楽しい?バトスピ珍戦記 (能上ミズキ)
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第零話【キャラクター紹介その1】
新キャラがバトルする前には必ずこうやって紹介を挟むのでそういうのが好きな方はワクワクしてくださいね
それでは私も怒られてしまうのでお仕事に戻ります。是非お楽しみくださいませ…
???
「あら、わざわざこんな茶番用のキャラ紹介の話を見に来てくれてありがとう。アナタとは初めまして?それとも1話の私から聞いてきたのかしら?改めて、私はギルティア。よろしくね。ここではこのお話に登場する子達の紹介を書き連ねてあるの。ここにある情報はバトルだけをメインに据えてストーリーのないこの小説には正直不要な情報なのだけれど、バトルの情景なんかがイメージしやすくなるんじゃないかな?ってノリで書いているわ。お暇で、そういうことに興味がある人だけ読んで、内容だけ見る人は是非1話へ飛ぶことをオススメするわよ。」
……………………
ギルティア
「へぇ、そう。読んでくれるのならじっくりと読んでいってね。」
ギルティアは歩き出したと思えばこちらにくるりと向き直る。
ギルティア
「これはどこかアナタの知る現実とは少し隔絶された小さな世界、そう丁度大きめの住宅くらいの世界でアナタ達にとってはファンタジーな私達がバトルスピリッツをダラダラ遊ぶだけの日常譚よ。別にバトスピする時に魔法や変な特殊能力を使ったりはしないわ。…ただ、みんな少し右手力が強いだけ。ふふっ、アニメや漫画はそんなものでしょ?そんなありえないけどもしかしたら有り得る世界を楽しんで言ってね。じゃ。」
【ギルティア】
性別♀/身長183cm/体重ヒミツ/種族悪魔
赤く長いストレートヘアー、見透かされたような金色の眼が特徴的な双角の悪魔。本作で唯一「画面の前で作品を読むアナタ」に気付いている存在。抜群のプロポーションとショート丈なシャツ、ホットパンツのような露出度の高い服装を好む傾向から痴女的に捉えられがちだが、本人曰く「純情」で通っているらしい。6人の子供を持つ母親としての顔もあり、彼らにバトスピを与えて遊ばせているのも育児の一環なのだとか。
皆の中心的な人物で、慕われており、(真面目な時は)とても頼りになる。普段はとてもおどけた態度でいることが多く、煙に巻く言動がしばしば見られる。
バトスピを皆に広めた張本人で、ルールやカードの理解度はトップクラス。それを活かしたヘンテコなデッキばかりを愛用していて、パワーカードはあまり好きではない。
平時の様子からは想像もつかないほど強大な魔力を持つ悪魔で、その魔力を専ら悪戯やパーティーなどに使っている。
愛用デッキ
【蛇LO】
【クルミ】
性別♀/身長148cm/体重49㎏/種族悪魔(元オートマタ)
空色の長髪とあどけない少女さがチャームポイントの女の子。よく白いロングワンピースを来ている。ギルティアの6人の子供のうちの長女であるが、見た目が最も幼い為、どうにも妹のように扱われやすい。性格は天真爛漫で少しくらいの逆境では挫けないタフネスも持ち合わせている。だが、とある事情で元々の種族はオートマタだった為、その名残として機械的な思考や判断も見られるが、少し抜けており、ドジをやらかすので、天才的な雰囲気とは対極である。剣を始めとした刃を持つ武器が好きなオタクで、好きが高じて鍛冶を学ぶに至った過去がある。
バトスピにおいても武器好きは健在で、ブレイヴを扱うデッキが好き。しかし、本人曰く別に系統「剣刃」である必要は無いらしい。
出自からもわかるようにデータや確率を考えてプレイすることが多く、性格上とても思考を読みにくく、相手にすると厄介だと兄弟間では恐れられている。
愛用デッキ
【ドウジキリループ】【異魔神ビート】
【コウリン】
性別♂/身長188cm/体重103㎏/種族悪魔
姉クルミに似た青い髪が特徴の悪魔で、ギルティアの6人の子供の長男にあたる。くせっ毛で天然パーマっぽい髪型ではあるが、姉に似て綺麗にすきとおる青い髪をしている。姉クルミからもらった手作りのTシャツ(お世辞にも上手くはない)を愛用しておりそれにデニムを合わせるスタイルで常日頃いる。性格は大人しく、顔つきも柔和であり、その物腰柔らかな口調から初対面の人でも印象評価がとても高いが、格闘技をしていてガタイが良いので話すまでは恐れられがちで本人も気にしている。内に秘めた闘志は熱い男であり、長男として皆の模範となるべく日々努力をしている。非常識な集まりの中で数少ない常識人であり、何か問題が起こる度に苦労して場を収めている。
バトスピでは堅実に、しかし着実に攻められる安定したデッキを好む傾向にあり、いろいろな状況に対応するため多色デッキを扱うこともしばしば。キーワード効果「煌臨」と名前の読みが同じで弄られたのを未だに根に持っている。
愛用デッキ
【U天霊】【赤緑連鎖】
【シオリ】
性別♀/身長176cm/体重63㎏/種族悪魔
母ギルティアにとても似ている、6人の子供のうち次女。母と違うところは角が発達しておらず、また髪が少しウェーブがかっていること。ファッションセンスが壊滅的で所謂だる着スタイルが多い。性格も自堕落で引きこもり系であり、面倒くさがることが多々あるがバトスピや魔術に関しては興味津々で取り組んでいるようだ。飽き性の面倒くさがりだが、その分真剣に取り組んだ時の集中力や天才性は兄弟の中でもトップクラス。
