長門の艦娘人生 (香華)
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プロローグその1

オンライン上で小説を投稿するのが初めてで何かと変なところもあるかもしれませんが、よろしくお願いします。


1946年7月25日

 

ビキニ環礁に、「彼女」はいた。多くの老朽艦とともに。

「あぁ、これで私の軍艦としての26年間は終わるのだな。」

そう「彼女」がつぶやいたその時、水中からくぐもった爆発音が聞こえ、大きな水柱とキノコ雲を起こした。

その爆発の正体はクロスロード作戦、ベーカー実験。

でも、「彼女」にはその正体を知る由もなかった。

 

25日夜

 

「彼女」は周りにいた老朽艦たちが沈んでいっている中、ただ一人だけ浮かんでいた。

それを見たアメリカ軍の兵士たちは思わず

「oh…」

とつぶやいていた。

 

それから4日後。「彼女」は人知れず冷たい海に沈んでいった。

 

 

 

「……ここは…」

「彼女」はまるで病室のような部屋で目を覚ました。

見ると、まるで人間のような四肢がある。しかも動く。驚き、「彼女」はおおよそ外見とはそぐわないような声をあげた。

その「彼女」の声に気づいたのだろうか、白い軍服に身を包んだ女性が部屋へと入ってきた。

「起きたのね。まぁ、初めてここに来て見た場所がここならさっきの声も無理はないわね。」

「誰だ?」

「私?私はここ、呉鎮守府で提督をしている梓 まつりっていうのよ。あなたは?」

「私は長門型戦艦一番艦、長門だ。こんな姿で提督の目の前にいるのは失礼だな…。」

そういい、長門は床へと足をつく。

「ちょっと、着替えるのは待ってくれる?私の私服だけどワイシャツ持ってくるから。」

まつりはそう言って部屋から出ていく。

「ここは,私の生まれ故郷…呉鎮守府か。私は…何故だか知らないが、人間へと生まれ変わっているのか。あの爆発で沈んでしまった艦たちはどうなってしまったのだろうか。」

その台詞を待っていたかのように太陽が地平線へと沈んでゆく。

それをみた長門は少し感傷的になっていたのだろうか、一筋の涙を流した。

ちょうどそのタイミングで部屋のドアが開き、まつりが帰ってきた。

「はい、これ。私の着ない私服だけどよかったら。」

そうして長門はまつりの私服へと着替え始めた。

「っ…。」

まつりが何かを見て声にならない声をあげた。

「長門。あんたすっごい腹筋あるのね。」

「ん?あぁ、そうだな。」

そこでまつりが帰ってきてから初めてまつりの方を振り向いた長門の目には、少しだけ涙が浮かんでいた。

「長門、何を考えていたの?」

まつりが問いかけると、長門は今気づいたかのように涙を手で拭い、少しだけ笑った。

「いや、なんでもない。この美しい海と夕焼けに少し感傷的になってしまっただけだ。」

「そう、それならいいのよ。明日みんなにあなたのことを紹介するわね。とりあえずまだあなたのことは他の艦娘たちには秘密にしておきたいから、今日のご飯はここに私が持って来るわ。」

そういってまつりはもう一度部屋から出て行った。

 

 




夕方のシーンを描いているときにここで終わらせたいなーと思ったので変なところで区切りました。

次話ももし良ければ呼んでいただけると幸いです。


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プロローグその2

気が向いたので次の日の投稿となりました。

思ったよりUAやお気に入り登録が多くてうれしいです。


まつりが部屋から出て行ってしまった後、長門は物思いにふけっていた。

「ここは鎮守府。しかも私の生まれ故郷、呉にある鎮守府だ。あそこは帝国海軍の中でも一番の鎮守府だったから規律はどこの鎮守府よりも厳しかった。でも…、ここも同じ呉鎮守府なはずなのに…なぜか規律が厳しい感じもしない。むしろのんびりしているような感じだ。何故だ…」

その時、ドアを控えめにノックする音が聞こえ、まつりとはまた違った女性の声がした。

「あの…。提督から頼まれてきました。開けていただけますか?」

「あぁ。」

そういって長門は部屋のドアを開けた。そこにはピーナッツのような色をして、後ろの髪はどうやったらそうなるのか分からないような髪型をした比較的長門と同じくらいの身長の女性が立っていた。カレーが載ったトレーを持っている。

