幻想郷の店 (覚め)
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奴が来た

お前はマカロンの旨さを知っているか?
なに?知らない?
そうか…ならばたけのこの里は!?なに!?きのこ派!?
ではショートケーキは!?なに!?誕生日は果物!?
おのれことごとく俺とは違う選択肢を取りよって…!
特別な日は甘い食べ物って相場がきまっておろうがぁ!


カランカラン

 

さてみなさん…助けてください。

今カツアゲされてます…うぅ

なにこれ…強盗だろこれ

助けてー!今トイレに入ったらトイレットペーパーがなくて隣にもないっていう絶望に陥ってるから助けて〜!

 

「聞いてるのか!?」

 

「あ、すまん」

 

…こいつタダで甘菓子くれとか言うんじゃないよ。

霧雨魔理沙ねぇ。あの霧雨…ってなんだ?知らねえな。

常連ならまだしも一回目でこれかよ。店開いてまだ1ヶ月だけど。

 

「おーいー!」

 

「聞いてますよ。で、なんでしたっけ」

 

「タダで菓子くれ!」

 

「んぅ↑違うなぁ。なんか違うなぁ。霧雨さん。お店ってどんな場所だ?」

 

「物を買う場所」

 

「そうだよな。そうなんだよな。で、買うにはなにが必要か?」

 

「金」

 

「だよな!?タダは無理だよ!?」

 

「タダでくれ!」

 

「…」

 

あーもうこいつやだ

相手すんのがめんどくせえ。

クッソ。店なんて開くんじゃなかった。今日は臨時休業でーす

とりあえずマカロンでも出しておくか

 

「確かここに」

 

「くれるのか!?」

 

「こいつだけだ」

 

「なんだよこれ小さいなぁ」

 

「小さい言うな!美味いんだぞ。美味なんだぞ!」

 

「うるさいうるさい!ケーキをタダでくれ!」

 

「なんつう客だあんた!?」

 

なんだこの女!?

出会って即合体じゃねえんだから大人しく引き下がれよ!あれか!?出すまで帰れないってか!?

親御さんどうしたんだよ!?お前多分10代だろ!?

 

「とりあえず、親はどこよ」

 

「絶縁した」

 

「アンビリーバボー」

 

絶縁?絶縁ってあれ…あれだろ?ほら、縁を切る的な…えんがちょ的な…

絶縁って確か親子の縁を切るとか…確か破門的な…?

絶縁?そりゃないだろう。嘘だな。嘘だ。嘘だと言ってくれ。

 

「嘘だろ?」

 

「本当だ」

 

「お前相当頭いかれてるぞ」

 

「は?」

 

「ほれ、親御さんとこ連れて行くから、家はどこだ」

 

「魔法の森だ」

 

「ずっころがっしゃーん」

 

魔法の森って確か危険な物だらけで商人が行っても浅い場所。

入り口付近のところにしか行けないって森なんだろ?

お?どないなっとんねん?嘘をつくにも限度があるって

 

「嘘じゃない!お前さっきから心の声が漏れてた!」

 

「女の子が漏れてたなんて言うなよ汚らしい」

 

「んな…!」

 

「ほれ、マカロンあげるから帰ってくれ。」

 

「…わかったよ。どうやって食うんだ?」

 

「手で食う」

 

「…お菓子だな」パクッ

 

さて…俺は侃々感嘆(かんかんかんた)…嘘だ。本当は貫禄 勇次(かんろく ゆうじ)だ。

ここ幻想郷で甘菓子は貴重。

人里に3店舗あるかないかくらいだ。

そこら辺の店にも一応あるがあれはクリソツなだけのアレだ。

いわゆる模造品!本家はもっと美味い!

と思いたい。師匠さんから受け継いだこの味は残して行きてえがなぁ

さっき述べた通り甘菓子は貴重。店自体少ないから博麗の巫女さんも通うところがあるくらいだ。

俺んとこには守矢の巫女さんとか博麗の巫女さんとか慧音先生とかは全くと言って良いほど来ない。

つかそんな奴はいなかった。だが気になる客がいる。

 

「うまうま」

 

「…良いか?」

 

「どうぞ」

 

「ケーキひとつ。」

 

白髪で髪の長い白と赤の色だけの服着た人だ。

名前は聞かない。霧雨さんは勝手に喋っただけだ。

「私は霧雨魔理沙だー!」

って具合に。だから合法だ。独り言を聞いただけで犯罪にはならない。

古事記にもそう書かれているはずだ。

この店は有名人はあまり来ないが辺な奴が来る。

あまり来ないと言うのはまあ…

 

カランカラン

 

「お邪魔する」

 

「ん〜♪良い匂いだ♪」

 

「布都。やめんか」

 

「いらっしゃい。何にする?」

 

「マカロン」

 

「大福」

 

「たけのこの里」

 

「了解。はいよ」

 

「お、ケーキ来た」

 

「…」

 

こいつらだ。割と有名らしい。

巫女が通っているところは嫌だと言うことでここに来ている。

おのれ巫女共。許さんぞマジで。

ちなみに昔こいつらのせいで店が燃えかけた。

そこで立て替えて店の名前も変えたから店を開いて1ヶ月だ。

多分。前の店を合わせれば5年はやってる。

 

「はいマカロンと大福のたけのこの里ね。」

 

「よっしゃ」

 

「来たぞ!」

 

「…箱…」

 

「ありがとな!んじゃ〜」

 

「店でんじゃ〜はないだろ…」

 

「さて。これで昔馴染みだけと言うわけか?」

 

「ほ〜!」

 

「…もうそんなんでしたか」

 

「私がこの中じゃ一番古参だな」

 

「…あんたら同じ時期に来ただけでそんな昔じゃないからな!?」

 

そう。10ヶ月前くらいに来た奴らだ。

ちなみに第一人目のお客さんはなんとびっくりあの風見幽香だ。

意外と優しかった(体験談)甘いものが好きらしいから里の男ども、アタックしろ。

美味そうに食ってたけど…最近見ねえな甘いものでも持って行くかな。

…いかんいかん。こんなこと考えてる暇はない。

他の客が来たらどうすんだってんだてめえ

 

カランカラン

 

「美味かったわ。んじゃ〜」

 

「ありがとうございました〜…ってあの人もかい」

 

「見ていて面白いな。あ、後ひとつだ…」

 

「ん〜美味かな」

 

「太子、たけのこの里要ります?」

 

「もらおうかな。後そのギャグ漫画日和みたいな呼び方やめてくれるかな」

 

「あ、すいません」

 

…風見幽香さん見なくなっていつからだっけ。

あの人いたからなんか人寄り付かなくなったんだよなぁ…失礼だけど。

幽香さんがいるところって確か花畑だっけ…ねぇ。

この店に来る奴も大体限られて来てるわな。知らねえ奴も来るし。

妖怪が来るし。これじゃ博麗神社と同じだ…はー気の毒

 

「…私たちが何か?」

 

「あ、なんでもないです」

 

「いや、一応わかるんだが…」

 

「…マジでか」

 

「?どんなことを?」

 

「私たちがいるせいで博麗神社と同じとか」

 

「なんですと!?」

 

「…あー、妖怪がよく居るからか…」

 

「我らのせいではないか!?」

 

「自覚あんのかよあんたらたちが悪い」

 

「…ま、そう言うわけだ。あ、食べきっちゃった…それじゃあそろそろ帰るとするよ」

 

「またの〜!」

 

「そいじゃ〜」

 

「代金はこれくらいで…次はいつかな?わからないけどとにかくばいちゃ」

 

カランカラン

 

「…まともなあんたがばいちゃはないだろ!?」

 

カランカラン

 

「?今度は一体」

 

「フフ…藍、ちぇん、ここが新しく出来た甘菓子屋さんよ」

 

「おー」

 

「こんにちは。店主さん?」

 

「こんにちはー!」

 

「あ、こんにちは。」オジギ

 

「こんにちは」

 

「ところで…マカロンある?」

 

「ありますよ。」

 

「じゃあそれ三つ」

 

「紫様!私は稲荷寿司が」

 

「私はケーキが」

 

「何よせっかく気を利かして」

 

「…喧嘩なら…他所でやってくれないかな…」

 

 

 

 

 

 




もはや人生なんでも良くなった気がする


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甘さこそ旨味の頂点

甘党派で何が悪い


…朝だ。

この店は7時〜23時にやっている。こらそこ!セブンイレブンって言うんじゃない!

そんなわけで朝は割と遅起き…な感じだがそうはいかない。行列こそはできないが待ち伏せしている奴がいる。

いや、奴というよりは子だな…多分子供。

可愛らしい子供なのだけれど…多分妖怪なんですわ。

え?なんでわかるかって?そりゃお前…ねぇ…

 

「まだかー?」

 

角の生えた少女が今店の前でトントン叩いてるからねぇ…

角の生えた妖怪は鬼だってばあちゃんが言ってた。

客だから開けるけど。金を払わない奴よりはマシだ。霧雨とかいう奴

 

「あいどぞー」

 

カランカラン…って毎回鳴らしてるけど開店時には必要ねえなこれ

 

「おー!ようやくだ!んじゃとりあえずケーキ!」

 

「…わかりました」

 

ケーキ…朝7時からケーキ…太るぞ…?

そう思いながらもとりあえず昨日の残り…違った。

昨日の夜作ったケーキを出す。この子美味そうに食うから嬉しい。

だがたまにうるさい友人を連れてくる。なんでや俺被害者やろ

 

カランカラン

 

「お?」

 

「いらっしゃいませ〜。こちらケーキ」

 

「良いかしら?」

 

「…風見幽香」

 

「…あら萃香じゃない」

 

「お、お久しぶりで。」

 

風見幽香さんだ。いちごのケーキ屋さんだ☆

この人は噂に反して優しい。はずなんだ。夢を壊さないでくれ。

…萃香?萃香って多分この鬼っぽい子のことなんだろうが…

 

「何にしますか?」

 

「プリンで」

 

「かしこまり」

 

「…」ムー

 

「…何か用?」

 

「いや、なんでも」

 

…鬼と幽香さんの仲は悪いのか?謎に険悪なムードだ。

ま、良いや別に。プリンは確かここに…あった。読書する本も持ってくるか…

暇つぶし程度だし良いだろ。客は妖怪だから。せめて喧嘩はやめてくれねえかな?

あの時の3人みたいにはならないでほしいもんだ。マジで。

あの野郎ども椅子2個ぶっ壊していきやがった。おのれ…

って違う違う。本はあとだな。

 

「はいプリンです」

 

「ありがとう」フフッ

 

「…んー?」

 

「?」

 

「…」チラッ

 

「なぁんか…優しくなった?」

 

「それは…まあ時間が経てば大妖怪だろうとなんだろうと変わるわよ。」

 

「…そういうもん?」

 

どうやらお二方は知り合いらしい。それもかなりの。

あれかな?戦友って奴。それなら素晴らしいことで。

 

カランカラン

 

「誰だってんだ」

 

「…お取り込み中でしたか。すみません」カランカラン

 

「あ、ちょっとまっ」

 

「…人間?」

 

「人間ね。」

 

「…この店では数少ない人間のお客さんだったのに…」

 

妖怪とはひどい者である。

たまに金払わない奴がいる。しかもかなりの頻度で。

そいつらは出禁じゃ。…幽香さんは信用できるから財布忘れても別に良い。

だから人間のお客さんは大事なのだ。…慧音先生とか来ないかな〜とか思ったり。

割とマジで来ないと潰れちまう。広告は…無理だな。

昔天狗は鬼の使いだったってばあちゃんが言ってたし。

ばあちゃんは正しい

 

「…どうしたもんかね…」

 

「…わたしが二人分になる」

 

「分身はやめてくれ」

 

「わたしが二人分頼む」

 

「いや、そうじゃない。」

 

分身とか二人分とかわけわからん。

ちなみに残り少ない人間のお客さんは…言う気が失せる。

阿求さんだ。稗田家の主人とか。お客さんは全員平等だし仕方ないね。

それとコンビで一緒に本屋の子も来る。俺的にはこの店の本を出して欲しいが…

どれもこれも妖怪のせいだ。くそっくそっくそっ

 

「…あ、もうない…」(´・ω・)

 

「食べ物っていうのは一口ずつ噛み締め…ない…」(´・ω・)

 

「…おかわり…」

 

「「いります」」

 

「息ピッタシだな」

 

今日も今日とてだるい一日だ。

そうこうしているうちに昼だ。

…まだ風見幽香さんと萃香さんとやらはいる。

一口一口噛み締めすぎだろ?

さて…さっさ

 

カランカラン

 

「誰じゃ」

 

「何奴」

 

「わたしのプリン時間を」

 

「…妖怪が出たって聞いたけど」

 

「…まぁ珍しい」

 

確か博麗の巫女。妖怪討伐のプロで人知を超えた…とかなんとか。

一応人間らしい。異変解決は大体こいつがやる。そのせいでうちに妖怪が来るんだざけんなお前

スペルカードとか言うようわからんのも使うらしい。

らしいって言うのは前肉弾戦やってるのを見かけたからだ。

何それどこのバトル漫画?とは思ったが強ければそれで良いのだろう。弱肉強食

ただしここでは店のルールには従ってもらうが…

 

「んじゃわたしチョコレートひとつ」

 

「あいよ」

 

「…珍しいわね。博麗の巫女ともあろうお方がここに来るなんて」

 

「うっさいわね萃香。別に良いじゃないの」

 

「…あちらはよろしくないようだけど。」

 

「…チッ」

 

「なんだってんだてめえ幽香ここでやろうってのか?」

 

「…チョコレート」

 

「ありがとう」

 

…早く帰ってくれないかな…?

 

 

 

 

 

 




あーもう寝落ちした死ね


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甘さは全てを治すとは限らない

でもリラックスできるから多分治るのは早まるぞ!


 

さて!俺は今どこにいるでしょう!

ん?唐突になんだって?あーわかるわかる。冒頭なんも説明くれないのにわからなかったらそいつの責任。ねぇ。

正解は!永遠亭でした!ん?なんでだって?それは…昨日の話だ。 

 

昨日

 

「…」ペラッ

 

本を読む…これほど嬉しいことはない…!

 

カランカラン

 

「すいませ」

 

「うわっ」

 

「…神子如きが…」

 

「なんです?やります?第二次宗教戦争。」

 

「いいですよ?なんだって。ぶち殺すぞクソガキ」

 

…本を読む。客席を見る。険悪なムード。現実逃避しなきゃ…

ってそうしてる場合じゃねえ!多分神霊廟とか妖怪寺とかそこらへんの奴らだろ。多分

宗教戦争はそれくらいしかない。ってことはこれ俺の店潰れる?ここで始まったら俺潰れる?

それだけは阻止しなくては!?やってやる!やってやるぞぉ!

 

「聖…」ガタッ

 

「神子…」

 

「「ここで決着、付けましょうや」」

 

「ちょっと待って!?」

 

「うるさいです!」ギュォォォォ

 

「黙っててください!」ギュォォォォ

 

「…は?」

 

あーもうこれ終わりましたわ。ほんとくそ。

なんか溜まってそうな音したし。やべーわ死んだ。

誰か助けて!風見幽香様!風見幽香様はいらっしゃいませんかー!?

誰か俺の店を助けてくれぇぇえぇえぇええ!

 

カランカラン

 

「誰だこんな時」

 

「…太子様…」

 

「あ、屠自古。こいつがバカなこと言ってるので絞めますね」

 

「あらあら、それは間違いです。あなたが絞められるんです。」

 

「…ヘルプミー」

 

「太子様…」

 

カランカラン

 

「逃げやがった!?」

 

そこからの記憶はない。

いや、あるけど思い出したくない。

お前そりゃ剣の破片が耳あたりに飛んできたら誰だってビビるだろ…その後棒飛んできたし。

なんだって俺がこんなことにならなきゃいかんのだ。

 

「はーいお食事ですよー」

 

「お、来た」

 

病院食はまずいと聞くがここは違う。

普通にうまい。美味かな…

割とガチですごい美味い。

とは言ったものの店は半壊。店主は腕骨折。

あいつらは謝りに来ない。

あいつら絶対謝る気ねえだろ。絶対にねえだろ。ほんっとぶん殴ってやろうかな

 

ドタドタドタドタ!

 

「うるせえ!」

 

「すいませんでしたぁ!」ドゲザ

 

「滑り込みながら土下座するやつ初めて見たよ」

 

ドタドタドタドタ!

 

「申し訳ございませんでした…」

 

「…あーなんだろう。どっちかが嘘ついてるような感じがする」

 

「屠自古、あれを」

 

「はいはい太子様。あ、太子でしたか。」

 

「ギャグマンガ日和め…!」

 

「oh…」

 

屠自古さんとやらがおいたのはなんだと思う?

簡単だ。金だよ。しかも札とかじゃない純金。

太っ腹!と言いたいがいらんわこれお前金って確か地球の中で一番密度が高いんじゃなかったかおい

ていうかてめえら金か。金で解決する気か。そんなんだったら俺お前っていうぞ?

金いらんから太子様欲しいって言っちゃうぞ?

 

「星!あれを!」

 

「はいはい聖」ドサッ

 

…次。なにこれ。え?ぐらびあ?なんだこれえっちい本だな。

…これ妖怪寺の住職さんまでいるじゃねえかどないなっとんのや。

しかも地味に見えないっていう謎システム。ん?一人子供いなかったか?

んん?一人一枚の写真なのになんか変なやついる…?

し、心霊写真かな…(震え)

 

「あのこれって」

 

「それは私たちの薄い系のやつです。つまり…」

 

「色気で釣ろうとは卑怯な!?」

 

「あんただって金だろ変わんねえぞ」

 

「失敬な!」

 

「…星、あれを」

 

「…気は進みませんが…」ヨイショ

 

「んー!んー!」

 

さて次は何かというと。ネズミのような耳の生えた女の子が今目の前で拘束されている。

俺にどうしろと言うのだ。…あこれぐらびあとか言う本におった子じゃん。こしょこしょ〜

 

「ん〜ん〜!」

 

「…で、なにこれ」

 

「ナズーリンです。どうぞお使いくださ」

 

「誰がいるか。紐ってこんな複雑に結ぶかよ普通。」コレガコーデ

 

「いや縄取らないでくださいよ。大変だったんですよ?」

 

「知るかよ」

 

縛られたこのナズーリンとかいう子も可哀想に…

うんとこしょ。どっこいしょ。じゃねえ。

ここがこれで…っと、解けた

 

「はぁ…はぁ…ありがとう」

 

「いいってことよ」

 

「ハハハ…」ギロッ

 

「お許しナズーリン」ヒッ

 

「なんだてめえその目はよ」

 

「…地獄絵図ですね」

 

「君らも同類だよ?」

 

「いやそれはない」

 

こいつら…!

 

スタ…スタ…スタ…

 

「何奴」

 

「来ちゃ悪かったか?」

 

「やっほー♪」

 

「…誰だろ?」

 

…白髪の長い人はよくわかる。ちなみにまだ根に持ってる。

問題は隣だ。隣の長い黒髪の…やっほー♪って奴。

なんやねんこいつ。殺してきそうな目してる

しかし俺以外に患者なんていたのか?

 

「ほれ。見舞品だ。店と体は大切にな。」

 

「そうだ〜♪」

 

「…」ハハッ

 

「…」ニッコリ

 

「笑って済むと思ってんじゃねえよな?」

 

「うぐっ」

 

「ギクっ」

 

 

 

 

 

 

 



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話をしよう。

あれは今から…的な始まりだったけどよくよく考えたらそんな作り込んでないからそんなのないんだよな


 

永遠亭

 

「退院っていつ頃よ」

 

「退院したら寿命が縮みそうな人達に囲まれてません?」

 

「客は客だ。接待しなきゃ客が流れちゃうだろ」

 

「そういうもんですか。」

 

結局退院したのは数ヶ月後でした…

じゃねえよ。なんだこれ。なんなんだよこれ

外の世界の影響か最近暑いし。おのれ産業革命でできた地球温暖化の原因になる排気ガスめ

って思ったけど幻想郷でも機械はあるか。不便だなぁ人生

風見幽香さんが久しぶりに来たのに…これじゃ客足が無くなる。

…そうだ!この手があった!この病院の周りを竹林が囲んでるのは聞いたからわかる。

迷うのもわかる。だが行き当たりばったりで行けばいずれ竹林を抜ける!その先に人里がある!

 

夜 竹林

 

「そう思ってたんだけどなぁ」

 

落とし穴てお前…そりゃないだろう?

落とし穴って5mも掘るもんじゃねえよ。

いや多分それ以上ある。助けは来ないだろうし…

よじ登るしかないんだろうけど…ん?これ患者を逃がさないためのトラップ?

じゃあこれやばくね?俺戻されんじゃね?

 

「引っかかったウサ!」

 

「タスケテー!」

 

「…って怪我人かい!」

 

「そうだ。だから助けやがれください」

 

「怪我人がここに来るんじゃないよ…」ヨイショ

 

「失礼失礼」

 

このウサギ見たことあるぞ。ベッドひっくり返された。

恨み晴らすために蹴りを入れてやろう。ほれ!

 

「危な!」ガシッ

 

「掴まれたぁ!?」

 

「何すんだ女の子に向かって!」ブンッ

 

…おかしい。

女の子って大の大人を投げ飛ばせるほどの力はない。

力士ですか?お相撲さんでしたか?とりあえず妖怪の類だ。

おのれ妖怪。だがこれで良い。

痛いけどこれでこの竹林から抜け出せる。

やったね!

 

「これが我が逃走経路…なんちって」ゴツンッ

 

「あいたぁ!?…ただ地面にぶつかっただけか。さっさと人里に帰らなきゃ妖怪に食われちまう!」ソソクサ

 

翌日 店

 

「復帰完了」

 

「復帰完了って確か全治2ヶ月じゃなかったか?私の記憶ではほんの2週間前のあの出来事だったが」

 

「それで合ってますよ太子様。あれから2週間です。治り速くないですか?」

 

「何事も継続は力なりだよ。てめえら許さねえからな?」

 

「…すまなかったと思ってる」

 

「太子様、だから言ったでしょう。他人に迷惑をかけるなと」

 

「と、屠自古…いやでもあれは聖が」

 

「言い訳はいいっつの。で、何を頼むの?」

 

「ショートケーキ!」

 

「マカロン!」

 

「わかりやした」

 

こいつらは甘菓子の前ではただのはしゃぐ子供なんだよな。

割とマジで。ちなみに今は朝だ。朝から甘いもの食ってると太る…のかな。

夜に飯食うと睡眠中消化機能が90%活動しなくなるから的な感じで太るって聞いたけど。

ちなみにこいつら豪族らしい。太子様とやらは聖徳太子って名前らしい。

聖徳太子ってなんぞや?と言いたいがある程度は知ってる。

教科書から消えそうくらいしか知らないけど。そんな絶滅危惧種の聖徳太子様がなんで宗教戦争に人間巻き込むんですかね(半ギレ)

 

「だからその件は」

 

「許したとは言ってない」

 

「うぐっ」

 

カランカラン

 

「何奴」

 

「…え、いやただの人里巡りですけど」

 

「…あ、新聞記者だ」

 

「烏天狗と悪名高いあの?」

 

「文々。新聞…でしたっけ。天狗の間では流行ってるようですが我々人間にはよくわからないものですな」

 

「あんたら妖怪じゃなかったのか」

 

「いいじゃないですか!悪名高くても!私は私なんです!他人の目を気にする奴に私のことを貶す資格なんてありませんよ!」

 

「お前そんなこと言ってみろ。この人里でお前新聞配ったら大体火種にされてんぞ」

 

「うぐっ」

 

「そういや前布都が松明に火をつける際に安全にと新聞に火をつけていたな」

 

「ぐぬっ」

 

「ああ、あれ便利ですよね。窓拭きに使えて」

 

「うぐぬぬぬ」

 

「…わかった?」

 

「わかりましたよ!まったく人の一生懸命作ったものを貶すとかどういう神経してるんですか」

 

…よく言う。俺の店が燃えた時ボロクソに書きやがったくせによ。

あー腹が立ってしょうがない。糖分糖分。

 

「はいショートケーキとマカロン」

 

「やった来た!」

 

「やった!」

 

「…まるで子供ですね…」

 

「お前も食うか?」

 

「いえいえ。別の用事があって来たんですよ。」

 

「?」

 

別の用事?取材か?

取材して行くのか?わけわからん。それ以外に思いつかんしな。

それとも妖怪の山で店開けってか?無理無理。怒られちゃう。

じゃあなんだってんだ?

 

「この子です」

 

「…失礼」

 

「…犬かよ」

 

「やっぱそうですよね!?そう言いますよね!?絶対言うと思った!」

 

「も、椛落ち着いて…」

 

「犬みたいに扱うなぁ!」

 

「…何だよこれ」

 

「この子がちょっとやらかして…妖怪の山に1ヶ月出禁になったんですよ。それで世話を」

 

「断る」

 

「んなぁ!?こんな超絶可愛い子のお世話をできるんですよ!?」

 

「次私のことに関して何か言ったら羽食いちぎりますよ?」

 

「狂犬だろこれ。狂犬病にかかってるだろ。永遠亭連れて行けよ」

 

「とりあえず!よろしくお願いしますね!それでは!」バッサバッサ

 

「逃げやがった!」

 

「…とりあえずよろしくお願いします」

 

「…おう」

 

文々。新聞の悪名轟かせてやろうかな。

田舎の噂は冬の山火事よりも速く広がるんだ。

つかてめえ押し付けて帰るんじゃねえよ!名前すら聞いてねえのに!

こうなったら…!

 

「うまうま…!?」ゾゾッ

 

「ふむ…!?」ゾゾッ

 

「…頼めるかな?聖徳太子御一行様?」

 

「…屠自古」

 

「了解です」

 

「?」

 

「お皿必ず返します!」ダッシュ

 

「ふぐはぐはぐ!」ダッシュ

 

「あ!?てめえら地味な嫌がらせやめろ!」

 

「…大変なお客さんですね」

 

あいつら皿持ってどっか行きやがった…

しかも片方は口に物入れながら喋ってたし…

失礼な奴だな!マナーがなっとらん!

 

 

 

 

 

 

 




これ書く前にカリオストロの城を見ました。
奴はとんでもないものを盗んでいきました!のシーン良きかな


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甘い物好きに悪い奴は誰1人としていない

いつ行く?
私も行こう。
か、花京院!すぐにも出発じゃ!バーン
行き先は…イオンモールのサーティワンだ!


 

 

「…どうする?」

 

「いやどうするって…」

 

この子…名前は椛というらしい。苗字は教えてくれなかった

天狗なのかどうかは知らないがとにかく押し付けられたのは間違いない。

うーんクッソ…納得行かないぞ?1ヶ月ここに置いておくのは別に良いけどさ。

 

「んじゃ家にあるものなんでも使っていいから〜」

 

「ぅえ!?いやおかしくないですか!?なんでそんな開放的なんですか!?アウトドアですか!?虚無のドアですか!?」

 

「いやなんだよ虚無のドアって…ちげーよ。あーもうめんどくせえ…」

 

カランカラン

 

「何奴」

 

「…妖怪専門店と聞いて…」

 

「え、そうなんですか?」

 

「ちげえよ!妖怪専門店ならそもそも人里に建てねえわ!妖怪の山に建てるっつの!」

 

「…殺されますよ?」

 

「やめいな」

 

「…とりあえず幽々子様、お入りください」

 

「ごめんなさいね〜妖夢。いやね?妖夢が甘いもの食べたいって言うから」

 

「!?」ビクッ

 

「…女の子って甘い物に敏感らしいですからねー。自分に甘い男にも敏感そうです」

 

「…もう良いや寝よ」ゴロンッ

 

「あらあら。優しくされて嫌な気にはならないでしょう?」

 

「いつのまにか優しくする側に変わってましてねぇ。ほんっと…時の流れってのは残酷で。」

 

「いやなんでガールズトークみたいになってるんですか!?幽々子様!早く食べましょ!」

 

「…そうせっかちだと太」バザッ

 

「…次は腕切りますよ?」

 

「よ、妖夢?」

 

「いや腕とかそういう問題じゃないくて服切るかよ普通てめえ」

 

「…と、とりあえずショートケーキ1つ…」

 

「私はホールで!」

 

「…誕生日?」

 

「違います」

 

「だよね。なんで誕生日にそんなホールで食うの?」

 

「特別な日だから」

 

「…」

 

こいつまさか誕生日は何してもいい日って思ってるんじゃねえだろうな…

いや多分主人だな。そこの隣にいる…?ん?こいつら…何?死んでるの?

隣に幽霊っぽい白いまんまるな奴があるんですけど…

主人さんに至っては三つ周りウヨウヨしてるんですけど?俺何かした?

俺今日命日?嫌だよ。妖怪専門店って言われたから妖怪なのは分かったけどさちくしょーう!

あのデマ新聞記事者め!俺の店燃えた時に「妖怪専門店洋菓子屋、燃える!原因は店主か!?」

なんて書きやがってぇ!どれもこれもあいつのせいだ!許さん!

ぶち殺す!絶対殺す!なんていいや。

ショートケーキとホールケーキ…ん?まあいいや。

 

「どっせい」ドンッ

 

「うわでっか」

 

「うひゃ〜!全部食します!」

 

「死ぬぞ」

 

「半分死んでます!」

 

「…亡霊?」

 

「YES」

 

「蘇生術でもかけるか?」

 

「やめてちょ」

 

「ほいショートケーキ」コトッ

 

「ありがとね」

 

ありがとねって…ここはあれか?古い時にあったと言われている風俗店か?

それとも外の世界で流行ったと言われている伝説のきゃばくらという店か?

性的摂取が目的な店ではないんだがなぁ…あーもうそんなうまそうに食ったら裏めねえぞオイ!

 

カランカラン

 

「…何奴」

 

「んぐはぐ」

 

「がっがっ」

 

「…え、なんですかこれ」

 

「何これー?」

 

「ちょ、妹様」

 

「…うん。そうだよね。それが普通だよね…ハハ…」涙

 

「…ご、ご苦労さん?」

 

紅魔一行が来た。帰れってんだ畜生。

ここにあれだぞ?異変の原因が二つ集まってんだぞ?お?

殺す気か?俺殺される?俺の一言で幻想郷で二つ同時に異変が起きる?

今年は厄年だわ!(恐怖)用心棒でも雇おうかな…あーもうクソ

 

「ご注文は」

 

「プリン!」

 

「プリン!」

 

「…パフェ」

 

「りょうか」

 

「えー?」

 

「流れ止めないでよ咲夜〜」

 

「え、すみません」

 

「…なんか、酷くね?」

 

「いつも通りです」

 

そう言っていたメイド服の女性の目には光がなかった…こわいこわい

ヤンデレかよ。あんたその仕事向いてないよ悪いことは言わねえやめちまえ

というか今朝か…?昼か。

 

「はいご注文の品」

 

「よっし」

 

「よっし」

 

「やった!」ニパー

 

「むー」

 

「むー」

 

「…え?あっすいませんまた」

 

「…今の笑顔すんげえ可愛かった」

 

「お世辞はよろしいですよ」

 

「咲夜はお世辞を言われても口説けないですよー!」

 

「え?お姉様お世辞って何?」

 

「…そりゃ残念。はー使えそうな人材ゲットできると思ったのに」

 

「それが目的かよ」

 

「それじゃあうちの妖夢ちゃんは?」

 

「金がなくなりそうだ」

 

「ふぐぬぐ…うぐっ失礼ですね!」

 

「…納得行かん」

 

「あの…すいません、ご飯って何時ごろですか?」

 

「あ、やべ忘れてた」

 

昼…この店には昼休憩という物がない。

つまり昼ご飯はない。というわけではない。

お昼ご飯はお客さんがいる前で食べるのだ。今日はチャーハンを食べるか…

しかし犬ってチャーハン行けたかな?」

 

「いやだから犬じゃないですって!」

 

「あ、うっそ漏れてた?」

 

「ばっちり!」

 

「…どう見ても犬ですよね」

 

「そうね…あり得て狼くらいしか…」

 

「ペットが欲しい」

 

「…あれって妖怪の山の」

 

「そうね。頭のアレがそれっぽいわね」

 

「あんたら一体なんなんだ!?」

 

「まあまあ椛ちゃん。こちらへどうぞ。」

 

「…わかりました。」

 

ちなみに家に調理器具と呼べるものは甘いお菓子を作る物以外ない。

裏に飯なら大体作れる店がある。そこから頂戴する。味はかなり旨し

今日はチャーハンだけど椛ちゃんはどうだろうか?

 

「…私はラーメンで」

 

「行けるの?ニンニク」

 

「んぐっ…!癒しの時間に余計な物ぶち込むなぁ!」アッパー

 

「危なっ!?」

 

「死ね!」裏拳

 

「へぶぁ!?」K.O.

 

「…ふぅ…」

 

「死ぬかと思った…あ、すいませんチャーハンとラーメン一つ」

 

「残念だが既に用意してある」

 

「早いっすね。さあ椛ちゃん食べましょー」

 

「うっしゃ」

 

「全部聞こえてたからもっと小声で話しやがれ羨ましい」

 

「すまんな。」

 

さあてチャーハンだ…おやつ感覚で食べるケーキとかは美味いんだが食事としてはなぁ…

ケーキとかとは別に食べたい飯があるっ

的な。おのれ椛ちゃんめ…お客さんの目の前だから我慢してたラーメンをとうとう食べやがったな…!

俺も食いてえなぁ…ラーメン。店の奥で食いたいけど対応もしないといけないし…

あー…クッソ。ほんとくっそ。

 

「…お腹いっぱい」

 

「そりゃそんなでかいケーキ丸ごと食べたらそうなるでしょうよ」

 

「そーよそーよ」

 

「…あ、食べ終わっちゃった…」(´・ω・)

 

「え、咲夜…あんたそんな顔できたの?」

 

「私達には全く見せない顔…!写真写真」パシャパシャ

 

「今の顔笑顔より可愛かったな」

 

「あら、わかってるじゃない」

 

「ふぇ!?や、やめてください!ちょ、妹様それどこから取り出した!?」

 

「…満腹満腹。それじゃー」

 

「よ、妖夢ちゃん!?入店した時と全く態度違くない!?」

 

「え?そうですか?」

 

…それじゃを店から出る時に言うの流行ってるのか?

 

「流行ってるの?」

 

「何が?」

 

「店を出る時それじゃって言うの」

 

「流行ってるわけないでしょ。馬鹿なの?」

 

「…」イラッ

 

 

この娘…!

 

 

 

 

 




たまにコナクソォォォオオォ!って言いたくなる時、ありません?


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店名改名

妖怪しか来ねえなこの店!?
何やってんだよ!


 

店改め妖怪専門店

 

「…は?」

 

「あ、だから一つでもお役に立てるかなと思い」

 

椛ちゃん…そこまでやるかな?普通。

俺の店が…俺の店が…!

妖怪専門店になってる!?椛ちゃん恨んで良い!?

もみっちゃんって呼んで良い!?客の前で言ってやろうか!?ええ!?

妖怪専門店なんて書いてあったらろくな奴こな

 

カランカラン

 

「…妖怪専門店って…何?」

 

「太子、触れないであげてくださいよ」

 

「屠自古ぉ!お前いつになったら治るんだその言い方!これじゃギャグマンガ日和だろ!?」

 

「…そういえば聖徳太子って1400歳いじ」パリーン

 

「レディの前で歳の話はタブーですぞ店主殿!」

 

「…次行ったら耳削ぎ落とす」

 

「…太子、おやめください」

 

「屠自古ぉ!?」

 

「…死ぬかと思った…」

 

見てみろこの跡を。椅子が砂になってる。なんで?

椅子が砂になるってどんな威力だよ。粉末状になるまで殴り続けたの?馬鹿なの?死ぬよ?

誰か助けて!風見幽香様八雲紫様博麗の巫女様どうかお助けを!

 

「やめてくれるかな。博麗の巫女だけは」

 

「あすいません」

 

「んじゃ私この…なんだこれ。なんて読むの?」

 

「屠自古が読めんとは傑作な。我に貸して読めん」

 

「太子様」

 

「…!」

 

ふむ。何を読みたいかはわからないけど太子様とやらの耳は感情によって動くらしい。

馬かよ。馬の耳も感情によって動くらしい。ネコミミならぬウマミミであったか。

需要があるとは思えないが…そういや化け猫ってネコミミ少女になるのだろうか。

多分なると思う。正真正銘のマジモンのネコミミ少女だ拝めオラっていいたいけどイヌミミ少女が居たわ

 

「…読めません」

 

「あ、耳が全部下がった」

 

「で、ちなみにこれはなんというのじゃ?」

 

「ん?…あ、それは…漉餡…だね」(こしあん)

 

「嘘をつけ。当て字じゃろう」

 

「残念だけど本当にあるんだよね…漉餡をお持ち帰りで?」

 

「いや、そのこしあん入りの饅頭が食べたくて」

 

「え、布都はこしあん派なんですか?」

 

「…太子様。まさかとは言いませんが太子様はつぶあん派ではないですよね?」

 

「…布都。表でろ潰してやんよ」

 

「太子様。残念ながら倒させていただぁ!?」ビリィッ

 

「布都!?」ビリィッ

 

「…鎮圧完了。とりあえずこのチーズケーキをくれ」

 

「わかりました」

 

「…大変ですね。面倒な上司で」

 

「その口だとお前も面倒な上司っぽいな」

 

「上司ってわけではないんですけどね…結構ドジするので対応に困り果ててるんですよ」

 

「うちの太子様なんかドジどころか何もしないからな」

 

「うわー…」

 

「…もみっちゃん…さりげなく客側にならないでくれるかな。」コトッ

 

「お、きたきた」

 

「私は何一つとして間違っていませんよ。」

 

「…あ、ここでなんかやるって誰かから聞いたな…誰だっけ…」

 

「?」

 

カランカラン

 

「いやー!うちの四季様もさ〜」

 

「あーわかりますわかります。規律を守れとか仕事をしろとか…無理ですよね!咲夜さんなんかナイフをスレスレで投げてきますし。」

 

「私なんか部下じゃないのに今は部下扱いだよ。おのれ針妙丸」ヤレヤレ

 

「皆さんは自分の体に危害が及ばないからまだマシですよ。薬の実験なんて耐えられるかー!」

 

「おー!その意気だようどんげ!さぁさぁ今日は甘いものを食べよう!」

 

「「「おー!」」」

 

「…んぐ…!騒がしいですね」

 

「そうですね太子様。屠自古、起きるの手伝ってくれ」

 

「嫌だ」

 

「いつから家は居酒屋になったっけ?」

 

「…あれ私も参加者なので。それでは」

 

「おう。…ヘルプ呼ぼうかな」

 

「ヘルプがいるのか?」

 

「うん。ちょっと面倒な…」オーイ

 

数分後

 

「私が来た」

 

「こころではないか!」

 

「おー!こころ殿!」

 

「…なんでそんながっつくの?」

 

「逆に屠自古はがっつかないのか?」

 

「するわけないだろ」

 

「…ごめん、ヘルプに来たんだけど」

 

「とりあえずこころちゃんはあの席へこのお皿を持って行ってくれるかな」

 

「わかった」ワッセワッセ

 

「ホールて」

 

「ま、パーティだしね?」

 

…一応この店にはカウンター席とテーブル席がある。

カウンター席に座ってくれた方が俺にとっては嬉しい。出すのが楽だから。

煮湯を飲まされてる気分だ。さっさと帰ってくれ…たの

 

カランカラン

 

「んじゃー」

 

「世話になったぞ!」

 

「布都、それは泊まった時に言うものですよ。ばいちゃ」

 

「…ん〜!ッッッッ!ッッッッッ!」

 

「前菜がマカロンって変わってるね〜!」

 

「ま、妖怪専門店って言うくらいだしね。」

 

「何その○○だからね的なテンションは」

 

「そんなことより今回愚痴を言いに来たのでしょう?甘いもの食べながら」

 

「ま、甘いもの食べるのがメインだけどね〜!」

 

…お前らは外の世界にいる17歳くらいの女の子か!?

 

 

 

 

 

 

 

 




萌えるメイドが
あなたのために
って奴を脳内再生しながらやってました。
ちなみになんですけど、針妙丸を検索に掛けると何故かミキサーと出てきます。


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派閥争い

よくよく考えたら昔の時代派閥争いはあって当然だよねってことで


 

突然ですまないがこの人里には二つ派閥がある。

一方は妖怪を受け入れない派。大体慧音先生とか稗田家がこっち。

もう一方は妖怪を受け入れる派。こっちの有名人はあんまいない。

そんで俺は受け入れる側なんだけど…妖怪を店に受け入れ過ぎてねぇ…

なんだか知らない間に大将とか強格とか言われてる。そんな力ないよ俺。

ただ顧客を使えば幻想郷も支配できるとか言われてるけどあれだからね?博麗の巫女様いませんからね?

普通に考えてよ。八雲紫ですらこちら側じゃないんだからね?強い有名人は住職さんか風見幽香さんくらい。

五老星って呼ばれてえなぁと考えるけど無駄か。今日休日だし。

 

「…ねみ」

 

「号外ですよ!」

 

「うるせえ!」

 

朝だと大体俺が起きるくらいに新聞が放り込まれる。

新聞なんて…と思うが結構重要なのだ。この世界だとね。

大体派閥争いとかが載ってるからね。しょうがな

 

「へぶぁ!?」

 

「あ、やべ今日休みでしたか」

 

「…頭クラクラする…」

 

なんで今日定休日なのに客が来るのかな!

もみっちゃん遊ぼうぜ。おじさんとイケナイことして遊ぼうぜ。

なんて言ったら多分斬られる。男の夢は今消えたり

あー…能力欲しいなぁー。出来れば応用力の高い傷を全部直せるくらいの。

ほら、外の世界であったらしい…イトイトの実ってやつ。

外の世界の漫画なんだろうけど。そう言うの見ると欲しくなるんだよな。

だってあれだもん。空飛べたりするもん。空を飛ぶのは男のロマンだもん

 

「…あくびしかしねえ。買い出しだな…」

 

…残念ながらこの店(家)の出入り口は一つしかない。

裏口なんてない。大体飯買いに行く時は窓から出る。これが実に素晴らしい…!

さっさと買い出し済まして寝よう。

 

人里

 

「…でなんでお前らついて来るの?」

 

「いや、椛の扱い具合を」

 

「世話しろって」

 

「…んぅ〜↑違うなぁ」

 

「?」

 

「何が違うんでしょう?」

 

「はー俺も能力欲しいわ」

 

「あー、椛の能力って欲しいですよね。」

 

「…」ジト目

 

「なんで?」

 

「だって椛の能力使えば幻想郷中の有力者のあられもない姿が」

 

「やめないか!」バチィンッ!

 

「…言っておくが俺生きていれば良いって人間だからそんな能力いらないぞ」

 

「む、無欲な…!」カハッ

 

「お前にゃ言われたくねえ。あ、すいませんこれ」

 

「…失望しましたよ。あ、失望するほどの何かもなかったですね。失礼しました」 

 

「や、やめて椛…!それ地味に心に来るから!マジで!」

 

「そもそもおかしいんですよ。他人に対してそれは」

 

「うぐっ」

 

「分かります?毎回貴女が失敗するたびに責任押し付けられてる側の気持ち」

 

「うぐぐ」

 

「今度からはそれに注意して行動することですね。あ、ちょっと先行かないでください」

 

「うるへー。俺の店に団子は売ってねえんだよ」

 

「え、団子ですか?みたらしだったらくれません?」

 

「ええで」

 

「…こうなったら☆」パシャッ

 

翌日

 

定休日終わった…

 

「あーやる気なくなるなぁ」

 

「たまにそうなりますよね…」

 

カランカラン

 

「…」イライラ

 

「おやおや。太子様とやらが一人でここまでとは」

 

「…リア充死すべし」

 

「何言ってんだあんた」

 

「この新聞だよ」ホレ

 

「ほう」

 

どうやら太子様が不機嫌なのには理由があるらしい。どうせ女の子の日とか言うやつだろ。

そんなもの存在すら知らないけどね。えーとなになに?

白狼天狗…人間男性とお付き合い?お相手はとある洋菓子屋?

もみっちゃん付き合ってたのか…って思って横を見ると相手も同じようなことを思ったのか俺の方を見てきた。

やめろ俺は付き合いたくない。

とまぁつまりこれが原因ではなく右下にある太子様の誕生日っていうのが不機嫌の理由だな!?(名推理)

 

「これ?」ユビサシ

 

「あ、ほんとだ」

 

「全然違う」

 

「じゃあなんだよ。これか?」

 

「わかってるじゃないか。」

 

「何を言っとるんだあんたは。どうせもみっちゃんが洋菓子屋の店主と付き合ってんだろ?」

 

「え?貴方が白狼天狗と付き合ってるんじゃ?」

 

「…つまりデマだと?」

 

「うん。まず騙される方が悪いね」

 

「あの人の新聞なんて6割嘘ですよ」

 

「4割ほんとなのね。」

 

あの天狗やろう。嫌がらせが地味すぎるわっ!

あーもうめんどくせえ。今日来る客は多分この新聞持って来るんだろうな。

さあかかってこ

 

カランカラン

 

「…この件」ペラッ

 

「デマです」ニッコリ

 

「天狗殺す」

 

「行ってらっしゃい…」

 

「…今のって風見幽香じゃ」

 

「いや違う」

 

「え、いやだって」

 

「絶対に違う」

 

「え、そんなわけ」

 

「あれは似た別人だ」

 

「いやそうとはかぎら」

 

「別人だと限る!」

 

「…分かりました…」

 

「客が来ねえな」

 

カランカラン

 

「やー椛。式場はいつなんだい?」

 

「え、にとりさん」

 

どうやら河童にも話が届いているらしい。

そういえば田舎の噂は冬の山火事よりも早く広まるんだから河童にも知れ渡って当然か。

はーあ。災難だぜ…さっさと終わって寝るか…

 

 

 

 

 

 




はい。お察しの通り寝落ちしました。
そもそもこれ書いてたの3時ですけどね。


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戦力外通告

通知なのか通告なのか…?


 

さあて始まりやがった開店時間だ

今日はどんなお客さんが待ち構えてやがるんだ?

もみっちゃんの能力で見てあげて!え?無理?

そんな馬鹿な…面倒だ。ええい!ままよ!

 

「何奴!」

 

「…やぁ」

 

デデンデンデデン!

慧音先生が来てた。寺子屋今日休みでしたっけ?

そうなのならば妖精の悪戯に気を付けなくてはな。

 

「おや珍しい。慧音先生がここまで足を運ぶだなんて」

 

「私だって甘いものは好きさ。それに、妹紅が通っているんだろう?」

 

「妹紅が誰だか知りませんがとりあえず注文」

 

「チーズケーキ」

 

「かしこまり」

 

「そういやお前妖怪を受け入れる派だっけ」

 

「まぁ」

 

「…今すぐその派閥から抜けた方がいいと私は警告しておこうか」

 

「そりゃまたなんで?」

 

「お前を危険に晒したくないからだ」

 

「危険ね。危険ねぇ…」

 

「わかってくれたら有難いが」

 

危険…この2文字でそれが己の身にとっては生命の危機を表すということがわかる。

なんてこと言ってられるか!俺を危険に晒したくないだぁ!?

うるせぇ!平等謳った教員の言う言葉か!しかもあんた半妖だろうが!

まったくこれだから矛盾する奴は…俺もか

と言うよりまだ店開いてねえ!

 

「…あっぶね。今日のお客さん慧音先生だけになるとこだった」

 

「…人の話を聞かないのは昔からだったか?」

 

「いや、生まれつきです」

 

「そんな傲慢な態度は治らないと今確信したよ」

 

「とりあえずご注文の品どぞ」

 

「うっしゃ来た」

 

「…」

 

カランカラン

 

「何奴」

 

「妖怪か!?」

 

「…魔法使いです」

 

…そこそこの有名人が来ましたねこれは。

確か人里で人形劇をやっているお美しいお嬢さんだ。実年齢?そんなのノータッチだよ?

ていうかもみっちゃん出てこないな。おーいおーいおーい

 

「…毛先が…」ガーン

 

「毛先ってお前自分でできるの?」

 

「ある程度は」ドヤ

 

「…」( ゚д゚)

 

「…け、慧音…?」オ、オーイ?

 

「ほら、その長いヘンテコなくし貸せ」

 

「いや、これ私の自作製品なんですけど」(半ギレ)

 

「なんでキレてんだよ」

 

「殺していい?」

 

世の中には絶対的改名不可能なものがある。

それは乙女心だ。 byドーウ・テイ

そう言ってた偉人いたからな。

嘘だけど!いいな〜俺にも欲しいよ能力っていうの〜!

と思っていたら心を読める妖怪でもいたのか、もみっちゃんがくし投げてきた

うわっはーwと言ってられんクソ痛い

 

「うぐぉ…」

 

「少女を馬鹿にしたから当然の結末です」

 

「許さんぞ貴様」

 

「えなんで慧音先生まで怒ってるの?もしかしてもみっちゃんとくっ付きたいの?」

 

「黙れ!」

 

「…とりあえず次のお客さんまだ?」

 

カランカラン

 

「何奴!…あれ?」

 

「あれ?誰もいませんね」

 

「…私食べ終わったからそれでは」

 

「待て」

 

「え、もしかしてホラー苦手?」

 

「うぐっ」

 

「もしかして〜ホラーが苦手なんですかぁ〜↑?」

 

「ぐぐ…!」

 

「もみっちゃん!?」

 

「もしかしてホラー耐性もないのに見えはってたんですかぁ?」

 

「ぬぐ…!」

 

「私メリーさん!」

 

「…子供て」

 

なんだこの子。どうしたらそうなるんだよ。どこをどうしたらそんな目が出来るのだ?

ていうか絶対あれだろ。さとり妖怪だろ。まったく嫌な相手に出会った…

と、思っていた時期が私にもありました。と思いたい。

なんか第三の目みたいなの閉じてるから…ね?

まあいいか。お客さんだしね☆

 

「ご注文は」

 

「んぐんぐ…」

 

「」

 

「」

 

「…ざまあ」ボソッ

 

「今なんつった慧音ぇえぇえぇ!」

 

「うわ!?えっと…慧音ぇええぇぇえぇええ!」

 

「ちょ、くっつかないでくださいよ!マジでくすぐったい!」

 

カランカラン

 

「誰だ!」

 

「あっれっはだれっだ?」

 

「…釣りはいらん!」ターッシュ

 

 

「やられた!」

 

「…えっと…」

 

「お久しぶりで」

 

「いえいえ。なんか増えてません?」

 

「…とりあえずヘルプミーです」

 

「あはは…こいしちゃん、こっちですよ」

 

「うぇーい!」ブンブン

 

「ああああああああああ!」

 

「やめて!?もみっちゃん死んじゃう!もみっちゃん繊細なんだから!」

 

「…なんかすいませんね」

 

「ちょっと待ってねぇあ、ごめんなさいなんでもないでーす刺さないでください」

 

「あああああああああ!ストレスがぁ!ストレスがぁ!」

 

「至福の時間を邪魔しやがってぇ!やろうぶち殺してやらぁ!」

 

「うわあああぁあぁあぁああぁ!?」

 

「当て身!」

 

「あふん」ドサッ

 

…いやこいしちゃんを気絶させて欲しかったんですけどね?

なんでもみっちゃん?なんでですか?え、ガチでなんで?

やめろ近づくな土下座するぞ?見よ俺の完璧な土下座を!叶うものなき!

あ、待って近づいてこないで当て身すんなお前酒くっさ!

酔ってるだろこれ!住職さん!助け

 

「当て身!」

 

「かはっ」ドサッ

 

「???かはっ」ドサッ

 

「…私が勝ちました」ドヤァ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい。寝落ちしました。
何もいうな


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俺の勝ち!

なんで負けたか明日までに考えといてください。
なんかどんどんタイトルが甘いものから離れていってる気がする


 

店内

 

「うっす」

 

「やぁ」

 

あれから慧音先生はこの店に通うようになった。顧客が増えたぞ!

といっても何も買わずに俺に対して警告して帰るだけなんだよなぁ…食べ物買え

せめて世間話だろ。俺なんか家で寝ながら母親と会話してる途中で

 

「あ、あんた宿題は?寺子屋から出てるでしょ?」

 

って言われる並みにあ〜クッソ的な感覚だぞ。

妹紅さん来い!

 

カランカラン

 

「…よう慧音。ここで会うのは初めてか?」

 

「そうだな妹紅。」

 

「…注文」

 

「ショコラケーキ」ピキーン

 

「え、妹紅なんでそんな即答できるんだ!?」

 

「常連だから」

 

「通って一年」コトッ

 

「じゃあチーズケーキ」

 

「あいあいさ」コトッ

 

派閥争いだの妖怪を受け入れるだのなんだの…

やかましい世の中になったもんだなぁ。外の世界はもっとややこしいって聞くけどね。

もみっちゃんは最近お寝坊さんだ。そして部屋に入るとほとんど下着姿。性欲があったら即死だった…!

とまあ…今日でそれも最後なのだがな!これで俺だけの飯代が戻ってくるぜ!

…そう、思ってたんです…そう思いたかったんです…だって期限の1ヶ月だもん!

なのにもみっちゃんときたら

 

「妖怪の山より居心地良いんでこっちいますね」

 

とか言い出すんだもん!どうせなら新聞記者が良いのに!おっとこれは失礼か。

いつまで居座る気なのかは聞かない。いつのまにか乗っ取られそうだ。

 

「で、恒例の話だが」

 

「げ」

 

「?」

 

「お前は妖怪を受け入れる派閥から抜けろ。そのうち殺されるぞ」

 

「…分かってない。これっぽっちとも分かってないなぁ。」

 

「何が分かってないんだ?聞かせてもらおう」

 

「殺されるかもしれない…もしかしたら生きたまま食われるかもしれない…もしかしたら人間に殺されるかもしれない…もしかしたら生きたまま股を引きちぎられるかもしれない…」

 

「ほう」

 

「…全部妖怪ならやりそうなことだ」

 

「そのスリルがたまらんのですよ…!俺はスリルがあればそれで良い。ま、噂だけで優しい妖怪もいるしね。代表的なのが風見幽香だね」

 

「…スリルだと…!?それでお前が危険だと」

 

「知らん知らん。なんなら慧音先生が今殺しに来てもおかしくないって…自分で言ってるようなものですよ?あ、パン焼けた」

 

「そのパン貰えるか?」

 

「良いですよ」

 

「妹紅も何か言ってやれ!」

 

「?んぐっ…私は別にそう生きたければ生きれば良いと思うが…?」

 

「…なんでお前ら生きてる年齢が1000年も差があるのに考えが一致するんだ!?」

 

「蓬莱人と人間…無限だからこそ有限を噛み締める人間が羨ましいんですよね〜」

 

「おお。分かってるじゃないか」

 

蓬莱人と俺は聞いている。なんでも不老不死で月の医学なんだとか。

なんやねんそれ竹取物語か何か?でも妹紅さんすんごい真剣だったから本当だと思う。

あ、そうだ言い忘れてた。

 

「慧音先生」

 

「…なんだ」

 

「慧音先生が店壊したら…」

 

「壊したら?」

 

「…」ズーン

 

「俺の胃に穴が開きます。物理的に」

 

「なんだよそれ」

 

うん。穴空いたもん。マジで

太子と妹紅さんのせいで店がチーンなって俺の腹に穴が空いた時風見幽香さんが心配してくれたのは嬉しかった。

甘いもの目当てだったみたいだけど。にしても永遠的マジすげーわ。

腹に穴が謎の力で空いた時助かったもん。クッソ助かったもん。穴塞がったし。

空いた穴が塞がりません塞いでくださいって言ったら顎の骨矯正されかけた。

冗談通じなさすぎて死ぬところだったぜ☆

 

「…あの時のこと思い出すと…」チラッ

 

「やめてくれ…」ズーン

 

「…妹紅お前まさか」

 

「私が燃やした」

 

「お前か…」

 

カランカラン  

 

「何奴でござろうか!」

 

「誰だ?」

 

「うぅ…」

 

「…やっ」

 

「あ、永遠亭の」

 

永遠亭の看護師的な立ち位置のうさ耳JKことうどんげちゃん。

ミニスカでワロタwwwと言いたいがパンツ見えないのそれ?と思ったのは秘密。

…もみっちゃんも下着姿だったな…あーもうなんでこうなってるのかなぁ?

そう思ってたらもみっちゃんが下着姿で出てきました。

隠せ!お客さんの前だぞ!はっぴでいいから少しは隠せ!

 

「まったくもう…」

 

「…え、てことはお前あれとよく遭遇するのか?」

 

「もみっちゃんは最近下着姿で歩いてますよ。どうせなら俺は新聞記者の方がよか」

 

「それ以降はやめておけ。怖い狂犬に睨まれてるぞ」

 

「ヒェッもみっちゃんそこにいたの?」

 

「いましたよ。ま、あのボケ烏の方が好みならそれでいいんじゃないですか?」

 

「…嫌味?」

 

「そうじゃないのか?」

 

「あ、私いちごミルク」

 

「あいあいさ」コトッ

 

「わー早い」

 

もみっちゃん…仕事で切り詰めすぎて自宅で過ごす服がない?

買いに行く?普段着でも買いに行きますか?

金渡して行ってこい形式だけど買ってくる?いやむしろそうしてくれ恥ずかしい

 

「…ま、こんな新聞が出てる時点で察しはつくわな」スッ

 

「ん?ああ、それか。私も見たぞ。楽しそうに喋ってるお前さんらの姿見てすごいなと思ったよ。人前でいちゃつけるんだから」

 

「あーそれ私も見ました。てゐがニヤニヤしてましたけど」

 

「ま、いちゃつきは慧音先生や妹紅さんほどではないですが。飲み物以外はなしで?」

 

「あ、ないです」

 

「…〜ッ!」

 

「…慧音、そろそろ付き合うか?」

 

「やめてくれ…///」

 

「…こういう片方だけ顔赤らめるの良いよな」

 

「あ、分かりますそれ。」

 

カップル成立寸前の隣では共通点を見つけ手を結んだ人間と妖怪がいましたとさ。

めでたしめでたし

 

 

 

 

 

 

 

 




寝落ちした分スピード上げて書かなきゃ(使命感)


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ケーキはケーキ

マカロンはマカロン。
団子は団子。
この話はただのこじつけです


 

あれからというもの慧音先生が警告するのは少なくなった。

妹紅さんと付き合えば良いのにと思ったのは内緒だな。

そして今日お店は臨時休業だ。なぜかって?返しに行くんだよ。

もみっちゃんを

 

「ねぇ、起きてよ。仕事の服着せて俺が背負って…これじゃもみっちゃんヒモだよ」

 

「あ、それで良いです」

 

この変態おっぴろげ天狗が。とりあえずもみっちゃんをどうにかして返さなければならない。

新聞記者は最近なんでか来ないしね。噂によると羽を叩き折られて永遠亭だとか。

幽香さんだろうなぁ…

 

「さて…ここからが嫌なんだよ」

 

「嫌なら行かなければ良いじゃないですか。ほら、引き返しましょ」

 

「君絶対行きたくないだけだよね。絶対ぐーたらしたいだけだよね」

 

「まさか」

 

「そのまさかが今起きかけてるから言ってるんだけど」

 

人里の外。まあつまり危険区域

ここから先に行くとなれば貴様に不幸刺さりからん

何言ってるか分からねえが俺も分からねえ。多分ここから先は死ぬぞって意味だろ。

もみっちゃん少し重いな…こういう時に能力ってあった方がいいんだろうな。

外の世界では何か強い衝撃が加わると能力に目覚めるとか。

じゃあ俺たちにも反映されてるよねってことです。

人間にも能力持ちがいるってことですねハイ分かるか

 

「妖怪が襲ってきたら助けてよ?」

 

「分かりましたー」

 

こいつ絶対やる気ないだろ

見捨てるつもりだろこいつ

これだから妖怪の山の奴らは…と思いながら足を進めているとなんと妖怪に会わなかった。

やったね!妖怪の山に着いたよ!さて人を呼ぶか。

 

「おーい」

 

「…ここ私の担当区域じゃん」

 

「お前かよ」

 

仕方ない。少し登るか…

山登りとかほんと嫌いなんだよなぁ

どれくらい嫌いかっていうと俺の店で風見幽香さんにアタックして断られたら悪口言い出す奴くらい嫌い。

もちろんその後粛清されてましたよ。星になりました(笑)

 

「おーい!」

 

「…ここら辺あいつじゃん…」

 

「いやあいつってなんだよ。俺そんな嫌われてるの?」

 

「ん?誰だ貴様!妖怪の山に立ち入ることは許されんぞ!」

 

「え、いやこの子連れてきたんですけど」

 

「何をいうか!どうせ言い訳に過ぎんだろう!」タックル

 

「あまってそれやられるとここ斜面だから落ち」ドンッ

 

「ふぇっ?」フワッ

 

「大丈夫でしたか椛さん」ヨイショ

 

「…眠い」ゴロゴロ

 

「え、あれ死ぬんじゃ」

 

「あのような不届き者死んで当然です」

 

「えぇ…?」

 

妖怪の山のふもとって言うの?

 

「」チーン

 

「…え、これどうしよう。これ椛の夫さんだよね。…永遠亭に行こう」

 

「でもでもにとりさん。これ永遠亭まで持ちますかね?」

 

「フッこんな時のために用意したのがこれ!」テッテレレテー

 

「わーゼルダみたい」

 

「うるさい!これは生命維持装置。つまり延命…ってやつだね!これを付けて…パワードスーツ!これで連れて行くから報告よろしくね」

 

「あ、わかりました」

 

「んぅー…ジャンプ!」ビョーン

 

人里

 

「…臨時休業?うっそ落ち込むわぁ…」

 

「ここ美味いのになぁ」

 

「ねえ魔理沙。美味いのにってまさか」

 

「タダ飯頂いた」

 

「ふん!」ドロップキック

 

「ふぉ!?」ゴキィッ

 

「まったく…」

 

「女の子がしていい攻撃じゃないだろアリス!」

 

「知らないわよ」

 

「お、おのれ…!」

 

永遠亭

 

「…結構危険な状態ね」

 

「師匠…これどうにかなるんですか?」

 

「私を誰だと思っているの?死んだ人間以外なら治せるわよ」

 

「わーすごい」

 

「ってわけで手術にはかなり時間かかると思うし身元がわからないし…しばらくそこに居てくれる?」

 

「椛の結婚相手のためだと思ったが…」

 

「え、結婚してたんですか?」

 

「同棲してたし多分そうじゃないかな」

 

「へ〜あの記事本当だったんだ」

 

「まああの記事でああいう風になってる記者もいるけどね」

 

「…自業自得って奴ですよ」

 

「とりあえず手術するわよ」

 

「危険な状態なの忘れてた」

 

病室

 

「くっ…!こんなスクープがあったのに何もできないとは無念…!」

 

 

 

 

 

 

 




え?何がしたかったんだって?
当たり前だのクラッカーだよ。
能力目覚めさせんだよちくしょう!無理矢理だと!?
そういう事例があるんだから仕方ないだろ!


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次の日

え?主人公?
死んでないよ


 

 

「うっす」

 

「いや、それはおかしい」

 

「どうしたこんな朝っぱらから」

 

いや、おかしい…?

何がおかしいと言うのだ。アレだろ?手術して治って帰って店をやる。

なんら不思議ではない。もしかして服装?普通だし…

頭か?頭の中がおかしいのか?頭おかしいって言ってるのか!?

流石に傷つくぞ!と言いたいがどうも違うらしい。何が違うっちゅうんじゃ

 

「いやね?どう考えても昨日瀕死だった君がここに来るのは」

 

「…いつのまに広まった?」

 

「姫海棠新聞」

 

「ストレートな新聞なことで。で、それが本当かどうか確かめに来たんですか?」

 

「ん、いや違うけど。昨日魔理沙に連れて来られてね。なんでもタダ飯頂いたそうじゃない」

 

「…ああ、霧雨」

 

「霧雨て…そのお詫びにってね。」スッ

 

「菓子折りと来たか」

 

「何よ。悪いかしら?」

 

「特に。催眠とかされてそうな姿して作るのはクッキーなんだなって」

 

「上海、蓬莱、殺せ」

 

「ヒェッ」

 

「シャンハーイ」

 

「コロスシカネエナ」

 

「…ええい!どうにでもなれ!」ピュッ

 

「アブナ」

 

「アウチ」パチンッ

 

「嘘でしょ。当たったかぁ…」

 

「…謝るんで帰ってください」

 

「分かったわ」

 

何が分かったわだ畜生隣の上海さんまだこっち狙ってるんですけど?

俺死にそうなんですけど?願わくば助けて欲しいんですけどぉ?

人形劇やってる魔法使いさんだと聞いてるけどさ。

魔法使いってみんなこう言う傲慢な奴らばっかなの?じゃあ魔法使いお断りって書いておこうかな?

…そんなことしてもあいつが来るか。帰って欲しいなぁ

 

「…まあ多分今日は客来ないだろ。新聞で広まってるようだしね。」

 

そうと決まれば葉巻デビューでもし

 

カランカラン

 

「ちょっといいかしら?」

 

「これは住職さん」

 

「チーズケーキをお持ち帰りで」

 

「わかりました」

 

一応この店はお持ち帰りもある。

それを渡して住職さんを見送って…良し。

今度こそ葉巻デビューだな!えっと火はどうやって…

 

カランカラン

 

「すいません!ショートケーキも…」エヘヘ

 

「わかりました」

 

さあ袋に入れて忘れ物がないか確認して見送って。

さあ葉巻だ葉巻。ん?あれ、ない…ない!?

 

カラン…

 

「失礼ですが、お探し物はこれですか…?」スッ

 

「え」

 

え、なんで住職さんが葉巻持ってるの?俺のだし

まあ俺のだからそうですと言っても間違いはないよね!

 

「ああそうです」

 

「…葉巻は危険ですよ。ガンになる可能性が〜」

 

「…いやとりあえず」

 

「私が通う洋菓子店としては!長生きしてもらいたいのでこれは没収です。いいですね?」

 

「いや、それは」

 

「はいかいいえで答えろなんて言ってない。これでいいなと言っている」

 

「…いや」

 

「聞こえませんでしたか?貴方に選択肢なんてないと言っているのですが」

 

「…はい」

 

さらば俺の葉巻デビュー。

そして住職さん許さん。絶対に許さんぞ虫けらども!

 

「はーあ。ん?こころちゃんじゃんか。どしたこの時期に」

 

「葉巻」

 

「は?」

 

「白蓮から葉巻を吸っていると聞いて!」

 

「…は?」

 

カラン!

 

「葉巻と聞いて!」

 

「妹紅さんおかえりください」

 

「なんだよ」カランカラン

 

「…とりあえずこころちゃん。俺が葉巻吸ってるからなんだって?」

 

「止めに来た」

 

「…葉巻取られたからそれはもう必要ないかな」

 

「…じゃあご飯食べに来た」

 

「それでよろしい」

 

良し。それじゃあ俺が昨日死にかけたおかげで掴んだ能力をお見せしよう。やったね!

まあ糸を操る程度なんだけどね。しかも蜘蛛の糸見たいな。どこのスパイダーマンだよ?

でも大きさも変えれるから楽ちん。ちんは一回でいい。でもどの太さにしても糸自体の強度は一緒らしい。

え?どこで分かったって?永遠亭だよ。素晴らしい

色も変えれるんだよ!すごい!なんでもありだ!と言いたいけど黒か白の二色しかない。強度は石ころ

普通もうちょい強度はあるもんだろ。なんだよ石ころって。微妙すぎるわ。石油製品にしろよ。産業革命に対応しろよ!

 

「ていっ」シュッ

 

「お〜!」

 

「すげえだろ」

 

「すごいな!すごいな!で、何をしたんだ?」(この間、無表情)

 

「…糸を出したんだよ。」

 

「お尻から?」

 

「誰が蜘蛛みてえに尻震わせて糸を吐くか。いや、そう言う奴もいるかもしれないけど」

 

「指?」

 

「指。石ころくらいの強度だけどね。酷すぎるってもんだぜ。普通鉄くらいが上等だろうが」

 

「ほー。色は白だけか?」

 

「黒と白だけだよ。誰がアナログテレビだ」

 

「デジタルとアナログの違いは分からないがそれってどれくらい出せるんだ?」

 

「…試したことねえわ。切り離したら消えるからそんな使えない」

 

「…弾幕勝負やろう!」

 

「なんでそうなった!?」

 

…誰かこの子を止めてくれ。わっこら離せ!

人に見られてるでしょうが!離しなさい!どんな不審者に見られてるのか分からんだろ!

ってなんでお前顔赤くしてんだよ!こっちが赤くしたいわ!

てか今気付いたけどお面がすんげえ勢いで変わってんだけど?今までシュンッ…シュンッだったのがシュンシュン変わってんですけど

そうだ!この時こそ糸でどこかにしがみ付けば

 

「ええやないか!」シュッ

 

「石ころくらいなら引きちぎれるぞ」

 

「やってみなきゃ分からんよ多分」グググ

 

「…ふん!」ブチチチチッ

 

「ああ千切れた!?」

 

「な!?」

 

「…ヘルプ!ヘルプですよ!助けて!」

 

「うるさい!」バシーン

 

命蓮寺

 

「でなんでここなんだ」

 

「広いからだ」

 

「広けりゃいいのか」

 

「当然だ」

 

「胸」

 

「だまらっしゃい」

 

「…とりあえず俺逃げ回るから捕まえてごらんなさい」

 

「OK潰す」

 

「雲に糸を引っ掛けて飛ぶ!これぞ我が逃走経路よ!」ピョーンピョーン

 

「…石を…投げる!」ビュンッ

 

「あべし!?」ガッギーン!

 

「どうだ参ったか」ガシッ(胸ぐら掴み)

 

「まだ元気イッパイだぜ」

 

「そうかそうかそれはよかった」グイッ(引き寄せ)

 

「え?」

 

「ふん!」バギィツ(パンチ)

 

「あ、すいませんやめぇぁ!?」ゴキィッ

 

「…またつまらぬ物を切ってしまった」

 

何がつまらぬ物をだ。

お前は石川五右衛門か!

 

 

 

 

 

 

 




主人公の能力開花!
終!


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甘みと辛み

作者は甘い物も辛い物もいけますが度が過ぎると無理です。


 

命蓮寺

 

「聖、連れてきたぞ」

 

「やめてこころちゃん。やめて?ここ命蓮寺だよね。妖怪寺なんだよね。俺死ぬよね?」

 

「あらあら…それは偏見ですよ。私たちがそんな無闇矢鱈に人を襲うだなんて…ちゃんと品定めしてから襲うよう言ってます」

 

「食うの!?襲うの!?こころちゃん離して!三百万払うから離して!店の売り上げ全部あげるから離してぇ!」

 

「なんと今の言葉忘れぬぞ」

 

「あ、やべ」

 

「ほら、さっさと渡せ」

 

「…はい…」

 

「これで大金持ちだ」ババーン

 

…何これ。なんなのこれ。俺悪いことした?俺大仏にされんの?

東大寺に押しつけられんの?生きたいです(切実)

こうなったらあれだ。外の世界で一時期爆発的人気を誇った立体機動装置とやらを真似て見ようではないか。

行くぞ…イメージは手のひらから糸が二本ずつ出てそれが回転するように威力を生み出しながら進む…良し!行ける!

 

「逃げ」

 

「あらあら…仏教を学びにきたのでは?」

 

「今日はお店があるので」

 

「私が潰しておきましょうか」

 

「やめて!洒落にならないからやめて!」

 

…なんやかんやあって店に戻れた。葉巻は返してくれなかった

まあ良いや。さっさと入ってさっさ

 

「…あ」

 

「失礼しました」カランカラン

 

うむ。あれだな。入る家を間違えたんだな。そうだそうに違いない。

俺は何も見てないぞ。着替え途中の白狼天狗なんて見てないぞ。

そう。中にいたのはただの客!

 

「着替え途中の女なんか見てな」

 

「乙女の醜態見やがったなてめえ!」アッパー

 

「あびょー!?」チーン

 

…どうももみっちゃんとは違うらしい。ちなみに乙女とはか弱い女の子である。

どう転んでも絶対にアッパーを放つ女を乙女とは言わない。妥協してシャンプーのアレを投げるだけである。

おいそこ!ソランゴボールの読みすぎとか言わない!別にあれだから!官能本見すぎただけだから!

 

「うるさいですよ」

 

「あ、すいません」

 

「…今日妖怪の山出禁にされまして」

 

「…ほう」

 

…ん?

 

「それで宿先を見つけたくてですね」

 

「ふむふむ」

 

…んぅ?

 

「それで前文々。新聞の事を思い出しまして」

 

「うんうん」

 

…つまり

 

「つまりこの洋菓子屋に泊めてください」

 

「蹴っ飛ばすぞ」

 

「キャイン!」

 

…いや知らねえよ。醜態晒したのはお前からだよ。

痴女かお前は。痴女だろ。痴女だな!つうか何?妖怪の山出禁とかあったの!?

ブラックリストなんてあったの!?知らねえよんなもん!なんだってここに集まるのかなぁ!

俺あれだよ。今キレそうだよ。糸使ってここからも出禁にしてやろうかって思ってるんだよ

 

「まあそっちも私の着替え見たんだし」

 

「見たくて見たわけではない」

 

「なんか言ったか?」

 

「…もみっちゃんよりも貧相な身体だと」

 

「殺されてえのかテメエ」

 

「とりあえず帰れ。白狼天狗だかなんだか知らないけど帰れ」

 

「…ほんと噂通りね。今までのこと全部嘘なんだけど」

 

「出禁だお前は2度と来んな」シュッ

 

「え?」ピョンッ

 

「2度と来ないでくださいね〜」カランカラン

 

「え、え、ぇえぇええぇえ!?」

 

…うるさい奴が消えた。つうかなんだよ嘘って。信じた俺が馬鹿らしかった。

…ん?もみっちゃんより貧相な体ってことは…ちっぱ

 

カランカラン!

 

「チーズケーキ!」

 

「あいよ」

 

「さんきゅ!」

 

…いや待て。そんなことではないはずだ。

もみっちゃんより貧相だからってどこか別のところに…

ってそんな真面目に考えてる場合か!ったくもうこれだから。

週刊少年チャンプ読むか。チャンピオンですよこちとらぁ!

 

「ふぅ…一息つけ」

 

「お久しぶりで」

 

「もみっちゃんどうしてここに」

 

なんだよ。なんなんだよそんなモジモジして。きもいわ!

なんだね!?ロールケーキか!?ホイールケーキか!?タイヤか!?

たい焼きが欲しいのか!?売ってねえよ帰れ!

 

「…今変なストーカー男に付き纏われてて」

 

「ストーカー?いよいよこの世も世紀末だねぇ。干酢都品蹴流(ほすとぴんける)かな?」

 

「なんですかそれ。とりあえずそのストーカー男が」

 

「いたか椛さん!この男が洗脳しているんですね!助けますよ今!」

 

「…これなんですよ。実力私より下なのに」

 

「そう。まあ家で刀引くのはご法度なんだけどね。ちょっくら刀頂きました」パシッ

 

「な!?貴様!」

 

「…いい刀だね。まるで切って欲しそうだ。もみっちゃん、要る?」

 

「いりませんよストーカーの刀なんて誰が欲しがりますか」

 

「やっぱ洗脳されてるんですね!」

 

「…とりあえず。そろそろ静かにしねえとロボトミー手術すんぞ。感情無くしてこころちゃんみたいにするぞ」

 

「なんと!?彼女も洗脳されてたのか!」

 

「あいつ二股かよ。」

 

さてと。うるさい奴には消えてもらわねばな。迷惑的な意味のうるさい奴。

というわけで…手のひらサイズの糸びょーん!

 

「なんだこれは!?」ビョーン

 

「…なんていうんだっけ。押し出し?」

 

「相撲ですか。私興味あるんで今度やりません?」

 

「…色々と問題があるから辞めておくよ」

 

…女の子が相撲なんてよくわからん。

よくわからんがけしからん!そんな張り手でラッキースケベ狙う魂胆だろうが私はすでに見抜いているぞ読者ぁ!

え?違う?普通立場が逆?なんだそういうことか…

 

「…そもそも下着姿見せてる相手に今更裸もおっぱいもないでしょう」

 

「羽目外すとそうなるのかお前」

 

「まあ多少は。あれ1ヶ月の休暇だと思ってましたし」

 

「そう。とりあえずこの刀どうしよう。人斬り包丁なんておれ要らないよ」

 

「そりゃそうです。あ、ショコラケーキ」

 

「分かりましたよ」

 

…ん?なんで俺殺されかけた相手に飯作ってんだ?

言っちゃえばこいつと関わらなければ面倒なことにはならなかったろ?

んん?じゃあなんでだ?

 

カランカラン

 

「薬を売りに」

 

「おかえりください」

 

「えぇ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




糸の使い勝手はまあワンピースのイトイトの実でも想像しておいてください


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派閥抗争

まあ人里の派閥は数に物を言わせるようなのが大半でして…


 

人里の路地裏みたいな場所

 

「…辞めてくれや」

 

「無理な相談だわなそれ。お前さんが妖怪を受け入れようとしなければこんなことにはならなかったのにさ。」

 

「自業自得って奴だわな」

 

さて。どんな状況か教え痛い痛い痛い

今目ん玉くり抜かれそうです。なんでって?前派閥争いのことは言ったな?それだ

大体客として扱ってるだけなのによ。つか妖怪は人里内部にも多数いるだろうが虫が良すぎるぜ

糸使えても石だしな。つうか痛すぎて使えんわぼけ。あーもうくそくそくそ。

慧音先生にちょっと救難信号出そっかな。それとも屋台にする?それとも…で・ま・え ?

じゃねえよクソが。あーもう終わらせてくれや

 

「…今回はこれで済むがな。てめー次顔見せたら殺すぞ」

 

「次は目ん玉じゃ済まねえってよ!ま、せいぜい努力するこった」

 

「…んだよめんどくせえ。目ん玉一つがどうしたってんだ。永遠亭行くかな」

 

…あ、この姿だと表出れないや…店行くか

 

お店

 

「…ったく人ってのは怖いね幽香さん」

 

「…いや怖いのはなんとなくわかるけど目無くしてまで店やってる人が怖い」

 

「え?目は今手元に。見ます?」

 

「出さなくて良い出さなくて良いからせっかくの美味しいケーキが不味くなるから」

 

「…そうですか。でもね?こんなんじゃ俺、永遠亭に行けないんですよ。どうしましょう?」

 

「いや、店やってる時点で問題ないでしょう。行きなさいよ」

 

「いやねぇ…この店がなくなると思うと…」

 

「私が守るからほら行きなさいよ」

 

「これって新種のプロポーズ?」

 

「…黙ってなさい」

 

「なんだよ今の間」

 

カランカラン

 

「何奴」

 

「…私だ。意外だな、ここに風見幽香がいるなんて。」

 

「失礼だな!風見幽香さんはただの甘い物好きの人との関わりが不器用なただの可愛い女の子だぞ!」

 

「辞めなさいな。で、人里の守護者がなんでここに?」

 

「…目玉、ないだろう。」

 

「ん?あれ慧音先生が?」

 

「いや。ただ『やって来たから褒めて』って顔してたんで潰して来た。あんな奴、二人死んでも影響はない」

 

「んだよもう。しっかし人間ってのは怖いね。正義という名の鎌なんか持つと構えるだけで何人死ぬやら。」

 

「…目玉ないこと知ってるなら永遠亭連れて行ってあげなさいよ」

 

「え?もう行ってるんじゃないの?」

 

「…あ、目玉落ちた」

 

「「おい」」ガタタッ

 

「…どっか行った…」

 

「代金はここに置いて行くわ」ダッシュ

 

「…目ん玉見るのにいやだ」ダッ

 

「…嘘だけどね。」

 

全く知能を持つ奴らはひどい。

無駄に知識が出来ちまうんだからあいつ正しくないと思えば余裕で迫害ができる。

差別も容赦ない。それを周りは見て見ぬふり。だから集団の力はまだ抜けないんだ。

とりあえず…もみっちゃんとこ行こっかな?

 

カランカラン

 

「…今風見幽香と慧音が猛ダッシュで逃げて行ったけど」

 

「お気になさらず」

 

博麗の巫女がきやがった。噂によれば感で異変を解決して来たとか。

そんな奴はよ帰ってしまえ

 

「…そうそう。今度博麗神社で宴会やるから出前で神社に来てくれる?もちろん無料で」

 

「…もちろん!」

 

「え、ダメ元だったんだけど」

 

「この私が金のためだけに働いているとでも思っているのかぁっ!!甘菓子を美味そうに食う!その顔だけを見るためにこの店をやっているのだ!それに比べれば下劣な恋話や金の話などゴミの価値もない!覚えておけ!」

 

「お、おう」

 

「で、いつですか」

 

「…明日☆」

 

「OK今日は臨時休業だ馬鹿野郎」

 

「すごい早いわね」

 

「仕込みだよバーロー。団子はねえぞ」

 

「それは…困ったわね」

 

…ちなみにだが最近博麗神社では暴飲暴食。

ありとあらゆる物全てを飲み込むと言われているピンクの悪魔が出ているとか。

お前の胃袋と俺の財産、どっちが多いか勝負だバカヤロイド!ちなみに宴会に最初に出た二人はあまり参加しない。

…とりあえずよくわかんないのは置いといてさっさと仕込みだな。明日に備えるぞ。オー!

 

翌日 週末って世界の終わりな気がしません?

 

「ふんぬ…!」ゴロゴロ

 

「…よくやってるなー」

 

「じゃあお先に〜」

 

「わっはー!」

 

…途中で通りかかった奴らは手伝うという概念がないらしい。甘菓子屋舐めんな。

別名『妖怪甘菓子屋』舐めんな。俺は今300馬力が出ている…ぬ!

 

博麗神社

 

なんだかよーわからんなげえ階段を登ればなんとなんと。

もう始まってたか。八雲紫が参加しているではないか…いや知らねえけど。

俺としてはここにいる奴らが死ぬのは悲しい。客になるであろう奴らが死ぬことになるからだ。

…って守矢も参加してるじゃねえか。巫女同士意思疎通でもすんのかい?

そんなこんなで始まった宴会だが甘菓子には誰も手を付けず。むしろこれが良い。俺は甘菓子だけを食っているのだから。

そもそも宴会で料理が大量に出てるのに要請するってそれおかしいってもん

 

「これいただくね〜」

 

…本読みながらアリの観さ

 

「いただくわ〜」

 

…あ、あの酒高そう

 

「おかわり〜!」

 

「だーもうっせえなぁ!」

 

「…迷惑だった?」

 

「うぐ…!」

 

…こ、この寝間着みたいな服着てる女…

泣き落としは意外と酷ってもん

 

「あー!幽々子様泣かした〜!」

 

「うわ来た女子特有のいやなムード」

 

謝れ〜謝れ〜

 

…うるせえ目玉投げつけんぞ。

一番騒いでるやつ…鬼に振りかぶって…投げた!

 

ベチャッ

 

「…うわぁ!?」

 

「ちょ、萃香大丈夫!?」

 

「ま、まあ…てかこれ目玉じゃねえか!?」

 

ドヨドヨ

 

「…あーもう知らねカンサム読も」

 

その後も宴会場は荒れに荒れた。俺は巻き添え食らった。

八雲紫に妙に絡まれたり緑の巫女が妙に博麗の巫女にご熱心だったり…ん?ご熱心どころかくっ付いてんじゃねえか?

んでうさぎがこっち見てくるし。こっち見んな万年発情期が

んで持って霧雨さんは多数の女子から言い詰められてるし。あれをはーれむって言うんだろうな。

多分外の世界で英語とかようわからん言語だろうけどさ。笑い物だなこりゃ

俺?俺はそりゃ…

 

「貴方右目はもう良いの?」

 

「良いって言ってるじゃないですか」

 

「いやでも」

 

…風見幽香さんにべったりくっ付かれてる。多分酒の席での言葉だ。

本音だろう。いやぁ美人で強い人に心配されるって良いね

 

「貴方が居なくなると甘い物食べれなくなるし」

 

いや食べ物心配してたわこの人。っざけんなよマジで。

と思いたいが可愛いのでヨシ

 

「な〜ぁ〜」

 

「うわ風見幽香がデレてる」

 

「…」ギュォォオォオォオオォ

 

「え、それはな」ピチューン!

 

「…なにこれ怖い」

 

…怖いと思った俺は悪くないだろう。うん。絶対悪くない。

てかかえってくんないかなこの人!

 

「とりあえずショートケーキひとつ」

 

「酒とは合わんだろ多分」

 

「じゃあ団子ひとつ」

 

「今日はすぺしゃるでーとやらだから団子はある」ドドン

 

「やった!」

 

…ほらみろ可愛いんだよこの生物ぅぅうぅう!

生物としての限界を超えたレベルで可愛いというのは幻想郷各地に知られるべき事実だと思う。

 

「じゃあ私もいいかし」

 

「お帰りください」

 

「なんで!?」

 

「無料なので隙間使って奪い取りやがれください」

 

「…それじゃロマンが」

 

「無駄と書いてロマンと読む」

 

「ぐっ…!」

 

…しかし。俺は知らなかった。いや、知りたくなかったと言えるだろう。

この宴会が2日連続で起きるなんて…

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最初シリアス後半宴会で良いだろ!別に!


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俗物が!

圧倒的なハマーン様派です。こらそこ。Mとか言うんじゃない!


 

魔境・博麗神社

 

「ねえなんか今表示おかしくなかった?」

 

「何言ってんだ霊夢」

 

…状況を説明しよう。2日連続で続いてる

ん?なんだって?ほう…2日連続で続くの意味がわからない?俺もわからない。

本音はすぐさま帰りたい。でもさっき帰ろうとしたら霧雨さんに

 

「この宴2日連続だぞ?」

 

って言われた。聞いてねえぞ畜生がよ!そんで2日目から妖怪寺の住職さん達が集まってくるし。

いい加減葉巻返してくれないかな?この宴に救いはないだろう(予言)

つうか心ちゃんあんた太子さんと関係があるのかと思ったら妖怪寺と太子さんが取り合いっこしてたのかい。

これが俗に言われる三角関係ってやつか?俗物が!

 

「…寝よう」

 

目の前に転がる風見幽香さんの寝てる姿を見たらそう思った

 

「…」

 

それよりもずっと先にある賽銭箱付近のところで寝転がってる博麗の巫女さんの乱れた服と隣にいる緑の巫女さんが抱えてる空の酒一升瓶を見つけ、なんか悲しくなった。

 

〜2日目〜

 

で、結局眠れなかった。夜でもうるせえ奴はうるせえ。寝させろ

俺は酒が飲めない。というより酒に弱い?飲んだことないから多分そう。

仏教向きだ。だが宗教は苦手だ。信仰なんて無いに等しいからな。肉も食うし。

…おいバカ引っ張るないやごめんなさい引っ張らないでください

 

「心ちゃん!離して!ちょ、それ以上行ったら俺死ぬ!死ぬってば!」

 

「てめーやりやがったな!」ゲキオコ

 

俺が何をやったというのだ…

 

「てめー今日私がこの店に来る約束してたのに裏切りやがって!」

 

…ぁ、そんなこともありましたね…アハハ〜…

 

「そ、そうだっけ?覚えてな」

 

「可愛い女の子の心はな!シャー芯よりも脆いんだぞ!」

 

「知るか!」

 

シャー芯なんて使ってねえ!今はまだ鉛筆・書道が基本の時代だぞ!河童のとこなんか指で書いてるとか言うからな!

あごめんなさい泣かないでくださいお前の保護者が後ろから見てるから!俺の背中に視線がグサグサ刺さってるから!

そのうち暗殺されそうだから!

 

「ええい!お前にとって私はそんな女だったのか!?」

 

「!?」

 

「!」

 

「ほう…」ドドドドド

 

…オワタ…過呼吸になりそうだ…

 

「い、いや…」

 

「言い訳なんか聞きたく無い!お前にとって私はそんな存在だったのだろう!?」

 

「ふむふむ…」

 

「そんな存在…?」

 

「…なんでもするから許してください…」

 

「…感情を教えろ!」

 

…あ、これもしかして俺死んだパターンですか?あの後ろの方々がすごい顔で見てる気がするんですけど。もしかしてあれ?オーガ?覇気道とか言う外の世界にあった漫画の地上最強?

俺鼓膜破りされんの?あ、死んだ。積んだやつだこれ。即席臨死体験だこれ

 

「ほう…?」

 

「心ちゃん。感情なら私が」

 

「嫌だ!こいつが良い!」

 

「…嬉しい!嬉しいんだけどね…!こう…恥ずかしい…って言うか…お前それよくそんな表情変えずに言えたな!」

 

「流石に今のは恥ずかしい顔ができてると思ったがそうじゃ無いのか!?」クソッ

 

「…とりあえず今は宴会楽しんできてくれ。疲れた寝る」

 

「わかった。おーい脇巫女〜」

 

「ブフォァ!?」

 

「…知らん寝る」

 

こう言うわけわからん時は寝て起きたら大抵終わってるものだ。俺の体験談が語る。

はずだった。いや、正確には寝させてくれないと言ったところか。とりあえずのしかかりやめてくれ。

酔っ払ってるからってこれは無い。流石に無い。だから霧雨さん退いてくださいお願いします。

…退かそうにもなんでか退かない。重い…重すぎるっっ!日々の運動不足はこう言う時に牙を剥くと言うのか!

これなら運動しておけばよかった…

 

「…貴様野郎こころとはどこまで行ってるんだ?」

 

「…ただのお手伝いさんだよ!」

 

明日、お客さんが減りそうだ。

微かながらも絶望を予感させた博麗神社の宴会…二度と参加せん!

ちなみに途中で団子品切れになりました。そこで帰らせてもらった!

と言いたかったのになんで君らそんな帰らせたく無いの?ツンデレ?ヤンデレ?ヤンデレなのか!?

 

「おまやめ」

 

「ここにいるのになんで酒を飲まない!飲め!」

 

「あっあっあっぁぁぁあぁぁああぁ!」

 

「私の酒が飲めないとは言わせないぞ!」

 

あっびろぼぼぼぼぼぼぼぼぼ…

 

「ふははははは!」

 

「魔理沙、それ死んで無い?」

 

「え?」

 

「…」ヒック

 

「酔ったんでしょうし、寝させてあげ」

 

「…帰るわ」

 

「本能かよ!?家に帰る本能でも染み付いてんのかよ!?」

 

「それにしても五大老だかなんだか知らないけどそれに数えられる聖の対抗馬である太子さんって弱そうだよね」

 

「」グサッ

 

「お父さん面してるけど娘放浪癖あるし」

 

「」グササッ

 

「そんな感じなのにカリスマ語ってるし」

 

「」グササササッ

 

「毎回聞かされる側にもなってほしい」

 

「言いすぎじゃね?これ言いすぎじゃね?オイちょっとま」

 

「自棄酒だ!」ウワァァアァアァアン!

 

…あれから記憶がない。霧雨さんに飲まされた時からの記憶がない。何故だ…?

…なんでだ?酒飲み過ぎたから?とりあえず今日はもう休業だな。うっわ気持ち悪い…

 

カランカラン

 

「…奴」

 

「感情を教えてもらいに」

 

「すまん今日無理だお引き取りください」

 

今無理。無理無理無理。今やったら死ぬ。途中で吐く。ゲロる。うーんクソ

 

「…こころぢゃ」オヴォッゥェ…

 

「…汚いな。吐きそうだ。この感情はなんと言う?」

 

「気持ち悪いと言う…だからマジで帰ってくれ」

 

「嫌だ」ババーン

 

…あ、そう言えば昨日の出来事を

 

「そう言えばお前昨日太子を泣かせていたな。敵討ちだ」

 

「…記憶にございまぜん…」

 

「記憶にないだけで済むと思ったら大間違いだ。大いに!」

 

「使い方間違えてるよそれ。で、それ以外には?」

 

「そのあとぶっ倒れた」

 

…ぶっ倒れた。気絶、そのままの意味で転けた。さあどっちだ!

 

「気絶してたらしい。ちなみにその宴会からもう1日経ってる」

 

…情報過多という奴か。何言ってんだこいつは。1日寝てた?あり得ん。人間はそこら辺上手くできてる。

つまりそれはあり得ないということだ。多分!だがこころちゃんは嘘をつく子ではないので多分本当。クソがよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 




マジで展開が思いつかなかった。反省はしていない


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噂!洋菓子屋の評判!

なんだかゲームにありそうなタイトルだな。


…実は作者は主人公の名前を把握してなかったりします。なんでしたっけ?かんかんかんた?

 

命蓮寺

 

「すいませーん」

 

「はいはいなんでしょう?」

 

「あの…噂の洋菓子屋についてなんですけど。」

 

私の名は射命丸文!最近人里で「妖怪を相手に商売している洋菓子屋」があるとの噂を入手したので取材中です!

 

「…聖なら何か知ってるかもね。聖くらいしか買わないし」

 

「あの聖さんが。」

 

「嘘はよくないですよ、ナズーリン」

 

「え?」

 

「ナズーリンが買いに行くのは恥ずかしいからって聖に言って買ってきてもらってるんですよ。」

 

「…ほう?」

 

「な、なんで言うんだご主人!なんで!なんで!」涙目

 

「ナズーリンがいつも私に嘘はよくないと言ってましたからね」

 

「うぐぐ…!」

 

「あ、それでは…」

 

「はいはーい」

 

「…鼠、ヤレ」

 

「え?それは流石にきつって本当に来たぁ!?」ヒィッ

 

…後ろの惨状には目を向けないでおきましょうか。身のためです。

さて。聖さんはどこでしょうか?私射命丸文も人の動きは熟知しているわけではないので。

 

ふふふふーん♪

 

おや?こちらから可愛らしい鼻歌が…どなたでしょうか?一輪さん?村紗さん?もしやこころさん?

とりあえず開けてみましょうか。

 

ガララッ

 

「ぇ」

 

「ぁ」

 

ガララッピシャッ

 

…聖さんでした。どうしましょう。コレ絶対アレだ。朽ち果てるまでこき使うって奴だ。そんなことになったら恐怖しかない…!

ええい!どうにでもなれ!

 

ガララッ

 

「…このこと誰かに言ってみろ。潰す」

 

どうにでもならなかったよ…

 

数分後。落ち着いて取材をさせてくださいとお願いしたらお茶出してくれた。優しい

 

「えっと…聖さんが通ってる洋菓子屋さんのことなんですが…」

 

「ああ、あそこ。美味しいですよ。みんな、美味しく食べてますし。」

 

む?それは興味深い。

 

「絶品なのですか?」

 

「絶品です」

 

「それは…欲しいですね…一つでもいいから食べてみたいものです」

 

「ああそうそう。」

 

…?何か付け足すことがあるのでしょうか?

 

「前、その店主が白い天狗を烏天狗から預かることになったって愚痴ってたんだけど…」

 

あ、それアレだ。私だ

 

「貴女じゃ…ないですよね?」

 

「違います違います違います」

 

…あの洋菓子屋…行った時ビッグな客抱えてんなぁと思ったら妖怪相手に商売してた洋菓子屋でしたか…!

 

「そう。なら良かった。後は…太子さんと風見幽香さんと妹紅さんくらいが通ってたから聞いてみるといいですよ」

 

「ありがとうございました」

 

…やべえ。全員大物だ。それどころか一人ずば抜けてやばい奴がいた。

風見幽香…幻想郷一のバーサーカー。刃向かえば死。刃向かわずとも死。もはや死の象徴的な感じでもある。

 

「それでは…」

 

とりあえず次は妹紅さんのところですかね…

 

「…あ、言い忘れてた」

 

いや、妹紅さんがいるのは多分人里だし…そうすると…

 

「何か忘れ物でも?」

 

「そうねぇ。今日、雨降りそうだから傘をと…」

 

「雨?」

 

いや、危険度の高いところから攻めていくのが重要な…

ん?空が曇ってきましたね。早く行かなければなりませんか…もう少し悩んでいた

 

「雷雨ですよ」

 

ドゴーン!(雷の音)

 

「あぎゃぁ!?」ビリビリ

 

雷!?

 

「そんなのは見えないけど…」

 

「ほら、雷って一番高い所にある物に向かうじゃない?だから心配してたのだけれど…」

 

「…聖、それはダメだと思うよ…」

 

場面変わってお店

 

イタタ…酷い目に遭いました。

偶然でしょうけど。よくよく考えてみたら百聞は一見に如かず…でしたっけ?

何回聞いてもそれが味わえるわけではないのに。私ったらお間抜けさん♪

 

カランカラン

 

「何奴」

 

「ふーふ営業だぞ」

 

「バカ言うんでねえ」

 

「そこまで行ってましたか」

 

予想外です。まさかこころさんともう夫婦の営みまでやっていたなんて…

 

「違う!夫婦の営みがなんなのかわからないけどとにかく違う気がする!」

 

「…つまりsexだな」

 

「殺すぞ」

 

…ん?葉巻を吸ってるんでしょうか?今更葉巻ですか…

 

「葉巻なんて吸ってるんですか?」

 

「いや、電子煙草。妹紅さんに勧められてね。なんでも息抜きとして煙草を吸えとか言ってきて。まあこの電子煙草は河童製でね。」

 

「ほへー。そんなものが。」

 

電子煙草…葉巻の2世代先を言っていたとは。というより私煙草吸わないんですよね。

吸ってみましょうかね?…吸ったら引かれそうだからやめておきますか…

 

「注文は」

 

「ショコラフルーツケーキ!」

 

「おけ」

 

「お互い大変だな」

 

「こころさん。睨めっこ最強の貴女にだけは言われたくないですよ」

 

「…ほれ」

 

ちなみに私は辛いのが好きだ。辛いラーメンとか。まったく取材のためとはいえこんなもの美味い!

 

「うまし」

 

「みろよこいつ。2コマ落ちにも勝る1コマ落ちだぜ」

 

「やめなさい」

 

…今不名誉な言葉が聞こえたが無視しよう。辛党の私を満足させるとは…やりますね

よくよく考えれば椛も辛い物好きでしたね。そういえばはたては…甘い物好きでした。クソが

なんだっていいさ。この味を忘れぬうちに新聞にしなければ。そう思いながら急いで食べている最中。最悪な事態が起こった。

 

「…あら、烏が残飯を摘んで食べているわ。器用ね」

 

風見優香の出現だ。はっきり言って最悪だ。死にたくない。

だが待てよ?この店主、電子タバコ吸ったままじゃね?死ぬぞ!?

 

「注文を」スパー

 

「…煙草?」

 

「電子タバコですよ。すごい環境にいいらしいです。」

 

「そう…チーズケーキ」

 

「承知」

 

…物怖じひとつしない!?馬鹿な!?

コレはスクープだ。何もスプーンと間違えそうになったとかじゃないから…

 

 

 

 

 

 

 

 

 




スクープ発見担当の文ちゃん!かわいいです


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幻想郷の女の子

化け猫とかって発情期来るんですかね?来てたらうさぎとかマジでやばいと思うんですよ。
年中発情期ですよ?


 

永遠亭

 

「…どうしてこうなった?」

 

「知りません」

 

…なんでこうなったんだろう…?こころちゃんと店やってて…新聞記者が現れて…風見幽香が現れて…ん?そこから記憶がない。

どうなった?思い出せんなぁ…こころちゃんに聞いてみるか。

 

「とりあえず…どうなったらこうなるのか聞きたいわね」

 

「え?ドユコト?」

 

「いや…これよ」

 

永林さんがこれと言ったレントゲン写真には…oh…なんだよこれ…

なんで俺の指の骨が折れてんの…?電子タバコ吸えないじゃないか…妹紅さんにどうやって言い訳しよう?

 

「…いや、私が言いたいのはね?途中で見事に真っ二つになってるって事なの。どうしたらこうなるのか知りたいわね」

 

「…そうすか」

 

「後神経は繋がってるから安心してね」

 

「…ものすごく損した気分だ…」

 

…今回は流石に大人しくしておくべきか。つうかこれで何度目の入院だよ。そうだよ二度目だよ!フンガー!

ガガンボー!…虚しくなった。優曇華ちゃんがお世話してくれるのはありがたいがあのうさ耳ロリが悪戯してくるのが苦痛だ。たまに度が過ぎて死人を出すんじゃないかと思うくらい。

歯止めの効かない小学生のいじめ並みに酷いものだ。常識をあまり知らないからブスッとね。知らんけど

 

「…」

 

スタスタスタ

 

「私が来たっ!」ガララッ

 

「こころちゃん!」

 

丁度いいところに来た。ナイスタイミングって奴。

あの時のことを聞かせてもらおうかしら。

 

「あ、ちなみにだが…」

 

「?」

 

「その指のことは忘れることを勧める。むしろ忘れろ。誰にも聞くな」

 

「え、なんで」

 

「…聞くとお前は店の惨状を知ることになるからだ」

 

「結構やばいレベルじゃねえか」

 

「この際店を畳むことをお勧めする。」

 

「移転するか?」

 

「どこに」

 

「妖怪の山」

 

…こんな変な会話を続けている俺を第三者は『ポジティブな奴』と捉えることができるであろう。

しかし。こんな会話をしてる最中でありながらも俺は店の惨状を考えることにした。もしや他の店にも被害が?

妖怪の山に移転するとしても許可は貰えるのか?もみっちゃんの近くでやるのか?…どうしようか?この際、ふて寝というものをして見ようか。

それとも狸寝入りでもやって見ようか?どっちにしろ俺はちょっと情報過多で動けなさそうだ。

 

「それと知っているか?地底の存在を」

 

「なんだそれ」

 

「やはり知らんか。この世界の太子がナンパ野郎ってことは知ってるか?」

 

「知らんわ今知ったぞそれ」

 

「そうか。太子は気に入った男を口説き落とそうとする性格なんだ」

 

「それじゃあ俺は対象外ってわけだ」

 

うんうん。恋愛とか馬鹿には出来ないからね。つかあんな奴選ぶなら妹紅さんが良い…と思ったのは内緒ね。ね?

 

「…いや、そうでもないぞ」

 

「マジかよ」

 

「菓子作りの腕を認められて口説き落とそうとしてるのに中々の難攻不落の城だって太子愚痴ってた」

 

「…口説かれた記憶がないな」

 

「そりゃあな。そもそも口説くのは初めてだし」

 

「おいさっきのことはなんだった?」

 

「嘘だ」バァーンッ

 

「…この作品嘘が多くね?」

 

「黙ってろ」

 

しかしこころちゃんが嘘をつくのは思わながっ…。そう。思わなかった。

おじさんの心に八百のダメージと6億のダメージが入るからやめてほしい。

 

「…ちなみにだが意外な見舞い客が来ているぞ。お前に」

 

「意外ってなんだよ」

 

意外?人を救うのが意外?風見幽香さんってことか?お前ふざけんなよ?幽香さんあれだからな?

ただの甘い物好きで人との関わりがちょっと不器用なだけの可愛い可愛いクールな女性だぞ!

…二度目な気がするが良いか。

 

「藤原妹紅だ」

 

「よう」

 

「…こんちは」

 

場面変わりすぎだろファーwww

 

「で、電子タバコだが」

 

「はい」

 

「ぶっ壊れてた」

 

「なんで?」

 

「知らん。お お前確か少し前に葉巻吸おうとしてただろ。その時反対した奴とかいなかったか?」

 

「…ああ」

 

「いたのか?」

 

「いた。仏教関係の人で」

 

「…そいつの仕業じゃないか?その指も電子タバコも」

 

「!」ピキーン

 

「こころちゃん?」

 

「…私は偶然目を背けていたから知らないが変な渦巻きの弾が見えたのは覚えてる」

 

「お前ことの一部始終見てた雰囲気出してただろうが」

 

「…面会時間終了です」

 

「お前相手に嘘を付くと気持ちが良い。これはなんという?」

 

「…楽しいという気持ちだ。生粋のSだなこんちくしょう」

 

…ちなみにSMが出たので言っておくが俺はMじゃない。というよりそんなことに興味がない。

妹紅さんはもう帰ったし。よっしゃ寝れるぞ!YAATA!

 

「そう…思っていた時期が私にもありました…」

 

現状の説明をしよう。

この部屋、最悪だ。たまたまかどうかは知らんが夜になると音がする。電子系の。

隣にニートでもいるのか?隣に変な奴でもいるのか?そうは思えど声には出せない。夜の病院って怖いじゃん。分かります…?

たまにうさ耳ロリが来るのがありがたい。抱き枕にして寝たいくらいありがたい。死ぬほどビビるけど…ね?

