ありふれた神様転生者は世界最強 (ラァルア)
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転生

 やぁ、はじめまして俺は一(にのまえ)一(はじめ)現在見渡さ限り真っ白な空間でテーブルを挟んでキトンを身に着けた女性とお茶をしている、自分で言っておいてなんだこれ? そもそも俺は死んだはず。

 

 ハァ眠たい、昨日は寝たのが4時で弁当と朝飯を作るのに5時起き、学校に行く為に7時の電車に乗る必要があるから食べ終えた食器をシンクに付けもう家を出なければいけない。

 俺は一一高校受験戦争中だ、だが俺が受験勉強な使えるのはこの通学中と授業それと休み時間だけしかないなぜなら俺の両親は控えめに言ってもクズであるせいだ。

 親父は務めていた会社にクビを言い渡されてからは競馬に始まり競輪、競艇、パチンコ、スロット等のギャンブルにのめり込み家の中では酒を呑み負け等のストレスを俺や物に当たる真正の駄目野郎だ。

 母親はパートも家事もせずブランド物を買いあさり、食事も自分の舌に合わないとほざき高級店でのみ食事をする散財癖持ちの考えなしだ。

 こいつ等は蓄えから金を抜き遊びに使っている救いようの無い脳無しだ。

 俺は生活費と受験代と入学費を用意する為履歴書を偽りバイトを複数している、通帳も委任状を使い作って俺が隠し

 保管している。

 夜間のバイトが速く終わり今日の3時上がりだったから少しだけ勉強出来た、今は苦手な社会を重点して勉強しなければ。

『間もなく一番線に電車が参ります白線の内側まで下がってお待ちください』

 電車が来るみたいだな下がらなければならないn、[ドン! ]え? 押された感覚があり後ろを見ると、そこには明らかに目の焦点の合っていない見るからに正気では無い男が何かを押した体制でいた「ウェへへへ!! 俺のクゥスゥリィー!!」横から響く重い金属が擦れる音、あぁ俺は死ぬのかまぁよく生きたよ我ながらここで俺の意識は途切れるはずだった。

 

「一一様現実逃避は終わりましたか?」

「あぁ、待ってもらって悪い、少し聞いても良いか?」

 

「その前に少し話を聞いてもらえますか?」そう言うと彼女は徐に席を立ち頭を下げてきた。

 

「大変申し訳ありませんでした! 私達の中の一部の者が貴方の人生に手を加えてしまったので本来負うべきではない不幸と運命によって決まっている死期より早い死を迎えることになりました」

「どゆ事?」

「つまりはですね……」

 

 聞いた話によると以下のとおりである、まず彼女は俺の住んでいた地域を管理する神である、そんな彼女の目を盗んで他の神が俺に試練を与えたようでそれも個人に与えるには重すぎる物をそれで俺が何時どうやって死ぬかを賭けていたみたいだ、関与した神の予想より俺が生きたのが気に食わないようで近くにいた大麻の栽培並びに使用していた男に少し手を出し強い幻覚により俺を突き飛ばしたようだ。

 それに気づいた彼女が魂だけの俺をここに呼び謝罪と詫びをすると、言うことらしい。

 

「詫びってどうするつもりだ? 転生でもさせてくれるのか?」

「ハイ、そのとおりです貴方はありふれた職業で世界最強と言う物語は知っていますか?」

「あぁ息抜きにウェブの方を出ているアフターまで見ているな、なんだありふれに転生させるってか?」

「ハイ正確にはありふれた職業で世界最強によく似たパラレルワールドですが」

「そうか、なんでパラレルワールド何だ? 原作では無理なのか?」

「それは無理ですね、貴方が入ることでそれはもう原作でな無くなるので」 

 

「それもそうか、でもう転生に入るのか?」

「いえ、まだです貴方に与えられた試練の報酬ともいえるリソースを使っていないので」

「それってあれかテンプレによく出る特典って奴か?」

「ハイそうです、一部を除き制限は無いので何にしますか」

「そうだな……」

 

