邪神たちの生きる世界 ~もう一人の主人公~ (紅鎌 神邪)
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一作目 始まりの終わり
新たな家族


俺、神ノ邪神は現在幻想郷の人里で夕飯の買い物していた。

ここに来たのは初めてか久しぶりかは覚えていないが、一、二回は来たことがある…と思う。

…そういや暴食とミカは俺の作ったカレーを食べたことはあるがエルは確かなかった筈だよな…。

 

神ノ「今日の夕飯はカレーにするか♪」

 

日本とかのスーパーでも良かったが、たまには幻想郷の人里で買い物しても良いだろう。まぁ、カレールーが売っているといいが…。

 

神ノ「おっちゃん、今大丈夫?」

 

八百屋に来た。おっちゃんが後ろを向いていたので今は大丈夫か聞いてみた。

 

おっちゃん「おぉ!全然良いで!で、何が欲しいんだい?」

 

神ノ「人参ジャガイモ玉ねぎ…かな。それを二個ずつくれよ♪」

 

おっちゃん「あいよ!人参ジャガイモ玉ねぎを二個ずつだね!はい、お待ちどうさん!」

 

神ノ「ありがとおっちゃん!」

 

おっちゃん「おう!また来な!!」

 

カレーなら次は…豚ばらかな。リアルの方ではいつもカレーには豚ばらなんだよな。

お肉屋に着くと、少しおばちゃんがおじちゃんと揉めていた。

 

神ノ「どうしたんだ?」

 

おばちゃん「あんたには関係ないだろう?」

 

おじちゃん「そうだよ!」

 

神ノ「俺は客だぜ?どうでもよいことはないだろ。」

 

ハッと気づくおばちゃんとおじちゃん。

おばちゃんは怒って奥へ入っていってしまった。少し気まずくなるが、豚ばらは必要なので豚ばらを頼むことにした。

 

神ノ「あの~…豚ばらを一つ…」

 

すると無言でシャッターを下ろすおじちゃん。

えっ、マジで?こんな接客ある?しかも閉店の紙が貼ってあるし。

 

神ノ「マジかよ…」

 

俺何か悪いことしたか?絶対してないはずなんだが…

 

神ノ「しょうがねーか…外の世界で買いに行くか…」

 

他のお肉屋俺知らんのだよなぁ。

歩いて一度家に向かう途中、

 

神ノ「ほえ?」

 

ボロボロの服を着ている外の世界でいう高校生っぽい女の子が家の壁にもたれていた。

 

神ノ「……」

 

孤児ですかね…ほっとくわけにもいけないからな…声かけてみますか。

 

神ノ「どうしたんだ?お嬢さん。」

 

お嬢さん「……」

 

神ノ「う~ん…生きてる?」

 

なんて失礼なことを聞くのだろう。神ノはこれっぽっちも悪いとは思ってないが、この子が黙ったままでは元気かわからないからだ。まぁ、目が死んでるように黒くなってはいるが。

 

お嬢さん「…生きてるけど。」

 

神ノ「おっ、返事してくれたね!怪我とかあるか?大丈夫か?」

 

お嬢さん「何がですか…?」

 

神ノ「えっ?だって…こんなボロボロの服でこんな人気が無さそうなところで君一人で座ってるんだよ?そりゃ大丈夫かって心配するだろう。」

 

お嬢さん「しん…ぱい…?」

 

するとお嬢さんは急に涙を流して泣いてしまった。

 

神ノ「えぇ!?どっ、どうしたの?!」

 

この子が泣いてしまったので通行人等が集まってきてしまった。

大分昔にこんな状況あったぞ…少し違うけど…って今はそんなこと考えるんじゃねー!

 

神ノ「立てるか?」

 

お嬢さんはコクリと頷くと、俺と一緒に歩き始めた。

少し歩いていると、里の警備隊が俺らを捕まえに来た。

 

神ノ「もう本当に!俺何かしたかなぁ?!」

 

もう泣きたい。今日は俺何もしてないのに…(泣)

 

神ノ「飛ぶよ!ちゃんと捕まってろよ!」

 

お嬢さん「えっ…」

 

俺は黒い羽を生やして空へ飛んで逃げた。

だって何も悪いことしてないもん。それにしても警備隊の近くで何かあったのか?やけに来るのが早かったが…

 

神ノ「まぁ、良いか。」

 

深追いすんのも良くないしな。それにしてもこの子…連れてきて良かったのか?

 

神ノ「えーっと…君の家は…」

 

お嬢さん「止めて!家に戻るのは!!」

 

神ノ「あっ、はい…では俺の家に…?」

 

お嬢さんはコクリと頷いた。

えっ、俺の家で良いの?まぁ、一回家に戻ろうとしてたところだし良いかな。

 

 

 

ミカ「ダメですよ。」

 

神ノ「いや、だって!この子が自分の家に戻りたくないと言ってるんだよ!?」

 

現在、あの子を家に入れたらミカさんにこっ酷く叱られている最中である。

俺は言い訳は効かないのは承知の上で言い訳をしている。

 

ミカ「すぐに帰してあげなさい!」

 

神ノ「ミカさん…何でそんなに怒るのかな…?」

 

ミカ「…孤児でしたっけ?」

 

神ノ「そうだよ。」

 

ミカ「……暴食さん、その子に飲み物を。」

 

暴食「もうあげてるよ♪」

 

ミカ「ありがとうございます。神ノ様、貴方がとても優しい心の持ち主だとは自分は分かります。今回だけです。孤児を拾ってくるのは良いですが、私は家族として見ても良いですよ。」

 

神ノ「あれ?どしたミカ。反抗期かツンデレになったのか?」

 

ミカ「いつも通りですが…」

 

そうかな…何かツンデレっぽい言い方だったのだけど…

そうだ、この子の名前を聞いてなかった。

 

神ノ「お嬢さん、名前は何て言うんだい?」

 

お嬢さんは少し考えると、

 

お嬢さん「…私の親は、ゴミやクズ等言ってたから自分の名前は忘れた。」

 

神ノ「えぇ?!」

 

名前のない子を俺は拾ったのか…まぁ、名前を考えますか…

そういや、アイツが居ないな…

 

神ノ「ミカ、そういやエルは?」

 

ミカ「名前ですか…」

 

ミカは今、この子の名前を決めてる途中でしたか。

まぁ、この子と会った時になんとなく名前は思い付いていたがな。

 

神ノ「ミカ、考えるところすまないが、もう決まっている。」

 

ミカ「……」

 

ミカは俺の方向を向いて少し睨んだ。

これは、失礼なことをしたなぁ…

 

神ノ「公開するぞ?この子の名前は、 ”ルージュ・ロッサ„ だ。」

 

するとお嬢さんもコクコクと頷いたので名前は決まった。

これからのこの子の名前は、”ルージュ・ロッサ„ に決定された。

 



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罪状

ルージュと一緒に住んでから一週間。エルはその四日前に帰宅してきた。悪い情報を持ち帰って…、

 

神ノ「え~っと?何だっけ?」

 

エル「だから、人里の警備隊が神ノとその子、ルージュだっけ?」

 

ルージュはコクコクと頷く。一週間たってもまだコミュ症が取れないようだ。

ちなみにエルの表職業は自警団、警備隊です。

 

神ノ「そうだけど…どうしたんだ?」

 

エル「神ノ…お前、一週間前に何か起こしたか?」

 

神ノ「えっ…!?」

 

確か…何もしてないのに、色々と追われたな…。

俺はエルに何もないと答えた。

 

エル「う~ん…それじゃあ何でだ…?自警団のところの指名手配書に神ノ、お前とその子、ルージュのことが書かれてるんだよ。」

 

神ノ「はぁ!?」

 

何で!?本当に何で!?騒ぎなんて一切起こしてないぞ!

今座っている椅子から一度立ってからもう一度座った。

俺はどうやらかなりの動揺をしている様だ。

 

神ノ「まず何でそうなったんだ?俺の罪状は?」

 

エルは書類をペラペラめくって調べた。

 

エル「え~っと…『お肉屋恐喝』『少女誘拐そして空へ逃走』だそうだが?」

 

神ノ「俺はお肉屋に恐喝もしてない…というか!俺は客で追い返したのはあっちの方なんだよ!あと少女って多分ルージュのことだろ。そのことを考えると俺はルージュを誘拐はしてない。家が無いと言っていたからこちらで作ったまでよ。それだったら俺は何もしていない。」

 

エル「いや、それを誘拐と言うのだか。」

 

暴食「誘拐犯が言ってそうな言い訳ですね…」

 

ミカ「ほら、言わんこっちゃない。」

 

神ノ「えぇ…」

 

あれ?今週仲間いない日?

 

神ノ「…外の空気吸ってきます…」

 

玄関のドアに行き、靴を履いて外に出てトボトボと人里の方へ歩いていった。

すると、後ろから走ってくる足音が聞こえた。

ルージュかな…?ルージュだったら迎えてやろう。

そして後ろを振り向くと、男性が三人いた。

 

男性「貴方ですよね?お肉屋恐喝と少女誘拐の件で指名手配なのは。」

 

自警団だった。足音が三つあるのは俺の修行不足だ。

自警団の一人がポケットから一つの紙を俺に見せつけた。

それは、俺の指名手配の紙だった。

 

神ノ「俺は何にもしていない。」

 

自警団「知ってるよ。」

 

神ノ「は?」

 

自警団「知ってはいるがお前は俺らに捕まらなければいけない。」

 

神ノ「どういうことだよ!」

 

自警団「詳しい話は署で言おう。」

 

深く帽子を被る一人の自警団。一体どういうこと何だ…。

そしてしょうがなく自警団に着いていくことにした。

 

 

 

 

神ノ「で、どういうこと何だ?」

 

俺は、数ある一つの個室に連れてかれた。

部屋の中には、机一つと椅子二つだけのところだった。

俺は逮捕されてないのだけどなぁ…

 

自警団「まぁ、座れ。」

 

神ノ「言われなくとも座るが…」

 

椅子の上に座ると結構硬い椅子だった。

これじゃあ、お尻を痛めそうだ。

 

自警団「まずは私の名前から…私は、自警団部長の”京土„だ。よろしく頼む。」

 

神ノ「俺は、神ノ邪神。一応言うが、俺は妖怪ではなく邪神だからな。神ノと呼べば良いから。」

 

京土「分かった、それで神ノ…あの子とは何日一緒に住んでいる?」

 

神ノ「一週間だ。」

 

京土「あの子の性格は?」

 

神ノ「それ聞く必要あるか?コミュ症で大人しかった。」

 

京土はそうかそうかと頷いた。

何か怪しいな…この京土という男…。

 

京土「さて、これで質問は終わりだ。帰っても良いぞ、神ノ。」

 

神ノ「帰る前に何個か質問するが良いか?」

 

京土「あぁ、いいぞ。」

 

神ノ「それでは質問1、ここに来ればルージュのことを教えてくれるのではないのか?」

 

京土「何も教えるとは言ってないさ。俺は知っていると言っただけだからな。」

 

神ノ「了解、では質問2だ。俺をここに連れてきた意味は?」

 

京土「俺のただの暇潰し。」

 

この時点で俺はもうイラッと来ているが質問は続行する。

 

神ノ「質問3、俺は昔から生きてて人間の気配なんてものはすぐ分かる。お前は何かの能力持ちか?」

 

京土「…なるほど…神ノ、お前はとても勘が良いようだ…そうだ、俺は能力持ちだ。その能力は、『相手の視界から消えていると生き物ではない物に成れる程度の能力』。」

 

神ノ「なるほどな…つまりは気配が無くせると。」

 

京土「あぁ、だがこの能力も結構不便でな。誰かが俺のことを見てないと俺は何もできない…」

 

俺は椅子から降りて少し立って京土を見下した。

 

神ノ「そうか、それじゃあ質問4だ。ルージュの」

 

京土「おい!人の話は最後まで聞けよ!」

 

神ノ「質問中だ、黙ってろ。」

 

邪気を20%だけ放った。能力持ちの人間だ。簡単には気絶はしないだろう。ただ、ガクガクと震えてはいるが。

 

京土「はっ、はいィィ…」

 

声も震えているか。まぁ、良い。質問再開だ。

 

神ノ「俺の罪状は先程判った。それじゃあ、ルージュの罪状は…?」

 

これが一番大事な質問だ。今までのは単なる質問。今のは重要質問。

すると京土は、震えた口調で言った。

 

京土「『大…人数…殺…人』…!と!!!『無差別誘拐拷問』!!」

 

神ノ「何だと?」

 

京土「あと…一度我々自警団が…百人で捕まえようとしたが…七十八人死亡、記憶削除実験中…彼女は、その実験していた博士や教授を一人の博士を残してその他は殺した…そして、脱走…。最後の一人の博士は言っていた…『彼女…いや奴は…サイコパスな悪魔』だと…ッ!!」

 

「サイコパスな悪魔」か…どんな魔力持ちか楽しみだな…

 

神ノ「そうか、ならこれで質問終了だ。お疲れ様…。」

 

俺は京土に背を向けてこの部屋から出ていった。これはわざとだ。なぜなら…

 

京土「……はっ!」

 

京土は、『生き物ではない物に成った』からだ。

俺は外まで来た。

 

神ノ「さて…このあとどうしようかな…」

 

外はもう夕方だ。

 

神ノ「そうだな、家に帰って夕飯作るか!」

 

ルージュがサイコパスな悪魔というのは今のところは置いておこう。明日の朝にでも相談するとしよう。

俺は黒い翼を広げて家族が待つ家に向かった。

 

神ノ「ただいま~」

 

暴食「神ノ様!」

 

神ノ「うぐっ…!」

 

ドアを開けると暴食が突進して俺の腹に突撃した。

思わず変な声が出たしな。

 

神ノ「ゆっ、夕食にするぞ~…」

 

いつも通り、仲間…家族がいる日だな。

 



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仲間集め

エル「神ノ。」

 

現在俺は、椅子に座って机で作業をしていたところにエルは来た。

珍しいな、アイツから来るなんて…

 

神ノ「どうした?お前から俺に声をかけるなんて、珍しいな。」

 

エル「急用だ…」

 

呆れたような顔をして今やることを無理矢理押し付けるエル。そんな急用か…。

 

神ノ「急用?」

 

エル「あぁ、あのルージュの件でな。」

 

神ノ「…異常は?」

 

エル「ない……とは言い切れない。近頃ルージュの外出が多くてな。朝行ったきり三時間ぐらいで帰ってくるからまだ良いが一度、俺はルージュに着いていった。そこでだな、ある人物との関わりが分かった。」

 

神ノ「それは?」

 

エル「あの姿はまさしく、大悪魔邪神王、通称 キラティナの野郎だった。」

 

神ノ「あの片言ジジイか。」

 

エル「そうだ、あのジジイが裏でルージュを動かしていたらしい。あと、話しているところもしっかり聞けた。どうやら…」

 

キラ『アト三日ダ…ルージュ、アト三日デココ一帯ニ悪魔ヤソロモン72柱ヲバラマコウゾ!』

 

ルージュ『はい…』

 

エル「…らしい。」

 

あと三日…?何のために悪魔やソロモン72柱を…というかソロモンが大悪魔邪神王の元で協力するはずがない。それならどうして…それよりも!

 

神ノ「エル、その会話はいつの会話だ。」

 

エル「二日前だ。」

 

神ノ「それなら実行される場所をすぐに特定し、悪魔や72柱が襲撃してきたら俺らで片付けるぞ。ルージュ以外の皆にそう伝えてくれ。」

 

エル「暴食とミカにか?」

 

神ノ「頑張れば神司などにも伝えてほしいが…アイツらは…」

 

現在この世界、”日本„列島には呼び出せないしな…そうか!アイツらなら!!

 

神ノ「エル…七つの大罪たちには伝えれるか?」

 

エル「良いのか?アイツらに協力してもらっても…」

 

神ノ「そうだな…エルはミカ…と他の天使たちに伝えてくれ。俺は七つの大罪を集めて少し会議を開始して作戦でも考えてみる。」

 

エル「了解した。…ていうか、ここに七つの大罪や天使たちを待機してたら世界ニュースにならないか?」

 

神ノ「安心しろ、スタンバイできたらすぐに特大の門を開いて呼んでやるよ。それで良いだろう?」

 

エル「まぁ…良いか。分かった、それで行こう。」

 

神ノ「それじゃあ頼んだぞ。」

 

エル「任せろ。」

 

俺とエルは拳をぶつけた。そしてエルは俺の部屋から出ていった。

それよりも、ルージュが大悪魔邪神王と繋がっていたなんて…まぁ良い。あの昔の事件もあるし『悪魔』ってことは有り得たしな。まぁ…この戦いは、世間の耳や目には見えないように超強力な結界を張っとかなくてはな…最悪列島に被害があった時はその時に対処するか…

 

神ノ「さて、んじゃ集めますか。」

 

俺は暴食を呼びに居間へ向かった。やっぱり居た。暴食は居間のソファーに寝転がり漫画を読んでたのだろう。顔の上に漫画が置いてあってそのまま寝ていた。

 

神ノ「寝落ちか…起きろ暴食ー。」

 

起きる気配がない。ならば伝心で…

 

神ノ『起きろ暴食!』

 

暴食「うわぁ!」

 

びっくりし過ぎて飛び起きる暴食。

やっと起きたか…さて、用件を言うかな…

 

神ノ「おはよう、暴食。」

 

暴食「あぁ~おはようごじゃいましゅぅ~神ノしゃま~。」

 

こりゃ完全に寝ぼけているなぁ。まぁ、良いけど。

神ノ「悪いが少し付き合ってくれないか?暴食。」

 

暴食「ほえ…?急用ですかぁ~?」

 

神ノ「まぁな…てかまだ頭起きてないのならもう一回伝心を…」

 

暴食「それだけは!」

 

神ノ「起きたか?」

 

暴食「えっ、えぇまぁ…」

 

神ノ「とりあえず急用なんだ。急速に七つの大罪のみんなを集めるぞ。」

 

暴食「分かりました…!他の六人の内誰に自分は呼び掛けますか?」

 

神ノ「そうだな…幻想郷に住んでる嫉妬と怠惰。あとは…強欲を頼む。」

 

暴食「分かりました。神ノ様は、憤怒と色欲、あと傲慢ですね。」

 

神ノ「そうだな。んじゃ暴食行ってきてくれ。」

 

暴食「了解しました!」

 

暴食はすぐに居間から外へ行き、幻想郷へ向かった。

今回なぜ自分が憤怒と色欲と傲慢かと言うと、アイツらは扱いにくいというのが正直だ。

もし、暴食にあの三人を任せれば…扱えなくてすぐに帰ってくるだろう。

嫉妬と怠惰は神ノ邪神からの団長命令と言えばすぐに動いてくれる。だけど強欲は少し違う。強欲の職業を一言で言えば、『鍛冶屋』だ。ましてや”強欲„と呼ばれる程の奴だ。結構な面倒くさいだろう。でも少しは協力してくれることを願おう。

さて、俺の方もそろそろ動くとするか…

 

神ノ「そういや、今家に居るのは俺だけか…?」

 

周りを確認しても誰も居ない。一応魔力感知をしてが反応はない。

それなら大丈夫かな。俺は外に出て悪魔界へ向かうためワープを開いた。

だが、神ノが去った家には一つの影が残っていた。悪魔の翼を生やして…

 

悪魔界へ着いてすぐに見つけたのが、

 

神ノ「色欲~!」

 

『色欲』のアスモデウスだった。色欲は、人間の魂を飴のようにしゃぶっていた。

 

神ノ「…何してんの…?」

 

色欲「見りゃわかんねーか?」

 

神ノ「判らん。」

 

色欲「ロリの魂の棒飴だよ。甘いぜ?『甘い』と書いて『うまい』だけどなぁ~♪」

 

少し退く。やっぱりこいつはヤバイ奴だ。まぁ、元からだけど…ていうか、神司もよくこんな奴にロンギヌスをあげたよな…とりあえず色欲に用件を話す。

 

色欲「あぁ?そりゃあ極上の悪魔っ子やサキュバスとかの飴が食えるのか?もしくはアイスか…」

 

神ノ「まぁ…俺が良いと思った敵なら食べて良いぜ。それで?こっち来る?」

 

色欲の答えは即答だった。

 

色欲「NO」

 

神ノ「えっ…?」

 

色欲「会議だろ?俺はそこで決める。とりあえず会議に参加はするよ。」

 

神ノ「判った。ならまた会議で会おう。場所は…『天界にある古代遺跡』だ。」

 

色欲「……?あっ…!なるほど…!了解したぜ♪総団長。」

 

了承は得た。ここを後にして次の所へ向かった。

 

色欲「あっ、そうだ。会議におやつは…いねぇかよ…。」

 

次は、地獄の奥底に移住している『憤怒』サタン だ。閻魔様にも気づかれずによく住めるなと俺は思う。

 

神ノ「憤怒…」

 

憤怒「何だ?総団長か…どうしたんだよ。」

 

憤怒にも色欲と同じことを伝えた。すると…、

 

憤怒「なんだぁ?もしそいつらが来たら俺はどこで住まないといけないんだよ。」

 

神ノ「だろ、困るだろ?とりあえず会議にだけでも参加してくれないか?」

 

憤怒「そうだな…家が無くなるのは困る。わかった、会議には参加する。」

 

そうか、参加してくれるのか…ありがたいな。

 

憤怒「そういや、総団長は色欲と俺に呼び掛けたんだよな。他のは?」

 

神ノ「強欲と怠惰と嫉妬は、暴食に頼んだよ。どうしたんだ?」

 

憤怒「いや、それなら傲慢とは今からなのか?」

 

神ノ「あぁ、そうだけど。」

 

憤怒「……それなら気をつけた方がいい…。傲慢が最近ウリエルと死闘を起こしたらしい。」

 

神ノ「なんだと…」

 

エルの方にウリエルのことを任せたが、もしかしたらエルの方でも…

一方、エルの方では…、

 

エル「何で…何で冥王星に居るんだよ…!『傲慢』ルシファー!!」

 

ウリエルを迎えに冥王星に着くと、そこには冥王星に住んでる人たちが血だらけになって倒れていた。その中には昔、怠惰たちと会ったことがあるキルアも倒れていた。

そして傲慢は、ウリエルの首を持って優雅に王座で座っていた。

 

傲慢「よぉ、ミカエル…どうした?あぁ~…このクズに用事か?王は変わったんだ、用事なら僕が聞くよ。」

 

エル「用があるのは傲慢、お前ではない。俺が用できたのはウリエルの方なんだ。」

 

傲慢「そうか…ならコイツを渡すよ。」

 

投げて床に落ちるウリエル。エルはウリエルの息を確認した。だが、

 

エル「息が…ない…」

 

傲慢「そうそう♪このクズの魂なら僕が美味しく頂いたよ。まぁ…味はいまいち…!!」

 

エルは黒炎を両手に纏い、傲慢を思いきり殴った。

 

傲慢「痛いね…!!ミカエル~♪あれはただの…」

 

エル「ただの何だよ…?」

 

エルは殺気を傲慢に仕向けると傲慢は、

 

傲慢「最後まで人の話を聞けよ。ただのジョークさ♪ウリエルの息がないのは君に渡す時に心臓麻痺で一時止めただけさ。あと他のみんなも気絶してるだけ!安心しろよ…」

 

エル「命乞いか…?」

 

傲慢「いやいや!それなら君自身でウリエルの息を確認してみなよ!?」

 

エルに殺気を出され続けて少し怯える傲慢。すぐにウリエルの息を確認すると…

 

エル「生きてる…」

 

傲慢「だろ?」

 

エル「はぁ…次そんなことしてみろよ…?次は殺す…!」

 

傲慢「分かった分かったから!で…?今ウリエルが気絶してるから僕が代わりに聞くよ…」

 

エルは、傲慢も必要だったことを思いだし、傲慢にウリエルにも伝えてくれと頼んで用件を話した。

 

傲慢「…なるほどね…判ったよ。総団長にも伝えてくれ。『必ず天界にある古代遺跡に向かう』とね。」

 

傲慢はそう言って消えた。エルは、ウリエルが起きるまで冥王星にある椅子に座って仮眠をとり始めた。

 



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悪魔の子供たち

久々です。今回は長く書けましたが、相変わらずのグダクダです。それでも良い読者様方はどうぞ。



~とある天界にある古代遺跡~

 

