戦姫絶唱カザナリギア (わっしょい168)
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戦姫絶唱カザナリギア

ー!-!-!-!-!-!-!

 

司令「なんだ!?」

 

藤尭「ネフィリムから特殊なエネルギーを感知!」

 

友里「過去の事例より、並行世界との繋がりを形成しているものかと思われます!」

 

緒川「司令・・!」

 

司令「ああ!シンフォギア奏者達を緊急招集だ!」

 

~~~

 

翼「それで、この先に別世界が広がっているわけですか。」

 

藤尭「はい。ただ、今回は向こうから何も来ていないのでどのような世界なのかはわかっていません。」

 

司令「だが波長からしてこれまでと同じ、この世界と似たような世界だろうと推測している。」

 

マリア「それはつまり、旧本部が存在しているような世界だと?」

 

友里「これまでの傾向を考えるとそうなるかと思います」

 

響「でもこれまでと違って今回は奏者7人全員揃ってますから、きっと平気ですよね!師匠!」

 

司令「ああ!君たちが力を合わせればどんな事態にも対応できる!では、作戦開始だ!!」

 

切歌「デスデース!」

 

調「切歌、勢いしか言ってない・・・」

 

クリス「大丈夫か、これ」

 

未来「あはは・・・」

 

 

 

 

~~~~~

 

響「到着!・・・ここは・・・?」

 

未来「廃墟?」

 

翼「いや、この風景はどこかで・・・」

 

マリア「!?地面が揺れてる!?」

 

クリス「!思い出した!フィーネのカ・ディンギルをぶっ壊した後に!」

 

切歌「フィーネ?カ・ディンギルって・・・」

 

調「櫻井了子が月を破壊しようとした時の・・?」

 

翼「となればこの揺れの後には出るのは・・!!」

 

クリス「あの時の、赤き竜!!」

 

??「君たち!ここは危ないから早く避難しなさい!!」

 

響「え?あ、藤尭さん!」

 

藤尭「え、名前を?」

 

友里「あなたたち、その恰好・・・まさかシンフォギア奏者!?」

 

翼「友里さん!」

 

マリア「もしかして私達は、あの戦いの真っただ中に来てしまったって事なの・・・?」

 

未来「そんな!?」

 

友里「貴方たち奏者なのね!?ならばお願い!力を貸して!!」

 

藤尭「カ・ディンギルは何とか崩したのだけれど、あの塔まで対応出来る戦力が無くて、」

 

響「分かりました!任せてください!」

 

未来「響!?」

 

翼「こちらの奏者はどうしたのですか?」

 

友里「たった一人の奏者は今は・・・」

 

翼「一人しかいない・・・?もしかして、奏!?」

 

友里「い、いえ違うわ。」

 

切歌「あれがフィーネの前身のだと言うなら、頑張って壊すデース!」

 

調「まあ、あれがある限り私達に出番無いもんね。」

 

マリア「ちょ、ちょっと待ちなさい貴方たち!」

 

翼「たった一人の奏者が出られないのであるのならば、きっと私達はこの窮地に助太刀するために呼ばれたのでしょう!行くぞ皆!」

 

響「はい!!」

 

クリス「今のあたしたちなら楽勝だ!!」

 

未来「こ、今回は私も響を助けるよ!」

 

マリア「もうやる気満々じゃない・・・。なら仕方ないわね!」

 

切歌「あーゆーれでぃ?ですよ、調!」

 

調「ですよは無くていいかな、切歌!」

 

 

 

ドカーン

 

藤尭「塔から爆発が!?」

 

響「ええ!?わ、私まだ突っ込んでないですよ!?」

 

友里「も、もしかして・・・!」

 

クリス「誰が攻撃したん・・・先輩?」

 

翼「なに?私がいるのか?」

 

クリス「いや、先輩にしては色々でけぇ。例えるなら、そう。大人になった先輩みたいな・・・」

 

マリア「大人になった翼?もしかしてこの世界は時系列が違うの?」

 

 

 

??「りょおおおおおおおこおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

未来「あの女性は、いったいどなたなんですか?」

 

友里「彼女は特異災害対策機動部2課唯一の奏者にして、私達の上司である、

 

風鳴遠子司令よ!