「私の部屋ではないが…、まぁ入ってくれ。」

訪問してきた女性の正体をまだ知らない長門は、他人行儀な笑顔で突然の訪問者を迎えた。

一方、訪問者の方は知っているというか、何かを察した様子で目に涙を浮かべつつ部屋の中へと入った。

それをみた長門は部屋のドアを閉めつつ訪問者に尋ねる。

「なぜあなたは私の顔を見て泣いているのだ?それより…、あなたはなんという名前だ?」

「そうね。姉さんはまだこっちの世界や私たちについて知らないのよね。」

涙を拭きつつそう言った訪問者の答えに、長門はハッとしたような顔をした。

「その姉さんという言い方…。もしかしてだが…、あなたは…。」

「ええ、たぶん姉さんの考えていることはわかるわ。そう、私は長門型戦艦二番艦の陸奥よ。」

陸奥がその言葉を言い終わるか終わらないかのうちに長門は陸奥に思いっきり抱きついた。

ちょうどその時、まつりが部屋へと帰ってきた。

「陸奥!あなたってば何してるのよ?それに長門もよ。」

そのまつりの言葉に長門は少しだけ顔を赤らめ、陸奥と抱き合っていた手を離した。

「陸奥。私はあなたが今日の秘書艦だから長門にご飯を持っていくのを許可しただけ。」

「でも……」

「提督。今回の件は私が悪かったんだ。私が提督が言っていた明日までは私のことを秘密にしておくと言っていたことを忘れて陸奥を部屋に入れてしまったことがいけなかったんだ。陸奥のことはあまり責めないでやってくれ。」

長門はさすが陸奥と並んで国民の誇りだけあって30度のきれいなお辞儀をしてまつりに頼み込んだ。

それをみたまつりはせっかくの姉妹の再開を邪魔した自分に少しだけ腹を立て、微笑した。

「まあ、今回のことはなかったことにするわ。陸奥、長門のことは明日の朝礼の時まで秘密ね。ここにいる3人だけの秘密よ?わかった?」

「提督、ありがとう。わかったわ。姉さん、明日ね。」

そういって陸奥は部屋を出て行った。

「長門、とりあえずカレー。食べたら?」

そう言ったまつりの言葉で長門は思い出したような顔になる。

「あぁ、そうだな。」

長門は自分の妹がこの呉鎮守府にいたことに喜びをかみしめながらカレーを食べた。

「長門、明日は五時に起床ラッパが鳴る予定だから今日は早く寝たら?」

そのまつりの言葉に素直に従うことにした長門はもそもそとベッドに入る。

「提督、私は先に寝かしてもらう。」

「えぇ。長門、おやすみ。」

そう言ってまつりは部屋の電気を消し、そっと部屋を出ていく。

長門が艦娘になって初めての夜は無事に更けていきそうだ。

 




次話も頑張ります( ´∀` )

構成は全然考えていないのでがばがばです。


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第一章 邂逅?その1

なんかUAが異常な増え方をしていてビビりました笑



翌朝。5時ちょうどに鎮守府内で鳴った起床ラッパで長門は目を覚ました。

「昨日あった事は夢ではなかったのか…。でも、いい朝だな。」

長門は一瞬自分の身体に目を落とし、そのあとに窓の外に広がっている景色を見た。ちょうど日が昇ってきたところで、沖のほうで少しだけ立っている波に太陽の光がキラキラと反射している。

ちょうどその時、部屋のドアをノックする音が聞こえ、まつりと陸奥が入ってきた。鎮守府の中は何人もの足音と、時折艦娘たちの声が聞こえてくる。

「長門、おはよう。昨日はよく寝られた?」

「あぁ。あまり疲れていないだろうと思っていたが、意外とぐっすり寝られた。」

「そう。それはよかった。ご飯の前に朝礼をするんだけど…」

まつりが陸奥にアイコンタクトを取ると、陸奥は長門に1着の畳んである服を差し出した。

「これ。私が今着ているような服と似ている服よ。もちろんあなたは私の姉さんだから私の服と似ていて当たり前なんだけどね。」

陸奥はウインクをして長門を着替えるように急かす。

長門はそれに応じるようにたった1分で着替えた。着替えた長門は自らの腰まで伸びた黒髪とマッチして、凛々しい姿と雰囲気を醸し出していた。

「こんなんで…、いいのだろうか…。」

長門が少し顔を赤らめてまつりと陸奥の方を振り向くと、長門の凛々しい姿を見て固まっていた2人の時間が動き出した。

「姉さん…、すごく似合っているわね。」

陸奥の言葉に同意するようにまつりもうんうんと頷く。

「そろそろ朝礼を始めたいから、一緒に行こうか。」

そう言ってまつりたち一同は部屋を出ていく。

部屋の壁にかかっている時計は5時30分を指していた。

 

