淫紋ハッカー (Potoooooooo)
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金髪悪女エージェント


「これが、今回のターゲットよ」

 

 艶やかな唇を開いて、仲介人の女が言った。

 渡されたタブレット、その画面に映し出されるのは、裸の女の映像。同時に表示されたプロフィールに目を滑らせ、男は感嘆の息を吐いた。

 

「ベルカ・マンノウォー。Sランク奴隷か」

「ええ。先日エックス市で開かれた奴隷市、そこで史上最高額の値が付けられたのが彼女。今回の依頼は彼女の強奪、というわけ」

「1000億ニホンドルね……まさしく目玉が飛び出る値段だ。それに……」

 

 裸の女の3Dモデルが、タブレットの中でゆっくりと回転している。その下腹部には、奴隷の証である淫紋が刻まれていた。

 

「見事な造形だ。カノウ派の作か?」

「ええ。人間国宝、28代目ホウケイ・カノウの作品ね」

「なるほどね。……おっと、見惚れててすっかり忘れるところだった。報酬は?」

 

 仲介人はブロンドの髪をかきあげ、黒いタイツで包まれた脚を組み替えた。タイトスカートの奥に見えるパンツがもう少しで見えるところだった。おっ、と一瞬でも思った男を見透かしたか、女は艶然とした表情を浮かべた。そして一言。報酬は「その女」と答えた。

 男は一瞬意表を突かれたが、すぐに不敵な笑みを浮かべた。

 

「やる気が出てきたな」

「それは結構……。仕事だけじゃなく、コッチ、のやる気も出てきたんじゃなくて?」

「ああ、もちろん」

 

 男は股間を探ってこようとする女を抱き寄せて、タイトスカートに包まれたむっちりとしたエロ尻を鷲掴みにする。

 

「ヤルぞ」

 

 

*****

 

 興奮にまみれた、飢えた獣の息遣い。口吻により互いの体液を交換しながら、腰を動かせば、淫らな水音が部屋に響く。

 

 エージェント・レイミー。彼女の仕事は、外部の人間に仕事を仲介し、組織の利益を得ること。ひよっこの新人から歴戦のベテランまで、数多くの男たちを手玉に取り、ここまで生きてきた。

 

 そんな彼女が一人の男に堕ち、業界に激震が走った。

 

 その優れた能力は、今や愛する男に全力で奉仕するために使われている。仕事の仲介だけでなく、もちろん、ベッドの上でもだ。

 

 逞しい体に抱きしめられ、正常位キスハメで膣を耕されて、ブロンドの美女は白目をむかんばかりに喘ぐ。美貌は快楽に染まり、完全に蕩けさせられた。

 

 ――イッてる! イッってるのにぃ……!

 

 何度絶頂したか分からない。それでも男の肉棒は、膣奥をガツガツと採掘することをやめない。完全に躾けられた専用マンコは、絶頂のたびに甘く締め付け、男を楽しませる。男はそれに、さらに気分を良くして、重い一撃を開発されつくしたボルチオに与えていく。

 

 ――ダメ……また……イグッ

 

 巨根を突き入れている間にも、男は彼女の唇を離さない。それゆえに、絶頂は嬌声として発散されることなく、脳裏で爆発する。

 

 視界が真っ白になり、そこでようやく、男が唇を解放した。口辱の余韻を名残惜しむように舌を突き出し、酸素を求めて浅く何度も息を吸う。

 

 そこへ、男が耳元に口を寄せ、囁いた。

 

「出すぞ」

 

 不意打ち膣内射精宣言に彼女の下腹部はよりいっそう熱くなり、それだけで深いエクスタシーに達した。どんな男でも手玉にとって見せた男殺しの名器が、媚びを売るように締め付ける。このチンポが唯一のご主人様であると、そう言って応えるように。

 

 それがついに引き金となった。男はより深く肉棒を突き入れると、濁流のような特濃の精液をレイミーの屈服済の子宮へと大量射精する。

 

 ――ああっ……すごい……

 

 どんな男よりも逞しい種付け中だしに、レイミーの中のメスは改めて男に屈服する。なんて凄い男なのだろう。今までにセックスした男たちが矮小に感じられる。本能レベルで惚れているのが、冷静に俯瞰した時に理解させられた。もうこの男からは離れられないと。

 

 男の名前は、カリュウ。彼の前では、どんな女も、一匹の雌でしかないと解らせられる、そんな英雄じみた雌殺しチンポの持ち主。

 

 彼がレイミーのマンコからズルズルと、ゆっくりその巨根を引き抜く。全て抜き切ると、その威容が明らかになる。太さ、長さ、カリの高さ、反り返り、その全てが女のマンコを耕すことに特化した益荒男。

 

 一度射精してもなお、その威容は保たれ、それを見た女に畏怖を与える。鈴口から糸を引く特濃精液は、男が膝立ちとなっても途切れることがない。やがて膣口から、どぷっ……と大量の精液が溢れ出る。

 

 ああ、これに私はダメにさせられた――。

 

 レイミーは目をうるませ、期待をにじませながら、男に艶かしく視線を送った。

 

「まだ、やれるよな?」

 

 男の言葉に、レイミーは自ら股を広げることで応えるのだった。

 

 



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長身銀髪爆乳メイド長

 淫紋。

 

 性奴隷に刻まれる、所有物としての証。かつてそうした意味しか持たなかった淫紋であるが、現代においては魔術工学の発展にともなって、様々な機能が付与された代物となっている。

 

 避妊や排卵管理を始めとした実用的なものから、感度3000倍ようなキワモノに至るまで、様々なカスタマイズ要素が開発されており、中には非合法のものまである。

 

 また、機能性の追求が頭打ちとなると、次には芸術性を獲得し、今では「淫紋アーティスト」なる芸術家まで誕生していた。

 

 ハイエンドかつ洗練された美しさを持つ淫紋を奴隷に刻むことは、上流階級のステータスの一つとして認知されている。ほとんどの場合、淫紋は下腹部、すなわち子宮の上に刻まれる。

 

 よって、必然的に彼女ら性奴隷の格好は腹を露出するものであった。それに加えて、最近の流行りでは、トライバルなタトゥーをワンポイントで肩や鎖骨などに入れることもあって、肌色の露出が多い傾向にある。

 

*****

 

 ターゲットの所有者の名前を見て、今回の依頼の背景にカリュウは得心がいった。

 