 

マ切調「「「司令・・・?」」」

 

翼「風鳴・・!?」

 

クリス「ま、まて、もしかしてあの美女が、おっさんなのかぁ!?」

 

 

ーーーー

 

遠子「りょおおおおおおこおおおおおお!!!!!」

 

フィーネ「な、きさまどうやってここに来た!?」

 

遠子「あんたが盛ってくれた薬を全部分解してから来たのよ!」

 

フィーネ「馬鹿な!勘付かれないよう痺れ薬にしたとは言え、象を最低でも半日は痺れさせる量だぞ!?」

 

遠子「そんな理屈知らないわよ!私は、あんたを止めるためにここに来たの!!」

 

フィーネ「くっ・・・ふふふ。確かにきさまの戦闘能力は適合率の低いシンフォギアであってもノイズを殲滅出来るだけのものなのだろう。私が完全聖遺物を一つしか持っていなければ負けていたかも知れない。だが!私は3つの完全聖遺物を持ち、それらとノイズを束ね神話の赤き竜を顕現させた!例え貴様相手でも、負ける道理はない!!!」

 

遠子「そんなの知った事無いと言っているのよ!私はその目に悪い塔をぶっ壊してあんたを引きづりだして皆に謝らせるだけ!勝つ負けるなんて二の次で十分なのよぉぉぉぉ!!!!はぁぁぁぁ!!!」

 

 

ーーーーーー

 

響「うえええ!?師匠の一撃で赤き竜に穴が!?」

 

クリス「おいおいおい、あのおっさんにガチのシンフォギアを纏わせたらもう誰も勝てないだろ」

 

翼「い、いや。いくら叔父様でも、女性である司令ならば腕力はそれほど無いはずだ。・・・ですよね?友里さん?」

 

友里「え、ええ。司令の腕力は女性としては強い方だけれど、どうしても同じレベルの男性には勝てないわ。」

 

翼「であれば、流石に元の司令よりは弱くなっていると思われる!だから私達が援護に行かねば!」

 

 

 

マリア「・・・私達この場にいる意味あるのかしら?」

 

未来「そう、ですね。風鳴司令強いですよね・・・」

 

切歌「割り込もうと思っても司令の攻撃が強すぎて割り込めそうに無いデース・・・」

 

調「ここは大人しく見学してるのが正解な気がする・・・」

 

 

ーーーー

 

フィーネ「くっ、予想はしていたがまさか本当に一撃でぶち抜いてくるとは・・・!」

 

遠子「さあ、聞かせてもらうわよ、了子。何故こんなことをしたのか」

 

フィーネ「まだその名で私を呼ぶか・・・」

 

遠子「あんたが何と名乗ろうと、私にとってあんたは桜井了子よ。」

 

フィーネ「ふっ。私の目的は月を破壊しバラルの呪詛を解く事!そのためであれば地球がどうなっても構わない!!」

 

遠子「バラルの呪詛・・・?要するに月を破壊することが目的なのね?」

 

フィーネ「バラルの呪詛を解く事により統一言語が戻り、私は・・・」

 

遠子「なら何が何でもあんたを止めるわ。」

 

フィーネ「ほう?」

 

遠子「月を破壊するだけなら特に止める理由は無かったけれど、その結果地球にまで被害を及ぼすというなら友として止めるまでよ。」

 

フィーネ「どうやってだ?きさまが破壊した物は既に修復されている。そして私の手にデュランダル、ソロモンの杖、ネフシュタンの鎧がある限りきさまに私は殺せないしこの赤き竜を壊す事も出来ない!!きさまの適合率も加味すれば可能性は皆無だ!」

 

遠子「知らいでか!!あんたが悪い事をしていて私にそれを止める手段がある!なら後は、私が全身全霊を振り絞ってあんたを止めるまでよ!!」

 

フィーネ「ならば無力さに絶望しながら死ぬといいわ!!はぁ!」

 

遠子「ハァッ!!」

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

クリス「赤き竜の中で何が起こってるんだ・・?」

 

切歌「なんか内側からボコボコと波打っていて気持ち悪いデス・・・」

 

響「きっと師匠と了子さんが一騎打ちしてるんですよ!」

 

翼「くっ、今の状態ではあの中に入り込めない・・・」

 

未来「確かあの時はエクスドライブモードでどうにかだったんですよね?」

 

マリア「となるとイグナイトモジュールでも駄目ね」

 

調「その司令と言う人は本当に適合率が低いの?」

 

友里「はい。ただ司令は適合率が低くても自前の武術らを活用して一人でノイズを殲滅していました」

 

藤尭「まあ司令はノイズに触れても死なないという目的でシンフォギアを纏っていますから・・・」

 

 

 

 

ーーーー

 

遠子(くっ・・!あのように大口をたたいたがやはり威力が足りない・・!)