鎮守府廊下にて

 

「随分と私が知っている呉鎮守府とは違うな。あの頃と何か違う時代に来てしまったようだな…。」

長門が呟く。

「そうね。私も初めてここに来た時は随分と驚いたわ。しかも、ここの提督はあの頃にはなかった女性の提督だものね。」

陸奥が長門の呟きに答える。

「ここについての話は朝礼が終わってから私がするわ。とりあえず朝礼からしましょ。」

まつりは外に出るドアの前で止まった。それにならって長門も立ち止まる。ただ、陸奥は止まらずにドアを開けて外に出ていく。

ドアの向こう側から陸奥の声が聞こえてくる。

「総員、休め!」

その陸奥の一言でそれまでざわざわしていた外は一瞬で静まった。

「じゃあ、長門。行こうか。」

まつりののその声に促されて長門は外に出る。

「総員、提督に敬礼!」

陸奥が再び艦娘たちに号令をかける。

グラウンドのようなところに集まっていた艦娘たちはまつりにむかって30度ぴったりの礼をする。

礼が終わり顔を上げた艦娘たちはまつりの後ろにいた長門を見て、様々な反応をした。

誰だあいつという顔をする者、もしかしてあいつは…と思ったような顔をする者、それはもう色々であった。




次話でこの続きを書きたいと思います。

感想、評価等よろしくお願いいたします。


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邂逅?その2

相変わらずUAが多いですねー(汗)
今回も頑張ります


「えーっと、今日の朝礼を始めるわね。」

まつりが前置きをして朝礼を始める。

「今日も事務連絡的なのはあるんだけど、とりあえず気になってる人もいるみたいだから先にこの件から始めるわね。」

まつりはそうやって言うと長門にアイコンタクトをとる。長門はそのアイコンタントを受け取り、まつりのいるあたりへと進む。

「私が戦艦長門だ。よろしく頼むぞ。敵戦艦との殴り合いなら任せておけ。」

長門が自己紹介をすると艦娘たちのほとんどは驚愕の表情を浮かべた。ただ、2人の艦娘だけは一切驚愕の表情を浮かべずに、まるで予想通りとでもいうかのような顔をした。彼女たちは赤城と加賀。それぞれ第一航空戦隊を担う主力の正規空母たちだ。

「赤城さん。やっぱりあの方は長門さんでしたね。」

「そうね。でも、最初にあの方が海にぷかぷかと浮かんでいた時はまさか、と思ったわ。」

こそこそ。仲良し一航戦たちの内緒話はあと30分くらいは聞いていられそうである。

「えー、そろそろいいかな?」

まつりが明らかに赤城と加賀の内緒話が聞こえてるぞ、とでもいうかのように2人の方を向いて声をかけた。きっと聞こえていたわけではないのだろう。

まつりのその声に赤城と加賀は顔を赤らめて今にも消え入りそうな声で

「申し訳ありません…。」

と呟く。まつりは2人の反応を見て話を続ける。

「ここに今日から長門が着任したので、艦娘総代は陸奥から長門に仕事を引き継いでもらおうと思うんだけど…、なにか反対意見がある人はいるかな?」

まつりは一応私を納得させられる反対意見を言える者がいるのならばかかってきなさいとでもいうかのような圧を醸し出して言った。無論、まつりを納得させられるような理由を言えるような艦娘はおらず、そもそも長門が実際にどのような活躍をしてきたのかはここにいる艦娘たち全員が知っている。

