史上最強のRTA ~梁山泊入門禁止縛り~ ((´・ω・`)ガンオン修行僧)
しおりを挟む
原作開始前・幼少期編~中学生編
(キャラメイク)
達人の崖を転がり落ちるRTA、はーじまーるよー。
本RTAは皆様ご存知の大ヒットゲーム【史上最強の弟子ケンイチ ~武神伝~】にて、活人拳ルートの最終ミッションである久遠の落日をクリアすることを目標とします。
本作のRTA動画はいくつもありますが、この縛り条件で走るのはたぶん私が初めてなのでおそらく私が世界最速ですきっと。
はじめに本作について簡単に説明しますと、原作キャラもしくは自分だけのオリジナルキャラを操作し、史上最強の弟子ケンイチ世界を生き抜くアクションゲームです。
非常に高い自由度と難易度で有名で、活人拳側に付くことも殺人拳側に付くことも、果ては世捨て人となりひたすら武を探求することも全て思うがままです。今回は活人拳ルートにて進行しますので、他ルートが気になる兄貴は自分でプレイしてどうぞ。
それでは早速始めてイきましょう。初めからを選択してタイマースタート―――ではないです。
まずは世界観紹介を兼ねたオープニングムービーが始まります。これをスキップできないのが本作の数少ない不満ポイントなのですが、ここで愚痴っても仕方ないのでこの間にレギュレーションについてご説明します。
まず開始年代と場所ですが、原作主人公の白浜兼一と同世代、同出身地とします。既プレイ兄貴はご存知かと思いますが、最終盤の久遠の落日においての達人戦の難易度は鬼畜という言葉では到底言い表すことのできないもので、手塩にかけて育て上げたキャラクターが僅かな操作ミスで即昇天ということも珍しくありません。
最終盤でのリセットは精神衛生上よろしくないため、比較的易しい難易度である弟子クラスの戦いに参加するのがRTAの鉄板です。そのため、ケンイチ世代で始める方が安牌なんですね~。
キ○ガイじみた戦いは梁山泊の師匠達に任せておきましょう。やっぱり師匠を……最高やな!
また、タイトルにもある通り、本RTAでは梁山泊に入門することは禁止とします。
原作未読兄貴や本作未プレイ兄貴向けに簡単に説明しますと、梁山泊は「スポーツ化した武術に馴染めない豪傑や、武を極めてしまった達人が集う場」であり、活人拳側の最高戦力です。
そして、才能の欠片もないケンイチを鍛え上げ、彼に信念を貫き通す力を授けた、(生命の危険に目を瞑れば)最高の育成場所でもあります。
その圧倒的経験値効率から、活人拳プレイをするならば梁山泊入門以外有り得ないと数多のRTA走者に言わしめた場所です。
よって本RTAではこの鉄板育成場所となる梁山泊への入門を禁じ、独力で師を見つけて頑張りましょう。
お、そんなことを話しているうちにキャラメイク画面になりましたね。メッセージが表示されたのでタイマースタートです。
はい、よーいスタート。
本作の性質上、キャラメイクは長くなりますので興味がない方は飛ばしてどうぞ。一応キャラ概要も用意してあります。
まずは性別の選択からです。仕様上、キャラクターのランダム生成はできないので手早く選択していきましょう。当然、性別は男です。当たり前だよなぁ?
キャラクターの性別ですが、男は筋力や耐久関連が伸びやすく、女は敏捷や知力が伸びやすい傾向にあります。明確な優劣があるわけではないので、好みで選びましょう。
名前は入力速度を考慮してホモ……とはせず「鉾崎 基樹(ほこさき もとき)」、略してホモくんです。
次に、ボーナスステータスポイントを全て耐久にぶち込みます。理由は至ってシンプルで、最低限の耐久値が無ければ達人級との修行で再起不能になりかねないからですね。ケンちゃんを一番痛めつけてるのは師匠達ってそれ一番言われてるから。
本RTAでも達人級への弟子入りを前提としたチャートを組んでいますので、まずは打たれ強さや回復力を高めるために耐久に全振りです。
最後に特徴です。これはパワポケでいうところの特殊能力のようなもので、特定のステータスや武術の成長率を高めるものから戦闘中に活きるもの、特定環境でのデバフになるものなど様々なものがあります。
これら特徴は規定ポイント内で自由に組むことができ、強特徴のみを積む優等生から、マイナス特徴を多く積む代わりに強特徴をより多く積むピーキーなキャラまで、幅広い構成が可能です。
参考までに、原作主人公のケンイチは女性相手に攻撃できなくなる「攻撃不能・女性」や「スロースターター」「女難の相」「不良嫌い」等のマイナス特徴を山ほど抱えている代わりに、生死を分ける局面で非常に強力な「不撓不屈」や「逆境◎」をはじめとした壊れ特徴を兼ね備えています。
今回は周回プレイではないため特徴ポイントが足りず、私もピーキーなキャラを扱う方が楽しいので、ケンイチくんみたくマイナス特徴と強特徴を山盛りにしていきましょう。
なお、作中のイベントで新たな特徴を手に入れたり、マイナス特徴を打ち消すこともできるので、強特徴盛りが周回プレイ前提というわけでもありません。ただし達人級プレイを除く。
まず特徴ポイントを増やすためのマイナス特徴です。
最初に選ぶのは「感情的」です。これは特定イベントでの理知的な選択肢を選べなくなったり、武術タイプが"動"寄りになったりします。武術タイプについては、ホモくんがそこまで成長した際にご説明します。
次に選ぶのは「暴走」です。これは精神力が一定未満の場合、"動"の気が暴走しやすくなったり、"静"の気を練れなくなったりします。最悪の場合、暴走状態から戻れなくなり修羅道へと堕ちます(4敗)
次は「集中力×」です。これは長期戦になればなるほど集中力が失われ、デバフを受けるようになります。RTAで長期戦になってる時点で負けってそれ一番言われてるから。
次は「知力×」です。文字通り、知力が伸びづらい馬鹿になります。
あとは「組み技×」「寝技×」「武器術×」です。これは名前の通り、組み技系や武器術の成長速度が遅くなります。今回使用する武術は立ち技系のアレと決めていますので、このへんは特にデメリットにもなりませんね。
次に選ぶのはプラス特徴です。容赦なく強特徴を選んでいきましょう。
まずは初期ポイントのほとんどをつぎ込んで「豪運」を取得します。特定武術の成長率を高める「○○の才能」も有効ですが、本作にはそれと比べ物にならないほど大事なものがあります。それは達人級に弟子入りして稽古をつけてもらうことであり、実際、原作でも達人級に指導を受けたキャラは皆一様に大きな成長を遂げています。
よって、梁山泊入門を縛る本RTAでは、達人級に弟子入りするために運関連の補強が必須となります。
次に選択するのは「不屈」です。これはケンイチが持つ「不撓不屈」ほどではありませんが、窮地で生きてくる強特徴です。本作に生死の境を彷徨わないボス戦はないってそれ一番言われてるから(震え
最後に選択するのは「先の先」です。これは戦闘開始から一定時間、バフを得るというものです。
……おや? 少しだけポイントが余ったみたいですね。必要ポイントが少なく影響も小さい「頑固」を取得しています。
というかキャラメイクの時点でガバるのか……やめたら? RTA。
―――――――
―――――
―――
はい、ここまでくれば勘の良い兄貴ならお気づきかと思いますが、今回のホモくんは徹底的な先手必殺スタイルでイキます。
感情的で暴走しやすく、短期決戦に特化したRTAのお手本のようなキャラですね間違いない。
キャラメイクだけでかなり長くなってしまったのでここいらで一旦切ります。それでは次回よりゲーム本編に……いざ鎌倉!
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(幼年期)~(入門編)
ストックは一切ありませんので、どこまで安定して投稿できるかはわかりませんが気長にお付き合いください。
とにもかくにも師匠を探すRTAはーじまーるよー。
まずはホモくんの生まれや家庭環境を確認しましょう。
……はい、ホモくんはごくごく普通の両親の元に産まれた一般人ですね。特徴で「武術家系」や「山育ち」等を取っていなければ、基本的に一般家庭出身の一般人になります。
時折、イレギュラーも報告されていますが再現性に乏しいので今回は考えないものとします。
もう家庭ガチャの再走は許してください! なんでもしますから!
この幼少期ですが、やることはそう多くありません。行動範囲の拡張とお小遣いが解禁される小学生までは大人しくしておきましょう。
基本的には身体能力が上がりやすい「外で遊ぶ」系のコマンドを選択し、倍速放置で時折発生するランダムイベントを待つのみです。
読書のような知力を上げるコマンドを選択して伸ばし、新島のような軍師プレイもできますが、ホモくんは脳筋になる予定なので選ぶ必要ありません。
四歳になったら、すぐ両親に武術を始めたいと伝えましょう。生家が特殊な環境でなければ希望の通りにしてくれるでしょう。一般家庭の数少ない良いところですね。
ここでの習い先の選択肢はあまり多くありませんが、どうせ習い事レベルの武道教室に達人級はいませんので問題ありません。
幼年期の目的は基本的な身体作りであり、立ち技系や組み技系など、おおよそのジャンルが一致していればなんでも構いません。
今回は内功を少しでも鍛えられる立ち技系の中国拳法があるとうま味ですが果たして……お! 近所に太極拳教室がありますね!
早速、両親に頼み込んで太極拳教室に通わせて貰いましょう。
通常、こういった武術を教わる場においての修行方針や内容は師匠が決めますが、達人級ではない一般の先生はあまり我が強くなく、こちらが幼児ということもあり、ある程度の希望は聞いてくれます。
今回もその例に漏れず、技術面よりも基礎や身体作りを中心に指導してくれますね。梁山泊の超効率的修行もとい肉体改造を受けられない分、早期から鍛えていきましょう。
武術教室への入門と同時に基礎筋力トレーニングのコマンドが解禁されましたので、以降は教室と自主トレを繰り返す日々を送ります。
それでは引き続き倍速で……おや? 等速に戻りましたね。
どうやら太極拳教室に向かう途中、ランダムイベントが発生したようです。
あ、原作主人公こと白浜兼一くんがいじめっ子にいじめられていますね。梁山泊に入門する以前の彼はフヌケのケンイチ、略してフヌケンと呼ばれている根っからのいじめられっ子です。
そのため、出身地や年代を合わせてキャラを作ると、そこそこの確率でこのようなイベントに出会います。
「助けに入る」か「何もしない」か選択肢が出てきますが、ここは当然助けに入ります。
ショタに優しいホモの鏡のようなプレイング……ではなく、理由は実戦経験を積むためです。このゲーム、修行で伸びやすいステータスと実戦で伸びやすいステータスが別々なので、修行と実戦を両輪で回していかないと強くなれません。
実戦の代わりに組手でも良いのですが、やはり実戦の経験値効率には敵いませんからね。
加えて、ランダムイベントや実戦では新たな特徴を身に付けることもあるので、ここは多少のタイムロス覚悟で助けに入る方がうま味なんですねぇ~。
……はい。助けに入りましたが、泥仕合の果てに敗北しました。ちょっと身体を鍛え始めたばかりのちびっこが年上三人に勝てるわけないだろ! いい加減にしろ!
今回のイベント報酬は……多少の経験値が入りましたが、ランダム特徴はありませんでした。人生こんなもんです。
また、ケンイチくんを庇ったことで顔見知りとなり、アライメントも善寄りに上昇しましたね。
そうそう、アライメントシステムについて説明し忘れていました。これはキャラクターの善悪を数値化したもので、高いと善、低いと悪に寄っていきます。
今はまだあまり重要ではないステータスですが、これが低すぎると活人拳ルートを選択できなくなったり、通常プレイでは梁山泊への入門を断られたりしますので気をつけましょう(1敗)
それから、怪我をしている(HPが減少している)と武術教室の先生や両親から理由を聞かれます。
ここで正直に話すとケンちゃんへのいじめが緩くなることもありますが、今回は嘘をついて誤魔化しましょう。
ホモくんの低い知力では誤魔化しきれませんが、まだ初回なので大した追求もありません。
ここでいじめを止めてあげるのも優しさですが、そうすると彼の精神力ステータスの伸びが悪くなってしまいます。今回のように突発的に止めに入るだけならさほど影響はありませんが、根本的解決をしてしまわないよう注意しましょう(1敗)
これから先、ケンイチくんには熾烈な戦いと修行が待っていますからね……僅かなステータス不足が彼の命取りになりかねません。
……はい、そんなこんなで小学生に上がりました。ランダムイベントがほとんど発生しなかったのでタイムは良好ですが、ホモくんの成長が遅れていますね。今後挽回してイきましょう。
ここからは行動範囲が広がり、お小遣いという形で所持金も解禁されます。
では早速、この太極拳教室に別れを告げ、目当ての武術道場がないか探していきましょう。
まずは空手、これは個人的に好きですが今回は不採用ですね。空手は剛体法をはじめとしたお役立ち技能を多く取得できますので、通常プレイではお世話になる方も多いのではないでしょうか。
次に柔道を見つけました。畳やマット上以外での投げ技の威力は凶悪ですが、今回は立ち技系の育成をしていくので柔道のような組み技系の道場はパスですね。
次はムエタイですね。搦手や小手先の技能が少ない流派ですが、その分単発火力に優れた武術です。ホモくんの先手必殺スタイルと相性が良い武術なので、お目当ての武術道場が無ければお世話になりましょう。
そして次が……おっ、ありました。截拳道(ジークンドー)道場です。
ここでジークンドーの概要とゲーム的な特徴を説明します。ジークンドーとは、「実戦は6秒以内に終わらせる」というブルース・リーの思想の元に創設された武術で、金的やサミング(※1)などの通常は禁じ手とされる技術も取り込んでいます。
中国拳法の詠春拳をベースに、様々な武術の良いところを取り込んできた武術ですが、本作ではその分、各武術の秘伝や細やかな技法が取りこぼされているため、技を見切られやすい強者との長期戦を不得手としています。
要するに、本作では短期決戦に特化した武術として登場しており、RTAとの相性が抜群に良いんですねぇ~。
ジークンドーは打撃、投げ、極め(関節技)の全てを用いる総合格闘技ですが、今回のホモくんは特徴で選んだ通り、立ち技系の打撃を中心に鍛えていきます。
序盤のストリートファイトで凶悪な火力を発揮する投げ技も決して弱くはありませんが、本作の序盤戦は多数の雑魚を捌かなければならない局面によく当たります。
そのため、左右別々の腕で同時に雑魚を処理できる打撃技の方が圧倒的に処理速度が早いです。
ただし、投げ技を完全に捨てて良いわけでもなく、強敵戦を見据えてそれなりに鍛えておきましょう。
とまあ、しばらくはそんな感じで截拳道の基本的な技術を学びつつ、截拳道の達人も探していきましょう。
とは言っても、梁山泊や破壊神シバのような、住居の定まったネームドキャラ以外の達人級に出会うのはランダムイベント頼りです。ここで活きてくるのが冒頭で取得した「豪運」となるわけですね。
達人級と遭遇するイベントが早期に発生することを祈りつつ、引き続き倍速で進めていきましょう。
さて、倍速で半年ほど経過したわけですが、ホモくんの育成は順調ですね。四歳から六歳まで身体作りをしっかりしてきた成果が少しづつですが現れて……
ど う し て 等 速 に 戻 す 必 要 が あ る ん で す か !
どうやらランダムイベントが発生したようですね。達人級との遭遇だったら飛び跳ねて喜んだとこですが、どうやら違うようです。
このイベントはえーっと……「朝宮 龍斗が入門してきた」ようですね。
……おファファのファッ!?
長くなりそうですので今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。
※1:サミング
握力によって眼球や喉などの人体の急所を潰す行為を指す。実際危険。
―――――――
―――――
―――
「おい! やめろよお前ら!」
鉾崎 基樹くんは変な人だった。
最初に出会ったのは、公園でいじめっ子達にいじめられていた時だった。
それまで何の面識もなかった僕を庇い、年上の、それも三人もいるいじめっ子に食ってかかったのだ。
どう贔屓目に見ても、身体が大きいわけでも、喧嘩慣れしているわけでもなさそうな鉾崎くんに勝ち目はなかった。
結果はもちろん惨敗。
いじめっ子が立ち去ったあと、鼻血を出して横たわる鉾崎くんに恐る恐る近づくと、彼はゆっくりと立ち上がった。
「……鍛えてるから、なんともない」
彼は鼻血を拭うと、バツの悪そうな顔で視線を逸らし、それだけを吐き捨てるように言った。
そして、お礼を求めるわけでもなく、見返りを要求するわけでもなく、僕に背を向けてさっさと走り去ってしまった。
その背中に慌ててお礼を言うと、一瞬だけ立ち止まり、少し照れくさそうに片手を挙げて、何事もなかったかのようにまた走っていった。
この時はまだ名前を聞くこともできなかったけど、この出会いだけはよく覚えている。
……僕もなれるだろうか。
何の見返りも、勝ち目もない戦いに、誰かの為に迷わず飛び込んでいけるようなヒーローに。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(乱入編)~(組手編)
殺戮者がエントリーしてくるRTAはーじまーるよー。
前回はホモくんが入門している
この時期から彼は町内の道場にランダムで入門し、メキメキと力を付けていきます。まさかひとつ目の道場でかち合うとはたまげたなぁ……。
既プレイ兄貴のおさらいと原作未読兄貴向けの解説を兼ねて簡単に説明すると、彼はケンイチくんの幼馴染であり、はじめての喧嘩相手、そして原作ラグナレク編のラスボスに当たります。
喧嘩の理由については割愛しますが、ここでケンイチくんに勝利を譲られたことで屈辱を感じ、以来貪欲に勝利と力を追求するようになります。
そして先ほども述べたように、この時期から武術を学ぶようになるんですね。
とは言え、才能豊かな彼もまだ武術を習い始めたばかりであり、殺人拳側に堕ちてはいません。純粋に力だけを追い求める、ある意味でかなりピュアな状態ですね。
実力の方もフヌケンことケンイチくんと同レベルなだけのこともあり、現状では間違いなく今作で最弱クラスの人間です。
実際、倍速中にホモくんと組手をした際も、ホモくんの先手必殺スタイルもあり僅か二~三打で龍斗がダウンして終了しています。
こいつがそのうち手がつけられない強さに化けていきますので、恨みがある方は今のうちにしばいておきましょう。
これは前世のホモくんの分! これは前前世のホモくんの分! 今まで散っていった数多のホモくんの恨み、その身で味わえ!
しばらくはまた稽古と探検を繰り返すだけなので倍速です。
途中、やたらと体格の良いおじいさんが孫娘に突きを披露し、電柱を傾けるといったランダムイベントも目撃しましたが、特に見所さんもなかったのでスルーします。一体あれはどこの無敵超人だったんだろう(すっとぼけ
そうして二年も経過すると、才能豊かな
今のホモくんや龍斗は小学三年生ですが、もう道場にいる小学生の中ではツートップの実力になっていますね。ふざけた成長速度しやがって……。
また、この時期から龍斗は「様々な武術の良いところは取り込んでいく」という截拳道の教えに則り、空手やボクシングなどの武術も習い始めます。
凡人ならどれも中途半端になり、二兎を追う者は一兎をも得ずという諺を体現することになりますが、こいつは天才なので全部きっちり習得していきます。クソが。
その結果、龍斗には技の多様性が生まれ、才能も並かつ截拳道のみしか学んでいないホモくんとの差がどんどん開いていきます。
そのため、組手でまともに彼と渡り合えるのは、おそらくあと数ヶ月といったところでしょう。ちょうど今やっているような感じですね。
現在流している映像の組手の勝敗は、先手必殺のホモくんの集中力が切れるまで龍斗が凌げるかにかかっています。
ホモくんは徹底した先手必殺構成のため、戦いが始まってから数分は強いのですが、それ以降はどんどん動きの精彩を欠いていきます。私が介在しない自動戦闘だとその傾向が顕著に現れていますね。
対するこの頃の龍斗は安定感に優れた万能選手で、爆発力に欠けるものの弱点らしい弱点のない手ごわい相手です。これが"観の目"を習得以後は後半戦にさらに強くなり、さらに爆発力も手にするとかやめてくれよ~。
おっ、「先の先」のバフが切れ、「集中力×」のデバフが現れる寸前ですが、いい感じの右掌打が龍斗に入りましたね。
実戦を重んじるこの截拳道道場での組手では、一本取っただけでは勝ちとなりませんが、先手必殺ホモくんの一撃をもらえばさすがの龍斗も―――おファッ!?
この野郎、ホモくんの右掌打に合わせてクロスカウンターを決めてやがりますね。こちらの掌打を躱しきれていないとはいえ、この一撃で決めきれないばかりか、逆にダメージをもらうのはまずいですよ!
これは非常にまずいですね。「先の先」のバフが切れ、「集中力×」のデバフが現れ始めたことで、ホモくんの動きが悪くなっています。
龍斗もダメージやスタミナ消費で組手開始当初のようには動けていませんが、それでもホモくんに比べたら全然消耗していません。
そう言っている間にも、次第にホモくんが防戦一方になり、防御も間に合わなくなってきましたね。
龍斗のラッシュの締めにもらった鋭い
いや~、惜しいところもありましたが、今回の組手はホモくんの負けで―――おファファのファッ!?
組手の決着がついたにも関わらず、倒れ込んだホモくんに対し龍斗が馬乗りになり、さらに打撃を浴びせてきます。
お前その凶暴性を発揮するんはもうちょい先とちゃうんかい!!!!!
ままままままずいですよ! ただ組手に敗北するだけなら特に問題はないんですが、あまりにひどい負け方をすると、何らかのマイナス特徴が付いてしまう可能性があります。
ちょうど、原作でケンちゃんがコーキンに敗北した時のような感じですね。
もちろんマイナス特徴を打ち消す方法もありますが、タイム的に非常にまず味であることは言わずもがなです。
ホモくんのHPがみるみる減っていき、赤ゲージ寸前ですが道場の先生はようやく異変に気がついたところです。
ええい……かくなる上は手動操作で凌ぎきるしかありません。その間に先生が龍斗を止めてくれればOKです。
自動操作を解除し、敢えて防御を解きます。一撃はもらいますが、これも計画のうちです。
龍斗の拳に怯むことなく、防御をやめて空いた左手で目潰しを仕掛けます。これは先ほどの攻撃でHPが赤ゲージに突入したことで「不屈」が発動し、相手の攻撃で怯みづらくなったため行える捨て身の反撃ですね。
当然、龍斗は上体を仰け反らせて目潰しを回避しますが、腰が僅かに浮きました。
その隙に顔面を狙ったホモくんの右フックを防御させつつ、龍斗の身体を跳ね除けて起き上がります。
龍斗は一瞬驚いて動きを止めますが、すぐにまた襲いかかってきます。
と、ここで道場の先生が止めに入りました。
くっそ強いといっても体格はまだ小学生のそれなので、先生や大人たちに呆気なく取り押さえられましたね。
ナイスや先生! これ以上はいくら戦ってもジリープアー(注訳:徐々に不利)で、はっきり言って勝ち目がありませんからね。
それにしても、龍斗が必要以上に対戦相手をボコボコにし、色々な道場を破門されるのはもう少し先だったはずです。
一体何がどう作用して早まってしまったのでしょうか。
若干のタイムロスになってしまったので、しっかりとチャートに書き記しておかなければ……。
その後、龍斗は破門こそされなかったものの、自分から道場を辞めていきました。
道場のNPCが噂していたところによると、今度はパンクラスという総合格闘技も始めたようですね。
これ以降、原作まで関わることはなさそうですが、このイベントがあった以上、彼の殺人拳入りはほぼ確定したと見て間違いないでしょう。
もう戦う機会がないことを祈るのみです。
さて、これ以降、龍斗は加速度的に強くなっていきます。
また、龍斗だけでなく、他の天才達(といってもケンちゃん以外大なり小なり才能持ちまみれ)に対抗するためにも、このままでは駄目だということが今回の組手で露呈しました。
このままの育成だと、ホモくんはラグナレク幹部以上、八拳豪未満が関の山といったところでしょう。
かくなる上は早急に達人級の師匠を見つけるため、これまでの稽古と探検のバランスを大きく変え、行動範囲を拡張してイきましょう。
そのための電車賃やら自転車購入費用は現状のお小遣いだと全く足りませんが、それを賄う秘策を用意しています。次回の楽しみにしておいてください。
それでは今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
鉾崎 基樹の第一印象は特に覚えていないが、すぐに嫌な奴という印象に上書きされたのを覚えている。
そして兼一が引っ越す時に交わした約束を果たすため、僕は截拳道という実戦向きの武術を学べるという道場に入門した。
そこで出会ったのが彼、鉾崎 基樹だった。
どうやら同年齢らしいのだが、ただ騒がしい奴だと思うだけで、最初は良くも悪くも何も感じることはなかった。
それがひっくり返されたのは、同年齢という理由であいつが相手に選ばれた、初めての組手の時だった。
ただ僕を映すだけの無機質な鉾崎の瞳の、その奥だ。弱い奴を嘲るような、いじめっ子達と同じ部類の眼光をあいつの瞳の奥に感じ取った。
そして僕を打ちのめした拳には、どういうわけか"恨み"のようなものが込められていると感じた。
一体なぜ? 僕があいつに何をしたっていうんだ?
その理不尽にぶつけられる感情に、僕は戸惑った。そして戸惑いはすぐに怒りへと変わり、僕は鉾崎を嫌うようになっていた。
しかしあいつは(組手の最中を除けば)僕に何かしてくるわけでもないし、僕から何かをする理由もなかったから、特別何か起きるということもなかった。
……そう、あの組手の時までは。
初めてあいつを組手で負かした時のことはよく覚えている。
鉾崎の右掌打に合わせてクロスカウンターを決めると、あいつの動きが明らかに鈍った。その隙を逃さず連続で打ち込み、最後にであいつを打ち倒した。
すると腹の底から、今まで押し込めていた感情がふつふつと湧き上がってくるのを感じた。
それは、あいつに理不尽な感情をぶつけられ続けた二年間の鬱憤と、こんな組手などではない、真の勝利を渇望する気持ちが混ざり合ったものだった。
気が付くと、僕は倒れ込んだ鉾崎に馬乗りになって、丸くなって防御することしかできなくなったあいつを滅多打ちにしていた。
先生がこちらの異変に気づいたのを視界の端で捉えた刹那、僕の下にいる鉾崎から異様な気配を感じ取った。
突如として防御を捨てた鉾崎が突き出した左手を反射的に避けてから、その手が目潰しを狙ったものだったと気が付く。
それに冷や汗を垂らす間も与えられず襲ってきた右フックを両手で防ぐと同時に、僕の身体は跳ね除けられ、素早く立ち上がった鉾崎はファイティングポーズを取った。
そう、そして
限界が近く、腕を上げるのもやっとのはずの鉾崎の目に、ひどく気に入らないあの光を見た。
それは初めての喧嘩相手の
僕を初めて負かしたあの目に一瞬気圧されたが、その驚きはすぐに勝利への欲求へと変わった。あの目を超えることで、僕はさらに強くなれると、そう確信していた。
再びあいつに躍りかかろうかという瞬間、先生が僕の身体を羽交い締めにして、それ以上続けることができなくなってしまった。
そしてあろうことか、これが試合だったらお前の反則負けだと、先生はそう僕に告げた。
冗談じゃない。あのまま続けていたら確実に僕の勝ちだっただろう。だというのに、あんなにみっともなく丸まって殴られていたあいつが勝者で、僕が敗者だと? 全くもって冗談じゃない。
この出来事の後、僕は截拳道に対する興味を失い、道場を辞めた。
そして武術に対する一抹の違和感を覚えつつも、次の格闘技を探すことにした。
いつか兼一との約束を果たすため、そして気に食わない
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(金策編)~(遭遇編)
誤字報告をくださった皆様もありがとうございます。
達人級の洗礼を受けるRTAはーじまーるよー。
前回は龍斗と激突し、彼が道場を辞めたところまで進みましたね。現状のホモくんではこの先生きのこることはできないため、早急に
そのためには出身地のこの町だけでなく、電車や自転車を利用して隣町近辺まで行動範囲を広げたいところです。
さて、電車ですが、利用するためには当然お金が必要です。自転車も同様で、ミ○クルサイクルのように無料で自転車をくれる店舗がない以上、それなりの額を稼ぐ必要があります。
お小遣いだけで貯まるのを待っていると何年かかるとわかりませんので、ここはやはりホモくんに稼いでもらいましょう。
なぁに、やることは至ってシンプルです。
ここケンイチの世界は非常に治安が悪く、不良グループやら何やらが跋扈する物騒な世界です。
それは小学生の間でも変わらず、いじめやカツアゲなんでもござれです。ホモくんもその流儀に則るとしましょう。
しかし、ただ単にカツアゲを繰り返すとアライメントが悪寄りに傾き、肝心の活人拳ルートに入れなくなってしまいます(1敗)
そのため、まずはカツアゲやらいじめをしている悪ガキを探し出し、可哀想ないじめられっ子を助けつつ、両者から金をぶん取っていきましょう。
もちろん悪ガキどもとの戦闘になるので、ホモくんにもそれなりの強さが求められます。このために今まで鍛えてきたんですねぇ~。
この方法なら、いじめられっ子の救出と金銭の強奪もとい取得を同時にできるので、アライメントに悪影響を与えずに経験値とお金を取得でき、うま味です。
ちなみに、殺人拳ルートに進む場合はアライメントを気にする必要がありませんので、腕っ節さえあれば稼ぎ放題です。やっぱり略奪は最高なんじゃあ。
ではさっそく悪さをしている小学生キッズを探し―――あ、いました。治安悪すぎィ!
どうやらいじめっ子らしき三人組が同年代のちびっこからカツアゲしているようですね。パパパッと助けて金銭をぶん取りましょう。いざ鎌倉!
