紅き侍は魔法(物理&魔砲)で (天龍神)
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第一話 綺麗な宝石

ふと思いついてしまったネタです


インフィニット・ストラトス略して「IS」と呼ばれる物が有名になった事件「白騎士事件」による女尊男卑の世になりある少女は実姉が開発して公表したということだけで国による保護プログラムによって家族・友人と離れ離れに生きて行くことを余儀なくされたのであった。

 

「こんな生活やだよ・・・」

 

「(また、あの子泣いてるよ)」

 

「(ふん、あいつの姉が作ったISの所為でこっちは肩身が狭くなっちまったってのに)」

 

日本のとある場所に建てられたマンションでインフィニット・ストラトスの開発者の妹ということだけで軟禁生活を余儀なくされた長い黒髪をポニーテールに束ねた少女の名は「篠ノ之箒」といい親しかった幼馴染み達とは離れ離れとなり日々心無い陰口を叩かれてしまい精神的に不安定になっていた。

 

その日の夜も泣いていていると扉の外では監視目的で警護している政府のSPは陰口を叩いていたのであった。

 

「この石、光ってて綺麗(こんな世界、もう嫌だよ‼)」

 

その時、窓の外から強い光を放ちながら目に前に飛んできた水色の宝石を手に取った箒は物珍しそうに眺めていた時に箒はこのような世界はもう嫌だと願ってしまったのである。

 

「え、何‼ きゃあっぁぁぁ‼」

 

宝石は箒が願ったことにより更に強く光り出しそのまま箒を包みこんでしまい箒は姿を消してしまったのであった。

 

「おい‼ これはどういうことだ‼」

 

監視していたSP達は手当たり次第に捜索したが篠ノ之箒の姿はもう既になかったのだから、そう世界から消えたのだから。

 

「大変だ‼ ちょっと来てくれ‼」

 

「どうしたの? あら! 大変‼ とりあえず保護しないと」

 

並行世界にある日本の海鳴町に住んで居る高町一家はいつも通りに大黒柱である高町士郎が出かけようと玄関の扉を開けた瞬間、光が舞い降りてしばらくすると篠ノ之箒が現れたことに驚き、妻である桃子を含む家族一同を呼んだのであった。

 

「ん~、ここは?(知らない天井だ)」

 

「あら、気が付いたのね‼」

 

「来ないで‼」

 

「無理もない、キミはこの家の前で倒れてたんだよ。そうだ、自己紹介がまだった、高町志郎、この家の大黒柱で、こっちが妻の」

 

「桃子よ」

 

「え?」

 

高町家のベッドの上で箒は目が覚めると自分が居た部屋ではないことに気が付いたのだが、高町夫妻が箒が気が付いたところで部屋に入ってきたので箒はひどく怯えてしまったので高町夫妻は自己紹介をしたのであった。

 

箒は敵意がないことを示してくれた高町夫妻を見て落ち着きを取り戻したのであった。

 

「キミの名前は?」

 

「篠ノ之箒です」

 

高町士郎は箒に名前を訊ねると素直に名前を名乗ったのである。

 

「キミはどうしてこの家の前に倒れてたんだい? 無理に話さなくても・・・」

 

「話します、全部ありのまま」

 

箒は高町夫妻に今までのことを包み隠さずに全て話したのであった。

 

たとえ信じてくれなくても箒は藁にすがる気持ちで打ち明けたのであった。

 

ISのこと、白騎士事件のこと、そして実姉であるISの生みの親である天災兎「篠ノ之束」のことも全て

 

「酷い‼ こんな小さな子を‼」

 

「お姉さんが悪いのに、この子には何も罪はないのに‼」

 

「では・・・」

 

話を聞いた高町夫妻は最初は信じられなかったが嘘ではないのであろうと受け止めてくれたが箒は部屋を出ようとしたが、

 

「箒ちゃん、行くとこないんでしょう?」

 

「そうだな、どうだこの家に住んでみないか? なのはに妹が出来たんだしな」

 

「え?」

 

「箒ちゃんがいいなら」

 

