その日、アズールレーンの世界へ入ってしまいました!? (ohagi57)
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その日、アズールレーンの世界へ入ってしまいました!?
その日、俺は命を落としました…?


その日、俺は命を落としました…?

 

アズールレーン

 

美少女艦船達が戦うシューティングRPG、俺はその指揮官…

 

 

 

 

 

ではなく、単なるそのゲームが大好きな単なるオタクだ。

 

 

 

 

 

「ふんふんー♪」

 

 

 

アズールレーン通称アズレンの曲を聞きながら帰路を辿る現高校2年生こと自分『朧月 心』

 

成績普通、運動はまぁ得意くらいの運動に振った男子高校生

 

身長、まぁデカい

 

顔面偏差値は…正直自信なし

 

そして、今日はとあるアズレンのイベントがあり馳せ参じCDとフィギュアを入手したわけだ。

 

つまり浮かれている…

 

巨体がにこにこしながら歩いている姿…正直周りから見たら引かれることも気にせず駅のホームに向かう

 

 

 

(いやはや、まさかCDとフィギュアが買えると思ってなかったわ…)

 

 

 

イベント開始1時間前くらいには長蛇の列が出来ていたがラスト2個で買えたほどのギリギリ…本当に危なかった

 

一生分の運を使ったと思うくらいだ

 

 

 

(さて、ミッションコンプリートしたしさっさと帰ろ帰ろ)

 

 

 

バックからスマホを出し時間を確認する

 

電車が来るまであと25分くらいかな…

 

と、エスカレーターを降りている時何やらザワザワと3番線ホームに人だかりのようなものが出来ていた

 

 

 

「ん、何だ?」

 

 

 

しかも、3番線ちょうど帰りの電車で並ぶ位置だ。

 

 

 

(マジか…まさか人身事故!?)

 

 

 

いや、なら電車が止まっているはず…ムムムと悩みながら列に並びその人だかりの隙間を除くと

 

 

 

1人の銀髪の少女がいた

 

よく見たら人集りの人達はカメラを持っている…

 

もしかして、アズレンのイベントのコスプレイヤーと勘違いしているのか…?

 

 

 

「ちょっと失礼」

 

 

 

と、後ろから駅員さんに話しかけられる

 

 

 

「はい、どうしました?」

 

 

 

「あなたもカメラマンの人ですか?」

 

 

 

「いえ違いますが…」

 

 

 

どうやら俺もあの人集りの人達と同じ感じの奴と思われたらしい、まぁ無理もないが…

 

すると

 

 

 

「皆様!通行人の邪魔となっております!道をあげてください!」

 

 

 

と別の駅員さんが叫ぶ

 

 

 

「…。」

 

 

 

よく見るとあの銀髪の子泣いている…

 

流石に大量のカメラを向けられて突然撮られたら無理もない

 

 

 

(面倒事になるかもしれないけど…)

 

 

 

人集りの間をぬって通り

 

その銀髪の子の手をとる

 

 

 

「…!」

 

 

 

驚いた表情をしている…

 

 

 

「ちょっと人集りから抜けるよ」

 

 

 

と、手を引っ張り3番線ホームから離れずバレなさそうな所へ…

 

 

 

 

 

「よし、大丈夫そうだな」

 

 

 

とりあえず電車の最後尾から一気に前に、向かい真ん中くらいで止まった

 

 

 

「と、大丈夫かい?」

 

手を離し屈む

 

 

 

反応がない

 

 

 

(…あれ、もしかしてこれ誘拐じゃね?)

 

 

 

しまった!と心の中で焦りを感じる

 

その時

 

 

 

「…とう」

 

 

 

「え?」

 

 

 

その銀髪の子が喋った

 

 

 

「ありがとう…」

 

 

 

その白い肌をピンクに染め小声で言ったお礼

 

 

 

「ん、大丈夫どういたしまして」

 

 

 

可愛さと犯罪臭を感じられずにはいられなかった

 

 

 

「えーと、君親は?」

 

 

 

そうだ、子供1人無理やり連れてったら完全に誘拐じゃん!やばいぞ…と頭を抱えていると

 

 

 

「…!」

 

 

 

突然、その子が屈んだ

 

いや、何かに恐れている…?

 

 

 

「ちょ、ちょっと大丈夫!?」

 

 

 

慌てて駆け寄るすると…

 

 

 

「ごめんなさい…ごめんなさい…」

 

 

 

小声で震えながら話している

 

よく見ると…

 

 

 

「っ!?」

 

 

 

背中に無数の傷跡が…!

 

 

 

(この子…虐待されていたのか!?)

 

 

 

衝撃的な事を目の当たりにする

 

 

 

「大丈夫、大丈夫だここには親はいない…落ち着いて」

 

 

 

ここで、泣いたり騒がれたら確実にその虐待した親が来る…

 

と、その時

 

自分の服の裾を掴み

 

 

 

「お願いします、助けてください…」

 

 

 

「何をしているんだ」

 

 

 

その一言と恐らくこの子の父親を目の当たりにする

 

 

 

(マジか…バレた…)

 

 

 

一瞬で空気が冷える…

 

 

 

「ほら行くぞ」

 

 

 

その子の手を掴む

 

 

 

「…」

 

 

 

ブルブル震えている

 

助けたい…!でも、証拠がなきゃ止めたあとの行動がない

 

もし、証拠がない状態で止めても俺が誘拐犯扱いされたら俺の負けだ…

 

 

 

(どうすれば…)

 

 

 

 

 

「まもなく3番線にー…」

 

 

 

突然アナウンスが鳴り響く

 

時間か…俺はあの子を助けられないのか…と悔しがっているとその父親がその子の背中に手を置く

 

(何故、手を置くんだ…?)

 

疑問に思っていると、突然昨日の学校の話を思い出す

 

 

 

 

 

外国の話なんだけど自分の子供に多額の生命保険をかけて子供を殺すっていう事件があったから皆も大人になってもこんなことはしちゃダメだよー!

 

 

 

どうせしないからいいやと聞き流した事が思い出させる…

 

 

 

(あいつ…やる気だ!)

 

 

 

ここで、自分の子供を人身事故とすれば生命保険の金を手に入れる可能性はある

 

どうすれば…

 

悩みながらバックを見ると…小型カメラを持っていたことに気づく…

 

 

 

「ハッ!?」

 

 

 

パッと策を思いつく

 

しかしこれは…

 

 

 

「いや、約束は守らないと行けない…」

 

 

 

そうだ、絶対に守らないと…と自分を鼓舞する

 

ちょうど流れていた曲も自分の大好きな曲に変わった

 

勇気が溢れる!

 

 

 

(俺があの子の人生を!)

 

 

 

「まもなく3番線に電車が参ります、黄色い線から離れてお待ちください」

 

 

 

その父親が子供を押した

 

 

 

(今だっ!!)

 

 

 

奇跡的に持っていた小型カメラを起動し走り出す

 

そして、その子の手を掴み

 

 

 

「死ぬな!」

 

 

 

カメラを持たせホームにぶん投げる

 

 

 

(これで助かるな…あの子は)

 

 

 

浮かんだ策は…

 

自分の命を捨て、あの子を助ける事

 

これしか無かった

 

左を見ると徐々に迫る電車

 

驚く銀髪の子供

 

焦る民衆

 

 

 

「死ぬ瞬間時間が遅く感じるのは本当の事だったのか…」

 

 

 

我ながら良い最期だったな

 

 

 

来世はどんな世界だろう

 

 

 

魔法とかあったりするのかな?

 

 

 

それとも動物として新たな人生を得るか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁでも、もう少しアズレンやりたかったな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

CDの曲が止まる

 

「指揮官、よく命をかけてあの子供を助けた。でも、こちらの世界ではこんなことはしないでくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現実の世界では1人の男の勇気ある行動を称えたニュースがあった




処女作品の為、キャラ崩壊、語彙力の低さ、誤字脱字が目立っている可能性がありますが暖かい目でご覧下さい

主人公のプロフィール
『朧月 心』
身長185cm、体重75kg
アズールレーンにハマった1人
生前の頃はバスケットボール部に所属
身体能力は化け物級に良いが、頭脳は少々低め
凄い唐変木である


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その日、考えつかないことが起きました

「ん…」

 

目を覚ます

 

「あれ、俺は…」

 

あぁ、そうだ自らの命を捨ててあの少女の命を救った

あの子は無事だろうか…ちゃんとした人生を遅れているのだろうか…

 

「…そういえば、ここは何処だ?」

 

見渡すと下は海のような真っ青な色をして地平線が広がっている…

これが、死んだ後の世界なのか…?こんな空みたいな、海のような世界なのか…

 

「まぁ、そんな事はどうでもいいか…」

 

所詮は死人

変に考えた方がおかしいと思ってしまう

どれだけ考えても生き返ることは出来ない…次来る人生を待つだけだ

 

「…あぁ、アズレンのデイリーしなきゃ。スマホスマホは…」

 

お、あったあった

スマホの電源をつけロックを解除する

 

「…ん?」

 

その時、ひとつ不自然な事が画面に広がっていた

 

「あれ!?電話帳とか検索アプリ…いや、アズレンのアプリ以外何も無い!?」

 

日常生活で使う、マップや連絡アプリ…全てが削除され画面の真ん中にアズレンのアプリが残っているだけだった

 

「これは…俺が死んだからか…?」

 

疑問が湧く…

 

「まぁ、アズレン出来るならいいや。起動してデイリーして…」

 

ポチッとアプリを押したが

 

「…?」

 

なんか、起動が遅いな…いつもならもうホーム画面に居るはずなんだが…

 

 

と、考えていると

突然、ミシミシとひび割れたような音が聞こえる

 

「何だこの音!?」

 

ガバッと立ち上がり周囲を見渡す

しかし、周囲を見渡しても不審な事はなく音だけが鳴り響いている

その音は徐々に自分に向かってきており音の大きさも増していく…

 

すると、突然パッと音が消えた

 

「なんだったんだ…?」

 

周囲には何も変化はなくさっきの音はなんだったんだろう…よっこいしょと腰を下ろすと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バリンと床が抜ける

 

「えっ」

 

周りは見たが下を見ていないことに気づいていなかった自分自身を恨み落ちていく

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁあ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は2度死ぬのかァァァァ!?」

 

ひたすらに叫ぶ

何か…何が出来ないか!?

視界内に、1面真っ青な海が広がる

次は溺死で死ぬのか…!?

 

「そうだ、スマホ!スマホになにか無いか!?」

 

ちょっとばかりの希望を持つ

するとその希望は…

 

「この連絡先は…」

 

画面を見るとひとつ連絡先

しかし、名前は不明…

 

「これにかける!」

 

ポチッとコールをかける…

頼む…誰かでてくれ!

 

「もしもし?」

「その声は…エンタープライズ!?」

「し、指揮官か!?」

 

エンタープライズが出ると思わなかったぞ…!?

いや、むしろ何故エンタープライズの連絡先があるんだ!?

 

「そ、空見れるか!」

「空だと!?」

「今、何処か知らんが落下してる!」

「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

 

真っ青できれいな海が恐ろしく感じる…!

まるで、これから生物に食われる虫のよう

 

(また、死ぬのか…)

 

スマホを握り目をつぶる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…?」

 

突然、フワッと体が浮いた…

 

「指揮官、大丈夫か?」

「エンタープライズ…!」

 

ヨークタウン型二番艦エンタープライズ

彼女の風格、戦闘への強き闘志

彼女に惹かれる人も少なからず

むしろ、大量にいる

しかし、そんなエンタープライズの顔がすぐ近くに…

 

「え、エンタープライズ近い…!」

「指揮官を抱えているのだ、仕方ないだろう」

 

惚れてしまうぞ

 

「そうだが…」

「そろそろ、基地に着くぞ」

 

と、エンタープライズお姫様抱っこをされながらアズールレーンの基地へと運ばれる…

 

(男として何かを失った気がする…!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…。」

 

どうしてこうなった…

アズレンの中に入ってしまったのか…?

正直嬉しいが、脳が間に合ってねぇ…!

よくアニメで見る異世界転生?みたいな物って実際あるのか…!?

 

「駄目だ…考えれば考えるほどパニックになる!」

 

…そういえば、あの電車に引かれたあとのCDの音声なんだったんだろう

声はエンタープライズには近かったが…声の雰囲気が違かった

あれは、誰なのだろう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

「無事、指揮官の転送は完了した。彼はもう苦しまなくて良い」




今回はエンタープライズを出してみました
これからはもっと色々な艦船達が登場してくる予定です!

誤字脱字、語彙力の低さが目立つかもしれませんが暖かい目で見守ってください


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その日、俺はこの世界に来た理由を理解した

とりあえず、状況の整理だ

 

 

 

 

まず、1つ少女を助けて命を落とした

次に2つ、アズレンのアプリを開いた瞬間海に目掛けて落ちていった

最後に3つ、エンタープライズに助けられた

 

 

 

 

 

 

 

「いや、意味わかんねぇよ!」

 

自分で自分にツッコんだ

自分の状況もわかったもんじゃないし…どうすれば

 

ガチャ

 

「っ!?」

 

バッと机の裏に隠れ息を潜める…

 

「…ご主人様、最近はログインした後がありませんね」

 

(この声は…ベルファスト!?)

 

エディンバラ級二番艦ベルファスト

完全なる忠義を持つメイドの鑑

その仕事ぶりは完璧、気品も感じられる

そして、ロイヤルメイドのメイド長

 

(や、やばい次から次へと…普通じゃ起きないことが起きすぎてる…!)

 

色々な事が起きすぎで息が…

 

「…明石様は、最近表情も暗く何が起きたのでしょうか」

 

(…明石?)

 

アズールレーン、実際の連合ではベルファストも含む『ロイヤル』、そして、先程男としての何かを失わせたエンタープライズ(何も悪くない)が属する『ユニオン』

我々、人間に仇なすセイレーンを倒すために出来たのがアズールレーン

しかし、セイレーンを倒す為ならばあちらの技術で倒す…その意見が現れ2つに分裂した

もうひとつの陣営はレッドアクシズ…

明石が属するのはそのレッドアクシズの『重桜』

あと1つは、『鉄血』という陣営

アズレンの前のイベントにて鉄血を代表する戦艦ビスマルクがセイレーンに操られてしまうといった

普通、人間としては自業自得と思われてしまうが、ビスマルクは鉄血の未来の為にと魂を売ったのだ

正直、責めることは出来ない

自分たちの未来の為に抗ったのだ

と、主な陣営はこんな感じなのだが…

ベルファストが自分の隠れている部屋から中々出ていってくれない…

い、息がもう…

 

「…ゴホッ!?」

「!?そこにいるのは誰ですか!」

 

し、しまった咳が出てしまった…

 

「…今すぐ、両手を上げこちらに投降しなさい。さもなくば…」

 

殺気がひしひしと感じる…

もう、姿を見せるしかない…!

 

「…ベルファスト」

「…ご主人様?」

 

こちらに向けていた主砲をさげ微かに聞こえるような声で話す

 

「ご主人様!!」

 

ダッとこちらへ飛び込み抱き着いてくる

 

「うぉっ!?」

「ご主人様…」

 

声色で分かる…今、ベルファストは泣いている

ここは、男として胸を貸してやりたいが…

 

(近い近い近い近いッ!!)

 

男子高校生の精神では我慢するのが限界だった

 

(す、凄いいい匂いする…って違う違う!変なことを考えるな!!)

 

こ、こんな時は…

え、円周率を数えて落ち着くんだ!

 

(3.1415926535…)

 

「…じん様?」

 

心頭滅却…!

心頭滅きゃ…!

 

「ご主人様!!」

「は、はい!?」

 

おぉ…心頭滅却しすぎて何も聞こえなくなってた

 

「して、ご主人様。何故ここにいるのですか?」

「あー…」

 

何だろう、ベルファストのおかけで色んな所にあった点が線で繋がった気がする…

 

「説明はするが、まず俺からも質問させて欲しい。ここのアズールレーンはロイヤル、ユニオン、重桜、鉄血が主にいる陣営か?」

 

頼む…これでレッドアクシズとして別陣営になってたら俺は泣くぞ

 

「その通りですが…」

 

よ、良かった…

 

「わかった、ではベルファストちょっと仕事を頼みたい」

「ご主人様の命令ならなんなりと」

 

と、お辞儀するベルファスト

眼福、眼福…本当に綺麗な人だな…

 

 

 

 

「今から、全陣営全艦船達を集められる所に集めて欲しい!そうだな…現時間が09:00だから10:00までに頼みたい!出来るか?」

「お任せを!」

 

流石メイド長!

 

「では、頼むベルファスト」

「はい、では失礼します」

 

ドアを開けこちらにまた一礼…

 

(今まで、メイド喫茶とかあくまで職業としてのメイドは見た事あるが…本当のメイド、しかも長…!気品が違う!)

 

と、心の中で思った

 

 

 

 

 

 

 

 

現在時刻 09:45

全陣営集会ホール

 

「…」

部屋から集会ホールに着いた

まず、一言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遠すぎない!?

歩いて25分やぞ!?

実際遠いかどうかは分からん、俺の足が退化してるかもしれない…

まぁ、陣営は沢山あるし中心地点に作るのも分かるが…

 

(高速道路を歩いている気分だったぞ…)

 

ゼイゼイと息を切らして着いた集会ホールの入口にベルファストと…

 

「ん?」

 

ベルファストともう1人姿が…

 

「!ご主人様、仕事は無事完了致しました。全陣営全艦船達中で待機しております。」

「ほ、誇らしきご主人様!!」

 

と、お辞儀をするベルファスト…

そして、ロイヤルメイド隊の1人シリアスがそこに立っていた…

 

ダイドー級空巡洋艦第2グループ五番艦シリアス

ベルファストと同じ陛下に絶対なる忠誠を持つメイド

しかし、仕事はと言うとドジな所が多くその辺真面目で自分のミスを自覚し反省している様子を見るが、人一倍の努力家でもある

 

「ベルファストありがとう、そしてシリアス…えーとこんにちはでいいのか?」

「は、はい!誇らしきご主人様よくお戻りになられました!」

「うん、ありがとう」

 

と、一礼

 

「では、ご主人様こちらへ」

 

ベルファストとシリアスに連れられて集会ホールの裏手側に周りステージ前に立つ

 

「あの…誇らしきご主人様」

「ん?どうした?」

 

ステージに出る前にシリアスに話しかけられる

 

「その…誇らしきご主人様はどうやってここに?」

「それは、これから皆…そして、シリアスにも話す。大丈夫だ」

 

シリアスの気遣いのおかげでちょっと落ち着いてきた!

 

「…よし!」

 

覚悟を決めてステージに上がる…

 

 

 

 

 

 

 

 

ザワザワ!

「し、指揮官!?」

「何故指揮官がここにいる!?」

など、皆驚きを隠せていないな…

…一部を除いて

主に重桜…

別名やべーやつ

赤城、大鳳、愛宕、鈴谷、隼鷹…

 

(こ、怖ぇー!!?)

 

明らか獲物を狩る目をしながら泣きそうな顔してこっちみてるよォ!!

いいや、ここで折れちゃならん

俺がここに来た理由を話すんだ!

マイクを持ち…

 

 

「あーあー、よし音は拾ってるな。全員静粛に!」

 

バッと静かになる

 

「うん、よしでは皆!今俺がここに居るのが不思議であろう!何故、どうやってと疑問に思うかもしれない、俺もそうだこの世界に来てから驚きっぱなしだ!」

 

 

 

「俺が何故このアズールレーンの世界に来れたのか…それを全て話そう!」

 

 

 

 

 

理解した事全てを皆に語る




今回は、ベルファストとシリアスを出してみました!
恐らくですが、ある程度の誤字直し等は行いました

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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その日、特大爆弾をくらいました

そして、俺は全てを話した

自分の住む世界で起きたことを…

でも、あのエンタープライズのような声は話さない、さらなる混乱を招く可能性がある

反応はそれぞれだ、泣くもの、唖然とするもの、驚きを隠せないもの…

 

(…誰だってこんなこと言われたら困惑するよな)

 

「指揮官ひとついいかしら?」

「ん?あぁ、構わないぞウォースパイト」

 

クイーン・エリザベス級高速戦艦ウォースパイト

クイーン・エリザベス陛下の右腕のような立ち位置

動く的に対する数々の命中記録を持つ

 

「貴方が、こちらの世界へ来た理由はわかったわ。でも、貴方が『すまほ』と言われるものに『映っていた』本人であるかどうか分からないと思うわ」

「ん?ちょっと待て映っていた?」

「あっ…」

 

おいこら、目をそらすな…

 

「ちょっと、ウォースパイト…!」

「…すみません、陛下」

 

何かボソボソと話している…

映っている…?

 

「…まぁ、とりあえず証拠がないんだよな。簡単に言うのであれば、証拠を見せればいいんだな?」

「え、えぇ…」

 

証拠…

あ、一つだけあるかも

 

「…ウォースパイトLv98」

「え?」

「4月14日建造、重桜艦『大鳳』の次に建造された戦艦」

 

アズレンをずっとやってきて一緒に戦ってきた仲間達の日にちぐらい覚えてるよ

 

「…確かに指揮官だわ」

「よかったよ、納得してくれて。むしろ、そっちも覚えていたのか」

「もちろん」

 

そっか…良かった

 

「で、映っていたって話は何だ?」

「…。」

 

おい、黙秘かい

 

「…まぁ、いいやおいおい聞くとして」

 

後で、きっちり答えてもらおう…!

 

「おそろく、その映っていた指揮官と俺が同一人物である事が、証明された…のか?」

「そもそも、指揮官様は指揮官ですわー」

 

と、最初からわかっていたと言い張るかのような口振りを見せる空母一航戦赤城

重桜のやべーやつの1人

ヤンデレ、Theヤンデレ

しかし、後輩思いな所もあり嫌われる様な人ではない

 

「信じてくれてありがとう赤城…でも、一つだけ言わせてくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「近すぎる」

「良いではありませんかー♡」

 

良くないんだ…俺みたいな高校生だとここまで美人の人が近くまで来ると心臓に悪い…

 

「と、とりあえず戻ってくれ…」

「…名残惜しいですが、指揮官様の望みとあれば」

 

案外あっさりと戻って行った赤城

 

「話が脱線してしまったな、とりあえずここの基地とかの運営はまた俺がやろう。もし、ミスとか出てくるかもしれないが…その時は皆を頼らせてくれ」

 

と、一礼

ワイワイガヤガヤと一気に話してくるから、聞き取れはしなかったが…賛成したものが多いおかげで自信が持てた

 

「ありがとう! 皆と親睦を深めより良い艦隊にする為に俺も全力をつくそう!」

 

 

 

「さて、色々話し終えたし何か質問ある人いるか?」

「同志指揮官質問がある」

「ん?あぁ、何だロシア?」

 

23型北方連合戦艦ソビエツカヤ・ロシア

最近、アズールレーンに加入した北方連合

見た目はかなりエンタープライズに近い見た目をしており

仕事には集中して没頭はするが…おっちょこちょいなところもある

 

「先程の話で、皆と親睦を深めたいと言っていたな」

「あぁ、そうだが…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それぞれの陣営に訪問するのはどうだろうか?」

 

 

 

 

 

 

バッとこちらに視線が向けられる

ロシア…お前、悪くは無いがとんでもない爆弾を投げてきたな…

 

「ユニオンに来てくれるな指揮官」

 

いつの間に近づいてきていたんだエンタープライズ

しれっと手を握りしめてるよォ…

 

「そなたよ、重桜に来ると良いぞ」

 

と、小さな風格を持つ戦艦長門

先程言った通り体は小さいが、れっきとした重桜の長

敵を薙ぎ払う手法の威力は伊達ではない

てか、長門も俺の手握ってるし

 

「庶民!もちろんロイヤルに来てくれるわよね?」

 

また、手をと思ったら今度は腕を組んでくる戦艦クイーン・エリザベス

ロイヤルの女王であり陛下

簡単に言う頂点に立つものである

その姿は、小柄であるが本人の前でいると木っ端微塵にされる

やはり、戦艦強い

 

「指揮官、鉄血にも訪れるといい」

 

肩に抱きつく戦艦ビスマルク

鉄血のリーダーである彼女

表情をあまり表には出さないが、ここまで近いとわかる…絶対に逃がさないつもりだ…!

 

「同志指揮官、北方もいいぞ」

 

ロシア…埒が明かないぞ

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ。勘違いしないで欲しいが全ての陣営には訪れる。たかが数日ズレているだけだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めっちゃ、色々言って何とか落ち着かせた…

 

「とりあえず、訪れる順番はこちらの平等で平和なクジで決める。行く順番は、アナウンスで報告するからそこら辺はよろしく…」

 

「では、解散!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つ、疲れた…」

 

本当に遠いわ…

 

「とりあえず、クジ引かないとね…」

 

ガサゴソと箱の中に手を突っ込み…

 

「よしこれだ!」

 

紙を握り箱から出す…

一番最初の訪問先は…




今回は、色々と出してみました!
次は、各陣営の訪問編です。こちらで、ちゃんとくじを引きます。当たった陣営ごとに小説は展開していくのでお楽しみに!

誤字脱字、語彙力の低下が目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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『ユニオン』訪問編その1 その日、ユニオンに訪れました

「…暑いし服どうしよ」

 

 

厳正なくじの結果

『ユニオン』に訪れる事になったが…

いかんせん服がない

明石に頼んで作ってもらうか…?

いや、そうなると今日のユニオン訪問はできなるなってしまう…

 

「…どうしよ」

「お困りのようだな、指揮官」

「ぬおぉぉぉぉっ!?」

 

後ろにエンタープライズが至近距離で立っていた

 

「び、びっくりした…ノックくらいしてくれよ…」

「したぞ?」

 

え、マジ?

時計を見ると…

俺は服のことで約30分悩んでいた事に気がついた

自分…女子かな?

 

「あ、あぁそれはすまない。気がついていなかった」

「何を着るかをか?」

「えっ」

 

なんで知ってるの…?

 

「ノックしたあと少し開けて中を見ていたぞ」

「いや、声掛けてくれよ!」

 

一方的な恥さらしなんだが!?

 

「うん、まぁ服で悩んでたのは事実。ユニオン行くにも俺の、何だ指揮官の制服を来てくともしかしたら倒れる可能性あるしって思ってな」

 

指揮官の制服

学ランの色が白くなったと思ってくれたらいい

本当に上の通りで良い

夏型冬型、生地の質が違うだけ

 

「指揮官、ならちょうどいいユニオン訪問は普段着でいいぞ。ついでに、運動着もあれば」

「普段着でいいのか?」

 

普段着は俺がアズレンの世界に入ってきた服装

…何故か知らんが、まんじゅう?だっけ?

小さなヒヨコみたいな生物、あの子たちが、元の世界の服とか日用品とか色々と再現してくれた

技術って凄いよね

 

「ただ、何故運動着なんだ?」

「…。」

 

え、なんで黙るの?

 

「では、指揮官ユニオン宿舎入口にて待っているぞ」

「え?ちょ、ちょっと!?」

 

答え分からずエンタープライズは、自室から出ていってしまった

 

「…運動着ね」

 

タンスをガサゴソと漁ると…

 

「…お、あったあった」

 

バスケットボールをする時に着用している運動着が入っていた

しかも、生地やサイズも現実世界と同じだ

…どんな、技術があるんだ本当に

 

 

 

 

「よし!行くか」

 

服を着替え運動着を持ち

飲み物がなかったので、何処かで買いたいな…

 

「ん?何だこれ自販機だけど…」

 

自販機があったのだが…

 

(これは、酸素コーラと秘伝冷却水だっけ?)

 

アズレンゲーム内の宿舎の食料の枠にある1つの飲み物

 

(あの時はゲーム内の飲み物とか食べ物とか食べてみたいなーとか思っていた…今日、夢が叶う時!)

 

早速、酸素コーラと秘伝冷却水を一本づつ買ってみた

 

「まず、酸素コーラから飲んでみるか!」

 

確か、ゲーム内説明文では『独特な味で指揮官は多分飲めない』って書いてあったな…

まぁ、大丈夫でしょ

プシュっと開けてグビっと飲んで…

 

 

 

 

「ブハッ!?」

 

思いっきり吹き出した

なにこれ、炭酸強!?

強炭酸の飲み物よりも桁違いでやばい…!

味は、普通なんだが…炭酸がビビるくらい強い…

 

「あ”ぁ”ぁ”…い”で”ぇ”…」

 

どうにか全部飲みきったが…

口の中がビリビリする

 

「よ、よし次だ…」

 

続いて秘伝冷却水

ゲーム内説明文では『一部の指揮官には人気』と書いてあった

先程の二の舞になりたくないため

ストローでちびちびと飲んでみる

 

「…ん?」

 

割かし普通だった

むしろ、美味しい…

これ、スポーツ飲料水としたらめちゃめちゃ人気出るぞ…!

 

「他にはどんなのあるかなー?」

 

酸素コーラ、酸素コーラ…

秘伝冷却水、秘伝冷却水…

 

「お?」

 

『秘伝冷却水水筒バージョン!スポーツのお供に!』

と、広告のように貼られているものがあった

 

「これいいじゃん!」

 

と、そこにはまんじゅうがいた

 

「えっ」

 

こちらに手をブンブン振り回し『買って買って』とお願いしているようだ

 

「じゃあ、その水筒1つ欲しいな」

 

お金を渡すとぴょんぴょん飛び跳ねて秘伝冷却水水筒バージョンを渡してくれた

 

「ありがとね」

 

ポンポンと頭を撫でてやった

…めちゃめちゃ可愛いしふわふわしている

これで、飲み物問題も解決!

 

「よし!今度こそ行くか!」

「何をしているんだ?」

「うおぉぉぉぉ!?」

 

本日二度目のエンタープライズ接近

 

「マジで、びっくりするから止めてくれ…」

「それより、指揮官先程まんじゅうの頭を撫でていたようだが…」

 

真剣な眼差しをこちらへ向けてくる

 

(な、何だ…もしかして、やっては行けない行為なのか!?)

 

冷や汗をかく…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の頭も撫でてくれないか?」

「何でよ…」

 

俺の緊張を返せ…

 

「流石にダメだろ、ほら女の髪は命と同等とか聞いた事あるし…」

「私は、指揮官に命を預けているが?」

 

このイケメン…一言一言がカッコよすぎなんだよ

 

「でも、駄目だ」

「どうしてもか…?」

 

服の裾を掴みこちらを見てくるエンタープライズ

や、やめろそんな目で俺を見るんじゃない…!

罪悪感が…

 

「わ、わかったわかったから…」

「では、頼む!」

 

帽子をとり頭を少し向けてくるエンタープライズ

なでなでと、おぼつかない手つきでエンタープライズの頭を撫でる

 

「…ん」

 

…髪、サラサラだな

 

「貴方に撫でてもらえると落ち着く…」

「…そうか」

 

それから5分後

 

「よし、エンタープライズそろそろ行こうか」

「…名残惜しいがわかった」

 

若干、満足してなさそうな目をしているが…ユニオン宿舎に向かう

 

 

 

 

「着いたァ!」

 

ここが、ユニオン宿舎か…

何か、アメリカンな感じがするな!

 

「ようこそ指揮官!」

 

ん、この声は…

 

「クリーブランド!」

 

クリーブランド級長女クリーブランド

男勝りな性格でもある彼女

皆からは姉貴と呼ばれているが、一部からは『兄貴』と言われているらしい

そして、そのことを気にしているだとか

 

「さぁ、指揮官!時間は待ってはくれないぞ、早速案内をしよう!」

「ありがとうクリーブランド、ではお願いするよ」

 

クリーブランドに連れられユニオンを案内させる

 

 

 

「…すごいな、広いし色んな施設も揃ってる」

「指揮官も納得のようでよかった!」

 

いや、本当にすごいわ

日用品とかも、買えるし飯も食える

ただ…そこら辺はアメリカンでめちゃくちゃデカい

昼を食べてなかったから、クリーブランドど共にハンバーガーを頼んだのだが…

飲み物サイズをLと言ったらLL位のでかいのが来た

流石に、そこら辺はビビったな…

と、クリーブランドと歩いていると

 

…ん?

 

「なぁ、クリーブランドあの施設はなんなんだ?」

 

と指を指す

 

「あぁ、そこはジムだぞ?」

「ジムゥ!?」

 

ジムなんてあるのか…

 

「そういえば、指揮官エンタープライズから運動着を持ってきてくれって言われなかった?」

「あー…言ってたな一応あるぞ」

「なら、軽く運動していこう!」

 

と、連れられジムの中に入る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

開幕一言

 

「わお、すごいね」

 

自分が現実世界に通っていたジムそっくり

また、部活に近い状態になりそうだな…

 

 

 

 

「ん、よお!指揮官!」

「お、ワシントンか」

 

ノースカロライナ級二度目ワシントン

彼女も男勝りな性格の1人

敵を潰す事が好きと戦闘狂な所もある

最近は、スマイルの練習をしている

 

「何だ?指揮官も鍛錬しに来たのか?」

「私が軽く運動しようと誘ったんだ!」

 

と、横で胸を貼るクリーブランド

 

「まぁ、俺もこっちの世界に来てからはあまり運動してないしたまにはいいかなってね」

「ふーん…まぁ、指揮官やりすぎで死んだりするなよ?」

「俺はそこまで弱くはないぞ?」

 

お互い軽く笑い合う

 

「さてと、クリーブランド俺はちょっと着替えてくる」

「わ、わかった指揮官」

「…?」

 

何か、動揺してない?

まぁ、いいっか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これ着るのも…生前の自分以来かな?」

 

上着を脱いで、下着を脱ぎタンクトップを着用する

 

すると

 

「ブブッ!!」

「ええぇっ!?」

 

ロッカーから血が吹き出てきた

ガチャっと開けると…

 

「…」

「し、指揮官こんちにわー…」

 

鼻血をタラタラと出しながらブレマートンが姿を現した

 

ボルチモア級ブレマートン

ギャルの様な性格の彼女

相談教室を開いており、様々な艦船達の相談を聞いているとか

しかし、何故そんな彼女がロッカーの中に…?

 

「ブレマートン、何でロッカーの中に?」

「だ、だって…」

 

何か、歯切れが悪いな…

 

「まぁ、いいやブレマートンちょっとここで着替えたいから少し出てもらってもいいか?」

「は、はい!」

 

ブレマートンは、走って更衣室から出ていった…

 

「な、なんだったんだろう」

 

とにかく着替えなきゃ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わ、ワシントン!!」

「どうした?ブレマートンそんなに焦って」

「クリーブランドも!コレ見て!」

「?」

 

 

 

 

「「なっ!?」」

 

ブレマートンのスマホの画面には朧月の半裸の写真が映っていた




今回からユニオン訪問編です!
ユニオン所属の色々艦船達が出てきます!
もしかしたら、「自分の好きな艦船が出てこない!」「こんなキャラじゃない!」と思ってしまうかもしれません
その辺は本当に申し訳ありません

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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『ユニオン』訪問編その2 その日、ユニオンに訪れました…?

「…ぐぎぎ」

 

久しぶりの懸垂…

肩もげそうだ

 

「…」

 

クリーブランドの視線を感じるが…何も喋らない

同様にワシントンもだ

ダンベルを持ちながらこっちを見てくる

しかも、そのダンベル8キロだぞ…?

 

「…なぁ、2人とも」

「な、何!?」

 

驚かれても…

 

「何か言いたいことあるか?」

「そ、その…」

 

クリーブランドは言い淀む

 

「よっと」

 

懸垂用の鉄棒から降りる

 

「…指揮官っていい体してるな」

「ん、そうか?」

 

と、ジロジロ見てくるワシントン

ただの高校生の体やぞ?

 

「…触ってもいいか?」

「えぇっ!?」

 

ワシントンの疑問に何故かクリーブランドが反応する

別に構わん!

むしろ、ウェルカムだけど…あんまり触りすぎないで欲しいな

 

「構わんよ、でもあんまり触りすぎないでね」

「い、いいのか!?」

 

グワッっと近付き大きな声で聞くワシントン

 

「お、おう」

「で、では…」

 

恐る恐る二の腕に手を置き

キュッと握った

 

「し、指揮官は運動部でも所属していたのか?」

「ん?それは、生前の話?」

「そ、そうだ…」

 

あー…やってたわ

 

「バスケ部に所属していたぞ?」

「そうか…」

 

…ん?

何か、ワシントンの手の握り方がやらしくなってきた…?

しかも、二の腕から肩そして首…

 

「ワシントン?」

「…」

 

身体の至る所を触られているんだが…

 

「わ、ワシントン!そこまで!」

「グハッ!?」

 

クリーブランドが、無理やりワシントンを引っペがす

 

「ほ、ほら指揮官次行くよ!!」

「え!?ちょっとワシントンは!?」

「大丈夫みねうち!!」

 

そんな、理不尽な事を言われ無理やり外へ連れ出される

 

そのあとは大変だった

あの後着替えておらず運動着でユニオンを回ったのだが…

 

(し、視線が怖い…!)

 

まるで、猛獣の籠にぶち込まれた小動物のような感覚だ

さて、これからどうするか…

 

「あ、そうだ」

 

と、1つ行きたい所があった

 

「クリーブランド、ロングアイランドの部屋に案内して貰えるか?」

「良いけど…どうして?」

「すまん、ちょっと用事があってな…」

「ふーん…わかった!じゃあ、案内するね」

 

と、ユニオンの街を歩いて10分

 

「ここがユニオン所属の寮だよ!」

「大きいなぁ…」

 

マンションみたいだな…

 

「ロングアイランドは2階の057号室だからね」

「ん、ありがとうクリーブランド」

 

クリーブランドと歩きながらロングアイランドの部屋に向かう

 

「ところで指揮官」

「ん、どうした?」

「ロングアイランドに用ってどうしたの?」

「あー…」

 

実際、ロングアイランドの部屋には用はない

実際これは賭けで向かってる

 

ロングアイランド

ユニオン初の護衛空母

なお、うちの初の空母である

最近は出撃させていないため一日中ゲームしている可能性がある

そして、賭けの理由は

もしかしたら、ロングアイランドの部屋に『綾波』という艦船がいる可能性があるからだ

 

「ここがロングアイランドの部屋だよ」

「ん、クリーブランド案内ありがとう」

 

さてと…

コンコン

扉をノックする

 

「…誰なのー?」

「指揮官なのー」

「ふぇっ!?」

 

ドタンと何かが倒れた音がする

ガチャっとドアが開き

 

「し、指揮官なにようなのー…」

 

若干息を切らしながらひょこっと出てくるロングアイランド

 

「ん、ちょっと入っていいか?」

「えぇ!?」

 

いきなりズケズケと女性の部屋に入るのは紳士としてあれかもしれんが…今回は大目に見てくれ

 

「お邪魔します」

「…あ」

 

そこには、『やや波』と書かれたTシャツを来ながらゲームをしている綾波

そして…

 

「「し、指揮官!?」」

「指揮…Zzz」

 

綾波の隣でゲーム…1人寝ているが、『ジャベリン』『Z23』『ラフィー』もいた

 

「おぉ、賭け成功だわむしろ大成功」

 

まず、やや波のTシャツを着ている吹雪型駆逐艦改良型綾波

『重桜』所属の駆逐艦

鬼神とも呼ばれた彼女は、戦場では最強と言わんばかりである魚雷で敵をなぎ倒す

なお、俺の初期艦である

次に、こちらに威嚇とばかりに槍を向けてくるのは、Jクラス駆逐艦ジャベリン

『ロイヤル』所属の駆逐艦

ロイヤルのメイド隊には所属はいていないが料理の腕前は一丁前な彼女

次に、若干涙目で俺の腰あたりをぺちぺちしてくるのは1936A型の長女Z23こと二ーミ

『鉄血』所属の駆逐艦

アズールレーンの学園の駆逐艦の先生をしているだとか

そんな、先生のイメージが今じゃほぼ死んでいるが…

最後に、さっきっから寝ているがベンソン級駆逐艦のラフィー

『ユニオン』所属の駆逐艦

二ーミ情報だと授業中ほぼ寝ているらしい…

しかし、そんな彼女も戦場に行けば話は別

こんな、数々の陣営を超えた仲間達もいるのだ

…こうなんだろう、すごく微笑ましい光景である

何処ぞのロイヤルのアークロリコンの気持ちがちょっとわかった気がする

 

「指揮官、太もも貸して…」

 

ほふく前進しながら俺の太ももの上に頭を乗せたラフィー

 

「ちょいちょい、流石に男の足は硬いから…」

「Zzz…」

「もう寝てるし!!」

 

秒である

 

「と、ところで指揮官一体なに用なのー?」

「ん?あーね」

 

そう、用はあった

ただ、ロングアイランドではなく綾波に用があった

 

「実際、用があったのはロングアイランドじゃなくて綾波。多分、ここに居るだろうなって思ったから」

「…指揮官、何の用ですか?」

 

若干、鋭い目で見てくる綾波

 

「別に、やや波の服も可愛いから大丈夫だそ?」

「…!!?」

 

と、ボンッと顔を真っ赤にする綾波

 

「あぁ、そうだ用なんだが…実際ちょうど他陣営もいるし話しておくか」

 

そして、ジャベリン、ニーミ、綾波に俺がどの順番でいつ訪問するかを話した

 

「了解しました!」

「了解です」

「わかった…です」

「うむ、ありがとう」

 

用もすんだな

さて、帰るかな…

 

「指揮官」

「ん?」

 

と、綾波に呼ばれる

 

「どうした?」

「指揮官と、ゲームしたいです」

「あぁ、別に構わんよー」

 

そういえば、綾波もゲームはしたっけな?

 

「どんなゲームするの?」

「これです」

 

と、パッケージを見せてきて思った

 

(このゲーム…俺の生前の頃にあったゲームじゃん!?)

自分の生前の世界にあった良く友達とやってた格闘ゲーム

 

「指揮官どうぞです」

「お、おう…」

 

綾波にコントローラーを渡され構える

 

「そういえば、ジャベリンとか二ーミ、クリーブランドってゲームするの?」

「割としますよ?」

 

と、答える二ーミ

 

「指揮官は、知らないと思うけど…陣営対抗のゲーム大会があるんだよ?」

「え、そんなのあるんだ…」

 

なるほど、陣営同士の戦いをゲームでやるのか…平和で楽しそうだな

 

「ちなみに、優勝賞品とかあるのか?」

 

「「「ブッ!?」」」

「え?」

 

吹き出す3人

一体、賞品はなんなんだ…?

 

「指揮官早くやるのです!」

 

急かせてくる綾波

 

「ん、じゃあ対戦よろしくね」

「鬼神の力…味わうがいいです!」

 

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

 

『Game set!!』

 

 

 

指揮官5‐0綾波

 

「…え?」

 

放心状態になる綾波

 

「いやぁ、久しぶりにやったわ」

「し、指揮官!!」

「ん?」

 

と、駆け寄ってくるロングアイランド

 

「つ、次わたしとやるのー!!」

「お、おう…」

 

次はロングアイランドか…

絶対強いじゃん…

 

 

数分後

 

 

 

 

 

指揮官4‐1ロングアイランド

 

「1本盗られたか…」

「…」

 

放心状態になるロングアイランド

 

「指揮官って、ゲームつよいんですか?」

「あー…まぁ、やってたくらい」

 

ジャベリンの疑問には返すが…

実際、俺が良くやってたゲームはちょうど綾波が見せてきたやつと完全に一緒のやつである

 

「…指揮官、強すぎるのです」

「いや、綾波も強かったよ」

「…5対0になってからその言葉は皮肉にしか聞こえないです」

「あぁ、すまなかった」

 

若干涙目で見てくる綾波

 

「…一緒に練習する?」

「いや、1人で頑張るのです。そして、いつか指揮官を超えてみせるのです!」

 

と、意気込む綾波

 

「綾波、ゲームも良いけど宿題も忘れずに」

「…後で、いいのです」

 

二ーミの言葉を若干スルーした綾波

 

「ふふ…」

 

その、雰囲気をみて笑みがこぼれてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「指揮官、今日はユニオンに来てくれてありがとう!!」

「ん、こちらこそありがとうクリーブランド」

 

何だかんだで、ユニオン訪問は終了

実際、他の艦船達にもあったが話せる時間が無かったのとサンディエゴのLIVEに連れてかれそうになったため割愛

 

サンディエゴ

アイドルみたいな性格の彼女

よく、『私はNo.1!』と言っているのを聞く(曲の題名だった…)

 

 

 

 

色々なユニオン艦船達に送ってもらい自分の自室がある宿舎についたが…

 

(ちょっと、海を見てみたいな…)

 

軽く浜辺に散歩に来ていた

 

 

 

 

 

 

「おぉ、カニだ」

 

サンゴや貝など色々なものがあって景色的にも面白い

 

「指揮官」

「ん、その声は!エンタープライ…ズ」

 

二の舞になるか!と対策をしたのだが…後ろにいたのはエンタープライズ…

 

 

 

 

ではなく

 

「…お前は誰だ」

「…」

 

エンタープライズに近い者だった

 




投稿遅れて申し訳ありません…
今回でユニオン訪問編は終了です
次は『重桜』訪問編になります

また、誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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その日、俺はこの世界に連れてきた救世主を知った

「お前は誰だ…」

 

この、エンタープライズに近い者に戦闘態勢をとる

 

「今は『コードG』と名乗っておこう」

「『コードG』?」

 

コードG

エンタープライズに近い存在

アズールレーンにもレッドアクシズにもセイレーンにも所属しない謎の艦船

 

「何故、コードGがここに?」

 

 

 

 

 

 

「指揮官に、報告と謝りたいことがある」

「報告と謝りたいこと?」

 

報告と謝りたいことってなんなんだ…?

 

「まず、指揮官」

 

 

 

 

 

 

「貴方を強制的にこちらの世界へ連れてきて申し訳ない」

「…は?」

 

謝罪するコードG

 

「ちょ、ちょっと待て!連れてきた!?」

「あぁ、貴方を連れてきたのは私だ」

 

どういうことだ…!?

まず、コードGが何故俺をアズレンの世界に連れてくる必要がある!?

 

「そうだな、何故連れてきたのかは貴方には分からないだろう」

「ッ!?」

 

心の中が読まれた!?

 

「それについても話そう」

「…」

 

これは、聞かなければ後々後悔する可能性があるな…

コードGにも、敵対する意志を感じない…

 

「まず、貴方の現実世界の話をしよう」

 

そこからコードGの話が始まった

 

「1つは、貴方が助けたあの子供は無事だ」

「ほ、本当か!?」

 

俺が死んだ理由

助けたあの子供は無事なのか…

 

「ちゃんとした生活をおくれているのか…?」

「あぁ、今では小学校にて友達を作り楽しく過ごしている」

「良かった…」

 

ホッと息を着く

 

「しかしだ」

「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの子は、貴方に対しての罪悪感を凄く感じているぞ」

「…」

 

まぁ…そうだよな

 

「まぁ、時期に治る」

「そうか…なら良かった」

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方の死体がなければ」

「え?」

 

どういうことだ?