「じゃあ、反論はないようだし、本日より艦娘総代は長門に務めてもらいます。」

まつりのその言葉に艦娘たちは割れんばかりの拍手をする。

そうして朝礼は終わりをむかえた。

「総員、提督に敬礼!」

艦娘総代が長門に変わったことで陸奥とはまたひと味違った威厳を感じさせる声で長門は号令をかけた。

 

朝礼が終わった直後

 

長門はたくさんの駆逐艦に囲まれる。長門は思わずデレデレな顔になる。

「長門さんって、陸奥さんのお姉さんなの?」

暁が質問する。

「そうだな。私は陸奥の姉だな。」

……

そうやってゆうに20分も時間が経った時、ふたたびまつりが顔を見せ、ちょっとちょっとというふうに長門を手招きする。

「なんだ?私を呼んだのか?」

「もちろんそうよ。今日はこれから艤装の点検とかをしようと思っているのよ。」

「うむ。確かにここに来てから私自身も艤装の形態とかが分からないのは困るなと思っていたのだ。」

そう言って長門は長門の周りに集まっていた駆逐艦たちにあとで、と声をかけてまつりについて行った。




次話からはついに長門に主砲を撃ってもらおうと思います。(笑)

小説内で特に明記はしていませんが、赤城たち空母系、陸奥たち戦艦系は出撃に、巡洋艦たちは遠征に出かけていくことになります。


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第二章 とりあえずご飯行こう

UAの件数とか、しおりの件数とかを見て毎回びっくりしている次第です。

やっぱり艦これやりながら小説書いてるとなんとなく楽しくなりますね(笑)


長門はまつりについて鎮守府の建物からここへきて初めて外に出る。

時間は七時。

「海がきれいだな。こんなに平和そうに見えるこの世界で私たちがいる意義はあるのか?」

長門がまつりに海を見ながら問いかける。

「んー?この世の中の平和はね、あなたたち艦娘が作り上げてくれているものなのよ。」

「提督、そのー、つまり………、どういうことだ?」

「じゃあまずは艦娘たちのことについて説明しなければならないわね。」

そういってまつりが説明しようとすると、鎮守府の建物からエプロンをつけた茶髪の女性が走ってきた。

「あの、提督。朝ごはんはいかがいたしましょう…。」

「提督、彼女は誰だ?朝礼をした際にはいなかったと思うんだが?」

「そうね。朝礼に彼女はいなかったわね。彼女は間宮っていうのよ。いつも艦娘たちのごはんを作ってもらっているの。」

「あなたがあの有名な長門さんでいらっしゃいますね?わたしは給糧艦間宮です。どうぞ、よろしくお願いいたしますね。」

間宮は長門に微笑むと、まつりのほうに向きなおった。

「それで提督。朝ごはんはどういたしましょうか。」

グゥー。間宮の問いに答えるかのように誰かのおなかが鳴った。見ると長門が顔を赤くして恥ずかしそうにしている。

「長門、ご飯食べよっか。」

そう言ってまつりと長門、それから間宮は連れ立って食堂へと向かった。

 

食堂にて

 

ここにいるたくさんの艦娘たちが話しながらご飯を食べている。ざわざわ…。あちらこちらで楽しそうな声が上がり、食堂中に声が響いている。

ではここで呉鎮守府に所属している艦娘たちを紹介しよう。

 

〈戦艦〉

長門、陸奥改、金剛改二、比叡改二、榛名改二、霧島改二

〈航空戦艦〉

伊勢改二、日向改二、扶桑改、山城改

〈正規空母〉

赤城改二戌、加賀改二護、蒼龍改二、飛龍改二、翔鶴改二甲、瑞鶴改二甲

〈軽空母〉

祥鳳改、瑞鳳改二乙、鳳翔改、飛鷹改、隼鷹改二、鈴谷航改二、熊野航改二

〈水上機母艦〉

千歳甲、千代田甲、秋津洲

〈航空巡洋艦〉

最上改、三隈改、利根改二、筑摩改二

〈重巡洋艦〉

高雄改、愛宕改、摩耶改二、鳥海改二、青葉改、衣笠改二

〈重雷装巡洋艦〉

北上改二、大井改二

〈軽巡洋艦〉

球磨改、多摩改二、川内改二、神通改二、那珂改二、阿賀野改、能代改、矢矧改、酒匂改

〈兵装実験軽巡洋艦〉

夕張改二特

〈練習巡洋艦〉

香取

〈駆逐艦〉

暁改二、Верный、雷改、電改、秋月改、照月改、涼月改、初月改、雪風改二、島風改、夕雲改二、巻雲改二、風雲改二、長波改二、高波改、藤波改、早波改、浜波改、沖波改二、岸波改、朝霜改二、早霜改、秋霜改、清霜改、神風改、朝風改、春風改、松風改、旗風改