 

 

 

 

大きな机に八つの椅子を用意し終わった。机の上には綺麗な敷きを、椅子にはもたれても痛くないようにクッションを追加。あとは飲み物20種類物のバーを設置。そしてコップではなくグラスで。

 

神ノ「良し!完璧かな…♪」

 

暴食「えーっと…何してるの?」

 

暴食が最初にこの部屋に到着していた。

ちょうどだな、暴食。

 

神ノ「え?何って…会議の準備だよ。」

 

暴食「そうですか…でも何億年経っても、ここは綺麗ですね…」

 

神ノ「そうだよな~さっき少しだけ掃除してけどホコリだけだったからね。」

 

強欲「だからこそ僕が欲しいのだよね…!」

 

神ノ「おぉ!強欲!久しぶりだな!」

 

俺はすぐ強欲のそばへ近づいた。すると強欲は刀を取り出して俺に向けた。

 

神ノ「おっと!?どうしたのかな…?」

 

強欲「この刀、綺麗だろう?」

 

神ノ「あぁ…綺麗な刀だ…」

 

強欲「紅葉姫って名前なんだよ♪数百年前に神司がくれたんだ♪」

 

神ノ「そっそうなのか…」

 

紅葉姫か…昔、俺も良く使ってなぁ~…まぁ、あの時に神司にほとんどの私物を渡しちゃったからな…。

 

傲慢「強欲、そんなところにいると入れないだろ…」

 

強欲「あぁ、すまないな…」

 

怠惰「おっ!結構座り心地の良い椅子とかあるじゃん!」

 

タル「もう…ベル…!」

 

どうやら傲慢と怠惰とその彼女のタルウィがご到着のようだ。

あとは、憤怒と嫉妬だけだな。

 

神ノ「よっ、タルちゃん。」

 

タル「あっ、お久しぶりだね神ノ。」

 

神ノ「いやいや、元気で何よりだよ。」

 

俺はタルウィの耳元まで近づいて、

 

神ノ「どう?怠惰とは上手くいってる?」

 

タル「はい、昨日もベルとヤッちゃいましたので♪///」

 

神ノ「そう、それは良かった。…そういや悪魔とかってどうやって子供できるの?」

 

タル「確か…人間とかと同じで妊娠からだった筈ですよ…」

 

嫉妬「そうそう、俺も女の体だから妊娠とかしたらどうしようってね。」

 

神ノ「嫉妬!?」

 

タル「どこから聞いてたの!?」

 

嫉妬「えーっと…怠惰とタルウィがヤッたとこからかな。」

 

タル「最初からじゃん…」

 

それにしても嫉妬が居たなんて気づかなかった。いつの間に…

 

神ノ「それにしてもよく来てくれたね。」

 

嫉妬「この姿で神ノと会うのは初めてかな♪改めてヨロシク頼むよ。たまに俺とか私とか言っちゃうけどお願いね!」

 

ウインクしながら両手を合わせてお願いする嫉妬。心は男なのに体は女だからか上下の服も女の子の服にしている。

するとそこに色欲が歩いてきた。

 

色欲「嫉妬ちゃ~ん♪今夜俺とヤらない??」

 

嫉妬「彼氏とか興味ないのでお断りします。」

 

色欲「断るの?断るんだったら、力付くで…!」

 

嫉妬「一勝負やるのかい?別に僕は良いけどねッ!!」

 

嫉妬は水で拳銃を色欲はロンギヌスを構えた。俺が止める隙もなく、二人は攻撃を始めてしまった。

 

嫉妬「水銃『スパイラルウォーター』!!」

 

色欲「銀槍『ロンギヌス』…!」

 

だが、二人の攻撃は不発に終わった。憤怒が攻撃する二人の間に入って武器を持っている手を強く叩いて武器を落とさせた。

 

嫉妬「いったぁ…」

 

色欲「いてぇな!誰だ…よ…!?サっ、サタン!!」

 

憤怒「何してんだよ、色欲…嫉妬…!」

 

嫉妬「ごめんなさい…」

 

色欲「すっ、すみませんでした…」

 

相変わらずの威圧だ。しかも七つの大罪 ”団長„とも言われるほどの実力までも見せつけてきた。流石は団長だ。

 

神ノ「ありがとう、憤怒。」

 

憤怒「さっさと座れよお前ら。神ノの会議の始まりだ。」

 

憤怒は本当にこういうことをしてくれるから有難い。もしかしたら性格を直せば、地獄で住まなくても日本で社会人として働けるかもしれない。

んじゃ、憤怒の言う通り会議を始めるか。

 

神ノ「あっ、そっか。タルちゃんの椅子が足りないか。」

 

俺+七つの大罪で八人だから椅子が八個しかなかった。

タルウィの椅子は俺の椅子で埋めさせてもらった。これでやっと始めれる。

 

神ノ「さてと…それじゃあこれから簡単な作戦会議を始める。今から言うのは、ほとんど適当だ。そこだけはご了承を。」

 

色欲「はい…」

 

色欲が何を思ったのか手をあげた。

 

神ノ「どうした?色欲。」

 

色欲「女の悪魔は俺に殺らせてくれ。」

 

神ノ「良いよ、だけど罪ある者だけな。罪が無いのならお前の望み通りにしろ。」

 

暴食「神ノ様、『罪』って見分けれるの?」

 

神ノ「う~ん…そこなんだよな…」

 

罪があるとか無いとかの前にそれを見極めないとわからないからな…

すると、怠惰を手をあげて答えた。

 

怠惰「…それなら俺、良いの知ってますよ。」

 

神ノ「いるのか…?」

 

怠惰「まぁ、罪っていうよりそいつの能力は『嘘』だけどな…♪」

 

強欲「なんだ嘘かよ。」

 

怠惰「違う、嘘の能力なんだよ。」

 

強欲「え…?」

 

傲慢「つまりだな強欲、怠惰が言っていることは『嘘』が関係している能力って事だよ。」

 

怠惰「傲慢の言う通りだ。そしてその能力持ちの少年が、俺や嫉妬が現在住んでいる…」

 

嫉妬「幻想郷か…」

 

怠惰「あぁ、その通りだ。その少年の名は…”紅風 亜無„。能力は『嘘を見分ける程度の能力』と『無かったことを有りにする程度の能力』ということだ…。」

 

暴食「『無かったことを有りにする程度の能力』って…」

 

色欲「ある意味チートだな、おい。」

 

憤怒「下手したらだが、俺ら悪魔や邪神よりも強い可能性があるぞ。」

 

神ノ「それで?その紅風 亜無を連れてきてキラティナとの戦いに共闘してもらおうってことか?怠惰。」

 

怠惰「あぁ…あとその亜無とは友人でもある。少し頼めば…」

 

神ノ「う~ん…」

 

亜無くんか…確かに亜無くんならキラティナを倒してくれるかもしれない。だが、亜無くんはサユリのおかげで生き返ってはいるが人間は人間だ。

超連続蘇生をサユリに頼んでみようかな…。

 

神ノ「頼んでみるかな…怠惰、頼んでいいか?」

 

怠惰「あぁ、頼んでみるさ。」

 

神ノ「それじゃあ、罪とか嘘の話はここまで。次は我々の軍と相手の軍の話を始める。」

 

軍というよりも計画だな。ということでまずはエルをワープホールで呼び出した。

 

神ノ「何か分かったことはあったか?」

 

エル「ヤバイぞ…!神ノ…キラティナの野郎は、全ての悪魔を操って日本だけじゃなくて悪魔界や天界を滅ぼすつもりらしい…!」

 

神ノ「何だと…!!」

 

?「あら?盗み聞きしていた奴を浸けていたら面白い物を見つけたわね♪」

 

エルと一緒に来たのは、今も自宅で居候中のルージュだった。

これで敵か味方か判った…。

 

憤怒「おいおい。」

 

色欲「あの娘…良いんじゃね~♪」

 

嫉妬「あの子供が?」

 

傲慢「エルくん…まさか浸けられているとはねぇ…。」

 

エル「すっ、すまない…」

 

強欲「まっ、エルくんは僕の生き裂きの刑ということで♪」

 

エル「ひぃ!?」

 

怠惰「確か、悪魔を操るって言ったか?」

 

タル「エルくんが確かに言ってたね…」

 

暴食「でも倒す!」

 

神ノ「どうだ?ルージュ。コイツら全員やる気だぞ?」

 

ルージュ「あら?神ノ邪神居たの?」

 

気づいてなかったのね…悲しいな…まぁ今はそんなことは良い。これからどう行動するか…だな…。

 

神ノ「そういや君は、大悪魔邪神王の下で働いているんだよね?」

 

ルージュ「そうだね♪でも、少し違うかな…」

 

神ノ「ん?」

 

ルージュ「大悪魔邪神王、通称 キラティナは~私のお父さんなんだよ♪」

 

神ノ「えぇ…?」

 

八人「「「はぁぁあ!!!?」」」

 

はい、突然のカミングアウトですね。

まさかの予想外だ。キラティナの実の娘だと…?

 

神ノ「…ってことは、邪神王の妹?」

 

ルージュ「そう!な~んだ、神ノ邪神は、”クロムヴェージュ„兄さんを知ってたのか。」

 

『クロムヴェージュ』…邪神王の本名だ。だが、これは名。姓は、『キラティナイド』だ。つまり…『クロムヴェージュ・キラティナイド』となるわけだ。

 

ルージュ「そうそう…神ノ邪神がつけてくれた名前、『ルージュも』好きだけど…お父さんからの名前も気に入っているんだ♪」

 

神ノ「本名か…」

 

ルージュ「私は~…”リングロイド・キラティナイド„…リングって呼んでね♪」

 

空中でくるりと一回転してニッと笑うルージュ…いや、今は…『リング』。

そして、下に降りてくると、

 

リング「私の能力は…『破壊と殺戮を繰り返す程度の能力』。この様な能力を、キラティナイド家では、『BRE=AK.』って呼ばれているよ♪」

 

神ノ「……」

 

これは、ヤバイ。ここにいる七つの大罪とタルウィと俺が居ても負ける。

まさか…ここで大物が出てくるなんて誰が予想したであろう…。

 

リング「それじゃあ~…」

 

逃げろ!逃げろ!!逃げろ!!!逃げろ!!!!逃げろ!!!!!

 

リング「はっじめ~♪」

 

リングは魔法陣を出して、まずはこの遺跡から壊し始めた。

あぁ…長年建っていた遺跡が一個の魔法陣によって壊されていく…。

 

憤怒「総団長!俺らに命令をッ!」

 

憤怒に呼ばれて正気に戻る。現実を見ろ、俺。

 

神ノ「……まずはルージュを気絶させろ。話はそれからだ。」

 

七大「「「了解!!!」」」

 

タル「判ったよ!」

 

神ノ「あとは、コレだな。第八人格『邪神の悪魔箱』。」

 

箱から二つ球を下に投げつけて二体の悪魔を出させた。その二体の悪魔というのが…

 

ベリ「はぁ…」

 

アバ「嘘だろ…」

 

そう、出させたのは…ベリアルとアバドンである。

 

神ノ「めっちゃくちゃ久しぶり!!」

 

アバ「テメェ…!」

 

ベリ「まぁ、いっか。で?今回は何用?」

 

神ノ「それはなぁ…」

 

俺がベリアルとアバドンに説明しようとした時に…、

 

リング「あぁ!よく見ると、ソロモン72柱の内の三人もここに揃ってるじゃない♪」

 

そうだった。キラティナは、ソロモン72柱も仲間にすると聞いた。

その内の強欲 マモン、色欲 アスモデウスとベリアルは、ソロモン72柱の一人だった。

 

神ノ「そうだった…!」

 

強欲「あっ…」

 

色欲「そうだったな…すまないな、嫉妬。」

 

嫉妬「誰が君の彼女だよ!」

 

ベリ「喧嘩してる場合じゃないよ…!神ノ邪神、どうするのさ!?」

 

神ノ「全力だ、ベリアル。アバドンもルージュを気絶させてからじゃなきゃ話が進まない!」

 

ルージュを気絶させてキラティナに見せる。交換条件と言うものだな。

キラティナにルージュを帰す代わりに世界を壊すのを止める。それで行こう。

 

リング「『リングゾーン』、来てよ!御兄様♪」

 

神ノ「まさか…!」

 

リングがワープゾーンを開くとそこから神司に憑いているはずの邪神王、クロムヴェージュ・キラティナイドが現れた。

 

クロム「さっさと決着を着けるぞリング。」

 

リング「はぁ~い♪」

 

厄介なのが揃ってしまった。この二人が厄介なところは二人の能力だ。

クロムは、『全てを壊す程度の能力』、リングは先程言っていた通りに『破壊と殺戮を繰り返す程度の能力』だからだ。つまり…、

 

クロム&リング「「『BLE=AK.』」」

 

怠惰「くっ…!」

 

ベリ「何よ…コレ…?」

 

七つの大罪と悪魔たちの様子がおかしくなり始めた。一人は暴走して遺跡の瓦礫を殴ったり蹴飛ばしたり。他は仲間同士と戦っている。

神ノ「何してんだよ!?お前ら!!」

 

憤怒「神ノ…テメェも殺すか…!!」

 

アバ「賛成だ賛成だ!」

 

神ノ「今することが違うだろ!」

 

まさか…クロムが使った能力は…『全てを破壊する』能力の他にもう一つ、『邪心を操る』能力をクロムは持っている。つまり…

 

神ノ「邪神王!!」

 

クロム「クロムヴェージュだ。それと、お前が思っていることを当ててやろう。」

 

リング「『使用した能力は、”BLE=AK.„ではなく心の方の能力だろ!』でしょ?」

 

クロム「俺のセリフだろうが、リング。」

 

リング「ハハッ♪ごめんね御兄様♪」

 

やっぱりか…今動けるのは俺だけだ…やることは一つだ。

 

神ノ「お前ら…!第四人格『死々銀河』!!」

 

高く二人の方へ飛んでまずはクロムを斬ろうとした。ただし防がれた。予想済みだ、そのまま、

 

神ノ「第一人格『邪神斬り』!ハァァア!!!」

 

クロム「雑魚が…『魔神盾』。」

 

魔神…それは物理攻撃のみ効くという人間の魂を無理矢理入れ込んだ悪魔と邪神に造られた殺戮兵器。

それをクロムは盾として呼び出した。そして魔神を斬って倒した俺は、下に降りた。

 

クロム「ほらリング、さっさと使う悪魔だけ持って回収するぞ。」

 

リング「了解だよ♪」

 

神ノ「くそっ…(ダイ)無人格『死神の時間(デス・カウント)』!」

 

俺の周りに黒と紫色の霧状の煙を出しながら目をつぶって空中を歩き始めた。

 

神ノ「五秒前、」

 

本当ならこれは使いたくはなかった。俺がそこまで正義感、世界を守ろうとすることはなかっただろう…

 

神ノ「四秒前…」

 

守るもの、護るものができてしまった。大切なものができてしまった…失いたくないものができてしまった。

 

 

神ノ「三秒前…」

 

本音を言えば、別に日本なんてどうでもいい。悪魔界とか天界なんぞどうでもいい。

 

神ノ「二秒前…」

 

だけどそれは、俺以外のみんな、仲間が必要な場所だから救おうとしてしまっている。

 

神ノ「一秒前…」

 

だからこそ、だ。俺は自分のためではなくみんなのためにこの世界を救う。

 

神ノ「『ゼロ』…」

 

歩いてきて目を開ければ、そこにはクロムがいた。そしてそのまま大きな大剣や大鎌でクロムを切り裂いて切り裂いて切り裂き続けた。

クロム「ぐががががぁぁあ…!!」

 

神ノ「粉々に…!消えろ!!」

 

切られ続けて苦しむクロム。だが、俺は斬るのを止めない。そしてその逆だ。

俺は一度引くとそこから、

 

神ノ「第五人格『鬼死邪創斬』…!!」

 

いつもであれば、この技では五回邪気を刀にして放つが今回は十回放った。

 

クロム「ぐっ…ぐうぅ…!」

 

十回分の邪気がクロムに当たって邪気が煙となり、クロムが見えなくなった。

煙が下に落ちていくのでクロムが落ちたということは判った。そしてそこにリングが急いでクロムの方へ向かった。

 

リング「御兄様!御兄様~!」

 

これでクロムを回収すれば俺の勝ちだ。と思いながら、ワープを開きクロムを回収しようした。

 

神ノ「……あれ?」

 

掴める感覚が無くなった。あれ?

ワープゾーンから腕を出すと、自分の手首が無くなっていた。

 

神ノ「うあぁぁあ!?!!」

 

そして煙からクロムが出てきたと思ったら、黒く長い刀を持って赤く長い重ね着を着た男性が現れた。ただし、顔は黒く、顔の真ん中と斜め四方向に大きな目があった。こいつは異形だ。

 

神ノ「くっ…!クロムはどこに…!!」

 

異形「俺ダヨォ~。」

 

神ノ「はぁあ…?」

 

どういうことだよ…あの異形がクロムだと…くそっ…手首が死ぬほど痛くて思考が追い付かない…

すると異形が何かを取り出すとそれは、俺の手首だった。

 

神ノ「俺の…」

 

クロム?「返スヨ。」

 

俺の手首を投げて返すと、異形は刀で俺の手首ごと消し去ろうとした。

 

神ノ「っ…」

 

クロム?「ジャアナ、神ノ邪神。行クゾ、リング。」

 

リング「うっ、うん…」

 

リングがワープゾーンを開き、クロムの姿をした異形とリングが暴走している強欲と色欲とべリアルを連れて帰って行った。…俺に送った攻撃を残して。

 

神ノ「うっうぅ…」

 

死を覚悟すると、攻撃が当たらなかった。

ゆっくりと目を開けると、

 

?「間に合ったようだ…」

 

その姿は、怠惰が話していた”紅風 亜無„だった。

 

神ノ「亜無くん…」

 

亜無「貴方とは初めてですね。神司から聞きました。神司の予知の能力で『神ノ邪神が危ない』と。」

 

神司か…アイツ、そんな予知を…

 

神司「でも、亜無くん…どうやってここに来たの?」

 

亜無「えーっとですね…ていうか、神ノ邪神さん怪我の方から…」

 

神ノ「あぁ、それなら自己再生で…」

 

俺はすぐに怪我した手首を治した。

 

神ノ「ほら。」

 

亜無「悪魔って自己再生できるんですね…」

 

神ノ「で、どうやって来たの?」

 

亜無「ワープホールを創ってここに…」

 

神ノ「マジか、怠惰の言ってた能力って本当に…」

 

『無かったことを有りにする程度の能力』それが亜無くんの能力だ。

 

亜無「怠惰って…怠惰さん居るんですか!?」

 

神ノ「一応な…だけど今は気をつけて…」

 

亜無「怠惰さん!」

 

亜無は俺の言ったことを聞いておらずすぐに怠惰の方へ行ってしまった。

 

神ノ「はぁ…」

 

一つため息をするとワープホールが一つ開いて誰かが入ってきた。

 

神司「神ノ…」

 

神ノ「ういっす…。」

 

神司だった。

 




キラティナイド家ですが、異形の集まりです。代々、破壊能力持ちなのでその様な能力のことをキラティナイド家では『BLE=AK.』と呼ぶそうです。

キラティナ・キラティナイド
(大悪魔邪神王)

画像を見た読者様は判りますよね。異形ですよ。ちょうどこの様なメーカーのサイトがあって作りました。本当、戦闘会で活躍するのか…


クロムヴェージュ・キラティナイド
(邪神王)

普通の姿は人間の姿ですが、異形の状態になると(刃の異形との融合すると)あのような化け物に成ります。本当、異形ってのはなぜこんなのが多いのか…

リングロイド・キラティナイド
(ルージュ・ロッサ)

まだ異形の姿は見せてません(作る予定です)が、可愛い姿で悪魔の様なサイコパスな口調です。御兄様思いですが、クロムに届いてないという。


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闇に落ちた邪神

ミカ「たくっ…そんなになるまで戦います?普通…!」

 

神ノ「ははは…すみません…」

 

ミカさんからの治療されながらの説教タイム。まぁ、無理して動いてはいたからな。しょうがないだろう。

治療が終わると、神司が俺の方に近づいてきた。

 

神司「神ノ、邪神王と会ったんだって?」

 

神ノ「さぁな。」

 

俺はあえて嘘をつく。だがしかし、今は嘘がついてもつけないのだった。理由は簡単…

 

亜無「ダウトです、神ノさん。」

 

嘘を見破る能力持ちの亜無くんがいるからだ。

俺はははっと笑うと神司が俺の横腹を蹴り飛ばした。

神ノ「うおっ…!?」

 

ミカ「神司さん!?」

 

神司「ふんっ!」

 

蹴飛ばされて壁に激しく頭を打った。

 

神ノ「いてて…」

 

くそっ…横腹も痛いが、その飛ばされた衝撃で頭を打ったからそこもいてぇ。

 

神ノ「何なんだよ!神司!」

 

神司「俺の大事なパートナーなんだ。それで知ってて知らないフリか?ふざけんな!あとこの状況はどういうことだ?説明してみろよ。」

 

神司が言ってるのは、仲間の悪魔たちが暴走している状況の事だろう。ましてやその内の三名がクロムとリングに誘拐された事もだ。

 

神ノ「……その件については…謝る…」

 

神司「もう遅い、手遅れなんだよ、お前の動きには。全てが手遅れだ。」

 

神ノ「……」

 

神司「暴走した仲間を助けることを置いといてお前はまずどこを対処しようとした。」

 

神ノ「…仲間を助けるたm」

 

神司「ハァ?ふざけたことぬかしてんじゃねぇぞ?神ノ邪神、お前の仲間が暴走したときにまず行ったところは邪神王とその妹を倒すために向かって行った。違うか?」

 

神ノ「…合ってます……」

 

もう、何も言い返せない。神司の言葉が正論だ。俺はあの時…リングの狂気に怯えて頭を動かすことができなかった。

……今思えば、あの怯えていた時に助けてくれたのは、今もなお暴走している憤怒だ。憤怒が俺を助けてくれた。なのに……そのあと憤怒たちが暴走したのにアイツらを放ってクロムとリングの方へ向かってしまった。

 

亜無「(泣いている…)神ノさん…」

 

神ノ「……」

 

もう…そんなのなら…いっそのこと、消えて無くなりたい。何が団長だ、何が七つの大罪総団長だ。俺なんて、総団長の資格なんてないじゃないか…。

 

神ノ「……ごめん、一人にさせて…」

 

俺はスキマを開いて暗い空間へ行こうとした。すると神司が俺の肩を掴んだ。俺は振り向いた。

 

神司「逃げるのか?この場から逃げるのか。」

 

俺は前に向き直すと、神司の手を払い空間へと歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

神ノ「………」

俺は、まず俺以外の空間の時間を止めた。

ここでなら....思う存分、オレヲ殺セル…。

俺は自分の分身を創ると、生命を与えて、

 

俺「ハハッ…俺、殺されるのか....」

 

神ノ「スマナイナ…自分ヲ殺サネェト、気ガスマネェン…ダッ!!!」

 

まずは最初に人格技を俺に使った。

 

神ノ「第一人格『邪神斬リ』ッッ!!!」

 

勿論殺すつもりで放った。俺は邪気の斬撃で俺を横に真っ二つに斬って一度殺した。俺に近づき『再生』の呪文を発動させて生き返らせた。

その時には…神ノの髪の色が黒から白へと変わっていくのが分かったが、そんなことは今は必要ない。

 

神ノ「マダ、死ヌンジャ…ネェーゾ!第三人格『魂狩リ』…!!!」

 

自分の刀を紐状にして俺の体に突き刺した。

 

俺「ぐぅっ…!」

 

紐状の刀をぐにゃぐにゃと動かして心臓までたどり着いた。その心臓に紐状の刀を巻き付けて引っ張り出した。そして刀を持ってない方の手に心臓を持つと激しく黒炎で燃やして燃え上がり俺の心臓が灰になった。この間、二秒間という素早さで行った。すると俺が倒れるが直ぐに『再生』を行う。

 

神ノ「マダマダコレ位デクタバンジャネーゾ?第四人格『死々銀河』…!!!」

 

刀を鞘に入れてから構えて素早く俺に一文字を喰らわせた…。

 

 

 

 

 

そして時は神ノが第三人格を行っている頃に自動的に動かされていた。その後も俺を殺すことだけを考えていた神ノは我をも忘れていた。

神ノ邪神を止めてくれる者は……いない。

 

 

 

 

神ノがあの空間に行ってから数時間が経つ。

残りの暴走している悪魔たちはどうにか俺と亜無、エルとミカが気絶させた。ただ、タルウィはすぐに正気に戻ったので止める作業に協力してくれた。

…....神ノは一体どこで何をしているのか…。

 

神司「神ノ…」

 

ミカ「か…神ノ様…!」

 

ミカが見ている方向を見ると、そこにはいつもの神ノではなかった。

髪の色は黒から白に変わっており、いつもならば黒い蝙蝠の羽根のなのだが今の神ノは黒いカラスの様な羽根になっている…その中でも特に怖いのが…いつもの綺麗な紅い目は、眼光が光るほどの赤を放っている。しかも先程からミカが話しかけても反応がない。まさか誰かに操られて…

 

神ノ「……ロス…」

 

ミカ「え…?」

 

すると神ノが左腕をミカの方へ伸ばすと邪気で創られた刀でミカを一度斬った。

 

ミカ「えっ……」

 

左腕が無くなっている代わりに邪気がそこからミカを飲み込もうとしている。

 

ミカ「えっ?えっ?」

 

どうやらミカはパニくっている様子だ。俺はすぐに亜無に命令を出す。

 

神司「亜無!ミカさんに付いている邪気を消せるか!?」

 

亜無「できます!」

 

亜無は邪気に憑かれたミカのところへ走った。すると神ノが亜無に向かって攻撃をしようと左腕を上げた。

 

神司「まずい!」

 

俺はすぐさま邪楼剣を抜いて技を発動した。

 

神司「邪刀『鬼神斬』!」

赤く光り出す邪楼剣。神ノの腕を斬るともう片方の腕に既に刀を持ち変えていた。

 

神司「怠惰!もう起きてるんだろ?!」

 

神ノが俺の横腹に向けて刀を振る。ただしその刀を怠惰が大鎌で止めた。

 

怠惰「こちとら寝起きなんだよ!」

 

神司「ごめんねぇ!」

 

亜無「できました!」

 

神司「それっじゃあ!」

 

俺は神ノを斬り飛ばした。

 

神司「神ノ邪神がこの状況だ。戦う者は残りミカの回復ができる者は急速に応急処置を!」

 

怠惰「俺はミカの回復に参戦。」

 

タル「私はベルと一緒に…!」

 

憤怒「はぁ…『次期 ”邪神之王„』だっけな…」

 

傲慢「まぁ、僕がいないと何もできないのが神司だからね。」

 

嫉妬「はあ~先に神ノを攻撃してて妬ましいな、神司くん~。だけど、私はミカちゃんを助けるよ。」

 

暴食「僕は怠惰くんと同じく救護班で。」

 

エル「俺は…」

 

ミカ「エル…神ノ様を助けてあげて…」

 

やっぱりミカさんは優しいな。こんな状況でも神ノ様、か。

エルは笑うと、

 

エル「死ぬんじゃないぞ。」

 

ミカ「当たり前じゃん…」

 

暴食「…それじゃあ、急ぐよ。」

 

救護班は亜無が創ったワープホールでここから出ていった。

ただし亜無はここに残った。

 

神司「行くぞお前ら…神ノ!すぐに助けてやるぞ!」

 

 

 

Continue to next time....