 

「私は貴方の望みを叶えようと動いている。あの子の人生を救うと」

「…あぁ」

「結果、貴方の望みと私の望みは利害の一致を起こした」

 

マジでか…

 

「貴方は、あの子の人生を助けた。しかし、貴方の死体を見た彼女はどうなると思う?」

「…」

 

まさか…

 

「別の未来では、あの子は貴方の死体を見て自殺を起こした」

「なっ!?」

 

そこまで、罪悪感を感じていたのか…

 

「私は、貴方を救いたかった」

「貴方は、死んで欲しくなかった」

「だから、私は考えたんだ」

 

 

 

 

 

 

 

「貴方の死体をこちらへと送れないかと」

 

この発言に、俺は反論をする

 

「無茶苦茶すぎるだろ!?なら、今の俺は何故生きている!!」

「…私のキューブの一部を貴方の心臓に吸収させた」

「…え」

 

コードGのキューブの一部?

 

「ただ、指揮官の死体は完全にこちらの世界には来ていない。まだ、28%くらいだ」

「仮に100に、なったらどうなるんだ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方は、一生こちらの世界で過ごす事になる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…つまり不死になると?」

「いいや、私が死なない限りは貴方は何度でも生き返る」

 

つまり、今の俺の命はコードGと共にあるって、訳か…

なるほどねぇ

 

 

 

 

 

 

凄いシリアスな空気出してるけど俺からしたらめちゃくちゃ有難いんだが…

あぁ、でも痛いのは嫌だな

 

「コードG」

 

コードGに近寄る

 

 

朝、エンタープライズを撫でた時と同じ感じでコードGの頭を撫でる

 

「なっ!?」

「ありがとう」

「何故、お礼を言うんだ指揮官!!」

 

だってそれは…

 

「コードGは、俺の望みを叶えてくれたんだろ?俺のアズレンをもう少しやりたかったなって言う」

「!!」

 

ビクッと跳ねる、図星だな

 

「俺だって、言うてまだ数日しかこの世界きたばっかりだけど本当は嬉しいんだよ?皆と楽しい日常をおくれてね」

「…貴方は優しすぎる」

「生憎、そういう性格なのでね。優しいかどうかは知らんが」

 

あ、そうだ

 

「良ければ、コードGここの基地に入らないか?」

「…」

 

一瞬悲しい顔を見せる

 

「…?」

「悪いが指揮官、それは出来ない」

「…出来れば理由を聞きたいのだが」

「私は、まだやるべきことがあるんだ」

 

やるべきこと…

 

「それは、俺の死体のインストールか?」

「それもある…」

 

確かに、理由があるなら無理やりに入れる必要はなしいな

 

「わかった、コードGなりの理由があるなら俺は止めないよ」

「ありがとう、指揮官。いつかアズールレーンに入れたら」

「あぁ、俺が歓迎してやる!」

 

と、コードGと握手を交わす

 

「あ、言い忘れていた」

「ん、どうした?」

 

コードGが何かを言い忘れていたようだ

何だろう…

 

「貴方の中に私のキューブが入ったせいなのか…指揮官は、『何かしらの能力』を持っているはずだ」

「何かしらの能力?」

 

何だそれ…

何かしらの能力…?

何か俺TUEEEEみたいたやつ?

 

「わかった、肝に命じておこう」

「では、指揮官さらばだ」

 

海の上を滑って何処かへと行くコードG

その姿に、俺は釘漬けになってしまった

 

「さてと、明日も早いしさっさと戻って寝るか…」

 

何かしらの能力は明日考えよう

とりあえず、今は寝ておきたい

 

 

 

 

 

「ただいまー、誰もいないけどー」

 

今日のユニオン訪問楽しかったな…

明日は、重桜か…

楽しみ楽しみ!!

 

「…ん?」

 

と、ベットに飛び込もうとしたが…

 

「…」

 

何か、膨れている

モゾモゾと動いている…

 

(アニメとかでこういうシーン見るけど…実際に見るとちょっと怖いな。てか、誰が入ってるの…?)

 

恐る恐る、布団をめくる

 

「…Zzz」

「…えぇ?」

 

何故か、重桜所属の空母「加賀」「赤城」が寝ていた




今回、コードGを書きました!
もともと、コードGは登場させるつもりだったのである程度前回の話で分かってしまった人も多いと思います
ところで、皆さんは「信濃」を入手する事は出来ましたか?
私は、天井で入手致しました…キューブと金がありません…


誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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その日、俺を見ていた人を知りました

「…何で、赤城と加賀が?」

 

まるで意味がわからんぞ…!

てか、こんな暑い中よく寝れるな…

そこら辺は慣れなのかな…?

九尾の尻尾もふもふだし

 

「起こすのもあれだから、執務室のソファーで寝るか…」

 

まぁ、あのソファーもいい寝心地だから大丈夫でしょ

と、思ったのも束の間

ガシッと左腕を掴まれる

 

「えっ」

「指揮官、何処へ行こうとしている」

 

振り向くと、加賀の目が覚めており俺の左腕を離さんばかりと握りしめている

一航戦赤城の妹加賀

元は戦艦の加賀

今では狐の面を変えることで戦艦加賀と空母加賀を切り替えているらしい

そんな事より左腕が悲鳴をあげている

 

「加賀…何をするつもりだ」

「指揮官もこちらへ来い」

 

ちょっとずつ引っ張られる

 

「だ、大丈夫ソファーで寝るから…」

「そんな所で寝なくても、私と姉様の間が空いているだろう」

 

やばい…そんな事されたらまた何かを失う気がする!!

全力で足に力を加えて抗う

 

「悪あがきか?ふふふ…」

 

全然、効果がねぇ!!一方的に引っ張られる!

 

 

 

 

 

 

 

また、ガシッと右腕を掴まれる

 

「ふふふ…指揮官様も一緒に寝ましょう」

 

赤城も目覚めたァァ!!

無理だ!持ってかれる…!

 

 

 

 

 

 

 

「…すぅすぅ」

「んん…指揮官様」

「…」

 

現在赤城と加賀の間に挟まれて寝ております

いや、寝れるわけねぇだろ!!

美女2人がこっち向いて寝てるんだそ!緊張が止まない!

明日は重桜訪問なのに…

どうにか抜け出したいが…

赤城と加賀2人とも俺の身体に密着してるし赤城に至っては足も絡まらせて来てるから動けん…!

これは…寝れんな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その内俺は…考えるのをやめた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「指揮官様ー、おはようございます」

「指揮官、おはよう…」

「…おはよう2人とも」

 

案の定寝不足である

 

 

「ところで、何故2人は俺の私室に?」

「私達が指揮官の案内人だからだ」

「クジで決めるはずなんだが…」

「身勝手ながら、こちらで決めさせていただいた」

 

何してんだ…

てか、よく喧嘩沙汰にならなかったな

絶対、大鳳とかが赤城と喧嘩勃発すると思ったのに…

 

「どうやって決めたんだ?」

「重桜でくじを引いたんだ」

「あぁ、なるほどね」

 

なるほどね、それで喧嘩沙汰にもならず赤城と加賀が来たわけか…

 

「ところで、何故2人は俺のベッドに?」

「指揮官様の匂いを嗅ぎに…」

「私は姉様のストッパーに」

「本当にありがとう、加賀」

 

加賀両手を握る

マジで助かる

仮に赤城だけだったら何されたか分からんからな

 

「では、指揮官様参りましょうか」

「あぁ…あっ!」

 

ちょっと待った重桜で思い出した!

 

「赤城、加賀、重桜に訪れる前にちょっと私用で寄りたい所があるのだが…」

「…何処の子に会いに行くのですか?」

「ちょっと明石に用があるんだ」

「何か買いたいものでもあるのか?」

 

ちょっと違うんだよな…

 

「そこら辺は私用だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤城と加賀に挟まれながら明石の売店に行く

 

「あー…何だったら重桜の陣営宿舎の入口辺りに待っててくれないか?」

「それは、どうしてだ?」

「話が長引いて待たせるかもしれないからな」

「了解した」

 

と、加賀と赤城は歩いて重桜に向かって行った

 

明石の売店に入る

 

「明石ー、いるかー?」

「ん、指揮官!いらっしゃいにゃ!」

 

工作艦明石

重桜に所属はしているが店はアズールレーンの学園近くにあるためどの陣営でも買える

お金やダイヤが大好きである

 

「…ちょっと、真面目な話があるのでな」

「…なんにゃ?」

 

 

 

 

 

 

 

「生前の俺のスマホのカメラを見れるようにしたのは明石だろう?」

「にっ!?」

「…図星か」

 

ウォースパイトのあの『映っていた』って言葉をあの後よくよく考えたのだが…

あまりこんな事を言いたくないのだが、ウォースパイトはあまり機械には詳しくない。それに反応していたエリザベスもだ

だとするなら、他陣営の『誰か』としか考えられない

プラスなのだが…

実は、生前の時スマホをいじっているとたまーに猫の鳴き声がしたのだ

イヤホンをつけても、スマホから「にゃ…」と聞こえたりしていた

だとするなら、にゃのつく言葉を話すのは1人しか居ない…

結果、明石が見れるようにしたのでは?となったわけだ

 

「んで、どうなんだ?」

「…正直、今の明石は目の前にいる指揮官が幻覚なんじゃないかと思っているにゃ」

「…もしかして、俺が死ぬ瞬間を見てしまったか?」

「…」

 

少し涙目でコクコクと頷く明石

めっちゃショッキングな映像を見たのか…

 

「俺が死ぬ瞬間を見たのは明石だけなのか?」

「…そうにゃ」

「そうか…じゃあ、明石」

 

俺は両手を広げる

ここは、男を見せんとね

 

「…泣くなら俺の胸で泣いてくれると助かるんだが」

「っ!!」

 

その言葉を発したと同時に明石は俺の胸に飛び込んできた

 

「ずっと…怖かったんだにゃ…」

「そりゃぁね」

「目の前で、指揮官が…」

 

その後思いっきり明石は泣いていた

 

 

 

 

 

「泣き止んだか?」

「うん、バッチリにゃ!商人は涙を見せないんだにゃ!」

「うむ、いつも通りに戻って安心したよ」

 

いつも通りの明石に戻ってくれて助かったよ

若干目元は赤いが…

 

「あぁ、そうだ明石にもう一個用事があってな」

「にゃ?」

「俺はこの後重桜に訪問するんだが

…俺のサイズの和服ってあるか?」

「あるにゃ」

「あるの!?」

 

よ、良かった…

和風の街に普段着で行くと、雰囲気をぶち壊すから和服を借りたかったんだ

 

「…いくらかかる?」

「本当は、お金をとるけど…指揮官、さっき胸を貸してくれたからタダにしといてあげるにゃ」

「…恩に着る」

「じゃあ、そこの更衣室で着替えてにゃ」

 

更衣室に入りそこに立て掛けてある和服に着替える

一応、生前の頃に着たことはあるから着方は分かってる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この和服は赤と黒を強調しているな…」

 

着替えてみた

マジで和風だ…

あぁ、でも刀とか欲しかったなぁ…

 

「明石ー着替えたぞ」

「おぉー…指揮官似合ってるにゃ!」

「…指揮官さま、お似合いで」

「あ、不知火もいたのか」

 

陽炎型駆逐艦二番艦不知火

明石とはまた、別の商店で働いている不知火

明石とは違い無口である

 

「…指揮官さま、良ければこの飲み物を飲んで貰えませんか?」

「えっ」

 

と、赤色の液体が入った瓶を渡される

 

「えーと…これは?」

「秘密…です」

 

怖いよぉ!

何で、ちょっとニヤってしたんだよ…!

 

「…仮に飲まなかったら?」

「しばらく売店の物価が大上昇します…」

「有難く飲みます!!」

 

物価上昇はあかん…

 

 

キュポンと栓を抜き…

 

「すぅ…ふぅ…よし!!」

 

グビっと一気に飲む

 

 

 

 

 

 

 

 

「指揮官さま、この液体は重桜の民に近くなる薬です」

「どういうこと?」

「つまり…こういう事です」

 

鏡に指をさす不知火

すると、その鏡に写っている自分に…

 

 

「なんじゃこりゃァァ!!?」

 

二本の角が生えていた

 

「し、不知火これはどういう…」

 

振り向くと不知火は居なくなっていた

 

「ど、何処に行ったんだ…」

「でも、指揮官カッコいいにゃ」

「…俺としては違和感があってちょっとムズムズする」

 

と、角をポリポリかく

 

「…1枚写真撮っていいかにゃ?」

「写真?構わないけど…」

 

言った瞬間明石にパシャっと撮られる

 

「うぉっ!びっくりした…撮るよーとか言ってくれよ」

「それは、ゴメンにゃ。それはそうと指揮官そろそろ時間じゃないかにゃ?」

 

と、時計を見ると…

 

「うわっ!?やべぇ!!すまん、明石和服はまた返しに来るから!!」

 

明石の売店から飛び出し重桜に向けて全力で駆ける




今回は、重桜訪問前編です
本当は今回から重桜訪問編予定でしたが、思ったより本文が長くなってしまい次回に送りました、楽しみにしてきた方本当に申し訳ありません。
それと、プラスなのですが…作者は感想の返信をする事が出来ません!
感想を貰うのはとても有難いですが…返信はほぼ確実にされません、申し訳ありません
(しかし、感想は全て読ませてもらいます!)

それと、1つ感想に来ていた事なのですが…『鉄血』『重桜』『ユニオン』『ロイヤル』が主な陣営ですが…『北方連合』も出します。しかし、『東煌』『ヴィシア』『サディア帝国』『アイリス』の訪問編は、作者のアズレンの都合上は現段階ではありません…申し訳ありません
今後、東煌、ヴィシア、サディア帝国、アイリスの艦船が増え次第訪問編の投稿がある可能性はあります

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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『重桜』訪問編その1 その日、重桜に訪れました

「はぁはぁ…つ、着いたぁ!」

 

やっと、重桜の宿舎に到着した

やっぱり、和服は走りずらい…

 

「む、指揮官こっち…だ?」

 

呼び掛けながら、疑問を抱く加賀

 

「指揮官、お前に角なんてなかったはずだが…」

「普通はないよ…」

 

そして、何故か赤城が居ないが…俺の頭に角が生えた理由を加賀に話した

 

「なるほど…しかし、指揮官ちゃんと和服は着るのだな」

「雰囲気をぶち壊したくないのでな」

「そうか…くくく」

「?」

 

何がおかしいんだ?

 

「まぁ、いいとにかく重桜を案内しよう」

「ん、よろしく頼むよ」

 

と、まぁ加賀に連れられ色々な場所を回る

駄菓子屋とか和服とかましてや鍛冶屋とか…沢山の店があった

 

「刀か…」

「指揮官、お前は刀を振るうことが出来るのか?」

「ん、いいや生前の頃は刀は握ってない。木刀とかはあったが…」

 

と、その時

 

「指揮官様!危ない!」

「へ?」

 

上を見ると…

ガコンと『たい焼き屋』の看板が頭上に落下してきている

プラス、俺の足元には丁度腰を抜かしたまんじゅう達もいた

どうすれば…

すると…

 

 

 

 

 

 

(…?何だろう、頭の中に1本の刀が思い浮かぶ…)

 

その疑問を、考えていたら…

 

 

 

 

 

 

落下してきた看板は粉々になっていた

そして…

 

「…え?」

 

俺の右手に、一本の『赤い刃の刀』が握られていた

 

「し、指揮官大丈夫!?」

「あ、あぁ」

 

俺の様態を気にするのは高雄型重巡洋艦二番艦愛宕

お姉さんの様な…お母さんの様な雰囲気がある彼女

あと、重桜所属の艦船達はほぼ刀を所持している

 

「指揮官、その赤い刀は何だ?」

「…俺も分からん」

 

これは何だ?

 

「あ、そういえば愛宕が俺を守ってくれたのか?」

「え、いいや私は何もしていないわよ?」

「じゃあ、加賀?」

「…私も何もしていない」

「じゃあ、誰が…?」

「指揮官、自分で刀を振るっていたぞ?」

「…え?」

 

と、言うのは高雄型重巡洋艦一番艦高雄

いかにも、和風な性格な彼女

常日頃に鍛錬をつんでいる

 

「ちょ、ちょっと待て高雄俺は何も…」

「拙者は愛宕と共にここへ来た、愛宕もその瞬間を見ているはずだが…」

「指揮官、お姉さんも刀を振るう瞬間を見ていたわ…」

 

振った覚えが無いんだぞ…!

そもそも、何故刀が握られているんだ?

明石の売店の時に一緒に着いていたか…?

いや、だとしても鞘は腰にはなかったはずだ

 

 

 

 

 

 

 

1つ、思い出す

 

貴方の中に私のキューブが入ったせいなのか…指揮官は、『何かしらの能力』を持っているはずだ

 

その言葉はコードGが言っていた物だ…

まさかこれ?

それを思い出したと同時に俺がどのように看板を破壊したのかが頭の中に流れ込む…

落ちてきた看板を流れるかのように抜刀して切り刻む

そんな、自分の姿が見えた…

 

「…官?」

 

何故、いとも容易く破壊出来る…?

刀を振るったこともない人間だそ…

 

「指揮官!!」

「は、はい!」

 

高雄に大きい声で呼ばれていた…

 

「どうした?ぼーっとしていたが…」

「いや、気にしないでくれ…」

 

この赤い刀についても調べなきゃいけないのか…

憂鬱である

 

「えーと…加賀次は何処に?」

「長門の所だ」

 

ということは、俺は重桜の長に会いに行くと…

 

「他には誰かいるのか?」

「…天城姉様と三笠さん」

「…ふぇっ?」

 

と、素っ頓狂な声を出す

長門に続く長に近い者たち

 

天城型巡洋戦艦ネームシップ天城

戦艦加賀の頃からいた天城

アズレンでは、艦船のコアに近いもの『キューブ』(リュウコツ)が不調のせいか病弱である

しかし、彼女の戦場の把握力と言ったらこの上ない

何だったら、指揮官としての自分の存在意義が消えるくらい…

なお、めちゃくちゃ将棋が強い

 

次に、敷島型戦艦四番艦三笠

重桜所属の者たちからは『三笠大先輩』や『軍師』と言われている

しかし、そんな彼女にも唯一弱点がある

それは…めちゃくちゃ機械に疎い

何だったら、音楽プレイヤーに対しての反応は『この小さな機械の何処にレコードが入るのだ?』と言ったくらいだ

 

「ちょっと待ってくれ加賀、俺は重桜に訪問に来ただけだよな?」

「そうだな」

「…なんでそんな大物ばっかり居るの?」

「…私に聞くな」

 

この時点で、緊張が凄いんだが…

心臓、弾けそう…

 

「あ、そういえば愛宕達も一緒に行くの?」

「拙者は、鍛錬が終わった後なのでな。折角だ、共に行こうではないか」

「ありがとう、高雄!愛宕は?」

 

 

 

 

愛宕の姿が無かった

 

「…あれ?愛宕は?」

「いつの間にか居なくなっていたな…」

「高雄、何か知ってる?」

「拙者も特には…」

 

うーん…

まぁ、いいか多分いずれ見つかる

 

「じゃあ、加賀案内頼む」

「任せれた」

 

そう言って、加賀、俺、高雄で長門達がいる場所へ向かう

 

 

 

 

 

 

「ここだ」

「でっか…」

 

開幕一言

本当にでかい…

城…って程ではないが

いや、『縦』じゃなくて『横』にデカい…

そういう屋敷みたいな感じである

 

 

「…ここすげぇな」

「重桜の民ならば必ずここには来るぞ」

 

と、高雄がこたえる

 

「個人的に和風な感じは大好きだから良いよねぇ…」

「なら、指揮官ここに住んでも良いんだぞ?」

 

加賀が答える

まぁ、ここに住んだら他の陣営が黙っちゃいないだろう

 

「気持ちは嬉しいが…遠慮しとくよ」

「そうか…着いたぞ」

 

襖に手をかけて…

 

「何をしている」

「ッ!?」

 

そこには江風が居た

白露型三番艦江風

あまりこんな事を言うのもあれだが…かなり口調が固い

まぁ、長門に仕えるのであれば分かる

そして、ある狐?猫?に似ている…名前や企業名を言ってしまうと色んな意味で死ぬのでパス

 

「加賀に案内されてここに来たんだが…」

「…申し訳ないが今はここには入れない」

「どういうことだ」

 

加賀が江風に反論をする

 

「私は、呼ばれた通りに指揮官を連れてきただけなのだが?」

「…これを見てもか?」

 

と、江風は襖に手をかけて少し開く

チラッと中を見てみると…

 

 

 

 

 

 

「…」

 

長門、三笠、天城がたっており…

 

「…」

 

大鳳、赤城、鈴谷、愛宕、隼鷹が正座している…

 

「江風、これはどういう…?」

「まず、指揮官を呼んだ理由なんだが…長門様や私達重桜の民達と『食事』をして欲しかったと聞いた」

「食事?」

 

何故、食事…

あれか、談話しながら重桜の料理を知って欲しいから…とかかな?

 

「そこまでは良かったんだ…『あの5人』がやらかすまではな」

 

あの5人は大鳳、赤城、鈴谷、愛宕、隼鷹の事だろうな

 

「…あまり聞きたくないが、何をしたんだ?」

「…指揮官の食事に媚や」

「もういい、それ以上は言わないでくれ。後先、重桜に来る時何も食べられなくなる…」

 

恐ろしすぎるわ!!

 

「指揮官、そこに居るのだろう?」

「ッ!?」

 

座敷内から呼ばれる

声的に長門だ

 

(し、静かに帰るべきか…?)

 

 

 

 

 

よし、帰ろう

俺はここには居なかった…

と、立ち上がり静かに帰ろうとすると…

 

「指揮官!!長門姉の部屋の前で何してるの?」

「バッ!?」

 

陸奥ゥゥゥ!?

長門型戦艦二番艦陸奥

長門の妹である

常に様々な事に疑問を持ち色々な重桜所属の艦船に質問を投げかけているらしい…

ある意味そこも、良い所でもある

しかし、タイミングが悪すぎる!!

 

「指揮官、何処へ行くつもりですか?」

 

後ろから圧を感じる

何だったら加賀がブルブル震えている…

加賀が震える人なんて一人しかいない…俺の後ろには天城が居る

 

「ど、ドコニモイキマセンヨー」

「では、早速中に」

 

天城に手を握られ…いや、握り締められ中に連れてかれる

 

 

 

「…」

 

この空気嫌だァ!

絶対、長門、三笠、天城怒ってるじゃん…

 

「…指揮官よ」

「は、はい!!」

 

この沈黙を破ったのは長門だった

 

「江風から、聞いていると思うが…すまなかった」

「あ、あぁ…そこら辺は大丈夫だ」

「しかし…」

「気にしなくていいんだよ」

 

長門自身何も悪くない…

 

「指揮官!!」

 

次に空気をぶち壊したのは陸奥だった

 

「指揮官は、どうやってこの世界に来たのー?」

 

と、胸に飛び込んでくる

その時、自分の胸から『ズドム』と音が鳴った

 

「グハァァ!?」

 

悶絶、とても痛い

 

「し、指揮官!?」

 

そして、自分の遠のいていく意識を思いながら1つ思った

 

 

 

小さな子の突っ込みってこんなに痛いんだなと




今回から重桜編です
重桜の艦船達が沢山で出来ますが「この艦船が居ない!」「この艦船はこんなキャラじゃない!」等が起きてしまうかもしれません。その辺は本当に申し訳ありません

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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『重桜』訪問編その2 その日、重桜に訪れました!

と、思ったが負けじと意識を保つ

 

「ぐぉぉぉぉぁ…」

 

めちゃくちゃ痛かった

ここがもしRPGゲームの世界だったら絶対俺の上に『クリティカルヒット』って出てると思う

 

「ぬ、主よ大丈夫か?」

「ご、ごめんなさい指揮官…」

 

心配する長門、謝る陸奥

 

「いい、大丈夫だ。これで悶絶するのは正直俺の体の弱さのせいだ」

 

…小さな子供の突撃で意識を失うとか普通に考えたらダサい様な気がする

もう少し、トレーニングのメニューを増やすべきか…?

 

「それでだ…何故角が生えておる?」

「あぁ…これか」

 

やっと触れられたか

 

「ここに来る前に、不知火から赤色の液体を貰ったんだ」

「ふむ…」

「不知火曰く、重桜の民に近くなる薬だと…」

「して、それはいつ頃治る?」

「…聞いてない」

 

1番重要な事を聞き忘れたァァァ!

これ、一生治りませんとか言われたら色々考えなきゃならないじゃん!

どうしよう…と、思っていると

 

「…長門様、不知火です」

「入って良いぞ」

 

ベストタイミング!

これを治す薬をくれぇ…

 

「あら、指揮官さまこんにちは…」

「うん、こんにちは。聞き忘れていたんだが…俺の角はどれくらいしたら治る?」

「…今日中は生えていますが、明日の朝になれば角は無くなります」

「あ、そうなのね」

 

良かった…

 

「して、不知火何用だ?」

「長門様、三笠様、天城様…これを」

 

と、不知火は謎の包みを長門、三笠、天城に渡す

 

「…陸奥あれが何か知ってる?」

「わかんない…」

 

何か、危ないヤツ…?

だとしてもこんな大勢いる中では渡さないか…

なんなんだアレ…

 

「…よくやった不知火」

「…お褒めいただき有難うございます」

 

と、三笠が不知火の肩をポンと叩く

マジで、なんなんだアレ…

 

「…陸奥」

「なにー?」

「あれの中身気になる?」

「気になるー!」

「長門に見せてもらえるんじゃないか?」

 

…すまん、長門

俺も流石にそんな事されたら凄く気になる!

 

陸奥がトテトテと長門の近くに行き…

 

「長門姉!それなーにー?」

「っ!?」

 

背後からの声にびっくりしたのか持っていた包みを手から落とした

 

「…ん?」

 

その包みから1枚の紙切れが自分の前に飛んできた

 

「…これは?」

 

ペラッとめくると…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつ撮ったか分からない俺が写っている写真があった

 

「…え?」

 

これ…いつ?

今の服装じゃないし…ユニオンの時に着てった服でもない…

いや、これ…

 

「生前の俺じゃん!?」

「し、指揮官!今すぐそれを返せ!」

 

長門から無理やり写真をとられる

 

「…失望したか、余がお主の写真を持っていると言うことに」

「ん?いいや全然」

「えっ」

 

素っ頓狂な顔をする長門

別に、俺の写真持ってようが全然気にしないし…

むしろ、何処で撮ったかも検討もついてる

和服ついでに話すことが増えたなぁ…明石ィ…

 

「別に俺の写真持ってようが気にしないよ?」

「そ、そうなのか…」

「あぁ、でも皆との写真は欲しいかも…」

 

あ、そうだいい事考えた!

 

「じゃあ、1つ条件つけてもいい? 」

「構わないが…」

「俺の写真は持ってていいからさ、今から皆で写真撮ろう!」

「…お主は、それくらいで許してくれるのか?」

「それくらいも何もむしろ俺の方が大丈夫かな?と思ってるくらいだし…」

「…わかった」

 

よし、長門からの許諾は取れたな

 

「三笠も天城もそれでいいか?それの中身が俺の写真じゃ無いかもしれないが…」

「えぇ、構いませんよ…1度皆の写真が欲しいと思っていたんです」

「我も構わないぞ!」

 

三笠も天城もOKと…

 

「大鳳、赤城、鈴谷、愛宕、隼鷹も一緒に写真撮ろう!」

「!?」

 

5人ともびっくりした表情でこちらを見る…

 

「し、指揮官様大鳳も一緒に写ってもいいのですか…?」

「ん、強制はしないぞ?」

「…では、喜んで♡」

 

一瞬で、5人の目に光が宿った

ここで、5人の説明を赤城と愛宕は説明したので…

まず、1人目

装甲を強化された最新型空母大鳳型航空母艦大鳳

もう既に、和服としての機能を失いつつある見た目

正直、眼福ではあるが…目のやり場に困る

そんな彼女お裁縫が得意である

しかし…苦手なもの(人)もありその名はアルバコア

船としての頃であるが…大鳳はアルバコアに沈められた。

でも、今ではアルバコアも大鳳も仲良くやってる

…たまに気を失うが

2人目、最上型三番艦鈴谷

正直、何で彼女がやべーやつの仲間入りを果たしているのかは分からん…

ただ、鈴谷も男を滅殺する体をしている

見てしまうと、ちょっと何だろう…言いずらいが「発情」に近い物を感じる

そこら辺注意!本当に!

最後に飛鷹型一番艦隼鷹

うん、やばい

「オサナナジミ」の隼鷹

本来は違う、艦船はキューブから体を作る存在

…俺は小さい頃からアズールレーンはやってない。そもそもサービスもなかったが俺は隼鷹の「オサナナジミ」らしい…

 

説明したが…正直アズレンのほぼの艦船達は男を滅殺するボディーを持ってるから油断みせたら信頼関係全て消失しそう…

 

 

 

 

 

指揮官は、気づいておらず

油断みせたら信頼関係が崩れるのではなく。

一方的に食われるだけである…

 

「加賀も、江風も一方的に撮ろう!」

「…姉様たちが撮るのであれば」

「わ、私は…」

「江風も、共に写真を撮ろうではないか」

「…長門様の命令であれば」

 

と、ここにいるメンツは全員撮っていいと許諾を得た!

 

「えと、まんじゅうさん」

 

ワラワラと沢山来るまんじゅう達…

軽く呼んだらめっちゃ来た

 

「俺のスマホで撮ってくれる?」

 

まんじゅう1人が俺のスマホを受け取り

何処から出したか知らないが脚立を持ってきてこちらにスマホを向ける

 

「じゃあ、皆寄って!」

 

重桜全員…とは行かないがここにいるメンバーで撮った写真は俺の永遠なる思い出となろう…!

 

 

 

 

 

 

「加賀、赤城今日はありがとう!」

「指揮官が満足してくれたならそれでいいぞ」

「指揮官様…いつでもまた重桜に来てくださいね。重桜の民は指揮官様を歓迎致します」

「ん、ありがとね。じゃあ、また訪れる時があれば…」

 

重桜もいい所であった…

それに…

 

「…ふふっ」

 

スマホに写るのは皆の笑顔…

それを見ると…俺も笑顔になってしまうな!

 

「さてと、和服を返しに行くのと…」

 

 

 

「俺 を 何 時 撮 っ た の か 聞 か な く て は な 」

 

 

 

 

 

 

 

あの後、明石を問い詰めた

生前の頃の俺の写真を売っていたらしい…

それが、丁度不知火が長門達に届けてくれたお陰で写真が売られていると言うことに気づけたからな

んで、結果この和服は慰謝料として貰った…プラス不知火と明石と一緒に写真も撮った

皆の写真それから不知火、明石の写真をコピーして…アルバムにしまう

これから艦船達の写真はここにしまっていこう…

さてと、明日の訪問は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『朧月 心』インストールデータ

30% 「物質の模造」がアンロック




これにて『重桜』訪問編終了です!
さて、最近のイベントで来た重桜艦なのですが…いずれかは登場させます!正直信濃は出したい!
次の訪問編は『鉄血』です!

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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『鉄血』訪問編その1 その日、鉄血に訪れました

「…んん」

 

目覚ましが鳴り響く…

 

「…ふわぁ」

 

カチッと押して時間を見る

鉄血訪問集合時刻2時間前…

うん、いつも通りで良かった良かった

 

…でだ

 

「…すぅすぅ」

 

何で、俺の隣でローンが寝ている?

 

鉄血巡洋艦ローン

本来は存在していない艦船

特別建造と言うもので存在しない艦船達を開発する事が出来る

その中の一人ローン

鉄血所属であり戦闘に関しては残酷で冷酷な彼女

なお、母親らしいところもある

…ハグをするのだが、ローンも脳殺ボディーをしているためハグされると絶対に男として死ぬ

 

「…とりあえず、起こすか」

 

ローンを揺さぶる

 

「おーい、ローン起きろー」

「…んん」

「ローン?」

 

布団から右手が出てきた

その手は…俺の肩を思いっきり掴み

 

「うっ!?」

 

ベッドに叩きつけられる

 

「ろ、ローン!?」

「私の睡眠を邪魔するなんて…許せない…」

 

ちょっと待って!痛い痛い!!

今まで生きてきた中で1番痛い!!

 

「ロ、ローン!!待って肩折れる!」

「あら?」

 

パッと離される

 

「ご、ごめんなさい指揮官…指揮官の肩を折ろうとしてました…」

「あ、あぁ…大丈夫だ」

 

折ろう思えば折れるのか…

こ、怖かった…もう少しローンが起きるのが遅かったら…

 

「そう言えば、指揮官は何故私の部屋に?」

「ローンそれはこっちのセリフだ周りを見てみろ」

 

ローンがベッドから体を出し

辺りを見渡す…

 

「何故、指揮官の部屋に?」

「俺が知りたいよ…」

 

そっちも分からないんかい…

 

「あ、思い出しました」

「お、おう」

 

そこからローンはどうやって俺の部屋に来たのかを語った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…という感じで指揮官の私室に来て寝てしまったという訳です」

「…。」

 

いや、分かんねぇ…

鉄血案内人がローンなのは理解したが…

1日日付を間違えて俺の部屋まで迎えに来たのは分かった…

ただ、何でそこで俺のベッドで寝るのかは分からん

その理論で言ったら、ローンは俺のベッドで一日中寝た事になるし俺がベッドに入る時には誰も居なかったんだぞ?

 

「…一応聞くんだが、俺の部屋を1回出ていった?」

「はい、23:00くらいに」

 

俺が部屋に着く10分前くらいか?

 

「んで、そこからどうしたんだ?」

「部屋に戻って寝巻きを持って指揮官の私室に来ました」

「うん、何で?」

 

何故帰ってきたんだ…

自分のベッドで寝た方がいいじゃん…

俺みたいな男臭いヤツと寝るくらいなら…

 

「帰ってきたら指揮官が寝ていたので、ベッドに入って一緒に寝たわけです」

「…そうか」

 

何か、いまいち納得できないんだよなぁ…

まぁ、いいや

 

「んじゃあ、着替えるとするか…」

「あ、そう言えば指揮官」

「どうした?」

「ビスマルクからお届け物預かっていました」

 

え、何これ…

何か、黒い箱渡されたんだけど…

 

「ローン、これは?」

「私は、ビスマルクから指揮官にこれを渡してくれと言われたので中身は知りませんね」

「…マジで言ってる?」

「はい、大マジです」

 

禍々しいオーラを放ってるんだけど…

爆弾とかないよね?

覚悟を決めて箱を開ける

 

「…ん?なんだこれ」

 

すると中には…

服と…手紙が入っていた

その手紙を手に取り封を破る

中身を取り出すと…

 

『指揮官、おはよう。今日は鉄血に訪れるという訳でこの服を来てきて欲しい。出来れば…と言うよりかは強制的にだな。よろしく頼むぞ

ビスマルクより』

 

とまぁ簡潔的で分かりやすい

要は中に入っている服を来て鉄血に来いって事か…

中の服を取り出すと…

 

「おぉ…黒い」

 

黒いコートだ

いかにも制服っぽい見た目をしている

しかも、右二の腕辺りに鉄血のマークが刻まれている…!

これは…雰囲気をぶち壊すこともない!

流石、ビスマルク…

 

「んじゃ、ローン俺着替えるから…」

「待ってますね」

「…いや、外で待ってもらえるか?」

「?私は気にしませんよ?」

「俺が気にするよ!」

 

どこぞのラブコメじゃないんだから…

半場強制的にローンを部屋から追い出し着替える

…夏にはキツイぞ!

長袖やんけ!

 

「…熱中症で倒れないかな?」

 

まぁ、雰囲気を壊す訳にも行かないし着替えるか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

着替えたらびっくり

 

「めっちゃ涼しい!」

 

長袖なのに半袖くらい涼しい!

これが鉄血の技術なのか…!?

…現代にもこんな技術あればなぁ

 

「ローン、着替え終えたぞー」

「…指揮官、良くお似合いで」

「ありがとうローン。さて、鉄血に案内してもらえるか?」

「はい、では参りましょう」

 

ローンと一緒に歩いて…数秒

 

「ここでちょっと待ってて貰えますか?」

「え、ここは本館入口だそ?」

「はい、そうですね」

 

その時

ガキンと金属がぶつかり合った音が鳴った

 

「え、何これ」

「ジップラインですね」

「えぇ…」

 

鉄血の技術ってどうなってるの?

 

「これで、指揮官も鉄血陣営にすぐに行けますよ」

「それは分かってるんだが…このロープは上りだろ?どうやっても滑っていけないんだが…」

「あぁ、大丈夫ですよ」

 

どういうこと?

…鉄血陣営からこちらに伸ばされたジップラインから黒い箱が2個滑ってきた

鉄血、黒い箱多くない?

 

「あ、来ましたね」

「何が来たの!?」

 

ローンがパカッと箱を開けると…

ジップラインに付けるローラー?みたいな物と…

ジェットパック?

 

「え、ジェットパック?」

「指揮官、知っているんですか?」

「…うん、まぁ多少は」

 

ジェットパックでぶっ飛ばされんの!?

いや、でもジェットパックにしては小さいな…

 

「ローン、このジェットパックは何処につけるの?」

「あぁ、指揮官の分も私がつけるので大丈夫ですよ」

 

と、ローンはその機械を俺の腰にくっつける

 

「腰なの!?大丈夫!?」

「大丈夫ですよ」

 

半信半疑のままジップラインについたローラーを握り

 

「では、指揮官行ってらっしゃい」

 

ローンが、腰についたジェットパックのスイッチを入れた瞬間

 

「うぉぉぉぉぉ!!?」

 

ジップラインをものすごい速度で滑っていく…

あ、ちょっと楽しい

 

「…おっ、あれか!?」

 

鉄血の建物が見えてきた!

いや、早すぎるわ!

ん?早すぎる…?

 

 

 

 

 

…ちょっと待ってこれどうやって止まるの?

あぁ、ジェットパックが勝手に減速してくれた

便利だなぁ…

と、ジップラインでの空の散歩は終わった

後ろからローンも来た

 

「では、指揮官鉄血ようこそ」

 

鉄血を見て一言

まぁ、だいたい黒っぽい…

プラス技術が凄いめっちゃ未来感感じるわ!

 

「早速、このプラン通りに案内しますね」

「プランがあるのか?」

「はい、鉄血陣営の皆で話し合いました」

 

ローンについて行く

へぇ…すごいね

ん?ちょっと待って今気づいたけど案内人クジ引いてないんだが…

 

「なぁ、ローン」

「はい、どうしました?」

「案内人は元はクジで決めるのだが…クジ引いてないし何でローンって決まってるの?」

「あぁこちらで決めました」

 

重桜と同じなのね…

 

「クジで決めたの?」

「いいえ、違いますよ?」

「…え?」

 

まさか…戦った!?

足がピタッと止まる

 

「あ、指揮官が思っている事は起きてませんよ?」

「…本当に?戦ったりしてないよね?」

「戦いはしましたが…ゲームで殺し合いました」

「ゲーム?」

 

ゲームかい!

でも、何でゲームで決めたんだ?

 

「何故、ゲームで決めたんだ?」

「指揮官は陣営対抗のゲーム大会はご存じですか?」

「あー…ユニオンに行った時に聞いたな」

「そこで、ゲームで1番強かった者を案内人にしようという結論に至りました」

「じゃあ、鉄血の中で1番ローンが強いのか?」

「そうですね」

 

へぇー…ってか皆ゲームするんだ

だから、ロングアイランドの部屋に行った時二ーミとかがゲームをしていたのか…

 

「ローン、そのゲーム大会はいつ頃行うんだ?」

「確か…あと3日後だった気がします」

「3日後…訪問終わった時か」

 

訪問は1陣営につき1日と決めているから…

うん、本当に丁度だな

 

「そういえば、そのゲーム大会って優勝すると景品ってあるのか?」

「ありますね」

 

ここはあえて景品を知らないフリをする

ロングアイランドの部屋で聞いた時は皆景品を知ってる素振りを見せたが教えてはくれなかった…

今なら教えて貰えるはず!

 

「その景品って何?」

「あら、指揮官だ〜れだ」

「ぬっ!?」

 

その瞬間俺の視界は真っ暗になった

 

「その声は…プリンツ・オイゲン!」

 

と、答えたら視界はまた明るくなった

 

「うふふ…よく分かったじゃない」

「流石に、スマホで最初のSSR艦を俺が忘れると思うか?」

 

アドミラール・ヒッパー級三番艦プリンツ・オイゲン

先程言った通り俺の初めてのSSR艦である

からかい上手な性格でもある彼女

なお、戦場ではそんな性格も忘れるくらいの冷静っぷり

…プラス酒豪である

 

「んで、プリンツは何故ここに?」

「ローンのプランは皆で組んだから何処に指揮官がいるのかは分かっているのよ」

 

あ、そう言えばそうか

 

「プリンツさん、またゲームしましょうね」

「次は、私が勝つ番かしらね…」

「火花を散らすな、まだ平和な戦いで良かったが…」

 

マジでそうなんだよこれで殺し合いとかだったら恐ろしすぎる…

 

「あ、話は戻すんだが…そのゲーム大会の景品って何だ?」

 

すると、プリンツが若干びっくりした顔をして俺を見る

え、何で?

 

「あぁ、景品は指揮官が…」

「ローン!ストップ!」

 

プリンツがローンの口を押さえる

何やら、2人がコソコソと話している

てか、待って景品って聞いた時に指揮官って言ったよな…

俺がかかっているってこと!?

俺、何されるの!?

と、思っていると2人がこっちを見ていた

 

「え、えーとローン結局景品はなんなの?」

「…さぁ?忘れてしまいました」

「…え、でもさっき」

「忘れてしまいました」

 

ローンが笑いながら圧をかけてきている…

これは、俺の生存本能が言ってる

詮索するな死ぬぞと

 

「わ、分かった…」

「では、ビスマルクの所に案内しますね」

 

ローンとプリンツと共に歩きながらこう思った

…生と死は紙一重と言うがその通りだと




今回から鉄血編です!
そして、ローン、プリンツ・オイゲンを登場させました!
何だったら盛大に次誰が出てくるかも知られてしまいましたしね…

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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『鉄血』訪問編その2 その日、鉄血に訪れましたが…

ローンとプリンツと歩いて10分

目的地に着いた

扉デッカ…

ローンが両手でギィーっと押して扉を開ける

 

「ビスマルク、指揮官を連れてきましたよ」

「ありがとう、ローン」

 

鉄血の玉座に座っているのが鉄血の長ビスマルク

そして、ビスマルクの隣にいるのが

ビスマルクの妹であるティルピッツである

ビスマルク級2番艦ティルピッツ

別名『孤独なる北欧の女王』…

この別名俺はずっと嘘だと思っているんだがな…

現段階では孤独でもなんでもないしあまり喜ばないビスマルクも笑っている様子

今は、鉄血所属の艦船達のの育成係だとか

 

「ようこそ指揮官」

「ん、ティルピッツこんにちはー」

「こ、こんにちは…」

 

と、ちょっとだけ照れた様子でこちらにお辞儀をするティルピッツ

 

「あぁ、ローンそのプランだと次は何?」

 

次は何だろう…

 

「指揮官にゲームを教えてもらうですね」

「分かっ…え?」

 

今、なんて言った?

 

「ちょ、ちょっと待ったローン今なんて言った?」

「ですから『指揮官にゲームを教えてもらう』と」

「俺知らないんだけど!?」

 

訪問じゃないじゃん!

遊びに来てるだけじゃん!

 

「…指揮官は、ゲーム大会をご存知か?」

「あ、あぁ…」

 

ビスマルクがそう語ると突然空気が重くなる…

 

「私達は、鉄血の誇りにかけてもその大会を勝たねばならない…例え、訪問が無駄になっても」

 

そう手をグッと握るビスマルク

…何か、若干涙目というかキャラがぶっ壊れてる気がする

 

「指揮官、姉さんの様子気づいてる?」

「うん…」

 

ティルピッツが横に来て小さな声で話す

 

「…鉄血内でゲームで戦ったのは知ってる?」

「そこは、ローンから聞いたぞ」

「…姉さん、いかんせん負けず嫌いで」

「あー…察した」

 

負けた事があまりにも悔しすぎるから強くなりたいと…

結果、訪問を捨ててもか…

 

「プラスゲーム大会はどの陣営も絶対に勝たねばならない戦いなの」

「お、おう」

 

ティルピッツがずいっと顔を近づける

…景品なんだろう

 

「と、言うわけで指揮官早速御教授願おう」

「わ、わかった…」

 

その場のノリで流されてしまった…

まず、何で教えるのが俺なの?

 

「ちょっと待ってビスマルク何故ゲームを教えるのが俺なんだ?」

「ニーミから聞いたぞ、なんでも優勝候補であるユニオンのロングアイランドと重桜の綾波を完膚なきまでに叩き潰したと」

 

あの時のか!

 

「なら、陣営も関係ない貴方になら教えて貰えると…そう思ったのだ」

 

ビスマルクの目…あれはマジの目だ

本気でゲーム大会で優勝しようとしている…

 

「…分かった、んで教えてもらいたいのはビスマルクだけか?」

「いや、沢山いる」

「…ちなみにどのくらい?」

「…全員だ」

 

よし、帰ろう

 

「指揮官、何処に行くつもりかしら?」

 

カチャっと何かを後ろから向けられる…

ハンドガンの様な物を向けられている…

鉄血の中でハンドガンに近い物を持っているのは一人しかいない

 

「ドイッチュラントか…」

「あら、下等生物の割にはよく分かったじゃない」

 

ドイッチュラント級A番艦ドイッチュラント

妹思いの姉

なお、俺はずっと下等生物のままらしい

まぁ…構わんが

戦場でもその火力で敵を圧倒的にたたきつぶす

…ゲームの強さは不明でも強そう

 

「お姉ちゃん、いきなり指揮官に銃を向けるのはどうかと思う…」

「その声はシュペーか」

「指揮官よく分かるね…」

 

ドイッチュラント級装甲艦三番艦アドミラル・グラーフ・シュペー

船としての最後は自沈で終わってしまった彼女

そんな辛い過去を持ちながらも戦場に立ち向かう姿は…どんな壁も乗り換えられるだろう

先程言った通りドイッチュラントの妹である

 

「あら、我が最高の妹が言うのであればやめるわ」

「…最初から銃を向けないでくれ」

「あ、そう言えば今気づいたけど指揮官鉄血の制服着てるんだね」

「ん、あぁビスマルクから借りている物だ」

「似合ってると思うよ」

「ありがとうシュペー」

 

あ、シュペーの手で思ったのだが…

 

「シュペーその手でゲームが出来るのか?」

「あ、これ取れるの」

「取れるの!?」

 

カポッと巨大な手の艤装を外した

 

「な、なるほどそれならコントローラーも握れるわけだ」

 

なるほど納得

 

「では、指揮官我ら鉄血のゲーム練習場に案内しよう」

「ゲーム練習場…」

 

な、何だろう…技術の無駄遣いをしているのか鉄血は…

 

 

 

 

「ここだ」

「画面でっか!!映画かよ!」

 

練習場に来て一言

映画館に尽きる

大きなモニターに観客席そしてステージにはテレビくらいの画面とコントローラー…

世界のゲーム大会に近い会場になっているな

 

「む?卿では無いか…」

「卿ー!!」

 

と、冷静かつ沈着ぶりを見せるのがグラーフ・ツェッペリン

走ってくるのは、ツェッペリンちゃん

グラーフ・ツェッペリン級1番艦グラーフ・ツェッペリン

通称にくすべ

何言ってるか分からないと思うが本当に『にくすべ』

グラーフのセリフで『憎んでいる。全てを』というセリフからとって『にくすべ』らしい…

二ーミから聞いた話では1部の駆逐艦の育成をしているだとか

そしてツェッペリンちゃん

グラーフ・ツェッペリンが小さくなった姿

なお、グラーフ・ツェッペリンとは別の艦船である

こちらも『にくすべ』…でない

割かしこっちの方がプラス思考である

 

「では、早速御教授願おう!」

「いや、皆がどれくらい強いかどんな動きをするのか分からないから教えようもないぞ…」

「そ、そうか…」

「じゃあ、下等生物私と戦いましょ」

「初戦はドイッチュラントか…」

 

ゲームの机に移動しコントローラーを握る…

てか、やるゲームは前に綾波とやったあのゲームと一緒なのか…

 

(…どのくらい強いか分からないし遂には教えて欲しいだもんなぁ)

 

とりあえず、『マジのキャラ』以外使うか…

コントローラーを構える

 

「下等生物、精々私を楽しませる事ね!」

「…分かった」

 

 

 

 

 

 

50秒後

 

『Game set!!』

 

指揮官5―0ドイッチュラント

 

「…え」

「楽しかったぞ、ドイッチュラント」

 

うん、確かに強かった…

皮肉っぽいが…

 

「ちょ、ちょっと下等生物何かイカサマをしてるんじゃないの!?」

「イカサマできねぇよ…」

 

と、まぁドイッチュラント戦は圧勝…と言いたい所だが

 

(危なかった…一本取られるかと思った)

 

正直、綾波くらい強かった…

しかも、ドイッチュラントに勝つローンがいる訳だろ…?