ケンカ百段逆鬼師匠も言っていましたが、喧嘩で大事なのはとにもかくにも先手です。なのでここは一番ガタイが大きいボス格を背後からぶん殴り、戦闘不能にした後に雑魚を倒しましょう。
これは"逆鬼式ケンカ大原則"第二章「竜の巻」第三項ケッヘル番号551「一番強えヤツからしとめろ!!」にも則った完璧な戦術ですね間違いない。
ホモくんは未だ耐久寄りの性能で攻撃力は少し物足りませんが、それでも「先の先」バフが乗った状態なら、そこいらの悪ガキくらい楽勝ですね。
不意打ちバフも乗ったホモくんの一撃を受けたボス格は戦闘不能になり、突然の事態に慌てふためく手下もぶん殴って終わりっ!
ね? 簡単でしょう?
やはり先手必殺構成は手早く片付いて良いですね。問題は実戦で防御を使う機会に乏しく、伸びづらいことですが……まあ未来の私がなんとかしてくれるでしょう。
さて、それでは楽しい楽しい戦後処理です。まずは平和的な話し合いにより、カツアゲされていたちびっこの所持金を半分ほど頂いてから追っ払います。
そして次にいじめっ子三人組の有り金を全部頂きましょう。
このゲーム、いじめっ子や不良、反社会勢力から巻き上げるのはアライメントに影響しないんですよね。
子供の教育上よろしくないと思うんですが、梁山泊の師匠達も似たようなことしてたのでセーフ。何もやましいことはありません。本当です。
ひーふーみーよー……一人頭数百円の稼ぎですが、塵も積もればなんとやらです。
しばらくはこんな感じで金策しつつ、達人級に繋がりそうな情報を探していきましょう。
走り込みも兼ねて町を走り回り、悪ガキを見つけては悪・即・殴。時折、いじめられっ子の用心棒の真似事も引き受けては、当事者全員から金品を巻き上げ私腹を肥やす。まったくヒーローは最高だぜガハハ!
ちなみに、この時期に隣町まで行くと、ケンちゃんと妹のほのかちゃんが悪ガキに絡まれているというランダムイベントに出くわすことがあります。
本RTAではガバの元になるので行きません。危機管理意識に優れたRTA走者の鏡のようなプレイングですね。ケンちゃんの親友ルートを進みたい兄貴は忘れずに行くと良いでしょう。
さぁて、金策を始めてから三ヶ月ほど経ちましたが、いい感じでお金と経験値を稼げています。やっぱり梁山泊式金策術は優秀ですね。
この分ならそろそろ達人級探しを本格的に始めても―――
「なんだい、活きのいいガキがいるじゃないか」
―――おファッ!? なんだこのおば……お姉さん!
悪ガキどもの財布を漁っている最中、突如ホモくんの後上方から女性の声が聞こえてきました。その声に反応するよりも先に、身体中舐めまわすようにまさぐられます。いやらしい。
「日本人の甘ったれたガキにしちゃあ……歳の割に功夫も積んでるねぇ」
これは……間違いありません! この事案も恐れず見知らぬショタを撫で回すお姉さんのような、世間とずれた感性を持っているのは大体達人級のキャラです!
ホモくんが振り返ると、長い黒髪を乱雑にヘアバンドで纏めた、人相の悪い東洋系のお姉さんが立っていました。原作にこんなキャラはいませんでしたし、どうやら本作オリジナル登場の達人級みたいですね。
いやぁ、やっぱり「豪運」は最高ですね! こんなに早期に達人級と出会えると、かなりのタイム短縮が期待できます。
達人級との会話パートを連打スキップしつつ、攻略Wikiにこのお姉さんの情報が載っていないか探すとしましょう。
えーっと……ありました! 名は
やりました! 第三部完! 実はこのゲーム、既に主人公の武術技能を成長させている場合、ランダムで出会う師匠候補の達人はそれと同じ武術を極めている確率が高くなります。
しかし、これはソシャゲガチャのピックアップみたいなもので、確率をすり抜けて主人公と全く異なるタイプの武術の達人が出てくることも稀によくあります。これまで何人の走者がこのシステムの前に涙を流したことでしょう。
つまり、今回この師匠候補の武術ガチャに大勝利した時点で、本RTAの勝利は約束されたと言っても過言ではありません。いやぁ、クズ運によるチャート崩壊なんて都市伝説ですよ。
ではウイニングランも兼ねて、
使用武術は先ほども述べたように截拳道。その流派の教えに則って他武術の優れた技法も取り込み、独自の武術スタイルを作り上げている達人のようです。
その戦い方は徹底して先の先を取り猛攻を仕掛け、相手に反撃を許さぬまま沈めることを目的とした、まさに剛拳と呼ぶに相応しい超攻撃型の脳筋思考お姉さんですね。
何人かいるという截拳道の達人の中でも、ホモくんの戦い方とこれほど相性ピッタリの達人は他にいませんね。
そしてどうやら、一影九拳となることを目標としていた闇の達人らしいのですが、戦いに破れた際に負った後遺症が原因で一線を退き、自身の夢を継がせるべく弟子候補を探している最中とのことです。
いやぁ都合良く弟子まで探しているとなると、もはや運命の出会いと言っても差し支え―――
―――は?
一影九拳を目指していた? 闇の??? 達人?????
この人、よりによって殺人拳側最大勢力の人間じゃないですかやだー!!!
やだやだ小生やだ! 闇の達人の弟子になるのやだ!
殺人拳側である闇の達人は総じて倫理観に欠ける傾向があり、(梁山泊ほどではありませんが)過酷な修行が待っています。
その修行を乗り越えたとしても、ちょっとコンビニ行ってくるくらいの感覚で殺人等の犯罪に手を染める彼らと過ごせば、アライメントの低下は避けられません。本郷兄貴やアーガード兄貴のような、弟子思いの達人の弟子になったとしても例外ではありません。
つまり、このお姉さんの弟子になると間違いなく強くなれますが、チャートどころか「梁山泊入門を縛りつつ活人拳側で戦う」という今回の縛り企画すら崩壊しかねないのです。
し、しかし……達人級は色違いポケモン並に希少な存在……。
初期特徴ポイントのほとんどをつぎ込んで「豪運」を取得したホモくんをもってして、出会うためにゲーム内で数年を費やす存在です。
このお姉さんを逃すと今後達人級に出会える保証は無く、しかもその達人級に弟子を取る意思があるかと考えると……。
せ、背に腹は変えられません。ここでオリチャー発動! 殺人拳の弟子になりつつ、神がかったアライメント調整で活人拳側に踏みとどまってみせます!
なぁに、かの逆鬼師匠も、その師匠から闇人となることを望まれつつも活人拳を選んだ漢。同じ漢の中の漢である私とホモくんに同じことができないわけがありません!
ちょうど
弟子入りするという選択肢を選ぶと、
ああ^~ノンケになるぅ^~。
次回はおそらく修行編になるかと思います。原作開始も着々と近づいていますので、しっかりとホモくんを鍛え上げてイきましょう。
それでは今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
とんでもないことをするヘンテコなガキ。それがあいつの第一印象だった。
初めてあいつを見かけた時、あの悪ガキはカツアゲの加害者と被害者の双方から金を巻き上げていた。
ぶん取った小銭を数える姿は恐ろしく小物臭いが、自分より体格が良い数人のガキを瞬く間に制圧してのけたその手並みは、子供の喧嘩にしては悪くなかった。
もちろん、あいつの動きに天賦の才を感じたわけではないが、だからこそこれまでの努力と強さへの執念が感じられた。
考えるよりも先に、身体が動いていたというやつだ。
音もなくあいつの背後を取ったあたしは、まだ成長期も訪れていない身体に触れていた。
その小さな身体は年相応の大きさしかなかったが、純粋に武のためだけに作られ、磨き、鍛えられてきたものであると感じられた。
一体このガキは何のためにここまで武を磨き、何故こんなくだらない小遣い稼ぎにその力を振るっていたのだろうか。
ガキに問いかける。何故こうもくだらないことに拳を振るうのか、と。
するとその答えはあまりにも巫山戯ていて、思わず噴き出してしまった。
曰く、「ねーちゃんと出会うため」だとかなんとか。
よりにもよってこのアタシを、それも初対面で口説こうなんてとんでもないマセガキだった。
久しぶりに大笑いしたあたしは、こいつのことを少し気に入ってしまっていた。
全て失い、落ちぶれたアタシの前にこんな愉快なガキが現れるなんて、世の中案外捨てたものではないのかもしれない。
「ようガキ、もっと強くなりたくないか? アタシと来ればあんたをもっと強くしてやるよ」
「マジでいいのかねーちゃん! やったぜ!!」
あいつは一瞬だけ鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしたが、すぐにその顔は喜色満面に溢れてはしゃぎ回っていた。
その様子を目の当たりにして、アタシが辿った修羅道とも呼べる道に何も告げずに引きずり込もうとすることに、若干の抵抗を覚えたことも確かだった。しかし、アタシの夢を叶えられるかもしれない存在が手に入ったという興奮の前には、ひどくどうでも良いことだった。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(修行編)~(仕合編)
まさかの首位&日々増えていく評価とご感想に感動したため初投稿です!
毎回着々と文字数が増えてる……増えてない?
追記①:誤字報告兄貴ありがとナス! 神かな?
追記②:アンケートにご協力ありがとナス! 好評につき小説パートは存続しますが、あくまで各キャラクターの掘り下げ的なフレーバー要素になります。根幹部分はなるべく書かないようにするので、興味のない兄貴は読み飛ばしてどうぞ。
きれいなおねえさん(当社比)に手取り足取り指導してもらうRTAはーじまーるよー。
前回はジークンドー使いの物騒なお姉さんに弟子入りしたところまででしたね。
于 丹琳お姉さんは、ホモくんには自分のことを
なお、肝心の会話パートはスキップしてしまったため、気が向いたら途中のセーブファイルからロードし直し、該当部分を別撮りの動画として投稿します(投稿するとは言っていない)
琳師父の修行は期待以上のもので、これまで耐久やスタミナ寄りに鍛えていたために疎かになっていた、筋力をはじめとしたステータスが伸びまくっています。
特に技術ステの硬功夫や発勁・寸勁が恐ろしい速度で伸びていますね。やはり、このような高度な技術を、そこらにある町道場でしっかりと教わるのは無理がありますね。特に、硬功夫などは鍛錬の方法を間違えると故障待ったなしです。
ちなみに修行場所は町外れにある粗末なあばら家こと、琳師父の住処です。もっぱらその庭を使っているようですね。
そこでは組手も頻繁に行っているようです。琳師父はホモくんの好きなように攻めさせて、それを受け流し、その後ホモくんの攻め筋を改良したお手本とも言える動きで打ち倒し、ホモくんの攻めの甘い部分と改善方法を叩き込んでいますね。
そして先手必殺スタイル同士の組手は驚くほど短時間で終わるため、短い時間でかなり試行回数を重ねることができるようです。
戦闘パートの短縮を見越して組んだ先手必殺スタイルですが、育成面においても有益なようですね! チャートにちゃーんとに書き記しておきましょう(激ウマギャグ
それにしても順調に修行が進んでいますね。
達人級の修行をより高い密度で受けるために、これまで耐久・スタミナ寄りに育てていたこともあるでしょうが、それを差し引いても限度を知った優しめのお姉さん(一般達人比)を師匠にできたのではないでしょうか。
ケンちゃんがうっかり飛び込んでしまった有料地獄めぐりがどれほどイカれた内容で、反面どれほどイカれた超効率的経験値獲得源であったかがわかりますね。スルメ踊りはもう嫌なんじゃあ……。
師匠さえ見つかれば、残りの小学生期は消化試合です。小学生期は探検コマンド実行時以外でのイベント発生率が低いため、修行に入ると倍速放置が捗りますね。
ゲーム内時間で数年単位放置する走者の貴重な休憩タイムですので、おやつでも食べながら見守っていましょう。決して目を離してトイレに行ったりしてはいけません(1敗)
あとはひたすら自動操作に任せて放置しますのでここはひとつ……み~な~さ~ま~の~た~め~にぃ~!
ホモくんと琳師父がひとつ屋根の下で過ごした、あんな日やこんな日の映像を流してイキま―――ど う し て 等 速 に 戻 す 必 要 が あ る ん で す か !
えー、テキストログを読み返してみましょう。なになに……「週末は友達ん家に泊まるとでも親に言っとけ」「新調してやった道着を持ってこい」「あー……それなりに覚悟して、気合入れてこいよ?」とのことです。
も、もしかしてこれはお泊まりのお誘いでしょうか大変ですこれは青少年の危険が危ない!
とかいう冗談はさておき、これは梁山泊式裏社会科見学のような同伴イベントの可能性が高いです。ホモくんがノンケになってしまうイベントは発生しないので兄貴方は安心してどうぞ。
原作未読兄貴向けに説明しておくと、裏社会科見学とは「表には出せないような仕事の現場に弟子を連れて行き、当事者として見て学ばせる」といった修行であり、実際にケンちゃんもロクでもない目に遭ってきました。
長い長い倍速中にひっそりと12歳にまで成長したホモくんですが、それでも所詮は小学生六年生です。
この年齢で成人武術家とやり合えるのは千影ちゃんやしぐれ姉貴(幼少期)、アパチャイ兄貴(幼少期)のような神童だけです。
もちろんホモくんは神童ではありませんので、琳師父がきっちりと守ってくれることを祈りましょう。
それでは裏社会科見学へ……いざ鎌倉!
はい、琳師父からのお呼び出し当日ですね。琳師父の家に荷物を置くと、すぐにタクシーに乗せられました。
琳師父は昔、一影九拳を目指してバリバリ闇組織内で活動していただけあって、相当な額を貯め込んでいるようですね。今では一線を退いているようですが、そんな達人がなぜ日本のあばら家に住んでるんですかねぇ……。
着いたのは横浜中華街でした。ここは原作でも度々登場し、色々なキャラがいた場所ですので、原作が始まる前の年代ですが少しワクワクしてきますね。もちろんタイムロスになりかねないランダムイベントは勘弁してください! なんでもしますから!
二人はタクシーを降りた場所から少し歩き、雑然とした路地の奥にある廃ビルに入っていきましたね。
そして階段で三階に上がるとそこには……おファッ!? あのピンク髪ツインテールの中国人ロリは
えー、裏社会科見学ではありませんでしたが、これは修行の一環として琳師父が用意した他流試合のようですね。
テキストは例によってスキップしていますので私の方から解説しますと、李 天門と顔見知りだった琳師父が他流試合を持ちかけ、父である李 天門が闇からの仕事にかこつけて雷薙ちゃん(ロリ)を連れて来日したというわけです。
ちょうど同世代の少年少女でそれも拳法使い同士、ちょうど良い仕合相手になると考えてのことでしょう。
実際、本作では実力が近しい者との死合が最も高い経験値効率を叩き出します。今回は死合ではありませんが、かなりのうま味イベントになるでしょう。
お馴染みのプロテクター付きボディスーツとヘルメットを身に付けた雷薙ちゃんと、真新しい道着で身を包んだホモくんが向かい合って一礼します。
雷薙ちゃんが李 天門から叩き込まれている地躺拳は非常にトリッキーな拳法で、地を転げ回り戦う武術です。その接地の衝撃を和らげるために、外功・内功共にかなり鍛え上げるのが特徴です。
実際、雷薙ちゃんの師である李 天門に生半可な攻撃は一切通用しません。雷薙ちゃんは外功・内功が不完全なためプロテクターを身に付けていますが、それでも耐久寄りに育ててきたホモくんをさらに上回る耐久性能があるでしょう。
要するに、回避力・防御力に優れ、ホモくんにとって厄介なタイプの相手です。こういった苦手な相手を短時間で仕留め切るコツを身に付けることが今回の修行の目的でしょう。有能かな?
口火を切ったのはホモくんでした。一礼するや否や、これまで琳師父のもと鍛えてきた震脚で踏み込み、打ち込んでいきます。しかし地躺拳のトリッキーな動きと、カス当たりをものともしない外功に阻まれてなかなか攻めきれませんね。
そうこうしているうちにホモくんの動きが鈍り、雷薙ちゃんの攻撃により沈められてしまいました。
その後何度か仕合を行いましたが、何度も同じ負け筋を辿っています。これはいけませんね……どうやらこのロリ雷薙ちゃんはまだ酔八仙拳を修めていないようです。達人に師事する者同士とはいえ、酔八仙拳を習得する前の雷薙ちゃんに勝てないのは少しマズいかもしれませんね……。
ホモくんと雷薙ちゃんの体力が限界に近づいたため、この日はこれでお開きとなりました。厳しい師匠である李 天門もなんだかんだ言って甘いところがあるので、雷薙ちゃんに必要以上の負担はかけていませんね。
李親子は日本にしばらく滞在するようで、数週間後に再戦することを決めて李親子を別れた二人は琳師父の家へ戻りました。
琳師父の家に帰るなり、琳師父の提案により武技修練イベントが発生しました。どうやら他流試合での敗北がフラグとなったようです。
これは特定の技の取得を目的とした修行で、実行している期間は基礎ステータスの成長率が著しく低下する代わりに、一定確率で戦闘中に使える武技や特徴を身に付けることができます。確率はマスクデータとのことですが、有志兄貴の検証によると才能と現在のステータスにより増減するようです。
攻略Wikiによると、時には不完全な状態で武技を習得する場合もあるようです。ケンちゃんの初期制空圏のような感じですね。
ここから数週間、琳師との修行の時間はほとんどこの武技修練に当てるものとします。自宅にて一人で行う修行についてもこの自主練習ですね。
できることなら再戦の前に何らかの武技を習得したいところですが……倍速中、一向に習得する気配がありませんね。
うーん、これはもうダメかもわからんね。再戦まであと一週間を切りましたが……お、武技習得きましたねぇ! これは……おファッ!? 『二歩一撃(偽)』ってなんだこれ!?
えー、攻略Wikiによると、これは一瞬で数メートルもの間合いを詰める歩法のようですね。他作品で時折見かける縮地の元となった技術のようです。
(偽)とついているため実戦でどれほど役に立つかが気になりますが、このタイミングで攻め手が強化されたのは大きいですね。
あとは週末の雷薙ちゃん戦を待つのみです。
待ちに待った再戦の日です。
例によって琳師匠の家に荷物を置いてタクシーに乗り込み、以前と同じ廃ビルにやって来ました。
前回同様、雷薙ちゃんと李 天門がいますね。
経験値のためにもここでの仕合には最低でも一回は勝ちたいので、ホモくんが一回も勝てないようなら手動操作に切り替えましょう。若干のタイムロスになりますが、仕方ありません。
いくらか言葉を交わした後、一礼するや否や、再びホモくんから仕掛けていきました。
お、ちゃんと二歩一撃を使用しましたね。お利口なAIです。
雷薙ちゃんはホモくんの速度に対応し切れず、懐まで接近を許してしまいましたね。
ホモくんの猛烈な攻めはそこからの挽回を許さず、ものの数十秒で雷薙ちゃんを打ち倒しました。
見たか! これが上手く回った時の先手必殺スタイルの威力や!
とはいえ、流石は雷薙ちゃんですね。二歩一撃の速度を知られた二戦目以降は、ホモくんの攻めを凌いで互角に渡り合っています。
やはり技を見切られた二回目以降や、長期戦が苦手な傾向にあることに変わりありません。
最終的な勝敗は五分五分で、実力は大体互角といったところですね。
未来のYOMIと渡り合えていますし、このまま育成が進めば八拳豪上位くらいになれるのではないでしょうか。
もちろんそんなものでは全く足りませんので、今後とも琳師父にしごいてもらいましょう。
次回からの中学生編ではいよいよ待ち望んだ要素の解禁もありますし、気合いを入れてイキましょう。
それでは今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
ーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
「かの于丹琳の愛弟子だ。手心は不要だぞ雷薙よ」
「基樹、遠慮せずやっちまいな」
父……師父が用意した他流仕合の相手は日本人の男の子だった。
恵まれた国に育った甘ちゃんかと思っていた私の考えは、すぐに裏切られることとなった。
男の子は元気の良い声で一礼するや否や、身体を起こして凄まじい震脚で猛然と打ち込んできた。
これまで何度か同年代の子と仕合をしたことはあるけれど、これほどの使い手はそうはいなかった。
しかし、対応できないほどではない。
打ち込んできた右拳を捌き、連続して放たれた肘撃と手刀を地に転がり回避する。
地に転がる私を見て好機と思ったのだろう。さらに勢いに乗って次々と打ち込んでくる男の子の拳を防ぎ、捌き、払っていく。
しばらくそうして凌いでいると、男の子の動きが明らかに鈍っていった。
今回の相手は長期戦を不得手としていると、事前に師父から教えられていた情報通りだ。
動きが鈍った男の子に対し、反撃に出る。
男の子は地の力を用いた下方からの攻撃に対応できず、拳を打ち込むのはそう難しいことではなかった。
ただ、思っていたよりずっと頑丈で、打ち倒すのは少し時間がかかってしまった。
それから何度か仕合をしたが、いずれも同じような顛末で私の勝ちに終わった。
「っかー! なんだあの子めっちゃつえぇ!」
「あんたはそれだけ攻めが甘いってことだよ。ったく、鍛え直しだねぇこりゃ……」
最後の一戦で私の裏拳がクリーンヒットし、男の子の鼻から血が垂れている。
師父である女の人はそんな男の子に目線を合わせ、白いハンカチで血を拭いながら、二人は笑い合っていた。
私も、もっと父上と……師父とあんな風に……。
そこまで考えて、頭を振って自分の考えを否定する。
武術に親子の情は不要と、師父が言っていた。事実、私はもう長いこと師父を父上と呼ぶことを許して貰えていない。
私の守りを攻めきれないあの子の攻めの甘さは、もしかしたらあの師弟が情を捨てきれない故のものなのかもしれない。
だから師父は情など不要と言ったのだ。
数週間後、再び仕合が行われることになったが、その時の私は結果は何も変わらないと思った。
しかし、私のそんな考えはまたも裏切られることとなる。
男の子が仕掛けてきたのは、前回同様、元気よく一礼をした直後だった。
前回と変わり映えのしないタイミングでの、読めていた攻撃。しかしそのあまりの速さに意表を突かれたこともあり、私は男の子に全く対応ができなかった。
両方の脚で同時に地を蹴った男の子は、前回とは比較にならない速さで私の懐に飛び込み、単純な右拳を放つ。
すんでのところで拳を防いだが、続く左掌打を捌くことができず、大きく体勢を崩されてしまう。
あとはそのまま押しきられ、ものの数十秒で私は硬いコンクリートの床に倒れていた。
その後、何度か仕合を続けるうちに、あの速さにもどうにか対応できるようになってきた。
それでもやはりあの歩法は驚異的で、前回の仕合は全勝だったのに、今回の勝敗は五分五分といったところだった。
この短い期間でまさか新しい歩法を習得し、ここまで追い縋ってくるとは思いもよらなかった。
男の子は今、師父と共に成長の喜びを分かち合っている。
やっぱり、私もあんな風にと思わずにはいられない。
私は男の子に歩み寄り、まだちゃんと話せない拙い日本語で話しかける
「えっ……と、キミ、名前を教、エてほしイの」
「あ! なんだよ喋れるんじゃん! オレ、鉾崎 基樹!」
「ワたしハ、雷薙。李 雷薙ナの」
私の名前を聞くと、モトキと名乗った男の子は満面の笑みを浮かべた。
そして私の手を握ると、楽しげな、けれどもどこか少し悔しげな表情を浮かべて「またやろうな!」と告げてくる。
私が頷いて肯定すると、モトキはまた笑みを浮かべて、手を振りながら駆けていった。
そして私の師父と話を終えた彼の師父と一緒に、廃ビルを立ち去っていく。
はしゃぐモトキの頭をちょっぴり乱暴に撫でる彼の師父の姿は、まるで本当の親子のようで……。
そんな姿を見せつけられた私は、少しの羨ましさと共に、対抗心のようなものを抱いていた。
この先も、私は師父とあんな風に過ごすことはできないだろう。それはもう、武に生きると決めた時点で諦めなければいけないことかもしれない。
だからこそ、武のために情を捨てるしかなかった私が、武も情も双方得ようとする彼に負けるわけにはいかないのだ。
次は引き分けではなく、明確な勝利を。
そう胸に秘め、踵を返した私を師父が迎える。
モトキとはきっとまた会い、仕合うことになる。この予感にいくらかの願望が混ざっていたことに、この時の私はまだ気づいていなかった。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(中学生編・前編)
たくさんの評価&感想を頂き、モチベ上がりまくりですよ神!
もうすぐ原作が始まると言ったな。あれは嘘だ。
強制的にノンケに目覚めさせられるRTAはーじまーるよー。
前回は李 雷薙ちゃんとの仕合に敗北したホモくんに琳師父が新技を授け、見事リベンジマッチを果たした(勝ったとは言っていない)ところまででしたね。
その後は特にイベントもなく、ホモくんは無事に中学校へと入学しました。ちなみに、卒業式・入学式には琳師父の姿もありました。アレ身内以外が入ってもいいんですかね(困惑
さて、中学生になったということは、待ちに待った要素の解禁を意味します。
本ゲームは非常に自由度が高いですが、やはりレーティングの都合上、小学生期は何かと制約が多いですからね。これからが本番です。
まずは手始めにして最大のテコ入れ、梁山泊式に言うところの「死んでもともと、人生武術化大作戦」を発動します。
なぁに、やることは単純です。まずは両親の許可を取―――え、取れた? あ、そう(無関心)
そして次に、琳師父に提案と、併せて両親の許可が取れたことも伝えましょう。
本ゲームには、マスクデータですが各キャラクターからの好感度が設定されており、その数値によって各種交渉等の成功率に補正値が入ります。このシステムの実装により、一部の兄貴達からは「21世紀最高のギャルゲ」と称されていますね。
今回のプレイにおいて、ホモくんと琳師父の関係性は非常に良好でしょう。つまり、これから行う提案を断られる可能性はほぼありません。
では提案しましょう。師匠! 内弟子にしてくださいオナシャス!
―――おファッ!? 即決で認めてくれるかと思っていましたが、何故か一日待って欲しいと言われてしまいました。
なんでや! 試走で他の達人に弟子入りした時は、もっと師弟関係が悪かろうがお構いなしに認めてくれたぞ!!!
その夜、修行が終わると、なんと琳師父が家まで送ってくれました。
そして両親と何やら話し込んでいたかと思えば、話し合いの場に出ず庭で自主トレをしていたホモくんの元にやって来ました。
ホモくんの頭に手の平を乗せた琳師父は、いつになく真面目な表情でホモくんの内弟子入りを認めてくれましたね。
やったぜ! まったく、ヒヤヒヤさせてくれますね……ここからはホモくん超強化の時間や!
内弟子をご存知でない方向けに説明しておきますと、内弟子とは人生のための武が武のための人生へと変わるだけのシステムです。
弟子は師匠と寝食を共にし、二十四時間を武術のために捧げることができます。その光栄な制度にホモくんは選ばれました! ラッキー!
内弟子になることによりホモくんの修行時間が爆発的に増え、それに伴ってステータスがガンガン伸びていきますね。
家に帰って飯食って風呂入って寝るだけという社畜の私生活みたいな無駄パートも省けますし、やっぱり内弟子を~……最高やな!
唯一の難点を挙げるとするならば、ホモくんのノンケへの覚醒がさらに早められてしまうことくらいでしょうか。美人なお姉さんとの同居で喜ぶホモの恥さらし……恥ずかしくないの?
さあ、いよいよ琳師父との同居が始まりましたが、日常生活や修行は全て自動操作で倍速をかけているので、映像的にはほとんど影響ありませんね。
中学生になることで「探検」コマンドが「うろつく」コマンドに変化し、マップの移動可能範囲がさらに広くなりますね。
しかし、すでに最高の経験値獲得率を誇る達人との修行に専念できるため、特定のイベントを発生させに行くなどの目的があるとき以外、そこらへんを歩き回る意味はありません。
通常プレイでは時間泥棒の名を欲しいままにする今作ですが、RTAでは使われないことが多いシステムもあり、少々勿体無い気もしますので一部をご紹介しましょう。
新白連合やラグナレクのようなチームに入ったり作ったりする抗争システムや、特定キャラとの友好関係を築いていく親密システム。芸術や製作など、武術と全く関係のない技術を磨いてその道で名を馳せていく名声システム。
果ては企業や商店を興して拡大させていき、最終的には裏組織である闇を経済的に破綻させることもできる経済闘争システムなど、やりたいことは大体なんでもできますね。
特に、新白連合やラグナレク、果てはYOMIから最高の人材をスカウトし、僕の考えた最強のチームで覇権を狙うプレイは皆さんも一度はやったことがあるのではないでしょうか。
さて、ホモくんが中学生に上がったということは、原作開始まであと三年となりました。このあたりから、原作に関わるイベントがちらほら発生し始めますね。
兼一世代で開始した今回では関わる機会がありませんが、天地無真流古武術の
また、緒方一神斎への朝宮龍斗の弟子入りや、ラグナレクの前身であるスリー・オブ・カードの結成などのイベントも、この時期から発生する可能性があります。
あくまで可能性があるだけで、これらのイベントはプレイの進行状況によって発生時期が異なります。早期に結成される確率は決して高くありませんが、原作に近づくにつれてどんどん発生確率が高まっていくため、大体原作の前年に結成されるのが一般的な流れです。
ラグナレクは兼一の実家や荒涼高校、梁山泊などがある原作舞台の町を本拠地としますが、結成以降は周辺地域の治安がかなり悪くなるため、ホモくん達がいる隣町も決して無関係ではありません。
緒方一神斎による弟子育成プログラムの一つであり、ラグナレクの並列組織であるティターン、マビノギオンなどは本拠点位置が定まっていないため、運が悪ければこの町で結成されます。治安の悪化は雑魚とのエンカウント率が上昇し、タイム的に非常にまず味なので気を付けましょう。
学校が終わり、あとは琳師父の家に帰るだけとなったホモくんですが、おもむろに体育館裏にたむろしていた数名の不良をシメていますね。
お、シメた不良が立ち上がり、仲間になりたそうにこちらを見ています。ホモくんの強さに感激して舎弟♂になりたいようなので、もちろん許可します。これでホモくんのチームを結成することができます。
やっぱり「豪運」の特徴を持っていると、乱数が絡む人集めがスムーズになって良いですね。「人たらし」や「カリスマ」系統でも同様の補正を得られるので、チームプレイをしたい兄貴は取得してみると良いかもしれません。
さっそく、手に入れた舎弟の遠野くんと中田くんと共に、自身のチームである"淫ファミ"を結成しましょう。
補足となりますが、チームを結成するためには最低でも主人公ともうひとり必要になります。だから不良をシメて仲間にする必要があったんですね。
舎弟二人にやってもらうことは、周辺の不良チームに関する情報収集です。ホモくん自身が周辺をうろついて情報を集めることもできますが、チームの機能を使って舎弟に働かせた方がタイム的にもうま味です。
クズ運により舎弟が手に入らないこともありますが、「豪運」を取得する今回のチャートでは問題ありません。
そうして不良チームの結成を察知できた場合、原作と関わりのない弱小チームであれば今後の兼一達の取得経験値に悪影響を与えないため、さっさと潰しに行きましょう。
治安の悪化を防ぐことができるので雑魚とのエンカウント率を下げることができ、結果的にタイムの短縮に繋がります。
数ヶ月が経つ頃、さっそく遠野くんと中田くんが不良チームの情報を持ってきましたね。さっそくチーム画面の調査報告から確認してイキましょう。
→「スリー・オブ・カードの結成」
「ティターンの結成」
「マビノギオンの結成」
「謎のチームYOMIの勢力拡大」
「不良チームの結成」
「不良チームの結成」
「不良チームの結成」
・
・
・
ファッ!? ウーン……
上三つの結成は緒方一神斎の弟子育成プログラムが稼働を始めた証であり、龍斗がすでに弟子入りをしているということでもあります。早すぎる弟子入りにより、龍斗が原作より強化される可能性が高いです。
また、原作では幹部やネームド等、主要構成員である闇人の弟子ばかり登場していたため印象が薄いですが、そこらの不良であるYOMIの末端メンバーの数も通常より増大しているようです。殺人拳側の勢力強すぎィ!
