来栖暁の鬼滅奇譚 (ケルン)
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第1話転移

ラヴェンツァの依頼によって、人食い鬼がいる世界に行くことになりどのような経験、成長をするのか?暁の冒険譚がいま始まろうとしていた。


某日某所

ラヴェンツァ

「お久しぶりです、マイトリックスター。」

彼も少し退屈そうですね。

「何かあったのか?」

機嫌が良さそうだな。

ラヴェンツァ

「最近退屈しています。」

まずは交渉からです。

「それで?」

 

ラヴェンツァ

「退屈しのぎに様々な世界を覗いていたんですが、少し気になる世界を見つけてしまいました。」

まずは興味を持たせないと。

「俺にどうしろと?」

嫌な予感がする。

ラヴェンツァ

「興味ありませんか?」

 

「場所に寄るが?」

 

ラヴェンツァ

「パラレルワールドに分類される世界です。」

 

「時代背景は?」

パラレルワールドねぇ。

ラヴェンツァ

「大正時代です。」

 

「俺の知る大正時代との違いは?」

 

ラヴェンツァ

「人食い鬼がいます。その鬼と戦っている組織があります。」

 

「俺にその組織に協力して、鬼退治をしろと言ってるのか?」

 

ラヴェンツァ

「様々な人達と取引ができると思いますが?」

 

「丸腰で行けと?それにこちらの戦力はどうするんだ?」

まずは装備・アイテム類を充実する必要がある。

ラヴェンツァ

「私が改良したペルソナ全書を持って行って下さい。」

 

「どんな改良をしたんだ?」

 

ラヴェンツァ

「弱点・耐性を無効か吸収に、スキルの入れ替えは自由に、全ペルソナのステータスをMAXに、後はユニット召喚を追加、アイテム化は触媒を要らなくしました。ちなみにユニット召喚は一度召喚すればコストなしで送還するまで維持出来ます。側近としてだけではなく戦力として使えます。」

 

「マジで!?」

 

ラヴェンツァ

「はい。」

 

「拠点はどうするんだ?此方の仲間達との連絡手段はどうなってるんだ?」

 

ラヴェンツァ

「現地で取引をして確保するしかありません。拠点を確保出来ればベルベットルームが使えます。仲間の方々への連絡は私が其々の夢を通して知らせます。」

 

「メメントスはあるのか?」

それなりに充実した戦闘訓練する場所が欲しい。

ラヴェンツァ

「拠点が確保出来ればメメントスのような場所を用意出来ます。」

 

「わかったそのパラレルワールドに行ってみよう。」

 

ラヴェンツァ

「それでは取引成立と判断します。」

 

「人食い鬼とそれと戦っている組織かどんな人達がいるんだろう?」

出来ればそれなりの実力があると助かるがな。

ラヴェンツァ

「準備はいいですか?それでは後ろの扉を潜れば転移出来ます。」

必要に応じて仲間の方々を派遣するべきかもしれませんね。

「わかった、それじゃ行って来ます。」

 

暁は扉を潜って行った。



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第2話花の淑女と氷の変質者

某日某所

 

刀を構えた女性

「コホッ、ゲホッ、このままだと確実に殺される。何とか情報を伝えないと。」

 

扇を構えた男性

「そろそろ諦めて俺の救済を受ける気は無いかな?」

 

刀を構えた女性

「救済ですって?」

 

扇を構えた男性

「救済だよ。俺と一つなって俺の血肉になって生き続けるんだから。」

 

刀を構えた女性

「そうやってどれ程の命を奪って来たのよ!?」

 

扇を構えた男性

「そんなのいちいち覚えて無いよ。」

 

刀を構えた女性

「(少しでも時間を稼がないと、でも策が無い)・・・・・・」

 

扇を構えた男性

「辞世の句でも考えてるのかい。」

 

刀を構えた女性

「生憎まだ死ぬわけにはいかないのよ。」

 

扇を構えた男性

「往生際よくしたらどうだい?」

 

二人の丁度中間に扉が出現した

 

扇を構えた男性

「何でいきなり空間に扉が出現した?」

ギィィーバタン・・・扉が消えた

 

刀を構えた女性

「誰かが出てきた!?」

 

「どの辺りだ此処は?どうやら戦闘中のようだが?」

 

扇を構えた男性

「君、何処から来たのか知らないけど此処に何かようかい?」

 

刀を構えた女性

「其処の貴方此処は危険です。早く逃げてください。」

 

「逃げるも何も俺には貴女の方が重体に見えるが?」

 

刀を構えた女性

「それは否定出来ませんが、私が時間を稼ぎますから逃げてください。」

 

扇を構えた男性

「君、用が無いなら何処かに行ってくれないか?俺はその女性を救済しなければならないんだ。」

 

「救済だと?」

 

刀を構えた女性

「その男は、人を喰うことを救済だと言ってるんです。」

 

扇を構えた男性

「俺は男を喰う趣味は無いんだ、見逃してあげるから何処かに行ってくれないか?」

 

「なるほど、お前があいつが言っていた人食い鬼か?その割りには弱そうだな。」

 

扇を構えた男性

「・・・何処の世間知らずか知らないけど、初対面で失礼過ぎないか?」

 

刀を構えた女性

「何で挑発するんですか!?」

 

「とりあえず貴女の治療が、最優先にした方が良さそうだな。・・・来い、パールヴァティ。」

魔方陣が輝いた。カッ!

パールヴァティ

「マスターの召喚に従いお側にまいりました。」

 

「早速で悪いが其方の女性の治療を頼む特に内臓のダメージが酷いようだ。」

 

パールヴァティ

「承りましたわ。念のためメシアライザーを使っておきます。」

 

刀を構えた女性

「あの、彼女はどなたですか?」

 

「俺の部下です、治療が済んだら一度下がってくれ。鬼擬きの相手はこちらでする。」

 

扇を構えた男性

「君は変わった能力を持っているようだけど、本気で俺に勝てると思っているのかい?」

 

「出来るから言っているんだが?先程も言ったがお前弱そうだし、火炎・氷結・疾風・電撃・念動・核熱・祝福・呪怨・万能どれがいい?なるべく其方の希望の遣り方で相手をしてやるよ?」

 

扇を構えた男性

「・・・・全部だ。」

 

「は?」

 

扇を構えた男性

「だから全部って言ってるんだよ。それとも出来無いのかい?」

 

「・・・弱いだけでなく、頭が相当残念らしい。其方の希望に従い来い、スルト・サタン・バアル・オーディン・ファフニール・コウリュウ・マリア・アリス・サタナエル。」

複数の魔方陣が輝き出すカッ!

サタナエル&コウリュウ&ファフニール&オーディン&バアル&サタン&スルト

「召喚に従い推参した。」

アリス&マリア

「マスターの召喚に従いお側にまいりました。」

 

扇を構えた男性

「えっ⁉️」

 

「瞬殺しろ。」

 

サタナエル達

「了解しました。」

 

パールヴァティ

「あの敵憐れですわね。私は貴女の治療を始めましょう。」

女性に向かってメシアライザーを唱えた。

刀を構えた女性

「あれほどの大怪我が治っている!?呼吸も楽になってます。」

 

サタナエル達

『インフェルノ・ダイヤモンドダスト・万物流転・真理の雷・アトミックフレア・サイコキネシス・コウガオン・エイガオン・漆黒の蛇』

カッ!ズドォォォン

扇を構えた男性

「ギャァァァ」

扇を構えた男性が消滅していく。

 

「この程度なら大したこと無いようだ。サタナエル達は一度もどってくれ。」

 

サタナエル達

「了解しました。」

サタナエル達を送還した。

 

「そう言えば名前を聞いていなかったな。俺は来栖暁だ貴女の名前は?」

 

刀を構えた女性

「私は鬼殺隊花柱の胡蝶カナエです。危ない所を助けて頂きありがとうございます。」

 

此方に向かって走って来る女性

「姉さん無事なの!?」

 

「誰なんだ?」

 

カナエ

「私の妹のしのぶです。」

 

しのぶと呼ばれた女性

「姉さん無事みたいだけど其方の男性は誰なの?」

 

カナエ

「私が鬼に殺されそうになった所を助けて下さった方よ。とりあえず貴女も自己紹介をして頂戴」

 

しのぶ

「わかったわ。胡蝶カナエの妹の胡蝶しのぶと申します。姉を助けて頂きありがとうございました。」

 

「俺は来栖暁と申します。俺は拠点を確保したいんだが、よかったら手頃な場所を紹介してくれないか?」

 

カナエ

「宜しければ私達の所に来ますか?」

 

しのぶ

「ちょっと待って姉さん、私達の所は女性と子供しかいないわよ。殿方を招くのは無理じゃないかしら?」

 

カナエ

「私達の所は治療所としての役割があるから大丈夫だと思うわよ。それに男手があると助かることもあるから。」

 

しのぶ

「確かにそうなんだけど、所で姉さん達はどんな鬼と戦っていたの?」

 

カナエ

「上弦の弐」

 

しのぶ

「ふーん・・・・えっ!?鬼はいないみたいだけど逃げたのそれとも鬼殺したの!?」

 

カナエ

「暁さんが召喚した人達?が消滅させたのよ。」

 

しのぶ

「消滅って日輪刀で頚を斬るとか、陽光とかじゃないの!?」

 

カナエ

「うん。」

 

パールヴァティ

「マスター私はどうしますか?」

 

しのぶ

「どちら様ですか?」

 

パールヴァティ

「今気づいたんですか?私そんなに影薄いのかしら、地味にショックですわね。」

 

カナエ

「此方の女性はパールヴァティさんという名前の女性で、重症になった私の治療をして下さった暁さんの部下の方よ。」

 

しのぶ

「失礼しました。姉の命を救って頂きありがとうございます。」

 

パールヴァティ

「どういたしまして。間に合って良かったですわ。」

 

「俺達が君達の世話になる条件についてだが、此方が提示出来るのは人手と戦闘訓練が出来る特殊な場所ぐらいだが構わないだろうか?」

 

カナエ

「人手不足の解消だけでなく、訓練場所を紹介してもらえるのは此方としても助かります。」

 

「取引成立でいいのかな?これからよろしく頼む。」

 

カナエ

「此方こそよろしくお願いいたします。私達の拠点は蝶屋敷と呼ばれています。さっそく向かいましょう。」

 

二人に案内されついていくことにした。



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第3話蝶屋敷

某日某所

 

「その屋敷には何人くらいの人がいるんだ?」

 

カナエ

「子供の女の子が3人と、私達以外の女性が2人です。」

 

「人手はどのくらい必要なんだ?」

 

しのぶ

「任務中に負傷してうちに来る隊員の怪我によっては、入院することもあるから3人から5人いると助かります。」

 

「わかった。怪我の治療にはパールヴァティの他に、サラスヴァティ、キクリヒメ、ガブリエル、食事の世話を含めた雑用にシルキーを子供達の護衛にピクシー、ジャックフロスト、ハイピクシー、屋敷周辺の見廻りにアタバク、ザオウゴンゲン、フツヌシ、メタトロン、でいいかな?」

 

パールヴァティ

「マスター、子供達の護衛まではともかく屋敷周辺の見廻りが過保護になっています。」

 

「何を言ってるんだ?本来は女性しか居ないんだろう?」

 

パールヴァティ

「物事には限度という物があります。見廻りをそこまで物騒にする必要はありません。」

 

カナエ

「気遣って下さるのはありがたいけど、やり過ぎると人が来なくなるので困ります。」

 

パールヴァティ

「そうですよマスター、やればいいという訳ではありません。屋敷周辺の見廻りはヤタガラスが上空からの警戒で足ります。」

 

「わかった。とりあえずそれで決定にしよう、ところで先程からずいぶん静かだがどうかしたのか?」

 

しのぶ

「少し話についていけていないだけです。そう言えば暁さんは何処から来たんですか?」

 

カナエ

「何も無い空間にいきなり扉が現れてその扉から出てきたんですよね。」

 

「そう言えば話してなかった、俺は知り合いに頼まれて来たんだ。知り合いが言うには人食い鬼とその鬼と戦っている組織があるから協力して鬼退治をしてくれないかって、ちなみに俺がいた世界は此処とは違う並行世界の日本だ。」

 

しのぶ

「並行世界って何ですか?」

 

「もし、人食い鬼が存在しなかったら鬼殺隊という組織は存在しないそのもしもの世界のことだよ。」

 

カナエ

「そのお知り合いの方はどんな人なんですか?」

 

「人を見た目で判断するなっていう典型的な人だよ。外見だけなら何処にでもいそうな女の子だけど実力は化物が可愛く思える相手だな。」

 

しのぶ

「そんなに恐ろしい人何ですか!?」

 

「悪いことは言わない何があっても怒らせない方がいい。まして戦うなんて馬鹿がすることだ。」

 

カナエ

「もう少しで屋敷に到着しますよ。」

 

「・・・・(やばいかも話を聴かれたかも知れない。)」

 

しのぶ

「どうかしたんですか?あら屋敷の前に見かけない女の子がいるわ。」

 

蒼い服装の女の子

「ごきげんよう。」

 

「先に来ていたのか?ラヴェンツァ」

 

ラヴェンツァ

「ええ。貴方が其方のお嬢さん達に私の話をしている時に。メメントス替りの訓練場所を用意する必要がありますから。」

 

「嘘は言ってないだろう?」

 

ラヴェンツァ

「確かに嘘は言ってないかもしれませんが、か弱い乙女にたいして化物は酷く無いですか?」

 

「考えられる限界まで強くなって、装備と回復アイテムを用意して、殺すつもりで全力で仲間と戦って、それでも運が良ければ辛うじて勝てる相手の何処がか弱い乙女なんだ!?」

 

ラヴェンツァ

「・・・貴女がこのお屋敷の主ですか?」

 

「無視するな。」

 

カナエ

「アッハイそうです。」

 

ラヴェンツァ

「少しだけ場所をお借りしたいのですが構いませんか?そこまで広くありませんから。」

 

カナエ

「構いませんよ。その訓練場所を使えば私達でも強くなれますか?」

 

ラヴェンツァ

「最低でも貴女が殺されかけた相手の数倍は強くなれますよ。」

 

カナエ

「場所はどの辺りにしますか?」

 

ラヴェンツァ

「・・・この辺りをお借りします。」

 

しのぶ

「わりと奥の方ですけどいいの?」

 

ラヴェンツァ

「問題ありません。」

 

「俺は必要な連中を召喚しておこう。来い、サラスヴァティ、キクリヒメ、ガブリエル、シルキー、ピクシー、ジャックフロスト、ハイピクシー、ヤタガラス。」

      複数の魔方陣が輝いたカッ!

サラスヴァティ&キクリヒメ&ガブリエル&シルキー&ピクシー&ハイピクシー

「召喚に従いお側にまいりました。」

 

ジャックフロスト

「ヒーホーオイラの出番が来たホー。」

 

ヤタガラス

「召喚に従い着任した。」

 

カナエ

「皆を連れて来るので少し待っていて下さいね。」

カナエは屋敷の入り口に入って行った。

 



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第4話インターミッション

某日蝶屋敷

 

カナエ

「ただいま。」

 

アオイ

「お帰りなさいませ。しのぶ様にお会いしませんでしたか?」

 

カナエ

「しのぶには今お客様の相手をしてもらっているわ。皆にも紹介したいからカナヲ達を呼んで来てくれる?」

 

アオイ

「分かりました、そのお客様はどちらにいらっしゃいますか?」

 

カナエ

「物置小屋の方にいるわ。先に行っているから連れて来てちょうだい。」

 

カナエは物置小屋へ向かった。

 

アオイ

「分かりました、カナヲ達を連れてすぐにまいります。」

 

アオイは4人を探しに行った。

 

アオイ

「カナヲ此処にいたのね。カナエ様が呼んでるからなほ達も行きましょう。」

 

カナヲ

「・・・・(コイントス表)何処に行くの?」

 

アオイ

「・・・物置小屋の方に来るように言われてるわ、何でも紹介したいお客様がいるそうよ。」

 

なほ

「お客様ですか?どんな方達何ですか?」

 

アオイ

「私もそこまでは聴いてないわ。」

 

きよ

「鬼殺隊の隊士の方でしょうか?」

 

アオイ

「違うみたいよ?」

 

すみ

「まずは行って見ませんか?」

 

アオイ

「それじゃ行きましょう。」

 

5人は物置小屋へ向かった。

 

カナエ

「やっと来たみたいね。皆こっちに来てちょうだい。」

 

アオイ達

「お待たせしました。」

 

しのぶ

「暁さん、彼女達が私達と一緒に蝶屋敷で暮らしている家族です。自己紹介をしてちょうだい。」

 

「はじめまして、俺は来栖暁と申します。それから他の連中は部下です。部下達は此処の仕事の手伝いと護衛を担当することになっている。それと此方の少女は俺の知り合いのラヴェンツァと申します。」

 

ラヴェンツァ

「ラヴェンツァと申します、これからよろしくお願いいたします。」

 

アオイ

「此方こそはじめまして、私は神崎アオイと申しますこれからよろしくお願いします。」

 

カナヲ

「・・・(コイントス表)栗花落カナヲです、よろしく。」

 

なほ

「私は高田なほです、よろしくお願いします。」

 

きよ

「私は寺内きよです、よろしくお願いします。」

 

すみ

「私は中原すみです、よろしくお願いします。」

 

カナエ

「なほちゃん達には護衛が就いてくれるそうよ。護衛の方と仲良くしてね。」

 

「3人の護衛を担当するのはハイピクシー、ジャックフロスト、ピクシーの3体がすることになった。それぞれ自己紹介をしてくれ。」

 

ハイピクシー

「マスターからご紹介にあずかりましたハイピクシーです。未熟者ですがよろしくお願いします。」

 

ジャックフロスト

「ヒーホーオイラジャックフロストだホー、コンゴトモヨロシクホー。」

 

ピクシー

「あたしピクシーよろしくね。」

 

なほ&きよ&すみ

「此方こそよろしくお願いします。」

 

「それから主に仕事の手伝いを担当するのが、パールヴァティ、サラスヴァティ、キクリヒメ、ガブリエル、主に食事等を含めた雑用を担当するのがシルキーです。」

 

パールヴァティ

「私はパールヴァティ、よろしくお願いいたしますわ。」

 

サラスヴァティ

「私はサラスヴァティ、よろしくお願いいたしますわね。」

 