「これでよろしいですか?」

「あぁ頼む」

 

 決まった特典はこれだ完全記憶能力、現実非現実問わず体術武術の習得、武具に愛される能力、オリジナルも含めた死ぬ気の炎の以上だ。

 

「では転生に入ります第二の人生が良い物になることを」

 

 やぁ久しぶり俺は雨宮(あまみや)刃(じん)元一一だ転生してから5年が経過した、間はどうしたって? 特に変わったことは無いから省いた訳ではなく記憶が今しがた戻ったばかりだ。

 

「刃もう少しで着くからなーもう少し辛抱してくれよー」

「分かったよ父さん」

「我慢できるわよな~なんたって刃はお利口さんだもんね~」

「母さん苦しい」

「あらごめんなさい」

 

 俺は今は今生の両親と一緒に父さんの実家に父さんの運転すると車で移動中だ、母さんは子煩悩で車での移動では俺を膝に乗せたがるそして何かと抱きしめてくるさっきもそうだお利口さんと言いながら俺を抱きしめてくる、だけどこうして前世の親とは比べ物になら無い父さんと母さんといると不謹慎だが死んで良かったと外を眺めながらそう思えてしまう。

 

「あなた前!」

「な!?」

 

 突然体に振り回されるようなGが掛かる、ふっと視界に入ったのは反対車線を走っていた大型トラックがこちらに向かって来ている瞬間だった、次な瞬間俺は車の外に投げ出され意識を失った。

 次に意識を取り戻したのは病院の一室だった、その少し後父さんが老けたらこうなるだらう男性が入ってきて一瞬止まりすぐさま駆け寄ってきて痛みはないか意識ははっきりしているか等確認してきた。

 男性が落ち着いてから聞いた話によるとどうやらこの男性は父さんの父で俺の祖父にあたるようだ、そしてあの事故での生存者は俺だけの様だ鑑識によるとあの時俺が母さんの膝に乗り外を眺めていたから仕事の衝撃で外に放り出され耕したての田んぼに受け身を取りながら落ちたから奇跡的に助かったようだ

 。

「刃君だったね君が良ければ家に来ないか?」

 この時俺が原作の流れに乗ることになるとは思いもしなかった。




リハビリがてら書き始めたので温かい目で見てください


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道場

 俺がじぃちゃんに引き取られて一年が経った、その間何をしていたかと言うと祖父の家にある道場で前世で自衛の為に覚えた物と転生特典で貰った武の鍛練をしている。

 

「刃飯ができたぞー」

 

 じぃちゃんが読んでるもうそんな時間か

 「いま行くー」ガッタ!

 何か倒れた音がする、振り返って見てみると道場の壁が外れて落ちている。

 

 「踏んだら危ないから立て掛けとくか」

 外れた板を立て掛けに行くと壁の中に縦二十センチ横二十センチ高さ一メートル三十センチの箱が入っていた。

 

 「なんでこんな箱が壁の中に?」

 とりあえず箱を取り出してみる事にしたその箱の中には竹刀が入っていた。

 

 「後でじぃちゃん聞いてみるとして、少し試し振りしてみるか」

 竹刀を右手に握り横に振ってみる事にした。

 「刃まだか?飯が冷めるぞ」

 ツル

 「あ」

 じぃちゃん声に驚き右手から竹刀が滑った、空いていた左手を滑った竹刀に体を捻りながら右手の軌跡を辿る様に動かしそのまま竹刀を掴み振り抜く、するとパシュっと空気の抜ける音とともに竹刀は蒼い柄巻、鍔に左右対称になる燕が装飾され、はばきの上にも燕の装飾が施されている。

 

 「時雨金時、本当に有ったのか」

 「じぃちゃんこれ知ってるの?」

 「詳しいことは飯の後だ冷めちまう」

 「そうだね」

 

