劇場版 infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来 VS スーパー戦隊このすばフォース 結成!仮面戦隊ゴライダー! (伊勢村誠三)
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Super Sentai come over

冒険とロマンを求めこの世界を往く若者たちがいた。
悪の帝国魔王軍に敢然と反旗を翻し、
海賊としての汚名を誇りとして名乗るゴーカイな奴ら!
その名は!


真赤な空飛ぶ船が満天の星空を割きながら不気味に屹立する魔王城に進んでいく。

逆賊『赤き海賊団』と生きとし生ける全てを脅かす魔王軍との戦いはいよいよクライマックスを迎えようとしていた。

 

「お前ら!準備はいいな!」

 

操縦席から仲間たちに内線で呼びかけるのは空飛ぶ船、

ゴーカイガレオンの船長にして『赤き海賊団』の団長、

七海総一。

 

「もちろん何時でも行ける。」

 

「爆裂魔法を使いたくなったらすぐ言ってくださいね。」

 

勇んで答えるのは上級剣士(ソードマスター)の青年ジョー・ギブケンと

上級(アーク)魔法使い(ウィザード)の紅魔族の少女めぐみんだ。

 

「待ったわね。この時を。」

 

「いざとなると、ちょっと怖いですね……。」

 

「大丈夫よ。私がついてる!」

 

頼もしく少し緊張が勝っていた黒髪の少女、リアを励ますのは姉気分の盗賊のルカ。

 

「そうよ!それにこのアクシズ教の御神体にして水と癒しの女神アクア様だってついてるのよ?」

 

「全くアクアはこんな時でも相変わらずだな。

まあ、いつもは兎も角今はそれがありがたいが……。」

 

「だな。」

 

「何よその言い方!」

 

胸を張る自称、と言うか本当はマジ物の女神なのに一同から全く信用されていない身体だけのぐーたらトラブルメーカー女はアクア。

悪の宗教団体アクシズ教の女神で、見ての通り堕天している。

 

「さっきから地の文の解説が悪意マシマシなんだけど!

もしかしなくてもアークに接続してない!?」

 

「ほら始まった。」

 

「アクア、頼むから着いたら少しは自重してくれよ?」

 

そう言って可哀そうな物を見る目でアクアを見る背の高い美女は聖騎士(クルセイダー)のダクネス。

やれやれと首を振るの緑のマントの青少年は参謀役の佐藤和真。

この八人が『赤き海賊団』のフルメンバーだ。

 

「お前ら新喜劇はその辺にしとけ。

そろそろ魔王城の結界にぶつかる!各員衝撃に備えろ!」

 

総一からのアナウンスが入り、それぞれがキリッとモードを切り替える。

片手には武器をもってそれぞれ捕まる所に摑まった。

 

「おい糞女神。捕まるとこって言って俺の椅子に触ったら後で逆エビ固めな?」

 

「なんでよ!だいたい十万もする椅子を態々持ってくる必要なんてあったの!?」

 

「頑張ってる俺へのご褒美ですぅ!

お前がいろんなとこでツケにしてもらってるシャワシャワ代の七分の一の値段ですぅ!」

 

「ん!?おい待てアクア!

この前ツケは全部返したって言ってたよな!」

 

「アクアさんまさかたった一カ月でもう前の半分もツケにしたんですか!?」

 

「……ねえダクネス。私最近思うんです。

もう彼女の浪費癖は爆裂魔法でも当てないと治らないと。」

 

「奇遇だなめぐみん。

私も丁度そう思っていたところだ。」

 

「ねえ皆待って!めぐみんは何で詠唱唱えてるの!?

カズマとリアも武器を下ろして!

ダクネスも止めてよぉ!」

 

「アンタらいい加減にしなさい!

ソーイチも!こんな時に爆弾落としてどうするのよ!」

 

ルカの叫び声で一先ずは大人しくなる一同。

溜息をつきながらジョーが外を見ると

 

「ん?ソウイチ。なんか結界が変じゃないか?」

 

「変?……ホントだ。なんか一面鏡みたいになって…」

 

ゴーカイガレオンがまともに飛べたのはそこまでだった。

鏡面のようになった結界の中から竜巻が吹き荒れたからだ。

 

それはガレオンを覆うほど大きくなりガレオンを無茶苦茶に回転させながらどこかに引きずろ込もうとした。

 

「いやあああああーー!何!?今度は何よぉお!」

 

「魔王軍の攻撃に決まってるだろ!

全員どっかに体を縛り付けろ!外に放り出されるぞ!」

 

総一が叫ぶが遅かった。

何かの破片が窓を枠ごと突き破る。

人ひとりが通れる穴が開いてしまった。

 

「あ!」

 

「え?」

 

「しまった!」

 

まず穴の近くに居たダクネスが、

そしてバランスを崩したルカと和真が穴の方に吸い取られていく。

 

「ルカ!」

 

「カズマ!」

 

なんとか船の中に引き込もうと手を伸ばすジョーとアクア。

何とか踏ん張ろうとしたがあまりの強風に諸共外に放り出された。

 

「皆さん!!」

 

「お、おい皆無事か!?」

 

「ソウイチ!船を止めて下さい!

カズマ達が投げ出されてしまいました!助けに!」

 

「無茶言うな!

今ガレオンは飛んでんのがやっとなんだぞ!

あ、まず………ーーー!」

 

それを最後に内線も途切れた。

思い切り船ごとシェイクされるような衝撃と共にゴーカイガレオンは浮くことすらできずに墜落した。

 

 

 

 

 

その日、空のかけらが俺達の街、風都に落ちて来た。

人が怪人になり、それを仮面ライダーが裁くこの街では珍しくないのかもしれないけど、そんなことは抜きに俺、

網島ケイタは今日も学校に向かう。

いつもと変わらぬそこそこの日々を謳歌していた。

 

「このまま何事もなくとはいかないモノかな?」

 

『我々の今までの事を考えるとその期待は脆そうだな。』

 

俺の独り言に割と真面目に返してくれたのは相棒のセブン。

セブンなんてカッコつけた渾名だって?

渾名じゃなくて本名。しかもこいつは日本生まれ。

じゃあハーフかと聞かれればそうじゃない。

そもそもこいつは人間じゃなくて歩くケータイ型のロボットなのだ。

 

「やめてよセブン。せっかく地球がゼイビアックスの魔の手を逃れた所なんだから。」

 

そしてこっちが俺の未来のお嫁さんで、

俺と同じ二足歩行ケータイ型ロボット、

フォンブレイバーの相棒をやっている織斑一夏。

家事万能で面倒見がよく、時たま見せる甘えん坊な面が可愛くてしょうがないんだ。

 

『そうだぞセブン。

穏やかな日々というのもまた一つの解だ。』

 

そう言って一夏の肩を持つのは一夏の相棒のゼロワン。

一夏と出会うまで家出からの非行三昧とフォンブレイバーの中でも一番のはねっ返りだった男だ。

 

『とはいえ我々にも日本政府からアレを調べろと言われているだろう?』

 

「それもそうなんだよなぁ……」

 

実は俺たちはつい去年まで『IS学園』という特殊兵器、インフィニット・ストラトス(通称IS)のパイロットを養成するための学園に所属していたのだが、学園が解体される際にパイロット資格と機体を返却していて、その時にこれ以上ISに関わらない条件としてこの手の異常事態に関する依頼を断れない様にされてしまったのだ。

 

「ま、平気だよ。

どんな敵が来ても私とケイタなら問題ないでしょ?」

 

きゅ、と俺の手に抱き着きながらいたずらっ子みたいに笑う一夏に微笑み返す。

けどこの時俺たちはまだ知らなかった。

またしても俺たちが、全人類どころか二つの惑星の命運をかけた戦いに巻き込まれることになるなんて。

 

 

 

 

 

 

「うわぁあああ!落ちる落ちる落ちるぅうう!!」

 

無茶苦茶に嵐の中を振り回され、天空高くに放り出された彼、佐藤和真は絶賛落下中だった。

このままでは地面に壁突して人間なめろうになってしまう。

 

「そいつだけは、ごめんだぜ!」

 

和真は腰のホルスターからケータイ電話型変身アイテム、モバイレーツと、自身が最も頼りとするレジェンド戦士の力が内包された鍵型アイテム、レンジャーキーを取り出す。

 

「ゴーカイチェンジ!」

 

<ジェーーットマン!>

 

モバイレーツに変形させたレンジャーキーをセットし捻る。

画面部分がゴーカイマーク型に変形して、

そこから放出されたエネルギーを纏い和真は

 

「ブラック!コンドル!」

 

鳥人戦隊ジェットマンのブラックコンドルに変身した!

翼を広げて飛行能力を発動させてゆっくりと着地する。

変身を解除して開けた場所を探した。

 

「さて、大分派手にぶっ飛ばされちまったけどここはどこだ?」

 

高台のような場所に出て、そこから街を見下ろして驚いた。

ガラスとコンクリートの摩天楼に、アスファルトの地面が広がっていたのだ。

和真たちが元居た思いっきり中世の魔法ファンタジーとは世界観の異なる町並みは間違いなく

 

「現代日本!?俺、戻ってきちゃったのか!?」




TASK.2

カズマ「やっぱり日本だ……。」

ケイタ「なんだこいつら!?」

??「我ら魔王軍海賊追撃部隊!」

左翔太郎「好きにはさせねえ!」

リア「変身した!」

めぐみん「レンジャーじゃ、ない?」

一夏「彼らはライダー、仮面ライダーだよ。」

総一「面白れぇじゃねーか。俺達も行くぞ!」

fateful encounter

三人「「「ゴーカイチェンジ!」」」

総一「派手に行くぜ!」


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TASK.2 fateful encounter

総一「前回までのinfinite DRAGON KNIGHTは!」

めぐみん「ガレオンが墜落してニッポン?に着いたと分かった所までですね。」

リア「ところで、受験終わったらとかどうとか言ってましたけど、作者さん大学決まったんですか?」

総一「一応、浪人は回避したらしいぞ?」

めぐみん「そうですか…ところで新たな戦隊、ゼンカイジャーですが…」

総一「プロット無理やりこねくり回して出させるつもりらしい。」

リア「なんか不安だなぁ…」

総一「見切り発車はいつもの事だ。それでは、どうぞ!」

(OP バーサス!スーパー戦隊)


「やっぱり日本だ……。」

 

街を歩きながら見慣れない、しかし間違いなく日本語の看板とコンクリートのビルがあふれる街を歩きながら佐藤和真は感慨深い想いと郷愁を覚えた。

 

(日本に飛ばされたってことは…総一さんとアクアは大丈夫だとして…)

 

残るメンバーたちが車に攻撃したり魔法を使っていたりしないか物凄く心配だった。

いや、ジョーやダクネスあたりは銃刀法違反で通報されたらそれだけでお終いだ。

 

(それ以外にもめぐみんとかめぐみんとかめぐみんが爆裂魔法が使わないか気がかりで気がかりで…ん?)

 

和真は微かに、本当に微かにだが耳鳴りのような音が鳴っていることに気付いた。

音のする方に向かってみると

 

「これは…捨てられた鏡?」

 

ガムテープで割れ目が隠されていたが、明らかにゴミ捨て場ではない建物と建物の間に割れたスタンドミラーが捨てられていた。

 

「これは…え?」

 

その割れ目をじっと見ていると、そこに自分の姿が映っていないことに気付いた。

そこに居たのは

 

「やぁ!たぁあああ!」

 

ライトグリーンのアーマーと奇妙な仮面を纏った戦士だった。

恐らく女性なのだろう。

細身で、無数の赤い怪人、レッドミニオン相手に足払いや回転キックなどのトリッキーな技で応戦している。

 

「レンジャー、なのか?兎に角俺も!ゴーカイチェンジ!」

 

<ゴーーッカイジャー!>

 

ゴーカイグリーンに変身して鏡に突っ込もうとするが普通にスタンドミラーに激突しただけに終わる。

 

「痛っ!なんで?」

 

しばらく悩んだ和真だったがやがて新たに別のキーを取り出し

 

「ゴーカイチェンジ!」

 

<シーーッンケンジャー!>

 

シンケングリーンに変身し、ショドウフォンを取り出すと

 

「解のモヂカラで……よし!」

 

シンケンマルに秘伝ディスクをセットし、それを回転させてシンケンマルをウッドスピアに変形させると鏡に突入し、レッドミニオンに攻撃しながら躍り出る。

 

「な!あなたは……」

 

「シンケングリーン、義によって助太刀いたす!って海賊版だけどな。」

 

「なんだかよく分かりませんが、味方、でよろしいでしょうか?」

 

「ああ。こいつら斃すの手伝うぜ。」

 

こうしてベンタラの仮面ライダーと異世界のスーパー戦隊の邂逅は果たされた。

 

 

 

同じころ、風都の端れに不時着したゴーカイガレオン…

 

「どうだ?」

 

「エンジンの半分は完全に死んでます。」

 

「ガレオンキャノンも粗方駄目ですね。

ここまで酷いとてこでも飛びませんよ。大穴空いてるし普通の船としても使い物になりません。」

 

「つまり現状は最悪と?」

 

「はい。」

 

大きなため息をつきながらなんとか無事だった椅子に座った。

この三人だけでガレオンを治せるだけの物資をそろえるのも大変な現状、しかも下手に放っておけば自分達をここにいざなった魔王軍の追手が来るかもしれない。

 

「取り合えず風雷丸の忍術で隠してもらって俺たちは街の方に向かおう。」

 

「見張りは残していかないんですか?」

 

「そうゆうに裂けれるほど人員居るわけじゃないからな。

レンジャーキーの箱だけ忘れるなよ?」

 

リアがレンジャーキーの箱を抱えると三人は外れかけのドアを開けて外に出る。

 

「ありゃ、敵さん早速お出ましみたいだな。」

 

黒いカラスをモチーフにしたらしきアンドロイドタイプの怪人が隊列を組んだ見慣れたバケツ頭こと雑兵ゴーミンたちを連れてこちらに来る。

 

「む、見ているな!」

 

そう言うとカラス怪人はホルスターから十字型のナイフを取り出し、総一たちとは全く違う方向に向けて投げつける。

 

「うお!?」

 

「っぶな!」

 

「きゃあ!」

 

茂みから思わず出て来たのは黒いソフト帽にスーツの伊達男に、茶色い髪のどこにでも良そうな少年と、長い黒髪のどこかあどけない少女だった。

 

「なんだこいつら!?」

 

「ドーパント、って感じじゃないよね?」

 

「お前ら一体何者だ!?」

 

ソフト帽の男が言うとカラス怪人は一歩前に出て

 

「我ら魔王軍海賊追撃部隊!

