艦隊これくしょん 〜深い冷たい海の物語〜 (かみぃ〜)
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第一話 慢心

初投稿です
最近艦娘を轟沈させてしまい…かなしんでおります…

そんな時にこんな話が浮き上がりました
轟沈してしまった後のオリジナル設定での物語です

一話目はそれに至るまでのお話
メインは加賀さんです

それではどうぞ


第一話

慢心

 

 

 

「赤城さん…あなたが無事ならいいの…先に逝って…待ってるわね……」

 

こうして、私は深く冷たく…驚くほど静かな海に一人、沈んで行った…

 

特別海域に進撃も残りわずかで、後一歩で攻略できるところまで来た私たち艦隊は、突然の奇襲に襲われていた。

「赤城さん!大丈夫!?」

敵の航空機の爆撃を回避運動を取りつつ、一航戦で、私のペアで有り親友の赤城さんの心配をする。

「ええ、私はなんとか…加賀は平気?」

「ええ…大丈夫だわ。ここから反撃と行きましょう!」

飛行甲板のエレベーターが作動し換装が完了した艦載機たちを次々と発艦する。

 

私たち第一艦隊には金剛、比叡、時雨、夕立で編成され機動性にも索敵にも万全…だった…

 

「shit!赤城!加賀!そっちに敵艦爆が向ったネー!!」

 

金剛の何時もにもない真剣な顔が見える。

 

「大丈夫、みんな優秀な子達ですから。」

 

そう言って回避運動も取りつつ艦載機を繰り出す。

 

何時もにもなく私は落ち着いていた。艦載機の子達も調子がいいみたいで帰還率が高い、今日は最後まで行ける…そして…提督の元にいつも通り戦果を持って帰れる…

 

「加賀!直上敵艦爆4!急いで回避を!危ない!」

 

赤城さんの声が私を我に返る。しまった。気を一瞬抜いていたスキに…

この距離では回避は間に合いそうもない…

そして敵の爆弾が投射され…4発のうち2発が飛行甲板に直撃、2発は運良くそれ、海中に落ちた。

 

「飛行甲板に直撃…そんな…」

 

その艦爆隊を最後にするように敵は引き返して行った…まんまと一撃離脱されてしまった…

 

「加賀!消化は?!急いで!」

 

涙目になりつつ心配してくる赤城さん、周りの金剛達も近づいてくる

 

「ありがとう、もう大丈夫だわ。

火の手も収まったし…しかし…

大破してしまって…その…申し訳ない…」

 

時雨と夕立が目を合わせると、

「大丈夫ですよ!加賀さん!誰でもあることですよ!」

「そうですよ!私たちも始めの頃はそうやって提督に迷惑かけてたっぽい!」

 

「そうね。ありがとう」

 

そう話しているうちに金剛が隅で怒鳴っていた

 

「なにいってるんですか!提督!大破してるんですよ!いつもより調子がいいから当たらないだろうって……これが最後…時間がない…うぅ…命令…デスか…

わかりました…第一艦隊…[進撃]します…」

 

重苦しい雰囲気で無線を閉じる金剛、そうか…今の話は進撃するかしまいかの通信だったのね。

 

「ふぅー…第一艦隊は進撃することになった…ネ…大破進撃は非常に危険…でも大丈夫!私たちが全力で加賀を守るネー!!」

 

「そうです!お姉様!私たちで加賀さんを守りながら戦うのです!

気合入れていきます!」

 

「魚雷で敵艦も一発さ!僕に任せて!」

 

「私もしっかり頑張るっぽい!?」

 

「加賀…私が着いているわ…だから安心して、あなたが今できる事を精一杯するだけでいいわ。無理だけはしないで…」

 

「ありがとう…私は私が今できる事を精一杯やってみんなをサポートするわ…」

 

こうして私たち艦隊は大破1小破2の状態で最終海域に「進撃」するのだった。

 

 

飛行場姫が立ちはだかる最深部。

「進撃」した私達は航空戦に入っていた…

 

「加賀…あなたは艦載機を発艦できないから回避にだけ気を向けて!なるべく私たちが引き寄せるから!」

 