負けるかもしれない…

 

「じゃあ、指揮官次私が戦う」

「ティルピッツか…」

 

2戦目はティルピッツ…

 

「指揮官を、どう料理してやろうか…」

「発言が怖いよ…」

 

30秒後

 

『Game set!!』

 

指揮官4―1ティルピッツ

 

「…まぁ、一本取っただけましね」

「…」

 

いや、待って上手いわ普通に…

それからひたすらにラッシュが続いた…

今の所は全勝

…何で、ビスマルクが1番弱いんだ!

悲しすぎるわ!

と、考えたのも束の間

 

「次は、私がやりましょうかね」

「ローン…!」

 

遂に来た…!

鉄血の中で一番強いと言われているローン

 

 

「指揮官、私気づいてるんですよ?本気で戦ってませんよね?」

「ッ!?」

 

会場がざわめく

 

「私は本気で指揮官と殺し合いしたいんですよ…」

「…。」

「なので、本気で来てくださいね」

 

…バレていたのか

ピリピリと緊張感が漂う

マジのキャラを使うしかない…!

 

「沈めてあげる!!」

「来い!ローン!」

 

 

その戦いは2分を及んだ…

 

『Game set!!』

 

指揮官4―1ローン

 

「…やっぱり私では及びませんか」

「…ふ、ふふふ」

 

楽しい…!

生前の頃、友達と戦った時よりも手応えがありすぎて楽しい!

 

「ローン、強いわ…」

「いえ、指揮官に及びませんでしたし」

「いや、生前の頃俺が本気で戦ってきた中では最も強いぞ」

「…なら、多少は誇る事が出来ますか?」

「あぁ…ローンと戦うことが出来て俺は嬉しいぞ!」

 

鉄血一の強さを知った俺はその後鉄血の皆にゲームを教えて互いを鍛えあった…

そして、あのローンの強さ…

もう一度合間みえたいものだ…

あぁ、でもパーティーゲームとかやってみたいなとそう思った

 

「ん、もうこんな時間か…」

 

そろそろ訪問時間は過ぎようとしていた…

 

「卿、帰りか?」

「あぁ、そろそろ時間だしな」

 

正直名残惜しい…本気でゲームをすると楽しい事を思い出させてくれたからな

 

「なら、我からプレゼントだ」

 

と、グラーフからサングラスを渡される

 

「これって!」

「ドイッチュラントやプリンツがよくつけているサングラスだ」

 

めっちゃ欲しかったから凄い嬉しい!

 

「ありがとう、グラーフ!」

「礼には及ばない」

「あ、そうだ」

 

みんなと写真撮ってない!

 

「全員、こっち向けるか!」

 

ワッとデカい声を上げると皆こっちを見てくれたので

 

「はい、チーズ!」

 

パシャリと1枚写真を撮った

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…」

 

私室に着いて一言

とても楽しかった!

訪問は全然できなかったが…その分の楽しさでかき消された気がする

 

「…ふふ」

 

鉄血で撮った皆の笑顔

重桜に続く良い笑顔

これで明日も頑張れるな…

鉄血での写真をアルバムにしまい…

 

「さてと、明日の訪問の為にも早めに寝ておかないとな」

 

さてと、明日の訪問は…




これにて鉄血訪問編終了です!
ティルピッツ、ドイッチュラント、シュペー等を登場させました!
なお、この訪問編で出ていない艦船達もいずれかは出てくるのでお楽しみに!
次は『ロイヤル』編です!お楽しみに…

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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『ロイヤル』訪問編その1 その日、ロイヤルに訪れました

ピピピッ!

目覚ましが鳴り響く…

 

「…んん」

 

布団から出来るがきり体を出さずにアラームを押して止める

 

「…ぬう」

 

重い体を無理やり起こす

 

「今日は…ロイヤルか…」

「そうでございますね、ご主人様」

「ん、ありがと…う?」

 

 

 

 

 

俺は誰に喋ってるんだ?

 

「では、ご主人様この服に着替えていただいて」

「ちょっと待て、何でベルファストが俺の部屋にいる」

「…普通にドアから入りましたが?」

 

…そろそろ俺の部屋も鍵付きにしてもらおうかな

マジで目が覚めた時に人が居るといちいちビビってしまうんだが…

 

「そ、そうか…ところで服は?」

「こちらですね」

 

ベルファストが見せてくれた服それは…

 

「…それは、執事服?」

「ご存知でしたか」

 

メイドは女性なら男性は?

と言うと執事である

 

「これを俺が着ろと?」

「そうですね、そのように女王様が言っておりました」

 

エリザベスか…

まずね、執事服とかはイケメンが着なきゃらならないのよ

俺みたいなやつが着たって…

 

「あのな、ベルファスト執事服って言うのはかっこいい人が着ないとダメだそ…俺みたいなやつが着たって誰も得しないが」

「…では、仕方ありません」

 

 

 

 

「シェフィールド」

「分かりました」

「えっ」

 

次の瞬間首の裏にドスンと衝撃が入った

 

「シェ…フィー…?」

「ご安心ください、みねうちてございます」

 

最後に見えた顔はいつもの同じ真顔に近いものだった

タウン級軽巡洋艦シェフィールド

ベルファストと同じロイヤルメイド隊の1人

アズレンでは『ご主人様』ではなくたまに『害虫』と呼ばれる時も…

それで喜んでいる指揮官もしばしば

あと、シェフィールドはノーパ…

 

「作者さん?」

ohagi「…すみません」

 

シェフィールドはとてもいい子です。

そして、意識を失った…

 

 

 

 

「シェフィールド、良くやりました」

「…あまり私もこういう事をするのは嫌なのですが、閣下の命であれば」

「では、イラストリアス様の部屋に運びましょうか」

「服は着せないのですか?」

「…今、ご主人様の体を見てしまうとメイドとしての何かを失いそうなのでやめておきます」

「…分かりました」

 

 

 

 

 

 

「…いてて」

 

無理やり重い体を起こす…

本日2度目の起床である

シェフィールド…割と痛かったぞ

 

「あら、指揮官さまおはようございます」

「イラストリアス…?てか、ここ何処だ?」

「私達の私室ですわ」

 

イラストリアス級航空母艦の1番艦イラストリアス

純白のドレスが特徴である彼女

愛と平和を目指している

…なお未だに軟着陸を理解していない

 

「そ、そうか…何で俺はイラストリアスの部屋に?」

「ベルファストとシェフィールドとシリアスが指揮官を担いでここに連れてきましたわ」

「…うーん?」

 

連れていかれるのは分かる…でも、何でイラストリアスの部屋に?

 

「てか、ロイヤルの案内人は誰なんだ?」

「指揮官さまの隣で寝てますよ」

 

微笑みながら指を少し指すイラストリアス

その、指を指す方向には…

 

「…すぅすぅ」

「ユニコーン?」

 

紫色の綺麗な髪をした小さな空母が寝ていた

支援空母ユニコーン

そして、抱き抱えているぬいぐるみはユニコーンの「ゆーちゃん」

空母でありながら見た目は少し駆逐艦に近いが…それに心を打たれている指揮官もしばしば

そして、アニメでは胸が大…

 

「作者さん?」

ohagi「誠に申し訳ありませんでした。」

 

ユニコーンはとっても可愛い子です

だからお願いですシェフィールドその主砲をこちらに向けないでくれぇ!!

 

 

「…案内人はユニコーンなのか」

「そうですわよ~」

 

正直意外だった

 

「ロイヤルでもくじを引いたのか?」

「いいえ?」

「え」

 

…ロイヤルでは絶対にないと持ったのに、喧嘩沙汰!?

 

「陛下の命令でユニコーンになりましたの」

「エリザベスの指名!?」

 

いや、何で!?

絶対にエリザベスかウォーズバイト辺りが案内人だと思っていたんだが…

 

「それは何故?」

「それは…私にも分かりません」

「そうか…」

 

まぁ、致し方なしか…

 

「そう言えば、指揮官さまベルファストからこれを…」

「…やっぱり着なきゃいけないのか」

 

そうイラストリアスは俺に執事服を手渡した

 

「あと、これですね」

「これは?」

 

と、執事服の上にポンと薄い紫色の腕輪?のようなものが渡された

 

「執事でありながら主が居ないのでは意味が無いので…ユニコーンちゃんの執事という証拠という首輪です」

「だから、薄い紫色なんだな」

 

なるほどね…それは納得

 

「じゃあ、着替えてくるか…」

「ここでも大丈夫ですよ?」

 

と、少し近づいてくるイラストリアス

 

「流石に駄目」

「私は気にしませんよ?」

「俺が気にするの!!」

 

何で、着替えを見てこようとする人が多いのか…

 

 

 

 

 

「…なんだろう、涼しい」

 

来てみて一言

鉄血の服に近いような…何か涼しい

長袖に手袋なのに…

 

「あとは…この首輪をつけるだけか」

 

首にカチャッっとくっつける

そこまで気にするほどでもない

 

「さてと…ユニコーンの所に行くか」

 

手袋をちょっとグイッと引っ張り…

 

「よし、フィットしているな」

 

ドアをガチャっとあけユニコーンの元へ向かう…

 

 

 

 

コンコンとドアをノック

 

「入って大丈夫ですよ~」

 

そう確認した後ドタを開ける

 

「失礼します」

「まぁ!お似合いですね」

「ありがとう、イラストリアスところでユニコーンは?」

「彼女なら…」

 

指を指す方向には…

 

「…あれはクローゼットじゃないか?」

「ふふふ…」

 

イラストリアスがクローゼットへ足を運ぶ

何故だ…?

と、イラストリアスがクローゼットを開けると…

 

「お、お兄ちゃん…」

「ん、ユニコーンこんにちは」

 

ユニコーンが座っていた

 

「ユニコーンは、指揮官さまに会うのがちょっと恥ずかしかったみたいですね」

「イラストリアス姉ちゃん!」

 

イラストリアスの前で手をブンブンふるユニコーン

 

「そ、そうなのか…」

「さ、ユニコーン指揮官さまを案内してあげて」

「…むー」

 

実感不機嫌そうにイラストリアスを見るユニコーン

正直微笑ましい…

 

「お兄ちゃん、一緒に行こう!」

「ん、ユニコーン案内頼むよ」

 

と、まぁユニコーンに引っ張られロイヤルを回る…

ロイヤルはなんだろう洋風な感じがある、和とは違うがこちらも良い

あと、ユニコーンが紹介してくれたパンケーキがめちゃめちゃ美味い!

どうやら、二ーミ、ラフィー、ジャベリン、綾波で食べたらしい

その光景を思い浮かべると…少し笑みがこぼれる

 

「お兄ちゃんどうしたの?」

「ん?あぁ、ユニコーンが教えてくれたパンケーキがとても美味しかったのでな。また、食べたいなぁとね」

「お兄ちゃんはパンケーキ好き?」

「あぁ、てかパンケーキだけじゃなくて甘いものは大好きだぞ?」

 

筋トレとかしてるのに甘いものを食べる

まぁ、食べすぎないように気をつけてはいるが…

 

「お兄ちゃん…」

「ん?何?」

「もし、ユニコーンがパンケーキを作ったら食べてくれる?」

「そりゃ、当たり前だよ。むしろ作ってくれるのか?」

「う、うん!」

 

ユニコーンが作ったパンケーキ…

何か、娘が出来なような気分だ

楽しみにしておこう

 

「んで、ユニコーン次は何処だ?」

「次は陛下の所に行くよ」

「…エリザベスの所か」

 

ちょうど良かった

聞きたいことが山ほどある…!

指をポキポキ鳴らしながらどう聞きだしてやろうか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『指揮官のインストール…思ったより早く終わりそうだな…何故だ?』




皆様お久しぶりです…
申し訳ありませんが、少々リアルの用事が忙しくなり投稿ペースがかなり落ちます…
とりあえず、ここからロイヤル訪問編です!
誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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『ロイヤル』訪問編その2 その日、ロイヤルに訪れました。しかし…

「…この先か」

 

完全に貴族とかが住みそうな豪邸だな

ここにいなかったらむしろビビるわ

 

「お待ちしていました、ご主人様」

「ん?あぁ、ベルファストありがとう」

「女王陛下様がお待ちです」

「あい、わかっ…」

 

と、その時

頭に突然何かが走る…!

 

「ぬうっ!?」

「ご主人様!?」

「お兄ちゃん!?」

 

頭が痛い…!

何だこれは…!

 

 

 

 

…流れてくるこの景色は何だ?

シリアスが…まんじゅうを踏んで、転んで…

エリザベスに紅茶をかけてしまったのか…?

いや、こんな記憶ない!

今日初めてエリザベスに会うのだぞ…

何なんだ、これは!!

 

 

 

「ご主人様ッ!」

「お兄ちゃん!!」

「ハッ!?」

 

ベルファストとユニコーンの声で意識が帰ってくる

 

「どうされました!?」

「い、いや何でもない…」

 

さっきの頭痛が嘘のようにない…

 

「とりあえず、エリザベスに会うか…」

「お兄ちゃん、無理してない?」

「ん、いいや無理はしていない大丈夫だ」

「…」

 

うわぁ、ユニコーンの疑いの目が痛い…結構精神的にくるな

 

「お兄ちゃん、無理したらユニコーン怒るよ…」

「本当に大丈夫だ、心配してくれてありがとうね」

 

と、ユニコーンを撫でる

 

「ベルファスト中への案内を頼む」

「承知致しました」

 

ベルファスト、ユニコーンを連れて中へ入りエリザベスの所へ案内される…

 

 

 

のだが!!

 

「閣下ァ!助けてくれぇ!」

「やめろアークロイヤル!離せ!HA☆NA☆SE!!」

 

この、ロリコン野郎が!!!

と、何故このような状況になっているかと言うと…

現在エリザベスが準備中とのことでロビーで待っていると全速力でアークロイヤルが走ってきて助けを求めてきたという訳だ

 

「アークロイヤル!お前何やらかした!」

「もちろんそれは可愛い妹達を盗さ…じゃなくて、見守っていただけだ!」

「本音が出てるんだよ!」

 

いい加減カメラ没収とか考えるべきか…?

いや、それをするとアークロイヤルが真っ白になって絶望する可能性もあるな

空母アークロイヤル

ロイヤルネイビー初の空母で設計&建造された空母

まず、先程の行動から察している人も多いと思うがロリコンである

…まぁ、生前の世界でアズレンのみんなの船だった頃の歴史は知っているからアークロイヤルが駆逐艦達を大切に思うのは分かる

ただ、限度は知って欲しい!

 

「…ご主人様」

「ッ!?」

 

(シェフィールドォォォォォ!!?)

 

殺気を感じて後ろを振り向くと銃口をこちらに向けたシェフィールドが立っていた

 

「シ、シェフィールド…これは!」

「誤解、ですよね?」

「あ、あぁそうだ…」

「アークロイヤル様の状況を見るにご自身の行いをご主人様に助けてもらおうと?」

 

お、おぉ…よく分かるな

 

「とりあえず、着いてきてもらいましょうか」

 

こちらに近づいてきてシェフィールドがアークロイヤルの手を掴んだ

その時!

 

「か、閣下!!」

「あっ!?」

 

シェフィールドの手を振りほどき

俺に抱き着いてきた!?

 

「閣下頼む!私と一緒に罪を償いに行こう!」

「俺関係ねぇよォ!?」

 

シ、シェフィールドの様子は…

チラッと見てみると

 

「…。」

 

すっごい睨んできてるぅ!?

あの眼光なら絶対クマとか追い払えるよ!

 

「てか、アークロイヤル近い…!」

「閣下ァァ!」

「あぁ、もう泣くな!」

 

いい大人が泣くんじゃないよ…

というか『当たってる』んだが…

 

 

 

 

この後、ベルファストとユニコーンが入ってきてアークロイヤルは連行されて行った

そして自分はユニコーンに尋問された

理不尽である

 

「では、ご主人様ご案内します」

「…はい」

 

尋問されたせいで正直体力がほぼ無い

コンコンとベルファストが扉をノックする

 

「陛下、指揮官様を連れてきました」

「入っていいわよ!」

 

と、言われたのを確認した後に扉を開ける

 

「よく来たわね庶民!」

「あぁ、こんにちはエリザベス、ウォースパイト」

 

と、軽く一礼

そういえばアニメの知識だけど執事とかの礼って若干違うんだっけ?

 

「回りを見て思ったんだが、他のロイヤルメイド隊はどうしたんだ?」

「今日はロイヤルが出撃日なので大体はいません」

 

そう答えるウォースパイト

 

「出撃日…読んで字のごとくロイヤルが出撃する日なのか」

「と言っても最近は特に平和よ、あのセイレーン共も出てこないわ」

「つまり近隣のパトロールみたいなものか?」

「庶民の癖によく分かるじゃない!」

 

ずっと思うのだが、庶民と言われてはいるが今は執事なんだよな

と、心の中で思っていると

コンコンとドアをノックする音が聞こえる

 

 

「陛下、キング・ジョージ5世です」

「入っていいわよ」

「失礼します」

 

ドアが開きキング・ジョージ5世が姿を表す

 

「む、指揮官かごきげんよう」

「あぁ、キングごきげんよう」

 

キング・ジョージ5世のネームシップ

確かロイヤルでの階級は「騎士長」

そして、セイレーンに操られたビスマルクと会い交えた一人

今でもビスマルクともう一度戦ってみたいと思っているらしい

 

「キングは出撃したのか?」

「あぁ、ここ最近は平和でな。嬉しい事だが、腕が訛りそうだ」

 

と、肩を動かすキング

 

「どうだ指揮官1度剣を交えてみないか?」

「確実に俺が負けるからパス」

「そうか…」

 

当たり前だ、俺は人間キングは艦船

力の差は歴然だろう

 

「いや何、重桜の高雄と言うものが指揮官の剣さばきが凄いと話題でな」

「あぁ、あの時のか」

 

意識なく看板を切り刻んだ時のやつね

今でも謎だぞ、剣の出し方とかは身につけたが…

 

「てか、何で話題になってるの?」

「何でも、目にも留まらぬ速さで剣を抜き切り刻む…その動きがかっこい…んん”強者の風格をしていると」

 

一体何を言いかけたんだキングは…

 

「まぁ、俺は余程の事が無い限りは剣は出さない。まだ、使い慣れてないからな」

「なら尚更「断る」そうか…」

 

まだ待ってくれ…

 

「話題は変わるが指揮官料理は出来るか?」

「確かに変わったな。まぁ、出来るが…」

「なら、1品我に作って欲しい!」

「…お腹空いてるんだな」

 

キングの食いっぷりは知ってる

何だったら、何処かの世界でエクスカリバーを使う剣士と似ているらしいな

 

「…料理」

 

ボソッと何か思い出したかのように言うベルファスト

 

「そういえば、指揮官様最近は何をお食べで?」

「えっ!?」

 

や、やばい…!

この世界に来てからはユニオンで食べたハンバーガー以外食べたものと言ったら…

 

 

エンタープライズから貰ったレーションしか思い浮かばねぇ!!

いや、こんな世界に来てしまったからには時間も惜しかったから『腹に入ればなんでもいいや』位の気持ちだったから!!

ここを振り切らないとベルファストとユニコーンに何か言われる…!

やばい、どうすれば…

と、頭の中で葛藤していると

 

「陛下、紅茶です」

 

カタカタとトレーを震わせながらエリザベスに茶を届けるシリアス

 

「…ん?」

 

この光景見覚えあるぞ

あぁ!エリザベスの居る部屋に入る前の頭痛の時に見えたあの景色!

完全に一緒だ

なら、この後シリアスは…

 

「あっ!?」

 

予想通りまんじゅうを踏んで転んだ!

なら、今エリザベスを守るのは俺だけだ!

エリザベスに向かって全力で走り

茶の落下地点に先回りする

こういう事やってみたかったんだよな!

自分の体で人をまも…

バシャッ

 

「熱っつつっっっっうぅぅうぅ!?」

 

人を守ることは良かった

しかし、お茶のかかった部分は俺の顔面だった

当たり所悪すぎた

守った後を考えてなかった

バカだった…

 

 

 

「しょ、庶民!大丈夫!?」

「お兄ちゃん大丈夫!?」

「指揮官無事か!?」

 

ベルファストが急いで氷とタオルを持ってきてくれて今顔面を冷やしています

お茶ってあんなに熱いんだね

 

「ほ、誇らしいご主人様!!申し訳ありません!!」

 

タオルを若干ずらすと

シリアスが土下座している

 

「シリアス気にすんな、まんじゅうを踏んで転んだのなら仕方ない」

 

よく見るとまんじゅうはシリアスに謝っている

何だろうこの構図

 

「しかし、指揮官よく反応出来たわね…」

「まぁね」

 

にしても、この未来予知?見たいなやつはまたコードGが言っていた能力なのかな?

もしかして、インストールに関係しているのかも!

あっ、でも勉強するものが増えた…

 

「あ、エリザベスは無事?」

「え、えぇ…」

「なら守った甲斐があって良かった」

 

その言葉を言うとエリザベスはそっぽを向いてしまった?

あれ、機嫌損ねた?

 

 

 

 

この後、ベルファストに尋問はされず凄いシリアスが『この卑しいメイドに罰を!』と言っていたが気にしてないの一点張りにした

…いや、美女に罰とか与えるのはちょっと嫌だなーと思ってしまったんだ

そして、エリザベス、ウォースパイト、キング、シリアス、ベルファスト、ユニコーンで写真を撮った

集合写真みたくなってしまったな…

まぁ、楽しかったし良かった良かった

顔面は痛かったけどね

 

 

「お兄ちゃん今日はロイヤルに来てくれてありがとう!」

「ん、ユニコーンも案内ありがとうね」

「えへへ 」

 

これでロイヤル訪問は終わりか…

すっかり辺りは真っ暗だな

正直、もう少し回りたかった

こういう現代で言う外国みたいな雰囲気をもうちょっと味わいたかったなぁと思ってしまう

 

さてと、明日は北方連合訪問でおしまいか…

帰路を辿りながらそんな事を考え私室に向かう

 

「あ、そういえば執務室に忘れ物したな」

 

思い出アルバムを置いてきてしまった

今日のロイヤルの写真もあのアルバムに保存をしなくては!

執務室につきガチャっと扉を開けると

 

 

 

 

 

「あら、指揮官こんにちは」

「お前はッ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オブザーバー…!?」




また、リアルの事情により投稿が遅れてしまいました本当に申し訳ありません…
今回でロイヤル訪問編は終了です
次は、北方連合訪問編ですが…その間に1話挟みます

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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その日、俺の過去を話した

注意!
残酷な描写があります!


「敵であるお前が何故ここに…」

「あら、警戒されてるのね怖いわ…」

 

笑うオブザーバー

何しにここに来たんだ

俺は自分の能力で刀を構える

 

「ねぇ、その刀は何?普通の刀なら刃は銀色じゃない」

「悪いが俺もよく分かってないのでな。話を戻そう何しにここに来た」

 

1番は目的だ

次に助けだと言いたいところだが…

携帯は部屋に置いてきたし固定電話はオブザーバー側にある

正直言ってこの状況は圧倒的に俺が不利だ

しかし、ここで隙を見せると何されるか分からない

だからこそこの恐怖に打ち勝たねばならない!

 

「お堅い事ね…まぁ、そんな貴方には私が何しにここに来たのか教えてあげる」

 

ゆっくりとこちらに歩いてくる

 

「待て、一定距離で止まれ。さもなければ切る」

 

オブザーバーに刃を向ける

 

「かなりの警戒と戦闘能力があるのね。ますます気に入るわ」

「そりゃどうも」

「私達セイレーンに来て欲しいくらいだわ」

「それは無理な願いだな、現実世界でもお前らの行いは知っているからな」

「あら、バレているのね」

 

アニメとかゲームのイベントで見た

アズールレーンのストーリーも…

 

「…最後に聞く、何しにここに来た、話せオブザーバー!」

「そうね…単刀直入に言うなら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方が好きだからここに来たの」

「は?」

 

何だ…その回答は

 

「嘘をつくんじゃ「本当よ」」

 

好きでここに来た?

悪いが俺の生前の世界でコイツに会ったことは無い

 

「へぇ、なら何故俺を好きなのか言ってみろ」

「へっ!?」

 

と、赤面するオブザーバー

え、こいつマジ?

 

「え、えぇ…ガチなのかよ」

「私達、セイレーンも貴方のことを見ていたのよ」

「お前達もか…」

 

俺のプライバシーどこいった!

呆れて俺は刀をしまう

 

「しかし、どうやって?」

「…カメラ」

「は?」

「監視カメラよ!そこら中にあるでしょ!」

 

セイレーンは監視カメラをジャックしたのか!?

 

「つまり、コンビニとかジムとか学校の?」

「…はい」

 

マジかよ…

明石よりやべぇじゃん!

ストーカーより怖いんだが!?

 

「はぁ…緊張して損した。さっさと帰れ」

「そうするわ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方を連れて!」

「!?」

 

オブザーバーの触手に捕まり連れ去られる自分が見える!

 

「甘い!」

 

すぐさま刀を抜刀しオブザーバーの触手達を切る

 

「へぇ、やるじゃない」

「不意打ちくらいわかるわ!」

 

間髪入れずにオブザーバーは話してくる

 

「次は私から質問よあの世界でこのような戦闘能力を手に入れたの?」

「敵対する奴に答える筋合いは無い。だがそちらは俺の質問に答えてくれた、なら俺も答えるのが平等か…」

 

ならその質問に答えてやろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は、生前の世界でいじめられたからだ」

「っ!?」

 

己の過去は掘り返したくはないが…仕方ない、艦船達も居ないわけだから語ってやるか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は普通の学生だった

成績も運動も皆からの評価も

何もかもが普通、でも唯一俺が誇れるものもあった

それは『優しさ』だ

 

俺は昔から憧れている人がいた

俺の親戚の兄さんだ

幼い頃あの兄さんに1度助けられている

その時の背中、言葉に俺は憧れを持ったんだ

『困っている人を助ける!それがヒーローの役目!』

と、兄さんは語っていたさ

あの頃の兄さんは人を助けるヒーローに憧れていたらしい

幼かった俺はその言葉に心を打たれ困っている人に手を差し伸べるようになった

 

結果俺の学校生活は一変した

成績も運動も普通だった俺が皆からの信頼を勝ち取りクラスのリーダーになった

クラスメイトと一緒にゲームセンターも行った、一緒に図書館で勉強もした、告白もされた

アニメでありそうな青春を謳歌したさ

でも、人間ってのは『嫉妬心』と言うものがある

目上の凄い人を尊敬あるいは嫉妬する

人間として当たり前だ、羨ましい、ずるいとかそんな感情を持った人もいる

しかし、それを行動に起こすのは人間として誤ちだと俺は思う

簡単に言うなら

俺は嫉妬のせいで怪我を負った

艦船達にも見られていない怪我

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は右目が見えない

身体中には無数の傷

何故このような怪我をおったのか

ある日のこと

クラスメイトでこの仕事を手伝って欲しいと体育館裏に向かったんだ

そして、リンチされた

バットで殴られた、ナイフで切られた、コンパスの針で刺された

まぁ、色々な事をされた

そこから体育館裏でくたばっていた所を体育教師に見つかりすぐさま俺は救急車に運ばれた

目が覚めると家族は全員泣いていた、俺の友も

医者に言われたのは『あと数分見つかるのが遅かったら死んでいた、奇跡だ!』と言っていたな

その時の俺はそんな言葉どうでもよかった

何故切られたのか、何故殴られたのか

それが分からなかった

そして、俺の心の奥深くで『復讐』が芽生えたんだ

傷が治った後、俺は体を鍛えた、戦い方を学んだ

そして、実行したんだ

先生が来た時でもいじめてきた奴らはいじめてくる

先生は何も言えないのかと思ってしまうが、この場を収めたとしてもその矛先がクラスメイトあるいは自分に向くような自殺行為をすると思うか?

だから、俺は行動を起こした

まず、胸ぐらを掴んできたやつの腕と足を『破壊した』

相手からしたら『下にいたものが突然牙を剥き始めた』と思うだろうな

結論から言うといじめてきた奴ら全員を『破壊した』

腕も足も顔面も何もかも

結果、PTAや教育委員会総動員

俺は相手がいじめてきたと言う証拠があった為ある程度の罪を受けた

いじめてきた奴ら全員は退学

この後、俺は考えたんだ

『これで良かったのか』って

悲しくなったよ、復讐ってのは虚しい物だって

何も考えるものが無くなった俺に唯一無二心の隙間を埋めてくれる物があった

それが『アズールレーン』だ

ゲームのキャラ達は色々な事を話してくれる

俺みたいな血で汚れた手でも『綾波』は喜んでくれた

心配してくれるキャラもいた

だから俺はアズレンに夢中になった

 

 

 

 

 

 

「これが、俺の過去だ」

「そんな過去があったのね…」

 

オブザーバーは少し申し訳なさそうな顔をする

 

「俺は質問を答えたこれでいいだろう」

「えぇ、ありがとうね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「朧月心」

「!?」

 

その時頬に柔らかい感触を感じた

 

「私のファーストキスよ、受け取りなさい」

 

そう言ってオブザーバーは飛び去って行った

 

「はぁ…調子狂うな」

 

あ、俺を好きになった理由話されてない

まぁいっか、女性にそんな事を聞きすぎると嫌われるって聞いたし

さてと、アルバムにロイヤルの写真を入れてさっさと寝よう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『朧月 心』インストールデータ

40% 「危険予知」がアンロック




セイレーンのオブザーバーと指揮官の過去を書きました
元の指揮官設定をいつ出そうとなり半ば無理矢理出しました
そして、次は最後の北方連合訪問編です
お楽しみに!

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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『北方連合』訪問編その1 その日、北方連合に訪れました

「はぁ、結局寝れずか…」

 

昨日のオブザーバーの態度が気になり過ぎて全然寝れなかった

唐突に好きとか言われても、なんて答えれば良いのか分からない

 

「おいおい考えていくか。さてと、今日は北方連合訪問か」

 

今日は部屋には誰もいなかった

珍しい!

毎回と言っていいほど訪問する朝は必ず人が居たからな

 

「うし!行く…ん?」

 

何で、ドアが開きっぱなしなんだ?

昨日閉めた筈なのにな…

開きっぱなしのドアを開けると

 

「何、この箱」

 

白い箱と紙切れがあった

ペラっとめくると

『おはよう、同志指揮官。今、このような暑い季節だが、この服を来てくるといい。北方連合宿舎で待っている ソビエツカヤ・ロシアより』

 

「ロシアからか、んでこの箱の中に服があると」

 

中を開けると…

 

「すっごいモコモコしてる、と言うか俺これ熱中症で倒れない?」

 

凄いモコモコしているパーカーやジャージなど冬に着るような服が入っていた

そして、何故かウォッカ

俺は高校生だから飲めん

捕まるわ

いや、警察が居ないのなら飲めるのか…?

※お酒は20歳になってから。

まぁ、貰ったからには着ていくが…

 

「暑っつい!」

 

暑すぎる…!!

とりあえず上着だけ腰に巻いて行くか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここか…」

 

氷柱が出来ている白い扉

そして

 

「おはよう、同志指揮官」

「あぁ、ロシアおはよう」

 

先程送られてきた服並にモコモコしているロシアが待っていた

 

「む、同志指揮官。それでは風邪を引いてしまうぞ」

「いや、こんなに暑いんだぞ?」

「なるほど」

 

腕を組み何かを考えている…

 

「同志指揮官、貴方は後悔することになる」

「へ?」

 

と、言い放ちロシアは北方連合宿舎の扉を開ける

すると

 

「さっむ!?」

 

突然、吹雪が流れ込んできた

 

「ろ、ロシア!北方連合はどの場所もこんな感じなのか!?」

「ほぼ、そうだな」

 

マジかよ…

外はこんなに暑いのに宿舎はビビるくらい寒い

腰に巻いてきた上着をきる

 

「…暖かい」

「そうだろう?」

 

あんな薄着で行ったら絶対道中で低体温症起こしてるな

 

「なあ、ロシア北方連合宿舎だけ何故こんなに寒いんだ?」

「いい質問だな同志指揮官」

 

そうそこだ

この位冷えていると冷房でももはや無理なレベルである

日本の冬よりヤバい、凍え死ぬ

 

「実は北方連合から『永遠の氷結』と言うものをこちらに持ってきている」

「何だそれ、ゲーム内の家具でもストーリーでも聞いた事ないぞ」

 

その厨二くさい名前の如く

絶対に溶けることの無い氷らしい

しかもだ、その周囲にも冷気を発生させ元の北方連合領土と同じ温度を作り出しているだとか

暑い季節に持ってこいだがこれが来たら死にそう

 

「とりあえず、北方連合を案内してくれるか」

「任された、とその前に」

「?」

「同志指揮官、ウォッカはいるか?」

「飲めねぇよ!?」

 

 

 

 

 

と、まぁこんな感じで北方連合訪問はスタートした

北方連合は所属艦は少ないが割と広い町だ

まんじゅう達も沢山いるし防寒具を着ていて少し可愛い

そして、北方連合の宿舎はなんと言うか暖かくなるものが多い

コートや手袋、薪にマッチやライターなど暖は取りやすい

食べ物は、お肉、魚、そしてお酒

プリンツが喜んで寄りそうだな

そう思っていると

 

「同志よ!よく来たな!」

 

と、ベロベロになったガングートが居た

北方連合の弩級戦艦ガングート

もしくは、オクチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤ

1に酒豪

ウォッカ1本で普通は参ると思う

日本だったら

ビールのアルコール度数は4~8

日本酒は15~16

そして、ウォッカは40度

日本酒約2.5倍だぞ

そして、革命を志している

 

「お、ガングートえっと…Здравствуйте?(こんにちは)」

「同志よ、ロシア語が話せるのか!」

 

と、肩を組んでくるガングート

 

「いや、少しだけ知ってるだけだ。あと、酒くさ!?」

「はははっ!!同志も飲んでみたらどうだ」

「だから、高校生だから無理だっての!」

 

気にはなるが…

※お酒は20歳になってから

 

「しかし、私はここで待ち合わせをしているのだがな。ロシア、アヴローラを見ていないか?」

「いや、見てない。またクマではないか?」

 

すると

ゴゴゴゴゴ

 

「な、なんだぁ!?」

 

地鳴りが聞こえる…

 

「おっと、同志が居る時に『あれ』が起きるのか」

「あれって何!?」

 

よく見ると何かがこちらに迫ってきている

雪国で迫ってくると言ったらあれだ

 

「あれって…雪崩!?」

 

何で起きるの!?

と、思ったがこんなに雪も積もっていれば納得

それに、道路はほぼ少し上り坂が多い

 

「あぁ…またか」

「いや、考えている場合か!?ロシア逃げるぞ!」

 

何かを考えているロシア

 

「同志、耳を塞げ」

「え、何で…」

「理由は聞くな!一生何も聞こえなくなるぞ!」

 

ガングートに言われるがままに耳を塞ぐ

何をするつもりだ?

 

「吹っ飛べ!」

「うっ!?」

 

ロシアが主砲を構え雪崩に向かって空砲を放つ

雪崩は四方八方に飛び散り、砲撃音はさっきの地鳴りよりも轟音だった

そして放った空砲の風圧を受け吹き飛んだ自分

受身を上手く取りロシアを見る

 

「すっげぇ…」

 

声が震える

ロシア、カッコよすぎぃ!?

そう思っていると

 

「指揮官無事ですか!?」

 

雪崩が来た方向からアヴローラがこちらに向かってきた

巡洋艦アヴローラ

かつての革命の一番槍を務めた

心も広いと言われているので1部の指揮官では母性を感じそうな人である

そして、お酒を勧めるところも…

 

「あ、あぁ大丈夫だ。ロシアのお陰で助かったよ」

「アヴローラ待ち合わせに何故遅れたんだ?」

「実は…」

 

その後アヴローラが遅れた理由を聞いたのだが

どうやら、俺が来る前に掃除と道の整理をしようとしていたらしく

雪掻きをまんじゅうと行ったらしい

んで、まんじゅうが雪の中に埋もれたから『空砲』で助けた結果、積もった雪は一気に雪崩となってしまったと

 

「まぁ、うん優しさゆえの行動だったんだな」

「指揮官、本当に申し訳ありません」

「いいんだよ、気にすんな」

 

この後、色々と見て周り満足したので北方連合宿舎にロシア、ガングート、アヴローラで向かうことになった

その道中

 

「そういえば同志指揮官」

「ん、どうした?」

 

突然ロシアが話しかけてきた

 

「艦船通信で流れてきたものなんだが…」

「待て、艦船通信って何だ」

「同志の携帯の中にもあるのではないか?」

「え、マジ?」

 

自分のスマホを取り出す

俺がこっちの世界に来る時はアズレンのアプリと電話しか無かった筈だが…

確認すると

 

「艦船通信ある!?」

 

アズレンのアプリ、電話帳、艦船通信、明石のショップ&天気予報…

ちょっと待て明石のショップと天気予報って何?

まぁ…おいおいでいっか

 

「話を戻そう、確かユニオンのブレマートンの投稿で指揮官の上裸の写真が投稿されてた」

「何やってんの!?」

 

マジで何やってんの!?

俺の上裸とか誰得だよ…

 

そう指揮官は思っているが…ブレマートンの投稿を見た艦船達はこのような反応を示していた

 

ブレマートン『指揮官の筋肉写メ撮ってみた!いい身体してる!』

綾波『ずるいです!綾波も欲しいのです!』

ジャベリン『ブレマートンさん!エロはいけませんよ!』

ウォースパイト『…指揮官の身体を見て思ったのだが、この傷は何だ?』

ブレマートン『私も気になったんだけど…聞けなかったんだよね。じゃ、指揮官に聞けた人コメよろ!』

 

現在指揮官の上裸の写真は所属している大体の艦船は持っている

 

「まぁ、いいや…気にしたら負けな気がする」

「その写真のコメントに着いてことを今同志指揮官に聞こうと思う」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その身体中に着いている傷跡達は何だ?」




今回から北方連合訪問編のスタートです
今のところ北方連合の艦船達は全員出すつもりです!
…語彙力が更に死にそうですが、応援よろしくお願いします
語彙力の、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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『北方連合』訪問編その2 その日、皆に傷の理由を話した

「その傷の事なら北方連合宿舎で話そう」

 

もう気にする事も無いからな

語るくらい構わないだろ

 

「…同志よ、それは重い話なのか?」

「多少重いかな?プラス言うのであれば皆からすれば俺の見方が変わるかもね」

「そうなのか…」

 

 

 

とまあ3人で話しながら歩き宿舎までたどり着いた

 

「ここか、デカイな」

 

北方連合宿舎に着いて一言

白い建物と思いきや割と黒も混じっている

鉄血に似たような感じだ

すると

 

「同志ちゃん、いらっしゃい」

「指揮官、こんにちわ」

 

タシュケントとチャパエフが扉の前で立っていた

まず、タシュケントから

北方連合所属の駆逐艦タシュケント

同型艦は3と言われてはいるがタシュケント自身があまり語りたくなさそうなのでパス

空色の巡洋艦とも言われている

そして、ウォッカを勧めてくる

※お酒は20歳になってから。

そして、チャパエフ

68-K型のネームシップを持つ軽巡洋艦チャパエフ

ユニオンのブレマートンと同じ相談やお喋り上手

ずっと思うのだが何故アズレンは脳殺ボディー持ちが多いのだろうか

そして、ウォッカはあまり勧めてこない、ありがたい

 

「タシュケントとチャパエフ、えっとЗдравствуйте(こんにちは)」

「同志ちゃんはロシア語話せるのね」

「ガングートにも言われたけどちょっとだけね」

 

と、新たにタシュケントとチャパエフを連れて宿舎に入る

 

 

 

「あったけぇぇ!!」

「暖炉は着いているぞ」

「この季節に暖かい事が嬉しく思っちゃうな」

 

ありがとうロシア!

誤解しないで欲しいが今は『夏』である

北方連合が異様な程寒いだけだ

 

「そういえば、皆は北方連合から出て大ホールとか執務室行く時はその格好なの?」

「いや、さすがに少し薄い生地のものを着ていくぞ」

 

そうなんだねぇ…

ん?

 

「そういえば、ミンスクとグロズヌイとパーミャチ・メルクーリヤは?」

 

あと居ないとすればこの3人なのだが…

 

「指揮官ちょっとこっちに寄れる?」

「ん?まぁいいが…」

 

チャパエフに手招きされる

 

「えと、近寄ったのは良いがどうするんだ?」

「見てて」

 

チャパエフが指を指した方向を見る

何やらロシアが壁に着いたレバーの様なものに手をかけている

 

「何あのレバー?」

 

と、疑問に思っていると

ガチャンとロシアがレバーを下ろした

すると

 

「…何あの見るからに入るなって雰囲気を感じる扉は」

 

壁が左右に展開し黒い鉄格子の着いた扉が姿を現した

 

「指揮官こっちだ」

 

ロシアはその黒い扉を開けて中へ入っていく

 

「ついてこいって事か、怖いな…」

「同志ちゃん、そこまで重く考えないくていい」

「せめてその先が何なのかを教えて欲しいんだが」

「それは指揮官自身の目で見てね」

「はぁ…」

 

渋々ロシアの後をついて行く

道中螺旋階段となり地下へと進んでいく

突然

 

「やめてぇぇぇぇぇ!!」

「えぇ!?」

 

おそらくパーミャチ・メルクーリヤの悲鳴だ

 

「なんで悲鳴が…」

 

てか、北方連合所属艦何してんの!?

助けてやれよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『つまみ食い』した事謝るからぁ!」

「あ、要らぬ心配か」

 

シリアスな展開何一つ無かった

 

「ついたぞ指揮官」

「これは、地下牢?」

 

パッと見地下牢なのだが…

 

「同志指揮官ここは『BAR』だ!」

「嘘おっしゃい!!」

 

何処がBARじゃ!

と、思ったのだが

 

「あぁ、ウォッカとかビリヤード台、ダーツとかあるな」

 

割とBARっぽい物もある

 

「ところで地下に来たのはいいが、パーミャチ・メルクーリヤとかは何処に?」

「あそこにいる」

 

ロシアが指を指した方向を見る

 

「反省してるからその食べ物食べさせてぇー!」

「ふん!前にも同じ手で行こうにもそうはいかん!」

「…っぷ、そうメルクーリヤ少しは自制心を持った方がいい」

「ウォッカを飲みながら怒るんじゃないわよ!」

 

 

 

 

 

 

「…つまみ食いしたんだなメルクーリヤ」

「たまには別陣営の物も食べてみたいと思ったので、重桜にある『お寿司』?と言うものを食べてみたかったのだがパーミャチ・メルクーリヤがつまみ食いをしたんだ」

「寿司か」

「結局その日は、少ないお寿司とボルシチで食べたのだ」

「寿司とボルシチ…」

 

合うのか…?

と、思っていると

 

「…っぷ、同志指揮官こんにちは」

「同志指揮官よく来てくれたな!」

「指揮官助けてぇー!」

 

2人挨拶をして1人助けを求めている

1人目、何かを飲みながら話してくるのはグロズヌイ

グネフヌイ級駆逐艦グロズヌイ

幼い見た目でありながらめちゃめちゃ酒豪である

何だったら喋る前に飲んでいるのはウォッカである

俺がやったら絶対死ぬ

※お酒は(略

2人目、よく来たなと元気よく歓迎してくれたのはミンスク

38型駆逐艦ミンスク

いたずらっ子に近い性格をしている

と言ってもイタズラは精々驚かしてくるくらいである。うん、可愛い

そして、よくひらめく…どんな発想かは不明

3人目、絶賛牢屋に閉じ込められているのがパーミャチ・メルクーリヤ

防衛巡洋艦パーミャチ・メルクーリヤ

重桜の三笠やアヴローラと同世代艦である

…そして、よく分からないが『メスガキ』?と現代では言われているだとかなんだとか

作者がその辺の情報が疎いので真実かどうかすら分かりません!

 

 

 

「うん、3人ともЗдравствуйте」

 

これで北方連合所属艦全員集合だな

…1人捕まってるが

 

「同志指揮官、ウォッカ飲む?」

「堂々と渡してくるな俺は飲めん」

「何で?」

「年齢的に俺が飲んだら死ぬ」

「…じゃあ止める」

「ありがとう」

 

これくらい言う事を聞いていればなぁ…

 

「指揮官助けてぇー!」

「つまみ食いしたお前が悪い」

「だって!お寿司食べてみたかったんだもん!」

「お寿司は美味いが我慢を覚えろよ…」

 

悪い例だな

つまみ食いねぇ、俺が小さい頃あったかな?