高町夫妻は見捨てることが出来るはずもなかったのだから、箒を養子に迎えるつもりだったのだろう、箒は振り返り、

 

「不束者ですがお願いします」

 

「よろしく、箒ちゃん‼」

 

こうして篠ノ之箒は持っている宝石がとんでもない代物だということを知る由もなかったのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第二話 新しい学校

篠ノ之箒が高町家の養子になって一週間が過ぎたのである。

 

「おにいちゃん、もう一本‼」

 

「すっかり、元気になったのね。最初はなのはに怯えてたのにね‼」

 

現在高町家の道場では義兄「高町恭也」を相手に日々剣術の稽古をしていたのである。

 

その様子を義姉「高町美由希」が微笑みながら見ていた。

 

箒が高町家の養子になったその夜のことだった。

 

「お父さん、その子が家の前で倒れてた娘? はじめまして、高町なのはだよ」

 

「来ないで~」

 

「え~なんで‼ わたし何もしてないのに‼」

 

「(もしかしてこの子の実の姉はなのはに声が似てるのだろ)」

 

と言った感じで高町家の次女であり実姉「篠ノ之束」と声が似ているなのはに怯えてしま高町士郎の背後に隠れてしまったのであった。

 

なんだかんだで実姉とダブっていたがなのはの根気が功を奏したのかちゃんと懐いてくれたのだがすぐに運動関係は追い越されたのは言うまでもなかった。

 

「この辺にして朝ご飯にしようか、学校に遅れるよ」

 

「うん」

 

「そうだな、巴」

 

美由希から朝食を食べに行くことを告げられたので稽古を切り上げて向かったのであった。

 

何故、箒ではなく巴と呼ばれているかと言うと養子になった夜、

 

「箒と名付けるってとんでもない」

 

「わたしはこの家の子です‼ だから、篠ノ之箒じゃなくて巴、そう‼ 高町巴で生きたいです‼」

 

「巴かいいじゃないか‼」

 

「それが良いわ‼」

 

と自ら「篠ノ之箒」改め「高町巴」と名前を変えて今に至るのである。

 

その後なのはと同じ「私立聖祥大付属小学校」に転入してなのはより2つ下の為1年生で、転入初日から直ぐにはいかなかったが打ち解けたのである。

 

そして朝食を食べ終えて制服に着替えて学校に向かうバスが出るバス停になのはと一緒に向かったのであった。

 

「なのは、巴、おはよう」

 

「二人ともおはよう‼」

 

「「アリサちゃん(さん)すずかちゃん(さん)おはよう(ございます)」」

 

バス停に到着した高町姉妹を金髪で元気がいい少女「アリサ・バニングス」と紫色の髪の少女「月村すずか」が出迎えてちょうどバスが到着したのであった。

 

二人はなのはの親友で同級生らしく巴がこの世界で数少ない頼れる存在で二人とも巴のことは実の妹のように可愛がっている。

 

「巴って超真面目ねぇ、なのはよりしっかりしてる感じするし」

 

「そんなことはないです」

 

「もう畏まらなくてもいいのに」

 

と言った感じで聖祥大付属小学校前に到着したのであった。

 

この時既に巴が人生のターニングポイントに直面するとは知る由もなかった

 

 

 

 



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第三話 傷だらけのフェレットに遭遇なの

巴達が私立聖祥大付属小学校に向かっている頃、ISの世界では「篠ノ之箒失踪事件」で全世界が大騒ぎになっていた。

 

そんなことを知る由もない海鳴町の私立聖祥大付属小学校は各自教室へ向かっていた。

 

「なのは、ちゃんとお姉さんしてるの?」

 

「やってるよ‼」

 

ホームルームが始まるまでなのはのクラスではアリサとすずかがいつも通りに話しており話題は巴の事だった。

 

二人ともなのはの親友ということもあってある程度性格を把握しているらしく、いきなり出来た義妹の面倒が出来ているのか心配だったのだろう、内心では二人とも羨ましいのだ。

 

巴はなのはと違い真面目な性格な上、運動神経は1年生ではトップクラスだが、対人関係は未だ苦手にしているのであった。

 