仕方ないだろう。怖いんだもん。あーもみっちゃん来ねえかなぁ。誰か俺の寝てる布団に入ってきてくれねえかなぁ。

そう考えながら眠りに落ちるのはなんと快適なことか。

 

 朝。幻想郷には朝ですよー!を伝える妖精はいないのか?作者はそれっぽいことを幼稚園の時の劇でやったことがあるというのに。

 

「…さっむ…ん?」

 

「zzz」

 

「今更寝言がzzzかよつうか布団返せ」グイグイ

 

「んー!」

 

「てかこいつ誰だよ…記憶に…ん?あ、記憶にありましたわ。」

 

…例のあの悪戯うさ耳ロリである。布団を取るな寒いんだよこっち怪我人なんだよふざけんなよぉ!

駄菓子菓子(激寒)。夜に来てくれれば嬉しかったのにさ…優曇華さーんきてくださーい

 

「…てゐ!こっの…!馬鹿!」バチィンッ

 

「あだぁ!?」

 

「…んぇ?」

 

…待て。なんで俺叩かれた?なんで俺が叩かれたんだ?もしかして下に落ちたのを俺だと思った?

え?嘘?え、ちょっと酷くない?

 

「ぁ」

 

「いたぁい…」

 

「…!いーけないんだー!いけないんだー!えーいりんにーいってやろー!」

 

「小学生か!」

 

「逃さん!」パシュンッ

 

「やっべ」

 

俺の目には何か通ったくらいにしか見えなかったがあのロリうさ耳には見えたらしい。

壁に穴空いてたし。あれって木製なんだよな?豆腐製ではないよな?貫通するわけないもんな。

…ああもう疲れた助けておくんなまし〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




眠い…


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17話

寝落ちしたぜヒャッホウ!


…ちなみにだが俺は流行りに疎い。流行りに疎い…というのは流行りがいつの間にかすぎてた…的な意味ではなく流行りを目の前にして

 

「…????」

 

って困惑するタイプだ。こらそこ!流行りに乗れないジジイとか言うな!

そんなわけで流行りってなんぞな人間である俺が一番困った流行りを紹介しよう。

名付けて『カウンターに胸を乗せる』だ。そのまんまとか言うなよ?ただの巨乳自慢なんだから。貧乳巫女にもぎ取られんぞ。覚悟しとけ!

…なんでか風見幽香さんや太子のお供、妹紅さん、もみっちゃん、こころちゃんがやっていた。反応?さっき言っただろう。

つか全く気が付かなかった。そのことでもみっちゃんに怒られた。なんで?妹紅さんにも謎に怒られた。マジでなんで?俺は男の夢を捨てて甘さの夢へ突っ走っただけじゃないか!

恋愛を捨てて何が悪い!俺に恋した奴に悪いのか!?残念だがそいつは存在しない!残念だったな!

 

永遠亭

 

「…だからね。永林先生」

 

「…何かしら」

 

「その机の上におっぱい乗っけるの辞めません?」

 

「」グサッ

 

「無理して流行りに乗っかると痛い目見ますよ。俺がそれ経験してますし」

 

「…長生きはするものじゃないわね。全く…ほんっと、こういうのってやる側の正気を疑うわよ」

 

「あんたがその疑われる対象なんですよ?」

 

…あれから見舞いに誰も来ない。ちょっと寂しいかな?しかし普通にねみぃ。永琳さん、ちょっと抱き枕になってくれませんかね?

そう言ったら多分蹴りが飛んでくるだろう。なので俺は…頼んだ。

 

「抱き枕になってください!」オナシャス!

 

「殺すぞ」

 

結果は罵倒でした。我々の業界ではご褒美です!なんて言い出す奴が居るから説明しよう。

キツイ。普通にキツイ。店が潰れて次にこれは精神に来る。見舞いが来ないという事実も来る。今おにぎり食ったら涙がポロポロ出てくる自信がある。

…はーあ。糸使うだけの能力ねぇ…釣りにはこまらんな。あっはっはっ。つまんな

 

「…そういや俺の糸ってどれくらい伸びんのかな」

 

「自分で試しなさいよ」

 

…一理ある。だからこれは許可を得たのだ。キュルキュル音を立てることなく静かに糸が伸びていく。行き先は竹林。限りなく薄くしてレッツゴー!

でも糸の強度が石くらいじゃ心足りないから三つ編みっぽい奴にしたけどね。そろそろかな?ん〜…お、ここに巻きついて…引っ張る!

 

「終わった!?」ピョーン

 

「!?」

 

指くらい折れただけで生活ができなくなるわけではあるまい!

 

人里

 

とにかく…人里に着いたは良いがこれどうなってんだおい。俺の店まで足を運んだらどうなってんだこれ。ほんとに半壊してんじゃん。え、俺天罰下った?酷い。酷すぎるよこれ。

…妖怪の山行こうかな?

 

「…オ、オワタ…ははっ…」

 

運良く妖怪に遭遇せずに妖怪の山へと侵入成功。ではない。普通にもみっちゃんの監視区域に入っただけだ。

もみっちゃんの身体で温まってる。冬にこれはキツイ。もみっちゃんだあい好き。どれくらい好きかっていうと抱きつきたいくらい

 

「…一応ここ妖怪の山なんですけど」

 

「良いじゃんバックれようぜ天狗社会」

 

「殺しますよ」

 

最近もみっちゃんの当たりがきつい。まあ遊び話はこれくらいにしておいて。守矢神社に行かせてくーださい!お願いします!

 

「…わかりました。っていうと思いますか?貴方糸で行けるでしょう」

 

「なんでわかった?さては貴様見ていたな!?」

 

「良いからいけ」

 

「…わかった」

 

せーのーでーのーでっ!って感じで糸を勢いよく飛ばす。突き刺さったと感じたら引っ張る。すると飛ぶ。何言ってるか(以下略)

便利な能力だ。強度が鉄くらいあれば助かるんだが。こういうとこちゃんとしてほしいよな俺含めて。うん。

そんなわけでやって来たぜ守矢神社。ここにはあのおっぱいを机に置く習慣を流行らせた巫女がいるそうで。死ね(ドストレート)

 

守矢神社

 

「へーいこんちはー」

 

「…おやおやこれは…誰でしたっけ」

 

「元洋菓子屋の店長だ。初対面だから知らないのが当然だ」

 

「そうですよね。」

 

…初対面でたい焼き食ってる女の子ってどうなんだろ…?博麗の巫女に熱烈だったくせに。巫女同士何か通ずるものでもあるのかね?ようわからん。

 

「それでは我が神社に何か御用で!?」

 

「…時間が戻らねえかなぁって…」ハハハ

 

「無理です。常識を捕らえてください」

 

「お前なぁ」

 

…緑の髪の色をした巫女がため息をするように正論を突きつけて来やがった。この世界は常識が通じないんですがそれは…?と言いたかったがその前にこんなことを言われた。

 

「あ、そうそう。霊夢さんに手を出しても構いませんよ。その場合、貴方が永遠に苦しみますので…ね?」

 

「ア、ハイ」

 

 

 

 

 

 

 




寝落ちしたら文が途中で終わりやがります。
後今日もうこれ上げたんでサボっていいすか()


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羨ましい限りで。

 

…今ふと思った。このままだと俺の店、どうなるんだろう?

 

「やべー…」

 

「仕事にお困りで?」

 

「はい」

 

「それなら…」

 

と、巫女さんが出してきた求人募集は…は?甘菓子作り代行?天職かよ。

働き先は紅魔館。あの目がチカチカしそうな館に行かなければならないのか。めんどくっせー…行くか。

結局、このチラシを片手に外に出たのは退院(脱走)から12時間後であった。時間の流れって早いね!さっさと行って採用かどうか聞いてこよっと

 

時は流れ紅魔館前

 

「…空を自由に飛べたら早いんだろうな…ここでスパイダーマンしようにもなぁ…もう着くし。ノリと勢いに任せ」

 

「何奴!」キーック

 

「へぶぁ!?」

 

…俺は何も悪くない。強いていうなら連絡を入れなかったことくらいか。駄菓子菓子、痛いのは痛い。クソが殺すぞ

 

「…ぁ」

 

「美鈴。何をやってるの?」

 

「え、えとそれは…侵入者の」

 

「このチラシは何かしら?」ピラピラ

 

「…許してくだ」

 

「許さん!」

 

結局、紅魔館に着き気絶され次に目を覚ましたのは脱走してから2日もかかったとか。

 

紅魔館 テラスとベランダの違いって何?

 

「…はっ」

 

「あ、起きた」

 

「ほんとだー」

 

「…よりによって妖精かぁ…」

 

よりによって妖精…マジかぁ…俺妖精苦手なんだよなぁ…ほんっと。

あの氷の妖精を見てからなんだか可哀想なのとホラーが混ざって…ねぇ。掠れた楽器みたいな…ほら、わかる人いるかな?

なんだっけ…オルゴール。少し音が途切れかけてるオルゴール。そんな感じでさ。怖いのよ、妖精が。貴方達にはわからないでしょうねぇ!

 

別室。 ここから多分咲夜さん視点

 

「…じゃ、面接するわ。えっと…前働いてた?」

 

「はい」

 

「それでは…何をやってた?」

 

「洋菓子屋」

 

「…」

 

落ち着け。落ち着くんだ十六夜咲夜。洋菓子屋といっても種類があるではないか。決して甘菓子と決まったわけではないではないか。そうだ。なんら焦ることはない。

完璧で洒落たメイドと噂されているこの十六夜咲夜、冷静に…そう、冷静にこなすのだ。決して嘘かどうかを聞いては行けない。

 

「…何を作っていましたか」

 

「甘菓子」

 

「ぁ…ぁぅ…」

 

「?」

 

お、おち、落ち着け。口をパクパクするな。とにかく落ち着くんだ。そもそもこの男が作っていた保証は…ん?この男…あの2日連続の宴会にいた団子売りじゃん!?え!?嘘!嘘だ!こんなとこにこんな使える人材が来るはずがない!こんな出来すぎた話が…!いやでもここは…いやしかし…

 

「ぅぁ…ぁあ、その、甘菓子を貴方が?」

 

「はい」

 

「」

 

…泣く。泣くしかない。いやむしろ泣いた方がいい。つかもう泣いた。完璧なメイドとて泣くさ。

 

「うぅ…」泣

 

「え、えぇ…?」

 

「さ、採用です…」

 

「あ、はい…」

 

…というより私は甘菓子だけは作れないのだ。完璧なわけがない。

良かった…良かった…!おい何見てんだ妖精メイドぶち殺すぞ。

 

「…メ、メイド長…?」

 

「さっきの人間を紅魔館から出さないで。絶対に。」

 

「え、アッハイ」

 

…誰が逃すかこんな優秀な甘菓子作りを。絶対に作らせてやる。いや、むしろ作ってください。なんでも差し上げますのでとも言いたい。

…妖精メイドにも得意なのはいるが…機材の位置を覚えていないから…ハハハ…

 

廊下 ここから主人公視点に戻るぞい。やっぱ無理だわこれ。

 

…さて。これからどうすれば良いのだろうか?採用だけども。いや、採用だからこそだ。何すれば良いの?そう考えていると妖精がやってきた。多分妖精メイドという奴だろう。メイド服を着ている。はっきりいって可愛い。可愛いんだな。うん。

 

「えっと…この館から出たらダメ!」ビシィッ

 

いきなり拘束宣言って何それどんな新しい仕事?ブラック的なことは書いてなかったよね!?…いいや。雇ってもらえるだけ嬉しいし。ついでに聞こうかね。

 

「わかった。んで俺これから何すればいいの?」

 

「…知ってる?」チラッ

 

「知らない」

 

「なんでだよ!?」

 

…とりあえず歩き回るか。緊急事態になったらなったでその時はその時…ん?今結構豪華な扉が…?これが金持ちの扉かぁ…すっげ。

そう思いながら見ていると…妖精メイドに注意された。

 

「そこ、この館の主人様の部屋だから勝手に開けないでね!」

 

「え、そうだっけ?」

 

「お前ら仕事できんの?」

 

「できなーい」

 

「無理無理ー」

 

…やばい、菓子作りの他にもやらされそうだ。まいいか。声をかけられるまでそこら辺うろちょろしてればいいか♪…この妖精は俺の監視でも頼まれてんの?なんか追ってくるんだけど。ちょっと怖い。さっさと仕事を作ってくれーい!そう願った俺の頭は正常だろう。だからね。妖精が喋りかけてこなくて良かったのさ。

 

「?貴方誰?」

 

にしても珍しいな。色鮮やかな翼って。そう言えばだが翼と羽って違いはなんなんだろうか。背中に生えてるか手みたいに生えてるかの違いか?どっちだろうか。

 

「ねえ」

 

「…ち、ちょっと」

 

「んぁ?」

 

「す、すいません妹様!」

 

「新人でして…だから一回休みはご勘弁ください!」

 

「え、いやそんなことしないけど…?」

 

「本当!?」

 

…妹様ってことはもしかして主人の妹ってこと?ようわからんわ…いいや、とりあえず挨拶を

 

「貴方人間でしょ?私と遊びましょ!」

 

「…え?」

 

「…ご冥福をお祈りします」

 

「ご愁傷様」

 

「え?え?」

 

「こっちこっち!」

 

「え、ちょっと痛い」

 

 

 

 

 

 

 

 




次回!腐乱人形のお遊び!?期限は今日中だ!


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腐乱人形のお遊び

ほれ、予告通りにやってやんよ。



 

紅魔館地下室

 

…助けてください。俺、吸血鬼のおもちゃにされかけてます。

 

「それじゃ遊びましょ!禁忌「フォーオブアカイン」

 

「ちょっと待った!?」

 

「え、何よ?」

 

「…なにそれ」

 

「え?」

 

「えっと…と、とりあえず全部防ぎ切ればオーケー?」

 

「…ま、良いか。それで良いよ!それじゃ、行くよー!」ブンシン

 

…増えた…だと!?バカなありえん。だが。私の能力は糸を出す。つまり遠心力を加えれば多分一番防御が強くなるのだ!てめえが4倍ならこれも許されるだろ!

そう思いさっき拾った本を糸で掴み振り回す。司書さん、ごめんなさい。とりあえず当たったら痛そうだな…駄菓子菓子。これは遠心力を使っての防御だ。つまり本の威力が消えるようなことが起きれば…

 

「アハハハハ!」(弾幕バカ出し中)

 

本<あふん(被弾)

 

「ぇ」

 

…起きやがった。ええい残った一つの本でカードじゃ!バシィンとな!フハハハハは!

 

「ええい!」シュッ「あらら?」

 

「んぇ?」ゴツンッ

 

…やっちまった。状況を説明しよう。本でガードしようと糸を縮めたら本がシュルルルって飛んでいった。その飛んでいった本が妹様にヒット。しかも下顎に。下顎ってなんでか殴られるとダメらしいよね。で、多分この吸血鬼にもそれがあって、ダウンした。一発K.O.って奴?どうしよう。どうしようどうしよう。これやらかした。これ絶対後で解雇だ。それだけはなんとか阻止せねば。ええと本を集めて…えっとどうすれば良いんだっけ?えと…えと…?

 

「…どうすれば良いんだ…?」アタフタ

 

「イタタ…」

 

「え?」

 

「やられっぱなしは嫌!喰らえ美鈴が使ってた技!」カメハメ

 

…おい、それは一番やっちゃダメな技だ。と、とにかく本を!

 

「…っ波ぁぁあぁあぁああぁ!」ギュォオォオォオォオン!

 

「糸!脱出!」ピョーン

 

「ふん!」グイッ

 

「曲がった!?」

 

「自動追尾弾だぜ!」

 

「お、お助け!誰かお助けぇ!」ピョーンピョーンピョーン

 

廊下

 

「…あれ?あなた達あの人をどこへ?」

 

「ぁ、妹様が…」

 

「連れて行ってしまって…へへへ」

 

「…妹様が…それなら仕方ないか。んじゃ、連れてくるからそこにいて頂戴。」

 

「はーい」

 

「助かった…」

 

地下室

 

「死ぬかと思った…あ、ここにトランプあるじゃん」

 

「え?でもそれつまんない」

 

「…対戦相手は俺だ」

 

「…へ?」

 

ババ抜き。古来よりトランプの遊びによく使われており、その人気は一人でも成立するほど。おいそこぼっちとかいうな

…てかこの子誰だ?

 

「すまんが名前を教えてくれ」

 

「私はフランドール!フランって呼んで!」

 

「そうか…んじゃ行くぞ。ババ抜きは自分でジョーカーを持ってなかったら安心できる。が!ジジ抜きは安心できない。」

 

「ほう…」

 

ジジ抜き…カードからジョーカーを2枚引き、更にシャッフルをしてそこから一枚誰にもカードを見られることなく抜き取る。そうすると必然的に一枚欠けた組みができる。そして成立しなかった組みがババ抜きでいうところのジョーカー!すなわち最後までジョーカーは分からないということだ!

 

「…ってことだ」

 

「基本はババ抜きと変わらないんだね」

 

「それじゃあ行くぞ…」

 

「禁忌「フォーオブアカインド」…これで良し」

 

「5人か。んじゃ一人ずつ配るぞ」

 

…どうでも良いけどカード配られてる時って暇だよね。

 

「…一つ聞いておくけどさ」

 

「なんだ?」

 

「…分身同士で意思疎通とかできる?」

 

「出来ないよ。そこまで出来たら感覚が狂う」

 

「ねー!」

 

「…同じ数字の奴を捨てるんだっけ。」パラッ

 

ガチャッ

 

「…」

 

「あ、咲夜」

 

「おー」

 

「咲夜も一緒にやる?」

 

「どうしたの?」

 

「…やばい…」

 

今のこの状況を見られた。とどのつまり…クビ!解雇処分!すげえ位の高いお方と遊ぶ!それが今実現している…が!

今やばい!それがどう捉えられるかによって解雇されるかされないかが決まる!やばい!

 

「あ、あの''フランちゃん''…?」

 

「何?」

 

「フランちゃん…?」ピクッ

 

「…次、フランちゃんの番だよ…」

 

「お、そうだった…やった一抜け!」

 

「む、本体に先を越されたか…」

 

「ぐっさっさと取れ」

 

「なんでフランちゃんが負けた女騎士みたいになってんだよ。おかしいだろ。…揃った」パラッ

 

「…」

 

「そうだ、結局ジジなんなの〜?」ギュッ

 

「うぇい!?」

 

「くぅ…来い6、来い6、6!7かよぉ!?」

 

「あららざんねん。えと…キング来い!エース!?」

 

「この中で一番残り枚数が少ないのは私。つまりここで揃えば…!」

 

「そうは行くまい。ていうか離れて」スッ(カードを一枚だけ上にずらす)

 

「嫌だ〜!」

 

「…ふむ。これは…再決定が必要か…」

 

…今、悲痛な言葉が聞こえたが無視しよう。無視してこの遊びに没頭しよう。

うん。だから首にしないで咲夜さん

 

 

 

 

 

 

 

 




文字数が少ない?バッキャロ〜!今日は2話投稿だバカやろー!


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糖分と下ネタは控えめに

すまんがこれ書いてる時クッソ眠い。だから寝落ちする。寝落ちして悪いかぁ!


 

紅魔館 前回って確か採用が危うくなったところでしたっけ。

 

「…」スタスタ

 

「…」スタスタ

 

「ねえ!次は何をやるの!?」トテトテ

 

…不味い。非常に不味い。来て早々不祥事起こしたかもしれん。これって多分あれだよね。クビだよね。俺クビにされて吸血鬼の餌行きだよね。フランちゃん…恨んで良いすか?

 

「あ、いたいた」

 

「メイド長、何やってたんですか?」

 

「男と女が密室で二人きりだ察せ馬鹿」

 

「何も察しなくてよろしい。」パチィンッ

 

「…フランちゃん」

 

「何をして遊ぶの!?」

 

「…トイレってどこかな…?」

 

「遊んでから!」

 

「と、トイレ!?あちらです!」

 

「ありがとうございます!」ダッシュ

 

トイレっていうかなんて言うのかな。かわやなのかかわらなのかわかりません。平仮名の暴力。

 

「…死ぬかと思った…」

 

ちくしょう。なんでここに来て人生でベスト10に入りそうな勢いで死の淵にいるんだよ。すんげえ速度で繰り上がってるよ。ちなみに過去一番の死の淵は風見幽香、切れながらの来店です。あれは何が起こるか分からないから怖いんだよね。こっちはもう別ベクトルの奴だからね。次瞬きしたら一瞬にして料理なんてこともあり得るからね。そう考えたらまた腹が…

 

「ねー、遅いよ〜?」

 

…なんで妹様来てんだぁああぁあああぁああ!?

 

「い、妹様!?そっちは男性用です!トイレならこっちで」

 

「男と女って何が違うのさ!」ハナセ!

 

「そういうことでは!」

 

…俺、この紅魔館でやってけるかなぁ…寝たら次の日解体中なんてことないよね…まあ良いや。さっさとトイレ終わらせて仕事内容を聞くか。不採用はない。そう考えよう!

 

ガチャッ

 

「…」

 

「ぁ」

 

「遅い!」

 

「わ、私知らない!」

 

「仕事があったんだ…ハハハ」

 

「…なんでこんなことになってんの?」

 

「…と、とにかく仕事内容を」

 

「なんで?」

 

「…えっと…」

 

「フランと遊ぼ!」

 

「うるせー!手洗わせろ!」

 

結局、手を洗い終わったのはその数分後であった。メイド長さんは大変だねぇ。

 

紅魔館客室

 

「で…仕事内容ですが」

 

「はい」

 

「まあ主な仕事は…妹様…フランドール様の遊び相手を」

 

「俺に死ねと申すか」

 

「そう言うわけではないです。で、たまに甘菓子を作ってもらおうかなと。パフェとか」

 

「パフェて結構豪華だな。やってたけど誰も注文しなかったよ」

 

「…そうでしたか」

 

「これで終わりね!それじゃフランと」

 

「うるせー!お前は甘えたがりの子供か!」コラ!

 

「おやめ下さい。やめなければナイフが刺さります」

 

「!?やめた!はいやめた!だから刺さないで!」

 

「良いでしょう。まあつまり傷つけたら殺す。手を出したら殺す。机などの破壊は許す。図書館をぶっ壊したら殺す。パフェとかを作らなければ殺す。良いですか?」

 

「良いです。だからフランちゃんに服を引っ張らせるのはやめさせてください」

 

「んー!んー!」ビリッ「あ、破れた」

 

「うっそだろお前!?やめろよこれ安物だけどさ!」

 

悪いか!安物で悪いか!?なぁにが悪い!言ってみろ!ほらここで今すぐ言ってみろ!安物が悪いから破ったんだろ!?殺すぞ!

 

「うー☆」

 

「ふん!」シュバババッ

 

「え?」パサササッ

 

「…次妹様にうー☆を言わせた場合腕に刺さることをお忘れなく」

 

「あ…はい」

 

…本当、俺、なにやってんだろ…誰でも良いから助けて!風見幽香さーん!と叫びたい。というかなんで病院にいた時誰も見舞いに来なかったんだ。寂しかったんだぞ。怖かったんだぞ。どうせならもみっちゃんにそばにいてほしかったぞ。

 

「あ、あとこれからお嬢様に挨拶しに行くから。これを着て」

 

「…執事服…」

 

今時執事の格好で料理などできるのだろうか…?と思ったが目の前に実例がおった。フランちゃんと遊んでる時に聞いてみたらそうだった。咲耶さん、あんたヤバイよ。褒め言葉だけどさ。

 

紅魔館お嬢様部屋前

 

コンコン

 

「失礼します」

 

「失礼します」

 

「…あいつの部屋か…」

 

「ねえ今一人だけおかしいの居なかった!?」

 

「気のせいですよ」

 

「そうですよ」

 

「そうだよだからさっさと495年分を償え」

 

「…フ、フラン?」

 

「妹様…」

 

「妹様〜挨拶も多分済んだし遊びましょ」

 

「そうではないのだよ!そうでは!」ユビクイクイ

 

「…フランに虫が付いた…!?」

 

「いえ、多分そうではありません」

 

…何を喋っているのだろうか。よく分からないけどフランちゃんの遊び相手にされたんだ。一生遊び人やってやりますよ。舐めんなよ。慧音先生の指示にすら従わなかった遊び人の遊び魂舐めんなよマジで。遊び人舐めんなぁ!

 

「よっしゃ俺の遊び人の強さ見せてやる!」

 

「フッ、吸血鬼に勝てると思うのかしら?私はあなたより400年は歳上よ?」

 

「…あれ、どこかで聞き覚えが」

 

「400年って中国拳法の歴史の10分の1なんだよね」

 

「デスヨネー」

 

「では行こう!このトランプを適当に投げるから掴んでみせい!」

 

「吸血鬼の身体能力…!舐めるな!」

 

「あれ、やっぱりどこかで聞いたことが」

 

…さっきからお嬢様がなんか言ってるけど気にしない気にしない。

 

「ところでフランちゃんその言い回しどこで覚えたの?」

 

「さっきのセリフならあいつの日記帳みたいなのに」

 

「…すぅ…くぁzwsぇdcrfv以下略」

 

「お嬢様!?」

 

「あ、発狂し出した」

 

「…あれ中学生の黒歴史見つかった社会人の顔だよ。覚えておきなさい」

 

「嫌だ。こんなの覚えるならトランプ暗記する方がマシ」

 

「…それもそうか」

 

 

 

 

 

 

 

 




良いじゃん文字数少なくたって眠いんだから!


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仕事開始

悲痛な叫びが響いてそうですね


 

紅魔館

 

「妹様、これベッドふかふか過ぎません!?」

 

「え?」

 

これってさ。多分あれだよね。こう…金持ちのベッドだよね。俺なんかカッチカチの地面だぞ。寝て起きたら腰が痛えよ。間にマット挟んだら少し良くなったけど。んでフランちゃんこれで寝てるのか!?羨ましい!羨ましすぎる!許せなす!許せなす!許せナス!ん?なんか違うな…

 

「ふっかふかだぁ…今日お泊まり会しません!?」

 

「え?え?え?え?え?」

 

「ぁぇっと…」

 

「…」(脳みそ高速回転)

 

「えっとですね…」

 

「良し!」

 

「っしゃあ!」

 

いいじゃんか。金持ちの家に行ったら誰だってはしゃぎたいでしょ。誰だって興奮するでしょ。金持ちってこんなんなのかぁ!って。思うでしょ、誰だって。これってあれだからな。乗り物に乗ってる時建物に何か走らせてるとか授業中に乱入者が現れてそいつを自分が倒すとかそう言うレベルだからな。

 

「それじゃ早速一緒にお風呂に」

 

「いやそれはおかしい」

 

待て待て待て待て。相手は可愛い女の子。こっちは成人している男性。そして咲夜さんから言われた「手を出したら殺す」宣言。これらを合わせると…俺が後日フランちゃんのデザートとして出てくるのが思い浮かぶ。どうせなら美味しく食べてもらいたい。美味しく食べてね♪

 

「…それやったら俺明日の妹様の食事に出ることになるんで」

 

「それは嫌かな…それじゃあ別々?」

 

「うん別々。」

 

「そう…」

 

…よくよく考えると女の子とお泊まりだなんて成人男性がやって良いことではないような…いやもみっちゃんと泊まってるから既に手遅れか…?

 

「終わりー!」ホッカホカ

 

「…とりあえず服を着ようね!?」

 

冗談じゃねえ!服を着てください!普通パジャマとか用意されてるでしょ!?…あれ?

俺…パジャマとかあったっけ?住み込みで働くとか聞いてねえからなぁ…もみっちゃんにお願いしたいけど…

仕方ない。この服で寝るか…いや、流石に上の黒い奴は脱いでおこう。暑いし熱がこもるし…

 

「ねーねー!勇次はパジャマとかあるの!?」

 

「うぐっ」

 

…無い。ないからさっきこれ脱いでるのに。どうしよう、どうしよう、どうしよう…これ一歩間違えればナイフが突き刺さるのでは?

 

「えっと…」

 

「それじゃあね!これがあるの!」ジャジャーン!

 

咲夜さんのパジャマ<着たら死にます

 

「…これ女物だよね。ていうか大きさ的に多分咲夜さんだよね。大丈夫なのこれ?」

 

「私の命令だ!着て!」

 

「それ命令じゃないおねだりだ!」

 

…はい。着ました。腹括るしかないですもうこれ。一応下にズボンとか履いてるから大丈夫だと思うけど上が…と、とりあえず風呂上がったしさっさと同じベッドで寝ようか。あと浴室って結構音響くよね。ドア開ける音とか。金持ちの家でもそれは変わらないみたい。まあ個室だからそんな広くはなかったけど。

 

ガチャッ

 

「あ」

 

「あ、いt」

 

「あ!着てる!」

 

「…失礼しました」ガチャッ

 

…まずい…これは非常にまずい…これ、似合ってる似合ってない以前に死ぬパターンだこれ…しかも妹様のお風呂に入ってたところを見られてるし…今湯気出てるし…あれ、死亡フラグ多過ぎない?

と、とりあえずドアを開けて確認を

 

ガチャッ

 

「なんで閉めたの?」

 

「これには諸事情が」

 

「どんな事情でしょうか、詳しくは拷問室でお聞きしますよ。」

 

「…」

 

拷問室!?名前からして一番ダメな部屋だろ。いや、多分調理室じゃないだけマシなんだろうけど!やばい!やばいぞこれどうする!?ええいどうにでもなれ本当のことをいうしかねぇ!

 

「妹様に命じられて」

 

「私が命じた」

 

「…そうでしたか。では何故お風呂に?」

 

「これは」

 

「お泊まり会だから!」キラキラ

 

「…ほう…?」

 

「一緒に寝るの!」

 

「…そうでしたか。ではお泊まり会の後、''調理室''で話を聞かせてもらいます。それでは」

 

「…」アセダラダラ

 

「良し!あとは夕食だね!」

 

…やばい、死んだこれ。死んだ奴だこれ、どう足掻いても死しか出てこない奴だこれ。助けて、助けてください?とりあえず妹様と一緒に寝よう。そうして全てを忘れるのです。そうです、それが一番いいのです。何も悩むことはない。それでいいのです…

 

「…妹様、夕食って俺の分も」

 

「多分来る!」

 

「まさかとは思うけどお子様ランチってオチじゃ」

 

「…お子様ランチで悪い!?495歳がお子様ランチ食べてて悪い!?」

 

「あ、ごめんなさいごめんなさい」

 

「分かればいい」

 

「そういえば咲夜さんなんでここに来てたの?」

 

「んとねー…お客さんだって。勇次に」

 

「…名前言ってた?」

 

「んとねー…わからないけど命蓮寺って言ってた!」

 

「犯人が自ら来やがったぜ畜生」

 

…ん?ってことは咲夜さん俺を呼びに来たってことか?嬉しいなぁ。そんなこと考えてたら夕食が届いた。最近って便利になったね…うん、お子様ランチじゃなかったら尚便利だったんだけどね。なんでお子様ランチなんだろうね。お隣さん?

 

「…お子様ランチ…」

 

「うまうま」

 

…美味そうに食ってるからそりゃ美味いんだろう。ん?デザートにプリン?

 

「プリンか…良し、全部食おう」

 

「そう言えば…なんだっけ!?」

 

「いや大声で言わないでください」

 

「そういえばね!あいつが私のことを妹って呼んでくるの」

 

「ほう」

 

「馬鹿だよね。495年も閉じ込めておいて妹だなんて。はっきり言って馬鹿だと思う。つか馬鹿」

 

「いきなり暴言が爆発したなぁ。うまうま」

 

…妹様もストレスって溜まるんだな…そういえばここに来る最中司書さんと管理人っぽい人が「図書館決まった人間だけに反応するトラップにしません?」って言ってた。泥棒でもいるのか?いや、多分いるんだろうな。どこもかしこもストレス社会だな。外の世界もそうなんだろ多分

 

「…食べ終わったし寝ますか?」

 

「寝よう!」

 

ふっかふっかだぁ…俺もこんなベッドで毎日寝れたら身体の痛いところ全て治りそうだなぁ…

あ、やばい直ぐに眠気が襲ってくる

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なななんと!主人公がフランちゃんを置いて寝てしまいました!


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お呼び出し

お泊まり会終了!調理室へ!


調理室

 

「…うす」

 

「あら、意外と速いわね…まあいいや。それじゃあパフェ作っといて。チョコレートパフェ。二つね。それじゃよろしく」

 

「…わかりました…」

 

…ん?二つ?いや、二つでいいか。多分咲夜さんも食べるんでしょ。というよりどうしてこうなった?と言いたい。が、多分こうなったのは運命なので許してやろう。

面白いやつだな。お前を消すのは最後にしてやる。

 

「…チョコレートパフェね…」

 

ここのお嬢様はすごい豪華なもの食べるね…食後のデザートでもこれはないだろうて…おやつ感覚ならあるかもだけどさ

 

「…考えても仕方ない。ケーキ食いながら作るか」

 

矛盾しているようだけど気にしない気にしない。

 

数十分後

 

「できました〜…って咲夜さんいないから俺どこ行けばいいのこれ…探しに行ってみるしかないだろうけど…」

 

「出来た?」シュンッ

 

「うわびっくりした!?…咲夜さんでしたか。パフェならここに」

 

「ありがとう。それじゃあこれ私の手柄ってことで。それじゃ」シュンッ

 

「…は?」

 

まずい。どうなってんだこれ。そういや俺へのお客さんって一体誰だったんだ?命蓮寺ってことは住職さんだろうけど…?どうだったんだろうか。今考えても仕方ないし、背筋伸ばして帰ろう。自室に。確か案内書だと…遠いなこれ…いや、考えるな。この道通りに進めば俺は自室に行けるんだ。自室での快適な睡眠が俺を待ってるZE!

 

「そうと決まればさっさと自室に行って寝るに限る!」

 

「あーっと…誰?」

 

「うげげっ」

 

「…人間だ!」

 

やべえ!妖精と出会った!戦闘か!?戦闘シーン突入か!?いいじゃんやってやるよ妖精相手に負けてたまるか!妖精なんかには負けない!

 

「…?」クンクン

 

「何だよ犬みてえだな」

 

「メイド長の匂いがする…まさか!?」

 

「は?そんな犬みたいな…」

 

「お付き合いしているとか…?そうか、それならば納得が行」

 

「行くわけねえだろぉ!妹様の命令で咲夜さんのパジャマをだな!」

 

シュンッ

 

「風呂入った後に着たから匂いがするのであって!決して付き合ってるとかの意味では」

 

「…そこの妖精メイド。」

 

「何でしょう?」

 

「これ誰かに告げ口したら永遠とピチュらせる…わかったら仕事に戻りなさい」

 

「ア、ハイ」

 

「…これはもしや」

 

「…次誰かに告げ口したらぶち殺す…わかったら''妹様の部屋''に戻りなさい…良い?」

 

「え、いつ自室に」

 

「紅魔館は基本24時間労働よ。良いかしら?」

 

「…働き先間違えたかなぁ。給料はないけど…」

 

…まともに働いたら死。手を抜いたら死。辞めたら死。妹様泣かせたら死。妹様に手を出したら死。

あれ、俺の生存確率…5%以下?ヤバタクスゼイアンだよこれ。頑固な油汚れよりも脂汚れしてるよ。ほんっとさ。クソが

 

「…とりあえず図書館か…」

 

図書館

 

「…んしょ…!」ギギィ…

 

「…そんなに重いはずないんですけどねぇ」

 

「普通に重いんですよ司書さん…!」ハー…ハー…

 

「だらしないですねぇ…男なんですよね?それならもっと強く逞しく!」

 

「…性別に関する話は辞めてくれるとありがたいんですがね」

 

「フフフ、そんなに嫌でしたか?ま、良いですけどね。こちらですよ」

 

「はいはい…いつ見ても深すぎませんかね」

 

「それは私も思ってます。何故かパチュリー様に睨まれますけど。何が悪いことでもしてるのでしょうか?」

 

「さあね。してるんじゃないですか?俺の目にはそう映りませんけど」

 

「お世辞が上手ですね」

 

「そりゃどうも」

 

…めんどくさそうな人だな…と思いました。ちなみにこの後の予定は妹様の世話して休憩して世話して寝る…少なすぎませんか…!?

 

「…」カチッカチッシュボッ

 

「え?」

 

「スパー…」

 

「ちょっと!?」

 

「うわびっくりした」

 

「図書館でなんてことを!?ここは禁煙ですよ!?」

 

「うるさっ…それもそうかぁ。失礼しました」(タバコの火を消す)

 

「ていうかよく持ち込めましたねそんなもん」

 

「誰だってタブーは犯したくなるものです。…住職さんに作ってもらおうかな」

 

「あ、そういえばあれって良いんですか?」

 

「あれとは?」

 

「…いや、普通に来客のことですけど」

 

「忘れてました。もういないでしょうね。」

 

「勿体無いことをしましたねぇ。あれ?本の数が合わない…誰か取りやがったな…!?」

 

「…それではお先に失礼」

 

地下室

 

「あ!おかえり!」

 

「一々ビックリマーク付けなきゃ生きられないのかこいつは」

 

「糸であそぼうよ!」

 

「番組の名前みたいだぞ…ではよかろう」

 

「…だからといって手を結んでって言ってたわけじゃない」ウー

 

「これくらいしか思い付かんよ」

 

「クワァッ!…よし外れた。糸を使って遊ぶって言うのはね…紙コップ!」

 

「あれか。糸電話か」

 

「いえす!」

 

「なんでそこだけ英語なのかなフランちゃん?んじゃ紙コップと糸と…後テープか。」

 

「工作〜!」

 

数分後

 

「出来た」

 

「お前器用だな。ではどうぞ」

 

「すぅ…勇次はスモーカー!」

 

「!?うるさっ!?これ意外と耳に来るんだな…ていうか喫煙者がなんでスモーカーになってんだよおかしいよ俺はスモーキーか!?」

 

「誰それ?よくわかんないけど…次、勇次の番ね!」

 

「はいはい…こちら喫煙者、こちら喫煙者。至急応答願う。どうぞー!」

 

「?なんでこんな喋り口調なの?」

 

「雰囲気です」

 

「なんで?」

 

「雰囲気です」

 

「なんで?」

 

「…もうやめて?」

 

こ、この妹様…!自分の性格が幼稚な少女なせいで…素直な疑問も槍になってる!刺さないで!これ以上刺さないで!刺されるのは咲夜さんだけで十分です!

 

「…んー?」クンクン

 

「どうしたんですか」

 

「なんか臭い」

 

「タバコですかね」

 

「臭いよ〜!」

 

「…そんな臭いか…?こりゃ住職さんに会いに行って作ってもらうしかねえかなぁ。あの人魔法使いって自称してたし…」ブツブツ

 

「魔法にそんなのあるの?」

 

「まあタバコを出したら即分解的な魔法はあるんじゃない?ていうか葉巻…」

 

「????」

 

…葉巻盗られたまんまじゃんか…しかもさっき煙草を吸おうとしてたし。あれ、もしかして俺さっきやばいことやった?肺がんのリスクが高まるのか…やらかした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




初めて日を越しました。寝落ちした時点で1300台だったんで良いっしょ。と思ったけど書き切りました。
首が痛い


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休暇届けで命蓮寺

なんかもうこれ日常系になってない?と思ったがそもそも店を潰した時点で日常系ではないことを悟りました。
ちなみにですがヒロインなんていません。ヒロインなんていないんです。そもそもこの物語は未完が前提です。勇次の人生が物語だと誤解されそうなので言っておきますが物語に主軸なんてありません。
そんなの気にしてたら満足に書けません。


 

命蓮寺…妖怪寺?説明はいらないしそもそも前来たから良いか。

 

「…まさか二度?足を運ぶことになるとはな」

 

「…何奴」

 

「なんだそのネズミ」

 

「…なんだこのおっさん」

 

「てめえ言ったな!?」

 

おっさんと言われるのは少し嫌いだ。何せ、歳を取ってると思われてるのかと思っちゃうし。俺まだ若いし。そりゃあね?たしかにストレスで老けて見えるだろうけど?それだとしてもおっさんはないんじゃないかな?

 

「おっと失礼。で、おじさんはなんでここに?」

 

「おじ…洋菓子屋の店長です。ちなみにですが…ナズーリンさんですか?」

 

「!?」

 

「…いつも美味しく食べて頂いてるそうで…?」

 

「ひ、聖の奴…!」

 

「そうこころちゃんから聞きました」

 

「うそぉ!?」

 

…住職さん来るまでここでこの人いじってようかな。耳がピクピクしてる…かわいい。でもいじり過ぎるとアレだな。拳が飛んでくる。拳というより暗殺拳が飛んでくる。

 

「…そういや住職さんに用があるんだけど」

 

「聖に?こりゃまた仏教関係かい?」

 

「違いますよ。宗教とか、難しそうだし。」

 

「…難しそうだからってそう簡単に諦めるものではないと思うが?」

 

「ナズーリンさんから見たらたしかにそうだろうね!でもね、ほんっと今の仕事が辛くて」

 

「ほーん。」

 

「煙草吸おうとしてたんだけどね?電子タバコ。多分聖さんにぶち壊された」

 

「…多分それ…」

 

ナズーリンの脳裏を横切ったある日の記憶。その内容は…

 

「こころ、どこ行くんだ?」

 

「洋菓子屋の店主の所に」

 

「そりゃまた大変だね」

 

「ちなみに聖も連れて行くから」

 

「…そうか。後お願いしたいんだがケーキを一つ…」

 

「分かった。それでは行ってくる」

 

「あ、こころちゃん。少し先に行ってて。私準備がありますから」(薙刀装備)

 

「分かった〜!」スタスタ

 

「…え?え?え?な、薙刀?聖それは一体」

 

「ああ、これですか?洋菓子屋の店主を一回懲らしめようかなと。」

 

「…は?」

 

「どうやら煙草を吸ってるらしいので…」フフフ

 

「え、でもそれは」

 

「大丈夫。一輪からの情報だから。」

 

「…いや、それがダメじゃなくて私は」

 

「良いのよナズーリンは黙ってれば。それでは私は後5分くらい経ってから行きますね。」

 

「…洋菓子屋の主人よ。申し訳ない…」

 

回想シーン終了。あれ?薙刀なのになんで店がぶっ壊れてんだ?

 

「心当たりがあるのか?」

 

「いや、無いな。うん、無い。だから今日は帰ることをお勧めする。ほら、聖に見つからない内に」

 

「え、いやなんで?」

 

…絶対この人アレだ。聖さんが俺の店ぶっ壊した確信があるんだ。ええいこうなったら意地でも聞き出すしか無い!

 

(ここからは別)ちなみに補足。ナズーリンは知将ですが作者は知将では無いため言葉遣い、考え等が全く違います。知将ってなんだよ?偏差値フルマックスのお方でしたか?

 

「貴様知っているな!?」

 

「なんのことだかさっぱり。それとだが私の足元にいるネズミは人肉が大好物でな。…三分間待ってやろう」

 

「!?ええい!立体起動装置!」ドテンッ!

 

「…君、馬鹿だろ。」

 

「やっぱそう思う?安全領域は…空だ!」

 

「…時間だ。私が1匹1匹投げ飛ばしてやろう」ガシッ

 

ネズミ<嘘だよな頭!?

 

「おい馬鹿やめろネズミが可哀想だろ!」

 

「ふんっ!」ブゥンッ

 

ネズミ 気絶

 

「ぎゃぁぁぁぁぁあぁあぁあ!?来るな!」パシンッ

 

「第二投…」ガシッ

 

「お前まだやる気かよ…!?ええいこうなったらやるしか無い!」

 

「はっし」ガシッ「ん?」

 

「ナズーリン…?これは一体どういうことですか…説明してもらえるとありがたいのですが…」

 

「ぁ…ぁ…ぇ…」

 

「お仕置きです」(身体能力強化魔法)

 

「やべぇよやべぇよ…最終手段!丸まる!」グルンッ

 

「ひ、聖…やめてくれるとたすか」

 

「お仕置きに手加減はありません☆」バシィッ

 

聖のお仕置きを説明しよう。先ずは痛みから。痛みを現代の技術で表すとしたら…時速270キロでケツをぶっ叩かれたのと同じである。とどのつまり死!妖怪なので。そこら辺上手く出来てる。聖のお仕置きは基本手加減はない。ただ痛みを与えるだけなので四肢が飛んだり心臓だけ抜き取られたりはしません。そのままぶっ飛びます。時速270キロで。途中で木にぶつかったらあらら可哀想…運がなかったのねで終わり。なんてひどい扱いなんだ!?

 

「ああそうだ聖さん」

 

「なんですか?」

 

「ああ!お尻が!お尻がぁ!」

 

「電子タバコって」

 

「いけません」

 

「いや、そうじゃないんですよ。こう、害のない煙草とか作れないかなぁって」

 

「…そういうことでしたか。無理です諦めてください」

 

「なんで!?」

 

「それとも水蒸気を吸い込むような電子タバコでどうですか?」

 

「なん…だと…?」

 

「それなら河童の技術でも作れるし、良いですよね?」

 

「水蒸気でお前それ」

 

「良いですか?」

 

「嫌です」

 

「…」ションボリ

 

「え、何これ、俺が行かなきゃダメな感じ?もしかしてやばい感じ?」

 

…水蒸気の電子タバコとかどうやって吸うんだ…?電子タバコじゃダメなのか…?なんで電子タバコじゃダメなんだ…?

 

「で、電子タバコじゃ」

 

「泣きますよ?」

 

「…」

 

この住職さん、ちょっと天然のSだと思う。裏の顔が怖過ぎる。死ぬこれ恐怖感じる。助けてくれと言いたいのだ。要するにこれ行くしかねえよなぁ…多分。行くかこんちくしょうめぇ!

 

「わかりましたわかりました。行きますから泣かないでっていうかもう泣いてね?」

 

「あ、すいません…」ゴシゴシ

 

「ほら、妖怪の山へ」

 

「レッツゴーですね。とりあえず空を」

 

「飛べません」

 

「…厄介ですね」

 

 

 

 

 

 

 

 




眠いの一言しか出てこない不思議


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飛んで戻って妖怪の山

そういえば紅魔館って休暇貰えるのだろうか?


 

妖怪の山周辺の上空

 

「…俺は蜘蛛か!?」

 

「大体そんな感じです」

 

今の状況を説明しよう。今空を飛んでる住職さんに糸で垂れてる…と言っても想像がつかんだろう。というか想像できたら天才です。正確には俺が糸を出してそれを住職さんが魔法でなんやかんやあってして強度を上げて…という感じ。落ちないか不安になるしそろそろ腕も痺れて来た…ブランコ形式にすればもう少し長引いたかな?クソが

 

「蜘蛛って外の世界だと2000kmくらい移動するらしいですね」

 

「…だからなんですか。これ地上何メートルですか?俺落ちたら死にますよね?別に馬乗りでも良かったんじゃないですか!?」

 

「そうしたら絵面が問題になります。大体そんな絵面誰が得するんですか」

 

「うぐっ」

 

妙に正論を突かれた気がする。というよりそろそろ腕が限界なのでマジでどっか休憩しないの腕がやばたにえん。せめてもう一人くらい糸を絡ませれる人が欲しかった。こころちゃんとか…なんだろう。虚しい…

 

「…そういや最近こころちゃんと会わないんですよね…」

 

「…そうですか」

 

「命蓮寺に居たりします?連絡があんま取れなくって」

 

「いや命蓮寺には居ませんね。神霊廟が人里で芸をやってるかじゃないですか?」

 

神霊廟

 

「くしゅんっ!」

 

「どうしたんだこころ?風邪か?」

 

「…多分誰かに噂されてる」

 

「ほー。そりゃ怖いですねぇ」

 

「うわ、仮初めのカリごほん!太子様、いらしてたんですか」

 

「言い直さないでくれません?」

 

妖怪の山上空

 

「貴様何者だ!妖怪の山に侵入するとは!」

 

「…殺さないから退いてくれません?」

 

「嫌です。とにかく、侵入したからにはただで済ますわけには」

 

「うるせー!早く通せ!この住職さんアレだぞ!怒ったら怖いんだぞ!葉巻取られてからずっと返してもらってないからな!」ガシッ

 

「え、ちょっ糸!?」キッタネ!

 

「人の糸をきたねーとはなんだ!新品だぞこのヤロー!」ブンブン

 

「目が回るぅ〜!?」グルグル

 

「てぇい!…片手だけ残しておいたのが正解だった。」

 

「そうですか。ではここから先は歩いて行きましょう。」

 

「…急降下はやめてね?」

 

「え?」ヒューッ

 

「うっわ風切り音すっごい」ヒューッ

 

「…あ、そういえば人間でしたね貴方」ヨイショ

 

「だからってお姫様抱っこはないんじゃなぁ!?」ガクンッ

 

「おっと…さて、さっさと用事を済ませましょうか!」スタスタ

 

河童の住処…的な何かがあると思うんですよ!私は!

 

「失礼しまーす」

 

「し、失礼します…疲れた…」

 

「…椛の旦那、浮気は無いだろ?」

 

「待て何故そうなる!?」

 

「あのニュースまだ有名なそうですね。」

 

あのニュース…ってなんで新聞じゃなくてニュースなの!?椛と主人公がカップルにされかけた新聞。

 

「と、とりあえず」

 

「身体に害のない煙草ってあります?」

 

「電子タバコで十分だよ。確か在庫に…」

 

「…住職さん。」

 

「なんですか?」

 

「絶対僕の店壊したのって」チラッ

 

「…知りませんよ?」フイッ

 

「こいつ…」

 

「あったよー。しっかし君も大変だねぇ。紅魔館で働き始めるなんて」

 

「は?」

 

「あれ?この新聞に載ってたけど」

 

驚愕!洋菓子屋元店長、紅魔館にて再就職!?

 

「…何これ」

 

「あ、私もその新聞を見て紅魔館に行ったんですけどいなかったんですよね…」

 

「やっぱ大事な話だったんだよね。んと…」カチッカチッシュボッ

 

「おや、ライターはもう既に持ってたのかい。」

 

「そりゃ多少はね。」

 

「…タバコは駄目です!」

 

「んぁ!?」

 

「そんな今時お母さん的な…」ハハハ

 

「今の若い人たちは皆煙草に依存している!副流煙で周りに負担をかけながら自分の体を壊していることに気がついてない、まるで駄目な人間です!」

 

…要するに俺のことをまるで駄目なおっさん、略してマダオって言いたいの?ちょっと心にヒビが入るんですけど?多分今ので三分の二くらい削れた。酷い…酷すぎますよ!こんなの…

 

「ダメダメ。電子タバコは外の世界で実際に使われていた物なんだ。そこそこの実績はあるから理解してもらわないと」

 

「駄目なものは駄目です!」

 

「科学の力を舐めないで貰いたいな。」

 

「いいえ!科学よりも魔法の力が強いです!」

 

「…は?」

 

「ぁ、あのぉ…」

 

「今…科学よりも魔法の力が強いって聞こえたんだけど…幻聴かな?もう一度頼むよ」

 

「あら、貴女のその耳は飾りでしたか?私は貴女に向かってそう言いましたよ?」

 

「…」

 

「…」

 

「あの、喧嘩はよくな」

 

「科学の力を舐めんな原始人!バズーカ用意!」

 

「ほざけ魔法の強さを舐めたら殺すぞクソガキ」

 

「えっとその…」

 

「何!言うんだったら早く!」

 

「言うんだったら早くしてください!」

 

「…電子タバコ、返してくれません?」

 

「論外です」

 

「だからなんで電子タバコが駄目なんだよ!撃つぞ!撃てい!」バズーッ!

 

「フッ、これだから機械頼りの人は。これしきのこと、この魔法で…」キカヌ

 

ワーワーギャーギャー!

 

「…最近寒くなって来たな…」

 

「にとりさーん!?居ますか〜!?」

 

「…すいません今変なことが起きてて」

 

「あんた誰だよ!?」

 

ドカーン!ギュォォォオオオォオオォ!と轟音を鳴り立てながら後ろでは激しい何かの戦いをやっている。戦いをするなら他所でやってくんねえかな。ほんっと。さっさと眠りたいのに住職さんに片手繋いでるから帰れないし。自分の意思で仕舞えないしで…くそッ!

 

「…とりあえず助けてくれません?」

 

「あ、いやにとりさんの暴走形態は…一年近く頑張って作った物を半額どころか3分の1で売りますからね…ハハ…無理です…」

 

「あ、いやなんかそのすいませんね。あ、あははは…」

 

「とりあえず上がらせてもらえます?」

 

「あ、どうぞどうぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 




最後ただの現実逃避で終わってね?


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急展開はほどほどに

ハンドルを90度どころか180度回すと車もよく進まないって言いますし。


 

紅魔館

 

「うげっぷ…あーくそ」

 

…なんで俺がこんなことになってるかを話してやろう。いや、コレ考えるが合ってんのか?妖怪の山で糸を繋いだまま住職さんが大暴れして振り回されて吐き気を催して吐いて全部スッキリしてたのになんでか今吐き気があるってことだ。なんでこうなった。おい、なんでこうなったんだよマジで

 

「…やっぱ俺悪運どころか悪魔に取り憑かれてんのかな…吸血鬼の城にいるけど…うぐぉ…」オロロロロロロ

 

「勇次〜大丈夫か〜?」

 

「あ、妹様…今日は臨時休暇を頂きたいんですが」

 

「駄目です」スッ

 

「なんでですか咲夜さぁ…」

 

「…大丈夫?」

 

「あのね咲夜さん。コレ大丈夫に見えたら貴女相当ヤバいですよ。どれくらいヤバいかっていうと俺の悪運くらいやばいですよ。」

 

「…400年近く幽閉された悪運には敵わないけどね」

 

「何言ってんの!?それ悪運じゃなくて凶運!あれ?じゃあ俺の言ってた悪運も凶運…?」

 

「あ、そうそう。朝食をお持ちしましたさっさと食いやがれ」

 

「…咲夜さん、もしかして僕のこと嫌ってません?」

 

「?いえそんなことは」

 

「…天然かよ…天然のドSかよ…俺は泣くぞそろそろ…」

 

「???」

 

クソが…もういいかな。紅魔館から逃げ出していいかな。基本24時間体制なのは聞いたよ。うん、でもね。だからってそんなきつい職場ってのは無しだと思う。ていうか妹様絶対俺より門番さんがいいよね。絶対そうだよね!?

 

「…あ、お嬢様が呼んでおりました。では」

 

「え、嘘俺何かやらかした?」

 

「…あいつがお呼びだって。首になってないことを祈ってるといいよ」

 

「妹様もSですね!?」

 

紅魔館 テラ(ワロ)ス

 

「…なんでしょうかお嬢様」

 

「ええ。ってなんで袋持参してるの?え、吐く自信があったの!?ちょ、やめてよ?吐くのやめてよ?」

 

「いやぁ…きついっす。むしろ部下の体調を浅くでも確認できないんですか?」

 

「げっ」グサッ

 

「普通確認とるでしょ。命蓮寺でも神霊廟でも毎朝健康チェックしてるらしいですよ。」

 

「…わかったわよ!すりゃあ良いんでしょ!?やってやるわよ!」

 

「あ、いえやればやるほど雰囲気が悪くなるので大体感染病が出た時くらいで良いですよ」

 

「なんなの?ねえ私何か悪いことした?…ま、まあ良いか。それで本題だけど…」

 

「あい、なんでしょうか」

 

「軽いわね…貴方咲夜に頼まれてパフェ作ったでしょ?」

 

「え、はい」

 

「いやね…今まで咲夜が妙に嫌がるからさ。他のメイドにやらせてたんだけど…コレで納得行った。咲夜替え玉作ってやがった」

 

「…替え玉はラーメンの時に言う言葉ですよ。ラーメンは塩ですし」

 

「え、醤油でしょ」

 

「…なんだぁ…テメェ…?」

 

「って、そうじゃなくて!もう一つ聞きたい事があるの!」

 

「なんでしょ」

 

この吸血鬼…なんかやたらと聞いてくるな。鬱陶しいから三日間お口チャックして欲しい。いや、むしろしてくれ。こっちの身が持たない

 

「…幻想郷の危機になったら戦う?」

 

「え、はい」

 

「理由は?」

 

「…自分が助かりたいから」

 

「極端ね…でも、それが一番。というよりそうでなければおかしいのよ。幻想郷を守るために戦うとか、家族のためにとか、仲間のためにとか。そんな言葉を言いそうな人間や妖怪、どこにいるのかしら?」

 

「…これ、聞く意味あります?」

 

「結構あるわよ。例えば博麗の巫女が敗れたりとか相手が弾幕ごっこ知らない奴だったりとか後博麗の巫女が私にひれ伏した時とか」

 

「…あ、でも一応言っておきますけど、お嬢様のために戦う人間が咲夜さんじゃないですかね」

 

「うーん…確かに」

 

「それに俺としては四字熟語とかの方が必要性を疑いますね。」

 

「…弱肉強食とか…七転八倒とか…」

 

「意味知ってます?」

 

「いや知らない」

 

「でしょうね。ことわざとか故事の方がまだ使い道ありますよ。」

 

「…人間の貴方が言うこと?」

 

「あーあ。もみっちゃん迎えに来てくんないかなぁ。なんなら夏の魔物に紛れて連れ去っていってくんないかな」

 

「偶然と夏の魔法の力で貴方の物にしたいの?」

 

「お、よく分かってんじゃん。ま、偶然と夏の魔法を使うなら俺が連れ去るんだけどね。」

 

「あら、紅魔館にペットが増えても困らないわよ?」

 

「101匹」

 

「ごめんそれは無理」

 

紅魔館調理室(通常)…人間は吸血鬼にとってデザートだからね。安心してね。ん?パフェ?同じ様なもんですよ。4字違うだけじゃないですか。

 

「…」ダンッ

 

私、十六夜咲夜には一つの癒しがある。

この紅魔館でたった一つの癒し。もはやそれ以外に癒しがないであろう癒しがある。

妹様、フランドールである。妖精メイドが妹様関係の仕事をすると通常の3倍の効率で働く。お前らそんなにお嬢様が嫌いか?

…いや、私も好きとは言えない。でも少しは言うことを聞いてくれる妹様の方が好きだ。お嬢様我儘だし妹様今まで400年ほど幽閉されてたらしいし。

ていうかお嬢様みたいにワガママな吸血鬼がもう一人現れたら困る。だから妹様には周りの状況をなるべく把握して話し相手とかにしないで欲しい。

専属のメイドつければいいし…ってそれあの人間じゃね?あの人間殺して妹様に自立を願うか?

 

「…何考えてんだ私。そんなことを考えていてはいつか本音がポロッと出てしまうじゃないか…料理中にそんなことを考えていてはいけないし…あーもう少し休もうかしら?」

 

ていうか部下を殺すこと考える上司なんて誰が欲しいんだクソッタレ。

…これ、誰にも聞かれてないよね?今更だけど妖精メイドに心読める奴とかいないよね?いたら冥土に送るけど

 

「…咲夜さん、ちょっと」

 

「ん、どうしたの美鈴」

 

「えっと…そろそろお昼ご飯が欲しいかなって。私知ってますよ!お嬢様に甘いもの出したって!」

 

「」

 

「わたしにも甘いものが欲しいです!一日中立ちっぱなしなんですよ!?寒くても、暑くても、雨は流石に傘さしますけど、なんでそれくらいしか門番に配慮がないんですか!?」

 

「…え、ごめん」

 

「とりあえず今日のお昼は甘いものでお願いしますよ!」

 

「…え、何、私が悪いの?…甘いもの作れないのに見栄張貼るためにあんな広告出すのが間違いだった…あいつ呼び出して作らせようか…それが良い」

 

その頃紅魔館テラス

 

「んと…あとは…」

 

「…もうお昼の時間ですよ?」

 

「あ、本当だ。ていうか昼用のテラス作って置いてよかったとは思うけど、それがこういうパラソルを開いて放置とか聞いたことないわよ」

 

このお嬢は全て部下任せのくせに部下のやったことに文句を言うか。ならば自分でやれば良いものを…ていうか夜の間活動すれば昼用のテラス要らなくね?ていうか夜用あるの!?

…どんだけ贅沢なんだよ。どんだけ裕福なんだよ。俺の店なんかカウンター席が五個連なっててテーブル席がいくつかある程度だからな!?クソッ羨ましいこんなとこで店開いたらさぞ隠れた名店になるだろうな畜生!いっそここは吸血鬼を脅す最強の言葉を言ってやろう。

 

「…日の傾きによっては横からズドンですもんね」

 

「やめてくれない?普通にそれ怖いから。あと日傘持たないとここ来れないし。」

 

「私がお持ちしましょうかって言えば満足ですか」

 

「うん。100%満足なんだけど最後の一言で70%減ったかな」

 

「30%も満たされたなら上出来でしょ。そんな心読める奴でもあるまいし…」

 

「あ、あと美鈴は甘いもので言えばケーキよりお菓子の方が好みだから」

 

「…は?」

 

「お嬢様。傘は私が。貴方は美鈴のお昼を作ってくれる?」

 

「…は?」

 

紅魔館調理室(普通)

 

「…めーりんさんでしょうか」

 

「はい」

 

「…まさか店に一度来ただけの人がお相手とは」

 

「まさかサボりたい奴らの会開催所の店主さんがここで働いてるとは。あ、しかも蹴り放ってすいませんね」

 

「いや、良いんですよ。全てはあの冥土長のせいですから」

 

「すいません字でしか伝わらない地味なネタやめてくれません?」

 

「すいません。」

 

…なんででしょうか。なんでこうなってるんでしょうか。今日は奮発してなんたらだぞーとか、そんなこと言った覚えもないしある訳ない。

咲夜さん、本当に自分の手柄にしやがったんだな。とりあえずめーりんさんはお菓子が好きらしいから作って終わらせてお昼頂こう…

んー…ずっと見られると少しやりづらい…おのれメイド長。

 

数分後…美鈴って甘いお菓子好きそうなイメージがあるんですよ。

 

「出来ましたよ」

 

「お!ではでは早速」

 

「んじゃ、俺はこれで失礼するんで。タバコ吸うのにも一苦労だ今畜生」

 

「…タバコ吸うんだ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、終了!
文字数が多いのは脳みそに溜まってたネタ吐き出したからかな!
変な妖怪を出そうとしたけど流石にダメだろうとレミリアに呼び出された時点で切り替えたぞ!
次回から文字数は普通に戻る!


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お母さんみたいな人

なんかぁ…ね。


 

紅魔館の近く…つまり外!

 

「…スパーっツァ。今時わかる人いるのかな…」

 

「確か眠りをもたらす者…でしたっけ?」ヒョコッ

 

「おわ!?…心臓に悪い」

 

「それはすみませんね…」アハハ

 

「…ふぅ…というよりめーりんさんは知ってるんですか?スパーッツァ。」

 

「お嬢様が食べて眠ったから一応は。調べたのはパチュリー様ですけどね。」

 

「便利な図書館だこと…ていうかきのこは確認してから食べましょうよ」

 

「ハハハ…まさか吸血鬼に効果があるなんて。」

 

スパーッツァ…ロシア語だったかドイツ語とかいう外の世界の言語で「眠りをもたらす者」…らしい。

鈴菜庵にある本にそう載っていた。確か題名は…メタルギアソリッド3云々だった気がする。架空の話らしいがそれよりもこっちは架空やってんだ舐めんな

 

「…あ、そういえば植物にも感情があるらしいですよ。美味い水とかあるんでしょうかね?」

 

「さあ?でも確かに…あ、門番やらなきゃ」

 

「今更」

 

このめーりんと言う人は所々抜けている。多分頭のネジが仕事の部分だけ取れかかってるのだろう。店なんかやってるとそんなこと考えれないし。こう言う時間が欲しかった…

 

「…」ヒョイッ

 

「ん?」

 

「起きてますよ?」

 

「いや、喫煙者なんて聞いてないわよ」

 

「喫煙者で何が悪いんですか?というより電子タバコだから周りに害はありません。返せ」

 

「嫌です。煙草は健康に被害を」

 

「お前住職さんかよ!ていうか電子タバコだから大丈夫だって」

 

「…とにかく。これは没収です。」

 

そう言って咲夜さんはメイド服の裏側にしまったのだろうか。手に目をやるとそこに電子タバコはない。クソが

 

「…歳下の癖に生意気な」

 

「階級では下のくせに生意気な」

 

「…ちょ、なんですかこの無駄ないがみ合い」

 

「…歳上なのに私と同程度の身長ですね」クスッ

 

「うるせ!パジャマ俺と同じサイズのくせに!」

 

「!?」

 

「ちょ、ちょっと!?」

 

「俺がいなければ見栄張れない癖に!」

 

「咲夜さん?」

 

「え?こ、これ…ちょっと!」

 

「もご!?」

 

「あ…危ない…」

 

「…見栄ってどういう事ですか?まさかとは思いますけどお嬢様に甘い物を持っていって自分の手柄にしたとか」

 

「ない!ないから安心して美鈴」

 

この子娘…!と思うが我慢しろ。そして記憶を探れ。確か冥土長はメイド服の裏側に…と思い咲夜さんの腰に手を回す…いやらしい言い方だろうが黙れ。そこで手を動かして…ん?無い?

 

「…大胆ね。」

 

「うわー」

 

「…冥土長、電子タバコどこにやりました?」

 

「せめて言い訳をして欲しかったわ。そこまで電子タバコにしか目がいかないならそのままでいいんじゃない?」

 

「おい待て俺がまるで煙草中毒みたいに言うな」

 

「依存はしてそうですよね」

 

「めーりんさんも!?」

 

「ま、電子タバコはもう壊したけど」

 

「」

 

…妹紅さん、喫煙者って最近肩身が狭くなりましたね。電子タバコでこれですよ。妹紅さん、今日はそれを実感しました。妹紅さんも言ってましたね。「タバコを軽々と他人の前で吸うな。死ぬぞ」って。本当でした。

 

「それじゃ」

 

「…大丈夫ですか?」

 

「あ、もう無理です。紅魔館やめよっかな。神霊廟でも行こうかな」

 

「…大丈夫じゃなさそうですね…」

 

「あのクソ冥土め…あー、もみっちゃんの尻尾にまみれたい。むしろそのまま寝てしまいたい。」

 

「もみっちゃんが誰だか知りませんが…小悪魔さんとか良さそうじゃないですか?甘やかしてくれそうですし」

 

「それで済んだらいいんだけどなぁ…あの人小悪魔とはいえど悪魔だし」

 

「あらら」

 

「それにデビルイヤーは地獄耳。デビルアローは超音波。デビルウイングは空を飛びデビルビームは熱光線って言うじゃないですか」

 

「いや知りませんよそんなの。ていうかなんですかそれ」

 

「やっぱり知らないかぁ…」

 

「…里の流行り物ですか?私流行りには疎くて…」

 

「いや、里の流行りではないですよ…意味不明な流行りなら知ってますけど」

 

「?意味不明な流行り?」

 

「はい。腕を絡ませて胸を押し当てるとかいう巨乳の特権が如き流行りです。博麗の巫女にもぎ取られてしまえ」

 

「…そんなのが流行ってるんですか…?」

 

「謙遜の目は私ではなく緑の巫女ですよ…」

 

「ま、そんなのが流行るとは人間何をするのかわかりませんね」

 

「むしろ規則性があるなら俺が知りたいですよ…」

 

わー!

 

「?今上から何かぁ!?」ゴツンッ

 

「!?妹様、どうして!?」

 

「来ちゃった♪」

 

…吸血鬼ってみんなわがままなのかな…来ちゃった♪で俺の頭の上に落下したことが許されるとでも?可愛ければなんでもいいんだよそうだよ文句あるかよ。

ほんと最近運がない。歩けばタライが降ってくる並みに運がない。店が壊れる煙草壊れる納得したら別の人に壊される…うーんクソ

 

「妹様…ってもう日が沈みかけてる…」

 

「嘘だろ夕方って?」

 

「…夕方ってこんな色だったんだ。」

 

「そうですよ妹様。だから目に収めて謝って下さい」

 

「…命令だ!」

 

「ごめんね。人の話聞いてた?」

 

「妹様って元からこんなんでしたから…」

 

「お前が悪の元凶か」

 

「この服を着たまえ!」

 

…そう言って出してきたのはメイド服。多分めーりんさんに着てもらいたいのだろう。というわけでめーりんさん、着てあげてください。俺後ろ向いてるんで…ん?なんか妹様こっち向いてね?目キラキラさせながらこっち向いてね?

嘘だよな。それはないよな。まさか…まさかな。そんなことがあるわけないよな。

 

「…着て!」

 

「わ、私でしょうか?」

 

「勇次!」

 

「…お疲れ様です」

 

「予想はしていた。だが信じたくなかった。」

 

…着るしかないのか…メイド服ってどう着るんだ?咲夜さんに聴いてみるか…

 

「…なんで二人ともずっと見てるんですか」

 

「あ、これは失礼」

 

「?…ああ」

 

そう言って二人とも後ろを向いた。さてスカートからだが…これなんかちっさくね?つかこれ咲夜さんのじゃね?

…いやまさかな。そんなバカな。流石に妹様でもそんなことは

 

紅魔館メイド長室

 

「…あれ、メイド服がない…」

 

紅魔館門

 

「…着ましたよ」

 

「あ、これは…」ハハハ

 

「おー!」

 

「何がおー!ですか。これ見つかったら死にますよ俺。冥土長に殺されますよこれ。」

 

「そうね。たしかに殺されるわね。今すぐにでも」

 

「」

 

「さ、咲夜さん…」

 

「…なんで?」

 

 

 

 

 

 

 

 




ささ、主人公は生きてるので次回をお楽しみにしてくださいね〜


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怪盗あらわる

大泥棒かな?


 

紅魔館地下室。

 

なぜ俺がここにいるのか教えてやろう。俺は今着せ替え人形になっているからだ。何言ってるか以下略

とりあえず妹様、許して

 

「…ていうかさっきからずっと女物出してきてますよね。なんでですか?」

 

「それしかないから」

 

「はぁ…」

 

「それ!しか!ない!から!」

 

「分かりましたから」

 

うん。それは分かった。ただ納得できないのがその女物の服の持ち主であろう咲夜さんに見られていることだ。一言間違えれば訂正する間も無く…

ズドン!だろう。というよりそうだろう。死ぬねこれ。ていうか死んだねこれ。

 

「次はなんですか?」

 

「…あ、もうない」

 

「ようやく終わったかぁ…!」

 

「それってどういう意味か聞きたいから調理室きてくれる?」

 

「ほわぁ!?」

 

「フフッおもしろーい!」

 

…冥土長絶対俺で遊んでるだろ。急に現れて調理室とか絶対遊んでるだろ。ビビりまくりだよ。近いうちに殺されるかもしれない。そう思いながら図書館へ足を運ぶ。ほんっと、広いというよりは深いって感じなんだよなぁこの図書館…

 

「あーほんっとカーペットは歩き慣れんな…執事の服とかは尚さ」ガコンッ

 

「…勇次さん、普通そこで転けます?」

 

「空は飛べないしカーペットは歩き慣れないから…」

 

「そういうもんですか?」

 

「そういうもんですよ…ていうかなんでそんな重装備?」

 

「世紀の大泥棒をぶち殺すには世紀の重装備が必要なんですよ」

 

「なんだか忙しい時にお邪魔したみたいですね…」

 

「そうではないですよ」

 

その装備で忙しくないって言うのは嘘だと思うんですよ。というよりどこから持ってきたんですかね?その装備というよりも重そうな衣みたいな奴…

 

「ま、この装備だと重いんですが…全部で300kgなんですけどねこれ」

 

「え、その、それはあまりにも重くないですかね?300kgって…」

 

「ま、悪魔だとそういうのも楽なんですよ。貴方もなります?悪魔」

 

「悪魔か…お断りさせていただきますわ」

 

「あらそれは」

 

小悪魔さんとこうやって会話しながら歩くのが一番良い時間かもしれない。この紅魔館の中ではね。ちなみに一番嫌な時間が冥土長と話している時。なんでか?殺されたくないからだよ。

 

「吸血鬼の方が良さそうですがね…いや、人妖になるのも良さそうです」

 

「魔法使いは眼中にないようで?」

 

「魔法使いは面倒くさそうですしね…調理室行かな」ボギッ

 

「イーハー…?」

 

「出たな霧雨泥棒!火炎放射!」ボワァッ

 

「火ぃ!?おわっとと危ねぇこっちは可燃物身に纏ってんだぞ!?」

 

「フハハハハ!良いわよ小悪魔!汚物は消毒だぁ!」

 

「はい!パチュリー様!」

 

「毎回狂ってるよお前らは!」

 

「狂いでもしなきゃお前をぶちのめせないんでなぁ!」

 

「行くぜ霧雨ぇ!」ボワァアアァアァアァア!

 

「あちっ!それならば…マスター」

 

「雷砲、発射ぁ!」ドゴーン!

 

「八卦路だけってお前生捕にする気かよ!?」

 

…普通に死にかけるところだった。しかしあの髪色と帽子と服の色…確か俺の店に来てマカロンだけ食って帰った奴だったか…?だとしたらさっさと逃げなければ。死ぬのは御免だ!

 

「なるべく自然にそしてそそくさと」

 

紅魔館調理室

 

「また頼むわね」

 

「…今度はなんですか?」

 

「マカロンですって」

 

「マカロンですか。分かりましたぁ」

 

…マカロンか。店だと無料でも食べれた商品だったし作り慣れてはいるけど…

 

「あ、後近いうちに値引き大会があるから貴方それで値引きされる側になるから、よろしく」

 

「…!?」

 

値引き大会…!?もしや俺は売られるのか…!?値切られる側って…怖い!怖いぞ!なんでだよ!なんで俺が値引きされるんだよ!俺が何か悪いことでもしたか!?

あ、咲夜さんの服着回してた…大地獄行きじゃねえか。

 

「…いいや、とりあえず作っとこ」

 

数分後

 

「出来…たはずだけどできた瞬間にどっか行った。何を言ってるか以下略」

 

…冥土長、あんた鬼畜だよ。30年に一人いるかいないかのど畜生だよ。バレてるの分かってないの?もしかしてお嬢様がいつもやらかしてるから?それはそれで怖い…

そんなことを思っていると妖精メイドが調理室にやってきた。…妖精は苦手だが恐怖心を減らすために抱きしめておこ

 

「ふぁ…あったかい」

 

「…え、なにこれ…もしかしてメイド長に罠張られた?ふ、不覚…!」

 

「どうした28番!」

 

「…なるへそ」

 

数時間後 廊下

 

「気持ち良い…」

 

「ど、どこだ27番!?」

 

「ここですよここ!」

 

「一人の人間にこうまでされるとは!これでは動けないではないか!」

 

その時、その場にいた全妖精たちの意思が繋がった。

 

これ…責任をコイツ(人間)に押し付ければ休めるんじゃね?

 

と。それは良い正解だ。というより多分それが正解だ。

 

「…何これ?」

 

…その閃いた一瞬の時に冥土長が来なければ。

 

「んぁ?冥土長ですか。良いですねぇ、妖精って気持ちが」

 

「いけ美鈴」

 

「え、私!?」

 

「に、逃げるぞみんな!」

 

「わー!」

 

「妖精とはいえ死にたくないー!」

 

「…め、冥土長…?」

 

「さあ行け。今すぐ行け。」

 

「え、えと…恨まないでくださいね!」パンチ!

 

「へぶぁ!?」チーン

 

「…クズが」

 

クズはあんただよと美鈴は思ったが声には出さなかった。声に出したら自分もやられるからである。とどのつまり保身…!自分だけは助かりたいという欲の現れ…ッ!

 

「…死ぬかと思った」

 

「あら、生きてたの?そのまま死ねば私は貴方の着替えを見なくて済むのだけれど」

 

「冥土長さえいなければ電子タバコはまだ無事だったんですけど」

 

「…もしかして」

 

「よく言うじゃない…下っ端のくせに」

 

「生きて帰りたい」

 

「ちょちょ、待ってくださいよ!?なんで会った時こうなるんですか!?いつもそうなんですか!?」

 

「…そうだっけ?」

 

「仕事の話なら普通に話すんですけどね男胸」

 

「あ?」

 

 

 

 

 

 

 

 




最後の「あ?」は咲夜さんのブチギレシーンです。どうぞ納めください


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恐ろしき値引き大会

勝利者などい☆な☆い
バーニングフラァァァァイ!
勝手に突貫してろ


 

博麗神社

 

「…なんで?」

 

「さあ始まりました値引き大会!今回の値引き対象は…こいつだぁ!価格は一つ400円ポッキリ!」

 

「ねえなんで前回があるみたいな言い方してるの?てかこれケーキだよね。作れってか?今から作れってか?」

 

「司会進行実況は私!射命丸文でお送りします!」

 

「解説は…?」

 

「知るか馬鹿!」

 

ムカっ…このクソ烏天狗、二度と顔を見せないでほしい。

さて、この値引き大会、裏口がある。というより必勝法がある。それは何かって?

それはお決まりの秘密ってやつだぜ。言ったら面白くないし冥土長にブチギレられるし。男胸って言った時みたいに

参加者は左から順に太子様達、住職さん達、博麗の巫女、白黒魔法使い、紅魔館…であと最古参の風見幽香さん。

俺これ何かしたら死ぬのかな。

 

「ではみなさん!クジを引いて番号をお決めください!」

 

「先ずは巫女である私から…2番」

 

「私か…てかクジまで太子様部下に任せるの?…四番」

 

「ひ、聖、私知りませんからね。最後でも知りませんからね?…一番だ!」

 

「あいつらに先を越されたのが癪だが…お、五番!」

 

「次は私ね…三番が良いけど…」

 

「おっと!レミリアさんは能力使いそうなのでやめてくださいね!」

 

「なんでよ!」

 

「それでは私が…三番ですね。」

 

「…それじゃあ私が最後ね。まったり待ってるわ」

 

「では順番通りに値下げさせてやってください!」

 

「いつの時代の脅迫文それ!?」

 

「誰が行きます?」

 

「ナズーリンがいいんじゃない?」

 

「やめてくれよ?」

 

「…私が行きましょう」

 

「聖…任せました」

 

「星、貴女人の意見に流されやすいですよね。帰った説教です」

 

「どうして!?」

 

…なんか住職さん切れてる?金髪さんに切れてる?ブチギレ?ちょっと怖いけど値引きだろうが値下げだろうが値切りだろうが…っていうか実況司会進行が言ってた値引き大会って絶対値切り大会だよね!?絶対値引きじゃないよね!?

 

「では…ケーキを…7つほど」

 

「わかりました」

 

「あとできれば値段を…」

 

「いくらほど」

 

「あ、300ほど」

 

「わかりました」

 

「ありがとうございます〜」

 

「またのお越しを〜」

 

…多分外の世界にあるこんびにとか言う店で言ってる言葉だよね。ていうか周りに見られながら買い物ってどんな奴がやることなの?俺?俺みたいな奴がやるの?指名手配犯でもそんな注目はされねえぞ?もっと主張を控えめにだな…

 

「おぉっと!聖選手、380円の値引きだ!」

 

「だから値引きじゃなくて多分値切りだよね!?」

 

「さて次は…げ、霊夢さん」

 

「何よその顔。」

 

「あい、なんでしょう」

 

「ケーキを一つ。あと安くしてくれると助かるなぁ」

 

「んなこと言われてもなぁ」

 

「おーっと!先程の聖さんとは違う反応を見せました!」

 

「…300円でいいわ」

 

「わかりました」

 

「あーっと!これが博麗の巫女のすることか!」

 

「4分の3引いただけよ。何が悪いの?」

 

「暴虐!残酷すぎるぞ博麗の巫女!」

 

「黙れ腐れ鴉!」

 

「さてとお次は…紅魔館の方達ですね」

 

うわ、きやがった最悪最恐の組みが。多分冥土長かめーりんさんか妹様が来る。俺としては冥土長だけは何としてでも阻止したい…あ、駄目だ冥土長が早々に動き出しやがったクソッ…誰かぁ!助けてぇ!死にたくない!小悪魔さんにして!

 

「いらっしゃ」

 

「秘密をばらされたくなければ一つ100円以下で売りなさい。ケーキを6つ。」

 

「こ、これはぁ!?紅魔館で働いている元店長の秘密を使って値切ろうとしている!?博麗の巫女よりも低い価格で買おうとしている!?」

 

「ひ、秘密ですかぁ…」アハハ

 

「これが鬼のメイド長のやることか!ひどい!あまりにも酷すぎる!」

 

「…貴方が私の服を着ていたことを」

 

「あ、言っていいですよ。それじゃあ一つ400円で」

 

「!?」

 

「おっと急展開!秘密を暴露してもいいと言われた!」

 

「くっ…一つ30円!」

 

「一つ200円」

 

「一つ40円!」

 

「200円」

 

「…90円!」

 

「150円」

 

「うぐ…100円!」

 

「150」

 

「120…」

 

「良いでしょう」

 

「鬼のメイド長、ここに敗れたり!」

 

…日頃の恨みだ、ばーか。さてとこれでようやく折り返しか。嫌だなぁ…ま!地獄を潜ったんだからこれからは楽っしょ!

 

「さて…次は神霊廟組!ていうか一人助っ人が混じってる!」

 

「…こころちゃーん、君はこっちじゃないかー?」

 

「ん?あ、そうか。」

 

「こころー!?」

 

「太子様、ここは我が行きましょうぞ」

 

「…ケーキ4つ、お願いしましたよ。屠自古」

 

「なんで布都じゃなくて私!?さっき布都がキメ顔で言ってたのに私!?」

 

「はい。お願いします」

 

…あの中で多分一番まともな社会人としての知恵を身につけている屠自古さんが来た。やったねこれで助かるぞぉ!

 

「あっと…ケーキを4つ…」

 

「わかりました」

 

「その…値段を下げてくれると…」

 

「…」

 

「一つ80円」

 

「…90円で」

 

「ありがとうございます」

 

「!?即決ぅ!?これには既に終わった紅魔館組が睨み付けている!主に鬼のメイド長が!これは忖度なのかぁ!?」

 

「逆に初めて来た人にもやってたらどんだけ心広いんだよ」

 

「忖度だったぁ!」

 

「こころちゃん久しぶり〜」

 

「いえーい」

 

「というわけでお土産らしからぬ俺からのプレゼント。マカロン」

 

「この雰囲気は服とかだろ。なんで食べ物なんだよ」

 

「そういうもんだ。服とかセンスないからわかんないしお前の好みとか知らないからマカロンで良いだろってな。無料だありがたく食え」

 

「…分かった」

 

「むぅ…あそこまで行けば恋愛に発展してほしいものですけどね」

 

「ま、良いんじゃないの?あれで」

 

「うわ八雲紫」

 

「うわって何よ、うわって」

 

…こころちゃんへのプレゼントが終わり、神霊廟も終わり、あと二組だ。二組と言えるかどうかわからないけど…あの二人だしなぁ

 

「お次は霧雨魔理沙!博麗の巫女よりも暴虐を尽くしそうだ!」

 

「んなっ」

 

「なんで私が霊夢なんかと…まあ良いや。このケーキ、50円で売ってくれ!」

 

「…なぁんかこの光景どっかで見たなぁ」

 

「良いだろ!?早く50円って」

 

「せめて80円だな」

 

「ぐぬっ」

 

「ま、お前に80円も残高があるのか心配だけど」

 

「分かったよ80円だな!」

 

「毎度あり」

 

「…魔理沙煽られただけじゃない?」

 

「仕方ないでしょ、早く終わらせたいんだし」

 

次でラスト…多分最安値だろうなぁ…!あ、腰鳴った。気を引き締めてなんとか起き続けるか。

 

「…お久しぶりですね」

 

「そう?そんなに経ってないと思うけど」

 

「そうでしたっけ。ケーキは」

 

「一つ…いや二つ」

 

「わかりました」

 

「んん!?これでは何もわからないではないか!」

 

「あ、お金ありません」

 

「承知の助け」

 

「なんと!ここで無一文宣言!博麗の巫女、白黒の魔法使いが超えぬ一線を軽々と超えたぁ!」

 

…そう、必勝法とは。お金がないorタダでくれという意思表示をするだけである。

 

「よし、0円でゲット♪」

 

「観客から睨みが効いています!」

 

「…なんで俺なんだよ。というより白黒魔法使いはこれ知ってたはずだぞ」

 

「え?」

 

「お前が最初俺の店に来た時に。」

 

「…あ、本当だ」

 

「全く記憶違いどころか記憶がないとはね」

 

さあ終わりだ!帰るぞ!帰らせてくれ!俺を家に帰すのだァー!

 

「これにて値引き大会終了!ですが…参加者からクレームがあるようで。お気をつけてお帰りくださいね♪」

 

「…は?」

 

「ちょっと今の話どういうこと!?」

 

「こころに何したぁ!?こころの頬が真っ赤になってるぞ!?」

 

「…帰ったらこき使ってやる」

 

「あ、あはは…ま、まあ落ち着いて、最古参の幽香さんが知ってたのは当然っちゃ当然だ」ダキッ

 

「…服が良いから人里へ連れ去ってやろう!」

 

「こころちゃん?それは非常にまずいからやめてくれよ?」

 

 

 

 

 




何が不味いって?絵面


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女のセンスと男のセンス

女は扇子
男はセンス…
ごめん、何もない


 

人里

 

「こころちゃん、あの、周りの人からやばい目で見られてるんだけど」

 

「そんなの気にしてたら精神病むぞ。黙ってろ」

 

「なんでだよ」

 

…なんでだよ。今なら全力で首を傾げれそうだ。

なんで俺がここにいるかを説明しよ…これ、前にも言ったな。けど良いのさ!

こころちゃんと服買いに来てる!羨ましいだろ!恨めしいだろ!俺はやばい目で見られてる

 

「ねえこころちゃん…ここって」

 

「女物の下着だ」

 

「店の前で待ってる」

 

「待て待て待て待て待て待て」ガシッ

 

「なんでだよ。俺あれだよ?お前のお父さんでもお兄さんでも弟でも、ましてや彼氏とか旦那とかの仲じゃないでしょ?店主と店員でしょ?」

 

「良いから。今日のお前は私の財布だ」

 

「この鬼畜。悪魔、邪道!」

 

「なんとでも言うがいい」

 

この妖怪め誰のおかげで働けてると思ってんだ。

あぁ…クソ、お土産なんか作らなきゃよかった…あーもうくそ。

 

「…これ」

 

「これか?…って俺に見せんじゃねえっ」ペチンッ

 

「あたっ…酷いな。仕返しするぞ?」

 

「ごめんやめて?」

 

妖怪は人間よりも力強いからね。しょうがないね。うんうん。だから咲夜さんに今後ろから睨まれてても逃げ出せないんだよね。

こころちゃんに腕掴まれてるからね。仕方ないね

 

「…こころちゃん、終わりそう?」

 

「んー…これとか良さそう」

 

「よし、じゃあか」

 

「買うとは言ってない。サイズが合わない」

 

「そもそもお前はドロワーズじゃないのか」

 

「…そうだった」

 

なんなんだこいつ。マジでなんなんだこいつ。そしてこいつを雇った俺はもっとなんなんだ。

 

「というわけでドロワーズを買いたいのだが」

 

「ドロワーズでしたらこちらですね」

 

「…結局店の前で待機かよ」

 

ていうか服を買いに行くはずなのに何故ドロワーズなのだ。服にしろよ服に。巫女服買ってやろうか?

 

「…あと、このワンピースも」

 

「かしこまりました」

 

「…ワンピース…?」

 

あれだよな。スカートと上の服が一緒になってる…あれ。着る方法とかってあんのかあれ。わっかんねぇな

それと頭の中に浮かんでくる本はなんだろうか。

 

「おい、財布」

 

「え?」

 

「財布って俺のこと?」

 

「そうだ。さっさと金払え。お土産がマカロンで済むと思うなよ」

 

「強欲すぎるだろ」

 

「…???」

 

「さあ、後は帰るぞ」

 

「待て、待て」

 

「なんだ?」

 

「俺の家は今紅魔館で」

 

「そうか。ならここでお別れだな。サラダバー!」

 

「さ、サラダバー…?」

 

…とりあえず紅魔館に帰ろう。そして全力で冥土長に謝ろう。謝らなきゃ多分夕食どころか昼食どころか3日間飯抜きとかあり得るからな。

 

「…クソが」

 

紅魔館

 

「うーっす門番さん」

 

「これはこれは…彼女さんとどこに行ってたんですか?」

 

「ちがわい。彼女じゃないわい。まったく皆勘違いするんだから…」

 

「聞きなれた質問でしたか」

 

「慣れすぎて条件反射で断るようになった」

 

「それは失礼を」

 

「…今何時ですか」

 

「今…午後6時36分ですね」

 

「夕食過ぎてるから…」

 

「あ」

 

夕食抜き…!多分明日も飯抜き…!?

それはまずいな。どれくらいまずいかっていうと外の世界のいぎりすとか言う飯の不味さくらい不味い。

 

「…今日一日中ここに居ますね」

 

「お気の毒に…」

 

「…あ、めーりんさん。度々思うんですがその服装って寒くないんですか?」

 

「…寒いですよ」

 

そりゃそうだろ。ズボン履かずにワンピースの様な服装してるんだから。パンツ見えそー…ってそうじゃない。

 

「カイロ買って来たんで良ければどうぞ」

 

「お、ありがたい」

 

「夜は流石に寒いですなぁ」

 

「ここら辺夜になると風強いですし…」

 

「それもそうですか…寒い寒い…」

 

時間を気にしていればよかったと思うのは何年振りだろうか。師匠に時間関連でブチギレられた時以来だから5年は前か…今思い出しても震えてくる。こわいこわい

 

「…良ければくっ付きます?」

 

「原始的な暖め方ですね…遠慮しておきますよ」

 

「そうでしたか」

 

…このめーりんさん、中国の方らしいです。本名はほんめーりんだとか。漢字は紅美鈴らしいけど呼び方がてんでわからん。というより伸ばした方が楽だからめーりんさんで良いよね。うんうん、それが良い。

 

「…あ、そういえば…」

 

「?」

 

「喫煙者には必要不可欠ライター」

 

「…館燃やさないでくださいよ?」

 

「燃やしたいけど燃やせない。適当に木の枝でも燃やしておきますよ…いらない紙でも入れておくか」

 

「そういうもんですか…」

 

会話が続かないとこんなにも二人ってきついのか…まだいがみ合ってる咲夜さんとの方がマシだな。ま、どっちみちいつか会話が続かなくなるんでしょうけど。枝取ってこよ…

てかほんと寒いな風強いとか言ってられねえぞ

 

「…咲夜さんが探しておいたのは秘密にしておきますかね…知らせないとまずいんだろうなぁ」グサッ

 

「早く知らせれば刺さらずに済んだ物を…」

 

「ひ、ひどい…!」バタンッ

 

紅魔館内部

 

「…どうしてこうなってる?」

 

「私がやった」

 

「うわびっくりした冥土長」

 

「…別に朝飯抜きとかしないわよ?」

 

「そりゃ安心」

 

「朝飯の前に死ぬから」

 

「」

 

…最後の晩餐くらい食わせろよぉおぉおおおぉおおぉ!?

 

「最後の晩餐くらい」

 

「ダメだね」

 

「鬼畜冥土長がこの野郎…?」ガシッ

 

「?どうしたの?」

 

「今何かに掴まれてるよ」ズルッ

 

「うぇ!?」

 

図書館

 

「…」

 

今目の前で小悪魔さんと謎のパジャマっ子が会議っぽいことしてる。で俺はなんでここに連れてこられたんだ?わけわからんし眠いから返して

 

「最近、図書館襲撃の間隔が小さくなってる…」

 

「これは本格的に対策を…」

 

「ま、まずいな…流石にそれは難しくなるね…」

 

「…霧雨さん、なんで引きずり入れたの?」

 

「お前この館に侵入してんだろ?」

 

「違うよ?」

 

「え?じゃあなん」

 

「!反応あり!」

 

「汚物は消毒ダァァ!」ボワァアァアァアア!

 

「げ、やっば」

 

「…え?」

 

近く足音。遠ざかる白黒魔法使い。その場にいる俺。これが意味することとはつまり。

 

「死ねぇ泥棒!」ボワァアァアァアア!

 

「あっづ!あ、ぢょ!?」

 

「…え?失礼しましたぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

 




死んでません。生きてます。これくらいで死ぬほどやわな人生は送っていない!


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巻き添えin火炎放射

ねみぃよねみぃよ


紅魔館図書館

 

「…いやね。あそこにいた俺もたしかに悪かったとは思いますよ小悪魔さん」

 

「…」

 

「泥棒が来た時でしたし。逃げ遅れた俺も悪い。」

 

「ハイ」

 

「…なんて言ってもどうにもならないんでほっときましょ。今回のは…」

 

「ア、ハイ」

 

地下室!ちなみにこの回を途中までさっき書いてたら消えて自動保存されてなくて詰んだオワタと思ったので多分どっか変な部分が出てくると思います

 

「すいません遅れ申した」

 

「良いよ。そこに座って」

 

「…お嬢様みたいな事を言いなさる。次は命令ですか?おねだりですか?」

 

「うーん…何もない。そうだ美鈴にこれ着せて」

 

「!?」ブフォッ

 

…妹様が出して来た物とは。妹様の絵が入ってる服。つまりそういうことです。分かれ。

少なくともこれ見て吹いた原因はそれだけではない。その服の下にデカデカと「大好き」と書かれているのだ。

いや命令なら着るだろうけど…俺これ蹴り殺されない?中国とかいう国から来ためーりんさんに拳法とかいう格闘技術で殺されない?

 

「わかりました…」

 

「勇次もね!」

 

「なんと」

 

紅魔館門

 

「…俺はパシリですか」

 

「私は的ですか」

 

「…大変ですね」

 

「お互い様です」

 

「そんな大変なめーりんさんにさらに大変なこの服を」

 

「…私、これくらいじゃ笑いませ…プッ」

 

「着てくださいよ。妹様から言われてんだから…俺もお揃いの服ですよこれ。ぶかぶかだ…」

 

「ほんと大変ですね…ちょっと壁の向こう行ってもらえます?」

 

「良いですよ」

 

「すいませんね…」

 

…そういえば俺、片目潰れてる設定、ないことにされてない?これ眼帯とかするのかな。海賊の船長とかが付けてそうなさ…

 

「…クゥ…」

 

「…ん?これサイズぴったりだ…一体なんで…?」

 

紅魔館冥土長室

 

「へくしゅっ…最近くしゃみが多いわね。花粉?でもそれはないと思うし…風邪もないと思うし…噂?」

 

紅魔館門

 

「zzz」

 

「ね、寝てる…立ったまま…あ、私も一緒か。とりあえず起きてくださーい…寝顔なんて咲夜さんの以外見たことがありませんね。ほれツンツン」ツンツン

 

「んがっ…寝てた?」

 

「爆睡でした」

 

「マジですか…」

 

「寝顔突いたら起きたのは流石に想定外ですが」

 

「聞こえてるぞオイ」バタンッ

 

「はぁ…はぁ…」

 

「?お嬢様だ」

 

「怒ってる?」

 

「フランがTシャツ作ったらしいけど私貰えてない…」(´・ω・`)

 

「くっかわいい」

 

「いっそ殺せ…!」

 

「っと…それじゃあ俺はもう眠いから寝ま」

 

「あー!」

 

「ヤベッバレた」

 

「それフランが作ったの!?」

 

「えっと…こ、これは…ただのTシャツでして」

 

「無理がありすぎる…」

 

「ほ、ほら!」バァーン

 

説明しよう!俺がやったこととは! 

妹様が作ったTシャツの上に俺の糸を巻きつけ、うまい具合に真っ白にしたのだ!他意はない!

あるとすればすでにやっている!

 

「…ほんとだ」

 

「そ、それでは…」

 

ていうかお嬢様ってマジで子供なんだな…昼間は大人!夜は子供!その名も!

ってそんなこと言ってる場合じゃない。冥土長に言うか寝るか…寝よ。流石に疲れた。

こちとら火傷だぞコノヤロー!もう寝る!ふんだふん!

 

紅魔館

 

「…何故バレた」

 

「そりゃバレるでしょ…」

 

「だとしても冥土長の部屋の前通っただけでバレるの…?」

 

「え、それは…」

 

「…能力使ったの?」

 

「…」

 

「なんか答えてよ」

 

「そうだよ使ったよ!」

 

「諦めが早い!」

 

この冥土長ほんとに働ける冥土長なのか心配になって来た…

が、しかし。盛り上がってまいりましたぁ!と言いたい。言ったら死ぬけど

 

「とりあえず俺はもう寝ますんで」

 

「…もう2時だけど?」

 

「」

 

「…まあ良いわ。朝から呼び出されることは無いと思うから寝てなさい」

 

「ありがとうです…」

 

「ま、大体7時に起こしに来るから」

 

「母親かよ」

 

「メイド長よ。まったく…」

 

「それじゃおやすみなさい」

 

「はいはい」

 

五時間後

 

「…あら、起きてたの」

 

「…なんか眠れない」

 

「…それは…ご愁傷様で」

 

「…妹様の部屋行かなきゃ…」

 

地下室!

 

「うーっ!?」

 

「…的当てしてるんだけど」

 

的当て…ダメだな。めーりんさんが思い浮かんで普通の的当てが思い浮かばない

 

「わかりました」

 

「…せいっ」シュッ

 

「お、100点」

 

「すごいっしょ」

 

「俺も一つ…」

 

「良いよ」

 

「…てー」シュッ

 

「…ギリ100点…すごいね」

 

「どんなもんだい。」

 

「能力使った?」

 

「待て何故そうなるんだ」

 

いやまあたしかに俺の能力使えば不正はできるっちゃ出来る。

でも使うほど腐ってはいないぞ。一応ね。一応

 

「使ってないぞ」

 

「…あ、あの服は?」

 

「今着てます。めーりんさんにも渡しました」

 

「良かった…これ私が作った服なんだけどさ。咲夜がめーりんのサイズしか教えてくれなかったから」

 

「咲夜さん…過保護すぎるわ」

 

「ま、咲夜ってあんな感じだけどねー!」

 

「そう言うもんですがっ…」チーン

 

「?どうしたの?」

 

「足の小指ぶつけた…!」

 

「それは痛い…私もそれたまにある」

 

「吸血鬼でも小指は痛いっちゃ痛いか…」

 

「そんなことよりトランプやろ!」

 

「と、トランプかぁ…分かりました。勝たせていただきます」

 

「む、それは私に対する挑戦状と受け止めて良い?」

 

「そのつもりですよ妹様」

 

「…受けて立とう!」

 

数分後

 

「完全勝利」

 

「な…何故…?」

 

「完全完璧な作戦だったから」

 

「むぅ…トランプって運だと思うの」

 

「運も実力の内…なんちって」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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衣装

紅魔館門前

 

「…めーりんさん」

 

「なんでしょ」

 

「この館って嫉妬深い人多くないですか?」

 

「わかりますわかります。前なんか妹様がお嬢様と話してる私を睨んできましたからね。殺されるかと思いましたよ」

 

「妹様が見ている前では迂闊な行動できんだろうしなぁ。嫉妬深いというよりは独占欲が強い方でしょ。聞いた話だと495年間幽閉でしょ?そりゃ性格もねじ曲がりますよ」

 

「でしょうねぇ。まあ元々情緒不安定らしかったですけど」

 

全く何やってんだか。妹様の一言が無ければこうはならなかったのに。せめて阻止できればなぁ…

 

二日前の紅魔館のただ広いだけのテーブル席がある場所。

 

「ねぇ!咲夜ってお姉さま専属?」

 

「…それに近い形ですね」

 

「わたしにも専属メイド欲しい!」

 

「そ、それは…」

 

「美鈴と勇次が欲しい!」

 

「彼らは…その…大事な仕事がありますし…」

 

「…じゃあ美鈴と勇次一緒にまとめておいてよ!」

 

「わかりました。直ちに」

 

「待て待て待て待て待て」

 

「待ってください待ってください」

 

「俺門番とか一番合わないんだが」

 

「私料理は中華しかできないんですが」

 

「「…ん?」」

 

「ぶっ…危ない危ない」

 

「息ピッタリ〜!」

 

「…あんなに仲良かった?」

 

「パチュリー様が見てないところで仲良くなったんですよ言わせんな恥ずかしい」

 

「そあ…それはないでしょ」

 

「それくらい察せない主人かよ恥ずかしい」

 

…というわけだ。終盤どっかおかしかった気がするが、知らぬ存ぜぬ。

そして俺は今めーりんさんと一緒に門前にいるわけだ。なにこれ。夫婦同居なるぬ同僚同居?

語呂が合わんな…

 

「…クゥ」

 

「寝た!?」

 

「寝せません!寝てませんよ!ナイフ刺さないでくださいよ!」

 

「…寝たまま言った!?」

 

「その手には引っかからないわよ美鈴」グササッ

 

「あぅ…」

 

「…いやなんで俺の方まで?俺アレですよ。人間ですよ。妖怪と違って俺は刺さったら死ぬんですよ」

 

「刺さりどころが良ければ死なないわよ」

 

「やだ…この子強すぎ…!?」

 

「じゃ、ちゃんと起きててね。起きてなきゃパートナーが死ぬから」

 

「…」

 

「」

 

おいぃいぃぃい!爆弾発言して行ったぞ!爆弾どころか平行して歩く地雷だよ!油断したらドカンだよ!

頼みますよ!?めーりんさん、マジで寝たら全力で起こしますからね!?起こさなきゃ死ぬから!

 

「…だめだご飯食べてないからねむ」

 

「寝るなぁ!?」ドンッ

 

「…クゥ…」

 

「…お、終わった…」

 

「…流石の美鈴もこうなれば寝まいと思ったんだけどなんで寝るのかしら?」

 

「死ぬの?これ俺死ぬの?」

 

「殺さないわよ流石に…ほいっと」ザクッ

 

「あぅ…3分くらいならバレないと思ったんですが」

 

「バレるわ!死ぬかと思ったもん!」

 

「あっはっは。身長が低い人に何か言われても…」

 

「↓↘︎→P!」ハドウケン!

 

「いだっ…」

 

高身長の奴には低身長の気持ちなど分かるはずがないのだ。

これだから高身長で陽気な性格してる悪意なき悪口は…

 

「…プッ」

 

「お前もか!?」

 

「ごほん!いやそんなことは」

 

「…」

 

数分後

 

「ようやく帰りや」

 

「通ります通ります通りまーす!」ガッシャーン

 

「」

 

「…めーりんさん?めーりんさん!?ちょ、ちょっと…衛生兵ィィィイィィイイィィイ!」

 

その頃紅魔館内部

 

「また出たな金髪泥棒が。だが今日という今日は許さん!無駄に門から入ってくる律儀さが気に入らん!」

 

「げっ咲夜…そんなこともあろうかと!閃光弾幕!」

 

「な!?」

 

閃光弾幕<もう遅い!脱出不可能よ!エリリリリリリリリリィ!

 

「眩しっ!」

 

「邪魔するよ!」

 

図書館

 

「さてと…」

 

前入った時に見つけた良さそうな本がこの棚らへんに…ん?アレは小悪魔!隠れなきゃ燃やされる!確実に!

 

「♪〜…メラゾーマ!」ボワッ

 

「!?…あぶね…にしてもなんで急にこっちに炎魔法を」

 

「氷魔法!」ヒューッ!

 

「わわわ!?」ゴロッ

 

「見つけましたよ!燃えろ火炎放射!」ボワァァァアァァ

 

「うわっ!?この野郎許さねえぞ!マスター」

 

「電気魔法!」

 

「あべべ!?」ビリビリッ

 

しまった!八卦路が落ちてしまった!この人でなし!…いや元から人じゃないか。

 

「トラップ魔法!」

 

「汚物は消毒だぁ〜!」

 

バタンッ!

 

「や、やっぱり…?」

 

「あ、甘菓子屋の!ちょっと手貸せ!」

 

「お前の自業自得だろ!」

 

「地雷トラップ!」

 

「えぇ!?」ドカーンッ!

 

「…こういう時はやっぱり本棚の後ろとかに隠れながら行くのが醍醐味なんですよね」

 

「無駄なことしますね」

 

「酷いですね。無駄なことをするのが人間だというのに」

 

地下室

 

「おそーい!」

 

「すいません途中あの金髪白黒魔法使いと出会いまして」

 

「金髪白黒魔法使い…?」

 

「…ん?妹様の服が違う気が…」

 

「ヤッホーフラン!約束通り遊びに来た!」

 

「…」

 

はっきりとこの白黒魔法使いに対する評価を述べよう。

出来るだけ接触せずに済みたい人種ナンバーワンに輝いてるのは君だけだ。

おめでとう

 

「ていうか妹様の服白黒…」チラッ

 

「?なんで私を見るんだ?」

 

「…ほー。つまりそういうことか…」

 

「?」

 

「何を言ってるんだお前?」

 

「いや、なんでもない」

 

…あのTシャツ、この白黒魔法使いにプレゼントする気なんだろうなぁ…

空気の読める大人は外の惨劇を片付けておきますよ

 

「…霧雨さん。入るならもっと正攻法で入ってくれない?館荒れるからさ」

 

「す、すまん…」

 

「仕事が増えんだよほんと…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




出来る男はクールに去るぜ…!


