小日向未来を堕としたい (マッカーサ軍曹∠( ̄^ ̄))
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その【未来】恋焦がれる
とりあえず告ってみるッ!


ふと疑問に思ったんだ……ギャルゲーで1番難易度が高いのは未来だと……


戦姫絶唱シンフォギア……このアニメをご存知だろうか?

 

このアニメに出てくるキャラクター達……まぁ、言ってしまえば主人公とその仲間達が過去と向き合ったりとか歌いながら戦ったりとか色々あるんだ。正直このアニメを最後まで見て一言で言えば最高だった。正直こんな美少女がいたらなぁ……なんて思ってたよ。

 

しかし、俺は少しある事が疑問に思ったんだよ。

 

このアニメはひびみく、きりしら、つばクリとかね?まぁレズレズしてて、ハッキリ言ったらやや百合っぽいんだけど、そのキャラクター達の中で好きにさせる……簡単に言ったらあれだよリア充になる為にはどうすればいいか。

 

翼とかマリア、クリスに響とかなら何とか上手くいきそうなんだけど……いや、もちろん切歌も調も出来そうだし、なんなら奏もセレナだって少しの期待が出来そうじゃん。でもね?ふと疑問に思ったんだよ。

 

……小日向未来ってどうやって恋に堕とすんだ?

 

 

「……考えたら無理だよなぁ」

 

俺は青空 蓮って名前だ。立花 響みたいに言ったら20歳で誕生日は7月の2日で、血液型はA型。身長は176cmぐらい体重は…まぁ60ぐらいだろ。趣味はアニメ鑑賞でどっぷり戦姫絶唱シンフォギアにハマってた。最近だと人間観察(装者)が趣味になってる。

 

「あー……疲れた」

 

最初のくだりがあっただろ?まぁ、言ってしまえば俺は異世界転生……とゆうよりアニメの世界に転生したって言った方が正しいのか。まぁ、それはいいんだよ。ただ転生特典とかチートとか無いから頑張ってSONGに入ったんだよ。あ、もちろん筆記試験とか面接とか頑張ったんだよ?お陰でパイロットとして就職出来たけど、毎日残業残業残業……えっ?原作介入?ハッハッハ……無理。

 

フィーネとかネフィリムとかキャロルとかアダムとかシェム・ハ……には何故か目をつけられてあれだったけどあれは普通に死ねる。俺が何回ヘリを落とされたと思ってんだ?39回だぞッ!これで生きてんだからみんなからあれだぞ?CA〇COMの出オチキャラって言われた……はぁ。

 

「20歳のお酒が美味しんですわ〜」

 

そんな訳で普通に生きて最前線で救護活動と装者を連れて現場急行ばっかりして疲れた……。話を戻すけど俺ね?ずっと前から…いやあのアニメを見た時から恋したんだよ小日向未来の事が。あの響を愛してる時の笑顔が最高だな。

 

所で、小日向未来と言えば立花響とは小学校時代からの幼馴染で、何かと彼女に世話を焼く保護者役で、公式に響の嫁と呼ばれていて響との関係はファンから夫婦と呼ばれるほど親密だ。

 

アニメとかスマホアプリで響に友情以上の感情を抱いていることが窺えるし、わざわざ二段ベッドの同じ段で寝たり、一緒に入浴したり……夫婦ですね分かります。

 

ただ、響大好き小日向さんが俺を好きになってくれると思ってないんですよねー。XDのシンフォギアの攻撃って漆黒と暁光、永愛に純愛……響好きすぎなんだよなぁ……

 

「そんな訳で女の子を堕とす方法を教えてくれ朔也」

 

「いや、いきなり何言ってんの?」

 

そう言って朔也はビールを飲み終えて、何言ってんだコイツって顔をしながら見ている。えっ?なんかおかしい?

 

「どうして?」

 

「そんなの急に女の子を堕とす方法って言ったって誰を堕とすんだよ。何?お前もしかして誰か好きになったのか?仕方ないな〜先輩として話に乗ってやるよ。……で、誰なんだ?」

 

「そりゃもちろん小日向さん」

 

「なるほど小日向……マジで?」

 

「うん。マジのマジ、大真面目」

 

すると朔也は急に頭を抱えてため息を吐いた。だって仕方ないじゃん!!可愛いじゃん!!あんな可愛い子が現実で見たら一目惚れするじゃん!!

 

「頼むから先輩として言っとくが変な事するなよ?ただでさえやらかす事多いんだから……」

 

「大丈夫だって。明日ちょっと告ってくるだけだから」

 

「……はぁ。本当、まともな奴いないよな……」

 

そう言って朔也はまたビールを飲み始める。おっ?このつまみウッマ。

 

「…で?小日向さんの何処が好きなんだ?」

 

「えっ?もちろん顔立ちはどストライクだし可愛いし、性格とかあの一途な所とか好きだし、それに「分かった。もう分かったから」そうか?」

 

「とりあえず明日告白するんだな?」

 

「もちろんさ。告白する為なら仕事を早く終わらせられる!!」

 

「蓮が犯罪者にならない事を願うよ……」

 

 

そして次の日、俺はいつものようにアメリカ製のヘリ(40台目の相棒)を調整していると茶髪の元気そうな女の子と白い大きなリボンをした女の子(女神)がこっちにやって来た。もちろん立花さんと小日向さんですね。

 

「……行くか」

 

とりあえずポジティブに……行くぞ!!俺なら出来る!!頑張れ頑張れ出来る出来る絶対出来る頑張れもっとやれるってやれる気持ちの問題だ頑張れ頑張れそこだそこで諦めんな絶対に頑張れもっと積極的にポジティブに頑張れ頑張れ朔也だって頑張ってるんだから!!……よし。

 

「あの、小日向さんすいませんちょっといいですか?」

 

「えっと……はい、なんですか?」

 

「俺と付き合っ「ごめんなさい」……」

 

「えっ…えっ!?」

 

「そう…ですか」

 

「気持ちは嬉しいんですけど……その…ごめんなさい。それじゃ行こっか響」

 

「うぇっ!?ちょっ、み、未来ッ!!今の何なのッ!?ちょっと待ってよ〜」

 

「……」

 

やはり小日向未来を恋に堕とすのはまだまだ先が長いようだ……

 

 

 

 

 

 




藤尭朔也〈好感度50%〉
青空 蓮の先輩であり、悪友でもある。昔からよく絡み今でも飲みに行く人である。

小日向未来〈好感度0%〉
仕事で見かける程度の認識。ぶっちゃけるとこの人誰状態。

立花響〈好感度10%〉
仕事でヘリで現場まで送って貰う程度の認識。たまに会うが挨拶程度である。

次回とりあえずオペレーターになってみるッ!


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とりあえずオペレーターになってみるッ!

未来が強すぎ案件。さて、まずどうするか……わかるだろ?


どうも。俺だ青空蓮だ。この前は勢い余って告ったけれどやはり無理だった。まぁ、分かってた事だし落ち込む事はなかった……いや、その……なかった、です、はい……

 

「あぁぁぁっーー……」

 

「いや、どう考えても無理だし断られるだろ」

 

そう言って朔也が俺の肩をポンポンと叩く。正直に言ってしまえばこの身体では20歳だが、中身はその倍だ。精神的にくるものがある。しかし、これからどうしようか……そうは言っても諦めきれないのが俺だ。

 

「どうしたものか……」

 

「蓮…実はうちの仕事場でも話題になってるんだよ」

 

「それはいい意味で?」

 

「まぁ…その……女性の恋バナ的なネタで……」

 

「……そう、か」

 

やはりそう言った面で考えるとやはり小日向さんを堕とすのは難攻不落だと確信出来た。そして多分、恋バナのネタとしての話が出てきたのはやはり立花さんだろう……まぁ、一緒にいたし。さて、これから小日向さんにアプローチをするにはどうすればいいのか……うーん。

 

「待ったく、恋バナなんて僕にとっては夢のまた夢だしな……」

 

「……朔也、もしかして」

 

「また合コン失敗した……はぁ」

 

「……朔也って、顔立ちもいいし、料理スキルもあってしかもハッカーで結構モテそうなイメージがあるけどな」

 

「そう上手くはいかないさ」

 

そう言って朔也はため息を吐く。改めて考えるとどうして朔也はモテないのか疑問に思ってしまう。やはり周りがみんな個性の差が激しいからなのだろうか……

 

「あぁー…うちの仕事場も今人手不足だし……はぁ」

 

「お互い大変だな」

 

「僕から言わせてもらったら、どうしてか毎回現場に行って奇跡的に帰ってこれるお前の方が大変だと思うよ?」

 

「そうか?……必死過ぎて考えた事なかった。そう考えると仕事変えたいな……」

 

「まぁ、蓮ならある程度のスキルはあるし、それなりに転属先が変わる事もあるんじゃないか?」

 

確かに……今まで様々な仕事をしてきたが、やりがいがあるのはヘリのパイロットぐらいだった。……ん?まてよ……うん、これなら……

 

「なぁ、朔也……さっき人手不足、って言ってたよな?」

 

「まぁね。今は何人かでやりくりしてるけど……こう、被害がさ……」

 

「そうか。俺、ちょっと用事出来たからまたなッ!」

 

「帰りは気をつけろよ?」

 

「分かってるってッ!」

 

そうして俺はスマホを取り出して電話をかけ始めた。やはり、こういった意味では俺は諦めが悪いのだと分かる。まぁ、でも…仕方ない。何故なら小日向さんを好きになってしまったのだから……

 

 

そしてあれから数日が経った……。俺は今何をしているかと言うと……

 

「新しく配属される事になった青空 蓮くんだッ!みんな仲良くしてやってくれッ!」

 

「新しく配属しました青空 蓮です。気軽に蓮って呼んでください」

 

「えぇー……」

 

まぁ、結論から言えば仕事場を変えた。こうする事によって小日向さんとの接触を多くする事ができる。ハッキリ言ったら外堀を埋めにいく感じかな?フッフッフッ……俺は諦めないからな小日向さん……。




藤尭朔也〈好感度50%〉
先輩から+上司までついた。しかし、何か変わったかと言えば変わらない。

風鳴弦十郎〈好感度40%〉
新しいオペレーターとして期待しており、前の職場でもそれなりに優秀で藤尭の友人と聞かされているので期待は高く見ている。

次回とりあえずコミュニケーションをとってみるッ!


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とりあえずコミュニケーションをとってみるッ!

圧倒的に好感度が低いオリ主。どうする?


どうも。俺だ青空 蓮だ。最近、前の仕事場を変えて新しくSONGのオペレーターの仕事についたんだ。仕事の忙しさと言えばそこそこの忙しさではあるが、まぁ、前の仕事場よりは断然にいい職場と言えるだろう。

 

「まさか蓮がこっちの仕事場に来るとはな。でも、蓮の事だから……」

 

「いやーやっぱり小日向さんを諦めるつもりはないんですよねー」

 

「私用で仕事場変えるって……まぁいいか。蓮がいてくれたらこちらとしても助かるしな」

 

そうしてしばらく仕事を続けていて、昼時になったので一旦仕事をやめて食堂で食事を取ることにした。

 

「蓮、お前は何食べる?僕は蕎麦だけど」

 

「そうですね。ビーフシチューですかね?」

 

「……なんか蓮が僕に敬語って違和感あるな」

 

「……ならやめるか?」

 

「そうだな。違和感凄いから出来ればやめてくれ……」

 

「分かったよ。朔也」

 

すると向こうから誰かがやって来た。やって来たのはイチイバルの装者の雪音クリスとガングニールの装者の立花響、そして……

 

「おいバカッ!いい加減離れろッ!」

 

「だって〜…お腹が減って力が入らないんだもん……」

 

「もう響ったら……」

 

我が愛しの女神の小日向さんだった。あぁ……やっぱり小日向さんは可愛いなぁ……い、いやまて、小日向さんちょっと汗をかいてないか!?

 

「そういえばさっきまで装者達の訓練があったとかあおいが言ってたな」

 

「えっ?ちょっとエロいやんヤバない?」

 

「お前は思春期の高校生かッ!?」

 

そんな会話をしているとなんと、装者達がこっちにやって来たのだ。そして、その中で立花さんが俺に指を指して大きく叫んだ。

 

「あぁっ!?この前のッ!」

 

「ひ、響ッ!?あ、いや…その……」

 

「なんだ〜ってなんか見覚えあるような〜ないような〜……」

 

「朔也ッ!やべぇよッ!テンション上がってきたッ!」

 

「いや、落ち着け」

 

とりあえずその場はなんとか朔也が場を収めた。そして朔也の提案で今日は装者達と食事を一緒させて貰う事になった。……ナイスだ朔也。

 

「青空 蓮です。新しくオペレーターになりました。前の職場は多分見たことあると思いますがヘリのパイロットしてました」

 

「あー…そういえば確かに現場に向かう時に見たことあるわ。あたしは雪音クリスだ、よろしく」

 

「ハイハイッ!私、立花響っていいますッ!早速なんですがこのま「響?」……なんでもないです……はい」

 

「私はえっと……多分知ってますよね」

 

「もちろん。まだ諦めてないからね」

 

「この前って……もしかしてコイツが未来に告った奴か?」

 

「そうだよクリスちゃ「ヒ・ビ・キ?」わ、悪気はなかったんですぅッ!!」

 

少しダークオーラを出す小日向さんに犬のように怯える立花さん、そして俺を何処か警戒するような目で見る雪音さん……こう見ると改めてSONGが個性溢れるキャラがいる事が分かる。いやしかし、よく見ると……尊いな。

 

「……で、コイツ……「あ、蓮でいいよ?」その蓮はどうして未来が好きなんだ?」

 

「く、クリスッ!?」

 

「私も聞きたい、聞きたいッ!」

 

「響まで……私振った側だよ?ちょっと罪悪感あるのに……」

 

「別にいいよ。言ってもいいけどかなり長いよ?」

 

「全然いいですよッ!」

 

そして俺は小日向さんの可愛いさや性格とかもろもろ全てを語った。雪音さんは聞いてないような振りをしていながらガッツリ聞いていて、立花さんは目をキラキラしながらその話を聞いていて、小日向さんは少し顔を赤くしながら手で顔を少し隠していた。流石小日向さんだ、恥ずかがる所も可愛い。

 

「それでな?また遠くから見ても可「わ、分かりましたッ!分かりましたからもうやめてくださいッ!!」……まぁこれくらいでやめとくよ」

 

「お、おう……なんか…すげぇんだな」

 

「未来〜付き合ったらどう〜?」

 

「嫌ッ!」

 

「ウグッ……結構くるな……」

 

「あ…ごめんなさい……」

 

「なら……せめて今は友達になってくれませんか?」

 

「えっ?あ、まぁ…それなら……」

 

「私も友達になってください蓮さんッ!」

 

「……まぁ、それならいいんじゃねえの?これから付き合いは長くなるんだしよ」

 

こうして俺はなんとか自分の心のダメージを受けながらなんとか雪音さん、立花さん、そして女神(小日向さん)3人と友達にはなった。今の所なんとか順調にはいっているがここからが難しいだろうなとこれから感じるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっ、すまん朔也。朔也の事忘れてた。

 

 




藤尭朔也〈好感度50%〉
以前として変わらない。最近は蕎麦ブームらしい。

小日向未来〈好感度0→15%〉
なんとか友達になる事には成功。しかし、最初の告白のせいかあまり印象は良くない。

立花響〈好感度10→45%〉
あの告白から現在まで結構、青空蓮を気に入っている。理由はもっと未来の照れてる顔が見たいかららしい?その為に何やら変な事を考えているとか。

雪音クリス〈好感度30%〉
2人が友達になるならと友達になった。印象的には変な奴と思っており、以前として警戒は続けている。

次回とりあえず2人っきりになってみるッ!


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とりあえず2人っきりになってみるッ!

未来の愛は重い……ハッキリ分かんだね。


どうも。俺だ青空 蓮だ。ここ最近は朔也や友里さんに仕事を教えて貰いながらなんとか順調に頑張っている。あれから数日、小日向さんに接触する為に早く仕事を終わらせたり、仕事の合間にちょこっと探してみたりしたがある事に気がついた。

 

「よく考えたら学校があるじゃん。そりゃ見つけられる訳ないよな」

 

そう、俺は社会人で小日向さんはまだ高校生……しかも、ここは一応政府の管轄下にあるから普通に考えたら簡単に会えるものじゃない。俺はとりあえずまだ時間があったので飲み物を買いに自動販売機に行くと……

 

「あ…青空さん」

 

「小日向さんどうも」

 

「こ、こんにちは」

 

いたぁ……バッチリいましたね。さて今の状況を考えて見よう。俺が自動販売機に向かうと小日向さんがいて現在、挨拶だけして無言だ。そして俺は何も言わずにサイダーを買って帰r……いや帰ったらあかんッ!

 

「えっと……隣、いい?」

 

「あ、はい。どうぞ」

 

そして俺は小日向さんの隣で静かにサイダーを飲む。小日向さんも何も言わずにただ沈黙する……これは……チャンスだな(確信)

 

「小日向さん」

 

「えっと…なんですか?」

 

「好きです。付き合っ「ごめんなさい好きな人がいるんです」ですよねー……」

 

まぁ、分かってた。多分好きな人は絶対に立花さんだろうなとは……ただ、それだけでは終わらないのが俺だ。今回は今考えた作戦を実行して行こうかと思っている。それは、『親身に話を聞いてあげて仲良くなって見よう作戦』だッ!これなら上手くいくはずッ!

 

「ゴフッ……こ、小日向さんの好きな人って誰なのかな?」

 

「えっ!?そ、それは……えへへっ……」

 

可愛いッ!!100点満点……いや1000点満点をあげようッ!……はっ!?可愛いさに危うく失神する所だった。

 

「もしかして言えない?」

 

「えっと…ちょっと言えないってゆうか…その……」

 

「もしかして女の子かな?」

 

「ッ!?ど、どうして分かるんですかッ!?」

 

転生者です。……なんて言えないからなぁーとりあえず誤魔化そう。

 

「勘だよ。それに素直に肯定したらダメだよ小日向さん?」

 

「ッ〜〜……誰にもいいませんか?」

 

「大丈夫だよ。誰にも言わないし、俺は口が硬いから……ね?」

 

「わ、分かりました。信じますよ?私の好きな人は……その……響……です」

 

もちろん知ってます。そして俺にとっての最大の壁であることが分かっいる。……しかしッ!今回は『親身に話を聞いてあげて仲良くなって見よう作戦』があるッ!だからまずは仲良くなる為には小日向さんが好きな物……いや、好きな人の話を始めるときっと仲良くなれるし、ある程度の対策を見つけられる筈だッ!

 

「そうか。立花さんか……出来れば俺も仲良くなりたいから詳しく聞きたいな」

 

「……今なんていいました?」

 

「だから俺ももっと立花さんと仲良く……」

 

「もしかして青空さん、響を狙ってるんですか?響は私の大事な陽だまりなんだよ?響はいつも私の傍にいるし、私も響の傍にずっといるつもりだから青空さんが響を狙ってるなんて事ありませんよ……ね?」

 

「そ、そんな事はないよ。俺が好きなのは小日向さんだからね。立花さんがどんな子か教えて欲しかったんだよ」

 

「えっ!?やだ私ったら、響が取られるんじゃないかって心配で……」

 

「ハ、ハハッ……」

 

この日、俺は小日向さんから立花さんの話をたくさん聞かされた後、小日向さんとは大分打ち解けられたと思った。しかし、それと同時に改めて小日向さんの響の愛の重さがしっかりと確認が出来た。……分かりやすく言ったらあの目はマジだった。……さて、次はどうしようか……。

 

 




小日向未来〈好感度15→35%〉
以前として友達である。ただ、この日から自分の好きな人が響と言ってしまった為、オリ主に恋愛相談する事が多くなった。ただ、最近何かと響がオリ主に近づく機会を探している為に自分からオリ主に話かけてその機会を防いでいる。

次回とりあえず陽だまりとお話してみるッ!


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とりあえず陽だまりとお話してみるッ!

主人公はいつも正しく見える。しかし、それでも彼女は人間だ。


どうも。俺だ青空 蓮だ。この前はあの後かなり長い間小日向さんとお話(立花さんについて)をずっと聞いていた。かなり危ない所もあったが、それなりに危険を侵すだけの事はあった。お陰で最近では小日向さんと会う度によく話(立花さんの事で相談)かけられるようにはなった。やったぜ。そんな俺は今とある場所に買い物に行っている。

 

「やっぱり甘い物が最高だよな」

 

「はいそうですね♪」

 

「……あの、なんでいるのかな立花さん?」

 

「えっと、たまたま蓮さんを見かけたので、ちょっと後をつけてきました」

 

俺は今日は早く仕事が終わってお気に入りのケーキ屋さんに寄っていた……寄っていたのだか、気がついた時には既に立花さんがそこにはいた。

 

「そ、そうなんだな。それじゃこれで……」

 

すると立花さんが俺の手をガシッと掴んで離さなかった。というより離せなかった。立花さんの方を見るとニコニコしながら何かを訴えかけていた。えっ、どういう事?こんな立花さん見たことないんですけどッ!?

 

「私も御一緒してもいいですか?」

 

「あー…それは……」

 

「……未来の写真が私のカバンの中に」

 

「喜んでッ!」

 

こうして俺は結局立花さんとケーキ屋さんに入ったのだが、立花さんはナチュラルに空いている席に座ってメニューを開いていた。……お持ち帰りの予定だったのに……

 

「ご注文は何になさいますか?」

 

「ガトーショコラで」

 

「私はモンブランとショートケーキでお願いしますッ!」

 

「かしこまりました」

 

そう言って店員が1度戻って、そんなに時間も待たずにケーキがやってきた。しかし、立花さんは何を考えているんだ?

 

「お待たせしました。モンブラン、ショートケーキ、ガトーショコラでございます。ごゆっくりどうぞ」

 

「美味しそ〜」

 

「……今回は俺が払うよ」

 

「本当ですかッ!?やったーッ!」

 

そうして俺と立花さんは一緒にケーキを食べる事になった。……よく良く考えれば主人公と食事って意外と凄い事なんじゃないか?そう考えると悪くない気がする……なんか緊張してきた。

 

「ん〜美味し〜〜…っとそうだった。あの蓮さんッ!」

 

「水、水……ん?なに……んくっ」

 

「私と付き合いませんか?」

 

「ブゥッーーーー!!!、ゴホッ…ヴ…ゲホッゴホッゴホッ……」

 

今、立花さんは何と言ったのだろうか?付き合うと言った気がするが……いやいやナイナイ絶対にない。出会って間もない……いや、結構経つけど、まともに話始めたのが最近だった。つまり立花さんのフラグや原作介入もしてない俺が告白されるのはおかしいのだ。

 

「はぁ…はぁ……いやいやおかしいだろ。何故俺が立花さんと付き合わないといけないんだ?」

 

「もちろん未来を取られたくないからですよ」

 

「えっ……って事はつまり……」

 

「私も未来が好きなんですよ」

 

「……それはllike?それともLove?」

 

「Loveですよ?」

 

それはあまりにも衝撃的だった。なんせXVが終わった後の事を今まで考えた事はなかったが、まさかの立花さんが小日向さんを好きになっているとは思いもよらなかった。これはいわゆる詰みという奴だった。もし、それを小日向さんが知ってしまったら間違いなく俺に勝算はなくなると確信していた。しかし……

 

「……何故俺にこの事を話すんだ?」

 

「それはもちろん未来じゃなくて私を堕として欲しいからです。まぁ、私が蓮さんに一目惚れしたからですけどね〜」

 

「それで付き合って欲しい……か。そのメリットは?」

 

「私と付き合うともれなく未来も付いてくるッ!」

 

「通信販売じゃないんだぞ……」

 

しかし、さっきの2つの話を聞いてある矛盾が起きている事に気がついた。立花さんは小日向さんが好きで、また立花さんは俺が好き……かなり矛盾している。つまりこれは……罠だな。

 

「それじゃ答えを「悪いが断る」……へぇ」

 

「立花さん……君は嘘をついてるな?」

 

「どうして……そう、思うんですか?」

 

「さっきの一目惚れの所さ。普通立花さんならもっと恥ずかしがったりするはずだ。それに……あんなにスラスラと簡単に言える訳がない。」

 

「……まるで私の事知ってるみたいですね」

 

「……勘だ」

 

「じゃあ、もしそれが事実だったら?」

 

「俺が小日向さんに殺される……多分容赦なく……ね。まぁ、俺はそれでも小日向さんが好きなんだけどね」

 

すると立花さんは何も言わずにずっと俺の事を見ていて、やがてニコッと笑って言った。

 

「いやー凄いですね蓮さん。これで引っかかってたら蓮さんの事、私殴ってましたよ〜」

 

「…………シャレにならない」

 

「まぁまぁ〜確かに私は嘘を2回つきましたよ。最初はLoveじゃなくてlikeですね。そしてもう1つは一目惚れですよ。でも男子と付き合ってみたいのは本当ですよ?私だって女の子ですしねッ!」

 

今日はアニメでは描かれなかった立花さんの闇を垣間見た気がする。すると立花さんがある提案をしてきた。

 

「それじゃ蓮さん。私と協力関係になりませんか?そうすれば未来との接触だって簡単になりますし、私も1人の時間が増えますから……ね?」

 

確かにその考えならもっと攻略の幅が広がる気がする……しかし、何か引っかかるような……

 

「うーむ……まぁいいか」

 

「やったーッ!それじゃ蓮さん今後ともよろしくお願いしますッ!」

 

「あぁ。こちらこそよろしく」

 

結果、立花さんと協力関係になった。これは予想外ではあったがこれはかなり期待できる物となった。しかし、これにもデメリットは存在する……それは……

 

「響?蓮さんと何してるのかな?」

 

「……み、未来。どうしてここに……」

 

「そんな事はどうでもいいの。問題は響と蓮さんが2人で何をしてたのかを聞いてるの。……ね、蓮さん?」

 

「いやいや、俺は立花さんとちょっと一緒にケーキを食べていただけで……」

 

「そ、そうだよッ!み、未来も一緒に食べよッ!」

 

「はぁ……もう、響のバカ」

 

そう、デメリットとは立花さんと一緒になる事が多くなる事だ。しかし、今日は得るものも大きければそのデメリットも大きくなった気がするな。……もしかしたら立花さんはそれを狙って……

 

「あの、蓮さん」

 

「なんだい。立花さん」

 

「私、蓮さんの事たまにいいなって思ってるんですよ?」

 

「……俺は小日向さん一筋だ」

 

「そうですよね〜……楽しみに…してますよ」

 

「ッ!?」

 

この時、俺は立花さんの目が一瞬濁っていたように見えた。それはまるで……いや、やめとこう。その後、立花さんは何事もなかったかのように小日向さんと話し始めた。立花さん……君は一体何を考えているんだ?

 

「ん〜、甘い物最高ッ!」

 

「美味しいね、響」

 

道のりは長い……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




小日向未来〈好感度35%→30%〉
響と一緒にケーキを食べていた事の嫉妬。本当ならもっと下がる予定だったが、相談事も聞いてもらっているので、それなり落ち着いた。

立花響〈好感度45%→50%〉
友達兼協力関係となった。しかし、本人はオリ主の事をいい意味で、悪い意味で見ている。響は一体何を考えているのか、響のみぞ知る。

次回とりあえずザババに接触してみるッ!



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とりあえずザババに接触してみるッ!

やはり陽気なお調子者とクールな女の子は癒される


どうも。俺だ青空 蓮だ。最近立花さんと協力関係になったからか、やたらと立花さんと出会う度によく話すようになった。その度に小日向さんからの目が怖いがこれも仕方ないのだ。好きな人の為ならなんでもするのが俺だ。しかし、立花さんのあの時の目は今考えるとゾッとする……あれは明確な敵意を感じたし、俺を狙っているような風にも見えた……そして、小日向さんを守ろうとするそんな目だったような気がした。話は変わって、俺は今日は珍しく1人で食堂にいる。

 

「おばちゃん。唐揚げ定食1つ」

 

「あいよ。中々新人さんは大変だねぇー」

 

「まぁ、それでも仕事は楽しいですから」

 

「そうかい?はい、唐揚げ定食だよ」

 

そうして俺は唐揚げ定食を受け取って席につく。普通ならそのまますぐに食べ始めるのだが……

 

「じーーーーー……」

 

「じーーーーーデス……」

 

「…………」

 

視線が痛いです。まぁ、ハッキリ言ったらザババの2人に見られている。確かあのメガネは…… 潜入美人捜査官メガネだったかな?……とにかく、監視されていて落ち着かないのだ。

 

「…………」

 

「じーーーーー……」

 

「じーーーーーじゅるり……」

 

……今確実に視線の効果音とかじゃなくてヨダレの音だったな。仕方ない。

 

「おばちゃん。唐揚げ定食2つ追加で……」

 

「分かったよ。ちょっと待ちな」

 

「ほら、そこの2人出て来なさい」

 

「そんな……バレる筈ないのに……」

 

「ど、どうするデスか調ッ!?」

 

「はぁ……とりあえず座ったら?」

 

そして暁さんと月読さんは俺の向かい側の方に座って俺の方をずっと見ていた。まぁ、あれはどう考えてもバレバレだし、暁さんのせいで余計に分かる。

 

「唐揚げ定食2つだよ」

 

「ありがとうおばちゃん。ほら、2人共今日は俺の奢りだから」

 

「本当デスかッ!?ご馳走デースッ!」

 

「えっと、ありがとうございます蓮さん」

 

「いいよ。これくらいなら大丈夫さ」

 

実は、俺は暁さんと月読さんとは結構仲がいい。前の仕事でヘリのパイロットをしていた時に良く話すようになった。……実は意外とこの2人がよくヘリに乗っていたんだよな。

 

「整備士に蓮さんが何処に行ったって聞いたらまさかSONGのオペレーターになってて、びっくりしました」

 

「しかも未来さんに告白したって聞いたデスよ?それって本当デスか?」

 

「全部本当だよ。しかし、まぁこの職場は結構安全だね」

 

「確かに……蓮さんは前の仕事は結構大変でしたしね」

 

「バルベルデの時が1番怖かったデスよ〜。あたし達の乗ってるヘリにミサイルが飛んでくるんデスからッ!」

 

「あれはかなり焦った。ギリギリまで調整しないとそのまま当たって爆発だったからね。あれはもう二度とやらない」

 

今の話はアニメのAXZ1話の時の話だ。本来は俺が行く予定は無かったのだが、その時は上司の命令は絶対だったので本来なら原作に介入しなくてもいい時に俺はわざわざバルベルデに向かってアニメの時と同じようにヘリを操縦したのだ。あれはもう絶対にやらない。マジで当たってたら暁さんと月読さんと一緒に死んで原作崩壊もあったかもしれない……

 

「そういえばなんで潜入美人捜査官メガネをつけて監視してたんだ?」

 

「それは……その……」

 

「も、黙秘権を行使するデス……」

 

「暁さん……よく黙秘権なんて知ってたね」

 

「ば、馬鹿にしないで欲しいデスッ!」

 

「きりちゃん。別に隠す事でもないよ?私達は蓮さんに改めて挨拶しに来ただけだから」

 

「まぁそうデスけど、でもクリスさんの頼み事もあるデスし……って、し、しまったデスッ!」

 

どうやら雪音さんからの頼み事だったらしい。多分まだ俺の事をかなり警戒しているのだろう。まぁ、雪音さんも小日向さんの事かなり大事に思っているから分かる。

 

「……別に大丈夫だよ。そんな酷い事をする訳じゃないからね」

 

「そうなんデスか?」

 

「うん。そうだよ」

 

「なら未来さんに出会ってすぐに告白はやめたほうがいいですよ?正直ウザイと思われますよ?」

 

「……分かったよ。後たまに月読さんってトゲがある言い方するよね……」

 

「まぁ、本当の事ですから。それじゃご馳走様でした…私達は用事があるので失礼します」

 

「蓮さんも仕事頑張るデスよ〜ッ!」

 

そうして2人は行ってしまった。まぁ、最近は色々あったからたまにはこうゆう日があってもいいだろう。

 

 

 

 

 

 

 




暁切歌〈好感度45%〉
オリ主とはGXからの付き合いで、本人はヘリのお兄さんと覚えている。最近は見かける度に最近あった出来事を話している。

月読調〈好感度50%〉
同じくオリ主とはGXからの付き合い。実は前からよくオリ主とは喋る事が多く、オリ主がオペレーターになった事でより喋るようになった。
しかし、きりちゃんを狙っていたらキルとの事。また、最近では、オリ主に女性の接し方についてよく話す。

次回とりあえずアプローチを試みるッ!


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とりあえずアプローチを試みるッ!

全てが上手くいくとは限らない。偶然は存在する。


どうも。俺だ青空 蓮だ。あれから1ヶ月が経って仕事も一通り覚える事が出来た。朔也からは「覚えるの早くない?」とは言われたが、前の仕事は覚える事が多かったから仕方ないとは思っている。それはさておき、俺はある事で頭を抱えている。それは……

 

「アプローチの仕方が……分からない……」

 

そう、俺は小日向さんにどうやってアプローチするのか考えていた。そもそも何故こんな考え方になったのか……それは月読さんからのアドバイスだった。

 

『あ、蓮さんこんにちは……って何してるんですか?』

 

『月読さん。いや、実は今日も小日向さんと会えるかなって思って色々と歩き回っていたんだ』

 

『そうなんですか。でも、あんまりそんな事しない方がいいですよ?女の子は視線に敏感ですから』

 

『えっと……ならどうしたらいいかな?』

 

『そうですね……普通にアプローチしてみたらどうですか?そしたらそれなりに興味を持ってくれるとおもいますよ?』

 

『……なるほど。ちょっと試してみる』

 

……とまぁ、そうして現在に至る訳なんだが……よくよく考えたらデートした事もない40代(身体は20代)に若い女性にアプローチってどうすればいいのか正直全く分からなかった。

 

「ここは立花さんに……いや、でも……」

 

俺はそんな中で立花さんに相談する事を躊躇していた。確かに立花さんに相談すれば小日向さんの好きな物も分かるし、どういったものが好感がもてるかも分かる。しかし、俺は下手に立花さんに相談するとまるでその通りに動いているような気がするのだ。

 

「いや……うーむ……どうすれば……」

 

「どうしたんですか青空さん?」

 

「いや……実はどうやってアプローチするか悩んでて……」

 

「それって私にですか?」

 

「そうそう小日向さんに……小日向さんッ!?」

 

気がつけば俺の後ろには何故か小日向さんがいた。俺はすぐに誤魔化そうと考えたが、バッチリ聞かれていたので諦めた。

 

「えっと……その……」

 

「青空さんって本当に私の事好きなんですね」

 

「そりゃもちろん。じゃなくて、いつの間に……」

 

「今日はエルフナインに会って来ただけでたまたま青空さんを見かけただけなんです。それに私にアプローチをかけようとしてたんですよね?なら今から一緒に食事なんてどうですか?響も一緒ですけど」

 

「そうなんですか……っていいのッ!?」

 

「もちろんいいですよ?私は響の事が好きだから貴方には惚れませんけど♪」

 

「そ、そうですね……」

 

まさかのアプローチは完全にバレてしまったが、小日向さんと食事出来る事に感謝した。しかし……今の事からやはり小日向さんは俺に対しての興味はあまりなさそうに見える。これはやはりしばらくは仲良くする事を最優先にした方がいいかもしれない。

 

「場所はふらわーのお店でどうですか?」

 

「ふらわー……あぁ。あの美味しいお好み焼き屋さんか」

 

「今日響が行きたいって言ってたから……そうだッ!聞いてくださいよ青空さんッ!最近響がまた人助けしてて……でも、そんな響の事がとってもカッコよかったんですよッ!」

 

「まぁそうだろうね。立花さんなら確かに助ける時はかなりカッコいいからね」

 

「でしょッ!響が好きって事は私はまだ青空さんにしか言ってないからこんな秘密を誰かに話すって悪くないですね♪」

 

「まぁ…そうだね」

 

この時の小日向さんは乙女心全開で超可愛いかった。ただ、そうした中で意識させるのはちょっと難しいと感じた。……最初の告白のせいで小日向さんはきっとこの人は私の事好きだけど、まぁ友達だからいっかッ!みたいな状態になってしまった。やはり小日向さんを堕とすのは難しい……

 

「それでねッ!響は凄いんですよッ!」

 

「うんうん…」(小日向さん活き活きしてるなー……でも可愛いくて好き)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




小日向未来〈好感度30→32%〉
以前として変わらずオリ主とは秘密を共有できる人だと思っている。お好み焼きの件でまたお礼がしたいとの事。(原因は食べ過ぎた人のせい)

月読調〈好感度50%〉

以前として変わらず、最近は蓮さんの事を少し応援している。最近はネイルの事を可愛いと褒められて上機嫌である。

次回とりあえず陽だまりに押しかけられてみるッ!


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とりあえず陽だまりに押しかけられてみるッ!

彼女は正常だ。だが、彼女は原作とは……


どうも。俺だ青空 蓮だ。この前はアプローチは完全にバレて終わってしまったが、あの後に小日向さんとふらわーまで一緒に歩きながら話すのはとても楽しかったし幸せだった。その後のふらわーの支払いは俺だったが……立花さんの食べる量を忘れてた。そんな訳で俺は今日は久しぶりの休暇だ。

 

「んー……やっぱり休暇は家でくつろぐのが最高だな」

 

俺は今日は1日家から出ない予定で過ごしていた。昨日の時点で、食材も買って、DVDも借りてとても過ごしやすい状態になっていた。

 

「今日は何を見ようかな〜♪」

 

──ピンポーン……

 

すると、玄関のインターホンの音が聞こえた。今日は誰か来る予定は無かったし、仕事の連絡も来ていない筈なのにどうして……

 

「……集金かな?とりあえず出るか」

 

そして俺は玄関に向かって歩き、ドアを開けるとそこには見覚えのある茶髪の女の子がそこにはいた……

 

「おはようございます蓮さんッ!」

 

「えっと……おはよう。あの、立花さん」

 

「何ですか?」

 

「なんで家知ってるの?」

 

「藤尭さんに教えて貰いましたッ!」

 

「朔也……あんにゃろう……」

 

一体誰が予想出来ただろうか……あれから俺は立花さんとはよく話す事はあっても自分から接触することは無かった。理由は自分から接触する事は俺にとって嫌な予感が当たる気がしたからだ。それなのに……まさか立花さんの方からやってくるとは……油断した。とりあえず中に入れる事は絶対に阻止しなくては……

 

「……で、今日は何をしに来たのかな?」

 

「もちろん未来を攻略する作戦を立てるんですよッ!」

 

「なるほどなるほど……よし。今日はやめとこう、じゃ」

 

そうして俺がドアノブを掴んですぐに閉めようとしたら立花さんは一瞬の隙間をかいくぐって中に入った。は、速い……

 

「お邪魔しま〜すッ!……蓮さん。私の運動神経を舐めてもらっては困りますよ?そんなに嫌がらなくてもちょっとお話するだけですからッ!」

 

「……分かったよ。今からお茶出すから、そのまままっすぐ行ってソファに座ってて」

 

「分かりましたッ!レッツゴーッ!」

 

そうして立花さんはそのままリビングに向かって行った。立花さんの目的はなんだ?

 

 

「はい。お茶」

 

「ありがとうございます♪」

 

今の現状を言ったら俺と立花さんがそれぞれで向かい合って座っている。特におかしな様子は見せてはいないが、それでも緊張感は少しはあった。

 

「最近未来とよく話していますよねッ!」

 

「まぁ自分から話しかける事が多いいからね」

 

「違いますよ〜……未来から話しかける事多くなってますよね?何……話してるんですか?」

 

「立花さんの事をべた褒めしていただけだよ。……それがどうかしたのかい?」

 

「……まぁ、それならいいですよ♪」

 

……今の会話で分かっただろうか?たったこの少しの会話だけで雰囲気が一瞬変わったのだ。しかし、あの時とは違って今日は俺の家だ。嫌な予感をものすごく感じる。

 

「……ねぇ、蓮さん」

 

「何かな?立「未来だけを狙うのはやめてくれませんか?」…………」

 

「私って意外と独占欲があるんですよー。最近はもっと素直になろうと一生懸命に頑張ってるんですよ。でもね……」

 

一瞬だった。その一瞬の間で立花さんは立って、机に登って俺の上に乗っかって来た。その時の目はあの時の少し濁った目だった。

 

「私……未来だけは誰にも取られたくないんですよ。分かります?」

 

「……それが立花さんの本性かい?」

 

「本性?嫌だなぁ〜蓮さん。私はこれが普通ですよ……ただ私は未来だけは取られたくないだけですから。あ、もちろん私ならいつでも歓迎しますよッ!」

 

……これが俗に言うヤンデレって奴なのだろうか……。あまりの変貌ぶりに俺は正直かなりびっくりしていた。正直に言ったら今から何をされるのか分からない。しかし、俺だって小日向さんの事が好きなのだ。俺はさっきの中での言葉に1つの疑問を抱いた。

 

「……未来さん【だけ】は取られたくない……ね」

 

「分かりました?私はあの時警告したつもりだったんですけどねー。だから今さっき決めました。私、貴方の事を堕としにいきます……そしたら未来は狙われませんから♪」

 

「そんなに小日向さんを取られるのは嫌かい?」

 

「当たり前じゃないですかー…。私のだーいじな……陽だまりですから。だから大人しく私に切り替えませんか?それならお互い幸せですよ?私もこれから蓮さんの事好きになりますから……」

 

「それは嫌だね。俺は小日向さんが好きだからそれは無いな」

 

その時、立花さんはある提案をしてきた。

 

「それじゃあゲームをしましょう。私が蓮さんを堕とすか、未来が蓮さんの告白を断れば勝ち。蓮さんは未来を堕とすか、私を堕とせば勝ち……敗者は未来からしばらくの間は絶対に接触しない……どうですか?」

 

「……分かった。まぁ、正直俺はこのまま殺されるって思ってたんだが」

 

「ちょっとッ!蓮さん酷くないですかッ!私はそんな事しませんッ!……でも……」

 

すると立花さんは少し静かになる。……どうしたんだ?って思った時、立花さんは俺をギュッと抱きしめて耳元で囁いた。

 

「覚悟は……しててくださいね?」

 

「ッ!?…………」

 

「それじゃ私帰りますねッ!」

 

そうして立花さんは帰って行った。今日の事から小日向さんの攻略は完全に最高難易度になった事がわかる。例えるなら前は難攻不落の城と例えると、今は万里の長城になったぐらいだ。俺はこの時の心情は怖かったと同時に最後に立花さんに対してちょっと何をされるのかを期待してしまった。これからの小日向さんを堕とすにはかなり時間が掛かるだろう。

 

「俺は……どこで間違えた?」

 

俺はその日、家から出る事をせずにただ作戦を練るのだった……

 

 

 

 




立花響〈好感度50?%〉
友達兼協力関係は継続。監視はしていたが我慢が出来なかった。未来の事はとても大切であり、これからの動きはまだ分からない。彼女は原作どうりに物語を進んでそこまで歪む事は無かった筈だ……一体何が?

次回とりあえずあったかいものをもらってみるッ!


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とりあえずあったかいものをもらってみるッ!

飲み物はやはりコーヒーに限る……


……どうも。俺だ……青空 蓮だ。この前、立花さんが来てからずっと考え事ばかりしている。敗者は小日向さんから離れる……フッ。終わった……正直かなり手の打ちようがない。しかし、俺は転生者だからこそ知っている……本来立花さんはあんなヤンデレ化は普通有り得なかった。きっと誰かがそう促したに決まっている。一体誰が……

 

「青空くん。そろそろ休憩したら?はい、あったかいものどうぞ」

 

「あ、友里さんありがとうございます」

 

「それにしても最近よく仕事頑張るわよね青空くん」

 

「えぇ。一応新人ですから」

 

そう言って俺はコーヒーを飲む。しかし、まぁアニメでこのやり取りを見た時は社会人の誰かにやって貰おうと思っていたが……まさか本人にやって貰えるのは正直かなり嬉しい。

 

「ほら蓮、新しい仕事だ」

 

「……朔也多くない?」

 

「これくらいが普通だ」

 

「ならいいけど……」

 

そうして俺は仕事を始めようと気持ちを切り替えようとした時に、一応無いとは思うが立花さんの事を聞いてみる事にした。

 

「あの、友里さん」

 

「ん?何?どこか間違えた?」

 

「いえ、ちょっと立花さんについて聞きたいんですけど……」

 

「響ちゃんの事?どうして?」

 

「いや、立花さんの最初に来た頃はどんな感じだったかなぁって思いまして……」

 

「そうねぇ……最初の頃は結構色んな事に驚いてて……」

 

そこから友里さんからある程度の立花さんの事を聞いたが、やはり原作との内容はほぼ変わっていなかった。本来なら全く変わっていないと言いたいのだが、それには友里さんから最後の言葉がきっかけだった。

 

「まぁ、こんな所かしら?しかし、響ちゃんも未来ちゃんが好きよねー。最初の頃はたまたま未来ちゃんにシンフォギアを見られて、その後にそのまま未来ちゃんに嫌われて……あの時結構怖かったのよ?確か「未来に嫌われた未来に嫌われた未来に嫌われた」って言ってて……」

 

「……それって二課の頃の話ですか?」

 

「そうなのよ……ってよく二課の時期って分かったわね」

 

「い、いや〜ちょっと資料で見かけただけで〜」

 

「そう?それじゃ私も仕事に戻るわ」

 

友里さんはそのまま仕事に戻ると、俺は立花さんの事を考えながら仕事をしていた。……もし、立花さんが二課の時に既にヤンデレ化していたなら……もしかして原作前に何かあったんじゃないか?……まぁ今考えても過ぎた事だしなぁーー……本当にどうしよ。

 

「あー…久しぶりにめっちゃくちゃ考えたわ。小日向さんに会いたい」

 

「なぁ、蓮」

 

「うわッ!?びっくりしたー……また仕事の追加か?」

 

「はい、これ」

 

そうして渡されたのは水族館のカップルペアチケットだった。朔也はそれを俺に押し付けて言った。

 

「そのチケットで未来ちゃんを誘える機会が作れただろ?」

 

「朔也……あんた最高だよ」

 

「フッ……褒めんなって」

 

「まぁ、また合コン失敗して1人じゃ使えないから渡したなんて事じゃなくてよかったよ〜」

 

「ま、まぁな」

 

「よしッ!それじゃパパッと仕上げて小日向さんを誘いに行こうッ!」

 

こうして俺は今すぐに仕事に取り掛かるのだった……

 




藤尭朔也〈好感度50%〉
やっぱりいい先輩。ただ、また合コンは失敗したらいい……理由は……わかるね?