 マリアナ・ヘル。エックス市を拠点に、一介の娼婦が築き上げた娼館ビジネスの帝国。身一つからのしあがった女傑である。

 

 バイの性豪としても有名で、美男美女の奴隷を集めてつくった酒池肉林のハーレムが、彼女の住まう、城のような屋敷にはあるという。彼女の手練手管は政府筋にも及び、彼女の意のままに動く派閥を形成しているという噂もある。事実だが。

 

 依頼人は、マリアナの政敵なのだ。

 

 

*****

 

 

 

 マリアナの側近に、カリナという女がいる。娼婦時代からの付き合いで、今では奴隷たちをまとめるメイド長という立場にある。

 

 カリュウがその女に目をつけたのは、マリアナに親しい上に、自身の技能を十全に活かせる相手だったからだ。

 

 エイミーからもたらされた情報によれば、カリナは淫紋を刻まれた奴隷であったらしい。淫紋の取り扱いに関して、カリュウの右に出るものは国中を探してもいない。

 

 彼の特殊技能は"淫紋ハッカー"などという異名がついて、当局からもマークされていた。もっとも、体制側とずぶずぶの関係であるので、よほどの悪事を働き、体制側に不利益をもたらさない限りは安全である。

 

 とはいっても、地盤の無いカリュウは、吹けば飛ぶような存在である。よって、この機に確固たる地盤を確保しようと考えた。

 

 マリアナ・ヘルという女そのものを奪ってやるのだ。そうすれば、既に形成された地盤がついてくる。

 

 ゆえにまずは、外堀からゆっくりと攻略していく。万一にもヘマをしないように、慎重に。

 

*****

 

 カリナをターゲットとしてから、半年が経っている。その間にリサーチは済んでおり、あとは堕とすタイミングを見計らうだけだった。

 

 カリナは、メイド長かつマリアナの親友という立場ゆえに、かなりの自由裁量が与えられているらしい。一人で外出することも多いが、護身の心得もあり、全く隙がない。奴隷になる前に、かなりの教育を受けていたことが、その物腰からも伺える。

 

 休日の夜。長身銀髪爆乳メイド長はいつものエプロンドレスを脱ぎ、どこぞの令嬢もかくやという綺麗な身だしなみで、行きつけのバーへと出かけていく。

 

 スツールの上に乗ったむっちりとしたデカケツに股間が大きくなるのを抑えながら、一人静かにグラスを傾ける彼女の背中に、男が声を掛ける。

 

「おや、今日はお早いですね」

「ええ……あなたに会いたかったから、かしらね」

 

 銀のフレームの知的なメガネの奥から、艶めかしい流し目を男に向ける。

 

「また悩みでも?」

 

 カリナの横に腰掛けた男が問いかける。バーのマスターも心得たもので、何も言わずとも男のもとにグラスを持ってきた。

 

 男が好む、強烈な酒精のウイスキー。すっかりそれを覚えてしまったわ、と述懐しながら、カリナは男と自分のグラスを静かに打ち合わせた。

 

 軽い酒を一気に飲み干し、カリナは隣の彼と同じものをマスターに頼んだ。今日は、そういう気分であった。

 

 その様子を見て男は、「これはまた溜まってそうですね。聞かせてください」と言った。

 

 これまでにも彼には、酔った勢いで色んな愚痴を聞かせてしまっている。それがまた非常に心地よく、ストレスが発散されていくので、饒舌になってしまう。

 

 休日のたびに、このバーで彼に会う。気づけば、彼に会うことが楽しみになっていた。

 

 パーフェクトメイド長として通っているカリナも、根は一人の女である。自分の弱さをさらけ出すのは、最初戸惑いもあったが、親身になって聞いてくれる彼にいつの間にか絆されていた。

 

 今から、カリナは今までとは少し毛色の違う話をしようと考えていた。ゆえに、いつもより強い酒の力を借りたのである。

 

「実は……」

 

 と切り出した彼女が語る。具体名こそ出さなかったが、主人からの寵愛の衰えを最近感じていること。その原因は、新しく雇われたメイドに主人が夢中になってしまったためであること……。

 

「わたくしも、もう若くないのは自覚していますが……」

 

 魅力が足りないのでしょうか、などと宣うカリナに、内心で(こんなドスケベなカラダしといてそんなわけあるか!)と男は思う。

 

 そんな感情をひた隠して、彼女の魅力を褒めそやした。歯の浮くような口説き文句も、酒精に犯された彼女の耳はすんなりと受け入れていく。

 

「あなたほど美しい人も、この世にはいませんよ」

「ま……まあ、カリュウさんったら……」

 

 頬を染めて熱に浮かされたような笑みを浮かべる彼女の肩に手を回し、抱き寄せた。そして耳元で囁く。

 

 ――どうですか?

 

 彼女はコクリと上目遣いに頷き、自分よりも背の高い逞しい男の胸に抱かれて、バーを後にするのだった。

 

 

*****

 

 シックなタイトドレスの上から触れるカリナの爆乳は、ずっしりとした圧倒的な感触を伝えてくる。絹のような銀髪をかき分けて、うなじに接吻を落としながら、乳首の周りをこすこすと指先で撫で擦る。

 

 体は火照り、既に出来上がっていた。酒のせいばかりではない。連れ込まれた宿の雰囲気、あるいは背後から感じる、逞しいオスの匂い。今ある環境のあらゆる要素がスパイスとなって、カリナの美貌を快楽で染めていた。

 

 奴隷時代に受けた調教の数々、女主人からの寵愛によって開拓され尽くしたドスケベボディは、否応なしに反応してしまう。

 

 爆乳とむちむちの臀部が男の手によって好き勝手揉み込まれていく。

 

 やがて男はカリナのくびれた腰を掻き抱き、唇を求めてくる。

 

 抵抗はできなかった。

 

 互いに舌を入れあい、体液を交換し、しばらくそうしていると、カリナはトロ顔を披露してベロキスをねだった。

 

 丁寧な口淫に、カリナは幸福感に満たされている。ここしばらく、女主人を満足させることはあっても、自分が満足することはなかった。自らの手で慰める日々が色褪せていく。

 

 絶頂。

 

 今までに感じたことのない、新種のエクスタシーに、カリナは酔いしれた。

 

「あっ……♡」

 

 唇を解放されて、思わず吐息が漏れる。もっとこうしていたい。そんな思いから出た声も、男が裸になったことで、僅かな不満も霧散した。

 