バトスピにおいては緻密なループデッキやオーバーキル気味なド派手なデッキを好み、そういったデッキをたくさん開発してきた母を心から尊敬している。しかし、彼女自身は性格からデッキは緻密に組めてもバトル中に思考放棄してしまうことがよくあり、勝ちを逃してしまっている。
愛用デッキ
【マジックループワンショット】【半永久時の王者】
【シュレン】
性別♂/身長168cm/体重49㎏/種族悪魔
いつもうつむき加減で積極的に行動をしないので影が薄いと言われる。6人の子供のうち次男。吸い込まれるような黒髪にショートストレートな髪型がどこか坊ちゃん臭い。体型を隠すような大きめの服を着ているが、特に太っているなど体型にコンプレックスは無いらしい。最近のお気に入りは外套。猫背でボソボソと喋りのっそりと行動する姿から自堕落で他人に興味の無いようによく思われがちだが、本人はいつもよく周りを見て気が周り、他人を尊重している。なお、どちらかというとむしろ努力家であり天才性を発揮する母や姉弟を見て腐ることなくひっそり努力を続けている。
バトスピにおいてはどんなデッキもそつなくこなすが効率や安定感のあるデッキを求める為、現実世界において「環境デッキ」と呼ばれる形に落ち着くことが多い。変なカードを入れては安定性を崩さないように試行錯誤を進めている。一人回しで満足のいくラインまで到達した時に対人の調査の為に人とバトスピをする。本人はとてもそのプレイスタイルを楽しんでいるようだ。
愛用デッキ
【天霊IPDMFM】【獣頭Uwith剣刃】
【アカネ】
性別♀/身長145cm/体重42㎏/種族悪魔
ギルティアよりも遥かに輝く茜色のくせっ毛と天真爛漫、ハツラツとした快活少女で6人の子供のうち三女。姉達と違い、色んな服を毎日コーディネートしているのだが、専ら「ユニ⚪ロ」や「し⚪むら」のデザインをネットで見て魔法で作っているらしい。姉クルミの武器好きよろしく大火力や爆発に関連したものが大好きでそういった魔法や武具をよく勉強している。他には趣味に料理があり、母と共にキッチンに立つこともしばしば…。以前は火力コントロールが出来ずによくキッチンを焦がしたり炸裂させたりしていたが、現在ではしっかりと美味しい料理が作れるようになった。兄弟の中ではほぼ末っ子同然であり兄姉に大きな尊敬を抱いている。
バトスピも尊敬する母や兄弟、周りの人達と高めあえるとてもいいツールとして考えており、積極的にバトルをしているため、超えてきた場数はかなりのもの。その性格から読める通り、ロマン全開のブッパデッキが大好物であり、常に目指すはオーバーキルだという。
愛用デッキ
【ゴッドゼクス】【ハイパーノヴァグリフォン】
【アキト】
性別♂/身長175cm/体重51㎏/種族悪魔
白く輝く銀髪はややはねながらも癖毛とまではいかず、風になびくような独特な髪型と赤と紫の鋭いオッドアイが目を引くいわゆる美少年系で、ギルティアの6人の子供のうち三男であり末っ子。兄弟の中で最も服装のセンスがあると言える(というか他が壊滅的すぎる)。まるでモデルのようなと言われるカジュアルな服装をしていたり、デッキを入れるカバンもどこかオシャレで現実世界ならば非オタ感の漂う格好が多い。いつもニコニコしているが、計算高く人を見透かしたような態度をとることも多い。自身のプライドも高く、時折努力を忘れ胡座をかくことも…。兄弟の中ではダントツのセンスを持っているが、思考が幼くプライドもあり未だ開花せずと言ったところ。
バトスピにおいてはとにかく前傾的、攻撃的なデッキを好み、ビートダウンを始めとした速効性の高いデッキを得意とする。短期決戦を好む訳ではなく、あくまでも相手が整う前に倒すことがスマートだと捉えている。そういった意味では高速のライブラリーアウトも自身の好みらしい。全体的にロマン構築で速度に難がある環境では彼の対策が常に考えられている。
愛用デッキ
【大運動会ビート】【音速ビート】
ギルティア
「さて、数話分はとりあえずこれくらいの登場人物でいいんじゃないかしら?アナタ、ちゃんと頭の中で想像できた?…はぁ、断っておくけれど私達は容易に姿を変えることが出来るいわば不定形生物みたいなものなの。ある程度の基礎情報はこうして説明したのだから、アナタだけの私達を自由に想像してバトスピ対戦の花として添えて欲しいわ。これが不要な人はそもそももうここまで読んでないわよね???」
ギルティアは悪戯な笑みを残し、姿が薄れていく。
ギルティア
「一通りうちの子達の対戦のお話を紡いだなら、私の楽しい友人達も紹介しましょう。とても楽しくて一癖ある人達よ。その時までアナタが読んでくれていることを祈ってるわ。それじゃあ、第1話で会いましょう。ま、た、ね?」
薄れいく彼女が投げキッスを送って微笑んだところで、全ては霞と消えたのであった…。
あ、言い忘れましたが、バトルプロットは実際のカードを扱ってスタッフがバトルすることで検証してから投稿していますので、更新はのんびり目です。
長い目で見ていただければ。
あと恥ずかしながらルール自信ニキを自称してきましたので、なんか間違えてたら容赦なく叩いちゃってくださいね。誠心誠意大地に額を擦りつけますので!
