【シャニマス】四泊五日の温泉ロケ、中年Pと相部屋になったイルミネ3人 (黒胡椒サラミ)
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一日目の夜

プロデューサー設定:
汚いオッサン。


(んっ、んっ、あっ、やっ、そこ、ダメですっ)

 

 夜の暗闇の中、新鮮な畳の匂いがする十二畳間の中央で、小山のように盛り上がった布団がリズミカルに揺れている。その中から聞こえてくるくぐもった音は、切羽詰まった少女の声。

 

(こんなのっ、ダメですっ、プロデューサーっ、ぜったいにダメっ)

 

 駄目だ駄目だと言いながら、少女の声は甘ったるい。目下絶賛売り出し中の新人女子校生アイドル、風野灯織。清潔感に溢れ、切れ上がった目と口元のホクロが、どことなくクールな印象を与える年若い美少女が、こんなメスの声を出せると知ったら、ファンたちは何と思うだろう。いや、ファンだけでなく、灯織とアイドルユニット「illumination STARS」を組む二人――櫻木真乃と八宮めぐるですら、灯織にこんな一面があるとは知らないかもしれない。

 

(こんな、ところでっ、真乃とめぐるに、きかれたら――あっ、んっ!)

 

 自制を求める灯織の声は、甲高い嬌声となって中断させられる。キシキシと床に悲鳴を上げさせながら、規則的に揺れる布団の中に居るのは、灯織だけではない。その中にはきっと、灯織たちのプロデューサーもいるはずだ。

 十二畳敷きの上に並んでいる布団は四つ。部屋の入口から、櫻木真乃、風野灯織、八宮めぐるの布団が川の字の様に並んでいる。部屋奥の障子戸を隔てた小スペースには、彼女たちのプロデューサーが、その少し肥満体の身体を縮めて眠っていた。少なくとも、この部屋の灯りが消された時点ではそうだった。

 秋の虫の声しか聞こえない深夜。奥の障子戸に少しだけ隙間が空いている。さらに奥に見える布団はもぬけの殻で、その主はどこかへ行ってしまったようだ。

 

 そして、どこへ行ったかと問われれば、答えはやはり一つ――

 

(ぷろ、デューサーっ! やめて、くださいっ、あっ)

 

 川の字になって眠るアイドル三人の中央、熱気こもる布団の中で灯織にのしかかっているのが、そのプロデューサーである。

 細い身体の女子校生アイドルを己の腕で組み敷いて、彼が何をしているのか、そんなことは一々答えるまでもなかろう。彼はただ、己の邪欲に任せて、若い身体を思うさまに犯し抜いているだけだ。この掛布団を引っぺがせば、浴衣をはだけさせた灯織の秘部に、大柄な身体に見合ったプロデューサーの大柄なペニスが、ギッチリとハメ込まれているのが見えただろう。

 灯織の声にも耳を貸さず、彼は勃起した股間から湧き出る衝動だけに従って、少女の狭いメスの穴を堪能している。どれほど彼が夢中になっているかは、射精を堪えて歯を食いしばり、口の端から汚い涎を垂らしている事からも分かるだろう。プロデューサーという、彼の職業にとっては大切な「商品」に手を付けてしまったという事実。少し前まで中学生だった少女を貪っているという背徳感。多くの青少年が憧れ、あるいは自慰のオカズにしている極上のカラダを我が物にしているという優越感。そういったあれこれがない交ぜになって、チンポに伝わってくる刺激は幾層倍にもなり、とても普通の性交では得られない快感を彼は得ていた。

 

(んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んんっ! あっ、んっ♡)

 

 そして、彼に組み敷かれている灯織のほうも、しっかりと性の快感を受け取っていた。男の腰の動きが、より小刻みに、より速くなるにつれ、少女の口から洩れるのは悦楽の喘ぎだけになった。時たま、ちゅるちゅると何かを吸うような音がするのは、布団の中で彼らが口を吸い合わせ、お互いの唾液を交換しているからだろう。灯織のスラリとした両脚は、浴衣の帯しか残っていないプロデューサーの腰に絡みつき、男のモノをより深くまで迎え入れようとしている。これはほとんど、自分を従える強いオスと交わって、繁殖を果たさなければならないという、メスの本能の動きであった。

 この若いメスを貪り尽くすため、種付けプレス状態で、プロデューサーはなおも腰を振りたくった。はじめは両隣に寝ている二人に配慮していた彼らの動きも、快楽の津波に流されて、それどころではなくなっている。ギシリギシリと、畳の上げる悲鳴の声は、より大きくなっていた。すぐそばでこんな獣の交わりをされて、櫻木真乃と八宮めぐるの両名は、よくも安らかな寝息を立てていられるものだ。

 

(んっ、んっ、あっ、んっ、んっ♡)

 

(………………)

 

 ――いや。

 

(ちゅ、ちゅ、ちゅば、んっ、ちゅる、ちゅ)

 

(…………ひ、灯織?)

 

(あっ、あっ、あっ、ああっ、んっ♡)

 

 どうやら起きている者は、夢中で交わっている両者以外にもいたようだ。

 

(灯織とプロデューサー、一緒の布団で何してるの……!?)

 

 八宮めぐるは、灯織たちに背を向けて寝たふりをしながら、後頭部の数十センチ先で行われる激しい情事の音を、自身の凄まじい動悸の音とともに聞いていた。

 

 

 そもそも、この状況はどうして生まれたのだろうか。話は数日前にさかのぼる。

 

「温泉ロケ?」

「ああ、泊まり込みになる。今度の連休を使って……何泊か。それでグラビアとか、温泉のCM映像撮影とか、色々」

 

 イルミネの他の二人と一緒に、プロデューサーからその話を聞いためぐるが最初に思ったのは、「楽しそう」という事だった。夏のひまわりを思わせるような笑顔で、めぐるは挙手をしてにぎやかな声を出した。

 

「やるやる! 面白そう!」

「このご時世で、旅行に行く奴も少ないから……、少しでもPRにならないかって話で――」

「えへへ、一緒にお泊りなんて、修学旅行みたいだね! 真乃、灯織!」

 

 ぼそぼそと冴えない声で説明を続けるプロデューサーをよそに、めぐるは真乃と灯織に話しかけた。これは別に、彼女がプロデューサーを軽んじていたからではない。プロデューサーの言う通り、今年は色々とあって、旅行などの大っぴらな移動が困難になった。アイドル活動は何とかやれているが、彼女たちの学校でのイベントは、ほとんどが中止になった。遠足も、修学旅行もきっとできないだろう。そう思っていたところに聞いたこの話だから、めぐるが少し浮かれてしまったのも無理は無かった。

 

「もう……、めぐる。プロデューサーの説明は、ちゃんと聞かないと」

「そうだよ、めぐるちゃん」

 

 そんなめぐるを、灯織と真乃の二人は柔らかくたしなめた。

 

「ゴメンゴメン! でも、二人とも楽しみでしょ?」

 

 二人が内心では自分と同じようにはしゃいでいるのを、めぐるはちゃんと理解していた。真乃はほわわんとした笑顔で「うんっ」と答え、灯織も「これは仕事だから――」とか何とか言っていたが、口元は確かに緩んでいた。

 

「連休だけじゃ足りないかもしれないが……せっかくだから、いくつかの仕事をまとめてそこでこなしたいんだ。湖なんかもあるし、水着で撮影もできる。まだ客も少ないだろうから、色々と遠慮も要らないしな」

「じゃあ、旅館も貸し切りっ?」

「俺たちスタッフ以外は、ほぼそうだって聞いてる」

「わ~、そうなんだ。真乃、灯織、一緒に湖で泳ごうよ! 魚釣りなんかもできるかなぁ?」

 

 めぐるがぴょんぴょんと跳ねるたび、彼女の二つに結わえられた金髪が、喜びを表現するかのように揺れる。アメリカ人の母と日本人の父のハーフであるがゆえに、彼女のスタイルはとても高校一年生とは思えない。揺れているのは、髪以外の、めぐるの胸にあるたわわな双丘もだった。

 

「……暑い。離れて、めぐる」

 

 対する灯織は、黒髪の日本的な美少女である。胸の大きさなどではめぐるに負けているかもしれないが、彼女の顔、身体は、一種の繊細なガラス工芸か、大理石像のようだった。

 

「ほわ……、プロデューサーさん、ピーちゃんを連れて行ってもいいですか……?」

「いや、山の中だから、鷹とかに襲われたらどうするんだ」

 

 真乃はたれ目がちの、柔らかい雰囲気をまとった亜麻色の髪の少女だ。マイペース――というよりは個性的な発言で、いつも周囲を惑わせている。彼女たちは三者三様であったが、むしろそれ故にか、イルミネーションスターズは特別な魅力を放っており、まだまだ全国区には程遠いものの、「知る人ぞ知る」と言われるほどには知名度を上げていた。初期には灯織と真乃のコミュニケーションが上手くいかず、少しだけギクシャクとしてしまったこともあったものの、明るく活動的なめぐるが両者の間に入って上手く引っ張る形で、彼女たちは段々と打ち解けた。今は三人ともに深く信頼し合った、息の合ったユニットである。

 

「じゃあ、詳細は今度詰めるが、そのつもりで予定を空けておいてくれ」

 

 そして三人のアイドル活動をプロデュースしているのが、彼女たちの前で喋っているプロデューサーである。この283プロに来る前は何をしていたのかよく分からない、経歴不明の中年男だ。めぐるたちとは、下手をすれば親子ほども年が離れている。少し肥満体の、ぼそぼそと喋る冴えない男で、一見の印象は正直言って良くない。

 他のユニットのプロデューサーには、白いコートの似合う王子様のような見た目の青年もいる中で、めぐるたちはこのようなプロデューサーをあてがわれてしまった。しかし、はじめは他のユニットを羨ましがる気持ちがあったものの、この男は仕事に関しては堅実で、何よりも熱意があった。表現は不器用なものの、めぐるたちを絶対にトップアイドルにするという心は彼女たちにも伝わって、イルミネーションスターズがメンバー同士で信頼し合っているように、三人はプロデューサーの事を信頼していた。そう、まるで彼女たちの保護者か、頼りになる教師のように。

 

 

 少なくとも、めぐるはそう思っていた。

 

 

(んっ、んっ、んっ、んんっ、あぅっ――!)

 

 その男が今、めぐるの背後の数十センチ先で、灯織を犯している。めぐるのかけがえの無いユニットメンバーで、大切な親友である灯織を、布団の中で組み敷いている。掛布団の中に隠れてはいるものの、めぐるにも、中で何が行われているかは十分に想像がついた。

 

(もしかして……、灯織とプロデューサー、えっち……してるの?)

 

 女子っぽい言葉で和らげてはみたものの、エッチとは即ちセックスである。そしてセックスとは、夫婦や恋人が、子作りのため、あるいは快楽を求めて行うものだ。背後で行われている彼らの行為を想像して、めぐるはごくりとつばを飲んだ。

 

 ここは某県の山奥にある温泉地の旅館だ。めぐるたちイルミネの三人は、今日の学校を早退して、プロデューサーが運転する事務所のミニバンに拾われ、そのままここまでやって来た。温泉地のほとんどの施設は営業していたが、プロデューサーが事前に言った通り、そこにいる観光客はまばらだった。現地の人たちの生活を思うと痛ましい気持ちにはなったものの、こんな風光明媚な温泉地をほとんど貸し切り状態にできると思うと、めぐるはワクワクとした気分を抑えきれなかった。

 ここから連休明けまで、この温泉地周辺で仕事をこなす。カメラマンやスタイリストなどのスタッフは、それぞれめぐるたちとは別の手段でやってきて、必要に応じて交代する。彼女たちがプロデューサーから受けた仕事の概要説明はそんなものだ。

 

 そこは由緒正しい温泉旅館で、山と森の景色になじんだ木造だった。しかし、内部は細かに改修されているようで、決して古臭い印象を与えない。きっと一泊につきかなりの値段がするはずだ。

 学校から直接やってきたため、旅館にチェックインする時、めぐるたちは制服だった。旅館のスタッフは当然説明を受けている。しかし、ロビーでチェックイン手続きをする一人の中年男の後ろに、違う高校の制服を着た三人の美少女が並んでいる光景は、それだけでどこか背徳的な趣があった。

 

「え、私も彼女たちと同室ですか?」

 

 プロデューサーが困ったような声を出したのは、そのチェックイン手続きの時だった。

 

「それは……駄目でしょう。私は彼女たちの保護者ですよ?」

「で、ですが、予約表では確かにそうなって――」

「……おかしいな、はづきさんがそんなミスをするはずが――」

 

 何らかの手違いがあって、プロデューサーがめぐるたちと同室になってしまったという事だ。プロデューサーはスマホを手に取り、事務所に電話をした。

 

「もしもし、はづきさんですか? ええ、そうです、今到着しました。それで、部屋割りに問題が――。……え?」

 

 待っているめぐるの耳に入ってきたのは、「残りの予算」とか「弱小プロダクション」という単語だった。

 

「いや、問題ないって、そんな乱暴な――」

 

 プロデューサーは戸惑っている。どうやら事務のはづきさんが、予算節減のために、プロデューサーに無断で四人を同室にして予約してしまったようだ。真乃は窓の外に見える庭の景色に夢中になっていたので、めぐるは灯織の隣に立って、彼女に耳打ちした。

 

(灯織、聞いた? わたしたちとプロデューサー、同じ部屋だって)

(う、うん……)

(三人だけだったら、枕投げとかしようと思ってたのにね)

 

 不安そうな顔をする灯織とは別に、めぐるはこの時、プロデューサーと同室になることについて、それほど嫌だと思ったわけではない。プロデューサーは彼女たちと親子ほども年が離れている。生徒だけの合宿のはずが、先生まで同室になってしまったという程度で、「思ったよりも羽目を外せないみたいだな」くらいにしか、彼女は考えていなかった。

 

(でも、プロデューサーも枕投げしたいかな? 誘ってみよっか?)

(ちょっとめぐる……)

 

 つまりは、めぐるはこの時まで、プロデューサーを性的な対象として意識したことが無かったのだ。当然、仕事上のパートナーとして信頼する彼が、彼女たちに何らかの危害を加えるようなことがあるなどとは、一片も思っていなかった。

 しかし、呑気なめぐるに対して、灯織はずっとハラハラと心配そうな表情をしていた。灯織は何かにつけて悲観的なところがある。元気づけようと、めぐるは灯織に抱き着いた。

 

「大丈夫だよ、灯織」

「あっ……」

「あ、ひょっとして、プロデューサーに着替えを覗かれるかもって心配してる? プロデューサーはそんな事しないよ。三人だけじゃなかったのは残念だけど、プロデューサーを仲間外れにしちゃうのも、可哀そうでしょ?」

「う、うん」

 

 頷いたにも関わらず、灯織はやはり不安そうだった。不安そうな目で、プロデューサーの電話の行方を見守っている。構ってもらえていないと感じためぐるは、「むぅ」と唇を尖らせて、灯織の腰を少しくすぐった。

 

「きゃっ、ちょっとめぐる、止めてよ」

「やだっ、止めないよ~」

「ちょ、くすぐっ、くすぐったいってば」

「ほわっ、二人とも……、何してるの?」

 

 眉間の皺が取れ、灯織が控えめな笑いを漏らす。そこに真乃もやってきて、三人はしばしイチャイチャと揉み合った。

 

「すまない三人とも、待たせた……なんだ、仲が良いな」

 

 そして、事務所との電話と旅館スタッフとの話し合いを終えたプロデューサーが戻ってきた。

 

「ちょっと申し訳ない事態になった。はづきさんが――」

「部屋を一つしかとってなかったんだよね?」

「何だ、聞こえてたのか。そうだめぐる。予算の関係とかで……それを言われると、俺としてもな」

「じゃあっ、プロデューサーもわたしたちと同じ部屋で寝るんだね」

「それは色々問題があるからな……、自腹で、ここか別の旅館に俺の部屋を取って――」

「別にそこまでする必要無いよ!」

 

 めぐるは本心からそう言った。自分たちのプロデューサーが安月給であることを、彼女は十分承知している。ただでさえ自分たちのために忙しく働いている彼に、この上身銭を切らせるという発想は、めぐるには無かった。

 

「プロデューサーもわたしたちと一緒の部屋のほうが楽しいよ! ねっ、二人とも!」

「うん、そうだねめぐるちゃん」

「灯織は……?」

 

 めぐるの発言に、真乃は笑顔で同意したものの、灯織はやはり心配そうな顔をしていた。プロデューサーも灯織の表情が気にかかるのだろう。三人に――というよりは灯織に向けて、改めて言った。

 

「すまない灯織、本当は別々の部屋のはずだったんだ。今から違う部屋を取るから、俺の事は気にしないでくれ」

「プロデューサー……」

 

 灯織は身体をぎゅっと硬直させている。彼女はどうしても、プロデューサーと一緒の部屋で寝るという事にためらいを感じているようだ。プロデューサーもそんな灯織を気遣って、別に部屋を取るから心配ないと繰り返し言った。

 だが、めぐると真乃が反論し、結局彼らは、このロケ中、四人で同じ部屋に泊まる事になったのだ。

 

 

 

 

 

(ぷろ、ぷろりゅーさっ!♡)

 

(…………っ!)

 

 灯織の口から久しぶりに喘ぎ声以外の単語が漏れて、めぐるはびくりと身体を震わせた。舌ったらずな甘い声で、灯織はプロデューサーを呼んでいる。

 いったいいつからこうなったのかは知らないが、めぐるが目を覚ました時には、灯織とプロデューサーの二人は、もうこの行為を始めていた。真っ暗なので、深夜だという事は分かる。だが、身動きできないので、時計を確認する事すら不可能だ。それでもめぐるが覚醒してから、きっと一時間くらいは経っていて、二人はずっと布団の中で絡み合っている。……いや、一時間経過したというのはめぐるの主観で、本当はもっと、短い時間しか経っていないのだろうか。

 

(ちゅっ、んっ、んっ、んっ、ちゅうっ、んっ、んっ)

 

 喘ぎはキスの音に変わった。声を漏らした灯織の口が、掛布団の中でプロデューサーに塞がれたのだ。ギシギシという畳の悲鳴は、より小刻みに速くなり、この行為のクライマックスが迫っていることを予感させる。

 めぐるは息を殺しているが、心臓はばくばくと鳴り響いている。その鼓動が灯織たちに聞かれないためとでもいうように、めぐるは胸に手を当てて、もう片方の手で自分の口を塞いだ。

 

(灯織とプロデューサー、どうして? いつから? なんで?)

 

 思考は混乱の極みにあって、一向にまとまらない。それでも出てきた重大な疑問は、灯織はプロデューサーに「無理やり」これを行わされているのだろうかという事だ。男と女――大人と子供の膂力の差や、プロデューサーとアイドルという立場の差を利用して、嫌がる灯織を強制的に押さえつけているのではないかという事だ。

 ――もしそうであるならば、なんとしてでも灯織を助けなければならない。

 

(うっ、んっ、あうっ、んっ、んっ、んんっ――!)

 

 だが、そうではない。

 

(ちゅ、ちゅ、ぷろりゅ、ちゅ、んちゅ、ぷろりゅーさー♡ ――あむっ)

 

 抑えようの無い喜悦の声。愛しい人を呼ぶ甘い声。灯織の口から出ているとは信じられないこの艶めいた声が、この行為が両者の合意のもとで行われていることを如実に証明している。プロデューサーが灯織を求めるように、灯織もプロデューサーを激しく求めているのだ。

 

(恋人っ、だったの? 二人って付き合ってたの? こんな……、こんなのって……!)

 

 二人は初めから、この部屋でこういう行為に及ぶつもりだったのだろうか。だが、プロデューサーはめぐるたちと同室である事を、ここに来るまで知らなかったように見えた。あれが演技とは思えない。灯織も、プロデューサーと同室になることに本当に戸惑っているように見えた。――ならばもしかしたら、本当は別の部屋に泊まるプロデューサーのもとに、灯織が訪ねていく予定だったのだろうか。

 

(んんん――――――っ!♡)

 

 めぐるの思考がまとまる前に、ひと際大きな声がして、灯織たちの布団がごそりと動いた。そして、たしっという、何かが畳を叩く音がした。めぐるには見えないが、掛布団から出てきた灯織の右腕が、襲い来る快感を堪えるために、枕もとの畳を指で掴んだのだ。外から見える灯織の身体は、わずかその一部分だけである。彼女の右腕はじっとりと汗で濡れてなまめかしく光っており、快感を逃すように悶えるその動きは、あまりにも官能的だった。

 しかしやがて、少女の白い細腕は、毛深い体毛に覆われた太い腕に掴まれ、再び布団の中に引きこまれた。まるで布団が巨大な貝のように意志を持って、灯織の全身を身の内に捕らえ、捕食しているかのような光景だ。

 だが、まさにその通り。プロデューサーは、少女と己の体臭だけが混じり合った布団の中で、風野灯織というアイドルの全てを、五感をすべて使って味わいつくしているのだ。

 

(灯織っ、灯織っ、灯織っ――!)

 

 めぐるは心の中で親友の身を案じ、その名前を呼んだ。しかし、めぐるの背後にあるのは、一匹のオスと一匹のメスの、二人だけの世界だった。そこに部外者であるめぐるの声など、届きようもない。

 

(んっ、んっ、んんっ――!)

 

 さっき腕が飛び出た穴を通って、灯織の感極まった声が、より明瞭にめぐるの耳まで伝わってくる。限界が近いと、その苦しそうな声が教えている。そしてこの艶のある声は、聴いているめぐるの身体にも変化をもたらした。めぐるがぎゅっと両目をつぶり、もじもじと太ももを擦り合わせ、全身をよじっているのはどうしてだろうか。浴衣の生地が湿り気を帯びる程に、体中に汗をかいているのはどうしてだろうか。

 

 灯織たちを挟んで向こう側にいる真乃は、この事態に気付いているのだろうか。明日から自分は、灯織とプロデューサーと、どんなふうに接すれば良いのだろうか。

 ぐちゃぐちゃの思考を抱えためぐるは、心臓を押さえていた自分の手が、自身の胸の膨らみを掴み、ゆっくりと揉み始めていたことに気付いていなかった。

 

(ぷろ、ぷろりゅ、だして、出してください!♡)

 

 灯織の口がそう言ったのを、めぐるはハッキリと聞いた。出すとは何のことだろう。何をどこに出すのだろう。きっと、めぐるが保健の授業や女子の噂話で耳にしたことがあるものだ。めぐるの大切な友達は、それを己の胎内に吐き出すことを、男に向かって哀願している。

 倫理的、常識的に考えて、そんな事は許されない。避妊はしているのだろうか。自分がここで立ち上がって、二人を止めるべきではないだろうか。短い時間に色々な考えが思い浮かんだが、結局めぐるの身体は動かなかった。

 

 そしてついに、その時が来た。

 

(んっ――――――――――!!!!♡♡♡♡)

 

 ただひたすら「気持ちイイ声」としか言いようのない声がして、全ての音が止まった。リズミカルに揺れていた布団も静止して、ぴくりぴくりと、わずかに動くだけになった。

 掛布団の中では、灯織とプロデューサーがこれ以上ないほどに密着し合い、限界まで肌を触れ合わせている。唇と唇は合わさり、舌同士が絡み合って、両者の境目は分からなくなっていた。そして灯織のまだ成長しきっていない秘裂には、中年男の野太いペニスが深々と突き刺さり、恥骨と恥骨が触れ合うまでに、少女の奥まで侵入していた。男の睾丸が脈動するたび、灯織の子宮の最奥にまで、どくどくと精が注ぎ込まれる。灯織は男の身体の下で、高校一年生が受け取るには大きすぎる快楽の波に打ち震えながら、彼の腰にスラリとした両脚を巻き付けて、その精を一滴たりとも逃すまいとしていた。

 陶然とした表情をする灯織の眼の奥で、パチパチと白い火花がスパークし、彼女の思考を絶頂による快感と男への愛しさだけに染め上げていく。

 そしてその火花は、灯織のすぐ横にいるめぐるにも伝わっていた。

 

(~~~~~~~~~っ!)

 

 灯織の絶頂に合わせ、いつの間にか己の股間をまさぐっていためぐるの指が、ショーツ越しに、秘裂の上部にある肉芽に触れた。

 

(イっ、ちゃう――――っ!)

 

 もう片方の手で口をふさぎ、唇を噛んで、めぐるもまた、快感の波に揺られていた。背後で行われた激しい情交の音をエサに、めぐるは思春期の少女のどうしようもない衝動を、自分の手で慰めたのだ。

 白い波が通り過ぎていく。その先でめぐるの中に残ったのは、快楽の後のけだるさと、一種の自己嫌悪だった。

 

(二人がシてる音で、こんな事するなんて……)

 

 だが、それが今までめぐるが経験してきたあらゆる快感に勝っていたことも、また疑いようのない事実だった。

 ともあれ、衝動は去り、めぐるの思考にも静寂が戻った。プロデューサーと灯織が、いつからこういう関係だったのかは知らないが、この事実にめぐるが気付いてしまったことを、彼らに知られる訳にはいかないだろう。明日彼らとどういう顔で話せばよいかは、まだ分からない。しかし、何も知らないふりをしてやり過ごし、改めて考える必要がある。

 とにかく今日は終わったのだ。ここから寝付けるかは分からないが、このまま目を閉じて、明日を待つ以外にないだろう。

 

 そんな風に、めぐるが思考の決着をつけかけた時――

 

(んっ、あっ、プロデューサー、ダメですっ、いま、びんかんでっ)

 

 後ろの二人が、行為を再開した。

 

(んっ、んっ、んんっ、いいえっ、イヤじゃないですっ、もっとくださいっ♡ 久しぶりですから、プロデューサーが、スッキリするまでっ)

 

 彼らが貪り合う声と共に、めぐるの胎内にも熱と疼きが戻ってくる。

 

(二人とも、まだするのっ!?)

 

(もっと、もっと、もっと、もっと、プロデューサーっ!♡)

 

 灯織の声に応えるように、布団は再度小刻みに揺れ出した。めぐるもまた、自身をまさぐる動きを再開する。結局、その桃色の響きは明け方まで途切れることなく、めぐるがどうにか眠れたのは、部屋の中が陽の光で白み始めたころだった。



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二日目の朝

(なんか、まだ頭がくらくらするよ……)

 

 朝というには遅い時間、めぐるは一人で大浴場の脱衣所に来ていた。昨日の夜、プロデューサーと灯織の情事を目撃――というよりは一晩中聞かされたせいで、完全に寝不足だった。朝食の時間にはなんとか起きたものの、色々な考え事が頭の中で渦巻いて、食事はほとんど喉を通らなかった。

 それでも一つ助かったのは、朝食会場の広間にプロデューサーが居なかったことだ。

 

「あれ、プロデューサーは?」

「うん、スタッフの人たちと打ち合わせがあるから、私たちに先に食べてろって」

「そ、そうっ」

 

 しかし、向かいの膳に座った灯織が、まるで何事も無かったようにふるまっているのに対して、めぐるは戸惑いを隠せなかった。

 

「どうしたの、めぐる? 食欲無いの……?」

「そっ、そんな事無いよ、ぜんぜん!」

 

 めぐるはぶんぶんと首を振ったが、そうしながらも、彼女の瞳は灯織の唇に吸い込まれていた。昨晩、灯織はあの唇でプロデューサーの名を呼び、そこから蜜のように甘ったるい喘ぎ声を出していたのだ。そう思うと、やけにその唇がなまめかしく、口元のホクロすらも淫靡に見えてしまう。実際、寝不足な顔をしているめぐるに対して、灯織の肌はどこかツヤツヤとして、表情も晴れやかだった。

 

(灯織、お布団の中で久しぶりだからって言ってた……。っていうことは、これまでにもう何回も、プロデューサーとああいう事をしたってことだよね。プロデューサーの大きい身体に覆いかかられて、あんな……)

 

 昨晩、灯織は結局明け方までプロデューサーの身体の下に居た。何度も何度も精をせがみ、今日の仕事に差し支えるからとプロデューサーが切り上げようとするところを、逆に脚を絡めて逃そうとしなかった。二人は布団の中で抱き合ったまま、一度も離れようとしなかった。どうしようもなく求めあって、ひたすら気持ち良さそうだった。

 男女の交わりを初めて目撃したこと以上に、性については多分自分よりも疎いだろうと思っていた灯織が、他ならぬプロデューサーとそこまで深い関係だったことについて、めぐるはショックを受けていた。

 本格的な仕事は昼からであると聞いて、朝食の後すぐに、めぐるは大浴場にやってきた。昨日かいた汗がまだ残っていて気持ち悪い。真乃と灯織を誘わず、むしろ彼女たちから隠れるようにそそくさとやって来たのは、どうしてそんなに汗をかいたのかと、二人に問い詰められたくなかったからだ。

 

(あ……、濡れ、てる)

 

 浴衣の帯を解き、前をはだける。肌着を抜いて、ブラとショーツだけになる。そして、淡い水色のショーツにめぐるが手をかけた時、ぬちゃりという音がした。脱衣場には誰も居ないが、誰かに聞かれた気がして、めぐるは羞恥に顔を赤らめた。

 体にまとわりついた汗や、その他の液体。頭の奥にこびりついた、灯織の淫靡な喘ぎ声。そういったものを、心のモヤモヤと共に全部洗い流そうと、生まれたままの姿になっためぐるは、カラカラと大浴場の扉を開けた。

 

「わあ……っ」

 

 めぐるの口から感嘆の声が漏れる。昨晩も一度入浴したが、この宿の大浴場は本当に立派だった。実に広々とした湯舟には、熱い湯がたっぷりと張られている。温泉の匂いに混じり、ヒノキの香りも漂ってくる。露天風呂も隣接していて、そこからの眺めはまさに絶景だ。しかも、利用者はめぐる以外に見当たらない。これを貸し切り状態にできるのは、女子にとっては大きな喜びだった。

 湯船につかる前、めぐるは丹念に身体を洗った。持参の愛用の石鹸を泡立て、腕、脇、肩と、いつもよりも更に丁寧に汚れを落としていく。そしてその手が自身の胸に触れた時、めぐるは鼻にかかった声を漏らした。

 

「ンっ……」

 

 少女の白い背中がピクリと震える。少し触れただけなのに、めぐるの美しい張りのある半球は、持ち主に明らかな性感を伝えてきたのだ。

 

(こんなこと、今まで無かったのに……っ)

 

 そう思いながらも、つい手が胸をさわさわと揉んでしまう。女子校生の胸は発達途上で、まだ硬さが残る。90cmという日本人には規格外のサイズであっても、それは同じことだ。揉んだところで痛いだけ……だとめぐるも思っていたのに、今日は様子が違った。

 

「あっ……」

 

 大浴場の湯気の中に、かすかな、しかし確かな喜悦の声が反響する。同学年の親友である灯織の身体が、脂ぎった男の性を真っ向から受け止めている事実を知って、めぐるの身体も、本人の意志とは裏腹に、性交と繁殖に向けた用意を急速に進めつつあったのだろうか。

 ともあれ、めぐるの身体はもう、胸で快感を得るコツのようなものを掴んでしまった。

 

(き、もちいい? 気持ちイイの、これ? 分かんないけど……、手が、勝手に動いちゃう。乳首も……立っちゃってるし)

 

 そうして、自身の中に芽生えた新しい性感を探るように、めぐるは数分間、さわさわと己の胸を撫でたり揉んだりしていた。

 

「あっ、んっ♡」

 

 それが途切れたのは、めぐるの口から、まるで昨晩の灯織のような、男に媚びる甘ったるい声が漏れたからだ。

 

「――――っ!」

 

 彼女はとっさに胸から手を離すと、誰も居ない大浴場の中をきょろきょろと見回した。

 

(誰か――、聞いてなかったよね? 聞かれなかったよね? ……今の、わたし? わたしがあんな声を出したの?)

 

 誰も居ないことを再確認してからじっと胸を見下ろすと、下半身への視界を遮るたわわな双丘が、めぐるの呼吸に合わせて上下しているのが見えた。白い肌は、湯の熱気以外の原因でほんのりと上気しており、ふくらみの頂点にある桃色の乳首は、これまでにないほどに立って、ツンと上向いていた。

 

「んっ――、ふぅ――」

 

 めぐるは少し息を荒くしている。見ていると、その乳首を指でぎゅっとつまんでみたい衝動に駆られたが、誰も見ていないとは言え、公共の場である大浴場で、そんな事は流石にできない。

 

(もうっ、しっかりしてよ、わたし!)

 

 彼女は心の中で自分自身に喝を入れると、両手で頬をぴしゃりと挟み込んで気を取り直し、胸以外の場所を洗い始めた。

 ダンスレッスンで引き締まった腹とくびれた腰、ムダ毛一つ見えない滑らかな脚、そして最後に、これも毛一つ生えていない恥丘。

 

(やっぱり……濡れてる)

 

 ぴっちりと閉じたその縦スジは、やはり湿り気を帯びていた。昨晩以来ずっとこうなのだ。真乃と灯織と朝食をとっていた時も、奥から何かが漏れ出てくるのを、彼女は感じていた。

 これも、さっきの胸と同じように、自分の手で弄り回してみたい。ぷっくりと充血した割れ目を指で押し広げ、その上部にある陰核を指の腹で撫でてみたい。だが、こんな場所でそんな事をしてはいけない。

 少し葛藤した挙句、めぐるは敢えてその部分を見ないようにし、そそくさと洗っていった。

 

「中のお風呂もいいけど、露天風呂から入ろうかな」

 

 めぐるがわざわざ声に出し、いつものはつらつとした調子でそう言ったのは、謎の気恥ずかしさを頭から振り払うためだった。

 濡れた石のタイルで滑らないようにしながら露天風呂の扉に近づき、そこを開く。すると眼前に広がったのは、どこまでも自然豊かな初秋の山の風景だ。

 

「気持ちいいなーっ」

 

 新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込んで、めぐるは背伸びをした。そこで感じた気持ちよさは、さっきまでめぐるにまとわりついていた、どこか背徳的な肉の快楽ではない。あくまでも爽やかな、健康的な爽快感だった。

 

「よしっ」

 

 めぐるが伸びを止めると、彼女の胸がぷるんと揺れる。めぐるは湯の熱さを確かめるように、そろそろとつま先から湯に入った。そして、景色が一番よく見える奥まで来ると、やがて肩まで身体を沈めた。

 

「ふい~、極楽極楽……」

 

 横に真乃か灯織が居れば、老人のような台詞だとツッコミを受けただろう。しかし今はめぐる一人だ。髪が湯に浸からないように金髪をポニーテールにして、緊張感のないふにゃけた顔で、めぐるは全身を脱力させた。そうしていると寝不足の疲れも取れ、細かい事も忘れられそうな気がして来る。昨晩の事も、少しは冷静に振り返る事ができそうだった。

 

(昨日の灯織とプロデューサー、二人が付き合ってるなら、ああいう事するのも仕方なかったのかな。わたしと真乃が寝てる部屋であんな事するのは、びっくりしたけど……)

 

 突然で驚いたが、灯織とプロデューサーのしていた事は、未成年と大人がする行為としての法的な是非はともかく、恋人同士ならば自然に行われることだ。きっと二人は付き合ったのはいいものの、忙しくて、まともにデートをする暇も無かったのだろう。本当ならこのロケ中に、プロデューサーの部屋を訪ねてこっそりと行われるはずだった行為が、部屋の手配にイレギュラーが生じて、あんな風になってしまった。そう考えれば、何とか納得する事はできる。

 

(灯織が、プロデューサーと付き合ってるのには、やっぱり驚いたけど……)

 

 もちろん、経験の浅いめぐるの中では、「ああいう事をする」イコール「二人は恋人として付き合っている」という事で結論が出ている。

 めぐるたちのプロデューサーはおじさんで、若い女子が憧れるような渋さも無い。外見で人を見るような心を持たない純粋なめぐるでも、二人が付き合うという事には多少の違和感があった。

 

(でもっ、プロデューサーは仕事だと頼りになるし、これまでに何度もわたしたちを励ましてくれたし、灯織だって、そういうところが好きになったんじゃないかな!)

 

 そうだ。プロデューサーが己のプライベートな時間も削って、めぐるたちイルミネーションスターズがアイドルとして成功する事を願っているのは真実だ。ならばそのプロデューサーと灯織が、年齢や立場の差を超え、二人が本当に好き合っているのなら、めぐるとしても応援したい。

 

(う~ん、でも、アイドルがプロデューサーと付き合ってるのがバレちゃったら、やっぱりマズいよね。付き合うのはいいけど、二人には、もうちょっとコッソリしてもらわないと……。……また、昨日みたいになったら困るし)

 

 それとなく釘を刺し、せめてああいう行為だけは控えてもらう方法は無いだろうか。湯舟の中で腕を組み、めぐるはその方法を考えていた。

 カラカラと、露天風呂の入り口の扉が開いたのはその時だ。

 

「ほわわっ、すっごく綺麗な景色ですねっ」

 

 その独特な喋り方と癒される声は、紛れもなく真乃のものだった。きっと彼女も仕事が始まるまでの時間、温泉に入ってリラックスしようと思ったのだろう。めぐるが奥まったところに居るせいで、真乃はめぐるが居る事に気付いていないようだった。さっきは逃げるようにして一人で浴場まで来ためぐるだが、真乃がやって来た以上、別に隠れる事も無い。恥ずかしい汗も、全て洗い流した後なのだから。

 

「お」

「あんまりはしゃいで転ぶなよ、真乃」

 

 おーい、真乃。めぐるはそう呼びかけようとしたのだが、その前に、男の声が彼女の台詞を遮った。女湯で聞こえるはずの無い男の声。しかもそれは、彼女のプロデューサーのものだった。

 

「ほわっ?」

「どうした……? 真乃」

「今、めぐるちゃんの声が聞こえたような気がして……」

「……? 気のせいじゃないか」

 

 めぐるは咄嗟に、露天風呂の大きな岩陰に隠れた。その岩からそっと覗いてみると、そこに居るのは、確かに真乃とプロデューサーだ。バスタオルを身体に巻いた真乃の後ろに、腰にタオルを巻いたプロデューサーが立っている。めぐるの頭は大混乱だった。

 

(ど、どどどどうしてプロデューサーが女湯に!? それより、どうして真乃と一緒に!?)

 

 そして、その疑問を実際に口にしてくれたのは、他ならぬプロデューサーだった。

 

「なぁ真乃、やっぱり女湯に俺が入るのはマズいんじゃ……」

 

 プロデューサーは片手でぽりぽりと後頭部を掻いている。そうすると、中年男性の濃い腋毛が露わになり、めぐるは思わず息を飲んだ。プロデューサーの当然の問いかけに対し、真乃はいつものマイペースな笑顔で返答した。

 

「大丈夫ですよ、プロデューサーさんっ。脱衣場には誰の服も有りませんでしたから、私たちだけですっ」

「じゃあ、後から入ってきたら……?」

「ほわ……? そうでした……」

「おいおい……」

 

 真乃は確認したと言っているが、実際にはここにめぐるがいる。脱衣場には、めぐるの服もあったはずだ。――しかし、濡れたショーツを目撃されるのが嫌で、それが入った籠を分かりにくい所に隠すように置いたのは他ならぬめぐる自身だ。

 

「誰か来たらどうしましょう……プロデューサーさん」

「まぁ、ほとんど貸し切りで、しかもスタッフに女は居ないから、女湯に入って来るのはお前たち三人くらいなんだが……」

「それなら安心ですねっ」

 

 いつの間にか、真乃とプロデューサーの発言関係が入れ替わっている。だがそんな些細な事に気を取られる余裕もないくらい、めぐるは動転していた。

 

(プロデューサー、裸だしっ。それに、真乃も裸で……。どうしてっ!? プロデューサーは灯織と付き合ってるんじゃないのっ?)

 

 タオル一枚を身に着けているだけで、プロデューサーと真乃は共に裸である。露出している肌の面積的には、あるいは水着と大差ない――かもしれないが、ほんのちょっとの力で結び目を解けば、文字通り彼らは全裸になれる。

 それに、めぐるが大人の男性の裸体を目にしたのは、これが初めてだった。学校で、体育の着替えの際などふとした時に目に入る男子たちの半裸と、プロデューサーの裸体は全く違う。腕やすねだけでなく、胸や腹など全身にもじゃもじゃと毛が生えていて、お腹がだらしなく出ている。それはめぐるの目には、ある意味とても刺激が強すぎる光景だった。

 

 そして、二人がただ湯に浸かりに来ただけだというのなら、めぐるにとってまだ良かったのかもしれない。プロデューサーとアイドルの関係としては近過ぎるとしても、灯織という相手が居ながら他の女子と入浴するという事に問題があるとしても、ただ混浴して、ただの「裸の付き合い」をするのならば、めぐるもまだ納得できたのかもしれない。

 だが、そうでは無さそうなのだ。

 

「じゃあ、プロデューサーさん」

「う~ん、分かったよ。……手っ取り早く済ませるかぁ」

「手っ取り早くなんてひどいですっ」

「怒るなって……」

 

 良く分からないやり取りをしてから、プロデューサーは真乃の前に立つと、無造作に腰のタオルを取り払った。

 

(~~~~~~~!? ~~~~~!?)

 

 それを見ていためぐるの驚きようは言うまでも無い。彼女の眼前に唐突に、かつて見た事の無い男性の器官が晒されたのだから、彼女が混乱するのは当然であった。叫び声をどうにか抑えられただけ、僥倖と言わざるを得ない。

 

(おっ、ちんちん……!? 真乃の前で、プロデューサーっ!?)

 

 タオルの下からボロンと転げ出たそれは、紛れもなく男性器、ペニスであった。しかしそれは、めぐるが頭の中で表現した「おちんちん」というような可愛らしい代物ではない。もじゃもじゃと絡み合うように生い茂った汚らしい恥毛の下にあるのは、太く、赤黒く、長い、毒蛇のような物体だった。まだ下を向いているそれの亀頭は、半分皮を被っている。めぐるの位置からは定かでないが、二つの睾丸はずっしりと重そうで、その皮からも何本か縮れ毛が生えていた。

 高校一年生のアイドルの前で、そんなものを晒す。それは紛れも無く犯罪行為であり、被害者に深刻なトラウマを与えても仕方がない。

 

「ほわわっ……♡」

 

 しかし、その目前にいる真乃は、愛おしそうにそれを見やると、自身のバスタオルの結び目に手をかけた。

 

(真乃まで、裸になっちゃった……)

 

 もはやめぐるは混乱を通り越して茫然としていた。真乃のバスタオルがふわりと床に落ちると、向き合っているプロデューサーと真乃の身体を隠すものは、布切れ一枚とて無くなった。文字通り生まれたままの姿で、彼らは向かい合っている。

 先ほどから見えていたプロデューサーの裸体に対して、真乃の裸身はまさに対照的であった。水をはじかんばかりの滑らかな肌に、ムダ毛一本生えていないのはめぐると同じだ。真乃は自身を普通と形容する事が多いが、そのプロポーションはとても普通とは言えない。88cmの胸は柔らかそうに張り出していて、全身が女性らしい丸みを帯びている。腹にも尻にも一切のたるみは無い。

 真乃がグラビアで水着になった時、クラスメイトの男子たちは、きっと生唾を飲み込んで、普段大人しい真乃の裸身を自分の精で汚すことを想像し、繰り返し何度も自慰にふけった事だろう。

 そんな彼女の裸体が、むさ苦しい中年男の前で惜しげもなくさらされている光景は、犯罪的を通り越して、もはや冒涜的ですらあった。

 

「失礼します、プロデューサーさんっ」

 

 真乃の前で、局部を露出したプロデューサーは仁王立ちのままだった。これから何が行われるのか……めぐるが想像する前に、真乃はプロデューサーの前で正座して、男の肉棒に白く細い手指を添えた。

 

(あ、ああ……)

 

 めぐるは既に、陸に打ち上げられたサバの様に、顔面を蒼白にして口をパクパクさせていた。おっとりしていると思っていた真乃が、プロデューサーの肉棒に対して始めた行為は、めぐるにとってそれほどに衝撃的であった。

 

「ちゅ、ちゅ、ぺろ、ちゅ」

 

 真乃はその可愛らしい口を使い、プロデューサーのペニスのいたるところにキスの雨を降らせ始めた。睾丸についばむような口づけをしたかと思うと、竿の先端から根元まで舌を這わせる。玉袋を手でマッサージしながら、口を窄めて亀頭を吸ったりと、実に献身的にオスの象徴に奉仕している。

 

「プロデューサーさんのおちんちんさん、大きくなってくださいねー♡ ちゅ、あむ。――うふふ」

 

 真乃が慈しむ表情で微笑んだのは、プロデューサーが彼女の献身を労わるように、その亜麻色の髪を撫でたからだ。その時の真乃の微笑みは、いつもの公園でハトを愛でる時の純真無垢な微笑みと同じ様でいて、そこからは確実にメスの香りが漂っていた。

 

「ほわっ――♡」

 

 そして、プロデューサーのペニスが、ムクムクと先端を持ち上げ始めた。平常時でさえ平均的な男性の勃起時を上回ると見えたそれは、勃起する事で、子供の腕程の太さと長さになる。カリのエラはエグい程に張っており、そんなものを突き込まれれば、メスがどうなるかはわかり切った事だった。

 高々と天を突いた剛直を、めぐるは呼吸をすることも忘れて見つめていた。あれこそが男の象徴であり、あれが昨晩、灯織を布団の中で泣かせて虜にしていたものなのだと、めぐるもまた、生物としての本能で悟った。

 

「プロデューサーさん、どうしますか? 最初はお口で射精しますか?」

 

 そうだ、あれの虜になったのは灯織だけではない。ここにもまた、プロデューサーの愛と性の奴隷が居た。真乃は正座したまま勃起チンポを見上げ、プロデューサーの意向をうかがった。

 そんな真乃を見下ろすプロデューサーの眼は、不器用だが優しいいつもとはどこか違い、非常に険しく厳しいものだった。それはまさに、愚かな民を見つめる支配者の目、ペットをしつける飼い主の目、メス奴隷を見下ろすご主人様の目だった。

 

「……お前の好きにしろ、真乃」

 

 しかしプロデューサーは、自由に命令する権利を保留して、奴隷の好きにさせてやった。真乃は満面の笑みで「はいっ」と頷くと、正座から膝立ちの姿勢になって、口だけを使いプロデューサーの亀頭にしゃぶりついた。

 

「じゅっ、むぐっ、じゅぞっ、あぐっ♡ むじゅっ、じゅぱっ、じゅぽっ、じゅっ♡」

「おお……」

 

 口腔と喉奥を使った真乃のディープフェラに、プロデューサーは肩をぶるりと震わせ、大層満足そうなうめき声を漏らした。そんな彼の顔を上目遣いで見やると、瞳をとろんと蕩けさせた真乃は、さらに口の動きを速めていく。

 

「じゅっ、じゅっ、じゅぽっ、じゅっ、むぐっ♡」

 

 小さな真乃の口が、プロデューサーの恐ろしい肉棒を半ばくらいまで飲み込んでいる。単調にならないように緩急をつけ、舌を器用に扱って様々な刺激を送り込み、プロデューサーに最大限気持ちよくなってもらおうと努力している。真乃の瞳に宿っている感情は、まさしく男に対する無制限の愛情であった。

 

「いいぞ、真乃……」

 

 プロデューサーに褒められると、真乃はより深くまで肉棒を咥え込んだ。途中で苦しそうな表情になり、えづくかと思われたが、それでも彼女は奉仕を止めなかった。ひょっとしたら、真乃が窒息死するのではないか。めぐるの頭にそんな予感がよぎったほどだ。言葉を失っているめぐるの前で、この光景は繰り広げられ、じゅぼじゅぼという卑猥な水音が露天風呂に響き続ける。

 

「むぅ……」

 

 また一つ呻くと、プロデューサーは真乃の亜麻色の髪をポンポンと手で叩いた。彼らの間では、それは何かの合図だったのだろうか。真乃はにっこりと目を細めると、頭と口を動かす速度を更に速めた。

 そして数十秒後、出るぞという前置きも何も無しに、プロデューサーが己の精を真乃の喉奥に解き放った。プロデューサーが立ったまま全身を脱力させて、射精の快感だけに浸っているのがめぐるにも見えた。

 

「むっ、ぐぅっ……!」

 

 忘我の絶頂にあるプロデューサーに対し、真乃は非常に苦しそうだった。喉の粘膜を焼くような精液の奔流が、ビシャビシャと喉奥に叩きつけているのだから当然だ。それでも、彼女はプロデューサーが心地良い射精を終えるまで、最大限に深々とチンポを咥え込んだまま動かなかった。

 

「ふぅ……」

 

 途方もない時間の射精を終えた後、プロデューサーはちゅぽんという音をさせて、真乃の口から肉棒を引き抜いた。支えを失った真乃は、膝立ちの姿勢から床にへたり込んだが、口中に詰まっている精液を吐き出すことはしなかった。片手で口をおさえ、目をつぶってもぐもぐとその味を堪能すると、ゴクリと全てを嚥下する。

 

「あー♡」

 

 そして、まるで何かの作法の様に、プロデューサーの前に、空になった口の中を見せつけた。プロデューサーはプロデューサーで、そんな真乃の頬を優しく撫でながら、褒美の言葉を与える。

 

「良くやったぞ、真乃」

「うふふっ、気持ちよかったですか、プロデューサーさん?」

「ああ」

「私も、とっても美味しかったです」

「お前は本当に、喉を犯されるのが好きだなぁ。苦しくないのか?」

「苦しいですけど……、プロデューサーさんに好きに使われてるって思うと……、すごく幸せになれるんです」

 

 真乃は本当に幸せそうに、胸に手を当ててそう言った。

 この会話もまた、めぐるの常識の範疇を超えている。しかしこの会話から読み取れる確かな事は、彼らがこういう事を行うのが初めてではないという事と、灯織と同じく、真乃もまた自らの意志でプロデューサーにかしずいているという事だ。

 

「あと、ちょっと灯織ちゃんの味がしました」

 

(――――っ!)