俺は行動隊長のアタックノイド・アッシュ!

あの忌々しき赤き海賊を倒す者だ!

我らを見たからにはお前達もな!」

 

そう言って手を挙げると控えていたゴーミンたちが一斉に武器を構えて三人に発砲する。

爆煙と火に三人の姿が消えた。

 

「よし、船内の捜索に移れ。」

 

命令を受けてゴーミンが動こうとした時

 

「それはどうかな?」

 

爆炎の向こうから銀色の鉄仮面の戦士と左右緑と黒に色が真っ二つに分かれた戦士が現れた。

 

「なんだと!?」

 

「変身した!」

 

「レンジャーじゃ、ない?」

 

驚く遊撃部隊と海賊。

2人の戦士は構わずにポーズを取り

 

「『さあ、お前の罪を数えろ!』」

 

「しゃっ!行くぜ!」

 

無手のままゴーミンに向かって行く。

しかもこれがなかなか強い。

鉄仮面の戦士はラリアットや投げを主体にしたパワーファイトで、二色の戦士はアクロバットなキック主体の技で攻める。

2人は数だけはどんだけでもいるゴーミン相手に有利に立ち回っていた。

 

「結構やるな。」

 

「ですね。あれ?ところであの黒髪の子は何処に?」

 

「あの二人の様子を見るに無事なようですが…」

 

「探してみるか。」

 

三人は大回りしてゴーミンたちの背後の方に向かうと

 

「あ、あそこ居ました!」

 

木の陰に隠れて二人の様子を窺っている少女がいた。

 

「よう。」

 

声を掛けるとビクッ!と警戒するように一歩下がり

 

「ゼロワン!セブン!」

 

『デモリッション、着身!』

 

『ハイシーカー、着身!』

 

二体のフォンブレイバーを繰り出す。

 

「おお!なんかかわいいゴーレムが出てきました!」

 

『か、かわいい?』

 

『そう言われるのは初めてだ…』

 

「リア、やっぱりあなたのセンスは分かりません…。」

 

いきなり拍子抜けというか、一気に警戒を削がれた一人と二台は三人に

 

「私は織斑一夏。この子達はゼロワンとセブン。

あなた達は?」

 

「俺は七海総一。あの船の船長だ。

こっちの感性独特なのがリア、こっちの中二病真っ盛りなのがめぐみん。

あっちの変身ヒーローは?」

 

「彼らはライダー、仮面ライダーだよ。

赤、黒、銀のが仮面ライダードラゴンナイト。

緑と黒のが仮面ライダーW。」

 

「面白れぇじゃねーか。俺達も行くぞ!」

 

そう言うと総一たちはモバイレーツを取り出す。

そして一夏にレンジャーキーの箱を預けると、キーを取り出す。

 

「せっかくの日本でのデビュー戦だ。

新しいレンジャーキーで行くぞ!」

 

「「「ゴーカイチェンジ!」」」

 

<<<リューーッウソウジャー!>>>

 

レンジャーキーをモバイレーツにセットし、捻る!

モバイレーツが展開し、放たれたエネルギーが三人の体を覆う。

赤、緑、桃色のスーツが装着され、最後に恐竜の顔を模したマスクが装着され

 

「勇猛の騎士!リュウソウレッド!」

 

「疾風の騎士!リュウソウグリーン!」

 

「剛健の騎士!リュウソウピンク!」

 

「「「正義に仕える三本の剣!」」」

 

「騎士竜戦隊!」

 

「「「リュウソウジャー!」」」

 

「俺らの騎士道、見せてやるってな!

派手に行くぜ!」




総一「次回のinfinite DRAGON KNIGHTは!」

ダクネス「アクア、ここは、どこなんだ?」

アクア「あれって、英語の看板!?」

蓮「随分派手に暴れてくれたな!」

和真「君は…」

クロエ「仮面ライダーキャモ。そう言うあなたは?」

???「すべては魔王軍の為…」

めぐみん「第三話、Unbalance world!」

リア「そのシャッターチャンス、もらったぁっ!!」


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Unbalance world!

正義と平和の為に、世界を守る戦士たちがいた。
遍く悪の軍団に敢然と立ち向かい、
傷と悲しみを仮面に隠し戦う大自然の使者たち!
その名は!


迅速に整備され、人も車も動かなくなった閑散とした道路に一台のバイクが疾駆する。

黒いホンダ・シャドウ400。

乗っているのは白いおろしたての皮のジャケットに古フェイスのヘルメットをかぶった東洋人だった。

まだ少年と言って差し支えない年齢でありながらその目は一人の兵士のような鋭く冷たい目をしている。

 

「サード、このまままっすぐでいいんだな?」

 

少年、秋山蓮は脇のホルスターに付けた青いフォンブレイバー、相棒のサードに尋ねる。

 

『はい。このサキで謎のパワードスーツの女と、怪人が戦っていると。』

 

「数は?」

 

『リジ―様たちが調べたところによりますとざっと50体です。』

 

「速攻で殲滅する。」

 

そう言うと彼はサードを取り付けてるのとは反対の右のホルスターから濃い青に金色の蝙蝠の紋章の付いたアドベントデッキを取り出し

 

 

「KAMEN-RIDER!」

 

出現させたVバックルにセットし、バイク事青いエネルギーに包まれ、少年、レン・アキヤマは仮面ライダーウイングナイトに変身した。

 

「サード!」

 

『分かっています。イニシエート・アクセス・シークエンス発動。

バイクは私が操作します。』

 

遂にバイクが法定速度を大きく超えて道を突っ切る。

やがてライダーの視力が無数のゴーミンを率いたオッドアイの黒いアンドロイドタイプの怪人と、それと戦う青と黄色、2人の海賊を模した強化スーツの女性二人を捉えた。

 

「来い!」

 

<ATTACK VENT>

 

契約ビースト、ダークウイングを呼び出し、背中に合体させたウイングナイトはさながら蝙蝠人間の様にバークを蹴って飛び立つと、腰に下げた剣ダークバイザーを引き抜き、そこにベルトのデッキから取り出したカードをベントイン。

 

<TRICK VENT>

 

空中で無数に分身し、一気にスピードを上げて接近するとゴーミンの群れに急降下攻撃を仕掛けた。

 

「「「ゴー!!!」」」

 

「きゃあああ!?なに?だれ?」

 

「今のは…あそこだ!」

 

怯えて頭を抑えるアクア、ゴーカイブルーと、太陽を背に並んだ6体のウイングナイトを指さすゴーカイイエロー、ダクネス。

 

「なんだアレは!?あんなスーパー戦隊俺のデータにはない!」

 

驚く一同に何も答えず、ウイングナイトはただアドベントカードの音声を返事の代わりにした。

 

<FINAL VENT>

 

武器を馬上槍型のウイングランサーに持ち替え、マント状に変質したダークウイングの翼を繭の様に纏い

 

「はぁああああああ!」

 

ドリルの様に高速回転しながら突っ込んだ。

 

「! アクア!私の後ろに!」

 

<ルパーーッンレンジャー!>

 

ダクネスは咄嗟にルパンイエローに変身し、怪盗ブーストを発動。

大盾を生み出し攻撃を防ぐ。

アンドロイド怪人も近くに居たゴーミンを盾にして防いだ。

だが他のゴーミンは残らず身体を貫かれ、爆裂四散した。

 

「貴様!何者だ!」

 

銃を構え、問いかけるアンドロイド怪人い、ウイングナイトは悠然と構えながら

 

「冥途の土産に俺に倒されろ。

この仮面ライダーウイングナイト、情けはかけん。

戦士として死なせてやる!」

 

「ほざけ!」

 

アンドロイド怪人は背中にマウントされていたマチェットを取り出し斬りかかる。

ウイングナイトはノールックでそれを受けると姿勢を落として回転しながら腰に下げたダークバイザーを引き抜き横一閃。

 

怯んだところダークバイザーを前に、ウイングランサーを横に引いて弓矢のように構える。

 

「どうした?ほざかせてみろ!」

 

ただ真っ直ぐ純粋な突きと逆手持ちのバイザーによる手堅い防御。

攻守整ったウイングナイトにアンドロイド怪人は機械ゆえの関節の制限を見事に疲れたちまち膝を付く。

 

「サヨナラを言いな。」

 

ウイングランサーを捨て、新たなカードをきる。

そこには金色の羽と吹き荒れる疾風が描かれている。

 

「ま、まさかモードチェンジまで!」

 

「変身!」

 

変形したダークバイザーツヴァイにサバイブカードをセット。

疾風と金色のエネルギーに包まれ、クリアブルーのアーマーと二又に分かれたマントのサバイブモードに変身した。

 

<SWORD VENT>

 

バイザーからダークブレードを引き抜く。

疾風のエネルギーを纏た斬撃を逃げ出したアンドロイド怪人に放つ!

 

「が、ああああああ!!!!!!」

 

真っ二つにされたアンドロイド怪人は絶叫と共に爆裂四散した。

 

「アディオス……。」

 

「やったぁ!やるじゃないあのバッドマン擬き!

あのガードなんちゃらなんちゃらとかいうやつあっと言う間に倒しちゃったわ!」

 

「なんて強さだ…」

 

驚きながら変身を解除する二人。

(レン)も変身を解除し二人の元に向かう。

 

「日本人?丁度良かったわ!

私英語喋れないから英字の看板見た時どうしようかと思ったのよね!」

 

「それはこちらも手間が省けた。

俺も日本語と英語しか話せない。」

 

そう言うと蓮はホルスターからサードを取り出し英語でどこかに電話をかける。

そして通話を終えると二人の方を向き

 

「あー、アメリカははじめてか?」

 

「ええ。私もダクネスもはじめて。」

 

「そうか、なら一つだけマナーが有るんだ。

初対面の人間にはこうやって挨拶するんだ。」

 

そう言って蓮は両手首をくっつけて前に差し出す。

アクアとダクネスも真似してやってみる。

 

「こう?」

 

「上出来だ。」

 

がちゃん。

乾いた金属音と共にアクアに黒鉄色の手錠がはめられる。

 

「へ?」

 

驚くアクアの顔面を蓮は躊躇なく殴りつけた。

盛大に後ろにぶっ飛ぶアクア。

 

「な!?貴様私の仲間に何を!?」

 

蓮は詰め寄るダクネスとバックステップで距離を取ると腰のホルスターから早打ちの要領でテーザー銃を抜き引き金を引く。

発射された電極が見事にダクネスの露出している首元に刺さる。

 

「あばばばばっばばばっば!」

 

電流を流されたダクネスもその場くずれ落ちた。

そこに見計らったように黒い二台の車が入って来る。

 

「おーいボス!」

 

「やっほー!この人たちが例のお客さん?」

 

「ああ。アンドリュー、ハリエット。

こいつらをプロトコルに従い収容しろ。

尋問とブツの解析はそれからだ。」

 

蓮は落ちていた二つのモバイレーツを2人に預けてバイクに戻る。

 

「ちょっと、痛いじゃない!離せ!離しなさいっての!

わ、私は無実よぉ~~~!!!」

 

拘束されたアクアの叫びもむなしく、2人を乗せた車は蓮のバイクに続いて誰も居ない道を進んで行った。

 

 

 

同じころ、日本。

アドベントビーストを倒しきったキャモとシンケングリーンは変身を解除してベンタラを後にすると近くのオープンカフェに入った。

それぞれお茶とケーキのセットを注文する。

 

「改めて、仮面ライダーキャモのクロエクロニクルと申します。」

 

「カズマです。海賊戦隊のグリーンやってます。」

 

2人はテーブルにアイテムを出し、互いの変身システムについて説明する。

 

「仮面ライダーはベンタラの騎士。

鏡を使って世界を行き来する怪物、アドベントビーストを対峙するために造られたシステムです。

あなたのそれは?」

 

「俺のはスーパー戦隊。

曰く地球の平和と人々の笑顔を守り続けていた伝説の戦士…らしい。

これはその力を再現したもので、これで世界を救えってアホな女神に頼まれちまって、あれよあれよという間に魔王軍と真正面から戦ってた。」

 

「ははは。私たちに負けず劣らず魔法に片足突っ込んだナニカですね。」

 

「ホントですよ。魔法と言えば、いれの仲間にとんでもない懲りを持った魔法使いがいて…。」

 

午後の心地い日差しに談笑が弾む。

そんな様子を

 

「故に消さねばならない。」

 

見つめる赤いまなざしがあった。

その温度を感じ冴えないカメラアイは2人の獲物をじっと見据え、背中の愛銃を取り出すが…

 

「いや、あまりにも無粋だな。

ここは退こう、だが、全ては魔王軍の為に…。」

 

そう言って行動隊長、グレイはその場を後にした。




次ーーッ回!第四話!

石橋「ヤバい遅刻遅刻!」

簪「ねえ、あれって…」

ジョー、ルカ「「ゴーカイチェンジ!」」

芝浦「へえ、盛り上がって来たじゃん!」

サンダールJr.「仲間割れとは愚かな。」

rider Vs pirate

簪「私が変身する!」

三人「「「カメンライダー!」」」


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rider Vs pirate

ジョー「前回までのinfinite DRAGON KNIGHTは…遂に、あのアクアが逮捕されたところまで、だったな。」

ルカ「弁護代っていくらなのかしら?最終的にはアクアに全部払わせるけど用意ぐらいはしてあげないとね。」

ジョー「そうだな。そして俺達だが…ここは一体どこなんだ?」

ルカ「ま、難しい事は本編入ってから考えましょ?」

ジョー「それもそうか。」

ルカ「それではどうぞ!」

(OP バーサス!スーパー戦隊)


「だー!ヤバい遅刻遅刻!」

 

学ラン姿の少年が荷物を肩に後ろから眠たそうな目をこすりながらついて来るのを確認しながら走っていた。

 

「なんで朝礼ある日に限って二人とも全然起きてこないんだよ!」

 

なんておかんみたいな事を言うのは石橋健。

仮面ライダーインサイザーのデッキを受け取り仮面ライダーになった青年で、更識簪の許嫁である。

 

「……『無限神機モノマギア』は、一話から見ないと今度の劇場版が……」

 

と、もごもごと口ごもるセーラー服の少女は更識簪。

仮面ライダーアックスとしてゼイビアックスと戦ったケイタ達の戦友である。

 

「アニメかよ!録画やDVDあるなら後でいくらでも見れるでしょ!?」

 

「俺はしかたないよね。イベント明日で終わっちゃうし。」

 

「淳お前はソシャゲか!どうせ半年後には復刻すんだからいいだろ!」

 

そう言われて口をとがらせるだらしなく学ランを着こなす少年は芝浦淳。

簪の姉、楯無の許嫁で、芝浦家の次男坊である。

 

現在三人は通っている高校の近くの学生用賃貸の一室をシェアしており、そこから徒歩で通学している。

 

(週明け早々ちこっくとか勘弁だぞ!)