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第1話【激戦!レオVSコロコーン 獅子の首を狩る狐!?】
天の声というかナレーターの能上ミズキです。
1話からニッチなもの扱い過ぎてるかな?って自覚はあります。まぁ大した文字数にならないように色々省いちゃってるんで感覚的に読んでくだされば嬉しいですね。
では、どうぞ〜
ここはなにやら薄暗い空間。視界の中央にぼんやりと灯りが見える以外は真っ暗で見通せない闇が広がっている。周りを見渡し、すぐに視線を灯りの方へ戻したその時、先程はなかった影が1つ。どうやら…人、らしい。
薄暗い中でも映える紅々とした綺麗な長髪やスラリとした高い背、射抜くような鋭い金色の眼光から何故か目が離せない。
人影はゆっくりとこちらへ歩いて近づいてきているようだ。その抜群プロポーションや流麗な振る舞いから美人な女性だということを強調されたように感じてしまう。
???
「あら、そんな手前に突っ立っていたのね?気づかなかったから迎えに来たわ。…なにって顔と言うよりはじーっと文字を読んでる顔ね。そう、あなたよ。スマホだかPCだかわかんないけどこのサイトでこのお話を読んでるそこのア、ナ、タ。私はギルティア。このお話をあなた達に伝えるテラーのようなものだから、そんな感じで適当に覚えてちょうだい。」
ギルティアと名乗る女はあっけらかんとオーバーな身振りをしてニヤニヤと笑う
ギルティア
「えーっと、アナタとは自己紹介のお話で話したっけ?ちょっと覚えてないけど、また会ったわね、と結んでおくわ。登場キャラの紹介とか読んでないとイメージできない!でもまだ読めてない…っておバカさんはさっさと読んできなさい。お姉さん怒らないから。…バトルしか興味無いよ〜ってアナタは適当に読み飛ばしちゃって。私達の日常なんか興味無いんでしょ???」
ギルティアはおどけた顔をしt…
ギルティア
「はいはい、その長ったらしいナレーションもナシナシ!さっさと行くよー」
そ、それでは皆様お楽しみくださいませ…
ーーーー
ギルティア
「さぁって!今日の対局は誰と誰か、し、ら、っと。」
クルミ
「はいはいはーい!母様、私だよぉ。」
シオリ
「クルミ姉の相手は私。…にしし、今日こそ勝ちもらうよ?」
2人は各々特徴的な笑みを浮かべながら対戦用テーブルについてバトルの支度を始める。
ギルティア
「やけに意気揚々だけど、あなた達なにか賭けでもしてるの?」
2人
「このあとのおやつのプリン!!」
息のあった元気な声にちょっとたじろぎながらギルティアもやれやれ、とテーブルを作動させた。
テーブルは音を立てて、その何も無かった黒い無地の天板へバトスピのフィールドを描いていく。その線は様々な色へ変化しながら煌めいていた。
ギルティア
「所謂、ゲーミング〇〇的なアレよ。」
シオリ
「ママ、どこ見て喋ってんの?」
ギルティア
「んー、虚空?…そんなことはいいから、準備できた?」
2人
「OK!」
ギルティア
「それじゃ、始めましょうか。今宵の舞台もお互いしっかりとやりきりなさい。…ゲートオープンっ」
2人
「界放っ!!」
クルミ
「前は譲ったから私が先攻もらうよっ、私のターン、ドロー!手札からダンデラビットをLv1で召喚して、コアブーストだよ。更にバーストをセットして、このままターンエンド!はい、シオリちゃんの番〜」
シオリ
「んふっ、後攻有利手札かも?今日は私が勝ちもらっちゃうからね!私のターン、ドロー。手札からワイバーンベラをLv1で召喚。効果で手札の天星十二宮水星機アクエリーズナーと天星十二宮光星姫ヴァージニアを手元に置いて2枚ドローよ。…よしよし、いい手札。」
クルミ
「ここでバースト発動!」
シオリ
「げっ!?不味い…?」
クルミ
「双翼乱舞を発動して2枚ドロー!へへへ、シオリちゃん、シュレンくんにグリードサンダーうたれすぎてトラウマになってるんじゃない?」
シオリ
「うっ…確かに。アイツいっつも持ってんだもん。やになるわー。…っと、続けるね。更に今手元に置いたヴァージニアを召喚。不足コストはワイバーンベラから確保。効果によりオープンされるカードは…突機竜アーケランサー、ヴァージニア、キャンサーシェルだから、キャンサーシェルを手札に加えて、残りはデッキの下に返す。」
シオリは苦虫を噛んだような顔をして、首を振る。
シオリ
「こんな所ね…バーストをセットしてターンエンド!正直あんまりいい動きじゃない…。」
クルミ
「ふっふーん。私のターン!私の手札は激強なのだ!!更に手札からダンデラビットをLv1で召喚してコアブースト。」
シオリ
「げげげっ!マジやばぁ…」
クルミ
「増えたコアと軽減で手札からバルカン・アームズを召喚して今召喚したダンデラビットへ直接合体!その効果によりデッキから3枚ドローした後、手札を2枚破棄するよ。…んー、えっと、これと…あとこれかな。双翼乱舞と巨蟹武神キャンサードを破棄するね。やれることも無いし、これでターンエンド!」
抜群の動きにクルミは上機嫌だ。対するシオリは早くもフラストレーションを滲み出させている。
シオリ
「くっ、巻き返す…!光導のシナジーは敗れない。私のターン!…デッキトップに戻さなくてよかった。私は手札から要塞都市ナウマンシティーをLv1で配置。この効果により…天を宙を駆け威を示す絶対の王者よ、今その銀光と猛る爪牙を相手に思い知らせる時だ!!手札から獅機龍神ストライクヴルム・レオをLv1で召喚ッ!!」
シオリの高らかな口上に呼応して白く気高い機械の獅子は咆哮と共に戦場へ降り立った。その威圧感から場に緊張が走る…!