キクリヒメ

「あたしはキクリヒメ、よろしくお願いします。」

 

ガブリエル

「私はガブリエル、よろしくお願いいたします。」

 

シルキー

「私はシルキーと申します。マスターと同胞共々よろしくお願いいたします。」

 

アオイ

「あの、其方の鴉はどうするんですか?」

 

「こいつの仕事は上空からこの屋敷周辺の見廻りです。」

 

ヤタガラス

「我はヤタガラス、コンゴトモヨロシク。」

 

ラヴェンツァ

「私の担当は戦闘訓練する場所を用意することです。そこで鍛練すれば今よりも強くなれますよ。」

 

カナヲ

「・・・(コイントス表)鍛練すれば今より強くなれる?」

 

ラヴェンツァ

「極端なことを言えば最低でも上弦と互角程度になれますよ。それで誰が参加しますか?ある程度強くなるまでは暁が護衛しながら参加しますよ?」

 

カナエ

「私としのぶとカナヲが参加します。アオイはどうする?」

 

アオイ

「戦場が怖くて逃げた私が参加しても邪魔にしかなりません。」

 

「戦場が怖いと思って何が悪いんだ、当たり前のことだと思うが?」

 

アオイ

「えっ!?でも私は戦場から逃げた腰ぬけですから・・・」

 

「違う。戦闘狂でなければ戦場に関わりたく無いと思うのは普通の感性だ。無理にとは言わないが、もし君が自分を変えたいと思っているのなら参加してみないか?」

 

アオイ

「私は変われますか?」

 

「きっと変わることができる。最前線で戦うだけが戦いじゃない、後方支援も立派な戦いだ。」

 

アオイ

「分かりました、私も参加します。」

 

ラヴェンツァ

「それでは参加者は準備が出来たら此処に来て下さい。」

 

準備をするために一度屋敷に入って行った。



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第5話訓練場所のチュートリアル

物置小屋前

 

ラヴェンツァ

「皆さん準備は出来ましたか?」

 

「俺は問題無い。」

 

カナエ達

「私達も大丈夫です。」

 

ラヴェンツァ

「私からカナエさん達に餞別として渡しておく物があります。」

 

カナエ

「私達にですか、私達の名前が書かれた小説くらいの大きさの本のようですが?」

 

ラヴェンツァ

「その本にはそれぞれのアルカナと修得できるスキルを記してあります。訓練場での経験をそのまま反映されます。」

 

「スキルが反映されると言うことは利点しかない。」

 

カナエ

「スキルが反映って分かりにくいのですが、アルカナって何ですか?」

 

「アルカナのことはひとまず置いといて、スキルの反映については、俺がカナエさんを助けた時に部下達が使ったアレがカナエさん達にも使えるようになる。」

カナエ

「・・・・・本当ですか!?」

 

しのぶ

「それって日輪刀を使わなくても、陽光を待たなくても鬼を消滅できるってことですか!?」

 

「スキルは4つに別れている。まずは攻撃系、次に回復系、補助系、自動に発動するパッシブと呼ばれるスキルだ。攻撃は各種属性、回復は体力の回復から状態異常の治療、補助は一時的な戦闘能力の増減、パッシブには戦闘後に完全回復する物がある。」

 

アオイ

「便利すぎて逆に怖い。使いこなせるかな?」

 

カナヲ

「(コイントス表)まずは鍛練。」

 

カナエ

「そろそろ行きましょう。」

 

ラヴェンツァ

「私の側にある緑の扉を潜って下さい。」

 

「行き先はどんな所何だ?」

 

ラヴェンツァ

「この緑の扉は準備運動用ですから大丈夫ですよ。暁を基準にしてますけど。」

 

「・・・それは準備運動って言わないだろう!?まさかあいつが出没するのか!?」

 

ラヴェンツァ

「普通にいますよ。折角用意したので五階層ごとに必ず戦うことになりますが?」

 

しのぶ

「ソイツの名前って何て言うんですか?」

 

「刈り取るもの、徘徊する敵のなかで最強のヤツだ。倒せばすぐに強くなれる。それでも最低二桁くらいやる必要がある。」

 

カナエ

「そんなに強いんですか!?」

 

「今のうちに3体呼んで、俺と組めば問題無いな。来いサタナエル、アリス、ヨシツネ。」

複数の魔方陣が輝きだす。カッ!

 

サタナエル

「我は汝、汝は我、契約者に従い顕現なり。」

 

アリス

「マスターの命に従いお側にまいりました。」

 

ヨシツネ

「主殿の要請に従いまいりました。」

 

カナエ

「初めて見る人?もいるわ。」

 

しのぶ

「そういう問題じゃない気がするわよ姉さん。」

 

アオイ

「・・・・ハッ!?」

 

カナヲ

「・・・(コイントス裏)」

 

ラヴェンツァ

「張り切って行ってらっしゃい。・・・少しサービスしてこの世界での刈り取るものがどの程度か教えておきましょう。」

 

暁達は扉を潜って行った。

 

「どうやら此処は森のようだな。」

 

カナエ

「でも静かすぎませんか?」

 

しのぶ

「動物処か昆虫もいない。」

 

アオイ

「自生している植物も見たことがありません。」

 

「先に言っておくが、もし刈り取るものに遭遇したら、皆は下がっていてくれ。俺とサタナエル達で相手をする。」

 

チャリ・・・チャリ・・・チャリ・・・チャリ・・・

 

アオイ

「何の音ですか?」

 

「ラヴェンツァのヤツ余計なことしやがった。サタナエル、アリス、ヨシツネ戦闘体制だ。皆はすぐに下がってくれ。」

 

カナエ達

「!?」

 

刈り取るもの

「・・・・・・・・・・」

 

「チッ、いくぞ『ランダマイザ』」

 

サタナエル

「『漆黒の蛇』」

  バクッ

アリス

「『コンセントレイト』」

 

ヨシツネ

「『チャージ』」

 

刈り取るもの

「『メギドラオン』」

 ズドォォォン

「『メディアラハン』」

 

サタナエル

「『ブレイブザッパー』」

  ザンッ

アリス

「『インフェルノ』」

 ゴォォォ

ヨシツネ

「『八艘跳び』」

  キンッザクッザンッグサッキンッドスッスカッキンッ

刈り取るもの

「『メギドラオン』」

  ズドォォォン

「『ランダマイザ』」

 

サタナエル

「『刹那五月雨擊』」

 ドドドドドッ

アリス

「『ダイヤモンドダスト』」

  ピキィィィン

ヨシツネ

「『チャージ』」

 

刈り取るもの

「『メギドラオン』」

 ズドォォォン

 

三十分経過

 

「『メディアラハン』」

 

サタナエル

「『ワンショットキル』」

  ドパァァン

アリス

「『万物流転』」

 ブォォォッ

ヨシツネ

「『ブレイブザッパー』」

 ザンッ

刈り取るもの

「『超吸血』」

 

「『ヒートライザ』」

 

サタナエル

「『チャージ』」

 

アリス

「『チャージ』」

 

ヨシツネ

「『チャージ』」

 

「『コンセントレイト』」

 

サタナエル

「『ブレイブザッパー』」

 ザンッ

アリス

「『ゴッドハンド』」

        バキッ

ヨシツネ

「『ブレイブザッパー』」

        ザンッ

「『漆黒の蛇』」

        バクッ

刈り取るもの

「『メギドラオン』」

        ズドォォォン

サタナエル

「『漆黒の蛇』」

        バクッ

アリス

「『メギドラオン』」

        ズドォォォン

ヨシツネ

「『メディアラハン』」

 

四十五分経過

 

「相変わらずしぶといな。」

 

サタナエル

「そろそろだと思うが。」

 

アリス

「いい加減疲れたわよ。」

 

ヨシツネ

「とどめをさせる頃合いか。」

 

刈り取るもの

「『氷結ガードキル』」

 

「『マカラカーン』」

 

サタナエル

「『マカラカーン』」

 

アリス

「『マカラカーン』」

 

ヨシツネ

「『マカラカーン』」

 

刈り取るもの

「『マハブフダイン』」

        ピキィィィン

マハブフダインを反射した。

 

「『漆黒の蛇』」

        バクッ

サタナエル

「『漆黒の蛇』」

        バクッ

アリス

「『漆黒の蛇』」

        バクッ

ヨシツネ

「『ブレイブザッパー』」

        ザンッ

刈り取るもの

「・・・・・」

 

刈り取るものが消えて行った。

 

勝利の雄たけびが発動

 

「やっと倒せた。久しぶりだとさすがに疲れた。」

 

サタナエル

「汝よ警戒を怠るな。」

 

アリス

「一度撤退を進言するわ。」

 

ヨシツネ

「カナエ殿達はご無事ですか!?」

 

カナエ

「私達は無事です。それより怪我は無いんですか!?」

 

しのぶ

「アレが刈り取るもの、扉を潜った先にはあんな化け物が当たり前のようにいるの!?」

 

アオイ

「先程までのダメージが完全に治っているの!?もしかしてパッシブとかいうスキルですか?」

 

カナヲ

「・・・(コイントス表)ラヴェンツァさんにもらった本が熱い?」

 

「ひとまず脱出するぞ」

 

急いで入り口に戻って行った。

 

物置小屋前

 

ラヴェンツァ

「お帰りなさいませ。」

 

「ただいま、何でいきなり刈り取るものと戦うことになるんだ!?」

 

ラヴェンツァ

「アレに比べたらこの世界の鬼なんて雑魚ですよ。」

 

「遅いか早いの違いくらいか?そういう問題でも無い気がするが。アリス以外は戻ってくれ。」

 

サタナエル&ヨシツネ

「承知した。」

サタナエルとヨシツネを送還した。

 

カナエ

「ラヴェンツァさんにもらった本が熱を持っているんです。どうしたらいいですか?」

 

ラヴェンツァ

「まずは本を開いて見て下さい。修得したスキルが反映されているはずです。」

カナエ

「私が修得したのは、『万物流転』、『チャージ』、『コンセントレイト』、『ブレイブザッパー』、『氷結耐性』、『メディア』、『タルカジャ』、『ブフ』、『テトラブレイク』です。」

 

しのぶ

「私が修得したのは、『大氷河期』、『剣の舞』、『チャージ』、『マハムドオン』、『マガツマンダラ』、『メディアラハン』、『メパトラ』、『アムリタシャワー』、『サマリカーム』です。」

アオイ

「私が修得したのは、『ランダマイザ』、『ヒートライザ』、『メシアライザー』、『メギドラオン』、『窮鼠の牙』、『マカラカーン』、『テトラカーン』、『神々の加護』、『勝利の雄たけび』です。」

カナヲ

「(コイントス表)私が修得したのは、『ブレイブザッパー』、『チャージ』、『八艘跳び』、『サイコフォース』、『死んでくれる?』、『食いしばり』、『不動心』、『武道の心得』、『勝利の雄たけび』です。」

 

「スキルの修得基準はどうなってるんだ?何でカナヲがアリスとヨシツネの専用スキルが使えるんだ!?」

 

ラヴェンツァ

「知りませんよそんなこと、強くなったんですから割りきって下さい。」

 

カナエ

「後でスキルの説明の項目を確認しないといけないわね。」

 

しのぶ

「慢心しないように気を引き締めましょう。」

 

アオイ

「戦いから逃げていた私が、こんなに強いスキルを修得出来るなんて思ってなかった。」

 

カナヲ

「・・・・・」

 

一度休息をとることにした。



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第6話上司への報告

蝶屋敷

 

カナエ

「暁さん、今時間はよろしいでしょうか?」

 

「特に予定は無いからかまわないが、何か会ったのか?」

 

カナエ

「実は暁さんのことを上司に報告したいのです。」

 

「ラヴェンツァのことも報告するのか?」

 

カナエ

「はい。そろそろ柱合会議の時期なので。丁度いいと思いまして。それに今のしのぶの実力なら柱に推薦できると思います。」

 

「そう言えば花柱だと言っていたな。」

 

カナエ

「私も含めて十人にも満たないんです。それでもラヴェンツァさんの訓練場所で鍛練が出来れば戦力の底上げになります。」

 

「しのぶを推薦するということだが、本人は知っているのか?」

 

カナエ

「いいえ、まだ話していません。」

 

「推薦を受けるかどうか本人に確認すべきだと思う。」

 

カナエ

「暁さんに出会う前のあの子は鬼の頚が切れないことでかなり精神的に追い詰められていました。でも今のあの子なら大丈夫だと思います。」

 

「陰で馬鹿にされていたということか?」

 

カナエ

「はい。その為に鬼を殺す毒の研究にのめり込んでしまって。心配なんです身体を壊してしまいそうで。」

 

「刀というより、突きに特化した武器はその為か?」

 

カナエ

「私達が使う武器は日輪刀があるのでよいのですが、防具や装飾品で補助になるものは無いでしょうか?」

 

「アイテム化という技術がある、これは本来触媒が必要だったが、この世界では触媒が必要無いからそれなりの量が用意できる。男性の隊士もいるんだろう。その人達の分も用意しておこうか?」

 

カナエ

「いいんですか!?出来れば見本になるものをお借りしたいのですが。」

 

「まずは武器から俺が愛用している破壊神皇、仲間が使っていた大奈落の鞭この鞭は相手を凍結させることがある、次に薄緑・真打これは相手に恐怖を植えつける、次にフルールドマルこの斧は相手を目眩状態にする、次にシナイの神剣これはフルールドマルと同じ効果がある武器の見本はこのくらいだな。次に防具は俺も使っている明星の鎧これは男女共用で使えるものでは最高品質のものだ。次に装飾品のオススメは全能の真球これは万能属性以外のダメージを無効化してくれる。」

 

カナエ

「その装飾品って物理的な攻撃を無効化できるんですか!?」

 

「ああ、その代わり入手は難しいぞ。ラヴェンツァと戦って勝たなければならない。」

 

カナエ

「ラヴェンツァさんってどのくらい強いんですか?」

 

「刈り取るものが雑魚。」

 

カナエ

「・・・・聴かなかったことにします。でもいいんですか?私に預けて。」

 

「誤解しないでくれ。俺個人は貴女を信用しているが、貴女達が所属している組織はまだ信用していない。」

 

カナエ

「・・・ありがとうございます。私はしのぶの所に行ってきます。(この人の信頼に応えたい、この人に恥じない自分でありたい。)」

 

カナエはしのぶを探しに行った。

 

カナエ

「しのぶ今いいかな?少し話しがあるの。」

 

しのぶ

「どうしたの?姉さん。機嫌がいいみたいだけど。」

 

カナエ

「今度の柱合会議で貴女を柱に推薦したいの。」

 

しのぶ

「でも私は鬼の頚を切れないよ?だから毒の研究をしてるんだから。」

 

カナエ

「スキルを使えば切ることに拘らなくてもいいと思うわよ?」

 

しのぶ

「・・・・わかったわその話し受けることにする。」

 

カナエ

「それじゃ推薦しておくわね。」

 

カナエは自室に戻って行った。

 

カナエ

「・・・・・・・手紙の内容はこれでいいわね。鎹鴉これをお館様に届けてちょうだい。」

 

鎹鴉

「了解」

 

鎹鴉は飛び立った

 

産屋敷邸

 

鎹鴉

「胡蝶カナエより緊急報告」

 

当主

「カナエから?鬼に襲われた時に誰かに助けてもらったらしいという報告なら受けている。それ以外の重要な情報なのかな?あまね済まないが、手紙を読んでくれないか?」

 

あまね

「鬼に殺されそうになった所を助けてくれた殿方との取引でかなり密度の濃い訓練場所を紹介して頂いたとのこと、その殿方は上弦の弐を日輪刀を使わずに鬼を消滅したとのことです。かなり質のよい武具をお持ちとのことです。」

 

当主

「日輪刀以外の方法で鬼を消滅したのかい!?他には何か報告はあるかい?」

 

あまね

「妹を柱に推薦したいとのことだけです。」

 

当主

「あとは柱合会議の時に聴くしかないようだね。」

 

あまね

「会議は来週を予定しています。」

 

当主

「此方からの手紙の返事は会議で話しを聴けることを楽しみにしていると認めてくれ。」

 

あまね

「わかりました。・・・・・鎹鴉この手紙をカナエさんに届けて下さい。」

 

鎹鴉

「了解」

 

鎹鴉は蝶屋敷に向かって飛び立った。

 

鎹鴉

「手紙の返事だ。」

 

カナエ

「ありがとう。・・・・予想通りあとは私の皆への報告次第で今後の戦局が決まる。・・・きっと大丈夫。」

カナエは緊張した面持ちで話す内容を考えていた。

 

 



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第7話柱合会議

某日産屋敷邸

 

しのぶ

「・・・・・・」

 

カナエ

「どうしたの?」

 

しのぶ

「なんか場違い感で胃がキリキリ痛い。」

 

カナエ

「今さら何言ってるのよ、推薦受けるって言ったじゃない。」

 

炎柱

「よもや姉妹で来ているとは珍しいな?何かあったのか?」

 

カナエ&しのぶ

「・・・(相変わらず暑苦しい。)」

 

音柱

「今日のお前ら派手に無口だが変な物でも食ったのか?」

 

霞柱

「・・・・・・・・・」

 

蛇柱

「今回柱合会議は胡蝶の報告がきっかけらしい。」

 

恋柱

「カナエさんとしのぶちゃん、柱合会議が終わったら一緒に甘味処に行きませんか?」

 

水柱

「・・・・俺は遠慮する。」

 

風柱

「多分お前には言ってないと思うぞ?」

 

水柱

「なん・・・だと!?」

 

岩柱

「皆そろそろお館様がいらっしゃるぞ。」

 

ひなき・にちか

「お館様が御出です。」

 

当主

「皆、1人も欠けること無く柱合会議に参加してくれてありがとう。」

 

風柱

「お館様におかれましては益々のご多幸をお祈りしております。」

 

当主

「ありがとう。早速だが柱合会議を始めよう。」

 

カナエ

「その前に私の妹であるしのぶを柱に推薦をしたく許可を頂きたく存じます。」

 

当主

「柱になる為の基準を満たしている分には構わないよ。皆はどう思う?」

 

岩&風&炎&蛇&霞&恋&音&水

「お館様の仰せのままに。」

 

当主

「それでは胡蝶しのぶは本日から十人目の柱として認めることとする。役職名はどうする?」

 