 

現状、ほぼすべての家事を焼肉言ったらずっと肉焼いてるタイプの石橋が担っている。

簪と芝浦はもともと研究やらゲームやらで気付いたら時間潰してしまい、気付いたら生活リズム乱れてるタイプなので、2人が出来ないので仕方なく、という面が有るのだが。

 

 

「ねえ、あれって…」

 

「あ?なんですかお嬢?近道でも見つけました?」

 

「そうじゃなくて、あれ。」

 

簪が指さす先を見ると

 

「何アレ?レイヤー?」

 

交差点のど真ん中に困惑気に固まってしまっている二人組がいた。

1人は長いゆるふわウェーブの黒髪で白いヘッドバンドを付けた黄色い上着の女性。

もう1人は長い黒髪を後ろで束ねた背の高いがっしりした男性だ。

 

「いや、アイツの持ってる海賊刀(カトラス)…多分本物だ。

盛大にイベントの日付間違えたって感じじゃなさそうだ。」

 

「誰も警察呼んでない…。」

 

「ま、ぱっと見で気付くやつ少ないだろうしね。」

 

そう言うと芝浦は交差点の方に歩き出す。

 

「お、おい待てよ!」

 

「即決過ぎる……。」

 

呆れながらも二人も続く。

 

「なあ!アンタらよく税関通ったね。その剣、ホンモンじゃん。

そっちのお姉ちゃんもその動作…なんか暗器もってっしょ?」

 

試す様に聞く淳にほう?と、眉を上げるジョー。

警戒心を強めるルカ。

 

「淳!そんな声のかけ方あるかよ!」

 

「警戒しちゃってる……」

 

後から来た二人を観察するジョー。

一瞬怪訝そうな目を向けたが芝浦の方を向くルカ。

 

「なんだか知らないけど、だったら何?言いふらす?」

 

「どーしよっかな?

お姉さんたちが遊んでくれんなら見逃してあげていいけど?」

 

そう言ってデッキを見せる淳。

同時に頭の上に?マークを浮かべるジョーとルカ。

そこに見計らったようなタイミングでジョーのモバイレーツに通信が入る。

 

「ジョーだ。」

 

『ジョーさん!カズマです!

そっちまだなんも起こってませんか?

例えば、魔王軍にあったとか。』

 

「来てるのか?」

 

『今戦ってます!変身するんで切りますね!』

 

一方的に通信が切られる。

それを聞いていたルカは

 

「なるほど。アンタ達がそうなわけね。」

 

グルグル右腕を回しながら反対の手でモバイレーツを取り出すルカ。

 

「なんのこと?」

 

「とぼけるな。近づいて来たのはそうゆう事だろ?」

 

そう言って二人は懐からモバイレーツを取り出す。

そしてレンジャーキーを取り出す。

 

「「ゴーカイチェンジ!」」

 

<<ゴーーッカイジャー!>>

 

XXXVと、四つのエネルギーが強化スーツとメットになり、2人は変身する。

 

「ゴーカイブルー……ッ!」

 

「ゴーカイイエロー!」

 

「「海賊戦隊!ゴーカイジャー!」」

 

「嘘……」

 

「変身しやがった……」

 

「へえ、盛り上がって来たじゃん!さっさとケリつけっぞ。」

 

「淳のお前…あーもー!わーったよ!やりゃいいんだろ!」

 

「問答無用っぽいし。」

 

「「「カメンライダー!」」」」

 

それぞれデッキを取り出し、簪はいつものデッキを持った右手を左手を×の字に交差させ、

左手を手の甲を見せるように右上に、

右手をバックルのスロット前に構え、

くるっと手のひらを見せるように返すポーズを。

淳と健は前任のライダー達から習ったポーズを自己流にアレンジしたものを取り、出現させたVバックルにセット。

 

仮面ライダートラスト、インサイザー、アックスに変身する。

往来のど真ん中でおっぱじめた5人の戦闘を

 

「仲間割れとは愚かな。」

 

魔王軍のサンダールJrが得意の宇宙忍術で見ていた。

 

「なぜこうなったか皆目見当つかないが、行幸行幸。

しばし成り行きを見守らせてもらおう。」




ジョー「こいつら!思ったよりやるな!」

ルカ「リアたちが!心配ね…大丈夫かしら?」

ジョー「他は分からんが、カズマは次回やるらしいぞ?」

ルカ「次回!Whyudnit!」

ジョー「この俺が断ち切る!」


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Whyudnit

正義と平和の為に、世界を守る戦士たちがいた。
遍く悪の軍団に敢然と立ち向かい、
傷と悲しみを仮面に隠し戦う大自然の使者たち!
その名は!


仮面ライダーとスーパー戦隊。

二つの出会い方は様々だった。

 

ある所では共闘、ある所では決闘。

そしてある所では

 

「遠慮せずどうぞ。

ここのカフェのチョコレートブランデーは本物ですよ?」

 

なんとお茶会である。

 

「じゃあ、お言葉に甘えて。……美味い!」

 

「お口に合って何よりです。

それでは改めて、仮面ライダーキャモのクロエクロニクルと申します。」

 

「カズマです。海賊戦隊のグリーンやってます。」

 

2人はテーブルにアイテムを出し、互いの変身システムについて説明する。

 

「仮面ライダーはベンタラの騎士。

鏡を使って世界を行き来する怪物、アドベントビーストを対峙するために造られたシステムです。

あなたのそれは?」

 

「俺のはスーパー戦隊。

曰く地球の平和と人々の笑顔を守り続けていた伝説の戦士…らしい。

これはその力を再現したもので、これで世界を救えってアホな女神に頼まれちまって、あれよあれよという間に魔王軍と真正面から戦ってた。」

 

「ははは。私たちに負けず劣らず魔法に片足突っ込んだナニカですね。」

 

「ホントですよ。魔法と言えば、いれの仲間にとんでもない懲りを持った魔法使いがいて…。」

 

2人はお互いの冒険話に花を咲かせた。

勿論楽しい事ばかりではなかったし、お互いに話したくないこともあったが、それでも充実した時間だった。

 

「という事は、今カズマは文無し宿無しどころか本来鬼籍に入っている人間だと?」 

 

「まあ、そうなります…」

 

「では、しばらく宿を貸してくれそうな場所に心当たりが有ります。」

 

「本当ですか!?」

 

「ええ。宿代は、モンスター狩りの補佐で手打ちにしましょう。」

 

「よっしゃラッキー!ありがとうクロエさん!

それでその宿って?」

 

「木組みの街のラビットハウスというカフェです。」

 

 

 

一方アメリカ。

こちらでもお茶とお菓子でもてなされているレンジャーがいた。

最も二人の場合は

 

「いいダクネス?こうゆう二人同時にやる取り調べは仲間割れさせようとするのよ…。

名に聞かれても答えちゃ駄目よ?」

 

「アクア、その話19回目だ。」

 

「だってなんか喋ってないと怖いんだもの!」

 

取調室にて、手錠で拘束され、目の前に山盛りのドーナツを置かれたまま放置されているという現状だが。

 

「にしても…おかしな部屋だ。なんで人を閉じ込めておくだけの部屋にこんなにデカい鏡が要る?」

 

「マジックミラーよ。

反対側からは普通のガラスみたいに見えてるのよ。」

 

二人がそんなマジックミラーを睨んでいると

 

「よっと。」

 

「な、なに!?」

 

「鏡から人が出て来た!?」

 

『レン様、やはりこの出入りの仕方は相手をビビらすだけです。』

 

「取り調べなんだからビビらせないと駄目だろ?

さて、始めようか?」

 

そう言って皿から1つドーナツ(プレーンシュガー)を取り、2人とは反対側の席に着く。

 

「こいつがやったんです!

私は脅されてただけです悪くありません!」

 

「アクア貴様仲間を売る気か!?」

 

口喧嘩を始めた二人に蓮は深い深いため息をつくと

 

「サード。」

 

『了解です。』

 

蓮のホルスターから飛び出したサードは大きくジャンプすると、アクアの眉間を蹴りつけ、身体を捻ると反対側のダクネスの眉間を蹴り、テーブルに着地する。

 

『冷静になってください。取り調べと言ってもあなた達の素性を話していただくだけですから。』

 

「そうなのか?」

 

「なーんだ。そうならそうと早く言ってよね?」

 

「言うまでもなく仲間割れを始めたのはお前達だろ。

まあいい。俺はレン・アキヤマ。

仮面ライダーウイングナイトだ。お前たちは?」

 

「私はダクネス。聖騎士(クルセイダー)だ。」

 

「私はアクア!アクシズ教の御神体にして水と癒しの女神よ!」

 

「OK ダクネスとアクア…情報道理だな。

色々順番がおかしくなってしまったがようこそアメリカへ。

お前達の話は日本にいる重要参考人ソウイチ・ナナミら三人から伝わっている。」

 

「ソウイチは無事だったのか!?彼はそのニッポンという国に?」

 

「ああ。リアとめぐみんという女も一緒らしい。」

 

「そうか…よかった。他の皆は?」

 

「目下捜索中。だがそれらしき目撃情報はすでに目星をつけている。

直に集まる事となるだろう。

そのためにお前たちは日本に行かなければならない。

偽造身分証を作るから写真撮影、それから飛行機の手配と速攻で済ませる。

それまでは起立に従い拘束しなければならないが…『変身アイテムを返せ』以外の要望なら何でも聞こう。」

 

「あ、じゃあこっちのお酒が飲みたいわ!

それからなんかおいしいもの!」

 

「アクア…お前の切り替えの早さは本当に軽快だな…」

 

「楽しむのは良い事だ。夕飯は期待しててくれ。」

 

そう言うと蓮は全て経費で落とす方法を考え始めた。

それと同時に

 

(こいつらをここに連れて来たのは魔王軍…なぜ、あいつらは態々仮面ライダーのいるこの世界にこいつらを?)

 

 

 

そして次の日の朝、クロエと和真は車で木組みの街に向かっていた。

ハイウェイを抜け、風都を通り、見えて来た。

 

「あそこですか?」

 

「ええ。あの解体されてる建物が、私がほんの少しですけど通ってたIS学園です。」

 

「残念ですね…。」

 

「ええ。けど一つのけじめだと思ってます。」

 

車はだんだんと街に入っていき。

 

「ここが…木組みの街、、いいとこですね。」

 

「ええ。私の青春の場所ですよ。」

 

車が止まる。

そのすぐ先に兎の看板の付いたカフェがある。

 

「行きましょうか。」

 

下車して店内に入ろうとすると

 

「!? まずい避けて!」

 

2人の足元に弾丸が撃たれる。

 

「何者だ!」

 

撃ったのは黒いアンドロイドだった。

糸目のような目に三日月のような頭の飾りが独特のシルエットを作っている。

 

「俺の名は、グレイ。お前達に、決闘を申し込む。」

 

それを聞いてクロエはデッキを、和真はモバイレーツを取り出し

 

「早く出ろ…早く出てくれよ……!

ジョーさん!カズマです!

そっちまだなんも起こってませんか?

例えば、魔王軍にあったとか。」

 

『来てるのか?』

 

「今戦ってます!変身するんで切りますね!」

 

酔う件伝えるだけ伝えるとレンジャーキーも取り出し、

 

「ゴーカイチェンジ!」

 

「KAMEN-RIDER!」

 

ポーズを取り、クロエはVバックルにデッキを、和真はモバイレーツ変形させたレンジャーキーを装填し

 

<ゴーーッカイジャー!>

 

「ゴーカイグリーン!」

 

「か、仮面ライダーキャモ!」

 

「……行くぞ!」




次ーーッ回!第六話!

