帝国軍人ドルフロ世界に転生す (岡村優)
しおりを挟む

プロローグ

「本当にごめんなさい!!!」

 

何故か目の前の女の人に謝られている。しかし身に覚えがない…

 

「ええ…何事?確か砲弾で吹っ飛ばされた様な…」

 

目の前の女性が土下座を始めた

 

「本当に!申し訳ございませんでした!」

 

「?…説明してください…状況が分かりません…」

 

埒が明かないので説明を求めた。すると女性が話し始めた。

 

「私は神ですが手違いにより貴方を殺してしまいました。」

 

「あっそうですか…じゃあもういいです。」

 

「え?…それ以上はいいんですか?」

 

神様はキョトンとしてなんか可愛らしかった。

 

「死んだんでしょう?ならもうそのまま死なせてくれればいいです」

 

顔色が悪くなった

 

「そうゆうわけにも行かないので転生してもらいたいんですが…」

 

「楽しかったのでいいです。一所懸命を貫けたので。」

 

慌て始めた

 

「!?そんなに無気力な人初めてです。お願いですので転生してください」

 

もはや涙目でとても可愛らしかったが、転生しないとここから出してもらえなさそうなので転生することにした。

 

「ハァ…分かりました。」

 

「有難うございます!!」

 

全身で喜んでいた。目は輝いて見えた。

 

「では、転生するにあたり要望などはありますか?」

 

「銃剣と軍刀が折れなければいいです。銃火器も壊れないようにしていだだければいいです。」

 

聞いた瞬間キョトンとしていた。

 

「それだけですか?欲しい武器とかはありませんか?」

 

私はとても欲があるように見えた用だ。しかし何かしないと涙目になりそうなので頼む事にした

 

「では、この九九式歩兵銃を160センチまで伸ばしてください。後、戦争後の銃を下さい」

 

実は九九式は、短いと感じていたので行幸であった。

 

「分かりました、銃は、どれがいいですか?」

 

目の前にカタログが置かれた。99式は、長くなり槍として使いやすくなった。

カタログを読んでいたら面白いものが目に入った

 

「ん?MP17?拳銃に見えるけど銃床が展開出来るのか…これください」

 

「弾薬とアタッチメントはどうされますか?」

 

「45ACPと消音器と…ダットサイト?これで」

 

「分かりました、的を用意しますので撃って見てください」

 

弾倉を入れ弾を送り込み銃床を展開する

 

ガチャンチャキン

 

構え撃つ

 

トッ

 

弾倉を抜いた

 

「いいですね撃ちやすいです。このホルスターなるものも下さい」

 

「はいどうぞ」

 

ホルスターを受け取り、銃剣を左側につけホルスターを右側に付けた。

 

「結構様になってますよ」

 

何故か笑いをこらえているように見えたが無視する。

 

「ごたくはいいからお願いします」

 

「はーい」

 

光に包まれた

 

 

「さてと、森だな…なんの気配もないな」

 

しばらく歩いていると木の根本に人影が見えた。

 

「何だこれ人間に配線がついてら」

 

腕はなく腕のある場所から配線が見えた。

 

「人じゃないな…でも遺品は回収しとこう」

 

傍らにはよく見慣れた銃、M1911が落ちていた

 

「よく見たら女の形してるし…まあ拾っておこう)

 

M1911を拾い上げ背嚢にしまった。

 

しばらく進んでいたら銃撃を受けた

 

パァン

 

即座に軍刀を抜き一気に距離を詰め上段から切り落とした

 

相手は真っ二つになった。断面からは配線が見えていた。

 

「さっきのと同じだな」

 

切った相手と同じ様なのがワラワラと出てきた。

 

「せいぜい楽しませてくれ。」

 

軍刀をしまい。銃剣を着剣し、反撃を開始した。

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

2話

グリフィン&クルーガー社では会議が行われていた

 

「何の冗談だ?」

 

そう言い出したのは社長のクルーガーだ

 

「お言葉ですが冗談では無く事実です。」

 

指揮官の一人が報告を上げた

 

「私の部隊が鉄血の拠点に攻勢をかけたところ、真っ二つにされた人形がいくつも転がっていましたそれも全滅です。」

 

別の指揮官が半信半疑ながら質問した。

 

「痕跡は、無かったのかね?」

 

「近くに薬莢が落ちてました。7.7ミリクラスの。」

 

「303ブリティシュかね?」

 

「いえ、99式アリサカかと。」

 

ざわついた

 

「もう既にない弾薬だぞ?本当かね?」

 

二本の薬莢を取り出した

 

「私から見て右側にあるのが303です。これでも違うと思いますか?」

 

「確かに303ではない…しかしアリサカとは」

 

他の指揮官達も口々に話す

 

「ありえん」「そんなことが」「な馬鹿な」

 

クルーガーがなだめる

 

「静まり給え…で、真っ二つにされていたとは?」

 

「射撃で仕留められなかった物はすべて一刀で切伏せられて居ました。それこそ日本刀のような物で」

 

指揮官の話に他の指揮官が質問する

 

「日本人だとゆうのかね?日本はもうないぞ?」

 

笑いが起きる

 

「それにもう30年は、経ってる。日本刀は、作れるものがいないしそれを扱う剣術も廃れているぞ?」

 

報告を上げた指揮官が反論する

 

「ですがこの断面は日本刀でなければ出来ません」

 

クルーガーが双方を宥める

 

「そのへんにしたまえ。…他には?」

 

「この映像は、鉄血の拠点で取られたものです。」

 

ホログラフを起動し映像を流す

 

そこには刀で切り伏せる人の姿がくっきりと写っていた。

 

クルーガーが感想を述べる

 

「これは、自衛隊じゃないな、旧大日本帝国陸軍だ…階級からみて少佐だな。…とても戦いなれている。」

 

指揮官の一人が言う

 

「ただのコスプレでは?」

 

クルーガーは、懐かしそうに話す。

 