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主人公がラスボス

それって一番アツイ展開じゃないですか?
ちなみに作者は最近カフスを読み始めました。漫画BANGで。


 

紅魔館…の門

 

「いつになったら俺はこの門地獄から抜け出せるんだ」

 

「私はもう100年近くはいそうですね」

 

「あんたみたいにお気楽だったらどれほどマシか」

 

「ん、お客さんですね」

 

「お客は刺客だったなんてギャグはいらないぞ」

 

「そんなギャグ、仕込むわけないじゃないですか」

 

そんな変な雑談してるとシルエットが見えてきた。めーりんさん視力良すぎじゃねーか?

…出来ればこころちゃんとか博麗の巫女さんとか命蓮寺の連中とかは来ないでほしい。人里の奴は絶対来んな。

来るな。慧音とか妹紅さんとか優曇華さんとか…うっそだろ一番嫌な慧音が現れたよ。先生つけんのめんどくセー

 

「…慧音先生かぁ…」

 

「知り合いでしたか」

 

「嫌な知り合いですよ」

 

「嫌な知り合いとはなんだ嫌な知り合いとは」ゴツンッ

 

「…慧音先生はデコピン感覚でしょうけど拳骨感覚ですよそれ。マジ痛え」

 

「あはは…で、何か御用でしょうか?」

 

「あ、こいつ借りてくぞ」

 

「…は?」

 

「寺子屋の授業手伝え」

 

「…無理です」

 

「貴様に拒否権はない」

 

「…勇次さんって関係築くの下手ですね」

 

「言わんでくれよほんと…俺だって一応働いてるんですから。外来人とかに頼めば」

 

「外来人はいないぞ」

 

…ああ言えばこう言うって人だなほんとこの人。いや妖怪だから…なんて数えるんだ?妖?

妖なのかぁ…半妖って聞いたから0.5人&0.5妖?うーむよくわからん。

 

「だから無理ですって」

 

「貴様に拒否権はないと」

 

「…」

 

「早く来い」

 

「…寺子屋って禁煙ですよね」

 

「そうだ」

 

「じゃあ俺無理ですね。俺喫煙者なんで」

 

「…なら仕方ない」

 

よしっよしっよしっ。これで俺はいかなくて済むぜ。…あれ?ならなんで妹紅さんは寺子屋に出入り出来たんだ?やっぱ付き合ってるのか…?

 

「…あ、また来ましたね」

 

「またって慧音先生が?」

 

「いや、違う人です」

 

「…どんなシルエット?」

 

「うーん…シルエットですか…髪が上紫で下に行けば行くほど黄色になってますね」

 

「…なんでこんな連続で嫌な人が来るの?」

 

「顔が広いんですね」

 

「それだけならどれほどマシか」

 

命蓮寺の住職さんはなぁ…こころちゃんがいないと場が持たないって言うか。

そもそも紅魔館に用事があるだけかもしれないし。そうじゃんそうじゃんマルちゃん正麺

ようしそのままスルーして紅魔館に入りやがれ

 

「…これはこれは懐かしい顔が」

 

「」

 

「…こころのことで少しお話がありますが後にしましょう」ゴゴゴゴゴ

 

「…すごい気迫ですね…あれじゃ多分お嬢様泣くんじゃないですか?」

 

「それがカリスマ云々言ってたやつの威厳か」

 

紅魔館内部

 

「」ガタガタガタガタ

 

「お、お嬢様…揺れてる…」

 

「…今回のお茶会、私死なないわよね」

 

再び戻って門

 

「いやしかしこち亀ならこいつが…」

 

「葛飾ラプソディーですか…私としてはおいでよ亀有ですね」

 

「むむ…淑女の夢は万華鏡もなぁ」

 

「毎日、ノープログレムも捨てがたいですね…」

 

「しかしスマイルも…」

 

「夏ですねぇ」

 

説明しよう。俺たちは最近幻想郷で流行り出した「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の歌について話し合っている。テレビとかビデオデッキとかはちょっと前に普及した。昔ほど高値ではないが、高い物ではある。俺はアナログテレビとビデオデッキ買うだけで精一杯だったよ。

 

「…なんでだろうも」

 

「あれはリズムが好きですねぇ…」

 

「仕事サボって何をやっているのかしら?」

 

「ヒェッ」

 

「…好きな歌について語ることがそんなに駄目ですか!?」

 

「え、いやそうとは言ってな」

 

「それだから咲夜さんは勇次さんに冥土長とか言われるんですよ!」

 

「ちょ」

 

「…冥土?」

 

「人間はいくら成長しても人間ですねぇ咲夜さん!」

 

「おうテメェ喧嘩なら買うぞ乳デカ女」

 

「やってみてくださいよ冥土長」

 

…なんだろう、俺と冥土長の喧嘩を俺が横から見てる気分だ。ていうかなんで女はそんなに胸とか体重とかにこだわるんだ?容姿とかが1キロでボンっと変わるなら納得はいくが変わらんだろ。確か女は…男と違って脂肪が多いんだっけ?だからか?確か筋肉の方が密度大きいから…うーむわからん。胸は…まあ察するけど…咲夜さん、あんたも十分あるよ。

 

「…ん?もみっちゃんじゃね?」

 

「…少し遠いですねここ」

 

「もみっちゃんも門番みたいな役割だったかぁ…」

 

「…も?」

 

「俺も今門番になっててさぁ。これがまぁ大変なのよ」

 

「へぇ…」

 

「…にしても上ではひどい喧嘩だねぇ」

 

「喧嘩というより殺し合いですよねあれ」

 

「…雨も降ってきた」

 

「小降りでしょうしまぁ大丈夫でしょう…」(尻尾隠し)

 

「なんで尻尾隠した?」

 

「尻尾に抱きついて来そうだから」

 

「そんな偏見で人を見るな」

 

「偏見で固まってるのが貴方ですよ!」

 

うぐっ…これは言い返せないと言いたいが俺偏見で物事決めたことあったっけ?覚えてねーわ…

あ、いいこと思いついた。もみっちゃんに頼んで煙草持ってきてもらおーぜ。うむそれが良い。

 

「もみっちゃん、出来ればなんだけど次ここにきたら電子タバコを」

 

「は?殺されたいんですか?」

 

「ゴメンナサイ…」(恐縮)

 

「…人の気持ちくらい考えて動けないんですか?」

 

「うん動けないよ。」

 

「だから変なタイミングで糸出して遊んでるんですね…将来いい大人になりませんよ」

 

「その将来はもうとっくに過ぎてら…あれ、この糸火がつかないな…」

 

「燃やそうとしてるんですか!?」

 

「煙草作れないかってね。これで武器作れたらどれだけ便利か。」

 

「それだったら銃とかどうです?ここにある図書館に確かあった気がしますけど」

 

「…君なんでここの図書館の本のこと知ってるの?」

 

「暇潰しに能力で散歩してたら…」

 

「仕事出来てる?」

 

「出来てますよ。一応」

 

「一応なのね」

 

 

 

 

 

 

 

 




肩と腰が痛いです。ヘルプミー!
ちなみに途中で気付いた人がいるかも知れませんし前言ったかもしれませんが、この作品に恋愛なんてありません。
恋愛のれの字の一画目くらいしかない程度の恋愛です。


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春と恋

恋愛はないと言ったな。
あれはオリ主に関してはないという意味だ。
つまりあれは嘘だ。ウワァアァァァァ


 

妖怪の山 春

 

「…なぁんで俺は貴重な休みをもみっちゃんに使わなければならないんだ」

 

「紅魔館に休みなんてあってないようなものじゃないんですか?」

 

「それじゃあもっと有効活用せねばな」

 

「…大方、天狗達の春の季節が苦手で逃げようとしてるんでしょ」

 

「…」

 

「図星だ」

 

「はぁ…俺に恋愛は出来ねえっつの。女なんてめんどくせぇ種族だと思ってるからな」

 

「それをその種族の前で言います?」

 

「ああ言うね。妖怪の山で開かれる宴会なんざ来なきゃよかった」

 

あー…休みを使うなら店のために使いたかった。もう店ないけどね。

もみっちゃんと話してると変な天狗がやってきた。お前見たことあるなと思ったら前店に突入してきたあの勘違い天狗だった。

とりあえず関係を聞かれたのでわざとでかい声でお付き合い宣言した。もみっちゃんに怒鳴られたが俺は知らん。俺は悪くない

 

「そういえばなんですけど、天狗は人を攫うって知ってます?」

 

「なんだそりゃ怖い。怖いから俺は安心を求めてもみっちゃんにダル絡みする」

 

「やめてくださいよ…ちょ、やめないとガチで引き裂きますよ」

 

「それはごめん…?」

 

「…ああ、あの方は姫海棠はたてです。引きこもりなんですが…」

 

「文さんと仲がいいと。羨ましいね〜」

 

「何がですか?」

 

「同性の友達がいること。俺なんか同性の友達一人もおらんから。異性も数えるくらいだし」

 

「それは…」

 

「同情をかけるなさらに気分が落ちる。気分が落ちたら寝る」

 

「ちょ!?寝ないでくださいよ!」

 

「うっせーな。大体、あそこを見ろよ」ユビサシ

 

「はい?」

 

俺が指を差したところにいたのはイチャイチャしてるクソ天狗ども。

割とガチで殺すぞ?ガチで殺したるぞ?

 

「ああいうのが羨ましいってわけじゃないが…なぁ」チラッ

 

「なんでこっち見るんですか?」

 

「…お前仕事中俺のこと見てた?」

 

「っ…なんのことですか?」

 

「ほんと?例えば仕事の合間とか俺が入院してる間とか…たまに視線を感じるんだよね」

 

「…そうですよ見てましたよ!」

 

この天狗吹っ切れやがった。見た目は下手すりゃあ未成年…いやほとんどが未成年に見えるな。

とりあえず鬼とかいうクソ種族がいないだけマシだわな。甘い物ってのはいつも食べたいし…

そして大福は俺が頂いた

 

「大福は…ってあんた誰」

 

「!?萃香様!?」

 

「すいかぁ?スイカってあれか?食べる方の?」

 

「…今頃気付いたのか?全くそれだから椛は」

 

「すまんが説教するなら他所でやってくれるかい?上司に見えてくる」

 

「…なんだいあんた、生意気だね」

 

「生意気だねじゃないよ。残念ながら人類皆平等さ…あんた鬼か」

 

「平等を謳うならなんで外の世界では争いが起きるんだい?」

 

「聞いてなかったか?人類皆平等…つまり人類が死滅しようが人類が不幸せであろうがプラマイ0で保たれていたらそれは平等なんだよ」

 

「争いは?」

 

「個人で争いが起きる程度の人類がどうやって戦争せずに生きていくんだ?」

 

「…生意気だねあんた」

 

「最初に戻ったぞこいつ」

 

なんだこの鬼…と行きたいが普通に見覚えがある…ていうか店に来た奴だ。

この鬼に何かされた記憶はないが何かした記憶もない。果て生意気とはなんのことやら。

のらりくらりと生きている俺に生意気なんて言葉に合わんと思うんですが

 

「…この幻想郷には喫煙者が少なくて寂しいんだよね」カチッカチッシュボッ

 

「あれ、煙草…」

 

「ん?もう市販の奴買った。上司に壊されてさ」

 

「あんたのところの上司クレイジーだね」

 

「クレイジーというより母さん風だな。余計なお節介をする上司」

 

「で、椛はそんな上司を持った男に惚れたと」

 

「!?」

 

「…ろくでもない事言わんでくれ。それで前一回新聞になったんだからよ」

 

「さっき自分で言ってたくせに何を言うか」

 

「ストーカー天狗撃退法だ…もみっちゃん手離して?痛いっていうか全力で握ると骨が砕け」

 

「貴方には共感性のかけらもないんですか!」バギィッ

 

「あぎゃあ!?」

 

「oh…クレイジー…」

 

「全く…少しは恥じらってくださいよ」

 

「いやそれ多分普通逆だと思うんだ」

 

…多分。やっぱり女ってのは面倒くさい種族だね。重いって言ったらぶっ飛ばされるし

変化に気付かなかったら不機嫌になるし。一回昔付き合ったことがあるが、1週間もしないで別れた。

というより振られた。理由?「でりかしーがないから」らしいよ。でりかしーってなんだ?

 

「…酒より煙草だな俺は」

 

「場の空気を読んで飲むんだよ」

 

「飲まん飲まん。酒飲めないし。もみっちゃんに誘われたは良いけどって奴だ。」

 

「やっぱり好きなんじゃ」

 

「は?」

 

「いやごめんなんでもない」

 

「…女子二人に聞きたいことがある」

 

「ん?なんですか?」

 

「なんだい?」

 

「でりかしーってなんだ?」

 

「…」

 

「これは…苦労するだろうなぁ」

 

「?でりかしーとは」

 

結局二人とも教えてくれなかった。知らねえんじゃねえだろうな。

宴会も終わり、紅魔館へいざ行かんとしている俺に対してもみっちゃんが「デリカシーがないですね」と言われた。なんで?

でりかしーはなんかの称号か?ようわからんな。咲夜さんにでも聞いてみるか

 

紅魔館内部

 

「…」ウトウト

 

「あらお帰りなさい。妹様カンカンに怒ってたわよ?」クスクス

 

「…わかってら…夜這いでもして来るよ」

 

「は?」

 

「…そういやメイド長はでりかしーって知ってるか?」

 

「そりゃもちろん」

 

「じゃあ教えてくれる?」

 

「…oh…」

 

「?明日でも良いんで、俺は地下室行ってきまーす」

 

地下室

 

「…寝てるか。そりゃカンカンって言ってたしなぁ。明日が怖いぜ」

 

…無駄足になってしまったか。もう動き気力がねえしいっそここで寝てしまおう。

妹様と添い寝って奴だ。でりかしーって結局何だったんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




で、デリカシーってなんですか?


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必殺介護人

紅魔館

 

「…」

 

「うーん…」

 

「…幼女に抱きつかれたら犯罪ですか?」

 

添い寝なんかするもんじゃないな。

いや抱きつかれて嬉しいけどさ。相手吸血鬼じゃん?全力で抱きしめられると死にかけるんだよね。

だから離せ。

 

「ちょっ…!」

 

「んぁ…あ?」

 

「ようやく起きてくれた…」

 

「…???」

 

「起きてくださいね。じゃないと俺がやばいんで

 

「…わかった」

 

図書館

 

「うぃーっす」

 

「あら、昨晩はお楽しみだったようで」

 

「お楽しみだったらどれほど良かったことか…ん、白黒魔法使い」

 

「霧雨魔理沙だ。自己紹介しただろ前」

 

「…眠いから私は寝るわ…魔理沙、もう帰って」

 

「…そういうもんか。じゃあなー!」

 

「…パチュリー様の服装はパジャマっぽいよなぁ。さっさと部屋に戻りますか…」

 

「パチュリー様〜?あ、寝てましたか…」チッ

 

「…主人への冒涜は許されているのだろうか。まあ別にいいか。」

 

「起きてくださいよ〜」

 

…しかし眠いな。妹様怪力だから一睡も出来なかったし仕方ないか…

というより抱きしめられるだけで激痛が走るってどんな怪力よ?カイリキー?

 

紅魔館門

 

「…掛け布団に敷布団…よし寝よう。お休みなさいめーりんさん」

 

「あ、おやすみな…ん?」

 

「地面の上でもそんな硬くないな…」スヤァ

 

「ちょっと!?もうそろそろお客さんが」

 

「zzz」

 

「…こころちゃんだぞ」

 

「zzz」

 

「…なんの御用で」

 

「こいつに用がある」バァーン

 

「いちいちそんな物騒なSE付けなくても…でも寝てるんですよね」

 

「何だと?このこころちゃんがせっかく来てやったというのに」

 

「…小指の骨折っておきますか」

 

「それで起こしてくれ頼む」

 

「では」ゴギィッ

 

「…!?いたっ…ぁぎ…」

 

「…こころちゃんだぞ」

 

それくらい見りゃ分かるわ馬鹿者。小指超絶痛いんですけど?めーりんさん絶対何か知ってますよね?

で、こころちゃんは何のようだよチキショウが

 

「…何の用事?」

 

「会いに来た」

 

「いや見りゃ分かるよ」

 

「…デザートを食いに来た」

 

「デザート?」

 

「!」バッ

 

「そうデザートだ。作って来い」

 

「私のも!私のも!」

 

「…まるでソフトクリームを頼んだ子供だな…」

 

作れば帰ってくれるんだよな…な?そうなんだよな?信じて良いんだよな?絶対帰ってくれるんだよな?それだったら作るぞ。

プリンでいいだろどうせよぉ

 

紅魔館内部

 

「…いだっ…」

 

小指が超絶痛いのにどうやって料理をすべきか…あークソ、曲げるのも怖い。

ていうか起きたら小指に痛みが走るってこれどゆこと?

 

「はぁ…ん?」ナンダコレ

 

「貴方そんな状態で料理出来るの?」

 

「貴女そんな格好で甘菓子作れないの?」

 

「ぐっ…その小指、骨折れてたわよ」

 

「え、うそ、マジで?」

 

「マジよ。本当と書いてマジと読むくらいマジよ」

 

「…マジかぁ」

 

さっさと作って持っていって寝よう。決心した俺の動きは音速を超えない

 

紅魔館門

 

「作ってきたよ二人とも」

 

「お、ありがとうございます♪」

 

「これはこれはプリンか」

 

「そうだ紛れもないプリンだ…ちょっと疲れたから寝させてくれ」

 

「布団に潜るスピードが速いですね」

 

「うーむ…美味かな」

 

「どんな詩人ですか…美味しい」

 

「…よし、食べ終わっ」ゴツンッ

 

「…へ?」

 

「何だ何でお前ら俺が寝る時に邪魔をするんだ?」

 

「フランちゃんだぞ」

 

「こころちゃんだぞ」

 

「奇しくも文字数が同じという」

 

「フランちゃんと遊ぶんだぞ」

 

「…疲れてるから。すみませんがちょっと寝かせ」

 

「遊べ〜!」

 

「ろよ…寝かせてくれよ…誰かぁ…めーりんさんが面白いことやるそうですよ」

 

「んぇ?」

 

「本当!?」

 

「え!?ずるいですよそうやって人に押し付けるのは!」

 

「ようやく寝れる」

 

これで俺は晴れて眠れるぞ!眠るんだ!さあ!寝やがれ!寝るしかない!

寝るタイミングは今しかないっっ!

 

「おやす」

 

「今日は寝かせないからな」モゾッ

 

「」

 

その日、彼は睡眠不足と疲労の合わせ技によってダウンを取られ、途中でぶっ倒れたという。咲夜さんに介護してもらったらしい。うらやまけしからん…

 

「…けほっけほっ…煙草やめとくか…肺に悪いそうだし。妹紅さんが来たら渡しておくか」

 

「その妹紅さんが来たぞ」

 

「…妹紅さんが来るってどんな都合のいい展開?」

 

「まぁ、何だ。病気は気をつけろよ?人って結構簡単に死ぬんだからな。」

 

「…その服についてる血は…」

 

「ん?ああそうか言ってなかったな。ちょっくら殺し合いをしてついた血だな。気にすんな」

 

「気にしますよ。あーだめだ気力がない」

 

「お前も不死者になって気力を作るか?」

 

「断る。もうほんと眠い…」

 

「さっき銀髪メイドがお前の介護をしてたぞ。あいつの話じゃ一日中寝ていたらしい」

 

「1日も?1日寝てこの眠さならやべえな寝足りない」

 

「まぁまぁ。見舞いの品でも食って落ち着け」

 

「…りんご…定番ですね」

 

「定番で悪かったな。これでも私は自炊は出来るんだ独り身舐めんな」

 

「独り身だとそんな料理上手くなるんですか?俺は料理はあまり作らないからわありませんが…」

 

「不死者だからだな…」ザクッザクッ

 

「…何でまな板持参?」

 

「胸のこといってんなら殺すぞ?というより私結構あるし…ってそうじゃないな多分。お前が目覚めるまでここに居座るつもりだったからだ」

 

「胸のこと?そりゃ何のことですか」

 

「…ここの冥土長とかにそのこと言ってぶちのめされた事ないからお前」

 

「あります」

 

「それと同じだ馬鹿野郎」

 

 

 

 

 

 

 

 




寝てた


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必殺人殺し人

どうも。
前回誤字脱字が酷かったですね。まぁだからって何もしませんが。
そもそも、第一話第二話を読んでそのあとポイって人が多いですからね。
恋愛はない。そこにあるのは一方的な愛だけだ。


 

紅魔館 拷問室

 

「…咲夜さん?」

 

「さて…これから館に入ろうとした人間の拷問を行うわ。相手はただの男で能力も持ってないから貴方でも出来るはずよ」

 

「あの、俺の意見は」

 

「知らないわよ」

 

…とりあえずその男には八つ当たりの鞭だな。俺の能力でぶっ叩いてやるぜ…俺の糸そんな痛くないし燃えないけど。なんでぇ?

ていうかやらないと咲夜さんに拷問されそうだ。やらなきゃ…やられる!

 

「というわけで失礼しまーす!」

 

「…お前、やっぱり妖怪と通じていたのか」

 

「んぁ?知らんなそんなもん。俺は前科があろうがなんだろうがそいつを客として見るだけだ。その店はないけどな」

 

「…いい気味だ。お前みたいな奴は何もかも奪われた後で自分の選択を後悔すれば」パシィッ

 

「誰かが呼んでるようなぁ」パシィッ

 

「へぶっ…拷問のやり方すらなってないな」

 

「雨上がりの午後〜♪…質問に答えろ。何で紅魔館に入ってきた?」

 

「妖怪退治だよ。博麗の巫女がやらなきゃ俺たちがやるしかな」

 

「あっそ。で、それは達成しましたか?」

 

「…出来なかったよ」

 

「そうかそうか。それは良かったな。俺は今からお前の口の中に糸を出し続けるから、ケツから糸が出るまで我慢しろよ?」

 

「はぁ!?」モゴッ

 

「…ま、嘘だけどね。でもこれだけで気絶しちゃって…馬鹿だねぇ。本当に馬鹿。」

 

「ここに来た目的は聞けた?」

 

「妖怪退治だそうで…馬鹿だねぇ。博麗の巫女に全部任せればいいものを。」

 

本当に馬鹿だねぇ…巫女っていうありがたい存在がいるのに。君は本当に何も分かっていなかった。だから無闇に突撃をしちまった。そもそも、どこから攻略する気でいたのかすらよくわからんのに…スパイを二人くらい忍ばせておけば良かったかもね。変わらんけど()

 

「っていうか何で俺がこんな事」

 

「そういうところだからよ。この紅魔館って変な噂を聞き付けてくる人間が無駄に多いのよね。」

 

「求人募集はしてたくせに」

 

「下心丸見えの奴は全員却下。不採用よ」

 

「そういうもんですか」

 

「…ちなみにこれやると臨時ボーナスで20万支給されるから」

 

「…だとしてもやりたくはねえな。あとは任せましたよ〜メイド長」

 

「…冥土長じゃなくて良かったわ」

 

「…え、開かない…」

 

「よしっと。どうしたの?」

 

「開かないんですけどえ、何これは…」

 

開けてくれなきゃ魔女さんとの約束に遅れるんだが。これは大変なことになってしまった…ていうか何で開かないんだ?冥土長が何かやったのか?

あ、いや普通に何かやらかした?俺が?ナイナイない。

 

図書館

 

「…へくしゅっ…彼遅いわね」

 

「まだ約束の時間より前ですよパチュリー様。落ち着いて待ってましょう」

 

紅魔館 拷問室

 

「…ドア開かないんですけど」

 

「はぁ?貴方ねぇ。いくらなんでもそんな冗談…あ、あれ?」ガチャガチャ

 

「冥土長。どうしますこれ…この男の能力が相手を閉じ込める能力とかだったら俺たち死にましたよ」

 

「そ、そんな都合のいい話あるわけないじゃない」ザクッザクッ

 

「…このドア木製じゃん。燃えねえかな」

 

「燃えないわよ。パチュリー様が魔法を施しているから」

 

「…マジか。こりゃタックルでもして開けなきゃ無理っぽいな」

 

「いえ、その前に…」ズガガガガガガッ

 

「!?…」

 

「…私が50発くらい殴っても壊れないドアをタックルで壊せると思う?」

 

「…意味はないか。で、この塞がった窓っぽいのは?」

 

「コンクリートで埋まってるから無理ね。」

 

「用意周到さが余計に腹立たしい」

 

この男さえいなければ俺は自由だったのに。はぁ…こんな女と二人っきりなんか死んでも嫌だと思ってたがそれが実現するとな。

人生って広いね。どれくらい広いかって言うと大体半径60キロメートルくらい。広すぎるて見飽きた

 

「…煙草、いる?」

 

「いらないわよ。そもそも肺に悪いし」

 

「そうか…」カチッカチッシュボッ「…灰皿持ってきてねぇ」

 

「自分の手に押しつけて置いたら?」

 

「で、この状況、どうします?」

 

「どうしようもない。と言いたいわね。でもそうは行かないし」

 

「…ふぅ…おーい!助けてくれー!」ドンドン

 

「え!?」

 

拷問室前

 

「…この声は…」

 

「あのパティシエの!」

 

「開けろ開けろ!そしてケーキを作らせろ!」

 

「恩を売れ!」

 

ガチャッ………

 

「助かった…」

 

「危うくこの男と死ぬとこだっ」

 

「ケーキを作れぇ!」ガバァッ

 

「ふごっ!?」

 

「君がぁ!作り出すまで!殴るのを!やめないっ!」ボゴッボゴッボゴッ

 

「WRYYYYYYYYY!?」

 

「このドグサレがぁ!」バギィッ

 

「ぉぅ!?…作るから、ごめん待ってて」

 

「分かった!」

 

「ではサラバだ!」

 

「ネオドイツ代表シュバルツブルーダー!」

 

た、助かった…最後の金的殴りは気絶物だった。というか一瞬死んだと思う。冥土長はこっち見て苦笑いしてるし。あ〜…全部あの男のせいだ。なんとかして妖精達から逃げ出さねば

 

「あ、そうそう。もし作らなかったら四肢取るから!じゃねー!」

 

「」

 

「…あ、あはは…頑張れ」

 

「約束があるのになぁ…」チーン

 

その頃図書館

 

「…いやでも流石にこれは遅いわね」

 

「そうですね。約束の時間より少し前なんですよね。時間という概念知ってますか?」

 

「何よ小悪魔。彼のケーキが私は早く食べたいのよ。貴女だってそうでしょう?」

 

「うぐっ…事実ですけど」

 

「ほら見なさいよ。まったく、従者のくせに」

 

「それなら運動してくださいよ」

 

「従者のくせに反論か」

 

「いいえ、なんでも」

 

 

 

 

 

 

 




AC♪
これ、わかる人いるのかな?


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眠い

そう。ただただ眠い。


 

人里 寺子屋

 

「なぁんで俺が子供達と遊ばなきゃならないんだ」

 

「良いだろう?紅魔館の主人から直々に許可を得たんだ。ほれ、席に着け〜」

 

「…またあのつまんな…」

 

「なんか言ったか?」

 

「なにも…やらかしたなこれは」

 

寺子屋の授業か…なんで俺がそれをやらなきゃならないんだか。

寺子屋で一番勉強ができなかった俺に何をさせるつもりなのだろうか。どうせ見せしめにするんだろう。俺の心に引っ掻き傷が残る程度じゃなあ済まなそうな傷をつけていった寺子屋にまた来るなんてさ。どうかしてるぜこの寺子屋の教師は…まあ遊びだからまだマシか。

 

「で、何で遊ぶんだ?」

 

「ん?見えないのか?そこに丁度いい玩具があるじゃ無いか」

 

「ぇ…?」

 

「冗談だ。全く冗談が通じん奴だな…遊びといってもただの監視員だ。怪我したらちゃんと介護しろよ。私は妹紅と一緒にいるからな〜」

 

「…冗談か…良かった。冗談じゃなかったら逃げ出す所だった…って特別支援学級かここは」

 

「ん?けーねじゃない!?」

 

「本当だ」

 

「だー」

 

「…慧音先生休み?」

 

「だといいな…」

 

「えっと…チルノ大妖精ルーミアミスティアリグル…ほとんどカタカナだな読みづらい…」

 

「そうなると今日は何するんだ?」

 

「代わりの先生だよきっと」

 

「何をするのだー?」

 

「…眠いなぁ」

 

「ミスティア!?」

 

「んーと…お前ら、今日は遊ぶらしいぞ。何で遊んでも構わんらしい。怪我はしないでくれよ。慧音先生の説教コースだ。」

 

「了解」

 

「チルノちゃん?」

 

「承知なのだー」

 

「バカが変な言葉使ってる…!?」

 

「バカは失礼じゃ無いかなミスティア?」

 

「…ほら、遊べ遊べ。俺は饅頭食ってるから、どっか行ってこい」

 

「なぬ!?」

 

「饅頭…」

 

「食わせろ!食わせろ!」

 

「饅頭だと…!?」

 

「なんでみんなそんなに饅頭に食らいつくの?」

 

…やばくね?まじやばくね?饅頭取られることね?でも良いか。

俺のご馳走だしね。ガキの前で食う饅頭は美味いだろうな。

 

「…どうした。早く遊んで」

 

「饅頭!」

 

「ください!」

 

「くれ!」

 

「むむ…!」

 

「…饅頭…」

 

「数は丁度6…わかった食わせてやるよ。ほれ、一人一つだ。大切に食いやがれよ」

 

「やったー!」

 

「よしっ」

 

「ミスティア!リグル!ジェットストリームアタックだ!」

 

「え、何それ」

 

「うん、それが普通の反応だよね。」

 

「なんだよ釣れないな…」

 

「…そういえば今日誰か追加で来る予定とかあるの?」

 

「フランドールって子が来るって聞いたよ!」

 

「」

 

…通りで紅魔館の主人が許可したわけだ。

寺子屋に1日通わせて他人との接触を図ろうってか?暴れた時の対処として俺を行かせたってか?人使いの荒いお嬢様だこと。

 

「…最近運がないと言うべきか…」

 

「ん、あの子かな?」

 

「…来やがった。妹様、なんでここに?」

 

「お姉様がここに行けって…ここに勇次がいるからって」

 

「…お嬢様にはまいったな…それじゃああの子達と遊びますか。」

 

「それじゃ、行ってくるね!」

 

「あいよ…クソが」

 

「悪態を晒すと可愛い人が離れていくわよ」

 

「ひとりぼっちは慣れっこさ。あんたの言い方だと汚ねえおっさんは付いてくるみてえだしな。」

 

「そんな解釈の仕方…無理矢理ね。」

 

「無理矢理で何が悪いんだか。そんじゃまた紅魔館で〜」

 

「はいはい」

 

…消えたか。悩みの種がきたと言うべきか…悩みが来たと言うべきか…どんなもんか。

とてつもなくだるい状況からなんとしてでも逃げ出したいが…逃げ出したら後が怖いしな。妖精と妖怪と半妖がいるし。

 

「…みんな楽しそうだ。子供を見ながら食う饅頭はガチで旨いな。」モグモグ

 

「フランちゃんに冷凍ビーム!」

 

「うわ!?」スカッ

 

「避けた!?」

 

「次はこっちだね…デスビーム!」ピシュン

 

「わわわ!?」チョンッ

 

「私の勝ち〜♪」

 

「ず、ずるい…」

 

「残念ながら私は3人増やす事ができる!でもチルノちゃんは増えれないから私の勝ちだね」

 

「だ、ダウトぉ!」

 

「フォーオブアカインド」ブンシン

 

「!?どうやったのそれ!?」

 

「…え、増えた?今増えたよね絶対?嘘でしょ増えたってお前まじかよ…?」

 

「負けた〜…」

 

「ち、チルノちゃん落ち着いて…」

 

「フッフッフッ。上には上がいるんだもんね!」

 

「騙されたな!アイスボール!」カチンッ

 

「んぇ?」カチンコチン

 

「良し…!」

 

「なんてね」パリーン!

 

「うぇ?」

 

「さあ今度こそこのフランの勝ちだよ!」

 

「…負けた…」ガクッ

 

「ち、チルノちゃん…」

 

 

 

 

 

 

 




最後はチルノちゃんが負けを自覚して終了


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番外編

投稿が遅れた!
小さめの番外編的なあれです。あるでしょ、短いifストーリー的なやつ


紅魔館門

 

「…寒い…」

 

「あはは…世の中なかなか上手く行きませんね」

 

「冬ってのはどうしていつも寒いんだ…」

 

「ははは…でも、こうしたら暖かいですよ?」ギュッ

 

「ほわっ?…めーりんさん、やめてください」

 

「何でですか?本に書いてありましたよ。男の人は母性を求めてるって」

 

「あんた騙されてんだよそれ」

 

「ええ!?」

 

全くこの人は抜けてるというか常識が外れてるというかなんというか…

本に書いてあることを統べせ事実だと誤認しそうな人ではある。ある意味紅魔館一の爆弾だ。

妹様は…まあ機嫌を保てば大丈夫。めーりんさんは不発弾である。爆発=死

 

「…歳を取ると母性もどうでも良くなるんですよ。ただひたすらに寂しいの感じる日はありますけどね。同居人がどっか行ったとか」

 

「私基本それですよ。ご飯は一人門番一人お昼寝二人。お昼寝してる時に来てくれる咲耶さんが一番嬉しいんです」

 

「そりゃあどちらとも寂しいようで…めーりんさん、膝枕って知ってる?」

 

「…知ってますしやらせてあげますよ?」

 

「…頼みます」

 

「わかりましたとも。確か正座して…膝に頭乗っけるんでしたっけ?」

 

「そうですとも。ではでは」ゴロンッ

 

「気持ちいいですか?」

 

「気持ちいいですとも…しかしまぁ枕の方が良いですな。結局は浪漫か…」

 

「貴方結構失礼なこと言いますね」

 

「本音ですよ本音。そもそもまともに睡眠取れないのにどうやって生きていけば…」

 

「結構悲しいこと言いますね…基本紅魔館って休みないですし」

 

「給料も安月給だし」

 

「一日中立ってるだけとか思われてそうですよ」

 

「ね〜」

 

「咲夜さんもそこら変理解してほしいなぁ」

 

「あの人はあの人で独特な世界観持ってそうですけどね…w」

 

その頃紅魔館内部お嬢様室では。

 

「…へくしゅっ!…噂?」

 

「奇遇ですねお嬢様。私もさっきくしゃみをしました。同一人物が噂しているに違いありません」

 

「…美鈴と勇次?」

 

「有り得ますね」

 

紅魔館門

 

「…椅子ってあります?」

 

「ないですよ。基本立ちっぱなしです。」

 

「そうですか…足の力が今にも抜けそうなんですけど」

 

「立っていてください。貴方には私の同じ以上の苦痛を与えますので」

 

「今不穏な一言が聞こえたぞおい」

 

「冬だから不穏な風でも来たんじゃないですか?冬は迷惑ですねぇ」

 

「ねぇ不穏と冬関係ないよねぶん殴っていいこいつ?」

 

「私と貴方しかいないのに誰に語りかけてるのやら…咲夜さんよりちょい下の身長の癖に…w」

 

「おいゴラァ!」

 

「美鈴、少しおしゃべりが過ぎたようね?」

 

「…え、嫌だなぁ冗談ですよ冗談!ね、だから咲夜さんはナイフを。勇次さんは糸を仕舞ってくださ」

 

「ドロップキック!」ドンッ

 

「死ね」ザクッ

 

「ぎゃぁぁぁぁぁあぁあぁあ!」

 

「…まったく。面倒な人ですね。まるでネジが抜けた妖怪みたいです」

 

「ま、あながち違いないわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




実は主人公って今日襲撃受けて下半身麻痺になるはずだったんだよね…
まあ流石に片目下半身はやばいだろうと思って変えました。変えた結果取ろうすればいいのか分からなくなった


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恋は渾沌の隷也

読み方はこいはかおすのしもべなりです。ガンプラいじり楽し
百式の後ろの奴は無くても別に良いんじゃねとは思います。


 

図書館

 

「…重い」

 

「…ちょっと待ってこれどういう状況?」

 

「勇次さんに妖精たちがケーキを作れと言っている状況です」

 

「甘いもの作れ!」

 

「ケーキ!ケーキ!」

 

「いや…くっ付いてるんだけど?彼に妖精がくっ付いてんですけど?」

 

「た、助けて…」バタッ

 

重いです。

いくら妖精だからと言って…って体重は一人5〜7歳の体重くらいだから一人でも重いんだよな。それが二人だなんて…キツいでやんす。

 

「よっこいしょっと」

 

「うわっと」スポンッ

 

「うぎゃ!?」ドタッ

 

「うぇ?」グキッ

 

「助かりました…いやぁ今回ばかりは死ぬかと思いましたよ」

 

「そりゃあ妖精だって体重はあるもの、その内押しつぶされるんじゃない?」

 

「パチュリー様に乗られたら潰れそうですけどね…」ボソッ

 

「おう使い魔文句あるならこっち来て言えよ。ほらどした来いよ」

 

「怖っそして挑発に乗りやす」

 

「煽り耐性ゼロなんですよねあの人〜」

 

「それでは俺地下室に用事があるんでそれでは」

 

「はいはーい」

 

「うぇ?あ、ちょっと今は待って?」

 

「え、なんでですか?」

 

「フラン今着替えてるから」

 

お着替え中か。というか俺の館の中での立場ってどうなんだろうか。うーん知りたい。

妹様の着替えには興味がないが俺の立場なら興味があるぞ!外の世界で流行ってたぷらもでるの次くらいに気になる。

 

「…んじゃ待ってる間ターザンごっこしますね」

 

「ターザンごっこって何それ?」

 

「別にやっても良いですけど落ちたら死にませんそれ?」

 

「え、小悪魔分かるの?」

 

「ほんとだ。死にたくねえから蓑虫になってます」クルクル

 

「冬眠に入るんですか?ならば目覚めた時成長してもらいませんと」

 

「成虫は成虫でも不完全変態で出てきますよっと」

 

「…何この会話。ついていけない」

 

「昆虫の話ですよ。ま、引きこもりには必要ない話でしたねw」

 

「お仕置きプロジェクトNo.666」カチッ

 

お仕置きプロジェクトNo.666<ウィーン…ガシッ!

 

「え?え?」

 

「喰らいなさい。ドリルスマッシャー!」

 

「ぃぎゃぁあぁああぁあぁあぁあ!?」

 

お仕置きプロジェクトNo.666<グリグリグリグリ

 

「…無様ね」

 

数分後

 

「パチュリー髪結んで〜!」

 

「はいはい。ってそんな結ぶ髪無いじゃないの」

 

「あ、本当だ」

 

「たまに思うのだけど貴女幽閉されてたのって495年間でしょ?どうやって髪切ってたの?」

 

「んー…ストレスで白に近づいて髪があんま伸びなくなった」

 

「お仕置きプロジェクト解除。小悪魔、レミィ呼んできなさいぶち殺すから」

 

「ようやく終わった…ではっ!」ピュー!

 

「…着替え終わりました?」

 

「いつまであんたは虫でいるのよ」

 

「良いじゃん寝やすいんだし」

 

謎の無重力感と直立で寝れるという不思議な感覚が合わさって普通にすごい寝心地がいい。これを貶す人はきっと偏見を持ちすぎて嫌われてる奴なんだろうきっとそうなんだろう絶対そうだ。というよりパチュリー様とお嬢様の関係とはどんなもんなんだ。多分友達らへんだろうけど。そして今ぶん殴ると聞こえましたけど?

 

「…何してるの?」

 

「蓑虫ごっこしてる」

 

「フランもやりたい!」

 

「やったら多分死ぬ」

 

「え、何それ嫌だ」

 

「何かしらパチェ。こんな朝から…」ネムイ

 

「修正してやるぅ!」バギィッ

 

「へぶぁっ!?…やるじゃない引きこもりの癖に」

 

「フランの髪が短い理由が貴女にあるからよ!幽閉されたストレスで白くなりかけてこの色になってるらしいわ!」

 

「うぐっ」

 

「髪は女の命!どうやって償うのか知りたいわね!」

 

「ちょ、ちょっとストッ」

 

「パチュリー、別に今更謝罪されても私こいつに対する恨みは消えないと思う」

 

「こいつ!?」ガーン

 

「…俺いつ出ればいいんだろう…?」

 

無自覚S娘は語感はいいのに現実にいたら性格が悪いんだよね。怖くね?まじ怖くね?

それに俺いつ出ればいいんだよ。絶対身内ネタだぞこれ。俺でたら睨まれて泣く泣く蓑虫状態だぞコラ

 

「逆に495年の恨みが一回の謝罪で済むとでも?」

 

「」グサササッ

 

「それならお姉様の脳内はお花畑ね」

 

「ギブアップ」チーン

 

「お願い妹様!もうやめて!お嬢様のライフはもうゼロよ!」

 

「次回、お嬢様死す。弾幕スタンバイ!」

 

「ノリが良いっすね小悪魔さーん」

 

「いえーい」

 

「何あの会話高度なのか低度なのか全くわからない会話なんだけど」

 

「さとり妖怪が聞いても過去ダントツで聞きなれない文だと思う」

 

「…あ、レミィは片付けておいて。邪魔だし」

 

「本の虫はお前だろってちょ嘘でしょ?」

 

「フォースの力!」ブゥンッ

 

「はいはーいごみ収集ですよ〜」

 

「…可哀想に」

 

「きっと妹からは煙たがられてたんだよ」

 

「お前がその妹だよ…んで何しましょ?」

 

「とりあえず絵本でも読んでおくね」

 

「寝よ」

 

「…蓑虫ごっこ継続だな」ブランッ

 

その頃紅魔館図書館前にて

 

「離せ!離しなさいよ小悪魔!」

 

「嫌ですお嬢様」

 

「何してんだてめえ!ちょっと力入らないんだけど何かしただろパチェ!」

 

「声を出す力はあるんですね」

 

「そうね。お嬢様は頑固な子だから」

 

「ヒェッ」(恐怖)

 

「小悪魔…少しやりすぎじゃないかしら?」

 

「咲夜!」

 

「お嬢様もですね」

 

「なんで!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次は何をしようか。


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拉致

よくわかりませんが北朝鮮の拉致問題が騒がしいですね。
ちなみに題名は多分関係ありますが北朝鮮はまったく関係ありません。


 

紅魔館門前

 

「…んがっ…寝てました?」

 

「はいバッチリ。咲夜さんが脛蹴って行きました」

 

「通りで倒れてるわけだ。ここんとこずっと俺ここにいる気がするなぁ」

 

「まあ妹様があんなこと言わなければ…」

 

「…妹様がああ言ってくれたおかげで俺は冥土長の威圧感じなくて済むからラッキーだわ」カチッカチッシュボッ

 

「煙草ですか?咲夜さんに見つかったら多分没収されますよ?」

 

「あたしゃ隠し事は嫌いなんでね…ふぁ〜…それに規制を強めれば必ず反発する奴がいるしな。というか喫煙者ってだれかいます?」

 

「私の知る限りではいませんね…んぅ…!っはぁ…椅子くらい用意して欲しいんですが…」シュッシュッ

 

あのねめーりんさん。俺には今めーりんさんがシャドーボクシングしてるように見えるんだ。それで椅子なんか置いてあったら蹴飛ばすでしょ…

 

「…格闘は苦手なんですよねぇ」

 

「そうなんですか?汗を流すのにちょうど良いと思うんですが…」

 

「いや、そもそも体力ないからね…これでまだ腹が出てないからマシだよ」

 

「羨ましいですね〜…私お腹が割れてるんですよね。シックスパック」

 

「わおすごい」

 

「そうね。そういうのは私のいないところでやってくれる?」

 

「うわぁ!?」

 

「げげんちょ」

 

「まったく…今日はお客様が来るからその時は通してね。命蓮寺の方達よ」

 

「…ぇ?」

 

「あっはっは。勇次さん不運ですねぇw」

 

「…咲夜さん、今日有給とって良いですか?」

 

「良いけどウチの有給は死亡届けと同じだから死ぬことになるわよ?」

 

「…むしろ死んだ方がこの先楽じゃね?」

 

「無駄な決心をしないでください?」

 

「で、いつくらいに来るんですか?」

 

「ああ、もうそろそろ」

 

「」

 

「…どんまいです」

 

記憶にある命蓮寺の方達は確か…こころちゃんと住職さんと赤と白と黄の色をした服を着ている人とネズミと…あと知らねーや。

とにかくそいつらが来るってことは俺死ぬことねーか?主にストレスで…

 

「…店がぶっ壊れた時以上のショックだよ…」

 

「お気持ちお察しします…」

 

「クソ………ほんとクソ…」

 

「あ、あはは…あ、来ましたよ」

 

「どうせなら空から来いよ。顔合わせなくて済むじゃんか。」

 

「ようこころちゃんだぞ」

 

「ナズーリンだぞ」

 

「…え、これ私の番ですか?」

 

「そうですよ星…聖ちゃんだぞ☆」

 

「えっと…村紗さんだぞ」

 

「…一輪です」

 

「ぬえちゃんだぞお!」

 

「…開始早々俺の脳みそを抉るのやめて欲しいんですけど」

 

「あれ?こいしは?」

 

「途中からどっか行った。多分地底に行ったんじゃない?」

 

「聖…ちゃんはどうかと思」

 

「ん?何か言いましたか?もしかして…年相応に生きろと言っているんですか?あ?答えろよ」

 

「ヒェッ」

 

「…すまないね」

 

「すみませんね…」

 

「あ、あはは…一輪、なんで一輪ですって言ったの?」

 

「え、他人の前では礼儀正しくしろって聖が」

 

「…どうぞ通ってくださいというか通りやがれ」

 

「おっしゃこころちゃん一番乗り〜」

 

「あ、こら待て」

 

「あ、アッハハ…」

 

「失礼します」

 

「変なところだけきっちりしてるなぁ」

 

「んじゃねお兄さん」

 

「一輪さっきと態度違くない?」

 

…行ったか…俺今日が命日だと思ってたがそうでもないらしい。しかしなんでみんなこころちゃんみたいた挨拶をしているのだろうか…

とりあえず寝落ちだけはしないよう頑張るか。ていうかめーりんさん寝てる!?

 

「…寝てやがるぞコイツ…」

 

「クゥ…zzz」

 

「まったくお気楽な方だ…」

 

紅魔館の塀の中<おい!私忘れたものだ!

 

「ん?おっ…仮面か…こころちゃんと同じ付け方すれば良いのかな?」アレコレ

 

「…んぁ…あ!寝てました!?」

 

「はい寝てましたこのクソ尼」

 

「クソ尼!?クソ尼は酷くないですか!?」

 

「いえまったく…あ、タバコの火消えてる…しゃあない付け直すか」カチッカチッシュボッ

 

「咲夜さんに壊されても知りませんよ?」

 

「また買うんで大丈夫です。ストレス障害が残るか吸うかだったら吸う方を選びます」

 

「そうですか…ひゃっ!?」

 

「…?どうしました?」スパー

 

「…今何かしました?」

 

「してないですよ?」

 

「…本当ですか…?」ジトッ

 

「ないない。ないですって。大体咲夜さんが俺に惚れるくらいないです」

 

…?何を言ってるんだこの人…もしかして疑われてる?俺何もしてないのに?

別に良いけど…なんで疑われてんのか分からんなぁ。誰だ俺をストレスで殺そうとしているのは。何奴でござろうか!

 

「…何かあったんですか?」

 

「…ズボンが脱げそうになりました」

 

「ん、それは災難でしたね」

 

「あとお尻触られた」

 

「…それ咲夜さんじゃね?」

 

「?咲夜さんがそんなことするわけ」

 

「いや、でも咲夜さんなら変な能力使って」パサッ「こんなふうに上半身裸に…えっ?」

 

「…多分これ咲夜さんですね」

 

「迷惑だ…」

 

バタンっ!

 

「私が来た!」ガシッ

 

「うわっと!?」(糸で紅魔館の門を掴む)

 

「甘いものを作らせる!」ガシッ

 

「おろろぉ!?」

 

「二人とも。そんなことをしてはダメです。やはり拉致るなら相手の手足を縛ってですね」

 

「え、俺拉致られんの?」

 

「ちょっと聖!?それは流石にダメだと思いますよ!?」チョイチョイ⁉︎

 

「…お兄さん。諦めな」

 

「一輪、それは流石に酷いと思うよ」

 

「ちょ、二人ともそんなこと言ってないで聖止めるの手伝ってってうわぁ!?」

 

「わわっと!?ちょっと、私の同僚に何するんですか!?」

 

「助けてー!誰か助けてー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




これ書いてる間ずっと寝かけてました。やばい


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集う奴らはやべー奴ばっかり

今思えば主人公って結構踏んだり蹴ったりですね。
…主人公が胸糞で死ぬ物語は嫌いなんですがねぇ
あと今回ちょっとアダルトな方向に行くかもしれませんので気をつけてね


 

命蓮寺

 

「…離して」

 

「嫌だ」

 

「おのれー!クソがぁ!人里でバイト募集なんかしなきゃ良かったぁ!」

 

「何を騒いでいるのです」

 

「誰だってこんな状況になったら騒ぐだろ!…恨めしいやっちゃなぁ…!」

 

「ちなみにここはお肉とお酒が厳禁ですので…ご了承くださいね」

 

「菜食主義か?んじゃ魚はどうなんだよ」

 

「魚はOKです」

 

「…区別の仕方がわからん」

 

おのれこころちゃん。おのれネズミーマウス…ネズミーマウス?俺をこんなところに拉致しやがって。

きっちりと手足縛りやがってよ…ていうか魔法みたいなので縛られるってそんなねえぞお前どんな拉致の仕方だよお前

 

「とりあえず上着を頂けますか?」

 

「…お前そんな格好で寒くないのか?」

 

「寒いよ!それ以上にお前らの視線が冷たいよ!なんだその目は!」

 

「まあまあお兄さん。上着なら…あれ、村紗〜上着どこやった〜?」

 

「お前また私の服取ろうとしてんのか!?」

 

「どっちもまともじゃねえな…勘弁してくれよ俺は修行僧でも剣豪でも海賊王に近い男でもねえんだぞ…」

 

「むぅ…でもしっかりお面は付けてるんだな」

 

「まあな。というよりガチで寒いから上着くれ」

 

「ほいお兄さん」ポイッ

 

「パシッと…何この青い布切れみたいなの」

 

「一輪の頭巾みたいな奴だね」

 

「これのどこが上着?」

 

「良いじゃんあったかければ」

 

「こいつ…めんどくせーなぁほんと…」

 

そしてさっきから視界にチラチラと映る乗り物みたいな馬みたいなのはなんですかね?気になっても仕方ないんだろうけどさ。

だがしかし!気になるのは気になる!

 

「あ、そういえば聖。結局脇巫女ってなんだ?」

 

「ブフッ」

 

「あっとそれは…」

 

「っ…w」

 

「ご主人、笑っちゃいけない…って…」プルプル

 

「あっははははは!」

 

「ちょ、村紗!?」

 

「けほっけほっ…いっけねえ噴いちまった」

 

「?で、なんなんだ?」

 

「えっと…こころちゃんにはまだ早いかな?」

 

「妖怪に早いも遅いもないだろ」

 

「うぐっ…博麗の巫女が着てる服って脇が出てるよね…?」

 

「ん、そうだな。二の腕も出てた」

 

「脇が出てるから脇巫女なの…わかった?」

 

「わかった。後セ○○○ってなんだ?」

 

「こころちゃん、こころちゃん、それ以上はまずいからやめようね?」

 

「なんだ勇次。お前知ってそうだな」

 

「げっ…」

 

「で、では知ってる勇次さんに…」ソソッ

 

「私はこれで…w」

 

「ご主人!ていうかこころの奴なんであんな純粋なんだ」

 

「ヒィーっヒッ!あーwww助けて一輪ww笑いがwww」

 

「ちょっと村紗!ぬえ、村紗運ぶの手伝って!」

 

「おうわかった」ガシッ

 

あいつら逃げた!?

ていうかこころちゃんそういうのに何故興味を示すんだ。アダルトチックな物に興味津々な子供くらいに興味を示しているぞ。なんなんだこいつは…(困惑)

とりあえず俺も逃げなきゃ…人前で醜態晒したくないし…

 

「おい、教えろ!」

 

「あ!あんなところに聖徳太子!」

 

「なんだと!?」ガバッ

 

「あーばよー!こころちゃーん!」ダッシュ

 

「待て逃がさんぞ?」

 

「ヒェッ」

 

「素直に教えやがれこのやろう!」

 

「わかったよ!子作りだよ!ほら終わり!」

 

「…子作り=セ○○○?セ○○○=子作り?では子作りとは…?」

 

「人前でそんなこと言うんじゃありません!」ビンタァ!

 

「あだっ…いくらなんでもそれはないぞ!」

 

「まったく…」

 

「地味に痛い…」

 

「人前で醜態晒した罰だ…太子様はどう教育してんのか気になってしょうがない…」

 

「なんなら神霊廟来るか?太子には今性欲って言うのを聞いているんだ」

 

「お前もう口閉じたほうが良いんじゃねえの?」

 

太子様ぁ…あんた甘やかしすぎだよ。性教育くらいちゃんとやれよ。まったく恥ずかしい…今顔赤いよ…こころちゃんのせいだよほんと…

まじで恥ずかしい…お面顔に付けとこ…

 

「ん?なんで顔をお面で隠したんだ?」

 

「恥ずかしいからだ」

 

「そうか」パシッ

 

「あ、お前お面取るな!」

 

「…顔赤いぞ熱か?」

 

「主にお前のせいで赤い。煙草吸わなきゃやってられんよ…」カチッカチッシュボッ

 

「聖に怒られるぞ」

 

「ふぁー…なーんで俺が怒られなきゃならんのじゃい」

 

「…私も吸いたい!」

 

「駄目だ。これは大人の特権だ〜」

 

「ふざけんなこっちはお前の10倍は生きてんだぞ」

 

「性教育もなってない奴が大人だと言い切れるのか!?」

 

「なんだとぉ!?」

 

その頃命蓮寺の前では

 

「…こころ…なんて破廉恥な」

 

「太子様…よりによって男に聞いてますよ…」

 

「???セ○○○とは?」

 

「お前は知らなくて良い。むしろ知ろうとするな」

 

「なんだと屠自古のくせに」

 

「布都は黙ってろ…まったくもうまともな人間がいない…」

 

「…なんかあの男から如何わしい欲(性欲)が聞こえるんですけど。」

 

「なんですと。こころが危険です」

 

「寺放火のついでにやってきます」

 

命蓮寺

 

…であいつらは何故あそこにいるのだろうか。気づかれてないと思ってんのかあいつら…

ん?あれ?今までの出来事全部聞かれてた?え?嘘!?これは恥ずかしい…

 

「…もう…いいや…」

 

「?あ、太子達だ」

 

「こころ殿〜!その男から如何わしい欲が発していると太子様が」

 

「え、マジで?」

 

「…本当か?」

 

「いや…その…」

 

「太子様が嘘をつくわけなかろう!」

 

「それもそうだな…で、勇次。本当か?」

 

「…考えてたよ。そもそもお前がそう言う話を」

 

「聖が答えないのが悪い!私悪くない!OK!?」

 

「NO!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




もっとアダルトな方向に行くかと思ってた…


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衛生兵ぇぇぇぇ!

題名は関係ないです。
実はこれ以外にもあべこべ幻想郷やってるんですがそっちの方が伸びが良いっていう…



 

命蓮寺

 

「…いい眺めだわ命蓮寺」

 

「でしょう?ここからだと星がよく見えるんですよ」

 

「ですねぇ…」

 

「あ、あそこなんか飛んでる」

 

「…どうせ巫女とか魔法使いとか妖怪とかじゃないんですか?」

 

「フフッ、嘘です。あと…この寺に置いてあるあの乗り物は私のですので…」

 

「あー、あれですか」

 

すっかり忘れてた。

気になりはしてたんだけど…どうにも誰かに聞く気が起きなくて。ていうか俺はなんで拉致られたんだよ?

 

「そういやなんで俺拉致られたんですか?」

 

「…実はですね…お店壊したの、私なんですよ」

 

「うん知ってた」

 

「うぇ!?そ、そうでしたか…あ、あはは。」

 

「んま、水に流しますよその事は。んで拉致られた理由とは」

 

「…拉致ってませんよ?ちゃんと紅魔の主人に許可を得ています。週に一回会わせることで」

 

「週一!?どこで会うの!?俺はなにか!?囚人か!?」

 

「まあ似た様な物ですよ…あまり変わりませんし」

 

「なんで変わらねえんだよ。ねえなんで俺いつから囚人になった!?」

 

「村紗!お酒は駄目だって!誰か村紗を止めて〜!」

 

「私は縁側でお酒を飲むんだ!黙って」ガララッ

 

「うるせえよお前…」

 

「うるさいですよ一輪…」

 

「久しぶりにご主人と寝てたのに…アッヤベ」

 

「…村紗?」ゴゴゴゴゴ

 

「…ヒェッ…い、一輪にお酒を飲めって!」

 

「はぁ!?」

 

「村紗!人に罪をなすり付けるのは良くないよ!」

 

「…村紗。前お酒は飲まないって言いましたよね…?」ガシッ

 

「アガッ…ちょ、ギブギブ」

 

「首を手で鷲掴み…どんな芸当だよ」

 

強すぎんだろ…強さと書いて怖さと読みたいくらい怖い。

首を手で鷲掴みにして30cmくらい浮かすってどんな化けもんだよ。村紗さんが軽すぎんのか?

 

「ぁぅぁぅ」

 

「村紗…罰ですよこれは。店主さん、ちょっと」

 

「?なんでしょってちょっと頭掴まないで」

 

「昔興味があったんです。男の人の骨と女の人の骨…どっちが強いのか」

 

「俺人間!そっち妖怪!OK!?だから村紗さんの方が」

 

「そ、そうだよ聖!だからその手を離して」

 

「…それもそうですね。それじゃ村紗の腕の骨粉砕で許しましょう」ゴギッ

 

「」

 

「…大丈夫?」

 

「大丈夫。痛みには慣れてるさ…骨が粉砕されるくらいの痛みには」

 

「大丈夫じゃねえだろそれ」

 

「ま、まあ私は妖怪だから…」

 

「妖怪だからって死なないわけないでしょ…まあだからと言って何もしないけど」

 

「何かしろよ!」ウガーッ!

 

「そんなに騒ぐと痛いだろ」

 

「…あんたほんと嫌な奴だな」

 

「すまないね。この寺の妖怪には悲惨な目に遭わされてるからね…」

 

「私じゃないだろぉ…」

 

そうだな。たしかにお前のせいではない。だが連帯責任だ。さっさと観念したまえ。

…まあ妖怪だしなんとかなるだろ。寝よ

 

「んじゃな」

 

「…まったく…」

 

寝室…命蓮寺ではいつも同じ部屋に集まってバラバラに寝る習慣があります

 

「…来て2日目だから布団は流石にないか。今日は布団無しで寝ることになるか…」

 

「いたたたた…まったく酷い奴だ」ガララッ

 

「ねっむ…もういいや立って寝よ」(覇王)

 

「…なんで立ってんだあいつ…?わ、わけわかんねぇよ…まさかあれで寝るつもりか…いだっ…片腕使えねえじゃんか」

 

「手貸そうか?」

 

「うわ!?…起きてたのかよ。頼む」

 

「…どけに敷けばいい?」

 

「眠れるならどこでも良いけど…ここだな」

 

「よいしょ…んじゃ俺はもう寝るから」

 

「…立って寝るのお前?」

 

「紅魔館の門番してる時にずっとやらされてました」

 

「結構可哀想な奴だなお前」

 

おのれ妹様。おのれめーりんさん。おのれ冥土長。おのれお嬢様ぁ!

あの四人さえいなければ俺の人生まだマシだった…とは言えないな。せめて立って寝ることを教えためーりんさんが居なければ…!

 

翌日☆

 

「…立って寝てる…!?」

 

「あの門番さんみたいだ」

 

「あら本当。驚きね…」

 

「…ん…どうしたんだみんな一緒の場所に集ま…すごいなこれ」

 

「…立って寝るってどんな寝相ですかね?」

 

「いや、寝る時立ってたよ。」

 

「んがっ…なんだお前ら集まりやがって」

 

「あ、すいません」

 

「散歩行ってきます」

 

「…あの人行動パターンという物がないんだろうな。ご主人とかに似て」

 

「失敬な…」

 

「仕事以外あるとすれば無くし物くらいか」

 

「あぅ…」

 

人里

 

…抜け出せた〜!窮地脱した!あとは紅魔館に戻るだけだ!門の前で居眠りしてやる!…ん?なんか違くないか?

なんかおかしいけど…?

 

「まいいか…ん?」

 

「…魔理沙さん嘘を吐きましたね〜…ここにお店があるって」

 

「こんちは〜」

 

「んぇ!?あ、これはこれは…」

 

「私の店の跡地に何か御用で?巫女さん」

 

「あーその…ん?店主さん?」

 

「はい。店をぶち壊されました…」

 

「か、かわいそうに…」

 

「紅魔館で働いてたら拉致されまして」

 

「拉致」

 

「…俺って結構悪運体質だと思うんですよ」

 

「はぁ」

 

「厄払いとかってどこに行けばありますかね?」

 

「ん〜…厄払いはあまり得意ではありませんが…あ、厄払い専門家の人がいますよ!」

 

「そうですか…あれって厄の神様じゃ」

 

「良いから良いから!」

 

 

 

 

 

 

 




主人公って割とどんな生命体に遭遇してもなんとか切り抜けそう


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厄払い(厄)

厄災なのか薬剤なのか…


人里

 

「雛さーん!」

 

「…ヘルプミー」

 

「あ…ん?」

 

「助けて」

 

「厄払いを頼もうと思いまして」

 

「厄払いですか…」チラッ

 

「…」

 

どうなってんだ。疫病神さんに連れて行かれちまったぞ。いやこの場合疫病神は俺か…?

多分疫病神様と疫病神さんが集まってんだなこれ。空から石ころ落ちてきそう

 

「え、厄なさそうに見えるんですけど」

 

「…ドユコト?」

 

「そう言うことですよ…あ、はは…」

 

「…巫女さん」

 

「なんでしょう」

 

「終わったから離して」

 

「わかりました…世の中うまくいきませんね!」

 

「上手くいく馬鹿がどこにいるんだ…」

 

霧の湖

 

「我が世の春がきたぁぁあぁぁあああ!」

 

「は!?夏だろ!?」

 

「いえいえそこは秋という決まりが」

 

「冬の妖精に勝てる者はいませんよ…」

 

「…妖精たちが小競り合いしてる。ちなみに今は冬なんだが…」

 

「良い勘してますねお兄さん!」

 

「はぁ!?春ですよ!春なんですよ!?冬とか正気ですか!?」

 

「何言ってんだ!夏だぞ!何言ってるんだお前ら!」

 

「チルノは黙ってて!というか私神様なんですけど!?」

 

「…さ、さいならぁ!」ダッシュ

 

「だーかーらー!はーるなんですよ!2月は春ですよ!」

 

「なぁにぃ!?」

 

「秋っていつからだっけ…?」

 

「少なくとも3月までは冬ですね」

 

「「「はぁ!?」」」

 

…後ろから変な罵り合いが聞こえるが無視だ無視。というか今冬だろ。3月から春って聞いたぞ…寺子屋通え。

さっさと紅魔館に戻りましょ。そうしましょ。

 

紅魔館門

 

「お久しぶりで」

 

「ああこれはお久しぶりで」

 

「…空飛べないって結構不便ですね」

 

「あ〜分かります」

 

「ですよね…どうせなら糸じゃなくて羽が生える能力が欲しかったです」

 

「この大空を白い翼で飛べたらそれはそれは…気持ちがいいでしょうね〜」

 

「寒そうですけどね。防寒具ぎっちりしないと空は飛べないか…」

 

「その分文さんは良いですね。なんせ風を操る能力ですので。自分の周りに風邪が来ないようにしてると思いますよ」

 

「なにそれずるいし羨ましい」

 

「まあ気温が低かったら意味ないらしいですけど」

 

「あぁ…」

 

「ということは今まで歩きで来たんですか?」

 

「はい…というより空飛べると体重気にしなくて済みそ」ガキィンッ

 

「…女性の前でそれはタブーですよ?わかってます?」

 

「…ハイ」

 

「よろしい」

 

あれが壁ドンって奴かぁ…意外と怖いなぁ。

…嘘です死ぬかと思いました。割と顔も怖かったし目に光がなかったし顔は笑ってるのに目は笑ってなかったし…

 

「…妖怪って恐ろし…」

 

「?なんでですか?」

 

「あんただよ」

 

「???」

 

「…ひぇー…」

 

「あ、誰か来ますよ」

 

「誰でしょうか」

 

「…多分知り合いですよ」

 

「誰なんでしょうか」

 

「…言ったら多分うわぁって言いますよ」

 

「誰なんだ」

 

「多分風見幽香さんとアリスさん」

 

「うへぇ…え、風見優香さんと人形劇さん…?うわぁ…命蓮寺の方がマシだった」

 

「…たまに臨時で『自分の好きな人を愛でる会』があるんですよね。多分それですね」

 

「全員好きな人いんのかよ」

 

「いえ、可愛い物を愛でるという意味らしいです。怖いですね」

 

「ふーんえっちじゃん」

 

「頭大丈夫ですか?」

 

「言っとくけどギリギリ理性持ち堪えてるだけだからな?」

 

「…下がっててください。対応は私がやるんで」

 

「…寝ればなんとかなる!」グッ

 

「だめだこの人」

 

…よし寝よう!立ったまま寝るんだ!大丈夫相手はあの甘い物好きなただ可愛い風見幽香さん!と素性は知らない人形劇を開いてるアリスっていう人!

二人とも多分クマみたいに死んだ肉を食ったりしないから…多分…

 

「…くぅ…」

 

「本当に寝ちゃった」

 

「あら、もう一人は起きてると思ったんだけど」

 

「そ、そうでしたか?さっきから寝てましたけど」

 

「ねえ美鈴…嘘は良くないんじゃない?」

 

「アリスの言う通りよ…さっきまで彼起きてた?」

 

「ぃぇ…起きてませんでした…」

 

「なるほど…」チラッ

 

「!」

 

「…まあ良いわ。今回は見逃してあげる。」

 

「ごめんなさいね美鈴〜後でお菓子あげるからさ」

 

「本当ですか!?」パァァァ

 

「…行ったか?」

 

「詰めが甘いわね」

 

「ヒェッ」

 

「…それじゃ」

 

「…怖かった…怖かった」

 

「…フフ、役得というのはこういう物なんでしょうね。私の特権です」

 

「めーりんさん能天気で良いですよねこちとらうわぁって相手だったのに」

 

「アリスさんのお菓子は美味しいんですよ!」

 

「僕の甘菓子より?」

 

「はい!あ」

 

「…何気ないめーりんさんの返事が僕の心の3分の二くらい抉り取っていった。」

 

「すいませんでした…」

 

「良いよ。あの人魔法使いらしいし。長年生きてりゃそれくらい作れるでしょ…」チラッ

 

「なんでこっち見るんですか中華料理なら出来ますよ!」

 

「…いや、この館に潜む本の虫のことですよ」

 

「ぁあ…パチュリー様ですか…」

 

同時刻、パチュリーは察した。「あ、これ今多分大体ほぼほぼ10分の9くらいの確率で私誰かと比べられてるな」と。

そして同時に「仕方ないじゃん。魔法以外何も覚えようとしなかったんだし。喘息持ちだし。良いじゃん他人に劣っても」と。

長年生きてるのにてめえ人間より劣ってんじゃねえか!

 

「…でも長生きするとなんか生きるのつまらなくなりそうです」

 

「そうでもないですよ。目的があれば」

 

「その目的が100年生きるとかじゃないですよねめーりんさん」

 

「…なんとか…

 

「めーりんさん?」

 

 

 

 

 

 




特殊文字とかよくわかんないけど使ってみた!


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優しさとギャップ

ギャップとキャップってなんか似てますよね。
ね?


 

紅魔館門

 

…疑問に思うのだが、めーりんさんに休みがあるとは思えない。しかし給料をもらってないとは思えない。

聞いてみるか…この機会に…?あいや、無理!怖い!普通にあれがあった後だと怖い!

…でも気になったり…なかったり…

 

「…そういえばめーりんさんってお給料とかは…」

 

「ああ貰ってますよ。日給です。まあ使い道ないんで全部私のお部屋に貯めてもらってるんですけどね…休日なんか1年に3日くらい…」

 

「なんかすいませんね…あはは…」

 

「で、それをするのが咲夜さんなんですよね…あ、そういえばなんですけど」

 

「?」

 

「貴方、拉致られてから3日くらい帰ってこなかったじゃないですか」

 

「そんな家出見たいな」

 

「それを負い目に感じてるのか今朝の咲夜さんが確認しに来たんですよ。貴方が来てないかって。」

 

「…ほう」

 

「多分結構な負い目感じてたんでしょうね。目の下にクマできてたんですよ…怖くないですか…?」

 

「あの冥土長の目の下にクマ…?思っただけで身震いが…」

 

「…何か言ったかしら」

 

「うわぁ!?」

 

「きゃあっ!?」

 

「…心配したのよ?お嬢様が許可を聞いて答える前に飛び出したって言ってたから」

 

「いやなんで命蓮寺来なかったんですか?」

 

「…あんな化け物揃いのところに行けるわけないじゃないの。馬鹿?」

 

「酷」

 

「世の中は困難ですねぇ勇次さん…恋愛面とかさ」

 

「…めーりんさん。一つ聞いて置きますけど俺や咲夜さんのことじゃないですよね?」

 

「うぐっ…まさか通じてない…!?」

 

「やめなさい美鈴!次やったらぶち殺すから覚悟してなさいよ。ったく」

 

「…こっわ」

 

やっぱり冥土長のままじゃん。

めーりんさん嘘ついたな?なんでそんなすぐバレる嘘をつくんだ…催眠術にでも掛かったのか?

いや、むしろ掛かっていて欲しい。恋愛面とかめーりんさんから出てこなさそうだし

 

「今私に失礼なこと考えませんでしたか?」

 

「いや全く」

 

「…そうですか。なら良いですよ」

 

「そうですとも…てか咲夜さんって意外と心配性でしたね。なんかさっきもクマ残ってたし」

 

「きっと眠いんです。多分時間止めて探しに行ってたと思いますし」

 

「ぎゃ…それは辛いですね」

 

「帰ってきてくれて良かったですよ。咲夜さん自害しそうでしたからあれは」

 

「…あの目なぁ…」

 

…前のめーりんさんと一緒で目に光がなかったの思い出して怖くなってきた。

うぅ…おっかねぇ…南無三南無三。

 

「…そういや人里でツンデレって言うのが流行ってるらしいんですよ。」

 

「どんなのですか?」

 

「好きな人に優しくしたいけど出来なくてツンっとした反応を見せてしまう…でもたまにデレデレする人のことらしいですよ」

 

「…咲夜さんとかあり得そうですが…」

 

「ですよね…後お嬢様とか」

 

「…咲夜さんもなんだかんだ言って独占欲強いと思うけどなぁ」

 

「なにそれ紅魔館逃げ道無くない?」

 

「…好きな人が自分から離れることを一番警戒する人でしょうね咲夜さんって…」

 

「なにそれ咲夜さんの恋人逃げ場なくない?浮気とか絶対できない服従しかないじゃん。SMプレイっすか?」

 

「…勇次さんの口からそう言う単語が出てくるとは…」

 

「いいじゃないですか。男だろうが女だろうが溜まるもんは溜まりますよ。愚痴とか垢とか隠し事とか」

 

「わかりましたよ…」

 

…言えない。絶対に言えない。咲夜さんに心配されてクッソ嬉しかったなんて。

絶対に言えない。そもそも紅魔館とメンバー全員の顔面偏差値高いし。命蓮寺も…

…こころちゃんだったからまだ歯止めが効いたかもしれん…

 

「…どうなってんだよぉ〜俺よぉ〜…めーりんさん俺今日ちょっと早めに寝ます。それじゃ」

 

「それでは…ん?仕事サボった?」

 

紅魔館内部

 

「…ねむっ…道端で寝そうだけど…ここで寝たら絶対に…」

 

パステルカラーの…んなんだっけ。

あ、やばい睡魔がやってきた。小悪魔よりもやばい睡魔やってきた。

あ、もう無理限界眠い眠いけど寝たら死ぬあぁでももう無理zzz

 

「zzz…」

 

「あー、ケーキの人寝てる!」

 

「門番さんじゃないの?」

 

「ケーキの人だよ!とりあえず冥土長呼ぼうよ!」

 

「でもでも、寝てるからそのままで良いんじゃない?」

 

「…その優しさは冥土長に伝わって欲しいなぁ」

 

某室内

 

「!…誰か私のこと侮辱したわね?…多分あの二人組でしょうし…」スッ

 

門前

 

「お仕置きを…あれいない」

 

「んぁ咲夜さん。彼なら館の中ですよ」

 

「…そう。それならそうと言えば良いのに…」スッ

 

廊下

 

「…いた…」

 

「zzz…んぁ…あ!め、冥土長!?」

 

「…そのまま寝てて良いわよ。流石に疲れてだろうし…ほら、部屋まで送ってあげるから」

 

「あ、ちょっと、お姫様抱っこは流石に」

 

「フフッ、別に良いじゃない。特別嫌がるような歳じゃないくせに」

 

「こ、こいつ…!」

 

ごめん、やっぱり冥土長は優しかった。

めーりんさんごめんなさい疑って。

…寝よう。誰にも邪魔されない部屋でただ一人で寝っ転がろう。

 

「…ここね。私の部屋だから他の妖精が来ることは無い。寝てて良いわよ」

 

「…なんかおかしくね?…まぁ良いか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




文字数が少ない!?知るか!最近睡魔との戦いがギリギリの接戦なんだ!


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戦車とかは男の浪漫。

ロボットは全人類の浪漫…え、違うの?


 

紅魔館 メイド長室…ってあると思うんですよ。前も言ったけど!

 

「…朝だ…」

 

うん。朝だ。昨日早めに寝たからだろう。いつもより早めに…4時前くらいに起きた。と思うんだ。

それでだな。今、どこだ?脳みそをフル回転して…記憶を辿って…

確か冥土長に拾われてお姫様抱っこでどっかに連れて行かれて…ん?そこで記憶が途切れてる…そこから先が思い出せん…

でもこんなもふもふベッドは俺の部屋じゃ無い…裸ってわけでも無い…裸だったら怖いけどね。

 

「…最近まともな人間に会ってないから感覚がイカれてる…裸じゃなくても怖いっつの…」バッ

 

「zzz…」

 

「すぅ…んぅ〜…もしかして…やらかしたかな…俺…こういう時は声に出すんだ。そうだそうしよう。」

 

「んぅ…」

 

「今俺の隣には冥土長が寝ている。服は着ている。冥土長はパジャマ姿。冥土長と同じベッドで寝てる。てかデカいな」

 

「ぁ…あら、起きてたの?」

 

「…俺昨日何しました?」

 

「廊下で寝てたから抱っこして私の部屋に連れて来た。たったそれだけのことよ」

 

「…」ゾゾゾゾゾゾッ

 

「まあもう起きたんだし門番行ってきたら?ていうか着替えるから出てって」

 

「ひどい…」

 

紅魔館門

 

「ってことがあったんですよ」

 

「…」

 

「酷くないですか?自分で招き入れておいて自分で追い出すって…」

 

「…なんとも言えませんね…」アハハ

 

「でしょうなぁ…」カチッカチッシュボッ

 

「よく吸いますね…依存してるんじゃ無いですか?」

 

「違いますよ」

 

…多分。というより煙草依存症って確か煙草を吸わないとイライラするって奴だろ。

俺はなってないから大丈夫…多分。依存症の症状ってそれだけだよね!?大丈夫なんだよね!?

 

「…ん、猫だ」

 

「ほんとですね」

 

「…この猫は…俺が店やってた時にちょくちょく食材ねだりに来てた子だ。紅魔館にも来てたのか」

 

「あーそれはもしかしたら…」

 

「にゃー」

 

「貴方の匂い辿って来たのでは?」

 

「んな馬鹿な。ほれほれ、ここがええのか…ほれほれ」サワサワ

 

「にゃ〜♪」

 

「…げ、なんでこんなところに」

 

「ちぇーん!どこに行ったんだ〜!?」

 

「にゃ!?」ビクッ

 

「…飼い主かな?」サワサワ

 

「…あの姿は記憶通りだと確か…えっと…八雲家の…」

 

「八雲?」

 

何言ってんだ八雲ってなんだ?世間知らずはここで痛い目を見るな…

八雲家ってのが流行ってんのか?八雲ってそもそもなんだ?

八雲って八の字になってる雲のことか?八の字になってる雲の家が八雲家か?

…雲って蜘蛛のことか!?

 

「わ、わからん…」グヌヌ

 

「お〜い!…ん、あーいたいた!すみませんねウチのちぇんが…」

 

「いえいえおかまないなく…あ」

 

「…あ、あのお店の…すみませんね二回も。まさかここに毎回来てたなんて」

 

「…前も来てたんですか?」チラッ

 

「確か初回ですけど」

 

「ん?そうでしたか。それでは…」

 

「…あの人、幻想郷でも地位の高い人ですよ」

 

「ほんと?ひえらるきーってやつで言うとどれくらい?」

 

「三角形で表すとするなら…人間が一番下としましょう。その上に妖怪、大妖怪と並んでいるとしたらあの人は大妖怪に属します」

 

「…ゎぉ」

 

「粗相の一つでもしてみてください。消されますよ」

 

「」

 

「…知り合いみたいな感じでしたけど」

 

「…俺、存在消されるんじゃ無いですか?」

 

「うーん…私を巻き来ないでくださいね?」

 

「自分が良ければ全て良し思考ですか…あぁ…割と最悪…」

 

「死んだ先が地獄だと良いですね」

 

「そう言う不安になること言わないでくれません?」

 

たまに思うんだがめーりんさんってS?

意外と打たれ強いサディスト?そうなったら俺勝ち目なしで完全K.O.なんですけど。

ていうかあの人たち偉かったのね。命令してる人っぽいのは友人かな?

…そもそもしっぽ生えてたっけ…?顔が似てるけど…

 

「…駄目だ全く考えられん。くそう…眠たすぎるぞ…」

 

「さっきまで寝てたらしいじゃないですか」

 

「うぐっ」

 

「まったく…そういえば咲夜さんって子供の頃すんごい可愛かったんですよね」

 

「冥土長がぁ?ありえんありえん。それは多分子供だからって錯覚してるだけで裏では殺しとか」

 

「無いです」キッパリ

 

「言うねぇ〜」

 

「元々咲夜さんは捨て子だったんですよ。私が門番してなかったら死んでたと思うんです」

 

「門番が門番してるのか…」

 

「失礼ですね…雨の日だったので間違っては無いと思います。生贄を捧げるような感じの文章でしたけど。馬鹿ですねぇ人間って」

 

「馬鹿じゃないと人間やってられないんですよ。ほんっと、人間って不便ですよね〜」

 

「妖怪で良かったですよ。寿命長いですし。この間なんかせ…80歳くらいの誕生日でしたもん」

 

「…体重から逃げ冥土長から逃げ挙げ句の果てには時の流れからも逃げるのか…」

 

「良かったですね。私がガチの80歳だったら泣いてましたよ。言っておきますけどその言葉でストレスがフルマッハですからね。」

 

「僕は知らない〜」

 

「…」イラッ

 

そもそも捨て子だろうとなんだろうと受け入れるのがこの館らしいけど…

そこら辺どうなんだろ?知りたいね…

まあそれよりも俺は自分の地位がきゃん!?

 

「…」

 

「はぁ…」

 

めーりんさん無言の壁ドンはキツいなぁ…

心臓止まるかと思ったよ。というより死んだかと思ったしほぼ殺されるかと思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




やってる途中になんだこいつって思いました。
よくわからん


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襲撃じゃあ!

別の作品の主人公が足を失ったのでついでにこっちも奪っておくか?と思いましたがやめました。
だってクビになりそうじゃないですか。


 

紅魔館

 

…そういえば門番がいると言うことは過去に何かあったのだろうか?

それとも予防的な何かで置いているのだろうか?どっちだろう…?

 

「…そういえばめーりんさん」

 

「なんでしょう?」

 

「門番ってなんで置いてるんですか?過去に何かあったんですか?」

 

「ありましたよ。思い出話でもしますか?」

 

「お願いしたいところですが長引きそうなのでやめておきます」

 

「それがよろしいかと…さて勇次さん。一つお聞かせください…格闘技の経験は?」

 

「無いですよ?一体なんで」

 

「では下がっていてください…人が集団で来ます。30人くらいはいるでしょう」

 

「…は?」

 

「私は100人抜きで楽々勝てたので良いですが勇次さんは格闘技の経験もないのにそれは辛いでしょう」

 

「は、はあ」

 

「ですので下がっていてください。10分もかけませんよ」

 

「…わかりました…」

 

いきなり何を言い出すかと思えば…襲撃かぁ。

人里も面倒な祭り開くねぇ。どうしてそんなことするのか聞きたいもんだよ。

大体わかってるけど。保身だろうし。

 

紅魔館門の内側(いつもいるのは外側)

 

「…しゃあない10分待つか…」カチッカチッシュボッ

 

「…ふぃー…この現場を冥土長に見つかったら言い訳はできるな。そもそも俺門番じゃねえし。」

 

「そうね。緊急事態だしまあ仕方ないんじゃ無い?」

 

「ふぅ…だよなぁ。でも多分ウチの冥土長は話を聞かずに問答無用で…ん?」チラッ

 

「…その冥土長です♪」

 

「あ、すいませんちょっと許してくださ」

 

「許されるとでも…?今夜は肉料理ね」

 

「ヒェッ…」ポトッ

 

「冥土長が冥土に送ってあげるのよ?感謝しなさい!」

 

「いやだぁぁぁぁあぁあぁ!」

 

その頃門の外側

 

「ふぅ…楽勝楽勝!さあて呼ばなきゃですね。ぎぃっと…」ギィィィ

 

「待って!助けて!助けてください!」

 

「ふ、ふふふ…今夜は肉料理…!」

 

「!?ちょ、咲夜さん!?」

 

数分後

 

「すんませんした」

 

「次はないから気をつけなさい。次やったらまじでミンチにするから。」

 

…めーりんさんのおかげで助かったぁ…!と言うよりまじで10分も掛かってないじゃん。

3分掛かった?わかんねえけど2分くらいしか経ってない気がする…めーりんさん恐い

恐るるに足ります。

 

「…最近やけに冥土長から当たりがキツい」

 

「あはは、拉致られたからじゃないですか?」

 

「拉致ったのは俺じゃねえし拉致られた側だし当たりがきつくなる理由が微塵も見つからないんですけど」

 

「…独占欲?」

 

「それこそ有り得ないです現実を見てくださいめーりんさん」

 

「勇次さんも十分私に対してキツくなりましたね。」

 

「そうですか?元からだったと思いますけど」

 

「と言うより独占欲が出るならめーりんさんの方じゃないですか?咲夜さんと付き合いが長そうですし」

 

「…もしかして紅魔館の人全員に独占欲が働いてる…!?」

 

「え…?」

 

「ってそんなわけないじゃないですか♪そんなの有り得ないし…有り得ませんよね?」

 

「…咲夜さんの器が馬鹿デカかったら多分…」

 

「…やめましょうこの話題」

 

「はい。触れてはいけないタブーに触れそうです。こわいこわい」

 

「…今度、咲夜さんに何か買ってあげようかなぁ」ボソッ

 

「…それが良いかもなぁ…」ボソッ

 

まあ…紅魔館の全員を独占したいだなんて有り得ないし…

まさかそんなヤンデレみたいな…ねぇ。まさか…

…うん。あれは単なる想像。実際は違う。これでよし。

そうだそうであるべきなんだ怖いとか思うな

 

紅魔館のどっか

 

「…今なんだか嫌な気分が…まあそんなわけないし別に良いか」

 

紅魔館門

 

「…なんか話題あります?」

 

「めーりんさんさっきそう言ってあの話題掘り返そうとしたの覚えてます?」

 

「…すいませんでした…もしかして勇次さんも独占よ」

 

「無いですよ」

 

「即答…なんか傷つくなぁ」

 

「そうですか…」カチッカチッシュボッ

 

「身体に悪いですよ?」

 

「悪くても生きていることが出来ればそれで良いんです」

 

「みんなそう言って最後な泣きながら『煙草なんか吸わなければ』って言うんです」

 

「最後?」

 

「依存症の人は自覚しないから厄介で…あ、すいませんね」

 

「…冥土長がめーりんさんにキツく当たるのは至極当然だと思います」イラッ

 

「なんでですかぁ!?」

 

「天然なところが!」

 

めーりんさんって多分天然だよね。

自覚のないS。自覚のない天然S。

天然Sってなんだよ天然S(スープ)かよ。

天然スープってなんだよ!?

やばいここ最近まともな奴に出会ってない…

 

「うがぁ〜…もう良いや寝る!」

 

「決断早っ!?そして布団持参!?」

 

「…だと思った」

 

「寝たら殺すわよ。布団は没収。それじゃ仕事に励みなさい」

 

「…冥土長ってたまに監視してるのかってぐらいのタイミングで来ません?」

 

「…え、何それ私知らない」

 

「…ぇ?」

 

「新人さんだから?」

 

「入って何ヶ月でしたっけ」

 

「3ヶ月」

 

「まだ新人だぁ」

 

「あはは…」

 

言えない…とても言えない…!

さっき煙草一本どっかやったなんて絶対に言えない…!

 

「…あ、やばい寝そうですめーりんさん」

 

「は?」

 

「めーりんさんのせいにしますのでよろしくおねがぁ…zzz」

 

「いやだから早いですって!?」

 

「んぅ…遺書的な感じで…血文字…」

 

「嫌な寝方しないでくれませんか!?」

 

「…グハァッ!」バタッ

 

「おのれぇぇぇぇぇえ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




同僚ってひどいですね。


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必殺寝かし人

必ず寝かせる奴のことを言う。
睡魔とも言う。


 

紅魔館

 

「…久しぶりに紅魔館の中来たかもしれん…いや、拉致られてから一回来てるからそんな経ってないか」

 

「わーたーしーがーきーたー!」ドンッ

 

「うぇ?」ドタッ

 

「あぅ…」

 

「いたい…ん?」

 

「私知ーらない!」

 

絶対あいつだな…

と言って追いかけたいところではあるが生憎用事がある。

妹様の世話。最近やってない気もしていたが拉致られたからそうなのだろう。

うん、開幕早々「あなたがコンテニューできないのさ!」なんて言うわけがない。

…多分。

 

紅魔館地下室

 

「…うぃーっす」ガチャッ

 

「久しぶり!今までどこで何やってたの!?」

 

「お前は実家の近所にいる幼馴染か!ったく…で、何します?」

 

「何するって言ってもなぁ…弾幕ごっこ?」

 

「図書館から三冊ほど本を借りましょうか」

 

「それで戦うの!?」

 

「なんで驚くの?俺最初ここに来た時それやったよね?」

 

「あ、本当だ」

 

…多分だけど…パチュリーさんに殺されると思う。

最悪の場合魔法の実験道具にされるかもしれない。

そう思いながら俺は本を盗んで地下室へと逃げていった。

道中視線が気になったが振り返ってはいけない気がしてしまった。

振り返ったら死んでたと思う。

ちなみにだが図書館の本は妹様のだんまくに耐えれるくらいの耐久力があるらしい。

パチュリーさんが魔法かけてんだろうなぁ

 

「持ってきた?それじゃあ始めるよ!」

 

「…再起不能まで追い込ませてやろう」

 

「再起不能…?違うよ…貴方が再起不能になるんだよ!」ババッ

 

「四人!?」

 

定番の本に糸を結んでつけて回す。

糸が切れない限りはこれでなんとかできるし…多分。

めーりんさんが一番扱えると思う。これはガチで。

 

「ほらほら!」ビュンビュン(弾幕音だと思ってください)

 

「おわっ危ねぇ!ちぇすとー!」バシッバシッ

 

「そこ!」ビュン

 

「4人がかりは流石に酷いぞ!醜いぞ!」

 

「だからどうしたの!?まだ手加減してる方だよ!」

 

「本当かよ!?これやべえなぁ…」ブンブンブンブン

 

「おっとそこ!」ビュン

 

「ええい成せばなるだ!投げちまえ!」ブンッ

 

「吸血鬼はこんなの効かないよ!」

 

「うっそだろお前!?」ヒット!

 

「あはははは!あと2回!」

 

「いでっ…あーくそ…つうか腕疲れてきた…」

 

腕というか手首が疲れてきた。

遠心力を頼りにぶん回してるから腕が回らないと俺自身がぶっ飛ぶ。

そしたら俺は死ぬ。でも回さなきゃ俺は死ぬ。

 

「…なにこれ詰んでね?」ヒットヒット!

 

「むー!つまんない!」

 

「つかれた…」

 

「最後絶対手抜いた!」

 

「抜いた!」

 

「手抜きした!」

 

「そうだそうだ!」

 

「待ってくれやめてくれ一人ずつ喋らないでくれ」

 

「…ちぇっつまんないの」

 

「遊んであげてるのに…」カチッカチッシュボッ

 

「?煙草?」

 

「そうそう。最近暇さえあれば…んんっ悩み事があればこれ吸ってる」

 

「今依存症の傾向あったよね。暇さえあれば吸ってるって言ったよね?」

 

「…それだけ悩み事が多いんです〜」

 

「ふてくされないでよ」

 

「ふぅ…本返しに行かなきゃ」

 

「パチュリーの本?大丈夫?死なない?」

 

「…どうにかして死なないような言い訳考えなきゃいけないなぁ」

 

「…フフフ、えいっ」ジュゥゥ

 

「!?けほっけほっ!なにすんだお前!?」

 

「この恋愛の本にあったから試そうかと」

 

…だからって指でタバコの火消すってのは有り得ない発想だろ。

ていうかその本題名からしてやばいぞ。なんだよ『大人の余裕で相手をメロメロに!』って。

それ痩せ我慢だよばか。

 

「…はぁ…ほんっとどうしよっかなぁ」

 

「じゃあ私が返しに行くね!」

 

「マジで!?」

 

「そのかわり勇次が煙草依存症直前ってことを知らせておくね」

 

「わかった俺が返しに行こう。だからその弱みを握らないでくれ」

 

「弱みっていうかなんていうか」

 

「…とりあえず死んでないことを祈っておいてください」

 

図書館(臨戦態勢)

 

スピーカー<勇次!今日が貴様の命日だ!

 

「…今日が貴様の命日だってセリフを言われるとは思わなかった」

 

「ふふふ…無断で持ち出すとは良い度胸じゃないの…」

 

「まさか勇次さんがやるとは思いませんでしたよ」ガシッ

 

「…言い訳だけでも聞いてくれませんか?」

 

「だが断る」

 

「この太った図書館が最も嫌うことの一つは無断で本を持ち出すということなのだ!」

 

「…太ったのは動かないから当然じゃ」

 

「やれ!そのあと小悪魔てめえを殺す!」

 

「いやっふー!」

 

…小悪魔さん。

あんた鬼畜だよ、そしてパチュリーさんも鬼畜だよ。

とりあえずその手にある火炎放射器をお納めくださぁ!

容赦なく撃ってきやがった!イカれてやがる!

 

「糸に炎は相性が悪すぎる!」

 

「汚物は消毒だぁ〜!」ボワァァァアァ

 

「ふははははは!」

 

「…とりあえず本返して行くか!」

 

「やらせはせん!やらせはせんぞ!」バズーッ!バズーッ!

 

「小悪魔が今持っているバズーカは河童特製の破壊力マシマシの物だ!喰らって死ね!」

 

「やり過ぎにも程があるだろ!?」ドカーン!

 

「こんな時のために!隠し固定砲台起動!」ポチッ

 

本棚<下へ参ります

 

「え、ちょっと小悪魔謀ったな!?」

 

「恨むならパチュリー様!己の不幸を呪うが良い!」

 

「きさまぁぁああぁあぁ!」

 

本棚があった場所<隠し固定砲台が上へ参りまーす

 

「地下室へ逃げろぉ!」

 

「シャッター!」

 

地下室行きの階段<はいシャッターガシャン!

 

「うぇぇぇえぇえ!?」

 

「言葉通り今日が貴様の命日です!」

 

「途中で敬語になるってちょっ死ぬ!」

 

 

 

 

 

 

 




死んだな(確信)


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激戦区

というよりインフレ地区


 

図書館

 

「汚物は消毒ダァ!」ボワァァァァ

 

「あちっあちちっあつっ固定放題からも火炎放射かよ!?」

 

「フハハハハは!汚物は消毒だぁ!」

 

考えろ〜考えろ〜…今の手持ちは本10冊+煙草+ライター。

糸は…あ、糸燃えないじゃん。煙草に見立てて火をつけようとした経験が生きた!やったね!

でもどうすれば良いんだ?口元塞いだら俺息できないし…あつっ!

 

「ええい!身体全身糸で巻いちまえ!」ヘンシン!

 

「糸ですかぁ!?それじゃ、燃えて下さい!」ボワァァァァ

 

「あちっあちちっ…あ、燃えてない」

 

「きゃはははははは!…うぇ?」

 

「ターザン!ヒーハー!」ゲシィッ

 

「あでっ!?」

 

「…ちょっと待てよ俺これ小悪魔さん気絶させても勝ち目なくね?」

 

一方その頃図書館前

 

「…と、溶ける〜」

 

「めいどちょ〜!ほらほら!こっちだよ〜!」

 

「…ほんとに熱い…シャッターも閉まってる…あつっ…」

 

「ななな、何事ですかこれ!?」

 

「美鈴、門番は?」

 

「妖精さんに任せました!この熱気はなんですか!?中でどんな武闘大会が!?」

 

「とりあえずシャッターをぶち壊して!話はそれか」ドガァンッ!

 

「殴り込みさん…」

 

「熱い熱い熱い熱い熱い!ちょっとめーりんさん退いて!」

 

「!?…え、何があったの?」

 

「…燃えてます。図書館」

 

「は?」

 

「本は多分無事でしょうけど…床が…」

 

「」

 

一方その頃紅魔館ベランダでは

 

「…ズズッ」

 

この私…レミリアには悩みが二つある。

それは紅魔館がたびたび破損することと…

 

ドカァンッ!

 

「…はぁ…」

 

その度に発生する修理費用だ。

今回燃えてるのは音で大体わかる。どうせ図書館だろう。フランが何かやったか…

いやパチェが大失敗したか…幻想郷に来てからというものこういうことが多くなっている気がする。

紅魔館にきたこと自体が失敗だったか。ため息しか出ない

 

「大変です!」

 

「…どうしたの?」

 

「図書館が!」

 

「ああ、それが?」ズズッ

 

「火事です!」ヤベェ!

 

「ブフッ!?」

 

…火事ってあれよね。多分燃えてるのは火事なんだよね。加治とか鍛冶とか家事とかそういう似たものじゃないわよね。

燃えてるんだよね。多分本は無事だろうけど…てかちょっと待って?

え、火事?どんな火事よ。何?フランがやらかした?でもフランにそんな能力はないし。

パチェ?それとも白黒泥棒撃退装備?

 

「…頭痛くなってきた」

 

「とにかくきて下さい!大変なんですよ!図書館から門番の人出てきますし!」

 

「門番の人…ああ、あの人間か…ん?人間!?」

 

「だからやばいんですよ〜!」

 

「ちょ、それ一大事じゃないの!?クソあの本の虫が!そろそろ首捻ってやろうかしら!」ダッシュ

 

「うぇ!?ちょ、ちょっと〜!」

 

図書館

 

「汚物はどこだ…ドコダ…」

 

隠し兵器の下<誰か出してえぇぇえええぇ!

 

「…お嬢様。氷の妖精を呼んでまいります」

 

「うん連れてきて。てかこれどうしたらこうなるのよ…」

 

「あ!汚物だ!消毒しなきゃ!」ボワァァァァ

 

「ちょ!?これ主君!主!」

 

「…なんだお嬢様か。邪魔しないでくださいよ」

 

「お嬢様連れて参りました」

 

「熱い熱い熱い死ぬ死ぬ死ぬ凍れ!」ヒュー!

 

「これで一応紅魔館全焼ってことは免れ…」

 

「あ、お嬢様、氷の妖精が出した氷が溶けると水が出ますのでどうかお気をつけ」

 

「…フランのこと忘れてた…」

 

「シャッター閉まってるし別に良いんじゃないですか?」

 

「ねえ咲夜結構扱い酷くない?忠誠心のかけらもないんじゃない?」

 

「ちゅうせいしん…?」

 

「このメイド雇わなければよかった…」

 

というより人間は無事なのだろうか。いや多分無事なのだろう。

だってあの妖精がそう言ってたし。まあ無傷ではないにしろ生きているのだ。

それで良いのだ…うん、多分。

絶対とは言い切れないけど多分生きてるからそれで多分良い。多分。

 

「ライダーキーック!」バギィッ

 

「うぇ!?」

 

「妹様。もう仮面ライダーは卒業する年齢だと」

 

「…仮面ライダー?」

 

「えーなんでー?」

 

「対象年齢というものがございまして」

 

「それじゃあ私何も見れなくない?無条件で大人のドラマ見せられることない?」

 

「…それはお嬢様に言って下さい」

 

「ねえ咲夜そろそろ貴女ぶった斬って良いかしら?良いわよね?」

 

「確かに……」

 

フランドール、納得!じゃない!

待って!近寄らないで!それ以上近づいたら私威厳なんてなくなるから!

え、元からない?…威厳がマイナスになるから!

ちょ、まじで怖いからその光を失った目で見ないでくれって

 

「ちょっとフラン…?怖いわよ…?」

 

「そういえばお姉様と真剣勝負したのって異変が最後だったね…今から本気の勝負やりましょ?」

 

「い、良いわよ…?軽く捻ってあげ」

 

「分身」シュババッ

 

「ファック!」

 

「お嬢様、はしたないです」

 

「そこまで注意する?普通」

 

「死ね!恐怖の弾幕に埋もれて死ね!おらしね!」

 

「ぎゃ、ぎゃぁぁあぁあぁあ!助けて咲夜!」

 

「真剣勝負でございますので…」

 

「裏切ったなぁ!裏切ったな咲夜ぁ!」

 

「はてなんのことやら」

 

「お姉さまが…再起不能になるのさ!」バギィッ

 

「ヘブぁっ!?」

 

「行くわよーっ!トスっ!」パンッ

 

「ほいそっち!」ドンッ

 

「オーバーヘッドキーック!」ゲシィッ

 

「アターック!」バシィッ

 

「あ…すいませんもうギブです…だからお願いやめてフラン」

 

「だが断る」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




フランの分身する奴見て天津飯みたいだなと思いました。
まる


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天津飯

これでご飯を思い浮かべるのはドラゴンボールの存在感が少ない人。
これで三つ目が出てくる人はドラゴンボールの存在感が強い人。
これで餃子が出てくる人はナッパとの戦いがすごく記憶に残ってる人。


 

紅魔館門

 

「最近紅魔館が大変ですねぇ」

 

「…なんですかどうなってるんですか?」

 

「ん?ああ、私が抱きついてることですか。あの図書館の件以来妹様が…ね?」

 

「…煙草すら吸えませんよ」

 

「まぁ妹様独占欲とか強いですからねぇ…家族が怪我したら多分怪我させた奴をぶち殺しに行くと思いますし」

 

「俺はちょっとした火傷なんですけど。毎ターン終了時にダメージ受けるわけでもないし」

 

「ちょっと何言ってるかわかりません」

 

とりあえず離してくださいめーりんさん。

生きたい!とでも言えば俺は解放されるのか。否…

というより胸の強調が激しい。大体顎あたりに来るからな。あれか?

これは顎を胸に乗せろって意味ですか?って言いたいけど後ろ向きだしそんなこと言ったら多分空の彼方だし。

 

「…とりあえず離してください…!」グググ

 

「ははは、たかが人間が妖怪である私の拘束を振り抜けることはできませんよ?」

 

「うぉぉおおぉおぉ…!あ、無理」ズサッ

 

「うわ膝ついた」

 

「…ていうか妹様が抱きついて守れって言ってたの?」

 

「いいえ、ただ必ず守れと」

 

「…とりあえずめーりんさん、3回ぶん殴られて来てください。妹様に」

 

「え、なんで嫌ですよ」

 

「…紅魔館、いつ辞めよっかな…転職先見つけておくか」

 

「…もう今となっては元洋菓子屋なんで肩書き意味ありませんもんね」

 

「なるべくまともで体調管理をしてくれそうな職場…」

 

命蓮寺…だめだな。神霊廟…だめだこころちゃんがいる時点で安心できない

博麗神社は給料なさそう…紅魔館はそもそも論外…稗田家…有りだな。結構人里としても重要な所だし。

後…あの本屋…有りだな…後、後、後…あ、寺子屋…あいや、あそこは無理だな。特別学級かと思うくらいだ。

えっと…守矢は…確か人手が足りてるんだっけか。となれば…香霖堂くらいだけどなぁ。

店主が変人らしいし

 

「おーい」

 

「うわっ…なんですかめーりんさん」

 

「思い出話をしようと思いまして」ウキウキ

 

「…どうぞ」

 

「えっとですねぇ…」

 

ここから美鈴のターン!

 

つい最近…ではないんですけど紅魔館が幻想郷に来て異変が終わった後のことです。

門番してるとどこから噂を聞きつけたのか人が来るんですよ。

まあそれが厄介な人でして…ナンパって言うんですか?まあとにかく気持ち悪い方だったんですよ

 

「…多分だけど…それ、俺だな」

 

「嘘ですよね?流石に嘘ですよね?」

 

「いやぁ、どっかで見覚えがあるなぁって思ってたらあの時の。後ナンパじゃなくて新しい客の呼び込みな。新天地って奴」

 

「…じゃあ思い出話なんてないですよ〜!」

 

「いやまあそうでしょうね。思い出話の中で出てくる重要人物に思い出話を聞かせるってのはね。」カチッカチッシュボッ

 

「はぁ〜…煙草やめたらどうです?身体に悪いですよ?」

 

「何回目だそれ言うの。知らないんですか?格好良い姿は煙草を吸う姿って」

 

「知りませんよ。なんでこんなバカみたいな話しなきゃならないんですか」

 

「え、馬鹿じゃないの?」

 

「うぐっ…それ、地味に心にくるんでやめてもらえます?」

 

「だが断る」

 

「話のテンポが速いですついていけません」

 

「俺のスピードについて来れるかな?」

 

「…何言ってんだこいつ」

 

「敬語を外しましたね。私の勝ちです」

 

「…咲夜さん〜ナイフ入れてやって」グサッ

 

「ワオ。速達便咲夜さんってか」

 

「私じゃないのに…」

 

そうやって抜くところが多分冥土長のSっ気を刺激してるんだと思いますよめーりんさん!

ん?いやむしろそう言う関係になっていると考えても良いのでは…?

あでも同性愛とかないっぽいし…まあ良いか。考えると頭痛くなって来た…胃薬胃薬

 

「…我が世の春が来た」

 

「春って恋の季節って言いますよね」

 

「それが?」

 

「私思うんです。恋の季節って言うかそれただの発じょ」

 

「それ以上はやめましょう。良いですか?やめましょう」

 

「でも3月は出生数が減るんですよね。人体って不思議」(令和元年の資料)

 

「人体っていうかそれ繁殖能力のこと言ってない?」

 

「ん?そうですか?…そうかもしれませんね」

 

「自覚ないとか一番やばいですよめーりんさん」

 

「で、なんの話してましたっけ?生命の神秘?」

 

「もうやめてくれ…頼む、やめてくれ…」

 

「わかりました…あ、咲夜さん紅茶」グサッ

 

「かわいそう」

 

「紅茶って言ったのに…」グスッ

 

「…冥土長紅茶〜」コトッ

 

「う、恨めしい…!」

 

「ではでは…」ザッパァーン!