 

フィーネ「ふっ。私を倒しきれない事に焦り始めたか?元の威力がどれだけ高くとも限界はある。それを超えるための手段を知らないお前は私に勝てない!」

 

遠子「・・・それが、適合率、ってこと?」

 

フィーネ「そしてフォニックゲインだ。だがこの場に奏者は貴様一人!一人が生み出せるフォニックゲインにも限度がある!!!吹き飛べぇ!!」

 

遠子「ぐぅっ!?」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

響「師匠が!?」

 

藤尭「司令!!」

 

翼「響、クリス!司令の助太刀に行くぞ!」

 

クリス「わ、わかった!」

 

未来「私も行きます!」

 

マリア「私達は二人を守っているわ!」

切歌「任せるデース!」

調「心配せずに」

 

翼「頼んだぞ!」

 

 

 

 

 

遠子「くっ・・・(フォニックゲイン・・・。未だ詳細が分からない謎のエネルギー・・・。どうすれば、)」

 

翼「司令!」

響「師匠!」

クリス「おっさ、司令!」

未来「大丈夫ですか!?」

 

遠子「あ、貴方たちは・・・?もしかしてシンフォギア奏者?」

 

翼「はい!並行世界より助太刀に参りました!」

 

響「私達も一緒に戦います!」

 

 

 

遠子「・・・・いえ、貴方たちは手を出さないで。」

 

クリス「え!?」

 

遠子「この戦いはこの世界の、いえ私と了子の戦いよ。私だけが戦うわ。」

 

未来「・・・でも、今のままじゃ」

 

遠子「ただ、一つだけ教えて。貴方たちはフォニックゲインが何か知っている?」

 

響「自分のやる気と皆の心です!」

クリス「歌がもたらす不思議エネルギーだろ?」

翼「己が闘志をシンフォギアに伝わせたものです。」

未来「たぶん、皆の希望・・です。」

 

遠子「・・・・・分かったわ。ありがとう。貴方たちは安全な場所に避難してなさい。ふっ!」

 

 

響「ああ、行っちゃった・・・」

 

クリス「・・・あんなんで本当に分かったのか?」

 

翼「司令であれば伝わったはずだ。」

 

未来「そうかな・・・・そうかも。」

 

 

ーーーー

 

フィーネ「まだ私に歯向かうか。死までの残り少ない時間を趣味の映画でも見て過ごせばよかろうに」

 

遠子「それはあんたを止めてからにするわ。なんなら謹慎予定のあんたの家で24時間リレーしてやるわよ」

 

フィーネ「出来もしない事を、言わない事だァ!!」

 

遠子「ふっ!了子!!あんた前に言ったわよね!?適合率が低いから私にはシンフォギアを扱いきれないと!」

 

フィーネ「ああ言ったな!お前の適合率がまったく上がらなかったおかげで私のデータ収集も遅れた!!」

 

遠子「・・・であれば、私は無理を通すまでね」

 

フィーネ「何?」

 

遠子「すぅぅぅぅぅぅ、はああああああ!!!!!!」

 

フィーネ「!?いったい何をするつもりだ!?」

 

遠子(私のシンフォギアへの適合率は低い。また、シンフォギアはフォニックゲインにて動く。そして、フォニックゲインはやる気や心などの精神力に左右される!であれば・・・)

 

遠子「ガングニール!!私に力を貸しなさい!あの悪友を止めるための、力をおおおおお!!!!!!!あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

フィーネ「馬鹿な!まさか自分ではなくシンフォギアを適合させようというのか!?しかし、そのような事が可能な訳が・・・」

 

遠子「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

ーーーーーー

 

マ翼「「!?」」

 

響「師匠のギアって、ガングニールだったんですか!?」

 

クリス「あのおっさん、自分が適合出来ないからってとんでもねぇことしようとしてるぞ!?」

 

友里「司令は女性よ!」

 

藤尭「あ、あの光はいったい・・・?」

 

切歌「調。あれってもしかして・・・」

 

調「うん。たぶんあれは、エクスドライブの時みたいな・・・」

 

 

 

 

ーーーー

 

遠子「─────────────ハァっ!!」

 

フィーネ「馬鹿な馬鹿な馬鹿な。まさか本当にシンフォギアを適合、」

 

遠子「・・・これであんたを助けられるわ」

 

フィーネ「っ!戯言を!!」

 

ノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズノイズ

 

遠子「どんなに出そうと、無意味よ!っ~~~喝!!!」ズドン!

