URZ インフィニット・ストラトス (NS-105)
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出会い
プロローグ:始まり


どうも作者のNS‐05です。初投稿ですが、がんばります。御意見、御感想はどんどんお待ちしております。文章は下手かもしれませんが、どうぞよろしくお願います。


~幻想郷~

 

???「何なの?こいつら?」

 

???「さあ...」

 

???「少なくとも、この世界のものではないな。」

 

幻想郷の妖怪の山、その近くの草原に、赤い袖なしの巫女服に、白の別途袖、赤いリボンで肩まで伸びた髪の後ろを結んだ少女博麗霊夢(はくれいれいむ)と白髪に黒コートの少年(以下白夜(びゃくや))と黒髪に白いラフジャケットの少年(以下殺那(せつな))と、彼らのまえには黒いパワードスーツのようなものの残骸が数体転がっていた。

 

白夜「とりあえず戻ってかいせk…」

 

???「パパー!ママー!」…ドガッ

 

白夜「おお、霊華!どうs…ゴハッ」

 

白夜が帰宅を提案したとき、霊夢と同じ服を着た女の子(以下霊華(れいか))が彼に飛びついてきた。

 

霊華「あ!パパごめんなさい!アセアセ

 

白夜「あ、ああ...大丈夫。」

 

霊夢「それで霊華ちゃん、どうしたの?」

 

霊華「あ、はい!ママ、このパワードスーツのある程度の解析が完了しました。」

 

殺那「マジか!?それでこいつはなんなんだ?」

 

霊華「これは、Infinite・ Stratos、通称<IS>と呼ばれるものです。」

 

霊夢「あいえす?」

 

???「無限の成層圏という意味だよ。」

 

白夜「フィリップ!」

 

突然声をしたところ、そこには、濃緑の髪に全体的にラフな格好をした少年(以下フィリップ)がいた。

 

フィリップ「霊華ちゃん、あとは僕が説明するよ。」

 

霊華「はい、わかりました。」

 

フィリップ「ISというのは、篠ノ之束という人物がもともと宇宙開発での作業用パワードスーツだったものだ。」

 

白夜「だった...ということは今では違うもの、あの武装からしておそらくは兵器かそこらとして使っているのだろうな」

 

フィリップ「正解。まあ今は兵器よいうよりスポーツとしてのあつかいに落ち着いているがね。」

 

霊夢「だけど、なんでそんなものが幻想郷に、しかも無人でいきなり襲ってきたの?」

 

白夜「おそらくだが、何かしらの原因でこいつらがいた世界にワームホールか何かの次元の穴が開いてそこに落ちた。と、いうのが妥当か。無人なのはそもそもこいつらが無人機、襲い掛かってきたのは次元を越えるときに制御から外れた、もしくはもともと自動制御で次元を越えるときそいつがぶっ壊れたかのどちらかだな。」

 

殺那「次元超えるとき機械ぶっ壊れすぎじゃね?」

 

白夜「そんなもんだろ、電磁波やばいし、対策しないとうちの装備もただじゃすまないし。」

 

霊夢「話を戻すけど、問題はなんで次元の穴ができたのか、よね。」

 

白夜「そうだな...いっちょ調べに行くか。」

 

フィリップ「相変わらず唐突だね」

 

殺那「それがお前らしいけどな。」

 

霊夢「私と霊華ちゃんは神社の仕事があるから少し遅れて行くわ。」

 

霊華「早く終えて絶対合流します!」

 

白夜「ああ、待ってる。だけどむりするなよ。」

 

霊夢・霊華「「わかってる(ます)!」」

 

白夜「んじゃ、行ってくる。」

 

霊夢「ちょっと待って」

 

白夜「ん?」

 

出発しようとした白夜を霊夢は呼び止め、

 

霊夢「(チュッ...)」

 

白夜の頬にキスをした

 

白夜「...!」

 

霊夢「いってらっしゃい!」

 

白夜「///いってきます///」

 

このやり取りをみて、殺那とフィリップは「相変わらずだ...」と苦笑し、霊華は「ラブラブです!」とはしゃいでいた。

そんあこんあで霊夢と霊華を除いた3人は一足先にスキマを開いて世界を越えた

 

 

 

 

 

 

~一方その頃、とあるラボ~

 

???「あの無人機どこにいったんだろ~束さんの特製だから暴れたら大変だよ~」

 

???「束様、少し休んではどうでしょう?」

 

とあるラボで機械みたいなウサミミを付けた不思議の国のアリスのような恰好をした一人の女性篠ノ之束(しのののたばね)が頭を抱えていた。その傍らには、目を閉じた少女、クロエ・クロニクルが心配そうに様子を見ていた。

 

束「うん、そうするよ。本当にどこ行っちゃったんだろう...」

 

彼女は、数日前に突然ラボから消えた無人機の行方を捜していたのだった。




初っ端から少し情報を詰め込みすぎた気がします。白夜たちについては次回のキャラ紹介に説明します。
のろのろ不定期更新です。前書きでもかきましたが、どうぞよろしくお願いします。


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キャラ紹介

今回はオリキャラ紹介です。


博麗白夜(はくれいびゃくや)(旧姓:闇代白夜(くらしろびゃくや))

今作の主人公の一人、あらすじにあった闇と不老不死の力を手に入れたあいつ。元宇宙警備隊員。

ヒカリの生命固形化技術に貢献するなど、光の国の技術革新に大きく貢献したが、一部過激派に妹を殺され、精神的に壊れ、街を半壊させ親友と共に星を裏切り、様々な世界を旅した。

その後、霊夢と出会い、恋人期間を経て結婚した。精神崩壊したときに、感情の大半を失ったが、今はほぼ崩壊前と同じまでに回復している。

容姿は、白髪で色白、中世的な見た目でつり目でもタレ目でもなく、左眼の瞳は白く右眼は黒。黒い服を好んで着る。髪型のイメージはまふまふ(この人の歌まじ最高)。性格はフレンドリーだが、少しコミュ障で、淡々とした口調になりがちになるせいでクールな印象を受ける。ただ、別に彼はクールでもないし、本人も自信がクールとは思っていない。蜘蛛とゴキブリが嫌いで、見つけたら発狂する。

 

URZ(ウルズ):白夜の変身態。見た目はノアの面影があるが、感じはウルトラマンより仮面ライダーに近い。左腕に黒ベルトに陰陽印の付いたブレスレット、「陰陽ブレス」、腰にハート形のバックル「URZバックル」、腰の左側にライライダーキック時のアギトのような形状の角で白黒の見た目のバトルナイザー「バトルゼクター」が付いているベルトの色はライトブルー、胸にはバックルと同じ形のカラータイマーが付いている。背部に翼を展開することができる、ただしほぼ使わない。

 

装備

 

URZバックル:見た目はエビオリガミの尾のパーツを白黒にして、中央にバックルと同形状の碧いクリスタルが付いて、真ん中に展開用の筋が入っている。展開した状態でメダルや特定のアイテムを入れて閉じることで変身や技を発動させることができる。

 

陰陽ブレス:黒ベルトに陰陽印の着いたデザインのブレスレット。人間態の時は似たような見た目の腕時計になっている。元々はURZの力の暴走を防ぐための制御装置だったが、自力で制御可能なので正直いらなかったが、白夜が調子に乗ってごってごてに改造したせいで、かなり狂った性能になっている。異空間収納(ストレージ)やURZバックルの変身待機移行など、マジで多機能。

 

バトルゼクター:元の名称は「バトルナイザー零」だったが、カブトの世界に行ったときに、クロックアップシステムを入れた時に白夜がふざけてゼクター化させたことで名称をバトルゼクターにした。機能は、クロックアップや怪獣召喚のほかにモンスアーマーやメモリのマキシマムドライブ発動など、これもふざけてるほど多機能。

 

ウルティノイド・バラージ:白夜の専用機。見た目はノアをULTRAMAN‐SUITにしたもので、ボディにザギのような赤いラインが走っていて、右眼が赤くなっている。基本的にノアとザギの技は使える。

 

 

 

闇代殺那(くらしろせつな)

主人公二人目、元々は白夜が闇の力を手に入れた時に発現した別人格だった。別に裏の人格だからといって、破壊衝動や野心があるわけでもなく、性格はフレンドリー。以前に白夜と好きな食べ物が違うという理由で白夜の体を乗っ取り、自分の体を魔法で作ったため、今はその体を使って生活している。

容姿は、白夜と同じ色白だが髪は黒で若干白夜よりつり目。右眼の白目が黒く、瞳が紫の強めなオーロラ色、左眼は普通の白目に、瞳はアイオライトのような青とマゼンタのアースカラー。白い服を好んで着る。

 

URZ‐D(ウルズ・ダークネス):殺那の変身態。見た目はURZを全体的に黒くしたもの。URZバックルは腰ではなく左腕の白い陰陽ブレスに装着されたままになっており腰にはURZバックルと同形状で銀のブランクなバックルが着いてる。腰の左側にはバトルゼクターが着いている。カラータイマーの色は紫。

 

装備

 

陰陽ブレス(白):ベルトが白いだけで機能は白夜のものと同じ

 

イーヴィル・グリッター:殺那の専用機。見た目はティガをULTRAMAN‐SUITにしたものでボディにイーヴィルティガのような黒いラインがあり、左眼が水色。ティガとイーヴィルティガの技は基本使える。

 

 

 

フィリップ・ワーム

主人公三人目、白夜と共に旅に出た親友。たまたま見つけたワームに憑りつくかたちで一体化し、しばらくは白夜に擬態してたがダブルの世界でフィリップに擬態した。性格は概ねオリジナルのフィリップと同じだが、オリジナルよりはコミュ力がある。容姿は風都探偵のフィリップの髪や瞳を濃緑にした感じ、ラフな服を好んで着る。

 

BIO(バイオ):フィリップの変身態。ザ・ネクストの面影があるが、感じはウルトラマンというより仮面ライダーに近い。腰にはURZバックルが装着されているが、その周りに白と黒の二匹の機械的な龍が巻き付いている。腰の左側にバトルゼクターが付いている。カラータイマーは、ひし形で濃緑。

 

装備

 

ファングガブリュウ:フィリップが変身に使う二匹の白黒の龍。黒がシュー、白がホーという名称になっている。変身したときは、URZバックルの周りに巻き付いている。

 

シャイニング・ロプス:フィリップの専用機。見た目はシャイニングゼロをULTRAMAN‐SUITにしたもので、グレーの部分が黒くなっている。目はVer.7.0(セブン)のようなバイザー両目の部分が水色に光っている。

 

 

 

博麗霊華(はくれいれいか)

霊夢と白夜の娘。と、行っても霊夢が身籠った訳ではなく、霊夢と白夜(URZ)のDNAを使って、敵組織が肉体を造り、ボトムアップAIにトップダウンAIと同じYES・NOの質疑応答プログラムを積ませたハイブリット人工知能(組織談)を脳に入れた、クローンとサイボーグを合わせたような存在。今は霊夢と白夜の娘として、仲良く暮らしている。白夜のDNAが入っているので、基本寿命以外では死なない半不死身。容姿は、霊夢を小さくして髪と左眼を白くした感じ。




一部、デザインがまとまってなかったりするものもありますが、ご了承ください。追加形態や武装などは、登場次第順次解説、紹介します。


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01:邂逅

今回はあの天災兎との邂逅です。


~ISの世界~

 

街から離れた森、そこに一つのスキマが開き

 

白夜、殺那、フィリップ「「「ふ!」」」

 

そこから三人の少年が、出てきt…

 

ドサッ!

 

白夜、殺那、フィリップ「「「グハッ!」」」

 

いや落ちた。

 

殺那「いっつ~なんで地上10m以上離れてスキマが開いてんだ…」

 

白夜「すまんが知らん」

 

フィリップ「はは…」

 

殺那「んじゃ、まずはどうする?」

 

白夜「とりあえず、装備飛ばすか」

 

フィリップ「そうだね、さっき磁気嵐でほとんど壊れたからね」

 

白夜達の装備は自己修復機能を備えているが、エネルギー消費が半端ではないのでエネルギーの塊である太陽まで飛ばす必要があり、そのためだけのサブエンジンが備えてある。

 

フィリップ「修復が完了するまで数年はかかるね」

 

殺那「まじか~まあ気長に待つか」

 

フィリップ「そうだね、一先ず装備はこれでいいとして、次は束の捜索だね」

 

殺那「そうだな~いったいどこにいるのか…」

 

白夜「上空10000m辺りをホバリングしてるぞ」

 

殺那「は、まじ?」

 

白夜「ほら、このへん」

 

フィリップ「ああ、ほんとだ」

 

彼らの五感は普通の人間を超えており、例えば視力は地球からイトカワまでは目を凝らさずとも視認出来るほどである。そして、彼らの視線の先には巨大な兎の形をしたナニカがふよふよと浮いていた

 

白夜「とりあえず行くか」

 

殺那、フィリップ「「りょ」」

 

~束のラボ~

 

配線が張り巡らされた一室に、銀髪に目の閉じた少女が何か作業をしているアリスと白兎が渋滞した女性を呼び止めた。

 

クロエ「束様」

 

束「なに?くーちゃん」

 

クロエ「束様に会いたいという人達が来ているのですが」

 

束「はぁ…どうやって嗅ぎつけてきたのか…適当に追い返して殺してもいいよー」

 

クロエ「それが…」

 

束「ん?」

 

クロエ「それが…訪ねて来たのは三人組の男なのですが…なんの装備もなく空を飛んで、しかも普通にインターホンを使って訪ねて来たんです」

 

束「は!?」

 


 

束side

 

くーちゃんの言ったことはとてもじゃないけど信じられなかった。だって束さんの光学迷彩を突破したまではいいとして、それが男、しかも3人でなんの装備も装備もなく飛行して来るなんて多分他の人が束さんの立場でも信じないだろう。インターホンの方は正直シュールだと感じたけど…。とりあえず面白そうだから呼んじゃお。

 

束「とりあえずお迎えしていいよ、どうやって飛んだのかも気になるし」

 

クロエ「かしこまりました」

 

そして、しばらくしてくーちゃんに呼ばれたのでリビングに行ってみるとそこには面白い見た目の男達がいた。1人は白髪に白黒のオッドアイ、アルビノかな?でも一応右眼は黒か、二人目は…右の白目が黒…病気なのかな?でも瞳の色は綺麗だな、この人もオッドアイだ、三人目はあ、この人は普通だ濃緑の髪に同じ色の瞳…だけどなんだろう?この人の雰囲気、人間じゃないみたいな感じがする。この人だけじゃない、全員同じ雰囲気が出てる。本当に何者なの?この人たち…まあいいか話だけでも聞いてみよう。

 

