艦これ 秘書のお仕事 (てこの原理こそ最強)
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毎日毎日同じような仕事。しかしこの毎日の仕事がいつか実を結ぶ。だから今日もせっせと書類を片付ける
「こちら側の書類は提出可能です。こちら側は残り提督のハンコもしくはサインが必要なものです。誤字の方は全て直しましたのでご安心を」
「えぇ助かるわ。ありがとう」
「いえ。そろそろ遠征組が帰還するお出迎えの準備を。確認済みの書類のファイリングはこちらでやりますので」
「いつも思うんだけど、お出迎えはあなたがやった方がいいんじゃない?その方がみんな喜ぶでしょ。特に駆逐艦の娘達は」
「これも提督の仕事ですよ。私は秘書ですので」
「はいはい。じゃあ行ってくるわね。開発してくれてる娘が帰ってきたらお願いね」
「わかりました」
<遠征>とは艦隊を編成し特定の海域に赴きそこで獲れる資材を調達してくることである。鎮守府の運営、艦娘の資材として遠征は基本的なものであり重要なことである
そして<開発>とは装備を獲得するシステムである。これは開発する艦娘の艦種によって開発できるものも変わってくるので注意が必要だ
「秘書さん、ファイルお持ちしました」
「ありがとうございます、親潮さん」
彼女は陽炎型駆逐艦四番艦の<親潮>。真面目で品行方正。真面目さしか取り柄のない自分を必要だと言ってくれた秘書に対して密かに恋心を抱いている秘書LOVE勢の一人だ。最近は秘書に対して仕事意外に何かできることはないか悩んでいる。本日の秘書補佐を務めている
ちなみに秘書補佐は立候補者の中から日替わり交代で務めている
コンコンコン
「どうぞ」
「失礼します。開発終わりました。報告書です」
「わかりました。お預かりして後ほど提督にお渡ししますね」
「親潮姉さん、お疲れ様です」
「浜風さんもお疲れ様」
開発から戻ってきたのは陽炎型駆逐艦十三番艦の<浜風>。生真面目かつ凛々しい性格。駆逐艦であるにも関わらずある部分は戦艦級のものを持っていると嫉妬の目線を空母や軽空母から感じているとのこと。かつては引っ込み思案で姉妹はともかく他の艦娘と上手くコミュニケーションが取れなかった時に手を差し伸べてくれた秘書に彼女もまた密かに恋心を抱いている秘書LOVE勢。最近ちょっとだけエッチな妄想も止まらない
親潮と浜風は同じ陽炎型の姉妹であり同じ人物に恋してしまった同士。何かと話が合う
「ただいまー」
「お帰りなさい」
「邪魔すっぜー」
「秘書さんお邪魔します♪」
「秘書さんやっほー♪」
「お邪魔します」
「なんや親潮だけやのぅて浜風もおったんか」
「皆さん、お疲れ様です」
提督に続いてぞろぞろと遠征組が入ってきた
遠征組の旗艦を務めていた天龍型軽巡洋艦一番艦の<天龍>。そしてその妹で二番艦の<龍田>だ。
天龍は一人称が俺で姐御肌。以前は戦いのことばかり考え出撃させろと訴えがすごかったが提督と秘書、心配する妹の龍田の説得によりなくなり、今では遠征も一つの戦いと考えを改めている。姐御肌といってもヤクザのようなものではなく駆逐艦の娘達の面倒見がいい。わがままな自分を見捨てないでくれた提督のことが気になっている艦娘
龍田は普段からおっとりゆったりとした口調でマイペースな天然お姉さん。しかしいざ戦いの場に立つと途端にドSな本性が現れる。そのため怒らせるとヤバい艦娘の一人である。姉である天龍を大切に思っており、そんな天龍を必死に説得してくれていた秘書に恋した秘書LOVE勢
そして駆逐艦の三人は陽炎型駆逐艦一番艦の<陽炎>、二番艦の<不知火>、三番艦の<黒潮>だ
陽炎は明朗快活ハキハキしている元気いっぱいの娘であり負けず嫌いな艦娘。ネームシップであるにも関わらずスペック、キャラなどのが高い妹達によって目立たないと自分を卑下していたところに優しくしてくれた秘書に恋をした秘書LOVE勢。今ではそんな悩みはそんな妹達がすごいと自慢できるほどになった
不知火は普段は上品な女の子口調にも関わらず、戦闘に出るとドSな発言が増える龍田に似た性格。龍田と違うのは普段から滅多に笑うことはなくクールなところだ。しかし少しドジっ娘なところもあり何かあった時の口癖が「不知火に何か落ち度でも?」である。この言葉が出た時はたいていドジっ娘が発動した時だ
黒潮、彼女を説明するとすれば何より関西弁であろう。そのためノリも良く姉妹の中でもツッコミを担当している。しかし他の姉妹はボケというよりは天然という方が多いことからその能力はあまり発揮できていない
「提督、こちら浜風さんから開発に関する報告書です」
「了解。浜風、ありがとね」
「いえ」
「それにしても陽炎姉さん達はどうしてここに?」
「私達この後もうすることないし。それならここで報告書書いちゃった方が楽かなって。それに秘書さんにも会いたかったしね♪」
バチコーンとウィンクを秘書に飛ばす陽炎
「よろしいですか?秘書さん」
「えぇ。提督のお仕事の邪魔をしなければ構いませんよ」
「やっぱ話のわかる男やね〜あんたは」
「ならお茶淹れますね」
「手伝います、親潮姉さん」
人数が多いためお茶を淹れようとする親潮と一緒に奥に入っていく浜風
「提督はちゃんと仕事してんのか?」
「もう天龍ちゃん。提督にそんなこと言っちゃダメでしょ」
「いいわよ龍田。これはもう天龍からの挨拶みたいなものだしね」
「ほら大丈夫だってよ。龍田は細かいんだよ」
「天龍ちゃんが大雑把すぎるの!」
「まぁまぁ龍田さん。落ち着いてください」
「秘書さんも提督も天龍ちゃんに甘いんだから〜」
「ねぇ秘書さん!秘書さんもこっちのソファで仕事しようよ」
龍田を宥めている秘書はソファに座って手招きしている陽炎に呼ばれる
「いや、私はこちらに」
「それはいい考えね陽炎ちゃん。さっ行きましょう秘書さん」
「ちょちょっ!」
断る暇もなく龍田に腕を引かれソファに座らされる秘書。そしてそのまま両隣は陽炎と龍田に抑えられてしまった。これだけで陽炎と龍田の<キラ付け>は完了である
キラ付けとは戦意高揚状態のことであり戦闘面では命中や回避に有利な補正がかかり、遠征を大成功させる確率がアップする
「お茶お待たせしま...」
「親潮姉さん?っ!」
戻ってきた親潮と浜風は目の前の光景に衝撃を受けて危うくお茶を落としそうになった
「か、陽炎姉さん...」
「あ、お茶ありがとう親潮!」
「龍田さんもど、どうぞ...」
「ありがとう浜風ちゃん♪」
「秘書さんも...」
「えぇ、ありがとうございます。ふぅ、親潮さんのお茶は美味しいですね」
「〜♡」
秘書のその何気ない言葉だけで親潮のキラ付けは完了である
「じゃあ浜風ちゃんは私と交代しましょ」
「えっ!」
交代時に龍田は浜風の耳元で「好きなものは共有しなきゃね♪」と呟き浜風は頬を赤くするも龍田が開けてくれた位置にストンと腰を下ろした。これだけでも浜風のキラ付けは完了である
コンコンコン
「どうぞ〜」
「失礼するぞ提督」
「浜風来とりゃ、来とるの」
「浜風やっと見つけた!」
陽炎型駆逐艦十二番艦の<磯風>。戦闘に関することはストイック、それ以外には無頓着で趣味も特にない艦娘だ。しかし甘いものには目がなく甘味屋の新作は必ず食べるとか。戦闘以外に無頓着なためかつては料理が壊滅的で良くある
陽炎型駆逐艦十一番艦の<浦風>。黒潮が関西弁なら彼女は広島弁を使う。気遣い上手で姉妹の中での姉御肌。それは他の駆逐艦にも浸透しており特に睦月型の世話は焼いている。料理も得意で磯風の料理の腕が変わったのも彼女の功績が大きい。なんとか秘書のお世話をしたいがために目で追ってるうちに好きになってしまった秘書LOVE勢。自分が秘書補佐の日に秘書に髪型を作ってくれることが楽しみで仕方ない
陽炎型駆逐艦十四番艦の<谷風>。小柄ですばしっこく明るく元気な性格。しかし彼女最大の悩みはいつも一緒にいる浦風、磯風、浜風の三人の姉に対してとある部分が圧倒的に劣ってること。着任当初は姉妹なのにどうしてと涙で枕だけでなくシーツまで濡らしたとか
「失礼しまーす」
「しれぇ!ひしょさん!お疲れ様です!」
「ひしょさん!仕事終わった!?遊ぼ!」
「ちょっと時津風!秘書さんに迷惑かけちゃダメよ!」
陽炎型駆逐艦七番艦の<初風>。クールで素っ気ない性格だが提督や秘書に悪態をつくわけではない。しかしほっとけば唐突にかまってちゃんになる接するのが嫌いなわけではない艦娘。なので素っ気ない態度を取っても声をかければかまってくれる提督も秘書も言わないにしても大好きな娘である
陽炎型駆逐艦八番艦の<雪風>。天真爛漫な幸運艦筆頭の艦娘。その幸運度合いは神とも言えるほど。ロシアンルーレットでは一度も負けたことがなくお出かけの際はいつも快晴だった。その幸運の持ち主がゆえ他の鎮守府では開発は雪風にしか頼まないとこであったり、欲に目が眩んだ者が雪風に賭け事をやらせたりなど闇の部分もあるそうな。そんな人間には必ず罰がくだっている
陽炎型駆逐艦十番艦の<時津風>。谷風や雪風のように小柄な外見にそれ相応な元気っぷり。遊ぶことが大好きで暇があれば誰かを引っ張って遊んでいる。しかし元気すぎるのがたまに傷で妹であるのによく浦風に怒られている
陽炎型駆逐艦九番艦の<天津風>。性格は大人っぽくややツンツンしているものの挨拶やお礼はきちんと言える素直な性格。ツンツンとは言ったが例外が一つ、秘書と二人きりの時はデレデレの甘々になる。しかも秘書のことを二人きりの時は<あなた>と呼びアピールが強くなる秘書LOVE勢
天津風には<連装砲くん>という自律行動ができる艤装ユニットが存在する。普段から一緒におり戦闘時は天津風の艤装となり戦いを共にしている相棒である。連装砲くん自身も秘書を気に入ってるのかよく会えば抱っこをせがむ仕草が目に見える
「浜風!終わったなら連絡ちょうだいよ!」
「ご、ごめんなさい」
「まぁまぁ谷風。これは仕方ないだろう」
「そうじゃのう。秘書さんのとこに来とったらウチも連絡忘れとるかもしれんし」
「陽炎姉さん達終わった?」
「もうすぐだけどどうして?」
「今野分達がクッキー作ってくれてて、終わったらみんなでおやつにしよって」
「そらぁええなぁ。ほな早よ終わらせて行こうかー」
陽炎型は駆逐艦一の姉妹の多さで今執務室にいる他にもあと五人姉妹がいる
陽炎型駆逐艦十五番艦の<野分>。真面目で献身的、誰かが風邪とあらば誰よりも早く駆けつけるほど。しかし甘いもの好きというところや姉妹と遊ぶことも好きであり、最近は料理やファッションにも興味を持ち始めたあたり女の子をしている艦娘
陽炎型駆逐艦十六番艦の<嵐>。天龍のようにオレっ娘艦娘。駆逐艦では彼女一人である。勇ましい武闘派だが夜が大の苦手で未だ一人で寝ることができず、大抵は同じく夜が苦手な妹の萩風と一緒に寝ている。しかし萩風がいない時もあるのでその時は他の姉妹か提督のところに行って夜を越す
陽炎型駆逐艦十七番艦の<萩風>。万事において真面目で丁寧。料理も得意だが糖分や油分は控えめ。姉妹のお菓子制限を担ってるのは萩風である。そして甲斐甲斐しく秘書の世話を焼いてくれる幼妻とでもいうべき雰囲気を醸し出している。夜は苦手であるため普段は嵐と一緒に寝ているがこれをいいことに時たま秘書と一緒に寝ている。また健康チェックと言って秘書の体を触る以外とアグレッシブな秘書LOVE勢
陽炎型駆逐艦十八番艦の<舞風>。暗い雰囲気大嫌い。ダンスが大好きな明るく活発な性格。ダンスに限らず体を動かすことが好きなので遊びなどのお誘いには比較的参加する
陽炎型駆逐艦十九番艦の<秋雲>。その名前と制服から夕雲型と間違われやすい。本人は自ギャグのネタとして捉えているらしいが姉妹は意外と気にしてるためもうそのネタが出ることは本人が出さない限り出なくなった。彼女には絵を描くという趣味がありそれは人物画に風景画などなんでもござれ。最近は手の空いてる艦娘を描いてるようだ
「よかったら天龍さん達もどう?」
「いいのか?」
「うん!人数は多い方が楽しいし!」
「ならお言葉に甘えましょうか」
「しれぇとひしょさんはどうですか?」
「ごめんなさい雪風。私達はまだすることがあるの」
「そうですか...」
「また今度ご馳走になるわね」
「すみません雪風さん。親潮さんも休憩してください」
「え、でも...」
「陽炎達がみんなでおやつなのに親潮だけ仲間外れなのはよくないからね」
「わかりました。ありがとうございます司令。それでは15:00から16:00まで休憩をいただきます」
「はい。行ってらっしゃい」
その後陽炎達の報告書作成も終わり内容に問題がなかったため解散となりみんなでおやつを楽しんだようだ
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2
バン!