 飯の後話を聞くとじぃちゃんの家はとある実戦剣術を教えている家系で。

 

 先代の十代目が死んでからじぃちゃんも父さんも才能がなく継ぐことができなかったようで秘伝書からでしか習得できないようだ。

 

 この竹刀もじぃちゃんの父さんつまりひいじぃさんから寝物語で聞かされていた様で竹刀は知っていたけど実物を見るのは初めてらしい。

 

 この竹刀は時雨金時っと言い実戦剣術の才能が有る者が振れば竹刀から日本刀に形状変化するらしい、だからかじぃちゃんから秘伝書を貰い道場を好きにしていいと許可を貰った。

 

 時雨金時を見つけてから3ヶ月たった小学校も始まり鍛錬に使える時間が減った、秘伝書自体は読んですんだ、まぁ時雨金時で察していたが秘伝書は時雨蒼燕流だった。

 

 それ以外にも道場を少し調べたら時雨金時と同じ箱が壁から衣装ケースぐらいの箱が床から出てきた、壁の箱には逆刃刀が入っており、床の箱には手紙が一つと一辺が十センチの箱6つと縦二十センチ横三十五センチ高さ二十センチの箱が2つ、残りのスペースを紙束が占めていた。

 

 手紙は俺を転生したあの女神からだった内容は俺につけた特典では前世でのリソース使い切れなかったから餞別に時雨金時と逆刃刀、それからボンゴレ、マーレ、アルコバレーノ、シモン、大罪の7属性の原石、亜空間収納の指輪が入った小箱、大罪の7属性が転生特典に頼んだオリジナルの死ぬ気の炎になる。

 

 ランクA以下の大空の7属性と大地の7属性の原石と様々な貴金属が入っている中箱、様々な工具が入っている中箱。

 

 紙束はボックス兵器の理論と設計図だった。

 

 ランクA以下の原石と貴金属は箱から出して一日経つと補充されるらしい、まぁ亜空間収納の指輪に入れっぱだからか問題ないが、あとボンゴレ、マーレ、アルコバレーノ、シモンの原石を指輪に加工した。

 

 「刃出かける用意をしてくれ、車を出してくる」

 「分かった」

 

 移動中何処に行くのか聞いてみるとどうやら知り合いの道場に俺の鍛錬相手になってくれるよう頼んでいたようだ。

 

 「着いたぞ刃此処だ」

 

 着いた道場の看板には八重樫道場の文字が、マジかよよりによってここかよ。

 

 道場に入り練習試合していたが門下生が大半ダウンした時に他の門下生よりも小さい奴が次は自分だと来たんだがこいつの剣には楽しさもやりがいもな無い有るのは辛さと悲しみだけ。

 

 「やめだ、あんたとやってもそんな辛さと悲しみだけ剣には得るものは何も無い」

 「貴方に何が分かるって言うの」

 

 そいつはそう言うと面を取り道場から出て行った。

 

 周りからどうするんだよって視線が刺さる、分かったよ行けばいいんだろ!!

 

 「すみません自分少し見てきます」

 

 俺も面を取りアイツを追った廊下を歩いていると蔵の裏からすすり泣く声が聞こえたから向かうことにした。

 

 「ここに居たか」

 「何な様よほっといてよ」

 「そう言うわけにも行かないさあんた何を我慢しているんだ?」

 「関係ないでしよほっといてよ」

 「話せば少しは気持ちが軽くなる」

 「貴方に話しても同仕様も無いじゃない、そもそも貴方に話しても分からないでしょ剣の才能が有るからってお父さんやお母さんおじいちゃんおばあちゃんに期待されて本当は好きでもない剣道をしている私の気持ちなんてだからかほっといてよ」

 と言いながら俺の胸元に顔を埋め泣きじゃくるこいつ

 「期待に答えようと頑張るのは辛かったな苦しかったな」

 俺はこいつの背中を亜空間収納の指輪から雨の指輪を出しごくごく少量の死ぬ気の炎出しながら擦るそうするとこいつは雨の死ぬ気の炎の特徴の鎮静により眠りについた。

 

