仮面ライダー×仮面ライダー響鬼&キバ 〜受け継がれし力交わりし2種の鬼 (凌哉)
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キバ編その1

自分達の存在を賭けた闘いの幕が開く


これは、有り得たかもしれない世界の話

 

その日渡は兄の登大牙に呼ばれ喫茶店へと赴いていた

店に入ってすぐ渡と大牙は互いの姿を確認し合うと軽く手を挙げ挨拶を交わす

 

渡は席について大牙と向き合うと口を開く

「それで大牙兄さん話ってなに?」

「あぁ今の状況をどう思うかと思ってな」

渡は返答に困り聞き返す「どうって?」

大牙は間を置かずに答える「ファンガイアと人との共存の件だ、現状人を襲うファンガイアはできるだけ粛清してはいるがそれでいいのかと思ってな」

 

渡は大牙の問に対して少し考えてから答える 「僕からはなんとも言い難いねファンガイアの中には共存を受け入れて生活してる存在もいればそうでない存在もいるどちらが正しいとははっきり答えられない」

その答えを聞いて深いため息をつく大牙、そして大牙もまた少し考えたのち口を開く「やはりそうかわかってはいたがお前もまた俺と考えは一緒か、やはりこのままでは完全な共存は難しいだろう」

長い沈黙の後、渡は大牙に自分の力が必要なら頼って欲しい旨と協力は惜しまない旨を伝えたのち揃って店を出た

その直後、悲鳴と共に逃げ惑う人達の姿が飛び込んできた

 

「渡!」「行こう兄さん!」2人は人々が逃げるのと反対の方向に駆け出しその先で人を襲う一体のファンガイアの姿を見つけた

 

渡はファンガイアに飛びつき襲っていた人から引き剥がし大牙がその人を逃がすと大牙はファンガイアに向かい問いかける

 

「何故人を襲う!お前は人と共存する気は無いのか!」その問いに対し返ってきた答えが、それが王の意思であると言う答えだった

 

「なるほど、つまり自分が信じる王は共存は望まないと言うことか。」声が聞こえた方向を振り返ると名護啓介が立っていた

 

「久しぶりだね渡君に大牙君再会を喜びたい所だが、それはまた後でだ」

 

名護は1度言葉を切るとファンガイアに向き直り再度言葉を発した

「人と共存を望まず人を襲うファンガイアよその罪万死に値する!その命、神に返しなさい!」名護はイクサナックルに手かざす

Rady?変身!FIST_ON 変身音と共に名護はイクサへと変身する、「僕らも行こう!兄さん!キバット!」 「あぁ!行くぞ!来い!サガーク!」 (いくぜ!渡!ガブッ) 2つの変身音と共に渡はキバへ大牙はサガに変身する 3人の異なるライダーが一斉にファンガイアに向かって駆け出す

 

イクサが剣で斬り掛かるが、相手のファンガイアはそれを身の丈程の大盾で防ぐが、間を縫うようにサガのジャコーダーが振るわれ、盾ごと押し返す勢いでキバの蹴りが炸裂する

相手のファンガイアも負けずと剣を振るうがイクサが素早くイクサカリバーをガンモードにし銃撃をみまうその間にサガとキバは1度距離を取り言葉を交わす

 

「兄さん!あのファンガイアは何者なの?普通のファンガイアとは何か違うよ!」

「俺もまだ確信はないが、おそらくはナイトクラスのファンガイアだ!王が代替わりした時に反旗を翻して滅んだと聞いていたが」

 

「どちらにせよ倒す事に変わりはないだがまずあの大盾を何とかするのが先だ!私に考えがある2人とも私の指示で動いてもらえるかい?」

「具体的にどうする?本当にあの大盾何とかできるんだろうな?」

 

「もちろんだ私を信じなさい!まず渡君ドッガフォームになりなさい!その必殺技で大盾を確実に破壊できる!」

 

「わかりました!いくよ!キバット!」渡は紫のフエッスルをキバットの口に装填する(ドッガハンマー!)重重しい重低音と共に

キバの両腕と胸部に頑丈な装甲が纏われキバの複眼とキバットの眼も紫色に変化した、渡はそのままドッガハンマーをキバットに噛み付かせて(ドッガバイト!)必殺技を発動する、ドッガのトゥルーアイが見開かれ敵の動きを封じ込め、閉じたハンマーを振り回し巨大な拳状のエネルギー体を敵ファンガイア目掛けて振り下ろす

 

敵ファンガイアも負けずとかろうじて大盾をかざして何とか身を守ろうとするが、身動きを封じられているため思う様に動けずにそのまま大盾を砕かれてしまい剣での反撃を試みるが、

 

その隙にサガによるスネーキングデスブレイクとイクサのイクサジャッジメントが放たれるが、直撃する前にもう一体のファンガイアによって防がれてしまう

 

2体目のナイトクラスファンガイアの出現と必殺技を防がれるという2つの事がが3人を驚愕させる、2体目のファンガイアが最初に闘っていたファンガイアに話しかける

 

「いつまでも何をやっている?王は待ちくたびれているぞ」

「そうは言うが、相手は契約者だそう簡単には行くわけがなかろうよ」

「確かにな契約者である以上は当然と言えるか、ならば我も力を貸そう!2人であれば問題なかろう?」そう言って2体目のナイトクラスファンガイアも戦闘態勢をとった時

 

「そこまでだ我が下僕達よ!」

2体は声が聞こえた方向を振り返った後左右に別れそのまま片膝を付き頭を垂れる

「「我らが王よ」」

声の主がファンガイア達の1歩前に進み出ると3人のライダー達を一瞥する その姿は銀で彩られた装束に身を包んだ初老の男で孤高と言う言葉がふさわしい出で立ちだった

 

「始めましてと言っておこうこの時代の契約者達よ我こそ唯一無二の王である!」

 




初投稿になります読み辛いかもしれませんが最後までお付き合い頂けたら幸いです。次回で初代キバとの戦闘を書きますお楽しみに


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キバ編その2

突如目の前に現れた初代キバ その目的やいかに……


目の前に現れた初老の男は自分こそが王であると言い放つその姿は威厳と自信に満ち溢れていた、初老の男はさらに続けて言い放った

「我以外の王も、キバもそして鬼も要らぬ!ここに宣言する!我が1人残らず滅ぼすと!」

 

その目的を聞かされた3人の戦士達は口々に言い放つ

 

「そんな事はさせない!貴方の野望はここで阻止する!」

そう言うとキバはガルルとバッシャーを呼び出しドガバキフォームへと変身する

 

大牙は1度変身を解除し言い放つ

 

「その通りだ!人間とファンガイアの共存のためにも貴方の野望は俺達で止める!」

「力を貸してくれ!二世!」(良いだろう私もあの男の野望は気に食わん! ガブリ!)大牙は新たにダークキバへ変身する!

 

「人々を沢山の脅威から守るのが私の使命だ、私も貴方の野望をここで阻止する!その命、神に返しなさい!」イクサは携帯型アイテムイクサライザーを操作しライジングイクサへと変身した!

 

キバ達がパワーアップフォームへと変わるのを待っていたかのように初老の男もまた変身する

 

「お主らが力を誇示するのならばそれでも構わぬ我らも力を示すまでよ!我が友よ、力を貸し与えたまえ!」

今まで黙っていた初代キバットが答えるように口を開く

(良いともmyロード!我が力を存分に使うがいい!ガブリっと!)

初老の男の姿がキバの姿へと変わっていく変身を終えた姿は蒼き複眼に銀の装甲、腕には所々に腕輪のような装飾が成された姿へと変わる背には真っ赤な裏地のマントを羽織りその姿はまさにに王の姿そのものであった、白銀の王は高らかに言い放つ

 

「美しいであろう!この姿こそ王の力を体現したものである!我こそ唯一無二の王にして始まりの王である!王の前に頭を垂れよ!」 王の言葉に後ろに控えていた2体のファンガイアはさらに深く頭を下げる その姿を満足気に見下ろす、更に王は3人のライダー達に向き直ると言葉を続ける

 

「お前達はやはり頭を垂れるつもりは無いか、だがその意気や良し!我が力を持ってしてお前達を滅ぼしてくれようぞ!さぁかかって来るがいい!」

 

王は高らかに言い放つと3人の前に手をかざし衝撃波を放つ

衝撃波をまともに受けて3人は退きはしたが膝を着きはしなかった王は更に満足そうにただ一言「ほう」と呟く

 

イクサが2人のキバに向けて言う

「2人ともこっちも負けてはいられないこちらから仕掛けよう!」

2人の答えは「もちろんさぁ行こう!」

ダークキバが真っ先に銀の王に向かってパンチを繰り出すが、その攻撃は銀の王に受け止められてしまう「何!?」いとも簡単に攻撃を受け止められた事に驚きを隠せない様子のダークキバに銀の王は嘲笑うように言う

 

「こんなものか?闇のキバの力はならばガッカリだ」

 

銀の王はダークキバの腕を引き寄せるとその胸に拳を放ちダークキバをはるか後方に吹っ飛ばす、ダークキバは受身を取り何とか転倒だけは防ぐが耐えきれず膝を着く

 

更にライジングイクサがイクサライザーで銃撃を放ちイクサカリバーで斬り掛かるが王は微動だにせず受け止めるとダークキバと同じ様にライジングイクサに拳を放ちライジングイクサをも後方

へと飛ばす、イクサは受身を上手く取れずまともに攻撃を受けてしまい倒れすぐに起き上がろうとするがすぐには起き上がれず苦悩する

 

間髪入れずキバが蹴りかかるがそれを王は余裕で躱してのけるがキバはそれを見越してバッシャーマグナムで攻撃し怯んだ所をガルルセイバーで斬りつけ更に蹴りを放ち自ら距離をとり身構える

 

多彩な攻撃で王は1歩後ずさるとまたも「ほう」と満足気に声をもらし言葉を続ける

 

「さすがは黄金の鎧の継承者である我をその場から1歩でも動かすなど誰にでも出来ることではあるまいてだが、だからこそ惜しいお前のような逸材を滅ぼす事誠に惜しい!今からでも我に忠誠を誓うつもりは無いのであるか?」

 

その問いに対しキバが返したのは言葉ではなくウェイクアップによる蹴り技だった、王は衝撃波で防御するが護りきれず更に後退する。

 

キバはそれを好機と見るやもう一度ウェイクアップによる蹴り技を放つ。そこへ体制を整えたダークキバとライジングイクサも合流しウェイクアップとライズアップして蹴り技を放つ、3人のライダーの必殺技をまともに受けて元いた場所から大きく後退させられる王、攻撃を受け初めて膝を着くが、すぐに立ち上がり高笑いをあげる

 

「実に見事だ!継承者達よ!その力に敬意を評し我も少しだけ本気を出そう!」

 

王は金と銀で彩られたフエッスルを取り出し一世の口に装填する (ウェイクアップThe1st)

フエッスルの音が鳴り響くとあたりは薄闇に包まれて空には銀と蒼そして緑の3色の月が浮かび上がり王は真ん中に浮かぶ銀の月を背に自身も浮かび上がり両手を広げる

 

「見よ!これが王の力である!」

 

王は蹴りを放つ体制を取り銀の月を背にキバへと向かっていく

キバもウェイクアップで対抗し僅かに力が拮抗するがそれも束の間キバは押し負け変身を解除される

続けて体制を整え今度は蒼の月を背にダークキバへと向かっていく同じようにダークキバもウェイクアップで対抗するがやはり押し負け変身を解除されてしまう

 

「これで最後だ」

 

最後に緑の月を背に三度蹴り込む銀の王をライジングイクサも負けずとライズアップして蹴り技を放つが1分と持たず押し負け変身解除に追い込まれる 3人は伏したまま顔を上げるので精一杯な様子で王を睨みつける

 

「無様だな!そして良い姿だな我の力の前には何人も無力であると知れ!」

 

その言葉に反抗する様に渡はゆっくりと確かな面持ちで立ち上がり言葉を返す

「確かに僕達は無力かも知れないでも、僕達は負ける訳にはいかない!僕らの存在が明日を照らせるならその運命を僕は受け入れて戦うだけだ!」

 

「渡の言う通りだ俺の夢が明日を繋ぐ人間とファンガイアの共存の夢のため明日に繋がる運命を掴み取る!」

 

「私は私の為そして人々のために戦うただそれだけで十分だ!」

 

「面白い!ならば猶予をやろう!傷が癒えたなら我を追ってくるが良い!我は汝ら以外の鬼を先に滅ぼすとしよう!」

 

そう言って王は手を前に出しエネルギー派を放つ

人の姿でそれをまともにくらい3人は気絶する

 

「ではな!傷が癒えたならまた会おう!この時代の継承者達よ!」

 

そう言って王は2体のファンガイアと共にどこかへ去っていった

 

 

続く




1週間ぶりくらいでしょうか?
書きたいことは決まっているのに内容が思う様にまとまらないって感じで四苦八苦しながら書いてますつたなく読みづらい部分はあるかと思いますが最後までお付き合い頂けたら幸いです次回はキバ編とりあえず終わらせる予定ですが、多分キバ編4響鬼編4共闘編2くらいになると思います次回は戦闘シーンはありません。
王を探し出して次に続く様に書いていくつもりですのでお楽しみに


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キバ編その3

初代キバの前に惨敗した渡達は初代キバから猶予を与えられた
渡達のその後の目的は……


「ンん……ここは僕の家?」 目を覚ますと渡は自分の家のソファに横たわっていた痛む体に多少鞭を打ち起き上がり当たりを見回すと自分と反対のソファに大牙、真ん中にあるテーブルは避けて置いてあり真ん中に布団が敷かれ名護が寝かされていた。そこへ静香と名護の奥さんこと恵が居間へ入ってくると起き上がっている渡を見て驚く

 

「渡!目が覚めたの!よかった〜」静香がうなだれる様に座り込む

 

恵も渡の元へ駆け寄り声をかける「本当によかった、比較的軽傷だったから心配はないとは思ってたけど、渡君が目覚めたし他の2人もすぐ目覚めるとは思うわ」そう言って恵は近くに置いてあった椅子に座ると渡に何があったかの説明を求める

「聞いてもいい?何があったらそんなにボロボロになるのか今までの戦いより更にボロボロだったから心配だしやっぱり気になってさ」静香も同意を求める様に頷き渡を見る

 

渡は少しの間を置いて話し始める

「話す前にとりあえずお礼を言わせて、2人ともありがとうおかけで大事にはならなかったみたい」

 

「じゃあ話を、進めるよ僕らがあったのは2体のファンガイアと

キバットのお祖父さんに当たる初代キバットとその契約者の王様だった、その目的は自分以外のキバと鬼の一族を滅ぼして自分が唯一無二の王になる事なんだ、僕らはその野望を阻止するために全力で戦ったけど惨敗だった」 話終えると渡は俯く

 

恵と静香はお互いに顔を見合わせて頷き合い渡に向き直りまず静香が質問する

 

「初代の王様はともかく一緒にいたのはキバットのおじいちゃんなんでしょ?味方じゃないの?」

 