今思えば、自分で作った「BLE=AK.」って東方のフランちゃんにも当てはまると思うんだよね。

フランちゃんは、『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』だから、
邪神王(クロムヴェージュ)の能力は『全てを破壊する程度の能力』と『邪心を操る程度の能力』だからね。似ている能力だよな、”ありとあらゆる„と”全て„って。

※ルージュ(リングロイド)の能力は『破壊と殺戮を繰り返す程度の能力』で
大悪魔邪神王(キラティナ)は『この世とあの世の魂を壊す程度の能力』と『全種族になる程度の能力』です。

今日の朝頃に”狂邪神 神ノ邪神„の画像投稿しますね。



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番外編 神司の過去

はいはい!来ました!番外編 神司の過去 です!!
「謎が謎を呼ぶ、一人の少年の物語。そこにアシストしてくれるのは一人の堕天使….。」
では、本編へどうぞ。



昔々宇宙もなく惑星が一つしかなかった時代のこと。そこには最高神のゼウスが雲の上で人間の生活を見守っていた。そして死んだ者は冥界にはハデスが存在する時代であった。これを現代の人々は ”ギリシア神話„ と言っていた。さて話は戻すがある時他の家とかは大きな宮殿な筈なのに野原に一つの貧しい家がポツリとあったそこには四人の家族が居た。父母姉。そしてこの話の主人公の弟が住んでいた。ただし幸福や幸せとまではいかず母は病気でタナトス(死)が母の隣にいた。つまり父と姉と弟が母の病気を看病しながら生きていた。 

 

母「あぁ…星花(せいか)……神司(しんじ)…。母は大丈夫よ…。」

 

姉の名前は星花(せいか)という名前で弟の名前が神司(しんじ)だった。

 

父「心配するな!私たちがいるからお前は死なん!」

 

(死)「残念ながらハデス様が決めたことだ。貴方の奥さんはあと数日で死んでしまわれる。だが安心して下さい。ハデス様がきっと…きっと…この奥さんを転生させて下さる筈です。」

 

父「誰が安心出来るか!たった一度の人生に死の神に理解出来るのか!?ただでさえ貧しいのに母と姉の星花も病気だぞ!?」

 

そう姉の星花も病気で命の危険があるのだ。だが母の方がもっと深刻であった。

 

父「そしてタナトス!お前の主人…そしてこの世界を産んだ神が我々の敵になる!何故だ!?何故なんだ!何故…!」

 

と父はタナトスの服の袖を掴みながらそう叫んでいた。涙も大量に流していた。

そんな暗い空気に姉の星花が神司の袖を持って「花を積みに行こう!」と言って野原の花が綺麗に咲いているところまで走って行った。

 

星花「やっぱり綺麗に咲いてるわね。」

 

神司「うんそうだね!姉ちゃん!」

 

星花「これを全部積んだらきっと母も喜んでくれるわ!」

 

神司「えっ!?これ全部…!?」

 

ここにある全部の花を積もうとすると軽く3tは越えるだろう。それを姉の星花は積もうと言っているのだ。どう見ても無茶でしかない。

 

神司「わかったよ。俺も手伝うから全部の花を積んで母に見せて驚いて病気を吹っ飛ばして上げよう!!」

 

星花「エイエイ…」

 

神司「オー!!」

 

 

 

~数分後~

 

 

 

星花「これぐらいで良いでしょ!」

 

やっと二人で持てる様な大きな花束が出来た。ロープは家から持ってきて結んだ。

 

星花「さぁ!家に帰るわよわよ!」

 

神司「うん!」

 

二人は仲良く母父がいる家に向かった。

その時…不幸が起きた。一本の光の線が星花の胸に小さな穴を開け星花は血を流して倒れた。その時二人で持つのが精一杯だった花束が散りばめた。

 

神司「えっ…ね、姉ちゃん…?どうしたの…?急に倒れて…!……!血…。」

 

一人の神が天から降りてきた。そしてその神は神司に話しかけた。

 

神「フフフ…♪いや~俺って親切だよな~♪何てったって!もうすぐ死にそうな彼女を先に楽に死なせてあげたのだから!♪」

 

高らかに笑う神を神司は睨んだ。すると神は喧嘩を買った様に反応し、

 

神「あぁ?もしかして俺を睨んでるの?」

 

すると神は神司の首を掴んで上に上げた。神司の体も上に上がった。

 

神司「うっ…う…。」

 

ただし神司は睨むのを止めなかった。

 

神「テメェは神の俺に喧嘩を売ったんだ。というか!俺はお前の隣にいた彼女の為に殺したんだ!お前だって判っているだろう!?もうすぐで彼女は病気で死ぬ。だから俺は病気で苦しみながら死ぬより俺の力を使って殺してあげたんだ!そこ理解しろよな!クソガキが!!」

 

神司は怯まずにそのまま睨み続けた。

それを見た神は呆れて、

 

神「あーわかったわかった。そんなに睨むんだったら少しは限度を知ってもらわなきゃな。」

 

と言って神は神司の家、母父丸ごと光の線を飛ばして家を爆発させた。

 

神司「……」

 

神司は神を睨んでた目を跡形も無くなっている家を見て思考回路が止まった。

 

神「これがお前の結末だ。ちゃんと行動は考えてから行動しろ。」

 

と言って神は天の方に帰っていった。

 

神司「……」

 

神司は跡形も無く壊れた家の上に座っていた。そして何も感情も持たずまだ状況が整理しきってないのだ。ただし一つの感情が心の底から上がってきた。その感情が…『憎しみ』だった。

 

神司「……とりあえず…姉ちゃんのお墓でも建てるか。」

 

神司は星花を背負って誰も居ない様な森まで来た。そして神司はそこに星花を地面に下ろした。

そして神司は自らの手で地面を堀り始めた。そして星花が入るくらいまで掘った。

 

神司「さてこれくらいで良いかな。」

 

掘り終わった時の神司の手は土で汚れて血だらけになっていた。そしてそっと掘った穴の中に星花を入れて土を被せて埋めた。

 

神司「さてと…。」

 

神司は森を出て町の方に歩き出した。そして町に着き親友のオーディンの家まで行った。そしてオーディンの家の前まで来て扉を叩いた。

 

オー「はーい。あれ!?どうしたんだ!?神司!」

 

オーディンは真っ赤になった神司の手を見て驚いた。

 

神司「ははは。いや?少しオーに会いたくてね。ごめんだけど入れてもらえる?」

 

オー「べ、別に良いけど。」

 

オーディンは神司を家に入れた。

 

オー「神司、一体どうしたんだ?」

 

神司「何がだい?」

 

神司は敢えて知らないフリをする。

 

オー「気づいていないのか。今君の手は酷く血を流しているそして顔色は酷く真っ青だ。それはバレてはいけない何かを隠している顔だ。ほら、正直に言ってごらん?素直になれよ。」

 

神司「……はぁ、今から今まで起きた真実を言うけど信じてくれるかい?」

 

オー「もちろん!何てったって俺らは親友だろ?」

 

神司「…わかった。それじゃあ話すよ。」

 

神司は家族が一人の神に殺された、そして姉、星花を埋めてここに来た話を隠さずそのまま話した。話している内に涙がぽろぽろと流した。だが話すのを神司は辞めなかった。そして話終わった。

 

オー「…なるほどね…。」

 

神司「くそっ…!」

 

オー「まぁ、まずは涙を拭いてくれ。話はそれからだ。」

 

オーディンは神司にハンカチを渡した。神司はそのハンカチで涙を拭いた。

 

神司「…ありがとう。」

 

オー「さて、その神の顔は覚えているか?」

 

神司「もちろんだ。あの憎き神の顔が今は奴の顔しか思い浮かばない。」

 

オー「つまり恨みしかないと。」

 

神司「あぁ、そういう事だ。」

 

オー「それなら見つけるのは簡単かもな。ほら、この紙にそいつの顔をスケッチしてみなよ。君の能力なら出来るだろう?」

 

神司「能力じゃないって~…。」

 

神司はペンを持って家族を殺した神の顔の絵を書き始めた。

すると神司は白い長い髪でキリッとした目付き、そしてしっかりとした顔つきを描いて最後に鼻と唇を描いた。その顔は女性の顔に近かった。

そしてその顔は自分の思った通りに描けていた。さらにその顔にオーディンには覚えがあった。

 

オー「あっ…!マジか…。こいつはミカエルだ。少し前にゼウス様がミカエルに殺されそしてそのミカエルが他の神を仲間にして軍を造ったんだ。そして他の神を殺した。残りはハデス様の冥界の神たちになった。確か神司の母の近くに居たのって…。」

 

神司「ハデスの仲間、(死)のサナトスだ。まさか…!」

 

オー「だろうな。ミカエルはハデス様たちを徹底的に倒すつもりだ。その時にお前の姉、星花がいて病気の事を知り殺した。そして神司がミカエルに喧嘩を売りミカエルは神司の家まるごと壊して消した。その時『ついでに』居たサナトスと一緒に家族を殺したという訳だな。」

 

そうつまり、ミカエルの目的はサナトスを倒すこと、だったのだがミカエルは星花が病死しそうなのを勘づいて

 

ミカ「コイツはどうせ死ぬんだし別に殺していいだろ。」

 

と心に思って星花を『ついでに』殺したのだ。その後神司がミカエルを睨みミカエルは神司から喧嘩を売られたと察し神司の首元を持って上げたのだ。そしてしつこいので目的を倒す為に神司の家もろとも消したのであった。

 

神司「…くそったれ神野郎だな…オー、俺と一緒にミカエルを倒さないか?」

 

神司は真剣な顔でオーディン言った。するとオーディンは笑い出した。

 

オー「フフッ…♪」

 

神司「なっ、なんだよ!?」

 

オー「いや?当たり前のこと言われたからさ♪いいよ参戦させてもらうよ。絶対ミカエルを倒そうな!」

 

神司「…!おう!」

 

神司とオーディンは握手を交わした。

 

神司「なら、作戦でも考えようぜ!」

 

オー「そうだな。そして地下に少し昔の資料に悪魔召喚の魔術書があったから少し漁ろうぜ。」

 

神司「ミカエルを潰せる様な悪魔を召喚しようぜ!」

 

そして神司とオーディンは魔術書を読んで読みまくった。するとオーディンが一つの資料を見つけた。

 

オー「神司、コレ…。」

 

神司「うん、どうした?それは…『悪魔の王の召喚術』…王が出てくるのか!?」

 

オー「だっ、だろうな…。というか召喚する為にそれ対等の価値があるだろ…。」

 

神司「……王ならミカエルを倒せるかもしれない。」

 

オー「待て神司、早まるな。まだ中身を読んでいないんだ。少し読ませてくれ。」

 

神司「まぁ、それならしゃーないか。」

 

オーディンはその魔術書を開いた。するとオーディンたちが読めない様な字で書いてあった。

 

オー「うわー…ごめん神司。まずは解読からだわ。これなら…三日だ。三日で解読するから待っててくれ。

 

神司「わかった。その間ミカエルたちがどんな奴かを観てくるよ。」

 

オー「それはつまり外に出てクソ神たちを観察すると言うことかい?」

 

神司「そういうことさ♪大丈夫死にはしないさ♪」

 

そう言って神司は一階に戻り外に出ていった。

 

オー「まぁ俺はお前を信じるから良いけどその言葉、死亡フラグとか言ったら俺はお前を許さねぇ。」

 

 

神司は現在ミカエルたちが居るであろう場所の真下にいた。

 

神司「う~ん…どうやって上ろう。」

 

?「それなら俺が連れてってやろうか?」

 

神司「誰だッ!」

 

神司が振り向くとそこには黒い服とズボンを着て上にパーカーを着た悪魔らしき者が立っていた。

 

?「俺は”神ノ邪神„。天界から落とされて悪魔・邪神に成った者だ。で、少年はどうしてこんな危ない場所の真下に居るんだ?」

 

神司「天界への偵察さ!あと少年じゃない!俺は神司だ!」

 

神ノ「おうおう、わかったわかった。偵察ねぇ~…今日は何時もよりミカエルとか他の神も荒れてるぜ?それでも行くのかよ。神司くん。」

 

神司「行くに決まってるだろ!」

 

神ノ「一つ忠告をするぞ。『死ぬぞ…!』」

 

神司「うっ!」

 

神ノ邪神は神司の脳内に直接言葉を送った。

 

神ノ『痛いだろ?この苦痛よりも痛いのが今から行く場所だ。それでも行くのか?』

 

神司「も…勿論…。」

 

神ノ「……判った、なら連れてってやるよ。ただし俺もついてくぞ?」

 

神司「あぁ!お前が居れば百万力だ!」

 

神ノ(子供ってこんなに面倒くさいっけ…)

 

そして神ノ邪神と神司は天界の方へ向かった。

 

神ノ「さてここが天界だ。」

 

神司「ここが…」

 

すると二人に気づいた門番が、

 

門番「「お前らは誰だ!?」」

 

神ノ「…相手は二人か…神司くん、目を隠したまえ。」

 

神司「う、うん。」

 

神ノ邪神は神司が本当に目を隠したのかを確認してから素早く門番の頭を手刀で斬り落とした。

 

神ノ「『邪神の悪魔箱』サキ。」

 

神ノ邪神は小さな箱から一つの球を地面に投げてサキを召喚した。

 

神ノ「よろしく。」

 

そしてサキは素早く門番たちタッチしてを果物に変えた。そしてまた球に戻って神ノ邪神の元に戻った。

 

神ノ「さて良いぞ。」

 

神司「…あれ?あの人たちは?」

 

神ノ「ん?交渉して帰ってもらったよ。」

 

神司「流石だ!」

 

神ノ「フフフ…さぁ行こうか、そして急ごう。」

 

二人は門を抜けてミカエルたちが居る王宮の近くまで歩いた。

 

 

一方その頃オーディンは…

 

 

 

オー「……った、やった!解読成功だ!」

 

普通なら三日掛かる解読を一日だけで終わらせたのだ。

 

オー「えーっと、何々…『悪魔の王の呼び方』……『1.召喚者はまず魔法陣を床に描いて呪文を唱える』『2.悪魔の王が出てきたらまずは槍を掲げて悪魔に突き刺す』『3.すると槍から悪魔は召喚者の体へと入っていき悪魔の王本体と成る』……半端ねぇな…迷っててもしょうがない!俺はこの悪魔の王に掛けるぜ!」

 

そしてオーディンはチョークで魔法書通りに魔法陣を描いていき呪文を唱えた。

 

オー「『ウオンシャジ・ガ・ルワラア』!」

 

すると魔法陣が光出し悪魔の王が現れた。そしてオーディンは用意した槍で悪魔の王を貫いた、と思ったら

 

オー「なっ…!」

 

悪王『飽きたんだよ!テメェらの様な召喚者に呼び出されるのはよォォ!!』

 

悪魔の王はオーディンに直接脳内でそう叫んだ。

そして魔法陣から悪魔の王が出てきて歩いて怯えるオーディンを追い詰めた。

 

オー「ひぃ!」

 

悪王「フハハハハハ!そんな怯えた顔で見るなよ幼き召喚者!」

 

?「うるせぇ、黙れ。」

 

悪王「なっ!テメェは…”邪神王„!?」

 

邪王「ゴミクズはだからコミグズなのだよ。」

 

悪王「うるせェェ!!」

 

悪魔の王は邪神王に殴りつけたが邪神王はそれを受け止めて悪魔の王の腹を殴り壊した。

 

 

悪王「ヴァガ…ジィシャンオ…ウゥ!!」

 

邪王「クカカカ!何だ何だ?悪魔は腹を殴り壊したても尚生きていると聞いたのだが、俺様の間違いか。」

 

そして邪神王はオーディンを見て、

 

邪王「どうも、俺様は邪神王。お前が呼び出した者よりも階級は遥かに上だ。まぁ、まずは握手でも…」

 

とオーディンに握手を求めた邪神王。オーディンは怯えながらも握手をするとオーディンでは見えない速度で掌から肩まで引き千切った。

 

オー「ぐぎゃああああ!!!」

 

そして千切った腕を食べる邪神王。そして食べながら、

 

邪王「これで契約成立。むしゃむしゃ。」

 

と言葉を放ってオーディンに、

 

邪王「さて、どんな願いを求めているのですか?ご主人様…♪」

 

とニヤリとした顔つきで願いを求めた。

 

悪王「キッ…サマァァー!!!!」

 

傷を治した悪魔の王が再び邪神王に殴り掛かった。

 

邪王「五月蝉い。」

 

邪神王は悪魔の王の頭から足へと思いっきり殴り付けて微塵もなく殺した。

その衝撃でオーディンは頭を壁に打って気絶した。

 

邪王「さて、少年…気絶か。」

 

そして邪神王は座り一睡しようと目を閉じた。

 

 

 

 

オー「……うぅ…。」

 

邪王「おい、小僧。生きてるか?」

 

オー「…はっ!腕は…」

 

邪神王に喰われた筈のオーディンの腕はちゃんとそこにあった。

 

オー「あれ?」

 

 

邪王「いや、喰ったぜ?とても美味しかったからな。礼としてまた腕を生やしといてやったよ。」

 

何だ、結局喰われたのか。それに美味しかったのか…頭の中で自分の腕がまた喰われている姿を想像すると恐ろしく鳥肌が立った。

 

邪王「で?何で悪魔王を呼び出したんだよ。」

 

オー「逆に何でお前が出てきたんだ。」

 

邪王「んあ?面白そうだったからに決まってるだろ。その他に理由はあるかよ。」

 

オー「つまりは暇だったのですね?」

 

邪王「そういうことだ!で?願いは何でなんだ?」

 

オー「俺の友達の神司の家族が、天界に居るミカエルに殺されたんだ。」

 

邪王「なるほど…それで敵討ちとして俺らを呼んだのか…」

 

オー「そういうことだ。」

 

邪王「…まぁ暇だし付き合ってもいいが、一つ言わせろ。」

 

オー「なんだよ…」

 

邪王「もしも面白くなかったらお前の魂を食い荒らして永遠の苦しみを送ってもらうぜ…♪」

 

オー「わかった…!神司の敵討ちができるなら俺の魂ぐらいあげてやるよ!」

 

すると邪神王はニヤリと笑うと、

 

邪王「言ったな…♪」

 

オー「あぁ!言ったぞ!」

 

邪王「ならば俺はお前の遣い魔になる。今だけな。」

 

オー「…!行くぞ…!」

 

邪王「おうよ。」

 

そしてオーディンは外に出て邪神王に翼になってもらい天界にいるだろう神司の方へ向かった。

そしてその頃、神司&神ノ邪神は…、

 

神司「ここが天界か~!」

 

神司は等の目的をも忘れて天界を遊んでいた。だがその間逆に神ノは、

 

神ノ「……」

 

神司「どうしたんだ?神ノ。」

 

神ノ「あっ、いや…(何だよこのガキ…ミカエルを見に来ただけじゃねーのかよ。というか来てみたは良いが、俺は堕天使として普通はここには来てはいけないんだよ…)」

 

神司「そ、そうか…って!目的はミカエル撃破だった!」

 

なんと、神司は天使がいっぱいいる前で大きな声で『ミカエル撃破』という言葉を放ったのだ。その事には勿論天使たちは神司たちを睨んだ。

 

神ノ(ヤバイヤバイ!)いえいえ!何も無いですよ~、ほら神司?家に帰ろうぜ~?」

 

神司「何を言い出すんだよ!俺らはミカエルを倒すのだろ!?」

 

また大きな声で『ミカエル』という言葉が神司の口から出てきた。しかも俺”ら„だ。神ノも捲き込まれていた。

しかも、天使たちは増えて神司たちを睨んだ。

 

神ノ『うるせぇ!脳内の鼓膜ぶち破るぞ!?』

 

神司「うっ…!」

 

すると一人の天使が、

 

天使「…あー!お、お前は…!『七つの大罪』 総団長の神ノ邪神だろ!?」

 

神ノ「くそっ…!逃げんぞ!神司!!」

 

すると神ノ邪神は黒い羽を生やして神司の手を引っ張り空へ逃げた。

するとすぐに天使兵たちが神司たちを追ってきた。

 

天使兵「まてー!大罪人!!」

 

神ノ邪神は空中で止まると神司を天使兵たちに見せると、

 

神ノ「今回はお早いですね!だが今回は人間の子供もいるんで見逃して…」

 

天使兵「んなわけあるかー!」

 

天使兵たちは止まらず神ノ邪神に襲い掛かった。だが、

 

神ノ「だがねぇ…第八人格『邪神の悪魔箱』。召喚!タルウィ!」

 

神ノ邪神が空中に箱から出した球を上に投げるとボロい赤布を着た女性が現れた。

 

タル「呼びましたか。」

 

神ノ「タルウィ、アイツらの体の熱を蒸発させろ。」

 

タル「つまりは殺してしまっても良いと。」

 

神ノ「あぁ、良いぜ。」

 

タル「それでは…」

 

タルウィが天使兵たちの方へ手を伸ばすと天使兵たちが膨れ上がり全てが爆発し、下に血の雨を降らした。

 

