因果逆転少年は幻想を知る (Glanz.S)
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壊れた少年の幻想入り・1


 ただ、こういったものを書いてみようと
 思ったから書いてみたものなので
 短編です。ストーリー?
 そんなものはありません
 書いてて気持ちのいいものでもないし
 読んでてすがすがしくなるものでもないので
 これは短編です。
 多分、10話ほどで終わると思うので
 これから見ていく人は御覚悟のほどを
 お願いします。


 この主人公は救われるのか?
 それは・・・まあ・・・・ね?

 


僕は両親に『愛』されている

それは今でも変わらない

だから僕は『学校』に行きたいと思わない

『友達』がほしいとも思わない

僕にはお父さんとお母さんがいるから

両親の『愛』があるから

ボクはそれイガイなにもいらない

___________________

 

扉の奥から何かやわらかいものに鞭を

打ち付ける生々しい音が聞こえる

それに付け加えるかのように怒声が聞こえる

 

・・・とある一家の過去の話をしよう・・・

 

とある穏やかな場所に二人の男女がいた

この二人は夫婦であり、だれがどう見ても

幸せそうな夫婦であった。だが、その夫婦には

誰にも知られていない秘密があった

 

それは、二人の間に子供がいたことである

別に隠すことでもない・・・普通であれば

そう、その子供はある不思議な『力』があった

 

それは・・・『絶対に殺されない』という力だ

この力は簡単に言えば車にひかれようが、

線路に突き落とされようが、崖から

落とされようが...人に刃物で切られようが

死なないのだ。・・・そこに人の意志があれば

 

これだけ言えばこの夫婦はこの子供を

守っているようにも思えるが、違う

ならなぜ、子供のことを隠すのか?

それは、自分たちの行為が周りにばれないように

するためであった。

夫婦がしていた行為、それは・・・・

その子供に対してのもうDVともいえない

殺害行為だった。

 

その殺害行為は多岐にわたり、刃物で突き刺したり

頸動脈を切ったり、脳天を麻酔なしで切り裂いたり

散弾銃を連続で撃ち込んだり、ガソリンをかけて

引火して、火で炙ったりトイレに顔を突っ込ませて

窒息死させたりとその行為を見るだけで吐き気を

催す行いを自分たちの子供にしていたのだった

 

・・・・子供の力を利用して。

 

最初はその子供も泣き喚いた。痛さに?怖さに?

・・・どちらもだろう。だが、この夫婦は子供の

純粋な心さえも利用した。

「この行為をあなたにするのはあなたを『愛』

しているからよ」

そう、この行為を受けるのは自分が愛されているから

・・・そう教え込まれたのだ。

生まれてから一度も外に出たこともなく

何も知らない本当に純粋な子供はこの教えを

何の疑問も抱かずに受け入れた。これが

『過去』のお話だ。

 

では、10年たった今ではどうだろう。

もうお気づきかもしれないが今もまだ

その残虐行為は続いている。その子供は

15歳にもかかわらず身長は130㎝ほど、体重は

およそ十数キロ髪は白髪で身長よりも長く

その顔は男か女かもわからないほど中性的な

つくりをしていて、なのにその美しさも

影をひそめ顔はやつれ、頬の骨の形は見え

その雰囲気には生気がなく幽霊のようだと

言ってしまいたいがその眼だけは輝きがあった

その理由としては.....

 

「ほら、早く来なさい」

 

「わかった!」

 

この通り、自分は愛されていると信じきっている

『彼』は外の世界を知らず、知識もない.....

そう、五歳の時から何も成長していないのだ

だから今でも純粋であるし、疑問にも思わない

純粋だからこそ壊れない...最も怖いのはそれだ

 

○○○回殺されようが○○○回痛めつけられようが

何も感じていない。感じるのは自分が

愛されているという思い込みだけ

そして今日も明日も壊れていないようでいて

とっくに壊れて治すことのできない日常が

続いていくであろう・・・・そのはずだった

 

 

その日も彼は一人、地下室で鎖につながれていた

そして彼はいつもなら来るはずのない睡魔に襲われ

そのまま眠りについた・・・・それから

数十分たち彼がハッと目を覚ますと、そこには

一人の女性が立っていた。

彼はこの状況に恐怖を感じていた。

大小さまざまな目がギョロギョロと蠢いている

不気味な空間に?・・・違う

では、見知らぬ女性が目の前に立っていることに?

それも違う。もっと別の・・・何かを恐れていた

彼の心のなかはこれだけで埋め尽くされていた

 

「おとうさんとおかあさんにすてられた?」

 

・・・彼は歪んでしまっている。自分が

痛めつけられるのは愛されているからだと

思っているし、彼は両親しか知らない

そして彼の精神は未だ5歳のまま

目の前から父や母がいなくなる・・・それだけで

彼が泣き叫ぶのには十分すぎるものだった。

 

「うわぁぁぁぁぁぁん!おとうさん、おかあさん

なんでいないの!?ボク、なにかした!?