続けて恵が質問する

 

「静香ちゃんの疑問もそうだけど鬼の一族ってなんなの?渡君に心当たりはないの?」

 

「キバットのお祖父さんについては、はっきり敵とは言えないと思うんだ戦った感触って言うか戦う中で感じた事なんだけど、どちらかというと力の制御を全てを担ってる感じだった」

 

「鬼の一族については分からないとしか言えないです」

 

「なら、調べるしか無いだろう!」

 

「その意見には私も賛成だ」

 

声がした方に顔を向けると大牙と名護が身体を起こした所だった

大牙は更に言葉を続ける

 

「あの王様の目的成就の為に俺たちの存在は邪魔なんだそして言っていた鬼の一族って奴らもな」

 

「鬼の一族について調べる必要があるが皆が1箇所に固まっているのでは意味が無い個別で動き夜にまたここ渡君の家に集まろう、恵君静香君2人も力を貸してくれ!」

 

名護は2人にも協力を求めると2人の答えはもちろんの一言だった

そうして大牙は共存の目的を同じくする同士のファンガイア達を当たることにし、渡と静香は街の図書館で古い文献を探す事にし、名護と恵は自分達が所属する素晴らしき青空の会のファイリングされた資料やデータ保存された資料を調べる事にした。

 

大牙は街に出て人として暮らしているファンガイア達からあるファンガイアの情報を集めていた

 

「そうか、君も知らないか、なら知っていそうな者に心当たりは無いか?」

 

大牙は聞き込みを続けるとファンガイアと人間の共存を選ばずあえて中立でいるファンガイア達が集まる組織のようなものがある事を知り教えられた場所へ向かうとそこには確かにファンガイア達が集っていた そしてその組織のリーダーと思われるファンガイアが大牙の前に歩み出ると大牙に話しかける

「これはこれは我らが王大牙様!ようこそおいで下さいました心から歓迎を申し上げます。それでここになんの御用でしょうか?もしや共存を望まない我らを始末しに来たのですか?」

 

「違う!お前たちを始末する気は毛頭ない!ただここなら欲しい情報が得られる可能性があると他のファンガイア達に聞いたんだ。」

大牙は自分の目的を話し相手の返事を待つ

 

「なるほど……ちなみにどんな情報をお求めですか?非共存派のアジトなどの情報ですか?」

 

中立派リーダーのファンガイアは更に問いかける

 

「それとも我々側に非共存派からまたはこちらからあちらに寝返りそうなファンガイアの情報ですか?」

その問いに掛けに対して大牙はどちらも違うと答え欲しい情報について説明した

 

「旅するファンガイアを探してるそいつに鬼の一族の存在について聞きたいんだ、なにか知らないか?」

 

その話を聞きリーダーは少しだが警戒を解いき大牙に質問の答えを返す

 

 

「確かに旅するファンガイアは我々中立派のメンバーです。連絡を取ることは可能ですが、大牙様、我々から条件を出させていただいてもよろしいでしょうか?」

 

大牙はある程度答えを予測はしていたのだろう予測済みというかのようにただ大きく頷いた

 

「では我々からの条件を言いましょうライダーシステムまたはファンガイアの力を底上げするアイテムを出来るなら2つ無理でも最低1つは頂きたい。」

 

大牙は提示された条件に疑問を隠せず聞き返した

 

「何故ライダーシステムか能力アップのアイテムが欲しい?理由によっては申し訳ないが用意する事は不可能だ!」

 

大牙の疑問も当然と言う様にすぐさま質問の答えが返ってきた

 

「まぁ当然の疑問ですよね、もちろんちゃんとお答えします条件を出しておきながら理由を話さないのはフェアじゃないですからね。 実は我々中立派は非共存派から我々に協力し共存派を打倒しファンガイアが支配する国を作るのに協力しろと言われましてね、もちろん断りましたけど」

 

それを聞いて大牙はある程度納得が行ったようだった

 

「なるほど、中立である立場を守るために強力なファンガイア達を退ける力が欲しいそういう訳だな?」

大牙の言葉に中立派のリーダーは手を叩き「ご名答です大牙様」と言った

 

「さて、これで我々がライダーシステムかパワーアップアイテムを欲する理由を話しました、この条件飲んで頂けますか?」

 

大牙は少しの沈黙の後口を開く

「わかった善処しようただライダーシステムであれパワーアップアイテムであれ多少の副作用はある程度覚悟しておいてもらうぞ」

 

大牙はライダーシステムの副作用について簡単に説明する

身に纏っているだけでもかなり力の消耗が激しい事

1度でも強制的に変身が解除されたなら通常の倍以上の消耗を強いられて立っていられなくなる事

強制的な変身解除からの2度目の変身はたとえファンガイアといえども肉体の消滅すら有り得る事

それを知った上でなおその力を欲するか大牙は再度確認の意思も込めて問いかける 中立派のリーダーから返ってきた言葉はもちろんYESだった

 

「わかった必ず1つは準備することを約束しよう」

 

リーダーはその言葉を聞き満足度したようで自分が使用するケータイから電話を掛けた

「あぁ、突然すまない私だお前と話がしたいと大牙様が尋ねて来られてる。今、変わろう」 そう言うとリーダーはケータイを大牙に差し出す、相手の声は聞こえなかったが確かに電話越しではあるが誰かと会話しているのは明らかだっため信用しケータイを受け取り耳に当て会話する

 

「突然の電話失礼する、私だ、大牙だ」

 

「存じ上げております我らが王大牙様電話という形でお話すること深くお詫び申し上げます、してわたくしにどんな御用でしょうか?」

電話越しに会話している男の声はしゃがれた老人の声だった事に大牙は多少驚いた自分より上の年齢だとは思っていたが、予想以上だったのだ

 

「電話については気にしなくていい、ただ出来れば直に会って話がしたい、近いうち会うことは出来ないか?世界中を旅している貴方なら詳しい事を知っていそうな話なんだ」

大牙は電話の相手にも簡単に事情を説明する

初代キバのこと、鬼の一族の事を一通り簡単に説明する

 

事情を聞いた電話の相手からの返答はない、おそらく記憶を探っているのだろう、しばしの沈黙の後電話から返答があった

「おそらくですがそれらしい事を綴った書物がアジトに保管されていたと記憶しています私が旅先で集めた伝承やらなんやらの1つだと思っておりましたが、おそらくはそれが役に立つかと思われます。すみませんが、1度リーダーに電話を変わっていただけないでしょうか?」

大牙はそれに応えリーダーに携帯を返す

リーダーはそれを受け取るとただ一言わかったとだけ言って通話を切ると近くにいた者を呼び寄せる

 

「1番書庫に伝承関係の本がある、鬼の伝承について書かれたの2冊をもってこい鬼について触れたものはその2冊しかないとの事だ、一緒に置いてあるアイテムも渡せと言われた持ってきてくれるな?」

 

命令を受け、その男はこくりと頷き建物の奥に入っていった

 

大牙はその男を待つ間に2つ疑問に思っていた事を聞いてみた

 

「お前たち中立派は食事についてはどうしている?ライフエナジーをある程度はどうしても必要とするだろ?」

 

「それともう1つ中立派の理念というか理想を聞いておいきたい」

 

リーダーは笑って答える

「ハハハ何を聞くかと思えばそんな事ですか!まぁいいですよお答えします。 1つ目の質問ですが死んだ人間から取れる微量で済みますここにいる全員がそうですね、2つ目の理想と理念についてですがどちらにも属さずどちらも害さないですかね。」

 

大牙は納得出来たと言うように大きく頷いた

その後すぐに奥から先程の男が戻ってきたその手には2冊の本と一緒に何故か色のないバイオリンが握られていた、それを1度リーダーに渡し、リーダーから改めて大牙に渡される

 

「どうぞお持ち下さい大牙様この2冊と色なきバイオリンを渡すように言われています」

 

「感謝する」大牙はそれだけ言うとすぐその場を離れ渡と連絡を取った

 

その頃渡も街の図書館で大牙が受け取ったのと同じ本を見つけていた その内容は銀の鎧を纏った西洋の鬼がここ日本こと東洋の鬼を全て倒しその鬼達は後を託し亡くなったという内容だった

 

渡は大牙から連絡を受け渡から名護へと連絡した

 

「渡君か?あぁこちらも鬼が滅んだ伝承を見つけたそして廃棄資料の中にライジングとは別のイクサの可能性を見つけた今から渡君の家に戻らせてもらうよ、全員集まったところで話そう」

 

名護はそれだけ伝え電話を切った

 

「恵君とりあえず渡君の家に行こう彼等も何かしら掴んだようだ彼等からも詳しい話を聞いて総合的判断で動こう!」

 

「わかったわとりあえず資料は持っていくわね」

 

「よろしく頼む」

 

そうして名護達も組織を後にし渡の家に向かった

名護達が到着すると、既に渡と大牙が話をしていた。

名護も声を掛け話に加わる

「では、詳し話を聞かせてくれ、進行はとりあえず私が取らせてもらう、ではまず渡君話したまえ」

名護は渡に話を振る

 

「僕達が見つけたのはこの全ての鬼が滅んだ日って本と鬼達が繋ぐ希望って本ですどちらにも銀の鎧を纏った西洋の鬼が登場します絵も見てくたさい、僕達が戦った初代キバそのものですよね。」

 

「確かにそうだな、でも渡、それだけじゃないんだろ?」

渡は頷き2冊目の本のページを開く

 

「ここの一文に僕は注目しました、鬼の力は師匠達から僕らに受け継がれ鬼は今や戦うことより守る事を主なる目的としているって所です。つまり僕の考えは、この師匠達から力を受け継いだ鬼達を探してその人達から詳しい時代や時期を聞きキャッスルドランの扉をそこに繋げればこの初代キバを止められるかもしれないって事です。」

渡が一通り説明を終えると大牙と名護から質問があった

 

「私から質問するよ渡君!まず鬼の力を受け継いだ者たちをどうやって探すんだい?」

 

 

名護に続き大牙も質問する

 

「それにだ渡、仮に見つかったとしてどうやって協力を求める気だ?下手をすればこちらも痛手を被るになるんだ、何か考えがあっての事なんだろう?」

 

「もちろんだよ兄さん!まず、探す事についてはキバット達にお願いしていますついでにタツロットも探してもらってます。何処かにふらっと居なくなって帰ってきてないので 協力についてはまず、相手と話をしてみないとどうにもなりません、見つかった時に話し合いに応じるようなら平和的共闘が叶うと思います」

 

2人はその説明に納得が言ったようだった頷きあって名護は再び話を前に進める

 

「では次に私が話そうと言っても意見は渡君と殆ど同じだ、そこでだ、私は少しの間イクサシステムのパワーアップに全力を尽くそうと思う、この資料を見てくれ」

 

そう言うと名護は1枚の紙の資料を拡げたそこにはイクサZ(ジード)計画と書かれてあり廃棄の押し印が押されていた

資料を拡げながら名護は更に説明する

 

「私個人はイクサの力を神からの借り物だと考えてる仮面が十字に天界されるのと胸の紋章からの勝手な想像ではあるがね、そしてライジングが神から与えられた第2ステージだと思っている。だが、このZ(ジード)の力は悪魔の力または魔王の力だ。そしてライジング以上に身体への負担が大きいらしい、だからこそ私はこの力に賭けてみようと思っている。神でダメなら悪魔や魔王とね。」

 

名護はそこまで言うと説明を切り上げ大牙に話を振る

 

「では大牙君の意見を聞こうじゃないかそれとなにか私に頼み事があるんだろ?」

大牙は頷き話し出す

「頼みというのはライダーシステムか力を底上げ出来るパワーアップアイテムが欲しいんだ使うのは俺じゃなく中立派のファンガイアだ非共存派から狙われていてそれを退けるために力が必要なんだそうだ、ファンガイアに力を与えるなんてと思うかも知れないが頼む」 大牙は名護に向かって頭を下げる

 

「頭を上げたまえ大牙君廃棄資料の中には人間には無理でもファンガイアならという実験資料などもあったそれを参考にして近いうちに手配しよう、但し!その力の使い道が間違っていると思ったなら君の手でその力を制したまえそれが条件だ。」

 

大牙は頭を上げ「感謝する」とだけ伝えた

 

「本題に入ろう俺はその中立派のファンガイアから渡達と全く同じ本と一緒にこれを渡、お前にに渡してくれと頼まれた」

そう言って預かった色のないバイオリンを渡に差し出す

 

「これ、バイオリンだよね?でも僕が知ってるどのバイオリンとも違う、素材から全部それに色だけじゃなく弦が張られてないのも気になるね僕の方でもこれについては調べてみるよ」

 

大牙は頷き答える「頼む、俺はキバット達と一緒に鬼の後継者達を探す」

そうして3人の目的は決まった 渡はバイオリンの素材や出処の調査大牙はキバット達と共に鬼の力を受け継いだ後継者探し

名護は恵と共にイクサZ(ジード)の完成を目的としてその日は休む事にした

 

次の日大牙はもう一度中立派のファンガイア達の元へ向かった

旅するファンガイアに再度連絡を取ってもらうためと、パワーアップアイテムを用意出来ると報告するためだ

 

「度々すまない旅するファンガイアにもう一度連絡を取ってもらう事は可能か?」

 

リーダーは首を横に振ると話し出す

 

「連絡を取る必要はありません。彼から言伝を頼まれました、私達の第2の隠れ家にしている倉庫に来るようにとの事でした場所をメモした紙がありますこれをどうぞ」

そう言って1枚の紙を渡された

 

大牙は中身を確認すると礼を言って紙をポケットにしまうとパワーアップアイテムの件の了承と期限についてはこの戦いが終わってからになることを伝え中立派のアジトを後にし渡に連絡をした

そして旅するファンガイアと接触する事を伝え渡にも合流してもらう事を決めると1度電話を切り名護にも連絡すると名護はイクサZ(ジード)の力を試すため今回は行かないと言うので渡と2人でその場へと向かう事にした。指定された場所に行くとそこは小さな廃工場だった

 

「兄さんここであってるの?」

 

「あぁ、ここで間違いない行こう鬼の後継者について何かわかるかも知れない」

そう言って大牙は廃工場の扉に向かい扉を開けるとそこにはボロボロのローブを纏った老人がいたそしてその老人はこちらを一瞥して大牙達に向かい軽く頭を下げてから話し出す

 

「お初にお目にかかります大牙様、渡様、私が旅するファンガイアことハーメルンファンガイアに御座います人の姿の時は老師とでもお呼びください」

 

「話は聞いている各地を旅してファンガイア達の現状やその地の伝承を調べていると」

 

「僕も噂程度には」

 

「お2人に知っていただけているとは光栄ですな、それで?何か急ぎの用があるとお聞きしていますが?」

 

「あぁそうなんだ実は鬼の後継者達の居場所に心当たりが無いかと思ってな」

 

「後、この色と弦のないバイオリンについても」

 