〈潜水艦〉

伊19、伊58、伊26、伊168

〈潜水母艦〉

大鯨、迅鯨

〈潜水空母〉

伊8改、伊400、伊401、伊13、伊14

〈工作艦〉

明石

〈補給艦〉

神威、速吸

〈その他補助艦艇〉

間宮、伊良湖、大淀

 

ざっと100人を超える数の艦娘がここ、呉鎮守府に所属している。

そんななか、遅れてやってきた長門とまつりは空いている席がないかとキョロキョロ辺りを見回す。するとこっちこっちーという声がするので2人はそちらの方へ向かう。そこにはなんと飛鷹、隼鷹のペアがいた。

「いやー、一回でいいから長門さんとご飯食べたいと思ってたんだぜ?」

隼鷹がノリノリのハイテンションで喋りつつご飯をかき込む。

どうやら今日の朝ごはんは長門の着任に合わせてぶっかけ飯のようである。

そうこう4人が話しているうちに、間宮がお盆に長門とまつりの分のぶっかけ飯を運んできた。

「「いただきます。」」

モグモグ…

よっぽどお腹が空いていたのだろうか、長門はわずか5分で大きめのどんぶりに入ったぶっかけ飯を食べた。それを見ていたまつりもこれは大変だと精一杯の速度でぶっかけ飯をかき込む。結局まつりは15分かかってぶっかけ飯を食べ終えた。ちなみに食堂に入ってきた時にたくさんいた艦娘たちはまつりが食べ終わるまでに全員いなくなっていた。

「じゃあ、私たちもそろそろ行こうか。」

そう言って今度こそまつりと長門は艤装点検に出かけていった。




都合上?主砲は次話で撃っていただくことになりました。

ではまた今度!


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第三章 艤装点検

久しぶりに投稿です。。
お気に入りが思ったより伸びていて嬉しく思っています。


2人は再び建物の外に出た。すると鎮守府の建物とはまた別にある別棟的なところからピンク色の髪の女性が出てきた。

「えーっと、今日着任された長門さんですよね?私は工作艦明石です!よろしく!!」

彼女はどうやら新しい艦娘の艤装に触れることをとても楽しみにしているようで、とてもキラキラとした目をしていた。

「私は長門型戦艦1番艦長門だ。今日はよろしく頼むぞ。」

長門は冷静?というかいつものテンションで自己紹介する。

「提督、確認ですが長門さんはここに着任してから一回も艤装を展開したことはないんですよね?」

「うん。」

「わかりました。では長門さん、まずは艤装の展開の仕方をしましょう…って、なぜもう艤装が展開されているんですか?!」

「なぜ…と言われてもな……。何か艤装と言われた時に閃くものがあっただけなんだが?」

「…わかりました。では、次は着水とか、水の上で動けるように訓練しましょう。」

そうして明石も艤装を展開する。

「こっちでーす!!」

明石の先導する声に続いて長門も移動する。すると突然、長門のロングヘアから顔を出してきた小さい妖精さんがいた。

「わあ、きみがながとなんだね。ぼくはきみのぎそうについてきたんだ。」

長門は突然自分の髪の間から出てきた妖精さんに驚きを隠せない様子だ。それを見た明石は察したように声をかけた。

「長門さんのところにも妖精さんがやってきたんですね。間に合ってよかったです!えっと…、彼女は山本さんですね。」

明石はサラッと山本五十六の名を出す。長門も明石のその言葉にあまり驚いてはいない。が、驚愕している者が一人だけいた。まつりだ。山本五十六といえば帝国海軍史上最も有名な提督と言っても過言ではないくらいに有名な人物であるからだ。ただ、明石と長門はそんなまつりには目もくれずに訓練を続けていた。