 

 おまけの様に真乃がそう言ったのを耳にして、めぐるは目を見開いた。あの男性器は、昨晩は灯織の中に入っていた。だから灯織の味がするのは当然なのだが……どうして真乃が、灯織のそんなところの味を知っているのだろうか。プロデューサーと灯織が交わっていたという事実に、真乃は引っかかりを覚えないのだろうか。

 

「そりゃそうだろ。昨日の夜、何回あいつの中に出したと思ってる」

「ずぅっとしてましたもんね。灯織ちゃん、壊れちゃうんじゃないかって、すごく心配でした」

「言っとくが、俺が誘ったんじゃないからな……?」

「分かってますプロデューサーさん。灯織ちゃん、しばらくシてもらえてなかったから、この旅行を楽しみにしてたんです。だから昨日は混ざらなかったんです。きっと灯織ちゃんも私みたいに、プロデューサーさんに乱暴に扱ってもらいたいんだと思うし」

 

 やはり真乃はめぐると同じく、昨日の情交の音を耳にしていた。しかし彼らは、それをまるで普通の世間話のように話している。二人が異常なのか、それとも自分の常識がずれているのか、めぐるには分からなくなりつつあった。

 

「でも、今日は私もシてもらっていいですよね……?」

「はぁ、お前らも節操が無いなぁ。……めぐるにバレたらどうする」

「大丈夫ですっ」

「何が大丈夫なんだよ……」

 

 ぼやくプロデューサーの前で、真乃はむんっと拳を握り締めて、とんでもないことを言った。

 

「その時は、めぐるちゃんも混ざればいいんですっ!」

 

(わ、わたしも、一緒に……?)

 

 その言葉を聞いて、岩陰に居るめぐるの心臓がドクンと跳ねた。真乃はめぐるの気持ちも確かめず、おかしなことを言っている。灯織とエッチしていただけでなく、真乃ともそういう事をするプロデューサーもおかしい。意味が分からない。

 だが、めぐるの中にあったのは怒りではない。99パーセントの戸惑いと驚きに混じって、灯織や真乃と一緒に、プロデューサーと「そういう事」をする自分の姿を想像する心が、ほんの少しだけ存在した。

 

「めぐるが今のお前らを見たら、泣いちまうんじゃないか……?」

「そんな事ないですっ」

「だから、その自信はどこから来るんだ」

「ほわっ?」

「やれやれ。……で、どうする? 昼から仕事だ。今はこれで終わりにするか?」

 

 真乃はぶんぶんとかぶりを振った。

 

「じゃあどうして欲しいんだ。ハッキリと言え」

「……プロデューサーさんのおちんちんさん、私の中にも……欲しいです」

「……『おちんちん』じゃねぇって言っただろう」

 

 プロデューサーの目がまたしても険しくなった。真乃はほうっと熱い息を吐くと、その癒しに溢れた声で、卑猥な文句を口にした。

 

「プロデューサーさんのおチンポ、真乃のおマンコの中に欲しいです。精液を一杯中で出してもらって、女子校生でアイドルなのに、お母さんにさせて欲しいです」

「……まあいいだろう、及第点だ」

「ほわっ」

 

 プロデューサーは、床にへたり込んでいた真乃の裸身をひょいっと持ち上げた。まるでお姫様抱っこのような格好になって、真乃はとてもくすぐったそうに、かつとても幸せそうに笑う。

 プロデューサーが真乃を抱えたまま湯の中に入ると、水面が波立って、それがめぐるの居る場所にも伝わってきた。

 

「せっかくだ、温泉に浸かったままでハメるぞ」

 

 そう言うと、プロデューサーは真乃を湯の中に立たせ、自分はどっかりと胡坐の体勢で座り込んだ。

 

「来い、自分で入れろ」

 

 プロデューサーが大きく手を広げると、真乃は微笑んで、彼の前に立った。少女の割れ目は、プロデューサーの亀頭にぴったりとキスしている。めぐるの居る場所から、その様子が全て見える訳ではない。だが、さっきそそり立っていたプロデューサーの野太い肉棒が、真乃の中に入るとは、めぐるにはどうしても思えなかった。

 

「んっ、くっ」

 

 可愛らしい声を漏らし、眉をひそめながら、真乃が腰を下ろしていく。彼女が手を添えて秘裂を開こうともしないのは、いつまでも処女の様に新鮮でキツい割れ目の中に、メリメリと亀頭を侵入させる感触を、プロデューサーが何よりも好むのを知っているからだ。

 そしてその通り、充血した赤黒い亀頭が少女の中に侵入していく様を、プロデューサーは満足そうな笑みを浮かべて見ていた。どこまでもキツく締め上げてくるような灯織の内部と違い、真乃のマンコの中身は、うねうねと無数の触手がうねっているような感触を彼のチンポにもたらす。傾向は違うが、二人が二人とも、大変な名器の持ち主だった。

 

「んんっ、はぁっ、あっ、くぅっ」

 

 肉棒の侵入と共に内臓が持ち上げられるのか、真乃は声を抑えられない。しかし、ここには誰も聞いている者は居ないと、彼ら二人は思っている。だからプロデューサーは、真乃に喘ぎを抑えるなと命令した。

 

「は、はいっ!♡」

「ボイストレーニングみたいなもんだ。たっぷり喘げ」

「わ、かりましたっ、んっ♡ あっ、ほわっ!♡」

 

 美少女アイドルの身体に、ずぶずぶと肉棒が飲み込まれていく。

 

「気持ち、イイですっ!♡ プロデューサーさんっ、とっても気持ちよくって、イッちゃいそうですっ!♡」

「おいおい、まだ全部入ってないぞ」

「だって、だって、プロデューサーさんのおチンポが、とっても大きいからっ!」

「このままだと昼までに終わらないぞ……? しょうがねぇな、手伝ってやる」

「ほ?」

 

 プロデューサーが、真乃の両肩を上から掴んだ。そして、疑問符を浮かべる真乃をよそに、その腕にぐっと力を込めた。

 

「ん――――っ、ぎゅっ!!♡」

 

 突然かけられた力によって、真乃の腰は下まで堕ち、肉棒は彼女の最奥まで突き込まれた。湯舟の中で、二人は対面座位になった格好だ。挿入の衝撃で、一瞬ぼこんと、真乃の腹が肉棒の形に膨れ上がる。真乃の身体からは力が抜け、かくんと前に倒れ、プロデューサーにもたれかかった。

 

「あ……、ほわぁ……♡」

 

 失神間際のところにいるが、真乃は絶頂しているのだ。水面を波立ててビクビクと跳ねる彼女の腰が、少女が味わっている快感の強さを明確に示している。

 

「ほら真乃、動け」

「――んっ♡ は、いっ、プロデューサーさんっ」

 

 耳元で飼い主に囁かれ、真乃は絶頂の波から何とか覚醒した。そして彼の太い首に両手を回すと、胸を男の胸板に押し付けるようにしながら、腰を上下に振りたくりはじめた。

 

「んっ、んっ、んっ、んっ、あっ、イクっ、イッちゃいますっ! イクッ――!♡」

 

 だが、その運動が10往復もしないうち、真乃は再度の絶頂に陥った。最初の絶頂の衝撃で、快感神経がバカになったのか、それとも彼女のマンコが初めから雑魚だったのか――答えはその両方だ。プロデューサーチンポのカリで膣壁をほんの少し擦り上げられれば、真乃は簡単にアクメに陥ってしまう。

 真乃が絶頂すると、マンコの内部の無数のヒダがざわざわと蠢き、チンポに対するザーメンバキュームを開始する。これだけでも、童貞ならば五回は射精してしまうだろう。しかし彼女のプロデューサーは、昨晩灯織に注ぎ続けた事で、まだまだ余裕があった。絶頂で腰の動きを止めてしまう情けないペットに業を煮やしたのか、それとも壊れるほど乱暴に扱われると幸福を感じるという少女に慈悲を与えてやろうと思ったのか、彼は真乃の細い腰を掴むと、フンフンと掛け声をかけながら、無理やり上下に動かし始めた。

 

「イ、クぅっ! まらイクっ、イッちゃう!♡ ――あっ、あっ、あっ、あっ、あ、また、イクぅっっ!!♡ ぷろりゅーさーさんっ、イキます! また、またイクぅっ!♡」

 

 何度も何度も絶頂報告しながら、真乃は意識を飛ばすことだけは堪えて、プロデューサーの首に必死にしがみ付く。既に十数度の本気絶頂に陥っているが、愛するプロデューサーに一度も射精してもらわないで失神するのは、さすがに嫌なようだ。

 その意志をくみ取ったプロデューサーは、特に我慢する事も無く、真乃の胎内に本日一度目の種付けを行う事にした。

 

「出すぞ真乃、受け止めろ」

「はいっ!♡ ――んっ、きゅぅっ!♡」

 

 真乃があまりに強く抱き着いたもので、プロデューサーの背中には引っ掻き傷ができ、血がにじんだ。しかし同様の傷ならば、灯織が昨晩付けたものや、それ以前に付いたものが無数にある。彼はそんな事を今更気にしなかった。それよりも、今はこの若いメスに種付けする事のほうが最優先だ。そう言わんばかりに、真乃の膣内にどくどくと精液を流し込む。コンドームなどという無粋なものは着用していない。メスに射精する以上、種付けするのが当然だ。またそれが、最も爽快で心地よい。しかし彼女はアイドルという、大切な会社の「商品」だ。妊娠したら――その時はその時で、プロデュースの方法があるだろう。こういう時、この男は開き直る事にしていた。

 それよりも、世の青少年が憧れている高校生アイドルに、気持ちの良い中出しができるという事が肝要だった。この世にそれ以上の悦楽があるだろうか。真乃は彼にとって、大切な商品であり、手塩にかけた教え子であり、保護すべき対象でもあった。そんな娘の中に、妊娠の危険も構わずに、穢れた中年の精を吐き出す。それをまた、この娘も心から望んでいる。これこそが真の幸福だった。

 

 温泉の湯よりもなお熱い膣内への射精が終わると、排尿した後の様に、彼はぶるりと身体を震わせた。

 

「ふぅ……良かったぞ、真乃。……おい、真乃」

 

 呼びかけても答えない。背中をぺしぺしと叩いてみても、マン肉をきゅうきゅうと締め付けるだけで反応が無い。どうやら、真乃の意識は飛んでしまったようだ。ここからまだたっぷりと排泄する予定だったが、こうなっては仕方が無かった。意識の無い身体を等身大オナホールのように好き勝手に扱っても、真乃は喜ぶだろうが、今はそういう気分ではない。何より、この後には仕事があるのだ。彼の思考は性奴隷の飼い主から、一介のプロデューサーに戻っていた。

 

「やれやれ……」

 

 湯舟をザーメンまみれにするわけにはいかないので、彼は真乃のマンコにチンポで栓をしたまま、少女の身体を持ち上げ、ざばりと湯から立ち上がった。

 

「めぐるたちが騒ぐ前に、戻るとするか……」

 

 ぼやきながら、真乃を抱えたプロデューサーが露天風呂から出て行く。

 そして、その後に残ったのは――

 

「は、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」

 

 ほとんど息を止めて、今の獣のような交尾を見守っていためぐるだった。

 プロデューサーに乱暴に犯されて、とても幸せそうに絶頂する真乃の声と姿が、めぐるの脳内でリフレインしている。それは、昨晩の灯織の嬌声と相まって、めぐるの健常な精神を苛んでいた。

 

「んっ、くぅ――っ♡」

 

 そしてめぐるは、切なそうな声を漏らす。下腹の奥に、ぽっかりと穴が開いたような空虚さがある。それはどうしようもない肉の疼きだ。もしも灯織や真乃と同じように、プロデューサーのモノをここに受け入れたら、この疼きは止まるのだろうか。その考えを頭から振り払うために、めぐるは露天風呂の中で、己の胸と肉芽をまさぐり始めた。



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二日目の昼~夕方

「はい、良いよ真乃ちゃん! その表情! もうちょっとだけ首を傾げて! いいねぇー! マジいいよ!」

 

 電子的なデジカメのシャッター音がして、フラッシュがたかれる。テンションの高いカメラマンの指示を受けて、桃色の浴衣を着た真乃がポーズをとっていく。この温泉地におけるめぐるたち三人の最初の仕事は、温泉地全体のPR用の宣材撮影だった。

 温泉地に遊びに来た高校生アイドルという体で、めぐるたちとプロデューサーは、数人の撮影用のスタッフを引き連れて、民芸品を売る土産物屋や地元の神社などを巡っていた。めぐる、真乃、灯織の三人は、旅館のものとは違う、それぞれ異なった色の浴衣を身に着けている。少女たちはいつもと違った形に髪を結い、足元は下駄履きで、手には民芸風の手提げや団扇などの小道具を握り締めていた。

 今は、小川に架かった小さな橋の上にいる。赤い欄干に寄り掛かった真乃が、山と温泉街の古風な街並みを背景に、どこか物憂げな表情で遠くを見ている。これもカメラマンの指示だ。

 

「いやぁ~、良いっすねぇプロデューサーさん! おたくの真乃ちゃん、前よりもぐっと良くなりましたよ!」

「そうですか……。それはどうも」

「表情に幅が出てきたっつーか、色気があるっつーか、マジでグッときますねぇ!」

「ありがとうございます。真乃も喜びます」

 

 このカメラマンは、以前にもめぐるたちのグラビアを撮影したことがある。やたらにテンションが高く声が大きいが、大物芸能人が彼を特別に指名するほど、この道では結構知られた人間らしい。まだ駆け出しアイドルの部類であるめぐるたちの撮影に、こういう人材が用意されているのも、プロデューサーの努力と手腕のおかげだと言えるのかもしれない。

 

「じゃあ、次はめぐるちゃん、行ってみようか!」

「は、はいっ! よろしくお願いしますっ!」

「良いねぇ! 良い返事だよ!」

 

 そう、プロデューサーは、きちんとめぐるたちのプロデューサーとしての仕事をしている。彼は仕事に対しては、真面目で誠実な人間のはずなのだ。

 だからめぐるも、午前の露天風呂で起きた事を忘れられないながらも、こうやって仕事に出てきていた。

 

(真乃……)

 

 カメラマンの指示で配置につきながら、めぐるはプロデューサーと会話する真乃の横顔をちらりと眺めた。

 今からほんの数時間前、あの露天風呂で、真乃とプロデューサーは激しい性行為に及んでいた。昨晩は灯織と交わっていたはずのプロデューサーが、次の日の朝には真乃と性交する。それだけでも十分に驚きだったろうに、喉奥まで使った真乃のディープフェラや、真乃が意識を飛ばすようなプロデューサーの中出し種付けなど、処女のめぐるが目撃するにはあまりにもショッキングな光景が、あそこでは展開されていた。

 あまりにも非現実的過ぎたので、めぐるは心の中で、昨晩の灯織の事も含めて、全ては自分が見た夢だったのではないかと思い始めていた。実際、今プロデューサーに話しかけている真乃は、めぐるの知っているいつもの真乃だった。そのほんわかとした笑顔を見ていると、とても「ああいう行為」が彼女にできるとは考えられない。

 それほどに、プロデューサーと交わっている時の真乃の表情は淫靡だった。

 

(でも……、でも……、わたしもあの後、お風呂であんな事……。一人で、あんな……)

 

 そう、プロデューサーが気絶した真乃を抱えて去った後、露天風呂に取り残されためぐるは、一人で自慰行為に及んでしまったのだ。

 自慰というものを、めぐるは一応以前から知っていた。と言っても、これまでにほんの数回だけ、自室で肉芽を撫でて、浅い絶頂を味わってみた事がある程度の可愛らしいものだ。そんなめぐるからしてみると、あの時の真乃が、プロデューサーの凶悪なモノに貫かれて、どれくらいの激しい快楽に満たされていたかなど、想像するべくもない。だがそれでも、一人になった露天風呂で自分の胸を揉みながら、充血して張り詰めた肉芽を指で握り潰した時、めぐるはこれまでの人生で最大の性感に襲われた。ビリビリと背骨に電流が走り、勝手に腰が踊ってしまう。あれが湯の中でなければ、めぐるは自分の股座が、白濁した蜜で濡れそぼっていた事に気付けただろう。

 

 しかも、結局それを三回繰り返すまで、めぐるはその時のどうしようもない衝動から逃れられなかった。

 

(~~~~~~っ!)

 

 それを思い出すだけで、めぐるの顔からは火が出そうだった。旅館の露天風呂という公共の場である事も忘れて、三回も自慰にふけってしまったのだから当然だろう。しかもそのオカズが、親友である真乃が、プロデューサーの大柄な身体によって、好き勝手に蹂躙されている光景だったとくれば――

 

(ダメダメっ! 思い出さないでっ!)

 

 めぐるはぶんぶんと頭を振って、あの時の事を頭から振り払おうとした。灯織だけでなく、真乃もプロデューサーとあんな関係だった事を知ってしまった今、どうしていいか分からないが、ここから逃げ出すわけにもいかないのだ。今は忘れて仕事をしよう。この仕事が終わって家に帰ってから、どうするか改めて考えよう。めぐるがそう思った時――

 

「ちょっとめぐるちゃん! 何してんの!」

「えっ」

 

 怒りを含んだカメラマンの大声が、めぐるを我に返らせた。

 

「さっきから、ボクの言ってること聞いてた!?」

「えっ、あっ」

 

 そうだ、今は撮影中だった。めぐるが思い出した時には、カメラマンはファインダーから目を離して、大げさな手ぶりで自身の不機嫌をめぐるに伝えていた。

 

「聞いてなかったの!? そんなんじゃ困るよ!」

 

 確かに、めぐるは彼の指示を全く聞いていなかった。咄嗟にめぐるは勢いよく頭を下げた。

 

「ご、ごめんなさい!! ぼうっとしてて、あのっ!」

「真面目にやってよね! こっちは忙しい中で――」

「ごめんなさいっ、本当にすみませんでしたっ!」

 

 カメラマンはそのまま、めぐるの仕事態度について叱りつける。彼の怒りようは、未熟な高校生アイドルに対するものとしては、多少度が過ぎたものがあったかもしれない。しかし、ここで悪いのは自分だとめぐるにも分かっていたから、彼女はただひたすらに頭を下げた。

 

「やる気が無いなら帰ってくれてもいいんだよ!?」

「ちょっと、すみません」

「あん――!?」

「めぐるがどうかしましたか」

 

 カメラマンが振り向くと、そこにはめぐるたちのプロデューサーの顔があった。プロデューサーは、その顔に柔らかい笑みを浮かべている。

 

「どうしたもこうしたも無いよ!」

 

 カメラマンは、めぐるに対する不満をプロデューサーにぶつけ始めた。それだけでなく、ここで言わなくてもいいだろうという色々な愚痴を、彼に叩きつける。だが不思議なもので、それでカメラマンの怒りの矛先は、完全にめぐるから逸れてしまった。

 

「本当に申し訳ありません」

 

 何かを言われるたび、プロデューサーはカメラマンに対して丁寧に頭を下げて詫びる。カメラマンの愚痴の中には、プロデューサーに対する個人攻撃のようなものまで含まれていたので、その原因を作っためぐるは居たたまれなくなった。

 

「じゃあ、もうこんな事無いようにしてよ!」

「はい、ありがとうございます」

「よしっ、めぐるちゃん、もう一回ポーズとって!」

「え、は、はいっ!」

 

 ようやくプロデューサーが説教から解放されると、まるで何事も無かったかのように撮影が再開した。めぐるは心の整理をつけかねていたが、それでも何とか笑顔を繕って、カメラマンの要求に応えていった。

 

 

 

 

「めぐる、お疲れ様」

「灯織……」

 

 昼からの撮影が大体済むと、ベンチに腰かけてうなだれているめぐるの傍に、コロコロと下駄を鳴らし、灯織が寄ってきた。青い浴衣を着た灯織は、何も言わずにめぐるの隣に腰を下ろした。しばらく無言の時が流れてから、口を開いたのはめぐるだった。

 

「……プロデューサー、たくさん謝ってた」

「……うん」

「わたしがぼうっとしてたから」

「そうかもね」

「……はぁ~」

 

 めぐるは更にうなだれて、自己嫌悪のため息を吐いた。そんな彼女を見て、灯織はクスリと微笑んだ。

 

「どうして笑うの?」

「いつもと逆だなって」

「逆?」

「いつもは、私が落ち込んで、めぐるが励ましてくれるから」

「……じゃあ、励ましてよ」

「……よし、よし」

 

 灯織はそう言いながら、まるで幼子をあやすように、めぐるの金髪を撫でた。

 

「プロデューサー、怒ってるかな……?」

 

 めぐるは言った。めぐるの今日の不調は、元をたどればそのプロデューサーのせいだと言えそうだが、自分の失敗の事をそんな風には考えないのがめぐるだった。そんなめぐるに、灯織はいつもの静かな声で言った。

 

「怒ってないと思うよ。あのカメラマンさんは、よくああいう風になるからって、プロデューサーも言ってたし」

「うん……」

「気になるなら、夕方の撮影が始まる前に、プロデューサーと話して来たら?」

「……そうだね」

 

 この休憩時間の後、夕暮れになれば撮影は再開される。夕焼けをバックにした写真と、日が落ちた夜の温泉街での写真も撮る予定だからだ。灯織の提案に、顔を上げためぐるは頷いた。

 

「そうしてくるよっ。ありがとう、灯織」

「ううん」

「あっ、でも、プロデューサーはどこに行ったのかな?」

 

 それなりに長い休憩時間がとられていたので、撮影再開までの行動は各自自由だった。めぐるたちも、そうしたければ土産物屋などを見て回ってきてもよいと言われている。

 

「スタッフの人と打ち合わせ……じゃないよね」

 

 めぐるが視線をやった先には、プロデューサー以外の撮影スタッフの姿が見える。喫煙所に固まって、撮影再開までの時間を雑談で潰すつもりのようだ。めぐるたちのプロデューサーは煙草を吸わないし、打ち合わせならもう事前に済んでいるはずだ。ならば、プロデューサーもプロダクションへのお土産などを購入するため、どこかに行ってしまったのだろうか。めぐるがきょろきょろ辺りを見回していると、灯織が心当たりをつぶやいた。

 

「……多分、神社だと思うよ」

「え、神社?」

「うん、お参りしたいって言ってたから」

 

 めぐるは視線の方向を変えた。温泉街の外れには、少し長い石段があって、その上には小ぢんまりとした神社がある。めぐるたちはさっき、そこでも撮影を行ってきた。

 

「お参り……?」

「商売繁盛だって」

「本当?」

「さあ?」

 

 灯織は曖昧に笑った。神社の神様が本当に商売の神様なのかは分からないが、プロデューサーがそこにお参りに行ったという事は確かなようだ。なら、次の撮影が始まる前に、少しだけさっきのことについて話しておきたい。めぐるはそう思った。

 

「……分かった、じゃあ……行ってくるね。……灯織は?」

「めぐるが一人で行ったほうが、いいと思うな」

 

 めぐるは付き添いを求めるような視線を灯織に向けたが、灯織はそれを断った。プロデューサーに謝ったりしたいのならば、二人きりで話すほうが良い。そういう事だろうと、めぐるは受け取った。

 

「うん、分かったよ」

 

 めぐるは頷くと立ち上がり、少し早足で、カラコロと下駄を鳴らして石段のほうに歩いていった。

 その背中を、灯織は優しい表情で見送って、それからぽそりとつぶやいた。

 

「……もしかしたら、プロデューサーと一緒に、真乃がいるかもしれないけど……」

 

 そう言った時の灯織の唇は、何故かとても艶めいていた。

 

――――――――――――――――――

 

 その神社に続く石段は、ただでさえ人気の少なくなった温泉街のはずれにある。そこまで来ると、もう人の影は完全に見えない。石段の下には、赤い布をスカーフにしたお稲荷様が鎮座していて、その前には数個の温泉饅頭が備えられていた。石段は数十段あり、鬱蒼とした林に挟まれている。お稲荷様の横に立っためぐるの目に、石段を登り切った先にある、すすけた鳥居の頭が見えた。聞こえるのは、風で林がざわざわと騒ぐ音だけだ。

 

(なんか、お化けとかが出てきそう……かも)

 

 まるで怪談に出てきそうな場所である。めぐるはその景色を見てそう思った。もしも今が夜だったら、ここを一人で登るのには、大分勇気が要ったに違いない。だが、この神社にはさっきも撮影で訪れた。それに、上にはプロデューサーがいるはずなのだ。

 

「よしっ」

 

 小さく気合を入れると、めぐるは一歩目を踏み出した。浴衣を着ている上に足元は下駄だから、彼女が歩く速度は決して速くない。一歩一歩、確かめるように石段を登っていく。温泉街は段々と遠くなり、林が作った影のせいで、まだ日はあるのに薄暗くなった。

 

「プロデューサー、本当に上に居るのかなぁ……?」

 

 不安と寂しさを誤魔化すため、めぐるはわざと声に出してそう言った。彼女はまだ16歳だ、こういう場所に幽霊が出るかも――という想像を完全に振り切るには、いささか若すぎる。

 

(プロデューサーに、どうやって謝ればいいかな……)

 

 しかも今の彼女の頭の中には、そんな風に心を落ち込ませる心配事があった。自分の失敗で、プロデューサーに下げなくてもいい頭を下げさせた。そんな思いが、めぐる持ち前の明るい笑顔を奪っていた。

 

(……それに、灯織と真乃のことも、どうすればいいのかな……)

 

 そして、敢えて忘れたふりをしていても、やはりその事もめぐるの頭を悩ませていた。プロデューサーは、めぐるの大切なユニットメンバーである二人と肉体関係にあった。それはどうしようもない事実なのだ。他ならぬめぐる自身の目と耳が、彼らの交わるところを見て、聞いてしまったのだから。

 めぐるがプロデューサーと二人で会いたいのは、さっきの事を謝りたいからである。だが、二人きりの場所でなら、プロデューサーと灯織たちの関係について、直接問いただす事ができるかもしれない。そう考える気持ちが、めぐるの中にも有った。

 

「…………っ、んっ」

 

 めぐるは石段の半ばで立ち止まると、浴衣の前を合わせ直した。その頬がほんのりと紅潮していて、少しだけ息が乱れているのは、石段を登って疲れたからだろうか。それとも、プロデューサーと二人きりになって、灯織と真乃との事を彼に問いただした時、自身の身に起こるかもしれない「何か」を想像したからだろうか。

 

(…………あそこに、プロデューサーが)

 

 石段の頂点を見上げ、めぐるはごくりと喉を鳴らした。そしてそこから一歩上がるたびに、トクントクンと動悸が高まっていく。

 石段を上った先にプロデューサーがいる。いたら、自分は彼に謝る。謝って許してもらえたら、それから自分はどうするだろう。「昨日の夜、部屋で灯織に何していたの?」と尋ねるのだろうか。それとも、「今日の朝、露天風呂で真乃と何をしてたの?」と問いただすのだろうか。それらの問いを口にしためぐるを、彼と彼のプロデュースするアイドルとの後ろめたい関係を知ってしまっためぐるを、プロデューサーは一体どうしてしまうのだろうか。

 その答えは分からない。だが、どこか熱に浮かされたようにふらふらと石段を上る今のめぐるを、他の何かに例えるならば、それは、恐ろしい毒蜘蛛の巣があると知りながらそこに向かって飛んでいく、サナギから羽化したばかりの蝶だった。

 

「プロ、デューサー?」

 

 石段を上り切り鳥居をくぐると、途端に視界が開けた。石段から続く石畳の先にお社があり、石畳の周りは白い砂利で敷き詰められ、その上には枯れ葉一枚落ちていない。小さな手水舎から、ちょろちょろという水の音が響いている。そこは住み込みの神職も居ない小さな社だが、この温泉地にとっては重要な神社で、神域は街の者の手によって良く整備されていた。山腹の林の中にぽっかりと空いた空間の入口で、めぐるはしばし立ち尽くし、目当ての人間の姿を探した。

 

 しかし、誰も居ないようだ。

 

「……………はぁ~」

 

 それを確認すると、強張っていためぐるの肩から力が抜け、彼女は大きなため息をついた。

 

「な、なぁんだ、灯織の勘違いか~。それとも、もう別の場所に行っちゃったのかなぁ?」

 

 めぐるはどことなくぎこちない笑いを浮かべながら、浴衣をせわしなく整えた。彼女がしきりに胸元を気にするのは、何だか身体が熱くなっていて、体温をどこかに逃がしたかったからだ。

 

「もうっ、ドキドキして損しちゃ――」

 

(…………え?)

 

 めぐるは言葉を中断し、ある疑問を思い浮かべた。

 自分は何故ドキドキしていたのか、どうして損をしたと思うのか。

 

「う、ううん、違う、違うよ。ドキドキなんかしてないしっ」

 

 それに損をしたと思うのは、プロデューサーに謝るつもりだったのに、彼がここに居なかったからだ。そんな風に、自分の独り言に対して、めぐるは一人で言い訳をした。

 身体の熱が収まらない。どうにかして頭を冷やしたい。そう思っためぐるは、しゃりしゃりと砂利を踏みしめて、手水舎に近寄った。そして柄杓で水をくむと、行儀が悪いと知りながら、その澄み渡った水を一息で飲み干してしまった。

 

「ん――くっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」

 

 走ってもいないのに息が荒い。冷たい水を飲んだのに、身体は火照ったままだった。

 変だ。本当に変だ。身体と思考が変になっている。それはいつから――、そう、昨晩部屋で、灯織とプロデューサーがセックスをしている音を聞いてからだ。

 

「んっ――」

 

 めぐるはぎゅっと目をつぶると、浴衣の下で、もじもじと内ももを擦り合わせた。

 

(なに、これ……。お腹の奥が苦しくて……切ない、よぉ……)

 

 下腹の奥がジンジンとする。お腹が空いたのとは別の意味で、満たされないと感じてしまう。既にめぐるのショーツには、少女の割れ目に沿って、卑猥な縦染みができていた。

 露天風呂で三回もしたばかりなのに、オナニーしたくてたまらない。淡い緑の浴衣をはだけて、ショーツの中に手を入れ、はしたなく自慰にふけりたい。そうしないと、身体が熱くてどうにかなってしまいそうだった。

 

(――でもっ、ダメだよそんなの! ダメだからっ! 違うからっ!)

 

 頭に露天風呂で見たプロデューサーの裸体が浮かびかけて、めぐるは激しくかぶりを振った。どうにかしてこの淫らな想像を頭から振り払いたい。そう考えためぐるの目に、お社が映った。

 

「あ……」

 

 そこで参拝すれば、煩悩を落とすことも出来るのではないか。彼女がそのお社に向かって歩き始めたのは、そんな単純な理由からだ。そのお社――拝殿の前には小ぶりな賽銭箱が置いてあり、鳴らすべき鈴も一応ながらついている。その前で拝めば、きっと妙な考えも消えてくれるだろう。消えてくれるに違いない――。

 

「…………!」

 

 しかし、彼女が向かった先には、彼女がここに探しに来た人間が居た。彼はめぐるがここに来た時からずっと、その中に居たのだ。

 

(ん、あっ――)

 

 拝殿に近づくめぐるが気付いたのは、建物の中から聞こえてくる嬌声だった。めぐるは既にその声を一度聞いていた。今日の朝、露天風呂で……。そう、それはまさしく、めぐるの親友である櫻木真乃が快感に喘ぐ声だった。

 

(あっ、あっ、あっ、んっ)

 

 拝殿の扉が、少しだけ開いている。めぐるは無意識に足音を忍ばせると、その隙間に目を当てた。

 

「プロデューサーさん、気持ちイイですかっ? 私のおマンコ、ちゃんとプロデューサーさんを気持ちよくできてますかっ? プロデューサーさんのおちんちん、私のおマンコの一番奥まで届いてますっ♡ 私、プロデューサーさんとプロデューサーさんのおちんちんが大好きです♡ いっぱい出して、私に種付けしてくださいね♡」

 

 鼻にかかった甘え声で、真乃が自身に覆いかぶさるプロデューサーに、愛の言葉を囁きかけている。プロデューサーは、そんな真乃の上で夢中で腰を振っていた。

 小さな拝殿の板張りの床の中央に、帯を解かれた真乃の浴衣が広がっている。その上で、真乃はプロデューサーによってマン繰り返しの体勢にされ、反り返った黒い肉棒を、何度も何度も秘裂の中に突き込まれていた。

 

(真乃と、プロデューサー……!)

 

 繋がった二人は、拝殿の奥に頭を向けている。つまり、外からその様子を覗くめぐるには、二人の結合部分が最もよく見える格好になった。中年プロデューサーの毛の生えた汚い尻の穴までが、めぐるの視界を犯している。プロデューサーが腰を上げると、肉棒が真乃の膣からずるずると引き抜かれる。その竿は、真乃が分泌した白濁した本気汁でべっとりと濡れている。

 

「ん――っ、きゅうっ!?♡」

 

 亀頭が抜ける寸前まで腰を持ち上げると、今度は逆に勢いよく打ち下ろす。プロデューサーのペニスに奥を突かれ、真乃は歯を食いしばり、喉をのけぞらせてヨガった。串刺しにされた真乃は、天井に向かって足をピンと伸ばし、覗き見をしているめぐるにも、自分がどれほど幸福な快感を味わっているかという事を伝えていた。

 

(あんな、あんなに奥まで、あんなに長いのが、あんなに奥まで真乃の中に入っちゃってる……!)

 

 拝殿に灯りは設置されていないが、障子窓から差し込む光で、中の様子は十分に把握できる。露天風呂の時と違い、めぐるの目には全てが明瞭に映っていた。あんな長大であんなグロテスクな物体が、真乃の細い身体の内部を出入りしている。絶対に苦しいはずなのに、真乃の声から伝わってくるのは途方もない快感だけだ。

 奥まで肉棒を突き入れると、プロデューサーは今度はぐりぐりと腰を回転させ始めた。その動きにビクビクと激しい反応を返しながら、息も絶え絶えになった真乃が、プロデューサーの首に腕を巻き付け、彼に心からの感謝の言葉を囁く。

 

「はーっ、はーっ、はーっ――んっ♡ プロデューサーさんっ、ありがとうございます。お風呂で一回しかできなかったから、私、撮影中もずっと切なかったんです♡ プロデューサーさんの赤ちゃんミルクがお腹に入ってないと、我慢できないカラダになっちゃったから――あっ♡」

 

 ゆるゆると肉棒が引き抜かれ、またゆるゆると奥に戻ってくる。露天風呂の時と違い、プロデューサーは真乃の意識を飛ばさないように、ある程度手加減しているようだった。だがしかし、それで真乃に与えられる快感が弱くなる訳ではない。真乃は蕩け切った夢見心地の表情で、はあはあと熱い吐息をこぼしている。少女は中年男が与えてくれる快楽に、身も心も支配されていた。

 

「あっ、はぁっ!♡ んっ、ぷろ、デューサーさんっ!♡」

 

 真乃の腰もいやらしく動き、膣内の無数のひだがプロデューサーのペニスを執拗にねぶり回す。

 言葉もなく腰を振っていたプロデューサーが、それに堪えかねたように声を出した。

 

「おっおっ、イクぞ、真乃っ!」

「はっ、はいっ、ん、んあぁっ!♡ 中で、膨らんでっ♡ 出してくださいっ♡ おチンポのミルク、奥に、いっぱいっ!♡」

「うおおおお!」

「んっ♡ む、ああああああぁっ!♡」

 

 二人は獣が吠えるような声を上げ、絶頂の快楽に浸っている。どくどくと精液が吐き出される音が、めぐるの耳にも届いた気がした。真乃の脚はプロデューサーの腰に絡みつき、与えられる精を一滴もこぼすまいとしているかのようだった。真乃のピンク色の菊門はヒクヒクと動き、そこにもザーメンをおねだりしているように見えた。

 そして、めぐるはというと――。

 

(真乃っ、真乃っ、真乃っ、真乃っ――)

 

 扉の隙間から、親友である真乃が犯される様子を食い入るように見つめながら、己の胸とクリトリスを激しく弄っていた。

 

(んっ、あっ、気持ちイイっ、クリトリスっ、凄いっ! これ、すぐイッちゃう!♡ 真乃と一緒にわたしもイッちゃう――――――っ!♡)

 

 声が漏れないように唇を噛み締め、涙目になりながら肉芽をこすり、真乃が種付けされるのと同時に、指の腹で強く押し潰した。胸を揉んでいた手にも、ぎゅっと力を込める。そうすると、めぐるの身体はいとも簡単に絶頂に昇りつめた。

 

(あっ、あっ、あっ、あっ――♡ 頭の中に、白いのがチカチカ光って、すっごくイイっ)

 

 浴衣の合わせ部分から手を差し込んで、めぐるは自分の胸と秘所をまさぐり続けている。拝殿の中にいるプロデューサーたちも、すぐに二回戦を開始したようだ。いや、めぐるが来る前から彼らはこの行為を始めていたのだから、既に何回戦も繰り広げられた後なのかもしれないが。

 それからも、真乃とプロデューサーが絡み合う場面を覗き見ながら、めぐるは自慰にふけった。だが何回絶頂しても、身体の疼きは収まる気配を見せない。

 

(気持ちイイっ! 気持ちイイっ! 気持ちイイよぉっ!)

 

 クリトリスを虐めながら、めぐるの腰はひとりでにくいくいと前後に動いていた。だが、こんな快楽を味わうのは初めてなのに、意識が朦朧とするほどに気持ちいいのに、一かけらも満足できない。切なさだけが募っていく。それは一体どうしてだろうか。

 

「凄いですっプロデューサー♡ 深くて、ぐりぐり当たってっ♡ これっ凄いです!♡ あああ――――――っ!!♡♡」

 

(真乃が、プロデューサーに、中で出されてるっ!♡ そんな、そんな、わたしも、イッちゃう――っ♡)

 

 プロデューサーに射精され、真乃が再びアクメした。それとタイミングを合わせ、めぐるも絶頂する。だが、やはり全く満足できない。もっともっとと、身体の内側から訴えかける声が止まらない。お腹の奥が切なくて切なくて、いっそ辛い。種付けされた真乃がとても幸せそうな表情をしているのと、涙目のめぐるは対照的だった。

 

(真乃、すっごい気持ち良さそうだよぉ……。プロデューサーにセックスされるのが、そんなに気持ちイイの? 精液、中に出されると、そんなに幸せになれるの?)

 

 まるで餌を欲しがるメス犬のような瞳で、めぐるは真乃の膣を出入りするプロデューサーのオスチンポを見つめていた。そこにはもう、親友が犯されているという驚きも、プロデューサーの毛深い肉体に対する嫌悪感も何もない。ただただ、あれが自分の中に入ったら、一体自分はどうなってしまうのだろうという好奇心だけだった。

 

「真乃、ここの神様が何の神様か知ってるか?」

 

 松葉崩しに体位を変え、汗だくになって交わっている最中、プロデューサーがふと、真乃にそんな質問をした。

 

「ほわぁ……? 知りません……♡」

 

 既に真乃の瞳は完全に情欲に蕩け、乳首もクリトリスもピンピンに張り詰めていた。だが少女の身体は、プロデューサーから先の質問の答えを聞いた途端、更に淫らに変化した。

 

「子宝と、安産祈願だそうだ」

「あ…………♡」

 

 真乃の胎内の様子を透視する事ができれば、その瞬間、彼女の奥でぽこんと卵が生み出されたのが分かっただろう。彼女の膣内は前にも増してガチガチに締まり、プロデューサーのチンポを離すまいと締め付ける。子宮口は降りきって、鈴口に熱烈な種請いキスを開始していた。

 安産祈願と聞いただけで、身体が繁殖の準備を整えてしまった女子校生アイドルに対し、プロデューサーは意地悪い笑みを浮かべて問いかけた。

 

「どうする、本当に妊娠したら」

 

 ここまでにも、真乃はプロデューサーに対し、孕ませて、種付けしてとしきりに懇願していた。しかし彼は改めて、子宝の神様の眼前で本気の子作りセックスを行い、中年男の種で妊娠する覚悟はあるかと、真乃に問いかけているのだ。

 それを耳にして、めぐるもさすがに顔色を変えた。

 

(そ、そうだよね。エッチって、赤ちゃんを作るためにするんだもん。……プロデューサーのアレをお腹の中に入れられたら、妊娠しちゃうかもしれないんだよね。そうしたら、高校生なのにママになって、アイドルも続けられなくなっちゃう……)

 

 めぐると同じ事を、真乃も思い浮かべていたようだ。真乃はきゅっと目をつぶり「妊娠したら、めぐるちゃんと灯織ちゃんと、アイドルを続けられなくなっちゃいます」と言った。

 

「じゃあ止めるか? 出さずに抜くか?」

「ん――、くぅんっ♡ で、でも、でも――!」

 

 松葉崩しの体勢のまま、プロデューサーがゆるゆると腰を回す。真乃は背をのけぞらせて、切ない声を漏らした。

 

「でも、私、めぐるちゃんたちとアイドルを――! あぅっ――!♡」

 

 プロデューサーは、真乃の言葉が終わらない内に、亀頭で子宮口を軽く小突いた。

 

「お前が口でどう言っても、お前のマンコは、射精してくれって言ってるぞ?」

 

 そうなのだ。プロデューサーが指摘した通り、妊娠という言葉を耳にしてから、真乃の秘裂は彼のチンポをがっちりと咥え込み、膣壁をざわざわと収縮させて、激しくザーメンをおねだりしている。チンポを引き抜こうと思っても、ちょっとやそっとでは抜けなさそうだ。

 

「私、灯織ちゃんとめぐるちゃんと、アイドルを――――きゃうっ!?♡」

 

 それからも、真乃が種付け懇願をためらって言いよどむたび、プロデューサーは彼女のポルチオを責めて、嬌声で言葉を中断させる。しかも、決して激しくピストンせずに、本気イキだけは味わわせないようにしてだ。

 

「はーっ、はーっ、はーっ、はーっ♡」

 

 そんな状況がしばらく続いて、真乃は息も絶え絶えになった。彼女の腕は完全に脱力して床に投げ出され、瞳にはハートマークが浮いている。プロデューサーは、真乃に絶頂間際のもどかしさを徹底的に味わわせて、彼女の思考をぐずぐずに蕩かしてしまった。少女の頭の中には、もはやプロデューサーの逞しいチンポと、それから吐き出されるオス臭いザーメンの事しかない。

 

「真乃、もう一度聞くぞ。……お前は、どうして欲しい?」

 

「ぷろでゅーさーさんの、あかちゃん、ほしいです……」

 

 仰向けのまま、荒い呼吸に胸を上下させながら、呂律の回っていない舌で、真乃はそう答えた。

 

「かみさまのみてるまえで、まのに、たねつけしてください……」

 

「……良し、いい子だ」

 

 メスが自分の前に完全に屈服したのを確認すると、プロデューサーは満足そうに頷いた。それと同時に、彼は腰の律動を再開する。

 

「あっ♡ んっ♡ あっ♡ あっ♡ んあっ♡」

 

 男のピストンに合わせ、真乃の口から飛び出てくる嬌声は、さっきまでよりも更に淫らなものになっていた。

 

「お゛っ♡ おっ♡ あっ♡ んおっ♡ むっ♡」

 

 あまりの快感に脳神経を焼かれ、真乃は殆ど白目をむいて、犬の様に口からだらしなく舌を垂らしている。先ほどの種付け懇願と合わせて、今の彼女の姿をファンが見たら、絶望で首を吊ってもおかしくない。

 

「真乃! お前のマンコ、メチャクチャ締まってるぞ! お前の望み通り、濃いのを沢山奥に出してやるからな!」

「あっ♡ ぎゅっ♡ おっ、おっ♡ んっ、ぎぃっ♡」

「出るぞ! 絶対に孕めよ! 孕ませてボテ腹のまま、ファンの前でステージ衣装で歌わせてやる!」

 

 プロデューサーはプロデューサーで、真乃の片足を抱えて激しく腰を振り、アイドルマンコの中に孕ませるための射精をして、心地よくなることしか頭にない。普段は真面目に彼女をプロデュースする彼と、獣欲に支配された今の彼はまるで違う。さしずめ二重人格者のようだった。

 彼女たちのアイドル活動を冒涜するような文句を口にしながら、真乃に種付けしようとするプロデューサーの姿を見て、拝殿の外に居るめぐるは思った。

 

(プロデューサー、私たちをプロデュースしながら、あんな事考えてたの……?)

 

「灯織もだ! 灯織も絶対に孕ませる! 仲良く高校生ママアイドルになれ! 二人とも俺の子どもを産め!」

 

(真乃も、灯織も妊娠させて、ママにしちゃうつもりだったの……?)