和真「ゴーカイチェンジ!」

クロエ「あれが、スーパー戦隊!」

<CONFINE VENT>

ジョー「やるな…」

淳「こーゆーカードも有るんだよ!」

アッシュ「頭脳獣、パラサイトヅノー!」

一夏「嘘、、ケイタしっかり!」

総一「味な真似しやがる!」

Xthe direction of story

グレイ「その姿はっ!」

和真「ブラック!コンドル!」


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Xthe direction of story

簪「前回までのinfinite DRAGON KNIGHT…クロエ達も戦い始めたあたりまで、だよね?」

石橋「時系列的にはゴーカイブルーが電話に出たあたりまでっすね。」

淳「じゃ、俺らもお楽しみと行きますか!」

簪「それでは、どうぞ!」


白昼堂々交差点のど真ん中で二人の戦隊と三人のライダーが戦っていた

 

<<<STRIKE VENT>>>

 

ライダー達はそれぞれシザースピンチ、メタルホーン、デストクローを装備し、戦隊二人はゴーカイサーベルとゴーカイガンで対抗する。

 

「ふ!やぁああ!」

 

「この!おらぁああ!」

 

斬撃と銃弾があちこちで火花を上げ、何かショウだと思ってみていた人々はようやく使っている武器がイミテーションなんかではない本気の殺し合いだと悟り逃げ出し始める。

 

「ルカ!そろそろアレやるか?」

 

「ええ。いい頃合いかも。」

 

二人はそう言って武器の持ち手の底でバックルのスイッチを叩き、新たなレンジャーキーを取り出す。

 

「「ゴーカイチェンジ!」」

 

<マーーッスクマン!>

 

<ボーーッウケンジャー!>

 

「マスキートンファー!」

 

「バケットスクーパー」

 

ジョーはブルーマスクに、ルカはボウケンイエローに変身し、戦闘スタイルを大きく変える。

 

トラストとインサイザーの2人相手にゴーカイなパワーと連続キックで翻弄するボウケンイエロー、トンファーでデストクローを弾いてマスキーブレードに切り替え、得意の中国剣術で攻めるブルーマスク。

 

「くっそ!ならこれだ!」

 

<ATTACK VENT>

 

頭数を増やして対抗しようとするインサイザー。

しかしそれをあざ笑う様にボウケンイエローは装備の一つ、聖剣レムリアを取り出し、大剣人ズバーンに変形させる。

 

「ズッバーン!」

 

「げ!そんなのアリかよ!」

 

「ストライカーはお互い様か。けど残念。」

 

<CONFINE VENT>

 

トラストもカードを切る。

するとズバーンはたちまち元の聖剣レムリアに戻ってしまう。

 

「嘘でしょ?」

 

「こーゆーカードも有るんだよ!」

 

「だったらこっち!」

 

イエローはすぐに腰のサバイブレードを引き抜き、二刀構える。

 

「いいね。面白くなってきた!」

 

一方、ブルーとタイガの青対決の方は

 

「やるな…」

 

マスキーブレードに対してすぐさまデストバイザーを

 

「この鎧は伊達じゃない…。」

 

「そうか、まだまだ行くぞ!ゴーカイチェンジ!」

 

<ゴーーッバスターズ!>

 

「ブルーバスター!ソウガンブレード!」

 

デストバイザーで対抗するアックスにブルーは大上段からの連打で膝を付かせる。

 

「はぁ!」

 

そこに蹴りを入れて転ばせ、イチガンバスターも取り出し、ソウガンブレードと合体させる。

 

<イッツタイムフォースペシャルバスター!>

 

ロックオンされ、武器が必殺技の準備が完了したことを告げる。

 

「だったら!」

 

<FREEZE VENT>

 

デストバザーにカードをベントイン。

能力が発動するより早く引き金を引こうとするが、エネトロン砲は発射されない。

 

「なに!?」

 

「そこ!」

 

アックスはバイザーをブーメランのように投げ、武器を弾き飛ばすと起き上がりながらキャッチ。

ジャンプしながら体を捻って強烈な斬撃を与える。

 

「海賊ってこんなもの?」

 

「まだまだ…小手調べ!」

 

両者とも仮面の下で獰猛な笑みを浮かべる。

段々趣旨が変わってきてることに気付けない二人だった。

 

 

 

Wのキックがゴーミンのバケツ頭をしたたかに蹴る。

吹っ飛ばされたスゴーミンは爆発。

ドラゴンナイトの方ももう既に結構な数のゴーミンを倒しているが、全く減る気配はない。

 

「翔兄!フィリップ兄!こんままじゃジリ貧だ!」

 

「分かってる!フィリップ!ここはルナトリガーで一気に!」

 

『いや、その必要は無さそうだ。』

 

Wの右側がドラゴンナイトの後ろは指す。

そこでは

 

「メラメラソウル!」

 

「ビリビリソウル!」

 

「ドッシンソウル!」

 

「「「セット!」」」

 

<<<キョウ!リュウ!ソウ!ソウ!コノカンジ!>>>

 

アーマーをさらに纏った海賊版リュウソウジャーたちが突っ込んできた。

レッドは炎を、グリーンは雷撃を、ピンクは純粋な突撃力をもってゴーミンを次々斃していく。

 

「すっげぇ……」

 

「おらぁ!はっ!

大いなる力しか使ったことなかったが、なかなかご機嫌じゃねえか!」

 

「結構いいかもです!」

 

「おりゃあ!確かに大暴れは!大好きです!」

 

アレで初めてなのかよと驚愕を覚えながらも自分たちも負けられないとドラゴンナイトは新たにカードを、Wは両サイドのメモリを入れ替える。

 

<SWORD VENT>

 

<HEAT METAL>

 

ドラゴンナイトはドラグセイバーを、Wは棒状武器のメタルシャフトを扱う剛力と火の形態ヒートメタルに変る。

 

「アンタらも変わるのか!?」

 

「変身はお前らの専売特許じゃないぜパイレーツボーイ。」

 

『色々聞きたい事が有る。ここは手を組まないかい?』

 

「いいぜ。じゃあ信頼の証にもう少し手の内見せときますか!

お前ら!ここはニンジャだ!オールレッドで行くぞ!」

 

「はい!」

 

「了解です!」

 

<<<ニーーッンニンジャー!>>>

 

3人はその場で赤い手裏剣型のエネルギーに包まれ、

 

「暴れて天晴!」

 

「切りッ裂く旋風!」

 

「果て無き!日~輪!」

 

「「「アカニンジャー!」」」

 

3人の、間違い探し?ってぐらい差の無いレンジャーに変身した。

 

「えっと…」

 

ゴーミンたちや後ろで指揮を執っていたアタックノイドアッシュも困惑する。

 

「おい待て!なんで全員アカニンジャーなんだよ!

普通そこリアがニンジャレッドでめぐみんがハリケンレッドだろ!」

 

「えぇ!?てっきりこっちかと…」

 

「赤の忍者結構いるし分かりませんよ。これも丁度3つですし。」

 

「あーもー!なっちまったもんは仕方ない!

こんまま派手に行くぞ!」

 

忍者一番刀を引き抜き、斬りかかっていく3人。

ドラゴンナイトとWも若干調子狂いながらも順調に敵を撃滅していく。

 

「ふむ…なら最も効果的なのは…」

 

アッシュはゴーミンが一斉に破壊されて爆炎が立ち、それが目くらましになるタイミングを見計らい、ドラゴンナイトに背後から迫る。

そして不意打ちでその首を掴み

 

「頭脳獣、パラサイトヅノー!」

 

「な、何を!?ぐ、ぐあああああああ!」

 

一見、首を掴んだだけだったが急に頭を抱えて苦しみだす。

 

「嘘、、ケイタしっかり!」

 

一夏の呼びかけに一瞬そちらを向くと叫ぶのをやめたドラゴンナイトは

 

<STRIKE VENT>

 

ドラグクローを装備しなんと一夏に向かって昇竜突破を放つ!

 

「な!?おいケイ坊!」

 

すかさずリアがゴーカイチェンジしながら間に入る。

 

<ジューーッウレンジャー!>

 

ドラゴンレンジャーのアーマーで弾く。

 

「大丈夫!?」

 

すぐに一夏に駆け寄るリアだが、どうやら心理的ダメージが大分デカいようで、信じられないものを見る目でドラゴンナイトを見つめている。

 

「まさかさっきの…」

 

「そのまさかだ!この戦士の脳に頭脳獣パラサイトヅノーを寄生させた!

下手にこいつを倒せば脳の中でパラサイトヅノーが爆散してこいつは死ぬ!」

 

「味な真似しやがる!」

 

「この外道!お前なんて我が爆裂魔法で!」

 

「話聞いてたか!?殺しちゃうだろそれじゃ!」

 

「そう言う事だ。ではさらば!」

 

そう言って高笑いを上げながらアッシュはドラゴンナイトを連れて去って行った。




簪「嘘…ケイタが?」

石橋「おいおい、知らない所で結構ヤバいことになってない?」

淳「あとの一人、クロエだっけは大丈夫なん?」

石橋「それは次回じゃないか?」

簪「次回、Xthe direction of story その2」

淳「いいね、面白くなってきたじゃん。」


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Xthe direction of story その2

正義と平和の為に、世界を守る戦士たちがいた。
遍く悪の軍団に敢然と立ち向かい、
傷と悲しみを仮面に隠し戦う大自然の使者たち!
その名は!


木組みの街にて。

クロエと、異世界から来た仮面ライダーのような戦士、スーパー戦隊を待っていた保登心愛は久方ぶりの戦闘に巻き込まれていた。

 

グレイと名乗ったアンドロイドタイプの怪人は腕の内蔵ガンでクロエが変身した仮面ライダーキャモとゴーカイグリーンを攻撃する。

 

「ゴーカイチェンジ!」

 

<フラーーッシュマン!>

 

キャモは飛びのいて避けたが、グリーンフラッシュにチェンジして、両腕を覆う手甲、プリズムカイザーを装備して弾丸を全弾うけてそのままインファイトに持ち込む!

 

(まるでケイタ君みたい。)

 

「オラオラオラオㇻ!そんなもんかロボット野郎!」

 

「ふっ!まさか!お楽しみはこれからだ!」

 

グレイは繰り出される連続攻撃を巧みに捌くと顔面にゼロ距離で内蔵ガンを浴びせて、視界を奪い、その隙に後ろに飛びながら背中の重火器を引き出し、連射で浴びせる。

 

「これで一人…」

 

「どうでしょうか!?」

 

背後の景色が一瞬ぶれてグレイの首にワイヤーが巻き付く。

クリアーベントで隠れていたキャモの強襲攻撃だ。

 

(わー、蓮くんが好きそうな戦法…)

 

なんだか懐かしさを感じる心愛。

しかし本家本元秋山蓮の物に比べれば大したことなかったのか。

はたまたキャモは比較的低パワーなライダーの為かバイオワインダーの先の方を握りつぶされワイヤーを外されると逆に引き寄せられ強烈な左ストレートを食らってしまう。

 

しかしすぐさま

 

「ゴーカイチェンジ!」

 

<ゴーーッオンジャー!>

 

ゴーオングリーンにチェンジした和真が背後から斬りかかる。

大戦斧型のブリッジアックスを振り回す。

サイズに反して軽量なのか躍るような捨てぷと共に警戒に繰り出される斬撃は鋭く、平で受けて楯の様にも扱う。

その合間を縫う様に繰り出されるキャモの鋭い蹴りもあり、グレイを後退させていく。

 

「アックスツーリング!」

 

ゴーカイにアックスを横なぎにぶん回す。

避けられる。

しかし振り回されたアックスを足場に真上にジャンプしたキャモの踵落とし!

うけられたが、がら空きになった胴にゴーオングリーンのマンタンガンの銃撃が炸裂した。

 

「はぁ!」

 

そした宙返りを撃って着地したキャモの傷を抉るようなパンチが決まった!

 

「ぐぅううう!ふ、やるなクロエ・クロニクル。サトウカズマ。

お前達は俺が斃してきた数いる戦士たちの中でも強い。」

 

「そりゃどうもけど手品の種はまだまだあるぜ!

ゴーカイチェンジ!」

 

<チェーーッンジマン!>

 

今度は得意のブラックレンジャー…チェンジグリフォンに変身した和真はその場でポーズを取り地面に両手からエネルギーを叩き込む。

 

「グリフォンマグマギャラクティー!」

 

地面をかけるマグマを転がって避けながらグレイは腕の内蔵ガンを撃つ。

和真も転がって避けながら新たなキーを使ってチェンジ!

 

<キョーーッウリュウジャー!>

 

「弾丸の勇者!キョウリュウブラック!」

 

二丁のガブリボルバーが火を噴く。

通りを一本挟んで二人の銃撃手が走りながら撃ちあう。

砕けたガラスが舞い、火の粉が互いの足元で弾ける。

 

「クロエちゃん!」

 

二人が十分離れたのを確認し。置いてきぼりにされてしまったクロエの元に駆け寄る。

 

「心愛様!お久しぶりです。」

 

「久しぶり!あの二人は…」

 

「あー……残念ながら私にはもう割って入れそうになくてですね。

それにもしトドメだけ刺すなんてやろうものならあの高潔な戦士に末代まで祟られそうなんで。」

 

そう言ってクロエは近くのショウウィンドーに手をかざす。そこではなお戦い続ける二人の様子が映っていた。

 

「ゴーカイチェンジ!」

 

<ファーーッイブマン!>

 

「ファイブブラック!カッターディスク!」

 

「効かん!」

 

繰り出される手裏剣を容易にはじき、近接戦に持ち込む。

しかしそこもファイブブラックの土俵だった。

激しいパンチの応酬。

そして互いに武器を引き抜き、

 

「ファイブラスター!」

 

「グレイキャノン!」

 

互いの尾公団が胸部に命中し、互いに後退する。

 

「はっ、そろそろ切り札を切らないと無作法ってもんだな!」

 

そう言って和真は自身が最も頼りとするレンジャーキーを取り出す。

 

「ゴーカイチェンジ!」

 

<ジェーーットマン!>

 

黒紫のラインが身体を走る。

そして光と共に現れた黒い鳥人…

 

「その姿はっ!」

 

「ブラック!コンドル!」

 

ポーズを取ったブラックコンドルはビークスマッシャーとジェットハンドカノンを引き抜き、動揺を見せたグレイに容赦なく銃撃を浴びせる。

 

遂にグレイの左腕が千切れ飛ぶ。

しかし

 

「まだまだぁあああ!」

 

懐に飛び込んだグレイはジェットハンドカノンからブリンガーソードを引き抜き、和真に連撃を浴びせた。

今度はカズマが膝を付く。

そこにグレイは勢いよくブリンガーソードの峰を振り下ろし、ヘルメットを砕いた。

そこに剣を刺して止めを刺そうとするが

 

「ジェットスピーダー!」

 

一台の黒いバイクがグレイを跳ね飛ばす。

ブラックコンドルの専用バイク、ジェットスピーダーだ。

 

「はぁ!」

 

ジェットスピーダーを踏み台にグレイの手を離れたブリンガーソードを、結城凱から託されたジェットマンの刃を掴み、グレイに振り下ろす!

 

「コンドルフィニーーーーッッッシュ!!!」

 

派手な火花が散り、グレイは膝を付いた。

 

「………見事だ。」

 

そう言ってグレイはあちこちから火花が出る体を動かし葉巻を取り咥える。

変身解除した和真は頭部の出血を気にするそぶりも見せず初級火魔法で指先に蝋燭程度の火をつけるとそれを葉巻の先に付けた。

グレイはゆっくりとそれを吸うと青空に向けて紫煙を吐いた。

 

「恐らく、お前の仲間や仮面ライダーの誰かが、危機に陥っている事だろう。

フォンブレイバーの力を借りろ。

そうすれば……。」

 

「仲間に危機にフォンブレイバーって……」

 

「ヒントはやった。早く行け。

俺は戦士だ……高貴な動物程、その最期を誰にも見せない。」

 

和真は一度だけ振り返ろうとしたが、それをやめてクロエ達の元に戻った。




次ーーッ回!第八話!