10分後。

長門は艦娘として十二分(じゅうにぶん)に航行できるくらいになっていた。

「よし、そろそろいい感じですね。それでは次は主砲の訓練をしましょう。」

その声に山本妖精は大喜び。

「よし。ながと、きみののうりょくをいかんなくはっきしようではないか。」

妖精の言葉にうんうんと頷いていると、明石が遥か後方から声をかけてきた。

「長門さーん!!私が曳航している甲標的に向かって主砲撃ってくださいねーー!!!私は回避の訓練ついでに近くにいますが気にしないでくださーい!」

「了解。戦艦長門、出撃する。」

「しゅほうかくどよし!」

山本妖精が主砲の確認をする。長門はその声を聞いて頷いた。




感想、評価等もぜひよろしくお願いします。


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艤装点検その2

UA2000突破です!ありがとうございますです(笑)
艦これもイベントですね
私はE1行ってNelsonゲットしたい!と思う日々です


ドンっ!

一際大きな砲撃音が聞こえ、明石の近くにあった甲標的が粉砕されている。おまけに、その甲標的の近くで

「私、回避の訓練しますー!!」

と言っていた明石までもが制服を破き、少し赤い顔をしている。

(筆者呟き→いや、戦艦の砲撃なら工作艦やばくないか…と言うか、訓練で実弾使うなよ)

「はいはい、長門さんに明石。訓練は一旦終わりにしましょうね?」

銀色の髪にまるメガネをかけた女性がパンパンと手を叩きながら近寄ってきた。

「まずは長門さん?」

戦艦の長門でさえ足が震えるような怖い声。長門はか細い声で彼女に問いかけた。

「あなたの名は…?」

「あ、たしかに私名乗っていませんでしたね。私は香取型練習巡洋艦1番艦香取と申します。」

「まあ、私の自己紹介はいいですから、今回の件についてじっくりとお話、聞かせてもらいましょうねー?」

香取は今にも長門と明石の首根っこを捕まえて営巣にでも入れようかという勢いで言った。

「まぁまぁ、香取。そんなに怒らないで、ね?」

「あらー、提督もいたんですねぇ。提督…?どういうことか説明してもらってもいいですか?」

「もちろん。」

そうしてまつりは香取に説明し始めた。

「なるほど。そういうことだったのですね。長門さん、明石さん。申し訳ありませんでした。」

香取は明石と長門に頭を下げて謝る。

「うむ。私も至らぬところはあったと思っている。香取、すまないな。」

「そうですよ。香取さん、事前に説明しておかなかった私が悪いんです。そんなふうに頭なんて下げないでください。」

明石が慌てたふうに言う。

「とりあえず…、明石、ドッグ行っておいで。」

まつりは香取と長門、明石の誤解が解けたようだと判断して明石に声をかける。

「そうですね。長門さん、まだ終わっていないのにごめんなさい。私、ドッグ行ってきますね。」

そうして明石はドッグへと小走りに向かった。

後に残された長門は唖然としている。

「長門さん、明石さんがドッグに行ってしまわれたことですし、私が訓練して差し上げますね。」

「うむ。訓練してもらえるのはありがたいのだが…、提督、訓練弾とかあったりしないか?」

「んー、まだ残ってたっけなぁ…。確か倉庫にだいぶ前に陸奥を訓練した時に使った訓練弾が残ってたような?気がするんだけど。」

「提督ーーー!41㎝砲用の訓練弾忘れて行きましたよね?持ってきましたよー!」

大淀が走ってやってくる。ステン。段差でこけた大淀は勢い余って訓練弾を一つ落としてしまった。コロコロ…。転がった訓練弾は長門の足元に転がってきた。長門はその訓練弾と大淀が言っている弾を拾い上げて見る。 

「ん?これは…」

長門が言い終わるか終わらないかのうちにその大淀が持ってきた訓練弾(カリ)は爆発する。

爆発によってもうもうと上がっていた煙が晴れると、長門はボロボロになっている。

「大淀?これは、これは訓練弾ではなくて、一式徹甲弾だろうが!」

長門の怒った声が大淀に容赦なく降り注いだ。

「ま、長門。そんなこともあるよ。それより早くドッグ行ってきなよ。」

ぽんぽん。まつりに肩を叩かれつつ言われた長門はドッグに向かう。

こうして長門初めての訓練!は無残な終わり方をしたのであった。

 

 

 




おまけです↓
ドッグは二時間ちょいかかったそうですよ(笑)

それではまた!