「秘書さん!戻ったっぽい!」
「おっと」
「提督には私がいっちばーん!」
「おっと」
天龍達が執務室を出てからそれほど経たないで今度は<訓練>を終えた娘達が戻ってきた
訓練は砲撃訓練、回避訓練、各々がそれぞれの個性を伸ばす自主訓練などがあり艦娘の練度を上げるものとなっている
「夕立、いつも言ってるけど秘書さんに迷惑でしょ」
「大丈夫ですよ。みんな元気が一番ですから」
「えへへ〜♪秘書さん優しいっぽい♪」
「まったく甘いんだから」
「なら私も秘書さんに甘えちゃおうっと♪」
「ちょっ!村雨!」
「ふふふ、みんな秘書さんのことが大好きなのね」
「時雨の言う通り秘書さんが甘いだけですよ姉様」
訓練を終えて執務室にきたのは本日の砲撃訓練教官を務めていた扶桑型戦艦一番艦の<扶桑>と二番艦で妹の<山城>だ
扶桑はお淑やかで上品、少々儚げな雰囲気を漂わせる大和撫子。だが以前までは自身の不幸体質もあり少し病んだこともあったが今ではそこまででもなくなった。逆にこんな不幸な体質を持った姉妹を不要と切り捨てなかった提督や秘書に会えたことを幸運と考えるようにもなり、それが経緯で秘書に対する気持ちが尊敬から段々と恋に変わった秘書LOVE勢
山城は扶桑とは異なり大和撫子のような外見はしているものの性格としてはハキハキとしている。口調も強気で負けず嫌い。特に他の戦艦がスペックが高いとしても絶対に負けないと固い信念を持っている。扶桑同様不幸体質を持ち「不幸」と呟くことも多かったが今ではそんなに頻繁ではないようだ。しかし姉第一の考えは未だ治らず今でも「姉様姉様」とあとを追っかけている。しかしそんな姉の扶桑が恋している秘書が最近気になっており、それが恋なのかはまだわかっていない
そしてその的役兼回避訓練に参加していた白露型駆逐艦一番艦の<白露>、二番艦の<時雨>、三番艦の<村雨>、四番艦<夕立>だ
白露は「一番」にこだわりを見せる元気っ娘。改二実装の要請がなかなか来ず妹達にどんどん抜かされて姉の威厳がとショックを受けていたが、ようやくできた改二実装で水準が高くなったことに「やっぱり私が一番!」と興奮して鎮守府内を走り回って提督に怒られていた。そして自分をここまでにしてくれた提督のことが大好きな艦娘
<改二>とは艦娘の二段階目の改造、進化である。全ての艦娘は所定のレベルに達すると<改造>が可能となり通常状態から<改>を一段階目改造、改二を二段階目改造としステータスが向上する。しかし艦種によって改までの改造しかできない者と改二までの改造ができる者と別れている。大抵は改二の方がステータスが高いため重宝されるがここの鎮守府では特にそんなこともなくどんな娘でも満遍なく起用している
時雨は僕っ娘であり雪風に匹敵するほどの幸運艦。礼儀正しく元気いっぱいな姉の白露や妹の夕立のストッパーを担っている。仕事もちゃんとこなし料理などの家事もできることから幼妻として人気もあるようだ。その外見と忠義高い性格からよく忠犬とも言われている。そんな時雨自身は提督にも忠義を誓っているが何より秘書の側にいたいと想い続けている秘書LOVE勢。夕立のように本能のまま甘えられないことが悩み
村雨は駆逐艦でも色っぽいという感じで大人っぽい。明るく「はいは〜い」という返事が口癖である。落ち着きもあり面倒見もいいことから白露型の長女は村雨なのでは?とも思ってしまう。しかしその中は秘書で埋め尽くされている秘書LOVE勢でも結構強めな娘。隙があれば腕に抱きつきわざと自分の体を押し付けることもしばしば。特等席は秘書の膝の上と即答するほど
夕立は駆逐艦の中でも一、二を争う程の戦果を持つ。改から改二への外見の変貌に一番驚いた艦でもある。しかし中身は変わらずかまってちゃん。語尾には「っぽい」をつける。素直に心から秘書への大好きな気持ちを行動に移している。しかし気持ちが出過ぎて秘書の入浴中の風呂や睡眠中のベッドに侵入することもよくある。だがそれはなんの裏もなく素直に甘えたいという気持ちだとわかっている秘書はそれをまったく嫌がらないため夕立の行動は止まることがない。かろうじて時雨が抑えているところだ。ということで夕立も秘書LOVE勢
「秘書さん秘書さん!今日夕立一発も当たってないっぽい!褒めて褒めて!」
「それなら私だって当たってないわよ。だから秘書さん、ご褒美欲しいな〜。今夜、二人っきりで♡」
「ダメに決まってるでしょう」
「あ〜ん。もう、秘書さんはまた焦らすのね〜」
「ねぇ提督!今日も白露が一番頑張ったよ!」
「そうなの?お疲れ様白露」
「僕も頑張ったんだけどな〜」
「時雨さんもお疲れ様でした」
白露は提督に、他三人の妹達は秘書に頭を撫でられてキラ付け完了だ
「でも白露ちゃん達本当にすごかったんですよ。砲撃訓練に参加してた娘達が当たらなすぎて自信を無くしてしまったぐらいです」
「さすがは白露型ね。私達でも当てるのは厳しそうよ」
「ふふん!」
「えへへ♪弾に当たって怪我すると秘書さんが心配するっぽい。だから絶対当たらないっぽい!」
「そうだね。訓練で当たっちゃうと本番でも当たっちゃう可能性が出てくるからね」
「個人での回避能力もそうだけど連携しての回避行動の訓練もしてるから、当たってやるもんですか」
「まぁこっちとしても回避行動を視野に入れる砲撃訓練ができるからありがたいわよ」
「うんうん。回避が上手くなれば砲撃も上手くなる。理想的な形になっていて提督として嬉しいわ」
コンコンコン
「どうぞ〜」
「失礼します」
「あらあなた達」
別の訓練をしていた白露型の残りの妹達が勢揃いしていた
「報告書お持ちしました」
白露型駆逐艦五番艦の<春雨>。素直で人見知りでないにしても非常におとなしめな性格。口調も丁寧で生真面目で謙虚。嫌われる要素がない艦娘である。しかしちょっと裏の部分もあり秘書に特製の麻婆春雨をご馳走するとき密かに春雨を・・・これ以上はよそう。とにかくそんな内面を持つちょっと特殊な秘書LOVE勢
「うぅぅ、当たっちゃいました...」
白露型駆逐艦六番艦の<五月雨>。明るく健気で前向くで一生懸命、時々ドジっ娘で泣き虫なキャラモリモリな艦娘。なんとかドジを挽回しようとして空回りしまたドジしてしまうのが自分でも嫌になっている。しかし以前は一日に四回は転んでいたところ二回しか転ばなくなったことを自慢げに話していた
「訓練中によそ見してるから」
白露型駆逐艦七番艦の<海風>。非常に真面目で割と世話好き。特に妹の山風、江風、涼風のことはよく見ている。最近改二実装されて新しい制服と着てみたもののおへそが出るような制服となってしまったのでバルジがついて体形が変わらないよう気を付けている
「...〜♡」
白露型駆逐艦八番艦の<山風>。ダウナーな感じが否めない性格でどんなことにも投げやりになってしまう。この鎮守府に来たころは姉妹にすら距離を置くほどの人見知りで提督にも秘書にも最初はそうであった。しかし時が経つにつれ少しずつ距離は近づいていき今では懐いている。今でも執務室に入るなりトテトテと秘書に近づき夕立と村雨が両脇を固めてるのもお構いなしに秘書の膝の上にチョコンと座った。秘書を兄のように慕っている秘書LOVE勢
「山風姉貴、挨拶しろよ。おっす提督に秘書さん♪」
白露型駆逐艦九番艦の<江風>。武闘派な性格で口調も男勝り。読み方が間違えやすく実際着任時に提督が「えかぜ」と呼んでしまい「間違えンなよ!」と怒られてしまった。改二になってからステータスが大幅に上がり今じゃ夕立と並んで駆逐艦の中で上位の戦果を誇る。男勝りな江風だが秘書に頭を撫でられるのが好きでその時だけは普通の乙女に戻る。山風同様秘書を兄のように慕う秘書LOVE勢
「江風のそれもちゃんとした挨拶じゃないけどな」
白露型駆逐艦九番艦の<涼風>。その見た目は五月雨とよく似ており間違えられることもあるようだが性格は真逆と言ってもいい。大人しい五月雨に対して涼風は元気ハツラツ。最大の特徴は「てやんでぇ!」だったり「べらぼうめ」など江戸っ子気風の口調だ。自分のことも「あたい」と呼ぶのも江戸っ子っぽい
白露型は現在白露、時雨、村雨、夕立、海風、江風の六人が改二実装されており、共通の特徴として髪型が獣耳のようになっておりどのような理屈なのかわからないが感情によって動くのだ。特に秘書や提督に頭を撫でられているときは激しく動く
「姉さん方、そんなにくっついていると秘書さんがお仕事できないのでは?」
「大丈夫よ海風。くっついてはいるけど両腕は使えているもの」
「ぽい!夕立が秘書さんの邪魔をするわけないっぽい!」
「まぁ懐いてくれるのは嬉しい限りなので。村雨さんの言う通り両手は使えますから」
「なぁそろそろ変わってくれよ夕立姉貴〜」
「もうちょっとっぽい」
「村雨もそろそろ僕と変わってほしいかな」
「しょうがないわね。秘書さんはみんなのだもんね♪」
「ふふっ、物分かりのいい妹を持って僕は幸せだよ♪」
秘書は今日も人気である
「寂しいんですか?提督」
「そうなの?大丈夫!白露は提督のとこにいるから♪」
「大丈夫、もう慣れっこよ。私よりも扶桑や山城こそ大丈夫なの?」
「えぇ。あぁして駆逐艦の娘達に好かれている秘書さんを見るのもほのぼのして幸せです♪」
「姉様が幸せなら私も幸せです♪」
口ではそう言いつつも実際に幸せを感じているのだができれば今すぐあの場に飛び込んで秘書を抱きしめたいと思って手をフルフルさせている扶桑
「秘書さん」
「どうかしましたか?山風さん」
「夜ご飯一緒に食べよ」
「あぁ、すいません。今晩は先約が入っていまして」
「そう...」
「また今度誘ってれるとありがたいです」
「うん」
コンコンコン
「どうぞ」
「失礼します。親潮、戻りました」
「もうそんな時間かー。はいはいみんな、ここにいる必要がないなら解散!」
『はーい』
扶桑や白露達が解散となり最後の仕事に取り掛かった
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3
19:00ーー
「ふぅ〜、終わりー」
「お疲れ様でした提督」
「お疲れ様でした」
「お疲れ様。親潮今日はありがとう」
「ありがとうございました」
「いえ、私なんてそんな」
「さ、もう時間だし親潮は上がりなさい。今日はこれ以上仕事もないし私達も上がりましょう」
「そうですね」
「わかりました。ではお先に失礼します。今度は私とも食事一緒してくださいね♪」
「えぇ、必ず」
親潮は綺麗にお辞儀をして出て行った
「今日もお疲れ、姉さん」
「えぇ。それにしてもあなたの人気はどうなってのかね」
「羨ましいだろ」
「まぁね。でも私のことも慕ってくれてるみたいだし」
「そりゃあそうだろ。戦闘の指揮なんかは提督である姉さんがやってるんだから」
「そうね。逆に言うとそれしかできないのよね」
「姉さんも人見知りするからな。着任当初は大変だったな」
「お、思い出させないでよ!あの時は女だからって舐められないように必死だったんだから!」
「それで初期艦泣かしちゃったんだもんな」
「悪いって思ってるわよ。だから秘書として昔から人当たりがいいあなたを雇ったんでしょ!」
「わかってるよ。さて、俺はお呼ばれしてるんでね。もう行くよ」
「私も今日は鳳翔のところに行ってくるわ」
「あんま飲み過ぎんなよ?」
「わかってるわよ」
執務室の電気を消して二人は各々の目的地に向かうべくドアの前で別れた
この鎮守府内には艦娘達が休むようにそれぞれの艦種ごとの寮が設置されている。駆逐艦は数が多く姉妹数も多いことから一部屋五〜六人。軽巡洋艦以降は一部屋大体二〜三名となっている。各寮の寮長は駆逐艦夕雲、海防艦国後、潜水艦伊8(ハチ)、軽巡洋艦矢矧、重巡洋艦高雄、軽空母・空母・水上機母艦加賀、戦艦扶桑が担っている
食事に関しては寮の中心に位置する大食堂で取っているが各寮にも共同スペースとしてキッチンと食堂がありそこでも自分達で料理をして食事することができる
ー重巡洋艦寮ー
「あ!秘書さん来た♪」
「やっと来た〜。待ちくたびれて鈴谷さんもうお腹ペコペコなんだけど〜」
青葉型重巡洋艦二番艦の<衣笠>。明るく茶目っ気のある艦娘。フレンドリーな性格なため誰とでも仲良くなれる。秘書LOVE勢で好きとわかった瞬間からボディタッチが多くなり積極的にアピールをしている
最上型重巡洋艦三番艦の<鈴谷>。口調がやや乱暴でJK語やギャル語を多く使う口も態度も女子高生のような艦娘。艦娘の中では珍しい化粧やファッションに興味を持っており雑誌の最新刊は必ずチェックをしている。そんな自分をウザがらずちゃんとかまってくれる秘書に恋した秘書LOVE勢
「お疲れ様。お招き感謝するよ」
「いらっしゃいませ秘書さん♪」
「こちらへどうぞ♪」
高雄型重巡洋艦四番艦の<鳥海>と利根型重巡洋艦二番艦の<筑摩>に手を取られて席へ案内された
鳥海は優等生タイプで丁寧な口調、与えられた仕事をきっちりこなし礼儀正しい知的で頭脳派の艦娘。戦闘で壊れてしまった眼鏡を変えた時一番に気づいて笑顔で似合ってると秘書に言われてコロッと恋に落ちてしまった秘書LOVE勢
筑摩は穏やかな性格をしているがかつては姉依存がすごかった。姉を心配しすぎてどこへ行くにも姉を優先していた。しかしそんな筑摩を心配した秘書から声をかけられてから姉に依存することはなくなりその言葉が原因で恋を知った秘書LOVE勢
「おっせーぞ秘書さん!」
「早くワイン〜」
「ふむ、貴様も一杯どうだ?」
高雄型重巡洋艦三番艦の<摩耶>。姉妹とは全く似つかわしくないほど男勝り。特に言葉遣いがすこぶる悪い。しかし摩耶なりの言葉だが挨拶やお礼はきちんと言える。しかも秘密にしているが小動物好きというかわいい一面も持っている
ザラ級重巡洋艦三番艦の<ポーラ>。話し方からもぽわわ〜んとしたゆるふわ系の性格に加え完全たる酒飲み。また酔うにつれて脱ぎ癖が出てきてしまう。昔盛大に酔って下着姿で廊下を徘徊したところを姉のザラや寮長の高雄に見つかりこっ酷く叱られた上、提督から一ヶ月の禁酒令が出されたをきっかけに深酒はしなくなった。慣れない異国の地で誘えばいつでも飲みに付き合ってくれた秘書に恋してしまったLOVE勢
妙高型重巡洋艦二番艦の<那智>。軍人、武人然とした凛々しい性格で話し方も若干肩肘を張ったような形となっている。オンとオフのメリハリの効いた非常に頼もしい存在である。そんな彼女は艦娘の中でもかなりの飲兵衛であり目を離すと次の日の朝まで、最悪昼まで平気で嗜んでいるので注意が必要である
「何か手伝いすることはあるか?」
「もうすぐ整いますから」
「秘書さんは私達と違ってお仕事終わりなんですから」
「そうですわ!私達に任せて座ってお待ちくださいまし!」
「ポーラが勝手に飲み始めないように見ててください」
高雄型重巡洋艦一番艦の<高雄>。穏やかで非常に優しく上品な言葉遣いも相待って貴重な常識人。戦闘から帰ると自分も被弾しているにも関わらず他の娘を優先して入渠させるなど好意的な気遣いも見せる。しかしそんな性格が裏目に走り一度倒れてしまったことがあり、そんな時に妹達と共につきっきりで傍にいてくれて優しい言葉をかけてくれた秘書に恋をした秘書LOVE勢
妙高型重巡洋艦一番艦の<妙高>。落ち着いたしっかり者。基本的に一歩身を引き自分でなく周囲を立てる余裕を持ち合わせている大人な艦娘だ。そんな彼女を一度怒らせると大変なことになる。妹である那智や足柄は身を持ってそれを知っているため深酒を止め、その話をするだけで顔色を悪くし体を振るわせるほどだ。そのため提督や秘書からも特に頼りにされている。高雄とは同じ長女であり性格が似ているため特に仲がいい
最上型重巡洋艦二番艦の<三隈>。口調がお嬢様で行動もお淑やかな艦娘。しかし時折「くまりんこ」という口癖が出てしまう愛嬌も持っている。お嬢様とは言うが体を動かすことは好きなため駆逐艦の娘達と外で走り回ってるとこをよく見る
ザラ級重巡洋艦一番艦の<ザラ>。真面目で心優しい艦娘。自分の装甲には自信を持っており粘り強さをモットーとしてる。妹のポーラの酒癖の悪さに苦労しているため同じ酒飲みの妹がいる妙高を頼っている。ポーラ同様異国の地で慣れるまで付き合ってくれた秘書さんに恋した秘書LOVE勢
「秘書さん。と、隣失礼します!」
「こちら側失礼しますね♪」
「秘書さ〜ん、飲み物どうする〜?」
「お酒もありますよ。Beerにしますか?♪」
妙高型重巡洋艦四番艦の<羽黒>。「ごめんなさい」が口癖な程に引っ込み思案で極度の人見知り。しかし心優しく謙虚。奥手な性格だが大好きな秘書のことになると積極的なところも時たま出ることに姉三人はその度の「あの羽黒が!」と驚いているそうな。ということで秘書LOVE勢
古鷹型重巡洋艦一番艦の<古鷹>。落ち着きがあり働きぶりも問題なく遂行中の仕事以外にも次の作戦の資料を前もって確認しようとするなど非常に真面目。また頑張って重巡洋艦のいいところをたくさん知ってもらおうとしている努力家。自分の戦果でも重巡洋艦のみんなの戦果だと全員のおかげと言い放つ。優しい性格も相まって長女として非の打ち所がない。しかし左の眼がサーチライト状に光っているのが他の娘と違うのでコンプレックスだったのだがその左眼が綺麗と言ってくれた秘書に一発で恋に落ちた秘書LOVE勢
高雄型重巡洋艦二番艦の<愛宕>。姉の高雄とは違った方向性のいいお姉さん。明朗にしてハツラツで感情豊か、ノリが良く抱擁力もある。しかし時折イタズラもするお茶目な一面も。加えて稀に甘えん坊。これをわざとやっているのだとしたらとんだ小悪魔なのだが素の彼女なのだ。着任した時に秘書に一目惚れ。当初は初めての感覚でそれが恋という感情がわからなかったのだが時が経つにつれてそれを理解。今では自慢のボディをわざと当てに行くほどアグレッシブなアピールを続ける秘書LOVE勢。しかし不意打ちの秘書の笑顔を向けられると恥ずかしくなり言葉が出なくなる可愛らしいとこもある
ノーザンプトン級重巡洋艦五番艦の<ヒューストン>。おっとりしていて物腰柔らかで落ち着いた雰囲気を醸し出している。仕事は真面目で甲斐甲斐しくはあるもののまだ日本に来て一年足らずなため手こずっている。未だに海外艦のために催されてる秘書による日本語・日本文化講座に参加している。秘書が自分の時間を割いてまでマニュアルを影で英訳してくれていたことを知って秘書LOVE勢に加入
「古鷹〜腹減った〜」
「ガッサーまだですか〜」
「筑摩〜」
古鷹型重巡洋艦二番艦の<加古>。お調子者で勤務態度は不真面目。なので滅多に自分から動こうとしないため秘書補佐にも立候補しない。めんどうだから。そして艦娘屈指の寝坊助である。しかし休憩中に秘書の膝枕を堪能しに執務室に来るように秘書LOVE勢であり秘書のためならぐうたらを止め行動する都合のいい艦娘
青葉型重巡洋艦一番艦の<青葉>。好奇心旺盛でインタビュー、取材をしたがる明るい元気な性格。写真を撮るのが趣味であるため戦闘に出る以外の時間は大抵カメラを首から下げている。しかもそれはデジカメではなく結構いいやつ。さらに<鎮守府内新聞>の記事作りを担当し鎮守府内で起きた面白い出来事をみんなが共有できるようにしている。しかし個人のことを載せる場合はきちんと本人に確認を取ることや最終チェックとして配布する前に秘書に確認してもらうなどやることはきちんと守っている
利根型重巡洋艦一番艦の<利根>。言葉遣いに特徴があり自分のことを吾輩と呼び語尾には「〜じゃ」とつけている。どうも妹である筑摩が優秀であるがゆえ「筑摩には負けん!」などとライバル視している節がある。そして何より妹が姉を立ててくれている時に胸を張ってドヤ顔をするのだ。戦闘に出る時の装備、カタパルトが不調になりがち
「さ、これで最後ですわ」
「みんなお待たせ〜」
「作りすぎちゃったかもですね」
「大丈夫大丈夫!」
最上型重巡洋艦四番艦の<熊野>。姉である三隈よりもお嬢様なお嬢様。スキンケアを欠かさず行っており綺麗好きな性格。最近はアフターヌーンティーに凝っているらしく本場の味を知っているイギリス艦の艦娘達に色々と教わっているらしい。そんな彼女はプライドが高く素直になれずにいるところを気持ちを悟って優しくしてくれた秘書にだけでも素直にコミュニケーション取ろうと日々頑張っている秘書LOVE勢
妙高型重巡洋艦三番艦の<足柄>。おっとりとした外見に似合わず姉妹の中で最も好戦的。戦闘時一度被弾すると漢らしい雄叫びを発するなどとにかく血の気が多い。しかし陸ではそんな影は微塵も見せず面倒見がいいため駆逐艦の娘達に懐かれている。寝るときは意外と抱き枕を抱えて寝ているなどかわいい面もある一方で酒癖が悪かったりする。それで何度妙高を怒らせたことか...