 

「さてと、ちょっと今日は北方連合所属艦全員に用があるからメルクーリヤ解放してもらっていい?」

「まぁ、同志指揮官が言うなら…」

 

と、渋々牢屋を解放するミンスク

 

「ありがとう指揮官♡」

「次、つまみ食いしたらゲンコツしてやる」

「ひどい!!」

 

 

 

 

 

 

ロシア、ガングート、アヴローラ、タシュケント、チャパエフ、グロズヌイ、ミンスク、パーミャチ・メルクーリヤそして俺

全員が座ったのを確認して…

 

「それでロシア、俺の全身の傷についてだな」

「あ、あぁ…」

 

?何か申し訳なさそうにしているな

 

「どうした?」

「その、同志指揮官に辛い過去を話させてしまうのは少々…いや、かなり罪悪感を感じてしまうんだ」

「あぁ、そんな事か気にするな。俺も過ぎたことだしあまり気にしてない」

 

いい子だな

北方連合のリーダーに相応しいな

 

「あ、同志ちゃん待って」

「タシュケントどうした?」

「同志ちゃんの過去を知りたい子は沢山いるの。だから艦船通信の『LIVE』機能を使って皆に伝える」

「そうなのか、分かった」

 

ピロリンと俺のスマホから着信音が鳴る

確認すると『指揮官の傷についての話』と言うLIVEの始まりの音だった

既に300を越える艦船達が見ている

コメントを見ると

ブレマートン『北方連合の皆ナイス!』

赤城『指揮官様の傷の理由…お話次第では落ち着きを無くしそうですわ』

ワシントン『触ってしまった事を謝れずに申し訳ない!』

 

と反応は様々

 

「ワシントン、気にしてないから大丈夫」

 

ワシントン『指揮官、ありがとう』

 

よし!

 

「じゃあ、北方連合宿舎で悪いが俺の傷についての話を始める」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、このアズールレーンに所属する艦船達全員に全身の傷と右目が見えない事を伝えた

 

「と、まぁ俺の傷についてはこれくらいかな。プラス言ってなかったのは右目が見えない事」

 

「…」

 

まぁ、シラケるのも分かる

唐突にこんなこと言われたんだしな

 

「同志指揮官、本当に目が見えないのか?」

「右目だけだけどね」

 

この静寂を破ったのはロシアだった

 

「その全身の傷も貴方の優しさが故の傷」

「気の毒なんて思わないでくれよ。一つ一つの傷が俺の行いの成果を思い出させてくれる」

「同志ちゃん…」

 

コメントも一切来なくなってしまったな

 

「さてと、これで良いかな。それにだ明日はあれだろゲーム大会があるんだろ?」

「あ、あぁそうだが…」

「なら、尚更このテンションはいかんよ…そうだなぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご褒美に1位になった陣営にお泊まりしに行こうかな?なんて…」

 

自分の発言が仇となったのはこの後知る

全陣営たちの熱き戦いの為そして、愛する者と共に過ごすための戦が明日始まる!

 

あ、北方連合そしてユニオンの写真は撮っておきました

ユニオンは、北方連合の帰りに立ち寄って集まり撮りました




これにて北方連合訪問編終了です!
次からはゲーム大会編と言いたいところですがひとつ話を挟みますお楽しみに!
誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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その日、重桜に呼ばれて馳せ参じました

今回はちょっと長めです


「…んん!いい目覚めだ」

 

ベッドから身体を起こし軽く伸びる

 

「そう言えば、今日はゲーム大会だっけ?」

 

重い体をベッドから引きずり出しカレンダーを確認する

ピンポンパンポーン

 

「ん?こんな朝早くにアナウンス?」

「あー、あーマイクチェックにゃ!」

 

明石?

 

「艦船のみんなと指揮官おはようにゃ!今日は待ちに待ったゲーム大会にゃ!」

 

なるほどね、開会式みたいなやつか

 

「今日のゲーム大会開始時間は13:00から個人戦、18:00からは団体戦だにゃ!参加したい艦船は艦船通信の投稿に名前と陣営を入れてコメントするにゃ!」

「ふーん…」

 

自分のスマホを開き艦船通信を確認する

 

「おぉ…結構いるな」

 

今見ただけでも100は超えてるぞ…

 

「なお、今回のゲームは格闘ゲーム系だにゃ!もし、それで艦船同士の喧嘩や陣営に関わる問題を起こした場合は…」

「起こした場合は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『指揮官の嫌われボイス』を聞いて1週間指揮官に接触禁止にするにゃ!」

「おいこら待て」

 

俺の知らない所で変なものが売られている!!

いや、待てよ…ボイス系の奴って録音とかしないといけないし俺はこの世界に来てから1回もそんな事してないぞ

 

「勘のいい艦船なら指揮官はそんな事言わないと思っていると思うにゃ!でも、そんなに甘くないにゃ!指揮官の生前の世界での言葉を片っ端から見て一つ一つ切り抜いて聞いている明石ですら泣く物をつくったにゃぁ…」

「あ、絶対泣くなあれ。放送室に走っていくか…」

 

急いで指揮官の制服(夏バージョン)をきて走っていく

 

 

「ここか…」

 

走って1分くらい、放送室と書いている部屋に入る

 

「明石、いるk…」

「し”き”か”ん”!!」

「ぬぉっ!?」

 

泣きながら飛び込んでくる明石

 

「ど、どうしたァ!?」

「明石の事嫌いにならないでにゃぁぁぁ!!」

「号泣じゃん!?」

 

そんなに破壊力ある!?

 

「大うつけ猫め…」

「し、不知火…」

 

マイクの近くに不知火が居た

 

「盛大な自爆をしていますし、何だったらマイクもONのままですよ」

「あらら…」

 

明石を宥めながら不知火の方に歩いていく

 

「指揮官さまも何か喋りますか?」

「えぇ…じゃあ」

 

マイクに口を近づける

 

「あー…皆おはよう。今放送室に走ってきたんだが明石があのボイス?を聞いて号泣した、破壊力があるとは思えんが…喧嘩だけはするな!以上、指揮官からでした」

 

軽く忠告をした

 

「ん…やっぱりマイクで喋ると緊張するなぁ」

「お疲れ様です、お茶をどうぞ」

「ありがとう」

 

不知火からお茶を貰い、飲む

…ん?

 

「これ、お茶?」

「いいえ、違いますこれは…」

 

と、不知火が説明する前に俺は自分の身体の違和感に気づいた

 

「…重桜に近づくやつだなぁこれ!」(詳しくは『その日、俺を見ていた人を知りました』に書いてあります、是非見てください!)

 

また、角が生えてるよ…

 

「まず、指揮官さまにこれを飲ませた理由なのですが…」

「せめて、飲ませる前に言ってくれ…」

「天城さまがお呼びです」

「え、マジ?」

 

天城が?

俺最近なんかしたっけ?

 

「ゲーム大会が始まる前に来て欲しいと」

「そうか、分かった!」

「あと、指揮官さまこれを」

「これは…眼帯?」

 

黒い眼帯を貰った

 

「…指揮官は本当に目が見えないのにゃ?」

「あ、明石落ち着いたのか。あぁ、本当に見えない」

「冗談であって欲しかったにゃ」

「俺もだよ」

 

眼帯を右目に巻きながら話す

 

「もう慣れたし大丈夫だ、眼帯ありがとな不知火」

「はい…どういたしまして」

 

若干だが不知火も少ししょんぼりしている

 

「あぁ、そうだ2人に言いたいことがあったんだ」

「にゃ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『朧月 心』兼指揮官、陣営無所属…これでいいか?」

「し、指揮官の出るのかにゃ!?」

「あぁ、ゲームをみんなとしたいからな」

「だとするなら…指揮官はシードになるにゃ」

「あいわかった、んじゃ俺は天城の所に行ってくる」

「行ってらっしゃいませ」

「行ってらっしゃいにゃ!」

 

さてと、これから私室に戻って和服に着替えないと

てか、本当に天城が呼ぶなんて珍しい事もあるんだな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「天城ー?」

「指揮官様、こんにちは」

 

時間は09:00

重桜の天城の私室に来た

 

「して、不知火から伝言を受けて来た訳だが…どうした?」

「指揮官様、少々私と手合わせしませんか?」

 

え、戦うの!?

 

「ちょ、ちょっと待て天城。艦船と人間じゃ戦力に差が…」

「いえ、『将棋』で勝負ですよ」

「あ、将棋」

 

びっくりした、武力で殴り合うのかと思った…いや、天城なら有り得ないか

彼女なら『頭脳』戦いそうだな

 

「でも、何故将棋?」

「指揮官様は今日のゲーム大会ご存知ですよね?」

「あぁ、知っている」

「私も出場するんです」

「天城が!?」

 

嘘だろ!?

 

「な、何故?」

「…久しぶりに加賀と赤城が笑顔で遊んでいる姿を見てしまったんですよ。楽しそうにゲームをしている姿を」

「…」

「その楽しそうな姿を見ていると私もやりたくなってしまったので」

「だから出場したと…」

「はい、その通りです」

 

なんというか天城らしい理由だな

 

「それで、将棋をする理由なのですが…そのゲームでも頭を使うのとおもったからですね」

「成程理解した、なら対局するか」

 

天城の真正面にある座布団に正座で座る

 

「では、指揮官様よろしくお願いいたします」

「あぁ、よろしく天城」

 

こうして将棋はスタートした

 

 

 

 

「そういえば指揮官様」

「ん、どうした?」

 

静寂の戦いをしていたが天城が口を開く

 

「本当に目が見えないのですか?」

「あぁ、本当に見えない。今は不知火から貰った眼帯をつけているが…」

「そうなのですね」

「まぁ、慣れたし大丈夫だ」

 

でも、片目だけの視界じゃ見えない物もあるが昔に比べたら大丈夫

 

「天城こそ、体調の方は大丈夫か?」

「最近は大丈夫です」

「なら良かった」

「指揮官様、王手です」

「ぬぅっ!?」

 

知らぬ間にここまで攻められていたのか…

 

「これは、詰んでるな。流石だな天城、参りました」

 

と、深く一礼

 

「指揮官様も中々にお強かったですよ」

「そう言って貰えると助かる」

 

その時

襖が突然開き

 

「あまぎさん!いますかー!」

「あら、睦月ちゃんどうしたの?」

「あ、しゅきかんこんにちは!」

「おう、こんにちは」

「あ!あまぎさんしゅきかんこっちきて!」

 

幼稚園児位の見た目をしている睦月が現れて手を引っ張り連れていかれる

睦月型駆逐艦睦月

先程言った通り幼稚園児位の見た目をしている

そして、顔芸でうけた1人その顔芸も可愛い

なお、アークロイヤルが1度睦月達を登校中に盗撮したとかなんとか

そして、睦月が連れて来た場所は…

 

「うぅ…ふうせんが…」

「だ、大丈夫なのだ!この雪風様に任せるのだー!」

「わう…高すぎて登れない」

「私も、この高さはキツいわね…」

 

泣いている卯月を慰めている雪風と頑張って登ろうとしている夕立、時雨プラス

 

「翔鶴姉、あれ取れる?」

「私では無理ですね…航空機使うと最悪割れてしまいますし」

「だよねぇ…」

 

どうやって取ろうか考えている五航戦の2人

まず、説明を

1人目、睦月型駆逐艦卯月

睦月と似たような見た目である

あと、泣き虫だったりも…

そして、アークロイヤル盗撮事件の第2被害者である

2人目、陽炎型駆逐艦雪風

幸運な船である

実際の駆逐艦の方では1度も沈まなかったと言う実績を持つ

あと、遊園地に興味があるとか無いとか

3人目、白露型二番艦時雨

これまた幸運艦

そして、山城と扶桑に憧れている

憧れているのは船の時代の話なので山城、扶桑に何があったのかは調べてみよう!

4人目、白露型四番艦夕立

別名ソロモンの狂犬

狂犬と言われてはいるが…基地ではほぼ犬である

ディスクぶん投げると飛びかかって持ってくるらしい(時雨情報)

なお、作者は夕立を入手するために1週間費やしました。

5人目、五航戦瑞鶴

ユニオンのエンタープライズ別名クレイゴーストをライバル視している

そのエンタープライズを超えるために日々鍛錬を積んでいる

そして、姉思いである

最後、五航戦翔鶴

翔鶴が持つ笛で奏でる曲は1級品

しかし、『先輩』(主に赤城)を煽る所もある

お願いだから喧嘩しないでくれ…

 

 

「睦月が天城と俺を連れてきたのはあの風船を取って欲しいからか」

「そうなの!」

「私では、厳しいですね…梯子を使っても取れる高さではありませんし、木登りをした事はありません」

 

大木のほぼ上に風船が枝に引っかかっている

高さはだいたい10mくらい?

 

「あ、指揮官!」

「ん、瑞鶴こんにちは」

「こんにちはってそんな状況でも無いけどね…」

「大丈夫、睦月から聞いた。俺に任せてくれ」

「へ?」

 

「着てきてよかった」

 

和服を脱ぎ、丁度着ていた運動着に早変わり

 

「瑞鶴ちょっと持っていてくれるか」

「いいけど…何するつもり?」

 

瑞鶴に脱いだ和服を持たせる

そして、軽く準備運動をして

 

「ふぅ…」

 

大木に向かって走り出し

 

「し、指揮官!?何してるのだー!?」

「よっ!!」

 

大木に飛びかかり

両手両足を使って上へ上へと登っていく

 

「卯月ー!俺に任せろー!」

 

一方下では…

 

「何であんなに登れるのだ!」

「夕立も見習わないとね」

「時雨こそ!」

「しゅきかんがんばってー!」

「指揮官様は本当に何者なんでしょうか?」

「天城さん…私も同じ考えです。翔鶴姉、指揮官何者だと思う?」

「身体能力お化けかしら?」

 

「…ふぅ、結構登ったぞ」

 

ハイペースでやると転落する可能性があるのでゆっくりと登っていく

 

「おっ、あったあった」

 

枝に引っかかっている風船に大分近づいた

 

「ここからは慎重に行かないと大怪我だな」

 

軽く言っているが地上から10m上にいる

真っ逆さまで落ちて行ったら怪我じゃ済まない

慎重に枝をかき分け風船に近づいて行く

 

「もうちょっと…」

 

限界まで風船に手を伸ばす

 

「取った!」

 

風船の紐を掴み自分の手首に縛り付ける

 

「あとはここから降りるだけだな」

 

大木の隙間に足と指を挟みちょっとずつ降りていく

その時

パキッ

 

「あっ!?」

 

掴んでいた枝が折れる

 

「…危ねぇ!」

左手で他の枝に捕まる

これだから怖い

慎重に降りないと本当にお陀仏するかも…

 

 

 

 

 

 

「よいしょっと、卯月!はい風船」

「しきかん…ありがとう!」

「しゅきかん、ありがとう!」

「2人ともどういたしまして」

 

睦月と卯月の頭を撫でる

 

「ふぅ…瑞鶴和服預かってくれてありがとうね」

「うん、どういたしまして!ところで指揮官」

「何?」

「指揮官って何者なの?」

 

何者と言われましても…

 

「普通に人間だが…」

「人間の身体能力を超えていますよ」

「そうか?」

「そうですよ、まるで獣です」

 

と、翔鶴が話す

 

「獣ねぇ…懐かしいなその名前で呼ばれるの」

「そうなのですか?」

「小さい頃から木とか高い所沢山登ってきたから獣とか猿とか言われてたわ」

 

まぁ、俺にとって獣とか猿は褒め言葉だしな!

 

「さてと、そろそろお昼だし今日は重桜で食べていこうかな?」

「あ、なら皆で食べに行こうよ!」

「その意見いいな瑞鶴!」

 

 

この後、皆で仲良く魚の煮付けを食しました

美味かったです




はい、次からはゲーム大会編です!
そして、皆様に主人公のプロフィールを見せていなかったのでこの場をお借りして紹介させて頂きます!
『朧月 心』
身長185cm、体重75kg
アズールレーンにハマった1人
生前の頃はバスケットボール部に所属
身体能力は化け物級に良いが、頭脳は少々低め
凄い唐変木である

このようなプロフィールとなっています
1話目にも入っています
誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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ゲーム大会編 その1 その日、ゲーム大会が始まりました

「それでは!ゲーム大会開始にゃ!」

 

はい、唐突に始まりましたゲーム大会

今は個人戦の戦いを見ています

各陣営も張り切っていますね

素晴らしいと思いますね、はい

え?何か口調がおかしくないか?ですって?

その理由は1時間前の出来事…

 

 

「指揮官のゲームの実力は知っているから個人戦では出せられないにゃ」

「だよなぁ…という事は団体戦は出れるんだよな?」

「そうにゃ!」

 

良かった…ん?

あれ、団体戦なのに俺一人じゃん

 

「ちょっと待ってくれ、団体戦は俺1人?」

「1人にゃ」

「仲間は?」

「いないにゃ」

 

マジか…

あ、そう言えばゲーム大会の優勝賞品結局分からないんだよな…

 

「なぁ、明石ゲーム大会で優勝すると何が貰えるんだ?」

「それは、個人戦にゃ?団体戦にゃ?」

「2つあるのか…じゃあ、個人戦は?」

「指揮官が優勝者の部屋に1泊するにゃ」

「何でだよ…」

 

割とヘビーだな

てか、それは罰ゲームじゃないのか?

自分の部屋に男を入れるなんて…

 

「ちなみにこれは艦船通信のアンケート結果でこれになったにゃ」

「何で、皆これなんだよ…んじゃ、団体戦は?」

「勝った陣営に2泊3日にゃ」

「何で俺が泊まる系が多いの!?」

 

本当に誰得だよ…

 

「でも、指揮官2個目は指揮官がみんなに言ったんだにゃ」

「え、いつ…」

 

心当たりがある

北方連合訪問その2の時のLIVEの最後だ

 

『ご褒美に1位になった陣営にお泊まりしに行こうかな?なんて…』

 

そうだな、言ってたな

 

「あーうん、心当たりあるな」

「そうにゃ、指揮官自分の発言に気をつけるにゃ」

「善処しよう…」

 

と、まぁ自分の言葉に後悔したのはいい

だが、ここまで地獄絵図になるとは思わないじゃん

加賀と赤城が本気でぶつかり合って

ウォースパイトがエリザベスと互角に戦ったり

エンタープライズとその後輩のエセックスが潰しあって…

その他諸々

いやぁ…怖いね

 

「明石、ちょっと外の空気吸ってくる」

「わかったにゃ」

 

 

 

 

 

「…はぁ」

 

桟橋に腰掛ける

夕日が綺麗だな

そんな、綺麗な夕日に向かってため息をする俺もあれだが…

 

「…」

 

自分の右腕の脈を確認する

やっぱり鼓動は感じる

ずっとこれは夢なんじゃないかって思ってきた

痛い思いもちょっとはしたが…

 

「指揮官、何をしている」

「…摩耶か」

 

高雄方重巡洋艦三番艦摩耶

姉は、愛宕、高雄

妹は鳥海

性格は高雄に似ている

用がない状態で近づくと斬られると言われているが斬るところを見たことが無い

 

「どうした、ゲーム大会に出ていたんじゃないのか?」

「ぼくは初戦敗退した…愛宕姉さんに負けて」

「そうか…」

「悔しい…!」

 

と、俺の隣に座り呟く

 

「人にも向き不向きがあるんだ、気にしない方がいい」

「でも…」

「いいんだ、摩耶だって戦場に行けば己を発揮するだろう?それと同じだ」

「…初めて会った頃から思ったけど、指揮官って変なやつ」

「ぬっ!?」

 

そんなにストレートに言われるとちょっと…

まあ、正直者は摩耶の良いところかもな

 

「用がないなら近づいたら斬るって言ってたのに、遠慮なく来る」

「1人も孤独を作らせたくないんでな」

「でも、指揮官は1人で問題を抱える。さっき何を考えてたの?」

「…見てたのか」

 

 

 

 

「俺、本当は今経験してるのは夢じゃないかって思ってるんだ」

「夢…?」

「そう、俺は電車に轢かれて死んだ筈なんだ…でも、今はこうして艦船達と共に生きている。分かっているんだが、どうしても夢じゃないかって」

「…指揮官」

突然、摩耶が抱き締めてきた

 

「ま、摩耶!?」

「指揮官、温かいか?」

「そりゃ、人肌を感じてるし…」

「なら、夢じゃない」

「えっ?」

 

 

「ぼくの温もりを感じているなら夢じゃない。ぼくも最初指揮官がこちらの世界に来た時夢だと思ったよ。でも、愛宕姉さんがぼくを抱きしめてくれたんだ。それで『お姉さんの温もりを感じる?感じるならこれは夢じゃないわ』ってだからぼくが指揮官に教える番」

「摩耶…ありがとう」

 

正直者で真っ直ぐで…それにて優しい

愛宕、高雄にとったら誇らしい妹

鳥海にとったらかっこいい姉かな?

 

 

 

 

 

「あら、摩耶ちゃん大胆ね」

「ッ!?」

「グハァ!?」

 

摩耶に突き飛ばされる

 

「あ、愛宕姉さんいつからここに!?」

「うーんと、『ぼくの温もりを』…」

「ちょ、ちょっと止めて…恥ずかしい!」

「いてて…」

 

もうちょっと加減を知ってくれ摩耶…

 

「指揮官、大丈夫か?」

「指揮官、大丈夫ですか?」

「あ、あぁありがとう高雄、鳥海」

 

高雄型重巡洋艦四番艦鳥海

朗らかで親しみやすい性格をしている

どちらかと言うと愛宕に近い

なお、摩耶とは違い対空は強化されなかったとか

 

「というか、何でみんなここにいるの?」

「拙者は、天城どのと戦い負けた…」

「私は、そもそもゲーム大会に出場してません。ゲームはあまり得意ではありませんしね…」

「お姉さんは、摩耶ちゃんに勝ったから次はユニオンのロングアイランドちゃんね。正直勝てるかどうか分からないけど…」

「姉さんに負けた…」

「お、おう…」

 

暗いな…元気だせー

 

「そういえば、指揮官。私、指揮官の『赤い刀』見てみたいです!」

「あぁ、あれか」

「指揮官も刀を持っているのか?」

「持っている…と言うよりかは『出せる』かな?愛宕と高雄は見た事あるしね」

「えぇ、指揮官の刀は普通のとちょっと違うもの」

「まさに妖刀だ」

「妖刀…ねぇ」

 

まぁ、鳥海が見たいって言うなら見せるか

右手に力を込めて…

 

「ほい」

 

刀を展開する

 

「わぁ…本当に刃が真っ赤ですね」

「指揮官が刀を持っているなんて知らなかった…」

 

と、摩耶と鳥海は興味を示している

 

「指揮官、刀に名前をつけないのか?」

「名前?」

「あぁ、拙者はつけてはいないが、そんな特別な刀ならせめて名前は必要ではないか?」

「あぁ、村正とか雷切とか?」

「そうだ」

 

名前って言われてもな…

ずっと『赤い刀』って言ってたし

 

「うーん…」

「赤い刀だったらシンプルに『紅刀』では?」

「『赤刀【愛】』はどうかしら♡」

「それは刀の名前なのか…?」

 

悩んでいると

 

「…焔」

「ん?」

 

摩耶がボソッと呟いた

 

「ぼくの意見だが…『焔』はどうだろう。赤いオーラを感じるから」

「焔…いいな!」

 

よし、決定

この赤い刀を『焔』と名づける

 

「摩耶ありがとな」

「別に、大したことはしていない」

「摩耶ちゃんも素直じゃないわね」

「何故、拙者を見る!?」

「え、だって高雄姉さんも指揮官に…」

「やめろ鳥海!」

「仲良いな…」

 

高雄型の皆と話したしそろそろ会場に戻るか

 

 

帰ってからおよそ20分

遂に個人戦の決勝が始まろうとしている…!

 

「さぁ!個人戦も遂に最終決戦にゃ!」

「お、おう明石も盛り上がってて何より」

 

「まず、ここまで優勝候補である『綾波』を倒して指揮官に対する愛だけで上へ登り詰めた、『重桜のやべーやつ』赤城にゃ!」

「指揮官さまー、赤城が勝つ所を見ていてくださいね」

 

へぇ、綾波に勝ったのか

すると

 

「ん?」

 

裾を引っ張っている人がいる

 

「…」

「お、綾波」

 

綾波が裾を引っ張っていた

 

「赤城に負けちゃったのです」

「おう、ナイスファイトだったぞ」

「でも、あまり悔しくないのです…?」

「そっか、綾波俺の隣で決勝みるか?」

「分かったのです」

 

と、言って俺の隣のイス…

ではなく俺の膝の上に座った

 

「綾波?」

「指揮官、綾波はここから見たいです」

「まぁ、良いが…」

 

「続いて、優勝候補綾波に続く優勝候補『ロングアイランド』にゃ!」

「幽霊さん、本気出しちゃうの!」

 

ほう、ロングアイランドは決勝まで行けたのか

 

「以上と言いたいところですけどにゃ…」

「ん?」

 

会場がざわめく…

 

「こんな、普通の戦いは面白くないにゃ!」

「いや、普通でいいだろ」

 

明石が司会席から立ち上がる

 

「なら、『3人目』の実力者を入れるにゃ!」

「だから何で!?」

 

会場はブーイングではなく歓声が上がっている…

 

「3人目は…優勝候補の『ロングアイランド』と『綾波』を完膚なきまでに叩きのめしたこの人!我らが指揮官にゃ!!」

「いや、個人戦出れないって言ったろ!?」

「リップサービスにゃ」

「てめぇ…」

 

この猫…

まぁ、いいけど

 

「し、指揮官さまが相手ですの!?」

「どうやらそうらしい…」

「指揮官が相手…リベンジなのー!」

「おう、かかってこい」

「なお、この戦いで勝った人には『指揮官のお泊まり券』と『1日指揮官の妹になれる券』が貰えるにゃ!」

「後半知らん!?」

 

何それ!?

 

「ちょ、ちょっと待て!明石、前半は聞いたが後半のは何!?」

「読んで字のごとくにゃ」

「詳しくは?」

「妹になった人の自由にゃ!」

「てめぇ!!」

 

とんでもない券作りやがって…

それに、要らないと思う…

 

「うふふふふふふふふ…指揮官さまの妹…♡」

「指揮官の妹に、なれる…」

「あっ、死んだわこれ」

 

勝たないと何されるか分からねぇ!

 

「なら、仕方ねぇ…綾波行ってくる」

「い、行ってらっしゃいです」

 

 

 

 

 

「赤城、ロングアイランド、俺のマジを見せてやる!」

「それではゲームスタートにゃ!」

 

3…2…1…

START!!

 

 

 

 

 

 

 

 

『Gameset!』

 

「「え?」」

 

開始から50秒決着

 

「け、決着にゃ!」

 

会場が静寂に包まれる

 

「…つ、疲れたぁ!」

 

一気に脱力する

 

「し、指揮官さま…強すぎます…」

「指揮官何者なのー!?」

 

 

 

 

 

「自分でも分からん…」

 

ゲームをめっちゃやったことがあるくらい

 

「し、指揮官ご褒美の券は…」

「あっ」

 

そうじゃん、俺が勝ったら虚しいだけじゃん!?

 

「じゃあ、赤城とロングアイランドにあげて」

「い、いいんですか!?」

「いいのー!?」

「…まぁ、うんしょうがない」

 

正直やりすぎた…

 

「あぁ、でも2人共日付はずらしてくれよ?俺は1人だからな」

「わかりました♡」

「わかったのー」

 

これにてゲーム大会個人戦終幕!

(指揮官はゲーム強いです)




はい、ゲーム大会が始まりましたね!
今の所ゲーム大会編は3話の予定です
残りの2話もお楽しみに!

あと、裏話ですが…この作品の主人公『朧月心』はなんと私のリア友が元ネタとなっております!

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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ゲーム大会編 その2 その日、己の本気を見せる時

「ふぅ…」

「お疲れ様です指揮官」

「あぁ…ありがとう綾波」

 

秘伝冷却水をくれた

ありがたい…!

 

「…ぷはぁ!染み渡るぜぇ」

「指揮官は、おじさんなのです?」

「まだ、高校生だ」

 

この歳でおじさんは死ぬ…

 

「にゃー!では、30分後団体戦を始めるにゃ!陣営代表者5名ステージに上がってにゃ!」

 

各陣営から5名選抜

誰だろう…

 

「あ、綾波行ってくるです」

「ん、綾波が選抜か行ってらっしゃい」

 

綾波が俺の膝から降りてトテトテと走っていく

 

「えーっと?」

 

鉄血はローン、ツェッペリン、ドイッチュラント、Z23…

あとは?

 

「よっ、指揮官元気にしてるか?」

「ん?あぁレーベ元気だよ」

 

1934型駆逐艦Z1

全称はレーベレヒト・マース

かなり男勝りな性格をしている

そして、イケメン

気配りも出来る、優しさもある

…なんか、男として負けた気がするな

 

「なら良かったぜ!」

「そっちも元気そうで何よりだ、ところで鉄血の代表者があと一人足りないんだが…あと一人は?」

「もちろんこの俺、レーベ様だ!」

 

へぇ、レーベが代表者か…

なんというかちょっと以外だったな

 

「頑張ってくれよ」

「あぁ!任せろ指揮官!」

 

頑張ってくれよとは言ったけど…これからその戦いに俺も入るんだよなぁ…

 

 

さてさて他は…

重桜は天城、赤城、愛宕、瑞鶴、綾波

北方連合は、ロシア、タシュケント、アヴローラ、ガングート、チャパエフ

ロイヤルはベルファスト、シェフィールド、シリアス、ダイドー、ケント

 

おっと、メイド隊オンリーじゃん

 

ユニオンはエンタープライズ、ロングアイランド、エセックス、クリーブランド…

その時

 

「指揮官様ァァァァァ!!」

「な、何だァ!?」

 

大鳳がこちらに向かって全速力で走ってくる

という事は…

 

「待ってよー、大鳳ー!」

「やっぱりアルバコア!」

 

ガトー級潜水艦七番艦

サラトガに続くイタズラ好きの艦船

なお、何故大鳳が逃げているのかと言うと…まだ、船の時代の時に大鳳はアルバコアによって沈められた…

しかし、大鳳の説明の時に話した通り今ではこんなに仲良しである

…アルバコアの一方的と思えてしまうが実際は仲が良い

んで、大鳳はこっちに向かって走ってるくのは良いんだがこれからどうs…

 

ズドム

 

「グハァァァ!?」

「指揮官様!!助けてください!!」

「ば、バカ!近い!まって色々当たってるからまず離れて!!」

「指揮官様ァァ!!」

 

大鳳の柔らかい感触が…

いやいや!!心頭滅却せよ…!

我は柔らかい感触に屈指ないz…

 

ズドン

 

「むぐぅぅぅ!?」

 

何も見えん!

 

「指揮官!サプラーイズ!」

「あふあこは!いいかははなせなはい!(アルバコア!良いから離れなさい!)」

 

く、苦しいッ…

 

「ん”ん”、ぬぁぁ!!」

 

無理やりアルバコアを顔から剥がす

 

「あー、剥がされちゃった」

「剥がすよ!あぁ、死ぬとこだっだ」

「ねぇ!大鳳!!」

「聞けよ!」

「って、あれ?」

「ん?」

 

大鳳の返事がない?

 

「」

「あ、気絶してる」

「気絶してる!?」

 

ほ、本当だ…白目むいてる

 

「と言うかアルバコアはどうしてここに?」

「ゲーム大会のせんばつ?に出るのに会場分からなかったから大鳳に聞いたの!でも、大鳳が逃げるから追いかけてきた!」

「そ、そうか…ユニオンの選抜はそこだからな」

「ありがとー、指揮官!!」

 

しょうがない、大鳳が目覚めるまで俺が介抱しておくか…

 

「今回は、1番勝ち点の多い陣営を優勝とするにゃ!もちろん!勝った陣営には…『指揮官が陣営に2泊3日する券』をプレゼントするにゃぁ!!」

 

歓声が上がる…

いや、俺からしたら獣の雄叫びか

お願いだからこの小説は全年齢対象向けだからやばい事はしないで欲しい!

作者だってそういう事全然分からないから、出来る限りは…

ohagi「(´・ω・`)」

 

「では、最初は重桜対ユニオンにゃ!代表者はステージに上がってにゃー!」

 

重桜対ユニオンか…

瑞鶴が闘志で燃えそうだなエンタープライズ居るし

 

「Hey!指揮官!」

 

トントンと肩を叩かれる

 

「ん?ケントにダイドーこんにちは」

「こんにちはー!」

「こんにちは、ご主人様」

 

まず、ケントから

カワンティ級巡洋艦でありケント級ネームシップケント

ロイヤルメイド隊で活発的な子

あと、ケントの口癖で喋る前に何かしらの単語を入れるのだが…本人曰く適当らしい

あと、とても装甲が薄い

次にダイドー

ダイドー級防空巡洋艦ネームシップダイドー

シリアスと同じ努力家

何故かは知らないが、『働かないと指揮者捨てられる』と思っているらしい…

捨てるつもりは無いし働かなくても捨てない

むしろ頼む休んでくれ

 

「How?大鳳さんはどうしたの?」

「察してくれ」

「…なるほど」

 

苦笑いをするケント

 

「というかケントは分かるんだが…ダイドーが代表はびっくりした」

「ご主人様に見て欲しくて…全力で練習しました」

「そ、そうか…」

 

な、なんと言うか全力出すところが違う気がする…

 

「ダイドーもケントも頑張ってくれ」

「Huh、任せて指揮官!」

「ご主人様に心配してもらえるなんて…!」

 

 

 

「…んん」

「お、目が覚めたか」

 

大鳳が目を覚ました

 

「し、指揮官様?」

「あぁ、無理に動こうとするなゆっくり休んでおけ」

「わかりました…」

「あ、ちゃんとした枕持ってくればよかったか」

「え?」

 

俺みたいな固い枕じゃ大鳳が辛いかもな

天城とか呼んで…

 

「し、指揮官様!?私、膝枕されてますの!?」

 

ビックリした!!

 

「お、おう…」

「指揮官様…大鳳の頭を撫でてくれませんか?」

「構わないが、良いのか?女性の髪は命を扱うのと同じと聞いた事あるが…」

「私の命は既に指揮官様に預けていますわ」

「…ありがとう」

 

そう言って大鳳の頭に静かに手を置き…

撫でる

 

「んん…指揮官様お上手ですね」

「そうかい」

「指揮官様には妹や弟が居たのですか?」

「どうした急に?」

「指揮官様の手から真心を感じます、全てを大切にしようと」

「そうか…まぁ、妹や弟、プラス言うなら兄も姉も居なかった。欲しいとは思った事は何回もあるが…」

「…ねぇ、指揮官様」

「どうした?」

 

と、大鳳が俺の右頬に手を添えて

 

「今だけ、私の事を妹と思ってくれませんか?指揮官様に撫でられる事、大鳳はとても嬉しくて…」

「分かった、良いよ」

 

そう言って、優しく大鳳の頭を撫でる

こんな、幸せな日々もあるんだな…

 

「さぁ!重桜対ユニオン1回戦目!瑞鶴対エンタープライズにゃ!両者ステージに上がるにゃー!」

「おぉ!瑞鶴が燃えるねぇ!なぁ大鳳見に行き…」

「…すぅすぅ」

 

寝ちゃったか…

綺麗な寝顔をしている

 

「おやすみ、大鳳。おやすみ妹よ…」

 

さて、ゲーム大会に戻るのだが…

瑞鶴とエンタープライズの戦いはとても激しい物だった

 

 

「グレイゴースト!負けないよ!」

「来い!瑞鶴!」

「くらえっ!!」

「甘いっ!!」

 

最後の一撃は…

 

「グレイゴースト!!もらったァァァ!!」

「なっ!?」

 

『Gameset!!』

 

「勝者瑞鶴にゃー!!」

「や、やった…グレイゴーストに勝てた!!」

「…いい戦いだった、瑞鶴!」

 

そうして2人は固い握手をした

 

「いい友情だな…」

「んん…?」

「お、大鳳おはよう」

「え、指揮官様大鳳寝てました…?」

「あぁ、ぐっすり」

「その…良い睡眠をくださりありがとうございます」

「いいよ、可愛い妹」

「ぴっ!?」

 

大鳳が顔を真っ赤にした

 

「そ、そうですわね…では、大鳳は観客席に戻ります」

「ん、気をつけてね」

 

そう言って大鳳はそそくさと席へ戻って行った

んで、総合結果どうなったと言うと…

どうして、全陣営同点なんだい?

はぁ、同点ってことは…

 

「では!指揮者に5対1で戦い1番指揮官にダメージを与えた陣営を優勝とするにゃ!」

 

ほらなぁァァ!!

絶対5対1になると思った…

…対戦相手は?

 

赤城、エンタープライズ、ローン、ロシア、ベルファスト

うん、死んだ

 

「はぁ、勝てるかコレ…」

 

重い足取りでステージに上がる

 

「指揮官様、リベンジをさせていだだきますわ!」

「指揮官、負けないぞ!」

「指揮官…私と殺し合いしましょ?」

「同志指揮官、同じ志を持っているが今回は敵として戦わせてもらう!」

「ご主人様、負けませんよ?」

「…死んだなこれ」

「では…ゲームSTARTにゃ!!」

 

と、ゲームはスタートした

ちょっとばかりのハンデ(残機3)は貰っているが…

 

「これは…!厳しいぞ!!」

 

流石に5人は捌ききれん!!

 

「ここですわ!!」

「甘い!!」

「指揮官、隙だらけですよ?」

「ぬぅ!?」

「あっと!ローンが指揮官の残機を1つ減らしたにゃ!!」

「流石、ローン様ですね…でもこれからです!」

 

 

 

 

 

 

「…ふふっ」

 

いいぞ

 

この戦いて得られる刺激

遊びとしての楽しさ

そして…

 

「ヒャハハハハハッッ!!」

 

 

久しぶりに感じるこのアドレナリン!!

 

 

 

「もっと俺を…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「楽しませろォォォォ!!!」

 

 

ここからが本気だ。




ゲーム大会編その2が終了しました
次でゲーム大会編は終了となります
そして…次のゲーム大会その3では視点がエンタープライズになります!
指揮官の本気をお楽しみに!

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが温かい目で見守ってください。


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ゲーム大会編 その3 その日、彼は…

ここで勝てば…指揮官と一緒に過ごせる!

絶対に負ける訳にはいかない!

 

「…ふふっ」

「…?」

 

指揮官?何を笑っているんだ?

 

「ヒャハハハハハッッ!!」

「!?」

 

指揮官!?

なんだ…このピリピリ伝わる空気は!?

 

「もっと俺を…楽しませろォォォォ!!」

 

指揮官の雰囲気が変わった!!

いつもの優しい感じはなく…

まるで暴走しているかのような

 

「ヒャハ八ッ!ローンどうした?好きだらけだぞ?」

「くっ…!?」

「もらいましたわ!」

「赤城…まだまだだ、ローンに構っているからと言って全員が見えている訳では無い!」

 

プレイスタイルも一新して、守りではなくひたすら攻撃

しかし、私達の動きも見えているので完全に我を忘れている訳では無いのか…

 

「まず1人ぃぃぃ!!」

「なっ!?」

 

ロイヤルのベルファストがやられてしまった…!!

 

「貰ったぞ同志指揮官!」

「…ロシア、俺の隙は誘う為の罠だ!」

「何っ!?」

「До свидания любимый」(さよなら大切な人)

 

次にロシア…

 

「あとは…エンタープライズ、赤城、ローンだけか」

「…これが指揮官様の本気なのですね」

「…やはり、戦いはこうでないと!」

「絶対に栄光を手にする…こちらも本気で行くぞ指揮官!!」

 

 

 

 

 

 

 

「Do you run away like a child? If you don't want to die, come on!」(子供のように逃げ出すか?死にたくなければ本気でこい!)

 

 

「くらえ!」

「こちらも!」

「くらいなさい!」

「…いいねぇ」

 

全てかわした!?

 

「5人とも強いな、生前の頃でも俺をここまで追い詰めたものはいなかったな…嬉しいよ、こんなに楽しい戦いも久しぶりだ」

「…」

 

私達5人とも黙る…

 

「だが、楽しい時間には必ず終点が訪れる…」

 

 

 

 

「悪いが終いだ」

 

その言葉を聞いたと同時に

 

「こっちの台詞だァァ!!」

 

ローンが単独で指揮官に攻撃を仕掛ける…

しかし

 

「ッ!?」

「ありがとうローンまたゲームしような」

 

ローンの一撃は受け止められ指揮官の攻撃をくらいローンも脱落…

 

「…あと2人だ」

「エンタープライズ」

 

突然、赤城がこちらに話しかける

 

「…何だ」

「私に合わせて」

「…任せろ、人数差では勝っている、ここからだ!!」

 

ここは赤城と手を組み指揮官に攻撃を開始する!

 

「吹き飛べ!」

「甘いぞ!」

 

指揮官が赤城の攻撃を受け止める

 

「ここだ!!」

「…!!」

 

その隙を狙った一撃…やっと指揮官にダメージを与えられた!

 

「よくやったぞ赤城」

「そちらもね」

 

ここから大逆転の始まり…

 

「…これじゃ、俺の負けだな」

「え?」

 

何を、言ってるんだ?

 

「久しぶりに本気を出させてくれてありがとうベルファスト、ロシア、ローン、赤城、エンタープライズ…」

「どういう意味だ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺の集中の限界が…来た…みた…い…だ」

 

次の瞬間

バタッと指揮官が椅子から倒れた

 

「指揮官!?」

 

慌てて指揮官に走りよる

 

「指揮者!!どうした!!指揮官ッ!!」

 

必死に喋りかけるが返事がない…!

悪い冗談はやめてくれ!

 

「エンタープライズさん、ちょっと失礼」

「ヴェスタル…」

 

ユニオン所属工作艦ヴェスタル

明石と同じ工作艦だがやっている事は違っていて明石は店、ヴェスタルは医療関係をしている

 

「とりあえず、指揮官を学園の保健室に運びます!誰か指揮官を運んでくれる方お願いします!」

「私が行きます!」

「エセックスさん…ではお願いします」

「エセックス…」

「先輩、大丈夫です指揮官は絶対に助かります!」

 

ユニオンの最新鋭空母エセックス級ネームシップエセックス

私の良き後輩であり新しいリーダーにふさわしい彼女

ネームシップである事を誇りに思っておりそこら辺で無理をしそうな子だ

 

「私もついて行きますわ」

「赤城…」

「指揮官様の危機とあれば赤城は何時でも駆けつけますわ」

「分かった、共に行くぞ!」

 

私、赤城、エセックス、ヴェスタルで指揮官を保健室に運ぶ

 

 

 

 

指揮官…貴方の体に何があったんだ…?




投稿遅れてしまい申し訳ありません…
今回はエンタープライズ視点で書きました!
今後の指揮官はどうなってしまうのか…お楽しみに!

なお、この話は今後毎週日曜日に投稿しようと思います

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください


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その日…目が覚めました

「…」

 

目が覚めた

何も無い空間

 

「やっぱり、『極限集中』使うとこうなっちゃうのは生前と同じ…か」

 

極限集中

俺が虐められていた時手に入れた技

全神経を一点に集中する事で発動する事が出来る

極限集中の間は回りが少し遅く見えたり太刀筋が早く見えたりとゲームみたいな技を体に宿している

しかし、代償は大きい

ゲーム大会の時に俺は倒れたと思う

この力の代償は全神経をフル稼働させる為何かしらが脳に起きるか自分でストップをかけると、フル稼働させた肉体は強制的に休みに入る

例えるなら、パソコンで言う強制シャットダウンって訳だ

 

「…ここも何も変わっていないのか」

 

何故か分からないが、この極限集中を使って眠りについた後必ずこの何も無い空間に入る…

昔の俺はこの景色を『心の中の景色』と命名した

我ながら厨二病みたいな名前をつけたもんだ

 

「…ん?」

 

しかし、1つ違う点があった

 

「あれは、焔?」

 

そう、焔

俺の赤い刀が地に突き刺さっていた

 

「なんで、焔が…」

 

とりあえず引き抜こう

両手で刀を握り一気に引き抜く

 

「ふん!!」

 

焔は地面から離れ自分の手に握られる

その時

 

「熱っ!?」

 

焔が突然燃え始めた

 

「な、何で…」

「お主、気がついたか?」

「誰だ!!」

 

何処と無く女性の声が聞こえる

 

「ここにおるじゃろう」

「いや、何処!?」

「下を見ろ下を!」

 

言われた通り下を見る

 

「…刀しかないぞ!」

「その刀が我じゃ!」

 

嘘だろ!?

 

「主、我の名を言うてみ」

「…焔?」

「うむ、ちゃんと覚えているようじゃの」

 

焔であっているのか…

実際この刀の命名者は摩耶の筈なんだがな…

 

「して、主よ」

「何だ…?」

「何故、この空間に我が居るのかわからんのじゃろう?」

「わからん、と言うか刀の喋る感覚ってこんな感じなのね」

「おっと、我の姿を見せてなかったか失敬」

 

焔がより燃え上がり…

 

「どうじゃ?これが我が姿、見惚れたか?」

 

…小さな子が出てきた

 

「いや、子供かい」

「なぬ!!子供じゃないわァ!!立派な大人ぞ!?」

「その見た目で言うのか?」

「…何故小さいのじゃ?」

「知らんわ!!」

 

焔?

赤髪で頭に耳が生えている

よく見る狐の擬人化みたいな感じ

見た目はすっごい幼い

なお、鞘に『刀の焔』がしまわれていた

 

「んで、何故この空間に居るんだ?」

「良くぞ聞いてくれた!」

 

ふん!と胸を張る焔…その姿は完全に子供だった

 

「む、今失礼な事を考え思ったな!」

「い、いや何も考えてない…」

「体と技は一心同体!主の考えなぞ聞こえとるわ!」

「マジか!?」

 

や、やべぇ…変な事考えないようにしよう

 

「んで、何故ここに?」

「主は、コードGに助けられた身だろう?」

「知っているんだな」

「モチのロンじゃ!」

 

何だ、その返しは…

 

「それで?コードGがどうしたんだ?」

「我もコードGに近い存在なのじゃ」

「近い存在?」

 

というと?

 

「『コードG』とは実際には存在しなかった船、主に分かるように言うなら『開発艦』と言えば良いか?」

「…なるほど、分かる」

 

いや、待てよ

コードGが開発艦に近いのは分かるが…開発艦はそれ相応の経験値と時間とキューブ等などがかかるはず…

 

「まぁ、その考えに行き着くのは当たり前じゃの」

「…心読めるんだったな」

「主の心だけじゃ」

「読まれるのは嫌だが…疑問にすぐ答えられるのはいいと思う」

「んー、褒められるのも良い物だな!」

 

狐の耳がピコピコ動いている…

やっぱり子供じゃん

 

「子供じゃない!」

「はいはい…まぁ、さっきの話をまとめると、コードGに似ている焔も開発艦に近い存在って事だろ。じゃあ、何故ここに?」

「…その理由は主がこの世界に来る前の事にある」

「俺が死ぬ前か…」

 

 

 

 

 

「我は、この世界のセイレーンと戦っておったのじゃ」

「ほう」

「コードGと共にとはいかなかったが私はアズールレーンの基地の防衛をしていた」

「なるほど、なら皆焔の事を知っている」

「誰も我を知らぬ」

 

それは…おかしくないか?

