俺の名は『モンスター・ゼロ』……なのか? (滅爛ねぎ)
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偽りの王?

どうも、ネギです。
これはリハビリ小説なので、文とかに不備があるかもしれません………
その時は鋭い指摘をお願いします……
では、お楽しみください!


けたたましい何かの鳴き声で、俺は目を覚ました。

俺の家はそこそこの田舎にあったから、鳴き声がしたこと自体に『は』何の違和感も覚えなかった。だけど、周りを見渡して唖然としたんだ。

 

…………何故周りが廃墟になっている?

 

落ち着け、これはきっと夢だ。………そうだ!こういう時は頬をつね……れねぇ!?

は?どういうことだ!?俺は普通の高校生だぞ!?なんで《腕が翼になって》いるんだ!?

………なるほど、分かった。分かってしまったぞ。これが俗に言う『異世界転生』っていう奴なんだな?ラノベとかでよくあるあれ。なんで誰も命をかけて助けた覚えはない普通のオタク高校生が選ばれたのかは謎だが、選ばれた以上は仕方がない。しかし、そうなると、選べる選択肢は絞られてくる。

ただ《元の世界に帰る》は正直あまりしたくない。腕が翼になっている以上、今の俺は人間ではないことは確定している。もしその状態で元の世界に帰ろうものなら、自衛隊あたりに迎撃されて死ぬのは目に見えてる。

人間の状態で元の世界に帰れる保証はないわけではないが、確実というわけでもない。なら、この世界の一部として生きる方が安全だ。

 

そこで、俺はふと思った。

そもそも、今の俺はどういう姿なんだ?

少なくともかなりデカい。3〜4階(崩れかけていて判別不可)のビルの屋上とほぼ同じ目線だから。

腕が翼になっているというのなら、出来ればワイバーンとかがいいのだが………異形の魔物だけはやめて欲しい。せめて俺が知ってる奴で。

そう願いながら、奇跡的に近くにあった池を覗いてみる。

そこには、黄土色っぽい西洋の竜の顔が映っていた。そして、俺はその顔に見覚えがあった。というか、翼を見た時点で少し察していた。

これ、レジェギドじゃね?正確に言うと『レジェギドに似た何か』じゃね?

とりあえず、レジェギドについて説明しようか。

 

キングギドラ(2019)

・体長:158.8m

・体重:14万1056t

2019年5月31日公開の映画《ゴジラ キング・オブ・モンスターズ》に登場しているキングギドラ。

南極の氷の中で眠っていたところを、なんやかんやあって人の手で目覚めさせられた。どうやら劇中では《キングギドラ》とは呼ばれてないらしく、《偽りの王》や《モンスター・ゼロ》などの名称で呼ばれていたらしい。

 

………惜しいのが、俺自体がゴジラにハマり始めたのが上映終了して少し経ったぐらいの時で、家の近くにTSU○AYAとかが無かったためレンタルも出来ず、内容を見れずにこの姿になってしまったことだろう。

 

ただ、今の俺はまるっきりレジェギドではないのは確信出来る。

 

まず最初に、レジェギドにしては小さすぎる。もちろん成長途中説もなくはないのだが、翼の大きさが体の比率からみて、原作のレジェギドとほぼ同じ(だと思う)なため、その説はあまりないだろうと思っている。

 

次に、尾が二股に分かれていない。キングギドラなら絶対に尾は二股のはず。俺だけ特異個体で尾が二股ではないとしても、違和感を覚える。

 

そして、一番の根拠は、首が一つしかないという所だ。キングギドラの最大の特徴は三つ首。特に、レジェギドはそれぞれの首に《個性》があるぐらい三つ首が注目されている。なのに、今の俺は簡単に言えばレジェギドみたいなワイバーン。

なぜこのような姿なのだろうか………なぜ俺を転生?させた神はどんな意図を持っているのだろうか………

 

……………考えても仕方がない。この姿でこの世界に生まれた以上、この姿で生活をしていかなければならない。幸い、キングギドラとしては欠けているだけで、生物としては何の欠点もない。

どうせ元の世界に戻っても、元の生活が出来る保証は無い。なら、この世界を自分なりに生き抜いて見せようじゃないか!