 寝たこいつを抱き抱え道場に戻り近くの門下生あずけて進み師範をしているジジイに竹刀を突きつけて俺は

 「ジジイ俺と死合しようぜ」っと宣言した。

 「いいじゃろうルールは?」

 「相手を殺しさえしなければ何でもありのバーリトゥードだ」

 「かかってこい小童」

 

 その殺し合いになりそうな試合はぎりぎり俺の勝ちだ

 

 「ジジイ今度からはあいつにやりたい事やらせてやれよあいつ我慢しすぎるみたいだからな」

 「分かっておるしかしどうやって聞けばいい?」

 「ならあいつに剣道ばかりだやらせず好きな事に使えるの時間を作ってやれ、俺もあいつをいろんなとこに連れててやるから」 

 

 寝ているはずのあいつの頬が赤くなっていたのはなんでだろうな

 



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勝負

 初めて八重樫道場に行ってからはちょくちょく顔を出しては、雫(2回目に合った時に名前で呼んでほしいと言われた自分も名前で呼ぶからと言われ)を遊びに誘ったり鍛錬の相手をしたりといった楽しい時間を送っていた。

 初めての夏休みに学校が入り久しぶりに八重樫道場に行くと、雫と道場では初めて見る同年代の男の子が何やら会話になっていない言い争いをしている。

 道場に入った音に雫が気づいたのかこっちをむき、勢いよく俺に抱きついてきた。

 

 「貴方に守って貰うほど私は弱くないし、私よりも強い刃が私のことを守ってくれるわ」

 「こいつが君よりも、俺よりも強い訳がない!!君は騙されてるんだ!!お前、俺と決闘をしろ俺が勝ったら彼女に二度と近づくな、これからは彼女は俺が守る!!」

 

 急な話で何でこう言う話になったのか近くの門下生に確認すると。

 どうやらこの男の子は最近引っ越してきた有名弁護士の天之河先生の息子で天之河光輝と言うらしい、前の場所でも剣道していたようでこっちでも続けるために八重樫道場に来たようだ。

 雫と言い争いをしていたのは出会い頭に「君は俺が守る」とナンパをしたようで雫が「貴方に守って貰うほど弱くない」と返しても「照れなくても良いよ君の事は俺が守るから」と水掛け論の繰り返しで、終わりが見えない所に、俺が来たから雫は話を終わらせるために俺に抱きついてきたらしい。

 

 「お前、何とか言ったらどうなんだ!!怖気づいたのか、なら彼女をおいてどっかいけ!!」

 「決闘はやらないよ、犯罪者になりたく無いからね。知らないのか?明治22年法律第34号の決闘罪に関する件って法律を?」

 「なら勝負だ、俺が勝ってお前よりも強いって事を証明してやる」

 

 「面倒くさ、ルールは?」

 「先に降参と言った方の負けだ!!」

 

 「それに追加として3人の審判のうち二人が続行不能と判断したら負けで、じゃ無いとお前、気絶して降参してないのに俺がよそに行ったと言って不戦勝だと言いそうだからな」

 「そんな事言わない、だか良いだろう俺が勝つのは決まっている!!」

 「他に勝負のルールは無いか?」

 「無いね」

 

 こうして俺は面倒くさい事に天之河と勝負する事になった。

 

 「俺が勝つのは決まっている、いらない恥をかく前に降参するといい」

 「好きにほざいてろ」

 

 「おいジジイどの程度までやって良いんだ?」

 「連れてきた父親は根性を叩き直してくれって言っておったから好きにすると良い」

 「分かった」

 

 「無所属 天之河光輝」

 「時雨蒼燕流十一代目当主 雨宮刃」

 お互い竹刀を構え対戦前の名乗りを上げる

 