友里あおい〈好感度40%〉
仕事の上司でオリ主に優しい。しかし、最近合コンに失敗したらしい……理由は……わかるね?

次回とりあえず水族館に行ってみるッ!


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とりあえず水族館に行ってみるッ!

オリ主に天使が舞い降りた。


どうも。俺だ青空 蓮だ。俺はとある噴水広場で小日向さんを待っている。そうッ!小日向さんを待っているのだッ!それは何故か……実は「水族館のチケットが余ってるんだけど小日向さんも行かない?」って聞いたら小日向さんはあっさり「いいですよ」と答えてくれたんだ……まぁ、もちろん……その前の夜は眠れなかった。しかしッ!今はそんな事はどうでもいいッ!今日は絶対にこの日を楽しむのだッ!

 

「青空さーん」

 

「ッ!?小日向さんッ!」

 

俺がそんな事を考えていると白色の可愛い服で下は茶色いズボンを身につけ、そして靴は小洒落たサンダルを履いた小日向さんが現れた。……うわっ……俺こんな可愛い子と水族館行けるのッ!?……最高やん。

 

「時間5分前くらいに来たんですけど……もしかして待ちました?」

 

「いや、そんな事はないよ。今きたところだから……それじゃ、行こうか」

 

そうして俺と小日向さんは水族館に向けて歩き始める。……カップルとかが言うアレを初めて言った気がする……いや、初めてだなッ!所で、俺は何故こんなにも浮かれているのかわかるだろうか……それはね?

 

「今日は、立花さんも行きたいって言ってたけど……補習があるので仕方ないよね」

 

「あれは響が悪いから気にしなくていいですよ。せっかくですし今日は楽しみましょうッ!」

 

そう、立花さんが補習なのだ。いや、俺はあのチケットを貰った時からその日を狙って誘ったのだッ!小日向さんを誘う時、立花さんは必死に止めるか一緒に行こうとしたが小日向さんの一言によって撃沈。そうして俺は立花さんを気にせずに楽しめる訳だ。

 

「青空さん着きましたよ」

 

「いやー楽しみだなー水族館」

 

「私も楽しみです」

 

「それじゃ、入ろっか」

 

「はい」

 

こうして俺と小日向さんは水族館に入って行った。

 

 

「うわぁー……綺麗……」

 

「うん……とてもお綺麗です」

 

水族館に入って少しが経った。現在は水中エスカレーターを登りながら魚達を見ていた。俺はもちろん小日向さんしか見ていない。

 

「あッ!見てください青空さんッ!」

 

「……ん?何を?」

 

「何処見てたんですか?……あの魚達寄り添って泳いでますよとっても素敵ですね」

 

「これは……凄いな……」

 

そうして俺と小日向さんはしばらくの間、魚の群れをずっと見ていた。やがて、その水中エスカレーターを終えると深海コーナーに入った。ちなみに俺が深海で好きなのはリュウグウノツカイだ。

 

「クラゲが神秘的ですね」

 

「確かに……綺麗だ。あ、あれはッ!小日向さん見て見てリュウグウノツカイだッ!」

 

「ふふっ……青空さん子供見たにはしゃぎますね♪」

 

「えっ!あ、なんかごめん……」

 

「そんな事ありませんよ。ちょっとイメージと違っただけですから」

 

そうして俺と小日向さんは深海コーナーを進んで行った。しばらく進んで行くとペンギンコーナーの場所に着いた。……そういえば、戦姫絶唱しないシンフォギアで……いや、やめとこ。

 

「赤ちゃんペンギンが歩いてますよッ!可愛い〜」

 

「そうだね。あのモコモコの毛を触ってみたい……」

 

「青空さんってそうゆうの好きなんですか?」

 

「ん?まぁ、好きだね。かなり」

 

「い、意外ですね……」

 

「まぁ、犬と猫両方アレルギーだから無理だけどね」

 

「それは……残念ですね」

 

『もうすぐイルカショーが始まります。開演は15時です。是非見に来てください』

 

「青空さんイルカショーがありますけど……行きます?」

 

「行きます」

 

こうして俺と小日向さんはイルカショーを見る為にステージに向かうのだった。

 

 

しばらくして、時間は17時になっていて俺と小日向さんは水族館でお土産を買って帰っている途中だった。正直、今日1日が幸せ過ぎてやばいですねッ!ッととテンションが変な方向に向く所だった。

 

「イルカショー楽しかったですね」

 

「あれはかなり迫力があった。特に飛んだ時は凄かったな」

 

「青空さん…ふふっ。あれでずぶ濡れになってましたからね」

 

「家に帰ったらまずお風呂かなぁ……」

 

すると、小日向さんが俺にある物を渡してきた。それは白色のイルカのストラップだった。小日向さんから初めて貰えるなんて……俺、命日かな?

 

「今日はありがとうございました。これは少しのお礼です」

 

「俺も楽しかったからよかったよ。……その、貰ってもいいの?」

 

「もちろんですよ。それじゃ私はこれで……」

 

「もう帰るのかい?」

 

「はいッ!響が待ってるのでッ!」

 

そうして小日向さんは帰って行った。今日は本当に楽しかった。まぁ、これでアピールになればいいのだが、やはり小日向さんが思っている事は友達と水族館に行ったぐらいの感じだろう。

 

「先が長いな……」

 

そうして俺は静かに家に帰って行った。

 

 

 




小日向未来〈好感度32→40%〉
水族館に行った未来。オリ主とは大分仲良くなってきた。……実は男の人と何処かに出かけるのは初めてでドキドキしていたとか。その後、響が色々聞いてきたのでその日の様子を楽しく話したらしい。

次回とりあえず大学生の警戒を解いてみるッ!


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とりあえず大学生の警戒を解いてみるッ!

やはりこうでなくては。


どうも。俺だ青空 蓮だ。この前の小日向さんと行った水族館はとても楽しかった。例えるならばあれだ。高校生が一緒に遊ぼうと言って2人っきりになってその間がとても至福の時間だ……見たいな感じだ。もちろん、この前貰ったイルカのストラップは俺のスマホにしっかりと付いている。そんな訳で俺は今、シンフォギア装者の特訓施設にいた。もちろんそこにいたのは俺だけではなく……

 

「どう、だ?仕事に入っ、てから1ヶ月、以上経っ、たが……」

 

「そう、ですね……とても、楽しい、です、よ司令」

 

「なら、よかっ、た。しか、し、青空くんは、いい、体してる、じゃ、ないか」

 

「一応、前はヘリ、のパイロ、ットなんで、ねッ!」

 

まぁ、司令がいた。そして俺は司令と一緒にスクワットをしているかれこれ200は越えようとしていた。……正直に言ったらかなりキッつい。これでもその前に腕立て伏せや腹筋などをもう3セットしているのだ。

 

「よしッ!休憩だッ!」

 

「ッあ!……はぁ…はぁ……疲れた」

 

「やはり。前の仕事は最前線で働いてたからしっかりした体になってるんだな」

 

「じゃない……と危ない…はぁ…はぁ…ですから」

 

すると、特訓施設のドアが急に開いてそこに現れたのは銀髪の赤い服が特徴的な女性が現れた。まぁ、知っての通り雪音さんだ。

 

「おっさんちょっと訓練に付き合ってほ……」

 

雪音さんは急に俺と司令を見た途端になんて言うんだろうか……固まってしまった。今の状態は俺と司令は体を鍛えていて上半身裸……そして目の前にいるのは年頃の雪音さん……まさか勘違いしてないよな?一応挨拶をして見よう。

 

「こんにちは雪「わりぃ邪魔したッ!」……いや待てぇッ!」

 

「絶対にアレだろッ!あたしは分かってんだぞッ!」

 

「いやいや待て待て待ちなさいッ!君はとんだ勘違いをしているッ!」

 

「うるせぇッ!あれはどう見たっ「こんにちは〜師匠。特訓しに来ま…」あッ!おいバカッ!この状況なんとか……」

 

雪音さんと俺が話していると、その後ろから立花さんが現れた。立花さんは俺を見ると一瞬で俺に近寄ってアッパーカットを繰り出した。

 

「胸の歌がある限りぃいいッ!!!!」

 

「ゴフッ!!!!」

 

「ちょっ!?バカ何いきなり殴ってんだよッ!?」

 

「止めないでクリスちゃん。蓮さんは私を置いて未来と水族館に行った罰をしっかり体で味わって貰わないと……」

 

「止めるんだ響くんッ!」

 

「Balwisyall Nescell gun……」

 

「いいから落ち着けぇーッ!!!!」

 

 

とにかくあのカオスな状況の中、俺はなんとか生き残った。正直あれは殺すつもりは無かったんだろうが、ある程度ボコボコにはされただろう……まぁ、今回はアッパーカットだけで済んだが……これが結構痛かった。そして現在立花さんは司令に叱られている。

 

「あー痛てぇ……」

 

「……お前大丈夫か?あのバカにかなりの力で殴られてたけど」

 

「ん?あぁ。それは大丈夫。多分どの道殴られるかもって思ってたし」

 

「……不思議な奴だな」

 

「そう?俺は別にそう思ってないんだけどねー……」

 

俺は立花さんが司令に叱られる様子を見ながらある事を思い出した。この前の月読さんと暁さんの監視についてだ。

 

「そういえば、暁さんと月読さんが言ってたんだけど俺の事監視してたのなんで?」

 

「……あたしの友達に酷い事しないかの確認だ。あたしももう大学生で学校にも通っているからな」

 

「あぁ。それで……別に酷い事はしてないからいいけどさ、雪音さんは用心深いね……司令みたいに」

 

「ッ!?お、おっさんは関係ないだろッ!!」

 

「反応的に司令の事好「こ、これ以上は言ったら殺すッ!」えぇー……分かった分かった。これ以上は何も言わない……これでいい?」

 

「よ、よし…これでいい」

 

まぁ、こんな話をしていて何とか雪音さんの警戒は解けて普通に話す事が出来るようにはなった。……まぁ、これが小日向さんを攻略するに当たって必要な事かと言うとそこまででは無かったが、やっておくに越したことは無いだろう。

 

「蓮さん」

 

「うぉっ!?た、立花さん……司令は?」

 

「師匠なら水分補給しに行きましたよ。もちろんクリスちゃんも師匠の所に行きましたよ」

 

「えっ?本当だ……いつの間に……」

 

「それじゃ蓮さんッ!私と特訓しませんか?そうですね……空手で技を決めたら勝ちで」

 

「えっ?嫌な「やりますよね?」だから嫌「やりますよね?」なんど「やります」なっ!?ちょっと引っ張るなってッ!そ、そうだッ!立花さんに言わないと行けない事がッ!」

 

「なんですか?告白ですか?」

 

「……小日向さんと水族館……可愛いくて最高でした「うぉりゃああああああああぁぁぁッ!!!!」あだだだだだッ!!!!」

 




風鳴弦十郎〈好感度40→50%〉
体を鍛える奴に悪い奴はいない。今度オリ主におすすめの映画を見してやろうと思っている。

雪音クリス〈好感度30→40%〉
オリ主からの警戒は解けた。しかし、決して油断はしないと決めている。……おっさんの事は内緒な?

立花響〈好感度50?→5◈?%〉
以前として変わらない……のか?とりあえずある程度ボコボコに出来たのでよしとしている。そして、空手では寝技が上手く決まったらしい。……現在〇〇を計画中だ。

次回とりあえずエナドリを隠してみるッ!


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とりあえずエナドリを隠してみるッ!

SONG働きすぎ案件。


どうも。俺だ青空 蓮だ。あれから1週間が経った。まぁ、それでも立花さんの寝技が上手く決まって5ヶ所ぐらいが曲げたり触ったりすると痛む。それを湿布で何とか誤魔化しながら俺は仕事をしていた。

 

「…………ふぅ。こんなもんかな?」

 

「お疲れ。何か飲むか?」

 

「朔也か……とりあえず水で」

 

「水?コーヒーとかじゃないのか?」

 

「仕事する時は水って決めてる……まぁ、職業病で身についた方が正しいけど……」

 

「確かに。健康にはかなり気を使うからな……」

 

昔は……とゆうより前の仕事柄でやはりパイロットは命と隣り合わせなのだ。そんな中、俺は新人の頃にエナジードリンクばかり飲んでいた為にそのまま倒れて病院に1回お世話になったのだ。……もう絶対にエナジードリンクは飲まない。

 

「そういえば蓮。ちょっとこれを研究室にいるエルフナインちゃんに渡してくれないか?」

 

「エルフナイン先輩ですか?」

 

「……お前エルフナインちゃんに先輩で呼んでんのか?」

 

「まぁ……まだ新人だからな。それになんだかんだエルフナイン先輩は気に入ってるんだよ」

 

「そうか……まぁ、とりあえず行ってこい」

 

そうして、結局研究室に向かう事になった。少し前の話をするが、俺はまぁ……入って半月が経った頃に初めてエルフナイン先輩に会った。最初はエルフナイン先輩がめちゃくちゃ緊張していたが、まぁ1ヶ月も経つと……

 

──コンコン

 

「エルフナイン先輩〜いますか〜」

 

「…………ふぁっ……あれ?蓮さんお疲れ様です」

 

「もしかして寝てました?」

 

「だ、大丈夫ですッ!先輩ですからッ!」

 

俺が後輩になってからなんてゆうんだろうか……あれだ。自分なりにかっこいい先輩を見せようとしている事が分かる。エルフナイン先輩は一生懸命起きようと顔をペチペチと叩いて起きていた。まぁ、他の職員の中にエルフナインファンクラブが出来るのがよくわかる。

 

「とりあえず中に入ってください」

 

「分かりました。エルフナイン先輩」

 

「僕が先輩……」

 

お、おう。ものすごくドヤッって顔してる。嬉しいんだろうな……

 

「とりあえず少し片付けるのでここに待っててください」

 

そうして、エルフナイン先輩は片付けを始めた。辺りを見渡すとなんか凄い機械が沢山ある……アニメではあんまり描かれていなかった所をじっくり見れるっていいよな……ん?あれは……

 

「あれは……ここで…よしッ!蓮さん終わりました」

 

「あ、分かりました」

 

そうして俺は中に入る。まぁ、その時にとある飲み物を見かけたのでそれを咄嗟に隠してしまった。……もしかして……

 

「これが資料です」

 

「ありがとうございます。……大丈夫ですね」

 

「そうですね。……ってそういえば喉渇きませんか?」

 

「確かに僕も喉が渇きました……仕方ありません。蓮さんちょっと待っててください」

 

そうしてエルフナイン先輩は何かを探し始めた。……多分このエナジードリンクを飲む為に探しているのだろうが、これだけはエルフナイン先輩に渡してはいけないと感じた。……とゆうかこれ以上飲ませてはいけない。あれは飲みすぎるととにかくやばいのだ。

 

「ぼ、僕のエナジードリンクがありません……もしかして今日の分全部飲んでしまったんでしょうか……」

 

「エナジードリンク……ですか?」

 

「はい……最近結構疲れてきて、それで集中できる飲み物を探してたらエナジードリンクを見つけたんですよッ!これで僕も頑張れますッ!」

 

「つかぬ事を聞きますが……何本飲んでらっしゃるのでしょうか?」

 

「えっと……集中している時は……3、4本でしょうか?」

 

この瞬間、俺は絶対にこれ以上エルフナイン先輩にエナジードリンクを飲ませてはいけないと思った。エルフナイン先輩は完全に頑張り過ぎで仕事をする事が多くなるから司令にある程度相談しておこう。さて、これからエルフナイン先輩をこれ以上エナジードリンクを飲ませないようにするにはどうすれば……あ、そうだ。

 

「エルフナイン先輩知ってますか?エナジードリンクについて」

 

「えっと……そういえば僕、あんまりエナジードリンクについて知りません」

 

「なら飲みすぎるとどうなるか分かりますか?」

 

「……具合が悪くなるんですか?」

 

「心臓が爆発します」

 

「ば、爆発するんですかッ!?……そ、それじゃ僕……死んじゃうんですか……」

 

「大丈夫です。エルフナイン先輩……これ以上飲まなければ安全ですから」

 

「ほ、本当ですかッ!?よかったー……」

 

とりあえずこれでエルフナイン先輩はこのエナジードリンクを飲む事はなくなるだろう。……なんか悪い事した気分になるな。とりあえずエルフナイン先輩にこの水を渡して戻ろう。

 

「それじゃエルフナイン先輩喉渇いてるならこの水をどうぞ」

 

「あ、ありがとうございますッ!僕先輩なのにすみません……」

 

「気にしないでください。それじゃ俺は仕事に戻ります。エルフナイン先輩も頑張ってください」

 

「いえ、こちらこそありがとうございましたッ!次はもっと先輩らしく頑張りますッ!」

 

こうして俺は研究室から出て、朔也が待っている所に戻って行った。今日は別に何かあった訳では無かったが、これはこれでいいだろう。エルフナイン先輩の健康も守れた訳だし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……このエナジードリンクどうしよ」

 

 

 




エルフナイン〈好感度50%〉
初めて出来た後輩。本人曰く尊敬できるような先輩になりたいとの事。エナジードリンクはもう飲まずに野菜ジュースに切り替えたらしい。

次回とりあえず勉強を教えてみるッ!


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とりあえず勉強を教えてみるッ!

学生の本分……勉強……はぁ。


どうも。俺だ青空 蓮だ。SONGに入って約2ヶ月が経った。何かあったのかといえば微妙な所だが、進展は良い方向と悪い方向にそれぞれ分かれ始めた所だろうか。その中でも小日向さんとの関係は大分良くはなってきていて、他の装者達もそれなりに仲良くなっている……ただまだ海外ライブから帰ってきていないマリアさんは俺はまだ会った事はあまりない。……その代わり、風鳴さんとはまぁ二課の時からの知り合いだったから悪い印象は多分ないだろう。まだSONGのオペレーターになってから会った事は一切ないけど。それはさておき、俺はただ今とある部屋である事をしていた。それは……

 

「あの、蓮さんここの公式は……」

 

「あぁ。それならここのXを2乗して……」

 

「本当だ……ありがとうございます」

 

「青空さん。こっちの図形ってどうやって解けばいいですか?」

 

「それは1:2:√3の公式で解けるはずだよ」

 

現在、月読さんと小日向さんに数学の勉強を教えている。なぜ今勉強を教えているのかとゆうと、どうやら2人はもうすぐテストなのだとか。……まぁ、僕は小日向さんがいるから即OKを出したが……

 

「やっぱり要領がいいのかね〜」

 

「蓮さんの教え方がいいんですよ」

 

「お陰で私達、分からないが分かってかなり助かりました。藤尭さんの言った通り数学得意なんですね」

 

「そりゃまぁ、数学は沢山見てるからね。これくらいなら問題ないよ」

 

2人はやはり頭がいい方なのだろう。よくよく考えたら立花さんや暁さんを支えているのはこの2人だからな。……そういえば。

 

「暁さんと立花さんはどうしたんだ?普通なら一緒にいるだろ?」

 

「きりちゃんと響さんなら……」

 

「テスト前の補習を受けてますよ。響はいつも赤点ギリギリですから」

 

「そ、そうか」

 

そうして俺は2人に勉強を教えて1時間が経過した。2人は集中力が切れたのか少し眠たそうにしていた。

 

「……そろそろ休憩するか」

 

「そうですね」

 

「私もそうします。ふー……」

 

「お疲れ様」

 

俺はそう言って2人の頭を撫でた。月読さんは少し気持ち良さそうな顔をしていて、小日向さんは少し恥ずかしそうにしていた。……これは…うん。大丈夫だ司令だって雪音さんにやるはずだし……大丈夫…なはず。

 

「あ、あの…青空さん……」

 

「えっ……あ、いやだった?」

 

「いえ、その……なんでもありません」

 

……よ、よしッ!これはOKサインだッ!もう少し頭を撫でておこう。

 

「……蓮さん手が止まってる」

 

「す、済まない月読さん…続けるよ」

 

「むぅ……ならよし♪」

 

その後、俺は少しの間月読さんと小日向さんの頭を少しの間撫でて、それを終えると、俺が大事に取っておいたクッキーの箱を取り出した。

 

「最近買ったクッキーがあるんだけど……いる?」

 

「これっていま女性に人気のクッキー……いいんですか?」

 

「もちろん沢山あるからね……ってあれ?」

 

「クッキー……ありませんね。中にあるのは……紙?」

 

「ええっとなになに……『クッキー美味しかったデスッ!この前の件の奴はこれでチャラで許して上げましょう。ps暁切歌、立花響』……」

 

「……そのきりちゃんが……ごめんなさい」

 

「私の親友が……その……ごめんなさい」

 

「……勉強……始めようか」

 

「「はい……」」

 

こうして俺と小日向さんと月読さんは勉強を再開した。しばらくして勉強が終わった後、あの2人は帰ると共に何処かに電話していた。今回は楽しかったようで幸せだったが……ただ、俺はあのクッキーの犯人の2人の武運を祈ろうと思う。




小日向未来〈好感度40→45%〉
オリ主の事を大分分かってきた。頭を撫でられるのとクッキーは好印象だった。ただし、響にはある程度の罰が与えられるだろう。

月読調〈好感度50→58%〉
オリ主のなでなではきりちゃんとは違った感触でもうちょっと撫でて欲しかった。この後、きりちゃんにクッキーについての罰を与えるらしい。

次回とりあえず家に凸(強制)られてみるッ!


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とりあえず家に凸(強制)られてみるッ!

計画はうまくいかない。人は欲を出すと絶対に失敗する。


どうも。俺だ青空 蓮だ。この時期はハッキリ言って梅雨だ。まぁじめじめしてて暑い……とにかく暑いのだ。そんな訳で俺は今日は休日なのでゆっくり休んでちょっと小日向さんの写真でも……見ようかなと思っていたんだけど……

 

「……立花さんその手に持ってる物を返して?」

 

「なに言ってるんですか?嫌ですよ。これは私がもらっとおきます。……ふふっ未来〜大好きだよ〜」

 

「くっそォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォこの縄が解ければァァァァァァァァァァァァッ!!!!」

 

「こんないい物もってるなんて……これは私がじっくり有効活用しますね♪」

 

こんな休日の日に立花さんが凸ってきた。理由はこの前のクッキーの件で怒られたから来たらしい。ただの八つ当たりやんけ。そんな訳で俺は今縛られている……正直、あの縛る速さはプロ並みだったな。

 

「……で、今日は何しに来たの?」

 

「あ、そういえば……そうでしたね」

 

「忘れてたのかよ。いいからこの縄をと「うるさい」ッ!?んーッ!?」

 

俺はいきなり立花さんから頭を掴まれて立花さんの胸に自分の顔を押し付けられた。や、柔らかい……じゃなくてッ!何をッ!!

 

「んーこんな感じかなぁ?蓮さんそんなに息を荒げないでください……ちょっとこそばゆいですから」

 

「んーッ!んーッ!」(やめるんだッ!そ、そのスマホで何する気だッ!)

 

「はいっチーズッ!……こんな感じかなぁ?」

 

「んーッ!……ぷはぁッ!立花さん何をッ!?」

 

「いいからじっとしててください」

 

そうして俺は何故か立花さんと一緒に写真をとっていた。立花さんは最初は俺の顔をギュッと抱きしめたり、お互いで見つめ合ったり、足を絡ませて抱きついてきたりと俺を使って自撮りをしていた。その時の立花さんの目はやはり濁った目をしていた。お、俺はこんな魅惑の果実には負けないッ!小日向さんが1人小日向が2人……

 

「……うーん微妙かなぁ?」

 

「はぁ…はぁ……立花さん一体何をするんだッ!」

 

「何って……脅しの材料を作ってるんですよ?こんなのみんなに見せたらどうなると思いますぅ?」

 

「ッ!?……社会的に……死ぬ」

 

「あはッ!正解ですよ……蓮さんには自分から未来を誘う事ばかりして、最近私も未来といる時間が少ないんですよ?……だ・か・ら……」

 

立花さんは自分の上の服を少し脱がせて、ブラジャーが見えるようにする。言ってしまえば脱ぎ掛けの状態だ。そうして立花さんはさっきと同じように写真を撮り始めた。また柔らかいマンゴーがァァァァァァッ!?

 

「あぁ。いいですよその目……これで蓮さんは私にはもう逆らえないですからねぇー?アハッ!何これ……ちょっと楽しいかも」

 

「んーッ!んーッ!……ぷはぁッ!い、いい加減に……ッ!?」

 

すると俺の腕に縛られている縄が緩いように感じた。どうやら立花さんの結び方がしっかりしていなかったのだろう。俺は立花さんが自撮りに集中している間に一生懸命縄をほどいていた。立花さん……君は油断が多いな。

 

「……ふぅ。こんなものかな?私もかなり恥ずかしかったけど、これで蓮さんは私に逆らえないし未来にも近づかなくなって一石二鳥だね」

 

「……ッ!?」(よしッ!縄が解けたッ!)

 

「さーて、蓮さんはまだしっかり縛ってるし、未来の写真がまだあるか探さないと「悪いがこれ以上はさせないよ」え、蓮さ…きゃあッ!」

 

俺は一瞬の隙をついて立花さんを押さえ込もうと押し倒した。その時に立花さんのスマホが飛んで何かスイッチが押されたような気がしたが、今はそんな事を気にしてられない状態だった。

 

「えっ、あ、私、その……」

 

「はぁ…はぁ……立花…さん……」

 

「あ、あぁ………」

 

「なら俺の言いたい事……分かるな?」

 

「その…ぐすっ……優しくして……うぅぅ……」

 

「……ん……んん゛ッ!?」

 

すると立花さんは急に泣き始めた。今の状況を整理しよう……俺は立花さんから縛られて弱みの証拠を作って、俺を逆らえないようにしようとした。だから俺はその一瞬をついて立花さんを押し倒して動きを封じて……写真を消すように……言った………………はず……………………………もしかしてこの状況、俺が立花さんを襲ってるみたいになってる?

 

「……た、立花さんッ!ち、違うからねッ!別に君を襲うとかじゃないからッ!!」

 

「ひっぐ…ぐすっ……本当…ですか?」

 

「ほ、本当だからッ!だから落ちついて……ね?」

 

「分かりました……」

 

そうして立花さんはしっかりと服を着てもらって、とりあえず座ってもらった。……俺が悪い事してない筈なのに悪い事をしている気分だよ……

 

「とりあえず写真は消してね?俺も一応人間で働いてるからね?」

 

「……ごめんなさい。でも、私だって未来を取られたくないんです」

 

「……はぁ。別にやっても……いやダメだけどね?まだ高校生が素肌を晒してあんないかがわしい事をしちゃあいけません。……次やったら小日向さんにしっかり話すからな?」

 

「ッ!?そ、それだけは……やめて……ください」

 

「今回は立花さんがやりすぎ。反省しなさい」

 

「はい……」

 

「ならよし」

 

そう言って俺は立花さんの頭を撫でた。立花さんはまだ少し暗い顔をしているが、何処か嬉しいようにも見えた。そうして俺はさっき飛んだ立花さんのスマホを取って立花さんに渡した。

 

「それじゃあ写真を消してくれるかな?」

 

「……分かりました……って、あ……」

 

「立花さんどうし……」

 

そこで俺が見たのは1つの動画が送信されていることだった。送信先は……

未来♡と書いていた。……嫌な予感がする。

 

「……立花さん…とりあえず録画されているものが大丈夫か見てみよう。もしかしたらセーフ……かもしれない」

 

「は、はいッ」

 

そうして立花さんは動画を再生する。そこに映し出されていたのは立花さんを押し倒している俺の動画だった。しかもいいアングルでバッチリ顔まで映し出されていた。しかも、その動画が終わったのも立花さんが「優しくして」と言ったあたりで終わっていたのだ。嘘だろ……。それを見終えると立花さんの着信履歴が小日向さんで凄い事になっていた。

 

「……立花さん」

 

「…はい……」

 

「「小日向さん(未来)の謝罪を考えようか(ましょう)」」

 

 

 

 

 

 




立花響〈好感度5◈?→*9?%〉
欲を出しすぎて失敗した人。これで未来に近寄る事が少なくなって、弱みを握る事も出来たが……押し倒される。……正直押し倒された時はその……ッ〜〜〜〜……

393〈好感度45→0%〉
…………何しているの?響は私のだよ?

次回とりあえず女神の怒りを止めてみるッ!


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とりあえず女神の怒りを止めてみるッ!

小日向さんバーサーカー状態。オリ主命を張る。


ど、どうも。お、俺だ青空 蓮だ。この前はなんというか……色々あった。立花さんが凸ってきて、しかも逆らえないように色々してきてやめてもらおうとして……その、うん。色々あって泣いてヤバかったよ。これで立花さんが懲りてくれたら嬉しいのだが……正直にいいます。今ヤバいです。

 

「……青空さん」

 

「な、なんでしょうかッ!?」

 

「響に……手を…出しましたよ……ね?」

 

「い、いや違「ね?」ヒィッ!……ち、違うんだッ!」

 

今の現状はSONGの本部で小日向さんがこっちにやって来て、今の状況になっている。小日向さんの目は完全にハイライトはOFFになっていた。ちなみに立花さんも俺の隣で絞りとられた状態で正座させられている。

 

「響?」

 

「ッ!……み、未来?」

 

「響はもちろん最後まで……やってないよ……ね?」

 

「や、やってないよッ!私が未来がいない時にそんな事する訳ないよッ!」

 

立花さんは小日向さんに絞られた後だとゆうのにまだ話す事である程度はいい訳が出来ていた。しかし、小日向さんが取り出したのは立花さんのスマホだった。小日向さんはスマホのパスワードを一瞬で解いて何かを見ていた。

 

「昨日、響から没収したスマホだけどね?確認したらまだいっぱい写真があるのは?……なーんだ?」

 

「ッ!?それは……その……」

 

「じゃあ響……1つずつ聞こうか。……この青空さんが響の胸に顔を押し付けてる写真は?」

 

「それは……」

 

「……次、この顔を見つめ合ってる写真は何?」

 

「…………」

 

あれはこの前に撮られた写真……全て消した筈だったのに何故かその写真が立花さんのスマホに入っていた。このままでは立花さんは確実にボロが出て、大変な事になるだろう。……仕方ない。このままではお互いに被害が及んでしまう……なら。

 

「響、黙ってないで「小日向さん」……なんですか?」

 

「立花さんは悪くないです。悪いのは俺の責任です」

 

「……やっぱり青空さんでしたか。私は響じゃないって信じてましたから」

 

「蓮さん……」

 

ここは仕方ないのだ。こうでもしないと被害は最小限に押さえられないのだ。しばらくの間は小日向さんに嫌われてしまうが、これも俺と立花さんの為だ。……でも小日向さんに嫌われるのはかなり……辛い。

 

「あれは俺の事故だったんだッ!どうか許してくれッ!」

 

「事故……ですか。なら証明してください」

 

「証明?何を証明するんだ?」

 

「簡単ですよ。青空さんが嘘をついていないか、嘘をついてるか…… Rei shen shou jing rei zizzl……」

 

すると小日向さんはシンフォギア……ではなく、ファウストローブを纏って、俺の正面に立つ。……ヤバい…今回はヤバいッ!目がどす黒いッ!もうイグナイトみたいな怖さだよッ!

 

「青空さんが私の閃光を躱さないで、そのまま立っていたら本当だと信じます」

 

「……俺が躱したら?」

 

「ふふっ……言って欲しいですか?」

 

「……いえ」

 

そうして俺は小日向さんの反対の正面に立つ。正直、今までの修羅場を越えた俺にとって、小日向さんは阿修羅に見えた。……ネガティブな考えばかりになってしまう……どうしよ。

 

「躱さないでくださいね?死にますよ?」

 

そうして、小日向さんのファウストローブの鏡が光り出す。……ヤバい……死にそうな考えしか浮かばない。ならせめて、もう一度……

 

「……俺は」

 

そして小日向さんの閃光が俺に向かってくる。その瞬間、俺は精一杯叫んだ。

 

「小日向さんが大好きなんだぁーッ!!!!」

 

その後、閃光が俺を飲み込んだ。

 

 

「み、未来ッ!?やりすぎだよッ!悪いのは……」

 

「うん。分かってる……でも許せなかったの」

 

私はさっきの閃光の軌道をすぐにずらして青空さんに当たらないようにした。軌道を逸らしたのはかなりギリギリだった……私は我を忘れて無意識に青空さん当てようとしたのだ。

 

「未来……私……」

 

「……今回は許します。私もやりすぎちゃったし……ごめんね響」

 

「私はいいの……でも……」

 

「……大丈夫。後でちゃんと謝るから……」

 

そうして私は気絶した青空さんの頭を撫でる。きっとこの人は私の事がやっぱり好きで馬鹿正直者なのだろう……

 

「……馬鹿な人」




小日向未来〈好感度0→40%〉
本当に馬鹿な人……でも、響みたいにまっすぐなのだろう。私はまだ貴方の事は好きじゃないけど、友達なら許してあげる。……友達、うん……。

立花響〈好感度*9→71%〉
あれは私が悪かったのに……なんで嘘ついたの?貴方は悪くないのに……私は……酷い事ばかりしかしていない。どうして?

次回とりあえず癒しを欲っしてみるッ!


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とりあえず癒しを欲っしてみるッ!

ふと気がつけばそこにいた。


どうも。俺だ青空 蓮だ。この前は本当に死ぬかと思った。最初は閃光を躱さないといけなくなって、それってシンフォギアの方かと思ったらまさかのファウストローブ……威力がスゴすぎて俺は当たる前に気絶したよ。まぁ、その後、小日向さんが俺が目覚めた時に謝ってくれたけど、改めて認証したよ……愛が重すぎてヤバいと言うことだ。これは正直どうにもならないのがある。まぁ、それでも俺は好きなんだが……

 

「仕事がある日に休むって……違和感あるな」

 

実はこの前の件で立花さんと小日向さんは司令に呼び出されてかなり説教された後、2週間謹慎処分となった。まぁ、ファウストローブも出ちゃったからねー仕方ないと言えば仕方ない。その件で俺も2週間謹慎処分とまではいかないが、1日だけ有給休暇をとれと司令に言われたのだ。

 

「……あぁ。癒しが欲しい」

 

それで俺は有給休暇を取ったのだが、最近は俺が大変な目にしかあっていない気がするのだ。……正直癒しが欲しいのだ。疲れた精神と体に。

 

「……出かけるか」

 

そうして俺は、朝から何もすることがなくてとりあえず家を出ることにした。

 

 

「……とは言ったものの」

 

あれからしばらくが経ったのだが……やる事がない。そう、本当にやる事がないのだ。こう、何かしようと思ってもちょっと高いなーとか……やっぱりやめようってかんじでブラブラと色々な所を歩き回っていた。

 

「なんかこう……癒しの場所ってあんまりないんだよな。……整体でも行くか」

 

「癒しが欲しいんですか?」

 

「そうなんだよねー…こう、くつろぎながらお喋りするみたいな?」

 

「それじゃ私の家に来ますか?」

 

「うんうん。行くー……いつからいらっしゃるのかな?月読さん」

 

「蓮さんがケーキ屋さんの前でウロウロしてる前ぐらいからです」

 

俺がウロウロしている時にまさかの月読さんに出会った。まさか見られていたのか……いや、それよりも。

 

「家に行っていいの?大丈夫?学校は?」

 

「今日は学校は午前中にしかありませんでしたから。それじゃ行きましょう」

 

「えっ?あ、分かった」

 

そうして俺は流されるがままに月読さんの家に向かった。……よくよく考えたらウロウロしてるの見られてたって恥ずかしいな。そんな事を思いながら歩いていると月読さんがこの前の話題を聞いてきた。

 

「あの、蓮さん……この前のあれは大丈夫でしたか?」

 

「この前……もしかして見てた?」

 

「全員で見てましたよ。ただ、私はその……ちょっと怖くて……」

 

「あー……うん、わかるよ。あんな状態で話しかけるのも止めるのも難しいからね」

 

「その時、帰ってきた翼さんやマリアもあの場にいたら絶対何されるか分からないって言ってましたから」

 

「あー…確かに。司令もあの場にはいなかったからなー……って風鳴さん帰ってきてたの?」

 

「この前、帰国したんですよ。知らなかったんですか?」

 

どうやら風鳴さんとマリアさんは既に帰国していたらしい。近いうちに慎次さんに連絡してみよう。あ、そうだ。出来れば近いうちに朔也も誘って3人で飲みに行こう。

 

「あ、そういえば暁さんはどうしたんだ?」

 

「きりちゃんならちょっと買い物に行ってますよ……もうすぐ着きますから」

 

「そうなんだな。……何か買って行こうか?お菓子とか……ね?」

 

「……蓮さんはいつも私を子供扱いする」

 

そう言って月読さんは頬を膨らませてちょっと拗ねる。よくよく考えたらこんな可愛い子とお喋りするってなかなか癒されてるのかもしれない。そうして俺は月読さんの頭をポンポンと叩いて頭を撫でる。

 

「月読さんはまだ子供だからね。こうゆうのは暁さんみたいに甘えるのがいいんだよ」

 

「むぅ……分かりました。ならハーゲンダッツのバニラ3つお願いします」

 

「……容赦ないね」

 

その後、俺は最終的に月読さんの家にお邪魔して色々な事を話ながら楽しく過ごせた。また、途中から暁さんが帰ってきて一緒にゲームをした。こういった癒しも悪くない。




月読調〈好感度58→66%〉
帰る途中に蓮さんを見つけた。そして気がつけば私は話しかけていた。蓮さんは私の事いつも子供扱いをする……むぅ。……でも、それでも私は蓮さんといる時は何故だかきりちゃんとは違った楽しさがある……なんでだろ?

暁切歌〈45→48%〉
買い物から帰ってきたら蓮さんがいたデス。ちょっと胸が苦しいから新しいブラを買ってきたデスけど、せっかく蓮さんがいるならゲームして遊ぶデスよッ!

次回とりあえず歌姫組のランチに誘われてみるッ!


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とりあえず歌姫組のランチに誘われてみるッ!

……対応の違いが凄い。


どうも。俺だ青空 蓮だ。最近俺は有給休暇を取って外をブラブラしていると月読さんに出会った。そしてそのまま月読さんの家に行ってお喋りしながらゆっくり過ごせた。なんだろうね、こう癒される時間ってこうゆうのもあるんだなって改めて認識したよ。後から暁さんが帰ってきて、3人でゲームするのも悪くなかった。そして今日は、久しぶりにとある人物と俺は出会う。

 

「お久しぶりです。青空さん」

 

「慎次さんも久しぶりですね。ちょっと痩せました?」

 

「そうでもありませんよ。僕から言わせてもらったら青空さんがSONGのオペレーターになった事に驚きでしたが」

 

「まぁ、そうですよね。今週一緒に飲みに行きませんか?」

 

「そうですね。……金曜日はどうでしょうか?それなら司令も私も早く仕事が終わりそうなので」

 

「分かりましたよ」

 

俺は現在、慎次さんを見かけたので久しぶりに話しかけていた。慎次さんとは前の仕事で結構お世話になる事が多かった。その理由としてはあれだ。風鳴さんの仕事での衣装やそう言った関係の物を運んだりとしていたからだ。普通なら車で運んだりする事が多いのだが、ノイズが出た時はヘリの方が早いとの事で仕事付き合いは長かった。

 

「最近は忙しかったですよね慎次さん。この前ライブが終わったからしばらくは大分楽になるんじゃないですか?」

 

「いえ、日本に帰ってからはまだやる事は沢山ありますから」

 

「緒川さん。今よろしいでしょうか?」

 

「はい。分かりました……それじゃ僕はこれで……」

 

そうして、慎次さんは次の仕事に行ってしまった。俺もそろそろ食堂に行こう。

 

 

……とゆう事で俺は食堂に来たのだが、あれって風鳴さんとマリアさんだよね?もしかして今から食べるのか?……とりあえず待つか。

 

「んー……なかなか難しいわね」

 

「マリア。あれはどうだろうか?」

 

「……そうね。それじゃこの豆腐ハンバーグを2つお願い」

 

2人は食堂で注文をしてその場で少し待機していた。俺もとりあえず注文がしたいのでおばちゃんに聞こえるように言った。

 

「おばちゃん俺はカツ丼で」

 

「あら?青空さんもう仕事休憩?」

 

「そうなんですよ」

 

「分かったよ。ちょっとあの歌姫達と待ってな」

 

「はい。分か「もしかして青空さんですか?」お久しぶりです風鳴さん」

 

ある程度話す事は控えようと思っていたのだが、まさかの風鳴さんから話しかけられるとは思わなかった。さっきまで2人でお喋りしてませんでしたっけ?

 

「お久しぶりです。緒川さんからは話は聞いていたのですか……」

 

「まぁ、日本をたった後でしたからね。今日は……今から食事でしょうね」

 

「えぇ。ちょっと時間が空きましたから「翼。その人って……青空さんよね?」マリア、知っていたのか?……青空さん出来ればその、食事を取りながら少し話さないか?」

 

「……いいですよ」

 

そして、俺と風鳴さんとマリアさん一緒に食事を取る事にした。2人のお昼は豆腐ハンバーグで多分健康の面を気にしているんだろう。それか……ダイエットかな?まぁ、そんな訳で俺は風鳴さんとマリアさんと話ていた。

 

「調や切歌が新しいオペレーターがやってきたって喜んでいたけど……貴方だったのね」

 

「まぁ……そうですね」

 

「後、未来が大好きでアプローチをしているって聞いたわよ」

 

「はいッ!小日向さんは大好きですッ!」

 

「…………貴方、色んな意味で凄いわね」

 

「マリア……気にするな。相変わらず青空さんは小日向の事が好きなのだな」

 

「そうなんですよ。やっぱり好きな事は本当ですから」

 

そう、俺は風鳴さんとマリアさんと話していたが、そんな中でも俺は小日向さんの話題になると嬉しくなってしまう。まぁ仕方ないのだが。……あ、そういえば。

 

「そういえばマリアさんと風鳴さんはあの時の現場見ていたんですよね?」

 

「あの時……えぇ、見てたわ。私達も最初は警戒していたの、でも未来がファウストローブになった瞬間急いで止めに向かったのだけど……」

 

「実はあの時、 不幸なのか急に廊下にあった荷物が倒れてきて、私達の通行を妨げてな……これ以上先には進めなかったんだ……」

 

「えぇ……止められなかったのは私達の責任でもあるわ」

 

「私も仲間が酷い事をしてすまない……」

 

「ごめんなさい……」

 

すると、2人はあの件を止められなかった事を謝ってきた。別に2人が悪い訳でもないのだが……。とりあえず。

 

「頭を上げてください。あの件はもう終わった事ですから」

 

「しかし……」

 

「いいんですよ。はいッ!終わりッ!さぁ食べますよッ!」

 

「……変わった人ね」

 

「……たまに小日向の事で発狂するがな」

 

「……本当に変わった人じゃない。せっかくだし他の話をしましょう」

 

「それじゃ慎次さんとの進展について」

 

「ちょっ!?青空さんッ!!」

 

こうして俺は風鳴さんとマリアさん達と一緒に話ながら食事をした。そしてマリアさんから食べ終わって帰り際に「困ったら連絡しなさい」と連絡を交換した。……やはり改めてこの2人は歌姫なんだなと再認識したよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




緒川慎次〈好感度40%〉
仕事仲間。基本的に一緒に飲む事も多い。最近は翼さんの事をよく話すのだとか。

風鳴翼〈好感度35%〉
二課からの知り合い。緒川さん経由で知り合った。昔は奏の事もありあまり喋る事も少なかったが今は普通に接している。

マリア・カデンツァヴナ・イヴ〈好感度40%〉
オリ主を心配している人。調と切歌からいい人だと聞いているので心配はないが、問題は未来が好きな事に関して心配している。その恋には応援したいが、その一方で不安である。

次回とりあえず立花さんの話を聞いてみるッ!




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とりあえず立花さんの話を聞いてみるッ!

偶然とはきっと何かが起こる前兆である。




どうも。俺だ青空 蓮だ。この前の風鳴さんとマリアさんとの食事はとても楽しかった。風鳴さんと話すのも久しぶりだったし、マリアさんのアドレスを交換したりといい1日だったと思っている。……しかし、あれからもう2週間ぐらいが経過したのだ。この頃は暑くもなってきて仕事もちょっと辛い。そして何よりも辛かったのは……

 

「小日向さんと全く喋ってないんだよな……」

 

そう、俺はもう2週間前から小日向から避けられていて。小日向さんと喋ってないのだ。これがかなり辛い……これならまだ文句や愚痴を言ってもらった方がまだいいのだが……

 

「出会って何も言わないのは辛いよなぁ……でもあの後だから負い目もあるんだろうし……複雑だ」

 

俺はそういいながらも仕事を続ける。普段から独り言は多いいが、それ以上に喋っている気がした。そして時計を見ると時間は18時になっていた。

 

「……帰るか」

 

そうして俺は帰る準備をして本部を出た。この時間帯はまだ明るくて、まだ帰っている途中の学生も所々にちらほらといた。あ、そういえば──

 

「新しい新刊があったんだった。近くに本屋は……あった」

 

そうして、俺はその近くの本屋に向かって歩く。そして俺はその本屋を見つけるとそのお店に入った。お店の中にはある程度のお客さんがいて立ち読みする人や、本を選んでいる人もいた。例えばあの茶髪の……ってあれって……

 

「立花さん?」

 

「ッ!?れ、蓮さん……どうしてここに……」

 

「まぁ……その、新刊を買いに…ってそれ…『人に謝る方法』?」

 

「ッ!そ、それはッ!……その……」

 

「……とりあえず他の所で話そうか」

 

「……はい」

 

 

俺は新刊を買いに本屋に寄ったつもりが立花さんに出会った。しかも、多分あの本は多分誰かに謝る為に読んでいたのだろう。……考えてみれば最近は小日向さんと一緒の事が少なかったし、俺との接触の機会もなかった。そう考えると立花さんは立花さんで何かを気にしていたのだろう。

 

「とりあえず何か飲む?」

 

「いえ……大丈夫です」

 

俺と立花さんが今いる場所はさっきの本屋の近くのファミレスにいる。ここなら普通に話しても問題ないし、緊張して喉が渇いたりしたときにすぐにドリンクバーを頼めるからいい。そんな訳で俺は無難にコーヒーを飲もう……うん。

 

「あの…この前の事は私のせいであんな事になって……ごめんなさい」

 

「まぁ、一応そうなるとは思ってたけどさ……あれはもう全面的に俺達が悪いし。あ、もしかして今…小日向さん仲が悪い感じ?」

 

「……私は今、未来とちょっと喧嘩中で……」

 

「許してもらってない感じ?」

 

「はい……」

 

「……なら、ちゃんと小日向さんに謝れば許してくれるさ。だって立花さんの陽だまりなんだろ?」

 

「はい……」

 

……立花さんは何故だかとてもテンションが低く、お通夜状態みたいな感じだった。すると立花さんは小さく声を震わせながら言った。

 

「……どうして」

 

「ん?何が?」

 

「どうして……私を庇ったんですか?全部悪いのは私なのに……」

 

「……それはまぁ…立花さんだって小日向さんの事大事に思ってるでしょ?」

 

「それはッ!………はい…」

 

「それが1つかな?後は……あんまり2人が仲悪い所を見たくなかったってゆうのもある……以上」

 

正直、俺が前の仕事をやっている時や今のオペレーターをしている時に小日向さんの笑顔が生き生きしていたのはいつも立花さんと一緒の時だけだったからそれがみたいってゆうのが本音だ。だって好きな子の笑顔は最高だろ?