しのぶ

「私は蟲の呼吸を使いますので、今後蟲柱と名乗らせて頂きます。続きまして姉カナエより重要な報告をさせて頂きます。」

 

カナエ

「まずは私が上弦の弐と遭遇、戦いましたが、力及ばず殺されかけました。」

 

当主

「それに関する報告は鴉から皆も聴いたと思う。その時に誰かに助けてもらったらしい。」

 

カナエ

「時間稼ぎをするにも策も無く、覚悟を決めた時に私と上弦の弐の丁度中間に扉が現れて扉から出て来た男性に助けられました。」

 

風柱

「何も無い空間に扉が出てくるもんなのか?」

 

音柱

「出てくる訳無いだろ常識的考えて。」

 

カナエ

「出て来た男性は何故か鬼を挑発しました。」

 

蛇柱

「そいつは世間知らずの馬鹿なのか?」

 

カナエ

「その男性は部下の方々を召喚して戦い、結果鬼を消滅させました。」

 

当主

「部下を召喚って式神の類いかい?」

 

カナエ

「召喚した部下の1人の女性に瀕死だった怪我を完璧に治療して頂きました。」

 

しのぶ

「姉が丁度治療を終えた時に私が駆けつけました。」

 

カナエ

「その男性は依頼を受けて私達の世界に来たと言ってました。私達の組織に協力して鬼退治を頼まれたそうです。」

 

蛇柱

「違う世界から来た等と世迷言を信じたのか?」

 

カナエ

「男性から取引を持ち掛けられました。内容は拠点になる場所の提供です。」

 

岩柱

「取引に応じたということか?お館様に報告もせず独断で。」

 

カナエ

「独断で取引に応じたのは事実ですが、私は英断だったと思っています。」

 

しのぶ

「この時姉は私達の拠点である蝶屋敷に招きました。屋敷の前で1人の少女に会いました。」

 

カナエ

「この少女が男性の依頼人であり、取引を持ち掛けられました。内容はある程度の場所の提供です。家の屋敷で用意出来ました。少女からは特殊な訓練場所を使わせてもらえることになりました。」

 

しのぶ

「この訓練場所を使う際に特殊な本を渡されました。ちなみに男性の名前は来栖暁というそうです。」

 

カナエ

「この少女、名前はラヴェンツァさんというそうです。訓練場所に暁さんの他に私としのぶの他に私の所で一緒に暮らしている、神崎アオイと義妹の栗花落カナヲが使わせてもらいました。」

 

しのぶ

「私達は訓練場所の森の中で刈り取るものと呼ばれる化け物と遭遇しました。」

 

カナエ

「男性が召喚した部下の方々が戦い倒した後直ぐに訓練場所から帰還した時に私達に訓練場所での経験が反映されました。」

 

しのぶ

「今迄の私達には無い力が身に付きました。暁さんがいうにはスキルという戦闘技術だそうです。」

 

カナエ

「上弦の鬼でさえ霞む程刈り取るものと呼ばれる化け物は強い相手でした。」

 

風柱

「その協力者と俺達お前らから見てどちらが実力は上だと思う?」

 

カナエ

「贔屓目に見て私達が下です。私達の実力は彼の部下より劣ります。」

 

風柱

「今のお前らと俺達だとどちらがが上だと思う?」

 

しのぶ

「私達が確実に上です。」

 

岩柱

「その施設を使えば我々も強くなれるのか?」

 

カナエ

「はい。私達は彼等との協力関係を強化すべきです。」

 

当主

「協力関係を強化する為の交渉はカナエ達に任せることにする。済まないが二人は帰る前に誰かと模擬戦をしていってほしい。皆知りたがっていると思うから。それでは解散。」

 

カナエ

「分かりました。模擬戦を終えたら帰ります。」

私達は道場へ移動した。

 

 

 

 

 



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第8話模擬戦

某日産屋敷邸道場

 

カナエ

「組み合わせはどうしますか?」

 

岩柱

「どちらと手合わせをするか決めるか。」

 

しのぶ

「私は手っ取り早く集団戦を提案します。」

 

炎柱

「数では其方が不利だがいいのか?」

 

カナエ

「その方が早く終わるので此方は構いません。普通に戦いますか?それとも此方はスキルで戦いますか?」

 

風柱

「後者で頼む。」

 

しのぶ

「審判がいないので、悲鳴嶼さん達の勝利条件は私達のどちらの戦闘不能、私達の勝利条件は悲鳴嶼さん達の戦闘不能でいいですか?」

 

恋柱

「お互い怪我は最小限にしましょう。」

 

カナエ

「お互い準備はいいですか?それでは・・・始め!」

 

しのぶ

「姉さん、私から攻撃するから援護をお願い。」

 

カナエ

「わかったわ、『コンセントレイト』」

 

しのぶ

「『大氷河期』」

       ピキィィィン

悲鳴嶼

「クッ、凄まじい凍気が襲ってきただと!?」

 

カナエ

「隙あり、『万物流転』」

       ブォォォォッ

恋柱

「(σ≧▽≦)σ今度は竜巻が襲ってきたわ!?」

 

恋柱戦闘不能

 

しのぶ

「『チャージ』」

 

風柱

「チッ。マシに動ける奴は何人いる?」

 

蛇柱

「全員が脚に軽度から中度の凍傷を受けているようだ。」

 

しのぶ

「・・・其処です。『剣の舞』」

        ザンッ

水柱

「ガハッ。」

 

クリティカルヒット水柱戦闘不能

 

しのぶ

「『コンセントレイト』」

 

カナエ

「『コンセントレイト』」

 

炎柱

「このままではまずい、一矢報いなければ。」

 

カナエ

「同時に攻撃するわ。」

 

しのぶ

「了解よ。」

 

岩柱

「まずはこの一撃をなんとか耐えるぞ!」

 

風霞音蛇炎

「わかった。」

 

カナエ&しのぶ

「『万物流転・大氷河期』」

       ブォォォォッ・ピキィィィン

岩&風&霞&音&蛇&炎

「ぐわっ。」

 

クリティカルヒット岩&風&霞&音&蛇&炎戦闘不能

 

カナエ

「戦闘終了を確認そこまで!」

 

しのぶ

「やっと終わったわ。姉さんはこの後どうするの?」

 

カナエ

「私は先に屋敷に帰るわ、そういえばしのぶに渡す物があったわ。」

 

しのぶ

「細剣のようだけど、私が使っている日輪刀より強そう。」

 

カナエ

「暁さんから借り受けたんだけど、貴女に合うと思って、暁さんの仲間の方が使ってたそうよ。」

 

しのぶ

「使いこなせるかな、姉さんには無いの?」

 

カナエ

「私はこの薄緑・真打っていう刀を使わせてもらおうと思うの。コレも仲間の方が使ってたそうよ。」

 

しのぶ

「勝ったのは私達なのでこれで失礼させて頂きます。」

 

二人は道場を出ていった。

 

三十分後

 

悲鳴嶼

「皆、しっかりするんだ。」

 

霞柱

「・・・・・」

 

風柱

「チッ、たった二人に全滅だと!?」

 

音柱

「確かに派手に負けたな。」

 

炎柱

「よもやこれ程の差があると思わなんだ。」

 

蛇柱

「蝶屋敷に訓練場所があるらしいが、近いうちに行ってみるか?」

 

恋柱

「甘味処に誘い損ねた。」

 

水柱

「・・・・負けた。」

 

蝶屋敷への帰る途中

 

カナエ

「なんとか勝てて良かったわね。」

 

しのぶ

「そこまで相性は悪くなかったと思うわよ?」

 

カナエ

「いいえ、私達はまだスキルを学んだばかり。今回は運が良かったと思うべきよ。次に模擬戦をする時はもっと相性に関係無く戦えるようにならないと。」

 

しのぶ

「とりあえず帰ってから訓練予定を考えてましょう。」

 

二人は雑談しながら帰って行った。



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第9話同盟締結について

某日蝶屋敷

 

カナエ&しのぶ

「ただいま。」

 

アオイ

「お帰りなさいませ。」

 

カナエ

「暁さんはどちらに?」

 

アオイ

「ラヴェンツァさんと何か話し合いをしてましたよ。」

 

しのぶ

「二人は何を話し合っているの?」

 

アオイ

「なんでも戦力がどうとか?」

 

カナエ

「戦力?暁さんの仲間方を誰か連れてくるのかしら?」

 

アオイ

「まだ誰にするか決まっていないようです。」

 

しのぶ

「どんな人がいるんだろう?男性、それとも女性かしら?」

 

カナエ

「女性!?」

 

しのぶ

「何を慌ててるの姉さん?普通に考えられることでしょう?」

 

暁とラヴェンツァが此方に来た

 

「二人共お帰り。丁度良かったラヴェンツァ、この際だから三人に決めてもらわないか?」

 

ラヴェンツァ

「運命を第三者は任せるのですか?それもひとつの選択ですね。」

 

アオイ

「何のことですか?」

 

ラヴェンツァ

「誰でもいいので、この三枚のカードから一枚だけ選んで下さい。」

 

しのぶ

「姉さん、どれにする?」

 

カナエ

「私が決めるの?」

 

アオイ

「蝶屋敷の主はカナエ様ですから。」

 

カナエ

「左のカードでお願いします。」

 

「わかった、左のカードは女教皇のカードだ。ラヴェンツァ済まないが冴さんの許可をもらってから真を連れて来てくれ。」

 

ラヴェンツァ

「分かりました、少し待っててください。」

 

十五分後

 

ラヴェンツァ

「暁、話しがつきました。」

 

「此処がそうなの?暁、無事みたいね。」

 

「真も忙しいだろうに済まないな、紹介する俺の仲間で参謀役の新島真です。」

 

「初めまして参謀役の新島真です。コードネームはクイーンと呼ばれていました。」

 

カナエ&しのぶ&アオイ

「・・・・(綺麗な人)」

 

「あの、どうかしました?」

 

カナエ

「失礼しました。私は胡蝶カナエです。二人は妹のしのぶと妹同然の神崎アオイです。」

 

しのぶ

「初めましてカナエの妹、胡蝶しのぶです此処こそよろしくお願いします。」

 

アオイ

「初めまして神崎アオイと申します。よろしくお願いいたします。」

 

カナエ

「ところでコードネームって何ですか?」

 

「暁、話して無かったの?」

 

「聴かれなかったからな。」

 

「全く団長しばらく会わないうちに腑抜けたんじゃないの?私達は怪盗団を結成していたので、名前とかがばれる訳にはいかないから団長と団員はコードネームを持っていたわ。」

 

カナエ

「・・・良くわかりませんが其処はどうでもいいです。上司から協力関係の強化、つまり同盟締結の交渉を任されました。」

 

暁&真

「は?」

 

しのぶ

「ですから交渉役を姉は上司から委任されたんです。」

 

「ラヴェンツァからだいたいの事情は聴いたけど、この場合の交渉は組織の長、もしくは側近がすべきじゃ無いの?組織の幹部とは言っても1人に委任すべきでは無いと思いますよ。」

 

「俺がカナエさん達に協力的だから、女性幹部に任せれば言う事を聴くとでも思ったんじゃないか?」

 

「暁に関して言えばハニートラップは効果無いのにね。」

 

カナエ

「ハニートラップって何ですか?」

 

ラヴェンツァ

「ただの色仕掛けだと思ってください。」

 

しのぶ

「姉さんはそんなことしません。((`Δ´))」

 

「結論から言うと、カナエさん達との協力は継続するが、鬼殺隊との協力は保留させてもらう。」

 

カナエ

「分かりました、上司にはそのまま報告します。」

 

アオイ

「真さんも暁さんみたいな能力があるんですか?」

 

「ええ、私達は全員持っているわ。一応聴いておくけど暁、この世界の女性を口説いて無いよね?」

 

「人聞きの悪いことを言わないでくれ、口説くようなことは誰にもしていない。」

 

「ならいいけど、貴方の場合女性の方から来るから気をつけなさい。」

 

しのぶ

「暁さんってそんなに女性にモテるんですか?」

 

「私達が把握しているのは私の姉を除いて十人かしら。内容は、教師、占い師、新聞記者、医者、私と親友、同い年の学生が二人、年下が二人よね。」

 

「・・・・・・・・・・」

 

カナエ

「・・・・・・・・・・」

 

アオイ

「聴かなかったことにした方をよさそうですね。」

 

しのぶ

「今後も私達とだけでも協力してもらえるのはかなり助かります。」

 

関係を現状維持出来ただけでも是とすることにした。

 



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第10話アオイの試練

某日蝶屋敷訓練場所前

 

ラヴェンツァ

「ごきげんよう皆さん。」

 

アオイ

「何かあったんですか?」

 

ラヴェンツァ

「はい。貴女達四人の為の試練の場所を先程用意出来ました。」

 

カナエ

「試練ってどんなもの何ですか?」

 

しのぶ

「ラヴェンツァさんの後ろの扉ですか?」

 

カナヲ

「(コイントス裏)・・・・・」

 

ラヴェンツァ

「1人ずつ扉を選んでください。扉の色に特に理由はありません。」

 

カナエ

「私はこの桃色の扉にするわ。」

 

しのぶ

「私はこの藤色の扉にするね。」

 

アオイ

「私はこの紫色にします。」

 

カナヲ

「(コイントス表)蒼色にする。」

 

ラヴェンツァ

「では皆さん扉を潜ってください。」

 

四人は扉を潜って行った。

 

紫色の扉の世界

 

アオイ

「此処は蝶屋敷?それにしては誰もいないし、周辺の植物も知っているものと知らない花が多い。」

 

でかい獣

「汝が此処の試練を受けに来た娘か?」

 

アオイ

「でっかい・・・犬?」

 

でかい獣

「犬じゃねーし我輩の名前はケルベロスである。」

 

アオイ

「ケルベロスですか・・・?聴いたことの無い犬種ですね。」

 

ケルベロス

「だから犬じゃねーし、由緒正しいケルベロスを犬呼ばわりすんな!汝は試練を受けに来たのでは無いのか?」

 

アオイ

「貴方が、此処の試験官ですか?」

 

ケルベロス

「汝の試験官は我輩では無い、汝我輩の足もとにあるカードを一枚選べ。」

 

アオイ

「中央のカードにします。・・・エレシュキガル?」

 

ケルベロス

「エレシュキガル?冥界の女主人であるな。」

 

カードから現れた女性

「やったー私が選ばれたのだわ。」

 

アオイ

「・・・誰ですか?」

 

ケルベロス

「エレシュキガルであるな。」

 

アオイ

「貴女が試験官ですか?」

 

エレシュキガル

「私が貴女の担当官で合っているのだわ。それで貴女は何を望むのだわ?」

 

アオイ

「望むとは?」

 

エレシュキガル

「貴女が手にするのは冥界に関わる力、貴女が思うより危険な力だわ。貴女の冥界日本でいう死の国をどのように思っているのだわ?」

 

アオイ

「一般的には死者が閻魔大王の裁きを受けて、天国か地獄に逝くとしか知りません。」

 

エレシュキガル

「貴女にとって天国とは何?」

 

アオイ

「わかりません、漠然と安らぎに満ちた場所?」

 

エレシュキガル

「貴女にとって地獄とは何?」

 

アオイ

「漠然と罪人が罪を償う場所?」

 

エレシュキガル

「貴女にとって貴女達が戦っている鬼になった人達はどちらに逝くべきだと思う?」

 

アオイ

「地獄だと思います。」

 

エレシュキガル

「鬼になった人の中には自分からなった人と、何等かの理由で変えられた人もいるけど貴女から見てどちらも同じなの?違いは無いの?」

 

アオイ

「それは・・・わかりません。」

 

エレシュキガル

「それでいいのよ。」

 

アオイ

「えっ?」

 

エレシュキガル

「貴女達が戦っている鬼の殆どが欲望に従っている。貴女達はいつか何等かの理由で鬼に変えられた人の怒りと悲しみを知る時がきっと来る。その時に自分なりの命の答えを見つけられると思うから。ひとまず合格と判断するのだわ。」

 

アオイ

「命の答え?」

 

エレシュキガル

「貴女に私が与えるのは分け御霊としての私これは暁という人が使うペルソナと似て非なる影法師として貴女と共に歩いていく。いつか貴女が人としての生を終えた時に私に還してちょうだい。」

 

アオイ

「分かりました。私が人生を終えた時答えが見つけられているかわかりませんが、自分なりに探しながら歩いていきます。」

 

エレシュキガル

「貴女の試練は終わったけど、これは貴女にとって始まりにすぎない、貴女の旅路が実りあるものであることを願っています。行ってらっしゃい。」

アオイ

「ありがとうございました。行ってきます。」

 

アオイに試練を終えて戻って行った。



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第11話カナヲの試練

蒼色の扉の世界

 

カナヲ

「・・・・・・・・でかい蛇?」

 

でかい蛇

「オレサマ、オマエマルカジリ。」

 

カナヲ

「・・・・・私噛られるの?」

でかい蛇

「・・・冗談なんだけど、君反応薄くないかい?」

 

カナヲ

「冗談なの?貴方は誰なの?」

 

でかい蛇

「我、ミドガルズオルム。」

 

カナヲ

「私、試練を受けに来たの。貴方が試験官なの?」

 

ミドガルズオルム

「我、違う其処の箱に三枚のカードが入っているから一枚選べ。」

 

カナヲ

「じゃあこのカードにする。イナンナ・・・誰?」

 

ミドガルズオルム

「戦いの女神であるな。」

 

イナンナ

「此処どこよ?」

 

カナヲ

「あの女性がそうなの?」

 

ミドガルズオルム

「うむ。」

 

イナンナ

「其処の蛇と人間、此処はどこよ?」

 

ミドガルズオルム

「此処はこの娘が試練を受ける為の場所である。」

 

イナンナ

「試練?何のこと?」

 

ミドガルズオルム

「汝も蒼い服装の娘に頼まれたのでは無いのか?」

 

イナンナ

「そういえば何か頼まれた気がする。」

 

カナヲ

「私何をすればいいの?」

 

イナンナ

「私が用意する箱から正しいものを選べばいいわ。面倒くさいから。」

 

ミドガルズオルム

「面倒くさいってそれでいいのか女神。」

 

イナンナ

「文句があるならあんたがやれば?」

 

ミドガルズオルム

「分かった、我がする。」

 

イナンナ

「じゃあ私は還るから後宜しく。」

 