クルミ
「もう来た、シオリのキーカード…!」
シオリ
「不足コストはヴァージニアから確保。この勝負まだまだ分からないわ。ターンエンド。」
クルミ
「よし、私のターン!バーストをセットして、と。手札からゴクラクチョー(Rv)をLv2で召喚。更に手札からコロコーンをLv1で召喚!!…まだ相手のレオはLv1ね、いける!バルカンアームズをゴクラクチョーに合体してアタックステップ!ゴクラクチョーでアタック!効果でバーストは発動出来ないよ!」
シオリ
「流石に封じられたか…こちらフラッシュないわ」
クルミ
「私も無いよー」
シオリ
「…ライフで受ける。」
ーシオリ残ライフ3ー
クルミ
「私はこれでターンエンドだよ。」
シオリ
「ふふ…私にターンが回ったわ!まだまだ!私のターン。手札から突機竜アーケランサーを召喚してストライクヴルムレオに直接合体してレベル3にするわ。効果で1枚ドロー。更に手札からキャンサーシェルを使用して2枚オープン…光星神ゾディアック・レムリアとブリザードウォールね。対象のレムリアを手札に加えてあとは破棄するわ。これでターンエンドよ。」
クルミ
「あれっ、攻めてこないの?」
シオリ
「ししし、プランがあんのよ。ほら、次はクルミ姉のターンだぞー。」
クルミ
「よーし、私のターン!いくよぉ…私は手札から猟剣獣カーラ・ハウンドをLv1で召喚!!私の場の星魂の数は5体だから、5コアを一気にブーストしてLv3に!」
シオリ
「くっ…どんどんコアの差が開いていく…まずい…っ!しかし、ここでは私は召喚後バーストを発動!天星十二宮闇星魚ピスケガリオットの効果でカーラハウンドのコア12個までをリザーブに置いて消滅よ。その後、Lv1で召喚するわ。」
クルミ
「うっ…一筋縄ではいかないか…。」
バーストによる盤狂わせにクルミは顔を曇らせるが、未だ余裕を失ってはいない。シオリはしてやったりとニヤつく。
クルミ
「まだ、疲労させればいける…。相手のライフは残り3。私はコンパス・ミンゴ(Rv)のアクセルを使用。効果でピスケガリオットを疲労するよ。そのまま手元に置かれたコンパスミンゴを召喚して、アタックステップ。ゴクラクチョーで合体アタック!!」
シオリ
「フラッシュはないわ。」
クルミ
「私もフラッシュ無し、ダブルシンボルだよっ!」
シオリ
「ふふっ、ライフで受ける。」
ーシオリ残ライフ1ー
クルミ
「いけるっ!続けてコンパスミンゴでアタック!」
シオリ
「フラッシュタイミング!手札からピスケガリオットへ天星神ゾディアック・レムリアを煌臨ッ!その効果で手札より再び来たれ、獅機龍神ストライクヴルム・レオよ!!」
突如光の柱と共に現れた輝く巨龍の導きで更にもう1体の獅子が既に場にいる獅子へ目配せをしながらその威容を見せつける。圧倒的な展開にクルミは思わず怯んでしまう。
クルミ
「こちらフラッシュタイミング、ないよ。」
シオリ
「以降フラッシュタイミングがないのならばループ処理を短縮したいんだけど、いい?」
クルミ
「う、うん…OKだよ。これは、攻めきれないなぁ…あはは。」
シオリ
「アーケランサーの効果で合体元のレオを疲労させ、BP+3000。更にアーケランサーの効果でもう片方のレオを疲労させ、合体元のレオを更にBP+3000。その時、もう片方のレオが疲労したので、合体元のレオは効果で回復!これを繰り返すことで、特殊裁定により合体しているストライクヴルムレオは【BPMAX】として扱うわ!このまま合体しているレオでブロックする!この時、効果でもう片方のレオは回復するわ。続けてフラッシュ、もう片方のレオをアーケランサーの効果で疲労させて、ブロックしているレオを回復させるっ!」
クルミ
「うぐっ!!これは…キツいなぁ…。フラッシュないよ。そのままBP負けでコンパスミンゴは破壊されるね。…攻めきれるわけないね。装甲もあるし。ターンエンドだよ。」
シオリ
「このまま押し切るわよ。私のターン!もう片方のレオもLv3に上昇させて、先程のループを発動して、更にアーケランサーをもう片方へ移し同じ操作をすることで2体のレオは共に【BPMAX】!!手札から白魔神を召喚して合体していないレオへ直接合体させるわ。召喚時はネクサスがないので不発ね。」
クルミ
「バースト発動…っ!風翼刀ドウジキリ!!ゾディアックレムリアを疲労させてスピリット状態で召喚するよ。」
シオリ
「あら、苦し紛れだねぇ?クルミ姉。プリンは頂いたわ!白魔神と合体したレオでアタック!クインティプルシンボルで全てのライフも頂くわっ!!」
クルミ
「まだよ!!フラッシュタイミング、シシャノショドリームを使用!ライフは1以下にならない!!」
シオリ
「ちっ…往生際の悪い!まぁいいや。この鉄壁の壁はそのデッキじゃ崩せないでしょ。次のターンで決めきってあげるわ。フラッシュ無し。」
クルミ
「フラッシュ無しでライフで受けるっ!」
ークルミ残ライフ2ー
クルミ
「まだ、まだやれる…。何とか突破してみせる…!私のターン、ドローしたカードは…あっ、これは…。そういえば、1枚だけ差してみたんだっけ…それがこんな土壇場、しかもシオリとのバトルで引き当てるなんて、まるで運命。…いくよシオリ。手札から北斗七星竜ジーク・アポロドラゴンをLv1で召喚。」