 

 めぐるはこの温泉ロケまで、自分たちのプロデューサーの事を、少し冴えないおじさんだが、仕事は真面目な頼れる人間として信頼していた。時には両親や学校の先生よりも、めぐるの事を第一に考えてくれていると思っていた。

 しかし今の彼は、荒々しく真乃を犯し、彼女を完全に支配下に置いて、思うさま蹂躙している。

 

(真乃も、灯織も……)

 

 裏切られた。

 

 信じられる人だと思っていたのに、そうではなかった。

 

 だから、今のめぐるはものすごく悲しいはずだ。そう思わなければならないはずなのに。

 

(真乃も灯織も、あんなに激しくて……、気持ち良さそうに……っ)

 

 なのにどうして、こんなに身体が熱くなってしまうのだろう。真乃や灯織のように、自分もプロデューサーに組み敷かれ、無理やり犯される想像が頭から離れないのだろう。

 

「うおおおおおおっ!!」

「ほっ――ぎゅぅうううっ!!♡♡♡♡」

 

 プロデューサーが、真乃の胎内に射精した。めぐるには、見ているだけでプロデューサーが、射精するタイミングが分かった。思考は混乱の極みにありながらも、めぐるは彼の射精に合わせて、乳首とクリトリスをぎゅっと指で押しつぶし、絶頂の快楽を味わった。

 

(気持ちイイっ! 真乃がプロデューサーに乱暴にされてるのに、すっごく、すっごく気持ちイイよぉっ……! ……でもぉっ!)

 

 しかしやはり、めぐるの身体には快感と同時に切なさが募る。真乃と灯織はプロデューサーに中出しされて、失神するほどの絶頂を味わっているのに、自分は一人情けなく己を慰めている。めぐるはその事が、どうしようもなく寂しかった。



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二日目の夜

 夕方から夜にかけての撮影が終わり、イルミネーションスターズの三人が旅館の部屋に帰って来ると、ちょうどそのタイミングで夕飯の膳が用意され始めた。既に時刻は八時を過ぎていたから、少し遅めの夕食という事になる。膳に乗っているのは、地元の山の幸をふんだんに使った料理だ。

 

「こんなにたくさん……。すごく美味しそうだけど、食べ切れなかったらどうしよう」

 

 灯織が少し眉をひそめ、生真面目な台詞を発した。

 実際、この旅館に普通に宿泊したのでは味わえないような豪勢な料理が、彼女たちの前には並んでいる。客がほぼ彼女たちしかおらず、しかも彼女たちの仕事の一つに旅館のPRがあり、さらに厨房の板前が灯織の隠れファンだったために、このような事になった。

 

「大丈夫だよ灯織ちゃんっ。私たちが食べ切れなくても、プロデューサーさんなら――。ねっ、めぐるちゃん」

 

 いくら彼女たちのプロデューサーが、肥満気味の大食漢でもそれは無理だ。そう指摘したくなるような事を真乃が言って、横のめぐるに同意を求めた。しかし、いつもならばこの料理に真っ先に反応を示しそうなめぐるが、何故かその時は、心ここにあらずというぼうっとした表情で、虚空を見つめていた。

 

「めぐるちゃん……?」

「めぐる……?」

 

「えっ? あっ、な、なぁに? ――わ、わぁ! 美味しそうなご飯だね!」

 

 めぐるは両隣から怪訝な顔で見つめられている事に気付くと、せわしなく髪をかき上げたり浴衣のあわせを整えたりして、やけに上ずった声で料理の感想を述べた。このロケに来てからおかしなこと続きで、めぐるの脳は混乱でパンク寸前になっている。だがしかし、それでも彼女はまだ平静を取り繕おうとしていた。

 

「……そうだね。じゃあ、冷めないうちに食べようか」

「うんっ、灯織ちゃん。……めぐるちゃんも食べよう?」

「う、うんっ」

 

 そして普段ならば、仲間の不調を敏感に察知して何か声を掛けそうな灯織と真乃は、その時は特に何も言わず、めぐるにも膳につくように促した。

 今この部屋の中にいるのは三人だけだ。プロデューサーは、今日で山を下りるスタッフの見送りや、各所への電話などを済ませてから夕食を取るから、三人には先に食べ始めて良いと言っていた。灯織と真乃が並んで座り、めぐるとプロデューサーの膳がその向かい側にある。そういう配置になった。ただし、プロデューサーの膳には冷めてしまうような料理はまだ乗っていない。

 

「いただきます」

 

 三人は礼儀正しく同時に食前の挨拶をすると、箸をとって食事を始めた。

 めぐるは自分が何を食べているのかも分からない状態で、ただもぐもぐと口を動かしながら、真乃、灯織の両名を眺めている。

 朝の露天風呂と昼の神社でプロデューサーに激しく種付けされていたはずの真乃は、いつものほんわかとした笑顔で、山菜の和え物を頬張っている。昨晩この部屋で、プロデューサーと一つの布団の中に入り、一晩中交尾していたはずの灯織は、ししとうのお浸しが辛かったらしく、慌ててウーロン茶で喉の奥に流し込んでいる。

 その様子は、やはりめぐるが知るいつもの二人と変わりなかった。……しかし、二人がプロデューサーによって少女から女にされ、汚い中年男にその若い肢体を貪られている事はどうしようもない事実なのだ。それを知った今、めぐるの妄想は留まるところを知らなかった。

 

(今までも、わたしの知らない所で、二人ともプロデューサーにエッチされてたのかな……)

 

 溢れる唾と一緒に、めぐるは口中の何かを飲み込んだ。

 きっと灯織と真乃は、めぐるの居ない場所――どこかのホテルや、プロデューサーの部屋や、夜の事務所やレッスン室、ライブの合間の楽屋、ライブが終わった後のファンの声援が聞こえるステージ裏で、所かまわずセックスと種付けに励んでいたのだろう。

 夕方の撮影でも、灯織と真乃はカメラマンに、しきりに色っぽいと褒められていた。そう言えばいつだったかは忘れたが、二人に対する周囲の誉め言葉の中に、「カワイイ」などに混じって、「色っぽい」とか「大人っぽい」という言葉が混じり始めた時期がある。

 

(もしかしたら、その時くらいに、二人とも……)

 

 めぐるは正座する二人の下腹部あたりに目線をやった。あの中ではきっと、今もプロデューサーの精子が、何億匹もうようよと泳ぎ回っているに違いない。

 神社でプロデューサーの身体に押しつぶされるようにしながら喘いでいた真乃の姿や、布団の中で息も絶え絶えな嬌声を上げる灯織の声が、めぐるの脳内でリフレインする。そうすると、夕方の撮影の前に下着をこっそりと取り替えたにも関わらず、めぐるのショーツには、ジワリと縦染みが広がっていく。そしてやがて、彼女の脳内の真乃の姿や灯織の声は、めぐる自身の姿と声にすり替わっていく。妄想の中でプロデューサーに犯されているめぐるは、あまりの満足に嬉し涙をこぼしていた。

 

(違うよっ、違うったら! わたし、そんな事考えてない!)

 

 めぐるは頭の中で、自分を強く叱咤した。自分は二人を羨ましいとは思っていない。自分は二人のようにプロデューサーに抱かれたいとは思っていない。無理やり押さえつけられて、嫌がっているのに処女を散らされたいとは思っていない。そしてそのまま、男の思う存分に中出しして欲しいなどとは――

 

「あ、お帰りなさいプロデューサーさん」

「ああ、遅くなってすまない」

「――――!!」

 

 部屋のオートロックが解除され、靴を脱いでプロデューサーが畳の上に上がってきた。彼の声を聴いた時、めぐるの心臓は破裂するかと思われた。

 

「あのカメラマンさん、私たちも見送りに行かなくて良かったんでしょうか」

「別にあの人にそこまで気を遣う必要は無いさ、灯織。これ以上お前たちの夕食を遅らせたくなかったしな」

「そうですか……。すみません、お夕飯、お先に頂いています」

「だからって、俺にそんな気を遣う必要も無いしな。――お、ありがとう」

 

 プロデューサーはそう言いながらスーツのジャケットを脱ぐと、ネクタイを緩めつつ、ジャケットをハンガーにかけた。灯織が立ってそれを受け取ったのは、まるで新妻が年上の夫の世話を焼くような光景だった。プロデューサーのジャケットは、灯織の手によってそのまま和室の壁にかけられた。その横には、めぐる、灯織、真乃の高校の制服が仲良く並んでいる。

 空いている膳につくため、どすどすと足音を鳴らし、プロデューサーがめぐるの後ろを通り過ぎる。そして彼がよっこらせと座った瞬間、逆にめぐるは弾かれたように立ち上がった。

 

「め、めぐる、どうした急に」

「ご、ごちそうさまっ!」

「え? めぐるちゃん、まだ全然食べてないよ……?」

「も、もうお腹いっぱいで。あの、だから、――あ! 私お風呂に行ってくるね!」

 

 三人と目線を合わせないようにしながら早口でそう言うと、呆気に取られている三人を放って、めぐるはいそいそと部屋を出て行ってしまった。

 

―――――――――――――――――――

 

「めぐるはどうしたんだ? 体調でも悪いのか?」

 

 めぐるが去ると、プロデューサーは心配そうな顔をした。どうも今日は、めぐるの様子がおかしい。宣材撮影の時も、ずっと心ここにあらずという顔だった。めぐるは基本的に健康だが、慣れない泊まりで体調を崩したという事もあるかもしれない。そう思ったのだ。

 彼のつぶやきを聞いて、向かいに居る灯織と真乃は、意味あり気に顔を見合わせた。

 

「救急箱はあったよな……。体温計を持って来ないと……。明日の予定は……ん?」

 

 まだ仕事は残っているが、場合によってはめぐるの体調をそれに優先しなければならない。彼が忙しく頭を働かせている横に、灯織と真乃が、自分の膳を持って移動してきた。胡坐をかいている彼の横に、ほとんど密接する形で、右に真乃、左に灯織と、浴衣のアイドル二人が座っている。ソーシャルディスタンスは当然、プロデューサーとアイドルにあるべき距離感も、完全に無視されていた。

 

「どうしたお前ら、めぐるが戻ってきたら……」

 

 この光景を見て、何と言われるか分からない。プロデューサーがそう言おうとしたところ、真乃が自分の箸で料理を摘まみ、片手を添えて彼の前に差し出した。

 

「これ、すっごく美味しかったですよ、プロデューサーさん」

「おいおい」

「これもどうぞ、プロデューサー」

「灯織まで……何やってる」

 

 真乃の反対側では、灯織が真乃と同じようなポーズをとっている。いわゆる「あーん」という格好だが、灯織はいつもの大真面目な顔をしていた。彼はしばし怪訝な顔をしていたが、やがて逆らわず、彼女たちが差し出す料理を口に入れた。

 それから、女子校生アイドル二人に世話をさせて、彼は豪勢な食事を堪能した。最初は「あーん」をするだけだったが、段々と彼と少女たちの距離は近づき、行為はエスカレートしていく。真乃はその柔らかい身体を男に押し付けるようにしなだれかかり、時折男のシャツの隙間から手を差し込んで、彼の胸毛まみれの胸板をさわさわと撫でた。灯織のほうは、プロデューサーが喉が渇いたと言うと、コップで自分の口にウーロン茶を含み、そのまま彼に口移しで飲ませた。

 何も言わずとも料理が口に運ばれてくるので、プロデューサーは空いた両手を左右のアイドル二人の細腰に回し、その節くれだった手で、いやらしく尻をまさぐったりし始めた。

 

「ん……♡ ――ふふ」

「あっ……♡ 美味しいですか、プロデューサー?」

「こっちも食べてください♡ ……あ♡ ほわぁ♡」

 

 和室の中に、桃色の囁きが充満する。しばしお大尽気分を味わってから、彼は改めて、自分が手籠めにし、完全に支配下に置いた美少女二人に問いかけた。

 

「二人とも、どうしてそんなに発情してやがる。めぐるに俺たちの関係がバレちまったらどうする」

 

 その台詞は、普段の彼とは言葉遣いから違っていた。瞳は獣欲にギラついて、全身からむせ返るようなオスのフェロモンを発し始めた。今の彼は、283プロの冴えない中年プロデューサーではなく、二匹の従順なメス奴隷のご主人様だった。

 彼は真乃と灯織の浴衣のあわせに両手を差し込み、ブラジャーの上から二人の胸を強めに握り締めた。

 

「ひゃうっ――!♡」

「んんっ――!♡」

「お前らがそんな声を出せるってめぐるが知ったら、あいつがどう思うよ」

「んっ、ふぅ、あっ、揉むの、ダメですっ、料理が落ちちゃうっ♡」

「あんっ、それ、プロデューサーさんの指が乳首に当たってますっ♡ 私の身体、もっと熱くなっちゃいますっ♡」

 

 二人のアイドルはあっという間に息を荒げ始める。プロデューサーは気まぐれに、二人の胸を揉んだまま、頭を傾けて灯織の唇を奪った。

 

「む――――!?♡ ん、むちゅ、あむ、ちゅ♡」

 

 灯織の手から箸が落ち、からからと膳の上に転がった。だがそんな事には構わずに、灯織は自分の腕をプロデューサーの首に回すと、彼のキスを熱烈に歓迎し、夢中で舌を絡め始めた。

 それからは、もう箸などという文明的な利器はほとんど使用されなかった。プロデューサーは時たま膳から食器を持ち上げると、皿を傾けて自分の口の中に流し込み、十分に咀嚼した食物を、真乃と灯織に口移しで与え始めた。

 三人の手は互いのあらゆる部分をまさぐり合い、少女二人の浴衣は淫靡にはだけていた。年頃の少女が浴衣を身に着ける時は、普通ならば浴衣の下に肌着などを着用しそうなものだが、真乃と灯織はそれすら着ておらず、浴衣の隙間からチラチラとのぞく滑らかな柔肌が、男の性欲をさらに煽り立てた。

 

 食事なのか性交なのか判別がつかないこの行為は、やがて完全に性交のほうに偏っていった。プロデューサーのごつい指は、二人の可愛らしいデザインのショーツの下にまで侵入し、既に十分濡れそぼっていた割れ目を、ぐちぐちと弄り始めている。

 

「んっ――あっ♡ プロデューサーさんの指、太いです……!♡ ナカ、ゴリゴリってぇ……!♡」

「入口のとこ、ひっかかないで下さいっ!♡ そこ、すっごく弱いから……!♡ ――ん、むちゅぅ、あ、ぷろ、りゅーさー♡」

「灯織ちゃんばっかりプロデューサーさんとキスして、ズルいですっ! 私にも、キスして下さい……!」

 

 耳元で、二種類の美少女アイドルのエロ声に引っ切り無しに囁かれていると、それだけで勃起が止まらない。あぐらをかきながら、男の肉棒はガチガチに怒張し、ブリーフの布をパツパツに張りつめさせていた。ズボンのベルトが真乃によって取り去られ、灯織の指が、ズボンのジッパーを引き下ろしていく。そして二人の手によって、カウパーまみれになったブリーフの下から、フル勃起した太マラがぶるんという効果音を立てて暴れ出た。

 

(うぉ……!)

 

 プロデューサーが苦しそうな表情をしたのは、真乃と灯織の指が、非常に息の合った動きで彼の肉棒を責め立て始めたからだ。とめどなく溢れるカウパーを全体に塗りたくると、真乃は手のひらで彼の赤黒い亀頭を包み込み、くりくりと刺激を与える。そうしながら、灯織は睾丸を優しくマッサージしたり、淫らな手つきで竿をしごき始めた。

 

(う、おお……。レッスンした甲斐があったぜ……!)

 

 彼は思わず二人を愛撫する手を止めて、快感の声を漏らしそうになる。最初はペニスを恐れて満足に触れる事も出来なかった15歳と16歳の高校一年生二人が、熟練の風俗嬢顔負けの手つきで自分の中年ペニスに奉仕している。ここまでのレッスン――調教の日々の苦労を思うと、彼も感無量だった。

 しかし、彼にも腑に落ちない部分があった。彼はもともと、この温泉ロケの合間、自分がハメ堕としたメス穴アイドル――灯織と真乃と、思うさま種付け交尾を行うつもりであった。しかしそれはあくまで、イルミネーションスターズの三人と、彼の部屋が別室であるという前提の下でだ。だがトラブルが生じ、四人は同室になってしまった。灯織と真乃は彼のメスだが、めぐるは依然として彼の本性を知らない。であれば、めぐるに見られそうな場所での交尾は多少は我慢するしかないだろう……。そう思っていたのに、灯織と真乃はむしろ積極的に彼を誘惑し、種付けに誘ってきた。めぐるにバレてしまうかもしれないというスリルを楽しんでいるのだと思ったが、それともどうやら違うようだ。

 

「む、ぐぅう……!! 出るぞ……!」

 

 彼が思考している間にも、アイドル二人の手コキは止まらずに激しさを増していた。彼がそう言うと、カリの膨らみ具合から、既に射精の予感を察知していたのだろうか、真乃が髪をかき上げながら彼のチンポを咥え、口を窄めてバキュームフェラを開始した。

 

「ぷろりゅーさーっ♡ ちゅ、ちゅ、あむ、じゅる」

 

 彼の上の口は、瞳を蕩かせてキス魔と化した灯織に塞がれる。至福の心地で、彼は一発目の精を解き放った。

 

(おお……、止まらねぇ……。高校生アイドルの口に出すのは、何回やってもたまらん……)

 

 彼の性欲は人並外れていたが、283プロに拾われるまでは、マスターベーションで何とか解消するしかなかった。しかし今はオナニーどころか、チンポを自分で洗う事すらしない。そんな面倒な事をしなくとも、この二人が勝手にヌイてくれるし、隅々まで綺麗にしてくれる。そして、彼女たちの極上の肉体に吐き出すザーメンは、自慰の万倍以上に心地よい充足感をもたらしてくれた。

 

「ちゅう、ちゅ、じゅる、――――――っ!!♡」

「む゛っ、ぐっ、んぐっ――、んぐっ!♡」

 

 プロデューサーの射精に同調し、二人もアクメに陥ったようだ。灯織は彼とキスしたままで腰をがくがくと痙攣させ、真乃は噴出する熱い黄ばみ汁を喉奥で受け止めながら、マンコから潮を噴きだした。

 

「はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡」

「ふぅっ♡ ふぅっ♡ ふぅっ♡」

 

 その小さな口いっぱいにプロデューサーのザーメンを溜め込んで、真乃は彼のチンポから口を離した。そして彼女と同じように息を荒くしている灯織と顔を近づけると、口移しでザーメンを分け与え始めた。

 

「ちゅ、じゅう、じゅる、むちゅ、じゅ♡」

 

 三人一緒に一度目の本気イキを味わうと、ほんの少しの間プロデューサーを放って、灯織と真乃は二人だけの世界に行ってしまった。目をつぶってディープキスしながら、お互いの口内で、唾液とプロデューサーの精液を行ったり来たりさせる。ご主人様から恵んでもらった貴重なオス汁を、独り占めせずに分け合う。これこそユニットメンバー同士の思いやりと言える。

 

「俺を仲間外れにするんじゃねぇ」

「アんっ!♡」

「ひゃっ!♡」

 

 プロデューサーは局部を露出したまま、強引に二人を引きはがした。アイドル二人の熱烈な百合キスを見た事で、射精したばかりだというのに、彼のチンポは雄々しくそそり立っている。この猛り立つモノを鎮めるためには、アイドルマンコの中に思うさま種付けしなければならない。今更やめろと言われても、彼がやめる気は毛頭ないが、挿入の前に、やはりこれだけは確認しておきたかった。

 

「だから、一体どういうつもりだ。めぐるにバレたらどうする」

 

 彼がそう聞くと、灯織たちは入口のドアのほうに目をやった。もしやめぐるが戻ってきてしまったのか。プロデューサーもそう思って反射的に入口を見たが、誰も居ない。いや、ドアの向こうで、誰かが移動した気配がした。そして気配は、室内から注目されていることを察知したのか、ドアの前から遠ざかっていったようだ。

 

(まさか……めぐるか?)

 

 流石にこのシーンが見られたとしたらマズいことになる。彼のこめかみに、久しぶりに冷たい汗が伝った。だが、真乃と灯織は堂々としていて、それどころか意味ありげな微笑みを交わしている。

 

「……めぐるちゃんだね」

「うん、めぐるだった」

 

 ドアの外の気配がめぐるだったと、二人は確信を持っているようだ。頷き合うと、真乃が立って、ドアの外を確認してから戻ってきた。

 

「誰もいなかったよ。……でも」

 

 真乃の手のひらの上に乗っていたのは、見覚えのあるめぐるのヘアピンだった。

 

「めぐるちゃんに、見られちゃったかな……?」

「うーん、音くらいは聞こえたかもしれないけど、ロックが開く音はしなかったから、見られてはいないと思う」

「おい、一体何を話してる」

 

 何か二人の間で勝手に話が進んでいるようで、プロデューサーが不穏な声を出した。すると、灯織たちは口々に、ごめんなさいと彼に謝った。

 

「本当は、プロデューサーにも先に相談するべきだったんですけど……」

「驚かせたくって、黙ってたんです」

「何……?」

 

 灯織が何かを手荷物から取り出し、彼に差し出した。それは彼女のスマートフォンだ。灯織の指がロックを解除し、動画アプリを立ち上げる。そこに映っていたものを見て、彼はさすがに驚いた。

 

 そこに映っていたのは、神社の賽銭箱の後ろで、拝殿の中を覗きながらオナニーにふけるめぐるの姿だった。

 

「おいおい……これは……」

 

 彼は思わず見入ってしまった。かなり望遠で、背後から隠し撮られた映像だが、めぐるが何をしているかはバッチリと映っていた。この神社は彼にも心当たりがある。昼間、彼が真乃と淫らな神前種付け交尾に励んだ、温泉街のはずれにある神社だ。という事は、浴衣の裾をはだけ、そこから手を入れ股をまさぐっているめぐるが自慰のオカズにしているのは、自分と真乃のセックスシーンという事になる。

 めぐるに見られていた事に気付かなかったのは不覚だった。しかしそれ以上に、その動画に映っている、アイドルをやっている時のめぐるとは違う、あまりにも淫乱なメスの動きに、彼は目と心を奪われた。既にそそり立っていた肉棒に、更に凄まじい血流が送り込まれ、青筋を立てていきり立つ。

 

「めぐるちゃん、とっても気持ち良さそう……。……朝の露天風呂でも、めぐるちゃんに見られてました。プロデューサーさん、気付いていましたか?」

「本当か?」

 

 動画を鑑賞しながら、真乃がとんでもない事を言った。

 

「はい、誰も居ないって言ったのは嘘で、本当は脱衣所に、めぐるちゃんの服があったんです。その下着が、すっごく濡れてて。私がプロデューサーさんに種付けしてもらっている時も、めぐるちゃん、物陰に隠れてオナニーしてました」

「この神社でも、プロデューサーと真乃に隠れて何回も何回もイって……。でも、その時のめぐる、本当に辛そうでした」

 

 めぐるの神社におけるオナニーシーンを撮影したのは、当然灯織である。そんな、メンバーに対する裏切り行為と呼べそうなことをしながら、灯織はめぐるの事を本当に案じる声と表情をした。

 

「多分、プロデューサーのおちんちんが、欲しくてたまらなかったんだと思うんです。強引に押し倒して、身体の奥までおちんちんを入れてほしくて……。でも、言い出せなくて苦しかったんだと思うんです。……私も、前はそうだったから。それに、私たちがこんなにプロデューサーに愛されてるのに、めぐるだけ仲間外れなんて、すっごく悲しいって、この温泉に来る前から、真乃とも話し合いました」

 

「……だから、めぐるも仲間に入れて欲しいってか? 俺にめぐるもハメ堕として欲しい、と。……本気か?」

「はいっ、プロデューサー!」

「お願いします、プロデューサーさんっ!」

 

 二人は真摯な表情で頷いた。

 何かと思えば、とんだサプライズプレゼントだ。あるいは調教をやり過ぎたのかもしれない。灯織と真乃は、彼に犯され種付けされる事を、メスとしての本当の幸せだと信じるばかりか、それを大切なメンバーであるめぐるにも味わわせて欲しいと言っているのだ。

 まさかこの二人が、ここまでオスに都合の良い思考の、根っからの淫乱メス奴隷であるとは、彼女たちを躾けた彼自身も思ってもみなかった。

 一見、二人の言っている事は無茶苦茶に聞こえる。アイドルとして多くのファンを獲得し、前途に希望ある未来が開けているのに、中年男に無理やり犯されたいと思う少女が、世界のどこに居るだろうか。しかし、この動画に映っているめぐるは、アイドルである以上にメスだった。まだまだ青い身体だが、繁殖の用意はバッチリと整っている。胸と秘部をいじくりまわしながら、寂しそうに空腰を振る様は、確かに灯織たちが言った通り、自分をハメ犯してくれるご主人様を探し求める浅ましいメス犬の姿だった。

 

(そうか……)

 

 その動画を見ているうち、プロデューサーの思考は変容し始めた。

 今まで彼は、灯織と真乃をモノにしただけで満足していた。それは当然ではないだろうか。偶然プロデューサー業に就くまでは、満足に女性と触れ合う機会もなく、アイドルなどは画面の向こうの、手の届きようもない存在でしかなかったのだ。そんな彼が、二人もの美少女アイドルを我が物にした。それだけで、彼は満足していたのだ。

 

(こいつらだけじゃなくて、めぐるも俺にハメ堕とされたいのか……。……いや、違うな)

 

 その時、男の頭で雷鳴のように天啓が走った。

 

(めぐるだけじゃねぇ。アイドルはまだまだ他にもいる)

 

 めぐるが彼のメス穴になるべきなのは、この動画を見ていれば当然だ。それは当然の事として、283プロの中には、まだまだ彼に堕とされるのを待っているメスが居る。自分以外のフニャチンプロデューサーのもとで、思うように耀けていないアイドルも多い。いやそれどころか、この広い世の中には、彼が新しく発掘すべきアイドル――メス候補が、何人も眠っているはずだ。

 動画の中で、浴衣姿のまま声を殺して自慰にふけるめぐるは、荒い画質でも分かるほどに魅力的だった。メスにすることで、その女が持つアイドルとしての魅力を十全に引き出すことができる。この時、プロデューサーとして、彼は一つの悟りを得た。

 

「……灯織、真乃」

 

 むしろ冷静になった彼は、落ち着いた優しい声で二人に呼びかけ、その頭を手で撫でてやった。それだけで、灯織と真乃は陶然としたメスの顔を晒す。彼はそれを美しいと思った。

 イルミネーションスターズの三人は、オーディションで彼が面接を担当した。なぜ彼女たちを選んだのか、あの時はただピンと来たとしか言いようがなかったが、今ようやくその理由が分かった。どこまでも淫乱なメスとして輝ける素質を、彼女たちが備えていたからこそ、彼は三人を見出す事ができたのだ。

 そしてそのお陰で、彼も自分の本性に気づけたのだ。だからこれは、ある意味運命の出会いと言える。

 

「安心しろ、めぐるもすぐにこいつでプロデュースして、お前たちの本当のメンバーにしてやる。……俺の、メスアイドルとしてのな」

「あ……♡」

「ほわぁ……♡」

 

 彼の宣言が偽りでないことを示すように、プロデューサーのチンポは最大限に勃起して、張り詰めた亀頭はテラテラと電灯の光を反射した。そんなプロデューサーチンポを前にして、灯織と真乃はいそいそと彼のシャツとズボンを脱がせ、自らも一糸まとわぬ姿になる。そして二人して彼のチンポにひざまずくと、とても愛おしそうに、血管の浮き出た肉竿に舌を這わせ始めた。

 

「おお……、いいぞ……」

 

 立ったまま、二人のアイドルの舌によって与えられる快感を享受しつつ、彼は二人を慈しむ目で見下ろした。献身を労わるように二人の頭を撫でると、舌の動きはより活発になる。灯織と真乃は全裸で膝立ちの状態で、両手を恋人つなぎにし、口だけで飼い主に対する全力の奉仕をした。

 

「……むぅ、その調子だ。いいぞ、メス犬の先輩として、めぐるにも、お前たちがフェラの仕方を教えてやれよ?」

 

 冗談を言いながら、彼は壁にかかった高校の制服を見つめた。灯織と、真乃と、めぐる。彼女たちが通っているのは違う高校だから、デザインが異なっているのは当たり前だ。その三つの制服の内、二つの持ち主は既に彼の奴隷になった。そしてあと一つの持ち主も、すぐにそうなる。

 

「おっ――――うっ!」

 

 それを考えた瞬間、肉棒からザーメンが発射された。凄まじい勢いで放たれたオス汁の一部は、そのまま白漆喰の壁と三つの高校の制服に、びしゃびしゃと叩きつけられていく。後始末が大変そうだが、そんな事は今の快楽の前に忘れられる。灯織と真乃も、その勢いの射精を子宮で受け止めることを想像したのか、瞳を潤ませ息を荒くして、きゅんきゅんと子宮を疼かせていた。

 

「二人とも、壁に手をつけ」

「は、はいっ!」

「分かりました、プロデューサーさんっ♡」

 

 上下関係は明白だ。プロデューサーの短い命令に、アイドルは従順に従う。灯織と真乃は壁に手をつくと、長い両脚を少し拡げ、オスが挿入しやすいように、尻を高く上げて誘った。

 

「プロデューサー、私は昨日の夜から我慢しました。昼は真乃に入れたんだから、今は私に下さい……!」

 

 灯織が少し小ぶりの尻をふりふりと振りながら、本気汁を内ももに垂らして懇願すると――

 

「今日は、私がプロデューサーさんに可愛がってもらう日ですよねっ。私、プロデューサーさんのために一生懸命おマンコをキツくしますっ! だから私に――」

 

 真乃がぷっくりと膨らんだ秘裂を指で押し広げ、くぱくぱと物欲しそうに開閉するピンク色の媚肉を見せつける。そんな浅ましいメス犬たちに、飼い主であるプロデューサーは頼もしい台詞を吐いた。

 

「慌てるな、チンポは逃げねぇよ。お前らが満足するまで、何発でも何十発でも出してやる」

「プロデューサー……!」

「わぁ……ありがとうございます、プロデューサーさん……!」

 

 実際、この二人の極上の肉体を前にすれば、どんな男でも精根尽き果てるまで射精せずにはおれないだろう。しかもこのプロデューサーは、二人の調教を始めてから、前にも増した無尽蔵の精力を身に付けつつあった。

 売り出し中の高校生アイドル二人――こんな二人のどちらから先に突っ込むか、それを迷わなければならないというだけでも、オスとして大変な優越感であった。それを存分に味わいつつ、勃起チンポで二人の尻たぶをぺちぺちと叩いてから、彼は一方のマンコに狙いを定めた。

 

「ん、お――っ、ほぉっ!!♡」

 

 最初に選ばれたのは灯織だった。男のごつい手に尻を掴まれ、バックからチンポを突き込まれると、灯織はそれだけで、アイドルとしては絶対にしてはならない表情になった。

 

「ふんっ! ふんっ! ふんっ! ふんっ!」

「おっ、おっ、おっ、おっ♡ あっ、おっ、おっ、おっ♡」

 

 プロデューサーが激しく腰を前後するたび、犬の様に舌を垂らした灯織の全身がビクビクと震える。快感のあまり、壁に手をついている事すら難しいようで、その細い身体はプロデューサーの動きに翻弄されて頼りなく揺れた。

 

「どうだ! イイか灯織!」

「おっ、あっ、んんっ♡ しゅ、ごいですっ!♡ お腹、いっぱいでっ!♡ でもっ、怖いですっ! 何も考えられなくなりそうでっ!♡」

「それでいい! 余計な事は何も考えるなっ! 俺とイク事だけ考えろっ!」

「んっ、ぐぅっ、あっ、ああっ!♡ わ、かり、ましたっ!♡ ぷろりゅーさーとイキます! ぷろりゅーさのおちんちんで種付けされてイキますっ!♡」

 

 チンポレッスンにより、灯織の淫乱のパラメーターはMaxに近づいていく。真乃はその様子を羨ましそうに眺めながら、プロデューサーに懇願した。

 

「プロデューサーさん……っ! 私も、私にもくださぁいっ!」

「ちょっと待ってろ! こいつに種付けしたら、次はお前だ!」

「でも、でも、お腹が寂しくって、待ちきれないんです……!」

「躾がなってねぇな! このメス犬!」

「ひっ――、ぐぅっ!!♡」

 

 プロデューサーが真乃の尻を叩くと、パァンという小気味よい音が響いた。真乃はがちんと歯を鳴らし、マンコからイキ汁を漏らした。そしてイッたばかりで馬鹿になっている雑魚マンコに、プロデューサーの指が挿入された。

 

「あ、――ぎゅぅっ!♡ 指、入ってきましたっ!♡ プロデューサーさんの指、ゴツゴツしてて、おっきくって好きです! ありがとうございますっ!♡ んっ、むぅっ!♡」

 

 指チンポを与えた事で、真乃はようやく大人しく喘ぎ始めた。その間も、灯織を責める彼の腰は止まらない。あまりの快楽量に脳内で危険信号が発せられ、灯織の身体は反射的にプロデューサーから逃げ出そうとしている。それを無理やり押さえつけ、少女の狭穴を心行くまで蹂躙する。

 

「灯織っ! 俺のチンポを食いちぎるつもりかっ!? とんでもねぇキツさだ! もうちょっと緩めろ!」

「む――りですっ、できませんっ♡ あっ、あっ、あっ♡ ぷろりゅーさのおチンポ入ってると、わたしのアソコ、勝手にそうなっちゃうみたいでっ♡」

「うるせぇ! 口ごたえするな!」

「お゛――っ!!♡ やっ、ああっ、んっ、あっ! いっ――ぎゅ! イッちゃうっ!!♡」

 

 もしも隣の部屋に人がいたら、あまりに大きな喘ぎ声に驚いて、即座にフロントにクレームが入るに違いない。いやそれどころか、彼らの本能に従った獣セックスが発する淫猥な音は、廊下にまでも響いていた。この宿が貸し切り状態で、本当にありがたかったというところだ。

 

「種付けだ! 出すぞ灯織! おおおおおおっ!!」

 

 ばちゅんと腰を押し付けて、プロデューサーが灯織の中に射精を始めた。発射の瞬間、灯織の腰はプロデューサーのチンポに持ち上げられ、つま先が少し浮き上がった。

 

「ぷろりゅーさっ!♡ ぷろりゅーさのがっ、わたしのなかでびくびくって!♡」

「分かるか灯織! 俺の汚い遺伝子が、お前に流れ込んでるぞ! くそっ、相変わらず何てマンコだ! ザーメンが止まらねぇ!!」

「わ、わかりましゅっ! おなかあったかくって、とっても幸せでしゅっ! だいしゅきですぷろりゅーさっ!!♡ わたしぷろりゅーさのあかちゃん、ぜったいにんしんしましゅっ!!♡ お゛――っ!?♡」

 

 普段のクールな灯織からは、とても想像できない下品な喘ぎ声。発情しきった野良犬のほうが、まだお上品なセックスをするはずだ。それ程激しい交尾の果てに、二人は同時に激しい絶頂に陥る。ヂリヂリと脳髄を焼く激烈な快楽に耐える灯織は、苦しみと見まごう程の表情をしていた。――しかし、そんな彼女の中には確実に、プロデューサーに対する抑えきれない愛情が溢れていたのだ。

 栓の壊れた蛇口のように、プロデューサーは女子高生の子宮内部に、思う存分ドバドバと精を吐き出した。あまりの射精快楽に腰が震え、金タマはむしろ痛いほどだ。灯織は灯織で、生まれたての小鹿のように脚をガクビクと震わせながら、マン肉をキツくキツく締め上げて、男のザーメンを一滴残らず洩らすまいと努力している。かけがえのないユニットメンバーを男の奴隷として差し出す事を宣言し、灯織自身も男の性奴隷としての誓いを新たにする。今日の種付けは、彼らにとってそれほどに大切な意味を持つ。だからこそ、二人は今までにないほどの絶頂快楽を味わってた。

 灯織に種付けを行うと、プロデューサーは彼女からずるりとチンポを引き抜いた。灯織は息も絶え絶えになりながら、どうにか尻餅をつくことだけは回避した。

 そして次に、彼はもう一人の奴隷、真乃のマンコに狙いを定めた。

 

「……あっ♡」

 

 真乃が瞳にハートマークを浮かべた。

 そして何の前置きも無く、灯織の愛液と自分のザーメンで十分に濡れた肉竿を、真乃の最奥まで一気に埋めた。締まりの良い膣肉が、チンポの挿入を拒もうとして逆に心地よい刺激を亀頭に与える。

 

「おおお……!」

 

 灯織の内部とは異なる、無数のヒダがチンポ全体を甘やかすような感触に、彼は満足のうめきを漏らした。入れているだけでも、チンポの先が蕩けて消えてしまいそうな快感だ。灯織のキツマンと一緒に、このマンコも食べ放題だというのだからたまらない。リズミカルな腰の律動に合わせ、彼の口の端から垂れた汚い唾液が、真乃の滑らかな背中にぽたぽたと落ちる。

 無駄で面倒な理性を全てそぎ落とし、プロデューサーの脳は目の前のメスたちとの生殖の事だけを考え始めていた。

 

「んっ、むぁっ!♡ あっううっ!♡ んっ、んっ、んっ、んっ、あっ!♡」

 

 そしてそれは、真乃も同じだった。室内にパンパンという肉と肉をぶつけ合う音が鳴り続ける。少女の秘裂をどちゅどちゅと掻き分けて、グロテスクな肉棒がせわしなく出入りする。その度に脳内でスパークする快感に翻弄されながら、真乃はほとんど白目を向いて、マン肉をきゅうきゅうと締めていた。

 

「おおおあううっ!!」

 

 もはや人の言葉さえ忘れたのか、プロデューサーは天井を向いて意味不明の雄たけびを上げると、真乃の胎内にもザーメンを放出し始める。彼は真乃の尻に密着させた腰を、さらにぐぐっと押し込むようにしながら、濃厚でどろついた精液を吐き出し続けた。

 そして呆けた顔で数分間も吐精した後、彼は再び腰を振り始めた。

 

「アアアアァっ!♡ んぁっ! むぎゅぅうううっ!♡」

 

 どちゅんどちゅんと杭打機のように腰が撃ち込まれるたび、真乃の全身ががくがくと震える。あまりのピストンの激しさに、真乃の身体は壁に押し付けられ、その胸は卑猥にぐにぐにと変形していた。この分ならば、次の射精もそう遠くない。射精の予感に睾丸がきゅっと持ち上がったところに、プロデューサーは己の背中に押し付けられた柔らかい感触と、耳にかかる吐息を感じた。

 

「プロデューサー……。ちゅ、ちゅぱ」

 

 男の背筋を電流が走り抜ける。アクメからどうにか立ち直った灯織が、彼の背後に回り、唇で耳を愛撫してきたのだ。既にフル勃起していると思っていたのに、チンポに更なる血流が送り込まれる。それをマンコに挿入されている真乃が、「ん゛ほっ!?♡」っという下品な喘ぎ声を漏らした。

 

「もう出そうなんですか……? 真乃に出したら、次はもう一回、私にお願いします……」

 

 灯織のウィスパーボイスによるおねだりは、プロデューサーの耳の中に心地よく溶けていく。灯織は自分の胸を彼の背中に押し当てて、両手を男の乳首に回し、くりくりと刺激している。

 

「真乃も、本当に気持ち良さそう……。私もプロデューサーにエッチされてる時、ああいう顔をしてるんですか……? プロデューサー、出そうなら我慢しないでください……。真乃の中に吐き出してください……。私たちは、日頃の感謝の気持ちに、プロデューサーを気持ちよくしてあげたいんです……」

 

 前後を高校生の美少女アイドルに挟まれて、その身体に種付けするために、本能のままに腰を振る。まさに男ならば誰でも味わいたいと夢想するシチュエーションだ。射精を堪える必要などない。この二人が相手ならば何度だって勃つし、何度だって射精できる。その上、自分はプロデューサーだ。プロデューサーにはアイドルを好きにプロデュースする権利がある。この行為だって、その一環に過ぎないのだ。

 

「うおおおおおおっ!!」

 

 そして衝動のままに、彼は目の前のメスに精を吐き出す。これで今日何度目の射精だろうか。しかし彼のチンポも彼のザーメンも、全く勢いが衰える気配が無い。真乃のマンコから引き抜かれたチンポは、まだビクビクと震えて射精を続けていた。そして彼は振り向くと、背後にいた灯織の両肩を掴み、彼女を畳の床に押し倒した。

 

「あああ――っ!♡ プロデューサーの、入って、来ましたっ!♡ んぐぅっ♡ 奥まで、いっぱいっ!♡」

 

 正常位で灯織を犯す。射精したくなったら出す。ぐでっとしている灯織を置いて、真乃をバックからガチハメる。Gスポットを責めて思うさま喘がせ、背中に射精しアイドルの肌を汚してみる。それが終わったら、二人の身体を重ねてシメの中出しを行った。

 そうまでして、ようやく男の衝動は鎮まった。

 

「ふぅ、ふぅ、ふぅ……」

 

 荒い息を収めると、畳に転がってぴくぴくと絶頂の余韻で痙攣する二人を起こし、淫臭が籠る荒らした室内を仲居が布団を敷きに来るまでに直さなければという、まともな思考が戻って来る。

 

 しかし、彼は今日得た確信を忘れていなかった。プロデューサーとは、アイドルをハメ犯し、メスに堕としてこそ初めて、彼女たちの魅力を存分に引き出し、輝かせることができるのだと。

 

(待ってろよ、めぐる……)

 

 そしてその手始めは、はち切れんばかりの笑顔が眩しい、あの金髪の少女なのだ。



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三日目の朝~昼

 プロデューサーの雰囲気が変わった。

 めぐるがそれに気付いたのは、この温泉ロケに来てから三日目の朝だった。

 

 昨夜の夕食の時、めぐるはプロデューサーから逃げるように、温泉に入ると偽って部屋を出てしまった。彼女がそんな嘘をついたのは、灯織と真乃に同時に手を出す彼に嫌悪を抱いたから……ではないはずだ。もしそうであるならば、閉めた扉にすぐに耳を当て、室内の物音に耳を澄ませる必要があっただろうか。

 その時のめぐるは、めぐる以外の三人だけになってしまった部屋で、「何か」が起こる事を明確に期待していた。期待して、じわりと股を湿らせていたのだ。当然、めぐる本人にそうなのかと聞いても、彼女はそれを認めないだろう。だが既にめぐるは、真乃と灯織がプロデューサーに犯される光景をオカズにして行う自慰の快楽に、憑りつかれつつあったのかもしれない。

 めぐるの期待通りにというべきか、しばらくすると、プロデューサーと二人が、いやらしい事をする声が漏れてきた。ほぼ貸し切りとは言え、従業員か誰かが通る可能性が十分にあるにも関わらず、めぐるは息を荒くして、自身の秘裂に指を這わせた。そして、一度だけ甘イキを味わったところで、室内が急に静かになった。三人に気付かれたと思って、めぐるは慌てて扉の前から離れ、エレベーターでロビーに逃げた。結局それから日付が変わるくらいまでふらふらと時間を潰し、三人が寝静まった頃を見計らって、ようやく部屋に戻ったのだ。

 夜中は何も起きなかった。真乃と灯織はぐっすりと静かな寝息を立てていたし、プロデューサーは彼女たちが眠っている十二畳敷きの奥のスペースでいびきをかいていた。身体の芯が妙に熱くて、熟睡できなかったのはめぐるだけだ。

 深夜、ようやく眠れたと思ったら、布団に黒い何かが覆い被さって来て、めぐるは何度も目を覚ました。その黒いものはプロデューサーの大きな身体であり、プロデューサーのペニスはめぐるをレイプするために、ギンギンに反り返っていた。――だが、それはめぐるの夢に過ぎない。本当に目を覚ました時には、そこには誰も居ないのだ。

 そうやって目を覚ますたびに熱くなる身体を抱え、めぐるは一晩中、悶々と苦しんだ。

 

 朝、めぐるが目覚めると、既に灯織と真乃の姿は部屋に無かった。

 

「二人とも、風呂に行ったぞ」

「――――!! プ、プロデューサー……」

 

 部屋にいたのはプロデューサーだけだった。彼は浴衣姿のまま、窓際の椅子に座って、めぐるの事をじっと見ていた。上半身だけを布団から起こしためぐるの身体は、寝汗でしっとりと濡れている。それを眺めるプロデューサーの目つきは、昨日までとどこか違い、妙に鋭く、めぐるの身体の隅々までを舐め回すようなものだった。

 その視線に磔にされたように、めぐるがお早うを言うのも忘れて固まっていると、プロデューサーは言った。

 

「今日の予定は変更だ」

「――え?」

「めぐる、今日は真乃と灯織とは別行動になる。二人は街に降りて、温泉街の食レポだ」

 

 プロデューサーは静かな落ち着いた声で喋っている。今彼が言った食レポは、三日目の予定として、初めから織り込まれていた仕事だ。しかし予定では、めぐるも一緒に参加するはずだった。食いしん坊のめぐるは、今回の仕事の中で、それを一番の楽しみにしていた。

 

「わ、わたしは、どうするの……?」

 

 しかし今は食欲よりも、彼女の身体を切実に苛む別の欲求がある。その欲求がそうさせているのか、めぐるはプロデューサーの鋭い眼から目を逸らす事ができず、ただ指示を仰いだ。

 

「お前は、俺と二人で仕事だ」

「プロデューサーと、ふたり、だけで……何をするの?」

 

 赤ずきんが、おばあさんに化けた狼の前でそうしたように、めぐるは質問を繰り返した。

 

「簡単な仕事だ。山の上のほうに、いくつか秘湯って呼ばれてる温泉が湧いているそうだ。そこのPR用の宣材を撮りに行く」

「撮影……?」

「ああ、俺がそこまで運転する。……まあ、と言っても、歩いて行けない事は無いくらいの距離さ」

「ふたりで、そこに……? でも、でも、カメラマンさん、とかは……?」

「心配するな」

 

 そんな急に予定を変更して、カメラマンの手などは足りるのか。めぐるの疑問は当然であった。しかし、プロデューサーはその質問に対し、即座に、かつ断定的に言った。

 

「俺が撮る。……お前らの魅力を一番分かってるのは、俺だ」

「……っ!」

 

 やけにドスの利いたその声を受けて、めぐるの背筋をぞわりとしたものが走り抜けた。それは寒気のような、あるいは甘い痺れのような、良く分からない何かだった。そして、それが実際に何だったのかにせよ、めぐるがこう答えたのは事実なのだ。

 

「う、うんっ……。そう、だよね」

 

 もうすぐに出発するとプロデューサーが言うので、めぐるは身支度を整えるために布団から抜け出て立ち上がった。

 

「着替えたら広間で朝食だ。夕方まで部屋に戻れないから、必要なものは全部持って出てくれ」

「うん、分かった。………………」

「……どうした?」

 

 立ったまま動こうとしないめぐるに対し、プロデューサーが急かすように声をかけた。だが――

 

「あのね、プロデューサー。プロデューサーにそこに居られたら……、着替えられないんだけど……」

「ああ、そうだったな」

 

 彼はさも今気づいたという声を出したが、昨日までの彼ならば、めぐるが一々こんなことを言わずとも、さり気なくどこかに席を外してくれたはずだ。しかし今日のプロデューサーは、肘掛け椅子に腰かけたまま、全く動く気配が無い。

 

「プ、プロデューサー?」

「悪いが、今日は急ぐからな。すぐに着替えてくれ」

「え……?」

「服は学校の制服でいい」

「う、うん。でも……」

「ああ、そうか。俺も着替えなきゃな――」

「あ――!」

 

 めぐるは思わず声を出した。プロデューサーはようやく椅子から立ち上がったかと思うと、おもむろに浴衣の帯を解いて、前をはだけたのだ。それだけで、だらしなく脂肪がついた中年の下腹や、鼠色のブリーフが露わになる。

 

「どうした? 独りで着替えられないなら、俺が手伝おうか?」

「う、ううんっ!」

 

 めぐるは首を振りながら、プロデューサーの身体から慌てて目を逸らした。プロデューサーが急いでいるのなら仕方ない。彼にいやらしい気持ちは無いはずだから大丈夫だ。心の中でそんなお粗末な言い訳をしながら、少女はついに、自分の浴衣の帯に手をかけた。

 しゅるりしゅるりという衣擦れの音が、十二畳の和室の中で、やけに大きく響く。めぐるは浴衣の下に、寝間着代わりのTシャツとホットパンツを身に着けていた。シンプルなデザインのTシャツは、めぐるの巨乳のせいで、生地がパツンパツンに張っている。出かけるために着替えるのなら、それも一度脱がなければならない。

 めぐるがプロデューサーの表情をうかがうと、早くしろと、男の厳しい目が言っている。めぐるは最早、その目線に逆らえなかった。

 

「ンっ……!」

 

 しばらくもじもじとためらってから、めぐるは両手を上げ、Tシャツを脱いだ。その下から、高校一年生とは思えない、めぐるの90㎝のバストがこぼれ出る。張りのある半球は、先端を隠す薄緑色のブラとともにプルンと揺れた。

 

(脱いじゃった……。プロデューサーの前で……。わたしの心臓、信じられないくらいドキドキしてる……っ!)