……………とは言ったものの、この世界がそもそもどの世界か把握しないとな。

ということで、人?生初の飛行を試みてみる。体に似合わない巨大すぎる翼を広げ、某狩りゲーの空の王者(笑)をイメージしながら翼を動かしてみる。

そしたら、翼の大きさもあってかあっさりとテイク・オフ出来た。

やっぱり空を飛べるって素晴らしいね!小さい頃からの夢が一つ叶ったよ。

そして、そのままの勢いで色々なことを試してみる。結果、やろうと思えば全てのことは出来た。ただ、調子に乗ってバレルロールをやったのが間違いだった。ギドラになってからいつのまにか身につけていた圧倒的身体能力が無ければ、今頃地面に巨大な穴が空いていた所だよ。

よっぽどのことがない限り、バレルロールは使わないことにするわ……

………そういえば、飛べたことに感動してここがどの世界なのかを確認するという、第一の目標を忘れてたよ()

さてと、改めて見てみると、本当に廃れた都会って感じ。

道路は壊れてるわ、隆起してるわ、ビルはあちこちで倒壊してるわ、穴空いてるビルあるわ………ん?穴が空いたビル?

うーん………なんかで見たことがあるような無いような………

おっ、俺以外の生物を空から発見!どれどれ………うん、GEのオウガテイルパイセンだわ。

なるほど。俺は中々ハードな世界に来てしまったみたいだな(現実逃避)

いや、ワンチャン俺もアラガミ説がある。というかそれしかこの世界で生き残る希望が無い!ということで、小腹を満たすのと試すのを目的に、見つけたオウガテイルを捕捉し降下を始めた。

以外とすぐに俺の存在に気付いたオウガテイル達。すぐさま逃走を開始したが、巨体の俺から逃げ切れるわけもなく、あっさり仕留めることが出来た。

とりあえず、成果は三匹のオウガテイル。さて、さっき俺はオウガテイルという《アラガミ》に対して攻撃が出来た。

普通の生物なら、まず出来ない該当だ。ということは、俺も同じアラガミである可能性がより高くなった。これで、神機による攻撃が俺に通ったら、間違いなくアラガミ確定だろうな。弾いた場合は………硬い可能性もあるから、なんとも言えないな。

そう思いながら、仕留めたオウガテイルをささっと食べる。

もうアラガミを捕食出来る時点で、アラガミなのは確定でいいと思うのだが、まぁ、念には念を入れてね。

そして、すぐにその場を離脱する。何故なら、俺が隠れることが出来る場所が、あるとは思えないからだ。小さいとはいえ俺の体は中型のビルぐらい。それに加えて、原作のレジェギドとほぼ同等のデカさの翼を、どうやって隠せばいいんだよ()

俺は、GEをやったことは全くない。たまにアラガミを見て『カッケェ』って思ってたり軽く設定見て『は?チートやん』って思ってたぐらい。でも、だからこそ、自由に出来る。なら、その『自由』を存分に使おうではないか。

俺は転生者ではなく、ただのアラガミ(だと思う)の一体。ならば、それを打ち破ってやろうではないか。自分が生き残る程度に原作ブレイクしてやろうではないか。

まぁ、のんびり自分のペースでだけどな。あくまで《偶然見つけたから助けた》をモットーに人助けはする。

無駄にアラガミを殲滅はしない。あまりにも殺しすぎたら、俺の食糧無くなる問題が発生するからな()

さて、じゃあ方針も決まったことだし。今日の寝床を探すか。いくら確かめたいとはいえ、出来るだけ遭遇はしたくないからな。

そういえば、レジェギドは確か天候を操ることが出来たはずだ。果たして出来るかは分からないが、試してみる価値はありそうだ。

と、いうことで、早速試してみたいのだが、天候操作なんてどうやるんだ………某狩りゲーの古の龍達のように角にでも力を入れることが出来れば行けるか?と思い、角辺りに力を入れてみても天気に変化は無し。うーん。どうすれば良いのだ………

とりあえずこれは今すぐ必要なことではないから、保留にしよう。

と、降りた目の前に偶然ヴァジュラの姿が。アラガミの名前と使う属性だけはある程度把握しているし、流石に初代GEのパッケージアラガミを忘れるほど記憶力は死んでいない。

そうだ、ちょうどヴァジュラは雷を使うし、レジェギドが使っていたらしい《エネルギー吸収と放出》を試してみよう。とりあえず、俺に雷は効かないのは分かった。だって、ヴァジュラの雷が当たってたの気付かなかったもん()

とりあえず、俺に雷が効かなくて戸惑ってるヴァジュラの(主にマント)に噛みつく。必死に引き剥がそうとしているヴァジュラを翼でも押さえつけ、とりあえず吸引する感じで吸ってみたら、案外あっさりエネルギー吸収は出来た。なんだか少しだけ力が湧いてきたし、ヴァジュラの抵抗が明らかに鈍ったもん。

そして、一回離して何かを吐き出す感じでやってみたら、見事引力光線を出せた。直撃したヴァジュラは灰になった。

……………えっ?いくら調整してなかったとはいえ強すぎん?これはしばらくゴッドイーター達に撃たない方がいいな………

第一の目標が決まったな。せめて口から出す引力光線は調整出来るようにしないと………む!?誰か来る!