赤木さんはいつも私のことを気にしてくれる。鎮守府に帰ったらいつも私が世話というか、近くにいてあげないと、守ってあげないと何かしでかしそうで…でもそんな毎日が私は望んでいたのかもしれない…これからもずっと。

 

周りを見渡すと激戦で、砲雷撃戦に突入していた。私もこの最終局面で戦いに参加できなくて悔しい。

敵の戦闘機や砲弾が入り乱れるなか私を除く5人の艦娘達は奮闘していた。

金剛は41cm砲を見事に敵艦隊に当て、赤城さんの艦載機達は見事に爆撃を成功させ、駆逐艦二人は見事に敵砲弾をかわし自慢の速力と身軽な足で華麗に舞い徐々にダメージを与えて行った。

しかし私は何かを感じた…何かがいない…

 

戦闘はもつれ込み夜戦モードになりつつあった。太陽がもう少しで沈み、海面はオレンジで綺麗に染まっていた。索敵を怠らずしっかり警戒しつつ単縦陣取り進む。

この陣形も提督の指示だった…

 

ああ…提督は今何をしているだろうか…きっと私がいないから執務を貯めているんだろう…私がいなければ彼の方はサボるから…

 

「これは…‼︎三時の報告…魚雷推進音探知!数4本!距離200‼︎」

 

「目視!放射状に広がりつつ接近!」

 

こんな時に敵潜水艦からの魚雷

昼戦終幕魚雷…潜水艦…

そう、さっき感じたのは潜水艦…

なぜもっと早く潜水艦がいなかったことに感づかなかったのだろう。可能性的には十分あり得る話だったはず…とにかく回避運動を。

 

「急いで取り舵とって!」

 

そう赤城さんが発すると急いで舵を切った…

 

 

私以外

 

 

 

舵がきれなかった。

先の回避運動でダメージを負っていた舵にさらに負荷をかけてしまい、いざ急加速しようとした時に壊れたのだろう。

 

「加賀!どうしたの!もしかして推進力に異常が!?」

 

「方向転換不可…舵が効かない…私は魚雷を回避できそうにないわ…」

 

「そんな…!今行くわ!私の手に捕まって!」

 

「赤城さん!無理です!間に合いません!あなたまで巻き込まれてしまうよ!!!」

 

「でも時雨!加賀は?加賀はどうなるの!?助けないと!速力が早いあなたも協力して!」

 

「夕立!?ダメね!行っては巻き込まれてしまうネ!!!!」

 

「大丈夫!私なら…」

 

みんなが私のために…

でも夕立の足でも間に合わないでしょう。

 

「赤城さん!提督のこと…私がいなくてもしっかりできるように私の代わりに…見てあげて…」

 

「何言ってるの加賀!あなたもう一緒に帰るの!そして一緒に長い長いお風呂にはいるの!そして一緒に…一緒に…………」

 

「またいつか…一緒に…」

 

「かがぁ!!!!!いやぁ!!!」

 

 

回避できない私に魚雷が当たる。

大破状態で当たってしまってはもう沈むしかない…

 

赤城さんは…提督は…私がいなくてもしっかり仕事やら何からできるかしら…

でも…赤城さんのご飯は…

私が作った物しか最近は口にしてなかったみたいだから大変かもしれないわね。

 

 

 

深く…冷たく…オレンジ色に光っていた海面がさっきまでしたにあったのに今は上にある…

寒い…苦しい…さみしい…色々な感情が伝わる…そっか…私は今沈んでいるんだ。

最後まで手を伸ばしていた夕立は眼に涙をためていたな…

そんな光景を目の当たりにした私は眼が熱いことに気づいた。

だけど涙は海水に紛れて泣いているのかどうかわからない。

オレンジ色に光っていた海面は徐々に遠くなりやがては日が沈んだのか真っ暗になり何も見えなくなった。

 

眠い…そうか。これが「死ぬ」

ってことなんだろう

力も全く出せず誰かに引っ張られているかのように、だけど沈んでいるのかはもうわからない。

私はこれから。どうなるだろう。

いつか提督と話していた

深海棲艦になってしまうのだろうか

 

あの話をしていた時に提督は、私が敵になったとしても……

敵に……なったと…して…も……

 

 

 

 

 

 




ここまで読んでもらえてうれしいです


艦これに関しては私提督はただいま絶賛遠征月間に入っております、
海外艦なんて物も出てくるようで・・
U-ボートかな?