束「初めまして!みんなのアイドル束さんだよ!ブイブイ♪」

 

白夜、殺那、フィリップ「「「( ゚д゚)ポカーン…」」」

 

束「もーみんなノリ悪いなー」

 

白夜「いや…このノリにどうついて行けと…?」」

 

束「ブーブー!あ、そういやお前ら一体何者?」

 

白夜「そっからか…まあいいや、俺は博麗白夜、気軽に白夜と呼んでくれで、こいつ等が、」

 

殺那「闇代殺那だ、俺も気軽に殺那と呼んでくれ、よろしく」

 

フィリップ「フィリップ・ワームだ、僕もフィリップで構わない、よろしく」

 

束「うんよろしく、じゃなくて君たち人間じゃないでしょ」

 

白夜「そうだけど、それは置いといて…」

 

殺那、フィリップ、束「「「いや置いといちゃだめだろ(でしょ)!」」」

 

白夜「えー…説明メンドイんだけど…まあいいや、確かに俺達は人間じゃないどちらかといえば宇宙人と言ったほうが適切だ」

 

束、クロエ「「!?」」

 

私は驚いた、だって目の前に宇宙人が、憧れの地球外生命体いるんだから。横を向くとくーちゃんも驚いてた、しかも普段固く閉じてる目を見開いて。本当に彼らは何の為に地球に来たのかな?侵略?侵略目的なの?そうだったら束さんわくわくしてきたよワク((O(゜▽゜o)(o゜▽゜)O))ワク

 

白夜「悪いが俺達は侵略どうこうで来た訳じゃないぞ」

 

束「え!?」

 

白夜「そんなめんどくさいことやりたくないからな」

 

束「じゃ、じゃあなんでこの星に来たの?」

 

白夜「そのことだが、これに心当たりは無いか?」

 

束「ッ!?」

 

と言って、白髪の男が取り出したものを見て私は言葉を失った。だってこいつが持ってたのはISのコアだったんだもん、しかも束さんがずっと探してた無人機の奴。なんで?と思っていたら、男の方から話しかけてきた。

 

白夜「どうやら心当たりがあるみたいだな」

 

束「あるけど…なんでこれをお前らが持ってるの?」

 

白夜「これは幻想郷で暴れまわってたのをぶっ壊して回収したものだ」

 

束「げんそうきょう?」

 

白夜「そのことを説明するには少し長くなるけど良いか?」

 

束「うん」

 

白夜「んじゃまずは…」

 

この男の話はにわかに信じ難かった。彼らがこの世界とは別の世界からきたこと、その世界の裏側に幻想郷があり彼らはそこで暮らしていること、そして2つの世界のほかに無数の世界が存在すること、私が「それってパラレルワールドってこと?」と聞いたら彼は「いや、パラレルワールドは可能性の世界、一つの世界から無数に分岐したものだから大元は同じ世界だが、俺らが来たのはそもそもの始まりが違う異世界だ」と教えくれた。

 

白夜「まあ、ザっとこんなところだ」

 

束「なんか…」

 

クロエ「壮大ですね…」

 

私とくーちゃんはそんな言葉しか出なかった。




今回はここまで、ちなみに幻想郷とIS世界の時間は流れが違います流れ方は大体IS世界の1年=幻想郷の1ヶ月ぐらいです。でも結構がばがばなので矛盾することも多くなるかもしれません。白夜達が束達と出会ったのは原作開始の4年前、一夏誘拐の1年前ということになってます。ちなみに本作では亡国機業は味方、束は白いです


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02:白騎士の真相と亡国

今回は白騎士事件のこの世界での真相と亡国機業で何かが起きます。白騎士事件の真相は完全なオリジナルです。


NOside

 

殺那「そんで、このISがなんで次元を超えたのか心当たりとかない?」

 

束「うーん残念ながら、突然消えちゃったものだから正直全く手掛かりがないのだよ」

 

白夜「そっかー…そういや1つ良いか?」

 

束「どうしたの?びゃっくん」

 

出会いから数時間、束は白夜達信用し、興味を持ったのか白夜を「びゃっくん」殺那を「せつくん」フィリップを「ふぃーくん」と呼ぶようになっていた。ちなみに、この呼び方について白夜達は気にしたら負けと思い無反応である。

 

白夜「白騎士事件についてなんだが、なんであんたはこんな事をしたのかと思ってな」

 

束「へ~なんで白騎士事件を起こしたのが束さんってわかったのかな?」

 

フィリップ「白騎士事件に関しては既に検索済みだ」

 

束「検索?」

 

白夜「フィリップ、というより俺ら全員が使える能力で簡単に言えば世界そのものの記憶、俗にいうアカシックレコードにアクセスすることの出来る能力だ、ただ俺と殺那だと体に合う合わないとかで数時間しか持たないけどフィリップは時間無制限で使えるんだ」

 

束「へ~じゃあなんで今更束さんに聞くのかな?」

 

フィリップ「ただ、この能力には一つ欠陥があってね、この世界ではこの世界の記憶しか記されないんだ、簡単に例えればもし仮に僕がこの場でコーヒーを飲んだとしても記憶には文字化けしてなんて書いてあるかわからないんだ、そして白騎士事件にも同じ文字化けの部分があったから直接聞いてみたという訳だ」

 

束「なるほどー、それなら教えてあげよう白騎士事件の真相とやらを」

 


 

~6年前、篠ノ之神社~

 

束「う~んどうしたらISを世界に認めてもらえるかな~、いっそのこと軍事基地ハッキングしてミサイル発射させてそれをISで撃ち落とすとかしちゃう?」

 

そういうと彼女は各国の軍事基地にハッキングを仕掛けたが…

 

束「やっぱやめよう、ISは兵器じゃない、宇宙への翼なのだ~!」

 

???「どうしたんだ?いきなり大声出して」

 

そこに長い黒髪でつり目の少女、織斑千冬(おりむらちふゆ)が突然話し掛けてきた。

 

束「や~ちーちゃん、どうしたの?」

 

千冬「なに、師範の稽古が終わったのでな、しばらくぶりにお前の顔を見ただけだ」

 

現在千冬は束の家であり、神社兼剣術道場である篠ノ之神社で剣術の稽古を受けている。

 

束「そういうことか~、いや~ね~どうしたらみんなISの価値をわかってくれるのかな?」

 

千冬「まあ、地道にやってくしかあるm「えー!?」どうした!?束!」

 

束「何者かが世界各国の軍事基地、しかも核保有国の核弾頭ミサイルにハッキングをしてるよ!」

 

千冬「何!?それは本当か?というよりなんでお前がそれを知ってるんだ?」

 

束「いや~さっきまで各国の軍事基地にハッキングを…(∀`*ゞ)エヘヘ」

 

千冬「は~なんでハッキングしてたのかは聞かないでおくが…核弾頭は大丈夫なのか?」

 

束「この状況で冷静でいられるちーちゃんに束さんは驚いてるよ…」

 

千冬「驚きすぎて逆に冷静になっただけだ、で、大丈夫なのか?」

 

束「いや…それが…」

 

千冬「どうした?」

 

束「核弾頭は束さんがすぐ気付いたから各国の軍が気付く前に止めれたけど…」

 

千冬「けど?」

 

束「無理矢理に止めてしかも核弾頭を止めることだけに専念したから…核弾頭の代わりに通常ミサイル2400発以上がいま日本に向かってるんだ…」

 

千冬「何だと!?」

 

束「本当にごめん、でも今の時間だとこれが限界だったんだよ」

 

千冬「それはいいが、そのミサイルを止められるのか?」

 

束「あるにはあるよ…」

 

千冬「なにがあるんだ?」

 

束「お願いちーちゃん!ISに乗ってミサイルを止めて!」

 

千冬「だが、そんなことをしたら…」

 

束「多分、ISは兵器として見られるだろうね…でも、ミサイルを止めるにはこれしかないの!だからお願い!」

 

数分間の沈黙(実際は数秒)…

 

千冬「…わかった、あのミサイルは私が止める!」

 

束「ちーちゃん…ヒック…ありがとう…グスンッ」

 

ISの準備をしているとき、束はずっと泣いていた。

 


 

束「後は多分検索の通りだと思うよ」

 

白夜「なるほどな~でもなんで白騎士事件の記憶に文字化けが起きてたんだ?」

 

殺那「別次元からの干渉を受けたのは間違いないが…何か心当たりとかないか?」

 

束「う~ん…心当たりね~あ、そういえばあの時…束さんが核弾頭の対処してるときに何かオレンジのノイズとキューキュー、キュルキュル?みたいななんか鳴き声みたいな音がなってたような…」

 

殺那「それってまさか?!」

 

フィリップ「うん、多分だけど間違いなくそうだね」

 

束「えーびゃっくん達何かわかったの?!」

 

白夜「ああ、あの時束が見たのは恐らくバグスターウイルスだ」

 

束「バグスターウイルス…ってもしかして仮面ライダーエグゼイドのあのバグスターウイルス?!」

 

白夜「その通りってエグゼイドを知ってるのか?」

 

束「うん!もちろん!2016年の仮面ライダーでゲームと医者の一見合わなそうな二つをモチーフni…」

 

クロエ「束様、落ち着いてください!脱線しています!」

 

束「ああ、ごめんごめん。つい興奮しちゃった。」

 

白夜「いや、気にするな。ところで、こちらのお嬢さんは?」

 

クロエ「申し遅れました。クロエ・クロニクルと申します。束様とは義理の親子です。」

 

白夜、殺那、フィリップ「「「あ、ども」」」

 

白夜「話を戻そう…バグスターウイルスは、まあ知っている通り人間に感染するコンピューターウイルスなんだが、そもそもなんでわざわざコンピューターに感染したのかなんだよな~」

 

束「え?どゆこと?」

 

フィリップ「バグスターは意思を持ったウイルスだ、人間を大量に殲滅するのが目的なら人間に感染した方が効率的だ。この世界には仮面ライダーはいないわけだからね。」

 

殺那「それに、あいつ等は人間を殺すのではなく、完全体になるのがそもそもの目的だ。完全体になるための憑代が消えるのはただ自分の目的から遠ざかるだけだ。」

 

束「なるほど~。それはなぞでしかないね」

 

白夜「そゆこと。まあ調べていけば何かわかるかもな、そうすれば無人機のことも何かつかめるかもしれないからな。」

 

束「そっか、束さんも出来る限り協力するよ!」

 

白夜「そりゃありがたい。これから頼らせてもらうよ」

 

束「まかせなs<~♪♫>あ、この着信は…ちょっとごめんね~もすもす終日~みんなのアイドル束s…え!?スコーリュンそれほんと?待って!こっちでもなんとかできないかやってみる!<ピッ>」

 

かかってきたスマホに出た束は血相を変えたように大声を出した。

 

クロエ「どうしました?束様。」

 

束「スコーリュンが、スコーリュンが大変なの!」

 

白夜「スコーリュン?」

 

クロエ「スコール・ミューゼル、亡国機業(ファントムタスク)所属の束様の友人です。」

 

殺那「ふぁんとむたすく?」

 

フィリップ「第二次世界大戦時から存在するといわれてる秘密結社だね。今ではISを使ったテロなどをやっている組織だ。」

 

束「とは言っても、スコーリュンは穏健派で、テロをやめさせようとしてるんだけど。」

 

白夜「そいつがどうかしたのか?」

 

束「なんかアジトに変な奴が来て組織の人間のほとんどを洗脳したみたいなの」

 

殺那「うわ~すっげー飛躍した事態だな~」

 

フィリップ「ほとんどってことは数人は洗脳を免れているんだね」

 

束「うん、なんでもスコーリュンの部隊の人間だけは大丈夫みたい。」

 

白夜「そりゃまたどうして?」

 

束「恋人が言うには``知らん!,,らしいよ」

 

白夜「へーまあ元を潰せば何とかなるか」

 

束「え、協力してくれるの?」

 

殺那「まあ、うちの事件について協力してくれるからな。」

 

フィリップ「こっちも少しは恩返ししないと。」

 

束「びゃっくん、せつくん、ふぃーくん、ありがとう!」

 

白夜「とりあえずそのアジトとやらへ行ってみるか。篠ノ之博士、「束でいいよ」んじゃ束、道案内よろしく。」

 

束「任せなさい!」

 

こうして、彼らは夜の空を飛び立った。




今回はここまでです。展開が早すぎるかもしれません。感想、コメントお待ちしてます。


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03:事件

今回は前回の最後辺りで起きた亡国機業での事件です。できれば一話解決を目指したい。けど多分2、3話ぐらいに分かれると思います。


~某国上空~

 

NOside

 

とある国の上空で、白夜達は亡国機業のアジトへ向かって飛んでいた。

 

束「ほんとに生身で飛べるんだ…」

 

白夜「まあな」

 

殺那「一応人外だからね」

 

フィリップ「それに、飛ぶのは結構好きだしね。」

 

束「(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪それすっごく分かるよ」

 

そんな気の抜けた会話をしていた時、束はふと静かにい切り出した。

 

束「ほんとにありがとね。でもなんで完全にこっちの事情なのにここまで協力してくれるの?」

 

束はずっと疑問に思っていた。どうしてここまで助けてくれるのか?と。正直言えば彼らはほぼ他人だ、いくら打ち解けたからといっても彼らがそこまでする義理はない。しかも、スコール達に至ってはそもそも面識すらない。だからこそ聞かずにいられなかった。

 

白夜「さあな…ただなんかほっといたらその後メッサ目覚めが悪いことになりそうだったからな。」

 

殺那「まあなんとなくほっとけなかったからね。」

 

フィリップ「それに、この事件の中にもしかしたらうちの事件の手掛かがあるかもしれないしね。」

 

束「びゃっくん、みんな、ありがとう。」

 

クロエ「私からも、ありがとうございます。」

 

白夜「気にするな」

 

クロエ「そして、間もなく目的地周辺です」

 

ズコッ

 

空中で盛大にズッコケて、アジト前に着いた。

 


 

~亡国機業、アジト~

 

某国の街から離れた小さな林に巨大なビルが建っていた。そのビルの死角に五つの影が潜んでいた。

 

白夜「着いたのはいいがこれからどうする?」

 

束「確かこのビルの22階の角辺りがスコーリュンの部隊の部屋だったよ。みんなそこにいるみたい。」

 

殺那「いや、角ってどの角?」

 

束「う~ん、確かここに…あ、あったこれがスコーリュンの部屋までの道のりだよ。赤いエリアがスコーリュンの部屋ね。」

 

束は荷物を漁ると、一つの空中投影ディスプレイを見せた。そこにはビルのフロアの地図が映っており、地図の一角は赤く染まっていた。

 

白夜「OK、大体分かった。悪いが少し離れてくれ。」

 

束「びゃっくん、一体どうするの?」

 

フィリップ「少しすれば分かるよ。」

 

束の質問にフィリップが軽く答えた途端に、白夜は全員の目の前でスキマを開いた。

 

束「な、な、な、ナニコレ!?」

 

クロエ「め、目玉がたくさんありますね…。」

 

殺那「これはスキマって言って、早い話ここをくぐれば目的地まですぐ着くぞ。」

 

束、クロエ「「は、はぁ~。」」

 

束とクロエは、それに驚いたが刹那が雑な説明をしたため、とりあえず納得することにした。

 

白夜「んじゃ、時間も時間だし行くぞ。」

 

彼らはスキマを潜っていった。

 

~亡国機業、アジト(スコールの部屋)~

 

 

 

スコールside

 

私はスコール・ミューゼル、唐突だけど私はひどく混乱しているわ。だっていきなり目玉だらけの裂け目が出来たと思ったらそこからいきなり、

 

束「やっほースコーリューン(*'▽')」

 

天災(バカ)が出て来たんだから。それに束の助手のクロエと…後の三人だれ?しかも男って、戦力が増えるのは嬉しいけど使えるの?