 「両者、用意はいいな?でははじめ」

 

 「受けてみろ最強最速の剣を」

 天之河はそう言いながらがむしゃらにただ竹刀を振り回してきた

 「時雨蒼燕流守式四の型五風十雨」

 

 「避けてばかりか!!やはり俺の剣にはついてこれずに避けるのが精一杯か、なら早く降参しろ!!」

 「何言ってんだ?そんな事は当ててから言えよ」

 

 「強がるな!!俺の剣が速いからギリギリでしか避けれないんだろ!!」

 「そんなわけ無いだろ、ギリギリでしか避けれないじゃ無いぎりぎりで避けてんだよ、お前は紙一重を知らないのか?」

 

 「俺の最速の剣を紙一重で避けるなんて、できるはずが無い!!」

 「ゲロゲロうるせーな、そんな鈍いのが最速なわけ無いだろ」

 

 「俺はカエルじゃない!!」

 「そうかよ、カエルだと思ってたよ井の中のな、時雨蒼燕流攻式八の型篠突く雨」

  「ウワー!!」

 篠突く雨を受けた天之河はうきあがりそのまま床に叩きつけられた、そして起き上がった天之河は「突き技は剣道の試合ではまだ使っては駄目な年齢のはずだ!!お前の反則負けだ!!」と言ってきた

 

 「何言ってんだ?これは試合ではなく勝負だぞ、ルールだって勝敗の付け方を決めただけで他には何も決めてねーぞ?そもそもお前も俺も一度も試合だなんて言ってねーし。

まだやるか?」

 「まだだ、こんなのまぐれに決まってる!じゃ無いと俺が攻撃を受けるはずないんだ!!」

 

 「ハァー面倒だ、これで終わらせるか」

 「まぐれなんてもう無い!!俺が負けるはずないんだ!!」

 

 面倒くさいがこれで終わらせるか、俺は腕に竹刀を隠しながら天之河の頭を狙い片手で振る。 

 大振りであるが故、天之河は「そんな見え見えの攻撃当たるはずが無いだろ!!」っと言い頭に添えるように竹刀でガードする。

 俺は隠している竹刀を空中に置くように放し逆の手で掴み体を捻りながら天之河の胴を狙い竹刀を振る。

 

 「時雨蒼燕流攻式伍の型五月雨」

 もろに胴への一撃を受けた天之河はうめき声をあげる暇なく壁に飛ばされた、そこに3人の審判が駆け寄り、3人とも頭の上でバツを作り「天之河意識喪失により続行不能!!よってこの勝負雨宮刃の勝利とする!!」

 

 「遠慮なくやったが本当に良かったのかジジイ?」

 「かまわんよ、さっきも言ったが父親が良いって言ったんだ文句は言わせん、それに問題があってもそれは八重樫道場の儂らの問題じゃお主には関係のない事じゃ」

 「そうかいなら良いんだが」

 

 「お疲れ様刃君、雫は今着替えと汗を流し母屋に行ってるから、栗羊羹でも食べて待っていて」

 「雫のばあちゃん羊羹ありがとう、それにあいつが相手ではたいして疲れてないよ、まだ五十メートル走の方が疲れる」

 

 雫が来るのを羊羹を食べながら待つ事をした、それから数分もしない内に雫は戻ってきた

 「ごめん刃待った?」

 「いや待って無いよ」

 「そう?ならいいんだけど、そのお皿かたしてくるから先に玄関に行っていて」

 「分かった、急がなくてもいいからな」

 「分かったってあれ?お皿は?」

 「お皿は私が片付けておくから雫は刃君とデートに行ってらっしゃい」

 

 そう言って雫のばあちゃんは俺たちを追い出すように見送った。

 「追い出されちゃたね」

 「そうだな、しょうが無い予定通り出かけるか」

 

 そうして俺たちは元々の予定通り買い物をしたり雫が行きたいと言っていた喫茶店に行ったりゲーセンでぬいぐるみを取ったりと、楽しい一日を過ごした

 