鈴音「ドラゴンナイトが暴れてる!」

弾、達郎「「変身!」」

フィリップ「可能性があるとすれば…」

セブン『バディは私が助ける。』

総一「リア、和真、めぐみん!」

和真「4人で派手に行くぜ!」

4人「ゴーカイチェンジ!」

次回、Xthe direction of story その3

一夏「私の男はそんなにヤワじゃない!」


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Xthe direction of story その3

総一「前回までのinfinite DRAGON KNIGHTは…和真の方だったか?」

リア「こっちやルカさん達の方は結構面倒な事態になってますけど、向こうは割とサクッと終わったみたいですね。」

めぐみん「で、私たちの方ですが、あのパラサイトヅノーとやら…どうするべきか……。」

総一「頭使うのはカズマの仕事だ。向こうの件終わってるならさっさと呼び出すぞ。」

リア「それでは、どうぞ!」


アッシュがドラゴンナイトを連れて去って行った後、状況を整理するために一同は鳴海探偵事務所に集まっていた。

 

「まず、遅れたけど自己紹介から。

俺は七海総一。赤き海賊団のリーダー。

担当カラーはレッド。

こっちのお淑やかなのがリア。

そっちの分かりやすく魔法使いなのがめぐみん。」

 

「リアです。

特技は歌と薙刀!

グリーンレンジャーです!」

 

「我が名はめぐみん!紅魔族随一の魔法使いにして爆裂魔法を操りし者!

他向けられた色は桃色と赤!」

 

「僕たち仮面ライダーに負けず劣らずの個性豊かな面子だね。

興味深い。

僕はフィリップ。安楽椅子探偵だ。

そっちの帽子の彼が僕の相棒で足で稼ぐ方の左翔太朗。」

 

「左翔太郎だ。相棒と二人合わせて風都を守る二色のハンカチ、仮面ライダーW。」

 

「フィリップさんに翔太朗さん。

オーケイ。そっちのお嬢さんは?」

 

「私は…織斑一夏。」

 

そう言って立ち上がると

 

「そろそろ、本題にはいっていい?」

 

「ああ。ドラゴンナイト奪還作戦、で、いいんだっけ?」

 

一夏は頷くとホワイトボードにデフォルメのアッシュ、ドラゴンナイト、ゴーミンのイラストを描き、その下にW、ゴーカイジャーのイラストを描く。

 

「まず単純な戦力差なら向こうにケイタがいてもこっちの方が手数多いし、負けることはないと思う。

捕まえることを考えなければ。」

 

「だな。アッシュの力は精々魔王軍幹部には及ばない程度だし、

ただ勝だけなら問題はない。問題はドラゴンナイトに寄生してる頭脳獣。」

 

「今まで等身大サイズの敵しか出て来てませんよね?」

 

「和真さんに寄生したのは自分から出てきましたし…」

 

「俺らにそっち方面の知識は生憎ないな。

探偵のお二人は?」

 

「僕は地球上にあるあらゆる知識を閲覧できる立場にあるが、頭脳獣のデータはまだ更新が間に合っていない様だ。

となると最後に可能性があるとすれば…。」

 

 

一同の視線が一夏の持つ二台のフォンブレイバーに集まる。

 

『我々のイニシエート・アクセス・シークエンスなら、ケイタの肉体と密接につながっているアドベントデッキを介して、アクセスできる可能性がある。

バディは私が助ける。』

 

『その場合、我々だけで足りるだろうか?』

 

『アメリカにいるサードやイギリスにいるロクは無理だろうが、セカンドとフォースの助力は欲しい所だ。』

 

それを聞いて一夏は迷わずブーストフォンデモリッションを取り出し、電話をかけた。

 

『はい。もしもしこちら保登心愛のケータイです!

久しぶり一夏ちゃん!』

 

「あ、もしもし?今大丈夫?」

 

『あー、今アンカーに居てちょっと用事あるからまたかけてくれる?』

 

「アンカー?だったら丁度良かった。

今ちょっとケイタがピンチなの。セカンドとフォースを借りて来てくれない?」

 

『!? じゃあやっぱ和真くんの言ってた事本当なんだ…。

すぐ持っていくから待ってて!』

 

「うんお願い。あとさっき言った和真って、もしかしてスーパー戦隊?」

 

『そうだよ!あとで紹介するね!』

 

そう言って通話を切り、一夏はゼロワンとセブンにvサインを見せる。

 

「そっちは大丈夫そうですね。」

 

「それと、今カズマって…」

 

「うちの参謀が世話になったみたいだな。」

 

「うん。こっちに他のフォンブレイバーたち連れて来てくれるみたい。」

 

「なら俺たちはケイ坊を探しておくか。」

 

そう言って翔太朗が帽子を被りなおして立ち上がる。

赤き海賊団の三人も武器をもって立ち上がる。

 

「一夏ちゃん、君は残っててくれ。

ドラゴンナイト見つけたらすぐ連絡するし、

和真たちが着たら俺らの事釣ら伝えてくれ。」

 

「わかった。連絡ならこれ持ってっといて。」

 

一夏は総一にブーストフォンオブサーバーを手渡す。

総一はそれを受け取ると

 

「お前の男ボコしちまうかもだけど大丈夫か?」

 

「私の男はそんなにヤワじゃないよ!」

 

言うねえ頼もしい限りだ。と言って今度こそ四人は出て行った。

 

 

 

数時間後、風都の名所が一つ、涼風公園は

 

「やれ!」

 

アッシュとドラゴンナイトを先頭に更新するゴーミンの軍団に占拠されていた。

 

「ドラゴンナイトが暴れてる!?」

 

そこに駆け付けたのは鳴海探偵事務所の情報網が一つ、風都イレギュラーズの新メンバーにしてケイタと一夏の幼馴染、鳳鈴音、大江達郎、五反田弾の三人だ。

 

「よく分かんないけど、やるしかないっぽいな。」

 

「鈴、お前は翔太朗さんたちに連絡を、足止めは俺たちがやる。」

 

そう言って達郎はイクサナックルにイクサベルトを。

弾は戦極ドライバーとマツボックリロックシードを構える。

 

「「変身!」」

 

<フィ・ス・ト・オ・ン!>

 

<一撃!イン・ザ・シャドウ!>

 

達郎は仮面ライダーイクサに

弾は仮面ライダー黒影に変身する。

 

「よっしゃ!」

 

「行くぜ!」

 

それぞれイクサカリバーと影松を取り出し、走り出そうとするが

 

「ちょーっとまった!」

 

そんな二人の前に一台の黒いバイク、ジェットスピーダーと、赤い、砲台付き自動車、ライブクルーガーが走り込んできた。

 

「あ、あなた達が他の風都のライダーですね!

ショウタロウから聞いています!」

 

「翔太朗さんから?」

 

「て事はアンタらも?」

 

「ま、ライダーとはちょっと違うけどな。

リア、和真、めぐみん!」

 

「ええ。4人で派手に行くぜ!」

 

和真がそう言うと、四人はレンジャーキーを取り出し

 

「「「「ゴーカイチェンジ!」」」」

 

<<<<パーーットレンジャー!>>>>

 

警察Sエンブレムを模したエネルギーをくぐり、四人は変身した!

 

「パトレン一号!」

 

総一はパトレン一号に。

 

「パトレン二号!」

 

リアはパトレン二号に。

 

「パトレン三号!」

 

めぐみんはパトレン三号に。

 

「パトレンエックス!」

 

和真はパトレンエックスに。

 

「警察戦隊!」

 

「「「「パトレンジャー!」」」」

 

「実力を行使する!」




総一「さーてこっちは思わぬ増援もいるし問題ないが…」

和真「あのガラケー君達大丈夫ですかね?」

めぐみん「完全に専門外ですからお任せするしかないのが歯がゆいですが、信じましょう。」

リア「次回、Xthe direction of story その4!」

総一「派手に行くぜ!」


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Xthe direction of story その4

正義と平和の為に、世界を守る戦士たちがいた。
遍く悪の軍団に敢然と立ち向かい、
傷と悲しみを仮面に隠し戦う大自然の使者たち!
その名は!


鳴海探偵事務所で待つ事約一時間。

慌ただしくドアが開かれる音とこんにちわー!と元気のいい挨拶が聞こえてきた。

 

「心愛ちゃん!クロエ!それからあなたが…」

 

「カズマです。ブラックレンジャーやってます。」

 

挨拶もそこそこに心愛が持ってきていたショルダーバックから金色と桃色ノフォンブレイバーを取り出す。

 

「セカンド!フォース!久しぶり。来てくれてありがとう。」

 

『久しぶりね一夏ちゃん。

あなたのボーイフレンド君ガピンチって聞いたけど?』

 

『暴走がどうとか…私たちで力になれるものなの?』

 

『私のログを辿ってケイタのアドベントデッキにアクセスする。

生命維持システムから間接的に肉体に働きかければ彼に寄生する要素を除外できるはずなのだ。』

 

『正直あまりアドベントデッキに接続したことのない俺には分らんが、試す価値はある。

だが相手は次元外のオーバーテクノロジーダ。

フォンブレイバー四台の並列分散リンクでも通用するかわからん。』

 

「そういうと思ってソリットドライバーやアクセルデバイスたちモ借りてきたよ!」

 

そう言って心愛ハバックからソリットを。

ポケットの方から勝手にアクセルデバイスたちが飛び出てくる。

その時、和真のモバイレーツが鳴った。

 

「もしもし?和真です。」

 

『和真!総一だ。もうこっち来てるか?』

 

「ええ。今探偵事務所に…」

 

『すぐに涼風公園ってとこまで来い!

ドラゴンナイトが見つかった!』

 

「!? わかりましたすぐ行きます!

そっちは頼んだ!」

 

そう言うと和真は事務所を飛び出していった。

 

「それじゃあこっちも始めますか!

ゼロワン、セブン、セカンド、フォース!着身!」

 

『オブサーバー!』

 

『アクセルデバイス!』

 

『アナライザー!』

 

『ソリットドライバー!』

 

『『『『着身!』』』』

 

ゼロワンとセブンは飛びついてきたオブサーバー、サーチャー、ディテクター、クロノを受け止めるように。

セカンドはゼロワント同じようにジャンプして空中で。

フォースは変形したソリッドに乗り込むように着身!

 

『『『『着身完了!』』』』

 

「並列分散リンク!

ドラゴンナイトのアドベントデッキにアクセス!

バーチャルブーストフォンはこっちからしっかり送る。

思い切り行って!」

 

『了解だ。行くぞ!』

 

『『『オー!』』』

 

『『『『並列分散リンク!』』』』

 

四台のフォンブレイバーノフェイスパターンが入り乱れる。

彼ら彼女らは深いアドベントデッキのネットワークにダイブしていった。

 

 

 

「うーん………」

 

身体中に倦怠感を感じながら網島ケイタは目を覚ました。

 

「ここは…どこだ?……俺は、誰だ?」

 

起き上がって伸びをすると、チャリン。と音がして、地面を見る。

六角形のクリスタルのキーホルダーが落ちていた。

 

「俺の、IS……そうだ!何寝ぼけてたんだろ!

……でも本当にここどこだ?」

 

見渡せば、彼が居たのは廃墟のような場所だった。

しかも部屋や廊下の配置に見覚えがあるようにも感じる。

 

「そんでもって黒板に机…もしかして、解体中のIS学園?」

 

思えば愛機の赤龍改だってアンカーに研究用として保管されているはずの物だ。

今自分の手元にある筈が無い。

 

「全く状況は読めないけど、取り合えずここを出ないとな。」

 

直前まで何をやっていたかははっきりと思い出せないが、さっさと戻らなければならないことだけは覚えている。

 

「よし、行くか。」

 

そう言って扉を開けると

 

<SWORD VENT>

 

「うお!」

 

黒いドラグセイバーが突き出される。

 

「オニキス?」

 

紙一重で後退しながら避ける。

入って来たのは見違える筈もない。

自分も一度だけ変身したことのある仮面ライダーオニキスだった。

再び繰り出される剣戟を転がりながら避ける。

 

顔を上げると景色はどこかの採石場のような場所に変っていた。

ケイタを囲むのはウイングナイト、インサイザー、トルク……ドラゴンナイトを除いたベンタラの騎士。

上空には

 

「ブルーティアーズに甲龍にラファールⅡにレーゲン。

黒翔に単一世界(ワンワールド)双極融身(ツーハート)とか、大盤振る舞いが過ぎないか?」

 

それ以外にも奥の方を見ればアドベントビーストの群れに量産型ISの部隊。

銀の福音に、ゼイビアックスやアドベントマスターまで控えている。

 

「オーケー。何っがなんでも俺を行かせないつもりね?

……侮るなよ?網島ケイタを!」

 

赤龍改を展開したケイタは空も大地も海も覆いつくさんばかりの大群に駆け出した。

 

 

 

アドベントデッキの世界。

そこは今までフォンブレイバーたちが見てきた電脳空間とはまるで異質な鏡の破片が無数に浮いている空間だった。

 

『どうやら、アクセス自体は成功した様だ。』

 

『次は生命維持システムを探さないとね。』

 

『もっと深く潜る必要があるな。』

 

「絶対にパラサイトヅノーが用意したトラップが有る筈だから気を付けてね。」

 

『ラジャー!』

 

四人は手分けしながらデッキシステムの奥の奥まで進んで行く。

 

『カードデータ…サバイブモード用の補助システム…エネルギー制御……あったこれだ!』

 

セブンがついに生命維持システムへの入り口を見つける。

しかしすぐさま、周囲から妨害プログラムが出現する。

 

『これって、ファイブ!?』

 

『嫌がらせのつもりか?』

 

藁わっらと無言で群がってくる偽PBファイブ軍団に

 

『いいだろう。何度も兄弟を手にかけることに抵抗が無い訳ではないが、それでバディを取り戻せるなら安いものだ!』

 

そう言ってセブンが前に出ようとするが

 

『待て。』

 

ゼロワン、セカンド、フォースが前に出る。

 

『どうゆうつもりだ?』

 

『どうも何もお前がバディを助けろ。

露払いは我々が務める。一夏。バーチャルブーストフォンの転送を。』

 

『さあ、早く行って。こっちもいつまでもつか分からないから。』

 

『ま、どれだけでも持たせる自信あるけどねー!』

 

『………頼んだぞ!』

 

そう言って走り去るセブン。

追いかけようとする偽ファイブ達だが、その前にブーストフォンやアクセルデバイス達が降り立つ。

 

『グラインダー!』

 

『デモリッション!』

 

『スピーカー!ディテクター!』

 

『『『着身!』』』

 

ゼロワンがグラインダーを、セカンドがデモリッションを、フォースがスピーカーとディテクターを着身し、偽ファイブを迎え撃つ。

 

その間にセブンが順調に進んでいることに少し安心しながらもライダーと戦隊たちの戦いに一抹の不安を感じる一夏だった。

 

 

 

同じころ、涼風公園のライダー、戦隊連合とアッシュとドラゴンナイトら、魔王軍の戦い。

 

「リア!交換!」

 

「はい!」

 

パトメガホーとVSチェンジャーを交換した2号と3号は黒影、イクサと共にゴーミンを相手にする。

 

「俺とピンクで前に出る!