プレイ後に調べて判明したことですが、一線を退いた元闇人である琳師父の弟子となったことで、ホモくんも準YOMI構成員、つまり殺人拳勢力のキャラクターとしてゲームシステムに認識されています。
そして常時発動している「豪運」の効果によって、所属している側である殺人拳側の強化に繋がるランダムイベントが発生しやすくなり、今回のような事態を招いてしまったようです。
これは非常にまずいですよ!
ただでさえ原作ケンちゃんは薄氷を踏むような勝利を重ねてきたというのに、これ以上敵が強化されたら本当に勝てなくなってしまいます。
元闇人である琳師父や李親子との交流で殺人拳側に寄ってしまったアライメントを、序盤は治安向上という善行によって、中盤からはYOMIとの交戦により活人拳側に戻す予定でしたが、どうやらそれでは遅すぎたようですね。
かくなる上は、これ以上の殺人拳側の強化を防ぐため、早急にアライメントを活人拳側まで戻しましょう。タイム的にはまず味ですが、完走できなくなっては元も子もないのでやむを得ません。
さっそく琳師父の許可を取り、弱小不良チームを狩りに行きます。
ホモくんの育成は万全ではありませんが、ロリ雷薙ちゃんと互角に戦う程度の実力はありますので、八拳豪上位級のネームド以外なら問題なく倒すことができるでしょう。
それでは不良狩りに……いざ鎌倉!
はい、四つ目の不良グループが壊滅しましたね。等速に戻す価値もありません。
反社会的という点で殺人拳側にカウントされている不良グループが雨後の筍のように乱立していますが、大抵は烏合の衆ですね。
一応、ランダム生成のリーダー格だけは名前も用意されており、小ボスとも言える強さはあるのですが、所詮は八拳豪未満の雑魚なので大したことはありません。
この調子でアライメントを回復させ―――ど う し て 等 速 に 戻 す 必 要 が あ る ん で す か !
バ、バーサーカー!? その場を立ち去ろうとするホモくんの目の前に、吉川 将吾こと未来のラグナレク第二拳豪にして現スリー・オブ・カードが現れました。
お前この時期は龍斗の舎弟になってベッタリくっついてるんとちゃうんかい!!!
幸い、龍斗達は来ていないようですが、この戦闘狂に見つかって何事も起こらないわけもなく……案の定喧嘩を売られ、有無を言わさず戦闘が開始されましたね。
バーサーカーは非常に厄介な相手で、生まれながらの強靭な肉体による圧倒的ステータス値と、天賦の才に裏付けられた"我流"により、師を持たずして数々の武術家を超える戦闘力を持つチートキャラです。
実際、我流を名乗るキャラクターは、本作および原作最強格にして公式ぶっ壊れキャラである無敵超人 風林寺隼人やその息子の風林寺砕牙など、いずれも作中トップクラスばかりです。
型を持たぬが故にその戦い方は変幻自在で、武術に慣れていれば慣れているほど動きを読み違える武術家キラーですね。
さらには、一定ダメージを与えると動の気を発動し、アドレナリンの多量分泌によりダメージを無視することでさらに攻撃面・防御面が強化され、洒落にならない強さになります。お兄さん許して!
現状のホモくんが実践できる対応策はシンプルです。それは動の気を発動する前に一撃で最大火力を打ち込み、沈めきることです。結局いつもとやることは変わりませんので、出し惜しみせずイキましょう。
手動モードに切り替えて戦闘開始です。
相手の前口上を無視して初手で二歩一撃を使用し、一気に距離を詰めて八極拳の裡門頂肘を打ち込みます。
これはRTAなので前口上を聞いてやる義理はありません。獲物の前での舌なめずりは三流のやることだと、軍曹も言っていました。パパパッとやって終わり!
この一撃でバーサーカーが膝を付き、勝敗が決しー――おファッ!?
不意打ち補正が掛かっていたホモくんの必殺を受けたにも拘わらず、立ち上がってきました。耐久力ありすぎぃ!
明らかに動の気が暴走していることに加え、不意打ちによって怒り状態になったことでさらに攻撃性が増しています。
こうなったバーサーカーは非常に凶暴かつタフですが、こちらも時間制限がある以上、攻めの手を緩めることはできません。
幸いにも戦闘開始時点でホモくんのHPはほとんど減っておらず、一方、あちらは不意打ちによりHPが大して残っていないはずなので、ダメージ度外視で殴り合いを続ければダメージレースで勝てるはずです。
こちらのHPの方が減りが早いですが、この分なら先にHPが尽きるのはバーサーカーですね。
はい、なんとか勝てましたね。
こちらのHPが減少してくると、大振りの攻撃でトドメを刺してこようとするので、それに合わせてカウンターを打ち込むと面白いように決まります。
ちょうど原作でハーミットこと谷本くんがバーサーカーと戦った時と同様ですね。バーサーカーと戦うのが苦手な兄貴は試してみると良いでしょう。
ちなみに、ホモくんにしては珍しい最後のカウンター技は、つい最近、琳師父の武技修練にて習得したものです。北米の喧嘩で編み出された
先手必殺スタイルではあまり使うこともないかもしれませんが、あって損するものでもないので頭の片隅に入れておきましょう。
それにしても、不意打ち込みの一撃で沈めきれないのは予想外でしたね。ホモくんの攻撃面がまだまだ足りていない証です。
バーサーカーのようなネームドキャラクターと戦うことで新たな武技修練が開放されることもあるので、帰ったらちゃんと琳師父に報告して新しい技を授けてもらいましょう。
それでは今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
「なんだあの野郎は」
師に教えを受けてくるという
高校生の不良グループがたむろしているという河川敷に来てみれば、同年代の、中坊になったばかりくらいの奴がそいつら全員を一人で倒した後だった。
数年後に知ったが、そいつは鉾崎基樹とかいう名で、不良狩りをやっている"淫ファミ"とかいうおかしな名前のチームの頭を張ってる男だった。
のろのろ動いて踏んだら潰れる、そこいらのカタツムリみてぇな奴とは違う。
一目見てそう確信した俺は、あいつと喧嘩することを決めた。
「ようお前、少しはでき―――」
久しぶりのお楽しみを不意打ちで台無しにするのも勿体無い。そう感じて声をかけてやったというのに、あろうことかあいつから不意打ちを仕掛けてきやがった。
一度の踏み込みで数メートルもの距離を詰めたあいつは、下からはね上げた両腕で俺のガードを上方へ弾き、流れるような動きで腕を折ると鳩尾に肘をぶち込んできた。
武術をやっているという奴をこれまで何人も沈めてきたが、こうも見事に打ち込まれるのは始めてだった。やはり、こいつはそこいらのカタツムリとは違う男らしいが、さすがにあの不意打ちは頭にきた。
突然打ち込まれたあまりの痛みに思わず膝を突くが、いつものように、痛みはすぐに消えてなくなった。
そしてその高揚感のまま立ち上がり、あいつに殴りかかった。会心の一撃を入れたにも拘わらず立ち上がってきた俺に驚いたのだろう。その時のあいつの顔は中々に愉快だった。
それから俺たちは、互いに守りを捨ててただひたすら殴り合った。
あいつの守りをすり抜け、打ち砕き、俺の拳があいつの顔面や胴体を捉える。その合間を縫って、あいつの拳が顔面や胴体を打ち据える。
やけに身体中が重かったが、そんなことは関係なかった。ダメージが響いてきたか、動きが鈍ってきたあいつにトドメをくれてやるべく、左拳を振り上げた。
終わりは突然訪れた。
隙を見せたあいつの顔面に左ストレートを放つ。しかし、あいつは独特の体捌きで俺の左側面に回り込みつつ、右肘と左掌で俺の左拳を外側から押し出すようにしていなし、懐に飛び込んできた。
ヤバいと感じて左腕を引くよりも早く、左の脇腹に触れたあいつの拳から信じがたい衝撃が襲ってきて吹っ飛ばされた。
これは確か、以前ツブしたことがある中国拳法野郎が言っていた寸勁とかいうやつだ。超接近状態からでも高い威力を出せるものらしいが、これほどの威力を出せるもんだったのか。
河川敷を転がった俺の身体はそのまま仰向けに倒れ、いくら動かそうとしても動かなくなった。
そして腹の底から言いようのない感覚がわきあがってきた。これはつい最近、
「あっぶねー……そこいらの不良に負けたら琳姉ちゃ……師父に殺されちゃうよまったく」
「ヤロウ、待ちやがれ……!」
俺がもう戦えないと見るや、あいつはよくわからねぇことをブツブツ言いながら踵を返す。
呼び止めようとその背中に怒鳴るが、あいつは振り返ることなく立ち去っていった。
いつか必ずあいつを見つけ出し、また
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(中学生編・中編)
アンケートにご協力ありがとうございます!
新しいのも追加したので、また回答してくださいオナシャス!
日常短編集の需要多い……多くない?
本編はもうすぐ始まります(始まるとは言っていない)
追記:くっそ長く(10000文字超に)なってしまいましたが私のせいではありません。小説パートが長くなりすぎたため、つまり琳師父のせいです。許してくださいオナシャス!! センセンシャル!!
闇勢力に強化フラグを立てまくる活人拳RTAはーじまーるよー。
前回は琳お姉さんとの同棲(内弟子)生活を始め、淫ファミを結成したホモくんに筋肉モリモリマッチョマンの変態が襲いかかってきたところまででしたね。
バーサーカーの乱入はタイム的にまず味でしたが、それ以上の恩恵がありました。
まず第一に、ネームドボス初回撃破のボーナス経験値が入り、ホモくんの技術面のステータスが底上げされました。いくら修行だけやっていても勝負度胸は付かないので、これだけの経験値はうま味ですね。
そして次に、ラグナレクの結成を遅らせることができました。ラグナレクはスリー・オブ・カードの強さに惹かれて猛者が集まり、そこにさらに雑魚共が集まることで急成長を遂げたグループです。
そういった経緯がある以上、そのスリー・オブ・カードの一枚であり、ラグナレク編最終盤まで無敗を誇ったバーサーカーが敗北したため、原作より成長が遅れるのは必然ですね。
ラグナレクが強大になりすぎると新白連合が壊滅しかねないため、ここで成長を阻害できたことは非常にうま味です。
しかし、そう良いことばかりでもありません。バーサーカーの撃破により、謎の拳法使いとしてホモくんの存在が龍斗に認知されてしまいました。
特に気の運用に関しては、原作開始時点では一段どころか二段階は高いレベルにいます。他のキャラクターが五十三巻前後で気の開放を取得している中(それも極一部の弟子級のみ)、十五巻時点で既に気の開放を習得していますからね、彼。
つまり原作序盤でみんなの実力が拮抗している中、一人だけ物語終盤時点相当の強さを持っているぶっ壊れキャラです。準備ができてないうちは絶対に喧嘩を売ってはいけません(8敗)
今後はそんな龍斗に存在を認知され、付け狙われる可能性があるんですよねぇ……。
ホモくんも現状では龍斗に勝てず、また、名実ともに殺人拳入りした彼に敗北するとそのまま死亡して
とりあえずは戦闘時間をこれまでより更に短くするべく攻撃力を重点的に上げることと、正体を隠すために谷本くんみたくフード付きのマントでも羽織ってみましょうか。
それにしても、走者である私は龍斗対策を知っていますがホモくん達は知らず、修行によって対策を打つことができないので歯痒いんですよねぇ……。
琳お姉さん、せめて対制空圏用の技とか授けてくれませんかねぇ。
制空圏関連の武技修練を開放するには、制空圏の存在を知った弟子側から提案するか、その段階に達したと師匠側が判断するのを待つしかありません。
バーサーカーのような天才ならなんとなくとか勘とか、そんなんで対抗策を導き出したりできるんですがね……。
さて、マントを羽織り、戦闘場所や時間を毎回変えて龍斗に察知されづらくしたら不良狩り続行です。
ここからはまた倍速しつつ不良狩りに精(意味深)を出すだけとなりますので……み~な~さ~ま~の~た~め~に~
ホモくんが琳お姉さんにマントを強請ったときの映像を流して―――あ、等速に戻りましたね。いい加減慣れました。
琳お姉さんと夕食を食べ終え、一息ついてたところで、何やら琳お姉さんに連絡があったようです。
どうやら数ヵ月後の週末に、再び琳お姉さんと横浜へ行くようですね。もしかしてまた雷薙ちゃんとの他流仕合でしょうか。
それまでは不良狩りを続行しつつ、修行に励みましょう。いざ鎌倉!
はい、数ヵ月後になりました。
ホモくんと琳お姉さんがクリスマスソングが流れる横浜の町を歩いています。他流試合かと思っていましたが、どうやら目的が異なるようです。
中華街の一角へ足を進め、入っていったのは何やら胡散臭い漢方屋ですが……あ、どうやらここは黒虎白龍門会の拠点のようですね。
黒虎白龍門会は日本一素晴らしい中国人こと、馬剣星が過去に総帥をしていた鳳凰武侠連盟と中国武術界を二分する勢力であり、梁山泊や一影九拳並みの達人も擁すると言われる組織ですね。
そして黒虎白龍門会は殺人拳を旨としており、活人拳側の鳳凰武侠連盟を梁山泊とするならば、中国武術界版の闇とも言える存在ですね。
そんな黒虎白龍門会に一体何の用でしょうか。
例によって会話パートをスキップしているので、黒虎白龍門会の男と琳お姉さんの会話を後ほど確認した私から説明します。
今回横浜に来たのは、どうやら黒虎白龍門会が引き受けている中国マフィアの用心棒の仕事を手伝うためだそうです。
弟子との生活のため、その身体で稼ぐ(意味深)とは見上げた師匠ですね(ゲス顔
という冗談はさておき、何やら琳お姉さんと黒虎白龍門会の間には過去にひと悶着あったようです。
というのも、琳お姉さんが一影九拳入りを目指してバリバリやっていた頃、名声を高めるべく黒虎白龍門会からの仕事も見境なく受けてしまっていたようです。若気の至りですね。
その当時の伝手で未だに時折仕事の依頼が来るようで、ホモくんに武術家同士の戦いを見せるべく今回は受けたようですね。
要するに、前回来れなかった裏社会科見学です。
仕事内容は中国マフィアと地方マフィアの非合法的な取引を護衛することらしく、横浜港の外れにある倉庫へ行くことになりました。
倉庫内には大量の木箱が並んでいますね。私の勘ですがこれらはおそらくきっと全て違法ホモビ、つまり宝の山ですね間違いない俺は詳しいんだ。
下っ端マフィアの下卑た笑いを向けられつつも、ホモくんと琳お姉さんは倉庫奥の事務所で待機しています。
そして取引も終わり、後は荷の運び出しを待つだけになった頃、表の方がやけに騒がしくなってきました。どうやら鳳凰武侠連盟のカチコミのようですね。
取引現場に乱入してきたのは三人だけのようです。うち二人は白眉の弟子である劉玄孫と諸葛孔暗ですね。
一応ネームドキャラであり、蓮華ちゃんにはそこそこ使えると称されていますが、ラグナレク編中盤の兼一相手に二対一で遅れを取るなど、はっきり言ってそこまでの強敵でもありません。
しかし、もう一人いる男は原作で見覚えがありません。おそらく、原作では鳳凰武侠連盟側の達人が全く描かれていないために、ゲーム化に当たって用意されたオリジナル達人ですね。
鳳凰武侠連盟か黒虎白龍門会に入門すると参加できる横浜抗争編では、原作でお馴染みの蓮華ちゃん達やゲームオリジナルのキャラが入り乱れる熾烈な抗争を味わうことができます。原作で触れられなかった設定が活かされた遊びごたえのあるルートなので、未プレイ兄貴は遊んでみてどうぞ。
ホモくんと琳師父が姿を現すと、乱入者の三人は律儀に名乗りを上げました。あのオリジナル達人は、どうやら魏 延武という名のようですね。反骨の相が出てるぞ。
名乗りを聞いた琳師父が名乗り返すと、三人はその名前に驚いた様子です。どうやら琳師父は有名人のようですね。
そうしてこちらも琳師父に倣って名乗りを上げると、それぞれ向かい合いました。こちらは弟子二人を相手にしましょう。
優秀な諜報員(攻略Wiki)によると、奇しくも、魏延武は詠春拳の使い手のようです。詠春拳は素早い手技だけでなく防御にも重点を置いており、どうやら魏延武はそんな詠春拳の中でもより制空圏に秀でた防御特化の達人のようです。
そして対する我らが琳師父は詠春拳から発展した截拳道の、それも攻撃に特化した達人です。これは非常に面白い対戦カードではないでしょうか。
にらみ合っている我々に見かねて魏延武の背後から黒虎白龍門会の刀剣使いモブが五人同時に仕掛けると、振り返ることすらなく制空圏で攻撃をいなし、目にも止まらぬ連打で瞬く間に全員を沈めました。
やはり、一定の範囲内であれば半自動的に反応できる制空圏は、不意打ちにやたらと強いですね。現状、ホモくんは不意打ちに頼る場面が多いので、制空圏対策は万全にしておかなければなりません。
さて、達人戦がなかなか始まらないので、先にこちらをさっさと片付けてしまいましょう。
劉玄孫は蟷螂拳の使い手で、上下のコンビネーションを得意としています。一方の諸葛孔暗は戳脚と呼ばれる足技の使い手で、こちらは変幻自在の足技を得意としています。
こいつらへの対策ですが、そういう難しいことはぶっ○してから考えるよ!(某ムエタイ使い談)
実際、お互い未熟で不意打ちありきとはいえバーサーカーを下すレベルのホモくんと、制空圏すら習得していないレベルの兼一に勝てないような二人組では、本当に相手になりません。
難しいことは考えず、いつものように全力で狩りにいくのがタイム的にも最善です。
……はい、終わりましたね。
先日お見せしたバーサーカー戦と同じく、まず二歩一撃からの裡門頂肘で諸葛孔暗を沈め、続いて仕掛けてきた劉玄孫と数手打ち合い、直後に琳師父直伝のカウンター技『交叉骨砕』を決めるともう動かなくなりました。
白眉伯父ほどの猛者に師事を受け、蓮華ちゃんからそこそこ評価されているのにも拘わらずこの程度の強さ……恥ずかしくないの?
相手を速攻で撃破したホモくんに気づくと、魏延武と戦闘中の琳師父が一瞬笑みを浮かべましたね。
というか、あちらも決着が着きかけています。
(最近忘れていましたが)殺人拳特有の凶悪な笑みを浮かべながら、瞬く間に強固な制空圏を食い破って懐に飛び込み、超接近戦に持ち込みました。
あそこまで接近されると制空圏を維持するのは不可能ですね。その対制空圏技、ホモくんにも教えてくださいお願いします! なんでもしますから!
しかし、あの距離は詠春拳の得意とする距離でもあります。超接近戦に持ち込んだ琳師父に対し距離を取ることはせず、魏延武が詠春拳特有の手数でもって迎撃しています。
が、如何せん相手が悪いですね。琳師父は詠春拳の流れを汲む截拳道の、それも攻撃特化の達人です。その達人相手に超接近戦での打ち合いを挑んではいけない(戒め
琳師父は魏延武よりもさらに素早い手技でもって、繰り出される拳の機先を制して威力が乗る前に殺し、そのまま魏延武にも拳を叩き込んでいきますね。
防御特化の達人とはいえ、詠春拳の手技を真っ向から上回り打ち破っていくとはたまげたなぁ。
ものの数秒もすると、魏延武は動かなくなりましたね。うわお姉さんつよい。
しかし、あまりにも一方的すぎて少々まずいですね……黒虎白龍門会のモブ達が刀剣を手に、動けない三人に近づいていきます。間違いなく首を獲るつもりでしょう。
モブに過ぎない魏延武はともかく、原作とも少しだけ関わりがある劉玄孫と諸葛孔暗に退場されると、今後どういった影響が出てくるかわかりません。
なので、魏延武には琳師父に負けつつも弟子級二人を抱えて逃げて欲しかったのですが……琳お姉さんが想像以上に強すぎましたね。
どうやってあの二人を生存させ―――げぇっ! 白眉!
倉庫に新たな殺戮者がエントリーです。あれは横浜を仕切る鳳凰武侠連盟の白眉伯父こと、馬 良ですね。
あの梁山泊の馬剣星の実の叔父であり、そこいらの達人なら軽く相手できると豪語する特A級の達人です。横浜に常駐している中では最強の男ではないでしょうか。
こ、今度はこっちがまずいですよ!
本当なら今すぐにでも仕事を放り投げて逃げ出したいところですが、琳師父は荷物の運び出し完了までの少しの間、時間を稼ぐつもりのようですね。
この時点で琳お姉さんを再起不能にされると、チャート崩壊により再走確定になるので絶対に負けないよう祈りましょう。
弟子二人と魏延武の生存を確認した白眉が、猛然と襲いかかってきますね。
本作のほとんど達人の間には「弟子の戦いに師匠は出ない」という暗黙の了解があり、これは殺人拳側でも例外でなく、極一部の外道とカスを除いてみんな遵守します。
達人級と弟子級がまともにタイマンなんてしようものなら、弟子級はミンチになる以外の未来がありませんからね。
つまりホモくんが白眉に狙われることはないため、あとは放置してお煎餅でもかじりながら見ていましょう。
……やはり、特A級の達人である白眉の強さは尋常ではありませんね。先ほど魏延武を圧倒した琳師父ですが、白眉伯父を攻めあぐねています。
この戦いを見るに、琳師父は達人上位から特A級の達人下位ほどの実力があることが窺えますね。
しかし、しばらく経つと琳師父の動きが若干鈍り始め、白眉伯父に押しに押されています。ホモくんのように、戦闘時間が長引くにつれデバフを受ける特徴でも持っているのでしょうか。あとちょっとで運び出しも終わるから根性見せてどうぞ。
攻防の最中、捌き切れなかった白眉の手刀が琳師父を掠めました。手傷は負っていませんが、衣服の前部が引き裂かれていますね。
おい、(ホモ英才教育をしているホモくんの目の前で)何すんじゃゴルァ!!
琳師父はすぐさま羽織っていたコートで胸元を隠しますが、首元から腹部にかけての大きな傷跡が一瞬見えましたね。
あーなるほど。だからあれを隠すために、夏場でもノースリーブのタートルネックをずっと着ていたんですね。てっきり
もしかしなくても、一影九拳入りを諦めることになった原因の傷跡ではないでしょうか。今度、師弟関係のイベントで何かあるかもしれませんので、頭の片隅にでも入れておきましょう。
そしてこれまで、何らかのデバフを受けつつもどうにか凌いでいた琳師父に、ついに限界が訪れたようです。
未だ直撃を避け続けているにも拘らず琳師父は膝を突き、咳こみながら喀血しました。ヤバすぎィ!
そして、そんな琳師父に迫る白眉伯父の目の前に、ホモくんが飛び出しました。ってホモくん!?
