議パワーですね。わかります。」




執筆中


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