アドミラル・ヒッパー級三番艦の<プリンツ・オイゲン>。おっとりとした表情とは対照的に明るく天真爛漫な性格の持ち主。料理も得意で良く母国のドイツ料理を振る舞っている。この鎮守府に来る前から日本のことが大好きで知識は日本の艦娘よりも多いかもしれない。しかし未だに日本語の発音が妙であり、他の艦娘が同じ発音を言い出すとプリンツに教わったなと思われるほど。自分の手料理を美味しそうに食べてくれた秘書のことが好きになり休みが被れば日本の観光名所旅行に誘う秘書LOVE勢
最上型重巡洋艦一番艦の<最上>。元気な僕っ娘。体を動かすことは得意だが頭を使うことは少し苦手。食べることも好きなので三隈や熊野が作ってくれるご飯やお菓子を楽しみにしている。自分で作ろうとはするが自分の不器用さにショックを受ける
「じゃあみんな飲み物は持ったかしら?」
『はーい!』
「それじゃあ別に何かあったとかではないけれど今日は楽しみましょう♪乾杯!」
『かんぱーい!』
「羽黒、何食べる?」
「え、いいですよ!私がやりますから!」
「遠慮しないで」
「じゃ、じゃあサラダを」
「わかった」
空いているお皿にサラダを取り羽黒の前に置く
「古鷹はどうだ?」
「ならそこのソーセージをお願いします♪」
「わかった。これはプリンツが作ったものだったな」
「はい♪お口に合いましたか?」
「あぁ美味いな」
「〜♡」
秘書から美味しいと言われてキラ付け完了のプリンツ
「さすがはドイツ艦と言ったところか。いや、しかしあのビスマルクが作れるとは思えんな」
「あはは...ビスマルク姉様は食べる専門ですので」
「ふっ、だろうな。こらポーラ。日本酒はそんなに早く飲むものじゃない。ゆっくり飲みなさい。またザラに怒られてしまうぞ」
「は〜い」
「お恥ずかしいです...」
「まぁ最近はそんな深酒もしないのだろ?以前は大変だったからな」
「お、お恥ずかしいです...」
「ザラも飲んでるか?」
「はい。いただいてます」
「お、シークヮーサーか。一緒だな」
「それはいいことを聞きました♡」
これだけでもザラのキラ付けは完了である
「ねぇ秘書さんさー。私にもかまってよー」
「鈴谷か?」
後ろから抱きつかれているためちゃんとは確認できていないが声から鈴谷であることがわかる秘書
「そうだよ。あなたの鈴谷だよ」
「酔ってるのか?」
「酔ってないよ」
「まったく。ほら」
「あ〜ん。ん〜♡」
ソーセージを後ろに差し出すとそれを鈴谷はパクッと食べる。キラ付け完了
「鈴谷。秘書さんを困らせるものではありませんわよ」
「ひひょさんはらだいひょうぶ」
「口の中食べ切ってから話そうな。はしたないぞ鈴谷」
「まったく我が姉ながら恥ずかしい」
「鈴谷ちゃんここ変わる?」
「ん?あぁ大丈夫。そこは羽黒さんが勝ち取ったところだからね」
「そ、そう?」
「気を遣わせてどうしますの」
「うるさいなー。熊野だって寂しいからここに来たんじゃないの?」
「なっ!そ、そんなわけないでしょう!」
「そうか。熊野にとって俺はいなくてもいいのか」
「ちょっ!誰もそんなこと言ってませんわよ!」
「ふふっ、秘書さん。熊野ちゃんをいじるのはよくないですよ」
「そうだな。すまなかった熊野」
「ーっ!知りません!」
「ちょっ!熊野!?なんで私まで!?」
秘書にいじられて顔を真っ赤にした熊野は鈴谷を連れて行ってしまった
「秘書さん、今日のお料理はどうですか?」
「どれも美味しいよ。さすがは高雄達だな」
「あら嬉しいですわ♡でも今日は私よりもウチの鳥海と筑摩さんが頑張ってくれました」
「そうか。ありがとう鳥海、筑摩」
「いえ、そんな♡」
「まだまだ高雄さん達には及びませんが...」
「いや十分美味しいよ」
「あ、ありがとうございます♡」
「ちょっと秘書さーん。私も頑張ったんだけどー」
「わかってるよ衣笠。衣笠の作るきんぴらの味は忘れないさ」
「ーっ♡♡もぅ調子いいんだから♡」
「ガッサーいい顔してますねパシャリ」
「これうんまっ!」
「このお酒美味しい♪またいいの手に入れたわね姉さん」
「そうだろう。近所にいい酒屋を見つけてな。品揃えが豊富なんだ」
「へぇ〜。場所教えてよ。私も行きたい」
「ならば今度...」
「あなた達?節度は持ってね」
「ハ、ハイ...オ姉サマ...」
「わ、わかっている...」
「長女ってのは大変なんだな」
「んだなー」
「摩耶ちゃんも加古ちゃんもいい子だから高雄さんも古鷹ちゃんも羨ましいわ」
「あたしらいい子だってさ♪」
「やったな♪」
妙高は妙高型だけのではなく重巡洋艦の中でも長女的ポジションのようだ
「秘書さん♪」
「ここの生活には慣れたか?ヒューストン」
「えぇお陰様で。でもまだカンジが苦手だからまた教えてね♪」
「あぁもちろん。少しずつ頑張っていこう」
「えぇ。そのときは手取り足取り、ね♡」
「いや、足は使わないな」
「そういうことじゃないのよ」
「そうか。難しいな」
「ひ・しょ・さ〜ん♪」
「愛宕、大丈夫か?」
「んふふ♪少し酔っちゃったわ〜♪」
「秘書さん、私も酔っちゃった〜♪」
「なら水だな。古鷹」
「こちらですね」
「さすがだな」
「そんなことないですよ♡」
酔った愛宕とポーラに水を飲ませるべくピッチャーを取って古鷹にグラスを取ってもらおうと声をかけるも既に取ってくれていた
「ほら飲みな」
「は〜い♡」
「Grazie♡」
「秘書さんもお水飲まれますか?」
「あぁ貰おうかな。ありがとう羽黒」
「はい♡」
楽しい夕食会を送った
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4
ー07:50ー
コンコンコン
「どうぞ」
「失礼します。本日秘書補佐を務めさせていただきます<朝風>です。よろしくお願いします」
「えぇよろしくね」
「よろしくお願いします、朝風さん」
人手も揃い本日の執務の開始である
「朝風、別に仕事だからって固くなる必要はないわよ?いつも通りのあなたでいなさいな」
「いいの?」
「もちろんよ」
「わかったわ。秘書さ〜ん!」
「おっと」
「会いたかったわ秘書さん♪」
「そうですか。朝からお元気ですね朝風さん」
「もちろんよ。朝と言ったら私よね♪」
朝風は神風型駆逐艦二番艦だ。割と勝ち気な性格をしており裏表のない姉貴室で非常に感情豊かである。今のように秘書にも提督にですら物怖じせずフレンドリーに接している。朝が好きで沈む夕日よりも登る朝日の方が好きと言う程。鎮守府に着任した次の日の朝日を一緒に見たことがきっかけで秘書のことが気になり始めそう時間の経たないうちに恋に落ちた秘書LOVE勢
ー07:00ー
「それでは初めに本日の作業を確認します。07:15より遠征を行う艦娘達への挨拶と詳細の説明。08:00より次本日の訓練を行う艦娘達への挨拶と詳細の説明。後に...」
この鎮守府では執務開始と同時にその日の予定を確認する。毎日ほとんど同じであるが提督が大本営に召集があったりして不在になるとき提督代理がこうした基本方針があった方が楽なのだ。大体午前中に遠征、訓練、開発を行い、午後はそれらの報告書まとめと次の日の方針を固める。大体この感じで一日が終わる。この中にたまに出撃が入るが今は急ぎの出撃はない
「...以上です。こちらでお間違えないでしょうか」
「問題ないわ」
「わかりました。朝風さん、何か質問は?」
「ないわ。もう頭にも入れたわ」
「わかりました。それでは参りましょう」
提督、秘書、朝風は執務室を出て遠征組が集まっている部屋に移動した
部屋には二組の艦隊が集まっておりみんなでワイワイ会話を楽しんでいた
「全員注目!」
秘書の言葉に全員整列し背筋を正した
「本日の遠征の詳細を説明します。提督」
「まず第二艦隊、旗艦川内。加えて那珂、神風、春風、松風、旗風。続いて第三艦隊、旗艦神通、加えて暁、響、雷、電。この二組に遠征に行ってもらいます。いつものように報・連・相を頭に入れ周囲警戒を怠らず事にあたるように」
『了解!』
「行ってくるよ提督、秘書さん♪」
川内型軽巡洋艦一番艦の<川内>。積極的な性格ではあるのだがそのやる気は専ら夜戦に向けられている。雑用や業務作業にはやる気を感じさせない。別に戦闘教というわけではなくただ単に夜戦が好きなだけの艦娘。夜戦訓練や夜戦出撃とあれば優先的に出撃させてくれる提督と秘書が大好きである。特に秘書のことが滅法好きな秘書LOVE勢
「那珂ちゃん抜錨っ!」
川内型軽巡洋艦三番艦の<那珂>。どんな時でも元気で明るく振る舞う艦娘。自分を「艦隊のアイドル」と自称し歌やダンスも嗜む。作戦などを失敗してしまい落ち込んでる仲間を元気付けたりなど組織の中でいなくてはならない存在になっている。しかしみんなに見つからないように陰で努力を続けている強い娘でもある。なんでも「アイドルは努力してるとこは見せないの♪」だそうだ
「行ってくるね!司令官!秘書さん♪」
神風型駆逐艦一番艦の<神風>。キビキビ働き業務もそつなくこなすしっかり者。またその可愛らしい容姿とは裏腹に勝ち気で気が強く生真面目な性格。一方で相手が妹であろうと肌で触れ合うスキンシップや肌を積極的に露出させる水着などは苦手としている。とは言っているのだがお天気の時に秘書と手を繋いで散歩するのが好きな秘書LOVE勢
「行って参ります、司令官様、秘書様♪」
神風型駆逐艦三番艦の<春風>。とても物静かでお淑やか、令嬢のような気品を持っている。家事全般をそつなくこなすほど生活力が高い。着任して最初の春に秘書が呟いた「春風か。いいな」という言葉を自分のことだと勘違いしてから秘書にゾッコンな秘書LOVE勢
「期待して待っててよ指令、秘書さん」
神風型駆逐艦四番艦の<松風>。僕っ娘であり仕草も少し男子っぽい艦娘。姉の朝風とはたまに言い合っているところが見られるが馬が合わないというわけではなく喧嘩するほど仲がいいという感じ。かなり気さくな性格で自分から率先して動くタイプであり他の娘をリードしている
「行って参ります司令官。帰りを待っていてくださいませ、秘書さん♪」
神風型駆逐艦五番艦の<旗風>。真面目で礼儀正しくお淑やかな性格。とても気立てが良く手伝いなどテキパキとまではいかないが積極的にしてくれる献身的な艦娘。着任前から姉妹から提督と秘書のことを聞いており、会ってみて改めて秘書を尊敬しかなり慕っている。それがいつしか恋となり今では立派な秘書LOVE勢
「提督、秘書さん、行って参ります♪」
川内型軽巡洋艦二番艦の<神通>。突っ走りがちな川内、那珂とは雰囲気が異なり控えめな性格。夜戦好きな姉とアイドル妹の板挟みで苦労が絶えないがやはり姉妹が揃っているという事実が喜ばしい。姉と同じく秘書LOVE勢であるのだが引っ込み思案とも取れる性格が災いして素直に好意を表すことができず、積極的にアピールできる姉のその部分だけは尊敬している。小さい所から秘書の力になろうと努力している
「ふふん、レディに期待しておきなさい!」
暁型駆逐艦一番艦の<暁>。一人前のレディを目指しているものの入浴ではシャンプーハットを使い、暗闇を恐れ夜に一人でトイレに行けないなどまだまだ一人前のレディになるには程遠そうである。しかし提督や秘書に頭を撫でられるのは好きでそれをいじられても「頭を撫でさせてあげるのも一人前のレディなのよ♪」とイマイチよくわからないことを言って流すことができる
「この不死鳥に任せておけば問題ないよ♪」
暁型駆逐艦二番艦の<響>。姉の暁とは対照的に物静かで大人びたような話し方をするクールビューティー。会話の所々でロシア語が混じってしまうのが癖。普段はクールだが戦闘時の内に秘める闘争心は熱い。ドジな姉と世話好きな妹とオドオドする妹に挟まれ苦労しているのか、クールで掴み所もなく表情にも出ないためわかりづらいが暁型を陰で支える功労者である。そんな響をそっと気遣ってくれる秘書が大好きな秘書LOVE勢
「もっと私に頼っていいのよ!」
暁型駆逐艦三番艦の<雷>。活発でおしゃま、推しと気が強く面倒見が良い。人に頼られることを何よりの喜びとして、逆に自分から頼ってと願い出る程。実際に提督も雷に頼ってしまうこともあるが雷ができそうな範囲でお願いしており無理そうなものはさせていない
「が、頑張るのです!」
暁型駆逐艦四番艦の<電>。気弱で恥ずかしがり屋のドジっ子。「〜のです」と語尾につける。容姿と口調もあり庇護欲をこれでもかと言わんばかりに駆り立てられる。そのため彼女が一度泣けば鎮守府内の者全員が彼女の所在を確認するため動き出す。ちなみに石垣鎮守府の初期艦である
「ねぇ秘書さん」
「なんでしょう神風さん?」
「いつものお願い!」
「えぇ。もちろん」
神風に言われて全員の頭を撫でていく秘書。これで全員のキラ付けが完了である。これは秘書の仕事の一つであり、何人かにはハグなども求められるのだが流石にそれはできないため頭を撫でることで留めてもらっている。これは鎮守府内の艦娘全員が大なり小なり秘書のことが好きなのが要因なため他の鎮守府の艦娘の頭を撫でてもキラ付けはできない
ー08:00ー
遠征組を見送り先程の部屋に戻ると今度は本日訓練予定の艦娘達が集まっていた
「全員注目!提督から本日の訓練の詳細をお伝えします」
「アブルッツィを旗艦としてガリバルディ、ゴトランド、デ・ロイテル、、パース、ヘレナの艦隊と吹雪型駆逐艦隊の実戦訓練を行う。目的は最近着任したヘレナ、薄雲の訓練と海外艦のみの意思疎通。ヘレナは仲間に合わせて動くことと動きながらの砲撃精度のアップに努めてちょうだい」
「All right. わかったわ!」
「アブルッツィは状況把握を厳に。相手の吹雪型は姉妹構成だから編隊行動は敵の方が断然上だからね。その辺を把握しながら考えて動くように」
「了解!」