えー、自動操作に任せていたことが仇になりましたね。
しかし、そこはやはり活人拳側にいる白眉伯父です。ホモくんに攻撃を仕掛けることはなく、一瞬動きが止まりました。
その隙にホモくんの道着の帯を掴んで担ぎ上げると、目にも止まらぬ速さで琳師父が離脱していきました。いつの間にか、取引現場にいたマフィアの幹部はみんな脱出に成功していますね。
いくらかの荷物と下っ端は犠牲になりますが、裏社会に犠牲はつきものデース。
逃走の最中、ホモくんが傷跡のことを尋ねると、琳師父が絶え絶えに答えてくれますね。タイムに影響あるから早く話してどうぞ。
どうやら、あの傷はアメリカで裏の仕事をこなしていた最中、サバット使いのフランス人と発勁使いのイギリス人、そして空手家の日本人の三人と同時に戦い、負ったもののようですね。
それにより肺や心臓に損傷を負い、長時間戦えない身体になってしまったとのことです。そら(こんな大怪我と後遺症を負ったら)そう(一影九拳入りを諦めることに)なるよ。
そうして到着したのは、薙ちゃんと仕合をしたいつぞやの廃ビルですね。その一角にホモくんを下ろすと、琳お姉さんは倒れて動かなくなってしまいました。
……どうしよう。
今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
「まあまあやるじゃないか、アタシの弟子も」
魏延武と名乗った強面の達人と向き合いながら、視界の端で基樹の姿を捉える。
数年前に闇人である李天門の娘と仕合をさせた時に教えてやった二歩一撃から、その繋げ技として教えた裡門頂肘までをしっかりと決め、戳脚を使う方の相手を一撃で沈めて見せた。
そして蟷螂拳を使う方の相手と数合打ち合い、その最中、襲ってきた左拳に対してボクシングのスウェーに近い独特の体捌きで相手の左側面に回り込みつつ、右肘と左掌で拳を押し出して受け流す。
これはアメリカ西海岸で截拳道を学んでいた時のこと、来る日も来る日も
その密着状態で、あいつが弟子入り当初から何年にも渡って練り続けた寸勁を脇腹に叩き込む。名付けて『交叉骨砕』、どうやって懐に飛び込むか苦心した結果として他武術の動きを取り入れ、若かりし頃のアタシが編み出した始めての技だ。
あんなもんを食らって立っていられる弟子級は、そうはいないだろう。
その一撃を受けた蟷螂拳男は床に転がり、動かなくなった。どうやら気を失ったらしい。
基樹は感情的でムラっ気が強く、長引くと集中力を欠くため長期戦を苦手とする傾向がある。だからこそ、こんな身体でも戦えるよう密かに磨いていたアタシの技とあいつは相性が良く、先手必殺にかけてはそこらの弟子に負けないだけの子に育ててきた自負がある。
そうわかってはいたが、やはりこの目で見ると感動もひとしおだ。アタシの弟子なんだからこのくらいできて当然という気持ちと、他の武術家の弟子に引けを取らない我が弟子の成長を喜ぶ気持ちが混ざり合い、気が付けばアタシは笑みを浮かべていた。
さて、愛弟子の前だ。こちらも無様なところを見せるわけにはいかない。
相手はそれなりに使える制空圏の達人らしいがご生憎様、アタシみたいな攻めしかない女の天敵である制空圏対策は練りに練っており、それなりに使える程度では問題にならない。
それこそ、アタシを止めたいならば特A級の達人を連れてくるか、音に聞く無敵超人の流水制空圏でも用意してくるがいい。
どうせ長くは戦えない身体なんだ。初手を最初で最後の打ち込みにすると胸に決め、両腕を体の前で密着させて構え、小さく強固な制空圏を張る。
制空圏のぶつかり合いはシンプルだ。
双方の制空圏が重なった瞬間、より強く、より固い制空圏が勝ち、そうでない方がねじ伏せられるだけだ。
そして、アタシ達のような戦い方をする者に、自身を守るための大きな制空圏などいらない。相手の制空圏に飛び込んでいくための、小さく強固な制空圏だけあれば事足りるのだ。
制空圏のぶつかり合いは、やはり一瞬で決着がついた。
制空圏に飛び込んできたアタシに反応して繰り出される拳を弾き、捌き、一秒とかからず打ち破って見せた。
自慢の制空圏を一瞬で打ち破られたにも拘らず、魏延武は驚いた様子すら見せず、そのまま詠春拳お得意の手数で迎撃に移ってきた。可愛げのないやつめ。
その程度の攻撃で、アタシの攻撃を上回れるわけがないのは判っているだろうに。
截拳道の創始者であるブルース・リー大師父の「実戦は六秒以内で終わらせる」という思想や、ワン・インチ・パンチの逸話が有名になるにつれ勘違いされているが、その本懐は攻撃だけにあるのではない。
その「相手の拳を
つまり、制空圏を打ち破られて苦し紛れに放たれる拳など、アタシが磨き上げてきた截拳道の敵ではない。
魏延武の拳を打ち、払い、その一撃一撃へのカウンターとしてこちらの打突や掌打を叩き込んでいく。
六打も打ち込めば次第に魏延武の手数が減ってきて、十も打ち込む頃には主導権は完全にアタシのものとなっていた。
そして最後に八極拳の一手、鉄山靠で大柄な身体を吹っ飛ばすと、固いコンクリートの上を転がり、そのまま動かなくなった。
大した相手ではなかったが、こちらも消耗させられてしまった。
基樹に気づかれぬようゆっくりと大きく息を吐き出すと、喉の奥から鉄臭い匂いと味が上ってきた。やはり、激しい動きは控えた方が良さそうだ。
倒れている三人の首を刈り取るべく、黒虎白龍門会の雑魚共が刀剣を片手に近寄っていく。
基樹はそんな光景を目の当たりにして身体を強ばらせている。そうか、こいつはまだ目の前で人が殺されたことなどないんだった。
一影九拳を目指す以上、人の死には慣れていた方が良い。それが残酷なものなら尚更だ。他の闇人に比べ、基樹の歳では遅すぎるくらいかもしれない。
だというのに、アタシは一瞬だけ、この子の前に身体を滑り込ませ、その視界を奪うように頭を抱き抱えようとした。
一影九拳を目指す以上、これを見せて学ばせることが最良であると理解しているはずなのに。
―――どういうわけか、こんなものをこの子に見せたくなかった。
その時だ。天井付近にあった窓が突然割れ、白い眉の老人が飛び込んできた。
あれは間違いない。横浜武術界の主にして、梁山泊や一影九拳に引けを取らない特A級の達人、馬 良こと白眉だ。
以前なら思わぬ強敵の登場に心も踊っただろうが、今はそんな感情は全くない。アタシの敗北は、即ち基樹の窮地でもある。活人拳相手によもや命までは取られないだろうが、この子がどんな目に遭うのかわかったものではない。
目の前の強敵の存在に、否が応でもその事実を実感させられる。アタシの胸中は、これまで感じたこともない部類のプレッシャーで埋め尽くされていた。
年齢を感じさせない俊敏さで白眉が襲いかかってくる。
守りに回って、あの達人に勝てるわけはない。こちらも飛び出し、拳と拳を重ねるがやはりこの老人、半端な功夫ではない。
押し切るどころか、押し切られないようにするので精一杯だった。
打ち合いの最中、蟷螂拳の鋭い動きで手刀が放たれる。目では捉えきれていたそれに、しかし身体が付いてこなかった。
捌き切れなかった手刀が身体を掠める。どうにか直撃こそ受けなかったが、ニット生地のタートルネックセーターが引き裂かれ、胸元が露わになってしまった。
こちとら武の世界で生きると決めたときから、女など捨てている。しかし、この身体に残る醜い傷跡は、あの子に見せたくなかった。
羽織っていたコートで身体を隠し、なおも拳を交える。
しかし、アタシの身体は限界を迎えた。いや、あの手刀を捌ききれなかった時点で、とうに限界を迎えていたのかもしれない。
突如強烈な胸部の痛みに襲われ、思わず膝を付いてしまう。そして喉の奥から真っ赤な血が溢れ出し、咳き込みながらコンクリートの床にぶちまける。
……アタシも焼きが回ったものだ。よりにもよって、弟子の前でこんな醜態を晒すとは。
膝を突いたアタシを再起不能にするべく、白眉が踏み込んでくる。
「琳姉ちゃん!!!」
覚悟を決め、目を閉じようとしたその時だ。アタシの名を叫びながら、白眉との間に基樹が割って入る。
達人級が弟子級を手にかけることを、恥と考える武術家は少なくない。それが年端もいかない子供なら尚更だ。
活人拳たる白眉もそのうちの一人のようで、突然の乱入に一瞬動きを止めた。
その隙に飛び出し、基樹の帯を掴んで引っ張り上げると肩に担ぎ、白眉が割って入ってきた窓から倉庫を飛び出していく。
最中、白眉の方へ視線を向けると、サングラスの隙間から視線が合った。『その師匠思いの純粋な弟子に免じ、今回は見逃してやる』と、そうあいつの目が物語っていた。
「り、琳姉ちゃん……その傷は……?」
「琳師父、だ。これは、まぁ……昔負けた時に……もらったもん、だよ」
正直話すのもきついが、この子に余計な心配を掛けたくはない。
建物の屋根から屋根へと飛び移り、夜の街を駆けながら、この傷を負った時のことを少しだけ話してやる。
あれは今から七年前、基樹と出会う前年のことだ。
当時、一影九拳を目指して闇からの仕事を受けていたアタシは、その日もターゲット殺害のために相棒と共にアメリカ国内の現場へ赴いた。
そこで戦ったのがサバット使いのフランス人と発勁使いのイギリス人、そして空手使いの日本人だった。
アタシ達もかなりの使い手だったと自負していたが、その日の相手、とりわけあの空手家の日本人はアタシ達の予想を遥かに上回る腕前をしていた。
人数の不利もあって次第に押され、結局アタシ達はその三人組に負けてしまった。
これは後で知ったことだが、あの空手家はケンカ百段と呼ばれ、人越拳神と空手最強を二分する男、逆鬼至緒。そして殺人サバット使いのクリストファー・エクレールと、ニトログリセリンの異名を持つ発勁使いのマイクロフトだ。
そう、あのマイクロフトに、だ。相手の体に触れさえすれば、あらゆる体勢からでも寸勁を相手の体に流し込み人体を爆破できるというあの男が、戦闘不能だったアタシの胸部に寸勁を流し込んだ。
どういう訳か、すんでのところで逆鬼という空手家がマイクロフトの手を弾いたため、アタシの身体が弾け飛ぶことはなかったが、それでも威力は絶大だった。
消化器系や心臓、とりわけ肺に大きな損傷を負い、アタシの肺は健常時の半分ほどしか残っていない。
この影響でアタシは長時間満足に戦えない身体となり、一影九拳になるという夢を諦めることとなったのだ。
ちょうど話し終える頃、いつぞやの組手に使った廃ビルに到着する。上のフロアにあった打ち捨てられた事務所に入るなり基樹を下ろし、限界をとうに迎えていた身体が冷たい床に崩れ落ちた。
「情けない、師匠で……ごめん、ね……基、樹―――」
どこまで言葉になったかもわからない言葉を言い残し、意識を手放す。
最後に目にしたのは、今にも泣き出しそうな、不安げな顔でこちらを見つめる愛弟子の顔だった。
なんて顔してるんだか……まったく―――
逆鬼師匠がクリストファー・エクレールやマイクロフトと組んでいた時期や世界ケンカ旅行の時期ですが、原作では(たぶん)明確になっていません。
本郷や鈴木と死合ったのが本編から約10年ほど前とのことですが、DオブD編でのジェニファー・グレーの回想を見る限り、10歳前後のロリジェニーと今と変わらない見た目の逆鬼師匠の姿があります。
仮に本編のジェニファーを20歳前後とした場合、逆鬼師匠は本郷と鈴木と死合った直後に日本を出て、世界ケンカ旅行を始めた計算になりますね。
本作において、逆鬼師匠が上記2人と組んでいた時期は世界ケンカ旅行中と解釈しています。
そしてケンカ旅行を始め、2人と組み始めた直後の逆鬼師匠達と戦い、琳師父は後遺症を負ったんですね~。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(中学生編・後編)
日々頂ける高評価とご感想に感謝の初投稿です。
誤字報告兄貴もありがとナス! あなたが神か?
追記①:アンケートにご協力ありがとうございます。以前よりリクエストがあった師弟番外編的な日常短編集を、別作品として独立させてご用意致しました。
追記②:当該アンケートはしばらくこのまま残しておきます。本編と短編の需要調査的な意味においてです。
ついに達人戦を目の当たりにしたRTAはーじまーるよー。
前回は琳お姉さんの裏社会科見学で達人戦を目の当たりにするも、琳お姉さんが倒れてしまったところまででしたね。
琳お姉さんはそのまま息を引き取りました―――となると再走となりますので、ホモくんに一晩中付きっ切りで看病させましょう。
はい、ホモくんの看病もあり、琳お姉さんが無事に目を覚ましましたね。
琳お姉さんは礼もそこそこにホモくんが買ってきていた服を着ると、どこか気恥ずかしそうな様子でやけに胸元を意識しつつ帰路につきましたね。裸を見られた生娘かな?
さて、予想外の達人戦にヒヤヒヤさせられましたが、ホモくんにとっても大きな収穫がありました。
琳師父と魏延武の戦いを見ていたことで、制空圏とその破り方についての武技修練を琳師父にお願いすることができるようになりましたね!
対制空圏用の技は龍斗対策に必須ですので、さっそく修練開始をおねだりしましょう。しかし、キャラクターの年齢や実力に見合わない技を習得しようとすると、非常に時間がかかります。今回のホモくんにしても、彼は凡人なので十三歳という年齢で始めるには少し荷が重いです。
その間に他の修行をサボるわけにもいかないので、空いた時間で武技修練を行うとして……習得まではおそらく数百日、下手をすると一年以上かかるでしょう。いつものように倍速して終わるのを待ちましょう。一週間ほどで覚えさせる無敵超人がおかしいってそれ一番言われてるから。
いつにも増してくっそ長い倍速ですねぇ。
途中、マントで身を隠したホモくんがそこいらの不良グループを狩りまくっていたり、いくらか抗争イベントが発生したりとランダムイベントもありました。
少し珍しいものとしては、雷薙ちゃんと再戦して今度は連絡先を交換したりもしましたが、特に見所さんもないので全スキップですね。ちなみに組手はホモくんの手の内がバレていることもあり、またも互角に終わりましたね。
また、ラグナレクも無事に結成されたようです。バーサーカー撃破により結成を遅らせることができたので、なんだかんだちょうど良いくらいになりましたね。
ただ、ラグナレクの
お、やっと倍速が終わりましたね。ここまでで一年近くかかっており、ホモくんはもう中学二年生の後半ですね。
……と思いきや、まだ制空圏の取得までしかマスターしていません。ここからさらに破り方の武技修練に入りますので、倍速はまだまだ終わりませんねぇ……。
またも倍速でお送りしていますが、今回はさらにランダムイベントや定期イベントが増えていますね。また、淫ファミから上がってくるものも原作の前日譚とも呼べるものになってきましたね。
例えば、「ボクシング新人王の武田 一基、引退へ」「ケンカ柔道の宇喜田 孝造、ラグナレクへ加入」といった感じで見慣れた名前をよく見るようになってきます。
ただ、八拳豪未満の敵はもはやホモくんの相手にならず、また、ケンちゃんの重要な経験値ですのでホモくんには関係ないですね。
それから、何やらクリスマスにホモくんと琳お姉さんがお出かけしていたようですが……敬虔なホモの私たちには関係ありませんので倍速スキップですね。
ようやく倍速が終わりましたね。いやー長かった。ホモくんも中学三年生の後半に差し掛かり、いよいよ原作開始までもあと半年といったところです。
このあたりから、近隣の不良チーム情勢はほとんど原作と同じ状態になってきますね。
そうそう、本ゲームにおいても入試システムがあり、知力ステータスや学力によって高校の合否が別れたりします。
原作でケンちゃん達が通っている荒涼高校ははっきり言って平均以下で、これまで何度も行った試走でも受験勉強等の必要は何らなく、ほぼフリーパス状態で合格できました。
なので今回も……なんやこのくっそ低い学力値は!?
ホモくんは「知力×」の特徴を取っていますが、それは試走の時も同様です。だったらなぜ……。
あ、そういえば今回はこれまででも最も早期に達人に弟子入りし、内弟子になるのも過去最速という走りを見せていました。
もしかして武術漬けになるのが早すぎて学力が不足している可能性が微粒子レベルで存在している……?
これは非常にまずいですね……原作一年目のラグナレク編は他校生徒の立場でも介入は容易ですが、二年目のYOMI襲来編では荒涼高校生でしか参加できないイベントもありますので、なんとしても荒涼高校に入学する必要があります。
こうなった以上、ホモくんには学校の授業以外でも勉強をしてもらうしかありません。幸い、ホモくんには身近な(同居している)お姉さんがいますので、勉強も手取り足取り教えてもらいま―――なんやこのくっそ低い学力値は!?(二回目
琳お姉さんの学力(教養)値がもはや成人の数値ではありませんね。小学生からやり直して、どうぞ。
仕方ありませんね……不良狩りのペースを落とし、受験勉強をしてイキましょう。
ホモくんが受験勉強に専念し始めたことで、淫ファミから「不良狩りが街から消え、各不良グループが勢力を伸ばしつつあり」という報告がきました。ああ、そう……(無関心
ラグナレクとYOMI以外はいつでも潰すことができますので、どうでもいいですね。それより成績の方が大事なんじゃ(ホモは優等生
恒例の「師父とお出かけ~inクリスマス~」も終え、あとは年明けの受験に備えて修行の合間に勉強をするだけとなりましたね。
いやぁ~ここまで予想外のことが起こり続けていましたが、ちゃーんとチャートを管理して(激ウマギャグ)走っているため、これくらい平和なのが本来の姿ですね。
タイム的には試走より若干かかっていますが、このホモくんは過去最強のホモに育っていますので、これからいくらでも挽回するチャンスがありそうです。
オリチャーは走者の腕の見せどころって、それ一番言われてるから。
はい、無事受験が終わりましたね。ホモくんの成績は……合格ラインギリギリですがなんとか受かっています。これで荒涼高校への入学が決まりましたね。
これでもう勉強はフヨウラ!! あとは落第しようが何しようが、本編クリアまで続行することができますので武術のためだけに生きましょう(人生の全てを武に捧げる武人の鏡)
あとはまた倍速で入学式まで一気に進めるだけで―――あ、等速に戻りました。今度は何でしょう。
―――おファファのファッ!?
いつぞやの河川敷を通りがかると、ガラの悪そうな連中に囲まれ、強制的に橋の下へ連れてこられました。自動操作を解除しても動けないため、どうやらそういうイベントのようですね。こんな人気のない場所で男ばっかり集まって、一体ナニをするんですかねぇ?(意味深
どうやらここは琳お姉さんの家から荒涼高校までの通学路だったようで、そのことに気づかずに自動操作のホモくんが通りがかったことによりイベントが発生したようですね。
何が始まるのかと見ていたら、奥の暗がりから龍斗が姿を現しましたね。おいゴルァ! せっかく順調に進んでたタイムを……テメー! 何してんだぁ!!
龍斗の足元には、簀巻きにされてボロボロになった遠野と中田が転がされています。どうやらあいつらが捕まり、口を割らされたようですね。使えねぇ奴らだ。ペッ
どうやら龍斗はホモくんとの再戦を望んでいるようですね。あの二人はホモくんが逃げないようにするための人質とのことです。
うーん……見捨てて逃げるのも手ですが、新たな手下を探すのも面倒ですし、何より味方判定されているキャラを見捨てるとアライメントに良くない影響があります。
ただでさえ裏社会科見学の影響で殺人拳側に寄っており、受験勉強のせいで不良狩りも十分に行えていませんので、これ以上下げると本当に再走案件です。ここはやり合うしかありませんね。
対龍斗戦ですが、以前お話しした通り、制空圏や気の運用など、この時点では豪華すぎる技・特徴を保持しています。おそらく大丈夫だとは思いますが、静動轟一まで習得されていると非常にマズいですね。
特徴としては、戦闘の後半にかけて相手の動きを見切るようになる観の目を持つことに加え、仮に習得していた場合でも最初から静動轟一を使わないことや、弟子級としては圧倒的な力を持つことによる慢心から、スロースターター寄りのキャラクターです。
なのでホモくんはいつも通り、初手から最高火力を叩きつけてアドバンテージを取っていきましょう。
戦闘開始です。どうせ最初は慢心して制空圏を使ってこな……使っとるやんけワレェ!
どういう訳か、試走で何度か戦った時と比べて全く慢心していません。最初から眼鏡を外し、観の目を使用しています。どちらにせよこちらの動きを完全に見切るまでは多少の時間がかかりますが、それでも眼鏡をかけたままの状態より見切りが発生しやすくなります。なんでこんなにガチなんですかねぇ(困惑
時間をかければかけるほど不利になるので、早速仕掛けましょう。
両腕を体の前で密着させて構え、小さく強固な制空圏を張る琳師父直伝の制空圏崩しを使用します。この技の理屈はシンプルで、原作の遊園地の戦いにてバーサーカー兄貴がケンちゃん相手に使用したものと同様の理屈ですね。
龍斗の制空圏は(弟子級にしては)非常に完成度が高く、攻撃範囲内に侵入したものを問答無用に打ち砕くほどですが、こちとら普段から達人の制空圏相手に制空圏崩しの練習をさせられているホモくんです。戦闘開始初期ならば、問題なくぶち抜くことができるでしょう。
二歩一撃と制空圏崩しを組み合わせ、一瞬で懐に飛び込んで裡門頂肘を叩き込みま―――おファッ!?
ホモくんの十八番にして渾身の右肘をかろうじて受け止められました。威力を完全に殺されたわけではないので多少のダメージは通ったようですが、ほとんどノーダメージです。腕を上げすぎィ!
ここは一旦退いて体勢を立て直したいところですが、制空圏崩しが何度通用するかわからない以上、距離を取るという選択肢はありません。
距離を取ろうとする龍斗にぴったりと密着し、目潰しやら金的も織り交ぜて徹底的に攻めて攻めて攻め立てます。
対する龍斗は防御に徹し、目潰しや金的などの致命的な攻撃だけは確実に防ぎきっています。多少のダメージを与えられてはいますが、痛手は与えられていませんね。
戦いの最中、龍斗が言葉を投げかけてきますが、返答の会話選択肢を完全に無視して攻め続けます。獲物を前に舌なめずり、三流のすることだなと言いたいところですがただ単に余裕がないんだよゴルァ!
龍斗の体力は着々と削れていますが、次第に攻撃が当たらなくなってきましたね。どうやら少しずつ攻撃が見切られ始めたようです。
それに伴って、龍斗からの反撃も始まりますね。まだ散発的ですが、ホモくんの攻め手に隙があると見るや容赦なく掌打をねじ込んできます。これは本当にまずいですよ!
攻撃を完全に見切られてしまうとホモくんに勝ち目はなくなります。なので、その前にホモくんの最大火力である超接近状態からの寸勁、すなわち交叉骨砕をねじ込むしかありません。
そのため、今の攻め手を維持しつつ、次の龍斗の攻撃に合わせて狙っていきましょう。きました! おら沈めぇ! ―――おファッ!?
龍斗の左掌打を捌きつつ懐に飛び込み、無防備かと思われた脇腹に寸勁を叩き込みますが、ギリギリ右掌を挟んで防御しやがりました。
数メートル後ずさった龍斗の口からは少量の血が垂れていますが、仕留め切るには全然ダメージが足りません。あ、これは交叉骨砕の直前に観の目による見切りを完全に発動させたようですね。
なおも仕掛けますが、ホモくんの攻撃は全て力が乗り切る前に勢いを殺されているようで、無効化されています。そうこうしているうちに「集中力×」によるデバフも発生し始めましたね。あーもうめちゃくちゃだよ。
そして見切りが完成したということは、回避・防御不可能技であるグングニルが飛んでくるということですね。
あ、そうそう、今ちょうどホモくんの顔面にぶちかまされたこれですね(絶望
原作のケンちゃんはこれを何発も耐えていましたが、浸透勁込みの龍斗の掌打は、耐久力お化けである実戦相撲のトールのHPを一撃で八割方持っていくお化け火力です。グングニルでは連打してくる分、一発あたりの威力は落ちますがそれでも十分な脅威です。
はい、まともに抵抗できぬまま、ホモくんが仰向けに倒れましたね。
順調に進んでいたRTAもこれにて閉廷! 解散! 走者の次回作にご期待くださ―――は?
敗北と同時にコントローラーを置いたはずですが、ホモくんが立ち上がりました。そんなHPも残っていなければ操作もしていませんよ!?
あ、これもしかして……ホモくんのステータス欄の状態変化欄を確認してみると、確かに暴走と表示されていますね。ダウン時の暴走限定の効果で、HPも数%だけ回復しています。
そういえば本チャートでは、キャラメイクの際にマイナス特徴として暴走を取得していましたね。すっかり忘れていました。土壇場で暴走して立ち上がる、まるで主人公みたいだぁ(直喩
何にせよ、これでGAME OVERを避けることができましたね。
暴走ですが、これは作中においては気の暴走と呼ばれる状態です。全ての武術家は静と動に分類されますが、その動タイプにのみ存在する一種の状態異常です。前々回でバーサーカーが使ってきたものと同じやつですね。
動タイプは心のリミッターを外すことで、爆発的な気とパワーを用いて相手をねじ伏せることを特徴としていますが、その分こういった暴走の危険があるんですねぇ。
何せこの暴走、一時的なものだったら良いんですが、下手をすれば心のリミッターが外れっぱなしになって凶暴な性格になったり、最悪の場合は目に入るもの全てに襲いかかる野獣のような生き物になったりします。野獣先輩は暴走した動の武術家だった……?
暴走した場合、ちゃんと気の発動、気の開放という段階を踏んだ場合に比べて攻撃が大振りになりますが、気の開放に成功した時に近いパワーとスピードを発揮できます。
そして何よりこの場面でありがたいのは、本来の戦闘スタイルを無視してとにかく暴れまわるため、龍斗の観の目の見切り効果をリセットできる点にあります。
突如人が変わったように襲いかかってくるホモくんに対応できず、重い一撃が龍斗の顔面に入りましたね。続けて何打か龍斗に打ち込みますが、龍斗もホモくんに一撃入れて距離を取りましたね。
そうして取ったあの構えは……静動轟一!?
あんなもん使われたら本当にホモくんが死んでしまいますし、もしそうならなかったとしても龍斗が自壊してチャートが崩壊する、まさに悪夢の技です。おのれ拳聖!
龍斗が静動轟一を発動させようとしたようですが、何やら不発に終わったようですね。ビビらせるんじゃねぇよ、ペッ。
静動轟一が不発に終わった反動か、龍斗の動きが止まっていますね。一気にカタをつけてしまいましょう……と言っても、暴走状態なので私が操作しているわけではありませんが。
暴走しているホモくんの手によって、龍斗がボッコボコにされていますね。ていうかホモくん止まって! これ以上は本当にまずいですよ!
手を出さないよう言われ、周囲を取り囲むだけだったラグナレクの雑魚共もさすがにマズいと思ったのが、ホモくんを制止すべく乱入してきます。しかし、烏合の衆であるそこいらの不良では時間稼ぎにすらならず、一瞬で薙ぎ倒されていきますね。
龍斗に限らず、このまま誰かをうっかり殺しでもしてしまったらアライメントがまずいですよ! もう本当に殺人拳側から戻れなくなってしまいますよクォレハ!
走者たる私も必死にレバガチャをして抵抗していますが、まるで意味がありませんね。揺れるモンスターボールに合わせてボタンを連打するようなものです。
暴れ続けるホモくんの身体が、突然何かに制止されましたね。これは―――琳お姉さん! 琳お姉さんきた! これで勝つる! もう勝負ついてるから(良心
何故だかここに現れた琳お姉さんに抱き留められたホモくんは動きを止め、そのまま力無く琳お姉さんに撓垂れ掛かりましたね。
琳お姉さんはそんなホモくんを抱き抱えると、その場を立ち去りました。
一時はどうなるかと思いましたが、我らが琳師父のおかげでどうにかなりましたね。
これでしばらくはラグナレクも大人しくなるでしょうから、あとは原作開始となる高校入学を待つだけです。
こ↑こ↓まで長かったですが、こ↑こ↓からが正念場ですね。気合を入れてイキましょう。
それでは今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
もちろん、多勢で叩いて勝つつもりなど毛頭ない。あいつは僕が超えなければならない壁であり、必ず倒すと決めた敵でもあるのだ。とは言っても、こんな雑魚がいくらいたところであいつを相手するには何の役に立たないだろうが。
ただ、何を考えているかわからないあいつのことだ、突如逃げ出すかもしれない。決着を付けるためなら、どんなことでもしてみせよう。たとえ、卑怯者の謗りを受けようとも。
あいつと最後の組手をしてから、僕は血の滲むような努力を積み重ねてきた。
才能に恵まれ、師に恵まれ、
―――何故あの男が倒せない!
「鉾崎ぃいい!」
僕に慢心はなかった。様子見などせず、最初から制空圏を使った。眼鏡を捨て、最初から観の目を使っていった。そのどちらも、
だというのに、鉾崎はそれすらも知っていたとでも言うかのように、たった一度の打ち込みで全て破ってみせた。
制空圏を破ってすぐ放ってきた裡門頂肘を防げたのは、本当にギリギリのところだった。
そしてあいつから離れようとする僕にぴったり着いてきて、そこらの不良なら一瞬でねじ伏せてしまうほどの猛烈な攻めを見せる。いや、この怒涛の攻めを受け流せるのは、果たして八拳豪の中にも何人いることか……。
「キサマは本当に鬱陶しい男だ、鉾崎!」
「大して才能もないくせに、何故そこまで武にこだわる!」
「一体何故! 何故だ鉾崎!」
戦いの最中に問いかけるが、あいつは答えようともしない。どこまでも僕のことは眼中すらにないということか。本当に腹が立つ。
観の目で攻撃を見切れるようになるまで、耐えて耐えて耐え続ける。そうして少しずつ見切れるようになってきて、あいつの攻撃の合間に反撃を入れ始めたその瞬間だ。
左掌打を受け流され、独特の体捌きでもってあいつが僕の左側面から懐に入り込む。これは、バーサーカーが言っていたあの―――
バーサーカーからあいつの技を聞いていなければ、相当危なかった。
左脇腹とあいつの右拳の間に辛うじて挟み込んだ右掌に、尋常ではない衝撃が襲ってくる。その場に踏ん張るが、それでも数メートル押し戻される。あばらが軋み、口からは血が溢れた。
一体どれほどの鍛錬を重ねればこれほどの寸勁を身に付けることができるのだろう。一体あの凡人のどこに、ここまでの鍛錬をさせるほどの武への執念が宿っているのだろう。
渾身の寸勁を防がれたあいつは、しかし、諦める素振り一つ見せずに仕掛けてくる。
その拳を、掌打を、手刀を、その全てに力が乗る前に勢いを殺し、無力化していく。だというのに、あいつはまだ諦めない。
観の目による見切りが完成し、回避も防御も許さないグングニルがあいつの顔面を捉える。
あいつの目は、この攻撃は避けようがないことを悟っている。だというのに、あいつはまだ諦めない。
あいつの集中力が切れ、グングニルのダメージも重なり動きが鈍ってくる。
集中力が長続きしないのは知っている。こうなったあいつにもう勝ち目がないことは、本人もよく知っているだろう。
―――だというのに、あいつの目はまだ諦めていない。
僕に許せないことをしたあいつと同じ、決意と執念を秘めたあの鬱陶しい目を、何故お前も僕に向けてくるんだ!
「何故お前は諦めない! 鉾崎基樹!」
なおも返答をしようともしない鉾崎に、渾身のグングニルを叩き込む。僕の掌打があいつの顔面や胸部、腹部をこれでもかと打ち据えていく。
全て打ち終える頃、あいつはようやく仰向けに倒れた。僕は相当熱くなっていたらしい。最後の方はもはやグングニルなんて呼べるものではなく、ただひたすらに、何の変哲もない掌打を打ち込んでいた。
「キサマは、一体……何なんだ」
荒い息を吐き出して、踵を返そうとしたその時だ。
倒れて動かなくなったはずのあいつから、凄まじい"動"の気当たりを感じた。
「そんなこと……知ったことかぁ!」
突如、跳ね上がるようにしてあいつが起き上がった。そしてその勢いのまま、先ほどとは比べ物にならない速さで襲いかかってくる。
これが拳聖様が言っていた動の気の暴走というやつらしい。パワーもスピードも段違いで、何より動きの質が明らかに変わっており、観の目をもってしても見切れなかった。
あまりの威力に飛びかける意識を手放すまいと、必死に食らいつく。あいつの胴体に一撃入れた隙に距離を取ると、まだ未完成のあの技を使うべく、一気に気を練り上げた。
「―――静動轟一!」
爆発する動の気を、凝縮して固める静の気に閉じ込めるようなイメージ。
しかし、動の気を内包して凝縮しかけた静の気が弾け、突如溢れ出した動の気が一瞬だけ身体の自由を奪った。後から拳聖様から聞いたところによると、あの時の僕は怒りで平常心を失い、上手く静の気を練れなかったようだ。
そして、そんな隙を見逃す鉾崎ではなかった。もはや防御することも叶わず、強烈な拳が僕の全身を打ち据えていく。
そんな様子を見た下級兵どもはさすがにまずいと思ったのか、一部は逃げ出し、残った者は鉾崎を止めるべく挑みかかっていった。
しかし、あんな烏合の衆がどうこうできる相手ではない。多くの者は一撃で戦闘不能にされ、次々に河川敷に倒れていった。
冷酷に敵を破壊する非情の拳。そんなあいつの拳に、僕は拳聖様から学び取った真の武術と同じものを感じた。そう、これこそが真の武術、殺人拳だ。
膝を突いた僕にトドメを刺すべく飛びかかる鉾崎の身体が、突然後ろから抱き留められ、制止した。
あの女性は―――
―――――――
―――――
―――
横浜埠頭の倉庫で戦ったあの日、アタシは基樹の目の前で意識を失った。今度こそまずいかと思い、一時は覚悟を決めさえしたが、しかしアタシはまた目を覚ますことができた。
怖い思いをしただろうに、どうやら一晩中一緒にいてくれたらしい。毛布を敷いた机にアタシを寝かしてくれていた本人は、隣のボロ椅子に座ったまま、アタシの手を握って眠りこけていた。
その寝顔を見つめるアタシの顔は、知らぬ間に微笑んでいた。
それからも、基樹は変わらずアタシから武術を教わり続けた。
あの時、敗者がどうなるかを見せられなかったことが残念なような、しかしどこか安堵が混ざったような不思議な心持ちで、アタシも変わらずあいつに武術を叩き込む。
その修行は、いよいよ制空圏を会得する段階に入った。
制空圏はある一定以上のレベルを身に付け、緊湊に至った弟子級が会得できる技術だが、残念ながらアタシ達のような動の気を持つ者は静の気を持つ者よりも苦手な傾向にある。
だからこそ制空圏の修行と同時に、動の気を練る方法も磨き、相手の攻撃の気配を本能的に察知する方法も教え込む必要がある。これは後に達人同士の戦いで用いられる技擊軌道戦へも通ずる技術だが、今はそのさわりの部分だけで十分だろう。
もしかすると、動の気を練るための修行を行い、中途半端に気を練られる状態になったことがいけなかったのかもしれない。
基樹が高校の合否発表に出かけた日のことだ。
妙な胸騒ぎを覚えたアタシが基樹を迎えに出て少し経った頃、近くから基樹の動の気が突然膨れ上がったような気配を感じた。
修行の時とは比べ物にならない動の気を感じて駆けつけたアタシが目にしたのは、自身の動の気を暴走させ、ガラの悪そうな連中を片端から蹂躙する愛弟子の姿だった。
このままでは間違いなく死人が出る。そればかりか、あの子の心が壊れて戻ってこれなくなるかもしれない。
そう感じたアタシは一も二もなく飛び出し、本能的に振り抜かれる拳が鼻先を掠めたのも気にも留めずに近づき、僅かにだが不自然に隆起する身体を後ろから抱き留めた。
もう大丈夫だからと、そう囁き続けると、次第に動の気が収まって基樹は大人しくなる。アタシはその身体を抱き抱え、素早くその場を立ち去った。
まさか基樹をここまで追い詰める少年が、そこらにいるとは思わなかった。
後も先も無くなった時に動の気が暴走する可能性があるとは感じていたが、まさか本当にそれほどまで追い詰められることがあるとは思ってもいないことだ。
いや、そんなことは言い訳にもならない。全ては師父であるアタシに責任がある。ただし今は、今だけは、後悔と安堵のままに、力無く撓垂れ掛かる愛弟子の身体をただただ抱き締め続けた。
以前よりリクエストがあった師弟番外編的な日常短編集を、別作品として独立させてご用意致しました。
ノンケになる覚悟を決めた兄貴はそちらをご覧下さい。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
原作開始~ラグナレク編
(原作開始)~
師弟の絡みをもっと見たいノンケ兄貴は、別小説として独立させてある
「史上最強の番外短編集 ~おまけ~」を探してきて、どうぞ(露骨な誘導
追記①:またも日間ランキング1位! 兄貴達ありがとナス!(9/22)
追記②:先ほど操作をガバり、制作中の次話を一瞬投稿してしまいました……申し訳ございません……見てしまった兄貴は記憶から消して、どうぞ。
原作が始まるのが遅すぎるRTA、はーじまーるよー。
前回は動の気を暴走させたホモくんがそのまま殺人拳堕ちしてチャートを崩壊させようとしたのを、美人でかわいいお姉さん師匠に救われたところまででしたね。やっぱりノンケは最高なんじゃあ^~。
あ、そうそう。遠野と中田ですが、その後逃げるようにして淫ファミを辞めていきました。あそこで助けなかったからか、ラグナレクに完全に目をつけられた淫ファミから離れたかったのか……
理由はわかりませんが、これで構成員が足りなくなった淫ファミは強制解散となってしまいました。人間のクズが!ペッ
まあ、今後は情報源にアテがあるので、新しい
また、龍斗戦の結果、ホモくんの顔面に傷跡が残りましたね。左頬の下部から下顎にかけて、数センチの切り傷が残っています。本作では戦闘の結果として、このように傷跡が残ることがありますね。
おそらく、グングニルが直撃した際に切れたか、気の暴走で暴れていた時に不良が持っていた武器が掠めたのでしょう。
オィ、ゴルァ! 降りろ! 免許持ってんのかオラァン!