実際加賀さんを沈めてしまったことはありませんが。

公式設定でない艦娘の撃沈してしまった後を二話以降に書いていこうと思います


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第二話 海の底

どうもです

初投稿にして感想をいただけたのはすごく嬉しかったです。
牛歩ではありますが、これからもよろしくお願いいたします
さて、今回のお話は「その後」のお話です
ツイッターなどで言われているのは「その後」は
怨霊であったりなどいろいろありますが、私的に思ったのを、ここで書いてみました。

今回も最後まで読んでいただけたら恐縮です
では、よろしくお願いします。



私の名前は…わからない

ただこれだけはわかる。

「空母ヲ級」

いったいどこから私は生まれたのか、何のためにここにいるのか。

 

……わからない。

 

私達の定義、それは陸に海にあがり私たちの邪魔をするものは残さず残滅すること。

そんな曖昧な目標しかないことに、不安を持ちながら私は、頭に乗っている艦載機を発艦させる生き物のようなものに餌をやる。

 

「なかなかかわいい…」

 

「あらぁー?あなたは新人さんの…」

 

セーラー服のような物を着ている方が私に話しかけてきてくれた。

 

「あ、はい、ヲ級です。」

 

「そうそうヲ級ちゃん。私はあなたの所属する隊の隊長…みたいなものね。正式にはまだ決まってないんだけどね。タ級よー、

よろしくね」

 

タ級さんはそう言ってくれた。

 

そうか、ここにも艦隊みたいな隊はあるんだな…

 

あれ…艦隊?私は一体何と比べたんだろう…?ここ「にも」?

この他にあったかしら…

頭に一瞬何か浮かぶがそれがなんなのかはわからない。

 

 

後から聞いた話、ここは特別な海域の中心地であって海の底らしい。

今は出撃準備期間中で、当分の間出撃はないみたい。

 

一通り施設や場所を教えてもらいここの艦隊を指揮する司令官の元に向かうこととなった。

 

「司令官…いるんだ。それもそうよね。組織として成り立たないものね…」

 

「ん?何か言った?」

 

「い、いえ。なんでもないですタ級さん。」

 

「そう?ならこの扉を開けた先にいるから、行ってきなさい?」

 

冷たく重い扉を開ける。

そのさきには、部屋は少し薄暗く少々怖い雰囲気の部屋ではあったが、そんな部屋の雰囲気を、壊すかのように陽気な「司令官」

が座っていた。

 

「やぁー待ってたよ。ヲ級ちゃぁーん!…聞いてた通り君は可愛いねー!」

 

「…………本日付で配属になりました「ヲ級」です。どうぞよろしくお願いします。」

 

「うむうむ。よろしく!いやーそれにしてもタ級ちゃんにも勝るその可愛さ…秘書艦にしたくなっちゃう!」

 

あれ…この風景何処かで…いや…見たことないな…しかもこの司令…

 

「地味に近づいて身体触るのやめてもらえませんか…」

 

「おぉーっとごめんね!タ級ちゃん!入っておいで」

 

重いドアが空くと私を待っていたのだろうタ級さんが入ってきた

 

「なぁーに?司令?今日こそは私に指輪くれることにしてくれたの!?」

 

「お前はまだレベルが足りてないじゃないか!…(好感度はあるし準備満タンだとしても…ボソ)」

 

「なにかいったかなぁ?」

 

「い、いやなんでもない!そう

タ級ちゃん呼んだのは他でもなくて…ヲ級ちゃんを「獄門湯」に案内してあげて欲しいんだ」

 

「あーお風呂ですかぁ?わかりました!いってきまぁーす」

 

「え、え?獄門湯って?お風呂って?」

 

そんなこんなで私とタ級さんはお風呂に…もとい「獄門湯」に行くことになった。

 

またここも今ままで見てきた施設にない、雰囲気でなんだか落ち着くような、安らぐような感じがする場所だ。

艤装を脱ぎタオルを巻き

いざ入ろうと思った矢先…タ級さんが。

 

「ヲ級ちゃんの胸!形いいわね!