「いや、この剣術には、見覚えがある。薬丸示現流とゆう剣術だ、…現役時代、やりあったことがあるから分かる」

 

「しかしありえません、日系人ですら剣術を知らないのに…」

 

クルーガーは反論する

 

「あれは日系人ではない、正真正銘の日本人だ、純血のな。」

 

「しかし…日本は核で吹き飛ばされています…のこってるはずは…」

 

「無いな」

 

指揮官の一人が質問する

 

「では何故…日本人だと」

 

「見覚えがある…我が師に…だが、とっくの昔に死んでいる。」

 

「そうですか」

 

クルーガーは言う

 

「会議はここまでにしよう…余りにも現実味が無い。」

 

「分かりました」

 

指揮官達がいなくなったあと隣にいた一人の女性を呼んだ

 

「ヘリアンくん404を呼んでくれ」

 

「分かりました」

 

404小隊が来た。

 

 

「UMP45以下4名参りました。」

 

「済まない」

 

これまでの経緯を話す。

 

「この人物をここに連れてきてくれ。出来れば生きた状態でだ。」

 

「反撃してきた場合は?」

 

「反撃を許可する」

 

「分かりました」

 

「では行ってくれ」

 

404は、敬礼したあと出ていった。

 

「日本兵か…」

 

クルーガーは、頭を抱えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

3話

戦闘の後、やりあったのとは違う連中が来た。普通に話が通じそうだが戦闘になると弾が少ないので死ぬ確率が高い。なので隠れることにした。飯を作る巨大な釜があったのでその中に入る。もちろん銃の安全装置を外してだ。少し会話を聞いてみる

 

「スプリングフィールド、怖じ気付いたの?」

 

「そうでは無いですが…何かいる気がします」

 

感の鋭いのがいたようだ。

 

「なわけないでしょ…それなら反応あるはず」

 

「そうでしょうか…?」

 

「ほら行くよ」

 

ツカツカ歩いていった

 

うーん接触した方が良かったかなでもなんかめんどくさくなりそうだし

 

ドーォン

 

そう考えていたら近くで爆発した。

 

「わっ」

 

さっきの子達が気になってしまい。爆発した方に気づいたら走り出していた。

 

 

「こりゃひどい…」

 

案の定一部の壁が崩壊していた。片方の子は首が目の前に落ちていた

 

「こりゃもう駄目だなもう一人も」

 

「うぅ…」

 

うめき声が聞こえた。瓦礫の中から。

 

「!?動くなよ助けてやるから」

 

 

瓦礫をひたすらどけていたら女の子が出てきた。どうやら気を失っているようだ。見たところ怪我とかは無さそうなので来る途中に見つけた医務室に運んた。

 

「ふう…この子の武器と遺品探すか」

 

瓦礫の山でひたすら瓦礫をどかすと、一丁のライフルが出てきた

 

「M1903スプリングフィールドだな…」

 

動作等を確認したが使えそうであったので壁に立て掛けて置いた

 

もう一丁を探そうとしたら瓦礫の山の向こう側に拳銃がおちていた。拾い上げると見たこともない拳銃だった。

 

「何これ見たことはないな」

 

あれこれ見ていたら書いてあった

 

「9ミリ拳銃」

 

なるほど…て、名前じゃないじゃないか!

 

「仕方ない戻るか」

 

拳銃と、ライフルを持ち医務室に行くと、少女は寝ていた。

 

「こんな子供が戦場にいるとは世も末だな…」

 

自分の国も同じような感じなのに棚に上げてそう言いながらタバコを更かした。

 

しばらくして女の子が目を覚ました

 

「う…ん?」

 

「目覚めたか?」

 

「!?」

 

なぜか睨まれた

 

「こっちは助けただけなんだが…身体動かせるか?」

 

「ええ…動きます。」

 

 

「じゃあそこの銃持ってとっとと消えな。」

 

「なぜ助けたのです?」

 

少女の目が怪訝な物を見るような物になった。

 

「何故って?特にないが…なんとなく」

 

「普通は使い捨てるんですが。」

 

流石に聞き捨てならなかった

 

「流石にそこまで落ちぶれた覚えはないがね」

 

「そうでは無く…放置するんですが」

 

「あっそう…あとこれ戦友のだろ持っていきな…」

 

少女の目が見開かれた

 

「あの…持ってた子は?」

 

「死んだ…死体は無い」

 

「そうですか…」

 

渡すと泣き始めた…よほど仲が良かったのだろう。私は、そっと抱きしめた。

 

すると腕の中で抵抗せずに泣き続けた。

 

 

 

 

 

しばらくして泣き止んだ

 

「有難うございます」

 

「いやいいんだ気にしないでくれ」

 

「一緒にいていいですか?」

 

上目遣いでお願いしてきた。非常に破壊力抜群であった。

 

「別にいいがいいのか?原隊に復帰できなくなるぞ?」

 

「はい。」

 

「なら良いが…名前は?」

 

「スプリングフィールドですが…」

 

「銃の名前だろ」

 

「いえ、私の名前でもあります」

 

スプリングフィールドからいろいろな説明を受けた

 

 

「なるほど人形ね…じゃあ襲っても問題ないわけだな」

 

スプリングフィールドが怯えた表情になる

 

「冗談だ、流石に礼節はわきまえてる」

 

安心した表情になる

 

「別にいいですよ襲っても。行為自体出来ますし」

 

自らスカートをめくり始めた。流石にここでやるのはまずいので

やめさせた

 

「やめれ」

 

何故か上目遣いで見てきた。

 

「したくないので?」

 

「アホか…ここは戦場だろ」

 

「そうでした」

 

この子は色々ぬけてるのではと考える徳永である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

4話

「しかしまあ…ここの設備が全部生きてて良かったわ、おかげで自炊できるな。」

 

キッチンで色々物色しながら徳永は、言う

 

 

「なあ、ここってもともとグリフィンの拠点だよな?」

 