イタリア艦、ルイージ・ディ・サヴォイア・ドゥーカ・デッリ・アブルッツィ級軽巡洋艦一番艦の<ルイージ・ディ・サヴォイア・ドゥーカ・デッリ・アブルッツィ>。名前が長いのでみんなはアブルッツィと呼んでいる。基本的に凛としたお嬢様口調で非常に頼りになる性格。身だしなみを非常に気を遣っており秘書補佐の時は特に気を遣っている。しかしそんな彼女は酒に弱い。弱いお酒一杯でもヘベレケ状態になってしまう。ポーラのように服を脱ぎ出したりなどはないのだがその場に秘書がいるとダル絡みならぬLOVE絡みをしてしまう程の秘書LOVE勢
ルイージ・ディ・サヴォイア・ドゥーカ・デッリ・アブルッツィ級軽巡洋艦二番艦の<ジュゼッペ・ガリバルディ>。男勝りな性格でアブルッツィを姉貴と呼び敬愛している。その姉仕込みで料理も一通りこなせる。男勝りではあるのの従うをモットーとしているため軽巡であるが従順。提督の指示に逆らったりはしない
スウェーデン艦、ゴトランド級軽巡洋艦一番艦の<ゴトランド>。外見は落ち着いた感じがするがかなりアクティブな性格。物怖じもせずいい意味で細かいことを気にしないタイプ。また家庭的で面倒見もいい。秘書LOVE勢でありアグレッシブに自分の気持ちを外に出している。最近は秘書と一緒に料理をするのが楽しい様子
オランダ艦、デ・ロイテル級軽巡洋艦一番艦の<デ・ロイテル>。陽気な性格と幼い言動が特徴で提督や秘書相手でもタメ口。「やっばーい」が口癖で出るように鈴谷のように少しギャルっぽい。LOVEとまではいかないものの提督と秘書のことを気に入っているためよく連れ回している
イギリス生まれのオーストラリア育ち艦、パース級軽巡洋艦一番艦の<パース>。とにかく生真面目な堅物で愛想が悪く素っ気ない。愛想笑いもそうしない。口調は丁寧語とタメ口が混じり冷たく素っ気ない印象を与えるが命令には忠実かつ提督の軍人としての手腕は認めている。加えて鎮守府を陰で支え無愛想な自分にも優しくしてくれる秘書を気に入っている。秘書の前に来ると表情が緩まないよう意識している可愛い部分もある秘書LOVE勢
アメリカ艦、セイントルイス級軽巡洋艦二番艦の<ヘレナ>。陽気なお嬢様といった感じで素の行動は感情の起伏がかなり激しく子供っぽい部分もあるのだが、世話焼きな気質があり海外艦の中でもかなりの苦労人。大雑把なアイオワや爪の甘いサウスダコタの書類直しなども見ている。そんな苦労人の癒しの場は秘書の背中である秘書LOVE勢
「吹雪型の方は薄雲に回避のレクチャーをしながら行動してちょうだい」
「わかりました!」
「こっちの旗艦はどうするのよ?」
「うーん。吹雪と叢雲は慣れてるから他の娘にやらせてもいいんだけどメインは薄雲だし。今回は吹雪か叢雲のどちらかがやってちょうだい」
「了解したわ」
吹雪型駆逐艦一番艦の<吹雪>。正義感の強い元気な艦娘。真面目すぎて融通が効かないこともあるが何事にも一生懸命な頑張り屋な艦娘。妹達に姉としての威厳を見せようとしているがどうも空回り気味...
吹雪型駆逐艦二番艦の<白雪>。礼儀正しい天然娘。大人しく落ち着きがあるため妹達から吹雪よりも姉として慕われているとか。出撃などの戦闘面は姉の吹雪や妹の叢雲の方がスペック的に有利なことを自分でわかっており他の雑用や家事、計算的な仕事を頑張り力になりたいと直向きに努力を続ける秘書LOVE勢
吹雪型駆逐艦三番艦の<初雪>。コミュニケーションが苦手で消極的な性格。というわけでもなく本当はめんどくさがり屋。休みの日は一日中部屋にいてはゲームや漫画を楽しむ。しかし根暗というわけではなく対応は素直。するかしないかはその時の気分次第
吹雪型駆逐艦四番艦の<深雪>。やんちゃな性格をしており自分のことを「深雪さま」と名乗り語尾にも「〜だぜ」とつけるなど荒っぽい。興味を持ったものには我先にと飛び込んでいくがそれ以外にはややものぐさとムラっ気な傾向がある
吹雪型駆逐艦五番艦の<叢雲>。勝ち気で高飛車な性格をしており提督や秘書への態度もかなり高圧的。特に秘書には悪態をついているがそれは恥ずかしさからの裏返し。秘書の前だと気分が高まってつい口から出てしまうのだ。時間はかかろうともいつか素直に接したい秘書LOVE勢
吹雪型駆逐艦七番艦の<薄雲>。お淑やかで丁寧な口調を使う。最近着任したばかりでまだ慣れないが姉妹のおかげで楽しく生活できている。着任の挨拶をしているときに執務室に勢いよく飛び込んで強く抱きしめられて苦しい思いをしてそれから数日吹雪を警戒したとか
吹雪型駆逐艦九番艦の<磯波>。大人しく気弱で引っ込み思案、自己主張も極端に弱い。何についても遠慮がちで戦闘を苦手としている。がその反面鎮守府随一の優しさの持ち主であり努力家でもある。自分の性格をどうにか変えようとひたすら努力を続けている。また自分は前線ではなく後方支援タイプと早い段階から理解したため支援という面では実力は高い
吹雪型駆逐艦十番艦の<浦波>。熱血系だが見た目ほど武闘派ということもなく一般的な軍人のよう。真面目でハキハキとした艦娘。しかし意外に押しに弱くやんわりと断ろうと言葉を選んで発言しているのだがなかなか振り切れないでいるとこを提督や姉に助けを求めている
「軽巡側の勝利条件は敵の殲滅。駆逐艦側は制限時間逃げ切ること。では全員訓練場へ移動の後審判である高雄、愛宕の合図を待つように。訓練終了後は反省会をきちんと開くように」
『了解!』
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5
ー11:30ー
「今日も早めに終わっちゃったわね」
「いいことです。どうしますか?お昼休みまでまだ時間ありますし午後のものに少し手をつけますか?」
「いや、そうすると途中で止められなくなりそうだから一足早いけどお昼としましょうか」
「わかりました」
「いつも午前中は早めに終わるの?」
「毎日ではないですけどね」
「大抵早めに終わっちゃうわ。本来なら私一人でする業務を二人体制でしてるから当然なんだけどね」
「ふーん。私すること特になかったんだけど」
「それは秘書が優秀だからじゃないかしら?」
「むっ、なんでそんな優秀なの秘書さん!私が仕事できないじゃない!」
「す、すいません...」
別に優秀であることに悪いことはないわけなので謝る必要もないのだ
「では提督、自分はお先に失礼します」
「えぇ。よろしくね」
「はい。朝風さん、また後ほど」
「え?えぇ」
秘書は執務室を出る
「ねぇ司令官。秘書さんどこ行くの?」
「大食堂の厨房よ」
「食堂に?なんで?」
「あら知らない?たまにだけどあの子間宮と伊良湖の手伝いして料理してるのよ」
「え!何それ知らない!」
「じゃあ神風型はまだ当たったことないのか」
石垣鎮守府は艦娘の数が多いため大食堂で作る料理の量がすごいことになるため給料艦<間宮>と補給艦<伊良湖>だけでは回らないのだ。他にも神威型補給艦一番艦の<神威>と改早風補給艦型一番艦の<速吸>もいるが二人には料理出しや注文聞きの方をお願いしている。そしてそんな回らない厨房のために提督が空いている艦娘に手伝いを頼んだところ別に制度化などされていないが、みんな積極的に手伝うようになってくれた。そしてそのうち同型艦の姉妹で手伝うようになった
間宮は戦闘には参加せず朝、昼、夜の一定の時間を大食堂の厨房で、その他の時間は甘味屋を任されている。彼女のおかげで艦娘は万全の状態で動くことができると言っても過言ではない。特に間宮の作る<間宮羊羹>は艦娘に限らず提督も秘書も大好きである。一緒に料理をしてくれる秘書の姿にトキメキを感じる秘書LOVE勢
伊良湖も間宮同様戦闘には参加しない。そして間宮と共に大食堂、甘味屋で活躍している。伊良湖特性の<最中>も間宮羊羹と同じぐらい人気で最近は栗餡を使った最中が大人気。秘書の好物の一つでもある。彼女もまた艦隊を保つ上で大切な存在である。伊良湖もまた秘書の料理姿、特にエプロン姿にキュンとしてしまう秘書LOVE勢
帰国子女艦娘である神威はアイヌ語を話したりアイヌ風の装束が制服となっている。補給艦として前線に出ることもあるが一般の艦のように頻繁ではないので大食堂で手伝いをしている
速吸も神威のように時折前線に出る補給艦。しかし大抵はこちらも神威と同じく大食堂の手伝いをしている。料理も得意で厨房にも出入りできるありがたい存在。一度食べた秘書のオムライスを忘れられない秘書LOVE勢
「じゃあ私も手伝ってくる!」
「でも今日は確か綾波型のみんなが手伝ってくれてるはずだから人数は足りてるはずよ?」
「そ、そっか...」
「また今度ね」
「はーい...」
大食堂厨房ーー
「秘書さん、今日はありがとうございます」
「秘書さんだって忙しいのに」
「いや間宮さんと伊良湖さんにはいつも頑張ってもらってるんです。これくらいは」
「そんな...♡」
「恐縮です♡」
秘書の言葉に間宮と伊良湖のキラ付けは完了。作業効率が三倍になります
「秘書さん、私達も手伝うんですからね」
「私なんて必要ないだろうけど、一応やるわ」
綾波型駆逐艦一番艦の<綾波>非常に慎ましく推しとやか。しかし一度戦闘に出れば夕立、江風に匹敵するほどの実力の持ち主。そのことからも怒らせるとヤバい艦娘筆頭でもある。しかし秘書の前ではただの恋する女の子。自分が駆逐艦だからと自然と秘書と手を繋げる以外とアグレッシブな秘書LOVE勢
綾波型駆逐艦二番艦の<敷波>。素直になれない時もあればそうでない時もあり、自己評価が低い部分もあるがそうじゃない発言をする時も。どうも掴みづらい性格。しかし照れ隠しをしてしまうのは事実
「なんでアタシも」
「そんなこと言っちゃダメよ天霧!」
綾波型駆逐艦五番艦の<天霧>。江戸っ子気質な艦娘で威勢が良く少し短気でガサツな部分もある。入浴付きで特に一般的なお風呂よりも熱いお湯の入浴を好んでいる。しかし入浴の際には衣服を脱ぎ散らかしその度に妹の狭霧が片付けている。また家事全般も苦手で仕草も男らしい
綾波型駆逐艦六番艦の<狭霧>。誠実で献身的な頑張り屋なのだが気が弱い右上に常に全力であるが故に余裕がなく、失敗すると激しく動揺することがある。逆に成功すると大興奮するなど心の振り幅が大きい。基本的に人の役に立つことが好きで特にやんちゃな姉の天霧の世話を焼くことが多い。そして失敗して落ち込んでる時に優しくしてくれた秘書の世話をしたいと願っている秘書LOVE勢
「アタシこういうのあまり得意じゃない」
「なら野菜とか洗ってちょうだい」
「私はどうしましょうか姐御!」
「姐御って言うな!」
「あわわわ、曙ちゃん!」
綾波型駆逐艦七番艦の<朧>。口調は柔らかめだがあまり物事をはっきり意見することがなく最後に「...多分」とつけることが多い。そして口数も少なめ。そんな割に負けず嫌いで熱血型努力家。何事にもひたむきに真っ直ぐ頑張るタイプ。提督に自分の頑張りを評価してもらいたいため日々努力している
綾波型駆逐艦八番艦の<曙>。艦娘内で屈指のツンツン娘。のはずなのだがここの曙はそうでもない。提督が女性ということがあるのだろうか提督に対しては最初から以外と普通に懐いていた。しかしやはり秘書にはそうはいかず「クソ秘書!」と呼びづらい言い回しで呼んでいた。しかしそれも今では口では出すものの悪意は全くこもっていない。それどころか表情に出過ぎて他の娘に秘書が好きだとバレていることに本人だけが気づいてない秘書LOVE勢
綾波型駆逐艦九番艦の<漣>。普段の口調が「キタコレ!」「メシウマ!」などネットスラングを取り混ぜたかなりアクの強い艦娘。しかも提督のことを「ご主人様」と呼び秘書のことを「旦那様」と呼ぶ。理由は不明。一見ふざける娘に見えてしまうが根は真面目でやる時はやる娘をみんな知っており、そのことをいじると恥ずかしがって逃げ去ってしまう
綾波型駆逐艦十番艦の<潮>。常に他の娘を気にかける非常に柔和で心優しい。しかしたまに天然ボケが出てしまい周りが振り回されることも。秘書ともっと仲良くしたいのだがなかなか前に進めない秘書LOVE勢
「皆さん今日はよろしくお願いします」
「は〜い、お願いされます♪じゃあ頭、撫でてください♪」
「わかりました」
「〜♡」
「綾波姉はたくましいよな〜」
「それが綾波お姉さまだかんね!」
「ほら、狭霧も曙も潮もおいで♪」
「そ、そんな...」
「私は、別に...」
「はわわわ!」
「嫌なら別に」
「誰も嫌とは言ってないでしょ!」
「す、すいません...」
「んっ。こ、こんなの...セクハラで訴えてやるんだから〜♪このクソ秘書〜♡」
口ではこう言ってはいるものの頭を撫でられて顔が緩んでいる曙
「二人はどうしますか?」
「お、お願いします!」
「わ、私も!」
「それでは」
「はわ〜♡」
「はにゃ〜♡」
綾波、曙、狭霧、潮のキラ付け完了
「ひょわー!まっぶしー!」
「すごいな。キラ付け越してる」
「アタシもあれ好きだけど、あそこまでにはなんねぇな」
「四人とも秘書さんのこと大好きだから」
「みんないい顔ね」
「秘書さんに頭撫でられたら私もあんなになっちゃいます...」
「そうね。その時は気をしっかり持たないとね!」
「榛名さんと祥鳳さんが不意打ちでされて倒れたって聞きました」
「それはすごいわね」
「えぇ」
間宮と伊良湖もされたいとは思いつつもいざされてしまったら自分達はどうなってしまうのだろうと怖くなった
「あ、秘書さん!」
「秘書さん、こんにちは!」
「神威さんに速吸さん。こんにちは」
「今日は秘書さんもいらっしゃるんですね!」
「えぇ。よろしくお願いします」
「こ、こちらこそ!気合れて頑張ります!」
「気合い入れすぎて空回りしないでくださいね」
「もう神威さん!」
「ふふっ」
「さぁそろそろお昼になりますよー。位置についてください」
『はい!』
ー12:30ー
「秘書さん、あとは私達でするのでお昼食べちゃってください」
「わかりました。ではあとお願いします」
『はい!』
秘書は用意されていた昼食のトレーを持って厨房を出て空いている席を探した
「ヘーイ秘書さん!こっちで一緒にたべまショウ!」