 雄々しい。

 

 それは雄大なペニスだった。

 

 思わず息を呑み、カリナはそのデカマラに釘付けになった。下腹部が期待するように、きゅん、と疼いた。その疼きは止まることなく、眼前に突きつけられた見せ槍によって増幅する。

 

 顔よりも長く、その根本には握りこぶしほどの陰のう。漂う強烈な雄のフェロモン臭に、カリナは股ぐらをとめどなく濡らした。

 

 男がカリナを押し倒す。並の男よりも背の高い彼女よりも、さらに男は大きく、包まれるような安心感に、カリナの中の乙女心が揺れ動く。

 

 ドレスがまくりあげられ、ショーツをずらせば、そこはすでに万全に、男のペニスを受けいれる準備を整えていた。

 

 膣口に鈴口が充てがわれた時、カリナは漠然と、見える世界が変わるのを感じた。受け入れてしまえば、もう後戻りはできないのだと。受け入れる以外の選択肢は、もはや無かった。

 

「あっ……♡ すごい……♡」

 

 語彙を失って、ゆっくりとご無沙汰マンコを拡張していくデカマラを褒め称えるカリナの顔は、すでにエクスタシーの快楽に染まり、ぐずぐずに蕩けていた。

 

 やがて最奥へと達したチンポの先が子宮口をぐりぐりとイジメ始めると、それだけで背中をそらしてカリナは絶頂する。

 

「……っ(なんつー名器だよ)」

 

 一方のカリュウも、ハメたチンポを羽休めさせざるを得なかった。根本まで埋まった肉棒全体が無数の肉舌で舐められているかのような、得も言われぬ感覚。

 

 二人の性器はちょうど専用にあつらえたかのように、相性抜群であった。

 

 こんなの、絶対に俺の物にするしかないだろ。カリュウは用意していたプランを破棄した。ここまで来れば淫紋を直接弄って強制的に支配下に置くのも簡単だが、心まで全て奪ってしまいたかった。

 

 これまでに費やした時間は半年以上という長丁場。その間に、絆されていたのかもしれなかった。

 

「……好きだ」

「おっ♡ ほぉっ♡」

 

 カリ高チンポが抜かれていく反動で強烈な快楽を味わったカリナが無様な雌の鳴き声を上げる。その耳元で囁くカリュウの言葉は本心だった。

 

(こんなの……ダメになる♡)

 

 マンコも、頭の中も蕩けさせられて、カリナは底なし沼のようなエクスタシーへと落とされた。

 

「~~~~♡ あ~~~っ♡」

 

 一回ごとの突き入れがボルチオに響くような重いピストンだった。

 

 それは、カリュウにも余裕がない証でもあった。何度か抜き差しを繰り返しただけで、彼のペニスにも限界が訪れる。

 

 なにも、躊躇することはない。

 

 孕ませる。

 

「……はらめッ!」

「はひっ♡ はらみますぅ♡」

 

 ブリュリュリュッ、とおよそ人間味の無い大量の射精が始まり、カリナの未開拓の子宮はあっという間に濃厚な雄汁で埋め尽くされた。

 

 逆流することなく、重たい特濃精液が留まっている。下腹部が膨れるほどの量に、カリナは完全未知の幸せ絶頂をキメて意識を遥か彼方に飛ばす。

 

 だがそれも一瞬のこと。

 

 自身に覆いかぶさる男の荒い吐息だけが、ベッドの上に響いている。愛しい男の首に腕を回し、優しく抱きしめた。

 

「もう少し……このままで……」

 

 一転、雌の相貌は、聖母の慈愛の笑みに変わっていた。

 

 その後、二人は日が昇るまで、愛し合っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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即堕ち妖艶ミストレス

(こんな関係、きっと永くは続かないのでしょうね)

 

 あれからというもの、休日のたびに逢瀬を繰り返し、ときには一日中身体を重ね合った。

 

 彼の家に足繁く通い始めてから、はや一ヶ月が経とうとしている。

 

 カリナは、彼に自身がマリアナ・ヘルの奴隷であることを伝えていなかった。奴隷の証である淫紋は、隠蔽式の挿入により、非活性状態では見えないようになっている。

 

 愛されている実感があるからこそ、苦しかった。彼は会うたびに、「もっと会いたい」「そばにいたい」「ずっとこうしていたい」とピロートークで囁いてくる。カリナも同じ気持ちだったが、それに応えるには、この淫紋が邪魔だった。

 

 いずれ、この関係は破綻する。

 

 それを分かっていながらも、永遠に続けば良いのにという願望が、関係を終わらせることを良しとしなかった。

 

 ――今日こそは話そう。

 

 そう心に決めて、カリナは足取り重く、カリュウの住居へと向かった。

 

 

*****

 

 

 玄関先で、いつものように抱きしめてキスをしようとしてくる彼を制止して、カリナは改めて向き直った。

 

 彼の声を聞いただけで、既に女の蜜壺は濡れてしまっている。キスなどされてしまえば、セックスの事以外考えられなくなってしまうのは明白だった。ゆえに、気力を振り絞って、誘惑を振り払った。

 

 ああ、唇がこんなにも重い。不快な喉の乾きに、一度つばを飲み込んだ。

 

「……もう、終わりにしましょう」

「――突然なにを」

「わたくしは今まで、あなた様に隠し事をしておりました。わたくしは、マリアナ・ヘルの奴隷……。証拠に、淫紋をお見せします」

 

 服の裾をまくりあげ、カリナは下腹部に刻まれた奴隷の証を眼下に晒した。

 

 見事な意匠であった。彼女自らの意思で活性化させたそれは、淡く桃色の光を放っている。

 

「……おわかりになりましたでしょう。これがある限り、わたくしはマリアナ・ヘルから逃れることはできないのです」

「待て」

 

 踵を返したカリナの下腹部を、背後から伸びた男の両手が抱きとめる。背後に感じる圧倒的な雄の存在感に腰を震わせながらも、カリナは声を上げようとしたが、男の言葉がそれを遮った。

 

「俺も、隠し事をしていたよ」

 

 カリナの下腹部が、熱く、熱を帯びる。子宮が疼き、どろりと欲望の体液がショーツの端から太ももを伝い、滑り落ちていく。

 