 

「…え?」

 

「冥土長め…置き手紙も…なになに?」

 

『貴様が私の紅茶を飲むには3000年早い。後どうでも良いけど美鈴の後に言うと反射的にナイフ飛ばすから』

…冥土長…あんた、鬼畜だよ

畜生道を堂々と歩き邪魔するものは全て鬼畜っぷりで殺すくらい鬼畜だよ…

 

「冥土長が鬼畜だったって話聞く?」

 

「いえいらないです」

 

「俺もいらないのになんでか置き手紙にそう書かれてるんだよね。私は鬼畜だ!って」

 

「え、何それ気にな」グサッ

 

「…なんか、辛そうですね」

 

「咲夜さん胸のことで因縁付けてくるからなぁ…恐ろしい人だ」

 

「惚れでもしたら違うんでしょうけどねぇ」

 

「そんな黒魔術あったら怖いですよ?」

 

「話が判りますねぇ」

 

 

 

 

 

 




高嶺の花子さん爆誕


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仕事から逃げろ

うぎゃぁああぁぁあぁぁああぁぁ!


 

図書館

 

「…もう二度と来たくないと思ってたんですけどここ」

 

「妹様の部屋はこの向こうよ?」

 

「…はーっ…転職考えようかな。割とガチで…」

 

「…とりあえずぶん殴って良い?」

 

「やってみろ殺すぞ」

 

「年上のくせに身長は同じくらい」

 

「精神を殴るのはやめて?」

 

この冥土長間違いない。Sっ気とかいう奴だ。嫌な奴だ…

どれくらい嫌かっていうと付き合ってたら振られたくらい嫌。

…心抉るのはやめてくれよ…(絶望)

 

「…勘弁してくれよ本当」

 

「…あ、これは勇次さん…」アハハ

 

「うっす。そんじゃ〜」

 

「ははは…」(大佐、もといパチュリー様。彼はあまり気にしていないようです)

 

「こいつ…!直接脳内に…!?」

 

「煙草…」カチッカチッカチンコチン!

 

「ふぅ…ふぅ…!図書館は禁煙じゃボケェ!」

 

「パチュリー様!?ちょ、何してんの!?メラ!メラ!」

 

「…パチュリー様…死んだら如何でしょうか?それでは」

 

「ドストレートに来たわね」

 

「心に来ましたか?」

 

「来たわ。こう、グサッて感じじゃなくて凹まされた感じ。はっきり言って傷ついた」チーン

 

「…自業自得だボケカス」

 

地下室

 

「我が来た」バァーン!

 

「あ、ようやく来た!何して遊ぶ!?」

 

「…トランプカ」

 

「まあ良いや一緒に寝よ♪」ガバッ

 

「なんでだこいつぅ!離しなさいよていうか離せってちょ馬鹿力も大概にあだだだだだだだだ!」

 

「ん〜♪」グググ

 

「ギブ!ギブ!やめろー!死にたくなーい!」

 

「ん、そう…でも一緒に寝るの〜!咲夜のパジャマで!」バン!

 

「お嬢様お待ちくださいつか待ってなんでいつも私が被害を受けるの」

 

「…俺に女装をしろと…て言うかグレーのパジャマ…地味」

 

「地味とか言わないでよ!?なんでぇ!?」

 

「…咲夜、ちょっと今日おかしいよ?熱?」

 

「熱とか言わないでくださいよぉ!?私だって…私だってね!可愛いパジャマ着たいですよ!でも見せる相手がいないもん地味で良いじゃないですか!」

 

冥土長。

吹っ切れないでください。あと壊れないでください。貴女が壊れたらまともなのめーりんさんか俺くらいしかいないんです。

お嬢様?知らないお方ですね…私の中にそんな奴はいませんが…?

まあ良いさ。まともで居ようとするから駄目なんだ。そもそもまともで居ようとすることが間違いだったんだ。

 

「…数々の思考の末にたどり着いたんだけど今どんな状況?」

 

「私のセリフだ」

 

「とりあえず!勇次はこのパジャマを着れば良いの!ほら、早く!」

 

「ちょっ妹様!私のパジャマは」

 

「…そもそも1回目も2回目も変わらんか…」

 

「てめーやりやがったな!?」

 

「まあまあ落ち着いて咲夜。咲耶、落ち着いてよ」

 

「今全く別の名前で呼びませんでしたか?」

 

「反抗期っていつ頃だっけ」

 

「すいませんした」

 

一方その頃博麗神社では

 

「…知ってる?あの洋菓子屋の店主、紅魔館で働いてるらしいわよ」

 

「それをなんで私に言うのかな…」

 

「…あれ、一回通ったことなかったかしら?」

 

「行ったけど結局何も買わなかったわ。喧嘩して帰った」

 

「あんた罰当たりね」

 

「神社でいうことか」

 

戻って紅魔館…そうだよまったく関係ないですよ

 

…ヘルプ、呼んで良いっすか?

それとも介護人呼べば良いっすか?

ちくしょう…!結局冥土長のパジャマ着ることになった…!

くそぉ…!なんでこうなったぁ…!?

 

「…ん、良い匂いがする」

 

「次嗅いでみなさい。香水の匂いぶつけるわよ」

 

「なにそれツンデレなの?」

 

「…咲夜、本当に今日おかしいよ?」

 

「これが普通です」

 

「普通じゃないから行ってると思うんですけど」

 

「…うるさいですね!私なんて反抗期なかったんですよ!」

 

「ここに反抗期が来ても当たる相手がいない子がいますが」

 

「はーい」

 

「…すいませんでした」

 

「…煙草があと2本だ…」

 

「買ってきたら?」

 

「まあもう一箱あるんで良いんですけどね」カチッカチッシュボッ

 

「健康に良くないよ…?」

 

「良くても良くなくても死ぬのは一緒だしいいっしょ」

 

「確かに」

 

「妹様納得しないでください」

 

「フランドール、納得!」

 

「なんダァ?てめえ…」

 

「待て。待ってくれ。待ってくれたまえ。会話をしてください。理解できる言語が一つとしてないです」

 

「会話しない会話が得意でね」

 

「あんたは会話しなさいよ」

 

「495年も人と接触しなかったんだ。言葉をおぼえてるだけで感謝してほしいね」

 

「妹様は美鈴と何回か会ってたはずですよ?」

 

「…でも私と話してはないよ。ご飯渡しに来ただけらしいし。チッ」

 

「ごめんなさい」

 

「冥土長本日何回目の謝罪?」

 

「2回?」

 

「そうか。とりあえず離してくれます?腰に抱きつくって…」

 

「私そんな謝りましたっけ?」

 

「気持ちのない謝罪を幾度もした罪は重いぞ」

 

「…やめてください心臓と心を抉りにこないでください」

 

「ざまあねえぜ」

 

 

 

 

 

 

 




ねみい!



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お友達

お友達とお供たちって似てますよね。


 

紅魔館門

 

「…あー、暇」

 

「妹様が友達と遊んでますね」

 

「お嬢様が嫉妬しそうだぁ…」

 

…そういや俺友人って呼べる奴、いなくね?

あ〜ぼっちでした。我ぼっちでした。おやつの一つも出さない職場の同僚は友人というより仕事仲間だし

上司は上司だし。妹様は俺が死にかけたし…やはり友人と呼べる奴はいないか…

店作ってからそんな人と関わんなかったし…あったとしてこころちゃんくらいか。

 

「…羨ましいなぁ友達」カチッカチッシュボッ

 

「ん?なんでですか?」

 

「俺友達と言えるような関係の人いませんし」スパー

 

「…私は?」

 

「仕事仲間…後基本なにやっても怒らない人」

 

「…私友達だと思ってたんですけど」

 

「心って怖いですねぇ…すれ違いが起こるとなにやってんだかまったくわからない」

 

「若干ショックです…」

 

「ん〜…ぱっ…お嬢様も大変ですねぇ。あんな気ままな風来坊な妹様が居て」

 

「意外とそうでもないですよ。妹様はなんだかんだ言ってお嬢様と絡んでますし」

 

「ほへ〜…それって構ってあげてるの間違いじゃないの?」

 

「…それ結構あるかも」

 

「そういや人里で流行ってる辛いポテトチップス買ったんですよ。食べます?」ホレホレ

 

「ありがとうございます。というかいつの間に?」

 

「夜に人里行くのはもう勘弁かな」ニッコリ

 

「すいません死に物狂いで買ってきたんですか?本当ありがとうございます」

 

「まあ辛い奴って気付いたのさっき食おうとしたらなんですよね…辛いもの無理」

 

「オイ」

 

そもそも辛い物と甘い物合わないし。妥協して大体チャーハンの辛みくらい…

辛い奴単体は無理なんだよ。まじで。な?わかるよな?

あ、煙草の火消してねえわやっべ

 

「…まあ人間なんてそんなもんですよ。脆いし弱いしそのくせになんだか偉そうだし…食物連鎖第二位くらいの奴が調子に乗らないで欲しいですよまったく」

 

「結構言い方酷くないですか?」バリバリ

 

「ていうか派閥争いだのなんだのさ…うるさいんだよ…!妖怪相手に商売してると思われてるしよ…」

 

「落ち着いて落ち着いて」

 

「…とりあえず幻想郷は毎秒3分の一の確率で滅べ」

 

「それって10秒も経てば幻想郷消滅しません?」

 

「…あ、妹様が帰ってきた」

 

「本当だ」バリバリ

 

「あ〜楽しかった!」ガチャッ

 

「…そういやこの門の後ろにお嬢様がいること言わなくて良かったの?」

 

「良いんじゃないですか?」

 

「…じゃがりこ潰して食うか」

 

「なんて食べ方するんですか!?」

 

「食い方くらい別にいいでしょ!?」

 

「…チッ」

 

「…沸点がわからん奴だな」

 

「…私だって怒りますよ?」

 

「へー。マジギレすか」

 

「…」イラッ

 

「うーん…そういやめーりんさんって好きな人とかいるんですか?」

 

「へ?居ないですよ?」

 

「まあ門番やってたらそうでしょうね」

 

「ムカつく言い方しますね…」

 

「それは失礼」

 

俺も好きな人はいないんだよなぁ…

というかどうやって好きな人が出来るんだ。俺が何かやらかしたらか?

心がきゅんってすりゃ恋なのか?恋愛小説とか読むことが鳥肌立ちまくりだし…(作者)

恋愛小説どころか恋愛が付くと鳥肌が立つのはなんでだろう

 

「…じゃあ恋人っています?」

 

「いないって言いましたよね?そろそろ突き飛ばしますよ」

 

「あ、話を戻すんですけどめーりんさんって友達います?」

 

「え?…妖精達と…あと…えと…」

 

「めーりんさんも言えた立場じゃないですよね」

 

「…魔理沙さんとか…」

 

「あのカツアゲ女」

 

「あと…霊夢さんとか…」

 

「博麗の巫女さん」

 

「…あとは…」

 

「冥土長?」

 

「いやぁ…あの人は」

 

「そうなんですか。ていうかご飯まだですかね」

 

「人の話聞く気ありませんね貴方?」

 

「もちろん♪」

 

「この憎たらしい奴を殴らせて頂きたい」

 

「…というかまじでおかしくないですか?時計の針全然進んでないじゃないですか」

 

「ん?…本当ですね」

 

「壊れたんじゃないですか?」

 

「咲夜さんにお知らせしますかね」

 

「…知らせないと正しい時間がわからないから頼みました」

 

「そうですか」

 

紅魔館ベランダ

 

「…え、あの時計止まってる…」

 

「?あ、本当ですね。私直しに行ってきます」

 

「行ってらっしゃ…ん?どうやって直すの?」

 

「…パチュリー様に頼みます」

 

「直せないのね」

 

「フランが直す!」

 

「フランじゃ直せないでしょ…」

 

紅魔館門

 

「片方ツンデレとかよくないですか?」

 

「…微笑ましいですね」

 

「ですよね。まあそれが俺から見ためーりんさんと咲夜さんになんですが」

 

「は?」

 

今めーりんさんからただならぬ妖気っつか覇気っていうかよくわからんものが出てる気がするが無視無視。

とりあえずそんなことは置いて今時計が直ったとして俺たちは果たして正しい時間に飯が食えるのか。

昼食はどうせなら人里で昼飯にちょうどいいって言われてるはんばーがーって奴が欲しいなぁ…

うまそうだし。

 

「…とりあえず同僚をそんなふうに見るのやめてもらえます?」

 

「同僚じゃないですよ。上司と同僚です」

 

「細かいですね」

 

「…ちなみにこの事は純粋なはずのこころちゃんから聞きました。」

 

「秦さんですか…聞きに行ったら毒されたんですか?」

 

「毒されたと言うより毒にされたっていうか…」

 

「あぁ…」

 

 

 

 

 

 




途中寝かけた


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心配性

昨日は出せなくてすみませんでした!
とりあえず謝るんで許してください!
この話を読んでくれてありがとうきびうんこ!


 

紅魔館門

 

「…んぅ…」ウトウト

 

「どうしたんですかめーりんさん今は昼間ですよ」

 

「…!?起きてる…!?」

 

「いや起きてて何が悪いんですか殴りますよ」

 

「貴方が殴ってもなんのダメージにもなりませんよ」

 

「すね掴みますよ」

 

「ごめんなさい」

 

すねっていうか足首だな。

というよりマジで店どうしよう。

というか妹紅さんとクソ太子が火事で燃やしたのと今回で2回目だぞこれ。

燃えるなよ。壊すなよ。次はどっから来るんだよ。浸水でもすんのか?

残念だったな、幻想郷に海はない。

 

「…ていうかなんでそんなに眠いんですか」

 

「刺激がないんですよ。門番なんてここに立ってるだけ…というより勇次さんもそうですよね?」

 

「僕はもう完全に朝型の人間に調教されて…うっわ思い出したくもない」

 

「結構酷い扱いですね」

 

「ていうか刺激が足りないんですか?めーりんさんって男に惚れたら寝ない気もしますが」

 

「…なんか腹立つ」

 

「女の生理の気持ちとか女の気持ちとかよくわかんないんでデリカシーないとか言われます」

 

「自覚あるのかないのかはっきりしてください」

 

「無い!でも寺子屋時代ひとりぼっちだった自覚はある!」

 

「何それ悲しい!?」

 

「というよりまぁ子供心にあればきつかった。495年の幽閉とか考えれないくらい」

 

「495年…妹様ですか」

 

「寂しさなんて立場の違う奴が埋めれる穴じゃ無いんですよ。ほら、妹様って良く妖精と遊ぶじゃ無いですか」

 

「あ〜…妖精と言うよりば」

 

「まあまあそれは置いといて。それに姉も…あ、これ言っちゃダメな奴だ」

 

「お嬢様への文句とか多分紅魔館のどこにいてもナイフが刺さりますよ」

 

「冥土長はナイフしか土産物くれないのかよ」

 

「その代わりタダですよ。ありがたいじゃ無いですか」

 

「その代わり一撃であべしですけど」

 

「あはは」

 

…はっきり言おう。

さっき言いかけた時死を感じた。

というか死んだと思ってた。どれくらいかって言うと主人公が敵の一撃を喰らった時くらい。

でもこち亀の両さんは死なない。不思議

 

「酒の勢いで咲夜さんにポロッと愚痴を言わせたい」

 

「多分その愚痴我々ですよ」

 

「あ、本当だ…で話を戻しますけどめーりんさんは刺激が欲しいんでしたっけ」

 

「はい」

 

「そんじゃ俺と付き合いませんか?」

 

「…は?」

 

「あ、ライターの火がない…マッチで良いや」シュボッ

 

「…どう言うことですか?ん?」

 

「あ、嘘ですよ。こう言うのも刺激かなって」スパー

 

「…は?」(二度目)

 

「何を言ってるか分からねえと思うが俺は分かる」

 

「はぁ…貴方最近天邪鬼になってません?というより悪化してるというか」

 

「天邪鬼って言うよりは気ままな風来坊でしょ」

 

「私どーしても納得いかないんですよね」

 

「何が?」スパー

 

「勇次さんが洋菓子の作り方知ってること」

 

「なんで?」

 

「いやぁだって勇次さん…控えめに言って品がないじゃないですか」

 

「品が無けりゃ洋菓子作っちゃダメなの?」

 

「いやダメじゃないですけど」

 

「じゃあ良いんじゃないですか?」

 

もうそろそろで2時…さっき飯食ったばっかなのにもう2時…

時間の流れってすげー!後めーりんさんが眠るの恨めしいから寝ないで欲しいかな。

自分が苦戦してるときに隣で寝られるとうざいって言うか

 

「なんだかなぁ…胸がモヤモヤするって言うか」

 

「それを人は恋という」

 

「嫉妬という名の恋ですか?」

 

「…そうじゃないんですか?」

 

「…俺昔彼女居たんですよ」

 

「ほほう」

 

「彼女の方から告白してきて。結局振られました。今思えば金目当てだったんですかね」

 

「へぇ〜…この紅魔館にそういう人はいませんので安心して良いですよ」

 

「めーりんさんはそういう無意識の優しさを持ってるんですよね。冥土長の無意識ののSっ気と違って」

 

「…???」

 

「…簡潔に言うと天然ですねってことです」スパー

 

「!?し、失敬な!?私天然じゃないですよ!?だってほら…」

 

「天然って決めるのは他人の主観ですよ」

 

「うぐ…と言うか私のどこが天然って言うんですか」ツンツン

 

「頬を突かないで…天然の女たらしと同じようなもんです」

 

「…私が男たらしとでも!?」

 

「へーへーそうでございます」

 

「殴りますよ!?」バギィッ

 

「へばぁ!?」

 

紅魔館ベランダ

 

「あの二人仲良いわ…」

 

「…嫌いなものが一緒だと仲が良くなるらしいわよ?咲夜」

 

「共通点ですか。て言うかそれ皮肉ですか?」

 

「レミィ…ここに呼んだ理由は?」

 

「一緒にお茶会でもと」

 

「てめーそれだけで私の研究を邪魔する気かぁ!」ドンガラガッシャーン!

 

「えぇえ!?」

 

紅魔館門

 

ドンガラガッシャーン!

 

「何事」

 

「うるさっ!?ちょっとお嬢様か妹様が癇癪起こしたんですか!?」

 

「ベランダからだけど…多分パチュリー様が切れてる」

 

「あの比較的まともなパチュリー様が!?」

 

「マジのマジ。多分喧嘩する」

 

「…お嬢様…黙祷」

 

「勝手に殺すな」パシンッ

 

「あう」

 

あの二人は親友のようだけどさ。

どう見ても最初上手く行ったからどうせなら今後も上手く行こう的な感じにしか見えない。

割とマジでどっちかが紅魔館出ていきそう。パチュリー様とお嬢様が出ていく確率を比で表すと9:1的な感じ。

多分パチュリー様が堪忍袋を突き破りそう

 

「…とりあえず死なないようにしますか」

 

「そうですね。とりあえず隠れましょ」ザクッ

 

「…え?」

 

「逃げるな…」ゴゴゴゴゴ

 

 

 

 

 

 

 




安定のクオリティ。
とりあえずめーりん視点も考えたけど文字数に達する前に死にそうなので辞めました。つか死んだ


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発熱

発熱!それはこのご時世発熱=新型コロナと危惧される物!
ちなみに37.5を超えたら熱があると言うらしい!
作者は火曜日身体を休めたーい…


 

紅魔館

 

「…燃えたぜ…38.3度にな…」チーン

 

「だから?」

 

「休ませて」

 

「だが断る」キリッ

 

「はぁ?」イラッ

 

紅魔館門

 

「ゔー…」

 

「大丈夫ですか?」

 

「さっさと店再開させて自営業に戻りたい…土日祝日体調不良日に休みたい…」

 

「なんですかそれ」

 

この紅魔館と言うところは非常にブラックである。

食事は朝昼晩同じで日替わりだ。内容はカロリーメイトと水。

殺す気か!?と抗議したら追加でバナナ一本。これが3食。

カロリーメイトの味が日替わりである。どんなクソ仕様だよ

妖精の方が楽しそうである。まあ俺そろそろ冥界に行きそうなくらい体調悪いんですけど

 

「くぅ…駄目だ!今寝たら死ぬ!」

 

「寝てください!」

 

「壁ですか?地面ですか?ベッドですか?妹様ですか?」

 

「今一つ変じゃなかったですか?ってそうじゃないですよ!」

 

「めーりんさん、休んでください。なんか今日おかしいですよ」ボー

 

「私のイメージカラーは赤なの!?なんでレンガに話しかけてるの!?」

 

「そうだよ全て俺のせいだよだからどうしたんだへっへっへっ」

 

「咲夜さん!布団持って」グササッ

 

「立ってるのもだるい…」

 

「勇次さんがやばいんですよ!変なこと言ってて」グササッバサッ

 

「…zzz」

 

「なんで私4本刺されてるんですかぁ…」グスッ

 

数日後紅魔館ベランダ

 

「…」クラクラ

 

「どうしたの咲夜?」

 

「…ぁ、いえなんでも」

 

馬鹿な…!?この完璧メイドであるこの十六夜咲夜が…!

風邪だとでもいうのか…!?頭がクラクラして…め、めまいもしてきた…

立ってるのがだるいと感じる…まさか!

風邪をうつされた…!?聞いたことがある。

『風邪は他人にうつすと治る』

やりやがった…あいつやりやがったよ!

 

「…咲夜、座りなさい」

 

「お姉様。そろそろ切れるよ?」

 

「どうしたのフラン」

 

「咲夜の状態を見て何も気付かない?」

 

「は?」ジーッ

 

「ふぁ…?」ボー

 

「ぼーっとしてるわね。頬も赤い」

 

「それまで気づいてなぜ気付かない?」

 

「何に気づいたのよ?」

 

「…風邪」

 

「今冬よね」

 

「つまり?」

 

「インフルエンザ…!?」

 

「ぅぇ!?私はそのようなことなど」

 

「咲夜、今日はもう休みなさい」

 

「休まないと紅魔館全員に迷惑かけるよ」

 

「…それでは」

 

咲夜が消える。

ふむ、視点がコロコロ変わってる気はするがまあ良いだろう。許してやろうではないか。

しかしだ。咲夜が風邪又はインフルエンザだとして感染経路はどこから?

私達?いや、そもそも咲夜は私達にあまり近寄らない。そもそもの話論外だ。

咳もした覚えがない。発熱なんてここ一年無かった。

 

『無症状インフルエンザ』

 

フランが口にした言葉…あまりにも安直すぎる。

センスのかけらもない。100点満点中2点と言ったところだろうか。

 

「…外の世界じゃこう言うインフルエンザが出たらしいよ…」

 

「なん…だと…?」

 

「つまり…私達も既に感染してて、それが咲夜にうつってああなったって言う可能性も」

 

「否定できないと…クッ主人が従者に迷惑をかけるなど…!」

 

「お姉さまからそんな言葉が出るとは思わなかった。とても意外だ。もしや偽物?」

 

「失礼ね」

 

「ごめんね。でもそうなると他の従者にもうつってるんじゃない?」

 

「!!」

 

見落としていた…!

無症状であるのならば紅魔館に潜伏していてもおかしくはない!

いや、他からもあり得る。宴会で誰かがうつされた可能性もある。

 

「…全員検査しましょうか」

 

「良い案だと思うよお姉様。でもいつもそう言う考えをして欲しいかな」

 

「痛いところを突くな…ではいざ永遠亭へ!」

 

「留守は?」

 

「美鈴」

 

「美鈴が感染してたら?」

 

「…全員で行きましょうか」

 

「結界でも張れば良いでしょ」

 

「パチェに張ってもらいましょうか」

 

図書館

 

「やはりこの時期か…いつ行く?私も同行しよう」

 

「パチュリー様、大地に立つ」

 

「立ってるわよ。で、いつ行くの?その日に結界張るから」

 

「…いつ行きましょうか」

 

「うーん…来週の月曜」

 

「明後日ね?分かったわ」

 

「なんで明後日って言えないのかなぁ」

 

「曜日感覚が狂ってて…」

 

パリーン!

窓が割れる音!?

図書館からそう遠くない。

そして今は昼。人間が動きやすい時間帯だ。

このことから導き出される答え…それは…

 

「ハッハー☆魔理沙様の完璧などろぼ…」

 

「やはり貴女ね霧雨魔理沙!」

 

「かえんほうしゃ!」ボワァァァアァ

 

「今日という今日は捕まえさせてもらおうか!白黒魔法使い!」

 

「魔理沙ー!遊ぼ!」

 

「うわぁ!来るな来るな!せ、戦術的撤退!」シュババッ

 

「逃げたな」

 

「逃げたわね」

 

「ちぇーつまんない」

 

「…あ、突然のことだったから忘れてたんですけど…」

 

「どうしたの?」

 

「これ、魔理沙さんがインフル持ってたら感染しないですか?」

 

「」

 

「あっ…」

 

「やっばー」

 

「レミィ、消毒をするからついてきなさい」

 

「ありがと」

 

「妹様はこちらですね〜♪」

 

「はーい」

 

その頃紅魔館門では

 

「ゲホッゴホッ!」

 

「こほっこほっ…うつされましたね…」

 

「すいません…流行りのインフルですかね」

 

「やばいですねぇ…こほっ」

 

「…もう寝てた方がマシですよマシ。俺もう寝る」

 

「ずるい…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回!永遠亭へゴー!
多分次回の次回らへんに店が再建されると思う。
多分だからね!


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インフル検査

検査って聞くと鼻にツーンってやられるやり方を思い出しますか?
それとも注射のやり方を思い出しますか?
僕は鼻にツーンってやられる方を思い出します。
鼻痛い


 

永遠亭

 

「はい次の…うっわ紅魔館組だ…」

 

「鈴仙それは駄目よ。流石にそれは…」

 

「え、でも紅魔館組の間に挟まれて洋菓子屋の人が…」

 

「…は?」

 

待合室的な受付的な

 

「レミリア様〜…見間違いじゃなかった」チッ

 

「聞こえてる聞こえてる。全く吸血鬼も舐められ」

 

「お姉さまが代表なら舐められて当然でしょ」

 

「うぐっ」ザクッ

 

「相変わらず毒舌ですね」

 

「美鈴…あなたが起きてるところなんてひさしぶりに見た」

 

「酷くないですか!?」

 

「小悪魔…迷惑のないように」

 

「はい♪」

 

「鈴仙さん、鈴仙さん、ちょっと後ろの奴ら頭おかしいんで帰って良いですか?」ボソボソ

 

「頭おかしいってなんだ頭おかしいって」

 

チクショー!どうしてこうなった!どうしてこうなっている!?

テメー!はめやがったな!と叫びたい気分だ。普通の病院なら良かろう。

先生も男だし。それなら良かろう!だが生憎紅魔館は女性だらけだ。

だから男の医者は嫌なのだろう。こころちゃんが言ってた。

『ここの医者は触り方がいやらしい!』って言ってた。菓子食いながら。オイコラうちの菓子食え

 

「…しゃあないでしょ。自分のこと吸血鬼と言って聞かないコウモリと自分を完璧で瀟洒なメイドと勘違いしてるお嬢さん、仕事中ほとんど寝てる奴、動かずに何故か体型維持してる魔女、やばい使い魔…むしろ頭がおかしくない奴は…6億歩譲っても妹様くらいでしょ」

 

「離しなさい小悪魔。彼を殺す」

 

「待ってくださいよパチュリー様!?」

 

「ストップですよ咲夜さん。病院で事件起こしたら出禁ですから…」

 

「当たり前よ美鈴…」

 

「…やっべやらかした。俺生きて帰れるかな」

 

「おのれ従者のくせに…」

 

「んじゃ退職届出すんで帰って良いですか?」

 

「残念ながら紅魔館は退職届を出しても1週間タダ働きです」

 

「ブラックもブラックだな今畜生」

 

「…とりあえずレミリアさんから」

 

「様からさんになったぞこいつ」

 

「尊敬(笑)」

 

「お前1週間徹夜な」ビシッ

 

「ですってめーりんさん」

 

「なんで私!?」

 

「とりあえず!病院では静かに!それではレミリアさんどうぞ」

 

診断室的な何か

 

「…それではこちらへ…wぁゴホッ!失礼」

 

「ねえ絶対聞いてて笑ったでしょ。聞いてて笑ったと言え」

 

「それではインフルエンザの検査ですね…鼻に突っ込むので暴れないでくださいね」

 

「え?」ズボッ

 

「妖怪だし別に良いか。それでは」スルッ

 

「うぁー…鼻が…」ツーン

 

「次の方は?」

 

「…フランドールさん」

 

「呼んできてください」

 

「は?」

 

「呼んでこい」

 

「ハイ」

 

待合室で良いやもう

 

「次フランだって…」イタタ

 

「お姉さまが悶えてる…w」

 

「なんでも良いんですけど勇次さんって転職先あるんですか?」

 

「なんでも良いってそりゃないでしょめーりん!?」

 

「一応ある。貯金も結構ある。博麗神社の鬼にでも頼むわ」ピース

 

「便利ねぇ…」

 

…確か俺の前にやべえ姉妹と冥土長と居眠りさんがいるんだよな。

四人の反応先生に聞いてみるか…多分鈴仙さんも見学と称して見てると思うし。

咲夜さんの反応が知りたいけど…めーりんさん…

あんた病院に来て寝てないと思ったらトランプゲームとかそりゃないぜ?

 

「あ、一抜け」

 

「なんですと!?」

 

「小悪魔…意外と弱いのねぇ」ニヤニヤ(ジョーカー持ち)

 

「よく言いますよパチュリー様がジョーカー持ってるくせに」

 

「ええ!?」

 

「ちょ、小悪魔!?」

 

「まったく…」チッ

 

「やべえな家の妖怪」

 

「…とりあえず今度店を建てるならあれだな。人間相手に商売したい」

 

「多分それ叶いませんよ。あ、二番」

 

「何!?」(ジョーカー持ち)

 

「一騎打ち…ですねぇパチュリー様」

 

「結局大図書館からジョーカー動いてないじゃん」

 

「あれまで表情が読みやすい相手は初めてです」

 

「ポーカーフェイス…っ!」

 

「次さくや〜」

 

「え、嘘いつのまに」

 

「さっき言った」

 

「痛くなかったの?」

 

「むしろあれで痛いの?」

 

「え?」

 

「え?」

 

「…どうせ私が負けるんだと思ってたわよ…」ズーン

 

「あーもうヤケクソになってる。じゃあ次はジジ抜きやりましょ」

 

「勝敗がわかんない奴ですね。やりましょう」

 

「それなら勝てるかも…」ピキーン

 

「ポーカーフェイス関係なしですもんね〜」

 

…冥土長が終わって居眠りさんが終われば俺か。

作者はそこらへんの描写無理だから回避しやがったな?全く無茶な奴だ

これやってる途中で順番来たら終わりじゃねえか。居眠り→俺→小悪魔→大図書館

…検査結果もあるしそれでなんとか時間を潰せるか。後冥土長の涙目を見てみたいという気持ちもある

 

「いだがっだ…」

 

「…泣いてる」

 

「本当だ」

 

「咲夜さんの涙目初めて見た」

 

「今まで泣かなかったわけないでしょ」

 

「次私だ…じゃあここで終わりですね。勝ち逃げ〜♪」

 

「…やられた…!」

 

「クソ…!」

 

「明日奴の席は紅魔館にない」

 

「奴国国王…二つ違う気がする」

 

「歴史の授業やってないわよ」

 

「…あれ、思い出せませんね」

 

「あ、パチェ、結界張った?」

 

「え?そりゃ勿論…」

 

「ん…こう言い時に限って手首とか鳴らない」

 

「あーわかりますわかります。なんでですかね〜」

 

「次勇次さん〜」

 

「…早いな」

 

診断室

 

「はいズボッ」

 

「はがっ」

 

「不意打ち…」

 

「よしっと…やっぱこのやり方ね…」

 

「あがっ…がっ…」

 

「師匠。この人、人間です」

 

「え?」

 

「死ぬかと思った…」チーン

 

「すいません…」

 

「…そんなことより俺より前の四人の反応ってどんな感じでした?」

 

「うんそんなことじゃないと思うけど…冥土長が泣いてたわね。妹様なんかこう言ってたわよ」

 

『痛みは消した…やれ』

 

妹様…いえ、フランドール様…

あんた、漢だよ

 

その後なんやかんやあって

 

「…えっと…レミリアさん、フランドールさん以外全員陽性です」

 

「…は?」

 

「マジで?」

 

「やっぱインフルだったか」

 

「あの男にうつされた…!」

 

「私もですよ咲夜さん…」

 

「…え、私たちも?」

 

「よくよく考えたら咲夜さんの作った料理食べてましたもんね」

 

 

 

 

 

 

 

 




次回!博麗神社にいーそげ!


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日帰り大工

日帰り大工って言うよりも1日で終わらせる大工


 

博麗神社

 

「鬼さんどちら」

 

「出ておいで〜ってそんな歌で呼び出すな」

 

「そんなことより店の建築してもらえませんか?」

 

「…あ、お前あの幽香御用達の」

 

「なんですかその言い方」

 

あのなぁ!

風見幽香さんはなぁ!

人との付き合いが苦手でお花と甘い物が大好きな可愛い女の子だって言ってるだろ!

いい加減にしろ!

と言いたいけど多分言ったら空の彼方へ飛んでいくと思うから止める。止まれ…俺の魂!

 

「良いぞ☆で、建築する土地は?」

 

「人里見取り図だと…ココ」

 

「お前さん…ここは人里の出入り口付近じゃないか」

 

「妖怪が入ってきたら死ぬ」ハハッ

 

「笑い事じゃないっつの…どう言った経緯でここ見つけたんだ?」

 

「あぁ…それなんですけどね。ここ格安で買えたんですよ。立地が悪くても安すぎるくらい」

 

「…おい、それってまさか」

 

「曰く付きの店です…が、そもそも妖怪と出会ってる時点で曰く付きも何も無いと思いまして。やばい時は塩撒くか命蓮寺で良いっしょ」

 

「んな行き当たりばったりな…で、建築って言ったってコレもうできてるじゃん。どうするの?」

 

「…あ、本当だ。まあ店の中身作ってください。前店に来たことありますし」

 

「分かった。この鬼様にまっかせなさーい!」

 

「萃香、手抜き工事なんかやったら退治するわよ」

 

「失敬だな!私がそんなことする奴だと」

 

「見えるんですね…日頃の行いで…」チラッ

 

「な、なにぃ!?」

 

ちなみに〜この物件を購入した経緯

 

命蓮寺

 

「こころちゃんこころちゃん。この度我が洋菓子屋が復活することになりました」

 

「店名は?」

 

「洋菓子屋。で物件とか知らない?」

 

「知らないけど隣に知ってる奴がいる」チラリ

 

「曰く付きの家の除霊とかってるんです。除霊とかする時一応購入してるので」

 

「その曰く付きの物件見せてもらえませんか?」

 

「今除霊してなくて渡せる物件…三件あります」

 

「場所」

 

「寺子屋近く、出入り口近く、端っこに一つと言った感じです」

 

「出入り口近くで」

 

「まいどあり」

 

時を進めて人里

 

まあ寺子屋は慧音先生の頭突きがうるさいだろうし端っことか誰も来ないしでそれが一番マシなんだと気付きました。

僕は!一番マシな選択肢を!強いられているんだ!

て言うかなんで曰く付きの物件のくせに立地悪いんだよ…

 

「ここです」

 

「ふーむ…これなら2日くらいあれば店に出来る。住居も一緒だったんだろ?」

 

「まぁ面倒くさいことに」

 

「…サービスとしてそこも作ってやろう」

 

「本当ですか!?」

 

「料金変わらず200万だ」

 

「店にするだけならそんなに少ないんですか?」

 

「サービスって奴だ。まあ半分博麗神社に行ってもう半分が私のところへ行くがな。今回は100万懐に入るから何本酒買えるかな…」

 

「手抜き工事やったら巫女さんに頼もっかな」

 

「しないよ!?」

 

「冗談ですよ。あ、あと煙草吸えるようにしてください」

 

「煙草吸うんだ…意外。煙草は身体に悪いらしいよ?」

 

「みんなそう言って最後は折れていくんです」

 

「慣れてた…まぁ二日間どっかで過ごすことになるけどそこは自分で何とかしてくれ」

 

「わかりました」

 

となれば…

紅魔館はなし。命蓮寺もできればあまり行きたくない…

博麗神社もなぁ…となれば貧乏神疫病神姉妹か…

いやいや、店やるってのに厄呼び込んでどうすんだ。

となれば…何もねえな。命蓮寺行って二日間休むとしよう。

 

「命蓮寺行こ」ガシッ

 

「あら…仕事、忘れてないかしら…?」

 

「シゴト…?ナニソレ、ワカリマセン」

 

「いきなり日本語わかりませんのテンションにするな。ほら働きに行くぞコラ」

 

「ぎゃぁああぁあぁぁ〜」

 

「…人がこれから仕事しようって時にイチャつくのやめてもらえないかな…」イラッ

 

紅魔館門

 

「畜生」

 

「お帰りなさい」

 

「インフル治ってようやく自由だと思ったのに…!」

 

「勇次さんだけ長引いて検査から6日間でしたもんね。その間働かされてましたけど」

 

「病人に鞭打って働かせるとか世も末だな」

 

「フフフ、何はともあれ今日で勇次さんとお別れですね」

 

「…あ、本当だ。同僚として会うことは今日が最後になるのか」

 

「お店にお邪魔させていただきますよ…」

 

「別に良いけど壊さないでね?胃に穴開くから」

 

「胃に穴ってどんな怪我ですか?腹部貫通ですか?」

 

「何でも良いけど永遠亭の技術って凄かった。とりあえず当分病院に行きたくないかな」

 

「そうですか?咲夜さんの泣き顔が見れるので是非とも行きたいのですが」

 

「お前頭いかれてるよ!?」

 

「天然って言ってくださいよ!て言うか前もそう言ってました!」

 

「…あー、子供になりたい」

 

「子供になれば手足が短くなって動けなくなりそうですけどね」

 

「そうやって人の夢壊して楽しいのか?ん?」

 

「イラつきますね…足首折りますよ」

 

「やめて?洒落にならないから。割とマジで折れたら死ぬから。もう片目ないから」

 

「チッ…咲夜さ」グサッ

 

「大嫌いは好きの裏返しって言っ…て…」キーン!

 

「ふふふ…蹴られましたね」

 

「おぁぁぁぁあ…」チーン

 

「バトル漫画ならこう言う弱点は必要なんですよ!ふははははは!」

 

「バトル漫画じゃねえよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 




眠すぎるっ!


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祝!お店再建!

仕込み?なにそれ知らない。
お菓子屋とか経営してないからね…しょうがないね



 

前回から5日後!人里にて!

 

「…客来ねえな」

 

「そりゃあ妖怪店が再開したとかになったら誰も近寄らんでしょ」

 

「うるせぇなぁ。マカロンでその口埋めてやろうか」

 

「是非お願いしたいね」

 

「…誰!?」

 

「誰は酷くないか!?」

 

「誰だお前…不審者め!」

 

「どっちかっていうと不審者は君だろ!?て言うかナズーリン!覚えてないの!?」

 

ナズーリン…ナズーリン…なずーりん…

駄目だ思い出せない。姿形はどっかで見たことあるのに何故か名前と一致しない。

だってほら、ナズーリンって人は身長が高くて金髪で赤い服着た…

いやちげえわ。その人は確か寅丸とか言ってた。じゃあマジで誰?

 

「…ナズ…?ナスじゃなくて…?」

 

「ナスーリンって何だよ!?擦り付けの達人か!?」

 

「まあなんだって良いので来たからには何か買ってくれませんかね」

 

「そのつもりで来たんだ。さっさと寄越せこの誕生日ケーキ(虎チョコ付き)を!」

 

「偉そうだなおまっ…誕生日ケーキ…誰の…?」

 

「ご主人のだよ…何だその目は。どうせ自分で食べるとか思ってたろ?失敬だな!」

 

「何この人思考読んでくるんだけど。博麗神社に言わなきゃ」

 

「あ、待ってくれそれは頼むやめてくれ。というか早くケーキを渡してくれないか?」

 

「はいはいのはい」

 

「よしっ!それじゃあ私はこれで」

 

「この家曰く付きだから帰り道気をつけてね」

 

「この店に客が来ない理由がわかったよ」ガチャッ

 

「…ドアの音って前の店であったっけ…いや多分なかった」

 

ガチャ…

 

「何奴」

 

「…この店久しぶりね…まあ曰く付きみたいだけど」

 

「よく分かりましたね幽香さん。やっぱり大妖怪とかにはわかっちゃうの?」

 

「塩撒かなくて良いの?」

 

「そもそもの話俺大妖怪とかに会ってるじゃないですか。だからそんなに心配する必要ないかなって」

 

「…そういうものかしら?」

 

まあやばくなったら博麗の巫女にお札作ってもらうのが一番なんだけどね幽香さん♪

さて今度の店はいつ潰れるだろうか。

いや普通に壊れないで欲しいけど。ガチで(半ギレ)

紅魔館に連絡しなくてよかったのかどうか気になるけどなぁ…ハハハ!

文々。新聞にでも載せて貰えば良いっしょ。宣伝になるし…

そもそもあれ購読者あんまいないんだよな。

 

「…とりあえずこのシフォンケーキ」

 

「まいどありぃ」

 

「フフッ…変わらないわね。それじゃ」ガチャッ

 

「それじゃー」

 

店の外

 

「…さて帰りましょうか」

 

「うわっ風見幽香」

 

「…?」

 

店内!

 

「…来る日も来る日も商売相手は妖怪。たまには人間相手に売りたいぜ」

 

「その人間が二人組で来ましたよ〜!」

 

「あはは、失礼します」

 

「お、阿求ちゃんと小鈴ちゃん」

 

「さて…小鈴、どうしたものかしら?」

 

「ん〜…別にこれでも良いんじゃない?」

 

指さされたケーキ…それは誕生日ケーキ(サンタさんチョコ付き)ッ!!子供心がくすぐられるぜ!

 

「サンタさんって…小鈴、サンタさんをまだもごっ!?」

 

「…サンタさんはいるもん」

 

「ひいかあ、ああいえ」(良いから、離して)

 

「あ、ごめんね♪」

 

「…あ、そういや香霖堂って言う外の世界の物売ってる店があるらしいけど」

 

「ああ、香霖堂」

 

「行ったことありますよ」

 

「本当?その店主も甘いもの好きって聞いてね。どうせなら客増やしたいなって」

 

「紹介しておきます。ショートケーキ!」

 

「え?そんないきなり…私はこのチーズケーキ」

 

「まいどありぃ。て言うか香霖堂の店主って変人らしいけどそこら辺どうなの?」

 

「…あぁ、やっぱりその噂もセットで…」

 

「まあね…事実ですよ。変というより変わってるというか」

 

「それ変人じゃね?」

 

「あ、本当だ」

 

まるで訳がわからんぞ!?と言いたい。

香霖堂の店主とはどんな人間なんだ…気になってしょうがない。

気になるけど俺が外の世界へ行ったら多分曰く付きの効果が出て俺が死ぬ。

曰く付きって言うけどそもそもこの家どんな霊が住み着いてんだドンドコドーン!

まあどんな霊が住み着いてるか知らないのは住職さん何も言わなかったし俺も聞かなかったからなんですけどね。

 

「それでは〜♪」

 

「それでは」ペコリ

 

「じゃあね〜…久しぶりの接客ってこんな疲れるんか。まだ一桁だぞ客。おのれ…」カチッカチッシュボッ

 

「ふぅ…店は元通り店主は元通りじゃない…いや店は劣化してんのか?曰く付きだし」

 

ガチャ…

 

「チョコレートはあるか!?」

 

「ばれんたいんでーと言うのは2月と聞いたが」

 

「今一月だし予約ってことで良いか!?」

 

「良いけどその日来なかったらあれだぞ。俺が処分することになる」

 

「そうか…」

 

「で太子さん。いつ頃取りに来るご予定ですか?」

 

「ん〜…やはり2月13日か…」

 

「前日ですか。あれ、前日だっけ?」

 

「?2月14日じゃないのか?」

 

「あれ、24はほわいとでーだったか?」

 

「カレンダーってある?」

 

「ここにあるけど…駄目だばれんたいんでーは今年からだから書いてない」

 

「…じゃあ結局何日なんだ?まあ良いか。2月13日で」

 

「分かりやした」

 

…あれ、2月24日ってそもそも存在するっけ?

やばいな…結構記憶に残るだろうなって思ってたのに。

こう、令状みたいなのが人里の掲示板に貼られてたからさ。

大々的に取り入れるって宣言してたからさ。主に守矢の巫女が。

うるせー!また変な流行り流行らせるつもりか!殴るぞこの野郎!

 

「それじゃあな!」

 

「あいあいさ〜…とりあえず2月13日に丸打っとくか。この場合は書いておくかになるのか?」カキカキ

 

 

 

 

 

 

 

 




カメハメはぁぁぁぁあぁあぁあ!


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やべえ面子

来るんじゃねえぞ…
的な奴らと言ったらあいつらです。
人数多いくせして敬語が半分を占めている。


 

お店

 

「…あ、もう昼時だ。しかし飯を頼もうにもここらへん知ってる飯屋ないし…地図どこやったっけ」ゴソゴソ

 

ガチャッ

 

「私達が来た」

 

「昼飯時は休業してますんで30分後ぐらいに来てください」

 

「いや開店中って書いてあったわよ」

 

「…チッ小言の多い客だな…」ボソッ

 

細かい男は嫌われるって言葉知らないのか?

まあこの声は多分男じゃないだろうけど。そして絶対8人くらいで来ただろ。

動かねえ奴も連れてきただろ。絶対家留守にして来ただろ。

駄目だよ今の時期空き巣とか怖いんだから。あ、地図あった…向かいの店で飯食うか。

この客の接待が終わったら…

 

「あでっ…どちら様ですか…?」

 

「酷いな紅魔館の主人だぞ?」

 

「…そういえば香霖堂の店主はいつ来るんだか」

 

「目の前に集中してるか?おーい?泣くぞ?カリスマブレイクしちゃうぞ?」

 

「お姉さまにカリスマと呼べる所がどこにあるのさ」

 

「うぐっ」

 

「妹様、それはお嬢様が気にしているいわゆるコンプレックスです。そっとしておきましょう」

 

「ぁぅ」グサッ

 

「レミィより咲夜の方がカリスマ性あると思うけどね…けほっ」

 

「ちょっ、パチュリー様、そういうことはあまり…」

 

「あ、あははは…」

 

「なんか言えよお前は」

 

「…関わったこと自体あまりないっていうか…」

 

「門番だったからか。んで何を食いやがるんだ。テイクアウトしか今頼めねえぞ」

 

「テイクアウト…店内での飲食は?」

 

「今なら何と+30円だ。どうぞ金落としていきやがれ」

 

「これ私来る必要なかったじゃない…チッ偽カリスマが」ボソッ

 

「…もう私人里に住もうかな」

 

「半人半妖に相談したら良いですよ。一発で追い出されますが」

 

「…もうやだぁ…」

 

「あ、私チョコレートケーキ」

 

「レートケーキって文字にするとなんかわかりづらい…他は」

 

「プリン」

 

「…あ、クレープ」

 

「この小さなケーキ」

 

「お嬢様、お気を確かに…あ、私もクレープで」

 

「パチュリー様ったら今更体重でも気にしてるんですか?私はこのホールケーキで」

 

「…シフォンケーキ」

 

「まいどありぃ…ほれ、入れたから持って帰れ」

 

それとドアに掛かってる開店閉店の奴を閉店にしてくれ。

俺が休めない。つーか向かいの店団子屋じゃねえか。

…良いや食っちまえ。腹が減っては戦ができぬだ。あれ?戦はだっけ。

 

「ほら、レミィ持ちなさいよ」

 

「お嬢様、私は今両手が塞がっておりますので」(大量の衣服)

 

「咲夜さん今取りましたよね。あー私は先程咲夜さんに腕を刺されたせいで」

 

「私が持ったら壊すし」

 

「パチュリー様担ぐし」

 

「担ぐ言うな」

 

「…わかったわよ持てば良いんでしょ!?」

 

ワーワーギャーギャーユルシテユルシテギブギブ!

 

「…うるさい…」

 

「それでは〜」ガチャッ

 

「あ、美鈴に一番乗りされた!」

 

「では」パチンッ

 

「小悪魔、よろしく」

 

「はいはい分かってますよ」ヨイショ

 

「…逃げられたー!しかもドアも閉まりやがった!」ガチャッ

 

「全員挨拶無しかよ腹立つなぁ」イラッ

 

これだから最近の若者は云々…いや俺も若者だし。

老人じゃないし。若人だし。老若男女問わず最近やべーのいるけど。

最近の新聞にヤベーやつが載ってた。

『とんでもない言いがかり!飲食店に「店辞めろ」!?』

だったし。見せ方うめーな誰だって思ったら文々。新聞でした。騙されたぞクソが

 

「…んぐっ…寝てた…あぶねー…」カチッ

 

「………もう立派な中毒じゃんか…飯食いに行くか」ガチャッ

 

店の表記<閉店ガラガラ

 

向かいの団子屋

 

「すいませんみたらし団子三つお願いできますか?」

 

「ああはい出来ますよ」

 

「お願いしばっ…噛んだ…」

 

「面白い人ですね。あちらのお店を?」

 

「まあ趣味程度に。妖怪相手に売るような店になりましたがね。人間なのに」

 

「噂になってますからね。妖怪が商売相手の店が再開したようだって。なんであんなに噂になるんですかね」

 

「…て言うかなんで敬語なんだよ」

 

「ん?おっとすまんすまん。お客かと間違えてしまった」

 

「これでも同じ時期の寺子屋だぞこの野郎…忘れてもらっちゃ困るっての」

 

「ぼっちだったお前は覚えてるだろうがな」ニヤニヤ

 

「…ほれ、みたらし三つ速くしろ」

 

「話を変える癖もそのままだな…ヒヒッ」

 

「相変わらず悪役みてえな笑い方しやがって…て言うか客と見違えてねえだろ!?」

 

あぶねえ今気付いた!

ヤローおちょくりやがって!寺子屋でも仲がよかった方だろうが!?

確かに嫌われるようなことしてた記憶はあるけどさぁ…

お前そう言うことは大体記憶に残るもんだろ。つか残せ

 

「満席…まあ立って食うのも悪くはないか」

 

「ほれほれ、持って来てやったぞ。金払え」

 

「ん…ほい」チャリン

 

「さんきゅーな♪お友達価格として10円+しとくぜ」

 

「テメー金返せ!」フンガー!

 

「嘘だよ嘘。これが本当の金額さ。」

 

「…なんか嘘っぽいなぁ…お前昔から嘘うまかったし」

 

「嘘うまかったってなんだよお前俺を疑ってるのか?」

 

「そうだとも。あ、うめうめ」

 

「お前それ昼飯?」

 

「勿論だとも。これが終わったら接客だ。いつか過労死する」

 

「定休日設けろよ」

 

「土日祝が休みだ。これ以上甘いこと言ってられ…あ」

 

「…今日祝日だよ」

 

「…今日はもう寝るわ…」

 

「あいつそのうち死ぬな」

 

「死なねえし聞こえてるわ」

 

「聞こえんのかよ地獄耳だな」

 

「相変わらず嘘が上手くて嫌な奴。だが嫌いじゃない」

 

「いやよいやよも好きのうちってか。ツンデレかな?」

 

「お前は今日をもってうちの店出禁だ」

 

「お前もな」

 

「それは困る」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




みんなに眠気を分けてやるーっ!


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香霖堂の店主

店主っていうか難易度的に天守閣


 

お店

 

「…ここか?阿求ちゃん達が前言っていたお店は」

 

「うぃっす…香霖堂の店主さんで合ってる?」

 

「うん。合ってるよ」

 

デスヨネー…デスヨネー…

はぁ…ここの店来ても妖怪だしその妖怪ほとんどが女性だから男という情報だけでわかった自分が憎い。

あぁもう嫌だ(自棄)

して香霖堂の店主は変人と聞いたが意外と礼儀正しそうじゃないか。

奴ら嘘ついたな?

 

「…ふむ…ケーキか…男が…」チラッ

 

「男が洋菓子屋やってたら駄目か?男にそういうのは似合わないってか?そりゃそうだろ他店全部女が営業してるからな畜生!」

 

「…なんだかすまないね。しかし僕はてっきり綺麗なお店だと思っていたんだが…」

 

「ああ、鬼に頼んだ。綺麗にしろなんて言ってないしここ曰く付き」

 

ガタッ!

 

「…なんだって?」

 

「いやだからここ曰く付きで出る所らしいから」

 

「曰く付きの物件なんて初めて見た…!この物件を売ってくれ!」

 

「誰が売るかぁ!?」

 

「クッ外の世界の小説にあった『曰く付きの物件』がこんなところに…!住んでみたい…」

 

「住むだけなら住ませるぞ…?」

 

「本当か!?有難い!」

 

「ただ気を付けて欲しいのがある。実は俺、ここに住んでから全くと言っていいほど心霊現象に出会ってないんだ。大妖怪に恐れて逃げたのか、はたまた住職さんがやったのか…。それに曰く付きの物件ばっか持ってる奴が命蓮寺にいるしな」

 

「なんだって!?この店に心霊現象がない!?そんな…基本地縛霊とかの類は大妖怪で脅しても性質上動けないって聞いたけど」

 

「大体曰く付きって言ったって人に売れるレベルなんだぞ?やばいってレベルじゃ」ガコンッ

 

「!?…確認したいことがある」

 

「この店には俺と香霖堂の店主しかいないのは確かだ」

 

「…いや、少し敏感になりすぎていたか。そもそも、心霊現象がそんなホイホイと」ガゴンッ!

 

「…まさか…連れてきましたか?」

 

「流石に連れてこないさ…多分。塩とか無いの?」

 

「ああ勿論あるとも。撒いてみるか」ポイッポイッ

 

「そんなポイポイで効果が出るわけないだろ?君も相当変だな…」

 

君もってことは自覚ありかよ。

まあ塩って効果あるらしいし?まいときゃなんとかなるっしょ。

大体ガゴンッ!ってなっただけでビビりすぎなんだよオレェ…

まあこの店は二階建てだからそういうこともあるだろうしな。

物置から物が落っこちただけだったりしてさ。

 

「…後で博麗の巫女さんに払ってもらおうかな…」

 

「いや絶対住職さんの方がいいと思うよ僕は」

 

「…やる気?」

 

「うん。そもそも立地が悪くて曰く付きって相当マイナスだからね。なぜそんな所で店を建てようとしたのかわからないよ」

 

「…あー、なんでだっけ」

 

「自分でも忘れるのかい?」

 

「まあとりあえず店を再開したかったのが本音なんだけどなぁ…流石に場所は選べばよかったかもしれん」

 

「そういえばここの店が曰く付きになった原因とかって聞いてるかい?」

 

「…うーんとなぁ…住職さんによると」

 

『この物件ですが前の所有者が突然家で暴れ出して自殺したらしくて』

 

「らしいですよ」

 

「なんだそれ頼むやめてくれよ?割と本当に頼むよ?急に暴れ出したり」ガギィッ

 

「…外、出ようか」

 

「そうだね。それが良い」ガチャッ

 

お店 外

 

「…そういや最近幽香さんとかきてないから地縛霊も調子に乗ったのかな?」

 

「それはあり得るね…ん?幽香?」

 

「うちの祝一人目のお客さん。6年前くらいからかな?」

 

「君もよくやるね…しかしまぁあんなことがあったらこの店にはもう二度と行きたくないね」

 

「酷いこと言わないでくれるかな。一応俺の家でもあるから」

 

「しかし曰く付き物件とは本当にぽつんっとあるんだな。なんかこう…『曰く付き!』って感じだと思ってたよ」

 

「実は俺も思っていたんだ。曰く付きの物件…の癖に今まで心霊現象らしき物が起きなかったから良かったのに」

 

「お祓い料金は高いらしいよ」

 

「10万円以内で済まして欲しいかな」

 

「まあ博麗の巫女さんの機嫌次第らしいんだけど」

 

「気まぐれかぁ…」

 

気まぐれかぁ…なんだろう。そういう奴どっかでみた気がする。

どこだっけ…?名前も顔も出てこないな。ん?あ、俺だ

紅魔館相手に気分で+30円しようとしたんだっけ。バレたら即詐欺で連行だ…気をつけよ

あんな奴らを騙してマイナスな利益を得るのは流石に御免被る。

 

「…ま、その振り幅は少し狭いんだけどね」

 

「そりゃ助かる。とりあえず50万もってりゃそれで良いのかね」

 

「最大金額が45万6759円って聞いたよ」

 

「浅ましいほどギリギリを攻めた感じ」

 

「お金に対する執着心が強いのかもね。彼女は…あははっ」

 

「笑い事じゃねえって…50万が不思議と少なく見える」

 

「HAHAHA♪」

 

「ちくしょう…命蓮寺は予約がいっぱいってこころちゃんに聞いたし…あ、守矢!」

 

「守矢神社ってお祓いやってたかなぁ?」

 

「まあなんだ。カミサマいるんだしやってるでしょ」

 

「考えが浅い」

 

酷い言われ方した気がするが気にしない気にしない。

行き当たりばったりな感じで人生は進んでいくんだ口入れるんじゃねえ。

…守矢って結構裕福なイメージあるけど50万で足りるよな…?

 

守矢神社

 

「ふむ…で、お祓いを頼みたいと」

 

「そうなんですよ」

 

「…あ、無理ですね」

 

「え?」

 

「…?家すら見てないのに」

 

「祟り神っているじゃないですか。それに取り憑かれて死んだ人間の魂とか霊ってまだ祟り神の効果が少し残ってて…それを祓うっていうのは弱い祟り神を祓うのと同じくらい難しいんです。弱いって言っても一応神様ですし」

 

「…命蓮寺に頼むか」

 

「実力なら神殺しもやってのけそうな博麗神社かな?」

 

「悩みどころと言ったな…」

 

「できないってわかったら急に話聞く気消えましたよね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ギャリック砲!


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新聞の見出し

そういや文さんに店が燃えた時新聞で盛り上げられた過去を忘れていた。


 

妖怪の山

 

「新聞ですよー!」ポイッ

 

「んげっ…新聞を叩きつけるのはやめて欲しいな。さて今日の見出しは」

 

『妖怪店、復活!?』

 

「…あの人まだ辞めなかったのか…辞めないと死にそうなのに」

 

人里 お店

 

うん、なんか貶された気がするけど今日もしっかりとやろう。

どうせ誰も来ない店なんだしさ。寝てても誰も気付かんだろw

…ん?この状況って博麗神社と同じ状況…むしろ博麗神社の方がまだマシなのでは…!?

今思えばあだ名も同じだ!妖怪神社に妖怪店!妖怪寺とかもある!

あー俺もう店やっても多分妖怪しか来ねえんだろうなぁ。

いっそ博麗神社の通り道に店作ってやろうか。

 

「…あ、そういやこの前除霊してもらったんだ。いやはや除霊が45万もするなんてなぁ…」

 

ガチャっ

 

「よう!」

 

「こころつぁん」

 

「とっつぁんみたいに言わないでくれ。今日は客としてきたんだ、感謝しろ」

 

「お前にだけは絶対感謝したくない」

 

「あぁ!?」(キレ)

 

「うるさっ…」

 

「…なんかなぁ」

 

「どうしたこころちゃん。そしてなんか注文しろ」

 

「ここに来た途端肌がピリピリするんだよ。お前何かした?」

 

「失敬な。何もしとら…」

 

「したんだな?はよいえ」

 

「博麗の巫女に除霊してもらったくらいしか」

 

「それだ!」

 

「うっそぉ!?」

 

「ああ勿論肌がピリピリすることが嘘だ。だがなんか寒気がする」

 

「嘘なのかよ…とんだSっ気を身につけたもんだ」

 

「とりあえず…いちごパフェ」

 

「あいあいさ」

 

ガチャッ

 

「何奴」

 

「いやこころちゃんそれ俺のセリフ」

 

こころちゃんにセリフを取られた疲れからか、いつも通りのセリフを言わずに終わってしまう。

そんな時に来たお客とは…白い髪の毛に白い尻尾、黒いスカートと白い服みてえななんかを着ている…

そう!もみっちゃんである!セクハラ嬢が来てしまったのである!

 

「…お久しぶりですね」

 

「おうよ」

 

「じゃあこれ見てください」ピラッ

 

「…新聞…あのクソ烏の新聞…見出しが俺の店で妖怪店って言われてる…ほんとあいつ人を煽ることに関しては幻想郷一だよな」

 

「スピードも褒めてあげてくださいよ。あれでも自信があるらしいですよ?スピードだけですけど」

 

「おい!いちごパフェはまだか!?」

 

「はいお待ち!」

 

「出来てるなら出せよ!」(半ギレ)

 

「そう言って前早めに出したらキレただろ」ピキーン

 

「心にくる正論はやめてくれ」

 

「こころだけに心ですか?私はこのクレープで」

 

「滑ってるぞお前。全く今年はいろんなことがありすぎて逆にいろんなことが分からない」

 

「何言ってんだお前。とりあえずいちごパフェにはあの小さくて長いスプーンが付き物だろ!」

 

「注文が多い客だな…ほれ」ザクッ

 

「ぎゃぁあああぁぁ!いちごに刺さった!いちごが!」

 

「…うるせえなこいつ。お待たせ。バナナしか無かったけど良いかな?」

 

「…言い方に悪意を感じますね。でもバナナは好物ですよ」

 

「ゴリラかよ」

 

「犬で…天狗です」

 

「犬って言ったよね。今犬って言ったよね」パクパク

 

「なんでも良いけどこころちゃん。食べながら喋るのは汚いぞ」

 

「良いじゃないか別に食べながら話したって」パクパク

 

「…汚い」

 

「いや貴方すでに汚いでしょ」パクパク

 

「もみっちゃんもか!?なんでもみっちゃんも食べながら話すんだ!?」

 

「あ、そういえば聖から手紙を預かっていてな」ホレ

 

「…嫌な予感しかしないけど取ってやろうではないか」パシッ

 

「強力な魔術が封印されてたりとかしても私知りませんよ?」パクパク

 

「怖いこと言わないでくれる?さてペラペラして…」

 

手紙の内容

 

 こころがお世話になっていると聞いたので一つ頼み事があります。

大変苦しい相談事なのですが、あの聖徳王とか言う馬鹿神子からこころを離していただけると嬉しいのですが

 

「ふんっ!」グシャァッ

 

「え?」

 

「…こころちゃん。聖さんに言っておいてくれ。『お前は馬鹿か』ってな」

 

「???分かった」

 

「手紙の内容…」ソワソワ

 

そういえば犬っころって尻尾を振ると嬉しいとか表現するらしいんだよな。

そう思ってもみっちゃんの尻尾を見てみると…非常にソワソワしている。

なんでそんなソワソワしてんの?尻尾にソワソワとかあるの?とかの質問は放っておけ。

まあつまり小さく振っているんだな。これはうれしいの表現…?

そして耳が少し前に倒れている。???これは流石に知らないなぁ。

 

「…もみっちゃんとこころちゃんって感情が無意識のうちに身体の一部に出るから不便だよね」ハハハ

 

「このお面か?それは確かに不便だし恥ずかしいな…」

 

「ああ!?私は尻尾に出たりしませんよ!?耳とか尻尾とか口とか目元とか、絶対にあり得ませんよ!」ガルルル

 

「攻撃しそうじゃん。つか絶対攻撃する気じゃん。やめてよ死にたくない」

 

「襲う?」

 

「襲いませんよ!?」

 

「いやぁだって歯を食いしばってガルルルって言われたらねぇ…」

 

「あはははー!(棒)」

 

「…はぁ」シュンッ

 

「あ、尻尾が垂れ下がった」

 

「…絶対犬として見てますよね。というか私もたまに『あれ?私って犬?』って思うことがあるし」

 

「自覚があったのか。辛いな…私なんか前お面が鬼だからガチギレしてるって思われてさ。逃げちゃったんだよ相手。そいつに怒ってたわけじゃないのにさ」

 

「…あ、それ俺だ」

 

「てめえマジ許さねえからな」

 

 

 

 

 

 

 

 




次回!主人公が寝る予定!
おやすみなさい!と言いたいな!


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お客さん

幻想郷というでっかい枠組みにも重鎮がいるんだから人里にもいるだろうと思ってやってます。
勿論代表は阿求ちゃんと慧音先生。


 

…さて、前置きは少しだけでよかったか。

俺は人里のお偉いさんに嫌われている。というか絶対的に嫌っている。見たら睨むくらい。

はっきり言って理由はわかる。どーせ腰抜けがびびってる妖怪のことだろう。馬鹿だから

面倒なお偉いさんは寝て起きて子供つくりゃそれで万々歳だろうに。色んなことに首突っ込むお偉いさんは長続きしねえぞ?

 

人里 寺子屋(休み)

 

「と、いうわけで。大体の会議の内容は終わったが…」

 

「慧音先生。あの妖怪店の者の始末を決めましょう」

 

「やはりか…そんな議題が出ると思って、こいつを用意した」

 

「こいつ?」

 

ガララッ

 

…まあ、なんだ。自分の悪口を聞くためだけにわざわざやってきたわけじゃ無いんだがな。

嘘つき店長の化けの皮でも剥がそうってのかね。なんだって良いけどさ

 

「…とりあえず座れ」

 

「うっす」

 

「慧音先生!なぜこいつをここへ」

 

「黙っていろ…恥晒しもいい所だ。まったく」

 

「…っ稗田家の人はどう思ってるんですか!?」

 

「はぁ…これじゃ恥晒しもいい所ですね。そんなにあの人がこの会議に入るのが嫌であればどうぞ帰ってください。さあどうぞ」

 

「なっ」

 

「っだーもう無理無理!俺自分の悪口聞いて耐えれる自信無い!俺が帰るわ!」ガララッ

 

「あ、ちょ」

 

「ふん!奴は腰抜けでは無いですか!これを機に奴を人里からついほ…」

 

「あのな…今立場が危ういのは誰かわかっているのか?」

 

「は?」

 

お店

 

ガチャッ

 

「…おい俺はいつ店を開けた?不法侵入かそれとも逆なのかはっきりしやがれ」

 

「…」カキカキ

 

「…喋れない人でしたか?」

 

「!」コクコク

 

「…筆談なんて初めて見るよ…」

 

さてこいつどうしてやろうか。

片方の白い天使みてえな羽つけてる白髪でショートヘアー?っぽいこの妖怪らしき人物。

ていうか多分妖怪。喋れない妖怪なんて初耳だ。奇形児って奴なのかはたまたそういう種族なのか。

まあどっちにしろ客だから客として扱うんだけどさ。

 

「…注文どうぞー」

 

「…」カキカキ

 

「チョコレートパフェ?みんな最近よく頼むなぁ…ほいっと」

 

「!」パァァァ

 

「表情わかりやっす」

 

「!?」ビクッ

 

「…大変だねぇ喋れないってのも。会話が筆談かジェスチャーか手話…あ、俺無理だ」

 

「…」クスクス

 

ガチャッ

 

「あ、サグメ様」

 

「!?」ビクゥッ!

 

「あ、薬売りの少女」

 

「言い方ひどく無いですか?」

 

そういえば薬売りの少女こと鈴仙ちゃんが着ている服はどんなものだろうか。興味が湧いてくる。

決してエロい意味はない。しかしそんな服外来人くらいしか見かけないのだ。

まあ?偉い地位の方は?豪華そうなモン身につけてますけど?ねぇ…

博麗の巫女を見習え貴様ら。へそ丸出し!腋丸出し!大事なものさえ隠れればヨシ!思考だぞ多分

 

「…鈴仙ちゃんは何か頼むの?」

 

「あ、いちごミルクで。ていうかなんでサグメ様がここに?」

 

「…サグメ様って言うんだその人。さっき喋れないって聞いたんだけどなぁ」チラッ

 

「…」ビクビク

 

「まあ嘘ついても客は客なんだけどね。というかいちごミルクとかを飲む時はセルフだぞオラ」ドンッ

 

「え、うっ」

 

「どうした?今誰が言った?」

 

「あ、私です私〜」アハハ

 

「ん〜?鈴仙ちゃんが言ったのか…?まあいいや寝るから代金は全部20円でいいよ」

 

「おいちょっと待て」

 

「だがことわ…今絶対鈴仙ちゃん以外の声だったよね?」

 

「え、いや私ですけど」

 

「いや絶対嘘だ。俺には分かるぞ」

 

「貴方に私のなにが分かるんですか」

 

「声」

 

「…聞いた時間を返せ」

 

「誠に残念なのですが返品の依頼は受け付けておりませんので…」

 

「残念なのはお前の頭じゃあ!」

 

「…っ」パクパク

 

「そんじゃもう寝るから。20円払ったら帰っていいから。あたしゃ眠いよたまちゃん」

 

「たまちゃんって誰…?」ゴクゴク

 

「…」チャリン

 

「…あ、サグメ様、10円多い」

 

「…しーっ」ガチャッ

 

「?…とりあえず私の分は私が…」チャリン

 

その頃住居スペース

 

…俺って客に厄介な奴多いな〜と思ってしまう内はまだマシなんだろう。

その内感覚が狂ってあいつらを厄介だと思わなくなり普通の客を厄介に思いそうだ。

気をしっかりと持て俺。あんな奴らを普通だと思うな俺。負けるな俺!

顔を叩いてやる気を取り戻すぞ俺!えい、えい、オー!

 

「布団布団…敷布団じゃなくて掛け布団…あった。後はこれを持って店長いすで眠るだけ」グヘヘヘ

 

売り場スペース…こう考えると意外と広いんだなって思った

 

「ただいまただいま…あれ、もう帰っちゃってる。しかも50円払われてる…正確な値段決まってないから当然か」カチッカチッシュボッ

 

「ふぅ…寝る前の一服はストレス撲殺拳になると聞いたけど本当かな」

 

ガチャッ!

 

「嘘ですよ!さあさあ!こっち向いて!」

 

「ちょっ!?文、作法が」

 

「うるさい!報道の自由です!さあ、店が復活した感想を聞いてなかったのでどうぞ!」

 

「そうだね。とりあえず帰ってくんない?」

 

「嫌です!」

 

「そうか。じゃあ手紙届けてくんね?博麗の巫女に緊急で。今から書くわ」カキカキ

 

「わっかりました!」

 

「それに対する回答も聞いてから帰って来てね?」

 

「当然です!」

 

「ちょ、ちょっと文ー!?」

 

「その後彼女はボロクズの雑巾になりましたとさ」

 

「…まあいいか」

 

博麗神社

 

「霊夢さん!洋菓子屋の店長から緊急の手紙が!」

 

「はいはい…お祓いで失敗した…ほう…文、私はあんたを退治するわ」

 

「え、なんでちょっ待って」バギィッ

 

「根性叩き出せぇ!」

 

 

 

 

 

 




俺が、俺が特効薬になるんだ!
違うな。チョッパーの名言が思い出せない


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雑談

そういやタイトルからあんま話が逸らないようにしてるんですよね。
まあ逸れる時は逸れますけど。その時はタイトル変えるんで。たまにタイトルと関係ないことになりますけど。
今回はタイトル通り雑談回…になるのかどうかはわからないゾ!


 

お店

 

ガチャッ!

 

「なにや」

 

「評議!お前、評議なんだろ!?」

 

「は?」

 

「ようやく見つけた…母さんが死んだんだよ!」

 

「…師匠ならもうとっくの昔にぽっくり逝っちまったが」

 

「なに言ってんだオイ!」

 

「…はぁ…あのね。俺は貫禄勇次って名前があるの。評議って名前じゃないわけ。お分かり?」

 

「え?あ、人違いでした…恥ずかしっ」ガチャッ

 

「…いや、謝れよ」

 

…いや評議って誰だよ!?

俺貫禄勇次だろ?だから絶対に違うだろ?ん?じゃあ本当に誰?

名前を聞いてもわからない♪…じゃねえわボケ!

え、何?誰だったのあれ?

 

「…人違いか…そんなに評議って人と顔が似てたのか…?そもそも評議って奴の父親みたいな感じだったし…」

 

ガチャッ

 

「私が来た!」

 

「ようこころちゃん。働きに来た?」

 

「客として来た。と言うより逃げて来た。最近聖と太子の圧が強くてな…」

 

「その内監禁されそうな生活してんなお前」

 

「…いやお前の方が監禁されそうな生活してると思うんだが」

 

「ハハッストーカーの事かな?」

 

「いや全然違うしそもそもストーカーいるの?え、どこ?」

 

「うん嘘。俺がそう簡単に本音を言うかって」

 

「言わないな。で、監禁されそうな生活のことなんだが」

 

「監禁されそうな生活とか言う変な言葉」

 

「紅魔館にいたんだろ?あそこの主人、自分の欲しいものが手に入らないと癇癪起こすそうだ」

 

「そりゃ嘘ってモンだろお前。それに癇癪を起こすのはどっちかっていうと妹の方だろ」

 

「む、やっぱりすぐにバレるか。でもお前いつか後ろからナイフで刺されるぞ」

 

「死亡届を早めに出しておかないとダメか…?」

 

「いやダメではないな。むしろなんでそっち方向に行くんだ?」

 

「後ろから刺されたらいつ死亡届書いて出すんだよ」

 

「死亡届は死んだ本人が出すものじゃない筈だぞ…多分」

 

「え、嘘だろ?本当?」

 

「本当だ。本気と書いてマジって読むくらい本当だ」

 

「いやその読み方は知らないなこころちゃん」

 

「なんでかみんな知らないんだよな…優越感に浸れる」

 

うーんこの子はこのまま行くとドSになると思う。

いやもうSくらいになってる。割と本気で。あ、これガチって読まないから(謎の抑制)

そしてこころちゃんは前来たサグメさんって人と似てる。主に無口…は無いな。すまん。

大体感情がよく出るところとか…後感情がよく出るところとか…後は感情がよく出るところとか。

ん?あんま似てなくね?

 

「…お前サディスト?」

 

「なんですと?」

 

「チッ腹立つな…」

 

「正直すまんかった。反省はしてない」

 

「チクショー!」(半ギレ)

 

人里

 

「こころちゃーん?」

 

「こころー?」

 

「出てこーい!」

 

「…いや普通に私の能力使えば?」

 

「あ、それだ!」

 

「おっちょこちょいと言うかなんというか…」

 

お店

 

「…身を隠そう」

 

「?なんでだ?おい?」

 

「ちょっと黙っててくれ。俺は死にたく無いんだ」

 

「は?」

 

ガチャッ!

 

「こころちゃん!」ダキッ

 

「んふっ!?」

 

「さあ命蓮寺へ」

 

ちょっと待った!

 

「誰!?」

 

「誰が誰だと聞かれたら!」

 

「答えてあげるが世のなさけぇ!?」バギィッ

 

「…俺の家で芝居やるなら帰ってくれないか?」

 

「ま、待ってくれ!もう一回チャンスをくれ!」

 

「人生すべてが一度っきりのぶっつけ本番だバカヤロー!もう帰れ!帰ってくれ!頼むから帰ってくれ!」

 

「…じゃあ!命蓮寺へ帰りましょうか!」

 

「ぎゃー!」

 

「…あれは救わなくても仏に救われる奴だからまあ…」

 

「…苦労してますね」

 

「うわ虎」

 

「虎とは失敬な殴り飛ばしますよ?」

 

「目が本気なのは洒落にならんやめてくれ」

 

「…と言うより最近聖が一つの物に執着するようになりまして」

 

「と言うよりてお前な」

 

「だから解決策を練りたいんですが執着している物が仏像でして…」

 

「ぶっ仏像!?えぇ!?こころちゃんじゃ無いの!?」

 

「いえそっちは親としてらしいです。はっきり言ってわけわからない」

 

「…辛そうだな」

 

「お互い様ですよ。挙げ句の果てには部下にも馬鹿にされて!ほんっと頭以外すべて私に劣るくせして口だけは生意気な部下なんですよ!ほんっと口だけの奴は腹が立ってしょうがないですよね!」

 

「は?」←その部下

 

「とりあえずあんた帰り道は気をつけろよ。その部下がここにいることを忘れないように。」

 

「…へっ?」

 

「ご主人…?私部下辞めても良いんだよ…?」

 

「ぇ、ぁ、あの、それはどうか考え直して…」

 

「宝塔無くす自信がお有りのようでご主人。罰として1週間宝塔をなくしても私探しません」

 

「えぇ!?そんな殺生なぁ!?」

 

…目の前で主人が部下に屈している。

果てこれと同じ物を紅魔館で見たような見なかったような。

パチュリー様が小悪魔さんに言葉でフルボッコにされていたのを見かけた記憶が蘇る。

多分小悪魔さんにはお仕置きビームが飛んだであろう…悲鳴が聞こえたからね。しょうがないね。

 

「…どこでもそれは一緒か。あーっと煙草は…新しいの出すか」

 

「おや?煙草を吸うんですね。意外です」

 

「肺に悪いと聞いたことがあるが」

 

「後副流煙もキツイと聞きますね」

 

「…そうやって喫煙者いじめてて楽しいかぁ!?」

 

「ええとても」

 

「煙草吸う程度の奴らを懲らしめれるなら」

 

「鬼かお前ら!?」

 

 

 

 

 

 

 

 




予定通りタイトルと逸れましたね(白目)


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相談窓口

たまに聞く淡々とした音程の差があまり無いマジで「ただ読み上げてるだけ」な声が怖いです。
なんでかって言うとずっとこっちを見ていそうだから。


 

人里 掲示板にて

 

『相談事ならなんでも相談してください!愚痴でも何でも!(相談事の解決は致しません。あくまでも聞いてアドバイスをすると言うだけのものです)』

 

「…相談事?いやいや相談する場所はどこだよ…ま、俺には関係ないか。主催が稗田サマと鈴菜庵ってとこだし。さあ帰って店始めよ」

 

お店

 

ワイワイガヤガヤ

 

ガチャッ

 

「…てめえらやってくれたなぁ!?」

 

「えぇ!?」

 

「ちょ、何するんですか!?」

 

「てめえら!この!この!何で俺の店の入り口でやるんだよ!お客様ほとんど妖怪なんだぞ!?」

 

「ちょっそれは流石に言いがかりって物で」

 

「お前らここの店の客が妖怪だって知ってただろ!?そして何でお前らは家主ですと言わんばかりに店にいるんだ!つか鍵どうした!?」

 

「鍵?それなら私の権限で」フフフ

 

「フフフじゃねえよ!今すぐ閉店しろ!今すぐ帰れ!」

 

「…別に良いけど貴方が聞く側よ?」

 

「…は?」

 

数分後

 

何でこうなった。どうしてこうなった。俺は何でこうなっているんだ。

俺は飾り物でもなければ遊び物でもない。そのはずなのに。何で俺はこの小悪魔二人におもちゃ扱いされてるんだ。

わけわからん。小悪魔サンよりも小悪魔してるぞこいつら。と言うか助けて!

強制的に相談窓口にされてるからタスケテ!

 

「…どうぞ」ズーン

 

「…最近主人の暴飲暴食が止まらなくて」

 

「それはお辛い」

 

「注意してみたら逆ギレしたのか『お前も食べてやろうか!』って言われたんですよ…」

 

「ほう…」

 

「それで相談事なんですけど…ここって前白狼天狗が泊まってたんですよね?」

 

「…まあ、はい」

 

「少しだけで良いのでここに泊めてもらえませんか!?」

 

「なりません。紅魔館にでも行きやがれください」

 

「やっぱりそうなりますよね」ハハハ

 

「はい次の方」

 

「いや交代早くないですか?あっちょっと退かさないでくださいちょっと!?」

 

「…ふぅ。相談窓口なんでしたっけ?」

 

「はい」

 

「まあ顔が見えないのは良いと思うけど」

 

「感想ですか」

 

「あ、間違えた。私病院で働いてるんです。医者の弟子として」

 

「弟子。」

 

「まあ師匠って呼びますけど。その師匠が薬の実験に私を使うんですよ!毎回!」ドンドン

 

「ちょっ店を壊さないで!?」

 

「あ、すいません…それで相談事なんですけど」

 

「どうぞ」

 

「師匠の実験の身代わりになって頂けませんか?」

 

「死ぬわ。そういうのはどうか妖怪相手にやってください」

 

「そうですよね。それでは」

 

…ん?師匠…実験…薬…病院…?

いやまさかうどんげさんが来るわけないよな。考えすぎだよ考えすぎ。

全く考えれなくなると変な方向に思考が行く。あと二人のせいだマジ許さん…!

そしてこれに賛成した稗田サマのお付きさんも許さん。道連れだ

 

「…次の方」

 

「ああ、私か」

 

「相談事を」

 

「そうだな…最近再建した店があるだろ?妖怪店」

 

「ありますね」

 

「前からその店で働いてるんだが給料があまり多いとは言えなくてな」

 

「…ひどい上司をお持ちで」

 

「で、相談事なんだが」

 

「どうぞ」

 

「…その上司、ぶちのめしていいかな?」

 

「ダメです…人里には掟がありますから…」

 

「やはりそうか…こう言う時にはアーメンという物らしいな。アーメン」

 

「あ、アーメン…怖かった…」

 

「あ、そうそう。付け足しだが…給料増やせよ。ひどい上司」

 

「…」ガタガタ

 

ハ…ハハハ…ハハッ…ハハハハ…

あ、あははっ…こころちゃん…今精神的に参ってるからやめてくれるかな…?

マジできついから…ガタガタ震えるから…会いたくなさすぎて震えるから…

ヤメテ…ヤメテクダサイ…

 

「つ、次の方」

 

「あ、私だ…いきなり相談事言って良いのか?」

 

「どうぞ」

 

「…最近嫌われてる?って思うことが多くて」

 

「具体的には」

 

「なんかこう…仲が良くないけど悪くもないっていう人に出会って初めに舌打ちされたり」

 

「辛い」

 

「なぜか妖怪寺の住職から無視されたり」

 

「ほうほう」

 

「なんでか友人に『そういう奴だったんだなお前って』とか言われたり」

 

「…理由に心当たりは?」

 

「特には…ただ青年に私がよく吸っている煙草を教えてから徐々に」

 

「あはは…煙草を吸うのをお辞めになられたり」

 

「いや、しないぞ」

 

「そうでしたか…では次の方へ」

 

「ん、すまないな」ガタッ

 

…今の妹紅さんだった。絶対妹紅さんだった。

お前声に特徴がありすぎんだよ…そして多分よく吸うタバコを教えられたのは俺じゃないな。

葉巻を教えられたんだ。だから俺ではないはずだ。俺の店が2回死にかけたのも妹紅さんが嫌われ始めたのも。

俺が周りを不幸にする貧乏神ってわけじゃないんだ。そっちにはそっちのカミサマがいるからな。

…多分

 

数時間後

 

香霖堂

 

「よう」

 

「おや、何かお探しかな?」

 

「探し物は特にない。愚痴を聞いてくれ」

 

「愚痴は返品願うよ」

 

「そりゃないぜ変わり者の店主さんよ」

 

「…香霖で良いよ」

 

「そうか香霖。ただ今日はぐっすりと眠りたいんだが…そういう道具はあるか?」

 

「道具?ああ、地面から少し離れてるアレのことか」

 

「アレってなんだアレって嫌な予感しかしないぞ」

 

「いやいや、解体式なんだ。今時珍しいだろ?外の世界の子がたまに来るんだがその布団のことをベッドと言っていたよ」

 

「ベッドぉ?…そろそろ人里でもそんなのが流行りそうだなぁ」

 

「一家に一台一ベッドかい?まあ地面の硬さで背中が痛くなるなんて心配は無くなるらしいんだ。」

 

「あ、永遠亭にあるアレと同じようなもん?」

 

「少し違うらしい。あっちもベッドに似ているが違うと八意さんが言っていたよ」

 

「…世話になったことが?」

 

「まぁね。店潰れかけたから」

 

「お前俺と一緒の人生歩んでんな気が合いそうだ」

 

「…まさか君も?」

 

「2回ぶち壊れて営業停止になった。そのうち一回はバイトがいた時に起こった。バイトは何も知らないそうだ」アハハ

 

「それはバイトが犯人…いや、意外と違うかも」

 

「…なんだ、推理小説でも読み出したのか?とりあえずその解体式べっどとやらを持ってきてくれ。ここで寝たい」

 

「何故ここ?」

 

「店にいると接客しなきゃいけないんだよ。今日は休暇だ休暇。つかはよ持ってきてくれ」

 

「はいはい…」

 

 

 

 

 

 

 

 




昨日は休んでごめんちゃい!
眠かったんです!許して!


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霧雨さん

魔理沙さんって普通にお嬢様だったんですね。
初耳…だけどまぁ良いか別に。


 

人里

 

「魔理沙…なんでお前は戻ってこないんだ!」

 

「離せよ!そっちから破門にしたんだろうが!オイコラ離せって!」

 

「駄目だ気が変わった!育て直してやる!」

 

「だから…!やめろって!」パシンッ

 

「!?…親を叩くような教育をした覚えは」

 

「そうなっても構わないって言ったのはお前だ!」

 

ガチャッ

 

「…ファッキンセンターしばくぞ」

 

「貴様ワシに向かってその口はなんだ!」

 

「まあまあおじいさん。話は店で聞くから…」

 

「魔理沙も来い!」ガシッ

 

「うわわぁ!?」

 

…俺の店の前で喧嘩なんかされちまったら俺の店に入りづらいだろ考えろカス

まったく最近老害が増えてきたような気がするぜ。まあ目の前に確実にイッちまってる爺さんがいるけど。

ほんと、娘を破門にして連れ戻すなんて馬鹿げたことするね…あ、この人お偉いさんだ…オワタ

ていうか魔理沙さんはお偉いさんの娘だったのね。初耳…っつか嘘みたいだなほんと

 

お店

 

「…言い分ならなんでも聞いてあげるよ爺さん」

 

「だそうだぜ、ジジイ」

 

「ジジ…娘を破門にしたのが間違いだった!絶対連れ戻す!」ドンッ

 

「ひっ」

 

「…どんな教育をされてたんですか?」

 

「勿論飴と鞭だ。ま、覚えが悪いせいでほとんど鞭になっているが自業自得だ」

 

「…はぁ…?飴と鞭?ナニソレ?お前からは?」

 

「ほとんど殴る蹴るの暴力だったぞ…」

 

「だからそれはお前の覚えが」

 

「はー…お前も苦労してんな」

 

「…こんなやつ、父親だなんて認めたくもない」

 

「っなんだと!?この偉大なワシを父親と認めたくないと言ったのか!」

 

「…お前なんでここに来たの?いつもは確か森の方にいるって聞いたが」

 

「買い出しだよ。服とかは縫えるけど材料がな」

 

「あ〜…それで捕まったの?」

 

「まあ」

 

「ほぼストーカーじゃねそれ?ていうか偉そうにしすぎだろあんた。ったくこれだから歳だけ食ってる馬鹿は」

 

「何を…っ」

 

ガチャッ

 

「何奴」

 

「久しぶり…てわけにも行きませんよね」ハハハ

 

「ん、めーりんさん」

 

「お、美鈴!」

 

「誰だ貴様!」

 

「あー言いづらいんだけどさ」

 

「なんだ?」

 

「もう店開けるから一人で帰ってくんない?魔理沙は自分の家があるんだからさ。そこに爺さんの居場所なんてない。はい終了帰れホラはよ帰れ」

 

「チッ」ガチャッ

 

「…毎度ありーって言いたいけど」

 

「いやー魔理沙さんとここで会うなんて驚きました」

 

「まあなー美鈴。しっかし門番はどうしたんだ?」

 

「お嬢様に抗議したら週一で休みをくれました。今は小悪魔さんがやってます」

 

「それはそれで大丈夫なのか紅魔館?」

 

「…あ、これ香霖堂にあった布団!お前が買ったのか!?」

 

「あぁ勿論買った。結構高かった…おいおい随分と解体が早いじゃねーかさては盗もうとしているな?」

 

「…いや、奥の部屋借りるぞ。私は寝る」

 

「ん、おう」

 

「…どうしたんですか?さっきの人と言い魔理沙さんと言い変ですよ」

 

変…変ねぇ…今日の俺の店は嫌な予感しかしないけど…魔理沙の見張りでも置いておくべきだったか?

とりあえずこころちゃん呼びたいけどシフト制のくせにこころちゃん来ないしこういう日に限って絶対来ないし。

あいつ店を見て仕事するかどうか決めてるのか?まったくそうだとしたら嫌な奴だ。

腹立たしい。おのれ可愛いくせに

 

「…変かぁ…いつも変だと思うんだがなぁ」

 

「いやもうそれいつも通りじゃないですか」

 

「あ、本当だ…こころちゃんってどこに」パリーン

 

「今日はきっちり働きに来たぞ」

 

「そうか魔理沙の見張り出来るか?奥の部屋だ」

 

「ラジャッ!」

 

「…で、なんですかさっきの男の人と魔理沙さんの関係って」

 

「根掘り葉掘り聞くよなぁめーりんさんって。簡単な事だ、波紋にした娘が可愛いのに変な育ち方してるからもう一回育て直す!って息巻いてるアホがあの男。その娘が魔理沙。やってらんねえぜ」カチッカチッシュボッ

 

「まったく面倒な方ですね…咲夜さんが昔付き合った彼氏に似てます」

 

「そりゃどんな?」

 

「咲夜さんのヒモになろうとしてたんですかね?なんだかお金を要求してて」

 

「男ってのはひどい生き物だねー。女にそんなことさせるやつの気が知れんよ」

 

「ありゃ、私が今話してる相手は女性でしたっけ?」

 

「ただの男だ。男がひどいことをする時はやべえ時って相場が決まってんだよなぁ」

 

「火事場の馬鹿力に似てますね。しかしまぁ魔理沙さんもひどい父親を持たれて大変でしょうね」

 

「若干怯えてたしなぁ…ありゃ相当なトラウマ植え付けてそうだ」ケラケラ

 

「ケラケラしてるのが羨ましいですねほんと…私の知り合いが悪い男に騙されたり嫌なことされてたりするのが嫌なんですよ私は」

 

「はぁー無駄な正義感。悪い女に騙される男はどうなんだか」

 

「性別自体に落ち度は無いんで救いますよ?私の知り合いならね」

 

「その知り合いが果たして誰なのかは気になるがね」

 

「手厳しい」

 

さて、客は大体めーりんさんだけっぽいし誰か来てもまぁめーりんさんいるから営業中ってわかるだろ。

霧雨魔理沙さんの様子でも見に行きますかね!案外こころちゃんにあやされてたりしてな。

…あれ?それって普段イラつく霧雨魔理沙のにやけ顔が見れる機会なのでは?

そうと決まればさっさと行こう!(決まってない)

 

「んじゃ奥の部屋行ってきますね」

 

「はーい…え、注文聞いてくださいよ!?」

 

「20円で一つお願いしまーす」

 

「…???」

 

奥の部屋

 

「こころ…」

 

「zzz…」

 

「うっす」ガチャッ

 

「…お前かこころを寄越したのは。こころから離れようとするとこいつ泣きそうになるんだが」

 

「こころちゃん泣けるの?意外」

 

「いやいやそういう泣きそうじゃなくてな?こう、罪悪感で押し潰そうとしてるっていうか…分かるか?」

 

「オーラって奴?全くやるねぇ。添い寝でもやりゃ良いのに。ホラこころちゃん寝るなら監視してから寝てくれ〜」

 

「…んぁ…?」

 

「よいしょ…ちょい、寝かせるから」

 

「なんで私が…」バサッ

 

「あんがと」

 

「…ぇ?」ボフッ

 

「日向ぼっこでもしながら寝れるのは最高だ」

 

「…なんでも良いけどそれ取っていくなよ。高かったから」

 

「分かってるさ。まったくひどい奴だぜ」

 

「…お前には言われたく無いな」

 

 

 

 

 

 

 

 




カントリーロードの歌詞忘れました。
そして安定のクソリティっていう言葉を思いついたんですよぉ〜!


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住み込みバイト

今思えばこれ原作設定スルーしてる気がする。
ま、まあええわ(寛容植物)


 

お店

 

「今日から住み込みでバイトさせていただきたい」

 

「すみませんがアルバイトは今集めておりませんので!」

 

「じゃあなんでこころがお前のところにいるんだよ!」

 

「あいつは…マジで…道端にいる女の子にお面を被せなければよかったなぁって…」

 

「お前やべえ奴だな…」

 

「まあバイトしたいなら一日中店見て決めてくれよ。辛かったなんて聞かねえしそもそもシフト制だから調整できるはずなんですがね」

 

「前一回あったかのような言い方だな」

 

ああそうだともあったよ。

『働かせてください!』って言うから働かせたのになんでかシフト満タンに入れて

『辛いのでやめさせてください』だべ?

お前が調整したんだろそのシフト…?とまぁかれこれ3年は経つであろう記憶が蘇る。

今彼はどこで何をやっているかと言うと…寺子屋で働いてます。

そっちの方がハードだと思うの

 

「まあ…な。絶対そっちの方が辛いだろって所に働きに行ったって聞いた時は…」

 

「ああ…」

 

「こころちゃんはもはや働いているのかどうなのか。魔理沙もたまに来てくれるだけで良いしさ。たまに来る妖怪に壁ドン顎クイでもやっといて」

 

「かべどんあごくい…?」

 

「…あ、今日バレンタインデーだ。なら今日は俺何もしねえな。明日の店でも見てくれや」

 

「おいなんか随分と適当だな」

 

「適当に終わらせたいからな」

 

「なんかイラつく奴だ…こんなのがあの父親に文句言えた人間か」

 

「うまい味噌スープも蓋閉めて伝説にしてから蓋を開けると水蒸気になるからな。張り紙どこやったかな」ガサガサ

 

「何言ってんだ…?」

 

「お、あった。今年からだけど誰が来るかな…ドアに貼っとくか」ペタッ

 

「…『本日はバレンタインデー!我が洋菓子屋をご利用になった人に無料で上げます!』…これいわゆるホモチョコ?」

 

「失敬だな君?そもそも有力者のほとんどは女だよ。重鎮とも言うかな?まあそんなんだからホモではないかな」

 

「しかし霊夢も使ったことあるんだろ?走って来そうなもんだが」

 

その頃博麗神社

 

「…はっ寝てた」

 

「霊夢さーん!」

 

「うげ、烏が来た…食べられないようにしなきゃ」

 

「心外ですね…今日はバレンタインデーですよ!霊夢さんは洋菓子屋を利用したんですよね?」

 

「え?…あったわね」

 

「そこ、今年からの利用者配布イベントがあるんですよ。チョコ1つが無料です!」

 

「…行くわよ!」ダッ

 

ビュンッ!

 

「…風切り音すごい」

 

お店

 

ガチャッ

 

「…あ、幽香さん」

 

「まあ久しぶり…ね。今日はバレンタインデー。お世話になった人にチョコをあげる日と聞いて」スッ

 

「え、良いんですかこれ」

 

「良いわよ。実際お世話になってるし」

 

「ありがたや〜」

 

「よくやるわねほんとそれ…じゃ、私はこれもらっていくから」ガチャッ

 

幽香さんからチョコレートがもらえるなんてありがたい。あ、板チョコかこれ

大体今年からだから来る奴来ない奴が居ると思う。ちなみに食われなかったら全部俺が食う。

甘いチョコレートなら鼻血が吹き出るまで食えるさ…何、食い過ぎなければどうと言うことはない

 

「…洋菓子屋も捨てたもんじゃないな」

 

「あの風見幽香が…ねぇ」

 

「仕事が終わったら今日は何しようかな〜」

 

「あの風見幽香がチョコ…霊夢に行ったらおど」

 

ガチギャッガンッ!

 

「!?びっくりした」

 

「これ、私貰えるの!?」

 

「…あ、博麗の巫女さん。貰えるから持って行け」

 

「ありがと!」

 

「あ、待て霊夢!」

 

「あら魔理沙いたの?」

 

「いたのってお前な…風見幽香がチョコを渡してたんだよこいつに」ボソッ

 

「え、嘘!?あの風見幽香が!?え、いやぁ…嘘でしょ…?」

 

「妙に妖怪相手に怯えないと思ったらあの風見幽香にも怯えないんだからなぁ」

 

「…なんだかすごい風評被害を受けてる気がする」

 

「いや…だって…ねぇ?」

 

「しかしまぁ幽香もなんでこんな店に通うかなぁ」

 

「こんな店ってなんだオイこんな店って」

 

「店主?」

 

「いや料理だろ」

 

「だよね!あ、そろそろ烏が来るじゃん…さよなら」ガチャッ

 

久しぶりにさようならって言葉を聞いた。

いやさよならだったけど。マジで久しぶりに聞いた。

これって俺の客にさよならを言う人間がいないだけなのか?それとも妖怪ってのはさよならを言わない種族なのか?

それなら霧雨さんも…いや、こいつは魔法使いか。紅魔館組も言ってた記憶ねえし

…俺の客にいないんだ。そう言うのが」

 

「…まともに挨拶するのってもしかして博麗の巫女だけ?」

 

「いやいやいやそんな馬鹿な」

 

ガチャッ

 

「音速でも霊夢さんに追いつけないとか凄すぎませんか霊夢さん」

 

「霊夢ならもう帰ったぞ」

 

「あら?店主の方は?」

 

「このベッド変形するのか。お、椅子みたいに…これ良いな!」

 

「…いや、何やってんですか?」

 

「見りゃわかるだろ寝るんだよ」

 

「いやいやいや、取材の一つくらい」

 

「…良いよ。早く言ってくれ」

 

「ではでは…バレンタインデーの影響は?」

 

「特になし。俺みたいな妖怪相手に商売してる奴には聞かない方がいいだろ」

 

「正論ですね…でも今妖怪の山では休日に行きたいお店ランキングTOP10には入ってるんですよ!」

 

「通りで最近天狗を見かけるわけだ…よいしょ」スタスタ

 

「んぇ?何?なんですか?なんでこっち来るんですか?」

 

「…あれ、私空気?」

 

「魔理沙、よく見てろよ?これが壁ドン」ドンッ

 

「ひゃっ!?」

 

「そしてこれが顎クイ」クイッ

 

「ほう」

 

「いきなり何するんですか…」

 

「すまん実験台になってもらっただけだ」

 

「すみません理由になってないです一から言ってください」

 

「めんどくさい奴だな…眠いんだよ」

 

「眠くて仕事が勤まりますか」

 

「ええ勤まりますとも」

 

ガチャッ

 

「チョコを受け取りに来たぞ!」

 

「おう1日遅れだから延滞料金支払えや」

 

「えっと…おいくら万円?」

 

「三千万円。あやっぱ延滞料金含めて600円」

 

「延滞料金は何円?」

 

「500円」

 

「ほぼぼったくりではないかっ!?」

 

「遅れたやつに人権はない慈悲もない」

 

「…遅れた私たちに非があるしな」チャリン

 

「まいどあり」

 

「ばいびー」ガチャッ

 

 

 

 

 

 

 




途中で寝落ちしかけたんゴリラマットゥンティウス


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妖刀拾った

思えば銀魂の主人公が使ってる木刀、妖刀のくせに通販で買えるんですよね。


 

夜の人里

 

「ねっむい…買い物は昼に済ませておくべきだったか。帰ろ帰ろ」

 

店の扉<刺さってます!

 

「…どうなってんだこれ」

 

お店

 

「…変な刀拾った…鍛冶屋のあの青い子に見てもらうべきか。ていうか鞘に収まったままで刺さるとかどんな勢いで投げつけたんだろう…」

 

さてこの刀は高値で売れそうだから大事に仕舞っておくか。

鍛冶屋の青い子は妖怪って聞くけど鍛冶屋やってんだから多分襲わんでしょ。襲って来たらこの刀で叩くしかねえ

明日土曜だし休めるか。休みの内に見てもらうべきだな…さあ風呂入って寝ましょ寝ましょ

 

翌日

 

「…鍛冶屋は…確かにここなんだがなぁ…なんもねえ。強いて言えば近くに命蓮寺があるくらい…ん?命蓮寺にもあの青い子居たっけ?まぁ聞いてみるか」

 

命蓮寺

 

「ごめんくださーい」

 

「…なんだ君か。ただならぬ妖気を感じ取ったからてっきり敵襲かと思った…あ、その刀は私が運ぼう。それ妖刀だから」

 

「へぇ妖刀。いくらで売れますかね」

 

「これ売れないよ。妖刀の種類でも結構有名な奴だから売ろうとしても返品されるだけさ」

 

「マジかぁ…ちなみに名前って分かるの?」

 

「名前?まあ妖刀ってのは外の世界だと一種類らしいが…これは妖刀神文。神を刀に宿したって言われてる刀なんだが…」

 

「どうした?」

 

「普通神を宿したのなら妖刀ではない気がするんだ。普通に神に刀と書いて神刀でもいいんじゃないかとは思う」

 

「まあ気持ちは分からんでもない。してここに青い髪の鍛冶屋の女の子が居た気がするけど」

 

「あ〜小傘のことか。彼女なら墓地に居るよ」

 

「ありがとさん。後刀は返してもらうぞ。これ俺のなんだから」

 

「…妖刀を俺の物っていう人間はいないだろ…」

 

命蓮寺墓地

 

「さて墓地なんだから青ってのは目立つと思うんだけどな」

 

「驚けーっ!」

 

「ふんっ!」バギィッ

 

「はっぴゃあ!?」ドテッ

 

「…あ、鍛冶屋の子か」

 

「殴ってからそれはないと思うな…」

 

「ま、神様が宿った刀でぶっ叩いたんだ。縁起がいいったらありゃしねえぜ」

 

「…神文かな?特徴的な刀だからねぇ」

 

「で、これは太刀なのか打刀なのか」

 

「これは…まあどっちでもいけるんじゃないかな?神文自体特殊な形してるから」

 

「で、売ったらいくらになる?」

 

「神を売るって…売っても値打ち物にすらならないよ。本当に。だから売るのはやめて捨てたら?」

 

「捨てんのはもったいねえだろ。妖刀って言うんだから護身用にはもってこいだろうし」

 

「いやまあ切れ味はすごいんだけどね…神様に捧げて戻ってきた伝説がある刀だから丁寧に扱わないと呪われちゃうよ?」

 

「神様が返品した刀…これもしかして切れ味が悪いんじゃ」

 

「日本語って難しい…まあそれとは別に『手入れが要らない』って言うメリットがあるんだよね。神文には」

 

「神様が誓いを立てた刀だから錆びることも折れることもなしか…なるほど良い。俺もらったこれ」

 

「いやこれ妖刀だって!?」

 

いやぁ…実にいい刀だ。使い方を知らない俺が言えないことだけどね。

まあいざとなったら能力もありますしお寿司。ていうか神様なのに妖気…?

とりあえず家に帰ったら飾るか。人間なんでもやってみるもんだしなぁ

 

お店

 

「…曰く付きの物が家に二つ…いや実質三つか…俺自身事故物件だし」

 

ガチャッ

 

「おうなんだてめえ店休暇にしやがって」

 

「土日祝日は休みだこのやろー」

 

「なんだそうだったのか。でお前この刀どうしたの?」

 

「拾った」

 

「…!?ど、どうしたんだ?」

 

「だから拾ったって」

 

「!?…!?な、何を言っているんだ…?これ多分付喪神が憑いてるよ」

 

「お、付喪神が?商売繁盛の付喪神が憑いてると嬉しいね」

 

「憑いてる時点で何も嬉しくないぞこの野郎…お前そろそろ体調崩して死ぬぞ」

 

「好きなことやってしねたらそれでいいんじゃねえか?」

 

「そんなもんか。しかしまぁ付喪神とは言え神って文字があるんだし何か願い事でもすれば?」

 

「そうかぁ…じゃ、住み込みであんま金の掛からない看板娘的存在が来てくれますように!」

 

「おいこら看板娘の目の前でいうことか?」

 

「…お前のどこが看板娘なんだ。魔理沙が住み込みで働きに来るとか言ってたから追い返す口実が欲しいんだようすらとんかち」

 

「うすらとんかちってなんだおい…え、マジで何?」

 

「俺も知らん。まあ付喪神って奴だから願いの一つや二つ叶えてくれるとありがたい」

 

「…意外と浅ましい奴だな」

 

ボンっ!

 

「…助けてください」

 

「こころちゃん今なんか言った?」

 

「いや何も言ってない。そういうお前が何か言っただろ」

 

「何をバカな。そんなわけないだろ…」

 

「ちょ、ようやく刀から抜け出せたのに酷くないですか!?」

 

なんか可愛らしい声が聞こえるがこれこころちゃんなんだろうなぁ。

練習して声に表情を付けれるようになったか。素晴らしい進歩だこころちゃん。

…ん?ちょっと待て?今なんて言ってた?こころちゃん今なんて言ってた?