大声で呼ぶのは金剛型戦艦一番艦の<金剛>。明るく人懐っこい性格。それでいてしっかり者で包容力もある艦娘。英国からの帰国子女のはずなのだが英国淑女のような落ち着きはなくどちらかと言えばアメリカ人っぽいノリの良さだ。普段から秘書LOVEを全面的に届けている。がなかなか実らない。しかし全く諦めることはなくむしろ日に日に秘書の魅力を知っていきますますLOVEが大きくなっている
秘書はせっかくなので金剛のお誘いに乗っかり同じ席で食事することにする
「こんにちは秘書さん!」
「ようこそ、秘書さん♪」
「お疲れ様です秘書さん♪」
金剛型戦艦二番艦の<比叡>。姉の金剛LOVEな艦娘。かつてはそんな大好きな姉の金剛が秘書のことを好きなこともあってライバル視していたが別に目の敵にすることはなかったので秘書とも普通に仲良しだ。むしろ金剛のいいところを語り合う恋仲間としての認識すらしている
金剛型戦艦三番艦の<榛名>。何事に対しても控えめで功をほこらず自分よりも相手を立てようとし、礼儀正しく朗らかで謙虚な性格。また裏表がなく常に一生懸命で天真爛漫。感情の揺れ幅も大きく涙脆い。特に人の役に立つことを喜びとしており非常に献身的なのだが無理を隠そうと意地っ張りなところもある。そして金剛に負けず劣らずの秘書LOVE勢。姉のこと尊敬しているが秘書のことになると譲れない
金剛型戦艦四番巻の<霧島>。理路整然とした話し方をする理知的な艦娘。姉達のようにわかりやすい行為こそ見せないがれっきとした秘書LOVE勢。金剛型唯一のストッパーでありアグレッシブな長女と三女、そして姉のためならなんでもしそうな次女と苦労が絶えないが月一程で秘書が開いてくれる<苦労人を労う会>を楽しみに頑張っている
「お招きありがとうございます」
「いつでも歓迎しマース♪」
「榛名は大丈夫です♪」
「金剛お姉様の幸せは私の幸せです!」
「と言ってもすぐ執務に戻らないといけないですけど」
「問題ありません。こうして少しの時間だけでも会えるのが我々は嬉しいんです♪」
「そうですか。それならよかったです」
「何かお手伝いすることはありますカ?」
「いえ今日も出撃がない分いつも通りの量なので大丈夫です」
「それは残念デス」
「榛名も何か秘書さんの力になりたいです」
「今日は気持ちだけ十分です。手伝ってくれる娘がいるって分かっただけでも儲けもんです」
「ふふったくさんいますよ」
「私も頼まれればなんでもやります!」
「その時はお願いしますね」
「了解ネ♡」
「わかりました!」
「榛名も大丈夫です♡」
「任せてください♡」
お昼を取って執務室に戻った
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6
午後からは午前に行ったものの報告書を確認したのち、次回の選抜と詳細を詰めていた
「次は潜水艦達にお願いして対潜水艦訓練かしらね」
「いいと思います」
「なら私達駆逐艦の出番ね!」
「そうね。どの娘達にしましょうか」
「初春型で固めて着任したての有明さんの練度アップを目指しては?」
「いいわね。じゃあ相手役をお願いする潜水艦はヒトミとイヨ、それとヨナにしてみようか」
「わかりました」
「なら朝風、五十鈴と初春型、ヒトミ達呼んでもらっていい?」
「わかったわ」
朝風が全体放送で指定の艦娘を呼ぶと5分もかからないうちに全員集まった
「五十鈴をお呼びかしら?」
長良型軽巡洋艦二番艦の<五十鈴>。若干上から目線なところもあるが比較的常識の整った艦娘。戦闘、特に対潜では右に出るものがいないほどの戦果を上げており提督から非常に頼りにされている。そのため対潜訓練の時は彼女に見てもらっている。彼女自身は一日一回は秘書に会わないと気が済まないほどのLOVE勢であり後ろ姿を見れば抱きつくほど
「参ったぞよ、提督、秘書殿」
「こんにちはー!子日来たよー!」
「なんでも言ってくれ。必ず遂行してみせる」
「秘書さーん!」
「おっと」
「来たぜ提督」
初春型駆逐艦一番艦の<初春>。一人称を「妾」、語尾に「〜のじゃ」や「〜なのじゃ」をつける和風お姫様口調な上、他がジュースな中お茶だったり洋食も食べるものの大抵和食を選ぶ古風な艦娘。少々高飛車で他者を下に見るところがあるが基本的に節制を重んじ他の艦を気遣う場面もあり仲間思い周囲の人々を信頼している。提督や秘書とも信頼し合って秘書LOVE勢。貰った扇子を今でも大事に持っている
初春型駆逐艦二番艦の<子日>。見た目より更に子供っぴくノリのいい元気な性格。行儀が悪かったりすると初春に注意され姉妹であるはずなのに性格的には親と子のよう
初春型駆逐艦三番艦の<若葉>。中性的な口調で口数は非常に少ない。実際はただ大人しい性格なだけで一度に多くを語らないだけなのだ。言葉こそ淡々としているが仲間に気を配りる面も持ち合わせている
初春型駆逐艦四番艦の<初霜>。口調は丁寧語と女性的な常体語が半々で非常に仲間思い。その見た目とは裏腹に戦闘には厭わずむしろノリノリ。どちらかというと主力よりも護衛任務をやりたがる。生活面では積極的に、というか無意識にごく自然に秘書とスキンシップを取る鎮守府ない屈指の秘書LOVE勢。以前は恥ずかしくてなかなか踏み出せなかったが一度踏み込んでしまえばもう止まらない、押し寄せる波のように押せ押せな日々になった
初春型駆逐艦五番艦の<有明>。普段の言動は男勝りで非常にリーダーシップに溢れており戦闘時には着任したてでありながら率先して僚艦に声をかけ自分から突っ込んでいく部分がm見受けられる。しかし戦闘以外はからっきし、料理や洗濯、掃除に書類業務など全般苦手
「イェーイ!来ったよー提督!秘書さん!」
「イ、イヨちゃん...!」
「秘書さ〜ん、あなたのヨナが参りました〜」
伊13型潜水艦二番艦の<伊14>、通称イヨ。ハツラツとした見た目通りのハイテンションでエキセントリックな楽天家。常にお祭り気分で騒がしくノリもいい。その見た目に似合わず相当な飲兵衛。しかし例の如く深酒をした先に待っているものをわかっているため節度は守っている
伊13型潜水艦一番艦の<伊13>、通称ヒトミ。大変に気弱で内向的な艦娘。言葉はしどろもどろではっきりせず、悲観的で自信過小な気がある。好きあらば飲酒しようとする問題児な妹のイヨのことをよく気にし素行を嗜めている。そんな気弱なヒトミだが秘書の前では自然になれる秘書LOVE勢
巡潜丙型七番潜水艦の<伊47>、通称ヨナ。一見しておっとりマイペースなお調子者。独特な感性を有しているがお茶目な部分もある。普段は明るく振る舞っているが自信が幸せになることに一抹の抵抗を覚えているため、自信が幸せを感じたり誰かに優しくされるとバチが当たるかもと少し落ち込む癖がある。しかし秘書からバチが当たったらまた幸せなことが起こると慰めてもらってから秘書LOVE勢の一員
「秘書さんこんにちは!」
「こんにちは初霜さん。今日も元気ですね」
「はい!秘書さんに会えてもっと元気になりました♪」
「それはよかった。しかし今は執務中なので少し控えましょうか」
「え〜...」
「これ初霜。妾達は何かの用があって呼ばれてるのじゃ。もっと慎みを持て」
「初霜は秘書さん大好きだな!」
「イ、イヨちゃん...」
「むむぅ〜、初霜ちゃんあんなに秘書さんとくっついて〜」
「提督!ダメ、でしょうか...」
「みんなには話し合いをしようと思って呼んだからくっついてる分にはいいわよ?」
「ありがとうございます!」
「むぅ〜」
「朝風、お茶お願いできる?」
「わ・か・り・ま・し・た!」
「初霜がすまんの。妾も手伝うぞい」
「じゃあお茶は二人に任せて、みんなで話すってなったらソファでしょ。提督も秘書さんもこっち来なさい」
全員ソファに移動。秘書の左側に五十鈴、膝の上には初霜となり秘書の膝の上に座れた初霜はご満悦のようだ
「あーもう!やっぱりこうなってる!」
「何から何までウチの初霜がすまんの」
「大丈夫だよ朝風ちゃん。秘書さんの膝の上は私達駆逐艦なら二人まで座れるから!」
「それ本当!?子日!」
「うん!」
「じゃあお主が座るとよい、朝風」
「いいの?初春だって」
「妾は隣だけでも十分なのじゃ♪」
「そう?悪いわね♪」
「先越されちゃったね姉貴」
「グスン...」
「いやグスンて...」
「ヨナを放置なんて〜...」
「本当人気ね」
お茶を配り終え朝風は初霜の隣で秘書の膝の上に、初春は秘書の右側に鎮座した
「じゃあ始めるわね。今日集まってもらったのは明日の訓練をみんなにお願いしようと思うの。目的は最近着任した有明の練度向上」
「おう」
「それとヨナの方も回避と練度の向上ね」
「わかりましたぁ〜」
「五十鈴には対潜水艦のトップとして訓練を見てもらおうと思うんだけど、明日は何か予定あったかしら?」
「特にないから大丈夫よ」
「助かるわ」
「別に提督でもできるんじゃないの?」
「私は後ろから指示してるだけだからね。実際に戦闘に出てる娘の方が細部まで助言できると思うの」
「提督。この若葉は何をすればいい?」
「若葉達初春型はヒトミ達の攻撃を掻い潜りながら接近、撃破を目指して」
「了解した」
「でもどっちかと言えば有明のサポートね。特に初春、初霜の砲撃は制限すること」
「わかったのじゃ」
「了解しました♪」
「初霜ちゃんがさっきからずっとキラキラだー」
「これ初霜、大事な話の最中なのじゃ。しっかりと聞くのじゃ」
「聞いてますよー♪」
そうはいうものの初霜の二ヘラ顔は治らない
「流石にこれはダメね。初霜降ろしてもらえる」
「わかりました」
それを見かねてか提督の命令で秘書は初霜を持ち上げ五十鈴の隣の座らせた
「え、え...?」
「ダメよ初霜。ちょっと自粛しましょ」
「そ、そんなー...」
「お話が終わればまたしてあげるので、今はきちんと話を聞きましょう」
「わかりました」
移動されて困惑し提督に注意されて気を落とした初霜だったが秘書の言葉で先程とは打って変わってキリッとした真剣な表情となった
「じゃあ代わりにヨナが〜♪」
「ヨナも初霜と同じ感じになるじゃん。ダメダメ」
「ぶぅ〜」
「というわけでほら姉貴」
「えっ!?」
「ほーらー行ってきなって」
「うぅぅ...」
イヨの綺麗なサムズアップと恥ずかしいのか顔を赤くして涙目で秘書を上目遣いで見るヒトミ
「私は構いませんよ?」
「そ、それじゃあ...」
ヒトミは恐る恐るゆっくりと秘書の膝の上に座った
「...♡」
「じゃあ続きね。この後解散後初春組と潜水艦組それぞれで作戦を練るようにね」
「了解じゃ」
「わかりました〜」
「有明は何か質問ある?」
「んー、とりあえずやってみないとわかんねぇな。頭ん中で考えるとかできねぇからよ」
「それでも最低限はできるようにならないといけないのよ。みんなが同じようにして理解して誰が旗艦をやっても崩れない。それがここの理念だからね」
「わーってるよ」
「頑張ろうね!有明ちゃん!」
「この若葉に任せろ」
「あぁ。頼りにしてるよ、姉さん方」
「ヨナは?」
「作戦は勝利条件で変わると思うんですが〜、勝利条件はなんですか〜?」
「今は伝えないわ。明日の訓練開始直前で発表するわ」
「そうですか」
「だから様々な事態を想定した作戦を考えること」
「提督、作戦自体には私や初春姉さんも助言してよろしいですか?」
「それは構わないわ」
「わかりました」
「でも気をつけてね。初霜達に合わせた作戦で有明が動けないと元も子もないから」
「大丈夫です」
「これまでも新人との訓練など何度もしてるのじゃ。問題ないわ」
「五十鈴も明日はよろしくね。なんなら姉妹も連れていいから」
「了解よ」
「なら今日は大丈夫ね。これで終了にしましょう」
「うーーーん、終わった終わった」
「若葉ちゃんこれからどうする?」
「自主訓練に決まっている」
「さすがは姉貴」
「秘書さんはまだお仕事ですか?」
「そうですね。まだ仕事があります」
「そうですか...」
「こればっかりは流石にどうにも。我慢してください」
「はい」
返事はするものの気分は下がってしまう初霜
「ほら姉貴。ヨナも早く部屋戻って明日の作戦考えるよ」
「う、うん」
「ヨナはまだ秘書さんとイチャイチャしてないよ〜」
「ならヨナよ。妾と変わるかの」
「いいの!?」
「妾は十分堪能できたからの♪秘書殿、またの♡」
「えぇ。明日はよろしくお願いしますね」
「ほれ、お前達も帰るぞよ」
「はーい!提督、秘書さんまたね!」
「え、ちょっ!初霜はまだ!」
「お前はもう十分堪能しただろ」
「いいから行くぞ姉貴」
「待って!私はまだ!秘書さぁぁぁぁん!!!」
若葉と有明に腕を掴まれて足をバタつかせながら執務室から出て行く初霜に続いて初春と子日も出て行った
「イヨ達も...「秘書さ〜ん。ヨナ寂しかった〜」」
「おーよしよし。すみません」
「秘書さん、私も...」
「おっと失礼しました」
秘書は抱きついてきたヨナとそれを見て自分もと催促する目で訴えるヒトミの頭を撫でる
「ちょっと秘書さん!朝風には!?」
「え、えっと...」
「無理は言わないのよ朝風」
「司令官ー」
「朝風、ちょっと来なさい」
涙目になっている朝風を五十鈴が呼び、体を屈めて誰にも聞こえないように小さい声で話す
『何よ』
『今、秘書さんがどんな気持ちでいるかわかる?』
『どういうこと?』
『秘書さんは艦娘全員を平等に考えてくれてる。今朝風に辛い思いさせてるって心痛がってるのよ』
『それって』
『後で何か、いいことあるかもよ?』
『っ!?』
その後ヒトミ達が帰ってから五十鈴の言う通り秘書のナデナデを堪能した。五十鈴も五十鈴でちゃっかり後日のデートを取り付けていた
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7
石垣鎮守府には艦娘が戦闘で被弾したとき修復するための<入渠>施設が存在する。しかしそれとは別に温泉施設もあり、そこは一つのコミュニケーションの場もなっている。しっかりと男女で分かれているのだが少し粗相をしてしまう娘もいるのも事実...