イナンナは還って行った。

 

カナヲ

「あの人還っちゃったけどいいの?」

 

ミドガルズオルム

「構わん、後で後悔するのはアイツだ。我が汝にする試練は、一定時間この宝玉を持って落とさないことだけだ。」

 

カナヲ

「これを落とさなければいいの?」

 

ミドガルズオルム

「時間は三時間、今は重さを感じ無いが、10分毎に五キロ重くなる。」

 

カナヲ

「頑張る。」

 

ミドガルズオルム

「では始めるぞ。」

 

一時間後

 

ミドガルズオルム

「現在六十キロ」

 

カナヲ

「重い。」

 

二時間後

 

ミドガルズオルム

「現在百二十キロ無理をする必要に無いぞ。」

 

カナヲ

「(´;ω;`)」

 

三時間後

 

ミドガルズオルム

「現在百八十キロ、終了だ。」

 

カナヲ

「・・・・・・・」

 

ミドガルズオルム

「汝大丈夫か?」

 

カナヲ

「私、合格?それとも不合格?」

 

ミドガルズオルム

「合格だ。」

 

カナヲ

「何で?」

 

ミドガルズオルム

「何でって我は一定時間落とすなと言っただけで、道具を使うなと言った覚えは無い。汝はイナンナが置いて行った箱を使って落ち無いようにしただけだ。」

 

カナヲ

「何か貰えるの?」

 

ミドガルズオルム

「汝には我の分け御霊を与える。きっと汝の戦いの役に立つ。汝の試練は終わった皆の元へ帰るが良い。」

 

カナヲ

「ありがとう。縁が逢ったらまた逢えるといいね。」

 

ミドガルズオルム

「うむ。息災でな。」

 

カナヲは試練を終えて戻って行った。

 

 

 

 

 



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第12話しのぶの試練

藤色の扉の世界

 

しのぶ

「此処は火山なのに見たことの無い巨木に草花、薬草に毒草後は深紅の蜥蜴?」

 

深紅の蜥蜴

「(-.-)Zzz・・・・」

 

しのぶ

「寝てるの?あの、起きてくれませんか?」

 

深紅の蜥蜴

「(-.-)Zzz・・・・」

 

しのぶ

「・・・・・(ブチッ)起きろって言ってるでしょう。」

 

深紅

「(-.-)Zzz・・・・ふぇ?」

 

しのぶ

「やっと起きた、あの私は此処に試練を受けに来たんです。蜥蜴さん、貴方が試験官ですか?」

 

深紅の蜥蜴

「女の子だ、君寝てる人を無理に起こすって人としてどうなの?」

 

しのぶ

「・・・質問してるのは私です。蜥蜴さん貴方が試験官ですか?」

 

深紅の蜥蜴

「人の話しをちゃんと聴かないとろくな大人にならないよ?まあ良いやこの三枚のカードから一枚選んでくれる?」

 

しのぶ

「右のカードにします。・・・フェニックス?」

 

深紅の蜥蜴

「フェニックス!?」

 

しのぶ

「何を驚いてるんです?蜥蜴さん」

 

深紅の蜥蜴

「僕は蜥蜴って名前じゃ無いよ。」

 

しのぶ

「名前、何て言うんですか?私は胡蝶しのぶです。」

 

深紅の蜥蜴

「僕、サラマンダーだよ。」

 

しのぶ

「それでサラマンダーさんフェニックスって何ですか?」

 

サラマンダー

「鳥の幻獣だよ。」

 

しのぶ

「その鳥さんは、どこに居るんです?」

 

サラマンダー

「そのうち来るんじゃないの?」

 

三十分後島くらいの大きさの鳥がやって来た。

 

フェニックス

「汝が試練を受けに来た娘か?」

 

しのぶ

「そうです。貴方が試験官ですよね?」

 

フェニックス

「汝には先に分け御霊を渡しておく。我が汝に出す課題はこの卵を孵化させることだ。」

 

しのぶ

「人の子供くらいの大きさですが、何の卵ですか?」

 

フェニックス

「知らん、此処に来る途中の海辺で拾った。」

 

サラマンダー

「拾ったって育てるのが面倒くさいからって押しつけるのはよくないよ。」

 

フェニックス

「気にするな、我は気にしない。」

 

しのぶ

「無責任じゃありませんか!?拾って置いて何で自分で育てないんですか!?」

 

フェニックス

「戯者自分の仔ならともかく、何で我が育てなければならない?」

 

サラマンダー

「どっちも言ってることは正論だよね。結局誰が育てるの?」

 

しのぶ

「もういいです、私が孵化させて立派に育てて見せます。」

 

サラマンダー

「孵化しないと種族がわからないよ。種族ごとの育て方もあるんだから。」

 

しのぶ

「海辺に産卵する動物じゃ無いんですか?」

 

フェニックス

「この空間の海辺で拾った卵が、ただの亀か何かと勘違いして無いか?」

 

サラマンダー

「こういう場所の海辺の卵って殆どが水龍だよ。どうやって人が育てるの?」

 

しのぶ

「餌はどうすればいいですか?」

 

サラマンダー

「孵化させてから考えようよ。どのくらいかかるか知らないけど。」

 

フェニックス

「娘よ、我はひとまず還る。後は汝の好きにせよ。」

 

フェニックスは還って行った。

 

しのぶ

「あんな無責任な鳥だなんて、育てるとは言ったけど人の世界に連れ出して大丈夫かしら?」

 

サラマンダー

「うん?後三時間程で孵化しそうだよ。」

 

三時間後

 

「『パキッベキッパキッビキッ』・・・」

 

しのぶ&サラマンダー

「産まれた。」

 

しのぶ

「それで種族は何ですか!?」

 

サラマンダー

「種族は幻獣・龍王リヴァイアサン。海に生息圏を持ってる中でも最上位に近いヤツだよ。人の世界で育てるのは無理だよ。」

 

しのぶ

「それでも有言実行育てて見ます。」

 

サラマンダー

「頑張って、それと龍種の雄は他種族の雄を嫌う性質があるよ、それから此処で自生してる果物をなるべく持って行くといいよ。」

 

しのぶ

「色々とありがとう。名前を考えることから始めて見ます。」

 

サラマンダー

「試練終わってるから後は戻るだけだよ。」

 

しのぶ

「それじゃさようなら。縁が逢ったらまた逢いましょう。」

 

しのぶは産まれた仔龍を連れて戻って行った。



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第13話カナエの試練

桃色の扉の世界

 

カナエ

「此処は神社?」

 

寝ている狐

「(-.-)Zzz・・・・」

 

カナエ

「・・・・・・」

 

寝ている狐

「(-.-)Zzz・・・・」

 

カナエ

「・・・・起きてくれないかな。」

 

寝ている狐

「(-.-)Zzz・・・・」

 

カナエ

「・・・起きて。」

 

寝ている狐

「(-.-)Zzz・・・・」

 

カナエ

「起きてくれませんか?」

 

寝ている狐

「(-.-)Zzz・・・ふみゅ?」

 

カナエ

「おはようございます。私は胡蝶カナエと申します。狐さん貴方が試練の試験官ですか?」

 

「違うよ此処で寝てただけだよ。僕は宇迦之御霊です。」

 

カナエ

「此処の試験官さんはどこですか?」

 

宇迦之御霊

「そのうち来ると思います。」

 

カナエ

「此処の試験官さんはどんな人何ですか?」

 

宇迦之御霊

「狐に関わりがあるよ。」

 

10分後

 

狐耳の女性

「みこーん『去勢拳』と『去勢脚』・・・どっちにしようかしら?」

 

カナエ

「・・・・・・」

 

宇迦之御霊

「・・・・・・」

 

狐耳の女性

「おや?もしかして試練を受けに来た人ですか?」

 

カナエ

「アッハイ、そうです。私は胡蝶カナエです。貴女はどなたですか?」

 

狐耳の女性

「これはご丁寧に私は玉藻の前です。貴女はどちらがいいですか?」

 

カナエ

「えっと、何のことですか?」

 

玉藻の前

「だから、『去勢拳』と『去勢脚』どちらがいいですか?」

 

宇迦之御霊

「もしかして、どっちか覚えろとか言わないよね?」

 

玉藻の前

「そうですけど?」

 

カナエ

「どっちもやだなぁ。」

 

玉藻の前

「どちらか選んでくれたら、合格にしてあげますよ。」

 

宇迦之御霊

「そんな技覚えた結果彼氏に逃げられましたって、なったらどうやって責任取るの?」

 

玉藻の前

「お仕置きが嫌なら浮気するなって話しじゃ無いの?」

 

カナエ

「私まだ彼氏なんていないもん。(○| ̄|_)」

 

宇迦之御霊

「・・・・・どうすんの落ち込んでるよ。」

 

玉藻の前

「・・・・・えっ、私のせい何ですか!?」

 

カナエ

「・・・・・(○| ̄|_)」

 

玉藻の前

「えーと元気出して、きっといい出逢いがあると思うから。」

 

カナエ

「・・・・(orz)」

 

宇迦之御霊

「技の継承を諦めたら?」

 

玉藻の前

「誰かに継承して欲しいじゃ無いですか。」

 

宇迦之御霊

「本人が嫌がってるのに?」

 

玉藻の前

「諦めればいいんでしょ、いいもん他を探すから。」

 

カナエ

「出来れば覚えずに合格もらえませんか?」

 

玉藻の前

「替わりに継承してくれそうな人を紹介してくれますか?」

 

宇迦之御霊

「そんな相手いるの?」

 

カナエ

「私の妹のしのぶを紹介します。」

 

玉藻の前

「じゃ合格にしますね。私の分け御霊を渡します。うまく使いこなしてください。」

 

宇迦之御霊

「妹さん怒るんじゃないの?」

 

カナエ

「誰の紹介とか言わなければ多分大丈夫だと思う。」

 

宇迦之御霊

「いいのかなぁ?」

 

玉藻の前

「二人にいいことを教えてあげます。気にしたら負けです。」

 

カナエ&宇迦之御霊

「それってただの現実逃避。」

 

玉藻の前

「試練は終わっているので後は戻るだけですよ。」

 

宇迦之御霊

「なんかグダグダになったけど、頑張ってね。ついでに恋人探しも。」

 

カナエ

「ありがとう頑張って見ます。恋人探しはわからないけど。」

 

カナエは試練を終えて戻って行った。

 



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第14話四人の帰還

某日蝶屋敷

 

ラヴェンツァ

「皆さんお帰りなさい。」

 

カナエ&しのぶ&アオイ&カナヲ

「ただいま帰りました。」

 

ラヴェンツァ

「しのぶさんその龍の幼体はどうしたんですか?」

 

しのぶ

「私が行った試練の試験官から、押しつけられた卵から孵化しました。」

 

カナエ

「随分大人しいけど名前は何んて言うの?」

 

しのぶ

「まだ決まってないの、まずは名前をつけてあげないと。」

 

アオイ

「皆でどんな名前にするか相談しましょう。」

 

カナヲ

「(コイントス裏)・・・・・」

 

ラヴェンツァ

「リヴァイアサンだと此処では育てにくいですよ。せめて他の龍種か幻獣なら少しはマシなんですが。」

 

しのぶ

「もしかして種族を変えられたりしますか?」

 

ラヴェンツァ

「龍種に限定するならばギリギリ可能です。かなり難しいですが。」

 

アオイ

「まずは名前の候補を挙げていきませんか?それと性別はどちらですか?」

 

ラヴェンツァ

「性別は雌の幼体です。名前の前に種族を決めて欲しいのですが。」

 

しのぶ

「種族の候補はありますか?」

 

ラヴェンツァ

「リヴァイアサンは水の属性なので、五行で決めるのなら他の火、土、金、木の4つから選んでください。」

 

アオイ

「私は土がいいと思います。」

 

カナヲ

「(コイントス表)私は木がいいと思う。」

 

しのぶ

「私は火かな。」

 

カナエ

「なら私は最後に残った金で。」

 

ラヴェンツァ

「どれか1つ、もしくは2つにしてください。ただし相性を考慮してください。」

 

しのぶ

「火なら土、もしくは火と木。」

 

カナエ

「土なら金くらいかな?」

 

カナヲ

「(コイントス裏)・・・・・」

 

アオイ

「五行ってどんなのでした?」

 

ラヴェンツァ

「五行相乗なら火から土、土から金、金から水、水から木、木から火です。五行相剋なら火から金、金から木、木から土、土から水、水から火ですがこれは五行の場合です。」

 

しのぶ

「他にも候補が?」

 

ラヴェンツァ

「月、火、水、木、風、土、光、闇、の八元素です。五行と八元素どちらにしますか?」

 

カナエ

「水を除外しても複数選べる。」

 

アオイ

「選び過ぎるのは逆に問題ではありませんか?」

 

しのぶ

「八元素全部って無理ですか?」

 

ラヴェンツァ

「出来なくはありませんが、それだと種族がバハムートになりますけどいいですか?」

 

しのぶ

「それでお願いします。」

 

ラヴェンツァ

「早速始めます。」

 

四時間後

 

ラヴェンツァ

「種族の変更が完了しました。後は名前だけです。」

 

カナエ

「桔梗はどうかな?」

 

アオイ

「楓はどうですか?」

 

カナヲ

「(コイントス表)・・・桜。」

 

しのぶ

「紫苑はどうかな?」

 

アオイ

「水仙。」

 

カナエ

「椿。」

 

カナヲ

「(コイントス表)百合。」

 

しのぶ

「牡丹。」

 

カナエ

「雛菊。」

 

アオイ

「菫。」

 

しのぶ

「芍薬。」

 

ラヴェンツァ

「私から僭越ですが、胡蝶」

 

カナエ&しのぶ&アオイ&カナヲ

「それでお願いします。」

 

ラヴェンツァ

「名前は決まりましたが、本格的な教育はこの仔龍が言葉を覚えて人に変化出来てからになりますが、どうしますか?」

 

しのぶ

「それは皆で相談しながらでいいと思います。」

 

アオイ

「そう言えば、暁さん達がいませんが出かけてるんですか?」

 

ラヴェンツァ

「二人なら暇だからって出かけました。」

 

カナエ

「・・・・・」

 

しのぶ

「姉さん、どうかしたの?」

 

カナエ

「適当な所で他の柱の人に逢って喧嘩して無いといいけど。」

 

しのぶ

「ああ、誰とは言わないけど、喧嘩を売りそうなのが二、三人いたような気がする。」

 

ラヴェンツァ

「あの二人なら問題ありませんよ。相手を半殺しにするだけですから。」

 

アオイ

「二人が揉め事に巻き込まれて無いといいですね。」

 

二人が戻って来るのを待つことにした。



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第15話インターミッション2

某日蝶屋敷

 

ラヴェンツァ

「どうしました?暇そうですが。」

 

「実際暇だからな。」

 

「そんなに暇ならこの屋敷周辺を探索にでも行く?」

 

「暇潰しくらいにはなりそうだな。念の為誰かに伝えてから行こう。」

 

なほ達を探しに行った。

 

なほ

「暁さん、どうかしましたか?」

 

「暇になったから少し探索して来ようと思って。」

 

なほ

「でも暁さん達の服装だと、良くも悪くも目立ちますよ?」

 

「出来れば着替えたいんだけど、真はともかく俺が着れそうな服は無いだろう?」

 

きよ

「そうですね、此処は本来女性しかいませんから。真さんはアオイさん達から借りられますが殿方の服は買って来るしかありません。」

 

すみ

「暁さん達はこの世界のお金を持っていますか?」

 

「ラヴェンツァの依頼で来たから持って無いな。真は持ってるか?」

 

「世界線が違うとは言え私と暁にとって過去だから、私達の時代のお金を過去のお金に普通は換金しないから無いわね。」

 

「ラヴェンツァに相談するか?」

 

ラヴェンツァ

「どうしました?」

 

「この世界で買い物をしたいんだが、お前が換金してくれるのか?」

 

ラヴェンツァ

「渡すのを忘れてました。この財布を使ってください。暁のお金をこの世界のお金に換金してあります。」

 

「ありがとう。出来ればもっと早く渡してくれないか。」

 

なほ

「これでお買い物が出来ますね。」

 

「買い物なら私も行くわ、着替えの他にも必要な物があると思うから。」

 

ラヴェンツァ

「その前に暁、この二枚のカードからどちらか選んでください。」

 

「今度は誰を連れて来るんだ?」

 

「私が引くわ・・・引いたカードは、信念良かったわね暁?」

 

「・・・何が言いたいんだ?あいつは新体操で忙しいんじゃないか?」

 

ラヴェンツァ

「それなら問題ありません。彼女に関しては関係者の時間だけ停止しておきます。それとも後ろめたい理由でもありますか?」

 

「わかった、連れて来てくれ。」

 

五分後

 

すみれ

「先輩お久しぶりです、ラヴェンツァさんから話しを聴いて私も手伝います。」

 

「私も居るんだけど?」

 

すみれ

「真先輩もお久しぶりです。よろしくお願いします。」

 

「私達これから買い物に行くんだけど貴女も行くでしょ?」

 

すみれ

「はい、ご一緒します。」

 

「それじゃそろそろ行くか。」

 

「この近くだと、どの辺りかしら?」

 

「とりあえず適当に観光しながら行くとしよう。」

 

蝶屋敷から出かけて行った。

 

すみれ

「先輩は相変わらず女難の相なんですか?」

 

「何のことだ?」

 

「この世界に来て直ぐに戦ったと聴いたわね。」

 

「何か、不審者に殺されかけていた女性を助けただけだろう?」

 

すみれ

「その人、もしかして先輩に一目惚れしているかも知れませんよ?」

 

「それは無いと思うが?」

 

「私もあり得ると思うわ。」

 

「そうなのか?」

 

すみれ

「女性にとっては充分な理由になると思います。暴漢に襲われた所を助けられたんです。白馬の王子様に見えたとしても仕方ないと思います。」

 

「白馬の王子って、お伽噺じゃあるまいし。」

 

真&すみれ

「・・・・(相変わらずの朴念仁。)」

 

「そろそろ着きそうだな。」

 

すみれ

「そうですね、まずは服から買いましょう。」

 

「他にも見てまわる時間があるといいわね。」

 

三人は街に入って行った。

 

 



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第16話街にて

某日某所

 

「街に着いたが、まずは服を買うとしよう。」

 