 

.

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「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」

 

響「流石師匠!たった一撃で全ノイズを消し飛ばすなんて!!」

 

藤尭「相変わらず司令は凄いな・・・」

 

クリス(いやいやいやすげぇってレベルじゃねぇだろ!なんで一回の正拳突きで全部消えるんだよ!?)

 

マリア(打った瞬間に明らかに拳から衝撃波が出てたわね・・・そんな力の使い方があるのね)

 

翼(あの新しくなったガングニールはエクスドライブなのだろうか・・・。いや、翼が生えていない。となると・・?)

 

切歌(やっぱり司令には逆らわないようにするのが正解デース)

 

調(・・・気合であんなこと出来るんだ。)

 

未来(私も気合を入れればあんな風になれるのかな・・・?)

 

響「かっこいいー!師匠ー!!」

 

 

ーーーー

 

フィーネ「デタラメな・・!?」

 

遠子「ハアーー!!!!オララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!!!!」

 

フィーネ「なっ!?破壊に再生が間に合わない!!?」

 

遠子「もらったーー!!」

 

フィーネ「がっ!?アアアアアア!!!!!」ドゴーン

 

遠子「はぁ、はぁはぁ、ーーふぅ。これで赤き竜は壊したわよ。ここまですれば少なくとも完全聖遺物を1つは潰せたかしら?」

 

フィーネ「・・・かはッ。だ、だとしても、まだデュランダルと、ネフシュタンは残っている。そしてネフシュタンは私と融合している状態・・・。ふふふ、ネフシュタンを破壊するという事は私を殺すということだ。優しいお前に出来るかな?デュランダル!!」

 

遠子「今の私は何でも出来そうなの。例え不可能と思われる事でもやってやるわ!はぁ!」

 

フィーネ「くっ、ぶっ、グァッ!?」

 

遠子「はああああ!!!!!」

 

ガシャーン

 

遠子「・・・これで2つ目。」

 

フィーネ「・・・どういうことだ!?何故只の人間が完全聖遺物を砕ける!?お前は昔から非常識だったが、ただの人間だっただろう!!」

 

遠子「それはきっとガングニールが力を貸してくれてるからよ。私の願いにガングニールが応えてくれている。だから私はこの力を使ってあんたをフィーネではなく、只の櫻井了子に戻すわ。」

 

フィーネ「お前には出来ない!ガングニールは神殺しの呪い!私とネフシュタンを一緒に殺す事しか出来ない!!」

 

遠子「だから・・・そんな理屈は、要らないのよぉ!消えろ、ネフシュタンンンンンン!!!!」

 

フィーネ「ッア・・・!」

 

パリーン

 

遠子「・・・まったく。後で一緒に謝ってあげるわよ。」

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

クリス「・・・・なんか言えよ、おっさんの姪。」

 

翼「・・・私に振るな。自分の叔父が叔母として存在して尚、とてつもない事を成し遂げたことに頭が追いついていないのだ。」

 

マリア「翼なら、自分もいつかそうなりたい!とかじゃないの?」

 

翼「鍛錬は怠らないつもりだが、それでもあの領域に鍛錬だけでたどり着けるかと言うと・・・」

 

クリス「あれの仲間入りしてる頃には剣そのものになってそうだな。ていうか結局私達いらねーじゃん」

 

切歌「結局あれはエクスドライブだったデスか?」

 

調「翼が無かったからたぶん違うんじゃないかな?ただそれでも自力でシンフォギアを進化させるって凄いね。」

 

 

響「ふおー!やっぱり師匠は凄い!!私のガングニールも、死ぬ気で意気込めば出来るかな!?」

 

未来「駄目だよ響!こっちの世界のギアは了子さんくらいしか弄れないけど、響のギアはエルフナインちゃんだったりが手を入れてるでしょ!変に壊したら怒られるよ?」

 

響「あう。そうだね・・・。うーん、私も師匠みたいにこうボーッ!ってなって、ピカーンって光ってからドカーンと出来るかなって思ったんだけど・・・」

 

未来「司令さんと響は違うんだから、マイペースに強くなっていこう?」

 

響「うん・・・」

 

 

藤尭「・・・はぁ。何とかなったみたいですね。」

 

友里「そうね。でも、私達の仕事はこれからなのよね。」

 

藤尭「あぁ・・・・・・・・・・こっから1か月泊まり込みで済みますかね?」

 