 

「……本当にそれだけですか?」

 

「それだけだよ。他にも理由つけて欲しい?」

 

「それは……」

 

「じゃあ、唐突だけど立花さんが小日向さんと喧嘩中なら今週あたりにデートにさ「ダメですッ!」いい感じに立花さんらしくなってきたじゃん」

 

「……蓮さんはもうちょっと真面目に話さないんですか?」

 

「いや、話す事はあるけど立花さんだからいいかなって」

 

「いい加減すぎる……でも私納得でき「いいんだよ。俺ちゃんと許すって言って……なかったわ。よしッ!許す」……えぇ」

 

現状から見て、立花さんは前よりも大分明るくなっていた。これならもう大丈夫だろう……いや、しかし……これは、もしかしするとひびみくを進める可能性が……

 

「……私、未来に謝ってきます」

 

「あ、出来れば今はやめて欲しい。俺は今が小日向さんを誘うチャンスだと思ってるんだ」

 

「は?未来をまだ狙ってるんですか?」

 

「怖ッ!」

 

こうして立花さんは元気を取り戻して、いつもどうりの立花さんに戻った。……実際、俺が今の小日向さんに会ってもあまり意味はなかっただろしな。あ、そういえばどうして小日向さんが好きになったのか聞いてなかったな……俺の予想では原作前あたりで何かがあった筈なんだけどな……

 

「そういえば立花さんはなんで小日向さんの事好きになったの?」

 

「それは……昔、私っていじめを受けていたんですよ……それで私、ある日の縁日がある日にとある男性に出会ったんですよッ!」

 

「男性……なんか特徴あったの?」

 

「お面を被ったスーツの男性でめちゃくちゃ酔ってました」

 

「……マジ?」

 

「マジです」

 

「そんな人の言葉信じたの?」

 

「最初は信じませんでしたよ。でも、その人は私に教えてくれたんですよ……『性別なんて関係ないッ!それは愛だッ!君はきっと彼女を幸せにできる力があるッ!』って言われたんですよ。その時の言葉は私になんかこう……ビビって感じて……だから私は未来の事が大好きなんですッ!それじゃ私未来と仲直りしてきますッ!」

 

「え、あ、うん。頑張ってね」

 

「はいッ!」

 

そうして、立花さんは手を振ってファミレスを後にした。しかし、立花さんがヤンデレになった理由がそんな訳の分からない人に変えられてたなんて知らなかった。いや、知りたくなかったよ……本当に誰だよ。……まぁ、一息つこう……

 

「……苦」

 

こうして俺はファミレスでそのままゆっくりするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




立花響〈好感度71→75%〉
オリ主とお話して元気になった。最近はずっと未来と喧嘩中だった為、今からどうやって謝るか検討中……。また、未来の事は絶対に渡す事はしないが……その、オリ主と一緒に話す事が違う意味で楽しいのかもしれない。

次回男達の飲み会に参加してみるッ!


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男達の飲み会に参加してみるッ!

大体男達で盛り上がる。


どうも。俺だ青空 蓮だ。この前はまさかの立花さんが本屋にいるとは思わなかった。理由は小日向さんと喧嘩したから仲直りする為に本を読み漁っていたのだろう。まぁ、立花さんが元気になって良かったとは思うが……それからとゆうもの最近は立花さんが出会う度に話かけてくるようになった気がする。前よりも最近、学校が辛いや勉強が〜とか日常の話をしてくる事が多いと思いながらもきっと仲良くなれたんだろなと感じたよ。所で今日はちょっと久しぶりに羽目を外そうと思っている。

 

「いやー仕事が終わったー疲れたーッ!」

 

「それでも結構ギリギリだったな」

 

「仕方ありませんよ。仕事は慣れるまでが大変ですから……司令。何頼みますか?」

 

「そうだな……焼き鳥のももを10本とりあえず頼もう」

 

「あ、ネギもお願いします」

 

「ついでに生も4つッ!」

 

今日は俺と朔也と慎次さん、そして司令と一緒に飲み会を行っていた。理由としては俺との親睦を深める事もあるが、それ以上に今回は楽しむ目的で集まったのだ。

 

「しかし、なんか凄いな。こう……男子だけで飲み会するのは」

 

「なーに言ってんだよ。蓮はいつも……そういえば前の仕事はあまりこうゆうのやらなかったんだっけ?」

 

「まぁ、そうだね。あ、司令最近は忙しいですか」

 

「あぁ。しかし、最近は大分落ち着いてきた感じだな」

 

「そうですね。この所色々ありましたから」

 

こうして、この3人を見るとなんて言ったらいいのだろうか……もの凄く色々聞きたくなってしまう。すると焼き鳥がやってくると同時に生ビールも4本やってきた。すると朔也がある事を言ってきた。

 

「それじゃ……蓮、乾杯しろ。先輩命令だ」

 

「えぇー……そこは朔也じゃないの?」

 

「いいんじゃないか?これも親睦を深める為だッ!」

 

「青空さん。諦めた方がいいですよ」

 

「……分かりましたよ。それじゃ──」

 

「「「「乾杯ッ!」」」」

 

こうして俺達の飲み会が始まった。これから楽しくなりそうだ。

 

 

「聞いてくださいよー…最近小日向さんとあまり喋ってなくてー……」

 

「まぁ、あんな事もありましたし……」

 

「……慎次さんなら何かいい方法ありません?」

 

「そうですね……ちょっとした小さなプレゼント話に持ち込むのはどうでしょうか?」

 

「おぉ……流石慎次さん。女の子の扱いが分かってらっしゃる」

 

あの後、乾杯してお酒を飲みながら色々な事を喋っていた。プライベートの話や仕事の話。そして今は人間関係の話を色々しながら楽しんでいた。そしてキンキンに冷えたビールが美味いッ!

 

「かーッ!やっぱりビールは最高だなッ!……小日向さんにギュッとされたーいッ!」

 

「司令。あれが蓮の姿なんですよ……あいつが話す時って最近はほとんど小日向さんの話ばかりなんですよ」

 

「いいじゃないか。俺は青空くんみたいな奴は好きだぞッ!」

 

「司令も物好きですねー。あ、そういえば最近雪音さんと何か進展はありましたか?」

 

「いや、ないが……それがどうかしたか?」

 

「緒川さんは翼さんと何かありました?少しぐら「朔也多分……」一応聞いてみるんだよ」

 

「そうですね……あまりありませんね」

 

「「やっぱりないのね」」

 

気がついたら俺の小日向さんについての相談からいつの間にか司令と慎次さんのあの装者の進展があるかどうかの話に変わっていたが、さほど意味はなかった。……風鳴さんと雪音さんには頑張って欲しいと願うが……そもそも。

 

「朔也はそろそろいい人見つけなよ」

 

「……結構くるな」

 

「青空さんもいい感じに酔いが回ってきましたね」

 

とりあえず朔也に精神的ダメージを与えて、俺はビールを片手に飲み続ける。……そろそろ頭が回らなくなってきたな……

 

「蓮飲みすぎだぞ。お前酔すぎたら記憶なくなるんだから程々にしとけよ」

 

「でぇじょうぶだ。アハハッ!」

 

「完全に酔ってるな。藤尭、青空くんがそんなに酔ったら酷いのか?」

 

「それは酷いですよ司令。昔、縁日の時にはしゃぎすぎて1日フラフラしてた時があったんですよ。ほら、これがその動画なんですけど」

 

「ふむ…この面を被っているのが青空くんか?道の真ん中で楽しそうに踊っているな」

 

「これは凄いですね。青空さんもう完全に酔って顔真っ赤ですね」

 

何やら朔也が何かの動画を見しているらしいが、俺はそんな事はどうでも良かった。よくよく考えたらこんなに酒を飲むのは久しぶりで自制など出来なかったのだ。……飲ま飲まイェイッ!!

 

「飲み会タノチィッ!!ビールがウミャイッ!!」

 

「あー…完全に出来上がってやがる。おい蓮そろそろ──」

 

「あーあー俺の事小日向さん好きになってくんねぇかなぁッ!!」

 

「どうします司令?」

 

「ふむ……まぁいいだろう。明日は仕事が休みだからな。今日ぐらいは羽目を外して飲みたいのだろう」

 

「そうですね。青空さんは最近は色々ありましたからこれくらいはいいでしょう……って何してるんですか?藤尭さん」

 

「蓮って完全に酔いが回るとへんな行動するからこうやって動画とって後で見せるんですよ。……まぁぶっちゃけ弄りたいだけですけどね」

 

「小日向さぁぁぁんッ!愛してるぅぅぅぅッ!」

 

こうして、男達の飲み会は俺が飲みすぎて眠るまで続いた……

 

 

 

 

 




藤尭朔也〈好感度50%〉
いつもの先輩。飲み会の後に撮った動画で弄る予定。

風鳴弦十郎〈好感度50%〉
上司であり、今回の件で相談事にも乗ってやると言っていた。

緒川慎次〈好感度40→50%〉
仕事仲間。たまにはこういった男で集まるのはいいですね。また次回飲み会をしましょう。

次回とりあえず小日向さんと向き合ってみるッ!


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とりあえず小日向さんと向き合ってみるッ!

くるっと・まわって・いっかいてん……なのかもしれない。


どうも……。俺だ青空 蓮だ。この前の飲み会はとても楽しかった。飲み会では相談事や最近の仕事についてとか色々話していて、かなりストレスが解消された気がした。確か俺は司令と慎次さんの装者達の進展の話あたりから記憶がない。気がついたら俺は自分の家にいた。……もしかして俺飲みすぎたかな……朔也にとりあえずお礼を言っておこう。そんな訳で俺は絶賛……

 

「あー……気持ち悪い……」

 

二日酔いです。

 

「……薬飲もう」

 

よくよく考えたらこんなにお酒を飲むのは久しぶりだったので完全に二日酔いになっていた。昨日はそのせいでずっと家で過ごしていた。……久しぶりにお粥が美味かったよ。そして俺は今日からまた仕事をするのだが……やはり、まだ気持ち悪かった。

 

「あー……ヤバい昨日より大分楽だけど気を抜いたらヤバいな……」

 

そして俺は少し喉が渇いたので、水を買いに自動販売機まで向かっている途中に誰かとぶつかってしまった。

 

「あ、ごめんなさい。私急いでて……」

 

「うっぷッ……だ、大丈夫だよ。気にしないで……って小日向さん」

 

「え?…あ、青空さん……」

 

俺がぶつかったのはなんと小日向さんだった。正直俺は小日向さんに会えてかなり嬉しいのだが……

 

「こ、小日向さんごめヴッ…オロロロロロロ……」

 

「あ、青空さんッ!?」

 

俺は盛大に小日向さんの前で吐いてしまったのだ。

 

 

「大丈夫ですか?無理しないでください」

 

「うん……ありがとう」

 

あの後、俺は小日向さんの前で吐いてしまい、今はベンチの横で安静にしている。……やべぇかなり恥ずかしい。一応、緊急時の為のエチケット袋(ビニール袋)を持参していて、咄嗟にそれに吐いたがそれを小日向さんに見られたのがなんとも言えない気分だった。

 

「青空さん。水飲めます?」

 

「大丈夫だよ。ありがとう小日向さん」

 

「…………」

 

「…………」

 

「なんかごめんね?あんな所を見せて……」

 

「いえ、あれは私がぶつかったせいで……」

 

「…………」

 

「…………」

 

俺と小日向さんはお互いで沈黙を続けていた。ぶっちゃけ、俺に関してはさっきの様子を見られて男子とかなら笑ってそのまま違う話に変えられるのだが、相手は俺の好きな小日向さんだ。ハッキリ言って今の俺にそんな事は出来なかった。

 

「アハハ……えーっと、そ、そうだッ!立花さんとは仲直り出来た?」

 

「えっ?あ、はい。響とはちゃんと仲直り出来ましたし、今でも仲良く学校に行ってますよ。どうして知ってるんですか?」

 

「それは誰からの話を聞いて「誰ですか?」それはもちろん「朔也さんはその事は知らない筈ですよ?だって私達だけの問題でしたから。多分響ですよね?」な、なんのことかな〜」

 

ば、バレてる……。さ、流石響の嫁……よく分かってらっしゃる。すると小日向さんはゆっくりと俺に言ってきた。

 

「青空さんが響を励ましてくれたんですか?」

 

「い、いや俺は立花さんとは本屋で会ってな「私、本屋まで言ってませんよ?」……感が良すぎない?」

 

「青空さんが自分でボロ出してたからですよ」

 

「……恥ずかしいな」

 

「ふふっ」

 

俺は気がつけば小日向さんのペースに飲み込まれていた。しかし、俺はそんな中でも幸せに感じていた。何せこんなにも話すのは久しぶりだったし、何よりも小日向さんの笑顔が俺は大好きだったから。すると小日向さんは急に真剣な顔になって俺に頭を下げた。

 

「青空さん。あの時は本当にごめんなさい……」

 

「あの時……ってもしかして小日向さんを怒らせた事ですか?あれなら俺が悪くて……」

 

「いいえ、あれは私が悪いんです。もし、私の閃光が青空さんに当たっていたら私は貴方を殺していたかもしれませんから……」

 

「…………」

 

……きっと、小日向さんはあの時の事をずっと気にしていたのだろう……小日向さんの事だから、それを気にしていてきっと立花さんとも喧嘩になったなかもしれない。それなら俺はどうするべきか……決まっている。

 

「私ができる限りの事はなんでもしますから……」

 

………………えっ?本当ですか?あ、いやどうしよう……ま、まて…考えるんだッ!今決めたばっかりなのに普通に悩んでどうするんだッ!俺は馬鹿かッ!

 

「できる限りの事……なら1つだけ……」

 

「ッ…………」

 

「小日向さん。今度俺とデートしてください」

 

「……えっ?」

 

「いや、やっぱりここは『許す』みたいな事をいいたかったんだけど……欲望が勝っちゃいました」

 

「……それでいいんですか?」

 

「もちろんッ!だってデートだぞデートッ!しかも小日向さんとッ!そんなの……したいに決まってるじゃんッ!」

 

「……やっぱり青空さんは馬鹿な人ですね」

 

こうして俺が小日向さんから避けられ続けられての3週間に終止符が打たれた。まぁ、これで小日向さんとも仲直り出来た事ですし……始めますかッ!

 

小日向未来を堕とすのはまだまだ長い……

 

 

 

 

 

 




小日向未来〈好感度40%〉
響と仲直りして、オリ主とも仲直り出来た。オリ主の事はやはり馬鹿な人とは思うが、それでいて優しい人だと思っている。

次回とりあえず保護者として海に行ってみるッ!


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とりあえず保護者として海に行ってみるッ!

……刺激的な夏。はたしてそれは……


どうも。俺だ青空 蓮だ。この前、小日向さんとやっと仲直りとゆうかなんて言えばいいだろうか……友達に戻れたと言えば正しいだろう。まぁ、それはさて置いて、俺はその日に合わせて小日向さんとのデートを考えていた時だった。

 

「いやー何処に行こうかなー」

 

──テレテーテッテッテッテレテー

 

「はいもしもし。どちら様でしょうか?」

 

『あの、青空さんのお宅ですか?』

 

「その声……もしかして小日向さんッ!?」

 

俺のスマホにかかってきた電話の相手は小日向さんだった。もしかしてデートの事についてかなッ!?……と思っていたのだが、俺の期待は意外な事でそのデートはなくなってしまった。

 

「ど、どうしたのかな。何かあったのかい?」

 

『実は来週の日曜日にデートの約束してましたよね?それで……その日に調ちゃん達と海に行く約束が被ってしまって……』

 

「なるほど。……って事はで、デートはなくなるんでしょうか……」

 

『そ、そんな事はしませんッ!次の時間がある日にデートしませんか?こんなお願いしてすみません……』

 

「……まぁ、それなら仕方ないよ。海、楽しんで来てね」

 

『ありがとうございます。青空さん』

 

そうしてスマホの通話を切る。俺はこの日をかなり楽しみしていたと同時に小日向さんを堕とす為の作戦をかなり考えていたので、それがお預けをくらった犬みたいな状態になっていた。

 

「……次回か……はぁ」

 

── テレテーテッテッテッテレテー

 

「ん?今度は誰からだ?」

 

そうして、俺は電話に出る。それは、俺にとって朗報だと言える話だった。

 

 

「海だ〜ッ!」

 

「海デェスッ!」

 

暑い日差しが射し込む中、俺は今……とある海に来ている。4人の装者達を連れて……その理由は小日向さんの電話が終わった後、俺に1本の電話がかかってきたのだ。その相手はマリアさんで、自分が仕事で行けない変わりに月読さんと暁さんの保護者として行って欲しいとの内容だった。マリアさんは最後に「これで行ける口実が出来たわね」とか言っていた。マリアさん……あんた最高だよ。

 

「きりちゃん。ちゃんと準備運動は大事」

 

「分かってるデスよッ!ちゃんとやるデスッ!」

 

「響もだよ?もし、それで足でもつったら大変なんだから」

 

「分かってるよ未来〜」

 

まぁ、そんな訳で海にやって来たのだが、こうしてあの4人を見ているとやはり美少女で可愛いと思っている。立花さんは黄色の水着、小日向さんは薄紫色の水着、月読さんはピンク色の水着、暁さんは緑色の水着でやはりシンフォギアの色とマッチした水着を着ていた。正直に言って最高です。今度マリアさんには改めて美味しいケーキを贈ろう。

 

「小日向さん。その水着よく似合ってるよ」

 

「えっ?あ、ありがとうございます……」

 

……あー……うん。めっちゃ好き。語彙力なくなるくらい可愛い。

 

「うん。もう最高だよやっぱいででででででッ!」

 

「未来ー。私ちょーっと忘れものしてたから先に行ってて」

 

「えっ?うん。分かった」

 

俺が小日向さんをもっと褒めようとした時に立花さんが近寄ってきて、背中をつねられた状態で邪魔をしてきた。そして、小日向さんが海の方に行くと立花さんの目が急に濁った。

 

「蓮さん。何当たり前のように私よりも先に未来の水着褒めてるんですか?ありえないんですけど?」

 

「立花さん何を言ってるんだい?俺がそう簡単に諦めると思うかい?」

 

「まぁ、蓮さんだからそう言うと思ってましたけど……ま、今日は私が未来を独占出来るからいいんですけどね〜♪」

 

「こ、こいつ……海の楽しみを利用して、俺から小日向さんを離す気かッ!?」

 

立花さんはこの瞬間勝ったと言わんばかりの顔をしていた。やはり、それは親友の立場があるからこその物なのだろう。しかも、今回は俺は保護者としてきている……あまりはしゃぐ事は出来ないのだ。

 

「残念でしたね蓮さん♪……で、その……」

 

「ん?まだ何かあるの立花さん?」

 

「私の水着……どうですか?似合ってますか?」

 

「何を今更……そんなの可愛いし似合ってるに決まってる。だがッ!俺は小日向さんにしか目が映らないがなッ!」

 

「……はぁ。やっぱりそう言うと思ってましたよ。……えへへっ」

 

「響さーんまだデスかー?」

 

「今行くーッ!それじゃ蓮さん。頑張って休憩スペース作ってくださいね♪」

 

「分かってるよ」

 

こうして俺はしばらくの間、パラソルを設置したりブルーシートを敷いたりして休憩スペースを作る為に取り掛かるのだった……

 

 

しばらくして、休憩スペースも完成して自分で持ってきた浮き輪を膨らませ終わった時だった。俺は泳げはするが、海に入って満喫する事はしなかった。一応荷物をしっかりと見ていないと行けなかったからだ。……そういえばお腹空いてきたな。

 

「蓮さんご苦労さまデースッ!」

 

「いやぁー海は冷たいですよー蓮さん」

 

「そりゃ海で暑かったら大変だよ。……そういえば小日向さんと月読さんは?」

 

「未来なら調ちゃんと一緒に焼きそばを買いに行ってますよ?」

 

「あたし達は先に行っててって言われたデスから戻ってきたんデスけど……調遅いデスね?」

 

「……ちょっと見てくるから2人はそこで待ってて」

 

そうして俺は2人に留守番を任せて焼きそばを売っている場所……海の家に向かった。俺が行っているその途中に俺は2人を見つけたのだが……

 

「なあなあお嬢さん達俺達と遊ぼうぜ〜」

 

「……お断りします。私達友達が待っているので」

 

「そんな事言わずにさ?ね?ちょっとでいいから……」

 

「調ちゃん。もう無視して行こ」

 

「おーっと逃がさないぜ」

 

「ッ!嫌ッ離してッ!」

 

「調ちゃんッ!」

 

俺が見たものは2人が目の前でナンパされて無理矢理連れて行かれそうになっている所だった。そして俺はそれを止める為に2人の所に向かった。……殺す。

 

「早くいこうぜ。楽しいか「おい……」あ゛?なんだて…めぇ……」

 

「俺は2人の保護者ですけど…何か…しました?」

 

小日向さんと月読さんにナンパしていた男達は俺を見て固まった。そりゃそうだろう。ヘラヘラしたチャラい人間に対して俺は前はヘリのパイロットをしていたのでかなり鍛えていたのだ。そして今でも筋トレしていたのでそれは一目瞭然だった。

 

「い、いや何もしてないよなッ!」

 

「お、おう。そうだな。それじゃ俺達は失礼して……」

 

「逃がすと思うか?そこに座れ」

 

「「ヒィィッ!!」」

 

そして、そこから俺はその男達をめちゃくちゃ説教した。もし、俺がブチ切れでもしたら危うく手を出していただろう。これでもまだ優しい方だ。そして俺はその男達を説教した後、解放した。その時の男達の逃げ足はとても早かった。……そんなに怖いだろうか?

 

「ふぅ……まぁ、こんなもんだろ」

 

「あ、あの……青空さん助けてくれてありがとうございました」

 

「いやー怪我とかしてなくてよかったよ。2人共……月読さんそんなボーッとしてどうした?」

 

「……えっ?あ、いや大丈夫ですッ!」

 

「もしかして熱中症か?」

 

「い、いえ違います……」

 

「ならよかったよ。無事で」

 

「〜〜〜っ……」

 

月読さんは何故か顔が真っ赤だが、本当に大丈夫だろうか。小日向さんも少し顔が赤いし……まぁ、もし体調が悪ければ少し休ませればいいか。

 

「それじゃ、戻ろうか。2人が待ってるしな……昼も沢山遊ぶんだろ?」

 

「「はいッ!」」

 

「よし。なら行こうか」

 

そうして俺達は帰ってきた後、焼きそばを食べて海を満喫した。今日はあまり小日向さんにはアピール出来る所が少なかったが楽しかったからよしとしよう。

 

※ナンパをした男達は後でしっかりと最速で、最短で、真っ直ぐに更生されました。

 

 




小日向未来〈好感度40→48%〉
ナンパの所から助けてくれてかなりドキドキしていた。オリ主の事を考えるとやっぱり男の人なんだなと改めて感じた。

立花響〈好感度75→7?%〉
とりあえず未来をナンパした人達は私が正義の拳で救済してあげた。これでもう近づく事はないだろう。……蓮さんに可愛いと言われたのはちょっと嬉しかった。

月読調〈好感度66→82%〉
あの後、蓮さんに助けて貰ってから顔が見れない……見てしまうとものすごく胸がドキドキしてしまう……やっぱり風邪…かな?

暁切歌〈好感度48→50%〉
いつもどうりお調子者。マリアが来なかったのは悲しいデスけど、蓮さんならそれはそれで楽しかったデスッ!

次回とりあえず映画デートをしてみるッ!


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とりあえず映画デートをしてみるッ!

きちんとの約束は守る……これ大事。


どうも。俺だ青空 蓮だ。この前の海はかなり楽しかった。まぁ、ナンパの件もあったがそれを除いたら、それはもう楽しめたと感じた。マリアさんには美味しいケーキを何個か見繕って手渡しをするとかなり喜んでいた。やっぱり女性は甘い物が好きなんだな……俺もだけど。それはさておき、今日は何があるでしょうか?……あぁ。やっと、やっと言えるのだ。俺は今日小日向さんとデートをするのだッ!

 

「あと15分か……」

 

この前は海の約束があってそのデートは後回しになっていたのだが、今日はッ!今日こそはッ!小日向さんとデートが出来るのだッ!……まぁ。付き合ってはいないのだが……

 

「青空さん」

 

「うわっ!?びっくりした……お、おはよう小日向さん」

 

「早いですね。もしかして眠れませんでした?」

 

「かなり楽しみでちょっと眠れなかったかな」

 

「ふふっ……そうですか」

 

俺が少し考えている間に、小日向さんがいつの間にかそこにいて、俺はびっくりしてしまった。しかし、今日の小日向さんの服装はちょっと大人びてる服装で綺麗だった。……ん?

 

「どうかしました?」

 

「あ、いやなんでもないよ。今日の小日向さんの服装はちょっと大人っぽくて俺は好きだよ」

 

「そうですか?実はこの服最近気に入って買ったんですよ。今日着るのが初めてなんですッ!」

 

「そうだったんたね。……所で立花さんは──」

 

「響ですか?今日は響はお留守番ですよ。今日は私とデートなんですからね。もし、響がいるなら私がすぐに見つけますよ」

 

「そ、そうなんだね」

 

小日向さんは多分、立花さんにしっかりと言って留守番をさせていると思うのだが……

 

──ビキビキ……バキッ

 

俺がたまたま向けた視線に電柱のコンクリートにヒビを入れているサングラスの女性がこちらを見ていた。いや、どう考えてもあれ立花さんだよね?サングラスで見えにくいけど絶対に目が濁ってるよね?

 

「それじゃ行きましょうか。青空さん」

 

「……うん。そうだね」

 

こうして俺と小日向さんのデートが始まった。

 

 

「青空さん。この服はどうですか?」

 

「んー…俺はそっちよりもさっきの方が……」

 

俺と小日向さんは今、ショッピングモールにいた。俺が考えている予定としては昼から映画に行く予定だったので、朝は小日向さんと一緒に服を見ていた。……まぁ、もちろん俺の視界ギリギリの場所には立花さんがいるのだが。

 

「青空さんって服のファッションセンスがあるんですね。びっくりしました」

 

「そう?まぁ、その代わりに料理が俺出来ないんだよねー……それでいつも外食が多いし……」

 

「そうなんですね。でも、健康に悪いものばかり食べると大変になりますよ?」

 

「……なるべく努力はするよ」

 

まぁ、今みたいな会話をしながらショッピングを楽しんでるのはいいのだ……いいのだがッ!向こうであんぱんを食べながら監視している立花さんが気になるのだ……ほら、今度は負のオーラがにじみ出てるよ……

 

「いい買い物が出来ましたッ!」

 

「それならよかったよ。やっぱり小日向さんはどの服も違った印象があって俺は幸せだったよ」

 

「ふふっ。お世辞ですか?」

 

「そんな事ないさ。俺は嘘を言ってないよ」

 

「……そんな青空さんもかっこいいですよ」

 

「なっ!?」

 

「あ、照れた」

 

しばらくして、俺と小日向さんはお腹が空いたので何処かに食べに行く事になった。そして俺は知っているお気に入りのお店がショッピングモールの近くにあったので、そこに向かう事にした。そのお店は、結構レトロなのだが……

 

「ここって……たこ焼き屋ですか?」

 

「うん。ここのたこ焼き屋のたこ焼きが美味しんだよ。すいませーんたこ焼き2つお願いします」

 

「あいよッ!」

 

「あの、青空さん。今度響にこのたこ焼き屋の事教えてもいいですか?」

 

「別にわざわざ聞かなくてもいいよ。それに……」

 

思いっきりそこのファミレスでご飯食べながら監視してますからね。そうして、たこ焼きが出来上がると俺と小日向さんはそれを1口で頬張った。その時にお互い、口の中かやけどして水を飲んだ後に一緒に笑った。そして昼ご飯を食べ終わった俺達は映画館に来ていた。

 

「今年の映画も沢山あるなー。小日向さん何か見たいものある?」

 

「私はあんまり……青空さんは?」

 

「俺は……このうたず……いや、この恋愛映画にしようか」

 

「そうですね。それじゃチケットを買いに行きましょうか」

 

俺は最初ふと気になったうたずきんの劇場版にしようと思っていたのだが、銀髪の少女が劇場版うたずきんのチケットを買っているのを見たのでやめた。俺と小日向さんがチケットを買って中に入るのと同時に銀髪の少女が立花さんと接触した為……まぁ、大丈夫だろ。ドンマイ雪音さん。

 

「もうすぐ映画始まりますね。にしても青空さんって映画では飲み物しか買わないんですね」

 

「なんてゆうか……その、朔也が絶対に残すから…つい、いつも通り買ってしまった」

 

「うっかりしてますね。あ、始まりますよ」

 

こうして俺と小日向さんはその恋愛映画を見始めた。

 

 

映画を見終わって、俺と小日向さんはその映画の話題を話しながら帰っている途中だった。

 

「最後のあの展開には驚いたよ。まさか病室で終わるなんて……」

 

「でも、私あのシーン見てて少し泣いちゃいました」

 

「分かる。あれは誰でも泣ける」

 

そうして俺と小日向さんは歩く……でも、やっぱり立花さんはいるんだよなぁ……

 

「青空さん」

 

「ん?何?」

 

「多分響が朝からずっといますよね?」

 

「……分かるの?」

 

「だって響の事は私なんでも知ってますから。大体1kmくらいなら簡単に分かりますよ?」

 

恐るべし小日向さん。多分立花さんもあれ、バレてないってずっと思ってるんだよなぁ。さっきよりもオーラがどす黒いけど……

 

「私、そろそろ響の方に向かいますね」

 

「え、あ、うん……それじゃ」

 

俺はそう言って小日向さんから背を向ける。俺はこの1日自分なりかなり頑張った方なのだが、やっぱり小日向さんは立花さんの事がこの1日気になっていたようだ。まぁ、俺もだが……そんな訳で俺は小日向さんから反対方向に歩き始める……すると……

 

「青空さーん」

 

「ん?」

 

「今日は楽しかったですよ。また誘ってくださいねー」

 

「……えぇ。またデートに誘いますよ」

 

そうして、小日向さんは立花さんが隠れている茂みに向かう。立花さんは小日向さんに見つかると謝りながら小日向さんと帰って行った。

 

「……次はどうしようかな?」

 

小日向さんを堕とすにはまだ足りない……




小日向未来〈好感度48→50%〉
オリ主と初めてデートした。デートとしては大成功していて満足している。意外に趣味が合う事がデート中に分かった。……まぁ、私としては気にはなっている……

立花響〈好感度7?%〉
未来〜ごめんなさい〜ッ!!

次回とりあえず先輩とゲームをしてみるッ!


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とりあえず先輩とゲームをしてみるッ!

時には息抜きも大事。


どうも。俺だ青空 蓮だ。何事もデートは基本上手くいくかいかないかで女性の印象は変わってくる。なんせデートなんてものは初めてだったし、この前とは違い、一緒に出かけるのではなくデートと言う項目がついているのでかなり緊張していた。無事終わって小日向さんからの印象も悪くなかったけど、そんなデートを終えてしばらくが経ち、俺は仕事の休憩中にある場所にいたのだ。

 

「……ここかな?」

 

「それじゃ僕はここです」

 

「…………ここだな」

 

「角取りました」

 

俺は今エルフナイン先輩とリバーシ……つまりオセロをしていたのだ。休憩中にたまたまエルフナイン先輩を見かけたので今はパソコンでリバーシをやっているのだ。ちなみに今の割合的に言ったら7:3で俺が負けている。

 

「凄いですねエルフナイン先輩。もう負けそうですよ」

 

「ま、まぁ僕は先輩ですからねッ!」

 

そう言ってフンスッ!ともう勝ちを確信していてドヤるエルフナイン先輩普通ならこれで負けるのだが、はっきり言ったらもう俺の勝ちなんだわ。そうして俺は反撃を開始した。

 

「次はここで……」

 

「青空さん諦めたんですか?えい」

 

「はい。角取りました」

 

「えっ!?……ま、まだ負けていませんッ!ここですッ!」

 

「ありがとうございます。5枚返しますね」

 

「うっ……ここ……で……」

 

「あ、また角が取れる。はい、どうぞ」

 

「うーっ……うーっ……」

 

その後、俺は容赦なくエルフナイン先輩な駒を自分の駒に変えていき、最終的に3:7の割合で俺が勝った。エルフナイン先輩はとても悔しいのか涙目になりながらもう1戦を要求してきた。……ぶっちゃけこう言ったゲーム得意なんだよな……

 

「も、もう1戦お願いしますッ!次は絶対に負けませんッ!」

 

「いいですよ。それじゃ今度は先行と後攻で入れ替えてやりましょうか」

 

「先輩として負ける訳には行きませんッ!」

 

そうして、俺と先輩の第2回目のゲームが開始された。

 

 

「か゛て゛ま゛せ゛ん゛ッ!うぅ……」

 

「…………」

 

あれからリバーシを計5回やったのだが、エルフナイン先輩は全く俺に勝てなかった。……正直やってて虐めている感があって段々このゲームを辞めたくなってきた……

 

「……エルフナイン先輩そろそろ……」

 

「あ、後1回だけッ!1回だけお願いしますッ!」

 

「……分かりました。後1回だけですよ?」

 

エルフナイン先輩がまさかの土下座をして泣きの1戦を頼んできたので俺はそれを了承した。するとエルフナイン先輩はとある機械を頭につけた。

 

「……もうこうなったら最後の手段です。まだ試作段階ですが……これなら……」

 

(なんかどっかで見たことある機械だな……)

 

「それじゃ始めましょうッ!スイッチONッ!」

 

するとエルフナイン先輩はスイッチを押したと同時にガクッと意識を失った。……もしかしてやばい?

 

「あの、エルフナイン先輩?」

 

「…………」

 

「……これはやばいぞ。早く連絡し「その必要はない」……ん?」

 

「どうした?早くやるぞ」

 

「えっと……えっ?」

 

すると急にエルフナイン先輩の性格が変わって、聞き覚えのある声に変わった。いやいやいやいやいや、XV終わってそんなに経ってない筈だぞッ!いやそんなまさか……とりあえず名前を聞いてみよう。

 

「……えっと。エルフナイン先輩?」

 

「なんだ?」

 

「エルフナイン先輩であってるよね?」

 

「当たり前だ。まぁ、性格は今つけているこの機械で変わってるがな……散々俺を馬鹿にした罰を思い知るがいいッ!」

 

「えぇー……」

 

こうして、泣きの1戦は幕を開けた。




エルフナイン〈好感度50%〉
オリ主の可愛い先輩。最初は実力で頑張っていたのだが、負けてしまった。だから度々仕事の合間にゲームの研究をすすめている。次は将棋らしい。

????〈好感度?%〉
XVが終わって半年も経っていないが……どうなのだろうか。

次回とりあえず剣と銃は困ってみるッ!


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とりあえず剣と銃は困ってみるッ!

……必要以上に振り向かせるのは大変。

追伸:9月から投稿はするけども忙しくなりそうなので2本から1本になります、すいません。……勉強がちゅらい……


どうも。俺だ青空 蓮だ。夏も終盤あたりになってきたが俺は元気だ。前に……あれだエルフナイン先輩とリバーシをしたのだが……まぁ、エルフナイン先輩が弱くて何度勝ってしまった。その後の、機械を付けたエルフナイン先輩?は俺と互角……いや、ちょっと押されてたな。まぁ、そんな感じで楽しかった。それで休憩中に度々エルフナイン先輩に色々なゲームで呼ばれるようにはなったけど。それはさておき、今回は俺の仕事中に意外な人物2人がやって来た。

 

「錬金術師の情報はなかなか見つからないな……」

 

「あの、青空さん」

 

「ん?風鳴さんと……雪音さん?珍しい組み合わせだね」

 

「ちょっと話があるんだけどよ、いいか?」

 

「んー……5分待ってくれない?そしたら休憩に入れるから」

 

そして俺はある程度の目星を付けた仕事を少しまとめて休憩に入った。とりあえずどうするかな……

 

「ねぇ風鳴さん。もしかしてあまり周りに話したくない感じの話かな?」

 

「……そうですね。雪音もそうだろ?」

 

「あぁ。先輩の言う通りだ」

 

「じゃあ、近くの休憩ルームで話そうか」

 

そうして俺は、2人を連れて休憩ルームに向かった。休憩ルームに着くと俺はとりあえず2人を先に座らせて、その向かい側に同じく座った……なんだろうか……尋問されてる気分だ。

 

「それで話って何かな?」

 

「実は……男性にどの様な事をすれば喜ばれるのか教えていただきたいのですが……」

 

「……あーうん。なるほどね……雪音さんもかな?」

 

「べ、別にあたしは…………まぁ、その…なんだ。ちょっと日頃から世話になってる人がいてな……」

 

この瞬間、俺はハッキリ分かった。絶対に慎次さんと司令じゃん…………………………いいなぁッ!!こんなに可愛い子に片想いされてッ!しかも話し的に絶対に近いうち何かやる奴やんッ!……これが長年のOTONAの魅力的かぁ……

 

「……まぁ、その話は大体分かったよ。それで男性にが喜ばれる事だったよね?」

 

「えぇ。緒……その男性には本当にお世話になっているのですが、その、私達だけじゃどうやって喜ばれるか分からなくて……」

 

「……朔也にも聞いた?」

 

「一応聞いて見たんだけどよ……俺よりも蓮の方がいいアドバイスしてくれるって言ってたぞ」

 

あの野郎……完全に諦めやがって。朔也の方が1番付き合い長いだろッ!……しかし、どうするべきか……俺的には多分……

 

「俺もそんなたいした事言えないけど男性が身につけるものとか……かな?」

 

「身につける……物……ですか?」

 

「そうそう。例えばこれ、最近付けてる時計。これは使う事は多いいけど値段がね……」

 

「おっ……あたしの世話になってる人は時計つけてないんだが」

 

「んー……」

 

さっきから2人が危うく慎次さんと司令の名前がでかかっているのが気にはなるが、そこはスルーしよう。……男性が喜ばれるものね……俺が小日向さんからもらって嬉しい物は……なんでも嬉しいわ。あ、そうだ。

 

「ならクッキーを作って見たらどうかな?」

 

「クッキー……そんな物作ってどうするんだよ」

 

「えっ?もちろんクッキー作ってその男性を誘うんだよ。クッキー作ったので一緒に食べませんかって」

 

「「なっ!?」」

 

その瞬間、2人の顔がリンゴのように赤く染まった。おー俺も最初はあんな感じだったのだろうか……

 

「わ、私が緒川さんを誘う……」

 

「あ、あたしがおっさんに……」

 

思いっきり名前言ってるし……まぁ、ここは聞いてない事にしよう。俺はキューピットじゃないんだけどなー……。そして俺は立ち上がる。

 

「……まぁ、俺からはこれくらいかな?」

 

「そ、その誘う時はどうすれば……」

 

「んー……勇気を持って頑張って」

 

「他人事みたいだな……その、手伝ってくれねぇのか?」

 

「いやー俺が手伝ってもそんなに意味は無い気がするんだけど……手伝って欲しい?」

 

「出来れば……お願いします」

 

「あたしも頼む」

 

「……分かったよ」

 

こうして俺は2人の手伝いを始めた。俺はあの時、断っていればよかったのかもしれない……後に風鳴さんと雪音さんはちゃんとクッキーを渡して誘う事が出来たのだが、その過程で未来の俺が苦労するのをまだ知らない……

 

 




風鳴翼〈好感度35→40%〉
オリ主に緒川さんの事で相談した。その後、何とか色々手ほどきをしてもらい、クッキーを渡して一緒にお話をしたらしい。尚、クッキーは3回ほど爆発した。

雪音クリス〈好感度40%〉
オリ主におっさんの事で相談した。クッキーはそこまで苦労はせずに出来上がったのだが、それをまず、話しかけるまでに3日、クッキーを渡すまで3日とかかった。

次回とりあえず膝枕をしてみるッ!


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とりあえず膝枕をしてみるッ!

時に男は欲望に忠実になる。


どうも。俺だ青空 蓮だ。あれから夏が終わり、秋がやって来た。俺のやる仕事は変わらないが、うん……あれだ。とりあえずあの2人は最低でも2人以上でサポートしないとキツい。えっ?なんでかって?そりゃ風鳴さんは塩と砂糖間違えるし、知らない間に違う食材入ってるし……電子レンジ爆発するし……慎次さんやっぱり凄いわ。そして雪音さんも

だけど最初は遠い場所からずっと見てて早く言ったら?って言って誤魔化しながら行かなかったり……最終的に司令の方から話しかけてきた。話を聞くとあの場所からの視線が気になったって……すげぇ。そんな訳で俺は今仕事中だ。

 

「…………」

 

「なぁ。蓮……膝枕ってどう思うよ」

 

「……ついに頭打ったか?」

 

「そんな訳ないだろ。実は最近恋愛小説にハマってさ──」

 

朔也が急に膝枕についての感想を聞いてくるので、何をいい出すかと思えばまさかの恋愛小説についての事だった。どうやら膝枕のシーンについて少し疑問があったらしい。恋愛小説に疑問ってあるか?

 

「……で、何が疑問に思ったんだ?その膝枕で……」

 

「膝枕ってさ、普通女性がやるイメージが多いよな?それって男性が膝枕したら女性にどう映るんだろうなって思ってさ」

 

「そういえば確かに……でも、それって普通女性に聞くものじゃ……お前まさか……」

 

「いやーちょっと聞いてくれるだけでいいからッ!じゃないと俺が困るんだよッ!」

 

そう言ってすがってくる朔也。いや、確かに俺も気にはなるけど俺はするよりされたい派なんだよッ!

 

「頼むってッ!聞いてくれたら今度は遊園地のチケット2枚やるからッ!」

 

「俺は絶対にやらんぞッ!聞くだけがどれだけハードか分かってないだろッ!離せぇッ!!」

 

 

結論から言おう……朔也の話を承諾してしまった。あそこで小日向さんのシンフォギアの写真も付けると言われれば俺は受けるしかないと思った。やはり、俺も男なのだろう。そう思いながら俺は食堂に行くとそこにはマリアさんと月読さん、そして立花さんがいた……この組み合わせは不味いな……

 

「……よし戻ろう」

 

そうして俺は回れ右をして来た道を戻ろうとした時、後ろから声掛けられた。

 

「なーにしてるんですか蓮さん?」

 

「……立花さんどうしてここに?」

 

「いやー、蓮さんを見かけたものですからー。もしかして何か用事ですかッ!」

 

「い、いや用事はないかな……ハハッ……」

 

「そうですかー……それじゃ丁度マリアさんと調ちゃんと話てたので一緒にお喋りしましょうッ!」

 

「……拒否権は?」

 

「さっきの挙動不審な所を見てあると思います?」

 

「……はい」

 

そうして俺は立花さんに連れられてマリアさんと月読さんのいる席の向かいに座って、その隣に立花さんが席に座った。

 

「あら?青空さん。こんにちは」

 

「こんにちはマリアさん。月読さんもこんにちは」

 

「蓮さんこんにちは。今日はどうしたんですか?」

 

「いやー用事と言えば用事なんだけどね?この組み合わせではあまりいいたくないとゆうか……」

 

「いいじゃないですかー。蓮さんもしかしてまた未来の話についてですか?」

 

その瞬間立花さんの目が濁る。本当に小日向さんの事になると変わるなー……。まぁ、朔也の為だここは恥を凌いで言おう。

 

「実は膝枕について聞きたいんだが……」

 

「「「…………」」」

 

「……ごめん。言葉が足らなかった。男性が女性に膝枕するってどう思うって話」

 

「……え、えぇ。そうゆう事なのね。びっくりしたじゃない」

 

「膝枕……ですか」

 

「残念。膝枕って聞いてもしかして未来にしてもらうんだったらどうしようかなって考えてた所でしたから」

 

……1人言葉の内容が怖いが、とりあえず話す事が出来たからよしとしよう。……急に来た人が膝枕の話をするのも疑問なんだが……。そんな話をして3人は考えた後、最初に言ったのはマリアさんだった。

 

「……そうね。私的にはいいと思うわよ?確かに男性が女性に膝枕されるってなかなかないと思うしね。そもそもなんでこんな話になったのかしら?」

 

「恋愛小説でちょっと気になって……」

 

「そうなのね……調はどうかしら?」

 

「私は……まだちょっと分からない」

 

「そう……まぁ、仕方ないのかもしれないわね」

 

そんな事を話していると急に立花さんがとある提案をしてきた。

 

「それじゃ蓮さん膝枕してくださいよッ!」

 

「……えっ?」

 

「ちょっと体験してみれば分かりますからッ!それじゃ失礼して……」

 

「ちょっとッ!?立花さんッ!!」

 

すると立花さんは自分の頭を俺の膝の上に乗せる。……なんだろうか……このちょっとした背徳感は……

 

「響さんどうですか?」

 

「…………」

 

「……響さん?」

 

「へっ?あ、うん。ちょっと蓮さんの太ももは硬いかな?」

 

「そうなんですか……私もいいですか?」

 

そう言って今度は月読さんが俺膝の上に頭を乗せた。……んーなんだろ……この幸せな感じ……

 

「確かに硬いですね。……蓮さん出来れば頭を撫でてくれませんか?」

 

「え、あ、うん」

 

「蓮さん私もお願いします」

 

そうして俺はただ2人の頭を撫で続けた。そんな事をしてしばらく撫でているといつの間にか2人は眠っていた。……あれ?俺そもそも何をしようとしてたっけ?