「そうね。街の人に聴けばお店の場所が分かると思う。」

 

すみれ

「誰に聴きますか?」

 

「余り忙しくなさそうな人がいるといいけど。」

 

すみれ

「そうですね。ではあの人に聴いてみますか?」

 

「私が聴くわ。あのすみません、今いいですか?」

 

珍しい髪色の女性

「はい?どうかしたの。」

 

「すみません、私達、服屋を探しているんです。よろしければ場所を教えていただけませんか?」

 

珍しい髪色の女性

「私達で良ければ、案内しますよ。」

 

すみれ

「助かります。でもお二人はデートをしているのではありませんか?」

 

蛇を首に巻いた男性

「デート?」

 

「逢い引きのことですよ。」

 

蛇を首に巻いた男性

「別に構わない、ここからわりと近いし、それなりに揃っている店がある。」

 

「ご親切にありがとうございます。申し遅れました、私は新島真と申します。」

 

すみれ

「私は芳澤すみれです。」

 

「俺は来栖暁です。」

 

珍しい髪色の女性

「これはご丁寧に、私は甘露寺蜜璃です。」

 

蛇を首に巻いた男性

「俺は伊黒小芭内だ。」

 

二人に案内されて十分後

 

伊黒

「この店だ、所で飯屋の案内はいいのか?」

 

「ええ、俺達は服を買いに来ただけですから。案内してくれてありがとうございました。」

 

蜜璃

「縁があったらまた会いましょうね。」

 

二人は離れて行った。

 

三人は店に入って行った。

 

すみれ

「何着買うんですか?」

 

「男性用と女性用がそれぞれ五着もあればいいだろう。」

 

「なら私達で選ぶから、少し待っててくれる?」

 

「わかった。」

 

一時間経過

 

「・・・・・」

 

「私達の方はこんな所かしら。」

 

すみれ

「何気に男性の服って選ぶの初めてなんですよね。」

 

「そうね。竜司とか祐介のはすぐに選べたけど、暁の分はやたら時間がかかってるしね。」

 

二時間経過

 

「・・・・・(まだか?)」

 

「このくらいかな?」

 

すみれ

「今思ったんですけど、モルガナさんが来た時ってどうするんですか?」

 

「・・・どうするも何もペット用の服があるわけ無いでしょう。暁、終わったから支払いお願いね。」

 

「わかった、行って来る。」

 

暁は支払いをしに行った。

 

店員

「お買い上げありがとうございました。」

 

三人は店を出た。

 

「無事買い物が済んだが、この後はどうする?すぐに帰るのか?」

 

「適当に観光しながら帰りましょう。」

 

すみれ

「蝶屋敷の人達はどんな人達何ですか?」

 

「私から見ても綺麗な人達よ。」

 

すみれ

「例の如く先輩がフラグ建てまくりですか?」

 

「人聞きの悪いことを言わないでくれ。」

 

「違うの?」

 

すみれ

「違うんですか?」

 

「風評被害が酷くないか?」

 

「しのぶさんとアオイさんはまだみたいだけど、カナエさんは怪しい気がするわ。カナヲさんは興味無いみたいだけど。」

 

すみれ

「すでに四人が毒牙に!?」

 

「人聞きの悪いことを言うな。」

 

「言われたくなければちゃんと一人を選びなさい。具体的には、私達から一人か、もしくはこの世界で出逢った人から。」

 

すみれ

「私が立候補しますよ。」

 

「・・・・は?(殺気)」

 

「・・・(((;゜Д゜)))。」

 

すみれ

「真先輩、殺気が漏れてますよ。抜け駆けはしませんよ。」

 

街の外に出た。

 

「まずは帰るか。出来れば現地での協力者と仲良くしてくれないか?」

 

すみれ

「分かっています。どんな人達か興味があるだけですから。」

 

「今頃、春や杏はどうしているかしら?」

 

「そうだな、出来れば竜司達の力も借りたい。」

 

すみれ

「その辺はラヴェンツァさん次第だと思います。」

 

「帰ったらラヴェンツァに相談してみた方がいいかもな。」

 

「カナエさん達とも相談した方がいいわよ。」

 

三人は蝶屋敷へ帰って行った。



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第17話蝶屋敷2

某日蝶屋敷

 

暁&真&すみれ

「ただいま。」

 

すみ

「お帰りなさい。先程カナエ様が暁さんを探してましたよ。」

 

「ありがとう、行ってみるよ。」

 

三人はカナエを探しに行った。

 

すみれ

「カナエさんってどんな人何ですか?」

 

「このお屋敷の主人にあたる人で、鬼と戦っている組織の幹部の一人だそうよ。」

 

しのぶ

「お帰りなさい、・・・あの其方の方はどなたですか?」

 

「あれ?ラヴェンツァから聴いて無いのか?俺達が出かける前に連れて来た仲間だよ。」

 

すみれ

「初めまして、芳澤すみれです。よろしくお願いします。」

 

カナエ

「胡蝶カナエです。よろしくお願いします。」

 

しのぶ

「カナエの妹、胡蝶しのぶです。よろしくお願いします。(綺麗な人・・・何かモヤモヤする。何で?)」

 

アオイ

「神崎アオイです。よろしくお願いします。」

 

カナヲ

「(コイントス表)栗花落カナヲです、よろしく。」

 

すみれ

「しのぶさんが持っているのはシナイの神剣ですか。」

 

しのぶ

「コレを知ってるんですか?」

 

すみれ

「私が以前使っていたんです。今はソレの改良版を使っています。」

 

カナエ

「もしかしてコレを使っていた人を知ってますか?」

 

「薄緑・真打?祐介が使っている刀です。」

 

アオイ

「祐介さん?」

 

「あいつは芸術家何だが、芸術を追い求める余り、他のことが杜撰な所が珠にキズだな。」

 

しのぶ

「と言いますと?」

 

「芸術的探求の為ならまわりが見えない人。悪い人じゃないけど、感性が独特な人。」

 

カナエ

「ちょっと会ってみたい気がします。ラヴェンツァさんが連れて来てくれないかしら?」

 

「俺はこの後手持ちの装備品の確認と整理をするが、皆はどうするんだ?」

 

「私はしばらく戦って無いから鍛練をするわ。」

 

すみれ

「私も足手まといになりたく無いので訓練します。」

 

「ラヴェンツァに頼めば訓練場所に案内してくれる。」

 

しのぶ

「私は何かあった時の為に薬の調合をしておきます。」

 

アオイ

「私は仕事があります。」

 

カナエ

「私も鍛練をします。カナヲはどうするの?」

 

カナヲ

「(コイントス表)私も鍛練します。」

 

「良かったら私達と模擬戦しますか?」

 

カナエ

「是非ともお願いします。」

 

四人はラヴェンツァの所に向かった。

 

「まずは装飾品からにするか。」

 

しのぶ

「装飾品ですか?」

 

アオイ

「指輪が多いですね、コレはどんなもの何ですか?」

 

「ああ、ソレは極大万能リングという指輪で『メギドラオン』のスキルが追加される。」

 

しのぶ

「追加ってことは、元々は使えない人でも使えるってことですか!?」

 

「例えば、この貼り薬なら戦闘中に少しずつ精神力を回復してくれる。」

 

しのぶ

「そんな貼り薬があるなんて!?」

 

「特定のスキルの威力を上げるものもある。カナエさんなら、緑風のネックレス、しのぶなら銀氷のネックレスがオススメかな。」

 

アオイ

「どんな効果何ですか?」

 

「緑風のネックレスは疾風系のスキルを、銀氷のネックレスは氷結系のスキルの威力を上げてくれる。」

 

アオイ

「この杯は何ですか?」

 

「ソレは『勝利の雄たけび』を追加してくれる。」

 

アオイ

「!?しのぶ様この杯はかなり重宝します。」

 

しのぶ

「そんなになの?」

 

アオイ

「戦闘後に完全回復してくれるスキルが追加されるんですよ。」

 

しのぶ

「私はどちらのスキルも使えないわね。」

 

「訓練をしていれば、いずれ使えるようになるかも知れない。」

 

しのぶ

「暁さんのスキル構成はどうなっているんですか?」

 

「俺のスキル構成は『ブレイブザッパー』、『メギドラオン』、『漆黒の蛇』、『チャージ』、『ヒートライザ』『ランダマイザ』、『武道の心得』、『魔術の素養』、『勝利の雄たけび』を基本にしている。」

 

アオイ

「かなり優秀な構成ですね。」

 

しのぶ

「私もそのくらい強いスキル構成が出来るようになるかしら。」

 

「四人が渡された本には使うスキルを自分で構成出来るはずだが?」

 

しのぶ&アオイ

「そうなんですか!?」

 

「気づいてなかったのか?この様子だとカナエさんとカナヲも気づいて無いな。」

 

しのぶ

「二人が鍛練から戻ったら話し合ってみます。」

 

アオイ

「私達も時間のある時に訓練をすべきですね。」

 

三人はカナエ達が帰還するのを待つことにした。

 

 



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第18話模擬戦2

某日訓練場所前

 

ラヴェンツァ

「おや、どうしました?」

 

「しばらく戦って無いから錆落としをしたいのよ。丁度いい場所は無いかしら?」

 

ラヴェンツァ

「特別製の場所を用意出来ますが?」

 

すみれ

「例えば?」

 

ラヴェンツァ

「レベルの固定が出来ます。」

 

カナエ

「・・・・(私達とこの二人はどのくらいの差があるんだろう。今のうちに出来るだけ差を埋めておかないと。)」

 

カナヲ

「・・・・・・・」

 

「Lv70以下でランダムは可能ですか?」

 

すみれ

「先輩、刈り取るものを除外を忘れてますよ。私達だけでアレに勝つのは無理です。」

 

ラヴェンツァ

「確認します。刈り取るものを除外、Lv70以下に固定でいいですか?」

 

「お願いします。」

 

ラヴェンツァ

「私の後ろの水色の扉を使ってください。」

 

水色の扉の世界

 

すみれ

「此処は湖?」

 

カナエ

「まわりは峡谷?」

 

「山もある。」

 

カナヲ

「・・・・・」

 

「相変わらずなんでもありね。」

 

すみれ

「流石ラヴェンツァさんです。」

 

カナエ

「・・・」

 

カナヲ

「・・・?」

 

「雑魚は何処にいるのかしら?」

 

すみれ

「こういう時に探知が得意な人がいると助かるんですけど。」

 

「仕方ないわよ、この世界はあの子と相性が悪いもの。」

 

カナエ

「探知が得意な人がいるんですか?」

 

すみれ

「仲間の一人が情報戦の専門家と言っても差し支えがないんです。」

 

カナエ

「その人って男性ですか?それとも女性ですか?」

 

「女の子だけど、どうかしたの?」

 

カナエ

「いえ、なんでもないです。」

 

カナヲ

「・・・・カナエ姉さん、何かが此方に向かって来る。」

 

カナエ

「何かって?」

 

カナヲ

「わからない、でも複数の熱源反応があるの。」

 

「あれは、セイリュウ、ケツアルカトル、ビヤーキー、ヴァスキ、モロク、ハヌマーン、アラハバキ、オベロン」

 

すみれ

「此方は、オリハルコン、アタバク、リリス、セト、チェルノボグ、ロア、フォルネウス」

 

カナエ

「囲まれてる。」

 

カナヲ

「・・・・・」

 

「この周辺にいるのはこいつらだけ?」

 

すみれ

「そのようです。」

 

「ペルソナ、アグネス!『マハフレイダイン』、『金剛発破』。」

 

すみれ

「ペルソナ、エラ!『マハコウガオン』、『空間殺法』、『マスカレイド』。」

 

十分後

 

カナエ

「・・・・・十五体を十分で殲滅。」

 

カナヲ

「・・・後はいないみたい。」

 

「念のため警戒ね。」

 

すみれ

「でもカナヲさん、何故敵の接近がわかったんですか?」

 

カナヲ

「最近知り合ったミドガルズオルムの分け御霊が教えてくれた。」

 

カナエ

「ミドガルズオルム?」

 

すみれ

「確か北欧神話に登場する世界蛇のことですよ。」

 

「神殺しの蛇。でも分け御霊ってことは、ペルソナみたいに召喚できるはず。ある程度大きさを調整する必要があるけど。」

 

カナエ

「カナヲも似たようなことができるの?私のは玉藻の前っていう狐さんだけど。」

 

「蛇神の次は妖狐?」

 

すみれ

「しのぶさんとアオイさんに確認するのが少し怖いです。」

 

カナエ

「確かに二人も似たようなものだと思うけど。」

 

カナヲ

「・・・」

 

「私達の錆落としは済んだから一度撤退すべきね。」

 

すみれ

「戻ったら二人に確認しましょう。」

 

四人は帰還した。



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第19話力のコントロールについて

某日蝶屋敷

 

ラヴェンツァ

「お帰りなさい。」

 

「ただいま。」

 

すみれ

「しのぶさんとアオイさんは居ますか?」

 

アオイ

「どうかしましたか?」

 

しのぶ

「お帰りなさい。」

 

「二人に確認したいことがあるの。」

 

アオイ

「何ですか?」

 

すみれ

「二人が試練を受けた後受け取ったものは何ですか?」

 

アオイ

「私が受け取ったのは、エレシュキガルさんの分け御霊です。」

 

しのぶ

「私は、フェニックスですが、それがどうかしましたか?」

 

すみれ

「今のうちにちゃんと使いこなせるようになった方がいいですよ。」

 

「エレシュキガルはともかく、フェニックスを召喚したら、まわりがまきぞえになったなんてことがないようにね。」

 

しのぶ

「私が会ったときのフェニックスは島くらいの大きさだったので、アレが普通だと思ってました。」

 

カナヲ

「私が会ったミドガルズオルムも島くらいだった。」

 

「二人は大きさの調整と維持ができるようになってちょうだい。」

 

カナエ

「調整って出来るんですか!?」

 

すみれ

「普通に出来ますよ。先輩がやってますから。後カナエさんとアオイさんは安定できるようになってください。」

 

しのぶ

「安定っていうと?」

 

すみれ

「スキルを使う度にブレたりしないようにしましょう。」

 

六人はラヴェンツァの所に行った。

 

ラヴェンツァ

「どうしました?」

 

「力のコントロールの鍛練を出来る場所を用意してほしいの。」

 

ラヴェンツァ

「六人で行くんですね。休憩も出来る場所がいいですね。コテージを用意しておきます。」

 

すみれ

「キャンプが出来るのは助かります。」

 

カナエ

「待ってください、屋敷を数日も空ける分けにはいきません。」

 

ラヴェンツァ

「問題ありません。何日、何週間、何ヵ月、何年過ごしても、戻って来る時は数分後ですので。」

 

しのぶ

「どんどん常識がズレていく気がする。」

 

カナエ

「しのぶ、気にしたら負けよ。」

 

カナヲ

「(コイントス裏)・・・・・・」

 

アオイ

「どのくらい時間がかかるんだろう?」

 

ラヴェンツァ

「この銀色の扉を使ってください。」

 

「まずは訓練に行きましょう。」

 

銀色の扉の世界

 

すみれ

「此処って海辺ですよね?」

 

「まずはコテージの設備を調べましょう。」

 

すみれ

「電気、ガス、水道、問題無し。お風呂が無駄に広いです。冷蔵庫の食材もかなり揃ってます。」

 

アオイ

「至れり尽くせりなのはありがたいですけど、此処まで来ると怖いです。」

 

カナヲ

「(コイントス表)どの辺りで訓練するの?」

 

「まずは海の方でしのぶさんとカナヲさん召喚してみて。」

 

しのぶ

「わかりました、来なさい、『フェニックス』。」

 

小さめの無人島くらいの魔方陣が輝いた。

           カッ!

フェニックス

「此処は何処だ?・・・なんだ、いつぞやの娘ではないか。汝の手に負えない敵でもいるのか?」

 

しのぶ

「私の鍛練の為に喚んだのです。文句言わずに手伝いなさい。」

 

フェニックス

「何をすればいいのだ?」

 

しのぶ

「少し待って、今カナヲが召喚するから。」

 

カナヲ

「力を貸して、『ミドガルズオルム』。」

 

少し大きい山くらいの大きさの魔方陣が輝いた!

              カッ!

ミドガルズオルム

「(-.-)Zzz・・・・」

 

カナヲ

「・・・・?」

 

ミドガルズオルム

「(-.-)Zzz・・・・」

 

カナヲ

「・・・起きて。」

 

ミドガルズオルム

「(-.-)Zzz・・ん?何か肌寒いような、カナヲではないか。息災であるか?」

 

カナヲ

「うん。貴方も元気そうで良かった。相談に乗って欲しくて貴方を喚んだけどいいかな?」

 

ミドガルズオルム

「無論である、それで何をすれば良いのだ?」

 

すみれ

「二人共まだ大き過ぎます。調整してみてください。でもしのぶさんより、カナヲさんの方が仲が良いように見えます。」

 

フェニックス

「馴れ合いは必要最低限で足りると思うが違うのか?」

 

ミドガルズオルム

「我が友人を気遣うのは当然である。」

 

二人は調整を開始した。

 

すみれ

「しのぶさんもカナヲさんも普段の大きさ的には鴉くらいでお願いします。その後は大きさを維持してください。」

 

二時間後

 

しのぶ

「はぁはぁ、難しい上に疲労がたまるわね。」

 

カナヲ

「・・・出来た。」

 

「カナエさんとアオイさんはまず、召喚してください。」

 

アオイ

「力を貸してください。エレシュキガルさん。」

 

カナエ

「来て、玉藻の前。」

 

魔方陣が輝いた

        カッ!

エレシュキガル

「約定に従い、召喚に応じたのだわ。」

魔方陣が輝いた

        カッ!