「俺は、ハッカーだ」

「えっ、なっ……! あっ……♡」

「カリナ。期待していたんだろ? こうやって、引き止められるのを」

「そ、そんなことは――」

 

 ――ある。心のどこかにある、夢見る乙女成分が、そのような非現実的な妄想を抱いていたのは事実だ。童心の頃に思い描いた白馬の王子様は、奴隷に堕ちたときに、この世にそんな都合の良い存在はいないのだと思い知った。

 

 カリュウの囁くような声は、耳元から脳を直接揺さぶるようだった。淫紋が一際大きく光を放ち、マスター登録を書き換えられてしまったことを悟る。すなわち、この瞬間から、カリナの御主人様はマリアナではなく、カリュウとなった。

 

「こ、こんな、片手間で……♡」

「やろうと思えばいつでもできた。だが俺は、お前の心が欲しかったんだ」

「……♡」

「俺のモノになれ、カリナ。くれ、お前の全てを」

 

 胸が高鳴り、子宮がきゅんきゅんと雌の鳴き声をあげ、頭が真っ白になった。これまで感じたことのないような、遥か彼方まで飛んでいくようなエクスタシー。

 

 そんな大きな絶頂快楽を体全身で受け止め、ビクビクと爆乳を、くびれた腰を、デカケツを震わせながら、彼女は答える。答えは、一つしか無かった。

 

「……はひ♡」

 

*****

 

 二人はベッドの上で、溶け合うようにまぐわっていた。

 

 カリナが上になり、やわやわと腰を使いながら、キスの雨を降らしている。柔らかな爆乳が、逞しい胸板の上に押し付けられている。

 

 自慢の名器で懸命に奉仕しているが、完全に心まで奪われてクソ雑魚と化したマンコは、少し動かすだけでもデカチンのエラに削られて甘イキを繰り返す始末。

 

 二人の体液が混じり合い、淫らな水音を立てている。くい、くい、と控え目な迎え腰を使うカリナの、シミ一つ無いむっちりデカケツに、男の手が伸びる。尻肉を割り開き、その重量感と柔らかさを味わうように揉みしだいていった。

 

 男だけを見つめるカリナの瞳には、情欲にまみれた火が灯る。それは、イクごとに、油を注いだように、燃え盛る炎となっていく。

 

 不意に、男が腰を動かした。ごりっ、と子宮口を圧迫され、思わずキスを中断しておとがいを跳ね上げる。のけぞり、子宮イキに恍惚の表情を浮かべて、口元から涎が流れ落ちていく。

 

 そうして眼前にさらけだされた、圧倒的質量を持つ爆乳を放っておくことなど、できるはずもなかった。手のひらに収まりきらないその乳肉を、ねっとりと揉み込み、かたく凝り立った乳首をコリコリと指で弄り倒す。かと思えば、乳輪をこすこすと撫でさすったりして、もてあそぶ。

 

 両手で爆乳を下から揉み上げ、両乳首を同時に口へと含んだ。舌で乳首を可愛がる。おっぱいをしゃぶり尽くされ、胸イキを繰り返したカリナのマンコは、よりいっそう締め付けを強くした。膣にぴったりと埋め込まれた剛直が、さらに大きく感じられる。自らの締付けと腰の震えで弱い場所を刺激され、自滅イキ。

 

 絶頂のループに陥ったカリナの美貌は、白目をむかんばかりの無様なアヘ顔だった。そして、トドメをさされる。下から大きく突き上げられ、「おほッ♡」という嬌声をあげさせて、そのままカリナの意識はどこかへ飛んでいった。

 

 失神し、男の胸へと崩れ落ちたカリナの子宮めがけて、特濃精液を注ぎ込んでいく。スローセックスのあとの射精は、長く、突き抜けていくような快感をもたらした。

 

 ふう、と大きく息を吐き、男は両手をベッドへと投げ出す。心地よい疲れが体中を覆っている。睡眠を欲する脳に逆らわず、男はまぶたを閉じた。

 

 それでもペニスは、マンコに栓をするように勃起を保っている。彼女の子宮に注ぎ込んだ濃厚な孕ませ汁は、溢れることなく、たぷたぷと子宮を満たしている。

 

 数時間して、カリナは意識を覚醒させる。下腹部と、膣に感じる熱さは健在だった。その熱さは、女をダメにする。

 

 カリナは、完全に堕ちた雌にさせられていた。

 

 眠る男の顔に愛情たっぷりの接吻を落としながら、決心する。主人にして親友である、マリアナを売ることを。

 

 マリアナには秘密がある。彼女自身以外では唯一、カリナだけが知る秘密。

 

 それを心酔した男に伝えること。その甘美な背徳感に、カリナは体を震わせ、イッた。

 

*****

 

 一代にして国内最大の娼館帝国を築き上げた女傑、マリアナ・ヘル。

 

 いよいよ四十を越えようかという年増だが、その美貌はよりいっそうの磨きがかかり、見る者全てを魅了する色気、すなわち妖艶さを湛えている。

 

 彼女の全身から醸し出される凄艶な色香は、人生経験が為せる業だ。政府の要人すらも手玉に取り、裏社会を牛耳ってきた。

 

 何者にも屈しないという強固なプライドが、彼女を支えている。

 

 しかし、そんな彼女の尊厳は、一人の男によって犯され、終わりの時を迎えようとしていた。

 

 自らの城、その最奥にある寝室。巨大なベッドの上で、抜群のプロポーションを誇る自慢の媚肉を好き勝手もてあそばれるという屈辱を、マリアナは味わっていた。

 

「いや、驚いたな。あのマリアナ・ヘルが淫紋持ちだったとは」

「くっ、やめぬか……下郎っ」

 

 陵辱者の言葉に、マリアナはキッ、と背後をにらみつけることで抵抗を示す。

 

 高級娼婦にして、経営者の愛人だったマリアナ。経営者の死を機にそのビジネスを引き継いだと言われているが、それは見事なカバーストーリーであった。

 

 傾国の美貌を見初められ、事実上の愛人だったことは確かだが、彼女は淫紋を刻まれた奴隷であった。

 

 奴隷に落ちる前の、彼女の生い立ちは、カリナですら知らなかった。しかしその教養の広さ、深さ、垢抜けた物腰などは、高度の教育を受けていたことを伺わせるものだった。奴隷という身分でありながら、主人に重用され、経営の根幹にすら関わっていくことになるのに、時間は掛からなかった。

 