アズールレーンの基地の防衛をしていたなら誰かしらは知っているはずでは?

 

「そもそも言うが我はアズールレーン所属ではない」

「なら、何故基地を守ったんだ?」

「…実を言うなら我も『極限集中』の技を持っておる」

「…」

「そして、コードGから聞いたのじゃ我と同じ技を持つものを、コードGの大切な者を」

「なら、同じ技を持つものと同じ空間に行けるってことか?」

「ご名答じゃ」

 

こいつも極限集中持ちなのか…

 

「なら、焔、アズールレーンに入らないのか?」

「残念ながら我は沈んでおる」

「…セイレーンにか」

「そうじゃ、戦いといえどいつかは散りゆく命、我ながら良い最後だった」

「…後悔はないのか?」

「あるといえばあるが、今のなっては気にはならん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただ、お主に質問があるのじゃ」

「質問?」

「主は、仲間を守る為に戦場に出る方か?」

 

仲間を守る為…

 

「それは…当たり前だ。だが、この体じゃ戦場に出ても足を引っ張ってしまう」

「かかっ!!やっぱり予想通りじゃ!」

 

急に笑いだした

 

「我ならその願いは叶えられるぞ」

「何ッ!?」

「ただ…主、分かっておるのか?戦場は簡単な場所ではない、簡単に命は消える」

「それは、人を守って死んだ人に話しているって事を理解しているのか?死ぬ覚悟くらい何時でも出来てる」

 

元は、自ら捨てた命

今となれば守る人は沢山いる

しかし、自分の命ひとつで助かるなら軽い物

そう思っている

 

「なら、我の力を継いで欲しい」

「焔の力…?」

「そうじゃ」

 

力は継いでいるんじゃないのか?

極限集中も焔の刀も…

 

「それではまだ不完全じゃ」

「まだあるのか?」

「コードGとは別の能力がある」

「へー…てかコードGから貰っている能力知ってるんだな」

「我は主の事をなんでも知っておる」

「…えぇ」

 

ちょっと…いや、だいぶ引くんだが…

 

「ちょ、ちょっと引かんでくれ!」

「実際になんでも知っているって言われた気持ちってこんななんだな」

 

アニメや漫画関係の恋愛話でよくありがちななんでも分かるってちょっと怖いね

恋人とかなら分かるけど…

 

「まぁ、いいや、んでその不完全なんだろ?今の能力じゃ」

「そうじゃ、我がお願いしたいのは主に我の『艤装』を使ってもらいたい」

「艤装って言うと…」

 

あれか、綾波で言うなら大剣と回りについた主砲とか魚雷とかか…

 

「ただ、待ってくれ、俺の記憶が正しければ艤装を使えるのは艦船だけの筈だが?」

「ご名答じゃ、じゃが主は『ほぼ人間』じゃろう?」

「いや…完全に人げ…」

 

言いきる前に1つ思い出す…

確かコードGのキューブが俺の心臓と合体してるだとか言ってたな

だから『ほぼ人間』…ね

 

「主の体は少しばかり艦船に変わっておる、だから我の艤装を使えるのじゃ」

「なるほどね…理解はしたが、その艤装は何処にあるんだ?」

「それは、主が目を覚ました時にすまほ?とやらを見れば分かるぞ」

「そうか…焔ありがとう」

「例には及ばぬ!」

 

…今気づいたんだが俺の心を読める人は焔とコードGか

なんか、今後心読める奴増えていきそう

 

「ではな、主よ。またいつか…」

「あぁ、じゃあな」

 

そう言って焔は消えていき視界が白く染っていく…

目覚める時だ…

 

 

 

 

 

 

 

「…んん」

 

目を覚ます

外を見ると少し暗くなっていた

 

「ここは?」

「あっ、指揮官!目が覚めたんですね!」

「ヴェスタル…?」

 

ヴェスタルが居るとなれば…病院か?

 

「ここは、学園の保健室です」

「学園…」

「実際は、指揮官を艦船病院に連れていこうとしたんですが…少々遠くてとりあえず様子見で保健室に連れてきました」

「そうか、心配かけたな」

「そうですよ!何人の艦船が指揮官を心配したと思ってるんですか!!」

「す、すまん…」

 

ヴェスタルが声を張る

こればっかりは少し罪悪感が…

 

「はぁ…反省してくれたならそれでいいです、それより」

 

ずいっとこちらに顔を近づけてくる

 

「倒れた理由を説明してください」

「は…はい」

 

俺はヴェスタルの放つ圧に負けた

 

 

「指揮官の技?」

「そう技、疲労とかそんなんじゃない」

「他の技とかはありますか?」

「もうない、これだけ」

「なら良いですけど…でも、エンタープライズさんから聞きました!指揮官レーション貰っていたんですね!」

「ギクッ!?」

 

エンタープライズ!?何故言ってしまったんだ!?

 

「エンタープライズさんにも言いましたが、これからはちゃんと栄養のある物を食べてください!」

「は、はい…」

「ちゃんと栄養を取らないと大変な事になるんですよ!例えば…

 

 

 

 

 

 

約10分後

 

 

 

 

 

 

指揮官!分かりましたね!」

「はい…」

 

明日からちゃんとした物を食べよう…

絶対にヴェスタルを怒らせちゃいかん

その時

 

「…ん?」

 

携帯から着信音が鳴る

ロックを解除し中身を見ると…

 

(これは…座標?)

 

何やら座標の数値がメッセージにて来ていた

これか、この場所に焔が…

ん?ちょっと待て他にも着信が来ているな…

 

 

 

 

赤城『指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様指揮官様』

 

シリアス『誇り高きご主人様誇り高きご主人様誇り高きご主人様誇り高きご主人様誇り高きご主人様誇り高きご主人様誇り高きご主人様誇り高きご主人様誇り高きご主人様誇り高きご主人様誇り高きご主人様誇り高きご主人様誇り高きご主人様』

 

エンタープライズ『なぁ、指揮官何時目が覚めるんだ?私は何時までも指揮官と一緒だぞ…』

 

ローン『ねぇ、指揮官?待たされる人の気持ちは考えた事ありますか?ずっと待っていると…私おかしくなりそうです』

 

 

 

 

 

「」

 

俺は静かにスマホを置いた

いや、一応目覚めた事を艦船通信で…

 

指揮官『目覚めました、心配をかけて申し訳ありません(´-﹏-`;)』

 

…なんで顔文字つけて送ったんだろう

おぉ…凄いコメントついた来すぎて読めん

 

「そういえばヴェスタル」

「はい、どうしました?」

「俺が倒れてから何日たってる?」

「指揮官が倒れてからは1日たっています」

「ありがと…と言うかゲーム大会の結果ってどうなったの?」

 

そうだ、俺が倒れたから1番がどの陣営か分からん

 

「指揮官?艦船通信もう一度開けます?」

「ん、あぁ…」

 

ヴェスタルに言われた通りもう一度見る

 

「これは…何?」

「各陣営の代表者でくじ引きをしてきますね」

「今?」

「そうですよ」

 

ポチッと押してみる

長門、エリザベス、エンタープライズ、ビスマルク、ロシアが1つの箱を囲んで座っている

くじ引きって聞いてなかったら単なる儀式だぞ

 

「…勝敗がつかなくなったからこうなったのか」

「ある意味これが1番平等ですけどね」

 

じゃあ、ゲーム大会いらないじゃん…

 

『では!各陣営の代表者!一斉にくじを引くにゃ!』

 

「おっ、始まるのか」

「どの陣営になるんでしょうね」

「ヴェスタルも気になるのか?」

「はい、少し気になります」

 

 

 

指揮官『ヴェスタルと結果を見ています』

赤城『指揮官様?他の女と居るのですか?』

指揮官『今、丁度目覚めたからしょうがない。また後で赤城に会いに行くから待ってて』

赤城『はい♡』

 

なんてチャットで会話を繰り広げていると

 

全員がクジに手を握った…!

 

 

 

 

勝者は…!




指揮官の技とオリジナルな艦船を出してみました!
なお、この『焔』と言う艦船は実際のアズールレーンには居ないのでご注意を!

プラスですが今回からアンケートを実施してみます!
内容は『次の話、お泊まり会でどの陣営に泊まるか』です!
各陣営のボタンがありますのでここがいい!と言う所に投票を!
とりあえず期間は2020年12月17日までとなります
※初めてアンケート機能を使うのでミスがあったら申し訳ありません…



誤字脱字、語彙力の低さが目立ってしまう可能性がありますが温かい目で見守ってください


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焔発見そして…

沢山のアンケート投票ありがとうございました!
思ったより多く来ていて私も驚きを隠せませんでした…
と言う訳でアンケート結果に則り重桜お泊まり編に決定しました!
しかし、お泊まり編に行く前に1つ話を挟みます…申し訳ありません


「おっ」

 

一瞬の刹那全員の棒の先を見ると…

長門の棒のみ先端が赤く染まっていた

 

『結果により指揮官の2泊3日の旅は重桜に決定にゃー!』

 

コメントは大嵐

あまりにもコメント来すぎて処理落ちしている

…ハズレを引いたエリザベス、エンタープライズ、ビスマルク、ロシアは明らか残念そうだ

 

『では、指揮官お泊まり券は重桜に渡すにゃ!いつ使うかは任せるにゃ』

 

そう言って長門はその券?を貰った

…なんか券を受け取った長門の腕がプルプルしてる

 

「あら、残念でした」

「ヴェスタル…すまんな」

「良いんですよ、でも指揮官の栄養関係の話はまだ終わってないですし、また今度お願いしますね」

「お手柔らかにな…」

 

ヴェスタルと軽く雑談をした後保健室を後にする

 

「ん”ん”~、重桜に2泊3日か…何か修学旅行みたいだな」

 

実際結構楽しみである

 

「…焔回収の為に明石の店に寄ってくか、ついでになんか喉乾いたし」

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませにゃー!」

「まだ開いてるんだね」

「もうそろそろ閉店にゃー」

「へー…今何時?」

「21:00にゃ」

 

もうそんな時間なのか…

さてと、明石に話すか

 

「なぁ、明石」

「どうしたにゃ?」

「ボートってあるか?」

「あるにゃ、でも何に使うんだにゃ?」

「ちょいと取りに行きたいものが海にあってな、出来れば明日の朝借りたいんだが…」

 

どうだ…?

 

「別にいいにゃ、でもレンタル料はかかるにゃ」

「おいくら?」

「1000円にゃ」

「OK、てかもう払っとく」

 

明石に1000円渡した

 

「毎度ありだにゃ!じゃあ、明日の朝に港に来るにゃ」

「わかった、あと手頃な飲み物ない?」

「酸素コーラしかないにゃ」

「死ぬ」

 

結局、何も買わず帰って静かに寝ましたとさ

 

 

 

 

 

 

 

 

「…これくらいでいっか」

 

いつも通りの時間に起きて軽く身支度

服装は上着を来てるが下は水着、スマホは防水袋、シュノーケル、エンタープライズから貰ったレーション…

これだけあれば十分か?

 

「さてと…港に行くか」

 

自室から歩いて約10分

 

「ついた!でも、明石居ないな…」

 

明石の姿がなかった

 

「ん?」

 

猫の手のスタンプが押された手紙と

 

「…マリンジェットじゃん」

 

海にぷかぷかと浮いた黒色のマリンジェットがあった

まず、手紙を読む

 

『指揮官へ

申し訳ないけど…急な店関係の仕事が来ちゃったにゃ…明石は居ないけど海を楽しんでにゃー!

明石より』

 

「楽しむ…か」

 

楽しめねぇだろうな…捜し物だし

 

「よし、行くか!」

 

マリンジェットに乗りエンジンをかけてスマホの電源を付け座標を見て確認する

 

「えーと、こっちか」

 

ちょっとだけ前に進み、方向を確かめていざ!

 

「行くぜ!!」

 

グッと思いっきり前に進む

 

「うぉぉぉ!!早ァァァ!!?」

 

ガンガン海を駆ける、泳ぎでは出せないスピードを感じる

良いなこれ、また後で明石から借りよう

 

 

 

 

「っとと…ここら辺か?」

 

ブレーキをかけて止まる

座標を確認すると…ドンピシャ、ここの真下だ

 

「周囲は…特に怪しいもの無し、やっぱり潜るしかないか」

 

上着を脱ぎマリンジェットのハンドルに掛ける

シュノーケルを装着して…いざ!

 

「よっ!」

 

海に飛び込んだ

海中はとても綺麗なものだった

透き通る光、元気に泳ぐ魚達…

 

(これは…1枚写真を撮っておかねば)

 

防水袋入りのスマホを取ってもう一度潜る

豊かな自然と海を感じながら写真を1枚

 

(うんうん…素晴らしい、一種のアートだな)

 

さて、道草もこれくらいにしておこう

息が続く限り周囲を確認しながら下へ下へと潜る

 

(小さな魚…イソギンチャク…ウツボ…それっぽい物も無し)

 

艤装って事はまぁまぁデカいはずなんだよな…

 

(…そろそろ息がヤバいし上がるか)

 

息継ぎしてからまた下に潜ろう

上に上がっている最中

 

(…あんな箱あったか?)

 

赤く染った箱があった

 

(中身は分からないけど、一応持ってくか)

 

その箱を抱きかかえ上に上がる

 

「ぷはぁ!!あー、苦しかった…」

 

海上に上がりエンジンをつけず、マリンジェットに乗る

 

「中身は何だろう…お宝とか?」

 

覚悟を決めてパカッと開ける

 

 

 

 

中身は…黒と赤の腕輪のような物だった

お宝と言えばお宝っぽいが自分が探している焔では無い

しかし良いものは拾った、これ付けながらまた探索するか

と思った瞬間

 

『やはり来おったか!』

「ッ!?」

 

頭の中に声が聞こえた

 

「この声は…焔!?」

『よく見つけたの、我の艤装を!』

「艤装だと?まだそれらしいものは…」

 

まさか…この腕輪が艤装!?

 

『主の予想通りその腕輪こそ我の艤装じゃ、つけてみろ!』

「つけるって言われても…」

 

言われるがまま右手首辺りに装着

以外と良いサイズでピッタリだ

 

「…つけたぞ」

『ふむ…では、主に1つ試練を渡そう』

「試練?」

『そうじゃ、はっきりいって主の体は無駄だらけなのじゃ』

「お、おう…」

 

俺の体は無駄だらけ…脂肪だらけなのか?

 

『おっとそういう意味ではない、はっきりいって主の身体の身体能力は素晴らしい、しかし、主の頭が出来る限りのストッパーをかけているのじゃ』

「ストッパー…」

『我が与える試練はそのストッパーを出来る限り外す事じゃ』

 

それは大丈夫なのか?

 

「一応聞くんだが…そのストッパーを外すとどうなるんだ?」

『我の流儀だが…極限集中の更なる極技『焔舞』が使えるようになるはずだ』

「焔舞…」

『焔舞は一撃必殺。全身で叩き込む一撃は全てを灰に変える。しかし代償は大きいのじゃ…』

 

その代償って…

 

『極限集中は言うなれば一点に全神経を集中させるので寝込むのみ、しかし、焔舞は極限集中を1点ではなく全体に、そして焔舞を行うと艤装の温度が灼熱に変わる…』

「つまり、今の俺が焔舞を使うと身体が火傷どころじゃなくなったり、全体に集中させると気絶あるいは死ぬ可能性があるってことか?」

『そういうことじゃ、だからストッパーを外し主の身体で約100%の力を使えるようにし、焔舞を使いこなせる様にする為の試練だ』

 

…これは俺が皆を守る事になるターニングポイントか

燃えてきた…!

 

「わかった、その試練受けよう」

『主ならそういうと思っていたぞ!』

「ところでその試練の内容は?」

『まずは艤装に慣れるのじゃ、よく分からない武具を使っても宝物の持ち腐れになってしまう』

「つまり…日々訓練を詰めってことか?」

『そうじゃな…ん?』

 

焔の声色的になにか疑問があるのか?

 

「どうした?」

『…この感じセイレーン?』

「何ッ!?」

 

セイレーン!?

このタイミングでか…

 

「何処にセイレーンが…」

『いや、反応がセイレーンに近いのだが…何かがおかしい』

「何か違うのか?」

『少なくとも指揮官単独なら確実に攻撃をしてくるはずなのだが…反応がないのじゃ』

「…」

 

海上に緊張感が漂う

その時

 

『主、上じゃ!』

「上…?」

 

焔に言われるがままに上を見る

 

「は…はぁ!?」

 

空を見上げる

そこには軍艦の様なものが6隻降ってきた

 

「軍艦って空中に出てる物なのか!?!?」

『これがセイレーンの技術じゃ!座標や場所が分かれば何処にでも軍艦、あるいは己自身をワープさせる事が出来る!』

「無茶苦茶すぎるだろ!?」

 

ゲームみたく優しくないって訳か!

 

『…主、申し訳ないが今ここで戦ってもらうぞ』

「百も承知だ、ここで戦わなきゃ逃げられない」

 

やるしかないんだ…!

 

「焔、艤装を装着するにはどうすればいい?」

『艤装を装備するように念じるのじゃ』

「え、何かそんなサイコキネシスみたいな感じなの?」

『いいからやるのじゃ!』

「わ、分かった…」

 

全力で念じる

艤装展開、艤装展開…

 

「ハッ!」

 

パッと目を開けると…

 

『装着できたようじゃの』

「これが焔…!」

 

赤と黒を中心とした艤装

所々燃え上がっているが…これは大丈夫なのか?

 

『我が焔の艦種は軽巡洋艦、砲撃、対空、速度、そして斬撃…使える力を全て使い敵を圧倒せよ!』

 

力がみなぎってくる…!

 

「これなら、戦える…」

 

刀の焔を構え、いざ参る!

海を蹴り軍艦に向かって走っていく

 

「砲撃を…穿て!」

 

左腕に着いた砲撃をセイレーン?の軍艦に向かって放つ

放った砲撃の弾は見事に着弾し燃え上がる

 

「ふぅ…はぁ!!」

 

焔の誇る速度で軍艦の懐に入り込み刀の焔で軍艦の装甲を上に切り裂く

切り裂かれた軍艦は真っ二つに割れ海へ沈んで行った…

 

「まず、1隻!」

『…主、刀を振るうのは初めてか?』

「あ、あぁ…言ってなかったっけ?」

『やはりか…動きは素晴らしいが刀の振り方が荒削りな剣となっている』

「…重桜の泊まりの時に瑞鶴と高雄に教えてもらおう」

 

やっぱり刀は教えてもらわないとキツいか…

 

『しかし、主の力なら残りの5隻も余裕であろう、我は高みの見物をさせてもらうのじゃ!』

「高みの見物って…まぁ、いいや。やってやるよ!!」

 

刀を両手で構えてもう一度、残りの5隻も沈んでもらう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁはぁ…」

『お疲れ様じゃ』

「結構しんどかったぞ…」

 

つ、疲れた…対空、砲撃、速度、斬撃と色々出来るのは良いがこんなに疲れると思わなかった

艦船の皆って常にこんなに疲れているのか…日々の休息の質をあげることにしよう

家具コインとかで質の良いもの買えるよな…?

 

『疲れていることは分かっているが…主、先程葬った船に近づいてもらえるか?』

「別にいいけど…」

 

海を歩き船に近づく

 

『量産型でセイレーンの装甲、それに加えてワープもしてきた…しかし色や砲撃が違う、この船は何なんだ?』

「…」

 

基本的にセイレーンの船は鉄血に近い形をしている…

しかし、色や砲撃の色は違うのは俺でも分かる

セイレーンの装甲の色は基本的に黒、サブの色で黄色、赤、青とあるが…

今回のは装甲の色は白

サブの色は…紫

新兵器なのか…?

 

「まぁ、おいおい考えよう、とにかく今はさっさと帰ってシャワー浴びたい」

『…仕方がないの』

「ふぅ…あ、艤装解除できた」

 

落ち着いたりすると解除するのかな?

 

「さてと、帰るか…」

『そうじゃな、主の部屋を見てみたいのじゃ!』

「殺風景だしなんもないよ…」

『いやいや、年頃の男児とあればベッドの下に…』

「ある訳ねぇだろ…」

 

と、焔と話しながら基地に戻って行った




焔回収完了です、今後指揮官の戦闘シーンが増える…かも?
そして、皆様に1つお願いがございます
この主人公の元ネタである私の友人が次のイベントの為に大艦隊を作ったにも関わらず1人で寂しい!と語っていたので…
もし良ければ私の友人の大艦隊に入ってください!(なお、私は別の所に所属の為宣伝は出来ません)
誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが温かい目で見守ってください


友人のユーザー名 不知火心桜
サーバー キール
陣営 アズールレーン
大艦隊名 ゆったり艦隊司令部
Fleet ID 1006640446
なお、拒否される場合はもう一度やってみて下さい


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重桜お泊まり編その1 その日、重桜に泊まりましたが!

今回…と言うよりかはお泊まり編は1話1話がかなり長めです


「あ”あ”あ”~…心地いいィ…」

 

いや、頭がおかしくなった訳ではありません

実を言うと焔を回収した後私室に戻ろうとした所長門に『ぬ、主よ!重桜お泊まり券を行使するぞ!その汗を重桜の温泉で流せ!!』と若干声が裏返りながら言っていました

その姿はとても眼福だった…

その眼福の後にこの温泉…

幸せだ…

 

「…重桜の温泉って日本の旅館にありそうだな」

 

シャワーあるし、シャンプーも…

桶に…え、何でトレー?

…あー、何かちょっとだけアルコールの匂いするなーって思ったらそういう事か

温泉から出てその匂いを辿っていく

 

「…冷蔵庫じゃん」

 

壁に溶け込んでいる冷蔵庫を見つけた

中を開けると…

一升瓶、ウォッカ、ビール瓶等お酒ばっかり入っていた

 

「酒か…そういえば温泉で飲む酒は上手いとか聞いたことあるな、飲めないけど」

 

…ん?

これは、オレンジジュース?

しかも、瓶入りか…1本くらい飲んでもいいかな?

 

「…頂きます」

 

近くにあった栓抜きで抜くとポンと酒好きにはたまらない音が鳴った

オレンジジュースを一気に飲み干す

 

「…ぷはぁ!美味すぎる」

 

熱い体に冷たいジュースが体に取り込まれた瞬間甘い味覚と全身に渡る冷たい感触

…たまらねぇぜ

 

「さてと、もう1回風呂に入って出るか…」

 

風呂に入った瞬間少しばかり寒気が…

 

「…何だろう嫌な予感がする」

 

その予感は的中する

 

「しゅきかんがきょうからおとまりたのしみー!」

「しきかん…ちょっとドキドキする…」

「あら、2人とも可愛いわね…」

 

この声は…睦月と如月と赤城!?

よく聞けば足音はまだ聞こえてくる

や、やばい!俺がロリコン認定と覗き野郎になってしまう!!

てか、何で入ってくるんだよ!露天風呂は男って書いてあったはず…

 

『露天風呂

疲れた体に染み渡る心地良さ是非感じてください

指揮官12:00~14:30、艦船14:30~17:00、混浴17:00~24:00』

 

現在時刻14:45

 

長風呂しすぎたァァァァ!?!?!!?

 

 

 

 

 

てか何で混浴あんの!?

いや、そんな事はどうでもいい!

どうすれば回避出来る…!

考えろ…考えるんだ俺!

 

か、かくなる上は…!

 

 

 

 

「…ふぅ、早く汗を流したいですわ」

「姉様…訓練張り切りです」

「でも!あかぎさんとってもかっこよかった!」

「あら、睦月ちゃんありがとね」

「『先輩』?頑張って後輩に労いの言葉はありませんか?」

「煽ってきた貴方が悪いわ翔鶴」

「し、翔鶴姉も程々にね…」

「蒼龍姉様大丈夫ですか?」

「ありがとう飛龍、流石に今回の訓練はちょっと厳しかったわね…」

「そ、そうりゅうさんだいじょうぶ?」

「ふぇ…ほんとうにだいじょうぶなの?」

「如月ちゃん、卯月ちゃん、心配してくれてありがとうね」

 

音を聞いた感じ一航戦、二航戦、五航戦、睦月、卯月、如月…?

睦月型駆逐艦如月

睦月、卯月同様幼い見た目で卯月に比べたらあまり泣かない(例外は除く)

なお、指揮官たちに「食べないでください」と言うがそのセリフでアークロイヤル化した指揮官が増えて行った

 

空母組は分かるが何故睦月と卯月と如月が居るんだ?

まぁ、そんな事はどうでもいい!

この俺の完璧な作戦

その名も『寝たフリ作戦!』

 

今俺は温泉には入っておらずそこら辺の床で寝そべっている

それも、顔と腰にタオルを巻いてだ!

これに気づいた艦船は俺がのぼせたのか、はたまた倒れたのかと心配してくれるかもしれない!

そして、倒れた俺を運んでくれると信じている…

これなら、覗き野郎になることもなければロリコン認定されることも無い!

これが俺の作戦だ…

我ながら完璧な作戦過ぎて笑みがこぼれてしまう…!

 

 

ガラガラ

 

「ふぅ、尻尾の手入れ…も…」

「?姉様どうしまし…た」

 

この声は赤城と加賀?

多分、俺の姿を見て驚いたんだろう

さぁ、運んでくr

 

「ふふふ♡指揮官様…♡」

 

あ、あれ?何か違う…

身体を握ってくれたのは良いが…手つきが何かやらしい…

 

「姉様…流石に睦月や如月、卯月がいる前では止めてください」

「…そうね、変に真似されて天城姉様に拳骨をくらいたくないもの」

「赤城さん!どうし…」

「飛龍?何でそこに止まっている…の」

 

蒼龍と飛龍も気づいたのか!

 

二航戦蒼龍

先程名前を出した飛龍の姉

かなりと言っていいほど真面目なタイプ

その真面目さで学園の風紀委員に入っているだとか

なお、めちゃくちゃ花札が強い…らしい

次に二航戦飛龍

蒼龍の妹

戦闘に明け暮れていたせいか皆に『女子力がない』と言われ最近、女子力を磨くためにロイヤルにてメイドのお料理教室に通っているらしい

なお、飛龍も花札が強い…らしい

 

 

頼む運んでくれ…俺みたいな年頃の男じゃこの状況耐えられん!

 

「…蒼龍姉様」

「えぇ…指揮官の傷跡こんなに身体中にあるのですね」

「この傷跡は治せるのでしょうか…」

「多分、無理でしょうね…指揮官も同情はするなと言っていましたし…」

 

お、おう…別の心配をされたぞ…

頼むー運んでくれー

 

「それにしても何故指揮官がここに?」

 

来た!ナイスだ飛龍!

 

「おそらく温泉で寝ていてそのまま放置されていたのでしょう、そしてそのまま露天風呂の時間が変わってしまった…だと思う」

 

若干違うけどその通りだ蒼龍!!

頼む運んでk

 

「蒼龍先輩、指揮官はそのまま放置致しません?」

 

翔鶴ゥ!?

 

「翔鶴、それは何故?」

「正直言うのであればこのまま起こすのが、ちょっと罪悪感と言いますか…」

「…なるほど」

 

納得すんな!翔鶴も罪悪感持ってくれてありがとう!でも今じゃねぇんだ…!

 

「ねぇ、瑞鶴?」

「ふぇっ!?な、何翔鶴姉?」

「…ふふふ、指揮官の身体に興味があるのね」

「ち、違っ…」

「大丈夫、ユニオンのブレマートンさんから送られてきた写真、私も持ってるわ」

「…!」

 

…サラッととんでもない事聞いたんだが!?

何で保存するんだよ!?

 

「その…身体というか指揮官の手に興味があってね、そのグレイゴーストが指揮官に頭を撫でられたとか聞いて…」

「その話本当なの瑞鶴」

 

赤城の声が若干低くなっている

 

「わたしもしゅきかんになでてもらったー!」

「わ、わたしも…」

「わたしも…なでられたかった…」

 

撫でるのが小さい子ならいいが…赤城とかめっちゃ大人の人を撫でるのは重さが違いすぎる

だってほら、悩殺ボディーの持ち主撫でたらこっちの身が持たないじゃん…

 

「…指揮官、起きてください」

「ッ!?」

 

耳元で囁かれ肩を揺らされる

この声は、翔鶴?

まぁ、しょうがないので…起きるフリをしよう

 

「…んん」

「指揮官、おはようございます。顔のタオルを取っていただいても大丈夫ですか?」

「ちょっと待て、何で翔鶴の声がするんだ?」

「…」

 

おいおい、無言で俺の顔にかかっているタオルを奪おうとすんな

 

「翔鶴?」

「指揮官、貴方に2つ逃げ道を教えましょう」

「え、なん…」

「一つ目、先輩の訓練に疲れ果てた後輩に励ましの言葉となでなでをして静かにお風呂から出る

二つ目、今ここで顔にかかっているタオルを剥がして私達と一緒にお風呂に入るどちらがいいですか?」

「…拒否権は」

「ありませんよ?」

「デスヨネー」

 

何故に…?

なでなでを取るか、男として何かを失うか…

まぁ、なでなでの方がましか…

 

「じゃあ、なでなでの方で」

「では、お願いします」

 

と、言われたと同時に顔にかかったタオルを取られる

 

「ハァッ!?ちょっ、馬鹿野郎!?」

「だって、見えないと撫でられませんよね?」

「一言言え!」

「指揮官、私の身体見えました?」

「…ほんの少し」

 

バスタオルを巻いていたので全体的には見えなかったが純白の肌が見えた

…マジで、美しいよな

 

「では、お願いします」

「う、うん…」

 

恐る恐る翔鶴の頭を撫で始める

 

「…ふふっ」

「どうした?」

「いえ、瑞鶴が撫でられたい気持ちがちょっと分かりました」

「瑞鶴が?」

「ちょ、ちょっと翔鶴姉!?」

 

そんなに撫でて貰いたいものなのか…?

女性の心って一生をかけても分からないのかもしれない

…すっごい失礼なことを思ってしまったな

でも、瑞鶴も撫でてもらいたいなら

 

「瑞鶴も訓練お疲れ様」

「ふぇっ!?」

 

瑞鶴の頭を左手で撫でる

 

「2人の頑張りは見れてないけど…でも、2人の疲れを見れば相当頑張ったのは分かった。今後も頑張ってね」

「分かりました、指揮官」

「任せて!」

「うむ!元気があってよろしい」

 

と、言ってはいるが…

 

「…」

 

後ろから殺意を感じる…

 

「あら、『先輩』?指揮官が怖がっていますよ?」

「うふふふふふ…指揮官様の周りにいる害虫を駆除しないといけませんわ…」

「…はぁ、おい指揮官」

「なn…」

 

加賀に呼ばれた瞬間俺の視界の上に温泉があった

 

「ぬわぁぁぁ!?」

 

俺は瞬時に理解した、投げられていると

 

「ゴホッ...ヴ...ゲホッゴホッゴホッ...加賀ァ!?」

「すまんな、指揮官後は任せた」

「任せた?」

 

俺の背後から肩に手をかけられる

 

「指揮官様♡」

「あっ…(察し」

 

俺、死ぬかもな

 

 

 

 

「赤城の頭も撫でてくださいませ」

「…え?」

 

な、何だ…撫でられたかったのか

切り裂かれると思ったぞ

 

「じゃあ…」

「んっ♡」

 

赤城の頭を撫でる

彼女の見た目は若干九尾に近い

頭の上に生えている耳も撫でる

本当に毛並みが良くて撫でている側も少し気持ちがいい

 

「指揮官、私の頭も撫でろ」

「お、おう…」

 

加賀の頭も撫でる

赤城と同じ感覚…しかし、少しばかりの違いがあってちょっと楽しい

 

「お気に召すもんなのかこれは」

「あぁ、一家に一台欲しいぞ」

「何でだよ…」

「冗談だ、ほら手が止まってるぞ」

「へいへい…」

 

両手に花…

いや、両手に九尾か

美女の頭を撫でれる事を名誉に思った方が良いかもな

 

「指揮官、次私もお願いしたいです」

「わ、私も!」

 

蒼龍と飛龍がそう言ってくる

 

「分かった」

「待て」

 

ガッと手を掴まれる

 

「えっ」

「もう少し撫でろ」

「指揮官様、赤城ももう少しお願いしますわ~」

「えっ、いやあの…」

「しゅきかん!わたしもなでられないー!」

「しきかん!あの!えっと!あたしもなでられたい…」

「き、如月も…」

「えぇ!?ちょっと待っ…」

「私ももう一度撫でられたいです」

「わ、私も…」

「俺の腕は2本しかねぇよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…完全にのぼせた」

「指揮官大丈夫ですか?」

 

飛龍が牛乳をくれた

結局16:00まで風呂に浸かっていた

約2時間ずっと風呂…

 

「すまんな、飛龍…」

「いえ、大丈夫です。指揮官も身体中から湯気が出るくらい長風呂でしたね」

「…ぷはぁ、そうだな。まさかずっと風呂に入りながら撫で続けると思ってなかった」

 

風呂上がりの牛乳は素晴らしいくらい上手いな

…体から出る湯気が鬱陶しくてしょうがないが

 

「そういえば指揮官、今日はどこに泊まるんですか?」

「…何処なの?」

「はい?」

 

え、本当に俺どこに泊まればいいの?

キャリーバッグにあらかた詰めて持ってきたしこれから部屋に戻るとか死ぬぞ(徒歩25分

 

「ここは…長門に聞いてくるか」

「ついて行きましょうか?」

「ん、ありがとう飛龍。でも、気持ちだけ受け取っておく」

 

まぁ、聞きそびれた俺が悪いんだけどな

そして、歩いて約5分

 

「長門ー!指揮官だー!入ってもいいかー?」

「入っていいぞ」

「失礼します」

 

襖を開けて中に入る

 

「して、主よ何用か?」

「俺はどこに泊まればいい?」

「…」

「え、まさかの決まってない?」

 

長門は申し訳なさそうに首を縦に振った

 

「…マジか」

「本当に申し訳ない」

「まぁ、良いが…どうしよう」

 

その時

 

「長門様、瑞鶴です」

「入っていいぞ」

「失礼します…って指揮官!?」

「やぁ、瑞鶴こんにちは」

 

すっごい瑞鶴に驚かれた…長門の所に俺がいるとマズイか?

 

「して、瑞鶴何用か?」

「あ、はい明日の道場の管理人は誰なのか聞きに来ました」

「明日は確か…高雄ではないか?」

「分かりました!」

「ん、そうだ…」

 

長門の頭の上に電球が見えた気がするし嫌な予感…

 

「瑞鶴よ、今晩指揮官を泊めてくれないか?」

「はい!?」

「やっぱりか…」

 

何となく予想出来てた…

 

「わ、私は構いませんが…長門様は、大丈夫なのですか?やはり、クジを引いた方ですし…」

「いや、大丈夫だ。今回ばかりは民の笑顔が見たい」

「分かりました…」

「うむ、では指揮官、今日は瑞鶴、翔鶴の所に泊まってくれ。それと明日の昼頃また訪れてくれ」

「了解、瑞鶴引き受けてくれてありがとう」

「う、うん…」

 

そうして、瑞鶴と共に長門の場を後にした

 

 

 

 

 

「瑞鶴」

「な、何!?」

「なんと言うか…そんなに嫌なら断っても良かったんだぞ?」

 

瑞鶴が少しよそよそしていたから聞いてみた

もし、これで嫌と言われたら自分の部屋に戻ろう

 

「違うの!嫌とかじゃなくて…ちょっと緊張してるって言うか」

「緊張?」

「なんて言えばいいか分からないよ…」

「…まぁ、変に聞きすぎるとアレか」

「うぅ…ごめんね」

「いいんだ、気にすんな」

 

今、すっごい幼なじみ感がある

こんな、綺麗な幼なじみが居たらなぁ…

 

「ところで瑞鶴、今どこに向かっているんだ?」

「高雄さんの所、明日刀の鍛錬をしようと思って」

「刀…か」

 

刀の焔の練習をしたい

高雄とかの鍛錬に俺も参加出来るだろうか?

 

「なぁ、瑞鶴」

「どうしたの?」

「俺もその鍛錬参加してもいいか?」

「良いけど…指揮官刀は?」

「あ、知らないのね。高雄辺りから聞いていると思ったんだけど…」

 

右手にグッと力を入れて刀の焔を出す

 

「これでいい?」

「えぇ!?指揮官、その刀何!?」

「そうだよ…その反応を待っていた瑞鶴!」

 

皆、全然驚かないから…

初めて見た摩耶辺りなんて「これが指揮官の刀か…」だぞ?

もう少し驚いて欲しかった

 

「これなら参加してもいいか?」

「確かに…これなら高雄さんも納得しそう!」

「良かった、じゃあ行くか」

「うん!」

 

高雄…と言うよりかは高雄型の家に訪れて刀の鍛錬の参加を許可された

こっから焔の鍛錬が始まる…!

 

 

「ただいまー!」

「お邪魔します」

「瑞鶴、指揮官おかえりなさい」

「驚かないのか?」

「指揮官が来ることは長門様から聞きました」

「そうなのか…」

 

仕事が早いな、長門も

 

「翔鶴姉!今日の夕飯何ー?」

「今日は天ぷらね」

「やったー!」

 

と、お菓子を買ってもらった子供のように喜ぶ瑞鶴

 

「翔鶴、何か手伝おうか?」

「いえ、特には大丈夫ですよ」

「そういえば、指揮官って料理出来るの?」

「寮生活だったし自炊とかは常にしてた」

「りょうせいかつ?」

「あぁ、そうか、簡単に言うなら一人暮らし」

「なるほどね…寂しいとかなかったの?」

「多少はあったけど慣れた、友人も良く俺の部屋に来てたしな」

「へー…」

 

その時は…少しだけ大変だったな

俺が3人分の飯を作ることになるなんて思いもしなかったしな

 

「瑞鶴、指揮官ご飯が出来ましたよ」

「指揮官の話も聞きたいけど…先に翔鶴姉の天ぷらだー!」

「そうだな」

 

翔鶴が作った夕飯

天ぷら、ざるうどんそして、汁用の鰹節、わさびなど…

和風な飯となっている

 

「いただきます!」

「じゃあ、俺もいただきます!」

「いただきます」

 

箸で天ぷらを摘み口に入れる

次の瞬間

 

「…!?」

 

めちゃくちゃうめぇ…!

な、何だこの天ぷら!?

衣の中に旨みが凝縮されていて、その衣もサクサクで美味い…

瑞鶴があんなに喜ぶのも少し分かった

こんな美味いもの出されたら喜ばない方がおかしい!

ちくしょう…生前の頃にこんなに美味い天ぷらを食ってみたかった!!

 

「指揮官?」

「ん…何だ?」

「お口にあいました?」

「あわない方がおかしい、すっげぇ美味い。生前の頃も含めてこれが1番美味い」

「なら、良かったです♪」

 

俺はあまり知らないのかも知れないな、ご飯の素晴らしさを

他の陣営の飯も食べてみたくなったな

 

 

 

「ふぅ~…食った食った!いやー、幸せな一時だったな」

「指揮官も翔鶴姉の天ぷらの素晴らしさに気づいた?」

「気づいちゃったー、瑞鶴が好物になる理由がすぐ分かる」

「瑞鶴も指揮官も大袈裟ね」

「「事実を述べただけ」」

「ふふふ…指揮官が弟になった感じがします」

「俺も少しだけ、翔鶴が姉、瑞鶴が妹って感じがした」

「別にそれでもいいかもね!」

 

何て、雑談を交わし床につく

そこまでは良かった

 

「なぁ…翔鶴」

「どうしました?」

「布団を敷いてくれたことはありがとう、でも…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何で俺の布団が真ん中なんだ!?」

 

翔鶴 俺 瑞鶴

こんな感じだ

 

「指揮官は嫌ですか?」

「嫌ではないが…」

「なら、良いじゃないですか」

「はぁ…このまま言い合っても翔鶴に負ける自信しかないし俺が折れるか…」

 

そう言って俺は渋々布団に入った

 

「では、瑞鶴、指揮官おやすみなさい」

「あぁ…おやすみ」

「おやふみなはい…(おやすみなさい」

 

なんか一人あくびしながら言っている奴いたぞ

まぁ、同じ布団で寝る訳では無かったから大丈夫か

流石に同じ布団で寝ると死ぬ

嫌ではないが、社会的にぶち殺される

…変に考えるのは止めよう、さっさと寝るか

 

約1時間後

 

(寝れるかバカヤロー!!)

 

何で2人揃って俺の布団に侵入してるくるんだ!?

寝相の悪さは姉妹譲りかチクショー!!

足は、翔鶴の足と絡まってるし…

体は、瑞鶴に抱きしめられてるし…

天国だけどある意味地獄!!

寝れるわけねぇだろ!!?

 

「…んん」

「!?」

 

ちょ、ちょっと瑞鶴!?そんなに近づかれると色々当たってるんだが!?

待て待て!?翔鶴も近い近い!!

何で翔鶴も密着してくるんだ!?起きているのか?本当は起きているのか!?

…あっ、ちょっといい匂いがする

じゃねぇよ!?変態か俺は!!

た、頼む…寝かせてくれぇぇぇーー!!!




重桜お泊まり編が始まりました!
なお、2泊3日とされているため1日1話となっています
結果、すっごい長いんですねこれが…
あと、もしかしたら読者さんの好きな重桜の艦船が出ない可能性がありますが…その辺はご了承ください…

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが温かい目で見守ってください


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重桜お泊まり編その2 その日の鍛錬そして…

今回もかなり長めです


「…ふぅ」

 

おはようございます

結局あの後寝れる気がしなかったので枕だけ持って畳の上で寝ました

体は痛いですが、色々と守れた気がします、はい

 

「さっさと和服に着替えよ…」

 

 

 

 

 

 

「…」

 

少し首あたりを回す

ゴキッグキッっと骨のなる音がした

 

「おはよ…指揮官」

「あぁ、瑞鶴おはよう。寝癖が凄い事になってるぞ」

「んー…指揮官クシ渡すからお願い…」

「はぁ…期待すんなよ」

 

瑞鶴の後ろに座り、髪をとかす

 

「…指揮官上手いねー」

「ありがとう、寝癖さん」

「クシでとかしてもらえるなら寝癖あってもいいやー…」

「おいおい…溶けるな」

 

瑞鶴の寝起きってこんな感じなのか…

普段のイメージと変わりすぎでは?

普段は、何だ…目標達成を考える真面目系後輩?みたいな感じが

今じゃ単なるスライムじゃん…

あ、でもスライムになったらなったで可愛い感じになりそうではある

 

「ほい、出来た」

「ありがと~…」

「おいおい、二度寝しに行くな…」

「眠い…」

「はぁ…ちょっとまってて」

 

現時刻は06:30

しょうがないので自分が朝飯を作ろう…

翔鶴すまんな、冷蔵庫を勝手に漁らせてもらう

…結構色々あるな

まぁ、朝と言ったらチョイスで…鮭の塩焼き、ワカメと豆腐の味噌汁、卵焼きでいっか

 

「まずは…ほれ瑞鶴少し温かいお茶だ飲め」

 

寝起きには温かいものか冷たい物どっちが効果的か…

確か、どちらともに効果はあるが冷たい物の方がより良いって言う結果だったなそういえば

でも、何故温かいものを出すのか

流石に朝から冷たい物を飲んで腹を壊す可能性がある為温かいものにしてある

 

「…ふぅ、温かい」

「それは良かった、じゃ瑞鶴飯食っとけ翔鶴起こしてくる」

「分かった~」

 

寝室に入る

 

「おう、ぐっすりだな」

 

多少騒がしい位でも翔鶴は起きないと…

 

「おーい、翔鶴起きろー」

 

翔鶴の肩を揺らす

 

「んん…」

「お、起きたか?」

「指揮官おはようございます…」

「って言いながらもう一度寝ようとするな、起きろ起きろ」

「んー!」

「力強っ!?えーい!布団から…出でこい!」

 

翔鶴の布団だけ奪い取る

 

「あぁ、私の布団…」

「良いから飯食べてきなさい、俺が作っといたから…」

 

そう言うと翔鶴は渋々俺の飯のある居間に向かった

 

「おはよ!指揮官」

「目が覚めたみたいで何より」

「翔鶴姉も早く食べよ!」

「…そうね」

「ほれ、翔鶴も温かいお茶だ」

「ズズズズズ…」

「飲み方も姉妹譲りか…」

 

ここまで似てると逆に感心するというかなんと言うか…

 

「じゃ、いただきます」

「いただきます!」

「いただきます」

 

昨日の夜の様に3人でいただきます…

本当に家族みたいな感じである

こんな妹と姉が欲しかったぜ…

 

「指揮官どうしたの?」

「…いや、何でもない。良いから食べよう、冷めちまう」

 

鮭の切り身を1口

うん、我ながらいい出来だ

 

「指揮官の料理も美味しいー!」

「気に入ったようで何より」

「指揮官今度、いいレシピ教えてくれませんか?」

「あぁ、構わない。だけど…条件付きでな」

「その条件は?」

「翔鶴の天ぷらの作り方を教えてくれ…あんな絶品料理忘れられねぇ」

「ふふふ…本当に気に入ってくれたんですね」

 

と、まぁ雑談もしつつ朝の飯は終わった

 

「ごちそうさまでした!」

「ごちそうさまでした」

「お粗末さまでした」

 

さてと…刀の鍛錬に行くんだったな

 

「なぁ、瑞鶴?」

「どうしたの?」

「刀の鍛錬の開始時間で何時?」

「9時からかな?」

「9時か…」

 

現時刻は07:45

移動も含めるなら08:30には出たいな

 

「あとさ、昼はどうするの?」

「昼ごはんは…あ!翔鶴姉は昼いないからお昼抜き…?」

「何故翔鶴がいない…」

「翔鶴姉は空母の訓練、赤城さんと加賀さんとかと一緒に」

「あー、翔鶴なら真っ先に行きそう赤城を煽りに」

「正解、指揮官…」

 

はぁ、と2人揃ってため息

俺からしたらもうちょっと仲良くして欲しいんだが…

まぁ、戦闘とかでは割とお互いを気にしているから大丈夫か…

 

「じゃ、俺が弁当作るか」

「いいの?」

「別にいいさ、瑞鶴に会えなかったら刀の鍛錬行けなかったしそれのお礼って訳で」

「ありがとう指揮官!」

「ちょっと待っててな」

 

お昼…運動後のお昼だろ…

米に、生姜焼き…後は…

煮物とかか?

煮物って言ったら、じゃがいもとかかな

なら、玉ねぎも一緒に付けるか

よし!メニュー決まり!じゃ、調理開始!

 

 

25分後

 

 

「よし、完成」

 

俺と瑞鶴の弁当が出来た

まぁ、良く出来た方ではなかろうか?