 

 動悸の音がやかましくて仕方ない。ライブの直前でも、こんなに胸が弾んだ事は無い。しかもまだ終わっていない。めぐるは少し前かがみになると、ホットパンツに手をかけて、それも脱ぎ始めた。

 

「んっ……、しょっ……」

 

 緊張で上手く脱げないのか、非常にゆっくりとした動作でホットパンツが下ろされていく。めぐるの秘部を守っている、ブラとおそろいの薄緑色のショーツがプロデューサーの前に晒され、前かがみになっているせいで、彼女のたわわな巨乳は、よりその谷間を強調していた。

 水着でグラビアを撮影した事くらい、めぐるにも何回もある。ブラとショーツだけの姿になったとは言え、晒している肌面積はビキニとほとんど変わらない。だが、二人だけになった温泉旅館の一室で、プロデューサーにまじまじと見られながら脱衣するという行為は、恐ろしく淫猥な響きを持っていた。

 その時のめぐるがプロデューサーから目を逸らさず、彼の股間部をよく見ていれば、ブリーフの前面が不自然に盛り上がり、はち切れんばかりになっていた事に気付けただろう。

 

「き、着替えたよ、プロデューサー」

 

 どうにか着替え終わると、めぐるはプロデューサーに報告した。紺色のYシャツと赤基調のチェックスカート。めぐるの制服はどことなくアメリカンスクールを思わせるデザインで、金髪碧眼のハーフである彼女に良く似合っていた。

 

「じゃあ行くぞ、他の荷物は、全部車に積んである」

 

 プロデューサーのほうも、いつの間にかスーツ姿に着替えている。二人が着ているのは、何の違和感もない、いつも通りの服装だ。いつもと違う部分があるとすれば、昨夜めぐるの制服にぶっかけられたプロデューサーの精液の残り香がほんのりと漂い、少女の嗅覚を知らぬうちに犯していた事くらいか。

 ともあれそうして、急遽変更された予定に従い、二人は旅館の広間で朝食をとった後、車に乗って山の上のほうに移動した。

 

「………………」

「………………」

 

 行きの車内では、お互いに完全に無言だった。助手席に座るめぐるは、どうしてかすぐ隣にいるプロデューサーの顔を見る事すらできず、ひたすら前を向いていた。プロデューサーが何を考えているのかは分からないが、いつもの彼よりも、少しだけ運転が荒っぽい気がする。速度もかなり出ていて、まるで、一刻も早く目的地にたどり着きたいかのようだった。

 

「ここだ……。聞いてたよりも立派だな……」

 

 プロデューサーがつぶやいた。その秘湯は、山の上とは言っても、アスファルトで舗装した道路を十数分くらい運転する程度でたどり着けた。露天風呂だそうだが、駐車スペースから見えるのは木造の小屋だけだ。あれが脱衣所で、温泉が湧いているのはその先らしい。そう言えば、小屋の奥の木々の間に、湯気が立ち上っているのが見えた。

 

「じゃあ、始めるか」

「あ……」

 

 そう言うと、大きなカメラバッグを肩にかけたプロデューサーは、ざすざすと小屋に向かって歩いていく。

 

「プ、プロデューサー、待ってよ!」

 

 そしてめぐるは、その背中を慌てて追った。

 

 その秘湯には、男湯と女湯の区別などは無いらしい。しかし脱衣所だけは、かろうじて男女のスペースに分けられていた。あまり人が訪れる事は無いのだろう。脱衣所の木の床の上にも数枚の落ち葉が吹き込んで、そのままになっていた。

 小屋の中を一通り眺めてから、プロデューサーはめぐるに問いかけた。

 

「なあめぐる、どうして今回、この仕事を引き受けたか分かるか?」

「え……?」

「町としては、こういう無駄になってる観光資源を整備して、新しい客を呼び込みたい方針らしい。この小屋も、それに合わせて改築される手はずになってるそうだ」

「そ、そうなんだ」

「ああ。お前たちがここで仕事をやっておけば、イルミネーションスターズがこの町の親善大使のような扱いになる。自治体もそれなりに予算を付けてるから、細いが確実な仕事が、これからももらえるはずだ」

「う、うん」

 

 めぐるたちにやらせる仕事の方針について、このプロデューサーは基本的に隠し事をしない。今はアイドル界で上昇気流に乗りはじめたイルミネだが、だからこそ、派手なライブだけに目を奪われず、こういう地道な活動もしっかりとやっておきたいと彼は言った。

 

「お前たちも、まだまだ固定ファンを増やさなきゃならない。こういう自治体のPRに参加しておけば、地域の住民はお前たちに愛着を持って、ある程度動向を追ってくれるようになる」

「そ、そうだねっ。分かったプロデューサー! わたし頑張るよ!」

 

 そうやって、めぐるたちのアイドル活動について熱っぽく語るプロデューサーは、めぐるがこの温泉ロケに来る前から知っていた、いつものプロデューサーだった。その言葉を聞いていると、めぐるの心を覆う悶々も少し晴れて、彼女の返事と表情に明るさが戻ってきた。

 

「良し、その調子だ、めぐる」

 

 そしてプロデューサーは、めぐるに対し、優しい表情でにっこりと笑いかけた。

 

(あ……!)

 

 彼につられてめぐるも笑顔になった。彼女が久しぶりに笑ったのは、自分たちのアイドル活動について、プロデューサーがやっぱり真剣に考えてくれているという確信を得たからだ。それだけでなく、プロデューサーはめぐるに対し、こうも約束してくれた。

 

「俺がお前たちの魅力を最大限に引き出して、必ずお前たちをトップアイドルにしてみせる。だから、心配するな」

「うん……。うんっ! プロデューサー!」

 

 やはり、真乃と灯織が彼にされていたことは、何かの悪い夢だった。それか、そそっかしいめぐるの見間違いか勘違いに違いない。だって彼はこんなに真摯な声と表情で、必ず彼女たちをアイドルとしての高みに連れてってくれると、めぐるに約束してくれたのだから。デビューからずっと、ここまで苦労を共にしてきてくれた彼が言うのだから、きっと間違いない。

 

 だから――

 

「それじゃあ、撮り始めるぞ。……まずは、脱ぐシーンからだな」

 

 カメラの電源を入れたプロデューサーがそんな風に言うのも、きっとめぐるのアイドルとしての将来を考えての事なのだ。そうであってほしいと、めぐるは信じたかった。

 

「は、はい、プロデューサー」

「良い返事だ」

 

 笑顔のままのプロデューサーに褒められて、何故かめぐるの下腹の奥が、きゅんきゅんと疼いた。

 

―――――――――――――――――――

 

「めぐる、ゆっくりだ。ゆっくりと手を動かせ」

 

 ロッジ風の木の小屋の中で、デジカメ特有の電子的なシャッター音が鳴り続ける。そのカメラを構えているのは、プロのカメラマンではなく、弱小プロダクションの一介のプロデューサーである。スーツのジャケットを脱いでネクタイを外し、彼は撮影に熱中している。

 

(撮られてる……、プロデューサーに撮られちゃってるよぅ……!)

 

 被写体はもちろん、彼がプロデュースする大切なアイドルの一人、イルミネーションスターズの八宮めぐるだ。高校一年生で16歳。金髪碧眼の日本人とアメリカ人とのハーフ。身長157㎝、体重46㎏の、スポーツで鍛えられた贅肉一つついていない引き締まった体。それなのにバストは90㎝、ウェストは59㎝、ヒップは89㎝と、出るところは出て引っ込むところは引っ込んだ、まさに理想的なプロポーションをしている。ダンスが得意で、太陽かひまわりのようにはつらつとした彼女の笑顔は、男女を問わず見た者を虜にする。明るい歌声に、勇気をもらったというファンも多い。

 デビュー当初は全然だったが、最近では、握手会を開けば必ず盛況になる。そんな時、ステージ衣装を着た彼女の前に列を作る青少年たちは、憧れと恋愛感情が入り混じった顔で、ソワソワと自分の順番が来るのを待っている。「来てくれてありがとうっ!」と言いながら、満面の笑顔でめぐるが彼らの手を握ると、ファンたちは更にめぐるのファンになる。

 

 そんな八宮めぐるが、いかにプロデューサーとは言え、一人の野暮ったい中年男が構えるカメラの前で、ストリップショーまがいの事をしているのだ。

 

「いいぞめぐる……! 恥ずかしくてもいい! いや、恥ずかしがらなきゃだめなんだ……! それでこそだ……! もっと、もっと恥ずかしがれ……!」

 

 羞恥に息を荒くして、頬を紅潮させながら、高校の制服を一枚一枚脱いでいくめぐるを見て、プロデューサーは良く分からない納得の仕方をしている。前から、後ろから、上から、下からと、色々な角度から舐め回すように、彼はめぐるを撮影し続けた。

 

「んっ……」

 

 スカートのホックを外した時、めぐるの口から鼻にかかった声が漏れた。その瞬間を見逃さず、プロデューサーは何回もシャッターを切る。そうすると、めぐるの顔はさらに羞恥に染まり、耳や首まで真っ赤になった。涙目になり、きゅっと唇を噛んだ彼女を見て、男は狂喜して撮影を続けた。

 

「チッ! めぐる、ちょっと待ってろ」

「は、はい」

 

 めぐるがブラとショーツだけの姿になる前に、プロデューサーはメモリカードの容量を一枚分使い切った。熱中していたのに邪魔されたと、彼は忌々しそうに舌打ちすると、即座に次のメモリーカードに取り換える。その前で、腕を胸の前に持ち上げ、太ももを擦り合わせて、何とか恥ずかしい部分を隠そうと、めぐるはむなしい努力を続けていた。

 

「続きだ……!」

 

 そう言った時のプロデューサーの目は血走り、めぐるに有無を言わせない気迫が籠っていた。

 だが、この続きという事は、めぐるはブラとショーツも脱いで、男の前で全裸になるという事を意味する。いくら何でも、高校生アイドルのそんな画が、温泉街のPRに使えるはずはない。しかし、このプロデューサーの中には確信があった。

 

「めぐる、分かるな……! お前のアイドルとしての魅力を、全部引き出すためなんだ……!」

 

 何の嘘偽りもなく、彼は本心からそう言った。これから始まる今日の「レッスン」を乗り越える事で、めぐるはただの明るい少女にとどまらない新しい魅力を身に着けて、更なるステージへと昇るはずなのだ。

 その、少女が一人で受け止めるにはあまりにも重い、暗く歪んだ熱意を間近に受けたせいか、それとも、この温泉地に来てから目撃し続けた衝撃的なシーンの数々が、彼女の常識と倫理観をぐずぐずに脆くしていたせいか、めぐるは彼の言葉に対して、小刻みに肩を震わせながら、首を縦に振る事で返した。

 

「んっ……、はぁっ……」

 

 フロントホックに手をかけただけで、めぐるの口からとんでもなく甘ったるい声が漏れる。プロデューサーは鼻息荒く、ファインダー越しにその様子を凝視しながら、決定的瞬間を待った。この穢れの無い少女が、男の前で初めて全てを晒す瞬間を、永遠のものとして残す。ズボンの下でペニスを勃起させながら、彼はそんな謎の使命感に駆られていた。

 

「んくっ……」

 

 めぐるがホックを外すと、それに押さえつけられていたバストが揺れ、肩にかかるブラ紐が緩んだ。焦らす様な動きで、めぐるは胸を腕で隠しながら、ブラ紐をずらしていく。プロデューサーは無言で、パシャパシャとシャッター音を鳴らしている。そしてとうとう、薄緑色のブラが、パサリと木の床に落ちた。

 

「……腕をずらせ。……ゆっくりとだ」

「は、はいっ……、んっ」

「いいぞ、めぐる……」

 

 ぎゅっと目をつぶり、めぐるは男の視界を遮っていた白い腕を、己のたわわな果実からどけていく。その頂点にあるピンク色の突起を、ついに彼は目撃した。

 

「素晴らしいぞ……」

 

 ファインダーから目を離し、肉眼でそれを確認して、思わず、彼はつぶやいていた。控え目な乳輪と可愛らしい乳首。めぐるの胸の魅力は、これがあってこそ完成される。まるで一つの崇高な美術品のようだった。ファンに見せる事ができないのがもったいない。半ば本気で、プロデューサーはそう思った。

 しかも、身体の震えに合わせてぷるぷると震えるその乳首は、ツンと硬く張り詰めて上向いているのだ。こんな薄汚い中年男の前でストリップショーを行いながら、乳首を勃起させている。彼が睨んだ通り、やはりめぐるは灯織や真乃と同じ、天性のアイドル――淫乱なメス犬だった。

 

「ああ……、んっ――」

 

 そして、もはや彼が命令する必要すらなく。めぐるは自ら最後の布――ショーツに手をかけた。思わず揉みしだきたくなる尻から、邪魔っけな布切れが取り払われる。引き締まった腹の下にある、鼠径部から続く三角地帯は、もはや感動的とも言える美しさだった。そして肝心の乙女の秘裂には、産毛一本生えていない。一目見ただけで、そこが誰の侵入も許した事が無いと断言できるほど、ぴっちりと閉じられていた。そして、そこから確かに漂う芳しいメスの香り――

 

 ――パシャ、パシャ、パシャ。

 

 全裸になっためぐるの前で、プロデューサーは無言のまま、延々とシャッターを切り続けた。

 

「ん、くぅっ――。あっ、んっ――――!」

 

 そのシャッター音に合わせ、めぐるは喉をびくつかせ、艶やかな声を漏らす。彼女の内ももには、つぅっと、透明な液体が一筋流れていた。

 

―――――――――――

 

「その石に腰かけて、右肩越しに振り向け。山の景色を見るんだ。――そう、そうだ。少し目線を下げろ。温泉の心地よさに身を任せて――」

 

 脱衣シーンの次は、温泉に浸かりながらの撮影会だ。めぐるは髪をアップに結って、バスタオル一枚だけを身体にまとわせている。全てをさらけ出した後なのに、今更バスタオルなどと思うかもしれないが、温泉というシチュエーションにアイドルを連れてきて、ただ裸のシーンを撮るだけでは不満足だと彼は考えていた。

 露天の縁の石組みに腰かけるめぐるの肩は、湯の熱さによって赤く染まっている。肌はいつにも増して潤いを帯び、彼女の鎖骨を流れる水滴は、命の水のように輝いていた。バスタオルの合わせた部分からは、ちらりとめぐるのヘソと鼠径部が覗いている。むしろ全裸の時よりも、男の目を奪う淫靡な風景がそこにある。温泉に入るめぐるの背景には、初秋の山野の恵まれた自然が、パノラマで広がっている。こんな絶景の温泉に、こんな美少女と入る事ができれば最高だ。ここで撮った写真をポスターにすれば、この温泉地にも千客万来間違いなしであろう。

 めぐるの入浴シーンを、プロデューサーはあらゆる角度で撮りまくった。湯に濡れた背中を写したり、少女が肩まで湯に浸かり、陶然とした表情をしているところを撮影したり、とにかくシャッターを切りまくった。めぐるもいつの間にか、いやらしい思いなどをほとんど忘れて、モデルとしての仕事に集中していた。しかし、そうしてかなりの時間撮影に没頭すると、熱中していたプロデューサーは、どうしてか表情を曇らせ始めた。

 

(プ、プロデューサー? どうしたの……?)

 

「…………違う」

「え……?」

「…………」

 

 めぐるが聞き返しても、彼はデジカメのプレビュー画面を見て首を傾げるばかりだった。どうやら彼は、写真の出来が気に食わないらしい。

 

「……時間もある。次に行こう」

 

 そしてプロデューサーは、不意にカメラを下ろすと、めぐるにそう言った。この秘湯以外にも、まだ撮影しなければならない温泉があるそうなのだ。まだ湯の中にいるめぐるを置いて、プロデューサーは振り返り、めぐるが引き留める暇もなく出て行った。

 

「ま、待ってよプロデューサー!」

 

 めぐるは慌てて湯から上がると、急いで服を着て脱衣所の外に出た。その時には、プロデューサーはもう運転席に乗っていて、エンジンもかかっていた。めぐるが助手席に座りシートベルトを締めると、彼は何も言わずにアクセルをふかした。

 次の秘湯は、また更に山の上にあった。先ほどと同じような撮影が、そこでも行われていく。しかし、めぐるが順調に仕事をこなしているはずなのに、プロデューサーの顔はどんどん険しくなっていく。

 

「……次が最後だ」

 

 彼がそう言ったのは、昼も過ぎ、二時くらいになった頃だった。

 

(ど、どうしたんだろう……。プロデューサー、あれからずっと、全然喋らない……。顔も怖いし……)

 

 プロデューサーが依然として不機嫌な事は明白だ。しかし、その理由がめぐるには分からない。それでも、彼女は最後の秘湯に車が到着する前に、勇気を出してプロデューサーに不機嫌の理由を尋ねた。

 

「プロデューサー、どうして怒ってるの……?」

「…………」

「わたし、何か失敗しちゃった……?」

「……いいや」

「でも……。……あ!」

 

 めぐるがうつむくと、プロデューサーがブレーキをかけ、山道の途中で車が止まった。

 

「ど、どうしたのプロデューサー?」

「これを見ろ」

「これ……? さっき撮った写真……? …………!!」

 

 プロデューサーが運転席から差し出したのは、さっきから彼が使っていたデジカメのプレビュー画面だった。それを見てめぐるが瞠目したのは、自分自身の恥ずかしいフルヌードが映っていたからではない。

 

「これ…………わたし?」

 

 プレビュー画面に映っていたのは、山々を背景に温泉の縁に腰かける、バスタオル姿のめぐるだった。荒い画質でも分かる。大自然の圧倒的な美しさ以上に、そこに映っている少女は、一瞬めぐるが自分自身だとは分からないほどに美しかった。いやらしいとかそういう感想は、この写真からは得られない。無垢な少女の可愛らしさと、そこから脱皮しかかっている艶やかさ。そこにある素晴らしさを、めぐるの語彙では表現しきれない。そこに映っている少女に、きっと誰もが恋をする。前にめぐるを怒鳴った、大御所芸能人御用達のカメラマンだって、こんな写真を撮れはしないだろう。

 

「すごい……」

 

 それは、めぐるの素直な感想だった。

 この二人だけの撮影会に出発する前、プロデューサーは旅館の部屋で、「お前らの魅力を一番分かってるのは俺だ」と、力強く宣言した。それは事実だったのだと、めぐるはようやく思い知った。プロのカメラマン以上に、めぐるのファン以上に、めぐるの家族以上に、そしてめぐる自身以上に、プロデューサーはめぐるの魅力を知っている。そうでなければ、こんな奇跡のような写真は撮れないのだ。

 しかしプロデューサーは、不満足そうに眉間にしわを寄せて、写真の出来を切り捨てた。

 

「まだまだだ」

「でも、そんな、こんなにすごい写真なのに」

「足りない。めぐる、お前はもっと、これよりずっと魅力的だ」

「え……」

 

 めぐるの心臓が、トクンと跳ねた。

 プロデューサーは、この写真に写っている奇跡のような美少女よりも、めぐるのほうが魅力的だと言っている。お世辞やおためごかしではなく、本気でそう言っている。彼はそのことを微塵も疑っていない。

 

(プロ、デューサー……)

 

 今めぐるの顔が赤くなり、心臓がトクトク跳ねるのは、この温泉地で何度か経験したような、恥ずかしさや性衝動から来るものではない。こんな感情を、少女はこれまで一度も経験した事が無い。

 

「……出すぞ」

 

 カメラを引っ込めると、プロデューサーはそうつぶやいてからアクセルをふかした。

 それから次の目的地に着くまで、めぐるは熱に浮かされたような顔で、プロデューサーの横顔を眺め続けていた。

 

――――――――――――――――――――

 

「……どうしたらいいか、考えたんだが」

 

 そして最後の撮影地、人里から完全に外れた秘湯に到着し、その近くの砂利場に車を止めると、プロデューサーは唐突に言った。

 

「え……?」

「俺が撮りたいめぐるの魅力を引き出すには、どうしたらいいか」

「……それって」

「やっぱり、一つしかない。方法は一つしか。……これはあまり、見せたくなかったが」

 

 ぶつぶつとつぶやいたかと思うと、がたりという音がして、ミニバンの扉にロックがかかった。運転席から、プロデューサーが鍵をかけたのだ。

 

「なっ、なに……?」

 

 めぐるは身体をこわばらせた。プロデューサーが無言で上体をひねり、助手席の彼女に身体を近づけてくる。めぐるは何かを想像して、きゅっと目をつぶった。しかし、プロデューサーは彼女には覆い被さっては来ずに、ごそごそと何かをしている。

 

「スマホ……?」

 

 彼は自分のスマートフォンとカーナビの画面を有線でつなげて、そこに何かを映し出そうとしているのだ。スマホと画面をつなげ終わると、プロデューサーは再び運転席に深く腰掛け、今からそこに映るものを見ろと、めぐるに指示をした。

 

「あ……」

 

 最初に映ったのは神社の石段だった。スマホの動画アプリで撮られたと思しきその映像は、撮影者が歩くたびにゆらゆらと揺れている。その画面の奥、石段の上のほうに小さく映っているのは、見慣れたデザインの浴衣を着た金髪の少女だ。

 

(これって……)

 

 めぐるはごくりと喉を鳴らした。その時にはもう、彼女にはこの映像が何を撮影したものなのか、はっきりと分かっていた。撮影者の前方をふらふらと行く金髪の少女は、後をつけられている事に気付こうともしない。まるで誘蛾灯に誘われるように、ただふらふらと、石段を登っていく。

 

「俺は、ここに映っているものが、もう一度見たい」

 

 画面に目を奪われるめぐるの隣で、運転席に座るプロデューサーが言った。

 

 石段を登り切った少女は、すすけた鳥居をくぐり、画面外に消えていく。動画はそこで一旦切れ、シーンが変わった。次に映ったのは、白い砂利が敷き詰められた神社の境内だ。さっきの少女は、やはりその動画にも映っていた。少女は賽銭箱の裏で、拝殿の扉の隙間から、その中を覗き込むようにしている。

 望遠の隠し撮り映像だが、確かに映っている。金髪の少女は自身の浴衣の中に手を入れ、己の胸や股間をせわしなくまさぐっている。それが自慰にふけっているのだとは、彼女が時折、ビクビクと絶頂に身体を震わせることからも明白だ。

 

「…………っ!!」

 

 映像は唐突にブラックアウトした。プロデューサーが、スマホと画面を繋いでいたケーブルを、強引に引っこ抜いたのだ。

 

「めぐる」

「はっ、はっ、はっ、はっ、はっ――」

 

 プロデューサーに声をかけられても、めぐるは返事ができない。過呼吸寸前の状態で、彼女はどうにか正気を保っている状態だ。

 

「めぐる」

「んっ――――!」

 

 もう一度呼ばれて、めぐるは自身の心臓を手で押さえた。

 

 逃げなければならない。ここから逃げなければ。

 

 めぐるの理性が、ガンガンとうるさいほどに警鐘を鳴らしている。

 今すぐここから逃げなければ、きっともう戻れなくなる。この先に待っているのは、少女にとってそれほどに恐ろしく――そしてとても素晴らしい事だった。

 

(逃げなきゃ、逃げなきゃ、逃げなきゃ、逃げなきゃ――!)

 

 頭の中で何度唱えても、脚は震えるばかりで動かない。手も震えていて、シートベルトを外す事さえままならない。

 それに、逃げると言ってもどこに逃げれば良いのだろう。ここは人里離れた山奥で、車を動かせるのは彼だけだ。逃げる場所などどこにもない。――だから、受け入れなければ。これから起こることを受け入れなければ。そうすればきっと、今よりずっと幸せになれる。

 

(違う、違うよ、わたし、そんな、真乃、灯織――!!)

 

 大切なユニットメンバーに助けを求めたが、想像の中の二人は何故か妖艶に微笑んでいて、めぐるの耳元で、一緒に堕ちようと囁いてくる。一緒に堕ちて、三人で気持ちよくなろうと。めぐるのショーツに縦染みが広がるのはどうしてだろうか。それはきっと、恐怖で失禁したからではないはずだ。

 逃げなければならない。でも、車のドアにも鍵がかけられている。だから逃げられないのは仕方ない。これから起こる事をめぐるは望んでいないが、逃げられないから仕方ないのだ。

 

「めぐる」

「――――――――!!」

 

 三度目に名前を呼ばれて、めぐるの身体はシートから跳ね上がった。

 プロデューサーのごつごつした手が、彼女の制服のチェックスカートに近づいてくる。

 そして、いよいよだとめぐるが思った時、プロデューサーの手は、彼女が座る助手席のシートベルトを外し、扉のロックを解除した。運転席から操作されて、助手席の扉が電子音と共に開いていく。

 

「え……?」

 

 呆気にとられるめぐるを車内に置いて、プロデューサーは降車する。肩にはカメラバッグを下げていない。完全な手ぶらだ。

 

 そして、秘湯の看板が立っている辺りまで歩くと、彼はめぐるが乗る車を振り返って、はっきりとした声で言った。

 

「お前が望むなら、こっちに来い」

 

 逃げ道は用意してやった。だから来るならば、めぐる自身の意志で来い。彼はめぐるに、そう言っているのだ。プロデューサーの姿は、秘湯があるはずの獣道の奥に消えていく。

 

「わた、し…………」

 

 めぐるは迷った。いや、彼女の中に、本当にわずかにでも迷う気持ちは残っていたのか。

 

「プロ、デューサー…………」

 

 彼女は既に車を降りて、獣道の奥に吸い込まれようと、ふらふらと歩いていた。



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三日目の夕方

「おお……」

 

 プロデューサーはその風景を見て感嘆した。

 最後の秘湯は、これまでのものに増して、まさに秘湯というに相応しかった。下草をかき分けるような獣道を抜けると、少し開けた岩場があり、その岩のくぼみに自然に溜まったように、透明な温泉が湯気を上げて満ち満ちていた。

 眼下には山の風景の他に、彼らが滞在している温泉地が一望できる。まさに絶景だ。来るまでに時間はかかるが、間違いなく来る甲斐のある場所だと言える。

 彼はひとしきり風景を楽しむと、一応は設けられている脱衣用の棚に、脱いだ服をひっかけていく。ズボンとブリーフを下ろすと、痛いくらいに勃起したチンポが跳ね上がり、ベチンと勢いよく彼の腹にぶつかった。

 

(ふん、そんなに焦るなよ)

 

 全裸になったプロデューサーは、いきり立つ己のマラをどうどうと鎮めた。

 

(焦らなくても、お前の獲物はすぐに来るさ)

 

 彼は確信を持っていた。駐車場に放置してきためぐるは、絶対に来る。

 余裕の表情で、彼は温泉の中に脚を沈め、全身を浸した。

 そして心を平静に保ったまま、彼は雄大な自然を眺めながら、湯の温かさを堪能した。

 彼の背後で、がさりと草を踏む音がしたのは、彼が湯に入ってから十分もしないうちにだった。

 

「ここに来た意味は、ちゃんと分かってるよな?」

 

 後ろも見ずに、彼はそう言った。背後の人影が息を飲む気配が、彼にまで伝わってくる。

 

「お前は、お前の意志でここに来たんだ。その意味が分かってるな?」

 

 湯の中でざばりと立ち上がり彼は振り返る。彼を追って獣道を通ってきためぐるが、彼の勃起チンポを見て、びくりと身体を震わせた。その処女らしい可愛い反応に、思わず笑みがこぼれてしまう。まるで、調教しはじめの頃の灯織や真乃を見ているようだ。

 

「怯えるなよ、めぐる。こいつが、お前のアイドルとしての魅力を、今よりもっと引き出してくれるんだからな」

 

 温泉から上がると、彼は平たい岩の上の立って、めぐるを手招きした。

 

「来い」

 

 それに誘われて、めぐるはふらふらと歩き出した。その目には恐らく、彼のグロテスクなチンポしか映っていない。

 

「そこで止まれ」

 

 まるで、彼の声そのものに彼女を従わせる強制力が宿っているかのように、めぐるはピタリと足を止めた。

 

「プ、プロデューサー……」

 

 めぐるの息は既に荒く、彼女の豊満な胸は、その呼吸に合わせて激しく上下している。そんな彼女に、彼は改めて確認した。

 

「ここに来た意味が、分かってるな? お前は自分の意思でここに来た。それで間違いないな?」

「ち、ちが、わたし……」

「じゃあ、どうしてだ? どうしてお前はここに居る」

「わたし……、わたし……」

「それにどっちにしろ、俺はお前に、何もする気は無いぞ?」

「え……」

 

 その言葉を聞いて、混乱しきっていためぐるの表情が、更に曇った。そう、彼はあくまで、ここでめぐるに手を出すような真似をするつもりはない。ただし――

 

「……お前が、自分から俺に、何か頼まない限りはな」

「んっ――」

 

 めぐるが胸に手を当てて、息を飲んだ。彼女の頭の中では、理性とメスとしての本能が、激しく戦っているに違いない。だが、そんな頼りない理性など、優れたオスのチンポの前には呆気なく吹き飛ぶのだ。プロデューサーが下腹に少し力を込めると、彼のチンポは更にそそり立って、亀頭のエラが一回り大きくなった。竿には太い青筋が浮かび、ビクビクと脈打って、このメスの処女マンコを早く味わわせろと、持ち主に抗議している。

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」

 

 まるで全力疾走した後のように、めぐるは肩で息をし始めた。どうしてそうなってしまうのか、めぐる自身は分かっていないようだが、プロデューサーは知っている。ギリギリまで焦らされためぐるの身体は、もはやこのチンポを見ただけで、男をご主人様に思い定め、発情を始めたのだ。

 彼はめぐるに勃起チンポを見せつけたまま、彼女の耳元に口を近づけると、ゆっくりと囁いた。

 

「めぐる」

「~~~~~~~っ!!」

「お前はこいつで、どうして欲しい?」

「ちが、ちがうのっ、わたしっ。何も欲しくなんかっ」

 

 欲しい、欲しい、欲しい、欲しい。身体の内側から引っ切り無しに声が響く。めぐるの中に充満する思春期の健康な性欲は、とても彼女の思い通りになりそうにない。

 

「灯織や真乃が、こいつで鳴かされているのを見たんだろう? それを見て、お前はどう思った?」

 

 とても気持ち良さそうだった。気持ちよくて気持ちよくて、たまらないという声と表情をしていた。そして二人とも、とても幸せそうだった。めぐるが感じている切ない感覚など二人には無縁で、プロデューサーに強引に犯されている二人は、とても満たされて見えた。

 

「羨ましいと、思ったんじゃないのか?」

 

 そうだ、羨ましかった。そして同時に寂しかった。大切なユニットメンバーの二人に置いて行かれたような気がして、孤独に苛まれて泣きそうだった。

 

「でも、でも――」

「お前らは、三人で一つのユニットだ。そうだろう? お前だけ仲間外れで、お前はそれでいいのか?」

「わ、わたし、わたし――――!」

 

 駄目だった。所詮オスの前で、メスが抵抗するなどできはしないのだ。めぐるはついに、目の前に居る下衆プロデューサーに対して、決定的な台詞を口にしてしまった。

 

「わたしも、真乃と、灯織みたいに――!」

 

 めぐるは大声で叫ぶ。

 プロデューサーの口角が、にぃっと邪悪に吊り上がった。

 

「わたしも二人みたいに、プロデューサーに、エッチなことされたいのっ――!」

「お前ははじめてだろう? こんなオッサンに、大切な処女を捧げてもいいのか?」

「お願いしますっ、プロデューサーっ!」

 

 めぐるはまだ、自分の口がどうしてそんな事を口走るのか分かっていない。だから彼女は心底悔しそうに両目をつぶり、大粒の涙をこぼしながら、やけくその様に懇願している。

 

「俺とセックスしたいのか?」

「はい、そうですっ!」

「ちゃんと具体的に、自分の口で言え」

「セックスです! セックスして欲しいんです! プロデューサーのおちんちんで、わたしも真乃と灯織みたいに気持ちよくされたいのっ!!」

「生で挿入するし、生で出すぞ? 中出しだ。意味が分かるか? そしたら、妊娠するかもしれないな」

「――――――っ!!」

 

 最後の質問に対し、めぐるは言葉を発する事ができず、ただぶんぶんと首を縦に振った。

 

「よし、良い子だ、めぐる」

 

 その宣言によって、少女は悪魔に大切なものを捧げ渡してしまった。それと引き換えに、めぐるは何を与えられるのか。それは、ビクビクと震えるカリ高の勃起チンポが示している。――それは途方もない快楽と、オスに支配される幸福だ。

 

「脱げ。それとも、制服のままでハメられるか? 好きな方を選べ」

 

 その命令は、めぐるの飼い主としての命令だった。彼女がどちらを選ぼうと大差ない。めぐるはこれからずっと、裸でも制服でもステージ衣装だろうと、あらゆる格好をして、あらゆる場所で彼に犯されて、男が好き勝手に性欲処理するためのオナホールにされるのだ。

 そして、めぐるは全裸で処女を散らされる事を望むらしい。彼女は制服に手をかけると、しゅるしゅるという衣擦れの音を立てて服を脱ぎ始めた。オスを焦らすような速度で、一枚一枚と脱いでいくのは、今日のストリップ撮影会で学んだ成果が、早速出ていると言ったところだろうか。

 

「ふふふ……」

 

 プロデューサーは思わずほくそ笑んだ。

 めぐるの裸体は、何度見ても最高だった。どこもかしこも極上だが、特に、スポーツで引き締まった腹と脚、重力に逆らって形を保つ美巨乳が素晴らしい。今からこれを自由にできると考えると、カウパーが溢れて止まらなかった。

 

(さて、どうするか……、まずは、そうだな)

 

 目をつぶったまま震えるめぐるを舐め回すように見てから、彼はこの身体の、どこに最初に手を付けるかを決めた。まずはやはり、この日本人離れした巨乳を味わうべきだろう。彼はちょっとしゃがみ込むと、その汚い唇を、めぐるのピンク色の乳首に近づけていった。

 

「ひ――――んっ!」

 

 男の唇で乳首をついばまれただけで、めぐるの背筋に電流が駆け抜ける。

 

(な――に、これっ! 乳首、プロデューサーにキスされて、こんな――!)

 

 それは間違いなく快感だった。プロデューサーはめぐるの乳房にそっと手を添えると、いやらしい手つきでやわやわと感触を楽しみながら、舌先で乳首を転がし始めた。

 

「あ――――、んんっ!! いやぁっ!!」

 

 一見めぐるは身をよじって抵抗しているようだが、強引にプロデューサーの身体から離れようとすれば、それは恐らく容易だったはずだ。それなのに、めぐるは目の端に涙を浮かべ、いやいやと首を振りつつも、プロデューサーのされるがままになっている。

 

「あ――――! んっ――ふっ! いや、いやぁっ!! こんなの、んっ、こんなの――っ!」

 

 めぐるの胸を揉むプロデューサーの手の動きは、段々と大きくなっていく。その触り心地を堪能すると同時に、思春期の少女の硬さが残る胸に、決して痛みを与えないように注意しながら、コリをほぐし、快感だけを享受できるように。彼もこの初体験で、めぐるが素直に生ハメセックスにハマってメス堕ちできるよう、最大限の配慮をしていたのだ。

 

「あ――、やっ、むねっ、揉まないでっ! ちくび、コリコリって、引っ掻くのダメっ! カラダ、跳ねちゃうからっ、勝手に動いちゃうからっ!」

 

 めぐるの抗議に、プロデューサーは耳を貸さなかった。赤子のように乳首をちゅうちゅうと吸ってみたかと思えば、前歯でコリコリと甘噛みする。その次は舌先で転がすようにして、その味と感触を存分に楽しんだ。

 

「あ、ん、やぁっ! ダメっ! ダメだからっ! ンっ!♡」

 

 ダメダメと言いつつも、めぐるの声の響きには、確実に甘いものが混じり始めた。

 

(プロデューサー、わたしの胸ばっかり……! やっぱりプロデューサーも、男の人だから胸が好きなの? ちくび、ちゅうちゅうって吸って……赤ちゃんみたい……)

 

 嫌だと思わなければならないのに、自分の乳首を執拗に吸い続ける中年男に対し、めぐるの中で嫌悪以外の何かが湧き上がってくる。それは、男に対する母性ともいえる感覚だった。

 

(そんなに吸って、舐めて……おいしいの? そんなに吸われても、わたしの胸、ミルク出ないよ? ……それとも、出るようにしたいの?)

 

 自分の指を噛み、嬌声を堪えながら、めぐるは胸の奥から広がる暖かさを感じていた。それと共に、へその下あたりがきゅんきゅんと疼きだす。

 

(ミルク出るようにするためには、妊娠しないとダメなんだよ? ママにならないとダメなんだよ? わたし、まだ高校生で子供なのに、プロデューサーにママにさせられちゃうの?)

 

 しかし女が母親になるためには、男に与えてもらわなければならないものがある。

 

(違うっ、違うよっ。欲しくなんかないよぉっ! プロデューサーのおちんちん、欲しくなんか――!)

 

 彼女は気付いていない。プロデューサーに胸を揉みしだかれ、両乳首を交互に吸われながら、自分の腰がくいくいと浅ましい前後運動を始めているのを。めぐるがどう考えていようと、彼女の身体が逞しいプロデューサーチンポのお情けを求めているのは明らかだった。

 

「ひぅっ!」

 

 プロデューサーの前歯に強めに乳首を噛まれ、めぐるは甲高い声で鳴いた。最初はくすぐったかっただけなのに、段々と、胸からぴりぴりという快感が伝わってくるようになっていた。プロデューサーは容赦せず、それからも執拗に胸を揉み続けた。

 

「きゃ――っ!」

 

 胸を愛撫されている最中、めぐるは突然身体のバランスを崩した。彼女が裸足で立っている平たい岩の表面は、温泉の蒸気で濡れ、つるつると滑りやすくなっていた。その上に、緊張と快感で膝がガクガクと笑っていたのだから無理もない。

 

「あ――――」

 

 そのまま転べば、後頭部を岩にぶつけてしまう。その瞬間、めぐるの背中に腕を回し、彼女の転倒を防いだのはプロデューサーだった。彼は片膝をついた格好で、めぐるの背中と膝のあたりに腕を添え、少女の体重を支えている。

 

(プロデューサーの顔、すごく近い――っ)

 

 転びそうになった時、めぐるは反射的に男の首に腕を回していた。そのせいもあって、二人の顔は至近距離にあった。

 

「む――!」

 

 そして、プロデューサーは当然のように、自分の唇でめぐるの唇を塞いだ。

 

(キス、されてる……!? 男の人に、プロデューサーに……! わたし、ファーストキスなのに……!)

 

 乳首を吸われる事のほうが余程衝撃的なはずなのに、これからもっと過激な事をするというのに、めぐるは男にファーストキスを奪われた事に、大きな精神的ショックを受けていた。それも仕方がないだろう。初恋すらまだで、男女の関係についてある種の幻想を抱いていた少女が、ファーストキスというものに特別な意味を感じるのは当然だ。

 彼女はきっと、自分の唇を、こんな冴えない中年男にではなく、白馬の王子様のような運命の恋人に捧げる事を夢想していたのだろう。

 

「ぷはぁっ、はぁっ、はぁっ」

 

 少女の悲惨なファーストキスは、思いのほか短時間で終わった。プロデューサーはめぐるの唇を奪うと、すぐに彼女から顔を離し、感想を尋ねた。

 

「どうだった、めぐる? キスの味は」

 

 とてもねっとりとした声だ。

 

「俺が、このオッサンが、お前の初キスの相手だ……。忘れるなよ?」

 

 キスだけでなく、男はこれから少女の全ての「初めて」を奪うつもりだ。それなのに、彼は嗜虐的な笑みを浮かべて、わざわざめぐるに自分とのキスの感想を尋ねている。悪趣味極まりない。

 そして、めぐるがまだ息を整えるのに精いっぱいで、その質問に対する回答ができないのを見ると、彼は再びめぐるに覆い被さって、淡いリップが塗られた彼女の唇を奪った。

 

「ん――! む、ぐぅっ!」

 

 めぐるは目を見開いて悶えた。今度のキスは、めぐるが想像したことのある、唇を合わせるだけの可愛らしいキスではない。プロデューサーの舌は、めぐるの口唇を割ってその内部にまで侵入していく。アイドルの口腔をねぶり回し、その唾液を貪るようなディープキス。めぐるはどう反応してよいか分からずに、身体をこわばらせ、プロデューサーにされるがままになっていた。

 

(何、これ――! 変な、感じがする――っ!)

 

 めぐるの舌は、すぐにプロデューサーの舌に捕捉された。中年男の舌が高校生アイドルの舌にぬるぬると絡みつき、軟体動物の交尾の様に執拗に交わる。男の唾液以外にめぐるが味わっているのは、明確な性感というよりは、他人と唾液を交換するという行為の背徳感と、謎の充足感だった。

 

「ちゅぱ、あむ、ちゅ、んむっ」

 

 めぐるはすぐに、プロデューサーの舌の動きに順応し、自ら舌を動かし始めた。口づけには、不思議な魔力のようなものが籠っている。それ自体に性感はほとんど無いはずなのに、それを行っている相手と、お互いを満たし合っているように感じる効果がある。

 

(好き、なの? プロデューサーって、ひょっとして、わたしのことが好きなの?)

 

 その効果は凄まじいもので、めぐるは男と舌を交わらせながら、いつの間にか、男がめぐるを求める理由は単なる性欲ではなくて、めぐるに対する純粋な好意なのではないだろうかと、ほんのりと思い始めた。

 

(わたしのことが好きだから、こんなことするの? こんな、大人みたいなキス――)

 

 めぐるの舌の動きが、段々と積極的になっていく。男の首に回されためぐるの腕は、相手を自分の元に引き寄せようと、少しずつ力を込め始めていた。

 

(もしかして、もしかして、わたしも、プロデューサーのことが――)

 

 その思考は、少女が自分自身の心を壊さないために作用させた、ある種の防衛機制のようなものだったのかもしれない。こんなことを、好き合ってもいない者同士がするのは絶対におかしい。ならばもしかして、自分とプロデューサーは、本当に好き合っているのではないだろうかと。

 

(ううんっ! 違うよっ! しっかりしてっ!)

 

 だが、そんなはずはない。プロデューサーが何と言おうと、彼はめぐるの身体が欲しいだけなのだ。それを「好き合っている」などと勘違いしたら、身体だけでなく、心まで彼に奪われてしまう。それだけはさせないと、キスに没頭しながらも、めぐるは頭の中で自分自身を叱りつけた。

 

「ふぅ」

 

 十分以上もキスをしてから、プロデューサーは一仕事終えたような顔で、めぐるの唇を解放してやった。

 

「はーっ、はーっ、はーっ、はーっ」

 

 余裕の表情のプロデューサーとは対照的に、めぐるの息は完全に上がっていて、彼女は目を白黒させていた。

 

(もう、大分蕩けたかな……?)

 

 この執拗な愛撫は、最後に残っためぐるの理性を、完全に溶かしてしまうために行われている。理性などという邪魔っけなものは、性快楽を最大限に味わうためには無用の長物だ。

 

「プロデュー、サー……!」

 

(もうちょっとだな)

 

「プロデューサ……むぅっ!?」

 

 めぐるの声から、まだ彼女が正気を保っていると判断した彼は、再び彼女の口を塞ぐ。キスをしたまま器用に体勢を動かし、自身は平たい岩の上に胡坐をかいて、めぐるをその上に座らせる。そして、動かしやすくなった両手で、背後からめぐるの両乳首をコリコリと弄び始めた。

 

「む――っ!? ん――っ!? ンん――――っ!!」

 

 親指と中指の腹で勃起した乳首を挟み、緩急を付けて刺激を与える。そうすると、めぐるはプロデューサーに塞がれた口の端から甲高い嬌声を漏らした。

 

(すげぇ感度だな……。もしかしたら、乳首だけでイケるんじゃないのか?)

 

 めぐるのヨガりようは、とても処女とは思えない反応だった。本格的な挿入の前に、このまま乳首だけでイカせてみるのも面白い。そう思った彼は、暴れるめぐるの身体をホールドして、彼女の乳首と胸を責め続けた。

 

「やめ、やめて! プロデューサー!! おねがいっ!!」

 

 イカせる前に、めぐるの鳴き声を聞いてみたくなったので、彼はキスを中断した。プロデューサーの唇との間に唾液の端をかけたまま、めぐるが大声で懇願を始める。

 

「やめて!! イヤっ!! んっ! このままだと――っ!!」

「このままだと、どうなるんだ?」

「んうぅ――――――っ!?」

 

 プロデューサーの太い指に、きゅっと乳首を摘まみ上げられると、めぐるは喉をのけぞらせた。彼女の両腕は、胸から感じる性感に戸惑い、逃げ場を探してさ迷った挙句、プロデューサーの後頭部に回された。そうすると、めぐるのすべらかな腋が露わになり、胸の形はより強調されて、さらに淫靡な体勢となる。

 

「めぐる、答えろ。このままだとどうなる?」

「わかんないっ!! わかんないけどっ、このままだとわたし――っ!! んっ、きゅぅ――っ!?」

「答えろめぐる!」

「おねがいっ、おっぱい、引っ張らないでっ!! んんっ、ちくび、とれちゃうよぉっ!!」

「さっさと答えろ!! 胸だけでイクんだな!? そうだろっ!!」

 

 プロデューサーは声を荒げた。めぐるはそれに対し、山々に木霊しそうな大声で答える。

 

「そう、そうですっ!! おっぱいがジンジンして、イキそうです――ッ!!」

「ようしッ!! いいぞめぐる!! 処女の癖に胸だけでイクんだな!? それでこそ、俺が選んだアイドルだ!!」

「いやっ!! いやだよぉっ!! わたし、おっぱいでイッちゃうなんて、そんな――、そんなの違う――!!」

「何が違う!? お前は変態だ!! 淫乱のメス犬だ!! だからイケ!! みっともなくイキ狂え!!」

「ああ――っ!!」

 

 プロデューサーは、めぐるの双丘を荒々しく乱暴に鷲掴む。そうされても、めぐるは既に痛みを感じないようだ。彼女の肌には玉の汗が浮かび、秘裂からは泡立った汁が漏れ出始めていた。プロデューサーのチンポはさっきから最大限に勃起したまま、胡坐をかく彼の上に乗るめぐるの股の間から、その威容を現している。

 

「イケっ!! イケっ!! イケっ!! イケっ!!」

 

 プロデューサーは、その台詞ばかりを繰り返した。めぐるはずっと抵抗していたが、彼女の若いメスの身体は、持ち主よりもプロデューサーのいう事を聞こうとしている。男の手指が与えてくれる快感に、素直に従おうとしている。

 そうしてやがて、少女の快感を溜めておくダムは決壊した。

 

「イッ――くぅ――――っっ!!!!」

 

 胸を愛撫されただけで本気イキするめぐる。絶頂の瞬間に、彼女の足指はぴんと伸び、喉をのけぞらせながら赤い舌を見せる。

 

「むぐぅッ!? じゅ、じゅるぅ――っ!!」

 

 プロデューサーはその舌を空中で捉まえると、さっき以上の艶めかしい動きでディープキスを再開した。イクときの快感とキスとを結びつけ、将来的にはキスだけで絶頂させてやろうという思惑だ。そうしながら、めぐるの乳房と乳首を責める事も怠らない。徹底的に、徹底的に、徹底的に、少女の身体に、男に胸を揉まれ乳首を弄ばれる快楽を教え込む。

 

(ンっ、はぁっ♡ むね、おっぱい、気持ちイイよぉっ! ちくびにプロデューサーの指が当たるたびにビリビリするっ! キス……キスも、もっとして欲しいって思っちゃう……。違うのに、わたし、プロデューサーのことなんか好きじゃないのに。真乃と灯織にヒドイことしたプロデューサーのことなんか――)

 

 快楽に流されず、親友二人の事を考えて正気を保とうとしても、めぐるの想像の中に出てくる二人は、プロデューサーの指に愛撫され、キスで唾液を交換し、彼のチンポで奥深くまで貫かれながら、とてもとても幸せそうな嬌声を上げている。

 

(ダメぇ……! ダメだよぉ……! こんなに気持ちよくされたら、プロデューサーのこと好きになっちゃう……!)