シオリ
「何かと思ったら北斗七星竜の緑じゃない。そんなの前から入れて…」
クルミ
「私がその効果で召喚するのは…突機竜アーケランサーだよ!!ダンデラビットに直接合体ッ!これは貴方の友レオで使われていたの見てその刃の美しいフォルムに一目惚れした故にたった1枚だけ入れていたカードなの。」
シオリ
「くっ、でもレオのいないそのデッキでは宝の持ち腐れだったみたいね!」
クルミ
「このデッキの真の姿を忘れてしまったようね。ドウジキリをジークアポロドラゴンへ合体。」
シオリ
「はっ…ドウジキリループ…!でもあなたの場には他にドウジキリを合体できるスピリットはいない…いくら大量にコアを増やした今の場でもコロコーンのレベルを維持しながら中型以上のスピリットを召喚するのは不可能なはず…なのにその余裕は…?ま、まさか…アレを!?」
クルミ
「その通りだよ、シオリ。私は手札からマジック、グロウアップを使用。コロコーンのコストを+3する。アタックステップ…!ダンデラビットで合体アタック!」
シオリ
「くっ、フラッシュでアーケランサーの効果を発動!」
クルミ
「同じく私もアーケランサーの効果を発動してコロコーンを疲労させる。シオリ、先にあなたのループを処理していいよ。」
シオリ
「ふ、ふふっ、そんな余裕で…いいのかしら?ループ処理によってアーケランサーと合体しているレオは【BPMAX】に!ほら、次はクルミ姉だけどっ???」
クルミ
「そう、いつもこの駆け引きで貴方は油断するんだよ、シオリ。ドウジキリの効果発動。疲労しているコロコーンへ移動し、コロコーンは自身の効果で回復。アーケランサーでジークアポロドラゴンを疲労させBP+3000。更にドウジキリを効果でジークアポロドラゴンへ移動させてコロコーンの効果でジークアポロドラゴンを回復!ループ処理によりアタックしているダンデラビットは【BPMAX】になった!」
シオリ
「っっっ!!フラッシュ無し!」
クルミ
「更に手札から私はタフネスリカバリーを使用!ダンデラビットは【BPMAX】なのでもちろん回復する!さぁ、どうする?」
シオリは悟っていた。自分はまた驕ってしまったのだと。こうなってしまった時にやるべきことは母から教わっていた。潔く、気持ちよく、お互いのバトルを終了させること!
シオリ
「ふふ、負けね…。【BPMAX】のストライクヴルムレオでブロック!!ただでは、終わらないッ!!」
お互い、アーケランサーという得物を装備し、相対する二つの獣。獅子の巨躯に怯むことなく同等のパワーを以て激戦を繰り広げた小さな兎は獅子の爪をその身に受ける。吹き飛ばされる最中、最期の力を振り絞ったうさぎの一撃は獅子の首元を貫いていた。両者爆散し、姿が消えた後には二匹のアーケランサーがその戦いを見届けたり、と静かに疲労して大地に降りていた。
クルミ
「終わりだよ!ジークアポロドラゴンで合体アタックっ!!」
刹那、影を落としたシオリの目から闘志は消えていなかった。
シオリ
「見落としてた、冷静になれた。私はまたひとつ成長する!フラッシュタイミング、リミテッドバリアを使用する!これで、ライフへのダメージは通らない…!私の最後のライフ、この戦いを締めくくるに相応しい戦士にこそ与えよう!」
クルミ
「えへへ、シオリ、やりきった顔だね。…コロコーン、よろしく!」
通常よりも一回り大きく強化された狐の黄色い尾が強くシオリのライフを捉えた。
クルミ
「やったぁ!私の勝ちだーっ!!いやぁ、本当にギリギリだったよぉ…。」
シオリ
「うーん、今日も勝てなかったァ…やっぱ私詰めが甘いなぁ。流石だよ、クルミ姉ぇ。」
クルミ
「ふふーん♪それほどでもないよー、あはは!」
シオリ
「でも、やっぱりバトスピは楽しいね!あはは!」
ギルティア
「2人ともお疲れ様。いいバトルだったわよ。はい、これ飲み物ね。」
クルミ
「母様ありがとーっ!めっちゃくちゃ喉乾いてたのぉ…ゴクゴク」
シオリ
「ママさんきゅ…ゴクゴク…ぷはー!生き返るぅ…やっぱ喉渇くわぁ。」
ギルティア
「またこの後デッキ弄りでしょ?ひとときの休息になさい。」
2人
「はぁい、お疲れ様ぁ…」
そういうと2人はそれぞれ自分の部屋へ戻って行った。
ギルティア
「今日もなかなかヘンテコで熱いバトルだったわね。これは検証担当のしんどそうな顔が目に浮かぶわ。あ、アナタ、どうだったかしら?結構緩くて場当たり的な描き方だったでしょう。ナレーターは後半までサボってたし…アレ私が後ろからつついたのよ、うふふ。」
誠に面目ない。
ギルティア
「ここまで読み進めてくれたアナタはきっと第2話も読んでくれるわよね?一応、次回予告だけど、次はコウリンとシュレンの対決だからもう少し新しめのカードが出てくるんじゃないかしら。面白デッキを期待してる人にはちょっと申し訳ない気もするけれど、そこはまばらにやっていくつもりよ。コラボも扱いたいけど、あの子達がまだちゃんと覚えたり組めたりしてないから先になりそうね…。じゃあ、、今宵の物語はここまで。」
ギルティア
「次の物語でまた会いましょう。連載が進んだ頃にはすぐ観れるんでしょうけど、今だけを観測してる私からすれば少し遠い先の話。まぁ、そういう人たちはまたすぐ後でね。」
……あっ、ご、ごほん!