そんなこんなで朝のホームルームが始まったのであった。

 

「どうしよう‼ 箒ちゃんが見つからないよ~‼」

 

「え~い、わたしが知るはずがないだろ‼」

 

一方その頃インフィニット・ストラトスの世界では実妹がパラレルワールドに飛んで行ったとも知らないなのはに声が似ている天災「篠ノ之束」は唯一の親友の織斑千冬に妹のことを相談していたのであった。

 

転移した妹は既に「篠ノ之箒」という名を捨て「高町巴」と名乗って以前通っていた学校よりも上の私立聖祥大付属小学校に通っているとは知る由もなかった。

 

そしてお昼休み

 

「(お義姉ちゃんの邪魔になるしな~それにあのきれいな石、持ってるけど誰かのだったら返さないと)」

 

巴は現在教室で一人持参した弁当を開けながら、義姉のなのはに甘えたいのだが、本人の事を考えてしまってなのか、一人黄昏ながら弁当を食べていたのであった。

 

お義姉ちゃんと呼んでいるわけは、巴が「姉さん」と呼ぼうとしたがなのはに訂正されたからである。

 

ちなみに巴が転移するきっかけになった宝石は今も巴が大事に所持しているようでいつか持ち主に返そうと思っていたのだ。

 

そんなこんなで放課後になった。

 

「?」

 

「どうしたの姉妹揃って?」

 

「ううん(いえ)、なんでも(ないです)」

 

現在4人共アリサが近道だという所を歩いていたのだが、高町姉妹だけ何かに気を取られたのだが、すぐにアリサが先導の元歩くことにしたのであった。

 

《助けて・・・》

 

「「!?」」

 

また高町姉妹だけに聞こえたようで内容は助けを求めており、姉妹は向き合い軽く首を縦に振ると、

 

「ちょっと、二人とも‼」

 

「すいません、ゆっくりでいいんで、ついて来て下さい‼」

 

「ちょっと、巴! アンタの速度について行けるわけないでしょうが‼」

 

助けを求める声が聞こえた方向に走って行ったのだが、やはり巴の速さには二人ともついて行けず歩いて行くことにしたのであった。

 

「ここら辺か、あれ?」

 

「巴、お姉ちゃんを置いて行かないで‼」

 

「日頃から稽古をしてないから~ん? お姉ちゃん、こっち」

 

「え、ひどい」

 

巴が4人の中で一番速いようで気配を察知した場所に一番乗りしたところで遅れてなのはが到着して辺りを見渡すと茂みに隠れるかのように傷だらけのフェレットを発見したのであった。

 

この出会いがとんでもないことになろうとは思いもよらなかったのだから。

 

 

 



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第四話 これが変身‼

体の至る所に傷を負ったフェレットを見つけたなのはと巴に続き遅れてやってきたアリサとすずかは直ぐに動物病院へ運ぶことにした。

 

幸いフェレットは命の別状はなかったらしいが巴の方を見つめていたが四人共動物病院を後にしたのであった。

 

その後、話し合いの結果、フェレットは高町家で飼われることになったのであった。

 

「フェレットか・・・」

 

「巴って、動物ダメだっけ?」

 

「いや、じゃなくて、ううん、大丈夫」

 

現在なのはと巴は共同の部屋になっているらしく寝る前に巴は産まれた世界では動物すら飼えなかったので不安だったが、なのはに声を掛けられて我に返り、堅苦しいしゃべり方をしそうになったが、砕けた口調になって返事をして寝ることにしたのであった。

 

「(巴がここに来るまでの事、お父さんから聞いたけど、絶対に「篠ノ之束」と「IS」は許さないなの‼)」

 

なのはは、横で寝ている巴の寝顔を見て以前巴と初対面の時に父士郎から巴が実姉「篠ノ之束」が作った「インフィニット・ストラトス」略して「IS」が起こした「白騎士事件」、「要人保護プログラム」や「篠ノ之束の実妹というだけで受けた卑劣な行為」などを巴が話してくれたと聞かされた時に心に固く誓ったのだ。