 

「…刀から抜け出す?」

 

「なんだそれ知らねえな」

 

「ですから!私は付喪神ですよ!」

 

「…あー煙がなくなってきた…で、付喪神って…」チラッ

 

「ん?」チラッ

 

「…これでも結構すごい神様なんですけどね」ハハハ

 

「…あ、刀から妖気しか感じなくなったぞ」

 

「じゃあこいつが抜けて妖刀になったってわけか。迷惑な神様だな」

 

「迷惑!?私はそれの呪いの力抑えるために入ったのに!?酷くないですか!?」

 

「まあ呪いの力があろうとなかろうと俺は貰うけどね。ていうかこれ折れるの?」

 

「その刀は元から折れないんです。呪いの力って言うんですかね?」

 

「ふーん」

 

その日、慧音先生が一人『!?なんだこれ!?」と叫んでいたのは秘密だ。

 

 

 

 

 

 

 

 




ちなみに付喪神っぽい女の子(ここ重要)の能力は『呪いを抑える程度の能力』だよ!
それ以外のことはできないし強い呪いだと自分も一緒に抑えちゃうんだ!
まあ抑えるだけだから消えてはないけど


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新しい働き手

文々。新聞って手段を選ばないんですか?
退治してきます


 

お店

 

「…よう」

 

「おはようございます」

 

「てめー誰だ。妖刀のサビになりてえのか」

 

「嫌だなーたかが刀如きで切れるわけないでしょ」

 

「…用は?」

 

「定期購読、いかがですか?」キランッ

 

…彼女は何を言っているんだい?

頭がいかれたのかあるいは元からダメになったのか…どちらだろうか。

つうか定期購読ってお前そんなのあんのかよいらねえ

どれくらいいらないかって言うと太る要因のカロリーくらいいらない。

お前さえ居なければもっとお菓子は受け入れられたのに…!

 

「…今なら素敵な特典もお付けしますよ?」

 

「へー、そりゃどんな」

 

「まあ…2ヶ月定期購入で…胸を…」

 

「いらん。聞くだけ無駄だった。帰れっつか出ていけ」

 

「んな!?私の身体のどこに不満が!?」

 

「うるせえ!俺はお前を迷惑な客としか思ってねえんだ!嫌な奴を好きになるって相当な変態だぞ!」ゲシッ

 

「うぎゃあ!?」

 

「…セクハラ記者が…コレは強敵から授かりし技っ!」

 

「それはないだろうとは思いますが」

 

「…そういやお前誰?」

 

「あ、自己紹介がまだでしたね。私は神魂(しんこん)です。付喪神です」

 

「…あ、俺は貫禄勇次です。よろしゅう」

 

「あ、はい」

 

「さて店を開けようか…」

 

「え、店?」

 

「自営業やってんだ何か悪いか!?」

 

「いや妖刀置いて店ってそれやばくないですか!?」

 

「…まあいざとなったら神様いるし」チラッ

 

「封印を抑えるだけですよ!?そんな神様でも…あ、付喪神でした」

 

「…とりあえず店開けるか」

 

「いやスルーて…まあ良いや。私は…」

 

「んー…住み込みで働いてくんね?可愛いし」

 

「…顔?」

 

「うん顔」

 

「…なんでしょう。ものすごく腹立たしい」

 

「そうか。それはよかった」

 

ガチャッ

 

「さあ今日こそ店の品定め…と…?」

 

「第一の客は魔理沙か。いらっしゃい」

 

「あ、どうも…じゃない!誰だその女!?」

 

「ん?こころがイメチェンしてね」

 

「だとしてもおかしい!なんかニコニコしてる!こころにはできない芸当だぞ!それにお面ないし!」

 

「…どうも。神魂です」

 

「あ、コレまたご丁寧にどうも…」

 

…なんかどっかの漫画の主人公の兄貴と主人公の敵みてえな感じだな。

確かバゲーだったかハギーだったか…?ま、良いか。

まあ俺の店には3人に給料払う余裕はないから引き取ってもらおう。

手が足りてるんだ!下がっていてくれないか!?

 

「ま、この子が住み込みで働くから魔理沙は…」

 

「…ぅ」グスッ

 

「ぁ…あーもう分かった!分かったから!自分の好きな出勤曜日で良いから!ね!?ちょ、まりちゃん飴舐める!?」

 

「よっしゃ」

 

「嘘泣きかよ…」

 

「ハハハ…」

 

ガチャッ

 

「…こんなところに甘味処があるんですね〜…はじめまして」

 

「…刀2本…神文って刀知ってる?」

 

「ああ有名ですから」

 

「それ」

 

「…は?」

 

「神文、それ」

 

「…あ、私神文に憑いてた神魂と申します」

 

「…コレが?神文?付喪神?」

 

「付喪神取れたから今はただの妖刀だけどね。この店いつ潰れんだろ」ハハッ(真顔)

 

「顔が笑ってませんよ。ていうか魔理沙さんお久しぶりですね」

 

「お、妖夢じゃん。相変わらずあの大食いの食い物買いに来てるのか?」(エプロン姿)

 

「まあ」

 

「やめとけ。この店のお得意様が風見優香なんだ。買い占めると首絞められるぞ?」

 

「ひぃ!?」

 

「…良いよ。予備も一応あるし」

 

「な、なんだ…では20個ほど」

 

「20!?ていうかコレどうやって詰めんの?」

 

「…はぁ…俺やること間違えたかなぁ」

 

「なぁなぁー」

 

「少し黙ってろ。良いか?こうやってだな」

 

と、説明しながらひょいひょいやって五箱くらいに収まりましたとさ。

さて…いつの間にかエプロン姿になってる頑張る魔理沙は放っておいてほんと付喪神ちゃんどうしよう。

妖刀からの副産物だけど守矢に連れて行こうかな…あ、そしたらこの店が秒で潰れる。

 

「ありがとうございましたー」ガチャッ

 

「はーまともな挨拶して帰るの、良いねぇ。心が洗われるような救われるような」

 

「…あ、水曜日出勤な」

 

「今更いうか!?」

 

ガチャッ

 

「何奴」

 

「…すいません間違えました」ガチャッ

 

「なんだ間違えたのか。昼の出前きめとくか…」

 

ガチャッ

 

「…誰」

 

「…魔理沙が働いてる…エプロン姿で…」ボーゼン

 

「おう日頃の行い」

 

「日常生活の乱れ」

 

「やめてくれ耳が痛い…にしても香霖が人里に来るなんて珍しい」

 

「ま、ストレスも色々とあるからね。捌け口の一つにデザートも良いかなって」

 

「そのストレスのほとんどは誰のせいなのか」

 

「魔理沙と霊夢」

 

「なんで!?」

 

「…コレが夫婦喧嘩を横で見る感覚か」ボソボソ

 

「いやぁ夫婦喧嘩なんて嫉ましいですな!実に妬ましい!」

 

「おい声がでかいって!」

 

「「夫婦喧嘩ぁ!?」」

 

「うるさっ!?」

 

「…まあこのショコラケーキが欲しいかな」

 

「まいどありー」

 

「…出るの早くない?」

 

「怪しいものは何一つ使ってない健全100%だ」

 

「それが怪しいんだよな香霖」

 

「もっともだ。君もそうなんだろう?」

 

「え?ま、まあ確かに怪しいとは思いますがそこまででは…」

 

「そんなに怪しいのか俺…?」

 

「いやぁ…怪しいというよりなぁ」

 

「なんだか一番傷ついた気がする」

 

…あ、セクハラ記者はとりあえず出禁にしとかないとな。

まあしても多分来るだろうけど

 

 

 

 

 

 




途中散歩行った


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別人格

あれは…誰だぁ!?


 

お店

 

「…なにこれ批判の紙?呆れるなぁ」

 

「どうしたんですか?」

 

「これを見ろ」

 

「…えっと…『人道を外れた屑野郎の店』…?」

 

「まぁね…ったくうるせえ奴らだよ。紙に書くだけ書いて逃げやがるとはバカもほどほどにして欲しいくらいだ」

 

…いやそもそもどこからどう行けば人道を外れるんだ?

人道は人である限り歩む道だろ…?道徳なんて百害あって一利なしって奴だし。

そもそも俺は他人に喧嘩なんて売らないし。あ、でも妖刀飾るってことは喧嘩売ってるのか?

 

「…さあ気を引き締めろぉ!仕事だ仕事!」

 

「はいっ!…ってほとんど無くないですか?」

 

「うん無い」

 

「何をもって仕事と言うんですかね…あ、お酒ありますか?」

 

「酒はない。俺はアルコールゼロのビール派だ」

 

「お酒あるじゃないですか。いただきまー」

 

お外<寺の修行僧が暴れ出したぞぉぉぉぉ!

 

「…やめておこうか」

 

「ア、ハイ」

 

ガチャッ

 

「なんだってんだてめえ」

 

「お久しぶりでーす」

 

「お、めーりんさん。おひさ〜」

 

「…めーりん?」

 

「美鈴です。めーりんではありませんめいりんです。チーズケーキ!」

 

「仕事サボったら普通にバレるよ?俺は一度休憩だと言い訳しながら上司に連れて行かれた奴を見たことがある」

 

「うわぁ…」

 

「…新しい人でも雇ったんですか?」

 

「まあそうだね。ただの付喪神だけど」

 

「…付喪神って」

 

「まあ別に良いっしょそこら辺は。口があって鼻があって顔があれば大体人間だろ」

 

「目は!?目はないんですか!?」

 

「世の中目が見えないやつもいるし」

 

「そんなこと言ったら嗅覚がない人だって」

 

「…食え」コトッ

 

「適当すぎる!?」

 

「…騒がしいですね。普通に大人しい人だと」

 

「妖怪だよ」

 

「え?」

 

…うん、そりゃそうなると思う。俺もそうなった。

この妖怪人間っぽいよね。こう、普通におっちょこちょいだったりとか。

あとは…あ、ないや。あははは!あははは!

…あ、仕事中に居眠りするところとか。

 

ガチャッ

 

「何奴」

 

「おーっす美鈴!サボりに来たのか!」

 

「サボってませんよ休暇です!」

 

「なんだ…」ボソッ

 

「あ、そいつが上司に連れて行かれた奴」

 

「!?」

 

「…胸…」ペタンヌ

 

「…ありゃ、そんなことあったかな?」

 

「あったもなにもこっちに向かって『いやだぁあぁぁぁぁあぁぁあ!』って言う奴はあまりいないし」

 

「小町さん私より酷くないですか?」

 

「…あ、そう言えばなんですけど」

 

「どうした?」

 

「私、たまに妖刀そのものに取り憑いてた奴になるので悪しからず」

 

「…体とか変わるの?」

 

「そりゃもう劇的に!ナイスバディですぞ!」エッヘン

 

「他人の身体を借りてるのになんでそんな口が聞けるのか。お前脳みそイカれてるよ」

 

「酷くないですか…?まあ?私はどうせ背が小さいですし?別に良いですよ」

 

「…拗ねたな」

 

「拗ねましたね」

 

「あーこりゃやらかしたな。マカロン」

 

「ほれ」ブンッ

 

「はぐっ!?」パクッ

 

「ナイスキャッチ。素晴らしい」

 

「あらー…」

 

「んぐ…そりゃないでしょ!?」

 

「ほら仕事行け。騒がれんのはもう御免だ」

 

「それ結構酷くないかい?」

 

…さて整理しよう。小町は口にぶち込まれるのが嫌い。口の中に入れるのが好き…ってちげえよ!

神魂だよ!?神魂はナイスバディになるんだっけ?今のロリ体型から大人のお姉さん体型…呪いってすげえ

まあそもそもなんの呪いかは知らないけど。生きて菓子作れればそれで良いし

 

「あ、そうそう。妹様からの伝言」

 

「ん?なんですか?」

 

『遊びに来ないとキュッとしてドカ』

 

「もう良いわかりました!えぇ…遊びに行かなきゃ死ぬの…?」

 

「生きたいですもんねー」

 

「…まあいつか行くか…死にたくねえなぁ…流石に死ぬのは御免だわな…」

 

「良いんじゃないですか魔理沙さんガチギレしてましたよ」

 

「なんで?」

 

『うちの店主に手を出したら殺す』

 

「…働き先がそんな必要かよ」

 

「…あれ、小町さんは?」

 

「どこ行った?」

 

「あぁ小町さんならお店の外に」

 

お外<いやぁぁあぁぁあ!四季様お許しくださいぃいぃぃいい!

 

「…はっ、自業自得だばーか」

 

「いやなにが自業自得なんですか…?あ、チーズケーキ食べてなかった」パクッ

 

「嘘だろ?そりゃないぜとっつぁん」

 

「私はとっつぁんじゃないですよ」

 

「お母さんっていう歳でもないしな」

 

「…それは低いという意味ですか高いという意味ですか?」

 

「どっちかっていうと高い方」

 

「あ、それは女性に禁句って」

 

「死ねアッパー!」バギィッ

 

「甘い!クロスカウンター!」スッバギィッ

 

「なぬっ!?」

 

「…ぁ…」

 

「え?」

 

神魂ちゃんが振り返り小さく声を漏らしている。

ん?何かやったのか?と思い振り返ってみる。

どうなっていたと思う?俺はめーりんさんのアッパーというより掌底を避けて拳でぶん殴ったのだ。

では掌底がどこに行くか?簡単だな。ああ、簡単だ。そして俺は後ろを振り返っては行けなかったんだな。

 

「……そう小さく声を漏らすなよ…」

 

「だって…だっで…!壁が…!!」

 

「安いもんさ。壁の一つや…あやっぱ一つくらい、高いもんだ」

 

「あーやらかしましたね。後で直しておきます」

 

「頼むわ」

 

「頼まれました」

 

「…いや、私の変身姿はどうなったんですか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 




実は変身すると神魂ちゃんがロリ体型から完全なるパーフェクトナイスバディなお姉さん体型になるのだ!


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ナイスバディ

ナイスバディよりナイスマネーだ! 両津勘吉


 

お店

 

「起きてくださーい」

 

「zzz」

 

「おきてー」

 

「zz」

 

「起きてー!」

 

「うるせえ!」ドゴォッ

 

「危なっ!」ガシッ

 

「…ん?あんた誰だ?」

 

「妖物(ようぶつ)だ。ほら、神魂のアレ」

 

「…あ、あいつが言ってた奴か。ナイスバディねぇ…」

 

「ナイスバディってなんだよ!?あいつ私のことそんな目で見てたのか!?」

 

「いや多分嫉妬だと思うんだ」

 

「なぜ!?」

 

…こいつ色々と鈍感ではなかろうか。

恨みに鈍感嫉妬に鈍感視線に鈍感…ん?いや視線は別に良いのか。

しかしまぁ豊富な身体で…ロリ体型が一瞬でこうなるなんて誰も信じないだろうな。

いや信じたら信じたでおかしくはないけど。幻想郷ってそんな場所だし

 

「…とりあえず店だ!今何時?」

 

「3時」

 

「それは午後の?」

 

「午前3時です」

 

「…今日って何曜日?」

 

「土曜日ですね」

 

「よし店は休みだった寝よう」

 

「寝るな寝るな寝るな!?私とあいつは記憶が繋がってないから勝手が違うんだ!」

 

「…そうか。ここ二階だからあまり叫ばないでね」

 

「あ、はい…って違うよ!危うく取り込まれるところだったよ!」

 

「そもそもこの家訳あり物件だし。お前の呪いの内容ってなに?」

 

「呪いか?確か…持ち主の身体を乗っ取るタイプの呪いだ」

 

「おまっ俺を乗っ取るのはやめとけよ」バッ

 

「違う違う。乗っ取るってそういう意味じゃないんだ。こう、お姉さん的に守るって意味でだな」

 

「…植民地にする気か!?」ヒェッ

 

「何でそうなる!?この家は頭おかしいのか!?」

 

「そら妖刀と訳あり物件だおかしくなきゃやってられんよ」

 

「そうなのか…?とりあえず腹減ったからごは」

 

「ご飯は朝7時だ寝ていろ」

 

「…いや食材は?」

 

「残念だったな。俺は菓子を作れれば良い人間だ。自分のことなんざ眼中にあるわけがなかろう!」

 

「自分をもっと大切に扱えっていうかそれでよく生きてこれたなお前!?」

 

「自分を第一に考えなくてなぜ悪いか!貴様は良い!趣味もなにも無くそうやって他人に口を出せるのだからな!」

 

「カチンと来た!」バギィッ

 

「へぶぁ!?」バゴォッ

 

「ふー…」

 

「」K.O.

 

なにこの娘嫌い…というかなにがお姉さんだ。

地獄の門番ケルベロスって言われた方がまだ『あ〜』ってなるわ。

お姉さんっぽく守ってとかそれもうただのお守りじゃねえか!

ガキかよ!(半ギレ)

…これ寝たふり出来るな…

 

「…」

 

「…?おーい、どうしたー?」

 

「」

 

「???生きてるかー?」

 

「…」

 

「もしかして…死んだか!?脈は…あるか。良かったぁ…」ホッ

 

「良かったな俺が生きてて」

 

「…」イラッ

 

 

「ずびばぜんでじだ」(すみませんでした)ボコボコ

 

「分かればよろしい」

 

「死ぬかと思った…二度目だよこれ…割とマジで死にそうだからやめてくれると助かるんだが」

 

「私は悪くない。お前が悪い」

 

「おいゴラてめえ」

 

お外

 

「…買い物久しぶりだな〜」

 

「あんた本当に死ぬぞそのうち」

 

「情報量が多くて許容できない」

 

「…どうやって生活してんの?私は呪いが呪いだから家事育児全てこなせるが」

 

「…頼りにならねぇ…」

 

「近所のお姉さんポジ舐めんなよ…!」

 

「うーん…お前服それだけか?」

 

「ん?ああこの洋風なやつだけだ」

 

「おうそれなら服買ってくれ。目のやり場に困る。もっと困るのはやめてくれ」

 

「何だと?お前意外と意識するんだな…」

 

「男だからな。何円ありゃ足りる」

 

「30万」

 

「…嘘だろ?」

 

「ああ本当だ。残りは全て私への投資だと思ってくれ」

 

「思えるか!」

 

何だよこの娘鬼畜だよ。

そうだよ妖刀に収まってたやつだった。そらこんな性格でも仕方ないわ。

呪いの内容がちぐはぐだし訳わからんしそれ呪いっていうより見届けるだし。

家事育児ができるって呪いの付加能力だろうし。

改めて思ってもよくわかんねえな

 

「おーっす」

 

「お、白黒」

 

「魔理沙って呼べ」

 

「…こいつ誰?」

 

「あ、私は妖物だ!今後ともよろしく!」

 

「ちなみに神魂の別の姿だ」

 

「…???」

 

「わからんか」

 

「うん分からないしどっちかっていうとケルベロスの化身とかの方が分かりやすいし」

 

「それすっごくわかる」

 

「私そんな凶暴に見えるか?どこだ?どこが凶暴に見える?」

 

「全体」

 

「さっき味わった」

 

「…服買うから金寄越せ!」

 

「ほらよ」ポンッ

 

「んな!?」

 

「それじゃ、買ってくるわ」

 

「なんでだ!?あいつ働いてるけど給料日まだだろ!?」

 

「…目のやり場に困るってのは男として一番嫌なことなんでな…」

 

「目のやり場…?」

 

「男が裸で歩いてたらチラチラ見るだろ」

 

「まあ」

 

「それと一緒だ」

 

「一緒にするな!」バシィッ

 

「へぶちっ」

 

痛い。か弱い女の子であろうはずの魔理沙から放たれたビンタは蚊はおろか本気を出せば亀さえ潰すだろう。

それくらい痛かった。そしてほとんど一緒だろとは思った。

多分、俺が悪いんだろうなあ。みつを

 

「おーい!試着するからきてくれー!」

 

「…だってよ」

 

「俺が女性コーナーいるのはまずいだろうが。お前が行け」

 

「何様だ」

 

「店長様だ。給料上げてやろう」

 

「承知した」シュババッ

 

「…現金なやつ」ボソッ

 

その日、博麗の巫女が早朝から叩き起こされ人里の守護者の愚痴を聞いていたのは秘密

 

 

 

 

 




目のやり場に困る 侃々感嘆


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宿命

宿命って歌が人気らしいですね。
…で、どんな歌なんですか?


 

人里お店

 

「…うーん…」

 

「どうしたんですか?」

 

「今日水曜日だから」

 

「…魔理沙さんが来るんですね!」

 

「週一野郎が…年に52回出勤のくせに」

 

「何故に52回出勤?」

 

しっかし奴は来るのだろうか。はっきり言おう。

こないと思う。それでもなお働いたからと金を貰おうとすると思う。

俺は奴にカツアゲされたんだ!

 

「おーっす」ガチャッ

 

「魔理沙さん!」

 

…来た…だと…!?エプロン姿で…!?そしてもう一人いるけどそっちはあれだろ。人里でたまに人形劇やってる人。

 

「…あ、すまんぼーっとしてた」

 

「とりあえずお店開けましょーか」

 

「…とりあえずそちらの方は」

 

「…お菓子を買いに」

 

「従業員の割引サービスだ」

 

「そんなのない。ていうかそもそも従業員はお前とそこの付喪神とこころちゃんだけだ。他に」

 

「あ、こいつも一緒に働くから」

 

「ちょっと魔理沙!?」

 

「アッパー!」バギィッ

 

「へぶぁっ!?」

 

「ちょっといきなり何言い出すのよ!?」

 

「良いだろうがそんなもん…!」

 

「んー…仕事仲間が増えるんですね!」

 

「増える訳ない!ほんとなんでお前はそういうことばっかするんだ!お前に関する記憶はお前の親父さんとお前にカツアゲされたことだぞ!?マジであの親にしてこの子ありだなオイ!」

 

「なんだと…!?」ムカッ

 

「お前は慎重になるべぎゃぁっ!?」ゴギィッ

 

「ふんっ…」

 

「あれま…」

 

「えっと…だ、大丈夫ですか…?」

 

「やはり皮の鎧では攻撃が響くか…!」

 

「てんちょぉぉおぉぉおぉおぉおぉぉ!」

 

「何を言ってるのか全然分からないんだけど」

 

「…いや、あれは分からなくて良い会話だと思う。実際あいつもわかってなさそうだし」

 

神魂ちゃんの表情→(´・ω・)?

 

「…いやどういうこと!?」

 

「どうしたの魔理沙いきなり叫んじゃって」

 

「…あ、すまんつい天の声に」

 

「…大丈夫?永遠亭行く?」

 

「いや、大丈夫だ」

 

…俺の店は死ぬ覚悟がなけりゃ務まらねえぜ…?

と、これも妖刀の呪いだそうなんだそうに違いないと妖刀を敵視する店主がいたとかいないとか。

妖刀を拾ったのは紛れもなくその店主であるが。引き取ったのも店主である。

 

「…で、何かお菓子買いに来たの?洋菓子屋だけど」

 

「え、じゃあ…この『パウンドケーキ』を一つ」

 

「あいあいさ」

 

「…そもそもこの店やることあんのか?」

 

「私が来てから何もしてませんが?」

 

「いや、監視カメラ役として」

 

「…殴り飛ばそうかな」

 

「いや、呪い殺した方がいいと思います」

 

「洒落にならんやめれ。はいお持ち帰りのパウンドケーキ」

 

「…お持ち帰り…」

 

「まあ持ち帰りとは言ってもカウンター席で食えるけど」

 

「そこら辺きっちり表記しておかないと客が離れるぞー」

 

「ほとんどの客がパウンドケーキどころか持ち帰りの食い物頼まないんだよ」

 

「言い訳ご無用だ〜!」

 

「そうだそうだ〜!」

 

「…俺、雇う人間間違えたかな」

 

「バッチリ間違えてると思うわ。あの二人気が合いそうだもの」

 

「ですよね〜」

 

…ああ、雇う人間もっと選べばよかった…そもそも団体様が来ない限りバイトは不必要だというのに…

自分の無計画性に腹が立つよほんと…ちくしょうめぇ!

とは言っても俺が決めたバイトだしなんだかなぁ…クッ、バイトは死神からの使者だったか…!

 

「…ああ、ダンボールになりたい」

 

「なるならせめてカエルとかいきものでしょ生き物でしょ」

 

「生き恥ばかりってか。そこにいるバイト全員生き恥晒してるよ…」ハハハ

 

「不名誉な呼び方をされた気がしてならない」

 

「店主だからって何言ってもいい訳じゃねーぞ!」

 

「…この二人の監視役も必要じゃ?」

 

「んー…それやったら無限ループしそうだから嫌だ」

 

「理由が適当すぎる」

 

「大体客もあまり来ないこの店に監視役なんているかって話なんだよ」

 

「じゃあなんで雇ったの」

 

「恩を売ったら押し返され恩を売られた感じ」

 

「ごめん何言ってるかわかんない。順を追って説明して?」

 

「こころちゃんは…感情を教えて…それで…恩返しという形でああなって…」

 

「魔理沙は」

 

「知らん…神魂は付喪神で住ませる代わりにだったし…なんなんだよ俺の人生…」

 

「不運ね…」

 

「強運が欲しい」

 

「まあ魔理沙はかなりの強運だと思うわよ。だって魔理沙が博打したら賭ける金額に比例して当たる確率が多くなるもの」

 

「倍率が高ければ高いほど金も出しやすくなるのか。強運よりもそれ運命歪めてるだろ」

 

「魔理沙にかかればお茶の子さいさいなんでしょうね。博打って…私なんか20回連続で負けたことがあったのよ」

 

「20回連続…」

 

人形劇さん、それはただ単にやりすぎでは…?

 

「何よその目は!」

 

あ、すいません許して…

でも20回はやりすぎだと思うんですよ。人里の最高賭博回数が60回。3分の1。

それ以上は慧音先生が禁止してる回数の上限が60回。その3分の1。

やりすぎを超えてそれはただの中毒者じゃねえか

 

「フッ私さえいれば呪いなんか怖くないと同義だ」

 

「…いや、私が抑えれば問答無用なんですけどそれは」

 

「知るか!」

 

「えぇ!?」

 

「…血の気が、多いんだね」

 

「血の気というよりも闘争本能が強すぎると思う」

 

 

 

 

 

 

 




ラストシューティング


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ゲテモノニセモノ

つかゲテモノってなんだよ


 

お店

 

「…んが…寝てた」

 

「ああばっちり寝てた。それこそ良い寝顔で寝てた」

 

「…うわっ妹紅さん!?」

 

「…そんな驚くか?」

 

「そりゃまあ。くあぁ…!」

 

「でかいあくびするなぁ…あ、お前バイトの子トイレだってさ」

 

「へぇ〜」

 

…女のトイレって時間かかるらしいけど俺知らねえしなぁ。

女の支度に時間がかかるってのはよく聞くけど…その理論でいくとやって奴か?まあバカの妄言だろ

いやだとしても納得いかねえぞ!?あいつ俺が寝てるのを見てトイレ行ったのか!?

クソッやられた!

 

「…そういえばどうしたんですかその服の傷」

 

「ん?ああ、似合ってるだろ?」

 

「似合ってるというよりか破廉恥だなと」

 

「…そういう心にくる言葉はやめて欲しいかな」

 

「そりゃそうだと思う。で、どうしたんですか?」

 

「いやぁ殺し合いが捗っちゃってさ」

 

「ストップ最早意味がわからない」

 

「…そうか?まあ良いけど。私不老不死だからさ、死なないんだよ。相手も同じでさ。まあ私が因縁付けてるだけなんだが」

 

「要するにかまってちゃんしてたら噛みつかれたと。だから言ったでしょう犬を手懐ける時は慎重に犬を選べと」

 

「そんなこと聞いた覚えがないんだが…それに関係することで相談事があるんだが」

 

「面倒じゃない限りは聞こう」(訳:聞かない)

 

「お、そうか。その殺し合いの相手に今日負けちまってさ。まあ服破れたのもその名残なんだけど…そいつに負け惜しみで彼氏がいるって言っちゃってさ。そいつに『じゃあ連れて来てみなさいよ!まー妹紅ちゃんは?嘘つきだから?いないんでしょーけどプププw』って言われ」

 

「断る」

 

「まだ何も言ってないだろ!?」

 

「少なくとも俺は柄のいい男は知らん。香霖堂の店主くらいだ」

 

「…いやな?人の話は最後まで聞けよ?」

 

「じゃあなんですか。あれっすか。実は同性愛でした〜わははは〜で済まそうとしてるんですか。まともな女知りませんよ俺」

 

「聞け!人の話を!」

 

「…すんません」

 

「でな?その彼氏役にお前を使いたくてな。まあ多分あいつも納得するだろうし…どうだ?」

 

「予想以上にめんどくさかった。まだ合コンの人数合わせとかの方がよかった…」

 

「おーい人に質問されてんだぞー?」

 

「…無理!」

 

そもそも彼氏役ってどうすりゃ彼氏になれんだよ。

彼氏っぽいこととかよくわからんし。マジで付き合う関係とかなんだよ( ゚д゚)

最近の流行りに乗っていれば良いのか?それに俺拒否したし。

だからそんな目で俺を見るなやめろ指から炎を出さないでお願いやめて

 

「…あ、そろそろだな」

 

「…え?」

 

ガチャッ

 

「おーい妹紅〜wお前の嘘つき面見に来てやっ…だと…!?」

 

「…よう輝夜。こればっかりは嘘じゃないんだぜ?」ケラケラ

 

「ぐっ…う、うそよ!絶対嘘!偽装してるのよ!偽装!現にそいつ一言も喋ってないじゃない!」

 

「…なんでも良いけどここ一応店だから騒がないでくれる?」

 

「あ、はいすいません」

 

「厄介な客には慣れてんだな」ボソッ

 

「お陰様で」

 

「クッ…!こうなったら寝取ってやる!彼氏さーん!そこの田舎臭い女よりも私の方が」ペチンッ

 

「…何お前すんげえ気持ち悪い…近寄るなお前」

 

「は…?」

 

「さっすが!」

 

「…妹紅さん、貴方も席に戻って。神魂〜?まだトイレか〜?」

 

トイレ<まだですよ〜!

 

「…長くね?」

 

「ほらほら輝夜、座れよ」ニヤニヤ

 

「?………?」

 

「初めてぶっ叩かれて訳が分からないようだがな輝夜。あいつは世間一般で言われている変人なのさ。お前の美貌も変人には届かないんだよ。いいザマだ」

 

「…っ!」

 

「おやおや、まさかかぐや姫ともあろう者が暴力を振るうのかな?かな〜?」

 

「ぐっ…何よあんた…」

 

「自分の美貌が通じないってどんな感じだ?なあ、どんな感じだ?」

 

「はっきり言って最悪でしょうなぁ。で、なんか頼むの?」

 

「パフェ!」

 

「…ココア」

 

「了解。ココアの素ってあったかな」

 

「…妹紅。さっきの一言でわかった」

 

「何がだ?」

 

「あんた、私を騙そうとしてるんでしょ。彼が彼氏ってのは嘘。彼が私を嫌ってるのも妹紅の嘘。全部嘘。そうなんでしょ?」

 

「…残念だが最初しか合ってないな。こりゃ本当に良いことだ…w」

 

「パフェとココアお待ち〜」

 

「ありがと!」

 

「…」ゴク…ゴク…

 

「…あいつ遅いな…」

 

「すいません今戻りました!結構時間かかっちゃって…」

 

「なんでも良いけどトイレ行くなら起こしてくれないか?目の前妹紅さんってのはドキッとしたぞ」

 

「あ、すいません」

 

「いや、それに関しては私が謝るべきだな。すまんことをした」

 

「…ま、いっか。お客さんに謝られちゃ元も子もないし。ねみー」

 

ていうかさっきから輝夜って人静かだなほんと。

そんなにビンタが痛かったのか?それとも気持ち悪いってのが嫌だったのか?今の時代何がセクハラで何がパワハラかわっかんねえからなぁ

時代ってのは怖いねぇ。怖い怖い。怖いから俺は寝る

 

「…いや寝れねえや」

 

「ねぇ、聞いて良い?」

 

「どうしたんですか」

 

「私か妹紅だったらどっち選ぶ?」

 

「妹紅さん。出会って少しであんた選ぶやつは究極の馬鹿だよ」

 

「よく言った!」

 

「実家のような安心感を覚える!」

 

「…それじゃ、第一印象なら?」

 

「第一印象…妹紅さん」

 

「よくぞ言った!逆に恥ずかしい!」

 

「実家を通り越してこれはお母さんの中にいるほどの安心感だ!」

 

「…決めた!私この店に通い詰める!」

 

「土日祝日定休日だから気をつけてな」

 

 

 

 

 

 

 




やったね!常連?が増えるよ!


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お知らせ

ちなみにですが今後2週間近く投稿できないかもしれません。
まあ?受験ではないですけど?
寝落ちが最近多いですし?
後タイトルと本文は関係ない


 

お店

 

「…この店に四人も従業員がいたとはな」

 

「やめてください慧音先生。心が抉られます」

 

「その従業員達の種族がおかしいから言ってるのだ。大体なんだ付喪神って。一応神様だろ。その神様をバイトで扱うってどんな罰当たりだよ。ていうか半分人間で半分神様ってお前すげえな」

 

「…魔理沙はいい子ですよ。努力するし毎週水曜来てるしなんだかんだ言ってやってくれるし。神魂もいい子ですし。こころちゃんは…なぁ」

 

「まあなんだ。これほどの種族がいて妖怪がいないのが救いというか」

 

「それっぽいのはいますよ」

 

「すごいな全種類コンプリートじゃないか」

 

「まったく嬉しくない」

 

こいつ教育を放棄してやがる…!寺子屋の教師のくせに!

まあ最近ここら辺面倒なことが多いし。祭りとか相談役とかお店とかバイトとか。

ていうかなんで俺が相談されるんだよ。どっちかっていうと相談する側だっての!おかしいだろ!?

クッソあの二人組め次会ったらどうしてくれようか

 

「…くしゅっ」

 

「くしゃみですか。そろそろ花粉の時期ですね」

 

「私は花粉の症状はないが…お前は大丈夫なのか?」

 

「まあウチには魔法使いがいるんでどうにかなりますよ」

 

「…あ、魔理沙のことか」

 

「あんたなんだと思ってんだ!?」

 

ガチャッ

 

「なにや…え、目のクマどうしたんですか」

 

「これ?ああ、なに。どうということはない」

 

「アイマスク要ります?」

 

「あ、欲しい」

 

「強いなぁ」

 

「…驚きだな。八雲紫とここで出会うなんて」

 

「驚きね。人里の守護者とこんなところで出会うなんて」

 

「…そもそもこの店ほとんどの種族揃ってるから何が来てもおかしくないんじゃ」

 

「このシロノワール一つ」

 

「聞く気ないなこの人」

 

シロノワール…まあ聞いたことがある人もいるだろう。甘い食い物である。

コメダという喫茶店チェーンで売られている。美味いくて甘い

 

「…しかしなんでこうも春が近いのに冷えるのか」

 

「なんでだろうなぁ。前の異変みたいにならなければ良いんだが」

 

「…あ、今年は冬が長引くらしいわよ。外の世界の天気予報で聞いた」

 

「…そういや幻想郷は外の世界の気候とそんな変わらないんだっけ?」

 

「いや、異変とかが起きなければ基本季節は一緒。まあ天気は流石に違うけどね…あ、甘い」

 

「…じゃあどうすっかな…魔理沙に春の限定商品があるって言っちまった」

 

「待て?そもそもそんな料理があるのか?」

 

「いやぁ春には嘘をついても良い日、こいのぼりを飾る日…なんだっけ。梅雨があるから結構作りやすいんだよね」

 

「商売上手ねぇ。私なんか妖怪に食わせる人間探すのに一苦労よ。人里からだそうかしら」

 

「洒落にならんやめてくれるか」

 

「冗談よ。流石に冗談。そもそも外に出た時点でどうぞ食べてくださいって言ってるようなものだし」

 

「…ていうか勇次、お前何読んでんだ?」

 

「メニュー」

 

「…なんか追加するのか?」

 

「出前をちょっと。確かここを押して…」ピッポッパッ

 

そういえば魔理沙からもらったこのけーたいとかいう変なものはこれを通して会話が出来るらしい。

外の世界では通話と呼んでいるとか。すげえなぁ外の世界。河童の技術で乾電池式にしたらしい。乾電池は普通に市場で売ってるので良いんだと。

それなら困ることはないからまあ良いけどさ。こんな未知なるものを渡された身にもなって欲しいものだ。

使い方ひとつもわからん。

 

トゥルルルルル…

 

「…出ねえな」

 

「あら携帯?どっからこんな物を」

 

「魔理沙って子からですよ。魔理沙に人里のおにぎり頼むんです…お、繋がった」

 

『なんだー?ケータイの使い方マスターしたか?』

 

「いやぁ、魔理沙に人里のおにぎり買って来て欲しいなって。金は払うからさ」

 

『なにぃ!?私はパシリか!そんな物こころに頼め!』ツーツー

 

「…切れた。買いに行くの面倒くさいなぁ…」

 

「お前それはダメだろ」

 

「ダメではないと思います慧音先生」

 

「…女の子をパシリ扱いはダメでしょ…」パクッ

 

「すごい貶されてる感がある…あれ、飯の材料どこだ?」

 

「はぁ…元教え子がこれとは情けない。お前の話が耳に入るたび頭痛がするよ」

 

「何思ってるか知らないですけどこれでも一応必死に生きてるんですけど」

 

「…反面教師として出すか」ガチャッ

 

「納得いかねぇ」

 

「…そういえばちらっと聞こえたけど付喪神が働いてるんですって?少し見せて頂戴な」

 

「良いっすよ…」

 

「呼ばれた気がした」

 

「お前じゃない神魂に用があるんだ」

 

「…はい、なんでしょう」

 

「あら可愛いわね〜…ロリ体型羨ましっ」

 

「気にしてるんですよ!?」ガーン

 

ガチャッ

 

「あ、見つけましたよ紫様!仕事に戻りますよってまた食べたんですか!?お願いです洋菓子はもう食べないでとあれほど言ったでしょう!?」

 

「ア、ハハ…」

 

「なんで食べるなって言われてるから知らんが俺の洋菓子は場合によっちゃあ無料なんですけど」

 

「ほら!ああ言ってるし」

 

「だからといって免罪切符にはなりません!ちょっと来てください!」

 

「ぁあぁぁあぁあ!?」

 

「…部下にどやされてる上司…既視感」

 

多分既視感の正体は小悪魔さんと咲夜さんのせい。

あの二人組主人に対する忠義と同レベルの反抗心持ってる気がしてならない。

咲夜さんに関しては能力使い放題だし。お嬢様勝てる道理がねえし。

そもそも襲わねえけど。主人ってのも大変だな〜

 

 

 

 

 

 

 

 




ヒャッハー!


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なななんと

前回あんなことを言ったな。あれは嘘だ…
と言いたいが本当だ。不定期に休む。


 

お店

 

「…今日は水曜か。魔理沙が来るから…どうすっかなぁ」

 

「よ!噂をすればなんとやらだな!」

 

「お!1週間ぶりですね!」

 

「ああ!1週間ぶりだな!見ろ、1週間経っても私は元気だ!」ググッ

 

「なんと!」

 

「んなことはいいから仕事してくれ」パシンッ

 

「あいてっ」

 

「あふっ」

 

いやはやいつこの店は百鬼夜行をするようになったのかね。

まあ付喪神が二人いるけど。一人ほとんど来ねえからまあ百鬼夜行だろ。多分

そんでもって妖刀から目覚めた妖怪と付喪神…夜は妖怪朝は付喪神とかになったらどうなるんだろう。

変わってる時に寝てんのかな?

 

ガチャッ

 

「…失礼しました」ガチャッ

 

「ああ、団子屋は向かいだ」

 

「いやちげーだろ!アレ霊夢だろどう見ても!あの赤い服にでかいリボン!どう見たって霊夢だろ!?博麗の巫女だろ!?」

 

「残念だったな。そいつはせんべい好きなはずだ」

 

「博麗の巫女!?じゃあ私退治されませんか!?うぎゃあー!死にたくないぃぃいぃ!」

 

「てめーは刀に収まってろ!」

 

「わかりました!」

 

「おいやめろ働け!」

 

ガチャッ

 

「…やっぱり間違いじゃなかった…」

 

「おうどうした霊夢妖刀祓いに来たか?」

 

「それ?別に良いわよ。呪いって言っても優しい方だし。この…えっと…フラ…フランよねこれ?フランを一つ」

 

「は?フラン?お前何言ってんだそれ?」

 

フフ…この小娘、目の付け所が強い!

はっきり言ってこのフランという甘菓子は誰も知らない!いや、知ってる人は知っている。

俺自身、知ったのはお客さんからだった。フランという名のプリンタルト…聞いただけで美味そうではないか!

外の世界のc○○kpadというレシピ表に載っていたらしい。なんだそれ

 

「はいこれ」

 

「うまそうだから一口で頂くわ」

 

「言葉を途中で正しくするな崩すなら全部崩せ」

 

「嫌だ。あら美味しい」

 

「本当か?じゃあ私もひと」

 

「ダメだ断るせめて客として来い」

 

「なんで!?」

 

「今理由説明したわよね。絶対したよね。そんで魔理沙聞いてなかったもんね。仕方ないね」

 

「…神魂が出て来ねえ」

 

「鞘から抜かねえと出て来ないんじゃねえのか?」

 

「それはあり得るな。よっと…やっぱ刀って重いな。鞘から抜くぞ〜」

 

ガチャッ

 

「ここの食べ物が甘くて美味しいってフランちゃんが言ってたけど…」

 

「え?」

 

「あ」

 

「…ミスティアか!」

 

「ひぃ!?」

 

ミスティア視点で解説しよう。

 

店主(らしき人物)刀を抜いている途中→斬られる!?

 

霊夢→食欲化け物→この店にいる→腹が減っている→食われる!?

 

魔理沙→安全安心実家のような安心感

 

ミスティアの脳裏に浮かんだ光景…それは魔理沙に抱きついて助けを乞うことである。そうしなければ斬られると自身の直感が告げているのだ。

 

「助けてください魔理沙さん!」

 

「さては食われると思ったなおめー」

 

「何言ってんだ俺でもまずい鳥は嫌いだぞ」

 

「私はそんな子供を取って食う気は無いし」

 

「…へ?」

 

「何勘違いしてんだお前…」

 

「ミスティア…ミスティア…あ、屋台やってる人か。これまたどうも」ペコッ

 

「いや頭下げる必要ある?」

 

「はっきり言ってない。社交辞令だ」

 

「…で、いつものバカルテットはどうしたんだ?」

 

「え?ああ、チルノちゃん達?それなら今寺子屋に」

 

「あー疲れたー!」

 

「なんで私達はべんきょーしなきゃいけないのだー!」

 

「ちょっと慧音先生に怒られるよ!?」

 

「大丈夫!ミスティアがここにいるってことはバレないってことだから!」

 

「なんでここに!?」

 

「…バカが増えた…頭痛い」

 

「なんだろう。はっきり言って共感したく無いところで共感しちまった」

 

「…確かこの番号だったか」トゥルルルル

 

「?」

 

「あ、もしもし慧音先生?」

 

「!?ど、どうするのチルノちゃん!?」

 

「に、逃げろ!」

 

「怒られたくないよぉぉおぉ!」

 

ガチャッ

 

「…魔理沙、携帯置いてきたのか」

 

「ん?ああ。で、慧音って携帯持ってたのか?」

 

「持ってるわけねえだろあの頭硬いクソ教師が携帯なんざ。お前に掛けたんだよ」

 

「ははは!こりゃ一本取られた!」

 

「んで、ミスティアさんや。ここは店だからなんか注文してくれ」

 

「あ、はい」

 

…そういや煙草最近吸ってねえなぁと思いつつ周りにいる人間を見渡して駄目だと思い直す俺は正しいと思う。

こいつら未成年なはずだし。まあそもそも煙草は副流煙云々で人里で脱煙草会みたいなのがあるらしい。

人里を順次禁煙にする会だそうだ。それってただの八つ当たりじゃ無いか?と思う。それに人里禁煙は困る。

割とマジで困る。まあそうなったらここ店だから喫煙ルーム作れば良いんだけどな。はははは!

 

「…あ、そういえば最近脱タバコ会っていうのがあるらしいわね」

 

「はぁ?妹紅が嫌いそうな会だな」

 

「人里全域を禁煙にして副流煙による被害を少しでも減らそうって言ってるわよ。大丈夫なの?」

 

「まあでえじょうぶだ。俺の店に喫煙ルームつくりゃ良い。」

 

「呑気ね。店も対象内らしいわ。仕切ってるのは魔理沙の父さんらしいわよ。娘を取られた腹いせかしらね?」

 

「いくらあのクソジジイでもそんなことやるわけねーだろ!もう歳なんだしさ!」

 

「…まあ関係ねえな。水曜日だけ出勤する頼れる社員様がいるし」

 

「バイトじゃ無いの?」

 

「空気読めよ霊夢!」

 

「…あ、アルバイトだったなそういや」

 

「ひでぇなてめえ!?」

 

 

 

 

 

 

 




まあ明日は休み確定。多分二日に一度休む


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体調不良

ちょっとやってみたかった話だけど絶対逸れる


 

お店

 

「…暑くないか?」

 

「いやいや寒いだろ…何言ってんだお前」

 

「おい客として来たのはいいが態度デカすぎないか」

 

「うるせえ…」

 

「ったく…」

 

このクソ魔法使いは…何も頼まねえ客がいるか馬鹿。

いや今目の前に客と言い張ってる居座り女がいるんだけどさ?事実だよそうだよ確かにここにいるよなんだよ悪いかよ!

お前これあれだかんな?次の水曜使いまくってやるからな。偉い人の娘だからって甘やかせるか!

ぶっ飛ばすぞ!

 

ガチャッ

 

「何奴」

 

「んぁ?」

 

「ここにいたか!」

 

「えっ」

 

「…っ」

 

「さあ帰って勉強の時間だ!」

 

「ちょいちょい待てよ。こいつはウチの客だ。客でもない奴に言われて出ていかれたら商売上がったりだ」

 

「そんなもん儂が知るか!」

 

「…助けてくれ」

 

「はぁ…俺におっさん狩りの趣味はないんだが」

 

「この…!霧雨商業を馬鹿にしやがって…!」

 

「遅れたぁ!」

 

「!?」

 

「お、神魂。最近出番なかったなお前」

 

「それを言わないで!?」

 

「魔理沙!とにかく帰るぞ!」

 

「神魂〜刀プリーズ」

 

「はいは〜い」ポイッ

 

「はっ素人が何を切ろうってんだ?」

 

「切るんじゃねえよ叩くんだよ。俺に人殺す度胸ないし。あ、でも座禅なら少しかじったことがあるぜ。やるか?」

 

「誰がやるかそんな素人の座禅なんかを!全くこれだからこの店は2回も潰れるんだ!」

 

「んだとクソジジイ?いまなんつった?」

 

「店長がこんな奴だから2回も店が潰れると言っておるのだ!もしや貴様耳が遠いのか?」ニヤニヤ

 

「はぁ…呆れる…魔理沙置いていったら怪我しないんだけどな」

 

「バカを言うな!貴様らタダではすまんぞ!」

 

「…このジジイ…!」

 

「てめえら全員地獄に落ちるんだよ!」

 

「寒い…」

 

いい加減堪忍袋の尾が切れるって奴だぜクソジジイ…

切れてるフリをしていい気にさせるのが一番手っ取り早いけどやり返したら店が…

人里の外で開くことも視野に入れておかなきゃならんなぁ…

紅魔館でもう一度働き直すか…それとも命蓮寺で店始めるか…どっちにしろ死ぬ覚悟がいるな。

 

「はぁ店どうしようかなぁ」

 

「その心配はない!貴様の店は潰れるのだからな!」

 

「…お前、煽るのも大概にした方がいいぜ?」

 

「あ?今なんか言ったか?」ケラケラ

 

「バカにつける薬はないってのは本当らしい。店内での騒ぎをする輩は決まって馬鹿だからな」

 

「発射よーい」

 

「…おい待て神魂お前なにやってんだどこから持ってきたその大砲」

 

「あの人がこの店無くすならあの人が無くなれば良いんですよ。さあ魔理沙さんを置いて逃げないと死にますよー?」

 

「な、何を言うんだこの小娘が!」

 

「!このっ!」グイッ

 

「うわっ!?」ドカッ

 

「…これ魔理沙がやったって聞いたら博麗の巫女が驚くだろうな」

 

「まあ親の仕打ち聞いても驚くと思いますよ多分」

 

「いつつ…お前なぁ。病人にこんなことするんじゃないよ」

 

「ん?病人?」

 

「発熱があってな。永遠亭にこれから行くところだ」

 

「その寄り道に来たのか?まあなんでも良いけど…て言うかお前病人なんだろ?1人で行けるのか?」

 

「あったりまえよ!この魔理沙様を舐めないでほしいな!」

 

「…あ、あのジジイどこいった?」

 

「勇敢なる死を遂げました」

 

「殺すな!てめえら地獄に落ちろ!」ガチャッ

 

「作法もなってねえ奴に言われたくねえな」

 

「圧倒的同感です」

 

「…あ、すまんやっぱ無理だ連れていってくれ」

 

「あいあいさ。妹紅さんにでも連れていってもらうか」

 

「なら店閉めときますね。護身用で刀も」

 

「ありがと…って刀は元から持ってるよ!」

 

「あ、そうでした!」テヘペロ

 

「ん〜憎らしい。実に憎らしい。まあ良いや…おんぶで行くか?」

 

「おう頼む」

 

「…これは鈴菜庵で読んだ『胸が当たってる』の再現では…!?」

 

「残念だったな世の中そう小説みたいに上手くいかねえのさゲハハハハ!」

 

「笑い方キモっ」

 

俺の心にダイレクトアタック!魔理沙の勝利!

…笑い方キモっは肝っ玉に来やがった…ああもうダメ死ぬ!

なんていってられっか。さっさと行くぞーおー!

 

人里

 

「さて…先ずは妹紅さん探しだな。どこにいるかなぁ」

 

「…ねえ」

 

「?どうした神魂。忘れ物でもしたか?」

 

「あれ妹紅さんじゃない?」

 

「あ、本当だ。おーい妹紅さーん」

 

「…?」チラッ

 

「おーい」スタスタ

 

「!?」

 

「妹紅さーん?」

 

「あ、なんだお前か。また胃に穴が空いたのか?」

 

「そんな頻繁に空くわけないでしょ。空いても行くのは土日ですよ」アハハ

 

「それは大丈夫じゃねえだろ」

 

「んで妹紅さん魔理沙が熱出しちゃって。風邪っぽいから永遠亭に連れて行けってさ」

 

「おーい」

 

「そいつだけを連れていくなら簡単だが金はあるのか?」

 

「うどんげちゃんをこっちに寄越せば金は払うって言っておけばいいでしょ」

 

「お前人使い荒いな。いやマジで」

 

「んじゃ背負ってくださいや」

 

「…んしょ。人間背負うなんざ久しぶりだな。いつもは妖精なのに」

 

「慧音先生じゃないのか。あ、そうそう移送料として6万支払うんで店焼かないでください」

 

「いやなんで店の話になった!?」ガーン!

 

「それじゃ〜!」

 

「仕方ねえ行くか!」ピュー

 

翌日

 

「…ん、うどんげちゃんが来た」

 

ガチャッ

 

「料金…回収しに来ました…ゼェッ…ハァ…」

 

「何円ですかな?容態も教えてくれや」

 

「80万円です。容態はそれなりの高熱だったみたいで。40℃近かったらしいです」

 

「そりゃやべえって80万円!?」

 

「はい。払ってください」

 

「…まあ良いや。後魔理沙の病室に行きたがるおっさんが居たら追い返してくれると助かる」

 

「オプション料金」

 

「金搾り取る気だなてめえ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ほんと(永遠亭の)大人は汚いなぁ


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使者御入

誤字ではないです。そんな言葉ないけど誤字ではないんです。


 

お店

 

「…んぐっ…いかんいかん。マジで眠るとこだった…タバコ吸お」カチッカチッシュボッ

 

ガチャッ

 

「…煙草か。体に良くないと聞くけど」

 

「香霖さんや…それは吸う前に言わないと遅いってもんだぜ」

 

「おや、そうだったか?」

 

「…変な喋り方するなお前…俺が知ってる奴にそんな喋り方する奴はいなかった」

 

「本当?」

 

…多分。だってよ。客にそんな奴は居ねえんだからよ。客の名前知ってる奴を言うと…

輝夜、妹紅、慧音、幽香、魔理沙、聖、紅魔館の皆様…あと誰かいた…あ!もみっちゃん!

後は阿求サマと小鈴ちゃんペアで…あれ、そんないない気がする。いや後変な太子とか言う奴がいた。

あれは知らん。客じゃない

 

「…いないと思う」

 

「…ま、僕もこんな喋り方好きじゃないけど」

 

「じゃあそんな喋り方するな!」

 

「ははは…んじゃこのプリンを」

 

「あいあいさー」

 

ガチャッ

 

「最近私の出番が少ない気がしてならない!」

 

「こころ!?ちょ、待って!?」

 

「屠自古は置いてきた。スイーツを前に気を持てんと思ってな」キラッ

 

「布都!?」

 

「久々に働きにきてやったんだ感謝しろ」

 

「いちごケーキ!」

 

「我も我も!」

 

「…香霖、どう思う?」

 

「…そうだな。君に同情するよ」

 

「そうか…ありがとう。気持ちのこもってない言葉ほどダメージがあるのは何故だろうか」

 

「今のは心からの言葉だ」

 

「てわけでてめえのプリンだ」

 

「…客のはずなんだが」

 

畜生ほとんど何もしねえこころちゃんが来やがった。あいつがいねえ間にバイト2人増えてんだぞ。付喪神1人増えてんぞ。

マジでなんせてタイミングの悪い奴なんだ。腹立たしい。ああもう面倒だ…

それになんでその厄介客を連れてきてるんだおい殺すぞこころちゃん。

厄介の中の厄介を連れてきやがって厄くっ付けんぞおい

 

「…見ろ!エプロン姿だ!」

 

「ブッファ!?」

 

「太子様!?」

 

「…いちごケーキ二個どうぞー」

 

「…本当に同情するよ。ところで君香霖堂で働か」

 

「誰が働くかあんな場所…!」

 

「こう見えても香霖堂では職を失った外来人を雇っているんだ。大半が僕より早くに死ぬけど。はははっ」

 

「いやそれ笑えねえよ怖えよ」

 

「こころのエプロン姿が見れた…!ガハッ」

 

「太子様ぁあぁぁああぁああぁあぁあ!」

 

「…おいこら店主反応聞かせろやおい」

 

「…魔理沙もエプロン姿だったな。今なんか流行ってんの?」

 

「キッチンにはエプロン姿と相場が決まってるだろ!全くこれだからお前の世代は」

 

「こいつぶん殴って良い?ねえ良いよね?なんならぶち飛ばして良いよね?」

 

「…なんでも良いけど問題起きたら誰も来なくなるでしょ」

 

「…そうじゃん」

 

あっぶねー危うく客を失うところだった。香霖がいなければ即死だった…!

社会的地位・店の売り上げ・人生の悩み・人脈全てが即死するところだった。

こう言うことに関する感の鋭さはあのクソ新聞記者の右に出る者がいない。割とマジで。

 

「…あ、タバコつけたまま放置してた。吸わなきゃ(使命感)」

 

「身体に悪いぞ」

 

「え、悪いの!?」

 

「いや布都座って!?いちごケーキ食べて!?」

 

「あ、すいません太子様」

 

「…ふぅ…いやそもそも健康に害があるってタバコの箱にも書いてあるぞ。何を今更」

 

「…煙草ねぇ…上手くいけば大金になるかも…」

 

「そもそも香霖堂に来る人間はそんなおらんだろ。たとえ妖怪だとしても煙草を吸う奴なんて稀だろ稀」

 

「ストレートに言うね君!?」ズキューン!

 

「…あ、神魂は休暇で出かけてるんだった。ていうか待てこころ」

 

「?どうした?」

 

「何故俺の背中に抱きついているくすぐったい」

 

「良いじゃないか別に!殺すぞ!」

 

「洒落にならんやめろ!ヘルプミー」

 

「助けを呼ぶ声が聞こえた」

 

「太子様!」

 

…この馬鹿っぽいのはずっと太子様太子様言ってる役なのか?それなら俺にもできそうだ。

あ、いや俺がやったら迫力に欠けるのか。それでバカの一つ覚えとしてこいつが適任…なるほど。

バカにも使い道はあるのか。ふーん…馬鹿の一つ覚えねぇ…

 

「馬鹿の一つ覚え…」チラッ

 

「おい今なんで私をみた私がバカと言いたいのか?お?やんのか?薙刀で応戦してやんぞ?」

 

「いややめてくれる?俺まだ行きたいから。死ぬのごめんだから。ね?その薙刀を片付けてさ。」

 

「…わかった」ゴソゴソ

 

「今薙刀どこに入れたぁ!?明らかにポケットの中に仕舞ったよな!?ポケットになんか秘訣あるのか!?」

 

「…多分魔理沙の帽子と一緒で四次元ポケ○トと同じさ」

 

「四次元□ケットってなんだよ!?」

 

「知らないのか?今幻想郷内でも流行り始めているドラ○もんの道具さ」

 

「ど○えもんってなんだよ!?俺が流行りに乗らないのが悪いのか!?」

 

「○らえもんなら私はみたことがあるぞ。不思議だな。たぬきが人の言葉を喋ってるのは」

 

「あ、それなら私も。人語を喋るタヌキとはこれまた珍しい」

 

「…?」

 

「たぬきが人語を…?何を言っているんだ…?」

 

「そのままだよ。そのまま、たぬきが人語を喋るのさ」

 

「すまない、人語で頼む」

 

「おちょくってるのかい?」

 

 

 

 

 

 

 

 




寝違えて痛い


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風呂は人生の洗濯よ

by葛城ミサト
エヴァが2回くらい延期しましたね!
…また延期するんじゃないすか?


 

お店

 

「…今日は土曜日。休日だな」

 

「そうですね!…なんで魔理沙さんがいるんですか?」

 

「…私が休みの日にいちゃ悪いか!?」

 

「悪い!」

 

「ストレートに言うな馬鹿!」

 

このクソ魔法使いめ今度はなにをしようってんだ…

まさか霧雨商業による洋菓子屋殲滅計画…!?バトル漫画ですらあまり見ねえ殲滅戦になるのか!?

そうなったらやべえどうしよう素人の腕前の妖刀じゃ対抗できねえ…あ、いや別に良いんだ。

付喪神が2人(うち1人はほぼ不在)いるから良いのか。うん。まったくやばい

 

「…で何しに来たんだお前」

 

「ああ、それなら…これだ!」デデーン!

 

『地底に新温泉!疲れが取れます!』

 

「…だからどうした?」

 

「フハハハハ!感の鈍い奴め。はからいだよはからい!」

 

「せめて出世したいと言え。欲望を曝け出せ」

 

「できるか!それに私1人は寂しいからな。せめて神魂を連れて行こうと思ってる」

 

「せめて道連れってハラかてめえ。そもそもの話!地底なんて空飛ぶやつしか…ああそうかお前ら飛べるのか」

 

「ああもちのろんよ!」

 

「…ん?ドユコト?空を?飛ぶ?そんな非科学的な」アッハッハ

 

「ほらみろうちの付喪神は空飛べねえぞどうすんだっていうかなんでてめえ飛べねえんだ」

 

「参ったなぁ…守矢行く時みたいなあれ付けてくれれば良いのに」

 

「あれ便利ですよね〜!」

 

「そうだよな〜!」

 

「…で、どうすんの?全員お前にしがみついて降りるの?」

 

「…いやまあそうなるだろうな」

 

この魔法使い人使いが荒い上に無鉄砲かよ。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる戦法かおい。

ていうかそもそも出来るわけねえだろ。俺の体力なんだと思ってんだ。

それに地底には鬼がいるし。鬼ってお前…確か山の四天王とかもいるんだろ?

十中八九肩を叩かれただけで肩が切れる。それくらい予想がつくんだ死にたくない!

 

「…まあ俺は店番を」ガシッ

 

「いやいやまあまあ。話だけでもな?聞いてくれよ店長さん?」

 

「行きたくない!」

 

「用意しやがれ!」

 

「うおー!旅行じゃー!」

 

「おのれ疫病神ぃぃぃぃい!」

 

地底

 

「しぬ…いや割とガチで死ぬ…ていうかそのポスターどこで拾ったんだお前!」

 

「いやぁ…どこって地底に決まってんだろ」

 

「前来たことあるのかよお前!?てかこのポスター結構前の!?」

 

「…ああ、行くのめんどくさかったんだ。鬼がうるせえし」

 

その頃繁華街

 

店<ヒーハー!

 

「やべえぞ!店がヒーハーしてる!」

 

「ヒーハーってなんだよ!?」

 

「店内で鬼が暴れてんだ!逃げろ!死ぬぞ!?」

 

「なんじゃそりゃ!?」

 

少し下がって主人公たち

 

「…なあ魔理沙ちゃん。俺寒気がしてきたんだけど帰って」

 

「ダメだここにいろ。この天才魔理沙様がぶっ飛ばしてやるぜ♪」

 

「世界が一つになるまで ずっと手を繋いでいよう」ラララ~♪

 

「終わりみたいな歌流さないでくれません!?」

 

「手のひらを太陽に 透かしてみれば〜♪」

 

「なんで便乗するの!?」

 

「…現実逃避するともっと目の前の現実が辛くなってきた」

 

「あ、地底の煙草は買うなよ。違法薬物入りだ。スキマ妖怪が吸って言ってたから間違いない」

 

「違法薬物とか危険すぎるだろ俺は帰る」

 

「まあまあ。温泉だけでもさ?混浴じゃないんだからよ…ちゃんと別れてるんだ。良いだろ?」

 

「悪魔ぁ!鬼ぃ!このストロラっチャブル変人スーパー悪魔ぁ!」

 

「待てよ今の長いのなんだてめえ!」バギィッ

 

「待って!?なんで殴り合いに!?ちょっ巻き込まないでっ!?」

 

「ぎゃぁぁあぁ!」

 

近くの場所がうるさくなったら金髪魔法使いに注意しろ。そう遠くない所で騒ぎを立てている。by博麗の巫女

なんで言えば売れそうだな。結構高値で。遺作になるかもだけど。割とガチで。

今死にそうだもん。か弱い乙女パンチだと思ったら蚊どころかクマすら殺せるパンチだった。

 

「…ぁ…もう無理だから…温泉なしってことに」

 

「ならない!」

 

「デスヨネ〜」

 

「さあ!いざ地霊殿!」

 

地霊殿

 

「…温泉に?」

 

「頼む!」

 

「この通りです!」ドゲザッ

 

「…おや、あなたは?」チラッ

 

「俺を見るなぁ!?俺は店で寝てたかったんだよぉ!」

 

「…随分とお疲れのようですね。心身共に…ていうか普通死にますよ!?」

 

「接客業舐めんな」

 

「接客業ってすごーい(棒)」

 

「…で?入らせてくれるの?金ならあるけど」

 

「そうですね。全員で(ちょっと高めにして絶望顔をグヘヘヘ)300万円ほど」

 

「300万円!?」

 

「前回と桁が違うじゃねえかさとり!」

 

ごとんっ!

 

「…え?」

 

「ん、500万円。そこから二百万円引けば…ほら、300万円だ」

 

「…なんで五百万持ってるのこの人?」

 

「いや、多分何も考えてないからだと思う。さとり、こいつの脳内は探るなよ」

 

「ははは!さとり妖怪に読めぬ心などありません!では早速」

 

勇次の脳内

 

今日のメシ暇だなぁ五百万払えばどっちかっていうともう洋菓子屋人間がマントヒヒかで問われれば絶対人間etc…

 

「…読めた?」

 

「次から次へと上塗りしてますあの人」

 

「何それ怖い」

 

「…いや私の出番は!?」

 

…なんだか知らんが温泉に入らせてくれるのかな?それならその間寝てるから良いんだけど…

そもそも主人ってのは全員身長が小せえのか?紅魔館の主人と同じくらいしかない気がする。

いやむしろあっちの方がデカ「身長は私が上です」…こいつさとり妖怪だな絶対。

ていうかなんで身長にそんなこだわるんだてめえは…

 

「あなたには分からないでしょうね!」アッパー!

 

「ファブォリティ!?」チーン

 

「てんちぉぉおおぉぉおぉぉぉお!?」

 

 

 

 

 

 



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人生わからん

by俺
いや割とマジでわからんものですね。
くしゃみが出そうで出ない時とか


 

地霊殿

 

「おーい温泉使えるってよ〜」

 

「なんと!じゃあ行きましょう魔理沙さん!」

 

「おうよ!風呂は命の洗濯だ!」

 

「…魔理沙がのぼせたら俺どうやって帰れば良いんだろ…?」

 

まあ変な思考なんか組み込まずにさっさと寝るに限る。

ていうか地底って熱いんだな。噂では

『地底は日の光が届かないから年中冬のように寒く、人間にはとても耐えきれない』

とか言ってたのに…湿度も高いし温度も高いし。ったく面倒な噂流しやがって。殺すぞ

ていうか土から土へと熱伝導して暑くなってんのかこれ?もうわけわからん。

 

「…布団はなくて良いか…と思ったけどそもそも寝るの無理だな。暑い…」

 

「あ、そう言えばなんですけど」ガララッ

 

「うわびっくりした」

 

「地底は暑いので熱中症にご気をつけください。まあその時のための部屋もありますが…電気代が」

 

「客に追加料金払わせりゃ良いだろそれ。どんだけ気前が良いんだ」

 

「…あ、その手があったか」

 

「見当もつかなかったのか。暑さで頭を焼かれたのか?可哀想に。頭撫でてやろうか?」

 

「結構です…3点」

 

「?何が?」

 

「ああ、クロスレビューと言うやつです。私からしたら貴方は10点中3点です」

 

「あ、そうなの。それじゃ俺からしたらあんたは10点で。俺も温泉入ろっかなぁ」

 

「ブフッ!?けほっけほっ…え、何点とおっしゃいましたか!?」

 

「10点。10点中10点。満点だね、やったね!」

 

「違うそうじゃない!」アッパー

 

「フォア!?」バギィッ

 

30分後ぐらい

 

「あー良いお湯だった。また来たくなるなぁ」

 

「寝間着なんて始めて着ましたよ〜」

 

ガララッ

 

「ふんっ!」ストレート

 

「かかったなアホが!食らえ!とうっ!」ジャンプ

 

「バカですね!空中じゃ私の方が」

 

「ライダーキーック!」ゲシィッ

 

「へぶぁ!?」ゴキィッ

 

「…え、何やってんの?今首から鳴っちゃいけない奴鳴ったよね?変な音鳴ったよね?」

 

「あ、あれはーっ!」

 

「神魂お前なんか知ってんのか!?」

 

「伝説のライダーキック!とある時外の世界で社会現象となりわざわざ番組で危険だと説明する回が出来る程有名なライダーキック!力の1号とはこのことか!」

 

「よく知ってんなお前」

 

そして残念ながら1号は技の1号だな。ライダーパンチ!

とまぁ今時小学生すらやらないモノマネを繰り広げ見事妖怪を倒した俺なんだが多分やばい

このさとりさん、多分地底じゃ結構なお偉い方…それに噂によればここに閻魔も来るとか…!

閻魔に見つかったら世話ねえや!隠れる隠れる!…部下に探し物得意な奴がいるからそもそもの話無理か?

 

「…くっ、いい戦いだった…!」ヨイショ

 

「いい話風にするな自分でケジメ付けろ!そしてさらっとさとりをお姫様抱っこするな!」

 

「はっ!?死ぬかと思った!」

 

「普通死ぬ」

 

「んなことより降ろしてください。高所恐怖症で」

 

「これで発症するとかお前身体が狂いに狂いまくってるぞって揺れるな揺れるな落ちる落とす」

 

「落とす!?」

 

「…なんだろう、不倫現場を見てしまった嫁方の親御さん的な気分」

 

「お前は何を感じてるんだ神魂。とりあえずこれは幻覚だ。温泉入ってのぼせたんだもう一度温泉に入るぞ」

 

「あ、はい。わかりました」ガララッ

 

「…待って!?」ガララッ

 

「おうどうした?」

 

「頼むから変にのぼせて上に帰れないとかやめてくれよ?」

 

「まさか〜…そんなこと………多分…」

 

「頼むぞ!?」

 

「知るか!行くぞ〜!」ヤー!

 

「あ、待ってください魔理沙さん!」ヤー

 

「…今日は元気なお客さんが来てるんだねぇ…あ、金髪魔法使い。さて、お茶を持ってきたけどこれどう言う状況?」

 

「お燐ちょうどよく来たこいつ殺せ」

 

「ナイスタイミングこれを受けっとください。エーミールのちょう盗んだ気分です」

 

「待て、待て。何言ってんだあんたら。ていうかここでなにやってんだあんたら」

 

それに関しては俺知らんし俺が知りたい。おのれさとり妖怪!どうせこの事も読まれてんだろ上等だこのヤロー!

とりあえずえぐい妄想してりゃ追い返せるだろ…そうだな。精神的にえぐいの思い出すか。

そう…あれは俺の店が燃えた後の新聞に書かれてあった事…

 

『妖怪を連れ込む人里のシロアリこと洋菓子屋、ついに炎上!?文屋が迫る!』

 

「…涙が出てきた…」

 

「辛かったんですね…」

 

「…ていうか普通シロアリじゃなくてがんとかゴキブリとか腐ったみかんとかあるだろうになんでシロアリなんだよ…」

 

「…あ、やべまだ仕事ある…ご主人!仕事あるからこれにてバイバイ!」

 

「ちょ、待ってお燐!?ストップ!止まれ!とまってくれぇぇぇえぇ!」

 

「…降ろすから暴れないでくれる?」

 

「ア、ハイ」

 

「…んしょ。人って結構重いんだな今畜生」

 

「女の子に言ってはいけない三大言葉の一つである『重い』を言いましたね?覚悟してください」

 

「いや知らねえよンなもん…まあいいや。ご奉仕物ですがどうぞ」

 

「…毒が入っているんですか?」

 

「失敬だな!?ちゃんと店に並べてる洋菓子だよ!」

 

「ああ通りで妖怪を…」

 

「毒入ってねえよ!?」

 

「…怪しい」

 

「怪しまれるのは新聞の上で良いから!」

 

その後、数十分にも及ぶ言い合いはのぼせた魔理沙のほうきホームランにより鎮圧された。

神魂の優しい言葉が心に突き刺さる…ウッ目眩が

 

 

 

 

 

 

 




たまに心にくる言葉があるよね。
あれ大体クリティカルヒット


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入浴

そういや主人公入ってねえじゃんと思った。
温泉といったらアレですよね。ラッキースケ


 

かぽーん…温泉!

 

「…男湯っていいなぁ…」

 

ここら辺の男は鬼だけ。その鬼も酒飲んで何かしでかすってこともない。つまり絡みもない。

鬼って、すんごい便利だな〜…特に幻想郷でうるさいのは慧音先生とか魔理沙とかこころちゃんとか…思い出したくねえ頭痛い

それに今貸切状態だし。万が一にも女が入ってくることはない。つまり俺のパラダイス!のぼせるまで浸かろう!

 

「ぶぷぷぷぷぁ…」

 

ガララッ!

 

「衣玖早く!」

 

「待ってください総領娘様!」

 

「…ん?総領''娘''?…おかしいなぁ。ここは男湯なのになぁ。」

 

「はーやーくー!せっかくの地底なんだし!」

 

「はしたないですよ!」

 

「いいじゃん別に!衣玖だって『今日は羽目を外して』って言ってたし!」

 

「それは社交辞令で」ヌギヌギ

 

「嘘ついたの!?」

 

「いえ、決してそういうわけでは…は?」

 

「は?って何よ。誰かいるの?」

 

「…ここって女湯ですよね」

 

「確認して入ったんだものそうに決まってるでしょ」

 

「…」

 

「ちょっとどうしたの衣玖?体洗って温泉入ろ!」

 

「あ、はい…」

 

「…バレてる…!?」

 

「!」ピクッ

 

「ちょっきゃあ!?」スッコーン!

 

「…総領娘様、石鹸で転ぶなど古臭いネタは今通用しな」

 

「ネタじゃないわよ!私はいつも大体真剣よ!」

 

「ほう?では聞きますがいつ真剣なんですか?教えて欲しいモノですね…」

 

「あ、やべ墓穴掘った」

 

どうにかしてここから脱出せねば…一手打ち間違えれば変態→逮捕→店潰れる→首吊るの勢いだ。

いや文屋によって誹謗中傷の祭りだな。良くて他殺くらいか…あ、これ多分あの2人にぶち殺されるのでは?

…やばい、今気づいたけどこの状況はまずい。やばい。どれくらいやばいかっていうとウルトラマンが倒された時くらいにやばい。

仮面ライダーがショッカーに倒された時くらいにやばい。ウルルがエアーズロックになるくらいやばい。

 

「…詰みかな?」

 

「総領娘様、お背中は私が」

 

「頼んだ!今度は踏まないように…おわっ!?」ツルッスッコーン!

 

「…泡で滑った…」ボーゼン

 

「いたーい!…ほんっとなんでこんな目に…」

 

ちなみにここは男湯

 

「…今考えれば俺もみっちゃんの下着姿見てんじゃん…!いやアレはアレだな。今回は合意のないいわゆるラッキースケベで」

 

「終わりました」

 

「相変わらず早いわね…で、衣玖あんたを」

 

「私はもう既に終わっています」

 

「行動が早い!判断も早い!流石は私の充実なる僕!」

 

「今思ったんですけど僕って『僕の僕』って言ったら大体『○○君の○○君』的な意味になりません?」

 

「しもべってどうやったら初見で読めるのかしらね?」

 

「…知るか…!」

 

「さて…どなたでしょうか?」

 

「は?何言ってんの衣玖?頭逝ったの?」

 

「失礼ですね総領娘様。ほっぺたつまみますよ」ググッ

 

「最初っからつまんでるっていうか痛い痛い!」

 

「…水死体になりたい…」

 

「!今聞こえた!すんごいネガティブな言葉が聞こえた!」

 

「それはどんな?」

 

「水死体になりたいって聞こえた!」

 

「…やはり居ますね」

 

「誰だ!」

 

…終わった。俺の人生も幕を閉じるのか…いや、そもそも自営業だから俺いつでも働けるじゃん。

なんだそんなダメージないじゃんかハハハー…評判に大ダメージが付くんだよなぁ…

ああ、この世の終わりだ。妬み妬まれ三千里って言いたい人生だった…

あ、いやそれよりも『実にいい人生だった!』って終わらせたいな。いやもっと名言っぽく言いたいな…」

 

「こんにちは」

 

「…やはり男か」

 

「…チョーコワイ」

 

「…衣玖、どうする?」

 

「殺処分でいいでしょう」

 

ガララッ!

 

「やべえ!女湯と男湯の暖簾の位置間違えてた!」

 

「…え?」

 

「あ、そうそう。お店やってるんでどうぞ一度でもお越しください。名刺…あ、ないや。上がった後に渡しますんで」

 

「そうでしたか。それはそれは…ってなんで事業に関すること聞いてるんですか私は。今ここで問題なのは私達の裸が見られたかもしれないというところでしてね」

 

「岩一つ挟んで会話してるんだからまあマシだろ」

 

「覗きにマシもクソもありませんよ。あるとしたら私が覗く総領娘様のきが」

 

「あんたまだやってんの!?この変態クソ従者がぁ!」ムカムカッ

 

「…苦労してんだなぁ総領娘さん…」

 

その日、魔理沙たちにもこの話が届くことをその時の俺はまだ知らなかった。

いや、知ってても同じだっただろう。どっちにしろって奴だ。

 

部屋

 

「ラッキースケベなんでくそくら」

 

「ハイキック!」ゲシィッ

 

「へぶぁっ!?」ゴキィッ

 

「良くやった神魂!空中横回転蹴り!」ゲシッ

 

「ほごぉっ!?」バギィッ

 

「…とりあえずお店焼き払っておきます?」

 

「ああ。ついでにリンチ大会の始まりだ」

 

「…まて、どういうことだ」

 

「まりちゃん…」カマエッ!

 

「女性のお風呂覗いたと聞いて。せー…の!」ポイッ

 

「待て待て待て!それは誤か」バギィッ

 

「ホームラァァァァァアン!」カッキーン!

 

「あぴゃぁぁああぁぁ!?」

 

今日俺は死ぬかもしれない。そう確信したのは概ね正しいと思っている。

不正解があるとすればきっとそれはここが地底だということなのだろう。強い鬼たくさん。

つまり鬼に興味本位で助けられたのだ。とりあえず名刺を衣玖さんに渡せてよかった。

いやらしい意味はないはずだ。

 

 

 

 

 

 

 




ラッキースケスケ!
スケスケの実が欲しい!


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炎上網!

家は燃やす物。Are you ready?


 

地上 人里

 

「いやぁ…疲れが取れた」

 

「そうですねぇ〜」

 

「…お前ら人を散々蹴っといてそれは無いだろ」

 

「は?お前が悪いだろ」

 

「いやいやあればいわゆるラッキースケベってやつで」

 

「ラッキースケベだろうがなんだろうが現実が許さないんですよぶち殺すぞ」

 

「ヒェッ」

 

「…?あれ、ここってこんな焼け跡あったっけ」

 

「最近火事になったんでしょう。無用心ですね」

 

「…アレ?おかしいなぁ。ん?あれ?ここ、俺の家のはずじゃ」

 

「そんなわけないだろ頭逝ってんのか?」

 

「まともな嘘をつけ」

 

「ひどい」

 

だが待て。いやあの本当にここ俺の家じゃないの?え?焼け跡があるんですけど。

見慣れた看板があるんですけど。なんか花添えられてるんですけど?なんで?死んでないのに花?

なんか事故あったっけ?事故物件だから?…アレ?おかしいなぁ…向かいに団子屋…入り口の近く…

…ぁっれえ…?おっかしい…なあ…

 

「…なんで俺の家が…」ボーゼン

 

「…あ、本当だお前の家だ」

 

「私の住処はどこへ」orz

 

「…とりあえず神魂は家に来い。私は風呂覗かれたくないからな」

 

「なんで俺が覗き魔になってんだよ」

 

「同じようなもんですよ。では刀も持って行きますので」

 

「ちゃっかりしてんなぁ…」

 

「そんじゃ、いつかー♪」

 

「ばいばーい!」

 

「…なんて言えば良いのかなぁ…誰が死んだのか聞いてみたいけど…人里でもかなりの嫌われ者だし…こう言う時に限って人脈が物を言うんだよなぁ。腹が立つぜ」カチッカチッシュボッ

 

「…アレ?死んだんじゃ…?」

 

「どうしたの小鈴?…ぇ?」

 

「ふぅ…どうした?死んだ奴でも見つけたような顔して」

 

「え、いやだって掲示板に焼け跡から死体がって…え?」

 

「なんでも良いが俺は死んどらんぞ。この通り生きてるさ。最も、死んだ方がマシだったかもしれんけどな。ははは…」スパー

 

「なんかあったんですね…」

 

「あ、阿求。もうそろそろ町内会議の時間だよ!」

 

「え!?嘘、し、失礼します!」ダッシュ

 

「あ、ちょっと速すぎ!?」

 

「…人里からの移転も考えなきゃいけないのがまた面倒くさいなぁ…いっそ妖怪の山とかに移転した方がいいのか?思い切って妙蓮寺の中とか…どうせ潰れるんだし、どこに建てても同じなのかなぁ」

 

そういやこれって誰がやったんだ?とりあえず燃えた灰みてえな炭みてえな奴の上に座るけどさ。

これ誰かがやったろ。火の用心はしてたし。そういや阿求サマは掲示板に…って言ってたな。掲示板を見にいってみるか。

その後ここに戻って…寝よう。いつもの定位置で寝よう。燃えて跡形もないけどベッドがあった場所は覚えてるんだ。そこで寝よう。

 

掲示板

 

『クレーム多発も無視する洋菓子屋、とうとう炎上。近くの住民からは「ようやく消えてくれた」との声も』

 

「…なになに?瀕死の男性を発見、店主だと思われているが死亡…ほか死傷者はなしと…チッ掲示板の悪い癖だぜ。文々。新聞のデマと同レベルだ。下手にも程があるっつの。」

 

「…お、久しぶりだな勇次か」

 

「ん、お久しぶりです妹紅さん」スパー

 

「家が燃えたことに関しては…まあ、残念だったなとしか言えんが…」

 

「それで良いんですよ。魔理沙や神魂ちゃんに見放されましたし。」

 

「噂で聞いてはいるぞ。女の噂は音よりも早いんだ覚えておけ」(作者の偏見)

 

「そういうもんかね…そもそもありゃラッキースケベって奴なんだがなぁ」

 

「それは見た側の意見だろうに…」

 

「だから奴らはあんな必死にキレてたのか。納得」

 

「納得じゃねえわ!」バギィツ

 

「はぐぁ!?」

 

「これだから男ってやつは…で、自営業の洋菓子屋はどうすんだ?」

 

「…どうせ立て直しても崩れる店なんだ。元からない方が良いに決まってら」

 

「そりゃそうだ…が、お前がすんなり諦めるなんて珍しい」

 

「…そうですか?俺も多少は成長したんですかね」

 

「寺子屋の時にちらっと見ただけのような気もするがな。昔のお前に慧音が困ってるとかなり愚痴っていたな」

 

「そりゃあすいませんでしたね…あ、雨降ってきた」ポタポタ

 

「本当だ…傘、持ってるか?」

 

「燃えましたよ。あ、タバコの火が…」

 

「…じゃあどうする?」

 

「どうしましょうか。妹紅さん傘でいいですか?」

 

「芝居回すぞクソガキ」

 

「すんません」

 

おーこっわこっわ。やっぱり妹紅さんも怖いね。元から人は怖い物なのかね。

慧音先生より妹紅さんの方が強いから割とシャレにならん確率でフルボッコにされてたやつの記憶が…

その後そいつ慧音先生に怒られて頭突きされて泣いてたけどな。笑えないレベルで泣いてた。

アレは多分その次の日に栄養失調とかで倒れるんじゃねえかってぐらいの勢いで泣いてたな。うん

 

「…ちょっと…疲れました。ずっと寝ていたいくらい寝ていたい。」

 

「人間って不自由な体してるよな〜」

 

「不老不死も不老不死で大変でしょうに…まあ、いつの時代にしろ無勢に多勢とかはもうやめて欲しいかな」

 

「急に何を言い出すんだお前」

 

「…なんでかなぁ…涙が出てきちゃってですね」

 

「…泣くな。私の胸に飛び込んでこい」

 

「あったかそうだから勘弁」

 

「勘弁する理由がしょうもなさすぎる」

 

 

 

 

 

 

 




言えば物語中に燃やせる物!


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失態

昨日の俺なんてことしてくれんだ。
主人公の家がなくなったらもう紅魔館しか物語展開できないだろ。
主人公の精神バッキバキにされてしまったらもうフランちゃんで補うしかないだろ。
殺すぞ昨日の俺。そしたら今日の俺は生きてないけどさ。


 

紅魔館 門前

 

「…おや、妹様との約束を無下にできませんでしたか?」

 

「約束って言えねえだろあれ。『近いうちに来なかったらぶっ壊す』的な怪文で伝えて来るもんだから怖いわ」

 

「やっぱそうですか?…あ、後お店のこと残念でしたね。前見に行ったら燃えてました」

 

「消火は?」

 

「?してませんよ?」

 

「火を消す努力をしろよ」

 

「嫌だなぁ〜www自分が守っているわけでもない家の火を消す門番がどこにいますか?」

 

「…めーりんさんそれ仕事サボって行ったのか?」

 

「はい」

 

「まあ良いや妹様に会いにきたんで通して〜」

 

「良いですよ。開門!」ギィ…

 

…ところでこの人は何故きちんと給料を貰いながらもサボってクビにならないんだ…?

代わりの人材がいないからかな?そもそも雇用主がそれを良しとしているのか?

それとも冥土長が何かしているのでは…うぅっ考えるだけで心が重くなる。

これは一種のトラウマか…はたまた別のトラウムか…

 

「ではどうぞお入りください」

 

「あいあいさ〜」

 

「…あれ、そう言えば最近妹様が暴れてる姿を見たことがないような…周期的には今月のはずで…あ、あの人多分死にましたね」

 

「いや待て不穏な言葉が聞こえたぞ?え、何?暴走状態?え?俺死ぬの?」

 

「ん?ああ、はい。まあ死にますね。十中八九死にます」

 

「窮鼠猫を噛む的なのは」

 

「ないですね。妹様暴れると封印して治るまで放置が今の処置ですから」

 

「アッ」チーン

 

「おーい?…!?し、死んでる…!?」

 

「殺すな殺すぞ。でもどうしようかなー。帰る家ないし金ないしそもそも生きて帰れる保証ないし。テント作るか」

 

「野宿ですか。死にますよ」

 

「…人をそうやって怖がらせて楽しいですか?」

 

「はい!とても楽しいですよ!特に勇次さんは良い反応してくれるので!」

 

「…めーりんさんが嫌いになりそうでツライ…」

 

「何故ですか!?気を遣ってあげてるのに!」

 

「いらぬ気遣いですどうかお引き取りを」

 

「お引き取りをするのは勇次さんじゃないですかね…よければテントの貼り方を」

 

「ミノムシ状態で寝るんで良いです」

 

「木登りしてるとこ申し訳ないんですけどそこだと普通に落ちません?」

 

「糸で補強すればなんとかなるでしょうしやってみるだけやるもんですよ…出来た」

 

「中快適そうですね。私も是非入り」

 

「入らせませんし作りませんしこれ俺専用ですしお寿司」

 

「…人をそんなにいじめて楽しいですか?」

 

「めーりんさんと同じです」

 

「うぐっ」グサッ

 

さあ上から中に入りすっぽり!ナイスフィットだ…これなら些細なストレスも一瞬で消えてしまいそうだな!

さてさて落ちないか心配だが…落ちないよな?落ちないよなこれ?枝がポキッといかないよな?

冥土長に糸切られたりしないよな?めーりんさんのサンドバッグにはならないよな?…いや、多分ないだろ。

さてそろそろ寝るか。安心を確認した上で寝れるとはなんと優雅な。妖怪もいないし(紅魔館は除く)

…あ、そういやまだ昼だった。

 

「そういやまだ昼だった」

 

「ですよね。まだ昼間ですよね。いやまあだからどうしたなんですけど」

 

「…良いや。寝る」

 

「私にも…あ、私の目の前で寝ないでください!クソッ羨ましい!」

 

「…美鈴?そんなに休みが欲しいならあげるわよ?」

 

「え!?本当ですか!?」

 

「ええ。ただし冥界での休みになるけど」ジャキッ

 

「あ、いえ勘弁しておきますのでそのナイフをしまってください。いや、要りませんそんな休み待ってくださいちょっとマジで待ってって!?」グササッ

 

「…うるさい」

 

「あ?」

 

「ごめんなさい」

 

 翌日

 

「…え、何これ」

 

「お嬢様。珍しきミノムシ人間です」

 

「いや、百足人間みたいなもんでしょどうでも良いわよ。私が言いたいのはそれになんで美鈴がってことで」

 

「?ああ、それですか。罰です」

 

「いや罰って咲夜こっちも?」

 

「いえ、彼の発案です」

 

「…咲夜、ストレス溜まってるの?」

 

「いえ、別にそんなことはないですよ。何故そう思ったんですか?」

 

「…純粋だぁ…」

 

「…んがっ寝てた!」

 

「…んにゃ…!?」

 

「ちなみに美鈴の方は黒ひげ危機一発ごっこができます」

 

「フランに人気が出そうね…あれ、そもそも門番って?」

 

「ご安心を。美鈴は今日休みです」

 

「それって解雇って言うんじゃ」

 

「知りません存じ上げません。代わりに私が今日は門番です」

 

「…今日の紅茶担当は」

 

「?今日の紅茶担当はおりません」

 

「くぁzwsぇdcrfvtgbyhぬjみk!おl?p」

 

「お嬢様。はしたないです」

 

「おま、咲夜ふざけ」

 

「知るか」スンッ

 

「!?」

 

…冥土長の反抗期かぁ…

いやぁ…想像したくねえなぁ…何か言ったらナイフが飛んでくるんだろうなぁ。

いやはや。咲夜さんの能力ってほとんどなんでもありだからね。怖いね。仕方ないね。

…さて、俺はこのミノムシ状態を解いたらどうなるんだろうか。やはり串刺しの刑だろうか。

嫌だ死にたくない!けど起きたから解く(純粋)

 

「よっと」ゴキッ

 

「今の音やばくなかった?」

 

「お嬢様にやばいと言う感覚があったんですか。咲夜は感動しました」

 

「はっ倒すぞてめえ?」

 

「…とりあえず妹さんに会いにきたんですが暴走状態なの?」

 

「…あ、やばどうしよ」

 

「ああ暴走中ですね。今封印して放置です」

 

「…来た意味ないじゃん」

 

「あったら怖いわよ。まあフランに伝言越しで脅されたんでしょうけど」

 

「…え、なんで分かったんですか?」

 

「それくらいしかあの子手段知らないから」

 

「なるほど純粋だ」

 

「…純粋ってなんだっけ咲夜」

 

「自分で調べろやks」

 

「…???」

 

 

 

 

 

 

 




咲夜さんの反抗期!
レミリアに三万のダメージ!


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生き死にの博打

カイジ見てきましたがフランちゃんと馴れ合うだけですはい


 

紅魔館

 

「で、今フランちゃんは暴走状態?」

 

「ええそうよ…ていうか敬語はどうしたのよ敬語は。元アルバイトなんだからそこらへんしっかりやって」

 

「ほぼあんたのできない枠を埋める役だったろ」

 

「うぐっ」

 

「…とりあえず図書館行けば良いの?会えりゃ良いけどさ」

 

「…今結界で閉じてるから次喋れるのは…明日か明後日くらいだけど…いうの忘れてた」ハッ

 

そもそもなんだがフランちゃんが暴れた時の対処法が封印ってのはおかしいだろう。今のフランちゃんが暴走状態であってもな。怖いね…考えられる生物ってのは本当に怖い。俺の親とかそういう代表例を上げるのは面倒臭えがはっきり言って人里の迫害くらい酷い。

他人との接触を限られるのがどれほど辛いかなんて考えられんな。それも自分の能力と来たもんだ。悲しかったろうなぁ。だからと言って俺は何もしないけど。遊びに来た人間が人様の事情に首突っ込んで生きれるかっつの。

 

大図書館

 

「うぃーっす」

 

「…あら、久しぶりね。新聞は読んだわよ。凄いわねぇ…」

 

「ハッハッハックソが…妹様に会いに来たんですが」

 

「フラン?フランは今危険だから会えないわよ」

 

「ハッハッハッ生き死にの博打なら大歓迎でね」

 

「貴方死ぬ気でここに来たの?」

 

「生きがいのお店消えちゃったんだからよ。人里に嫌われた店が人里に設置できるかってんだ」

 

「ま、そもそも今のフランは接触禁止なんだけどね。封印してても体内時計は働くし」

 

「妹様がどんなことしたらああなるのかね」

 

「それはレミィに聞かないとわからないわよ?でもレミィが言うにはフランは『悪魔』なんだとか」

 

「…悪魔ねぇ…はっきり言って俺からすればあんたらが悪魔に見えるがね。あ、これ差し入れっす」

 

「ありがと。私達が悪魔…なんでそう思うのか知りたいけどどうでも良いわね。そんなに死にたければさっさとフランのところにいってらっしゃい。そして死ね」

 

「キャッホイキャッホイ」

 

地下室

 

「…失礼しまーす」

 

封印されしフラン<答えがない。次元が隔離されているようだ

 

「…タッチしたら魔法が解けたりとかしないかな」タッチ

 

おや…?封印の様子が…!

 

「…え?嘘だろ?解けるってお前それはあっちゃいけない部類の」

 

「ぬぅん!」バギィッ

 

「…目覚めちゃったか。生き死にの博打は死ぬ博打でしたね。死にたくない」

 

「…あー頭痛い…なんでパチュリーは毎回封印するのかな…あ、勇次いたんだ」

 

「居るよ!?…はー怖かった。それっぽい封印の解かれ方するんだもんびっくりした」

 

…あれ?封印といても別に問題なかったじゃんか。はーおかしかった。

さてフランちゃんに癒されるとしますか。とりあえず何して遊ぼうか?トランプとかも良いかな。

ただ何人でも遊べるゲームとかだとより一層楽しめるから良いかな。

となると遊べるのは…ジェンガか

 

「ま、別に良いや」キュッ

 

「ほぇ?」ドカァッ

 

「…あれ、外した?」

 

「…!?!?!?!?我遊びに来たのに…!?」

 

「今度こそは」

 

「トランプゲーム!トランプゲームやろうぜ!」

 

「嫌だ」キュッ

 

「それじ」バゴッ

 

「…なんか調子がおかしいなぁ…」

 

「ぐぉ…!骨折れ…た…!」

 

「…おかしいなぁ。なんで調子が悪いんだろう?でも外したやつはちゃんと壊れてるし…あ、能力?」

 

「ぃででで…足骨折くらい慣れてなくて何が妖怪専門店だ…いや痛い」

 

「…しぶといな…もう一回」

 

「糸の槍!」

 

「…何これ?」

 

「ただの糸です…」(小声)

 

「…ふざけないで!」キュッ

 

「死にたくない!」ジャンプ

 

 ドガァッ!

 

「…ちょこまかとネズミみたいに…!」

 

「こりゃ帰ったら永遠亭行きだな…ハハハ…」

 

「フォーオブアカインド!」

 

「逃がさないよ!」

 

「絶対に殺す!」

 

「四つの狂気から逃れることはできない!」

 

「…煙草…」カチッカチッシュボッ

 

「行くよ!」

 

「弾幕用意!」

 

「用意!」

 

「構え!」

 

「…せーの…!撃て!」

 

「死んでたまるか!」スパー

 

バケモンみたいな弾幕に対して俺が出したのは糸のかまくら。糸だから色々と都合よし!

直せるし簡単だしね。足骨折してるけどこっち。だがさっきの四人に増える奴は前も見たけどそれ以外にもレパートリーがあったはず…

なんで四人に増えてスペルカードとやらを出さない?狂気のあまりそれすらも考えれなくなったのか?

それともスペルカードでそれしか残ってなかったのか?狂気で撃ち尽くしてたのか?どっちなんだいっ

 

「キャハハハハ!早く死になよ!」

 

「出ておいでー!」

 

「早くしないと死んじゃうよー?」

 

「ふんっ!」キュッ

 

「!?」バゴォッ

 

「死ね!」

 

「クソみてえな弾幕打つんじゃねえっつの!」

 

ばきゅんばきゅんと音を鳴らしながら迫り来る弾幕。数にしておよそ50は超えておろうか。

どうすりゃこの弾幕避けれんだよ無理だよああそうだよ無理だよ!とヤケクソになりたくなってきた。

 

「と見せかけて驚異の二重装甲!」

 

「2枚!?」

 

「全員一緒のところに最大火力を打ち込めば…!」ググッ

 

「それだ!」ググッ

 

「やってみるだけは…!」ググッ

 

「か〜め〜は〜め〜」ググッ

 

「…おま、それはいかんやめてくれ」

 

「波ぁっ!」ギュオーン

 

「サメハダー!」ギュゴォンッ

 

「ウルススショック!」ギュギィッ

 

「掌底!」バギィッ

 

「ヤッベえ崩れる!?驚異の三重!ああだめだ狭すぎて出来やしねえ!死ぬ〜!?」

 

 

 

 

 

 

 




次回!主人公死(な)ぬ!


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80話

サブタイトル手抜きでもまあバレねぇだろ…


 

紅魔館

 

「…流石に今回は死ぬかと思いましたね」

 

「普通死ぬわよ。お嬢様が運命を操ったそうよ?良かったわね」

 

「余計な事を…そもそも店潰れて生きがいなんてモンもうとっくに無いんだから」グテー

 

「あら、バイトの時はお店潰れたんじゃなくて?」

 

「咲夜さんこれで何回目だと思う?3回目よ3回目。やるやらないの問題じゃ無いんですわ。客の問題ですわ」

 

「妖怪相手に商売やってるからよ。妹様の暴走が収まったら呼ぶからそれまではこの部屋にってお嬢様が」

 

「あーそう…」

 

「後足の骨が折れて医者に『歩くな』とも言われてるから」

 

「…歩くなってどんなぶち壊れ方したんだよ…」

 

「それじゃまた昼時に」

 

「あいあいさー」

 

…医者ってのは多分えーりん先生だろう。はっきり言ってクソお嬢をぶん殴りたいところだが我慢だ我慢。

そんなことしたら多分出禁になるし。出禁になったらフランちゃんに会えないしなぁ…歩けないのも理由の一つだけどさ。

起き上がるくらいなら良いだろうけど…動かすのもダメなのかな?それだったら俺寝返り打てねえぞ。寺子屋でも稀だわこんな事件

いやそもそも怪我の原因は大体慧音先生の頭突きだけど。満月の日は何故か威力高いらしいし。

 

「…なんだ?あれ…」

 

カメラ<動画撮ってるで!じーっと見つめとるで!

 

「…その上のあれは」

 

マイク<バッチリ聞こえとるで!音声テストオーケーやで!

 

「…?まあ良いか。気になっても何にも出来ないし…あー地底で出会った二人組にこれ伝えねーとなぁ〜」

 

パリーン!ドタッ!ゴロゴロ…タッタッタッ

 

「…?おっかしいなぁこの部屋なはずなんだが…あれ?隣の部屋か?」キョロキョロ

 

「…盗みは関心しないわよ魔理沙」グササッ

 

「ヒェッ!?」

 

「…あの、すまん。魔理沙に夢中で気付かないんだろうが…あの、すごい痛いんですけど」

 

「…うわっ元店長!?」

 

「申し訳ございませんでした。ですのでそこらへんのもので処置しときます」

 

「いやいやいやいやいや、刺さってんのにどうやってそこらへんのもので処置できるんだよ。前にもこういう事件あったの?」

 

「ありましたよ。確か…あ、違うこれ縫合用だ」ゴソゴソ

 

「すまん魔理沙ここにいたら俺の腕が千切れると思うんだがどう思う?」

 

「なんでも良いが地底で出会ったであろう二人組には潰れてたこと言っておいてやった。感謝したまえ」

 

「なんだって良いけどお客さん来てるわよ」

 

「だってよ魔理沙」

 

「なんで私なんだよ」

 

「命蓮寺の連中よ」

 

ワオ、なんてタイミングだクソ喰らえ。命蓮寺の連中には良い思い出がないんだ勘弁してくれ。俺の体にもう一つトンネルを開通しないでくれ。死ぬ。塞げるけど死ぬ。腕に一つ穴があって次はストレスで胃か。こりゃ俺永遠亭に3年はお世話になるね。

ありゃあ全員ストレッサーですので魔理沙の客だったら早く言って俺のストレスを無くしてくれ

 

「…心当たり」

 

「はっきり言ってある。ありすぎる」

 

「俺は無い。つまりお前の客ということだはよいけ」

 

ガチャッ

 

「おーっす!こころちゃんだぞ!」

 

「おーっす魔理沙さんだぞ!」

 

「いや、魔理沙に用はない」スンッ

 

「じゃあ咲夜さんか。それか…お嬢様(笑)か」

 

紅魔館とある部屋

 

「誰がカリスマ(笑)だぁ!?…はっ!?無意識に反応してしまった…寝ていたのに…」

 

戻ってお部屋

 

「勇次に用があってな」

 

「なんだクソガキ言ってみろ何もしねえぞ。何もできない大人舐めんな」

 

「…見舞いに来てやったんだが」

 

「ごめんなさいそこにいてください」

 

「見ろ。これが最新の大人の男の口説き方だ。わかったか」

 

「なるほど勉強にならない。なあ咲夜?」

 

「成る程…」

 

「咲夜?おーい咲夜?参考にもならないよな?咲夜〜?」

 

「ん?何よそんなに喋りかけてきて」

 

「!?」

 

「…忘れるな。わすれろ」

 

「馬鹿みたいな矛盾をするな馬鹿」

 

「やめろ…私の中の何かがガタガタと音を立てて崩れ始めるからやめろ…」ビクビク

 

「人の言うことに口を出すな」

 

「」チーン

 

「…崩壊したな」

 

「それにしてもお前寝たきりなのか?」

 

「むしろ身体をぶち壊されずに済んでるのを褒め称えてもらいたいかな。」

 

「いや、そこは別に意味ないだろ」

 

「はっ倒すぞクソガキ」

 

さて、魔理沙に謎の崩壊が起きたけどそれは置いておこうか。

しかしたまに思うんだが咲夜さんはいつ休みをとっているのだろうか。時止めれるからその時に休んでるの?

だとしたら実質タダ働きじゃん。メイドだからそう言うものなの?俺はバイトだったからよくわかんねえけど。

そういや外の世界には花魁ってモンがあってそれになるためには頭も必要なんだっけか。メイドもそれに似たようなものなのかね。

多分違うだろうけど

 

「…あ、そういやお前店燃えたんだってな」

 

「あたぼうよ」

 

「それについてなんだがお前が地底に行ってるっていうか私も行きたかったんだがその間に燃えてな。この時霧雨とかいうクズが笑ってたよ。人里の出入り口の近くだっていうのに誰も消化しないしさ。多分ソイツがやったと思う」

 

「…あのクソ親父が…」

 

「あのジジイ?まあ大体の目星はついてたけどよ。あんなジジイにそんな体力あったのかと驚くべきだね。四つ葉のクローバーとかでもプレゼントしてやろうかな」

 

「オダマキって花もいいんじゃないかな」

 

「コボウも良いんじゃない?」

 

「全部まとめて送りつけてやるか。まずは風見幽香さんから貰わねえとなぁ…」

 

 

 

 

 

 

 




花言葉
四つ葉のクローバー…復讐 
ゴボウ(全般)…私にさわらないで。いじめないで
オダマキ(全般)…愚か


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職探し

ハローワークに行こう(絶望)


 

守矢神社

 

「…なんだよこの状況」

 

「うぅ…」グスッ

 

「なんで泣いてんだよ…大丈夫か?なんかあったのか?」

 

「ずびばぜん…えぐっ外の世界のことを…」

 

「…ありゃま。そりゃよっぽどのことがあったんだろうな…お疲れさん」

 

「…おーっす早苗!ってありゃ?女の子を泣かせるなんて最低なやつだ」

 

「俺はやってない。昔のことを思い出したんだとか。昔話とか御伽草子くらいしか知らんわ」

 

「分かる」

 

さてこの守矢の巫女様どうすりゃ良いの?俺なにもやってないしなんで泣いてるのかいまいちわからんけど…

ていうか昔のことを思い出して泣くってのはどっちで泣くのかな?寂しさで泣くのか辛いことがあって泣くのか。

まあ俺は辛い方だと思うけど。だって俺故郷思い出して泣いてるやつ見たことねえもん。そんな奴はステイホームしてるし。

人間って不思議〜

 

「…で、どうすんのこれ?」

 

「…用事があるならまた後日、だな。人里に帰れよ」

 

「人里に帰れと言われるのが今どれだけきついか分かってんのか?」

 

「…あ、そうだったな。幽香の所に行って花もらってこいよ」

 

「あ、それ忘れてた。魔理沙乗らせて」

 

「…良いぞ。その代わり代金が60000円とかなり割高で」

 

「おおそうかすまなかったな。用事があるのか。それなら仕方ない歩いて行こう」

 

「…話聞けよ」

 

風見幽香の花畑

 

「やっほ」

 

「…なんのようかしら?とりあえずお店が潰れたのは知ってるけど」

 

「ゴボウって花あります?無ければ無いで良いですけど」

 

「…あるわよ。でもね?普通気になるものでしょ?」

 

「?そういや今日の幽香さんはなんだかちっこいような…?」

 

「子供になったのよ子供に!」

 

「…ああ、なるほど。異変?」

 

「とある妖怪にやられた…不覚!」

 

「…幽香さんでも負ける相手っているんですね。どうせ女でしょうけど」

 

「ええそうよ。女。胡散臭くて多分あんたの店通ってる女」

 

「…俺からしたら全員胡散臭いですけど」

 

「私も胡散臭い?」

 

「だって妖怪とはいえ子供になるなんて…なんでもありな能力があれば出来るのか」

 

「そうよ!ゴボウを取りに行くわよ!」

 

「…抱っこすればいいんですか?」

 

「…あっ間違えた…じゃあ行くよ!」

 

「…よ…?わよじゃなくて?幼児退行が起こってんのか?」

 

若干の疑問と金を持ち俺は幽香さん(ちゃん?)について行った。ていうかもう着いたんだが。

幽香ちゃんで良いだろこれ。この子嫌いだったら人間じゃねえわ。可愛いすぎるんじゃ。元気になるんじゃ。

可愛い…と人類全てが同感するほど可愛い。だとしても抱っこ!抱っこ!と言ってお姫様抱っこの体制で寝るのはなしだろ。

花の種類がわからないからとりあえず起きるの待ってるけど起きるのかな…

 

「…起きてくださいよ〜…」ユサユサ

 

「んぅ…ぇへへ…」

 

「撫でてみようかな…起きたら死ぬけどさ」

 

「やぁ…んぅ?」

 

「…ガチでこれ猫だろ」

 

「…寝てた?」

 

「えーと確かゴボウだっけ?それを頼みに来たんだが」

 

「幽香さーんてんでわからんぬ「?」

 

「いや逆になんで分かるの?」

 

「そういう奴だからです」

 

「おいこらどういう意味じゃあ!?」

 

 

 

 

 

 

 




短めです。
ねむうござんす


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クソガキ

あ〜
進撃の巨人のインフェルノ、ウドカルド城だけでも良いからスキップできねえかな〜
裏切りの戦士に到達できればそれで良いんだが


 

幽香畑

 

「私の花畑がなんだか変な呼び方にされてる件について」

 

「…で、あります?ゴボウ」

 

「待ってね…あったあった。ついでにあのクソ医者から貰った薬も見つけた」

 

「…なんですかそれ。飲むと子供になるんですかそれ?花の18歳になれるんですか?」

 

「ええそうよ。解毒剤的なのあると思うんだけど…飲む?」

 

「誰が飲むかそんなの!?どうせなら金が手に入る薬とかくださいよ!ほら、飲めば周りがいい感じに金貸してくれるフェロモン出す的な!」

 

「んなもんあるわけないでしょ!?」

 

そりゃそうだよただの願望だよ言って何が悪いよ!?