手を振るギルティアを中心に視界が徐々にぼやけて、アナタの意識は現実へと戻っていくのであった…。
読了お疲れ様です。わざわざ最後まで読んでくれてありがとー!
ターンシークエンスとか分かりにくいですかね…?色々ぼかしたりピックアップしたりと工夫したつもりなんですけど、読みにくかった!こうして見て!みたいなのあったらTwitterとか感想とかで遠慮なく投げちゃってください。そうやってこの処女作を成長させられたらなぁとか思ってます
これからもヘンテコな日常やカードを展開していくのでよろしくです(・▽・)
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第2話【繋げ連鎖賭けろ創界神!フラッシュの利は誰の手に?】
のろのろと2話目を公開しました。内容大したことないのに日々やることが多過ぎて結局クソほど投稿が遅くなっております
こんな遅筆でも良ければこれからもご贔屓に…。
では今回のお話もお楽しみいただければ!
ぼぅっと光る暗闇の中、一点。
ギルティア
「…また来たのね。わざわざ読みに来てくれるなんてどうもありがとう。今日はちょっぴりロマンとは離れたバトルだけれど、楽しんでいってね。ほら、こっちへ…」
ギルティアに手を引かれ、以前と同じく世界を覗き込む…
ーーーーーー
コウリン
「ふぅ…!母さんに頼まれた仕事はこれで完了っと。」
シュレン
「兄さんも丁度終わったのかい?」
ひと仕事終えて伸びをするコウリンにひょこっと自分の部屋から顔を出したシュレンが語りかける。彼もどうやら母から頼まれた仕事をしていたらしい。
コウリン
「あぁ、そうだよシュレン。君も終わったところ?」
シュレン
「うん。中々手強い仕事だったよ…くたくただ。」
コウリン
「そんなくたびれているのにわざわざ顔を出して俺に声をかけたってことは…つまりそういうことかな?」
コウリンの問いかけにシュレンは僅かに目を開く。心無しか嬉しそうなこともコウリンは読み取っていた。
シュレン
「流石兄さん。母さんへの報告がてら、1戦どうかな?って思ってさ。」
コウリン
「そんな顔してお願いされたら断れないなぁ?ははは。」
シュレン
「ふ、ふふ。断る気なんてないくせに。じゃ、行こうよ。」
2人は母の部屋へ赴く。もちろん、自分の部屋からデッキを持ち出すのを忘れずに。扉を開けると、黒に緑があしらわれた缶2本を持つ母の姿があった。どうやらこのタイミングに2人で部屋に来ることが読まれていたらしい。
ギルティア
「そろそろ来る頃だと思ったわ。2人ともお手伝いありがとう。はい、これお駄賃ってほどでもないけど疲れたでしょ?飲みなさいな。」
2人
「ありがとう母さん。」
ギルティア
「報告書はそこの右手の机にまとめて置いておいて。バトルの支度は出来てるから向かってていいわよ。」
コウリン
「うん、了解。先に行ってるね。行こうか、シュレン。」
シュレン
「あぁ、そうだね兄さん。じゃあ母さん、ここに置いてあるから。また。」
パタンと扉を閉めて2人は顔を見合せた。ほんの一瞬目が合って、思わず笑い合う。
シュレン
「あはは…全部お見通しって訳だ。流石我らのお母様ですよ、ってね。」
コウリン
「はは、その通りだね。それじゃ向かう道すがら…」
2人
「乾杯っ!」プシュッ
お互いの労を労いながら、貰った飲み物を飲み干し、2人はフィールドにたどり着く。
コウリン
「よし、支度はできた。いつも通りコイントスで俺が表、シュレンが裏でいいかい?」
シュレン
「もちろん、今日も負けないぞ、ふふ…」
コウリン
「OK!コイン、トスっ!…裏、か。シュレン、どっちがいい?」
シュレン
「勿論先攻だ。バトスピは基本的に先攻有利だからな…よし、行くぞ…!」
コウリン
「望むところだ!」
リラックスから2人の顔つきが一転、ガラリと真剣な眼差しへと変わる。他人目に見ても走る緊張が伝わってくる。いつの間にかそばに立っていたギルティアはそんな息子達の姿に慈愛の満ちた眼差しを向けていた。フィールドに光が満ちる!