神ノ「アハハッ!温かい血の雨を人間どもにプレゼントだ!ありがとな、タルウィ。」

 

神ノ邪神がタルウィに礼を言うとタルウィは球に戻った。その球を神ノ邪神は上手くキャッチした。そしてその球を箱に入れ、『ポンッ』と箱は消えた。

 

神ノ「はぁ~…神司テメェ、あんな敵がいっぱいいる前でその敵のボスの名前を出すな…って!?」

 

持っていた筈の神司がいつの間にか消えていた。

 

神ノ「……落としたか?」

 

神ノ邪神は下に神司が落ちたと思い下に下りた。

その頃神司は…、

 

神司「ここから出せよ!」

 

牢に閉じ込められていた。その牢の前にいるのは天使が二人。その天使というのが…

 

ガブ「こいつだよねー♪神ノの野郎が持ってた可愛い子供というのが♪」

 

ラファ「あぁ、コイツで間違いないだろう。」

 

そこにいた二人の天使はガブリエルとラファエルだった。そして神司を盗んだという天使がいた。その天使は…、

 

サリ「はい、ありがとうございます。」

 

サリエルだった。

 

?「おいおい…また変な物盗めとサリエルに頼んだのか?ガブリエル。」

 

ガブ「何だよ、僕の勝手だろウリエル。」

 

そこにウリエルも集まった。

 

神司「ここから出せよ!俺は俺の家族を殺したミカエルを倒すんだ!!」

 

神司がその言葉を言うと四人の天使がポカンとなった。

 

神司「な、何だよ…」

 

ガブ「フッ…」

 

四人「「「フハハハハッ!」」」

 

四人は神司を見ながら笑った。

 

神司「だから何なんだよ!?」

 

ガブ「ミカエルを倒す?!このガキが?!」

 

サリ「嘘でしょ?!」

 

ラファ「そりゃねぇや!」

 

ウリ「可笑しくて面白いことを言うガキだな!」

 

四人は無理とすぐに神司の言葉を断言した。

 

神司「何が可笑しいんだ!俺はミカエルに絶対勝つんだ!」

 

するとガブリエルが牢の中に居る神司の首もとの服を持って引っ張り、

 

ガブ「嘗めたこと言ってんじゃねーぞ?クソガキ。一応言っておくが僕らの種族は天使じゃない。『神』なんだよ。神を怒らせると天罰が当たるんだぞ?そこのところ分かってて言ってるのか?それとも…ただただほざいてるだけか?」

 

ガブリエルは神司に殺気を放ち、牢の中に叩き戻した。

 

ラファ「おぉ~怖いな。」

 

カブ「昔から僕は怖いんだよ。あの様なクソガキには特に殺気を出してやるよ。」

 

ウリ「んじゃ俺は上に戻るよ。」

 

サリ「私も…」

 

カブ「ちょっとサリエルは待ちな。」

 

サリ「はい?」

 

カブ「サリエル、君に一つ頼みたいことがある。このガキを蹴ったり殴ったりできる奴隷券をあげるよ。」

 

神司「えっ…!」

 

サリ「……」

 

カブ「何だよ?不満そうだな。」

 

サリ「いえいえ!ありがとうございます…。」

 

カブ「んじゃ、三日間そのガキと一緒に牢屋に入っててね~♪」

 

そしてガブリエルは牢の鍵を開けて、サリエルを牢の中に押し込んだ。

 

カブ「楽しんでね~♪」

 

ラファ「乙だな。」

 

そしてラファエルが牢に鍵を掛けてガブリエルと一緒に上に戻った。

神司は敵だった筈のサリエルと同じ牢屋に入れられて身動きができなかった。

 

神司「……」

 

一人黙っていると、サリエルが話をしてきた。

 

サリ「あの…」

 

神司「…何…。」

 

サリ「君は本当にあのミカエルを倒そうとしているの?」

 

神司「…敵のお前に話して何になるんだ…俺はただ…」

 

サリ「ただ…?」

 

神司「……いや何もないよ。逆に聞くけど、お前は何でここにいるんだよ。」

 

サリ「それは…!」

 

そこでサリエルは黙った。

 

神司「なんだよ…見れば判るけど、お前…あの天使たちにいじめられてるんだろ?」

 

サリ「 ! …うん…。」

 

神司「何ならさ、今だけ協力してここから出ないか?」

 

サリ「…え?」

 

神司がサリエルにそう言うとサリエルは驚いた顔して、

 

サリ「何で…」

 

神司「何でって…簡単だよ『弱き者は守る』、それが男って言うんだろ。」

 

サリ「…!判った、君と協力して…」

 

?「誰と誰が協力だって?」

 

サリ「はっ…!」

 

神司「くそっ…!」

 

牢屋の中には一つ鉄格子がある。そこから一人の神が見ていた。その神は…

 

サリ「ガブリエル…」

 

地使いのガブリエルだった。するとガブリエルは少しイラついた顔になり、

 

カブ「ガブリエル『様』を付けろ!」

 

と言って牢屋の壁を壊して入ってきた。すると、牢屋の床を鋭いトゲに変えるとサリエルの腕に突き刺した。

 

サリ「ああっ…!」

 

カブ「テメェ…僕より階級が下なのに様を付けないのかい?」

 

ガブリエルはトゲを刺したまま折って、そのトゲを思いきり踏みつけた。

 

サリ「あぁぁあ…!!」

 

カブ「痛いだろうな…それが僕からお前へのプレゼントだからね!」

 

大声で叫ぶとグリグリと踏みつけた。

 

サリ「あぁあー!!す…すみません…」

 

カブ「遅いね。そうだった!壊した壁は直さなきゃね♪」

 

するとガブリエルは床や壁を直した。だが、壁には腕にトゲが刺さったままのサリエルが吊るされていた。

 

サリ「痛いよぉ…」

 

カブ「ごめんよ、小僧。んじゃ僕はここから…」

 

神司「…待てよ…」

 

ガブリエルは出ていこうとすると、神司が止めた。

 

ガブ「何だよ小僧…僕に文句でもあるのかい…?」

 

神司「お前…アイツをいじめて楽しいか…?」

 

するとガブリエルはにっこりと笑って神司の肩に手を置いた。

 

ガブ「楽しいかね…そうだよ、とっても楽しいよ♪君もされてみたいかい…?」

 

神司「…断る。」

 

ガブ「チッ…そうかそうか…なら楽になるような遊びをしてやるよ!」

 

ガブリエルは床の土を操り、トゲを数本作って神司に向かって攻撃をした。だが…大きな崩れる音をたてて誰かが壁を壊して牢屋に入ってきた。

その衝撃で吊られていたサリエルは下の倒れた。

 

?「やれやれ、こんなところに居たのか…帰るぞ。」

 

そこに居たのは口調を変えたオーディンの姿だった。

 

神司「オー!」

 

ガブ「貴様は誰だ!」

 

オー「おっと、すまんな今はこの少年を助けろと主人に言われているのでな。お前を構っている時間は無いのだよ。」

 

ガブ「何だと…!」

 

オー「たくっ…小僧と主人は守らねぇといけないよな?でこの壁の下敷きになってる天使は…」

 

神司「オー、まさかと思うが…いや、今のところは誰かだろ…」

 

オー「ご名答!現在この体の精神は俺様、邪神王だ!よろしくな小僧!」

 

ガブ「は…?邪神…王?」

 

邪王「そうだぜ。あと俺はお前を知っている。四大天使の一人、地使いのガブリエルだろ。」

 

ガブ「敵であるお前が僕のことを覚えていてくれて有難い…だけど、貴様らはいつまでその牢屋に居るんだ?」

 

邪王「はぁ?」

 

ガブリエルは手を上に上げると壊した壁の後ろから天使の大軍が現れた。

 

神司「……」

 

邪王「はぁ…めんどくせぇな…」

 

邪神王はオーディンの体から離れると、オーディンの体を神司に渡した。

 

神司「えっ…」

 

邪王「小僧、俺様の合図で下に降りろ。」

 

神司「えっ、でも…」

 

下は雲があり、落ちたら落下で死ぬ高さだった。

 

神司「いや!むりむり!!」

 

邪王「お前は男だろ?」

 

関係ないだろ…お前は悪魔で俺は人間なんだぞ…

 

神司「ふざけるな!俺はお前と違って人間だぞ!」

 

すると邪神王は…、

 

邪王「そうだな…ならば、落ちてからのお楽しみだ♪」

 

邪神王はそう言うと、オーディンを抱えたまま俺の背中を持って空に投げ落とした。

 

神司「うわぁぁぁあ!!!ふ・ざ・け・る・なッッ!!!」

 

そう叫びながらもオーディンは落とさないように抱えていた。

雲を突き破り地面が見えると下には見覚えがある者が立っていた。

 

神ノ「オーラァーイ!オーラーイ!!」

 

そう、地面に居たのは神ノ邪神だった。

 

神司「かぁーみぃーのぉー!!」

 

神ノ「安心しろ!絶対キャッチしてやるから!」

 

それはフラグなのか。

そんなことは考えている暇ない。あと数秒で地面に着きそうだった。

 

神ノ「隕石みてぇにはえぇな。それじゃっ!第二人格『鋼の鎧硬め』…!」

 

神ノ邪神は自信の体を鉄のように硬くし、防御力を上げて隕石のように落ちてくる神司たちを受け止めた。

 

神ノ「ッ…! ……はぁ…はぁ…」

 

何とか防いだ神ノ邪神。神司もオーディンをゆっくりと地面に置き、深く深呼吸していた。

 

神ノ「はぁ…危なかったぁ~…」

 

神司「はぁ~…怖かったぁ…」

 

二人は落ち着いた様子だった。

 

何十分か二人は地面に座り休憩していた。すると神ノ邪神は神司に水が入った水筒を渡した。そして神ノ邪神だけ休憩が終わって立ち上がった。少し神ノ邪神は考え事をしながら黙っていると、

 

神ノ「……すまん、神司。少し大きな急用ができた。」

 

神ノ邪神に渡された水を飲み終えると、

 

神司「ゴクッ…んっ…判ったよ。でも…」

 

神ノ「あぁ、天使兵共のことか?それなら、第八人格『邪神の悪魔箱』。」

 

神ノ邪神はその中から、七つの球を持つとそれを一つずつ地面に投げつけた。

すると、その球から七人の悪魔たちが現れた。

その七人の悪魔こそが…憤怒、嫉妬、強欲や怠惰と色欲と暴食、そして傲慢を司る悪魔たち、”七つの大罪„であった。

神ノ邪神はこの七人の記憶を塗り替えて、主を神ノ邪神本人から神司へと変更させた。そして七つの大罪たちを球に戻すとその球を神司に渡した。

 

神ノ「これと…」

 

それから自分の私物を取り出すとその私物をも、神司に渡した。

 

神ノ「これさえありゃ、天使兵共と戦えるだろ。」

 

神司「う、うん…」

 

神ノ「んじゃ、急用の方へ向かうかな。」

 

神司とオーディンを二人残して神ノ邪神はこの場から離れた。

 

 

 

神ノ邪神が向かった先は…大きな黒いお城の門の前だった。

 

神ノ「よっ、ケルベロス。」

 

門の前にいる門番は赤と黒の髪に青い耳、そして地獄の番犬とも言われる悪魔 ケルベロスだった。

 

ケル「ん…?なっ!なぜお前が!」

 

 

神ノ「ここの主に少し用事があってな…通らせてくれ。」

 

ケル「いやでも…」

 

神ノ『通させろ…』

 

ケルベロスの脳内に圧を掛けつつ邪気を放った。「次は殺す」とでも言っておこうか…。

 

神ノ「で?通って良いよな♪」

 

ケル「はっ、はい…」

 

許可は得た。後は大人しく話をさせてくれるかだ。俺は門を通って扉を開けて城の中に入った。『奴』を呼び出す為に城の内部を壊しまくる。

 

邪王「神ノ、テメェ…!」

 

すると『奴』ではないがその血族の邪神王が既にこの城に帰ってきていた。

 

神ノ「よぉ、帰ってきていたか。」

 

邪王「当たり前だ、我が家なんだからな。そうじゃねぇ…何しに来たんだ。あのガキたちはちゃんと生きてるじゃねーかよ。」

 

神ノ「神司っていう生意気な小僧いるじゃんか。」

 

邪王「(いるじゃんかw)ああ、いるな。…ふはは。」

 

神ノ「何笑ってんだよ。」

 

邪王「いや何も…」

 

神ノ「はぁ…んじゃ話を再開するぞ。で、アイツのことなんだけど…神司の姉と母は心臓病になってたことは知ってるか?」

 

邪王「知らん。」

 

神ノ「俺の小説読み返せよ。」

 

邪王「バカか!?メタイぞ!」

 

あっ、やっぱりメタかった?

 

 

 

 

 

 

邪王「なるほど、母や姉の他に神司も心臓病だと。」

 

神ノ「あぁしかもアイツ自身は病気のことに気づいてないらしいしな。」

 

こいつと俺が天使たちから逃がした後も体の痛みを感じる動作がなかったからな。どちらかと言えば病気なんて知らない人様な感じだ。

……家族が殺されたから、その心が壊れ復讐をするから痛みの神経が消滅した?もしくは痛みを感じなくなったのか。どちらにしよ、

 

神ノ「それでだ邪神王、お前が神司に憑依して天使たちへの復讐に協力してやってくれ。」

 

邪王「何で俺なんだよ。」

 

神ノ「安心してくれ、期間は千年。どうだ?千年なんて簡単だろう?」

 

邪王「うーん…」

 

神ノ「ついでに神司の心臓病も治してくれたら…」

 

邪王「それにしても何故神ノ邪神、お前はあの神司という小僧を助けようと思うのだ?」

 

神ノ「それはだね…アイツなら、このくそったれな世界を変えてくれそうだから…かな。」

 

邪王「はぁ?」

 

事実、現在のこの世界は人間と天使と悪魔などの種族がいつ反乱を起こしても死人が出る可能性が高い。

俺一人がその反乱止めようとしても喧嘩を買い全種族が俺を殺そうと追いかけてくるだろう……もう始まっているのかもしれないがな。

 

神ノ「革命だよ、神司が天使の長を潰して俺がこの『裏』を探し突き止めて世界を変える。俺…いや、これからの未来を俺たちが世界を覆す。革命を起こす。」

 

邪王「神ノ…お前…!」

 

神ノ「安心しろ…世界を変えるだけだ。お前は何もしなくていい。ただ、神司を見守ってほしいんだ。アイツに親が、家族がいないからな。俺は忙しい。お前は…」

 

邪王「忙しくないって言いたいのかよ…」

 

神ノ「あぁ。」

 

邪王「はぁ…わーったよ。その作戦に乗ってやろうじゃねーか。ただしその作戦を知る者は俺と神ノ、お前の二人だけだぜ?」

 

神ノ「判っている。提案したのは俺だからな。」

 

邪王「だろうな。んじゃ行ってくるが…神司の面倒を見れば良いんだよな?」

 

神ノ「あぁ、あと死なない様に心臓病を治して最後に天使たちを倒せば神司の復讐は終了。そのあと千年は神司と暮らしていけよな。」

 

邪王「わかった、あっ、そうだ。オーディンはどうすれば良い。」

 

神司「あの子も成長させてやってくれ。オーディンも使えるからな。」

 

邪王「了解。」

 

邪神王は行ってしまった今、俺は『奴』を探しに城の内部を歩き始めた。

 

 

 

 

「これからは俺様がお前の親だからな。」

 

「はぁ?」

 

「まっ、お前の脳内に入るだけだけどな。」

 

「はぁ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

神ノ「ここか…」

 

俺の目の前に大きな扉が現れた。強い邪気を感じる。絶対に『奴』がここにいる。俺はゆっくりと扉を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ここで話は終わってしまっている。このあと神ノ邪神はどうなってしまったのか……。番外編 神司の過去 は一度ここで幕を閉じる。番外編 神ノ邪神の過去 …等というふざけた話は無い。理由は簡単だ。

・・・・

神ノ邪神という悪魔や堕天使はこの世には存在していないからである。

 

     以上 ソロモン王】

 




次回は神司たち VS 神ノ邪神です!


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改めて思う仲間の友情

憤怒「オラァオラァ!!」

 

憤怒が神ノに向かってオラオラをダッシュする。神ノはその拳を見きって止めた。

 

憤怒「なぁ!?だがしかし!」

 

憤怒は黒炎を神ノの腕に燃えした。が神ノには効いていない様子だ。神ノが掴んでいる憤怒の手を思いきり潰し始めた。

 

憤怒「ぐぎゃあああ!!!」

 

傲慢「聖武器『ギガノヘルツ』!!ハァァアア!!!」

 

傲慢が神ノの腕を斬るために振り落としたが、切り傷一つも無かった。

 

神ノ「第二人格『鋼ノ鎧硬メ』…。」

 

なるほど、肉体強化したから傲慢の攻撃が通らなかったわけか。それなら…

 

神司「亜無、最初から本気で行くぞ。」

 

亜無「了解です!」

 

俺と亜無はスペルカードを一枚取ると宣言した。

 

亜無「紅神『Scarlet:devil』、紅剣『紅風嘘無剣』&合技『スカーレット・シャスティホル』!」

 

神司「憑依『西行妖』!」

 

亜無は犬の耳に吸血鬼の犬歯。そして蝙蝠の羽根を生やした。次に紅風嘘無剣と紅いシャスティホルを持つと空に舞った。

俺は邪桜剣を憑依させ背中から悪魔の羽根を生やすと桜色のオーラを放った。そしてもう一つ邪桜剣を生産するとそれを持ち構えた。

 

神司「行くぞッ!」

 

亜無「あぁ!!」

 

俺は憤怒の両手を持っている神ノの両腕を切り落とした。

 

神司「邪刀『鬼神斬』!」

 

なんとか切り落として憤怒を助けられた。

 

憤怒「すまない。」

 

神司「手は大丈夫か。」

 

憤怒「数秒あれば治る。」

 

神司「了解。」

 

亜無「星符『ストライクメテオ』!」

 

亜無は五個、隕石を神ノに向けて引き寄せた。ついでに、

 

神司「邪脚『ブラッドストーム』!」

 

神ノの後ろまで行き引力で隕石を引き寄せる。そのままだと勿論俺にも当たるので俺だけ、

 

神司「無界『音無結界』。」

 

俺だけに結界を張る。他の者は自分らで防げるだろう。

 

神ノに隕石が当たると強い勢いで衝撃が起こった。音無しな筈が衝撃が強すぎた為初めて音無結界で音が聞こえた。

 

神司「ッ…!!」

 

その時少し目を瞑っていると目の前から神ノがいなくなっていた。

 

神ノ「はぁ?がはっ!??」

 

ゆっくりと後ろを向くとまさかの後ろの結界だけ破って俺に邪刀を俺に刺してした。もろ心臓で。

 

神司「マジ…かよ……」

 

すると神ノは刺していただけの邪刀をつばまでグリグリと刺し込んで邪刀を持っていない手を俺の背中に置くと、

 

神ノ「邪砲『バッドデーモンスパーク』。」

 

邪気のマスタースパーク砲を撃たれた俺は威力で吹き飛ばされた。

 

神司「ああああああああ!!!!」

 

吹き飛ばされた俺は勢いが無くなると下に勢いよく落ちた。そこに天使が俺を助けてくれた。

 

神司「え…る…」

 

エル「よくあんな無茶ができたよなお前は。」

 

天使ではなく神のエルだった。

 

神司「ははは…倒せると思ったのだけどな……」

 

エル「……心臓をやられたのか。」

 

神司「あぁ…痛くて痛くてしょうがねぇ……」

 

エル「…今は邪神王が居ないんだ。無茶をするんじゃない。」

 

神司「バカかよ、ミカエルは…無茶をしないと神ノは…止めれないんだよ…命なんてどうでもいい…今はあの野郎を…元に戻さねぇと…」

 

エル「……神司、お前は亜無に治療してもらってこい。その間は俺と憤怒と傲慢でやる。」

 

神司「あぁ…それなら…来いッ…!召喚『雷神風神』…!召喚『悪魔の娘』…!」

 

俺は今あるほとんどの霊力を使ってドラとシロと零愛を呼び出した。

 

零愛「お父さん!?」

 

シロ「マスター!」

 

ドラ「エルさん、これは一体…」

 

エル「あれを見ろよ。亜無!頼むぞ!」

 

亜無「はい!神司さん…大丈夫ですか?」

 

神司「ごめんよぉ…エル…亜無…。少しの間、頑張れよ…三人共…!!」

 

俺は亜無に連れて境界に入って行った。ドラとシロは死なないが零愛は死んでしまう。だが、エルだ。俺の経験上エルは仲間思いだ。だから零愛を助けてくれるはずだ。

そして視点は零愛に変わり、

 

ドラ「まっ…まさか!?」

 

零愛・シロ「「神ノさん!?」」

 

まさかお父さんたちが戦っていた相手が神ノさんなんて…しかもいつもの神ノさんじゃないし、神ノさんの殺気と邪気がとてつもなく恐ろしい、怖い…

するとエルが零愛の肩に手を置くと、

 

エル「あれはもうただの堕天使じゃない。”怒りに身を任せてしまい我を失った人形„だ。」

零愛「人形…?一体どういうこと?」

 

エル「今のは忘れてくれ。神ノを助けるぞ零愛。」

 

零愛「う、うん。」

 

何が何か分からないけど今は今のことに集中しよう。

 

零愛「無双神術『百字斬り』!」

 

自分自身の体を回転させて神ノさんに攻撃をした。しかし攻撃が効いている様には見えない。

 

零愛「だよね~…ドラくん!」

 

ドラ「雷迅『速斬雷降』ッ!」

 

ドラくんが足に雷を付けて神ノさんを斬るがやっぱり効いている様には見えない。

 

零愛「神ノさん今チート使ってる!?」

 

傲慢「あの団長は…!勝手に怒り狂いやがって…!!」

 

すると神ノさんが構えると、

 

神ノ「俺ガ壊レタトオ前ラハ思ッテイルノカ?」

 

エル「当たり前だろうが。」

 

神ノ「ソウカ……なら、これでみんな安心したかな。」

 

全員「「「!!!」」」

 

神ノさんが元の姿に戻った。え?え?本当にどういうこと??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神司「おい、本当にどういうことだよ。」

 

お父さんや他の人たちも帰ってきて全員が集合した。

 

神ノ「いや~、この姿だとね…ほぼ身体の自由が効かなくてさ…」

 

ミカ「で、私の腕を斬ったと。」

 

神ノ「ご、ごめんなさい…ミカさん。あと背中から突き刺してしまいすみませんでした!神司さん!!」

 

神ノさんがみんなの前で土下座をした。

おっと、ここからの視点は神司だな。

本当に迷惑な悪魔だ、神ノは。

 

神司「ほら、他のみんなにも。」

 

神ノ「誠に申し訳ございませんでした!!」

 

もう一度頭を打ち土下座をした神ノ。

視点はまた変わり神ノに戻る。

 

 

 

 

 

 

~個室 神ノ邪神の部屋~

 

 

”第死人格『BLE:KA.』„

俺が俺を殺している時に発動した新しい人格技だ。まさか我を失うほどの怒りと悔やみが必要だったなんて…確かにあの時は狂っていた。とにかく俺に人格技をぶち込んでいた。その時に怒りのゲージが上がったのだろう。

……あの時、神司だけは助けれた。ミカの時は斬った感覚で違うと分かった。だが起きたのはそこからだから止めようがなかった。でも神司のときは違う。止めようと思えば止めれた。また…俺のせいで仲間がいなくなるところだった…。俺のせいで…

 

神ノ「くそっ…!!!」

 

俺は目の前にある机を拳で叩き割った。また…狂ってしまうのだろうか…次にベッドを壊そうとすると、

 

神司「待てよ神ノ。」

 

扉を見ると神司が立っていた。

 

神ノ「何の用だよ…」

 

神司「ベッドを壊しても何にもならないぞ。」

 

神ノ「そんなの俺の勝手だろ!」

 

神司「…エルから聞いたよ。邪神王の親父が日本や天界を壊しに来るってことをな…。」

 

神ノ「……」

 

神司「そんなに強いのか?キラティナっていう親父は。」

 

神ノ「……邪神王の妹、リングロイドって知ってるか…?」

 

神司「いや知らないけど…あいつ!妹居たの!?」

 

神ノ「あぁ、居るんだよ…妹な筈なのにアイツが出した邪気と殺気が恐ろしくて手も足も出なかった…俺が小さく感じたよ…」

 

あれは本物の悪魔だ…『リングロイド・キラティナイド』こそ、本当の悪魔だ。

すると神司が近づいて来ると、俺の頬を強く叩いた。

 

神ノ「なっ…!」

 

神司「そんなに弱いのか、神ノ邪神は。」

 

神ノ「っ……」

 

神司「俺が知ってる神ノ邪神は、バカで面倒くさくて怠惰な野郎だ。」

 

神ノ「…え?」

 

え?そんな風に神司から見られてたの?