 

 めぐるの腰は、やはりくいくいと独りでに動き、自身の秘裂でプロデューサーのチンポを擦るようにしている。とめどなく溢れる愛液は竿全体を濡らし、てらてらと黒光りさせていた。オスの種を無意識に求めるその動作のせいで、プロデューサーチンポに抑えきれない苛立ちが募っていく。

 すぐにこの穴に突っ込んで処女膜を強引に破り、めぐるが泣き叫ぼうが関係なく、無造作に腰を振ってザーメンを吐き出したい。しかし、その欲求を彼は堪えた。破瓜の痛みに悶え苦しむめぐるの顔も見てみたいが、それでこの少女が快楽に素直に依存できなくなってしまっては、元も子もない。

 

「んっ……、はー、はー、はー」

「よっと」

 

 思う存分めぐるの胸と唇を堪能すると、彼はぐでっと脱力しているめぐるの身体を、彼女の背中と膝裏に腕を回して持ち上げた。岩の上で滑らないように気をつけながら、彼が向かうのは温泉の中だ。彼はこれから、更にめぐるを愛撫して、少女の全身をトロトロにふやかすつもりだった。彼女と一緒に温泉に浸かるのは、湯で体を温めて血流を良くした方が、快感のめぐりも良くなるかもしれないと思い付いたからだ。

 

「……? ぷろでゅー、さー?」

 

 湯に触れた事で、夢とうつつの間をさ迷っていためぐるの意識が回復した。ぬるくもなく熱すぎもしない丁度良い温度の湯が、じんわりと肌にしみ込んでくる。散々揉まれた胸に残った快楽の残滓が、血の流れに沿って、めぐるの身体全体に行き渡っていくような感覚がした。

 

「プロデューサー……、こんどは、なにするの……?」

 

 二人の体勢は、胸を愛撫されていた時とあまり変わらない。湯の中であぐらをかいたプロデューサーが、自分の身体の中にめぐるを抱え込んでいる。しかし、彼の今度のターゲットはめぐるの乳房ではなく、未だかつて誰も侵入した事の無い、乙女の無毛の秘裂だった。

 

「ちゃんとほぐしておかないと、俺のは入らないからな」

「え…………? ――ッ!? んあっ――!?」

 

 プロデューサーの指が一本、めぐるの縦スジの中に侵入した。と言っても、右手中指の、爪の先くらいが入っただけだ。まだ第一関節すら飲み込んでいないというのに、めぐるの腰はがくがくと震えだす。

 

「んっ、きゅぅ――――――っ!?」

「おいおい、まだ全然入ってないぞ?」

「なにっ、これ、なにか、はいってくるよぉッ!」

「ひょっとして、オナニーの時も指は入れない派か?」

「わかんないっ! わかんないっ! わかんないよぉっ!」

「こんなふうに、クリしか弄ったことが無いんだろう?」

「ンひゅっ!?」

 

 縦スジの拡張を続けつつ、プロデューサーは空いた左手で、めぐるの陰核をいじり始めた。めぐるがオナニーする時とは違う、中年男のねちっこい責め。それは彼女の身体に、普段の自慰の何倍もの快感を与えた。

 

「イクッ! イクッ! イッちゃう――――――!!♡」

 

 オナニーで、クリでの絶頂は何回も味わっていたためだろう。めぐるはあっという間に昇りつめた。湯の中に、彼女がマンコから噴き出した潮が混じっていく。

 

「ほらイケ、もっとだ」

「んんっ! あああぁ――――っ! ダメ、ダメ、ダメぇ――!!」

「我慢するな、身体に良くないぞ? 思う存分イキまくれ」

「あっ、んんんんん――――っ!!」

 

 左手を使いクリトリスでめぐるをイカせながら、プロデューサーの右手は、彼女のマンコの内部をいじり始めている。温泉よりもはるかに熱く感じる情熱的なマン肉が、第二関節まで入り込んだプロデューサーの中指を、痣が付きそうなほどにぎゅうぎゅうと食い締めている。

 

(ああっ、クソッ! 早くこのマンコにぶち込みてぇ!!)

 

 余裕の表情でめぐるを責め立てまくっているプロデューサーであるが、めぐるのあまりに美味そうなトロマンっぷりに、彼も自制心を最大限に働かせて、挿入を我慢しているのだ。その腹いせに、少女の膣壁を指先でがりっと削ると、めぐるはそれだけで腰を暴れさせた。

 

「お、ん、ぎゅぅううううう――っ!?」

 

 めぐるの網膜に、バチバチと快感の火花がスパークする。自分がオスに負けるための雑魚として生まれてきた事を、めぐるは今の本気絶頂で、プロデューサーの前に示してしまった。プロデューサーが慈悲深くマンコの拡張などを考えなくとも、男の手で何か棒状のものを突っ込まれれば、みっともなくイキ汁を噴き散らしてアクメする。めぐるの膣は、そういう天性の雑魚マンだった。

 プロデューサーの指チンポを本物のチンポと勘違いしているのか、めぐるのマンコはストローをちゅうちゅうと吸うように、種付けザーメンをせがんでいる。事ここに来て、プロデューサーの我慢はついに限界に達した。

 

「はっ、あっ、ぐぅぅぅっ!? イクッ、イッてるよぉ! やめてプロデューサー! イッてるからやめてぇ!!」

 

 めぐるが髪を振り乱して叫んでも、鬼気迫る表情をしたプロデューサーは、彼女を何回、何十回と連続でイカせまくった。

 

「あ…………、はっ…………」

 

 責めがようやく終わった時、めぐるはほとんど意識を飛ばした状態で、意味不明の声を漏らしながら、ぴくぴくと肩と腰を震わせていた。

 

(……よーし)

 

 めぐるの顔が快楽の前に完全に蕩けたのを見て、プロデューサーは、これでようやく前戯が終わったと頷いた。

 湯あたりしないように、めぐるを抱えて立ち上がると、彼は脱力しためぐるの身体を、日の当たる平たい岩の上に仰向けに横たえた。

 

「めぐる」

 

「あ……」

 

 プロデューサーが声をかけると、めぐるの目が、自分に覆いかぶさろうとしている男の姿をとらえた。限界まで張った亀頭と、そそり立った肉竿の姿が、少女の瞳にはっきりと映っている。

 

(プロデューサーのおちんちん……。わたし今から、あれでプロデューサーにエッチされちゃうんだ……。真乃と灯織みたいに、プロデューサーのモノにされて、あのおちんちんに逆らえなくされちゃうんだ……)

 

 そんなのは絶対に嫌だ。そう思う反面、オスのチンポを見せつけられた途端、めぐるの膣と子宮は、少女に耐え難いじくじくという肉の疼きを伝えだしていた。

 プロデューサーが、仰向けになっためぐるの両膝を掴み、その脚を大きく広げさせる。丸見えになったアソコをしげしげと眺められためぐるは、羞恥に顔を首まで赤く染め、両手で顔を覆い隠した。プロデューサーの亀頭が、めぐるのトロトロにほぐされた縦スジにキスをする。その瞬間、めぐるの肩がひときわ大きく震えた。

 

「入れるぞ」

 

 プロデューサーは、静かな声でそう告げた。そして彼は、腰をゆっくりと押し付けて、美少女高校生アイドルの処女マンコに、めりめりと肉棒を侵入させていく。

 

「んっ、くぅ――っ!」

 

 顔を覆った両手の隙間から、めぐるが苦しそうな声を上げる。執拗な前戯の甲斐あって、めぐるの膣は十分に濡れていたが、それでも中年プロデューサーの野太いチンポは、未発達な16歳の処女膣が受け入れるには狭すぎる。膜がぴりりと裂ける感覚が、男の亀頭にも伝わってきた。

 

「う、おおお…………」

 

 めぐるの処女を奪ったプロデューサーは、あまりの感動に打ち震えていた。めぐるの内部はとても熱く、入れた先からチンポが溶けていくような極上の感覚をプロデューサーに味わわせていた。これでイルミネーションスターズのメンバーは、三人ともに仲良く自分に純潔を散らされた事になる。そう思うと感動もひとしおだった。油断すると、すぐにも射精してしまいそうだ。

 まるでめぐるに自分のカタチを覚え込ませるように、彼はあくまでもゆっくりと、肉棒を少女の身体に埋めていく。

 

(畜生、なんてマンコだ……! 熱くて、チンポにねっとりと絡みついてきて、たまらねぇ……! そんなに俺のザーメンが欲しいのか……!?)

 

 下手をすれば、奥にたどり着く前にこっちが果ててしまう。しかし、このメスに自分との上下関係を刷り込むためにも、こちらが先に絶頂するなどという事は有ってはならない。下腹と尻に力を入れて、プロデューサーはこみ上げる射精感を堪えていた。

 そして、彼の肉棒が全部収まり切らない所で、亀頭がこつんと何かに行き当たった。めぐるの身体がぴくりと震える。どうやらここが、乙女の最奥のようだ。

 プロデューサーの思考は、満足感に満たされた。ついに征服してやったのだ。誰も侵入した事のない高校生アイドルの最奥まで、自分のチンポはたどり着いた。これで八宮めぐるという少女は、完全に自分のモノとなった。これから先に何があろうと、この娘の処女を散らしたのが自分という中年男である事実は変えられず、めぐるの思い出、彼女の人生の中に、自分は永遠に残る事になる。

 その感動を共有したくて、プロデューサーは、自分が組み敷いているめぐるに、低い声で囁きかけた。

 

「めぐる、分かるか? 俺のチンポが、お前の中に入ったぞ」

「うっ……、くっ……」

「お前の初めての男は俺だ。お前はこのオッサンに、大切な処女を捧げたんだ」

「ううっ…………」

 

 めぐるは相変わらず、手のひらで自分の顔を覆い隠している。その下から漏れ出ているのは嗚咽のようだ。彼女が泣くのは破瓜の痛みのせいか、それとも、望まぬ相手に一つしかない純潔を捧げた悔しさのせいか。ぜひとも確認しておきたいと思い、プロデューサーはウキウキと心をはずませながら、めぐるの両手首を掴んで、彼女の顔から強引に引きはがした。

 

「めぐる……、お前……」

 

 その下にあった彼女の表情を見て、さしもの彼も言葉を失った。

 

「んっ……、くっ……」

 

 めぐるは泣いていた。ぎゅっとつぶった目の端からは、光る雫がこぼれ落ちている。彼女はやはり、痛みと悔しさを堪えて涙を流しているのだ。

 しかし、それと同時に――

 

「めぐる……、もしかしてお前、感じてるのか?」

「ンっ――――!♡」

 

 そうなのだ。めぐるは確かに泣いていたが、同時に頬を紅潮させて、口から喘ぎが漏れるのを堪えていた。一瞬前まで処女だったくせに、こんなオッサンの野太いマラを狭穴にぶち込まれて、彼女の身体はしっかりと快楽を受け取っている。

 

「気持ちイイんだろう、めぐる。俺のチンポが……!」

「ぐっ……」

「こんなオッサンに犯されるのが、快感なんだろう……!?」

「ち――がう、よぉっ!」

 

 めぐるは強情を張って、ぶんぶんと首を横に振りながら、その事実を認めようとしなかった。しかし現実として、めぐるの処女マンは、咥え込んだプロデューサーの肉棒を、きゅうきゅうと甘やかに締め上げ始めているのだ。

 

「安心したぜ、めぐる」

「……え?」

「お前が痛がるようなら、ある程度手加減しなくちゃならないと思ってたが……。その様子なら、余計な心配だったな?」

「プロ、デューサー……? ――――あうっ!?」

 

 ただ入れていただけのプロデューサーが、小刻みに腰を動かし始める。ほんの少し膣内を擦られただけで、めぐるは雷に打たれたように、腰を浮かせて背中を弓なりに反らせた。

 

「その反応……俺が見込んだ通りだ。やっぱりお前は、最高のメス犬アイドルだ……!」

「んっ……、んっ……、あっ……!」

「俺のチンポを感じるか……? お前の奥まで届いてるぞ……!」

「やっ……、あっ……、ああっ……!」

 

 ズッ……ズッ……ズッ……ズッ……! と、スローなストロークで肉棒が抜き差しされる。破瓜の出血は僅からしい。結合部から見える赤色の液体は、それ以上にとめどなく溢れてくる白濁した愛液の前に、あっという間に薄まっていった。

 

「このカタチを覚えろ……! 俺のチンポのカタチを、絶対に忘れるな……!」

「んっ、んっ、んっ……、あっ、はあッ…………!」

「こいつがお前をオンナにしてやったんだ。俺が、お前のご主人様だ……!」

「あっ、あっ、あっ、あっ、んっ、やぁっ…………!」

 

 めぐるの細腕を地面に押さえつけ、彼女の耳元に口を寄せながら、プロデューサーは囁き続ける。このチンポのカタチと感触を覚えて、二度と自分に逆らうなと。俺の指示に従い、いやらしく腰を振り、素直に快楽を受け取って、精一杯喘げと。彼の命令はめぐるの脳内に浸透し、不思議な強制力をもって、彼女の肉体と精神を支配していく。それに伴い、めぐるの出す喘ぎは更に熱を帯び、たどたどしくも腰が動き始めた。

 

「ンっ、アアっ、んんんっ! あっ、プロ、デューサー……っ!♡」

「その調子だ! もっと感じろ! 理性なんか捨てちまえ! 全部解放して、俺のメスになれ!」

「あっ、あっ、あっ、あおおっ!?♡」

「どうだ!? イイのか!? ここを擦られるのがイイんだろう!?」

「イ、イイっ!♡ イイよぉっ、気持ちイイよプロデューサー!」

「もっとされたいのか!? どうなんだ!?」

「う、うん! もっと! もっと突いてぇっ!♡ もっとわたしを気持ちよくしてぇっ!」

 

 無我夢中で翻弄されるめぐるは、もはや自分が何を口走っているのか理解していないだろう。正気に戻った時、きっと彼女は後悔するはずだ。しかし、一度吐いてしまった言葉は引っ込められない。プロデューサーは「めぐるの要求に従って」、更に激しく腰を打ちつけはじめた。

 

「ふん! ふん! ふん! ふん!」

「ンひぃっ!? あっ、んっ、あああ――――っ!♡」

 

 ズチュッズチュッズチュッズチュッ。二人の結合部では、泡立った液体が淫らに糸を引いている。プロデューサーが腰を引くたび、めぐるのマン肉は名残を惜しむように、ちゅうちゅうと吸い付いて肉竿を追ってくる。十分に腰を引くと、プロデューサーはチンポをめぐるの中に再侵入させ、様々に角度を付けて、少女の穴の隅々までに、自分のチンポの味を教え込んでいく。

 

「アアっ、んっんっんっんっ、んっ、イィっ!?♡」

 

 腰と両腕をプロデューサーの巨体に押さえつけられながらも、断続的に襲い来る性感を少しでも逸らそうと、めぐるの身体は反射的に動いた。時に長い両脚をばたつかせ、ピンと張りつめさせる。時に上体をくねらせて、仰向けの体勢でも全く形の崩れない美巨乳を、プルプルと震わせた。そしてその動きが、男のチンポを更に煽り立てる。

 

(また、カタくなった……! プロデューサーのおちんちん、わたしの中で、ガチガチになっちゃってる……! ガチガチのが奥まで来て、お腹いっぱいになっちゃってるよぉっ!♡)

 

 破瓜の痛みなど、とうに忘れ去られた。今のめぐるが感じているのは、胸やクリトリスをいじられた時とは全く違う質の感覚だ。そしてそれは、快感としか表現しようがない。加えて、真乃と灯織がプロデューサーに犯されているのを見て以来、ずっと感じていた下腹部のじんじんという切なさが、嘘のように引いていく。悔しさや悲しさなどのあらゆる負の感情が、どうしようもない幸福感に洗い流されていく。

 

「ダメっ! ダメっ! ダメっ! ダメぇっ!♡」

 

 だからこそ、めぐるはその幸福感を拒否しようとして、激しく首を振った。

 

(こんなのダメっ、こんなのっ! こんなふうに気持ちよくされたら、本当にプロデューサーに逆らえなくなっちゃう! プロデューサーのこと、本当に大好きになっちゃうよぉっ!♡)

 

 しかし彼女の意志に反して、身体はどこまでも性感に押し流され、上へ上へと昇りつめていく。意識が空の上を漂い、太陽のように明るい光が、めぐるの脳裏を白く染めていく。これまでに無い快楽の予感。めぐるは期待感と不安感から、そのスラっと長く白い脚を回して、男の肥満した腰にしがみつくしかなかった。

 

「来るっ、来るっ、来るっ、来ちゃう!♡ 来ちゃうよおぉっ!♡」

「イクのかめぐる! いいぞ! イケ! お前がイッたら、俺も出してやる! 俺の精液を、お前に中出ししてやるぞ!」

 

(ダメ! 中に出すなんてダメだよっ! 精液を中に出しちゃったら、赤ちゃんできちゃうんだよ!)

 

 しかしその想いは、言葉にはならなかった。無我夢中のめぐるは、プロデューサーの無責任な生出し宣言に対し、コクコクと首肯していた。それどころか彼女は、腰を浮かせ、男に巻き付けた脚に力を込めて、より奥での射精をせがむようにしている。

 

「ウオオオオオオオッ!!」

 

 大自然に取り囲まれた秘湯に、獣の吠え声が響く。めぐるの膣内をえぐるプロデューサーの腰の動きは、更に激しさの度合いを増した。ラストスパートだ。

 

「出すぞめぐる! 出すぞ! お前は俺のモノだ! お前は、俺の――っ!」

 

 この射精は、プロデューサーによるめぐるへのマーキングであり、破る事のできない契約の証である。この生出しによって、青少年の憧れである女子高生アイドルの八宮めぐるは、同時にプロデューサー専用の精処理メス穴奴隷、都合の良い等身大オナホールになるのだ。彼女はこれから、プロデューサーチンポを気持ちよく射精に導くことだけを考えて生きなければならない。

 

「プロデューサー――――っ!!♡」

 

 今まさに、自分の前途ある未来を破壊する悪魔の契約を結ぼうとしているのに、めぐるはとても甘い声で、男に射精をせがむように、彼を呼んだ。少女のマンコの内部は激しくうねり、中年ザーメンを求めて吸引を開始する。

 

「めぐる――――ッ!!」

 

 めぐるの声に応えるように、プロデューサーもまた彼女の名前を呼んだ。そして、チンポが膣から抜ける寸前まで腰を引くと、渾身の力でめぐるの最奥に打ちつける。ぐちゅんという音とともに、それまで根元まで入り切っていなかった彼の巨根が、めぐるの膣内に全て収まった。

 

「ハッ、アアアアアアアアッ――――!?♡♡♡♡♡♡」

 

 めぐるの視界が真っ白に染まる。初体験の膣イキは、クリトリスや胸での絶頂とはくらべものにならない勢いで、めぐるの理性や常識というものを、全て塗り替えていった。

 

「グウウウウッ!!」

 

 そしてそこに、ダメ押しの一撃が撃ち込まれる。めぐるの絶頂に合わせ、プロデューサーは顔を歪めると、今まで抑えていたものを解き放った。

 

 ――ブリュ!! ブビュルル!! ブリュリュリュリュ!!

 

 重そうな射精音が響き、鈴口から飛び出た濃厚な黄ばみ汁が、少女の胎内を隅々まで汚していく。そのザーメンの熱さを感じて、めぐるの頼りない意識は、天上界まで吹き飛ばされた。

 

「イ、クウウウウウウウウウウウウッ!!!!????♡♡♡♡♡♡」

「グ、ウオオオオオオッ!!」

 

 ――ブプ、プピュルルル、ドピュルル!!

 

 プロデューサーにしても、こんな射精は久しぶりだった。このまま無限に精液を出し続けられそうな気がする。まるで玉と竿を通して、魂そのものが搾り取られていくような感じだ。命の危険を感じて、背筋に冷たいものが走る。しかしそれでも止められないほど、めぐるの膣内への初めての生出し射精は、激烈な快楽を伴っていた。

 

「ん、くうううううっ!! あああああああっ!!♡♡♡♡♡♡」

「ぬううううっ!!」

 

 ――ドクドクドクドク、ドクドクドクドク。

 

 プロデューサーは、めぐるの奥までチンポを差し込んだまま、ぐりぐりと腰を動かしている。数分間の射精を経ても、彼の射精はまだ止まらない。それに合わせ、めぐるもずっと絶頂から引き返せないでいるようだ。

 

「あ、ああ、あああ……、んっ♡」

「ぐ、おおお……」

 

 ――ドプ、ドプ、ピュ、ピュル。

 

 しかし、そんな無限とも思える射精にも、いつしか終わりが来た。チンポはまだどくどくと脈打っているが、その先からは、もう何も出ない。

 

「はーっ、はーっ、はーっ、はーっ、はーっ……♡」

 

 めぐるもイキまくった挙句、涙と涎にまみれた顔を晒し、車に轢かれたカエルのように、四肢を投げ出して岩の上に横たわっている。

 

「ふうーー」

 

 魂が抜け出たような顔をして息を吐くと、プロデューサーは身体を倒し、めぐるの上に覆いかぶさった。そうすると、ぐずぐずに蕩け切っためぐるの身体から、若い芳香が立ち上る。この若いメスの肉体を、自分のモノにした。それが実感となって、プロデューサーに伝わってくるようだ。

 しばらくの間、彼らはそうして性器を結合させたまま、荒い息を吐いていた。

 

「めぐる」

 

 どれくらいそうしていただろうか。プロデューサはめぐるの膣からちゅぽんとチンポを引き抜くと、彼女に優しく声を掛けた。めぐるの割れ目からは、少女の狭い子宮には入りきらないほどの黄ばんだ精液が、どろどろと漏れ出している。

 まだ息の整わないめぐるは、ぼんやりとした瞳で、プロデューサーの顔を見つめた。

 

「分かったな……? これでお前は、完全に俺のモノだ」

 

 とても優しい微笑みを見せながら、慈愛に満ちた声で、プロデューサーは念を押した。めぐるは男に与えられた快感の余韻にぶるりと身体を震わせると、悔しそうに唇を引き結び、涙声で、それでもはっきりと返事をした。

 

「……うん、プロデューサー」

「……いい子だ」

 

 めぐるを支配下に置いたプロデューサーは、満足そうに少女の引き締まった下腹部を撫でた。そうすると、めぐるは「ンっ♡」と声を上げ、再び身体を震わせ、割れ目からどぷりと男の種を吐き出す。

 

「俺を信じろ、めぐる。お前も、真乃も、灯織も、俺が絶対に、今よりずっと輝かせてやる」

 

 自身がプロデュースする大切なアイドルを手籠めにしたというのに、この男の微笑みは、絶対の確信に満ち満ちて見えた。



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三日目の夜①

「風野さん、櫻木さん、本日はどうもありがとうございました」

「お疲れさまでした」

「ありがとうございます」

「お陰で良い記事が書けそうです。雑誌が刷り上がりましたら、プロダクションのほうに送らせていただきますので――」

 

 夜も近い夕刻、スーツ姿の女性雑誌記者が、私服姿の灯織と真乃に、笑顔で挨拶をしていた。この記者が勤めている出版社は、この県のタウン誌を発行している。今日の灯織と真乃は、この記者とその他のスタッフと共に、一日がかりで温泉街の近隣を

めぐり、食レポなどを行ってきた。

 その仕事はもう終わり、これから記者は温泉街を降りる。名残惜しそうにしながら、記者は付け加えた。

 

「本当なら、八宮めぐるさんにもご挨拶したかったのですが……、それから、プロデューサーさんにも」

 

 めぐるは街歩きの取材に参加できないと、記者がプロデューサーに伝えられたのは、まさに今日になってからだった。急な話ではあったが、体調を崩したからだと言われれば、ご時世柄無理は言えない。それに、この華奢で可憐なアイドルたちに似合わないあの小太りのプロデューサーは、街歩きの絵よりも、もっと素晴らしいめぐるの写真を送るからと、電話先で豪語していた。

 この時点ではあまり期待していない女性記者だったが、彼女は後日、プロデューサーから届けられたデータに驚くことになる。山の秘湯を背景にした八宮めぐるの写真たち。それはもう、それだけで写真集が出せそうな出来だった。バスタオル姿で濡れた肌をしためぐるは、記者の目から見てもあまりに健康的な美しさを放っており、それでいてどこかしら妖艶で、あっという間に心を奪われるほどだった。

 さらに後日発行されたタウン誌では、イルミネーションスターズの街歩き記事とめぐるの秘湯巡りが、ページを大幅に増やして特集が組まれており、近隣県以外には出回らなかった事もあって、アイドルファンの間でとんでもないプレミアがついて取引されたという。

 

 閑話休題。ともあれプロデューサー不在でも、灯織と真乃は今日の仕事を立派にこなした。雑誌記者に宿の前まで送ってもらったので、後は部屋でプロデューサーとめぐるの帰りを待つばかりとなった。

 

「めぐるちゃん、どうしてるかな。一人でお仕事なんて、久しぶりだし……」

 

 玄関から宿のロビーに入ると、真乃が言った。

 

「大丈夫、心配しなくても。プロデューサーが一緒だから」

 

 灯織は自信ありげだが、本来ならばそれをこそ心配しなければならないはずなのだ。あの性欲に満ちた野獣と二人きりになるという事が何を意味するのか、灯織も真乃も十分に知っているはずなのだから。

 

「んっ……♡ そうだね、灯織ちゃん」

 

 だが、真乃は灯織の言葉に頷いて、自分の下腹部をそっと撫でた。

 

「今頃めぐるちゃんも、私たちみたいに――」

「うん、めぐるも、私たちみたいに――」

 

 二人は切なそうに息を吐く。

 その時の二人の頭の中には、きっと、自分たちがあのプロデューサーに処女を散らされた日の事がよぎっていたに違いない。彼女たちもその時まで、プロデューサーと身体の関係を持つなどとは考えた事も無かったはずだ。しかしそれから徹底的に仕込まれ、男に犯される快楽と支配される喜びを覚え込まされた二人にとって、大切な親友であるめぐるも、今日で自分たちの仲間入りをするに違いないという予感は、非常に甘美なものだった。

 

「でも、きっと二人とも遅くなるよね」

「うん、プロデューサーも、ご飯は先に食べてていいって言ってた」

「じゃあ、その前にお風呂に入らない?」

「そうしよっか」

 

 プロデューサーがめぐるを堕として帰ってくるまで、身体を清めてゆっくりと待とう。そうして、できれば夜は三人まとめて抱いて種付けしてもらいたい。ハッキリと口に出さなくとも、灯織と真乃の心は通じ合っていた。

 

―――――――――――――――――――

 

 そして灯織たちが宿に帰還したころ、プロデューサーとめぐるは、まだ人里離れた山の上に居た。

 木々に囲まれた山道は、日没前だというのに既に薄暗い。そんな山道脇のある駐車スペースに、283プロダクションのロゴがプリントされたライトバンが停まっている。そしてそのバンは、よく見ると車体をリズミカルに揺らしていた。

 

 ――ギッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ。

 

 タイヤと車体が、小さく悲鳴を上げている。

 どうしてこのバンは、こんな何も無い所に駐車しているのだろう。もう少し耳をすませば、その理由はすぐに分かる。

 

(アッアッアッアッ、アッ――! ふとい、よぉっ! ふとくてかたいのが、わたしの奥までぇっ!)

(いいぞめぐる! 俺のチンポのカタチが、はっきりと分かるようになってきたな! 次はここだ、ここはどうだ!?)

(ンッ、ひぃっ!♡ ビリって、きたぁっ、プロデューサーのさきっぽに擦られて、ビリビリって――!)

(おおおっ! 締まりやがる! そんなに射精して欲しいのか!?)

 

 ――ギッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ。

 

 揺れる車体の中から漏れてくるのは、節操なくサカり合う男女の嬌声だ。車の窓から内部を覗けば、アイドルの八宮めぐるが、ライトバンの後部座席を倒してベッド代わりにし、高校の制服姿で自分のプロデューサーに種付けプレスされている光景を拝むことができた。

 山奥の秘湯でめぐるの処女を奪った時、プロデューサーはとても一回の発射とは思えない大量の精液を、めぐるの子宮に吐き出した。それこそ、睾丸の中身を全て出し切ったとしか思えず、めぐるとの初セックスは、その一発で終わった。

 その後は温泉の中で対面で抱き合いながら、舌と舌を絡ませて、お互いに身体のあらゆるところをまさぐりあい、身体を芯まで温めた。体中にまとわりついた体液もむせ返るような淫臭も、その時に洗い流したはずだった。

 しかし、無言で山を下りる帰りの車内で、めぐるは温泉の香りと共に、男を知ったメス特有の、誘うような匂いを全身の毛穴から立ち上らせていた。これでは、たとえめぐる本人にその気が無くとも、強引に押し倒して犯してくださいと、オスに言っているようなものだ。事実、空になったはずのプロデューサーの睾丸は、ぎゅるぎゅると疼いて新鮮な精子を急ピッチで製造した。

 そして彼は運転しながらシフトレバーに添えていた左手を離すと、めぐるの制服のスカートの下に滑り込ませたのだ。

 

「んんっ!♡」

 

 めぐるのほうも、隣に座るオスのフェロモンにあてられていたらしい。彼女のショーツは、もうぐっちょりと濡れていた。さらにめぐるは、脚をわずかに開いて腰を突き出し、プロデューサーが弄りやすいような体勢をとっていた。

 

「んっ、アっ!♡」

 

 めぐるが発しているのは、もはや少女ではなく、完全に男を知ったメスの声だった。ショーツの上から指で無造作に弄ってやるだけで、あっという間に彼女は身体を火照らせていく。

 

「ダメっ、だよ、プロデューサー……! もう、こんな事……! ンッ♡ 運転中だし、危ないよ……!」

 

 口ではまだ男を拒否するような事を言っているが、先ほど行われた契約交尾によって、めぐるの身体の所有権は、既にプロデューサーへと完全に委譲された。故に、ムラムラと精液を吐き出したくなったら、どこでもこのメスに種付けする権利が、プロデューサーには有るのだ。それに、鼻にかかっためぐるのメス声を聞いていると、もう今日は勃たないと思われていたプロデューサーチンポも完璧に蘇り、雄々しくそそり立っていく。

 目をギラつかせたプロデューサーは、山道の駐車スペースを見つけると、めぐるを後部座席に強引に押し倒して、カーセックスへと及んだのである。

 めぐるがまだ16歳、現役の高校一年生である事を実感するため、彼女との二回目のセックスは、制服を着せたままで行う事にした。

 濃紺のシャツと、赤いチェックのミニスカート。どことなくアメリカンスクールを思わせるデザインで、金髪碧眼のめぐるには良く似合う。プロデューサーはめぐるのスカートをまくり上げ、薄緑色のショーツのクロッチをずらし、そこからチンポを挿入した。

 

「あ、んっ、ぐ、ううううううっ――!?」

 

 彼女がプロデューサーのデカグロチンポを受け入れるのは、これで二回目だ。しかも一回目は、さっき行ったばかりである。めぐるは苦しそうに表情を歪めた。

 

「ハっ、あっ、んんんっ、お腹いっぱいで、苦しい、よぉっ!」

 

 彼女は荒い呼吸に豊満な胸を上下させながらそう言ったが、それでもプロデューサーのペニスは、熱と十分な湿り気を帯びた彼女の膣内に、初めの時よりもずっとスムーズに飲み込まれていった。

 

 ――ズチュズチュズチュズチュズチュズチュ!

 

「アッアッアッアッアッ――!♡」

 

 車体をギシギシと揺らしながら、情熱的なピストンが始まる。めぐるは白ソックスはおろか茶色のローファーすら脱ぐ暇を与えられておらず、プロデューサーもズボンとブリーフを下ろしただけ。とにかく手早く膣穴の中にチンポを突っ込み、射精快楽を味わいたいという性急な交尾。しかも舞台は仕事用の車の中。全裸で肌と肌を合わせて行うセックスも素晴らしいが、こういうやり方も、背徳感に似た趣があって良い。

 

 ――むちゅ、ちゅ、じゅううっ、じゅる、じゅぱっ♡

 

 車体の悲鳴に混じって、プロデューサーの肉棒がめぐるの愛液を掻き混ぜる音と、二人が唾液を交換する音が響く。ダメダメと言いながら、めぐるは既に、自分から舌をプロデューサーの口中に逆侵入させていた。

 キスと共に、彼女のサファイアに似た青い瞳が、情欲の色にけぶっていく。

 

(キスっ♡ キスっ♡ キスっ♡ キスっ♡ プロデューサーとキスっ♡ ダメだよっ、こんなのっ♡ キスもエッチも、好きな人としかしちゃダメなのっ♡ わたし、プロデューサーのことなんか好きじゃないもんっ♡ でも――、キス、気持ちイイよぉっ♡ もっとぉっ!♡)

 

 初めは奇妙なくすぐったさしか得られなかったディープキスも、ペニスで小突き回される膣内や、制服の上から引っ切り無しに揉みしだかれる胸から送られる快楽信号と混ざり合って、それ自体が快感を生み出すようになりつつあった。

 

(キスだけじゃなくて、エッチも気持ちイイ……! プロデューサーのおちんちんあったかくて、さきっぽのところが膨らんでるのが、お腹の中でわかっちゃう……! こんなのダメぇっ、わたし、戻れなくなっちゃうよぉっ……!♡)

 

 既にとっくに戻れなくなっているのだが、めぐる自身はまだ、自分が堕ち切っていないと信じたいようだ。ピストンされて胎内を蹂躙されるうち、男と男の肉棒の事が愛しくてたまらなくなりつつあるのも、何かの間違いか気の迷いであると、まだ思い込みたいようだ。

 プロデューサーとしてはそれでも良い。少々嫌がる素振りを見せられたとしても、それはそれで、無理やり少女をレイプしているようでチンポにクる。

 

 ――ズッチュズッチュズッチュズッチュ――ドチュッ!!

 

「はぅッ!?」

 

 ――ドチュッ!! ――ドチュッ!! ――ドチュッ!!

 

「んっ!! くぅっ!! んあああうっ!?」

 

 プロデューサーの腰の振り方が変わり、ゆっくりだが、ピストンの一撃一撃に、より強い力が籠められるようになった。

 

 ――……ドチュンッ!! ……ドチュンッ!! ……ドチュンッ!!

 

「んんっ!! プロっ、待ってっ、んううっ!? こんなの、強すぎてっ、ンひぃっ!?♡」

 

 一突き毎に間隔を置いてめぐるを責め立てる。まるで「この突きがお前に快感を与えてくれているのだ」と、めぐるに丁寧に教え込むように。等間隔に襲ってくる膣内をえぐられる快楽を、めぐるの身体はやがて待ち望み、プロデューサーの突き込みに合わせ、迎え腰を振るようになった。

 

(おお……いいぞぉ。めぐるはダンスも得意だからな、腰振りもすぐに上手になるさ。――ぐっ、ううっ!?)

 

 プロデューサーが顔を歪めたのは、彼がまだ単調なリズムしか与えていないのに、めぐるの腰が複雑な動きを描き出し、男の種を搾り取るように動き始めたからだ。さらにめぐるは、引き抜かれるチンポにより強い刺激を与えるように、膣の入口をきゅうきゅうと締めつけだした。この短期間でこの成長っぷりは、まさに目を見張るものがある。

 

(それでこそ、俺が見込んだメスアイドルだっ!!)

 

 負けてなるかと、彼も緩急をつけ、めぐるの膣をあらゆる方向から責め始めた。両手を使う事も忘れずに、円を描く様に胸を揉みながら、制服の上からでも分かるほどに勃起しためぐるの乳首を、コリコリと引っ掻いてやる。

 

「んっ、あああっ!? それダメっ! プロデューサー! 来ちゃう!! すぐにイッちゃうからぁっ!!」

「いいぞ! いつでもイケっ!! ただし、イッたら膣内に出すからな!!」

「そんなの――、そんなの、赤ちゃんできちゃう!! 妊娠しちゃうよぉっ!!」

「じゃあ我慢しろ!!」

 

 ――ドチュドチュドチュドチュドチュドチュ!!

 

「ダメっ、赤ちゃんダメっ、ちゅ、中に出すのだめぇっ、ちゅぱ、プロデューサー……!♡」

 

 そう言いながら、めぐるは両脚で男の腰をホールドし、両手を首の後ろに巻き付けて、自分から唇を突き出してキスをせがむ。子宮も降りてきて、膣内はちゅうちゅうと熱心に種請いを始めていた。

 

「外に、外に出してぇっ!♡ ちゅぷ、んちゅ♡ 外ならいいからぁっ!」

「じゃあ俺の腰に巻き付けた脚を離せ! 本当は中出しが欲しいんだろうがッ!!」

「そんなのしてない!♡ わたし、欲しくないっ!!♡」

「嘘つくな!!」

「アッアッアッアッ、んあぁっ!?♡」

 

 ――ズチュズチュズチュズチュ、ズチュズチュズチュズチュ。

 

 ――ギシギシギシギシ、ギシギシギシギシ。

 

 下手をすればライトバンのタイヤがパンクするのではないか。そんな風に思える程、両者は激しく腰を動かし、互いに昇りつめていく。歯を食いしばって口の端から涎を垂らし、相手より先に絶頂するのだけは堪えようとする。しかし、最初に耐え切れなくなったのはめぐるのほうだ。

 

「イクッイクッイクッイクッ!! イッちゃう!! もうダメ、わたし、プロデューサーのおちんちんでイッちゃうよぉっ!!」

「よぉし! イケっ、めぐる!! 一番奥で、一番濃いのをくれてやる!!」

「ダメ、ダメダメっ! それはダメだからっ!」

「うるさい!! 大人しく孕め!! 俺の子を孕んで、ボテ腹アイドルになれ!!」

「ダメ! ダメ! ――あ、イッ、ちゃううううううううううっ!!!!♡♡♡♡♡♡」

「オオオオオオオオッ!!」

 

 ――ブピュルルルルルルッ!! ドピュルルルルルッ!!

 

「――――――ッッッッッッッ!!!!!!♡♡♡♡♡♡」

 

 めぐるの背筋が、折れそうなほどにしなった。最奥まで突き込まれたプロデューサーのデカチンポによって彼女の細腰は持ち上がり、下腹部にポッコリと、男の亀頭のカタチが浮いている。バチバチと快感のスパークが弾け、麻薬のような悦楽が押し寄せてくる。

 

「出てるっ、プロデューサーのっ、わたしの中でっ!! あっ、つい、よぉ――――――っ!! イ、ク! また、イッちゃう――――――!!!!♡♡♡♡」

 

 それはめぐるが女の身体を持つ以上、逃れ得ぬ感覚であった。屈強なオスに組み敷かれ、チンポを突き込まれて膣アクメを貪る感覚。熱い男の種を子宮内にまき散らしてもらって、生殖行為を成し遂げるという達成感と幸福感。アイドルとして、高校生として妊娠を恐れる常識など、その津波のような快楽の前にはどうでも良くなってしまう。

 

 ――ドピュ、ドクドクドク、ドクドクドクドク。

 

「う、おおおおお……!」

 

(プロデューサー、すっごく頑張って射精してる……)

 

 快感のあまり脳が誤認を起こし、自分に無責任な生中出しをキメている中年男の顔に対しても、母性本能を疼かせてしまう。

 

(頑張ってプロデューサー、わたしもとっても気持ちイイよ……。中に出されるのはダメだけど、こんなの、癖になっちゃう……)

 

「――ん、ちゅ、ちゅぅ、ちゅぱ♡」

 

 プロデューサーの射精を応援するように、彼の唇にキスの雨を降らせるめぐるは、中年男とイチャラブ繁殖交尾を行う、従順な恋人のようにしか見えなかった。

 

―――――――――――――――――――

 

「あ、めぐるとプロデューサー……」

「ほわ? ――あ♡」

「めぐる……♡」

 

 完全に日が落ちてから、めぐるとプロデューサーはようやく宿に帰ってきた。既に夕食を済ませ、宿のロビーにある喫茶店で、風呂上がりのアイスクリームを食べていた灯織と真乃は、二人を見ると、ぽっと頬を染めた。

 並んで歩いている二人の様子は、昨日までとは明らかに様子が違う。めぐるは股に何かが挟まっているようで、ひょこひょこと脚を動かしていた。そして彼女は、隣のプロデューサーにしなだれかかるように上体を預け、歩くのをサポートしてもらっている。

 まさに、今しがた処女を散らされた娘と、その膜を貫いた中年男の並びである。その光景のいやらしさは、灯織と真乃が羞恥に顔を赤らめてしまったほどだ。

 

「あ…………」

 

 そして、宿のエントランスに立っためぐるも、ロビーにいる親友二人に気が付いた。その瞬間、めぐるは茹蛸よりも顔を赤くし、無言でうつむいてしまった。

 

「おお、真乃、灯織」

 

 高校生アイドル三人が顔を赤くする中で、プロデューサーだけが何でもなさそうな表情をしている。彼はめぐるの肩に手を回しているが、それは単に歩行困難なめぐるを支えるためのようでもあり、「このメスは俺のオンナだ」と、周囲に主張しているようでもあった。

 

「お前たち、夕飯はもう食ったのか?」

「はい、お先に失礼しました」

「今日のご飯も、とっても美味しかったです! ……プロデューサーさんとめぐるちゃんは? 仲居さんは、声をかけてくれれば、二人の分もすぐに用意するって――」

「そうだな……」

 

 プロデューサーは少し沈思した。彼はこれから一晩中、めぐるを徹底的に犯し抜くつもりであった。アイドルのレッスンと同じように、メスの調教はやり始めが肝心だ。夕食も、昨晩灯織たちとそうしたように、めぐるに口移しで与えても良い。

 

(……だが、これ以上負荷をかけて、めぐるがぶっ壊れてもまずいな……)

 

 めぐるはこの温泉地に来てから、様々なストレスにさらされてきた。食事も睡眠も不十分なようだから、この夕飯くらいは、普通に食べさせてやるべきだろうと、彼は判断した。レッスンには休息も必要だ。プロデューサーは喫茶店のテーブルに置いてある、真乃と灯織が食べていたアイスクリームを見つめた。

 

「この喫茶店は、軽食くらいは出せるのかな? 今から重たいものを食うのもあれだし、軽くつまむくらいにしておこう。……それでいいな? めぐる」

「うん……」

 

 めぐるは山から下りる車内で犯されまくった快感が体内にまだ残っているようで、少し蕩けた表情で同意した。

 

「よし」

 

 プロデューサーは頷いた。たったそれだけのやり取りだが、言葉の気配から、二人の関係はこれまでのプロデューサーとアイドルではなく、支配者と被支配者の関係になってしまったという事が良く分かる。そしてプロデューサーは、喫茶店でパンケーキやサンドイッチなど、胃に優しそうなものを注文し、次の調教のための栄養補給を行った。

 

 そして、プロデューサーとイルミネーションスターズのメンバーは、四人で部屋まで戻ってきた。

 めぐるの目にはその十二畳敷きの和室が、昨日とは全く違う風に映っていた。

 今日び珍しくなった白熱電球に照らされた室内は、どことなくぼんやりとした淫靡な気配をまとっている。ご丁寧に、既に仲居の手によって、部屋の中央にあった卓はどけられ、布団が敷かれている。昨日までなら、プロデューサーはアイドルたちに配慮して、この十二畳ではなく奥の小スペースに自分の布団を移動させただろう。だが今日は、そんなことをする必要などない。昨日とは違い、男の周りに立っている三人は、全て男に処女を散らされた少女たちである。そんな者たちが一つの部屋で夜を過ごすのだ。これから何が起こるかは、ちょっとでも性知識があれば想像できる。

 

「明日の午前は仕事が無いから、昼まで寝ていられる」

 

 プロデューサーがそう教えた時、真乃と灯織が期待に目を輝かせ、うつむいているめぐるがびくりと肩を震わせたのは、これから全員で、「昼まで寝なければならないほどに体力を消耗する行為」を行う事を、三人ともに想像したためだろうか。

 しかしプロデューサーは、真乃と灯織にとっては期待外れな事を言った。

 

「今日は、お前たちはお預けだ」

「そ、そんな……」

「どうしてですか……? プロデューサー……」

「そんな顔をするなよ、二人とも。……今日は、めぐるの日だ」

「――――っ!!」

 

 この部屋に戻ってくるまでも、プロデューサーはめぐるの肩に手を回していた。その手をいやらしい感じで動かされ、めぐるはまたしても肩を震わせた。プロデューサーは、そんなめぐるに低い声で囁く。

 

「風呂に入ってきたかったら、入ってこい。朝までは長いからな」

 

 入浴して身体を清めるか否かの選択肢は与えられても、その後の行為を拒否する権利は、めぐるには与えられない。彼女はただ、コクリと頷くしかなかった。



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三日目の夜②

 高校の制服姿で旅館備え付けの草履を履くというのは、どことなくアンバランスな感じだ。手には着替えの浴衣の他、下着やタオルなどの入浴用の道具が一式。そんな格好で、大浴場に向かうため、めぐるは旅館の廊下を歩いている。窓の外はもう真っ暗だ。宿泊客がほぼいない旅館の中で聞こえるのは、窓の外から響いてくるちょろちょろという水の流れと、ぱたぱたというめぐるの足音だけである。

 

(お風呂から戻ったら、わたしまた、プロデューサーに……)

 

 めぐるがいつもの太陽のような笑顔をひそめ、物憂げな顔をしているのは、その想像が頭を占めているからだ。

 

(きっとまた、プロデューサーに、エッチされちゃう……。しかも今度は、真乃と、灯織の前で……)

 

 それは分かり切った事だった。入浴してからプロデューサーの待つ部屋に戻れば、めぐるは再び彼に押し倒されて、身体も心もどろどろのぐちゃぐちゃになるまで、執拗に犯され続ける事だろう。

 逃げる、という選択肢はめぐるには無い。例え物理的にそれが可能だったとしても、既にめぐるの精神は、「プロデューサーからは絶対に逃げられないのだ」と思い込むくらいには、彼に支配されていたのだ。だから彼女は、せめてセックスが始まるまでの時間を延ばすために、抱かれる前に入浴する事を選んだ。しかし、男に抱かれるために身体を洗い清めるという行為も、十分にその後のセックスを盛り上げる前戯の内に入るとは、考え過ぎだろうか。

 だが結局のところ、何をどうしようが、めぐるはこの後、プロデューサーに犯される。朝までチンポで泣かされて、めぐるがまだ知らない、自分の身体の気持ちイイ部分を隅々まで開発されて、ますます彼に逆らえないようにさせられる。めぐるが自分を情けなく思うのは、それを想像するだけで、既にプロデューサーの精液を十分に詰め込まれた下腹の奥が、ひとりでにきゅんきゅんと疼いてしまうからだ。

 

(わたし、期待してるの……? ううん……! 違う、違うよ……! 違うよ……)

 

 心の中で否定する声すら弱々しい。

 そうこうするうち、めぐるは大浴場の暖簾の前にたどり着いた。

 

「めぐるちゃん」

「――! 真乃……、灯織……」

 

 そこでめぐるの後ろから、真乃と灯織が追い付いてきた。浴衣姿の彼女たちも、手にボディソープなどを持っている。

 

「私たちもお風呂に入りたいなぁって。一緒に入ろう?」

「まだ、三人で入ってなかったもんね。せっかくだし、皆で入ろうよ、めぐる」

 

 真乃と灯織は口々にそう言った。この二人はいつも通りだ。いつも通りの笑顔で、いつものように三人で行動したいと言っている。二人とも、今日めぐるが無理やりプロデューサーのモノにされてしまった事を承知しているはずなのに、これからめぐるがプロデューサーに犯される事を知っているはずなのに、どうしてこんないつも通りに笑えるのだろう。

 

「わ、わたし……」

「ほら、行こう?」

「あっ――」

 

 めぐるがためらっていると、灯織が彼女の手を取った。真乃が先頭に立って女湯の暖簾をくぐり、3人は大浴場の脱衣所に立った。

 

「わあっ、今日も貸し切りだねっ」

「本当に私たち以外に、泊まってる人は居ないみたいだね。……この旅館の経営とか、大丈夫なのかな」

 

 灯織が真面目な顔で、彼女がしなくても良い心配を口にする。いつものめぐるなら、「そんなこと灯織が心配しなくても――」などと苦笑してツッコミを入れるところだろうが、今の彼女にそんな心の余裕はない。灯織たちが脱衣籠の前に立って早速浴衣を脱ぎはじめたのを、めぐるは自分の着替えを胸の前に抱きしめながら、どうすれば良いか分からない様子で見ていた。

 

(あっ…………)

 

 めぐるは思わず息を飲んだ。真乃と灯織がしゅるりと浴衣の帯を解くと、少女たちの白い肌が露わになる。二人とも、浴衣の下にはブラとショーツだけで、Tシャツの一枚も身に着けていない。浴衣の脱ぎ方も、どこか男を誘うようだ。例えば灯織が両肩をはだけさせると、彼女のうなじの下に見える背骨と肩甲骨のラインが、艶めかしい光を放つ。

 

「どうしたの、めぐる」

 

 と、そこで灯織がめぐるの視線に気付き、肌を腕で隠しながらはにかんだ。

 

「そんなにじっと見られると、恥ずかしいよ。……何か、私の背中に付いてる?」

「――あ、う、ううん!」

 

 めぐるは慌てて首を振る。浴衣を脱ぐだけの動作なのに、めぐるは確かに心を奪われていた。改めてまじまじと見ると、灯織も真乃も、前からこんなに色っぽかっただろうかと疑問に思う。

 

(やっぱりこれも、二人がプロデューサーと、エッチしたから……?)