玉藻の前

「みこーん、去勢拳と去勢脚の改良はどうすればいいのかしら?」

 

カナエ&しのぶ&アオイ&カナヲ&真&すみれ

「・・・・・・・・・・・・」

 

フェニックス&ミドガルズオルム&エレシュキガル

「・・・・・・・・・・・・」

 

玉藻の前

「おや?カナエさんじゃないですか。もしかして弟子候補を紹介してくれるんですか?」

 

しのぶ

「姉さん、弟子って何のことかしら?」

 

カナエ

「・・・・((ーー;)すっかり忘れてた。)しのぶ、ちょっとお願いがあるの。」

 

玉藻の前

「貴女がしのぶさんですか?去勢拳と去勢脚どっちがいいですか?」

 

しのぶ

「・・・何の話ですか?私は何も聴いていませんが?」

 

玉藻の前

「試練を合格にする条件にどちらか修得してほしいと言ったら、嫌だと言ったので妹を弟子候補に紹介することを条件に合格にしたんですよ。」

 

しのぶ

「姉さん、後でOHANASHIがあります。いいですね?((⌒‐⌒))」

 

カナエ

「((( ;゚Д゚)))ハイ。」

 

玉藻の前

「どっちにしますか?」

 

しのぶ

「修得しても使わなければいいだけ、去勢拳でお願いします。」

 

玉藻の前

「では、こちらに来てください。」

 

三十分後

 

玉藻の前

「かなり筋がいいですよ。」

 

しのぶ

「余り嬉しく無いけど、ありがとうございました。」

 

カナヲ

「私も修得した方がいいのかな?」

 

ミドガルズオルム

「汝には不要である。」

 

カナヲ

「そうなの?」

 

ミドガルズオルム

「己に自信が無いものは修得すれば良い、無垢な汝には不要。」

 

玉藻の前

「其処の蛇、何が言いたいのです?」

 

ミドガルズオルム

「汝は去勢拳等とほざいているが要は暴力で従えるだけであろう?」

 

玉藻の前

「浮気者への躾ですが何か?」

 

ミドガルズオルム

「戯け、浮気等というものは己を磨くことを怠る愚者の戯言なり、ちょっと外見がいいだけの娘と内面から輝いている娘とでは雲泥の差があるものだ。」

 

玉藻の前

「貴方のような蛇に女の価値が理解出来るとでもいうのですか?」

 

ミドガルズオルム

「汝の暴力に惑わされその娘が、己を磨くことを怠る愚者に成らねばよいがな。我と汝、どちらの言葉が心に響くかその娘達に聴いてみたらどうだ?」

 

玉藻の前

「いいでしょう。どちらが正しいのか、白黒つけましょう。」

 

ミドガルズオルム

「では我が正しいと思う者は挙手をしてくれ。」

 

真&すみれ&カナヲ&アオイ&しのぶ

「はい。」

 

玉藻の前

「なら私が正しいと思う人は挙手をしてください。」

 

カナエ

「はい。」

 

ミドガルズオルム

「結論は多数決で我と出た。」

 

玉藻の前

「私が・・・・負けた。(●| ̄|_)」

 

三十分後

 

すみれ

「カナエさんとアオイさんの次の課題は召喚を維持することです。頑張ってください。」

 

三時間後

 

アオイ

「維持するだけなのにかなり精神的な負担がある。」

 

すみれ

「慣れた分だけ楽になります。基本は終わりましたから食事をして、お風呂でサッパリしたら帰りましょう。」

 

「一度エレシュキガル達には還ってもらってから食事にしましょう。」

 

三十分後

 

真&すみれ&カナエ&しのぶ&アオイ&カナヲ

「御馳走様でした。」

 

「何でルブランのレトルトがあったのかしら?」

 

すみれ

「レトルトなんて出して無いはずですが、先輩からも聴いたこと無いです。」

 

カナエ

「そんなに気にすること何ですか?」

 

「ルブランは暁がお世話になった店の名前でかなり思い入れがあるのよ。」

 

しのぶ

「そろそろお風呂に行きましょう。」

 

六人はお風呂に行った。

 

すみれ

「すごく広いです。」

 

アオイ

「何か色々ありますね。」

 

カナヲ

「どれを使えばいいの?」

 

すみれ

「私が普段使っているのもあります。」

 

カナエ

「私達が普段使っているものは少ないみたいね。」

 

しのぶ

「二人のオススメを使ってみましょう。」

 

三時間後

 

「サッパリしたし、そろそろ帰りましょう。」

 

六人は帰って行った。



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第20話インターミッション3

某日蝶屋敷

 

ラヴェンツァ

「お帰りなさい。」

 

真&すみれ&カナエ&しのぶ&アオイ&カナヲ

「ただいま。」

 

「お帰り、鍛練は巧くいったのか?」

 

「ええ、でも基本が終わっただけよ。」

 

すみれ

「先輩、暇なら私達と手合わせしませんか?」

 

「それは、俺対真&すみれでいいのか?」

 

すみれ

「それでお願いします。真先輩もそれでいいですか?」

 

「仲間同士の模擬戦もたまにはいい経験になるわね。カナエさん達はどうするの?」

 

カナエ

「出来れば後学の為見学したいのですが構いませんか?」

 

しのぶ

「姉さん、私達はその前にスキルの調整をすべきだと思うわ。」

 

カナエ

「出来るの?」

 

アオイ

「暁さんから出来ると聴きました。」

 

「カナエさん達が渡された本はスキルの他にステータスが確認出来るはずだ。」

 

しのぶ

「ステータス?」

 

すみれ

「その人の身体能力のことです。HP、MP、力、体、速、知、運、で表示されていると思いますが、HP、が体力、MPが精神力だと思ってください、力は物理攻撃力と物理スキルのダメージ、体は物理防御力と物理スキルのダメージの減少、速は素早さと物理攻撃の回避、知は魔法防御と魔法スキルのダメージ、運はクリティカルとバステの成功率と回避率に影響します。力~運は数字で表示されます。限界は99です。他にも属耐性があります。耐性は火炎、氷結、疾風、電撃、核熱、念動、祝福、呪怨があります。」

 

カナエ

「私が持っている氷結耐性はどのくらい何ですか?」

 

「そうだな、氷結耐性を持っている人が氷結系のダメージを受けた場合、大体数字で25だとすると氷結が弱点の人だと最低でも50~75、最大だと100は超える場合がある。個人差によるけど。」

 

アオイ

「そんなに極端何ですか!?」

 

「だから耐性があった方がいいのよ。」

 

すみれ

「確認してみたらどうですか?」

 

カナエ

「わかりました、私のステータスは、HP342、MP248、力32、体26、知42、速38、運52です。」

 

しのぶ

「私のステータスは、HP260、MP356、力18、体24、知52、速63、運40です。」

 

アオイ「私のステータスはHP190、MP227、力29、体30、知35、速28、運17です。」

 

カナヲ

「私のステータスはHP400、MP176、力43、体52、知39、速42、運75です。」

 

「ラヴェンツァ、以前頼んだアレはあるか?」

 

ラヴェンツァ

「あります。暇な時に作成してみました。」

 

暁はラヴェンツァから何かを受け取った。

 

「しのぶ、コレを食べてみてくれないか?」

 

しのぶ

「何ですか?お菓子のようですが?」

 

しのぶは食べてみた。

 

「もう一度力だけ確認してみてくれ。」

 

しのぶ

「えーと・・・えっ!?力が18~25に上がった!?」

 

すみれ

「もしかして力の香を加工したんですか!?」

 

カナエ&アオイ&カナヲ

「力の香?」

 

「特定のステータスを上げてくれるアイテムだが、本来は高額で取引されている。」

 

しのぶ

「そんな高価な物を私の為に?」

 

「持っていた残りを加工出来ないかラヴェンツァに頼んでいたんだ。香には力の他に体、知、速、運がある。伸び悩んでいる人には必要だろう?」

 

しのぶ

「ありがとうございます。」

 

「次はスキルの調整をするといい。ただスキルの枠は9個だから工夫がいるな。」

 

カナエ

「私が使いたいのは、『ブレイブザッパー』、『ランダマイザ』、『コンセントレント』、『ヒートライザ』、『メギドラオン』、『メシアライザー』、『武道の心得』、『魔術の素養』、『勝利の雄たけび』に決定します。」

 

しのぶ

「私が使いたいのは『ブレイブザッパー』、『テトラカーン』、『メギドラオン』、『メシアライザー』、『吸魔』、『ランダマイザ』、『武道の心得』、『魔術の素養』、『勝利の雄たけび』にします。」

 

アオイ

「私が使いたいのは、『ブレイブザッパー』、『魔術の素養』、『武道の心得』、『大気功』、『吸魔』、『サマリカーム』、メギドラオン、メシアライザー、勝利の雄たけびはそのまま残します。」

 

カナヲ

「私が使いたいのは『メギドラオン』、『大気功』、『大治癒促進』、ブレイブザッパー、武道の心得、八艘跳び、死んでくれる?、不動心、勝利の雄たけび、は残します。」

 

「この後四人共見学でいいのか?」

 

しのぶ

「見学の後でいいので、相談に乗ってほしいのですがいいですか?」

 

「俺で良ければ。」

 

ラヴェンツァ

「準備はいいですか?では私の後ろの翠色の扉を使ってください。」

 

翠の扉の世界

 

「二人共準備はいいのか?カナエさん達はある程度離れてくれ。」

 

「少し待って装備の確認するから、私が使うのは武器は無比のヴァジュラ、銃はジャッジエンドPR、防具は極・明星の鎧、アクセサリーは極大万能リング。準備完了。」

 

すみれ

「私が使うのは、武器は、シナイの神剣改、銃は極・サハスラーラHR、防具は極・明星の鎧、アクセサリーは大蘇生のチャーム。これなら大丈夫かな。」

 

「それじゃ始めるぞ、『メギド・・・』。」

 

すみれ

「させません、『マスカレイド』。」

キンッ

「チッ・・・『ブレイブザッパー』。」

ザンッ

「其処よ、『アトミックフレア』。」

       ズドォォォン

「来い、『メタトロン』お前は真の相手を頼む。」

 

       魔法陣が輝いた。

 

      カッ!

メタトロン

「承知。」

 

「すみれ、メタトロンの相手をお願い。私じゃ相性が悪いわ。」

 

すみれ

「わかりました。直ぐに仕止めます。」

 

カナエ

「相性ってどのくらい悪いのかしら?」

 

「甘いな、『サイコキネシス』。」

         ドンッ

「クッ、『ディアラハン』。」

 

すみれ

「邪魔です。『ブレイブステップ』、『剣の舞』、『マスカレイド』。」

       ザンッ、  キンッ

メタトロン

「ヌウッ、『メギド・・・』。」

 

「隙あり、『鉄拳制裁』!」

 

メタトロン

「・・・・・・・」

メタトロンが消滅した。

 

「・・・それっていつからスキルになったんだ!?」

 

「スキルじゃないわよ、便乗しただけよ。」

 

「まあいい、来い、『アリス』。すみれの相手を頼む。」

       魔法陣が輝いた。

         カッ!

アリス

「行くわよ、すみれさん。」

 

すみれ

「クッ、『コウガオン』。なっ!?」

        ギュウンンンン

アリス

「ふっ・・・残念だったわね。アタシには、祝福吸収のスキルが付いてるのよ。隙あり『死んでくれる?』。」

 

         テケテケテケッ

 

すみれ

「しまっ・・・ドサッ。」

 

すみれ戦闘不能

 

「私達の負けね。降参するわ。」

 

「アリス、ご苦労様戻ってくれ。」

 

アリス

「了解です。」

 

アリスは蝶屋敷に戻って行った。

 

カナエ

「アリスちゃんってあんなに強かったんだ。」

 

しのぶ

「祝福吸収がどうとか言ってたけど。」

 

アオイ

「吸収ってことは耐性に類いするスキルですよね。」

 

カナヲ

「・・・・・」

 

「耐性の話しをしたけど、アリスは本来祝福が弱点だからそれが変わるだけで相手の隙を付きやすくなる。耐性一つとっても戦場では武器になるという一例だな。」

 

「すみれ、しっかりしなさい。」

 

すみれ

「すみませんでした。弱点をつかれました。」

 

しのぶ

「お疲れ様でした。私達も日々精進します。」

 

「それで相談というのは?」

 

しのぶ

「近々隊士になる為の試験のようなものがあるのですが、カナヲに参加して貰おうと思っています。」

 

「日輪刀と言ったか、カナエさん達が使っている刀はカナヲは持っていないようだが?」

 

アオイ

「合格しないと貰えないんです。ただ、彼処には鬼がいるんです。」

 

「適当な刀を持っていれば、後はスキルで充分だと思う。」

 

しのぶ

「日輪刀はアオイから借りれば済みます、スキルは目立ち過ぎますから。」

 

すみれ

「遅い早いの違いだと思いますよ?」

 

しのぶ

「だからカナヲには見込みのありそうな人を勧誘して貰えないかと思っているんです。」

 

「無口なカナヲさんに勧誘出来るの?」

 

カナエ

「難しいんじゃないかしら。」

 

しのぶ

「それでカナヲと行ってくれそうな人に心当たりありませんか?」

 

「あの二人の内どちらかに来てもらうしかなさそうだ。」

 

しのぶ

「心当たりがあるんですか!?是非お願いします。」

 

「一度戻ってラヴェンツァに相談しよう。」

 

七人は戻って行った。

 



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第21話念動の淑女

某日蝶屋敷

 

ラヴェンツァ

「お帰りなさい。」

 

「ああ、ただいま。少し頼みたいことがあるんだがいいか?」

 

ラヴェンツァ

「何ですか?内容によりますが?」

 

しのぶ

「近々カナヲが隊士になる為の最終選別に参加するのですが、交渉役を兼ねて一緒に行ってくれる人を紹介してほしいんです。」

 

ラヴェンツァ

「一緒に行くのは女性の方がいいということですか?」

 

しのぶ

「出来れば同性だと助かります。」

 

ラヴェンツァ

「ではカナヲさん、この二枚のカードから一枚引いてください。」

 

カナヲ

「・・・此方のカードにします。・・・女帝?」

 

「女帝・・・とりあえず事情を話して連れて来てくれ。」

 

すみれ

「もう一枚は何だったんですか?・・・恋人?」

 

「交渉役大丈夫かな?慣れていない気がするけど。」

 

カナエ

「どんな人何ですか?」

 

「見た目はのんびり屋のお嬢様かなぁ。」

 

アオイ

「お嬢様?戦えるんですか?」

 

すみれ

「問題無く戦えますよ。」

 

五分後

 

「此処がそうなの?」

 

「春、久しぶりね。」

 

「あ、真ちゃんとすみれちゃん久しぶり。」

 

すみれ

「春先輩、ご無沙汰しております。お変わりないようで。」

 

「春、忙しいだろうに済まない。」

 

「構わないよ、それで私は何をすればいいのかな?」

 

「彼女と行動を共にして、見込みのありそうな人を勧誘してほしいんだ。」

 

「彼女?」

 

カナヲ

「(コイントス表)初めまして、栗花落カナヲです。」

 

「こちらこそ初めまして」

 

「春、此方の人達も紹介するわね。まずこの屋敷の主の胡蝶カナエさんよ。」

 

カナエ

「初めまして胡蝶カナエです。よろしくお願いします。此方は私の妹のしのぶです。」

 

しのぶ

「初めましてカナエの妹の胡蝶しのぶです。此方は同僚の神崎アオイです。」

 

アオイ

「初めまして神崎アオイです。よろしくお願いいたします。私達の他に子供が三人います。」

 

なほ

「高田なほです。よろしくお願いします。」

 

きよ

「寺内きよですよろしくお願いします。」

 

すみ

「中原すみですよろしくお願いします。」

 

「此方こそ初めまして奥村春です。よろしくお願いいたします。それで私はどう動けばいいのかな?」

 

しのぶ

「今度カナヲが参加する最終選抜に一緒に行ってもらい、見込みのありそうな人勧誘してほしいんです。」

 

「そこはどんな場所何ですか?」

 

カナエ

「藤襲山という場所です、そこには人喰い鬼が閉じ込められています。」

 

「装備とか傷薬の準備は大丈夫なの?それに期間は?」

 

しのぶ

「期間は1週間生き残ることです。今のカナヲの実力なら問題はないと思います。」

 

「カナエさん達は俺達が使うペルソナみたいな能力を獲得しているから大丈夫だ。」

 

「分かったわ、私の装備品は暁君が預かっているの?」

 

「鬼は核熱か万能で片付くから極大万能リングを持って行くといい。装備品はフルールドマルR、極・明星の鎧、極・ヤグルシPRでいいか。」

 

「うん。それでいいよ。」

 

カナエ

「その斧が春さんの得物何ですか!?」

 

「言ってなかったか?」

 

しのぶ

「聴いていません。私が言うのも何ですが女性の細腕で使う武器じゃ無いでしょう!?」

 

すみれ

「春先輩、普通に使ってますよね。」

 

「うん。少し重いけど使えない訳じゃ無いから。」

 

「誰も疑問に思わなかったわね。」

 

「始めてペルソナを使った時に持ってた得物を使っているだけだからな。」

 

「カナヲさんの装備はどうするの?」

 

「得物は薄緑、防具は極・明星の鎧でいいだろう。装飾品はどうする?」

 

しのぶ

「候補は?」

 

「ステータス系とスキル追加どちらがいい?」

 

カナエ

「ステータス系がいいんじゃないかしら?」

 

アオイ

「スキル追加も棄てがたいですよ?」

 

しのぶ

「カナヲはどっちがいいの?」

 

カナヲ

「(コイントス表)・・・ステータスでお願いします。」

 

「分かった、このオリハルコンRを渡しておく。」

 

しのぶ

「どんな物何ですか?」

 

「ステータス+7/極・物理見切りが付いている。」

 

アオイ

「見た目ただの金属ですよね?」

 

「しばらく戦って無いから少し錆落としをしたいんだけど、何処でやればいいかな?」

 

すみれ

「ラヴェンツァさんに頼めば案内してくれますよ。」

 

「ありがとう、早速行って来るね。」

 

ラヴェンツァのところへ向かった。

 

「この後はどうする?」

 

カナエ

「準備はほぼ終わりましたから特に無いんですよね。」

 

しのぶ

「保存食くらいかな。」

 

アオイ

「春さんだけ行かせてよかったんですか?」

 

「無理はして無いと思うけど、後で様子を見に行こうかしら。」

 

春が戻ってくるのを待つことにした。

 



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第22話量産型特殊訓練場(氷)準備完了

某日蝶屋敷

 

「相談したい事があるんだけど今いいかな?」

 

ラヴェンツァ

「どんな事ですか?」

 

「あのね、しばらく戦って無いでしょ?それで錆落としって言うか、ウォーミングアップをしたいの。」

 

ラヴェンツァ

「それなら丁度いい場所の用意が出来たので紹介しますよ?」

 

「どんな場所なの?」

 

ラヴェンツァ

「暁が戦った鬼を再現した専用のフィールドです。」

 