「ええ、良くわかりましたね。」

 

スプリングフィールドは、鍋などを用意していた。

 

「一つ聞いてもいいか?」

 

スプリングフィールドは、手を止めた

 

「何でしょう?」

 

「飯を食って大丈夫か?」

 

「ええ、電力に変換されるので問題ないですが」

 

「そうか」

 

未来ってすごいなと考える徳永である。

徳永があらかじめ鹿やら食べられる野草やら取ってきていたため比較的まともな飯が出来ていた

 

「すごい。」

 

「あり物で作ったから味は保証できないぞ?」

 

「それでもすごいです。」

 

「まあなれてるからな…それより食べようぜ」

 

「はい」

 

しばらく雑談しながら食べていたら何かの気配がした

 

「スプリングフィールド」

 

「はい?」

 

スプリングフィールドは、キョトンとしていた。

 

「誰か来た…一戦やらんといかんかも。」

 

「なんですって!?」

 

二人は即座に銃の安全装置を外し物陰に隠れた。

 

すると四人の少女[人形]が現れた。

 

「9見て鍋を食べた形跡があるよ」

 

「ホントだ!どうする?45姉?」

 

「この中探して見ようか。」

 

まずいな、これではすぐに見つかる。

 

小声でスプリングフィールドに「撃つなよ」と伝えて出ることにした。

 

「動くな」

 

「!?!?」

 

99式を構えながら物陰から顔を出した。

 

一人が銃を構え始めたためその銃を撃つ

 

ダーン

 

「ッ!」

 

「416!」

 

チャキン…カランカラン

 

即座に排莢し次弾を装填する。

 

「残り4発だが四人なら十分だ…さて何しに来た?」

 

すると45と呼ばれた。娘が両手を上に上げながら

 

「貴方を連れてこいと上に命令を受けました」

 

流石に正直に話すとは思ってもみなかったので目を丸くした。

 

「それ、話して大丈夫か?普通は話さんぞ?」

 

と言いながらボルトを後退させ指で弾を押し込みながらボルトを前進空打ちした。ついでに他の銃の弾を抜きホルスターに収めた

 

「スプリングフィールド、もういい」

 

「わかりました。」

 

スプリングフィールドは、戦闘態勢を解いた。

 

「では連れてってくれ」

 

「話がわかる人で助かるわ。でもここ鉄血の支配地域だから弾は、抜かないほうがいいわ。」

 

「分かった」

 

「近くにヘリを呼んでるからそこから行きましょう」

 

「了解」

 

 

そうして近くのヘリのところまで行きヘリに乗り込んだ。

そしたらヘリの搭乗員から声をかけられた。

 

「あんた、日本人か?」

 

「帝国軍人だ」

 

「は?」

 

「大日本帝国陸軍少佐岡村徳永だ。」

 

「ちょっと待て、日本国じゃ無く大日本帝国?嘘だろ?」

 

「嘘など言わん。沖縄で戦ってたら何故かここにいたのさ」

 

「そんなことってあるのか?」

 

「さあな…とゆうか俺が聞きたいわ」

 

「すまん」

 

「気にするな」

 

こんな感じで話しながらグリフィンに向かった。

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

5話

ヘリから降りてグリフィンの本社に入った。そしたら404からバトンタッチされたヘリアントスなる女性に案内されていた。

 

「一つ聞いていいか?」

 

「どうした?」

 

「武器持ったままなんだが、普通は一旦取り上げるだろ?」

 

「社長がそのまま連れてこいと言ったからだ。」

 

「そうか」

 

「ここだ、社長例の者を連れてきました」

 

ドアをノックした

 

「入りたまえ」

 

ドアを開け部屋に入ると。70代くらいの男がいた。

 

「ここの社長のクルーガーと言う者です」

 

 

「大日本帝国陸軍第一近衛師団第一小隊長岡村徳永少佐であります。」

 

「やはり貴方でしたか」

 

何故か知っているような感じだった。

 

「やはり、とは?」

 

「太刀筋が私の師に似ていたのでもしかしたらと思いまして…元大日本帝国陸軍第一近衛師団師団長岡村徳永大佐に」

 

 

「ちょっと待て、私は、沖縄で戦死したのですが」

 

「それでも師に会えるとは思いませんでした」

 

「そうですか…」

 

クルーガーは、感極まったのか涙を流した。

 

これまでの経緯を話すとクルーガーは、何か考え込み切り出した。

 

 

「私の所で指揮官をやりませんか?」

 

「何故?」

 

「最前線の指揮官が退職しまして急遽他の人員を回したのですが、流石に専門ではないし最前線ですから…」

 

「いいですよ資料下さい」

 

「有難うございます。これです」

 

クルーガーは、資料を渡した。

 

すべて読みクルーガーに言った。

 

「規模が連隊規模なんですが…」

 

「問題ないでしょう…それとこれを」

 

細長い木箱を持ってきた。

 

「師の持ち物です」

 

木箱を開けると家に置いていた1振りの剣が出てきた。

 

「アメノハバキリ…良いのか」

 

「貴方にこそふさわしいでしょう」

 

「分かった」

 

「軍服もこちらが良いでしょう」

 

手に持っていたのは帝国陸軍の大佐の軍服だった。

 

「ありがとう」

 

すぐに着替えた。

 

「似合ってますよ…やはり貴方こそふさわしいです」

 

「でS09地区794基地の戦力には歩兵のみか?」

 

「何処の基地もそうですよ、流石に軍では無いので」

 

「了解した」

 

「話は終わりです」

 

「では失礼する」

 

敬礼し、退室しようとすると。クルーガーが止めた

 

「岡村徳永大佐…御武運を。」

 

「了解」

 

そのままさっきのヘリに乗り込み794基地に行く

 

「まさかスプリングフィールドもそこに行くとは思わんかった。」

 

スプリングフィールドは、少し笑みを零しながら言った

 

「ふふ、そうですね指揮官…よろしくお願いします。」

 

