放課後わたしはシンデレラ (クレナイハルハ)
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僕の学園生活は終わったかもしれない

 

『貴方は死んだの、でも貴方は善行を積んでたみたいだし転生させて上げるのだわ。なにか、望みはあるかしら?』

 

 

『じゃあ一つ、お願いいいですか?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

頭の中に流れる可愛い歌でリズムを取りながら

 

今日も僕は学校でノートを取る

 

皆さん初めまして、僕は乙夜 玲二(おとや れいじ)

 

普通の、いやちょっとだけ違う高校生の男の子です

 

皆さんはもう察していると思いますが、僕は転生者ってやつです

 

神様というか、女神様に会って転生したんですけどね

 

女神様のお話では、この世界はハイスクールD×Dと言われました

 

まぁ、原作やらなんやら僕は介入しません

 

僕はそんなことをすることよりも大事な事が、転生した理由があるから

 

ついでに転生した僕の体ですが、白髪で身長は140くらいです

 

ついでに童顔です

 

まぁ、これは僕の頼んだ特典に関係するんですけどね

 

まぁ、楽しく過ごす事が出来てます

 

ありがとう女神様

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後、家に帰ってきた僕はいつものバックを持って学園に戻る

 

そういえば帰りに誰か一誠君が頭を抱えてたけど、興味ないね

 

そして、何故かいつも開いている科学準備室に入りバックの中身を取りだす

 

そして僕は服を脱ぎ、持ってきた服

 

胸元に赤いリボンの結ばれている、フリルのドレスを来て

 

白いロングヘアーのウィッグを被り、自分の髪と一緒に赤い可愛いリボンで左右を結ぶ

 

そうすることで、ウィッグを落とさないようにして最後に白いハイヒールを履く

 

こうして僕はわたしになる

 

そして手鏡を見ると、そこには白髪でフリルのドレスに、髪にリボンを着けたロリで可愛いお姫様がいた

 

「今だけわたしは世界で一人だけのお姫様。みんなの夢見るヒロイン」

 

そう言ってクルット回ってポーズを決めてみる

 

僕は可愛くなりたかった

 

女の子見たいになりたくて、でもなれなくて

 

だから、女神様に願った

 

少しでもいいから、女の子になりたい

 

でも男は捨てたくない

 

女の子になっちゃうと色々と大変だし

 

そんな僕が願ったのは、女装が似合う

 

可愛い男に生まれたい、新しい僕になりたい

 

女装をするのに最初は勇気がいた

 

でも可愛い女の子になりたくて、自分でもわたしの事は変だと思うけど

 

『女の子になりたい』そんな変身願望が押さえられなくて

 

やっぱり僕も女の子見たいに可愛くなりたくて

 

少しだけでもいいから僕も童話のヒロインに

 

そう思い初めて女装して

 

楽しかった、嬉しかった

 

目の前に見える景色が全部

 

光輝いてみえた

 

まるで夢みたいだった、わたしは変われた

 

女の子に、可愛いわたしになれて

 

それから色々な所に女装していくようになった

 

そう、わたしは今だけは可愛いシンデレラ

 

放課後だけの、ねぇ女神様

 

可愛くしてくれて、ありがとう

 

そう思い、部屋に僕が来ていた学生服を鞄に突っ込んで隠す

 

今日は学校内を少し歩き回ろう

 

この時間帯はオカルト部?ぐらいしか動いてないはず

 

外に出ようとした、その時だ

 

「ん?誰かいるのか?」

 

聞きなれたクラスメートの声と共に扉が開く

 

そこにはクラスで悪い方で有名な兵藤 一誠と言う男の子です

 

彼は学校にその、え、エッチな本とか

 

ビデオとか持ち込んでて、よく先生やクラスの女の子から変な目で見られてる

 

最悪だ、よりにもクラスメートに見られたくなかった

 

わたしの心の中が凄く暗く、なる

 

怖い、もしかしたらばらされる

 

そんなことを考えていると

 

「可愛い……じゃなくて!お前の名前は?」

 

どうやら、彼はわたしの事に気づいていない

 

だから、わたしは

 

「わたしはレイ、よろしくねお兄さん」

 

そうって笑った

 

どうにか、僕が男だと玲二だとバレないように

 

偽名を名乗った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

兵藤 一誠side

 

 

オッス!俺は兵藤一誠!

 

駒王学園二年生だ

 

そして明日は初めてのデートだ!

 

夕麻ちゃんみたいな彼女が出来るなんて、夢みたいだぜ!

 

元浜達にはメチャクチャ自慢した

 

そんなとき、ふといつも窓から外を見てる奴が目にはいる

 

クラスメートの乙夜 玲二、いつも授業以外はそとの景色を見ていて話しかける人も少ない

 

「よぉ!レイジ!俺な、彼女が出来たんだぜ!」

 

そう言っていつも無表情なレイジに携帯の夕麻ちゃんの画像を見せると少し目を見開き言った

 

「そっか、よかったね」

 

「お、おう。ありがとう」

 

素直に祝福されたのもあるが、少し踊ろいたのはレイジの声だった

 

少し高い声だった、そういえばこいつの声初めて聞いたな

 

また無表情で外を眺めだしたレイジ

 

なんでお前はいつも無表情なんだ?

 

一年の小猫ちゃんの方が無表情でも可愛いのに

 

こいつの無表情はなんか、全てに絶望したってぐらいの暗い無表情な気がした

 

そんなこと考えて、頭を降りその考えを消す

 

とにかく今は夕麻ちゃんとのデートプランを考えないと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「駄目だ、全く思いつかねぇ……」

 

そんなこと言って机に突っ伏す

 

時計を見ると、もう五時を越えていた

 

放課後からずっと考えていたが全くいいプランが思い付かない

 

こんなときに、気軽に相談出きる女子の友達でもいたらなぁ

 

ずっと考えていたらこんな時間になっちまった

 

鞄を取り、下駄箱のある一階へと

 

行こうとして、ふと近くの科学準備室に電気が着いていることに気がついた

 

「ん?誰かいるのか?」

 

もし電気が着れ忘れてるなら消さないと

 

そう思い扉を開けると、そこには綺麗な白い髪を左右で赤いリボンで結び

 

フリルのドレスを着たお姫様がいた

 

まるで童話や絵本から出てきたような

 

「可愛い……」

 

口からそんな言葉がこぼれる

 

ヤバイな、ぶっちゃけ夕麻ちゃんより可愛いかも

 

おっぱいは小さいけど

 

「じゃなくて、お前の名前は?」

 

そう言うと少女はニコリと笑った

 

「わたしはレイ、よろしくねお兄さん」

 

彼女の回りにお花畑が見えた

 

それくらいに今目の前にいるのは、可愛いとそう思った

 

もしかしたら、俺が知らない内に一年に転校生でも来てたのか?