ていうかそんなの飲ませたって意味ないよ!無利益だよ!?それどころか俺が治るまでここにいるぞ!

そうなってみろお前子供も子供、クソガキが出てくるぞ!?とりあえず薬は子供の手の届かないところに置いておきましょうね〜

…あれ、おかしいな…手が届かねえや。んなバカな話…それに子供になるのも異変って幽香さん言ってたし…

もしかして負けたのって押し売りに負けたって意味?

 

「…よし。薬はお子さんの手が届かない位置に置けばそれで大丈夫…とりあえず花プリーズ」

 

「チッ…はい」

 

「ありがとうございまぁ!?」グイッ

 

「不平等は私嫌いなのよ…よいしょっと。だから…ね?」

 

「待て、待つんだ。誰も男の子供化なんて望んじゃいないんだ。な?だから、さ。頼みますよほんと。いや水用意しなくていいから。逃げなきゃ」

 

「良いからさっさと飲め!」ウラァ!

 

「シィィイィィイイィザァァアァアァアァアァ!」ゴクッ

 

数分後

 

「…泣きますよ」

 

「ごめんね…」

 

「なぁんで5歳!?まだ寺子屋に通ってた時期だよ!?また人生やり直し?嫌だよ!」

 

「…私より背が低い…」ニヤリ

 

「いや俺は元から幽香さんより背が低いから。ちょ、低身長バカにすんなよマジで…待って!関節捻らないで!いたたたたた」

 

「低身長が…なんですって?あ?」

 

「死ぬ!死ぬ!死ぬから!」

 

ガチャッ

 

「…すみませんここは幽香様宅だったと思うんですけど」

 

「合ってるわよ。何かしら紫…あ、解毒剤あった」

 

「…少なくとも私の知ってる風見幽香っていうのは君のような低身長ではなくて私くらいに高くて魔力もパワーも脳筋度も君より高かったのよ?」

 

「…ふぅ…で、何か言いたいことは?」(大人姿)

 

「ぁ…その…下の子供にもその薬飲ませてあげたら?」ニコッ

 

「貴様に飲ませてくれるわクラァ!」

 

「いぎゃぁぁぁぁぁあぁあぁあ!?」

 

数分後

 

「またこのパターン」

 

はっきり言って大人になった幽香さんの下敷きにさせられてとても重かっゲフンゲフン息苦しかったです。

幻想郷の管理人さんに薬飲ませるとはさすが幽香さん!俺たちに出来ないことをすんなりやって行く!そこに痺れた!憧れるぅ!

とか言いたいが俺自身子供の状態なので隣にいる管理人さんにぶち殺されかねん。妖怪は子供でも妖怪なのだ。舐めたら一発でドンっ!

だからこそ俺は細心の注意を払ってなんとか生きようとしている。したいのになんで薬くれないんですか幽香さん!なんで!なんでなの!?

 

「…解毒剤をください」

 

「とある宗派では死が救済と言われているらしいわよ。いっぺん死んでみる?」

 

「…客選びって、きちんとしなきゃダメだよなぁ」

 

「まさか私が押し付けた薬を飲まされるとは」

 

「…お前かよ!?お前が全ての原因かよ!?ざけんなてめえおい!?」

 

「痛い!」ゲシッ

 

「ペプシ!」チーン

 

「…子供になっても馬鹿力は馬鹿力よ」

 

「…もうやだこいつら…糸の能力も無くなってるし…もう夜だし…最悪だし…そういや住処消えたし」

 

「1番大事なのを1番最後に思い出すってこの子頭おかしいのかしら」

 

「少なくともあんたらに言われちゃおしまいだなウン。さて薬をくださいな」

 

「…あんた『ら』ってどういうことかしら…?死んでもらうわよ」

 

「これはやらかしてしまいましたねぇwwww助けて無理死にたくない俺にはまだやりたいことが云々」

 

「私の能力を使えば子供化なんてね…」ゴゴゴゴゴ

 

「…神様仏様女神様…時の神様!どうか!どうか私に!このバケモン相手に逃げ切れるほどの時間をくださいな!」

 

「死ね!」バゴォッ

 

「うわっ!?」

 

「いや待ってこの流れで私はおかし!?」ズバゴォッ

 

「…あのまま大人しく紅魔館に居ればよかった…元々俺はここに死ににきたようなものだったんだ…」ズーン

 

「痛いじゃないの幽香!死ねオラ手加減なしじゃボケカス!」バギッ

 

「日傘が折れた!?」

 

…拝啓お母様。

俺は今幻想郷最強の一角同士のぶつかり合いを見ています。多分、死ぬでしょう。

元々世の中上手くいかないことばかり。まいっかと笑えればどれほど良いことでしょう。明日はきっと迎えれません。

いや、そもそも花取りに来ただけでなんでこんな目に遭うんでしょうか。神様がいるとしたら僕は恨みます。

あ、パンツ見え

 

「せいっ!」ゲシッ

 

「へぶぁっ!?」バゴォンッ

 

「…邪魔!」

 

「それだけの理由で来客殺すの!?」

 

「いや、手加減したから多分死んでは無いと思うけど」

 

「…ああ、今日が俺の余命なんだな…」チーン

 

「死を受け入れてる!?いや死んだら私たちのせいじゃん!?霊夢に文句ぐちぐち言われるのは嫌なのよ!幽香もそうでしょ!?」

 

「何よ。目障りなら消せば良いじゃない」

 

「このクソ脳筋には理解ができなかったか…使えね〜」

 

「なんですってこの式神にキレられる分際で!」

 

「なんで知ってるの!?」

 

 

 

 

 

 

 

 




ギャグSSだから物理法則なんて関係ない。
両さんが車に引かれても「痛えなこの野郎!」っていうのと一緒


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鬼畜

何あのインフェルノのバケモン達。
獣討伐とか無理でしょ!?
巨人化できるジーク三人くらい持っていくぞ!?


 

人里 路地裏

 

「…あっけな…」

 

「はぁ…はぁ…!これで金が手に入る…!」

 

「…足…刺されて…死んだなこれ…」

 

意識が遠のいていく…

ゴボウを霧雨家にぶん投げた後これだ。

しかも金が手に入るってとこからすると殺しの依頼でも受けたんだろう。

…死ぬ前にこんな考え事ができるって俺ってやっぱすげえな。

あぁ…でも人間限界があるなぁ…もう立てん。

永遠亭に行ける行けないの前にそもそも見つかるか見つからないか…

 

「あ、あんた!?大丈夫か!?槍で足が…!薬売りの嬢ちゃん呼んで来るから生きて待ってろよ!」

 

「…無理だわな…」チーン

 

永遠亭

 

「…けほっけほっ…生きてた」

 

「当たり前よ。私の技術力をなんだと思ってるの?」

 

「やべえ医科学者の名を名乗ったクレイジーサイコ」

 

「足切り離しておいた方が良かったかしら?いやここで切り離しても問題はないんだけど」

 

「やめてくれや…で、入院するんですか?金無いからどうにもできんけど」ヘヘッ

 

「あら?お金なら入院する分払われてるわよ?」

 

「…入院するのかぁ…ていうか誰?寄付してきた奴」

 

「交流が広いのね。霧雨魔理沙と秦こころと犬パシリ椛と…付喪神の子。風見幽香まで来たわよ。一緒に」

 

「好かれてんのか菓子製造機として見られてんのか…どっちだと思いますかねえーりん先生」

 

「天才だろうが賢者だろうがどんな奴でも人の心を理解できる奴は居ないわよ。居たらそれは悟り妖怪ね。一度でも良いから見て見たいわ」

 

「…どっちかっていうと死んだ方が今後の人生マシだったかもねぇ…人里に嫌われちまってんだ。新聞あります?」

 

「…どうでも良いけどあなた賞金首になってるわよ?」

 

「そんな最近幻想入りしたって言うワンピースじゃあるまいし…どれどれ?懸賞金が…1、10、100…1000…100万!?」

 

「ま、そう言うわけで人里の表どころか裏も歩けない状態になったわね。そこでなんだけど…お菓子作り要因として永遠亭に住まないかしら?」

 

「誰が住むかこんな度を超えたサイコがいるところに…妖怪の山にでも住もうかな〜…あそこ拒絶がすごいらしいけど」

 

「行って見な。死ぬぜ」

 

「口調を変えてまで言わんで良い。そしてその胸を乗せるのはやめてください古いです」

 

「誰が古乳だ!?」

 

「誰も言っとらん」

 

…えーりん先生。流石に休まられてはどうでしょうか。

古いですって言っただけなのに年齢まで気にするなんてどんだけ疲れてるんですか。

怖えよ。こわいっつか度を超えた恐怖だよ。これが度を超えたサイコの力か…強い!

ていうか胸乗せたまま言うな守矢の巫女が広めたのも二年くらい前なんだよ今畜生

 

「…まぁとりあえず生きてるし喜ぶべきかね」

 

「あ、じゃあ入院期間うどんげの話し相手になってくれる?」

 

「鬼の速度でお断りします」

 

「そう。受けてくれるのね?ありがとう。まぁ病まないように注意してね?」

 

「待て待て待て待って待ってくださいピチピチの外見18歳のお医者様?」

 

「外見18歳…まるで中身が18歳より上かのような言い回しね」ゴゴゴゴ

 

「アッこれは…やらかしましたね…」チーン

 

「うどんげ〜話し相手よ〜」

 

「はいは〜い」

 

数分後

 

「…最近師匠が薬の実験をしてくるんですよ」

 

「急に重い話キター…」

 

「それで私副作用とかで身体のあちこちがおかしくなったりするんですよ。感覚がおかしくなったり骨がずれたり頭痛がしたりと。それに対する薬がもう出来てるんです。まるで『実験した後飲め』と言わんばかりに。笑えちゃいますよね」

 

「いやいや笑えん笑えん怖いわ。ホラー。どした?甘い物でも食べるか?抱きしめよか?」

 

「同情ほど悲しいものはなかったんですよ…」ツー

 

「ああああ泣かないでくれる!?悪かったから!悪かったから!?」

 

「…悪かったって思うなら…言うこと一つ聞いてくれます?」

 

「え、何それは(恐怖)」

 

数時間後

 

「ガタガタガタガタガタガタ」

 

「…?どうしたの?あら、お茶を淹れるの上手なのね。一緒に住んでほしくなっ…!?」

 

「ヒィッ!」

 

「やった!私の特製の痙攣しすぎて身体のあちこちがおかしくなる薬が蓬莱人にも効くと判明した!メモメモ…」

 

「…ぁう…だ、大丈夫ですか…?」ガタガタ

 

「うどんげ〜…!そのボールペンてゐがすり替えたビリビリボールペンよ」

 

「いぎゃぁぁあぁぁあぁ!?」ビリビリ

 

「…これぞ因果応報…天誅…!反抗心が芽生える度にその反抗心をへし折ってやるわうどんげ!」

 

「うそ…だろ…!?」

 

それはこっちのセリフだばかやろー。

こっちは死ぬ気でお茶出してやったって言うのにお前は後ろから飛び出て「いかにも!私が変なおじさんです!」

って言わんばかりに出てくるんじゃ無いよ。おかげで俺は犯人扱いされずに済んだけど。ただ悪いと思ってるなら〜のくだりは意味わからんかった。

この野うさぎが狩人に捕まって耳だけ掴まれて小さくなれば良いのに…!

 

「…なんだろう。新しい何かに目覚めれそうな気がする…」ビリビリ

 

「いやうどんげそれだけはやっちゃいけないのよ新たな物の開拓は常に危険がとも」

 

「と思わせてビリビリするのはお前だぁ!」ガシッ

 

「え、なんで俺!?」ビリビリ

 

「…ぁ」

 

「…患者に何済んじゃこの野うさぎがぁ!」

 

「はっぎゃあ!?」

 

 

 

 

 

 

 




じーさんじーさじっじっじじーさん
でんじゃらすじーさん!(はいはいはいはい)
ゲベ!ゲベ!ゲベゲベゲベ!
最強さんは最強じゃ!(ハイ!)


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金がかかった首

万札の首輪って、よくないですか?


 

永遠亭

 

「…賞金首かぁ…実感が湧かねえなぁ」

 

「ま、表歩けば人が血相変えて襲って来て裏歩けば間違いなく拘束されて…店なんて開こうものなら店ごと燃やされるわね」

 

「大丈夫ですよえーりん先生。もう店なんて開こうと思ってませんから。開いたってどうせ…潰れるもんですから」

 

「普通潰れないんだけどね?いやまあお気持ち察せないけど…」

 

「自分が丹精込めて作った物を横から見てた奴に自分と作った物をボコボコにされる気持ち」

 

「考えただけで胃から炎が吹き出し耳から爆発音が響き渡り脳の中でツァーリボンバーが爆発しそうなほど腹が立つわね」

 

「幻想郷吹き飛ばさないでね?」

 

にしてもまぁ俺の店は建てても消える。かなりの高頻度で燃えるか壊されるかで死ぬ。

どうせならあのまま死んでおきたかった気分だ。この後生きていける自信がない。何にもやる気を見出せないまま死ぬ。それもいいだろう。

ただ賞金首なので死ぬときは誰かに首を刎ねられた時か餓死した時か…くらいか。俺に誰かが果物くれるとは思えねえし。

人間ってのは生きるのが酷ってもんだ…ほんと。妖怪になれば…妖怪も辛いっちゃ辛いか。隣の芝は〜って奴だ。

 

「…賞金首になったおかげで手配書もつくられてそこに『種族問わず連れてきた者に100万』って書いてあるからなぁ…クソが」

 

「まあ人間なんて嘘っぱちだからそんなことする妖怪なんていないと思うけど」

 

「…この場合何が悪いのかね。手配された俺が悪いのか手配した奴が悪いのか。まぁ多分俺が悪いんだろ」

 

「いたずらしに来たぞ〜(^u^)」

 

「なんだその顔はクソうさぎめ。悪戯するなら帰ってくれお兄さんの心は悪戯するまでもなく腐敗した地球になっているんだ」

 

「もっふもっふにー☆」

 

「すいませんえーりん先生。麻酔銃頂けますか。人肉って意外と美味しいって聞いたので」

 

「この子の場合うさぎ肉よ。まあでも美味しそうではあるけど…はい」

 

「ありがとうございます」スチャッ

 

「ぬぬっ!?やっべ逃げろ逃げろ!」ピョンピョン

 

パシュンッ!

 

「危なっ!?ちょっと鈴仙あれあんたが連れてきたんでしょ!?怖すぎんだろ患者!!」

 

「惜しい」

 

「今なんて言ったぁ!?」

 

…チッあと少しで今日の晩御飯はうさぎ鍋だったのに。

そういえばうさぎの肉で1番美味いのは足の部分だと思うんだがどうなんだろうか。外の世界には生で飯を食う種族がいるらしいが…

そんなことやったら腹壊しておわりだろう。その種族は頭いかれてるでな。今のおじさんの心は切れた爪も残っちゃいねえ。

…こういう時にいつも行く場所に行くか…ざっと10何年振りだったか…

 

「…そうだえーりん先生。外出して良いすか?博麗神社行きたいんで」

 

「駄目です」キッパリ

 

「…んじゃ俺外行ってくる。博麗神社までならまあ大丈夫だろ」

 

「じゃあ鈴仙を連れて行きなさい」

 

「そんな私を冒険の最初の酒場で仲間になる初期パーティみたいな扱いしないでくださいよ!?」

 

「絶妙にわかりにくい例え!」

 

博麗神社

 

「…よっと。ここの神社の赤いやつのおもりみたいな奴に座るのが好きなんだよなぁ」

 

「…罰当たりませんかそれ…」

 

「神様がいるなら既に見放されてんだ。罰もクソもあるかよ」カチッカチッシュボッ

 

「…あら珍しい。賞金首だぶち殺さなきゃ」

 

「また賞金首の話…やめてくれ。賞金首の話を聞くだけで頭痛がする」

 

「…というかあんたが関わった事件が何一つとしてないから謎なのよね」

 

「俺もそこらへん謎だ。ただの洋菓子屋の店長だってのに…だあもう考えたって無駄だ!どうせ霧雨んとこのジジイがなんかしたに違いないっつの!」

 

「霧雨…ああ、人里の」

 

「人里以外に霧雨とか俺は魔理沙くらいしか知らねえぞ」

 

「いや、私もそっち思い浮かべたんだけど」

 

…それから数分経った。

俺は神社の縁側に腰を下ろし茶は飲まず上を向いてぼーっとしている。夏が近づく春の終わり期だ。

こうしていても涼しくて気分が良いというのはやはり春の特権だろう。いや少し熱いな…

まるっきりここも変わっていない。十数年前からちっとも変わっていない。少し変わったとすれば増築くらいか。

景色は変わらずどこを見ても十数年前と同じような部屋がある。変わらないというのは嬉しいし懐かしい。

 

「…そういや博麗の巫女さんよ」

 

「何かしら。少なくとも茶は出さないわよ」

 

「鈴仙さんにでも出してやれよ…前代の博麗の巫女って知ってるか?」

 

「…なんであんたが知ってんのさ?」

 

「へっへっへ〜…俺、捨てられた子供。捨て子だったか孤児だったか。ここで捨てられてね。6歳くらいの時にだぜ?ライオンでもちったあ手加減してくれるレベルだ」

 

「で、その時に出会ったの?私の前代に」

 

「…良い人だったけど、良い人じゃなかったなぁ…突然だったよ。あの人が死んだって聞いたの…縁側で過ごしてたら耳に入ってね」

 

「…私は前代と少しだけ会話した程度だけどあんたのことは記憶にないわね…」

 

「俺はずっと縁側で温まりながら景色見てたしな。春夏秋冬いつの時期でもずっと上を見ながら。前代が死んでから落ち込んだ時に来たのは初めてだ。前の宴会を除けば十数年振りってわけだな」

 

「…なんでも良いけどこの作品にシリアス埋め込むと後々大変よ?」

 

「メタいな…」

 

「…私の番は全く来ませんでしたね!?」

 

 

 

 

 

 

 

 




主人公が捨てられた子供だったそうです。
それはそうと鈴仙のセリフが少なすぎた


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俺にだって

たまに私の願望が書かれることもある本編…
そんな本編も作者の気持ちが知れていいじゃない!?



 

博麗神社

 

「…すぁ〜」

 

「煙草ねぇ…やめなさいよ副流煙とかで今厳しいんだから」

 

「やめなさいよ煙草吸ってる人に副流煙とか言うの…里の外に住んでも妖怪がなぁ」

 

「それなら妖怪の山行けば…あぁ天狗に狙われるのか。賞金首も大変ねぇ…いっそ私が売ってやろうか」

 

「やめろ縁起でもない。先代の巫女の方がまだ優しかったぞ」

 

「先代が何よ。今と昔、そもそも人が違うって言うのに優しかったなんて言われても意味わかんないわ」

 

「それもそうか。人と知性のある妖怪、仲良く出来たら良いのになぁ…そうすりゃ俺も金のかかったクビにならなくて済むのに」

 

「自分の損得かよ」

 

「人間は自分の損得がなければ動かん生き物だと俺は思ってるがね。金と食い物あれば世の中なんとかなる」

 

「服は?」

 

「…冬に防寒着として」

 

「いや、それはおかしい」

 

うるさいなぁもうこの巫女は…煙草静かに吸わせなさいよ。

そういや賞金首になったのっていつ頃だ…?新聞は…お、あった。どれどれ…1週間前…

つまり少なくとも俺の店が焼けた後ってことか…ちなみに比較で出すとお尋ね者で有名な鬼人正邪は6000万。

幻想郷全体に被害が及ぶか特定の場所だけに被害が及ぶかで決まるってのは確か聞いたことがある。お尋ね者の先輩は幻想郷全体が危険視してるんだろう。

6000万ねぇ…俺が100万…全然納得いかねー

 

「…ったくもー!普通に考えて俺が100万で鬼人正邪が6000万は無いだろ!?せめて俺500万だろ!?」

 

「そこかよ!?って言うかあんたらさっさと永遠亭帰りなさいよ。迷惑なのよ」

 

「それもそうか。戻るの怠いなぁ…鈴仙さん乗せて行って♪」

 

「…患者のくせに…患者のくせに…私が望んでいたのは小さい子との交流なのに…!」

 

「待てなんでそれで私を掴むあーあーあーあーあーゆーらーさーなーいーでー」

 

「羨ましいぞ博麗巫女ぉ!」ガシッ

 

「首を掴むな締めるなギブギブ」

 

「相手の頭に糸くずをシューッ!」ブンッ

 

「あんま痛く無い!」

 

「無理でしたすんません歩いて帰ります」

 

「歩いて帰ったら容態が悪くなるんじゃ」

 

「ダァぁぁぁぁ畜生!ブラックな病院は今の外の世界で十分だっての!」

 

永遠亭

 

「…どうもこんにちは長生きしてるえーりん先生」

 

「長生きは余計だなこのクソ患者。で、リラックスできたかしら?そして早く立ち去りやがれ」

 

「お前の沸点がよく分からない…でもまあリラックスは出来ましたよ。たまには空ぼーっと眺めるのも良いもんですね」

 

「何言ってんだこいつ」

 

今えーりん先生から槍が飛んできた気がするが無視しよう。

博麗神社に行って思い出したけどお菓子教室どっか別の場所でやってたわ。

俺の店の原点であるお菓子教室。外の世界のお菓子とか作ってた教室をてっきり博麗神社の中にあるとばかり…

それにしても博麗神社以外で何処にあるんだ?ずっと通ってたのに…教室の外の景色も思い出せない…?

おかしいなぁ…まあ探すのめんどいから別に良いか。

 

「…いやでもやっぱ気になるな」

 

「…どうしたの?相談に乗りましょうか?」

 

「長生きのコツでも教えてくださいや」

 

「そんなに死にたければ今すぐにでも殺してあげるわよ?」

 

「すんません冗談です。別に良いんですよ人生なんてどうでも。好き勝手に生きてりゃ人生なんですから」

 

「…いや何が冗談だったの?長生きのコツ?」

 

「全部ですよえーりん先生。あー…店開いたくらいに戻りたい。風見幽香さんが来て…新聞屋も来て。それで4年経って太子さんと妹紅さんが来て…懐かし〜」

 

「あら鈴仙がいないわね」

 

「仕事の息抜きに来て茶だけ飲んで帰る奴は金の稼ぎにもならん」

 

「待ってくださいいつもお茶だけで良いよ良いよって言ってるのに貴方ですよね!?」

 

「…ありゃ?そうだったか?」

 

「忘れられてる…!?」

 

「うるせえこう見えてまだ30〜40の間の年齢だ」

 

「妙なところでプライド張りますね…そういえば師匠はなんさ」ブスッ

 

「あららごめんなさいね〜♪手が滑っちゃって指が目に…」

 

「あ…大丈夫です…ですからちょっと指で抉らないでいただけますか…」

 

「…すまん吐いていいか?」

 

そのあと俺は3分かけて胃の中のものを全て出した。

人の目がくり抜かれる瞬間を見るのは初めてだ。片方の目が既にないのに。不思議〜

まあ人によって幸せも不幸も全部が全部違うからね。仕方ないといえば仕方ないか…いつ足治るんだろ?

長い間此処に居れたら後々楽なんだが。引越し先でも考えておくか…お菓子教室、見つけたら住めるかなぁ

 

「…そうそう、貴方には関係ないけど鈴仙が魔法の森付近で廃れた家を見かけたそうよ。なんでもお菓子教室って書いてあったらしくて…不思議なものね」

 

「…魔法の森付近に…そこに住めたら人生気楽そうだな〜」

 

「待て普通はそういう時『…助かる!』とか仲の悪いベジータと悟空みたいな感じで感謝するところでしょ!?」

 

「わかりにくい。ワンピースにしてから出直してこい」

 

「ゾロとサンジが感謝する的な!」

 

「…えーりん先生前も言ったけど乳乗せるのほんと古いよ。」

 

「…貴方はそれを何回言えば気が済むのよ!?」ハリテェ!

 

「おっくぶぁ!?」チーン

 

「…師匠、手加減くらいはしてあげてください患者が死にます」

 

「殺すつもりでやった。悔いはない」

 

 

 

 

 

 

 

 




主人公だって生きてるんですもん。好き勝手生きなきゃね。


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人として

君の後ろ姿を
僕は見つめていたんだ
ずっと見つめている存在でいたいですはい。



 

魔法の森入り口付近

 

「…本当にあるとは思わなかった。魔法の森にあったのかぁ…しかしこれ…なんだこれ。何で出来てんだこれ…?」

 

はて日差しに当たってほんのり暖かいこの黒いのか鼠色なのかよくわからない建築物は…?レンガではなさそうだ。

でも待てよ…この色どっかでみたことがあるんだよな…割と最近だった気がするんだが…あ!香霖堂で見たんだ!

地面に敷いて道にするとかなんとか言ってた気がするけど…それと似たような色だけど…じゃあこれはあれか?こんくりーとって奴?

外の世界の物で作られてるのかこの建物…どうして?いつ?隙間妖怪でも関わっているのか?それとも巫女が自力で?どちらにせよわからん。

 

「…こんくりーと…なのか?妖怪のせいかちょっと欠けてるしなぁ…博麗印の札が有る。まあでも効力はないだろうしな。近くの人間だと魔理沙が近いか…聞いてみるかなぁ面倒くさい」

 

「うわっお前どうしたこんなところで…」

 

「おお良いところに来た魔理沙ちゃん!お前この建物について何か知らない?」

 

「私が生まれてくる前らへんにお菓子作りの教室をやってたってくらいだな。あとはそれを博麗の巫女が開いてたってことくらいだ。改築とかはやってないから当時のままのはずだ」

 

「…じゃあ所々欠けてるのは時間による劣化ってやつか?」

 

「まあそうだろうな。これでも有る程度の知識はあるぜ…なんてたって私の家は私が」

 

「そうか。でもそれだと謎が深まったぞ?なんでこの建物は外の世界の素材でできてるんだ?」

 

「…ああ、コンクリートか。香霖堂に行けば売ってるけど家を作れる程ではなかったな。私も支柱に使うくらいだったし」

 

「高級っちゃ高級なんだがねぇ…そうだ魔理ちゃん。このお菓子作りの先生、先代博麗の巫女の話をしてあげよう」

 

「…じゃあまずは人柄だな」

 

「驚くぜ?今の博麗の巫女とは大違い!小さい子は全員率先して助けて人里では珍しいお菓子作りも教えてたんだ。すげえだろ」

 

「やべえなその博麗の巫女。先代ほんとすげえな」

 

「でも先代は結構酷めないじめに遭ってたんだぜ。捨てられた子供はゴミとして扱うのが人里の掟。死ぬまでゴミ扱い、死んだらゴミ扱いと二段構えだ」

 

「…それといじめになんの関係があるんだ?」

 

ないように思えるだろう。実はかなり関係がある。

ゴミ扱いということは石を投げても踏んでも汚物扱いしても誰も文句を言わないということである。

まるで本当にゴミになったような気分で捨てられた子供は死んでいく。それが人里の掟…だった。

なのに先代の博麗の巫女は石を投げつけられようとも踏まれようともそれに反撃することなく捨てられた子供達を庇った。

その結果寺子屋や稗田家などで受け入れる施設ができたのだ。あの人の動きが人里を変えたのかもしれない。

 

「とまぁそんな感じだわな。まだ人里に捨てられた子供をゴミ扱いする習慣は残ってる。お前は良かったな…捨てられなくて」

 

「聞いた限りだと本当にその通りだな。で、お前はその人に助けられたのか?」

 

「いや、多分庇い始めたのは俺の前の子供がきっかけだと思う。俺なんか博麗神社でポイってよ。みんな気味悪がって近づきやしねえってんだからもう」

 

「…つくづく私が人里にいなくて良かったと思ってるよ。私だったら見てるだけでも耐えれない」

 

「人間って生き物はこえーぞ。自分たちが怖いことに気づかずに過ごすんだ。魔法使える奴が調子こくのと同じだ」

 

「そんで魔法の怖さを思い知らせされるってか。そりゃそいつが馬鹿なだけだ」

 

「…ま、話を戻すとだ。要はそれが原因であの人は石とか投げられて買い物もまともにできなかったってわけだ。慧音先生から一応もらってたらしいがな」

 

「大変なんだな巫女って言うのも」

 

「大変じゃなきゃその職業は存在しねえと思うぜ?…さて。今日からこのお菓子教室が俺の家だ。池も近くにあるからなんとかなるだろ」

 

「…妖怪は」

 

「一応退治できるしな。中級来たら死ぬけど。あはははは!…神魂だけでも返してください」

 

「良いけどお前養えるの?」

 

「はっきり言って無理。じゃあ別に良いのか…俺が餓死するって知らせが届くまで待っててくれや」

 

「いや、待てそれはおかしい」

 

「どこもおかしくなかろうて…俺は別に生きたくて生きてるわけじゃねえし、死にたくて死ぬわけでもねえんだ。死ぬんだったら死ぬでさっさと死にたいし」

 

「…お前ウチくる?」

 

「お前の家ほど行きたくない家は絶対にない」

 

「乙女のプライド見せてやらぁ!」バギィッ

 

「うわっ!?少なくとも拳を突き出す奴は乙女じゃない!」

 

「…マスター」

 

「させるかぁ!」キック!

 

「八卦路!?」

 

「…マジで疲れるからやめてくれる?」

 

「マジトーンかよ…ごめんなさい」

 

最近身体を動かすのがキツくなってきた。なんでだろう…年かな。

年なんてとるもんじゃないよ。木になりたいがね…はっきり言って木になってもなぁ。

お菓子作りの教室…鉄が使われてるや…まるで家全体が丸ごとこの幻想郷に来たような…

そんなバカな。教室がなぜ丸々幻想郷に来るんだ。人とかの事例ならある。香霖堂とかにも流れ着く。

教室とかはまだ事例がなかった気がするんだが…

 

「…やっぱ人生謎だらけなんだなぁ…」

 

 

 

 

 

 

 

 




終わり!閉店!


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疲れる

主人公にはさっさと疲れて欲しいもんですね。
この作品での疲れるは何か知りませんけど。
ヒョヒョヒョヒョwww


魔理沙宅

 

「…なぁおい…霊夢…嘘だよな?」

 

「いいえ。本当のことよ。昨日確認しに行ったから確実。腐ってたし」

 

「なんで…なんでそんなことになってんだよ!?」

 

「先代の札の効力が無くなったとしか言えないわね」

 

「…夢だ…これは何か悪い夢なんだ…!」

 

「残念だけど夢じゃない。それが現実ってモンよ…ってこら、今確認しに行っても結果は同じだって」

 

「知るかよ!」

 

嘘だ…絶対に嘘だ!

あいつが…風見幽香を客として扱うような人間が…

そんな簡単に死んでたまるかよ!霊夢の奴とんだ大嘘付いてくれたもんだ!

普通なら人の死体を見たらあんな冷静じゃないはずだ!たとえ関係のない人だとしても!

 

旧お菓子作り教室

 

「はぁ…はぁ…!クソッ…なんで私がまたこんなところに…」

 

ドカァンッ!

 

その轟音と共に勢いよく飛び出てくる赤い髪色とチャイナ服。

その奥にちらりと見えた首吊り状態のあいつ…

霊夢は嘘なんか言ってなかった。そう思わせるような現実。そんな現実認めたく無かった。

でも、そのチャイナ服を着た赤髪の門番の顔がそれを現実だと思い知らせる。

 

「…魔理沙さんですか」

 

「どうしたんだ?そんな焦った顔して…美鈴」

 

「魔理沙さん…ははっやっぱり敵わないって言うかなんというか…彼の考えてること、死ぬまでわからないなんて。これで門番も…まったく」

 

「やっぱり死んでたのか…なんでそんな焦ってるんだ?何か今日あった気がしないが…」

 

「門番が一人居なくなったんですよ。早く戻らなきゃ咲夜さんに怒られてしまいます…ってのは建前で。ほんと…何考えてたんでしょうね」

 

「…まあ良いや。私が美鈴の分も祈ってやるよ。お前が壁壊したらあいつ怒るだろうしな」

 

「彼に怒られるのは慣れませんね…いつも私と一緒に怒られる側でしたから」

 

「そりゃ門番としてどうなんだかね…確かこうやって祈るんだっけか」

 

「ああ、そうですよ。でもまぁ門番なんて仕事、どうにでもなるんですよ。私だって彼みたいに放浪生活していたかったですし」

 

「…お前絶対門番向いてないだろ…だめだな。祈れない」

 

「私がいるからですか?」

 

「いや、ただただあいつがどっかから顔を出してくれるかって待ってんだ。そうやってるから祈れないんだ」

 

「似たようなものですね」

 

「お前と似てたまるか」

 

ああ、もう…この魔理沙様が一人の死に嘆いていたら神魂はどうなるんだ。神魂の別人格みたいなのもどうなるんだ。

私がしっかりしないと。この私があいつ以上にしっかりしないと…そうしないとみんなが迷っちまう。

それだけはなんとか避けないとだめだな…よし!立ち直った!もうあいつの死には触れない!

…なんて無理だよな。

 

「…ここに来て人一人の命の重みがずしっと来る…」

 

「…それでは私はこの辺で。そろそろしないと咲夜さんに怒られちゃいますから…咲夜さんにも伝えないと」

 

「行って来な。私はもう少し抜け殻と一緒に遺言書の一つでも探し当ててみるよ」

 

「フフ…まるで昔埋めたタイムカプセルを掘り起こす少年ですね」

 

「誰が他人のタイムカプセルなんか探すかっつの。まあなんか遺言書見つけたら紅魔館に行くさ」

 

「頼みますよ〜」

 

「頼まれた…さて、探すか!」

 

数分後…

 

「…おいおい、マジかよ…?なんで先代の巫女のメッセージが見つかるんだよ…マジモンのタイムカプセルだよ…!?」

 

「…ぁ、あの…すいません、ついさっきから居たんですけど…」

 

「…お前、貧乏神じゃねえか。どうした?私の知ってる限り天人と縁があっても店員と縁はなかった気がするが…?」

 

「実は…」

 

「ホラ!そう喋らずにハキハキと!」

 

「いや天人も来てんのかよ」

 

「実は私、本編にはいなかったけど本編の時代より前の年にその人に助けられたことがあるんです」

 

「あーはいはい新ヒロインはこいつでしたってか…ま、今更驚きはしねえさ。そう言う奴だったからなぁこいつ。金なくても食い物あげるし…」

 

「そんな良い人だったの。私知らなかった」

 

「ま、作品の始まりが私のカツアゲだったからな。はっはっは」

 

「…へぇ」ピクッ

 

「ま、こいつのマカロンとかが食えなくなるのは少し癪だがこいつにとっては良い結果だったんだろ。」

 

多分。人によって最終地点は違うからな。

あいつにとってこれは良い結果だったんだろう。少なくとも残される奴らの気持ちと天秤にかけるまでもない、良い結果。

ほんと、自分勝手な奴だった…クソが。なんであいつのこと振り返らなきゃならないんだ。クロスレビューじゃないんだから

…そういやあいつ私に押し付けて来た本があったな。『暇だったらそれ見て料理の勉強でもしろ』って…

 

「…ま、私も帰るさ。巫女の遺書らしき遺書はこいつが見るべきだろう。とっくに見てるかもだがね」

 

「そうか。さよなら〜」

 

魔理沙宅

 

「…行儀が悪いな霊夢。流石に人の家に居て寝るはないだろ」

 

「…いやあんた帰って来たの。どうだった首吊りの現場は。私も自殺を見たのは初めてねって人がシリアスシーンになってるのにどこ行くのよ!?」

 

「…あった。私も料理始めようかと思ってな。良いだろたまには料理も」

 

「今更女子力上げたって無駄よ」

 

「お前てるてる坊主みたく首吊りさせてやろうか?」

 

「勘弁勘弁」

 

全くこいつにはデリカシーというのはないのか。多分ないんだろうな。

さてレシピ本をペラっと開くと…菓子作りのレシピだ。なんで?

料理=お菓子作りとでも思ってんのかあいつ。せっかく私の女子力の高さを披露する展開だったのに。

でもまあ…作ってみるか。材料集めからだな…

 

それから数年が経ち人里…

 

「…どうしたんだいお兄さん」

 

「今時甘菓子なんて珍しい。マカロン一つ!」

 

「…神魂、マカロンだってよ」

 

「任されました!魔理沙さん!」

 

 

 

 

 




主人公って死ぬとあっけなく思えるよね。
終わり方に納得はしてないが決着は付いたと思ってる。
どうせ死ぬんなら自分の手で殺してやりたかった。反省はしていない


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すり替えておいたのさ

スパイダーマッ!
なんちゃってね。主人公は糸を出して操れますから、便利ですよね〜
主人公、生きてたら云々です。
進撃の巨人みたい


 

前回の最後のアレは無かったことに…と、魔理沙ちゃんが遺品整理中の時。

 

「…うーっすなにしてんだ?」

 

「んぁ?そりゃお前遺品整理だろうが。お前が死んだから何か金になるのは…え?」

 

「俺の糸の能力使えば分身だって作れるんだぜ!」ハハハ

 

「…お前、じゃあこの首吊りは?」

 

「偽物さね。さて、あの人のメッセージは見つかったか?」

 

「…なんだか拍子抜けしちゃうよ…ほれ、これがお前の言う先代巫女の遺言書だ」

 

「サンキューな」

 

どれどれ…実を言うとこのメッセージ、俺には見つけれなかったのだ。

いくら探しても見つからない。当たり前と言えば当たり前だった。魔術で透明化してあったからだ。

あの人が言っていた『魔法使いが魔法使いに言葉を遺す時に使う魔法』ってのはこう言うもんか。

魔法使いに見えて触ると魔法が解けるって便利な魔法。存在を知っているだけでは絶対に見つけられない魔法らしい。

ちなみに手紙の存在は博麗神社でお葬式やってる時に見つけた。悲しいもんだ

 

「…そういや魔理沙。お前に一つだけ話してなかったな」

 

「その人関係の話か?」

 

「そうだとも。先代の巫女の能力は『未来』の能力としか聞いていない。だが多分未来に干渉出来たんだろうな…」

 

「運命でも操んのか?こうとある吸血鬼みたいにさ」

 

「馬鹿、未来旅行的なもんだろ。それか自分の未来を見れたり特定の場所の未来を見れたりとか…な」

 

「未来を見る能力かぁ…で、どんなことが書いてあるんだ?」

 

「待ってろ。えーと…『この教室も随分と廃れてきた。次の代の巫女は上手くやっていけるだろう。わたしにはもう時間がない。せめてもの想いでここに記』…ここで途切れてるっつーか血で読めなくなってら…」

 

「まるで妖怪に負けたみたいな書き方だな。わたしが復元してやろうか?」

 

「マジか。頼む」

 

「任せな。なんせこの魔理沙様はコーヒーを本にこぼしても良いようにこの魔法を」

 

「いいからはよやれ」

 

「…泣いちゃうぞ」グスンッ

 

ボワァァァァァ…

 

「…読めるようになった。けど多分読めない方が良かった奴だな」

 

「続き読めよ。読者分かんないだろ」

 

「メタイなお前…『記す。私は妖怪に僅差で勝った。あと少しで命も尽きる。こうやって未来を見ながら未来に手紙を遺すのは恥ずかしい。次の代の巫女も見てみたかった。出来ることならあの子達の未来も見てみたかった…』ってよ。未来見えるのかぁ」

 

「はっきり言って勝てるだろどんな妖怪にも」

 

「今の代の巫女は空を飛ぶのが能力だろ?つまり空は飛べないってわけだ。それに噂じゃ先代までは肉弾戦で退治してたらしいし」

 

「どんな相手にどんなやり方で勝ったのか知りたいね…ま、人それぞれ死に方ってのがあるわけだ…な。ウチこいよ」

 

何言ってんだこの小娘…頭沸いてんのか?この作品は健全でゲフンゲフンなこともしないような作品だぞ?

そんな作品で男女が二人同じ屋根の下にいるとか…駄目だ。やべえ考えが頭支配してきやがる。

…でもまぁ神魂にまた会えるし、それも良いかもな…

ただしエロは絶対にしてはいけないな。うん、エロダメゼッタイ

 

「良いぜ。と言うかなんでお前ここにきたんだ?」

 

「ぇ?いや、それはその…霊夢にお前が死んでるって言われてさ」

 

「心配して来てくれたのか?ありがたいねぇ〜。まぁ実際死んでるけどね」

 

「…?何言ってんだ?お前はそこにいるだろ」

 

「ハッハッハッ糸出して操れる能力舐めんな。糸で脳作れば新しい自分の出来上がりさ。この身体も糸。なんで喋れてるのか、考えれるのかは知らねえけどな!」

 

「何言ってんだお前…わけわかんねえよ…」

 

「ささ、神魂ちゃんにご報告〜」

 

魔理沙宅

 

「…糸だと速いな」

 

「霊夢…こういう時って死んでるって言えるのか?生きてるって言えるのか?」

 

「身体が死ねば死んだでしょ。亡霊なんて亡くなった霊よ?あの糸くずが生きてるなら亡霊も十分生きてると言えるわ」

 

「おーい神魂〜!」

 

「おお!?死んだと聞いてましたがもっぱら生きてますね!」

 

「ハッハー実質生きてると言った方が誤解がないかな!」

 

「死んでるのかよ!」

 

「…魔理沙、あれは」

 

「気にするな」

 

さて隣から酷い言葉が聞こえた気がするが無視無視。人とはたまに酷ってもんなのです。

手紙も読んであの人の死因もわかった。それじゃあもうこの世に未練はないでしょって成仏したいけど成仏できない

隣に巫女さんいるから頼もっか。そうするかもう頼んだ方が楽に成仏できるのか。

…今の俺まんま亡霊じゃねえか!?

 

「…成仏させてくんね?」

 

「…おいおい、こいつ少しおかしいぞ。わたしが今まで退治してきた妖怪は問答無用で地獄行きだと言うのに」

 

「やめろよ霊夢?あいつ今実質亡霊だろ?」

 

「実質…あ、そう言えば某霊界の大食いがいるって聞いたことありますね。ゆゆこだったかなんだったか…」

 

「あ、知ってるのね幽々子のこと」

 

「あの大食いの食いっぷりは…博麗神社が皿で埋め尽くされるのかってくらいの食いっぷりだったな」

 

「やめなさいよ思い出したくもない」ペシッ

 

「あうちっ…酷いな霊夢。長い付き合いだろ!?」

 

「そう言う発言がカップリングを成立させる」

 

「カップリン…?」

 

「…わたしと霊夢は付き合わないぞ?」

 

「私は別に付き合っても良いわよ」

 

「なんでだよ!?」

 

…なんだろう。少しからかうと隣の巫女が2倍くらいで返してくる。

何この巫女怖い

 

 

 

 

 

 

 




人間の弟子と人間じゃなくなった師匠の組み合わせいいと思います。
予想してたのと違いますけど


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身体と記憶

女じゃないから女が泣く瞬間がわからな〜い!
ましてや魔理沙ちゃんなんて親しい人が死んでも涙を出さずに声を殺してそうだからなお分からな〜い!
まぁ表現が楽なんですわ。泣かないって。


 

魔理沙宅

 

「そういやお前死んだんだろ?前の身体どうなった?」

 

「そりゃお前死んだんだから冥界だろ。亡霊だったら…まぁいつか出会うんじゃねえの?」

 

「そうかお前クローンみたいなものか」

 

「怖いこと言うなよ…人の記憶受け継いだクローンとかもうそれそいつ本人だろ…」

 

「それがあなたです。とでも言えばいいんですかね。妖刀渡せばいいんですかね」

 

「これはこれは出番が少ない上に名前を間違えやすい神魂ではないか」

 

「今ここで切り捨てればいいんですかね」チャキッ

 

…まぁ結局は糸だから切れるんですけどね!強度は石!性質は糸!…なんだか変なキャラになってんな。

ちなみに今の俺は白黒。髪の毛と目以外大体白。ハッハー完全異人だぜ人里入れねえやこれ

さて。これから魔理沙ちゃんにお世話になるとして…あ、そうだどっか時間ができたら香霖堂行くか。

今やることがあるとすれば妖刀持ってメーリン=サンを叩っ斬ることである。思い出の場所ぶっ壊しやがって許さねえぞ

 

「…とりあえず妖刀はもらっ…」

 

「どうした?」

 

「今思ったんだけど糸になったら力弱くなったとかそう言う下方修正入ってないよね?」

 

「知るかよ持てよ」

 

「じゃあ投げますよ〜!」ブンッ

 

地面<チョーイタイ

 

「危なっ!?」

 

「鞘に入れた状態でぶん投げろよ…ほれ、持てよ」

 

「サンキュー…おお!なんと変わらない!」

 

「そこは強くなるべきところだろうが!」ペシッ

 

「…叩くと糸が崩れるからやめてくんない?」

 

「新手の髪型か何か?」

 

「いいえ、新しい身体です」

 

「はっ倒すぞてめえ」

 

「…女に倒されるのは無理だけどな。ハハハ!さて紅魔館行ってくる」

 

「どうしてだ?なんかあったのか?」

 

「めーりんのクソ門番ちょっと八つ当たりしてくる」

 

「お前結構根に持つタイプだよな」

 

「思い出壊されたら誰でもこうなると思うぞてめえ」

 

…というわけで紅魔館へ行きましょう。糸で身体が出来ているからか走っても走っても疲れない。

駄菓子菓子(激寒)風が強すぎたりなんかの流れ弾食らったり葉っぱが糸と糸の隙間に入ったりすると崩れて転ける。

これ欠点ね!糸の並びがぐちゃぐちゃになってガチで「あららぁ!?」になるから!こういう時だけ便利じゃねえのな!

いやまあ身体から糸出せたりしないのが一番の欠点だけどね?崩れても一応元に戻るし…燃えたら終わりだこれ

 

紅魔館

 

「う〜ら〜め〜し〜や〜」

 

「…あれ、死んだんじゃないの?」

 

「一回死んだ。いつもと変わりませんねここ…」

 

「OK美鈴ぶちのめしてくる」

 

「…俺がバイトする前からだっけ…あの寝る癖」

 

「イタタ…お尻はないでしょう咲夜さん!」

 

「お尻ってどんなプレイしてんだお前ら」

 

「」

 

「…美鈴?どうしたの?ごめんなさいね。急に固まっちゃって…あらら?」

 

「ぃぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

「うるさっ!?」

 

「…刺すわよ?」

 

「呪わないでください!呪わないでください!」

 

「意外と純粋なんだな…どうせならそれっぽい格好してくれば良かった」

 

「落ち武者とか?」

 

「落ち武者よりもこう…身体が白いんだから三角のあれ頭に付けて…ほら、アレ」

 

「ああ、アレね」

 

「…ぇ!?なんで咲夜さん普通に話してるんですか!?」

 

「ああ、それはねめーりんさん」

 

「…っ」ゴクリ

 

「お前を叩っ斬るためじ」

 

「ぎゃぁぁあぁぁあ!?」バギィッ

 

「ふんぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」ボギィッ

 

「…幽霊なのに骨の音…?」

 

「彼、生きてるわよ」

 

「…い、糸なのに痛い…これが武装色の覇気というものか…ガハッ」

 

「何これ糸蒟蒻ですか?」

 

「この世のどこに糸こんにゃく吐くバケモンがいるか…俺だ」

 

「殴り飛ばして良いっすか咲夜さん」

 

「構わん。私が許すっ」

 

「は?」

 

数分後 魔理沙宅

 

「…旅行をするならどこにいたいって聞かれたから素直に答えたのに…」

 

「なんて答えた?」

 

『森の中にある家』

 

「…アリスとか香霖堂とかあるのになんで私…っ⁉︎」

 

失礼だなこの魔法使い。どうせめーりんさんは交流が狭いんだよどーせ。

畜生しかし糸なのに攻撃が通るとか能力クソだなおい。悪魔の実食ってこの能力とかおかしいだろ。

やっぱり現実ってのはそんな上手く行かないんだな…つか背中痛い。おのれめーりん

おのめーりん。おのれーりん…なんか違うな。門番またやろうとか言えたら良かったのに。

 

「…そうだ、魔理沙ちゃんの家の門番やってやろうか?」

 

「残念だったな私の家に守る価値のある物は…」チラッ

 

「…神魂くらいしかいねえのか」

 

「…いや、だってな?」

 

「可愛さにやられちゃったかぁ…」

 

「そうだよ何が悪い!?可愛いは正義なんだよ可愛いは絶対なんだよ舐めんな!」

 

「魔理沙ちゃんも十分可愛いと思うがね…ていうか絶対手加減なしで投げたなめーりん」

 

「…残念だったな読者諸君!普通ならここで『…馬鹿///』ってなるだろうがこの魔理沙様はそう上手く行かないぞ!」

 

「何言ってるか聞こえねえけど顔真っ赤だなまるでツンデレヒロインだ」

 

「ねえ上手く字面だけだから隠せてたのをなんで言うかな君」

 

「…わぁ…顔真っ赤ですね魔理沙さん。痴話喧嘩ってやつですか?」

 

「神魂、これを人は一人芝居って言うんだよ」

 

「一人芝居…私が見ない間に一人芝居もまるで二人いるかのようになってたんですね〜!」

 

「お前ら全員マスパで撃っていいか?」

 

「糸が燃えるやめなさい」

 

「自然、大事にね!」

 

「お前ら揃いも揃って助かることだけ考えてるなおい!?」

 

そりゃそうですとも。命、大事にね!

死んで記憶だけ勇次…なんかいい響きだな。すげえや!

とまぁ冗談は置いといて…フランちゃんに会うの忘れてた…

いや、忘れてたと言うよりかは無くなったと言うべきか、投げられたと言うべきか(以下言い訳が続く)

 

 

 

 

 

 

 

 




一般人がそう簡単に亡霊になれると思うなよ!
成れて悪霊だ!


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侃々感嘆

なんだかよくわからない四字
実はこれ、意味がないんです


 

魔理沙宅

 

「うーっす久しぶりの出番だ」

 

「…あ、神魂の別人格」

 

「近所のお姉さん的ポジのせいで全く出番がなかった妖物」

 

「それ10話くらい名前忘れられてたお前が言えるのか?」

 

「やめろ」

 

普通に性格もお姉さんぽくなる(と思っているだけ)妖物。

記憶を共有してないけど大体のあらすじは魔理沙から聞いてんだろ…

そういやこころちゃんどこ行った?あ、そういや前前前回らへんにおった。

…さて。香霖堂に行ってこの素晴らしき糸でできた身体を見せつけに

 

「そういや勇次、お前はいつから白黒になったんだ?」

 

「見事なまでのモノクロ色…じゃあ色をつけてくれるかお姉さん」

 

「…とりあえず食える奴でいい?」

 

「お前もしかして俺のこと生きてると思ってる?こんな状態で?」

 

「いや、魔法使いって雑食だって聞いてたから」

 

「いや、それは偏見だ。そもそも魔法使いは何も食わない」

 

「そのかわり何もしない」

 

「それ死んでない?」

 

「…お前ら魔法使いでよくそこまで広げられるよな」

 

「うるせー壁外の奴らが人間馬鹿にすんのと一緒だ」

 

「私を拝んでなんでも解決しようとする人間と一緒です」

 

「…うん、とりあえず言っとくとお前らほんと何言ってんの?」

 

香霖堂

 

「ってことがあってな」

 

「うん、それよりまずは君のその身体になった経緯を話してくれるかな」

 

…あ、そういや話してなかったわ。んじゃ手短に話すか…

一応整理しよう。まず俺は自殺した。でも自殺する前に能力で糸の自分を作った。

記憶も移した。でも魂だけは多分冥界行き。うん、冥界行った俺は多分死んだな。俺地獄とか裁判所とか信じないタチだから。

で、今ここに存在できる理由はよくわからないと。そういうわけだな」

 

「ごめん、途中から聞こえてた」

 

「どっから?」

 

「一応整理しようから」

 

「ほぼ丸聞こえじゃねえか。んで聞きたいんだけどさ」

 

「どうしたんだい?」

 

「コタツとかそういうのって売ってたり」

 

お外<ピギャァァアァアァァアァァ!

 

「…烏かな」

 

「すまん今の奇声のどこにカラスを感じた?」

 

「冗談だよ冗談。で、確かカラスが欲しいんだっけ?」

 

「こたつって言ってんだろ…もしくは上着でもOK。浮気はダメよ」

 

「誰が浮気なんかするか僕は彼女いない歴=年齢だぞ」

 

「かわいそうに」

 

「…そういう君は?そんなこと言うからにはさぞ美しい彼女がいるんだろうね」

 

「こたつって結局あるかな」

 

「話を逸らすな分かりやすい」

 

一応彼女はいたんだがいかんせん別れてるからなんとも…価値観で別れたし。

ていうか価値観ってなんだよお前。はっ倒すぞ…いやまあお強いお方なんですけどもね。

いつも押し倒されるのは俺でした。上下関係逆さまどころかって奴です。彼氏の立場は何処。

嫌いなものが一緒なカップルは長続きするって言うしまあそんなもんなんだろうね

 

「…いや、一応いたんだけどな。すんげえ合わなかった」

 

「それはそれは…ザマァねえぜ」ボソッ

 

「よーしじゃあ占いで香霖君の好きな人占っちゃうぞ〜」

 

「いやいや待て待てそんな占いが実在するわけが」

 

「ザ・占い師が使いそうな水晶!ザ・占い師がやりそうなトランプ占い!ザ・不思議な煙幕!」プシュー

 

「煙幕はやめてもらえるかな」

 

「あいよ」プシュッ

 

「…で、どうやって占ってくれるんだい?」

 

「ん〜…じゃあイメージカラーか髪の色、どっちだ!」

 

「いやそれ勘でも当たるだろ…?イメージカラーで」

 

「よしきた。んじゃまあ〜」

 

この時、不思議なことが起こった。水晶が紫に光り出したのだ。

 

「あ、イメージカラーは紫か」

 

「さては何か仕込んだな?」

 

「さては図星だな?」

 

「ぐぁっ…!やられたぁ…!」

 

「愚か者め。んじゃ適当にその人の仕事でも当ててみようか…」

 

その時、奇妙なことが起こった。水晶の中に文字が現れたのだ。『管理職』と。

 

「…管理職らしいね」

 

「なんだよ管理職って!?」

 

「もしかして稗田サンとこの阿求サマ狙ってる?」

 

「残念だが僕の恋愛対象に子供は含まれていなくてな…」ガシッ

 

「腐っても妖怪か腕の力つよっ…」グググ…

 

…まあ店の外側から魔理沙ちゃんに魔法でアレコレしてもらってるだけだけどね!ていうかこれ本当に合ってるの?

俺びっくりなんだけど。香霖の反応を見る限り本当らしいし。そろそろ苗字でも当てて欲しいくらいだわ。そうだ、当てちゃおう

でも自然に行こう。疑われたら元も子もないからな。仕方ない仕方ない…これは仕方のないことなんだ。そう、人が好奇心に負けるのは仕方がないんだ。

さて、心を落ち着かせて…いざ、参る!

 

「さて、その好きな人のことについてもう三つくらい」

 

「いや、もう流石にいいから!」ガタッ

 

「…じゃ、こたつを無料で」

 

「…クッ当てれるもんなら当ててみやがれ…!」

 

「商人としてのプライド高いなお前…それじゃあ次は髪色行ってみよう!」

 

その時(ry)

 

「…金髪…」

 

「管理職でイメージカラーが紫で金髪なんているわけないじゃないか!ハハハ…」

 

「むぅ…もっと確実にすべく苗字行ってみよう!」

 

「わかったこたつを速達でタダで用意しようこれで満足なんだろう!?」

 

「へっへっへっ。元から素直にそうすりゃよかったんだ」

 

「君ももはや強盗と化したな…」

 

「そりゃ一文なしだからな」

 

その後、魔理沙宅に帰ったらすでにこたつが置いてあったことは内緒にしておこう。

速達(音速)

 

 

 

 

 

 

 

 




ちなみにアレコレしてる時魔理沙ちゃんはクッソ寒い思いをしています


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世界

メンヘライジングとか言うすっごい疾走感のある言葉


 

魔理沙宅

 

「…そういや魔法使いって飯食わなくて良いんだよな」

 

「ああそうだな」

 

「…それってケツのあ」

 

「あーあーきーこーえーなーいー!そういうのはパチュリーにでも聞いてろ!」

 

「…それもそうか」

 

「いや聞くなよ?流石に失礼ってことを理解しろよ?」

 

「お前の友達に魔法使いもう一人いたよな」

 

「そっちに聞いたら雷落とされて死ぬぞお前」

 

…やっぱ魔法使いって野蛮な人ばっかなんですね…

確か聖さんも結構やんちゃしてる気が…ていうか俺の店潰したのあいつじゃん!

それに紅魔館では使い魔に燃やされかけたし普通の魔法使いにカツアゲされたし…

あれ、もしかして俺って魔法使いに縁がないのでは?

 

「…良いやとりあえず紅魔館行ってくる」

 

「いや絶対に聞くなよ!?」

 

紅魔館

 

「ヤッホーめーりんさん」

 

「斬り殺しにきたのなら返り討ちにしてやりますよ」

 

「殺されかけたのに誰が殺しに来るか…こちとら全身筋肉繊維だぞこのやろー」

 

「全身筋肉繊維ってそれはそれで羨ましいんですがね」

 

「葉っぱが一枚でも入り込んだら崩れる筋肉繊維がお好きなようで」

 

「やっぱ遠慮してきます」

 

「…んじゃ俺妹さんに用があるんで」

 

「また今度ですね〜」

 

「…いや待ってくださいこの姿だと人形と勘違いされません?」

 

「…確かに」

 

図書館

 

「…!クッ…!そりゃないですよ勇次さんwww」

 

「…小悪魔さんあんたそんな笑うのはなしでしょうよ…」

 

なんで…なんで俺が…なんで俺がメイド服着なきゃいけないんだよ!?

しかもなんで冥土長!?クソがサイズぴったりだなこんちくしょう!なんでこれが出てきた!?

妖精に笑われるしさ!なんでかな!?なんでメイド服が出てくるのかな!?冥土長に後で文句言ってやる。

…いや、そもそもなんでめーりんさん冥土長のメイド服持ってんの?

 

「…つかこれスカートとか短すぎでしょ…咲夜さん日に何度パンチラしてんだろ」

 

「あ〜昨日付きっきりで6回はパンチラしてましたね。手で抑えるんですが…w」

 

「…まあ俺糸だからパンチラとかないんだけどさ」

 

「強すぎませんかそれ。私の場合スカート膝までですから。貸しますよ?」

 

「…もう一回も2回も変わらんだろって考えが頭に浮かんできてる…脱ぐわ」

 

「そうですか私は仕事に戻りますシラナイ」

 

「…ぁ〜…あの小悪魔さんが仕事をやっているということは」

 

「そうね。私がいるということねなんで私のメイド服着てんだ答えろや」

 

「声が怖い…説明させてくれ。妹ちゃんに会いにきた時『壊されないか心配だ』ってめーりんさん言ったらこれが出てきたんだ。つかマジでサイズぴったりすぎん?やっぱ胸が」

 

数分後

 

「…美鈴は後で殴っておくか」コキッ

 

「ばびぶべぼ…」

 

冥土長は客に対しても冥土に送るらしいです。

たった今、身をもって思い知りましたクソが死ぬかと思ったわ…糸だから効かないですけどね!

さて地下室行くか。その前にパフェリー…違った、パチュリーさんに聞くことがあった。

魔理沙ちゃんに聞こうとした質問でもするか。気晴らしに。

やばくなったら地下室へ即避難だ。間に合わなければ死ぬだけだ

 

「…パチュリーさん」

 

「何かしら?少なくとも私の知ってる声の主はすでに死んでいて白黒ではなかったけど」

 

「デリカシーはありましたか?」

 

「なかったわね」

 

「魔法使いにお尻のあ」

 

「ナントカカントカ!」ガタッ

 

「うわびっくりした」

 

「ハァ…ハァ…ほんとデリカシーが欠けてるわね!?」

 

「…それ人生で何度聞いたと思ってる?」

 

「自覚なしかよこいつ…!ハァ…さっさと地下室行け」

 

「…質問に答え」

 

「小悪魔にでも聞きなさいよ!私知らないわよ!」

 

「…魔法使いなのに…?」

 

「お呼びしましたか〜?」

 

「あ、小悪魔さん。魔法使いにお尻のあ」

 

「あっと驚きのアッパー!」バギィッ

 

「へぶぁっ」チーン

 

「…聞くならせめて同性の魔法使いですよね!?それに私使い魔ですよ!?魔法使いとはちょっと違いますよ!?」

 

「…あー殴られ疲れた。地下室行ってきます」

 

「逝ってらっしゃいクソ小僧」

 

「クソ小僧て」

 

なんだよこいつら…顎痛え。さっさと妹さんと遊んで帰って寝るか。

…このような人間をヒモと言う。ささ、魔理沙ちゃんが来ても良いように妹様の部屋へ行きましょうね

いやなんか匂うな…あ、カーペットの匂いだこれ。紅魔館にずっといると気が付かないのかなぁ?

おのれ人間の適応能力。貴様さえなければこの匂いに気がついたものを

 

地下室

 

「…ヤッホー!」ガチャッ

 

「うわ、なんだこの自立型白黒人形」

 

「なにそれ漫画の敵の特殊能力?」

 

「残念ながら私の見てる目の前の光景だよ…ていうか死んだじゃないの?」

 

「ん…ああ、確かに死んだ。でも生き返った。代わりに色素失った」

 

「ごめん段階踏んで丁寧に話そうとしてる心意気は聞こえるんだけど意味がわからない」

 

「要するに復活すると何かを失うってことなのさ。ロマンチック」

 

「…要するに死ぬの色素失うってこと?」

 

「植物界では確かあった気がするから多分間違いではない。でも間違っててほしい」

 

「…何言ってんだこいつ…なにやってんだろ私…なんなんだろうこの会話文…」

 

「いつも寝てるめーりんさんはどうして眠気に襲われてるんだろう…?」

 

「唐突すぎない?もっと段階を踏もうよ」

 

「あ〜…無理だった。とまぁそんな感じなんだがそこらへんのキノコで作ったスープいる?」

 

「そんな怪しげいっぱいな感じで渡されたスープ誰が飲むと思う?」

 

「少なくともここに一人飲む奴がいる」ホレ

 

「なんで私なんだよ殺すぞ」

 

 

 

 

 

 

 




学校で先生が理科室で毒作ってたの思い出した


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おしごと

って題名をとあるアニメ見てたら思いついたんですよ。
でもすでに店壊れてるじゃ無いですか。
だからタイトルと本編関係ないです


 

魔理沙宅

 

「…疲れた」

 

「そのまま溶けてろ」

 

「溶けたら今冬だから俺凍らない?」

 

「何言ってんだお前そもそも糸だから溶けねえだろ」

 

「何言ってんだこいつ」

 

魔理沙ちゃん今までどうやって生活してたんだろう…?

ていうかどんな生活してたら魔法使いになろうってなるんだ…?

そういや今日お友達が来るって言ってたな。確か…ア…アルゴリズム?

なんかネギトロみたいな苗字だったような違ったような…

 

ガチャッ

 

「魔理沙〜…じゃなかった。失礼したわね」ガチャッ

 

「…私ってどっか顔変わったか?」

 

「いや、変わってないと思う」

 

「…アリス〜」

 

ガチャッ

 

「…あ、見覚えがあると思ったら賞金首になった店長だったのね」

 

「最悪の覚え方されてんなぁ」

 

「…よくよく考えればお前を差し出せば100万…!」キラン

 

「それはおかしい」

 

「…いやでも私の記憶が確かだとそんな繊維方向があったり白黒じゃなかったりしたはずなんだけど」

 

「死んで糸になって生き返った」

 

「…とどのつまり私の作ってる人形みたいなの?」

 

「シャンハーイ」

 

「…あ、あー…シャンハーイ」

 

「声も変えられるのか。まるで機械だな」

 

「あー…メンテナンスがいらない便利な機械は存在しねえだろ…マー…魔理沙〜」

 

「アリスそっくりの声だ…気持ち悪っどんな生活してたらそんな発想に至るんだ?」

 

「んぁ?…わかんね」

 

「どうでも良いけど私の声でそれ言わないでくれる?」

 

「シャンハーイ」(武装)

 

まずい殺されるかもしれない。いや、声を変えただけで殺されるのは訳がわからない。

そもそもシャンハーイって人形が声出してるんだから糸が声を出しても良いじゃないか。声変えても良いじゃないか。

いや、待て。なんでこの人形ハサミ持ってんの?繊維方向に垂直に切るつもりなの?やめろよ。俺死ぬから。

とりあえずどうにかしてこの人形を…浮いてる…!?

 

「シャンハーイ」ジョキッ

 

「ぎゃぁぁぁぁぁあぁあぁあ!?」

 

「うわっびっくりした」

 

「…よくやった上海」

 

「うわぁぁぁぁぁ!一本糸切れたぁぁぁぁぁ!」

 

「結べよ」ペチンッ

 

「あべしっ…はー、結ぶの面倒。誰か糸持ってない?」

 

「お前まさか一本別ので代用しようとしてるな?」

 

「七色糸があれば今外の世界で人気なレインボーになるぞ」

 

「…やってみましょう!」キリッ

 

「なんでアリスが食いつくんだよ!?ていうか持ってるのか?」

 

「…上海」

 

「テメーガモッテコイ」

 

「人形にも反抗期があるのか…興味深い。構造は俺と同じか?」

 

「コロスゾ」

 

「良しかかってこいや返り討ちにしてやる」

 

「上海やっちゃいなさい」

 

「ダマレカス」

 

「上海?」

 

人形に反抗期があるのか…いや、そもそもこいつどうやって動いてんだ?

元人間じゃないんだろ?じゃあどうやればそうなるんだ?操り人形?いやそれだったら反抗期は無いな。

…自分の意識を持った人形…外の世界じゃ三流ホラー映画だな。いやまあ怖いけど。

そういや聞いたことがあるな。外の世界ではデンキを流すと動くキカイなるものがあると…

それに近いものなのか?

 

「…とりあえず、本返すよ。これとこれと…あとはあのタワーだな!」ハハハ

 

「笑い事じゃないわよ!上海、たのめ」

 

「コトワル」

 

「…魔力絶つぞ」

 

「ヒェッ」

 

「人形にも恐怖はあるのか…外の世界にもそんな人形が存在すんのかね」

 

「そんな人形があったら私の研究成果は台無しよ。数百年頑張って作ったのがカガクの力で追い抜かされたらたまったもんじゃ無いわ」

 

「…はえー。数百年。そこまで生きてたらもう一生とかどうでも良くなりそうだな」

 

「実際研究に使えればもう良いって魔法使いも多いらしいわね」

 

「どんな研究熱心な博士なのか。俺は甘いもの食えれば良いけど」

 

「糖尿病になって死ねば良いのに」ボソッ

 

「おい魔理沙ちゃん今の聞こえてたぞおーい?」

 

「えっ聞こえんのかよ…耳良すぎだろ地獄耳かよ」

 

「閻魔様にでも言ってろそんなの」

 

…そういや閻魔様ってどんな人なんだろ。一度会ってみたい気もするがなんかなぁ…

説教が流そうというかめんどくさそうと言うか…なぁ。だめだ考えたって仕方ない。まあ地上に来るなんてことはないだろうし。

俺自身叱られるようなこと…やってるけど大罪人に比べればまだマシだし。大地獄なんていかねえだろ。

…多分

 

ガチャッ

 

「おやおや…皆さんお揃いで」

 

「げっ閻魔」

 

「…私何か怒られるようなことしたかしら?」

 

「え、閻魔?」

 

「…特に糸で身体を作っている貴方、説教です。ついでに貴方たちも」

 

「「なんで!?」」

 

「ンマー…大体察しは付く。しかしちっさいなぁ…140cmくらいか?まあ俺も男としては小さい方だけど…」ナデナデ

 

「…ぁれ、死んだはずじゃあ…」

 

「って、撫でるなぁ!」フンガー!

 

「うわびっくりした。すまんつい近所の子供的な感覚で…ていうかあんた閻魔様だったんだ…そして死神だったんだ…」

 

「よ、久しぶりっていうかなんというか…ハハ」

 

「…では用事も終わったでしょうしさっさとお帰り下さい」

 

「いやいやいや待ってくださいよ絶対違うでしょ普通閻魔の話は聞くものでしょう!?」

 

「…閻魔の話聞くのは死んだあとで良いだろ」

 

「上に同意。そもそも死んだ後のこと聞かされてもなぁ」

 

「私も同意ね。大体なんでお地蔵に服着せちゃダメなのよ」

 

待て今一人ちょっと言ってることがわからない奴いなかった?

 

 

 

 

 

 




閻魔様ァ…
嫌われてそう


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93話

あまり………理解ができません


 

魔理沙宅

 

「まあまあ映姫さんや閻魔さんや。自宅で作れる簡単クッキーはいかが」

 

「あ、いります。というかあなたね。なんで死んだのに冥界とか行かずに地上にいるんですか。ダメなんですよ?これには特例はなくてですね」

 

「…何言ってんだ?俺は俺の記憶を持ったクローン人間だぞ?」

 

「…小町」

 

「なんでしょう」

 

「翻訳お願いできますか」スパァンッ

 

「多分聞いたまんまだと思いますそして呼ぶとき毎回叩かないでください」

 

呼ばれたとき毎回叩かれる…なにそれベルかな?

そういや閻魔様っていうとお堅いやべえ奴ってのが頭にあったけど…

ちっせえな…どうして幻想郷の上司は小さいんだろ…えーりん先生はデカかったな。色々と

地底の悟り妖怪吸血鬼稗田家…んで閻魔様。なんでこんなすらすら出てくるんだろう

 

「…ん〜」ナデナデ

 

「んぅ…てかなんで毎回私撫でられるんですか!?おかしくないですか!?」

 

「立って座ってる俺より少し高いくらい…小さい」

 

「私とあなた20cmも変わりませんよね?」

 

「…そういや神魂ってどこ行った?」

 

「え、閻魔様ぁ…」ビクビク

 

「閻魔にビビってんのか。死後の世界にビビって妖怪相手の商売ができるか」

 

「セクハラには…慣れてるかい?」

 

「やめろ小町。俺はどっちかというと性欲が無い方なんだ。抱きつくなせっかくこたつ入ってるのに寒くなるだろ」

 

「今気がついた。お前一人だけぬくぬくしてんなオラ!」コチョコチョ

 

「効かーん!」

 

「え?」

 

数分後

 

「お腹痛い…」

 

「仕返し成功」

 

ざまあみやがれ死神が。脇腹露出してるからそうなるんだていうか真冬にその格好は寒くないのか。

ようやくこたつにインできる…入れる…あったかくなれるんだ…!周りに敵なし。閻魔様…あれ、魔理沙ちゃん達どこ行った?

?いつのまにか小町と俺だけになってる。数分の間に俺たちから逃げたというのか…!?(散歩に行きました)

糸の修復せずに行った…!?それとも神隠し…!?(それとも散歩です)

 

「ヒー…ッハァ…つっら…多分次生理来ないわ」

 

「おうおめでたか相手は誰だ?」

 

「お前だ」

 

「やめろ心臓に悪いっていうかどぎついことさらっと言うよなお前」

 

「…ていうか他の3人は?」

 

「神隠しにでもあったんじゃないか?そうじゃなきゃこの人形がここにあるわけ…ん?人形?」

 

「オマエヲコロス」

 

「…殺意の鼓動に目覚めたら系人形ですかそんな人形があるだなんて世はひろ」

 

「イケドリニシテヤル」

 

「生け捕りぃ!?」

 

「私のおっぱいは生捕りにできないぞ!?」ビクッ

 

「んなこと誰も言ってねえよ!」バシッ

 

「あでっ…たまにいるんだよ霊に。襲ってくる幽霊がさ。身体がないのにどうやって…」

 

「死後人間本能で動いてる説」

 

「なに言ってんだこいつ」

 

数時間後 魔理沙宅前

 

「…アリス、ここが私の家…なんだよな?」

 

「糸でガチガチに…上海うまくやったのかしら」ガチャッ

 

魔理沙宅

 

「…待って!助けて!待ってください!ちょっと切らないでいただけますか!?」

 

「…人を攫う時はタイミングを見計らえって何度言ったらわかるのかしら?」

 

「!?」

 

やっぱ魔法使いってやべえ奴らの集まりなんだ!

その使い魔もどうせやべえ奴なんだろ!終わりだ!この世の終わりだよカーチャン!

俺の店潰したのも今俺生捕りにしてるのも魔法使いだから魔法使いは野蛮なんだ!

パチュリー様なんか本を取ると殺意の鼓動に目覚めるからなあの野郎!

 

「すいません、助けてもらって良いすか?」

 

「上海外しなさい」

 

「コノママ」

 

「…ああ、そのままが良いのね。じゃあ好きにすると良いわ。それじゃあ魔理沙、お茶会を」

 

「良いわけないだろ!?」

 

「…小町、助けて」

 

「無理だ。なんでか私も結ばれてるし胸きついし全身地味に痒いしで生殺しの気分を味わってる」

 

「そいつはひでえや。おめでとう」

 

「食い殺すぞ」

 

「やれるもんならやってみやがれ」

 

「…いや、あれはあれで良いのか。羨ましいなぁ乳袋がよぉ!」ガシッ

 

「きゃっ!?」

 

「もげろぉぉぉぉおぉぉ!」

 

「魔理沙、やめなさいよ魔理沙!?」

 

「畜生!」

 

…やっぱり魔法使いって野蛮な奴が多いのかな。

この理論でいくとあの聖さんも野蛮ってことに…いや、考えるのは後にしよう。

今考えたら頭が爆発してなにも残らん。

 

「…あれ、閻魔様は?」

 

「小町の後処理受け取る代わりに小町と暮らせって。めんどう」

 

「そんなもんだろ人間。これ今書いてる奴なんて(あーはよ終わらせてー)って思ってるに違うねえよ」

 

「メタい話厳禁!」バゴォッ

 

「じぬっ!?」

 

 

 

 

 

 



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守矢神社の神様

はっきり言ってこんな話よりめーりんさんフルボッコ路線の話が気になってしょうがない


 

守矢神社

 

「…はーめんどくさ」

 

「お前なぁ…そういう態度良くないぞ。ほんと良くないぞ。」

 

「そういう態度ってどういう態度だよ。言ってみろ」

 

「態度があからさますぎる」

 

「なにが悪い」

 

「そういうところだぞお前」

 

…いや、なにが悪いんだよ。なにが『そういうところだぞお前』だ。

お前も態度があからさますぎるだろ。ガキかてめーはってくらいあからさますぎる時あるぞ。

例えば俺が魔理沙にクッキー作ってるときになんか頼み事すると『は?』って言いたそうなのを堪えて『…は?』だかんな。

結局変わらねえけどそのせいでこっちが『???』だからな。てめえ

 

「早苗〜多分客が来てるから早く出ないと…げっ」

 

「…そういやここあいつの住む神社だったか…」

 

「…?…!?な、なんだ!?お前と諏訪子、なにか関係があるのか!?」

 

「いや、関係があったのは神奈子の方。香霖の奴に言った別れた彼女。それが神奈子サマ」

 

「…神様と付き合ってたのかお前…」

 

「今思えばそれから付喪神拾ったな」

 

「いや二人だけだろなんでそんな3人4人も」

 

「確か俺が死んだ回あたりで貧乏神とか疫病神とかが居なかったか?あいつが餓死寸前のところを拾って飯食わせて返したの俺」

 

「…さながら迷い猫だな」

 

「バカめ。あんなのが迷い猫なら俺なんかもう数十年巣立ってあたふたしてるミツバチだっつの」

 

「それなら私はスズメバチだな。食い殺してやる」

 

「できるモンならやってみやがれ」

 

…さてどうしよう。多分人生の中で1番気まずい時だろう。

元カノのお家に意図せずきてしまった。ああどうしようどうすれば良いのだろう。

いや、もう成るようにしかならんのか。諏訪子サマが報告しに行きやがったからもうバレてると踏んで良いのか。

早苗サンは知らないから多分良いものの、神奈子本人が来たら俺やばいぞ。息苦しい

 

ガララッ

 

「…よう庶民がどうした?私の実家に…」

 

「おやおやこれは神奈子サマ本人ではありませんか〜…ごめん庶民は普通に傷つくからやめてくれない?」

 

「あ、ごめん。じゃあなんて呼べば良いんだ?」

 

「…店長」

 

「店潰れたから無し。やっぱ庶民だろ」

 

「本名で良くね?俺も神奈子のことそう呼んでるし」

 

「…それが別れた原因だってなんでわからないかな!?」

 

「なんだとてめえこのやろう!別に本名で良いだろ!?」

 

「痴話喧嘩してるとこ申し訳ないんだが依頼があって来ました運び屋です」

 

「痴話喧嘩ぁ!?」

 

「ていうか呼び方ならもう糸人間で良いだろ!?」

 

「それじゃあ愛がないじゃん!?」

 

「庶民に愛は!?」

 

「ある!」

 

守矢神社内部

 

「…あ〜やってるやってる〜♪」

 

「…いつ頃付き合ってたんだ?」

 

「時期かぁ…まあ私たちがこっちに越してきてからあまり時間は経たなかったな。早めの恋は早めに冷めたほうがいいんだけど…」

 

「あれじゃあなぁ…」

 

庶民に愛ってなに言ってんだこのやろう!?

てかなんでまだそれ根に持ってんだこの神様!?畜生力強い!

おのれ男だったらまだ打つ手があるのに女だからひじょーにやりにくい!

寺子屋の洗礼により女を傷つけると面倒なことになるんだ!クソ賞金が増えちまう!

 

「…ま、大体喧嘩になると神奈子が上に乗っかって文句を言うのはいつものことさ。あ、早苗お茶ありがと」

 

「…ふーん。とりあえずこのてれびっての置いとくぞ」

 

「…しかし懐かし」

 

バゴォンッ!

 

「お、おまっお前なぁ!」

 

「神奈子てめえ!なんで俺が喧嘩する度死にかけなきゃならんのだ!?」

 

「ぅ、うるさいバーカ!」

 

「…これもいつものことなんだ。そう、いつものことなんだ…」

 

「遠くを見つめるな悟りを開くな諏訪子どうしたんだ諏訪子ぉ!」

 

「しかぁし!今回の俺は少し違うぞ!」

 

「やってみやがれ」ゴクリ

 

「魔理ちゃんガーゴッ!?」スパァンッ!

 

「…なんで私が盾になるんだよ!?」

 

「私も加勢しよう」

 

「ぁ、すいませんでした許してください」

 

その後、守矢神社でお仕置きという名のリンチを受けた後に解放された。

実際死ぬかと思った。いや多分前の俺だと殺されてたと思う。魔理沙ちゃんの猪をも殺しそうな拳が足に当たった。

多分めーりんさんの拳より強かったはず。神奈子サマも神奈子サマで強かった。

なんやねんあいつの馬鹿力。なんで毎回組み伏せられるのが俺なんだよ。

これが人里で昔言われていた家庭内暴力というものか…!

 

魔理沙宅

 

「…ところでなんで神奈子までついて来るんだ?」

 

「お前の甘味を味わいたくて」

 

「残念だったな材料は今なに一つとしてないぞフハハハハ」

 

「そういうと思って買ってきた」

 

「ハハハ…ハハ…」

 

「…おい、目のハイライトオフになったぞこいつ」

 

「作れや」

 

翌日

 

「ケーキ作れば良いんだろケーキ!?」

 

「ああ♪勿論種類はモンブランだな。あとわさびはいらない。タバスコもいらないかな。なんでハバネロ持ってんだ勇次!?」

 

「…なんで本名で呼ばれんのがハバネロ持った時なんだ神奈子!?」

 

「私なに見てんだろ。甘ったるい恋愛話見てんだよ。どうせそうなんだよ。あ、私いちごケーキ」

 

「なんでお前も注文するんだよ!?」

 

「モンブラン一つ追加!」

 

「ふざけんな!」

 

その日…神奈子の相手を久しぶりにした結果、糸なのに疲れました。

殺す気かてめえ

 

 

 

 

 

 




はっきり言って神奈子サマよりもめーりんさんフルボッコルートがやりたかった(二度目の懺悔)


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紅魔事件

やりたかっためーりんさんフルボッコルート。
グロとかそういう表現は無いと思います


 

紅魔館門

 

「めーりんさん、めーりんさーん?」

 

「…痛い…」

 

「…意識はあるみたいですね。どうしたんですかそんなボコされましたって感じの格好は」

 

「結構ひどい目に遭わされましてね…突然殴りかかって集団リンチですよ」

 

「歩けそうに無いですもんね。とりあえず紅魔館の中にいきましょうか」ヨイショ

 

「頼みます…あ、代わりの門番どうすれば」

 

「誰かに代わって貰えばいいでしょ。咲耶さんにでも頼めばいいし」

 

そうですかと言って静かになっためーりんさん。死んで無いよね?

しかしまぁめーりんさんが不意打ちとはいえボコボコにされるとは…只者じゃ無い。

めーりんさんがレベル60だとして、集団リンチをした奴の平均レベルは30くらいか。いや40くらいかな。

どっちにしろ俺じゃ太刀打ちどころか…最悪サンドでバッグですわ。逃げろ逃げろ。死にたくなければ逃げるまでだ。

 

紅魔館

 

「…美鈴の霊圧が…消えた!?」

 

ガチャッ

 

「ウィッスお嬢様。あのメイド長はいますでしょうか」

 

「…死んだはずでは?」

 

「勝手に殺すな殺すぞ。めーりんさんがヤバくてですね。もうこれコテンパンですよ」

 

「ええ!?美鈴がそんな…咲夜」

 

「…ああ、ボコボコにされましたか…それでは永遠亭のうさぎを呼んでまいります」

 

「行ってきてちょうだい。というかなんで美鈴がこんな姿に…並の妖怪じゃないわね」

 

「…まあ人間にこんなこと出来ないわな。とりあえず薬草でも作ってますかね」

 

「え?作れるの?」

 

「美鈴さん直伝の薬草ですよ」

 

と言うが実際は飲まされた時教えてもらった薬草だ。怪我した時に作ってくれたやーつ。

まあ怪我より口の中を噛んで怪我しただけだが。そのついでに外傷の薬草も教えてもらった。

患部に付けるとよく効くらしい…が、そもそも妖怪なのになんでこんな治りが遅いんだ?

俺の知ってる記憶だと確か骨折くらいなら分もかからなかった気がするが…あ、そもそも材料が無い

 

「すんません、やっぱ材料ありませんでした。ていうかめーりんさんこれ、人間になってるとかじゃないですよね」

 

「そんな馬鹿なことあるわけないでしょ」

 

「じゃあなんでこんな治るのが遅いんですか?」

 

「…かなりのダメージを負った時、妖怪は回復力が落ちるのよ。対応し切れてないだけ」

 

「ふーん…」

 

「ぁ…お嬢様、すみませんね心配かけて」

 

「まだ寝ていなさい。咲夜が永遠亭のうさぎを連れてきてくれるから」

 

「連れてきて参りました」

 

「噂をすればなんとやら」

 

「えーと…とりあえず診察するので男性の方は」

 

「分かりやした〜」

 

…はっきり言って服が所々破れてるのに今それ言うか?

 

紅魔館門

 

いや、言う意味というものがあるのだろう。そう言うものだ人間。あのウサギは多分ただのウサギではない。

紅魔館の外に出て門番待機。これぞ友情の名の下にと言うやつか。それとも変なものか。

よく分からないが叱られるのだけはごめんだ俺は逃げ帰る

 

「…とりあえずタバコでも…魔理沙の家に忘れて来た。チッこう言う時だけ忘れ物が多い…」

 

「隣失礼するわね」

 

「うわっ冥土長」

 

「その呼び方やめろ。ところでまたここで働かない?」

 

「無理。この身体で働けるとは思えん」

 

「刀を持ってる時点で説得力はないわよ」

 

「説得力なんて元から皆無でござんす。俺としてはもう寝て暮らしたいんだがな」

 

「寝て暮らしたいならそもそも紅魔館は来ないわよ。門番として雇いたいんだけど」

 

「門番かぁ…めーりんさんのお世話係なら受けて立ちますよ」

 

「オーケー妹様のお世話係ね」

 

「すいませんそれだけはマジで勘弁してください」

 

「…それじゃ、門番で良い?」

 

「働きたくないでござる」

 

「妹様のお世話係か門番。それ以外の選択肢は存在しないと考えた方が良いわよ」

 

「…それじゃ、門番で。今魔理沙ちゃんのご自宅に居候させてもらってるんですけどね〜…」

 

「別に通いでも良いわよ」

 

「マジか」

 

健康管理のけの字もない奴らが通いでもいいとは少しブラック感があるがどっちだって良い。

やるしかないのならやるまでだ。と言うかそもそも選択肢が極端過ぎではないだろうか。

もっとこう「私のお世話係が妹様のお世話係か門番」とかバリエーションあったろうに。俺は門番だけど

選択肢の幅をもっと増やしてくれれば良かったのに(切実)

 

2時間後

 

「…生き返りました」

 

「蘇生完了ですか。そりゃ良かったですね冥土長」

 

「ああそうそう。彼、今日から復帰するから」

 

「…は?」

 

「本当ですか?」

 

「本当よ。門番が一人はなんだかバランスが…ね」

 

「バランスよりレベルの差を埋めてほしいです」

 

「あ?」

 

「ヒェッ」

 

「こんな会話も久しぶりですねぇ…でも悲報があります」

 

「どんなこっちゃ」

 

「私、力が少し衰えました。木を拳で破れなくなりまして。ボコボコにされた時の後遺症らしいんです。でもその後遺症も少し経てば治るって鈴仙さんが」

 

「めーりんさん、あなた少し休みましょう。絶対安静」

 

「私も同意。お嬢様の世話でもやっておきなさい。私が門番を変わるから」

 

「え!?」

 

「…あんな人の心を持たない冥土長が代わりを…!?」

 

「バットでぶん殴ってやろうかしら」

 

 

 

 

 

 

 




メーリン=サン強い


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お仕事日和

お仕事日和(昼寝)
糸で出来た口の中妄想したらなにやってんだろ…ってなりました。



 

紅魔館門

 

「zzz…」

 

「殺されてえのか」

 

「あっすいません寝てました。ちなみに刺されると死ぬんでやめてください」

 

「…そういや美鈴って人間並みになったのになんであんなヘラヘラしてたのかしら」

 

「能天気な人でしたからね。落ち込んだところあんま見たことないです」

 

「私は一回も見てないけど…あ、やべあいつ中華料理しか作れないんだった」

 

「紅魔館は今日から数日間中華館になるんですね」

 

「何言ってんだこいつ」

 

さてそろそろ僕のメンタルが限界だ早く戻ってきたまえめーりんさん

初日からキツすぎる…!圧倒的侮辱を感じる。そもそも冥土長から褒められた記憶がない。

奴に感謝という文字はあるのだろうか。きっとないのだろう。あったらもう少し優しい。

そもそも冥土長は完璧だと言っているが甘菓子作れない時点で完璧もクソもあるか。

替え玉まで作るとかありえんだろ普通

 

「…そう言えば魔理沙と今同居してるのよね」

 

「ああそうですよ。帰りがきつい」

 

「魔理沙の反応とかってどうだった?」

 

「…どうでも良さそうな顔してたけど。魔理沙に言っても『ふーん』くらいだったし。まあそんなもんですわ」

 

「あと、これは別なんだけど…」

 

「普通さっきのが前振りでしょうに一体どんな話なんで」

 

「守矢の神と付き合ってたらしいわねあなた」

 

「!?」ドキッ

 

「ドキをムネムネさせてもらったわ。さて、そんな感じだからもちろん恥ずかしいエピソードがあるのよね?」

 

「え?いや、ないですけど…」

 

「…じゃあ弱みの一つや二つ出しやがれ」

 

「守矢の神との恥ずかしエピソードはなぁ…あ、一つだけありますよ」

 

「ほうほう?」

 

あれは今から数年前…守矢の神様こと八坂神奈子と付き合い始めた時の出来事でした。

その日は神奈子立案の『守矢神社ガンダム化計画』というものを見学しに行っていた時です。

そもそもガンダムってなんぞや。そもそもガンダム化計画ってどこをガンダムにするんだ。

そんな疑問をしまってさあいざゆかんとしている俺にこう言いました。

「人里の人間が見ると恐怖でパニクるかもだから私が抱きついていてあげよう」

と。それ以来ガンダム化計画を聞いても見にはいきませんでした。すごかった

 

「…私は惚気話よりも恋人の前でやっちゃったキャー///的な事件が欲しいんだけど」

 

「そんな都合よくあるわけないじゃないですかいやダナー」

 

「…なんだろう。殴りたい、この気持ち」

 

「やめてください死んでしまいます」

 

「…チッこの野郎お菓子の一件がなければこうしてたのに」グキッ

 

「…それ、めーりんさんが一生懸命育ててた花壇の花じゃあ…」

 

「ぇ…え…え…!?」

 

パリィンッ!

 

勢いよく飛び出す赤いロングヘアー。スタっと高さに見合わぬ軽快な音で着地する。

そして流れるように冥土長を叩き上げ、蹴りを二発。こっちに飛んできたインコースダァぁぁぁぁ!?

 

「…し、死ぬ…!」

 

「咲夜さん…今、私が一生懸命植えて育てた花壇のお花を…潰しましたね?」

 

「…もうこれしか…」ボソッ

 

「ほら、何か言ってくださいよ。何か言わないと私わから」

 

「あいつにやれって言われました!」ビシーン!

 

「そんなわけないじゃないですか。彼は感情に任せて何かをするような人間じゃないですし」

 

「うぐっ」←感情に任せて自殺した人

 

「人を怒らせるようなことはしない人ということはわかっています」

 

「耳が痛い」←人里で批判されてる人

 

「少なくとも咲夜さんよりずっと良い人なんです。だから正直に答えろ」

 

「…私がやったわよ!だから何?人並みの美鈴が私に敵うわ」

 

「すぅ…はぁ…昇竜拳!」ドゴォッ

 

「ペプシ!?」バゴォォォンッ!

 

紅魔館内部

 

「な、何?なんの自身これ?」

 

…お嬢様、今紅魔館は一階のほとんどが潰れました。でも俺は悪くないと思います。

全部めーりんさんがやりました。僕は知りません。咲夜さんとめーりんさんがやったんです。僕は知らない

今目の前で紅魔館に地割れが起こったような感じになっていても、僕は知りません。いや、知りたくありません。

 

紅魔館門

 

「めーりんさん!ちょっと身体大丈夫ですか!?」

 

「私ほどになれば身体のリミッターを外すことだって出来るんです舐めないでください」

 

「れべ…?」

 

「とりあえず寝て来ます。流石にキツイですね。死ぬかと思いました」

 

「…冥土長大丈夫?」

 

「大丈夫と思えるかしら。腕の骨が折れたわ」

 

「時間進めて治りません?」

 

「そんなことできたら医者なんていらないわよ」

 

「まーそうですよね〜」

 

「が、出来る!」

 

「冥土長?」

 

数分後

 

「…どうした魔理沙」

 

「畜生…聞いてねえぞ…!門番に代理で咲夜がいるなんて…!」

 

「代理が入ったことしか言ってねえからな」

 

「これが高度な情報心理戦というのか…!?」

 

「お前の負けだ。霧雨魔理沙」

 

「ていうかなんで美鈴いないんだ?」

 

「なんで覚えてないんだ」

 

「…ああ、事故にあったのか。それじゃまたこ」ガシッ

 

「この私の目の前から逃れられると思うてか…?お仕置きの時間の始まりですことよ」

 

「やめ、待って、ほんと待っておねが」

 

その後、紅魔館は騒音で死にかけたという。

 

 

 

 

 

 



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97話

なんだろう。
理解に苦しむ
なんで昨日休んだのか


 

紅魔館門前

 

「…めーりんさん仕事復帰おめでとうございます」

 

「…それ、門でやることだと思いますか?」

 

「やらなければならない義務感を感じまして」

 

「…そうですか」

 

なんか反応が冷たい。そんな気がするがまあ良いだろう。

というか仕事復帰早くないですかめーりんさん。襲われてから2週間くらいですよめーりんさん…

ん?なんか身長が違くない?いつもより低く…俺と同じくらいで…なんだろう。冥土長みたいだ。

…声も違った気がしてならない。うーん…聞いてみるか…

 

「…冥土長?」

 

「咲夜さんはここにはいないですよ」

 

「…絶対冥土長だこれ」

 

「完&壁である私の変装が見破られた…!?」

 

「だってまったく眠らないしいつもより背が小さいし声が変だし。まあ髪はあれですよね。カツラってやつ」

 

「まったく…これじゃあやる気が無くなるわね」パパッ

 

「チャイナドレスからメイド服にさっさか着替えてる奴の言うセリフじゃないと思います冥土長」

 

「細かいことは別に良いじゃないほっときなさいよ男なんだから」

 

「性差別反対デース」

 

「あら、心の器も小さかったのね。これは失敬」

 

「もう少しなんか言い方ってもんがあるでしょうよ冥土長。傷付きます」

 

「知らないのかしら?宝石は傷が付くほど綺麗になるのよ」

 

「知らないけどそんなことあり得るわけがない」

 

「完&壁な私の言い分を(以下略)」

 

冥土長…あんたそれはないよ…

自分の欠点を自分で補おうとして人を雇う冥土長…完璧ってなんだっけ

完璧って…冥土長とはかけ離れた物だと思うけどなぁ。できる上司ではあるんだけど。

部下からしたら頼り甲斐のあるってなるけど完璧かって聞かれるとうーん…

 

「冥土長…あんた疲れてるんだよ。休んできて良いですよ…」

 

「え、えぇ…?ごめん、意味がわからないんだけど…?」

 

「自分で自分を完璧だなんて言う人そうそういないですよ。ほら、門番はやっておくんで。あ、めーりんさんこんにちは」

 

「…普通気づく物でしょう!?」

 

「何が?」

 

「私、小悪魔です!図書館にいる、小悪魔です!」

 

「…あ、それはそれは失礼しました。冥土長回収してください」

 

「???」

 

「こあ、私疲れた休む」

 

「…???」

 

「じゃ任せます〜」

 

「…え?ちょっ…え!?待ってください事情を説明してくださいよ!えっと!?聞こえてますかぁ!?勇次さーん!?ゆーじさーん!?」

 

「ああもう無理ね。私意識失いそう」

 

「嘘はやめてください見苦しいです」

 

「んだとてめえやんのかおいコラ」

 

「黙れ」

 

さて、小悪魔さんに冥土長任せて俺は門番に戻るか…

実際こんなところに来たがる馬鹿はそんないないはずだしいたら友好的だし。

まあ命蓮寺とか太子様御一行でない限りはなんとか対処ができるだろうな。

うん、面倒な奴でなければ通すだけで済む。そう考えると気が楽に

 

「こんにちは♪」

 

「ひょっばぁあぁぁぁ!?」

 

「」

 

「って驚かしたほうが気絶しとる!?」

 

「小傘…帰るよ。寺に帰ったらまずはお酒をブッ」

 

「…村紗=サン?今お酒と聞こえた気がするのですが…」

 

「ひぁっ…あっ聖…ちょっ待ってくれよ…?そ、そうだ!そいつの親しい奴が死んだから酒をって」

 

「嘘おっしゃい!」バチコーン!

 

「へぶしっ!?」ドンガリガッシャーン!

 

「…すみません、喧嘩ならよそでお願いできますか」

 

「あ、無理です☆」

 

「満面の笑みで言いやがったちくしょう!」ガンッ

 

「それでは…村紗!出てこないと小傘の目が潰れますよ!」

 

「な、なんて奴だ!この外道!寺に篭りっぱなしでほとんど何もしないげど」ビュンッ

 

「…今のは小傘ではない。小石です…捕まえましたよ。ほら、帰ってお説教です」

 

「嫌だ!助けて!たすけてぇぇぇえぇぇぇぇ!」

 

「…おーい小傘さーん…ダメだ。返事がない。まるで屍のようだ」

 

「し、死ぬかと思ったぁ…」

 

妖怪が驚かされて死にかけたんじゃ笑い話だろ。

そしてさっきの酒を飲む…村紗さんだったか。あれもまぁ後で大変な目に遭うだろうなぁ。

まあそれもまた一興。しかし聖さん怖いっすね。身内だからか容赦なく潰すんですね。

…俺の店潰れたのもあんな原因だったのカナー

 

「…とりあえず起きてください。そして立ち去れ」

 

「ウィッス」

 

「…さあ寝よう。今度はだれも邪魔しないは」

 

「命蓮寺の先を行けぇぇぇええぇぇえ!」

 

「行くぞぉぉおぉおおぉおぉ!」

 

「…寺生まれもあまり悪くない奴がいるのですぞ太子様」

 

「裏切り者!?」

 

「…踏んだら作動するトラップ作ってやろうか。そしたら侵入者減るのか。いや、ほとんど空飛ぶからダメだ」

 

「先手を打つために元店主現門番のあなたを神霊廟にスカウトしたい!」

 

「そうか…丁重にお断りするぜ」

 

「太子様。ですから争っていては」

 

「布都が毒された!?」

 

「…太子様、よくよく考えれば我々争って一つ店潰しませんでしたっけ」

 

「しっ。被害者がそこにいるんだから…」

 

「おい、聞こえてるぞ。罪悪感があるなら少しは謝ってくれ」

 

考えてみれば最初に店潰したのこいつと妹紅さんだったなぁ…

あ、なんか思い出すと腹立ってきた。大体なんだよ喧嘩の理由がしょぼすぎるわ。

甘党か辛党で争うなよ人の自由だよそんなの。きのこたけのこ並にいらないよそれ。

でも言い出したのは妹紅さんなんだよなぁ…

 

 

 

 

 

 

 




ギンギラギンにさりげなく


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魔法使い

魔法使いって研究熱心だと魔理沙ちゃんのお友達から聞きました。
助けて


 

紅魔館 図書館

 

「ウィッス」

 

「…あら、糸人形じゃない。呼ばれて来たのね?」

 

「酷いやつだな…風見幽香もそこまで酷くないぞ」

 

「行ったら殺されるでしょうに…で、本題ね」

 

「本題ねぇ…俺はこの図書館見るだけで頭痛がしてくるんだが」

 

「本に失礼よ」

 

本に失礼ってなんやねん。と言いたいが言うと多分前やらかした時みたいになるから…

抑えていこう。抑えて…なるべくオブラートに包んで…しかし意味は伝わるように。

パチュリー様のような本の虫…いや、本が大好きな人には…どう伝えたらいいものか。

いいや、なんかもう考えるのが面倒くさい

 

「本に失礼ってなんですか」

 

「殺すわよ」

 

「ごめんなさい」

 

「本題のことだけど。これ以上アリスに関わらない方が良いわよ」

 

「アリスって言うとあの人形使いの」

 

「そう。彼女、いい意味でも悪い意味でも貴方に興味があるらしくてね」

 

「いい意味って言うのは魔法使いとしてですかね…んま、どっち道警告されたって仕方ないでしょ」

 

「諦めが良いのね。それじゃ大人しくアリスに人形にされて来なさい。ああ見えてアリスは研究熱心だから」

 

「俺にどうしろと言うんですか。フランちゃんに壊してくれって頼むんですか?」

 

「それはレミィが許さないわよ。レミィってたまに面倒臭いんだから」

 

はーわけわかんね。つまりアリスさんと関わったら人形になるってこと?

研究熱心だから?ホワイ?なぜ?俺は俺の能力で生きてるだけでなぜ人形に?

訳がわからないドラゲナイ解せない。というか縁を切れるならさっさと切りたいものだ。

…魔法使いに良い思い出がないし…蘇るは苦痛の記憶。おのれ聖白蓮

 

「ま、魔法使いに良い思い出がないようだから…縁を断ち切るのをお勧めするわ。なんならレミィに頼む?」

 

「いやー面倒。あの人頼んでもやらないでしょ。いや吸血鬼か。まあ良い思い出がないのは事実だし」

 

「そりゃ自分で『主』なんて言うくらいだから部下に任せたいんでしょ」

 

「…いっそ冥界に行くとか」

 

「ごめん、私の知ってる標準語で話してくれる?」

 

「冥界に行くのもありだなって」

 

「…冥界に…?えっと…あ、そうか死んでたのか」

 

「まあ自分の意思で冥界に行けるでしょうし…ん、煙草…」カチッ

 

「ここは全席禁煙よ。凍らせるぞオイ」

 

「…ごめんなさい」

 

「パチュリー様〜!見てくださいこれ!新しい魔導書を見つけました!」

 

「でかしたぞ小悪魔!早速買って来てちょうだい!」

 

「任されました!」

 

「…自分では、行かないのね…」

 

「え?嫌よ私ずっとここに篭っていたいもの」

 

「…さらっと言ってたからそんなもんか…」

 

…ずっと篭りっぱなし…羨ましい。

俺も魔法使いになるべきか…ならんべきか…いや、ならないべきだな。

多分なったらアリスさんに延々とおもちゃにされる気がしてならない。大人向けのおもちゃってそう言うグロテクスな感じの…

パチュリー様の助言ありがたく俺は門に向かう。とりあえず冥土長に刺されないようにしなければならない。

死にたくないし

 

紅魔館門前

 

「…流石に冥土長も仕事に戻ってるから…ていうかめーりんさん治るの遅くね?」

 

「え、まだ治ってないの?」

 

「誰だこいつ…!?」

 

「私は…萃香!人間もどきに教える苗字は持ち合わせてない!というかお前覚えてないのか!?」

 

「…ああ、あのちびっこ。鬼だったのか…ファッションだと思ってた」チラッ

 

「角がファッションてお前どんな感性してんだよ!?頭イカれてんのか!?」

 

「…糸で出来てます」

 

「そうじゃないんだよ!?」

 

「いやまあ事実だし…こちとら味覚ぶっ壊れてんだぞ鬼。酒の旨みも肉の旨みも味わえん」

 

「お前自殺したんだろ?自業自得って言うんじゃねえのか?」

 

「鬼ってたまに嫌なところ突いてくるよな…吸血鬼も同じか」

 

「あんなガキと一緒にするな」

 

「身長は一緒らしいけど…うわっ!?」バンガラガッシャーン!