なにかしたならいってよ!オネガイダカラぼくを

きらわないで!」

 

女性には目もくれずに泣き叫ぶ。それは数十分にも

及んだが、それでも父と母は来ない。

そして、泣くのが無駄だとわかった彼は

そこで初めて自分の目の前に見知らぬ女性がいることに

気が付いた。そこで女性が彼に話しかける

 

「落ち着いたかしら?・・・大丈夫よ私は何もしない

私はあなたを助けたいだ・・・」

 

そういって彼の頭を撫でようと手を伸ばすが...

彼はいつの間にか鎖が切れていた右手でその手を

払いのける...そして驚いている女性の顔を

やつれた顔で精いっぱいにらみながら

 

「ぼくのおとうさんとおかあさんを

どこにかくしたの・・・おねえさん・・・・

かえして...ボクのおとうさんとおかあさんを

かえしてよ!ねえ!?」

 

と女性に訴えかけるように叫んだ・・・が

急に女性が抱き着いてきて、驚いて言葉が詰まる

だけど彼が驚いたのは急に抱き着いてきただけでなく

その抱きしめる力が抜け出せそうに弱かったからだ

だけど彼は抜け出そうとはしなかった

父や母よりも弱い力で抱きしめられ何も感じないのに

何故かその暖かさに優しさを感じたのだ。

 

生まれて初めて両親からも感じたことのない

そして自分の知らない感覚、そのせいで彼は

身動きが取れなくなっていた

 

そして彼はその暖かさに安心したのか

それとも泣き疲れていたのか分からないが

その暖かさに包まれながら二度目の

眠りについた・・・・・

 

 

 



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壊れた少年の幻想入り・2

 
 あ~、胃腸炎辛かった~
 ・・・・・・・あ

 そうそう、ちょっとぶっちゃけたいことがありまして
 小説を不定期更新に設定してしまおうかと思いましてですね・・・
 
 多分、一週間毎に小説を投稿するのは
 飽き性の私には無理っぽいと思いまして
 ここらで言っておこうと思った次第です

 これを読んでくれている人が何人いるかなんて
 私にはわかりませんがもし私の小説を楽しみに
 待ってくれている方がいるのなら
 毎回毎回期待させて落とすような発言を
 するのはどうかとも思ったので・・・


 ちょいっと長くなりましたが本編、どうぞ!



 あ、今回は小説の書き方?を変えてみました
 前のと今回のでどちらが読みやすいか
 アンケートの作り方がわからないので
 感想とかに書いて送ってくださると
 ありがたいです


 それでは~



 温かいぬくもりに包まれながら彼は

 目を覚ます

 

 

 「・・・ここ・・・は?」

 

 

 「あら、やっと起きた?

  ふふ・・・このままでもいいのよ?」

 

 

 彼が目を覚ますと、お姉さんに膝枕

 されていた。

 慌てて彼は飛び起きるが....

 

 

 「・・・・あっ」

 

 

 彼の体の状態はいくら死ねないとはいえ

 とても悪く急に起き上ったせいで

 立ちくらみが起きて視界が歪み

 そのまま崩れ落ちそうになる・・・・が

 

 

 「っ・・・・ふぅ、あぶない...急にどうしたの?」

 

 

 とっさにお姉さんが彼の背中に手を添えて

 支えてくれていた

 またしても彼は慌てて起き上がり、お姉さんと

 距離をとる・・・が内心ではこう考えていた

 

 

 (なんだろう?むねがあったかいな.....それに

 ぼくがねちゃうまえの・・・ハグだったっけ?

 それもちからはよわかったのに、なんだろう...

 ポカポカした・・・・)

 

 

 彼の行動をじっと見ていたお姉さんは急に

 次は抱き着くような形で彼にはハグを

 したのだった。

 

 

 彼が慌てて抜け出そうとすると不意に

 お姉さんが、耳元で

 

 

 「怖がらせて...ごめんなさい。ただ、あなたを

 あそこから連れ出す方法はこれしかなかったの...

 本当に・・・・・ごめんなさいっ」

 

 

 これを聞き、彼はなぜあやまっているんだろう?とそう

 思った。別に彼の父と母がこの『場』から『居なく』

 なったのは『お姉さん』の所為ではないのだから

 謝らなくていい。彼の

 善悪の判断基準はそこだけである。

 

 

 だから彼はこの時二つのことを考えていた

 一つ目は「このおねえさんがおとうさんと

 おかあさんをどこかにつれていったわけではない

 んだ」で、もう一つは「このひとなら...まだ

 あんしんしてもいいのかな」だった。

 

 

 彼がそう考えている間にいつの間にか

 立場が逆転して、お姉さんのほうが泣き出していた

 そして、少しして落ち着いたお姉さんは

 

 

 「貴女・・・外に...興味はあるかしら?」

 

 

 とそんなことを彼に聞いたのだ。前までの

 彼であったなら言葉の意味が分からなくても

 興味も示さずに「いやっ!」と拒絶していた

 かもしれないが、今は少しお姉さんに心を

 許している彼

 

 

 それに彼も心は今でも5歳、知らない言葉には 

 興味があり、

 