 

でも、そうだと来たら噂になってるはずだし

 

こんなに可愛いんだから俺たちの耳まで情報は届くはずだ

 

そんなことを考えているとレイちゃんは俺が黙っていることが変だと思ったのか

 

ちょこんと首を傾げてこっちを心配そうに見てくる

 

それは、反則だろ

 

「お、俺は兵藤 一誠!よ、よろしくな。あ、そうだ!」

 

「うん?」

 

「ちょっと相談に乗ってくれよ」

 

「相談?」

 

「じ、実は明日、初めてデートするんだ。でも俺、女の子の好きそうな店とか知らないし、どうすれば喜んでくれるのかな、て」

 

急で驚いたようだけど、う~んとうねりながら考えている

 

「う~ん、まず定番なのは水族館かな」

 

「水族館か……」

 

「うん。それとわたしからのアドバイス、デートは女の子に取って二人で楽しまなきゃ駄目だよ?お兄さんもちゃんと楽しんで、その上で彼女さんを楽しませるの」

 

「楽しんで、楽しませる。そっか……そうだな!ありがとう、助かった!」

 

そう言って今の事をメモしたノートを鞄に戻す

 

ふと時計を見ると六時半になっていた

 

「やべ!?俺はそろそろ帰るよ、じゃな!」

 

そう言って俺は部屋を出るためにてを伸ばし

 

「まって」

 

レイに話しかけられ、止められた

 

なんだ?と思って振り返る

 

「え?」

 

そこには、まるで何かに悲しんでいるかのような

 

儚い表情を浮かべたレイが立っていた

 

「気をつけて帰ってね、お兄さん」

 

「あ、あぁ?わかった…………」

 

そう言って外に出る

 

「あ!」

 

もと来た道を戻り科学準備室に走る

 

こんな時間だし送っていった法がいいんじゃないか

 

そう思い、もう一度部屋の扉を開けて中に入る

 

「え?」

 

そこには、誰もいなかった

 

「もう帰ったのか?」

 

そう思い、俺は帰路に着いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイside

 

 

「ふぅ、危なかった」

 

そう僕は()()()()()でため息を着いた

 

実は、僕の特典はもう一つある

 

それはテレポート、自分が頭に浮かべた場所に任意で瞬間移動出きるといった物だ

 

なんでも、女神様曰く

 

『女装して、変な男とかに迫られたり、色々と失わないように。これぐらいはしないと大変な事になるのだわ!?』

 

て、そう言ってた

 

あまり使ってなかったけど、今はこの特典をくれた女神様に凄く感謝してる

 

行きたい場所にいつでも行けるし、今回みたいにいざという時に逃げれるから

 

「どうにか、誤魔化せたかな?」

 

はぁ、それにしてもクラスメート

 

しかも主人公に見られるなんて

 

もし女装がバレたら………………

 

色々な意味で終わるかもしれない

 

わたし()の学園生活…………

 

 

 

 

 




初めての方は初めまして、読者の皆様こんにちわ

助けてバーサーカーの作者

クレナイハルハです

また新たに作品を製作しました

お楽しみに頂ければ嬉しいです

ご愛読ありがとうございました

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………感想が多かったり、登録者が多かったりしたら続くかもです



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自己嫌悪

思ったより感想が着ていてビックリしました

感想を下さった皆さん!

ありがとうございます


乙夜 玲二side

 

 

祝日、恐らくはDEATHする終わりへのデートをしているであろう一誠くんを他所に

 

わたしになっていた僕は商店街で買い物をしていた

 

「おばさん、イチゴとキュウイ、そしてリンゴをふたつお願いします」

 

「おやまぁ!可愛いお嬢ちゃんじゃない、いいよ。ついでにこのバナナもおまけね」

 

「ふふ、ありがとうございます」

 

そう言って購入した果物を持って、商店街を出る

 

そして近くの角を曲がり。誰もいないことを確認して家にテレポートする

 

わたしの家に家族はいない

 

高校生になって直ぐ一人暮らしを始めたからだ

 

その方が台所も自由だし、女の子の服を買っても何も思われない

 

玄関でハイヒールを脱ぎ、台所に向かう

 

そしてドレスの上からエプロンをして、手を洗い冷蔵庫から食パンやアップルパイの生地を取り出す

 

「よし!」

 

そう言ってまずリンゴの皮を向く

 

わたしの休日は、ドレスを着て出掛けるか

 

こうしてスイーツ、お菓子を作ること

 

今作ってるのは、アップルパイとイチゴとキュウイ、バナナにホイップクリームをかけてパンに挟むフルーツサンドだ

 

家族で住んでいた家はオーブンが無かったから色々と作れなかったけど

 

今はオーブンがあるアパートに住んでいるから色々とお菓子作りの趣味に幅が出た

 

リンゴのコンポートを作りの記事に乗せ、上からまた生地を乗せて卵黄を塗ってオーブンに入れる

 

そしてアップルパイをオーブンで仕上げている間にフルーツサンド用の果物を切る

 

「ふんふ~ん♪」

 

イチゴは縦に切って、キュウイは皮を向いて半月に切る

 

バナナは端と端と切って、輪切り

 

両端は食べる

 

「うん、甘い♪」

 

まず食パンの耳を切り落とし、ホイップクリームを塗り、その上にそらぞれのフルーツを均等に乗せ、ホイップクリームをかけて上からパンを乗せてラップで包んで上から適当に重りを乗せる

 

これを残ったフルーツとパンでどんどん作っていく

 

明日の学校で、放課後に食べるためだ

 

考えとしては、学校でわたしになったら旧校舎の花壇の近くにはで食べるなんてどうかな?

 

レジャーシートを敷いて、水筒を持てば完璧!

 

「ふふ、花壇のお花以外にも桜も見れるかなぁ」

 

そんな感じで作るけど、心の何処で自己嫌悪してる

 

原作への介入をしない

 

すなわちそれは、兵藤一誠と言う人間を見殺しにした、と言うこと

 

それが今後ともずっと心の中に残ると思う

 

でも仕方ない、この世界の物語は決められている

 

決して覆すことが出来ない、それがハイスクールD×Dと言う物語の

 

彼の赤龍帝としての運命(さだめ)

 

あぁ、また僕は言い訳をして

 

物語から逃げようとしている

 

兵藤一誠と言う一人の人間を見殺しにしたと言う事実から逃げようとしている

 

そんな僕が嫌で

 

そんな僕から逃げてわたしになって

 

わたしは一時の間、夢を見る

 

何も考えなくていい

 

ただ笑っていられて、儚なくて

 

楽しい夢を

 

 

 

 

 

 







ご愛読ありがとうございました

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お茶会は放課後で

 

 

乙夜 玲ニside

 

 

授業終了と同時に速効で家に帰った僕は服を着替えてわたしになってバスケットに冷やしておいたフルーツサンドイッチとアップルパイを詰めていた

 

そして紅茶を入れた水筒とティーカップを二つ、レジャーシートを持つ

 

一人ならカップ1つで十分だけど、これで片方割れても飲めるし大丈夫だ

 

それにこんな大荷物でも、転移すれば全部片付けられるから便利だね

 

早速、駒王学園の人気の少ない旧校舎の方へ転移

 

誰もいないことを確認して、外に出て鼻唄を歌いながらレジャーシートを広げ持ってきたバスケットを置き、私自身も座る

 

そして家から持ってきたカップを………

 

「レイちゃん!」

 

「ッ!?」

 

突如として背後から声をかけられ、振り向くと兵藤一誠の姿があった

 

「ビックリした~前のお兄さん?どうしたの?」

 

一瞬悲鳴を上げそうになったがどうにか抑えることが出来た

 

「良かった。科学準備室に居なかったから………」

 

そう言ってやっと探していた何かを見付けたような様子の一誠くん

 

「変なの、今日はこっちでお茶会したかっただけだよ?」

 

「お茶会?」

 

「だって、ほら!」

 

そう言って花壇に咲く花を指差す

 

夕方、少し夏に入った時期だからか様々な花が咲いている

 

中でもユウガオとが綺麗に咲いていた

 