渡と大牙はお互いの目的を話す

しばらくの沈黙の後に老師は口を開く

「鬼の後継者についてははっきりとした居場所はわかりませぬですが、鬼蜘蛛山、鬼頭山、響鳴山(きょうめいざん)の3か所は鬼の伝承がある山でしたのでそこの何処かにいる可能性は高いかと思われます。」

 

「じゃあこのバイオリンについても、その鬼の後継者達に会えば何かわかるかな?色と弦のない理由がただ未完成なだけじゃない気がするから、君の考えを聞かせてくれるかな?」 渡は問う

 

「えぇきっと何かわかるでしょう、私自身もなぜ未完成なままなのか、なぜバイオリン本体だけなのかなどは分かりかねます故」

渡はその答えを聞き自身の中でも納得できたようだった

 

「ありがとう、俺たちはこれからその鬼の後継者達を探してみるよ今聞いた3つの山も当たってみる事にする」

大牙は礼を言ってから渡と顔を見合わせもう一度礼を言うとその場を後にする そして1度考える仕草を取った後渡に切り出す

「渡、俺はこれからキャッスルドランに向かおうと思う、そしてこの本に書かれた鬼のいた時代に扉を繋げておこうと思うんだ、その間渡1人に鬼の後継者探しをしてもらう事になるんだが、構わないか?」

大牙は渡に自分の考えを話し答えを待つ

 

渡は頷いて大牙に自分の考えを告げる

「わかったよ、僕はキバット達と一緒に鬼の後継者探しをするよ幸いキバットがあちこち探し回ってくれたお陰でタツロットも見つかったし、後は鬼の後継者を探し出して話をしてみるしかないからね」

 

「そうだな、頼んだぞ渡俺はさっそくキャッスルドランに向かう」

 

「わかったよ僕は言われた3つの山の一つに行ってみるよ、夜に僕の家に集まろう」

 

渡と大牙は頷き合うとお互いに目的の場所に向かった、渡は1度図書館に戻りパソコンを操作し3つの山の場所を調べその場所を表示した画面をさらに操作しコピーを取り図書館を後にした、そして、その場から1番近い鬼頭山(きとうざん)を目指した一方大牙はキャッスルドランに着くとさっそく封印の扉の1つを解放し次元の扉を繋げる準備を始めた、扉に手をかざし王の紋章を読み込ませると扉が形を変えていく、大牙はさらに扉に向かい言葉を発する

 

「王の名において命ずるこの扉を異なる時代へと繋げ!鬼がいた世界の2005年の初冬の頃に」その言葉に呼応するように扉は形を変えていき鬼門のような姿に変わる

 

「これで繋がった 後は準備ができ次第この時代に向かうだけだ」

 

「次元の扉を繋げたのか…」

その声の方向を見るとガルル、バッシャー、ドッガの3体が人間の姿で立っていた

 

「初代キバを追うんだろう?なぜ早く行かない?」

 

「まだその時では無いからだ」

 

ガルルの問に大牙は答える、すると、今度はバッシャーが

 

「じゃあいつ行くのさ!僕達だってやられたまま黙ってるなんてできないよ!」

バッシャーに同意するように大きく頷きドッガも口を開く

 

「そうだ!あいつは俺達からしても敵だからな!必ず倒す!」

 

その言葉を聞いて大牙は

 

「お前たちの気持ちもわかるが、今は堪えろ必ず初代キバは倒す」

 

その言葉にガルルはただ鼻を鳴らしてバッシャーとドッガを制して戻っていく

 

「武器庫へ行け、あんたが来てから武器庫がやたら騒がしい何かあんたの力に呼応する物があるんだろう案内してやるよ」

そう言うとガルルは歩きだした大牙も黙ってそれに続く、そして武器庫にたどり着くと大牙は先程と同じく手の紋章をかざして言葉を紡ぐ

 

「王の名において命ずる解錠せよ!」

 

その言葉と共に武器庫が空き中から1本の剣が大牙に向かってきて大牙はそれを受け止める

「剣?だが、ザンバットソードとは違う様だな」

 

「当然だ、それはザンバットソードとは違うからな、そいつは処刑の剣デス・ザキラだ、亡き王のもう1つの忘れ形見だなそれは持って行けそして次来る時は決戦の時だ亡霊を完全に眠らせてやれ、もう行け俺達はこれからコーヒータイムだ」 ガルルはそれだけ言うとバッシャー、ドッガと共に去っていった

 

大牙は剣を握りしめるとそのままキャッスルドランを後にした、

その頃渡は鬼頭山を登っていたそして中腹まで着くとそこにある店で伝承について聞いていた

 

「あの、この山の鬼の伝承について聞きたいんですけど」

渡はレジにいる年配の定員に聞いてみるその店員は笑って頷き答えてくれる

 

「あぁ鬼の伝承かい、この山は昔鬼が住んでいたと言われていてその鬼が度々人を襲うってんで、大昔に封印されたんだそうだ山頂にある岩にね、鬼を封じた岩が長い年月を経て鬼の頭のような形になりそれが名物となって今に至るのさ」

 

渡はそれを聞いて浮かんだ疑問を口にする

 

「じゃあその鬼に跡継ぎになるような鬼の子や人間がいたとか、その鬼の一族の生き残りがいたと言う話は無いですか?」

 

「さぁて聞かないね〜この山の伝承はさっき話した事以上の話は聞いたことないね〜」

 

その返答を聞いて渡は少し考えた後、山頂まで行ってみることにした

「ありがとうございました。とりあえず山頂まで行ってみようと思います」

 

そう言って渡は店を出ようとすると年配の店員は山頂まで続くリフトがあるから使うようにと教えてくれた、渡はもう一度お礼を言いリフト乗り場へ急ぐ、リフトを使い山頂に登る

 

「ここが頂上だよね?え〜と伝承の岩はどこだろう?」

渡は辺りを見回すと木の影に隠れるように大きな岩があった、まさに鬼の頭のような形の岩だった

 

「これが例の岩でもやっぱり特別な力とか、そういうのは感じないねぇキバットはどう思う?」

(さぁてなぁ〜俺も特別な力は感じ無いし特別な気配もない)

(ワタシもです〜こう漲るようなフィーバーな感じは皆無です〜)

 

キバットもタツロットも何も感じないらしい渡はまた少し考えた後下山する事にしその日は帰る事にした

その夜再度3人で集まり報告を始めるまず名護さんがいつものようにその場を取り仕切る

「それではお互いの今日の成果の報告をしようまず私からだ、イクサジードの力についてだ、元々のイクサカリバーに多少の改良を加えてイクサデスサイズを作り上げそれに力を集めることでジードの力の制御に成功した、次は長時間戦闘の訓練をしていくつもりだでなければすぐに限界が来てしまうからね、私の方は以上だ、後それから大牙君に頼まれていたアイテムだがね、2つ程用意できた腕輪とドライバーの2つだ腕輪タイプなら時間次第では後最低でも2つは用意できるだろう」

 

名護はそう言うと腕輪とドライバーのアイテムを大牙に渡す

「感謝する名護さん、思ったよりアイテムを早く用意して貰った事と頼みを聞いてくれたことに、そして約束通りこの力が間違った使い方をされたと判断したら必ず正すと約束する、報告の方だが、俺はキャッスルドランに次元の扉を繋げたそしてキャッスルドランに眠っていた魔剣と契約した明日はこのアイテムを届けた後鬼蜘蛛山に行ってみる事にするよ渡はどうだった?鬼頭山に行ってきたんだろ」

 

渡は首を振り答える

「鬼頭山はハズレだったよ明日は響鳴山に行ってみるよ多分だけどそこに何かある気がするんだ」

 

2人はその言葉に頷き名護が言う

「わかったそうしてくれ明日は私も最終調整をして万全の体制で挑める状態を作ろう」

そうして3人は明日に備えて休む事にした

次の日大牙は中立派のリーダーだけを呼び出しアイテムを渡す

「約束のアイテムだ腕輪タイプなら最低でもあと一つは準備できるそうだ、時間によっては2つそれが限界だろう」

 

「感謝します大牙様この厄介事が終わり次第と言っていらしたのにこんなに早く用意していただき有難うございます!これで多少なりとも中立派は有利に戦えるでしょう時間については正直分かりかねますいつどうなるかが私共でもはっきりしませんのでただこうしている間にも準備は怠っていませんので、それでは大牙様ごきげんよう」

 

中立派のリーダーはそれだけ言うと去っていった

 

「とりあえず目的は果たした俺も渡に合流するとしよう」

大牙は携帯を取り出し渡に連絡を取り自分が鬼蜘蛛山に向かう事を伝え電話を切ると目的地へ向かった

 

一方渡は自分がと響鳴山向かっていた時大牙から連絡が入り電話に出る 「もしもし兄さん、どうしたの?」

 

「渡、こっちの用は済んだお前の方に合流しよう」

 

「本当に?なら僕はこのまま予定通り響鳴山に向かうよ1番遠くだけど今から向かえば問題ないだろうし兄さんは鬼蜘蛛山に向かって貰える?」

 

「わかった俺が予定通り鬼蜘蛛山向かえば良いんだな、響鳴山の方は渡に任せる予定通り向かってくれ」

 

「わかったじゃあ切るね」

渡は電話を切ると目的地の響鳴山に向かって動き出す

その頃名護は

「恵君準備は良いかな?」

 

「何時でもOKだよ名護君」

2人は結婚してはいるが仕事、特に所属する組織素晴らしき青空の会としての仕事ではお互いにそう呼ぶようにしている

 

「これよりイクサZ(ジード)システムの実験を開始する」

LADY? 「変身!」FISTON

名護はイクサに変身しZ(ジード)フエッスルをベルトに装填する

 

イクサZ(ジード)

起動音と共にイクサの体が白から黒に変わりイクサの象徴とも言うべき十字のバイザーは死神を思い起こさせるような姿に変わり、更に全身も禍々しいと形容するのが相応しい姿へと変わる

 

「名護君聞こえる?イクサZ(ジード)の変身が完了したわ体の方はどう?」

 

「今の所問題はない少し動いてみようと思う」

名護が答えると同時に目の前にルークファンガイアことライオンファンガイアが現れる

実戦データとを元に創り出したいわば虚像である、だが実戦に近い訓練としては申し分ない

襲い来るルークファンガイアにデスサイズモードに切り替えたイクサカリバーを振るうイクサZは鎌を使って的確な距離を保って闘う時折ガンモードにしたイクサライザーを使って距離を置き隙を狙っては鎌を振るう

 

「名護君そろそろ戦闘開始から5分よ体に異変はない?」

 

「こちらは大丈夫だ!調整が上手くいっていると思われる念の為に1度戦闘を切り上げる」

そしてイクサZはベルトからZフエッスルをデスサイズモードのイクサカリバーに装填する

デスサイズevilup!

イクサZは腰を落としデスサイズを構える、デスサイズは赤黒く輝くエネルギーを纏う向かい来るライオンファンガイアにすれ違いざまに横薙ぎの斬撃を放ち振り向きざまにデスサイズで一刀両断されるそうしてライオンファンガイアの体に逆さ十時が刻まれ爆散すると同時にイクサZも膝を着き変身が解除される

 

「戦闘終了、必殺技を放った後、一気に疲労感と共に蓄積された身体的ダメージが襲い来る要調整が必要と判断する」

 

「お疲れ様名護君戦闘時間は役10分必殺技発動後の疲労と蓄積された身体的ダメージが一手に来るのは名護君の言う通り要調整ねシステムを見直してみるわ」

 

「これは纏ってみた私自身の感想なんだがイクサZはパワー、スピードそして必殺技の3つに重点が置かれている気がする調整するなら私自身の実戦データと武器に重点を置くべきだと判断するがどうだろう?」

 

「一理あるわやってみるから名護君はもう休んで」

 

「わかったなら私自身もう少し過去の文献などを調べてみようそれくらいなら私にも出来そうだ」

 

「了解よ無理しないでね」

 

「もちろんだ」

 

会話を切り上げると名護は資料室へと向かい恵はイクサシステムの再調整に取り掛かる

 

 

その頃大牙の方も鬼蜘蛛山の調査を終えていた

「ここもハズレかどちらかと言うと鬼と言うより妖怪の伝承だな、とりあえず詳しい話は後でするとして渡の方はどうなっただろう」

 

渡の方は響鳴山に到着し山を登っていた

ちょうど中腹あたりまで来た時渡はなんともいえない違和感を感じ足をとめた

(おいおいどうしたんだよ渡)

(そうですよ急に止まって何かありましたか?)

キバット達がそれぞれ問いかける

「いや、なんとなくだけどそっちのけもの道みたいな場所が怪しいっていうか違和感を感じるんだ2人は何も感じない?」

 

(う~ん言われてみればな~)

(確かに言われなければ気付きもしないほどの違和感ですね)

キバット達の言葉で確信を持った渡は山にはいる際に持ってきていたザンバットソードを構えて一直線に振り下ろす

「ハァ!」

そうすると目の前に石造りの整備された道が現れた

「やっぱり僕が感じていた違和感は気の所為なんかじゃなかった、多分だけどこれ封印とかそう言うのだよ!行こう2人共」

渡はその道の先へと歩みを進める

(わかったいくぜ!)