ちょっと触らせて!」

 

「え!?あ、あのタ級さん!?そのそれは…ひゃぁん///」

 

「むむ!?この張りと形お主…やるのぉ…」

 

「な、何言ってるんですか!やめてくださいっ!」

 

「冗談だってば!ほら身体洗って早くはいってしまいましょ!」

 

身体を洗い湯船に浸かると疲れがスーと抜けて行くようで

「ふぅぅー…」

すごく…気持ちいい…体の奥底から何かが抜けるように。

 

「気持ちいいですね…あったかくて。」

 

「そうねぇー…疲れをとるにはやっぱりお風呂じゃないと。」

 

「眠ってしまいそうです…ふぁー…」

 

「………ねぇヲ級…?」

 

「ん?なんですか?」

 

「私時々思うんだ…こういう風に誰かと入るのは初めてじゃないような…前にもこんな風に一緒に入ることってあったような…」

 

おもむろに真剣な顔になって話し始めたタ級さんは何処か遠く見つめながらそういった。

 

「私はあなたがここに来る前は一人だったから、厳密に言うと司令がいたんだけど…初めて自分以外の子とお風呂に入ったんだけど

不思議で、こういうのは初めてじゃない気がするの…あなたは私とお風呂に入ってどう思う?」

 

「私…ですか…私はよくわからないですね…私も気がついたらこの姿で言葉も話せてここにいて…でも、もしかしたらタ級さんの言う通りここで生活して行ったらもしかしたら同じようなこと思うかもしれません。」

 

他人事ではない…もしかしたら私も…なぜここにきたのかがわかる日が来るかもしれない…その時はタ級さんと…

 

「ところでさ?ヲ級?」

 

「なんですか?」

 

「もっかい胸揉ませて?」

 

「遠慮します!」

 

 

 

 

タ級さんの案内で自室にきた私はベットの上で突っ伏していた。

 

「今日はもう疲れた。

体も温まりタ級さんとも仲良くなれたような気はするし、一日移動してたからつかれた…」

 

長い長い一日が終わった。

こんなところでやっていけるのだろうか。タ級さんを見てると案外やっていけれそうな気もしないでもない。

 

そんなことを思いながら私の意識は遠のき、眠りについてしまった。

 

 

 

……

………

 

なに…この風景…

私が誰かと食事を…

 

 

これは?書類をまとめる私?

 

 

……

 

次は、戦闘?私まだ一度も戦ったことないのになぜ?

 

………

 

冷たい…寒い…暗い…苦しい…

この感覚…まえ…にも……

 

 

 

 

「っは!!」

 

よくわからない、けれども一度経験したことのあるような…夢

 

寝汗がひどい、これは着替えなくては...

 

「一体あの…夢は…」

 

「ヲ級ちゃぁーーーん!!!」

 

私の名前を大きな声で呼びながら、勢い良くドアを開けて中に入ってくる………司令が。

 

「昨日はよく眠れ…た…かい?…」

 

ちょうど着替え途中の私に出くわした司令は、入ってきた勢いをだんだん失くし額に冷や汗と思われる汗が流れてきた。

 

「お、おお、おはよう…ヲ級さん…、今日は朝ごはん食べたら…会議があるから、しゅ、出席するように……」

 

「他に何か言いたいことはありますか?」

 

私はこの上ない、虫けらを見るような目でそう言った。

 

「い、い、いい形の…胸だね…」

 

「出てってください!!!!」

 

パァーーン!