「こんなに綺麗に咲いてるんだから、ここのでのお茶会の方が楽しいでしょ」

 

「確かに科学準備室じゃあ台無しだな」

 

「でしょ。そう言えばユウガオの花言葉は、“儚い恋”確かにそんな意味だったかな?」

 

「ッ!?」

 

そう呟きながら2つティーカップを取り出す

 

2つ持ってきておいて良かった

 

そう思いながら水筒の中の紅茶を二つのソーサーに乗せられたティーカップに紅茶を入れる

 

兵藤一誠は僕の事を女の子だと信じてくれてるっぽいから別にバレなきゃ話してても問題ない

 

逆に話し相手になってくれて嬉しいと思う

 

でもその裏で彼を見殺しにしたわたしが楽しく話してもいいのかと罪悪感に押し潰される

 

「お兄さんも、どうぞ」

 

「お、おう…………」

 

一誠くんが私の隣に座ッたのを確認してソーサーに乗ったティーカップを渡して自分の分を手に取る

 

左手でソーサーを持って右手でカップの取っ手を掴んで持ち上げ目を閉じて口に含む

 

うん、やっぱり自分で作ったお茶は美味しいなぁ

 

そう思いながら目を開けるとお茶を飲まずにボーっとしている一誠くんがいた

 

「どうしたのお兄さん?もしかして紅茶、苦手なの?」

 

「い、いや!そんな事ないぞ!」

 

そう言って紅茶を飲む一誠くん

 

「上手い、紅茶ってこんなに美味しかったんだな…………」

 

「えへへ、頑張って練習したんだ」

 

美味しい紅茶が飲みたくて、一時期様々なネットのサイトを巡っては学ぶことを繰り返して自分流の入れ方を覚えたので、あまり自信がなかったのだけど

 

自分以外に飲ませたことが無かったので、これで自信が持てるよ

 

クラスじゃあんまり話せない

 

僕なら彼に罪悪感を感じて潰れてしまうから

 

でも私ならこんな風に話せるし笑えるのだ

 

「そうだ!お茶菓子にアップルパイとフルーツサンドを作ったの!良かったら食べる?」

 

「い、いいのか?」

 

「もちろん、お茶会は一人より二人の方が楽しいもの」

 

そう言って私は切ってあったアップルパイを差し出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

兵藤一誠side

 

 

放課後、俺は走っていた

 

昨日、夕麻ちゃんとデートして最後に腹を刺されて死んだ

 

今も鮮明に思い出す事が出来る、いや忘れるはずがない

 

でも朝起きたらいつも通り、自分の家

 

自分の部屋で寝ていた

 

変なことはそれだけじゃない

 

この学校のクラスが誰も、夕麻ちゃんを知らなかった

 

三日前、俺はクラスの奴等にあれだけ夕麻ちゃんの事を自慢していたのにだ

 

元浜達も、そんな女知らない

 

そう言われ、頭がごちゃごちゃになった

 

そして放課後まで答えが出なくて、そこでデートの前の日に会った女の子を思い出して

 

もしかしたらと科学準備室へと向かっていた

 

レイちゃんには彼女とのデートプランの相談をしたから覚えているはず

 

そう思い科学準備室の扉を開ける

 

そしてレイちゃんが前と同じように笑顔でそこに

 

いなかった

 

「嘘、だろ」

 

もしかしたら、彼女も夕麻ちゃんも俺が都合の良い夢を見ていただけだったのか?

 

そもそも本当に俺は死んだのか?

 

もし死んだなら、何故俺はいま学校に来ている?

 

思考が定まらないまま科学準備室を出て歩いていると、いつの間にか俺は旧校舎の方へと歩いてきていた

 

『~~♪』

 

すると旧校舎の庭の方から、鼻唄が聞こえてきた

 

凄く綺麗な鼻唄にまるでアイドルの歌声と変わらず

 

俺は吸い寄せられる用に鼻唄の聞こえる方へ歩くと、花壇の近くに敷かれたレジャーシートの上に一人の少女が座っていた

 

綺麗な白い髪を左右で赤いリボンで結びフリルのドレスを着た、まるでお姫様のような少女

 

「ッ!?」

 

思わず走って少女の元に近付くに連れて、はっきりと目に映ってくる

 

「レイちゃん!」

 

俺がそう言うと、少女は少しビクッと体を震わせてから此方を見る

 

「ビックリした~、前のお兄さん?どうしたの?」

 

そうして彼女はあの日見た何処か無邪気な笑顔を浮かべて俺の方を見た

 

「良かった。科学準備室に居なかったから………」

 

「変なの、今日はこっちでお茶会したかっただけだよ?」

 

「お茶会?」

 

改めてみるとレイちゃんは、レジャーシートの上に座っており近くにはバスケットが置いてあった

 

「だって、ほら!」

 

そう言ってレイちゃんは花壇に咲く花を指差す

 

見ると花壇に沢山の花が咲いていた

 

そう言えば、俺こう言うのちゃんと見たこと無かったな

 

何だろうか、美少女と花壇って凄く絵になるな

 

この子には何だろう、他の女子とは違って

 

ただ可愛い、エロイとか巨乳とか考えられなくて

 

何だろう、もし妹がいたらこんな感じになる気がする

 

「こんなに綺麗に咲いてるんだから、ここのでのお茶会の方が楽しいでしょ」

 

「確かに科学準備室じゃあ台無しだな」

 

あの部屋とレイちゃんは、何だろうか

 

今考えると、凄く変な組み合わせだったよな

 

「でしょ?」

 

そう言うとレイちゃんは思い出したように口を開いた

 

「そう言えばユウガオの花言葉は、“儚い恋”確かにそんな意味だったかな?」

 

「ッ!?」

 

儚い恋、その言葉を聞いた瞬間

 

頭のなかに夕麻の顔が浮かぶ

 

そう言えば、レイちゃんとあったことが現実なら

 

夕麻ちゃんの事は一体なんだったんだ?

 

「お兄さんも、どうぞ」

 

すると、いつの間にか紅茶の入ったティーカップが近くに置かれた

 

そしてレイちゃんは自分の近くにあるティーカップを持ち上げて飲む

 

何だろう、レイちゃんの後ろに花壇があってまるでアニメのお嬢様みたいに見える

 

すると、レイちゃんは俺の方を見て頭を傾げる

 

「どうしたのお兄さん?もしかして紅茶、苦手なの?」

 

「い、いや!そんな事ないぞ!」

 

思わず看取れてた、なんて言えずティーカップを傾けて紅茶を飲む

 

「上手い、紅茶ってこんなに美味しかったんだな…………」

 

家だと紅茶なんて飲まないからなぁ

 

自販機とかで買うとしても炭酸かお茶ぐらいしか買わないし

 

「えへへ、頑張って練習したんだ」

 

そう言って嬉しそうに笑顔になるレイちゃん、可愛い

 

可愛すぎる、マスコットで有名な小猫ちゃんをも越える可愛さだ

 

「そうだ!お茶菓子にアップルパイとフルーツサンドを作ったの!良かったら食べる?」

 

「い、いいのか?」

 

「もちろん、お茶会は一人より二人の方が楽しいもの」

 

そう言ってレイちゃんはバケットからアップルパイを取り出す

 

「うまそー!」

 

「えへへ、自信作なんだ」

 

そう言ってアップルパイを差し出され、直ぐに頬張る

 

「うまい、それに自信作ってことはこれ自分で作ったのか!?」

 

「そうだよ?他にもフルーツサンドもあるから遠慮せず食べてね!」

 

こうして、俺とレイちゃんのお茶会は続いた

 

結局なんで夕麻ちゃんの事を覚えてるのかは聞けなかったけど、レイちゃんの手作りお菓子が食べられて幸せだぜ!