そしてそれは今日も...
「うーーーん。やっぱりこっちは広くていいよねー♪」
「向こうはいっぱいだもんね♪」
「だからってこっち入ってきていいってことじゃないぞー」
睦月型駆逐艦一番艦の<睦月>。元気いっぱいでノリがよく無邪気でちょっと悪戯っぽい。口調も会話の所々に猫を意識したようなエキセントリックなことを言う。そのときは大体悪戯するときかお菓子をねだるときである
睦月型駆逐艦七番艦の<文月>。ゆるふわ系で全体的にポケポケとして掴みどころがない。口調も間延びしたものが多い。結構砕けたところもありなかなかに幼なげ。艦娘の中でも相当な甘え上手であり、しかもそれは自然体で行っているため提督も秘書も我が子のように可愛がってしまう
「いいじゃないの秘書さん♡」
「そうそう、別に迷惑ってわけじゃないでしょ?♡」
睦月型駆逐艦二番艦の<如月>。しっとりとしたお淑やかさの中に相手を性的に挑発するような蠱惑的な態度をチラつかせる。そんな情熱的ながらその実落ち着き払った大人びた性格もある。平常時からストレートに愛の告白やら愛の行動をぶちかます秘書LOVE勢。ベッドに潜り込む、お風呂に突撃するなど罪は重なっているが止める気配は微塵もない
睦月型駆逐艦五番艦の<皐月>。少し少年っぽくボーイッシュで元気いっぱいなボクっ娘。しかし上の姉達の顔を立て妹達の面倒を見る完璧な艦娘。その無邪気な明るさから大胆な行動を取ることもあるが大抵後になって恥ずかしくなってベッドで包まっている秘書LOVE勢
「司令官はうーちゃん達がいて恥ずかしがってるぴょん?」
「本当?司令官可愛い♪」
睦月型駆逐艦四番艦の<卯月>。明るく常におちゃらけたハイテンションな元気っ娘。語尾に「ぴょん」や一人称も「うーちゃん」だったりと何かとウサギのイメージがある。そのハイテンションはほとんど悪戯に向いている。暇が嫌いで動いてないとダメで遊んでくれないと駄々をこね出す程。提督や秘書を後ろからくすぐったりするが二人ともくすぐりには耐性があり効果がない
睦月型駆逐艦六番艦の<水無月>。裏表がなくカラッとしたハイテンションな艦娘。笑癖があるのか常に笑っている。ガキ大将気質ではあるが面倒見がよく器量もいい。意外と書類業務や家事全般もそつなくこなせるなどかなり優秀。ただし軽薄で不真面目なところもありたまにサボろうとすることもあるので姉の皐月からよく注意されている
「お前達、静かに入れないのか」
「まったくだ。風呂くらいゆっくりさせて欲しい」
睦月型駆逐艦八番艦の<長月>。大和魂あふれる豪胆な性格で敵艦隊への切り込みも恐れずやってのける切り込み艦娘である。自分の実力に自信を持っているが慢心せず訓練を怠らない。意外と細かいことも好きで裁縫が特技
睦月型駆逐艦九番艦の<菊月>。寡黙な軍人、クールな面が強く出ている。素っ気ない態度が目立つのだがわかりづらいだけで割と素直。普段の戦士としての振る舞いは武勲に憧れてのことで根は素直でイイ子と認識されている。そんな菊月も提督と秘書のナデナデには弱くクールな表情を保てなくなってしまう
「うぃー。寝そう」
「ふぅ。気持ちいい」
睦月型駆逐艦十一番艦の<望月>。いつも気怠そうにしており行動もゆっくりな艦娘。休みの日は誰かが起こさなければずっとベッドでゴロゴロしている。しかし最近は晴れた日に芝生の上で寝るのが癖になっている様子
睦月型駆逐艦三番艦の<弥生>。物静かで真面目で不器用。あまり感情を表に出さない性格であり怒ってもそうでなくても不機嫌そうな仏頂面のためか表情からではわかってもらえず、よく勘違いされる。それであってかコミュニケーションは苦手。しかし提督と秘書のことはかなり信頼しており、特に秘書には自ら視野に入るように小さなアピールをしている秘書LOVE勢
「気持ちいいですね秘書さん♡」
そして睦月型の中でも一番の秘書LOVE勢なのがこの睦月型駆逐艦十番艦の<三日月>だ。今も如月と皐月を差し置いて秘書の足の上を独占していた
三日月は礼儀正しく真面目な努力家。戦いを戦いと割り切っておりみんなを護るために努力を惜しまない真摯でシビアな面を持っている。しかし自信過小なところがあり自分の戦果を他の人がいたおかげと言い放ってしまう。普段は大人しいものの秘書の前になると一変、好き好き大好きが表に出てしまい押せ押せな性格になってしまう
ちなみに全員指定の水着を着用している。秘書を犯罪者にしないよう一応モラルは守っている
「せっかくの至福の一時だったんだが」
「秘書さんとの至福の一時を一緒に過ごせて私は幸せです♡」
「三日月ちゃんいいこと言うわね。私もよ秘書さん♡」
「ボクも♡」
「はぁ」
周りを如月、皐月、三日月に囲まれ身動きが取れない秘書は仕方なくこのままゆっくりすることを選んだ
「ピコン!今なら秘書さんに悪戯し放題ぴょん?♪」
「それはいいにゃし♪」
「黙って入っていろ」
「うーちゃんも」
「ご、ごめんぴょん...」
「?別に怒ってない」
「Zzz...」
「望月。ここで寝てしまっては溺れてしまうぞ」
「艦娘が溺れるとは笑えないな」
菊月の言うことはもっともである
「秘書さん、肩でも揉もうか?」
「いいのか?」
「うん!いつもお世話になってるから!」
「そんなことないいぞ?こっちの方こそ文月にはいつも世話になっている」
「本当!?」
「あぁ。いつもありがとな文月」
「ふみぃ〜♪どういたしまして!」
文月は満足気に秘書の肩を揉み始める
「じゃあ秘書さんは私のこと揉んで。全身隈なくね♪」
「それは俺が憲兵に捕まってしまうな」
「ふふっ、男がそんなこと恐れてはダメよ」
「しかし俺はもう少しここで仕事したいんだ。捕まってしまったらここにいられなくなるからな」
「それはダメだね。うん!絶対ダメだよ秘書さん!」
「では皐月よ。そうならないために君の姉である如月を止めてくれ」
「了解!ほら如月姉さん、背中流してあげるから行くよ!」
「あらあら」
「うーちゃん、むっちゃん、洗いっこしよっ!」
「いいよー」
「うーちゃんもいいぴょん」
皐月は秘書を助けるべく如月の腕を引っ張って湯から出た。それと同時に弥生がスルスルっと隣に移動した
「弥生姉さん来ちゃったらもっちーが」
「大丈夫。水無月が洗い場に連れてった」
「ふぅ〜」
「ふみぃ?秘書さんどうかした?」
「おーすまんな。文月の肩揉みがことの他気持ち良くてな」
「そう?なら文月もっと頑張る!」
「おう、よろしく〜」
「先生の上は落ち着きます」
「先生の隣も落ち着く」
「睦月達には悪いが弥生と三日月は大人しいからゆっくりできるな」
「秘書さん♡」
「...♡」
「わぁー弥生ちゃんも三日月ちゃんもキラキラー」
この後も秘書と睦月型は温泉を楽しんだ
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居酒屋<龍鳳翔>
ここは鎮守府内に設けられた鳳翔型軽空母艦一番艦の<鳳翔>と龍鳳型潜水母艦改装空母一番艦の<龍鳳>が経営している居酒屋である。お酒を嗜む艦娘も多く在籍しているため鳳翔と龍鳳が提督に提案し今に至る
鳳翔は至って温和で控えめ、常に一歩下がって男性を立てる古式ゆかしい日本的女性美を持つ。いつ何時でも落ち着いた雰囲気を見せるが戦闘時には艦隊を鼓舞する勇ましさも併せ持ち、まさに大和撫子を体現したような艦娘。秘書には自分の全てをかけて尽くしたいと考えている秘書LOVE勢
龍鳳は素直で礼儀正しく、真っ直ぐで健気な艦娘。家庭的で家事全般も得意、掃除なども率先してするなどかなり女子力が高い。鳳翔が居酒屋を開くと相談されて鳳翔一人では大変だろうと自分もお手伝いを買って出た。秘書の身の回りの世話を積極的にするが、時には自分からも積極的に甘えにいくニ翼のアプローチをかけている秘書LOVE勢
今夜もここには艦娘達が集まっていた
「ねぇ鳳翔さん。秘書さんはどうやったら振り向いてくれるのかしら〜」
「それは難しい問題ですね。でも秘書さんは私達の好意には気づいてると思いますよ?」
「それは私もわかってますよ〜。でももっと寄り添ってくれてもいいと思うの」
「お姉飲み過ぎだよ」
「何よ、千代田だって秘書さんのこと好きなくせに」
「好きだよ?お姉と同じくらい好き」
千歳型軽空母一番艦の<千歳>。有能さを感じさせながらも落ち着いた物腰、ふと見せる悪戯っぽい一面を持っている。妹の千代田を気遣いつつ提督、秘書への配慮を忘れない素敵なお姉さん、ではあるのだが度が過ぎた飲兵衛。誰かの静止がない限り飲み続けてしまう。しかし例の如く次の日に影響するような深酒をすることは無くなった。秘書LOVE勢、秘書がお酌してくれたお酒はどんなお酒よりも美味
千歳型軽空母二番艦の<千代田>。何をするも考えるも姉である千歳を念頭に置く姉大好きっ娘、だった。最近は姉を強く意識してはいるがそれは姉に勝ちたいというライバル心になっていた。そしてそれは秘書への気持ちにも影響しており、秘書のことでも姉には負けたくないと燃えている秘書LOVE勢
「はーい、瑞鳳特性卵焼きだよー。今日は青のり入れてみました!」
「お酒のおかわりもお持ちしました」
「おーきたきた!」
「あなたも飲み過ぎよ?隼鷹」
祥鳳型軽空母二番艦の<瑞鳳>。非常に明るく朗らかで結構フランクな性格。一方で褒められると声を上げて喜ぶなど素直で幼いところもある。料理が得意で特に卵焼きは凝っていて鎮守府内でも大人気である。秘書に対しては甘え上手な面もあり気安く親密、秘書に自分の作った卵焼きを食べてもらいたいが秘書の料理も食べたい秘書LOVE勢
祥鳳型軽空母一番艦の<祥鳳>。見た目に反して少々幼く、自分が活躍できたり褒められたりすると普段の物静かな雰囲気が一転して無邪気にはしゃいだりするが戦闘時には凛々しい口調を飛ばす。秘書には大分懐いており一目見かければ手を広げて抱きつきに行く程の秘書LOVE勢
飛鷹型軽空母二番艦の<隼鷹>。気さくでノリの良い姐御肌な性格。千歳程の飲兵衛で姉の飛鷹によく怒られている。昔に自分が盛大に酔ったところを提督の指示で青葉に動画を撮られており、それを見て反省し他人に迷惑をかけないようセーブできるようになった
飛鷹型軽空母一番艦の<飛鷹>。生真面目でちょっとツンツンしたところがあるが凛々しい性格。洋食が好きで特にイタリア艦達が作るイタリアンを好んでいる。しかし一番好きなのは秘書が作るアラビアータである。食べることが好きなため体重には常に気をつけておりダイエットをすることもあるが無理をしてはいけないと秘書に優しく声をかけられてから秘書のことが大好きな秘書LOVE勢
「私達もお邪魔してよろしかったんでしょうか...?」
「龍驤さんが呼んだんですから、そんな気にしないで大丈夫ですよ」
「私もその、あまり飲めないので...」
「私もそこまで飲めないけど、こういうのは楽しめばいいって提督と秘書さんが言ってたかも♪」
瑞穂型水上機母艦一番艦の<瑞穂>。礼儀正しく朗らかで奥ゆかしい、かつての日本の姫君を思わせる微笑みが似合う艦娘。善意100%で超がつくほどのお人好し。しかし戦闘は苦手で、フォローしてくれる仲間にいつも申し訳なく思っている。提督や秘書との仲は良好、秘書とは押しかけ妻と自分を認識し自慢の料理を振る舞うなど尽くす姿が見られる秘書LOVE勢
大鷹型軽空母一番艦の<大鷹>。同じ軽空母として龍驤を、同じ試製甲板カタパルトを運用している翔鶴・瑞鶴を心から尊敬している艦娘。まだまだ実力が足らず直向きに訓練を続けている努力家でもある
大鷹型軽空母四番艦の<神鷹>。物静かで内気なタイプ。元々はドイツ客船だったためたまにドイツ語が出てしまう。客船だったためか給仕、料理が得意でありドイツ艦との交流も深い
秋津洲型水上機母艦一番艦の<秋津洲>。ハキハキした元気な艦娘。「〜かも」が口癖で慣れるまでその口癖のせいでわかったのかわかってないのか判別できなかった。一緒にいる二式大艇を大変可愛がっており相当大事にしている。しかしその大艇が秘書を気に入りそれに嫉妬して秘書にいろいろちょっかい出しているうちに自分も好きになってしまった秘書LOVE勢
「んーっ!やっぱり日本酒も美味しい!」
「It's so sweet! このワインも美味しい!」
「わしゃあ辛口吟醸一択じゃけぇ、洋酒は好まんの」
「一回飲んでみ言っとるやないか。これも結構ええもんやで?」
フランス艦、コマンダン・テスト級水上機母艦一番艦<コマンダン・テスト>。お嬢様らしい実に礼儀正しい性格が特徴の艦娘。他の海外艦と比べて要所要所でカタコトな日本語になってしまうのとナチュラル且つ積極的に母国語を織り交ぜて会話する。英語だけでなくなんとか母国語であるフランス語を秘書に習得してもらいたいと思っている秘書LOVE勢
アメリカ艦、カサブランカ級軽空母十九番艦の<ガンビア・ベイ>。アメリカ出身艦とは思えないほどの弱気な艦娘。戦闘となるとものすごく慎重になるが普段は心優しい性格。他の艦娘からは愛称で<ガンビー>と呼ばれている。初めての出撃前に怖くて部屋に閉じこもり泣いているところを優しく慰めてくれた秘書に恋し、秘書に対してだけアメリカ出身と言える程にハグする秘書LOVE勢
日進型水上機母艦一番艦の<日進>。浦風のように広島弁を使うのが最大の特徴。勝ち気で明るくハツラツとした性格だが調子に乗りやすく負けず嫌いな子供っぽいところが目立つ。また負けず嫌いからかプライドも少し高く自分の弱った姿や子供っぽいところを仲間に見せるところを嫌う。一方で人当たりも良く面倒見が良いと部分もある
龍驤型軽空母一番艦の<龍驤>。容姿や体型から駆逐艦と間違えられることを悩みとしているが実際どことなく幼さが見える性格をしている。実際提督や秘書に頭を撫でられることは好きであるため拒むことはない。しかし鎮守府内では<弓使用空母隊>長である鳳翔に並び<式神使用空母隊>の長であり、長年この鎮守府で空母隊の面倒を提督からお願いされいるほどの実力者である
「ねぇガンビー。私に秘書さんとのハグの仕方教えてちょうだい」
「えっ!」
「お姉、ガンビーはアメリカ艦だからそのノリでハグしに行けるけど私達がいきなり抱きついたら秘書さん困惑しちゃうって」
「でも秘書さんなら別に拒まないかも」
「秘書さんの腕の中はとても安心して心が落ち着きます♡」
『っ!』
瑞穂の言葉にそこにいるほとんどのLOVE勢はガッと目を見開いて驚く
「ちょ、ちょっと瑞穂さん...?」
「はい?」
「もう経験が...?」
「えぇもちろん」
「ひ、飛鷹さん...」
「テストさん...」
瑞穂の言葉とドヤ顔に飛鷹とコマンダン・テストは崩れ落ちる
「私達もよく抱きついてるよね祥鳳?」
「え、えぇ...」
「なっ!」
「あなた達まで...」
「なんじゃあ秘書さんはたらしなんか...っ!」
日進が言い切る前にものすごい笑顔で『それ以上言えば、許しませんよ?』とでも言いたげな鳳翔と龍鳳が目に入り、ものすごい威圧を感じそれ以上口にすることができなかった
「なんや日進、どうかしたんか?そんな熊に睨まれた犬みたいな顔して」
「な、なんでもないんじゃ...そう、ナンデモ...」
「そ、そうか...」
「それで?祥鳳と瑞鳳はどうやって抱いてもらったの?」
「そ、その言い方はなんか違うような...」