 

「……マリアさんこれどうしましょう」

 

「そうね……少ししたら起こしましょうか」

 

「分かりました」

 

この瞬間、マリアさんがお母さんに見えたのは内緒。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




立花響〈好感度7?→78%〉
オリ主の膝枕で寝てしまった。しかし、未来とはまた違った安心感があってぐっすり眠れたとか。

月読調〈好感度82→83%〉
実はオリ主の膝枕で嘘寝をしていた。オリ主の匂いをスンスンと匂うと何故か心がキュッとなった。近くにあった左手の親指を咥えてみると凄いビクッってして面白かった……ふふっ。

マリア・カデンツァヴナ・イヴ〈好感度40→42%〉
2人の事を膝枕している間ずっと見守っていた。オリ主の事は信用してはいたのだが、一応念の為だ。たまに調が青空さんの左の親指を咥えていたのだけど……そんな癖あったかしら?

次回とりあえず一緒に帰ってみるッ!


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とりあえず一緒に帰ってみるッ!

どうも。俺だ青空 蓮だ。この前のあれはかなり……うん、悪くなかった。たまには自分からしてみる膝枕も悪くないって思ってしまった……。しっかし、あの2人は随分寝ていたなぁ……たまに月読さんが俺の指を咥えてくるのはちょっと……うん、可愛いかった。そして今、俺は仕事を終えて本部から家に帰ろうとしていた。

 

「……んー…よし、仕事終わり。それじゃ帰るか」

 

「ん?蓮もう帰るのか?なら帰りに飲みに行かないか?」

 

「悪い、今日はやめとく。あんまりお酒って気分でもないんだ」

 

「そうか、分かったよ。それじゃ、あおいでも誘うかなぁ……」

 

「それがいいんじゃないか?お疲れ様」

 

「そうするよ。お疲れ」

 

そうして俺は本部を出て、家に帰る……そういえば今日の晩御飯の食材が無かったな……

 

「……買いに行くか」

 

俺はしばらく歩くと近くにスーパーを見つけたので、そのスーパーに寄った。さて、足りない物は……ってあれはもしかして……とりあえず声を掛けてみるしかないなッ!

 

「小日向さんこんにちは……いや、こんばんはかな?」

 

「えっ?あ、こんばんは青空さん。偶然ですね」

 

「いやー本当偶然だよねー」

 

スーパーに寄るとそこにはなんと小日向さんがそこにたいた。今の状況から見て、今日の晩御飯の食材を選んでいるのだろう。にしても……やっぱり小日向さんの制服姿……やっぱりいい……

 

「今から買い物ですか?」

 

「ちょっと食材をね……小日向さんは?」

 

「私はある程度の食材はもうカゴの中に入れたので今からレジに向かう所です」

 

どうやら小日向さんは今からレジ向かって会計をして帰るらしい……もしかして小日向さんとあっただけでさよなら?……いやいやいや、それはダメだ。こうゆう時だからこそ、それをチャンスに変えるべきなのでは?ならもちろん……

 

「小日向さん。せっかくだし、一緒に帰らない?」

 

「えっ?いいですけど……」

 

「よしッ!ちょっと待っててッ!」

 

そう言って俺はサクッと食材を選んでレジに向かうのだった……

 

 

「それで今日も響が人助けって言って困っている人を助けに行って……」

 

「立花さんはやっぱり凄いんだね」

 

「私の自慢の親友ですから」

 

俺と小日向さんは、スーパーで会計をした後に一緒に家に帰っている途中だった。昔は女性と一緒に帰るなんて考えもしなかったし、行動する事も無かったんだよな……

 

「小日向さんは立花さんの事が本当に好きなんだね」

 

「はいッ!私は響の事が大好きですからッ!」

 

「ブレないねぇ……俺も小日向さんの事好きなのに」

 

「……唐突に言われると少し恥ずかしいですね」

 

「そう?そういえば最近はあまり口では言わないようにしてたな……」

 

「……私ってそんなに魅力ありますか?」

 

「もちろん。まぁ、俺は魅力とか関係なく好きだけどね」

 

そう言って、俺と小日向さんはお互いに話ながら歩く……俺はこんな時間がずっと続いたら幸せなんだろうなとそう確信しながら小日向さんの事を思っていた。気が付けば俺は小日向さんを振り向かせようと頑張って色々な事をやってきた。頑張って小日向さんを堕とそうと……。しかし、そんな思いも長くは続かない。

 

「あの、青空さん」

 

「ん?なんだい小日向さん?」

 

すると小日向さんは俺顔を真剣な目で見ていた。やがて、小日向さんは大きく息を吸って静かに吐いた。その後に小日向さんは面と向かって俺に言った。

 

「私、1ヶ月後に響に告白しようって思ってます」

 

「……えっ?」

 

「それじゃ私……失礼します」

 

そう言って小日向さんは走って家に帰って行った……

 

「……………………………………えっ?」

 

俺のタイムリミットも近い……

 

 




藤尭朔也〈好感度50%〉
オリ主に飲みに断られてあおいを誘う朔也。しかし、オリ主とは違った意味でとある事が起きていた。

小日向未来〈好感度50→??%〉
オリ主に響に自分の思いを告白すると言った。彼女は何故その思いに至ったのか、何故それをオリ主に言ったのか……それは彼女のみぞ知る……

次回とりあえず時間を上手く使ってみるッ!


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とりあえず時間を上手く使ってみるッ!

時間は戻らない。


ど、どうも。俺だ青空 蓮だ。この前の……もういい、手短に話そう……小日向さんが立花さんに自分の思いを伝えると俺に言った。いいか?これは友達としてとか親友として好きとかじゃなくて、小日向さんはガチの響の嫁となろうとしているのだ。後1ヶ月後に……ヤバい、ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいッ!

 

「まさかのこのどんでん返しはないだろ……」

 

俺は小日向さんが言ったあの後、仕事をしながら……休憩しながら……とにかく早急に対策を取っていた。立花さんが動くかと思っていたのに、まさかの小日向さんから動き出すとは……そして何よりも俺には時間が無かった。

 

「後1ヶ月以内に小日向さんを堕とす……無理だろ。行けたとしても休日は3日ある内のどれか、それ以外はほぼ仕事……どうする……」

 

そう、俺が前考えていた『親身に話を聞いてあげて仲良くなって見よう作戦』はかなりの時間を要する物で、小日向さんが立花さんに告白すると聞いてその作戦は全てが無駄となったのだ。俺はあまりにも時間がない中、一生懸命次の作戦を考え続けた。

 

「小日向さんの告白を邪魔……いや、それは出来ない。なら立花さんから離す……無理だ。なら──」

 

そうして俺は小日向さんを1ヶ月以内に堕とす作戦をひたすらに隅に考えながら仕事をした。

 

 

やがて、1週間が経った。俺は一生懸命作戦を練ったが、何も思い浮かばなかった。それでも俺は仕事があるので仕事をしていた。……もう無理じゃん……諦めるしかないじゃん。

 

「おい蓮、この書類なんだが……」

 

「…………」

 

「……蓮ッ!」

 

「うわッ!?び、びっくりした……なんだよ朔也」

 

「お前、ボーッとして大丈夫か?」

 

「あー……大丈夫だ。仕事は出来る」

 

そうして俺は仕事を続ける……やっぱり押してダメなら引いてみて……

 

「……お前今日はもう休め」

 

「えっ…朔也、俺は「先輩命令だ」……分かった」

 

そして俺は今日、荷物をまとめて早めに早退した。しかし、俺はその間にもただひたすらに考え続ける。俺はそもそも嘘はつく事はあるが、約束は守る男だ。しばらく俺は歩きながら考えて、公園を見つけたのでそこのベンチに座ってひたすらに考えた。

 

「……どうする…どうすれば……ヤバいな。最近まともに寝れてないから……少しベンチに横になるか」

 

そうして俺はベンチに横になって仮眠をとり始めた……

 

 

「……ん…少し寝すぎたか?」

 

「大丈夫ですか?蓮さん」

 

「……月読さん、なんでいるのかな?」

 

「私がきりちゃんと帰ってるとたまたま蓮さんを見つけたから……」

 

俺が眠りから覚めると月読さんがいて、気がつけば膝枕をされていた。俺が直ぐに起き上がろうとするとグイッと頭を押されてさっきの膝枕の状態に戻った。

 

「蓮さんまだ疲れてる顔してるからまだダメ。もう少ししたらきりちゃんがお水持って来てくれるから」

 

「……ありがとう」

 

「……もしかして未来さんの事ですか?」

 

「……まぁ、そうだね。ちょっと今苦戦しててさ……」

 

「……そうですか」

 

そして俺はまた考える……しかし、俺はどう足掻いてもそれを打破する作戦は待ったくもって思いつかなかった。俺じゃ何も思いつかないし……月読さんに少し聞いてみるか。

 

「なぁ、月読さん。1ヶ月以内に小日向さんを堕とす方法ってある?」

 

「……無理じゃないですか?」

 

「だよねー……「でも」でも?」

 

「響さんなら多分まっすぐに思いを伝えると思いますよ?」

 

「……確かにな」

 

俺はこの瞬間、新しい作戦を思いついた……正直、これを作戦と言ってもいいのか不安だが、月読さんの言った言葉は俺にとってそれなりの励ましとなっていた。

 

「調ぇ〜水を買ってきたデスよ〜」

 

「ありがとうきりちゃん。蓮さん水です」

 

「ありがとう月読さん。……俺はもう大丈夫だからもう膝枕しなくてもいいよ」

 

「それは……ダメです。まだ危ないかも知れませんから」

 

「あ、蓮さん調の膝枕で照れてるデスよ」

 

「月読さんそろそろ……」

 

「ダメです」

 

俺のタイムリミットは迫っている……

 

 

 

 

 




藤尭朔也〈好感度50%〉
オリ主を仕事に休ませて、自分は仕事に励む。……誰かがそれを見ていた。

月読調〈好感度83→85%〉
膝枕をされる側からする側になった。これが少しでも励みになればと思っている。

暁切歌〈好感度50%〉
今回は水を買ってきて、すぐに戻ってきたのだが……とりあえず様子見をしている。……調が幸せそうデス。

次回とりあえず最後のデートに誘ってみるッ!


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とりあえず最後のデートに誘ってみるッ!

一か八かの作戦……。


どうも。俺だ青空 蓮だ。俺は今、とあるカフェで彼女を待っていた。月読さんのお陰で俺は新しい作戦……正確に言ったらこれはもう賭けなのだが、これしか方法が無かった……それは1日で小日向さんとデートをして堕としに掛かり、そして俺が小日向さんに最後の思いを伝える事だった。正直、小日向さんが俺の事をどれだけ意識しているかわからないが、これしかないのだ。

 

「……もう少しで5時」

 

俺は腕時計を確認しながらカフェで彼女を待つ……やがてその10分後に彼女は現れた。……やっと学校が終わったか。

 

「こんにちはー蓮さん。珍しいですね蓮さんから電話が掛かってきてびっくりしましたよ」

 

「こっちも用事が色々あるからね。とりあえず奢るから何か飲むかい?立花さん」

 

「えっ!?いいんですかッ!じゃあカルピスでお願いしますッ!」

 

俺が待っていた彼女は立花さんの事だ。そうして立花さんは俺の向かいの席に座って笑顔で俺を見ていた。……本当に大丈夫だろうか……いくら手段を選んで無かったとしても1人は不味かったか?

 

「それで話ってなんですか?」

 

「いや、実は小日向さんをデートに誘いたいんだけど……」

 

「……へぇ」

 

この瞬間、立花さんの目が濁る……いや、濁ったとゆうより今はハイライトがない状態だ。しかし、ここで諦めるわけにはいかない……立花さんにバレたとしても俺には時間がないのだから……

 

「未来を誘って……どうするんですか?」

 

「……小日向さんを1日で堕とす」

 

「出来るわけないじゃないですか。蓮さん私よりもバカになりました?」

 

「失礼な……俺は至ってまじだぞ?」

 

「なら、私の手を借りなくても出来るでしょ?それに、私とのゲームの約束忘れてませんよね?」

 

立花さんが言っているのは半年前のゲームの話だ。俺が立花さんに堕とされるか、小日向さんが俺の告白を断れば立花さんの勝ち。また、立花さんが小日向さんを堕とすか、立花さん自身を堕とせば勝ち。そして敗者は小日向さんからしばらくの間は絶対に接触しない……とゆうゲームだ。俺が焦る理由もこれにある。

 

「忘れてないよ。でも、俺はどうしても立花さんの力を借りないといけない。そもそも立花さんが小日向さんの情報をくれないと色々デートのセッティングが出来ないんだ……」

 

「……嫌です。それなら別に私じゃなくてもいいじゃないですか」

 

「でも、立花さんは小日向さんの親友だからこそ知ってる事がある……これが最後のチャンスなんだ……頼む……」

 

そう言って俺は立花さんに頭を下げる。俺は自分のプライドを捨てても小日向さんとのデートだけは絶対に成功させたかった。立花さんはそれをただじっ……と見つめてニコッと笑った。……これは……まさかッ!

 

「立「嫌です♪」ちょっとッ!?そこは『仕方ないですねぇ〜』って言って手伝ってくれる所じゃないのッ!?」

 

「当たり前じゃないですか〜。だって、私の親友を奪おうとしている人が私に頭下げて手伝って欲しいって言ってるんですよ?そんなの断るに決まってるじゃないですか〜♪」

 

「……そう、か……」

 

「……でも、私、蓮さんのその一途な所……嫌いじゃないですよ。だから交換条件です……今週の日曜日、私とデートしてください。そして私が蓮さんを堕としに行きます……もし、私が蓮さんの事堕とせたら未来が蓮さんとのデートにも行かなくなりますし……一応、来週の日曜日に、未来に蓮さんがデートに誘ってるっていいますよ?」

 

「……本当に、いいのか?」

 

「言ったじゃないですか。これはゲーム……なんですから」

 

「……ありがとう立花さん」

 

「ッ……れ、蓮さん今週の日曜日楽しみにしててくださいねッ!絶対に未来は渡しませんからッ!」

 

そう言って立花さんはそのまま帰って行った。俺はただ静かに乾いた口を水で潤す……

 

「……遠回りし過ぎたかな……」

 

俺が小日向さんとデートするまで残り、2週間……

 

 




立花響〈好感度78→?4%〉
私は  (ここからは読めない……)

次回とりあえず立花さんとデートをしてみるッ!


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とりあえず立花さんとデートをしてみるッ!

……。


どうも。俺だ青空 蓮だ。今日は一応晴れてはいるのだが……その、なんだ……小日向さんとのデート……じゃなくて立花さんとのデートをする予定なのだ。……正直、立花さんの事が好きか嫌いかで言えば俺は好きと言っているだろう。だって戦姫絶唱シンフォギアの主人公で嫌いになる筈がないのだ。そして俺は今日のデートで小日向さんについての情報をある程度聞きながらデートをするのだが、まぁ問題はないだろう。

 

「……やっぱり性格が出るなぁ」

 

俺は時計を見て少しため息をつく。何せ、待ち合わせの時間からもう15分も過ぎているのだ。やはり、立花さんはきっと寝坊か人助けをして遅れているのだろう……

 

「蓮さーんッ!」

 

「きたか……」

 

「はぁ…はぁ……ごめんなさい蓮さん。ちょっと私人助けしてて……」

 

「いや、気にする事はないよ」

 

やはり、立花さんは人助けをしてきて遅れてきた。まぁ、それがいけない訳じゃないが……その……

 

「えへへー…ってどうしたんですか?」

 

「ッ!な、なんでもない……」

 

「……へぇ…もしかして私の胸気になりますか?ちょっと胸元が見える服にして見たんですけど……」

 

立花さんの言った通り、立花さんの服は胸元のアピールが凄い可愛いらしい黄色い服を着ていた。スカートは白で、イメージとして考えたら自分の魅力を最大限に引き出す服と言った所だろうか。そうして、立花さんは俺の腕に抱きついてきて元気良く言った。

 

「それじゃ私達のデートに行きましょうか♪」

 

 

女の子がまず、最初に行く場所だったら何処に行くか……そうしたら基本は服選びなどのファッションコーデなどのお店に行って服を選ぶだろう。しかし、俺と立花さんは違った。この世界の立花さんは原作とは違い、少し小日向さんに依存傾向がある……その為……

 

「立花さん。小日向さんにはやっぱりこの服が似合うだろ」

 

「分かってませんね……30点と言った所ですよ蓮さん。未来はやっぱりこの服にさらにこれを合わせる事でより可愛いくなるんですよッ!」

 

「なるほど……それは確かに……」

 

俺と立花さんは自分達の服ではなく、小日向さんの似合う服選びをしていたのだ。立花さんとは仲はいい方だとは思っているが、実は結構趣味があったりと意気投合する事が多かった。

 

「蓮さんこの服なんてどうですか?未来にとってもお似合いだと思いませんかッ!」

 

「うーん……俺はどちらかと言ったら立花さんに似合うと思うけど……」

 

「えっ……あ…ありがとうございます……」

 

「その……まぁ…うん」

 

 

その後、俺と立花さんは昼のランチに向かった。立花さんはこのデートの意味を思い出たかのように、レストランに向かう途中に手を握ってきたりとアピールをしていた。俺から見たらやっている本人がすっごい恥ずかしそうな顔をして、必死になっている所を見ると……なんかちょっと面白い。そして、レストランに着いたら、俺と立花さんはオムライスとスパゲティを、頼んでそのまま席に座った。

 

「いやぁーいざ、やってみると恥ずかしいですね……」

 

「……立花さんって意外と乙女なんだね」

 

「……ちょっと酷くないですか?」

 

「いやだって……俺の家におしか「あーあーなにも聞こえないー」……ふっ……」

 

しばらく立花さんと話ているとやがてオムライスとスパゲティが出された。そして、俺は最初に食べ始めようとすると立花さんがオムライスをすくって、俺の顔の前に差し出した。

 

「……立花さん?」

 

「蓮さん口を開けてください♪」

 

「……やだね」

 

「酷いなー私はただ彼氏にあーんをしたかっただけなのになー」

 

「なッ!?俺は立花さんの彼氏じゃ……」

 

すると周りからヒソヒソと声が聞こえる……はめられた。

 

「はい♪蓮さん……あー……」

 

「……あー……ん…………立花さん卑怯だぞ」

 

「さっきのお返しです♪」

 

そうして俺と立花さんはランチを終えると、そのままカラオケに向かう事にした。よくよく考えたらカラオケなんて久しぶりだな……

 

「蓮さんって歌えるんですか?」

 

「……まぁ、一応歌えるぞ。でも期待はしない事だ」

 

「どうしてですか?」

 

「ちょっと世代がズレてるからな」

 

「でも、私蓮さんが歌うの楽しみにしてますよ」

 

そうして、俺と立花さんはカラオケ店に着くと、中に入って3時間の部屋で歌う事にした。そして俺と立花さんはそれぞれ歌い始めるのだが……

 

「……あの、蓮さん」

 

「♪〜ん?なんだ?」

 

「その……なんで恋の桶狭間なんですか?」

 

「……慎次さんに教えてもらった。3人でたまに……な?」

 

「それ、翼さんも歌いますよ?もしかして……」

 

「……よ、よしッ!とにかく歌うぞッ!」

 

「は、はいッ!」

 

そうして、俺は立花さんとひたすらに歌った。彼女の歌は明るく元気で、そして……希望を感じさせるような……そんな歌だった。そして2時間が経過し、俺と立花さんは少し休憩をし始めた。

 

「いやー歌いましたねー」

 

「……喉痛い。結構久しぶりだったからな……」

 

「そうなんですね……ねぇ、蓮さん」

 

「ん?なん」

 

すると立花さんは俺の事を押し倒して、真剣な目で俺を見る……

 

「……蓮さん、私を選びませんか?そしたら何もかもがハッピーエンドですよ?」

 

「……それは出来ないな。俺は小日向さんが好きだから……」

 

「……私とのデート楽しかったですか?」

 

「それは……楽しかったよ。もし、俺が小日向さんに惚れて無かったら絶対に立花さんの事が好きになるな」

 

「……本当ですか〜?」

 

「仮の話だよ仮の……ね……」

 

「……」

 

そして立花さんは俺顔に近づいて耳元で囁く。

 

「正直、今の私じゃ蓮さんを堕とす事が出来ませんでした。だから……」

 

そう言って立花さんは俺の頬にキスをする。その時の立花さんの顔は真剣な表情で少し顔が赤かった。

 

「これは私からの呪いです。忘れないでください」

 

「……これは忘れられないな」

 

「当たり前ですよ。私だって異性にこんな事するのは初めてなんですよ……」

 

──プルプルプル

 

「……時間ですね。それじゃデートを続けましょうッ!」

 

「……まだ続けても意味はないと思うよ?」

 

「デートはまだ終わっていませんからッ!私だって最後くらい足掻きますよ♪」

 

そうして、俺は立花さんとのデートを最後まで楽しんだ。最後あたりはほとんど俺のアドバイスなどが多かった。……ありがとう立花さん。

 

俺が小日向さんとデートするのは……来週だ。

 

 

 

 

 

 




立花響〈好感度88%〉
オリ主を最後まで堕とせなかった。正直、自分が何故ここまでオリ主にこだわり、固執するのかは分かっていない……ただ、私は……

次回とりあえず小日向さんと最後のデートをしてみるッ!


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とりあえず小日向さんと最後のデートをしてみるッ!

運命とは人が創り出した仮説みたいなものだ……


……遂にその時がやってきた。俺は今日、あらゆる面での準備を怠らずに洗面台で髪を整えていた。服はこの前、慎次さんと一緒に服のコーデを考えてくれた。小日向さんに喜んで貰えるように立花さんから情報を沢山教えて貰った。最後に朔也にもアドバイスを貰いながらデートコースを考えて、俺は出来る事は全てやった。

 

「……そろそろ時間だな」

 

そうして、俺は家のドアノブに手をかけて外に出た。その時の俺の顔はきっと、笑っていただろう……

 

 

俺が家から出てから1時間が経った。俺がいる場所は遊園地の入口前……そこで、俺は小日向さんを待っていた。……いざ、小日向さんを堕とすとなると緊張するな……

 

「青空さん……お待たせしました」

 

俺が後ろを振り返ると、そこには可愛いらしい服を着た小日向さんがそこにはいた。小日向さんは今日のデートでメイクを少ししていて、それはもうどストライクだった。…………はっ!?や、やばい……危うく失神する所だった……目的を忘れるなよ俺ッ!

 

「小日向さん……その、とってもお似合いですよ」

 

「ありがとうございます蓮さん……」

 

「それじゃ中に入りましょうか」

 

「はい」

 

そうして、俺と小日向さんは遊園地に向かって歩き出した。俺は入口に向かうと従業員にチケット2枚を渡して小日向さんと一緒に中に入った。

 

「……もしかして蓮さん私のチケット準備してくれたんですか?そんな事しなくても私……」

 

「いやいや、ここはちゃんと俺が払うよ……ね?」

 

「……次からは私もちゃんと払いますからね」

 

「分かったよ」

 

遊園地の中に入った後、俺と小日向さんが最初に行ったのは……ジェットコースターだった。立花さんからの話によると小日向さんはジェットコースターから落ちる時に無意識に手を握る癖がある……との事だった。そして俺と小日向さんはジェットコースターに向かって、現在……絶賛登っている最中だったりする……

 

「う、上に上がっていきますね……」

 

「抱きついてくれてもいいよ?」

 

「そ、そんな事しませんッ!恥ずかしいじゃないですかッ!……でも、青空さんはジェットコースター慣れてるんですね」

 

「そりゃまぁ仕事柄慣れるからね。あ、落ちるよ」

 

「えっ?あ、きゃあああああああああああッ!!!!!」

 

俺が言った後にジェットコースターは急降下して、小日向さんはびっくりしていた。でも、その時に必死に俺の手を握っているのはかなり最高だった。しばらくして、俺と小日向さんはジェットコースターを終えて乗り物から降りる時に小日向さんが無意識に俺の手を握っている事に気がついて少し恥ずかしそうにしていた。

 

「ご、ごめんなさい。私つい……」

 

「いや、気にする事ないよ。それじゃ次は小日向さんが行きたい場所があるならそこに向かうよ」

 

「本当ですか?それじゃ私は……ゴーカートがしたいです」

 

「ゴーカート?意外だね。もしかして好きだったりする?」

 

「少し前の話になるんですけど、その時は響と一緒にゴーカートをして……」

 

「あー……なるほど。確かにそれは好きになる訳だ」

 

ゴーカートと言えば基本的には男子が好きそうな感じなのだが、小日向さんは前に立花さんと2人乗りのゴーカートに乗って楽しんだそうだ。多分それは立花さんがいたからだとは思うのだが……

 

「それじゃ行きましょうか」

 

「ちなみに何人乗りの奴に乗るの?」

 

「それは2人乗りのゴーカートですよ。だって……デート……なんですよね?」

 

「……そうだね」

 

そうして俺と小日向さんはゴーカートに向かった……

 

 

俺と小日向さんがゴーカートを終えて、お昼にする事にした。ゴーカートをしている時に分かったのだが……うん、密着率がとても高かった。正直小日向さんとの密着がもう嬉し過ぎて舞い上がりそうだったのだが、なるべく抑えながらゴーカートをやっていたのだ。

 

「ゴーカート楽しかったですね♪」

 

「うん、とっても楽しかったよ……もう死んでもいいかも……」

 

「ダメですよ。蓮さんが死なれたら私が困りますから」

 

そうして、小日向さんはサンドイッチ口ひ頬張る。俺もホットドッグを口に入れる。……よし。

 

「ねぇ小日向さん」

 

「何ですか?」

 

「俺のホットドッグいる?」

 

「……い、いいです。やめときます……」

 

すると小日向さんは少し恥ずかしそうにしながら目を逸らした。そうして、少しの間沈黙が続いた後に小日向さんがある提案をした。

 

「つ、次はメリーゴーランドにしましょうッ!」

 

「メリーゴーランド?メリーゴーランドでいいの?」

 

「え、えぇ。私メリーゴーランド大好きですから」

 

そう言ってサンドイッチを食べ終えた小日向さんは早歩きでメリーゴーランドの方に向かった。そして、俺もホットドッグを食べて小日向さんの後を追う。よく見ると耳元が少し赤い事が分かった。可愛いなぁ……

 

「待ってよ〜小日向さ〜ん」

 

そうして、俺も小日向さんの後を追った。やがてメリーゴーランドに着くと俺と小日向さんは一緒にメリーゴーランドに乗る事にしたのだが……

 

「青空さん……その…近いです……」

 

「ん?ダメだった?」

 

「別に嫌って訳じゃないんですけど……その、恥ずかしいです……」

 

俺と小日向さんが乗っているのは馬とかではなく、その後ろの馬車に一緒に乗っていたのだ。これで嫌われたならもう仕方ないのだが……それはないとゆう事は──

 

「小日向さんと一緒に乗りたいんだ……ダメかな?」

 

「……わ、分かりました。でも変なことしないでくださいねッ!」

 

「小日向さんが可愛いからしちゃうかも……」

 

「バカッ……」

 

そうして、俺と小日向さんはこの遊園地を時間が許す限りにデートをし続けた。時にはお化け屋敷に行ったり、パレードを見たりとこの遊園地の沢山の所を見て、楽しんで、最大限にアピールをした……

 

 

そして、遊園地の閉園時間が迫ってくる中、俺は小日向さんと最後に観覧車に乗った。俺と小日向さんが乗り始めてゆっくりと観覧車は動き出す……

 

「……どんどんあがっていきますね」

 

「そうだね……」

 

そう言って、お互いに沈黙が続く……。小日向さんはそのまま外の風景を見ており、俺は心を落ち着かせていた。

 

「綺麗……」

 

「小日向さんもずっと綺麗ですよ」

 

「そうですか?ありがとうございます」

 

「……もうお世辞とか言わないんですね」

 

「言っても無駄って分かりましたから……」

 

そう言って優しく笑う小日向さん……そんな小日向さんの事が俺は……大好きなんだ。

 

「……デート…楽しかったですか?」

 

「……楽しかったですよ…とっても……」

 

「……俺はまた、小日向さんと一緒にデートでここに来たいですよ」

 

その言葉を言った瞬間、俺は小日向さんに向けて手を差し出す。これが俺にとっての最後の告白になるのだ……だから……俺は精一杯の思いを込めて小日向さんに告白する……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「小日向さん……貴方の事が大好きです。付き合ってください……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ごめんなさい」

 




小日向未来〈好感度??→75%〉
青空さんから告白されて一瞬、響と青空さんとで揺らいでしまった……私はどうしようかと迷って迷って迷って…………響を選んだ。この気持ちは恋なんかじゃない……そう……きっと……

次回とりあえず恋の終わりを実感してみるッ!

【台風がやばいから準備で遅くなりました……すまねぇ(´・ω・`)byマッカーサ軍曹】


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とりあえず恋の終わりを実感してみるッ!

きっとそれは残酷で……。


「……ごめんなさい」

 

「……そう、か……」

 

俺の最後の告白は失敗に終わった。半分は自分では分かっていた……そして、もう半分は諦めきれなかった……でもやれる事はやったのだ。

 

「……い、いやー結構くるものがあるねー……」

 

「……私は……」

 

「……小日向さん、気にしないでいいよ。自分でも分かってるから……この後はどうするんだい?」

 

「……帰ります。私の大好きな陽だまりがそこにはありますから……」

 

そうして、観覧車が1周回り終えると俺と小日向さんは遊園地の出口に向かう。……正直、辛いと言えばかなり辛い……もう家に帰って思っきり泣きたいぐらいだ。……でも、今はダメだ。小日向さんがいる前では……

 

「……小日向さんはやっぱり立花さんに告白するのかな?」

 

「……はい。きっと私は間違っていませんから……」

 

「なら……俺は応援してるよ。頑張って」

 

そして、遊園地のゲートが見えた。俺はそこで足を止める……これ以上はもう大丈夫だろう。

 

「それじゃ、小日向さん気をつけてね」

 

「はい…………あの、青空……さん」

 

「ん?」

 

「今日のデート楽しかったです。ありがとうございました……」

 

「……うん。また……いつか……」

 

そうして、小日向さんは遊園地のゲートに向かって歩いてゆく……きっと、小日向さんはこの後、立花さんに自分の思いを伝えるのだろう。小日向さんが、俺の視界から見えなくなった後にふと見えたベンチに座る。

 

「……失恋ってここまで無気力になるんだな」

 

俺はその後、遊園地が閉園するまでの間……そのベンチで過ごした。

 

 

そして、1週間が経った……。俺は司令にある物を出していた。

 

「……青空くん、これは……」

 

「辞表です。やりたい事を見つけたので……」

 

そう。俺は司令に辞表届を出していたのだ。別にこの仕事が嫌な訳ではないが、今の俺にとってここで働くにはもう目的もないし……何よりもこれ以上無気力な状態で仕事がままならないのは耐えられなかったからだ。

 

「……それは君の……いや、分かった。これはしっかり受け取っておく」

 

「ありがとうございます……司令」

 

そう言って、俺は仕事場に戻り荷物をまとめる……。すると誰かが肩を叩いてきたので振り返るとそこには朔也がいた。

 

「……朔也」

 

「お前、さっき辞表の紙……出したろ」

 

「まぁ……うん……」

 

「……連絡ぐらい寄越せよ」

 

「あぁ……」

 

そう言って、俺は荷物をまとめたダンボールを持って本部を出た。……正直この先の事は何も考えずに仕事をやめてしまった。そんな状態の中、俺は家に向かって歩き続ける……

 

「……さて、これからどうしようかな……ってあれは……」

 

俺が向けた先には立花さんと小日向さんが一緒に帰っている姿が目に入った。立花さんと小日向さんは幸せな表情をしていて……俺は急いでその場を離れた。

 

「小日向さん……幸せそうだったよな……」

 

俺はそのまま、2人に話しかけずに家に帰った。やがて、家に帰ると俺はスマホを取り出して朔也と慎次さんと司令以外の連絡先を消し始めた。もちろんこの家も引越しする事に決めた……これからの俺の人生がきっと、楽しく過ごせるように……。そうして、最後……小日向さんの連絡先で手が止まった。

 

「……小日向さん」

 

そうして、俺は……消去ボタンを押して小日向さんからの連絡先を消した。……これでいい。

 

「これで新しい自分になれる……」

 

そう言って、俺は引越しの片付けを始める……。こうして、俺が小日向さんを墜とす事は失敗に終わった。……ま、人生選ぶ事は人それぞれなのだから……仕方ないと言えば仕方ない。俺の恋は終わっても、人生は終わらないのだから……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして…俺が本部を辞めて5年が経過した……

 




青空 蓮〈好感度100%(失恋により-100%)〉
失恋で終わる……これでいい。



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番外編
俺の聖剣デュランダルとあたしのガングニール


並行世界の彼。


戦姫絶唱シンフォギア……このアニメをご存知だろうか?

 

このアニメに出てくるキャラクター達……まぁ、言ってしまえば主人公とその仲間達が過去と向き合ったりとか歌いながら戦ったりとか色々あるんだ。正直このアニメを最後まで見て一言で言えば最高だった。正直こんな美少女がいたらなぁ……なんて思ってたよ。

 

しかし、俺は少しある変な事件に巻き込まれたんだよ。

 

このアニメはひびみく、きりしら、つばクリとかね?まぁレズレズしてて、ハッキリ言ったらやや百合っぽいんだけど、そのキャラクター達の中で好きにさせる……簡単に言ったらあれだよリア充になる為にはどうすればいいか。

 

翼とかマリア、クリスに響とかなら何とか上手くいきそうなんだけど……いや、もちろん切歌も調も出来そうだし、なんなら未来も……いや、未来は無理だな。絶対に無理……だが、それでも俺は一目惚れしてしまったから仕方ないのだろう……だから……

 

……俺は天羽奏を堕とすッ!!

 

 

「奏ッ!俺とデートしないかッ!」

 

「パスで。これからあたしはライブに向けての練習で忙しいんだ」

 

「クッ……やはりダメだったか……」

 

俺は青空 蓮って名前だ。立花 響見たいに言ったら20歳で誕生日は7月の2日で、血液型はA型。身長は176cmぐらい体重は…まぁ60ぐらいだろ。趣味はアニメ鑑賞でどっぷり戦姫絶唱シンフォギアにハマってた。最近だと人間観察(装者)が趣味になってる。

 

「あたしは強い男が好きだからな……特訓してる男性って意外とかっこいいんだよなー」

 

「奏、ちょっと用事を思い出た。……弦十郎の旦那ァァァッ!!今から特訓メニュー作ってくれェェェッ!!」

 

「相変わらず元気だなぁ……」

 

最初のくだりがあっただろ?まぁ、言ってしまえば俺は異世界転生……とゆうよりアニメの世界に転生したって言った方が正しいのか。まぁ、それはいいんだよ。ただ、問題は転生した場所だ。俺は転生した後何処にいたと思う?デュランダルの保管庫にいたんだよ。そして、俺がデュランダル触ったら……なんかデュランダル吸収しちゃいました。

 

「ん?おぉ、蓮か。特訓がしたいのか?」

 

「当たり前だぁッ!俺は奏を惚れさせる為ならいくらでも特訓して強くなってやるッ!」

 

「フッ……いいだろう。なら、俺が全力で相手をしてやる」

 

そして、俺はデュランダルを纏い始める。どうやら俺の転生特典は融合だったらしくて、デュランダルを纏って戦えるようになるのだ。しかも、不朽不滅のデュランダルだから半永久的にエネルギーも溜って、遠くの敵はかめ〇め波(仮)でイチコロよ。ただ、問題があるとすれば……

 

「蓮……剣は出さないのか?」

 

「弦十郎の旦那……出せないんじゃないんですよ。剣として使えないんです……だから、剣じゃなく拳で行きますよッ!」

 

「こいッ!全力で相手をしてやるッ!」

 

剣が使えません。多分、立花響に影響され過ぎてぶっちゃけ今サ〇ヤ人状態で戦っています。そして、俺と弦十郎の旦那がぶつかろうとした瞬間に警報が鳴る。俺と弦十郎の旦那はすぐに特訓を辞めた。

 

「ノイズだッ!蓮ッ!」

 

「了解ッ!」

 

そして、俺はデュランダルを纏ったまま現場に向かって走り始めた……

 

 

あの後、俺は急いで現場に向かい、ノイズ達と戦っている途中だった。

 

「これでもくらいやがれぇッ!」

 

【聖拳デュランダル】

 

その拳の一撃で吹き飛ばされるノイズ達……すると、俺の知っているあの歌が聞こえた……。大好きな彼女の歌が……

 

「Croitzal ronzell Gungnir zizzl……」

 

それは……力強い歌で、その姿はまるでヴァルキリーのような美しさがあり、俺は……つい……

 

「奏ッ!やっぱり綺麗だなッ!」

 

「蓮ッ!よそ見するなッ!」

 

【STARDUST∞FOTON】

 

「うぉッ!?あ、危ねぇ……」

 

「蓮……あたしに見惚れるのはいいけどよ?今は……」

 

「そうだな。雑魚は早く始末しないとなッ!」

 

そう言って、俺は奏に背中を預けながら戦い始める。すると、戦っている途中で奏がある提案をしてきた。

 

「蓮。もし、あたしよりもノイズ倒したらデート行ってやるよ」

 

「えっ!?本当かッ!なら勝つしかないよなぁッ!」

 

そうして、俺達はノイズを狩り続ける……。全ては奏とのデートの為に……

 

「奏、今告白したら付き合ってくれるかッ!」

 

「バーカッ!あたしはそんな軽い女じゃないからねッ!」

 

「だよなッ!でも、そんなお前の事が俺は大好きだッ!だから……俺はお前の事を……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

堕としたくてしょうがないッ!

 




青空蓮〈好感度100%〉
並行世界のオリ主。この世界では未来ではなく、奏の事が好きである。時系列的にはまだ付き合っていない状態である。ちなみに、デュランダルの融合症例であり、響みたいなデュランダルに蝕まれる事はない。ただ、使い方は聖剣の使い方ではなく、ただデュランダルを纏って殴る聖拳と化している。

天羽奏〈好感度70%〉
オリ主の事はどちらかと言ったら好きであり、完全な好きでは無い。ただ、オリ主に助けられた時はとてもかっこいいと思ったとか……

番外編です。まぁ……念の為……byマッカーサ軍曹


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俺の聖剣デュランダルと片翼の奏者

ヒーロー。


オッスッ!俺は蓮ッ!俺は今、北海道に出張して二課に帰ってきた時だった。いや〜まさか、俺のスマホが戦闘で壊れるとは思って無かったよ〜。早く修理に出して、奏の写真のバックアップを取らなければ……

 

「ただいま戻りましたッ!……ってあれ?」

 

「装者達の状況はどうなっているッ!」

 

「シンフォギアに深刻なダメージが出ていますッ!このままでは……」

 

俺が帰ってくると、二課はとてもドタバタしており、モニターには奏と俺の知らない装者?達が普通とは違うノイズと戦っていた。……え、シンフォギア増えた?てか、あれ翼とか響とかじゃね?……もしかして俺は解雇かッ!?

 

「か、弦十郎の旦那ッ!俺のいない間に何がッ!もしかして……俺は解雇なのかッ!?」

 

「むっ?れ、蓮ッ!生きていたかッ!」

 

「生きてますよッ!ちょっと携帯がぶっ壊れただけで……ってそれより何が……」

 

「蓮ッ!今すぐにライブ現場に向かうんだッ!話は後だッ!」

 

「わ、分かったッ!旦那ッ!」

 

 

「くッ……あ……」

 

「ちッ……くしょう……」

 

「何とか生きてるけど……」

 

「た、立てないデス……」

 

「ダメージは、深刻……」

 

「まだ、まだだ……私はまだ……奏と……」

 

俺がライブ現場に着くと、俺の知らない装者?と奏があの……名前なんだっけ?……もう黒いノイズでいいや。その黒いノイズに殺されそうになっていた。……まぁ、とりあえず……

 

「クソノイズッ!俺の奏に手を出してんじゃゴラァァァァァァァッ!!!!!」

 

【聖剣蹴】

 

「「「「「「ッ!?」」」」」」

 

「なッ!?れ、蓮ッ!お前カルマノイズに……」

 

「カルマノイズぅ?俺、死んでないけど……あ、奏すまないッ!ここ1週間ぐらい連絡出来なくてすいませんでしたぁぁぁッ!戦闘中にスマホぶっ壊してしまいましたぁぁぁッ!」

 

奏の前で土下座する俺、吹っ飛ばされた黒いノイズ、状況がよく分かっていない装者?達、そして、俺を見て泣いている奏……状況は混沌と化していた。……そう言えば黒いノイズってカルマノイズだったな。忘れてた。

 

「蓮、生きてる、なら……連絡ぐらいしろよ、バカ……」

 

「本当にごめんなさい。北海道出張が忙しかったんです。連絡しようと色々公衆電話とか使おうと思ってたんですけど、一応政府のアレがあるのでやめました。ごめんなさい……」

 

「……なら、あたしの、スマホに電話しろよ……」

 

「……その手があったかッ!?危ねッ!」

 

俺が奏と話ていると、黒いノイズが立ち上がって俺に攻撃を仕掛けてきた。俺はそれを紙一重に躱す。そして、黒いノイズをよく見ると、攻撃したはずの傷が治っていた。

 

「……とりあえずアレ……倒す?」

 

「なんで疑問形なんだよ……しかも、その反応……倒せるのか?」

 

「当たり前よッ!俺のデュランダルは不滅ッ!エネルギーだって無限大よッ!使い過ぎたら体が悲鳴を上げるがなッ!その前にうぉりあぁぁぁぁぁッ!!!!!」

 

俺はとんでもないエネルギー量を確かフォニックゲイン……だったけ?それに変換して、更に圧縮し、奏にぶん投げた。

 

「えっ?ちょっ、ま……ッ……い、痛く……ってこれは……」

 

「あれは……エクスドライブッ!?」

 

「マジかよ……」

 

なんと、奏のシンフォギアはまるで天使のようなシンフォギアに変わっていた。まぁ、エクスドライブなんだけど……ま、初めてやったけど上手くいくもんだな。

 

「それじゃあ行きますかッ!奏ッ!俺が守るからなッ!」

 

「あたしはそんなヤワな女じゃないよッ!」

 

「なら、もう大丈夫だなッ!それじゃ、行くぞッ!奏ッ!」

 

「あぁッ!蓮ッ!」

 

【聖拳デュランダル(OVERHEAT)】

 

【ULTIMATE∞COMET】

 

 

「いや〜終わった終わったー。奏、惚れたか?」

 

「……かもな」

 

「えッ!?マジッ!?いやったああああああああああああああっていだだだだだだだだッ!!!!!」

 

「もう、あんまり騒がないの。いくら貴方が融合症例だからって無理をするからこうなるのよ」

 

結局、あの後どうなったかと言ったら……カルマノイズを一撃で粉砕しました。ただ、ちょーっとやりすぎて今は全身筋肉痛です。動けない……あ、そう言えば……

 

「あの装者ってギャラルホルンから来た装者?」

 

「そうだけど……蓮、知ってるのか?」

 

「一応」

 

そりゃまぁ、知ってるも何も原作知ってますからね……にしても……

 

「なんか俺の顔見て驚いて無かった?そりゃまぁ、俺は普通いないから……」

 

「向こうの世界にも蓮がいてびっくりしたんだと。向こうの蓮はオペレーターやってて、最近辞めたらしいぞ」

 

「……うそん」

 

正直、まさか俺が向こうの世界にいるとは思わなかった。……あれ?もしかして、向こうの俺って原作の世界じゃね?……強く生きろよ。

 

「……なぁ、今から翼……いや、翼達と話すんだが……行くか、蓮?」

 

「奏の誘いを断ると思うか?ついでに俺と付き合ってれても……」

 

「ダメに決まってんだろ?」

 

「……やっぱりダメか……」

 

「でも……来週あたりにデートぐらいはいいよ」

 

「……奏……あんたマジで好きだよ」

 

そうして、俺は車椅子に乗って司令室に向かう。動けないから仕方ないがな……さて、向こうの世界の俺は何をやっているのだろうか……せっかくだし、俺の弱点でも教えてやるかッ!

 

 

 

 

 

 

 

 




天羽奏〈好感度70→80%〉
危機的状況の中で助けてくれた蓮にドキドキの奏。さりげなく蓮にデートを誘ったが、実は決まった後のデートの服装はどうしようかと悩んでいる。



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IF:暁の呪い

もしも切歌がヤンデレだったら……


あたしは今日も目覚まし時計の音で目が覚めるデス。5年前、あたしはレンが本部を辞めた後に一人暮らしを始めたデス。レンが本部がを辞めた時は少し寂しくて悲しかったデスが、すぐに立ち直れたデスッ!

 

「おはようデスッ!今日も1日頑張るデスッ!」

 

そうして、あたしは昨日買ったコンビニのサンドイッチを机の上に置いて中身を取り出す。そして、あたしはそのサンドイッチを口の中に頬張ってお腹を満たす。美味しいデスッ!

 

「これを食べないと大きくなれないデスからね……」

 

「…………」

 

「完食デスッ!ってああッ!もう調との待ち合わせの時間が過ぎてるデスッ!」

 

あたしは急いで近くにあった下着と服を着て玄関に向かった。あたしはカバンを持ってドアノブを掴んで出かけようとした。あ、忘れてたデスッ!

 

「行ってきますデスッ!」

 

 

あたしは家を出た後、急いで調と待ち合わせをしている場所に行ったデス。正直、間に合うか間に合わないかギリギリデスッ!