今回から原作時間軸に入りますが、原作開始は五月なので実はまだ少しだけ時間があります。
なので、何故かまた入学式を参観している琳姉ちゃんや平和な学生生活をお送りしながら、今後の大まかな方針をご説明したいと思います。
まずはこのケンイチRTAですが、短縮できるポイントが限られています。『こんなのRTAじゃないわ! 縛りの付いたプレイ動画よ!!』とお思いの兄貴方、まずは落ち着いて、どうぞ。
短縮ポイントが限られる要因として最たるものが、DオブDです。これは開催期間があらかじめ決まっているので、どう足掻いても時期を前倒しにすることはできません。
さらに、DオブDでは流水制空圏習得や叶翔戦など、ケンちゃんの強化イベントが盛りだくさんなので、仮にDオブDをスキップしてしまうと最悪の乱数ゲーが始まります。
特に叶翔戦はケンちゃんが一定以上に育っていると確定クリア扱いになる原作準拠イベントですので、必ずここで撃破してもらいましょう。あんなやつイベントも無しに倒せるわけ無いだろ! いい加減にしろ!!(12敗)
一方で、久遠の落日は発生時期にかなり幅があります。
というより、いくつかの条件を達成することで久遠の落日が発生するため、ある程度こちらで発生時期を調節することができるんですねぇ。
ちなみにその条件ですが、現在解明されているところによると……
①拳魔邪神・ジュナザード死亡
②無敵超人が武の檻に囚われる
③しぐれ姉貴が闇に囚われる
(こんなもん介入できるわけが)ないです。
②と③に関しては、①以降勝手に発生するため、下手に邪魔をしなければ問題はありません。問題は①です。
拳魔邪神・ジュナザードですが、三本指に入るレベルで作中最強格の人物で、特A級の達人数人が同時にかかっても倒せるかわからず、無敵超人をもってしても乱数次第では確実ではない化物です。
確実に倒したいならば、ティダード内戦イベントにて本郷兄貴にイベント戦による確定撃破をしてもらうしかありません。(これ結局介入でき)ないです。
本作のRTAが厳しいのはまさにここなんですよね。久遠の落日を現実的な難易度にするためには弟子級ルートが鉄板で、しかし弟子級では情勢を動かすことができないという……(達人級ルートで情勢を動かせるとは言っていない)
しかしそこは走者の腕の見せ所さん! 今回はしっかりと秘策を用意していますので、視聴者兄貴は期待しててどうぞ。
さて、倍速も終わり、いよいよ原作開始ですね。とは言っても先ほどご説明した通り、DオブD発生まではどうやっても短縮できないので、一年目はぶっちゃけやることがあまりないです。
ガンガン倍速をかけてイキましょう。
どうやらホモくんはケンちゃんとは別のクラスになったようですね。原作主人公だけあって、関われば関わるほど交流イベントを発生させられ、ロスになるためクラス替えなどの時は祈りましょう(2敗)
一応、ケンちゃんを虐げる側に回ることで好感度を下げ、交流イベントの発生を抑える方法もあるのですが……やりすぎると好感度が下がりすぎ、今後のイベント発生に多大な影響を与えるので安定しなくなります。
ちなみに、谷本くんとも別のクラスでしたね。彼は積極的に面倒を起こさないRTAにも優しいキャラクターですが、目を付けられた場合はその限りではありません。
触らぬホモに祟りなし。このままそっとしておきましょう。
この時期のケンちゃんはちょうど、空手部で大門寺くんをはじめとしたみんなにいじめられている頃ですね。
ここからケンちゃんが本格的に武を始めるイベントに繋がる重要な出来事なので、特に介入はせずに放置しましょう。
おや? 何やらホモくんに近付く人影が……あ、新島春男こと宇宙人ですね。
この時期の宇宙人は新白連合のような自分のチームを作ることを目論見、下準備を進めています。その一環で学園ランキング(通称:ガクラン)を作っている、序盤の情報屋ポジションですね。
仲良くしておいて損はないため、タイムロスにならない程度に話を聞いてやりましょう。試しにホモくんのガクランでも聞いてみるとしますか。
おファッ!? 新島からの評価高すぎィ!
理由は思い当たる節がいくつもありますが、まずは落ち着いて詳細を見てみましょう。
成績:下の下
運動神経:上の下
ルックス:中
体格:上の下
ケンカ指数:上の上、特上
根性:上
成績だけ低すぎィ! ホモくんのガクランですが、幼少期から武術漬けだった影響で身体面に特化していますね。
そしてケンカ指数高すぎィ! これはもしや……あ、やはり不良狩りや以前のバーサーカー戦、そしてこの間の龍斗戦のことがバレていますね。あのいずれも目撃者である雑魚敵が大勢いましたし、そこから新島に情報が漏れていったのでしょう。
どうやら不良狩りがホモくんであるということは、新島の中でも貴重な情報らしくあまり広めてはいないようです。
しかし、ラグナレクの第一拳豪と第二拳豪を不良狩りが倒したという事実は、不良界隈でかなり有名な話となっているようです。
最近この辺りで一番勢いがあるラグナレクのツートップを倒している男とだけあって、新島からの評価がすっごい高いんですねぇ。
そして今後、自分でチームを作る予定があるのか、どこかのチームに所属するつもりなのか等、やたらと媚びながら色々と聞かれますが、ここは正直に否定しておくと良いでしょう。
新島は活人拳勢力である新白連合を立ち上げる立役者であり、久遠の落日阻止においても重要な役割を果たすキーパーソンです。新白連合の設立を邪魔しないようにしつつ、彼の好感度や評価はどんどん稼いでいくと良いでしょう。
そうこうしている間に、ケンちゃん VS 大門寺戦の日になりましたね。
原作通り進んでいるならば、ケンちゃんは美羽姉貴から初歩的な歩法を教わっており、無事大門寺を下すことができます。
そして空手部を辞めたくないと叫ぶ大門寺に勝ちを譲り、ラグナレク所属の迫真空手部副将・築波先輩に目をつけられることとなります。
この筑波先輩をどうにかするために、ケンちゃんは有料地獄めぐりに足を踏み入れてしまうんですねぇ……。
もしケンちゃんを戦いに巻き込まず、自身が梁山泊一番弟子になり過酷な戦い(修行)を引き受けるプレイをしたい兄貴がいたら、ここでケンちゃんの代わりに大門寺や築波先輩を倒すと良いでしょう。
お、ケンちゃんが無事に大門寺を撃破していますね。心なしか、試走の時より大門寺撃破が早い……早くない?
おそらく良い乱数を引けたということですね! それでこそ原作主人公や!
それからさらに一週間後、ケンちゃんが無事築波先輩も倒しましたね。
それにしても、素人がたった一週間で空手黒帯レベルの築波先輩を倒せるくらいに育成するとは、どんな育て方してたんですかねぇ(戦慄
ちなみに、この後築波先輩はラグナレクの制裁リンチを受けるのですが、そこを助けると仲間にすることができます。雑魚とはいえ貴重なネームドキャラクターなので、迫真空手部を立ち上げたい兄貴は覚えておきましょう。
なお、ラグナレクの脱会リンチを阻止することで、キサラ隊や辻隊からのヘイトがこちらに向いてしまうため、RTAにおいてはスルー安定です。
さて、築波先輩撃破に伴って、いよいよ本格的にケンちゃんがキサラ隊と辻隊から目をつけられましたね。キサラ隊の主力メンバーである技の三人衆が出てきます。
とは言っても、右腕しか使えない
そしてTKD兄貴は今後、新白連合の中核を担ってもらう重要な人材です。きっちりケンちゃんとの対戦イベントを発生させ、岬越寺大先生による治療を受けさせましょう(1敗)
お、さらに時間が経過し、ケンちゃん VS TKD兄貴&宇喜田兄貴が始まったようですね。ケンちゃんと兄貴二人が屋上でヤリ♂合っています。
このイベントが無事に発生しているということは、蹴りの小西(?)とかいうチビがケンちゃんに絡み、返り討ちに遭うイベントはもう済んでますね。これ以降、蹴りの小太郎(?)さんはかませ犬としてのみ登場することとなり、気が付けば本編から消えています。お疲れ様でした。
一応、築波先輩のようにチームに引き入れる方法もありますが……やる事なす事全てが小物臭いトラブルメーカーなので、ラグナレクの魔剣使い(笑)こと古川たかしを引っ張ってくる方がまだ有望です。
某兄貴の『古川たかしを落日戦に連れて行くRTA』は笑いあり涙ありガバありの名作でしたね。古川たかしが主人公を庇い、狭山 結の小太刀を受け止めるところは涙無しに見られませんでした。まだ見ていない兄貴は見て、どうぞ(宣伝
あ、そんなことを言っている間に、無事終わったみたいですね。
これ以降、TKD兄貴は岬越寺先生の治療により左腕を取り戻し、更生してボクサーとしてトレーニングを再開しますね。
それはそれとしてホモくんはやることがないんですが、まーだ(倍速に)時間掛かりそうですかねー(ホモはせっかち
倍速にて進めていると、ホモくんがある公園にやって来ましたね。
この公園では、モジャモジャことラグナレク辻隊の辻新之助にケンイチが絡まれています。
ここでケンちゃんが実戦慣れしていないことが露呈し、呆気なく敗北。そしてTKD兄貴が助けに来てくれるという流れなのですが、通常のRTAではタイムを考慮してここもスルー安定です。
しかし、本RTAではかなり早めのこのタイミングから原作に関わっていきます。
ここでは気をつけなければいけない大事なポイントもありますので、実際にお見せしましょう。いざ鎌倉!
まずやることは、ケンちゃんが辻に負けるまで見守ることです。
……はい、見事に負けましたね。では乱入してイキましょう。
これには非常に重要な意味があります。ここでケンイチが呆気なく敗北することで、梁山泊の師匠達がケンイチを内弟子にするべく動き出します。
内弟子の効果の高さはホモくんと琳師父がお見せした通りで、今後のケンイチの戦いを考えるともはや必須と言えます。
だからケンイチが敗北するまで手を出さないようにする必要があったんですね。
そしてこのタイミングでは、先ほども話したようにTKD兄貴も駆けつけてくれます。しかしTKD兄貴はまだ本調子ではないため、すぐにケンイチを抱えて逃げ出しますね。
そして原作ならば、ここで馬師父が不良を足止めしてくれるのですが……オリチャー発動! TKD兄貴が乱入したタイミングを見計らって、ホモくんも戦いに参加します。
ホモくんの仕事は単純で、辻隊の雑魚を蹴散らしつつ、辻新之助のHPも少しだけ削ります。
この少しだけ削るというのが重要で、決して倒してしまってはいけません。
原作ではすぐに逃げ出したTKD兄貴ですが、思わぬホモくんの乱入により辻と一対一の状況になり、やり合うことを決めたようですね。
ここでのTKD兄貴は復調したばかりでまだ本調子ではなく、そのまま戦わせるとギリギリのところで辻に敗北してしまいます。また、この戦いの後、辻のヘイトをTKD兄貴に向けるために、ホモくんが倒してしまってもいけません。
だから少しだけHPを削ってお膳立てしてあげる必要があったんですね。
はい、無事にTKD兄貴が勝利しました。
何故ここでTKD兄貴に勝たせる必要があったのかと言うと、ずばりTKD兄貴強化フラグのためですね。
本来ならこれ以降、TKD兄貴は宇喜田兄貴が稼いでくれた脱会リンチまでの時間にトレーニングを進め、調子を戻していきます。
そうして新白連合の中核となっていくのですが、その強さははっきり言ってしまえば不十分で、ラグナレク編終盤では雑魚を倒せるだけのほぼ戦力外みたいな状態になってしまいます。
よって、TKD兄貴にももっと必死に、自身を鍛えていってもらいましょう。
そこで登場するのがモジャモジャさんこと辻隊長ですね。
このイベントでTKD兄貴に辻隊長を撃破させることによりモジャモジャのヘイトがTKDへ向き、キサラ隊の脱会リンチとは別に独自で動いてくれます。
復調間もないTKD兄貴では少し辛い相手ですが、左腕の調子さえ戻せば良いスパーリング相手になってくれます。ライバルの存在が良い刺激になるってそれ一番言われているから。
つまり、TKD兄貴とこれ以降影が薄くなっていくモジャモジャを争わせ、TKD兄貴の経験値を荒稼ぎしようというのが本RTAのTKD兄貴強化チャートです。
そのためにもTKD兄貴の復調を手伝ってあげる必要があるのですが、長くなってきたので今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
入学式が終わって、しばらく経った頃のことだ。
まだ友達が一人もできていなかった僕は、中庭でパンを食べながら独りっきりで『大学館 ハウトゥーシリーズ 友達が100人できる方法』の上巻を読んでいた。
ふと顔を上げた、その時だ。左頬に傷がある男子生徒が、弁当を片手に体育館裏の方へと駆けていったのが見えた。
顔に傷があるあんな怖そうな人に知り合いはいないけれど、彼の顔には何故か見覚えがあった。遠い昔、彼と出会ったことがあるような……。
そのまま彼を追いかけることもできたが、怖そうな人だからやっぱりやめておくことにした。
それからの僕の日々は、そんなことがどうでもよくなるくらい波乱万丈になっていった。
風林寺美羽さんとの出会いに始まり、大門寺くんとの対決、築波先輩への敗北と勝利、屋上での武田さん達との勝負。
そして何よりも、そのケンカの全てを無事にやり過ごすことができた要因であり、僕の生活が大変なものに変わった要因でもある、梁山泊への入門だ。
師匠達はまだ恐ろしいところもあるけれど(特にアパチャイさん)、あの人達なりに僕を大切にしてくれていることが伝わってきて、いつしか梁山泊は僕の大切な場所になっていた。
事件が起きたのは、それからしばらく経ってからのことだ。
美羽さんとの買い物帰りに、ラグナレクの辻さんという人に出会ってしまった。
挑発に乗ってケンカを受けてしまった僕は、一瞬の油断を突かれてケンカに負けてしまった。そして、足を折られそうなっているところを武田さんに助けられた。
僕はそこで気を失ってしまったからこれは後で聞いた話だけど、どうやら助けに入ってくれたのは武田さんだけじゃなかったらしい。
武田さんやこっそり見守っていたらしい美羽さんと馬師父が言うには、左頬に傷がある、到底素人とは思えないほど身のこなしの良い高校生も助けに入ってくれたみたいだ。
その高校生は武田さんと一緒に辻さん達を倒してしまったという話だが、僕はそれを聞いた瞬間、幼かった頃の僕を庇ってくれた男の子がいたことを思い出した。
そうだ、すっかり成長して見た目も変わっていたが、あのとき中庭で見かけたのは彼だったんだ。
次に見かけたら声を掛けようと心に決め、その日はゆっくり休め……るわけもなく、「敗北が知れ渡ると、僕のことを面白く思っていない連中がこぞって攻めてくる」という師匠の脅しに怯えながら一晩を過ごしたのだった。
連休が終わるので投稿ペースが落ちます。
お兄さん許して!
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(ケンイチ内弟子計画始動)~
追記:平日はあまり書けませんが、可能な限り早くお楽しみ頂きたいので短めの話でもどんどん投稿していこうと思います。話数が多くなってしまいますが、ご了承ください。
世界のため、
前回はケンイチがモジャモジャに敗北し、梁山泊の内弟子となったところまででしたね。
TKD兄貴はと言えば、あの一件でモジャモジャを倒してしまったことにより、キサラ隊の脱会リンチとは別にモジャモジャにも付け狙われていますね。
ここらへんのパワーバランスですが、内弟子後ケンイチ≧左腕完全復活TKD兄貴>モジャモジャ>内弟子前ケンイチ≧左腕復調前TKD兄貴となっています。
左腕完全復活後は一瞬だけケンイチに並び、その後すぐに修行の質の差により離されていくんですねぇ(無慈悲
よって、ホモくんはまずTKD兄貴の復調を手伝い、その後モジャモジャと戦わせて経験値を積ませてイキましょう。
左腕が動くようになってしばらくすると、TKD兄貴は学校のボクシング部にも出入りするようになるので、そこで待てば簡単に見つけることができますね。
それでは放課後になりましたので、早速TKD兄貴を待ち伏せにイキ―――ケンちゃん!?
ホモくんが教室を出るや、ケンイチが話しかけてきました。大方、モジャモジャ戦で助けに入ったお礼かと思うのですが、なんで正体がバレてるんですかねぇ(困惑
予想通り、この間のお礼を言いに来てくれたようですが、何やらそのまま昔話を始めました。
……あー、そういえば、相当初期の頃にいじめられているケンイチを庇って、いじめっ子と戦ったことがありましたね。律儀にもその時のお礼を言ってくれているようですが、だからなんでホモくんだって知っているんですかねぇ(困惑
少し話していると、美羽姉貴に呼ばれたケンイチが彼女と一緒に帰って行きましたね。
会話パートを打ち切ってケンイチを連れて行ってくれる美羽姉貴、神かな?
では、本題に入ります。とは言ってもやることはシンプルで、このゲームは自分よりステータスが高いキャラと修行をすることでステータスの伸びが良くなります。
この場合だと、ホモくんと練習することでTKD兄貴のステータスが伸びやすくなるんですねぇ。
ボクシング部に来たTKD兄貴を呼び止め、ボクシング部ではなくホモくんと練習するようお誘い♂してみましょう。
TKD兄貴! 一緒に練習、しよう!(提案
あ、断られてしまいましたね。どうやら好感度が足りなかったようです。仕方ないのでしばらく好感度を稼いでから出直s―――「武田先輩! ここの連中と練習してもあんま意味ないっすから俺とやりましょう!」
―――あ。自動会話選択されてしまいました。
ホモくんは「知力×」により頭が悪く、「感情的」により思ったことをそのまま言ってしまう子なのを忘れていましたね。
当然、突然ふらっと現れた一年坊主にこんなことを言われたボクシング部の皆様の胸中は穏やかではありません。その言葉を証明してみろとのことで、ボクシング部最強(笑)にして強者(大爆笑)らしい先輩モブと戦うことになりました。
ステータスを確認してみますが、所詮は築波先輩に届かない程度のものでしかありませんね。
うーん、無駄戦闘ですが、これでTKD兄貴を説得できる可能性があるなら結果的に早くなりますね。タイムが惜しいので、サクッと倒してしま―――倒しましたね。
続けて、ボクシングのルールに則っていないと、適当ないちゃもんをつけて襲ってきた部員どももパパパっと殴って終わり! しょぼい経験値です。ペッ
その様子を見ていたTKD兄貴が、ホモくんとの合同練習の申し入れをOKしてくれましたね。やっぱり拳で説得するのは……最高やな!
合同練習を始めてからそこそこ経ちますが、TKD兄貴とホモくんはここのところ毎日スパーリングをしていますね。
やはり左腕の調子が戻ってきたTKD兄貴の突き♂は中々のものです。伊達に突き♂の武田と呼ばれていたわけではありませんね。これならラグナレク幹部以上八拳豪未満くらいの強さがあります。
原作では両腕なら八拳豪級と噂されていましたが、八拳豪でも新入りのキサラ姉貴にボロ負けする程度でしたので明らかに過大評価です。ホモくんがテコ入れしてイキましょう。
ちなみにホモくんは八拳豪上位相当、YOMI幹部未満くらいの実力はありますね。弟子級の中ではそこそこですが、一影九拳の弟子が相手になるといやーきついっす。
こっちも早く琳お姉さんと修行(意味深)したいので、早くモジャモジャと殴り合いを始めてどうぞ。
それからもうしばらくすると、TKD兄貴の調子がいい感じに戻ってきましたね。これならモジャモジャ相手にいい戦いをしつつ、安定して勝つことが出来るため、怪我の心配をせずに放っておくことができますね。
キサラ隊によるTKD兄貴の脱会リンチと、新白連合の発足お披露目会は日時が決まっていますので、そこまでの数日間はホモくんも琳お姉さんと過ごしましょう。
ちなみにこの頃のケンイチですが、水沼くんを助けたりカニ頭と戦ったり孤島に拉致されたりと非常に忙しくしていますね。原作を忘れた兄貴は五巻~六巻くらいを読み返してどうぞ。
それから、この時期にラグナレク八拳豪が一堂に会し、キサラ、ハーミット、ロキの三人が不良五十人を制圧するイベントも発生しますので、八拳豪に用がある兄貴は夜中の高架下まで出向いてどうぞ。
さて、TKD兄貴の脱会リンチの日取りですが、本作に慣れていない兄貴は『ケンイチがモジャモジャを倒したことを触れ回っている新聞(新島作)』を目印にすると良いでしょう。
これはケンイチが不意打ちでモジャモジャを倒した事実を新島が誇張し、吹聴するために作ったやつですね。
その日からケンイチが技の修行を始め、直後にTKD兄貴が待ち伏せされて脱会リンチが行われます。
この脱会リンチの要注意点なのですが、発生日時が決まっているため原作準拠の結果が確定しているイベントと勘違いする兄貴がいます。しかしそれは誤りで、大筋こそ変わらないものの、極稀にケンイチくんの到着が遅れてTKD兄貴と宇喜田兄貴が重症を負うパターンもあるんですよね。
怪我は岬越寺先生が治してくれますが、ここで数週間離脱されると育成計画が完全に崩壊し、作中終盤まで立て直せない可能性があるので、きっちり面倒を見てあげましょう。
はい、新島新聞が配られていますね。
もうすぐ脱会リンチが発生しますので、TKD兄貴が岬越寺先生のところへ通う診療日には、必ず梁山泊からTKD兄貴の家の途中にある高架下へ行きましょう。
来ましたね。TKD兄貴です。
高架下付近の路地を通りがかったTKD兄貴を、キサラ姉貴や投げの宇喜田兄貴、蹴りの小林(?)を含めた大量のモブが取り囲みます。
そして、我らが宇喜田兄貴がキサラ隊とラグナレクの脱退を宣言し、TKD兄貴と共闘すると宣言したらあっちは戦闘開始です。ああ^~やっぱり男同士の友情♂は最高なんじゃ^~
あ、たった今キサラ姉貴が男同士の友情♂を嘲る発言をしましたね。ゆ゛る゛さ゛ん゛! あとで覚えていろ(ホモの怨念
乱入するタイミングですが、どうせならTKD兄貴と宇喜田兄貴に雑魚を狩らせて、経験値を稼がせた後にしましょう。
どうせキサラ姉貴は手下が一定数蹴散らされるまで動きません。安心して見ていましょう。蹴りの小判鮫(?)は初手で宇喜田に塀の向こう側まで投げ飛ばされているため、しばらく帰ってきません。
あ、動き出したキサラ姉貴に、宇喜田兄貴が一撃でやられてしまいました。
続くTKD兄貴が応戦しますが、すぐにやられ―――おっ、原作よりずっと善戦していますねぇ! やはりホモ式友情♂トレーニングの成果が出てるんやなって。
結局、TKD兄貴は原作と同じく脳天に踵落としをもらってダウンしてしまいましたが、なんとキサラ姉貴に二発入れましたねぇ! これって……勲章ですよ?
というか、原作で一発も入れられなかったくせに、よく両腕だと八拳豪級とか言われてましたね兄貴。
さて、ホモくんの出番はここからです。
キサラ姉貴にTKD兄貴がやられた直後、蹴りの近藤(?)が戻ってきて、三下らしくキサラ姉貴に許可を取ってから雑魚と一緒になってリンチを始めます。
ケンイチ達の到着はここからしばらく時間がかかるのですが、到着が遅れたり、リンチの攻撃でクリティカル判定が出たりするとTKD兄貴や宇喜田兄貴が大怪我を負ってしまう可能性があります。
こんなところで新白連合の中核に大怪我を負わされてはたまったものではありませんので、ホモくんが出て行ってケンイチが来るまで時間を稼ぎましょう。なお、絶対にキサラ姉貴を倒してしまってはいけません。
キサラ姉貴はここで美羽姉貴と戦い、敗北します。
それによる二人の因縁やケンイチとの戦い(?)によりキサラ姉貴がラグナレクを脱退し、新白連合との同盟の流れ繋がっていきますので、この原作イベントからわざわざ外れる意味はありません。
なのでキサラ姉貴を倒さずに置いておく必要があるんですね。
では戦闘開始です。はい、よーいスタート。
まずは投げられた場所から戻ってきて、塀を乗り越えようとする蹴りの小久保(?)を倒します。
そしてホモくんが塀を乗り越え、鉄火場の中央に降り立つと周囲の雑魚を片付けて回りましょう。
ホモくんは辻隊を壊滅させた謎の男としてキサラに知られていますが、不良狩りとは認識されていません。不良狩りをしていた時に正体を隠していたのが功を奏しましたね。
はい、雑魚が粗方片付いたら、あとはキサラ姉貴と適当に組手をするだけです。フレイヤ戦前のキサラ姉貴は八拳豪最弱候補まであるので、適当に相手しておきましょう。
なんかやたらと攻めがきつい気がしますね。普段は攻撃ばかりしているホモくんですので、ちょうど良い制空圏の練習になります。集中力が来るまでにケンイチくんきて、どうぞ。
……はやく! きて! どうぞ!(集中力デバフ発生
あ、やっと登場しましたね。ヒーローは遅れてやってくるとナ○ト兄貴も言っていましたが、どうせならもっと早く来てどうぞ。
素早く離脱してキサラ姉貴のヘイトを押し付け、女性と戦えないケンイチくんの代わりに美羽姉貴と戦ってもらいます。
そこに新白連合もやってきましたね。あーもうめちゃくちゃだよ。
はい、勝ちました。戦闘不能になったキサラ姉貴を白鳥ら残党が抱え、さっさと逃げていきます。
我らが新島総督はご機嫌で高笑いをかましていますね。いいぞもっとやれ。
いよいよ新白連合が発足しましたが、長くなってきたので今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
ボクは親友を助けるために全てを失った。
プロボクサーとしての栄光への道も、そしてこの黄金の左もだ。
脱会リンチがあったら呼んでくれと言っていたが、そんなボクが兼一君を呼べるわけがない。
宇喜田の助けも得て必死に抵抗はしたが、結局、力及ばず負けてしまった。
膝を突き、制裁を覚悟したその時だ。
塀の向こう側から突然現れた彼は、ボクシング部の人達を倒した時とは比にならない苛烈さでラグナレクの下っ端どもを薙ぎ払っていった。
思えば、基樹君は最初から変な奴だった。
ラグナレクの辻隊から兼一君を助け出し、逃げようとしたときのことだった。あの時も突然乱入してきては、一気に戦いの流れを変えてしまったのだ。
共に辻隊を打ち破ると、何の理由も告げず、さっさと立ち去ってしまったのだ。
そして次の日には、ボクシング部の部室の前でボクを待ち構え、一緒に武術の稽古をしないかと持ちかけてきた。その意図が掴めずに一度断ると、なんと今度はボクシング部のみんなにケンカを売り、しかも瞬く間にみんなを倒してしまった。
何の理由があるのかわからないが、強くなる手伝いをしてくれるというなら信じてみてもいいかもしれない。
ボクは彼のまっすぐな瞳に賭けて、その手を取ることにした。
彼との合同練習は中々にハードなものだった(それでも彼は、自身の師匠とやるよりよほど楽だと言っていた)が、ボクはどんどん全盛期の頃に身体が戻っていくのを感じていた。
そして時折、彼が自身の練習のためと言いながら、興味深い技を披露してくれた。
そう、たった今、キサラちゃんの蹴りをことごとく防いでいるあの技だ。
何故か腹を立てているキサラちゃんがどれだけ苛烈に攻め立てようとも、その全ての蹴りを正確に弾き、捌き、躱していく。
まるで自身に近付くものを全て打ち落とすかのようなその技こそが、次にボクが目指すものだと確信した。
……今度は、ボクの方から申し込まなければならない。
彼ともう一度練習をして、あの技を教えてもらうために。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(新白連合発足)~
今回は短めですが、次回はかなり長くなりそうなのでお兄さん許して!