「此方に来た直後に相手したっていう・・・誰だっけ?」

 

ラヴェンツァ

「上弦の弐と呼ばれていた鬼です。」

 

「実際のレベルってどの程度なの?」

 

ラヴェンツァ

「暁達から見ればレベル四〇くらいです。」

 

「雑魚だよね?」

 

ラヴェンツァ

「この世界の人から見れば脅威ですよ。」

 

「とりあえず其処で訓練してみるね。念の為他の皆も誘った方がいいよね。」

 

ラヴェンツァ

「鬼の人格等も再現しておきました。」

 

「皆を誘って来るから少し待ってね。」

 

春は真達の所へ向かった。

 

「あら、錆落としは終わったの?」

 

「これから何だけど、ラヴェンツァさんが新しい訓練場所を用意してくれたんだけど皆も行ってみない?」

 

カナエ

「どんな場所何ですか?」

 

「上弦の弐っていう鬼と戦える場所何だけど。」

 

しのぶ

「暁さんが消滅させたんじゃないんですか!?」

 

「ラヴェンツァさんが再現した専用の訓練場所を用意してくれたの。」

 

カナエ

「・・・(あの時私は死ぬはずだった。今の私の力がどの程度通用するのか把握しておくべきね。)分かりました私は参加します。」

 

しのぶ

「姉さん!?なら私も行くわ。アオイとカナヲはどうする?」

 

アオイ

「参加します。カナヲは?」

 

カナヲ

「(コイントス表)行きます。」

 

「私は待機するわ。」

 

すみれ

「私も残ります。」

 

「俺も残る、整理がまだ残っているんだ。」

 

「それじゃ行って来るね。」

 

ラヴェンツァのところへ向かった。

 

ラヴェンツァ

「来ましたね、ではこの氷をモチーフにしたこの扉を使ってください。」

 

「質問を忘れてたんだけど、再現した鬼の他には何がいるの?」

 

ラヴェンツァ

「再現した鬼以外は人形と変わりません、ただ数だけはいるので気をつけてください。一体見つけたら三十体はいると思ってください。台所に出る黒いアレの如く。」

 

「・・・・・(再現する時に何か嫌な事でもあったのかな?)」

 

カナエ

「・・・・・(あの鬼の性格的に間違って無い気はするけど。)」

 

しのぶ

「・・・・・」

 

アオイ

「・・・・・」

 

カナヲ

「・・・・・」

 

ラヴェンツァ

「準備が出来たら扉を潜ってください。」

 

「氷をモチーフにした扉の世界ってどんな処かな?」

 

カナエ

「気温とかは大丈夫かしら?」

 

しのぶ

「凍傷対策をした方がいいのかな?」

 

アオイ

「道具類は手持ちでなんとかなると思いますが。」

 

カナヲ

「・・・・・・・」

 

ラヴェンツァ

「皆さん気をつけて行ってらっしゃい。」

 

五人は扉を潜って行った。

 

 



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第23話量産型特殊訓練場(氷)

氷のモチーフの扉の世界

 

「ここがそうなの?」

 

カナエ

「氷をモチーフにしたって言ってたけど。」

 

しのぶ

「気温問題無し、吹雪いてもいない、地形も凍ってもいない、どうなってるの!?」

 

アオイ

「この世界全体が透明みたいです。」

 

カナヲ

「・・・・・・」

 

カナヲは石ころを拾ってみた。

 

「これ、石じゃなくて水晶だよ!?」

 

カナエ

「世界全体が水晶!?」

 

しのぶ

「何で鬼を再現しただけの世界が水晶で出来てんの?」

 

アオイ

「気にしたら負けと割り切りましょう。精神的に疲れますから。」

 

カナヲ

「・・・・・?」

 

カナエ

「カナヲ、どうしたの?」

 

カナヲ

「何か変な反応がある。」

 

アオイ

「変な反応ってどんな?」

 

カナヲ

「多分鉱物だと思うんだけど、人みたいに動いてる。」

 

しのぶ

「再現した鬼以外は人形って話しだけど、もしかして水晶で出来た人形なの?」

 

カナエ

「あの変態の人形、見たくないなぁ。」

 

「とりあえず、行ってみる?」

 

しのぶ

「そうですね。カナヲ案内お願いね。」

 

カナヲ

「分かりました、此方です。」

 

三十分後

 

カナヲ

「彼処です。」

 

「あれがその量産人形?」

 

カナエ

「全身が水晶で分かりにくいですが、似ている気がします。」

 

アオイ

「攻撃して見ますか?」

 

しのぶ

「一体だけ、罠の可能性は?」

 

カナヲ

「周辺にはいないみたい。」

 

「私がやってみるね、その前にコレを身に付けて。」

 

しのぶ

「ベルト?どんな物何ですか?」

 

「コレ?『ブレイブザッパー』を追加してくれるアクセサリーだよ。私は斬擊系のスキルを持って無いから。それじゃ早速行って来るね。」

    『ブレイブザッパー』

       ザンッ

水晶人形

「!?」

    『ガラガラッ』

 

アオイ

「砕けた?いえ、これは...」

 

水晶人形

「・・・・」

 

カナエ

「再生した!?そのうえ増殖してる!?」

 

しのぶ

「一度の増殖で三十体に増えた!?」

 

アオイ

「もしかしてラヴェンツァさんが言ってた一体見つけたら三十体ってこのことでは。」

 

カナヲ

「・・・・・・」

 

「欠片も残さず仕留める必要があるね。何人が『メギドラオン』を使える?」

 

カナエ

「私達全員が使えます。」

 

「私が合図をしたら、お願い。」

 

しのぶ

「分かりました。」

 

アオイ

「了解です。」

 

カナエ

「いつでもいいわ。」

 

カナヲ

「・・・・・・(何かが此方に接近してる?)」

 

「・・・今よ。」

 

カナエ&しのぶ&アオイ&カナヲ

   「『メギドラオン』」

     ズドォォォン

水晶人形

「・・・・・・」

シュゥゥゥン

「なんとか終わったみたい。」

 

しのぶ

「あの人形侮れませんね。物量で囲まれたら厄介です。」

 

カナエ

「ある意味鬼より強いかもしれないわ。」

 

アオイ

「・・・カナヲ、周辺の敵性反応はある?」

 

カナヲ

「・・・何かが此方に向かって来る?」

 

「何か?数はどのくらいなの?」

 

カナヲ

「数は一体だけみたい。」

 

男性

「騒がしいと思って来てみたら女の子ばっかりだ。」

 

カナエ

「貴方はあの時の鬼!?」

 

上弦の弐

「君、誰だっけ?どっかで会ったかな?」

 

カナエ

「人を殺しかけておいて忘れたと言うの!?」

 

上弦の弐

「何の事だい?俺は気がついたらこの世界にいたんだ。此処はどうなっているんだい?出口が見つからないんだよ。」

 

「復元した時に記憶が欠落してるのかな?敵に変わり無いけど。」

 

上弦の弐

「とりあえず名乗ろうか、俺は上弦の弐童麿。君達は何処から来た?出口はどこにある?」

 

しのぶ

「教える訳が無いでしょう、バカなの?」

 

童麿

「初対面の相手に失礼すぎ無いか?嫁の貰い手どころか恋人も出来なさそうだね君。」

 

しのぶ

「は?((`Δ´))」

 

カナエ

「落ち着いて、冷静になりなさい。(((((;゜Д゜))))」

 

カナヲ

「・・・・・」

 

アオイ

「・・・・・」

 

「とりあえず、童麿さん?を倒して帰ろう。」

 

童麿

「人を雑魚扱いするのやめてくれる?何処の馬の骨か知らないが失礼だろう?」

 

「・・・・実際雑魚でしょう?それと人じゃなくて鬼でしょう。バカなの?」

 

童麿

「・・・・纏めて救済すればいいか。どうせ女の子の寄せ集めみたいだし。」

 

「殺れるものならやってみれば?見かけ倒しの雑魚の癖に。」

 

しのぶ

「とりあえず、私達で追い詰めるから姉さんがとどめをさして。」

 

カナエ

「わかったわ、お願いね。」

 

アオイ

「いつでも戦えます。」

 

カナヲ

「・・・・・」

 

「まずは両足を切って機動力を奪いましょう。」

 

童麿

「黙って聴いてれば、調子に乗るのも大概にしなよ。」

 

カナヲ

「・・・・行きます。」

    『ブレイブザッパー』

       ザンッ

    カナヲは左足を斬り捨てた。

アオイ

「次は私が行きます。」

    『ブレイブザッパー』

       ザンッ

    アオイは右足を斬り捨てた。

しのぶ

「私達は両腕を切って戦闘力を奪うわよ。」

     『ブレイブザッパー』

        ザンッ

    しのぶは左腕を斬り捨てた。

「後は私が切るだけね。」

     『ブレイブザッパー』

        ザンッ

    春は右腕を斬り捨てた。

童麿

「何・・・だと!?」

 

カナエ

「隙あり、とどめよ。」

     『ブレイブザッパー』

        ザンッ

    カナエに頚を斬り捨てた。

 

童麿

「寄せ集めごときに頚を斬られるなんて・・・」

童麿は消滅していった。

 

しのぶ

「カナヲ念のため周辺の索敵をしてくれる?」

 

カナヲ

「・・・・・反応はありません。」

 

カナエ

「撤退して休息をとりましょう。」

 

五人は蝶屋敷に戻って行った。



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第24話水晶の使い道

某日蝶屋敷

 

春&カナエ&しのぶ&アオイ&カナヲ

「ただいま。」

 

ラヴェンツァ

「お帰りなさい。戦ってみた感想はどうですか?」

 

カナエ

「まずあの人形ですが、物量で来られるとかなり厳しいと思います。鬼の方はそれほど強く無いように感じました。」

 

ラヴェンツァ

「鬼の戦闘力は貴女が殺されかけた時のままですよ。雑魚だと感じたなら貴女がそのぶん強くなっただけです。」

 

しのぶ

「私はあの人形を改良して訓練に使いたいです。」

 

ラヴェンツァ

「改良案の内容はどんな物ですか?」

 

しのぶ

「増殖する機能を無くすかわりに、弱点を攻撃しないと何度でも再生する、その都度弱点も変化させるのはどうでしょうか?」

 

ラヴェンツァ

「可能か否かなら可能です。準備に時間がかかりますが?」

 

しのぶ

「構いません。是非お願いします。」

 

「私は少し休憩するね。ちょっと疲れたから。」

 

アオイ

「春さんの部屋まで案内しますね。カナヲ、貴女はどうするの?」

 

カナヲ

「私も部屋に戻ります。」

 

カナヲは部屋に戻って行った。

 

アオイ

「春さん、行きましょう。」

 

アオイは春を連れて行った。

 

「お帰り。再現した世界はどんな所なんだ?」

 

カナエ

「水晶で出来た世界です。」

 

「水晶?何かに加工出来無いかな?」

 

しのぶ

「例えば?」

 

「髪留めとか首飾りに出来ないかな?」

 

しのぶ

「贅沢ですね。」

 

「自分達で加工する分なら問題無いんじゃないか?材料費は無料だよ。たぶん道具類はラヴェンツァが持っていると思う。」

 

カナエ

「訓練のついでに回収すればいいのかな?」

 

「とりあえず聴いてみるか。」

 

3人はラヴェンツァのところに向かった。

 

ラヴェンツァ

「どうしました?」

 

「ちょっと確認したいんだが鬼を再現した世界で採れる水晶の使い道についてだ。」

 

ラヴェンツァ

「加工する方法ですか?」

 

「加工には特殊な道具が必要なのか?」

 

ラヴェンツァ

「道具類は必要ありません。魔力が使える人ならわりと簡単ですから。サンプルはありますか?」

 

カナヲが拾った水晶石を渡した。

 

ラヴェンツァ

「この大きさだとブローチが創作出来ます。創り方はイメージしながら魔力を浸透させます。」

 

5分後

 

ラヴェンツァ

「こんな感じです。」

 

蝶を象ったブローチが出来上がった。

 

「これなら俺達でも出来そうだな。」

 

カナエ

「石ころくらいでコレならそれなりの大きさがあれば色々な物に加工出来そうね。」

 

しのぶ

「スキルの付与は可能かしら?」

 

ラヴェンツァ

「可能ですよ。」

 

「何を創るかにもよるが量はどのくらい必要なんだ?」

 

しのぶ

「まずはどのくらいの強度がありますか?」

 

ラヴェンツァ

「隊服よりは確実に上だと思いますよ。」

 

「厚さよる強度の変化は?色はどうするんだ?」

 

ラヴェンツァ

「変わりませんよ。色はある程度なら可能です。」

 

「まずは何から創ればいい?」

 

ラヴェンツァ

「付与するスキルにもよりますよ?」

 

しのぶ

「まず、守りから調えるべきだと思います。」

 

「鎖帷子みたいに隊服の下に仕込む物と動きを阻害しない籠手がいいかもしれない。」

 

しのぶ

「纏まった量が必要ですね。」

 

ラヴェンツァ

「材料が無いと創れませんから、何人かで採取して来てください。」

 

「何人いればいい?」

 

ラヴェンツァ

「2、3人いればいいと思います。」

 

「俺が採取して来よう。」

 

カナエ

「私も行きます、しのぶはどうするの?」

 

しのぶ

「私も行くわ。ついでに人形を確保したいから。」

 

ラヴェンツァ

「それでは行ってらっしゃいませ。」

 

3人は再現した世界に向かった。



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第25話水晶の採取

氷のモチーフの世界

 

「此処がそうなのか?何と言うか殺風景だな。」

 

カナエ

「殺風景なのは否定しませんが、まず私達がする事を確認します。」

 

しのぶ

「ある程度の大きさの水晶石を複数それと出来れば人形を一体確保したいです。」

 

「まずは水晶だな。周辺を偵察するか、来いホウオウ。」

 

魔法陣が輝き出す

カッ!

ホウオウ

「・・・・・」

 

「・・・どうしたんだ?」

 

ホウオウ

「何か面白い事を言わないといけない気がして。」

 

「そんな事を強制した覚えはない。」

 

ホウオウ

「では改めて、我はホウオウコンゴトモヨロシク。」

 

ホウオウはしのぶの肩に止まった。

 

しのぶ

「何故私の肩に止まるんです?」

 

ホウオウ

「汝から我に親しい何かを感じたからだが?」

 

カナエ

「たぶんアレじゃないかな。」

 

「アレ?」

 

しのぶ

「フェニックスの事ですか?」

 

カナエ

「他に該当する事があるの?」

 

「フェニックスと契約してたのか?」

 

しのぶ

「ええ。」

 

「フェニックス、日本語では鳳凰。原典は古代エジプト神話の霊鳥ベンヌという鳥だ。」

 

しのぶ

「由緒正しい鳥という事ですか?」

 

「そうなるな。それは兎も角ホウオウ偵察して来てくれ。」

 

ホウオウ

「承知した。適当な大きさの水晶を探して来ればよいのであるな?」

 

カナエ

「お願いします。」

 

ホウオウ

「では行って来る。」

 

ホウオウは飛び立って行った。

 

「ホウオウが戻るまでどうする?」

 

しのぶ

「人形を一体確保したいんですが構いませんか?」

 

「どうやって確保するんだ?その人形に言語機能はあるのか?」

 

カナエ

「全身水晶だから喋れないと思います。」

 

「そうなると筆談をする訳だが、読めるのか?その前に紙と書く物は?」

 

しのぶ

「・・・・・」

 

「とりあえず探してから考えてみるか?」

 

しのぶ

「お願いします。」

 

30分後

 

「アレがその人形か?敵意は無いようだが?」

 

人形

「・・・・・・・」

 

しのぶ

「とりあえず話しかけて見ます。もしもーしちょっといいですか?」

 

人形

「・・・・・?」

 

しのぶ

「此処以外の世界に興味ありませんか?」

 

人形

「・・・・・・!?」

 

しのぶ

「もし興味があるなら私達と来てもらえますか?私の手伝いをしていただきますが構いませんか?」

 

人形

「・・・・・♪」

 

カナエ

「交渉が成立した!?」

 

「そのようだな。あとはホウオウの報告待ちぐらいだ。」

 

30分後

 

ホウオウが戻って来た。

 

ホウオウ

「此処から北西3㎞地点に小屋があった。その小屋の近くに水晶で出来た丸太があった。」

 

「案内を頼む。丸太があるという事は森で伐採できるのか?」

 

ホウオウ

「それらしい道具類は見当たらなかった。」

 

カナエ

「とりあえず行って見ませんか?」

 

30分後小屋の前

 

しのぶ

「此処みたいですけど、森は見当たら無いですね。」

 

カナエ

「森じゃなくて、林があるみたい。」

 

「先に小屋を調べてみよう。何か役にたつ物があるかもしれない。」

 

小屋の中

 

「あるのはベッドだけ、生活感がまるで無い。」

 

カナエ

「伐採に使えそうな物も無いです。」

 

しのぶ

「小屋がある以上誰かが使っているはずなんですが。」

 

「丸太を分けて貰えればいいんだが、あまり気がすすまないが一本だけ拝借するか?」

 

しのぶ

「断りなく持って行くのはどうかと思いますが?」

 

カナエ

「置き手紙をして行くというのはどうですか?」

 

しのぶ

「姉さん、紙と書く物を持っているの?」

 

カナエ

「・・・ごめん、持って無いわ。」

 

「誰かが来るのを待つか、拝借するかのどちらかだな。」

 

カナエ

「いつまでも屋敷を留守には出来ません。」

 

しのぶ

「不本意だけど拝借しましょう。」

 

「まずは丸太を運ぶやつを喚ぶか、来いアタバク。」

 

魔方陣が輝き出す

カッ!