 

「し、調ぇ〜ッ!遅くなったデェスッ!」

 

「……きりちゃん遅い……」

 

「ご、ごめんデス……はぁ……はぁ」

 

な、何とか調との待ち合わせにも間に合ったデス。そして、あたしと調はそのまま大学に向かい、授業を受け始めた。しかし……

 

「む、難しいデス……し、調ぇ〜助けて欲しいデ〜ス」

 

「きりちゃん……今日は自分で頑張るの……いい?」

 

「うぅ……分かったデス……」

 

大学の授業は難しいデスからあたしはかなり頑張ってやってたデス。……あたし……よく考えたら大学の試験にどうやって合格したかももう必死過ぎて覚えてないデス……

 

「ほら、きりちゃんファイト」

 

「が、頑張るデス……」

 

そして、あたしはただひたすらに何とか授業に食らいつきながら授業は終わったデス。そして、あたしは大学の授業が終わった後に今日はバイトがないデスから調と一緒に遊ぼうかとカラオケに誘ってみたデス。

 

「調〜今からカラオケ行かないデスか?楽しいデスよ?」

 

「きりちゃん……ごめん。今日はバイトなんだ」

 

「……そうデスか。なら仕方ないデスッ!って調……そのホーム画面……」

 

「ッ!?な、何……」

 

「……調も乙女デスねぇ……まだレンを探してるデスか?」

 

「うん……諦めたくないから……じゃあね。きりちゃん」

 

そう言って調はバイトに行ってしまったデス……調……ごめんデスけどそれは難しいデスよ……だって……

 

 

「ただいまデースッ!」

 

そう言って、あたしは我が家に帰ってきたデス。ただ、家の中からは返事が待ったくないデスが……仕方ないデスねぇ。あたしはそのままリビングに向かう……

 

「……」

 

「レン……ただいまデス。まだあたしを愛してくれないデスか?」

 

「ッ……」

 

「……あぁ、まだガムテープしてたデスね。ごめんデス」

 

そうして、あたしはレンの口に付いたガムテープを剥がす。すると、レンは黒く濁った目であたしを見て言った。

 

「暁さん……こんなことはもう……やめてくれ……」

 

「嫌デスよ。だって、レンはまだ未来さんが好きなんデスよね?未来さんなんて忘れてあたしだけを見てくれたらいいデスよッ!」

 

「俺は……小日向さんのことが……」

 

あたしはレンが本部を辞めた日に後ろから襲って共同生活を始めたデス。あたしから離れるなんてダメに決まってるデス……だって、あたしはレンが大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大大好きなんデスから……なのにレンはあたしを見てくれなくて……5年経った今でも未来さんのことが忘れないでいるデス。こんなにも愛しあっているデスのに……

 

「……レンはまだあたしの愛が足りないようデスね」

 

そうして、あたしは服を全て脱いで下着姿になる。そして、あたしはある薬をレンに飲ませて、その後にあたしも同じように飲む……ん〜間接キスデ〜ス♡

 

「ゴホッゴホッ……暁さんこの薬はまさか……」

 

「媚薬デスよ?レンには元気になって欲しいデスからね。それじゃまずキスからデス」

 

そうして、あたしはレンと甘いディープキスをして幸せに浸る……この征服感……堪んないデ〜ス♡あ、そう言えば言ってなかったデスが……

 

「レン……今日が何の日か知ってるデスか?」

 

「……俺が解放される日か?」

 

「違うデスよ〜。正解はデスね?赤ちゃんが出来る日なのデースッ!」

 

すると、レンが急に怯え始める……あれ?めでたい日なのにおかしいデスね?

 

「た、頼む……やめてくれ……これ以上はやめてくれ……」

 

「どうしてデスか?今まで散々あたしと(自主規制)したじゃないデスか。あたしの(自主規制)にたーくさん出して……幸せデスよ♡」

 

「い、嫌だ……俺は……」

 

「だから今日も……たーくさんあたしと愛し合うデスよ……あたしの赤ちゃんが出来るまで……ずーっとデスからね……それじゃ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いただきますデス♡」

 

 




暁切歌〈好感度?%〉
好感度は分からない。ただ、100は完全に越えているだろう……
( ^∀^)ニコォ...


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彼は今も【未来】を忘れられない
現実は変わらん……


体の変化はあるが心は……


誰だって人は子供から大人になってゆく……子供の時は大体昨年の運動会がきつかったからもうやりたくないとか、そんな甘えた言葉ばかり言っていたが、大人になれば「あの頃はそんな事言ったっけな」とそんな風に思いながら思い出に浸るだろう……

 

「……はぁ」

 

俺の今の仕事はカフェの店長……まぁ、自営業をしてる。あれから5年後の現在、本部を辞めた俺は自分の安らぎを作りたいが為に5年の間で勉強して1年前に営業を開始したのだ……ただ、お客さんの入り具合は少ないが……

 

「来ねぇな……客……」

 

お客さんが来ない理由は立地が悪い……とゆう訳ではなく、俺の顔と声の問題だった。昔の自分の顔と見比べてみると……まぁ目付きは悪くなるし、目は前よりも濁るし、声も少し低くなった。一応髭を剃ったり除毛したりとしているんだが……それでもよく来る常連客とたまに入ったお客さんしか来ないのだ。

 

──ちりんちりん

 

すると入口のドアについたベルが鳴った。どうやらお客さんのようだ……

 

「いらっしゃい……何名様ですか?」

 

「……」

 

「……1名様ですね。カウンターで大丈夫でしょうか?」

 

「……大丈夫」

 

この時間帯はお客さんも常連客も少ないのだが、最近眼鏡をかけたポニーテールの黒髪の女の子がこのカフェによくやってくるのだ。その子の名前は知らないが週に2回、この時間帯でこの店にやってくるのだ。……まぁ、俺的にはお客さんが来て万々歳なんだが……この女性は毎回やって来る度に小説を読みながらこちらをチラチラ見てくるのだ……見世物じゃねぇぞ。

 

「ご注文は?」

 

「……カプチーノ」

 

「……少々お待ち下さい」

 

そう言って、俺はカプチーノを作り始める。しかし……小日向さんに振られてもう5年が経った……初恋の人は忘れられないとは言うが、それは正しい。俺は振られた後もずっと小日向さんの事が忘れられずにいる……実際、俺は最後に残ったこのイルカのキーホルダーを捨てきれなかったのだ。

 

「お待たせしました。カプチーノでございます……ごゆっくりどうぞ……」

 

「……ありがとうございます」

 

その女性はお礼を言って、カプチーノを飲む。こんな美人な女性が常連客なのは嬉しい事だ。しかし、俺ももう20代後半……恋愛なんて難しい歳になってきたのだ。本当にあの頃が懐かしい……もしかしたらあの頃が1番輝いていたのかもしれないな……

 

「さて……片付けを始めるか」

 

俺は昼の分のコップやお皿等を片付け始める。早めに仕事の片付けを終わらせないとめんどくさいからな。

 

「……」

 

あれから5年……本部でどうなってるかは知らない。俺は今の家にテレビが無いので、基本はパソコンで色々ネットサーフィンをしているぐらいだ。……まぁ、それだけで分かっているのは『風鳴翼、ライブ復帰』や、『歌手の雪音クリス、女の子出産』等のネットニュースだ。もちろん、結婚しているのは慎次さんと司令だ。……まぁ、一応結婚式で顔だけ出して帰ってきただけなのだが、俺は出来るだけ今連絡している人以外とはあまり関係を持ちたく無かったのだ。

 

「……ご馳走様。お会計お願いします」

 

「分かりました」

 

そんな事を考えていると、もう1時間が経っていた。もちろん、その女性もカプチーノを飲み終わっており、レジの方に向かっていた。俺もレジに急いで向かう……

 

「お会計400円になります」

 

「……はい」

 

「ちょうどですね。……レシートはどうなさいますか?」

 

「大丈夫です」

 

「またのご来店お待ちしております」

 

俺がそう言って、女性が帰ろうとした時にその女性はふと入口前の紙を見て足を止めた。時間的には大体5秒くらいだろうか……それを見た女性は何も言わずにそのまま帰って行った。

 

「……あの紙って俺がアルバイト募集を探している紙だったよな……まぁ、あんな美人さんだったらきっと仕事でもしてるからアルバイトなんてやらないだろ」

 

そして、俺は片付けを再開する……これが俺の今の日常。そして……俺はあの頃から何も変わらない……そう、何も……

 

 

 

 

 




青空 蓮〈好感度50%(固定)〉
5年前より目付きが悪く、目も濁り、性格も変化した。小日向さんの事はまだ心の片隅には置いている。……ただ装者達などの女性とはあれから待ったくと言っていいほど話していない。たまに朔也や慎次さん、司令とは連絡をとっている。

次回先輩は変わらない……


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先輩は変わらない……

何時だって変わらないものもある。


俺だ。青空だ。俺はいつものように店を開いて営業を始めたのだが、珍しい変装をした男が店内に入ってきた。その男はサッサとカウンターの席に座って急いでメニュー表を見ていた。……はぁ。

 

「……いらっしゃいませ。ご注文は?」

 

「ブレンドコーヒーで」

 

「かしこまりました……ブレンドコーヒー豆だけですね」

 

「ちょっとッ!?酷くないか蓮ッ!」

 

「ならもっと分かりやすい変装をしろ朔也」

 

変装を解いてサングラスを外すと、その人物はやはり朔也だった。朔也とは大体3ヶ月ぐらいに1回程度に連絡するのだが……この先輩は俺の最初の客だったりもする……だが。

 

「幸せライフを送っている奴にはこれぐらいの苦味で十分だ。安心しろ……今回は特別無料だ。高級豆を使ってるからよ」

 

「こいつ……マジでコーヒー豆しか出してねぇ……」

 

「はぁ……みんな不幸になんねぇかな……」

 

「お前闇過ぎだろ。ほら、このコーヒー豆返すし、ちゃんとブレンドコーヒー入れてくれ」

 

「かしこまりました……」

 

そう言って、俺はコーヒーを入れ始める。実は朔也も結婚している……相手は友里さんで3年前に友里さんと付き合い始めて、その1年後に結婚をした。そして、今は子供も産まれて朔也は立派な父親なのだ。

 

「お待たせしました。ブレンドコーヒーです」

 

「ありがと。……にしても蓮が辞めてから5年かぁ……」

 

「……」

 

「俺も気がつけば結婚して父親だし……」

 

「朔也。時と場所を選ぶんだな……最悪、その甘ったるい新婚生活ばかり話す口には粉末状のコーヒー豆をくれてやろう」

 

「分かったって。……でも、うちの奥さんも可愛いし、娘の明香里だって可愛いんだぞッ!」

 

「よーし、口を開け……このコーヒー豆をぶち込んでやる」

 

朔也は結婚してからと言うもの、最近は仕事の話より、家庭の話が多くなった。……まぁ、お世話になった先輩が幸せになる事はいいのだが……来る度自慢してきやがって……

 

──ちりんちりん

 

すると、またいつものように黒髪の眼鏡をかけたポニーテールの女性がお店にやって来た。その女性はいつものようにカウンターに座ってカプチーノを頼むと本を読み始めた。そして、俺がカプチーノを作り始めると、朔也がその女性に声をかけようとしていた。

 

「……ねぇ、もしかしてなんだけど」

 

「……何?邪魔しないで」

 

「あ、はい……」

 

その女性はまるで今話しかけたらどうなるか分かってるだろうなと言い聞かせるように朔也を睨みつけていた。睨まれた朔也はと言うと、それが分かったのかすぐに黙って冷や汗をかきながらコーヒーを飲んでいた。

 

「はぁ……朔也いくらなんでもナンパは駄目だろ」

 

「なッ!?ちょっ、違うッ!」

 

「……」

 

「友里さんに怒られても知らねぇぞ」

 

「い、今はマジで洒落にならないからこれ以上言わないでくれッ!頼むッ!」

 

朔也は何故か物凄い勢いで焦り始めた。まるで自分の職場の同僚が話を聞いている見たいな……そんな反応をしていた。……ま、俺が悪い訳じゃないしな……

 

「なら、この店の1番高い奴頼んだら黙ってやるよ」

 

「……今は小遣い制なんだ」

 

「……ならギリギリ頼める奴で許してやる……プリンでいいか?ワンコインだぞ」

 

「じゃ、プリンで……」

 

そう言って、俺は朝作ったプリンを朔也の前に置く。すると朔也は1度ため息をついて俺に注意し始めた。

 

「なぁ、蓮」

 

「……なんだ?」

 

「お前、今から忙しくなるぞ」

 

「……今も忙しいんだが」

 

「そうじゃない。昔の事は忘れられないって意味だよ」

 

「…………」

 

そう言って、朔也はサッサとプリンを食べて店を出た。その後すぐにその隣にいた女性もまるで後を追うように会計をして店を出て行った。……全く……そんな事がある訳ないのにな……

 

 

 

 

 




藤尭朔也〈好感度50%〉
青空の先輩であり、友里さんと結婚。今は生後5ヶ月の娘がおり、立派な父親である。ただ、店を出た後家に帰ると友里さんに怒られたらしい……

次回その女性の履歴書……


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その女性の履歴書……

そして……。


俺だ。青空だ。この前朔也が来た。……正直、朔也は周りに自慢出来るような人物は少ないだろうし、自慢したかったんだろうなと思っている。だが、なんて言うんだろうな……こう……納得出来ない感じ?そう言ったものが俺の心の中で煮えたぎるような気分になるのだ。そして、今日も変わらず営業を続けている……

 

──ちりんちりん

 

すると、いつも道理の時間にあの女性がやって来た。その女性はいつものようにカウンターに座ってじっ……っと俺を見ている。

 

「いらっしゃいませ。ご注文は?」

 

「……今日はお客じゃないの。はい、これ」

 

「なんだ……履歴書?」

 

「私……ここのアルバイト募集の紙を見たから」

 

その女性が渡してきたものは、履歴書が入った封筒だった。どうやらこの女性は家の店でアルバイトがしたいらしい……。とりあえず今日はあれだな。

 

「……分かった。それで採用面接なんだが……何時からが空いてる?」

 

「……明日の昼の3時でお願いしても大丈夫ですか?私、午前中は大学に行かないと行けないので……」

 

どうやら、俺が社会人の女性だと思っていた人物はどうやら大学生だったようだ。あまりにも雰囲気が大人っぽい印象だった為、俺は結構びっくりしていた。大学生か……あまりにも大人びて見えたから正直そうは見えないな……

 

「昼の3時だな。その時になったらもう一度俺に話しかけに来てくれ」

 

「分かりました」

 

そう言って、その女性はすぐに店を出ようとした時に、その女性は足を止めて小さく手を振りながら言った。

 

「それじゃまた明日……蓮さん」

 

「……今、俺の名前……おいッ!ちょっと待っ……」

 

その女性は、俺の呼びかけを無視してはそのまま店を出て行ってしまった。俺は手元に残った履歴書の封筒を開き、その履歴書の名前を調べる……そこには俺の知っている名前がその履歴書には書かれていた。

 

「月読……調……」

 

そう。その履歴書に書かれていた人物はシュルシャガナの装者である月読さんの名前がそこには書かれていた。それと同時に、俺は朔也のあの言葉を思いだした。

 

「忙しくなるってこういう事かよ……」

 

朔也が言っていた忙しくなるとは、朔也なりの警告だったのかもしれない。……いや、絶対そうだな。

 

「……はぁ……明日か」

 

 

そして次の日、俺は今日の仕事を昼の3時に終わらせるように仕事をしていた。普段の営業時間は朝の8時から夜の8時までなのだが、相手は月読さんだ……絶対にたった15分程度では終わらない筈なのだ。

 

──ちりんちりん

 

するといつも通りやって来た女性……いや、今は月読さんと言った方がいいな。その月読さんが今日の家の面接にやって来たのだ。……よく見たら確かに面影がある……髪型がツインテールじゃなかったらここまでかわるんだな……

 

「あの……」

 

「とりあえず、このカウンターに座ってくれ」

 

「はい」

 

そして、俺はカウンター方に座らせるように促す。一応この店は俺の家でもあるから奥の部屋にはあまり行かせたくないのだ。

 

「それじゃ面接を始めようか……月読さん」

 

「……そうですね。蓮さん」

 

こうして、俺と月読さんの面接が始まった。……とは言っても簡単な質問しかしないのだが……

 

「まずは……久しぶりと言った方がいいか?」

 

「毎回蓮さんのお店で会ってたじゃないですか……私の事忘れてましたけど……」

 

そう言って、少し拗ねる月読さん。確かに月読さんがこの店にやって来たのは大体3ヶ月前ぐらいとは覚えているが……普通は5年ぶりに会ったら何もかもが変わって分からんだろ。

 

「5年も経てば誰だって変わるからな……実際、俺は美人な女性がやって来たぐらいにしか思って無かったからな」

 

「……そう、ですか」

 

それを聞いた月読さんは無表情な顔をしていたが、耳が赤くなっているのが分かりやすいかった為、やはり月読さんらしいと感じたのだ。

 

「けど、いざ月読さんって分かると……俺的にはまだ子供のイメージがあるんだがな」

 

「ムッ……私、もう子供じゃありません。大学生で大人です」

 

「……子供扱いをしてすまない。悪かった……」

 

「分かったならいいです」

 

話が脱線し始めていた為、俺はすぐに話を戻して面接の話に戻した。……正直、あまり月読さんを個人的に採用したくは無かったのだが、質問にもちゃんと答えていて、理由もしっかりとした理由があった為にそんな事は出来なかった。

 

「……とりあえずある程度質問したけど……採用だ」

 

「本当ですか?」

 

「嘘ついてどうする。理由もしっかりしてたし、怪しい点も無かったからな」

 

「ならよかったです。仕事は明日からですか?」

 

「そうだな……明日出れる日と時間を決めといてくれ。そしたらそれに合わせて色々手続きするから」

 

「分かりました」

 

その時、月読さんが小さくガッツポーズをしたのを見逃さなかった。やはり、どんなに見た目は変わっても月読さんは変わらないらしい。

 

「それじゃ、明日からよろしくお願いします」

 

「あぁ。よろしく」

 

そうして、俺の店に月読さんが働く事になった。しかし、これから起きる様々な出来事に巻き込まれていく事を今の俺は知る由もない。

 

 




月読調〈好感度──%〉
現在、大学生になった月読調……彼女は一体何をしにやって来たのか……彼女の考え方が分からない……

次回大人になった月読さん……


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大人になった月読さん……

彼女は話したい。


俺だ。青空だ。1週間前、俺は月読さんをアルバイトの店員として採用した。なにせ、あの月読さんがもう大学生になっている事に改めてびっくりしたよ。……そう考えると5年とゆう月日は長いなと感じながら俺は仕事に勤しんでいた。

 

──ちりんちりん

 

「いらっしゃいませ。2名様でよろしいでしょうか?」

 

「はい」

 

「では、こちらにどうぞ」

 

月読さんの仕事ぶりは正直かなり助かっている。今の俺は昔とは違い、目付きによって怖い印象が強い為にどうも接客には向いていないのだ。常連客にも「店長は接客向いてないぞ。もっと笑え」とは言われたが、いざ笑ってみると今度は「笑い方がヤクザの笑顔だ……」と言われて、結構ショックだったな……

 

「ご注文は何になさいますか?」

 

「俺はコーヒーでこいつはカフェラテで」

 

「かしこまりました。少々お待ちください」

 

月読さんを店員として働く事になって1週間が経つが、彼女は覚えもいいし、今は愛想も良くて、お店の制服が似合う美人さんだ……この1週間で月読さん目当てでやって来るお客さんもいた。しかし……俺はこの1週間月読さんを見ててふと彼女を思い出す……あの白いリボンが似合う俺の初恋の……

 

「蓮さん出来た?」

 

「ん?あぁ。すまない……ほら、出来たから持っていってくれ」

 

「分かりました」

 

……どうやら俺はまた昔の事に引きずっているようだ。俺は、その後もまるであの時の事を、再び思い出したかのように5年前の事を仕事が終わるまで気にしていた……

 

 

そして、午後8時……やっと仕事も終わり店を閉める頃だった。家は基本月曜日は休業日にしているのでゆっくり休もうと思って片付けをしている時にそれは起きた。

 

「…………」

 

「あの……蓮さん」

 

「……なんだ?月読さんもう定時だから帰ってもいいんだぞ」

 

「いえ、今日は蓮さんに用事があったので……この後、居酒屋に行きませんか?私、最近蓮さんとゆっくり話せて無かったから……その、どうですか?」

 

「…………」

 

なんと、月読さんが俺を飲みに誘ってきたのだ。……まぁ、それも確かに分かる。月読さんがアルバイトを始めてから今の今まで、仕事の話しかしておらず、普通の会話などはほとんどしていなかったのだ。……まぁ、今日ぐらいいいか。

 

「いいぞ。月読さんも大人だからな……」

 

「なら、このお店でどうですか?」

 

「……それじゃ、そこに行くか」

 

そうして、俺達はその居酒屋に行く事にした。距離もそこそこあった為、家の駐車場から車を出して、月読さんを乗せて運転を始めた。大体20分程度でその居酒屋に着いたので、俺と月読さんはそのお店に入り、カウンターに向かった。

 

「月読さんは何か飲む?」

 

「それじゃこのレモンサワーがいいです」

 

「レモンサワーか……なんか違和感が凄いな」

 

「……また子供って言いたいんですか」

 

「……まぁ、会ってないと違和感があるからな」

 

そう言って、俺はレモンサワーを頼む。ちなみに今日は俺は酒を飲まない……飲酒運転はしないたちなんでな。そして、しばらくの間沈黙が続くと月読さんから切り出してきた。

 

「……どうして蓮さんは本部を抜けたんですか?」

 

「振られて居心地悪くてやめた……って言った方が正しいかな……」

 

「振られたって……やっぱりそうですか。あの後どうなったか蓮さん知ってるんですか?みんな心配してたんですよ……連絡も取れないし」

 

「俺も1人になりたかったんだよ……」

 

すると、店員がレモンサワーを持ってきて月読さんの前に置くと、月読さんはそのままレモンサワーを飲み始めた。

 

「……やっぱりジュース見たいですね……美味しい」

 

「……今度は1人で行くかな」

 

「ダメです。蓮さんとはもっと話たい事がいっぱいあるんですから誘ってください」

 

「分かった分かった……次の機会があったらな」

 

俺はそう言って、月読さんの頭を撫でると月読さんは気持ち良さそうに目をつぶって幸せそうな顔をしていた。……こうやって頭を撫でるのも久しぶりだな。でも、やっぱり俺は彼女の事が気になっていた……

 

「……月読さん……小日向さんはその……」

 

「……未来さんなら今は私の通ってる大学を卒業して、今は響さんと楽しく同居生活してます」

 

「……そうか……ありがと」

 

小日向さんが元気な事を知ると俺はちょっと嬉しくなった……いや、やめよう。虚しくなるだけだ。違う話題にしよう……

 

「そういえば月読さんはどうやって家の店を知ったのかな?」

 

「学校帰りにちょっとアルバイトを探してて……そしたらたまたま蓮さんのお店を見つけて中に入ったんです……ただ、蓮さんを見つけたのはいいけど中々話しかけにくて……気がついたら……」

 

「3ヶ月経っちゃったのね……なんかごめんね。俺の顔昔より怖くなって……」

 

「そんな事ないですよ。ただ……久しぶりで私恥ずかしかっただけですから……私、まだまだ話たい事が沢山あるんです」

 

「分かったから……そんな嬉しそうな顔でこっちを見るな……たくっ」

 

そうして、俺は月読さんと沢山の事を話した。最近の出来事、俺がいなくなってからの出来事等などの事を沢山話した。特に1番驚いたのはほとんどの装者が引退した事だろう……もちろん月読さんも引退していて、それが理由でバイトを始めたのがそうなのだろう。そのきっかけが、エルフナイン先輩がアルカノイズの無力化に成功したことだ。……やはりそう言った部分でエルフナイン先輩は錬金術師だと改めて認識した……

 

「やっぱり5年は長いな……」

 

そう言って、俺は水を飲む……ここは酒を飲んでカッコつけたいのだが、今日は車で来ているから仕方ないだろう。……だが、1つ誤算だったのは……

 

「れんしゃ〜ん〜♡」

 

「……月読さん。飲みすぎだ……離れて……」

 

「やだぁ〜……れんしゃんといっしょにい〜る〜の〜♡れんしゃんのにおい〜しゅきぃ〜……♡」

 

月読さんは酔うとどうやら甘えるタイプの人のようだ……完全にキャラが変わっているのだが……可愛いから良しとしよう。

 

「れんしゃ〜ん〜♡もっとおしゃけのむぅ〜?」

 

「ほら、帰るぞ……」

 

「むぅ〜……あ〜そうだぁ〜……れんしゃんおうちぃ〜とめてぇ〜♡」

 

「俺の家はダメだ。ちゃんと家を教えなさい」

 

結局、俺はその日の眠った時間は深夜の2時だった……次からは月読さんにお酒は程々にと言っておこう……

 

「れ〜ん〜しゃ〜ん〜♡」

 

「全く……」

 

夜は長い……

 

 

 

 

 

 

 

 




月読調〈好感度──%〉
バイトを始めてから1週間……ずっと蓮さんと話す機会がなく、勇気を出して慣れない居酒屋に行ってほとんど酔うまで飲んだ事ないお酒を飲み……とにかく沢山の事を話した。あぁ……楽しい。

次回怪しげなお調子者……


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怪しげなお調子者……

……成長期を終えると気にはなる。


俺だ。青空だ。今日も店は変わらず営業している……ただ、この前の月読さんのあの甘える姿はかなりくるものがあった。いわゆるギャップ萌えと言う奴なのだろう。あの時は何とか車に乗せる事が出来たが、月読さんは酔ったままの状態で甘えてくるし、家を探すので一苦労だった。月読さんの財布の中に学生証が入っていたので何とかなったが……。その後は月読さんが住んでいるアパートまで行って部屋まで送り、家に帰ってきた。しかし、月読さんが一人暮らしをしているとは……暁さんはどうしたんだ……なんて思っていたのだが……

 

「…………」

 

「……月読さん。お客さん」

 

「……え、あッ!す、すみません蓮さんッ!」

 

あれから更に1週間……月読さんと飲みに行ったのはいいのだが、月読さんは多分あの日の自分のやっていた行為を思い出して恥ずかしくなったいるのだろう……さっきも俺を見る度に恥ずかしいそうにしてるし……

 

「お、お待たせしました……ご注文のコーヒッきゃッ!……ご、ごめんなさいッ!」

 

「……むしろご褒美です。ありがとうございますッ!」

 

さっきから失敗ばかりしているのだ……あの男は……何かしたら出禁だな。

 

──ちりんちりん

 

すると、新しいお客さんが家にやって来た。その女性は少しチャラい格好……とゆうより弾ける大学生と言ったほうがいいような金髪の髪が長い女性だった……あのボリューム……メロンだな。

 

「いらっしゃいませ。何名様です……ってきりちゃん?」

 

「調ーッ!様子を見に来たデスよッ!」

 

「……」

 

なんと、その女性はあの暁さんだった。確かにあのバッテンの髪留めとか最後のデスで分かったが……暁さんはあんなに胸が大きかったか?しかも、あの派手な服装は完全に誘っているようにしか見えないんだが……

 

「とりあえず1名様で案内して欲しいデスッ!」

 

「きりちゃん……一応私バイト中だから騒がないでね?」

 

「わ、分かってるデスよ」

 

そう言って、暁は俺の前のカウンターに座ってメニュー表をを見ていた。どうやら俺が誰なのかまだ分かっていないようだ……まぁ、これが普通なんだが……それにしても……この体勢は……

 

「…………」(……ゴクリっ)

 

「じっーーー……」

 

「ッ!?な、なんだ月読……」

 

「……きりちゃんの胸見てたでしょ?」

 

「い、いやそんな事はな……い……」

 

「ふーん……やっぱり大きな胸が好きなんですね……」

 

月読さんはまるで暁さんさんに聞こえるような声の大きさで俺に言った。月読さんはそう言って自分の胸を見てため息をついて、暁さんは両手で自分の胸を隠した。

 

「へ、変態デスッ!」

 

「……俺は決して変態では無い。暁さんのその男を誘っている格好で目がその胸元に集まるのは仕方ないだろう」

 

「言い訳無用デスッ!やっぱり心配になって様子を見に来て正解だったデスッ!調ッ!こんな変態の店にいなくていいデスッ!また新しいアルバイト先を探すデスッ!」

 

暁さんはそう言って、月読さんをバイトを辞めるように言ってきた。しかし、月読さんは……

 

「きりちゃん……私、このバイトやめないよ?」

 

あっさりと暁さんの提案を否定し、バイトを続ける事をはっきり言った。その言葉にキョトンとする暁さんだったが、すぐに元に戻ってその理由を聞いた。

 

「どうしてデスかッ!このお店の店員は変態デスよッ!」

 

「違うよきりちゃん。蓮さんは私達の魅力にちょっと興奮しただけ。それに、私達にそんな事する人じゃないよ」

 

「……月読さん。地味に俺に変態的要素を加えないで……はぁ……さっきは悪かった。後でなんでも付き合ってやるから許してくれ……」

 

「なら、今日違う居酒屋に行きませんか?それで許してあげます♪」

 

「し、調ッ!?どうしてそんな男と仲がいいデスかッ!?しかも、その蓮って……言って……る……人………………って蓮さんデスかッ!?」

 

もの凄いカオスな空間になってきた。……最初はまぁ、俺のせいだから仕方ない所もあったので少しは目をつぶっていたが、段々話も月読さんのせいでそれてきて……暁さんの声も大きくなってお客さんの迷惑になってきたので、俺は2人にチョップを食らわせた。

 

「痛ッ……」

 

「デェスッ!」

 

「はぁ……最初のあれは俺が悪いが、今は仕事中だ……違うか?」

 

「「ごめんなさい(デス)……」」

 

「よろしい……話は居酒屋でいくらでも話してやるから今は……分かるな?」

 

「気をつけます……」

 

「仕事の邪魔して悪かったデス……」

 

こうして、話はまとまって今日の夜の居酒屋で話す事になった……全く、ここ最近で色々な事がありすぎだろ。そんな訳で、俺は店を閉めるまで仕事をひたすらにやり続けた……話の流れ的に今度は3人で居酒屋に行くことになるとは……はぁ……

 

 

 

 




月読調〈好感度──%〉
胸の成長を気にする調。大きくはなったが切歌を見て毎回ため息をつく。

暁切歌〈好感度40%〉
大学生でいわゆる可愛い陽キャになった。成長期を終え、1部の部分がとても注目するようなぐらいグラマスに成長している。

次回過去と現在と俺……


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過去と現在と俺……

語れば分かる。


俺だ。青空だ。俺は今、仕事を終えて月読さんと暁さんと一緒に居酒屋ににいる。ここの居酒屋は暁さんが教えてくれたいいお店なんだとか……確かにここは個室もあってメニューも豊富だ。しかし、現状を言わせてくれ……どうしてこうなった。

 

「あ、蓮さんは何を飲むデスか?私はとりあえずビールデスけど」

 

「俺もビールで大丈夫なんだが……なんで暁さんは俺の隣に座ってるのかな?」

 

「もちろんッ!この5年間何してたか教えて欲しいデスッ!あたしは怒ってるデスよッ!調もなんで教えてくれなかったデスかッ!」

 

「きりちゃん……今すぐ蓮さんの隣から離れるか、きりちゃんの生活事情を暴露するか……どっちがいい?」

 

「ご、ごめんなさいデス……そっちの席に戻るデス……」

 

俺達はテーブル席に座っていて、俺と月読さんが向かい合っている状態だった。そして、月読さんに何故か脅された暁さんは俺の隣を離れて、月読さんの隣に座った。……話されたくないって事は暁さんは今どんな生活をしてるんだ?

 

「なぁ、月読さん。俺、暁さんの生活事情気になるんだが……」

 

「きりちゃんの部屋は大体カップラーメンで部屋着はTシャツに、下はパ「や、やめるデスッ!これ以上は絶対にダメデスッ!」……きりちゃんが大学生になってだらしなくなったのが悪い」

 

……どうやらあまり聞いてはいけない話だったようだ。すると店員がビールを三本持ってきて机に置いた。……置いたのはいいが……これ、グラスじゃなくてジョッキだよな?

 

「それじゃ乾杯するデスよッ!乾杯デースッ!」

 

「「か、乾杯……」」

 

「……蓮さん、きりちゃんお酒強いから……」

 

「……財布はある程度入れてきたから大丈夫だ」

 

こうして、この前とは違って暁さんを含めた3人で話を始めた。話を進めていく中で色々な事が分かってきた。2人が何故別々に住んでいるのか……それはやはりマリアさんが絡んでいたらしい。2人の話によると1人でやっていけるようにと自立を促しているようだ。

 

「全く……マリアは過保護デス。だから独身なんデスよ……」

 

「ん……マリアは私達を気にしてるんだからそんな事言わないの」

 

「だって……辛いデスよ……マリアはクリス先輩や翼さんを見る度にため息をつくデスよ?あおいさんが結婚した時だってマリアはあおい……貴方だけは信じてたのに……って言ってやけ酒してたデスよ……」

 

……どうやらこの話は俺には重い話だった。それ以外にも、大学に入るまでの出来事、風鳴さんと雪音さんの赤ちゃんの話、現在のSONG本部の状況など、色々な事を話した。……周りのみんなは変わっていくのに対して俺は……

 

「何も変わってない……か……」

 

「およ?蓮さんどうしたんデスか?急に暗い顔になって……まるで冷蔵庫に1年以上置いたじゃがいもみたいデスよ?」

 

「……まさか、そのじゃがいも」

 

「へっ?……か、仮の話デスよッ!仮のッ!」

 

「……ならいいが」

 

「れんさん……にゃにかあったんですか?」

 

暁さんは不思議と俺を見て、話す側から聞く側に変わって俺を見ていた。月読さんも同じように俺の話を聞こうとしているようだが、月読さんの顔は少し赤かった……酔い始めてるな。

 

「……まぁ、俺が本部を辞めてからの5年間を思い出していたんだよ……聞きたい?」

 

「聞いてみたいデス……」

 

「わたし…も……」

 

「それじゃ話そうか……昔の話を……」

 

そう言って、俺は本部を辞めてからの出来事を色々と話した。家の店を作るまでの話や、その間に起きた出来事……そして失恋を忘れる為に沢山の所を放浪したこと……今まで話せなかったことを沢山2人の前で話した。別に俺が救われる話ではないのに……。そうして、俺が話を終えると暁さんと月読さんは黙ったままだった。

 

「これが過去の話さ……まぁ、過去の事だから何か話せば変わるかなって思っただけだけど……」

 

「「…………」」

 

「面白くもなかっただろ?昔の俺と今の俺は違う……って話だ」

 

「……蓮さんはバカデスね。あたしや響さんよりも大バカデスッ!」

 

「……たしかに、れんさんはちょっとおバカさん……でも……」

 

すると、月読さんは俺に近づいて優しく頭を撫で始めた。そして、俺の耳元で囁く。

 

「れんさんはがんばった……」

 

「俺は……頑張った……のか?」

 

「うん……だって、れんさんはいつもがんばりやさんだもん……」

 

「……そうか。ありがとう……月読さん」

 

「ん……ん〜〜♡」

 

「……し、調ッ!そろそろ帰るデスよッ!」

 

すると、暁さんが急に月読さんに帰るように言ってきた。暁さんの顔は少し赤く恥ずかしいそうにこちらを見ていた。……よく考えたらこれ……月読さんが俺に迫ってきてるように見えるよな………………嫌な予感が……

 

「れんしゃ〜ん♡」

 

「あー……また調が甘々モードになったデス……こうなると調は頑固デスよ……」

 

「……抱きついて離れないんだが」

 

「蓮さん……諦めるデスッ!」

 

「……締まらないな」

 

「れんしゃ〜ん……しゅきぃ♡」

 

こうして、俺を含めた3人での飲み会が終わった。あれから何とか月読さんを引き剥がして、暁さんに頼んだ。何だか疲れた……でも 、前よりも少しスッキリした気がする……俺は……頑張ったのか……そうか……。そう思いながら俺は1人家に向かって帰るのだった。

 

 

蓮さんが帰った後、あたしは調をおんぶして調のアパートに向かっている途中だった。

 

「きりちゃ〜ん♡」

 

「はぁ……調…あれだけお酒は程々にって言ったばかりじゃないデスか……」

 

「やぁ〜……だってぇ〜れんしゃんが〜」

 

「分かってるデスよ……邪魔はしないデス。調は5年間ずっと蓮さんの事を思っていたんデスから……次は調の番デスよ」

 

「ん〜きりちゃ〜ん〜……ありがと〜♡」

 

そう言って、あたしは夜道を歩く………あたしはいつでも味方デスからね……調。

 

 




月読調〈100%〉
この思いに気づいた時には既に彼はいなかった。もう諦めるようとした……でも、諦めかけた時に彼を見つけた。だから私は……

暁切歌〈40→50%〉
調はいつも明るく振る舞ってたデス。けど何処か何か覇気がないような……そんな感じな事がたまにあったデス。でも最近の調はとても幸せそうデス……よかったデスね。

次回図書館の新人……


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図書館の新人……

やはり彼は出会う。


俺だ。青空だ。この前の居酒屋での出来事はその……久しぶりに楽しかった。そして、今日は店を閉めて国立図書館に来ている。理由は、店の新しいメニューのアイデアを考えに来たのだ。基本、俺は店のメニューを考える時は大体国立図書館で考える事が多くて、2週間に1回は通っているのだ……まぁ、お金も取らないし借りる事もあまりないからな……

 

「ふむ……ケーキ作りの本がないな」

 

そう言って、俺はその本を探す。家は自営業なので、本を探しながら新しいレシピを考える事も多い。まぁ、失敗する事が多いが……。今家で作っている人気のプリンもこの国立図書館で考えたものだ。特に最近は月読さんのお陰で店の評判も良くなってプリンの売上も上がっていて、俺は嬉しい限りだ。

 

「しかし……この国立図書館は広いな。まぁ、静かで考えもまとまるから俺は好きだが……ん?これは……アイスか……うん。今日はこれにするか」

 

俺は近くにあったアイスの本を見つけて、それを持って机と椅子が置いてあるスペースに歩き始めた。いつも休日の日にこんな事をしていると、あまり色々な場所に出かける事はなくなったが、俺も好きでやっている事だからあまり気にしていない。そう思って、俺は角を曲がると誰かに急にぶつかった。俺はそのぶつかった人を咄嗟に受け止めた。

 

「きゃッ…………あれ?私……」

 

「大丈夫…です……か」

 

「だ、大丈夫です。ありがとうございます」

 

俺はその人物……いや、俺は見た途端に分かった……分かってしまった。黒髪ロングで後ろにはカチューシャをしている女性……5年が過ぎて容姿などは変わっていたが、紛れもなく……俺の初恋の相手……

 

「あぁ……本が散らばって……このままだと先輩に怒られる……」

 

「……手伝いますよ」

 

「えっ?あ……す、すいませんッ!これはぶつかった私の責任だから気にしないでくださいッ!」

 

「2人の方が早いから……」

 

小日向未来が俺の目の前にいる……

 

 

「ありがとうございました。お陰で助かりました」

 

「……まぁ、はい……」

 

俺は今、散らばった本を集めて小日向さんに渡した所だ。あれから5年……偶然とはいえ、まさか小日向さんに会えるとは思っていなかった。俺はきっと人違いだと思って、職員のネームプレートを確認する……しかし、それにはやはり小日向未来とそう書かれていた。

 

「……あの、大丈夫ですか?」

 

「……あ、あぁ……大丈夫だ。研修中って事は新人さんか?」

 

「はい。今年、この職場で採用されて働けるようになったんです」

 

「そうか……その、頑張れよ」

 

「あ、ありがとうございますッ!」

 

すると、小日向さんはその本を1箇所に集めて俺に頭を下げて出入口の受付に戻って行った。小日向さんが行った後、俺は……

 

「小日向さん……凄い綺麗になってたな……」

 

とても複雑な気分になっていた。小日向さんとは会わないようにしてきたが、逆に覚えられていない事に安心したようで、嬉しくないような……そんな気分になっていた。

 

「……帰ろう……それがいい」

 

そう思って俺は出入口の方に向かって歩き始めた。なるべく小日向さんを見ないように……俺の恋はあの時終わったんだ。そう思いながら、俺は出入口に向かうが……ほんの一瞬、チラッと見た時に小日向さんと目が合った。……そして、俺は気がつけば受付の方に向かい、小日向さんの前に立っていた。

 

「……あの、どうかしましたか?」

 

「……いや、その……」

 

「……もしかして、その本の貸出ですか?」

 

「えっ、あ、はい……」

 

「それでは名前を教えてください」

 

「…………」

 

俺は一体何をしているんだ……こんな事をしてももう小日向さんは……。そう思いながら俺は貸出をやめて貰おうとするが、気がつけば口が動き、違う事を話していた。

 

「あ、青空……蓮です」

 

「ッ!?……わ、分かりました。……ほ、本は2週間以内には返却をお願い致します……」

 

そして、俺は国立図書館を出る……俺は一体何がしたいのだろうか……俺はもう大人だ……忘れろ……。そう思いながら俺はただ真っ直ぐに家に帰るのだった……。

 

 

「…………青空…さん……」

 

「小日向さんこの本の整理お願い」

 

「…………」

 

「小日向さんッ!」

 

「ッ!す、すいませんッ!」

 

「んもぅ……貴方、青空さんが来てからおかしいわよ?」

 

「……青空さんを知ってるんですか?先輩」

 

「あの店長、この国立図書館によく来るのよ。確か……もう4年前からずっとかしらね……1度お店に行って来たんだけど、意外とよかったわよ」

 

「く、詳しく教えてくださいッ!そのお店についてッ!」

 

 

 




小日向未来〈好感度──%〉
やっと……見つけた。

次回小日向未来……


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小日向未来……

ギクシャクした関係。


……俺だ。青空だ。……先週の休みの日、俺は小日向さんに出会った。彼女は俺の事を分かっていなかったが、本の貸出で名前を言ってしまったからすぐに分かるだろう。あの時、俺は何故小日向さんに話しかけてしまったのか……あの国立図書館には、このアイスの本を返してからは、もう行く事はやめよう……

 

「……ん、蓮さん」

 

「ん?あぁ、どうした月読さん」

 

「元気ありませんけど……何かあったんですか?」

 

気がつけば俺は、小日向さん事ばかり考えていて月読さんが心配そうにしながら話かけてきた。これはいけないな……仕事に集中しないとな。

 

「大丈夫だ。月読さん……心配ないよ」

 

「そう、ですか……」

 

そう言って月読さんは仕事に戻る。しかし、月読さんは俺を心配しているのかチラッと仕事中に俺を何回か見ていた。俺は拭いている食器の反射を見て自分の顔を確認すると……目が死んでいた。ここまでくると怖いどころか恐ろしいように思う。

 

──ちりんちりん

 

すると新しいお客さんが家にやって来た。すると月読さんがそのお客さんの接客対応に向かう。一体誰が……

 

「いらっしゃいませ。何名さ……未来さん……」

 

「調ちゃん……久しぶり…」

 

……状況を整理しよう。家の店に今小日向さんがいる……何故、どうして、い、いやそんな事より落ち着くんだ……すぅー……はぁー……

 

「調ちゃん…青空さんと話したい事が…あるの……」

 

「……私は認めません。最初に見つけたのは私です……」

 

「分かってる……でも……私は向き合わないといけないから」

 

「……分かりました。……カウンター席でよろしいでしょうか」

 

「ありがとう……調ちゃん」

 

小日向さんは月読さんに案内されてカウンター席に座る。あの2人が何を話していたかは分からないが……俺は、もう冷や汗が止まらなくなっていた。別に悪い事もしていないし、嘘をついている訳でもない……ただ、俺は小日向さんを見るのが……怖かった。そして、小日向さんは俺が立っている前のカウンター席に座る。

 

「…………」

 

「…………」

 

そして、その後はただ沈黙が続いた……。小日向さんはメニューを手に取るわけでもなく、俺の顔を伺いながら何度も何かを言おうとするが、途中でやめてしまって5分が経過した。そんな中、最初に喋ったのは……俺だった。

 

「……小日向さん…その……元気、だったか?」

 

「えっ……あ、はい……元気、です……」

 

「そう、か……」

 

「「…………」」

 

俺が言い終えると、また沈黙が始まる。まぁ、それもそうだ。急にいなくなった奴に再開して、その相手が振った男だったらそりゃいくらなんでも気まずいだろう。俺だって本当はかなりキツい……5年経った後でも小日向さんを見るとあの時の様子を思い出す。……でも、今しかないと思った。じゃないと俺は後悔する。……だから……俺は……

 

「その……まぁ……なんだ……久しぶりだな」

 

「青空さんは……大分印象が変わりましたね」

 

「そりゃもう5年も経ってるからな……嫌でも変わる……」

 

「そうですね……もう私も大人ですから……」

 

「……注文は?」

 

「ブレンドコーヒーで……」

 

「……とびっきり美味いコーヒー入れてやるよ……小日向さん」

 

「ふふっ……ありがとうございます。青空さん」

 

小日向さんと向き合う事は決して間違っていないと感じた……

 

 

小日向さんが家の店にやって来てから大体1時間が経った。お客さんも今は小日向さんしかいなくて、仕事も落ち着いてきた頃……俺と小日向さんは話を続けていた。

 

「……やっぱり本部を抜けたのは……私がきっかけなんですね」

 

「そうだな。俺も人間だ……嫌な事からは逃げたくなる。でも、小日向さんが悪い訳でもないからな?俺はあの時はそれが正しいと思ったから辞めたんだ」

 

「そう、なんですね……」

 

俺と小日向さんの会話の内容はあまり楽しい話では無かったが、それでも俺は小日向さんと話せる事が嬉しかった。すると月読さんが小日向さんの隣に座ってムスッとしながらこちらを見ていた。

 

「…………」

 

「ど、どうしたんだ月読さん?」

 

「いえ、さっきから未来さんが本題の話に移らないので私が……」

 

「調ちゃん……分かってる……でも、これだけは言わないといけないから……」

 

「なら早く言ってください。私、この仕事終わったら蓮さんの家でお酒を飲む約束をしてるんですから……」

 

「……月読さん。約束はしてないし、なんで家に勝手にお邪魔する形になってるのかな?」

 

「ダメ……ですか?」

 

「ダメです」

 

月読さんはいつの間にか話を逸らして違う話題の話をしようとしていた。……いや、サラッと飲みに誘ってるの?可愛いけどさ……。すると小日向さんがそんな状況の中で真剣に話始めた。

 

「青空さん……5年前、響に告白するっていいましたよね……」

 

「……まぁ、振られた後だからな……それであれだろ?相思相愛で同居する仲までに発展したんだろ……」

 

「いえ……私、響に振られました」

 

「やっぱりか……OKして…って振られたのッ!?」

 

「はい……」

 

びっくりしている俺に対して落ち込む小日向さん。そして、もうそんな事は分かりきってる風な顔をしている月読さん。それにしても立花さんが小日向さんの告白を断るなんて……

 

「で、でも同居はしてるんだろ?」

 

「はい……親友として……」

 

「……そうか」

 

小日向さんにあまり聞かないようにはしているが、あの立花さんが断るなんてよっぽどの事があったんだろうな……

 

「……なんて言ったらいいか分からないが……その…いい事あるって。立花さんも何か目標が出来たんだよ」

 

「……鈍感

 

「ん?月読さん今何か言った?」

 

「いえ、蓮さんは今のままでもかっこいいって言ったんですよ」

 

「そうか?俺の顔結構怖い気がするんだけど……」

 

「青空さんはかっこいいですよ。私が最初見た時、私……ドキドキしましたから……」

 

「そ、そうか?なんか……照れるな」

 

そう言って、照れる俺に対してまたムスッとする月読さん。そして、俺を見る度にちょっと恥ずかしそうにしている小日向さん。……なんかこの雰囲気久しぶりだな……

 

「蓮さん。やっぱり蓮さんの家でお酒飲みましょう。いや、飲みます」

 

「月読さんそんなにお酒好きだったけ?普通にダメだけど……」

 

「今ならもれなく未来さんがついてくる。未来さん暇ですよね?」

 

「えっ……でも私久しぶりに会って心の準備が……「なら私が最後まで……」それはダメッ!……私も家にお邪魔します」

 

「……いや、何勝手に話が進んでいるんだ。まずは本人に許可を取れ」

 

こうして、俺は仕事を続けるのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 




小日向未来〈好感度──%〉
オリ主との久しぶりの再開で嬉しくなる小日向さん。響に振られてからは少し落ち込んでいたが、何処かの誰かさんのお陰で今に至る。ただ、5年前の事を気にしてまだオリ主に話しかけにくい所もある。しかし、それでも私は迷わない……

月読調〈好感度100%〉
未来にちょっとデレデレするオリ主に嫉妬する月読さん。ムゥ……蓮さんのバカ。

次回お酒の誘惑……


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お酒の誘惑……

お酒は人の本性が現れる。


俺だ。青空だ。今日も仕事を終えて、片付けを始める。もちろん月読さんもバイトの時間も終わっているである。……ただ、本来ならば軽い晩御飯を作って風呂に入り、少しネットを漁って、歯磨きして、寝るのだが……

 

「未来さんそのネギを切ってくれませんか?」

 

「このネギ?分かったよ調ちゃん」

 

「…………俺も」

 

「蓮さんはゆっくりしてていいですよ。今日は私達が作りますから」

 

「そうでもしないと落ち着きませんから」

 

家の店……じゃなかった。今は月読さんと小日向さんが俺の家に上がって料理を作っている最中だった。作っているのは軽いおつまみ程度の物でいい匂いが漂ってきた……

 

「お待たせしました。蓮さんどこに置いたらいいですか?」

 

「このテーブルに頼む。そしたら2人はそっちに座ってくれ」

 

「ここですね……あの、青空さんがよかったらグラスに注ぎましょうか?」

 

「いや、大丈夫だ。……それじゃ……」

 

「「「乾杯」」」

 

そうして、俺達の晩酌が始まった……って言っても、お酒を飲みながらただ喋るだけなのだが……

 

「……うん。やっぱり酒は美味いな」

 

「蓮さんはゆっくり飲むようになったんですね。知らなかったです」

 

「そりゃあ……飲みすぎると大変だからな……ってなんで知ってるんだ?それは朔也以外知らない筈だが……」

 

「本部のみんなで集まった時に、朔也さんが変な動画を見せてくれて、それが蓮さんだって教えてくれました。確か……縁日の動画です」

 

……あの野郎。まだ持ってやがったか……そう思いながら、俺はビールを飲むとふとある事を思い出した。ギャラルホルンって確かあったよな?それはどうしたんだ?