 そして彼女は人一倍、強いプライドを持った娘だった。

 

 面従腹背しながら、彼女は数年を掛けて独学で淫紋の知識を習得した。自らの淫紋をハッキングすることに成功した彼女は、カリナと協力し、慎重に検討を重ねて奴隷から脱する計画を立てた。

 

 その計画は実行され、経営者ら幹部たちが不幸な事故で亡くなる。経営を奪おうと蠢動する同業他社に先んじて、マリアナは経営を掌握した。それから、彼女は持ち前の胆力と聡明さでビジネスを拡大し、時には権謀術数を用いてライバルを排除し、成功を勝ち取った。彼女に並び立つ者は、いなくなっていた。

 

 いまや彼女が奴隷だった過去を知る者は、一人を除いていない。彼女にかかれば、淫紋をハッキングして特定の記憶を消すことなど容易いことだった。当時彼女が下剋上を果たしたときに、全ての奴隷にその処置を施している。

 

 しかしメイド長のカリナだけは特別だった。奴隷として出会い、打ち解け、マリアナの側でその覇道を支えた。決して楽な道のりではなく、度重なる苦難を共に乗り越え、育まれた友情は、何事にも代えがたいもののはずだった。

 

 彼女を気の置けない間柄と思っていたからこそ、信頼し、淫紋で縛り付けることを最低限に済ませていた。

 

 しかしその信頼は裏切られ、カリナの手引によって、マリアナは再び奴隷に貶められようとしている。

 

「よく出来た防護壁だった。だが、ま、俺にかかればこんなもんだな」

 

 下腹部の淫紋を撫でながら、マリアナの耳元で囁く。それだけのなんてことのない愛撫で、マリアナは口端からよだれを垂らして、ビクビクと快楽に腰を震わせる。

 

「ううっ、ああっ……(いやじゃ、また奴隷になど戻りとうない!)」

 

 一筋の涙が、彼女の眦からこぼれ落ちる。

 

 マリアナは聡明だった。それゆえに、自らの未来が明瞭に見えていた。

 

 淫紋がハッキングされ、体が、細胞レベルで書き換えられていくのを感じる。

 

 もはや後戻り不可能な、不可逆的な書き換えだった。なまじ知識があるだけに、男が行う超越的なハッキング技能に対して、もはや諦観を覚えている。

 

 敵わない。

 

 プロテクトが一瞬で突破され、空白のマスター登録に男の名が刻まれた時点で、既に折れていたのかもしれなかった。

 

 それでも、せめてもの抵抗の意思を示すことができたのは、彼女がこれまでに培ってきたプライドのお陰だった。

 

 男の手が胸を責めている。繊細な手付きで、ねっとりと乳首を愛撫されていた。片方の手は淫紋の上から、子宮をマッサージしている。

 

 どっぷりと溢れ出た本気汁。すぐにでも落とせるだろうに、男はじわじわと真綿で首を絞めるようにマリアナの精神を追い詰めていった。

 

 彼女が懇願するのを待っているのだろう。

 

 もういっそ一思いに……。そう思う自分もいれば、プライドが邪魔して諦めきれない自分もいる。そうしたマリアナの葛藤を、男はわかっているようだった。

 

 子宮マッサージと乳首責めだけで、マリアナは本気汁の水たまりを作っていた。情欲に濡れた、荒いケダモノの息遣い。

 

 プライドがミシミシと崩壊していく音を聞いた。不安定ながらも、まだ完全には崩壊していない。しかし、何か切っ掛けの一つでもあれば、すぐにでも崩れそうだった。

 

 そのひと押しを、マリアナ自らの口から言わせるつもりなのだ。

 

 口を開いてから、その言葉を発するには、いくらか時間を要した。

 

「――妾の負けじゃ」

 

 一度出てしまえば、あとは堰を切ったように懇願の言葉が溢れ出した。もはやその姿に、娼館帝国の女主人の姿はなかった。そこにいるのは一匹の雌犬だった。

 

「負けじゃ♡ 妾の子袋が子種を欲しておる♡ 御主人様♡ 負け犬マンコにお情け、をッ!? ~~~♡♡♡」

 

 ずん、と背面座位で女殺しのデカマラが挿入され、マッサージでグズグズに蕩けて孕み準備万端の子宮を殴打される。

 

 屈服の子宮アクメの味は、マリアナという女を作り変えた。走馬灯のようにこれまでの人生が駆け巡り、自己存在の価値が御主人様の利益と集約される。

 

 男に背を預け、妖艶な蕩け顔を向けて見せる。すると、唇を奪われ、陵辱された。舌を絡めあい、吸われ、アクメに達する。

 

 こんなセックスは、知らなかった。デカチンによってマンコを耕され、未知の快楽が掘り起こされていく。

 

 背後から男の腕が、がっしりとマリアナの体をホールドする。耳に唇を押し付けるようにして、男は言う。

 

「俺専用マンコに仕立て上げてやる。覚悟しろよ」

 

 マリアナは言葉でガチイキするという、初めての経験をした。

 

 そんな調子で一日掛けてハメ潰され、女主人はチンポの奴隷となった。



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ナマイキSランク奴隷

 ドスケベなランジェリーを身に着け、マリアナは快楽に身を任せていた。

 

 マリアナの美貌は、はっきり言って、人外のそれだった。それを象徴するのは、極限まで磨き上げられた肌艶。そして、黄金比のごとき肉体美。頭のてっぺんから爪先まで、その体には美の女神が宿っている。

 

 老いへの恐れ。マリアナの根底にあるものだ。心血を注いで築き上げた美が、他人の手で汚されようとしている。

 

 許しがたい所業だった。しかし、それも吹き飛んだ。

 

 彼女の淫紋は、カリュウの手によってフルカスタムを施されていた。感度上昇、排卵誘発、酸化抑制……エトセトラ。男はまるで、真っ白のキャンバスに、思うがままに筆を走らせるかのように、淫紋を改造する。それによって容易く実現された不老長寿という劇薬に、マリアナはもはや、身も心もこの男に陥落していた。

 

 彼の淫紋に対する造詣は、海よりも深い。自分は、その上澄み程度を浚ったに過ぎないと、マリアナは気付かされる。

 

「もう……ダメなのじゃ……そなたのデカマラで妾の子袋を孕ませて……」

 

 マリアナは瞳をうるませ、自らハメ乞いする。プライドを投げ捨てた懇願に、男もその気になった。

 