 

 そんなまさかと思うが、二人が以前よりもずっと、アイドルとしての魅力を放っているのは確かだった。これがプロデューサーに抱かれた結果なのだとしたら、「お前をもっと輝かせるためにやっている」というプロデューサーの発言は真実なのだろうか。めぐるは混乱していた。

 

「灯織ちゃんの下着、大人っぽい……」

「そ、そうかな。ちょっと背伸びし過ぎたかもって思ってたんだけど……」

「ううん、とっても似合ってるよっ」

 

 浴衣を脱ぎ捨てブラとショーツ姿になった灯織と真乃は、お互いの下着を寸評している。灯織が身に着けているのは、高校生にしては過激なデザインの黒色の下着だ。布面積が少なめなだけでなく、生地も少し薄いような気がする。下着の下にある灯織の肌がわずかに透けて見えて、同性だというのに、めぐるは思わず生唾を飲んでしまった。

 

「真乃のも、可愛いね」

「ありがとうっ。えへへ、前のお休みの時に買ってきて、今日はじめて着けたんだ」

 

 真乃は、レースをあしらった白い下着を着用していた。白は真乃の純粋無垢なイメージに似合っているが、その形状自体は、灯織のものと負けず劣らずに大人向けだった。

 少女たちがどうしてそんな大人向けの下着を身に着けるのか。それは彼女たちが身だしなみに気を遣うアイドルだから、という理由よりも――

 

「プロデューサーさん、喜んでくれるかなぁ?」

「うん。わたしも、こういうのは似合わないと思ったけど、プロデューサーが好みだって言うから――」

 

 見せる相手がいる、という事実に起因する。二人の下着が大人っぽくなったのも、真乃のスタイルが前にも増して良くなったのも、灯織の肌が以前よりも更に白く滑らかなのも、原因は全て同じだ。メスはオスに抱かれ、調教される事によって、初めてその魅力を十分に発揮することができるのだ。

 

「めぐるも脱ごう?」

「――えっ? あ、あ、うん!」

 

 ボーっと見惚れていためぐるは、灯織に声をかけられて正気に返った。

 そうだ、服を脱がなければ風呂には入れない。プロデューサーの匂いが染み付いた制服を脱いで、身体からもプロデューサーの残滓を洗い流してしまいたい。それが自分の望みなのだ。決して自分は、プロデューサーに犯される準備を整えるために身体を洗い清めるのではない。そう己に言い聞かせながら、彼女は灯織たちと同じように生まれたままの姿になった。

 シャワー音と真乃の鼻歌が、浴場内に反響している。三人は大浴場のカランの前に横並びになり、それぞれ自分の髪と五体を丹念に洗っていった。灯織と真乃に挟まれためぐるは、できるだけ両隣を見ないようにしていた。今のめぐるは、ユニットメンバーの裸体を直視するだけでも、劣情に取りつかれそうになってしまうからだ。

 しかし、灯織たちの身体の距離は、目に入れないようにするのは不可能な程に、いつもよりもめぐるに近かった。身体を洗い終わって、めぐるがタオルで肝心な部分を隠しつつ立ち上がると、二人はやはりめぐるを挟み込むようにしてついてきた。

 

「ほわあー……、気持ちいいねっ、二人とも」

「うん、最高、だね」

 

 湯に浸かった時の二人のその言葉は、めぐるの耳のすぐそばでつぶやかれた。だだっ広い浴場の一角で、三人はほとんど身を寄せ合うようにしている。どんなに彼女たちが仲の良いユニットメンバーでも、この距離感は少々おかしい。

 

(二人の肌が、私の身体に当たってる……)

 

 めぐるは気が気ではなかった。

 両隣にいる二人と肩が触れ合い、伸ばした脚も、もう少しで絡み合いそうになっている。

 

「……ねえ」

 

 どうしてこんなに近くに居るのと聞こうとして、めぐるの口は、全く別の質問を二人に投げかけていた。

 

「真乃と灯織は、どうして……、いつ、プロデューサーと」

 

(…………え? な、なに聞いてるの、わたし!!)

 

 とんでもない事を聞いてしまったと思いながら、これはめぐるが、ずっと二人に聞いてみたかった事なのだ。いつから二人はプロデューサーと肉体関係にあるのか。どうやってプロデューサーに初めてを奪われてしまったのか。そして、プロデューサーに支配されるのは、そんなにも幸せなのか。

 灯織たちはちょっとの間、鳩が豆鉄砲を食ったような表情をしていた。彼女たちも、さすがにめぐるがこんなふうに核心をついて来るとは思いもかけなかったのだろう。

 しかし、二人は妖艶に微笑むと、湯舟の中でめぐるの身体に自分の肢体を密着させてきた。

 

「私は、プロデューサーさんのお部屋で、だよ。めぐるちゃん」

 

 めぐるの右の耳元でそう囁いたのは真乃だ。真乃の癒し声は、いつもとは違う官能的な響きを帯びてめぐるの耳朶に侵入し、彼女の脳を甘く痺れさせる。

 

「プロデューサーさんの匂いが籠ったお部屋で、プロデューサーさんのベッドで、上から覆いかぶさられて……」

 

 真乃は、自分が初めてプロデューサーに犯された時の様子を、めぐるに対し克明に伝えていく。無理やり制服を引きはがされて、強引に処女を奪われ種付けされてしまった日の事を。

 

「でも私、きっとそうなると思って、プロデューサーさんのお部屋まで行ったんだよ」

 

 性欲に飢えた野獣が住んでいると知りながら、その部屋の扉を叩いたのは真乃自身だった。恐る恐るアパートのドアをノックすると、ゆるんだシャツとブリーフだけを身に着けたプロデューサーが中から現れる。制服姿の真乃を、ギラついた瞳で舐め回すように見たプロデューサーは、獣欲に任せて少女の細腕を掴み、狭い部屋の中に引っ張り込む。あとはもう、腕力の差に任せ、男のしたいようにされるだけだ。めぐるは両目を硬くつぶってその話を聞きながら、真乃の記憶を追体験していた。

 

「プロデューサーさんのおちんちんが、私のあそこを出入りして……、ふわぁって、頭が真っ白になって……」

 

 初めての時の真乃は、プロデューサーの身体の下で泣いていたが、本当はずっと彼に犯してもらいたくてしょうがなかったのだと言った。プロデューサーに無理やり種付けされた時、真乃がどれほど甘美な快感を味わっていたのか、めぐるにも手に取るように分かった。

 

「私は、夜の誰もいないレッスン室で……、だったな」

 

 左側から囁いてきたのは灯織である。居残りでダンスレッスンをしていた灯織は、徹夜続きで三日ほど泊まり込んでいたプロデューサーが、事務所内にまだ残っている事に気が付いていなかった。汗だくのレッスンウェアの下からは、運動用のスポブラが透けて見え、溜まっていたプロデューサーの劣情をとんでもなく刺激して煽り立てた。プロデューサーは、大粒の汗を垂らし、荒い息を吐く灯織の後ろから襲い掛かった。そしてレッスンルームの大きな鏡の前で、バックからプロデューサーにハメ犯されたのだ。

 

「私はプロデューサーには逆らえないんだって、その時に分かったの」

 

 灯織は、処女の癖に犬の様に犯されてヨガり狂う自らの痴態を、散々に見せつけられた。その時、灯織は身も心もプロデューサーに支配されてしまった。しかし、それこそがメスとしての幸福なのだと彼女が知るには、さして時間はかからなかった。誰も居ない深夜のレッスン室で、灯織はむしろ自分からプロデューサーの腰に跨り、積極的に腰を振るようになった。

 真乃と灯織は、ほとんど同時期にプロデューサーと関係を持ち、それからずっと、めぐるの知らない場所で彼の「特別レッスン」を受け続けてきた。プロデューサーの手に触られるとどんなに気持ちいいか、プロデューサーのペニスを受け入れ、精液を注がれる事がどんなに幸せか。そのレッスンで学んだ経験を、二人はめぐるの両側から、淫らな声で引っ切り無しに囁き続けた。

 

「プロデューサーの太い腕に、痣が付きそうなくらい強い力で抱きしめられて……、ズンズンって、お腹の一番奥を突かれて……、そうすると、腰が溶けちゃうくらいキモチ良くなれるの」

「プロデューサーさんの精液、凄い量で、粘っこくて……、初めは臭いかもって思ったんだけど、今は違うよ。匂いを嗅ぐだけで、頭がぼうっとして、胸がドキドキして……。もっといっぱい出して欲しいって思っちゃうんだよ」

「お腹にプロデューサーの精液が入ってると、ぽかぽかして、とってもあったかい気持ちになるんだよ。自然な笑顔で笑えるようになって……、そしたら、プロデューサーに褒めてもらえて、またあったかい気持ちになれるんだ」

「プロデューサーさんとキスすると、不安なこと、全部忘れられるんだよ。ライブの本番前にキスしてもらうと、ファンの皆さんだけじゃなくって、プロデューサーさんのためにも頑張ろうって思えるの」

「めぐるもキモチ良くなろう? 私たちと一緒に、プロデューサーに愛してもらおう?」

「私もめぐるちゃんと一緒に、プロデューサーさんにエッチしてもらいたいな……。私たち、ユニットメンバーだもん」

 

 彼女たちは別に、悪意からめぐるを陥れようとしているのではない。プロデューサーに抱かれるようになってから、二人が本当に幸福に満たされているというのは、そのうっとりとした表情、蕩けた声を聞けばすぐに分かった。二人は純粋に、この幸せを大切な親友であるめぐるにも分けてあげたいと、心の底から思っているのだ。

 だからだろうか、めぐるの中には、二人に対する怒りは湧いてこない。

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ――んっ♡」

 

 二人分の体験を聞いためぐるの息は、いつの間にか荒くなっている。真乃と灯織は身体を密着させて囁くだけで、決してめぐるの性感帯に触れようとはしてこない。プロデューサーに調教され尽くした彼女たちは、めぐるの身体を開発するのは、プロデューサー本人の神聖な役目である事をきちんと弁えているのだ。

 

「めぐるちゃん――♡」

「めぐる……♡」

 

 ――私たちと一緒に、プロデューサーの、理想の「アイドル」になろう?

 

 およそ一時間弱に及ぶ入浴の間、めぐるはそうやって、聴覚だけで十分すぎる程に発情させられてしまった。

 

―――――――――――――――――――――

 

 時間は夜の10時手前くらい。お子様ならばもうベッドに入る時間だが、彼らにとってはこれからが本番だ。部屋のドアノブに掛けられた「Do not disturb」の札は、誰にも邪魔されず、夜が明ける寸前まで獣のような本気セックスにふけろうという、部屋主の決意を感じさせる。ハネムーンに訪れたラブラブ新婚夫婦も真っ青のノンストップ種付けが、これから始まろうとしているのだ。

 そして、プロデューサーの獲物であるめぐる自身も、当然その事を自覚している。

 

(わたし、これからまた、プロデューサーと……。一晩中、セックスされちゃうんだ……。避妊もしないで、種付けエッチされちゃうんだ……)

 

 風呂上りの火照った身体を浴衣で包んだめぐるは、四つ並べられた布団の一つの上に正座し、子犬のようにプルプルと身体を震わせている。同じく浴衣姿のプロデューサーは、そんなめぐるの前に仁王立ちになって、愛用の栄養ドリンクを、立て続けに二本飲み干していた。そのドリンクに、精力剤としての効果がどれくらいあるのかは知らない。そもそも、規格外の性欲を持つプロデューサーに、そんなものはハナから必要無いように思える。しかし、男がそうやって気合を入れているのが、全て自分と夜通しのセックスをするためだと思うと、めぐるも胎内に甘い痺れを感じざるを得ない。

 

(プロデューサーのおちんちん、もう、あんなに大きくなってる……)

 

 プロデューサーの浴衣の前部分が不自然に盛り上がっているのは、勃起したチンポに持ち上げられたからだ。めぐるは口中に溢れる唾を抑えきれず、ゴクリと喉を鳴らした。

 

(あのカチカチの、熱い鉄の棒みたいなのが、また、わたしのナカに……)

 

 正座したまま内ももを擦り合わせると、ぐちゅりといういやらしい感触が伝わってくる。大浴場で灯織たちに淫猥な体験談を引っ切り無しに囁かれ続けためぐるの身体は、前戯無しでも既に準備万端整っているようだった。

 

「ほわぁ……、プロデューサーさんの、すっごくおっきい……」

「あの、プロデューサー、もし良かったら、めぐるが終わった後に、私も……」

「あ、ずるいよ灯織ちゃんっ。それなら私も……!」

 

 両端の布団に正座する真乃と灯織も、めぐると同じように物欲しそうな顔をして、もじもじと太ももを擦り合わせている。プロデューサーは三本目の栄養ドリンクを飲み干すと、二人に無慈悲な言葉をかけた。

 

「我慢しろ。今日は全部めぐるの中に注ぎ込む。お前たちはお預けだ」

 

 二人ががっくりと肩を落とす。女子校生アイドルを三人据え膳状態にしているにも関わらず、二人は使わず、一人だけに集中する。これもまた、ハーレムの主にのみ許された至上の贅沢であった。

 

「明日は抱いてやるから、今日は大人しく寝てろ」

 

 今夜の真乃と灯織は、めぐるが激しくプロデューサーに犯される音だけを一晩中聞き続け、切なく股を濡らさなければならないのだ。――だが、そんな状況で寝られるはずがない。二人が抗議すると、プロデューサーはやれやれとため息をついた。

 

「じゃあ、今日は特別にオナニーしてもいいぞ」

 

 プロデューサーは、二人に自慰の許可を出した。灯織たちはプロデューサーにすっかり躾けられてしまった結果、彼の許しが無ければ、自分で自分を慰めて発散する事もできないカラダになっていた。彼女たちはまだ不満そうだったが、その許可が下りた事で渋々と引き下がり、二人してめぐるのほうをじっと見た。その視線に込められているのは、今夜プロデューサーの寵愛を得られるのはめぐるだけだ。そんなめぐるを羨ましく思う気持ちと、めぐるもプロデューサーに堕としてもらえて良かったねという祝福の気持ちが半分半分だ。

 めぐるはまだプロデューサーの愛情を受け入れられていないようだが、そんなめぐるも今夜一晩中彼に犯され種付けされれば、きっと素直に変われる。そのことを、経験者である二人は身をもって知っていた。

 

「さぁて……」

 

 プロデューサーは、ドリンクの瓶を屑籠に捨てるとつぶやいた。

 用意は済んだ。女子の長風呂で一時間程度待たされたせいで、精液も完全に補充された。ずっしりと重くなった彼の睾丸内では、新鮮な生きのいい精子たちがうようよと泳ぎ回り、メスの子宮内に放出され、卵子に向けて突撃する時を今か今かと待ち望んでいる。

 彼はぎろりと、布団の上に正座するめぐるを睨みつけた。めぐるはうつむいていたにも関わらず、その視線に射すくめられたように、びくりと大きく肩を震わせた。

 

「めぐる、俺の浴衣と下着を脱がせろ」

 

 プロデューサーは命令した。どうせすぐにセックスに突入するというのに、彼がわざわざスーツから浴衣に着替えていたのはこのためだ。めぐるにも、徐々に男に奉仕する術というものを学んでもらわなければならない。それはアイドルにとっては必須のスキルだ。

 レッスンの開始は、その手で男の衣服を脱がせるところから。スーツではなく浴衣なのは、雰囲気を重視したのと、浴衣ならばめぐるのような初心者でも脱がせやすかろうという、教え子想いのプロデューサーならではの配慮だ。

 

「は、い……、プロ、デューサー……」

 

 プロデューサーは満足そうに口の端を歪めた。たどたどしい返事ではあったが、めぐるは彼に、命令を二度繰り返させなかった。めぐるは膝立ちで男のもとににじり寄ると、そのほっそりとした娘らしい指を、男の浴衣の帯の結び目に添えた。

 

(頑張れ、めぐる……!)

(頑張って、めぐるちゃん……!)

 

 灯織と真乃が息を殺して見守る中で、めぐるはプロデューサーの浴衣を脱がしていく。浴衣の下からは、大きなテントを張ったブリーフが現れた。

 

「ンっ…………!♡」

 

 布越しからでも分かる強烈なオスの匂いが、めぐるの鼻腔を突き刺した。今日一日、自分はこれで散々に鳴かされたのだと、めぐるの頭に鮮烈な記憶が蘇る。

 

「失礼、します……♡」

 

 めぐるはブリーフに手をかけた。彼女が普段と違う丁寧な言葉遣いをしているのは、めぐるなりに男を喜ばせようという意識が働いているからだろう。実際、高級ソープで風俗嬢に媚びを売られているようで、プロデューサーもいつもと違う興奮を得ていた。ソープにこんな若くてスタイルの良い美少女がいるはずも無いという点も、さらにソソる。

 勃起チンポが引っかかるせいで、めぐるはブリーフを脱がせるのに手間取っていた。そして、彼女がようやくずるりとブリーフを引き下ろす事に成功した時、室内にいる三人のアイドルが、三者三葉の感嘆の声を漏らした。

 

「あ……っ♡」

「ほわぁ……♡」

「すごい……♡」

 

 ブリーフの下からぶるんと飛び出たプロデューサーの黒ペニスは、その勢いのまま反り返り、べちんと彼の腹に当たった。その規格外の長さは、へそを越えて鳩尾にまで達しそうなほどだ。充血したカリは大きく傘を広げており、それで膣壁を引っ掻かれた時の事を想像するだけで、三人の少女の股からは、白濁した液体がとめどなく溢れ出てきた。

 

「めぐる、こいつを触ってみろ」

「え――?」

「手で、こいつの感触を確かめてみるんだ」

「は、はい……」

 

 めぐるは震える手で、恐る恐る竿の部分に触れた。彼女の白い指が触れた瞬間、チンポがぴくりと跳ねあがる。太い血管が浮いていて、まるでこれだけで一つの生き物のようだとめぐるは思った。表面は柔らかいのに、芯はもの凄く硬い。先端部が膨らんでいて、頂点にある割れ目は、呼吸をするように微妙に開閉を繰り返している。そしてそこから、謎の透明の液体が垂れてきていた。

 

「この汁が気になるのか? こいつはカウパーだ」

「カウパー……?」

「お前の股が濡れてるのと、同じようなもんだ。お前が俺に犯されたがってるのと同じように、俺もお前を犯したいんだよ」

「わ、たし……」

 

 犯されたくなんかない。だがその言葉は、めぐるの口からは出て来ない。それが空虚な偽りである事を、めぐるもはっきりと自覚し始めていたからだ。

 

「めぐる、俺のチンポが熱くなってるのが分かるか……?」

「……うん」

 

 めぐるは頷いた。プロデューサーのペニスは、めぐるの胸が鼓動を早くしているのと同じように、どくどくと脈打っている。

 

「お前が魅力的だから、こうなってるんだ」

「……わたしが?」

「ああ、お前がアイドルとして、ものすごく魅力的だからだ」

「わたしの、せいで……?」

 

 プロデューサーのペニスが苦しそうなのはめぐるのせい。確かにその通りかもしれないが、その責任をめぐるが取る必要など一かけらも無い。しかしそういう常識的な判断力は、めぐるの中からとっくの昔に奪われている。

 

(プロデューサーのおちんちん……、とっても辛そう……。わたしのせいなの……?)

 

 マジマジと肉棒を見つめながら、労わるように手で撫でるめぐるの様子を、プロデューサーは仁王立ちのままでじっと見下ろしていた。エサを前にしたメスが、どのように動くか興味があったからだ。するとめぐるは、彼が予想していた以上に卑猥な行動に出た。

 

「……ちゅっ」

「うぉっ……」

 

 プロデューサーが小さく呻いた。めぐるが、その潤いに満ちた桃色の唇で、反り返った彼の肉棒の裏スジに、優しくキスをしたからだ。

 

「ちゅ……、んちゅ、……ごめんね、プロデューサーのおちんちんさん……。ちゅ」

 

 心からの謝罪を口にしながら、ついばむようなバードキス。やはりめぐるは理想的なアイドルだった。この少女は、オスのチンポを煽るということを、本能的に知っている。

 

「おお……」

 

 プロデューサーは最高の気分だった。チンポに伝わるのはフェラチオよりも圧倒的に弱い刺激だが、自分がめぐるをここまで支配したという事実が、それに勝る優越感と快楽を与えてくれる。

 

 ――ペロ、ペロ。

 

 めぐるはさらにチロチロと赤い舌を出して、舌先でチンポの表面を舐め始めた。

 

「いいぞめぐる……。そのまま、俺が喜びそうな事をやってみろ……」

「……うん。……ちゅぅ――」

「うっ……!!」

 

 プロデューサーが褒めると、めぐるは上目遣いに頷いて、今度は彼の、だらだらとカウパーがこぼれる鈴口に唇をつけた。そして尿道からカウパーを吸い上げるように、ちゅうちゅうと吸い始める。

 

「ちゅ、ちゅぅ――♡」

「ぬうっ……!?」

 

 プロデューサーが呻くのを聞いて、彼が喜んでいると判断したのだろう。めぐるは彼に向かって身体を乗り出すと、さらに強く、キスマークが残りそうな勢いで鈴口に吸い付いた。両手は長い竿に添えられて、さわさわと優しく撫でている。それだけで十分に射精する事ができる快感だった。

 

「よし――っ! いいぞめぐる。それはそのくらいでいい。いったんストップだ」

「え……?」

 

 プロデューサーが肩を掴んで引きはがすと、めぐるはむしろ名残惜しそうな表情をした。その性に対する隠しきれない貪欲さは、彼女が成長しきった時の事を考えて、プロデューサーが末恐ろしいと思ったほどだ。

 

(へっへっへ……危うく出ちまうところだった……。だがそれだと、こいつのプロデューサーとしての示しがつかんしなぁ)

 

 一回もめぐるをイカせない内に気をやったのでは、上下関係が逆転しかねない。真乃と灯織も見ている。今夜は徹底的にめぐるを泣かせるのだと、プロデューサーはチンポを引き締めた。

 

「四つん這いになれ、めぐる」

「え……、ど、どうして……?」

「バックからハメてやる」

「バック……?」

「そんなもんも知らないのか? ……犬やウサギの交尾を見たことがあるか? あれと同じように犯してやるよ」

「あ…………♡」

 

 メス犬にオス犬が後ろから覆い被さって腰を振るシーンを、テレビか何かでめぐるも見たことがあった。

 

(そんなのもう、人間同士のエッチじゃなくって、動物の交尾だよぉ……♡ それも、真乃と灯織が見ている前で……)

 

 しかし、メスである彼女は、ご主人様であるプロデューサーの意向を拒否する事はできない。めぐるは体の向きを変えて、布団の枕側に両手をつき、プロデューサーの指示通りに四つん這いになった。

 

「それでいい」

「ひゃんっ!?」

「しかし、本当にカタチのいい尻だなぁ……」

 

 浴衣ごしに89㎝のヒップを鷲掴みにされ、めぐるは甲高い声を上げた。

 

「んっ、やぁっ、プロデューサーっ、お尻なんか、揉まないでっ――! あうぅっ!♡」

 

 そう言われても、ただ脂肪がついて大きくなった尻ではなく、発達した大殿筋によって引き締まったヒップ。張りがあって、いつまで揉んでも揉み飽きない。

 

「気持ち良さそう、めぐるちゃん……」

「めぐるって、こんな声出すんだ……。すっごく、色っぽい感じ……」

 

 いつの間にか、真乃と灯織は横に並んで、見やすい位置からめぐるの痴態を鑑賞している。めぐるは涙をこぼし始めた。

 

「見ないでぇっ! 真乃、灯織ぃっ! こんなのっ、ンひぃっ! わたし、違うのぉっ! はあンっ!?♡」

 

 プロデューサーはめぐるの浴衣をはだけさせ、彼女の生尻をいやらしい手つきで揉みしだき始めた。めぐるはここで感じる才能も十分に有るようだ。中年男の節くれだった太い指が尻肉に埋まるたび、面白いように鳴き声を漏らす。

 

「んうっ!? なにしてるの? プロデューサー……!?」

 

 めぐるは尻に違和感を覚えた。背後なので見えないが、どうやらプロデューサーが、めぐるの尻に顔を埋めているらしい。ショーツ越しに、男の熱い鼻息が菊門にかかる。

 

「んきゅぅっ!?」

 

(変な感じ――! くすぐった――、でも、なんか――!)

 

 それは他の性感帯をいじられた時とは違う、むずむずとくすぐったいような、全く形容しがたい感覚であった。排泄用の穴という、人に見せてはいけない汚い場所を、プロデューサーは飽きもせずにふんふんと嗅ぎまわっている。あまりの恥ずかしさに逃げ出したいが、彼の両手で尻をがっちりと掴まれているために、それもできない。

 

(いつか、こっちの穴も使ってやるか……! しっかり慣らして、俺のモノを全部咥え込めるようにしてやる……!)

 

 めぐるがジタバタ抵抗する中で、プロデューサーのほうはそんなことを考えている。

 

(だが、今日は前の穴が優先だ……!)

 

 プロデューサーは、めぐるの尻から顔を離すと、彼女のショーツを引っ掴んだ。昼間履いていた物とは違う、桃色の可愛らしいデザインのショーツ。自分に夜通し犯されると知りながら、これを選んで着替えた時のめぐるの心境はどんなものだったのだろう。それを考えると、チンポがますます硬くなっていく。

 めぐるの美尻から引き下ろされたショーツは、彼女の右脚だけにかかって残った。毛一本生えていないピンク色の菊門とヴァギナが、プロデューサーの目に晒される。昼間あれほど太チンポで犯し抜いたというのに、めぐるの秘裂は処女の時と同じまま、ぴっちりと閉じられていた。

 

「はーっ、はーっ、はーっ、はーっ」

 

 秘部が外気に晒されたのを感じ、めぐるは息を荒くしながら、プロデューサーの肉棒が侵入してくるのを待った。

 

(来る、来ちゃう、またアレが来ちゃうよぉっ! プロデューサーのカチカチのオチンチンで、後ろからワンちゃんみたいにセックスされて、真乃と灯織の目の前で、いっぱいいっぱいイカされちゃう――!)

 

 しかし、そんなめぐるの予想に反して、挿入はなかなか果たされなかった。プロデューサーはめぐるの尻たぶを掴んで腰を前後させ、彼女の尻の間に肉竿を擦りつけている。

 

(わたしのお尻に、プロデューサーのが当たってる……! 入る! 入ってきちゃう! 入って……、どうして入ってこないの――?)

 

 熱いモノが擦りつけられ、カウパーで臀部が濡れていくのが分かる。しかしなぜか、プロデューサーはめぐるに挿入しようとはしない。プロデューサーも射精して気持ち良くなりたいはずなのに、彼がそうする理由がめぐるには分からなかった。

 

(違う、違うよぉっ! おちんちん、そこじゃダメだよっ! お尻の外だとセックスできないよ……!? ナカに入ってこないと気持ちよくないよ……! ――あ! 来る! ……え)

 

 やっと入ると思っても、プロデューサーのチンポはめぐるのマンコの上を、空しく通り過ぎていく。もどかしく、あまりにまだるっこしい。めぐるの胸と下腹部に、どうしようもない切なさがあふれ出す。羞恥ではなく切なさのせいで、目の端に涙が溜まっていく。

 

(めぐる、凄い……)

(めぐるちゃん……)

 

 灯織は両手で口を覆い、真乃は胸を手で押さえ、めぐるの様子に見入っていた。

 めぐるは初め、両手をついて四つん這いになっていたが、今は上体を布団につけて、腰と尻だけを高々と上げている。そして、プロデューサーの腰の前後運動に合わせて、その尻をくいくいといやらしく動かしている。明らかに男を誘い、チンポをねだる動きだ。

 プロデューサーもめぐるの思いを承知しながら、一向に彼女の中に勃起したペニスを突き入れようとはしない。焦らしに焦らした挙句、彼はめぐるの背中越しにこう言った。

 

「めぐる、俺にして欲しい事があるなら、自分の口で言え」

 

 処女を奪った時と同じく、彼はめぐるに懇願させるつもりだった。そうする事で彼女の常識と羞恥心を破壊し、自分が与える快楽に完全に依存させるつもりだった。だが、今回は傍で真乃と灯織が見ている。めぐるが快楽の前に屈するには、もう少し時間がかかるだろう。そう思っていたのだが――

 

「プロデューサーのおちんちん、くださいっ! わたしのアソコに――めぐるのオマンコに、プロデューサーの熱いの突き刺してくださいっ!!」

 

 めぐるはとっくに折れていた。彼女の理性はもう既に、爪楊枝よりも折れやすくなっていたのだ。金髪碧眼のハーフアイドルは、みっともなく泣き叫びながら、淫らに尻を振り回し、中年チンポの挿入を心から請い願っている。

 だが、それで素直に挿入してやるほど、このプロデューサーは真っ当にできていない。

 

「聞こえなかったな……。何が欲しいって?」

「おちんちん! プロデューサーのおちんちんです……!」

「おちんちん……? そんなもんは知らないなぁ……。俺のチンポの事か?」

「そうっ! チンポ! プロデューサーのおチンポが欲しいのっ!」

「どこに欲しいんだ?」

「わたしのおマンコです……! プロデューサーにエッチされたくって、わたしのおマンコ、ずっと泣いてるの……! お願いしますプロデューサー……! わたしと、セックスしてください……!」

 

 めぐるはひくひくとしゃくり上げ、嗚咽を漏らしている。流れる涙以上に、マンコのほうは本気汁で大洪水だ。マン肉は自身を満たしてくれる逞しい肉棒を探して、くぱくぱと開閉している。ここまでおねだりされたのでは仕方がない。

 プロデューサーは、無言でめぐるの秘裂に亀頭をあてがい、腰を前に突き出していった。

 

「来っ、たぁぁ――――っ!!!!♡♡ んっ、きゅううううううっ――!!!!♡♡♡♡」

 

 挿入だけで、めぐるは凄まじい勢いで気をやった。既に熱々に蕩けていたマンコの中は、チンポを歓迎してうねうねと動き回り、射精を全力で促してくる。長くはもたないと判断したプロデューサーは、めぐるがイキ狂っているにも関わらず、彼女の両腕を掴んでの激しいピストンを開始した。

 

「オオオオオオオオッ!!」

「アッアッアッアッアッアッアッ!! ハァンッ!!♡ ふ、とい、よぉっ!!♡ んアアアッ!!♡」

 

 ――ズパンッ! ズパンッ! ズパンッ! ズパンッ!

 

 最初からトップスピードだ。プロデューサーの腰の打ちつけに伴って、めぐるの豊満な尻肉がぶるぶると波打つ。二人はあっという間に理性を忘れて、快楽だけを求めて獣声を発するオスとメスになってしまった。

 

「オオオオオオオオオ゛ッ!!」

「ンヒィイイイイッ!!♡♡ はげ、し! イキュ、イキ死んじゃう――――――!!♡♡♡♡ ンんんっ!!♡♡」

 

 めぐるの浴衣もはだけていき、前後に激しく揺れる双丘が露わになる。桃色の可愛らしいブラは90㎝の巨乳の動きに耐え切れず、完全にずれてしまっていた。

 

「フンッ!!!!」

「お゛ッ――――!?」

 

 強い気合と共に、プロデューサーがドチュンと腰を突き出す。根元まで埋まった長チンポが、彼女の秘裂をミチミチと限界まで押し広げていた。そして、男の腰が小刻みに震えはじめる。射精が始まったのだ。

 

 ――ドビュル、ブリュリュルリュリュリュ!!

 

「流し込む」という表現にふさわしい量の黄ばんだザーメンが、めぐるの若い子宮に詰め込まれていく。

 

「ア、あああ……」

 

 阿呆のように口を開けて、プロデューサーは腰が溶けそうなほどの射精快楽に浸っていた。めぐるのほうも、まさにメス犬のように舌をだらりと垂らして、涙と涎にまみれた顔で、ほとんど白目を向きながら、ガクガクビクビクと全身を震わせている。

 

「めぐる! めぐる! めぐる!」

「ぷろ、でゅーさー……」

「オオオオオッ!!」

「あっあっあっあっあっあっ、んっ、アアアアアッ!!♡♡♡♡」

 

 プロデューサーは、脱力しためぐるを寝バックのような体勢で犯す。絶頂から意識を引き戻されためぐるは、力を抜いたうつ伏せ状態のままで、ただマンコに感じるチンポとザーメンの熱だけに集中させられた。

 

「めぐる! めぐる! めぐる! めぐる!」

「プロデューサー! プロデューサー! プロデューサー! プロデューサー!」

「気持ちイイかめぐる! 俺のチンポが気持ちイイか!?」

「うん! 気持ちイイよっ!! プロデューサーの太いおチンポ、すっごくイイ!!」

「めぐる――――!!」

 

 プロデューサーの中に、素直に快楽を認め始めためぐるに対する愛しさや独占欲のようなものがこみ上げる。まるでそれを全身で表現するように、彼はその肥満体でめぐるに覆い被さると、うつぶせのめぐるの胸を掴み揉みしだきながら、できる限り肌と肌を密着させた。

 

 ――グリグリ、グリグリ、ズリュズリュズリュ!

 

「あっ、んぅっ!! ぐぅっ、あああああっ!! ンィイイイイイッ!!」

 

 ピストンではなく、子宮口に亀頭を押し付けたまま、えぐるように腰を回転させる。触れ合っている肌すらも性感帯になったかのように、めぐるは背骨を走る快楽の電流に脳髄を焼かれていた。

 

「ウオオオオオオッ!!」

 

 ――ドピュルル!! ビュグッ!! ビュグッ!! ビュルルルルルルッ!!

 

 二発目の射精。しかし、勢いは全く衰えない。射精しながらも腰を回し、プロデューサーはめぐるの膣と子宮全体に自分のザーメンを丹念に刷り込んでいく。それでも収まりきらない白濁が、二人の結合部からぼたぼたと漏れ始めた。

 

「もっとぉっ! もっとちょうだい、プロデューサー!」

「いいぞめぐる! 素直になれ! そうすれば好きなだけ与えてやる!」

 

 プロデューサーはめぐるの求めに応え、いつまでも腰を動かし続ける。チンポを刺したままめぐるの身体を裏返し、今度は正常位の種付けプレス状態にする。お互いの背中に両腕を回し、脚で腰をホールドして、舌と舌をねちっこく絡み合わせる。

 

「む、ちゅう、ちゅあ、ぷろ、デューサー!」

「めぐる……! めぐる……!」

「好き、プロデューサーっ! ちゅ、じゅる、大好きだよっ、プロデューサーっ!!♡♡」

 

 これまでずっと認めようとしなかった感情も、めぐるは素直に口にする。そうする事で、もっと気持ちよくなれると知ったからだ。めぐるとプロデューサーは、二人だけの世界で、互いの全てを貪り尽くそうと、全身を一つにさせていた。

 

「ンっ、フっ、くぅっ……!♡」

「あ、はぁっ、めぐる、ちゃんっ!♡」

 

 こんな愛情たっぷりの交尾を間近で見せつけられるのは、灯織と真乃にとっては一種の拷問に近い。めぐるもプロデューサーも、既に彼女たちが同じ部屋にいるという事など忘れ去って、お互いしか見ていない。二人とも心底気持ち良さそうで、満たされて見えて、チンポをお預けされた灯織と真乃は、切なくなるばかりだった。

 

「くっ、んっ、んんっ……!♡」

「はっ、あっ、むぅっ……!♡」

 

 股を擦り合わせ、ショーツの上から己の手でクリトリスを虐めてみても――

 

「プロデューサーの、わたしの奥に当たってるっ! 奥のほうぐりぐりして、頭のなか、真っ白になっちゃうよぉっ!!」

「めぐる! お前の子宮口が俺の亀頭に吸い付いてきてるぞ! マンコもギチギチで、すぐに出ちまいそうだ!」

「いいよっ! もう一回出して! プロデューサーがスッキリするまで出して! プロデューサーと一緒にイキたいからぁっ!!」

「めぐる――――――!!」

「プロデューサー――――!!」

 

 大声でお互いを求めあうめぐるたちに比べれば、灯織と真乃が感じている快楽など、大海の前の水たまりに等しい。しかし、手を出すなというのがプロデューサーの命令である。かと言って、こんな火照った体を抱えて眠りにつけるはずも無い。

 

「はぁっ、はぁっ、真乃……! 真乃……っ!」

 

 他人の身体の温もりを求めた灯織は、隣に座っている亜麻色の髪の少女に助けを求めた。灯織が耐え切れずに身体を寄せると、真乃のほうも同じことを考えていたようだ。灯織の名前を呼びながら唇を重ねてきた。

 

「灯織ちゃん、灯織ちゃん……っ! ちゅ、ちゅぷ、ちゅ」

 

 めぐるとプロデューサーの激しいセックスの音をBGMにして、黒髪の美少女と亜麻色の髪の美少女が舌を絡め合う。お互いの肉体の疼きと心の切なさを鎮めるための、緊急避難的な行為。しかし、ユニットメンバーとして信頼し合い、心を寄せ合っている親友とのペッティングは、プロデューサーとの交尾には及ばぬまでも、大きな背徳的快楽を彼女たちにもたらした。

 

「真乃……! 真乃ぉ……!」

「灯織ちゃん……! 灯織ちゃぁん……!」

 

 熱っぽく互いの名を呼び、舌を絡め、浴衣の袷から差し込んだ手で、相手の肢体をまさぐる。二人はともに汗ばむほどに発情しており、行為はすぐにエスカレートしていく。

 

「ちゅあ、まの……、あむ、ちゅぷ、れろ」

「じゅぷ、ちゅぅ、ひおり、ちゃん、ちゅぱ」

 

 ――ぐち、ぐち、ぐち、ぐち。

 

 深いキスをしながら、互いの秘裂を指でなぞる。チンポには敵わなくとも、自分で慰めるよりもずっと気持ちよい。女同士だからこそ、息の合ったユニットだからこそ、二人は相手が、どこをいじれば気持ちよくなるのか、すぐに理解した。

 

「あんっ、ひおりちゃん、そこぉっ♡ あっ♡」

「まの、まの、まの、可愛いよ、まの――、んんっ♡」

 

 浴衣も下着も、お互いの温もりを感じるには邪魔なだけだ。彼女たちは性急な調子でそれらを脱ぎ払い、一つの布団の上で二つの身体を密着させ、余すところなく絡み合っていく。中年プロデューサーとラブラブ交尾をするめぐると、その横でレズセックスをして慰め合う灯織と真乃。この十二畳間は、もはや完全にヤリ部屋と化していた。

 

「灯織ちゃん、私、もっと灯織ちゃんと仲良くなりたい……」

「え……? 真乃……?」

 

 やがて、真乃と灯織の行為にも、明確な攻守関係というものが現れ始めた。

 

「ちょっとごめんね……、んっ♡」

「あっ、まの……♡ なに、これ……♡」

 

 どうやら真乃がタチで、灯織がネコになったようだ。普段はほんわかとして、灯織にたしなめられることもある真乃が、灯織の片脚を軽く持ち上げ、その股の間に自分の股を挟み込んだ。いわゆる、貝合わせという奴だ。

 

 ――ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ。

 

「んんぅっ、まの、待って、これ、しらないっ!」

「ほわぁ……♡ 灯織ちゃん、可愛い……♡ ――あんっ!♡」

 

 マン肉同士が絡み合う、淫猥な音が響き続ける。男との交わりとは全く違う快楽を、二人はこの機会に存分に楽しむことにしたようだった。

 

「プロデューサーっ! これっ、どうっ!? 気持ちイイ……!?」

 

 灯織たちが百合の園に囚われていたころ、めぐるも相変わらずプロデューサーとのセックスにふけっていた。めぐるの浴衣は既に脱げ、腰に帯だけが巻き付いている。そんな格好で、彼女は仰向けになったプロデューサーに跨り、騎乗位で腰を振っていた。

 

「いいぞめぐる……! 上下に腰を振るだけじゃなくて、円を描いたりもしてみるんだ。チンポが驚かないように、丁寧にな。――――おおぅっ!? そうだ、呑み込みが早いな!」

「ンっンっンっンっンっ!♡ ほんとっ?♡ わたしも、すっごく気持ちイイよっ……!!♡♡」

 

 もう、プロデューサーに無理やり組み敷かれているのだという言い訳は通用しない。彼女は自ら望んで、男の腰に跨っている。プロデューサーの指導を受けながら、縦横に奔放な淫ら腰を振り、男を心地よい射精に導こうと努力している。結合部で混ざり合った互いの淫液は、ねちゃねちゃと白い糸を引いていた。さらに、めぐるの両手は下にいるプロデューサーと恋人繋ぎになっており、少女がこの中年に完全に心を許しつつあるのを、見る者に如実に知らしめていた。

 

「めぐる、俺は喉が渇いたぞ……!」

「アッアッアッアッアッアッ――♡ そ、そうなの? アンッ♡ で、でも……」

 

 めぐるはためらった。冷蔵庫には飲み物が入っているはずだ。しかし、それを取るためにセックスを中断する時間すら惜しい。今は片時も、このチンポをマンコから抜きたくない。

 

「舌を垂らせ、お前の唾を寄越せ……!」

「ええっ……! う、うん……♡」

 

 プロデューサーの変態的な要求に一瞬驚いたが、めぐるはすぐに頷いた。そして口の中いっぱいに唾液を溜めると、口を開けて待つプロデューサーの上から、とろりと垂らしていく。めぐるの唾液を受け入れたプロデューサーは、もぐもぐと咀嚼してから、ごくりとそれを飲み込んだ。

 

「美味いぞ……! もう一回だ……!」

「うん♡ プロデューサー……♡」

 

 変態的ではあったが、その行為はまるで、ひな鳥にエサを与える親鳥のようで、めぐるの母性本能を刺激した。騎乗位でばるんばるんと上下に揺れるめぐるの巨乳は、その先端を更に硬く勃起させ、子宮はオスの種を求めて疼き始める。

 

「プロデューサー、わたしにも、もう一回精液ちょうだい……!」

「さっき出したばっかりだろうが……!」

「だって、だって……、んっ♡ お腹のなか、寂しくなっちゃったんだもん……!」

「こらえ性の無いアイドルだ……!」

「ンッ、アッアッアッ、下から、突きあげてっ!♡ く、来る――――っ!♡ アッ、ハァ――――ッ!!♡」

 

 プロデューサーに下から突かれ、めぐるの細い腰はロデオのように翻弄される。彼女が振り落とされないように下腹に力を入れると、膣肉は更にギュウギュウと締まって、チンポの射精を促した。

 

「あっ、プロデューサーの先っぽ、おっきくなったよっ……!♡ んっ、出るんでしょ? 精液、わたしの中で出すんだよね? ん、くぅ――っ!♡」

 

 プロデューサーから与えられる快楽に素直になったことで、めぐるはようやく本来の笑顔を取り戻しつつあった。ライブやグラビアで見せる太陽のような明るい笑顔のままで、彼女はプロデューサーとセックスをしている。沈んだ顔のめぐるを犯すよりも、こちらのほうがずっと良い。その想いを、プロデューサーは率直に言葉に表した。

 

「めぐる、お前の笑顔は最高だ! どんなアイドルよりも輝いてるぞ!」

「ほんっ、とうっ? え、えへへっ、ありがとうっ、ぷろ、デューサーっ……!」

 

 めぐるは笑顔のまま、中年プロデューサーの身体の上で腰を跳ねさせる。飛び散った汗が光を反射し、とても美しい。だからこそ、この娘に種付けしたい。チンポの根元に感じた衝動的な欲求に、プロデューサーは逆らわなかった。めぐるの内部でプロデューサーチンポの傘がぶわっと広がり、裏スジを伝って大量の精液が昇っていく。それと同時に、めぐるも頂点に昇りつめた。

 

「き、たぁ――――!!!!!!♡♡♡♡♡♡」

 

 ――ドビュルッ、ドクドクドクドクッ!! ドクドクドクドクドクドクッ!! ビュルルルル!!