 

「なぁ、ギャラルホルンはどうしたんだ?確か本部にいた時はまだあったような……」

 

「「…………」」

 

すると2人は急に黙って何も言わなくなった。……もしかして地雷踏んだ?

 

「も、もしかして聞いたらいけない話だったか?そしたらその……すまん」

 

「えっ、あ、そ、そうじゃないんですッ!ただ、その……話したらややこしくなりますし……」

 

「奏さんはずるいです……」

 

「奏……ってもしかしてギャラルホルンで何かあったのか?」

 

「いえ、事件って事は一応あったんですけど……その聞きたいですか?」

 

そう言って、俺に問う小日向さん。……何故か嫌な予感はするが、俺は好奇心に負けてその話を聞いてしまった。

 

「まぁ、気になるしな……何があったんだ?」

 

「その、青空さんがいたんです。あ、並行世界の青空さんですよッ!」

 

「…………マジ?」

 

俺はその話を聞くと、どうやらギャラルホルンの向こう側では別の俺がいるらしく、しかも、今は天羽さんと一緒に戦っているとか……並行世界の俺はあれか……主人公ポジションで戦っているのか……似合わねぇ。

 

「ん〜……しかも、むこうのれんさんは〜……かなでさんとつきあってるんですよ……」

 

「奏さんから話を……聞いたら…ん…必死のアプローチに惚れたって……言って……ました」

 

向こうの俺はどうやら天羽さんと付き合っているらしい……俺は始めて自分自身に嫉妬したよ。しかも、さっき話の途中に証拠の写真で幸せそうにしているし……はぁ……

 

「まぁ、ギャラルホルンの事は分かったよ。……って今日小日向さんは大丈夫なのか?その立花さんが……」

 

「響なら今日は夜勤ですから……大丈夫ですよ……ヒック」

 

「れんさん、れんさん……つぎはなにをはなします?」

 

「んー……まぁ、面白い話ならなんでも」

 

そして、俺と小日向さん、月読さんの3人はその後1時間以上ただお喋りしながら楽しく話し続けた。そして、夜の10時を過ぎた頃、俺も大分酔ってきてそろそろお開きにしようとしていた時だった……

 

「れんしゃ〜ん〜♡」

 

「月読さん……そろそろお開きに……」

 

「やぁ〜まだれんしゃんと〜いっしょにぎゅーするの〜」

 

月読さんは完全に酔っており、俺に甘えるようになっていた。しかし、月読さんは酔うとどうしてこんなに可愛いくなるのだろうか……そう思っているとふとある事に気がついた。……そう言えば小日向さんがさっきから口数が少なくなっているが……大丈夫か?

 

「あの、小日向さん大丈「暑い……」ブフッ!」

 

「ちょっ、こ、小日向さんッ!服ッ!」

 

「ん……だって暑いし……」

 

すると小日向さんは急に服を脱ぎ捨て、下着状態になった。俺は急いで小日向さんに何か着せるものを探すが、それを月読さんに邪魔をされる。

 

「むぅ〜…れんしゃんわたしをみてくれないとやぁ〜ッ!」

 

「月読さんッ!?同じように脱がなくてもいいからッ!」

 

「……青空さん……私も構って……」

 

「小日向さんッ!?近い近い近いッ!当たってるからッ!」

 

「青空さん……ぎゅーってして……お願い」

 

どうやら小日向さんは酔うとどうやらわがままになるタイプだったようだ。俺は急いで小日向さんを引き剥がすが、すぐに月読さんが抱きついてきて、月読さんを引き剥がすと小日向さんがと……エンドレス状態だった。

 

「あー……やばい頭痛くなってきた……」

 

「れんしゃん……わたしのこときらい……」

 

「月読さん泣かないで……ね?ほら、2人共お開きにするから片付け……」

 

「んく……んく……んぁ……こぼれちゃった……青空さん拭いてー……」

 

「れんしゃ〜ん〜いっしょに〜ねよぅ〜♡」

 

「収集つかない……やべぇ……興奮しすぎてちょっと眠たく……」

 

「ん〜れんしゃんねむいの〜?」

 

「青空さんまだ寝ちゃだめぇー……」

 

そうして、俺は久しぶりにかなり飲んで記憶が曖昧だが、なんとかお開きにして終わった。寝る時にはもう記憶はなかったが……

 

 

朝、俺はめが覚めると激しい頭痛に見舞われながら起きた。俺が起きた場所は自分のベットの上だった。そして、俺は頭痛に見舞われながら何とか起きようとしたが、柔らかい何かに違和感を覚えた。すると、変な膨らみが俺の布団の両隣に存在していた。

 

「……い、いや……まさか……な」

 

そして、俺はその布団を中を覗き込む。ま、まさか(自主規制)なんてことはないよ……な?そう思いながら覗くと……そこには、俺の両隣には気持ち良さそうに寝てる月読さんと小日向さんがいた。

 

「スゥ……スゥ……」

 

「……んぅ……」

 

「…………」

 

……社会的に死んだ。

 




小日向未来〈好感度──%〉
お酒を飲むとわがままになるタイプ。向こうの世界のオリ主と何かあったかも……

月読調〈好感度100%〉
お酒を飲むと甘えるタイプ。………zzZ

次回真実と疑問……


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真実と疑問……

マンガ見たいな展開。


俺だ。青空だ。……はっきり言って、俺は今かなり焦りと罪悪感が重なって、さらにお酒のせいで少し二日酔いになりかけの状態の中……まず、この現状をどうしようかと悩んでいた。お、思い出せッ!俺はあの時、小日向さんと月読さんの布団を敷いて、そのまま寝かせた筈だ……クソッ!記憶が曖昧で思い出せないッ!

 

「俺の服は……昨日と一緒。脱いだ形跡もないし、俺のデュランダルも大丈夫……なはず……」

 

「ん……あれ?私……」

 

「……眩しい……朝?」

 

すると、2人がどうやら目を覚まして布団から起き上がった。だが、ここで1つ問題がある……俺は服を着ているが、2人は下着……そして3人で1つの布団にいる訳で……

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

「も、もしかして、私……蓮さんに……」

 

「嘘……私………お酒に酔った勢いで……」

 

2人は現状を理解したのか、どんどん2人の顔は青ざめてゆく……こ、このままじゃ色々と大変な事になる気がする……ま、まずは……

 

「お、落ち着くんだッ!2人共……いいかい?とりあえず2人はまずシャワーを浴びてくるんだ……もちろん着替えも用意する……いいね?」

 

「……分かり、ました。その……青空、さん…ごめん、なさい……」

 

「私達、酔った勢いで……蓮さん、ごめんな、さい」

 

「い、いや……もしかしたら俺達の勘違いかもしれないから……ほら、2人共泣かないで……」

 

そして、2人が一緒に俺の家の風呂場でシャワーを使っている間、(自主規制)をやった証拠となる物もくまなく探した…………そして、結果は…………

 

「……使った形跡なし。血痕もなし……変な匂いもしない…………よ、よかったぁー……」

 

白……つまり、俺は無実で小日向さんと月読さんに手を出してなかった……

 

 

「……蓮さん……調や未来さんに手を出してないと言っても、男としては不能って思われるデスよ?」

 

「……暁さん……地味に楽しんでるだろ……」

 

「そ、そんなことないデスッ!あの時は一応調に連絡して見たんデスけど……まさかそんなマンガ見たいな展開になっていたなんて……面白いからもっと聞かせて欲しいデスッ!」

 

「……後の話なら月読さんに聞け。そもそも暁さんが心配だからって事で教えてやったってのに……。はぁ……喋るんじゃなかった……」

 

そんな訳で、俺は仕事をしながら暁さんと話をしていた。ちなみに、小日向さんと月読さんと飲み会をしてからもう3日は経っている。あの時は、最終的に2人に俺が手を出してなかった事を話すと2人は落ち着いて、安心していた。その後は小日向さんと月読さんはその後が気まずかったのか、そのまま帰ってしまったが……

 

「いやぁーだって調が急にあたしの家にノックもしないでやってくるんデスよ?そしたら「きりちゃん私の初めて……無くなってない…よね?」って言われて、あたしの食べてたカップラーメンをこぼしちゃったデスよ……」

 

「……まぁ、確かに普通はそうだよな……嫌われたかな……」

 

「だ、大丈夫デスよッ!それって事故なんデスから仕方ないデスッ!」

 

「はぁ……明日からは月読さんシフト入ってるし、国立図書館に本を返しに行かないといけないし……最悪だ……」

 

「まぁ、元気出すデスよッ!あたしも応援してるデスからッ!」

 

そう言って、元気良く励ます暁さん。……しかし、暁さんの服装がラフな服装をしている為、どうしても胸元が気になって仕方がなかった。……俺は欲求不満なのか?……近いうちにDVDでも買おう。うん、そうしよう。

 

「……あの、蓮さんに相談したい事があるんデスが……」

 

「ん?何だ?」

 

「持ってくるお金が足りなかったデス……どうすればいいデスかね?」

 

「……ちなみに今いくら持ってる?」

 

「に、298円デス……」

 

「今食べたパフェの金額580円だけど……とりあえず今からその分だけ働け……それ以外だったら月読さんを呼ぶけど……」

 

「うぅ……が、頑張って働くデス……」

 

結局、その日は暁さんが1日中パフェの分の金額を働いて返済する事になった。……しかし、暁さんよ……財布の中身が298円って……絶対にカップラーメンしか買えないじゃん。

 

「とりあえず、まずは皿洗いからな。……仕事が終わったら残り物だったらサンドイッチとかやるからしっかり働けよ?」

 

「本当デスかッ!?やったデスッ!」

 

そして、後日。俺は一応小日向さんと月読さんに改めてしっかりと謝罪をした。もちろん2人は事故だからと許してくれたが、俺も大人だからしっかりとした対応をしなくちゃな……

 

 




小日向未来〈好感度──%〉
朝チュン(仮)をしてしまった人。どうやら夜寝ぼけて水を飲みに行って、そのままオリ主の布団に入ってしまった。

月読調〈好感度100%〉
同じく朝チュン(仮)をしてしまった人。夜トイレに行った後、2人が寝ている様子を見てまだお酒が抜けきっていない甘々な状態でオリ主の布団に入った。

暁切歌〈好感度50→52%〉
料金が足りなかったデス子。最近、本当に金欠で悩んでいる。……バイトしないとやばいデス……

次回久しぶりのお出かけ……


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久しぶりのお出かけ……

たまに知らない人のふりをする……


俺だ。青空だ。今日は久しぶりにどこかに出かけようと思っている。最近はあまり出かけるといっても近場の国立図書館やショッピングモールに行く程度だったので、少しテンションが上がっている。俺が向かった先は少し離れた、ボウリング場に向かった。……1人で……

 

「……ここに来るのも久しぶりだな」

 

俺は大体1人で過ごすことが嫌いな訳じゃない。1人でやるには邪魔も入らないし、何よりもそれなりに楽しめるからだ。

 

「それじゃあ……肩慣らしにやるかッ!」

 

そう言って、俺はボウリング場の入り口に入って行った……

 

 

ボウリング場の中に入ると、人はそれなりに入っていて、ピンが当たる音が鳴り響く……そして、俺はとりあえず1ゲーム入れてエンジョイしながら始めていたのだが……

 

「……ハァッ!」

 

──ストライクッ!

 

「んー……もうちょっと回転を入れるべきだったかしら?」

 

俺がやっている横のレーンで見覚えのある特徴的なピンク髪の女性がプロのボウリング選手のような投げ方をしながら、ストライクをとっていた……あれ、絶対にマリアさんじゃん……

 

「……フッ!」

 

──ストライクッ!

 

「よしッ!今度はいい感じだわッ!最近はやれ結婚だの、妊娠の話だの、幸せな話ばかり聞くとその度に余計辛いのよねぇ……はぁ……何処かにいい男がいないかしら……」

 

……どうやらマリアさんは風鳴さんや雪音さん、そして友里さんが結婚してからはあまりいい話を暁さんや月読さんから聞いてなかったが……これは捕まったら厄介だな。そうして、俺もピンに向かってボウリングの球を投げる。今日はこの1ゲームをしてさっさと帰ろう。

 

──ストライクッ!

 

「あ、ストライク……」

 

「ねぇ、そこの貴方?」

 

「……な、なんでしょうか」

 

すると、まさかのマリアさんから俺に話かけてきた。もしかして俺が青空って分かったのかッ!?そしたらめっちゃ嫌な予感がするんだけれども……

 

「よかったら私と勝負しない?さっきから私の事チラチラと見てくるから気になって……」

 

やばい……見てたのがバレた……と、とりあえず誤魔化さなければ……

 

「そ、そんな事ありませんよ……ハハ……」

 

「……貴方、何処かで会った事あるかしら?」

 

「き、気のせいですよ。お……ぼ、僕は貴方とは初対面ですし……」

 

「……ならいいわ。話を戻すけど、私と勝負しない?丁度貴方もゲームを始めたばかりだし……どう?」

 

「え、えっと……まぁ、それぐらいなら……」

 

「よしッ!決まりッ!なら貴方からねッ!」

 

そうして、俺とマリアさんとの勝負が始まった……

 

 

そして、1時間後……あの後、俺は最終的にマリアさんと1ゲームで終わる予定だったのだが、ちょっと盛り上がり過ぎて3ゲームまでやる事になった。正直、マリアさんがボウリング上手すぎて最後とか3連続ストライク出してたし……絶対に1人で通ってるよ……

 

「いい運動になったわねー……もう少しで負ける所だったわ」

 

「そ、そうですね。お……ぼ、僕も勝てたら嬉しかったんですけど……」

 

「私、意外と負けず嫌いだから……貴方、名前は?」

 

「あ……紅月…健です」

 

「そう……次会った時はまた一緒にボウリングをしましょう」

 

そう言って、マリアさんはそのまま帰って行ってしまった。咄嗟に口調と名前を偽って言ってしまったが……まぁ、大丈夫だろう。そして、俺はボウリング場を出て家に帰ろうと車に乗り、家に帰って行った……

 

 

「今日はなかなか楽しい1日だったわね……ってあら?何かしら……もしもし切歌?」

 

『あ、マリアデスッ!次の日って空いてるデスか?もし、よかったら調が働いてるお店に行かないデスか?』

 

「えぇ。もちろんいいわよ。……でも、どうして私を誘うのかしら?」

 

『そのお店に蓮さんが働いてるからデスよッ!マリアも会いたいって言ってたデスし、それで誘ったデースッ!』

 

「……そうね。確かに急にいなくなった理由も聞きたいからね……明日の11時でいいかしら?切歌はお金持って来なくていいわよ。私が払うから」

 

『本当デスかッ!?マリアありがとうデスッ!』

 

そして、次の日……蓮とマリアが違った意味で再開することをまだ、2人は知らない……

 

 

 




マリア・カデンツァヴナ・イヴ〈好感度40%〉
オリ主の事に気がついていない歌姫。次の日に出会って鬼の形相で話をしていたらしい。また、お詫びにと出されたアイスを食べて少し機嫌が治ったとか……

次回女性警察官とDVD……


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女性警察官とDVD……

現場に居合わせた人は語る……


俺だ。青空だ。この前はボウリングをしに行ったのだが、まさかマリアさんがいるとは思わなかった。あの場は何とかしてやり過ごしたのだが、まさか暁さんがマリアさんを連れてくるとは思わなかった……。しかし、ここ最近は何故か装者達と会うようになってくる事が多くなってきた。……多分、その原因……いや、黒幕に検討がついている。それは……

 

「朔也。お前のせいだな?」

 

「ん?何が?」

 

「とぼけるな……最近、月読さんに暁さん、マリアさん……そして、小日向さん……どう考えてもおかしいだろ。朔也……素直に話せ」

 

「そんな事言われてもな……」

 

朔也はそう言いながら真面目に考えている……そして、コーヒーを1口飲むと、小さくため息をついて話始めた。

 

「別に蓮の店のことも、蓮が何処に行くかなんて言ってないぞ。そもそも何処に行くか知ってた時点で怖いだろ」

 

「そんな事ないだろ。月読さんは家の店を見つけてるし、小日向さんだって俺が使ってる国立図書館で働いてるんだぞ?マリアさんは……あれは偶然だけど……」

 

「とにかく、俺は知らないぞ……まぁ、その表情からして色々あったな?噂では二股疑惑みたいな事があったって聞いたぞ?」

 

「……そ、そんな事ない……ちなみに誰から聞いたんだ?」

 

「えっ?もちろん切歌ちゃんだけど……」

 

……とりあえず暁さんにはこのことを月読さんに話そう……そしてしっかり反省して貰おう。すると、朔也が何か思い出したかのような顔をして、ある割引き券を俺に渡してきた。

 

「蓮、この割引き券やるよ」

 

「……割引き券…ってこれあの店の割引き券だろ……奥さんに怒られなかったのか?」

 

「いや、バレてない。そもそも、俺はこの割引き券の処分に困ってただけだからさ。家には奥さんがいるし……使い道も無くなったからな」

 

朔也が渡してきたのはDVDが1枚半額になる割引き券だった……。普通のDVDなら分かるのだが、この割引き券……18歳以上のアレが対象じゃねぇか……

 

「いらないんだが……」

 

「蓮……お願いだ。貰ってくれ……じゃないと家に帰ったら俺が殺されるんだッ!お前だって最近溜まってるだろ?頼むッ!先輩を助けると思ってッ!」

 

「……はぁ。分かったよ」

 

そうして、俺はその割引き券を受け取った。……しかし、半額かぁ……期限は……今日じゃん……

 

 

そして、その日の夜。俺は仕事が終わった後にDVDを買いに家を出た。……よくよく考えて見れば、月読さんといい、小日向さんといい、暁さんといい……考えるのをやめよう……うん。

 

「……着いたな」

 

そんな事を考えていると、割引き券が対象のお店に着く。そして、俺はその店に入るとまぁ(自主規制)や(自主規制)な物が沢山置かれていた。……朔也からはこんな店があるとは言ってたが……やべぇな。何処を見ても見せれない物ばかりじゃん。

 

「朔也は他の人に貰ったとは言ってたが……かなりの変態じゃねぇか。……まぁ、そういいながらもこの店に来た俺も同じようなもんか……」

 

俺は、そのお店を見回りながら色々な商品を見ているとある物が目に止まった。……女性警察官ねぇ………………………………これにするか。

 

「これください」

 

そして、俺はDVDを買い終えると、店を出て家に帰り始めた。今の時間は夜の9時を過ぎており、人通りも少なかった。……何だろう……この罪悪感は……。そう思いながら俺は歩いていると、後ろから誰かが話かけてきて、俺は反射的に袋を隠した

 

「あの、すみません。ちょっといいですか?」

 

「け、警察官……なんでしょうか?」

 

俺は後ろを振り向くと、そこには女性警察官が2人立っていた。後ろの1人はよく見えないが、俺に何の用があるのだろうか……

 

「少しあなたの様子が気になったので……さっきから少しおかしな挙動をしていたので職務質問に応じてもらいます」

 

「え……あー……分かりました。いいですよ」

 

そして、俺はその女性警察官に職務質問に応じて、その質問にしっかりと受け答えをしていた。……さっきからもう1人の警察官めちゃくちゃ俺の事見てくるな……でも、何処かで見たことあるような……

 

「……質問は以上です」

 

「なら問題ないですね?それじゃあ、俺はこれで失礼して……」

 

「それじゃ、最後にその袋の中身を確認させて貰います」

 

「分かりまし……えっ、今なんていいました?」

 

「袋の中身を確認させて貰います……もしかして怪しい物でも入っているんですか?」

 

……状況を整理しよう。俺は職務質問でこのDVDが入っている袋の中身を見せろとこの警察官に言われている……普通ならさっさと見して帰るのだが……今はヤバいッ!下手すると俺が恥ずかしい思いするじゃんッ!ど、どうしよう……

 

「い、いや……入ってないですよ……ハハ」

 

「……なら、その袋の中身を見して頂いてもよろしいでしょうか?」

 

「…………あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!分かりましたよッ!ならそっちの警察官に袋渡しますから確認してくださいッ!」

 

「……分かりました。お願いしますね?」

 

「は、はいッ!分かりましたッ!」

 

そして、もう1人の女性警察官は俺が買ったDVDを袋から取り出して確認する。すると、その女性警察官は急に顔を真っ赤にしてすぐに袋にしまった。

 

「どう?大丈夫だった?」

 

「だ、大丈夫……です。あわわ……

 

「それで、中身は何だったの?」

 

「うぇッ!?……い、言わないといけないですか?」

 

「当たり前じゃない」

 

「……えっと…その……え、エッチなDVD……です……」

 

「…………そ、そう。分かったわ」

 

「終わった……もう…いっそ、殺してくれ……」

 

最終的に、俺は女性警察官からの職務質問を終え、家に帰って行った。あの、女性警察官がもう1人の女性警察官に見していたら俺は正直、立ち直れなかっただろう。そして、俺は家に帰った後、そのDVDを袋に入ったまま押し入れの中にしまった。……もう、しばらくは罪悪感とかで無理です……

 

「……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛死にたい゛い゛い゛い゛い゛い゛ーーーーーーーーッ!!!!!!」

 

俺は布団の上でただ叫び続けた……

 

 

「……立花さん。まぁ、こんな事もあるわよ」

 

「そう……ですね。その結構偏った性癖でしたね……蓮さん」

 

「そうね……って立花さん、貴方あの人と知り合いなの?」

 

「はい……顔が少し変わっていたので最初は気がつかなかったんですけど……よく見たら蓮さ……ち、知人で……その……職務質問が終わった後に少しだけ喋りたかったんですけど……その、あれで……」

 

「……なんか、悪い事したわね……彼……」

 

「…………」

 

 

 

 

 

 




藤尭朔也〈好感度50%〉
オリ主に疑われる朔也。本人は確かに他人に漏らすような事はしない……ただ、結婚してからは独り言が多くなったとか。

────〈好感度──%〉
…………。

次回働かざる者食うべからず……


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働かざる者食うべからず……

ピンチはチャンスに変わる。


俺だ。青空だ。先週、俺はDVDを買いに行って女性警察官に職務質問をされて家に帰った……のはよかったが、めちゃくちゃ恥ずかしい思いをしたので、正直1週間は家に篭もりたかったのだが、営業もあったのでそんな事は出来ずに仕事をしている。……あんなことがあったから完全に欲求不満だよ……はぁ……

 

「蓮さん。ブレンドコーヒー2つにカフェラテをお願いします」

 

「分かった」

 

そして、俺は仕事を続けながら月読さんを見る。…………あぁ、クソッ!さっきから月読さんのお尻や胸ばかり見てしまう……仕事に集中しなければ……

 

──ちりんちりん

 

「こんにちはデースッ!」

 

「あ、きりちゃん。いらっしゃいませ」

 

家の店に元気良くやってきたのは、暁さんだった。そして、暁さんはそのまま俺の前のカウンター席に座ると月読さんに注文をし始めた。

 

「調、ここのプリンをお願いするデスッ!」

 

「きりちゃん……あんまり大きな声だと他のお客さんに迷惑だよ?」

 

「およよ?そうデスか?気をつけるデス」

 

そして、暁さんが注文したプリンを月読さんが持ってくる間、暁さんが俺に話しかけてきた。

 

「蓮さんも相変わらず仕事頑張ってるデスねぇ……」

 

「まぁな。じゃないと生きていけないしな」

 

「まぁ、そうデスよねぇ……あの、蓮さんに相談があるんデスけど……」

 

「……なんだ?」

 

「アルバイトとして働かして欲しいデスッ!お願いしますッ!」

 

そう言って、頭を下げる暁さん。すると、月読さんも戻ってきて暁さんの前にプリンを置くと、小さくため息を吐きながら言った。

 

「きりちゃん……もしかして家賃払えなくなりそうなの?」

 

「うっ……調は鋭いデス……」

 

「きりちゃん……私は何度も大丈夫かどうか聞いて、いつも大丈夫って言ってたのに……前のバイトはどうしたの?」

 

「前のバイト先があたしにセクハラばかりしてくるから辞めたデスッ!あの店長は変態デスッ!」

 

「……きりちゃん後でちょっとそのバイト先教えて。きりちゃんに手を出すなんて……許さない」

 

どうやら暁さんは前のバイト先のセクハラが酷くて、辞めたそうだ。確かに……このボリュームのある胸を見たらセクハラしたくなるのも分かる。………………

 

「あのー……蓮さんそんなに胸を見られると恥ずかしいデス……」

 

「ッ!?す、すまない。最近疲れていてな……」

 

そう言って、俺は何とか誤魔化そうとした。それを見ていた月読さんはムゥっと頬を膨らましながらこちらを見ていた。……仕切り直そう。

 

「ん゛ん……それで家でバイトしたいんだよな?なら履歴書はあるか?」

 

「もちろん持ってきたデスよッ!」

 

そう言って暁さんは履歴書を俺に渡してきた。……問題はなさそうだな。

 

「……一応面接はするから完全に採用する訳じゃないからな?」

 

「受けさせてくれるだけでも嬉しいデスッ!ありがとうデスッ!」

 

「ッ!?ちょっ、暁さんッ!?」

 

すると、暁さんが急に抱きついてきた。多分、暁さんも生活が厳しい状態でバイト先が簡単に見つかる事がとても嬉しかったのだろう。しかし、今の俺は欲求不満だ。そんな状態の中で暁さんのあれが当たったら……

 

「……およ?蓮さんズボンに何か硬いものでも入れてるデスか?」

 

「……は、ハハ……そう、かもな……」

 

「きりちゃん?蓮さんが困ってるから離れて。今すぐに……」

 

「し、調ッ!?か、顔が怖いデスよ……」

 

そう言って、暁さんは俺の後ろに隠れる。あ、暁さんッ!?今そこを移動したらッ!

 

「…………ふーん。きりちゃんに興奮しちゃったんだ。……ふーん」

 

「……し、仕事に戻るぞ。暁さん、とりあえず面接の話はこっちから連絡するから……これが俺の電話番号だ」

 

「わ、分かったデス。失礼するデスッ!」

 

そして、暁さんは急いでお金を払って店を出て行った……この空気どうしよう……

 

 

そして、その日の夜、俺は仕事も終わってゆっくりネットサーフィンをしようと思っている時に一通のLINEが俺のスマホに届いた。俺はすぐにそのスマホを開いて見ると相手は月読さんからだった。

 

「月読さんからか……仕事以外で連絡してくるなんて珍らブフッ!?」

 

『蓮さん。今度一緒に海に行きませんか?』

 

内容は俺を誘って海に行かないかとの事だった。それだけだったら別に問題はなかったのだが、問題はその後に送られてきた写真だった。

 

「……水着を着た写真を今の俺に送ってくるのか……はぁ……綺麗だとは思うが、もういい大人なんだからそんな事しない。海なら休みの日ならいいぞ……っと送信」

 

俺が月読さんにLINEを送ると、俺のスマホにすぐに返事が返ってきた。

 

「エッチ過ぎだろ……勘弁してくれ……」

 

書かれていた内容はこうだった。

 

『本当ですか?約束ですよ。…………あと、私の水着でいくらでも使っていいですよ♪』

 

後日、家の店で暁さんが新たに店員として働くようになるのだが、それと同時に月読さんに対する鼓動が治まらなかった……

 




月読調〈好感度100%〉
オリ主のアレが気になって仕方がない調。写真は正直送るかどうか迷って謝って誤信をして、返ってきた返信によりベットの上でジタバタ。

暁切歌〈好感度52→55%〉
何とか乗り切れた切歌。これで何とか生活は大丈夫だが、……あの硬いアレはなんだったデスかね?

次回ゲームが終わってそして……


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ゲームが終わった後で……

何度だって思い浮かべる。


俺だ。青空だ。突然だが、俺は今国立図書館にいる。理由はもちろん仕事の新たなメニューを考えに来たのだ。……別に俺はわざわざ小日向さんに会いに来た訳じゃないが、普段の日常でやっていることをすぐにはやめられないからだ。そして、現在俺はその国立図書館で静かに本を読んでいる時にそれは起きた。

 

「…………」

 

「青空さん今日もメニューを考えてるんですか?」

 

「……ん?小日向さん……まぁ、ここが居心地いいし、下手に変えると返ってアイデアが思い浮かばないからな。最近は暁さんも家で働き始めてお客さんも入ってきたしな」

 

「そうなんですね……隣いいですか?」

 

「いいぞ」

 

すると、小日向さんは俺の隣に座って本を読み始める。俺も同じように本を読み続けていたのだが、やはり俺は小日向さんの事が気になって仕方がなかった。

 

「……今仕事は大丈夫なのか?」

 

「えっ?あ、大丈夫です。今は休憩中なので」

 

「そうか?……でも、今はお昼だし……お腹もすいてるだろ」

 

「そんなことないですよ。少し前にサンドイッチを食べたばかりですから……」

 

「……そうか」

 

そして、俺と小日向さんは再び読書を続ける……よくよく考えて見れば今の俺は一体何なのだろうか。5年前に小日向さんに振られて、本部を辞めて自分の店を作って1人でゆっくりとした人生になるのだろうなって思っていたのに……

 

「…………」

 

「…………」

 

気がつけば、俺はまた装者達に出会ってしまって……当たり前の日常が変わってしまったように思える。昔だって、小日向さんに話しかけるのはいつも俺だったのに、今では小日向さんが俺に話しかける事が多くなった。そして今は初恋の人が俺の隣で本を読んでいる……なのに……俺は……

 

「……そろそろ時間なので戻りますね」

 

「あぁ……頑張れよ。小日向さん」

 

「はい…………あの……」

 

「それじゃあ、俺も店に戻るよ。……じゃあね。小日向さん」

 

「……はい……またどこかで……」

 

それ以上踏み込むことが出来なかった……

 

 

そして、俺は国立図書館を出た後にスーパーに寄って足りない食材を買っていた。……小日向さんには悪いことしたかな……でもやっぱり俺には……

 

「無理だよな……今更……」

 

そう言って、俺は食材を買ってスーパーを出る。すると、誰かが俺に急にぶつかってきて、そのまま俺の荷物を盗んでいった。

 

「なッ!?待てッ!痛ッ……クソッ……逃げられる……」

 

俺は急にその男にぶつかって頭を打ったので、すぐに起き上がることが出来なかった。俺の荷物を持った男が走って逃げている所を俺はただ見ていることしか出来なかった。……ヤバい……意識が……

 

「はぁ……はぁ……おいッ!そこの女どけぇぇぇぇぇッ!!!!!」

 

「……すぅー……ハッ!」

 

「ガハッ!?……」

 

「こちら58番道路で窃盗罪で男を確保。至急応援をお願いします。もう……せっかくの休暇なのに……ってあれは……蓮さんッ!?蓮さんしっかりしてッ!蓮さんッ!」

 

俺はその男が捕まって、女性が駆け寄ってきた所から俺は意識が途絶えた。

 

 

……

 

…………

 

………………知らない天井だ。

 

……なんて1度は言って見たかったのだが、場所は大体わかる。ここは病院の中だ。

 

「病院か……頭がズキズキする……」

 

「あ、起きた」

 

「…………ど、どうも」

 

俺は起き上がって横を見ると知らない女性がそこには……いや、何処かで見たことあるよな?えー……っと……あ。

 

「この前の女性警察官………………な、なんでッ!?」

 

「あ、アハハ……その……はい……」

 

け、警察官ッ!?何でッ!?どうし……って確かあの時……俺は窃盗にあって……それでね……。まぁ、それは分かる。……分かるんだけどまさかもう一度会うとは思いもしなかったよ。しかし……俺超恥ずかしいんだが……

 

「とりあえずもう大丈夫ですね。あ、これ荷物です。盗みを働いた男はちゃんと私が手刀で気絶させて逮捕したから大丈夫ですよ」

 

「あ、はい。そうですか……」

 

……この女性警察官サラっと凄いことやってるんだが……

 

「蓮さんは頭を打って少し脳しんとうを起こしただけですから問題ないですよッ!」

 

「脳しんとうか……ん?なんで俺の名前を知ってるの?」

 

「……えっと……もしかして私のこと気づいてませんか?」

 

俺は改めてその警察官をよく見る。今は私服だが、胸の発育が良く、髪は茶髪でヘアゴムで結んでいる女性に知り合いなんて…………………………ま、まさか……

 

「も、もしかして……た、立花さん?」

 

「そうですよ。蓮さん……そしてお久しぶりです」

 

「…………あ、あぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




小日向未来〈好感度─0%〉
やはり、思うようにはいかない未来。話せるようにはなったが、それ以上がいけない……。1人でなんとかしなければいけない……だって、─も私も……

立花響〈好感度──0%〉
偶然の偶然によりオリ主とまた出会った響。───────。

次回振った彼女と振られた俺……


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振った彼女と振られた俺……

彼女は親友と違い、チャンスを逃さない……


俺だ。青空だ。……俺が病院から目が覚めて1時間半が経過した。まさか、立花さんが警察官になっているとは思わなかったし、立花さんは髪を伸ばしていて、あまり分からなかったが出会えるとは思っていなかった。そして、現在俺は……立花さんと居酒屋で飲んでいる。

 

「よかったですね。入院とかしなくて済んで」

 

「確かにな……怪我をしたら仕事にも影響があるし……まぁ、今日は助けてくれたお礼だ。なんでもしてやるよ」

 

「本当ですかッ!それじゃ遠慮なく……すみませ〜ん焼き鳥のもも20本くださ〜いッ!」

 

あの後、俺は軽い事情聴取を終えた後に立花さんにお礼にと居酒屋に誘ったのだ。……立花さんはかなり食べるから財布の中身が心配だが……

 

「蓮さん、蓮さんッ!ビール飲みましょうよッ!」

 

「俺は酒に弱いから1杯ぐらいでいいんだが……」

 

「いいじゃないですかッ!久しぶりに会った訳ですからゆっくり話しましょうッ!」

 

そう言って、立花さんはビールを飲む。立花さんはあの日からやはり変わってないな……。そう思いながら、立花さんと話をしながら俺はビールを飲む……しかし、俺が立花さんの事で気になるのは……

 

「それでですねッ!蓮さんッ!私一生懸命頑張って警察官になったんですッ!」

 

「そうか……それは頑張ったな。……なぁ、立花さん」

 

「なんですか?蓮さん」

 

「どうして小日向さんの告白を断ったんだ?」

 

「……誰に聞いたんですか」

 

「小日向さん」

 

「……未来……私に内緒で蓮さんに会ってたんだ……」

 

「まぁ、偶然だけどな」

 

すると立花さんの雰囲気が変わる。……なんかこの感じ……久しぶりでとても懐かしいな。

 

「……未来に会ったってことはやっぱり未来に……」

 

「いや、してない。なんかトラウマになってな……」

 

「……えっ?そうなんですか?」

 

「そうだ。それで話は戻るけどなんで小日向さんを振ったんだ?俺はてっきり承諾すると思っていたんだが……」

 

すると、立花さんはビールを1口飲んで静かに話始めた。

 

「最初は嬉しかったんですよ。未来に告白されて……これで未来を守れる。もう誰にも奪われないって……でも、私……思ったんですよ……私のこの好きって本当に異性としての好きなのかなって……」

 

「……同性だけどね」

 

「……そこは気にしないでください。それで話を戻しますけど、そしたら私……異性として未来のことを意識出来なくなったんです……だから私は未来の告白を断わりました」

 

「……そうか」

 

立花さんが言っていることは確かに正しいのかもしれない。立花さんは俺から小日向さんを守れればそれでよかったが、俺の存在が無くなって小日向さんに告白をされて何かが違うと感じたのか……

 

「でも後悔はしてないです。今でも私は未来の親友だし、何も変わってませんから。……私も聞きたいことがあるんですけど……どうして私達の前からいなくなったんですか……」

 

「簡単だよ……振られてショックを受けて…辞めて……新しいやりたいことを見つけた……それだけだよ」

 

「……もう恋とかしたくないんですか?」

 

「それはしたいよ。でも、小日向さんが頭から離れないし……でも、俺も20代後半だからね……恋なんてなかなか実るものでもないし、今から探すったっていい人なんて見つからないよ」

 

そして、俺はビールを飲む。……だんだん酔ってきたのか、俺の口数も多くなってくる……

 

「朔也は結婚して、子供も出来て……他のみんなも楽しそうで……いいよな……俺もいつか……そんな未来がくればな……なんて……」

 

「蓮さん……」

 

立花さんは心配そうな目でこちらを見ている。俺は右手で立花さんの頭を撫でると優しく立花さんに言った。

 

「もう昔の事だ。立花さんは気にしなくて大丈夫だよ……今の生活も俺は気に入ってるからね」

 

「……きっと蓮さんなら大丈夫ですよ。だって、未来に何回も告白した諦めない人なんですから……」

 

「いや……俺はそんな……」

 

「……私は知っています。蓮さんは諦めない人だって……そして誰よりも人を愛することの出来るお人好しですから……」

 

立花さんが言った言葉はまるで、俺がそうであったかのような言い方をしていた。それが一体何だったのかはわからないけれど……それは、まるで……もう1人の俺に言われているような……そんな気がした。

 

「……そっか。立花さんありがとう」

 

「はいッ!……ってなんか暗い話ばかりであんまりお酒が進んでませんね……」

 

「……そうだな。……ん…ん……ぷはぁッ!せっかくだし飲むか立花さんッ!」

 

「私これでもお酒強いですからねッ!」

 

そして、俺と立花さんはその後たくさんのことを話した。5年間の間で世界蛇の話、そして並行世界の俺の話……色々なことを話した。俺はビールを飲みながら話て……それがとても楽しかった。

 

「それで向こうの蓮さんは世界蛇の首をへし折ったんですよ〜……奏さんとのユニゾンも凄くて……私、びっくりしましたもん」

 

「そうか〜……並行世界の俺はすげぇな〜……ヒック。向こうの俺は天羽さんと付き合ってるんだからかっこいいんだろな〜……」

 

「今、ここにいる蓮さんもかっこいいですよ〜……」

 

「ん〜……嬉しいもんだな〜……ヒック」

 

そして、俺も完全に酔っ払って立花さんとの絡みも多くなっていた。……立花さんはやはり、お酒が強いのは本当で少し顔が赤くなる程度で俺との話を楽しそうに聞いて、話していた。その後、俺と立花さんは居酒屋でお金を払って店を出た。

 

「あの〜……蓮さん大丈夫ですか〜……」

 

「全然大丈夫〜……立花さん…ヒック」

 

「……蓮さんこの後ちょっと行きたい所があるんですけど〜……」

 

「ん〜……いいよ〜……」

 

「本当ですかッ!ちゃんと録音しましたからねッ!それじゃ……行きましょう……蓮さん……」

 

「何処にいくんだ〜……?」

 

「それはもちろん私達が休める場所です……安心してください蓮さん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「初恋なんて忘れるくらい……私でいっぱいに満たしてあげますから……気持ち良くなりましょう……蓮さん」

 

 

 




立花響〈好感度100%〉
久しぶりの出会いで舞い上がる響。ならばやることは1つ……私の体を使って思いも感情も何もかも快楽で染めてしまおう……。そして……私と一緒に堕ちる所まで堕ちましょう……蓮さん……

次回初めては貴方に……


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初めては貴方に……

彼の歪み。


『立花さん……これは……』

 

『蓮さ…いいんですよ私の全部……貴方の硬いもで私に刻んでッ!』

 

『立花さん……ッ……気持ちいいよ……』

 

本当、ですか……私もちょっと痛いけど……いいですよて……』

 

『立花さんッ!気持良いよッ!』

 

『蓮さんッ♡蓮ん♡大好きですッ!』

 

『立花さん……やばい……も俺……』

 

『蓮さん……私ことってんで……

 

『響ッ!響ッ!!』

 

『いいよ蓮さ♡私中でいっぱい出して♡をもっと……』

 

『愛して……』

 

────響……俺は……

 

 

「……ん……朝か…ッ…き、気持ち悪い……二日酔いか……」

 

俺は朝、変な夢を見て、目が覚めた。……二日酔いのせいか頭痛がする……確か、俺は居酒屋で立花さんと一緒に飲んで……

 

「……なんで……俺、ホテルで寝てるんだ?」

 

俺はベット起き上がって、あたりを見渡すとそこは俺の部屋ではない知らない部屋だった。ただ、俺がホテルにいることが分かったのは窓から入ってくる景色が街の風景ではなく、店の看板が見えたからである。

 

「……思い出せねぇ……しっかし、なんで俺は裸になってるんだ?」

 

そう思い、俺は立ち上がろうとすると俺の体に暖かい何かが抱きついてきた。……なんだ?この柔らかい感触とサラサラした髪の毛の感触は……ま、まさかッ!