 

でも、帰りにレイちゃんはまたあの表情を浮かべた

 

まるで何かに悲しんでいるかのような儚い表情を

 

その事が頭のなかに、妙に引っ掛かるのを感じた

 

 

 

 







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兵藤一誠への問いかけ

玲二side

 

 

前に一誠君とお茶会から数日

 

何時もの様に学校からアパートに帰る

 

そろそろ、ハイスクールD×Dのストーリーだと

 

時系列から考えて一誠君がアーシア・アルジェントさんを助けるため協会へと着いている頃だろう

 

彼は今から大きく変わっていく

 

でもそこから変わらなければアーシア・アルジェントさんが助からない

 

僕は彼に今一度、覚悟を問おう

 

余り介入したくはないけど、僕は……私は彼の事が心配なのだ

 

原作でも、そうだった

 

彼は自信が好きな女性の為に全てをかけられるほど馬鹿で強くて男らしい人だから

 

だからこの先に進む覚悟を問う意味で私は彼に問おうと思う

 

でも、私とはバレたくないので少しだけ細工をする

 

私が何者かに憑依、または操られているように

 

何時のお姫様の様な服ではなく真っ白なワンピースに金色のネックレス、何時ものウィッグは金髪にし、瞳に金色のカラーコンタクトを入れる

 

これで良い、じゃあ行こう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

兵藤一誠side

 

 

教会に付く、例え一人でも俺はアーシアを助けるんだ

 

そう思い教会へと進もうとしたときだ

 

「待って一誠くん」

 

名前を呼ばれ、振り替える白髪の少女で部長の眷族の『塔城小猫』ちゃんとと金髪のイケメンで同じく眷族の木場祐斗がいた

 

「木場、小猫ちゃんも……なんで」

 

「僕達も一緒に行くよ」

 

「兵藤先輩達だけでは心配ですから」

 

「二人とも……ありがとう!」

 

そう言って俺たちが教会に入ろうとした、その時だ

 

後ろに気配を感じて思わず振り替える

 

そこには

 

「レイちゃん?」

 

何時もとは違い、何処か神秘的な格好のレイちゃんらしき人物がいた

 

「レイちゃん、それってたしか」

 

「一誠くんが言ってた子だけど、容姿が聞いてたものと違う……」

 

瞳は金色、真っ白な髪は輝くような金髪に変わり何時ものお姫様の様な格好ではなく真っ白なワンピースを来ていた

 

「レイちゃん、なんでこんなところに!こ、ここは危ないから今すぐ離れて!」

 

そう言うが、レイちゃん?は聞かずその口を開いた

 

「気を付けて」

 

「へ?」

 

もしかして、心配してくれてるのか?

 

でもこの子はレイちゃん、なのか?

 

何だか様子が変だ、何時ものあの可愛い感じの雰囲気が全く感じられない

 

「大丈夫です、私達が兵藤先輩に付き添うので」

 

「うん、だから君は直ぐにここから離れ──」

 

木場と小猫ちゃんが話してる途中なのにその子が俺へと近付き口を開く

 

「貴方は今、運命を選ぼうとしている」

 

「運命って、どうしちゃったんだよレイちゃん何時ものあの可愛い感じの服は!」

 

「貴方がここから先を進むことを決めるなら」

 

俺の声にも反応せず、彼女は淡々とそう語る

 

「貴方はもう二度と後戻りは出来ない」

 

どういう事なんだ、俺が運命を選ぼうとしているって、それに後戻りは出来ないって

 

「最後まで、貴方は戦い続けることになる。それが貴方が宿した赤き龍の運命」

 

それに後戻りは出来ないって、それに俺に宿る赤き龍?

 

一体何の話をしているんだ?

 

「それでも、貴方はこの先に進む覚悟はある?」

 

それに戦い続ける事になるって

 

「でも、それでも俺は」

 

頭の中に過るのはアーシアと過ごした今までの記憶

 

約束したんだ、助けるって

 

「俺は進む、助けるって約束したんだ!」

 

そう言うとレイちゃん?は少しだけ悲しそうな表情をして教会の方を指差した

 

俺や木場達もつられて教会を見る

 

もしかしたら堕天使が!?でも、そこには何もいなかった

 

そして視線を戻すと、先ほどまでいたはずのレイちゃんが消えていた

 

「えっ!?」

 

「消えた………」

 

「レイちゃん…………いや、とにかく今は」

 

そう言って俺たちは教会へと突入した

 

 

 

 

 

 

 







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次回、神からの追加特典とレイを守る騎士が現れる





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神様が心配性な件について

玲二side

 

 

一誠君がその道を選ぶと知っていたからこそ

 

その返しにやはりと思ったその次の日、アーシアさんが学校に登校してきた

 

恐らくは原作通りとなったのだろう

 

そう思い頬杖をついて退屈な授業を聞きながす

 

はぁ、今日も習ったことのある授業でしかない

 

だから暇なのだ

 

「おい乙夜、この問題を答えてもみろ」

 

そう言われて、黒板に向かい数式を見る

 

どうみても二年で習う内容じゃない数式だ

 

僕はチラリと後ろを見ると少しだけにやりとした教師の顔

 

僕は溜め息を付いて数式を技と綺麗な文字で書いて完璧な回答を書いた

 

「これで、文句はないですよね?」

 

そう言って、机に戻る

 

数学の教師は少し驚いたあと、悔しそうにしてそのまま授業を続けた

 

僕はまた溜め息を付いた

 

そのときに授業の終了の鐘がなり、先生が出ていくが僕は外を眺める

 

なんで、()の世界はこんなにも退屈で嫌に感じるのだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後、僕は家に帰って直ぐにレイになった

 

これなら僕は、私はこの世界が大好きで、こんなにも笑えるのだから

 

そして今になって机に手紙が置いてある事に気付いた

 

普通なら手紙はポストにいれておくものであって、家の中に置くなんてまずあり得ない

 

そうして考えられるのは1つ

 

僕を私になれるようにしてくれたあの女神様だけ

 

そう思い手紙の封筒を開いて中の手紙を取り出す

 

◤───────────────────◥

 

久しぶりね、元気にしてるかしら?

 

もしかしたら忘れちゃったかもしれないけど

 

貴方を転生させた第91転生神

 

エレシュキガルよ。

 

最近はどう?楽しく過ごせているかしら?

 

ご飯ちゃんとたべてる?ちゃんと寝てる?

 

お友達は出来たかしら?

 

私はレイちゃんが心配で心配で仕方ないのだわ

 

もしレイちゃんがエロ同人みたいに■■■されてないか、■■■■されてないか凄く心配なのだわ。

 

なので、私個人から貴方にもう二つだけ

 

転生特典を送ることにしたのだわ

 

1つ目は『青薔薇の剣』なのだわ

 

貴方が使っても良し、貴方を護る騎士っぽい人がいればあげても良いのだわ

 

そうしてもう1つの特典………改めて考えると

 

合計三つって考えちゃうと思うけど、それは気にしないで欲しいのだわ

 

最後の特典は『ゼロライナー』と『デネブ』よ

 

なんでデネブかって言うと貴方の護衛、そしてゼロライナーの管理を行って貰う為なのだわ

 

ゼロライナーは基本的にゾロ目の時間に何処でもいいから扉を開ければ入れるのだわ

 

まぁ、貴方にはチケットを渡すから基本的に自由に入れるけどね

 

もし私に何か伝えたい事があったら手紙をちょうだい、貴方が意思を強く願えば貴方の手紙が私に届くのだわ

 

それじゃあね

 

 

P.S.