 

 背中と喉を反らして天井を向き、マンコを精一杯に食い締めて、めぐるはアクメしながら、プロデューサーのザーメンを一滴残らず搾り取ろうとしている。彼女の胎内で太い肉棒が脈打っているのが、どくどくと震える少女の下腹を見れば分かった。

 

「ア、アアアアアアアアッ!!!!♡♡♡♡♡♡」

 

 誰に聞かれても構わないという大きなイキ声。自分に種付けしてくれるプロデューサー愛しさのあまり、この一時、めぐるは世界に自分とプロデューサー以外の人間がいる事を忘れていた。指と指を絡め恋人繋ぎにされた両手は、決してほどけないように固く握りしめられている。めぐるはこの時、アイドルとして、メスとしての本当の幸せというものを理解した。

 

(わたし、頑張るよ、プロデューサー……。プロデューサーのために、もっとキラキラなアイドルになれるように……)

 

 中出しされた精液の熱が、幸福感へと変換されて全身に伝わる。それが、めぐるの中にあった不安を吹き飛ばしていく。自分とプロデューサーは、誰にも邪魔できない固い絆で結ばれている。そのプロデューサーのために、アイドルとしての、人間としての八宮めぐるの全てを捧げたい。そんな想いで彼女の中はいっぱいになった。

 

「めぐる! めぐる! めぐる!」

 

(あっ……♡)

 

 愛しい人に名前を呼ばれ、めぐるの中に更なる幸福が満ちる。めぐるの身体を対面座位に抱え込んだプロデューサーは、チンポを彼女の内部でいきり立たせたまま、一層激しく腰を揺する。めぐるもそれに応えるように、彼の背中に腕を回し、きゅうきゅうと媚びるように膣肉を締める。

 

 夜はまだ長い。しかし、めぐるはこの時、時間の事など忘れ去って、プロデューサーを気持ち良くし、プロデューサーと気持ち良くなることだけを考えていた。



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四日目の午後

(朝……、いや、もう昼か……)

 

 カーテン越しに窓から差し込む光を受けて、まどろんだ思考でプロデューサーはそう判断する。

 この温泉地に来てから四日目の起床だ。覚醒と同時に感じるのは、身体の上にある適度な重みと、肉布団の心地よい感覚、そして目の前にある金髪の頭頂から立ち上る、十代の特有のにおい立つような少女の香りだ。

 彼は昨晩、めぐると一晩中――恐らく朝の五時くらいまで休むことなく交わり続けた。最後はめぐるがプロデューサーの上にのしかかった状態で、密着しながら同時に果て、そのまま気絶するように眠った。プロデューサーのチンポは、今現在もめぐるの内部に入っている。まだ寝息を立てているめぐるの、トロトロのマンコに甘やかされて、朝勃ちのマラがぐぐぐっと硬度を増していく。

 

「ンっ♡」

 

 チンポの目覚めに反応して、寝ているめぐるが僅かに甘い鳴き声を漏らす。二人の結合部は、べったりと愛液や精液が混じり合った汁に濡れていた。

 

(昨日は良かったぞ、めぐる……。良く頑張ったな……)

 

 プロデューサーが無言でよしよしと彼女の金髪を撫でてやると、めぐるはどんな幸せな夢を見ているのだろうか、「えへへ」と顔を緩ませて、胸毛の生えたプロデューサーの胸板に頬を擦り付けてきた。

 

(真乃と灯織は……?)

 

 めぐるはもうしばらく寝かせておいてやろう。そう思って、首だけを回して灯織たちの姿を探す。すると、彼女たちは案外に近くにいた。

 めぐると布団にサンドイッチされているプロデューサーのすぐ左右に、灯織の黒髪と、真乃の亜麻色の髪が見える。彼女たちも全裸で、その身体はプロデューサーに触れるか触れないかのところにあった。めぐると彼女たちが違うのは、灯織も真乃も、とても切なく寂しそうな表情で眠っているところだ。

 大好きなチンポをお預けされて、めぐるだけが寵愛を受けているシーンを一晩中見せつけられたのだ。女同士で濃厚に絡み合って慰め合おうとしていたようだが、結局は満足しきれなかったらしい。二人とも、欲求不満を絵に描いたような顔をしていた。

 

(やれやれ……、今日はこいつらにも、平等にハメてやらなきゃな……)

 

 ハーレムの主は苦笑する。この美少女高校生アイドルたちを、これ程までに性に貪欲な堪え性の無いメスに堕としたのは自分なのだから、その責任はきっちり取らなければ。そう思いつつ、彼ももう少しだけ二度寝する事にした。

 

 

「今日は午後から……と言っても、もう昼なんだが……、とにかく午後からグラビアの撮影だ。山の中に湖と小川があるから、そこに移動する。衣装は水着がメインで、私服で河原を散策する姿なんかも撮る」

「カメラは誰が……? もしかして、プロデューサーが?」

 

 改めて全員が起床すると、プロデューサーは頭を仕事に切り替えた。浴場で淫液と淫臭を洗い流してさっぱりすると、スーツに着替え、イルミネの三人の前でメモ帳を開いて予定を確認する。そんな彼に、灯織が質問を投げかけた。

 

「それでもいいんだが……今日はちゃんとカメラマンを呼んである。彼とは現地で合流する予定だ」

 

 そう前置きしてから、プロデューサーは今日のカメラマンのプロフィールを読み上げた。年齢はまだ二十代の前半で、世間的には名前を知られていない。しかし、なかなか面白い写真を撮る、将来性のある男だとプロデューサーは紹介した。

 

「正直、二日目のカメラマンよりも腕は上かも知れない。――それに、この男が有名になった時に、この男がお前たちのグラビアを撮影した事があるってなったら、それも何かの役に立つかもしれないと思ってな。まぁ、それはオマケだが」

「そうなんですか……。前から少し不思議だったんですが、プロデューサーって、そういう人をどこから見つけて来るんですか?」

「社長の紹介とか……、後は自分の足で探している。手間を惜しまなければ、意外と暇を持て余してる良い人材が見つかる。――これは社長の受け売りだ」

 

 かくいうこのプロデューサーも、社長に見い出される前は、ほとんどニートのような日々を送っていた。

 灯織は感心するような目をプロデューサーに向けた。性欲だけで動いているようだが、やはりこのプロデューサーは、仕事の面では熱心だし優秀だ。

 

「仕事内容は分かったな? じゃあ、そろそろ行くか……。……おい、真乃、めぐる」

「……え?」

「……ほわ?」

「何だ、聞いてなかったのか?」

「う、ううん、ちゃんと聞いてたよ。ちゅ、ちゅぱ……、グラビアのお仕事、だよね」

「私も聞いてました。ちゅぅ、ちゅ……、ピクニックですよね?」

「おいおい……」

 

 めぐるはともかく、真乃はちゃんと理解しているかどうか怪しい。そもそも二人は、プロデューサーと灯織のように立ってはおらず、プロデューサーの足元で膝立ちになって、彼の社会の窓から飛び出た肉棒に、愛しそうに舌を這わせている最中なのだ。

 

「ちゅ、ちゅう……、プロデューサーの、もうこんなにカチカチで……とっても苦しそう……」

「めぐるちゃん、プロデューサーさんは、ここをこうすると喜ぶんだよ。――あむ、ちゅぅ……」

「おお……」

 

 めぐると真乃のダブルフェラに、プロデューサーは思わず感嘆の吐息を漏らす。真乃はメス奴隷の先輩として、めぐるにプロデューサーの性感帯を伝え、めぐるはその知識を貪欲に吸収し、忠実に実行に移していく。

 

「こ、こうかな……? はぷ、ちゅうううううううぅっ!」

「そうそう、めぐるちゃんっ」

 

 めぐるは真乃を見習って、プロデューサーチンポの赤黒い亀頭を口に咥え、勢いよく吸い上げ始める。尿道を吸われる心地よさに加え、めぐるの鼻息が竿に当たってこそばゆい。このまま一発出してしまいたくなるが、今は仕事が優先だ。

 

「おい、待て待て、めぐる」

「ちゅ、ちゅば、ちゅぅ♡」

「待てって言ってるだろ……」

 

 プロデューサーはやれやれとつぶやいた。めぐるは彼の命令も聞こえない様子で、夢中でチンポにしゃぶり付いている。めぐるがセックスに対して素直になってきたのは良いが、待てもできないチンポ狂いになられても、それはそれで困る。

 

「俺の命令が聞けないなら、もう二度とハメてやらないぞ?」

「――――っ!!」

 

 めぐるはびくりと驚いた表情をして、すぐさまチンポから離れた。

 

「ご、ごめんなさいプロデューサー……!」

 

 彼女は何かに物凄く怯えるように、カタカタと震えてプロデューサーの顔色を窺っている。

 

「わ、わたし、プロデューサーに気持ちよくなってもらいたかったから……」

 

 完全にプロデューサーに支配され、彼の飼い犬にされてしまっためぐるは、ご主人様に見捨てられることに本能的な恐怖を感じたようだ。調教の成果と言えば言えるが、あまり極端に躁鬱になられても面倒なので、ここも今後の微調整が必要な部分だろう。そう考えながら、彼はめぐるの金髪を優しく撫でた

 

「ありがとう、めぐる」

「あ……♡」

 

 たったそれだけで、めぐるの顔が歓喜に染まる。

 

「でも、今はアイドル業が優先だ。分かるな?」

「うん……!」

「急がなくても、後でたっぷりハメ犯してやるから、心配するな。どうせなら、一緒に気持ちよくなったほうがいい」

「そうだよねっ、ありがとうプロデューサー……っ!」

 

 プロデューサーは外道極まりない事を言っているのだが、めぐるは笑顔で感謝の言葉を申し述べた。処女を散らされてから一日しか経っていないのに、彼女はもうプロデューサーとそのチンポに夢中になってしまっている。だが、それも仕方ないだろう。それほど彼女はあまりにもアイドル向き――つまり、チンポをハメられれば、そのチンポの持ち主に恋をしてしまう、根っからの男に都合の良い肉体を持っているのだから。

 めぐるにお預けをし、勃起チンポを何とか鎮めてズボンの中にしまうと、プロデューサーはアイドル三人を引き連れて事務所のライトバンに乗り、目的地に向かった。

 行きの車内は大変だった。何しろ、男を知ってフェロモンをむんむんに発散し始めた女子高生アイドルが、狭い車内に三人も乗っているのだ。童貞なら、この車内の匂いを嗅いだだけでその晩の夢精が止まらなくなるに違いない。プロデューサーが強固な理性と倫理観を持っていなければ、すぐさま目的地をラブホテルに変更し、ベッドの上に三人並べて種付けして孕ませるところであった。

 特に、めぐるが危険だった。めぐるは昨日、プロデューサーとこの車の中で制服交尾を行ったばかりだ。助手席に座っためぐるは、時たま潤んだ瞳を運転するプロデューサーに向けていた。物欲しそうな顔をして、片手でミニスカートを太ももの上部――ショーツが見えそうなくらいに上げているのは、無意識にプロデューサーのチンポを煽っているのだ。プロデューサーも、思わずそのすべすべとした太ももに手を這わせ、感触を楽しんでしまった。

 

「はぁっ、んっ♡」

「真乃、灯織、酔ってないか?」

「平気ですっ」

「私も大丈夫です、プロデューサー」

「そうか、山道はカーブが多いからな、気分が悪くなったらすぐに言えよ?」

「ふぁっ、やっ♡」

 

 後部座席の二人と何気ない会話をしながら、めぐるの太ももを執拗に愛撫していやらしい悲鳴を上げさせる。めぐるの顔はすぐに蕩けて、腰はチンポを求めてもどかしそうに動き始めた。

 

「プロ、デューサーっ、ンっ……♡」

「それにしても、晴れて良かった。撮影には持って来いの天気だ」

「やぁっ、そこっ、ダメっ♡」

「旅館で弁当を作ってもらって、外で昼飯にしても良かったかもなぁ」

 

 発情するめぐるの横で、プロデューサーはあくまでとぼけた表情をしている。めぐるの抑えた喘ぎ声をBGMにして、車は進んだ。真乃と灯織も、めぐるの喘ぎにあてられたのか、徐々に口数を少なくし、頬を染めて熱い吐息を吐いていた。

 結局、目的地にたどり着いた時には、めぐるの座っていた助手席のシートは、汗と愛液でぐっしょりと濡れていた。

 

「あ、283プロのプロデューサーさんですね! きょ、今日はよろしくお願いします!」

「はい、よろしくお願いします。アイドルの娘たちは車で待機しています。撮影の前に私たちで段取りの最終確認を――」

 

 目的地は湖だと言ったが、その近くには小規模のキャンプ施設がある。そこの駐車場に、今日のカメラマンや、そのアシスタントスタッフが待機していた。スタッフはカメラマンを筆頭に全員が男で、しかも若い。さらに事前に聞いていたよりも人数が多く、プロデューサーがそれを指摘すると、気弱そうなカメラマンは言い訳じみた事を言った。

 

「すみません、実は、ボクの知り合いも何人か混じってまして……」

「はあ、つまりアルバイトですか?」

「皆、イルミネーションスターズのファンなんです。僕が彼女たちのグラビアを撮るって知ったら、どうしてもこの撮影に参加させろって……」

「なるほど」

 

 プロデューサーは首を傾げると、増えたスタッフのほうを見た。めぐるたちのファンという事なら、冷たい事を言って追い返すのは良くないだろうか。見た所、カメラマンと同じく線の細い大学生のような見た目の若者たちで、粗暴な感じは無い。カメラマンが個人的に連れてきたのならば、後からバイト代を事務所に請求してくるという事も無いだろうし――

 

「まあ……別に構いませんが」

 

 しばらく考えてから、プロデューサーはそう言って許可を出した。カメラマンは見るからに安心し、ほっと胸を撫で下ろしている。

 

「あ、でも大丈夫です! あいつらには、めぐるちゃんたちの傍には近寄らないように、しっかり言っておきますから!」

「少しくらいはいいですよ。めぐるたちのファンという事なら、お客様ですし」

 

 サインくらいはくれてやってもいい。こういうところで細かくファンの好感度を稼ぐ事も、SNS時代の世の中では重要かもしれない。あの娘たちは塩対応だなどと、どこかに書き込まれても面倒だ。

 

「それじゃあ、三人に挨拶させますね」

 

 一通り打ち合わせが済むと、プロデューサーは車内の三人に声をかけ、スタッフたちの前に連れてきた。私服姿のめぐるたちを見た瞬間、男たちの歓声が上がる。

 

「ほ、本物のイルミネだ……!」

「やばい、やばいよ……! 灯織ちゃん、脚なっが! 顔ちっちゃ!」

「真乃ちゃんだ……。真乃ちゃんがいる……、俺と同じ世界に実在してる……」

 

 彼らの反応を見るに、三人のファンというのは本当のようだし、しかもかなり熱心なようだ。

 

「風野灯織です、よろしくお願いします!」

「櫻木真乃ですっ、おはようございます!」

「八宮めぐるですっ、今日はわたしたちのために、遠くまでありがとうございます!」

 

 イルミネーションスターズは、まだアイドルだからとお高く留まれるような知名度ではないし、そもそもめぐるたち三人がそういう性格をしていない。三人ともにはきはきとした声で挨拶しつつ、丁寧にお辞儀をする。それを見て、男たちのテンションがまた上がる。そして興奮しているのは友人だけでなく、カメラマン本人もだった。

 

「は、八宮さん! 今日はよろしくお願いします!」

 

 カメラマンはめぐるに対し、どぎまぎとした調子でそう言った。

 

(なるほど、こいつはこいつでめぐる推しか……)

 

 彼の態度を見れば、その事は一発で分かる。しかし別に、それが問題だという訳でもない。仕事さえやってくれるならば良いと、プロデューサーは外面に笑顔を浮かべ、スタッフに挨拶して回るめぐるたちを眺めていた。

 

――――――――――――――――――――――

 

 水着と言えば海だが、湖で水着というのも、また違った味がある。というより、どんな場所でも、美少女たちが水着を着て、素肌を外気と太陽に晒しながら水と戯れて微笑んでいれば、大抵の若い男はそれだけでどうでも良くなるだろう。水着グラビアとはそういうものだ。

 

「いいですよ灯織ちゃん! その笑顔!」

「はい」

 

 パレオ付きのビキニ姿で灯織が微笑むと、ギャラリーから歓声が巻き起こる。ギャラリーと言っても、彼らも撮影スタッフなのだが、憧れのアイドルを目の前にして、彼らは声と鼻の下が伸びるのを抑えきれないようだ。

 

「じゃあ灯織ちゃん、そろそろ交代でお願いします」

「あ、はい、分かりました」

 

 撮影は順調に進行している。灯織の次は他の二人の番だ。

 

「じゃあ、めぐると真乃を呼んできますね」

 

 今日の撮影には、一人につき何着かの水着を用意してある。順番待ちの間、アイドルたちは着替えと休憩のため、プロダクションのライトバンで待機している。そのバンは、撮影現場が見える少し離れた位置に停められているが、アイドルの着替えを覗いたりする不埒者が出ないよう、100メートル以内は部外者完全立ち入り禁止に指定されていた。灯織がめぐるたちを呼んでくると言ったのは、そういう理由である。

 サンダルをつっかけた灯織は、スタッフたちに背中を見せて、バンに向かって歩いていく。その後ろ姿は、思わず生唾を飲んでしまうほどに魅惑的だ。

 

「灯織ちゃん、本当にスタイルいいよなぁ……。脚が長くて、腰が細くって……まさに『アイドル』って感じ」

「うん、分かる。それに、肌が本当に綺麗なんだよ……。絶対にすべすべだよ。何食べたらああなるんだろう?」

「ああ~、一回でいいから、あの脚に触りてぇなぁ~」

 

 本人に聞こえないのを良いことに、遠ざかる灯織の背中や尻を眺めながら、若いスタッフたちが好き勝手なことを言う。

 

「前はもっとおどおどした感じで、あれも良かったけど、今はもっと良くなったよな……。笑顔が自然な感じになってきて」

「お前もそう思う?」

 

 灯織は生真面目な性格で、活動初期には思うように自分を出せていなかった。しかし最近は固さも取れ、彼女の持つ魅力を存分に発揮できるようになってきた。この見解は、彼女のファンならば誰でも一致するところである。

 

「学校で彼氏でもできたのかなぁ……」

「はぁ?」

「い、いや、うそうそ、冗談冗談」

 

 ファンにあるまじき失言をして、一人が仲間に睨まれた。しかし、そう言いたくなるのも分かる。灯織の微笑みが柔らかくなったのは、彼女が恋をしているからではないか……。そう思うほどに、灯織の変化は劇的であったからだ。

 しかし、アイドルに恋愛はご法度だ。彼女に恋人などいるはずがない。灯織だけでなく、真乃とめぐるもそうであろう。そして、彼女たちがフリーであるならば、万が一の確率で自分たちにもチャンスがあるのではないか。ここにいる若者たちは、皆そう言った事を妄想している。これもまた、哀しきファンの心理であった。

 だが、彼らは安心するべきだった。灯織たちが、学校で恋人などを作る事は無い。その点は保証しても良い。しかしその代わり、灯織たちには、ファンが聞いたら卒倒するような関係の相手がいる。それは恋人などではなくて、灯織たちのカラダを好きにできる「ご主人様」の存在である。この時彼らが勇気を出してライトバンに近づいてみれば、きっと、一人の男以外は目にしたことの無い、憧れのアイドルの艶めかしい痴態を覗き見る事ができただろう。

 

「真乃、めぐる、交代だよ」

 

 灯織がスタッフから見えないほうのライトバンの扉を開けると、その中ではとんでもなく淫靡な光景が展開されていた。

 

「んっ、むぁっ、うううううんっ!!♡ プロデューサーさんのおちんちん、いつもより膨らんでますっ!!♡」

「プロデューサーの舌、わたしのナカで暴れてる……! ――んきゅっ!? おツユ吸わないでぇっ!!♡ そんなの汚いからぁっ!!♡」

 

 倒された後部座席に寝転ぶプロデューサーの上で、真乃はプロデューサーの腰、めぐるは顔にそれぞれ跨って、淫らなダンスを踊っている。ビキニの股間部分をずらして、プロデューサーのチンポと舌が二人の内部奥深くにまで侵入していた。

 トップスも乳首が見えるようにめくりあげられており、二人の腰振りに従って、双乳が激しく上下に揺れる。真乃は86㎝で、めぐるは90㎝と、高校一年生としてはお互いに規格外のバストの持ち主だ。その二人が両手を恋人繋ぎにしながら向かい合い、張りのある生乳をブルブルと揺らしている様子は、まさに絶景と表現すべきだった。

 

「あっ、ハぅんッ! アアアアアアアっ!!♡♡」

 

 真乃がひと際高い声で喘いだので、灯織は慌ててバンの中に入り、後ろ手に扉を閉めた。四人が収まるにはギリギリの空間の中で、肉と肉がぶつかる音や、真乃とめぐるの嬌声は続く。

 

「来る、来る来るっ、来ちゃいますっ!!♡ アアアアアアア――――ッ!!♡♡♡♡」

 

 真乃が喜悦に喉を震わせる。少女の下腹の奥で、プロデューサーの野太いマラが脈打っているのが分かる。どぷどぷと、精液が流し込まれる音がはっきりと聞こえ、高校生アイドルの体臭に混じって、中年男のザーメンの臭いが漂ってくる。

 

「あ、ああ…………♡♡♡♡」

 

 待ち望んでいたおよそ一日ぶりの中出し精液を子宮に浴びて、真乃は本当に幸せそうなメスの表情をしていた。それを正面で見ていためぐるは、プロデューサーのクンニに顔を蕩かせながら、指を咥え羨ましそうにつぶやいた。

 

「真乃、いいなぁ……♡ ねぇねぇプロデューサー、次はわたしの番だよね……♡」

 

 その媚びっ媚びの甘い声は、昨日処女を奪われたばかりのめぐるが、もう既にプロデューサーチンポに恋する可愛いお嫁さんにされてしまった事を示していた。

 

「もう、めぐる……、ほら、真乃もしっかりして」

 

 蚊帳の外になっていた灯織は、パンパンと両手を叩くと、二人の意識を自分に向けた。

 

「ほ、ほわぁぁ…………♡」

「え……、ひ、灯織? いつの間に……?」

 

 しかし、真乃はまだ絶頂による忘我の縁に居て、めぐるも灯織が入ってきたことにすら気付いていなかったようだ。呆れたようにため息をつくと、灯織は真面目な声で言った。

 

「交代だって。次は真乃とめぐるの番だよ。スタッフさんたち、待ってるから」

「ほわ……?」

「で、でもまだわたし――」

「ほらほら、急がないと」

 

 プロデューサーのザーメンを腹いっぱいに詰め込んだ真乃と、まだチンポを恵んでもらえずに不服顔のめぐるを車の外に追い出して、灯織は「まったく……」とつぶやいた。例えどんなにプロデューサーと離れがたくても、順番が来たら交代しないと、この後のスケジュールに差し支える。

 それに何より、今は自分がプロデューサーを独占する順番でもあるのだから。真面目腐った表情をしていても、灯織も所詮、プロデューサーの肉棒に心の底まで躾けられてしまった、一匹のメスに過ぎなかった。

 

「プロデューサー、あの……」

 

 灯織はもじもじと身体をくねらせると、熱っぽい視線で上体を起こしたプロデューサーを見つめた。

 

「どうした? 灯織」

「意地悪、しないでください……」

「おっと」

 

 とぼけるプロデューサーの胸に、灯織はしなだれかかる。彼女が子猫なら、ゴロゴロ喉を鳴らしている事だろう。プロデュースしはじめの頃の灯織は、自分をさらけ出して人と接する事に慣れておらず、どこかツンとして近寄りにくい雰囲気を纏っていたのだが、変われば変わるものだ。

 

「プロデューサー……♡」

 

 抱きしめてやると、灯織はプロデューサーの胸に完全に体重を預け、その鼓動を聞く様に耳を寄せた。

 

「ちょっと身体が冷えてないか?」

「湖の水が冷たくって……」

「なるほどな。じゃあ、温めないといけないな」

「はい、お願いします……」

 

 プロデューサーがゲス顔で微笑むと、灯織は熱い吐息をこぼす。プロデューサーは灯織の腰に巻き付いたパレオを剥ぎ取り、そのビキニ姿を至近距離で観察した。良く引き締まった、無駄な肉の無いスレンダーな肢体である。

 

「あまり、見ないでください」

「どうしてだ?」

「めぐるたちと比べられると、恥ずかしいですから……」

 

 灯織はぽっと頬を染めた。グラマラスな体型のめぐると真乃に対し、彼女は多少のコンプレックスを抱いているのだ。プロデューサーは真面目な表情になると、灯織は灯織で綺麗だと、不細工な顔に似合わない台詞を吐いた。

 

「本当ですか?」

「ああ、こいつを見れば分かるだろ?」

「あ……♡」

 

 灯織が少し目を落とすと、そこにはガチガチに反り返ったグロテスクな肉の槍がある。さっきまで真乃の膣内に入っていたそれは、愛液でテラテラに濡れそぼっていた。

 

「犯してやるぞ、灯織」

「ありがとうございます、プロデューサー……♡」

 

 自分をハメ犯そうとする中年男に心からの感謝を述べて、灯織はあぐらをかくプロデューサーのチンポの上に、ビキニの股間部をずらしながら跨った。既に十分な湿り気を帯びた灯織のマン肉が、男の亀頭とキスをする。

 

「そのままゆっくりと腰を下ろせ」

「は……、いっ……!」

 

 ご主人様の命令に従って、決意したように息を止めた灯織は、目をつぶったままチンポに体重をかけていく。マン肉とぶつかった亀頭がぐにぃと形を歪め、それから少しずつ、少女の割れ目に押し入っていく。

 

(おお……。灯織のマンコは、この食い込んでいく感じがたまらんなぁ……)

 

 イルミネーションスターズの三人の中で、マンコのキツさは灯織が一番だ。彼専用のカタチになるまで散々チンポで耕した今でも、ぎゅうぎゅうに締め付けてくる感覚は全く弱まる気配がない。特に挿入の瞬間は、灯織の歳よりも更に幼い幼女を犯しているような錯覚がして好きだった。

 

「んぅっ……♡ はぁ……っ♡」

 

 灯織はチンポを入れるだけで息を荒くし、竿が膣内を少し進むたびに甘イキを味わっている。彼女が絶頂するごとに、膣内は更にキツく締まり、「出して♡ 出して♡」と肉棒にザーメンをせがむ。

 

「入り、ましたっ……プロデューサー」

 

 腹の奥までプロデューサーのチンポで満たすと、灯織は苦しそうな笑顔で報告した。プロデューサーは灯織を抱きしめ、その黒髪をよしよしと撫でて、肉奴隷の献身をよしよしと労わってやった。

 

「プロデューサー……♡」

 

 対面座位の格好で、自分もプロデューサーの大きな身体を抱きしめながら、灯織はうっとりとつぶやいた。彼女の心を幸福感が満たす。すると、腰を動かしてもいないのに、溶けるような快楽の痺れが腰から全身へと広がってきた。

 

「んんん――――っ!!♡♡♡♡」

 

 凄まじい絶頂感に襲われた灯織は、プロデューサーの肩に真珠のような歯を立てた。そうしなければ、撮影を再開しためぐるたちのところまで、彼女の淫らな喘ぎ声は響いてしまったに違いない。プロデューサーの背中にも灯織の爪が食い込み、薄っすらと血がにじむ。しかしその苦痛さえも、美少女アイドルに己のチンポを突き刺してイキ狂わせる優越感の前には、一種のスパイスにしかならない。

 

「灯織、動かすぞ」

「ん、むぅ――――っ!♡♡♡♡」

 

 少女の耳元で囁くと、対面座位でつながったまま、プロデューサーが円を描く様に腰を動かし始める。イキ続ける灯織マンコの内部はざわざわと蠢いて、単に締め付けるだけでない刺激をチンポに与える。プロデューサーは更に囁き、灯織の羞恥心を煽った。

 

「灯織、あのスタッフたち、きっと今日は、お前の水着姿をオカズにしてシコるんだろうなぁ」

「~~~~~~~っ!!!!♡♡♡♡♡♡」

「お前のファンって奴も多かったからなぁ……、きっとあいつらの妄想の中で、お前は裸にひん剥かれて、無理やりチンポを突っ込まれるんだぞ?」

「あっ――♡ はぅっ――♡ そんな――♡」

「灯織は真面目な顔してるくせに、俺みたいなオッサンに処女を奪われてもイキ狂う変態だからな。あいつらにレイプされて輪姦されても、今みたいにヨガるんだよな?」

「そんな、ちが――♡ んんんっ!!♡♡」

 

 腰の円運動に変化をつけ、腕も使いながらゆさゆさと灯織の身体を上下させる。コンコンと子宮の入口をノックされた灯織は、目の奥にパチパチとはじける火花を感じながら、振り落とされないようにプロデューサーの身体にしがみついた。

 

「何なら、今からお願いしてみるか? 『私はプロデューサーのチンポだけじゃ満足できない淫乱だから、どうか皆さんで好きに犯してください』って」

「んんん――――――っ!!♡♡♡♡♡♡♡♡」

 

 灯織の目の端には、涙の粒が浮かんでいる。彼女はファンに襲われ輪姦される自分を想像し、それでも絶頂しているのだろうか。彼女の膣は狂ったように肉棒を滅茶苦茶に締め上げてくる。しかし、しばらくそうやって言葉責めを続けていると、灯織はついに泣き始めてしまった。

 

「うっ、くっ……」

「うっ……」

 

 少女の泣き顔に、太マラをさらに硬くしながらも、流石にやりすぎたかとプロデューサーは反省した。彼が謝ろうとすると、灯織は泣きながらこんなことを言った。

 

「私……嫌ですっ。プロデューサー以外の男の人に、触られたり、エッチされるのなんて――」

 

 絶対に、死んでも嫌だ。でも、と言って灯織は続ける

 

「プロデューサーが命令するなら、私、やります」

「……!」

「私、プロデューサーの事を信頼してますから。プロデューサーは、私の事を考えてそう言ってくれているんだって、信じてますから」

 

 だからどんなに嫌な事でも、貴方が命令する事なら喜んで従う。誰かに抱かれろというなら抱かれてもいい。しかし心だけは貴方のものだから、どんなに私が汚れても捨てないで欲しい。真珠のように美しい涙をこぼしながら、灯織はプロデューサーの胸にすがり付いた。

 

「灯織……」

「あ……、プロ、デューサー……♡」

 

 灯織は潤んだ瞳を輝かせた。言葉よりも雄弁なプロデューサーのチンポが、彼女の胎内で更に一回り大きくなったからだ。

 

「すまない、悪い冗談を言ったな……。安心しろ、お前は俺だけの奴隷だ。お前のマンコにハメていいのは俺だけだ」

「はいっ……!」

 

 それだってとんでもなく下衆な台詞であるにも関わらず、灯織は心底嬉しそうに微笑んだ。

 

「風野灯織は、プロデューサーだけの性奴隷です……。プロデューサーのためになら、何だってします……。なんでも、灯織に命令してください……」

「灯織――っ!!」

「んっ♡」

 

 目の前のメスに対する独占欲を強烈に刺激されたプロデューサーは、灯織の美味そうな唇にむしゃぶりついた。

 

「ん♡ ちゅ、ちゅぱ、ちゅぅぅっ♡ ん、もっとぉ♡ もっとください……♡ ちゅ♡」

 

 灯織はすぐに目をハートマークにして、中年男との口づけに夢中になる。本質は甘えたがりで支配されたがりの灯織は、抱き合いながらのキスが大層お好みだ。これもまた、ファンには見せられない、プロデューサーだけの彼女の姿である。対面座位でつながったまま、二人はしばしキスに没頭した。

 

「じゃあめぐるちゃん、真乃ちゃん、そこでポーズをとってもらえますか?」

「はーい!」

 

 その時、車の外からはっきりと声が聞こえた。良い背景を探して場所を変えるうちに、めぐるたちと撮影スタッフがこちらに移動してきてしまったのだろう。

 あちらの声が聞こえるという事は、当然こちらの声も聞こえる。流石に行為を中断しなければマズい。だというのに、キスに夢中の灯織の耳には、外の声など微塵も聞こえていないようだった。

 

「ぷろりゅーさ♡ んっ♡ ちゅ♡」

 

 舌ったらずにプロデューサーを呼びながら、情熱的に舌を絡ませ唾液を求め、腰をくいくいと動かしてチンポに刺激を与えてくる。こうなればきっと、ザーメンを子宮に恵んでやらなければ収まらないだろう。

 

「そうです、そこの石に腰かけるみたいな感じで――」

「こうですか?」

「あれ、おい、カメラバッグどこに置いてきた? あそこにバッテリーも入ってんだけど」

「あそこにゴミ落ちてないか? 誰か拾ってきてくれ」

「了解っす!」

 

 スタッフたちのがやがやという話し声が、さらに近くなる。誰かが砂利を踏みしめて走っていく足音さえもはっきりと聞こえた。それでも、脂ぎった中年プロデューサーと抱き合う灯織は、全身全霊で彼の口中を愛撫し、肉穴でチンポをきつく食い締めている。

 

(プロデューサーっ♡ プロデューサーっ♡ プロデューサーっ♡ プロデューサーっ♡ プロデューサーっ♡)

 

 ここがどこであるかも、自身がアイドルである事も、今の灯織は忘れ去っていた。自分自身が快楽を得るために――というよりは、ひたすら男に気持ちよくなってもらいたくて、心の中で彼を呼び続けながら一心に射精をせがむ。

 

(出して♡ 出してください♡ キモチよくなってください♡ おちんちんに溜まったイライラ、私の中に出して、スッキリしてください♡ ――あ♡)

 

 プロデューサーの亀頭がぷっくりと膨らんだ。少女の敏感な膣内が、射精の前兆を察知する。そうすると、上の口同士が吸い付いているように、降りた子宮口がチンポの鈴口と熱烈なキスをして、今から吐き出される孕ませ汁を、一滴残らず逃すまいと準備を整える。それだけでなく、灯織はプロデューサーの胸にも腹にも自分の身体を密着させて、肌と肌をできるだけ触れ合わせた状態で、射精の瞬間を待った。男とフィニッシュのタイミングを合わせようなどとは考えない。そんなことを考えずとも、灯織の肉体は、プロデューサーに中出しされれば無条件に絶頂してしまうからだ。

 

(灯織――!! うぉおおおおおっ!!)

 

 プロデューサーのほうも限界だった。外で歩き回っているスタッフたちに気付かれないよう、腰の動きは最小限にとどめている。それでも、灯織の膣肉はまるで無数の吸盤が張り付くように、チンポに間断ない刺激を与え続けてくる。

 出す。射精する。この最高の少女の胎に、自分の種を宿す。そういった動物的な衝動が思考を塗りつぶした時、ダムは決壊した。

 

 ――どびゅ、ぶりゅりゅりゅりゅりゅ。

 

 至上の快楽を伴う排泄の瞬間、プロデューサーは背骨が折れそうなほどに灯織を強く抱きしめた。灯織は男とキスをしたまま、少しだけ眉根を寄せ辛そうな顔をしたが、その痛みすらも、愛しい人に種付けされているという充実感によって快感へと変換されていく。

 

 ――びゅぐる、びゅぐる、びゅぐる。

 

 プロデューサーの精液は、液体というよりはゼラチン質のゼリーのようだ。それが熱い塊となって、自身の子宮に詰め込まれていくのを灯織は感じていた。

 

(好き、好き、好き、好き、好き、好きです。好きですプロデューサー、大好き。もっと、もっと、もっと、もっと出して♡)

 

 対面座位という体位と、緩いピストンがもたらした絶頂は、いつものような訳が分からなくなるほどの嵐のような快楽ではなく、魂の全てが男に対する愛しさで染め変えられていくような、幸福感と充実感に満ち満ちたものになった。

 プロデューサーにしても、自分の所有物であるアイドルの中に思うさま精を吐き出すのは、何にも代えがたい悦楽だった。触れ合った白い肌は、10代少女の生命力を感じさせる張りがあり、それでいてむっちりと吸い付くようで、官能を無限に高めてくれる。まるで肌を通して灯織からエネルギーが流れ込んでくるかのようで、出したそばから精子が睾丸に補充され、永久に射精できそうな錯覚を与えてくれる。

 

 ――とぷ、とぷ、とぷ、とぷ……。

 

「んぅ……♡」

 

 灯織がぶるりと身体を震わせる。射精が終わっても彼らはお互いに硬く抱き合ったままで、それから数分が経ち、ようやく絶頂の波が引いていった。

 

(プロデューサー……、射精してくれて、ありがとうございます……♡)

 

 ねっとりとしたキスも続けたままだ。灯織はプロデューサーの顔を両手で挟み込み、中出しの御礼をキスで伝える。プロデューサーの調教によって、灯織はキスが大好きになった。彼の唾液はザーメンと同じくらい大好物だ。プロデューサーが吐き出した唾液だけ飲んで生きろと言われたら、彼女はきっと喜んで頷いたに違いない。唇同士のキスを終えても、灯織はプロデューサーの首筋や肩に舌を這わせ、自分を刻み込むように、あちこちにキスマークをつけていく。

 

「なぁ、灯織ちゃんはこの車で休憩してるんだよな」

「おい、あんまり近付くなって言われたろ」

「いいじゃんか、ちょっとくらい」

 

 と、そこで、いちゃいちゃと行為の余韻に浸っている彼らのところに、無粋な邪魔者が現れた。アイドルとお近づきになりたいと思ったのだろうか。撮影スタッフたちはいつの間にか再び遠くに行ったようだが、そこから抜け出した若者が二人、車の本当にすぐそばにまで近寄ってきていた。

 

「物音がした気がしたけど、もしかして、着替えてたりするのかな……」

「バカ、聞かれるぞ」

 

 丸聞こえなのだが、彼らはそうと気付いていない。心地よい射精後の時間を邪魔されて、プロデューサーは内心でむっとした。

 

(何だこいつら、灯織の着替えでも覗きに来たのか……?)

 

 このバンは移動更衣室も兼ねているから、窓にはカーテンがかかっていて外から内部を覗き込むことはできないはずだ。それでも彼らの行動は余りに不躾である。やはり、素性の分からないスタッフの参加を受け入れるのではなかったかと、プロデューサーは反省した。

 

「だからヤバいって、プロダクションの人に見つかったらどうする」

「ハッ、プロデューサーとかいう、あの不細工なオッサンか? あいつならどっか行ったから大丈夫さ」

 

(誰が不細工なオッサンだぁ……?)

 

 紛れもなく彼の事であるが、プロデューサーは憤慨した。せっかくの気分が台無しだ。灯織の中に入っているチンポも萎えそうである。

 

「クソっ、あんな奴が四六時中灯織ちゃんの傍に居るなんて……、お前も理不尽だって思わないか?」

「まあ、そりゃあ……」

 

(ん……?)

 

「あんなオッサンより、俺のほうが灯織ちゃんの事を分かってる。俺のほうが灯織ちゃんを絶対に上手くプロデュースできるぜ」

 

(ほほう……)

 

 どうやら外に居る若者は、本気で灯織にまいっているファンらしい。それならばと、プロデューサーは面白い意趣返しの方法を思いついた。

 

(おい灯織、おい)

 

「ん……、はい、プロデューサー……」

 

 プロデューサーに小声で声をかけられて、まだキスマークをつける事に熱中していた灯織が、ようやく彼の身体から唇を離した。

 

(外の奴らにあいさつしてやれ)

 

「外……? あっ――」

 

 灯織は危うく声を立てそうになった。彼女は今ようやく、車外に何者かがいる事に気付いたのだ。灯織の口を手でふさぎ、しーっと言うと、プロデューサーは彼女の耳元でぼそぼそと指示を出した。

 

「い、今、灯織ちゃんの声がしなかったか?」

「あ、ああ」

 

 外の彼らも、今の灯織の声を聞きつけたようだ。そして、今までの会話を聞かれていたかも知れないと思ったのだろう。慌ててそこから離れようとする気配がした。

 

「ま、待って下さい」

 

 しかしそれを、灯織の声が引き留めた。

 

「もしかして、私のファンのかたですか?」

「え? ひ、灯織ちゃん!?」

「はい、そうです」

「え、ま、マジか……!」

 

 灯織に声をかけられて、外の二人の若者は湧きたった。握手会などではなく、こういうスタッフでしかありえない距離でアイドルと会話をするため、彼らはこの撮影会に紛れ込んで来たのだ。舞い上がるのは当然であろう。

 

「今日は、あっ♡ 私たちのグラビア撮影の、お手伝いに来てくださったんですよね……?」

「は、はい!」

「ありがとうございます。……あの、さっきの私の水着、どうでしたか? んっ♡ 変じゃ、ありませんでしたか?」

「変なんて、全然そんなこと無いっス! 滅茶苦茶似合ってました!」

「っ♡ そう言って下さると、嬉しいです。ありがとうございます」

 

 灯織の台詞は妙にたどたどしいが、同時に妙に色っぽい。若者は二人とも、思わず前かがみになりそうになった。

 

「ごめんなさい、ドア越しに話しかけたりなんかして。今……あっ♡、着替え中だったから。……裸、なんです」

「え!?」

「嘘!?」

 

 その言葉が、若者たちのボルテージを更に上げた。憧れのアイドルが、車のドア一枚を隔てた向こうで、グラビアでも見せた事の無い裸体を晒している。二十代の若者とは性欲にまみれた猿のようなものだ。そんな事実を聞かされて、彼らが頭の中で灯織のヌードを瞬時に妄想したのは無理からぬことであった。

 

(うおおおお! やべぇ、俺いま、裸の灯織ちゃんと会話してるのか……!)

(灯織ちゃんの裸……! おっぱい……乳首……!)

 

 これで彼らは、今日家に帰ったら、間違いなくこの思い出をオカズにしてシコる。雑誌の灯織のグラビアを眺めながら、想像逞しく彼女のヌードを思い描き、少なくとも2、3回はマスターベーションに励むだろう。

 

(俺は優しい男だよなぁ……)

 

 自分に対する陰口をきいた若者に、極上のオカズを提供してやるとは、自分は何と親切な人間なのだろう。プロデューサーは自画自賛した。ところで、彼のチンポは相変わらず灯織のマンコの中に飲み込まれている。体位は背面座位に変わり、灯織のビキニのトップスを脱がせ、ただのファンには触れる事すら許されない灯織の控えめな美乳を揉みしだきながら、自分専用のアイドルのハメ穴を心行くまで堪能している。

 

「あの、これからも、あっ♡ 私たちを、んっ♡ 応援してください、ねっ♡」

 

 灯織には、ファンとコミュニケーションを図るように命じてある。アイドルは一人一人のファンを大切にしなければならないからだ。灯織が喋っている途中、彼女の奥をチンポで突いて無理やり喘ぎ声を出させるのも、あくまでファンサービスの一環である。

 

「はい、絶対に応援します!」

「灯織ちゃんも頑張ってください!」

 

 実際、これで外の若者たちは、より熱烈な灯織のファンになったはずだ。この場において、損をしている人間など一人もいない。皆が気持ちよくて、皆が満足だ。プロデューサーは灯織の耳元に口を寄せ、最後にもう一つファンサービスを命じた。

 

「この後も、撮影のお手伝い、よろしくお願いします」

 

 窓のカーテンに少しだけ隙間を作り、灯織にそこから手を振らせる。彼らに見えるのは灯織の白い手首までだが、その先が裸だと思えば、それだけでも十分に追加のオカズになるだろう。外の若者たちは、垣間見えた灯織の手に向かって、千切れんばかりに手を振って応えていた。

 

(よくやった、灯織)

 

「――ふぁ♡」

 

 ぼそりとつぶやくと、声に反応したように灯織の膣がキュッと締まる。ご褒美にイカせてやろうと、プロデューサーは激しめに腰を揺すり始めた。

 

「あ――っ♡ お――っ♡」

 

 まだ外では若者たちが手を振っている。それにイキ声を聞かれたらとんでもない事になる。灯織は右手を振ったまま、左手を口に当て、必死に声が漏れないようにした。そんな彼女に止めを刺そうと、プロデューサーはひと際強く腰を突き上げると同時に、結合部で充血している灯織の可愛らしいクリトリスを、指でぎゅっと押しつぶした。

 

「~~~~~~~っっっっっっ!!!!!!♡♡♡♡♡♡」

 

 灯織がぐるんと白目をむいてアクメに陥るのと、プロデューサーのチンポから二発目の中出し精液が発射されたのは同時だった。まだ成熟しきっていない高校一年生の胎内に噴き出た熱い奔流が、灯織の理性を消し飛ばしていく。窓の外に向かって振られていた右手は、支えを求めるように窓ガラスに押し当てられた。それを見ていた外の若者たちは、突然の挙動に困惑する。

 

 ――びゅぐるるるるるる! ぶりゅりゅりゅりゅりゅ!

 

(うおおお……っ! 小便みたいにザーメンが出やがる……!)