「起動テストといくか」

 

 淫紋が活性化すると、大小様々無数の機能が起動して、マリアナの媚肉は抑制を失い、ただ快楽に苛まれることになる。普通なら、淫紋に数十もの機能をつければ、機能同士が衝突を起こして最悪淫紋が暴走して発火するなどの大惨事になる。だがこの男は普通ではなかった。数万にも上る機能を淫紋に詰め込み、それらが大過なく共存していた。

 

 例えば一口に感度上昇といっても、通常は細かな調整が効くものではない。感度n倍のnに代入する数値は通常一つ、多くても三つが限界だと言われている。しかし、淫紋ハッカーことカリュウの匠の技によれば、1~3000を0.1刻みでコントロールすることすら可能とする。

 

 故に、淫紋に挿入される式も膨大なものとなっているのだった。

 

 マリアナは自らの淫紋で行われている膨大な処理に、興奮していた。妾の知っている淫紋じゃない。好奇心もあるが、カリュウという男の凄さ、オスとしての優秀さに、彼女の中のメスが疼いて仕方がなかった。

 

 乳頭が剥き出しになった、ストリッパーが着るようなブラジャーから、ビンビンに屹立した乳首がぷっくりと顔を出す。

 

 同じように、秘部を隠そうともしないパンティから露出した、しとどに濡れるマンコを男の手がまさぐっている。

 

 陥落済みマンコに、さらにイキグセを躾ける腹積もりらしい。

 

 二本の指がぐにぐにと、チンポで開発された性感帯を穿っていった。繊細な指先だった。ねちっこく、マンコの隅々までを弱点にされていく。

 

 もう片方の手は、物欲しげなクリトリスを指で挟み込み、愛撫した。

 

 グチュグチュと淫水が奏でる音を背景に、マリアナは鳴かされる。

 

「あっ、あっ、あっ」

 

 手マンとクリ責めで、マリアナは途端にトロ顔で喘ぐ。体中を、甘い電流が駆け巡っていた。

 

「おいおい、まだ感度はいじくってないぞ。……とりあえず二倍だな」

 

 さらに追討ちをかけるように、Gスポットを責められ、クリトリスをぎゅっと圧迫され、鋭い快楽が突き抜ける。

 

「いっ……!♡」

 

 絶頂。淫紋の効果によって快楽は増幅され、エクスタシーは津波のように連続して押し寄せた。絶頂の連続に、声を出すことすらままならない。

 

「――っ♡ ――っっ♡ ――あ……♡」

 

 数分して。何時間にも感じられるような、超濃厚なエクスタシーにさらされ、ようやく解放されたマリアナ。彼女に残ったのは、グツグツと燃えたぎるような子宮の疼きと、トロトロに蕩けた頭だった。

 

 四肢を弛緩させ、余韻に浸る彼女の下腹部に、熱いものが押し付けられる。

 

「あんっ……♡」

 

 雄々しく勃起した、デカチンだった。ぺちぺちと淫紋を叩くそれに、マリアナはうっとりとした目を向ける。瞳は、恋する乙女のようであった。彼のペニスの形を完全に覚え込んだマンコは、その存在を感じただけで、意識とは無関係に媚び媚びの収縮をする始末。

 

「ケツ向けろ」

「はぁい……♡」

 

 感度上昇状態でそのデカマラを受け入れたら、どうなってしまうのか?

 

 マリアナは期待に胸を高鳴らせながら、うつ伏せになって、その美尻を男へと差し出す。

 

 ふりふりと、腰を振って誘惑することも忘れない。どろりと本気汁が膣口から涎のように溢れ出る。ゆっくりと糸を引きながら落ちていき、シーツのシミの一つになった。

 

 男の手が、臀部を撫で回す。そうしてから、はやくはやくとハメ乞いする割れ目に亀頭を擦り付け、焦らした。

 

 マリアナが潤んだ目で背後に流し目を送ると、男はニヤリと口角を吊り上げた。悩ましげなメスの相貌に、興奮を催していた。柔らかな尻肉を割り開き、叩きつけるような勢いで、怒張が挿入される。

 

「~~~~~っっっ♡♡♡」

 

 どちゅん!と子宮口を殴打され、イッた。枕に顔を埋め、布を噛み締めながら、声にならない嬌声を上げて絶頂へと押しやられるマリアナ。

 

 たった一突きで、頭をおかしくされそうな快楽の嵐。それを必死に耐えようとしているのは、防衛本能から。

 

「フーッ、フーッ♡」

 

 白目をむきそうになりながらも、マリアナは絶頂の第一波を、意識を保って乗り切った。

 

 だがそれも、ほとんど無駄な努力だ。男は少しの間、根本までチンポを埋めて膣肉の感触を味わっていたが、やがて引き抜いていった。

 

 ゆっくりとカリ高チンポがマンコを耕していく。ぞわり、ぞわりとした快感が背中にひたひたと這い寄るようだった。

 

 膣の極浅いところまで引き抜かれたデカチンが再び突き入れられる。重く、のしかかるようなアクメが子宮に響く。それから、鬼のような往復運動が始まった。

 

「オッ、おほおおおおおお~~~~♡」

 

 寝バックでデカマラをハメられ、マリアナ・ヘルはケダモノのような嬌声をあげて連続アクメを味わう。

 

 女殺しに特化したチンポが地引網のように性感帯を刺激していく。抜き差しされるごとに、気の狂うような快楽が襲っている。

 

 力強く臀部に腰が叩きつけられ、粘着質な淫らな音が鳴り響く。逞しい雄に揉みほぐされた子宮は快楽にのぼせ上がり、孕む準備を整えてしまっていた。

 

 完落ち済み専用マンコが勝てる道理などなく。

 

 後ろからのガン突きに悶えるマリアナを、男の大きな体が覆い潰した。その状態でも極太チンポは最奥まで入り込み、濃密な快楽を与える。

 

 肉体の全てで感じる男の気配。支配されることで得られる充足感。カリュウには、魔性の魅力が溢れていた。きっと、女はそれを感じ取って、ダメにさせられてしまうのだろう。

 

 女を落として終わりではない。堕ちた先に、終わりの無い情愛が待っている。もう一度落とされる。それは、果てしない悦びだった。

 