2人
「ゲートオープンッ…界放ぉぉぉぉおおっ!!」
シュレン
「俺のターン。天空を貫くバリスタをLv1で配置する。これでターンエンド。」
コウリン
「幸先いいね。俺のターン!手札から創界神セトを2コスト支払い、配置!神託により神世界紀行土の熾天使ラムディエル、砂海将軍ラァイード、太陽の砂海王ラムセトス2世を破棄して3コアを置くよ。更に手札からゴッドシーカー・砂海祈祷師ケルドマンドを2コスト支払って召喚。セトの神託を発揮して召喚時効果発揮だ!上から4枚は砂海王グリセティ1世、セトの剛腕神殿、創界神セト、闇輝石六将砂海賊神ファラオム。…これは悩ましいね。」
シュレン
「兄さんのデッキは俺にかなり刺さってるみたいだけど、どれを選ぶかな?見えている札ほど脅威度は減るんだから。」
コウリン
(シュレンの言う通りだ…。ここはファラオムを取るのが本来は安定札…。いや…この手札なら…)
「俺はこの中のセトの剛腕神殿、創界神セト、グリセティ1世を手札に加えて残ったカードをデッキの下に戻すよ。」
シュレン
「なっ…。良かったのかい、兄さん。ファラオムなら確実に次の俺の行動を止められたのに。」
コウリン
「ああ、全てこれでいいのさ。バーストをセットしてターンエンドだよ。」
シュレン
「…あのバーストが厄介か。俺のターン、ドロー。ホムライタチをLv1で召喚。更に六分儀剣のルリ・オーサをLv2で召喚し、2コアブースト。」
コウリン
「バーストは無いよ。」
シュレン
「ご丁寧にどうも…。なんだアレは…。更にルリ・オーサをLv2で召喚し、2コアブースト。攻め気で行く…!俺は手札から金殻皇ローゼンベルグをLv1で召喚する!!その効果で一気に3コアブースト!そのまま、コイツまで呼び出す。畏れ!戦け!威風堂々だる獣の槍が今貴様の喉を穿ちに往くぞ…荒れ狂う進軍を受けるがいい!キングタウロス大公(Rv)をLv1で召喚だ!!その効果により合計体数5体で5コアブーストしてLv2に上昇。これで手札は使い切ったが…一気呵成に畳み掛ける…!キングタウロス大公でアタック!ソウルコアをリザーブに置いてフラッシュ効果を封印する!」
キングタウロス大公から放たれた緑の閃光は雷の如く地を這い、フィールドを越えてコウリンの足元から蔓を伸ばして縛り上げる。それを確認するや否や獣槍ゲイボルグを振りかざし猛然と突撃を開始した。
コウリン
「ぐっ…これじゃフラッシュは使えない…!」
シュレン
「こちらはフラッシュどころか手札がなくなってしまったけどね。さぁ、行け!キングタウロス大公ッ!!」
コウリン
「ライフで受ける!」
ーコウリン残りライフ3ー
コウリン
「バーストも…無い…。」
シュレン
「ますますなんだ…あのバーストは。いや、今は攻め時だ。ローゼンベルグでアタックし、連鎖発動!デッキから2枚ドローする!」
コウリン
「ここだ!バースト発動!!砂海将軍ラァイードの効果によりキングタウロス大公を破壊しLv3で召喚する。」
シュレン
「そいつだったか…手札を使い切ってて良かった。さぁ、ローゼンベルグでアタックは続いてる。どうする?兄さん!」
コウリン
「ここはブロックしかないが…流石金殻皇、アルティメットでも容易にあのパワーを超えることは出来ない、か。フラッシュは無いよ。」
シュレン
「ここで攻めきる!手札からフラッシュタイミング、ストームアタックを使用してケルドマンドを疲労し、ローゼンベルグは立ち上がる!」
コウリン
「これは、不味い…!フラッシュは…無い。」
シュレン
「こちらもフラッシュ無しだ。」
コウリン
「ならば、ライフで受けるしかない…!」
ーコウリン残りライフ1ー
シュレン
「これで終わらせる…。ローゼンベルグでアタック!更に2枚ドローする!」
コウリン
「まだだ!フラッシュタイミング、スプラッシュザッパーを4コスト支払って使用!不足コストはケルドマンドから使用する。ルリ・オーサ2体とホムライタチを破壊する!」
シュレン
「うっ…攻めきれなかったか…でも兄さんはもう満身創痍。砂海のアルティメットの召喚条件も一部満たせなくなった!もう虫の息だね。フラッシュは無い。」
コウリン
「こちらも無いよ。ラァイードでブロックだ。フラッシュ無ければ破壊まで行くね。」
シュレン
「うん、フラッシュは無いよ、兄さん。ターンエンドだ。」
コウリン
「さて、本当に後がないな…ははは。俺のターン。バーストをセットし、セトをもう1枚配置して、ストロングドローを使用して3枚ドローして、剛腕神殿と砂海王子ナミルネスを破棄。ケルドマンドを召喚して召喚時効果発動!4枚はスプラッシュザッパー、グリードサンダー、ナミルネス、砂海嵐神タイフォーム。もちろん、タイフォームを手札に加えるよ。」
シュレン
「来たか…タイフォーム…!」
コウリン
「更に砂海王グリセティ1世をLv4で召喚する。神託とコアブースト発動後、グリセティの効果で、ケルドマンドを疲労させて…これが俺のキーカードだよ。自然の猛威こそ自然への唯一無二の対抗…繁り襲い来る森と旋風を全て熱砂の地獄へ変えてみせろ!セトが化神、砂海嵐神タイフォームをLv4で召喚!不足コストはグリセティとケルドマンドから確保し、ケルドマンドは消滅。このまま、そっくり猛激をお返しするよ…アタックステップ!征けタイフォームよ、全てを砂海に呑み込め!!界放発動!更にセトLv2の効果でマジックとアクセルも封じさせてもらう。更にタイフォームの効果でデッキを上から3枚トラッシュに置いてもらう。」
シュレン
「上から双翼乱舞、ホムライタチ、タマムッシュ…」
コウリン
「3コストがトラッシュに置かれたので回復だ!!」