グリーンと達郎で援護頼んだ!」

 

「了解!」

 

「よっしゃ任せろ!」

 

イクサカリバーとVSチェンジャーの銃撃で怯んだゴーミンを黒影とパトレン3号が薙ぎ払って行く。

アッシュとドラゴンナイトの方に回ったパトレン1号とエックスは…

 

「さて和真、どっち相手にする?」

 

「じゃあアッシュで。総一さんは鉄仮面を!」

 

そう言ってそれぞれ走り出すが

 

<CYCLONE METAL>

 

バイクに乗って現れたWがアッシュの前に躍り出る。

 

「探偵の旦那!」

 

「こっちは任せろパイレーツボーイズ。」

 

『僕らは網島ケイタ相手だと手加減し過ぎかねないからね。』

 

「そう言う事なら!」

 

「遠慮なく!」

 

「………」

 

<SWORD VENT>

 

ドラグセイバーを構えるドラゴンナイト。

2人のレンジャーも剣を構え、激突した。




次ーーッ回!第十話!

ケイタ「お前らに用はない!」

W「『メタルツイスター!』」

アッシュ「必ずや貴様らを葬る!」

リア「やってみろ!」

めぐみん「私たちは負けません!」

一夏「セブン!」

セブン『これしきの事!』

総一「今こそ、パトレンジャーの大いなる力を!」

Xthe direction of story その5!

3人「「「完成!サイレンパトカイザー!」」」


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Xthe direction of story その5

ケイタ「前回までのinfinite DRAGON KNI痛ッ!
何で冒頭の大事な部分を絶賛多勢に無勢の俺にやらせんだよ!
他に誰か…え?全員戦闘中?前作主人公なんだからそれくらいの根性見せろ?
良いぜやってやろうじゃねえか!それで本編どうぞ!」


「お前らに用はない!」

 

地上からのビーストたちと上空からのISの射程ギリギリを飛びながらケイタは赤龍改のミサイルポット付きライフルの龍炎を撃つ。丁度後ろ向きに飛びながら追ってくるISを撃つ格好だ。

シールドは背面にのみ集中し、上からくる攻撃は全て回避する。

 

(何時間経ったか分からんけど、漸く量産機は全部落とした。

こっからは攻めて攻めて攻め倒す!)

 

ライフルを収納すると、ケイタは瞬間加速でブルーティアーズの懐に入り、装甲から取り出したコンバットナイフの凰爪を引き抜き、パイロットの首を掻っ捌く。

 

「俺が仲間のかっこしてる敵を切れないと思ったか?」

 

次に手にワイヤーを絡めてきたレーゲンには、単一仕様の逆鱗閃甲を発動し、逆にワイヤーを乗っ取り、レーゲンを引き寄せ、ナックルダスターで顔面を殴り壊す。

 

「!? そっちか!」

 

仲間の死体ごと攻撃してきたラファールⅡにはレーゲンの残骸を盾に接近して、向けてきた盾殺しを合気道の要領で奪い取り、エネルギー系に向けて発射。

爆発して空の藻屑と消えた。

 

それを見送ったケイタを打鉄黒翔、打鉄弐式、オーランディブルーム、単一世界・両極双心が取り囲む。

 

「何人だろうと何だろうと掛かってこい!

全て倒して先に行く!」

 

 

 

「『メタルツイスター!』」

 

Wの放った連撃がアッシュを吹っ飛ばす。

その隙に右側のメモリを入れ替える。

 

<HEAT METAL>

 

ヒートメタルにハーフチェンジしたWはさっきまでの防御からの反撃が主体だったスタイルから一転。

大上段からのパワーファイトに切り替える。

 

「ぐぅううう……必ずや貴様らを葬る!

そして必ずやお前たちの絶望のカオスから、大教授ビアス様を復活させるのだ!」

 

「させてたまるかそんな事!」

 

『どんな方法を使うか知らないが、僕らの街を利用することも死者を冒涜することも許しがたいね!』

 

一方、雑魚敵を相手にしていた四人も

 

「やってみろ!」

 

「私たちは負けません!」

 

「仮面ライダーなめんじゃねえぞ!」

 

「お前らみたいに人様の街に土足で上がり込んで来る蛮人に屈するほどヤワじゃねえ!」

 

今まで援護に徹していたリア、達郎が前に出る。

 

<バイカー!警察ブースト!>

 

<サイクロン!怪盗ブースト!>

 

<イ・ク・サ・ナッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・アッ・プ!>

 

「二銃奏!ファイナルストライク!」

 

「ブロウクンファング!」

 

竜巻のエネルギーを合わせた強力な光弾と、イクサナックルから放たれた衝撃波が蹴散らし、

 

<ダメ!ゼッタイ斬り!>

 

<マツボックリスパーキング!>

 

技かな打ち漏らしもめぐみんの派手で大ぶりな一撃と、黒影の軽業師の様な連続攻撃に倒される。

 

「あとはお前だけで!」

 

「ちっ!ドラゴンナイトは……」

 

「行かせるかよ!」

 

五人がアッシュを取り囲む。

決着はもうすぐ。後は網島ケイタが、自分との戦いに勝つだけだ。

 

 

 

その糸口をつかもうとする電脳世界のフォンブレイバー達。

セブンを守るべく残った三人は音波攻撃による砲撃が可能なスピーカーを着身したフォースを後衛に、グラインダー、デモリッションを着身したゼロワン、セカンドが前衛を担う。

 

『あーもー!撃っても撃ってもどれだけでも沸いて来る!

これじゃキリ無いよ!』

 

ゼロワンとセカンドが戦う場所よりやや後ろにめがけて砲撃を続けるフォースが悲鳴を上げる。

彼是軽く三桁の数は偽ファイブを倒したはずだが、

敵はどれだけでも沸いて来て一向に減らない。

 

『泣き言を言うな!全てはセブンがいかに早く終わらせるかにかかっている。』

 

『死んだら祟るわよ、セブン!』

 

グラインダーのクローが画面を砕きつぶし、デモリッションの釘打ち機が風穴を開ける。

 

『一夏!セブンは?』

 

「今の所大丈夫!もう少し頑張って!

帰還自体はこっちからどれだけでも融通効くから!

心愛ちゃんがオーバーヒートするけど。」

 

「もう寸前だよーー!」

 

叫ぶ心愛は無視された。

 

『了解だ。どれだけど粘るぞ!』

 

『ええ!』

 

『おー!』

 

そして先を行くセブンは順調に罠をかいくぐり、最深部にたどり着いていた。

 

『ソリットドライバー、着身。』

 

今使える最高の装備でアクセスを試みる。

 

『ーーーーーッッッッ!!!』

 

「セブン!どうしたの大丈夫!?」

 

『すぐにメディックを送れ一夏!

このウイルスは…フォースを蝕んでいた……ッ!』

 

「そ、それって!すぐにシャットダウンを!」

 

『これしきの事!耐えられる!

いざとなったら心愛には一足早めにオーバーヒートしてもらう事にはなるが、このまま続ける!』

 

「………分かった!心愛ちゃん!こっからが本番だよ!」

 

「まだ本番じゃ無かったのぉおお!!?」

 

絶叫する心愛を無視して事態は加速し続ける。

 

 

 

少し時を巻き戻して総一、和真対ドラゴンナイト。

しばらくは剣での斬り合いが続いたが、それではキリがないと判断してドラゴンナイトは新たなカードを切る。

 

<STRIKE VENT>

 

ドラグクローを装備してドラグクロー・ファイアーを放つ!

 

「和真!」

 

 

「了解!」

 

総一は和真からエックストレインファイヤーを受け取り、ブースト技を発動。

炎と炎で相殺する。

煙で視界が塞がれた所に炎を突っ切り、ドラグシールドを構えたドラゴンナイトが現れた。

2人をシールドバッシュで吹っ飛ばし、和真に馬乗りになるが、

 

「させるか!」

 

<クレーン!警察ブースト!>

 

「ストロング撲滅突破!」

 

横殴りの一撃で大きく吹っ飛ばす。

ふらふらになりながらも龍騎は立ち上がり、

 

<FINAL VENT>

 

ドラグレッダーを呼び出し、両手を前に付き出し、腰を落としながら大きく回すポーズを取る。

 

「リア!めぐみん!

今こそ、パトレンジャーの大いなる力を使う時だ!」

 

「え!?」

 

「使った事ないですよね!」

 

「ちょっとした冒険ってやつだ!やるぞ!」

 

「ええぇ……」

 

「すいませんちょっと抜けます!」

 

リアとめぐみんが2人の元に駆け付ける。

すると、レンジャーキーが反応し、一台のVSビークルを呼び寄せた。

 

「白いジャックポットストライカー?」

 

「ま、親戚みたいなもんだろ?行くぞ!」

 

<グッドストライカー!突撃よーい!>

 

総一はグッドストライカーをセットし、銃身を反転させ、引き金を引く!

 

<1号!2号!3号!一致団結!>

 

2号、3号が1号に吸収合体され、左右の装甲の色が緑とピンクに変る!

 

「「「パトレンU号!」」」

 

「って!なんじゃこりゃー!!?」

 

「ルパントリコロールがアレだったから、予想はついてましたけど……」

 

「なんでもいい兎に角行くぞ!」

 

もうキックの構えを取っていたドラゴンナイトにU号は銃口を。

エックスはXロットソードを構え

 

<イチゲキストライク!>

 

<イチゲキエックスストライク!>

 

「「「いっけぇえええー!」」」

 

「はぁあああ…やぁああああ!」

 

僅かにだが、着弾の早かったパトレンジャー側の攻撃が決まった。バランスを崩し、倒れ伏すドラゴンナイト。

 

「よっしゃ!これで手札は使い切らせた!」

 

「あと一押し!」

 

「えーいっ!させるか!」

 

3人のライダーを相手にしていたアッシュは突き出された影松を掴み、それを引っ張り、イクサカリバーを受け、武器ごと2人を蹴飛ばし突きを放って来たWを飛び越え、ドラゴンナイトの元まで行き、

 

「サバイブモードだ!完膚なきまでに叩きつぶせ!」

 

指示を受け、ドラゴンナイトは起き上がるとカードを装填。

サバイブモードに変身するとカードをベントインしながら駆けだす。

 

<STRENGE VENT COPY VENT>

 

バイザーを2つに増やし、片方を投げるとカードをベントイン!

 

<SHOOT VENT>

 

「メテオバレットォオオ!」

 

2丁構えたバイザーにたまったエネルギーを

 

「何!?ぐわぁああああああ!!!」

 

アッシュめがけて打ち込んだ。

 

「ば、馬鹿なぁああああ!」

 

倒れると同時に火柱を上げてアッシュは動かなくなる。

同じようにあっけにとられて動けない戦隊、ライダー一同にドドラゴンナイトはおどけた調子で

 

「なに?お化けでも出た感じ?」

 

と言って変身を解除した。

 

「ケイタお前!」

 

「いつから正気だったんだよ!?」

 

「キック放つチョイ前ぐらい。心配かけたね。」

 

「そう言うのはまず愛しの一夏に言ってやりな。」

 

なんて変身解除しながら軽口を叩き合うライダーたち。

それを見て戦隊も変身を解除しようとするが

 

「まだだぁあああ!」

 

なんとズタズタになりながらアッシュは起きあがった!

 

「野郎まだ死んでないのか!?」

 

「終われない!こんなところで終わってたまるかぁああ!」

 

そう言うと懐から金色のメダルを取り出し

 

「あれって魔王軍が巨大化に使ってた!」

 

「マズイ離れろ!」

 

メダルを飲み込んだアッシュはみるみる巨大化し、一同を踏みつぶさんと暴れ始めた。

 

「破れかぶれは恐ろしいなおい!」

 

「総一さん!俺達もロボを!」

 

「無理ですよ!今ガレオン大破しちゃってるんですから!」

 

なすすべなしか、と思われたその時

 

「だったらオイラを使いな!」

 

グッドストライカーが喋り出したのだ。

 

「うお!喋った!」

 

「やっぱお前もジャックポットと同じで喋るのか。

ていうか使うってもしかして…」

 

「オイラと三機のトリガーマシンでガッタイムするのさ!

そうすればアイツとも戦える!」

 

「よし信じるぞ、リア、めぐみん!」

 

一度分離した3人はそれぞれVSチェンジャーにビークルをセット!

 

<サイレンストライカー!>

 

<クレーン!>

 

<スプラッシュ!>

 

<<<位置について、よ~い!>>>

 

引き金を引く!

 

<<<出動ーン!>>>

 

<勇・猛・果・敢!>

 

<伸・縮・自・在!>

 

<激・流・滅・火!>

 

戦車、クレーン車、消防車型のマシーンが巨大化し、それに乗り込む3人。

 

「俺とめぐみんで牽制する!

リアはその隙にグッドストライカーと合体の準備を!」

 

「了解!」

 

<グッドストライカー!出動ーン!

一・撃・必・勝!>

 

「警察ガッタイム!正義をつかみ取ろうぜ!」

 

グッドストライカーの号令で、トリガーマシン達は集められ、変形し、両足と胴体を担当するグッドストライカーに合体!