 目先の快楽のその先まで想像して、マリアナの精神はアクメした。と同時に、子宮に感じる重たい熱。注ぎ込まれる濃厚精液に子宮イキして、その絶頂は体中に広がり、のぼせ上がった肉体を容易に蕩けさせていく。

 

(熱い……♡)

 

 お腹の中から落ちてこない粘度の高い白濁液。妊娠確実だった。だというのに、デカマラは硬度を保ったまま膣内に居座っており、まだまだ出したりないことを示している。

 

「まだ寝かせんぞ」

「――♡」

 

 顎を捕まれ、振り向かされた唇に、男の唇が合わせられる。

 

 マリアナは情愛たっぷりに、自ら舌を入れて、口愛奉仕に没頭していった。

 

 

*****

 

 

 マリアナの寝室から聞こえる嬌声は、一晩中続いた。

 

 思う存分鳴かせて満足したカリュウは、専用メイドのカリナから奉仕を受けて湯浴みと食事を済ませる。新たな屋敷の主を、彼女は案内した。

 

 Sランク奴隷、ベルカ。ついに本丸へと辿り着いたのである。

 

 居室に入ると、正面のベッドに黒髪の女が腰掛けていた。

 

「やあ、ようやく来たね。待ちくたびれたよ」

 

 女、ベルカは不敵とも言える笑みを浮かべている。彼女はへその見えるシャツを着ており、下はショーツ一枚だった。下腹部にある淫紋は、この世に二つとない人間国宝の芸術品。

 

 肌は小麦色で、健康美に満ち溢れている。薄布一枚を大きく押し上げる胸の膨らみは、カリナの爆乳には遠く及ばないものの、十分に豊満な乳房であった。そして、腰のくびれ、臀部のなだらかなライン。すらりとしなやかな四肢。

 

 芸術的に完成された肉体だった。もはや、神秘的ですらある。淫紋の価値も含め、法外な値がつくのも納得のSラン奴隷であった。

 

「キミなら、マリアナを落とせると思っていたよ」

 

 フフフ、と笑うベルカ。いたずらな声色に、男の中でむくむくと嗜虐心が育つ。そして、彼女の態度に、全てを理解した。

 

「――そうか。お前が依頼人というわけか」

「ふふふ。気付いたね。そうだよ、ボクが依頼人さ」

「つまり――、俺がマリアナを落とすことで、お前の任務は達成されたわけだ」

「うん、そういうこと」

 

 カリュウの行動は、全てベルカの思い描いた通りに進んでいた。

 

「……淫紋のマスター登録を偽装したのか。この、マイルズってやつがお前の本当の御主人様ってわけだ」

 

 マイルズ。エイミーから以前聞いたことのある名前だった。公安の中枢にいる人物。そいつが今回の仕掛け人だったというわけだ。

 

 ベルカの淫紋情報を盗み見て、同時にその手強さも悟る。非常に精密で複雑なプロテクトは見事なものだ。盗み見るだけならまだしも、書き換えるなどの操作はカリュウでも苦戦は免れない。

 

 優れたハッカーは技能を誇示するために隠れた署名を残す。淫紋の中身を構築したのはベルカ自身であることを、カリュウは理解した。彼女も相当な腕前の淫紋ハッカーらしい。

 

 カリュウの様子に、ベルカは笑みをよりいっそう深くした。

 

「ふふふ。ボクの淫紋は手強いよ。キミに、調教(ハック)できるかな?」

「お前をマイルズから奪えれば、お前は俺のもの。無理なら、報酬は何もなし。そういうことか」

「そうだね。試してみなよ。まあ、無理だろうけど!」

 

 ふふん、と生意気な仕草を取る彼女へと無造作に近づき、おもむろに唇を奪う。

 

「んんっ」

 

 突然の口辱にも、彼女は怯む様子もない。唾液を交換し、舌と舌を絡め合うのを、むしろ愉しんでいる風だった。

 

 たっぷりと、唇が触れ合う音を響かせ合う。

 

「――ぷはぁっ。むふっ」

 

 解放され、口端から涎を一筋流しながらも、不敵な笑みを崩さない。そんな彼女を尻目に、カリュウは股間の逸物を取り出し、彼女の眼前に突き出した。

 

 それは雄々しく反り返っていた。太さ、長さ、形……その造形はまさに絶世のおちんぽ様だった。マイルズのそれと比べ、なんて立派なおちんぽ様だろう。オス度抜群な臭いが鼻孔を犯している。ああ、なんて凄い――

 

「……? ッ!?!?!?!?!?♡♡♡♡♡♡」

 

 ぞくぞくぞくぞく♡

 

 ベルカは理解ができなかった。それは、ただの見せ槍だったはずだ。

 

 背筋に耐え難い快感が走り、乳首は薄布一枚を隔てて明らかに分かるくらい勃起し、マンコは勝手に本気汁を漏らして準備を整えている。

 

 明らかにおかしい。たかが立派な女殺しの英雄チンポを見ただけで、こんなことになるはずがない……。

 

 だがどうだ、実際には見事に魅せチン堕ちしている。

 

「な、なにをしたの!♡」

 

 気を張ったつもりでも、言葉尻は甘ったるく、媚びを売るような響きになってしまう。

 

「お前の舌に淫紋を刻んだ」

 

 こともなげに、男は言った。

 

「えっ……♡」

 

 ベルカは慌ててベロを出し、確認する。ギリギリ、視界には淡い光を放つ小さな淫紋が見て取れた。

 

 まさか、さっきのベロチューの時に? あんな短時間で? それもこんな小さい淫紋を?