(行っきますよ~)

 

そうしてしばらく歩いていると今度は目の前に鳥居が現れた渡はその鳥居を潜ろと歩き出すが今度は侵入を拒むように弾かれてしまった

「なんでだろう?鳥居の先に行けない何かあるのは間違いないはずなのに」

渡は考えてると鳥居の向こうから人がやってきた

 

「誰だお前は?どうやってここへ来た?そして何しに来た?」

鳥居を隔てて目の前に立っているの青年は問いかける

 

「僕は紅渡訳あって鬼を探してますここへは自分の感?で来ましたこの本とこのバイオリンについて聞きたくて」

そう言って渡は鬼が滅んだ伝承の本とバイオリンをみせる

目の前の青年は少し驚いたような表情を見せたがすぐに表情を取り繕いただ一言「ついてこいよ!」とだけ言って歩き出す

 

「でも、あの!結界は?僕はこの先へは進めないんだけど」

 

「大丈夫だ通れる!いいからついてこい!」

言って青年はまた歩き出し渡もそれに続く青年が言った通り鳥居の先へ通れるようになっていて渡は言われるがままに青年に着いていくとそのには小さな集落があった

 

「ここが鬼の一族の住む場所なんですか?」

 

「ちょっと違うが似たようなもんだもうすぐだから黙ってついてこい!」

 

青年と渡は集落のさらに奥へ向かって歩いて行く

しばらく歩くとそこには洞窟がありそこの前で待つよう言われ

青年は洞窟内へ向かった、洞窟内へ入ると青年はそこにいたもう1人の青年に声をかける

「おい!明日夢!あいつの様子はどうだ?」

 

「あっ!京介君変わらないよやっぱり力を制御するアイテムを作り出さないとダメかも試作は繰り返してるけどまだこれって言うのは出来てないね、それよりもどうしたの?ここに来るのは珍しいね、なんか用があるんだよね?」

 

「あぁ、明日夢お前に客だあの結界を越えて来て伝承の本と色のない未完成の音撃武器を持っていた、それにコウモリみたいなやつと小さいドラゴンみたいのが横にいたからおそらくだがあの時現れて響鬼さん達を殺した西洋の鬼と何か関係があるだろうよ」

 

「それ本当!?だとしたら話を聞く必要があるよね、その人を呼んできて貰える?後、あきらさん達も」

 

「あいつらもか?」

 

「うん!お願い京介君」

 

「わかったよあいつは勝手に通して良いんだな、なら呼んでくるからあいつから勝手に話、聞くなよな」

そう言って京介は1度洞窟を出ていき渡に声をかけた

 

「入って待ってろ、他にもいる鬼の仲間を呼んでくる勝手に話進めんじゃねーぞ」

 

「わかりました。とりあえず中にいます」

渡は答え洞窟に入って行く、洞窟の中に入るとそこには京介と同い年位の青年がギターや太鼓の撥、管楽器のようなアイテムを並べて何やら考えていた、そして渡に気付くとそのアイテムを手近な所へ置き、立ち上がって近付き握手を求めて来た

 

「よろしく、僕は安達明日夢一応ここにいる鬼のまとめ役件音撃武器の調律師で鬼でもあるからね」

 

渡は明日夢の手を取り自己紹介を返す

 

「よろしくお願いします明日夢君僕は紅渡仮面ライダーキバです明日夢君達鬼に会いに来ました話したいことがあって」

 

「わかったよとりあえずみんな揃ったら話そうか」

 

「わかった、さっきの人が戻ってきたら話そう」

 

それから2人は少しの間簡単な情報共有を行うその後の話を円滑に進めるために話をしていると先程の京介と呼ばれた青年が何人かと共に戻ってきた

 

「待たせたな!ある程度は情報共有出来てるんだろ?話してくれるか?」

 

「その前にお互い自己紹介をしておこうか、改めて僕は安達明日夢よろしく」

 

「桐生京介だ!俺も鬼で明日夢とは同期だよろしくな!」

 

明日夢と京介がそれぞれ自己紹介をしてその後に後から来たメンバー全員からも自己紹介を受けた

 

1人は天美あきらこちらも明日夢達と同期で鬼の1人

2人目は木戸剛(たけし)明日夢達より年齢的は少しの上で鬼としても先輩だと言う

3人目は石動仁(いするぎじん)剛と同期で鬼としては剛より1年程後輩だと言う

4人目は士道健一 ここにいるメンバーの中では1番年齢も鬼としても先輩らしい

5人目、6人目は姉妹で藤堂紫(ゆかり)と神無(かんな)この中ではつい最近鬼になったという

「とりあえずここにいる8いや9人が話を聞くもう1人いるがその件はまた後だ、とりあえず紅渡ここに来た目的を聞かせてくれ」

京介が渡に目的を聞いてくる

 

「ここに来たのはこの2冊本について聞きたいのとそれ次第では君たちの師匠さん達も助けられるかも知れないからです」

 

その言葉に皆が目を見開き驚くそんな中あきらが質問する

 

「それってどういう事ですか?本当に響鬼さんや威吹鬼さん達を助けられるんですか?」

 

「そうだよ!仮に助けられるとしてどうするの?」

 

「待て!お前らとりあえず最後まで話を聞いてからだ」

明日夢達を制して京介が続ける

 

そして渡は改めて話し出す

 

「一応断っておくけど助けたとしてもその後どうなるかはその人達次第だし、それにこの2009年でも生きてるって保証は無いんだ、だけど最悪の結末だけは回避出来るだからこそまず聞かせてこの本について」

 

明日夢は周りのみんなを観て反応を伺う1人1人が頷き最後に明日夢が決心したように渡に向き直る

 

「わかった話すよこの本の内容は全て真実だよいきなり現れた西洋の鬼君とは別のキバとその配下の怪物2体と戦って響鬼さん達つまり僕達の師匠が殺された最後の最後で僕達に力を継承してくれたお陰で僕らは今に至ってる」

 

渡は話を聞いて疑問を持っていた、自分達には猶予を与えると見逃しておきながら彼等にはなぜそうしなかったのか、そしてあの場で自分達を見逃したのは何故なのか

 

「ねぇあの僕とは別のキバはなんで君達の師匠さん達を見逃さなかったのかな?」

渡のその問いにまた他のメンバーは驚いたような表情を見せる

 

そして京介が問い返す

 

「質問を質問で返す!どういう事だ?」

 

「僕達は猶予をやるって言われて今ここにいるんです次に自分が現れた時が最後だと、だから鬼と呼ばれる存在つまり明日夢君達と協力してあのキバが向かった時代に行って過去で彼を倒すそうすれば少なくとも死んでしまった師匠さん達やこの時代の人達が助かるから」

 

「なるほどな!話はわかった明日夢どう思う?お前の考えを聞かせてくれ」

 

「響鬼さん達はおそらく力を示せなかったんじゃないかな?」

 

その答えに皆が納得したようだったそして今まで黙っていた他のメンバー達が口を開く

 

「なるほどな~力をね~つまりそこにいる渡君とは違うキバは鬼の存在が気に食わなくて滅ぼしに来たそんで渡君達にはあいつ個人が可能性を感じたんじゃあないのか?」

 

「剛君どういう事?可能性?それって何?」

 

明日夢が聞くと今度は仁が喋り出す

 

「いや、つまりさ、可能性が何なのかは分からないけど渡君達にはあいつは猶予をやってもいいって思わせたけどこっちにはなかったってだけだろ」

 

「姉様、あきらさんどう思われます?」神無が姉の紫、そしてあきらに問いかける2人の答えは言葉は違えど剛と仁が言った事と同じだった

 

「ずっと黙ってるが、健一はどうなんだ?」京介が聞くと皆が健一に注目する

 

「可能性についてだが、確証がある訳では無いが、渡君達にはもしかしたらだがあいつを倒せる可能性またはあいつが一目置く何ががあったんじゃないか?どうだろう?渡君」

 

 

「多分ですけど、僕達戦った時必殺技であのキバをその場から後退させたんです、もしかしたらそれかもしれません」

 

健一はその言葉を聞いて納得が言ったようだった

「そういう事か!俺たち鬼は殆どの場合敵をその場に拘束するつまり鬼の力があいつに与えたダメージでは後退するまでに行かなかったんだよ!」

 

その発言から皆が思い出すあのキバがその場から動くことなく自分達の師を圧倒した事を

 

「明日夢これからどうすんだ?俺は渡に協力して師匠達を助けたい1%でも可能性があるならかけてみるのも良いと思う」

「私も威吹鬼さんにまだ何も返せていなかったせめて鬼としての今の私自身を見てほしいです」

 

「私達姉妹もです」「異論はありません」

 

「構わねぇよ師匠達を助けられるならどんな邪道でも歩むさ」

「そうだね僕も皆に賛成だ」

 

「明日夢!響鬼さん達から認めて貰ってこそ1人前だろ」

 

皆が思い思いに言葉を紡ぐ

 

「わかった助けられるなら助けよう!響鬼さん達をそしてまた無事に帰ってこよう!」

 

「「「「「「「了解!!」」」」」」」

 

「渡君是非協力させてくれ!僕達の今後のためにもそして僕達の師匠のために」

 

「わかったこれからよろしく皆」

 

「そうと決まればおい藤堂姉妹!凍鬼と冷鬼の兄弟にもこの事を伝えて来い!仁と健一剛は戦闘準備して待ってろあきらと明日夢はここに残れ!後、紅渡お前もだ!」

 

「わかりました」藤堂姉妹はそういうと何処かへ向かって行った

 

そして他のメンバーも洞窟を出て準備を始める

 

そして渡を含め4人がその場に残った

「これから俺たち鬼のなり損ないと言うべきか半分鬼の生成りの男に会わせてやるこの奥に拘束してるんだ、とりあえず俺達の後をついて来いよ」

そう言って京介が先頭に立って奥へ進んで行き明日夢とあきらもついて行き渡がその後に続く、少し奥へ進むと鉄格子がありその奥に1人の青年が酵素されていた

 

「彼がそうなの?見た感じは人の姿ではあるけど」

 

「よく見ろ人の姿を保ったまま鬼化してるんだよ」

 

「僕達の師匠を助けようとして無茶してこうなったんだよ」

「2つの鬼の力を同時に使ったんですでも身体が耐えられなくて鬼の力が残った状態になってしまって明日夢君が今、彼を鬼として再起させるために力を尽くしてくれてます」

 

「でも、なかなか力を制御する術がなくて渡君ならなにか僕らとは違った視点で意見をくれるかなってここへ案内したんだ」

 

渡は彼等の説明を聞いて考えを巡らせる、しばしの沈黙の後渡は思いついた事を口に出して説明する

 

「力を制御するんじゃなくて分散させてみたらどうかな?」

渡の発言に多少困惑しながら質問する

 

「どういう事?詳しく教えてくれる?」

 

 

「え〜とつまり2つの力を同時に制御するんじゃなくて1つずつ制御するんだよ、例えば僕の場合キバットの力でキバの鎧を纏った後、タツロットの力で黄金のキバの力を完全に解放するように2つを1つにするんじゃなくて2つの力を片方ずつ使うんだよ」

 

 

渡の説明を聞いて明日夢は疑問を解消するようにいつくか質問を投げかける

 

「仮に渡君の言うようにしたとしてじゃあまず音撃打と音撃斬をどう分けるの?」

 

「ベルトそのものの構造を変えてみるのは?」

 

「と言うと?僕達鬼はベルト部分に音撃武器と対になるアイテムを身につけてるんだけどその辺を変えるの?」

 

「うん例えばだけど、ベルト中央部を鏡にして両サイドに弦の部分と鼓の部分をセットしておいて鏡の部分にどちらかの鬼の力を宿しておけば片方の力だけを制御できるよね」

 

「なるほど、じゃあ武器についてはどうするの?彼の鬼の波長に合う武器がまだ無いんだよ」

 

渡は再び考えるまた少し考えてから答えを出す

 

「ならそれについてはベルトを作ってみてそれから力を確かめてみたら?じゃないといくら作っても失敗するだけだと思うバイオリンでもそうなんだけど、作って見て上手くいったと思っても自分の中で違うって思ったらそれは失敗なんだよね」

 

渡の答えを聞いて明日夢も考えるそして答えを出す

 

「わかったやってみるよ渡君も付き合ってくれるかな?その、音撃武器のバイオリンは君が完成させるんだ」

 

「わかったやってみるよ」

渡は頷き答える

 

「話が決まったなら1度帰れ!明日もう一度来い今日は協力関係を結んだことだけで満足してくれこれから本格的に戦闘準備をするもう一度言うが明日改めて来い明日は俺が山の麓で待っててやる物作りはとりあえず明日夢に任せとけ」

 

「わかりました明日もう一度ここに来ます明日は多分みんなここに揃うかも知れませんが良いですか?」

 

「協力関係を結んだ以上お前の仲間の実力を知っておく必要もあるからな」

 

その答えを聞いて渡は礼を言いその場を後にして1度帰宅し名護と大牙に鬼の後継者と出会い協力関係を結んだこと明日は皆で出向くことになる事を伝える2人からは了解を貰い次の日に備え休む事にした、次の日渡達は協力者の鬼達が待つ響鳴山に向かってそれぞれバイクを走らせていた、目的地に着くと山道の入口で京介が待っていた

「来たか!紅渡その2人がお前の仲間で間違いないな?」

 

「そうだよ隣が兄の登大牙でその隣が名護さん」

 

「京介だ鬼の1人他にも10人程鬼がいる、全員に事情は理解してて協力の意を示してるから変な心配は無用だ」

 

大牙と名護の2人も頷き自己紹介を返す

 

「登大牙渡の兄で一応ファンガイアって怪人達の王だ連中も共存を望むもの望まぬものあえて中立でいるものと様々だが今回に限り害の心配はない改めてよろしく頼む」

 

「名護啓介バウンティハンターで素晴らしき青空の会という組織の長でもある今回の件よろしく頼む」

 

「大牙さんと名護さんだなわかったとりあえず皆の所に案内する着いてきてくれ!」

 

京介は踵を返して歩き出すと3人はそれに続きついて行く、しばらく歩いた後に目的地である鬼の隠れ家にたどり着き鳥井を潜りさらに奥へ向かい大きな建物へと3人は通される

 

「集会所だ皆を呼んでくるから待っていてくれ」

京介は渡達から1度離れ他のメンバーを呼びに行く

中で待っていると続々とメンバーが集まり出し最後に明日夢が到着して円を描くように並び話し合う体制を整えた後明日夢が話し出す

 

「渡君そして仲間の2人も来てくれてありがとうございます、協力の件については渡君から詳しく聞いていますこれよりは詳しい情報の確認とお互いの実力を知ってもらうための模擬戦そして渡君及びその仲間の大牙さん名護さんに音撃武器を支給する事の3つを主なる目的として行こうと思います」

 

明日夢から今後の目的等が話され皆が了解する

 

「1つ良いかな?」

 

名護が手をあげる

 

「名護さんでしたね、どうしました?」

 

「詳しい話の確認と言っていたが君達は実際に初代キバの力を目にしてはいても身をもって知っている訳では無いならばどんな内容で話をすり合わせようと言うんだい?目にしているのと身をもって知ってるのとでは違いがありすぎる正直に言うと君達の力を私個人は信用出来ない」

 

「名護さん何もそこまで」

 

「渡君は黙っていなさい確かにあのキバは自分以外のキバも鬼も滅ぼすと言っていただが、君達の力を信用出来ない以上私個人としては渡君を含めた3人だけででも足掻く事を私は厭わない」

 

名護の話を聞いていた明日夢達は皆が困惑した表情を浮かべ言葉を探していた、その中で円から外れ壁にもたれていた京介が反論する

 

「黙って聞いていればなんのつもりだ!確かにあんたの言い分は最もだよ!でもな仕方が無かったんだよ!あの時ここにいたメンバーのうち俺も含めてここに居ないもう1人と明日夢にあきら

そして石動(いするぎ)の5人はな師匠に助けられたんだよそして託されたんだよ!夢を希望をそして明日をな!だからこそ俺達は師匠に恩を仇で返すよな真似は出来ねんだよ!文句があるなら今すぐに模擬戦でもなんでもやってやるよ俺達の力はあんたが思っているほど弱くも軽くも無いってな!」

 

「そこまで言うなら見せてもらおう君が代表で私と戦いなさい!私を認めさせてみなさい!とりあえずここじゃあなんだ案内してもらおうか訓練場のような場所があるんだろ?」

 

「ついて来い!明日夢悪いなお前らだけで続けててくれ俺はあいつと戦って俺達も師匠の響鬼さん達の力も弱くも軽くも無いって認めさせる」

 

「わかった任せたよ京介君」

明日夢に断りを入れて京介は名護とともにその場を後にする

 

「え〜と、とりあえず続けて大丈夫ですか?」

 