俺はすぐそばにあった竜巻に身を隠す。これで少しは身を隠せるといいのだが………

どうやら来たのは人間四人組。武器を持っているから、おそらくゴッドイーターだろう。ここからはよく聞こえないが、何やら通信しているようだ。しばらくすると、人間達はどこかへと行ってしまった。

今のうちに離脱しよう。そう思うと、俺は素早く飛び立ち『雲を作りながらその中に入り』出来るだけ遠くに飛び去るように意識し、少しスピードを上げて飛んだ。……………あれ?なんで俺は『雲を作れた』んだ?

うーん………やはり意図的には天候操作は出来ない………これはどうやら《能力は充分持っており、本能では使えるのだが、頭では理解出来ていないため意図的には出来ない》っていうことかな?

どっちにしろ、天候操作は以外と早く習得出来そうだな。

よし、今日の寝床はこの雪が積もる広場だな。アラガミに見つかっても食うか逃げればいいのだが、ゴッドイーターに遭遇した時が面倒だな………出会わないことを願うしかないか………そう思いながら、俺は眠りについた。




お楽しみ頂けたでしょうか?
皆さんが楽しんで頂けたら嬉しいです!
ではまた次回!


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創造の力

どうも、ネギです。
この作品は、めちゃくちゃ眠い目を擦りながら書いたので、文としておかしいところがあるかもしれません()
多少は目を瞑っていただけると嬉しいです()
それでは、楽しんでくださいね!


よぉ、俺だ。

野生の世界にいきなり飛ばされてから初めての睡眠だったが、中々快眠出来たと思う。邪魔もなかったしな。

さて、早速だが、俺はいくつか試してみたいことがある。

 

まずは『人化が出来るかどうか』だ。

人化は一種のロマンみたいなものだが、正直あまり期待はしていないが………まぁ、やってみるか。

とりあえず、全身に力を入れて何かを解放する感じで体内にある何かを解き放ってみる。すると、大きく広げた翼から引力光線が放たれ、周りがあちこち焼け焦げた。

…………なるほど、これは自力では出来なさそうだな。偶然なるのを待つしかないか。まぁ、正直人化出来たところで何かするかと言われたらそうでもないがな。

さて次だ。次は………あれ?何をしようとしたんだっけ?

思い出せない……どうしよう………

………まぁいいか。雪でも食べて頭を冷やそう(謎)

そう思い、頭を下げてみると、丁度地面から何かが生えてきた。

これは………コクーンメイデンだな。固定砲台みたいなアラガミ。なんでことを思っていると、コクーンメイデンの一体が俺に何か撃ってきた。だが、正直痛くも痒くもない。強いて言えば、何か当たったかな?ってぐらい。

そういや、こいつらは美味いのかな?ちょっと食ってみるか。

おもむろに口を開け、コクーンメイデンに肉薄。相手は一応地面に潜れはするが、その隙もなく俺の口内へホールイン。

味は………正直あんまり美味しくない。食えたもんじゃないってほどではないが、積極的に捕食したくはないかな………

あー鶏肉食いてぇ……せめて似たような奴が食いてぇ……シユウは俺的にちょっと違う感じなんだよなぁ………

アラガミが創造出来ればなぁ………でもそんなの出来る奴原作でも………いたわ。

イェン・ツィー、あいつ確かアラガミ作ってたよな。不完全だったけど。

今がどの作品軸なのかが分かんないけど、やってみる価値はありそうだな。

とりあえずコアの作成から取り掛からなきゃだな。

確かイェン・ツィーが創造したアラガミ……チョウチンだったかチョウリンだったかチョウワンだったか忘れたけど、あいつは不完全ながらコアを持っていたんだよな。なら、時間をかければ完全なコアを作れるのではと推測。

でも………肝心のことが、俺は感応種なのか?

俺が感応種じゃなかったらそもそもアラガミ作れないのだが………どうなんだ?