 

 思考が駆け巡る中で、男の指がきれいな舌をつまんで、ぐにぐにとマッサージする。

 

「はにひゅるの……♡」

 

 それだけのことで、ベルカの体を刺すような快感が突き抜けた。

 

(どうなってるのボクのからだ……♡♡♡)

 

 戦慄する彼女の口に、ゆっくりとデカチンを近づけていき、突き入れた。

 

「おごッ♡」

 

 喉マンコを極太のチンポが蹂躙し、ベルカは白目をむいて絶頂する。それでも構わず、男はベルカの頭を捕まえて強制喉マンコ奉仕させる。

 

「ッ♡ ッ♡ ッ♡」

 

 あまりにも異常なイラマチオによる快楽、絶頂。

 

 男の腰が震え、濃厚な精液が吐き出される。喉奥に叩きつけられるそれは、瞬く間に口内を埋め尽くした。

 

 極太長チンポがゆっくりと引き抜かれると、オエッ、と精液を吐き出す。ボトボトと、とてつもない量の精液が床に落ちていった。荒い呼吸を繰り返し、喉に絡みついた精液を嚥下する。

 

「はぁはぁ……♡ 凄い量……あ♡ ま、まだ元気だね♡」

 

 ビキビキバキバキに勃起したチンポは、一度の射精程度では衰えない。鈴口から垂れていく精液の残滓を吸い取ろうと、ベルカは亀頭に媚び媚びのチンキスした。

 

「んっ……♡ ちょっと、このおちんぽ強すぎないかな?♡ これでボクのおまんこハメたら屈服しちゃうかもね♡」

 

 竿に鼻を押し付け、臭いを堪能するベルカ。ほとんど屈服してるようなものなのに、まだ認めないつもりらしい。

 

 男の手が肩を持ち、ベッドに押し付けられる。

 

「そんなところまで入っちゃうんだね♡ でもボクはマンコもつよつよだからね♡ 負けないよ♡」

 

 下腹部に擦り付けられるチンポ。その長さを再確認させられて、ベルカの子宮はきゅんきゅん疼くことを止められなかった。

 

 異様なまでのたくましさを間近に感じて、ベルカは膣から本気汁を漏らしてもはや準備万端にマンコを整えてしまっていた。Sランク奴隷の本能がこのチンポには勝てないと既に悟っているのだ。

 

 だが理性は抗うことをやめない。ここまで届くんだぞと見せつけるチンポがヘソをつついて、一瞬子宮がイキそうになったが耐えた。まだイケる。いや無理かも。大丈夫、まだイケる。

 

「おちんぽ♡ はやくっキテ♡」

 

 いや、無理だった。焦らしたわけでもないのに、はやくも口を割ってしまう。

 

 負け確定マンコからどろどろと愛液が溢れ出る。

 

「ダメだ」

 

 男は無慈悲だった。

 

「そんなぁ……♡ ひぃんッ♡」

 

 なおも言い募る彼女の、物欲しそうに勃起した乳首をキュッと指先で摘んでやる。するとどうだろうか、

強烈な快感に突き上げられて、情けない喘ぎ声を上げた。さらに追撃するようにこりこりと指先で乳首をいじめる。反対の胸もだ。

 

「あっ♡、だめ♡、だめ♡、だめ♡」

 

 両乳首をこりこり、きゅっきゅっと弄ばれる。ねちねちとした陰湿な愛撫。じりじりと身を焦がすような快楽が、さざ波のようにベルカを襲う。乳首が執拗に責められている。その間もチンポはお腹に置かれていて、存在感を嫌という程に味わう。

 

 だが、彼女が絶頂することはなかった。

 

「な、なんでぇ……?♡」

「淫紋を見てみろ」

「え……(うそうそうそ!♡ 書き換えられてる!♡)」

 

 下腹部の淫紋に、絶頂制御の式が挿入されている。さらには最深部のマスター登録まで、次々にプロテクトを突破されていた。だがギリギリのところで踏みとどまっている。それを突破するために、男には後ひと押し必要なようだった。

 

「ほらほら、超簡単な解除手順だぞ。わかるんだろ?」

 

 絶頂制御の解除手順。それはとてもシンプルで、あるキーワードを彼女自身が発すれば良いだけだった。それを理解した瞬間、ベルカは飛びついた。彼女は優秀であるがゆえに、あまりにも耐え性がなかった。

 

「"管理者権限放棄"♡」

「……はい、よくできました、っと!」

「あッ♡♡♡♡♡♡♡」

 

 ついにデカチンが挿入され、勢いそのままに子宮を押し上げた。絶頂制限が解除され、押し寄せる怒涛のエクスタシー。あまりにも深すぎる絶頂に、体中をびくびくと痙攣させる。

 

 余韻に浸る間もなく、繰り返されるピストン。マンコは新たな主のチンポを歓迎するように甘く締め付け、専用の形へと作り変えられていく。

 

 これまでの主人とのセックスを、極太チンポが快楽で上書きしていく。絶頂に次ぐ絶頂は、ベルカの中でマイルズという男の存在を容易に消し去っていった。

 

 トロトロに快楽で煮込まれた膣肉は、チンポに甘えるように包み込んで、男にも極上の快感を与えた。膣肉をかき分け、最奥に進んでくるチンポから感じる圧倒的雄度。これと比べれば、過去の男のセックスなど児戯にも等しい。比べることすら失礼だった。

 

 悦楽の熱に浮かされ、蕩けたベルカはさらに快楽を貪ろうと、迎え腰を使う。自分で好きな場所にチンポを迎え入れて、背徳的な快楽絶頂を味わった。

 

 チンポが子宮口に密接し、吐精が始まると、ベルカは幸せいっぱいのトロ顔を男に向ける。子宮を満たす白濁液に、子宮イキして体を震わせた。熱く、重たい子種汁から感じる力強い生命力。優秀な雄に落とされる充足感に満たされ、ベルカの完落ちマンコはそんな優秀な雄を離さないとばかりに締め付けを強くするのだった。

 

 そして、一度や二度の射精で萎えるような雑魚チンポではなかった。女を犯すことに特化した極太チンポは、ベルカの中でその威容を保っていた。

 

(ころされちゃう……♡)

 

 正常位から、対面座位、騎乗位、そして後背位と、あらゆる角度からベルカのマンコは耕され続けた。一晩中犯され続けても、解放されなかった。

 

 最後は、背面座位で、いつの間にか設置されていた記録装置に向かって、見せつけるようにチンポを突きこまれていた。

 

「申し訳ありません"元"御主人様ぁ……任務……失敗しちゃいました♡ おっぱいも、マンコも、子宮も……ボクのからだはぜんぶ、このひとのモノになっちゃいました♡」

 

 完全屈服宣言だった。乳首とクリトリスをコリコリと愛撫されながら、膣奥をコツコツと優しく叩くデカチン。特濃の白濁液ですでに満杯になった子宮に、さらなる追討ち膣内射精をキメられ、ベルカは体全体を大きく震わせ、のけぞり絶頂する。

 

「もう、ダメぇ……♡」

「何がダメなんだ」

 

 白旗を上げる彼女の子宮を、射精したばかりのチンポが軽く突き上げる。

 

「――っ♡♡♡」

 

 まだまだ、寝かせて貰えそうにない。

 




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