明日夢は他のメンバーと渡達2人に問いかける

明日夢側は京介を除く皆が了解し渡達も異論はないと言うので話を進めていく明日夢達第三者視点と渡達の実戦視点から初代キバの力について語られる渡達からすれば第三者の視点で語られる初代キバの力はまさに第三者ならではと言った感想が正直な所だった

 

逆に明日夢達からすれば1度相対してるからこそ知ってるその力の恐ろしさを知ることが出来こちらも新鮮だった一通り話を終えて渡は明日夢に話し掛ける

 

「明日夢君どうだったかな?僕達の話は参考になったか」

 

「凄く新鮮で1度戦ってるからこその説得力があると思ったよ

とりあえず話のすり合わせはこんなところかな?ここからは2手に別れようか!僕と渡君以外は皆訓練場に行って僕らは音撃武器を完成させる」

 

「兄さんもそれで構わないかな?」

 

「ああ問題ない正直言えば力を信用出来ないとまでは言わないが共闘相手の実力を知らないのは正直違和感があるからな模擬戦という形でも実力を知れるに越したことはない」

 

その言葉を聞いて剛が大牙に話し掛ける

「大牙さんだったよな?俺もあんたの意見に一理あると思うだからこそ俺達は全員が全員力を見せ合う必要があると思う1戦付き合ってくれるかな?」

 

「もちろんだ行こう」

 

そう言って大牙と他のメンバーも訓練場に向かって行った

そうして渡達も昨日の洞窟に向かう

目的地に着くと明日夢は台の上に置いていた物を手に取り渡に見せる

 

「とりあえず試作品だけど作ってみたんだ渡君の意見を聞かせてくれる?」

 

「とりあえず付けてみてもいいかな?じゃないとよくわからないから」

 

「もちろん付けてみて意見を聞かせて」

明日夢の了解を得て渡はベルトを装着する

そうしていくつかわかった事を明日夢に伝える

 

「このディスクアニマルを持ち歩くなら逆にこの鼓はどうしても邪魔になってしまうだからディスク形としてこの鼓を作ってディスクアニマルと一緒に持ち歩くなら問題ないかも種類を作っておいてディスクアニマルより少し大きくするなり小さくするなり調整すればいいと思う」

 

「わかったやってみるよ!渡君はそのバイオリンを完成させよう音撃震を使えば弦の部分は完成するし弓も同じ原理で大丈夫だと思うよわからなければ手を貸すから」

 

「わかったこっちもやってみるよ」

そうして2人は作業に入るだが、ふと思った事を渡は聞いてみる

 

「あのさあの彼の事なんだけど、普通話したりとか出来るんだよね?ずっと唸って暴れたりしてるだけだからどうなのかなって」

 

「当然の疑問だね、全く話せない訳じゃないけど、意思疎通は難しいんだよね力が安定してないから自力で抑え込んでる部分もあってなかなかね」

 

「そっか教えてくれてありがとう」

その会話を最後に2人は作業に没頭するその頃訓練場では京介と名護がお互い生身で戦っていた、拳を撃ち合い蹴りを避け互いに力をぶつけ合う

 

「やるじゃないか!思っていたより出来るようだねだがまだまだ甘い!」

そう言って名護は京介を投げ飛ばすだが京介も負けずと受け身を取り名護の足を払い1度距離を取る

 

「一言多いんだよ!あんたは一々かんに触りやがる」

そう言って京介は名護に掴み掛かるがその隙を狙って名護はイクサナックルを取り出し衝撃波をぶつける

「ここからが本番だ覚悟しなさい!」

Lady?FISTON!

名護はイクサに変身しイクサカリバーを構える

 

後方へ押しやられた京介も体制を立て直し変身音叉音角を手に取るそしてそのまま名護へ向かって行く

「愚かな早まったか!?」

イクサはイクサカリバーを京介に振り下ろすがそれを京介は音叉音角で受止め振動させる

「はぁ!」

そして京介はイクサを蹴り飛ばし振動した音叉音角を額に当てるすると京介の体が真紅の炎に包まれるそして京介はその炎を手で払うと京介の姿は鬼へと変わっていた全体的に黒と紫が入り交じったような身体に鮮やかなオレンジ色の角が額の端から中央部にかけて4本伸びていた

 

「それが鬼としての君の姿か!名乗りなさい鬼の戦士!」

 

「俺の名は響鬼(きょうき)響鬼(ひびき)の力を継承した1人だ!行くぞ!本番はここからなんだろ!」

そうして響鬼(きょうき)は音叉音角を再度振動させて刀を作り出しイクサに向かって行くイクサと響鬼(きょうき)は互いにイクサは剣を響鬼(きょうき)は刀を何度もぶつけ合い何度も距離を取り睨み合う状態が続く何度目かの攻防の後先に動いたのはイクサだった仮面の口元からケータイ形アイテムイクサライザーを手に取り操作しイクサライジングへと変わるそして響鬼(きようき)も音叉音角を通常形態へ戻し振動させ額に当てると額の紋章が変化し全身をオレンジ色の炎が包み全身をオレンジ色染め上げていく角が黒となり全身がオレンジ色の姿に変わる

「響鬼燈火(きょうきとうか)俺の今出せる全力だ!」

 

「ならば見せてみなさいその全力を」

 

イクサはイクサライザーとイクサカリバーを手に駆け出し

響鬼(きょうき)も負けずと両手に撥を持って向かって行く響鬼(きょうき)は撥から炎を飛ばして攻撃しつつ撥で相手を打ち

攻撃を逸らしダメージを与えていく、イクサも飛んできた火の玉をイクサライザーで相殺しイクサカリバーで攻撃を弾き相手を切り裂きダメージを与えていくそしてイクサは1度距離を取りイクサカリバーをガンモードに変えイクサライザーと二丁で銃撃を放ち相手が怯んだ隙にライジングを解除し新たに黒いフエッスルをベルトに装填しイクサZ(ジード)に変身するイクサカリバーをデスサイズモードに切り替え更に相手を翻弄していく

 

「なかなかやるな!でもな!こっちだって負けられねんだよ!」

 

そう言うと響鬼(きょうき)は撥に真紅の炎を纏いその炎を飛ばし炎を纏った撥で攻撃するイクサもその攻撃を凌ぐので精一杯と言うように苦悶の声をあげるイクサも負けずにデスサイズを振るい響鬼(きょうき)を後退させるそしてイクサデスサイズを響鬼(きょうき)に向かって振り下ろすがそれを響鬼(きょうき)は撥を逆手に持って攻撃から身を守るだが、響鬼(きょうき)はそこに勝機を見出していた

 

「かかったな!」

そう言った瞬間イクサの周りに大量のディスクアニマルが現れイクサに向かって行くそして鷹のディスクアニマルがイクサに突撃するとイクサの身体に鼓形のアイテムが取り付けられていたその鼓はイクサの身体を覆うように大きさを変える

 

 

「何!?これはなんだ?身動きが取れない!」

イクサがもがいている間に響鬼(きょうき)は体制を立て直し撥を構える

 

「炎武豪火爆炎の型!」

そう叫ぶとイクサに取り付けられ鼓を叩く1発叩く事にイクサは豪火に焼かれていく1発1発と打ち込まれる打撃そして打撃を通して伝わる豪火の炎イクサも負けずともがきベルトからZフエッスルを取り出しなんとかデスサイズに装填する

デスサイズevilup!

デスサイズが赤黒く輝きを放つイクサはそれのまま無理矢理身体を捻り響鬼(きょうき)に向かって技を放つ

響鬼(きょうき)が最後の一撃とイクサの技が同時にお互いに直撃し殆ど同時にお互いの変身が解ける

「やるじゃないか今までの言葉は私の失言だった許して欲しい君は立派な1人の戦士だ改めてよろしく頼む」

名護は自分の非を認め頭を下げた後握手を求めて手を差し出す

京介もその手を取り

「わかって貰えて何よりだこっちもこれからよろしくな名護さん」

 

そうしてお互いが認めあったのを大牙が確認した後声をかける 「そろそろ俺達に場所を譲れくれると助かるだがな、俺達もお互いの実力を知っておきたいしな」

「ああすまないすぐに退くとしよう」

 

そう言って名護達はその場から端へと移動する

 

「始めるとしよう!全員と戦うからとりあえず2人ずつで頼む」

「よっしゃぁーじゃあ俺達2人からだな」

 

そう言って名乗り出たのは凍鬼と冷鬼の兄弟だった2人は音叉音角を操作し変身する、2人共音撃打の使い手で力自慢で金棒を担いでいる方が凍鬼で腰と背中そして左右に1本ずつ全て長さの違う撥を装備した吹雪鬼よりも長い角が特徴なのが冷鬼で多彩な技を使うと言っていた

「じゃあこちらの番だな!」

そう言って大牙はサガークを呼び仮面ライダーサガに変身し2対1で戦闘を開始するサガはジャコーダーを鞭のように使い相手を翻弄するが尽く冷鬼の多彩な技に相殺されてしまうそこへ吹雪鬼の重い一撃が見舞われるそれを転がって躱し刺突を見舞い更に連続で刺突を見舞う吹雪鬼は金棒を盾に守り冷鬼は両手に持った撥で全てを相殺する サガはそれを隙と見るやウェイクアップし紋章で動きを封じ全力で刺突を放ち凍鬼を倒す、そして冷鬼の方も身動きが取れない状態で鞭状のジャコーダーの乱撃もまともに受け変身を解除される

 

「やぁ〜負けた負けた強いな大牙さん」

「マジでね!身動き取れなくなったと思ったらまとも攻撃くらっちゃってさ完敗だよ」

膝をつき立ち上がりながら2人が口々に賞賛する

 

「いや、こちらもそこまでしなければまずいと思ったからこそだよ、連携が物凄く上手くてあの巧みな連携が取れていた2人をウェイクアップ無しの状態であのまま戦っていたら負けていたのは俺の方だったよ」

 

大牙の方も2人の実力を認め賞賛する

 

「じゃあ次は俺達だね」

「そうだねよろしく頼むね」

剛と仁が前に出て変身する 剛は音叉音角で、仁は変身音弦音錠でそれぞれ変身する、剛が変身した姿が剛鬼で仁が変身した姿は裁鬼だ剛鬼は撥を連結させてヌンチャクのような形として使用するそのヌンチャク状の撥を投擲して一定の距離を保ちつつ攻撃して来て距離を詰められずに苦戦を強いられるそこへ剛鬼の音叉音角を刀に変えた裁鬼と近距離での攻防となる

 

「このままではまずいな」

大牙は1度距離を取り変身を解除しダークキバに再変身する

 

 

「なんだよ姿が変わっただけじゃねーかそのくらいなら俺達も出来るんだよ!裁鬼!」

 

「わかった!」

 

そう言うと音叉音角を剛鬼に返し剛鬼は音叉音角を振動させて額に当てると剛鬼の身体を白と黒の2色の炎が包み込んで剛鬼の姿が変わる

 

「剛鬼陰陽!」

 

そして裁鬼の方も音錠を操作し身体に赤い稲妻を纏い裁鬼は全身が赤を基調とした姿に変わる

 

「裁鬼赤雷!」

 

剛鬼は再びヌンチャク状の撥に炎を纏い投擲する

ダークキバはそれをデスザキラで弾くが、そこへ裁鬼が真・閻魔という名の武器を構えて向かって来る鬼の手を模した武器をダークキバが剣で受け止めるがダークキバが押し負け一撃をくらう

剛鬼が一定の距離から撥を投擲してくるためそれを躱して弾く動作を繰り返しながら裁鬼との攻防を繰り返す埒が明かないとばかりにダークキバは1度大きく跳躍し距離を取りウェイクアップフエッスルを取り出すが

 

「させねーよ!」

そう言って剛鬼は一気に距離を詰め炎を纏ったヌンチャク状の撥を投擲しウェイクアップフエッスルをダークキバの手から弾く、だがそれを見越していたようにダークキバはデスザキラの剣の柄からもう一本のフエッスルを取りだしキバットバット二世の口に装填する

(ウェイクアップTheDark)

 

ダークキバは持っているデスザキラに漆黒のエネルギーを纏わせると剛鬼に向かって走りすれ違い様に剛鬼を切り裂き剛鬼の変身を解除すると更に裁鬼に向かって剣を横薙ぎし漆黒のエネルギー派を放つ裁鬼はそれを真・閻魔で握り潰す、だがそれを見越していたダークキバは跳躍し剛鬼によって手から弾かれたウェイクアップフエッスルを再度拾い上げ装填する

(ウェイクアップ ONE)

ダークキバの足元にキバの紋章が浮かびその紋章を裁鬼に放ち動きを封じるとそのまま蹴りを放つその勢いを利用して宙返りして着地するそれと同時に裁鬼も倒れ変身が解ける

 

「負けたな残念残念」

 

「行けると思ったが読みが甘かったか!チキショー」

2人は身体を起こしながら言った

 

「今回はダークキバでなければまず間違いなく負けていたよ!君達皆凄いな!さて待たせたね次は君達4人のうち誰が相手をするんだい?」

 

「次は私達です!連戦となりますが、大丈夫ですか?」

「1度休憩するのも構いませんが?」

 

「大丈夫だ問題ないこのまま戦おう」

 

そう言ってダークキバは剣を構える

藤堂姉妹は頷きあい左右に別れると同時に音撃弦音錠を操作し変身する2人が変身した姿は全く同じ姿だった

「私達は2人で1つの鬼、双鬼です!」

 

そう言うと2人は赤と金で半分ずつ彩られた音撃斬を構えると同じ動きで音撃斬を分裂させお互いに片方ずつダークキバに向けて投擲するダークキバはそれを剣で弾き飛ばすが双鬼達はそれを掴み取り自分達の音撃斬と結合させる

 

「これが私達本来の音撃斬の形です、私のが紅雷」

「私のが金剛雷です」

どちらの音撃斬も反りがあり薙刀を思わせる作りとなっており双鬼達はそれを巧みに操りダークキバを翻弄する全く同じ動きで寸分違わずに精密な攻撃を躱し弾き受け止め防戦一方となるダークキバが初めて膝を着く双鬼達は左右から音撃斬を振るうダークキバはそれを掴み取りそのままウェイクアップし両手からエネルギー派を放ち2人はそれをまともに受け変身が解除される

 

「今回は本当に危なかった負けたと思ったよ本当に」

 

「私達の連携が破られなかったのはせめてもの救いですかね」

「そうですね、型を崩されなかったですし膝をつかせることも出来ましたし」

 

「ありがとう凄く有意義な時間だったよ、さぁ待たせたねあきら君と健一君だったねラスト1戦頼めるかな?」

 

「今までの戦い見させてもらいました、こちらもよろしくお願いします」

 

「よろしくな大牙さんいやダークキバ」

あきらは変身鬼笛音笛を取り出し変身する

「仮面ライダー天鬼ですよろしくお願いします」

 

そうして健一も音叉音角を使い変身する

「拳の鬼 拳鬼(けんき)だよろしくな」

 