 「今日は楽しかったね、また遊びに行こうね」

 「あぁ、また行こうな」

 



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お出かけ

 それから俺はじぃちゃんの知り合いの道場に鍛錬に行ったり宿題をしたり雫と遊びに行ったり雫の練習相手になったりつかかってくる天之河をあしらったりして夏休みも終わり今日は始業式だ

 

 始業式も終わり後は帰るだけだったのだが担任に呼ばれ明日以降の準備を手伝い教室に戻ると何やら教室が騒がしい

 覗いてみるとどうやら天之河を中心に複数の男女が一人の男子生徒に謝れと連呼しているようでその近くにパニックになりかけている女子生徒とその女子生徒をなだめている雫がいる

 

 

 「どうゆう状況だこれは?」

 「あ!刃それがね」

 

 雫から話を聞くとどうやら男子生徒と女子生徒が夏休みの最後に出かける約束をしていたようなのだが、男子生徒がそれを守らなかったようで、女子生徒が理由を聞くと男子生徒が答える前に天之河約束を守らなかったのは男子生徒が悪いと、謝るように言いそれに他の生徒も便乗して先程廊下まで聞こえていた謝れの連呼に至ったらしい

 

 「わけは分かった、話を聞くからみんな静かに」

 「後から何のようだ雨宮!この件は俺が解決した、お前が話を聞く必要ない!」

 「天之河、初めに仲裁に入るのは良い事だがな両者の意見を聞いてから答えを出さないとそれはただの独善だ」

 「話を聞きたいんだがいいか?」

 

 両者の意見を聞いてみると女子生徒はその日の約束を楽しみにしていたのだが、男子生徒が来ず今日、訳を聞くと男子生徒が答え言う前に天之河が割って入り先程の状況になった様だ。

 男子生徒はその日の熱を出して出かける事が出来ず女子生徒に連絡したら心配して家に来そうだから、熱を移すわけにはいかないから女子生徒には連絡をしなかった様だ。

 

 「話は分かったけど君は楽しみにしていたのは分かったけど他の生徒もいるとこで聞くべきではなかったね、君はそれならそうで熱を出して出かける事ができないならそう連絡し来なくても良いって伝えるか、今日の朝にでも連絡するべきだったね」

 

 そうして二人はお互いに謝り仲直りをして埋め合わせに今度遊びに行くことにしたようだ

 

 「仲直りした二人にこれをあげる」

 俺は最近できたテーマパークのペアチケットを二人に渡した

 

 「良いの?」

 「雨宮、お前が使わなくても良いのか?」

 「俺はその日の予定があって行けなくてな二人が使ってくれ」

 

 その日の帰り雫が「チケット上げて良かっの?」と聞いてきた、「さっき言った様に予定があった行けない、それに予定が無くなっても行く相手がいない」そう言うと雫は「そうなんだ、私みたいな剣道だけ取り柄な私では一緒に行きたくないよね」なんて言ってくる

 は?こいつは何言ってんだ、もしかしてジジイから何も聞いてないな

 

 「雫、ジジイから何か聞かされてないか?」

 「へぇ?何も聞いてないけど?」

 「クソ、あのジジイ雫に伝えとけつたのに何してんだ!」

 「なんの事、刃?」

 「聞いてないなら今言うわ、その日は雫が集めてるミニチュアドールの会社DOLLSFACTORYが新しく立てたミニチュアドール関連の工場の見学会があってな雫が喜ぶだろうと雫に予定空けとけてジジイに伝えとけって言ったのに」その事を雫に伝えその日は終わった。

 

 そして工事見学当日雫の親父さんの運転する車で雫と一緒にDOLLSFACTORY来ていた。

 

 「それじゃー雫、お父さんは受付をしてくるからここで刃君と待ったいてね」

 受付をすました親父さんが戻ってから数分後見学は始まった。

 