 

 「ソトって・・・なに?」

 

 

 と聞き返していた。初めて言葉が返ってきたから

 なのか、それとも『外』を知らないことに驚いたのか

 それは分からないが彼の声を聴いたお姉さんは

 一瞬驚いた顔をするが、すぐに微笑みを浮かべて

 

 

 「外っていうのは、上のほうにどこまで行っても

 広がっている青いものや、たくさん下から上に

 向かって背を伸ばしているものがたくさんあったり

 いろいろな色が貴女が立つ場所一面に広がるところが

 たくさんある、そんな・・・素敵なところよ」

 

 

 それを聞いた彼はとても大きく目を見開き

 そして

 

 

 「ふしぎなところだねっ!ボク...ソトに出てみたい!」

 

 

 そういってお姉さんにとびっきりの笑顔を

 見せた・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「じゃあ、いくわよ...」

 

 

 そういうと女性は空間に手を伸ばして...そして

 空間が裂けた。そして・・・

 

 

 「外の光が今の貴女には眩しいかもしれないけど

 すぐに慣れると思うから、頑張ってね」

 

 

 そういって女性は裂けた空間の中に入って

 見えなくなっていった。慌てて彼は

 女性の後を追い中に入る...すると急に目の前が

 真っ白になり目を瞑る

 すると女性が

 

 

 「大丈夫、徐々に慣れていくから。ほら

 そのまま少しずつ目を開けてみて」

 

 

 言われたとおりに彼はゆっくりと閉じた目を

 開きだす.....

 そして徐々に光に慣れていき、慣れた目が映し出したものは

 彼の知らない、そしてこれから知ってゆく新しい世界だった。

 

 

 自分の体から流れ出すものと色がよく似た床から出でいる何かなど

 たまにおとうさんがきてくるもののなかにある色よりも多くのいろが

 ある世界。彼が知っていた世界よりとてもとても...

 とても言葉で・・・彼が知っている言葉のなかだけでは

 言い表せないくらいに広大な床、どこまでもどこまでも高く

 大きく広がり手が全然届きそうにない天井

 彼にはそこが部屋とは思えなかった。

 

 

 「これが・・・・ソト....すごいっ!」

 

 

 目をキラキラさせて(前髪も長いため確認できないが)

 周りをキョロキョロ見回している彼を女性はほほえましそうに見る。

 そして彼女は何かを思い出したように彼に話しかける

 

 

 「そういえば貴女・・・名前はなんて言うの?」

 

 「ナマエ?う~ん、おとうさん、おかあさんみたいなの?」

 

 「そうね、似たようなものよ。貴女のお名前は?」

 

 「えっと・・・よびかたなんてなかったよ」

 

 「!・・・そ、そう」

 

 

 そして女性は黙り込んでしまったため次は彼から話しかけた

 

 

 「じゃあじゃあ!あねえさんのオナマエは?」

 

 

 突然話しかけられたことに驚いたのか少しハッとした顔を

 するも女性はすぐにいつもの調子に戻り話し出す

 

 

 「あら、名前言っていなかったわね。そうね...

 私の名前は『八雲 紫』よ、呼び方は貴女の好きな

 呼び方でいいわ」

 

 

 「やくも・・・ゆかり?ながいよびかたなんだね!」

 

 

 そういって目をキラキラさせる彼を見て八雲 紫はクスッと笑って

 

 

 「フフ...ちょっと違うわね、名前は紫のほうよ」

 

 

 「え?ゆかりがナマエなの?じゃあやくものほうは?」

 

 

 その返答によってとあることに気づいた八雲 紫は顔をしかませながら

 

 

 「八雲は苗字っていうんだけど・・・それより貴女

 学校って行ったことあるのかしら?」

 

 

 その問いに彼は

 

 

 「? ううん、『ガッコウ』なんて行ったこともないよ?」

 

 

 その返答に驚いたのか目を見開きながらもそのまま次の質問をする八雲 紫

 

 

 「じ、じゃあ貴女、自分が何歳なのかとか男か女かって自分でわかるの?」

 

 

 彼は・・・彼女にとって一番の爆弾となる言葉をその問いの返答として

 彼女に言った

 

 

 

 

 

 「? ボクはね、おかあさんからきいたけどじゅうごさいだって!

 あとねあとねっ、ボクはおとこだよ!」

 

 

 

 

 

 

 「・・・・・え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 投稿遅くなってしまいすいませんでしたっ!(DO/GE/ZA/☆)
 あ、前書きでも書いたんですけど
 投稿不定期ってことでお願いしたいのですよ

 私なかなかに飽き性っていうか何事も
 後回しにしすぎていましてですね、投稿も
 気が乗った時にしかやらないんですよ

 こんな作品を読んでくださっている人が
 いらっしゃるのなら、自分勝手で
 まことに申し訳ございません!
 
 ですが読んでいただけているという事実
 だけでも私は頑張れるので気長にほかの
 方の作品でも見ながらお待ちいただければ
 と思います。

 あとがき長くなりましたが、それでは!



 次のお話で!!!



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