戦闘開始まもなくダークキバはウェイクアップし周りを闇で覆い尽くすと闇にまぎれ攻撃する 天鬼はベルト部分から音擊鳴疾風を音擊射烈風に取り付けてそれを鳴らす

「音擊射空魔干渉!」天鬼が音を鳴らすと空気に微細な振動現象が起こる

「そこか!」

ダークキバのいる場所に拳鬼は拳を放つダークキバはそれを躱すが躱した方向にもう一方の拳が放たれそれをまともにくらってしまい苦悶の声をあげる

「逃がさないぜ!くらえ」

 

拳鬼の拳が1発また1発とダークキバに打ち込まれるそしてウェイクアップ状態が解除され闇が終わる

「なるほど、微細な空気振動で居場所は常に知られてたわけか、ならばまずは殴ってくれたお返しをしないとな!」ダークキバは再びウェイクアップし拳鬼に向かって紋章を飛ばすと動きを封じそのまま自分の方へ引き寄せ蹴りを放ち後退した所でまた引き寄せては蹴りを放つを繰り返し拳鬼を戦闘不能に追い込むと天鬼に向き直る

「1VS1だな」

「そうですねでも甘く見ないで下さいね」

 

そういうと天鬼は音擊鳴疾風を取り外し銃撃を放つ

ダークキバはそれを躱しながら確実に距離を詰めるが、近付けば実弾が放たれて再び距離を取られる

「言いましたよね!甘く見ないで下さいって」

 

天鬼はそう言うともう片方の手にも音擊射を握り二丁拳銃でダークキバを攻める、対するダークキバもジャコーダーとデスザキラの二刀流で切り裂き、弾きジャコーダーを鞭のように使い天鬼を攻撃するが、天鬼もそれを二丁拳銃で打っては躱しを繰り返す

場が完全に拮抗するその拮抗を先に破ったのはダークキバだった

デスザキラを投擲して天鬼が躱した隙にウェイクアップし蹴りを放つが、天鬼もそれを予想していたらしく既に音擊鳴疾風を連結させてトランペット型の武器に変化させて技を出す

「音擊射疾風怒濤!」

 

お互いの技がぶつかり合い相殺され共に変身解除となる

 

「まさかここまで追い込まれるとはね君はここにいるメンバーの中でもかなりの実力者のようだね」

 

「そんな事はありません皆さんが貴方と戦っていたのをずっと見ていたので有意義に立ち回って追い込めたに過ぎません分析は以外と得意なんです」

 

「まぁなんにせよこれで皆の実力はわかった訳だそろそろ戻ろう渡達が待っている」

 

「私も賛成だ」

大牙と名護の言葉に他のメンバー達も頷き全員が訓練場を後にすし渡達の元へ向かう

 

その頃渡と明日夢はバイオリン形の音擊武器と新たなるアイテムの作成に没頭していた、どのくらいそうしていたのかは分からないが渡の方がバイオリンを完成させた

「できた!完成したよ!」

そう言って渡は明日夢に完成品を見せる

明日夢は受け取りそのバイオリンを見る

 

「うん、問題ないよある程度出来ていたとはいえここまで完成度が高いのは僕自身始めてみるよ」

 

「僕自身バイオリン自体は何度も作ってるし元々弦が張られてなくて弓が無かったくらいだからちょっと手直ししたくらいだしね、それに多分作った人の腕がすごく良かったんだと思う」

 

謙遜する渡にキバット達もそんな事はないと声をかける

(謙遜すんなって渡!出来は本当にかなりの物だぞ)

(そうですよ!こうなんというかフィーバーな感じが凄くします)

そう言ったタツロットの体が光り出した

(あれ?何でしょうね?体から力が湧き上がってくる感じがしますよ〜)

(お前もか!俺もなんだよ!)

そう言ったキバットの体も光りに包まれていた

そして光を纏ったキバット達に反応するように渡が持っていたバイオリンも光り出した

(もしかして!?俺達の力がそのバイオリンと反応してるのか!)

(そうだとしたらやる事は1つですよキバット先輩!)

そう言うとタツロットはそのバイオリンの周りをグルグルと回り出しキバットもそれに続く、するとバイオリンの形が変わっていき色がつき始める、そうして出来上がったのはキバののエンペラーフォームと同じ金と赤を基調とした物だった

その光景を見ていた明日夢が渡に声をかける

 

「渡君、それが完全に完成形だよ!」

 

「僕もそう思う、これで完成だね!」

 

「おめでとう!それはそうとこっちも出来たんだ!見てくれる?こんな感じなんだけど」

 

渡は受け取って腰に装着し確認してみる

「これで大丈夫あくまで僕がつけて見た感想だけど、問題ないと思う」

 

「じゃあこれで彼を助けられるんだね!」

そう言って明日夢は鉄格子の奥にいる青年の元に行きベルトを装着し明日夢がその青年の音叉音角と音錠を操作しその青年の姿を鬼へと変えるだが、やはり力が定まらいようで姿が変わったり戻ったりしている

「やっぱりダメなのかな?」

「そんな事はないよ!」

 

渡は明日夢にそう言うと渡は手に持っていたバイオリンを演奏するするとその青年の姿が光に包まれていくそして今まで唸り声や苦悶の声をあげていた青年が初めてまともに口を聞いた

「あ…明日…夢 音擊斬を…音擊…斬をよこせ…早く!」

 

目の前で何が起こっているのかわからず放心状態だった明日夢ははその声で我に返りすぐ近くに持ってきていた形だけの音擊斬を手渡す、青年はそれを受け取るとがむしゃらに鳴らし始める

その音に呼応するように音擊斬から青白い稲妻が発せられ音擊斬の形と鬼としての姿が変わっていき額から白く長い1本の角が突き出た青と黒が入り交じった姿の鬼へと変わり音擊斬も弦以外は真っ白な物へと変わる、青年は音擊斬をその場に突き立る

 

「まただ!明日夢!音擊打の撥を持って来い!」

 

「用意してあるよ!」

そう言って明日夢は撥を手渡す、青年はベルト側部からディスク状の鼓を取り外し展開するとそれを打ち鳴らす

渡はその光景を見ながらただ静かにバイオリンを弾く

打ち鳴らされる重重しい音に混じるように渡のバイオリンの音色が重なり不思議な音の協奏が成され青年の鬼としての姿がまた変わって行く今度は青く長い2本の角が額から伸び全身が白い炎に包まれて行き白銀の姿に変わると同時に青年は両手に持っていた撥で力一杯鼓を打ち鳴らした後腕を下ろす

それと同時に渡もバイオリンの弦を1度鳴らし演奏を終える

 

青年は変身を解除し渡の方を向いて話し掛ける

「お前の演奏心に響いたぜ!改めて俺は結城新大(あらた)よろしくな紅渡」

「こちらこそよろしくお願いします」

2人は握手を交わした後新大は明日夢に向き直り感謝の言葉を口にする

「ありがとうな明日夢お前のおかげで俺は正しく力を使える今まで戦えなかった分これからは積極的に参戦するぜ!でもまぁその前に師匠達を助けるんだろ?薄らとだが意識はあったんだ話は聞こえてたよ行こうぜ師匠達を助けにさ」

 

「もちろんだよこれで真の意味で全員が揃って戦えるんだよね」

「とりあえずみんなの所へ行こうぜ!皆と合流して師匠達を助けに行くんだよな?」

そう言って新大は他のメンバーが待っている場所へ向かう

その後に渡と明日夢も続くようにして着いていく

 

そして3人が集会所に着くと他のメンバー既に準備を終えた状態で明日夢達を待っていた

「おまたせ結構待った?」

「皆、おまたせ!こっちも今片付いたんだ」

渡と明日夢がそれなりに待たせてしまったのではとすまなそうに聞いてくるが京介達は最終準備に時間を使ったから問題ないと言うので渡と明日夢は安心する、そこへ新大が声をかける

「よォ!お前ら!超久しぶり!俺!完全復活だ!」

飄々と告げる新大に京介達は戸惑いを隠せていないようだった

 

「お前本当に新大なのか?正気を保っていられるのか?」

 

「当たり前だろ!他に誰がいんだよ!正気も正気だよ!」

その言葉を聞いて他の皆を代表してあきらと仁が

回帰の言葉をかける

「新大さん皆さんを代表して私と石動さんから復活のお祝いを言わせて下さい復活おめでとうございますそして改めてよろしくお願いします」

 

「おめでとう!新大これからよろしくな!」

 

「おう!サンキューお前ら本当に改めてよろしくな!結城新大

2つの鬼の力を使う仮面ライダー新鬼(あらき)だ」

 

自分の名前と鬼としての名前を改めて名乗る新大に名護と大牙も改めて名乗ると新大はよろしくなと一言返すと真顔で渡と明日夢に向き直リ話し出す

 

「出発はいつだ?明日夢に渡」

 

「明日にする予定だよ今日は準備を整えて休息を取って明日僕達皆の師匠達を助けに行く」

 

「そうかじゃあ俺はとりあえず少し身体を動かしてくる」

そう言って新大はその場を後にする

 

「僕から1つ良いですか?」

明日夢が手をあげて話し出す

 

「僕から名護さんと大牙さんに渡すものがあって」

明日夢は大牙と名護に布に包まれた物を渡す

布を解くと大牙の手にはフルートが名護の手にはギターが握られた 明日夢は大牙達に握られたそれを見て満足そうに頷き話し出す

「大牙さんにはフルートを用意しました音擊菅に属するもので先端から少し刀身を作って槍っぽくしてみました、名護さんはギターで音擊斬を使って貰おうと思い用意しましたイクサの時の大鎌と同じように使えるよう調整しました」

 

その説明に名護と大牙はお互いに抱いていた違和感の正体に気付く、なぜなら初めて使う武器のはずなのに長く使い続けているかのように手に馴染んだ感触があったからだ

 

「ありがとう明日夢君大切に使わせてもらうよ」

 

「こちらもだイクサのもう1つの武器として使わせてもらおう」

 

「喜んで貰えて良かったです。渡君達も他の皆もとりあえず今日はもう休みましょう明日に備えて」

 

明日夢がそう言うと皆頷き個々に明日に備えて休息を取る

しばらくすると新大も満足そうな顔付きで戻ってきてすぐに

他のメンバー達と一緒に風呂を済ませに行って戻ってきてすぐに寝てしまった、皆が寝静まる中渡と明日夢は外に出て2人空を見上げていた

 

「明日だねいよいよだやっと響鬼さん達を助けに行ける!恩を返せる!」

 

「僕達もだよ、兄さんはファンガイアと人間の共存のため名護さんは人々をあらゆる脅威から守るため、僕はそんな2人の夢を間近で見届けながらいつか世界一つだけの僕だけのバイオリンを作るって夢のためにそんな夢を守るために戦うんだ!」

 

「いい夢だねバイオリンが完成したらさいつか聞かせて君だけの音を僕にも」

 

「もちろんだよ約束する絶対明日夢君にも僕だけの音を届けて見せる!そのためにも今回の戦いは絶対に負けられないよ」

「わかってるよ!1人も欠けることなく戻ってきてまたみんなで笑いあおう!」

「うん、今日は戻ろう!明日に備えて休む事も必要だしね」

そう言って2人は戻って行った

 

次の日、渡達一同は山を降りて麓に集合していた

 

「準備はいい?行くよ!キバット!」

(よっしゃあいくぜ!ガブッ!)

渡はキバに変身すると1本のフエッスルを取り出しキャッスルドランを呼び出す、扉が開くと中で待っていたガルル達が怪人隊で出迎える、明日夢達が身構えるがキバの姿の渡が制止する

 

「君達も来るの?だからその姿なんだよね?」

 

「当たり前だやられっぱなしは性にあわないこれから先もうまいコーヒーを飲むためにもあいつは邪魔な存在だ」

 

「僕は勝ちたいから行くそれだけじゃぁダメ?」

「負けっぱなしは俺も性にあわない次は勝つ!だから行く」

 

その言葉を聞いてキバの姿の渡は頷き答える

「わかったじゃあせめて扉を潜る間は武器の姿でいてくれる?それが条件」

 

「お安い御用さ」

 

「うん」

 

「問題ない」

そう言って3人は武器の姿に変わりキバの装甲の1部となる

キバの姿の渡は大牙と名護の2人と向き合う

「名護、兄さん準備はいい?」

「問題ないむしろ問題なさすぎる事を問題視したいくらいだ」

「俺もだよ、できる限りの事はやったし後は最善を尽くすまでだ」

「初代キバを倒してまたみんなで戻ってこよう」

 

明日夢達もまたお互いに向き合っていた

「皆行こう師匠達を助けに恩を返しに」

「あぁ!もちろん!」

 

「異論はねーぜ」

 

「俺もだ」

 

「私達3人もです」

「「えぇ!もちろんです」」

 

「「おうよ!俺達2人もだ」」

 

「準備OKだ!」

 

「何時でもいいぜ!」

最後に明日夢はキバの姿の渡と向かい合う

「行こう渡君!いや、キバ!」

「もちろんだよ明日夢君、ううん響鬼!(ひびき)」

お互いをライダーの姿で呼び合いもう一度周りのメンバーと頷き合うと扉に向き直り明日夢が右キバの姿の渡左の扉に手をかけ扉を開きキバの姿の渡と響鬼こと明日夢達一同は扉の先へと歩を進める 明日夢達の師匠達が鬼として善戦していた時代へと…

 

 

 

続く




読んでいてくれた人がいたならお久しぶりです キバ&響鬼のキバ編の最後もとい出会い編みたいになりました、戦闘シーンは出さないつもりでしたがお互いの実力を知っているのと知らないのとでは違うかなと思い出しました次回からまた時間は掛かりますが、響鬼編を書いて行こうと思います全3話の予定で、3話目にキバ達が助けに来るように書いていこうと思います。
最後までお付き合い頂けたら幸いです


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響鬼編その1

鬼として魔化魍達との戦いに身を投じる響鬼達これからの目的はそして今後の鬼としての有り様はいかに


何処からともなく聞こえてくる音 音 音

何処までも荒々しくそれでいて何処までも洗礼された音

その音を鳴らしているのは3体否3人の鬼

赤い撥を手に鼓を鳴らしているのは響鬼(ひびき)

響鬼とは対象的な青の撥を手に鼓を打ち鳴らすのが威吹鬼

そして響鬼の赤とも威吹鬼の青とも違う緑色の撥を手に鼓を打ち鳴らしているのは轟鬼 3人は今、まさにこの瞬間も魔化魍と戦闘中だ、それを影から見守る4人が安達明日夢 桐生京介

天美あきら結城新大の4人皆響鬼達の弟子だ、最も新大に限っては響鬼から音擊打の技を轟鬼から音擊斬を教わっているため2人の弟子と言えよう

「クソ!俺達もちゃんと戦えてたら今、この瞬間にも響鬼さん達を助けられるのに!」

 

「気持ちは分かるけど、僕らはまだ鬼としても弟子としても日が浅い」

 

「俺もその意見には賛成だ京介、焦る気持ちもわかるが1本頭痛着実にだ今はこの戦いを見守ろう」

 