 

たとえ、血は繋がらなくても義妹「高町巴」を命に代えても守ると。

 

そう思い寝ることにしたなのはであった。

 

「(聞こえますか・・・)」

 

「‼」

 

「あれ、お姉ちゃん?」

 

寝ていたなのはであったが、急に目が覚めたと思った瞬間、部屋を飛び出してしまったのである。

 

その音に気が付いた巴も目が覚めてしまいあの水晶の宝石が入っている御守りを持って後を追いかけることにしたのであった。

 

またしても二人にしか聞こえない声が聞こえてきたのであろう、幸い二人とも私服だった。

 

「何、あれ、フェレットが」

 

「(よかった、ボクの声が聞こえたんですね)」

 

声が聞こえてきた方角へ向かっていたなのはが先に到着したが、明らか存在しない異形そのものが助けたフェレットを襲っていたのである。

 

このままではフェレットだけではなく町も危ない状態だったのだ。

 

「どうすればいいの!?」

 

「お姉ちゃん‼ こいつ何‼」

 

「(え、妹? それにあの子が持っているのは‼ そんなことを考えている場合じゃなかった‼ 方法はあります‼)」

 

なのは&巴「え?」

 

なのはとフェレットはなんとか見つからない場所へ逃げ込んだのだがこのままでは埒が明かなかった所に後を追いかけて来てしまった巴が来てしまったのだ。

 

フェレットは巴が持っていた御守りが光っていることに気が付いたがそんなことを言っている場合ではなくすぐそこに異形が迫っていた。

 

「巴‼ どうしよう~‼」

 

「(刀があれば・・・)」

 

『方法はあります‼(一か八か、この姉妹に賭けるしかない)あなた達姉妹の力が必要です‼」

 

流石に運動神経が良いとは言え異形の存在に小学生が素手で敵うはずがないことは一目瞭然だったがフェレットは姉妹に語り掛けてきたのだ。

 

今この場にいるのは自分達しかいない目の前に異形の存在、覚悟は

 

なのは&巴「わたし‼やります‼」

 

『そうですか、ありがとう。時間がありません‼(これは一つしかない、ん?)』

 

「二つに分かれた‼」

 

当に決まっていたらしくフェレットの首掛けられているピンク色の宝玉は一つしかなかったが巴も触れた瞬間二つになり巴の目の前で血のように紅い色に染まり光り出した。

 

ピンクと紅色の光が収まると、

 

「巴、それ日本刀だよね」

 

「そんなことを言っている場合じゃない‼」

 

白いドレスような姿で先端が金色で縁取られた枠に赤い宝玉が嵌った杖を持ったなのはと赤と白を基調とした両肩が出て胸元には赤いリボンと白銀の軽鎧に剣帯と一振りの柄が紅い日本刀にミニスカートと後ろに長い半スカートに両腕に白銀の籠手で両足に白銀のレガースに髪型がツーサイドアップ姿の巴が現れたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




巴のバリアジャケットは某スマホゲームのコスチュームをモチーフにしました


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第五話 白い○○と真紅の侍

異形の存在と戦う覚悟を決めたなのはと巴はまさか変身できるとは思ってなかったので驚いていたがそんなことを言っている場合ではなかった。

 

異形の存在が攻撃を仕掛けて来た瞬間、

 

「大丈夫、お姉ちゃん?」

 

「え? うん、大丈夫」

 

「(見えなかった)」

 

巴は反射的に抜刀しまるで豆腐を切ったように簡単に切り裂いてなのはとフェレットを助けたのであった。

 

それを見たフェレットは目視出来なかったことに驚いていた。

 

「どうすればいいの?」

 

『ジュエルシードを封印してください‼』

 

流石に二人とも一般人同然と言こともあって異形の存在に悪戦苦闘しているとフェレットはジュエルシードを封印して欲しいと言ってきたのだ。

 

「お姉ちゃん、あれじゃないか?」

 

「わかったよ 巴、おねえちゃんに任せなさい‼」

 