 

サイレンストライカーが頭部に、クレーンが右腕に、スプラッシュが左腕に合体し、

 

「「「完成!サイレンパトカイザー!」」」

 

風都の街に一体の巨人が出現した。

 

「このまま派手に実力行使だ!」




ケイタ「すげー!ロボだロボ!巨大ロボだよ!」

弾「お前のケータイはでっかくなったり出来ないの?」

達郎「いや流石に無理だろ。」

セブン『情報的な意味での巨大化ならいくらでもできるがな。』

ケイタ「次回、Young heros Assemble!」

セブン『これが、明日のリアル!』


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Young heros Assemble

正義と平和の為に、世界を守る戦士たちがいた。
遍く悪の軍団に敢然と立ち向かい、
傷と悲しみを仮面に隠し戦う大自然の使者たち!
その名は!


「「「完成!サイレンパトカイザー!」」」

 

風都タワーをバックに屹立したサイレンパトカイザーはアッシュに向かって歩き出した。

 

「そんなロボごと叩き潰してくれる!」

 

アッシュ両手から強烈なエネルギー弾を放つが、サイレンパトカイザーは全てを受けながら進んで来る。

 

「そんなもん効くか!」

 

「胸部キャノン砲、発射!」

 

リアの狙いで撃たれたキャノンは大きくアッシュをのけぞらせ、バランスを崩させる。

 

「今です!クレーンパーンチ!」

 

右腕のクレーンを伸ばし、アッシュを捉え、風都の上空に高々と上げる。

そのレールに収納されていたもう一台のマシン、ドリルがセットされる。

 

「一回これを言ってみたかったんだ!

トリガーマシンドリル、出陣!和真、いっきまーす!」

 

「え!?和真!?」

 

「いつから乗ってたんですか!?」

 

いつの間にか乗っていた和真がノリッノリでマシンをトップスピードでレールを走り、アッシュの胸部を貫く。

 

「がぁあああああああ!」

 

「やった!」

 

見事なドリフトを決めながらドリルは街の郊外で停止。

アッシュは重要なエネルギー機関を破壊されたのか内側から白熱しながら藻掻き始める。

 

「リア、頭を冷やしてやれ。」

 

「了解です!」

 

スプラッシュの方から高圧水流を発し、更にアッシュを高く掲げる。

ここまでやれば街に被害はないだろう。

 

「左右のアームをサンダーとファイヤーに交換!

塵も残さず消し飛ばす!」

 

「いいですね!そうゆうの大好きです!」

 

そう言っためぐみんと総一が二台のエックストレインを出撃させる!

 

<<出動―ン!>>

 

<ファ・ファ・ファ・ファイヤー!>

 

<疾・風・迅・雷!>

 

「「「完成!変則サイレンパトカイザー!」」」

 

自由落下するアッシュにリアが狙いを定め、

 

「今です!」

 

「「「パトカイザー!サイレントレインストライク!」」」

 

炎、雷、そして純粋なる高エネルギーがアッシュを跡形もなく焼き尽くした。

 

「「「任務完了!」」」

 

「メガロポリス…じゃなかった!風都は今日も日本晴れ!」

 

「総一さん、それ別の警察戦隊です。」

 

「いいだろ、かっこいいし。」

 

そう言っておどけた所で、コックピットの真ん中にあったオブジェクトが開き、中から人参みたいな頭をしたマスコット(?)が出てくる。

 

「うわあ!なんだこいつ!?」

 

「かわいい!あなたもジャックポットみたいに出て来るのね!」

 

「そゆこと!お前らのバトルもなかなかアツいね!

またなんか有ったら力貸してやるよ。」

 

「ああ!その時まで、まったなー!」

 

そう言ってグッドストライカーは三人を放り出す様に合体を解除して飛び去ってしまった。

 

「痛ッ!おーいどこ行くんだ!」

 

「気分屋なのはジャックポットと変わりませんね!ちょっとー!」

 

「待ってよー!別次元に行くんなら私たちも連れてって―!」

 

しかしそのまま飛び去って行く。

 

「あーあ…ま、行っちまったもんはしょうがない。

他の方法を探すか!」

 

そう言って三人が変身を解除すると、彼らの前に白いSVUハマーが滑り込んで来る。

その後部座席のドアが開き

 

「んーーーー!んーーーーー!」

 

簀巻きにされたアクアが転がり出て来た。

あっけにとられる一同に追い打ちをかけるように助手席の方から、右手で口元を抑えたダクネスがよろよろと出てくる。

 

「だ、ダクネス!?お前大丈夫か?顔色悪いなんてもんじゃ無いぞ!?」

 

「ガレオンより、激しい……。」

 

「マジで何があった!?あ、馬鹿お前!革のブーツに吐くな!」

 

総一がダクネスの介抱を始めると運転席の方のドアが開き

 

「お届け物デース。」

 

『郵送料は初回につきサービスです。』

 

レン・アキヤマが指でシュッ!と独特の挨拶を、サードが深々と頭を下げる。

 

「あの、凄い包装がされてるんですけど…」

 

モガモガと猿轡をされて喋れないアクアを指さして尋ねると

 

「ああ。暴れる患者って体で飛行機乗せたんで。」

 

『解こうかとも思いましたが空港に着いてすぐ変身の力を狙う亡国機業の残党に襲撃され、解く時間がなく…。』

 

「そ、そうですか…」

 

そんなやり取りがひと段落すると、車の窓が不自然い揺れ、

 

「痛ぁ!」

 

「うぎゃ!」

 

「あ痛ッ!」

 

「ぐあ!」

 

「いって!」

 

アクアの上に芝浦、石橋、簪、ジョー、ルカが縛られた状態で放り出される。

 

「ほ、本当に何が…。」

 

そして最後に重なった六人を蹴散らす様に、黒い鎧の仮面ライダーが出てくる。

 

「おー、サトシ。久しぶりだな。」

 

黒いライダー、オニキスは変身を解除し、レンの方に向く。

 

「同じ顔!」

 

「え…双子?」

 

「みたいなもんだ。」

 

「そっちも大変そうだな。」

 

「ああ。けどお前がベンタラから出張って来るなんて何が?」

 

「こっちにも相応の混乱があったって訳だ。

取り合えず落ち着けるところで話そう。」

 

そう言って芝浦たちの縄を解き始めるベンタラのレン…サトシ。

総一たちはケイタ達が来てくれることを切に願った。




次ーーッ回!第十二話!

総一「結局何で魔王は俺達をこの世界に送ったんだ?」

ケイタ「それも態々仮面ライダーのいる世界に。」

翔太朗「もし何かの陰謀なら…」

アクア「仮面ライダーにも大いなる力ってあるのかしら?」

Zone of justice

和真「今度は、俺らの世界のご招待!ってね?」




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Zone of justice

総一「前回までのinfinite DRAGON KNIGHTは…ようやく全員集合したとこまでだな。」

ケイタ「いやー、長かったな。」

和真「結局皆どこで何やってたのか把握できてないんで、まずはそこからですかね。」

セブン『それでは、ご覧あれ。』


一同はいくら何でも鳴海探偵事務所に集合するわけにもいかず、時間はかかったが大破したゴーカイガレオンに集まる。

 

「うわー。やっぱガレオン酷いことになってる…」

 

「あれだけの攻撃を受けたからな。」

 

「取り合えず今は直す手段がないからな。」

 

海賊たちが頭を抱えているとただ一人アクアが

 

「え?レンジャーキーさえ使えれば治せるでしょ?」

 

と一言。それを聞くと一同驚いた顔でアクアの方を見る。

ただ一人睨まれたアクアはその場ですくみ上り

 

「な、なに?アタシ変な事言った?

ほら、アレ!タイムレンジャー!Vレックスの自動修復機能!」

 

「あ……あああーーーー!

あったなそう言えばそんなの!」

 

「やったなアクア!

普段馬鹿なのがウソみたいな大手柄だぞ!」

 

「凄いですよアクアさん!

馬鹿だと思ってましたけどちゃんと勉強してたんですね!」

 

「ねえダクネス、リア、絶対今馬鹿にしてるわよね?」

 

若干傷心のアクアを和真が励ましてる間に会話が始まった。

 

「取り合えず、初対面の奴も多いのでまず自己紹介から。

俺は仮面ライダーオニキスのサトシ・ブライアン・マース。

この件についての大抵の質問なら受け付けられる。

何から聞きたい?」

 

そう自信満々に言い切ったサトシにガレオンにタイムレンジャーのキーを刺して戻って来た総一が手を上げた。

 

「結局何で魔王は俺達をこの世界に送ったんだ?」

 

「それも態々仮面ライダーのいる世界に。

どうせならもっと違う技術の遅れた世界に送り込めば一生戻ってこれなくなるはずなのに。」

 

「もし何かの陰謀なら…大事なんてレベルじゃない。」

 

ケイタと翔太朗の指摘に大正解と言ってサトシはポケットからデッキを取り出し

 

「こっちにも相応の混乱があったと言っただろう?

カーシュの将軍の生き残りが攻めてきたんだ。魔王軍の力を借りてな。」

 

魔王軍のワードに海賊たちも反応する。

カーシュに魔王軍。それぞれが元の世界で戦っていた因縁の仇敵である。

 

「奴らの取引内容は簡単。

魔王軍はカーシュが仮面ライダーを倒すのを手伝う。

カーシュは魔王軍にとって目の上のたんこぶの赤き海賊団を追っ払って貰う。

ここで奴らは増援に来る可能性のある地球の仮面ライダーもまとめて倒そうと考えたみたいだな。」

 

「じゃあガレオンをこんなにしてくれたのはそのカーシュとかいう連中って訳ですか?」

 

「ああ。ゼイビアックス、とまではいかないが充分強力な奴らだった。

実際サバイブカードの新造が間に合わなかったらきつかった。

こうしてそこの白昼堂々交差点のど真ん中でおっぱじめたやつらを両成敗して連れてくる余裕も無かったしな。」

 

「交差点で…」

 

総一、和真、リアがジョーとルカを

 

「白昼堂々?」

 

ケイタ、一夏が芝浦、石橋、簪を見る。

 

「……」

 

「……」

 

そして互いに視線を合わせると頷き合い

 

「「「「「うちの馬鹿が失礼しました」」」」」

 

声もタイミングも合わせて頭を下げた。

 

「いや馬鹿って…」

 

「正座!」

 

「……はい。」

 

一夏はカンカンに怒って三人を正座させると説教を始めた。

 

(俺は止めたのに…)

 

(理不尽……。)

 

色々言いたいが今言っても言い訳にしか聞こえないと思った石橋と簪は渋々説教を受けた。

ジョーとルカも総一と和真の説教を甘んじて受けている。

 

「はは。ありゃ完璧に龍の尾を踏んだな。」

 

『洗脳されてた君も大概ではないかね?』

 

「幻の中とは言え無限に湧き出るISとアドベントビーストの群れに13人の仮面ライダーと戦ってたんですけど?」

 

『どうやってそこから自我を取り戻せたんだ?』

 

「取り合えず暴れに暴れて赤龍がダメになったからオニキスのデッキ奪ってそれでウイングナイトを倒してサバイブカード二枚使ってさらに強化変身して大暴れしてたらいつの間にか敵がいなくなって…」

 

『流石は伝説の鏖殺網島だな。』

 

そう言って苦笑する相棒に笑顔で返すケイタ。

2人を横目にまだ説教の終わっていない一夏、総一、和真の代わりにリア、めぐみん、翔太朗が風都で起きた事件の顛末を語る。

ややロボ戦が大げさに語られてる以外は特に問題なかった。

 

「それで?つまり俺たちが次にやるべきことは…」

 

「修理が完了したガレオンで魔王軍にカチコミ!

どうせやるつもりだったんだ。寄り道させられた分、派手にぶっこみかましてやる!」

 

そう言って拳打ち鳴らす総一。

説教から解放されたジョーも剣を鳴らし、ルカも腕をグルグルと回す。

 

「なら俺達も連れてってよ。」

 

ケイタが名乗り出る。

それに続いて蓮やクロエも前に出て

 

「アクアとダスティネスの運送代は生き返りの運賃でチャラにしてやる。」

 

「仮面ライダーに手を出すとどうなるか思い知らせて差し上げますよ。」

 

そう意気込む三人に芝浦たちも

 

「俺らもいい?」

 

「正直、こんままだと良いとこなしなんでね。」

 

「名誉挽回…。」

 

「良いぜ。何名様でもご案内だ。出向は二十四時間後。

ガレオンの修理が終わり次第!いいですよね、総一さん。」

 

「ああ。探偵の旦那はどうする?」

 

「一応風都に睨みは利かせとかなきゃだからパス。

弾、達郎お前らも出来れば…」

 

「分かってますよ。」

 

「ケイタの分も俺たちが!」

 

頼もしく留守を引き受けた二人とケイタはただハイタッチを交わす。

一方、一夏と心愛は

 

「私たちはついて行く。」

 

「この宇宙船の修理やカードデッキの調整も手伝えるしね!」

 

そう言って早速リアの案内でフォンブレイバーを連れた二人はガレオンの操縦席に向かって行った。

 

「よし決まりだな!奴らに目にもの見せてやろうぜ!」

 

おう!と拳を上げる一同。決着は目前だった。

 




総一「そんなわけで次回はいよいよ最終回だ。」

和真「これでいよいよ終わりっすね!」

ケイタ「異世界か…ベンタラ以来だな。セブン!準備の方は?」

セブン『もちろん万端だ!』

総一「次回、この二大ヒーローに喝采を!」

ケイタ「戦わなければ生き残れない!」


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この二大ヒーローに喝采を!

正義と平和の為に、世界を守る戦士たちがいた。
遍く悪の軍団に敢然と立ち向かい、
傷と悲しみを仮面に隠し戦う大自然の使者たち!
その名は!

ケイタ「infinite DRAGON KNIGHT in 明日未来 VS!」

総一「スーパー戦隊このすばフォース!」

全員「結成!仮面戦隊ゴライダー!」


1

出発の時間、完全に本調子になったガレオンの甲板でケイタはサトシに呼び出されていた。

 

「それじゃあ、俺はベンタラに帰る。」

 

「そっか。ま、簪さん達のごたごた止めてくれただけでも助かったよ。」

 

「そう言ってくれるとこっちも遠慮なく帰れる。

まだ後処理がいろいろ残ってるからな。それと、渡そうかどうか迷ったが…。」

 

サトシはケイタの手にあるものを渡した。

それを見て目を丸くするケイタ。

 

「これ、どこで?」

 

「まえにリンクベントのカードを作る時にお前らのフォンブレイバーの力を借りたよな?