 

アタバク

「召喚に従い我顕現也。」

 

「アタバク、すまないがそこの丸太を一本運んでくれ。」

 

アタバク

「承知した。」

 

しのぶ

「どうしました?」

 

人形

「・・・・!?」

 

カナエ

「少し混乱しているようね。大丈夫?」

 

人形

「・・・・」

 

しのぶ

「なんとか会話出来ないでしょうか?」

 

アタバク

「会話が出来ればよいのか?」

 

しのぶ

「何か方法をご存じですか?」

 

アタバク

「汝がその人形に触れながら魔力を浸透させればよい。外見は汝に似る人形になるが、その際に言語機能を得られるはずだ。」

 

しのぶ

「わかりました。私で構いませんか?」

 

人形

「・・・♪((゚∀゚*)(*゚∀゚))」

 

カナエ

「嬉しそう。」

 

1時間後

 

人形

「・・・・?」

 

しのぶ

「成功でしょうか?何か話してみてください。」

 

人形

「ワタシは何を手伝えばいいの?」

 

カナエ

「先に名前をつけませんか?」

 

「しのぶとの違いは銀髪と蒼い瞳の色だけだな。」

 

しのぶ

「・・・・今日から貴女の名前は真凛です。」

 

人形

「真凛?」

 

しのぶ

「胡蝶真凛。それが今日から貴女の名前です。私達の家族になってください。」

 

真凛

「・・・・・ありがとう。」

 

「・・・一度帰ろう、屋敷の皆に紹介する必要があるだろう。」

 

しのぶ

「それでは用件もすんだので帰りましょう。」

 

暁達は屋敷に向かった。



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第26話蝶屋敷3

某日蝶屋敷

 

ラヴェンツァ

「お帰りなさい。1人多いようですが?」

 

しのぶ

「ただいま帰りました。私達の新しい家族になった胡蝶真凛です。」

 

真凛

「はじめましてよろしくお願いいたします。」

 

ラヴェンツァ

「こちらこそはじめましてラヴェンツァと申します。」

 

カナエ

「他の皆にも彼女を紹介したいのですが、皆いますか?」

 

ラヴェンツァ

「いると思いますよ。」

 

「俺が呼んで来る、その前にアタバク、ラヴェンツァに材料を渡してくれ。その後は帰還して構わない。」

 

アタバク

「承知した、ラヴェンツァ殿これが素材の水晶だ。よろしく頼む。」

 

アタバクは、渡した後還って行った。

 

5分後

 

「アオイ、ちょっといいか?」

 

アオイ

「お帰りなさい暁さん、どうかしましたか?」

 

「新しく蝶屋敷の一員になった人を紹介するから皆を集めてくれないか?」

 

アオイ

「わかりました、何処に集めればいいですか?」

 

「ラヴェンツァがいる所に集めてくれ。」

 

アオイ

「わかりました。」

 

「春達が何処にいるかわかるか?」

 

アオイ

「たぶん部屋にいると思います。場所わかりますか?」

 

「出来れば案内してもらえると助かる。」

 

アオイ

「わかりました、では案内しますね。」

 

5分後

 

アオイ

「この部屋です。それでは私はカナヲ達とラヴェンツァさんの所に行ってますね。」

 

「案内ありがとう。」

 

アオイはカナヲ達を集めに行った

 

「春、今いいか?」

 

「暁、どうしたの?」

 

「真もいるなら丁度いい。ラヴェンツァの所に行ってくれないか?」

 

「わかった、すぐ行くね。」

 

「俺は先に行っている。」

 

暁はラヴェンツァの所に向かった。

 

「皆すぐに来ると思う。」

 

アオイ

「お待たせしました。」

 

「お待たせ少し遅れたかな?」

 

しのぶ

「彼女は今日から私達の新しい家族になった、胡蝶真凛です。皆仲良くしてくださいね。真凛挨拶をしてちょうだい。」

 

真凛

「はじめまして、今日からお世話になります。胡蝶真凛です。よろしくお願いいたします。」

 

アオイ

「こちらこそはじめまして、私は神崎アオイです。よろしくお願いします。」

 

カナヲ

「(コイントス表)栗花落カナヲです。よろしくお願いします。」

 

なほ

「高田なほです。よろしくお願いします。」

 

きよ

「寺内きよです。よろしくお願いします。」

 

すみ

「中原すみです。よろしくお願いします。」

 

「新島真です。よろしくお願いします。」

 

「奥村春です。よろしくお願いします。」

 

すみれ

「芳澤すみれです。よろしくお願いします。」

 

「来栖暁だ。よろしく頼む。」

 

しのぶ

「今日は真凛の歓迎会をします。ラヴェンツァさん、真凛は食事等は私達と同じで大丈夫ですよね?」

 

ラヴェンツァ

「大丈夫だと思いますよ。」

 

アオイ

「まずは真凛さんの部屋は何処にしますか?」

 

しのぶ

「私のとなりでお願い。」

 

カナエ

「それじゃ案内するわね。行きましょう真凛。」

 

真凛

「はい、お願いします。」

 

カナエ

「かたい。」

 

真凛

「・・・・はい?」

 

カナエ

「私達は家族になるのよ。なのに他人行儀なってるわ。」

 

真凛

「ええと、どうすれば?」

 

しのぶ

「焦る必要は無いの。少しずつ学んでいけばいいから。」

 

真凛

「うん。」

 

カナエ

「此処での仕事は何をするの?」

 

しのぶ

「私の手伝いだから薬草についてから覚えて貰います。」

 

真凛

「薬草?」

 

カナエ

「とりあえず先に部屋に行きましょうか。」

 

三人は部屋に向かった。

 

アオイ

「私達は仕事に戻ります。行きましょうなほ、きよ、すみ。」

 

なほ&きよ&すみ

「はーい。」

 

4人は仕事に戻って行った。

 

「俺達はどうする?」

 

すみれ

「今の所やることが無いんですよね。」

 

「私も無いなぁ。」

 

「しのぶさんの同僚の誰かが来てくれれば、言い方は悪いけど暇潰しになるかもしれないけど。」

 

「カナヲはどうする?」

 

カナヲ

「・・・(コイントス表)鍛練する。」

 

カナヲは道場に向かった。

 

「隊士になるための試験の準備はどのくらい終わっているんだ?」

 

「1週間くらいサバイバルになるそうだから、持ち込めるのは薬とか非常食ぐらいかな?」

 

「持ち運びはどうするんだ?現地で野宿するにしてもテントはどうする?」

 

「その辺りはラヴェンツァさんに相談かな。」

 

「この頃ってテントとかあったかしら?」

 

「調べた事無いからわからないな。」

 

すみれ

「きっと何とかなりますよ。初日に全部の鬼を殲滅すればいいだけですから。」

 

「聴いた話では、雑魚しかいないらしい。」

 

「初日に片付けて、後は見込みのありそうな人を鍛えればいいのかな。」

 

「まずはラヴェンツァさんに相談しましょうか。」

 

4人はラヴェンツァの所に向かった。

 



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第27話選別前の確認

某日蝶屋敷

 

ラヴェンツァ

「何かありましたか?」

 

「選別の事で確認したいんだがいいか?」

 

ラヴェンツァ

「内容は何ですか?」

 

「見込みのありそうな人を勧誘することになっているんだが、見極めはどうすればいい?」

 

ラヴェンツァ

「誰が行くんです?」

 

「此方からは、カナヲさんと私が行くわ。」

 

ラヴェンツァ

「無口なカナヲさんに勧誘できるんですか?」

 

「だから春が一緒に行くことになったの。」

 

ラヴェンツァ

「見極めに関しては生き残れた人だけでいいと思います。」

 

「訓練の方はどうする?」

 

ラヴェンツァ

「候補者が此処に来た時からでいいと思います。」

 

「現地で気をつける事はあるか?」

 

ラヴェンツァ

「とりあえず寝袋と非常食を持ち込めばいいと思いますよ。」

 

「現地で鬼を殲滅すべきだと思うか?それとも他の参加者に合わせるべきか?」

 

ラヴェンツァ

「生き残る事が合格基準らしいので殲滅する必要は無いと思いますが?」

 

「現地の鬼が必ずしも雑魚とは限らないだろう?」

 

「その時は私が片付けるから問題無いよ。」

 

すみれ

「現地にいる鬼の情報って無いんですか?」

 

ラヴェンツァ

「鬼を放り込んだ後は放置しているようなのでありません。」

 

「ずいぶんと無責任だな。人手不足になる訳だ。」

 

「誰も何も言わないの?」

 

ラヴェンツァ

「そのようです。」

 

「自分達で人手不足になる原因を作っておきながら、隊士の質が悪いとか言ってるの?」

 

すみれ

「本当に協力関係を続けるんですか?」

 

「ある程度は協力して、その後は別行動になるか交渉次第で判断しよう。」

 

「内容はどの程度?」

 

「まずは候補者を鍛えてからの方がいいだろう?」

 

すみれ

「交渉役は誰がしますか?」

 

「誰がやりたい?」

 

「私がやるわ。」

 

「他に決めておく事はあるかな?」

 

「とりあえず、此処までの話をカナエさん達としてくる。」

 

暁はカナエ達の所に向かった。

 

「少し今後の事で二人と話をしたいんだが時間あるか?」

 

しのぶ

「ええ、では私の部屋でしますか?」

 

カナエ

「?」

 

しのぶの部屋に向かった。

 

「確認したい事があるんだが、選別をする場所にいる鬼の情報はあるのか?」

 

カナエ

「無いわよ?」

 

しのぶ

「・・・姉さん悪いんだけど、部屋を出てくれない?」

 

カナエ

「何で?」

 

しのぶ

「今後について詳細を詰める必要があるからよ。」

 

カナエ

「私がいると出来ないの?」

 

しのぶ

「姉さんが交渉役を委任されてから、どのくらい暁さんと話をしたの?」

 

カナエ

「特にはしてないわ。」

 

しのぶ

「一度もしてないの?」

 

「無いな。」

 

しのぶ

「今後は私が交渉役をするわ。姉さんは向いてない。」

 

カナエ

「そんな事無いもん。」

 

「カナエさんは部屋を出てくれないか?」

 

カナエ

「・・・しのぶの方がいいの?」

 

「ああ。(二者択一で選ぶならしのぶだろうな。)」

 

カナエ

「わかった、部屋を出るね。」

 

しのぶ

「・・・(姉さんの事だから勘違いしていそうだけどまぁいいか。)」

 

カナエは部屋を出ていった。

 

「まずは俺達側で話し合った内容は、見込みのある候補者を鍛える迄は此処を拠点にさせてもらって、その時の交渉次第で此処を出る事にした。」

 

しのぶ

「その時の交渉役は誰ですか?」

 

「真が担当する事になった。」

 

しのぶ

「引き続き取引をする為の前提条件は何ですか?」

 

「カナヲ達が選別に行っている間、誰か1人でも柱が訓練に来るかどうかだな。」

 

しのぶ

「分かりました。鴉を使って上司と同僚に伝えておきます。」

 

「其方から何か要望はあるか?」

 

しのぶ

「もし、交渉が決裂した場合私達とのみ取引する事は可能ですか?」

 

「まだ確約は出来ないが、それでもよければ可能な限り応じるという事でいいか?」

 

しのぶ

「ありがとうございます。」

 

「ひとまず話は此処までにして俺は戻るよ。」

 

暁は部屋を出ていった。

 

しのぶ

「・・・これ以上印象が悪くなるのは不味いわね。その為にもまずは報告して、お館様経由で誰か派遣して貰わないと。」

 

産屋敷邸

 

鎹鴉

「胡蝶しのぶより緊急報告」

 

当主

「しのぶから、内容はどんな事何だい?」

 

鎹鴉

「協力者との交渉をカナエからしのぶに変更、理由はカナエでは交渉に向いてない事と協力者が鬼殺隊に不信感を持ち始めている事と、誰でもいいので柱を1人蝶屋敷に訓練の為派遣してほしいとの事です。」

 

当主

「不信感の理由は何だい?」

 

鎹鴉

「情報不足です。詳しくは会議の時で良いかと。」

 

当主

「とりあえず、派遣する柱の選定をしておくよ。」

 

当主は誰を派遣すべきか悩む事になった。



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第28話緊急会議

某日産屋敷邸

 

当主

「皆、忙しい時に集まってもらってすまない。」

 

岩柱

「いえ、構いません。それでどのような御用命でしょうか?」

 

当主

「しのぶから誰でもいいから、柱を1人鍛練の為に派遣してほしいと言われて、誰を派遣するかを話し合いたい。」

 

しのぶ

「何時までたっても誰1人来ない事に不信感を持たれているんです。」

 

蛇柱

「俺達もそれぞれ忙しいから仕方ないと思うが?」

 

しのぶ

「1日も時間が取れないと言うんですか!?」

 

水柱

「胡蝶、落ち着け。」

 

しのぶ

「・・・暁さん達も慈善事業をしている訳ではありません。私達も合間を縫って鍛練しているんです。何故誰1人来ないんです?」

 

風柱

「それぞれの担当地区の巡回を疎かにする訳にもいかねぇだろう?」

 

カナエ

「確実に強くなれるんだから、1人くらい時間をつくれないの?」

 

霞柱

「・・・・・」

 

炎柱

「ならば俺が行こう。」

 

当主

「では、最初に派遣する柱は杏寿郎に決定する。ほかの柱は交代で派遣する。次に協力者が鬼殺隊に不信感を持ち始めている事について話し合いたい。」

 

しのぶ

「私から詳細を報告します。まず情報不足についてです。」

 

音柱

「情報不足?」

 

しのぶ

「皆さんは最近の隊士の質についてどう思っていますか?」

 

蛇柱

「お世辞にも良いとは言えないが、それは育手が隊士候補の見極めが悪いんじゃないのか?」

 

しのぶ

「藤襲山の鬼の現在の力量についてはどう思っていますか?」

 

風柱

「ただの雑魚だろう?」

 

しのぶ

「・・・選別で合格しなかった隊士候補は死んでいる訳ですがそれについてはどう思っていますか?」

 

音柱

「派手に実力不足だっただけじゃねえのか?」

 

しのぶ

「・・・富岡さんに質問してもいいですか?」

 

富岡

「・・・内容によるが?」

 

しのぶ

「富岡さんが選別に参加した時の鬼についてです。例えば極端に強い鬼が居たりしませんでしたか?」

 

富岡

「・・・一体だけ異形型の鬼が居た。」

 

当主

「私はそんな報告は受けていないよ。」

 

しのぶ

「あの山に幽閉されている鬼が雑魚だと言うなら何故異形型の鬼が居るんです?」

 

カナエ

「あの山の管理は誰がしているんですか?」

 

当主

「一応産屋敷家が管理している。」

 

しのぶ

「内部の鬼の状況把握さえしていないのに管理していると言えるんですか!?」

 

当主

「返す言葉も無い。今後は管理を徹底する。」

 

カナエ

「管理している場所の情報すら真面に無いから、鬼殺隊そのものが不信感を持たれているんです。」

 

恋柱

「無責任と言われても疑われても仕方ないわね。」

 

杏寿郎

「俺以外にも誰か派遣した方が良くないか?少しでも信用して貰う為にもだ。」

 

岩柱

「誰が適任かだな。」

 

杏寿郎

「候補は?」

 

音柱

「俺は情報収集がまだ終わっていないから無理だ。」

 

風柱

「俺も当分無理だ。」

 

蛇柱

「誰か煉獄と予定が合う奴はいないのか?」

 

恋柱

「・・・私が行くわ。」

 

当主

「大丈夫なのかい?」

 

恋柱

「はい。なんとか時間を作ります。」

 

当主

「では、蜜璃も派遣する。」

 

カナエ

「富岡君が見た異形型の鬼はどのような鬼なの?」

 

富岡

「手に覆われた巨体で理由は分からないが、何故か鱗滝一門を集中的に狙っているようだった。」

 

しのぶ

「もう少し情報はありませんか?」

 

富岡

「無い。」

 

カナエ

「同期の人はいないの?」

 

富岡

「村田という同期がいるが、情報は俺とたいして変わらないと思う。」

 

しのぶ

「・・・今度の選別にカナヲが協力者の人と参加するんですが、少し予定を変更する必要があります。」

 

音柱

「確かお前等の継子だったか?あまり印象が無いな。」

 

蛇柱

「実力の方はどうなんだ?」

 

カナエ

「問題無いわよ。実力は現時点の柱と遜色無いわよ。」

 

当主

「!?」

 

岩柱&音柱&風柱&水柱&霞柱&蛇柱

「!?」

 

杏寿郎

「胡蝶の継子は凄いんだな。」

 

蜜璃

「私達も頑張りましょう。」

 

カナエ

「情報を整理します。一つ目は藤襲山には異形型の鬼がいる、二つ目は選別している間蝶屋敷に鍛練に来るのは二人に決まった事これでいいですか?」

 

当主

「それで構わないよ。」

 

しのぶ

「暁さんに柱二人の派遣が決まった事を伝えておきます。来なさい、フェニックス」

 

庭の方で紫色の魔方陣が輝く。

カッ!

 

フェニックス

「・・・汝は我を従者と勘違いして無いか?」

 

しのぶ

「貴方は私と契約しているんですから文句を言わずに仕事してください。内容は把握していますか?」

 

フェニックス

「柱とやらが二人派遣される事を伝えればよいのであろう?」

 

しのぶ

「そうです。それと藤襲山の鬼を殲滅する必要があると暁さんに伝えてください。」

 

フェニックス

「では伝えて来る。」

 

フェニックスは蝶屋敷に向かって飛び立って行った

 

風柱

「今のは何だ!?」

 

カナエ

「以前報告した式神のような存在です。気にしないでください。」

 

音柱

「あれで気にすんなって無理だろ?」

 

杏寿郎

「以前はそんな事出来なかった筈だが?」

 

しのぶ

「模擬戦の後に試練を終える事で出来るようになりました。」

 

蜜璃

「私達も出来るようになるんですか?」

 

カナエ

「なると思いますよ。」

 

 

同日蝶屋敷

 

フェニックス

「・・・ヤタガラス、汝の主を呼んでくれ。」

 

ヤタガラス

「承知した、暫し待たれよ。」

 

「どうしたんだ?何かあったのか?」

 

フェニックス

「しのぶから伝言を伝える。藤襲山の鬼を殲滅に変更する、それと柱とやらが二人派遣される事が決まった。」

 

「分かった、伝言ありがとう。」

 

同日産屋敷

 

フェニックス

「伝えて来た。」

 

しのぶ

「ご苦労様です。一度還します。」

 

フェニックスは還っていった。

 

カナエ

「この後は解散でいいですか?」

 

当主

「私は解散で構わないよ。」

 

柱達は解散して行った。

 

杏寿郎

「俺はこれから蝶屋敷に向かうが、甘露寺はどうする?」

 

蜜璃

「私も行きます。」

 

しのぶ

「では私達と行きましょう。」

 

4人は蝶屋敷に向かった。

 



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