異形の存在がジュエルシードを持っているのを巴が攻撃しながら見つけ出しなのはが杖から砲撃を放ち、巴が一刀両断にした瞬間にジュエルシードを封印をすることにしたのであった。

 

「どうやって封印するの?」

 

『持っている杖をジュエルシードに向けてください』

 

なのは&巴「わかった」

 

異形の存在を討伐した瞬間、水色の宝石が転がっていたがそれがジュエルシードであるとフェレットが言っていたことを思い出して封印するためフェレットの指示に従って手に持っていた武器をジュエルシードに向けた瞬間、封印されたジュエルシードを手に入れたのだが、

 

「逃げるよ‼」

 

「引っ張らないで~」

 

『ボクもですか~』

 

異形の存在を討伐したがあんだけ大立ち回りを繰り広げたら警察が駆けつけるのは当然でだったのである。

 

巴は咄嗟になのはの服の後ろ襟を掴みなのははフェレットを抱えて全速力で自宅へ戻ったのであった。

 

当然のことながら深夜に飛び出したので家族から大目玉を喰らったのは言うまでもなかった。

 

そんなひょんな出来事から丸一日が過ぎた。

 

『初めまして、ボクはユーノ・スクライアです』

 

「わたしは高町なのは、こっちが義妹の」

 

「高町巴です」

 

『では、単刀直入に言います。巴さん、その御守りにジュエルシードが入ってるんですね?』

 

「え~‼ 巴の御守りにジュエルシードが‼」

 

フェレットはユーノと名乗り、高町姉妹も名乗り終えたがユーノが巴がジュエルシードを持っていることに気が付いていたのであった。

 

「確信はなかった、けど、あの夜、これがとんでもない物だと確信できた」

 

『そうですか、では、しばらくの間、巴さんに預かってもらいます。ですが危険だと判断した場合は』

 

「ユーノに渡す」

 

『よかった。それと、お二人は姉妹にしては・・・』

 

「ユーノ君でも巴に・・・」

 

『ごめんなさい‼』

 

ユーノは巴にジュエルシードを持っててほしいと頼んだが、二人が姉妹にしては似ていないので質問しようとしたところなのはが止めたのであった。

 

 

 



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第六話 金色の雷光

しゃべるフェレットであるユーノとの出会い、そして自分が今いる世界に転移した原因である宝石はジュエルシードという使い方を謝れば取り返しのつかない代物だと判明したのであった。

 

ジュエルシードを狙っている存在に追われていたユーノは敢て巴にジュエルシードを預かってもらうことにした。

 

「封印しないとね」

 

「ああ」

 

『それじゃあ、始めるよ‼』

 

流石に封印しないわけにはいかないので巴が手に入れたジュエルシードを封印することにした。

 

「これで大丈夫」

 

『後、巴、キミはなるべく戦わないでいてほしい』

 

「わかった」

 

「(年齢制限でもあるのかな)」

 

無事にジュエルシードを封印を完了したが、まだ小学一年生の巴を巻き込んでしまったことにユーノは申し訳なさそうに巴になるべく戦闘への参加は控えるように言った。

 

ユーノとの会合を終えて時が過ぎて行ったのであった。

 

「月村の家行くの初めてだったな、巴は」

 

「うん(成り行きとはいえ、一緒に行くことになろうとは)」

 

『月村家ってどんなところなんですか?』

 

変身できるようになってから一週間が経ってなのはと巴はジュエルシードの封印と入手を学業と平行しながら二足の草鞋状態で行っていた。

 

現在は兄恭也ともに月村すずかの家に向かっている最中で巴は物凄く緊張していたのであった。

 

元の世界では保護プログラムの所為で他人の家など訪問しようものならば即転校という手段を取るほどの集団と一緒にいたのだから無理もないのだ。

 

そうこうしているうちに無事に何事もなく月村家に到着したのであった。

 

「・・・」

 

「巴‼ しっかりしろ‼」

 

「いらっしゃいませ、お待ちしておりました。恭也様、なのは様、巴様」

 

月村家に到着したのだが巴があまりの豪邸に緊張のあまり燃え尽きたのか固まってしまったところに月村家の使用人がやって来たところで巴は我に返って中に案内されたのであった。