 

「……ぅん……蓮…朝?」

 

「立……花…さん……」

 

「あ、蓮……」

 

俺は布団を剥がすと、1部は布団で隠れているが、立花さんが俺の隣で抱きついていた。……もちろん裸で……

 

「た、立花さん……俺は……」

 

「響って呼んでくれないの?」

 

『蓮さん……私ことってんで……

 

俺はその瞬間、あの夢が夢ではなく、俺と立花さんと一線を越えた現実であることに気がつく。お、俺は……立花さんになんてことを……

 

「立花さん……すまない……本当にすまない……酔った勢いで……俺は……」

 

「……蓮は悪くないよ。誘ったのは私だし……」

 

「で、でも……俺は……」

 

「はいストップッ!」

 

そう言って、立花さんは俺の口をキスで塞ぐ。立花さんはその時に舌を入れてきたのでなされるがままになっていた。立花さんはすぐにキスを終えると、笑顔で俺に答えた。

 

「蓮……私とのキスってどう?」

 

「え、あ、いや……俺……」

 

「蓮は夜の時は私といーっぱいキスしたのに今更だけどね。蓮って意外とSの素質ありますよねー。私……初めてで」

 

「わ、分かったッ!分かったからそれ以上はやめてくれッ!」

 

俺は立花さんが言っていることをそれ以上は聞けなかった。それ以上を聞いたら何かが壊れる気がして……

 

「とにかく、蓮は悪くないですよ。誘ったのは私で、ただ、蓮はそれで返事をしただけ。悪いのは私ですから……」

 

「……立花さんは後悔してない……のか?初めてだったのに……俺は酔った勢いで……」

 

「……私、初めての相手がだれでもいい訳ではないんですよ?蓮だからこそ私は貴方にあげたんです……それに……私、もう蓮の形になっちゃいましたから……」

 

そう言って、立花さんはお腹を撫でる……。立花さんが言ったこの言葉は嫌でも理解出来てしまった。立花さんは俺を……

 

「さてッ!それじゃあもう1回しましょうッ!」

 

「なッ!?……た、立花さんこの後、俺は仕事が……」

 

「……なら、蓮のお店教えてください。また、会いに行きますから……」

 

「そ、それは……」

 

「大丈夫です。蓮の嫌がることはしません……」

 

「…………」

 

そして、俺と立花さんは服に着替え始めた。その間に俺は辺りを再び見渡すと、1枚のタオルが赤い何かで汚れていたのが目に入った。そして、俺と立花さんは着替えた後、ホテルを出て別れた。そして、俺はいつもは小日向さんのことをふと考えることが多かったのに……その日は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

憑き物が取れたように小日向さんのことを忘れていた。

 

 

 




立花響〈好感度100→120%〉
一線を完全に越えた。彼女はそれ以上をのぞまない……今は……。やはり、蓮さんは押しに弱いことは本当だった……彼の癖は彼に教えて貰った……

次回全く違う風景……

だ、大丈夫だ……多分……( ゚∀゚):∵グハッ!! byマッカーサ軍曹


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全く違う風景……

それぞれ行動に出る。


「いらっしゃいませデースッ!」

 

……俺だ。青空だ。あれから5日が経った……あの後、俺は立花さんと1度も会ってはいない。そんな中でも、仕事はしないといけない訳で……今は月読さんと暁さんがそれぞれ接客をしているので、正直助かっている。ただ、5日前のあの時……

 

『はぁ……はぁ……ま、間に合った……ふぅ……』

 

『蓮さん、おはようございます』

 

『ッ!?つ、月読さんか……すまない、ちょっと店を出ててね。今から開けるから少し待って……』

 

『……お酒臭いですね』

 

『そ、そうか?まぁ、昨日は居酒屋に行ってたから仕方な『それと……』ん?』

 

『何かイカ臭い匂いが……』

 

『ッ……い、イカ焼きを食べたからちょっと匂うんだよ。それじゃ、今日も働くか』

 

そして、現在に至る訳なのだが……あの日から俺に変化が起きた。それは……今まで小日向さんのことを今まで考えることも多かったのに……今は……

 

「何も……思い浮かばない……」

 

「蓮さ〜ん。ブレンドコーヒーをお願いするデスッ!」

 

「あ、あぁ……分かった」

 

「ま〜た未来さんのこと考えてるデスか?ダメデスよ〜」

 

「それは……」

 

そう、あれから俺は小日向さんのことを1度も考えることは無かった。今言ってしまえば修学旅行での最悪な思い出を懐かしむ程度にしか思っていなかったのだ。

 

「蓮さん。ストロベリーパフェとバニラアイス、カフェラテを2つお願いします」

 

「あぁ。分かった……」

 

「……蓮さんやっぱり変ですよ?何かありました?」

 

「……どうして、そう……思うんだ?」

 

「だって……蓮さんの目が……」

 

──ちりんちりん

 

すると、家の店にお客さんがやって来た。そのやってきた人物は……

 

「こんにちは青空さん」

 

「いらっしゃい小日向さん」

 

小日向さんだった。小日向さんは暁さんに案内されて、俺がいるカウンター席の前に座る。……あれ?おかしい……いつもならドキドキするはずなのに……

 

「何か頼む?」

 

「えっと……ブレンドコーヒーをお願いします」

 

そして、俺は事前に準備していたブレンドコーヒーを入れて小日向さんの前に出す。小日向さんは何故かソワソワしながらこちらを見ていて、やがて決意したように俺に話かけてきた。

 

「あの、蓮さん……今週って休みありますか?」

 

「すまない……今週は月読さんと海に行く約束をしてるんだ。……どうしてだい?」

 

「いえ……私、青空さんに避けられてるのかなって思って……確かに昔のこともあって、それは仕方ないですけど……もう嫌なんです。だから、その……仲直りも兼ねて一緒に出かけられたら……ごめんなさい。都合が良すぎましたね……」

 

そう言って、落ち込む小日向さん。俺は彼女の言葉を聞いて、確かにそう思った。何故なら、俺はただ向き合うだけで行動まではしなかったのだから……

 

「……来週」

 

「え……」

 

「来週の日曜日なら空いてますから……一緒に出かけましょう」

 

「青空さん……」

 

俺の返事に小日向さんはそれを聞いて嬉しそうにしていた。俺も小日向さんの顔見ると嬉しくなってつい笑ってしまった。しかし……

 

──ブーッブーッ

 

「小日向さん電話」

 

「あ、すみません。ちょっと出ていいですか?」

 

「いいよ。会社からの電話かな?」

 

「いえ、響からで──」

 

『愛して……』

 

「ッ!?……」

 

「もしもし響?……うん……うん……分かった。もう響ったら……」

 

今、小日向さんは立花さんに電話をしている……それが、俺にはどうしても小日向さんが立花さんと重なって……気がつけば小日向さんの髪を触って……

 

「蓮さん未来さんの髪を触って何してるデスか?」

 

「ッ!?あ、暁さんか……ちょっと小日向さんの髪にゴミがついててな……」

 

「でも、顔を近づけてたデスよ?なんでデスか?」

 

「ち、小さくてよく見えなかったんだよ。暁さんそれよりちょっと片付けをしてくれないかな?」

 

「分かったデースッ!」

 

……俺は今何をしようとした?俺は一体……

 

「……うん……分かった。じゃあね響。……もう、青空さんイタズラしないでください。ちょっとこそばゆかったんですから」

 

「す、すまない……」

 

そうして、俺は仕事に戻る……今の俺は何処かおかしい……だって……もし、暁さんが止めてくれなかったら……きっと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

立花さんを重ねて小日向さんにキスをしていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 




小日向未来〈好感度─0%〉
オリ主との仲を完全に戻したい為に色々奮闘している。1番の相談相手はやっぱり響である。……ただ、最近の響はスマホの動画をよく見ている……イヤホンまでしてみてるから一体なんだろ?

月読調〈好感度100%〉
今日もしっかり働いてさりげなくオリ主にアピールする調。今週の海で出来れば……

暁切歌〈好感度55→60%〉
蓮さんのお店は意外と時給がいいデス。お陰で生活には困らないデスッ!今日も残ったプリンは持っていっていいって言ってたデスから楽しみデスッ!

次回海と理性と薄れる罪悪感……


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海と理性と薄れる罪悪感……

彼女は動き出す。


俺だ。青空だ。俺は今、月読さんと約束していた海にやって来ている。海も結構家族連れが多く、子供達が楽しそうに遊んでいた。そして、俺は何処にいるかと言ったら……

 

「月読さん着替えるの遅いなぁ……」

 

更衣室の前で月読さんを待っていた。しかし……今日は日差しが強いな……。そう思っていると、俺の視界が急に真っ暗になった。

 

「……だ〜れだ」

 

「……誰か分からないな」

 

「ムゥ……そこは私の名前を言うべき」

 

そう言って、月読さんは俺の視界から手を離す。後ろを振り向くと、ビキニ姿の月読さんがそこには立っていた。すらっとしたその姿はまるで、モデルのような華やかさがそこにはあった。

 

「月読さん……その、似合ってるよ」

 

「未来さんよりもですか?」

 

「……どうして、小日向さんの名前を出すのかな?」

 

「一番例えとしてはそれがいいかなって……」

 

「……否定はしないよ」

 

「ふーん……そうですか」

 

「でも、月読さんはとても綺麗だ。それだけは本当だよ」

 

「……ありがとうございます」

 

月読さんはそれを聞くと、俺から背を向ける。しかし、それでも月読さんの耳は赤く染まっており、きっと恥ずかしいのだろう……そう感じた。

 

「それじゃ……蓮さん遊びましょう」

 

「……そうだな」

 

そうして、俺と月読さんは海に向かって行った。

 

 

「冷たッ!……月読さんやるね。そいッ!」

 

「キャッ!……女性にこんなことするんだ……」

 

「え……いや、そんなつ「えい」冷たぁッ!月読さん卑怯だぞッ!」

 

「ブイ……」

 

俺と月読さんは海で水掛け合いをしたり、本気で泳いだり、レンタルした浮き輪で遊んだりと色々なことをしていた。

 

「ふー……遊んだ遊んだー……久しぶりにこんなに遊んだよ」

 

「蓮さん、昔見たいに楽しそうにしてましたよ」

 

「そうか?あまりそう思わないんだが…………そろそろ小腹が空いたし、海の家で何か買ってこようか?」

 

「お願いします。今日は疲れてもホテルを予約してますからいっぱい遊べますね」

 

「そうだな。それじゃ……行ってくる」

 

そして、俺は海の家に向かい始めた。月読さんの言った通り、俺と月読さんは事前にホテルを予約していっぱい遊べるようにしたのだ。月読さんが俺とホテルに行くのは嫌だと言うと思っていたのだが、月読さんは逆に目を輝かして頷いた時にはびっくりした。俺は海の家でフランクフルトとポテトを買って戻ると月読さんがナンパされていた。……はぁ。

 

「なぁなぁそこの美人なお姉さん。俺達と遊ぼうぜ」

 

「嫌です。私、彼氏がいるので……」

 

「彼氏よりも俺達といるほうが楽しいってッ!」

 

すると、チャラい男達が急に月読さんの腕を掴んで身動きを取れなくし始めた。月読さんはいくら大人でも男3人の力には勝てず、そのまま連れて行かれようとしていた。……こいつら……

 

「ッ…嫌ッ!離してッ!」

 

「あばれんなって。ほら……」

 

「ンーッ!ンッーッ!」(嫌ッ!嫌ァッ!)

 

「よし、このまま岩陰に連れて行って……」

 

「ンーッ!ンー……」(嫌ァッ!助けて……蓮さん)

 

「へへっ……上物じゃねえか……このま「おい……」あ゛?なんだて……めぇ……」

 

「月読さんに何してくれてんだてめぇら……覚悟出来てんだろうな?」

 

「なんだ?もしかしてこいつの彼ぶはァッ!」

 

その後は俺は月読さんに手を出した、このクソッタレなナンパ野郎を完膚なきまでにぶん殴り続け、こいつらが許しをこうまで続けた。それと、こいつら見たことあるような……

 

「「「ヒィィッ!す、すいまぜんでしだぁッ!」」」

 

「人様に迷惑かけたら……今度は玉を粉砕……だからな?」

 

「「「は、ハイィィィッ!」」」

 

そして、ナンパした男達はそのまま走って逃げて行った。まぁ、あれだけのことをしたんだ。これだけで済むだけマシだろう。俺は月読さんに近づいて頭を撫でて涙を拭く。

 

「大丈夫か?月読さん……」

 

「……きっと、蓮さんが助けてくれる、って信じて、ました」

 

「……そうか。怖かっただろ……ホテルに行って休むか?」

 

「はい……そうします」

 

結局、俺はこれ以上海で遊ぶことをやめて、早めにホテルに向かうことにした。俺は月読さんを連れて行って、更衣室の前まで行くと、月読さんの足が止まった。

 

「……どうしたんだ?もしかして何か忘れものを……」

 

「蓮さん……私、蓮さんにお礼をしてませんでしたね」

 

「いや、お礼だなん……」

 

「……ちゅ……ぷはぁ……それじゃあ、後で合流しましょう」

 

そうして、月読さんは更衣室に入っていった。俺は思考を放棄し、ふと思ったのは……柔らかく…そして甘い……ただ、それだけだった。

 

 

 

 




月読調〈好感度100%〉
さりげなくビキニを選んだ調。自身の魅力を最大限に活かして望む。最後にオリ主にキスをして私を見てと思わせるようにやってみたものの……自分の行為に今更ながら恥ずかしくなってしまった。……でも、一歩前進。

次回5年の愛と歪なアイ……


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5年の愛と歪なアイ……

純粋な恋はやがて……


俺だ。青空だ。俺は今、ホテルの一室で月読さんと疲れを癒している。……まぁ、今の俺は疲れが取れるよりも月読さんがどうして俺にキスやをしてきたのか気になるのだが、それはまぁ、置いておこう……とにかく今は楽しむことにしよう。

 

「……この部屋は広いですね」

 

「あ、あぁ……横になって大の字になりたいな」

 

「……子供見たいですね」

 

「大人は辛いからな」

 

そう言って、俺と月読さんはしばらく過ごしていると、月読さんがある提案をしてきた。

 

「蓮さん……まだ5時ですけど大浴場に行きませんか?」

 

「……どうしてだ?」

 

「私……シャワーを浴びてある程度は海水が取れたんですけど……海の塩の匂いが……」

 

「……そうだな。それじゃあ行くか」

 

そして、俺と月読さんは大浴場に向かう……しかし、月読さんもあんなことがあった後だ。大浴場でゆっくりしたいのだろう。やがて、大浴場の前に着くと、俺と月読さんは後で部屋に合流しようと言う話になり、お互いに別れて大浴場に入った。

 

「しかし、最近は本当に色々あった……」

 

俺は服を脱いで裸になり、ドアを開くと大きな大浴場が広がっていて、俺は体を洗ってゆっくりと肩まで湯船に浸かった。

 

「ふー……生き返る……」

 

ここ数ヶ月、本当に色々あった……月読さん、暁さん、マリアさん……そして、小日向さんに立花さん……本当に色々あった。暗い話にはなったり、バイトで雇ったり、怒られるし、脱童貞になるし……今考えたら俺の人生は呪われているのではないのだろうかと思う程だ。……そろそろ上がるか。

 

「やっぱり大浴場はいいな……考えることがさっぱりするよ」

 

俺はこれからのことにしっかりと向き合って行かなければ行けないと思った。それにはまず……立花さんと話をしなくちゃな。そして、俺は大浴場を出て、浴衣に着替え始めた。

 

 

俺は浴衣に着替えた後、部屋に戻ると月読さんが浴衣姿でくつろいでいた。

 

「あ、蓮さん……もう上がったんですね」

 

「月読さんは意外と早かったね……ってもうお酒を飲んでるのか?」

 

「まぁ……今日は色々とありましたから……」

 

そう言って、月読さんはお酒を飲む。月読さんの姿は浴衣で湯上がりのせいか、お酒のせいか、何処か色っぽく……体が火照っていた。そんな姿に俺は月読さんから目を背ける。

 

「……蓮さん何処見てるんですか……」

 

「し、仕方ないだろ……俺だって男だ……今の月読さんの姿なら誰だって綺麗だと言うからな……」

 

「……ありがとうございます」

 

「…………」

 

そして、俺と月読さんは部屋静かにくつろぐ……すると、月読さんが飲み終わったお酒を置くと、月読さんは俺に近づいてただ一言……潤んだ瞳で俺を見ながら静かに……

 

「蓮さん好きです」

 

「…………月読さん、からかうのは……」

 

「貴方のことが好きです……私と付き合ってください」

 

「……月読さん」

 

月読さんは俺に付き合って欲しいと俺に告白をしてきた。きっと、前の俺ならば月読さんの告白に対してもしかしたら……なんて思ってしまうのだが……俺には……

 

「俺は……月読さんと付き合うことが出来ない……」

 

「……やっぱり未来さんですよね……」

 

「それは……」

 

俺は月読さんに真実を伝えることが出来なかった。何せ、俺は今は小日向さんが好きかどうかで言えば好きなのだが、この前……立花さんとの1度だけの肉体関係をもってしまい、今の俺の心は多分歪んでいて、純粋な月読さんの恋心を受け取ることが出来なかった。

 

「分かってます……蓮さんが小日向さんが好きだってことも……私の恋が叶わないってことも……でも、私は……」

 

「月読さん……俺はもう月読さんが知っている俺じゃないんだ……だから……すまない」

 

俺はそう言って頭を下げる。きっと、これが正しいのだろう……これ以上は確実に男として最低だ。

 

「……蓮さんの気持ちはよく分かりました」

 

「月読さん……ごめん……」

 

「……でも……私、大好きだった……大好きだっ、たの……」

 

「月読さん……」

 

その後、俺はただ月読さんが泣き続けるのをただ見ているしか出来なかった……

 

 

「……グスッ……蓮さん、もう、大丈夫です……」

 

「……本当か?」

 

「はい……もう落ち着きましたから……」

 

しばらくして、月読さんが泣き止むと、俺はとりあえずもう一度大浴場に向かおうとした。

 

「……何処に行くん、ですか?」

 

「……大浴場だよ。月読さんも1人になりたいだろ?それに……振った相手とずっといるのは苦しいからな……」

 

「…………はい」

 

そして、俺は部屋を出て大浴場へと向かった。月読さんには悪いことをしたかな……でも……俺は向き合うことをしなければ……

 

 

私は蓮さんが大浴場に向かった後、落ち着こうとお酒をちびちびと飲んでいた……美味しくない……

 

「……失恋…………蓮さんもきっと……」

 

──ブーッブーッ

 

「……蓮さんのスマホ……名前は……響、さん」

 

私は蓮さんのスマホを見ると、そのホームに出てきたのは響さんの名前だった。蓮さんは今まで響さんに連絡を……いや、そもそもあったことは1度も無かった。それに私は不信感を覚えて、私は……

 

「……蓮さんスマホのパスワードもつけてない…………もしもし、響さん?」

 

蓮さんのスマホで私は響さんに電話を始めた。

 

『あ、蓮……じゃなくてどうして調ちゃんが出てるのかな?』

 

「蓮……それはこっちのセリフです。なんで、響さんが蓮さんの連絡先を知っているんですか?」

 

私はこの時、何もせずにスマホを無視しておけばよかった。そうすれば私はこれで蓮さんのことを諦めることが出来たのに……

 

『知ってるの何も蓮さんの初めての相手は私だよ?』

 

「……え」

 

『調ちゃんは何も知らないんだね……なら私がいーっぱい教えてあげる……私が蓮さんにやったこと……そして、これから私がやること……』

 

 

 

 

 




月読調〈好感度100%〉
オリ主に振られた調……彼女は目的を失い、消失感に浸る……しかし、そんな彼女を狂わせる本当の真実を響から聞かされる……

次回堕ちた天使の寵愛……


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堕ちた天使の寵愛……

喜べ──。……彼女の願いは歪ながら叶う……


「ふー……」

 

俺はあの後、一旦部屋から出て大浴場に向かった後、大浴場のお湯に浸かる。まさか月読さんが告白してくるとは思わなかった……なんせ、今まで俺は1度もモテたことも無かったし、あんなに綺麗な子に告白されるなんて今まで無かった。……ただ、そんな彼女を俺は……

 

「振っちゃったんだよな……」

 

俺は……月読さん……いや、月読調を振ったのである。……これも月読さんの為、そして……俺の為でもある。だから……まずは……

 

「戻ったら……月読さんと話をしなくちゃ…な……」

 

 

俺は大浴場を出て、部屋に戻ってきた。この部屋には月読さんがいて、月読さんはきっと振った俺を見たくないだろう……でも、俺はそれでも話さなくてはいけないから……

 

「月読さん…戻った……ってあれ?」

 

俺が部屋に戻ると、部屋の電気が消えていた。俺は部屋に入って奥へと進む……

 

「月読さん?……もしかして寝て……はないな。ベットにもいないとなると……」

 

──ギィィ……バタンッ…ガチャ

 

「ッ!?……って月読さんか……脅かさないでくれよ」

 

俺が玄関の方を振り向くと、顔は電気が消えて暗くてよく見えなかったが、月読さんがそこには立っていた。……よく見ると、月読さんの右手には俺のスマホが握られていた。……もしかしてスマホ忘れてたか……

 

「月読さんが俺のスマホを持っててくれたのか……ありがとう」

 

「…………」

 

「……実は月読さんに言わないといけないこ「響さんのことですよね」……なん、で……知って、るんだ」

 

「響さんから全て聞きました……響さんが蓮さんと何をしたか……最初から最後まで……」

 

そう言って、月読さんは俺のスマホを開いてそのままトーク画面を見せる。そこには着信履歴と1つの動画がそこには映っていた。再生された動画は……あの日、俺の初めてが奪われた瞬間が映し出されていた。そこには立花さんも映し出されており、幸せそうな立花さんがそこには映っていた。

 

「……蓮さん……響さんと…したんですよね?」

 

「ち、違うッ!俺は……何も……」

 

「これが証拠で、これが現実です。間違いないですよね……全部、響さんにぶちまけて……見てくださいこの動画……蓮さん……笑ってるんですよ?」

 

「違う……違うんだ……俺は……ただ、小日向さんのことが好きだっただけなのに……あれは立花さんが……」

 

「そうやって言い訳して責任から逃げるんですか?私を振ったみたいに……」

 

「違うッ!」

 

そう言って、俺は月読さんを押し倒す。こんな状況……これはもう、確実に立花さんが月読さんに何か言われていたことは分かっていたが、俺は罪悪感、焦り、不安……これらがぐちゃぐちゃに混ざり合ってもう訳が分からなくなっていた。気がつけば、俺は……

 

「違わないですよ……だって、蓮さんはずっと逃げてるじゃないですか……今も……昔も……」

 

「違うッ!俺は…………そうだよ……俺は逃げたよッ!もうこんな思いしたくないってッ!だからもう1人で生きていく為に一生懸命努力したさッ!」

 

「…………」

 

「慣れないことやって、1人で店を開いて、自分で料理考えて……でも、やっぱりあの時のことが頭にずっと残って……気がついたら……5年だよ……ハハ……」

 

そして、俺は月読さんの前で泣き始める……。ただ、がむしゃらにどんくさく泣いた。すると、月読さんが俺を抱きしめて頭を撫でながら耳元で囁いた。

 

「後悔……してるんですね……」

 

「ッ……あぁ、そうだよ。でも、過去には戻れない……昔はまだマシな男だったけど……今はただの……クズな男だよ……俺は」

 

「……1人で抱え込んで……辛かったんですね」

 

「……やめてくれ。俺にそんな優しい言葉を言わないでくれ……」

 

「寂しかったんですね……」

 

「違う……違う違う違う違う違う違う違うッ!!!!!」

 

俺は月読さんの言葉をただひたすらに否定する……これ以上は俺の何かが変わる気がして……でも、月読さんの言った一言で俺は……

 

「1人で……よく頑張ったね……」

 

「あ……」

 

何かが壊れた……そんな気がした……

 

「俺……は……」

 

「蓮さん……もう逃げないでください。そして、これからのことにしっかりと向き合ってください……」

 

「……月読……さ……」

 

「調でいいですよ。大丈夫です……私も一緒に貴方と向き合いますから……だから……もう響さんとは会わないでください。その代わりに……私の初めて……全部貴方にあげますから……今だけは……私を愛して」

 

「調……」

 

「きて……蓮」

 

 

……気がついた時にはもう朝だった。私は目が覚めると、そこには蓮さ……蓮が私を抱きしめて寝ていた。しかし、蓮の顔は何処か何かがスッキリしたような顔をして寝ていた。……お腹の違和感が凄い……そっか……私……

 

「……んぅ…………」

 

「蓮……」

 

昨夜の出来事は蓮にとって残酷なことをしてしまった……こんなことをすれば私だって響さんと同類だ……でも、響さんがやることは……それは私達……いや、未来さんとの関係を壊すことをするつもりだったからだ。そんなことをすれば彼は罪悪感と不安に押しつぶされたまま一生を過ごすことになるだろう……だから私は響さんと同じように蓮に現実を突きつけ、追い込ませて最後には優しい言葉で従わせる……飴と鞭のようなことをしたのだ。私は大好きな彼を守る為ならいくらでも堕ちよう。

 

「……ごめんなさい蓮」

 

私はそう言って、蓮の頭を撫でる……そして、私はまたベットで蓮に密着する……きっと、彼は私のせいで壊れてしまった……でも、きっとこれで響さんに依存しなくなるだろう……私は振られちゃったけど……後悔していていない……初めてだって蓮さんになら別にいい……だって……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が選んだことだから……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




月読調〈好感度100%〉
彼女は狂っている。彼女は狂っていない。彼女は正しい。彼女は間違っている。彼女は守った。彼女は失った。彼女は…………歪んでいる。

次回空っぽの俺と先輩……


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空っぽの俺と先輩……

……制裁。


俺だ。青空だ。俺は今、仕事が終わった後……久しぶりにとある馴染み深い居酒屋にいる……まぁ、今回は相談事をしにきたのだが……ぶっちゃけてしまえば2人の女性と関係を持ってしまって、しかもその2人がシンフォギア装者で、そのうちの片方はしっかりと覚えていて、朝までヤっていました……誰か……俺に罰を与えてくれ……

 

「朔也……頼む……俺はどうすれば償えると思う?」

 

「……1つ言っていいか?」

 

「……なんだ?」

 

「男として最低じゃねぇか……」

 

「ウグッ……い、いいぞ……もっとだ……もっと言ってくれ……」

 

「はぁ……重症だな。これは……」

 

そう言って、朔也はため息をつく……それもそうだ。今の俺はどうしようもなく爛れ……他人の目から見たら完全にクズ野郎だったからだ。そして、ここ最近が特に酷かった……

 

「……なぁ、蓮。お前、俺に相談しにきたんだろ?ハッキリ言って無理だ。これは俺が相談してどうこう出来ることじゃない……」

 

「……あぁ、そう……だよな……」

 

「はぁ……こう言ったことは司令に相談すれば……」

 

「後10分で来る。大体の内容はもう連絡して相談した……そしたら全員で来るってさ……」

 

「全員って……まさか……」

 

すると、居酒屋の入り口の扉が開き、1組の団体がやって来た……そして……俺は……

 

「来たぞ青空くん……とりあえずまずは歯を食いしばれッ!」

 

「なッ!?し、司令ッ!?何をッ!」

 

「ハァッ!」

 

「ガッ!……ゴホッ……ゲホッ……」

 

「……やりすぎだ弦……」

 

「すまないクリス……だが、これは男としてのケジメだ。慎次……青空くんを運ぶぞ」

 

「分かりました。司令……翼さん先に中に入っててください」

 

「分かった……慎次……」

 

 

俺は司令の軽い一撃を食らってから、みんなでテーブル席に座った。もちろんここの店主にはちゃんと謝った。そして、今いるのは司令に慎次さん、朔也……そして……風鳴さんと雪音さんだった。

 

「いやー……効きましたよ司令……ありがとうございます」

 

「青空くん……とりあえず久しぶりと言うべきか……今更だが大丈夫か?」

 

「えぇ……なんとか……正直なんかこう……ゾクッてきました」

 

「本当に重症だな……これは……」

 

そう言って心配をする雪音さん……今は風鳴だが、面倒だから俺は雪音さんで通すことにした。ここにいる5人は全員俺の最近起こった出来事や立花さんと月読さんとの関係についてを全て話している。今の俺はこれでもまだマシな方だ……さっきは本当に危なかった……

 

「まさかこんなことになっているとは思いませんでしたよ……」

 

「俺は……これからどうすればいいか分からなくて……」

 

「つってもなぁ……あのバカと後輩がねぇ……弦はこれについて対策はあるのか?」

 

「……正直、俺達に出来ることは1つもない……これはあの2人と青空くん自身の問題だ……すまない青空くん……」

 

「ですよね……あぁ、胃が……キリキリして吐きそう……」

 

そう言ってガッカリする俺。それもそうだ……なんせ、2人も肉体関係を持った状態で片方は完全に振ったと言うのにしっかりと最後までしているからだ……マジでクソ野郎やん……俺……

 

「しかし……立花が……青空さん、これは小日向は知っているのか?」

 

「言えると思います?」

 

「……すまない」

 

「まだ後輩はまぁ……許せるかどうかは疑問だが……あのバカには1度話をしなきゃな……後、この話はマリアも知ってるからな?」

 

「……貝になりたい」

 

俺はそう言ってかなり落ち込む……その後も色々と話し合ってどうすればいいか話したが、結局何も変わらなかった……

 

「……蓮……やっぱり自分で考えるしかねぇよ。俺もそれがいいと思うがな……」

 

「朔也……あぁ、やっぱりそうだよな……」

 

そう言って、俺はビールを飲む。しかし、飲んだビールはそれでも美味しくなかった……これからどうすれば……

 

「……青空くん……俺はなるべく出来る限りのことはするが……あまり期待はしないでくれ……」

 

「分かってますよ……今日は来てくれただけで嬉しいですから」

 

「……蓮、今日はパーっと飲もう……そしたらスッキリするから……な?」

 

「……ありがとう朔也」

 

「そうだぞ。あたし達がしっかり聞いてやるから……な?」

 

「私達はこれくらいしか出来ないからな」

 

そして、その後は俺を励ます会みたいな状態になった。しかし、そんな中でも俺はまた迷い続ける……俺の一途な思いはきっと……消えてしまったのだから……

 

 

そして、その日の夜……居酒屋で蓮が風鳴一家で慰められている状態だった中、俺は1度外に出て星をみる……蓮によかれと思い、俺は色々な所に手を出してきたが、あの蓮がこんな酷い状態になるとは思いもしなかった。あいつはきっと……いや、もしかしたら、あまりの罪悪感とストレスで最悪な自体に陥ってしまうかもしれない……だから俺はとある人物に連絡する……

 

『……はい。もしもし小日向です』

 

「久しぶりだね。未来ちゃん……今週蓮とデートに行くんだろ?」

 

『ッ!?…………な、なんで知ってるんですかッ!』

 

「いやぁ……ちょっとね……未来ちゃん。今から話すことをしっかり聞いてくれ……」

 

そして、蓮が今まで起きたことを全て話す……別に償いとは言わないが、まぁ幸せにはなって欲しいからな。そうして、俺は小日向さんに全てを話して電話をきり、次はマリアさんに電話をかける……

 

『……もしもしマリアです……って朔也じゃない。翼達がそっちに行ったけど……青空さんは大丈夫なの?正直、調の件は元々あの子が選んだことだから何も言わないけど……』

 

「結構やばいよ……だからちょっととある人物を連れてきて欲しいんだよ」

 

『連れてきて欲しい人物って……『まましゃま?まましゃまぁッ!』ッ!?こ、こらッ!春ッ!ダメよッ!あなたのお母さんからの電話じゃないわ『……うぇ…ふぇぇぇんッ!』あぁッ!ちょ、ちょっと朔也ッ!悪いけど切るわねッ!ギャラルホルンからちゃんと連れてくるからッ!』

 

そうして、電話が切れる。下準備はやった……後は蓮次第だ……これでいつものように戻ってくれよ……蓮……

 

 

 

 

 

 

 

 




藤尭朔也〈好感度50%〉
オリ主をかなり心配している。……正直まさかこんなことになるとは思っていなかった……あの人に頼まないと……

風鳴弦十郎〈好感度40%〉
男としての制裁をやった。……しかし、改めて考えると色々と巻き込まれすぎではないか?

風鳴クリス〈好感度40%〉
今は風鳴弦十郎の妻であるクリス。娘のアリスはマリアに頼んでみてもらっている。……あのバカは何やってんだよ……

緒川慎次〈好感度40%〉
正直、ここまで女難が酷いと思っていなかった慎次。司令と同様にオリ主を出来る限りサポートはするつもりらしい……

緒川翼〈好感度40%〉
今は緒川慎次の妻であり、3歳の娘と持ちながら歌手を続けている。娘の春はマリアに頼んで預かってもらっている。

マリア・カデンツァヴナ・イヴ〈好感度40%〉
子供と赤ちゃんの面倒をみるマリア。見た限りは完全にマムである。

次回響、襲来……


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響、襲来……

ただ嫉妬し続ける……


俺だ。青空だ。この前……と言っても3日前なんだが、俺は司令や朔也、慎次さん、それと風鳴さんと雪音さんにで相談をした。正直、それで何かを得たと言ったら何も得られなかったが正しいだろう。いや、これは本来なら俺自身が解決することであったはずなのに……俺自身は何も、変わらなかった。

 

「蓮さん……注文を」

 

「ッ……あ、あぁ……注文は?」

 

「ブレンドコーヒーとイチゴアイスをお願いします」

 

「……あぁ」

 

あれから、俺と月読さんとの距離は微妙な位置にあった……それもその筈だ……俺は月読さんとの関係を持ってしまって、これ以上月読さんといたら必ずまた何かが起きてしまうと感じたからだ。しかし、それとは裏腹に月読さんは大胆な行動をするようになった気がする。そんなことを考えている時だった。

 

「蓮さん」

 

「……なんだ月読さん」

 

「今日の夜は空いてますか?その……」

 

「ッ……悪いが、無理だ」

 

そう、月読さんがあの日から俺と2人っきりになろうとすることが多くなったのだ。俺は今日の夜は予定はないが明日の小日向さんとのお出かけに支障をきたすわけにはいかない。正直小日向さんには断りたい気持ちでいっぱいだったのだが、それをしてしまったら……何かがいけないとつい思ってしまったのだ。

 

──ちりんちりん

 

すると、新しいお客さんが家にやって……き…………た……

 

「こんにちは〜ッ!あッ!蓮さん久しぶりですねッ!元気でしたか?」

 

「立花、さ「おかえりくださいお客様……」つ、月読さん」

 

「……調ちゃんには用事はないの。私は蓮さんに用事があるから……そこ、退いてくれるかな?」

 

この店にやって来たのはなんと立花さんだった。そして、立花さんはこっちに来ようとしたが、それを月読さんに止められて店内の空気はズンッ……と重くなるのを感じた。しかし、俺の店でそんなことをされたら今月の売上が下がるどころか、酷くなる気がして俺は……

 

「……月読さん案内してくれ」

 

「ッ!?蓮ッ!「大丈夫だ」でも……」

 

「大丈夫だ。もし、やばそうな時は俺を正気に戻してくれ」

 

「……分かりました」

 

そう言って、月読さんは仕事に戻る。立花さんはそのまま俺の前のカウンター席に座って俺に話しかけ始める。今日は暁さんがいなくてよかった……

 

「……随分調ちゃんと仲がいいんですね?」

 

「……まぁ、最近は……な……」

 

「でも、調ちゃんと(自主規制)をして今は微妙な距離感って所かな?」

 

「ッ!?……なんのことかな?」

 

俺は立花さんに言われたことに咄嗟に嘘をついた。しかし、立花さんはまるで俺のことを見透かしているように笑顔で答えた。

 

「蓮さんは顔に出やすいですからあまり嘘はつかない方がいいですよ?蓮さんのクセは分かってますから」

 

「……立花さん。君は一体俺をどうしたいんだ」

 

「どうしたいって……何当たり前のこと聞いてるんですか〜。私は蓮さんに愛して欲しいだけだよ?さっきからまるで私が悪役みたいに聞こえるし……私、泣いちゃいますよ?」

 

「なんで……俺なんだ。俺はただ、純粋に小日向さんが好きだっただけなんだぞッ!」

 

そう言って、俺は自分の左手を握りしめる。すると、立花さんの表情が変わった……いや、俺はこの表情を1度見た事がある。それはいつかの俺が鏡で見た自分の……

 

「蓮さんって自分勝手ですよねー。いつも未来のことを見て、告白して、楽しそうで……話すことと言えば未来の話ばかり、知ってますか?蓮さん、私の努力」

 

「立花、さんの……努力?」

 

「そうですよ。蓮さんが未来を好きにさせるように、私もあの後、蓮さんを探しながら自分を磨いたんですよ?慣れないメイクもして、苦手な勉強もして、一生懸命服も選んで、並行世界の蓮さんに好きな趣味も聞いて、次あった時に私を好きになって貰うために頑張ったんですよ?」

 

「ッ!?蓮さんッ!」

 

「なのに、私が最初だと思ったのに調ちゃんもいて、未来もいて、分かりますか?私の気持ち……あなたが好きになって頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って頑張って努力したのに、私だけ仲間はずれ。そして、未来も蓮さんに会ったことを隠してた。みんな、みんな、私に隠してたんですよ?私だけ何も知らない。知らない間に離されていく……だから……」

 

「もう我慢しなくても……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「響……それ以上はダメだよ」

 

 




立◻️ヒビキ〈好◻️◻️1◻️0%〉
◻️ちゃんは最初に蓮さんと会って、◻️◻️は蓮さんに会ったのに何も言ってくれなくて、◻️◻️さんだって何も教えてくれなくて……ならいっそ……◻️◻️◻️◻️◻️◻️。

月読調〈好感度100%〉
蓮さんには絶対に何もさせない……絶対に……

次回陽だまりの彼女……


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陽だまりの彼女……

……お客さん、どんな気持ち?


「響……それ以上はダメだよ」

 

そう言って、店内の入口に現れたのは小日向さんだった。小日向さんはそのまま立花さんの方に近づいていく。

 

「未来、なんでここにいるの?」

 

「今日は響がメイクして機嫌がよかったし、何処に行くか聞いたら私に答えないで元気良く出かけるから、きっと青空さんのいるお店だろうって思って私、後をつけたの」

 

「でも、もし……蓮さんのお店じゃなかったらどうするつもりだったの未来?」

 

「それならそれで私はよかったの。でも、響が青空さんのお店に行くことは分かってたから……」

 

「そうなんだ。でも、未来は関係ない、帰って」

 

「絶対に帰らない。帰るのは私達だよ、響」

 

立花さんと小日向さんはお互いにただならぬ雰囲気を出し、家の店の空気が重くなる。月読さんは俺を心配してか、俺に寄り添って俺の右手を不安そうに握っていた。

 

「月読さん……」

 

「今はダメです。絶対に」

 

そう言って、月読さんは2人を見守る……それもそのはず。周りのお客さんはあの2人の様子をただビクビクしながらそれを見ているしかなかったのだから、大体のお客さんはきっと、今店を出たらあの2人に目をつけられる。まるでヤクザのように思っているだろう。

 

「……用事を思い出しました。それじゃあ、蓮さんまたね♪」

 

「ッ!?響ッ!待ってッ!青空さんごめんなさい。明日のお出かけはちょっと用事が出来たので、失礼しますッ!響ィッ!」

 

2人はそのまま家の店を出て、店内の空気は沈黙を保ったままの状態でいた。そして、この状況の中で最初に喋ったのは……

 

「「「「「「とりあえず、ホットココアください……」」」」」」

 

お客さん達だった……

 

 

あの後、俺はその場にいたお客さん達にホットココアとお詫びのプリンを出して仕事を再開した。俺はお客さん達に1人1人に謝るとほとんどのお客さんは何となく察していたのだろうか、逆に俺を応援してくれた……

 

「未来さん大丈夫でしょうか?」

 

「わからない。だが、今は小日向さんに任せよう。あと、月読さん」

 

「なんですか?」

 

「傍にいてくれてありがとう。正直かなり助かった」

 

「……はい」

 

そして、俺はしばらくの間仕事を続け、やがて閉店の時間になったので、俺は店を閉めて自分の部屋に戻った。月読さんは閉店した後、俺のことを心配していたが、俺は大丈夫と一言言って別れた。今日は本当に色々あったから俺はとりあえず風呂に入ることにした。

 

「今日は嵐のようだったな」

 

そう言って、俺は湯に浸かる。あの後は小日向さんは大丈夫だっただろうか。あんな一方的な感じではまるで、5年前のあの時と似たような状況だったからだ。

 

「立花さんの努力、か」

 

思い返せば確かに立花さんは5年前はあまり気がつかなかったが、確かに立花さんはをして俺に会う時は少し可愛い服を着て会うことが多かった気がする。そうだとしたら俺は、間違った選択をしてしまったのだろうか。

 

「……やめよう。過去の話を思い出しても過去には戻れない」

 

そうして、俺は風呂から上がってTシャツを着て、ズボンを履く。すると……

 

──ピンポーン

 

俺の店の裏口の玄関のチャイムが鳴り、俺は急いで玄関に向かう。そして、俺は玄関を開けて誰なのか確認しようとした時に俺に誰かが飛び込んできた。

 

「ッ!?お、おい、一体だれ……」

 

「うぅ……グスッ……青空さん、ヒッグ……」

 

「こ、小日向さんッ!?どうして泣いて……」

 

「私、響、のこと、何も……うわぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!」

 

小日向さんのその姿はボロボロで、よく見たら所々に小さな怪我をしており、服は泥だらけで顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。そして、今日の夜は夕方から雨が降り始めていたので小日向さんは雨でびしょびしょになっており、体は冷たかった。

 

「……小日向さん。とりあえず中で話を聞くから」

 

「響ィ、響ィ……ごめんなさい、ごめんなさい……」

 

 

 

 

 

 

 




小日向未来〈好感度─0%〉
響を止める為に響の後をついて行った。でも、響は私の事をただ、嫉妬していた。

立花響〈好感度120%〉
いいよね未来。5年前から蓮のこと好きになってもらって……そんなの、勝ち目がないじゃん。

月読調〈好感度100%〉
蓮さん大丈夫かな?心配……。でも、私が蓮さんの家に入ったら止まらなくなっちゃう。……自重しよう。

次回親友のココロとカラダ


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親友のココロとカラダ

想いの重さ……


「……あの、お風呂ありがとうございます」

 

「あ、あぁ。ごめんな?俺のジャージしかなくて」

 

「いえ、貸していただけるだけでも助かります。……でも、その下着とかは……」

 

「今日は我慢してくれ。今は帰りたくないだろ?」

 

「はい……」

 

……1時間前、俺は風呂から上がると小日向さんが何故か泣きながら家にやってきて、俺はとりあえず家の中に入れて体も冷たかったので小日向さんを風呂に連れて行ったのだ。そして今に至る訳なのだが……

 

「小日向さん。その、俺が風呂に入った後だったけどよかった?」

 

「そ、そうなんですか。だ、大丈夫です」

 

「そ、そうか。……所で、立花さんと何があったんだ?」

 

「それは……」

 

「……とりあえず、まずはその傷の応急処置だな。って言っても消毒して絆創膏を貼るだけだが」

 

そう言って、俺は小日向さんの怪我をした場所を消毒し、絆創膏を貼る。小日向さんは何か言いたげそうな顔をしていたが、俺はすぐに聞くことはしなかった。それはきっと、俺が原因なのだろうと分かっていたからだ。

 

「……聞かないんですか?私と響のこと」

 

「聞きたいのも確かだが、聞きたくないのも確かだ。……正直その原因はきっと俺だって分かるから小日向さんが話たいなら言ってくれ」

 

「青空さん……その、少しだけいいですか?長くなりますけど」

 

「……分かった。言ってくれ」

 

 

私は青空さんのお店を出た後、すぐに響を追いかけた。響にはすぐに追いつくと思ってたけど、響は警察官、私は国立図書館の職員。結果は一目瞭然だった。

 

「はぁ、はぁ、響ッ!待ってッ!」

 

私は一生懸命響を追いかける。元は陸上部だった私だけど今はそれでも追いつくのがやっとでなかなか距離を縮めることが出来なかった。すると、響は急に足を止めてこっちを向いた。響が向かっていた場所はただの公園だった。

 

「はぁ、はぁ、やっと、追いついた……」

 

「……未来、なんで追いかけてくるの?」

 

「それは響が……」

 

「私が悪いの?それっておかしくない?」

 

そう言って、響は私に段々近づくと自分のスマホを取り出してある動画を見してきた。それは朔也さんが言っていた青空さんとの動画だった。私はそれを見ると心がギュッと苦しくなるのを感じた。

 

「未来は知ってる?私と蓮との関係……」

 

「……知ってる。響、なんでこんなことをしたの。響はいつも……」

 

「いつも?いつもって何?なんで私がこんなことしたか分かってないの?未来は分かってない……何も分かってないッ!」

 

「響……」

 

「私が蓮のこと好きだったのわかる?分からないよね。だって、未来は何も知らないんだからッ!」

 

すると、響が私のことを強く押して私は倒れる。響はそんなこと構わずにただ、感情的に私にぶつけてくる。

 

「私だって5年前から蓮のこと好きだったッ!なのに、蓮はいつもいつも未来のことばっかり。でも、私は未来の親友だからって、ダメだってずっと我慢してきた。並行世界の時だってそうッ!向こうの蓮も最初は未来のこと好きだったって、そんなの私、無理じゃん……」

 

「響……私は……」

 

「うるさいッ!……未来はいいよね。蓮さんに5年経った今でも想われていて、正直ずるいって思った。でも、私だって5年間の間で並行世界の蓮に色々教えてもらって、頑張って、次会った時は頑張って見ようって思ったッ!」

 

すると、響は私の胸ぐらを掴んで感情的に叫ぶ。響の顔はただ、嫉妬に満ちたそんな顔を私に向けて私を睨んでいた。

 

「でもッ!未来は私に隠してたッ!私の知らない間に蓮と会って、楽しそうに帰ってきて、それを知った私はなんて思ったと思う?なんでまた未来なの?なんで楽しそうにしてるのって……」

 

「……響」

 

「ずるい、ずるいよ……未来」

 

「…………」

 

「未来なんて、大っ嫌い……」

 

それを言った後、響は泣きながら走って行く。私は何も言えないまま、ただ、響を見ているしかなかった。その後のことはショック過ぎて何も覚えていない。私は、その後はただ、無気力のまま歩き続けた。そして、気がついたら私は……

 

「ッ!?お、おい、一体だれ……」

 

「うぅ……グスッ……青空さん、ヒッグ……」

 

「こ、小日向さんッ!?どうして泣いて……」

 

「私、響、のこと、何も……うわぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!」

 

青空さんの家に来ていた……

 

 

 

 

 

 




小日向未来〈好感度─0%〉
私は響のことを知っているようで何も知らなかった。私はどうすればいいの……

立花響〈好感度120%〉
未来は何も知らない。何も分かってない。未来だけずるい……ずるいよ。

次回彼女の願いと忘れたはずのXX


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彼女の願いと忘れたはずのXX

ドッペルゲンガーを信じるか?