た、たまには手紙をくれても良いのよ?

 

 

◣───────────────────◢

 

 

 

ちょっと、過保護すぎじゃないかな?

 

まぁ、ゼロライナーとかなら少しだけ乗ってみたいとか思ってたけど

 

てかなんで■■■とか■■■■されるに繋がるんだろ?

 

その為の瞬間移動なんだよね?

 

すると手紙が光り、私の姿が移ったライダーチケットになった

 

………確認、大事だよね?

 

取り敢えずチケットをパスケースに入れて玄関の扉を開ける

 

すると前世に見た砂の地面が広がっている荒野に出た

 

時間の狭間が広がっており、目の前にはまるで牛のようなデザインで黒と金色のカラーリング蒸気機関車?が止まっていた

 

「テレビで見たまんまだ…………」

 

そう呟きながら眺めていると、ゼロライナーの入り口がスライドして鳥天狗のような顔をした真っ黒な人?デネブさんが沢山のデネブキャンディーを積めたバスケットを持って出てきた

 

「君が玲二君………で、あってるの?オレはデネブ。君の護衛を頼まれた。よろしく!」

 

そう言ってデネブキャンディーを差し出すデネブさん。

 

「よろしくね、デネブさん。今の私の時はレイって呼んでくれると良いかな」

 

「わかった!オレの事もデネブと呼んでくれ、さぁ早速ゼロライナーを案内しよう!」

 

その後、私はゼロライナーの中を見た

 

原作では少し狭そうだと思ったけど、結構広ろくて沢山部屋があってびっくりした

 

電車にお風呂や台所があって少し可笑しく思ってしまった

 

取り敢えず、これで『ゼロライナー』『デネブ』の特典は確認できたな

 

でも青薔薇の剣はどうやって確認しよう…………

 

初心者の私に剣なんて振れるわけないしなぁ

 

「デネブ、他の人にバレない程度に駒王町付近を走ってみてくれる?」

 

「わかった!」

 

そう言ってデネブが原作でバイクのセットされている部屋に向かっていき、少しするとゆっくりと走り、そして窓から駒王町の上をゼロライナーが走り出した

 

私はそれをデネブキャンディーを舐めながら眺めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

僕は何時も通り、部活終わりに竹刀を振って剣の稽古をしていた

 

「やぁ、今日もお疲れさま。ユージオ」

 

声が聞こえ、振り替えると僕が良く対戦を頼んでいる剣道部の木場裕斗が立っていた

 

「裕斗はこれからオカルト研究会の方に行くの?」

 

「うん、そうなんだ。最近は新しい部員も出来たんだよ」

 

「へぇ、そうなんだね。」

 

「それじゃあ僕はこれで、また明日」

 

「うん、じゃあまた明日」

 

そう言って裕斗が帰っていくのを見送る

 

僕の名前はユージオ・シーセス・サーティ

 

故郷であるイギリスから離れ日本に留学してきた留学生で駒王学園の高等部二年

 

剣道部に所属していて、成績も良い方だと思う

 

僕がこの学校に留学してきたのは理由がある

 

僕の家は代々木こりの家系らしく、父さんと母さんに『お前は日本へ留学し色々と学んで来い、ついでに嫁さんでも探してきたらどうだ?』

 

留学する際にそう言われ送り出された

 

竹刀を振り終え荷物を片付けて帰り道を歩く

 

日本は良い人ばかりだ、見ず知らずの僕に優しくしてくれる人が多い

 

そういえば、僕の住むアパートの隣に住む人

 

僕と同じ学校に通っているらしいのだけどまだ学校で会ったことはない

 

その時だ

 

近くにある廃工場から物音が聞こえた

 

あの工場には誰かが住んでいるなんてあり得ない

 

僕は僅かな好奇心でその場へ向かう

 

少しだけ暗いが、所々穴が空いていて外の夕日が差し込み少しだけ辺りが見えた

 

底に居たのは、なにかをボリボリと食べる化け物だった

 

思わず背中に嫌な汗が流れ、腕と足が震える

 

どうにか逃げようとしたときだ、足が近くの空き缶に当たり大きな音を立ててしまう

 

その化け物はゆっくりと僕を見ると、ゆっくりとこちらはと向かってきていた

 

僕が今もっているのは竹刀、竹刀なんかでアイツに勝てるわけがない

 

そう思い逃げようとした、その時だ

 

僕の前に急に突然、女の子が現れた

 

白髪でフリルのドレスに、髪にリボンを着けその右手には透き通るような水色に近い青く、薔薇の装飾がされた剣を持っていた

 

その時だ、僕はこの子になにかを感じた

 

「逃げて」

 

そう言って少女剣を持ってあの化け物へと立ち向かっていった

 

でも剣の振るいかたはまるで成っていない

 

初心者よりも酷かった

 

そう考え、自分が情けなく感じた

 

なんのために剣を習っていたのだろう

 

何のために鍛えていたのだろう

 

そうだ、僕は英雄のように誰かを護れるような

 

そんな人になりたい

 

なのに僕は………女の子に助けられたまま

 

このままじゃ駄目だ

 

その時だ、少女が化け物に剣で切りかかるがそのまま、剣ごと此方へと吹き飛ばされてきた

 

どうにか飛ばされてくる女の子を受け止める

 

「君、大丈夫!?」

 

すると少女は瞳を開いて立ち上がる

 

「やっぱり、私じゃ……」

 

そう言って少女が手に握られた剣を見る

 

そうしている間にも僕らへとあの化け物が近付いていた

 

「レイ!」

 

その時だ、銃声がして怪物が怯んで少し下がる

 

聞こえてきた方を見ると、まるで日本に伝わる妖怪の烏天狗のような顔で真っ黒な服装の人?らしき人物が此方へと走ってきて

 

「あぁレイ!なんでこんな無茶を!?」

 

そう言ってこの女の子を心配しだした

 

あの化け物とは違うのか

 

「さすがに、時間稼ぎぐらいは出来ると思って」

 

この剣があれば僕は戦える

 

なるんだ、英雄みたいに

 

その時だ、頭の中にある光景が浮かび上がる

 

緑色の体で頭に角の映えた怪物と誰かが戦っている

 

この少女が持つ剣と同じ剣を持って

 

なんだ、この記憶………

 

いや、今はそれどころじゃない!

 

「その剣、貸して!」

 

そう言って少し無理やりだがその剣を少女から借りて剣の柄を握った

 

その時だ

 

また頭に変な記憶が思い浮かぶ

 

大きな木の近くで、黒髪の青年から何かを習っている記憶が浮かび上がる

 

あれは、誰だ?

 

『暑くなりすぎるなよ、ユージオ』

 

………あぁ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ステイ、クールだろ………キリト!!

 

剣を構えて走り出す

 

その時だ、何故か刀身が光ったように見えた

 

「ちょっ!?」

 

「はァァァァァァァァ!!」

 

そして怪物へと剣を真っ直ぐと垂直に振り下ろす

 

アインクラッド流剣術

 

そしてそのままVの字のように切り上げる

 

バーチカル・アーク!!