その時に少々、気になるデータを見つけてな。

とてもお前らの方の技術では再現できなかった物だが、きっとデータがある以上必要になると思って極めて個人的に作っておいたものだ。

もちろん後で対価を要求するが、今は世界を救う方が優先だ。」

 

そう言って肩を叩いたサトシは船の窓からドラグブラッカーと共にベンタラに帰って行った。

 

「ははっ、そうゆう事か。」

 

そう言って笑うと預けられたものを懐にしまい、ケイタは船室に戻った。

 

 

 

ゴーオンジャーの大いなる力を使い、バックリわれた赤い空の裂け目から赤い塊が猛スピードで空を割くように飛び出す。

実に数日ぶりに自分たちの世界に帰還した和真たちを待ち構えていたのは、地獄のような戦場だった。

 

「おいあれ!皆平原に出て戦ってるぞ!」

 

「しかもあれは…」

 

王軍の旗が翻っている。

正規軍のほかに傭兵として集められた冒険者たちで構成されてるらしく、押し切られてはいないが、無尽蔵に湧き出るゴーミン相手に疲弊し始めている。

防衛線が崩れるのも時間の問題だろう。

 

「私たちがほんの少しいない間に」

 

「おいおい。いきなりファイナルステージ、しかも大乱闘かよ。」

 

「いや、大乱闘じゃすまなそうだ…」

 

芝浦のボヤキに石橋が答える。

彼が指さす先を見るとそこには…

 

「なんだ!?」

 

「なんか…でっかい人影が…」

 

それは本来彼らが最後に最も頼りにするはずの巨大戦力だった。

狼の頭を持つもの、黒と紫の魔人のようなもの、そして胸部に黒い獅子の顔のあるものの三体。

 

「あの獣頭、なんかガオハンターに似てませんか?」

 

「真ん中の奴はファイヤーカイザーのパチモンの癖にカッコイイデザインですね。」

 

「左の奴はまんまゲキトージャをパクったの隠そうともしてないしな!」

 

それぞれガオハンターイビル、ウルカイザー、ゲキリントージャという名前が有るのだが、残念ながらそれを指摘できる者はメンバーに居ない。

 

『とにかくこのままじゃアイツらに好き勝手蹂躙されて終わりだ!

ジョー、ルカ、和真、めぐみん!持場に付け!

残りは降りてって下の奴らの支援だ!』

 

そう言うと操縦席のゴーカイレッド、総一は大きく船体を横に向け、三体のロボにガレオンキャノンを浴びせる。

その間に変身した四人はそれぞれのマシンに乗り込み、発進する。

 

「俺達も降りるぞ!」

 

「皆さんこっちです!ゴーカイチェンジ!」

 

<ゴーーッウライジャー!>

 

クワガライジャーに変身したリアは風雷丸を呼び出す。

 

「乗って!」

 

「よし来た!一夏、心愛ちゃんデッキを!」

 

「調整終わったよ!」

 

二人が六人にデッキを投げ渡す。

それぞれ受け取った一同は風雷丸に乗り込み、十分な高度まで下がると

 

「リアちゃんはそのまま上のスパロボやってる奴らに合流して!」

地上は俺たちがどうにかする!」

 

「一番倒した敵少なかった奴は夕飯おごりね?」

 

そう言って芝浦が一番に飛び出していく。

 

「あ、それ私もやるわ!」

 

「おいアクア!勝手に行くな!」

 

「お前ら遊びっじゃないんだぞ!」

 

「まあまあ。良いじゃないですか。負けませんから。」

 

そう言ってアクア、ダクネスを追って石橋を押しのけクロエが。

更にその後に蓮と簪が

 

「じゃあ俺らはいい加減アレをはっきりさせよう。

俺が勝ったら俺の13勝2敗3分けだ。」

 

「……あなたの12勝2敗4分け。」

 

そう言って飛び降りていく。

 

「チェスのスコアとか今どうでも良いから!あーもー待てって!」

 

そして石橋が4人の後を追って飛び降りる。

 

「面白い人達ですね。」

 

「当然、自慢の仲間だからね!カメンライダー!」

 

ドラゴンナイトに変身しながらバイザーを開き引き抜いたカードをベントイン!

 

<FINAL VENT>

 

ドラゴンナイト追うようにやって来たドラグレッダーのブレスに押され、キックの構えを取る!

 

「はぁあああああ!」

 

ゴーミンを蹴散らしながら着地し、振り返る。

唖然とする王軍に警戒するゴーミン。

ケイタはゴーミンの方を向き

 

「魑魅魍魎に悪鬼羅刹!老若男女もどいつもこいつも邪魔すんな!

大自然の使者!ゆがんだ文明の破壊者!仮面ライダー様のお通りだ!」

 

<SURVIVE MODE>

 

サバイブモードに変身し、出現させたバイザーのブレードで相手を薙ぎ払って進む。

他のライダーたちも武器を執り、ゴーミンたちに果敢に向かって行く。

 

「なんだあいつら!」

 

「スーパー戦隊に似てる…」

 

「行くぞ!出自不明の友軍を援護だ!」

 

司令官の声に兵士や冒険者も再び立ち上がり戦う。

一方地震を起こしながら派手に戦うロボ戦の方は

 

「くっそ!風雷丸も居るのに全然合体する隙がねえ!」

 

どれも合体ロボという事もあり、場合に応じて分離、再合体でゴーカイマシンに合体のスキを与えない。

 

「気合入れてパクっただけは有りますね!」

 

「負けてたまるかこの畜生がぁ!」

 

基本的に前方にしか武装の付いてないガレオン以外のマシンは多角的な攻撃に苦戦を強いられている。

 

「あーあ。あれどうする?」

 

37体目のゴーミンを派手に殴り飛ばしながらトラストが言う。

 

「俺らも!そんな余裕ないし!はっ!そんな技もないでしょ!」

 

「私のじゃ、無理!」

 

「同じく!」

 

3人で円陣を組みながら戦うインサイザー、アックス、キャモ。

 

「確かにサバイブモードになったビーストでもないときついが!

あれをやられると全員があのデカ物を相手にすることになるぞ!」

 

ウイングランサーを振るいながら合流したウイングナイトが叫ぶ。

それを聞くと芝浦はデッキからカードを抜き、一同に見せる。

 

「それ、全員揃ってなくても使えんの!?」

 

「やるだけ、やってみる。」

 

手近な敵を倒しながら集合するライダー達。

 

「なんだかよく分からんが、彼らの背中を守るぞ!」

 

「オッケー!」

 

「はい!」

 

<シーーッンケンジャー!>

 

<マーーッスクマン!>

 

「ウォーターアロー!」

 

「分身の術!」

 

「影の舞!」

 

シンケンブルーになったアクアの矢の雨と、分身下ダクネスの猛烈なタックル、リアの鋭い槍さばきでゴーミンたちを遠ざける。

 

「サード、フォース!調整を頼む!」

 

『了解です!』

 

『オッケー!任せて!』

 

フォンブレイバーがデッキに干渉してきたのを確認してウイングナイトはトリックベントを発動。

一瞬でも無防備になるライダー達のフォローに向かわせる。

 

「今だ!」

 

<<<<<LINK VENT>>>>>

 

5人のライダーのエネルギーが1点に集まり、再合体しようとしていたゲキリントージャに炸裂する。

合体が解除されて飛び散る五体のビースト。

完全に敵に穴が開く。

 

「今だ!」

 

「「「「「海賊合体!」」」」」

 

「「「「「完成!ゴーカイオー!」」」」

 

ゴーカイオーはウルカイザーとガオハンターイビルに向かって行く。

残ったゲキビーストには

 

「よう!俺も混ぜてくれよ!」

 

<TRICK VENT ATTTACKA VAENT>

 

ドラグランザー事分身下ドラゴンナイトサバイブモードが迫る。

 

<SWORD VENT>

 

<SHOOT VENT>

 

<FINAL VENT>

 

3体が一斉に必殺技を放ちタイガー、ジャガー、チーターを撃破。

残ったライオンとカメレオンには通常フォームに戻りドラゴンライダーキックと昇竜突破を叩き込み倒す。

 

「よし、ゴーカイジャー!俺達仮面ライダーの力!受け取ってくれ!」

 

ドラゴンナイトが投げた五本のキーがゴーカイガレオンのコックピットに吸い込まれる。

操縦す5人の手にそれぞれ

 

「なんだこれ?」

 

「バッタ?」

 

「ああ!バッタだ!記念すべき仮面ライダー最初のモチーフ!

そして、そいつら『仮面戦隊ゴライダー』のモチーフだ!」

 

「仮面戦隊…」

 

「ゴライダー?」

 

「面白い!お前ら!行くぞ!」

 

「「「「「レンジャーキー!セット!」」」」」

 

5人がレンジャーキーをセットし捻ると座席にいたブルーが消え、ゴライダーが一人、アオライダーに変り、ゴーカイオーの手のひらに送られる。

 

「え?な、なにが…」

 

<仮面ライダーディケイドの力よ!ファイナルフォームライド!>

 

瞬間、ジョーの姿が仮面ライダーブレイドのモノに代わり、明らかに人体の法則を無視して剣に変身!

そして巨大化するとゴーカイオーの手に収まった。

 

「な、なんじゃこりゃああ!?」

 

「なんでもいいからやるぞ!」

 

「「「「レッツゴー!」」」」

 

手にしたブレイドブレード(ゴーカイオーサイズ)を思い切り横なぎに振るう!

 

「「「「ゴーカイ!ディケイドエッジ!」」」」

 

もろに喰らった2体の敵ロボは仰向けに倒れ込む。

 

「やった!」

 

「まだだ!このまま畳みかける!」

 

そう言ってレッドが操縦桿を握り直すとその姿がアカライダーに変る。

 

「な!?今度は俺が!?」

 

ブルーと入れ替わるように外に放り出され、アカライダーは自由落下しながらドラゴンナイトに瓜二つなライダー、龍騎に変身し、そこから更にリュウキドラグレッダーに変身する。

 

「あー!ずるい!総一はあんなカッコイイドラゴンになりました!」

 

「めぐみんお前、ほんっとぶれないな。兎に角次行くぞ!」

 

「「「「ゴーカイ!ディケイドドラグーン!」」」」

 

ドラゴンナイトや龍騎と全く同じポーズを取り飛び上がったゴーカイオーがキックを繰り出す。

起き上がったウルカイザーはまだグロッキーだったガオハンターイビルを盾にして防いだ。

 

「アイツ仲間を…」

 

「魔王軍のやり方って訳?だったら徹底的に倒してやろうじゃない!

ソーイチ!交代よ!」

 

ルカが自ら名乗り出ると、ドラグレッダーが消えてレッドが所定の位置に戻る。

キライダーになったルカはそのままアギトに変身すると、飛び出てアギトトルネイダーに変形。巨大化するとゴーカイオーを乗せてウルカイザーに迫る。

 

「空の旅にご案内です!」

 

ラリアット気味に地面から攫われたウルカイザーは藻掻いて抵抗するが、そのまま地面に叩きつけるように投げられ、

 

「カズマ!二人で行きますよ!」

 

「よし来た!」

 

二人は同時にミドライダー、モモライダーに変身するとそれぞれ、モモタロス、デネブに変身し

 

「デネビックバスター!」

 

「モモタケン!」

 

「ライダー?今思いっきり怪人に変身してなかったか!?」

 

「細かい事はいい!やるぞ!」

 

「「ゴーカイ必殺!ファイナルアタックバージョン!」」

 

アギトトルネイダーの突撃に合わせた斬撃に振り返ってのデネビックバスターのレーザー攻撃で粉々に打ち砕く。

幾ら姿やスペックをまねても所詮、デッドコピーの域を出ない。

ガオハンターやウルカイザーに宿った魂の無い人形に負ける道理はなかった。

 

武器から戻った3人とゴーカイオーから飛び出た二人が並び立つ。

 

「アカライダー!」

 

「アオライダー!」

 

「キライダー!」

 

「モモライダー!」

 

「ミド!ライダー!」

 

「結成!仮面戦隊!」

 

「「「「「ゴライダー!」」」」」

 

ポーズを決めた5人は歓声と共にライダー達と残り3人の仲間の元に戻る。

 

「やったな。」

 

「ああ。お前らも。」

 

そう言ってアカライダーは銀色のカーテン状の次元移動エネルギーを展開し、ライダー達をその向こうに送る。

 

「お、おい皆!」

 

「魔王軍とは、俺達が決着をつける。

お前らはお前らの世界で過ごせ。」

 

そう言って変身を解除し、ゴライダーのキーを投げ返した。

しかしカーテンを抜ける際にそれらのキーは2つに分かれてゴライダーのキーは総一たち側に。

分離したキー、仮面ライダーオーズのキーはケイタ達側に落ちる。

 

「ありゃ?」

 

「ま、仕方ないわね。そのうち返しに行ってあげるわ!」

 

アクアがそう言うとライダー達の抗議の声も無視してカーテンは消えて、ライダー達を強制的に送り返した。

 

「それじゃあ、行きますか。」

 

総一が一同を見回す。

疲労の色は勿論見えたが、全員笑顔でうなずいた。

 

「まだまだいけるな!魔王軍に目にもの見せてやろうぜ!」

 

軍団から一斉に鬨の声が上がる。

魔王城を再び見据えると再びゴーミンの大群が迫ってきていた。

 

「たく、前菜は飽きたっての。」

 

「でも暴れがいはあるわ。」

 

「ああ。」

 

「「「「

「「「「ゴーカイチェンジ!」」」」

             」」」」

 

変身した8人を先頭にゴーミンたちに突っ込んで行く王軍。

この物語は、一先ずここでお終い。

真の赤き海賊団と魔王軍の決着はもう一つの物語に……。




次ーーッ作!第一話!

総一、和真「「はぁあああ!?しゃ、借金!?」」

ジハンキジゲン「俺は魔王軍幹部メレ様直属の兵士、ジハンキジゲン!」

総一「たく、ちっとはこっちを休ませろよ。
ゴーカイチェンジ!」

危険な遊び 前編

総一「派手に行くぜ!」


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