どちらにせよ、もっと落ち着く場所が必要だな。ちょっと移動するか。本格的な腹ごしらえもしたいし。

そう思った俺は、とりあえず目覚めた場所に戻ることにした。

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

 

………よし、とりあえず到着っと。

なんとかビルの上に陣取れた俺の視線の先にはグボロ・グボロが3体ほど食事中。腹ごしらえにはちょうどいい手頃な獲物だ。サクッと狩って食おう。

そう思った俺は、一旦空中に離脱した後に、まだ気づいていないグボロ達に向かって急降下。二体を踏みつけで同時に屠り、残りも噛み付いて仕留める。

………やはり中型となるとあんまり手応えがないな。戦いというより本当にただの狩りだ。そう思いながらグボロを食らう。とりあえず腹ごしらえは完了かな。

少々察している人もいるかもしれないが、この体は中々燃費が良い。中型三体で一週間は食わずにいけそうだ。まぁ、この体に慣れるのも兼ねて毎日最低は一食にする予定だがな。

………さて、問題はここからだ。俺は果たしてアラガミを作れるのか。

とりあえず、そこら辺にいたオウガテイルを仕留めておいて、実験開始!!

まずはコアだな。これは、俺の鱗を核にすることにする。それから、鱗を翼膜で何重にも包み込んで……………よし、とりあえずある程度の大きさにはなったな。

これに……………引力光線を当てる!!

………なんかそれっぽい金色の宝玉みたいなのになったんだが……………

思考停止で当てたのが良かったのか?

とりあえず、出来たコア(仮)に、さっき仕留めておいたオウガテイルを捕食させ記憶させる。すると、コアに変化が起きた。

何か膜みたいな奴が出来て、それがだんだんオウガテイルの形になって…………いってない!?

いや、オウガテイルみたいな奴の形にはなっているんだが、現時点で頭以外は普通のオウガテイルの1.5倍ぐらいはあるし、胸あたりに小さな前脚がついてるもん。

俺が困惑している間にもどんどん形は完成していって、最終的にはきちんとした『アラガミ』としてこの地に降り立った。

俺が創造したアラガミは、オウガテイルの頭以外がデカくなって小さい前脚があり、オウガテイル時代茶色だったところは金色の羽毛で覆われてて、背中に一対の金色の翼みたいなのが体毛で作られてる。白っぽかった所はそのままだ。大きさはグボロよりも二回りぐらい小さいぐらい。創造した本人が言うのもなんだが、かなりカッコいいと思う。

その金オウガ(仮)と俺、金色のめちゃくちゃ細い糸みたいな奴で繋がってるんよな………

これもしや、俺が命令したらそれをしてくれるのでは?ということで、偶然通りかかったオウガテイル五体を狩れと短く鳴いて命令してみる。

すると、金オウガはすぐにオウガテイル達の元へ走っていった。

……………これは便利だ!小型ならこいつだけで狩れそうだし、もう少し作れば中型なら狩れそう!しかも俺はコア生産に時間をかけられる!!

ということで、金オウガがオウガテイル達を狩っている間に、コア五個の生産完了!ちょうど狩り終わったオウガテイルの元へ行き、コア五個全部にそれぞれ一体ずつ食わせる。

すると、さっきの個体とほぼ同じ個体が生まれた!

しかもどの個体も糸で繋がってる!

とりあえず、この地域を六匹の群れで徘徊し、小型〜中型なら仕留めて自らの糧とし、大型and人間ならすぐに逃げる。または、自己防衛のためにのみ戦うように命令した直後に、思い切って糸を切ってみた。

すると、まるで困惑している動物みたいに周りをしばらくキョロキョロした後、俺を見て全員一目散に逃げていった。

どうやら、糸を切る直前に命令したことが、そのアラガミの性質になるようだ。

 

…………俺、アラガミ創造出来ちゃった。(おそらく)感応種でもないのに。

気になるから、ちょっとあいつらを追ってみよう。

そう思い、空へと舞い上がった。

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

おっいたいた。今グボロを捕食してる………って、なんか三体ぐらい増えてね?しかもきっちり元の六体からは離れて別行動とってるし。

これは、完全にアラガミとして順応したな。良かった、正直ヴァジュラ辺りに秒で仕留められてそうだったけど、これならある程度は安心だな。

………アラガミ創造した影響か、今日はめちゃくちゃ疲れた………どうやら、コア生産は一日六個が限界みたいやな。

今日はあの広場に帰ってもう寝よう。明日は中型辺りを検証してみるか………

そう思いながら、眠気に吸い込まれるように眠りについた。

 

 

 

 

〜数日後〜

 