だが、ここで話は終わってなかった。

 

神司「でもな…そんなバカだけど、優しくて仲間思いでリーダー的存在なんだよ…」

 

神ノ「……」

 

神司「だからさ…帰ってきてくれよ…!いつものバカな神ノ邪神をさ…!!」

 

遂に泣き始めてしまった神司。これは俺も全力で答えないとな。と思っていると、何だか笑えた。

 

神ノ「…クククッ…クハハハ!!」

 

神司「 !! 」

 

神ノ「やっぱり神司!お前はお前だな!」

 

俺は立ち上がると、

 

神ノ「少年!お前は俺が決めた『次期”邪神之王„』なんだぜ?こんなんで泣くなよ、男だろう?」

 

神司「くそっ…バカ野郎…おかえり…!」

 

神ノ「 ! …ただいま…。」

 

この後泣き止んだ神司は疲れて寝てしまった。俺は寝てしまった神司をベッドに寝かすと静かに扉を閉めてこの部屋から出ていった。今思うとベッドを壊さなくて本当に良かったと思う。これも神司のお陰だな。俺は、隣の部屋に誰もいないと確認するとその部屋のベッドで眠り始めた。

 




本当に仲間って良いですよね…。助け合うからこそ真の仲間だと思うのですよ。
そして今回の様に人間の心は怒りと悔しさで感情任せなところが出てしまいます。自分も今でもなりますからね…。その心を支えてくれるのが「仲間」ですよね。差別なく生きる。それこそが人間が生きる目標の一つ…かもしれませんね…。



扉の前に神司を執筆していたところ一回消えてしまって書き直したら話のオチが少し変わってしまいました…。本当、そういうときにネットワークが切れるのは相当ムカつきますわ。


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最終決戦の始まり

読者様方こんばんわ、そしてお久しぶりです。この後画像投稿しますよ〜。


神ノ「ついに今日か…。」

 

キラティナが日本に来るという時間が残り3時間がきった。アイツら来る場所は、東京都の新宿。民間人を避難させようがみんなは信じてくれないだろう。それなら…

 

亜無「先に潰せば良い、ですよね?神ノさん。」

 

神ノ「あぁ、そういうことだ。」

 

今回は幻想郷から何人か来てもらった。戦力は…俺たちは、神ノ邪神、稀神家、紅魔館組だ。そして憤怒と嫉妬、傲慢と怠惰&タルウィ…あとは後書き班だ。

この人数で迎え討とうと思う。

 

神ノ「死ぬんじゃないぞ。最初から本気だ。相手は今まで経験した事が無いような強敵だ。」

 

俺がそうみんなに伝えると、スカーレット姉妹が、

 

レミィ「運命を少し見たわよ、私達が勝つ運命がね。」

 

フラン「壊せば良いんでしょ?」

 

黒フラ「フランちゃんの言うとーり!」

 

光矢「ということだ、神ノ。お嬢様と妹様(コイツら)は死なねぇからよ。」

 

レミフラ「「何て…?」」

 

ニヤリと笑うレミリアとフラン。

うん、これは光矢が悪いな。

 

光矢「いっいや、何も~?」

 

亜無「ダウトですからね?光矢。」

 

光矢「亜無ゥゥー!」

 

亜無の前では嘘は無理だな。

さて、茶番はここまでだな。

 

神ノ「さてお前ら…」

 

神司「来るぞ…」

 

俺のセリフだろ…神司、男の娘なのに可愛いげないよな…。だが『奴』が来たのは当たっているからな。

すると大きな境界が出てきてそこから悪魔たちが溢れてきた。その中にソロモン72柱もいた。

 

神ノ「アイツらも居るな…。」

 

強欲と色欲、ベリアルもやっぱり居た。

 

クロム「クカカカ!来たぜニッポン!!」

 

リング「名称は”東京都新宿三丁目„だけどね~。」

 

クロム「チッ、なげぇな」

 

どうやら邪神王とルージュも居る様だな。

そして最後の後ろから『奴』が現れた。すると現れただけで事前に張っていた結界が『奴』の邪気によって破れた。

 

神司「っ…!!」

 

零愛「何!?この殺気と邪気は?!」

 

神ノ「っ…キラティナ…!」

 

そう、『奴』というのは、邪神王ことクロムヴェージュとルージュ・ロッサことリングロイドの親父 大悪魔邪神王ことキラティナ・キラティナイドだ。

 

キラ「神ノ邪神…何故我々ノ邪魔ヲスルノダ。」

 

神ノ「俺は日本で住んでたいだけさ。逆に聞くが良いか?キラティナ。」

 

キラ「良イゾ。」

 

神ノ「何で世界を壊そうとしてんだよ。」

 

キラ「ナゼカ…我ハコノ世界ヲ壊シテ一度リセットサセル。コレガ我ノ目的ダ。」

 

神ノ「つまり、壊すのが目的ってか…!」

 

キラ「マァ、ソウイウコトダ。」

 

クロム「納得したところで…始めようか…♪」

 

リング「Ladies and gentleman!さぁ東京都の皆様!これから始めますよ〜…Slaughtershowを…♪!!」

 

と言ってリングはナイフを一度に数千個、日本の人たちに放った。

その攻撃の仕方はまさに…

 

サグメ「神司のスペルカードみたい…!」

 

それは神司の十八番である「神剣『千本刃』」に似ていた。

 

神司・黒フラ「「無界『音無結界』。」」

 

これも神司の十八番だ。黒フラ(ブラックドール)も使えるとは驚きだな。流石は真似ができる能力だ。

 

リング「君がお父様が言ってた神司だね!ってことは…」

 

リングは奇妙に口角を上げると大砲の異形を呼び出した。 

 

神司「あっ、あれは…!」

 

シロ「大砲の異形……」

 

相当ショックなんだろうなシロも。だが何でこのタイミングで…

するとリングは大砲の異形を自身の体に取り込んだ。そしてリングの姿は手が六本増えて今の二本の腕はガトリングガンになった。まさに異形その者だった。

 

リング「殺シチャテイインダ♪」

 

神ノ「あっ……」

 

無理だ。普通のルージュでも恐怖を感じたのに…

 

神ノ「くそっ…」

 

神司「安心しろよ、今回はお前一人じゃない。俺らがいるだろ?」

 

そうだ、今は集めたみんながいる。

 

神ノ「そうだよな…クックック…行くゼ!第四人格『死々銀河』!!!」

 

俺は邪神王に向かって攻撃しに行った、が

 

クロム「クカカカ!憑依!」

 

邪神王は刃の異形を呼び出すと自分自身の体に取り込んだ。

 

神ノ「ははは…終わった…」

 

邪神王は異形化して俺に攻撃を仕掛けてきた。

 

亜無「紅剣『紅風嘘無剣』!ハァァァー!!!」

 

亜無が剣で邪神王の刀を止めた。ただ、

 

亜無「ぐっ…!」

 

力は邪神王の方が上だった。当たり前だ。

 

神ノ「こんなところでビビっていられるかよ!邪気を一番上まで…!!」

 

そうだ、圧倒的な力を得てこの戦いを止めるには…あの時にできた暴走状態にになれば…

 

神ノ「はぁぁぁあ!!!」

 

リング「 !神ノノ奴、何カヲシヨウトシテルヨ!オ兄様!! 」

 

クロム「スグニ、神ノヲ殺スゾ!!」

 

精神のコントロールはしっかりとできるだろうか…いや、しなくてはいけないのだ。今この時を待っていたのだから。

 

神ノ「止める、倒す…!」

 

髪の色は変わらなかったが少し魔力は増えた。

 

神ノ「第一人ぐっ…!?」

 

突然何かに攻撃された。確か下から…

 

神ノ「えっ…?」

 

下を見ると日本に住んでいる人たちがレーザー銃で俺に撃ったことが判った。

 

亜無「なんで…?」

 

レミィ「こんな運命はなかった!」

 

光矢「俺行ってくる。」

 

亜無「俺も…」

 

光矢「亜無はここに居れ、神ノたちをサポートしといてやれ。」

 

光矢がそう言った瞬間、一人の悪魔が亜無たちに向かって来た。

 

亜無「嘘符『紅き魔竜陣』!」

 

何とか防いだが攻撃してきたのは、

 

強欲「よく防いだな、若き青年よ。」

 

ソロモン72柱の一人、そして七つの大罪の一人、強欲を司る悪魔 マモンだった。

 

 



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元人間高校生の悪魔

亜無は一度強欲から離れた。それから顎を向けて行けと光矢に伝えた。それに気づいた光矢は日本に向かった。

 

強欲「アハハッ、アハハハッ!」

 

紅葉姫を扱いながら振り回す強欲。それに耐える亜無。

 

亜無「っ…!」

 

流石の俺でも堕天使には勝てないか。

 

亜無「無気符『消えん斬』!」

 

ドラゴン○ールでのクリリンの技の俺アレンジだ

放った斬擊を能力を使って消した技だ。本当なら不可能段幕で使用禁止だが今は使用許可が出ているので大丈夫だ。

 

亜無「ハァァァ!」

 

強欲「効かんなあ。だが下にいる人なら殺せるだろうな。本当の見えない斬擊は…こうするんだよ…!」

 

亜無「 !? 」

 

両足の太股を斬擊で斬られた。

そしてそこから赤い血が吹き出した。

 

亜無「う″ぁ″ぁ″ぁ″あ″!!!?」

 

言葉にならないとはまさしくこういうことだろう。これは痛いじゃない、熱いだ…。

 

亜無「し、しぬ…」

 

力が抜けて落下していく亜無。

 

亜無「あぁ…」

 

あぁ…死ぬのか俺…すると死んだはずの友人の声が聞こえてきた。

 

?《おいおい、『嘘無 純』という人物がここでダウンかよ!》

 

?《有り得ないよね?!戦略の裏を取ってくるのが嘘無 純だろ!?》

 

亜無「……」

 

『嘘無 純』…昔での名前だ…てことは、

 

 

 

 

岸島 信と空上 一郎…!

 

そして誰かが落ちていく亜無を上手くキャッチしてくれた

 

?「たくっ、無理しすぎだよ。」

 

亜無「まだ…妖化してねぇだろうが…!」

 

声でわかる。怠惰さんではないことがこの声にも聞き覚えがあった。

 

亜無「てか、生きてたんだな…双太。」

 

双太「夢の王様(ドリーム・キング)だからな。簡単には死なねぇよ。」

 

双太…岸島と空上は時が流れて亡くなっていたが、生きてた、双太は生きてた!

 

双太「さて、足治せよ。その間は俺がやる。」 

 

一方その頃神ノたちは…

 

神ノ「行くぞ、キラティナ…!」

 

キラ「ソウダナダガ、一人追加デスペシャルゲストノ登場ダ。」

 

キラティナが裂け目は開くと、黒髪で赤目の女の子の悪魔が出てきた。

 

キラ「紹介シヨウ、コノ子ノ名ハ ”神谷 美紅(かみたに みく)„ダ。」

 

亜&双「「えっ…?」」

 

神ノ「美紅?」

 

するとルージュは美紅に気づくと、

 

リング「美紅!嘘無 純ガ目ノ前二イルヨ!」

 

美紅「純…!」

 

すると美紅は爪を出すとそのまま亜無に向かった。

 

美紅「ジューン!!!」

 

双太「純!足は大丈夫なのか!?」

 

亜無「大丈夫じゃ…ないかな。」

 

危機的状況だな、確か幻想郷諸君が、っと噂をすれば、かな。

美紅の攻撃をレミリアがグングニルで防いだ。

 

レミィ「私の家族なの、暴走するのなら他に八つ当たりすれば?」

 

美紅「純は…私を捨てた…!その恨みを晴らすには…今が必要!邪魔するな!レミリアお嬢様!」

 

レミィ「 !? 何故私の名を?」

 

美紅「一郎…いや!お前に教えることは無い!壊符『デビルブレイク』!」

 

美紅はレミリアのグングニルを持つと粉々に破壊した。

 

レミィ「いぃっ!?」

 

亜無「っ!『再生』!紅神『scarlet:devil』!妖刀『無限の紅い刃』!」

 

無数の紅い刃を空中に飛ばす亜無。神司の十八番に似ていた。

 

亜無「美紅!お嬢様に傷を負わせるな!目的は俺なんだろ?」

 

美紅「純…何で私を捨てたの…?」

 

亜無「違う、捨てていない。まだ俺は…」

 

美紅「違わない!私は貴方に捨てられた!その後のことを貴方は知らないくせに…!!」

 

亜無「双太、どういうことだよ。」 

 

双太「…良いのか?美紅ちゃん。」

 

美紅「……」

 

黙って頷く美紅。

 

双太「……純、美紅はな?殺されたんだよ。」

 

亜無「ッ!?何で!」

 

そのまま話を続ける双太。

 

双太「先輩たちからの集団リンチだ…その後何日も集団リンチは止まらなかった…俺と信と一郎も止めに入った、が結果は敗退。俺たちは全治一週間の入院。入院し終わってから先輩たちは逮捕。だがその1日後に発覚した。美紅はとっくのとうに殺されて重りを付けて海に沈んだって…。」

 

亜無「……ッ…!!」

 

すると今まで黙っていた美紅が口を開いた。

 

美紅「沈んだ時はまだ意識があった。息が出来なかった、でも直ぐに助けてくれた。その助けてくれた人がキラティナ・キラティナイドだよ。言われて判った。復讐しなくてはいけないのは私を殺した先輩たちじゃない、私を捨てた純なんだって。」

 

亜無「違う!キラティナは間違っている!俺はお前を捨てていない!だって…まだ俺は美紅のことが、大好きだからな…。」

 

亜無は美紅にゆっくりと近づくと唇を合わせあった。

 

美紅「 !?? 」

 

レミィ「やるわね…」

 

リング「チッ…!!」

 

神司「おっと、ルージュ、行かせないぜ?ていうか…神擊『一撃一閃』!」

 

リング「あがっ…!?」

 

亜無を殺そうと向かったリングは神司によって倒されて元の姿に戻った。

 

強欲「空き有り!」

 

双太「ハァッ!」

 

強欲「ぐがぁ…!」

 

強欲も亜無を斬ろうとしたが双太の突きによって気絶させられた。

 

嫉妬「こんな戦場の中でキスなんて妬ましいわね~♡」

 

怠惰「あの亜無が…!」

 

タル「まぁ!」

 

暴食 Σ(Д゚;/)

 

ミカ「激写…!」

 

エル「おいおい。」

 

みんなは死闘な筈なのに楽しく盛り上がっている。

 

神ノ「フハハッ…」

 

キラ「何ガ可笑シイ。」

 

神ノ「いやぁ、楽しそうだなっと思ってな。うおっと!」

 

急にキラティナが黒炎を放った。俺は避けれたが、

 

神ノ「えぇ…」

 

下にある東京が消えた。

ちょっ…!光矢は大丈夫か!?

 

光矢「Thank You咲ちゃん。」

 

咲夜「貴方の不注意です。」

 

光矢「そう言うなよ~」

 

神ノ「ナイス咲夜さん。」

 

色欲「キャッハー!」

 

何と色欲が亜無たちに襲いかかった。

 

神ノ「マズイ!」

 

近くには誰も…

 

色欲「ギシャ!?何で…!?」

 

色欲は気絶させられた。気絶させた人物は…

 

亜無・神司「「クロム(邪神王)…?」」

 

何と色欲を気絶させたのは異形の姿の邪神王であった。

 

クロム「…俺ノ標的ニ手ヲ出スナ。サテ…殺ルゾ。」

 

邪神王は亜無に刀を向けると、

 

クロム「ナンダァ?邪魔スルノカ?神谷 美紅。」

 

美紅が間に入った。

 

美紅「私の彼氏なのクロム。言っとくけど…私、『BLA-EK. 』持ちよ?」

 

爪をクロムに向ける美紅。

 

クロム「クククッ、笑ワセテクレル。亜無丸ゴト貴様ヲ八ツ裂キニシテヤロウ!」

 

刀を構える邪神王。二人とも顔は楽しんでいる様だ。

 

美紅「紅魔『レッドクロー』!」

 

クロム「ハァッ!」

 

美紅は紅い爪の形をした段幕を放ち、クロムは斬擊を飛ばした。そして相殺。反動は遠くにいた俺まで来た。

 

神ノ「…ッ!」

 

楽しくなったと思えばこの反動かよ!

まぁ、死闘だから仕方がないが…。

 




如月 双太

自分の小説に出てくる元主人公。出てくる場を無くしてしまったのでここで再登場。

神谷 美紅

新キャラクター。先に画像公開はしてあります。元人間の悪魔です。


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死闘の合図

さぁ!公開日だ!!見ろ!読め!そして、やっぱりぐだぐだかも!?


クロム「クカカカッ!美紅ちゃんがこの俺に敵うわけネェだろうよッ!」

 

美紅「分からないよ?もしかしたら私が貴方(異形)よりも強すぎるかもよ。」

 

クロム「そうかそうか…死ね。」

 

凄まじい速さで美紅に仕掛ける邪神王。しかし美紅には避けられた。

 

美紅「危ないね…ッ!」

 

避けたと思われたが美紅が着けているマフラーが斬られていた。

 

美紅「……ネェ、純くん。」

 

亜無「どうした?」

 

美紅「あのクソ悪魔をさ~殺ッチャッテイイ…??」

 

狂気と殺気、そして膨大な魔力を放つ美紅。周りにいた何人かはその気によって吐き気や激しい頭痛にやられていた。

 

亜無「止めろ、美紅…!その邪神王さんは神司さんの大事な仲間なんだよ…。」

 

美紅「だからって殺サナイの?」

 

亜無「ッ…!」

 

美紅「そっか、甘ちゃんだもんね、純くんは。良いよ♪私が敵の殺し方の手本を見せてあげるよ~ハハッ♪」

 

そう言うと美紅は邪神王の腕を掴むと、

 

美紅「キャハハッ、バイバイだよ、クロム兄さん?」

 

クロム「ぐがあぁぁ!!離せクソ尼がぁ!」

 

美紅「潰れろ。」

 

クロム「ぎゃ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”!!!」

 

思い切り千切れる邪神王の腕。言葉にならない声。

これは死闘だ。ここにいる人たちは死の覚悟がある者ばかりだもんな。しかし、死闘でも邪神王は違う!

 

神ノ「亜無くん!美紅ちゃんを止めてくれ!一度ではなく何度もだ!」

 

今止めなければ死人が出る!矛盾はしているのは承知の上だ。

 

亜無「美紅もう止めろ!これ以上は──」

 

クロム「黙れ!!俺に同情するなァ!」

 

亜無「 ! でも邪神王さんが…」

 

クロム「情けねぇよ、全く。敵なのによぉ…。」

 

そう言って邪神王は泣き出した。

 

クロム「すまない!俺を助け──」

 

すると邪神王の体を誰かに穴を開けられた。

 

神司「邪神おーう!!!」

 

邪神王の後ろにいたのは、

 

神ノ「ガープ、ベリアル…。」

 

亜無「紅神『scarlet:devil』!ガアアァア!!」

 

亜無は紅いグングニルをベリアルたちに投げた。

落ちた邪神王は神司が間に合った。

 

ベリアル「邪魔な槍ね。『死海』。」

 

大きな波によって紅いグングニルが消されてしまった。

 

亜無「クソがぁ!」

 

美紅「アハハハッ!!!何でも殺っちゃうよ~!」

 

レミィ「止めなさい!フラン!クーちゃん!」

 

黒・フラ「「禁忌『スターボウブレイク』!」」

 

他のみんなもフランや黒フラの様に暴れていた。

 

神ノ「まさか…!ガープ!」

 

ガープ「もう気づいたですかい?神ノ邪神。」

 

神ノ「ああ、そういやお前もソロモン72柱の一人だったな。さて、邪神王のあの感情な不安定。あとアイツらの暴れ方といい、全てガープ、お前の能力、感情を操る能力だろ?それでアイツらも暴れているんだよ。」

 

ケルベ「クックック…ご名答ですよ!神ノ邪神!」

 

どうやらキラティナの門番のケルベロスも出てきた。

そしてベリアルも合流して、

 

神ノ「ソロモン72柱の三人か…まとめて来いよ、受けてたつゼ。」

 

三人まとめてかかってこいと宣戦布告した。本当に三人まとめてかかってきた。

 

神ノ「第十人格『全ての宇宙(オール・プラネット)』。」

 

大きな星の様な段幕を三人に繰り出す。

 

ケルベ「弱い段幕は聞いてねえよ!」

 

ベリ「『死海』。」

 

ガープ「悪魔は悪魔らしく暴れて攻撃でしょうが!」

 

全ての段幕が突破された。

まっ、この人格技は幻想郷限定だろうな。

 

神ノ「そうなのか?なら…闇邪『ダークテンペスト』!」

 

三人を引力で引き寄せた。

 

ケルベ「なあ!?」

 

神ノ「闇符『ダークブロントクロー』。ケルベロス、さっきの引き寄せたスペカに驚いたのか?教えてやるよ。あれは暴風(テンペスト)だ。ちなみに、俺が使う邪脚『ブラッドストーム』は引力だかね、闇邪『ダークテンペスト』は引力からの風の切り裂きだ。そしてついでに闇符『ダークブロントクロー』だろ?切り裂きジャックも驚きだな。」

 

ベリ「うるさァい!」

 

ベリアルが氷を剣にして俺に襲いかかった。

 

神ノ「第二人格『鋼の鎧硬め』。」

 

身体強化でベリアルの攻撃を防ぐ。すると氷の剣が折れた。

 

ベリ「ええ!?」

 

神ノ「人格技は敗れねぇよ、ベリアル。」

 

ケルベ「グルァアァア!!」

 

ケルベロスの首が三つに増えて俺に襲いかかってきた。

 

神ノ「ケルベロスも本気か!ならば…邪符『バッドデーモン』!」

 

片手に邪気を纏わせてから爪などを作った。

 

神ノ「いくぜ~お手ッ!!」

 

三つ首のケルベロスに大きくお手をする。ケルベロスは犬は犬でも獣人だ。お手は効く筈だ。

 

ケルベ「くっ…!『三重噛み殺し』!」

 

神ノ「戒神『アベル』。」

 

ケルベ「がぁ!?」

 

ケルベロスが俺の腕ごと喰いそうだったので狂気を操れるようになった俺は、その狂気verに変化した。

 

神ノ「噛むな?三つ首獣人。」

 

ケルベ「くっ…!!」

 

ついでにガープの方を向いて、

 

神ノ「魔将 ガープ、お前もだ。おっと、オレを操ろうとしても無駄だゼ?」

 

ガープに邪気を放つ。次に大鎌を取り出した。

 

神ノ「グフッハッハッハッ!!第三人格『魂狩り』ィィ!」

 

ガープの身体に斜めに一撃を入れた。すると気絶したのかガープは落ちていった。

俺は大鎌を肩に乗せると、

 

神ノ「死闘でもよ、俺は悪魔殺しを行う気はさらさら無い。」

 

ベリ「優しすぎるよ、神ノ邪神…。」

 

神ノ「そうだな、確かに俺は優しすぎるかもしれない。だけど──」

 

俺は元の姿に戻ると、

 

神ノ「悪魔と天使や人間、どんな種族を愛してるからな…理由があるんだろ?ベリアル、お前らも。」

 

リング「殺し合いに理由なんて無いよ。」

 

神ノ「ッ!ルージュ…!」

 

ルージュの声がする方向を見ると残りのソロモン72柱の悪魔たちが神司や亜無たちを倒して髪を持っていた。

 

神ノ「くそ…クソ悪魔がァ!」

 

俺は、残りのソロモン72柱たちに向かって刃をたてた。

 