 

「なのは、巴を頼むぞ‼」

 

「わかったなの‼」

 

途中まで案内されたが途中で兄恭也がある場所へ向かうべく一旦別行動になりなのはと巴が使用人について行くことになったのであった。

 

もちろんユーノもフェレット状態で。

 

「なのは~‼ 巴~‼ こっちよ‼」

 

「アリサちゃん‼ すずかちゃん‼」

 

「こんにちわ・・・」

 

「巴、大丈夫?」

 

使用人に案内されるがままついて行った先に猫達に囲まれて寛いでいるすずかとアリサがおり、なのはと巴がやってきたので声を掛けてが、巴は初めて見る猫の大群に真面目な顔が崩れそうになりながら挨拶をしたのである。

 

巴は自身が知っている限り猫に触れた覚えがない上に一匹だけならまだしも月村家の猫の大群を見たので思わず捕まえようとしてしまいかねなかったのかアリサが声を掛けたことで我に返り椅子に座ったのだ。

 

『なんか、気配を感じる』

 

椅子に座った巴は何かの気配を感じ取っていたらしく、警戒を強めていたのである。

 

『お姉ちゃん、猫が巨大化してる』

 

『わかったなの‼』

 

巴は警戒を解かなかったことが功を奏したらしく、月村家で飼育されている猫の一匹が巨大化していることに気が付いたのでなのはに念話で告げて、すずかとアリサを引き留める役を引き受けてなのはとユーノは現場へ急行したのであった。

 

「ユーノ君‼ 猫が‼」

 

『猫が大きくなりたいという願いをジュエルシードが叶えたんだ‼』

 

「行くよ‼ レイジングハート‼ セットアップ‼」

 

現場に到着したなのはとユーノは明らか間違ってジュエルシードが猫の願いである大きくなりたいということを曲解したようで巨大化した猫がそこにいたのだ。

 

これはすずか達が気づくのは時間の問題と判断してなのははレイジングハートというインテリジェンスデバイスを掲げてバリアジャケットを纏ったのだ。

 

『避けてください‼』

 

「え?」

 

なのはがバリアジャケットを纏い終えた瞬間上空から雷が飛んできたのでレイジングハートに言われるがまま、なのはは避けたのであった。

 

雷が飛んできた方向を向くと、

 

「わたし、高町なのは、キミの名前は?」

 

「・・・‼」

 

『なのは、危ない‼』

 

黒いバリアジャケットを纏いマントを靡かせて手には斧と槍が合わさった武器であるハルバードを手にした金髪で真紅の瞳を持ったなのはと同じ歳くらいの少女が佇んでいたが、なのはが名乗った瞬間、問答無用言わんばかりに手に持っているハルバードを振り下ろしてきたのであった。

 

「セットアップ‼」

 

「!?」

 

「巴!」

 

「巴、じゃない‼ わたしが来なかったら・・・」

 

「ごめん‼」

 

なのはが完全に油断しきっていたところに振り下ろしてきたハルバードをなんとかすずか達を撒いて来た巴がバリアジャケットを纏いユーノに習ったわけでもなく一瞬で纏い抜刀しなのは目掛けて振り下ろされたハルバードをはじき返したのであった。

 

金髪赤眼の少女は自分より小柄であるはずの巴に自分の攻撃が弾き返されたことに驚いたのであった。

 

 

 

 



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第七話 失敗

バリアジャケットを纏った金髪の少女は手に持っているハルバードでなのはに攻撃を仕掛けてきた瞬間にバリアジャケットを纏い小柄な体躯に似合わず抜刀し弾き返した巴をみて呆然としていたのであった。

 

「巴、ジュエルシードをお願い」

 

「わかった」

 

「そうはさせないよ‼」

 

「今度は朱い狼か」

 

「あんた、魔導師にしちゃ、変わったデバイスだね」

 

なのはが巴に猫が持っているジュエルシードを封印するように指示を出しそれに応じた巴は巨大化した猫に近づこうとした瞬間、朱色の狼が現れて巴が行く手を阻まれてしまったのであった。