なお明日投稿できるとは言っていない。
TKD兄貴を強化していくRTAはーじまーるよー。
前回はキサラ姉貴の脱会リンチからTKD兄貴と宇喜田兄貴を救い出したところまででしたね。
その際にラグナレクに喧嘩を売った新島達の新白連合ですが、ホモくんを新白連合の一員として触れ回ろうとしています。もしやってしまうと、龍斗にタゲられているホモくんを狙って一瞬で新白連合が潰されますので、絶対にやめさせましょう(2敗)
幸いにも新島はホモくんが不良狩りであり、第一拳豪や第二拳豪を倒したことを知っていますので、正直に話せばビビり倒して話さずにいてくれます。
これでラグナレクとしては、TKD兄貴や宇喜田兄貴を擁する新白連合がキサラ隊の脱会リンチを妨害したという認識になるので、ほぼ原作通りの流れを守ることができますね。原作から離れるとガバるってそれ一番言われてるから。
脱会の阻止というちょうど良い区切りもあったため、合同練習の終わりを正式にTKD兄貴に伝えましょう。
はい、伝えまし―――は? 制空圏を教えろ?
お、おかしいですねぇ。どちらにせよ、この先モジャモジャとの殴り合いで成長したTKD兄貴が、破壊神に弟子入りするまでの間に教えてあげようと思っていた技術ですが……まさかこのタイミングで、しかも向こうから提案してくるとは思ってもいませんでした。
もしかすると、キサラ姉貴戦で制空圏を見せたのがキーになったのかもしれません。チャートにちゃーんと書き加えておきましょう(鉄板激ウマギャグ
まあいいでしょう。後で教えるのもすぐに教えるのも大して変わらないでしょうからへーきへーき!
琳お姉さんから教わったものをそのまま、TKD兄貴に叩き込んであげましょう。
さて、ここからは(ケンちゃん以外には)大したイベントも起きないため、昼は学校、夕はTKD兄貴、夜は琳お姉さんと濃密(意味深)な時間を過ごしていきましょう。ではいつもの倍速です―――超スピード!?
この倍速の間、ケンちゃんにはまたも様々な試練がありますね。
キサラ戦(ひたすら耐えるだけ)や八拳豪のハーミット戦(一回目)、山篭りでの修行・組手に横浜中華街での抗争と、ついこの間までただのいじめられっ子だったとは思えないラインナップですね。
これらはケンちゃんの肉体的にも技術的にも、そして精神的にも欠かせないイベントですので、ホモくんはTKD兄貴を鍛えるくらいしかやることが―――だからなんで等速に戻るんですかねぇ!!!!!!
ファッ!? ハーミット!?
お前この時期は兼一がどこで武術を教わっているかを嗅ぎまわって、新島のとこ行くんとちゃうんかい!!!
……えー、会話パートをスキップする最中、攻略Wikiにて原因を発見致しました。
すっかり忘れていましたが、先日の脱会リンチはハーミットが立会人となっており、最初から最後まで監視しています。
その時に、中国武術系の達人から教えを受けている主人公が戦って技を見せた場合、ハーミットに目を付けられてしまうみたいですね。
しかもよくよく考えれば、あの時ケンイチの獲物まで全部ホモくんが倒してしまっていたため、まだケンイチに目がいっていません。
つまりこれ、ホモくんがハーミットのヘイトを一手に引き受けちゃってますねぇ……。
幸いにも、後日演劇部に絡む不良をケンイチが撃退するイベントで、ケンイチが達人に教えを受けていると気づくはずなので、あの二人の対決イベントが無くなったりはしないでしょうが……問題はまさに今発生しているタイムロスですねぇ!
ハーミットはこの時点で、幹部以外のYOMIのメンバーに近い実力を備えており、この後に控える兼一戦(一回目)の後に鍛えて以降は、上記YOMIのメンバーと同等の実力を有します。
原作を読み返す度に思いますが、ハーミットの負傷込みとはいえこの時点のケンちゃんがよく勝てましたねぇ……。
えー、半分ほど現実から逃げていましたが、こうなったら間違いなくハーミットは勝負を挑んできますね。
目的としては、自身の師である馬槍月を探すためであり、中国拳法系の武術を使うホモくんの拳が馬槍月に授かったものかを直接確認するために殴り合うんですねぇ。
ハーミット戦ですが、制空圏を使い慣れていない状態で下手に防御をしてはいけません。
攻撃の虚実を混ぜるのが上手く、制空圏の自動防御を用いなければ防ぎきれないのですが、それも中途半端なものだと威力と手数でぶち抜かれます。この虚実を混ぜた攻撃ですが、あのバーサーカーですら対処しきれませんでしたので要注意ですね。
また、中遠距離では攻撃特化の劈掛拳を使用してくるのですが、鉄板を凹ませるほどの威力を出してくるので要注意です。
接近戦になるとそれ用の八極拳に切り替えて対処してきますが、まだそっちと戦う方がいくらかマシですね。
それでは戦闘開始です。はい、よーいスタート。
今回はハーミットから、師について問われるまでのイベント戦闘みたいなものなので、倒しきらなくても構いません。というか倒してはいけません。
ですが下手に防御に回ると沈められかねないため、やはりいつも通りの先手必殺でかかります。
……はい、しばらく殴り合っていると、ハーミットから師について問われましたね。
ここで突っぱねると戦闘続行となり、倒すか倒されるかするまで終わらなくなってしまうので、正直に話します。
そしてホモくんの話を聞いたハーミットが、また後日師に会わせろと言ってくるので了承し、この日はお開きにしましょう。
ハーミットの厄介なところとしては、彼に勝っても負けても少なからず成長しやがる点にあります。下手に勝敗がつくまで戦ってしまうと、強化が入ってこの後のケンちゃんがヤバいんですよね。
なので、ここはホモくんの経験値を諦めてでも安定進行を取ります。だから倒さずに和解する必要があったんですねぇ。
後日、約束通りハーミットこと谷本くんが琳お姉さんの家にやって来ました。
演劇部イベントも始まって忙しいでしょうに、やはり師匠である馬槍月のこととなると真剣さが違いますねぇ。そんな彼には悪いのですが、いくら事実上引退状態の闇人である琳お姉さんでも、休止中の一影九拳の居場所まで知っているわけがありませんね。
万が一にも避けたいのは、谷本くんがDオブDの前に馬槍月と出会ってしまうことです。馬槍月により谷本くんがかなり強化されてしまう他、DオブD終盤の流れまで変わってしまうためチャートが崩壊しかねません。
谷本くんが馬槍月の居場所を問いますが、先ほど話した通りさすがの琳お姉さんでも知らな―――え? 心当たりがある?
で、でも流石に正確な場所までは―――え? 数日中にわかるだろうからまた来い?
……ど゛う゛し゛て゛な゛ん゛だ゛よ゛お゛お゛ぉ゛お゛!゛!゛!゛ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛!゛!゛!゛!゛(藤原竜也並みの感想
チャートこわれちゃ^~↑う(精神崩壊
チャートが崩壊する音が聞こえたので、今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
「答えろ! 貴様の師は馬槍月ではないな!?」
「誰だよそれ知らないって!」
鉾崎基樹と実際に仕合ってわかったが、こいつの武術は詠春拳を元にした別のものだ。たしか、截拳道とかいう、昔の映画スターが広めていた武術のはずだ。
答えを聞いた途端に、俺の興味は鉾崎から失われていった。
しかし、こいつの師父は別だ。
この間の、キサラとかいう新人の隊による脱会リンチで、こいつは制空圏を使ってみせた。ラグナレクでも第一拳豪や俺(とは言ってもほとんど修練を積んでおらず、実戦で使うことはないが)くらいしか使えないであろう制空圏を、よりによって大した才を感じないこいつが、だ。
そして先ほどの猛烈な攻めだ。これほど使えるヤツは八拳豪にだってそうはおらず、あの叶翔がリーダーをしているというYOMIとだっていい勝負をするほどかもしれない。
素人がそこらの三下に教わってそんな境地にたどり着けるわけがない。
鉾崎が何処ぞかの達人に教えを受けているのは明白だった。俺はその達人に用がある。
「おい、お前の師に俺を会わせろ」
もしできねぇってんならと、再び構えを取りつつ脅しをかけるが、鉾崎は呆気にとられるほどあっさりと了承した。
指定された日、件の達人の家を訪ねていく。
やたらと攻撃的な武術を教えているというイメージからか勝手に男だと思い込んでいたが、鉾崎の師は女だった。これで昔からずっと鉾崎を指導していたというのだから、若くして達人になった部類だろう。
弟子はこんなのでも師である達人は偉大だ。敬意を込めて抱拳礼をし、あちらも返礼する。ちなみに鉾崎もおずおずと抱拳礼をしてきた。てめぇはどうでもいい。
あまり綺麗とは言えない居間に通され、向かい合って席に着く。部屋の隅には二人分の衣服を掛けてあるコートラックがあった。
ここに来るまでにさらっと言っていたが、こいつはこんなのと一緒に暮らしているのか?
……どうでもいいことだが。
茶請けとコーヒーを出されるが、あまり長居をするつもりはなかった。
単刀直入に師である馬槍月の名を出すと、望外の回答が得られた。
―――それなら心当たりがあるから、また来な。
どんな
改めて于丹琳に敬意を表し、立ち上がって抱拳礼をしつつ頭を下げる。
そういえば今日、表の顔で騙して近づき白浜の拳を間近で見たが、あの拳筋はどこか我が師・馬槍月の色を感じさせた。
そのうち仕合い、直接確かめようと思っていたが、そんなことは後回しだ。とりあえずは表の顔のまま、友情ごっこを続けてやればいいさ。
まずは師を見つけ出すことが重要だ。気に入らねぇヤツらを片端から潰していくのは、その後でいい。
―――――――
―――――
―――
今日、基樹が初めて友達を連れてきた。
弟子が連れてきた友達を笑顔で、しかし威厳を損なわないよう気を付けつつ出迎える。何せ中々に武術をやり込んでいるらしいのだ。この子の師として、恥ずかしいことはできない。
谷本とかいうこの若者は、慣れた様子で抱拳礼をして見せた。なるほど、この一挙手一投足だけでわかるが、武術をやり込んでいると言った弟子の目に狂いはなかった。
買ってきておいた茶請けとコーヒーを出すと、谷本は単刀直入に馬槍月について尋ねてきた。
まさかこの年頃の若者から(代理を立てて休止しているとはいえ)一影九拳の名を聞かされると思っていなかったもんだから、かなり驚かされた。しかも、この若者がかの拳豪鬼神、馬槍月の弟子だというから尚更だ。
実は最近、基樹の成長のためにある男と連絡を取り合っていたアタシは、馬槍月の居場所に心当たりがあった。きっと、あの男に聞けばわかるだろう。
心当たりがあるからまた来いと告げると、谷本の目が大きく見開かれた。きっと、長い間探していたんだろう。何故だかアタシは、初対面の若者の願いを叶えてやろうとしていた。
……師弟とは、やはり一緒にいてこそだと思うから。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(横浜、再び)~
一日空いてしまった上、明日も諸用で全く書けません……お兄さん許して!
(アンケートはただのお遊びなので深い意味は)ないです。
ガバがガバを呼ぶRTAはーじまーるよー
前回はホモくんがハーミットに襲われ、あろうことかチャート崩壊の要因である馬槍月の情報を教える結果になってしまったところでしたね。なんで琳お姉さんがこの時期の馬槍月のことを知ってるんや……Wikiにそんな記述なかったぞ……。
し、しかし、まだチャートが崩壊したと決まったわけではないので、RTA続行です。ホモは不屈、はっきりわかんだね。
あ、さっそくよろしくない影響が現れました。
今日は荒涼高校演劇部の発表会の日でしたが、ハーミットによるケンイチ襲撃が発生しませんでしたねぇ!
美羽さんの演劇部イベントやキサラ姉貴の襲撃阻止は発生していたため、ケンイチと谷本くんの交流は続いているはずなのですが……。
本来ならばここで一戦を交え、あの二人は因縁を作ってイキます。ここで戦ってくれないとハーミットが鍛え直しに行きませんし、ケンイチの経験値も不足してしまいます。最悪の場合、ハーミットが活人拳側に与さず、久遠の落日戦で詰む可能性がありますねぇ!
もしもラグナレク編最終盤でハーミットが姿を現さなかった場合、彼のアライメントが殺人拳に寄りすぎたと判断してリセットです。
そして、琳お姉さんを通じて情報を与えてしまった馬槍月と早期に再会し、なおかつケンイチとの戦闘が二回発生しないと、アライメントが完全に殺人拳に堕ちます(絶望
原作通りだと、次はケンイチの山篭り修行・組手ですね。このイベントは……無事発生したようです。しかし、問題はこの次です。
次は横浜抗争イベントになるのですが、ここで馬剣星と馬槍月が激突するんですねぇ。これさえ発生してしまえば、馬槍月はしばらく生死不明になるのでいくら谷本くんに情報が渡ってもこの師弟の再会はDオブDまで有り得ません。
つまり、それまでの間に、馬槍月の情報を仕入れた琳お姉さんの元に谷本くんが来なければ万事解決で―――
―――あああああ来やがったあああああああああもうやだああああああああ!!!
よりによって、横浜抗争イベントを翌日に控えた日に谷本くんがやってきて、馬槍月は横浜中華街で用心棒をしていると琳お姉さんから教えられましたね。
こんなRTA今度こそここで終わりや! 閉廷! 解散! ご視聴ありがとうございました! 次回作をお楽しみに!
いやでも……せっかく良い師匠見つけてるし……ホモくんいい感じに育ってるし……Wikiにあんまり載ってない琳お姉さんの情報収集にもなってるし……(ブツブツ
……全てを挽回するオリチャーを思いつきました!
いくらか賭けをすることになりますが、ここまできたら背に腹は代えられません。
それでは行きましょう。いざ鎌倉!
はい、ちょっと友達と遊んでくると、当たらずも遠からずな言い訳をして琳お姉さんの家を抜け出し、横浜へやって来ました。
この夜、横浜は地獄ですね。
何せ、梁山泊の馬剣星と一影九拳の馬槍月という、特A級の達人同士がぶつかる人外魔境の地となります。
原作では序盤だったため描写が控えめ……もとい何故かあまり激しくなかった達人戦でしたが、本作はゲーム化にあたり全力で馬兄弟が激突するよう改変されました。そういう難易度が上がる改変しなくていいから(良心
また、馬槍月が中華街にいると聞いた谷本くんも間違いなく現れますね。現れないなら現れないで馬槍月と出会う心配がなくて良いんですが、そうは問屋が卸さないでしょう。
さて、まずはケンイチか谷本くんを見つけましょう。どちらも馬槍月を探しているので、どちらかを見つけておけばそのうちもう一方と出会えるでしょう。
そしてここで『ほ(HO)んらいの場所で戦えなかったのなら、も(M)っと良いシチュエーションでお(O)っぱじめればいいじゃない作戦』、略して
本来のイベント戦闘が発生しなかったのなら、こちらで代わりの戦いの場を整えてあげればいいんですねぇ。なお上手くいかなかったら最悪死ぬ模様。
さっそく二人のうちどちらかを捜してイキましょう。
あ、いましたね。あのピンク髪ツインテールは……おファッ!?
えー、雷薙ちゃんによると、どうやらまたホモくんとの組手のために来日していたようです。そして用事があるという同行者と別れて一人で時間を潰していたところ、偶然ホモくんと出会ったようですね。
ホモくんの携帯電話にも連絡を入れてくれていたようですが、そんなの知らな―――あ、かなり前にメール来てました(ガバ
何やら、琳お姉さんがまた組手を提案し、今回は別件で日本に来ているという更なるゲストも呼んであるとのことです。はえーすっごい(ガバ
人を捜していると言うと、二つ返事でOKしてくれましたね。走者の必死さが伝わっていない、お散歩気分の雷薙ちゃんと一緒に夜の中華街を探索します。
え?
え? 今度はあの雑貨屋さんを見てみたい? 遅延行為やめてください(震え声
えー、予想外の雷薙ちゃん合流で時間を取られてしまいましたが、やっとケンイチと蓮華ちゃんを見つけましたね。すでにマフィアの下っ端を締め上げながら歩いているので、ちょうど槍月がいるマフィアのアジトへ向かっているところのようです。
ぶどう飴を食べている最中のため大人しい雷薙ちゃんを連れ、こっそりと尾行しましょう。
はい、アジトに到着しましたね。マフィアの下っ端は蓮華ちゃんが片っ端から倒してくれるので、ホモくんと雷薙ちゃんは堂々と後から入っていきましょう。
ケンイチと蓮華ちゃんが最上階に到着すると、蓮華ちゃんの気を馬剣星のものと勘違いした馬槍月が壁を破って現れます。酒ばっか飲んでるから間違うんだよアル中!
……心なしか試走の時とは出現位置が違うような気がするんですがそれは。
そして破られた壁の向こうには、
なんでリカバリーしようとしたらどんどん不確定要素が増えていくんですか!!!!!! チャートこわるる^~お兄さん許して!(精神崩壊
闇の達人達がこちらに気づき、その視線でケンイチと蓮華ちゃんもこちらに気づきますね。
雷薙ちゃんが魯慈正達に抱拳礼をすると、その様子を見た蓮華ちゃんが雷薙ちゃんやホモくんのことを馬槍月達と同じような裏社会の人間であると断定して喧嘩を売り、知り合いであるホモくんが裏社会の人間だと聞かされたケンイチくんが混乱していますね。あーもうめちゃくちゃだよ。
えー、どうやら雷薙ちゃんの同行者とは魯慈正と趙円臣のようですね。YOMIや闇の繋がりがあるとはいえ、なんでこの時期の横浜に集まってくるんですかね(震え声
トラブルメーカー蓮華ちゃんが動き出そうとした瞬間、窓が割れて何者かが乱入して来ましたね。
この登場の仕方は馬剣星師父でしょう。原作より少し早い登場かと思いますが、これだけガバが頻発していたら何が起こっても―――おファッ!? ファーミットもといハーミット!? お前ここ雑居ビルの六階やぞ弟子級は階段で上がってこいや!!!
ちなみにハーミットこと谷本くん、もといなっつんはいつものフードを目深に被った格好をしていますね。お気に入りなんでしょうか、あれ。
なっつんが馬槍月に話しかけますが、闇陣営に囲まれて自棄を起こした蓮華ちゃんが最もヘイトが高い馬槍月に襲い掛かります。すると、何年も探していた師父との話を邪魔されたなっつんがブチ切れて蓮華ちゃんに殴りかかり、そこに蓮華ちゃんを庇ってケンイチくんが割って入りますね。
予想外のことが続いていますが、とりあえず主目的である二人の戦闘が始まりました。この戦いを邪魔されないよう、気をつけておきましょう。あと、まだぶどう飴を食べながら観戦している雷薙ちゃんはもっと趙円臣くんを見習って、どうぞ。
そして尚も馬槍月に食ってかかる蓮華ちゃんの前に、趙円臣が立ちはだかりました。クソ真面目な武人肌の趙円臣くんは、この状況に文句や疑問の一つも言わずに露払いに努めています。しかし、彼はクソ真面目にも程がある殺人拳側の人間なので、こういう死合の場では本当に死ぬまで殴り合うことがあります。
蓮華ちゃんもYOMI並みの実力者ですが、乱数次第では敗北し、死亡ないし再起不能になってしまう可能性があります。蓮華ちゃんもこれからの活人拳に欠かせない人材なので、万が一を考えてホモくんが代わりましょう。(短時間だけなら)全力でやればヘーキヘーキ!
蓮華ちゃんを相手をするよう雷薙ちゃんにお願いし、趙円臣に挑みます。彼はなっつんと同じ劈掛拳の使い手で、全てにおいて彼を一段上回る猛者です。絶対に油断せず、最初から全力をもって当たりましょう。
あちらはあちらで、お願いした通りに雷薙ちゃんが蓮華ちゃんの足止めを始めてくれましたね。
しばらくすると、今度は我らが馬剣星師父が乱入してきて、兄である馬槍月と死合を始めました。
魯慈正は静観の構えですね。本作も原作と同様に、闇に堕ちたとしても武人の礼節を守る達人は多く、他の達人が戦っているところや弟子の戦いに割って入るような武人のクズはあまりいませんね。
……はい、決着がつきました。原作通り、馬剣星師父とケンちゃんが勝利を収めましたね。こちらも戦う理由が無くなったので、戦闘を中断しましょう。
辛勝だったとはいえ無事にケンちゃんが勝利してくれたことで、きっと今後のイベントフラグも無事に立ったと思いますたぶん(希望的観測
そういえば、どういう訳だか原作にあったマフィアによるビル爆破イベントはありませんでした。まあそんなもん誤差だよ誤―――あ、ホモくんが外を見下ろすと、琳師父が手を振っていますね。とりあえずこちらも手を振り返しておきましょう。
勝利したとはいえ馬師父は消耗しているようで、ケンちゃんと蓮華ちゃん、それからホモくんを抱えたりぶら下げたりして離脱していきます―――ってホモくんも!? 馬師父、男の子にまで興味あったんですか!?
魯慈正は、一影九拳の座を託した元である馬槍月の意思を無視してまで追うつもりはないらしく、弟子ともども大人しくしています。そして連れ去られるホモくんの姿を見た琳師父だけ追ってきます。雷薙ちゃんも追ってこようとしたみたいですが、さすがに達人級には着いてこれませんね。
……これまずい……まずくない?
長くなってきましたので今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
二、三年に一度の恒例行事となったモトキとの組手のため、私は師父の仕事に同伴して日本に来ていた。
今回は同じく日本に用事があるという、一影九拳の魯慈正様とその弟子・趙円臣も一緒に来ている。師父が仕事に出ている間、横浜に行くという彼らと一緒にいるよう言われたが、席を外すよう言われ私は独りで街を彷徨いていた。その時だ、彼の姿を見つけたのは。
「モトキー!」
「え?
手を振って呼びかけると、モトキは振り返って私が教えた中国様式の私のあだ名を呼ぶ。
仕事の報酬で購入した携帯電話でメールや電話をしているが、こうして会うのは久しぶりだ。成長期の男の子らしく、以前会った時より一回り大きくなっている。あの美人な師匠の元、しっかり功夫も積んでいるようだ。
……この間までは私と同じくらいの上背だったのに、男の子ってこんなに一気に成長するんだ。
話しながら夜の街を歩く。どうやら彼はまた組手をやるということを聞かされていなかったらしく、どうして私がここにいるのか不思議なようだった。
今回は私や特別ゲスト(あの一影九拳の弟子、趙円臣のことだ)との組手があることを教えてあげると、モトキは「琳姉ちゃん、そういうこといっつも言い忘れるかんなー」とかなんとか、口を尖らせてボヤいていた。
友達が相変わらず師父と仲が良いようで思わず微笑むが、同時に何故か……少しだけ複雑だった。
どうやら彼は友達(?)を捜してここまで来たらしい。
独りで暇を持て余していた私は、その人探しを手伝いがてらモトキと一緒に街をぶらつくことにした。
「なにここ! すっごく綺麗だの!」
「はえーすっごいねー……谷本くんも白浜くんもいないなぁ……」
中華街の一角に現れた門をくぐると、その先には石段と八角形の廟堂があった。隣にいる私のことはそっちのけで探し人をしているモトキに少しムッとしたが、目の前の光景に、そんなことはすぐに頭の片隅に追いやられた。
門から廟堂へ向けて並んで吊るされている赤い提灯が宵闇に光を放ち、幻想的な雰囲気を醸し出している。中国様式の廟堂が赤く照らし出され、得も言えぬ美しさがあった。
後で知ったが、ここは
……道理で、恋人の姿がここだけやけに多いと思ったのは、そういうことだったらしい。
この時はここがどういう場所かよくわからず、さっさと通り抜けてしまったが……どうせなら、もう少し一緒に見て回れば良かったかな。
その後、あんまんという日本式の豆沙包子やぶどう飴というお菓子を食べながら歩いていると、モトキが探し人を見つけたようだ。
白浜という名前らしいその日本人は、やけに丈が短い
中華系マフィアと思しき男を締め上げて、何処かへ案内させているようだ。もし何かあっても、モトキと私の二人がいればきっと大丈夫だろう。私は少しだけ気を引き締めて(とは言っても、モトキが買ってくれたこのお菓子は最後まで食べるつもりでいた)、彼らを尾行するモトキに着いていくことにした。
―――――――
―――――
―――
「教えてくれ! いったいどこまでが演技なんだ! 君と僕は友達になったんじゃないのか!?」
「全部だよマヌケ! 初めから全部ウソさ!」
何やら問答をしながら死合っている谷本と呼ばれた馬槍月の弟子と、白浜と呼ばれた優男を眺めていたが、どうもそんな暇は無くなったらしい。
あらゆる中国拳法の達人・馬剣星の娘である馬蓮華が、私と同じ弟子級の身にも拘らず、不遜にもかの拳豪鬼神・馬槍月老師に攻めてかかる。我が老師の古くからの友であるという拳豪鬼神への狼藉を止めるべく、私はそんな無鉄砲な馬連華に打ちかかる。
すると、どういう訳だろうか。李雷薙と共に現れた男が、私の目の前に立ち塞がった。
たしか、鉾崎基樹という名だったか。
事実上引退状態にある闇人の弟子という触れ込みの彼が、何故活人拳側である馬連華の肩を持つのか、この時の私には皆目見当が付かなかった。
しかし、理由はどうあれ死合の場で勝負を挑まれたのだ。我が老師や地躺拳の李天門老師達の知己の弟子とはいえ、加減する気は毛頭ない。
鉾崎の拳は、少々というには些か苛烈すぎるものだった。
独特の歩法で瞬く間に間合いを詰めた鉾崎は、八極拳の一手である裡門頂肘でもって打ち込んでくる。私も劈掛拳と共に八極拳を修める途上の身であるが、その一撃からかなりの功夫を感じた。彼も私と同じく、愚直な鍛錬を積み重ねた人間なのだということを肌で感じ取る。
非常に苛烈な攻め手の最中にこちらから打ち込むと、こちらの拳の機先を制し、勢いを殺したかと思えば即座にカウンターを打ち込んでくる。
攻防一体の見事な拳だが、それは未だ完成の途上にあるらしい。受けから反撃までの動作に、若干だが不慣れな色がある。常人には一切わからぬ程ではあろうが、我らほどの拳士同士の戦いでは、それは隙となる。
その隙を突いて攻勢に転じると、鉾崎は一時距離を取り、制空圏を張ってこちらを迎え撃ったかと思えばまたすぐに攻勢に転じようと強引に拳を押してくる。
どうやら防御は得意ではないらしいが、真の武術たる殺人拳らしい、いい拳だった。死合の最中にも拘わらず、私は思わず感心していた。
しばらくすると、また別の窓からあらゆる中国拳法の達人と名高い武人にして、我らが最大の敵である梁山泊の豪傑が一人、馬剣星が飛び込んできた。
そして馬槍月と打ち合うと、たった一度の拳の交叉でこの階全ての窓が弾けとんだ。
そうしてこのフロア中を戦いの余波で崩していくが、こちらもそんなことは意にも介さず、目の前の相手と全力をもってぶつかり合う。
唐突に、鉾崎が動きを止めた。どうやらあちらの決着がついたらしい。こちらの決着をつけられなかったのが残念ではあるが、構えを解いた
そして、あちらではあろう事か馬槍月老師とその弟子の谷本が、馬剣星とその弟子である白浜に敗北していた。
この世で最強の拳士たる一影九拳の一人、拳豪鬼神が敗れるとは夢にも思っていなかったが、目の前のその光景が現実だった。
その拳豪鬼神を打ち破った馬剣星といい、その弟子の白浜という男や目の前の優れた拳士といい、世の中には私が知らないだけでまだ見ぬ拳士が大勢いるものだと実感させられる。
私も、白浜とも拳を交えてみたかったが、どうやら彼は立っているのもやっとという有様だ。
そんな彼に打ちかかって良いものか逡巡した刹那、馬剣星が娘と弟子、そして何故か鉾崎を攫ってビルを飛び出していった。まさか活人拳たるあの男が、よりにもよって弟子級の者を攫うとは思ってもみなかった。
李雷薙と共に私も飛び出そうとしたが、我が老師共々、馬槍月老師に制止された。
彼の身は心配ではあるが、活人拳が相手ならば命までは取られないだろう。それに、老師が動かないという判断を下した以上、私が動くわけにもいかない。
きっと大丈夫であろうが……もし無事なら、また死合ってみたいものだ。
―――――――
―――――
―――
「基樹ぃぃいいい!」
ビルの屋上から屋上へと飛び移る馬剣星を、アタシは必死に追いかける。よりによって相手は
追いついてからどうしようなどとは、頭にもなかった。この身体が許す限りの速度で、ただただ足を動かし続ける。
発端は、あの子が嘘をついてまで夜の横浜に来たところまで遡る。
ちょっと友達と遊んでくると言った基樹だが、あいつは嘘をつくときに後頭部を掻く癖がある。その癖を見て取ったアタシは、家を出た基樹をこっそりと尾行することにした。
というのも、今の横浜には一影九拳の代理を務めている魯慈正や、本来の九拳である拳豪鬼神、それに李天門までいると聞いている。故に、何が起こってもおかしく無い。
それに、馬槍月が横浜にいると伝えた谷本に関係することであの子が横浜へ向かったのは明白だった。
中華街へと来た基樹は、李天門の娘である雷薙と出会った。
二人で楽しそうに夜の中華街を歩く姿は微笑ましかったが、縁結びの場とかいう横浜媽祖廟に入っていったときには何故だかそわそわするような、不思議な感情が胸中に湧いて出た。
そして、事件が起こったのはマフィアのアジトと思しき場所にあの子達が入っていって、少しした頃だ。
基樹の友達の谷本が、屋上の淵に手をかけて最上階の窓を蹴破って中に飛び込んでいく。その元気な姿に感心したのも束の間、反対のビルの上から強い気を感じた。見上げてみると、そこにはあらゆる中国拳法の達人と謳われる馬剣星の姿があった。
そして馬剣星が最上階に飛び込んでいった直後、その階の窓が片端から弾け飛び、壁の一部が崩れ落ちた。
あの様子では、馬槍月か魯慈正のどちらかとやり合っているだろう。
アタシもすぐに基樹の元へと駆けつけようかと思ったが、そうもいかなくなった。
上階から逃げるようにして駆け下りてきた腐れマフィアどもが、あろう事かビルを爆破しようと一階部分に爆弾や燃料を積み上げ始めたのだ。
よりによってアタシの愛弟子がいるビルに、だ。冗談じゃない。
マフィアどもの間に飛び込み、瞬く間に制圧していく。
連中が銃やら剣やらを持ち出してきたが、素人共が使う武器など何ら脅威にはならなかった。
そうして制圧し、外に出て最上階を見上げてみたら、窓から見下ろしてくる基樹と目が合った。
試しに手を振ってみると、あちらも笑顔で手を振り返してくる。まったく、可愛いやつめ。
そう、こちらも笑顔を浮かべた瞬間だ。
突如基樹の身体が何者かに持ち上げられ、猛スピードで隣のビルへと飛び出していった。
こうしてアタシは、梁山泊の豪傑が一人を追い、夜の横浜を駆けることとなった。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(誘拐事件)~
そして次の休日が待ち遠しいので初投稿です。
お遊びアンケ、琳お姉さん強すぎぃ!