神ノ「殺すぞ、後書き班、七つの大罪!!」

 

ミカとエルは融合して最高神 ミカエルに。七つの大罪たちは俺に吸収されて七つの大罪総団長の力を解放した。

 

神ノ「行くぜ、ミカエル。ただし、アイツらには当てんなよ?」

 

ミカ「ああ、勿論だとも。神ノ邪神。」

 

俺らはソロモン72柱の奴らに手を向けた。そして、

 

神ノ邪神(ミカエル)邪炎(黒神炎)『ダークネスフレア』…!!」

 

黒い漆黒の炎がソロモンの悪魔たちにぶつけた。

何体かは大きな声を出して叫んでいた。

 

神ノ「狂神『サタナキア』、戒神『アベル』。」

 

二つの変身魔法を使いそれを俺の分身にさせた。

 

分身1「名前くれよ。」

 

神ノ「良いぜ、んじゃ、スペカ名と同じで、”アベル„と”サタナキア„で。」

 

アベル「了解、マスター。」

 

キア「あざッス、マスター。」

 

ミカ「それじゃあやるぞ、本気の殺し合いをな…!」

 

今から始まったのだ、本当の死闘が…。



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最凶神&凶悪邪神 VS キラティナイド兄妹

リング「行け!ソロモン72柱の悪魔たち!!」

 

ルージュの声に合わせてこちらに攻撃を止めないソロモンの悪魔たち。

 

アベル「大魔方陣・火『ヘルインフェルノ』。」

 

キア「『死惨・死々銀河』!」

 

分身の二人がどんどんと殺していく。

 

神ノ「良いのか?このままだと俺らの分が無くなるぜ?」

 

ミカ「安心しろよ、アイツらには分身に任せて核を俺らが潰せば良いじゃねーかよ。」

 

神ノ「そうだわな、んじゃ、潰しに行こうぜ。」

 

俺らがキラティナイド家を潰しに行こうとすると、急にベリアルが飛び出した。

 

ベリ「良いの!?ルージュや邪神王は助けなくて…!」

 

俺は一息ため息を吐いた。

 

神ノ「キラティナイド家はやり過ぎた。安心しろよ、俺とこのミカエルがキラティナイド家にお仕置きしてくるだけだから…♪」

 

ベリ「ヒィ…!?」

 

ミカ「それじゃあな、もし俺らの邪魔をする気があるなら…判ってるな?」

 

ベリ「はっ、はい…。」

 

俺らはキラティナイド家の方に再び向かった。

しかし終には我慢してたのが出てしまった。

 

神ノ「プッ…」

 

神ノ・ミカ「「フハハハハ!!!」」

 

神ノ「見たか?あのビビりなベリアルの顔!」

 

ミカ「見た見た!まさか俺らの少量の殺気であんなにビビるとはなぁ!」

 

そのまま笑い続けながらキラティナイド家の方に向かった。

 

 

 

 

クロム「来たか…リング、気を絞めて行くぞ。」

 

リング「あいあいっさぁー!」

 

クロム「はぁ…」

 

たくっ、死闘だってのにこの我が妹は…。

すると物凄い殺気と邪気を感じた。

 

クロム「コイツらは…!?」

 

俺らのところ来たのは、白髪にマスクを着けていない神ノ邪神と同じく白髪で頭に神々しい神ノ輪を着けたミカエルの姿だった。

俺の野生の勘が退避命令を出している。しかし、親父の作戦に従わないと。

 

クロム(従う?あの親父に?バカバカしい。従いたくねぇ。)

 

頭でそう言っても本能はもう既に最凶神たちに向かって攻撃していた。しかも異形状態に変化して。

 

クロム「アアァ!!」

 

神ノ「邪神王か…さぁ、天罰を執行しようか。」

 

ミカ「『神雷』。」

 

クロムの上から大きな雷が降ってきた。

 

クロム「ガァアッ!!」

 

ミカ「苦しみ続けろ、神の雷だ。」

 

リング「よくもクロム御兄様をー!!」

 

神ノ「おっと?ルージュの相手はこの俺だぜ?『邪神斬り・殺』。」

 

横に大きく邪気を纏わせた刀でルージュのガトリングの腕を斬った。

 

リング「ア″ァ″アー″!!」

 

神ノ「良いか?これは天罰だ。貴様の様な罰を与えないといけない奴に俺ら『神様』が罰を与える。」

 

リング「お前らなんて…神様なんかじゃ…ない…!」

 

神ノ「神様なんだよ。」

 

リング「五月蝿い!」

 

神ノ「お前こそ五月蝿いよ。」

 

刀をルージュの腹に突き刺す。

するとルージュは口から血を吐いた。

 

リング「かはっ…。」

 

神ノ「イイネ、お前の苦しそうな顔が一番可愛いよ。」

 

リング「うる…さい…」

 

神ノ「あははっ、もっとヤる?」

 

刺さったままの刀をぐりぐりと動かす。

 

リング「やめ…て…!」

 

するとルージュは元の姿に戻ったにそして空中を飛ぶ気力を無くして俺の刀が刺さったまま下に落ちて行った。

 

神ノ「終わりか…。」

 

ルージュが落ちるよりも早く地面に着く神ノ邪神。

するとちょうどルージュが落ちてきた。

神ノ邪神はすぐに刺さった刀を抜いて回復魔法を使用した。

すると荒れていた呼吸が正常に戻った。

 

神ノ「ごめんな。この死闘が終わったら後書き班とでも一緒にご飯食べようぜ。」

 

死亡フラグだよな、今の。まぁ、今はそんなことは考えずに。

 

神ノ「……」

 

周りを見るとキラティナに破壊された建物の瓦礫などがゴロゴロと転がっていた。

 

神ノ「あっ。」

 

一人だけ瓦礫に挟まっていたことに気づいた。

俺はルージュをゆっくりと地面に置いてから瓦礫に挟まっている人の方に向かった。

 

神ノ「大丈夫ですか!?」

 

女性「……」

 

反応がない。まずは心拍数があるか確認した。しかし、

 

神ノ「…遅かったか…。」

 

既に遅かった。この女性の体は冷たく冷えきっていて硬直までしていた。

すると、ルージュが起きて俺の方まで歩いて来ていた。

 

リング「神ノ…」

 

神ノ「…ルージュらが行っていることはこういうことなんだ。しかも、これはルージュが言っているお父様がしたことだ。」

 

リング「…ッ…!」

 

神ノ「判るか?被害は多くあるんだ。この死んでしまった何人かは幻想郷に行ったのかは知らない。だけどな!」

 

俺はルージュの首下を掴んだ。

 

神ノ「関係ない命は殺めるな!お前は幻想郷の自警団の人達を殺したよな?!お前のやっていることはゲームなんかじゃない!れっきとした現実(リアル)なんだよ!」

 

ルージュを突き放した。

 

神ノ「遊び半分で他人の命を殺めるな。他人の命はお前の遊び道具じゃねーんだよ。」

 

リング「……なさい…。」

 

神ノ「うん?」

 

リング「ごめんなさ~い!!」

 

自分が怒るような言い方で言ったのでルージュは泣き出して俺に謝ってきた。

俺は元の姿に戻った。

 

神ノ「俺に謝っても意味はないぞ。殺した人達に謝らないと。でも…もう、戻って来ないけどな…。」

 

リング「ううっ…うっ…」

 

反省はしているようだ。それなら俺も謝らないと。

 

神ノ「俺こそごめんな。ルージュが苦しんでいるを楽しんでしまって。今、痛いところとか無いか?」

 

リング「うんっ、大丈夫だよ…。」

 

神ノ「良かった…。」

 

安心した。ルージュには本当に怖い思いさせたからな。あとベリアルにも。後でベリアルにも謝っておこう。

そう思っていると上からボロボロの邪神王が落ちてきた。

 

神ノ「クロム!」

 

リング「クロム御兄様!」

 

クロム「あぁ…。」

 

体の至るところからバチバチと電気が出ている。多分ミカエルの『神雷』の食らいすぎだろう。

息はしっかりしているので回復魔法を使えば回復するだろう。

 

アベル《マスター!緊急連絡だ!》

 

神ノ《 !? どうした!》

 

急にアベルとサタナキアから緊急信号の連絡が届いた。

 

キア《一応、他のソロモン72柱は倒したけど、助けた神司たちが暴れ始めてね。現在、危ない状態なんだよ。》

 

アベル《だから急いで来てくれ!》

 

神ノ《了解。》

 

暴れている?神司たちが?感情操作するガープは確か…

 

神ノ「マジでか…」

 

周りを見渡してもガープの姿が無かった。

まさか…!いや、もしかしたらキラティナの操り人形(マリオネットドール)の可能性もある。とりあえず急がないと。

 

神ノ「ルージュ、今から俺は神司たちの方に向かうからクロムのことをよろしくな。」

 

リング「任されたよ。神ノも気をつけてね。」

 

神ノ「ありがとな。」

 

もしかしたら、いや、確実にルージュの親父と戦うことになることを俺はルージュに伝えずに空を飛んだ。

 



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死闘の勇者

現状は危ない状態。

~アベルとサタナキアが神ノ邪神に連絡する前の出来事~

 

俺、双太は美紅の『BLE=KA 』のお陰で俺と亜無は暴走せずに済んで神ノ邪神の分身の二人と戦闘中だ。

 

美紅「もう、みんな強すぎ!『BLE=…」

 

亜無「『BLE=KA』を使うな美紅!」

 

そうそう、一度ずつ亜無が美紅を注意すれば人が死なずに終われる。

 

美紅「もう~!本当に甘いのだから!」

 

アベル「うるせぇ!喧嘩すんなら死闘に参加するな!」

 

キア「まあ、そうなるよね。だって、君ら五月蝿いもんw」

 

美紅「あ″ぁ″?」

 

亜無「はぁ?」

 

双太「今何を言った?神ノ邪神の分身…?」

 

三人と二人は睨み合っていた。五人は仲間である筈なのに。

アベル『なかまぁ?ハッ、あんな奴らと俺らが

仲間なわけねぇだろ。』

キア『そうですね、僕らはあんな雑魚には興味無しです。』

それなら神ノ邪神の仲間を助けるというのは。

アベ・キア『『マスターの仰せのままに、(です)。』』

ということでアベルとサタナキアはこの戦闘から離脱し、第三者となった。

 

アベル《マスター!緊急連絡だ!》

 

神ノ《 !? どうした!》

 

キア《一応、他のソロモン72柱は倒したけど、助けた神司たちが暴れ始めてね。現在、危ない状態なんだよ。》

 

アベル《だから急いで来てくれ!》

 

神ノ《了解。》

 

アベル「クハハハッ~!これでマスター来たら面白いゼッ!」

 

亜無「闇月符『ダークブラッドムーン』!」

 

亜無が蹴って黒い月の弾幕をアベルらに放った。

しかしサタナキアが手を向けてそれを吸収した。

 

亜無「黙れよ、そんな脳しか無いお前らこそ雑魚だろうが。」

 

アベル「クハハハッ!俺らを雑魚扱いか!?面白い。」

 

するとサタナキアが刀を使って亜無に掛かった。

間には美紅の紅い爪が入る。

 

キア「ホントだね、アベルの言う通りだ。まさか僕の剣術を爪ごときに防がれるなんてね。」

 

美紅「ごとき…?ふざけるのも大概しなさいッ!」

 

爪で刀を押し返す。

 

美紅「貴方たちだけの世界じゃないのよ。暴走するならどっかで暴れていなさい。」

 

キア「僕らが暴れている様に見えたのかな?」

 

アベル「もしそう見えているのならそれだけお前は雑魚ってことだな。」

 

美紅「何…?」 

 

アベル「俺らは暴れているんじゃない、この死闘を楽しんでいるのさ。」

 

アベルはニッと笑うと、漆黒の炎とキラキラした神々しい光を両手に出した。するとそれをぐちゃぐちゃに混ぜたした。

 

アベル「殺るぜ、悪魔の奇跡でな…!」

 

そしてアベルは漆黒でも神々しく禍々しくブラックホールの様な球体を三人に放った。

 

美紅「…『BLE=KA』。」

 

球体に手を向けて『BLE=KA』を発動するが壊れない球体。

 

美紅「嘘~!?」

 

マズイ、今あの球体を止めなければこの場にいる純や神司さんたちが飲み込まれる。

 

双太「……」

 

亜無「何してるんだ!双太!!」

 

これしかない。この方法しか今の状況を止めれない。

俺は純たちの前に出て手を大きく広げた。

 

美紅「まさか…ッ!」

 

そう、そのまさかだ。俺が皆を助けるために俺だけが、俺一人が犠牲になって皆を守ってやる。

 

亜無「止めろー!!双太ァー!!!」

 

じゃあな、純と美紅…幸せになれよ…。

そろそろ、球体が俺の指に当たろうとしていた。

俺がこの悪い夢から解放してやるんだ…!

 

ジュゥゥゥゥ──

 

双太「ア″ア″ア″ア″ア″ー!!!」

 

指から徐々に消えていく。目の前が消えていく、純と美紅の声も聞こえなくなった。ジューの音も聞こえなくなった。

 

 

 

 

 

 

?《頑張ったね、双太。》

 

ああ…やっと会えたね…。

 

?《体、大丈夫だよね?》

 

うん、キレイさっぱりにね。

 

?《もう、そんなこと言わない。…双太、大好きだよ。》

 

俺もだよ、霧慧…。

 

 

 

 

 

 

亜無「アアァー!双太ァー!!」

 

美紅「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。」

 

神ノ「……!」

 

何だよ、何が起きてんだよ…。今、俺が着く数秒前に大きな生命体が消えていくのがわかった。

 

神ノ「まさか…!夢の王様(ドリームキング)…!」

 

亜無と美紅の友人と言えば、もう一人は如月 双太だ…。しかも殺したのは…

 

神ノ「アベル…!」

 

大きな声で笑っているアベルと爆笑しているサタナキア。俺の分身が如月 双太を殺したのか…。

 

神ノ「なあ、アベル…。」

 

アベルは俺に気づくと笑うのを止めて、

 

アベル「マスター!聞いて下さいよ!」

 

キア「アベルが戦闘に邪魔な雑魚を一匹滅したのですよ!」

 

アベル「ちょっ!それ俺が言うんだよ!」

 

神ノ「そう、か…貴様らを創った俺が悪かった…!大食魔王(ベルゼブブ)…。」

 

アベル・キア「「え?」」

 

バクンッ──

 

 

 

 

~元東京 地上~

 

 

神ノ「……」

 

暴走した仲間は戦意喪失してる亜無と美紅の代わりに片づけた。そして暴走した仲間は気絶したのでとりあえず地上に全員寝かした。

 

神ノ「ルージュとクロム、亜無たちをよろしくな。」

 

リング「任されたよ。」

 

クロム「死ぬなよ、神ノ。」

 

既にキラティナの洗脳を解かれたクロム。ミカに任せれば一発だった。

 

神ノ「ミカエルもよろしくな。」

 

ミカ「ああ…でも本当に神ノ邪神だけでいいのか?」

 

神ノ「……事の始まりの原因は俺だからな。俺自身が全てを片付ける。」

 

ミカ「そうか…馬鹿するんじゃないぞ。」

 

神ノ「任せろよ!俺の全てぶつけてすぐに帰ってくるからよ!」

 

そう言って俺はキラティナがいる邪神城に向かった。

この日本にキラティナの気配は無い。それなら、ということだ。

本当は俺一人じゃ人間と蠅の様な感じだ。事実、キラティナに触れるかも分からん。勝率は0. 00001% 。

本当に俺一人で勝てるのだろうか…。

そう思っていると、邪神城に到着した。

 



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最後の前置き

悪魔「ヒャハハハ!」

 

悪魔「キャハハハ!」

 

楽しい、やはりコイツらとのボードゲームは最高だ。

 

俺「ああー、俺の一人負けかよー。」

 

悪魔「相変わらず弱いなー、ダイスは。」

 

俺「まぁな~。」

 

ここは天国だ。自由だ。永遠とコイツらと賭けをしながらボードゲームができる。

 

 

 

 

 

 

 

エル「クソッ、あの馬鹿はどこ行った!?」

 

キラティナを倒しに行くと言ってから一日がたった。しかし、帰って来ることがない。

とりあえず、気絶した皆は家に帰したが…、

 

ミカ(ねぇ、エル。)

 

エル「ん?」

 

ミカ(神ノ様さ、もしかしたらキラティナにやられたのじゃない?)

 

エル「はぁ?神ノが?」

 

十分に有り得る。キラティナの能力の一つ、『物語を続かせない程度の能力』を使用すれば、だ。『物語を続かせない程度の能力』は物語、つまり話の順序を破壊する。例えで言えば、ハン●ー×ハ●ターの様な休止が続く状態で物事が動かない。そんな感じだ。ただ、その能力を使用できるのは精々一人まで。

多分、神ノはそれにやられて一日も帰っていないのだろう。

もしくは、キラティナの二つ目の能力、『記憶を書き替える程度の能力』。その能力名通り、相手の記憶を書き替える能力だ。効果時間は約48時間。もし、こちらも使用されているとしたら、あの最凶の神ノ邪神でも確実にキラティナに負けている。

 

エル「……」

 

ミカ(ヤバいんじゃないの、急ごうよ!)

 

エル「…でもなぁ~、アイツは別になぁ……ハッ…!」

 

ヤバい!これはミカさんに殺される…!

ブルブルと身震いが起こる。

すると、ミカとの融合が解かれた。

 

エル「え~っと……ミカ、さん…?」

 

ミカの顔を見ると真剣な顔をしていた。

 

ミカ「……貴方は、そう思っているだけですよね?でも神ノ様は裏切らないよ。」

 

エル「っ…。」

 

そうだ、神ノ邪神はそういう性格だ。相手が誰であろうと最後には敵でも味方にする、それが神ノ邪神だ。

だからこそ、キラティナにやられたのかもしれないが…。

 

エル「それならあのバカの事だ。もう死んで──」

 

ミカが殺気を放ち俺の首近くに手刀をたてる。

 

エル「なっ…!」

 

ミカ「まだわからない事を勝手に決めつけるな、エル。」

 

エル「…っ!」

 

何だよ、自分の方が攻撃とかも強い筈なのに何故か殺気を放つミカには逆らえない。

 

エル「何なんだよ?!ミカは俺よりも立場、上なのかよ!」

 

ミカ「違うよ。」

 

エル「んじゃ何だよ!マジで?!」

 

ミカ「そ、それは…」

 

はぁ、もうミカには飽き飽きだ。どうでも良いか。

 

エル「もういい、お前はもうどうでもいい。死んでくれ。」

 

ミカ「えっ──」

 

俺はミカに手のひらを向けて黒炎を放った。

対抗する赤い炎。しかし防ぎきれない黒い炎を羽根に喰らった

声にならない少女の叫び声。黒炎はそのまま少女の身体を蝕んでいく。

 

ミカ「あ……あぁ……」

 

目から涙が出てきても黒炎がその涙を燃やして出ない、ついでに黒炎でも炎、ミカは喉を火傷して声が出ない。

その光景を見ても可哀想とは思わない。今まで邪魔な感情を燃やしたのだ。反対に心から喜んでいた。

 

エル「はははっ、滑稽だな!良心な感情が命取りなんだよ!馬鹿な天使(ミカエル)だな!」

 

どんどん燃え尽きてきて生命反応を感じなくなった。

 

エル「終わりだな、『黒炎』。」

 

トドメに黒炎をぶつける。完全に塵となって風で空に粉が舞う。

笑えてくる、あまりにも面白い。これは俺へのプレゼントなのだろうか。最高にいい気分だ。

 

エル「ワハハハー!!」

 

素早い黒い線が俺の頭を貫通した。

 

エル「──あ…?」

 

そして地面に落下する。

 

 

 

 

ケルベ「やったぜ!命中!命中!」

 

ガープ「殺したのか?」

 

ケルベ「あぁ、俺の第二の顔がミカエルの奴の脳をこの弓矢で貫いたからな。」

 

ケルベロスの頭が一つ増えて顔と弓矢をガープに見せつけた。

 

ガープ「そうか。」

 

ケルベ「それにしても、よくもあんな残酷な作戦を考えれるよな。」

 

ガープ「まぁな。」

 

ケルベロスが言うガープの作戦は──

最初にガープがエルの心を正義から悪へと突き落とす。しかも急にだ。次にまたガープがミカを焼き殺す命令をエルに流す。最後にエルの感情までも悪に変えて油断を行わせる。そしてケルベロスの第二の顔を発動させてエルの頭を邪気を纏わせた矢で貫通させて暗殺する。

 

ケルベ「流石は魔将様!」

 

ガープ「そんなに誉めるな。」

 

ケルベ「あれ~?照れてます??」

 

体つきの良い男と獣人の茶番をしていたそんな時、後ろから一人、男の人が二人のソロモンの柱に声を掛けた。

 

ガープ「何だよ、今はすまないが…なっ!?」

 

?「それはそれは御取り込み中すみませんねぇ~、でもなぁ~お礼をしたくてね。」

 

ケルベ「はぁ?!何で生きてんだよ!おかしいだろ!?」

 

するとその男の後ろから少女も一人出てきた。

 

少女「驚いてる驚いてる、さぁ~って!」

 

男と少女は声を合わせて、

 

エルミカ「「壊れた世界へようこそ!surprise !我らはエルミカである!」」

 

ケル・ガー「「………」」

 

二人の口があんぐりと開く。それもそうだ、目の前で死んだ者たちが今生きているのだから。

 

エル「さてさて、まずはなぜ俺ら生きているかを説明しないと観客は理解できないようだ。」

 

ミカ「そうだね、うーん…まずはだね、そうそうあの私たちは私たちだよ、でもねあの私たちは私が生命を与えた私たちの分身だね。つまり本当に死んでいるの、あの子たちは。」

 

エル「そうそう、それなら何時から?全て最初からさ。神ノがガープを探してたからな、だからこの残酷な作戦にノッた訳さ。」

 

ケルベ「ふざけるな!」

 

エル「何言ってんだ?ふざけてるのはお前らだろ。」

 

ミカ「私らは貴方を始末しなくちゃいけないのですよ。それじゃあ──」

 

急に黒い壁が俺らやガープとケルベロスに襲いかかった。

俺がチラッと空を見たらキラティナがいるのが見えた。

ああ、そうか、神ノは敗れたのか。

そして俺らは黒い壁に叩かれた。

 

エル「ぐぅ…!?」

 

ミカ「あがっ…!」

 

体の骨がバキバキと折れる音が聞こえる。

黒い壁が急に黒い強風になった。それで俺とミカは飛ばされた。

 

エル「ミカァアアー!!!」

 

ミカ「エルッ…!」

 

飛ばされたミカが見えなくなる。

 

エル「か、神ノの…馬鹿野郎……!」

 

そして目の前が真っ暗になって俺は気を失った。

 

 

 

 

 

 

 

俺「……」

 

悪魔「どうしたんだよ、お前の番だぜ。」

 

俺「あ、あぁ…俺の番か…。」

 

何か俺の名を呼ぶ声が聞こえた様な…。

俺は気にせず悪魔からダイスを受けとる。

神ノ…?神ノ…邪神……

 

悪魔「おい、落としたぞ。」

 

悪魔の手の上にはダイスがあった。

いつの間にか、ダイスを落としていた。

 

俺「ありがと…」

 

考えてしまう、神ノ邪神とは何なのか、と。

ん?神ノ邪神…?

 

俺「…そうか。」

 

悪魔「どうしたんだよ。」

 

俺「ごめんね悪魔たち、俺は神ノ邪神だ。」

 

悪魔「「「……」」」

 

神ノ「あと、ミカエルの声も聞こえた。俺は向かうよ。」

 

悪魔「「「向かわせない。」」」

 

神ノ「俺の勝手だろ、邪魔はさせない。あと、結界でキラティナの気配消してるつもりだろうけど俺には無駄だからな。」

 

俺は境界を開いて片足入れた。

 

神ノ「あっ、そうそうお前らとのボードゲーム楽しかったよ。」

 

悪魔「「「………」」」

 

俺は走って日本にいや、ミカエルの方に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

日本に到着すると前居たよりも荒れていた。空にはキラティナ、地上にはボロボロになったミカとエル、ケルベロスとガープが倒れていた。

 

神ノ「やぁ、キラティナ…帰って来たぜ…!」

 

キラ「ヤレヤレ、相変ワラズ邪魔者ダナ。覚悟ハ出来テルカ?」

 

神ノ「もちろんだ。」

 

俺は第死人格『BLE:AK 』を発動させて愛刀を構えた。

ミカエルと神司、そして亜無がダウンしている今、俺一人でキラティナを倒す。もう、能力は使わせない。

 




つまり、エルくんの作戦はこうだ。


ガープが居ないことに気づく神ノ邪神。

       ↓↓

ミカに頼んで新しい自分ら(ミカ&エル)の魂と身体を創る。

       ↓↓

ガープの能力は感情操作なのでその能力が創った魂に掛かるのを待つ。

       ↓↓

創った魂が始末されるのをただひたすら待つ。

       ↓↓

始末されたらその始末を行った方向に向かう。

       ↓↓

敵、発見!