「これはご丁寧に…こちらこそよろしく」

 

ヘリのパイロットもこう言った

 

「俺もなんだがな」

 

「そうかよろしく」

 

「おうよろしく頼むぜ大佐」

 

そんなこんなで基地に向った

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

6話

基地に付いたら人形が出迎えた。

 

「新しい指揮官ですね?」

 

「ああ岡村徳永だ。」

 

「私は、G36と申します…では司令部にご案内します。」

 

「よろしく頼む」

 

G36に付いていった。

 

「一ついいか?」

 

「何でしょう?」

 

「基地に付いてから貴官しか見ていないが出払ってるのか?」

 

「それについてはお答えしかねます。」

 

言えないと言いながら彼女の目は笑っていた

 

「なるほど洗礼かな?」

 

「そんなところです。」

 

司令部まで歩いてゆくと。誰もいなかった

 

するとG36がため息を付いた

 

「ハァ…居てくださいと何度も申し上げたのに…少しお待ちください」

 

するとG36は、司令部内にあった寝袋を掴んだ。

寝袋から声が聞こえた。

 

「ぐ!?」

 

するとG36は思いっきり足で踏みつけた。

 

「カリーナさ〜ん起きてくださ〜い。指揮官がお見えですよ〜。」

 

そう言いながらも何度も足で踏みづづけた。笑顔で。

 

「痛い!痛い!起きるから止めて!昨日徹夜で寝れなかったの!」

 

「ほんとに起きてますか?」

 

面白いので調子に乗ることにした

 

「G36止めて差し上げて…刺殺すから」

 

「指揮官それは犯罪です!」

 

そしたら寝袋の中からカリーナと呼ばれた人物が半泣き状態で出できた

 

「…私が後方幕僚兼指揮官代理のカリーナです。」

 

「岡村徳永だ今日からここの指揮官を拝命した。よろしく。」

 

「え?…やっと解放されるんですか?」

 

「そうだな」

 

「やった!これで仕事に専念できます。有難うございます。」

 

すごい勢いで手を掴まれた。

 

「で?状況は?」

 

カリーナの表情が曇った

 

「はい…ただいま本来の戦力の3割しか稼働していません。」

 

「なぜだ?」

 

「前の戦闘でどの人形も損傷が激しく。私のメンテナンスチームが昼夜問わず修理してますが時間が足りず…」

 

何か不味い事になりそうなので休ませる事にした

 

「では、カリーナ。メンテナンスチームを休ませろ。具体的には寝かせろ」

 

「はい?」

 

「不眠不休で整備などしたらろくな事にならん。明日の朝まで休ませろ。」

 

「分かりました。」

 

「ついでに貴官もだ」

 

「了解です。」

 

カリーナは、走って司令部を出ていった。

 

「G36スプリングフィールドを宿舎に案内してくれ」

 

「分かりました…指揮官はどうしますか。」

 

「案内が終わったらここに戻ってきてくれ、私は、報告するから。」

 

「了解しました。ではこちらです。」

 

 

G36がスプリングフィールドを連れて行ったあとコンソールから社長に繋いだ

 

『どうしました?』

 

「無事ついたので報告を…それと弾薬などの補給で問題が。殆ど底付きかけてます。」

 

『それに関しては明日の朝0900に到着する予定だ。』

 

「分かりました。…私の銃の弾どうしましょう?」

 

『今弾を、製造する機械を修理している。それまでは待ってくれ。』

 

「分かりました500発しかありませんが頑張ってみます。」

 

『頼みます』

 

敬礼して切る

 

「さて…何から始めるかな」

 

課題が山積みであった。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

7話

どうしようかと迷っているとG36が戻ってきた。

 

「指揮官、戻りました」

 

「ご苦労…所でここから北西に2キロほど行ったところに鉄血の集団がいる。」

 

「え!?」

 

「今から狩りに行こう…二人で。」

 

「正気ですか!?」

 

「大丈夫、大丈夫。たかだか100体しか居ないから」

 

「100体!?」

 

「うん100体。余裕でしょ?」

 

G36は頭を抱えた

 

「せめてダミーを使わせてください…」

 

「許可しよう…では行こうか?」

 

「今からですか!?」

 

「うん今から」

 

「わかりました…」

 

徳永とG36は、準備をした。

 

「…指揮官…武器はそれだけですか?」

 

徳永は軍刀と、アメノハバキリ、MP17しか持ってなかった。

 

「うん、これだけ」

 

G36は睨みつけた。

 

「…」

 

 

「そんな顔しなくても…それに可愛い顔が台無しだよ?」

 

G36は、見るからに顔が赤くなった。

 

「、、、!」

 

 

「照れてる所もまたいいね。」

 

「指揮官の…バカ…」

 

「じゃあ行こうか」

 

「はい」

 

6人は、戦場に旅立った。

 

戦場にて作戦を説明した。

 

「今から私が突っ込むから危なそうなのから叩いてくれ」

 

「正気ですか!?」

 

「うん…頼むよ」

 

「ハァ…分かりました」

 

「じゃあ行くよ3、2、1、0」

 

私は音を立てないようにゆっくりと進み鉄血兵の後ろから首を刎ね飛ばした。

間髪入れずに近くにいた鉄血兵を切る、切る、切る。

 

ざっと15体切り倒した所で他の鉄血兵から銃撃されるがG36が間引き始めた。

 

ダダダ、ダダダ、ダダダ

 

そのすきに回避しながら走りすれ違いざまに15体切り倒した。

 

「鴨撃ちだな…」

 

余りにもうまく行き過ぎるので逆に困ってしまった。

 

それでもひたすら走って。避けて。切り伏せる。

そんなこんなで30分もたたないうちに全滅した。

 

「…おかしいです…有り得ないです…」

 

「何が?」

 

「弾薬が全員で100発しか使ってないです。」

 

「そうかな?でも私は、60人しか殺って無いよ?」

 