友里「最悪了子さんの部屋に持ち込んで手伝わせようかと思ってるわ。」

 

藤尭「僕入ったら殺されません?」

 

友里「・・・さて、司令を出迎えないと」

 

藤尭「ちょっと!?一人だけ楽するとかずるいですよ!!」

 

 

 

 

 

 

遠子「友里。藤尭君。無事でよかったわ」

 

友里「あ、司令。はい、お疲れ様でした、」

 

藤尭「相変わらず凄い戦いっぷりでした。」

 

遠子「そう褒めないで。ところであの子たちは?」

 

友里「向こうで話しています。」

 

遠子「そう。ならとりあえず全員緊急用基地に移動しましょう。私も限界が近いの」

 

藤尭「りょ、了子さんは僕が背負いましょうか?」

 

遠子「気遣いありがとう。でもいいわ。今はまだ大丈夫だけど時間が経つと藤尭では持ち運べなくなるから」

 

藤尭「え・・?わ、わかりました。では車を呼んできます!」

 

友里「私は避難民用の車両を呼んできます」

 

 

 

 

 

遠子「あなたたち。」

 

響「あ、師匠!」

翼「叔父、叔母様」

クリス「おっさ、司令」

マリア「風鳴司令」

 

遠子「師匠?叔母様?よくわかっていないけれどあなたたちが並行世界から来ているという事だけは理解したわ。この世界に私しかいないはずの奏者みたいだしね。それで、詳しい話を聞きたいからついて来て頂戴。」

 

響「あの、了子さん運ぶの変わりましょうか?」

 

遠子「・・・いえ。この子は私の友達だから。私が運ぶわ。」

 

響「・・・わかりました!」

 

クリス(・・・あんな戦いをした後に人を抱えられるという異常については突っ込まない方が良いんだろうな。)

 

 

 

 

 

 

 

─────────────

 

 

遠子「緊急用支部拠点だからあまり広くないけどくつろいで頂戴。」

 

友里「暖かい物入れますね」

 

翼「あ、お構いなく・・・」

 

友里「そういうわけにもいかないでしょ?」

 

緒川「只今戻りました」

 

遠子「ああ、緒川君。って、そのお腹の傷は?」

 

緒川「そちらで眠っている了子さんの足止めをしてた時に少し」

 

未来(もしかしてあの時の・・・?)

 

了子「うぅ・・・っ」

 

遠子「あら、意外とお早い目覚めね。」

 

了子「ここは・・・」

 

友里「緊急用拠点ですよ」

 

了子「・・・まさか本当にネフシュタンを剥がすとは」

 

遠子「根性があればどうにかなるのよ」

 

クリス(ならねーよ)

マリア(ならないわよ)

響(やっぱり師匠は凄い!)

未来(そう思えるのは響だけだよ・・・)

 

遠子「さて、了子も目覚めたし、貴方たちの話を聞こうかしら。」

 

翼「では不肖ながら私から。私達は・・・・・・」

 

 

 

遠子「・・・ふむ。そんな事がありえるのね」

 

了子「並行世界のフィーネを倒した・・・つまり、私はどうやっても成功させられない運命だったのね」

 

藤尭「僕たちは特に違いは無いみたいですね」

 

友里「そうね」

 

緒川「僕はマネージャー業はしていませんでしたが・・・そちらでは僕が風鳴翼さんのマネージャーだったのですね」

 

翼「はい。緒川さんは敏腕プロデューサーでした」

 

緒川「なんだか見覚えに無い実績で褒められると変な気持ちになりますね」

 

響「それで、私は男性な師匠に戦い方を習って奏者に!」

 

未来「私はなんか流れで・・・」

 

マリア「私たちはこの後にフィーネの計画を継いで・・・みたいな感じで」

切歌「デスデス」

調「まあ、当時の特二課の三人に負けて助けられて今があります」

 

遠子「あなたは?」

 

クリス「・・・あたしは。そこにいる櫻井了子に利用されてた所をそこの馬鹿と先輩に助けてもらってここにいる」

 

了子「・・・まあ、私ならそうしたでしょうね。使える物は全て使っていたから」

 

遠子「それでもこの世界ではやってないわ。変に悩んだりしない様に」

 

了子「しないわよ。それにしても、やっぱりあなたがシンフォギアを纏えるのは異常だったのね」

 

遠子「そうかしら?」

 

クリス「普通あの赤い龍は一人で殴って倒せるものじゃないんだよ」

 

翼「私達の時は完全聖遺物同士の対消滅で消滅させたので・・・」

 