 

???「っち、男かよ。おい!束、こいつら使えんのか?」

 

束「まーまーおーちゃん、びゃっくん達は戦力になるかは分かんないけどこんなものを作れるんだから、多分問題ないよ。」

 

殺那「かなり辛辣だなっておーちゃん?ってか誰がスコール?」

 

束「金髪でおっぱい大きい方だよ。」

 

スコール「もうちょっとましな紹介の仕方はないのかしら?まあ良いわ、私がスコール・ミューゼルよ。で、こっちが恋人の」

 

オータム「オータム・ミューゼルだ」

 

白夜「博麗白夜だ、気軽に白夜で良い。」

 

殺那「闇代殺那だ、同じく殺那で良い。」

 

フィリップ「フィリップ・ワーム、フィリップで良いよ。」

 

スコール「ご丁寧にどうも、私もスコールでいいわ。」

 

オータム「俺もオータムで良いぜ。」

 

とりあえず自己紹介をしたけど…肝心なことを聞いていない。

 

スコール「ところで、あなた達って戦えるの?」

 

そう、戦力になるかどうかだ。私たちは乗っ取られた亡国機業(ここ)を奪還することが目的だ、なのに戦力にならないなら正直言って邪魔でしかないわ。

 

白夜「それに関しては問題ない。むしろ心配なのはお前らだ。」

 

オータム「んだと!てめぇ」

 

スコール「落ち着きなさいオータム。で、理由を教えてくれないかしら。どうして私たちが足手まといになるかを。」

 

正直私もイラっと来た。だけど彼も何の考えもなしに行った訳ではないことはすぐに分かった。だって彼の目が怖いくらい真剣だったんだから。そして出てきた答えに私は絶句した。

 

白夜「簡単だ、お前らは人間、もしくはISでの戦闘はかなり経験してるだろうが、それ以外での戦闘は皆無だからだ。」

 

スコール「人間とIS以外?」

 

白夜「そうだ」

 

オータム「例えばどんな奴だよ?」

 

白夜「今回の奴は十中八九セレブロだな」

 

スコール、オータム「「セレブロ?」」

 

フィリップ「セレブロとは、他の生物に寄生して寄生された生物の住む星を自滅させる『文明自滅ゲーム』をすることを生きがいにしている寄生生物だ。ゲームの駒はその星で様々だ、この星だと恐らくISだろうね。」

 

スコール「文明自滅ゲーム…」

 

オータム「なんて悪趣味な野郎だ!」

 

正直この子たちの話は全く信じられなかった。だけど、彼らがこの期に及んでくだらない冗談を言うとも思えない。だからとりあえず信じてみることにした。

 

殺那「そういやさっきから束の奴えらく焦ってるけどどうした?」

 

束「ねーねースコーリュン、まどっちは何処?」

 

side out

 

 

 

束side

 

スコーリュンとおーちゃんは無事で一先ず安心した、だけど一人だけ見当たらない人物がいる。まどっち、織斑マドカだ。彼女は結構特殊だけどちーちゃんといっくんの妹なんだよね。それは置いといて、まどっちどこ行ったんだろう?取り敢えずスコーリュンに聞いてみよう。

 

束「ねーねースコーリュン、まどっちは何処?」

 

スコール「Mは、今はいないわ。」

 

束「え、」

 

白夜「何があった?」

 

オータム「それが…変な男が亡国機業(うち)の奴らを洗脳してってるときにMにはUSBメモリみたいなやつを挿し込んだんだ。そしたら変な怪物になって暴れだしたんだ。」

 

束「それってもしかして…」

 

白夜「間違いなくガイアメモリだな、って襲撃者ってお前らと面識ないのかよ。」

 

スコール「あれ?言ってなかったっけ?」

 

殺那「おん」

 

フィリップ「まあ、とりあえず作戦は、

 

1、洗脳された奴らを無効化する

 

2、マドカを助ける

 

3、謎の男(に寄生したセレブロ)を倒す

 

で、いいかな?」

 

束「ふぃーくん、すごいアバウトだね。」

 

白夜「まあそんぐらいしかないだろ。」

 

オータム「そーだな!」

 

殺那「操られてる人間は任せた。」

 

スコール「わかったわ。」

 

束「まどっちのこと頼んだよ!」

 

クロエ「(わたしずっと空気だったような…)」

 

白夜「ごめん、すっかり忘れてた」

 

クロエ「読心術でもあるんですか?」

 

白夜「いや、心自体を見た。」

 

クロエ「もういいです。」

 

なんか少し締まらないけど、とにかく頑張ろう!

 

白夜「んじゃ、とりあえず。」

 

ん?びゃっくん達の雰囲気が急に変わったけど…一体何するの?ってかふぃーくんなんで下腹部に両手かざしてるの?これじゃまるでクウg…

 

(アークル)<~♪♩>

 

(ネオディケイドライバー)<~♪♩>

 

(ジクウドライバー)<ジクウドライバー♪>

 

え?ちょっと待って、びゃっくんがディケイドライバーを腰につけたんだけど、しかもマゼンタの方の(語彙死亡)ってせつくんはジクウドライバー!?待ってふぃーくんはアークルを出したんだけど!

 

<ブウゥゥン、シャキンッ>

 

<カチカチ、ZI-O>

 

ちょーーーー、びゃっくんなんかカード出したんだけど!?せつくんも時計みたいなのだしたしZI-Oってなったし!ふぃーくんも右手を腕ごと右に動かしながらバックルに添えた左手を腰の左側のスイッチに移動させちゃったよー!これってまさかマサカ!?

 

白夜、殺那、フィリップ「「「変身!」」」

 

(アークル)<~♪♩>

 

(ネオディケイドライバー)<kamenride decade>

 

(ジクウドライバー)<rider time kamenrider ZI-O>

 

キターーーーーー!びゃっくんがディケイドに、せつくんがジオウに、ふぃーくんがクウガになったーーーーーーー!!!!!!!

もう束さんのテンションはフォルテッシモだよーーーーーーー!!!!!




今回は、ここまで!案の定一話では終わりませんでした。すんません。最後に白夜達が変身したライダーには見た目でオリジナルと違うところは一応あります。それは、次回に…ご意見、御感想お待ちしております。


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04:解決

気付いたら年越してそれどころかもう一月も下旬とは…本当に五千文字超えはキツイ!皆さんお待たせしてすみませんでした。
本編どうぞ~


~亡国機業、アジト(最上階・会議室)~

 

NOside

 

セレブロ「そろそろ次のステージに進むか。」

 

亡国機業のアジト最上階、会議室になっている部屋にただ一人、黒いスーツを着た男(に寄生した)セレブロがいた。そしてセレブロは部屋の隅に目を向け、

 

セレブロ「その前にククッ…このガキを使ってイレギュラー(生き残り)どもを殺すか…仲間同士で殺しあう、自滅ゲームのスタートには打って付けだ…クククッ…アハハハハハハハ!!」

 

騎士のような異形を見て高らかに笑った。

 

セレブロ「カレカレータ…」

 

~スコールの部屋~

 

一方白夜達は、

 

白夜、殺那、フィリップ「「「変身!」」」

 

束「キターーーーーー!!!!!!!」

 

クロエ「束様!落ち着いてください!」

 

スコール、オータム「「ナニコレ!?」」

 

結構カオスになってた。

 

白夜ディケイド(以下ディケイドU)「よし、行くか。」

 

スコール、オータム、束、クロエ「「「「いやちょっと待て」」」」

 

ディケイドU「(。´・ω・)ん?」

 

オータム「(。´・ω・)ん?じゃねえよ!なn〔束「なんでびゃっくん達の変身したライダーにはカラータイマーみたいなの付いてるの!?」〕いや俺のセリフ…ってそこはどうでもいいだろ!」

 

束の言う通り、白夜達の変身しているライダーにはカラータイマー(白夜にはハート型の碧、殺那は白夜と同形状で紫、フィリップは菱型で濃緑)が付いていた。

 

ディケイドU「ああ、言ってなかったけど俺ら種族的にはウルトラマンなんだよ。それで本物と区別するために付けてる」

 

束「…なんかもう驚くんも疲れたよ…」

 

ディケイドU、殺那ジオウ(以下ジオウUD)、フィリップクウガ(以下クウガB)「「「お疲れっす。」」」

 

クロエ「そういえばオータム様、何か言いたかったのでは?」

 

オータム「もういい…」

 

スコール「ッンン、そろそろ行きましょう。時間が惜しいわ。」

 

ディケイドU「それもそうだな、んじゃみんな頑張ろう!」

 

全員「おおーーー!!!!」

 

彼らは出発した、仲間を救うために、自分たちの居場所を取り戻すために!!

 

ジオウUD「そんな壮大な話だっけ?」

 

束「めっちゃ端折るとそんな感じだよ~」

 

なんかしまらないな~。

 

―数時間後―

 

場所は変わってアジト最上階の廊下、そこではディケイドU達(ライダーのみ)が、

 

ディケイドU「ハッ!」

 

ドガッ!

 

回し蹴り

 

ジオウUD「フッ!」

 

ドンッ!ドンッ!

 

ジカンギレード(銃)での射撃

 

クウガB「…ッ!」

 

バキッ!

 

避けてからの鳩尾へのカウンター(殴)

 

を多用しながら、人型機械ロボ(早い話ビルドのガーディアン)達と戦っていた。

束達人間組は、ISを纏い、

 

束「ホイッ!」

 

ドスッ!

 

鳩尾を殴り

 

クロエ「フンッ!」

 

ゴチンッ!

 

杖での頭を殴打

 

スコール「ハッ!」

 

バキッ!

 

ウナジ殴打

 

オータム「オリャッ!」

 

バキッ!

 

ブレード(爪)での峰打

 

などで操られた人間達を気絶させていた。

 

スコール「これで最後ね。」

 

クロエ「彼らも終わるようですね。」

 

ディケイドUがライドブッカーをソードモードにして、ディケイドライバーにカードをセットし、

 

《attack ride slash!》

 

ディケイドU「ハアッ!」

 

一閃した瞬間刀身がマゼンタ色に分身し数体のガーディアンを斬りつけ、破壊した。

 

ジオウUDは銃モードのジカンギレ―ドの上部のボタンを押し、

 

《time charge! 5 4 3 2 1…zero time!》

 

ジオウUD「ハッ!」

 

トリガーを押し、

 

《スレスレ撃ち!》

 

「ジュウ」の文字型のエネルギーを放ち、数体のガーディアンを撃ち抜いた。

 

クウガB「オリャッ!」

 

クウガBは足裏に封印エネルギーを溜め、ガーディアン達に横蹴りを放ち、爆散させた。

その場にいた全てのガーディアン達を破壊した彼らを彼女たちは感心半分、驚き半分という表情を見ていた。

 

クウガB「あ、そっちは終わったんだ、お疲れ様。」

 

ライダー達の戦闘を見ていた彼女達にクウガBは疲れた様子もなく労いの言葉をかけた。

 

IS組((いや…それはこっちのセリフだ!))

 

彼女たちの気持ちが一つになった瞬間だった。

 

廊下を移動中、ふとオータムが、

 

オータム「ってかお前らスゲーな、一体どんな修羅場抜けて来たんだ?」

 

と、言ってきたどうやらさっきの戦闘で彼女の中で彼らの評価が上がったようだ。

 

ジオウUD「まーねー。そりゃ色々と」

 

ジオウUDがまんざらでもないように答える。

 

束「でも、本物のライダーとは戦闘スタイルが全く違うね。」

 

ディケイドU「永い間戦ってきたからな、俺達は俺達の戦い方がある、オリジナルとスタイルが違うのはしゃーなしだな。」

 

スコール「へー、ちなみに戦闘経験はどれくらい?」

 

ディケイドU「少なく見積もって五億年だな。」

 

スコール「は、?」

 

予想の斜め上の回答に彼女は素っ頓狂な声しか出なかった。

 

クロエ「白夜様、それはどういう。」

 

ディケイドU「説明は後だ、もうそろそろラスボスの部屋の前だし。」

 

という彼の前には、大きめの扉が鎮座していた。

 

スコール「この階にはもうこの会議室しかないわよ。」

 

ディケイドU「んじゃ行くか。」

 

ディケイドUが扉を開け、彼らは会議室に向かった。

 

~亡国機業アジト、最上階(会議室)~

 

???「待っていたよ、仮面ライダー諸君。」

 

会議室に入った途端、黒いスーツを着た男が、まるで嘲笑うかのように言ってきた。

白夜達はあぜn…

 

全員(うっわすっげえ偉そう)

 

いやあきれていた。

 

セレブロ「わたしはセレブロ、このゲームのゲームマスターだ。」

 

ディケイドU「うんそれはどうでもいい。俺が聞きたいのはこいつだ。」

 

と言うと、ディケイドUはスキマから一機のボロボロになったラファール・リヴァイブを取り出しセレブロの前に投げ捨てた。

 

ディケイドU「これを幻想郷に送ったのはお前か?」

 

セレブロ「ああ、これか。その通りさ、幻想郷にいる最強の3人、君たちを呼ぶためにね。」

 

ディケイドUの質問に意気揚々と答えるセレブロ、ディケイドUはさらに質問を続けた。

 

ディケイドU「何のために?」

 

セレブロ「簡単なことさ、ゲームを面白くするためだ。そのために十年前から準備をしていたのだからな。」

 

束「十年前って、まさか?!」

 

セレブロ「そうだ!十年前世界中の軍事基地のコンピューターにバグスターウイルスを忍び込ませ、核ミサイルのコントロールを奪った。元々この星には興味がなくて早々に終わらせようと思ったからね。だけど、予想外の存在がいた、それが君だ篠ノ之束。」