 

 何発目かの発射なのに、今日一番の勢いだった。やはりギャラリーがいると射精の勢いが違う。一人しか男を知らない灯織の膣は、プロデューサーの肉棒に完全にフィットしており、何重にも締まって根元からオス汁を絞り出していく。尿道に残った最後の一滴まで吸われて、プロデューサーはだらしのない顔で恍惚のため息を吐いた。

 

「ふぅー」

 

 灯織の背中は、まだ絶頂に震えている。艶やかな黒髪の下に見えるうなじがとてもエロい。外の男たちも、ようやくどこかに行ったようだ。今度は人目を気にせずに、激しく腰を動かして爽快な射精と洒落込むとしよう。灯織の中に抜かずの三発目を放つべく、半ば意識の途切れかかった灯織の腰を掴み、プロデューサーはオナホールのように彼女の身体を動かしていった。



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四日目の夜

「う~ん、つっかれたぁ~」

 

 シートベルトを締めたまま、めぐるが助手席で両手を上げて伸びをする。イルミネーションスターズの湖でのグラビア撮影は無事に終わった。今は帰りの車内である。秋になり、太陽が落ちるのは日に日に早くなっている。山間ではそれは猶更であり、駐車場で太陽が傾き始めたと思ったら、もうすでに辺りは薄暗くなってきていた。

 

「いいお天気だったけど、やっぱりちょっと水が冷たかったね。風邪を引かないようにしないと……。……あ、真乃、大丈夫? 眠いの?」

「ほわぁ……、ううん……」

 

 灯織の問いかけを否定したが、真乃のまぶたは今にも落ちそうになっている。撮影の傍らに、車内で大層激しい「運動」をしたから、体力が尽きかけているのだろう。運転しながら後部座席のやり取りを聞いていたプロデューサーは、優しく言った。

 

「無理するな、真乃。旅館に着くまで寝てていいぞ。これで仕事は終わりだしな」

 

 それは、単に今日の仕事が終了したという意味ではない。四泊五日の日程の中で組まれたアイドル業に関するスケジュールは、このグラビア撮影で無事に終了した。だからプロデューサーの口調にも、どことなく解放されたような感じが出ている。

 

「そっか、じゃあ後は温泉を楽しむだけだね!」

 

 今から明日のチェックアウトまでは自由時間だ。プロデューサーの言葉を聞いためぐるは、手を叩いてはしゃいだ。

 めぐるの言う通りである。仕事は終わったのだから、後はプライベートで温泉を堪能すれば良い。温泉に浸かりなおして、美味しいものを食べて、家族や事務所へのお土産も買って――、めぐるは指を折りながら、やりたい事を様々に挙げた。

 

「大浴場の近くに卓球台があったけど、あれで遊んでいいのかな? 私、一回温泉で卓球してみたかったんだ! ねぇ灯織! ――あ」

 

 めぐるが後部座席に振り向くと、眠った真乃の肩に頭をもたれかからせて、灯織もすぅすぅと寝息を立てていた。体力が尽きかけていたのは、灯織もだったようだ。

 

「お前も寝てていいぞ、めぐる。なんだかんだ、あんまり寝れてないだろう?」

 

 プロデューサーの声色はどこまでも優しい。めぐるは後ろの二人を起こさないように、声を立てずに微笑むと、それから顔を赤らめて、もじもじしながら囁いた。

 

(ねぇプロデューサー……、お部屋に戻ったら……、ね♡)

 

 発情した若いメスによる、種付けのお誘い。めぐるが一番楽しみたいのは、温泉でも食事でもなく、オスとの生ハメだったようだ。だがしかし、それも温泉旅館の醍醐味と言えば言える。プロデューサーは下卑た顔でニヤリと笑った。

 

「昨日初めてハメられたばかりなのに、すっかりセックスにハマったな」

「だって……、だって……、プロデューサーとエッチするの、すっごくキモチいいんだもん……。あれだけキモチよくて幸せになれるって分かったら、誰だって癖になっちゃうよぉ……」

「分かってるさ」

 

 媚びた甘え声を出す金髪ハーフのアイドルに、プロデューサーは頼もしい言葉を返す。処女を奪ってやるのが真乃と灯織よりも数か月遅れた分、めぐるにはより多くの精液を恵んでやらなければならないだろう。

 

「風呂でも布団でも、徹底的に種付けしてやる。真乃と灯織も一緒にな。三人とも、俺がプロデュースする可愛いアイドルなんだからな」

「ん……♡」

 

 グラビア撮影中にも、三人にそれぞれ二発ずつの中出しをキメているのに、この性欲魔人のザーメンはまだまだ尽きないようだ。己を支配する逞しいオスの言葉に子宮を疼かせためぐるは、返事とも喘ぎとも区別のつかない声を漏らした。

 

 旅館に戻ると、四人はそれぞれ温泉に入り、軽く汗を流して浴衣に着替えた。一眠りしたことで、真乃と灯織もぱっちりと目が覚めたようだ。湯上りの身体からムンムンと十代のフェロモンを発散させているのは、彼女たちもめぐると同じく、今宵の激しいセックスを期待しているからだろう。

 

「社長やはづきさんにお土産を買わないとな」

 

 しかしプロデューサーは、すぐには彼女たちを抱かずに、焦らすような事を言った。願われずとも、彼は今夜、じっくりと腰を据えて少女たちを犯すつもりだった。だからこそ、温泉は温泉として堪能し、旅館の食事も心行くまで楽しむのだ。

 湯の火照りが残る浴衣姿の高校生アイドル三人を引き連れて、彼は温泉街に繰り出した。三人が仲良く談笑しながら歩く少し後ろを、プロデューサーは満足そうな笑みを浮かべながら付いて行く。

 

「ねえねえっ、真乃っ、灯織っ、見て見て! でっかいおせんべいが売ってるよ! あ、このお守りもかわいいな。おそろいで買ってみようよ!」

「めぐる、騒ぎすぎ。私たちのものを買う前に、事務所へのお土産を買わないと。生ものは日持ちしないから、賞味期限が長いもので何か……。このクッキーがいいかな……。でも、人数と枚数が合わないし……。お饅頭? ありきたりだって言われたら……どうしよう」

「ひ、灯織ちゃん、あんまり悩み過ぎないで」

 

 三人は、いつも通りの仲の良い友達同士である。それが土産物屋ではしゃいでいる様は、ただひたすらに微笑ましい。土産物屋の店員の中年女性も、にこにことその様子を見守っている。プロデューサーも、それは同様だ。

 だがプロデューサーにとっては、その光景は他人とは別の意味合いを持っていた。あそこにいる美少女三人は、いずれも彼が処女を奪い、自分のチンポの味を徹底的に教え込んだメスなのだ。彼女たちの浴衣の下に隠されている極上の肢体の触り心地を知っているのは、この世でただ一人、自分だけなのだ。

 今のめぐるたちは浴衣姿なので、昼間の水着姿よりも、露出度において当然劣っている。しかし、だからこそ余計に、しゃがみ込んだ時などに裾から見える白い素肌が眩しく感じられる。胸の大きさは目立たなくなっているが、腰からヒップのラインは、むしろ下手な洋服よりも艶めかしく映る。

 今は十代の高校生らしく笑っている三人だが、宿に帰れば、彼女たちは自分に犯される。四人で精根尽きるまで交わって、自分の中年チンポによって、性欲のおもむくままに生出し種付けをされてしまう。

 そう、道行く人が振り返るほど可愛らしさと清純さに満ち溢れた彼女たちは、今から自分が犯すメスなのだ。プロデューサーは三人の後ろについて歩きながら、その事を再確認していた。そうすると、彼の睾丸のなかで、グツグツと新しい精子が急製造されていく。ずっと部屋に引きこもったまま交尾だけにふけるというのも、もちろん悪くないが、時にはこうやって「溜め」を作ることも、爽快な射精のためには必要なことだ。彼はそう考えていた。

 

 そうして彼らは「普通に」買い物をし、宿に戻ると「普通に」夕飯を食べた。しかし夕飯の終わりごろになると、四人の間をちらちらと意味深な視線が飛び交った。特に、めぐる、灯織、真乃の三人は、鍋物の味などに言及しながら、いずれもプロデューサーに対して期待の熱が込もった視線を投げかけていた。

 

 ――早く犯してください。

 

 ――私たちとセックスしてください。

 

 ――生で挿入して、中で出してください。

 

 ――私たちのカラダを使って、気持ちよくなってください。

 

 その視線を敢えて言語化するなら、そんな感じであった。

 

 

「よし」

「「「――!」」」

 

 

 だから食事を終え、仲居が膳を下げてから、プロデューサーがそう言った時、三人の少女たちは、同時にぴくりと身体を震わせた。

 立ちあがったプロデューサーの浴衣の股間部分は、既に雄々しく持ち上がっている。

 

「風呂に行くぞ」

 

 三人は、それぞれに唾を飲み込み、無言で頷いた。

 

―――――――――――――――――――――――

 

 この宿は、今日も貸し切り状態であった。四人以外のスタッフは泊まり込んでいないし、一般の利用客もいないと聞いている。つまり、大浴場に彼ら以外の誰かが入り込んでくる心配は無い。となれば、この機会にやることは一つだった。

 男湯の脱衣場にある脱衣籠は、四つだけが使われている。だが、男物の衣服が入っているのは一つだけで、後の三つは、女性用の浴衣と少女物の下着が入っていた。

 

「三人とも、見せてみろ」

 

 一足先に湯舟に浸かっているプロデューサーに命じられて、めぐる、真乃、灯織の三人は、身体を隠していたバスタオルを取る。温泉の湯気の中に現れた初々しいアイドル三人の全裸体は、それだけで中年男の肉棒をどうしようもなく刺激した。

 浴場内の熱気と羞恥にあてられ、めぐるたちの肌はほんのりと朱色に染まっている。湯の中でチンポをいきり立たせつつ、プロデューサーはこれから自分がハメ犯す肉体の品定めを始めた。

 

 まず目を引くのはめぐるの胸だ。アメリカ人のハーフであるめぐるゆえに、大きさもハリも、純粋な日本人のそれとは一線を画す。適度な筋肉によって引き締まった太ももは、胸と同じく揉みがいのありそうなヒップから伸びている。そして、胸にも尻にも肉がついているのに、腰は信じられないくらいにくびれている。男からザーメンを搾り取ることに特化した身体というのは、こういうものかもしれない。

 真乃のほうも、胸の大きさではめぐるに負けていない。清純でおっとりとしたイメージのある真乃が、このように凶悪なものを持っているという事実が、また情欲を掻き立てる材料となる。それでいて、真乃の身体はめぐるよりも全体的に柔らかそうで、慈愛に満ちた印象を与える。あの谷間に顔をうずめ、煩わしいことは何も考えずに射精できれば、さぞ心地良いだろう。

 そして灯織は、単純な肉付きという点では二人に見劣りするかもしれない。だが、彼女の均整の取れたプロポーションと、大理石のような滑らかな肌は唯一無二である。壊れないように大事に守ってやりたい。だが、同時に粉々に壊してしまいたい。そんな相反する想いを感じてしまう。どちらにしても、支配欲をそそるという意味では、灯織が一番かも知れなかった。

 

 少女たちのファンは、握手会で彼女らの手に触れるだけで涙するほどに感動するのだ。そんな身体を好き放題に犯せる。その事実は、何度確認しても、プロデューサーにたまらない優越感を与えた。

 

「えへへ、プロデューサーの目線、何かエッチだね」

 

 めぐるがそう言いながら、はにかんだ笑顔を見せた。彼女は胸を隠すように腕を組んだが、そうすると、より谷間が強調された。

 

「恥ずかしい、です。プロデューサーさん」

 

 真乃は左手を、つつっとへそから下腹部に這わせた。言葉とは裏腹に、その淫靡な手つきと声色は、明らかに男を誘っている。

 

「あの、あの、プロデューサー……」

 

 灯織は上手く喋れないようだが、彼女の言いたいことは目で伝わる。灯織の目は他の二人と同じく、ほとんどハートマークが浮いて見えた。レイプしてください。彼女はプロデューサーに、そう伝えたいのだ。

 

 そんな発情しきった女子高生アイドルたちを満足させるため、湯で全身を芯まで温めたプロデューサーは、ざぶりと立ち上がった。

 

―――――――――――――――――――――

 

「ちゅ♡ んちゅ♡ んむ♡ あ♡」

「ちゅぱ♡ れろ、れろ♡ ふふっ♡」

「じゅる、ちゅばっ♡ んっ♡ じゅっ♡」

 

 大浴場のタイルの上にバスタオルを敷き、その上に毛深い中年男が仰向けになっている。そして三人の少女が、その男の全身に舌を這わせ、懸命に奉仕している。真乃はプロデューサーの耳を舐め、灯織は口に吸い付き、二人の手が男の乳首を弄っている。そしてめぐるは、そそり立つ男根を喉の奥まで咥え込み、可愛らしい顔を歪めながらバキュームフェラを行っていた。

 

「プロデューサーさん、めぐるちゃんのお口、きもちいいですか?」

 

 耳元で真乃が囁く。

 

「めぐるちゃん、とっても一生懸命……。プロデューサーさんに、きもちよく射精してもらいたいって。はやくプロデューサーさんの精液が飲みたいって」

 

 真乃がふふっといたずらっぽく微笑むと、その息が耳にかかる。くすぐったいが、同時に脳が痺れそうな快感が走る。そうすると、早くも一発目の射精衝動がこみ上げてきた。それを耐えたのが伝わったのだろうか、真乃はプロデューサーの射精を促すようなことを言った。

 

「我慢しないでください。好きなだけ出して、きもちよくなってください。お願いします。めぐるちゃんにプロデューサーさんの精液を飲ませてあげて下さい」

 

 私たちはあなたのものです。だから好きに使って構いません。我慢なんかしないでください。そう言って、真乃の声がプロデューサーの理性を溶かしていく。

 真乃の言う通りである。我慢など馬鹿らしい。出したくなったら出せばいい。種付けしたくなったら種付けすればいい。この三人の身体なら、いくらでも射精できる。現に彼の睾丸は、昼間あれだけ出したというのに、既にずしりと重たくなっている。

 

 ――むぅっ!!

 

 プロデューサーは射精した。口は灯織の舌に塞がれているため、出すぞと予告する事すらできない。いや、するつもりもない。めぐるならば、きっと喜んでザーメンを飲み干すだろう。

 

「んぶっ!? んっ、んんっ、んくっ」

 

 一瞬だけびっくりしたようだが、めぐるは喉奥で受け止めた重たい精液を、すぐにごくごくと嚥下し始めた。その行為には、自分の処女を無惨に奪った男に対する、無制限の愛情が溢れている。どくどく、どくどくと流し込まれる黄ばみ汁が、めぐるの内側を汚していく。それでもめぐるは嫌がる素振りすら見せず、目の端に涙を浮かべながらも、恵んでもらった精液を一滴残さず飲み干そうと、精一杯に心がけた。

 プロデューサーは仰向けに寝転んだまま、指一本動かさない。それでもアイドルたちの懸命な奉仕は続く。めぐるの唇からちゅぽんと肉棒が引き抜かれたと思うと、今度は熱い膣内の感触が、チンポ全体を包み込んだ。

 

「はぁっ♡ んっ、んっ、んっ、んっ」

 

 この蕩けそうな熱さは、めぐるの膣の感触である。騎乗位でプロデューサーの肉竿を飲み込んだ彼女は、そのまま腰を上下に振りたくり始めた。ピンク色の先端をツンと尖らせためぐるの双丘が、ぷるぷると縦横に淫らに揺れる。

 

「あっあっあっあっ♡ んんぅっ♡ おっ、あっあっあっあっあっ♡」

 

 亀頭の先にちゅうちゅうと吸い付くのは、めぐるの子宮口だろう。既にかなり浅い位置まで降りてきているせいで、めぐるが腰を下ろすたび、プロデューサーの充血して膨れ上がった亀頭が、彼女の子宮を乱暴に殴りつける格好になっている。そして、もう十分に負け癖を仕込まれためぐるの膣は、本気汁という嬉し涙をとめどなく流しながら、とんでもない快感を持ち主に与えていた。

 

「あっあっあっあっぎゅっ♡! んああっ♡! んんんっ♡!」

 

 歯をがちんと噛み締めて涙目になりながら、めぐるは引っ切り無しに襲い来るイキ快楽に脳を焼かれていた。ポルチオをプロデューサーチンポが殴りつけるたび、天地がひっくり返りそうな衝撃が襲う。それは彼女が今まで持っていた常識をきれいさっぱり洗い流して、代わりに今彼女の下に居る男へのとめどない愛情を運んでくる。彼のチンポが膣を一往復し、カリが膣壁をぞりぞりと削るだけで、プロデューサーのことが愛しくてたまらなくなる。こうやって彼とセックスできる自分は、世界で一番幸せなのだと、そんな風に思ってしまう。

 

「あっあっあっあっ♡ プロデューサー♡ んっ、やっ♡! プロデューサー♡!」

 

 愛情に耐え切れなくなり、めぐるは腰を振りながら、キスをするプロデューサーと灯織の間に無理やり割り込んだ。胸を男に押し付けて、できるだけ身体を密着させながら、舌を伸ばして男の唾液を貪ろうとする。

 

「んっ、ちゅ、プロデューサー♡ わたしも、忘れないでください」

 

 押しのけられた灯織は、ちょっとムッとしたあと、再びキスしようとしてくる。

 

「ほわぁ♡」

 

 それを見た真乃までが、自分も混ぜて欲しいとキスに加わった。少女たちはプロデューサーの唇を取り合い、唇からあぶれた者は、男の頬やまぶたまでも舌で愛撫し尽くした。そうしながら、めぐるの膣はむっちりとチンポに吸い付いて、次の射精をねだってくる。

 

「んふぅッ♡!?」

「きゃうっ♡!?」

 

 その喘ぎは、灯織と真乃の口から漏れた。プロデューサーの太い指が、寂しそうに濡れそぼって疼く彼女たちの割れ目に、突然差し込まれたのだ。

 

「これっ、ダメッ♡ プロデューサー、ちゅぱ♡」

「んっ、あっ、いやっ♡ ちゅぅっ♡」

 

 めぐる以上に調教されきった灯織と真乃の肉体は、プロデューサーのなすがままだ。彼がイカせようと思えば、指でも簡単に絶頂させることができる。ビクビクと腰を痙攣させながら、二人はさらに情熱的にキスを求めた。

 

「はぅっ!♡」

「ああっ!♡」

「んぅうううううううっっ!!!!♡♡♡♡」

 

 三人の少女は、プロデューサーによって同時に絶頂した。だが、一番大きな喜悦の声を漏らしたのは、間違いなくチンポを挿入してもらっていためぐるだった。めぐるは喉をのけぞらせ、半分白目をむいて、腰だけを別の生き物のように痙攣させている。そして、アクメの津波が過ぎ去ると、彼女はプロデューサーの上で、くてんと脱力してしまった。

 

「次は真乃だ」

「はいっ!」

 

 良い声の返事が響く。半ば失神しためぐるに代わって、今度は真乃がプロデューサーの腰に跨った。こうして同じ体位で挿入すると、マンコの違いも良く分かる。真乃の膣内は、ひだの感触が凄い。挿入したそばからうねうねと蠕動して、肉棒から種を搾り出そうとしてくる。

 

「んっ!♡ ほわぁっ♡ プロデューサーさんっ♡ プロデューサーさんっ♡」

 

 しかし、真乃にも余裕は全く無い。あっという間に蕩け顔になって、壊れたスピーカーのように、愛し気な声で男を呼び続けるだけになった。自分で腰を振るのも辛いようなので、プロデューサーは彼女の細いくびれを掴み、下からガツガツと突き上げ始めた。

 

「ん♡ ふあああああああああっ!!!!!!♡♡♡♡♡♡」

 

 そうすると、プロデューサーの二発目の射精を待たぬまま、真乃も本気の絶頂に陥ってしまった。

 

「灯織」

「はっ、はいっ♡」

 

 めぐると真乃は、寝転んだまま息も絶え絶えになっている。

 となれば次は灯織の番だ。しかし、そのオスのあまりの荒々しさを目の当たりにしたせいで、跨ったは良いものの、灯織の手は震えて、なかなかチンポをマンコに挿入できない様子だった。

 

「え、プロ――ん゛っ!?♡」

 

 汚い喘ぎが、灯織の口から漏れ出た。男に腰を乱暴に掴まれて、一気に巨大な肉棒を根元まで挿入されたのだ。灯織の下腹部に、ぽっこりと亀頭の形が浮かんでいる。女にとって一番大切な場所をそんな風に蹂躙されれば、喘ぎが汚くなるのも仕方ない。

 

「――――あ♡ あああああっ!!!!!!!!!!♡♡♡♡♡♡♡」

 

 一拍遅れて、灯織の脊髄に快楽の電流が走った。そこで発されたイキ声は、さっきとは打って変わって、まるでステージで歌っている時の灯織のような、透き通ったものだった。その声が、浴場内で反響する。

 

「くっ、出るっ!!」

 

 灯織の膣はきつく、プロデューサーが味わう挿入感もすさまじい。彼の亀頭がぷっくりと膨らんだかと思うと、鈴口からマグマが迸り出た。

 

 ――ドビュルルルルルル!!!!

 

 灯織の子宮の奥の奥での種付け。射精が繁殖のために行われるものであるがゆえに、健康な若いメスへの生中出しこそが至上の快楽を伴うのは、半ば自明の理であった。

 

 ――ビュグルルルルルル!!!!

 

「お、おおおおおお……!!」

 

 もうそれ以上深くは挿入できないのに、プロデューサーは灯織に自身の腰をぐりぐりと押し付けて、最後の一滴までも彼女の膣内に吐き出そうとする。射精快楽のあまり、足のつま先までピンと伸び、ぴりぴりとした刺激が伝わる。

 

「ふうううう」

 

 ようやく射精が終わり、彼が満足そうに息を吐いた時、灯織も他の二人と同じように、意識を天国に飛ばしていた。

 

―――――――――――――――――――――

 

 それからも、中年プロデューサーと三人のアイドルによる、浴場内での乱交は続いた。時にはシャワーを浴びながら、時には湯舟に浸かりながら、誰に気兼ねすることなく、彼らは本能のままに本気交尾にふけった。

 

「あっおっおっおっおっおっ♡! イッちゃう♡! またイッちゃうよぉっ♡!」

「イケっ! 何度でもイケ! めぐる! 俺もお前と一緒にイってやる!」

「うん! わたしに種付けして♡! プロデューサーの精液で妊娠させて♡!」

 

 湯の中で対面座位で抱き合いながら、めぐるに種付けを行ったかと思えば、

 

「恥ずかしいっ、です♡! 私、こんなエッチな顔で♡! ファンの人に隠れてプロデューサーに抱かれてるのに♡!」

「目を逸らすな灯織! これがお前だ! 忘れるな! お前はアイドルだが、同時に俺のメスだ!」

「はいっ、私、プロデューサーのメスです!♡ だから、もっと激しくしてください!♡」

 

 鏡の前で、灯織をバックからハメ犯した。

 

「ちゅ、んちゅ、ちゅ、ちゅぅ♡ はぷ、ちゅう♡」

 

 真乃とは無言でキスを続け、

 

「ちゅ♡ ちゅ♡ えへへ、灯織、女の子同士でキスするのって、ちょっと恥ずかしいね。……どうしたの? わたしのおっぱいじっと見て。ひょっとして、揉んでみたいの?」

「そ、そんなこと。…………やっぱり、ちょっとだけ、いい?」

 

 その横で、灯織とめぐるに百合ショーを展開させた。

 

 プロデューサーの肌は、湯舟に浸かっている時も、湯に触れている面積よりも女体に触れている面積のほうが大きかった。

 

 そうやって、彼らはのぼせる寸前まで、様々な形で絡み合いサカり合った。



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五日目の朝――チェックアウト

「どうしてわざわざ制服に着替えるんですか? プロデューサーさん」

 

 浴衣を脱いで高校の制服に袖を通しながら、真乃が首を傾げた。その横では、めぐると灯織も自分たちの制服に着替えている。

 学校帰りに直接プロデューサーの車に拾われてここに来たから、彼女たちは全員が制服を持ってきていた。これからまた生ハメガチ交尾を行うに決まっているのに、どうしてそれに着替えなければならないのか。その理由は、灯織たち現役女子高生には分かりにくいかもしれない。

 しかし、男ならば説明せずとも分かるはずだ。せっかく女子高生アイドル三人を手籠めにしたのだから、彼女たちを制服姿で並べてハメ犯してみたいという感覚は。

 

 彼女たちは法律で特別に保護される18歳未満の少女だ。露見すれば、18歳未満と「みだらな行為」に及んだとして、ワイドショーで報道されかねない。それでも、いや、だからこそ、社会的な破滅と隣り合わせの禁忌に興じてみたいという欲望は、誰もが胸の奥底に秘めているに違いない。どんなに真っ当な常識人ぶっていても、男というものは皆そうなのだ。

 

 自分は、誰もが一度は手を染めたくても踏み込めないその行為が可能な、選ばれし者なのだ。だから実行する。それだけだ。

 それに、法的なことを除けば、自分に非難されるいわれは一切ない。なぜならば、自分に犯され支配されることを、少女たち自身も望んでいるからだ。しかも、これは少女たちをアイドルとしてより一層輝かせるために必要な行為である。そういう確信で心を満たし、プロデューサーは制服姿の三人の前で一人だけ全裸になって、醜くたるんだ下腹部の下で、規格外のメス殺しデカグロチンポをおっ勃てて、ビキビキと青筋を立たせていた。

 

 ――この香り、たまらないな……。

 

 プロデューサーは鼻をうごめかし、三人の美少女の頭から漂う洗い立ての髪とシャンプーの匂いを嗅いだ。そうすると、チンポに更なる血流が送り込まれていく。大浴場でも相当回数射精したのに、彼の射精欲には衰える気配が全く見えなかった。

 

「着替え終わったよ、プロデューサー」

 

 めぐるがそう言って、スカートをふわりと翻す。真乃と灯織も着替え終わり、三者三葉の制服姿がそこに並んだ。

 

「よおし」

 

 プロデューサーは満足そうに頷くと、三脚台に乗せたデジタルビデオカメラを操作する。これはプロダクションの備品ではなく、彼の私物だ。小ぶりだが市販品としては高性能で、高画質設定でも、ここから朝まで記録し続けることができる。しかもそれは一台ではなく、部屋の隅などに、計三台設置されている。

 これからこの室内で行われる淫行は、全てそのカメラの中にデータ化して収められるのだ。売り出し中の高校生アイドル、イルミネーションスターズの三人による、朝まで本気生交尾。どんなAVでも敵わないクオリティになるだろう。きっと裏に流通させれば、億の単位で金を出すという富豪も現れるかもしれない。

 

「本当に撮るんですか……?」

 

 灯織がどこか不安そうにつぶやく。当然であろう。

 

「ちゃんと大切な『思い出』は記録しておかなきゃな。他の男には見せないから安心しろ」

「はい」

 

 しかし、ゲス中年のそんな言葉程度に頷いてしまうほどには、灯織はプロデューサーとプロデューサーのチンポに丁寧に躾けられ、彼に全幅の信頼を寄せていた。

 

「ほわ……、なんだか、緊張します……」

「わたしも。PVの撮影とかとは、違う感じだよね」

「よし、始めるぞ、布団の上に並べ」

 

 プロデューサーの指示で、めぐるたちは床の間を背にして横一列に並び、正座する。撮影の開始だ。

 

「まずはめぐるから、自己紹介するんだ」

「え? わたし? じ、自己紹介って――」

「名前と歳とか、学校とか」

「う、うん、コホン。……こんにちは、わたし、八宮めぐるです」

 

 めぐるはレンズに向けて、小さく手を振った。この映像を見るのはプロデューサーだけだから、挨拶などしなくても良さそうなものだが、自己紹介だから取りあえずだ。そんなにかしこまらなくて良いと、プロデューサーがカメラの向こうから指示を出す。プロデューサーが全裸でさえなければ、まるでいつものアイドル活動のようだ。

 

「う、うん。16歳で、高校一年生だよ。○○高校に通ってます。――え? 金髪なのは、ママがアメリカ人だからで、わたしもアメリカで生まれたの。イルミネーションスターズのメンバーで、真乃と灯織は、二人とも親友なんだ。……え? ……うん、はい。セックスは、したことあるよ。ううん、プロデューサーとだけ。――そうです。今からも、セックスします。プロデューサーのおチンポで、すっごく気持ちよくしてもらいます。わたしもプロデューサーに気持ちよくなってもらえるように頑張るから、どうか、見ててください」

 

 めぐるは太ももをもじもじさせながら、自己紹介を終えた。次は灯織の番だ。

 

「風野灯織です。よろしくお願いします」

 

 そう言いながら、どうしてか布団に三つ指を突いてお辞儀をしたのは、灯織らしいと言えば灯織らしいのか。

 

「○○高校の一年生で、15歳です。めぐると同じく、イルミネーションスターズのメンバーで、アイドルです。――あ、アイドルになったのは、一番輝くアイドルに憧れていたからで――」

 

 住んでいる場所はどこなのか、スリーサイズはどのくらいか。プロデューサーは、灯織にもめぐるにしたのと同じような質問をしていく。

 

「え? 彼氏、ですか? 居ません。プロデューサーも知ってますよね? ……好きな人? ……それは、あの。…………居ます」

 

 灯織は、カメラの向こうに立っている男を見たままそう言うと、ぽっと頬を染めてうつむいてしまった。めぐると真乃が、歓声を漏らす。好きな人がいるのに、中年親父とセックスしてもいいのかと、プロデューサーが問うた。

 

「いえ、私は好きな人としか、そういう事をしたくありません。ええ、はい、プロデューサーとはセックスします。……それは、だって、私はプロデューサーが……この質問はもう良いですよね? プロデューサー」

 

 行為の最中にはためらわずに好き好きと繰り返す灯織も、こういう形での告白は恥ずかしいようだ。ならば、今から始まる交尾の中で散々に好きと言わせて、後でその映像を灯織と一緒に観賞しよう。プロデューサーはそう思った。

 そして、最後にインタビューに答えるのは、センターの真乃だ。

 

「はじめまして、櫻木真乃ですっ」

 

 真乃が気合を入れたように拳を握ると、胸元の、水色のストライプ柄の大き目なリボンが揺れる。

 

「私も高校一年生です。○○高校に通っています。好きなことは日向ぼっこです。はい、私と、灯織ちゃんと、めぐるちゃんの三人で、イルミネーションスターズです。胸のサイズ……ですか? 86センチです。……はい、たぶん、もっと大きくなってます。どうしてって……、それは、あの、プロデューサーさんに、毎日揉まれて、吸われているから。――はい、エッチなこと、大好きです。プロデューサーさんに教えられて、大好きになりました。これからも、灯織ちゃんとめぐるちゃんと一緒に、一杯セックスしてもらえたらいいなって思います」

 

 三人が自己紹介を終えた後も、しばらくインタビューが続けられた。アイドル活動は順調かとか、ファンに対する想いやメッセージとか、そういう普通の質問の合間合間に、性感帯はどこかとか、どういう体位が好きかとか、淫らな質問が挟まれる。

 

「私は四つん這いで、後ろからされるのが好きです」

 

 好きな体位について、灯織はそう答えた。理由は初めてもそうやって犯されたからで、プロデューサーの支配下に置かれている感覚が好きだからだそうだ。

 

「最近、胸がすごく敏感になってきて……、下着と擦れるだけで、切なくなっちゃいます」

 

 真乃は、胸の感度が上がっていることを告白した。というか、尻を叩かれても気持ちよくなれるし、喉奥をチンポで突かれても快感になってしまうのだという。

 

「昨日、プロデューサーに処女を奪ってもらいました」

 

 めぐるはめぐるで、初体験の告白をした。

 

「山奥の、二人だけの温泉で、セックスしてくださいって、わたしからお願いしました」

 

 あの時はあれだけ葛藤していたのに、今やめぐるはプロデューサーの立派な性奴隷だ。

 

「……もっと、早くそうすれば良かったんだけど」

 

 そうすれば、皆ともっと「仲良く」なれたのにと、めぐるは本当に後悔している様子だった。

 

「大丈夫だよ、めぐるちゃん」

「そうだよ、めぐる」

 

 少し暗い顔になっためぐるを、真乃と灯織が親友として慰める。二人はめぐるに、プロデューサーを見るように言った。プロデューサーのチンポは限界寸前まで勃起して、ここからでもどくどくと脈打っているのが分かる。

 

「これから、めぐるちゃんも私たちと一緒に、たくさんセックスしてもらおう?」

「私たちはユニットだから、気持ちよくなったり、妊娠するときは、めぐるも一緒がいいな」

「うん……、うんっ!」

 

 めぐるは感動した様子で頷くと、笑顔になった。

 そして、三人は手を握り合い、声をそろえ、カメラの向こうに居る男に向かって、愛を込めて懇願する。

 

「「「プロデューサーさん。どうかわたしたちと、いっぱいセックスしてください♡♡♡」」」

 

 そして、制服姿の美少女アイドルしか映っていなかった画面の中に、一人の毛深い中年男が登場した。

 

――――――――――――――――――

 

「お゛っおっおっおっおっおお~~っ♡!」

 

 いつもの控えめな喋り方とは対照的な、獣のような喘ぎを上げているのは真乃である。彼女はプロデューサーにのしかかられ、種付けプレス状態でチンポをマンコに容赦なくぶち込まれている。

 

「いいれすっ! すっごくきもちいいれすっ♡! おなかのおく、きゅんきゅんしちゃいます♡!」

 

 真乃の呂律は回っていない。制服の上着だけを脱がされて、彼女は首のリボンとスカート、そして白いソックスだけを身に着けている。プロデューサーの激しい律動に合わせ、柔らかなバストがぷるぷると官能的に揺れる。

 

 ――ドチュドチュドチュドチュ!!

 

 打ちつけ合う両者の股間の間には、愛液やカウパーの混じった白い粘液が糸を引いている。やがて感極まった真乃は、必死にプロデューサーにしがみ付き、絶頂の波を受け止めた。

 

「んぁあああああああああっ♡♡♡♡♡♡!!!!!!」

 

 イキ膣の締め付けに促されて、びゅぐるびゅぐると濃い精液が吐き出される。排泄の快楽に、中年男の腰がぶるりと震えた。

 

「は、はやく、つぎっ、わたし、プロデューサー♡!」

 

 真乃から引き抜いたチンポはまだ脈打ち、白い液体をこぼしている。しかしそれが収まるのすら待たず、プロデューサーは真乃の横でマンコをくぱぁと押し広げて待つめぐるの上に乗った。

 

「ん、おおおおおおおおっ♡♡♡♡♡♡!!!!????」

 

 ザーメンを吐き散らしながらの高速ピストン。それはめぐるをあっという間に高みに押しやり、その後は彼女に拷問のようなアクメ地獄を味わわせた。

 

「イ、くぅうウウウウウっ♡♡♡♡!!!! あ、ああああアアっ♡♡♡♡!!!! ンああああああっ♡♡♡♡!!!!」

 

 この十畳間で、まともな人語はほとんど聞こえない。部屋に満ちている音は、ただ湿り気を帯びた淫肉と淫肉がぶつかり合う音と、獣のような嬌声だけ。周囲の環境も時間の流れも意に介さず、他の客がいない広い宿の一室で、彼らはただ、本能のままに快楽を貪る獣と化していた。

 

「ううううううっ!!!!」

 

 プロデューサーが歯を食いしばる。先の射精が終わったと思ったら、そのまま次の射精が始まる。こうやって、彼は少女たちの肉体の内外に、自身の欲望の塊を吐き出し続けていた。

 

「か、は。ひゅ~~……、ひゅ~~……」

 

 しばらくイキ散らした挙句、めぐるは息も絶え絶えになった。彼女の目の周りは、涙でぐちゃぐちゃに濡れている。このメスが復活するまでは、別のメスを使おう。プロデューサーはダメ押しのピストンを一つすると、まだチンポを離すまいと食いしばっているめぐるのマンコから肉棒を引き抜いた。

 

「灯織」

「ふぁい、ぷろでゅーさー……♡」

 

 既に十回以上も絶頂させられていた灯織が、這うように男ににじり寄る。そして口を開けて舌を伸ばすと、真乃とめぐるの愛液とザーメンがブレンドされた液体を、プロデューサーチンポから丁寧に舐めとり始めた。灯織も真乃と同じように制服のネクタイだけつけさせられているのは、こういうのが彼の趣味だからだ。

 

「もういいぞ、四つん這いになってケツを向けろ」

 

 ある程度綺麗になると、プロデューサーは灯織にそう指示した。もとよりチンポの回復を待つ必要も無い。この行為が始まってから一時間以上経っているが、彼のチンポは常時フル勃起状態だ。

 

「おねがい、します……♡」

 

 灯織は尻を高く差し上げると、両手で尻たぶを掴み、プロデューサーが挿入しやすいように押し広げた。

 様々な液体でどろっどろに濡れたマンコが見えるのと同時に、ピンク色の可愛らしい菊門が見える。プロデューサーはいたずら心を出して、その穴に自身の親指の第一関節を突っ込んだ。

 

「きゃっ!? そこ、ちがっ♡!? やめてくだっ、ぷろでゅ――」

 

 灯織は目を見張って抗議したが、本気では抵抗しなかった。それどころか、プロデューサーがぐりぐりと親指を動かすと、「おっ♡ ほっ♡」と荒い息を吐き、腰を自らくゆらせ始めた。既に灯織の性感はバカになり、どこをどうされても感じてしまう。それに、元々後ろの穴の才能も持っていたようだ。

 こっちの穴にチンポを突っ込んでみたいとも考えたが、プロデューサーは思いとどまった。さすがに慣らしも拡張も行っていない状態で、彼の鉄棒のような肉棒を挿入されてしまえば、灯織の尻穴は裂けてしまう。そこは今度、じっくりでよかろう。

 と言っても、親指をアナルから抜くことはせず、彼は灯織のマンコにずぶずぶと亀頭を埋めた。

 

「ぬおおおおお……」

 

 いつもキツイ灯織の穴は、イキまくらせたことでグズグズになり、若干だが弛緩していた。だが、それによってチンポに与えられる快楽は、より一層増しているようだった。

 

 ――ズン! ズン! ズン! ズン! ズン!

 

「あっ♡! あっ♡! やっ♡! ぐっ♡! おっ♡!?」

 

 ねちっこい長めのストロークで繰り出されるピストンが、灯織を翻弄する。彼女がイクたびマンコと尻穴が締まり、プロデューサーのチンポと指をきゅうきゅうと締め付ける。それは尻穴に挿入された指の感触をより強く感じる事に繋がり、灯織は前と後ろの穴の快感をごっちゃにして、訳が分からないまま、泣きながら犯され抜いた。

 

「うッ!!」

 

 ――ブリュリュリュ、ドブリュリュルリュリュッ!!

 

 灯織の子宮一杯に己の精を詰め込むと、プロデューサーはようやく彼女を解放した。気付けば、室内には淫臭が満ち満ちている。三人の少女が倒れている他にも、あらゆるところにザーメンや愛液が付着して、凄まじい惨状だ。

 流石に喉が渇いた。少しだけ水が欲しいと、プロデューサーは備え付けの冷蔵庫を開け、ミネラルウォーターの2ℓペットボトルをラッパ飲みにした。

 

「プロデューサーさん、私にも、お水ください……」

 

 そう言ったのは真乃である。真乃はどうにか上体を起こして、上目遣いにプロデューサーを見ている。口一杯に水を含むと、プロデューサーはペットボトルから唇を離し、真乃の口に吸い付いた。

 

「ん、んぐ、んぐ」

 

 真乃は男に口移しで与えられたその水を、さも美味そうに飲み干していく。

 

「ちゅ、ちゅぶ、じゅる、じゅ♡」

 

 互いの口中に水がなくなった後も、二人はそのままディープキスに移行して、互いの唾液を交換した。

 

「プロデューサー……♡」

 

 真乃とキスしていると、めぐるが甘え声を出しながら、彼の脚にしなだれかかってきた。プロデューサーの太もものあたりが、めぐるのたわわな双乳で挟まれる。

 

「めぐる、仰向けになれ。真乃、その上にうつ伏せで乗れ」

 

 欲しがりなメス二匹を同時に満足させてやるべく、彼はそう指示した。めぐるたちはすぐさま従い、美少女のサンドイッチができ上がった。その間にチンポを挟んでやれば完璧である。

 

「んっ、あっ、プロデューサー♡ はやく、はやくぅっ♡」

「プロデューサーさん、ください♡ お願いします♡ おチンポください♡」

 

 プロデューサーは、めぐると真乃の秘貝の間で、にゅるんにゅるんとチンポを動かす。それでも二人は十分な快楽を得ているようだが、やはり生挿入の感覚には劣るようだ。プロデューサーは苦笑すると、上に乗っている真乃のマンコに、ずっぷりと肉棒をハメた。

 

「んおおおおおおおおっ♡♡♡♡♡♡!!!!!!」

 

 真乃の身体は、最早挿入されただけで本気アクメに至ってしまうようだ。舌をだらんと垂らし、彼女はイった。そのイキ声は、ますます遠慮がなくなっている。そして真乃の膣内で素早く十往復ほどすると、慈悲深いプロデューサーは、物欲しそうな顔をしているめぐるにチンポを恵んでやった。

 

「んうううううううううっ♡♡♡♡♡♡!!!!!!」

 

 真乃とめぐるのどっちのイキ声が大きいか、いい勝負であった。そうやって、プロデューサーは二人を交互にイキ狂わせながら、二人の膣を食べ比べる。優劣はなく、どちらも極上の名器。ザーメンを吐き出すのに、これほど適した身体は無い。それが彼の評価だった。

 

「プロデューサー、私も混ぜてください……」

 

 プロデューサーの後ろから、耳元で寂しく囁いたのは灯織である。彼女は膝立ちになって、男の後ろから手を回し、両乳首をいじり始める。真乃やめぐると比べれば小さいが、はっきりと存在する少女らしい膨らみが背中に当たり、その先端で勃起した乳首が、こそばゆい刺激をもたらしてくる。

 

「好きです、プロデューサー。好き、好き、大好き、好きなんです……! 愛しています……っ」

 

 男の乳首をいじり回しながら、灯織は彼に愛の言葉をささやく。どんな言葉でも言い足りないとばかりに、彼女の台詞は途切れることなく続く。

 

「優しくて、逞しくて、頼りになって、プロデューサーになら、私の全部をあげられます。お尻も使いたかったら、使って下さい。他の場所が良かったら、プロデューサーの好きにしてください。アイドル活動も頑張ります。プロデューサーに喜んでもらえるように頑張ります。だから、私を見てください。私のこと、忘れないでください」

 

 灯織には少々依存のケがあるようだ。心を許した相手には、少し重たくなるのが彼女の本質なのだろうか。しかし、その重さもまた彼女の魅力の一つであり、心地よい。プロデューサーはニヤリと笑うと、灯織のウィスパーボイスに耳を傾けながら、チンポで真乃とめぐるを鳴かせ続けた。

 

「真乃、真乃、真乃ぉ」

「めぐるちゃん、めぐるちゃん、めぐるちゃん」

「なんか、真乃に犯されてるみたいだよぉ♡」

「私も、めぐるちゃんのオチンチンにセックスされてるみたい♡」

「キスしよ、真乃。わたしたちもキスしよう?」

「うん、うん、めぐるちゃん。――ちゅ、ちゅ、ちゅぷ♡」

「真乃、ちゅ、真乃、真乃、ちゅ♡」

 

 めぐると真乃も、プロデューサーのチンポを介して、よりユニットメンバーとしての結束を高めている。

 脇役にされることに不満が無いわけではないが、彼女たちをプロデュースする者としては、これもまた喜ばしい。

 

 というより、もはや四人の境目を考える事すら馬鹿らしい。今ここに居る四人は、心と身体のあらゆる部分で交わり合い、繋がっていた。どんな形で有れ、それは至上の快楽をもたらす。

 

 めぐると真乃に中出し種付けした後は、灯織を立ちバックで犯す。その時にはめぐるたちは灯織の乳首に赤ん坊のように吸い付いて、灯織のバストアップの手伝いをしていた。それが終わったら、めぐるにカメラの一つを持たせて、背面座位でおっぴろげさせた真乃の股間を撮影させる。どこがどう感じるか灯織にインタビューさせて、真乃にはそれに答えさせる。クリを執拗に虐め、噴き出た潮がカメラを持つめぐるにかかる。めぐるは夢中でカメラを構え、自分の片手でぐちゅぐちゅとマンコを弄っていた。

 

 灯織がトイレに行きたいと言ったので、小水をしているシーンに乱入した。羞恥に顔を真っ赤にする灯織をオカズにチンポをしごき、彼女が尿を出し終わると、そのままトイレで犯し抜いた。布団を頭から被り、その中で四人全員で絡み合う。流石に狭かったが、淫臭が籠った布団の中で、煩わしい理性は一片残らず吹っ飛び、彼らは互いの身体のあらゆる場所に触れ合った。誰にチンポを挿入しているのかも曖昧になる中で、ただただ気持ち良いという感覚だけが残った。

 

 三人を並べてマン繰り返しをさせ、種付けをエサに、淫らな言葉で誘わせる。一番下品な淫語を言えたのは、意外にも灯織であった。ご褒美に灯織に杭打ちピストンと抜かずの連続種付けを行い。めぐると真乃には残念賞として、やはり連続種付けを行った。そのくらいから空は白み始めたが、そんな事は関係ない。

 

 ひじ掛け椅子に腰かけ、三人にフェラをさせる。ユニット同士の息のあった責めに、プロデューサーは感極まった声を出した。そうしながらもフェラの様子を至近距離から撮影し、ぶっかけた瞬間にアイドル風のポーズを取らせた。めぐるをターゲットにして他の三人が彼女の全身を舐め尽くし、泣き叫ぶまでイキ狂わせた。めぐるが漏らし、クンニするプロデューサーの顔にかかったのは、潮だけではなかったはずだ。

 

 小鳥の鳴き声が聞こえはじめる。

 それでもプロデューサーは腰を動かし、寝バック状態の真乃をイカせ続け、自身も射精していた。ようやくそのころには、彼のザーメンも水っぽくなり、チンポも柔らかくなり始めた。

 

 そして最後に、正常位で三人に順番に種付けして、夜が完全に明けた。

 

―――――――――――――――――――――

 

「気持ちいい朝だね、プロデューサー!」

 

 後部座席のめぐるは元気だ。めぐるほどではないが、他の二人も元気だった。

 対照的に、プロデューサーはどこかげんなりとしている。

 

「いや、眩しい……。眠たい……」

 

 チェックアウトまでのわずかな時間だけ眠ったが、ほとんど徹夜でセックスをしたのだ。いくら絶倫の彼でも、そうなるのは仕方ない。どうにか風呂に入り、身体にまとわりついた淫水だけは洗い流したが、部屋の惨状を整えることはできなかった。「撮影のため――」と言って宿の仲居をごまかしたが、あれで納得はしてくれまい。今後のためのアリバイ作りは、行っておく必要がありそうだ。

 四泊五日の温泉ロケが終わり、イルミネーションスターズの三人と彼女たちのプロデューサーは、都会への帰途についている。

 

「ふわぁ……」

 

 プロデューサーはハンドルを握りながら、大あくびをした。

 

「危ないですよ、プロデューサー。しゃっきりしてください」

 

 助手席に座る灯織は、彼を厳しくたしなめてくる。灯織の頬はツヤツヤとしており、生気に満ち溢れている。セックスの場面では彼に敵わないものの、これが高校生の若さという奴だろうかと、プロデューサーは思った。

 

「もうちょっと、お泊りしたかったかも……」

 

 そう言ったのは真乃である。めぐるが元気よく同意して、真乃にハグする。

 

「楽しかったね、ね? プロデューサー!」

「分かった分かった、そうだな。俺は運転してるんだから、もうちょっとそっとしておいてくれ……」

 

 連れないことを言うプロデューサーだったが、彼も大いに楽しんだのは事実だった。仕事は上手くいったし、それ以上の収穫もあった。楽しくないわけがない。

 

「ねぇプロデューサー、こういうお仕事は、今度はいつ……?」

 

 高速道路に乗ってからは、しばらく静かにしていためぐるだったが、やがて控え目な声で、そんな意味深な言葉を投げかけてきた。プロデューサーは、その質問には明確に答えなかったが、いつでもできると思っていた。事務所に帰ってからも、この三人は自分がプロデュースするアイドルだ。だから、いつでも犯せる。もっと色々なシチュエーションで犯せる。そうやって、彼女たちにはもっともっと自身の魅力を磨いて、アイドルとして輝いてもらわなければ。

 

 そして、もはや彼女たちだけではない。イルミネの三人だけではなく、もっと多くの少女たちを、自分は導かなければならない。そのためのアイデアが、無限に浮かんでくる。プロデューサーの頭の中には、エンターテイメントに関わる者として必須の創造性が渦巻いていた。

 

「ん……?」

 

 プロデューサーは自分の股間がむずむずとするのを感じ、そして己に呆れた。

 

 ――お前も回復したのか……。

 

 この温泉ロケで射精しまくったというのに、彼の大事な息子は、プロデューサーの邪悪な妄想に刺激されて、イライラと膨らみ始めていた。玉袋の中のザーメンも、半ば以上は補充されている。

 

「仕方ないな……」

「え? なぁに?」

 

 彼のつぶやきを聞きつけためぐるが、聞き返してくる。プロデューサーはハンドルを切り、車線を変更した。丁度良くそこにインターチェンジがあり、それを下りれば、高速道路沿いによくある、城のような建物が並んでいる。

 めぐる、灯織、真乃の三人の目に、そのピンク色の看板が映る。

 

「ちょっと休憩していくぞ」

 

 プロデューサーの運転する車は、一直線にその建物に向かっていく。

 これから何が起きるか想像したアイドルたちは、股を濡らして、同時に「はい」と頷いた。




誤字を指摘してくださる方々への御礼を言うのを忘れていました。本当にありがとうございます。いつも感謝しております。


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