あと…鍛錬後八百屋とかによろう

勝手に冷蔵庫の中身使っちゃったし…

 

「瑞鶴ー!弁当出来たぞー!」

「はーい!」

 

うむ、元気な返事だ

 

「はい、これ」

「中身は何?」

「それは、開けてからの秘密かな?」

「えー…気になる」

「開けようとするな、鍛錬終わった後の楽しみにしておいてくれ」

「むー…分かった」

 

若干不貞腐れながら言う瑞鶴

ちょっと…いや、結構可愛い

本当にこんな妹欲しかったと心の中で嘆く

 

「じゃあ、指揮官!行こう!」

「おうよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここだね」

「うぉー…すげぇ」

 

着いて一言

学校とかにある柔剣道場より少し大きめ

この建物だけタイムスリップしても何も問題なさそうだな

 

「…あ、高雄さんがもう鍛錬してる」

「どれどれ…」

 

中に入り襖をちょっとだけ開ける

 

「ふぅ…はぁ!」

 

その静寂の刹那、抜刀から一閃

高雄の姿は凛としていて見物だった

可憐で美しい、写真撮りてぇ!

スマホのカメラをシャッター音をきり鍛錬している高雄に向ける

いざ、押そうとしたその時

 

「ふぅ…」

「ギャアァァァァァァ!!?」

 

後ろから愛宕に耳元をふぅ…とやられた

 

「は…へっ、へ?」

「指揮官声出てない」

「ん”ん”…愛宕ビックリするからやめてくれ…」

「あら、盗撮を止めようとしただけなのに…」

「…すまん」

「指揮官の気持ち、お姉さんにも分かるわ。高雄ちゃんの鍛錬の姿…綺麗よね」

「あぁ、凛としていて見物だった」

「…そんな、指揮官に高雄ちゃんの鍛錬していた時の写真があるんだけど」

「見たい!」

「…前を見ないとダメね、指揮官」

「へ?」

 

 

「…ほお」

 

高雄ォォォォォォォ!?

俺たちの前で仁王立ちしてこちらを見ていた

 

「えっと、その…」

「指揮官殿?そういえば今回の鍛錬に参加すると瑞鶴から聞いたのだが…本当か?」

「はい…その通りです」

「…指揮官殿の鍛錬のみ3倍にしてやろう」

「はい…」

 

終わった…死んだ

 

「指揮官ドンマイ…」

「…瑞鶴、俺は今日死ぬかもしれない」

「縁起でもないこと言わないでよ」

「高雄ちゃんも素直じゃないわね…」

「素直になる要素何処にあるんだよ…」

「実は高雄ちゃん、指揮官が鍛錬しに来るって事を聞いて今日を楽しみにしてたのよ?」

「そうなのか?」

「でも、さっきのは指揮官が悪いわ」

「ぐうの音も出ません、はい」

「お互い頑張りましょ?」

「死ぬ気で頑張ります」

 

中に入り人を待つ

09:00になり人が集まってきた

俺、瑞鶴、高雄、愛宕、摩耶、江風、出雲…ん?

 

「出雲!?」

「何だ?」

 

開発艦出雲

開発艦についてはローンの時に話したと思う

重桜所属の艦船、出雲も曰く自分の持つ大太刀は出雲も半身で出来ていると聞いた

 

「いや…何でもない」

「指揮官が私の開発が終わった瞬間に死んでしまったから居ないと思ったか?」

「…ご名答で」

「指揮官の努力は分かっている、故に結果も着いてきた、大丈夫だ、私は指揮官のお陰で存在している」

「そっか…」

 

ちょっと安心した

結構時間かけたからな

 

「では、鍛錬を始める!」

 

高雄が声を張り話す

 

「まずは、ストレッチと筋トレだ!」

 

あ、ここは運動部っぽいのね

高雄のストレッチの動きを見て真似する

なんと言うか、体育の授業みたいだな

 

「次は腕立て伏せ30回!用意!」

 

軽くストレッチを終えた後腕立て伏せ30回…あれ、俺の3倍どこ行った?

まぁ、いいや

流石に90回は持たないから…

 

「よっ」

「!?」

 

逆立ち腕立てを30回やろう

 

「し、指揮官殿!?」

「どうした?」

「腕立て伏せだぞ!?何故逆立ちをする?」

「え、だって俺3倍だから逆立ちで腕立て伏せをやろうとしているんだが…」

「…もう、3倍の話はいい、普通にやってくれ」

「…了解」

 

逆立ちを直し床に足を着く

そして、皆と一緒に腕立てをするが…

 

(もうちょっと俺だけしれっとペース上げよ…)

 

気づかれないように艦船が一回やる時には俺は二回

そんな感じでやっていた

 

 

 

 

ふぅ…いい感じに汗かいた

やっぱ運動って良いよな~

 

「よし、では各自刀を構えよ!」

「よし来た!」

 

右手に力を込めて…

 

「焔…!」

 

よし、いつも通り刀の焔を出せた

慣れたもんだなこれは

 

「よし!構え!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「肩取れる…」

「大丈夫?指揮官」

「あぁ、大丈夫だ」

「でも、初めてにしてはよく着いていけたね!」

「ありがとう、瑞鶴」

 

こんなにキツいとは思ってなかった

…とりあえず、刀の鍛錬はもう終わった

これから飯だ!

と思ったのだが…

 

ドゴォォォォ!!

 

道場の壁が吹っ飛んだ

そこには…

 

「あ、赤城ッ!?」

「指揮官様?」

 

こちらを見ながら笑顔の赤城

だが、目が笑ってない…

 

「指揮官様?何故、昨日他の女と一夜を共にしたんですか?」

「はぁ!?」

 

一夜を共にするって…

あ、翔鶴と瑞鶴の所に泊まったことか

 

「た、確かに昨日は翔鶴、瑞鶴の所で寝泊まりはしたぞ…」

「何故、赤城の所に来なかったのですか?」

「…流石に男を招き入れるのは嫌じゃないかなと、んで長門が翔鶴、瑞鶴の所に泊まってくれと言われたから」

「一緒に寝たのですか?」

「うーん…布団は近かった」

 

うん、布団は

2人とも揃って俺に抱き着いてたからそこは言わん、俺の命が危ない

 

「なら、今日は赤城の部屋に泊まってください!」

「ちょ!?」

 

右腕をグイッと引っ張られる

その時

 

「お待ちください!」

 

左腕を引っ張られた

錆び付いたブリキ人形の様にギギギギギと後ろを振り向くと…

 

「指揮官様は、大鳳の部屋に泊まって行ってくださいまし…」

「あら、害虫が増えたようね…」

 

俺の周りの空気が歪む

このまま喧嘩が起きたら俺が空母の餌食になりそうだな…

じゃあ…

 

「じゃあ、大鳳、赤城、長門に許可を取ってこい。昨日は、長門に言われたから泊まった、一応、重桜に泊まっている身ならば長の言う事は聞…」

「「分かりましたわ!」」

 

と、2人揃ってビュンと走っていった

最後まで話を聞いてくれ…

 

「はぁ…」

「指揮官も大変だね」

「ちょっとだけな…ずっと謎だ、何でそんなに俺を部屋に呼びたいのか…」

「心当たりがないの?」

「あぁ…」

 

本当に心当たりがない

なお、他の艦船達の心の中は…

 

(一緒に泊まるなんて、指揮官以外ありえないのに…!)

(ふむ…どうにかして、指揮官殿と…な、何を考えているのだ拙者は!!)

(お姉さんも指揮官と一緒に添い寝したいわね…)

(開発出来てから少しも経っていない、なら共に寝て指揮官の強さとやらを知りたい)

(もう少し鍛錬がしたい…)

(長門様の身が危ない気がする…ここは鍛錬を抜け助けに行かない他ない!)

 

…摩耶と江風の心の中は違うが

まぁ、大体同じである

この唐変木をどうやって攻略しようかと!

 

まぁ、いいやさっさと弁当食べよう…

 

「指揮官って本当に料理出来たんだね…」

「ん?美味いか?」

「翔鶴姉といい勝負してる…特に生姜焼きが美味しい!」

「それは良かった、生姜焼きだけ自信はあったぞ」

「他のも美味しいけどね!」

「お、おう…」

「指揮官殿、それは自分で作ったのか?」

 

と、高雄が話す

 

「あぁ、朝俺が作ったやつ」

「…無理を承知だが、1つくれないか?」

「あぁいいぞ」

「本当か?」

「じゃあ…あーん」

「へっ!?」

 

食べさせるって言ったらあーんか?

 

「食べないのか?」

「え、えっと…あーん」

「…美味しいか?」

「凄いな…旨みが詰まってる」

「それは良かった」

ピンポンパンポーン

 

「あー、皆さんこんにちはだにゃ!」

「明石?」

「『指揮官様を赤城の部屋に泊めたい!』『指揮官様を大鳳の部屋に泊めたい!』『指揮官にお腹を撫でて欲しい!』…など、指揮官をあまりにも泊めたい願望を持っている人が多すぎるので、これから重桜の中で抽選をし、選ばれた人が指揮官を部屋に呼べる事が出来るようにするにゃ!」

「予想通り始まったよ…」

 

長門、よく頑張ったな

捌ききれなかったんだろう…

 

「では、引いていくにゃ!不正がないように艦船通話の重桜のみのグループにて配信してるからよく見てにゃ!」

「…」

 

ご飯を食いながらスマホを立ち上げ配信を見る

箱には白い棒が沢山…

てか、多すぎ!?

集合体恐怖症の人が見たら悲鳴をあげそう

 

「では!指揮官と一緒に寝れる人は…この人にゃ!」

 

バッと明石が引いたクジの先に書かれた名は…

 

 

 

 

 

 

『長門』

 

「はぁ!?」

 

長門ォ!?

 

「では、長門が指揮官と一緒に寝れるにゃ!なお、クジ結果に文句、あるいは行動に移したものは…指揮官にブチギレられるにゃ」

「今度は俺に全てを投げるんかい!」

 

何で…?

 

「放送は以上とするにゃ!ではばいにゃらー!」

 

最後のその挨拶は何なんだよ…

 

「長門…か」

 

長門で考えるのであれば二人っきりはないだろう

陸奥もいるし江風も居る

まぁ、昨日に比べたら安心…

 

「指揮官」

「…あぁ、江かz」

 

ガッと胸ぐらを掴まれる

 

「へっ」

「長門様に変な事はするなよ…?」

「そりゃ、そうだけど」

「絶対にするなよ!?長門様が大鳳や赤城の様なやんでれ?になって欲しくないんだ!!」

「わ、分かってるから!」

 

江風がこんなに焦るの初めて見たぞ…

 

 

 

 

 

 

鍛錬は無事終了し、翔鶴、瑞鶴の家に行き荷物を回収した

翔鶴の天ぷら…後でまた食べよう

 

「…ふぅ」

 

長門の部屋の前に着いた

と言っても結構緊張している

だって重桜の長だぞ!?

はぁ、心の中で叫んでも何も始まらないか…

 

「…長門ー!居るかー!」

「は、入っていいぞ!」

 

若干声震えてなかった?

 

「失礼します…」

「うむ…よく来たな…」

「陸奥や江風は?」

「陸奥は駆逐艦と一緒に寝ておる、江風は飲みだ」

「そうか…眠そうだし寝るか?」

「そうさせてくれ…」

 

 

結構長門のパジャマは透けていた

絶対にアークロイヤルが反応する

このまま布団を敷いて寝るはずだったのだが…

 

(眠れん…)

 

別の緊張で全然眠れない

はぁ…また寝れずに朝までかなー

と、思った瞬間

 

「お主よ、起きておるか?」

「!」

「…起きてないのか」

 

あまりにも唐突過ぎて何も反応が出来なかった

 

「…あぁ、起きているぞ」

「そっちの布団に行っても良いか?」

「別に構わないが…」

と、モゾモゾと布団が動き俺の胸あたりにピトッと触れられる

 

「夏だが…寒くないか?」

「大丈夫だ、むしろ温かい…」

「そうか…」

「…なぁ、お主」

「何だ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「余はお主が好きだ」

「へっ?」




つぎで重桜お泊まり編は終わります
長門の告白に指揮官はどの様な返事をするのか…お楽しみに!
なお、お泊まり編が終わった後艦船や指揮官のストーリを組み込んでいきます、感想等に「この艦船とのお話が見たい!」などあれば是非!
(無かった場合はこちらで決めます!)

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが温かい目で見守ってください


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重桜お泊まり編その3 その日、告白を受けた

「ちょ、ちょっと待て長門…今なんて言った?」

「…2度も言わせるのか?余はお主が好きだ」

 

いきなり過ぎてびっくり

 

「急すぎないか?」

「恋とは戦略の1つ、お主と二人っきりになれるチャンスなど今回しかないからな」

「…まぁ、確かに」

 

そっか、長門は重桜の長でもある

その分の仕事や関わりがあるから二人っきりになるのは厳しい…ってわけか

 

「それで…返事は?」

「…」

「無理か…?」

 

若干声が泣きそうなのが分かる

 

「なぁ、長門」

「何だ?」

「…」

「お、お主!?」

 

上を脱ぎ半裸になる

 

「…この傷跡はどう見える」

「どうって、指揮官の過去の話…」

「この傷跡の意味を知らなかったら?」

「…分からない」

「悪いな意地悪な質問をして、単刀直入に言うと俺は恋が分からない」

 

そう、『恋』

この傷跡のせいで恋を忘れた

この右眼のせいで恋を忘れた

告白も進展も何もかも

告白しても「傷跡が怖い」だとか

友達になろうとしても言いくるめられて何処かへ行く

 

「この全身そして右眼の傷で俺は恋を忘れたんだ、誰も俺に関わらなくなったからな」

「そうなのか…」

「まぁ、俺の過去のせいだな北方連合の時の配信で言った通り俺はいじめにあってる、いじめが無くなったあともずっと一人…もし、この身体中の傷が無ければ良かったかもな」

「…余はその傷ごときで諦めん」

「へ?」

 

 

 

 

 

 

「お主の傷跡を馬鹿にするようなこともせん!!」

「うぉっ!?」

 

何処にこんな力があるのか分からないが長門に押し倒させる

 

「お、おい長門…?」

 

俺の顔に一粒の水…いや涙が零れる

 

「余は…お主の傷を見た時、ショックを受けてしまった。明石が見せてくれたのだお主の身体中の傷跡を…」

「お主は優しく接していただけなのに…何も悪い事はしていないのにだ!何故、お主が孤独になる!何故…お主の努力は報われない!」

「何故、傷跡がついているだけでそこまで皆関わりたくないんだ?私達艦船にとったらそのような傷跡気にしようも無い!何故人間はそこまで気にして関わりを無くす!!」

「その傷跡を残した卑劣な人間がとても憎い…そやつらのせいで、指揮官は…」

「長門」

 

もう、いいんだ…

 

「俺も確かにそんな気持ちにもなったさ、憎い、辛い、悲しいって」

「でも、俺の傷跡の意味を知ってくれた艦船達が居るからな…俺はそれだけで十分幸せだ」

「人間は、見た目を知り深く知る者もいる。しかし、見た目だけで判断してしまう者もいる」

「だが、今の俺の状況は誰も俺を孤独にしない、誰も俺に辛い様な事はしない…そんな時間があれば俺は十分だ」

 

「やっぱり、お主は優しすぎる」

「よく言われる」

 

慣れっこだ

 

「…まぁ、こんなタイミングであれだが、告白の返事は出来ない、恋が分からないからな」

「そのような歳で恋が分からないものアレだが…まぁ、過去もあるからしょうがない」

「うん」

「だが!」

 

「余は絶対に諦めない、絶対に振り向かせてみせる」

「お、おう…」

 

重桜の民の全てを背負う彼女

その彼女の熱い気持ちを俺は感じだ

そして、俺の傷跡にも何も言わない

…こんな人が生前にいたら良かった

落ち着いたのかはたまた疲れきったのか長門は俺の上で力尽きて寝ている

 

「おやすみ…長門、また明日」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…んん」

 

目を覚ます

昨日と体勢は変わらず俺の体の上に長門は寝ていた

 

「…何だろう犯罪臭がする」

 

考えすぎか…

とりあえず長門を起こすか

 

「長門ー?」

 

少し肩を揺らす

 

「…んー」

「長門も翔鶴タイプか」

 

布団から絶対に出ないタイプ

しかし、今長門がしがみついているのは敷布団ではない!

 

 

 

 

 

 

俺だ…!

 

 

 

 

 

 

掛け布団を剥がし、もう一度長門の肩を揺らす

 

「んん…あ、お主おはよう…」

「あぁ、おはよう」

「…ご飯」

 

のそのそと服を着替える…ん?

 

「何で俺が居るのに着替えるんだよ!?」

「お主なら構わないぞ?」

「俺が構う!着替えたら呼んで!」

 

と、長門の部屋を飛び出した

 

「あー、ビックリした…」

 

また、ロリコン認定危機だった…

暇だし天気予報と艦船通信見とくか…

 

『明石の天気予報!今日の海域全体的に快晴にゃ!』

いつも通りか…さて、艦船通信は…

 

 

 

 

 

『指揮官様の盗撮写真』

 

 

 

すぐ様頭を抱えた

絶対に、赤城か大鳳じゃん…

後で、カメラを破壊したらアルバコアと天城の支援を要請しよう

 

「はぁ…」

「お主着替え終わったぞ」

「あぁ、ありがとう」

 

長門の部屋に入り荷物を一つにまとめる

 

「お主よ、ついでだ共に朝食を食べるか?」

「…いいのか?」

「構わん」

 

長門の所の朝食か…

何と言うかちょっと高めな物とか出そう

 

「長門姉…指揮官おはよー…」

「ん、おはよう陸…奥」

 

そこには寝癖ボッサボサの陸奥が居た

 

「…何か実験した?」

「じっけん?」

「あ、いや何でもない…なぁ長門、クシない?」

「あるが…」

「ちょっと借りてもいい?陸奥、ちょっとこっちに来てくれ」

「はーい…」

 

陸奥は千鳥足でこちらによって来た

昼間とかめっちゃ活発な子も寝起きとなればこんなに落ち着いてる

流石、睡魔

 

「お主、クシだ」

「ん、ありがとう。じゃあ、陸奥ちょっとだけ動かないでくれよ」

「分かった…」

 

優しく丁寧に陸奥の寝癖を直す

クシでとかしつつちょっとずつ…

 

「よし、陸奥出来…って寝ちゃったのか」

「相当気持ちよさそうだったぞ」

「布団に行かせたらもう一度寝癖出来そうだな…俺が抱っこしておくか、よっ」

 

陸奥を抱える

うん、軽い

羽毛じゃん…重さ何一つ感じないんだが?

 

「…」

「ん、どうした?」

 

ふと、長門に袖を掴まれた

 

「余も…抱っこして欲しい」

「…あぁ」

 

あー!ロリコンになりそー!!!

可愛すぎか!?

禁断の扉開きそうだぞ!!

 

と、まぁ心の中の暴走はここらで止めておいて

左腕には陸奥、右腕には長門を抱えた

 

「お主の視点はいつもこんなに高いのか?」

「うーん、背は高いしいつもこんなもんだよ」

「…」

「眠いか?」

「ん、いやそこまでは…」

「別に寝てもいいよ」

「なら、お言葉に甘えよう…」

 

そう言って長門は静かに目を閉じた

子持ちの父親かな?

両手に天使や…

 

「ん、おはよう指揮…官」

「あぁ、江風おはよう」

「…何をしてるんだ?」

「父親」

「言っている意味が分からん」

 

 

 

 

 

 

「…なるほど、確かにそれは父親と言う意味は分かる」

「でしょ~…あー、アークロイヤル化しそう」

「ほう…なら斬るぞ」

「冗談、てか秒で抜刀しないでくれよ」

 

これは、俺がこの世界に来る前に何かあったな

でも、アークロイヤルが長門とかの長に突撃出来るか?

いや、陸奥が駆逐艦と良く一緒に居るのは長門から聞いた

その時か…?

 

「そういえば、江風。長門に朝食を誘われたのだが…朝食の献立って何?」

「それがな…朝食はまだ出来てない」

「え、何で?」

「重桜の料理人まんじゅうが数人行方不明でな」

「まんじゅうが行方不明って…そんな事あるの?」

「…多分、駆逐艦に捕まってるんじゃないか?」

「あー…確かにまんじゅうの肌触りは癖になるしな」

「あぁ、あの肌触りは病みつきになったら終わる」

 

じゃあ、俺が作るか…

 

「江風、食材はある?」

「あるぞ、しかしそれがどうした?」

「分かった、じゃ長門と陸奥任せた」

「おい!指揮官何処に行く!?」

 

じゃ、パッパと作りますかね!

 

「ここか…いかにも調理室っぽいな」

 

てか、屋敷の見た目なのに割と最近の調理器具はあるのね安心

 

「えーと、ここが食材保管庫?」

 

蔵にそう書かれてあった

ガラッと開けると…

 

「うわっ!?凄い…こんなに備蓄しているものなのか…」

 

大量の魚、野菜など色々な物がズラリ

しかも、冷凍も完備

すげぇな、俺の寮にも欲しかった…!

 

「あれ、指揮官様…?」

「ん、比叡?」

 

金剛型二番艦比叡

ミステリアス…っぽい性格だが、料理、子供に好かれやすい彼女

プラス、作者の思う母親っぽい艦船の1人である(聞いてない)

なお、あまりにも衝撃だったが比叡の妹に忍者が居る

アイエエエエニンジャ!?ニンジャナンデ!?

と、言いたくなるが止めておこう…

何処ぞの忍殺に殺られる

 

「何故ここに?」

「あー…長門と陸奥の所に泊まったのは知ってるな、重桜の料理人まんじゅうが行方不明で変わりに俺が作ることになった」

「まぁ、指揮官様はお料理出来るのですね…」

「一人暮らししてたからな、慣れてる」

「今度は私に作って頂けますか?」

「うーん…比叡の作る飯よりかはやばいの出すぞ?」

「いえ、そこに愛があれば十分ですわ」

「愛…ね」

 

…忘れてしまったのが残念だ

 

「それはそうと比叡は何故ここに?」

「八百屋の準備ですわ」

「八百屋…え、八百屋してんの!?」

「うふふ…いえ、手伝いです。お野菜を取りに来ただけです」

「て、手伝いか…」

 

と、比叡と軽く雑談しながら食材を回収した

 

「指揮官様、長門様達にどの様な朝食を?」

「鯖の塩焼き、なめこ入りの味噌汁、卵焼き…あと軽く和え物くらい?」

「なら、私もそれにします」

「おう」

 

そう言って比叡は八百屋に渡す野菜をカゴに入れ歩いていった

…じゃあ、ここは重桜の全ての貯蔵庫か

なら、野菜とか魚とかは何処から…?

いや、深く考えるのは止めよう

きっと何処かに畑とか釣り場とかあるんだろう

 

 

 

 

「…っとこんなもんか?」

 

俺、江風、陸奥、長門…計4人分の飯が出来た

トレーにのっけて居間に向けて歩く

 

「失礼するぞー」

「ん、お主ありがとう」

 

長門、陸奥はいつも通りの感じになっていた

江風は…まぁ真面目だし寝起きもそうそう変わらんだろう

 

「俺自作だからな、合わなかったら残してもらっても構わない」

「お主が作ったのか!?」

「お、おう…」

 

そ、そんなに驚くことか?

 

「じゃ、いただきます」

「い、いただきます」

「いただきます!!」

「いただきます」

 

まずは鯖の塩焼き…

うん、身もちゃんと旨みがあっていいな

和え物もいい味はしているが少し濃かったか…

味噌汁もいいな、なめこも美味い

 

「美味しい…」

「お、長門美味いか?」

「正直、驚いた…お主が料理が出来るとは」

「何気に失礼だろそれ」

「おかわり!」

「陸奥食うの早くないか!?ちゃんと噛んで食べなさい…」

「はーい!」

「いい味付けだな、指揮官今度教えてくれないか?」

「あぁ、構わんよ。てか、江風も料理するんだな」

「少々最近釣りに興味があってな」

「釣りか…いいねぇ」

 

何て雑談していると

突然ガラッと襖が空いた

 

「ん?」

 

ワラワラとまんじゅう達が長門に向かって走って行った

 

「…んー?」

「どうやら、朝飯を作れなかった事を謝っているようだ」

「遅れたのはやっぱり駆逐艦とかに可愛がられてた?」

 

と、1人のまんじゅうが俺を見て頷いた

 

「やっぱりか江風と話したのだがやっぱり肌触ムグッ!?」

「どうした指揮官箸が止まっているぞ?」

 

江風に無理やり口の中に鯖を突っ込まれた

 

「…指揮官、私がまんじゅうの事を話していたのはここでは言うな」

 

と、耳打ち

 

「何でだよ…」

「その…長門様や陸奥様に『そういう物が好き』とバレたくないんだ」

「そういう物…あー、可愛い系の物」

「言うなと言っているだろう!」

「す、すまん…」

 

へー…江風って意外と可愛いもの好き何だな

それはそれで面白い

 

まぁ、雑談を交えつつまんじゅうを触りながら朝食を楽しんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふー、食べた」

「余も満足だ」

「そうかい」

 

さてと、そろそろ私室に帰らないとな…

 

「じゃ、そろそろ帰るとするか」

「…もう行ってしまうのか?」

「まるでもう会えなくなる見たいな言い方だな…」

「何と言うか…二泊ここに泊まっていった指揮官を見たら重桜に住んでいるような気がしてな」

「まぁ、分かる…俺も里帰りした感じがして居心地が良かったよ」

「そうか…」

 

確かに良かった

温泉と言い雰囲気と言い、生前の頃の実家に近い感じがした

…そういえば、お母さんとお父さん元気にしてるかな

また会いたい…って会えないか

俺、死んでた…

凄い残念だ

…親孝行出来なかったのが残念だ

 

「お主…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何故、泣いている?」

「え?」

 

いつ泣いたんだ俺は

 

「は…はは、何で泣いてんだろ俺」

「何か考え事があったのか?」

「…俺の母と父を思い出した、会いたいと思ったが俺が死んでいた

って事に気がついてな」

「…お主少ししゃがめるか?」

 

言われるがまましゃがむ

 

「はっ!?」

 

そのまま長門に抱き着かれた

 

「な、長門!?」

「お主は昨日の夜余の気持ちを受け止めてくれた」

「…」

「こんな小さな身体ではあるか…」

 

 

 

 

 

 

 

「余の胸の中で思いっ切り泣くといい」

 

俺はこの言葉をきいた瞬間思いっ切り泣いた

家族や数少ない友人、皆に会えない事をひたすらに泣いた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「落ち着いたか?」

「…あぁ」

「お主は思ったより甘えん坊なのだな」

「笑わないでくれよ?」

「何、笑わない。指揮官は恋を知らないって言ってたが感情はあったようで助かった」

「感情無かったらもっとやべぇだろ…」

「それもそうか…さて、指揮官余達が正面まで送ろう」

「わざわざか?」

「わざわざだ、指揮官が泊まりに来るなんて滅多にないからな」

 

長門、陸奥、江風と共に長門達の屋敷を出ると、沢山の重桜の艦船達が俺を送ろうと着いてきてくれた

 

「俺ってこんなに人望あったんだな」

「他の陣営でも同じ事が起きると思うぞ?」

「…そっか」

 

楽しい時間は早く過ぎるものでもう正門に着いてしまった

 

「では、指揮官よ。重桜に来てくれてありがとう!」

「こちらこそ有意義な時間を過ごさせてくれて助かった」

 

食べられる方のまんじゅう、魚の切り身、豆腐、味噌と色々貰ってしまった

それと、泣く駆逐艦達、赤城、大鳳、隼鷹…

そこら辺ブレないな

と、思っていたら

 

「なぁ、お主」

「何?」

「肩にゴミが着いているぞ?」

「え、何処?」

「余が取ってやる」

 

長門が肩にゴミが着いていると言われしゃがむ

次の瞬間

 

「チュッ」

「え」

 

頬に柔らかい感触…

まさか

 

「ちょっ!?えっ!?長門ォ!?」

「受け取れ」

「へっ?」

「余のふぁーすときす?だ」

 

 

 

「指揮官様…?」

「ひぃ!?」

「赤城の目の前で浮気ですかぁ!」

「あ、赤城…また来るからよろしくぅぅぅ!!」

「逃がしませんわ!」

「逃がしてくれぇぇぇ!!」

 

この後、赤城、大鳳に追われながら

全速力で私室に向かって逃げていった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「余は誰にも負けない、お主の心をつかむまでは」




これにて重桜お泊まり編は終了です
次は、皆様が「この艦船との話がみたい!」とリクエストの話を組み込みます!
現在要望関係は停止しています、すみません

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが温かい目で見守っててください


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その日、幽霊が妹になりました

「…うーん」

 

あの長門から大胆な告白をされてから早3日…

艦船達からのアプローチが止まらない

ある日は陸奥がベッドに侵入していたり

ある日はエンタープライズが俺を抱っこして部屋に連れて行こうとしたり

ある日はオイゲンが俺の水を日本酒にすり替えていたり

ある日はアークロイヤルが「子供が欲しい!」とか言い出したり...

とまぁ色々と大変な日々が続いている

 

「ご主人様、お茶の準備が出来ました」

「あぁ、ありがとう…」

 

扉が開きベルファストがお茶を用意してくれた

こういう切り詰めた日に飲むベルファストのお茶はうまい

 

「…ふぅ、いつもありがとう」

「いえ、メイドとして当たり前の事です」

 

さてと、いったん休憩を挟むか

ずっと机に向かってたもんだから体がボキボキ鳴る

 

「ご主人様、何か他にしてほしいことはありますか?」

「いや、今はない」

「では、もし何かあればまた呼んでください」

 

そういうと、一礼してベルファストは出て行った

ふう、しかし休憩といえど何をすればいいんだろうか?

散歩は…昨日したもんな

トレーニングはもうしたもんな

さて、何するか

 

「…?」

 

すると突然携帯が鳴った

…ロングアイランドからだ

 

「もしもし?」

「指揮官今暇なのー?」

「今は大丈夫だが…どうした?」

「『一日指揮官の妹になれる券』を使いたいのー」

「わ、わかった…」

 

ついに来たか…あの悪魔(明石)が作ったヤバいチケット

 

「んで、使うのはいいが…俺は何をすればいい?」

「とりあえず、私の部屋に来てほしいのー」

「何か必要か?」

「うーん…あ、出来れば寝間着を持ってきてほしいのー」

「寝間着?」

 

何故?

 

「今日はオールなの!」

「あーそういうことね、てか他に誰かいるの?」

「予定だと綾波ちゃんとジャベリンちゃん…というか前に指揮官が来た時の皆が居るよー」

「OK、なら今から行くよ」

「待ってるなのー」

 

…てか寝間着、無いんだけど

大体俺の寝間着はタンクトップと半ズボンなんだが

まぁ、いいや行くか

とりあえず冬も近いしジャージ着ておくか

では、ロングアイランドの部屋に向かうか

 

 

 

「指揮官、いらっしゃいなのー」

「あぁ、お邪魔します」

 

そして、歩いて約10分ロングアイランドの部屋についた

 

「てか、俺が一番か?」

「皆はまだご飯だと思うの」

「ロングアイランドは?」

「カップラーメン食べた!」

「…」

 

俺はロングアイランドの頬っぺたを引っ張った

 

「ひ、ひひはんいひゃい!(し、指揮官痛い!)」

「ちゃんとしたものを食え!」

 

パッと離す

 

「うう…指揮官、幽霊さんに酷いことしないでなの!」

「はぁ…今日一日はロングアイランドの兄になってるから飯作ってやる」

「怖いお兄ちゃんなのー…」

「冷蔵庫は…」

 

なんと食材が大量にあった

 

「何で食材あるの?」

「ニーミちゃんが」

「自炊してくださいって言ったんだろ?」

「正解なのー」

「あいよ…ところでリクエストある?」

「うーん…おすすめで!」

「おすすめか…」

 

昼頃だもんな…ハンバーグとか作ってみるか

えーとひき肉は…お、あったあった

 

「お邪魔しまーす!」

「お邪魔する…です」

「お邪魔しま…Zzz」

「お邪魔します、って指揮官?」

 

ひき肉をボウルで混ぜていたら綾波、ジャベリン、ラフィー、ニーミが入ってきた

 

「ん、やぁこんにちは」

「指揮官はどうしてここに?」

「今日はロングアイランドの兄になってるからな」

「あのチケットの効力ですか?」

「ご名答、んでロングアイランドが昼をカップラーメンですましたから今ハンバーグ作ってる」

「なら手伝ってもいいですか?」

「私も私も!」

「おう、いいぞ」

 

ジャベリンとニーミが手伝ってくれるようだ

綾波は既にロングアイランドとのゲームを始めておりラフィーは寝ている

 

「てか、四人は飯食ったのか?」

「いえ、ロングアイランドの部屋で何かしら作ろうかなと…」

「私もですね」

「なら、追加のひき肉も出しておくか」

 

冷蔵庫を漁っているとジャベリンが

 

「あ、指揮官!何かしてほしいこととかありますか?」

「うーん…ハンバーグに合いそうな物って何ある?」

「あっ!フライドポテトなんてどうですか!」

「いいね、それ採用!ならフライドポテトはお願いしても良いか?」

「お任せください!」

 

そういうとジャベリンはフライドポテトの準備を始めた

 

「指揮官、私にも手伝って欲しいことなどありますか?」

「なら、お米をお願いしていいか?」

「了解です」

 

…何というかジャベリンとニーミが妹っぽく見えたぞ

 

 

そして各々の料理が終わり盛り付けし完成!

 

「ふぅ、こんな感じでいいか」

「指揮官ってお料理出来るんですね!」

「まぁね」

「では、あの三人も呼びましょうか」

「俺も行こう」

 

机の上にハンバーグ定食を置き

 

「ロングアイランド、綾波、ラフィー!ご飯できたぞ」

「今行くのです」

「食べるなのー!」

「食べる…」

 

てか、一人部屋なのに机デカいな

まぁいっか

 

「じゃあ、五人そろって頂きます」

「「「「「頂きます!」」」」」

 

まず、ハンバーグを一口…

うん肉汁も中に凝縮してるし美味い

フライドポテトも中々

やっぱりハンバーグに米はあうなぁ…

 

「おいしいなのー」

「これからはちゃんと栄養がある物もちゃんと食えよ?」

「はーい、お兄ちゃん…」

「なら良し」

 

さてと腹ごしらえも済んだしな

こっからゲームの時間だぜ!

 

 




先週は投稿が出来ず申し訳ございませんでした…
作者のリアルで色々と起きてしまい小説に手を付けられませんでした
本当に申し訳ありませんでした


誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが温かい目で見守ってください


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その日、幽霊が妹になりました その2

まず、最初のゲームは五人で遊べるフリーゲームや協力または対戦が出来るパーティーゲームだ

一つのテレビを見ながら皆で楽しくワイワイとやるはずだったのだが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だー!クッソ!四人して俺を狙うんじゃねぇ!?」

「指揮官、頑張れ…Zzz」

「指揮官を脱落させればこっちのものなのー!」

「ちょ、ちょっと綾波ちゃん!?」

「この騒ぎの間にしれっとジャベリンをやったのです」

「綾波流石ですね…」

 

自体は狂喜乱舞、阿鼻叫喚

現在はフリープレイモードを使い適当にやっている

なお、自分たちは計6人なので人数が多くなってしまう

というわけでビリのみがチェンジとなっている

しかし、何故俺をそこまで集中砲火するのか…

 

「次は私が指揮官を倒します!」

「ラフィーが…やる」

「倒してやるのー!」

「綾波が殺るのです!」

「「「「おー!」」」」

 

「私、裏切られました…」

「それはドンマイ」

 

どうやら、一番強いやつを潰せば自分が一位になる確率が上がるから俺を狙ってくるみたいだ

 

「さ、次やるなのー」

「あ、あぁ…」

「あ、指揮官」

「何だ?」

「指揮官はロングアイランドちゃんのお兄ちゃんなんですよね?」

「…くっ!あぁ、そうだが!?」

「つまり、私からしたらお友達の兄ですよね?」

「ジャベリン、さっきから何の確認をしているんだ!?」

「えい!」

 

するとジャベリンは座っている上…俺の膝の上に座った

 

「ちょ、ちょっとジャベリン!?」

「こういうことしてみたかったんですよねー」

「指揮官の動きが大雑把になったのです!」

 

こ、これはキツイ!?

ジャベリン、小さい子ではあるが少し甘い匂いが…

いやいや!俺がまたロリコン認定されちまう!!

 

(閣下もやっと分かってくれたか!!)

(脳内に喋りかけてくんじゃねぇ!!)

 

と脳内で格闘していると…

 

「あっ!?」

 

凡ミスで盛大な自爆を犯した…

 

「や、やった…」

「ジャベリン?」

「あ、いやそんなつもりでしたわけでは…」

「それは知ってる、チェンジするのはいいが…この体制でやるのか?」

「あ、はい」

 

膝の上は続行か…

 

「ロングアイランド、ラフィー、ニーミお願いがあるのです」

「どうしました?」

 

ふと綾波が話す

 

「綾波が指揮官を倒したので一位を譲ってほしいのです」

「えー、幽霊さんも頑張ったよー?」

「ラフィーも…指揮官の注意を引いてた」

「私も指揮官にダメージを与えてましたよ」

「「「「…。」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…同盟は破綻なのー!」

 

同盟はなくなった

 

「くらえなのー!」

「甘いのです!」

「負けない…!」

「ぜっていに勝ちます!」

 

 

 

「…何かみんな燃えてるな」

「ですねー」

 

外野のジャベリンと俺はお菓子をつまみつつ四人の戦いを見ていた

 

「このポテチ美味いな」

「あ、なら指揮官」

「?」

「あーん♪」

「…しなきゃダメ?」

「もちろんです」

 

…ジャベリンってこんな小悪魔みたいな子だっけ?

まぁいいや

 

「あーん…うん美味い」

「よかった…実は指揮官に食べさせたポテチ私の自作なんです」

「え、そうなのか!?」

 

かなり美味かったぞ

てかいつの間に作ってたんだな

 

「いいな、料理出来るって…」

「指揮官も出来るじゃにですか?」

「どうも揚げ物関係作るのが苦手なんだよな」

「なら今度教えましょうか?」

「いいのか?」

「はい!その代わり指揮官も私にお料理教えてくれませんか?」

「苦手なヤツがあったらな」

 

とジャベリンと喋っていたら

 

「ジャベリン、ずるいラフィーも指揮官とイチャイチャする」

 

そう言って俺の右腕に抱きついた

…いや、ラフィーはしたい事は逆に伝えるんじゃなかったか?

確か『ラフィーは指揮官にかまってほしいって思ってない。うん、思ってない…』ていう感じだったな

だが今はめっちゃ甘えてくる

 

「てかラフィー戦ってたんじゃないのか?」

「負けた」

「そっか...」

 

…いや待って俺はロングアイランドの兄なんだよな

今のところ兄らしい行動が飯作りくらいしかしてなくね?

てか兄っぽい行動ってなんだ?

 

「勝ったのー!」

「ギリギリ負けたのです…」

 

どうやらロングアイランドが勝ったらしい

 

「って、何で指揮官がジャベリンとラフィーを甘やかしてるのー!!」

「それは仕方ないだろう…」

「幽霊さんも甘えるのー!」

 

そして後ろから抱きついてくる

 

「なら綾波も指揮官に甘えるのです」

 

綾波は左腕

 

膝上にジャベリン、右腕にラフィー、背中にロングアイランド、左腕に綾波…

 

「…」

 

パッとニーミを見るとすごいこっちを見ている

 

「…来る?」

「あ、なら撫でられたいです…」

「それくらいでいいのか?」

「はい…」

 

右手を伸ばしニーミの頭を撫でる

 

「んん…」

「大丈夫か?」

「は、はい!」

 

何か変に力が入ってないか?

てか、俺このままなの?

 

 

 




また、投稿が遅れてしまい大変申し訳ありません…
最近リアルで時間が取れず小説が書く暇が出来ずなかなか手を付けられませんでした
そして今後も忙しい期間が続くので投稿ペースを変更し1週間~2週間の間に投稿という形を取ります
曜日は日曜日固定とします
今後も頑張るので応援お願いします!!

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが温かい目で見守ってください


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その日、幽霊が妹になりました その3

「…。」

「ぐぬぬ…!」

 

現在、夜23時くらいパーティーゲームから打って変わり格ゲーに

綾波と3本勝負でお互いに1本ずつ、深夜にもなると頭が死ぬ

俗にいう脳死ってやつ

あぁ他の皆は…

ラフィーは既に夢の中…俺の膝の上で

ニーミは勉強中

ロングアイランドは今お風呂に入っている

ジャベリンは読書、中身を聞こうとしたらめっちゃ嫌がられた

いったい何を読んでいるのだろうか

 

「あー、負けちゃった」

「深夜になるとやっぱり動きが鈍いです」

「そうだよな…ふぁ~眠い…てかロングアイランドはまだ風呂から出てないのか?」

「もう二時間は入っているです」

「長風呂すぎるだろ、俺も風呂入りてぇ…」

「セクハラです?」

「違う!」

 

はたから見たらロングアイランドも小中学生位の見た目をしている

流石に一緒に入ると犯罪臭が凄い

 

「しきかーん!」

「ん?」

 

ふと風呂場からロングアがイランドが声を上げる

 

「シャンプー取って欲しいのー!」

「シャンプー?」

「そこの棚の一番上にあるのー!」

「あいよー!綾波ちょっと待ってて」

「分かったのです」

 

まず俺の膝で寝ているラフィーを抱え近くあったソファーに寝かせる

そしてお風呂場に向かった

 

「えーと、シャンプーシャンプー…これか」

 

シャンプーと書かれた容器を見つけた

 

「ロングアイランド、シャンプーあったけどどうすればいい?」

「今、前が見えないから置いておいてほ…うわわわっ!!?」

 

…浴室から低い音が鳴った

 

「…ロングアイランド?」

「ロングアイランド!?」

 

ガラッと浴室のドアを開ける

するとロングアイランドが倒れていた

今更ロングアイランドは裸だったがそんなことは気にしてられるか

 

「おい!!ロングアイランドしっかりしろ!」

 

小さな肩を揺する

少しずつパニックになっていくのが実感する

 

「う、う~ん…」

「ロングアイランド!!」

 

目が覚めたようだ

やはり人間との構造の違いはここなのだろうか…

 

「よ、よかった…」

 

ふぅ…と溜息

 

「あれ…指揮官何でここに?」

「鈍い音が鳴ったから入ってきた…それで今に至るってわけ」

「あ、そうなのー…って指揮官のエッチ!!」

「ゴフゥ!?」

 

次の瞬間右頬あたりに強い衝撃

 

「いてて…」

「何でビンタするんだよ!?」

「何で浴室にいるのー!!」

 

あ、そっか

…って何やってんだ俺ー!!?

 

「ち、違う!!決してのぞきとかそんなんじゃ…」

「いいから出て行って…痛い!?」

 

するとロングアイランドはうずくまった

 

「ロングアイランドの方は見ないから何したんだ?」

「…シャワーを浴びてて前が見えずにバランスを崩して」

「ってことは足か腰あたりをぶつけたかもな」

「そうかも…」

 

実際俺のせいでもあるな…一度ノックやらなんやらしておけばロングアイランドは驚かず怪我をしなかったかもしれない

 

「…すまんなロングアイランド、俺がノックやら声をかけるとかしておけば良かった。ましては少しロングアイランドの裸を少し見てしまった」

「いや指揮官は何も悪くないの…指揮官なら少しくらい」

「ん?」

「なんでもないのー!それより指揮官、どうやら片腕もぶつけっちゃったみたいなのー」

「何っ!?」

 

思ったより俺の罪は大きいようだ…

なおロングアイランドの嘘に何一つ気づいていない

 

「だから指揮官?頭を代わりに洗ってほしいのー」

「それで許してもらえるのか?」

「もちろんなのー」

 

それくらいで許してもらえるなら

 

「じゃあせめて上を脱がして、俺の服が濡れる」

「分かったのー」

 

所詮上に着ているものはタンクトップだが…濡れてしまうと俺が寝るとき困る

 

「待たせた」

「早速お願いなのー」

 

…シャンプーハットをつけて座っている

可愛い

 

「じゃあ、洗うぞー」

「はーいなのー」

 

シャカシャカとロングアイランドの髪を洗う

 

「…力加減は大丈夫?」

「これくらいが丁度いいのー」

「よかった」

 

しかし、女子とかこう長い髪の手入れとかむずいというかめんどくさそうなんだよな

 

「なぁロングアイランド?」

「何ー?」

「こう髪が長いと手入れとかめんどくさくないか?」

「慣れれば楽なの、むしろ指揮官はショートヘアーの方が好きなの?」

「いや髪の長さには好みは無いな…んじゃそろそろ流すぞ」

「はーい」

 

シャワーの蛇口をひねりお湯を出す

そしてロングアイランドの髪についた泡を流しとる

 

「湯加減は大丈夫か」

「丁度いいのー」

「…シャンプーハットは取らないの?」

「目が染みるのは嫌なのー!」

「そ、そうか」

 

完全にロングアイランドの髪から泡は無くなった

 

「よし…流し終わったぞ」

「ありがとうなのー!」

「じゃ、俺は先にリビング行ってるから」

「指揮官はお風呂入らないのー?」

「明日の朝自分の部屋のほうで入るよ」

「一緒に入らないのー?」

「入らないよ!!」

 

ロングアイランドの誘いを完全に無視してリビングに戻ると…

 

「すぅすぅ…」

「…流石子供といったところか」

 

綾波、ジャベリン、ラフィー、ニーミはクッションで既に夢の中だった

近くにそれぞれの布団があったので一人ひとり起こさないように慎重に運ぶ

 

「指揮官?」

「しー!…皆もう寝てる」

「早いのー…」

「もう0時回ってるが?」

「もうそんな時間なのー」

「俺らも寝るか…ロングアイランド、ソファー借りていい?」

「…」

「ロングアイランド?」

 

するとロングアイランド俺の服の裾の部分を握る

 

「どうした?」

「今日は指揮官の妹なの…」

「そうだな」

「なら…添い寝してほしいの!」

「添い寝ェ!?」

 

兄妹って添い寝するものなのか!?

 

「お願いなの…」

「はぁ…しょうがないな」

 

こんな頼み方されたら断る事も出来ないな…

 

「じゃあこっち来てほしいの」

「あいよ」

 

ロングアイランドと一緒にベッドに入り込む

やはり来るのは犯罪臭

 

「なぁ、ロングアイランド…最近の兄妹ってこんなことするのか?」

「明石の売店で売られてた小説で」

「なるほどね…」

 

そういう小説もあるのか

…てか近くね?

 

「…近くないか?」

「小説でみた距離感はこれくらいなの」

「いや…もう抱きついてるじゃん」

「妹が抱きついてたの」

 

まさか…!

 

「ロングアイランド、呼んでいた小説のジャンルは!?」

「禁断の関係って書かれた小説なの」

 

やっぱりな!!