 

 

 

 

「全く…ノックもせずに入って来るなんて…あの司令は…」

 

司令の額を打った右手が少し赤い。

 

「まぁーまぁーヲ級ちゃん、司令もヲ級ちゃんに気を使ってると思うから許してやってよ。」

 

タ級さんはやれやれと言った感じで話してくる。

 

食事を終えた私たち二人は司令室に入った。

 

「タ級以下一名、入ります。」

「タ級以下一名、司令官の呼び出しに応じ参りました。」

 

「おおー、待っていたよ。」

 

毎度部屋の雰囲気に全く合わない司令の陽気さ…。

朝あんなことがあったのにもうケロっとしている。

 

「その…ヲ級ちゃん…そんな粗末な物を見るような目で見ないでくれるかな…」

 

「いいえ。ご心配なく、司令を見る時の標準ですので。」

 

「それは困ったな…あはは…(新たな道に目覚めちゃうじゃないか…)」

 

「何か言いましたか?」

 

「い、いや、全然何も言ってない!全然!」

 

一息ついた司令は

 

「では、君たちを呼んだのは他でもなく、そろそろ訓練を始めてもらおうかと思ってね。」

 

手を組み、その上に顎を乗せながらそう言った。

 

「訓練?まだ艦隊を組めるほどの人数はいないんだけどぉ?」

 

「そこらは心配しなくていい。これから、【増えてくる】と思うから」

 

増えてくる?どういうことなんだろうかと、思っていると

司令は、封筒を机の引き出しから取り出し、中身の紙を私たちに見せた。

 

宛:各鎮守府の提督

差:大本営海軍作戦司令部

 

資源が少ない我が海軍はこれより新海域への進撃を開始する。

この地を占領する事により、新しい資源、人材を確保することにより、これからの進軍に、役立てることを目的とする。

各鎮守府、邁進せよ。

 

「この電報は敵の電波を傍受したものだ」

 

封筒に手紙をしまいながら司令は言った。

 

「新海域とは、どこなのです?まさか私たちがいるここでは…」

 

司令は首を振りながら応える

 

「いいや違うよ。ここではない、だがしかし敵もそろそろ大きく戦況を広めようとしているのは確かだ。なので私たちはこれから訓練するんだ。」

 

真面目な顔で話す司令はキリッとしていた。

 

「これより、タ級、ヲ級を主とした海洋訓練を行う。各人、来るべき戦いに備え技量をあげ、大戦果を得れるよう期待する。」

 

ビシッと敬礼をする司令に私たちも答礼し部屋を後にした。

 

これから、私たちの力が発揮される。

この頭についているこの子もしっかり扱えるようにならないと…

タ級さんとがんばって行こう…

 

「ヲ級ちゃん。一緒に頑張ろうね!」

 

タ級さんはそう微笑みかけてくる。

 

「ええ、頑張っていきましょう。」

 

 

それは、新たな道であり、進むには少し険しい道であるのは確かだった…




ここまで読んでもらえて嬉しいです

今回は「その後」のお話でしたが、ここの基地にはまだ「娘」達は少ないようです…これから訓練を行う様ですが
無事に艦載機を飛ばすことができるのかヲ級ちゃん!

そして、いいぞ!もっとやれ司令!
ラッキースケベを俺に分けてくれ!

っとこんな感じになりましたが
次回はその訓練などを書いて行こうと思います
また次回も読んでいただけたら嬉しい限りです!
よろしくお願いします!


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第三話 海

結構な間が空いてしまいました…すみませんorz
仕事がかなり忙しくまだらまだら第三話を完成させたので話がバラバラしている面もありますがすいません!

海上訓練に始めて行くことになったヲ級達のお話です
お風呂シーンももうちょっとうまくかけたらなと思います!
ではよろしくお願いします!



第三話

 

こんな光は始めて…なのに始めてではないような気がするのは、なぜだろう。

 

太陽光が眩しく、私の白い肌に突き刺さり、そして暖かい。

 

「温かい光…これほどまでに光が温かいとは…底では考えられないな…」

 

そんな日差しの中、先日の訓練開始の命令が降りたので、私たちは海上に出て訓練開始していた。

陣形から戦闘、航空戦、砲雷撃戦、雷撃、などなど順調にこなしていた。

 

タ級さんの主砲は火力が強く的を毎回粉々にしていた。

 

「しれいぃー!見ててくれましたかぁ?粉々ですよ?粉・々!」

 

満面の笑みで司令に報告し、褒めてもらおうとするタ級さん。

 

「ああ!すごいぞタ級!粉々だ!よしよしうまくできたな!」

 

「ふふふ…ありがと…」

 

撫でてもらいすごく嬉しそう…

そういう私は司令の手を眺めていた。

 

