犬猫化したAqoursとの日常 (イオ)
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僕は9匹拾った

気がついたら朝、玄関に犬と猫が9匹入っているダンボールが置かれていてた。

ニャーニャーとワンワンと何かを伝えようと吠えてるのだが、人間にはわかるはずもない。

 

「9匹って多いな………」

 

玄関で僕は頭を抱えた。

1匹2匹位ならまだ飼える。多分

でも9匹。多い。

 

でもそのまま放って置くのも可愛そうだし……

 

玄関に座り、同じ目線になり優しく1匹1匹撫でる。

気持ちよさそうに撫でられるもの。

撫でて!撫でて!と頭を自分からこちらに差し出し目を細めて、撫でられるもの。

やめて!と言いたげに振りほどこうとするもの。この種類は撫でるのも辞めると途端に悲しそうに鳴く。

こちらに飛びかかるように抱きついてきた犬猫もいた。

 

優しく抱き締めると嬉しそうに鳴いた。

なんとも可愛らしい。

 

そうだ、飼い犬とか飼い猫なら首輪付いてるかもしれない。

オレンジの色の毛をした子犬を持ち上げ、身体の隅々まで探す。

首輪は着いていなかった。

その代わりと言うのか名札の様な物がぶら下がっていたのだ。

 

手に取って読んでみる

 

『ちか』

 

名札に震えた文字で書かていた。

 

「もしかして………」

 

他の8匹の子も見てみる。

やはり同じ様に名札が着いていた。

 

よう(犬)、りこ(犬)、かなん(犬)、だいや(猫)、まり(犬)、はなまる(猫)、るびぃ(犬)、そして、よしこ(猫)。

犬が6匹、猫が3匹。計9匹のこの子達の名前が分かった訳だ。

でも何故かよしこだけヨハネと上書きがされていた。

間違えたのかなぁ………?

名前を試しに呼ぶか。

 

「よしこ、おいで、よしこ……いってぇ!」

 

よしこと言ったら段ボールから飛び出し、腕へと噛み付いてきた。

ガルルと威嚇をし、よしこという名前の猫は歯を腕にくい込ませた。

 

「分かった分かった、よしこじゃなくてヨハネだな、ヨハネ離して!」

 

すると、歯を腕から離した。

腕には噛み跡があり、そこから血が滲んでいる。

後でカットバン貼るか。

 

腕をさすっていると、りこがさっきのよしこをペシペシと優しく叩いて、きゃんきゃんと吠えて怒っていた。

ちゃんとしつけられてる子達だ。

いや、普通に考えて犬が猫をしつけてるっておかしいな

 

あとはこの子達をどうするか。

飼うべきか飼わざるべきか。飼うのだったら犬や猫にも命はあるのだから、ちゃんと責任をもって最後まで育てなければならない。

それが僕にできるかの不安。

 

でも、こんなにいい子だし昔からペットは欲しいと思っていたので、丁度いいかもしれない。

僕なりに精一杯育ててみよう。

 

「これから君達を飼うことにした。今日から家の一員だ。よろしくな」

 

日本語は分かるはずがないだろうけど、尋ねる。

まるで理解したかの様に9匹の犬猫は、1つ鳴いた。

 

これが僕と彼女達、9匹の犬と猫に会う出会いだった。



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観察日記 ようちか編

ようちかいいぞ。ようちか
敢えて平仮名表記にしてるので名前の時は文と混ざらないように""をつけてます。


今日から観察日記的な物をしようと思う。

日記は付けないから観察か。

まずあいつら9匹の事を全く分かってないから、知らねばならないのだ。飼い主として。

 

‏‎ฅ(՞•ﻌ•՞ฅ 三 ฅ՞•ﻌ•՞)ฅ

 

朝、自分の布団に何かモコモコとする暖かい物がいると感じた。そして何ならちょっと重さを感じる。

布団を捲って確かめてみると、そこには僕に寄り添って、ちかとようの2匹がいた。

 

「またこいつらか………」

 

この二匹はよく僕の布団に潜ってくる。

皆結構潜ってくるけど、1番多いのが"ちか"と"よう"だ。

2人寄り添って僕の胸にくるまっている。

寒いのか少し震えるような仕草をして、更に僕にくっついて来た。

可愛い奴め。

 

可愛さで目が覚めたので布団から出ようとすると二匹は僕のパジャマの裾をぎっちりと掴んでいた。

優しくそれを外し、皆に朝ごはんを準備する。

 

拾ってきたその日、僕は急いでペットショップへと走り、犬と猫用の餌を沢山買ってきた。

9つ、皿に餌を乗せて目の前に置いていく。

起き終わったら、自分の餌の準備

味噌汁を飲みながら、9匹の食べている様子を見てみると、皆お腹がすいていたのかガツガツと食べていた。

 

僕は最後デザート代わりに蜜柑を食べながらテレビを見ているとズボンの裾を誰か引っ張っているのに気づいた。

テーブルの下を覗くと、"ちか"が物欲しそうな顔でこちらを見ている。

目の前にミカンを一粒、差し出し左右に動かすとそれに伴って"ちか"の顔が動いてて面白い。

 

「ミカン、欲しいのか?」

「わん!」

 

元気よく吠える"ちか"

一粒、手に乗せて口の前に差し出すと、勢いよく飛びつき、むしゃむしゃと食べ始めた。

もしかしたら、"ちか"の好物は蜜柑なのかもしれない。

食べ終わって、手にはもうミカンは乗っていないのにペロペロと手を舐める。

 

「蜜柑、気に入ったのか!」

「わん!わん!」

 

もう一個、もう1個とせがむ様に"ちか"が鳴くのでもう1個取り出して目の前に差し出す。

それをある影が攫っていく。手を見てみると乗っていた蜜柑は無くなっていた。

 

「くぅ~ん。」

 

悲しそうに泣く千歌

 

「わん!」

 

鳴いた方を見てみれば"よう"だった。

 

「お前が犯人か~!」

 

案外"よう"と"ちか"は寂しがり屋で構ってくれないとこういう事で気を引こうとする。

それがたまらなく可愛い。

 

うりうり~と"よう"を撫で回す。

気持ちよさそうに目を細めてワンワンと鳴く。

 

「次は"ちか"の取っちゃダメだぞ。"よう"」

「わん!」

「本当に分かってるのか~~?」

 

一応躾だけはちゃんとしておかないとな。

"よう"に注意を一応するが多分構って欲しくて

またやるのだろう。

少しずつ教えていこう。

 

 

今日の観察日記

ちかとようは可愛い

 



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