 

束「束さん?」

 

セレブロ「そうだ。まさかこちらのハッキングに気付き、ウイルスの目標をを通常ミサイルに移させた上に発射されたミサイルを当時の兵器の性能を凌駕するほどの力ですべて撃ち落とした。あの時ほど興奮したことはなかった。そして、俺は新しいゲームを練り上げそれに組み込むことにしたのさ。」

 

クウガB「それで、ここを占拠したのは何故だい?」

 

セレブロ「ここにいる織斑計画(プロジェクトモザイカ)の試験体を手に入れるためだ。」

 

ジオウUD「プロジェクトモザイカ?」

 

束「通称織斑計画、究極の人類を作ることを目的とした禁忌の計画だよ今までに1002体の試験体が作られて打ち止め、成功例はたった二体…いや二人、1000番目の織斑千冬(ちーちゃん)と1001番目の織斑一夏(いっくん)だけだった。」

 

ディケイドU「なんで打ち止めになったんだ?」

 

束「それは、天然物(束さん)が見つかったからだよ。計画が打ち止めになってからは二人は一緒に暮らしてるんだけど…その二人の他にたった一人生き残った失敗作がいたの。」

 

セレブロ「それが試験体№1002、織斑マドカだ。」

 

ディケイドU「なるほどな、だいたい分かった。それで、その失敗作を手に入れて何をするつもりだ?」

 

セレブロ「いや、どうもしないさ。」

 

ディケイドU「なに?」

 

セレブロから出たまさかの返事にディケイドU達はただ疑問でしかなかった。そんなことは意に介さずセレブロは続けた。

 

セレブロ「あの試験体は駒としては物足りなかった。だからここで死んでもらおうと思ってね。だけど、このまま殺すのは面白くなかったからね、君たちと殺し合いをしてもらうことにしたよ。」

 

セレブロはそういうと、空間にワームホールを開いた。そして、そこから黒い騎士の姿をした異形がゆっくりと歩いて出てきた。

 

スコール、オータム「「M!」」

 

束、クロエ「「え!?」」

 

スコールとオータムの言葉に、束とクロエは驚きのあまり絶句した。

 

セレブロ「精々あがくといいこのナスカの前でな」

 

そういうと、セレブロはもう一度ワームホールを開き、

 

セレブロ「それでは俺は、ゲームを次のステージに進めるとしよう。」

 

ジオウUD「待てっ‼」

 

それを潜って消えた。それと同時に黒いナスカ(以下ナスカM)がディケイドU達の前に立ち塞がる。

 

ナスカM「…」

ズシャッッ!

 

ライダーズ「「「--ッ?!!」」」

 

ナスカMが超高速でライダー達の懐に近付き切りつけ、ディケイドU達は咄嗟のことで反応出来ず、派手に吹っ飛び変身が解除され、膝をついていた。

 

白夜「いっつ~…やべぇ油断した~」

 

殺那「ってかこいつ他のナスカより強くね?」

 

フィリップ「確かに、多分オリジナル(若菜姉や義兄さん)より高いレベルに到達しいるだろうね。」

 

そんな話をしてる所に束達が近づいてきた。

 

束「まどっちは…まどっちは助かるの?」

 

今にも泣きそうな震え声でそう白夜達に訪ねて来た。

 

白夜「まあ、メモリブレイクすれば。」

 

フィリップ「少々骨が折れるだろうけどね…」

 

殺那「まあ大丈夫でしょ。」

 

オータム「なんでそんなボロボロになってまで戦えるんだ?」

 

白夜、殺那、フィリップ「「「知らね、昔っから気まぐれでやってたことだ」」」

 

オータム「えぇ~…」

 

オータムが心配そうに問い掛けに馬鹿らしい答えが返ってきた。

 

白夜「まあとりあえずあいつを何とかするか。フィリップ、半分力借りるぞ。」

 

フィリップ「了解」

 

殺那「うし!いっちょやるか。」

 

というと彼らは立ち上がり、白夜は赤く二つの差込口のあるバックル、「ダブルドライバー」を殺那はバイクのハンドルとメーターを模して、差込口が一つあるバックル「アクセルドライバー」をどこからか取り出し、二人がそれを腰につけると、フィリップの腰にも白夜のドライバーと同形状のドライバーが出現した。すると、フィリップは彼女たちに

 

フィリップ「済まないが、僕の体を頼めるかい?」

 

と言い、束は若干興奮気味に承諾し、ほかの三人は束の反応に少し引きながら承諾した。

白夜は黒にJのイニシャル、フィリップは緑にCのイニシャル、殺那は赤にAのイニシャルのUSBメモリのようなものを取り出し、メモリのスタートアップスイッチを押した。

 

Cyclone

Joker

Accel

 

白夜、殺那、フィリップ「「「変身!」」」

 

メモリを起動させ、フィリップがサイクロンメモリを自身のドライバーの右側のスロットに挿し込んだ瞬間、彼の意識と共にメモリが白夜のドライバーに中途半端に挿し込まれた状態で転送され、白夜がそのメモリをしっかり挿し込み、自身のジョーカーメモリを左側のスロットに挿し込んで、ドライバーを左右に展開した。

殺那は、アクセルメモリをドライバーのスロットに挿し込み、右側のグリップを捻った。

 

Cyclone Joker

 

Accel

 

白夜は風に包まれ、殺那はバイクのエンジン音と共にそれぞれ、仮面ライダーWU.B CycloneJoker、仮面ライダーアクセルUDに変身した。意識のないフィリップの体は変身の時の風で吹き飛ばされ、束がキャッチした。

 

WU.B「『さあ、お前の罪を、数えろ』」

 

アクセルUD「さあ、振り切るぜ」

 

決め台詞を言った後に、二人のライダーはナスカMに向かって走り出した。

 

WU.B「ゥオリャッ!」

 

アクセルUD「セリャ!」

 

WU.Bが左ストレートを放ったのを皮切りに、アクセルUDがエンジンブレードでの斬撃、WU.Bが蹴り主体の格闘をそれぞれナスカMに繰り出していった。

 

アクセルUD「やっぱ剣使いにくいな、俺いつも射撃主体なんだけど」

 

WU.B『それじゃ、こうしよう』

 

Trigger

 

Cyclone Trigger

 

WU.B『これを使いたまえ』

 

アクセルUD「サンキュー」

 

アクセルUD(殺那)は剣などの斬撃武器はほかの武器と比べて少し不得手だったため、WU.B(フィリップ)はCycloneTriggerにチェンジして、トリガーマグナムを渡した。

 

バンバンバン!

アクセルUD「やっぱ使いやすいなこいつ」

 

アクセルUDは何発か撃ち、銃の感触を確かめる。

WU.Bが格闘、アクセルUDが射撃。それの繰り返しがどれほど続いたかわからない。最初はナスカMも反撃していたが、徐々に押され、剣は折れ、装甲はボロボロになっていた。

 

WU.B「そろそろ決めるか」

  『了解』

 

アクセルUD「了解」

 

Cyclone Joker

JokerMaximumdrive

AccelMaximumdrive

 

WU.B「『ジョーカーエクストリーム‼』」

 

アクセルUD「アクセルフルスロットルシュート!」

 

WU.BはふたたびCycloneJokerにチェンジしてジョーカーメモリを腰の右側にあるマキシマムスロットに挿し込み、アクセルUDはトリガーマグナムにアクセルメモリを挿し込んだ。

WU.Bは風と共に浮き上がり、そのままドロップキックを途中で左右に分裂しながら、アクセルUDはトリガーマグナムからバイクのような轟音と共にこれまたバイクのような赤い幻影と共に、一発の銃弾をナスカMに撃ち込んだ。

 

ナスカM「…!」

 

ナスカMは一瞬驚いたように体をこわばらせたが、二人の必殺技を受け、爆発。マドカはその場に倒れこみ、メモリは体から排出され、そのまま砕け散った。

WU.BとアクセルUDは変身を解除し、それと同時にフィリップの意識が戻る。

 

フィリップ「一件落着。とは言えないな」

 

白夜「セレブロは逃亡、亡国機業はほぼ壊滅、おまけにあいつの目的がイラつく」

 

殺那「最後は完全な私怨じゃねえか」

 

スコール「でも、私達これからどうしましょう」

 

殺那「亡国機業の幹部はほぼあいつにやられたからな。指揮系統が消えれば組織はただの烏合の衆だからな。」

 

オータム「亡国機業が使い物にならなきゃ俺らの居場所ないぞ。」

 

束「さすがの束さんもこんな規模の大きい組織の立て直しは難しいよ。」

 

クロエ「どうしましょう。」

 

亡国機業は一部幹部、一般工作員以外死亡、正直組織としては完全に機能しておらず、彼女たちは今後のことについて話し合っていた。

 

白夜「しゃーない、歴史変えるか。」

 

殺那、フィリップ以外「「「え!?」」」

 

白夜の爆弾発言に彼女達は驚きのあまり絶句した。




装備、能力紹介

仮面ライダー:名前の通り仮面ライダーに変身する能力。変身するのは主に平成、令和ライダーで白夜はライダー名の後ろにU、殺那はUD、フィリップはBのもじがつく。見た目はまんまオリジナルと同じだが、Uはハート形で青、UDはUと同形状で紫、Bは菱形で濃緑のカラータイマーが付いている。ただしWはカラータイマーの形状が右側はB、左側がUの形状になっている。戦闘スタイルは変身者に付随する。

模倣する程度の能力:白夜達三人が共通して持っているの能力、相手を目視し、任意で能力をコピーすることができる一度模倣した能力はずっと使用することができる。スキマを使えることができたのはこのため。また、模倣した能力を自分に合った形に発展させることができる。





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05:日常とフラグ

今回は、前半は日常会、後半は1つのフラグ会となっています。
また、原作キャラが数名登場します。
では、どうぞ。


~日本、RFC本社ビル(社長室)~

 

都心のビル街にある一棟のビル、その最上階にある一室に一人の金髪の女性、スコール・ミューゼルが、

 

スコール「はあ~」

 

机に突っ伏して頭を抱えていた。原因は三人の少年、特に彼女の目の前にあるソファでくつr…もとい仕事を一段落させて休憩している白髪オッドアイの少年にある。時は3年前まで遡る。

 

~亡国機業、アジト、3年前~

 

戦闘が終わり、ボロボロになった会議室に七人の男女が話し合っていた。

 

オータム「で、歴史を変えるってどうすんだよ?」

 

内容は数分前の

 

白夜「歴史変えるか」

 

という発言から始まった。

 

スコール「そもそもそんなことって可能なの?」

 

白夜「オーマジオウと慧音の能力を使えば簡単だ。」

 

束、クロエ「「あ、納得」」

 

スコール、オータム「「なんで(だ)?」」

 

白夜の発言に突然納得した束とクロエに疑問を投げかけるスコールとオータム。彼女たちの疑問に白夜は淡々と答えた。

 

白夜「オーマジオウは歴史を破壊して創造する能力がある。それで一度歴史を作り替える、その際に慧音の能力である『歴史を食べる程度の能力・歴史を創る程度の能力』ってのを使って微調整する。」

 

スコール「なるほどねぇ大体わかったわ。だけど、歴史を変えた場合私たちはどうなるの?」

 

白夜「そこらへんは大丈夫だ、改変する際に結界を張って俺達のいるこの空間を他と隔離するから。」

 

束「結界?」

 

白夜「百聞は一見に如かずだ、まあ見てろ。変身!」

 

そして、オーマジオウUになった白夜は、慧音の能力と合わせながら歴史を変えていった。改変後の歴史は亡国機業はテロ組織だったのは今から50年前までということになり、現在は束とスコールが設立したIS関連企業『ラビット・ファントムカンパニー(通称RFC)』の秘密実働部隊兼暗部として存在し、活動目的はISテロリストの壊滅とそれに関する情報収集などである。

 

~現在~

 

スコール「今更だけど、テロ組織から裏世界の必要悪ってかなり無理があるんじゃない?」

 

白夜「そこらへんはご都合主義の連続で、」

 

スコール「ご都合主義って…」

 

白夜「歴史なんてそんなもんだろ」

 

スコール「ぜったい違うわ!」

 

白夜「そもそもセレブロ襲撃の時にたまたま俺らがこの世界に来てたのもある意味のご都合だろ。」

 

スコール「うっ…」

 

???「失礼します。」

 

白夜とスコールが軽口を言い合っているところに、一人の少女、織斑万夏(マドカ)が社長室に入ってきた。

 

万夏「部隊の機体メンテナンス、異常ありませんでした。」

 

スコール「お疲れ様、万夏。そんなに固くならなくても大丈夫よ。少し休んでいったら?」

 

万夏「そうさせてもらおう、スコール」

 

そういうと彼女は、白夜が座っていたソファーとは反対のソファーに腰を下ろした。

 

円夏「ふぅ~」

 

白夜「だいぶ疲れてんな、少し休んだら?」

 

円夏「そうしたいんだがな、来年のIS学園の入試勉強だのなんだので中々な。というか、お前も仕事量で言ったらお前も私とそんな変わらんだろ。」

 

白夜「あのくらいならまだ余裕だ。時間止めてやってるから。」

 

スコール、円夏「「人外(が)」」

 

そんな日常(?)の会話を楽しんでいた時

 

キィィィン キィィィン

 

白夜「…!?」

 

スコール「いきなりどうしたの?」

 

突然立ち上がった白夜に、スコールは疑問を投げかけ、円夏も困惑していた。

 

白夜「(そういやこの音、ライダー以外聞こえないんだったな…例外はあるけど)ん?まあ仕事だ。」

 

そういうと白夜は黒い長方形の真ん中に龍の紋章を模ったカードデッキをソファーの近くにあった姿見にそれをかざした。

すると、白夜の腰に銀色のベルトが出現し、

 

白夜「変身!」

 

そのベルトのバックル部分にカードデッキを嵌めた。

すると、白夜は紅いアンダースーツに中世の甲冑のようなものを身に着けたライダー、龍騎Uに変身し、

 

白夜「んじゃ、行ってくる。」

 

そういって龍騎Uは鏡の中、ミラーワールドに入っていった。

 

~廃工場~

 

???side

 

???「キャアアァァァァ!!!」

 

???「簪ちゃん‼」

 

私は今何処かの廃工場で妹の簪ちゃんと一緒に謎の化け物に襲われている。なぜこんな突拍子もないことになったかと言えば、たまたま私達と側付きのメイド二人の計四人でこっそり遊びに行って変な男達にメイド二人を除いて誘拐されて、この廃工場に連れてこられたかと思ったらいきなり金切り音が部屋中に響いて男達が全員金属製の壁の中から出てきたヤゴみたいな人型の何かに文字通り喰われた。