響「デュランダルからの侵食も厳しかったですしね~」

 

遠子「まあ、私がシンフォギアを纏えたからあんたを止められた。それだけで十分よ」

 

了子「っ・・・はぁ。この映画馬鹿は本当に・・・」

 

 

 

藤尭「僕はそっちだと結構昇進してたりする?」

切歌「昇進デスか?」

マリア「・・・まあ、日本政府の一組織だったのが国際連合の組織になったので昇進と言えるのかしら?」

調「藤尭さんはいっつも軌道計算したり私達の補助してたりする印象しかありません」

藤尭「国際連合の組織か・・・変わってなさそうだなぁ」

友里「そう簡単に変わってるわけないでしょ。ちなみに私は?」

三人「「「暖かい物をいっぱいもらってます」」」

友里「・・・そうよね。変わらないわよね」

 

 

 

遠子「ただ、貴方たちが何かに対抗するために来たのだとしたらこれから何かが起こるって事かしら?」

 

翼「いえ、先の起こりに来た時点で私達がすべきことは桜井女史を止める事だったと思われるので、もう無いかと。」

 

クリス「私達の記憶的にもこの後に起きる大きな事件ってなるとそこそこ先だしな」

 

響「・・・あ!一つだけ残ってるよ!」

 

翼「何?」

 

未来「・・・あ、もしかして」

 

響「月を止めに行かないと!」

 

遠子「月?」

 

了子「・・・バラルの呪詛ね。」

 

クリス「あーそういや最後にそんなことしてたな・・・」

 

翼「そういえばそうだったな。では、私達が止めに行くべきだな」

 

響「今なら私のS2CAですぐに行けますよ!」

 

遠子「・・・私も行くわ。」

 

翼「ですが司令は先ほどの戦いの疲労が」

 

遠子「大丈夫よ。この程度、名作48時間耐久より楽勝よ」

 

クリス「何してるんだこの映画馬鹿・・・」

 

了子「なら。なら、先に私にあなたのギアを見せなさい。それと響さんのを見せて頂戴。」

 

遠子「了子?」

 

響「私のですか?」

 

了子「遠子の想定外の働きによって変化したとは言え、元はガングニール。そちら側のガングニールの方が進んでいるからそれを参考にアップグレードするわ。」

 

翼「おお。流石櫻井理論提唱者である桜井女史。」

 

クリス「エルフナインが見たがりそうだな」

 

遠子「あんた体は大丈夫なの?」

 

了子「似たような体調のあんたが働くのに、私が休むわけないでしょ。速攻で終わらせてさっさと寝るわよ」

 

響「どうぞ!」

 

 

 

了子「・・・・エクスドライブ、イグナイト、ダインスレイブ、アマルガム・・・色々と良く開発したものね。・・・なぁにこれ?明らかに私がデザインした物から逸脱してるじゃない。遠子専用とはいえフォニックゲイン増幅装置や衣装換装、明らかにおかしいのばかりじゃない!これだから・・・」

 

響「了子さんってこんなに独り言言うんですか?」

 

遠子「自分の世界に入るとこうなるわね」

 

クリス「フォニックゲイン増幅装置とか聞こえたんだが・・・」

翼「それがあっての先程の現象か」

マリア「いや、いくらギアとはいえ増幅率には限度があるでしょう?」

調「結局、司令自身の精神力でエクスドライブと同等の力を・・・」

 

 

切歌「こっちの緒川さんも、現代忍法使えるデスか?」

緒川「ええ。使えますよ」

切歌「車分身ってものがあると聞いたデース!教えて欲しいデース!」

緒川「ええ、出来ますよ。ただ、かなり難しい部類に入るのですぐには出来ないかと・・・」

未来「緒川さんも司令さん並に不思議ですよね・・・」

緒川「流石に風鳴司令には負けますよ、ははは」

 

 

 

了子「・・・ふぅ。出来たわ。風鳴遠子専用シンフォギア、ガングニールver2.0よ。」

 

遠子「ありがとう了子。何が変わったのかしら」

 

了子「力の伝達効率のアップと各所のバランスの微調整。後は響さんのグングニールとの共鳴化ね。」

 

響「共鳴化ですか?」

 

了子「あなたのギアからS2CAというのが何のか理解したわ。そこに遠子が加わるためには少し波長の調整と遠子側の追加機能が必要だったの。これによって遠子もS2CAに加わる事が出来るようになり、共鳴化することで遠子と響さんのギアを一つのギアとして使う事も可能になったわ」