邪悪な活人拳集団に拉致られるRTAはーじまーるよー。
前回は横浜抗争編にてケンちゃんVSハーミットのフラグを無事回収した後、ホモくんが馬師父に拉致されてしまったところまででしたね(白目
どうやら、蓮華ちゃんと戦おうとする趙円臣を止めたことで、活人拳側の人間として認識されてしまったようです。
逃げる最中、琳師父は古傷のせいで無理がきかなかったようで、振り切られてしまいました。殺人拳側の琳師父が梁山泊に乗り込んでしまうとまずいので、馬師父ナイスですね。
そして、気づけば蓮華ちゃんは何処かで降ろされていました。おそらくは白眉伯父の店付近でしょう。馬師父は自身を連れ戻しに来た蓮華ちゃんに、自身の居場所である梁山泊を知られたくないため、自分から梁山泊に連れて行くことはありません。
そうしてホモくんが梁山泊に連れてこられたわけですが、どうやらホモくんは闇に反旗を翻したYOMIか何かと勘違いされているようで、とりあえずの安全確保として保護するべく連れ去られたようですね。
原作でもこの時期のケンイチくんは闇や殺人拳について知らず、本プレイにおいてもまだ知らなくて良いとされているようで、師匠達から席を外すよう言われました。ケンイチくんは顔見知りのホモくんのことが気に掛かっているようですが、師匠達に従い退出します。
さて、ホモくんがYOMIかどうか尋ねられました。実際にはホモくんはYOMIでもなんでもない、一般通過元闇人の弟子です。そのことを告げると、達人達の間に馬師父を責めるような微妙な空気が流れましたね。
そして今度は、ホモくんが一体何者なのかという問いが投げかけられます。これは作中で何度か投げかけられる、アライメントや静・動の気などに関係する問いですね。今回は活人拳・殺人拳に関係するものでしょう。
ホモくんはYOMIに所属していません。しかし、師匠は正式な闇側の人間ではないとはいえ立派な元闇人であり、ホモくん自身も一影九拳とするために鍛えられている身です。
正直に話してしまったらアライメントが闇側に傾くでしょうから、ここは多少嘘を織り交ぜた活人拳側っぽい選択肢を選びましょう。
……あれ? 「活人拳を志す者である以上、友達である兼一くん達を助けるのは当然です」という、いかにも活人拳らしい選択肢が灰色になって選択できなくなっていますね。
あ、どうやら「知性×」により嘘と真を織り交ぜた回答ができなくなっているようですね。というか活人拳・殺人拳が何かよくわかっていない可能性があります。どうして……どうして……。
仕方ないので、もう一方の「正直に話す」を選びます。
すると、ホモくんが「自分は闇?とかいうところに所属していた強くて綺麗でかっこいいお姉さんの弟子であること」「将来は一影九拳?とかいうのを目指して鍛えられていること」など、全て話してしまいましたね(白目
話せば話すほど、空気が凍りついていきますね。それもそのはず、師匠達からすると、一影九拳を目指す元闇人の弟子の誘拐など闇への宣戦布告と捉えられかねず、まだまだ未熟なケンイチくんが襲われる可能性が高まり大ピンチになるからですね。
なお実際は全然そんなことはない模様。
ホモくんの話を聞き、またもヒソヒソ話をしていた師匠達が、何かを感じ取ったようです。なんでしょうか。
……り、琳師父!? 振り切られたはずなのにどうしてここがわかったんですかねぇ!?
梁山泊の道場に飛び込んできた琳師父は、ホモくんを庇うようにして眼前に立ちはだかりました。そして逆鬼師匠の姿を認めると、滾らせていた殺気をさらに増して師匠達を睨みつけます。あかん(白目
そして琳師父の様子に気づいた馬師父がどういう関係かを逆鬼師匠に尋ねると、逆鬼師匠と琳師父による過去編解説パートが始まりましたね。中身は以前聞いていた通り、逆鬼師匠の世界ケンカ旅行の際に戦ったことがあること、その時に負った傷が元で、琳師父が武の道を諦めることとなったというものですね。
つまり琳師父にとっては、弟子を取り戻すためであり、私怨を晴らすための戦いでもあるということです。
琳師父から爆発的な動の気が発せられ、その強大な気当たりと殺気に、師匠達が一挙に色めき立ちます。
あちら側は逆鬼師匠が一歩前へ出て、絶対防御とされる前羽の構えを取ります。他の師匠達は手出しせずに、静観するようですね。安定の武人ムーヴです。
琳師父の鋭い吐気音と共に、その姿が霞んで見えなくなりましたね。どうやらホモくんの目で追える速度を一瞬で超えていったようです。
そして次に、逆鬼師匠と交叉するようにして拳を打ち抜いた琳師父の姿が一瞬見えたかと思えば、琳師父が弾き飛ばされてホモくんの横を後ずさっていきました。
交叉した刹那に一撃貰ったようで、その口からは一筋の血が垂れています。一方の逆鬼師匠の右脇腹に僅かな裂傷があるのみですが、羽織っている革ジャンの右裾部分が大きく穿たれ、まるで槍で貫かれたような大穴が空いていますね。
再び仕掛けるべく、血を吐き捨てた琳師父が腰を落とします。一方の逆鬼師匠も、今度は攻めるつもりのようで一歩前へ踏み出します。
達人級同士に全力でぶつかられたら動画がヤムチャ視点になるからやめちくり~。これ以上は本当にまずいので、危険が伴いますが止めに入りましょう。
双方が踏み込んだまさにその瞬間、ホモくんが二人の中間に飛び込んで制止しようとします。
活人拳たる逆鬼師匠の拳(おそらく不動砂塵爆)がホモくんの鼻先で完全に制止し、その余波がホモくんの髪を残らず逆立ててますね。直撃したら死なない程度に即死します(?)
一方の琳師父の一撃は、ホモくんの脇腹を掠めて左に逸れました。いくら琳師父とはいえ、殺意マシマシで放った一撃はそう簡単には止められなかったようです。
HPの減り具合からして、本当に掠めただけですが軽く切れて血が少量飛びましたね。自身の手に付着した僅かな血を見て、琳師父が明らかに狼狽し、傷口を圧迫して止血しようとしています。
その様子を見た逆鬼師匠はフッと小さく息を吐き、無言のまま背を向けましたね。どうやら上手く戦闘を止めることができたようです。
そのまま、再び琳師父が殺気立つ前にさっさと帰りましょう。殺人拳側の人間とはいえ、梁山泊の達人達は悪事を働いてもいない人物を徹底的に追撃するようなことはありません。今回も例外ではないようなので、安心して帰りましょう。
道場を出た辺りで、複雑そうな視線を向けてくるケンイチくんと目が合いましたね。あの様子では、おそらく話を盗み聞きしていたのでしょう。しかしここで話しかけてもタイムロスでしょうし、何より琳師父の手を離したら何をするかわかりませんのでさっさと撤収してしまいましょう。
そして門を出る間際、馬師父から生傷に効く漢方薬を塗りこんだという貼り薬を貰いましたね。ありがとナス!
はい、無事にガバをカバーし、ケンちゃんとなっつんのイベントを発生させることができましたね。この後も要注意ですが、取っ掛りは無事クリアです。
この後はしばらくまたTKD兄貴を鍛えつつ倍速ですので、ケンちゃんの予定でもお話しておきましょう。
ケンちゃんはこの後、ジークフリート兄貴との一騎打ちと無拍子の取得イベントを控えています。無拍子はケンちゃんの代名詞とも言える重要な技となりますので、絶対にこの戦闘を邪魔してはいけません。ジーク戦でなくとも取得は可能なのですが、その時期が全く安定しませんのでここで覚えさせるのが安牌です(1敗)
そして次に、なっつんの家に出入りしていたケンイチの妹、白浜ほのかちゃんがロキに捕まり、ケンイチくんを誘き出す人質にされるイベントがありますね。
これも下手に介入してしまったらなっつんが活人拳√に入らないため、ほとんどのチャートで参加しない方がベターとされているイベントですが、今回は色々と面白いフラグを踏んでいるためオリチャーを引っ提げて突撃します。
早期に馬槍月と接触したであろうなっつんが、どういうスタンスを取ってケンイチと向き合うのかを見届ける必要もありますしね。
ケンちゃんが梁山泊の修行を逃げ出し、新白連合の根城である空き教室に姿を見せ始めるとイベントの時期が近い証です。新白連合宛にロキから来た挑発で妹が攫われたことを知るんですねぇ~。
お、噂をすればケンイチくんが来ましたね。ホモくんは新白連合のメンバーではないので、空き教室の近くに待機して見守ります。修行で痛めつけられた傷心の少年を見守るホモ(16)。
……おや? ケンちゃんがホモくんに話しかけてきました。あっそっかぁ……この間、梁山泊であった出来事が気になっているようですね。
やはり師匠達からはまだ教えられていないようで、闇や一影九拳、殺人拳などについて聞かれますが、ホモくんは何一つとして他人に説明できるレベルで理解していないようで、要領を得ない回答しかしていませんね。この調子なら残りの会話はスキップしても問題ないでしょう。
ホモくんとの会話を終えたケンイチくんが、新白連合がいる空き教室に入っていきます。
そしてしばらくすると、ケンイチくんが物凄い勢いで部室を飛び出していきました。早速イベント開始ですね。はい、よーいスタート。
いいところですが、長くなりそうなので今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
活人拳の象徴的存在であり、殺法を是とする闇と対局に位置する集団、梁山泊。並みの達人が束になっても敵わない豪傑が幾人も集うその場に、アタシは何の迷いもなく飛び込んだ。
あの子を連れ去った馬剣星はこの身体のせいで見失ってしまったが、奴は間違いなく梁山泊へ戻るはずだ。
「アタシの弟子を返してもらう!」
弟子の前に降り立ったアタシの目の前にいたのは、よりによって
滾らせていた自身の殺気が、いよいよ抑えきれなくなるのを感じる。アタシから武と夢、全てを奪った男が、今度は大切な弟子……次なる夢を叶えるための存在を奪おうと言うのか。
どこまで人を虚仮にすれば気が済むのだ。
うだうだと
アタシから発せられたその強大な気に、達人共の目の色が変わった。
どうやら逆鬼至緒が一人で相手をするらしい。お優しい、実に活人拳らしい行為だが、その選択がお前達を殺すのだ。
先手必殺を地でいくあの子のために密かに編み出した技を、よりによってあの男にぶつけることになるとは業腹だが、たった一撃に賭けるとするならばこれ以上のものは思い浮かばなかった。
動の気で極限まで強化されたアタシの両脚が、道場全体を震わせる。
そして普段はただ爆発させるように、無軌道に解放することが常の動の気を鋭く研ぎ澄ませ、ただの一点に凝縮させる。
その凝縮した動の気を、捻りを加えた右打突と同時に解放した。
長期戦を苦手とするあの子のために編み出した、アタシの武の全てを注ぎ込んだ無二の一撃。
音すらも置き去りにした拳は、しかし逆鬼至緒を捉えきるには至らなかった。
逆鬼至緒の脇腹を掠めて浅く切り裂いた拳は、奴の着古された皮のジャケットを穿ち、風穴を空けるに留まった。
そして尋常ではない重さの拳に弾き飛ばされ、アタシの身体は数メートルは後ろに撥ね飛ばされた。
しかし、その程度で止まるアタシではない。
今度は攻めに転じるつもりの逆鬼にも怯まず、再び打ちかかる。
―――その時だ。頭が真っ白になる出来事が起こったのは。
基樹は昔から、時折とんでもないことをやらかす子だった。
あろう事かこの日は、達人同士が激突するまさにその瞬間、何の守りも取らずに両手を広げ、逆鬼至緒に立ち向かうようにして割り込んできた。
逆鬼至緒のドテッ腹をぶち抜くつもりで放った拳は、そう簡単には止まらない。
すんでのところで軌道を逸らしはしたが、アタシの拳は基樹の脇腹を掠め、切り裂いて血を迸らせた。あの子の口から苦悶の声が漏れる。
その鮮やかな赤色を見た瞬間、頭の中は真っ白になっていた。
目の前にいる怨敵のことも頭になく、自身の衣服の一部を破いて止血を試みる。
―――よりによって、この子を傷つけてしまった……他ならぬこの拳で。
それからのことはよく覚えていない。
何故あの化物共に見逃されたのかもわからぬまま、アタシと基樹は家まで戻ってきていた。
記憶にあるのは、アタシの腕を引いて歩いていく温かい手と、大丈夫と繰り返す優しげな声だけだった。
―――――――
―――――
―――
「殺人、拳……?」
師匠達の言いつけに反し、鉾崎くんと師匠達の会話を聞いてしまった。
殺人拳という言葉が意味するところはまだよくわからないが、きっと恐ろしいものであることはわかる。
ただ、その殺人拳の頂点らしい一影九拳という存在を、よりによってあの鉾崎くんが目指しているという話はにわかには信じ難かった。
一体何故? いつも快活で、弱い者が虐げられることを許さず、何度も僕を助けてくれた彼が。
だって、さっきも窮地に陥った僕と蓮華さんを庇って、あの強そうな人と戦ってくれたばかりじゃないか。
「誰もが見て見ぬふりをするような悪を片っぱしからやっつけるヒーローになる」という僕の信念を抱く切っ掛けになり、
だから、僕は正々堂々と彼に聞いてみることにした。
彼はその"闇"という組織のことをあまり理解していなかったようだが、決して否定はしなかった。そればかりか、その頂点である一影九拳という存在になり、師父の夢を叶えたいとも言い放った。
しかし誰も殺すつもりはないし、目の前にいる悪人は片っ端から倒してやると息巻く彼が何を考えているのか、僕にはさっぱりわからなかった。悪の親玉を目指す
彼の師父……あのお姉さんにしたってそうだ。
あのとき逆鬼師匠に向けられていた殺気は間違いなく本物で、正面から受けず、襖を挟んで覗いていた僕ですら身動き一つ取れなくなっていた。生きた心地がしないとはこういうことかと、体で実感させられた。
しかし鉾崎くんが怪我をしてからの彼らは、どこからどう見ても、おろおろする優しいお姉さんとしっかり者の弟のような、普通の姉弟にしか見えなかった。
逆鬼師匠も近しいことを感じていたようで、あんなもん見せられちまったらぶっ飛ばす気になれねぇと、ため息混じりに言っていた。
……そんな彼らが、殺人こそが武の本懐とする恐ろしい組織の頂点を目指すなんて、やっぱり変だと思う。
僕は言い知れぬ感情を胸中に秘め、あっけらかんと笑う彼と別れたのだった。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(隠者の道)~
今回は短めですが読んでいって、どうぞ
またお遊びアンケを用意したから遊んでいって、どうぞ
ちなみに前回TKD兄貴を選んだ5%の兄貴達以外はみんなホモ界のユダです。恥ずかしくないの?
-追記-
今回のお遊びアンケですが、回答に不備がありましたので削除することとなりました。ご回答頂いていた兄貴達、申し訳ない……
不備を教えてくれた兄貴ありがとナス!
ハーミット光落ちRTAはーじまーるよー。
前回はケンイチくんの妹であるほのかちゃんが策士()ロキに捕まり、ケンちゃんを誘き出す餌に使われたところまででしたね。ロリが捕まった? ああ、そう……(無関心
RTAではスルー安定の原作イベントですが、今回は面白いイベントを多く引いてるのでオリチャーを引っ提げて突撃していきますよ~イクイク。
とはいえ、介入が早すぎてケンちゃんVSハーミット二戦目が発生しないと詰みかねないため、最初は物陰から見守っていましょう。ナズェミテルンディス!!
ここでケンちゃんと一緒に廃教会へ直行せず、TKD兄貴や新島達と偽ロキ集団相手に大立ち回りを演じてもいいのですが、経験値的にも(まず味なのでわざわざ行く必要は)ないです。
そのためケンちゃんと付かず離れず、ねっとりと着いて行きましょう。
はい、ケンちゃんとなっつんが無事に戦闘開始しましたね。なっつんが過去話を混じえながら、くっそ悪役みたいな顔を披露していますね。
あ、ここでケンちゃんの不撓不屈が発動していますね。原作でも「ここぞってところでおかしな力で立ち上がってきやがる」「こうなった彼はしつこい」と称されていたあの状態ですね。
こうなったケンちゃんは本当に強いです。弟子級では他の追随を許さない耐久オバケのジークと双璧をなすケンちゃんの耐久値がさらに跳ね上がり、YOMI編でのケンちゃんに至っては最早一般達人級並の耐久力です。
それ故、RTAにおいては絶対に戦いたくない相手の一人ですね。
おや、ホモくんが隠れている場所から少し離れた木の上に、逆鬼師匠と岬越寺師匠がいますね。軽く会釈しておきましょう。
あ、本物のロキが現れましたね。部下の20号が縛られたほのかちゃんにナイフを突きつけています。この人質により、ケンちゃんが抵抗できなくなってしまいましたね。
しかし、こんな決着を良しとしないなっつんも攻撃を辞めました。手を出さないなっつんに代わり、ロキが直々に降りてきてケンちゃんに拳を振るいますが、あの程度で耐久オバケを削りきれるわけがありませんね。
ここまではほのかちゃん人質時における確定イベントですが、問題はこの後です。
なっつんがほのかちゃんを救出せずに静観した場合、完全に殺人拳側の人間になったと判断してリセットですね。通常ならば。
しばらくするとTKD兄貴や新島達が来ますが、(彼らにできることは何にも)ないです。ボコられるケンちゃんを眺める会のメンバーが増えただけですね。
ちなみに、梁山泊の師匠達も本当に危なくなるまでは介入してきません。人生はこういう危機的な状況の連続だそうで、早く慣れていた方がいいとあの人達の意見は一致しています。たまげたなぁ。
このあと予定詰まってるんですけど……ま~だかかりそうですかね?
……ほのかちゃんの叫びが出ましたが、なっつんは動きませんね。やはり馬槍月との早すぎる再会により、アライメントが殺人拳側に寄りすぎています。
このままケンちゃんがダウンしてしまうと師匠達が出てきます。そうしたら本イベントは終了してしまいますので、ホモくんが介入してイキましょう。
物陰から飛び出し、ほのかちゃんを助ける……と見せかけてロキをぶん殴ります。
すると彼の部下である20号がほのかちゃんを刺すと声を張り上げますが、今度こそなっつんが割って入ってほのかちゃんを救いますね。
実は本イベント、状況をさらに逼迫させてロキを追い詰めることで、20号がほのかちゃんを傷つけようとします。
すると、なっつんがどれだけ殺人拳に傾いていようが、必ず彼はほのかちゃんを助けに入ります。無意識下で亡き妹と重ね合わせているほのかちゃんだけは見捨てられないんですねぇ。
なっつんにほのかちゃんを助けさせるという善行を押し付けることで、彼のアライメントを無理矢理活人拳側に押し戻すことができます。
ただしこれは20号、ひいてはなっつんを追い詰めることが肝要で、本当にほのかちゃんを傷つけかねないと思わせなければなりません。
だからほのかちゃんを無視してロキをぶん殴る必要があったんですねぇ。
そして真のオリチャーはここからです。
ほのかちゃんの救出から一分もせずに第一拳豪が現れますが、その前にロキを倒しきりましょう。
仮にも八拳豪の男ですが、純粋な戦闘力は八拳豪の中でもさほど高くありません。八拳豪最上位級のホモくんの相手ではありませんね。
はい、ロキ撃破です。不意打ちもあったとはいえ、バーサーカーに二発でダウンさせられるような雑魚が八拳豪最上位級と戦えるわけがないんだよなぁ……。
ここでロキを撃破することにより、今後のイベントに大きく関わってきます。原作履修済兄貴達がお察しの通り、あのイベントですね。
思いっきり短縮してやるから見てろよ見てろよ~?
秒殺されたロキに唖然とするケンちゃんやなっつん、新白連合の前に、第一拳豪が現れましたね。ガン逃げしましょう。
ここでホモくんと龍斗の戦闘が始まると、ケンちゃんとなっつんが決着をつけるまで戦ってくれない可能性があります。そうなってしまっては本末転倒なので、龍斗との因縁を抱えるホモくんはさっさと逃げるに限りますね。
実際、ここでまた動の気を暴走させてしまうのは危険ですし、そろそろ静動轟一を使いこなしてくるこの時期の龍斗とは絶対に戦いたくないです。
はい、龍斗が追ってこなかったため、無事に離脱してイベントクリアです。
後から新島に聞いたところによると、ケンちゃんとなっつんはちゃんと決着をつけたようですね。ただ、原作では学校に残っていたはずのなっつんが、あの勝負以降姿を消したとのことです。
おそらく、すでに馬槍月と再会していることに加え、ケンちゃんとも一旦決着がついたので、鍛え直すために師父に着いて行ったのでしょう。
こうなるとラグナレク編最終決戦に現れるかは微妙なところですが、なっつん活人拳√の最低限のフラグは踏んでいるため、まあ良しとしましょう。
さて、ラグナレク編最終決戦に向けて着々と準備を進めていますが、足りていないものがひとつあります。それを補う方法を持った男がそろそろ接触してくるはず……あ、来ましたね。ロキです。
ロキから提案された"神聖ラグナレクのリーダーになってくれ"という申し出を受け、旧ラグナレクとの抗争に向けて、まずは手頃な相手として新白連合を叩きにイキましょう。
キリが良いので今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
ハーミットの野郎ん家に出入りしていた白浜兼一の妹を人質に取り、廃教会に呼び出してあの二人を潰し合わせようとしていた時のことだ。
人質を使って白浜兼一の動きを封じ、タコ殴りにしていた俺の前に鉾崎が立ちはだかった。
そして人質を気にする素振りも見せず、とんでもない力でぶん殴ってきやがった。
するとどういう訳か、人質を刺すと声を張り上げる20号をハーミットがぶん殴り、白浜の妹を解放しやがった。
まるで、
というか、そうとしか考えられない。そりゃそうだろう。あの状況で人質を無視できる奴なんてどう考えてもいるわけがない。
そしてその後、鉾崎の猛攻に一瞬で沈められる間際、
たしか、こいつと同じような背格好で、やたらと攻めに特化した武術で攻め立ててくるとかいう……。
第一拳豪に連れ帰られ、目を覚ました俺は確信していた。
ラグナレクのツートップを倒してのけるほどの類まれなる実力を持ち、ハーミットの思考を読んで俺の策謀を手玉に取るほどの知略を兼ね備えたこの男こそが、"神聖ラグナレク"のリーダーに相応しい存在だということを。
こいつさえいれば、ラグナレクを超える組織を作ることも夢ではない。そうしてさらに優れた組織を作り上げることができれば、俺だって拳聖様からの……達人の教えを受けられるかもしれない。
20号に鉾崎の居場所を調べさせ、さっそく出向いていく。
そしてこの間の出来事を弁明しながら"神聖ラグナレク"のリーダーにならないかという提案をすると、鉾崎は驚くほどすんなりと承諾した。
……人質を取ったことの弁明にもやけにすんなりと納得していたが、こいつもしかして馬鹿―――いや、きっと全て見通した上でのことだろう。俺の目に狂いはない。
神聖ラグナレクのお披露目には相応しい場所を用意しているから、それまでは大人しくしていてくれと言うと、鉾崎は承諾した。
随分と物分りが良い奴をリーダーに据えることができたことだし、この調子だと今後も組織内を実質的に仕切ることができるだろう。
笑いが止まらないとはまさにこのことだ。これからの成功の予感に、俺は打ち震えていた。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(神聖ラグナレク)~
更新頻度が落ちていますね……お兄さん許して!
新たな舎弟を手に入れたRTAはーじまーるよー。
前回はホモくんがロキの誘いを受け、神聖ラグナレクのリーダーに就任したところまででしたね。
お披露目までのしばらくの間は大人しくしていろとロキは言っていましたが、そんなもん関係ありませんのでチャート通りに進行しましょう。参謀風情がリーダーに指示すんじゃねぇよ(暴君
神聖ラグナレクとしての祝うべき初仕事を発表する前に、まずは原作の流れをおさらいしましょう。
原作ではこの後、ケンちゃん初めての道場破り(with逆鬼師匠)、マツエラークでのプールイベント、ケンちゃんVSトール、ケンちゃんVSワルキューレ、キサラ隊のラグナレク離脱、そしてケンちゃんVS龍斗ですね。
このケンちゃんVS龍斗が切っ掛けとなって無敵超人による修行という強化イベントが入るのですが、ラグナレク側に強化が入っている本RTAではケンちゃんの戦闘力が不足してしまいます。
なのでホモくんが刺激♂してあげましょう。神聖ラグナレクの発展のために新白連合は邪魔だから仕方ないね。恥将ロキが何か言っていたような気がしますが、まあいいでしょう(すっとぼけ
介入時期ですが、道場破りをしてからしばらく経った頃が良いです。
ハーミット戦(2回目)で妹を人質に取られるという経験をしたケンイチくんは、ラグナレクという危険なチームを放ってはおけないという正義感から、新白連合とラグナレクの抗争に前向きに協力し始めます。
そして、はじめての道場破りからしばらく経った頃になると、新白連合対ラグナレク下っ端のような軽い抗争に出てくるようになるんですねぇ~。
今回はこ↑こ↓に殴り込みをかけます。新白連合が全員揃っているため、最大の効果を発揮できるでしょう。
やることは単純です。おっとりしたケンちゃんにこれまでにない敗北感を味わってもらい、より一層修行に励んでもらいましょう。要するに、原作の龍斗が行ったことを前倒しにするだけですね。
とは言っても、大した因縁も煽るための知性も持ち合わせないホモくんでは、長老との山篭りイベントを発生させるほどの効果はないでしょう。
しかし、このタイミングであれば、山篭りほどではないにせよ大きな効果を得られるんですねぇ~。
ホモくんが公園にやって来ました。ちょうど抗争が終わったところのようですね。
顔見知りであるホモくんが突然襲いかかってもケンちゃんは本気で戦ってくれないことがあるので、不良狩りの時に使っていた衣装を着て正体を隠しておきましょう(1敗)
戦闘開始です。はい、よーいスタート。
まずは不意打ちでネームドを沈め……あ、宇喜田兄貴お疲れ様でした。ついでに水沼くん達もパパパッと殴って終わり!
ここで不良狩りの正体はホモくんであり、ラグナレクの第一拳豪や第二拳豪を倒したこともあると知る我らが新島総督が青ざめていますね。そして逃げるよう再三騒いでいますが、宇喜田兄貴が倒されたことによりTKD兄貴はヤる気♂満々ですね。
TKD兄貴戦ですが、宇喜田兄貴のようなTKD兄貴の友人であるキャラを足蹴にするなどの挑発を行うと、面白いくらい引っかかって短絡的な攻撃を仕掛けてきます。友情♂に生きるホモの鏡ですね。
しかし今回はそんなものフヨウラ!! ホモくんに防御の二文字はありませんので、いつものように攻めまくりましょう。
おっ、ホモくんと制空圏の修行をしているだけあって、かなり使えるようになっていますねぇ!
TKD兄貴はホモくんの攻撃を数手防いでいましたが、龍斗の制空圏を正面から破れるホモくんの制空圏破りは止めきれませんね。所詮は弟子級かつ防御を苦手とするホモくん仕込み(意味深)の制空圏ですから、こんなもんです。
この時期のTKD兄貴は、今回鍛えた制空圏抜きだとバーサーカーに完封される程度の実力しかありません。ホモくんとの接近戦に付き合えるはずもなく、敢え無く地面に転がりましたね。
はい、これであとはケンちゃんだけで―――おファッ!?