そして、今度は恐怖で動けない簪ちゃんの首元へ、噛みついた。私は目の前が真っ白になった。もし私のISが点検中でなければ、もし一人でも護衛と監視を付けていたら、もし私に、もっと力があれば…

そんな茫然としていた私の耳に微かに()が響いた。

ADVENT

その声と共に目の前を黒いナニカが横切った。

 

NOside

 

龍騎Uはミラーワールドに入った後、リュウガUD(殺那)ナイトB(フィリップ)と合流し無数のミラーモンスター、シアゴーストと交戦していた。

 

龍騎U「はぁ、はぁ、ったく弱ぇ癖に数が多いな。」

 

ナイトB「確かに、この数は、弱体化した今の僕たちにはキツイね。」

 

そういう彼らの息は上がっていた。3年前、にURZバックル等の装備を修理(という名の太陽への打ち上げ)していることによって、彼らはクウガでいうグローイング、エボルトでいうブラッドスターク並みに弱体化している。

すると、リュウガUDが何かに気付いた。

 

リュウガUD「なあ、こいつら外に出よとしてない?」

 

シアゴースト達が廃工場の金属壁からミラーワールドの外へ、でていたのだ。

 

龍騎U「取り敢えず外出たやつは頼んだ」

 

リュウガUD「了解」

 

そういってリュウガUDはシアゴースト達が出ていったのと同じ壁からミラーワールドの外へ出ていった。

 

リュウガUD「(いた!ってこいつなに人喰おうとしてんじゃマジで!?)」

 

リュウガUDが外に出た時に最初に見たのは、2人の水色髪の少女が逃げてきたシアゴースト達に襲われている瞬間だった。しかも片方(髪が内側に跳ねている少女)に至っては、首元を噛みつかれていた。

彼はすぐに黒い龍が描かれたアドベントカードを取り出し、左腕のブラックドラグバイザーに装填した。

 

ADVENT

 

その瞬間、例の金属壁から黒い龍「ドラグブラッカー」が飛び出し、逆にシアゴースト達を食い散らかし、首元に噛みついてた奴はリュウガUDが殴り飛ばしたところをドラグブラッカーに喰われた。

噛まれていた少女は何とか解放できたが、急所を突かれていたため大量に出血し既に虫の息だった。

 

???「簪ちゃん!!!」

 

倒れた少女をもう一人(髪が外側に跳ねた)少女が抱き寄せる

 

簪「おねぇ、、ちゃ、、、ん

 

???「簪ちゃん!!!簪ちゃん!!!」

 

簪「おねぇ、、ちゃ、、、ん、ごめ、、ん、なさい、

 

???「簪ちゃん?」

 

簪「私、、本当は気付いてたんだ、、、お姉ちゃんが、、私に、あんなこと言ったのも、、、私を、、守ろうと、、してたんだ、って、

 

???「簪ちゃん!いや!死なないで!おねがい、、、」

 

途端に泣き崩れる少女。そんな少女に簪はゆっくりと手を伸ばし、

 

簪「おねぇ、、ちゃん、、、ごめん、、ね、、

 

そういうと彼女は静かに目を閉じた。

 

???「簪ちゃん!!簪ちゃん!!うああぁぁぁぁん!」

 

静かな廃工場に少女の泣き叫ぶ声が響く。

 

リュウガUD「すまない、君の妹を助けられなかった。」

 

???「…うぅ」

 

リュウガUD「ただ、この娘の蘇生は出来る。」

 

???「え!?」

 

リュウガUD「本当は乱発できないんだけどな」

 

そういうとリュウガUDは1枚のアドベントカードを使い

 

SWORDVENT

 

召喚した黒いドラグセイバーで自分の手を斬りつけ、

 

リュウガUD「蘇生(インガル)

 

滴った血液を簪に垂らし、蘇生魔法を施した。

 

簪「…んんっ」

 

簪がゆっくりと目を開く。

 

???「簪ちゃん!!!」

 

簪「お姉ちゃん?」

 

ガバッ

 

簪「え?」

 

???「かんざしぢゃ~ん、よがっだ~、、よがっだよ~」

 

簪「お姉ちゃん、心配かけてごめんね」

 

少女は生き返った簪に抱き着きずっと号泣していた。そんな少女を簪は優しく抱き返していた。

 

簪「お姉ちゃん、危ない!!」

 

???「へ?」

 

簪が叫び、少女が振り返ると、そこには一匹のシアゴーストの進化形態、レイドラグーンが少女に襲い掛かっていた。

 

ガキンッ!!!

 

レイドラグーンが自分の鎌を少女達に振り下ろしたその時、リュウガUDはドラグセイバーでその鎌を受け止め、

 

リュウガUD「セリャ!」

ザシュッ!!!

 

鎌を弾いてレイドラグーンを縦に両断した。

 

リュウガUD「っち、もう羽化したのかよ。お前ら怪我無いか?」

 

簪「え、リュウガ?」

 

???「簪ちゃん?」

 

簪「やっぱり!仮面ライダーリュウガだ!」

 

???「簪ちゃん、この人のこと知ってるの?」

 

簪「うん、仮面ライダーリュウガ。ミラーワールドの仮面ライダーで主人公の虚像が変身していてライダーバトルでは主人公の龍騎を上回る戦闘力で…」

 

眼をキラキラさせて語る簪に少女とリュウガUDは若干引いていたが、それをリュウガUDが手で制した。

 

リュウガUD「熱弁してる所悪いけど、俺本物のリュウガじゃないぞ。」

 

簪「え!?」

 

リュウガUD「ほら、胸の真ん中に紫のクリスタル嵌ってるし、俺、どちらかと言ったらディケイドがカメンライドしたみたいなもんなんだよ。だから見た目とスペックは同一だけど本物とは全くの別物だよ。」

 

簪「そうなんですか、、、」

 

少ししょんぼりしてしまった簪を見てリュウガUDは(なにこのかわいい生き物)と若干思いながら、簪の頭に手を乗せて、

 

リュウガUD「まあ、少なくとも今の俺は仮面ライダーリュウガだ、お前たちぐらいは守ってやるよ。」

 

そう告げると、リュウガUDは金属壁へ向かいミラーワールドへ入ろうとしたとき、

 

???「待って!」

 

少女に呼び止められ立ち止まり。

 

リュウガUD「どうした?」

 

刀奈「私の名前は更識刀奈、こっちは妹の簪よ。改めて、妹を救ってくれてありがとう。」

 

簪「簪です。死んでしまった私を救ってくれて、ありがとう。」

 

頬を若干紅くしながらお礼をした。

 

リュウガUD「刀奈と、簪か。覚えておくよ。俺の今の姿は仮面ライダーリュウガUD、本名はわけあって教えられなくてごめんね。んじゃ、また会えたらな。」

 

そういってリュウガUDは今度こそミラーワールドへ入っていった。

彼女たちはその後、駆け付けた使用人(と護衛)に無事保護されたが、2人がまた仲睦まじい様子でいたことに若干驚いたがすぐに安堵し、事情を聞いたときにときに二人とも頬を紅く染めながら

 

刀奈、簪「「仮面ライダーが助けてくれた」」

 

と、証言したことに首を傾げという。

 

リュウガUDは、ミラーワールドへ戻ってすぐに龍騎UとナイトBと合流し、羽化したレイドラグーンを殲滅した。

その時にリュウガUDのテンションが若干高かったのを不思議に思い聞いてみたら。

 

リュウガUD「美少女2人を助けたらお礼言われた。」

 

と、言われあ~そりゃテンション高いわと納得した。




蘇生(インガル)
死んだ生物を生き返らせる魔法。
血を1滴たらして発動させれば死後3秒以内ならノーリスクで生き返らせれる。
今回リュウガUDは、簪が死んだ瞬間に彼女の状態だけを死後1秒で時間停止させていたため、死後3秒超えてもノーリスクでの蘇生ができた。
この魔法は、とあるキノコグラタン好きの魔王のいる世界で習得した魔法だという
元ネタ、魔王学院の不適合者


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06:勧誘

今回は、原作主人公とメインヒロインの一人が登場します。


ミラーモンスター退治(害虫駆除)から数ヶ月後の3月上旬、世間では高校受験でにぎわう時期、世界を震撼させる事件が起きた。なんと、世界で初の男性IS操縦者が出現したという。しかもそれが織斑千冬(ブリュンヒルデ)の弟である織斑一夏となれば世界中が騒ぎ出すのも無理はない。ただ1つの企業を除いて。

 

~RFC、会議室~

 

束「ふっふっふっ皆の衆、ついにこの時が来たのだよー!」

 

円夏「兄さんがISを動かした。」

 

クロエ「このためにわざわざ試験会場までの誘導しましたからね。」

 

白夜「ってかIS学園の試験会場、セキュルティーガバガバ過ぎない?」

 

フィリップ「確かに、あれは軽く引いたね。」

 

スコール「んんっ、それはそれとして、束の妹さんはどうするの?」

 

殺那「一夏と一緒に連れていけば良いんじゃね?あの二人幼馴染だろ。」

 

オータム「俺もそれに賛成だ。」

 

白夜「んじゃ、決行は明日の午後2時。それまでに束は一夏、千冬、箒の3名に連絡を頼む。以上」

 

全員「「「了解!」」」

 

こうして、RFC幹部による一夏、箒の勧誘計画がスタートした。

 

~翌日、RFC、応接室~

 

RFCの応接室、その部屋のソファーに2人の人間が座っていた。言わずもがな千冬と一夏である(移動は箒も一緒だったが、途中で別室へ通された)。

 

千冬「(なぜ、束がこんな所に呼び出したんだ?)」

 

千冬はもちろん、内心混乱していた。なぜなら篠ノ之束という人間は神出鬼没であり、彼女達に用があるならまず自分から会いに行くタイプであり、呼び出すなんてことはまずしないのである。彼女が一夏の方を見れば、彼も困惑しているのか、若干落ち着きがない様子だった。そして、

 

―ガチャ

 

待つこと数分、1人の金髪の女性と白髪の少年が入室してきた。言わずもがなスコールと白夜である。そして、スコールは千冬たちが座っているソファと対面のソファに座り、白夜は部屋の隅の壁に立ったまま寄り掛かった。

 

一夏「あなたは!」

 

スコール「2年ぶりね一夏君」

 

千冬「その節はありがとうございました。」

 

スコール「いいえ、礼には及びません。私たちは当然のことをしただけですから。」

 

彼女たちには面識があった。

彼女達とスコールの関係は2年前のISバトルによる世界大会『モンド・グロッソ』、その2回大会で一夏が誘拐された事件が起きた時に遡る。その時にドイツ軍と共に決勝戦を放棄して一夏を助けに来た千冬と協力して彼を救出したのが彼女たち、スコールとオータムだった(ちなみに円夏、男組、束達は留守番)。

 

千冬「それで、私達をここへ呼び出したのは何故でしょう?」

 

スコール「理由は主に2つ、いえ3つです。1つ目は一夏君、そして箒さんの保護兼勧誘です。」

 

千冬「保護兼勧誘?」

 

千冬が威圧を掛けるように問う。

 

スコール「はい」

 

千冬「それはどういう?」

 

スコール「それを今から説明します。」

 

そういうとスコールは一拍おいて、口を開いた。

 

スコール「まずは勧誘についてです。これは身もふたもないことを言えば広告塔です。」

 

千冬「ッ!貴様!」

 

一夏「千冬姉!」

 

シュッ!パシ!

 

白夜「気持ちはわかるが、殴るなら話を全て聞いてからにしてくれますか?」

 

千冬「ッチ」

 

スコールの言い分にキレた千冬が殴り掛かるが、部屋の隅にいたはずの白夜がそれを止め、千冬も渋々席に着き、白夜はまた部屋の隅に移動した。

 

スコール「先ほどの発言は謝罪します。ですが、そもそも勧誘自体がただの建前です。」

 

千冬「どういうことだ?」

 

スコール「そもそも私たちは勧誘等どうでもよく、純粋にあなた方を守りたいだけです。」

 

千冬「どうしてそこまで?」

 

スコール「それは私というより束の願いですね。」

 

一夏「束さんが?」

 

スコール「はい、束が「女権のゴミ共や無能な政府に大事ないっくん達を渡すものかー!」と息巻いていたため、それに私たちが乗っかった形です。それに、一夏君の願いを叶えたいと思ったからです。」

 

千冬「一夏の願い?」

 

スコール「はい、一夏君は二年前、第二回モンド・グロッソの時のことを覚えていますね。」

 

一夏「…はい、忘れられるわけ、ありません。」

 

千冬「一夏…」

 

スコール「その時、君はなんて言ったか覚えてる?」

 

一夏「『もっと俺に力があれば』と、でもまさかそんな独り言のために?」

 

スコール「そのまさかよ」

 

一夏「でもなんで?」

 

スコール「誰かを助けたいという気持ちに理由なんているかしら?」

 

一夏「うっ…」

 

スコール「そういうわけだから、あなたに護衛兼コーチを三名ほどつけようかと。」

 

千冬「ちょっと待て、一夏のために三人もそっちの人員を割くのか?」

 

スコール「もちろん、と言ってもそれはこっちの仕事のついでなのだけれど。」

 

千冬「そっちの仕事?」

 

スコール「はい。実は一夏君、あなたの他にも男性操縦者が3人いるの。」

 

千冬、一夏「「え!?」」

 

スコール「まあ紹介がてら呼ぶわ。入ってきていいわよ。」

 

殺那、フィリップ「「失礼します。」」

 

スコールの突然の発言に驚愕している織斑姉弟を余所に彼女が呼び出すと、先ほどスコールと白夜が入ってきたドアから殺那とフィリップが入ってきた。そして、さっきまで部屋の隅で寝ていた白夜が彼らの前まで移動した。

 

スコール「紹介するわ、彼らが我が社の企業所属男性IS操縦者よ」

 

白夜「博麗白夜だ、よろしく」

 

殺那「闇代殺那だ、これからよろしく」

 

フィリップ「フィリップ・ワームだ、よろしくね」

 

千冬、一夏「「は、はあ…」」

 

スコール「そんなわけだけど一夏君、君はどうする?」

 

一夏「俺は、俺は強くなりたいです。もう千冬姉に頼ってばかりなのは嫌なんです。」

 

千冬「一夏…」

 

一夏「だから、最低でも自分の身ぐらいは自分で守れるように、なりたいんです。だから、

だから俺を鍛えてください!」

 

白夜「ああ、いいぜ」

 

一夏「え?」

 

白夜「いや、そこまで間抜け面になんなくても…まあとにかく、一ヶ月でマイティキックを出せるくらいには鍛えてやる」

 