「……小日向さんごめんな?やっぱり俺のせいだ」

 

「ッ!?違いますッ!悪いのはきっと、私の、せいです」

 

俺は小日向さんの話を聞いてやはり、事の発端は俺にあることが分かった。原因は俺にあると小日向さんに伝えるとそれを小日向さんは否定した。……そして、小日向さんは自分の想いを喋り始めた。

 

「私が悪いんです。私が、響に伝えてたら、私が、響に秘密にし、てなかっ、たら……」

 

「小日向さん……」

 

すると、小日向さんはまた響のことを思い出したのかまた泣き始める。多分、今の小日向さんでは家に戻ることが難しいだろう。彼女は立花さんとの喧嘩でかなり傷心していて俺の家から出るのは難しいだろう。

 

「……小日向さん、貴方はもう寝た方がいい」

 

「私、響に、謝りたい。仲直り、したいよぉ……青空さん」

 

「小日向さん、今日はもう休むんだ。きっと疲れてるから少し寝て頭をスッキリさせた方がいい」

 

「グスッ……すみません青空さん……」

 

そして、俺は小日向さんをとりあえず自分の布団に連れていき、小日向さんを寝かせる。しばらくして、小日向さんは泣き疲れたのかそのまま眠ってしまった。

 

「……響」

 

「やっと眠ったな。しかし、立花さんは……いや、もう分かってるだろ俺。これは原因はやっぱり俺なんだよ」

 

そう言って、俺は床に座り込む。……きっと、昔の俺ならばそんなことは関係なく、ただ小日向さんの幸せの為になんでもしただろう。だが、現実はこの有様で最悪の状態だ。俺と言う存在が今のこの状況を作ったのだ。こんなことになるなら俺は……

 

「死んだほうがいい……」

 

──ブーッブーッ

 

「……着信だな。連絡先は……知らない番号だ」

 

俺のスマホに電話がかかってきて、その相手の番号は知らない番号であった。俺はこれはもしかしたら詐欺か勧誘のどちらかかなっと思いながら電話に出た。

 

「はい。もしもし、青空です」

 

『あ、青空さん?初めまして。俺、XXと言うものです』

 

……なんだこのふざけた自己紹介。俺はそう思いながら電話を切ろうとする。

 

「誰かは知らないですけど、イタズラ電話なら切りますよ?」

 

『なッ!?ちょっ、ちょっと待ってくれッ!ゴフッ!……やべぇ、やっぱりこっちに移動するだけで吐血するから嫌なんだよ。『早く要件をいいなッ!あたしだって早く春に会いたいんだよッ!』分かったって。要件を簡潔に言うぞ。……自分に向き合え。小日向さんを諦めるな。お前の想いはそんなものじゃないだろ?』

 

「……お前は何が言いたい」

 

『簡単だよ。自分の想いから逃げるな。それはお前の原点であり、お前自身を動かす理由だ』

 

「お前、誰なんだよッ!俺の何が分かるッ!」

 

『分かるさ。だってお前は俺なんだから。お前の先輩に感謝しろよ?本来なら出会う機会もなかったんだから。じゃあな……俺』

 

そう言って謎のXXは勝手に電話を切った。一体あれは誰だったのだろうか……まるで俺のこと知っていて、見透かしているかのような、そんな言い方だった。正直、俺は自分の弱さについて指摘されてふざけるなとは思たが……

 

「確かにその通りだ。俺は弱い。そして、何よりも自分とまだ向き合えきれていない。でも、それでも俺は……」

 

「……んぅ……青空さん」

 

「小日向さん……」

 

すると、小日向さんがどうやら寝言で俺の名前を言ったようだ……。そして、俺は小日向さんの寝顔を見ながら優しく髪をさわる。俺の想い、か……

 

「……そうだよな。やっぱりどんなに関係を持っても、俺の気持ちは変わらない……よし。……もしもし立花さんか?あぁ、そうだ。今から……そうか、公園だな。分かった」

 

そして、俺は玄関に向かい、準備する。どうやら俺は遠回りをし過ぎたのかもしれない。でも、それは確かに簡単なことだった。俺はただ……

 

「……何処に行くんですか、青空さん」

 

「ッ!?小日向さん、起き」

 

俺は後ろから声がする方に振り向こうとした瞬間、小日向さんが抱きついてきた。どうやら小日向さんは起きてしまったようだ。そして、小日向さんは俺に言う。

 

「行かないでください。私を1人にしないで……」

 

「小日向さん。俺は行かなくちゃ行けないんだ。離してくれ……」

 

「……嫌。私、青空さんと一緒にいたい。今だけは、一緒にいたいの」

 

俺は小日向さんを見る。小日向さんはまるで、子供見たいにわがままを言った。きっと、今上手くやれば、小日向さんを堕とすことが出来るかもしれない。だが、それは歪んだ考えだ。だから俺は優しく小日向さんの頭を撫でる。

 

「悪いけど、今日はダメだ。我慢してくれ」

 

「……嫌」

 

「……俺は立花さんと話をしてくる」

 

「絶対ダメ。行かせない……」

 

「大丈夫だ小日向さん。俺を誰だと思ってるんだ?」

 

「……二股男」

 

「ウグッ……た、確かにそうだけど、立花さんと仲直りしたいんだろ?」

 

「……はい」

 

「大丈夫だ、俺が何とかする。だから小日向さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「笑ってくれ。俺は小日向さんの笑顔が大好きだから……」

 

 

「ゴフッ!……やっぱりギャラルホルンの移動が身体的にキツい」

 

「大丈夫か蓮。あたしもやっぱり……」

 

「気にすんな。それより奏は翼に会いたいんだろ?なら、行ってくればいい。俺はちょっと身体がズタボロだから休む……」

 

「ごめんなさいね?貴方まで連れて来て、いくら融合症例だったとしても生身の体だからある程度影響が出るのは前々から知っていたけど……結構酷いのね」

 

「融合症例じゃなくて融合した人間だけどな。まぁ、シンフォギアのように体の全体を守ってる訳じゃないしな。仕方ない」

 

「……それでこっちの世界の貴方は大丈夫だったの?」

 

「んー……知らんッ!」

 

「…………はぁ」

 

「え?ため息酷くない?まぁ、こっちの世界の俺って絶望感が凄いのを聞いたから要件だけ話した。まぁ、俺なら分かるだろ」

 

「貴方自体が会いに行けばいいのに……」

 

「それじゃあ逆効果だ。考えてもみろ、童貞にリア充のイチャイチャぶりを見せつけてるようなもんだ。……それに、これはもう1人の俺の物語だからな」

 

「そう、ならいいわ。私も奏と春を見にいくわ。それじゃあね、もう1人の青空」

 

「あぁ、またな。マリアさん」

 

 

 

 

 

 

 




小日向未来〈好感度90%〉
彼が離れていく気がする……。私の前から……。でも、彼は私に笑ってくれと言った。その姿とその顔は5年前の……

???〈?〉
やっぱり俺なんだよなぁ?

次回タチバナ ヒビキ


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タチバナ ヒビキ

嘆き、くるりクルリとまワり……


俺は小日向さんを置いて家を出る。公園までの距離はさほどなく、歩いて行けるのだが、雨が降っているため少し時間がかかりそうだ。

 

「……あんなことを言って家を出たが、なんかちょっと恥ずかしいな」

 

もう俺も20代後半を迎えているので、昔みたいにあんなことを言ったのはなんだか少し照れくさかったのだ。やがて、公園に着くと黄色い傘をさしている女性がこちらを見ていた。

 

「少し遅かったですね。蓮」

 

「今は雨も降ってるからね。とりあえず何処で話そうか?」

 

「なら、私の家で話しましょう。それなら邪魔もされませんし」

 

「分かった」

 

「嫌がらないんですね。家に行くことに……」

 

「まぁな。それにケジメもつけないといけないからな」

 

そして、俺は立花さんに案内されて立花さんの家に向かった。向かっている途中に立花さんが俺に話しかけてきた。

 

「……未来はその、大丈夫でしたか?」

 

「あぁ、今の所はな。ただ、情緒不安定だったのは確かだが……」

 

「そう、ですか。アハハ……やっぱり辛いなぁ。未来も昔はこんな気持ちだったのかなぁ」

 

「…………」

 

やがて、しばらく歩くと大きなマンションがあった。立花さんはそのままそのマンションに入り、俺も同じように中に入る。

 

「セキュリティ対策はバッチリだな」

 

「それは、まぁ、未来と一緒に同居してるんで……着きましたよ」

 

「……階段上がらないんだな」

 

「私の部屋は1階ですから。どうぞ」

 

そして、俺は立花さん……いや、立花さんと小日向さんが同居している部屋に入る。するとそこに広がっていたのはなんて言ったらいいのだろうか、女の子らしい……そんな部屋だった。

 

──ガチャリ

 

「ッ!?立花さん」

 

「そんなに驚かないでください、蓮。今は何もしませんから」

 

「……今は、ね」

 

「とりあえず、そこの座布団に座ってください。今からお茶を出しますから」

 

俺は立花さんが飲み物を持ってくる間、辺りを見渡す。こうして、改めて見るとやっぱり2人は同居しているんだなと分かる……ってあの写真は……

 

「お茶持ってきましたよ」

 

「ッ……ありがとうってなんで俺の隣に座るんだ?」

 

「私が座りたいからです。いいじゃないですか〜私達一線をこえた仲なんですから」

 

そう言って、立花さんは俺の腕をぎゅっと抱きしめて腕組みの状態になる。しかし、俺はそうはさせないと立花さんの頭にデコピンをした。

 

「痛ッ!な、何するんですかッ!」

 

「今から話し合いをするって時にそれはダメだ。これは立花さんと小日向さんの話だ……だから話を逸らそうとするな」

 

「……分かりました」

 

そして、立花さんは俺から少し距離を置き、話し始める。

 

「蓮は知ってますよね?未来から話を大体聞いてると思いますから」

 

「あぁ、そしてその原因が俺だと言うことも……」

 

「そうです。しかも、未来は私に黙って蓮に会ってたんですよ?そんなの許さない……私は絶対に許さない」

 

「立花さん。何故、そこまで俺に固執する……俺は君みたいに強くもなければ世界も救えない男だ。そんな俺の何がいいんだ?」

 

「そんなの簡単です。貴方が私に生きる意味をくれたからです。ただ、それだけ……」

 

すると、立花さんは急に立ち上がって写真立ての中からある写真を取り出す。それは見覚えのある懐かしい写真だった。写っていたのは笑っている立花さんと変なお面をした奴が2人でツーショットをしている写真だった。

 

「……え、誰?」

 

「誰って、蓮だよ?」

 

「……いやいやいやいやいやいやいやいや、そんな訳ないだろ〜。まさか俺が立花さんに会ってるなんて……」

 

「前に縁日の話をしましたよね?……って言っても5年前の時に話しただけですけどね」

 

まさか、俺が原作前に立花さんと会っているとは初めて知った。そんな驚きをしている間に立花さんは話を続ける。

 

「私……蓮に本部で会った時から何となくこの人かなって思ってたんです。でも、蓮は未来のことが好きできっと違うんだなーなんて思いながら過ごして、蓮がいなくなった後に気がついたんです。この人が、いや、私を救ってくれたのは蓮なんだって。私は後悔しました」

 

「立花さん……」

 

「私は泣きました。やっと見つかったって思ったのに、気がついた時にはいなくなって、それなのに私は……って、そこから私は蓮を一生懸命探しました。その為に警察官にもなって、自分を磨いて素直になればって……」

 

すると、立花さんの様子が変わる。それはきっと悲しいようで、寂しい……そんな風に感じた。

 

「でも、現実は違いました。私が蓮に会った時には調ちゃんもいて、未来もいて、みんな私に黙って蓮さんに会ってたんです。そんなの、許せますか?」

 

「それは……」

 

「だから私は誰よりも先に貴方を愛したかったんです。最速で、最短で、真っ直ぐに……だって、不公平じゃないですか。私が、私だけがこんな思いするなんて……」

 

「…………」

 

「これが今の私です。自分でも分かってます、歪んでますよね?結局は私は呪われてるんだなって……」

 

すると、立花さんは急に俺を押し倒して急に服を脱ぎ始める。立花さんの服はボタンが全開で下着が見えてしまっている状態だった。

 

「だから、私……もう蓮以外は何もいりませんし、必要ありません。だから、蓮……私だけを見て、調ちゃんや未来じゃなく私だけを……」

 

そう言って、立花さんは俺の唇に自分の唇を近づけてキスをしようとしてくる。もし、あの時電話がなければ俺はこのままいくところまで行っていたのだろうか。確かに立花さんの言いたいことも分かる。そんなことをされれば誰だって嫌だろう。でも、俺はその想いには答えられない……

 

「ダメだ」

 

「え……」

 

「立花さん。俺が好きなのは正直嬉しかったよ」

 

「ッ嫌」

 

「ただ、俺はやっぱり」

 

「聞きたくないッ!やめてッ!言わないでッ!」

 

「小日向さんのことが……」

 

「ヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダ。聞きたくない聞きたくない聞きたくない聞きたくない聞きたくない聞きたくない聞きたくない。私だけを愛してよッ!未来じゃなくて私を……愛してよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「好きなんだよ。大好きなんだ……だからごめん、立花さん」

 

 

 




立花響〈好感度120→100%〉

次回リセット


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リセット

その心は?


「…………アハ……アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!!」

 

俺が立花さんに自分の本当の想いを伝えると、立花さんは急に笑い始めた。俺はただ、そんな立花さんの姿を見ていることしかできなかった。

 

「立花さん……」

 

「ハハハハ……。蓮、そうなんだ。まだ未来のこと諦めてなかったんだ」

 

「あぁ、そうだ。やっぱり俺は変わらないんだよ」

 

そう言って、俺は起き上がって立花さんに近くにあった布団を被せる。そして、俺は立花さんの頭を撫でながら言った。

 

「ごめんな?こんな最低な男で……でも、俺はやっぱり好きな人に俺の人生を捧げたいんだ」

 

「……私、じゃあダメ、なんですよね」

 

「あぁ。俺はもう一度小日向さんに向き合うよ」

 

「……ダメ」

 

「……ん?」

 

「絶対ダメッ!私は諦めないッ!何度だって、私色に堕とすんだッ!だから覚悟しててくださいッ!私しかいられなくなるぐらいに骨抜きにしますからッ!」

 

すると、立花さんが急に立ち上がって玄関に向かう。だが、それは立花さん1人ではなく、俺も腕を掴んで行こうとしていた。

 

「お、おいッ!立花さん何処に行こうとしてるんだッ!」

 

「もちろん未来と仲直りですよッ!あわよくばそのまま蓮の家に泊まりますッ!」

 

「し、仕事はどうするんだッ!」

 

「明日は休みですッ!本当なら私が未来の目を盗んで私が蓮とデートしたかったんですからッ!」

 

立花さんはそのまま雨の中、傘を置いて俺の家に向かう。立花さんはやはり、俺のことを諦めていないのだろう。きっと、この後も絶対また大変なんだろうなと感じた。そして、立花さんが俺の腕を掴んで向かったと言うことはもちろん俺もその時一緒だった。だから、俺は傘を置き忘れてずぶ濡れ状態で向かうことになったのだった……

 

 

「……そんな事があったんですね」

 

「まぁな。あれから大変だったよ。小日向さんは家に着いた途端、機械みたいに謝りながら抱きついてきて、立花さんも立花さんで小日向さんをその時はなかなか許さないで大変だった……」

 

「ふーん……モテモテじゃないですか」

 

「いや、まぁ……否定はしない。後、今更だけどさ……その、女子の喧嘩ってマジで怖いんだな。俺が止めなかったらマジで怖いもん」

 

あの日から1週間後、俺はいつものように仕事をしている。今は丁度人も少なくなってきたので休憩中なのだ。そして、月読さんがあの日のことを気にしていたので今は話ている途中だった。

 

「結局仲直りはしたんですか?あの2人が仲が悪くなるなら私としても動きやすいんですが……」

 

「仲直りはしたよ。……てか、今更っと悪いこと考えてなかった?」

 

「私との初夜の写真で脅して、ゆくゆくは私と付き合って貰います」

 

「……やめてくれ。色々とくるものがあるから」

 

「嘘です。冗談じゃありません」

 

「なんだ冗談……じゃないのッ!?」

 

月読さんと話しているとやはり、あの日を思い出す。あんな光景はあまり見たくないなって……

 

『響……ごめんなさい。私、響の事、何も……』

 

『未来……私もごめん。あんなこと言って……でも、私は未来を許さない。蓮との図書館での過ごし方はずるいッ!私だってそんなラブコメみたいな展開なかったのにッ!』

 

『ッ!?ひ、響だって私を差し置いて、青空さんに許可なく最後までして、響はバカなんじゃないのッ!』

 

『うるさいッ!未来だって毎週蓮と会っててずるいじゃんッ!私は蓮に会うのは2、3回程度だよッ!そんなの不公平じゃんッ!』

 

『あ、あの。そろそろ仲直りを……』

 

『『青空さん(蓮)は黙っててッ!!』』

 

……なんてことがあの日にはあったのだ。まぁ、2人は仲直り出来てよかったのだが、俺もそろそろ準備をしなくてはいけない……

 

「月読さん。ごめんな?色々と……」

 

「……大丈夫です。私は気にしてませんから……ただ、もし、蓮さんが未来さんを諦めてくれて私と付き合うなら別ですけど」

 

「……強いね。月読さんは……」

 

「私だって諦めるつもりはありませんから。だから今日は蓮さんの奢りでお願いします」

 

「……分かったよ」

 

そして、俺は仕事をそろそろ再開する……

 

──ちりんちりん

 

「今日もバイト頑張るデースッ!」

 

「きりちゃん遅い……」

 

「ごめんなさいデスッ!でもでもお客さんを連れてきたデスよッ!」

 

「蓮来たよ〜ッ!後、来週の日曜日私とデートしませんかッ!そして、その後に……えへへっ♡」

 

「響さんダメですよ。来週の日曜日は……」

 

「分かってるよ〜でも、蓮が嫌じゃなきゃ大丈夫だってッ!未来にはちゃんと私が……」

 

「やめてくれ。マジで」

 

こうして、俺は元の日常に戻った……とは言わないが、それに近いくらいになってはいるだろう。そして、俺は決意したからにはやらなくてはならない。小日向さんを堕とす為に……

 

 

 

 

 

 

 

 




立花響〈好感度100%〉
響は変わらない。何度だって諦めない。

月読調〈好感度100%〉
結婚するまでは大丈夫。そう、なら別に今でもアタックしても大丈夫。

暁切歌〈好感度60%〉
だ、大丈夫デスよね?響さんのお陰でなんとか遅刻を誤魔化すことが出来たデス……え?ダメデスか?デ、デ〜ス……

次回もう一度、彼女とデート


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もう一度、彼女とデートを

彼の勇気


どうも。俺だ青空 蓮だ。……これを言うのもかなり久しぶりな気がするな。……さて、突然だが、今日は日曜日である。これを言ったら大体の人は分かるだろう。

 

「午前8時50分……早すぎたか?」

 

ただいまの時間は午前8時50分であり、もうすぐ9時になる時間帯だった。そして、俺はこの日、とある人物とある約束をしていた。

 

「……フッ〜

 

「ッ!?ドワァッ!……って小日向さんびっくりさせないで」

 

「ふふっ。ごめんなさい青空さん」

 

そう、その人物は小日向さんである。この前はあんなことがあったので出かける約束もあの件以来今までなかったのだ。

 

「待ちましたか?」

 

「……いや、今来た所だ」

 

「そんなこと言ってますけど、私と会うまでずっとソワソワしてたじゃないですか。15分くらい」

 

「そこは大目に見てくれると嬉しいよ。俺も小日向さんとはかなり久しぶりでちょっと緊張してるんだよ。……それじゃ、行こうか」

 

「はい……」

 

 

そして、俺と小日向さんはブラブラと町を歩く。今回は別に目的地を定めていないのでのんびり歩きながら小日向さんと話しをしていた。

 

「小日向さんは最近どうだ、仕事の方は?」

 

「仕事の方は大分慣れてきましたよ。それに、最近は新しい本も国立図書館に寄贈されたので、また少し忙しくなりますけどね」

 

「そうか。まぁ、もう肌寒い時期だからなぁ……っとそうだった。そう言えば月読さんにバイトのシフトをどうするか聞いてなかったな」

 

「青空さん、今は私と過ごしてるのに他の女性の話はNGです。それに、この前、また響と飲み会しましたよね?なんで私を誘ってくれないんですか」

 

「そ、それは立花さんが2人で飲みましょうって言って、それで……」

 

「言い訳はダメですよ青空さん。罰として今日は私と一緒にショッピングモールに行きます。嫌だとは言わせませんよ?」

 

「……仰せのままに」

 

そして、俺と小日向さんはショッピングモールに向かう。小日向さんと出かけるのは本当に久しぶりだ。だからこそなのだろう……5年という月日は小日向さんを本当の大人として成長していて、昔とはまた違った魅力が溢れていた。そんなことを考えていると、どうやらショッピングモールに着いたようだ。

 

「それじゃあ、まずは服を見に行きませんか?最近のトレンドの服がちょっと気になってて」

 

「あぁ、もちろんいいよ。今日は小日向さんの行きたい所についていくから」

 

「……なら、私の服を選んで欲しいなぁ……なんて」

 

「……俺のセンスで良ければ」

 

「ッ!行きましょう青空さんッ!」

 

その後はただひたすらにショッピングを楽しんだ。小日向さんと俺でそれぞれで試着をして、お互いが気に入った服を買い、その後も色々な店に入って服を見たりして楽しんだ。ただ、ランジェリーショップはやめておいた……色々とあるからな。そして、俺と小日向さんはその後にお腹が空いたので、近くのカフェレストランに寄った。

 

「随分オシャレなお店だな」

 

「そうですね。でも、青空さんのお店の方が私は好きですよ?」

 

「ありがとう。しかし、結構メニューが豊富だな」

 

そう言って、俺はスマホを取り出してメモを取る。これも、自営業者にとっては役に立つことがあるのだ。……って、さっきから小日向さんの視線が……

 

「……あの、青空さん。そのイルカのキーホルダー……」

 

「ん?あぁ、なんだかんだ言って手放せなかったんだよね」

 

「……そうなんですね」

 

「それじゃあ、注文しようか」

 

「はい」

 

俺と小日向さんはカフェレストランで食事を取った後、店を出た。すると、小日向さんがある場所に行きたいといい始めた。

 

「あの、青空さん。私、行きたい所があるんですけど」

 

「何処に行きたいんだ?俺は何処でもいいけど」

 

「分かりました。場所は、水族館です」

 

 

「……ここに来るのも久しぶりだな」

 

俺と小日向さんはあの後、小日向さんの提案で水族館にやって来た。この水族館は5年前とはほとんど変わってなく、それはまるで小日向さんとの初めてのデートを再現したかのようだった。

 

「懐かしいですね」

 

「そうだな」

 

「……私、青空さんとまた、ここに来れるなんて思っても見ませんでした」

 

「俺もだよ」

 

そして、俺は水槽の魚達を見る。魚達は優雅に泳ぎ、とても神秘的だった。すると、俺はふと小日向さんと目が合う。小日向さんは俺と目が合うと恥ずかしそうにしながら顔を逸らした。……思えば長い時間が過ぎてしまた。

 

「綺麗だな……」

 

「そうですね……」

 

一度は失恋し、諦め、忘れようと頑張った……

 

「……でも、小日向さんの方が綺麗だよ」

 

「……そ、そんな恥ずかしいこと言わないでください」

 

しかし、それは無理だった。何度も意識せずに過ごそうとただひたすらにやってはみた。だが、それでも諦めきれなかった。

 

「小日向さん話があるんだ」

 

「…………」

 

だからこそ、俺はもう一度勇気を出して言ってみよう。最初の頃と同じように……

 

「小日向さん」

 

「……はい」

 

だから、俺はあの言葉をもう一度告白する。これが、俺の想い……

 

「小日向さん俺と……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「結婚してください」

 

「………………ッ!?え、あ、そ、その……そう言うのは付き合ってからでお願いしますッ!」

 

……やらかした。

 

 

 

 

 

 

 




小日向未来〈好感度90→100%〉
……はい。

最終回小日向未来を堕としたい


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小日向未来を堕としたい

されどこの世はいと美しきかな……


人は何故緊張をするのだろうか。人前での発表、大会の試合、大事な面接等様々な所で緊張するだろう。しかし、こんな経験はないだろうか?大好きな女性に勇気を込めて告白する時に、謝って自分の思った言葉を口に出したことはないだろうか?少なくとも俺は……

 

「…………死にたい」

 

「これはかなりキてるな」

 

「……知ってるか朔也。大事な告白の時に過程をすっ飛ばしてプロポーズになってしまった俺の気持ちがッ!」

 

「落ち着けってッ!……確かに蓮の言いたいことは分かるがよ?流石に休みの日にする必要はなかったんじゃねぇの?」

 

「それは確かにそうなんだが、まぁそれは後で話すよ」

 

そう言って、俺は朔也にコーヒーを入れて朔也の前のテーブルに置く。すると、朔也がニヤニヤしながらこちらを見ていた。

 

「……なんだよ」

 

「いや〜なんでも〜」

 

「なんか腹立つな。そのコーヒーに苦味たっぷりのコーヒーパウダーぶち込んでやろうか?」

 

「ちょっ、ちょっと待ったッ!分かったッ!悪かったってッ!……しかし、蓮にやっと彼女がねぇ……」

 

「…………」

 

この前の小日向さんのデートを覚えているだろうか?あの時、俺の告白はカッコ良く伝えることは出来ずに最高の失敗をしてしまったが、小日向さんとは最終的に付き合うことが出来て現在は彼氏彼女の関係になっている。ただ1つ困ったことがあると言えば……

 

「そう言えば、最近調ちゃんと響ちゃんはどうしたんだ?お前、未来ちゃんと付き合い始めたならあの2人が黙ってないだろ」

 

「いやまぁ、そうなんだよ。最近は小日向さんと会う度に必ずと言っていいほど立花さんはついてくるし、月読さんは月読さんで仕事中のスキンシップが多くてな……」

 

「……それはまぁ、仕方ないと言えばそうだが、多分その2人を刺激した人物を俺は知ってるぞ」

 

「ちなみに誰?」

 

「マリアさん」

 

「…………」

 

──ちりんちりん

 

すると、家の店のベルが鳴ってお客さんが家にやって来た。実は今日は家の店は風鳴家での貸切となっているのだ。そして、やって来たのは……

 

「パパ〜ッ!」

 

「あ、明香里ッ!?どうしてここに……」

 

「それは私が連れて来たのよ朔也」

 

「あ、あおい。エルフナインちゃんも一緒か」

 

「はいッ!あ、蓮さんお久しぶりですッ!」

 

「友里さんにエルフナイン先輩。お久しぶりです」

 

「パパ〜たーかーい」

 

「分かった分かった。蓮、うちの娘が飲めるものある?」

 

「あるよ。ちょっと待っててくれ」

 

そして、俺が準備を進めて行く。しかし、まさかあの2人が来るとは思わなかった。友里さんはなんて言ったらいいだろうか、凄いお母さんしてるなって思うほどの母性が溢れていた。また、エルフナイン先輩は本当に久しぶりで特に色々な場所がかなり成長しておとなっぽい印象が持てる姿になっていた。

 

「蓮さん。本当に久しぶりですね。僕も蓮さんが居なくなって悲しかったんですかねッ!」

 

「あぁ。すいませんエルフナイン先輩。なら今度一緒に食事とかどうですか?」

 

「本当ですかッ!?……なら、僕はそっちよりも久しぶりに蓮さんとゲームがしたいです」

 

「……分かったよ。なら今度はチェスでどうだ?」

 

「はいッ!」

 

──ちりんちりん

 

そうしているうちに新しいお客さんがやって来た。今度はかなりの団体様のようだ。

 

「元気にしてるか青空くんッ!」

 

「お久しぶりです青空さん。今度は、元気そうですね」

 

「えぇ、元気ですよ。後、ご迷惑をおかけしてすいません」

 

「なーにッ!大したことではないさッ!」

 

「……なんだよ。元気そうじゃねぇか」

 

「そうだな。前の姿と違って、昔の青空さんに近いな」

 

「かあしゃまッ!あっちッ!」

 

「ふふっ、春。あまり騒いだらダメよ」

 

やって来たのは風鳴家の皆さんだ。こう言った方が色々楽だからな。……ってまさか風鳴さんの娘が勝手にカウンターの前の厨房に入ってきた。

 

「ねぇねぇーなにしてゅの?」

 

「ん?今から美味しいご飯を作るんだよ「はるもやゅッ!」ダメだよ。厨房は危ないからね。はい、たまごボーロ」

 

「は、春ッ!?ごめんなさい青空さん」

 

「いいですよ風鳴さん。はい、春ちゃんをお返しします」

 

そして、俺は風鳴さんに春ちゃんを渡すと、また新しいお客さんが家にやって来た……ってあれ?

 

「やって来たデスよッ!ここが蓮さんのお店デスッ!」

 

「私達がバイトしてる所です」

 

「へぇー……これがこっちの世界の蓮の店か」

 

「姉さん。ここがあの蓮さん……って人のお店ですか?」

 

「えぇ、セレナ。ここのプリンは安くて美味しいわよ。あ、青空プリン1つお願い」

 

「あ、あぁ」

 

そこにやって来たのは暁さんに月読さんにマリアさん、そしてまさかのあの天羽さんとセレナさんが家の店にやって来たのだ。てか、俺会うの初めてじゃね?

 

「蓮さん手伝います」

 

「え?あ、あぁ。ありがとう月読さん」

 

すると、天羽さんは俺を見つけるとすぐにこっちにやって来て俺を見ていた。

 

「あんたが蓮だな?……やっぱり違うな」

 

「な、何がですか?天羽さん」

 

「……な、なんか蓮があたしに敬語って違和感が凄いな」

 

「そ、そうですか」

 

多分天羽さんはきっと並行世界の俺のことを言っているのだろう。まぁ、俺は確かに青空蓮だが、向こうの青空蓮ではないから違和感があるのは仕方ないだろう。

 

「なぁ、あんたがここの蓮って言うのはわかるんだが、1つ聞いてもいいか?」

 

「なんですか?」

 

「そ、その……(自主規制)する時って、男が喜ぶ方法って……知ってるか?」

 

「……何故俺にッ!?」

 

「い、いやぁ……あたしもさ、そろそろ女性として色々……」

 

「ゴフッ……」

 

「ま、マリアッ!?大丈夫デスかッ!」

 

「ね、姉さんッ!?」

 

……何故かマリアさんがダメージを受けているが、それはまぁ置いて置こう。そして、残るはあの2人。果たしてちゃんと間に合うだろうか。

 

「……まぁ、とりあえずその、胸使うとかなり喜びますよ。……うん」

 

「じー……」

 

「……月読さん。頼むマジでやめてくれ……辛い」

 

──ちりんちりん

 

「遅くなりました〜ッ!あ、蓮〜ッ!」

 

すると、家の店にやっと立花さんが現れる。そして、立花さんはそのまま俺を見つけると俺に急に飛び込もうとしたため、俺は必死に躱そうとしたが、それは起きなかった。

 

「響?今、何しようとしてた?」

 

「それはもちろん蓮に抱きつこうと……」

 

「私の彼氏にそんなことしてもいいと思ってるなら絶対ダメだからねッ!」

 

「え〜未来は硬いなぁ……」

 

そう言って、小日向さんは俺に近づいて腕組みをして、これは自分のものだと主張している。はぁ……まったく。

 

「ほら、そろそろ2人共始めるからそんな喧嘩は……」

 

「「元は青空さん(蓮)の問題ですよ?」」

 

「……はい」

 

そして、皆が集まって飲み物を持つ。別に今日が特別な日とかではなく、ただ今日は久しぶりにみんなで集まりたかったのだ……俺が。

 

「それじゃ乾杯しましょうッ!」

 

「じゃあ、蓮やれ」

 

「え?俺?」

 

「いいじゃあないかッ!ほらしっかりやるんだッ!」

 

「……分かりましたよ。それじゃ……今日と言う日に乾杯ッ!」

 

「「「「「「「「「「「「乾杯ッ!」」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、俺の恋の物語は終わりを告げた。しかし、俺の戦いはまだ完全に終わっていないとも言えるのだ。何故なら、まだ小日向さんとは付き合うことは出来ても完全に俺の物とはなっていないからだ。俺は今でも十分に満足している。ただ、それを今度は俺の……俺だけの嫁にしたいのだ。だから俺は……

 

「小日向さん……いや未来」

 

「えッ!?な、なんですか急に……」

 

「俺と結婚して「まだダメです」そ、そうか……」

 

「でも」

 

「ん?」

 

「私は蓮が大好きだよ」

 

「ッ!?い、今下の名前で……」

 

「きょ、今日だけですッ!」

 

「えぇー……でも、やっぱり俺は……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小日向未来を堕としたい。

 

[完]

 

 




小日向未来&青空蓮〈好感度100%〉

……という訳で小日向未来を堕としたいは完結です。今までこの小説に付き合っていただき本当にありがとうございますッ!駄文ではありましたが沢山の人達に見ていただいて嬉しい限りです。これからの方針はアンケートをギリギリまで集めてますので、それで多いい方を進めていく予定です。本当にありがとうございましたッ!


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後日談
俺は春姉さんを堕としたいッ!


X年後……


俺だッ!青空だぁぁぁぁッ!……って言っても誰だかわらないだろう。俺の名前は青空剛だ。好きなものは魚とコーヒーで嫌いなものは牛乳だ。俺は今日、学校が終わってすぐに店の中に入る。

 

「ただいま父さんッ!」

 

「剛……お前、入るならせめて裏口から入れ。あとおかえり」

 

「分かってるってッ!今から俺はもう出かけるからッ!」

 

「あ、おいッ!剛ッ!せめて帰りに牛肉を……」

 

そして、俺はある場所に向けて走り始める。全く、父さんは俺が忙しい時に毎回買い物を頼もうとして気やがって、無視だ無視ッ!俺はそうして、しばらく走っていると急に誰かに抱きつかれた。

 

「たっちゃんデェスッ!遊ぼうデェスッ!」

 

「希咲ちゃんッ!?小学校はどうしたのかな?」

 

「早く終わったデェスッ!たっちゃんと遊びたいデェスッ!」

 

「希咲ちゃん。ごめんだけど今日は春姉さんに用事が……」

 

「遊べないデェスか?……うぅ……ヒッグ……うぇぇぇぇ」

 

「ッ!?わ、分かったッ!希咲ちゃん遊ぶッ!遊ぶから泣かないでッ!」

 

そして、その後俺は希咲ちゃんと1時間遊んだ後に、俺はあの場所に向けて走り始めるのだが、しばらく走って向かっていると今度は泣いている女の子を見つけてしまった。……ああ゛ッ!急いでる時にぃッ!

 

「ヒッグ……グスッ……」

 

「ど、どうしたのかな。って月ちゃん?」

 

「にぃに……うぅ……私の本が……」

 

「本ってこのもう読めなさそうな本の事?」

 

「わんちゃんにがぶがぶされて私の本……うぇぇぇ」

 

「ちょッ!?月ちゃん泣かないでッ!だ、大丈夫ッ!俺が新しい本を買ってやるからッ!」

 

その後、俺は月ちゃんに新しい本を買って、俺は急いであの場所に向かう。……絶対に母さんに後で怒られるだろうな。そう思いながら走っていて、遂に俺はあの場所にやって来れたのだ。今日は、今日こそは俺が勝って春姉が大好きだと伝えるんだッ!

 

「頼もうッ!今日こそは勝つぞ春姉ッ!」

 

「……ん?あぁなんだたけじゃん。春ならいないよー」

 

「……え?なんでアリス姉?」

 

「春ならさっき買い物に出かけたし。しばらくしたら帰ってくるでしょ」

 

俺が言ったあの場所とは、風鳴屋敷の道場のことだった。でも、道場にいたのは春姉じゃなくてアリス姉だった。確かにいとこ同士だけどなんでいるの?

 

「……まぁいいや。春姉がいないなら帰る」

 

「こーら。せっかく来たんだから今日はあたしの相手をしろー」

 

「なッ!?ちょっ、ちょっとッ!アリス姉ッ!胸ッ!胸が当たって……」

 

「どうだ?あたしの胸、実は最近また大きくなってFカップになったんだぞー。ほらほらー」

 

そう言いながらアリス姉はいつも俺をからかってくる。く、クソッ!俺がこんな柔らかい胸に負けるはずが……

 

「……体は元気だねー」

 

「ッ〜〜……」

 

「何してるのアリスッ!」

 

「痛ッ!……春おかえりー。ちょっとたけと遊んでただけー」

 

「もう。アリスはいつも剛のこと構って……」

 

「いいじゃん。あたしは好きなんだし……」

 

俺がアリス姉に捕まっていると、春姉が帰ってきてアリス姉の頭を叩いた。春姉はやっぱり綺麗だなと思いながら俺は急いでアリス姉から離れて春姉に言った。

 

「は、春姉ッ!今日も勝負だッ!今日は絶対に俺が勝つッ!」

 

「……分かりました。私の全身全霊でお応えしましょう」

 

そうして、俺と春姉は竹刀を持って構える。今日こそは絶対に勝つんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!

 

「アリス。合図をお願い」

 

「分かったー。始め」

 

「えッ!?ちょっ、アリス早」

 

「メェェッ!」

 

「ッ!?ハッ!」

 

「ぐえッ!」

 

「……はぁ。たけ、カウンターされてんじゃん」

 

 

結局、俺は今日も戦いに何度も挑んで見たものの、春姉に勝つことが出来なかった。そして、俺は今……

 

「……剛?私、なんで怒ってるか分かる?」

 

「お、お金を無くした……とか?」

 

「それは調ちゃんに聞いたからいいの。私は前にも言ったよね?6時には帰って来なさいって」

 

「だ、だって春姉に勝ちたいんだもんッ!別にい」

 

「剛、罰として1週間風鳴家に行くのは禁止……分かった?」

 

「い、嫌「剛?」は、はいッ!」

 

俺は母さんに怒られて結局春姉の家に行けなくなってしまった。だが、諦めないぞッ!俺は春姉を堕としたいんだッ!そう思いながら俺は風呂に向かった。

 

 

「はぁ……全く、誰に似たんだか」

 

「まぁ、剛のことだ。絶対に諦めないよ」

 

「あなたに本当に似てますよ。一途な所とか」

 

「まぁ、俺の息子だからな。それに未来だって似てる所もあるぞ」

 

「分かってますよ……って何?」

 

「いや、その、剛も大きくなったし……2人目欲しくないか?」

 

「……もう、バカ」

 

 

 

 




子供(˙꒳˙ )


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エルフナイン再び?

完結した3週間後……


俺だ。青空だ。今日俺はとある場所である人物を待たせている。その場所は結構マイナーなお店で常連客しか来ないお店だ。俺はその店のドアを開ける。

 

──チリーン

 

「……いらっしゃい」

 

「えっと、ここで待ち合わせをしている人物がいるんですが……」

 

すると、ここのマスターは1度指を指す。俺はその方向を見るとそこには俺を待っていた人物が座って何かを飲んでいた。

 

「お待たせエルフナイン先輩」

 

「……フン。随分待たせてくれたな」

 

「あれ?エルフナイン先輩ってそんなキャラだったっけ?」

 

「そんな訳ないだろう。最近のアイツは働きすぎだ。だからオレが出てきてやった訳だ」

 

「オレって……エルフナイン先輩じゃなくて、もしかしてキャロルの方?」

 

「なんだ、今更気がついたか?まぁ、それは別にいい。それじゃやるぞ」

 

そう言って、エルフナ……キャロル先輩はある物を取り出す。思えば5年前から何かの機械で性格が変わっていたが、まさかキャロル先輩に変わっていたとは……

 

「今日はこれで勝負だ」

 

「トランプ……ですか?」

 

「あぁ、ちなみにゲームはブラックジャックだ。まぁ、賭け事の方が楽しいだろう?」

 

そう言って、キャロル先輩は準備を始める。ちなみにディーラーはキャロル先輩だ。あ、そういえば……

 

「キャロル先輩はどうやってエルフナイン先輩と変わっているんですか?」

 

「ん?あぁ、それはエルフナインが作ったこのワイヤレスイヤーで変わっている。簡単に説明すると前のデカい機材を小さく、より安全で持ち運びやすくしたものだ」

 

キャロル先輩は話ながら説明を終えたら、トランプの準備を完了して、コインを準備した。

 

「ルールはまぁ、知ってるから大丈夫だよな?」

 

「そりゃまぁ、22以上で負けだったはず……」

 

「よし。ならやるぞ」

 

 

そして、俺とキャロル先輩との戦いが始まった。あれから5年……様々な事があった俺にとって正直、キャロル先輩に負けるんじゃないかと思っていたのだが……

 

「……あのーキャロル先輩?」

 

「…………」

 

「もうコインがありませんよ?そろそろ俺の勝ちで終わ」

 

「まだだ」

 

「え?」

 

「オレはまだ負けてないぞッ!もう1回だッ!」

 

実はキャロル先輩……心理戦がとても弱かったです。多分、オセロやチェスは頭を使って勝つのだが、ブラックジャックはイカサマをしない限りは心理戦の戦いになるのだ。そして、その心理戦にキャロル先輩は……

 

「……あ、ブラックジャックだ」

 

「…………」

 

「また、俺の勝ちですね」

 

「……も」

 

「も?」

 

「もう一戦だッ!オレが勝つまで終わらないからなッ!」

 

「えぇ……」

 

ゲームはまだ終わらない……

 

 

 

 

 

 

 

 




後日談はとりあえずこれで終わります。そろそろ新しい小説を書かなければ……(´・ω・`)


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番外編その2
猫の日


時系列などはあまり考えていません。ただ、今日が猫の日だから書きました。……ぶっちゃけちょっとメタい要素とドロドロ要素と微エロが入ります。要はR17です。それでもいい方は……どうぞ。


俺だ。青空だ。今日は2月22日……猫の日なのだが、俺は今大変な状況に陥っていた……それは──

 

「ねぇ、蓮さん……どうですかこの格好。私、蓮さんにもっともーっとッ!好きになって貰う為にこんな恥ずかしい格好してきたんですよ?だ・か・ら……勿論、私に今日1日は構ってくれるよね?」

 

「響さんにそんな構っている暇はないです。蓮さんは私の猫姿に魅力されてるから響さんの出番は無いです。帰ってください」

 

「何、言ってるのかな調ちゃん?私はこの日の為に色々準備してきたのに後からやって来て蓮さんを襲おうとしてたくせに……そんなこと言える立場かな?」

 

「違います。私は蓮さんを守る為に先に来てただけです。決して響さんみたいに襲ったりはしません……多分

 

ただいま俺の目の前でドロドロした修羅場が待っていました。そもそも、この小説が完結してしばらくはドロドロした小説なんか書かないって言ってた癖に何が猫の日だから久しぶりに書こうって思って書いてんだよ。作者の馬鹿野郎。お陰で胃がキリキリするわ。

 

「……なぁ、そろそろ落ち着いて──」

 

「落ち着く?蓮さん分かってないですね。私達がそんな簡単に落ち着けると思ってるんですか?無理に決まってるじゃないですか。そもそも蓮さんは未来ばかりじゃなくて私にも構ってくれてもいいんじゃないですか?そしたら、私といっぱいいーっぱい……気持ち良くなれるんですから……」

 

「い、いやだからって……俺は未来のことがまだ……」

 

「もう既に私達と愛し合ってるんだからいいじゃないですかー。私も蓮さんもこのままゆっくりじっくり……堕ちていけばいいんですから。大丈夫ですよ……まだ、この時間帯では未来も私も調ちゃんも振られたり結婚したりしてないんですから……」

 

そう言って響の目は完全に濁っており、ゆっくりと俺に近づいてくる。響の姿は白猫のカチューシャを付けて、白色のしっぽがついた状態で俺に近づいてくる。そして、響がゆっくりと体をくねらせて俺の体に乗った瞬間、響は耳元で囁いた。

 

「このまま私をいっぱい屈服させても……いいんだよ♡」

 

──ゴクリッ

 

「蓮さん。今、私と一緒に愛し合ってくれるなら……触ってもいいよ?ほら、今からギューってしてあげるからこれで決めてね?」

 

そして、響は俺に優しく俺の体に伝わるように自分の体を俺の体に密着させる。その瞬間、俺は響の体に普通女性が付けているものが無いことに気がついた。

 

「ね?今日、私……何も付けてないんだよ?」

 

「ひ、響……俺は……」

 

「いいんだよ?蓮さんが好きなようにして……それだけでも私は──」

 

「……えい」

 

「痛いッ!ちょっと何するの調ちゃんッ!」

 

「これ以上の蓮さんの誘惑は許しません。帰ってください」

 

俺が響のペースに飲み込まれそうになっていた時、調が横から入り何とか俺は落ち着きを取り戻す。……しかし、そんなことを思っているのも束の間。今度は調が俺に馬乗りになるような形で俺を押し出してきた。

 

「蓮さん……もしかして、さっさの響さんの言葉で興奮してませんでしたよね?」

 

「ッ!?い、いや……これは……」

 

「……許しません」

 

「ッ……」

 

すると、調は俺の上に馬乗りになった状態で俺の体の様々な所を触ってくる。調も響と同様色は違うが黒猫のカチューシャをして、響と同じようにしっぽを付けていたが、響とは少し違った印象を俺は持った。何故なら──

 

「ハァ、ハァ……どう、ですか蓮さん。んっ……爪を尖らせてるから、痛いです、よね……ハァ、ハァ」

 

「い、痛いけど……調、なんか顔が赤いよ?……まさかッ!?」

 

「それ、以上はいわ、んっ……言わないでください♡私が買った時はこれしかなかったんですから……」

 

調はそう言って、今度は俺の耳を舐めたり甘噛みをしながら俺にお仕置きをしてくる。

 

「ハァ、ハァ……し、仕返ししたい、ですか?」

 

「え?」

 

「仕返ししたいなら……いいですよ。わ、私も……蓮さんと愛し合いたいですから……」

 

「し、調……俺は──」

 

「……もう我慢出来ないッ!」

 

「え?ぐわッ!?」

 

その時、そこでずっとさっきの様子を見ていた響が俺の上に乗ってきて、2人が上に乗った状態で身動きが取れなくなっていた。俺は何とか2人の様子を見てみるが……もう既に手遅れだった。

 

「ハァ、ハァ♡……れ、蓮さん調ちゃんばかりに構って……許さない。もっと私に構って」

 

「何言ってるん、ですか。蓮さんは今から私と一緒に過ごす、んですから邪魔しないで、ください。しかもそんなにモジモジして……我慢出来なかったんですか?」

 

「そう言う調ちゃんこそ、無意識に蓮さんの体で(自主規制)してたよね?もしかして分からなかった?」

 

「…………」

 

「…………」

 

「……これ、やばいな」

 

「「ねぇ、蓮さん」」

 

「……はい」

 

「「どっちの猫を選ぶの?」」

 

「……選びたくないです」

 

「ニャら、仕方ニャイよ……ね♡」

 

「ニャア……ごめんね蓮さん。私達発情期の猫だから……」

 

「……終わった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、どうなったかと言うと……まぁ、聞かなかった方がいい。ただ、とりあえず一言……作者の馬鹿野郎。




マッカーサ軍曹「……( ^∀^)ニコォ...」


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