 

すると怪物が地面へと倒れ伏した

 

「はあ、はぁ、はぁ」

 

肩で息をしながら手に持った剣を眺める

 

倒せた、のか?

 

あれ?アインクラッド流剣術?それにキリトっていったい………

 

その時だ女の子が僕の剣を持っていない方の手を掴む

 

「逃げるよ!!」

 

「え、ちょっと!?」

 

女の子に引っ張られて走り出すと僕の入ってきた方出はない入り口に大きな電車が止まっていた

 

「うわ、なんだこれ!?」

 

「とにかく早く乗って!」

 

そう言って女の子に引っ張られ、その電車に乗り込んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玲二side

 

 

電車の中でデネブが私たちにお茶を入れてくれた

 

というか、この私が助けようとした人ってなんか凄くユージオに似てる

 

というかそのままの気がするんだけど

 

「あ、あの君は?それにこの電車って」

 

「私はレイ、この電車はゼロライナーだよ」

 

「僕はユージオ・シーセス・サーティ」

 

私はデネブの入れてくれたお茶を飲む

 

あ、美味しい

 

「そ、そうだ!この剣、ありがとう」

 

そう言ってユージオさんが青薔薇の剣を渡してくる

 

でも容姿的にも技術的にも、青薔薇の剣は彼が持っていた方が良い気がする

 

なので私はそのまま剣を彼に渡したままにしてその剣をそのまま返す

 

「え?」

 

「貴方にあげる、この剣は貴方が使っていた方が良いと思うから」

 

「いいの?」

 

「その剣の名前は青薔薇の剣、きっと貴方の力になってくれる。あと、この剣を託すから……もし私が危なくなったら助けてね」

 

そう言って私はが青い剣の鞘を渡した

 

「わかったよ」

 

そう言って受け取り、青薔薇の剣を鞘に込めた

 

その時だ、ユージオさんの手に持った青薔薇の剣が光り輝き光になってユージオさんに入っていった

 

「………大丈夫、出し方もしまいかたも分かったよ」

 

「な、なら良んだけどさ。あと君にさっきいった通り私が危ないときに助けて貰うってお願いなんだけど、私に付いてまず一言言っておくね…………私、男だよ」

 

「え?」

 

私は被っていたウィッグを外し僕にはなる

 

「僕の本当の名前は乙夜 玲二。駒王学園の高等部二年、一応守って貰うんだし話しとこうと思ってさ」

 

するとユージオさんは、少しの間固まった

 

たぶん、頭のなかで理解することが出来なかったのかも

 

「君が女装していた事は分かった。改めてよろしくね、レイジ」

 

「うん、よろしくねユージオさん」

 

「ユージオで良いよ、なんか呼びずらそうだし」

 

「ありがとう」

 

その後、ユージオを家に返そうとゼロライナーを動かしたんだけど、まさかのアパートのお隣さんだった

 

こんな偶然ってあるんだなと少しびっくりしたのだった

 

 

 

 

 







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それはあり得ぬ夢

 

兵藤一誠side

 

 

全ての建物が壊れ荒れ果てた灰色の世界

 

まるで世紀末アニメのような場所で俺は、白髪でリボンを着け、ボロボロと涙を流しているレイちゃんに抱き置こされていた

 

俺の体はボロボロで至るところから血が流れている

 

『大丈夫か、レイ』

 

『お兄ちゃん、なんで……お兄ちゃん!!』

 

『妹を、守るのは俺の……兄貴の役目だからさ』

 

そう言って俺は彼女の涙を拭おうと彼女の頬に手を伸ばす。

 

でもそんな力は無くて、だんだんと目を閉じていく俺

 

『ダメ!お兄ちゃん!死なないで!!リアスさんやアーシアさんが待ってるんだよ!!お兄ちゃん!起きて、起きてよ………』

 

そんな俺にレイちゃんは必死に呼び掛け続けている

 

『起きてよ…いつも見たいに……笑ってよ!!お願い、許すから!あの日約束を破った事は謝るから!どんなに変なことを言っても見捨てないから!だから、起きて……』

 

そうレイちゃんが泣き続けていた。レイちゃんは瞳を閉じて、死んだ俺の体をそっと床に寝かせ立ち上がる

 

『ねぇ、神様!私は、こんなお兄ちゃんの運命なんて嫌だ!もし、私が犠牲になれば助かるなら!お願い神様!私はどうなっても良い!!だから!!私のお兄ちゃんを助けて!!』

 

やがて、レイちゃんの声に答えるようにレイちゃんの体が淡く発光し粒子のように消えていく

 

『待っててねお兄ちゃん、直ぐにお兄ちゃんが生きて笑えるハッピーエンドを作るから』

 

まって、まってくれ

 

『お兄ちゃんにはアーシアさんやリアスさんが居るから、私は血の繋がった妹だから言えなかったけどね』

 

そう言ってレイちゃんはピクリとも動かない俺へとキスをするとまるで触れれば壊れてしまいそうな儚く脆い笑顔を浮かべて言った

 

『大好きだよ、お兄ちゃん。いつも笑って、少し変態だけど、誰かのために動けるそんなお兄ちゃんの事が好きで、愛していました……』

 

まって、まってくれ……レイ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まって!………」

 

目が覚めると、見慣れた自室が広がっていた

 

「夢、なのか?」

 

それにしては、凄くリアルな夢だった

 

レイちゃんは本当は俺の妹で、死ぬ俺を助けようとしている夢

 

アーシアや部長の事もしっていた

 

でも、俺とあの子はまだ1、2回程度しか会った事が無い

 

なのに、あんな夢を見るなんてどうしたんだろう

 

そう思いながら俺は、あのときに泣いていたレイちゃんの事を思い浮かべた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玲二side

 

 

朝、僕は基本的に朝に弱い

 

たまに直ぐに起きられるけど、大抵は少し布団で横になっていないと起きられない

 

眠いからだを引きずりながら制服に着替え、栄養バーを齧りながらリュックに荷物を詰め込む

 

…………そのはずなのだけど

 

「おはよう玲二、朝ごはん出来てるから早く起きて」

 

「……おはよ」

 

デネブが朝から世話を焼いてくれ、何故か普段の朝からは考えられない朝食が目の前に広がっている

 

なにしてんの?

 

思ったが口を開かず、そう思った

 

考えてみれば僕は瞬間移動があるから、朝にゆっくりとしてても良いんだよね。それに今じゃゼロライナーだってあるし

 

ゆっくりと朝食が終わり、制服に着替えリュックを背負って歩き出す

 

デネブはゼロライナーに戻ったし、家の鍵も閉めてある

 

あぁ、今日も楽しくない()の日常が始まる

 

そんな事を考えながらいつも通りのつまらない道を歩く

 

学園前まで来るといつも通り主人公が嫉妬に狂った瞳で見られながらアーシアさんとリアスさんと登校していた

 

「はぁ、バカらし……」

 

そう言ってもう一度歩き出そうとした時だった

 

「おはようレイジ!」

 

後ろから昨日聞いたばかりの声が聞こえ、振り返るといつも通り優しい顔のユージオが笑顔でこちらへと歩いてきていた

 

「あぁ、おはよ……」

 

「酷いじゃないレイジ、せっかく一緒に登校しようと思って家を出たらもう学校に向かってるなんて」

 

「いや、家が近いからって一緒に登校するのも当たり前じゃ無いよ……」

 

「そうなんだ………」

 

そう言って少しシュンとなるユージオに思わず罪悪感を感じ即座に口を開く

 