殺那「いや、マイティキックわかるやつ今の世代そんないなi「「マイティキックを!?」」わかるんだ…」

 

フィリップ「はは、まあこれから鍛えてくけど、取り敢えず敬語はいらないよ。」

 

一夏「え、でも…」

 

白夜「俺らもIS学園に行くし同年代に敬語使われると落ち着かないんだよ」

 

一夏「そ、そうか。これからよろしくな。」

 

一夏と白夜達は、固い握手を交わし、一夏のRFC所属が決まった。

しばらくして、スコールが再び口を開いた。

 

スコール「それでは、二つ目の理由を説明します。」

 

千冬「はい…」

 

スコール「二つ目の理由、それは一夏君、あなたの出生についてです。」

 

千冬「…っ!?」

 

「一夏の出生」。それを聞いた千冬は、体をわずかに震わせ明らかに動揺していた。

 

一夏「俺の、出生?」

 

スコール「はい」

 

千冬「やめろ」

 

スコール「千冬さん…」

 

千冬「やめろ!」

 

一夏「千冬姉?」

 

スコール「千冬さん、これは一夏君にとっても大切なことですし、第一一夏君自身もうすうす感づいているのでは?」

 

一夏「…!?、はい」

 

スコールにそう言われた一夏は、静かに口を開いた。

 

一夏「俺は、というより俺達姉弟は少なくとも純粋な人間ではない。違いますか?」

 

スコール「何故そう思うの?」

 

一夏「料理をしてる時に包丁で指を切っても次の日には傷跡もなく治ってますし、階段から落ちても痣一つ出来たことないなんて、いくら何でもおかしいと思いますよ。」

 

スコール「そう、確かにあなたの言ったことはあっているわ。これからあなたの出生について詳しく説明するわ。」

 

一夏「はい、」

 

スコール「千冬さん、あなたもかまいませんね?」

 

千冬「ああ、かまわない」

 

先ほどまで動揺していた千冬も、落ち着いたのか将又観念したのか、静かに肯定した。

 

スコール「まずは、こちらをご覧ください。」

 

スコールは1つの空中投影ディスプレイを取り出し一夏に見せた。

 

一夏「これは?」

 

そこに写っていたのは複雑な数式や文字の羅列と1枚の写真だった。

 

スコール「これは、『プロジェクトモザイカ』もしくは『織斑計画』というものの資料です。」

 

一夏「織斑計画?」

 

スコール「織斑計画とは、織斑秋斗という男が発案、研究していた頭脳、身体共に優れた究極の人類を造ろういう計画です。」

 

一夏「究極の…人類…」

 

スコール「はい、今までに1002人もの試験体が造られ、成功例はある二例を除いてすべて失敗してしまい、ある時を境に計画は凍結、破棄されました。それは何故か分かりますか?」

 

一夏はスコールの突然の問に一瞬戸惑うが、その答えはすぐに感づいた。天才的な頭脳に超人的な身体能力、その両方を併せ持った天災ともいえる人間は彼自身の付近には一人しか思いつかなかった。

 

一夏「束さん、ですか?」

 

その言葉に、スコールはほそく笑む。

 

スコール「その通りよ。天然のオーバーハイスペックである篠ノ之束の存在が確認されたことで、研究は意味を成さなくなった。そして、そこまでの過程で生まれた1000人目の試験体であり初めての成功例が織斑千冬さん、そして二人目の成功例が織斑一夏君あなたです。そして、千冬さんはあなたを弟として受け入れ、研究所から脱走した。それがあなた方の出生の秘密です。」

 

一夏「そう…だったんですか。」

 

「自分は普通の人間じゃない」覚悟していたこととは言え、直接そう言われたことは相当ショックなことで、一夏は俯いたまま少し身体を震わせ、呼吸がわずかに荒くなっていた。

 

千冬「一夏…」

 

一夏「千冬姉…大丈夫だ…スコールさん、なんでこのことを教えてくれたんですか?」

 

スコール「それは3つ目の理由に関係があります。一夏君、いままで計画で誕生した試験体は1002人、1000人目が千冬さん、1001人目が一夏君あなたです。では1002人目はどうなったと思いますか?」

 

千冬「それは…まさか!?」

 

スコール「紹介します。円夏、入ってきていいわよ。」

 

円夏「失礼します。」

 

先程殺那達が入ってきた部屋から織斑千冬に酷似した少女、織斑円夏がはいってきた。

 

スコール「彼女は織斑円夏、我が社のIS実働部隊、亡国機業の隊長であり、一夏君、あなたの妹でもあるの。」

 

円夏「織斑円夏です。初めまして、お兄ちゃん。」

 

一夏「ええe」

 

白夜、殺那、フィリップ「「「ぶふぅぅぅっっっ!」」」

 

白夜達は普段聞かない円夏の声に思わず噴き出した。

 

一夏「って大丈夫か!?」

 

白夜「ゲホッ…ゲホッ…大丈夫、少しむせただけだあいつあんな声出せたのか?

 

スコール「いや、私も初めて聞いたわ…まあここの娘が1002人目の試験体で唯一の生き残った失敗例なの。」

 

千冬「失敗例?」

 

スコール「はい、彼女は力こそはオーバースペックなんですが、頭脳は平均並みだったために失敗作となったらしいです。」

 

いきなりのことで頭の処理が追い付かない織斑姉弟に、そこで、とスコールは切り出す。

 

スコール「そこで、彼女を保護したときに私たちはあなた達本当の家族に会わせてあげようと思ったの。でも、そうなると一夏君に秘密にしていた生まれについても話さなければいけなくなる。と、考えて束から「もういっそのことしゃべっちゃわない?ただしある程度成長した中学卒業のタイミングで。」という提案で本当は中学卒業のタイミングで話すことになっていたのですが…」

 

千冬「一夏がISを動かしたためにタイミングが少し早まったと?」

 

スコール「はい、これは束も予想外だったらしく、1日中研究室内で喚き散らしていました。」

 

千冬「相変わらずの馬鹿が…」

 

千冬が呆れているところに白夜が口を開く

 

白夜「それはともかく、俺達は円夏を君たちと一緒に暮らしてやりたいんだが君たちはどうしたい?」

 

千冬「決まっている、私はこの子と暮らしたい。あの時、私はこの子に気付けなかった。それに、私達と血の繋がっている弟妹(きょうだい)なら、断る理由もない。幸い金銭面には余裕があるしな。」

 

一夏「俺も賛成だ。特に拒む必要もないし、めっちゃ千冬姉にそっくりだから兄妹も違和感ないしな。」

 

それを聞いた白夜は一瞬ほそく笑むが、すぐに元の無表情に戻る。

 

白夜「決まりだな、んじゃ諸々の手続きはこっちでやっとくから。これで事情説明は以上だな、取り敢えずは篠ノ之箒、だっけ?彼女と合流しよう。社内をある程度案内したいからな。」

 

そう言って彼らは部屋を出る。しばらくあるくこと数十秒、現在白夜達は箒が案内された部屋の前にいる。スコールがドアの前に立ち、

 

コンコン

 

 

ノックをするが返事が無い。

 

コンコン

 

 

もう一度ノックするがやっぱり返事が無い

 

スコール「失礼します。」

 

痺れを切らして部屋を入ってみるとそこには、

 

箒「ふー…ふー…」

 

木刀を構え、息を荒くしている箒と、

 

クロエ「ふー…ふー…」

 

フライパンを構え、同じく息を荒くしているクロエと、

 

束「…Ω\ζ°)チーン」

 

頭に2つのコブを付けて気絶している馬鹿()がいた。

 

白夜達はその光景に呆れ言葉も出ず、スコールと千冬に至っては軽い頭痛で頭を抱えた。

 

一応、箒もRFC所属が決まった…。




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1学期
07:入学


長らくお待たせしました!


一夏勧誘から一ヶ月後、この日白夜達のIS学園入学の日だ。

 

~IS学園1-1教室~

 

 

真耶「皆さん入学おめでとう。私は、副担任の山田真耶です。」

 

しーん…

 

教室内に響く元気な声。だが、それに反応する生徒は誰もいない。そりゃそうだ、何せ

 

一夏「(き、気まずい…)」

 

クラスメイトほぼ全員はジッと一ヶ所を見つめている。白夜達の席だ。教室の真ん中の一番前に一夏、その後ろに白夜、白夜の左に殺那、白夜の右にフィリップ、一夏の左隣には円夏、かなり離れた窓側に箒の席がある。そして、クラスメイト(全員女子)の視線に気まずそうにしているのは一夏。それ以外の男子共は、

 

白夜「…zzz」

 

殺那「(うわ~すっげ~ww)」

 

フィリップ「(凄い凄い!机とPCが合体しているのか、何!?空中投影ディスプレイだと!?まだこの世界では一般に普及したばかりのはず!?大変興味深い…)」

 

こいつら神経図太いわ…

 

真耶「…斑君…織斑君!」

 

すると、山田先生から一夏へ声がかかる。

 

一夏「は、はい!」

 

真耶「あ、あの~今自己紹介が『あ』から始まって今『お』なんだよね~自己紹介してくれるかな?ダメかな?」

 

あ、先生泣きそう…失礼だけど可愛いな。俺だったら間違いなく気持ち悪くにやけるな…ゲヘへ…ゲフンゲフン

 

一夏「は、はい!します!しますから!そんな畏まらないでください!」

 

そう言って若干緊張で上がりながらも自己紹介を始める。

 

一夏「お、織斑一夏です。RFC所属で特技は家事全般。趣味は姉の影響で特tッ」

 

一夏が趣味を言おうとした所で強烈な出席簿アタックが炸裂する。放ったのは勿論織斑千冬だ。

 

千冬「自己紹介で人の趣味までバラすな馬鹿者が」

 

一夏「ッテテ~ちふ、じゃなかった…織斑先生、すみません。」

 

頭からプスプスと煙を出しながらよろよろと席に着く。

 

千冬「さて…私が織斑千冬だ。私の仕事は若干15歳を一人前に育て上げることだ。分からないことがあったら私達に聞け、出来ないことがあれば私達を頼れ、出来るようになるまで指導してやる。以上だ。」

 

しばしの静寂、そして…

 

「キャ―――――――――‼」

 

「本物よ!本物の千冬様よ!」

 

「私、あなたに会うためにここに来ました!北九州から!」

 

もうカオスだ…

 

千冬「はぁ…毎年毎年、馬鹿ばかりだ…まさか私のクラスだけ集中させてるのか?」

 

気持ちは分からんでもない…

 

「キャ――――――‼」

 

「もっと叱って罵って!!!」

 

「つけあがらないように躾けて―――‼」

 

「でも時には優しくして――――!!!」

 

もうカオスだ…

また騒がしくなった教室を千冬の一喝で治め、今度は白夜達の番になった。のだが…

 

白夜「…zzz」

 

まだ寝ていた。

 

千冬「いい加減起きろ博麗!」

 

シュッ、パスッ…

 

千冬が振り下ろした出席簿を白夜が人差し指と中指で挟んで受け止めた。

 

白夜「すんません寝てました。」

 

千冬「初日から居眠りとは感心だな…まあいい、さっさと自己紹介をしろ」

 

白夜「了解」

 

白夜は気怠そうに立ち上がって自己紹介を始める。

 

白夜「博麗白夜だ、一夏と同じでRFC所属で特技は料理と機械いじりと楽器、趣味は特撮、アニメその他サブカルとコスプレだ、よろしく。」

 

一瞬の静寂、そして、

 

「キャ~~~~~ッ」

 

「またイケメンよ――!」

 

「しかも白髪オッドアイ!」

 

「白い瞳も綺麗!」

 

白夜「うわぁ…」

 

白夜はあまりの熱狂ぶりに若干引いていた。

勿論騒ぎは千冬の一喝で納まった。そして次は殺那の番になった。

 

殺那「闇代殺那だ、特技は射撃と楽器、趣味はサブカルとコスプレだ、みんなよろしく。」

 

案の定女子達からの黄色い悲鳴が上がり、千冬に一喝される。そして、フィリップの番。

 

フィリップ「フィリップ・ワームです。特技は検索と楽器、趣味はサブカルチャーとコスプレです。一年間どうぞよろしく。」

 

案の定女子達から歓声をうけ、千冬の一喝で治まるその繰り返しで最初の授業は終わった。

 

 

 

休み時間に入り、白夜達は一夏の席に集まった。

 

一夏「はぁ~~緊張した~~」

 

白夜「お疲れ~」

 

一夏「うぃ~」

 

円夏「お疲れお兄ちゃん」

 

箒「まあ、お前にしては良かったのではないか?」

 

一夏「ありがとう、円夏、箒」

 

殺那「それにしても、女子達の反応凄かったな」

 

フィリップ「確かに、あの反応は少し驚いたね。」

 

円夏「そういえば、みんな放課後どうする?」

 

一夏「俺は真っ直ぐ帰るかな」

 

白夜「俺も」

 

フィリップ「僕もかな」

 

殺那「俺は少し残るわ」

 

箒「何故だ?」

 

殺那「いや、俺のISの調整と学園の設備に慣れようと思ってな」

 

白夜「まだスラスターの出力安定してないのか?」

 

殺那「いや、そこは良いんだけど光線がね、移行してからどうも、出力超過でいつオーバーヒートするか…」

 

円夏「殺那さんも大変だね」

 

そんな雑談を続けていると、

 

???「ちょっとよろしくて?」

 

いきなり声がかかってきた。

 

白夜、殺那、一夏「「「んあ?」」」

 

箒、円夏「ん?」

 

フィリップ「何かな?」

 

声をかけて来たのは金髪碧眼のいかにも美少女といった感じの少女だった。

 

???「まあっ!なんですのそのお返事は!?このわたくしに声を掛けられたのですから、それ相応の対応があるのではなくて?」

 

箒「は?」

 

円夏「何言ってんのあんた?」

 

いきなりの態度に怒りを隠せない女子組、一方で男子組は…

 

白夜「へ~(これが女尊男卑ってやつか…)」

 

殺那「は~(気強いな~)」

 

一夏「はぁ…(誰?)」

 

フィリップ「所謂女王様キャラというやつか、中々興味深い。」

 

全く動じてなかった。

 

???「まあ、私は優しいですし、分からないことがあればそれ相応の態度と言葉遣いでしたら、答えてあげなくもなくってよ。」

 

白夜「んじゃ1つ良いか?」

 

???「貴方私の話を聞いてましたの?」

 

白夜「あんた誰?」

 

「「「「「「「「ブフォッッ!!!」」」」」」」

 

白夜の爆弾発言に少女以外の全員(聞き耳を立てていた者を含め)が噴き出し、対する少女はプルプルと震えている。

 