……ということですね。伝わったかな?


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悪魔の王様

また真っ暗な世界だ。もうその手は通じない。

 

俺「……!ハァァア!」

 

俺は正気に戻って壁を破壊した。

 

神ノ「させねぇ!第四人格『死々銀河』!」

 

刀に邪気を纏わせてその邪気をキラティナに向けて放った。

しかしキラティナの体の大きさは身長300m。効かないだろう。

ならば押し切るまで。

 

神ノ「ハァァァァアア!!!」

 

キラティナのとてつもなくでかい脚は刀で押し切る。しかし硬くて斬れない。

 

神ノ「第七人格『七つの大罪』!」

 

俺は融合していた七つの大罪たちを解き放った。

 

憤怒「どんだけデカイ奴と闘っているんだよ!」

 

傲慢「これは…キラティナだね?」

 

神ノ「ああ、そうだよ。」

 

暴食嫉妬「「えぇ!?」」

 

怠惰「それで一人じゃ無理だから俺らを呼んだと。」

 

神ノ「ああ。」

 

強欲「良いじゃないか!楽しめそうだな、早くキラティナの野郎をぶった切ろうぜ!」

 

色欲「ああ、戦闘に参加できなかった分、俺も協力しよう。」

 

良かった、色欲と強欲は元に戻ったようだ、それなら遠慮なく、

 

神ノ「行くぜ…!七つの大罪たち!」

 

七つの大罪「おう!」

 

バラバラに飛び立つ俺たち。一人一人だと、攻撃はしやすい。

 

強欲「紅葉姫”爆破モード„。」

 

一撃キラティナの肩に入れる。

すると大きな爆撃とともに肩が赤くなった。

 

強欲「繰り返すゼェェェエエ!!」

 

目には追えない素早さでキラティナの肩をぶっ叩きながら斬り込む。

 

嫉妬「よーし…女体化解除…」

 

嫉妬は昔の男の姿に戻った。

片手を大きく上に上げると地上から赤色の液体が空中に上がってきた。それは、キラティナに殺された人たちの血液だった。

 

嫉妬「悪魔に殺害された亡き者たちよ、復讐心を強く持って我に力を与えよ。」

 

手の上に大きな赤い球体ができた。しかし、血液が流れる方向が別れた。

 

嫉妬「…怠惰。」

 

血液が別れた方向を見ると大魔術書を開いて待機していた。その書の中に血液が流れ込んでいる。

 

怠惰「もしかすると嫉妬も俺と同じ考えをしているか?」

 

嫉妬「いいや、俺はこの血液を飲む(・・)。」

 

怠惰「吸血鬼か?」

 

嫉妬「吸血龍人(ドラゴニュートヴァンパイア)だ。ただの吸血鬼ではない。」

 

怠惰「そうか、了解。」

 

二人はまだ血を集める。

続いて色欲、

 

色欲「ヒャハハハ!目覚めよ、聖槍(ロンギヌス)。」

 

色欲が呼び掛けると大きな銀色で禍々しい竜が出てきた。

 

ロンギヌス「シャァァァガアアアァ!!!」

 

色欲はロンギヌスの上に乗って紅い槍をロンギヌスから引き抜く。するとロンギヌスの身体は小さくなって色欲と同化した。

 

色欲「災厄最悪最凶ォォォ!!」

 

そう叫んでキラティナに向かって大きな紅い槍を投げ飛ばした。

キラティナに刺さるとキラティナの腕を破壊した。

次は傲慢、

 

傲慢「行くぜ、奇跡中の奇跡。」

 

傲慢の手の中に小さな光が神々しく光る。

 

傲慢「『神之怒(メギド)』。」

 

光の光線をキラティナに向けて放つ。

 

憤怒「おいおい、俺の分も残しとけよ。」

 

憤怒がキラティナに向けて手を挙げる。すると憤怒の周りに赤黒い剣を設置する。

 

憤怒「『悪魔の兵器(デストロイド)』。」

 

赤黒い剣の先から赤黒い光線がキラティナを貫く。

そして最後に暴食と神ノ邪神、

 

神ノ「おぉ~、みんな好戦的だね~。」

 

暴食「普通にみんな強すぎ。僕なんて『大食魔王』だけだもん。」

 

神ノ「いやいや、『暴食(グラトニー)』もあるじゃないか。」

 

暴食「そんなの『大食魔王』よりも弱いもん。」

 

神ノ「あのなぁ、自分の技は自分で作らないと暴食自身の技にはならないんだよ。」

 

暴食「…ッ!」

 

神ノ「お前のオリジナルを作れよ。」

 

暴食「……うん!」

 

そう言うと暴食はキラティナの顔の前に来ると、

 

暴食「僕は蝿の魔王、暴食のベルゼブブ。キラティナ、貴様を喰らい尽くす。」

 

暴食は両手を広げるとその間から気持ち悪い大きな口が開かれた。

するとその口から長い舌ガープ出てきたと思うとキラティナの体に巻きついた。

 

暴食「それでは…イタダキマス…!」

 

暴食から伸びる大きな口はキラティナの腹部分を噛み砕き喰らいついた。

 

キラ「ナァアア!!!?」

 

キラティナの腹部分が喰い千切られる。そこから緑色の血が流れてくる。

 

六人「はぁ!?」

 

神ノ「あれは…!暴飲暴食の『ベヒモス』だな…。」

 

よくもまぁ、あんな怪物を暴食は体内に入れといたよな。

暴飲暴食の”ベヒモス„。その姿は気持ち悪い大きな口と気持ち悪い右手のみというまさに異形である。

 

神ノ「全く……今がチャンスだ!七つの大罪たち!!」

 

六人「 !? 卑怯だろ!」

 

憤怒「全く!卑怯な総団長だ!『悪魔の兵器(デストロイド)』!」

 

嫉妬「全くだよねぇ!『吸血鬼の吐息(ヴァンパイアブレス)』!」

 

憤怒は先ほどと同じ技、嫉妬は集めた血液を飲み干すと背中に大きな羽根が生えた。すると嫉妬は、紅い(ブレス)をキラティナに吐いた。

 

強欲「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!!」

 

強欲は先程と同じ通りキラティナの肩をぶっ叩きながら斬っていく。

 

怠惰「大魔方陣展開ッ!『混沌怪物(カオスモンスター)』。」

 

魔方陣から出てきたのは異形、つまり魔神だ。

刃の異形と大砲の異形は勿論、他に色々な異形が召喚された。

 

嫉妬「おい、俺から奪った血液はどこに使ったんだよ。」

 

怠惰「この召喚の為にだよ。」

 

嫉妬「それだけの為かよ!?」

 

怠惰「それだけって何だよ!?血液は魔方陣展開にはめちゃくちゃ必要なんだぜ?!もういい、異形ども、キラティナを貪れ。」

 

異形「「「ギャアァァア!!!」」」

 

異形たちは、キラティナに向かって攻撃し始める。

異形たちは個人独特な攻撃をしている。どうやらキラティナには効いているようだ。

このまま押していこう。

 

色欲「ロンギヌス、もう一回仕掛けるぞ。」

 

ロンギヌス「シャァァァ…!」

 

色欲とロンギヌスがキラティナに向かって攻撃始めようとした時、

 

キラ「小賢しい蝿どもだ、一掃してやるか。」

 

キラティナが手からフォークとナイフを取り出した。ナイフは憤怒と傲慢にフォークは怠惰と嫉妬に投げつけた。

食器の大きさは、キラティナ用の大きさだ。

 

神ノ「逃げろお前ら!」

 

傲慢「『神之怒』。」

 

傲慢が『神之怒』を放つがナイフに穴が開くだけである。

 

傲慢「嘘だぁ!?」

 

憤怒「クソったれェェエ!!」

 

怠惰「止めろ、異形ども。」

 

キラ「邪魔するナ。」

 

キラティナによって異形たちの払われる。一回払われると異形たちは圧力によって潰されてながら飛んでいった。

 

怠惰「嫉妬!」

 

嫉妬「うっせぇ!血ィ溜まってネェから無理だよ!」

 

強欲「たっくよ、『死々銀河 三十連』。」

 

暴食「『大喰らい』。」

 

強欲は憤怒と傲慢のところで俺の人格技の第四人格『死々銀河』の三十回連続を放ってナイフを粉々にした。流石は剣術の天才だ。

暴食は怠惰と嫉妬のところでベヒモスを使った新しい食べ方でフォークをバリバリと食べている。

 

神ノ「流石だなぁ。」

 

キラ「貴様ラァー潰れて無くなレッ!!」

 

キラティナが手を横に大きく広げて蚊を叩き潰すような構えをとった。

 

神ノ「……マジで?」

 

俺を集中的に狙って向かって来ている。

明らかに逃げ場がない。

 

暴食「神ノ様!」

 

強欲「神ノ邪神!」

 

神ノ「ヤバい終わるかも……な~ってな!第十一人格『自然の守り加護〖日光〗』!」

 

キラティナの手が綴じる前に光の速さで移動して地上に降りた。

俺は七つの大罪たちとキラティナを下から眺めた。

 

神ノ「いや~、流石はオリジナルの人格技だなぁ。」

 

憤怒「こいつ…」

 

暴食 ┐(-。-;)┌

 

嫉妬「もう…焦った…。」

 

怠惰「俺もだよ…」

 

強欲「まぁ、神ノ邪神だからな。」

 

傲慢「これぐらい避けてもらわないと。」

 

色欲「あれをか!?」

 

七つの大罪たちはホッと胸を撫で下ろす。しかしキラティナはムカついてイライラしている。

 

キラ「……ハァァア…ァアア!!!」

 

神ノ「ッ…!」

 

キラティナの手のひらから都市を破壊した時の破壊光線が放たれた。

 

神ノ(避けたらまた都市が滅んでしまう。俺の家も…)だあっ、クソッ!第ニ人格『鋼の鎧堅め』!」

 

俺は肉体強化の技を使った。

 

憤怒「神ノ!それだけじゃ…!」

 

分かっている、分かっているが少しでもこの光線を止めないとまた日本が破壊されるかもしれないからだ。

 

神ノ「第五人格『鬼死邪創斬』!」

 

光線に向かって飛んで刀を大きく横に振り邪気を飛ばして光線を切ろうとした、が、切れる前に光線に飲み込まれた。

俺はゆっくりと両手を上に上げる。

 

神ノ「降参だよ…。」

 

俺は負けを認めて光線を浴びた。

 



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七つの大罪 VS キラティナ

皆さん、メリークリスマス!


大きな声で笑うキラティナ。

七つの大罪たちの中で何人かは神ノ邪神の死に泣き崩れる。

 

暴食「嘘でしょ…神ノ様ッ…!」

 

嫉妬「泣くな、暴食。」

 

暴食「でも…!…ッ!」

 

嫉妬も泣いている。他の仲間を見ると他のみんなも泣いていた。

憤怒が七つの大罪たちに声を挙げた。

 

憤怒「お前ら…俺が何を言いたいか分かるよな。」

 

傲慢「勿論さ、サタン。」

 

色欲「堂々と俺らの目の前で神ノを殺しやがって…!」

 

キラティナが七つの大罪たちに気づいてもう一度破壊光線を放つ。

 

キラ「消エロ。」

 

暴食「『ベヒモス』!」

 

色欲「ロンギヌス!」

 

二人が獣に命令して光線を食べようとする。しかし、

 

キラ「分散。」

 

光線は文字通り分散しロンギヌスの脚と怠惰の腕を貫通していく。

 

怠惰「あ″ぁ″あ″あ″あ″!!!」

 

嫉妬「大丈夫か!?」

 

怠惰「クッ…それよりも暴食を…」

 

怠惰に言われて嫉妬は暴食を確認すると暴食の足と胸に円を書いた穴が空いてそこから血の池ができていた。

 

嫉妬「暴ー食ー!!!」

 

嫉妬が暴食に近づく。

嫉妬は自分の腕の爪で思いきり引っ掻く。するとそこから血が流れてきた。

 

嫉妬「せめてこれだけでも…!」

 

暴食「いい、よ…レヴィ…僕のことは、放って…」

 

嫉妬「行くわけねぇだろ!」

 

嫉妬が暴食に叫ぶ。

 

嫉妬「神ノに続いて暴食までいなくなるなんて絶対イヤだね。」

 

暴食の口を無理やり開けて血を飲ませる。

 

嫉妬「死ぬなよ…。」

 

キラ「友情ナドいらない!!」

 

キラティナが境界を開いて拳を何個も暴食に血を与えている嫉妬に向かって突き落とした。

 

憤怒「『獄断』!」

 

憤怒はキラティナが繰り出す拳を全て振り切る。

 

憤怒「ベルゼブブ!お前が死んでもいいなんて俺らは一度も思ったことないぞ!」

 

すると傲慢が光の光線をキラティナの脚に放つ。

 

傲慢「そうだよ、嫉妬ちゃんだって今必死に助けようとしてるじゃないか。」

 

嫉妬「”ちゃん„付けすんな!」

 

傲慢「はははっ。」

 

笑いながら地上に降りてくる。そしてそこに回復した怠惰とロンギヌスの傷を治した色欲も到着した。

 

怠惰「傲慢の言う通りだ。そうさ、だからよ。」

 

色欲「おーい、戻ってこーい強欲ー!」

 

色欲がキラティナの肩をずっと叩いている強欲に呼び掛ける。すると、

 

強欲「オラァー!!!!!」

 

六人「!!?」

 

強欲がキラティナの肩を切り落とした。するとすぐにキラティナの腕が落ちてきた。

キラティナは聞き取れないぐらいの叫び声を叫んだ。

そして強欲が仲間の元に降りてきた。

 

強欲「ハッハー!これで手柄はこのオレ様のだなァ。」

 

色欲「目立ちたがりかよ!?」

 

強欲「強いだろ~♪」

 

強欲がキラティナの肩を切って調子に乗っていると嫉妬が暴食の治療が終了した。

 

嫉妬「さて!これで大丈夫…。」

 

暴食「……」

 

不安そうに起き上がる暴食。それを嫉妬が教える。

 

嫉妬「多分、吸血効果があると思うんだ。大丈夫だよ、それ以外の日光とかは吸血竜人には効かないからね。」

 

暴食「…わかった。」

 

怠惰「さて…戦闘再開だ!」

 

七つの大罪たちはキラティナに向かって飛び立った。ただ、暴食を取り除いては……。

 

暴食「融合能力(スキル)発動『吸血』、『暴食』。」

 

暴食がキラティナに手を向けるとキラティナから血を吸い取って大きな赤黒い槍を造った。

 

暴食「融合魔法『血まみれの槍(ブラッディ・グングニル)』…。」

 

赤黒い槍をキラティナに向かって投げまくる。

他の七つの大罪たちもキラティナに向かって再度攻撃し始める。しかし、

 

キラ「雑魚共めガ…!」

 

キラティナが手をバッと広げると一本一本の指からレーザーが出てくるそれを放出しながら飛んでいる憤怒に当てようとしていた。

 

憤怒「何だよあの光線は!?」

 

レーザーがこの街のシンボルのタワーを三等分されて崩れていった。

 

暴食「『暴食(グラトニー)』。」

 

暴食が光線一本一本を食い散らかしていく。そのせいで光線が段幕と変わり他のところに無差別に飛んでいく。

 

色欲「危ねぇだろ!暴食!」

 

キラ「糞ッタレがァ、ならバこれなラどうだ!」

 

キラティナは初めてあの巨体で動いた。キラティナは走って飛び上がり暴食に殴り掛かった。しかし暴食は次の攻撃を仕掛ける。

 

暴食「『暴飲暴食魔神(ベヒモス)。』」

 

先ほど出した異形を使うベヒモスの攻撃。

キラティナは咄嗟に避けて暴食の後ろに逃げる、しかし暴食はキラティナよりも小柄なので直ぐに後ろに向いた。

ベヒモスの吸収攻撃が開始された。キラティナは魔方陣を使って防御しながら暴食に突進する。それに驚いたのか暴食はベヒモスを自分の身体から全部外に出した。

ベヒモスの身体は円の形に上半分には黒い丸、下半分には白い丸が囲んであってその囲みの中に大きな口があった。その口からは大きな舌が出ていた。そしてその円から左腕だけという文字通り異形であった。

 

暴食「キラティナを食い殺せ、ベヒモス。」

 

ベヒモスは声にならない音を発すると崩れた都市の瓦礫を吸い込みながらもキラティナを丸ごと吸い込もうとしていた。

 

キラ「なぁァ!!?」

 

キラティナが暴食が放ったベヒモスとの戦いを見ていた七つの大罪たちは心の中でこう思っていた。

『本当に暴食の攻撃だけでキラティナを倒してこの戦いは終戦してしまうのではないのか。』

──と。

しかし暴食の身体と心には少しずつと異変が起きていた。

 

暴食「さぁて、死んで?早く。神ノ様を殺したよね、キラティナぁ。」

 

狂っているかのような口調になってきた。

 

暴食「ダよね(oゝД・)b、僕は怒っているんだ♪キラティナが神ノ様を殺したから…。だ・か・ら、死んで下さい♡」

 

暴食の左の手には血まみれの槍、右の手には黒い大きな球が浮かんでいた。

 

暴食「究極合技『破壊して吸い尽くす赤黒い槍(ブラッディホール・グングニル)』…。」

 

黒い球を赤黒い槍で打った。すると暴食は打った黒い球よりも早く赤黒い槍を投げてキラティナの胸に刺した。そして大きなブラックホールが現れた。

暴食は手をゆっくりと開いてギュッと閉めた。

 

暴食「(破裂して粉々に壊れな。)

 

するとキラティナの胸に刺さった赤黒い槍が爆発した。キラティナの気が一度緩んでベヒモスとブラックホールの引力に引っ張られる。

 

キラ「ア”ァ”ァ”ア”ァ”!!!!」

 

暴食「死ね…死ね、死ね!消えて消滅しろー!!!」

 

?「第一人格『邪神斬り』、第四人格『死々銀河』。」

 

ベヒモスとブラックホールが何者かによって斬られてしまった。

 

暴食「誰だよ…!」

 

刀を二本、下に向けて暴食の方を向いて静かにこう言った。

 

?「暴れるな、俺は生きているんだからな。」

 

暴食「あっ、あぁ…神ノ様ぁ!!」

 

暴食やみんなの前に現れたのは、そう、死んだと思われていた神ノ邪神だった。

 



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暴走を止めるための秘薬

今年最後の投稿です!



神ノ「降参だよ…。」

 

そう言って俺は一度死んだ。

確かに俺自身も終わりと思っていた。

 

 

 

 

 

 

目を開けると俺は真っ白な世界に立っていた。

 

神ノ「…あれ?ここってもしかして…。」

 

?「はい、貴方のお察し通り、ここは『死の狭間』です。」

 

あっ、この声はまさか…。

 

神ノ「サユリ様だよね…」

 

サユリの姿は白い髪に背中から生えている白い羽根。目は綺麗な薄紫色だった。

 

サユリ「あら、貴方は七つの大罪総団長の神ノ邪神ではないですか。なぜ貴方の様な大物が?」

 

神ノ「実はですね──」

 

今まであったキラティナ戦をサユリに全て話す。

 

サユリ「なるほど、貴方よりも強い者がいるとは…しかも天界でもいるかいないか分からないほどの伝説の悪魔、キラティナ・キラティナイドとの死闘ですか…。」

 

神ノ「ああ、だからさ。俺を生き返らせてくれないか?」

 

サユリ「無理です。」

 

即答だった。

 

神ノ「何で!?」

 

サユリ「貴方は一度死んでいるのです。貴方は死んだ人を生き返らせてくれと頼まれたら生き返らせますか?」

 

神ノ「当たり前だろ。」

 

サユリ「そうですか、惜しいですね。」

 

神ノ「 ? 」

 

サユリ「まぁ良いでしょう。亜無くんと神司様によろしくお願いしますね。」

 

神ノ「あぁ、あいつらは俺が死なせないからな。」

 

サユリは俺の身長と同じぐらいの和風の門と一個の綺麗な水色の水晶を取り出した。

 

サユリ「ベルゼブブが狂気に取り憑かれています。」

 

サユリは水晶の中を見ながら言った。

 

神ノ「了解、暴食も助けてやるよ。」

 

サユリ「神ノ邪神…無事に帰って来て下さいね。」

 

神ノ「帰って来てって、もう一回死んで下さいって言ってる様なもんじゃねーか。まぁまた遊びには来るわ。」

 

サユリ「はい。そうだ神ノ邪神、貴方にこの刀を。」

 

神ノ「ん?」

 

サユリは一本の綺麗な刀を渡してきた。鞘は緑色だった。俺は一度刀を鞘から抜いてみる。

 

神ノ「へぇ…!」

 

刀の刃に綺麗な草と火がが描いてあった。

 

神ノ「いいね、最高だ。」

 

サユリ「その刀は元々は貴方の刀、”炎葉刀(えんばとう)„です。それだけ渡したくて。」

 

神ノ「そうか…それじゃあな、世界を救って来るよ、サリエル(・・・・)。」

 

神ノ邪神は門を潜って元の世界に戻って行った。

サユリは何もない上を向きながらため息をついた。

 

サユリ「また、四季様に怒られそうね。無事でいてね、勇者の皆さん。」

 

 

 

 

 

 

門の外に出ると空中だったので慌てて空中浮遊する。周りを見渡すとサユリの言った通り、暴食と身体全部出しているベヒモスがキラティナを殺そうと努力していた。

しかも何だ、あの見た目は。

服はいつもの暴食だが、竜の尻尾と竜の羽根、頭には竜の様な角を生やしていた。そして武器は左手には赤黒い槍と右手には黒い球を持っていた。

暴食の姿はまるで吸血竜人みたいだ。

 

神ノ「まさか…!」

 

嫉妬から血を貰ったのかもしれない、そう頭に思いついた。あの姿は間違いなく吸血竜人である。

暴食はキラティナに黒い球を投げてから赤黒い槍は投げてキラティナの胸に刺さった。刺さった槍は爆発してキラティナの胸に大きな穴が空いた。黒い球は大きなブラックホールに変化した。そして気が緩んでキラティナはベヒモスとブラックホールに吸い込まれそうになる。

 

神ノ「不味いな…!」

 

何が不味いか。まだ(・・)キラティナを殺すのは都合が悪いのだ。しかもこのまま暴食を暴れるともし本当に吸血竜人の力を使っているのならば血が暴走して制御できなくなって暴食の身が持たないのである。

キラティナに暴言を吐きながら攻撃する暴食。

 

神ノ「第一人格『邪神斬り』、第四人格『死々銀河』。」

 

俺は刀でベヒモスとブラックホールを斬った。

 

暴食「誰だよ…!」

 

刀を二本、下に向けて暴食の方を向いて静かにこう言った。

 

神ノ「暴れるな、俺は生きているんだからな。」

 

暴食「あっ、ああ…神ノ様ぁ!!」

 

暴食は泣いて俺に抱きついてきた。

 

神ノ「うわっ、とっと。」

 

空中で落ちかけるがなんとか耐える。

 

暴食「神ノ様…っ!神ノ様…(がみのざま)ッ…!」

 

神ノ「おいおい、泣くなよ。男だろ?」

 

暴食「泣ぐに″決まっでるでしょ!」

 

キラティナが容赦なく殴り掛かるが憤怒が『獄斷』で怠惰が『刈り憂怒』で止める。

 

憤怒「今いいムードなんだよ。」

 

怠惰「邪魔すんな♪」

 

キラ「そんなムード、我がブチ壊スッ!!」

 

いつの間にか生やしていた腕で神ノ邪神と暴食に攻撃し掛けるが、

 

強欲「……!」

 

自称剣豪の強欲がキラティナの拳を流れるように斬る。

斬られたところから出血する。

 

キラ「……ッ!!」

 

強欲「高速つばめ返し。」

 

そのまま強欲はキラティナの腕の上を走って行く。

強欲がいないせいで拳が進んでいく。

 

嫉妬「『オーバーゼロ』。」

 

キラティナの拳だけに重力を倍した。

 

嫉妬「普通重力には逆らえるのは生物的にあり得ない。しかし俺は重力を自由自在に操れる。言わば”重力の創造神„だ。」

 

キラ「クッッソォォオ!!!」

 

キラティナは憤怒と怠惰を振り払い嫉妬にレーザーを放ったが、重力で沈められる。

 

嫉妬「今だ!神ノ邪神!ベルゼブブ!」

 

神ノ「おっ、俺らの出番か。」

 

暴食「最大出力、融合能力発動、『血まみれの鎌(ズレパニ・ロッサ)』。」

 

神ノ「『BLE=AK』発動、(die)無人格『死神の時間(デス・カウント)』。」

 

暴食は赤黒い大鎌を構えた。俺は『BLE=AK』を扱って攻撃力を上げる。俺と暴食は一歩ずつキラティナに向かっていく。

 

神ノ「これは巨人狩りだ。心落ち着かせて行くぞ。」

 

暴食「…はい。」

 

5

 

 

 

 

4

 

 

 

3

 

 

2

 

1

 

神ノ「”0„」

 

暴食「あぁあああ!!!!」

 

神ノ「 ! 落ち着け!暴食!!」

 

既に俺も落ち着けていない。これじゃあ暴食は俺の(・・)二の舞を踊ることになる。

俺は急いで突進していく暴食を止めようとした。しかし暴食

 

キラ「モウ遅い!!」

 

キラティナのレーザーが集中的に暴食に向かっていた。

 

神ノ(殺させない、暴食は俺の大事な家族なのだから。)避けろー!!」

 

?「『カゲロウヒカリアリ』!」

 

光速で俺の横を通って暴食と一緒に光の繭に入る。

一瞬誰か分からなかったが技名でわかった。

その繭にレーザーが当たりまくるが傷一つ付いていない。

 

神ノ「良かった…」

 

?「間に合ったようだな。」

 

神ノ「えっ?」

 

声をした方向を見ると融合したミカエルが浮いていた。ならば暴食を助けたあの繭を出したのは誰なのか。

 




神ノ邪神の台詞に、

「いいね、最高だ。」

とありますが、この台詞は某少年の現在も連載中の『アンデットアンラック』のアンディの台詞です。

さて、重力で引っ張られた腕の上にいた強欲はどこへ行ったのか。安心して下さい。しっかりキラティナの腕にしがみついて振り払われずに腕を斬っていますよ。


さて、前書きでも言った通り、今年最後の更新です!次回は既に予約投稿しています!次回の予約投稿はなんと…









……久々の「邪神たちのいきる世界」での更新となります!!!
1月1日の0時に予約投稿です。
それでは皆さん、良いお年を!!