「いや…それがおかしいんです。なぜ剣で切り倒せるんですか!?」

 

「なれたら誰でも出来るよ?」

 

「…」

 

睨まれた

 

「顔は可愛いのにな」

 

顔が赤くなった。

 

「わかりやすいな」

 

拗ねた。

 

「五月蝿いです。黙っててください。」

 

「はいはい、よく頑張りました。」

 

頭を優しく撫でると気持ち良さそうにしていた。

 

「じゃあ帰るか」

 

「はい」

 

基地に帰ったらすぐ様シャワーを浴び、報告書をまとめた、腹が減ったので食堂に行くと、私用のご飯があったのでそれを食べたあと司令部で色々な作戦報告書をひたすら読み、全部頭に叩き込んで司令部の椅子で寝た。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

8話

「おはようございます指揮官。」

 

G36が起こしに来た。

 

「ん?…もう朝か。おはよう」

 

「自室で休まれなかったのですか?」

 

「ああ…めんどくさくなった。」

 

「そうですか…って!案内するの忘れてましたすみません…」

 

「いやいいんだ…それより朝ごはんにしよう。」

 

「はい」

 

二人は食堂に向った。すると他の人形やらカリーナの部下やらに話しかけられすべてこたえながら朝ごはんを食べた。

 

「疲れた…」

 

「昨日あんなに動いたのにこれごときに疲れたんですか?」

 

「基本人と喋るのが苦手でね」

 

「そうですか」

 

「取り敢えずヘリアンさんに報告するか…」

 

「ええ」

 

司令部に戻って本社にコールした。

 

『おはよう。岡村指揮官どうした?』

 

「昨日一戦やったので報告書を送りました」

 

『何?…その近くは鉄血が居ないはずだぞ?』

 

「余りにも静かすぎたので衛星スキャンしたら居ました」

 

『そうか…有り得ない事が書かれてるのだが?』

 

ヘリアンは、報告書を読んで訝しむように見てくる。

 

「事実ですが?」

 

『100体中60体を切り捨てただと?…ありえん』

 

そこでG36が割り込んできた。

 

「ヘリアンさん、彼は本当に60人切り捨てました。数えてましたので間違い無いです。」

 

『ハァ…生身で接近戦をした上に60人抜きとは。前代未聞だな。』

 

「あとお願いが有るんですが…鉄鉱石と、薪、耐火煉瓦を送ってくれませんか?」

 

『構わないが…何に使う気だ?』

 

「刀作ろうかと思いまして。」

 

何故か食いついた。

 

『作れるのか!?』

 

「ちょっと囓っただけですけど。作れますよ?」

 

『では費用は、こちら持ちで作って構わん』

 

「分かりました。では…失礼します」

 

『ああ』

 

通信を、切った。

 

「G36、メンテナンスチームがいるところに連れてってくれ。」

 

「分かりました、こちらです。」

 

メンテナンスエリアにて

 

「カリーナ」

 

「はいなんでしょう?」

 

「メンテチームは、何でも作れるのか?」

 

「はい作れない物はありません」

 

「ではメンテチーム全員集めてくれ」

 

「はい」

 

全員集まったところで話し始める。

 

「私は、ここの指揮官になった岡村徳永と言う者だ。諸君らは今こう考えているだろう。このクソ忙しい時に何しに来やがったんだと」

 

何人かがうなずく

 

「大いに結構!さっき、カリーナから聞いたが何でも作れると聞いた、そこの君合っているか?」

 

一番前にいた古株そうな人に聞いてみる

 

「はいそのとうりです。」

 

「ではこれを作ってくれ」

 

そう言うと腰から軍刀を外した。すると全員顔をしかめた。

 

「刀は、製法が失われていますが?」

 

「ほう!作れぬと申すか!何でも作れるのではないのか?…ではこうしよう…すべての人形の整備が終わったら、作り方を伝授しよう…どうかね?」

 

メンテチームの目が輝いた

 

「ぜひ教えていただきたい」

 

「分かった…まずは仕事を終わらせよ」

 

「了解!」

 

全員が死にものぐるいで整備を始めた。

 

G36と一緒に司令部に戻った。

 

「まさかあそこまで焚きつけられるとは思わんかった」

 

「刀は、稀少ですからね」

 

「では我々は我々の仕事をしよう」

 

「はい、指揮官」

 

全力で仕事を開始したのだった。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

9話

メンテチームは、一週間掛かると見込まれたメンテナンスを3日とゆう驚異的な日数で終わらせたため、その分早く刀鍛冶を教えることができた。今は出来たら、持ってきてもらい試し斬りをしていた。

 

「うーん強度が足らないな…」

 

持ってきた。カニコフとゆうメンテチームの一人はガッカリしていた。

 

「ほら見て、一回斬っただけなのに欠けてるよ。ちゃんと鍛造した?」

 

「はい…」

 

「でも私が作ったやつは、欠けてないよ?」

 

二本の刀を見比べる。

 

「強度不足だよね?叩いた回数か、または製錬する時に分量間違えたかだよ?」

 

非常にしょんぼりしていた。

 

「分量だと思います…」

 

「根拠は?」

 

「量らずに入れました…」

 

「そうか…次からは気をつけるように…他の砥やら周りの部分は出来てるから」

 

「すみません」

 

退室していった。

 

「言い過ぎでは?」

 

G36は、心配そうな顔をしていた。

 

「じゃあ聞くけど、アイアンサイトが固定式なのに照準がずれていたらどうする?」

 

「治します」

 

「そゆこと…これに関しては妥協は許されないのさ」

 

「なるほど」

 

「因みにしばらくは戦闘はしないから。」

 

「何故ですか?」

 

「流石に人形達の疲労が濃い…しごきすぎたかな…」

 

実は猛訓練し過ぎて全人形が疲労困憊なのだ。なので休ませる事にした。

 

その時通信が入った。

 

『…ザザ…指揮官聞こえますか?』

 