「分かったよ、明日から一緒に登校するからそんなに悲しそうな顔をするなって」

 

「本当!?嬉しいよレイジ!」

 

はぁ、思わずため息を就く

 

『ねぇ、今の見た?』ヒソヒソ

 

『えぇ、木場くんと乙夜くんが話してたわよね』ヒソヒソ

 

『もしかして、木場×ユージオじゃなくて乙夜×ユージオなの!?』ヒソヒソ

 

『き、キマシタワー!?』ヒソヒソ

 

『これは薄い本が熱くなりますわね』ヒソヒソ

 

『どちらが受けでどちらが攻めなのかしら』ヒソヒソ

『微かな記憶では乙夜くんは少し高い声、と言うことは乙夜くんが受け!?』ヒソヒソ

 

あぁ、最悪だ。

 

腐女子に変な目で見られることになった

 

終わったな、これ

 

何となく目が死んでいるような気がする

 

まぁ、取り敢えず早く授業終わらないかな

 

登校したばかりなのにそう思いながら僕はまたため息を付いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユージオがお昼も一緒に食べようと誘って来た時に腐女子達の目が更に輝いていた

 

腐女子達の目線のせいかいつもより疲れた気がする

 

そう思いながら家に瞬間移動で帰宅し、即座にいつものドレスやリボンを身に付け僕は私になる。

 

そして直ぐに駒王学園に戻るといつもの場所でお茶会のセットを広げる。レジャーシートを敷き、バケットからティーポット、ティーカップ、ティースプーンを取り出してから

 

そしてお茶菓子を少しだけ出す。今回はスーパーに売っていたクッキーである、流石に毎日のようには作れないし

 

さて、今日も頑張ったのご褒美として私はティーカップに注いだ紅茶を一口

 

あぁ、平和だ

 

「レイ、もうそっちに成って来たんだね」

 

後ろから声が聞こえ、振り返るとそこには何故か騎士のような鎧を見に纏ったユージオが佇んでいた

 

てか姿が完璧にFateのプーサーみたいに成ってるよ

 

「どうしたの、その姿」

 

「神器を出そうとしたらこの姿に成って腰に青薔薇の剣が腰のベルトに付いた鞘に刺さっている状態になってたんだ」

 

「なんで神器を………」

 

「勘、だけどね。少し学園に嫌な気配がしたから一応準備だけでもした方が良いと思って」

 

そんな話を聞きながらティーカップに紅茶を注ぐ。確かにさっきから妙に静かだと思った

 

「はい、ユージオの分」

 

そう言いながらソーサーを持ち上げてユージオに渡すとたったまま片手に乗せたソーサーもう片方の手でティーカップを持ち上げて飲む

 

「座らないの?」

 

「僕は君を守る騎士だから。それに騎士なら守るべきお姫様の隣に佇んでいないと」

 

「そう、じゃあお願い出きる?私の騎士(ナイト)

 

前世だったら間違いなくユージオファンに殺られるな

 

「仰せのままに」

 

そう思いながらお姫様の様に言うとユージオが軽く会釈して来る

 

「フフッ!案外、悪くないかも……」

 

そう呟きながらお菓子を自信の口へと運ぶ

 

今日もまたこの素晴らしい世界を平穏に過ごす。

 

突如として目の前に何かが空から落下しドシンと言う音と共に目の前に土煙が舞った

 

「レイ!」

 

ユージオがティーカップを置いてそっと私を守るように剣の柄に手を掛け前に出る

 

平穏に暮らすはず…なのだが

 

何故目の前に突如として少女が降ってきた

 

親方!空から女の子が!!……この言葉、本当に使いうと思って無かったかな?

 

「うぅ、どうしてこんなことにぃ……」

 

『そんな事を言っても仕方ないですよぉイリヤさーん』

 

「………え?」

 

土煙が晴れ、見えたのは綺麗な銀髪に帽子付きの学校の制服と思われる服装の少女

 

Fateシリーズの一つ。Fate/kaleid linerプリズマ☆イリヤの主人公である魔法少女のイリヤスフィールとマジカルステッキ?のマジカルルビーが尻餅を付いていた

 

あまりの予想外な事態にユージオも口を開いて驚いている

 

「ハッ!?え!?騎士!本物?!?格好良いしイケメン!?それにお姫様もいる!?可愛い!!本当にこれって異世界転生?」

 

そう言いながら私とユージオを指差すイリヤちゃん?あまりの早口に付いて行けていないのは私だけだろうか?

 

「えっと、取り敢えず………どうしようユージオ」

 

「僕にも、何がなんだか………」

 

イリヤちゃんの様子に構えを解いたユージオは困惑した表情で此方を見てくる、え?私が何とかしないと行けないの?

 

「え、えっと。大丈夫?空から降ってきたけど何か事情でもあるの?」

 

「は、はい!実は────」

 

その後、もう一つ会ったティーセットを出してお茶を入れ話を聞いた

 

「えっと、話を纏めると。君、イリヤちゃんは小学生で学校に通学中にトラックに引かれそうになった友達のミユちゃんを突き飛ばして引かれて、知り合いの遠坂凛ちゃんに似た神様に会って転生して私を守るように言われて、転生したら私たちの真上にいたってこと?」

 

どう考えてもあの神様だよね?

 

「は、はい。家もご飯も無いし、どうしよう」

 

そう言いながら深刻な顔をして俯くイリヤちゃん

 

うーん、どうしよう。関わっちゃったんだし、ほっとけないし

 

確かゼロには空き部屋が結構あったはず、ご飯とかの世話はデネブがやってくれるだろうし

 

「よかったら、私の持ってる家みたいな所に住む?」

 

「え!?でも………」

 

『親切ですねぇ、もしかして見返りとしてイリヤさんにあんなことやこんなことや……』

 

「失礼だよルビー!それにレイ?さんは女の子だよ!?」

 

「あ、私は男だよ」

 

「エ”ッ!?」

 

あらイリヤさん、そんな声はしたないですわよ?

 

私の中のお嬢様キャラがそう呟いたが取り敢えず驚きに固まったイリヤちゃんにそうだよね、驚くよねと頷いているユージオ

 

「一応言うと、私はイリヤちゃんをどうこうするつもりは無い。でもお願いできるなら」

 

そう言いながらイリヤちゃんの目線に合わせるために少しだけ屈んで笑いながら言った

 

「ユージオみたいにもしも私が危なくなったら、私を守ってくれない?魔法少女、なんでしょ?」

 

「えっと、この世界?は平和だと思うんですけど……もしかして怪物とか、いるんですか?」

 

「悪魔や天使、堕天使ならいるかもね」

 

そう言いながらクスリと笑うとイリヤは少し引きつっていたが、やがてゆっくりと頷き決意したのか、口を開いた

 

「はい、よろしくお願いします!」

 

「よろしくねイリヤちゃん。ユージオは騎士だけどそれならイリヤちゃんは何だろう?」

 

「うーん、魔法少女を英語にしたら変だよね。ならFairy、ならどうかな?レイ」

 

それを聞き、イリヤスフィールの二つ名で確かに妖精が付くやつがあったなと思い出した

 

「うーん、もう少し考えてみよっか」

 

そう言いながら即座に行動に写すためにバケットに持ち物をしまう

 

「いま、迎えを呼ぶね」

 

「はぇ~、本当にレイさんって男なんだよね?動きがお嬢様みたい……」

 

「そうだよ」

 