 

「どうしてジュエルシードを欲しがるの?」

 

「・・・母さんの為」

 

「お母さんの為? 名前を教えてくれないかな?」

 

一方、空中で金髪の少女を説得しているなのはがジュエルシードを狙う理由を聞くと、母の為だと言って続けてなのはが名前を訊ねることにしたのである。

 

「フェイト、フェイト・テスタロッサ」

 

「フェイトちゃん・・・」

 

「ジュエルシードを貰う‼」

 

金髪の少女はフェイト・テスタロッサと名乗ったがなのはにはまるで悲しそうに見えてしまったのだが、今はジュエルシードを巡って戦闘中であるため、フェイトがハルバードで攻撃を仕掛けてきたので、なのはも杖で応戦することにしたのであった。

 

「あんたも、空、飛べるのかい」

 

「わたしもなぜ、空を飛べるかわからない(あっちの世界じゃ飛べなかっただろうな)」

 

一方、巴も空中戦に発展していたようだが、朱色の狼は突然女性に変化し、巴に向き直ったのであった。

 

巴は内心ではISのことなど忘れてしまっていたのである。

 

「あたしはアルフ、フェイトの使い魔だ、名前を聞こうか?」

 

「巴、聖祥大付属小学校、一年、高町巴だ‼ 押して参る‼」

 

「そう来なくっちゃな‼」

 

フェイトの使い魔というアルフは巴の名を聞きそして、剣術と体術がぶつかり合っていた。

 

「もうそろそろ、フェイトの方が終わるみたいだ!」

 

「‼ お姉ちゃん~‼」

 

「ジュエルシード、封印完了‼」

 

「待て‼」

 

残念なことになのはがフェイトに及ばず撃沈させられたところで巨大化した猫のジュエルシードを奪われてしまったなのは達は静かにバリアジャケットを解除したのであった。

 

「ねぇ、巴」

 

「ん?」

 

「ごめんね、わたしが弱かった所為で」

 

「いや、今回はわたしも油断してたから」

 

しばらく月村家で楽しんだ後、帰り道でなのはと巴は今回のジュエルシードを奪われてしまったことを悔しがっていたのであった。

 

巴からすれば元の世界に置いて来た実姉である篠ノ之束より義姉のなのはの方が自分の事を信用しているのではないかと思っていたのだから今回の敗北は次へ活かさないと心に誓ったのであった。

 

 

 

 



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第八話 温泉へ行くの段

金髪の少女「フェイト・テスタロッサ」と遭遇し敗北を喫してからなのはとユーノはなるべく巴に配慮しながらジュエルシードを追っていたのであった。

 

「温泉か(要人保護プログラムで叶わないと思ってな~)」

 

「巴、嬉しそうね」

 

「(インフィニット・ストラトス、通称IS、別の次元の地球じゃあそんな質量兵器が開発されていたなんて思ってなかった)」

 

フェイトの敗北からなのはも巴と一緒に稽古をするようなり数日が経ち、高町家、バニングス家、月村家の一行で温泉旅行へやって来ていたのであった。

 

ユーノは巴の事が気になったらしく無理を頼んで巴に質問し話してくれる範囲で巴から聞いていたインフィニット・ストラトスことISが別世界で開発されてしまっていたことを知りユーノは呆然としていた。

 

そうこうしているうちに目的地の温泉街に到着して旅館へ向かったのであった。

 

巴はインフィニット・ストラトスなどのことも忘れてはっちゃけていたのは言うまでもなかった

 

「お姉ちゃん~」

 

「巴ってこんなキャラだっけ⁉」

 

「真面目だったからタガが外れちゃったなの」

 

旅館に到着し部屋に案内されて入って早々に巴が普段真面目に生きてきたのと保護プログラムの生活の反動でなのかはっちゃけ出したのでなのは達は呆然と立ち尽くしていたのであった。

 

「フェイト、ここにジュエルシードがあるのかい?」

 

「うん」

 