「同じでしょ。ほら早く教えてちょうだい」
「別に何もないよ?」
「秘書さんて来るもの拒まずだから」
「確かに。駆逐艦の娘達も大勢で行っても全員の要望を聞いてあげてるみたいでした」
「でも、流石に限度を越えることは怒ってましたね」
大鷹と神鷹が前に見たことをそのまま報告する
「鳳翔さん達はどうなの?」
「...♡」
「ポッ♡」
「いやポッて」
言葉を聞かずとも全員が察したのであった
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9
本日はかの偉大な呉鎮守府との演習を行う日であり、要望のあった編成艦隊と提督は呉鎮守府に向かわなければならない。そのため今荷物をまとめて乗船場に集まっていた
「行って参りますね秘書さん♪」
「行ってくるぞ」
大和型戦艦一番艦の<大和>。控えめでお淑やか。そして戦場では勇ましくも凛々しい。総じ<古き良き日本の乙女>という言葉が相応しい艦娘。お淑やかではあるが秘書に対してはグイグイい秘書LOVE勢。瑞穂と同じぐらいの押しかけ女房感が出ている
大和型戦艦二番感の<武蔵>。好戦的且つ面倒見が良い姐御肌の持ち主で猛々しき武人。そんな武蔵でも好物は間宮のカステラという可愛い面も持っておりそのことを弄られると照れて口調が荒くなる
「ふむ、ビッグ7の力見せてやろう!」
「張り切りすぎて前に出過ぎないようにね」
長門型戦艦一番感の<長門>。武蔵に勝るにも劣らない百戦錬磨の武人といった堂々たる気丈夫さと凛々しさを醸し出す性格。戦闘面ではとても頼りになるが大変不器用。家事や書類業務はてんでダメ。加えて間宮のアイスクリームや可愛いものが好きという一面も持っている
長門型戦艦二番感の<陸奥>。妙に艶っぽく挑発するような言動が多い。あまり感情を表に出すことはなく常に余裕な雰囲気をばらまいている落ち着いた性格。艦隊のお色気お姉さんと言えば納得がいく。秘書を困らせてその反応を楽しもうとするのだが大抵打ち返されて陸奥地震が恥ずかしがってしまう。そんな陸奥も可愛い秘書LOVE勢。本日の秘書補佐を務めている
「ふっこのビスマルクの出番だな」
ドイツ艦、ビスマルク級戦艦一番艦の<ビスマルク>。まさに高飛車お姫様といった感じで自身い関して並々ならぬ自信を抱いており自画自賛するなどナルシストの気質がある。しかしながら喜怒哀楽が素直に表に出ており感情表現は豊かである
「秘書さん、イタリア頑張ります♪」
「姉さんではないけれど、完璧にこなしてみせるわ♪」
イタリア艦、ヴィットリオ・ヴェネト級戦艦二番艦の<イタリア>。見た目の緩さを裏切らないおっとり系で口調ものんびり。何かあった日でも別に何もない日でも自信のあるイタリアンを作るのだが量を作りすぎてしまうのが玉に瑕。秘書LOVE勢であり嬉しいことがあると天然で抱きついたりしてよく困らせている
イタリア艦、ヴィットリオ・ヴェネト級戦艦四番艦の<ローマ>。常に落ち着き払っているがその本質はかなり神経質でピリピリしている。さらに人見知りのため他の艦娘と親しくなることに臆病な面もある。しかしお人好し艦、フレンドリー艦のおかげでここにも溶け込め、中でも海外艦を軽んじない秘書のことを好きになってしまった秘書LOVE勢
「それじゃあ留守をお願いね」
「わかりました」
「秘書さんは一緒に来ないの〜?」
「私は提督代理として鎮守府のことをしなければならないので」
「そう」
「秘書さんを困らせるものじゃないわ姉さん」
「ローマは秘書さんいなくて平気なの?」
「わ、私は姉さんと違って大丈夫よ」
「ふふふふ」
「どうした大和。そんな気持ち悪い顔して」
「なっ!いくら姉妹でもそれはないんじゃないの武蔵!」
「本当のことを言っただけだ」
「だがニヤけていたのは確かだな。何かいいことでもあったのか?」
「いいえ?でもこの演習で頑張った大和を秘書さんは労ってくれるって想像したら...えへへへへ」
「なるほど、別に聞かなくていいことだったな」
「今回こそはこのビスマルクがMVPを獲ってみせよう」
「相変わらずの自信だな」
「何?ナガトは自信ないの?」
「何を言う。このビッグ7長門、やってやれんことはない」
「ほらみんな。そろそろ行くわよ」
提督と演習組は船に乗って本島に向かって行った
「私達も行きましょうか」
「はーい♡」
「ちょっ、腕組みはダメですよ」
「え〜いいじゃないの」
「ダメです。今は執務中ですので控えてください」
「むぅ、ケチ〜」
「そんな頬を膨らませても可愛いだけですよ」
「っ!も、もぅ...♡」
「行きますよ」
デレきった顔の陸奥を連れて本日訓練を予定している艦娘が集まる部屋に来た
「全員注目!それでは本日の訓練内容を確認します。本日は秋月型駆逐艦による防空訓練。これは空母のみんな手伝ってもらって実践訓練を行う。雲龍、天城、葛城が手伝ってくれます。葛城は雲龍、天城と合わせる訓練でもある。そこも忘れないようにとのことです」
「はい!」
秋月型駆逐艦一番艦の<秋月>。至って真面目でハツラツとした前向きな艦娘。艦隊防空に並々ならぬ情熱を傾けており中破しても艦隊の防空を諦めようとはしない。しかし無理することがあり大きな損傷を受けたり体調を崩したり明らかに大丈夫でない場面ですら大丈夫と言ってやり遂げようとする少し注意が必要である。一日動き続けた次の日休養させるために強制的に秘書のそばにいさせられて気づいたら好きになっていた秘書LOVE勢
秋月型駆逐艦二番艦の<照月>。姉の秋月同様明るく朗らかで真面目だが軽薄で幼いところも多い。ノリと勢いで行動するタイプ。嵐や萩風ぐらい夜が大の苦手。大抵は妹達と寝ているが彼女も秘書LOVE勢、夜な夜な秘書のベッドに潜り込んでいる
秋月型駆逐艦三番艦の<涼月>。その見た目からクールな性格と思いきや意外にもお淑やかで常に提督や秘書、艦隊のみんなを護ると誓う健気な性格であった。その落ち着いた雰囲気から秋月よりも長女らしく見られがちだが秘書の前になると甘えん坊になるため妹としての気質もしっかり持っている秘書LOVE勢
秋月型駆逐艦四番艦の<初月>。勇ましくも驕らず鍛錬に余念のない武人でボクっ娘。駆逐艦の中でもイケメンな部類に入るが入浴中やお酒が入るなど気が緩むとちゃんと女の子らしいところも出てくる。白露型と同じく獣耳のような髪型をしており初月も白露達同様感情で動く。特に秘書に頭を撫でられたりハグされたりすると抑制が効かなくなる。秘書LOVE勢
秋月型にはそれぞれに<長10cm砲ちゃん>という砲塔型マスコットが二体ずつ存在しており、普段は自立歩行ができ戦闘時には艤装となり秋月達の防空砲となる。言葉を発しはしないが手足をピョコピョコさせたり軽く跳ねたりと愛嬌のある仕草を見せてくれる。そして感情が主人とリンクしているのか秘書の方に乗ったりちょっかいをかけるなど懐いている
雲竜型正規空母一番艦の<雲龍>。感情の昂りがあまり見られずフラットな性格ではあるが物静かで真面目。しかし硬い雰囲気というわけではなくおっとりとした成分もある。尽くすタイプの性格もあり妹の天城と共に秘書の周りのことをしてあげたい秘書LOVE勢
雲竜型正規空母二番艦の<天城>。育ちの良い箱入り娘といった雰囲気の清楚で気立てがいい艦娘。真面目でいて朗らか、献身的な大和撫子。茶道が趣味で提督や秘書の時間が空いている時は他の艦娘も交えて誘っている。意外に楽器も堪能で和楽器に限られるが特に琴や尺八の腕前はプロレベル。性格的に大勢の前でアグレッシブにアピールする方ではないが秘書と二人きりで縁側で大茶を飲んだりとどうにか機会を窺っている秘書LOVE勢
雲竜型正規空母三番艦の<葛城>。二人の姉とは対照的に気が強く勝ち気でお調子者なじゃじゃ馬艦娘。そしてその性格が災いして素直になれないツンデレ。しかし姉二人の前で他の誰もいなければ突如としてお姉ちゃん娘になる。それは秘書の前でもそうであり二人きりの時は素直に甘えられる秘書LOVE勢
『♪♪♪』
「はいはい、頑張ってくださいね」
「ちょっと秘書さん!それは秋月達に言うべきでは!?」
「そうだよ秘書さん!」
「秋月姉さんも照月姉さんも少し落ち着いてください」
「そうだぞ姉さん達。長10cm砲ちゃんに嫉妬してどうするんだ」
「そういうあなた達はしれっと秘書さんの手を頭に乗せて!」
「妹といえどそれは羨ましすぎる!」
秋月型は姉妹で秘書が大好きなのでこういう小さないざこざはあるものの全員で秘書と楽しく過ごしたいと共有している
「む〜」
「あら葛城。大丈夫?」
「べ、別に大丈夫だよ。私空母だもん!駆逐艦の娘達に嫉妬なんて...」
「素直になっていいわよ葛城。私もいいなって思ってるから」
「雲龍姉...」
「秋月ちゃん達が満足したらお願いしに行きましょうか♪」
「そうね。私もお願いしよっと♪」
「天城姉も陸奥さんもいつも余裕だよね」
「そんなことないわよ?自分で言うのもなんだけど結構嫉妬深いのよ?」
「私もそこまででは」
姉妹でも嫉妬心をむき出しにする三女、表には出てなくとも嫉妬の目を秘書に向ける長女と揺れることなく落ち着きを保つ次女。同じ姉妹でも全然違うのだ
「それにしても」
「どうしました?陸奥さん」
「あの娘達、いつ満足するのかしら?」
「「「あ」」」
さて満足したのはどれくらい経ってからだろうか
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10
「鬼ごっこするっしゅ!」
本日は執務がことの他早く終わり過ぎてしまい提督と秘書は時間を持て余していた。しかしそんな二人の状況を知ってか知らずか一緒に遊ぼうと海防艦を代表して占守型海防艦一番艦の<占守>がやってきた
占守は語尾に「〜っす」とつけるのが特徴的。ただし時と場合によって「〜っしゅ」を使ったりと入り乱れて聞こえたり全体的に口調や感性が独特。容姿相応に甘えん坊でありかまってちゃん。しかし一番艦であることを誇りに思っており時折お姉ちゃん風を吹かせている
「鬼ごっこ?」
「そうっす。今日は海防艦全員が休みだったからみんなでするっしゅ」
「本日の執務は既に終わっています。軽い運動がてらよろしいのでは?」
「そうね。これも一種のコミュニケーションだし、お邪魔しちゃおうかしら」
「よかったっしゅ!じゃあ二人とも早速行くっす!」
「私もですか?」
「秘書さんも!クナとハチから秘書さんも絶対連れてくるように言われたっしゅ」
「わ、わかりました」
占守に連れられて広場へ出る提督と秘書。そこには占守の言った通り海防艦が全員と阿賀野型姉妹が揃っていた
「やっときたのね。べ、別に待ってたわけじゃないけど」
「そんなこと言ってー。秘書さんに会えるからって一番ウキウキしてたのクナじゃん」
「そ、そんなわけないじゃない!」
「...」
占守型海防艦二番艦の<国後>。愛称はクナ。気が強くぶっきらぼうなじゃじゃ馬娘。常に語気が強い。一方で他の艦娘や姉妹に対しては若干砕けた体育会系のノリで接しており、その姿は元気で気さくで面倒見がよくとても頼れる感じ。ちなみに秘書にだけキツい態度を取ってしまうが素直に感謝を述べたり愛称で呼ぶことを許可したり見えないところでデレを出してしまう秘書LOVE勢
占守型海防艦三番艦の<八丈>。みんなからはハチと呼ばれている。陽気で明るくそして人懐っこい性格。表情がコロコロかわり感情豊かである。その人懐っこさから着任当初から提督と秘書と友人のような関係となり、そのうち秘書に対しては甘えるなど懐き度合いが上がった秘書LOVE勢
占守型海防艦四番艦の<石垣>。不思議な雰囲気を漂わせるちょっとミステリアスなダウナー系艦娘。言葉が途切れ途切れで物事をはっきり言わず何か伝えようとしても最後に諦めて溜め息で終わってしまうこともある。石垣が何か伝えたいことがあるときは服のどこかをクイックイッとするのが合図である
「司令!秘書さん!」
「おっすおっす!」
「遊びだろうと福江は負けない!」
択捉型海防艦一番艦の<択捉>。真面目で礼儀正しくガッツのある艦娘。また綺麗好きで世話好きな面もあり、散らかっている場所を見ると自家製掃除セットを持ち出して掃除するほど
択捉型海防艦三番艦の<佐渡>。ガキ大将っぽい見た目に違わず男っぽい口調で気安く荒っぽい性格。あまり上下関係を気にしない質もあって気安く仲良くなれるのだが、公私分けることが苦手で鳳翔などから怒られることもある
択捉型海防艦十番艦の<福江>。頻繁に「負けない」と口にするため負けん気が強いのかと思うが、どこか悲壮感のようなものが感じられ何かを護れなかったことへの後悔からこのセリフを頻繁にしているように見える。提督に秘書、さらに他の艦娘全員がそれに気づいているため見守っている
「えっ!秘書さん来てくれたの!?阿賀野嬉しい!」
「ちょっと姉さん!」
阿賀野型軽巡洋艦一番艦の<阿賀野>。能天気でマイペースなアホの子、というのが鎮守府内で浸透している彼女。自分に素直であると同時に深く考えない質のせいか外見に反して精神的にはだいぶ幼い。そのためか誰に対しても距離が近いため秘書も懐いてくれるのは嬉しいのだが少し困っている。逆に言えば自分の気持ちを純粋に行動に移している秘書LOVE勢
阿賀野型軽巡洋艦二番艦の<能代>。非常にしっかり者で世話焼き。エリート気質でありなんでもそつなくこなすため長女の阿賀野よりも姉っぽいため他の艦娘からは阿賀野のお世話係なんて呼ばれている。そんな能代も秘書LOVE勢であり阿賀野と一緒にいると秘書と触れられる機会が多いため、その時だけは姉に感謝している
「矢矧ちゃん鏡使う?」
「なんでよ酒匂!」
「さっきから一生懸命手櫛してるから」
阿賀野型軽巡洋艦四番艦の<酒匂>。明るく陽気、おまけに無邪気なため見かけ以上に子供っぽい。嬉しい時には「ぴゃん♪」、驚いた時や怖い時には「ぴゃあぁぁぁぁ」など特徴的な口癖を持っている
阿賀野型軽巡洋艦三番艦の<矢矧>。凛として真面目な性格。しかも凛々しいだけではなく何かを成し遂げた時の喜びは控えめ、阿賀野や酒匂ばかりかまっていると切なそうに、戦闘中はテンションが上がるなどいろんな面を持っている。一歩で阿賀野のだらしなさには厳しいが妹の酒匂にはどこか甘い様子。彼女も秘書LOVE勢なのだが二人っきりの時ぐらい甘えられればいいのだが阿賀野や酒匂のように素直になかなか甘えられない
「司令、秘書さん、こんにちは」
「秘書さん、対馬は此方です。ふふふ♪」
「お疲れ様です司令、秘書さん」
択捉型海防艦二番艦の<松輪>。かなり内気で怖がり。そのためか常に姉の択捉と行動することが多い。しかし択捉と一緒であればそれなりに行動的で面倒見もいい。択捉に負けず劣らずの掃除スキルを持っている
択捉型海防艦七番艦の<対馬>。一見気弱そうに見えるがその実はおっとり口調で掴みどころのない小悪魔系のような性格。独特な言い回しや抑揚の薄い話し方が特徴で海防艦ながら他の艦娘とはまた違った魅了を醸し出している。気がつくと秘書の背中を遠くから見つめているような秘書LOVE勢
択捉型海防艦九番艦の<平戸>。控えめで気立てがよく、舌足らずながらも育ちの良さを感じさせる言動を持つ。しかし被弾すると不気味に微笑むことから内には秘めたる闇の部分があるとか、ないとか...