 

「ふぅ…殺す!」

 

その後俺は嫌と言うほど味わった。

鬼の恐ろしさとコンプレックスに触れられた奴のキレ具合が。

実際死ぬかと思ったし多分糸じゃなかったら死んでた。いや、絶対死んでた。

ただ糸が一本も切れてないことに感謝すべきだな。鬼が怒らなければ尚良かったんだが。

 

「まあ俺も人間だからさっさと寿命がきて死ぬわな」

 

「急にどうした?」

 

「んー…どう考えてもその角の形はおかしいと言う話」

 

「幻想郷名物なんでもあり大砲!」ドカンッ

 

「へぶぁっ!?」ドカッ

 

「どうだこのやろう!高かったんだぞこの大砲!」

 

「…だとしても普通レンガは出てこないっしょ…せめて石だろ…」

 

「石だと最悪死ぬだろ…?」

 

「お前ほんとなんなの?鬼っていうより優しさでできた犬だろお前」

 

「犬っぽい奴なら見かけるんだけどな。全員妖怪なんだよ残念なことに。犬だったら飼いたかった…」

 

「人間飼いたくない?」

 

「嫌だ飼いたくない」

 

「手厳しい」

 

はて、俺はなぜこの鬼と会話しているんだろうか。

わからないドラゲナイ。1日過ぎてさっさとこいつ帰らねえかな。いや帰ってくれ。

しかし鬼だから気をつけろ。オブラートに包め。

 

「…いつそこどくんですか鬼さん」

 

「どけって意味?」

 

 

 

 

 

 




ワンピース エピソードオブイーストブルー借りました


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激ヤバすザオルス

人形にされました。
魔理沙ちゃん助けて


 

アリス邸

 

「朝から誘拐とは」

 

「誘拐ではない。警告だ」

 

「…そうなの。あ、この菓子美味そう…」

 

「私の技術を持ってすれば味覚を再現できるわよ!」

 

「あ、いやいらないです」

 

「え?…このまま行くとその人形の体が崩壊し始めるわよ!」

 

「崩壊すんのかぁ…ワロス」

 

「で!も!私がメンテナンスをしてあげれば!崩壊は防げるわよ!」

 

「…すまん、仕事あるから仕事行って良い?」

 

「うぐっ」ズコッ

 

結局何がしたかったんだろうアリスさん…

どうせ対価として実験器具になることとか言うんだろうなぁ。

いや多分そうなんだろうなぁ…なんだろう、人を物として見るのやめてもらって良いですか?

さっさと紅魔館行って1日終わらせるしかないか…

 

紅魔館

 

「ってことがあったんですよめーりんさん」

 

「…普通祝う所じゃないんですか?」

 

「まぁ妖怪だから人間とズレてるだろうなって」

 

「いや酷くないですか?」

 

「まあそれで。アリスさんが言ってることが正しければ俺多分死ぬんだよね。俺が死んだ時の影響でも冥界から見てますよ」

 

「さては死ぬ気ないですよねあなた」

 

「まあ味覚を再現できるって話は割と良さげだったんですけどね〜」

 

「…ん?ミカク?」

 

「味覚ですよ味覚」

 

「…味覚がないんですか?」

 

「なんなら消化器官もない」

 

「あら〜…あ、今日宴会あるらしいですよ。お嬢様達行きましたけど」

 

「まぁ菓子作りをやめた俺が行くところではないわな…ところでいちごミルク飲みます?」

 

「なんですかそのカロリーの高そうな待って美味しそうですねください」

 

「…手のひら返しが早い」

 

めーりんさんと共にゴクゴクいちごミルクを飲む。

甘いっ!しかしながら美味い。と思う。でも俺はバナナミルクの方が好き。

そんなことを考えているとめーりんさんがどっか行った。トイレかな?

まあ女の気持ちなんてよく分からないから考えるだけ無駄だけど。

 

「…そういや宴会あるんだったか。多分めーりんさん連れて行かれたんだろうなぁ…しかしアリスさんの話は魅力的だったな…」

 

博麗神社

 

「あれ、勇次は?」

 

「彼なら紅魔館にいるでしょ」

 

「…ああ、あいつ門番か」

 

「それなのに美鈴はきてるけどね」

 

「あいつは今回の主役だからな。サプライズで連れてこられたんだろ…てかあいつなんか飲み物持ってね?」

 

「あ、本当だ」

 

「…やっぱりお酒よりいちごミルクのほうが体に良いですね…」

 

紅魔館

 

「そうか。紅魔館全員出陣だから妹様も行ってるのか…部屋に閉じこもってなかったっけあの子」

 

「…気付いてますか?」

 

「なんだこのチビ…あ、妖精か」

 

「あたいと勝負しろ!」

 

「…お前ら俺が怖くないのか?」

 

「ない!変な身体してるけど絶対に負けないもんね!」

 

「…そもそも俺弾幕打てないけどな」

 

「あっ」

 

氷の妖精とかマジで面倒なんだよな…

凍らされたらたまったもんじゃない。お引き取り願おう。

交渉…は出来なさそうだが隣の緑色の子なら出来そうだ。お引き取り願おう。

どう足掻いてでも館に被害が出るのは避けなければならない。怒られたくないし。

…待て、俺の妖精嫌い設定どこ行っ

 

「…すまん、お引き取り願おう」

 

「断る!」

 

「お断りします…」

 

「…菓子作ってくるからそれ食ったら帰ってくれるか?」

 

「良いぞ!」

 

「良いですよ!(菓子を食べた後いつ帰るかなどは言っていない)」

 

「約束だからな!」

 

数十分後

 

「小さいケーキと牛乳だ。これ食って飲んだら帰ってくれ」

 

「お〜!」

 

「美味しそう…!(何のお菓子を食べた後帰るかは言っていない)」

 

「…うわっ昨日雨降ってたか?水溜りが出来てんじゃねえか…ボチャって言ったぞ…」

 

「美味しいなこれ!まるで人里に昔あった洋菓子屋みたいだ!」

 

「いや、この人がその店経営してた人だよ」

 

「…あ、見覚えがあると思ってたら客か。存在感ねえなお前」

 

「確か本編より前でしたもんね」

 

「メタいヤメロ」

 

そんなことを話してこいつら食い終わったから帰るかなと思ったら帰らない。

クソッ謀られた!謀ったな妖精!これだから妖精は嫌いなんだ!

ようやく妖精に慣れてきたと思ってたのに!やりやがったな!妖精!

おのれ氷の妖精とこの隣にいる謎の妖精っぽい子!お前ら得しただけじゃねえか!

 

「…まんまと罠に掛かりましたね」フッ

 

「策士…!?」

 

「大ちゃんの言うことは大体当たるんだぞ!オラ遊べ!」

 

「妖精がそんな言葉使っちゃ…いけませぇ!?」バギィッ

 

「…今、チルノちゃんに何をしようとしましたか…?」ゴゴゴゴゴ

 

「これが友情パワーというものか…グッ…!ブフッ…背骨ゴキって言った…」

 

「で、出た!大ちゃんの正拳突き!これにより相手は骨が折れたような痛みを味わうんだ!」

 

「フフン」ドヤァ

 

「…いやまあ糸だから骨ないんですけどね。ほら散った散った。俺はもう寝るんだよ」

 

「させるか!」ガチャンッ

 

「…え?」ジャラッ

 

「手錠です☆私たちと遊ぶまで絶ッッッっ対に外しませんよ?」

 

「お、おお…」

 

最近の寺子屋の教育方針を疑いたいもんだ。

文句を言うならば遊ぶ相手くらい見極めろと言うくらいだな。

待ってマジでこの手錠外れないんだけど?ちょっおまっどうなってんねん。

俺はルパン3世の銭形警部じゃないんだぞ。この手錠が似合うのは悪党か銭形警部くらいのものだ。

 

「あれ、お前ら鍵ってどこにやった?」

 

「へ?鍵?」

 

 

 

 

 

 

その後どうでも良くなった俺は遊び倒した。

 




張り手千本ノックの音


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100話記念

何と100話です。
多分。
でも何もありません。ボーボボじゃないので


 

魔理沙宅

 

「んぁ…あ!?ヤッベもう10時!?クッソいつもならあいつが起こしていくのに!あいつ起きてるのか!?」

 

居間

 

「いねぇし!…アリスに謝りに行って…それで…」

 

アリス邸

 

「それで遅れたと?」

 

「はい…」

 

「まるでお母さんね。魔理沙も可愛いところあるじゃない」

 

「うるさいわい」

 

「照れちゃって。で、お茶会はどうするの?」

 

「ん〜…ナシで!」

 

「殺すわよ」

 

「冗談ですハイ」

 

その頃紅魔館門

 

「…あ、魔理沙起こすの忘れてた」

 

「お母さんみたいですね」

 

確か朝7時にアリスさんとこ行くんだっけ。

今もう10時だから無理だな…あーだめだ何も思い浮かばん。

帰ったら謝っておくか。その前に風見幽香のところ行っておくか。

ケーキでも差し入れに持って行こうかね…守矢は絶対に寄らない

 

「魔理沙ちゃんのお母さん…嫌だあんなわがままな娘…」

 

「いやわがままて…そりゃないでしょ…」

 

「…そう言えば前回の宴会呼ばれなかった代わりに妖精に謀られたんですよ」

 

「え、マジですかそれ?」

 

「お菓子あげたら帰ってもらうはずだったのに『何のお菓子かは言ってない』って。やられましたわ」

 

「口喧嘩に強そうな妖精ですね…ともあれ勇次さん、お誕生日おめでとうございます」

 

「…誕生日?そんなのあるんですか?」

 

「我が紅魔館では紅魔館に雇われた日が誕生日。まあ要するにもう一年も経つんだなぁって感じでいいですよ」

 

「…誕生日ねぇ…いつが誕生日かも忘れましたよ」

 

「おやおやそれは大変ですね。閻魔様にでも聞いてみますか?」

 

「閻魔様に?そんなの記憶されるわけでもないしそもそもここに居ないし」

 

「来てますよ。こっちに」

 

「…うぇ?」

 

めーりんさんの目はマサイ族か何か?

後20分もしたらこっちに来るそうな。来ないで欲しい。

そもそも誕生日はいらないっつかそもそも祝う人間が居ねえし。

ホントどうなってんだか。紅魔館のシステムがよく分からない。

 

20分後

 

「こんにちは美鈴さん」

 

「おーっす!」

 

「お久しぶりですね。本日はどんな御用で」

 

「いやまあそちらの方なんですけど」チラッ

 

「ヒェッ」

 

「あはは…説教でしたら館の中で」

 

「いえいえ。お説教ではない…と思います」

 

「…勇次さん。ホラ、早く」

 

「この大空を翼で飛び回って逃げたいと思ったのはいつぶりだろうか。先代巫女に追いかけられた時くらいか」

 

「では、いきましょうか。地獄へ」

 

「嫌だ助けてください!命だけは!命だけはどうか!」

 

「…分かるわ〜。四季様たまにそうなるよね」

 

「御冥福をお祈りします…」

 

「殺すな!いや、死んでるけど!待って!助けて!」

 

ザ・地底

 

チキチキバンバンチキチキバンバン…

チ、チキチキ…気を紛らわすのも限界か…臭えし暑い。

前来た時はもっとマシだったのに…小町顔逸らすな。何で俺が正座なんだよ。

説教なんざ聞きたかねえよ。チキチキバンバンしてたいよ。高速メカバディやってやろうかぁ!?

 

「いいですか?あなたは死に際が悪すぎる。もし死ぬなら分身など作らずにさっさと死んでください」

 

圧倒的ネガティブ!

 

「大体、何で自殺なんかしたんですか?自殺なんてしない方だと思ってたんですが」

 

「チキチキバンバ…魔理沙ちゃん呼び出す為」

 

「小町、アレを」

 

「はい四季様…多分これですよね?」

 

「…え、何その変な大人の玩具みたいな形してるソレは。何でこっち来んの?」

 

「自白剤です♪とまぁ真実をしゃべってもらいますよ!」グサッ

 

「刺さった!?つか自白剤って何じゃ!?」

 

「質問に答えてください。なぜ自殺をしたんですか?」

 

「…魔理沙ちゃんを呼び出す為」

 

「小町。原液ぶっ込みます」

 

「やめてください四季様!それだけは!それだけは!」

 

「…あ、薬か。残念だったな!俺は糸だから薬は意味なし!」

 

「科学の敗北ぅぅぅぅう!」

 

「…四季様、気を確かに持ってください…頼みますから…」

 

「罪悪感しか残らねえ。笑うぜこんなの」

 

この後めちゃくちゃ怒られた。小町に。

いつになったら地上に帰れるんでしょうか…?

チクショーあの時死に物狂いで反抗してれば地上でのほほんと出来たのに!

怒ったもんね!もー怒ったもんね!地上に出てやる!カモノハシペリー!

 

地上 魔理沙宅 夜

 

「ってことがあってさ〜」

 

「お茶会明日になったから明日七時に起こしてな」

 

「アリスさんにお母さんみたいだねって言われなかったか?」

 

「…言われた」

 

「俺もめーりんさんに言われた。世界は理不尽で出来てるって初めて思ったよ…」チーン

 

「ん〜…でも実際そういう立場じゃないか?私たちって。他人からすれば仲のいい兄妹か親子くらいにしか見えんだろ。年齢的にも」

 

「仲のいい兄妹に一票…神魂はどうおも…あいつ刀の中で寝てやがる」

 

「最近出番がないからって拗ねてんのさ。そのせいで連鎖的に妖物の出番を減らしているということに奴は気がつかない」

 

「まったくだ。ちなみに俺はもう寝る」

 

「あ、アリスがこれ渡しておいてくれって」

 

「…え、何この…これ…ザ・盗聴器って感じする…この黒色の物体はなんですか…」

 

「後ろ向いてろよ…っと。糸に括り付ければいいって聞いたぞ」

 

「これ操作用のアンテナとかじゃないだろうなぁ!?」

 

 

 

 

 

 

 




で、結局100話なんですか?


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初心忘れるべからず

とか言っておいて最初から結構やり方変わったのは僕でーす!


 

さて問題です!僕は今どこにいるでしょう!?

え!?わからない!?

 

「俺もわからない…」

 

ツタッカーン(ここで謎の音楽が鳴る)

 

「…って誰が被写体じゃボケカスが!おい河童てめえのこりゃなしだろ!?!?」

 

「いや、アリだね。どれくらいありかって言うと女の子同士の恋愛並みにアリだ」

 

「店主と客の恋愛は?」

 

「アリだね。というかそのために生まれてきた関係だと思っている」

 

「永遠亭がオススメですよ。なんでも直してくれますから。まあ馬鹿はなおらな」

 

「ソーシャルディスタンスに願いを込めて右ストレート!」バゴォッ

 

「ぎゃふん!?」バゴーン

 

「良かったね…今ここに最終最強兵器、『ラグナロク』があれば妖怪の山諸共ぶち殺してたところだよ…」イヒヒ

 

「なんてもん作ってんだお前!?」

 

ちなみに。最終最強兵器ラグナロクとは守矢神社うんたら計画の時に使われそうになった物。

設計図だけある。ワンピースの古代兵器と同じです

 

「…にしても盟友も良く来るよねこんなとこ」

 

「はっきり言って自宅に不安要素が多くてな」

 

「そうか…ちなみになんだが研究の材料とかになるつもりは」

 

「そんなつもりあるわけナッシング!」ゲシィッ

 

「危なっ…って私のリュックがぁ!?」

 

「自業自得でありんす」

 

「ひどい…ひどいよ…私の多機能リュックばーじょん3.5が…」

 

「機械かよ!?」

 

なんで幻想郷に機械があるんだよ!?おかしいだろ絶対!

そもそも多機能リュックってなんだよ!?ばーじょんってなんだよ!?

てめえの無駄な努力と方向性の違う悲しみはなんなんだよ!?機械ならバックアップ取っとけよ!

お前は一体なんなんだ!?俺はただ椛のヤローに会いにきただけだぞ!?

 

「…いやはやそれにしても我ながら素晴らしいリュックだったよ。ばーじょんあっぷして4.0…離れ難いなぁ!」

 

「すまんブレーカー落として良いか?」

 

「それだけはやめてくれると助かるよ盟友って言うか落とされたらこの工場のバックアップが全て消えてしまうからやめてくれるかな」

 

「…普通もっと別のものに興味出るだろ」

 

「人間と妖怪は性格も違うんだよわかってんのか」

 

「盟友盟友と言いながら襲わないよね?って聞いてくるあたりそうなんだろうな」

 

「うぐっ…あ、もうそろそろ上客が来るから下がっててくれるかな」

 

「あいあいさ」

 

ウィーンガシャッジャンジャカジャン

 

「おい待てなんだ今の効果音」

 

「お、噂をすればなんとやら。来たみたいだね」

 

そう言ってきた奴誰だと思う?普通思わねえよ。

なんで上客で紅魔館御一行が来るんだよ。嘘がバレちった…体調不良ってことで休ませてもらってたのに!

クソが!バレたモンは仕方ない!逃げるしかない!…いや逆に考えるべきだ。

相手はまだこちらに気が付いていない。つまりこのままステルスミッションで行けばなんとか逃げられ

 

「…ところで一人お休みなんですよ。家にもいないですし。妖怪の山にいるかなーって。何か知りませんか?」チラッ

 

「え?そりゃどんな人だい?写真でもありゃ分かるんだが…」

 

「雇用時の写真ですが…これですね」

 

「…」チラッ

 

「…アッばれてる…」

 

「…ああ、知ってるさ。そこにいるよ。彼門番だったんだねぇ。休みなしなのかい?」

 

「休みが週に一つほど。今日は休みではありませんが」ガシッ

 

「…ハイ…」

 

「体調は良さそうですね?居候の家からここまで来れるのですから。行くとしても永遠亭でしょう?」

 

「ごめんなさい…冥土長…すいません…」

 

「それじゃあさっさと仕事に行きましょうか。ね?」

 

「ヒェッ」

 

紅魔館門前

 

「…メイド長が冥土長してた…」ガタガタ

 

「あはは…ワロタ」

 

「笑えませんよ。なんで目のハイライトがないんですか。心なしかいつもより力強かったし。僕死ぬんですか?」

 

「ん〜…多分死なないんじゃないですか?代わりに働かれますけど」

 

「冥土長怖い」

 

なんであんな怖いんだ。良い歳こいて泣くかと思ったよ。

アレですか?今流行りのカラーコンタクトですか?脳みそ機能してますか?

最近流行りのカラーコンタクトって言うのは痛くないんですか?ていうかなんでバレたんですか?

バルタン星人ですか?ああ魔理沙から聞いたのか。体調不良って伝えておけって言ったのに…

 

「魔理沙に妖怪の山に行ってくるなんて言わなきゃ良かったぜ」

 

「見事なまでに墓穴を掘りましたね。紅魔館に泊まりっぱなしがおすすめですよ」

 

「そんな嫌な仕事誰が引き受けるものですか。全く…にしても天気悪いですねぇ」

 

「曇天ですから。あ!今日こち亀のDVDを香霖堂に予約してるんですよ!」

 

「なんだってぇ!?」

 

「私今日早めに仕事終わるんで香霖堂に買いに行ってきます!」

 

「こち亀のDVD…俺も欲しかった…!」

 

「深夜帯に一緒に見ましょう!」

 

「OK今日は泊まらせてもらう!」

 

「そうと決まれば時間が過ぎるのを待つだけです!」

 

この後無茶苦茶こち亀観た。

そのあと健全に遊んで寝た。

 

 

 

 

 




本当に健全に寝たんです。
信じてください


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シリアス

って書いたけどシリアスじゃない
ギャグとシリアスの境界が分からない。
ギャグはギャグであってシリアスはシリアスであってその間を誰がどう決めるかなんてその誰かが決める事であって。なのにシリアスとギャグのジャンル?がある。
おかしいですね。


 

命蓮寺

 

「ん〜…住職さん、それくらいにしたらどうです?」

 

「ダメです。この子達はまた仏教の決まりを破って…私のコップにお酒入れやがりましたので」

 

「だからそれは反省したと」

 

「反省してやらなくなった記憶がありませんが?」

 

「うぅ…助けてください!勇次さん!」

 

「…確か仏教って殺生を慎むだけで肉を食う教徒はいるんだっけ。それに酒も飲んだら罰を与える〜なんてこともないって聞いたぞ」

 

「え、そうなんですか?」

 

「そんなわけないでしょう。信仰の妨げになるから」

 

「己を高めるための縛りプレイって奴ですな。飲み過ぎ食い過ぎはダメってだけじゃねえの?」

 

なお、これはネットで調べたものである。

なんだ今の邪念。にしても酒肉だめなんだここって…

宗派とか国によって変わるとは聞くけどここは全面禁止…禁煙みたいなもんか。

そういや結構昔に仏教徒の子供に助けてくれ!って言われてたんだっけ。懐かしい…

ん?てことはこいつらその子供と同レベルってこと?

 

数日後

 

「だからってこれはないでしょ」

 

「今まで抑えてた反動ですよ〜!それに!私たちが謹んだところで世界中が慎むわけじゃありませんし!」

 

「…勇次さん、全てあなたの所為です。覚悟は良いですね?」

 

「嫌だよ。こんな宴会の日になんで怒られなきゃいけないのですか。確かお釈迦様もそんなことあっただろ。『できる側はできない側の気持ちわからないよね』って奴」

 

「…なんか私より仏教に詳しいのなんか腹立ちますね」

 

「頼む。殺さないでくれ」

 

「その時は星さんにでも助けてもらいましょうかね」

 

「え?」

 

さ〜て飯やメシ〜♪…とは言ったもののほとんど肉だが。

肉とて栄養!タンパク質!エネルギー源!さっさと食って動くに限る!

ちなみに飯食って寝ると太るのは寝ると体の機能やらなんやらが90%くらい落ちるかららしい。

消費エネルギーもどの分落ちるってわけだあね。

 

「…ま、俺は肉よりふりかけ派なんだがな。おかずなんて後で決めるがよし」

 

「え!?じゃあ勇次さんの分まで」

 

「ちょっとこれ以上は太りますよ!?」

 

「毎朝5時起きで走り回ります!」バクバク

 

「しかぁし!食わないとは言ってない…!」ガシッ

 

「おやぁ…?これは今私がつかんだから私のお肉ですよ…?」

 

「その理論が通じるなら…!ここだ!」ガシッ

 

「それ私のお肉!?」

 

「今俺がつかんだから俺の肉だ」

 

「やられたぁ!」

 

「ご主人、そんなに欲しいならあげるよ」

 

「良いんですか!?」

 

紅魔館

 

とまぁ良い忠誠心を見たんだが…

ここじゃあそんなのは奇跡の延長戦だよな。見ろ、冥土長が掃除をする時

『お退きくださいお嬢様。このままでは巻き添えを喰らいますよ』

と言っているではないか!私の名はロムスカry

掃除をしている冥土長は怖い。はっきり言って逃げ出したいくらい怖い。

 

「…食事で残そうものならおもいっきし睨んでくるしなぁ」

 

その頃食堂

 

「咲夜!これは嫌いだから残しておいてと」

 

「おや、妹様にできることがお嬢様にはできなかったのですか。失礼しました」

 

「え!?それじゃあそれ私に頂戴咲夜!」

 

「わかりました。ちなみにですが妹様、今日のデザートはパフェでございます」

 

「本当!?やったぁ!」

 

「え!?マジで!?」

 

「お嬢様はお残しがあるので駄目です」

 

「なんで!?」

 

紅魔館門

 

「…冥土長の忠誠心ってあると思います?」

 

「はっきり言ってあると思いますよ。ただまぁ…んんっ…ね」

 

「あ〜…なんとなく察する自分が要らないです」

 

「ね?あの人ちょっと性格が…こう、手遅れというか」

 

「まぁ…本人からしてみれば優しいんだろうけどね…言い方が」

 

「昔はもっと酷かったんですよ」

 

「誰の何がどう酷かったって?」

 

「」

 

「…冥土長の言い方が酷かったとめーりんさんがぁああぁぁあ!?」グサッ

 

「…美鈴、後で会議室来なさい」

 

「ヒェッ」

 

その後の記憶はあまりない。が、はっきり言って怖かったと思う。

そういえばお嬢様にデザートをせがまれたから作ったが良かったのだろうか?

とりあえずマカロンを2個出したが…多分冥土長にバレるんだろうなぁ…それでその後俺に…

アッ(察死)

 

翌日

 

「やぁめーりんさん。酷くやられたみたいね」

 

「…許しませんよ勇次さん」

 

「いや、まぁ…その…クッ…ブフッ…!」

 

「なんですか!言いたいことがあるならはっきり言ってくださいよ!」

 

「だって…ッ…!めーりんさん…服が…!」

 

「安いもんですよ。服装の変化くらい。命が服かを迫られたら服を選択するでしょう?」

 

「シャンクスかな?」

 

「というかマジで服装の変化って言いましたけど水着はないですよね普通!?」

 

「それで若い男でも誘惑しに行ってきてください。イチコロですよ」

 

「じゃあ勇次さん良いことしませ」

 

「申し訳ないですけど女に興味ないんでね。アハハー」

 

「…???」

 

その刹那、美鈴は理解できなかったことがあった。

何故女に興味がないのにイチコロですよなんて言えたのか?

何故そんな身体なのに元カノがいるのか?というかそもそもこいつ女性の下着姿見て興奮する素振りすらしなかったがあれはなんだったんだ?

なんでこいつ最後にアハハーなんて言った?喧嘩売ってんのか?

と、具体的に挙げるとキリがないがこれくらい疑問が浮かんだそうな。

 

 

 

 

 

 

 




最後のめーりんさんとばっちりで草


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ギャンとキャン

ババンバ=バンバン=バン
(1962~2045)
ボボボーボ・ボーボボみたいな名前してんなこいつ


 

紅魔館門前

 

「お願い!ケーキ作って!」

 

「まぁ…今それが原因でこうなっている人の前でまたお願い事をする度胸は認めよう」

 

「それじゃあ」

 

「めーりんさんこの子頭がおかしいみたい」

 

「いつまで私水着で過ごせば良いんですか?」

 

「おっとここにも頭のおかしい奴が一人。んじゃこうしましょう」

 

「なにかしら?」

 

「ご飯のお残しゼロ。そうすればデザート2倍ですよ」

 

「…その手に引っかかりバカがどこにいるのかしら?」

 

「少なくとも何処かの妖精くらいですな」

 

というか食い物を我慢して食うくらいなんだから食べて欲しいものである。

知らんのか。好き嫌いしながら生きていくと冥土長みたいにナチュラル鬼畜になるんだぞ。

…いや、待て。訂正しよう。好き嫌いせず生きていけば冥土長みたいに可憐になれるぞ。

女の勘って言うのはかなりキツイからな…たまに考えてることを見透かされ

 

「で、他にはないの?」

 

「お嬢様。他とはなんのことですか?もしやデザートを交渉で勝ち取ろうと?」

 

「げっ咲夜」

 

「お嬢様…地面からナイフ出してやりましょうか?」

 

「何その新技やめてくれる?て言うかどんなマジックだよ霧雨魔理沙も驚きだろ」

 

「まりちゃんびっくりドンキーな帽子持ってるからな」

 

「びっくりドンキー…?」

 

「とにかく、お残しを無くさないとデザートはありません。帰りますよ」

 

…待て、そこは一応紅魔館の敷地内だろ。なんで帰りますよなんだ。

あれか?俺たち紅魔館の住民じゃないってか?シッ見ちゃいけません対象か?

なんか腹立つな…

 

「…あ、ヤッベ今日休暇もらおうとしてたのに」

 

「え、今日なんかありましたっけ?」

 

「まあひと繋ぎの大秘宝でも取りに行こうかなと」

 

「厨二病になるには少し歳を取りすぎたかもですね。生きてますか?」

 

「いや、俺はそもそも死んでるから歳とか関係ないですよめーりんさん」

 

「…そうですか。あ、私にもデザートください!1日のご褒美に!」

 

「何を言っているんだこの状況で…?頭がイカれているのか…?」

 

「酷くないですか!?まったくもう…て言うかデザートですよデザート!」

 

「デザートスパーダ!」

 

「すいません、訳の分からないものぶっこむのやめません?」

 

「…デザートつっても面倒だから作りませんよ。作り方が一番楽なのは…とちおとめでも食べます?」

 

「待ってくださいなんでとちおとめが出てくるんです?」

 

「河童の技術で最近作り出すことができるようになったんですよ。前のいちごミルクのいちごもとちおとめです」

 

「…あなたほんと何者ですか?」

 

「ただの生きる屍(棺桶)です」

 

「ネガティブすぎませんか?」

 

ネガティブだろうがなんだろうが事実は事実。

残念ながらそれが事実であれば認めるしかないのだ。悲しみ

いやでも糸にも劣化があるから生きる屍は違うんじゃないかな。

う〜ん分からん。後でアリスさんに聞いてみるか。

 

紅魔館 食堂

 

「…どうしたお前ら」

 

「なんで最近プリンが出てこないのさ!?」

 

「そうだそうだー!」

 

「お前が作ってるところを私は見たぞ!作れ!」

 

「…俺のこの手が真っ赤に燃える…!」

 

「作れよこの!」ボコッ

 

「私たちにもデザートを食べる権利はあるはずだぁ!」

 

「妖精をぶん殴れと…」

 

「門番の人にだけ作るなんて!お熱いねぇ!」

 

「轟叫ぶ!ベリーノーマルパーンチ!」バギィッ

 

「「「ふぎゃー!?」」」

 

その次の日 門前

 

「…で、妖精たちをぶん殴り回ったと?」

 

「そりゃ…まぁ。一部蹴り飛ばしたやつもいるけど」

 

「でも…やりすぎじゃないかしら!?なんで全員骨折かヒビが入ってのよ!?おかしいじゃない!?」

 

「やっちゃったモンはしょうがないでしょうが!て言うかそもそもなんで俺がデザート求められるんだよ!?冥土長が作れよ!?」

 

「わたしには作れないから頼んでるのよ!?畜生羨ましいなぁ!」

 

なんで俺が怒られてるんだよ。

おかしいだろ絶対。どっちかって言うと俺が怒るターンだろここは。

なんで俺が怒鳴られなきゃならんのじゃ。俺が作ってんのだぞ!?

畜生羨ましいなってのが気に食わん!気に食わんのは俺の方じゃい!

クソが!

 

翌日 門前

 

「…俺が怒られるのが一番気に食わん。俺が怒る方だろあれは」

 

「何やらかしたんですか?もしかして今日妖精さんが少ないのと関係ありますか?」

 

「はい。大アリです。クソが」

 

「そうですか…命大事にしてくださいよ?ああ見えて妖精さんたちは復讐上手ですから」

 

「待ってください今日俺死ぬんですか?復讐上手って何?」

 

「クマが妖精を一人襲ったとしましょう。その後集団で悪戯に引っ掛けます。そのあと…は知りません。が、熊は死んでたらしいですよ」

 

「俺今日死ぬんじゃねえかぁ!?いや絶対死ぬぞ俺!助けてくださいめーりんさん!」

 

「…理由がデザートらしいじゃないですか。わたしも作ってもらえてないので復習に乗じますよ」

 

「嘘だろ!?」

 

このあと無茶苦茶分からせられてデザート妖精分作った。

 

 

 

 

 

 

 

 



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宝石

前回の最後、美鈴さんのだけ作ってなくて草


 

紅魔館門

 

「…宝石拾いました」

 

「なんの宝石ですか?」

 

「多分…エイジャの赤石」

 

「ブフッ!?…それって特定の仮面に付けたら究極生命体になれるとかじゃないですよね?」

 

「違いますよ多分。まあ赤いけど。でもどっかで見た覚えがあるんだよな…?」

 

「どっかで見たことがあるんですか?」

 

はてどこで見ただろうか。

そう感じて記憶旅行をしていたとき、門が内側から開いた。

外に出るような活発的な人は図書館組以外の者達である。いや、まじでな?

横を見ると紫の寝間着のような服装をした…ん?待って、この身長っていうと大体パチュリー様くらい…

 

「え、嘘?」

 

「ハァ…ハァ…!その石寄越せ!」

 

「なになになになに!?ちょっと急に襲いかからないでってあっちょっと引っ掻かないで痛い痛い!渡しますから!」

 

「うぇ!?は、離れてくださいパチュリー様!?ちょっとなんかいつもより力強くない!?」

 

「フーッ!フーッ!その賢者の石を寄越しなさいと言っているのよ!」

 

「は?」

 

一応この世界での賢者の石についておさらいしよう。

賢者の石とは魔法使いの憧れのアイテム。種類によって効果が違うぞ!種類は色によって分かれてるんだ。

赤い賢者の石には魔力を吸収する力があるんだ!

 

「と、いうわけなのよ」

 

「すいません美鈴さん、僕の耳が正しければこいつ賢者の石(吸収版)になるんですけど」

 

「いやだからそれであってるって言ってるでしょ!?」

 

「で、これがどうしたんですか?」

 

「それを使えばフランの破壊の能力を封じられるのよ!」

 

「…パチュリー様、お疲れでしたら甘いものでも食べますか?頭をちゃんと働かせ」

 

「だから!違うって!とりあえず寄越しなさいよ!」

 

「え?いやですよ。なんでわざわざ友人を束縛するようなことを」

 

「友人?あなたも大したものね。フランの友人なんてならない方が身のためよ!ベギラマ!」

 

「あぶねっ」スッ

 

ベギラマ<賢者の石に吸われる〜!

 

「…賢者の石すげえ!」

 

この賢者の石、強いぞ!?一流の魔法さえも吸収しやがる。

たしかにこれがあればフラン様は抑えられるかもしれない。でも俺としては使いたく無い。

いやでもまぁフランちゃんが望めばくれてやるさ。それがフランちゃんにとって大切ならね?

まあわたしは大切に見えないからこうやってどうにかして渡してなるものかって奮起してるんですけど。

 

「…じゃあフランから許可を取れば良いかしら!?」

 

「あ、それで良いですよ。グッジョブ!」

 

「なんでわたしがここを往復せにゃならんのだ…」

 

「…おつかれさーん。いやびっくりしたぁ!いきなり顔引っ掻いてくるんだもん」

 

「理解がまったく追いつかないのはわたしのせいでしょうか」

 

「いいえ、パチュリー様のせいです」

 

「いや、それはおかしい」

 

数時間後

 

フラン<別に良いよ!でも破壊して良いものは定期的に送ってね!

 

「了解しました」

 

「これでこの賢者の石はフランのものね。さて…疲れたぁ…!」

 

「…アイス食べます?」

 

「…水着…」

 

「変ですよねこれ。いつまでわたしこの格好するんでしょうか?」

 

「冬になったら裸の上にコート着せられそうね」

 

「…そうなりゃ一時期流行った露出妖怪に早変わり…?」

 

「待ってください今の冗談ですよね?」

 

「嘘よ」

 

…そういやフランちゃんと最近顔合わせてないな。

いや、それもそうか。多分一番遠いだろうし…て言うかフランちゃんの破壊って魔法だったんだね。

俺はてっきり吸血鬼特有のバケモン握力が時空を捻じ曲げて来たのかとばかり。

いや、それだったらバケモンすぎるか。まだ漫画の主人公の方が納得できるレベルになるぞ。

 

食堂

 

「…おい妖精。デザート作ったから一人一つで持ってけ。俺は寝る」

 

「でかした料理人!デザートだぁ!」

 

「やっほぉい!さてさて今日のデザートは…ち、ちーずけーき…?」

 

「なんだ。いやだったか?」

 

「ちーずけーきって何?」

 

「わたし聞いたことがある!チーズで作られたケーキってことでしょ!?」

 

「残念ながらその通りだ。食ってくれ俺は寝る」

 

「ちーずけーき…みちの食べ物…可能性はむげんだい…」

 

「何言ってんだお前。とりあえずわたしが一番に食べる!」

 

「…冥土長め俺の休憩室を食堂の前にしやがってうるさくて眠れんわ!」

 

「お前が一番うるさい!」

 

「…あ、私もいただいてるわよ」

 

「パチュリー様…!?」

 

翌日 冥土長室

 

「お呼ばれしました」

 

「そうね。用事というのは…とりあえずなんでわたしの部屋がメイド長室から冥土長室になってるのおかしく無い?」

 

「いえいえまったく。合ってますよ。ただ…その…妖精に人気のない冥土長だなって」

 

「部屋の隅で死体になる準備はOK?」

 

「おやめください冥土長」

 

「…あ、妖精たちからメッセージよ。『美味しかった』ですって。面白いわね妖精に好かれるなんて」

 

「…妖精に好かれるなんて…」

 

一体全体本当にどこへ行ったんだ俺の妖精嫌い設定…!

しかしここにいると妖精も悪くなく思える。これは良い傾向だろう。

ただはっきり言って人数が多すぎるもう少し少なくして欲しいもんだ。

あと最近噛み付いてくる妖精がいるんだがあればなんなんだろうか?

 

紅魔館門

 

「ってことがあったんですよ。おかしくね?」

 

「すいません、はっきり言って羨ましいです」

 

「なんでよ」

 

 

 

 

 

 

 




その頃風見幽香邸でもお菓子作りに精を出す男がいたとか。


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圧縮

圧縮したものがこちらになります
うわ〜!きったないですね〜!…あっやべ


 

紅魔館門前

 

「…おや、今日は意外と遅いですね…」

 

時刻はもう7時になる。

もうそろそろで無断欠勤扱いになるのだが…お仕置きが怖くないのだろうか?

うっ思い出すだけで背中が…咲夜さんやりすぎなんですよ。

とまぁ考えていても誰も来ない。咲夜さんに後で聞いてみるか。なんかの連絡くらい入ってるでしょう。

 

「…一人だけというのはかなり久しぶりですね…ん、煙草…ありゃ、なんでこんなところに?」

 

「美鈴、これ、朝食分。お昼は10時くらいに渡しに来るから」

 

「あ、わかりました」

 

「…彼まだ来てないの?遅いわね」

 

「そろそろ無断欠勤になるはずなんですけどね…」

 

その頃風見幽香宅では

 

「…魔法の森から紅魔館に移動していただけなのに」

 

「フフッ、久しぶりに聞いたわね。でもどうして糸になっているのかしら?」

 

「よくぞ聞いたな!これには深い訳があってだな!俺は訳あって一回死んでいるのだ!」

 

「一回…よく分からないわね。で、もちろんケーキは」

 

「え、いやないですけど」

 

「…ごめんなさいね。少し聞こえなかったんだけどもう一回」

 

「ケーキなんてないですよ。最近作ってるのは紅魔館のデザートくらいだし」

 

「なんですって!?」

 

「うわびっくりした…ケーキが欲しけりゃ作りますぜ姉御」

 

「死が欲しけりゃくれてやるわよクソガキ」

 

「ごめんなさい」

 

数分後…

 

結局ケーキは出来た。が、紅魔館には完全遅刻だろうなーと思い耽っていた。

どうせならいっそこのまま帰ってしまおうか。そんな風にも思えてしまう。いやそれが良いんだろうけど。

多分紅魔館に行ったら…ヒェッ考えるだけで身震いが…

明日、無断欠勤をしたことについて謝りに行こう。そうすればまだ命は助かると思う。

 

「…あら、いつもと味が違うわね」

 

「ありゃ、わかるモンですか。ここのキッチン火力が強くて…少し失敗しちゃいましてね」

 

主人公の回想

 

『ああっ!?ここ火力強すぎない!?』

 

「キッチン…キッチン…あっ」

 

風見幽香の回想

 

『…これくらいの火力があれば人間の骨は炭になるかしら…?』

 

「…火傷とかしてない?」

 

「いえ、特には。あれって本来何に使うものなんですか?」

 

「…」

 

「おーい?」

 

 (言えない…!人を燃やし肥料にするためのキッチンだなんて絶対に言えない…!)

 

「…あのー?」

 

「あっああ。あれは非常用の明かりとして使う予定の物なのよ」

 

「へ〜」

 

「明るくなると思って火力を強めにしてるのよ」

 

「そうなんですか…」

 

言えない…絶対に言えない…

あのキッチンで危うく身体が消滅しかけたことは…!

マジで間一髪だった…死ぬかと思った…俺の糸がよく燃える糸じゃなくて良かったぜ。

今度から煙草にも気をつけよ…煙草吸って自滅なんて笑えたモンじゃねえからな。ほんと

 

「…ところでそれは」

 

「ああ、これですか。河童の技術で作ったとちおとめです」

 

「…と…とち…?」

 

「いちごですよ。美味かな」

 

「…で、それを何に使うの?」

 

「これをあーだこーだしてイチゴミルクの素にします」

 

「マジか」

 

「マジです。ついでに言っちゃうとジャムにもできると思います」

 

「汎用性高え!とちおとめってすげえ!」

 

「ちなみにとちおとめの理由ですけど…これ、やってる人がとちおとめ以外の種類の名前がわからないっていう」

 

「やめなさい。せめてオブラートに包んで言いなさい。河童が知らなかっただとかにしなさい」

 

「…あ、わかりました…それじゃ、また今度」

 

「ええ。また今度ね」

 

紅魔館門

 

「…」チーン

 

「無断欠勤には相応のお仕置き、それが紅魔館のルールよ」

 

「し、死ぬかと思った…あー怖い怖い。イチゴミルク要ります?」

 

「あ、欲しいです」

 

「めーりんさんは要るんですね。冥土長は…カロリーとかがっ」

 

「ぬぅん!」ゴギィッ

 

「へぶぁっ!?」

 

「…人を嘲笑うかのような目でこっちを見るな!」

 

「ちょっ…死ぬ…!死ぬってマジで…!」

 

これがお仕置きかぁすごいなぁ(棒)

人里にハンターがいたら冥土長の尖った部分を狩らせたい。多分無理だけど。

そう思いながらめーりんさんの手を借りて立ち上がる…あ、やっぱ無理だこれ。

足怪我したんぬぬぬwww…笑い事じゃねえよ…やべえよ…

 

「…地面這いつくばるか」

 

「すいません発想が色々と飛びすぎてよくわからないんですが???」

 

「すいません立てません。冥土長のせいだと思います」

 

「なんで私のせいなのよ!?」

 

「冥土に送る長…通称冥土長の力、見せてもらいました」

 

「美鈴、殺しておきなさい」

 

「いちごミルクを出せば許してやろう」

 

「出すからお願いです殺さないでください」

 

「…よかろう。門の前に立って。そこから出してください」

 

「…なんでこんな目に…これくらいかな。振る!」ブンブン

 

「…中身飛び出ないの…?」

 

「完成!振るだけイチゴミルク!」

 

「発想が色々と追いつかない」

 

 

 

 

 

 

 

 




いちごミルク美味しいですよね。
僕はバナナミルク派ですが


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平等院

やはり正義感…
私も行こう!
お、お前は!
平等院!


 

紅魔館門前

 

「…あ、そう言えばなんですけどこれ、なんだとおもいます?」

 

「…なす?」

 

「違いますよ。多分爆弾です」

 

「えっ?」

 

「と、言うわけでめーりんさん頼んだ!」ホレッ!

 

「え?ええ!?ちょ、ちょっと待ってくださいよ!?なんで私が!?」

 

「俺は逃げる!」

 

「え!?うそっちょっとこわ」

 

ドッカーン!

 

その日、人里では紅魔館の一部が崩れる音を聞き取れたそうな。

…いや、ちげえだろ。嘘つけ、絶対聞こえてないだろ。聞こえたやつは耳が良いやつだよ

震度一みたいなもんだろ多分!ていうか紅魔館の一部ってお前…これのどこを見て一部って言うんですかね?

 

「…いやー、肉体労働なんて久しぶりですね」

 

どこをどう見たら門の全壊が一部なんだよ頭イカれてんのか?

 

「…ていうか爆弾の威力強すぎない?」

 

「まぁ…すごいですよね。私危うく死ぬところ…アッ」

 

「ん?…えっ」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁあぁあぁあ!?ふ、服が!?見るな!」バゴンッ

 

「へぶしっ!?」

 

数分後…

 

「別の服持ってて良かった…はぁ…」

 

「…死ぬかと思った…妹様Tシャツの時は恥ずかしげもなく着替えるのになんでこういう時は」

 

「不意に弱いんですよ私は!まったく…とりあえず仮設門は出来ました!」

 

「仮設門…仮設門?」

 

待ってくださいよめーりんさん。メリーさん。

仮設とか言ってこれ絶対仮設じゃなくなりますよね。

ていうかなんで数分で直せるんですか?家ですら鬼の四天王サマで1日なのに…

俺会話する相手間違えたかな…?それとも働く職場間違え…?

 

「はっきり言って俺以外まともな奴がいないっすねここ」

 

「勇次さんもまともじゃないと思います」

 

「え、そうですか?」

 

「ええそうですとも。ていうか今まで無自覚だったのが怖い」

 

「…そうだ、そんな話題を吹っ飛ばす話題があるんですけど聞きます?」

 

「あ、本当ですか?是非とも聞きたいです」

 

「今博麗の巫女のドロワーズって言う下着持ってます」

 

「そんな話題でしたか…ん?」

 

「…」ニコニコ

 

「待ってくださいまずなんで持ってるんですか?」

 

「小悪魔さんに頼んでやりましたよ。対価は僕の糸2m。死ぬかと思った」

 

「点滴か何か?」

 

「あ、それと…小悪魔さん自身のパ」

 

「ふんっ!」バギィッ

 

「小悪魔さん!?なんでここに!?」

 

「私のパンツ泥棒を殺しに来ました!」

 

「バ…盗んだのは妹様って…ゴフッ」チーン

 

「…お気に入りのパンツでしたので。それでは〜♪」

 

「…たしかにここってまともな人がいませんね…」

 

「ですよね」

 

数時間後

 

とまぁパンツとドロワーズをいれたギャグはここまでとして。

さっさと家に帰りたいんだがそう簡単に時間は過ぎない。ここまで来ると一種の病気だ。

…そう言えば博麗の巫女のドロワーズって言ってたけど新聞にすら載らないな…

ん?おかしいな。紅色の斑点みたいなのがチラリ…ん?んん?

 

「あれってまさか博麗の」

 

「その博麗の巫女よ。ドロワーズ返せ」

 

「…ナンノコトダカワカラナイナー」

 

「美鈴、やれ」

 

「いや、あなたに指示されて攻撃するほど足軽じゃないですからね?それほど寝返りが早いわけじゃないですからね??」

 

「と!に!か!く!ドロワ返して!」

 

「…盗んだのは小悪魔さんです」スッ

 

「本当に持ってたんだ」

 

「…良し。ふん!」パシンッ

 

「ギャフン!?」バゴッ

 

「…壁に人が埋まった…( ゚д゚)」

 

「…次やったら消し炭にするわよ」

 

「すいませんした…」

 

「…大丈夫ですか?まさか下着を本当に盗んでいるなんて」

 

「いや、ただはっきり言って妹様とかカリスマ(笑)がおむつ付けるには別に良いじゃないですか」

 

「おむつ言うな」

 

「でもそれと同じようなものを博麗の巫女が付けてるって…なんか、抵抗感ありません?」

 

「いえ、多分それあなただけです。だからもう二度と盗まないでくださいね?」

 

「わかってますとも」

 

…いやぁ…500歳の幼児がつける下着と二十歳辺りの女の人が付ける下着が一緒って…

そんなバンカーな…あるわけないだろって出来心だったんです…!ちなみに情報元は文々。新聞

しかし小悪魔さんもやりますね…まぁ強いですわな

 

その頃ブン屋

 

「…霊夢さんの下着情報だけ謎に伸びている…??」

 

「おいゴラァ!クソ天狗どこだぁ!?」

 

「不謹慎&エロ規制警察だ!」

 

「ヒィッ!?私の仕事場を荒らさないでくださいよチルノさん!…ん?今一人誰か…」

 

「お前だな?私の下着情報出した奴は…」

 

「ヒェッ」

 

その後、妖怪の山一帯にやべえ声が響いたそうな。

 

紅魔館門前

 

「…味覚もないのに甘いものを食べると言う矛盾」

 

「あ〜…勇次さんにとって染み渡るって本当に染み渡ってますもんね」

 

「その日飲んだ飲み物で身体の色が若干変わる不思議な贈り物」

 

「いらない贈り物ですね」

 

「そりゃまあな…ん?」

 

「どうしました?」

 

「今なんか声しなかった?」

 

「…ああ、あれ多分新聞屋の声だと思います」

 

「死んだなブン屋…さらば、射命丸文とか言うクソ記者よ」

 

「なに言ってるんですか訳がわかりませんよ」

 

「とどのつまりご冥福をお祈りしますって意味だよ」

 

「…さらば、射命丸文」

 

「いや、あんたが使ったら別の意味になる」

 

 

 

 

 

 




美鈴さんが使ったらどんな意味になるんだろ…?


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やべー奴

ヤベーやつっていうか幻想郷全般ヤベー奴じゃん


紅魔館門前

 

「…そういえば最近、変な夢を見るんですよ」

 

「変な夢を…どんな?」

 

「なんかぁ…冠を被ったオレンジ色の服の人に『不完全』って言われる夢なんですよ。毎回同じなもんだからどうしたものかって」

 

「…冠にオレンジ色…?霊夢さんにでも聞いてみます?」

 

「博麗神社かぁ…そんなとこ行きたくはないわな…」

 

「悪かったわね妖怪神社で」

 

うげっ出たな博麗の巫女!?

実は先代の方が戦い方は野蛮だったというのに性格が尖りすぎた博麗の巫女!

まあなんでもええわな。夢占い知ってんのこの人?ていうか不完全って罵られる夢普通見るか?

ていうかそもそもなんで博麗の巫女に聞くんだめーりんさん?

 

「…ってことがあるったんですけど何かわかりますかね?」

 

「…その声の主は女だった?」

 

「まぁ声の高さは女でしたね。大人のお姉さんみたいな」

 

「その女は髪色が黄色でロングヘアー?」カキカキ

 

「黄色のロングヘアーでしたね」

 

「…その女はこんな感じ?」スッ

 

「ああ、そんな感じです。でもなんでわかったんですか?」

 

「この女、妖怪の賢者よ」

 

「」

 

「…妖怪の賢者っていうと」

 

「まぁ大体…幻想郷を作った一人ね。紫みたいなもんよ」

 

「紫…」

 

モワンモワンモワン…うーんどう考えても緩い系の人にしか思えない…

なんでそんなイメージしかないかって聞かれると…その人って多分隙間妖怪だろうから。

外の世界への規制が一部の奴にだけ緩いんだよな…謎に。まあそのおかげで商品増えたけど。

いったいなんでそんな人に不完全って呼ばれるんだろう…

 

「はっきり言うわよ。この女、名前は摩多羅隠岐奈(またらおきな)って言うんだけど。この賢者は紫とは大違いでいつも真剣なのよ」

 

「…あの賢者と全く違うならなんであの人が賢者に…?」

 

「ま、要するに紫でさえ本気出さないのにこいつだけはほとんど本気だから気をつけなさいよってわけ」

 

「ちなみに不完全って言われる理由は」

 

「…まんま、その意味でしょうね。不死者としての不完全、死者としての不完全、生き物としての不完全。紫が見てもきっとそう言うだろうけど」

 

「まんま不完全かぁ…傷付きますわぁ。この身体も苦労したんだけどなぁ」

 

「糸人形としては上出来じゃない?」

 

「アリスさんから『いつか腐り果てるぞ』って言われました」

 

「不完全じゃない。私はここの主人に用があるから、通して」

 

「ああ、はいはい」

 

「…で、結局摩多羅隠岐奈さんってなんだったんでしょうか…?」

 

「妖怪の賢者でいつも本気で幻想郷を作ったお偉いさん…でしょうか?」

 

「わけわかんねー」

 

俺がその人に不完全って言われるのもその人に目をつけられるのも。

意味わかんねー…強いて言えば冥界の人→?→ 摩多羅隠岐奈ってルーツくらいだろ。

俺一度死んでるのに生きてるから、って意味だけどそうでもなきゃ意味わからん。

そもそもの話それがどうしたと言うのだね。…いや、別に良いか。

 

「そもそも俺がたまたま目に付いたって可能性もどぅわ!?」ズルッ

 

「うぇ!?き、消えた!?どう言うこと!?…え、なんか転けていきましたよね…?」

 

後戸の国

 

「…っつ…!いってぇ!」

 

「…こんにちは。はじめまして…じゃないわよね?」

 

「痛い…すまん湿布とかある?」

 

「あぁ、ありますよ。こちら湿布です」

 

「あざっす…」

 

「…言っておくけど湿布で痛みが引くわけではないからな?」

 

「え、うそ?」

 

「そうだったんですか…!?」

 

「うん、不完全な奴はともかく里乃、なんでお前まで驚く?」」

 

「日々クソみてえな上司に扱われてるからです」

 

「…すまんかった。で、人間。質問があったな」

 

「ああそうそう。なんで不完全って言われたんですか?」

 

「フフ…そうだったな。そんな質問だったな。理由は一つ。お前が不死者として不完全だったからだ」

 

「…そんじゃなんで毎回夢に出てくるんですか?もしかしてかまってちゃ」

 

「いや、それはないな。割とマジで。そんな誤解はするなよ」

 

…焦り方が非常に図星ですって言ってるようなもん…

なんで自分から態度で示そうとするかなぁ…幸せなら態度で示せって言うけどさ。

図星を示そうよって言ってないんだからさぁ…?せめてもっとマシな奴ってできなかったの…?

まあ賢者って抜けてるけど。紫さんみたいに

 

「…とにかく。お前は不完全なんだ。だから私が直々に完全にしてやろうと」

 

「完全とかそう言うの興味ないんで。それでは。里乃さんって言いましたっけ。すいません帰り道とかわかります?」

 

「帰り道は主人の能力だけです」

 

「…あの人の能力…そんな馬鹿な」

 

「ですよね〜」

 

「里乃、扱いを改めるから肯定するのだけはやめてくれるか」

 

「あ、は〜い」

 

「…忠誠心が皆無なのは紫さんと真逆なんだ…」

 

「待て、なんで紫が出てくるんだ。ていうかあいつ主従の関係うまく行ってるの?」

 

「見た限りは。3人一緒で美味しそうにケーキ食べてましたよ」

 

「…3人…一緒に…?」チラッ

 

「私無理です。摩多羅様と一緒に食事なんて」

 

「里乃、心に響くからやめようか?」

 

まだ紅魔館の方が主従関係うまく行ってる気がする。

…だめだ、こっちが-100とか言ってるせいで-10がまともに見えてきた。

限りなくプラスに近く見えてきた。駄目だな、この主従関係。

主人がこんな感じだとずっとこうなんだろうな…

 

「…ま、不完全なお前を完全にしてやりたいというボランティア精神なんだが」

 

「だが断る。信用できない人間に『ただで手術してあげる』と言われてはいそうですかと受ける馬鹿がどこにいる?」

 

「うぐっ!」グサッ

 

「まぁ確かに…個性的すぎて…ね」

 

「紫…私は…よく頑張ったよ…」チーン

 

 

 

 

 

 

 




ちなみに!紫さんの甘いものをタダで作ってくれる人がいるの!ってアピールのせいで摩多羅サマは主人公に目をつけたよ!
よかったね主人公!
え?6時に同じような話を見た?
そんなはずあるわけないじゃないですかヤダー


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唐突な恐怖って良いよね

と言うわけです。
知ってるか?これ、番外編じゃなくて本編なんだぜ?
一体何が始まると言うのです!
…主人公君の怯える生活だ!


 

魔理沙宅

 

「…?ありゃ、どっか行ってら…昨日帰ってきたのに」

 

「魔理沙さーん…なんかこんな置き手紙があったんですけど」

 

「置き手紙ぃ?お前誰からだよ…」

 

「なんか…変な感じなんですよ。文全体が」

 

「変?そりゃお前…」

 

怖い

 

「…これ文じゃないだろ」

 

「え?」

 

これは流石に誰でもわかる。置き手紙じゃないなこれ。

じゃあこれは神魂の悪戯か?とも勘繰るが多分違うだろう。

なにせこの書き方…ブレッブレなのだ。恐怖の類を一切感じてなさそうなこいつには無理だな。

震えながら書いてる感じがする。じゃあ誰だ?…出てこねえな。

 

「…ま、勇次の野郎の悪戯だろ。あいつも変な悪戯を思いつくもんだぜ」

 

「そう…なんですか?」

 

「多分な。紅魔館の門にでも行けば分かるさ」

 

紅魔館門前

 

「…魔理沙さん、どうしたんですか?」

 

「いや、何。勇次の野郎が悪戯して行ったんでな。置き手紙の内容だ」

 

こわい

 

「…これ、置き手紙って言えます?ひらがなで怖いってそんな馬鹿な」

 

「…は?」

 

「平仮名で書いてますよねそれ?こわいって。結構震えてるようですけど」

 

「…おまっ…これ、さっき漢字だったのに…?」

 

「?何を言ってるかわかりませんが…とにかく、彼はここに来てませんよ」

 

「マジか…後は…人里はないな。あいつお尋ね者だし」

 

「あ、100万でしたっけ。これくらいの額だとヤベー奴ばっか集まるでしょうね」

 

「まあなぁ…」

 

しっかし、あいつ魔法でも使えたのか?

文が変わる置き手紙なんて初めてだ…なんか変わってるし。

いや、変わってるのか?なんか…置き手紙っていうより思いって感じの方が…

そりゃないな。そんなことができるのは一級の術師にでも頼んでもらうくらいだ…パチュリーか…

 

図書館

 

「つーわけ。探してくれるの手伝ってくれるか?」

 

「…何を言いたいのかよく分からないけど…その手紙の内容、あなたが知ってる限りを話して見なさい」

 

「ん、分かった。私が知る限りだと最初…漢字で怖いって書いてあったんだ」

 

「ふむ」

 

「そのあと平仮名になって…そんで門の前だと『いやだ』ってなっててな」

 

「ふーむ…?」

 

「?どうした?」

 

「いや、話して良いわよ」

 

「あぁ。で、今…?白紙だ」

 

「白紙…死んだのかしら?」

 

「あいつは今不死者に近い奴だぞ?燃え尽きでもせん限りは」

 

「精神が崩壊すればあり得るわよ。ま、一部の例って奴だけど」

 

「…精神…」

 

「ま、怖くて嫌だ…だからあり得ないことはないと思うけど」

 

「ふーん…あいつにトラウマとか有りそうに見えないけどな」

 

「人間誰しもあるものよ。現に私もあるもの」

 

「お前人間じゃねえだろ」

 

「うぐっ」グサッ

 

そう言い残して私は空を飛びとりあえず命蓮寺へ行った。

そういやあいつも魔法使いだったなと思い出して向かっているんだが…

あいつそもそもバーサーカーだからそういう術って学んでるのか?

いや、まぁあいつも超一級の魔法使いなんだろうけど…納得行かん。

 

命蓮寺

 

「ってわけだ」

 

「…果て、見当もつきませんね」

 

「え?」

 

「元々、その魔法は気持ちを他人に移すって魔法なんですよ」

 

「…へぇ」

 

「だから手紙に移せる訳がないんですけど…まぁそのレベルはわたしには無理ですね。魔法の応用って奴です」

 

「んげっ…分からないのかよ」

 

「仕方ないでしょう。分からないものはわからないのですから」

 

「…あと誰がいたっけな…アリスは絶対専門外だよな…」

 

「あれ、あの子は人形を操るのでしょう?でしたら糸人形の勇次さんも…なんて…ってもういないし」

 

アリス邸

 

「そういう訳でな。なんか知らないか?」

 

「…色々とおかしいわね」

 

「なんで?」

 

「そもそも人形操れるならバレないようにすり替えるのが基本でしょ」

 

「…それもそうだな」

 

「前もそうやって切り抜けたし」

 

「ん?」

 

「あ、いやなんでもないわ。昔友達に貸してた人形が壊れかけててね。すり替えて置いたのよ」

 

「へ〜」

 

アリスから犯罪臭がするからちょっと近寄らんとこ…

さて。結局謎は謎のまま…真相は未だ闇の中って奴。霊夢にでも聞くかなぁ…

博麗の巫女の勘はすごいぞ。異変の首謀者まで一直線だ。すげえ!(無関心)

とは生きたいがそれももはや異変の時だけ。こういう時に感の良さが出るかどうか…

やってみるか!

 

博麗神社

 

「…」

 

「頼む!お前の勘を使ってわたしにデザートを奢ってくれ!」

 

「…分かった。その時はわたしも奢らせてもらえるのよね?」

 

「安心しろ!わたしがタダで作らせる!」

 

「でもね〜…あ、そうだ思い出した。摩多羅隠岐奈の話をしたわね」

 

「あの賢者の話?そりゃ一体どんな」

 

「…そりゃどんなって言われたら夢の話よ。夢の中で不完全って罵られてたみたいだけど」

 

「なんでサディストだっけあいつ」

 

「その話が確か…一昨日だったかなぁ」

 

「そうか…それじゃ関係はありそうってことだな?」

 

「うーん…多分ね。でも、そこにいるかどうかは分からないわよ」

 

「そうかぁ…どうせなら紫の奴に聞くのが一番じゃね?」

 

「あら、魔理沙にしては良いこと言うじゃない。名案ね」

 

「魔理沙にしてはってなんだよ。一言多いな…」

 

…結局その日は霊夢の勘を使っても紫は出てこなかったが、いつか出てくるだろ。

そう思いわたしは博麗神社にお泊まりすることにした。

お泊まり会なんて子供の頃以来だなぁと父親のことを思い出し憂鬱になる。

はぁ…そもそも父に目付けられて生きてる奴が糸になるとは誰が思うだろうか。

 

「待て待て待てまずあんたなんで泊まるの前提?」

 

「え?ダメなの?」

 

「うっそこいつそこそこ偉い地位の娘のくせしてマナーの1つもないなんて」

 

「あらあら、私は庶民ではなくってよ?」

 

「ごめん違和感しかないからやめてくれる?」

 

「あっすまん…」

 

 

 

 

 

 

 




男の子の怯える顔が好きなのではありません。
怯える顔を見て救ってあげたい!と思うだけなんです。


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意味不

意味不明な時:ポケモンの強制トレーナー勝負


博麗神社

 

「…ってわけなんだが」

 

「あらすじはないのね。前回見ろってことなのね…少なくとも私は知らないわよ。ただ自慢しただけというか」

 

「それだろ」

 

「ほら見たことか。行くわよ魔理沙」

 

「んぁ、もちろん」

 

そうやって意気込む魔理沙たちを遠くから見る人間が一人…

 

「…どうすよう…出るに出れなくなった…」ガタガタ

 

前回の前書きとかそんなもんはどうでもいい。

ただ、ただなのだ。あの隙間から出てきた妖怪だけは苦手なんだ。

お客さんとして接するなら壁一枚ある気がして安心なんだがプライベートとなると…

心臓が掴み取られそうな気分になる。はぁ…マジでどうしよう

 

「…で、貴方はどうするの?」ヌルッ

 

「うわっヌルヌルしてる…気持ちわる」

 

「おいちょっと待てや酷くない?」

 

「…あ、すいません…どうしよっかなぁ…あの隙間妖怪はあんま…」

 

「…待って。待って?ん?これ今私認知されてない?」

 

「さっきから横でうるさ…うげぇ…警察呼ばなきゃ」スッ

 

「お願い待ってくれる?ていうか何?私なんかした?」

 

「…妖怪と接するのは店内だけにしていただきたい」

 

「紅魔館は?」

 

「自分の中では線引きしてあるから」

 

「…???それじゃあなんで」

 

「あんた外の世界の電車の点字ブロックみたいなの無視するタイプだろ」

 

「あらひどい偏見ねっていうか流石に酷くない?」

 

「んじゃ、そういうわけ…ね。ふーむ神奈子にでも助けを求めるか」

 

「え、噂の神奈子の男って貴方だったの?」

 

「まぁね。価値観の違いで別れたけど」

 

「それでどこまで行ったの?やっぱりやること」

 

「やっとらん!」

 

…この隙間妖怪ほんと他人のプライベートに入り込むよな。

博麗の巫女さんか守矢の巫女さんに退治してもらいたいけど…

幻想郷のお偉いさんだからそうはいかねぇんだよなぁ…黙ってりゃ可愛いとはこいつのことだな。

 

「…今『黙ってりゃ可愛いとはこいつのことだな』とか思った?」

 

「そりゃなんのことだい。女の勘ってほんとすぐ発動するよな…」

 

「今こいつをぶん殴っても誰にも怒られないと思う」

 

「…んじゃ、そういうわけで。俺もう帰りますわ。この作品にシリアス合わないし」

 

「メタ発言禁止とは誰が言ったのか」

 

「少なくとも俺は言ってない」

 

アリス邸(カーン!)

 

「…私の家だけカーンって付くのなんで?」

 

「まだいいでしょ。紅魔館なんてほとんど門前で話が進むんだぜ?」

 

「まあそれは良いのよ。置いといて。でも普通大妖怪連れてくると思う?」

 

「は?大妖怪?」チラッ

 

「妖怪の賢者よ?そら大妖怪でもなきゃ」

 

「それはそうと糸の交換とかってやってくれる?」

 

今なんか紫さんが言いかけたがまあ良いだろ。

アリスさんも「ああそれね」って感じで作業進めるし。

人間みんなそういうもんなのね…ん?なんだこの新聞…

俺が写ってる。とうとうお尋ね者解除か?ん?

 

「…見間違いかな…俺の目がおかしかったのかな…」

 

「どうしたの?ほら、立たないと糸が」

 

「…俺、賞金増えてね…?」

 

「あ、それだったの?確か100から150になったんだっけ…」

 

「150って…どうやったら50万になるんだよ…」

 

「チクッとするわよ〜…ま、大方風見幽香との関わりでも誇張されたんでしょ」

 

「誇張忍ばないってか。勘弁して欲しいわ…こちとら一応人間なんですけど」

 

「糸人形のどこが人間なんだかね…あ、間違えて青やっちゃった」ボソッ

 

「おい?」

 

「…なに?」

 

「青い糸が入ってくるんですけど」

 

「別に良いじゃない」

 

「…価値観の違いっていうか距離感の違いなんじゃ…?」

 

「何が?」

 

「神奈子と別れた理由」

 

「!?」バッ

 

「…いや、互いの呼び方で別れた」

 

「待って別れ方しょぼくない?」

 

「俺が譲歩できる部分は譲歩した…っておいなんで途中でやめた?」

 

「祟られそうだったから…」

 

「少なくともそれは神奈子の相方だろ」

 

謎の勘違いアリスさんは置いとけ置いとけ。

ていうか距離感は…ん〜…神奈子と付き合う前から同じだった気がするんだが。

こればっかりはどうも記憶にないねぇ…決して忘れたわけではないんだけど。

いつ切り取っても客と話してる時くらいしか…

 

「…ま、過ぎたことなんか追ってても仕方ないさ…うん、仕方ないんだな」

 

「ところで魔理沙と霊夢どうするの?」

 

「…過ぎたことだから…」

 

「まだ過ぎてないわよ!?なんで過ぎ去った事のようにしてるの!?」

 

その頃…後戸の国

 

「…えっ何君達」

 

「さぁ…私のデザートを返せ!」

 

「ついでに私のデザートを寄越せ!」

 

「え?え!?あの人間厄介ごとだけ置いていきやがった!?」

 

「…摩多羅様…よろしく頼みます」チーン

 

「ちょっと里乃さぁぁぁああぁぁぁん!?」

 

戻ってアリス邸

 

「…ってそうじゃないわよ!今日大事な方と会議があったんだ!帰ります!」

 

「早よ行けや」

 

「そうよ。なんで隙間使わないの?」

 

「こいつらの正論が背中に突き刺さって痛い…」シクシク

 

「…てめー何言ってんだ?」

 

「…あ、今度は紫色にと橙色になっちゃった」

 

「じゃあ次はもう赤でいいよ」

 

アリスさん…

いくらなんでも失敗が多過ぎませんか?

このままだとデリジャスカラフルな俺が出来上がるんですけど。

いや、なんで失敗しながら楽しそうに鼻歌歌ってんの?改造…?

あ、待ってこれ俺上海人形になってね?待って!?やめてください!やめてってば!?

 

 

 

 

 

 

 

 




トレーナー戦こそ理不尽の集まりだと思います


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愚痴話

特に展開が思いつかないのでとりあえず仕事の愚痴とか言ってそうな紅魔館のメイド使い魔門番さんでお送りします。
ん?ナレーターもちゃんと入れますが?
…多分


 

とある居酒屋…そこには人里にあった洋菓子屋のように妖怪が集まる。

開いているのも妖怪だから…だと思う

 

「…で、今日久々に休暇が取れたわけだけど」

 

「やたー!生ビールひとつ!」

 

「私は…とりあえず生ビール!」

 

「ぁ…いいや、私は鬼殺しを」

 

「…あ、はい。生ビールふたつ、鬼殺しでよろしいでしょうか?死にませんね?」

 

「あらやだその鳥焼いて食ってやろうかしら」

 

「ヒェッ」

 

「咲夜さん!今日は愚痴会なんですからテンポよく進めますよ!」

 

「あ、追加でピーナッツ」

 

「かしこまりました〜」

 

「…さて」

 

「まず私から!」

 

「…美鈴、他にもお客さんがいるか」

 

「私が先ですよ!前美鈴さんが一番だったじゃないですか!」

 

「ちょ」

 

「うるさいですよ使い魔如きが」

 

「今…なんつった…!」

 

「やめなさい!」パシーン!

 

「いでっ」

 

「爪が!爪がぁぁぁぁ!」

 

「悪魔の手先(物理)」

 

「…さて。小悪魔さんは放っておいて」

 

「放らないでもらえます?」

 

「生きてたの?」

 

「意外と失礼ですね…では、始めましょうか!」

 

最初のターン!美鈴

 

「…ま、勇次さん絡みなんですけど」

 

「あら、惚気話は聞かないわよ?」

 

「誰がそんなの話すもんですか…まあ同僚だから距離縮めようとするんですよ」

 

「あー困った時とかに助かりますからね」

 

「小悪魔は…ぼっちか」

 

「やんのあてめえ」

 

「あ?」

 

さて…早速ナレーターさんは消えましたが。

私が覚えている限りではその出来事は彼が門番になってから少し経ったくらいです。

私が気になった内容は…ズバリ!紅魔館の誰に嫌われたら一番悲しいのか?ということです。

…咲夜さん、惚気話って言わないでください。マジで。

 

結構前の紅魔館門

 

「…質問いいですか?」

 

「どうぞ」

 

「この紅魔館の中で一番嫌われたら困るのって誰ですか?」

 

「嫌われたら…妹様お嬢様」

 

「当たり障りのないところを選びましたね。それは何故ですか?」

 

「お嬢様は嫌われると仕事ができなくなるし妹様は部屋に入っただけで消されかねん」

 

「あぁ…命大事に…」

 

「まあめーりんさん達が俺のこと嫌っても別にいいですしね」

 

「今さらっとひどいこと言いましたよね?」

 

「…客として接している気分ですから」

 

「お客様扱い!?」

 

「俺結構怖がりなんですよ。妖怪怖いですし。お客様として接するなら怖く無くなるのでいいですよ」ピース

 

「貴方の精神が全くわからない…」

 

「…あ、とりあえず作ってきたケーキ食べます?」

 

「食べます食べます」

 

戻って居酒屋

 

「ってことが」ガシッ

 

「…人が働いてる間にケーキ食べたら美味しかった?」

 

「…もちろ」

 

「ビール二つ、ピーナッツ、鬼殺しお持ちしました〜」

 

「お、きたきた」

 

「では次私ですね〜」

 

場面変わって小悪魔さんのパターン!

 

私って小がついてるけど一応悪魔なんですよ。

だから人間に悪戯仕掛けたんですよ。ああ、咲夜さんのことじゃないですよ?

勇次さんです。まぁ、惚気話ではないですが。で、いたずらの内容なんですけど。

誘惑するんです。悪魔とは言っても種類があるんですよ。まあ専門外なんですけどね?

でもしたくなったのでしました。後悔はない

 

結構前の図書館

 

「…失礼しまーす」

 

「待ってましたよ勇次さん!私の格好を見て何か思うことは」

 

「すいません妹様の場所知りたいんでパチュリー様に会わせてもらえます?」

 

「無視!?無視はひどくないですか!?だってほら!こんな素敵な悪魔が」

 

「すいません悪魔だと日本語通じませんでしたか?悪魔語なんてありましたっけ?」

 

「どっちかっていうとデビル語だと思います…」

 

まあ失敗したんですが…再挑戦しました。大胆に。

 

「失礼〜」

 

「待ってました!さあ私の下着姿を見なさい!」(スケスケ)

 

「…それ、寒くないんですか?」

 

「性欲を捻じ曲げて心配したと言うのか…!?」

 

次の日

 

「失礼」

 

「さあ!ウェディングドレスならどうですか!?」

 

「…風見幽香のところ言ってブーケ取ってきましょうか?」

 

「パチュリー様〜」

 

「…貴方性欲あるの…?」

 

居酒屋

 

「って!普通なら反応したり顔赤たりしてもよくないですか!?私だって結構身体のライン良いですよね!?」

 

「私の水着姿見ても何も言いませんでしたよ彼」

 

「おかしいだろうがよぉぉおぉぉぉお!」ドンドンドンドン

 

「うるせー!」パシィッ

 

「おん!」

 

冥土長のパターン!

 

…私の場合妖精メイドの話になるわね。

何?彼の話にならなくて残念だった?そう、それは良かったわね。

まぁ少し出てくるけど…なんでそんな喜んでるの?

 

結構前の紅魔館

 

「…」イラッ

 

「おー!」

 

「何ひとりで立ち向かってんだ妖精メイド1!?」

 

「かかって…こいやぁ!」

 

「…その意気込みは買うわ。代わりに命も貰うわ」

 

「えっちょっとそれは聞いてな」ザシュッ

 

「妖精メイド1ぃぃぃぃい!一回休みになるなぁぁああぁあぁ!?」

 

「…ふんっ」

 

「うわっびっくりした…これはどうも冥土長」

 

「…何?」

 

「タスケテ」

 

「…私の目には背中に女児を乗せたロリコンが見えるのだけど」

 

「ロリコン以外は多分本当だ助けてください。あとデザートも作ってください」

 

「…私なんであんたを雇ったのか覚えてる?」

 

「デザートを作る替え玉が欲しかったから!」

 

「死ね!」ザシュッ

 

「…あぶね…妖精メイド36がいなければ即死だった」

 

居酒屋

 

「だからその日妖精メイドの数が足りなかったのよ」

 

「咲夜さんそれを人は自業自得と言います」

 

「私たち妖怪でしたけど咲夜さん人間ですもんね」

 

「ぐっ…!」

 

そこには楽しそうにひとりの愚痴をする妖怪と人間がいた。

 

「…よう。人の愚痴を肴に呑む酒はさぞ美味いだろうな」

 

「…え?」

 

ただし、その人の目の前で愚痴を離しているとは知らずに。

 

「あ、勇次さん」

 

「…明日仕事休んでいいですか咲夜さん」

 

「だめよ美鈴」

 

 

 

 

 

 

 




はっきり言って愚痴相手に愚痴がバレて動揺する咲夜さんが欲しいです


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かくれんぼ

よくよく考えりゃ前回ネタなかったのポケモンクリアしてなかったからだ。
ルネシティのジムむず過ぎません?


 

守矢神社

 

「つーわけだ神奈子。しばらくの間泊めてくれ」

 

「駄目だね」

 

「え、何この状況!?」

 

「なんで!?」

 

「そりゃあんたね!早苗がいるだろ早苗が!」

 

「東風谷さんに許可取るから!」ドゲザ

 

「そこまでして泊まりたいのかお前!?」

 

「魔理沙の家に帰ろうにも帰れんのだ!」

 

「なんで!?」

 

…やべ、秘密にしとこうと思ったのに…

適当に言い訳作ってもバレるだろうから正直に…

 

「なんか摩多羅サマに連れ去られたって思ってるらしくて」

 

「…よし、私が行ってこよう」

 

「お願いだ頼むやめてくれ?」

 

「なんでだ。諏訪子を見ろ。あいつなんか人里で諏訪キャノンとか言われてるのに人里行くんだぞ」

 

「それは違う!あだ名と気まずさは違うんだ!」

 

「…なんの違いがあるんだ諏訪子」

 

「なんで私に聞くかな神奈子」

 

「しばらくしたら出て行くんで!」

 

「…いや、出て行った後お前どうなんの?」

 

「妖怪食って生きて行く」

 

「よし守矢神社に泊まっていけ」

 

「…神奈子、一つ聞いていいかい?」

 

「なんだ諏訪子」

 

「もしかしてあんた可哀想だから」

 

「いや?ただ神社を守るのは神として」

 

「彼どっちかっていうと博麗寄りだけどね?」

 

「っ…甘いものを無料で作らせようと」

 

「材料費、足りる?」

 

「…そうだよ!可哀想だから泊めてやるんだよ!悪いか!?」

 

「神奈子…あんたほんとそういうところで相手が嫌になるんだよ」

 

「なんでだよ!?」

 

守矢神社の二人の神サマの喧嘩か…

人間の身体には耐えられん。さっさと退散すべきか。ん?お前は糸人形?

…実はな。今の俺はアリスさんのせいで上海人形カラーになってるんだ。

アリスさんカラーじゃなかったのねと思ったがこれでも恥ずい

 

その頃…後戸の国

 

「まったく痛いわね…」ボロッ

 

「さあ!お前の罪を数えてみやがれ!」

 

「魔理沙、それ多分違う」

 

「ん?…さあ!勇次の奴を出しやがれ!」

 

「は?勇次?…ああ、彼なら幻想郷に帰したわよ?」

 

「…え?」チラッ

 

「ブッ」

 

「おいこら霊夢お前知ってたな?絶対知ってたな?」

 

「いやいや…なんのことかさっ…クッ…プッ…」

 

「笑いを堪えながら喋るなよ!お前なぁ!」

 

「あきれた…博麗の巫女のせいでこんな目に…」ガクッ

 

守矢神社

 

「まあ大体今こんな感じになってんじゃないかな」

 

「それってもうそろそろあんたの後ろに戸が」

 

戸<後戸チラリーッス

 

「そんな演技でもないこと言うなよ…ん?どした?なんかあったか?」

 

「…今のうちに酒飲んどく?」

 

「神奈子、お前俺が酒に弱いこと知ってるだろ」

 

神奈子めすっかりこってりのっそり忘れやがったか。

まあ俺自身何かと忘れっぽかったし…仕方ないのも仕方ないか。

さて。なんか妙に後ろが気になるけど気にしちゃいけない奴だな!多分。

とりあえず…もう夕方だから寝るか!そうしよう!

 

数時間後

 

「…何時間寝てた?」

 

「今2時って言えばわかるか?」

 

「夕方は確か6時くらいだったから…ああ、8時間寝てたのか。健康だな」

 

「お前を永遠の眠りにつかせてやりたいわ」

 

「神奈子も早めに寝ないと朝起きれんぞ…いや、もう眠れないか」

 

「…あ、そう言えばなんだが…」

 

「ん?どした?」

 

「お前の体から一枚紙がポロッと落ちたんだが」

 

「待てそれは開けちゃダメな奴だマジで」ダッ

 

「ふーん…浮気の手紙か?」

 

「俺とお前は別れただろ!?」スカッ

 

「どれどれ〜どんな紙かな〜?」

ただの紙の内容 妖怪から肉は取れるのか(妖怪の部位)

 

「…グロい!ただただグロい!こんなの見て飯が食えるか!」

 

「良いだろ!一時期ガチで考えたんだからさ!」

 

「ガチで考えて!行き着いた先が!なんだよこれ!?このもも肉って!?」

 

「そこが一番うまいんだよ!」

 

「二人とも!うるさい!」

 

「諏訪子さっ…あ、すいませんお楽しみでしたか」

 

「今気がついた…なんで抱きついてんのさ」

 

「…俺の身長が低くなければ…」ズーン

 

「お?私に対する挑戦か?やんのか?」

 

…神奈子は背が高いから手に持ったものを上にあげられると…

距離が近くなるんだよなぁ。マジで。まぁそれでもジャンプしないと?届きませんけど?

おのれ神奈子(八つ当たり)しかしなんで解体新書(自作)が落ちるのだろうか。

たしかに身体の中に入れて結んであったはず…ん?アリスさんの…

ああ…そういう…ね。

 

次の日

 

「…で、お前ら来たのか」

 

「霊夢のせいで無駄足したところが何個かあったけどな」

 

「ものの見事に全て引っかかるんだから…」

 

「…魔理沙、気になるんだが…」

 

「どうした?」

 

「妖怪って俺が食った限り犬型だともも肉が食えたんだが」

 

「…は?」

 

「いやだから犬型の妖怪だと」

 

「霊夢、こいつ控えめに言って頭おかしい」

 

「私も初めて見たわよ。妖怪食う奴」

 

「…とまぁ妖怪の山には何匹か同じ犬型の…ん?」

 

「…まさかとは思うがお前…天狗を食おうと…?」

 

「もみっちゃんも自称宇宙ナンバーワンも食わねえし食えねえよ」

 

「そうか…」ホッ

 

「ただただ犬型の妖怪を解体して一つずつ」

 

「やめろ!グロテスクなことを言うな!」パシーン!

 

「ひでぶ!?」

 

ひ、ひどい…みんなして殴ることはないだろ…

結構努力して自立しようとしてるのに…いや、そもそも俺人里行けねえから。

食料を自給自足にしないと生きていけないから。流石に急に人間に戻りました!とか、アリスさんが消化器官作りました!

ってなった時ようであって…俺、誰に言い訳してるんだ?

 

 

 

 

 

 

 




誰でもない誰かに言い訳してますハイ


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疑心暗鬼

人って何考えてるか分かりませんよね!
僕は僕の考えていることも分かりません!
不思議だね!自分のことだからってなんでも分かるわけではないのにね!


 

守矢神社

 

「あーほらほら、泣かない泣かない。おい神奈子お前なんかやったのか?」

 

「いや、少なくとも私ではない」

 

「そういうお前がなんかやったんだろどうせ」

 

「信用がないなぁ…これでも一応人の扱いは慣れてるつもりなんだが」

 

「…まさか神奈子様に遅れをとるとは」ボソッ

 

「あぁ…すまん早苗さん今の言って良いか?」

 

「すいませんそれやったら消されます」

 

「待て消されるってどんなこと言ってたんだ言ってみろ」

 

「神奈子様に遅れをとるなんて」

 

「…」イラッ

 

あ、神奈子ガチギレだ。

俺死にたくねえからちょっと退いてよ…あ、諏訪子てめえ!?

 

「離せ!死にたくない!」

 

「私に遅れを取ったってどういう意味だコラァ!」パシーン!

 

「いぎゃあ!?」

 

「…まぁまぁ神奈子。こいつが元凶なんだからこいつを…」

 

「うし分かった。勇次、恨むなよ」

 

「恨まないが怨念としてここに一生取り憑いてやる」

 

「地味に嫌なことするねあんた…」

 

「ていうかそもそも遅れを取ったんじゃなくて早苗さん作ろうとしないだけでしょ」

 

「…いや、そんなことはないですよ?」

 

「その内アレだぞ。選べる歳だったのにいつのまにか選べなくなる歳になるぞ。理想はできる限り低めにしたほうが」

 

「当て身!」トンッ

 

「ゴフッ」

 

「…あと少しで早苗にトラウマを与えるところだった…!」

 

「…諏訪子様の怒りを買った男、撃沈されてるなう。ワロタ」

 

「早苗、お前いつ幻想郷入りしたっけ」

 

「んーと…メタい話だと2007年ですね!」

 

「で、今の女子高校生のような乗り方…時代を知れ」パシンッ

 

「あうちっ」

 

…やばい、普通に死ぬかと思った…

そう思い目を開けたのは夕方。ちょうど5時くらいだろうか?

だがはっきり言って悪いニュースしか聞こえない。魔理沙が来たらしい。

…嫌なんだよなぁ人の相手は。他人の気持ちを察するのは俺の苦手分野だし。

あれ、待って。首から下が麻痺してる…!?

 

「あー、勇次か?あいつならウチで泊めることになったが」

 

「いやいや、だからあいつを出せって。あいつの口から聞かないと私帰らないもんね!」

 

「まるで恋した乙女だな…が、無理だ。あいつは寝ている。明日の昼間にでも来るんだな」

 

「ちぇっ…分かったよ…なんでいうと思ったか!」ビュンッ

 

「あぁ!?」

 

「…ちょっ、顔踏むなよ…」

 

「あ、すまん…って起きてるじゃねえか!?」

 

「なんだか首から下がうまく動かんのだ。今何か決断しろと言われても頭が回らん」

 

「…はぁー!んじゃ明日来るとするか!明日までに調子整えておけよ!」

 

「いや、動けないんですけど?」

 

「私が車椅子でも買って世話してやるよ!」ケラケラ

 

「それは是非とも断りたいもんだ」

 

「断れるなら断ってみやがれ!はははは!」

 

「…すまん、少し加減が難しくてな」

 

「神奈子サマよ…せめて下半身だけを動かせないようにしてくれ…」

 

糸なのになんで動かねえんだよ…

なんで当て身で気絶するんだよ…つか痛えし。

おのれ神奈子。おのれ諏訪子。おのれ早苗…ん?

ここにいる奴全員名前がひらがな三文字…

 

「だから加減が難しいと言っているだろ」

 

「なぁ神奈子、こいつ1日このままだったらトイレとかどうすんだ?」

 

「…あ、やっべ何も考えてないや」

 

「まぁ1日だけならどうにかなるでしょ。首から下が全く動かないなんてことはねえし」

 

「なら安心だな」

 

「あん…安心?」

 

「こいつらの安心と俺たちの安心は度合いが違うんだ」

 

「あぁ、なるほど」

 

 翌日

 

「…すまん、無理だった」

 

「いや、まぁわかるんだが…漏らしたとかだったらわかるんだが…」

 

「うわ気持ちわる…」

 

「…俺もなぜこうなったか分からんのだ…」

 

「なんでお前首から下の糸が解けかけてるかなぁ…」

 

「全体的にだらんとしてて気持ち悪いよね。うわ、なんかベトベトしてる」

 

「…なんだか能力チートになってる気がしてならない…」

 

…さてさっさと糸を絡めて復活と行こうか。

いやでもベトベトは知らねえけどな!さっさと身体の再生に力を注ぐぞ!

ところでベトベトって…普通糸がベトベトになるのって粘着性の液体に突っ込んだ時くらいだよな…?

…俺そんな液体持ってたっけ…?

 

数時間後

 

「完全復活!」

 

「首から下の痺れが取れたみたいだな」

 

「あたぼうよ!」

 

「で、若い子の家に戻るか守矢神社にいるか…どっちか答えな」ゴゴゴゴゴ

 

「守矢神社に一生!」

 

「よし受け取ったぁ!」

 

「んじゃせめて甘い食べ物作ってくれよな?」ヒョイッ

 

「…うそ、だろ…」

 

「嘘じゃない本当のことさ」

 

「私が一番好きな浪漫機体はダブルゼータです!」

 

「早苗、落ち着こうか。とりあえず落ち着こうか?」

 

「分かりました!」

 

「分かってないよね!?」

 

その数日後

 

「…今思ったんだが…」

 

「ん?どうした?」

 

「この神社人間がたくさん来るんだよな?博麗と違って」

 

「あぁもちろんだ。きちっとした神がいるからな」ドヤッ

 

「まあね」ドヤッ

 

「なんで二人ともドヤ顔なんだよ…そうじゃなくてな。俺、ここに居たら人間に拉致られるんじゃね?」

 

「…あ、そう言えばお前懸賞金200万になってたよ」

 

「え?」

 

お前…前まではきちっと150万だったろ?

なんでいきなり200?は?おかしいだろ。なんで50上がるんだよ。

世界一の犯罪者鬼人正邪が6600万だろ?その…えっと…33分の1?になってんだ?

上がりすぎだろ。おかしいだろ。

 

「…なんか頭痛いから寝る」

 

「私の布団でか!?」

 

「来客用の布団があったはずだろ」

 

「…チッ」

 

「…諏訪子サマ、なんであいつあんな不機嫌なの?」

 

「…あんたもそういうところあるんだねぇ…」

 

「どういう所だよ」

 

 

 

 

 

 

 




どっちかって言うと諏訪子様の方が好きです


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人間

全てのネタがパーになりましたぁ!
はははー!
ワロタ!wwww
いや笑えねえしワロえねえし。テメェ何幸せぶってんだ殺すぞ


守矢神社

 

「…あぁ、そういえばお前」

 

「?なんだ?」

 

「若い女のところに住んでたんだっけ?」

 

「いや、前も言ってたなそれ」

 

「いや、気になってな…ちなみに聞いておくが付き合ってたりしたのか?」

 

「何をバカな。俺は人間と妖怪が嫌いなんだぞ?ついでに神様も」

 

「…自分以外嫌いって言えよ」

 

「食べ物に失礼だろ!?」

 

「なんだこいつ!?」

 

さて…俺が人妖怪神様嫌いになった理由を話そう。

あれは俺が少しやんちゃだった頃。いつも通りの道で遊んでいたら…

ん?あ、やべ思い違いだ。人が嫌いになったのは賞金だろ?

それで妖怪は先代の巫女さんがころされたからで…神様は…

ま、諏訪湖ですわな

 

「諏訪湖〜」

 

「諏訪子だけど!?」

 

「あんたこいつに何した?」

 

「え?何ってあんたそりゃあ…ちょっとおちょくっただけだよ」

 

「ちょっと?どんなおちょくり方?」

 

「か…神奈子?ちょっと怖いよ?もっとにっこりとさ…ダメだ余計に怖くなった!」

 

「言えよ。ほら、早く」

 

「うぅ…私の方が神奈子よりこいつと出会ったのが早いのは知ってるだろ?」

 

「ああ知ってるとも」

 

「その時にさ…ちょっとエッチな悪戯を」

 

「へぇ…どんな誘惑をしたんだ?」

 

「誘惑って…嫌な言い方するね神奈子。私はただ…そう!スカートをたくし上げ…」

 

「ほう…?そりゃ確かにエッチだな…ん?」

 

「そしたら…『透けてるぞ』って言われて」

 

「は?」チラッ

 

「なんだなんで俺に標的が向くんだ!?」

 

俺は悪くない。

諏訪子が悪い。OK?とてもOKじゃなさそうだ。

これ結構怒ってますやん。なんかずっと怒鳴ってきそうなムードですやん。

ちょっと逃げよ〜…あっ首掴まないでちょっとくるし…いや大分苦しい!

 

「…諏訪子、今言ったこと、本当か?」

 

「ああ、本当だ。まさかあそこで透けてるなんて言われるとは思わなかったよ」

 

「…ぃや、だって本当に透けてたんですよ。こう…ね?わかりますよね!?ちょっと!?鼻をつぁぁぁぁあぁあ!?」

 

「…お前本当そういうところだぞ」

 

「痛い…」ヒリヒリ

 

「そのまま一生痛みに悶えてろ!このバカ!ったく…」

 

「素直じゃないね神奈子も」

 

「あ、諏訪子もお仕置きな」ゴキッ

 

「あぎゃっ!?」

 

「…腕の骨くらい治るだろ。神様なんだから」

 

「あんたは良いだろ…糸なんだから!」

 

「諏訪子お前糸をなんだと思ってんの!?」

 

「全ての代理が効くもの!」

 

「糸はそんな有能じゃねえよ!」

 

「えぇ!?」

 

「なんでそう思ってるんだよ!?」

 

「だってあんたがそういう体してるからだよ!」

 

「糸の体だからってなんでもできるわけねえだろ!」

 

「え、今の話本当ですか?」

 

「…え?」

 

「さ、早苗さん?嘘だよね?嘘だと言ってよね?」

 

糸万能説がなんでこんなに広がってるの!?

あれか!?外の世界ではそういうのが流行ってたのか!?

そうなんだな!?流行ってるんだな!?え?早苗さんが好きなのはロボットアニメ?

それも数十年前の?…え?ん?早苗さん、何歳だった?幻想入りした時女子高生だったよね?

あ、あれぇ…?

 

「…なんかもう疲れた。なんでさっき作った話が形諸共無くなってんだよ。普通かけらは残るだろ」

 

「妖怪の山行く話だったんだろ?良いじゃないか。私としては」

 

「今不穏な空気を察知したんだが空気洗浄機ってある?」

 

「あったとしても使えないだろ」

 

「そりゃそうだ!」

 

翌日

 

「…あるやんけ…空気洗浄機…」

 

「ん?それ河童の技術のおかげで電池式なんですよ〜♪」ポカポカ

 

「へ〜…」チラッ

 

「〜♪」

 

「…!?おまっ早苗さん!?なんであんた下着姿なの!?」

 

「え?なんでって…風呂上がりだから?」

 

「会話が成立しねぇぞこのやろう!」

 

「あ、そういうふうに教育したの私だ」

 

「またお前か諏訪子ぉ!?」

 

つ、疲れる…!なんでこんなに守矢はイカれてんだ…!

あれか。イカれてるから幻想入りしたのか!?どうせそうなんだろ!?

ええい空気洗浄機でこんなイカれた空気、消しとばしてやる!

確か電池は…携帯ので代用可能!さすがは河童だぜ!さぁスイッチオン!

 

ポチッとな

 

洗浄機<空気綺麗すぎん?

 

「…イカれた空気が…綺麗だって…!?」

 

「ハハッブザマス」

 

「神奈子。俺近日中に守矢神社出るわ」

 

「待て待ておかしいだろうそれは絶対おかしいだろう!?」

 

「魔理沙に迎えにきてもらおう…あ、電池清浄機の中だ」

 

「人の話を聞け!」バギィッ

 

「ベブシッ!?」チーン

 

「…供養してやるか」

 

「色々とお前らおかしいからぁ!?」

 

「…ていうか勢いだけとは言え30分そこらでここまで来たんだ。すごくないか?」

 

「話がメタい!現実とフィクションは!分けて考えろ!」

 

「…神奈子、確か吹矢あったよな」

 

「ああ、そこだけど」

 

「あった…ここら辺かな?」

 

「え?なんで私に銃口が向いて」

 

「プッ」ヒュンッ

 

「いっでぇ!?」グサッ

 

「…私が狩りました」

 

「諏訪子…自業自得って奴だよ」

 

「神奈子テメェ裏切ったなぁぁぁあぁ!?」

 

「諏訪子様…南無阿弥陀」

 

「それ仏教!守矢は神道!わかる!?」

 

「え、えっと…神様、あとはお任せします」

 

「私が神様だから!?」

 

…うるさいなこの神…

 

「…なんか出ていく気失せた」ゴロンッ

 

「うわっ…こっちに寄りかかってくんな」

 

「良いじゃねえか前はいつもそうだったんだから」

 

「…お前の顔の上に座るぞ」

 

「待てそれはダメだ」

 

 

 

 

 




なんだろう。
投稿できないの、やめてもらって良いですか?
ちなみに!登場する人妖は主人公自体に目を向けてはいません!
…まぁ普通にわかりますよね。


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やばみ

日中の昼寝と夜中の夜寝ってなんの違いがあるんだろう?


紅魔館の中に図書館

 

「…ヤッホーパチュリー様」

 

「あら、久しぶりかしら…で、なんであなたは首輪を…?」

 

「小悪魔さんにやられまして。どうなってるんですか小悪魔さん」

 

「ん?なに言いましたか?飼い犬は飼い主に忠順なはずなんですがねぇ…」

 

「…むきゅー…」ボフッ!

 

「情報量が多すぎて爆発した」

 

さて俺がどうやってここまで来たかを教えよう。

まずは妖怪の山に行きステルス迷彩をにとりさんからいただきます。

その後ステルス迷彩を装着して館の裏から侵入します←表から行ったらめーりんさんに殴られます

裏から表の玄関に入り、ステルス迷彩をオンにします。その後なんやかんやして侵入成功です。死ぬかと思った

 

「…で、なんで見つかってるの?」

 

「いや、このステルス迷彩人にぶつかったらオフになっちゃって…」

 

「要するに全てがパーぶつかってしまったと」

 

「そうですそうです…ていうか引っ張んないで首が取れる取れる!」

 

「良いですねこれ!ゾクゾクして来ます!」ゾクゾク

 

「…小悪魔、やめなさい」

 

「ハッ夢中になりすぎてた」

 

「え…?」

 

「で、何か用事でもあるの?」

 

「あ〜…いや一つ頭脳明晰天才秀才「私だけの主」な…」

 

「小悪魔…」

 

「えへへ〜♪さて、私は本を戻して来ますね〜」

 

「…で、用事なんですけど。このバケモン揃いな幻想郷であり得そうなことなんですよ」

 

「なにいってんだこいつ」

 

きつい。きついのでとりあえず傷ついたフリをする。

首輪が物理的に痛いし精神的に痛いしでかなり参ってる。

弱った犬になるわ〜…小悪魔さん膝枕せんでいい。撫でるな本格的に犬になってんじゃねえか!

普通それはもみっちゃんでしょ。みんなもう忘れた椛でしょ。

 

「はぁ…ステルスどこやったか…ん?」

 

「ステルスって…これのことかしら?」

 

「この声は…何千人と冥土に人を葬って来た冥土長!」

 

「ふん!」グサッ

 

「いやぁぁあぁぁあぁ!?」

 

「ちょっと暴れないでください!首輪が取れちゃうじゃないですか!」グイッ

 

「ゲホッゲホッ!ちょっ助けて、おいなんで目を逸らすんだパチュリー様!?」

 

「何これ…見てるだけで気分が悪くなる」

 

「感想は求めてない!」

 

数分後 門前

 

「…行きは良かったんですよ。問題は帰りなんですよ」

 

「そうなんですか?そりゃ大変ですねぇ」

 

「うん、そうなんですよ。なにせここにヤベェ奴がいますから」

 

「それって私のことですか?」

 

「逆に誰がいると思いますかめーりんさ」

 

その瞬間、俺は吹っ飛んだ。to be continuedって奴だ。

いやマジで痛い。死ぬかと思った。優しくないなぁめーりんさん。冗談なのに

あれすか。乙女はキツく言われるとぶん殴りたくなる性質なんですか。それじゃ俺何回か死にますよ。

あ、私すでに死んでました!…いや、マジで吹っ飛ばす方向が森はねえだろ…?

 

「…恥ずかしながら戻ってまいりました」

 

「よくできました」パチパチ

 

「めーりんさんは貶されると殴りたくなるんですか?」

 

「小悪魔さんが『私のペットです♪』とか言ってたんでついでにと」

 

「あいつ小悪魔から悪魔に名前変えてくんねーかな」

 

「そしたらなんか悪魔さんとかになって急に男っぽくなりません?」

 

「名前で性別判断すんのかよ…まいいや。でも確かに…男みたいになりますね」

 

「ま、小悪魔さんの名前ってもう改名できないと思いますけど」

 

「そりゃなんで」

 

「だって小悪魔って魔界の方で呼ばれてたんですよ?それならもう魔界に行って改名しないと」

 

「…魔界とかめーりんさん厨二病?」

 

「ふん!」チョップ!

 

「あがっ…なんでこういうことするんですか」

 

「そういうところですよほんと」

 

「…で、魔界ってどこにあるんですか。西洋の幻想郷的なアレですか」

 

「まぁ多分そんなもんです。多分ね」

 

…あれ、じゃあこの吸血鬼の城って一体どこから来た…?

だって吸血鬼って言うよりヴァンパイアでしょ?吸血鬼?わけわからん…

ていうか吸血鬼とか西洋出身なんだろ?なんで幻想郷に館ごと?まずい、考えるだけ無駄な奴だこれ。

…でも納得いくわ。お嬢様とかあれだもん。髪の色が…紫だったもん。黒じゃなかったもん。

 

「私赤髪です」

 

「だってシャンクス…腕が!!」

 

「なに…心配するな。腕の一本、安いもんさ」

 

「うぇーい!」

 

「ひゃっほーい!」

 

「…我々何してんだろ」

 

「まったく同感です」

 

それから数時間が経った

 

「…そういやめーりんさんっていつ寝てるんです?」

 

「日中」

 

「いやそれはそれでダメでしょ」

 

「あー…寝顔とか見られたくないんですよ。1日寝て1週間起きてます」

 

「寝顔見られたくないのに日中寝るとはこれいかに」

 

「そうやって矛盾指摘して楽しいですか?」

 

「めーりんさんの寝顔は可愛いです」

 

「勇次さん…忘れましたか?この作品日常ですよ?進展することはなく、たまに落ち込んだり湧き上がったりする作品です」

 

「メタい」

 

「まあもっとも…一番忘れちゃいけない人が忘れてますが」

 

「そのせいで追い出されて紅魔館に勤務することになった奴がいるらしい」

 

「あんただよ」

 

そうです。私が左遷された人間です!

悲し。さてめーりんさんが寝ている時間を調べるために…

今日は徹夜で立ってましょー!そうすりゃいずれかは寝るだろ

さて、今は午後1時。後何時間で寝るのか…楽しみですね!

 

午前3時

 

「…」ウトウト

 

「…寝たらどうです?」

 

「いや…まだです…まだ起きてます…!」

 

「まぁまぁ。そんな強情にならずに。布団はありますから、横になった方が」

 

「絶対にめーりんさんより長く起きる…!」

 

「…ワーアシガスベッター」スルッ

 

「あでっ」ドサッ

 

「…ふぅ。ようやく寝ましたか…」

 

 

 

 

 

 

 

 




人間は人間であって人間ではない。
だが人間は人間であり人間である。
でも人間は(以下略)


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DANDAN

心惹かれてろ眩しい笑顔に
きっと誰もが永遠を手にいれたいから


 

紅魔館門前

 

「…守矢神社に帰れなくなってしまった」

 

「この雨じゃあ山登りはきついですよねぇ」

 

「多分ロープウェイも閉まってるし…なぁんだかなぁ」

 

「流石に小屋ないと服がびしょ濡れに…えっちな妄想」

 

「そこまで男を信用しない根性は認めるが姿勢は認めん」

 

「あ、やっぱり?」

 

やっぱり?ってなんだお前コラ…

めーりんさんも結構キツくなって来ましたね…

僕は悲しくて悲しくて。やめてやりますよこんな仕事!

 

守矢神社

 

「…あいつ昨日から帰ってこないな」

 

「この雨じゃあ仕方ないですよ」

 

「ロープウェイも閉まってるし山登りはできないし」

 

「そもそもあいつ糸だから濡れたら…うわっ考えたくもねぇ」

 

紅魔館門

 

「…今糸だから濡れると水浸しになったタオルになるんですよ」

 

「そうですか」

 

「ちょっとあんたそうですかはないですよ」

 

「あんたってなんですか…ったく。もう少しで咲夜さんが…ん?足元がなんだか冷たい…」

 

「駄目だ、足が濡れた…なんか水が足元に」

 

「小屋っていうかバス停みたいなもんですからね」

 

「…冥土長に交渉して来てください。もう少しで死ぬって」

 

「わかりました」

 

「頼みましたわ…戻ったら乾かさないとダメじゃん…」

 

数分後

 

「ダメでした」

 

は?これマジ?嘘だろ?こんなゲリラ豪雨なのに?

…駄目だ、もう足の指の爪くらいまで水が溜まって来てる。

風呂に入ることが糸になってからなかったとは言え水浸しになったら…

どうなるか考え切れん。多分、一本の糸になって見つかるだろう…

 

「もう無理…」

 

「大丈夫ですか勇次さん」

 

「…大丈夫に見えたら節穴だと思いますよめーりんさん。図書館行きてぇ」

 

「アリスさん呼んできた方がいいですよね」

 

「多分…」

 

数分後

 

「」チーン

 

「はぁ…はぁ…結構急いできたんだけど…」

 

「瀕死ですね…」

 

「ていうかなんで屋根だけなの?人材をちゃんと見極めて欲しいわね」

 

「何を言っているのやら」

 

紅魔館の中の図書館

 

「パチュリー、入るわよ〜」

 

「何かしらアリス…あれ、そいつ門番じゃなかった?」

 

「雨に濡れてちょっと危険なことに…とにかくどうにかするわよ」

 

「ドライヤーならここにあるわよ」

 

「乾かしたらいいってもんじゃないと思うんだけど」

 

数時間後

 

「生き返った!」

 

「元から死んでるでしょ」

 

「そりゃそうだった」

 

「…これにて私はお暇させてもらうわ。じゃあね」

 

「ああちょっと待ってください。確かこの机のここら辺に…」

 

「あん、勇次さんてば大胆♪」

 

うるせえな小悪魔サン…

ちょっと黙ってて欲しいけど命の恩人にこいつも入ってそうなんだよな。

確かここにお礼の品的なのがあったはずなんだが…あら、どこだったかしら?

この引き出し…違う、下も違う…あ、上だ上。いっけねー忘れるところだったぜ。

 

「あった冷蔵庫。そしてこのイチゴミルクの素を牛乳と合わせれば!」

 

「出来ました!即席激旨美味スーパーイチゴミルク!」

 

「小悪魔さんちょっと黙っててもらえます?」

 

「それじゃあいただくわ」

 

「んじゃ俺はめーりんさんの部屋から門見させてもらいます」

 

「まるで女子のようだな」

 

「女子と書いて好って読むのよ。知らないの?」

 

「へーへー私がわるうござんした」

 

美鈴の部屋

 

「…質素…!でも結構高いから門見えるか。ていうか今何時だ?」カチッ

 

電気<起動!