「私としても皆さんより弟子としては長いですがまだまだ至らないところだらけですから」

自分が未熟な事を歯噛みしながら響鬼達の戦いを見守る

 

響鬼達は魔化魍達と向き合いひたすら音擊を叩き込む

「「「ハァー!」」」

気合いのこもった一声と共に3人同時に魔化魍に最後の一撃を見舞うと共に魔化魍達は爆散した それを確認すると響鬼達3人は変身を解く

 

「終わったな」

「はい、終わりましたね」

「2人ともお疲れ様っす」

「お前もな轟鬼」

「当然ですね」

「ありがとうございます」

3人が互いを労っていると明日夢達が近寄ってくる

 

「お疲れ様です響鬼さん」

「凄かったです響鬼さん俺も早く1人前になって響鬼さん達と一緒に戦いたいです!」

「俺もですよ音擊打を教えてくれた師匠としても1人の鬼としても尊敬してますよ!もちろん轟鬼さんの事も尊敬してますよ俺の無茶を聞いてくれた事望まないながらも弟子として俺に教えを授けてくれること諸々ね」

 

「お前らちゃんと見てたか?俺はこうして実戦を通してしかお前らに何も教えてやれない、それと京介お前も明日夢もまだまだだ焦りは禁物だ」

 

「そうスっよ!俺も斬鬼さんの元で長く修行して今に至るんス地道な努力は大事ッスよ京介君」

 

「わかってるつもりなんですけどね、ディスクアニマルでのサポートしか出来ない自分がもどかしんです」

 

「まぁ焦るな、俺に教えられる事は全部教えてやるだから今は努力を怠るな」

 

「わかりました」

「僕も頑張ります」

2人の言葉に響鬼は頷きで返すと轟鬼と威吹鬼に目をやる

 

轟鬼の方はすぐ隣で新大と話している

「轟鬼さん今回の戦いは音擊打を使用してましたけど、もしかして音撃管も使えるんですか?」

 

「いやいや俺音撃管だけは無理ッスよ音擊斬以上に細々してて俺には向かないッス」

 

「そうなんですね、全部使えたら万能そうだと思ったのに」

 

「新大君は向上心が強いのか音撃道をただ極めたいのか分からないッスね」

そう言いながら轟鬼は苦笑する

 

一方で威吹達の方はお互いを労いあった後に今回の戦いの反省を行っていた

 

「威吹鬼さんお疲れ様です私、威吹鬼さんが音擊打を使った戦闘を見たのは初めてです」

 

「僕自身は何度か使用してはいるんだけど確かにあきらくんの前で使ったのは初めてだね、それより今回の戦闘についてあきらくんの意見を聞かせてくれるかな?」

 

「はい、私個人は戦闘に関しては威吹鬼さん達の連携が上手く取れていたと思います。でも魔化魍の方には違和感がありました化け猫って聞いていましたが化け猫とは何か違うと感じました」

 

「あきらくんもかい?実は僕もなんだ、何処がと具体的にはわからないけどね」

 

そう言って威吹鬼は考えるその話を聞いていた響鬼が答える

 

「ありゃ化け猫じゃねーぞ化け狐だ」

 

「まさか!? 化け狐ですか?」

 

「それ、本当ですか!? 響鬼さん!」

 

響鬼からもたらされた答えに威吹鬼も轟鬼も驚きを隠せないようだった

 

「相手が化け猫なら俺達はもっと簡単に倒せたよ姿を化け猫にギリギリまで寄せたんだろうよ」

 

響鬼はそう答える、だが2人はまだ納得できてはいないようだった

 

「でも響鬼さん化け狐は魔化魍の中でもかなりの希少種滅多に現れないんスよ!?」

 

「轟鬼君の言う通りです響鬼さん何故化け狐だと判断したんですか?それを教えて下さい」

 

響鬼はどう説明したものかと頭を掻きながら考える

少しの沈黙の後響鬼は答える

 

「戦いながら違和感は感じてた、考えてみろ化け猫は素早い動きで敵を撹乱して下手したら死角から襲ってくるなんてことも出来るタイプだでもあの魔化魍は早さこそあったものの撹乱したりなんて事はたかったし何より倒した瞬間一瞬だが狐の姿に変わったたんだ一瞬の事だったし分かりずらかったけどな」

 

その答えを聞いて2人はやっと納得出来たらしく頷いていた

「一瞬を見逃さなかったからわかった事だったわけですね」

 

「俺もまだまだッスね」

 

「そんな事よりもだ、今日はここで夜営するぞ!」

響鬼のその言葉に今度は全員が驚く

 

「夜営ですか?なんでなんです?」

 

「響鬼さんには何か考えがあるんですよね?」

明日夢と京介が質問する続けて他のメンバーも疑問を口にする

 

「まだ何かあるんですか?」

 

「僕も検討がつかないのですがここでの任務は終わったはずじゃないんですか?」

 

「自分もそこが気になってます教えて貰えますか?響鬼さん」

 

響鬼はまたも頭掻いてから説明する

 

「だからな、化け狐が出たんだぞわかるよな?つまり大元がこの山を根城にしてる可能性は大いに有り得るんだよ童子と姫だけとは限らねぇって事念の為だ」

響鬼の考えに皆がまたも納得させられる親と呼ばれる大型の魔化魍は童子と姫に餌を運ばせ自分は力を蓄えるために身を潜めて動かないそのため童子と姫がいる場所に親がいるとは限らない為皆失念していたのだ

 

「すっかり失念してました」

 

「俺もッス童子と姫がここにいるってことは親もここかもしくは近くにいる可能性があるんですもんね」

 

「そういう事だから今日中にディスクアニマルで山の中全部調査させるんだよわかったら即実行!」

 

そう言うと響鬼は手持ちのディスクアニマルを全て調査に出す

続けて威吹鬼と轟鬼そして明日夢達も手持ちのディスクアニマルを使用して現在地を中心に山全体にディスクアニマルを探索に出し明日夢達は夜営の準備 響鬼達は引き続き周囲の警戒に当たる

その頃街から1番近い山の山中でも2人の鬼が戦闘を行っていた

1人は撥を連結させヌンチャクのように操り鼓を打ち鳴らす鬼その名を剛鬼

鬼の手を模した形状のギターを掻き鳴らす鬼その名を裁鬼

「どうだ?俺の音擊斬閻魔の音はよォ!」

荒々しく何処までも激しい音の波が魔化魍を苦しめる

 

「おいおい裁鬼俺だって負けてねーぜ!」

剛鬼はヌンチャク状の撥を振り回し鼓を打ち鳴らす

裁鬼の力が荒々しき波ならば豪鬼の力は地を鳴らす剛音だ

その力が魔化魍に向けて振るわれ魔化魍達を苦しめる

「ヌゥ〜オ〜らぁぁぁああ!」

渾身の一撃と言わんばかりの力任せな一撃を魔化魍に叩き込む剛鬼 その一撃で魔化魍は爆散する

 

「ハッハッハー負けられねーなこりゃ!オラオラオラァ」

裁鬼も全力でギターを鳴らすと裁鬼が相手していた魔化魍も爆散する

 

「ふぅ〜終わったなでも化け狐なんて希少種の魔化魍を相手することになるとはな〜裁鬼さんよぉどう思う?親玉いるかな?童子と姫だけかな?」

剛鬼は裁鬼に問いかける、裁鬼が変身を解き弟子の石動仁に問いかける

「どうだ?仁何かわかったか?」

 

「ディスクアニマルを通して解析した結果あいつらは童子と姫と言うより分身体です親が生み出したもので童子や姫よりも強力な個体です石割さんと2人ディスクアニマルを探索に出して調査しましたがここには親はいませんおそらくですが、童子と姫そして親の分身体が散らばって餌を集め何処かにいる親に力を蓄させてる可能性があります」

 

「そうか、じゃあとりあえず猛士に戻って細かく調べよう剛鬼も異論はないな?」

 

「あぁもちろんここに親玉がいねーなら用はないしな」

 

そう言うと剛鬼達は山を降り、本部の猛士へと向かった

道中裁鬼は剛鬼の弟子について聞くと2年程前に剛鬼の名を継承し独立その後関西を中心に活動し現在は関西八鬼集のメンバーであると教えてくれた

「弟子はもう独立してんのかぁ〜良いよな〜俺の弟子はまだやっと鬼の力を制御出来るようになったばっかだしなぁ〜覚えは良いんだが力を過信しすぎる傾向にあるからなあいつは」

 

「それこそ若者の特権だろうよ!いっそ閻魔預けて見たらどうなんだ?」

 

「バカ言えよこの野郎!まだ閻魔はやれねーよ裁鬼の名もな」

 

そんな会話をしている内に裁鬼達は猛士に到着し任務完了の報告を済ませてそれぞれ休息を取る事にした

 

そして次の日の午前中剛鬼は自己の鍛錬裁鬼は弟子の稽古中に響鬼達が帰還した事を知らされ響鬼達を出迎えた

 

「よォ!響鬼!威吹鬼に轟鬼も任務お疲れ!」

 

「戻ったか!お前達を待っていた任務について教えてくれ」

 

「戻ってきて早々かよ!もうちょい労ってくれてもいいんじゃねーのお2人さん」

剛鬼達2人が響鬼達を出迎えたのは任務について聞くためだった

そこへ支部長の立花勢地郎が来て響鬼達皆に声をかける

 

「おかえり響鬼君威吹鬼君に轟鬼君もここにいるメンバーにお客さんだよ北海道東方支部からね」

 

「え?俺達に客?」

 

「一体誰ですか?」

 

「とりあえず会ってみるしか無いっスね」

 

「まぁそりゃそうだ」

 

「賛成だ行こうぜ」

 

響鬼達は支部長に案内されて座敷に通されるそこには響鬼達と同じ鬼として活動している響鬼達もよく知る2人がいた

「おう!お前ら久しぶり!」そう声をかけて来たのは歌舞鬼だ

先祖代々力を受け継いで来た鬼の1人ではるか昔は響鬼と敵対していた事もあったようだ

 

「突然すまないな、実はお前達に用があって来た」

そう言ったのは歌舞鬼と共に来た鬼の1人凍鬼だこちらも先祖代々鬼の力を受け継いで来た鬼の1人で棍棒のような大きな撥を使うのが特徴の剛力戦士だ

 

「お前ら何でここに?用ってお前らが出向かなきゃならない程のものなのか?」

響鬼は問いかける

「実はな化け狐が出たんだよ、そして親が全然見つからねぇ親探しに躍起になってた所にお前たちも化け狐に遭遇したって聞いてな代表して俺たちが来たんだよ」

 

「そういう事だそして付け加えるなら北海道東方支部と関東支部で協力して化け狐の親を見つけて始末しようって話だ」

歌舞鬼が説明し凍鬼がその説明を補足する

 

「話はわかりましたでも関東十一鬼全員が動くことは難しいです」

 

「まずもって十一鬼の1人で俺の師匠の斬鬼さんは亡くなったっス」

 

「それにほかのメンバーも任務中だったり連絡取れなかったり様々でな俺達5人くらいしか動けそうにないぞ」

威吹鬼、轟鬼そして最後に響鬼が答える

歌舞鬼達はしばしの沈黙の後答える

 

「問題ないぜ俺達北海道東北鬼人5隊の方も動けそうなのは俺達の他にもう1人断鬼(だんき)くらいだ他の2人には北海道と東方エリアを守って貰わないとな」

 

「一応俺の息子達も鬼として戦えるがまだ鬼としての継承が済んでないため自陣を守らせるので精一杯だろう」

2人の説明を聞いていた裁鬼が何かを思いついたらしく話し出す

 

「なら俺達とお前らの弟子同士で組ませて1チーム作っておくのはどうだ?」

 

「どういう事だ?」

 

「俺達の弟子もお前らの弟子も鬼の力は纏えるんだ自衛くらいは出来るだろし1箇所に集めときゃいざってとき守りやすいってのもあるからよ」

 

裁鬼の提案に凍鬼は沈黙する

 

「僕は裁鬼さんの意見に賛成しますあきらくんなら冷静な状況判断等が可能でしょうしそこに裁鬼さんの弟子の石動君も加われば少なくとも状況に応じた自衛戦闘が出来ると思います

 

威吹鬼の言葉に響鬼と轟鬼も頷き話し出す

 

「そうっすね少なくとも自衛だけなら新大君もいますし彼は即戦力になるッス」

 

「明日夢や京介も鬼の力を自分で使って戦わせても問題ないだろうしな」

 

響鬼達の意見を最もだと思った凍鬼は頷いてただ一言

「わかったそうさせよう」とだけ言った

 

「話が決まったなら1度俺達の拠点に戻ろうぜメンバー揃えて出直すぞ!」

そう言って歌舞鬼は立ち上がり座敷を後にするそして凍鬼もそれに続くそして響鬼達も見送りのため外に出る

響鬼を筆頭に集まっていた7人が外に出た瞬間巨大な火球が飛んで来る7人共にすぐに気付き左右に転がるようにして躱しすぐに体制を整え火球の飛んできた方を見るとそこにはまさに自分達が追っていた化け狐がいた驚いた表情を浮かべながら真っ先に響鬼が言った

「化け狐じゃねーか!なんでこんな所に!」

 

「答えは簡単だ!こやつは我が従え連れてきたからだ!」

声がした場所へ視線をやると化け狐の真横に並ぶようにして初老の男が立っていた、そしてその後ろにはカブト虫とクワガタの怪物達がそれぞれ大盾と大剣を背負ってその男から1歩距離を取って立っていた、そして初老の男は更に有り得ない事を言い出した

「聞け!鬼共よ我は汝らを滅ぼす者だ!」

その言葉にその場にいたメンバーが更に驚き問い返す

「どういう事だ!?」

 

「そうですよ!僕らを滅ぼすって!何故なんだよ!」

 

「何を言うかと思えばそんな事か!その答えも至極簡単だその答えは我こそが唯一無二の王となるため我以外の王も鬼も要らぬのだ故に滅ぼす!」

 

 

「そんなくだらない理由で俺達鬼を滅ぼそってか!?そんなのはい、そうですかなんて認められるか!」

 

「その意見には超が着くほど賛成だ!お前の目的のためにただ黙って従うほど俺達は馬鹿じゃないんでね!」

 

その言葉に初老の男は目を細め答える

 

「ほほぅそれではあくまでも我と戦うと言うのだな?自ら死を選ぶというのだな?」

 

「当たり前でしょう!貴方が王になりたいと言う目的は否定しませんその手段が問題なんです!」

 

「その通りッスそんな簡単に命は投げ出せないッス!」

 

「決まりだな!やるぞ!」

 

その言葉に皆がそれぞれ音角、音錠、音笛を操作してそれぞれ鬼の姿へと変身する

 

「それがお前たちの鬼としての姿か!なかなかに個性的だな、我が目を楽しませた礼に面白い物を見せてやろう我が友よ、我に力を貸し与えたまえ!」

(良いとももちろんだmyloadガブリッと)

掌サイズのコウモリが初老の男の手に噛み付き男がそのコウモリをベルトぶら下げると男の姿が変わる

全身が銀の鎧に包まれ手首や足首あたりに金の装飾が施された姿へと変身する

「まずこの姿が1つそしてもう1つをこれから見せてやろう!」

そう言って手に1本のホイッスルのようなアイテムが握られる

そのアイテムをベルトにぶら下がっているコウモリの口元に装填するとそのホイッスル型アイテムをコウモリが吹き鳴らすと同時に言葉を発する

(化け狐お前を封印する!)