 

遠子「二つのギアを一つに・・・。強くなるの?」

 

了子「いえ?ただ響さんが受ける負担をあなたも背負うだけよ。元々S2CA自体が複数の力を束ねる力なんだから共鳴化しても強くはならないわよ。ああ、あとおめでとう。あんたが無理やりギアを進化させた結果あなたへの適合率がグーンと上がったわ」

 

響「私の負担を師匠に・・・いえ、今の師匠はボロボロですから、私が全部受け持ちます!」

 

了子「それじゃあ早いところあの厄介なものを消してきてちょうだい。私は奥で休ませてもらうわ。ふあ~」

 

響「はい、いってきます!」

 

翼「む、終わったか」

 

クリス「よっしゃ、何回目かも分からない月旅行と行くか!」

 

マリア「私達がこっち側に立つことになるなんて考えた事も無かったわ」

 

切歌「この世界の私達は何してるデスか?」

 

調「何もしてないかもしれないね」

 

未来「・・・確かあれって3人がエクスドライブモードになってたから出来た事なんだよね?」

 

響「大丈夫!私に考えがあるから!」

 

クリス「ほう、一応聞こうじゃない」

 

響「さっきの師匠みたいにうおー!って気合でフォニックゲインを作り出して私がまとめる!それでエクスドライブモードになればいいんだよ!」

 

クリス「馬鹿の考えだな。却下」

 

響「ええ!?なんでぇ??」

 

クリス「規格外と同じ事が私達に出来るかよ!出来たとしてもお前とマリアくらいだろ!」

 

翼「わ、私だって!」

 

マリア「翼。残念ながらあなたは熱血には向いてないわ・・・」

 

遠子「それで行きましょう。私が頑張ってフォニックゲインを発生させればそれが呼び水になって他の皆も出せるようになるかもしれないし」

 

切調「「えー・・・」」

 

 

~~

 

 

 

響「じゃあ皆!」

 

遠子「行くわよ!!はああああああああ!!!!!!!」

 

響「はーー!!!!!」

翼「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

クリス「こん、ちく、しょー!!!!!!」

マリア「力を貸して、セレナアアアアア!!!!」

切歌「しらべえええええ!!!!!!」

調「きりかぁぁぁぁぁ!!!!!」

未来「え。ひ、響ぃぃぃぃ!!!!」

 

 

 

 

どーーーーーーん

 

 

 

了子「・・・キレイ、ね。」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

響「もどりましたぁ・・・」

翼「帰還しました」

クリス「うぇ・・・」

 

マリア「結構辛いわね・・・」

切歌「わ、わたしはいま、人と言う漢字の成り立ちを体感したデース・・・」

調「そう、だね・・・」

 

司令「ご苦労だった!だが、どうした?やけに疲れているようだが・・・」

 

翼「向こうでエクスドライブを起動させましたので」

 

司令「ふむ?詳しく聞こう」

 

 

 

 

 

 

司令「女になった俺か・・・」

 

藤尭「司令がシンフォギアを纏って戦うとか敵無しじゃないですか?」

 

友里「同意見ね」

 

エルフナイン「女性の風鳴司令・・・想像できません」

 

未来「翼さんを色々と大きくしておおざっぱにした感じだよ」

 

司令「それで、どうしてそんなに疲れているんだ?」

 

クリス「・・・向こう側のあんたが気合でフォニックゲインを大量生産してフィーネをぶっ倒したのを見たそこの弟子馬鹿が、「私達も出来るかも!」みたいなノリで言いだして・・」

 

翼「響の提案にのって全員が全身全霊の気合を発しフォニックゲインを生み出した対価に、とてつもない疲労感に襲われたというわけです。」

 

響「いやー、こんなにつらいとは・・・」

 

クリス「だから言ったろ。あの司令とおんなじ事がそう出来るわけないって・・・」

 

司令「とりあえず成功はしたんだな?」

 

マリア「ええ。多大な疲労感と引き換えにエクスドライブ化に成功し、向こうの司令と協力して月の呪詛を無力化しました。」

 

司令「わかった。ご苦労だったな。もっと詳しい話は後日聞く事にする。今は休むと良い」

 

翼「はい!失礼します」

響「はぁ~い・・・」

未来「ほら響、部屋まで頑張ろう?」

クリス「家帰ったら・・・洗濯・・・飯・・・めんどぉ」

マリア「ほら二人とも。もう少しだけしっかりしなさい」

切歌「でーす・・・」

調「うん・・・」

 