 

「ロングアイランド…普通の兄妹はこんなことはしない」

「小説はしてるなの」

「それはフィクションだからだ」

「だとしても、指揮官には抱きつきたいのー」

「あばばばばばば」

 

ロングアイランドは幼い見た目でもあるが胸は割と大きいほうではある

つまりだ

色々と『当たってる』んだよな

 

「ち、近い…!」

「じゃあ指揮官お先ー♪」

「はっ?」

 

 

 

 

 

 

 

「Zzz…」

「マジか!?」

 

既にロングアイランドは夢の中だった

いや何秒で寝てるんだよ…

どこぞの丸メガネの少年なみだな

 

「考えるだけ無駄か…」

 

右腕あたりにずっとやわらかい感触があるが俺は気にせず意識を眠りへ持って行った

 




これにてロングアイランドが妹編が終了しました
ということは次は赤城…と言いたいところですが一話か二話挟みます
お楽しみに!

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが温かい目で見守ってください


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戦闘準備

「…ここは」

 

極限集中を使ってないのに何故ここに?

まあそんなことはどうでもいい

 

「よく来たな主」

「焔…」

 

久しぶりに焔を見た

そういえばセイレーンみたいな奴を倒してから返事が無かったな

 

「んでどうした?ここに俺を呼んだってことは何かしらあるんだろ?」

「…主に一つ忠告じゃ」

「忠告?」

 

何だ?

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日の昼頃、アズールレーンの海域にセイレーンが来るぞ」

「何!?」

 

直接来る気か!?

セイレーン…!

 

「悪いが主が思っているセイレーンとは違うぞ」

「違う…?」

「前に戦った装甲の違うセイレーンは覚えているか?」

「あぁ、何か色の違う奴か」

「そうじゃ、そいつらが乗り込んでくる…のじゃが」

「何かおかしい点でもあるのか?」

 

焔は歯切れが悪そうだ

 

「…船のみがアズールレーンの海域にワープしてくる予兆が確認したんだ」

「船のみ?」

「人型のセイレーンは…かなり遠くでの予兆を見つけた」

「かなり遠く?」

「あまりにも不自然すぎると思わないか?」

「まぁそうだな…まるでアズールレーンの海域の他に目的がありそうな行動だな」

「主もそう思うか…」

 

そうなるとするならば船はあくまで時間稼ぎ?

それともアズールレーンの壊滅以外の目的が?

何にせよ明日にならないと分からない…

 

「それだな主よ」

「何だ?」

「色違いのセイレーンなのじゃが」

「他に何かあるのか?」

「…恐らく旧式のセイレーンと予想している」

 

旧式?

 

「…それはなぜ?」

「主も戦いを見て思ったのじゃ…今のセイレーンに比べて能力や頭を使わずパワーでかかってくる」

「つまり、今までのような頭を使った戦闘ではなく、パワーでねじ伏せてくると?」

「そういうことじゃ」

 

なるほど、言ってることはおかしいが理にはかなっている

テスターとか実験用や検証用のセイレーンもいるくらいだ、能力等は使わないのも何かおかしいしな

…しかしだ

 

「なぁ焔」

「なんじゃ」

「明日の戦闘は俺も参加しようと思っている」

 

そうだ、今回の戦闘は参加させてもらおう

現在の力とどれほど強いのか…百聞は一見に如かずともいうしな

 

「まぁ主ならそういうと思っていたぞ…しかし、作戦はどうするのじゃ」

「船を無力化し…人型はどのような力があるか分からないなら」

「様子見か?」

「出来れば…だが危険もつきものだ」

 

そう簡単にはいかないだろう

焔舞は未だ使えないしな…

そう思えば艦船の皆に何て話せば良いのだろう…俺が艤装を使えることを

他にもチーム編成やら戦い方は?

考えれば考えるほど新たな問題が積み重なっていく

 

「そういえば主よ」

「何だ?」

「刀の振るい方は学んだのだな」

「まぁな」

 

高雄とか瑞鶴に

 

「今回の戦闘は動きが良くなりそうじゃ」

「だといいんだがな…」

 

…そういえば何で俺はここに?

 

「おっと言い忘れていたわ、主の体は今睡眠中じゃ」

「…俺は寝ているときに景色に連れてきたと?」

「物分かりが早くて助かる」

 

待てよ、俺の体が起きるまで俺はずっと此処にいるってこと?

 

「…俺の体が起きるまで何するか」

「なら今すぐ起きる方法があるぞ?」

「え、何それ」

「ふぅ…すぅ~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁ”!!」

「うるせぇぇぇぇぇ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ!?」

 

カッと目が開く

マジで目が覚めたのはいいが…小さい子の断末魔は正直怖い

ホラーゲームみたいな感じがする

 

「さてと、行く…か?」

 

ふと気づいたのだが体が動かない

金縛り…と言うよりか

 

「どうしろっていうんだよ…」

 

右腕にはロングアイランド、左腕にジャベリン、左足にラフィー、右足に綾波

そして俺の胸の上にニーミ

…一人ずつ丁寧にどかしていくしかない

 

「さぁ…静かに寝ててね~」

 

まず拘束されている腕を少しずつ開放していく

よしこれで両腕が自由になった

順調、次に俺の上に乗っているニーミをベットの隙間に慎重に置く

最後だ、足を開放するためにラフィーと綾波を担ぎ俺が元々寝ていた場所に二人を慎重に寝かせる

ミッションコンプリート…!

 

「おじゃましました~…」

 

静かにロングアイランドの部屋から出て執務室に走って向かう

現在時刻は06:30

焔は昼頃にセイレーン旧式の船が来るって言ってたな

んで恐らくだが…セイレーンが来るのは12:00くらいと予想している

昼頃って言われても時間は人それぞれだしな

 

「なら08:30位に放送で代表者を集めるか…」

 

呼ぶ艦船は『長門』『ビスマルク』『エンタープライズ』『クイーン・エリザベス』『ソビエツカヤ・ロシア』…各陣営のトップに近いものたちだ

そして今回は防衛と攻撃を同時に行う

攻撃は二部隊構成とし俺とともに人型セイレーンの撃破あるいは撃退

防衛は攻撃に選ばれなかった者にアズールレーン海域とアズールレーン基地の防衛を目的とする

それでどの陣営が攻撃に行くのかというと…重桜、鉄血には攻撃部隊として参加してもらおう

ゲームやアニメと同じならセイレーンの技術をある程度は知っているので今回は攻撃側とする

重桜の部隊は、長門を旗艦とし主力は長門、三笠、大鳳…前衛は江風、夕立、時雨

鉄血の部隊は、ビスマルクを旗艦とし主力はビスマルク、ティルピッツ、グラーフ・ツェッペリン…前衛はローン、ドイッチュラント、アドミラル・グラーフ

残りは防衛としてロイヤルと共にアズールレーン海域を守ってもらう

 

しかし、長門、ビスマルクのようなリーダーが陣地を空けるとまずいので重桜の臨時リーダーとして天城、鉄血はペータ・シュトラッサー

ユニオン、北方連合はアズールレーン基地の防衛とする

 

「…言うことはこれくらいか?」

 

予め言うことはまとめておいたしな…後は俺の準備と時間を待つだけか

 




今回短めで本当に申し訳ありません、やっとリアルの忙しさが落ち着いてきました…
今後は投稿ペースが上がる可能性があります、もしくは新たな小説を書くかもしれません
そして次の話はかなり長めの話になるかもしれません、お楽しみに!

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが温かい目で見守ってください


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戦闘開始

約束の時間が来た

まずアナウンスを使いあの5人を呼び出す

 

「長門、ビスマルク、エンタープライズ、クイーン・エリザベス、ソビエツカヤ・ロシア至急執務室に来てくれ」

 

よし…

ふと艦船通信をみたら俺が何故あの5人を呼び出したのかを疑問に思っている子が多いようだ

まぁいずれ分かるようになるって投稿しておくか…

 

「失礼する」

「よし、皆来たな…じゃあそこのソファーに腰をかけてくれ」

 

全員同時に執務室に来た

 

「それはそうと指揮官、何故この5人を集めたのだ」

 

ビスマルクが問う

 

「…いずれ他の皆にも報告するがセイレーンの出現予兆を確認した」

「何っ!?」

 

ロシアが声を荒げる

 

「ちょっと待ちなさい、どうして下僕が予兆を確認できるの?」

「それは俺も分からん…だが予兆だけは分かったんだ信じてくれ」

「…まぁそういうことにしておくわ」

「しかし、今更セイレーン相手に各陣営のリーダーを集めるわけがない…指揮官は別の理由があり我々を呼び出したのではないのか?」

「ご名答だエンタープライズ、各陣営のリーダー格の皆を呼んだのは…不自然な予兆があったんだ」

 

そこからは焔が話した事を全て伝えた

普通にとは違うセイレーン、不可解な出現位置、行動方法、各陣営の動き等…

 

「なるほど…これが主の作戦か、よくできている」

「ありがとう、長門」

「だが指揮官がついてくるのは何故だ?今なら無線もある、そちらではダメなのか?」

「ダメだ…今回は俺も作戦に参加させてもらう」

「よほどの理由があるのだな」

「あぁ…」

 

そこからより深く話し合いをし納得してもらった

 

「では防衛は11:30から警戒網をはり索敵を頼む、攻撃は11:20に港に集合それで頼む」

「了解!」

 

そういって5人は執務室から出て行った

 

『主よ、いいのか?我の艤装を見せても』

 

出ていったと同時に焔が話しかける

 

「仕方ないさ、今回は実践訓練とあくまで俺が何処まで成長できたかの確認…そして、この目でちゃんと確認したい」

『…艦船を守る事は?』

「あ、そっか心読まれてるんだな」

『そこら辺主の優しさが出ていて安心したのじゃ』

「優しくは無いが…まぁいいや」

 

まだ時間は…あるな一時間くらい

艤装の確認をしておこう、海辺近くで展開して軽く動いておこう

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…展開!」

 

前と同じように装着できた

静かに慎重に海の上に足をつける

普通通り海の上に浮いた

 

「よし、次は移動だ」

 

海を蹴り進んでいく

進む感覚はローラースケートの様な感じで進んでいる

ブレーキも似たような物だ

 

「焔」

『なんじゃ?』

「一応聞いておきたい、前回の戦いで気になった事があった…焔の弾は着弾すると燃え上がるのか?」

『それはその通りじゃ、焔の名のごとく着弾すると燃え上がる…じゃが海の上では燃えない』

「そりゃ、消火されるからか…次だ、斬撃は飛ばせられるのか?」

『炎を纏えば飛ばせられる…しかし、砲撃とは違い速度はかなり早いが照準のようなものが無い』

「感覚か全てか…」

『少しずつ慣れていくしかないだろう』

 

刀の焔を展開し、炎を纏う

 

「ふん!!」

 

前方に向けて一閃

斬撃は海の上を走っていき最後は爆発して散っていった

なるほど確かに当てるのは難しそうだな

 

「…指揮官様?」

「ッ!?」

 

すぐさま後ろを振り向く

 

「た、大鳳何故ここに?」

 

少し申し訳なさそうにこちらを見ていたのは大鳳

 

「指揮官様に…挨拶をしようと思いまして…それで探していて…」

「見てしまったと?」

「はい…」

 

まぁ、バレる時間が早まっただけだ

気にする事はない

 

「すまんな、皆にこの姿の事を説明しなくて…大丈夫だこのくらいで大鳳の事を嫌ったりはしない」

「よ、良かった…」

「これに関する説明は重桜と鉄血の皆が揃ったら説明するよ」

 

ペタリと海に座る大鳳

 

「今回はこの姿で皆と戦う…長門から聞いていると思うが今回はあわよくば撃破あるいは撃退だ、それの手伝いを俺にさせてくれ」

「はい、指揮官様の命令なら…」

「…あとさ、近くないか?」

 

そう、近いんだ

さっき座ったと思ったらしれっと俺と腕を組んでいる

 

「別にいいではありませんか♡」

「…良くない!」

 

俺の右腕に柔らかい感触が二つ…

だ、ダメだ戦闘前に変な気分になったら終わる!!

落ち着け…俺!!

 

「大鳳とりあえず離れてくれ」

「ダメ…ですか?」

「ん”ん”!?そんな顔をしてもだ!」

 

大鳳の上目遣いとか破壊力ありすぎで死にそう

 

結局一時間くらい練習…ではなく大鳳とくっつきながら過ごした

あの柔らかい感触はさっさと忘れよう!

忘れようッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「と言う訳でこの姿で皆と作戦を共にするよろしく頼む」

 

この後皆揃ったのでこの艤装の経歴(焔のことは言わず)と作戦内容を確認した

 

「指揮官よろしく頼むぞ!」

「あぁ、ん?」

 

無線に1つ着信

 

「瑞鶴…?」

 

瑞鶴から連絡が来た

 

「もしもし?」

『指揮官!偵察機を出していたらセイレーンの船を確認したよ!』

「もう来たのか…防衛班は無理せず敵を撃破してくれ!」

『了解!』

 

無線は切られた…

 

「予定より早いが攻撃班も人型セイレーン出現地に移動する、長門、ビスマルクを旗船として行動する…俺も一応入るがほぼの指示は旗船の命令を聞いてくれ」

「了解!」

「では、行くぞ!」

 

重桜部隊、鉄血部隊で出現地に移動する

 

「…」

 

皆はいつもこんな感じで出撃しているのか…

今は平和ではあるが近づけば何が起こるか分からない

いつ死ぬかも分からない、こんな状態で戦っているのか

慣れていなければ恐怖に支配されそうだな

 

「グラーフ、偵察機を北西に飛ばせれるか?」

「あぁ行けるぞ」

「なら頼む」

 

グラーフは一つ偵察機を飛ばした

次の瞬間

 

「ッ!?全員止まれ!」

 

グラーフが声を荒らる

 

「どうした!?」

「上を見ろ!」

「上?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは…不可解な景色だった

快晴だった空は一気に黒い雲が立ち込め雨が降り始める

4隻ほどの船が黒い雲を掻き分け空から降ってくる

そして…赤い雷と共に俺らの目標も姿を現した

 

「あれか…!」

 

予定した時間より早めに姿を現したセイレーン

しかし出現地点は正確だった

場所は確定で分かるが時間が不明か…

 

「私達もあの様なセイレーンは見たことは無いわ」

「やっぱりか俺も見た事がない…」

 

ピュリファイヤーやテスターの様なサメやタコ?みたいな艤装とは違い、鉄血寄りな龍のような艤装を身にまとっている、セイレーンの見た目は中学生くらいか…?

色もだ、装甲の色は白と紫

焔の言う旧式セイレーンの人型で間違いないだろう

 

「どうするビスマルク?」

「鉄血部隊、周りにいる船の撃破を最優先とし重桜そして指揮官はその間に目標の撃破…とさせて欲しいわ」

「長門は?」

「ビスマルクと同じ考えだ」

「分かった、では鉄血部隊は船の撃破、重桜は人型セイレーンの撃破あるいは撃退とする!」

 

未だこのセイレーンの能力が分かっていない…

快晴だった空も一瞬で悪天候にされてしまい視界も悪い

この状態で何処まで戦えるのか…分からない

だが逃げる訳にもいかない!

 

「長門、三笠、先制砲撃は行けるか?」

「いつでもいけるぞ!」

「余も準備はできている」

「大鳳も大丈夫か?」

「お任せ下さい」

 

「前衛部隊!敵を撃破するぞ!!」

「ソロモンの悪夢…見せてやるぜ!!」

 

江風、夕立、時雨と共に魚雷、砲撃の一斉射撃

綺麗に人型セイレーンに全弾着弾

爆風がセイレーンを包み込む

 

「やったか!?」

「長門、三笠、大鳳!一応警戒しておいてくれ!」

「分かった!」

「江風、夕立、時雨まだ油断はするな!」

「分かっている!」

 

 

 

 

 

 

 

「…穿て」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…っは!?」

 

次の瞬間俺の身体は吹き飛んでいた

 

何だ?何をくらったんだ!?

海に転がる

 

「うぅ…!」

「指揮官!!」

「俺はいい!主力艦隊一斉射撃開始!」

 

最高火力の砲撃音と同時に巨大な砲弾がセイレーン目掛けて押し寄せる

しかし…

 

「…遅い」

「何だと!?」

 

全て躱された…!?

 

「…なるほど、能力ではなく純粋な身体能力であのスピードを出せる訳か!」

 

少しずつ理解出来てきた!

 

「指揮官!魚雷いつでも打てるぜ!」

「よし、もう一度頼む!時雨、江風も続いてくれ!砲撃、魚雷を浴びせたあと1度離れてくれ」

「分かったわ!」

「任せろ」

「大鳳!3人が離れた瞬間爆撃機で頼むぞ!」

「わかりましたわ!」

 

俺も攻撃に参加するため立ち上がろうとするがズキンと痛みが走り崩れ落ちる

 

「な、何…!?」

 

左足を見ると膝から血が大量に出ていた

俺が吹き飛んだ理由は左足に着弾しその反動で吹き飛んだのか…!しかも一撃で!?

クッソ…痛てぇ!!

 

『主よ!?大丈夫か!?』

「あぁ大丈夫だ、まだ戦える!」

『無茶はするな!!』

「無茶なんて…してねぇぇ!!」

 

無理やり立ち上がり刀を構える

 

「海の藻屑となれ!」

「くらいなさい!」

「沈め!」

 

3人の魚雷、砲撃はまたセイレーンに着弾する

 

「幸せそうに逝っちゃって、ふふふ…」

 

3人が離れた瞬間、大鳳の爆撃機がダメ押しで入る

ここまで打撃を与えたなら…!

しかし

 

「…」

「…マジかよ!?」

 

爆撃の煙が晴れたが人型セイレーンはほぼ無傷だ

なら…

 

「うぉぉぉぉぉ!!」

 

左足の痛みに耐えながら突撃する

無謀だが…多少のダメージも与えるならこれくらいしないとなぁ!!

 

「指揮官!?無茶はするな!!」

「これでも喰らえ!!」

 

三笠の警告に耳を傾けずに突撃し両手で刀を全力で振り下ろす

ガキンと鉄と鉄が重くぶつかり合う音が鳴る

 

「ほぉ…」

「お前も…刀持ってるのかよ!!」

 

どうやら旧式セイレーンも刀を持っていたようだ

 

「貴様は…そうか、紛い物か」

「紛い物だと…?」

「死者は静かに新たな生を持てば良かったものを…」

「悪いがこれが俺の新しい人生でね!」

「…艦船や人を守る事か?」

「そうだ!」

「なるほど…」

 

鍔迫り合いは俺が負けてしまいバランスを崩す

 

「くっ…!」

「敵ながら素晴らしい根性を持っている、これはこのまま戦っていたら部が悪いのは私か」

「お前の目的は何だ!!」

「目的…?」

「そうだ、アズールレーン海域に船を送り込むと言う事は何か目的があるのだろう!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の目的は…『復讐』だ」

「復讐だと?」

「そうだ、復讐だ…ある日から私は人間が憎い、それも絶滅させてやりたいくらいな」

「…」

「あぁ、細かくは話さない…しかし貴様を殺すのは惜しいな、まぁ守ると言うならばあの艦船も守れるだろう?」

「何…?」

 

旧式セイレーンは主砲を俺ではなく別の方向に向ける

向いている方向は…

 

「大鳳!?」

「さぁ、守れるのだろう?その決意を見せてくれ」

 

コイツ!!

刀をしまい全力で大鳳に向かって走る

セイレーンの砲撃もほぼ同時だった

間に合うのか…?いや!間に合わせる!!

足の痛みに耐えろ!死ぬ気で走れ!

 

 

艦船1人守れなくて何が指揮官だ!!

 

 

艦船1人守れなくて何がプレイヤーだ!!

 

 

「大鳳ォォォォ!!」

「えっ?」

 

大鳳を思いっきり突き飛ばす

 

 

 

 

 

「ウ”ッ!?」

 

アイツの砲撃は俺の右腕と横っ腹に着弾した

だが、間に合った

大鳳は守れたんだ

倒れこむと塩水の冷たさを感じた

 

「ゴホッゴホッ…」

 

口から血が出てくる

腕もかなり出血しているせいか視界が揺らぐ

 

「よく守ったな…だがお前には死んでもらう」

 

上半身だけ起こすとアイツは大鳳ではなく俺に主砲を向けている

あぁ、これが俺の二回目の死か?

 

また守れて死ぬのか…悔いは、無いな

 

死を受け入れる

 

これも仕方が無い

 

消えていく意識の中少しの後悔もなく静かにセイレーンの主砲を見つめた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「我の射程内のみ真理あり!」

 

その声と同時にセイレーンに別の方向から砲撃が飛んでくる

 

「ビス…マルク?」

「大鳳!!指揮官を連れて下がれ!」

 

俺の体が浮いた

 

「指揮官様!!」

「大…鳳、怪我無い?」

「私は大丈夫です…指揮官様はどうして」

「俺…は、皆が大切なんだ…家族のように思っている、命を懸けて守るのは当たり前だ…」

「指揮官様…!!」

「泣かないでくれ、まだ…生きてる」

 

瞼が重い

 

「鉄血部隊!指揮官を守りつつアズールレーンに撤退するぞ!」

「重桜部隊!撤退せよ!」

 

何も聞こえなくなってきた

 

「ーーしてーさい!!しきーーさま!!」

 

視界が暗くなってきた

 

ダメだ…もう眠い

 

 




指揮官が意識を失ってしまいました…今後の展開や艦船達の反応に期待してください!
また、個人話のアンケートを実施します
各陣営から1人ずつこちらで抽選しアンケートで1番投票数が多かった艦船の個人話を書いていきます(ヴィシア、サディア帝国、東煌、アイリスは作者の都合上ありませんごめんなさい)
今回は二人です

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください


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艦船との日常編
自身の自覚、自由への道


今回、ヨークタウンとなりました!
しかし…作者のリアルで色々な事が起きてしまい今回の作品は短めです
ヨークタウンファンの皆様本当に申し訳ありません


「ヨークタウンすまないな…仕事を手伝ってもらって」

「大丈夫ですよ、指揮官様が頼ってくれた事が嬉しいです」

 

ヨークタウン型航空空母ネームシップ、ヨークタウン

エンタープライズ、ホーネットの姉である

少し自分に自信の無い性格をしている

なお、酒癖が特に悪く、ハムマンと仲が良い

 

「…あ、ヨークタウンなにか飲むか?」

「指揮官様は何を飲みますか?」

「最近、ちょっとずつだが寒くなってきたしな…コーヒー飲もうかなって思ってる」

「なら、私も」

「OK、ちょっとまっててねー」

 

予め砕いておいたコーヒー豆とドリッパーに入れ沸騰させておいたお湯を用意しそそぐ

 

「よし、あと少し待ったらコーヒー出来るからもうひと頑張りだ」

「分かりました、頑張りましょう」

 

コーヒーを頑張った自分へのご褒美として取っておき、今のうちに書類を進める

…ヨークタウンにずっと手伝ってもらうのも悪いしな

 

「…うし、終わったー!」

「お疲れ様です指揮官様」

「あぁ、お疲れ様…ヨークタウンが手伝ってくれなかったらどれくらいかかったか分からないな」

「ありがたいお言葉です」

 

…やっぱりなんと言うか堅いな

 

「なぁ、ヨークタウン…」

「どうしました?」

「いや、何でもない!さぁ、コーヒー飲もうぜ!」

 

コーヒーをマグカップに移し

 

「砂糖やミルクは?」

「砂糖1つ、ミルクは少し欲しいです」

「あいよ」

 

自分はブラックが好きなのだが…

流石に、頭を使ったので糖分が欲しい…という訳で砂糖を2つ入れてミルクも少々

決して大人ぶっている訳では無い!

 

「はい、コーヒー」

「ありがとうございます…」

 

まず、1口…美味い

ベルファストに教えて貰ったかいがあったな

 

「あの…指揮官様」

「ん、どうした?」

 

突然ヨークタウンが口を開いた

 

「その…いつも艦船を支えて下さるお礼をと」

「お礼なんていいよ、むしろ俺からしたいくらいだよ。俺の身体じゃ戦場に出れないし…」

 

焔については隠しておく

 

「しかし…」

「良いんだよ別に、俺はその気持ちがあれば十分…逆に聞くがして欲しいことある?」

「し、して欲しい事ですか?」

 

ヨークタウンは悩んでいる…

珍しいかもしれないな

 

「…思い浮かばないです」

「だろうと思った」

「ごめんなさい…」

「怒っている訳じゃない、ヨークタウンらしい答えだなって」

 

…あ、たった今エンタープライズが撫でられるのが好きだったなという事を思い出した

ヨークタウンも撫でられるのが好きだったり?

 

「…」

「し、指揮官様!?」

 

ヨークタウンの頭を少し撫でる

 

「…はぅ」

 

顔を真っ赤にしているが…何か落ち着いている

そこら辺は姉妹譲りなのか?

てか、そうだろうな(主に翔鶴、瑞鶴

 

「エンタープライズが一度、頭を撫でて欲しいって言われた事があってな…もしかしたらヨークタウンもって思ったから行動に移したんだが…嫌か?」

「嫌じゃ…ないです、もう少し撫でてください」

 

何か…犬っぽいぞ?

可愛い

 

「…撫でられるのってそんなにいいものなのか?」

「はい…落ち着きます」

「そうか、撫でられるような事無かったしよく分からねぇな…」

「…」

 

すると突然、ヨークタウンが俺の頭を撫でてきた

 

「急にどうした?」

「指揮官様にもこの落ち着きを共有したくて…」

 

確かに…落ち着く物だな

 

「ハムマンちゃんも撫でられるのが大好きなんですよ?」

「…でもなぁ、俺が撫でようとすると『ヘンタイ!』って言われちゃうし」

「それは、あの子なりの照れ隠しですよ…」

 

そう言い優しく微笑む

なお、まだ撫でられている

 

「そう言えば指揮官様」

「どうした?」

「私、指揮官様のお話が聞きたいです…」

「俺の話?」

「はい、指揮官様の前のお話を聞きたくて…」

「うーん…なら、生前の頃にあった物に着いて話そうかな?」

 

そう言い、俺の生前はこんな食べ物が、こんな機械が…みたいな話をした

ヨークタウンは興味を示しながら話を聞いていた

…なお、はずっと俺の頭、頬に手を置いていた

なんと言うか…お母さん感があるよな

 

「…まぁ、こんなもんかな?」

「なるほど…指揮官様の世界にも私達と同じ食べ物があったり無かったりするんですね」

「それは、俺もだな…ユニオンにあるあんなにデカいハンバーガーは少なくとも日本には無い」

「そのにほん?と言うのが指揮官様が住んでいた国ですか?」

「あぁ、アズールレーンだったら重桜…ユニオンだって俺の世界だったらアメリカかな…」

 

やっぱりアズールレーンの世界には『日本』『アメリカ』『イギリス』『ドイツ』等の国が『重桜』『ユニオン』『ロイヤル』『鉄血』となっている

 

 

「…?おっとそろそろ夕飯時だな」

 

気づけば上へ上がっていた夕日は海へ隠れて行った

かなり話に夢中になってしまったな

 

「さてと、ヨークタウンたまには一緒にご飯でもどうだ?」

「いいんですか?」

「遠慮すんな、色んな話を聞いたんだ…それくらいのお礼はさせてくれ」

「指揮官様…ありがとうございます」

「あぁ、さぁ行く…」

 

ヨークタウンに背を向けた瞬間

背中に温かい感触を感じた

今、俺は後ろからヨークタウンに抱きしめられている

 

「よ、ヨークタウン!?」

「…私は、自分に自信がありません」

 

「でも、指揮官様のお陰で多少は自分の事を信じる事が出来たと思います」

 

「きっと指揮官様は闇の後に来る光…そう思います」

 

「私はそんな指揮官様が…好きです」

 

それは、告白

ヨークタウンらしい告白だった

 

「…それは、告白か?」

「私なりに指揮官様に思いを伝えたつもりです…」

「ヨークタウンは…俺が恋を知らないのは知っているか?」

「はい…長門さんの艦船通信で見ました」

「なら、何故俺に告白した?」

「…指揮官様なら、恋を絶対に知ることか出来ると思ったから」

 

俺が恋を…?

 

「何故そう言える?」

「指揮官様はかなり皆から慕われているのは自覚してますか?」

「…してはいないな」

「いずれかは分かります、皆の気持ちが…それで指揮官様は恋を知るとそう思っていますよ」

「そうか…なら、ヨークタウンが言うならそうだろうな」

 

なら、俺から言うことはただ1つ

 

 

「今の俺には告白の返事は出来ない…だが、未来の俺なら出来るかもしれん。だから、俺が恋を知る時まで待っててくれ」

 

いずれか『恋』を知る時まで

誰かと『恋人』になるまで

…俺は、この好奇心を殺してはならない

必ず皆と向き合わないとならない




前回の感想等で起きてしまった事件
その件は本当に申し訳ありませんでした
そして、個人編について自分なりに考えた結果…
陣営ごとから1人ずつピックアップしそこから投票を取ると言う結論に至りました
皆様の推しが出る確率が減ってしまいますが…皆様に迷惑をかけるくらいならと、苦渋の決断でこうなりました
私のせいで皆様に迷惑をかけてしまったことを詫びます、本当に申し訳ありませんでした

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください


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恋を知る手掛かり

皆さんのアンケートの結果『ダイドー』に決定しました!
では、どうぞ!


「ふぅ…」

 

今日も今日とで書類仕事を全て終わらせた…

いつも通りの平和な報告書、少々カオスな演習書類

そして、『秘書官にして欲しい』(エンタープライズ等)というお願いも入っていた

現段階では書類が捌ききれないとかは無いので秘書官を追加するつもりは無い

…稀に手伝いたいと心願する艦船もしばしば

しかし、こうゆう仕事は手伝いたいものなんかねぇ…

首と肩を軽く回す、関節部分からは『ゴキッメキッ』っと骨が鳴った

…暇になっちったな

何せ高校生で転生した結果、勉強とか部活とかそこら辺の頭を使う理由は無くなってしまったからな

…学園に宿題くれとか言ってみようか?正直やりたくは無いが

と、頭と中で考えていると

 

「ご主人様、ダイドーです」

「ん、入っていいよー」

 

ダイドー級空巡洋艦ネームシップ、ダイドー

シリアス同様、ロイヤルメイド隊の一人

ベルファストと同じ仕事の完璧さは素晴らしいが…一つのミスを深々と気にしてしまう

気にしなくて良いミスも…

それを含めてダイドーらしさでもある

 

「ご主人様の仕事の手伝いに来たのですが…」

「あぁ、ついさっき終わったんだ」

「え…?」

 

そう言った瞬間、ダイドーの顔が青ざめた

 

「だ、ダイドー?」

「ご主人様…ダイドーは必要ではありませんか…?」

「必要だよ!?」

「お願いします、捨てないでください…!」

 

ダイドーは手元に持つ人形を握り締めながら座り込んでしまった

そう、ダイドーは自分自身を必要とされてないと考えてしまうと一時的にパニックに陥る

 

「大丈夫、捨てない…」

「え?」

「ダイドーは必要だよ、ロイヤルメイド隊にとっても俺にとっても居てくれないと困る」

 

自分も座り込みダイドーを励ます

 

「ダイドーは…ご主人様に必要とされてますか?」

「当たり前だ」

「ご主人様…!」

 

しかし、仕事は終わってしまったのは確かだ

そうだな…

 

「なぁ、ダイドー料理を教えてくれないか?」

「お料理…ですか?」

「そう、一応俺も作れるがレパートリーを増やしたくてな…お願い出来るか?」

「はい!分かりました!」

「うん、元気な返事だ。じゃ、食堂…はまずいか、学園の家庭科室とか借りれないかな」

 

そう言い、ダイドーをつれ学園に向かう

 

「その…ご主人様?」

 

道中ダイドーが突然話しかける

 

「ん、どうした」

「ご主人様の…前の頃では『メイド』は居たのですか?」

「それは存在?それとも俺に仕えているとか?」

「どちらともにです…」

 

うーん…そんな裕福な家庭でもなく貧乏な家庭でもなかったからな

しかし、専属メイド?みたいなやつは見た事ないぞ

 

「…メイドって言う存在はあったな」

「…!」

「ただ、俺に仕えていたとかそう言うのは無い、それに今居るロイヤルメイド隊の方が全然良い…」

 

本気のメイドとか凄いからな、一回ベルファストに書類仕事を頼んだ時とか特にやばかった

何で手があんなに早く動くのか分からん

書類のかかる時間は俺は30分、ベルファストは3分だからな

俺の存在意義ィ…

 

「ダイドーとご主人様の前の頃のメイド…どっちの方が優れていましたか?」

「即答でダイドー」

 

そりゃ、当たり前だろ

ダイドーもベルファスト同様素晴らしい働きをみせる

何だったら書類仕事も俺より早いだろう

 

「でも…急に何でそんなこと聞いてきたんだ?」

「ご主人様の前の頃のメイドに負けたくなくて…」

「それで聞いたと」

「はい…」

「まぁ、結果は聞くまでもないだろ…ダイドーの方が全然いい」

 

ダイドーの働きっぷりはシリアスから耳にたこができる程聞いた

その働きっぷりを知ってて捨てる奴は居ないだろう

と、雑談をしながら学園の家庭科室を借りた

まんじゅう曰く、どうやらお料理教室が10分前にあったらしく食材が余っているのでぜひ使ってほしい…と

ベストタイミングだったようだ

 

「さてと…じゃあ、ダイドーロイヤルメイド隊で1番作られている物は何だ?」

「うーん…あっ!エリザベス様の好物のプリンです!」

「プリン?」

 

エリザベス、プリン好きなのか…

子供っぽいと言いそうになったが現に俺も好物だし何よりエリザベスに殺される

 

「ロイヤルや小さな艦船達の人気のデザートです」

「じゃあ、それを伝授願おうかな…俺もプリンは好物だしね」

「はい!ダイドー、精一杯のご教授致します!」

「よろしく、ダイドー」

 

そして、プリン作りがスタートした

ダイドーの手先の器用さ…素晴らしいな

 

「生地は出来たので、カラメルを容器に入れましょう」

「あぁ、えーとカラメルは…これか」

 

袋に『カラメルソース』と書かれていたのでこれで間違いないだろう

 

「…?」

 

ハサミで切ろうとするが…中々切れないな

…素手で行くか

袋の切れ目を手で破ろうとしたその時

 

「あっ!?」

 

思いっきり過ぎたのか俺の顔にカラメルソースが着いてしまった

 

「ご主人様大丈夫ですか!?」

「大丈夫、顔にカラメルが着いただけだ…ティッシュとかないか?」

「…」

 

…ダイドー?

何も喋らず、こちらに向かって歩いてくる

その時

 

「…んっ」

「へっ?」

 

頬に生暖かい感覚…まさか!?

 

「ダイドー!何してるんだ!?」

「ご主人様の顔についたカラメルを舐めとっています!」

「そんな事しなくていいから!」

 

引き剥がそうとするが抵抗虚しく一方的にされるがままになってしまった

 

「…んっ、はぁご主人様♡」

「おい、字幕にハートあるぞ!?待て待て!目がハートになってる!本当に待って」

 

少し体重をかけられ椅子から落ちる

現在はダイドーに押し倒されている状態

 

「はぁ…ここにも」

「はうっ!?耳にはかかってないって…!」

 

耳をペロッと舐められる

背中からゾクゾクと変な感覚が来る

 

「んっ…はぁはぁ、まだ顔に♡」

「ダイドー…止めてくれ…!」

 

 

 

 

 

 

 

「やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の叫びは虚無に消え、この後滅茶苦茶顔についたカラメルを舐め取られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、脱線しましたね

プリンを蒸し器にぶち込み放置し取り出して冷蔵庫へ

 

「後は待つだけですね」

「…そうだな」

 

心臓のドキドキが凄いぞ

これが恋?愛?…よく分からん

それにダイドーに聞いたい事があったんだ

 

「なぁ…ダイドー」

「はい、どうしました?」

「その、何故俺に尽くしてくれるんだ?」

「え?」

 

そうそこだ

ロイヤルメイド隊の皆は大体俺の事を『ご主人様』と言う

お給料やお礼も無しでだ、ずっとそれが謎なんだ

 

「決してダイドーを捨てるとかそんなのは無い…ただ、お礼やお給料も無しに俺みたいな奴に尽くすのかなと疑問に思っただけだ」

「…それは皆同じ事を言うと思いますよ?」

「同じ事…?」

「はい、ダイドーはご主人様が大好きです。大好きな殿方に尽くすのは当たり前だと思いまして」

「皆…か」

 

俺を…

 

「こんな傷だらけでもか?恋や愛を無くしていてもか?」

「はい、それがご主人様でありダイドーが大好きな指揮官様でありますから…」

「…」

 

ダイドー…

 

「…なんと言うか俺はかなり意地悪な質問をしてしまったな、すまんなダイドー」

「いえ、ご主人様に尽くすのはメイドとして当たり前です」

「でも、何かお礼がしたいな…何かして欲しい事ある?」

「えぇ!?ご主人様に…」

 

そう言うとダイドーは悩み始めた

 

「その…ハグを」

「ハグ?」

「ハグをして欲しいです…」

 

ハグか…まぁ、大丈夫か?

 

「じゃあ、はい」

 

俺は両手を広げた瞬間勢いよくダイドーは飛び込んできた

 

「ん…ご主人様の匂い…」

「えっ、臭かったか?」

「いいえ、とても…好きな匂いです」

「そうか…」

 

温もりを感じる

 

「俺も少し落ち着く、ハグとはいい物なんだな」

 

優しさを感じる

 

(俺が恋や愛を知っていれば…)

 

…罪悪感を感じる

 

何故、俺は恋を忘れなければならなかったのだろう

 

何故、このような空気にちゃんとした事を言えないのだろう

 

ただ、ひたすらに悔やむ

 

早く思い出したい、思いを知りたい、恋を知りたい

 

きちんと返事がしたい

 

でも、それを思い出すのはかなりの時間がかかる

 

それでも俺は…諦めない

 

「…ダイドー?」

 

ダイドーが何も喋らなくなった

 

「寝てる…」

 

寝息をたてて寝ていた

 

「俺も眠い…」

 

少し大きめな椅子があったのでダイドーも連れていき腰掛ける

 

「おやすみ…ダイ…ドー」

 

俺も意識を飛ばした

静かで心地よい場所へと…

 

「Zzz…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

指揮官は恋をほんの少しばかり思い出せたのかもしれない…




作者からの少し変更のお知らせです
まず、個人編は後プラス2つ組み込みます!
いつも通り各陣営事から1人ずつピックアップしそこから投票を取る形は変わりませんが…そこに作者セレクションも入れます、どんなものが出てくるかは分かりませんがお楽しみに!
なお、アンケートは2月5日までです

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。





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好感度メガネ? 前半

かなり長いです


書類が…無い?

 

 

 

ありのまま今起こったことを話すぜ…!

俺は自分の執務室に入り『さぁ仕事』だと意気込んでいたら既に書類は片付いていた…

何を言っているか分からないと思うが俺も何を言っているか分からない…

 

「一体誰が…?」

「指揮官!!」

 

突然、ドアがバンっと開いた

 

「あ、明石か…びっくりした」

「それはごめんにゃ、そんな事は置いておいて指揮官何で書類が終わっているのか疑問に思っていたかにゃ?」

「あ、あぁ…」

「それは明石とオフニャで頑張って全て終わらせておいたにゃ!」

「なん…だと」

 

いや、何で?

 

「あとさ…明石ってメガネかけてたっけ?イメチェン?」

「そう、それにゃ!」

「何が?」

「このメガネを指揮官にかけて欲しいにゃ」

 

明石がかけているやつをか?

 

「いや、そこまで目悪くないし…片目見えない俺にとってメガネいらないだろ」

「これはただのメガネでは無いにゃ、これは…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「相手の好感度が見れるメガネにゃ!」

「凄いな、要らんけど」

「何でにゃ!!ほかの指揮官からしたら喉から手が出る程欲しい代物を開発したんだにゃ!」

「いや、相手の好感度知った所で何になる…それに好感度低かったら傷つくのは自分じゃねぇか」

「ぐっ、正論にゃ…しかし、好感度を知る事によっていい事があるにゃ!」

「例えば?」

「艦隊を組みやすくなるにゃ」

「陣営ごとにローテーションで組んでる」

「…結婚しやすくなるにゃ」

「恋を知らんから無理」

「指揮官は夢が無いにゃ!」

「何で俺怒られてんの!?」

 

本当に理不尽だ

 

「いいからかけるにゃ!」

 

無理やりメガネをかけさせられる

 

「強硬手段に移るなよ…」

「こうでもしないと指揮官はかけてくれないにゃ」

「かけて欲しいのかよ」

「ほら、さっさと艦船達の好感度を見てくるにゃ!」

「俺の意見は?」

「無いにゃ!これで指揮官がやってくれなかったらオフニャと明石が頑張った意味が無いにゃ!」

「それを言われるとな…」

 

実際、暇になったし明石達の頑張りも無駄になってしまうな…

 

「分かった、使ってみるよ」

「それでこそ指揮官にゃ」

「んで、使い方は?」

「メガネの縁にあるスイッチを押してみるにゃ」

「これか?」

 

言われるがままに押してみる

すると

明石→指揮官 87

と表示された

 

「87…?」

「それが好感度の数値にゃ」

「これっていいの?悪いの?」

「0~20が失望、21~40が嫌悪、41~60が知り合い、61~80が友好、81~99が好き…そして100以上は愛となっているにゃ」

「つまり…明石は俺の事が好きなのか?」

「…そうはっきりと言わないで欲しいにゃ」

「す、すまん…」

「まぁ良いにゃ。それとこのインカムをつけてみるにゃ」

「これは?」

「見ている艦船の心の声が分かるにゃ」

「プライバシーどこいった」

 

でも、実際は凄いな

こんなん生前にあったら恋愛とか相談とかそこら辺の技術が凄いことになりそうだな

…悪用する奴も現れると思うが

 

「…これでいいか」

「もう1回メガネのスイッチを押してみるにゃ」

「…」

 

また、押すと…

『指揮官、頭撫でてくれないかにゃ~』

 

「…」

 

え、可愛い

明石の頭を撫でる

 

「明石の思っていた事をやってくれてありがとにゃ~…」

「頭くらいなら言ってくれればいつでも撫でてやるよ?」

「ホントかにゃ!?」

「お、おう…」

 

『やったにゃ…これならもっと商売を頑張れるにゃ!』

 

そんなに嬉しい事なのか

てか、うちの艦船撫でられるの好きな奴多くね?

 

「気は進まないが…行ってくるよ」

「行ってらっしゃいにゃー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~三笠~

 

「しかし…勝手に心の中とか見ても良いのだろうか?」

罪悪感を感じる

…でも、明石には書類をやって貰ったからな

うむむ…と歩きながら考えていると

 

「む、指揮官ではないか!」

「三笠かこんにちは」

 

適当に歩いていたら三笠と出会った

…三笠は俺の事は好きなのだろうか、俺の予想ならば友好くらいと思っているんだが

 

三笠→指揮官 84

 

「ブフォ!?」

「ど、どうした?」

 

いや、高くね!?

明石よりは低いが十分高ぇぞ!?

 

「い、いや何でもないちょっと咳き込んだだけだ…」

「そ、そうなのか」

「そう言えば三笠はどうしてここに?」

「散歩だ」

「散歩…?」

「セイレーンは最近は行動も起こしておらず平和な日々を過ごしている、しかしいつこの日々が壊れていくのか分からない…だから色々な場所に渡り歩いているんだ」

「…三笠らしいな」

 

軍師らしい言葉だ

これならインカムをつけても問題無さそうだな

 

三笠→指揮官 90

 

待て、何故上がった?

 

『私は幸運だな!こんな散歩日和に指揮官と巡り会うなんて!へ、変ではないだろうか…』

 

乙女か!?

いや、乙女だけど!

これで分かったことがある…好感度は一定じゃない

何かしらの切っ掛けがあれば上がるのか

三笠の好感度が上がった切っ掛けは『出会った』からか…

 

「…なぁ、指揮官」

「どうした?」

「指揮官の右目見せてくれないか?」

「別にいいが…見せられないような見た目してるぞ?」

「構わない」

 

メガネを外し、眼帯を取る

 

「はい、これでいいか?」

「…両目は開ききっているのに右側だけ見えないのか」

「そうだな、確かに右側はあまり見えない」

「治らないのか?」

「生前の頃に医者から聞いたんだが…厳しいと、ヴェスタルも同じ意見だった」

「そうか…」

『指揮官の目をこのようにした者が居たんだな…そいつは人間の心があるのだろうか』

 

「まぁ、過ぎたことだし片目の生活も慣れた…正直今は気にしてない」

 

「指揮官は優しすぎるな」

『その優しさを私達艦船にも向けてくれている…本当に良い人だ』

 

「よく言われるよ」

 

三笠と雑談して良い時間を過ごした…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アドミラル・ヒッパー~

 

 

「三笠も目の事を心配してくれるんだな」

 

生前の頃にもそんな人が欲しかったよ

 

「…ん、あればヒッパー?」

 

アドミラル・ヒッパー級ネームシップ、アドミラル・ヒッパー

そして、プリンツ・オイゲンの姉である

オイゲンのミステリアスの性格とは逆で、かなり物事ははっきり言うタイプ

俗に言うツンデレらしい(オイゲン曰く

しかし、そんな彼女が何故物置部屋に?

 

「…ヒッパー?」

「キャァァ!!」

「グォォ!?」

 

それは綺麗なボディーブローだった

ヒッパーの拳は俺のボディーを逃がさなかった

 

「って、何だあんただったのね」

「何で…ボディー…ブロー」

「ご、ごめん…反射で」

 

物置部屋で悶絶しながらメガネのスイッチを入れる

まぁ、結構バッサリ言われるしそこまで好感度は高く無いはず

 

ヒッパー→指揮官 90

 

いや、高いな!?

今のところ1番高ぇぞ!?

 

「あ、あんたもうちょっと奥に来て!」

「何で?」

「いいから!」

 

グイッと引っ張られ奥に連れてかれる

 

「…何か悪さしてんの?」

「少なくともあんたが思っている事はしてない」

「じゃあ、ここで何を?」

「…プラモデルよ」

「は?」

「プラモデルって言ってんの!」

 

いや、分かるよプラモデルくらい

よく作ってたし

でも、わざわざこんな物置で作る必要ある?

 

「でも、何でこんな所で作るんだ?」

「その…あまりにも作りすぎて部屋に入らなくなったの」

「どんだけ作ったんだよ!?」

 

そんな馬鹿な!?

 

「そう言えば何のプラモデル作ってるの?」

「戦艦関係のね」

「ふーん…ん?」

 

この形…

 

「これはプリンツ・オイゲン?」

「あ、あんたなんで分かったの!?」

「生前の頃に多少は作ってたし俺が作ってた物と造形が似てたしもしかしてと思った」

「あんたもプラモデル作るんだ…」

「年頃の男の子何でね」

「何それ」

「やめろ、はっきり言うな」

 

しかし、ヒッパーが妹のオイゲンの船を作るなんて…やっぱり妹思いなんだな

 

「何よ、ニヤニヤして」

「ヒッパーってやっぱり妹思いなんだな」

「は、はぁ!?誰がオイゲン何か…」

「そう言いながら、塗装を間違えないように念入りに説明書を見ながらやっているのは誰?」

「ぐっ…!」

「悪い悪い…そんな睨まないでくれよ」

 

…そう言えばこんな状況だけどヒッパーって何を考えてるんだろう

 

ヒッパー→指揮官 91

 

『指揮官ってプラモデル好きの女の子ってどう思うんだろう…』

 

どうも思わん、趣味は人それぞれだしな

 

「てか、プラモデルなんてどこに売ってるんだ?」

「明石の売店で売ってる、何か今日は安かったし」

 

あれか、頭を撫でた結果か?