 そして俺の記憶はここで途切れる次に有る記憶は何処かの病院の天井だ、話を聞くと雫とともにチンピラに絡まれて雫を人質にされ無抵抗で嬲られる事になっていたようで今ここに居るらしい

 

 一つ気になるのは雫が目が覚めてから片時も離れようとせず無理に離そうとするとまるで世界の終わりの様にパニックを起こす

 医者の話によると雫は自分が助けを呼ぶために離れた事で捕まり俺が無抵抗で嬲られる事になったのがよほどこたえたのか俺から離れると大怪我か死ぬような目に合うとゆう強迫観念が有りなおかつ、そのせいで大きい声や音にも恐怖を感じパニックを起こすらしい

 

 それに付随して重度の対人恐怖症も出ているらしく問診すらまともにできていなくこれも雫の反応を元に診断してるしか無い様だ、ただ俺には恐怖症が出ないらしいどうやら元々信頼していた上に本能的な部分で俺の側は安心できると感じているらしい

 その後俺同伴で雫の診察をした結果怪我は無いがさっき言った様に強迫観念と恐怖症があるとの事だ

 

 あれから時間は過ぎ俺たちは高2になったこれまであった事を簡単に並べるとまず小学校は初めは特別教室で過ごしていたけど天之河

がたびたび来て雫を連れて行こうとしてパニックを起こしていたから保健室登校に切り替わり、

 中学は天之河とは別の学校を選びそこで白崎、中村、遠藤、谷口、清水、等と出会い仲良くなった特に白崎は雫と親友になり雫の恐怖症緩和に繋がった、

 高校では南雲と出会い親友と呼べるほど仲良くなりよくこの漫画が凄いとかこのゲートが面白かった等で盛り上がり南雲の両親からはゲームや漫画の参考にと戦闘シーンや肉体の動きのスケッチや撮影によく道場に来る様になった

 

 そのついでに南雲家や白崎達友人に護身目的に武術を教える事になったと言っても戦うためではなく逃げるためのすきを作るためでありなおかつ身を守るための攻撃のさばき方などではあるが(その副産物として南雲、遠藤、清水の三人は引き締まった細マッチョとなり影では女子の人気が出てきている、特に南雲は原作と違い授業中寝るなどが無くなり一部を除いて周りからの中傷が無くなった、遠藤は自身の存在感の強弱を自由に調整出来るようになり周りから認識される様になった)

 

 ある月曜俺は雫と共に通学しているとそこに南雲等が合流して来る

 「刃君、父さんがアクションの参考に大まかな設定を組んだ武術の資料を持っていくから動きを見せってて」

 「分かったハジメ次の土曜にでも持ってきってて言っといて」

 「ハジメ、オヤジさん次はどんなにゲームを作るって」

 

 そんな話をしていると教室につき、各々の机に付くとチャイムが鳴り担任が入ってくる

 

 時間がたち今は昼休み俺の周りには雫達弁当を広げているちなみに南雲は白崎特性の愛情弁当だ(原作と違いここの二人は既に付き合っている)そこに空気の読めない奴が声をかけてきた

 「雫と香織こっちで一緒に食べようそれに香織に迷惑をかけ続けているオタクの南雲が香織の弁当を食べるなんて俺が許さないよ」

 「なんで、天之河君の許しがいるの?私は大好きな恋人のハジメ君に食べて欲しくて作ってきたんだよ」

 「そうね私達が何処で食べようがあなたにとやかく言われる筋合いわないわね」

 「な!俺は二人のためを思って…」

 

 そんな時天之河の足元から強力な光が広がる、その光の中には魔法陣のような幾何学模様が有りクラスメイト全員とその場にいた社会科の担当の畑山先生を巻き込みそして光が収まると教室内には誰一人としていなかったそこにはさっきまで人がいたであろう食べかけの弁当や飲みかけのペットボトルが有るだけだった

 



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