 

 

藤尭「翼さんだけ平常に見えるのは熟練の差・・・ですかね?」

 

緒川「いえ、翼さんも非常にお疲れですよ?」

 

友里「あら、緒川さん」

 

緒川「翼さんの指先や重心を良く見ると、いつもよりも震えていたりぶれています。きっと今は任務中であるという根性だけで装っているのでしょうね」

 

藤尭「良く分かりますね・・・流石緒川さん」

 

友里「防人魂ってやつかしら?」

 

 

 

 

───────────────────

 

 

遠子「・・・暇ね」

 

了子「じっとしてなさい。今のあんたは入院患者よ」

 

遠子「ケガはしてないんだからいいじゃない」

 

了子「内側がボロボロである事に気づいている癖に何を言ってるのかしら」

 

遠子「そうかな?」

 

了子「・・・ありがとう。私を引きずりだしてくれて」

 

遠子「別に礼を言われるような事じゃないわよ」

 

了子「これでまた次の計画を建てられるわ。」

 

遠子「ちょっと」

 

了子「安心なさい。あんたが死ぬまでは動かないわよ。また根性で全部台無しにされたら今度こそ気が狂うわ」

 

遠子「ならあんたが死ぬまで死なないわよ」

 

了子「・・・大臣はなんて?」

 

遠子「今回の事件の首謀者である桜井了子を出せと言われたわ。まあ、もちろん断ったけど」

 

了子「理由は?」

 

遠子「今回の首謀者が了子一人なら解決者も私一人でしょ。あの子達から知恵は借りたけど。つまりあんたを止められるのはあたしだけ。あんたを監視出来るのは私だけって事よ」

 

了子「・・・ふぅー。まったく、厄介な女が監視に付いたものね」

 

遠子「あ、そういえば約束忘れてないでしょうね?」

 

了子「はい?」

 

遠子「名作映画48時間リレー。逃がさないわよ」

 

了子「ちょっと!?それは戦闘中の勢いで」

 

遠子「ここ特別室だからテレビ会議用のスクリーンフィルターあるのよねー。あ、緒川君?今すぐショップで映画借りて来てくれない?ええ、恋愛モノは2本くらいでいいわ。残りは派手な全部アクション物で。お願いね」

 

了子「私帰るわ」

 

遠子「もう逃げられません~」

 

緒川「持ってまいりました」

 

了子「早いわよ!!!」

 

遠子「何なら緒川君も見ていくといいわよ!さあ、映画リレー、スタート!」

 

 

 

 

 

 





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後書きと言う名の落書き

書きながらこんな設定~って考えて書いたものを残しておきます。もしシンフォギア本編と同じ用語に対する解釈が違うというものがあったら教えてください。(wikiが役に立たない)


風鳴遠子 : 容姿はマリアくらい胸のある大人翼。女性っ気は少なく化粧は薄化粧一筋。趣味は映画鑑賞。並行世界における唯一のシンフォギア奏者にして最強の奏者。ハイパーOTONA
強さ基準(シンフォギア装備時)(遠子>源十郎(XD)≧その他)
今後の悩みは、奏者としての仕事が忙しくて映画を観る時間が削られる事。早く他の奏者を見つけたい

ガングニール ver2.0 :遠子の気合で無理やり開発され、遠子に適合する様に変化したものを櫻井了子が即興で調整したもの。了子本人は満足してない出来。
神殺しの能力を持っておらず、響のように基本ステゴロスタイル。ただ、遠子の趣味上響のような物は付いてない。(バンカーとか)
遠子から中華拳法の知識を吸収し、中華服バージョンのギアに変わる事も出来る。

気合からフォニックゲイン :気合と言う名の精神力をギアに取り込み変換する。皆が叫んでる時に味わう疲労感は常人であれば余裕で気絶する程度。XD源十郎が気合でギアもどき使ってたからエクスドライブに必要なエネルギーも作れるでしょ理論。

櫻井了子:天才科学者。遠子とは大学からの付き合い。遠子にシンフォギアをお試しで着用させてみた結果、意外と着れて普通に強くて自分の計画をつぶされた理不尽の被害者。グングニールver2.0の出来に満足しておらず、響のガングニールから取ったデータを参考にしつつ理想のギアの開発を目指す傍ら、シンフォギア奏者を探す。



結構ガバガバな設定把握なので完全聖遺物の扱いとか間違えていたかもしれませんがお読みいただきありがとうございました。



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