セシリア「知らないですって!?このイギリス代表候補生であり、入試主席のセシリア・オルコットを!?」

 

白夜「知らん、そもそもイギリスに代表候補がいったい何人いると思ってんだ、ついでに入試の首席なんぞどうでもいい。」

 

セシリア「あ、あなたねぇ…」

 

キーンコーンカーンコーン

 

金髪碧眼美少女もとい、セシリアが何か言い返そうとしたが、休み時間の終了を告げるチャイムが鳴った。

 

セシリア「く…また来ますわ、くれぐれも逃げないことね!」

 

そう捨て台詞を吐いてセシリアは自分の席へ戻っていった。

 

円夏「何なのあいつ!?」

 

箒「見るからに女尊男卑に毒されてるな…」

 

一夏「なんか休み時間なのにドッと疲れた。」

 

殺那「ただ、彼女は何か心に闇を抱えてるっぽかったな…」

 

フィリップ「確かに、さっきの態度もどこか無理してる雰囲気があったね」

 

白夜「まあ、いつか話してくれんじゃない?ってか授業始まるってのにどう逃げりゃいいんだよ…寝よ」

 

千冬「寝るな馬鹿者‼」

 

早速寝ようとした白夜に一喝と出席簿が飛び、授業が始まる。もちろん当たることは無かった。

 

千冬「今回は授業の前にこのクラスのクラス代表を決める」

 

千冬の発言に当然教室はざわつく。

 

「先生、クラス代表って何ですか?」

 

千冬「クラス代表とは、まあ早い話が学級委員だ、雑用やISでのクラス対抗戦等が主な仕事だ、決まったものは一年間変わらないからそのつもりでな。自薦他薦は問わない、誰かいないか?」

 

その千冬の言葉に、クラスメイト達が次々と挙手をする。

 

「はいはーい!私は織斑君を推薦しまーっす!」

 

「私は博麗君!」

 

「それじゃ私は闇代君!」

 

「いやいやワーム君も捨てがたい!」

 

皆物珍しいからか男子達を推薦していく。

 

千冬「他にはいないか?いないならこの四人で決めるぞ?」

 

一夏「織斑先生、これって拒否権h「無いに決まってるだろ」ですよね…」

 

セシリア「納得いきませんわ!」

 

すると、いきなりさっきの少女、セシリアが机を叩きながら立ち上がった。

 

セシリア「そのような選出は認められません!」

 

男組「「「「(よしいいぞもっとやれ!!)」」」」

 

セシリア「第一、神聖なIS学園に男がいるだけでも許しがたいことですのに私に一年間この屈辱を味わえと?そもそも、この極東の島国にいること自体耐え難い苦痛で…」

 

殺那「おーい、セシリアちゃーん、セッシ―、金髪縦ロールお嬢様ー」

 

セシリア「誰が金髪縦ロールですか!?」

 

段々ヒートアップしているセシリアを見かねた殺那が声をかける

 

殺那「おお、中々鋭いツッコミどうも。」

 

セシリア「フンッまあ良いですわ。で、何かご用件でも?」

 

殺那「あのーもうそろそろやめたほうが良いんじゃない?今体感温度が2、3度低い上に何故かこっちに命の危機を感じるんだが…」

 

周りを見るとそこにはクラスメイトの殆どがセシリアを睨みつけていた。

だが、

 

セシリア「く、よくも私に恥をかかせてくれましたわね…決闘ですわ!」

 

殺那「なんで~」

 

セシリア「あら、逃げるんですの?」

 

殺那「え、いや、そうじゃ…(あ、これもうどう転んでも戦うのね)アアイイゾ(諦めの表情)」

 

千冬「それでは、織斑兄、博麗、闇代、ワーム、オルコットの五人で一週間後に代表決定戦を行ういいな?」

 

男子組(殺那以外)「「「めんどくせぇのに巻き込まれた。」」」

 

白夜「なら一つ良いか?」

 

千冬「なんだ?」

 

白夜「代表決定戦、俺、殺那、フィリップの三人は三つ巴でやりたい。理由は俺達の戦闘力はほぼ同じでその方が時間短縮になるからだ。」

 

千冬「そうか、わかった許可しよう。それでは、授業を始める。」

 

そして、授業が再開された。

 

 

 

放課後、白夜達男子組は何故か教室に残っているよう言われた。

 

円夏「白夜さんこれって…」

 

白夜「ああ、多分な…」

 

白夜と残っていた円夏、は何故残るよう言われたのか見当がついているようだった。よく見れば、他の男子達や箒(円夏と同じく残っていた)も何処か見当がついているようだった。

 

真耶「あ、織斑君、博麗君、闇代君、ワーム君、ちゃんと残ってくれてたんですね。」

 

一夏「はい、まあ」

 

白夜「それで、俺達を残らせた理由って何ですか?」

 

真耶「そのことなんですが、皆さん一週間は自宅通学の予定だったのですが、事情が事情なので今日から寮での生活になってもらうことになりました。」

 

殺那「それってまさか…」

 

真耶「はい、政府からの指示です。」

 

フィリップ「はあ…相変わらず面子と仕事してるアピールのためだけにはやることが早いね。」

 

一夏「それより俺達、いきなりで荷物とか取りに行きたいのですが」

 

千冬「それなら安心しろ、私が持ってきてやった。」

 

一夏「千冬姉、ありがとう!」

 

千冬「織斑先生だ馬鹿者!」

 

ついいつもの呼び方をしてしまった一夏に千冬は出席簿アタックをするが、

 

シュッ、パンッ

 

一夏「す、すみません、お、織斑先生」

 

すんでのところで白刃取りで防いだ。

 

千冬「ほう、まさか弟に防がれるとは、まあ良い中身はバッグに入ってたものをそのまま持ってきたがそれでいいな」

 

一夏「あ、はい、それで構いません」

 

千冬「それはそうとよく荷物をまとめてたな。まさかこのことを予想してたのか?」

 

一夏「ま、まあ俺というより白夜達が「ジジイ共は予告なしで寮にぶち込むとか馬鹿なこともやりかねない」って言っていたので一応纏めておきました。」

 

千冬「そうか、それはそれとして、博麗、闇代、ワーム、お前たちの荷物はどうする?」

 

白夜「それなら問題ない」

 

そういって白夜はストレージから小さめのボストンバッグを取り出した。

 

千冬「ほう、面白いなRFCの新商品か?」

 

白夜「それは企業秘密で」

 

千冬「そうか、まあ良いこれが寮の鍵だすまんが暫くは他の者と相部屋になる、一応相部屋になる者には事情を説明したから安心しろ。因みに織斑、お前は篠ノ之と相部屋だじゃあな、山田先生あとは任せます」

 

そう言って千冬は教室を出ていった。

 

真耶「了解です。そういうことですので皆さんくれぐれも寄り道しないで帰ってくださいね。」

 

そうして真耶も教室を出ていった。

暫くして先に口を開いたのは一夏だった。

 

一夏「と、取り敢えずよろしくな、箒」

 

箒「そ、そうだな、よ、よろしく頼む。」

 

白夜「おーおー顔紅くしちゃってーもしかして照れてる?」

 

箒「ち、違う!」

 

殺那、フィリップ、円夏「「「(・∀・)ニヤニヤ」」」

 

一夏と箒が顔を紅くしているが、箒はともかく一夏はただ女子と相部屋になることで少し緊張しているだけである。

彼らは暫く雑談した後、一夏、箒、白夜、フィリップはそれぞれの部屋に、殺那はISの整備室に向かった。

 

 

 

白夜達と別れた殺那は、整備室で思いがけない人物に出会った。

 

???「誰?」

 

殺那「俺は闇代殺那、君は?」

 

簪「私は更識簪。殺那ってことは貴方が同室になる人なんだ、話は織斑先生から聞いてるから。」

 

それは、数か月前に害虫駆除の際に助けた更識簪だった。しかも殺那と同室だった。

 

殺那「おう、よろしくな(まさか前助けた人と再会だけじゃなく同室になるとは…)。簪ももしかしてISの調整?」

 

簪「ううん、違う。ISを造ってる。」

 

殺那「ISを造る?なんで?」

 

簪「世界初の男性IS操縦者が出てきて、元々倉持技研が造ってた私のISが凍結になった。」

 

殺那「ちょっと待て、一夏はISを動かしてすぐにRFCに入った。いくら倉持でも一夏関係で出る幕はないんじゃないか?」

 

簪「凍結命令は政府が出してたみたい。」

 

ブチッ‼

 

簪「ブチ?」

 

殺那「悪ぃ久々にイラっと来たわ。」

 

殺那はそう言いながら拳を握り締め、どす黒いオーラを出す。

 

殺那「なあ、このIS俺にも手伝わせてもらえないか?」

 

簪「え、ええ!?」

 

そう言って簪に向き直る殺那。簪は突然のことで驚く。

 

簪「なんで?」

 

殺那「ん?」

 

簪「なんで?貴方にこのことは関係ない、なのになんで?」

 

殺那「ああ、そんなことか」

 

簪の疑問に殺那はあっけらかんと答える。

 

殺那「理由なんてねえよ、ただここで知り合ったのも何かの縁だと思ってな」

 

簪「フフッ」

 

その答えに簪は思わず吹き出す。

 

簪「ありがとう、お願いしていい?」

 

殺那「ああ、よろしくな」

 

そう言って殺那は右手を出す。

 

簪「あ、うん///よろしく殺那」

 

簪は少し顔を紅くして握手した。




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08:龍牙

今回は1つの物語が進みます。


殺那と簪は、二人でISの整備と製作をしていた。

 

殺那「そういや簪のISって一人で造ってるのか?」

 

簪「ううん、いつもはお姉ちゃんと造ってる。今日は生徒会の仕事で遅くなるみたい」

 

殺那「なんかの役員なのか?」

 

簪「うん、生徒会長。よく仕事さぼって怒られてる。」

 

殺那「ハハ、お姉さんと仲が良いんだな。」

 

その言葉で簪の顔に少し影が差す。

 

簪「うん、でも…少し前まであまり仲が良くなかったんだ。」

 

殺那「へー」

 

簪「反応軽くない!?」

 

殺那「いや、なんか話しずらそうだったし。今仲がいいならそれでいいんじゃないかと思ってな。」

 

簪「そうなんだ…ありがとう…」

 

二人で作業しながら雑談していると。

 

キイィィィン キイィィィン

 

突然部屋中に金切り音が響く。

 

簪「ヒィッ!」

 

簪は過去のトラウマからか、ガクガクと震えながら怯えている。

 

殺那「(簪にはこの音が聞こえる体質なのか…)大丈夫か?」

 

簪「イヤ、イヤ」

 

殺那「簪!」

 

簪「へ?」

 

殺那は恐怖で放心状態の簪の肩を抱き寄せて落ち着かせる。

 

簪「せ、殺那!?」

 

殺那「落ち着いたか?」

 

そう言いながら、抱き寄せた肩を離す。

 

簪「あ///ありがとう///」

 

簪は顔を真っ赤にしながら礼を言う。

 

殺那「それより…やばいな、まさか生き残りがいたとはな…」

 

簪「え?」

 

殺那「ミラーモンスターは一度狙った獲物を繰り返し襲う習性がある。ついでに言えば繁殖した個体は記憶を子に受け継がせる。」

 

簪「へ、へぇ…」

 

殺那「そんなわけで下手すりゃこんなことになる。」

 

簪「へ?」

 

殺那が指差す方向には大きい姿見があり、簪がそれを見ると…

 

「ううぅぅぅ…」

 

簪「キャァァァァ!!!」

 

大量のシアゴーストが次々と鏡から出てきていた。

思わず簪が悲鳴を上げたその時、

 

???「セーーリャア!!!」

 

ISを纏った一人の少女が、シアゴーストの一体に槍で斬りかかった。

 

???「簪ちゃん!大丈夫!?」

 

簪「お、お姉ちゃん!?」

 

その少女は、簪の姉である更識刀奈だった。

 

刀奈「簪ちゃん、ここはお姉ちゃんに任せて早く逃げて!」

 

刀奈はそう言うと、再びシアゴースト達に向かって斬りかかる。

 

簪「お姉ちゃん!」

 

殺那「(俺、空気じゃね?)これだと多分持たないな…」

 

鬼気迫る勢いでシアゴースト達に攻撃をする刀奈、ただその勢いとは裏腹に段々と押され始める。そして、

 

刀奈「キャア!」

 

遂にシアゴーストの一体に槍を弾かれ蹴り飛ばされる。それによって彼女のISのシールドエネルギーが切れたのか、強制的にISが解除された。

 

簪「お姉ちゃん!」

 

刀奈「簪ちゃん!お姉ちゃんは大丈夫だから!早く逃げて!」

 

簪「そ、そんなの出来ないよ!お姉ちゃんも一緒に逃げよう!」

 

刀奈「そうしたいんだけど、ッう…!」

 

刀奈が立とうとして痛そうに唸る、よく見ると左の足から血が流れていた。

 

簪「お姉ちゃん、足が…」

 

刀奈「私は大丈夫…だから逃げて…」

 

簪「そんな、お姉ちゃんを置いてなんて出来ないよ!」

刀奈「良いから逃げなさい!」

 

簪「そんな…お姉ちゃん危ない!」

 

刀奈「へ?」

 

簪が叫び振り返ると、そこにはあの日の様に刀奈に襲い掛かるシアゴースト、

 

殺那「ドラグブラッカー!」

 

だが、その攻撃が刀奈にあたることは無かった。

刀奈に攻撃が当たる直前に黒い龍がシアゴーストを通り抜けざまに喰い千切った。

そして、黒い龍ドラグブラッカーは殺那の周りを旋回している。その殺那の腰にはVバックル、左手には黒い龍の刻印が刻まれたカードデッキを持っていた。

 

刀奈「この龍って、あの時の…」

 

簪「ドラグ、ブラッカー…」

 

殺那「あの日に約束したろ?お前たちぐらいなら守ってやるってな、刀奈、簪」

 

刀奈「え?あなた、なんで私の真名を知ってるの?」

 

刀奈は自分の真名を知っている殺那に驚く。本来、更識家の当主は受け継ぐ際に楯無の名を襲名し、以降はそれを名乗る。当主の真名を知る者は、家族を除き、婚姻の契りを結んだ者のみである。

 

殺那「君が教えてくれただろ。変身!」

 

そう言って、カードデッキをVバックルに嵌める。そして、無数の鏡像が殺那に重なり、黒い龍騎士、仮面ライダーリュウガUDの姿に変わった。

 

簪「え…」

 

刀奈「あの時の…」

 

二人は目を見開いて固まっている。

 

リュウガUD「刀奈、簪、一応これを持ってろ」

 

リュウガUDはSEALのアドベントカードを2枚、2人に渡す。

 