「スプリングフィールドどうした?」

 

スプリングフィールドを始めとして何人かが哨戒に出ていた。

 

『1万人規模の集団が北東に展開しています。』

 

「何!?ドローンを飛ばして見せてくれ」

 

『了解しましたわ』

 

映像を確認する。

 

「戦車や自走砲、装甲車、野砲、攻撃ヘリ、輸送用ヘリだと!?…ん?ドローンの映像を戦車の国籍が見えるように拡大してくれ!」

 

『はい』

 

映像が拡大される。

 

「な…日の丸…だと!?」

 

「なんですがそれ?」

 

G36が不思議そうな顔をしていた。

 

「昔あった国の一つで刀を生み出した国だよ!」

 

「はい?…それは…不味くないですか?」

 

「ああ…やばいな…それも物凄く」

 

流石にやば過ぎるので社長に繋いだ

 

『どうしました?』

 

「日本軍がいる保護してよろしいか?」

 

『はい?…日本軍!?』

 

映像を見せる

 

『これは…日本軍では無く…自衛隊です。』

 

「分からん」

 

『そうですね…帝国軍が解体された後の日本の国防組織です。』

 

「なるほど…保護していいか?」

 

『むしろやって欲しいですね』

 

「ありがとう」

 

通信を切る

 

「スプリングフィールド!…接触してくれ」

 

『分かりました…やって見ますわ』

 

通信を切った

 

「さて、どうなるかな?」

 

もはや博打であった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

10話

今回は、自衛隊側の指揮官の話です。


自衛隊の陣地のテント内では重苦しい雰囲気が漂っていた。鉄血の襲撃を受けて師団長が戦死したのである。

 

「…まさか戦死者が師団長とは…」

 

隊員の一人が聞いた。

 

「今この場で一番なのは貴方です。…岡村優弥二佐…これからどうされますか?」

 

「本国と連絡は?」

 

「取れません…衛星通信も…」

 

「なんとゆう事だ!」

 

テーブルを叩いた。

 

ドン

 

「それに何なのだ!あれは!」

 

「完全自立型のロボットかと…」

 

「済まない取り乱した…」

 

「しかし…問題なのは…なぜここに知恵殿下がいるんだ…」

 

ニコニコしていた少女に目を向けた。

 

「分かりませんわ…それにいまは、貴方の妻です。」

 

「…そうだった…な」

 

きりかえることにした。

 

「それよりも斥候を増やして。周囲の確認を!」

 

「了解!」

 

言うが早いか即座に持ち場に戻る。

 

少し気分転換をすることにした

 

「少し出てくる」

 

「分かりました。」

 

すると斥候から報告が入った。

 

「申し上げます!森から人が出できて、ここの責任者と話がしたいと言っております。」

 

「なに!?案内しろ!」

 

「ハッ」

 

 

向かうと何人かの隊員に銃を向けられた少女がいた。

 

「何者だ!」

 

「まず武器を下ろさせてください。」

 

言うが早いか少女は、ライフルと銃剣を地面に置いた。

 

「全員武器をおろせ!」

 

流石に少女に銃を向けるのは良心が傷んだ。

 

「岡村ニ佐!?…しかし!」

 

「命令だ!それにさっきの連中と違って話ができる。彼女と話をさせてくれ!」

 

「ハッ…了解…しました…」

 

渋々銃を下ろした。

 

少女は、私の腰を見ていた。

 

「その剣…アメノハバキリですか?」

 

何かを感じた。

 

「…なぜ知っている?」

 

「私の指揮官も同じものを持っていますわ。確か…元帝国軍人と言ってました。」

 

「なっ!?」

 

これには戦慄した。

 

「そんなバカな!曾祖父は、10年も前に死んでるんだぞ!?」

 

少女の顔が苦虫を潰したような顔になった。

 

「私からしてみればあなた方も死人なんですが…」

 

「何?」

 

「いま西暦何年だと思いますか?」

 

「西暦2031年だろ?」

 

彼女は目を伏せた

 

「いいえ…西暦2062年ですわ…それに日本は、40年代にロシアの核攻撃で無くなりました…日本人は一人も居ないです…」

 

「な…なん…だと…」

 

少女は、これまでの経緯を話した。

 

他の隊員達は、完全に沈んでしまっている

 

「全員落ち着け、俺らの世界では北蘭

島事件なる物は起きてないぞ!」

 

「…ではここは?」

 

「予想が正しければ異世界だな」

 

全員が驚いていた。

 

「そんな事あります?」

 

「彼女の話は嘘はなさそうだ…他の隊長たちにも説明してくれるか?」

 

「はい、喜んで」

 

隊長クラスを全員集合させた。

 

「話してくれ」

 

少女は、自分の指揮官のことは伏せたまま経緯を話し、その指揮官が基地に招き入れたい旨を話した。

 

「所で君の名前は?」

 

「戦術人形、M1903スプリングフィールドと申します」

 

優雅に一礼した

 

「私は、この要望受けたいのだが…質問はあるか?」

 

一人挙手した。

 

「どうした?斎藤三佐?」

 

「余りにも出来過ぎちゃいませんかね?…それに普通は招き入れんでしょ?」

 

ここでスプリングフィールドは、爆弾を投下した。

 

「それは同朋だからだと思います。私達の指揮官は、大日本帝国陸軍第一近衛師団長岡村徳永大佐です。」

 

「は?なんで…帝国軍人がいるんだ?日本人はいないはずだろ?それに第二次世界大戦は、100以上も前だろ?」

 

「彼は沖縄戦で砲弾で吹き飛ばされて気づいたらここにいたそうです」

 

「そんな事あるのか?…いや…あるんだろうな、俺たちもそれだし。まあ、聞きたいことは以上です」

 

「他には居ないか?」

 

誰も手を挙げなかった。

 

「では、全員に説明したあと。現時刻を持って移動を開始する!」 

 

「了解!」

 

即座に動き出した。

 