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【番外編】第1戦 始まりのオセロニア

結構悩みました。もしかしたらこの話をコピーして原作 オセロニアの小説を作るかもしれません。その時はよろしくお願いします。


神ノ「それじゃあ開くぞ、準備良いよね?お前ら。」

 

暴食「僕は貴方に着いていきますからね。」

 

ミカ「ちょっと待って下さい!」

 

ミカとエルが融合して服装や髪の色や長さが変わり頭には神輪が現れて全能神のミカエルになった。

 

ミカ「よし、これでOKだ。ゲート、開いてくれ。」

 

神ノ「久しぶりだな、その姿は。」

 

ミカ「早く開け。」

 

神ノ「ハイハイ。」

 

俺はゲートを創って開いた。

覚悟を決めよう。戦うのはガープだ。ガープだけは死闘となるかもしれない。他の戦いはオセロなのだろうか。

いや、そこまで深く考えないでおこう。行ってからのお楽しみってことなのかな。

 

ミカ「はよ来いよ、神ノ。」

 

神ノ「あぁ、今行く!」

 

無駄な事は考えない考えない。

俺は一度大きく深呼吸してからゲートの中に入って行った。

 

 

 

 

 

神ノ「……これはまさか…!」

 

『《プロローグ》

ようこそ、オセロニアの世界へ。あなたが新しい冒険者の○○○ですね。

【名前を入れて下さい。】』

 

まさかのプロローグの前に必ずある名前を決める場所とは。ちなみに周りは青と白色の未来の世界のような空間だ。

 

神ノ「どうしよう。」

 

ガープにバレないように少なくとも『神ノ邪神』という名前は避けたい。迷った末に出てきた名前が──

 

『あなたが新しい冒険者の”アベル„ですね。』

 

俺は脳内に現れた”YES„と”NO„の内の”YES„を選択した。

 

『アベル、貴方にお似合いのキャラクターを選びましょう!』

 

神、魔、竜の三属性のキャラクターが三体ずつ現れた。

その中でも俺は魔のキャラクターの『アルカード』を仲間に選んだ。

 

神ノ「よろしくな。」

 

アル「唐突に悪いが、貴様と共に戦うのは初めてとは思えない。」

 

神ノ「だろうな。」

 

するとプロローグの方からこんな声が聞こえた。

 

『あれ?アベルは前回の戦闘記録がありますね。前回の戦闘記録に戻りますか?』

 

脳内に”YES„と”NO„が現れる。

前回の戦闘記録、つまりそれはリアルでプレイしている逆転オセロニアのデータのことだろう。俺は思いきり声に出しながら答える。

 

神ノ「”YES„…!」

 

『了解しました。』

 

光と共に目の前が明るくなっていった。多分オセロニアの世界へ転送されるのだろう。

 

 

 

 

 

 

目を覚ますとそこはコロシアムの受付の前に立っていた。

 

神ノ「……何でコロシアム前なんだ?」

 

俺は自分の持ち駒を確認した。

アズリエル、ヨシノ、魔デッキがいくつかできている状態だった。クラスはシルバーの現在はBクラス。名前は”初代の悪魔„。ランクは180ランク。(全てのリアルと同じ。)

 

神ノ「そうだ、暴食とミカエルを探さねぇと。」

 

伝心でミカエルと暴食を呼び掛けるが反応がないし、伝心が使えなかった。

まぁ、異世界転移ではチートが付き物だが元々のデータを持ってくるのがチートなのかもしれないな。

俺は戦友一覧で暴食とミカエルがいるか確認する。すると、ミカエルだけオンラインになっていた。つまり、このオセロニアの世界に到着していることが判った。

早速、ミカエルがいる場所までゲートを開こうとした。しかし開かない。やっぱり能力全般使用禁止なのかもしれない。

 

神ノ「しょーがない、ミカエルの気配を察知してから歩いて向かうか。」

 

神ノ邪神は急いでミカエルの気配を察知してから歩いて向かった。しかし、まだ気づいてなかった。確認した持ち駒の中にサタン、ベルフェゴールとベルゼブブ、アザゼル、そしてルシファーの駒が持ち駒から消えていたことに。まだ誰も知るよしもなかった。ガープによって行われるオセロニア界が混乱に陥れるタイムリミットが刻々と進んでいるのだと。

 

 

 

 

 

 

 

~黒の塔~

 

 

白の塔とは間反対にある魔駒がいる場所。

そこでは五人の悪魔が椅子に座ってババ抜きをしていた。

 

アザ「う~ん…これだ!よっしゃ上がり~!」

 

ベル「ウソ~!一抜け~?」

 

ルシ「まぁ、我も上がりだけどな。」

 

ベルゼ「流石です!ルシファー様!」

 

サタン「あら~、ルシファー二抜けなの?」

 

ルシ「強者は勝つのですよ。」

 

サタン「ウザイィィ!!」

 

サタンが黒炎でルシファーに当てようとすると、ルシファーは槍からシールドを張って黒炎を防いだ。

 

ベル「止めてよ~!サタン、ルシファー。」

 

アザ「殺っちゃえサタン!」

 

ベルゼ「ルシファー様!そんな悪魔に負けないで下さい!」

 

?「うるさいぞ!お前ら!!」

 

サタンとルシファーの喧嘩が止まる。皆が視線を向けた方向にいたのは、

 

アザ「テメェ、俺らのをマスター(神ノ邪神)の持ち駒に帰せよ。」

 

他の悪魔()たちも帰せと叫ぶ。

事実、神ノ邪神以外から奪った駒の数、およそ550駒。

そしてその中にベルゼブブはベルゼブブでも、神ノ邪神の仲間である暴食 ベルゼブブもガープに捕まっていた。

 

暴食(えぇ…どうしよう。神ノ様に伝心使おうと思ったのに使えないし。自力で外に出る?でも目の前にガープいるしなぁ…。)

 

するとガープが集めた魔駒たちに向けて紫色のオーラを放った。すると先程まで「帰らせろ!」と言っていた魔駒たちが黙って、ガープに跪き始めた。ただ一人暴食だけは跪付かずに立っていた。

ガープが一人立っている者に気づく。それで暴食の王が居ることに改めて気づく。

 

ガープ「なんと…!暴食の王ではありませんか!どうしたのです?」

 

暴食「どうしたもこうも無いよ。気づいたらここにね。」

 

ガープ「おお!暴食の王が我々に力を貸してくれるぞ!」

 

ガープが魔駒たちに拍手を求める。すると魔駒たちとガープが暴食に向かって拍手し始めた。

何だろう、何かの宗教みたいに暴食を拝む。まるで悪魔に操られているかのようだ。いや、操られているのだ。

 

暴食「やっぱりガープ、お前だけは許せない。」

 

暴食が手を広げて蝿を放つ。

 

暴食「行きなよ、蝿君たち。(魔駒さんたちの洗脳を解いてきて。)」

 

ガープ「フム、邪魔な蝿ですね。魔駒の皆さん、暴食の王を捕らえなさい。」

 

操られている魔駒全員が暴食に襲い掛かる。

 

暴食「『暴食──ッ!」

 

『暴食者』を使おうとすると既に魔駒たちの攻撃が至るところから暴食に向かって攻撃していた。

 

暴食「逃げろ…!」

 

サタン「逃げようとしてもム・ダ・よ♪」

 

サタンにより拘束されており、逃げれなくなっていた。

 

暴食「無理ゲーだね…──」

 

魔駒全員の攻撃を全て喰らった暴食はボロボロになって気絶していた。

 

ガープ「サタン、そのまま地下牢の中に投げ捨てておけ。」

 

サタン「了解。」

 

サタンは気絶した暴食を抱えて地下牢に連れていった。

 

ガープ「フッフッフ、上物の果物は収穫できた…さぁ来なさい、神ノ邪神。上物な果物は腐りやすいぞ、早く奪いに来なさい!」

 

大声でガープは笑って陽気だった。

黒の塔の上の雲ではゴロゴロと雷が鳴っていた。

 




データは残ってた。なので今あるデータ(既にある画像)で進めて行きます。
……すみません、この話を書いている途中にランクが上がって180から181に上がりました。


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始まりはアベル、終わりはサタナキア

ある日、一人の魔族と天使族の間に生まれた人間、”アベル=サタナキア„が生まれた。その者はすくすくと育ち、青年まで育った。これは、そんなある日の物語…。

 

老人「やあ、アベルくん。」

 

青年が十六になったある日、一人の老人が青年の家に訪れた。その老人は明らかに怪しかったが、青年は上手く話に乗せられて老人に連れていかれた。その二日後…青年の母と父が何者かによって殺害された。しかし青年はこの事を知らないままである。そして、青年は老人と共に一つの技を習得しようとしていた。

 

老人「さあ、始めようか…アベルくん。」

 

アベル「はい!」

 

青年が習得しようとしている技の名は、「人格技」であった。その後やっとのこと人格技を習得した。

悲劇とはいつ起こるか誰も予測できない。青年は人間だ。そして、世界初の魔神なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アベル「ギャアァア!!」

 

老人「ハッハッハッ、頑張れよ!アベルくん!!」

 

 

 

魔神の作り方…

 

 

 

一, 死んだ生き物の体を用意する。

 

 

 

二, 人間の魂をその中に入れる。

 

 

 

三, 完成。

 

 

 

__________________________

 

 

 

三. 五, 未完成(異形になる。)

 

 

 

その後、未完成はどこかの異世界に捨てられる。ただし今回は例外である。

生きている人間に天使族と魔族の魂を入れ込むとどうなるか。

答えは今行っていることである。

天使族の魂の名は、”ヤシャ=サタナキア„。魔族の魂の名は、”アスタロト=サタナキア„。

 

……後に実験は成功する。その間に起きた異変がいくつか…

 

まずは、青年の体の中で天使族と魔族の魂は、神化し、天使は「神」、に悪魔は「邪神」に変化した。そして魂の名も変化した。ヤシャは「夜叉姫」ヘ、アスタロトは「レメゲトン」に。この世界には、神と邪神という種族は存在しなかった。神でも天使族、つまり邪神でも魔族なのだ。次に神化してしまったことにより”アベル=サタナキア„はの魂は消滅してしまった。そして「神と邪神の魂」は後に融合して、一つの魂となった。

実験は成功した。しかし、老人は、

 

老人「失敗か…魔神番号”000(ゼロスリー)„は異世界ヘ。」

 

そうして異世界に捨てられた。

その後、その世界の神 ゼウスに拾われ、神と邪神が融合したことをゼウスから知らされる。そして後にアベルによる神殺しが行われるとは誰が予想できただろうか。

 

 

 

~そして、何百年後~

 

 

 

アベル「……はぁ!」

 

ハデス「ッ!」

 

成長したアベルはゼウスの兄弟でもあり、冥界の王でもあるハデスと闘っていた。

アベルは一本の刀、ハデスは長い杖で戦闘していた。

アベルがハデスの肩を狙ったがハデスも神だ。杖で簡単に防がれた。

アベルは後ろに一度引いた。

 

ハデス「…今日はここまでだ。」 

 

アベル「…っ!ありがとうございました!」

 

両方、武器を片付けてから一礼した。いつもこれでハデス師匠(・・)の特訓が終わる。

 

アベル「やっぱり師匠は強いですね!」

 

ハデス「当たり前だ、私もゼウスと同じ神だ。魔神のお前よりも上なんだぞ。」

 

アベル「へへっ、そうですよね。」

 

アベルの仕草を見てまだまだ子供だなとハデスは思った。

そのまま月日は流れた。

ある日にアベルの邪神の魂が暴走し始めた。

この時アベルを止めに努力したのはゼウスとハデスと同じく兄弟 海の神のポセイドンだった。

 

ポセ「アベル、早く止まるのだ。」

 

アベル「ガアァァア!!」

 

アベルは咆哮を放つと邪気を纏わせた刀でポセイドンの片腕を切り落とした。

 

ポセ「ぎゃあぁぁあ!!」

 

今まで聞いたことのなかったポセイドンの叫び声。それを見たアベルは三日月のような口をするとポセイドンの腹に刀を刺した。そして邪気を燃え上がらせてポセイドンを焼いた。

 

神属「ゼウス様!」

 

ゼウス「判っておる!だがあのままだと…!」

 

あのままだとポセイドンごとアベルを神雷を落とすことになるのだ。

ゼウスがおろおろしているとポセイドンの口の動きに注目した。

 

ポセ『わたしごとうちぬけ』

 

ゼウスはその動きを見てすぐにポセイドンごと神雷を三本ほどアベルに落とした。

神雷が降り終わると丸焦げのアベルがいた。しかしポセイドンの姿は燃え尽き、炭となっていた。

 

 

 

~天界会議~

 

その夜緊急で天界会議が開始された。

司会はゼウス。参加者は兄弟のハデスとアテネなどの神が集まった。

 

ゼウス「アベルは今何処だ。」

 

アテネ「はっ!現在アベルは天界の地下牢獄の壁に鎖を巻き付けて監禁しております。」

 

ゼウス「報告ありがとう。さて、今回集まってもらったのは他でもない。私が拾った別世界からの来訪者の件についてだ。」

 

司会のゼウスが話始める。

 

ゼウス「その来訪者の名前は『アベル=サタナキア』という青年だ。」

 

ラファ「アイツだろ?あのポセイドン様を殺したっていう化け物。」

 

ガブ「でも実際にはゼウス様が最後にトドメを差したって聴いたけど~?」

 

アテネ「ガブリエル!ゼウス様のことを悪く言うな!」

 

ガブ「あぁ?るっせぇよ、闘いの女神がよ。」

 

ゼウス「静粛に!!」

 

全員「「「 !!!? 」」」

 

神たちを黙らせるほどの大声で騒ぎを止める。

するとゼウスは(ガベル)を強く打った。

 

ゼウス「簡単に決めるぞ、判決(judgment)を。」

 

 

 

 

 

~地下牢獄~

 

 

アベル「……」

 

アベルを目を覚ますと暗い石のできた部屋の壁に鎖で張り付けられていた。下を確認すると衣服が全て脱がされていた。つまり、今は全裸というわけだ。鉄格子もない部屋なので今が夜か昼かもわからない状態だった。アベルは心細かった。

いつもはハデスとの特訓で一緒に居たり、ゼウスたちと仲良く遊んだりしていた。が今はそんなことを考えている事はこの事ない。

アベルの心の奥から悲しみと怒りが上がってきたが何とか抑え込んだ。

アベルは察した。この感情は『滅び』を招くと。

牢獄の前から何人かが倒れる音が鳴る。そしてこの部屋のドアがゆっくりと開いた。そこから現れたのは、冥界の王のハデスだった。

 

アベル「師匠…」

 

ハデス「アベル!」

 

ハデスはすぐにアベルが拘束してる鎖などをアベルの身体が傷つけないように慎重に取り始める。数十分でアベルに付いていた鎖などが解けた。

ハデスはアベルを優しく抱いた。

 

ハデス「大丈夫か?怖かっただろ?」

 

アベル「うん…!うん…!」

 

二人とも泣きながら抱き合った。

ハデスはゆっくりとアベルにこのあとのことを話した。

 

ハデス「アベル、しっかりと聞け。今からお前はここから脱獄しなきゃいけない。そしてこの脱獄にはアベルお前一人で行え。」

 

アベル「えっ!?何でですか!」

 

ハデス「しっ!静かにしろ。」

 

慌て両手で口元を隠す。引き続きハデスの話を聞く。

 

ハデス「逃げたところでゼウスたちの兵士たちが追いかけて来ると思うが、そいつらはお前がポセイドンを殺したように殺せ。」

 

アベルには大きな疑問が一つ浮かんだ。

 

アベル「師匠…」

 

ハデス「どうした。」

 

アベル「ポセイドン様を殺したようにって、誰が殺したのですか?」

 

ハデス「ッ!」

 

それも当たり前、アベル自身がポセイドンを殺したのではなく、アベルの体の中に融合した神と邪神の魂の内の邪神の魂が暴走したのだから。しかもアベルにはポセイドンを殺す理由がない。

なのでこの事を知らないハデスはアベルが壊れたのかと思い、真っ裸のアベルの腕を掴み牢屋から引きずる。

ちなみにこの牢獄は石でできている。勿論この道も石ででできている。

 

アベル「痛い痛い!師匠!止めてください!」

 

ハデスは何も話さずにアベルを引きずっていく。

アベルは引きずられているのでハデスの顔は確認することができないが此方からの確認できるハデスの顔は諦めと怒りのキレたような顔であった。

 

 

 

 

 

 

~天界の一番端~

 

ハデスは天界の一番端まで連れてくるとアベルの腕を持ったまま天界の外に吊るした。

 

アベル「し、師匠…?まさかここから落とすとか……」

 

ハデス「…すまんな、アベル。これもあのお方(・・・・)の命令でな。」

 

アベル「止めてください…!俺は貴方に何かしましたか?!」

 

ハデス「黙れアベル!」

 

そう言ってハデスは下界に投げ捨てた。

アベルの叫び声がどんどん聞こえなくなる。

 

ハデス「これで良かったのだ…!これで……!」

 

ハデスは膝を落として泣いて自分を慰めていた。が、その声からアベルに対して謝る声は聞こえなかった。

 

 

 

~???~

 

アベル「……貴方は確か…」

 

アベルがあの天界から落とされた筈。なのになぜ生きているのか。それは落とされた直後、謎の裂け目に吸い込まれて異空間に飛ばされたのだ。そして気づいた、目の前に見覚えがある老人の姿があった。その老人とは、アベルに人格技を教え、最後に実の親の魂、夜叉姫とデメゲドンの魂をアベルの身体に無理矢理入れ込むという新しい魔神製作の実験台として扱った人物だった。

 

老人「やはり我の眼に狂いはなかった!“000(ゼロスリー)„…いや、アベル青年!我々の仲間にならないか?」

 

アベル「絶ッ対に嫌だね!」

 

アベルは即答で答えた。

何を言っているんだ、あの老人は。俺を魔神にした上に異世界に捨てやがって。意地でも仲間になるもんか。

すると老人は腹を抱えて笑いだした。

 

老人「クククッ…はーはっはっは!!」

 

アベル「何が可笑しい!」

 

老人「いやはやすまないねぇ、アベル青年。まさか、これもまた断ってくれるなんて…洗脳という実験台がまたできるなんて…♪」

 

アベル「ッ!」

 

老人は奇妙な笑顔になると口元を舐めまくった。アベルはそれを見て恐怖を感じた。

少しずつアベルに歩いて近づく老人。後ろ去りするアベル。

するとアベルは急に激しい頭痛に襲われる。

 

アベル「ッ…!」

 

老人「アベル青年、君はもうこの場に()ちた時点で我の新しい実験が始まったのだよ。」

 

アベル「その…実験、とはッ…!」

 

老人はジャンプしたりして喜びながらこの場の状態について語り始めた。

 

老人「その実験はねぇ!『人格霧状増加実験』!だッ!その実験とは…──」

 

どうやらその実験は──

天使の神経を綺麗に引っ張り抜く。次にその神経を粉々に粉末状にする。そしてその粉をこの場に撒き散らす。すると魔神の肉体に反応する。老人はその後を見たいのだ。

 

アベル「あ”っ…ぎゃっ…!っ!」

 

老人「はぁ…♪」

 

頭が二つに別れるような激しい頭痛だった。

アベルの苦しむ姿を見た老人は歓喜の声を漏らす。そのまま実験が成功すれば本当に面白い結果になれば良いと老人は思う。

 

老人「それじゃあさようなら…!アベル青年!」

 

アベル「ガ"ア"ァ"ァ"ア"!!!?」

 

するとアベルの体から白い髪に頭に神々しい輪を浮かせて白い四枚の翼を生やした男性が出てきた。そしてアベルはそのショックで気絶してしまった。

 

老人「おお!新しい神の誕生だ!」

 

男性「俺が…神?」

 

老人「そうだ!では手始めにその青年を消し去れ!」

 

男性「それだけは断る。」

 

老人「な、なぜだ!?」

 

男性「こいつは俺の生みの親だ、親を殺さない理由など無い。」

 

老人「ハアァァア!我がキラティナ・キラティナイドの言ウコトを聞ケー!!」

 

老人は本性を出した。姿も変わり、顔が黒い星の様で腕は三つ、その内の二本はナイフとフォークを持った異形に変わった。そして口調も変わってしまった。

 

男性「『炎陣』。」

 

男性はこの場に自身とアベルを囲んでこの場から消えた。

 

キラ「逃げるナァァァァアー!!!!!」

 

 

 

 

 

 

~どこかの野原~

 

野原が焦げ焼けてそこから先ほどの男性と気絶したアベルが瞬間移動してきた。

幸いこの場には誰もいなかった。

 

男性「生まれてきたのもなんだ、勝手に名前考えておくか。」

 

男性が悩んだ末、決まった名前は、

 

”ミカエル„。

 

そしてアベルは起きてミカエルの姿を初めて知る。二人は軽く挨拶してからこの場を去る。しかも別行動で。

後にアベルはこの世界にいる悪魔や邪神という奴らをたくさん倒し、自身の配下とする。そしてアベルの手によって結成される。『七つの大罪』と『黙示録の四騎士』を。最後にアベルは天界からは堕ちた。なので名前も変えることにした。名は──”神ノ邪神„と。



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