簪「これって…」

 

刀奈「なにこれ?」

 

リュウガUD「詳しくは簪に聞いてそんじゃ」

 

SWORDVENT

 

リュウガUD「セリャッ!!」

 

リュウガUDはシアゴースト達斬りかかる。

斬られた害虫(シアゴースト)達が次々と爆散し、残ったエネルギーをドラグブラッカーが食っていくが、

 

「ゔぁぁ…」

 

リュウガUD「っち、キリがねぇ…」

 

倒したそばから次々と湧いてくるシアゴーストに徐々に苦戦を強いられる。

更に、

 

「ゔぁ、ゔぁ、ゔぁ、」

 

シアゴースト達が脱皮して、次々とレイドラグーンに変態していく。

 

リュウガUD「ハァ…もう脱皮したのかよ…そろそろやばいな…ハァ…ハァ…」

 

リュウガUDの体力もそろそろ限界に近付いていた。

 

「ゔぁ…」

 

ザシュ‼

 

リュウガUD「グガァッ!!!」

 

簪、刀奈「「殺那(君)!!」」

 

リュウガUDがレイドラグーンの鎌に斬られ、吹き飛ばされる。

 

リュウガUD「ハァ…ハァ…」

 

レイドラグーンとシアゴーストの群れがリュウガUDに群がろうとする。

その時、

 

ADVENT

 

ADVENT

 

「キュィィィィィ!!」

 

「キィィィ!!」

 

何処からともなく巨大な紅い龍と紺の蝙蝠が現れ、レイドラグーン達に襲い掛かった。

 

簪「ドラグレッダーと、ダークウィング!?」

 

刀奈「知ってるの?簪ちゃん」

 

倒れているリュウガUDに、2体のモンスターの契約主、龍騎UとナイトBが駆け寄る。

 

龍騎U「大丈夫か?」

 

ナイトB「これは、ひどくやられたものだね」

 

リュウガUD「ああ、流石に多勢に無勢だった」

 

龍騎U「弱体化してるからな…」

 

ナイトB「取り敢えずサバイブを使った方が良いね」

 

龍騎U「そうだな、ほい、」

 

龍騎Uは、ナイトB、リュウガUDにサバイブの「疾風」「無限」を渡した、

 

リュウガUD「リュウガのサバイブって烈火じゃなかったか?」

 

龍騎U「なれりゃ同じだろ」

 

リュウガUD「(絶対違う)まあいいや」

 

龍騎Uはドラグバイザーツバイ、ナイトBはダークバイザーツバイ、リュウガUDはブラックドラグバイザーツバイにそれぞれのサバイブカードをセットした。

 

SURVIVE

 

SURVIVE

 

SURVIVE

 

二重に重なったような音声が流れ、三人はそれぞれ、龍騎サバイブU、ナイトサバイブB、リュウガサバイブUDに変身した。

 

刀奈「すごい…」

 

簪「かっこいい…」

 

龍騎U「めんどくせえから一気に決めるか」

 

リュウガUD「そうだな、俺もかなりやばい」

 

ピコンピコンピコンピコン…

 

リュウガUDにあるカラータイマーが赤く点滅する。

 

ナイトB「本当に冗談抜きでやばいね、行こう」

 

3人は1枚のカードを取り出し装填する。

 

FINALVENT

 

FINALVENT

 

FINALVENT

 

紅い龍「ドラグランザー」黒龍「ブラックドラグランザー」碧い蝙蝠「ダークレイダー」がバイクに変化する。3人が跨り、走り出す。

ダークレイダーから青いを大量に発射し、シアゴーストとレイドラグーンの群れの動きを封じ、ドラグランザーとブラックドラグランザーからそれぞれ赤と黒の火炎弾を発射し、動きを止められたモンスター(害虫)達を撃破していく。残った害虫達も、ミサイル状に変形したダークレイダー、ドラグランザーとブラックドラグランザーで轢き殺した。

 

害虫駆除の終わった3人は変身を解除する。

 

簪「え?この人達って」

 

白夜「ん?どうした?」

 

殺那「そういやあんたらのこと知らないと思うぞ、教えてないし教える時間もなかったし」

 

フィリップ「そうなの?」

 

刀奈「まさか…織斑一夏君以外の男性操縦者全員がその…なんだっけ?」

 

殺那「仮面ライダー」

 

刀奈「そう、それ」

 

フィリップ「あの、更識さんだったっけ?ここじゃなんだから場所を変えないかな?」

 

刀奈「そうね、それじゃ、生徒会室に行きましょう。そこじゃ盗聴も盗撮も心配ないから」

 

白夜「そうか、案内頼む」

 

~生徒会室~

 

刀奈「改めて、私は生徒会長の更識楯無よ、よろしく。そして、さっきは助けてくれてありがとう。」

 

簪「更識簪です。私からも、ありがとう」

 

白夜「お、おお」

 

生徒会室に案内された白夜達は。刀奈と簪から礼を言われた。

 

フィリップ「そういえば、殺那は二人と面識があったみたいだけど、何処で知り合ったんだい?」

 

殺那「ああ、数か月前にもあの害虫共の駆除やったじゃん、その時にこの二人が襲われてて助けた。」

 

白夜「もしかして無駄にテンション高かった時の奴か?」

 

殺那「そう、それ」

 

刀奈「あの時はのことは感謝してもしきれないわ…」

 

簪「死んだときはほんとに怖かった、もうお姉ちゃんにも会えないと思った。」

 

簪の身体がわずかに震え、刀奈がそっと抱き寄せる。

 

白夜「死んだってことはお前、彼女を蘇生させたのか?」

 

白夜が殺那を睨む。

 

殺那「そのまま放置は目覚め悪すぎるだろ。」

 

白夜「いや、別にそのことはどうでもいいがせめて報告してくれ。蘇生魔法は種類によっちゃどんな副作用があるかわかったもんじゃないからな」

 

殺那「時間操作(レバイド)からの蘇生(インガル)

 

白夜「なら問題ない」

 

殺那「そういや、簪、刀奈、2人とももしかしてミラーワールドの探知能力があるんじゃない?」

 

簪「うん、多分」

 

刀奈「あの時の金切り音みたいなものなら、私達にも聞こえるわね。」

 

殺那の質問に2人は頷く。

 

殺那「そのことなんだがな、多分2人とも今後ももしかしたらまた狙われるかもしれない」

 

刀奈「どういうこと?」

 

白夜「ミラーワールドってのは本来、カードデッキを持っている者しか探知できない。だからそれ以外で探知出来る人間がいるとその人間を使って何かしらしようとする奴が必ずいる。人間でも、それ以外でもな」

 

簪「そんな…」

 

刀奈「でも、私達の家系は特殊なの。そう簡単に私達が襲われるとは思えないけど…」

 

白夜「人間相手なら大丈夫だろうな、だが、それ以外はそうとは限らない」

 

刀奈「どういうこと?」

 

殺那「グロンギ、アンノウン、アンデッド、その他怪人や怪獣、異星人に物の怪、人外は何処にでもいるが、この世界の人間達はそれに対する力が皆無と言っていい。当たり前だ、数年前までそんなものはこの世界には存在しなかったからな。」

 

簪「それって、どういうこと?」

 

フィリップ「そのことについては少し長くなるけど良いかな?」

 

3人は自分たちが何処から、何のために来たのかを話した。セレブロの暗躍やその影響のことも…

 

フィリップ「…そのせいでこの世界が色んな世界と繋がって、君たちが物語の中でしか認知していないような者たちがこの世界に現れるようになったんだ。」

 

刀奈「なんか、すごい大ごとね…」

 

簪「それより、殺那達って、ウルトラマンだったの!?」

 

殺那「あ、ああ(すげえ目が輝いてるな…)」

 

簪(輝いた瞳)

 

殺那「…(か、かわいい…)」

 

殺那は簪に少しドキリとした。

 

白夜「そういうことだから、更識だけで対処するのはちと無理だと思うぞ。」

 

刀奈「そのことについては了承したわ。で、それを教えてあなた達の目的は何?」

 

刀奈の目が少し険しくなる。

 

白夜「は?」

 

刀奈「とぼけないで、いくら何でも私達にここまで情報を教えるなんて何か裏があると考えるのが普通よ。」

 

白夜「…ああ、忘れてた」

 

刀奈(ガタッ)「忘れてたのね…」

 

白夜の発言で刀奈はズッコケる。

 

白夜「ああ、まあ目的って言ってもうちと更識で協力関係を築きたいと思ってな。」

 

刀奈「協力関係…それってあなた達の企業と?それとも、あなた達の保有する暗部と?」

 

部屋の空気が静まり返る。その静寂を破るように白夜が答える。

 

白夜「基本的には暗部とだな、人外相手にするのは大体暗部だからな」

 

刀奈「そう、その件については了承したわ、正式な契約は後になると思うけど」

 

白夜「りょ」

 

刀奈「緊張感皆無ねあなた…まあ良いわ、それより殺那君」

 

殺那「はい?」

 

刀奈「貴方に伝えたいことがあるの」

 

そう言うと刀奈と簪は殺那の前に立つ。そして、

 

刀奈、簪「「殺那(君)好きです!付き合ってください!」」

 

白夜、フィリップ「「ぶっふうううぅぅぅ!!!」」

 

殺那「はい?」

 

先程とは別の意味で場が静まり返った。




SURVIVE
ミラーライダーの強化アドベントカード。「疾風」「烈火」「無限」の三枚が存在する。本来リュウガのサバイブは烈火を使うが、龍騎Uが烈火、ナイトBが疾風を使ったためリュウガUDは消去法で無限を使った。本人曰く、割とノリと勢いでどうとでもなるらしい。


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09:不束者

殺那「あの…どゆこと?」

 

刀奈「そのまんまの意味!///」

 

簪「私たち二人と恋人になって///」

 

殺那「は、はあ(どうしよう…)」

 

殺那はいきなりのことで戸惑う。

 

簪「それで」

 

刀奈「返事、くれないかな?」

 

刀奈と簪が上目遣いで迫り、ますます混乱する。

 

殺那「とりあえず、告白してくれたのは嬉しい。だけど、俺なんかのどこが良いんだ?」

 

殺那はなんとか言葉を絞り出した。

 

刀奈「あの時、ミラーモンスターに初めて襲われたとき、簪ちゃんが殺されて、目の前が真っ白になった。でも、あなたが簪ちゃんを助けてくれて、『守ってやる』って言われたとき、すごく胸が熱くなって…///」

 

簪「私も同じ///最初は憧れの仮面ライダーに助けられたことが嬉しかったからだと思ってた。でも、そのことを思い出すたびに胸が熱くなって、お姉ちゃんに相談したらお姉ちゃんも同じで、だから二人で話し合って、またあの仮面ライダーと再会出来たら告白しようって///」

 

2人はモジモジと恥ずかしがりながら答える。

 

殺那「それだと最悪どちらかが失恋するだろ…」

 

簪「だから、私達2人と付き合って欲しい」

 

殺那「要するに二股かけろと?」

 

刀奈「私達は合意の上よ、どちらかと言えばハーレムね♡」

 

殺那「ハートやめい…二人の気持ちは分かった、それに、俺も初めて二人に会った時、正直一目惚れした、だけど…」

 

そう言うと一瞬言葉に詰まる。

 

殺那「俺は、不老不死の化け物だ、それでも…それでもいいのか?」

 

こう切り出すが、2人は、

 

刀奈「そんなの関係ないわ」

 

簪「殺那は殺那、どんな存在でも私達を救ってくれた、私達のヒーロー」

 

殺那「そっか…それじゃ、不束者だけどよろしく」

 

刀奈「それじゃ///」

 

簪「よ、よろしく///」

 

三人は晴れて恋人同士になった。

一方他の2人は、

 

白夜、フィリップ「「((何見せられたんだ?俺(僕)等…))」」

 

完全に空気だった。

 

 

 

更識と協力関係を結ぶ代わりに(いつの間にか)生徒会に入った白夜達は、(約一名除いて)疲労困憊の様子で、部屋に入った。

 

~2000号室、白夜の部屋~

 

白夜「お前が俺のルームメイトか…」

 

静寐「うん、私は鷹月静寐、宜しくね。」

 

白夜「ああ、宜しくな。ベッドはどっち使うか希望あるか?」

 

静寐「うん、窓側で良いかな?」

 

白夜「りょ」

 

静寐「あはは、結構ノリ軽いんだね…それはそうと、もう夕飯は食べた?」

 

白夜「んや、まだだが」

 

静寐「そうか、じゃあ一緒に食べない?私も今からだから。」

 

白夜「おお、ええで」

 

2人は食堂へ向かった。

 

~2009号室フィリップの部屋~

 

フィリップ「君が僕のルームメイトな訳か、宜しくね本音ちゃん」

 

本音「よろしくなのだ~ふぃーふぃー」

 

フィリップ「うん、(ふぃーふぃー…)そういえば、本音ちゃんは夕飯はもう食べたかい?まだなら一緒に行かないかい?親睦を深めるためにも。」

 

本音「それはいいね~いこ~いこ~」

 

2人は食堂に向かった。

 

~寮、廊下~

 

白夜「お、フィリップも食堂か?」

 

食堂に向かう途中の白夜と静寐は、同じく食堂に向かっていたフィリップと本音に出会った。

 

フィリップ「白夜もか、隣の子はもしかしてルームメイトかい?」

 

白夜「おん」

 

静寐「鷹月静寐だよ、よろしくね。」

 

フィリップ「よろしく、静寐ちゃん」

 

本音「ルームメイトの布仏本音なのだ~」

 

白夜「おう、よろしくな」

 

そうして、四人は一緒に食堂に向かうことにした。

 

フィリップ「そういえば殺那は?」

 

白夜「先に更識姉妹と席とってるらしい。」

 

本音「へ~かんちゃんとたっちゃんさんにも春が来たのか~」

 

白夜「知り合いなのか?」

 

本音「うちは代々更識家の召使の家なんだよ~だから~前々から二人の恋路を応援してたんだ~因みに私はかんちゃんの専属メイドで~たっちゃんさんはお姉ちゃんが専属メイドだよ~」

 

白夜「へぇー…」

 

四人は途中で円夏と彼女のルームメイトだという相川清香も加わり、そこそこの人数になって食堂に向かう。すると、

 

一夏「箒待て!それはまずい!」

 

箒「問答無用!」

 

一夏「ギャアアアアアア!!!」

 

遠くから怒号と断末魔が聞こえたが、

 

白夜「無視するか、」

 

フィリップ「そうだね」

 

円夏「お兄ちゃん…」

 

無視して、無事に食堂へ着いた。

因みに寮の一角では血の海、食堂では砂糖の海が出来ていたという。




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