「では、スプリングフィールドさん、案内してくれ。」

 

「はい」

 

移動が開始された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

11話

スプリングフィールドから報告を受けた徳永は、頭を抱えた。

 

「そこの指揮官が私の曾孫で、妻が伏見家のご息女で、挙げ句の果には子供がいるだと…悪い冗談だ…」

 

G36は、呆れていた。

 

「指揮官、現実を見ましょう」

 

「分かった」

 

凄く切り替えが早かった。

 

 

「で?どのぐらいで着くの?」

 

「30分程ですね。」

 

「じゃあ、自衛隊の方々を集めたら呼んでくれ…整理してくるから。」

 

「分かりました。」

 

40分後、集めたとのことで演習場に向った。

全員の前に立つと一番前にいた。青年が号令を掛けた。

 

「総員着剣!」

 

チャキン

 

「捧げ〜筒!」

 

ザッ

 

 

「直れ!」

 

よく訓練されていると素直に思った。

 

「諸君、私は、大日本帝国陸軍第一近衛師団長岡村徳永大佐である。訳あってここで指揮官をしている。この世界には日本は無い無論わが祖国もだ。そこで二つの選択肢を用意した。一つは武装を解除し、一般人になること。2つ目は、私の元で戦争に参加することだ。一般人になりたいものは挙手せよ!」

 

実は、ここにいる自衛隊員は、全員が戦争に参加する事にしたので当然ながら手を挙げるものは居なかった。

 

「本当に良いのか?…私の聞いた話とは、違うのだが?…そこの号令をかけた君…日本国の人間は戦争が大嫌いだと聞いたのだが違うのかね?」

 

号令を掛けた青年が答えた。

 

「確かに、私の国の人々は、戦争が大嫌いです。しかし我々は大日本帝国が世界に一太刀入れ、欧米列強から植民地を開放した事を知っています。…平和を求めて戦ったことも知っています。

今貴方が戦っている戦場は、国では無く人類の為だと聞きました。戦う力が有るのにそれを使わないのは軍人ではあり得ません。それが人類の為なら尚更。それに、大東亜戦争で戦った我らの先祖に顔向けできません!故に!戦列に加えていただきたい!人類の荒廃はこの一戦にありです。」

 

まさか子孫に尊敬されていたとは思わなかったようで気づけば涙が溢れていた。

 

「相分かった…カリーナ!戦車やらなんやらをすべて地下格納庫に、G36、宿舎を全ての人形に案内させろ。」

 

「了解」

 

「自衛隊の指揮官は誰か?」

 

青年が一歩前にでた。

 

「小官であります。」

 

「では貴公が…では私に付いてきてくれ。…妻もだ。」

 

「分かりました。」

 

「以上解散!」

 

総員敬礼して分かれた。

 

司令部に付くと切り出した。

 

「官姓名を聞こうか?」

 

「日本国陸上自衛隊、中央即応集団所属岡村優弥ニ佐で有ります。貴方の曾孫で有ります。」

 

「そうか…お嬢さんは?」

 

「始めまして、伏見宮家長女でいまは。優弥さんの妻で知恵と申します。よろしくお願いしますわ。ひいお祖父様。…そしてこの子が息子の優ですわ。」

 

か弱そうな腕には。赤子がすやすやと寝ていた。

 

「フッ…可愛いな?いい子だ」

 

「抱かれてみますか?」

 

「良いのか?」

 

「ええ、だって貴方の子孫ですよ?」

 

「では遠慮なく。」

 

抱いてみると案外重かった。

 

「重いな、骨がしっかりしてる証拠だ…ありがとう。」

 

赤子を返した。

 

「済まないな。まさか全員が志願するとは思わなんだ」

 

「はっきり言うと私もですが」

 

「そうか…では。貴公には、引き続き指揮を執ってもらう。いいな?」

 

「分かりました」

 

「所で右目が赤いのは十塚家の血を引いてるからか?」

 

「はい異能も健在です。」

 

「そうか…よろしく頼む」

 

「はい」

 

「所でひいお祖父様?私は、どうしましょう?」

 

「そこなのだ…頭を抱えているのは…」

 

「何故です?」

 

「国が作ると思われる可能性があるのだ…」

 

「お断りします。」

 

「そう言うと思ったよ。だから命が…な?」

 

「でしたら命を断ちます!」

 

これには流石に戦慄した。

 

「いや!何も…そこまでせんでも!この基地からで無ければ良いから!」

 

「分かりました」

 

「ハァ…嫁さん頑固だな…心臓に悪いよ…」

 

「慣れてください」

 

「精進するよ…」

 

その後、基地総出で宴会になったのはゆうまでもない。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

12話

「でどうだった?優弥?」

 

親睦を深めるためと技量を上げるため模擬戦を何回かやって見た。勿論自衛隊が仮想敵を努めた。

 

「駄目ですね。柔軟な対応が出来てないです。ただ身体能力が高いので。私達が驚くようなやり方がたまにありますね。」

 

「例えば?」

 

「突撃銃を片手に狙わずに撃ってきたり。狙撃銃を片手で鈍器にしたり…などなどですね。」

 

「分かった。引き続き頼む。」

 

「了解。」

 

共に敬礼して優弥は、司令室から退室した。

 

「G36、所で人形は、接近戦することあるの?」

 

素朴な疑問だった。敵で接近戦を挑んでくるのが居ないからである。

 

「出会い頭で有ればすることがありますが殆どしませんね。一部例外がありますが」

 

「なるほど…接近戦の訓練をした方がいいな。」

 

「では、訓練項目に入れておきます。」

 

「頼む…む?」

 

通信が入った。

 

「これはこれは…ヘリアンさん、どうしました?」

 

『今から本社に来てくれないか?自衛隊の指揮官も一緒に』

 

「ええ、良いですけど。何故です?』

 

『来たらわかる』

 

「分かりました」

 

通信を切った。

 