「あの手に撫でてもらえたら…私は…」

 

何を考えているのだろうか私は。

頭を横に大きく振り訓練に集中する。

 

頭の「それ」から出る艦載機達はあまり練度が足りていないというか、

連帯がなってなかった。

 

「どうしたら……」

 

「そうだな…ヲ級…」

 

おもむろに唐突に割入ってくる司令

 

「またいきなり入ってきましたね司令。少しドキッとしたじゃないですか。」

 

「え!?それは私のことがすきry…」

 

「そんなことあるわけないじゃないですか。」

 

「またそんな目をしながら私を見て…」

 

ゾクゾクしているように見える司令に呆れつつ相談してみる。

 

「司令…艦載機たちの連帯というか…練度というか…足りない気がしてるんです。」

 

「練度は始めたばっかりだから仕方が無いとして、連帯か…ここにきて結構日は経つが…それは困ったな…」

 

司令も考えるように顎に手を当てている。

そんな司令の手を私はまた見つめていた。

 

「あの…ヲ級さん…?そんなに見つめられたら、僕後に引き下がれなく…」

 

「あ…いえ…なんでもないです。」

 

私はすぐそっぽを向いてしまった…タ級さんのことが羨ましいのだろうか…撫でてもらうごとき…なくたって…

 

「ん?どうしちゃったのかなヲ級ちゃん…」

 

 

 

「本日の訓練終了。海底基地に帰投する」

 

司令の一言で全員が訓練を終了し帰投した。

 

「ヲ級ちゃーん、疲れたわねぇ…」

 

腕をだらんとしてだらだら歩いているタ級さんがいた。

 

「ええ、少しばかりハードでしたね。」

 

「こんな時はあれよ!あれ!」

 

「そうですね。行きましょうか。」

 

艤装を脱ぎ、少しばかり赤くなった肌を露わにし二人は…

 

「ふわぁー…気持ちいイィ…」

 

獄門湯、もといお風呂に来た。

 

「一日の疲れを取るのに、すごくいいですね。お風呂というのは。」

 

芯から温まり、肌が少し赤いところは少々しみるが、だんだんなくなってゆく。

 

そんな中扉がガラガラと開いた。

 

「あらこんな時間に珍しい、誰かしら。」

 

タ級さんが確かめに行くとそこには…

 

「フフフ…私の魚雷と魔の力で敵艦などたやすく沈められる…そんな私は最強…ふふふ…ハハハハハハハ!!」

 

何やら痛々しい言葉を発しなが入ってきた。

 

「えーっとあなたは…」

 

「ふふふ…私が説明しよう!!」

 

その子の隣にいたのは堂々とタオルを下半身に巻いて入浴する気満々の「司令」がいた。

 

「この子は重雷装巡洋艦【チ級】ちゃんだ!みんな仲良くするように!HAHAHAHA!」

 

「司令により魔のそこから這い上がってきたチ級だ。私の魚雷と魔の力は最強にして絶対…」

 

もう言葉からして中二病全開な彼女はチ級。

 

なぜかこの子は他のチ級とは違うらしく足がついている

他のチ級は足はなく元々鉄の塊が着いている…らしい。

 

彼女は足がある代わりにその鉄の塊は乗り物のようになっているらしい

 

「ふふふ…噂にも聞いているぞ…機関のエージェント達よ…空母ヲ級に戦艦タ級…そして司令

せいぜい私の足を引っ張らないようにな!ははっはっは!」

 

「ま、こんな調子だがみんな仲良くやってくれ。では!お風呂に入るとしようか!みんなで一緒に!」

 

どさくさに紛れて湯に浸かろうとしてくる司令に私は…艦爆を発艦させた…すなわち爆撃だ。

 

「あ!わわわ、ヲ級さんちょっと!お風呂で爆撃はまずい!シャレにならない!」

 

「そんなこと言っても許しませんから司令。」

 

「あらー…私は別に構わないけどぉ?」

 

タ級さんは余裕の表情でそんな言葉を口走っていた。

 

「いいえ!構わなくありません!ここはお仕置きです!」

 

「私も戦友とは一緒に汗を洗い流したいが…」

 