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閑話休題 お昼ご飯

作者はまだイベント前段作戦すらやっていません!笑
そろそろ長門に首絞められそうです。
今話はご飯について書きます。真面目にします。はい。


長門がドックに入ってから2時間後。無事に明石と共にドックから出てきた長門は、とりあえず提督に報告しようと明石と共に執務室を訪ねた。

コンコン。長門がドアをノックする。

「はい。」

まつりがノックの音に反応して返事をする。

「長門だ。入るぞ。」

「明石です。失礼します。」

2人は並んで執務室に入る。

「あ、長門さん。先程は失礼しました。」

秘書艦を務めているのだろうか、執務室にいた大淀が訓練弾と間違えて徹甲弾を持ってきてしまったことを謝ると、長門は首を横にふるふる。

「別に気にはしていないぞ。あれもあれで良い訓練になったからな。」

「それで長門、明石。ドックからここにきたんだね。」

「うむ。それで午後の予定を聞きにきたんだが…。」

「午後ね…、特に今日はないや。」

まつりはニコニコとして答える。

「んー、強いて言うなら出撃していった陸奥、赤城、加賀、蒼龍、飛龍が帰ってくるかな。」

「帰投予定時刻は?」

長門が訪ねる。

「んーと、1530の予定だね。」

「ではそれまで何をしようか…。」

長門が腕を組んで思案する。すると今まで黙っていた明石が口を開いた。

「では、この鎮守府を出て町に行くのはどうでしょうか?」

「明石!その案いいね!私が案内したげるよ!!」

まつりがいやに乗り気でいる。

「そうですね。長門さんが来てからあまり日は経っていないことですし、鎮守府外の町に行くのもいいことですね。」

大淀もうんうんと頷く。

「ただし、陸奥さん方が帰投する時間までには帰ってきてくださいね、提督?」

そんなこんなで午後は鎮守府の外にある呉の町に行くことになった。

 

12時。

 

「さー、1200になったし、ご飯でも食べに行く?」

まつりが軽いノリで長門の部屋へとやってきた。後ろには大淀もひょっこりと顔をのぞかせている。

「もう1200なのか。時というものは早いものだな。」

パタン。長門は部屋の畳に座って読んでいた文庫本を閉じた。

「あれ、長門。何の本読んでたの?」

「ん?これか?いや、陸奥の本棚に入っていたので読んでいたのだが。」

彼女が床においた本の表紙をまつりに見せる。そこには戦艦長門と陸奥の一生と書かれた本があった。

「なに?勉強でもしていた?」

「まあ、そんなところだな。それより早くご飯を食べに行こうではないか。」

そうして長門は部屋を出て,まつりと大淀と共に連れ立って食堂へとやってきた。

 

食堂にて

 

「あ、長門さん。午前中の訓練はどうでしたか?」

鳳翔が長門のもつトレイに鳳翔は大盛りの(まるで富士山のような)ご飯を載せつつニコニコ笑顔で長門に問う。

「ん?あぁ、まあよかったのではないか?」

長門は苦笑いをしつつも返事を返す。

「そうでしたか。それはよかったです!長門さんも早くこの鎮守府と、この街にも、慣れるといいですね。」

「あ、それなら今日の午後私と明石と一緒に街に行くんだよ!!」

まつりが半ば興奮した声で口を挟む。

「はい。それはよかったです。あ、ついでに提督、頼まれていただけますか?」

「何を?」

「えっと,八百屋さんでネギと大根とジャガイモを買ってきて欲しいのです。」

「了解!!」

こうしてなんやかんやで鎮守府外の町観光とおつかいに行くことになった長門たち一行。

「それじゃ,いただきます!」

まつりは街に行くのが楽しみなようでわずか10分でご飯を食べ終わった。しかし,隣にいた長門はいつの間にかトレイまで片付け終わっている。

「長門,早くない?」

まつりが驚いて問いかける。

「そうか?」

 

そうして長門たちの平和な午後は幕を開けた。




お昼ご飯肉じゃがいーなー!!
というかもう鳳翔さんが作るご飯食べたいなー!!
はい、すみません。ふざけました。(笑)

次話は呉の町をかきたいと思います。
街の様子はグーグル先生に頼ります。。。


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