そんなイリヤとは違いユージオは、迎えがゼロライナーだと理解したのか頷くと

 

「いや!学園にゼロライナーは不味いよレイ!学園で変な噂がたっちゃうよ!」

 

即座に慌てて止めてきた

 

確かにそれもそうだ 。よし、近くの扉を探そう

 

近くの校舎の入り口の扉へと向かいその扉を開くとその先は教室への扉ではなく次元の間へと繋がっていた

 

チケット持っておいて良かった

 

「な、なにこれ…………」

 

目の前の光景に呆然としたイリヤちゃんの呟きを聞きながら二人を先に入らせ、即座に私も扉をくぐり、扉を閉めゼロライナーに向かう

 

入り口に付くと即座に自動でドアが開き、ユージオが先に乗って私たちへと手を差し出すので、ユージオの手を借りて中に入りいつものスペースに入る

 

「おお!レイ、お帰り!ユージオ君もお帰り、よかったらデネブキャンディーでも食べる?」

 

「ただいま、デネブ。今は良いかな」

 

「ただいま、デネブさん。頂きます!」

 

そう言いながらユージオがデネブキャンディーを食べるので、取り敢えず固まってるイリヤちゃんに説明をすることにした

 

「ようこそイリヤちゃん、ここは時の間を走り過去にも未来にも行ける時の列車ゼロライナーだよ。こっちはデネブ、私の事をお世話してくれててゼロライナーを管理してくれてるんだ」

 

そう言うとデネブはいつものアメが入ったバケットを持ったまま片ひざを付いてイリヤちゃんに目線を会わせる

 

「はじめまして!良かったら、デネブキャンディー食べる?」

 

「い、いえ。大丈夫です………」

 

「そうか、どうかレイの事をよろしく!」

 

さて、そろそろ説明した方が良いよね

 

「ねぇデネブ、ゼロライナーにまだ空いてる部屋あったよね?その部屋にこの子を住まわせてあげたいだけど、お世話を頼んでも良いかな?」

 

「え!私ここに住むの!?」

 

「そうだよ?大丈夫、ゼロライナーにはお風呂もあるしご飯はデネブが作ってくれるから」

 

「れ、列車に住むなんて凄い経験だよ……」

 

そう呟くイリヤちゃん、だってさすがに私のアパートだと男と暮らすからダメだろうし

 

そんな訳で、パーティーに魔法少女が参加しました!

 

 







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これいる?

玲二side

 

ボクは今、学校から帰宅しレイになって部屋で神様に向けて手紙を書いていた。前にたまには手紙がほしい的な事が書かれていたので、さっそく書こうと思ったからだ。

 

手紙を書き終え、神様のところに届くよう願ったら机の上に置いてあった手紙が消えて、新たな封筒が置かれていた。

 

「お返事、速い………」

 

取り敢えず置かれている封筒を開く。

 

~転生者へ~

 

レイちゃん、お久しぶり。

第91転生神エレシュキガルよ。

お手紙ありがとう、そう言えばイリヤちゃんの事だけど、急にごめんなのだわ。

彼女は本当ならある世界の主人公なのだけど、その世界の並行世界のその子が友だち庇って死んじゃって2シーズン目に入れなかったのよ。

今までそんな事態がなくて、取り敢えず転生と言う形を取って貴方の所に送ったの。

悪いのだけど、彼女は魔法少女で強いしレイちゃんが■■■されたり■■■■されないように守って貰おうと思ったのだわ。

これからもっとお手紙くれても、その……いいのだわ。

 

じゃあ、良きセカンドライフを過ごすのだわ!

 

 

PS

前々から貴方に上げた転生特典が少し地味だと思ってたの。

だから少し追加エフェクトをしておいたのだわ。

今までバージョンと追加したエフェクトで好きな物を使ってね?

 

~貴方担当の女神、エレシュキガル~

 

「追加エフェクト?」

 

思わず呟く。

 

そもそもテレポートに地味とか、派手とかあるのかな?そんなことを考えながら試しに何処かにテレポートしてみよう。

 

そう思いながら脳内で行きたい場所の候補を考える、取り敢えずゼロライナーのいつもの部屋かな。そこならテレポートしても特に誰にも見られるわけでは無いだろうし。

 

そう思いながら脳内でゼロライナーの部屋を思い浮かべると、脳内に文章が浮かび上がる。

 

  【テレポートメニュー】

→〔1〕瞬間テレポート

 〔2〕粒子感動テレポート

 〔3〕近未来テレポート

 〔4〕降臨テレポート

 〔5〕空をかけるテレポート

 

え、何これ?

 

取り敢えず今までは普通にシュンって消える感じだから、粒子は何となく想像できるけど近未来って何?

 

何か凄く気になる、取り敢えずどんな感じか見るために携帯、スマホをカメラの録画状態にして机に置き、取り敢えず粒子の奴を選んでみた。

 

その時と同時に家の玄関が開く音がした、振り返るとそこには何故か此方を呆然と見ていたユージオが立っていた。

 

そう言えば今日は学校から帰って部屋に集合してゼロライナーにイリヤの様子を見に行く約束をしてたんだっけ?

 

「……大丈夫」

 

すぐ行って戻ってくるからと言う意味を込めてそう行って笑うとユージオは慌てて此方へと手を伸ばしてくる。

 

「レイッ!」

 

なんで?すぐに戻ってくるのに、一緒行きたいのかな?

 

そう思っていると、ユージオの手が私を掴む前に私は転移した。転移すると私は何故か瞳を閉じており、瞳を開くと此方を見て固まっているイリヤの姿があった。

 

「ふぅ、テレポート成功」

 

「…………」

 

『これは凄いですねぇ!魔術を使わずに瞬間移動してくるなんてルビーちゃん初めて見ましたよ!!』

 

そう宙に浮かびながら主張するイリヤちゃんが変身するために使うステッキ、マジカルルビーがそう跳ねる。

 

「ありがとう?取り敢えず、ユージオを連れてもう一回くるから、デネブに伝えておいて」

 

「は、はい。」

 

そう言って今までと同じように瞬間テレポートで部屋に戻る。するとそこには何故か膝をついて目が死んでるユージオがいた。

 

「お、おーい?ユージオ、どうしたの?」

 

まさか、置いてかれたのがそんなに悲しかったのかな?

 

そう思いながらユージオの目が元に戻るまで声をかけ付けた。

 

話を聞くに、私の部屋に入ってきたとき私は身体中から金の粒子があふれでていて、まるでアニメで幽霊が成仏して消えちゃいそうな感じになっていたらしい。

 

更に言えば、私が両目から涙を流し微笑んで大丈夫と言われた事で余計に不味い、私が消えて居なくなると感じてしまったらしい。

 

私、涙を流してた覚えないんだけど?

 

もしかして、神様が行っていたエフェクトってそれなのだろうか?そう思いながら録画しておいた動画を見たけど、うん。

 

確かにユージオも必死になる、そう感じた。

 

だって見た感じ儚い少女が涙を浮かべながら微笑み消えていってるんだもん。しかもユージオの手が触れる瞬間に身体が粒子になって消滅していたから。

 

神様、粒子感動テレポートってそういう事?

 

というか私、誰かの前でテレポートする気なんて無いからね?

 

取り敢えずこの後、イリヤちゃんの生活用品を買いに行った。当面は今日買った物でゼロライナー生活は大丈夫そうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女は知らない、そのエフェクトが更なる勘違いを生むことに成ることを。






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