「G36、私何かやらかしたっけ?」

 

「分かりませんね。」

 

「だよな…?」

 

考えても仕方ないので優弥と共に本社に向った。

 

 

「で、何故呼ばれたんですかね?」

 

「16LABのペルシカが呼んでくれとせがんだからだ。」

 

聞いたことが無いので聞いて見ることにした。

 

「誰ですかそれ?」

 

「説明してなかったか…戦術人形の生みの親だ。」

 

まさか技術屋からお呼びが掛かるとは全く分からなかった。

 

「?」

 

「まあ、来てくれれば分かる」

 

取り敢えずヘリアンに付いて行くととある部屋に着いた。

 

「ここだ、ぺルシカ入るぞ」

 

「どうぞ〜」

 

中から気の抜けた声が聞こえた。中に入ると全身真っ白な人がいた。

 

 

「へー君が鉄血の前進基地を壊滅させた指揮官か〜もっと筋肉隆々だと思ってた。」

 

徳永の周りをぐるぐる観察しながらペルシカは、観察していた。

 

「コホン…ペルシカ、何故呼んだのか説明しろ。」

 

「それはね〜2つあるんだけど〜ひとつめは…」

 

ラボの中を探し始めた、やがてその一角にある山から箱を取り出した

 

「あった〜まずこれ」

 

言うやいなや徳永に箱をわたした。

 

「開けてみて〜」

 

何故か目がキラキラしていた。

 

「お、おう」

 

中から服が出できた。手に取ってみると時代劇で見るような着物だった。背中側には岡村家の家紋【菊水】が入っていた。

 

「着物に見えるんだが?」

 

「そうだよ〜軍服だと腰に佩刀できないでしょ?だから作ってみた。防塵防弾完璧だよ〜死ぬほど痛いけど…」

 

「いや、助かる…ただ何故真っ白?」

 

それは、真っ白だった。家紋に至っては金色であった。

 

「それはね〜死装束何でしょう?白が〜」

 

「そうだ」

 

「因みにその着物は勝手に周りと同じように溶け込むからあんまり目立たないよ〜この時計を使えば。」

 

徳永の腕に時計を巻きつけた。

 

「横にあるボタンを押すと周りに溶け込むよ〜戻したいときも同じボタン押せば良いから〜」

 

「了解した」

 

徳永は、色が変わるのを確認した。

 

「で?…もう一つは?」

 

「それは〜この子達と模擬戦をして欲しいの〜おいで〜」

 

別の扉から四人の戦術人形が現れた。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

13話

お互い挨拶したところで質問した。

 

「それは、一対一か?それとも二対ニか?」

 

「ううん、4対1だよ。」

 

流石にこれには、相手側は納得しなかったようで、その中の一人M16A1は、異論を述べた。

 

「流石にそれは戦力差があるだろ」

 

ペルシカの目付きが剣呑なものに変わった。

 

「彼は、鉄血の基地を制圧してるの、たった一人で、そこには鉄血のエリート人形…スケアロウも居た。」

 

「!?」

 

AR小隊の徳永を見る目が変わった。この様子に徳永はたじろいだ。

 

「え?鉄血のエリート人形を倒したらまずいの?」

 

ペルシカは、笑みを浮かべた。

 

「倒した人がいないの」

 

「嘘だろ…そんな強くなかったぞ…」

 

「そりゃ貴方が経験を積みまくったからだよ。人形に足りないのは経験だからね。」

 

「なるほど経験を積ませたいとゆう事か。了解した」

 

「理解が早くて助かるよ」

 

第一演習場に異動した。この演習場は、1キロ四方の演習場である。

 

『始めるよ〜』

 

「了解」

 

「では始め〜」

 

まず、狙撃兵が居るのを確認したため。狙撃出来そうな所を狙撃できる場所に陣取り99式を構えた。しばらくするとピンク色の髪が見えたので撃つ

 

ターン

 

チャキン…カランカラン

 

即座に排莢装填する。

 

『ARー15ダウン』

 

狙撃兵が撃破出来たのは行幸であった。

 

「次…」

 

至近距離の銃撃戦になる事は必至なので99式を担ぎMP17を抜き移動を開始した。

 

扉を開けようとしたら殺気を感じたため真横に飛んた。目の前を弾丸が通り過ぎる。

 

ダダダダダ

 

「ッ」

 

 

即座に反撃

 

トトトト

 

 

「やられたー」

 

何ともまぬけな声が聞こえた。

 

「M4SOP2ダウン」

 

「次…」

 

普通に出たらやられるのは分かっていたため窓から飛び降り。ドアから入る。後ろには気づかなかったようで一人確認できた。

 

着剣して突貫。

 

銃を向けてきたが引き金を引く前に首筋に銃剣を突きつける。

 

「参ったよ降参だ」

 

「出来れば女子に武器を向けたくないんだがな」

 

「割り切ってくれ」

 

「分かってるよ」

 

『M16A1ダウン』

 

「次…」

 

銃剣を仕舞い軍刀を抜刀。しかしこの建物には居なかったためそのまま移動する。

 

走り回っていたらトラップを発見した。あえて起爆する。

 

トッパッ

 

閃光弾だった。目が眩む

 

しかし気配で場所は分かっていたので刀を突きつける。

 

「どうして…」

 

「気配だ…」

 

「なるほどこれは敵いませんね…降参です。」

 

『M4A1ダウン…終了〜戻ってきて〜』

 

ラボに戻ってきた。

 

「どう?やっぱり無理だったでしょう?」

 

M4は、しゅんとなりながら答えた。

 

「はい…」

 

「いい線行ってたけどな、特に最後の閃光弾はキツかった。」

 

「有難うございます。」

 

「じゃあ2戦目行ってみよう。」

 

「え…」

 

「今度は優弥の番ね!」

 

また演習場に連れて行かれた。

 

結論からゆうとさっきと同じであった。

 

まさか直ぐにまた再会するとは夢にも思わなかった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。