沈んだと思ったTKD兄貴が得意のボロパンチを仕掛けてきて、ホモくんが被っているフードを剥ぎ取られてしまいました。このボクサータフすぎぃ! ホモくんとの合同修行の成果を甘く見ていましたね(震え声
TKD兄貴はホモくんのさらなる一撃で今度こそ沈みましたが、ケンちゃんに顔を見られてしまっていますね……。
ケンちゃんは戸惑っていますが、途中でやめるという選択肢はありません。ホモくんの残念な知性で出来うる限りの挑発をして殴りかかっていきましょう。
制空圏習得前のケンちゃんの防御技術では、ホモくんの攻撃を止めることは難しいようですね。それなりに被弾していますが、持ち前の耐久力でまだ膝を突いていません。TKD兄貴を倒した時の倍以上ぶん殴ってるんですがそれは……。
戦闘中にもケンちゃんが話しかけてくるため、会話選択肢が出ています。その度に挑発系の選択肢を選んでいますが、大して効果があるように見えませんね(絶望
これ以上はタイムがまずいですね……アライメントがまず味ですが仕方ありません、奥の手を使うとしましょう。
もうしばらくするとTKD兄貴や宇喜田兄貴が起き上がってくるので、それまでケンちゃんを適当に殴りながら待ちます。集中力デバフが発動していますが、必要経費と割り切りましょう。
もうそろそろ……お、死んだふりをしていた宇喜田兄貴が突然ホモくんの足を掴み、TKD兄貴が起き上がってまた殴りかかってきました。ケンちゃんが制止しようとしましたが、聞く耳を持ちません。
再度挑発的な会話選択肢を選びながら二人を倒すと、今度こそケンちゃんが怒って攻めかかってきます。ケンちゃんは友人を傷つけられると怒って戦闘に応じてくれるため、何らかの事情で彼と戦いたい兄貴は覚えておきましょう。
いつも通り先手必殺で倒したいところですが、今回はケンちゃんに制空圏の存在を知らしめる必要もあるため、少しだけ防御に徹してケンちゃんの攻撃を完封しましょう。
ここで大事なのはケンちゃんが敗北感を味わうほどの一方的な勝利であり、一発も被弾しないことが理想ですね。
なぁに、この時期のケンちゃんはそこまでの実力ではありませんので、ホモくんの拙い制空圏でもなんとか凌ぎきることができ―――あ、あれ? おかしいですね……ケンちゃん強くない?
これもしかして横浜での戦闘やらで原作より強化され……あ、そういえば集中力デバフが発動していましたね(ガバ
これにより、武術のみに関わらず全ての技術にデバフがかかります。特に、制空圏やカウンター系の技はマイナス補正がくっそ大きいですね……デバフ状態にあってもケンちゃんを倒すだけのステータスがあるはずですが、何故かケンちゃんが試走の時より強いため苦戦しています。
……はい、かろうじて倒せましたね。ホモくんのコンディションが良くなかったため、HPが半分以上削られてしまいました。これではケンちゃんの強化イベントがどれほどのものになるかは不明です。祈りましょう。
我らが新島総督は、自身が害されることはないとわかると、新白連合襲撃の理由をホモくんに尋ねてきますね。ホモくんは善良な正直者なので、全部話しておきましょう(ホモは素直
えー、若干思っていたのと違いましたが、どうにか目的は達せそうですね。
この時期のケンちゃんは自身に必殺技がないことを気にしています。そのため、原作になかったこの戦闘に敗北すると、師匠達に泣きついて今まで以上に技の修行に励んでくれます。だから道場破り後のこのタイミングで襲撃する必要があったんですね。
これにより、ケンちゃんは原作ラグナレク編終盤より強く育ってくれるでしょう。
しばらくすると、トールやキサラのラグナレク離脱の噂と一緒に、あの不良狩りと元第四拳豪のロキが率いるという、神聖ラグナレクのことが一気に広まりましたね。知将()が頭を抱えていますが、ホモくんには関係ありませんね。
ブチギレたロキがホモくんに詰め寄ってきますが、適当にあしらっておきましょう。こうなった以上、ホモくんという戦力は必要不可欠の存在なので神聖ラグナレクから追い出すこともできません。もうロキくんにはどうすることもできませんね。知将(笑)
そして、トールとキサラがラグナレクを離脱したということは、原作は今のところ順調に進んでいるようです。彼らも未来の新白連合の一員なので、一応気にかけておきましょう。そして、この後はチャートが狂っていなければ、ケンちゃんと龍斗が戦うはずです。
ここでのケンちゃんの敗北が切っ掛けとなって、龍斗が新白連合を潰す決心をします。ケンちゃんとの決着を付くことで新白連合への興味を失うためですね。
我らが神聖ラグナレクが介入するのはこのタイミングです。それまでは恥将からしっかりと情勢を聞き出しつつ、TKD兄貴との修行が無くなった分で琳師父との時間を増やしましょう。
……おかしいですね。いつもならとっくにラグナレクと新白連合の最終決戦が始まっているはずなんですが、一向に発生しませ―――あ、発生したようです。
我が軍の優秀な諜報員が、新白連合とキサラ隊の親睦会をラグナレクが襲撃するという情報を察知しましたね。ここには新島春男や白浜兼一、南條キサラを含めた主要メンバーが勢ぞろいするようで―――ケンちゃん!?
ラグナレクと新白連合の最終決戦は、ケンちゃんが龍斗に敗北し、山篭りに出掛けた数日後に発生するはずです。なのになんで親睦会にケンちゃんがいるんですかねぇ!
(ケンちゃんが山篭りに行って)ないやん!
(山篭りで長老の修行を受けないと)まずいですよ!
(このままじゃ龍斗に勝てるわけ)ないです。
何が起きているかわかりませんが、最終決戦が始まったことは確かです。高度な柔軟性を維持した臨機応変なチャートで乗り込んでいきましょう。では、いざ鎌倉!
今回はこのへんで、ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
ほのかが攫われたあの事件からしばらく経った頃。
僕は新白連合のみんなと一緒にラグナレクと戦っていた。新島の企みに手を貸すことは本意ではなかったけど、ラグナレクのような危険なチームを放ってはおけなかった。
そうしてラグナレクの人達を倒した僕たちの目の前に、白いフードを目深に被った人物が襲いかかってきた。瞬く間に宇喜田さんや水沼くん達を倒してのけたその人の拳筋は、どこか見覚えがあって……。
まさかと思って逡巡していた僕が我に返って制止するよりも先に、武田さんがその人に挑んでいった。
武田さんは制空圏という新技で彼の攻撃を数手防いだけど、すぐに懐に飛び込まれて倒されてしまった。間違いない、あれはほのかを攫ったロキを倒したあの人の拳筋と……。
彼がこちらへ向き直った直後、倒されたと思った武田さんが突然起き上がって鋭いボロパンチで仕掛けた。そのパンチで彼のフードが剥ぎ取られて、彼の素顔が露わになった。
悪戯がバレた子供のような表情を浮かべるあの顔は、間違いない。幼かった頃の僕を助けようとしてくれたヒーローで、僕の信念を抱かせる切っ掛けになったもう一人の憧れの人。鉾崎基樹くん、その人だった。
鉾崎くんも、谷本くんと同じような二面性を持ち合わせた人なのかと思ったけれど、彼がそんな器用な人間とは到底思えなかった。
それだけに、彼が何故戦う理由もない僕たちに、それも最近一緒に修行までしているという武田さんに襲いかかってくるのか、皆目見当もつかなかった。
そうして戸惑っている僕に、彼はその苛烈な拳で猛然と襲いかかってくる。
僕の防御をすり抜けるでもなく、正面から打ち破って彼の拳が打ち込まれる。その一打一打から、尋常ではない功夫と愚直なまでの武への向き合い方が伝わってくる。
―――だったら、何故?
「ぜんぜんつよくないや」
「昔のまんま?だね」
「そんなんじゃ自分も守れないね」
防戦一方になりながらも疑問をぶつける僕に、彼が挑発のような言葉を返す。しかしそれは明らかに不慣れな言葉で、僕には違和感しか感じられなかった。
攻撃の最中、突然鉾崎くんが一瞬だけ動きを止めた。彼の足を掴む宇喜田さんの叫びに呼応するように、武田さんも立ち上がって、僕が制止するのも厭わずに果敢に攻めていく。
「ほら、やっぱり誰も守れない」
その強烈な拳で武田さんの顎を打ち据え、踵でもって宇喜多さんの眉間を踏み抜く彼の言葉に、僕の中から冷たい怒りが湧いて出た。
昔、何も出来なかった僕のために勝ち目のない戦いに身を投じ、横浜でも僕たちと共に戦ってくれた彼が、心からあんなことを言っているのだとしたら、力ずくでも彼を改心させる。たとえそれが力ずくだとしても、それが僕の役目だ。
―――
彼は武田さんがさっき使った制空圏という技を使い、僕を迎え撃つ。
打ち掛かる僕の拳は、彼の間合いに入った瞬間に全て叩き落とされる。ならば、すべての武術の得意技を繋げて出す最強コンボで……。
最強コンボの初手である山突きを躱され、驚愕する。けれども、今までの戦いの経験が、その最中にあって動きを止めることを良しとしなかった。
両手で彼の首元を掴み、その顔を目掛けて
そのまま攻撃の手を緩めずに烏牛擺頭へ繋げようとするが、それよりも早く彼が足を跳ね上げ、僕の身体を弾き飛ばした。
カウロイをくらいながら怯みもせずにすぐ反撃してくるなんて、なんて反射神経なんだ。
……いや、あれは反射神経なんてものじゃない。戦いの最中にあって怯みもしない頑丈さと胆力、そして条件反射レベルにまで刷り込まれた彼の武術がそうさせているんだ。
僕の全力の拳に、彼はさらなる拳でもって応じる。
決着が付くまでに、そう時間はかからなかった。打ちのめされ、薄れゆく意識の中で聞いたのは新島の声と、神聖ラグナレクを率いていると言う彼の言葉だった。
彼と再会することになったのは、龍斗との戦いを経た後、ラグナレクとの決戦の最中だった。
再びあの白い装束を纏いフードを目深に被った彼は、倒れ伏す大勢の人達を背に、僕の前に立ちはだかっていた。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
(約束の果て)~
ケンちゃんが山篭りに行ってくれないRTA、はーじまーるよー。
前回は何故かケンちゃんが新白連合と一緒にいる状態のまま、ラグナレクとの最終決戦が始まってしまったところでしたね。
ラグナレクが襲撃する予定の親睦会ですが、幹部クラスのみが集まる幹部会とその他が集まる親睦会に分かれています。
原作では、親睦会の会場と幹部会帰りのTKD兄貴と宇喜田兄貴を第二拳豪バーサーカーが、幹部会帰りのキサラ姉貴を第三拳豪フレイヤとワルキューレが襲撃しましたが、今回は幹部会にケンちゃんも出席しているのでどうなるかわかりませんね……。
仮にハーミットが新白連合側で参戦するとしても翌日以降ですし、ロキも神聖ラグナレクをどう動かすかをホモくんにあまり教えてくれないため、どうなるかが全くわかりませんね。
それに何より、ケンちゃんがこの時期の山篭り修行へ行っていないとするならば、絶対に龍斗に勝つことはできません(絶望
しかし、そこを何とかするのが走者たる私です。高度な柔軟性を維持した臨機応変なチャートで乗り込んでいきましょう。いざ鎌倉!
まずはホモくんの―――あ、また雷薙ちゃんからメールが来ましたね。最近多いですが、これから戦地へ赴くのでマナーモードにしておきましょう。決闘の最中はマナーモードにするのが礼儀って拳帝肘皇も言ってたからね仕方ないね。
それでは気を取り直して、いつもの不良狩り装束で新白連合のアジトへ向かいます。ホモくんの目的はこの後やってくる新島です。我らが新島総督は幹部会でハブられており、もうしばらくするとこちらの集会へやってきます。現在の状況がわからないため、まずは新島総督に会ってインタビューしましょう。
ここでしばらく待っていればバーサーカーが来るはずです。新島総督はバーサーカーの襲撃後にやってくるため、まずは隠れてバーサーカーの襲撃を確認し―――おファッ!? 雷薙ちゃん!? しかもYOMI活動用の格好しとるやんけ!
えー、どういう訳か、バーサーカーではなくYOMIの"スパーク"こと雷薙ちゃんが未来の新白連合のアジト(現キサラ隊のアジト)に現れましたね。YOMIはラグナレク編が終わるまで介入してこないはずなんですが……これもうわかんねぇな?
理解不能な事態にプレイ当時の私も混乱し、操作を放り出してチャートとWikiを確認していますね。やめたら? RTA。
原作通りと仮定するなら雷薙ちゃんの目的は兼一くんです。兼一くんが出てくるまで彼の仲間を痛めつけて呼び出させようと行動しますが……なんでこのタイミングで来るんですかねぇ。
雷薙ちゃんが本格的に暴れだすとどんな影響が出てくるかわかりません。幸いにも雷薙ちゃんとは見知った仲なので何かする前に止めに入りましょう。
新白連合のアジトへ乗り込もうとする雷薙ちゃんに声をかけます。雷薙ちゃんは逡巡する素振りを見せたものの、呼びかけに応じて敷地の外へ出てくれましたね。なんで日本にいるのか尋ねてみましょう。え? 数時間前にメールを送ってる? そんなの来てませ……来てましたねぇ。
雷薙ちゃんの目的は兼一くんの首です。活人拳たる梁山泊の一番弟子である兼一くんの首は殺人拳を旨とする闇にとって大きな意味を持っており、彼の首を取ることができたYOMIは幹部に取り立てられることとなっています。
貧しい生活を送る家族のために武術でお金を稼ぎたい雷薙ちゃんにとって、兼一くんを殺すことは非常に重大なことなんですねぇ。
しかし、ラグナレクとの最終決戦を控えた兼一くんを彼女と戦わせるわけにはいきません。我々の存在に気づかれる前にどうにかして雷薙ちゃんをこの場から引き離す必要があります。
あ、新白連合のアジトから出てきた旗持ちの松井と目が合いましたね。そういえば彼は買い出しに出かけていてバーサーカーの襲撃を逃れることになっています。今がその買い出しに出かけるタイミングだったんですね(血涙
つい先日、新白連合の主要メンバーを襲撃した不良狩りの姿を目の当たりにした松井は大騒ぎしながらアジトへ逃げ込みます。瞬く間にアジトをひっくり返したような騒ぎになりましたねコンチキショウ。
見つかってしまったものは仕方ありません。せめて雷薙ちゃんを連れてこの場を離れ―――囲まれてる……囲まれてない?
え何これは。
あ、恥将(笑)ロキさんお疲れ様です(笑)
神聖ラグナレクを率いて総大将の援護に来るとは中々の忠誠心ですね。
……は? お前はここで終わり? ……ハァ?(威圧
どうやらロキの裏切りのようです。おのれ知将!!!!(憤怒
ホモくん達を取り囲んでいる連中はラグナレクの下級兵のようです。そして何故か、新八拳豪を率いるロキの隣にはバーサーカーの姿もありますね。どうやら第一拳豪が敗れて頭を失ったラグナレクを取り込むために、事実上のトップとなったバーサーカーに取引を持ちかけてホモくんを売り渡したようです。
……ナンデ!? 龍斗=サン ナンデ!?
状況を整理しましょう。まず、この時期の龍斗に勝てるのはYOMI幹部級の一部やきちんと育った兼一くんくらいです。ここまでの進行上、YOMIが龍斗と戦う要因はありませんので龍斗を倒したのは間違いなく兼一くんでしょう。
ラグナレク最終決戦前に決着が着いているとなると、戦う機会はあの駄菓子屋近所の公園しかありません。原作では手も足も出ず敗北したはずなんですがそれは……なんでケンちゃん勝ってるんですかねぇ……(困惑
あとは先ほどロキの口から語られた通りですね。ホモくんに恨みがあるバーサーカーに取引を持ちかけ、ラグナレクと神聖ラグナレクを合併させる代わりにホモくんとの戦いの場を提供したようです。ロキから聞かされていたラグナレク対新白連合の最終決戦の情報はホモくんをおびき寄せるための餌だったというわけですね絶対にゆるさない。
とはいえ、悪いことばかりではありません。確定情報ではありませんが、ほぼ間違いなくケンちゃんは龍斗に勝利しています。ケンちゃんの育成具合によってはこの龍斗戦を突破できないこともあるため、ここは素直に喜んでおきましょう。
問題は不完全燃焼のまま放置されることとなったこいつらです。最も警戒すべき相手であるバーサーカーの標的はおそらくホモくんとケンちゃんでしょう。
ここでホモくんが尻尾を巻いて逃げ出した場合、新白連合の救援要請を受けてやってくるであろうケンちゃんとバーサーカーが鉢合わせる可能性があります。龍斗戦のダメージが残っているであろう状態のケンちゃんが勝てるかは……正直なところ五分でしょう。
しかも雷薙ちゃんにも狙われている以上、バーサーカーを倒したとしても連戦は避けられません。ここでケンちゃんに退場されるわけにはいかないので、やはりここはホモくんが一肌脱ぐしかないようですね。
さて、ここで敵の戦力をおさらいしましょう。相手方のネームドはバーサーカーとロキのみであとは大量の雑魚がいるのみです。新八拳豪?あいつらもモブに毛が生えた程度です。宇喜田兄貴といい勝負ができる程度の実力しかありません。
ロキも戦闘力は大したことありませんので、警戒すべきはやはりバーサーカーのみですね。問題はケンちゃん達が到着するまでにバーサーカーを撃破して雷薙ちゃんを連れ去ることができるかどうかです。
バーサーカーですが、前回戦ったのはゲーム内で3年も前の話です。あの時は不意打ち込みで辛うじて倒した相手ですが、今回はもっと楽に勝てるはずです。
というのも、バーサーカーが拳聖から教えを受けて鍛錬を始めるのはラグナレク編以降の話であり、それまでのバーサーカーは時間経過によるステータスの成長がほとんどありません。対するホモくんは琳師父の指導により日々成長していますので、この時点ではそれなりに差がついているはずです。
……はい、思いの外ダメージを受けてしまいましたが、無事撃破しましたね。この時期のバーサーカーはフェイント技やカウンター技に弱い傾向にあるため、趙円臣と打ち合える程度にはカウンター技を鍛えられているホモくんがぶっ刺さっていますね。
バーサーカー撃破を皮切りに新八拳豪が襲いかかってきますが、どうしたわけか雷薙ちゃんも参戦してくれましたね。嬉しい誤算です。どう足掻いても避けられそうもない戦闘なので、小休憩がてら自動操作に切り替え倍速放置にして不足しがちな実戦経験値を稼ぎ出しましょう。
ラグナレクの下級兵は100人以上いますが、ホモくんと雷薙ちゃんの敵ではないですね。八拳豪下位級が3~4人いれば制圧出来てしまえる程度の戦力でしかありません。処理に時間がかかる雑魚ラッシュは集中力×デバフを持つホモくんが不得手とするところですが、雷薙ちゃんのおかげで心配は要らなそうです。
ものの数分で下級兵の8割が床ペロしていますね。ぅゎ雷薙ちゃんっょぃ。
この調子ならあと2~3分で全滅させられそうで―――ど う し て 等 速 に 戻 す 必 要 が あ る ん で す か !
あ、ケンちゃんきちゃったぁ……はやぁい……。
不良狩りとラグナレクが攻めてきたと連絡を受けていたようで、ラグナレクと決着を着けると息巻いています。しかし、ホモくんと見知らぬ女の子に壊滅させられているラグナレクを目の当たりにして困惑していますね。
そら(味方同士のはずのロキとホモくんが潰し合っていれば)、そう(何も知らないケンちゃんは困惑することに)なるよ。
ロキの胸ぐらを掴んでいた手を離すと恥将は地面に崩れ落ちましたね。新八拳豪(笑)は雷薙ちゃんの足元に転がっています。危険人物2人の動きが止まった隙に、生き残っていた下級兵どもが蜘蛛の子を散らすように逃げて行きます。
到着しているのはやたらと足の速いケンちゃんだけですが、アジトからは彼の名を呼ぶ歓声が上がります。
ケンちゃんの名を叫ぶアンチキショウ共のせいで雷薙ちゃんが標的を認識して襲いかかっていっちゃったんですが……どうしてくれんのこれ(憤怒)
見たところ、やはりケンちゃんの身体には龍斗戦のダメージが残っています。一方の雷薙ちゃんは万全の状態どころか、ホモくんとの組手を経て原作よりも強化されています。加えて、漢の中の漢であるケンちゃんは女性に手を上げられませんので圧倒的に不利です。雷薙ちゃんはほんとに殺すところまでやりかねないため、万が一を考慮してホモくんに戦ってもらいましょう。
YOMIで出世することが目的の雷薙ちゃんからすれば、実力で梁山泊の弟子を上回っていることを示す必要があるためホモくんが強引に割って入ると拳を引いてくれます。2対1で倒したとしても何の自慢にもなりませんからね。
もちろん雷薙ちゃんからの好感度は下がるでしょうが……背に腹は変えられません。
はい、前回に引き続きまたまたケンちゃん戦です。
ケンちゃんに負けても再起不能にされることはありませんが、ケンちゃんが戦闘可能な状態かつホモくんが行動不能になってしまうと雷薙ちゃんを止める人がいなくなってしまいます。なので是が非でも勝たなくてはいけません。
ケンちゃんもホモくんと戦う気満々だったようで躊躇なく拳を合わせてきます。
ケンちゃんは龍斗戦のダメージが残っていますが、ホモくんもバーサーカー戦のダメージと集中力デバフがありますので条件はほぼ五分ですね。
龍斗戦後のケンちゃんは制空圏を会得していますので、初手から制空権崩しをぶちかましていきましょう。短時間しか使用できませんが、奥の手である気の発動も用いて身体能力にバフもかけておきます。切り札だからと出し惜しみしてはいけません。スロースターターのケンちゃんが本気になる前に如何にして削りきるかが肝要です。
制空圏を潰した勢いのままいい感じの一撃が入り、押しに押しまくっていますがケンちゃんの耐久値を甘く見てはいけません。二度と立ち上がれないようにしてやるくらいの気持ちでぶっ叩いたとしても、その気になったケンちゃんは何度でも立ち上がってきます。ゾンビかな?
十八番である裡門頂肘からホモくん版最強コンボとも言える連続技で畳み掛けますが、一向にダウンする気配がありませんね……いやほんとに硬すぎない?
あ、これもしかして……流水制空圏発動してない……?
……間違いないですね。第一段階だけですが流水制空圏を発動していますねクォレハ……。
流水制空圏の第一段階ですが、間合い全てを覆っている制空圏を薄皮一枚まで絞り込むことで敵の動きを流れで捉え、最小のロスで攻撃を躱してきます。本来ならまだ会得していないはずですが……なんで使えているんですかねぇ……。
さっきから命中させていると思っていたホモくんの攻撃ですが、流水制空圏が発動した段階からは一切クリーンヒットしていませんね。ケンちゃんの化け物じみた耐久値にこの回避性能が加わって頭おかしい受け性能になってます。
そうこうしているうちに気の発動の効果が切れてしまいました。集中力デバフも深刻な状態になっていますね。
一方、ケンちゃんは完全にエンジンがかかっています。ちょっとまってこれほんとにまずいゆるしてお兄さ―――あ、その小さく前へならえの構えはもしかして―――
「無拍子!!」
―――ホモくん、完全にダウンしました。この無拍子ですが、隙だらけの予備動作と絶望的な間合いを代償に(弟子級同士の戦闘においては)致命的な破壊力を誇ります。ホモくんの身体壊れちゃ^~う
意外にも雷薙ちゃんはケンちゃんに向かって行かずに膝をついているホモくんへと駆け寄ってきました。これは……愛じゃな?(適当
しかし、それでは納得しない男が1人いるはずです。あ、きましたぁ。地躺拳の李天門さんです。
ホモくんとも面識があるこのミサイル着弾おじさんですが、弟子同士の戦いに師匠は出ないという暗黙の了解をあっさり破ってくる結構やばいおじさんです。
今回も原作同様、標的ではなくホモくんに駆け寄る甘さを見せた娘に腹を立てて鉄拳制裁をかましましたね。雷薙ちゃんは一撃で意識を刈り取られ、固いアスファルトの上を転がります。弟子級の戦いに出てくる達人のクズが。ペッ
このおじさんはケンちゃんを誘拐して拳聖への手土産にしようとしています。原作ではそれを妨げようとした新白連合の弟子級どころか武道家でもない子供をボコボコにしたこのおじさんですが、現場に駆けつけた馬師父によって止められ―――まってこれ馬師父来なくない?
馬師父はYOMIの名前を耳にすることで闇との関係を懸念し、万一に備えて現場に駆けつけてくれます。しかしイベント開始時にケンちゃん達と一緒にいない場合、YOMIの名前を聞く機会がないため当然現場には現れません。
今回は雷薙ちゃん襲来のタイミングが変わったことにより親睦会の帰りに呼び出されているので……馬師父の登場は……ナオキです……。それどころか美羽さんも蓮華ちゃんも来ませんね。
……どうすんのこれ?
今回はこのへんで、ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
「僕が相手だ、兼一君!」
「来い! 鉾崎君!」
「も、モトキ―――!?」
龍斗が言っていた。冷酷に敵を破壊する非情の拳、それこそが真の武術だと。
……鉾崎くんも同じ考えなのだろうか。僕はどうしてもそれを確かめたくて、彼ともう一度拳を合わせたいと思っていた。そして、その機会は唐突に訪れた。
突然襲いかかってきた見知らぬ女の子と僕の間に、鋭い動きで鉾崎君が飛び込んできた。バーサクモードのような状態(後に知ったが、あれが気の発動という気の運用の第一段階だったらしい)となった彼は、腕を体に密着させるような小さな構えで僕の制空圏に飛び込んできた。
半ば反射的に、彼を迎撃しようと拳を繰り出す。
しかし迎撃の拳は全て弾かれてしまう。
そうか、小さく強固な制空圏を築くことで僕の制空圏を正面から押し潰してきたのか。そう理解した瞬間には、もう鉾崎君の拳が僕の横っ面を捉えていた。
目の奥で星が明滅するのも構わずに、後ろに転がって距離をとって制空圏を築き直そうとする。しかし彼はそんな隙も与えてくれず、築きかけた制空圏を再び破って懐に飛び込んできた。こうまで詰められると制空圏を封じられてしまう。
この前戦った時は手を抜いていたんじゃないかと錯覚するほどの苛烈な攻めに何度も膝をつきそうになるが、その度に立ち上がり、立ち向かっていく。
打ち合いの最中、鉾崎君版の最強コンボとも言えるような繋げ技を繰り出してくる。一撃一撃の重さを重視したスタイルからの変調に対応しきれず、ガードが間に合わないと直感したその時だ。
龍斗のグングニルと相対したときに感じたあの感覚が、再び僕の中に蘇ってきた。
ただ前からくる流れを、後ろへ流すのみ―――流水制空圏。
敵の動きを流れで捉え、軌道を読み切って最小限の動きで躱す。極限までロスタイムを無くした最小限の動きは、本来なら対応し得ないスピードの敵にも対抗できる速さを与えてくれる。そして今は―――その流れがはっきりと見える。
長老との修行では掴みきれなかった感覚。龍斗や鉾崎君との戦いで何かが噛み合って、今ははっきりと感じ取れる。まるでステレオグラムのような世界で、鉾崎君の連撃を薄皮一枚のところで躱しきる。
連撃を打ち切る頃、彼の動きは当初の精彩を欠いていた。
ここしかないと直感した僕は、連撃の最後の一撃を喰らうのも厭わずに鉾崎君の懐に飛び込んだ。
「前に……ならえ―――」
「ッ―――!?」
「―――無拍子!!」
彼の目から驚愕の色が読み取れる。
空手、ムエタイ、中国拳法、柔術……全ての突きの要訣を混ぜた必殺の技。超接近状態から放たれるノーリアクションの突きは返し技の介在を許さず、彼の腹部に突き刺さる。
「わからない……わからないよ鉾崎君……」
僕の口から、自然と言葉が紡ぎ出されていた。きっと、紛れもない僕の本心だろう。
「君の真っ直ぐな瞳からも……拳からも……武術に対する真摯な姿勢がわかる! そんな君が何故闇なんかに……何のために武術を……!」
「……言ったじゃんか。どんな悪人も必ずぶっ倒す……正義の味方に―――」
「だったら何故―――」
「闇こそが、まさに生きた武術の最前線だからだ!」
―――闇なんかに! と、そう言いかけた言葉は女の子の声に遮られた。
ヘルメットを脱ぎ捨てて鉾崎君に駆け寄って傷の具合を確認していた桃髪の女の子が、僕の言葉を遮って返答する。さっきは戦意をみなぎらせていた彼女だけど、今は鉾崎君の傷を勞って彼を優先している。
冷酷無比にして手段を選ばない殺人拳の集団である闇……そのイメージとあまりにもかけ離れた彼女達の様子に、僕は困惑して言葉が出てこなかった。戦いや自分の目的よりも仲間を優先させるあの姿は……僕達と何の違いがあるんだろうか。
「何をしておる、一族の面汚しめ!」
困惑しながらもそのことを口にしようとした、その瞬間だ。
突然女の子の背後に現れた白髪の男性が、彼女が気絶するほどの鉄拳制裁を見舞ったのだ。
「何を……!? 誰だ、あなたは!」
「阿雷―――!」
僕の中に怒りの感情が湧き出てくる。鉾崎君も同じように……いや、僕以上に怒気を孕ませて李天門と名乗った男性を睨みつけている。
「我が娘ながら何と甘い……そして貴様もだ于丹琳の弟子よ! 我が娘の死合いを妨げるとは何事か!」
「悪者でもない二人が命懸けで戦うのを……黙って見ていられるわけがないだろ……!」
「貴様……それでも闇人か!」
李天門がさらなる怒りを顕にして鉾崎君を一喝する。状況はまさに一触即発だ。
……駄目だ。彼はもう満足に戦える状態にないはずだ。そして何より、自分の娘を力いっぱい殴るあの人を許してはおけない―――!
気力を漲らせ、構えを取って李天門に相対する。
師匠達に近い気当たりをもつ相手に、僕は戦いを挑もうとしていた。
序盤しか知らなかったホーリーランドと軍鶏を履修してきました。オススメしてくれた兄貴達ありがとナス!
目次 感想へのリンク しおりを挟む