 

「俺も後で買おうかな」

「…」

「ヒッパー?」

「これ、あげる」

 

1つ紙袋に包まれた箱をくれた

 

「これは?」

「プラモデルよ、余ったの作りたいならあげる」

「良いのか?」

「良いわよ別に…」

 

『私の船…大切に作ってくれるかな?』

 

これも1つの表現なのかな?

可愛らしいなヒッパーも

自分の船だった頃のプラモデルを俺に渡してくれるなんてな

 

「ありがとうヒッパー、大切に作るよ」

「…あっそ」

 

そう言ったヒッパーは少し顔を赤らめていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~サンディエゴ~

 

 

「プラモデルはとりあえず部屋に置いたし…ってかそろそろ飯時だな、食堂行くか」

 

部屋の時計を見ると11:30位だった

プラス俺の腹が鳴った

てか、食堂のメニューって艦船通信にのって無いのか?

明石に後でお願いしてみるか

 

「指揮官ー!」

 

と、後ろから呼ばれたと同時に柔らかい感触が右腕に

 

「ん、サンディエゴ?」

 

何故か驚きも照れもなかった

まぁいいや、とりあえずサンディエゴの好感度は?

 

サンディエゴ→指揮官 79

 

測ってきた中では1番低いが…十分高い

心って分からないな

 

「指揮官はご飯食べに行くの?」

「あぁ、丁度飯時だしな」

「なら私も行くー!」

「…腕は組みっぱなしか?」

「別にいいじゃん減るもんじゃないし!」

「そ、そうか…」

 

恥じらいは無いのか?

一応インカムもつけて…

 

『ど、どうしよう!一気に行き過ぎちゃった…!!』

 

焦りすぎでは?

こんな活発的な女の子も心の中では乙女なんだな

 

「…指揮官?」

「ん、何だ」

「どうしたのぼーっとして」

「あぁ早く飯が食べたくてな、ほら早く行こうぜ」

「はーい!」

 

…やっぱり腕を組みっぱなしだった

乙女心って言うのはいつになっても理解できない

 

 

 

「うーむ、和食に洋食…いや色々ありすぎては?」

 

食堂は全ての艦船が使える飯所

他の陣営ごとにも食堂はある、まぁ誰でも使えるが…

やっぱりメニューの量は桁違いだな

例えば重桜では和食がメイン

ロイヤルなら洋食

ユニオンならハンバーガーや量の多い料理

鉄血ならソーセージやらお肉系

北方なら…やべぇウォッカしか出てこねぇ

あぁ、ビーフストロガノフ?だったかチャパエフに作ってもらった事があったな

 

「指揮官の物と世界って和食がメインだったの?」

「うーん…それははっきりとは言えない、でも俺は割とメインに近かった」

「なら、ユニオンのハンバーガーとか食べられる?」

「あぁ、食べた事もあるし美味しい」

 

ただ、量がな…

フードファイター並みの量が出てきたんだよ前な

 

「じゃあ、一緒にユニオンのハンバーガー食べよー!」

「分かった、ちょっとガッツリ食いたいしな」

 

俺は腹を括った

サンディエゴ同様量は同じなのだが

…やっぱり多い、食い切れないって訳では無いが

頑張って食べるしかないよな

 

「そういえば、指揮官ってこの量食べられるの?」

「食い切れるが…キツい」

「艦船サイズだし仕方ない!」

「艦船サイズなのこれ!?」

 

この量をこの子達が…!?

いや、沢山食べる女性も良いが

なんというか男として負けた気がする

 

「…一応聞くんだが、この量はって艦船の中では小さい方?」

「うーん…人によるかも指揮官のサイズなら少し大きめくらい」

「少し大きめ?」

「エセックス辺りが凄いんだよ!」

 

と、サンディエゴの指を指す方向を見る

…俺は泣いた

あの量勝てるわけねぇ!?

俺の顔面並みの大きさのハンバーガーを平らげている

しかも、三個だ

それであの綺麗な身体を保てるんだよな…いや、この考えた方はセクハラ疑惑っぽいな

とりあえず考えるのを止めよう

 

「指揮官ってそこまで食べられないの?」

「『俺は』だな、人間には色々いるもちろん俺以上に食べる者もいるし俺以下もいる」

「指揮官の世界にアイドルっていたの?」

「まぁ、居たな」

「その人って人気?」

「…えらい質問攻めしてくるな」

「だってー、気になる!」

 

申し訳ないが…俺全然アイドルに興味がなかったんだよな

嫌いという訳では無い、良い声色をしているし落ち着きはする

ただ、知るのが遅すぎたっているのはあるな

 

「アイドルは居たな、ただ俺はあんまり興味がなかったんだよな」

「なんでー?」

「まぁ俺が傷を負った後に知ったからな」

「ご、ごめん…」

「何故謝る?」

「だってその…指揮官の嫌な思い出を思い出させちゃったし」

「気にすんな、あの頃の思い出などとうに捨てた」

 

と、まぁあまりにもデカすぎるハンバーガーを頑張って食べつつサンディエゴの質問に答えた

 

「ふ~、食った食った」

「私も満足!」

「さてと、そろそろ別の所に行こうかな」

「あ、指揮官!これあげる!」

 

サンディエゴから渡されたのは…CD?

 

「これは?」

「私の曲が入ったCD!」

「ってなったら『私はNo,1』か?」

「流石指揮官よく分かってるね」

「まぁな」

 

生前でアズレンのCD買ってるし

知ってて当然

 

「生前でも聞いてたしな…」

「え、CDがあったの!?」

「あった」

 

確かにサンディエゴからしたら何で俺の世界にCDがあるのか疑問に思うのもわかる

俺だって何で生前の頃にあったか分からないもん

 

「まぁ、わざわざありがとう部屋に行ったら聞くよ」

「こっちもありがとう!じゃあね!」

 

サンディエゴが元気一杯で走っていった…




はい、1本にまとめられず大変申し訳ありません
少々作者のリアルの方で色々と起きてしまい書く時間がありませんでした…来週はこの後半部分を投稿します
そして、アンケートも行いますが締切は再来週の日曜日となりますのでよろしくお願いします
また、作者ピックアップがある可能性もあるのでお楽しみに

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください


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好感度メガネ? 後編

これは好感度メガネ?の後半編です
前半を見ていない方は先に前半編を見てください


~フォーミダブル~

 

 

「…ん?」

 

サンディエゴから貰ったCDを聞いていたらイラストリアスから電話がかかってきた

 

「もしもし?」

「指揮官様こんにちは」

「あぁこんにちは…突然電話して何かあった?」

「その…フォーミダブル見てませんか?」

「…何かあったのか?」

 

戦闘態勢にしておくか

焔を展開する

 

「す、すみません…フォーミダブルを探している理由を話していませんでした」

「そうだな、何もなしじゃ俺もどうしようもない…んで理由は?」

「今、陛下達とお茶会をしているのですが…フォーミダブルが何時になっても来なくて」

「部屋じゃないか?」

「部屋も居ませんでした…」

「うーん…分かった俺探してみるよ」

「ありがとうございます」

 

さてと、CDタイムはここで切り上げてフォーミダブル探すか

 

 

 

 

 

 

まぁ、ロイヤルに居るだろうと軽い気持ちで行ったんだが…

こんな居ない!? マジで見つからねぇ

…ダメもとでフォーミダブルの部屋に行くか

 

 

 

「フォーミダブルー、居るか?」

 

…返答なしか

ドアは、開いてる

 

「許してくれよ!」

 

フォーミダブルの部屋をガチャっと開け中に入る

すると誰もいない

しかし、開けたお菓子、やりかけのゲーム

絶対にこの部屋に居る

 

「…もしかして」

 

前にロイヤルに来た時ユニコーンがタンスの中に隠れていたよな

まさかね

 

「…」

「し、指揮官様…ごきげんよう」

 

頬にお菓子の食べカスが着いたフォーミダブルが居た

 

イラストリアス級空母の三番艦、フォーミダブル

イラストリアスとヴィクトリアスの妹

今なら打ち解けてるのでいいが…フォーミダブルはたまにサボったりする

少し現代チックなお嬢様かな?

そして、『重い』と言う単語を言ってはならない

仮に重いと言ってしまったら全力で謝ろう

航空で丸焦げ間違いなし

 

「はぁ…お茶会サボったんだな」

「ど、どうしてそれを!?」

「イラストリアスから電話が来たんだよ、フォーミダブルを探して欲しいって」

「イラストリアス姉さんが…」

「てか、どうしてお茶会行かなかったんだ?フォーミダブルはお茶とか好きなはずだが…」

「その…」

 

何やら歯切れが悪そうだ

 

「寝てた?体調不良?」

「いえ、そういう訳ではなくて…」

「…?」

 

 

 

 

 

 

「本を読んでて…ハマってしまいまして、時間を忘れてました」

「…」

 

本?

 

「なら、しょうがないか…ほれクローゼットから出てこい」

「ちょっとそれは出来ません」

「何で?」

「乙女の事情です!」

 

何故ここでそれ言う!?

…そういえばフォーミダブル、手を背の後ろに隠しているな

なんか持ってる?

 

「なんか持ってるのか?」

「!?」

 

フォーミダブルは分かりやすくビクッとした

 

「…図星か」

「い、いいから指揮官は早く私の部屋から出て行ってください!」

「お、おい!?」

 

フォーミダブルが俺の腹を押してきた

ん?押してきた…?

すると、ドサドサとフォーミダブルの背中から本が床に落ちた

落ちた本を1冊めくると…

 

『気になるあの人のおとしかた!』

『出来る女はこうする!』

 

本…と言うよりかは雑誌?があった

しかもどれも女性向けで同じ記事だった

 

「わぁー!見ないでください!」

 

フォーミダブルは俺が手に取った雑誌を取り上げベッドの下に放り投げた

 

「はぁはぁ…指揮官!」

「うぉっ!?」

 

ガシッと俺の両手を掴みそのまま俺の体ごと壁に押し当てる

 

「忘れてください…」

 

ボソッと言う

 

「イラストリアス姉さんとヴィクトリアス姉さんにも言わないでくださいね!!」

「は、はい…」

 

こんな状況だが…フォーミダブルは俺の事をどう思っているのだろうか

拘束を解かれた右手でメガネのスイッチを押す

 

フォーミダブル→指揮官 89

 

…もう慣れた

好き以外ないのか!?

1度心を落ち着かせインカムも付ける

 

『終わりましたわ…私の人生終わりました…1番バレちゃいけない指揮官に雑誌を見られてしまいましたわ…』

 

すごく凹んでる!?

 

「…何ですか」

「マジで雑誌のことはすまん…」

「別に気にしてません」

 

嘘つけ、心の中は落ち込んでるくせに…

 

「何かして欲しいことある?」

「どうしてですか?」

「いや…雑誌見ちゃったからその反省の意味を込めて」

 

フォーミダブルは静かに悩んだ後

 

「ならお姫様抱っこをして欲しいです」

「お姫様抱っこか」

「はい、指揮官で私は重くないって証明したいです!」

 

そこまで気にするか…

 

「じゃあ、失礼するぞ」

「ひゃっ!?」

 

フォーミダブルをお姫様抱っこする

うん、軽い

全然余裕で持てるな

 

「何か重い重いって言われてたけど…全然重くねぇな」

「そ、そうですよね!」

「…何で顔がそんなに赤いんだ?」

「気にしないでください!」

 

『良かった…最近ランニングを始めて良かったです』

 

「ランニングを始めたのか…」

「え、知ってるんですか!?」

「え、あっ!?」

 

しまった…!

 

「あー、そのね…ちょっとチラッと見ちゃったから」

「そうだったんですね」

「そうだったんだよ…ははは」

 

危なかった

見たこと全部を口から出さないようにしないとな

 

「と言うかフォーミダブル、お茶会どうするの?」

「…どうしましょう」

「俺には何も出来んぞ」

 

うーん…あっ!

 

「なぁ、フォーミダブルいい事思いついたぞ」

「本当ですか!?」

「あぁ、取っておきがな…だが代償はデカいぞ?」

「…やります」

「よし、二言は無しだぞ」

 

そう言って俺はフォーミダブルを担ぎながら部屋を出た

 

「ちょ、ちょっと何をしてるんですか!?」

「この体制のままお茶会に行く、フォーミダブルは俺に口車を合わせればそれでいい」

「わ、分かりました」

 

そのまま歩きお茶会が開かれている場所に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンコンと頑張ってノックする

 

「指揮官だー、フォーミダブル連れてきたぞー!」

「どうぞ」

 

とウォースパイトが言ったのでドアを開けてはいる

もちろんフォーミダブルはお姫様抱っこしたまんまだ

 

「こんにちは指揮官…様!?」

 

驚くように声を上げるイラストリアス

 

「あぁすまんな、フォーミダブルが右足を挫いちゃって俺が今担いできた」

「そうだったんですか…」

「イラストリアスに言われた通り探してて保健室行ったら居たよ…んで、フォーミダブルはどうしても行きたかったらしいから」

「それでお姫様抱っこでつれてきたと…」

「ご名答」

 

っていう嘘

てか、これしか思いつかなかった

俺も学校に遅刻した時に『足を捻っちゃって…』みたいな事言って逃れてたしな

 

「フォーミダブルの席どこ?」

「ここにお願いします」

「あいよ」

 

フォーミダブルを席に座らせる

 

「…間違えて1人で立ったりしないでくれよ?」

 

ボソッとフォーミダブルに耳打ちする

恐らく肯定の意味で縦に頷いてくれた

 

「あとさ、俺もお茶会参戦してもいい?」

「構わないわ!ベルファスト、追加の椅子お願い!」

「かしこまりました、ご主人様こちらに」

「ありがとな」

 

この後、ベルファスト作のお菓子や紅茶を頂きました

すっごい美味しかったです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~パーミャチ・メルクーリヤ~

 

 

「そろそろ夕飯か…」

 

フォーミダブルを部屋に運んだあと気づけば辺りは真っ暗だった

少々寒くもなってきたのでラーメンが食べたくなってきた

…食堂にラーメンあるかな

そして食堂まで歩きメニューを確認する

ラーメン…お、あったあった

醤油ラーメンで大盛り…と

それを頼もうとした瞬間

 

「やっほー、指揮官」

「メルクーリヤか、そっちも飯か?」

「お腹すいたしね~」

「…奢らないぞ」

「なんで分かったのよ!」

「そんな雰囲気がしたからだ」

 

なお、インカムは使っていません

マジでそんな雰囲気がしました

 

「あ、まんじゅうさん醤油ラーメン大盛りを頼む」

「なら私もそれで」

「奢らないぞ」

「知ってるわよ!」

 

ここでしれっとメガネのスイッチを押す

まぁメルクーリヤのこんなテンションはいつも通りだしな好感度は恐らく1番低い…

 

パーミャチ・メルクーリヤ→指揮官

99

 

「…?」

 

え、故障したか…?

まさかな…もう一度スイッチを入れる

 

パーミャチ・メルクーリヤ→指揮官 99

 

「はぁぁぁぁ!!!?」

「わぁ!?」

 

はっ、えっ!?1番高ぇじゃねぇか!

何でだよ!?

絶対友好くらいだと思ってた!

 

「ちょっと指揮官いきなり叫ばないでよ!」

「す、すまん…」

 

驚きすぎで声に出ちまったぞ

 

「と、とりあえず一緒に食うか?」

「はーい」

 

醤油ラーメンを手に取りメルクーリヤと向かいの席に座る

 

「頂きます」

「いただきまーす」

 

麺を1口

 

「ズズッ…んー!美味い!」

「北方のボルシチに比べたら味が少し濃いわ…」

「あー、それは分かる…てか、これで濃いってなるなら豚骨とか無理じゃない?」

「もっと濃いのがあるの!?」

「まぁそうだな、逆に薄いのもある」

「えー…指揮官に合わせずそれを注文すれば良かったー」

「俺何も悪くないだろ…」

 

と、まぁラーメンを啜りつつ雑談を交わした

てか、チャーシューもメンマとかもうめぇな…

学校の帰り道とかに欲しかったわ~

 

「ねぇ、指揮官」

「んっんっ…あ”~、何?」

「そのラーメンのスープって飲むものなの?」

「うーん俺は飲むな、飲む人もいれば飲まない人もある」

「へー」

「興味無いだろこら」

「いや、そのスープと麺にお酒って合うかなって」

 

ラーメンに酒?

 

「あり…なのか?」

「なら!」

「それはウォッカ!?」

 

まじかコイツ!?

 

「という訳で、はいウォッカ」

「だから飲めねぇんだよ!!」

「えー、たまにはいいじゃない」

「年齢!」

 

と、ラーメンをツマミ?にウォッカを飲みまくるメルクーリヤ

 

「…ぷはぁ!やっぱりこれね!」

「居酒屋のおっさんか?」

「レディに向かって失礼ね!」

「レディに見えるか!」

 

拉致があかねぇ…インカム見るか

 

『ウォッカにラーメンに指揮官…本当に幸せのひと時ね~♡』

 

なんで俺も?

 

「はぁ…いいや、食い終わったしご馳走様」

「え~…指揮官はもう少し私と喋ってもいいんじゃない?」

「メルクーリヤはさっさと食え!麺が伸びるぞ!?」

「しょうがないわね…」

 

…気づいたら麺が無くなってた

 

「ご馳走様でした」

「いや、早いな…」

「いいじゃない別に、ほらついでにレディを送って行きなさい」

「いつからお嬢様になったんだよ…」

 

そう言ってメルクーリヤと歩きつつ北方連合の宿舎に向かう

 

「てかさ、ウォッカってそんなに美味いの?」

「飲んでみる」

「無理、でも北方連合の皆が飲むんだからすっげぇうまいんだろうなって思ってる」

「うーん…美味しさで言うなら鉄血のビールの方が美味しいわ」

「鉄血のビールか」

「もちろんウォッカも負けてはいないわ」

 

それを誇っていいのか?

 

「じゃあ、北方連合の宿舎に着いたし俺はこの辺で」

 

次の瞬間

 

ピピピピッ!!

 

「へっ?」

 

好感度メガネが爆発した

 

「し、指揮官!?大丈夫?」

「あぁ大丈夫だ…少し火傷したくらいだし保健室行けば平気だ」

「そう…ならいいけど」

 

…好感度メガネの爆発した破片にメモリーがあったのでそれを回収しメルクーリヤと解散した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

好感度メガネ

見ている人が付けている人に対する好感度を映し出す機械

なお、指揮官が付けると好感度が『半分の数値』で表示されます

 

三笠→指揮官 84→168

ヒッパー→指揮官 90→180

サンディエゴ→指揮官 79→158

フォーミダブル→指揮官 89→178

パーミャチ・メルクーリヤ→指揮官 99→198

 




はい、好感度メガネ編は終了しました
そして、新しいアンケートが今までの中で最高記録をたたき出しています
作者、そして元ネタの友人が驚きました
沢山の投票ありがとうございます!これからも頑張るので応援よろしくお願いします!!

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守って下さい


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幼くなるガス?序章

誠に申し訳ないのですが…今週、作者の体調が優れず小説を完成する事が出来なかった為序章という形で出します
後半は体調が治り完成次第直ぐ投稿致します
本当に申し訳ございません


「そういえば…刀の焔は頭に浮かんだがら作れたんだよな、なら他にも作れるのか?」

今日はちょっと自分の能力の研究と検証をしている

刀の焔が頭に浮かんだ理由は『極限集中』の能力を宿していたからと焔から聞いた

なら、他のものも頭の中に浮かべれば…作れるのでは?と思い立ったが吉日

 

「…んー」

 

ピストル…ピストル…駄目か

なら…M1911…M1911

 

「おっ!?」

 

『M1911』

とある伝説の潜入兵が使う銃

この銃を持った状態でバンダナを頭に巻くと…待たせたなって言いたくなる

 

「出てきたってことは…大雑把な思考では駄目か」

 

どうやら細かく考えないとと駄目らしい

 

「しかし…頭をフルに使ってたから腹が減ってきたな、食堂…は混んでると思うし明石の店で買ってくか」

 

重い体を持ち上げ明石の店へ歩いていく

道中肩とか軽く回すとゴキッ!と骨がなる

まぁ、書類仕事もしてたし当然か…

と頭の中で考えていたら気づけば明石の店の前

 

「…ん?」

 

明石が誰かと話しているのか?

基本的に値下げもしない明石の事だきっと世間話だろう

 

「…それで礼のブツは出来たのか?」

「もちろんにゃ」

 

はい、盗み聞きしまーす

会話が怪しいんじゃ…

店の入口辺りで少し頭を出す

あれは…アークロイヤル?

 

「このグレネードをどのように使えばいい?」

「まずピンを抜き…せたい人に投げつけるにゃ、すると入っているガスが充満してそのガスを吸ってしまった人を…しまうという物にゃ」

「こ、これが重桜の技術…」

「それで交換内容の指揮官の写真は持ってきたかにゃ?」

「このトレーニング後の半裸の写真でどうだ?」

「グッドにゃ!」

 

…撃つか

M1911…良し出た、弾も装填されてる

グッ構えて狙うは、アークロイヤルが持っているグレネード!

ドン!

重々しい音がなったと同時にグレネードは明石の店の奥に吹き飛んで行った

 

「な、何っ!?」

「アークロイヤル、明石、動くなよ?」

「し、指揮官!?いつからここに居たにゃ!?」

「礼のブツって言ってたくらい」

「ほぼ、最初っからにゃ!」

「まぁいい…執務室で詳しく聞く、明石の店から出て執務室に行け」

「きょ、拒否権はあるかにゃ?」

「…さぁね」

「す、直ぐに行くにゃ!」

 

…何か引っかかるんだよな

俺はグレネードのど真ん中をきちんと撃って無力化させたハズ

明石が中身がガスって言ってたし…

ん?ガス?

 

「…?」

 

回りを見ると少し青い霧が出ている?

ちょっと待てよ…

自分が撃って無力化させたグレネードを確認する

よく見ると…ピンが抜けている

それに自分が当てていた所は凹んでいただけで完全な無力化は出来ていなかった

とんでもない事に気がついた俺は全力で走り明石とアークロイヤルを店の外に突き飛ばした

その瞬間俺の視界は真っ青で染まった

俺の後ろで起爆したんだろう

 

「ゴホッゲホッ!!?」

 

体内へあの青いガスが入っていく…

この得体の知れないガスは一体なんなんだ?

苦しいって訳でもない…

とりあえず店から出ないと!

 

「ゴホッゴホッ…アークロイヤル!明石!このガスの正体を教え…ろ?」

 

何かアークロイヤルデカくなってないか?

変な挙動してるし…

 

「し、指揮官?」

「何だアークロイヤル」

「その…抱っこしてもいいか?」

「は?」

 

なぜ抱っこ…

 

「まず、俺はアークロイヤルよりは背がでかい…抱っこは出来ないに決まっているだろう」

「なら、出来るのであればしていいんだな!?」

「あ、あぁ…」

 

何か様子が変だぞ…?

 

「指揮官ッー!!」

「うぉぉぉぉ!!?」

 

何と文字通り抱っこされてしまった

 

「えっ!?何故出来るんだ!?」

「ショタな指揮官も可愛らしいなぁ!」

「はぁ!?おい、アークロイヤル顔が近い!それにヨダレ出てる!!」

「ハァハァ…ショタ指揮官♡」

 

えっ…怖い

 

「くらえにゃ!」

「はふぅ…♡」

 

明石が何かをアークロイヤルの首に向けて発射し着弾した

 

「ショタ…指揮…官」

 

するとバタッと倒れた

 

「あ、明石…?」

「はぁはぁ、危なかったにゃ」

「ありがとう明石…なぁ、俺の身体って小さくなってる?」

「…そうにゃ」

「だよねぇ」

 

高校生の俺に向かってアークロイヤルが『ショタ』って言ってきてたからまさかなと思ったよ…

 

「んで、明石は何を開発したんだ?」

「幼くなるスモークガスにゃ」

「よし、よく分かった!ゲンコツしてやる」

「ま、待って欲しいにゃ!」

「ほう、命乞いなら聞いてやる」

 

そういうと震えながら明石は指を指した

 

「う、後ろ…」

「後ろ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アークロイヤルが草食獣を見る狩人のような目をして俺を見ていた

 

「ひっ…!?」

「指揮官…指”揮”官”!!」

 

俺は逃げた

全力で逃げた

こんなに怖くなってきたのは久しぶりだ

睦月や如月辺りが泣く理由がよーく分かった気がする




誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守って下さい。


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幼くなるガス?前半

ガングート、アークロイヤル、クリーブランド編です


~ガングート~

 

 

「はぁはぁ…この体じゃ足とかのリーチが無さ過ぎて全然進めん!」

 

丁度近くにあった段ボールに身を隠したが、バレるのも時間の問題だろう

てか、治るのか?

治らんかったら今後の生活も考えないと…

それと、今見えないはずの右目が見えるようになっているしプラス体中の傷跡が消えている

となると…俺は小、中学生くらいか?

しかし現状を何とかしないと!

 

「あれは、ガングート?」

 

まーたウォッカ持ってるし…

ガングートなら大丈夫かな

段ボールから身を出す

 

「ん?君は…ここはアズールレーンの基地だぞ?危険だから自分の家に帰るといい」

「ガングート…いや、オクチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤ」

「何故、私の名前を?」

「ガングート…俺だ」

「まさか、同志指揮官か!?」

 

気づいてくれた!

ガングートの名前覚えてて良かった~

 

「うん、何でこんなに小さくなっているのかだな」

「あ、あぁ…」

「実は…」

 

俺がこうなった経歴を話した

 

「なるほどな、ロイヤルのアークロイヤルが…」

「何を思ってあの忌まわしきガスを作ったのか分からん、出来ればで良いんだが俺をロイヤルに連れて行ってくれないか?」

「すまない…が途中までなら送れる」

「それだけでもありがたい!」

 

この姿を赤城とか愛宕などに見せると俺がどうなるか分からねぇ…

 

「では、同志指揮官よ!共に行こうではないか!」

「おう!」

 

なんて己を鼓舞しいざ歩いたのだが…

 

「はぁはぁ…子供の身体ってこんなにも進みずらいのか?」

「大丈夫か、指揮官」

「あぁ大丈夫…」

「…仕方ない」

 

するとガングートは俺を抱えた

 

「な、何を!?」

「こちらの方が楽だろう?今の指揮官は子供なんだ普段甘えない分存分に甘えてくれ」

「…ありがとう」

「同志として当たり前の事だ」

 

ガングートにおんぶされながら進む

なんか嫌ではない

心の中は少しばかり子供に戻っているのだろうか?

 

「しかし、指揮官。子供に戻ったのであれば右目は見えるのか?」

「あぁ、見える」

「なら眼帯を外してみたらどうだ?」

「それは出来ない」

「何故だ?」

「今、俺の体はいつ元に戻るか分からん、仮に眼帯を外した後体が元に戻れば忌まわしい俺の右目の傷が表に出ちゃうからな、結構グロいし」

「…そうか、残念だ」

 

そこは許して欲しい

右目の傷を気にしている訳では無いが…傷を見せるのは流石にヤバい

 

「そう言えば指揮官」

「ん、何だ?」

「その指揮官の右目をそのようにしてきた奴は今も恨んでいるのか?」

「恨んでいる…か」

 

どうなんだろうか

自分自身どう思ってるかどうかも分からない

ただ、俺のように被害者が増えない事を願うだけだな

 

「はっきり言えないな、恨んでいるかどうかすら分からない」

「…もし仮にだ、指揮官の体の傷の原因が現れたら私達を頼って欲しい」

「皆を?」

「あぁ、私達は貴方の味方だ…絶対に裏切らない」

「そう言って貰えるだけありがたいよ」

 

戦場に行き、俺の事も気にかけてくれる彼女達…

こんな人が欲しかったな現実にも

 

「てか、ガングート。用事があるとか言ってたけど大丈夫か?」

「確かに用事はあるな」

「なら、行っても良いんだよ」

「いや、先ほどロシアに連絡した、安心しろ」

 

いつの間に…

 

「本当何から何までありがとな」

「気にしなくていいぞ」

 

気づけばもうロイヤルについていた

 

「ガングートここら辺でいい」

「ん、そうか」

「ここからは自分で歩いていくよ」

「わかった、頑張れ同志よ!」

「任せてくれ」

 

ガングートと分かれてロイヤル陣営に入った…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アークロイヤル~

 

 

「閣下…」

「何」

「助けて」

「無理」

 

現在アークロイヤルはロイヤルの地下牢に居る

ベルファストから聞いた話によると

俺が追いかけられた後シェフィールドが明石から事情を聞きアークロイヤルを気絶させここに連れてきたと…

 

「まずさ…聞くんだけど何であんなガスを作らせたの?」

「…しかったんだ」

「ん?」

「妹が欲しかったんだ!」

 

貴様は何を言っている?

 

「いや、妹たちって言ってる駆逐艦が居るじゃん」

「本当の妹が欲しかったんだ…」

「んー?」

「ただ、駆逐艦に迷惑をかけるわけにもいかず考えた結果、自分に似ている艦船を見たかったんだ」

「…つまり?」

「あのガスは、自分で吸おうとした」

「マジかよ…」

 

てか、アークロイヤルもよくそんな発想に至ったな

 

「んで、ガスを作らせたんだからこれがいつ効果がきれるのか分かるか?」

「効力は丸一日と明石から言われた」

「丸一日ね…副作用とかはない?」

「無いと言われた」

「オッケー」

 

ん?

 

「てか、処罰はつけられたのか?」

 

たった今思い出した

 

「…駆逐艦寮の侵入を三日間禁止された」

「何だ割と軽いのね」

「どこが軽いんだ!」

「いや、軽いだろ!?」

「三日も会えないんだぞ!?」

「お前にとって駆逐艦は何なんだよ!?」

「大切な妹たちだ!!」

「なら、盗撮とかやめてやれよ!」

 

盗撮とか駆逐艦に近い子を泣かせなければ良いんだがな

そういえば…

 

 

 

 

 

 

「…」

 

珍しく一人で作業していた時

バン!と勢いよくドアが開き涙目の如月が姿を表した

 

「…如月?」

「しきかん…たすけて!」

「よ、良く分からんが分かった!とりあえず大丈夫そうな所に入ってくれ」

 

そういうと如月は俺の机の下に隠れた

 

「…俺の足元でいいのか?」 

「しきかん…あんしんできる」

「ん”ん…そっか」

 

上目づかいで言われると流石にくるな

てか、かくれんぼか?

となると…次入ってくるのは、睦月とか卯月?

 

「閣下!」

「帰れ」

「何故だ!?」

 

お前かい!!

…絶対如月追ったでしょ

 

「如月を追いかけたんだろう?」

「な、何故知っている!?」

「はぁ…さっき執務室の前を駆け抜けていったよ」

「そ、そうかありがとう!では、行ってくる!」

 

そして、アークロイヤルは駆け抜けていった

 

「…如月、もう行ったぞ」

「ありがとう…」

「何、気にするな」

 

何故追いかけたのかは未だ分からないが、その反省の意味を込めて三日なら安心した

今後のアークロイヤルが駆逐艦を泣かせないということを願うばかりだ

 

「なぁ、閣下?」

「何だ」

「どうして駆逐艦に泣かれるんだ?」

「…盗撮と追いかける事を辞めたらどうだ?」

「私は妹達の安全を見守っているだけだ!」

「はいはい」

「信じていないだろ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

~クリーブランド~

 

アークロイヤルと別れた後、明石が艦船通信とアナウンスで俺がショタ化した事を話してくれた

そこまではよかった…

その後、赤城やシリアス、愛宕に何故かヨークタウンに追われた

子供の体になったお陰で小さな所にも隠れられるようになり撒くのは容易ではあった

 

「…」

 

なお、今俺は段ボールの中に隠れている

これなら大丈夫だな

さてと、段ボールに隠れながら抜き足差し足…少しずつ着実に進むんだ!

敵地に乗り込んだ潜伏兵の様に…

 

「…あっ」

「…指揮官?」

 

クリーブランドに段ボールを持ち上げられバレてしまった…

 

「見逃して…」

「いや、何もしないよ?」

「指揮官は艦船を何だと思ってるの…」

「ショタ化した俺を追ってくる人たち」

「…追われてたんだね」

「うん」

 

てか、クリーブランド良く気づいたな

 

「クリーブランド良く気付いたな」

「いや…道の真ん中に段ボールが不自然にあるんだよ?」

「え、マジ?」

 

周りを見ると、本当に道のド真ん中だった

よくこれで潜伏兵とかイメージ出来たな

 

「あ、そうだ!指揮官に用があったんだ!」

「え」

「いや、ヤバい事はお願いしないよ?」

「じゃあ何…?」

「この状態で私とゲームしてほしい!」

「ゲーム?」

 

この状態でゲームか…

正直、強化されてると思うけどな

仮に今の見た目と中身が中学生なら現在より強いと思う

 

「わかった、やろう」

「ありがとう指揮官!じゃあ、早速行こう!」

 

そして、クリーブランドの部屋にお邪魔させてもらうことになった

 

「お邪魔します」

「ようこそ!あ、指揮官お茶飲む?」

「いや、大丈夫だ」

「OK~!なら早速ゲームしよっか」

「ん、かかってこい」

 

そうしてゲーム大会の時にやった格ゲーをやり始めた

 

「ん、やるな…研究とか練習したのか?」

「大会のあと…ちょっとね!」

「いい成長を遂げているな」

「むしろ指揮官のほうが成長してない!?」

「俺は、中学生の頃が最も強かったからな…はい、お終い」

 

俺のキャラがクリーブランドのキャラに必殺技を決めてゲームセット

いつも見慣れた勝利画面だ

 

「ふぅ…」

「ねぇ指揮官もう一回!」

「も、もう一回?」

「そう!次は勝つ!」

「…クリーブランドって俺の弱点知ってるの?」

「え?」

「いや何でもない」

 

俺は長時間集中力が続かない…

職務やっているときもそうだが、俺は短時間で終わらせないと飽きちゃうんだ

しかし、そんなことも知らないクリーブランドは沢山挑戦し沢山負けたが…

約2時間後

 

「や、やばい…」

「行ける!勝てる!!」

 

今、集中力が切れて大雑把なプレーになっている

結果、マジで負けそう!!

 

「ここだ!」

「甘い!」

「読めてたよ!」

「何!?」

 

詰めると見せかけてフェイント!?

そして俺は負けた

 

「か、勝った?」

「あぁ俺の負けだ」

「や、やったぁー!!」

 

クリーブランドは天に拳を突き上げ心の底から喜んでいるようだ

 

「あっ…気づいたらお昼になってたね…」

「そうだな、なら一緒に飯でも食いに行くか」

「わかった!」

 

この後、胃が小さくなった事に気づかず吐きそうになった

 




体調不良が少しづつ治ってきました…
明日には後半を投稿しますのでお楽しみに!

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守って下さい。


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幼くなるガス?後半

~グラーフツェッペリン~

 

クリーブランドと飯を食べた後、明石の売店に寄ろうとしたら…

 

「卿よ、放送の事は本当だったんだな」

「にく…ん”ん”、グラーフか」

「いい加減『にくすべ』と呼ぶのを止めてもらえるか?」

「すまんな…」

 

しょうがないじゃん…大体がそう呼んでるんだし

 

「てか、グラーフはどうしてここに?」

「ビールを買いに来たんだが…」

「まぁ、売店がこの様子じゃねぇ…」

 

今朝、爆発が起きちゃったからな

 

「あ、ならウォッカ飲む?」

「…指揮官は未成年ではないか?」

「北方から送られてくるんだ…」

「なるほどな」

「んで、どうする?」

「頂こう、オイゲンが全てを飲み込んでくれる」

「飲んでくれる、全てを。」

「…」

 

とまぁ、グラーフを俺の部屋に連れていく

 

「卿はお酒をどう思っているんだ?」

「急に来たな…まぁ大人のたしなみみたいには思ってるよ」

「酒豪でもか?」

「そこまで行くとむしろ心配するよ」

 

部屋につきグラーフを中に入れる

 

「そう思えば卿の部屋は初めてだな…」

「そうかもね、ちょっと待ってねウォッカ出すから」

「そこまで急がなくていいぞ」

 

俺は冷蔵庫を漁る

 

「なぁ指揮官」

「何?」

「今までに恋人が出来たことはあるか?」

「…流石にない」

「そうか」

 

…急にどうしたんだ

 

「卿は今まで何回告白された?」

「…されたことはない、というか俺に声をかける奴なんかあまりいなかったぞ?」

「それは、卿の前の話だろう?こちらの世界に来てからはどうだ」

「何回か…だが恋を知らないから何て返事をすればいいのか分からない」

 

ずっと思うさ、何で俺に告白するのかって

 

「前なら恋人が欲しいと思えたか?」

「前ならそうだったかもね…それと、はいウォッカ」

「感謝するぞ」

「あぁ、気にすんな」

 

…?

グラーフは微動だにしていない

ウォッカを渡したはずだし、他に用があるのか?

 

「指揮官」

「んっ!?」

 

すると、グラーフは俺を抱きしめた

 

「ぐ、グラーフ!?何を…」

「卿よ、我は憎んでいる」

「俺が何かしちゃったか?」

「違う、何故神はここまで優しい少年に試練を与える…」

「優しくないよ…俺は」

「世間一般から見て、そして我々艦船からしたら貴方は優しすぎて…脆すぎる」

「脆い?」

「あぁ脆い…人間というものは簡単に命を失い、命を軽蔑している。卿を傷だらけにした奴もそうだ、何故差別する必要がある?」

 

グラーフ…

 

「…すまない、苦しかっただろう?今開放してやろう」

 

そういうとグラーフは俺から離れた

 

「なぁグラーフ」

「何だ?」

 

 

「ありがとう、いつかお礼をさせてくれ」

「…」

「それに…一ついうのであれば俺は少し抱きしめられるのが好きかもな」

「なら、何時でも我の所に訪れるといい…」

「…ありがとう」

 

俺は…皆が好きなのか?

これが恋なのか?

理解する日はそこまで遠くないのかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

 

~綾波~

 

「ふあぁ…眠い…」

 

グラーフと話した後、夜も遅くなってきたので静かに床に就こうとした

こう、いかに自分がどれだけ大きなベッドに寝ていたのか分かるな…

さて寝るかと思ったその時

コンコンと自分の部屋のドアから音が鳴る

 

「…んん」

 

重い体を無理やり持ち上げドアに向かう

 

「…綾波?」

「…」

 

顔に涙を浮かべながらこちらを見ていた

 

「どうしたんだ?」

「怖い夢を見た…です」

「とりあえず、中に」

 

有無をいう前に綾波は俺の部屋にいた

相当な悪夢を見たんだな…

 

「とりあえず、はいホットミルク」

「ありがとう、です」

 

渡すと少しずつ飲み始めた

 

「…大丈夫か?」

「少し落ち着いてきたです」

「そうか…」

 

しかし、少し震えている

 

「…指揮官、頭を撫ででほしい、です」

「いいのか?」

「指揮官の手が一番落ち着くです」

 

言われた通りに綾波の頭を撫でる

すると綾波の耳?がピコピコ動いた

 

「やっぱり指揮官のそばが一番落ち着くです」

「…こんな事を聞くのもあれだが、どんな夢を見たんだ?」

「…言えないです」

「言えないのか」

 

そこまでヤバい内容なのか

 

「指揮官」

「ん?」

「今日は一緒に寝たいです」

「はぁ!?」

 

正気か!?

 

「なぁ、綾波…おそらくだが明日の朝、体が戻るんだぞ?」

「知っているです」

「いや起きたらデカ物いるんだぞ?」

「指揮官ならいいです」

「マジ?」

「大マジです」

 

…真剣な目を見る感じ本気のようだ

なら、拒否するのもアレか

 

「分かった…今日だけな」

「!」

 

綾波は満面の笑みになった…可愛い

 

「じゃあ、ほらおいで」

「失礼する…です」

 

そういうと綾波は俺のベッドに入ってきた

…何か近くね?

むしろ抱きしめられてるし

 

「近くないか?」

「離れたくないです」

「…」

 

今の状態の綾波に言っても何も聞かないだろう

 

「おやすみ、綾波」

「おやすみなさいです…」

 

…全然離さないな

俺も寝る…か

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んん…」

 

目が覚めた

自分の体を確認するとやはりもとに戻っていた

…隣には綾波は居なかった

きっと先に起きて部屋に戻ったのだろう

 

「ん?」

 

一つ気が付いた

やけにスマホが騒がしい

ずっと着信音が鳴り響いている

すると

『指揮官、安眠にいいです…そんな商品が欲しいです』

と艦船通信書かれている

 

「はぁ!?」

 

この後部屋の窓がぶち破られ追いかけられた

 




これにて幼くなるガス?編は終了です
来週からはまたメインストーリーに戻ります
なお、またいずれかはサブストーリーのアンケートも取るのでお楽しみに


誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守って下さい。


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看病のギャップ

「ゴホッゴホッ…指揮官様、わざわざすみません」

「大丈夫だ、いつもお世話になってるのは俺の方だし気にすんな」

 

前のパトロールで悪天候になってしまいそれで雨に振られ…それで天城が発熱を出し体調を崩してしまった

今日はそれの看病と言うわけ

本来なら赤城と加賀がいるんだが…今日は長門のほうで呼ばれたので俺に任された

 

「はい、替えの濡れタオル」

「ありがとうございます…」

 

元のタオルを回収してまた絞る

 

「慣れた手つきですね、妹、弟などいらしたんですか?」

「前に大鳳に話したんだが妹、弟もいなければ姉、兄も居なかった」

「ということは看病は初めてですか?」

「まぁそういうことになるな」

 

如何せんそういう出会いやらなんやらなかったせいでこの行動が当たっているかどうかすら分からん

 

「そういえば、赤城と加賀が呼ばれたのは何故だ?普通なら天城が行くのは納得できるが…」

「あの…私自身が言うのもあれですが、あの二人が私が風邪を引いた瞬間赤城は泣きわめき、加賀は戦艦になり罵声をあげて雨雲に向けて主砲を撃ったりと…」

「愛されてるな」

「面と向かって言わないでください…」

 

照れている天城とか中々レアだぞ?

 

「あ、そろそろお昼ごろか…お粥でも作ってくるよ」

「分かりました」

 

一度立ち上がり、キッチンに向かう

最近、比叡からお粥の美味しい作り方を学んだからその技術を生かす時だな

…といっても卵を入れたり塩で味付けたりとひと手間くらいしか覚えられなかった

 

いと悔し

 

「…これくらいか?」

 

まぁまぁ良いお粥が出来た

さてと、天城に持っていくか

 

ん?

 

ふと気づいたってか気づかないほうがおかしい

明らか不自然な所に白色の尻尾と茶色の尻尾が大量に見える

…少しいたずらしてみるか

 

「ふぅ~…」

「んんんッ!?」

 

静かに近づき白い尻尾に向けて息を吹きかける

明らか我慢している声が聞こえる

 

「えいっ」

「ふぁぁぁ!?」

 

7本のうちの4本くらいにまとめて思いっきり抱きしそして触り続ける

俗にいうモフモフだ

…あー、眠くなってくる

 

「いって!?」

「ふざけるのも対外にしろ…!」

 

加賀の渾身の拳骨をくらった

 

「す、すまん…」

「見ろ!!姉さんに至っては腰が抜けて力尽きてるぞ!!」

 

腰をビクビクさせながら倒れている赤城

 

「はぁ…指揮官がちゃんと看病出来ているか確認しに来たが、心配いらずだったようだ」

「なら、赤城と加賀も看病もすればいいのに」

「…それは無理だ」

「何で?」

「それは…」

 

加賀は歯切れが悪そうだ

何やったんだ?

 

「天城姉さんから聞いたかどうか分からないが…私が戦艦になったことは聞いたか?」

「何か、戦艦になって雨雲を雄たけびをあげて主砲を撃ったって言うのは聞いた」

「…そのあと島を一つ粉砕した」

「は?」

 

島を…粉砕?

 

「ごめん、スケールがデカすぎる」

「読んで字のごとくだが?」

「…俺も疲れてきたんだな、天城にお粥渡してくる」

「分かった」

 

深く考えるのは止めよう

 

 

 

 

 

 

「天城ー、お粥作ってきたぞー」

「ゴホッゴホッ…ありがとうございます」

「…スプーン持てる?」

 

コクコクと縦に頷いてスプーンを持とうとするが…辛そうだ

 

「無理しない、ほらスプーン貸して」

「指揮官様の手を煩わせる訳には…」

「病人が無理しないの、こういう時くらい甘えなさい」

 

天城からスプーンを取りお粥をひとすくい

 

「はい、あーん」

「あ、あーん…」

 

少し照れながら天城がお粥を食べる

 

「どう?味に自信はないけど…」

「はい…とっても美味しいです」

「良かった、良かった!」

 

それから天城にお粥を食べさせた

一口一口食べさせるたびに顔を真っ赤にする天城

 

「全部食べたけど…大丈夫?苦しくない?」

「いえ、大丈夫です…」

「ならお粥の皿は下げとく、他にしてほしいことある?」

「その…汗を拭いてほしいです」

「分かった、汗を…ってえぇぇぇぇ!?」

 

普通に承諾しちゃったけど…まずくねぇか!?

 

「そ、それは…赤城とか加賀が来るまでは…」

「お願いします…」

「わ、分かった」

 

少し濡れたタオルを用意する

 

「じゃ、じゃあお願いします…」

「ん!?」

 

天城の後ろに行き天城が浴衣を着崩した

何というか…直視しすぎると俺も熱くなりそうである

 

「じゃあ、拭くぞ…」

「はい、どうぞ」

 

静かにタオルで拭こうとする

 

「ひんっ!?」

 

突然、天城らしくない甘い声が聞こえた

 

「だ、大丈夫か!?」

「大丈夫です…また拭き始めてください…」

 

 

 

 

こっからずっと甘い声を聞きまくった

気が気でなかったぞ…

 

「はい、替えの浴衣…一回外に出るから着替えてて」

「分かりました…」

 

そして、天城の部屋を出る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「看病って難しいな、ギャップ萌えってこういうものなんだな」

 




ここで大切なお知らせをさせて頂きます
この小説が投稿された後、いつまでになるか分かりませんが…『その日、アズールレーンの生活に入ってしまいました!?』を一時更新を止めます
理由としてはなんですが、リアルが忙しくなってしまいこちらの小説に手をつけられず…更新ペースがとても遅くなってしまう為一時更新を停止致します
本当に申し訳ありません…しかし、必ず帰ってきますのでその日まで待っていてください

誤字脱字、語彙力の低さが目立っている可能性がありますが暖かい目で見守ってください。


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