「おーい、あたいらもいるぞー!」
「ちょっとだいちゃん!」
日振型海防艦二番艦の<大東>。男勝りでガキ大将のような乱暴な口調が特徴。その口調こそ乱暴だが責任感は人一倍であり海防艦として海の安全と平和を守ることに闘志を燃やしている
日振型海防艦一番艦の<日振>。素直で明るい艦娘。駆逐艦、海防艦以外の艦娘および提督と秘書には丁寧語を使うが興奮したり楽しくなってくると無邪気に喜ぶといった見た目相応な反応もする
「みなさんもう準備はできております」
「私達も大丈夫です」
「よつもだいじょうぶで〜す」
御蔵型海防艦一番艦の<御蔵>。長女らしく真面目な性格。そんな彼女はお祭り好きで鎮守府内で何か開く時は自ら案を出したりなど率先して手伝いを買って出ている
御蔵型海防艦六番艦の<屋代>。長女の御蔵に似た真面目な性格。大体長女がしっかりしていると妹はちょっと抜けている傾向があったが、屋代はそんなことがないためいろんな長女から影で御蔵が羨ましがられている
丁型海防艦二番艦の<第四号海防艦>。通称よつ。見た目通りにまだまだ精神は幼く舌足らずでのんびりとした口調をしている。明るくて元気な性分で何もせずとも相手を和ませるような陽気さを醸している
「阿賀野達も呼ばれたのね」
「うん!四人でお茶してたら択捉ちゃんが誘ってくれたの!まさか秘書さんが来てくれるなんてラッキーだったよ♪」
「阿賀野さん、いつも言ってると思うのですが抱きつくのを控えていただくと助かるのですが」
「えーなんでー」
「その、なんと言いますか...」
「ぶー駆逐艦の娘達にはそんなこと言ってないじゃん!」
「えっと...」
「もう姉さん!秘書さんのこと困らせないで!」
「あぁん」
阿賀野は能代に強引に引き剥がされる
「いつもウチのだらし姉ぇがごめんなさい秘書さん」
「いえ、それだけ慕っていただけると思うと嬉しいのですがね」
「秘書さんの言いたいことはわかってるつもりです。でも阿賀野姉なので」
「ですね」
「ぴゃん?」
「酒匂は分からなくていいのよ」
「酒匂さんはこれまで通り元気な娘でいてください」
「よくわかんないけど、秘書さんに撫でられちゃった♪」
秘書に頭を撫でてもらってご満悦の酒匂
「全員集まったからそろそろ始めるっしゅ!」
「鬼はくじ引きで決めることになりました」
御蔵が持っている箱から占守が紙を三枚引き、そこには提督と能代、対馬と書かれていた
「はい、対馬はチェンジね」
「対馬は鬼でも問題ありませんが」
「あなたが鬼になったら秘書さんしか追いかけないでしょ!」
「あら、バレていましたか。ふふふ」
「じゃあもう一枚引くっす!」
対馬の鬼は却下され占守はもう一枚紙を引いた
「もう一人は佐渡っしゅ!」
「えー!まあいっか。おっしゃ!全員捕まえてやるぜ!」
「頑張りましょう提督、佐渡さん」
「そうね。久々に体動かすわ」
能代と提督も気合十分のようだ
「じゃあ鬼は一分数えてからね。じゃあスタート!」
クナの合図で鬼の三人以外一斉に散らばった
「秘書さーん、阿賀野と一緒に逃げよー」
「わかりました、行きましょ」
「きゃー!阿賀野と秘書さんの逃避行だよ♡」
「阿賀野さんは相変わらずね」
「おや国後さん」
「あたしもいまーす」
「八丈さんもこちら側に」
「べ、別にあんたについてきたわけじゃないわよ!?逃げた方向がたまたま一緒だっただけなんだから!」
「クナはもっと素直になるべきだよ」
「何よ!素直も何もないでしょ!」
「秘書さんがこっちにきたの確認してから走り出したくせに」
「そ、そんなわけじゃないじゃない!」
「ほらほら二人とも、喧嘩せずに」
「はーい♡」
「ふ、ふん...」
「はぁ...秘書さんの背中...逞しい〜ふふふ...♡」
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11
「ねぇAdmiral」
「ん?」
「前から思っていたのだけれどYour secretaryってなんであんなに英語が堪能なの?」
「それは私も気になっていた」
「ジャーヴィスも気になる!」
休憩時間、執務室にはイギリス艦の艦娘が集まってティータイムを楽しんでいた
イギリス艦、クィーンエリザベス級戦艦二番艦の<ウォースパイト>。気位が高く礼儀正しくてお淑やかで気品のある淑女。周囲への賞賛を忘れないなどの気配りもできる。提督と秘書のことをとても信頼しており特に秘書のことを大変気に入っており慕っている秘書LOVE勢
イギリス艦、アークロイヤル級正規空母一番艦の<アークロイヤル>。真面目で質実剛健奈武人肌な艦娘。同時に礼儀正しく忠誠心も強いが親しみにくい訳ではなく誰にでも好意的で気さく。しかし対人関係は鈍感で問題を物理的に解決しようとするポンコツな部分がギャップ萌えと人気は高い。提督同様秘書にも忠誠を誓っておりあわよくば後は伴侶として共に歩みたいと考えている秘書LOVE勢
イギリス艦、J級駆逐艦一番艦の<ジャーヴィス>。常にハイテンションで騒がしく明るくノリの軽いお転婆娘。誰に対しても物怖じせず明るく社交的に振る舞う一方、いい加減でめんどくさがりな面もあり物を失くすことも度々。しかし大好きな秘書からもらったものだけは失くさず大切に持っている秘書LOVE勢
「学生の頃に留学経験があるのよ」
「それは初耳ね。なぜ教えてくれなかったのかしら」
「聞かれなかったからじゃない?」
「しかし我々としては彼がいてくれて助かった。Admiralは我らの母国語はからっきしだったからな」
「からっきしなんてよくそんな難しい言葉覚えたわねアーク」
「ここには濃いメンツが多いからな。自然と覚えてしまった」
「お待たせしました」
「ふっ、余とハニーの傑作だ」
「ジェーナスすることなかった〜」
トレーにおかわりの紅茶を持った秘書と秘書の腕に絡みついて一緒に出てきたのはイギリス艦、ネルソン級一番艦の<ネルソン>と同じくイギリス艦、J級駆逐艦五番艦の<ジェーナス>であった
ネルソンは<余>という一人称を使用しているが、そんな気高く貴族のような一人称に反して傍若無人で血の気の多く豪快な性格をしている。ガチの脳筋なため細かいことは一切気にしないのだがそこは提督や秘書、ウォースパイトらが矯正。最近では洗濯物はきちんと畳んで片したりお茶の後片付けなどするようになった。元々の性格から一度知った恋心を前面に出しており日頃から秘書へのアタックを仕掛けているがアメリカ艦のようにグイグイ行っている訳ではない
そしてジェーナスは姉のジャーヴィスやイギリス艦の全員を家族のように慕っている。普段は甘えん坊なジャーヴィスとは対照的に明るく子供っぽい言動ながらも真面目に仕事をこなしている。その容姿でもイギリス艦であるためかティータイムを楽しみにしており、近頃は秘書の淹れてくれるアールグレイがお気に入りのようである
「あらありがとう」
「すまないな」
「Sir!こっちこっち!」
ちなみに海外艦は全員秘書のことを日本を教えてくれる師として慕っているため、駆逐艦の娘達はSecretaryではなくSirと呼ぶ娘も多い
秘書はおかわりの紅茶をテーブルに置きお呼びのジャーヴィスの隣に腰を下ろした
「さっきAdmiralから聞いたのだけどあなた留学経験があるらしいわね」
「えぇ。学生の頃ですが」
「ちなみにどこに行ったのかしら?」
「カナダとオーストラリアです」
「あら、私達の祖国でもアメリカでもないのね。理由を聞いてもいいかしら?」
「大した理由なんてないですよ?カナダもオーストラリアも多国籍な国なので、その方が受け入れられやすいかなって思ったからでして」
「そうだったのか」
「さすが余が認めるハニーだな」
「...さっきから気になったのだけど、そのハニーっていうのはどういうことかしらネルソン」
「それは私も気になった」
ネルソンが秘書のことをハニーと呼ぶのに対し待ったをかけるウォースパイトとアークロイヤル
「余の愛情表現だが、何か問題あるか?」
「別に問題ということではないのだけれど」
「You have to have more modesty.(お前はもっと慎みを持つべきだ)」
「Well? It's usual.(そうか?普通であろう)」
「Sir、頭撫でてー」
「いいですよ」
「ん〜♪やっぱりこれ気持ちいい♪」
「ねぇSir、ジェーナスも」
「構いませんよ」
「〜♪」
「Sir? Why didn't you come to Briton?(先生?なんでイギリスに来なかったの?)」
「I told you some time ago. I didn't have any especially reason.(さっき言ったじゃないですか。特に意味はなかったんです)」
「Our homeland is so nice place! (私達の祖国はとってもいいところだよ!)」
「I know. I'd like to go there someday if I have free time. (知ってます。時間があったらいつか行ってみたいです)」
「At that time, I guide you! (その時は私がジャーヴィスが案内してあげる!)」
「Really? I'm looking for that. (本当ですか?それは楽しみですね)」
「I do, too. (私も!)」
「I request you. (お願いしますね)」
「...(うーん、何言ってるのかほとんどわからない)」
英語で会話をするイギリス艦と秘書の話がほとんどわからないで一人お茶飲みを続ける提督であった
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12
「...ぐすん」
「...グスン」
執務室に連行され、角で体育座りをしながら涙を流しているのは赤城型正規空母一番艦の<赤城>とアメリカ艦、アイオワ級戦艦一番艦の<アイオワ>だった
赤城は穏やかで真面目、私見は極力挟まず常に作戦に備えて余念なく淡々と構えている。一方プライベートではおっとりとしていて優しさが滲み溢れている。なお正規空母や戦艦全員は大抵大喰らいなのだが赤城はその中でも群を抜くほどの大喰らいで、彼女自身も食べることが好きなため鎮守府の食材の10分の1ほどは彼女に消されているのではと思うほどである
アイオワは見た目同様性格もコテコテの典型的なアメリカン気質。自分を<Me>と呼んだり日本語に英語を過剰に混ぜる話し方が特徴的。陽気で朗らかであるためとても馴染みやすい性格をしている。そしてこれもアメリカン気質が強いためかボディタッチ、ハグをすることが多いため秘書はとても困っている。単なる挨拶ならばいいのだが意図的だとしたらなかなかにやり手な秘書LOVE勢
「自業自得です」
加賀型正規空母一番艦の<加賀>。冷静沈着、クールであまり感情を表に出さないのだがその内には一航戦としての熱い情熱を抱いている。赤城とは相棒のような仲で訓練、プライベートなどよほどのことがない限り一緒におり赤城の食に関してのストッパーとなってくれている。のだが自分の好物が目の前にあるとつい自分も食べ過ぎてしまう
「つまみ食いの域を越えちゃってましたから」
蒼龍型正規空母一番艦の<蒼龍>。気さくなお調子者。他人に甘えるなどどこか無邪気で子供っぽい性格である。その一方で赤城、加賀の一航戦と同様に第二航空戦隊、二航戦としての誇りを重んじる武人でもある。パートナーである妹の飛龍と共に一航戦の二人に負けないよう日々鍛錬を続けている。そんな彼女、秘書LOVE勢であるのだが恥ずかしくなかなかアプローチできないのだがお酒の力を借りたりしてなんとか思いをぶつけようとしている
「需要と供給が合ってなかったよね」
蒼龍型正規空母二番艦の<飛龍>。基本的に明るく活発な性格。姉であり相棒でもある蒼龍と比べるとより勇ましさや堅実さが強く出ている。しかもなんと赤城に勝るとも劣らない大食いである。よく動きよく食べるタイプであるため体型は維持しているものの太ることを気にして甘味に手を出すことを渋るような乙女な一面も持ち合わせている。秘書が好き蒼龍のサポートをしているうちに自分も好きになってしまった秘書LOVE勢
「でも今日はsecretaryが作ってくれたcookieなのよね?」
アメリカ艦、コロラド級戦艦一番艦の<コロラド>。着任当初は気が高く高飛車でつっけんどんな言動が目立ち他者を寄せ付けようとしない攻撃的な姿が見られたが今は緩和。時間が経つごとに言動そのものが全体的に幼く他のビッグ7に並び立とうと精一杯背伸びしている感じがすると露見。そんな彼女に提督や秘書が他は他、自分は自分と声をかけてもらってから態度は軟化、加えて秘書を気に入りアメリカ艦らしくボディタッチが多いコミュニケーションを取る秘書LOVE勢
「自分を制御できないとは、stupidも大概にしてほしいな」
アメリカ艦、サウスダコタ級戦艦一番艦の<サウスダコタ>。普段の態度は尊大で言葉の随所にプライドの高さが見受けられるもののその性格は純粋で表裏がなく他者に対して気安く気さくに接する。尊大な態度自体は作っているところもあるようで意表を突かれたり気が抜けると砕けた態度となり口調も少し子供っぽくなる。戦闘面ではかなりの戦闘狂奈部分があり的を前にした際には非常に勇猛果敢な一面を見せる。しかし提督に果敢と無謀は違うと言い聞かされ独断に動くことはない
「ま、まぁこんなこともあろうかと多めに作っておいたのでその辺で」
「甘やかしてはダメよ秘書さん。でないと同じことを何度もやらかすのだから」
「そうだぞsecretary。こんなやつ、じゃない。アイオワに甘やかしは不要だ。そろそろわからせてやらねばな」
自分にも他人にも厳しい加賀とサウスダコタが秘書の言葉を遮る
「いやでも、美味しそうに食べてくれる2人を止められなかったので。今日のところは自分に免じて許してやってくださいませんか」
綺麗に頭を下げる秘書を見て加賀もサウスダコタも口をつむんでしまう
「わかりました。ですので頭を上げてください」
「いつも世話になっているsecretaryにそこまで言われてはな」
「ありがとうございます。赤城さん、アイオワさん、お許しが出ましたよ」
「ありがとうございます!」
「さすがmeのsecretaryデス!」
「しかし、自分は皆さんに召し上がって欲しくて作ったんです。美味しく召し上がっていただいたのはありがたいことですが自重してくださいね」
「はい...」
「Sorry...」
「わかってくれたのならいいです。さ、皆さんで楽しんでください」
「わかりました」
「Oh〜♪もっと撫でてほしいデス♡」
またシュンとしてしまった赤城とアイオワの頭をポンポンとやってその場を離れようとするとコロラドに腕を、蒼龍に服の裾を掴まれてしまった
「あらsecretary、逃がさないわよ♪」
「秘書さん、よかったらその...」
「え?」
「まだ執務まで時間あるのよね?ならもうちょっと一緒にいましょ♪」
「わ、私ももう少しお話したい、です...」
コロラドにニコニコ笑顔で、蒼龍に上目遣いで頼まれどうせ逃げ場などないと察したため了承した
「蒼龍だけじゃなくて私にも構ってね、ひ・しょ・さん♡」
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