チ級が言葉を言い終わる前に私はギロリと睨みつけた。

 

「う、うぅ…そ、そうだな!これはダメだな!(ひやぁー…ヲ級こわ…)」

 

そんなこんなで新しく加わったチ級、司令は毎回こんなことをしでかしているが今はこれはこれで楽しい…のかもしれない。

訓練もその後の入浴も…

 

 

 

 

訓練もだいたい数をこなしてきたがあまり艦載機たちの調子は変わっていない…

どうしたものだろうか。

何が悪いのか、何が原因なのか、わからないままでいた。

 

 

訓練期間も作戦終了間近になりつつあった。

周りのレベルはなかなか高くなっていると思われ、私も個々の能力は高くなったと思う。しかしやはり連帯が…あまりうまくいかない

飛行陣形などなど、私はどうしたらいいのだろうか…

 

「そこの使い魔を放つ者よ、なにを深く考えているのか?」

 

チ級がまたよくわからない言葉で話しかけてきた。

 

「チ級さん…正直なにを言っているのかはさっぱりだけど、心配いらないわ。これしきすぐ解決してみるわ」

 

誰かに助けて欲しい、どうしたらいいかわからない、でもこんなこと聞くのも私のプライドが傷つく…

 

 

「そ、そうなのか…おっと…闇のものとの交信時間。だいかなくては…」

 

チ級さんはまたわけのわからないことを言いながら去って行った。

 

 

 

本日の訓練も終わり一日を締める入浴時間になった。

今日もいつも通りに終わり

一日が過ぎようとしていた、しかし…

 

「たのもーーーー!!」

 

元気良く入浴場に入ってきたのはなんと司令だった。

 

「し、司令ぃ!なにやってるの!?堂々と!」

 

タ級さんはそう言いながらまえを隠している。

 

「司令…この前に懲りずまた来たのですか…これはもうあれですね…発艦始め…」

 

そう言いながら艦載機を発艦準備し司令に目標を置いた。

 

しかし、いつもならここらで司令は必ず引くのだが今日はなぜか強気な顔でこっちを見ている。

私はそんな司令が許せず発艦し出した。

司令一直線に艦爆は向かい綺麗な飛行陣形を取り爆撃に成功した。

 

「綺麗な陣形そして目標に対する

正確な爆撃。これこそ君が探していたものではないかな…ちとばかしこの攻撃は効いたよ…」

 

司令は…体を張って私がなし得なかったものを教えてくれた。

でもなぜ何時もにもなくこんな綺麗に飛ばせたのだろうか。

 

「ヲ級。お前にはしっかり目標を見定めることをしなかったからだ。

闇雲に前方にいる敵に対し全体に艦載機を向かわせても意味がないだろう?それに艦載機たちも目標がはっきりしないのであたふたもするさ。」

 

「なるほど…そういうことだったんですか…ですが…司令は体を張りすぎです…これくらい口で伝えてもよろしかったのでは…?」

 

「なにを言うんだい!?私はあくまでもみんなのその豊満なボディ!を見たかっただけSA☆!」

 

……やはりこの司令はダメだ…

 

 

その後数回訓練を行った、私の思い通りに動かせるようになったと言うか、明確な目標を立てることでしっかりした、陣形などを取れるようになった私達は調子は順調になった…司令のおかげで。

 

 

私は思う

司令のあの手…あの手に頭を撫でられたら…私は…

最近そのように思ってしまうのはなぜだろう…

タ級さんがされてるのを見てから…

 

いつか…いつか私も撫でてもらえることができるだろうか…

 




もう少し
加賀さry…じゃなくてヲ級ちゃんの苦悩を難しく深く書いて見たかったのですが如何せん、仕事を後回しにすることはできなかったので簡潔になってしまいました。
一部感想にもあった人の形をした深海棲艦を出す
と言う内容ですが、私のイメージに沿ったモデルになるので、周りのイメージとは断然違ったりしますが
そこも味として見ていただけたら嬉しいですねw

もうチ級なんて中二病だし

次回はいよいよ戦線に出る!っていう話はまだ先で
海底基地の日常のようなものをもう一話挟みたいと思っています!

よろしければ次回もよろしくお願いいたします!


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