なのは達が旅館で寛いでいる頃フェイト達も同じ温泉街の旅館の付近に到着していたようで、ジュエルシード探しに奔走していたようだった。

 

「巴はこうしてみるとまだ6歳だしな」

 

「(これが好奇心、いつか、剣以外の道を見出せるかな)」

 

自由行動になったらしくなのは達は旅館を探索することにしたのであった。

 

巴には映る物全てが新鮮らしく此処にはいない実姉である篠ノ之束とは違う好奇心が芽生えたことに巴は確信していたのであった。

 

いつか剣術以外で生きて行けるかどうかを考えるほどには心に余裕が出来たという証拠なのだろうとなのは達は思っていたのであった。

 

「箒ちゃ~ん‼ どこ~」

 

「束様、何回目ですか?」

 

一方、別次元の地球のISの世界では今日も実妹捜索に駆り出している篠ノ之束は相棒のクロエともに世界中を探し回ってはため息をつくという生活を繰り返していたのでクロエはうんざりしながら束をフォローしていたのであった。

 

もう既に巴はなのはという義姉が居るのでもう手遅れであるということに篠ノ之束は気づいていないのであった。



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第九話 湯煙の夜

アリサ達と一緒に温泉旅行に来ていたなのはと巴は旅行の間だけとはいえジュエルシードの事を忘れて楽しんでいたのであった。

 

時が過ぎ夜になって就寝時間になったので二人は部屋で寝ることにしたのだが、

 

『やっぱり、二人はジュエルシードの一件から抜けた方が良いと思う。それに巴に至ってはまだ六歳なんだ』

 

「悪いけど、ここまで来て引くに引けないところまで来ちゃってるから」

 

「無理な話だ(こうして魔導師だったな、それにわたしがなるなって以前の世界なら

なれなかった。IS以外で空を飛べてこんな気持ちになったことはないから)」

 

ユーノはやっぱりなのは達をジュエルシードというロストギアという危険な代物を集めるのを巻き込んでしまったことを機にしていたのであろう、なのはと巴にジュエルシード集めから手を引いて欲しいと言ったのだが、なのはと巴は血は繋がらないが二人とも責任感が強いらしくユーノの頼みを蹴ったのであった。

 

そして寝ようとした瞬間、

 

『ジュエルシードです‼』

 

『行こう、巴』

 

『うん』

 

ユーノがジュエルシードの反応を察知してなのはと巴は家族に悟られないように部屋を出たのであった。

 

「遅かったか」

 

「フェイトちゃん‼」

 

「アンタみたいな子がそんな危ない物振り回すくらい人手がないのかい」

 

「悪いが、それをこちらに渡して貰いたいのだが?」

 

「ジュエルシードを集めないといけないから‼」

 

現場へ急行したが時すでに遅しでフェイトとアルフがもう既にジュエルシードは封印されフェイトが手に入れてしまった後だった。

 

対面した瞬間、巴は左腰に差してある日本刀型のインテリジェンスデバイスの柄に手をかけて抜刀術の構えで、なのはは杖になっているレイジングハートをフェイトに向けて、臨戦態勢の状態で向き会ったのであった。

 

そして、

 

「え?」

 

「フェイト‼」

 

「(鞘に入れたまま構えたから、遅れた‼)」

 

「(フェイトちゃんは『抜刀術』は知らないと思ってたなの‼)」

 

戦いの火蓋が切って落とされたのだ。

 

フェイトは月村家の戦いで巴を使い魔であるアルフに任せており、その後、アルフから巴の戦い方を聞いていたが、日本の古流剣術を知っているはずがなくフェイトは巴が鞘に刀を入れたままで構えられたことで判断が鈍ってしまい巴の抜刀術に反応が遅れてハルバード型のインテリジェンスでまともに受け止めてしまったのであった。

 

「お姉ちゃん‼」

 

「任せて‼」

 

「はじめっから‼」

 

「待たせた。アルフと言ったな、わたしの相手をしてもらう」

 

「(あんなのを見てからだと、気を付けないとな)」

 

なのはがフェイトの相手を変わる形であるが巴はアルフと向き合ったのであった。



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