 

パッと明るくなる部屋。強いて言うなら俺は悪くない。

 

「んぅ…眩しい…あれ、電気ついてる…」

 

「まさかいるとは思いませんでした」

 

「勇次さんもう良いんですか。まだ雨止みませんね。」

 

「ほんと。病む気配がないって言うか」

 

「あ、そうだ。こっちきてください」

 

「なんですか?」

 

「こっちこっち。ベッドですよ」

 

「なんじゃい…」

 

「もう夜ですよ?一緒に寝ましょうよ」

 

「…雨は結構弱って来てるな。傘があれば行けるか」

 

「おーい勇次さーん?」

 

「…明日でいいか」

 

そう考えた昨日の俺をぶん殴りたい。

大体六発ぶん殴りたい。煩悩の数ほどぶん殴りたいけど。

とにかく昨日の俺を殴りたくなった。起きたらまた雨降ってるし…ん?

よく見たら紅魔館の周りだけ雨降ってね?え、うっそぉ…マジ?マジマジのマジ?

 

「…あれ、なんか鍵かかってるんですけど」

 

「私の指紋認証です」

 

「じゃあなんで入れたんですか?」

 

「オートロックだから開けるの面倒なんですよ。あなた多分ガッチリ閉めたんですよ」

 

「あーなるほど」

 

「ま、そう言うわけなのでドアノブに手を…」

 

認証結果:ダレダテメェ

 

「…間違えました親指を」

 

認証結果:ダレダテメェ

 

「…僕がやってみよう」

 

認証結果:ピンポンピンポン!

 

「…ここ、誰の部屋です?」

 

「多分あなたの部屋です」

 

「…とりあえず殴っていいですか?」

 

「ご、ごめんなさい」

 

その後彼はへーこらへーこらしながら森や神社へ帰ったと言う。

 

守矢神社

 

「…すまん神奈子帰宅が遅くなった」

 

「帰宅っていうかお泊まりだろ絶対。二泊三日だろ。ゲリラ豪雨だから仕方ないとは言え」

 

「紅魔館に行ってたからなぁ…」

 

「…ん?紅魔館?…こっち来いやオイ」

 

「だが断る」

 

「なに!?」

 

「…最近疲れが溜まっててな〜」

 

「そういうことか。存分に寝ろその後説教だ」

 

「お前何を理解したんだ?」

 

今思うとこいつとどうして付き合えてたのかわからん…

なんでだろう…理由が見つからん。綺麗ではあるんだが…なんでだっけなぁ。

こいつ意外と子供っぽいところがあったしなぁ…うーん考えれば考えるほどわからなくなって来た。

とりあえず寝るしかないな。うん。

 

「…諏訪子様、付き合ってた当時こんな感じだったんですか?」

 

「おー早苗。そうだよ〜こんな感じだったよ〜…どっちとも噛み合わせようとしてるんだけどね」

 

「わたしにはちょっと何やってるのか理解ができませんでしたけど…」

 

 

 

 

 

 




ホームランした後かめはめ波撃ったらどうなるんだろうと考えながら作りました


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バトルモーション

バトルモーションをMMDで作れるってすごいですよね。
え?本編?出て来ませんよヤダなー


 

紅魔館

 

前触れならあっただろう、しかしそれが一大事になるわけがなかっただろう。

どう足掻いてでも俺は怒ったんだ。仕方ない仕方ない。

 

「おのれめーりん!」スカッ

 

「眠ってても避けれますよこんな攻撃www」

 

「うぬ」チーン

 

「…ていうか結構執念深いですね」

 

「めーりんさんのような女性には野菜を目の前で握りつぶされた気持ちわからないでしょうね!」

 

「そこ怒ってたんですか!?わたしてっきり数日前の強制お眠りで怒ってるとばかり」

 

「あれは別に良い!」

 

「基準が全くわかりませんよ!なんで自分は良くて野菜はダメなんですか!?」

 

「優先順位が!違うだろ!」

 

「なんで!?」

 

それから数時間前

 

「めーりんさんいちごジュース…」

 

「え?ああ、そこ置いといてください」グシャッ

 

「…それ…」

 

「ああこれ?バナナで」

 

「ギガンティックレボリューション!」キック!

 

「あぶねっ」パシッ

 

ということがありましたとさ。

 

「なんで!なんでバナナを潰したんですか!?」

 

「いやぁなんか…憎たらしく感じたので」

 

「なんで!?」

 

「感じちゃったもんは仕方ないでしょうが!良いじゃないですか減りますけど!」

 

「門の前で卑猥な話をするな!」ドゴォッ

 

「痛い!」

 

「なんで俺まで!?」

 

痛い。時間を止めて来たであろう冥土長がバットでめーりんさんを吹き飛ばす。

するとどうだろう。俺にまで飛んできたではないか。時間を止めて何度も振ったに違いない。

そんな殺生な…と思うがこれがあの人流だ。俺はめーりんさん達みたいにバケモンじゃねぇんだよ…

なんて考えながら多分6mは吹っ飛んだ

 

「なんで紅魔館の門で卑猥な話をするのよ!?」

 

「…ひわい?」

 

「淫らな話してました?」

 

「さぁ…?記憶にないですね」

 

「さっきガッツリ言ってたわよ!感じたとかなんとか!」

 

「それはただの気持ちの話ですよ!」

 

「…え?」

 

「冥土長が卑猥だったって話する?」

 

「今体験しましたんで良いです」

 

「…ややこしい話をするな!」バギィッ

 

「へぶっ!?」

 

「おいばかやめ」グキッ

 

「…今絶対鳴っちゃいけない音鳴りましたけど大丈夫ですか勇次さん」

 

「あぅあぅ…なんで痛みを感じる神経だけ残ってるんだよ…!」

 

「あ、これはやらかしましたね…咲夜さんのせ」

 

「もういないよ」

 

「…嘘だろおい」

 

「あ、そう言えばさくらんぼ持って来ましたよ」

 

「なんで今のタイミング?」

 

「人里で結構盛り上がってたジンクスがあるからね。仕方ないね」

 

「ふーん…」

 

「この木…木?の部分をベロで結べたらって言う」

 

「わたしやります!」

 

…うん、そう。じゃあ、はい。

的な感じで渡したけど多分これ俺ジンクスを言ったら殴られるよね。

諏訪子にやって「やだなー♪」って言われた後におびただしい数のカエルに囲まれたし。

…冥土長にだけはやらないでおくか…やったら死を覚悟するからな。うん。

 

「ん…ぺっ。出来ました!」

 

「あらすごい」

 

「で、ジンクスってなんだったんですか?」

 

「…味覚のなんたらが」

 

「ふーん…本当のこと言ってくれます?」

 

「なんでバレたっ…ディープキスの上手さ」

 

「はえーそうだったんですか」

 

「…お願いですから冥土長にだけはやらないでくださいね?」

 

「嫌です。咲夜さーん」

 

「…ご飯の時間だったけどお邪魔だったかしら?」

 

「さくらんぼの木の部分、舌で結べます?」

 

「え?やったことないけど…」

 

「勇次さん、ほらさくらんぼ出して。勇次さんがやりたいって」

 

「言ってねぇよ!?」

 

「…?」

 

数分後

 

「出来たわよ。で、これがどうしたって」

 

「それでディープキスの上手さがわかるようです。咲夜さん上手ぞぉ!?」バゴォッ

 

「…あなたは何も見ていない。良いわね?」

 

「いや知るかよ」

 

「美鈴みたいになりたいようね」

 

「僕は何も知らない」

 

「よろしい。」

 

「…めーりんさん、起きてくださいよ。ちょっと、起きろー?起きろー!」ペチペチ

 

「んぁ、痛い痛い…ハッ!?寝ていた…あれ、前後の記憶がない…」

 

…よかった。これでまた冥土長呼んだら俺が殴るところだった。

めーりんさんには痛くも痒くもないわ!ぬワハハははは!って攻撃なんでしょうけど。

未だにこのバケモン達が住む紅魔館が怖いのは言うまでもない。

だって時間止める奴が住んでるじゃん?絶対殺せるウーマンもいるし。

 

「…就職先絶対間違えたよなぁ」

 

「今絶対失礼なこと考えましたよね」

 

「いいえ全然?」

 

守矢神社

 

「…」ムカッ

 

「どうした諏訪子?とうとう死んだか?」

 

「いや、幻想入りした時は精神身体共に子供だったくせになーって」

 

「…それ絶対あいつの前では言うなよ。絶対だからな!」

 

「…神奈子おにいしゃんとけっこ」

 

「ふん!」ブンッ

 

「危なっ!?」

 

紅魔館

 

「…!」

 

「どうしました?」

 

「今守矢神社で喧嘩が起きてる予感がする。帰ったらサンドバッグ状態になりそうだ」

 

「泊まっていきます?」

 

「神奈子が怖い」

 

「ああ、なるほど」

 

「…とりあえず弁当食べますか」

 

「そうですね」

 

「…白米に梅干し…俗にいう日の丸弁当…」

 

「プークスクスwわたしはオムライスですよwww…ん?」

 

「いや、これめーりんさんのって書いてあるじゃないですか。寄越してくださいよ」

 

「嘘でしょ…?」

 

うむ、冥土長は今日もいい仕事をした。

うざったいめーりんさんの弁当を一瞬で日の丸にするとは。

これでめーりんさんの目の前で笑いながらご飯を食べるという嫌味が…?

いや、待てよ…これ、オムライスじゃない!オムレツだ!

 

「謀ったな冥土長!」

 

「どうしたんですか?」

 

「中に米がねぇ!しかも空気!外側しかない!どんな技術だよ!」

 

「あ、あはは…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




咲夜さんなら普通にやりそう


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神奈子供

神奈子様が子供だったらなぁって思って。
…そうだよTwitterで見たよ何が悪い!
ですが本編では諏訪子様が子供です。諏訪子供
投稿時間ミスった☆
けどまぁ良いよね!


いつかの守矢神社

 

「甘いお菓子〜甘いお菓子はいらんかね〜…疲れた…」

 

「わ〜ここまでお菓子たくさん持って登山してきた人初めてです〜頭大丈夫ですか?」

 

「脳はもうすっかり甘味だらけだ」

 

ていうかやけにこの巫女さん辛辣だな…

なんだろう、言い方がきついよりも言い方をキツくさせてる感。

ざけんなこれでもあのクソ鴉天狗に呼ばれてきたんだぞこのやろう…

んでこの神社で待ってれば良いんだっけ。待ち合わせなんて記憶にねえな。

 

「…なんだ嬢ちゃん。なんで俺の菓子を見つめるんだ。おいバカやめろうわっ」

 

「やめてください諏訪子様!」パシンッ

 

「あでちっ…」

 

「一つ欲しいのか。お菓子が欲しいのか。なんのお菓子がいいんだ」

 

「あなたも手懐けるような感じで言わないで!」

 

「キャンディ!」

 

「貴様…このわたしからキャンディを取るつもりか!」

 

「やってやろうじゃないの…」

 

「待て。なんでわたしじゃなくて早苗が出るの?」

 

「え?」

 

「…まあいいや。くれてやるキャンディ。俺は肉まんを食う」

 

「なんで肉まん?」

 

「道中寝てた白狼天狗が食ってた奴。多分食いかけ」

 

「いやよく食べれますね。野次馬根性ですか?」

 

「人の根性です」

 

「諏訪子にも肉まん!」

 

「…よし諏訪子ちゃん。子供のうちに肉まんを食べ続けているとな?足がブクブクになり顔は腫れ食事すらできない体になってしまうんだ。わかる?」

 

「え、何その肉まん怖い」

 

「いや適当な嘘をつかないでくださいよ」

 

「本当だよ。少なくとも俺は子供の頃そうなったやつを見たことがある」

 

「すいませんその肉まん化学物質てんこ盛りでした?」

 

さて。鴉天狗がまだ来ない。

遅い。遅すぎる。流石に切れるぞ…ん?諏訪子さんがなんかやってる…

スカートたくし上げてんのか。若そうな歳で誘惑?誰を?…信仰者の中にいるんだろうか?

いやいたらいたでそれはちょっと怖いけどさ。とどのつまりロリがおっさんにアプローチでしょ?怖いよ

 

「ふー!遅れてすいませんね!椛が寝てまして」

 

「す、すみませ…ん?」

 

「んぐ…んぐ…あぐっ。旨かった。ご馳走様でした」ペコリ

 

「お前か!お前が食ったのか!お前が持っていって食ったのか!この!この!」バシッバシッ

 

「や、やめて!痛いから!痛い!ちょ、マジで痛い!」

 

「わたしの食いかけよくも食ったな!売り切れ間際に買ったのに!」

 

「代わりにお菓子あげるから許して!」

 

「許すものですか!」

 

「…ほれ犬、ドッグフード」

 

「犬て…その情報はどこから?」

 

「クソ鴉天狗」

 

「ちょっそれは話さない約束でしょ!?待って椛!これはなんかの…そうそう!彼の妄言だから!ね!許して!」

 

「許すかこのクソ烏!」

 

ほれ諏訪子ちゃんあれが愚かな戦いだ。

どれくらい愚かっていうと人里の人間が里の外に出るくらい愚かだ。

俺がお菓子を渡しに風見幽香のところまで行くくらい愚かだ。いや、その3倍は愚かだ。

…なんでこの子目輝かせてんの?

 

「人の拠り所ありき所に争い起こりて…それっぽいがなんだか違うような」

 

「神社で争うな!」バギィッ

 

「うわっ!?」

 

「あがっ!?」

 

「…んじゃクソ烏行くぞ」

 

「痛い…なんでわたしがこんな目に…」

 

「ていうか肉まん返してくださいよ!」

 

「…うーん…んじゃとりあえずドッグフード齧っといて」

 

「だからなんで!?」

 

「ん?チャオチュールの方がよかった?」

 

「それは猫!」

 

「…おいクソ烏、話が違うじゃねえか」

 

「だからなんでわたしに振ってくるんですか!?やめてくださいよ!ほーらもう椛が怒ってるじゃないですかー!」

 

「脅威の目からビーム!」キュイーン

 

「弾幕でも作れないようなの出して来てるんですけど!?」

 

「…ブザマす」

 

「肉まん奢るから許して!」

 

「許す!」

 

「…とりあえず乗っていってください。私の家で取材ですので」

 

「じゃああれができるの?柱の上に立ってビューン!が」

 

「おかしいな私人型なんだけどな」

 

さてそんなこんやでクソ鴉天狗に乗って来たぜ。

クソ散らかってる。もはやこれほど散らかせるのは一種の才能だ。

…紙だけで部屋をいっぱいにできるっていつもどんなスピードで書いてんの?

多分質より量取ってんだろ。

 

射命丸文の家

 

「散らかってんな」

 

「散らかってますね」

 

「散らかりすぎですかね…?」

 

「人生で一度もこんなに散らかってる家を見たことがないくらいには散らかってる」

 

「女の子の部屋なんてみんなこんなもんですよ!」

 

「マジで!?知らなかったぁ…ヤベェな女子って」

 

「いや違いますよ!?」

 

「おいクソ烏お前はいつになったら真実を言うんだ?」

 

「いやぁ…真実ですよ?現に魔理沙さんとか散らかってますし」

 

「咄嗟の嘘に人の名前使うとかどうかしてるぜ」

 

「ごもっとも」

 

「椛が…取られた…!?」

 

「失敬な寝返りですよ」

 

「あ、ピコピコハンマーあるじゃん。新聞よりも強そう」

 

「ちょっやめてくださいよそれ」

 

「ふん!」ピョッ

 

「…私そろそろ怒りますよ?」

 

「ごめんなさい」

 

「…とにかく!私はいつも通りの貴方を観察してやりますよ!」

 

「いつも通りって家から始まるだろ。いわゆる密着取材」

 

「おー、まさにそれだね」

 

その頃守矢神社

 

「…なぁ早苗」

 

「どうしました神奈子様?」

 

「サブタイトルに私の名前があるのになんで私は一瞬しか出ないんだ!?」

 

「製作者の脳が足りてないからです」

 

とまぁこんな感じになってるのだろう。

誰かが。許してね!ごめんね!って言うつもりはない。

とにかく俺は疲れた。寝る。けど寝れる状況にない。

 

「…ねぇジッと見てくんのやめてくんない?」

 

「いいじゃないですか別に!」

 

 

 

 

 

 




神奈子様!ごめんね!


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最終回!

はい!閉店ガラガラ!


守矢神社

 

「んー…ヤベッ最近起きるのが遅くなってんな…もう十時だよ。寝るの早めにしてんのになー」

 

「おう、さっき寝たんじゃなかったのか?」

 

「…神奈子の寝間着久しぶりに見た」

 

「殴り殺そうか?」

 

うむ。どうやら俺は七時に寝て十時に起きたらしい。

睡眠時間は3時間。少ない…あまりにも少ない。二度寝するしかないよなぁ…

 

「んじゃ二度寝してくる」

 

「おやすみ〜…そういや諏訪子、お前はなんかロリのくせにモテるよな」

 

「わたしは色々な層に需要があるからね。合法ロリだよ」

 

「チッこいつがもう少し嫌な性格だったら良いのに」

 

「残念でした!それで性格の悪い奴が二次創作ではメスガキになったりわからせされたりしてます〜!」

 

「八咫烏攻撃」ピュー

 

「あっ待ってそれはまずいってあつっ!?」

 

翌日

 

「…で、どうすりゃこうなんの?」

 

「神奈子が暴れるから…わたし何にも悪くないし…」

 

「なんでだよ!?お前が煽ってくるからだろ!?」

 

「…ほんと疑問なんだがなんで神奈子が五大老になれたんだ?」

 

「八雲紫に誘われてたんだよ。『ようやくわたしの実力が分かったか』とかなんとか抜かしてたけどね」

 

「…ただのイキリ女じゃねえかトチ狂ってんのか?」

 

「だ!か!ら!お前わたしの元彼だろう!?わたしを信用してくれ!」

 

「どう思うよ諏訪子。これが俺の元カノって思うと」

 

「似た者同士だなって思うよ。変なところでキレるし普通にわけわかめだし。性別反転させた方が君たち似合うんじゃない?」

 

「妙に納得してしまった自分が憎い」

 

クソッ諏訪子に言われるなんて…

しかもそれで納得してしまうなんて。俺もとうとう狂ったか。

それとも頭がいかれてるのか。いや多分イカれてんだな頭が。

でも神奈子以上に狂ってはないと思うんだが…どうなんだろうかその辺。

 

紅魔館

 

「で、そんなことがあったと」

 

「そうそう。だから今守矢神社は一部焼け落ちてる」

 

「いやそれやばくないですか!?」

 

「あ、あと体の崩壊が始まってます」

 

「いやそれもやばいですよね!?なんでそんな冷静で居られるんですか!?」

 

「失敬な。最初は焦りましたよ。でもこの状況よりヤベーのが出てきたら焦る焦らないどころじゃなくなりました。逆に落ち着きました」

 

「…時々あなたの考えがわからなくなります」

 

「さとり妖怪ですら困惑する思考回路してますけどね」

 

「…それだめじゃないですか?」

 

「でも良いんです!ムムッ!」

 

「ああだめだやはりわからない」

 

「アリスさんに蘇生させてもらったけど他人の糸だと長続きしませんね」

 

「はえ〜」

 

「…ちなみに今左手が崩壊してます」

 

「????」

 

何を言ってるかわからないって顔だな。

説明してやるぜ(イケボ)俺の体の崩壊が左手から始まったってわけだ。

つまりそういうことだ。多分冥界に俺の魂が逝っているのなら何か異変が起きているのだろう。

…まぁはっきり言って俺は俺のコピーなもんだからよくわからんけど。

 

「別れの挨拶をしにきました」

 

「冥土長だ!?メラ!メラミ!ポタラミ!」

 

「殺すわよ。で、今の話本当?そしたらその分給料先に渡しときたいんだけど」

 

「マジマジ。アリスさんに頼めば延命処置は可能」

 

「んじゃアリスさん呼びますね?」

 

「はっきり言ってそこまで生きたくないからもう終わらせてくれ」

 

「ア、ハイ」

 

そこからなんと数ヶ月!

 

「…ん〜…ご飯よりもパンの方が優しいな…」

 

「そうか〜。ちなみにお前って死ぬのか?」

 

「まぁね。そろそろ死ぬっていうよりもう胴体も半分解けてきてるから動けないんだよね」

 

「へ〜そうなんだ。それ、わたし聞いてないんだが」

 

「え?…え?ぎゃぁぁぁぁぁ!?神奈子!?いつの間に!?」

 

「失礼な奴だな!ったく…おいそこの門番、ここ通してもらうぞ」

 

「お嬢様の許可がなければ」

 

「お嬢様?それってレミリアのことか?それならあそこで丸描いてんだろ」

 

「…お通りください」

 

「やったぜ」

 

がっかりだ…ていうか俺の体数十本の糸からなってたんだな。

おらびっくりしただ。で、神奈子さんおろしてもらえますか恥ずかしいです。

あー冥土長見るな。見るなコラ見るなって言ってんだろ!?…というかだんだん解けてきてるんですが…

 

「神奈子!おーろーせー!おろせ!」

 

「ハッハッハッ生きのいい勇次だ調理してやる」

 

「!?」ブフッ

 

「たーすーけーてー!あ、妹様助けて!ちょっフラン助けて!あー待って破壊はしない方式で頼む!」

 

「…え、じゃあ無理なんだけど」

 

「おい!?神奈子さん嘘ですよねマジですかそれはないですよ!?」

 

バタンッ!

 

その後二人が入った部屋からは音が聞こえなかったという。

 

2時間後

 

「死ぬかと思った…」

 

「ハッハッハッ殺すつもりでやったんだがな」

 

「…今の一瞬で体が数センチ縮んでもう首から上しかないんですけど…」

 

「あ、やっちまった」

 

「これどんな妖怪だよ!人里で一時期話題になったアレか!?ろくろ首か!?ろくろ首でも胴体はあるよ!」

 

「そう騒ぐな。喉がなくなれば人はしゃべれなくなるんだからさ」

 

「それダメだよ!」

 

全くもってこいつのやろうとしてることが理解できん!

せめて生かせよ!生きたいよ!死にたくなーい!俺にはまだやることは…なかった。

かーなーしー

 

数分後、男は何故か喋りながら解けて糸となった。ちなみに遺言は…

 

「おまっふざけんな!おい!?まだ死んでねえぞ!もうそろそろ死ぬけど!墓作るな!待て!バナナじゃなくてスイカを土産に置け!おい!?」

 

だったそうな。

 

 

 

 

 

 




実は投稿時間間違えちゃった


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昔の話だ

神奈子様と主人公のラブコメミステリ〜…
な訳ねぇだろうがぁ!
恋愛表現とかどうやるの?恋愛したことないんすけど。


 

守矢神社

 

「神奈子さん神奈子さん、呼ばれてきたんですがなんですか?」

 

「フフフ…来たか。ふぅ…付き合ってください!」

 

「え?あ、はい…?」

 

「お願いします!」

 

「…どこまで付き合えば」

 

「その付き合うじゃない!」

 

…すみませんお客様。

我が洋菓子屋はお客様と店員の交際は何かと不便ですので…

お断りさせていただくのですが…どうかご理解とご協力を

 

「お願いします!一目惚れですから!」

 

「…知ってますか神奈子さん。俺中身結構やばいですよ」

 

「神様は全てを受け入れます!」

 

「圧倒的寛容な神様でありますね!」

 

…この会話が守矢神社に来ていた信仰者に聞かれていたため噂として広まったとか。

 

数日後…人里

 

「…神奈子さん」

 

「店長」

 

「…普通恋人って名前で呼ぶもんじゃないんですか?」

 

「じゃあ今から私が勇次って呼んだらちょっと違和感あるでしょ?」

 

「…確かに」

 

「おー神奈子。偶然だねぇ」

 

「お、おう諏訪子…偶然だな。お前が人里にいるなんて珍しい」

 

「…あんたもやるねぇ神奈子を惚れさせるなんて」

 

「神様に横腹突かれるのに悪い気はしないが祟り神だとなぁ」

 

「なんだって?」

 

「…なんでもない」

 

「意外だな。諏訪子がこいつと交流があるなんて」

 

「意外も意外。どっかの鬼仙人もこいつと交流があるんだよ?」

 

「鬼仙人?」

 

「説教がうるさく長い仙人」

 

「ああ」

 

確か華扇だとかなんとか言う人か。

ありゃ確かに説教の鬼だな。サボり死神の上司くらいうるさい。

長いくせにうるさくて風紀だなんだ言うけど怒られたい人が出る時点で風紀だなんだ言えない気がするけどなぁ。

まぁ…なんだ。人里の男なんてのはそう言う奴らがいっぱいってことだな。

 

「最後の団子は頂い」

 

「させん!」シュバッ

 

「うわっ…食われた…」

 

「それにしても洋食屋の人間が和食食っても良いのかい?」

 

「なんだ諏訪子宗教じゃねぇんだからよ」

 

「それもそうか」

 

「なんか今日私が主役なのに影薄くない?」

 

「この作品だとなぁ」

 

「その気持ちはわかる…」

 

結局その後守矢神社行く前に甘味処巡りをした。3店舗くらいしかないけど

 

「うましうまし。やっぱり他人の飯は最高だな」

 

「私の飯も最高になるのか!?」

 

「神奈子って料理作れるのか?」

 

「守矢神社で出される料理のほとんどは神奈子が作ってるよ」

 

「…食ったことねえからわかんねっ」

 

「それならば今日私がお前にご馳走してやる!」

 

「頼むから毒だけは入れないでくれよ」

 

「え、なんで毒が出てきたの?」

 

「結構前のことなんだけど妖怪に飯作らせたら毒入れられたんだわ」

 

「バイオレンスな性格してるねその妖怪」

 

まぁその妖怪が誰かというのは秘密だが。

ていうかおかしいんだよ。なんで命蓮寺行って飯食ったら毒入ってんだよ。

腹が痛くて死ぬかと思ったわ。それ見て笑っとるやつも大概だし…

なんで牡蠣入れるかなぁ…しかも生で…そりゃ外の世界の珍味だ食いたいさ!食ったら翌日腹下すなんて思わなかったがな!

 

「…うっ…思い出しただけでも厠への道が無限に思えてくる…」

 

「あ、牡蠣か。ノロウイルスだな…焼いて食えよ」

 

「言っただろ妖怪にやられたんだよその妖怪に嫌がらせするためにずっと厠に籠ってたがな!」

 

「あんたそれ一番やっちゃダメなやつだよ」

 

「厠から出たら瀕死の妖怪がおりました。その妖怪と俺以外は食ってないんだから腹立つ」

 

「それ計画された犯行じゃないのか?」

 

「嘘だろ…」

 

守矢神社

 

「神奈子…お邪魔するのは良いんだが…巫女さんどうすりゃ良いの?」

 

「お前は今日一日中ここにいろ☆」

 

「お泊まり会かよ」

 

「諏訪子様〜神奈子様が付き合い始めたって噂本当ですか〜」

 

「嘘に決まってるでしょ。あの堅物歳食いお化けがそんな…」

 

「諏訪子の頭煮込んで飯にしてやろうかな」

 

「待って神奈子嘘だから髪引っ張らないで痛い!」

 

ドア越しに聞こえる…ヤベェ音!

ん?待てなんかこっち来てないか?足音がこっちに来てないか?

とりあえず…敷布団!押し入れの中に避難避難!

 

「…う〜ん…恋バナってのは気になりますからね!神奈子様に恋人ができたら写真とか撮ってそうだから…」

 

バタァンッ!

 

「早苗ぇ!」

 

「嘘っもうバレましたか!?」

 

「あの噂は嘘だって言ってるだろ!ほら、自分の部屋に戻って」

 

「諏訪子様〜神奈子様がいじめてきます〜!」

 

「その頼みは受けれねぇな。とりあえず助けて」

 

「諏訪子様…!?」

 

「なんだよ火炙りの刑に処してるだけだろ何が悪い」

 

「暑い!死ぬ!助けて!」

 

「はっ何言ってんだおまぁ!?」

 

「神奈子様も火炙りの刑です♪」

 

「…悲報、俺の周りやばいやつしかいない件…なんつって。逃げ出そ逃げ出そ…」

 

後日 人里

 

「ってことがあってさー」

 

「お前も大概ヤベェよ」

 

「妹紅さん流石にそれはないでしょ」

 

「長年生きててもお前みたいな弾け飛んだ奴見たことねえさ」

 

「じゃあ言わせてもらいますけどね。普通殺し合いなんかしないんですよ。それで負けたあと慰めを求めるとかおかしくないですか?」

 

「うぐっ…良いだろ負けちゃったんだから!」

 

「慧音先生〜!」

 

「輝夜です」

 

「は?」

 

その後、二人は竹林へ消えて行きました。

私は何も知りません。

何も知りたくありませんが気になったことは…妹紅さん、服ボロボロだよ…?

ていうか慧音先生呼んだのになんでああいう人が来るかな…

 

守矢神社

 

「…消えた…!?」

 

「どーした神奈子」

 

「あいつがどっか行った…」

 

「…へー」

 

 

 

 

 




へのへのもへじ。
とりあえず次回あったらノロノロウイウイルスルス君を妹紅さんの知恵で乗り越える(手遅れ)でもやろうかな


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食中毒には気をつけろ

あっぶねぇ…
博麗神社の七不思議を書くところだった…


 

命蓮寺

 

「…何これ?」

 

「よくわかりませんが外の世界の食べ物だそうです」

 

「…なんでみんな食べないの?」

 

「いや、来客が先ですから」

 

「…分かりました」パクッ

 

う、うまい…!けど随分と贅沢に入ってるな…

何かあったのかね?…なんか住職さんほっとしてる?

なんでほっとしてるの?なんか毒でも入ってるの?え?え?

 

「それでは…」

 

「ハッハー私が取ってきた''牡蠣''美味だろ!?」

 

「」

 

「すまんちょっと厠行ってくる!」ダッ

 

「…え?なんかやばかった?」

 

「ぬえ…ちょっとこっちきなさい」

 

「え、な、何…?聖の膝枕?え、やった…牡蠣も食べて良いの?本当?」

 

「ええ。良いですよ」

 

少し昔の時

 

「住職さん、何度も言いますが牡蠣だけは生で食べないでくださいね。焼いて食べてくださいね!」

 

「わかってますよ〜」

 

「本当ですよ!?」

 

 

「思えばあの時何も見せられてなかったから…」

 

「やったー!牡蠣美味し〜!」

 

「…牡蠣ってあれだよね。ノロウイルスの」

 

「避難避難」ソソクサ

 

「聖、今日は断食をしようかと」

 

「良い心がけですね」

 

「…私は用を思い出したんでこれで」

 

「わ、儂はこれにてな。自、自業自得じゃからな!」

 

「あっ待ってくれマミゾウ逃げるのはいくら何でもずるいぞ!」

 

「…?マミゾウの奴変なの」

 

「…?」

 

「響子ちゃんは静かで良いですね」

 

「えへへ〜!」

 

翌日。

 

結局昨日から厠出れなかったぁ…!

なんかさっきから厠の前で悶えてる奴いる気がするけど気にしない気にしなぁ…!

は、腹が…!死ぬ…!ぉおおぉぉおぉおお…!こんな腹痛他人に腹殴られた時以来だ…!

腹がキュルルルなって痛くてもう無理…!ケツからノロウイルスまとめて出やがれクソがぁ…!

 

「…うわぁ…」

 

「まさに地獄だな一輪。あ、ぬえのやつが漏らしてる。あっはははww」

 

「ちょっと村紗!見られたらやばいから逃げるよ!」

 

「おう!」

 

数時間後

 

ガチャッ…

 

「…何時間厠篭ってました?」

 

「大体昨日の7時からなので12時間は篭ってました」

 

「マジで?」ベチャッ

 

「ぁ…か、厠が…空いた…!」

 

「…うわきたね」

 

「住職さん言葉遣い」

 

「ああ失礼。しかし自業自得ですねぬえ。そのまま這いつくばってクソ漏らしてろ」

 

「いやだから住職さん!?」

 

「おっと失礼。掃除しておきますね」

 

「あ、はい…」

 

住職さん疲れ溜まってんのかな…明らかにあいつに対する態度だけ酷かったぞ。

なんかすげぇ来ない方がよかった気がするのは確かだ。

ていうかあいつがいる日だけは二度と来たくない。牡蠣で殺されそう。

…いや実際死にかけたぜ

 

迷いの竹林

 

「…恐るべしノロウイルス…厠から出れたからって調子に乗るんじゃなかった…!」

 

「お、勇次か。どうした?」

 

「まっ…!妹紅さん、永遠亭お願いします…!生牡蠣食ったんでちょっと…」

 

「大丈夫か!?とりあえず超特急で行くぞ!」ブンッ

 

「空中で撒き散らせってことですかぁ!?」

 

永遠亭

 

「こういう時は病院が一番だ」フンス

 

「…何で生牡蠣食べた?」

 

「あいや、実物を見たことがなくて…一人仕掛けた奴が今命蓮寺の厠でクソ垂れ流してます」

 

「汚いわね…嘔吐とかは?」

 

「ありました…」

 

「そう。これでわかったわね。生牡蠣なんて食べるもんじゃないわよ。蓬莱人でもね!」ウッ

 

「…まさかえーりん先生も」

 

「まぁ…昔調子乗っちゃってね…マジできつかったから…あ、思い出しただけでも…ぷっ」

 

「…とりあえず薬を」

 

「わかってるわよ」キリッ

 

「あざます」

 

人里 お店

 

「…妹紅さん看病ありがとうございますですわマジで…」チーン

 

「あぁ。お粥からグラタンまで作れるからな」

 

「グラタン!?」

 

「厠行くのか?」

 

「あ、いや良いです」

 

「まぁ食ったら多分厠行くことになるだろうから…そんな時のために!」テレレレー

 

「おお!何だか近未来的風味!」

 

「ふふ…これは人間が生きていく上で必要な栄養素が全て入った注射器!一本1食分!」

 

「おお!ヘルシー!」

 

「しかも消化とかせずに良いから多分下痢気味でも良い!」

 

「…多分?」

 

なんか急に胡散臭くなったな…

ま、まぁ妹紅さんのことだ大丈夫だろ!早く打ってくれ!そして薬を飲ませてくれ!

…ていうか何で妹紅さんがそんな医学的知識をお持ちで…?なんかやってたんですか…?

いや、まぁそんなことはどうでも良いか。さっさと打って寝よう

 

「ちなみに不死身生活初期頃に各地飛び回ってたら西洋にも流れ着いてしまってな。20年も住めば言葉がわかってきてな」

 

「いやあんたおかしいよ!?」

 

「適応力抜群!」

 

「…なんだかなぁ」

 

数分後

 

「…zzz」

 

「…よく寝るなぁ。先代はこいつの子供の頃知ってるっていうんだから世の中わからねえんだよなぁ」

 

「おーい妹紅〜!」

 

「うわっ慧音か。泥棒だったら燃やしてたところだ」

 

「おう今服燃えかけたけどな」

 

「…ほんっとうに…すまんかった!」

 

「許さない!」

 

「許せよ!」

 

「…うるさくせんでくれ…ノロウイルスぶっかけんぞ」

 

「すまんそれはやめてくれるか?」

 

「頼む絶対にやるなよ。それだけは絶対にやるなよ」

 

それじゃあ出ていけという気力もなく。

普通に腹が痛くて何もできないこの人生。ウイルスにやられるとは。

何度目だろうか、風邪で寝込むことはあれどインフルで寝込むのは数えるくらいしかないはずだ。

…多分。子供の頃結構元気だったはずだし。

 

その頃命蓮寺では

 

厠の扉<キィィィ…

 

「」

 

「ぬ、ぬえぇぇえぇえぇぇ!?」

 

ぬえが気絶体となって永遠亭に運び込まれたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 




いやぁ…自業自得ですね!


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ちょっとした悩み

もう投稿がないと思ったか?
あるんだなそれがぁ!


お店

 

「まだ糸じゃねえし使えねえよ」

 

「何言ってんだお前」

 

「ああ、幽香さん」

 

「気がつかなかったの?」

 

「ええ。最近悩み事がありまして」

 

「付き合ってる彼女と上手くいってないとか?」

 

「…もう別れた」

 

「あら、ごめんなさい」

 

「別れたと言うより、一方的に距離を取られた感じが…」

 

「え?」

 

…なんだかよくわからんが最近神奈子が距離を取っている。

まぁ口から別れてくれとは言われてはないが、少し距離を考えたいと言ったのはあいつだ。

多分このままいけば別れるだろう。だから別れたと言っても過言ではないと思う。

 

「…ま、そんなこともあって…」

 

「失恋話?」

 

「いや、最近人里で新しい『ふぁっしょん』なるものが出来ておりまして」

 

「違うのか」

 

「そりゃもうふぁっしょんに力を入れた店は売り上げが5割上がったとか…」

 

「貴方には到底無理ね」

 

「でしょう。まぁ妖怪が通う店ですから」

 

「そうよね」

 

「はぁ…どっかにウチの看板娘やってくれて慧音先生に認められた妖怪しか出入りできないことを宣伝してくれる子いないかなぁ」

 

「理想が高すぎる!!」

 

「やめてクレメンス」

 

「と言うか、貴方…」

 

「ん?」

 

「客の前で上が裸っていうのはどうかと思うわよ?」

 

「ん?え?…あ、本当だ…通りで朝から寒いわけだ」

 

「今冬なのだけれど?」

 

「あんたの季節は終わったってわけね。俺は春が一番だけど」

 

「は?」ニコッ

 

…そういやこの人毎回季節どれがいいん題って言う文々。新聞の小ネタみたいな奴で毎回出てたな…

触らぬ神に祟りなしじゃ。あーこわかこわか…と言いたいがそれは出来なさそうだ。

もう触れたし。んじゃ、寝るとするか…このまま寝たら風邪引くから服着とくか

 

「…んしょっ。じゃあお勘定になったら起こしてくださぁzzz」

 

「寝るのはやいわね」

 

カランカラン…懐かしい!

 

「…寝てる…」

 

「あら、なんで貴方が?」

 

「!?風見幽香…」

 

「そんなに驚くことないんじゃない?」

 

「誰だって驚くよ…風見幽香がこんな店に通ってるなんて」

 

「その割にはって感じね…藤原さん?」

 

「妹紅って呼んでくれ」

 

「…それじゃあ遠慮なく」

 

「で、どうやって起こすんだこれ?」

 

「起こせばいいのよ。こんな風に」ベリッ

 

「おい今木剥がした?」

 

「店が!?」ガバッ

 

「…なんだろう。2回目の来店だというのに、罪悪感で潰されそうだ」

 

「で、ご要望は」

 

「ああ、ショコラフレーズ」

 

「ホールですね?」

 

「お前少し根に持ってる?」

 

「ちなみにですが後ろのあれは俺のだぞ」

 

「知るか出せ」

 

「いやね最近のお客は…はい」

 

「おい待てなんで後ろのチョコ取った!?これじゃただのケーキだよ!ショコラフレーズ消えたよ!?」

 

「…言いすぎじゃない…?」

 

…同感だ。少し言い過ぎだ。お前おかしいよ。

と言いたいがここで煽ると炎を扱う相手、木造で出来ているこの店が燃やされかねん。

可燃ゴミだけに。あーっはっは。つまらん洒落にならん。

 

「…幽香さん怖い…」ススッ

 

「任せなさい」ムンス

 

「単純すぎる」

 

「さあかかってきなさい!」

 

「…ていうか何もやんてえよ!」コラァ!

 

「なーんだ」ホッ

 

カランカラン…

 

「誰?」

 

「お前のデザートを食いにきてやった感謝しろ庶民」

 

「あら、貴方の彼女じゃない」

 

「え、そうなのか?」

 

「んぁ?違うだろ。神奈子はそんな言い回ししない。そういう言い回しは恥ずかしいのと相手に遠慮が出来て無理だ」

 

「よく知ってんな…」

 

「そんで最近化け狸が多いからお前多分化け狸だろ」

 

「…バレてはしょうがない。か」ボフンッ

 

「…デザートが食いたいのか?」

 

「彼女に化ければただ飯食らえると思っての」

 

「金がない?」

 

「まあ…そうはなるが…」

 

「なんだ。なら話が早い。食っていきな。今なら…そうだな。チョコケーキ、無料だ」

 

「良いのか!?」

 

「良いよ。ただし」

 

「んぇ?」

 

「次回からはなるべく金を持ってくること」

 

「う、うむ…」

 

「なんだ、マミゾウか」

 

「んぉ、妹紅殿。ではこちらは…」

 

「風見幽香よ」

 

「ふーむ…ん?儂も耳が衰えたかの。もう一度」

 

「風見幽香よ」

 

「…おかしいのう。聖からは傲慢で甘いものなんて食べてなさそうな人と」

 

「なさそうだろ。チョコケーキ。食え」

 

「おおー!」

 

…多分、みんなは赤字だろと思っているだろう。

しかしなっていない。全然なっていない。むしろ儲けている。何故か?

…そう。俺個人は黒字。この店は…あ〜だめだ、考えたくもない。恐怖で腰抜けそうだ。

 

「…じゃあ私も無料で」

 

「あんた財布持ってるのに言うか普通」

 

「悪かった」

 

「…」

 

「あ、このいちご少し酸っぱいかしら…?」

 

「美味しい…!なぜ無料で出来ている!?」

 

「…気にすんな」

 

「待って目が怖い」

 

「ああ、あれはマジの目よ。通称『開けてはならぬ目』とも呼ばれているわ」

 

「何その目?」

 

「彼がこれ以上何も聞くなって意味の眼力よ。睨まれたらカエルみたいに動けないわよ」

 

「そ、そうなのか…?」

 

「ええ。まぁ私は写真今ので二十六枚目だけれど。開店数日後から結構通ってる私でもあまり見ないもの」

 

「お客様第一号!」

 

「ああ、だから意外と大事に扱われてるんじゃな…」

 

「…待てマミゾウ今この女やべーこと言わなかったか?」

 

「?」

 

「ほら、写真がどうとか」

 

あ、本当だ。まあ別に良いだろ俺のファンクラブがあるわけでもない。

俺もこの店やってから数年経つけど減るものと言ったら歳と体力と筋力と行動力くらいだな。

まあ、つまり実際減るのは行動力と判断力くらいで、あとは増えたな。HAHAHA!笑いたくない

 

「あらほんと。まぁ良いんじゃない?これといって俺に徳がないし」

 

「損は?」

 

「そうだな…25mプールくらいしか」

 

「思ったよりあるじゃん…」

 

「良いじゃない。減るわけでもあるまい」

 

「…儂は度々幻想郷がなんなのかわからなくての…」

 

「理解しようとするな感じ取れ」

 

「!?」

 

 

 

 

 




理解するな感じ取れは幻想郷とボーボボとでんじゃらすじーさんの醍醐味です


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みんなー!

私天才チルノ!
…今回のお話はあたいいないみたいね!(完)
それはそうと5ヶ月ぶりくらいの更新です。主人公さんは糸を使えるようになってます。


 

お店

 

「…」

 

「よっ」

 

「っす」

 

「今日はケーキでも貰っとこうかな」

 

「ケーキっすか…あ、ケーキ無い!」

 

「じゃあパウンドケーキ!」

 

「メニュー表なんか作るんじゃなかった…」

 

「ひどいな…」

 

それはそうと店内に音楽を掛けてみた。八雲紫からいつぞやのお詫びだと言われ『しーでーれこーだー』とやらを貰った。こいつに『しーでー』を入れると音楽が流れ出すのだ。

外の世界のハイテク機械かと思い電気とかを聞いてみたがそれについては八雲のお家からなんとか繋いでるので気にするなとのこと。お詫びがすごい。ブチギレたときの慧音先生並にすごい。

だが、いかにも『しーでー』をうまく入れることができない。これが入れられないと流せないぞ、困ったな。

 

「…こころ〜、このしーでーどうやって入れんの〜?」

 

「知るかバカ」モグモグ

 

「待ってなんでお前が飯食ってんの?」

 

「んぐっ…あの金髪魔法使いならなんか知ってるかもな」

 

「あの子か…あの子住んでるところ遠いんだよな…!」

 

「…いや、待て。私初っ端戦力外通告されてる?」

 

「ちょっと何言ってるかわかんないけど妹紅さん使い方わかるの?」

 

「ちょっと待ってろよ」

 

そういうと妹紅さんはしーでーをしーでーれこーだーに入れた。

最初に入ってる曲を使い回していたのでそろそろ変えたいと思っていたが変え方がわからないので妹紅さん。助かります。

そして最後に音楽を流してもらい、「しーでーじゃなくてCDな。シーディー」とも言われた。なんで知ってたんだ…?

 

「CDレコーダー…」

 

「後レコーダーじゃなくてプレイヤーだと思うぞ」

 

「…もうそれ八雲さんのせいじゃん」

 

「八雲家の奴らも知識がないか…」

 

「そういえばなんだが携帯使えるくせにそれ使えないってどう言うことだよ」

 

「仕方ないでしょ。特定の相手とのジャンケン三連勝並みの難易度を一勝くらいの確率に下げたからって人変えたら難易度下がったままなわけないだろ」

 

「???」

 

「店一回燃えたからって次防災しても物理で壊してくるって意味だな」

 

「ああ」

 

「…妹紅さんの血液でケーキ作ってあげましょうか?」

 

「こわいこわい」

 

「やってますか?」カランカラン

 

「これはこれは…」

 

「…口うるさい仙人」

 

「ああ、その人」

 

「余計ですよ!」フンス

 

…フンスと座ってメニュー表をジロジロと見ている。ここを選んだのは人がいないからだろうか、妖怪が来るからだろうか。

ついでに言ってしまえば魔理沙が来てくれると口うるささもくねくねと避けてくれそうなんだがな〜…なんだがな〜!!来ねえんだよな〜!!

手から糸を出して触手みたいに動かしメニュー表を妹紅さんから取り上げようとする。まだ頼むつもりか。まだ頼むつもりかあんた!

 

「…おい、この糸戻せよ」

 

「残念ながら今日の在庫は少ないため一人一品までと言うことになっております客様…!」ググッ

 

「燃やすぞ」グッ

 

「不燃性でございますので」ググッ

 

「???」

 

「山から落ちた時に頭打って奇跡みたいな感じで能力に目覚めたらしい」

 

「そんなことがあるんですか!?」

 

「あんた絶対タダ喰いするでしょ」

 

「お前が実質許可してるんだから良いだろ?」

 

「…ちなみにここだとデザート全般あるぞ。メニュー表もかなりあるけどな」

 

「じゃあ、ショコラフレーズを一つ」

 

「はいショコラフレーズ」

 

「はやっ」

 

「…つーか仙人様がなんでこの店に来るんだよ」

 

「妖怪が出入りすると聞いて。あの風見幽香でさえも寄るほどの絶品と」

 

「なんだそのコーヒーに砂糖ドバドバ入れたような口コミ…風見幽香だって店寄ったって良いだろ…?」

 

「いや、まあ、そうなんですけど!」

 

「…なんだこの仙人」

 

「こころ、そんなこと言ってはダメだ。心の中にしまっておけ」

 

「…おかわり」

 

「ダメだ」

 

妹紅さんは何に便乗すりゃあ食えるのかとか計算してんのかね。

ないとは思うけど計算してたら怖いんだよね、どれくらい怖いかって言うと薙刀持った命蓮寺の襲撃くらい怖い。

あの時は塩分過多で寝込んでたいと思ったね。流石に怖かったしハッピーハロウィンとか言ってんじゃねえよ…

 

「ハロウィンの古傷が…」

 

「命蓮寺が各地を襲撃してましたね」

 

「うそん…」カランカラン

 

「…迷子になっちゃいましたー!」

 

「そういやもう春か。リリーホワイトだったかなんだったかの妖精か…」

 

「春なのに春をお届けできませーん!うわーん!」

 

「…ほら、とりあえず席につけ。客ならそれくらいは手伝ってやる」

 

「うえーん!ありがとうございますー!」

 

「本当に泣いてんだろうな…」

 

「ここはケーキとか無料でくれる食堂ですのでなんでも好きに頼んだら良いですよ」

 

「ぇぐっ…えぐっ…パウンドケーキを…」

 

「代わりに笑顔を頂戴するぞ。ここの店主は」

 

「…え、やだ。守谷の奴らくらいしか見ても嬉しくねえ。つーか泣きながら注文するのかよ…」

 

「…春ですね〜」

 

「届ける側が届けられる側に…!?」

 

「ところでここに掛かってる奇妙な音楽はなんですか?」

 

「ちょっと待ってろ…外国語は無理だな、私」

 

「…私にもわかりません」

 

「二人がわからないならな」

 

「私も全くだ」

 

「…みんな、把握してないですね…」モグモグ

 

「文句は八雲に言え。あいつのせいだよ大体」

 

「責任転換にも程があるですよ〜!」

 

…いや、仕方あるまい。だって、あいつが持ってきたんだもん。

あいつが持ってきたなら、あいつが使い方を知っているべきと言えるだろう。妹紅さんが何故使い方を知っているのかがよくわからんが。

あそこのバケモン医者がいる病院でも同じようなのがあるのかね…

 

「使い心地どう?」ヌルッ

 

「うおびっくりした」

 

「変な曲っていうか、海外の曲ばっかだな?」

 

「生憎だけど、店主以外の意見は聞いてないわよ〜?」

 

「…まず説明書をくれ…」

 

「あ、そこから?」

 

 

 

 

 

 

 




八雲紫はヤバいやつだ。どれくらいヤバいかっていうと、急に3万円渡してくる並みにヤバい。


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悲劇!タイトルは短めにな!

文字通り悲劇が起こります。どんな悲劇かって?
バトル漫画だと強い相手と(以下略)
糸使えるけど人間です


紅魔館門

 

「はぁ…」

 

「どうしたんです?」

 

「今日こころに占ってもらったら死ぬぞって言われて…」

 

「死ぬんですか!?」

 

「それもなんか水晶で見てたらしくて、赤い髪をした緑色の服を着た…」

 

「そんな変な人います!?」

 

いや、いたね。うん。すぐ近くにいたね。赤い髪をして、緑色の服。うん。合ってるね。自分の特徴を変な人で済ませるの、おかしいと思うよ。めーりんさんのやり方、間違ってるよ。そんなことを言う私も合ってはないんですけどね。

 

「…死にたくねえなぁ」

 

「本編では死んでますよ」

 

「何死んでますよって。何勝手に殺してんすか?」

 

「事実ですから」

 

「急に態度変わりましたねさてはコナンの犯人ですか?」

 

「真実はいつもひとつ!」

 

「…そういやあの緑色の方の巫女が広めた…なんでしたっけ」

 

「胸を机に乗せるアレですね」

 

「アレが出来ないとか言って赤い方の巫女さんが賽銭箱で嘆いてたの俺見たことありますよ」

 

「それ普通に可哀想ですね」

 

「この館にもいるでしょ。胸が貧相な二人のガキと一人の…小悪魔さんって小さかったっけ」

 

「どっちにしろ咲夜さんは」

 

そう言いかけた瞬間、時が止まった。止まったというよりも遅く感じ取れたと言った方が正しいだろう。あんなまるで親の仇を見ているかのような目をした冥土長、それに反応しようとするめーりんさん。何故ナイフに拳で立ち向かうのか俺は知りたくなったがやめておこう。

 

「来ると思いましたよ!」グサッ

 

「…刺さった後に言うことかしら…」

 

「そもそもの話時間止まってるのになんで拳にナイフ刺さってるんです?」

 

「それは勿論一歩退いてそのまま拳をこう!」ブンッ

 

「…冥土長、わかります?」

 

「いや、全く」

 

「なんでわからないんですか!?」

 

「わかる方がおかしいのよ」

 

「そーだそーだ」

 

「後お嬢様のこと全部聞こえてたんだけどね?」

 

「退散!!」バッ

 

「逃がしませんよ!」ガシッ

 

「ほあっ!?」グイッ

 

「え、それやって良いの!?」

 

「え?」

 

「腕千切れる!千切れる!!」

 

「この糸頑丈ですね」グイッ

 

「おま」ブチッ

 

「あ」

 

「…すいますん少し調子乗りました…」

 

永遠亭

 

「…さて、僕は何故こうなったでしょう」

 

「知らないです」

 

「マジですか」

 

「いやそもそも運ばれた時にほとんどのことは聞いてますから」

 

「それもそっか」

 

「…腕取れるのもおかしいけど腕が取れるまで切れない糸もおかしいのよ」

 

あれ、そうっすかね。いや、普通そんな糸がある方がおかしいけど。ていうか結構薄いっつーか小さい?糸をつかんで引っ張れるのもおかしいとは思うんですけどね。ええ。つまり悪いのは僕じゃなくあの怪力無双めーりんさんです。

 

「…俺は悪くないと思うんだけどなぁ」

 

「それよりも先に仕事場でそんな話してる方が悪いのよ」

 

「仕事場で話す暇もなく店が爆発させられるよりもまだ原因が自分にあるってわかる方が良いです」

 

「…永遠亭で働いてみない?」

 

「誰が現実版クソ病院で働くもんですか」

 

「誰が優秀なデザート作り要員門番をくれてやるもんですか」

 

「えまって言い方ひどくないすか冥土長!?」

 

「…事実じゃないの」

 

「え何これ俺がやらかした?俺が悪いの!?俺、門番なのにやばいことやった!?」

 

「主人貶す奴に同情も何もないわよ」

 

「あやっぱり!?」

 

「それじゃ、さっさと治してもらいましょうか?」

 

「…いや、腕の神経とか繋げても少しは安静にしてもらわないと腕また取れるわよ?」

 

「また取れんの!?」

 

「糸で無理やりくっ付けておけば良いじゃない」

 

「そうすると完全に治った時に腕の位置がズレるわよ」

 

「ズレるんすか?冥土長、ズレるらしいけど」

 

「別に問題ないでしょ」

 

「なくないわよ。下手したら腕があの世行きよ?」

 

ちょ、さっきからすんごい情報が耳を右から左からできついんですけど?頭ボンッ!なんですけど。ていうか冥土長さりげなく俺を障がい者にしようとしてない?神奈子の世話を受けた時以上に嫌な予感がするんだけど。

 

「…つまり、無理せずに安静にしてた方が早く済むってことですかね」

 

「そうね」

 

「だから無理やりくっ付ければ」

 

「それじゃあ腕の位置がズレるって」

 

「だからそれは!」

 

「だからって安易にそういうことやられちゃあね!」

 

「良いじゃないの困ったらここ来て治せばいいんだし!」

 

「パソコンみたいに治せても手遅れになったら無理なのよ!!」

 

「このバケモンどもが…」

 

「だーかーらー!そういう時に医者っていうのはいるんでしょーが!」

 

「うっさいわよ16の小娘が!!治せる範囲に限度があるって言ってんのよ!!」

 

「退散だ!!」

 

「あっ!?」

 

「逃げた!?」

 

「くそッ!あんな奴らの大声聞いてられるか!!」

 

「時間を止められる私にとっては速さは大したことじゃないわよ」バッ

 

「人間の能力で追いつかれないと思ってるのかしら?」

 

「忍法物理退散の術!」ダッ

 

「それ忍法にすらなってないわよ!?」

 

「うっせー!」

 

その後、俺は糸で逃げようと腕から伸ばしてしまい糸を出したせいで腕が取れることは言うまでもない。永遠亭の女医からは学習しろと言われ、冥土長からは冥土に2回くらい行ってみる?と言われた。冥界に行かせるやつが何を言うか。

 

1週間後 紅魔館門

 

「…」フルボッコ

 

「腕どころか膝にも接合された痕が見えるんですけど…?」

 

「あ、あはは…」

 

 

 

 

 




えーりんさんがついているのは逃げられないためです。
逃げられなかったようですがね。


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お見合い

魔理沙ちゃんがお見合い!?
…台無しにするか!


 

お店

 

「…」

 

「な、なんだよ」

 

「お前がお見合いって…」

 

「なんだよ!?悪いか!?」

 

「気味が悪い!お前なんか受け取る相手いるのか!?」

 

「んな!?」

 

髪の毛金色で空飛べて異変解決しちゃうぞっ的な人間を受け取る奴がいるのか!?こんな奴受け取られたらアレだ!博麗の巫女も貰い手がくるぞ!とか思考をぐるぐる回らせてたら巫女がやってきた。イラッシャイマセー

 

「…魔理沙、あんた見合いするんだっけ?」

 

「おう!とびっきりいい奴見つけてきて自慢してやる!」

 

「お前が嫁に行ったら博麗の巫女でも行けるっての…」

 

「はぁ〜!?」

 

「ちょっと待って?博麗の巫女''でも''?私魔理沙と同レベルなの!?」

 

「うるせー!こちとら空飛んで異変解決しに行く奴らってことで同レベルだ!」

 

「霊夢より上だろ!?」

 

「醜いなお前」

 

「何よ!あんたより胸あるし〜?」

 

「巫女さんそれ巫女が言っていい言葉じゃない」

 

「胸なんかで人の良し悪しは決まるわけないだろ!」

 

「…あ、もしもし?神奈子?早苗連れてきてくれる?外の世界で言うでりばりーって奴?金は払うぞ」

 

「そのデリバリーは不味い」

 

「そのデリバリーはダメなデリバリーじゃねーか」

 

「私がデリバリー早苗でっす!!」バーンッ

 

早いな、神奈子。あいつのことだから変なこと言い出して急にブチ切りして来んのかと思ったわ。そういや前貰ったCD、変な曲だったからついでに聞いておくか。それよりもさあ胸で言えば早苗から見たらどんぐり以下の背比べだぞてめえら何を言う!?

 

「はやっ」

 

「…早いわね」

 

「で、今回はどのようなご用件ですか!?もしかして私の体であんなことやこんなこと…!」

 

「残念だったな知らん。こいつらがどんぐりの背比べやってたもんでな」

 

「んなわけ!」

 

「どんぐりちゃうわぁ!」

 

「どんぐりの…どこがですかね?」コソコソ

 

「…胸囲」

 

「あ、ああ!あ〜!なるほど!確かにどんぐりですね!」

 

「何言ってんだ早苗!?」

 

「…これは私直々の成敗が必要ね…」

 

「嫌だな〜!レア度で言えばR2人がSSの私に何が出来るって言うんです!」

 

「れあど…知らんが、経験は私たちの方が上だ!」

 

「レア度に過信してレベル上げ怠ってるってオチはないでしょうね」

 

「もちろんです。神奈子様!」

 

「…神奈子…」

 

「な、なんだよ!?なんで私が来てるのかって言いたいのか!?」

 

「そういえばお前からしてもどんぐりだったな…」

 

「!?」

 

「一応来たけど…今の言葉どう言うことか聞いていいかい店主殿?」ギロッ

 

「お前はどんぐりだな」

 

「祟るぞ。背中の唯一届かない部分痒くしてやるぞ?」

 

「変な祟り方ですことね神様は」

 

と、諏訪子と俺、神奈子と早苗、魔理沙と巫女さんの三つ巴になるかなーって思ったがそんなことはなかった。フッツーに巫女さんが相手を翻弄してその後ろから魔理沙がズドンッ!と…昔の合戦でもこんなことにはならんぞ。多分。そして俺は思いついた。あいつの見合い、壊してやろう。ちょうど今の弾幕戦とやらで俺の店の屋根吹き飛んだし。寒っ

 

後日 見合い当日 見合い部屋

 

「よろしくお願いします」

 

「よ、よろしく…」

 

「噂に聞いていた通り、美人で…」

 

「お、お世辞は…」

 

さて、互いに背中と腕を掻きむしりたくなるような会話を終えた。では、どうやって壊すか。それは簡単だ。こころちゃんに頼む。詳しく言うと、こころちゃん経由で聖白蓮に『魔理沙が原因で屋根ぶっ飛んだ。悔しいからあいつの今いる家の屋根を飛ばしてほしい』的なお願いだ。

 

「屋根裏だからってそう好きにはできんから…」

 

「あら、同業者?」

 

「あら、巫女?」

 

「…さっき魔理沙の家の屋根が飛んでったけど」

 

「嘘でしょひじりん!?」ゴンッ

 

「ばっ!?」

 

「今何か物音がしませんでした?」

 

「うぇ!?え、えーと…すいません、見惚れておりまして」

 

「あ、あら…///」

 

「…どうする巫女、やっちゃう?」

 

「私は構わないわ。魔理沙があんな言葉遣い初めて見たしゾッとした。結婚してからずーっとあの言葉遣いになるかもしれないから、早く」

 

「要するに惚気が嫌いと。安心しろ、手は打ってある」

 

「え?」

 

そう。作戦に名前をつけるならば…大恥大晒し!!男の方のやばい新聞を文々。新聞に作らせた。椛と誤解するような報道した罰だグヘヘヘ…っといかん。さて、どうやって入れるべきか。やはり風からが一番だろう。窓から落ちてきたように…窓開いてねぇ!?

 

「…窓が開いてないわね」

 

「クッ…こうなりゃ文々。新聞の手段」

 

「何よそれ」

 

「使用人のフリをして新聞を出す」

 

「無理ね。帰りましょ」

 

「ならばもうこれしかないぞ」

 

「え?」

 

「この手だけは使いたくなかった…」

 

「いや、だから」

 

「チルノ、頼めるな」

 

「わかってるぞ!お菓子だからな!」

 

「セリフは覚えているな!」

 

「うん!」

 

「ちょっと待って?」

 

「…もう行っちまったぞ」

 

「…殺したい、この男」

 

さて、チルノはどうやってくれるか…?これでもう無理だったら屋根ごと飛ばしてしまうか…俺の糸に鉄くっ付けて壊すしかないか…!聖さんなんでそこで間違えるかな!ギャグは良いんだよギャグは!こころちゃんに場所行っておくべきだった!

 

「そ、それで…」

 

「服が似合っています…あ、えと…趣味は茶道で…」

 

「うぇ、あ、しゅ、趣味。趣味ですか…」

 

「まーりさー!!」

 

「うぇっ!?」

 

「…お知り合いで?」

 

「ど、どうしたんだチルノ!?ほら、て言うかなんでここが分かったんだ!?」

 

「菓子くれる店主からこれ!」

 

「それダメですチルノ君」

 

「アンタもう終わりでしょ」

 

「…これ、本当、ですか…?」

 

「え、なんで…!?」

 

「だがうまく行った!」

 

翌日、僕は魔理沙ちゃんのホウキで一発殴られ、チルノから氷を投げられ、屋根が飛んだのも俺のせいだと分かると蹴りもかましてきました。なんなら聖さんにも怒られました。

 

「文々。新聞は事実なんだけどな」

 

「事実だからあの制度で済んだんでしょ」

 

「…聖さんからの説教は無理だよ…」

 

 

 

 

 




超久しぶりだから霊夢さんの性格がグネッグネしてる…


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125話

お久しぶりです。
今回は本編中に主人公があまりできなかった喫煙のお話だよ!


 

 店

 

「…ぷはー」

 

「煙草か…あまり良く無いぞ」

 

「慧音先生…そんなに言うなら捨て子だった時に拾ってくれれば」

 

「それとこれは別だ。全く…」

 

「何が全くってんです」

 

全くも待ったも何も無いだろう。

ただタバコを吸っているだけなのだが…いや、禁煙所が広まっているからだけでは済まないのか?

どちらにしろ慧音先生はタバコを吸わないからわからないか。

 

「ロールケーキ1つ」

 

「はいロールケーキ」コトッ

 

「…馬鹿にしてるのか?」

 

「?あ、やべ、切るの忘れてた」ザザザンッ

 

「うわっ!?客の目の前で切るんじゃない!」

 

「客が妖怪だらけだし腕の一本くらい再生するでしょ。それではお早めに〜」

 

「…私一応今は人間なんだよなぁ」ボソッ

 

「すー…ふー…聖さん来ないでくれよ〜」

 

「口に出てるぞ、口に」

 

「煩悩も思ったことと一緒に出てくれれば良いんですけどね〜」

 

「命蓮寺に行けば快く迎えてくれそうではあるがな」

 

「…支店なんて開いたら僕過労死しますよ」

 

「そう来るか…」

 

「最近はこころと魔理沙がほっとんど手伝いに来ないから困ってるんです。魔理沙が女子力身につけて作れるようになればなーって」

 

「異変発生毎に店が閉まるな」

 

「…それ普通では?」

 

「ここは普通じゃなかったな」

 

当たり前だ。ここが異変の時にも閉まらないのは異変になっても暇だからだ。

自分で言ってて悲しくなってくるが、異変時にはこころちゃんが来てくれる。ちょっと荒んだ感じで来たこともあったね。

魔理沙は必ず来ない。無理はするなと願ってはいるが、どうせするから無意味だろ。

 

「とりあえずだ…煙草と妖怪の支持はやめろってことだな」

 

「妖怪の支持はしないし煙草はやめません」カランコロン

 

「誰か来たぞ」

 

「いらっしゃいませー。何奴でございましょー」

 

「一名。博麗の巫女よ」

 

「あうんも一緒です!」

 

「あたいもー!…あ、クラウンピース!」

 

「名前を言うところで張り合うんじゃない…」

 

「一名じゃないですね。でも人間を数えるとするなら一名ですね」

 

「…珍しい組み合わせ…か?」

 

「ポテト!」

 

「私はショートケーキ」

 

「わたしは…この…なんて読むんです?」

 

「苺大福一つ」

 

「苺大福とショートケーキとポテト…理解。ポテトはちょっと待ってろ」コトッ

 

「…良かったわね。断られてたらアンタの昼飯抜いてたところよ」

 

「really!?」

 

「…いちご…だいふく…?」

 

「そもそも甘味処なのになんでポテト作れるんだよ」

 

「準備してんのさ。八雲紫って人にお詫びついでに借りてる…はー」

 

「タバコ吸いながら飯を作るな!」

 

「紫がお詫び…?」

 

さて、慧音先生はそろそろ食べ終わって欲しいんだが。

ポテトは賞味期限が8分らしいから、こっちも急いで食べさせなきゃならん。

外の世界はL、M、Sと別れてるらしいが、ウチは一種類だ。量で言えばMかな。

 

「ほれ、ポテトだ」

 

「Fooo!!」

 

「最近はタバコも満足に吸えなくて…巫女さんからも何か言ってくれないかねー」

 

「私は私の領土に敵が入ってこない限り何もしないわよ」

 

「禁酒させよう」

 

「人里で暴動が起こるぞ」

 

「…博麗の巫女も吸うか〜?」

 

「アタイ!アタイ吸う!」

 

「やめなさいって」

 

「わたしはおススメしませんね…」クンクン

 

「まぁ…子供だけど妖精だし…ほれ」

 

「んっ…すー…ゲホッ!」

 

「wwwwww」

 

「慧音先生、子供が吹き込む姿見てなんで笑ってるんですか…?」

 

「だっ…w」

 

「ほれ、返しな。キツいだろ。俺からしたらお前んとこの巫女さんが飲む酒の量のがキツいだろと思うが」

 

「お酒は苦しくないわよ」

 

「肝臓どうなってんのか永遠亭で見てもらえ。肝臓の働きが常人の600倍はあるぞ絶対」

 

「…ま、まずい…」

 

「大丈夫か?水飲むか?」

 

「うん…」

 

「臭いからして…んぎゃ!?」

 

「タバコって結構臭いから犬が嗅いだら悶絶ってレベルじゃねえだろ多分」

 

「まあ、多分死なない限りは大丈夫よ」

 

「致命傷食らっても突撃しそうな性格のお前とは違うんだよ」

 

そう言うと結構な眼で睨んできた。こわっ。事実だろ。

そんなことを考えていると幽香さんが来た。幽香さん、こいつらタバコダメとか言うんですよ。なんとか言ってやってください。

と言ったら、開口一番にこう出てきた。

 

「…私はタバコ吸ってる男の人嫌いだから庇うことはしないわよ」

 

「灰になったよロマンが〜!」

 

「はぁ…ほれ、勘定だ。丁度のはずなんだが…」

 

「丁度いただき…」

 

「タバコなんかやめろよ?絶対だからな!?」カランコロン

 

「…いやー、へこむわぁ」

 

「何よ、好きな人に嫌われたみたいな顔して」

 

「一番の常連に嫌われた顔してますね」

 

「アタイ煙草嫌い…」

 

「アンタは吸えないだけでしょーが」

 

「においが…」

 

「煙草なんで百害あって一利なし、やめるのをお勧めするわね」

 

「命蓮寺の連中にも同じことを言われたわ…」

 

「…あー、それで私が出ることに」

 

「薙刀で切られかけたりタバコがいつの間にか取られたり…」

 

「まるでマジックね」

 

「OH!ポテトがしなしなに!」

 

「いや、さっさと食えよ」

 

「元に!元に戻して!!」

 

「無茶を言う…八雲さーん?」

 

「…な、何…?」

 

「ポテトがしなしなになったんで戻しておいてくださーい」

 

「藍〜?」

 

「…何故私が…」

 

「クラウンピースって子の要望」

 

「あの狂った妖精の…仕方ない。ふんっ!」シュバババッ

 

「…それで復活するんだ…」

 

「まあな」

 

「ほれ、つーわけだ」

 

「…いや、どう言うわけよ!?」

 

「幽香、静かに。食事中よ?」

 

「どうしました幽香さん。ケーキ食べます?」

 

「ショートケーキひとつ!」

 

あ、頼むんだ。なんて思いつつ話を聞く。

幽香さんは『なんで八雲紫と!?』で、理由を説明したら『あの紫が謝罪とお詫びを…!?』と。

八雲さん、あなた嫌われすぎでは?

 

「…ほんっと、貴方の身の回りって不思議ね…」

 

「そうですよほんと…あれ、煙草ないぞ?」

 

「私が取っておいたわよ」

 

「…」

 

 

 

 

 




そんな煙草吸えませんでしたネ…


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126話

美鈴さんと一緒に門番ってよくよく考えたらおかしいですね。
…おかしいですね?


紅魔館門

 

「美鈴さん」

 

「なんでしょう。ちなみにその謎の糸はなんです?」

 

「ケツにナイフ刺さってますよ」

 

「やだなそう言うことは早く言ってくださいよ本当に」

 

「妖怪ってケツにナイフ刺さってても立ってられるんですね…」

 

「いや、気付いたら普通に痛みきますからね?」

 

…そういえば最近、外の世界からなんか来たらしい。

なんか、というのはあの常時不機嫌店主が「すごいくらい外の世界から物が流れてくるんだ」と言っていたからだ。

なんか、数字でやりとりするやつらしい。アホか?

 

「あ、あと」

 

「どこですか!?背中!?」

 

「美鈴さんって人間の姿してるじゃないですか。」

 

「そうですね」

 

「…目だけ大きい人間とかってできるんですか?」

 

「妖怪の変幻をそんな自分を作り替えてるくらいに言わないでください」

 

「えっじゃあなんです?」

 

「じゃあって…いや、まあ…私の場合はずっと人の姿でいましたし…」

 

「吸血鬼はなぁって感じですし」

 

「そもそもこれは風見幽香に『植物の姿って出来るんですか?』って聞いてるような物ですよ」

 

「…面倒な例え方しますね」

 

「ちょっと控えめに言って殴っていいですか?」

 

「もっと控えましょうか」

 

「いや無理です」シュバッ

 

「ほあっぶねー!?」ググッ

 

「この初手を止めたのは貴方で6000人くらいです」

 

「あ、あぶね…」

 

「いや、6万人かな?」

 

…あんなのが受け止めれる奴は人間じゃないな。

え?俺?こう、糸で受け取ったんだよ。あやとりみたいな感じにして。

糸を出すスピードが早くて助かった。いやほんと。

 

「邪魔するぜー!」ブォォォオォ

 

「魔理沙!?」

 

「ちょ、待っぎゃー!?」ドンッ

 

「すまーん!」

 

「…だ、大丈夫すか?」

 

「咲夜さんもそろそろ出禁にして良いんですけどね…」

 

「あ、あはは…」

 

「あら、復職?」

 

「幽香さん!?」

 

「ところで、これは一体…」

 

「あ…白黒の魔法使いがそこ通って行きましたよ…」

 

「美鈴さん、相手にされずにぶっ飛ばされたからってヤケクソにならないでください」

 

「なってませんよぶち殺しますよ?」

 

「なってるじゃ」

 

「は?」

 

「ひぃっ」

 

「…幽香さんはなんです。何用でここに」

 

「そこの庭に咲いている花が綺麗に見えたからよ」

 

「本当ですか!?」ガバッ

 

「ほがっ」ズドンッ

 

「なんで起き上がった勢いでぶつかっただけなのに地面に埋まるのよ」

 

「良かった〜!この庭に花を植えたの私なんですよ!」フンス

 

「これは…」

 

「ああ、それは…それ…マンドラゴラじゃないですか!?やばっ!」

 

「なんでこんな物が庭にあるのよ(困惑)」

 

「…だっ!抜け出せた…」

 

最近ついてないな。人里でよく妖怪反対派と出会うし。慧音先生と会うし。

お気に入りの店のお気に入りの飯がなくなるし。全く、これじゃ全然ダメだな。

もうちょっと気合い入れてどうにかして楽しく過ごすか!(この間0.8秒)

 

マンドラゴラ<ギァァァァアァアアァアアァァア!!!!!!

 

「相変わらずうるさいわね…」

 

「ひ〜!」

 

「えいっ」

 

マンドラゴラ<ホギャッ!?

 

「…もう大丈夫よ」

 

「よ、良かった…」

 

「」

 

「…あ、ダメだ!!息してません!!」

 

「そうね、困ったわ。」ゴキュルッ

 

「ごふっ」

 

「…無理矢理に息させればいいんですね…」

 

「ゴフッゴフッ!ゲホッ!…最近ついてないな…」

 

「まぁ、今日襲撃予定らしいんですけどね」

 

「は?」

 

「…多分それ私が壊滅させちゃったかしら」

 

「僕は殺さないでください」

 

「いやね。殺さないわよ」

 

「良かった!」

 

「これは『機嫌がいい時は殺さないってだけで生殺与奪の権は私が持ってる』って意味ですよ。妖怪全般に言えます」

 

「…」

 

「なんで嘘を吹き込むのよ…」

 

「だって面白そうじゃないですか」

 

「固まってるわよ」

 

「え?…えぇ…」

 

お、落ち着け。落ち着くんだ。落ち着いて戻ってこい俺の脳みそ。

つまり、なんだ。俺は『強者の気分一つで消える』立場にいるのか。そう考えたら美鈴さんもそうだと思うんだがな??冥土長に何回冥土に送られそうになってるんだか。

って、それはいい。落ち着いて…深呼吸して…!

 

「はぁー…!」

 

「あ、戻ってきました」

 

「あれはタチの悪い嘘よ…」

 

「な、なんだ!嘘だったんですね!」

 

「これは『本性を」

 

「ふんっ!」バギィッ

 

「…そろそろ転職考えてるんですよね」

 

「お花に水やりするだけのお仕事、あるわよ」

 

「良さそうですねそれ」

 

「…咲夜さんの見栄どうなるんだろう…」

 

「待ってください!どうか!どうか引き抜きは!!」

 

「とりあえず現場行ってみないと…遠すぎたらなぁって」

 

「私が運べばいいのかしら」

 

「良いですね」

 

「時間!時間を止めて移動させるから!!」

 

「スキルによって時給がプラスされるわよ」

 

「紅魔館は門番やってもデザート作っても給料変わんなかったしなぁ」

 

「…!…!」

 

「咲夜さん…なんでそこを譲ってあげないんですか…!」

 

「水やりが済んだ後はカメラで草を踏んだクソ野郎を撮って私に寄越しなさい。人里の外にいる限りは潰すから」

 

「それは良いのかな…?」

 

仕事内容はいいんだけど、水やり後のカメラで撮るって…

外の世界からの流れ者だからあんまりはっきりとはしてないんじゃないですかね…

あ、八雲さん達から仕入れてんのか。そうすりゃはっきりとした物が…あるのか?

 

「…いや良い条件で…」

 

「日給制…と言うのは聞こえはいいけど、私自身あんまりお金がないからその日の朝昼晩のご飯を作ってあげるくらいかしらね」

 

「…家賃代はどうにかしなきゃならんか…」

 

「そこで、デザート一つにつき一万で」

 

「乗った!!」

 

「!!!!!!!!!!!!」

 

「咲夜さん!!!」

 

 

 

 

 




後日、妖精界隈では「紅魔館の食卓にデザートが出なくなった」という話が広まったのであった。
みんな甘い物大好きなんだよ結局。甘さ全開、甘さパワー。


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風呂is地下

どう考えても幻想郷の風呂って言ったら風呂桶とかですよね。多分。となると皆贅沢したくなったら地下銭湯に行きませんかね。
え?行かない?
…行く人がいるんですよ。きっと。


地底

 

「まーたここに来るとはなぁ」

 

「しゃーねーだろ」

 

「しゃーねーじゃねえ。お前、付喪神をどこにやったんだよ」

 

「ああ…あいつは…自分の体持って仙人のとこ行った」

 

「俺の刀だぞ!?」

 

魔理沙さん!?俺の刀返して!?…いや、良いか。仙人ってことはあの口うるさいおば…説教仙人のところで聞けば良いし。行き方は多分魔理沙が知ってるし。まずは銭湯か…嫌なんだよなぁ。経営者がさとり妖怪で、心読まれるのが。

 

地底銭湯

 

「…直で行けるんだな」

 

「当たり前だろ。むしろ前はどうしてあんな遠回りな手段を取ったのか知りたかったもんだ」

 

「知らなかったんだよしゃーねーだろ」

 

「さて、私は女湯に入る」

 

「混浴ねえから男湯か女湯しかねえだろ」

 

「いや、男湯消えたぞ」

 

「…んなバカな。そんなわけが」

 

「いや、ガチだ。真面目な話、男どもが『ゆっくり銭湯なんて浸かってられっかヒャッハー』な奴らばっからしいからな」

 

「あー…んで、混浴と女湯だけか?」

 

「その通り!」

 

「受付さん、宿一つ借りれませんかね」

 

「宿は地霊殿を通して頂かないと…」

 

「クソが!」

 

「つーかお前、そんなことも知らんで来たのか」

 

「来たよ!知らんかったからな!つか言えよ!俺の耳はそんな広くねえ!」

 

「ま、混浴でよく体洗うんだな」

 

混浴場

 

「クソッ…混浴という名のただの男湯じゃねえか」

 

「おい、兄ちゃん」

 

「なんだ?言っとくが美味くねえぞ。俺の体は」

 

「いや、あと数分で撤収した方がいいぞ。いや、撤収しろ。女が来る」

 

「はぁ…安心しろおっさん。俺は体を洗う時、最速で2分もかからん」

 

「まるでカラスだな…」

 

「誰が鴉天狗だぶち殺すぞ!」

 

…待て、女が来る?…時間制で変わるのか?そんな、日替わりで変わる銭湯みたいな感じで言うなよ。全く。ただ、先住民の忠告には耳を傾けなくてはな。妖怪の山でも先住民に蹴落とされて瀕死だからなこんちくしょう。嫌な経験をつけてしまった。

 

「ま、もう女が1人来たから。さっさと逃げることだな」

 

「さて…じゃあなおっさん!」

 

「!?」

 

銭湯受付

 

「はぁ…結局湯船に浸からずに…ん?」

 

「いやぁ、最近の男どもは腑抜けばっかりで!」

 

「アンタが異常なだけっでェ!?」

 

「確かアレは…星熊…だっけか。元山の四天王だっけ。迷いなく混浴に入る姿…ちょっと気味悪いな」

 

「はぁー!さっぱりしたー!」

 

「ん、早いなお前」

 

「…何言ってんだ。私が入ってからもう40分くらい経ってるぞ」

 

「ん、そうか…あのおっさん騙したな」

 

「おっさん?」

 

地上

 

「いや、助かる」

 

「お前重いな…!」

 

重い?重くはないぞ。多分。だが重くても魔理沙は俺に地底から地上までをクライミングしろと言うやつではない。はず。いや、俺も糸を使えば登れないことはないだろうけど。道中蜘蛛いるって聞くし。怖いわぁ…

 

「しっかし…よっと。この辺な穴、どうにかならんのか」

 

「ならんと思うぞ?だってあの博麗の巫女でさえ放ってばっかだしな」

 

「今代はな。次の代になっちまったらもっとキビキビと妖怪退治してくれるだろうさ」

 

「…まるで今の代に不満があるみたいな言い方だな?」

 

「当たり前だろ。俺は先代のような博麗の巫女が好きだからな」

 

「初恋はお母様でございますか。マザコンめ」

 

「マザコン言うな。ケツに風呂桶縫い合わせるぞ」

 

「乙女の柔肌に傷付けんのか?」

 

「…そう言う時だけ乙女って言うなよ。面倒なやつだな」

 

「乙女はいつだって自由なんだよ。さて、次はどこ行く?」

 

「あー…誘った側がそういうの考えておくんじゃないの?」

 

「ここは幻想郷だぞ?常識で物を語るな」

 

「それは現象についてでしょうがよ…嫌だよ俺。どこ行こう?って言って風見幽香の眼前!とか言われたら死ぬからね。熊に死んだふりは効かないからね。あいつら死体も食うから」

 

「風見幽香も死体は食わんだろ…ああ、それも良いな!」

 

「は?」

 

ちょ、ちょっと待ってくれ。俺は言っただけだ。悪くない。マジで。助けて。だ、誰かー!誰かおらんのかー!…いや、地底に続く穴付近に誰もおらんわな。おったらただのアホだしな。ああ、先代の博麗の巫女様へ。私は死にます。おそらく、風見幽香の餌になるでしょう…

 

「いや、食べないわよ?」

 

「助かった〜!」

 

「お前店で食われるかとヒヤヒヤしてたのか?」

 

「するわけないだろ。あそこは俺のナワバリだぞ?風見幽香が来た次の日から香霖堂とか慧音先生とかそこら辺駆け巡って対妖怪グッズ集めまくったわ」

 

「そんなことする度胸があって、どうして死なずに糸を持って来るかね」

 

「…ところで、なんで私のところに来たのよ」

 

「ああ、えーと…こいつのせいだな」

 

「は?」

 

「そう…そういえば気になってたのよ。オマージュとか、パロディとか。私のマスタースパークと、貴女のソレ。どっちが強いのかしら?」

 

「お、受けて立ってやるよ。自分の力に絶望しないでくれよ?」

 

「…いや、なんでお前が受けて立つんだよ」

 

「一応俺だって使えるからな」

 

「嘘でしょ…」

 

「嘘じゃねえって。ほら、ビューンと」バァァァァァ

 

「ミニ八卦炉とか」

 

「いらん」

 

「じゃあこうしましょう。三人で正三角形を作って、中心に向かって放つ。それで文句ないでしょう?」

 

「…や、やってやらー!」

 

「良いぞ」

 

「ウフフ…」

 

まあ、なんと言いますか。やっぱ、類は友を呼ぶってやつなんだなと。魔理沙に振り回され、振り回し、その結果風見幽香に当たって。え?勝負の行方?んなもん決まってるだろ。ちゃんと全力だしたさ。どうなったと思う?俺が一番先に吹っ飛んだのよ。死ぬかと思ったわ。

 

「…あー、これから先あんまり無茶はせんとこ」

 

「賢明な判断ね」

 

「いった…全く、こんなことになるならやるんじゃなかったよ…」

 

「なんで被害者ヅラしてんだお前が」

 

「…被害者ヅラしてねえだろ…?」

 

 

 

 

 

 




マスタースパークの話題をすると昔流行ったYoutubeのゆっくりがやる実況動画で、魔理沙が馬鹿みたいに乱発してた時期です。かめはめ波になったり霊夢が撃ったりと結構無茶苦茶だった気がしますね。楽しかったなぁ。


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俺も昔はヤンチャだった

昔(先代の巫女がやってた養護施設から出たちょっと後くらい)のお話を思い返すだけ。
武勇伝みたいな、あれ。


 

「…なー、たまには良いだろー?」

 

「何がたまにはだよ…嫌だよ俺の過去なんて知りたくないだろ」

 

「店長の秘密知りたいよなこころ」

 

「イエス黒歴史ノータッチ」

 

「お前が咥えてる飴炙るぞ」

 

…そうだなぁ、俺が一番ヤンチャだった頃の話をしようかなぁ。いや、でも先代の巫女さんに厄介になった時の話でも良いかなぁ…うーん、うーん…と悩んでいると魔理沙が『年寄りの話なんて大体自分の時代から昔はヤンチャだったくらいなもんだぜ』とか言ってた。ふざけんなクソ。

 

「まあ、お前の言った通りの時期の話をしよう」

 

「ヤンチャか?時代か?」

 

「ヤンチャだな。あの頃の俺は怖いもの知らずでな。香霖堂に置いてあった外の世界のものにお札を貼っては妖怪をタコ殴りにしてたよ」

 

「ヤンチャってレベルじゃねえぞおい」

 

「それがお前の時代のヤンチャか、驚いたぞ」

 

「今はもう心を入れ替えてるさ」

 

昔の香霖堂

 

「…これかな」

 

「おや、お目が高い」

 

「そうですかね?」

 

「お世辞だよ。外の世界で交通整理に使われるものさ」

 

「こうつうせいり?」

 

「ま、幻想郷には無縁だけどね。下のデカいのは、風で倒れないようにするための物だね」

 

「へー」ヨイショ

 

おや、意外と軽い。意外と軽いと言っては失礼か。しかしだな。こちとら巫女の養護施設で最も挑戦的なコース、鬼焼きコースを生き抜いた子供だぞ。低級妖怪くらいなら素手で勝てる。中級には刀がいるかな。大妖怪とか考えたくねえよもう死ね

 

「買うのかい?」

 

「買う」

 

昔の博麗神社

 

「うーっす」

 

「あら、知らないお客ね」

 

「八雲さん、久しぶり…と言うほどでもないけど、まあ」

 

「ええ、どうも。で?まだ博麗の巫女探し中なんだけど、神主でもやってくれるの?」

 

「それも良いですねぇ」

 

「さすがは先代の巫女が作ったあの鬼畜コースをクリアする子ね…あれは私でも攻略するのにかなりの時間が要るわよ」

 

「まあな」

 

とか言ってる間に、どこからか、博麗の巫女がいないと聞きつけて低俗な妖怪が寄ってきた。巫女の住処を奪えばもう妖怪のペースだと思ってんのか、こいつらは。そう思ってたら襲いかかってきた。折角だし買った標識とやらを使おうかね。

 

「ふんっ」ブンッ

 

「アギャッ」ゴリァッ

 

「…躊躇無いわね〜」

 

「お前は階段を登ってこい!」カッキーン

 

「ナイスバッティーング」

 

…とまぁ、こんな感じだ。そう説明すると魔理沙とこころは物足りないと言い顔をし、魔理沙が思いついたように鬼畜コースとはどんなのかを聞いてきた。鬼畜コース。あれはもう思い出したくない。例えることすらも嫌になる。

 

今の店

 

「…はぁ。人って面倒だよな」

 

「なんだ?詩人ぶってんじゃねーぞ!」

 

「…その後風見幽香に対してお札を貼りまくった標識で戦った」

 

「聞かせろ」

 

「詳しくな、詳しくな!!」

 

カランカラン

 

「ご本人様だぞ、俺はもう覚えてないからそっちに聞け」

 

「幽香!」

 

「風見幽香!!」

 

「…え、何?」

 

「こいつと戦ったんだろ!?感想を聞かせてくれ!!」

 

「独り占めはずるいぞ!」

 

「…ああ、あれね。ええ。戦ったわね」

 

「教えろ!教えろ!」

 

「こころ、あまりしつこいと顔面吹き飛ぶぞ」

 

「なにそれこわっ」

 

「こころちゃん、怖がってる顔じゃないんだよ」

 

「外の世界のものにお札が30枚くらい貼られてて、それで殴られた時は痛かったわねぇ」

 

「嘘だろオイ怖すぎんだよ」

 

「若気の至りだな」

 

「お前今何歳だ?」

 

「何歳に見える?」

 

「…こいつ面倒だな」

 

「またやりたいわねぇ。あんなにドキドキした戦いは…そうね、八雲紫くらいしかいないわね」

 

「大妖怪と並んでんじゃねーかオイ」

 

「そんな奴が拉致られたり店潰されたりわけわかんねーなおい」

 

「精神的な攻撃に耐える手段は知らねえからな。しゃーねー」

 

いや、まぁ考えるまでもなくキレる案件なんだろうけど、幻想郷ではそんなんじゃ生きていけないぜ。うっかりキレた相手が機嫌の悪い大妖怪とか、洒落にならん。ならんと言うよりは死にたいと言ってるのと同じと言っておこうか。

 

「ふんっ!」グサッ

 

「んっ!?」

 

「…相変わらず反応が早いわね。大したものよ」

 

「店の壁に穴開けるのやめてもらえるかな」

 

「安心しなさい。私は親切よ」

 

「…草で穴を隠すなよ」

 

「それじゃあね」

 

「いや、おい…妖怪退治行ってくる」

 

「店どうすんだよ!?」

 

「バイト二人に任せるわ!」

 

「胸が高まるな!!」

 

「なんも高まらねえよ!?」

 

人里

 

「でりゃあ!」ゴスッ

 

「危ないわね」

 

「うるせっ。壁直して行けよ!」

 

「普通それでここまでやるのかしら…」

 

「俺はやるの!!」ブンッ

 

「通行人に当たるわよ!?」スカッ

 

「回転蹴りぃ!」ゴシッ

 

「ふんっ!」ブンッ

 

「っぶな!」グサッ

 

「…永遠亭の姫の能力かしら?硬いわね」

 

「慧音先生!!」

 

「ふんっ!」ドロップキック

 

「いだっ!?」

 

「ちょっ」ドサッ

 

…外の世界ではこれをご褒美というらしい。女性にドロップキックされ、目の前に居た女性に被さる形で倒される。風見幽香が育てている花の匂いだろうか、頭がその匂いで埋め尽くされかけた時、俺は起き上がった。

 

「っくはぁー!死ぬかと思った!!」

 

「…なによ、失礼ね」

 

「そんなことよりだ。何故二人が争っているんだ?人里の中で」

 

「じゃあな、幽香さん」ボソッ

 

「?」

 

「ふんっ!」ダッ

 

「あっ!?」

 

「…糸の能力って聞いてはいたけれど、あんな挙動ができるのかしら…?」

 

一方その頃店は

 

ドガーン!

 

「…壁が崩れたな」

 

「というか魔理沙、お前状態を戻す魔法ないのか?」

 

「なんだお前って。この…ある!」

 

「それをやれば給料上がるのでは?」

 

「名案だ!早速試そう!!」ホワァン

 

「治ってきた!これは良いぞ!」

 

ドガーン!

 

「あぐ…」

 

「店長、顔になんか印付いてますよ」

 

「ドロップキックされた時に付いたんだな、どうせ。あのクソ野郎が…」

 

「あー…私知らないっ」

 

「は?」




ヤンチャ(若気の至り)でした。
というより、主人公人間のくせして大妖怪と渡り合えるとかなにそれ主人公か?
主人公だよ。


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129話

ヤッホーミナサン。
多分誰も覚えてなくて、見る人も三百人くらいマイナスにしてそうだけど
はっじまるよー!


お店

 

「おにーさんが大好きなお店潰れちゃったよ妹紅さん」

 

「…なんだ?やんのか?」

 

「何も?」

 

「つーか潰れてないし」

 

「あったりまえよ。物理的に潰れたことはあるけど、経済破綻はないよ」

 

「意味わかんね」

 

仕方ないだろう。あんたとあんたのお付き、二人が大暴れ。そして店が倒壊、どうだい。よくできたシナリオだろう。事実だからな。クソが死ね。とりあえずあの時の自分を恨むな。自分まで燃やされて、新聞では骨折…タチが悪い。

 

「…はぁ。なーんだーかなー!」

 

カランカラン

 

「あら、失礼だったかしらん?」

 

「マンツーマンか」

 

「…」

 

「どうした店長。客だぞ」

 

「〜!はい、失礼ではありませんよ」

 

「パンケーキをひとつ」

 

「私は…紅茶をひとつ」

 

「ねえここ何屋か知ってる?甘味処。デザート屋。ケーキ屋さんよ。パンケーキはともかく、紅茶??」

 

「意外と合うぞ」

 

「まあ、やれるだけやってみますけど」

 

「いや、別に良いぞ。無理っぽいやつを頼んだだけだ」

 

「だーはっはっはっ!」

 

「貴女、食べ方汚いわねぇ」

 

「きったな…」

 

そう言われ、妹紅さんはちょっと恥ずかしそうに咳払いをし、花よなんたらよと育てられていた頃の所作で食べ始めてた。そこだけを区切って見たらかなり美人さんに見えるだろう。触れたら死ぬけど。燃えるし、怒らせたら燃えるし。扱いには注意しろよ諸君。

 

「パンケーキをどぞ」

 

「ありがとう」

 

「…なんも注文しないは間が続かねえからなんとかしてほしいな」

 

「?別に良いだろう。さっきまで楽しそうに話していた横の」

 

「ああ、アレ?奥さんには敵わないよ。後この店一回燃えてるから。そいつのせいで」

 

「今更言うかそれを!!」

 

「きたなっ」

 

「ま、そんなわけだからさ。俺もお強い二人に喧嘩売るってわけじゃないんだよ」

 

「…あら?」

 

「私たちが強いだなんて話が回っているのか?」

 

「いーや?訂正するとしたら、俺はまだ死にたくない、だな」

 

「良いだろう。私は…これをひとつ」

 

「ショコラフレーズだな。ほれ」

 

「作り置きか」

 

「作りたてだ」

 

「…作りたてか…?」

 

「そうだ。苦労したんだ、色々と実験してもイマイチで」

 

「お前、私の息子にならないか?」

 

「…」

 

「純狐?」

 

「ヘカーティア、別に良いだろう?」

 

「いや、良いんだけど…息子がいないからって、その穴を赤の他人に」

 

「良いだろう?」

 

「い〜…?」

 

相手の反応を伺う。いえす、いやだ。どっちの答えが正解だろうか?いや、相手の望む答えとは一体?俺は走り出せば良いのか?…最悪、逃げ切れるさ。そう思う。そうして自分の率直な答えを出そう。息子なんてならんぞ。俺は。ならん、ならんと言ったらならん。

 

「嫌です…ね」

 

「そうか…」

 

「純狐、最近変よ」

 

「それが普通だったら驚きですね」

 

「なんで急に息子にしたいとか言い出したんだ?」グサッ

 

「妹紅さん、食べてる途中に喋ってはいけません」

 

「…不死人、仕留めたり」

 

「こころー!バイトしに来てくれたのか!ありがとう!」

 

「客として来た。ん、なんだこのケーキ?食べかけだな。全く不躾な客もいたもんだ。私が責任を持って」グサッ

 

「…お手つき厳禁…こころちゃん、他人の食べかけは死人の物でもダメなんだわ」

 

「痛え!料理人がフォークで手を刺すか普通!余り物を処分してやろうと言ってんのに!」

 

「け、結構物騒なお店ね、ここ」

 

「次は本気でぶっ潰す」スッ

 

「ごめんなさい」

 

「なんだ、この店では武力が全てなのか?」

 

「あら、気が付かなかったわね。じゃあ、お値段タダにしてくれるかしら?」

 

「良いですよ」

 

「良いのか。では私も」

 

「良いですよ」

 

「じゃあ」

 

「ダメです」

 

妹紅さん、貴女なんでこのノリで行けると思ってたんですかね。あなたの長い長い人生の中で一番思考回路がぐっちゃぐちゃになってるんですかね。2番目の人間が一生懸命に頑張ってるんですかね。まあ、ここで何が起こっても永遠亭に運ばれるだけだし。良いか…な?

 

永遠亭

 

「まさか妹紅さんに抱きつかれファイヤーされるとは。愛が熱い」

 

「愛ねぇ。ポジティブに捉えるのは結構だけど、内臓火傷してるからね?なんで生きてるのよ」

 

「なんでって…そりゃあ、アレですよ。あれ。先生の処置が良かったってことで」

 

「お世辞のつもり?当然よ。死人以外は息吸わせるわよ。とにかく、貴方は安静にしといて」

 

「あーい」

 

「…それと、治験やってみない?」

 

「安静ってなんでしたっけね」

 

「騙されないか…その通りね。さ、分かってるんならさっさと寝なさい」

 

「え〜?子守唄でも歌ってくださいよ」

 

「…昔、姫様にせがまれてやったのよ。そしたらね。『現実では起こり得ないことに何回も何回も突っ込まないで!!』とか言われちゃったのよ」

 

「ごめんやっぱ良いです」

 

「でしょうね。それに貴方、結構眠たいでしょ」

 

「お、よく分かりましたね」

 

「食事に睡眠剤混ぜたからね」

 

「永眠にならないことを祈ってますよ」

 

…お前のな。とか頭の中で言っとく。さて、睡眠剤と言うことはつまり効果抜群と言うことだ。永遠亭の薬は効果が効きすぎて化け物を見てる。2年後に目覚めるとかありそうな気分だ。多分、いや絶対2年後だな。うん。断言できる。

 

翌日

 

「はっず」

 

「何がよ。とりあえず、今日も安静ね」

 

「いつになったら退院できるんですか」

 

「そうねぇ。606億年後かしら?」

 

「ちょっと」

 

「嘘よ。今日の午後くらいには帰れるわよ」

 

「やったー」

 

「私の息子にならないか?」

 

「うわびっくりした」

 

「純狐じゃない。息子探しの旅にでも出てるのかしら?」

 

「そんなところだ。後、なんでか知らないが避けられてる気がするぞ」

 

「うどんげが原因でしょうね…」




永林<ええ、うどんげが原因ね
うどんげ<え???????????????

宇宙猫


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家に帰ったら元妻が死んでました

…そうですよ、家に帰ると妻が必ず死んだふりをしていますのパクリっぽい何かですよ。
ふんですもん!神奈子様が可愛いのがいけないんですよ!


お店

 

「我が家の春が」ガチャッ

 

「」

 

「…」ガチャッ

 

「!?」

 

「見間違いじゃ無いか…」

 

「(そうだ、見間違いじゃ無いぞ)」

 

「埋めるか」スッ

 

「ちょ、ちょっと待とう!」

 

なんだ、生きてるじゃん。話を聞くと、何か知らんが急に寂しくなって、でも今更こっちに来たらそれはそれで気まずくて…。で、思いついたのが死んだふり。馬鹿にしてんの?と聞いたらちょっとビクッとなってた。可愛い。

 

「未練タラタラの重い女かお前は。神様だろ一応」

 

「い、一応とはなんだ!!これでも立派な」

 

「神奈子」

 

「な、なん…!?」

 

「何赤くなってんだ。俺がここまで顔を近づけて、キスをしたことがあるか?」

 

「ふんっ」チュッ

 

「ムキになっちゃって」

 

「知らん!ただむかついた」

 

「そうか。で、ここ店なんだけど」

 

「そうだな。シフォンケーキを」

 

「で、今は夜9時と」

 

「…」

 

「今更注文が通らんのは知ってるだろ」

 

「だ、だって…」

 

「早苗に迎え頼むわ」

 

「えぇ!?ちょ、それはどうかご勘弁を」

 

「早苗の携帯は…」

 

「早苗と喧嘩して出て来たんだからやめてぇぇぇええ!」

 

「最初から言えばよかったのに。もしもし早苗〜?」

 

どれ、電話してみるかね。と思ったら1コールで出て来た。内容は…残念なことに、もう当分はそっちで暮らしてもらいますからねっ!て話だった。いつのもみっちゃんだよ。いつの同人誌の設定だよ。少しツッコミを入れつつ、神奈子の方を向く。

 

「お前、何した?」

 

「なんで私が何かした前提…いや、まぁ…起こりすぎたかな?とは思ったよ!」

 

「うるさい。どーせお前が早苗の恋愛事情に踏み込みすぎて嫌われただけだろ。先人の知恵は〜って」

 

「そ、そんなわけあるか!」

 

翌日 寺子屋

 

「ってことがありましてね」

 

「…待て、お前のところ神様多くない?」

 

「多く無いでしょ。付喪神が1人2人いるくらい」

 

「ガチの神様も来てるじゃないか」

 

「それはまあ、もう別居中ですし」

 

「普通神様とで別居中ってあり得ないからな!?」

 

「そーですか?妹紅さんは」

 

「妹紅もそう思う」

 

「…一人称いつから妹紅になった?」

 

「い、いつからだっていいだろ!」

 

「俺は神奈子より妹紅さんの方に乗り換えたいんだけど」

 

「祟神と友達の神様と付き合って浮気か。死ぬぞ」

 

「私は構わんぞ」

 

「不死身だからな」

 

「これぞ不死身ジョーク」

 

場がしらける。いや、この場合は場の温度が一瞬にして絶対零度へと叩き落とされたと言ったほうがいいだろう。怖すぎてちょっと慧音先生の方を見れないかな。とりあえず俺だけはここから避難しよ。そーしましょー。

 

お店

 

「」

 

「…本物とすり替えとくか」

 

「待ったぁっ!!」

 

「生憎、妻の死体を見てもどうも思わん人間なんでね」

 

「悪趣味な奴だ。これでも結構頑張ったんだぞ」

 

「頭の矢は本物か?」

 

「偽物だぞ」ポンッ

 

「だよな。じゃあ右胸の矢は」ズブッ

 

「こっちは本物だ」

 

「…」バタンッ

 

「ちょ、だ、大丈夫か!?」

 

「神奈子…」

 

「な、なんだ!?遺言か!?」

 

「愛してる…」ガクッ

 

「!?なんで今それを…って、違う!今それを言われても遅いよぉ!」

 

「なんてな。こっちも死んだふりだ」

 

「…私の感動を返せ!」バチンッ

 

「ほがわぁっ!?」

 

「な、なんで…私の心のときめきを返せぇ!」

 

「愛してるは本当だ」

 

「ぇ?」

 

「さーて愛ではどうにもならない血の後始末を」

 

「え、えへ…」

 

「失礼するぜ〜」ガチャッ

 

「あっ」

 

「〜♪」

 

「霊夢、今野状況をわかりやすく言ってみろ」

 

「主人に射抜かれて興奮してる変態と、その主人と言ったところかしら…」

 

「ま、待ってくれ!!誤解だ!!」

 

「ぇ?な、何が━」

 

「何が誤解だ!床一面血だらけで!お前にも血がついてるじゃないか!」

 

ああ、神様。これはきっと何かの間違いですよね。神奈子の方を見ると、満足した気分を味わい終えたような顔をしており、その顔だけを見れば可愛いものだろう。ただお前、自分の足元見ろとは言いたいが。お前のせいだからな今の状況。

 

「来ないでサイコパス」

 

「なんでぇ!」

 

「神奈子、お前どうしたんだ!?」

 

「わ、私か!?私は…別に…その…///」

 

「クッ…この鬼畜!!」

 

「おい待て巫女が叫ぶせいで野次馬出来てるじゃん!おい天狗だけは通すなよ!」

 

「ちょっと失礼」パシャッ

 

「すでに入っとる!?」

 

「ど、どうしたんだこの状況は?まるでここが殺人現場のような」

 

「今外野から見たらそうなってんの!」

 

「…何故だ?」

 

「!神奈子、お前の口から俺が家に帰ったら死んだふりしてること言え!」

 

「い、言えるかそんなもん!恥ずかしいわ!」

 

「自分の妻に特殊なことを…!?」

 

「本当の畜生ね…」

 

「待った!!」

 

「こ、こころちゃん!」

 

「概ね巫女の言ってることは事実だが」

 

「違うよこころちゃん?」

 

「証人ならばいる!!」

 

「誰だそれ!?」

 

「…はたて、と言う念写で他人のプライベートを暴く変態だ」

 

「ひゃ、ひゃい…」

 

おお!こいつは良い!素晴らしい証人だ!!そうだ、百聞は一見にしかずって言うし、これでみんな分かってくれるだろ!と思いはたてという女の携帯を覗き込む。まさかとは思うが…撮ってないのに連れて来た?と思うほどしゃしんふぉるだに我が家の風景がない。

 

「…あかん(あかん)」

 

「これで決定ね」

 

翌週

 

「な〜ぁ、今日は愛してるって言ってくれないのか?」

 

「ごめん…新聞でこれはきついって」

 

「?洋菓子屋の店主、神を自分の好きなように調教…そんな酷いやつがこの世にいるなんて、同じ神として許し難いな」

 

「お前だよ…!」




神奈子さんの尊厳破壊してしまった。
だが後悔はしていない。
俺は正しいことの中にいるっ!


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