 

 

おはよう、俺だ。

なんか久しぶりに起きた気がする。かなり寝たなぁ………

さて、今日も今日とて腹ごしらえ。前創作したアラガミの味も気になるから、今日はそいつを狙ってみるか。

そう思って振り返った瞬間、目的のアラガミが目に止まった。

……………いたよ。見つかるのが早いな()

ともかく、これで狩れれば俺の目的は達成だ。さっさと仕留めよう。

相手も俺を見つけたみたいで、後が無いことを悟ってか背中の毛を逆立てた直後、俺に雷を放ってきた。

………今まで食らった攻撃の中で一番痛いのだが!?驚いて少し怯んでしまったほどだ。

その隙にと逃げる金。逃すまいと俺は跳躍し金の首に噛みつく。すると、金は逃れようとかなりの力で暴れ始めた。

…………めちゃくちゃ強くね!?前グボロを仕留め損ねた時に暴れられた感覚とほぼ同じなんだが!?

とりあえず、そのまま食いちぎって息の根を止める。金は沈黙した。

……………いやぁ、サイズにしてはめちゃくちゃ強かった。これは味も期待が持てるぞ〜♪

そう思いながら、消滅しないうちに食ってみた。

………美味い!!並の小型の数十倍は美味い!!

これは強いのも納得ですわな………実は、俺の偏食もあるのだが、アラガミは大体強ければ強いほど美味い傾向が強いと個人的に思ってる。

だから、こいつには期待したのだ。そして期待通り美味い!!…………これはもしや、他の大型アラガミも好んで捕食してるんじゃないか?

俺よりも苦戦しそうとはいえ充分仕留めることが出来る強さだ。こんな美味いアラガミを放っておくわけがない。と思い、捕食の瞬間を目撃したいがためにまた移動を開始した。

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

ようやく見つけた。やはりアラガミとして日が浅いからか、個体数は少ないな。

………六体だったころに比べたら、めちゃくちゃ増えてはいるが。

……………っと、どうやらヴァジュラの群れが奴に目をつけたみたいだ。

一気に襲うヴァジュラ達、ヴァジュラの数は三体。対して相手は一体。普通なら小型アラガミは大型アラガミのヴァジュラに対しては、なす術なく食われるのがオチだが、奴は一味違った。

まず、ヴァジュラに対して電撃を放つ。いくら耐性があるとはいえ、中々のダメージだったようだ。ちょっとよろけた。

その隙に逃亡を図る金。しかし、一体が先回りしていたようだ。完全に包囲された金。さぁ、どうする?

すると、金がまるで溜めるかのようなモーションに入った。それを見て、弱ったと見たのか一斉に襲いかかるヴァジュラ達。

すると、背中の毛が逆立ったかと思ったら、周囲に強力な電磁波が発生。ヴァジュラは怯んだが、一体が奇跡的にダメージが少なかったようで、金に接敵しフック。

金は耐久があまりないのか、フックを食らって吹き飛んだ時点でもう瀕死になった。

そこにとどめを刺す少し体が大きなヴァジュラ。そして、実に美味そうに金を食い始めた。

俺は満足したから帰ろうとした、その時。

遠くから、ヴァジュラに対して銃弾が当てられた。ちょっと驚いて、俺はヴァジュラが威嚇するその視線の先を見てみた。すると、なんとあのリンドウパイセンとサクヤさんが。

…………ファッ!?ちょっと待て、リンドウパイセンとサクヤさん登場は聞いてない!!と思い、俺はヴァジュラの二の舞にならないよう、急いで離脱した。

離脱する時に『アウルマラス』なる単語が聞こえたが、おそらくそれは俺が作ったアラガミの名前だろう。もう名前がつけられてることに、内心ちょっと感動を覚えたのは内緒。

…………って、今はそんな場合じゃない!!GEやってなかった俺でもわかる、あの二人の強さは!

だって、本能が『今すぐ逃げろ』ってうるさいんだもん!!ということで、すぐに離脱しま〜す。

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

 

 

ハアッ……ハアッ…………フゥ〜。ここまで来れば大丈夫だろう。今は、前俺がいた真ん中に竜巻がある草原。その竜巻の中で丸まってる。

とりあえず、今日は休もう。流石に濃すぎる一日だった。あの二人、出来ればそんな頻繁には会いたくないなぁ………

そう思いながら、俺は眠りについた。




いかがでしたか?
一人でも多くの人が楽しんで読んでいたら嬉しいです!!
それでは、また次回!!


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