荒々しく砂を巻き上げる疾走と共に広がる森が砂漠へと塗り替えられていく。その後ろで豪快に腕を組み見下ろすセト神の威光が強大なプレッシャーとなりマジックカード、アクセルの効果を封殺していく。セト神の整えた場に応えるように彼の化神は低く轟く勝鬨の雄叫びをあげ、敵のライフへその刃を突き立てた。
シュレン
「ライフで受ける…。」
ーシュレン残りライフ4ー
コウリン
「まだまだいくよ、更にタイフォームでアタック!トラッシュに3枚を置いてもらう。」
シュレン
「ローゼンベルグ、バリスタ、選ばれし探索者アレックス…」
コウリン
「6コストが置かれたので回復!」
嵐神は相手のライフと共にデッキを削ぎ落としていく…。その中の対象カードを踏み台に彼の化神の突進は速度を落とすどころか更に増して進んでいく。
シュレン
「…ローゼンベルグを切りたくはなかったが、これは止められない。仕方がないな…。フラッシュタイミング!」
コウリン
「なっ…!?まさか、マジックとアクセル以外の対応札を持って…!」
シュレン
「俺は槍煌神機ヴォーダンをローゼンベルグに手札から煌臨!その効果でタイフォームをデッキの下へ!」
コウリン
「まさかしのがれるとはね。流石だよ、シュレン。こちらはターンエンドだ。」
シュレン
「さぁ、総仕上げだ。俺が勝つ!俺のターン。少々無茶だが召喚時でファラオムを踏んでしまっては元も子もない。手札からデッドリィアッシュを使用。」
コウリン
「ブロッカーを残さざるを得ないか…タイフォームを破壊。」
シュレン
「よし…こちらはヴォーダンを破壊する。」
コウリン
「こちらはバースト発動!光の覇王ルナアーク・カグヤ(Rv)!効果によりライフを回復して召喚と神託を発揮するよ。」
ーコウリン残りライフ2ー
シュレン
「まさかライフ回復まで仕込んでいるとは…。だがファラオムじゃないなら話は早い!俺は手札から北斗七星龍ジーク・アポロドラゴン(赤)をLv2で召喚し、手札から暗黒の魔剣ダーク・ブレード(Rv)を直接合体するように召喚だ!効果により1ドローする。残り2点のライフなんて簡単に消し飛ばせる…!メインステップ煌臨!!ジークアポロに仮面ライダーファイズブラスターフォームを煌臨ッ!!」
コウリン
「はぁっ!?仮面ライダーだって!?いつの間にそんなカードを!まさか採用していたなんて…」
シュレン
「砂海にカグヤを入れてる兄さんに言われたくないよ…?」
コウリン
「ぐっ…それを言われるとなんとも言えないな、あはは…。」
シュレン
「アタックステップ!フラッシュなんか挟ませずにこのバトル俺の勝ちで終わりだ…ファイズブラスターでアタック!!効果によりグリセティを指定してアタックだ。ブロックされたのでファイズブラスターの効果によりシンボル分のダメージ。3シンボル分のバーンでゲームセット…ッ!!」
……。
シュレン
「…?何故だ。なんでゲームが終わらない?完全に俺の勝ちの、はず…。」
コウリン
「ふふ、詰めが甘かったね、シュレン。俺はこの時手札からフェイタルダメージコントロールの効果を発動してノーコスト使用!このターン、ライフは1ずつしか減らない!」
ーコウリン残りライフ1ー
シュレン
「くっ…まだだ。回復させてもう一度アタックすれば結果は変わらない…!はっ…。」
コウリン
「君なら気づくだろうね。フラッシュタイミング、セトの神技を発揮してファイズを破壊だ。」
シュレン
「…終わり、か。サレンダーだ、兄さん。もうここから耐えられる算段はない。負けたよ。」
コウリン
「あぁ、俺の勝ちだよ。辛くも、ね。」
一瞬、場の空気が緩んだと思うと、2人の兄弟はお互いを認め、笑い合う。どんなに激しく戦っても彼らは決して相手を慮る気持ちを忘れない。それこそが母の教えであるから…。
ギルティア
「中々の激戦、楽しませてもらったわ。2人とも楽しそうで私もとっても嬉しいわ。」
コウリン
「母さんが色々教えてくれてるんだからそりゃあ吸収して成長していかなくちゃね。」
シュレン
「いつかは母さんに勝てるように皆で特訓してるんだから…きっと、いつかは勝つ…!」
ギルティア
「えぇ、知ってるわ。いつでも挑戦を待ってるわよ。…でも今日は私の手伝いもあって疲れたでしょ?ゆっくりお風呂にでも浸かって休みなさいな。成長も嬉しいけれど、私はあなた達が元気でいることの方がすごく大事よ。」
2人
「はい、お疲れ様!」
こうして2人はバトルの余韻を語り合いながらこの場を後にした。
ギルティア
「…まだちゃんと見てくれてる?そう、ありがとう。今日はフラッシュタイミングをテーマにしたとても楽しいバトルだったわね。ナレーターも前回よりは働いてくれたしよかったんじゃないかしら。次は…えっ、と。」
ギルティアは手元のタブレットに目を落とし、データを確認する。
ギルティア
「次はアカネとアキトね。アキトに泣かされやしないかヒヤヒヤする組み合わせだわ…。次回も良ければ楽しんでいってね。では、また次回…ごきげんよう。」
そう言うとまた視界が黒くぼやけていくのを感じる。現実へと引き戻っていくのであった…。
読んでいただいてありがとうございます!!
ほんと感謝感謝です。今回手札がカツカツすぎて検証がしんどいことしんどいこと…ううう…
いろいろ手探りで描写変えながら筆を進めておりますので、多少表記ぶれみたいなのもあると思いますが固まるまでお許しいただきたい…
次で兄弟最後の2人がバトルします。所謂エンジョイVSガチ勢的な構図になりますが常に最良手が引けるこの世界では…
続きはまた次のお話をお楽しみに…!
改めて呼んでくれてありがとう!!
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