その言葉と同時に化け狐の姿が変わって行くそうして化け狐は姿を変え、2本の鉄扇に変わる

そして銀の鎧を纏った男が扇子を広げ話し出す

「刮目せよ!我等の力を!そして我が名をその身に刻め!我こそは初代のキバにして始まりの王ベリアルキバである!」

そう言うとインペリアルキバはその鉄扇を広げ響鬼達へ向け振るうと風と同時に炎が舞い上がり響鬼達に襲いかかる

響鬼達は躱しきれずまともに攻撃をくらいその場に倒れる

そこへ明日夢達が響鬼達の武器を両手に抱えやってきた

 

「響鬼さん!歌舞鬼さんこれを!」

明日夢は手に持っていたものを投げ渡し響鬼達はそれを受け取る

響鬼の手には真紅の撥が握られるその撥は普段の物よりも響鬼の力を更に底上げするように明日夢が作ったものだった、そして歌舞鬼には和傘が握られたこれも歌舞鬼の力を十二分に発揮する物の1つで歌舞鬼が持参し調整を頼んでいた物だ

「助かったぜ!明日夢!とりあえず離れてろ!」

 

「ありがたく使わせてもらうぜこの力をな!」

 

「待って下さい!これも使って下さい!」

 

京介は音叉音角と似たナイフ状のアイテムを投げ渡す

 

「アームドセイバーは調整が間に合ってません!変わりのアイテムです音叉音角と共鳴させて下さい!」

 

響鬼と歌舞鬼は言われた通りに音叉音角でそのナイフを振動させると柄と刃が伸び大太刀へと変化する

「なるほどなまさに俺好みの武器だ!」

歌舞鬼はそう言うと、和傘を広げ自分の身を隠すようにして傘を回すと歌舞鬼の周りに桜吹雪が舞い歌舞鬼はその場から瞬時にベリアルキバの前に現れ大太刀を横薙ぎに振るうベリアルキバは反応が遅れ横薙ぎの一撃をまともに受け一瞬だが怯んでしまう

 

「初撃から我が攻撃を受けたのは初めてだ褒めて遣わすぞ!」

 

「褒められて嬉しくねぇのは初めてだよ」

 

歌舞鬼は吐き捨てるように言うと距離を取り大太刀を構え直す

 

一方の響鬼は集中力を高め炎を纏って更に力を高めていき響鬼紅へと変化する

 

そうして歌舞鬼が時間を稼ぐ響鬼が響鬼紅へと変身する時間と全員にアイテムを配る時間を、剛鬼には棍棒と鉄球が鎖で繋がれたアイテムを裁鬼には音擊斬閻魔より一回り大きな鬼の手を模して作られた音擊斬羅刹が手渡される

 

「こりゃ良い!実に俺好みの武器だ」

 

そう言うと剛鬼は棍棒と鉄球をバットとボールに見立てて鉄球を棍棒で打ち放つ

歌舞鬼の変幻自在の攻撃に翻弄されていたベリアルキバの前に突然鉄球が飛んで来るそれをベリアルキバはすんでのところで躱すが引き戻された鉄球の代わりに棍棒が飛んでくるそれを後ろに飛んで躱すベリアルキバ

 

「鬱陶しいぞ!力任せに物を投げているだけならそれを攻撃とは言わぬ!」

 

「おいおいそりゃァね〜だろうよ!」

そう言いながら手元でブンブンと鉄球を振り回すそこへ響鬼紅と歌舞鬼が並び立つ

「忘れてもらっては困るんだよ!俺もいるぜ!」

裁鬼が音擊斬羅刹の鬼の手がベリアルキバに爪を立てるそれを躱しベリアルキバは裁鬼に向け掌底を放つ裁鬼はそれを羅刹の鬼の手を開き受け止める

「お返しだ!」

そう言うと裁鬼は拳でベリアルキバに殴りかかるがベリアルキバはそれを全て掌で左右に逸らす

「まだまだぁ〜!」

裁鬼は拳と音擊斬羅刹で殴打を繰り返す

その隙を狙い歌舞鬼の斬撃が響鬼紅の炎弾が剛鬼の鉄球と棍棒が次々に襲いかかるベリアルキバも負けず鉄扇で風と炎を操り近付けさせまいと攻撃する

響鬼達が奮戦する中明日夢達も走り回りアイテムを渡していく

あきらは威吹鬼の元へ新大は轟鬼の元へ駆け寄る

そして明日夢と京介が凍鬼の元へ走り寄る

「威吹鬼さんこれを」

威吹鬼に手渡されたのは音叉音角を改良したナイフとトロンボーン型の音撃射奏風

「ありがとう使わせてもらうよ!」

威吹鬼はその2つを受け取ると威吹鬼はまずナイフを真上に放ると音笛を鳴らし掲げるとナイフは形状を変え風を纏い廻る刃風刃に変化するそして威吹鬼自身も集中力を高め全身に風を纏い響鬼紅と同じ形態に変化する

「威吹鬼颯って所かな?」

 

「威吹鬼さん必ず勝って下さい」

 

「もちろんだよ行ってくる!」

 

そう言うと威吹鬼颯は足に風を纏い駆け出す

 

その頃新大も轟鬼の元へ駆け寄りナイフと一緒に轟鬼の師匠斬鬼が使っていた音擊斬烈雷と変身音錠音枷(おんか)を渡す

「今のままじゃあ分が悪いでしょ!使って下さい!」

 

「感謝するッスよ新大君!」

轟鬼は新大からナイフと烈雷そして音枷を受け取りその音枷を音錠とは逆右の腕へと巻くと鎖を引いて出した弦を爪で弾き額にかざすと額の紋章が変化するそして轟鬼そしては腕を真上に掲げると轟鬼に向かって雷が落ちる轟鬼はその雷を全身に纏い力を高めていき姿を変える

 

「轟鬼!雷斬!」

姿を変えた轟鬼の姿はかつての師匠斬鬼の姿を彷彿とさせる

そして音錠と音枷を再度弾き交差させナイフの形状を槍へと変えると轟鬼は烈雷と槍を構えて響鬼達がいる場所へと並び立ち遅れて凍鬼も合流する、凍鬼の手には愛用の棍棒とは別にもう片方の手にも棍棒を持っていたその棍棒は透き通った青色をしていた凍鬼が吐き出す冷気にも耐えらえるように明日夢が作成したものだったそうしてその場にいたメンバー7人が各々のアイテムとパワーアップ形態で並び立ち全員での反撃が始まる

 

続く

 

 




お久しぶりです。読んで下さった方がいたなら改めてありがとうございます響鬼編には現代に生きる歌舞鬼と凍鬼を出させてもらいました現代に生きる歌舞鬼さんが個人的にいたらいいなと思って亡き斬鬼さんに変わり歌舞鬼さんと凍鬼を出しました斬鬼さんも残留思念的な感じで出すつもりなのでお楽しみに


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響鬼編その2

響鬼達の前に化け狐を従え現れたベリアルキバと名乗る男
各々が今出せる全力を持って相対する響鬼達その戦いの行方は如何に…


今出せる全力を持って並び立った響鬼を筆頭とする7人の鬼達

ベリアルキバはその立ち姿に「ほほぅ!」と一言感心の声を上げる そしてベリアルキバは拍手を送り話し出す

 

「その姿見事なり!剥製として飾って置きたいくらいだ!」

 

その言葉に仮面の奥で歌舞鬼が顔をしかめる

「なんでだろうな褒めらてる筈なのにちっとも嬉しくねぇのはよォ〜本当に不思議だぜ!」

 

「全く同意だぜ!」

歌舞鬼の言葉に剛鬼も同意する

 

「まぁなんにせよ、俺達はあいつを倒す!それだけだろ!」

そう言うと裁鬼は羅刹を手に駆け出した

そして拳状に変形させた羅刹で殴りかかるがそれをベリアルキバは難なく躱し鉄扇で1扇ぎし風を起こし一定以上近づかせないように的確な距離を取るとベルト脇から金色の鎖が巻かれたデザインの笛型アイテムを取り出すと同時に鉄扇を投擲し笛型アイテムをベルトのコウモリ型モンスターの口に装填する

(天狐解放! Liberat! )

 

その音声と同時に鉄扇は炎の竜巻に包まれ化け狐の姿に変わり炎を飛ばし響鬼達に襲いかかる響鬼達は化け狐の炎を左右に転がるようにして躱すそしてすぐに歌舞鬼は音叉音角で自分の和傘を1叩きすると白、赤、そして薄桃色の桜の花が歌舞鬼の持っている和傘に浮かび上がる

歌舞鬼は傘を化け狐に向け回転させると回転に合わせ傘から花びらが吹き出し化け狐の視界を覆い尽くしその隙を狙って歌舞鬼が大太刀を振るい剛鬼が鉄球を投擲する

攻撃を受け苦悶の叫びを上げる化け狐を後目に裁鬼と凍鬼が1VS1でナイトファンガイア基ビートルファンガイアとスタッグファンガイアと対峙する

 

凍鬼が大盾と無数の短剣やナイフを持つスタッグファンガイアを相手取る

スタッグファンガイアは大盾に身を隠し身を守りつつ短剣やナイフを投擲するが凍鬼はそれを交わし時に棍棒で振り落とし一撃を見舞うが大盾がそれを防ぐ

「拉致が開かないなそれでも俺は渾身の一撃を叩き込み続けるのみだ!」

凍鬼はそう言うと愛用の棍棒を背負いその背からもう一本の真っ青な棍棒を手に取り駆け出す 凍鬼がその棍棒で一撃見舞う事にスタッグファンガイアの大盾が凍結していきスタッグファンガイアの大盾と腕半分までが凍結するそれに驚いたスタッグファンガイアはもう片方の手に短刀を持ち凍鬼を1度切りつけ1度距離を取り短剣とナイフを投擲するが凍鬼はそれを全て棍棒で弾き飛ばす

その様子を見ていたスタッグファンガイアが初めて口を開いた

 

「なかなかにやるようだな我は王を守る盾、守りには自信があったのだがな!」

凍鬼は仮面の下で驚きの表情を浮かべながら言う

「そいつはすまなかったな俺とお前さんはどうやら相性ってやつが悪いらしいな」

そう言った凍鬼にスタッグファンガイアは笑いながら答える

「フッハハハそうでも無いさ!」

 

そう言うとスタッグファンガイアは大盾を真上に放ると同時に跳躍すると巨大なクワガタムシへと変化するそして上空から縦横無尽に突進攻撃を仕掛けて凍鬼を翻弄するが凍鬼はそれを気にする様子は微塵もなくダメージを最小限に抑えるように動き回り隙を見て冷気を吐き攻撃する

その攻撃にスタッグファンガイアは巨大なクワガタムシから人型に戻ると大盾をその場に置き両手に短刀を持ち俊敏な動きで切りかかる 凍鬼は最小限の動きでその攻撃に耐えつつ棍棒に冷気を纏わせ力任せに渾身の一撃を地面に叩き付けると凍鬼を中心に周りの地面が凍結していきスタッグファンガイアの動きを封じると凍鬼は背にしていた愛用の棍棒も手に持ち両手に1本ずつ装備し身動きが取れないスタッグファンガイアに向けて全力で攻撃するとスタッグファンガイアがはるか後方に吹き飛ばされる

「その様子じゃあしばらく立ち上がるのは無理だろうよ!

悪いなぁ太鼓ってのは2本の撥で打つものだ俺が1本しか扱えないと思ってたお前さんの過失だ」

そう言うと凍鬼は愛用の棍棒を肩に担ぐ

 

その様子を後目に裁鬼はビートルファンガイアと交戦していた拳状に変形させた羅刹を振り回して攻撃する裁鬼対するビートルファンガイア手に持った大剣でそれを軽々と受け止めいなす

力比べでは裁鬼が劣るため裁鬼は徹底的に力比べをさけ武器による攻撃と自身の格闘術で相手を翻弄する

「お前さん王様の騎士なんだってな!」

 

その言葉にビートルファンガイアは攻撃の手を緩め返答する

「そうだ!我こそが王に仕えし剣にして牙!王に仇なす物を断罪するのが我の使命だ、それがなんだと言う?」

 

「いや別にあんたの強さの一端がわかった気がしてな」

 

「ふん!嬉しくないなお前ごときに褒められてもそれに不愉快だ!今すぐ消えろ!」

 

そう言うとビートルファンガイアは大剣を振り回し斬撃を放つ

それを裁鬼はそれを羅刹を盾に受け止めそのまま近付き羅刹でビートルファンガイアの右肩を掴みそのまま引き裂くとビートルファンガイアの肩口から腹部にかけて爪痕が刻まれる

 

「我に傷をつけたのはお前が初めてだ誇って良いぞ!」

 

「誇ってどうなるものでもないし嫌だね!」

 

「そうか!ならばそのまま消え行くがいい!」

 

ビートルファンガイアは再び大剣を手に裁鬼に向かって来るその攻撃を裁鬼は羅刹で受け止め弾き切りつける

 

その攻防を後目に響鬼紅、威吹鬼颯、轟鬼雷斬の3人はベリアルキバと交戦していた響鬼紅が炎弾を放ち威吹鬼はやは響鬼の更に後ろから銃撃を放つベリアルキバはそれを躱すが躱した先に轟鬼の雷を纏った槍が飛んでくるそれすら躱すベリアルキバだが躱した先その場で轟鬼が烈雷でベリアルキバを切りつけた後すぐに距離を取り入れ替わるように響鬼紅が炎を纏った大太刀をベリアルキバに振り下ろすベリアルキバはその攻撃を両手をクロスさせ守るが耐えきれずに後退する

その隙を着くように威吹鬼颯の風を纏った刃が飛んでくる

それを躱せばその後すぐに轟鬼の雷を纏った槍が襲い来る

 

「なかなかにやるようだな!このままでは我も分が悪いこちらもそれ相応の力を使うとしよう」

ベリアルキバは金色の獅子が刻印された笛型アイテムを取り出すとベルトのコウモリ型モンスターの口に装填する

(レオングリーヴ!!)

音声が聞こえた直後ベリアルキバの前に2体の黄金の獅子が現れるとベリアルキバの左右から足に噛みつき姿を変えるベリアルキバはその足に黄金の獅子の力を宿す

「これでお前達の全ての攻撃は我に掠る事すら無くなったぞ!さてどうする?」

響鬼達は一瞬ではあったが同様する素振りを見せた

その隙を見逃さずベリアルキバ1歩踏み出すと瞬時に響鬼紅の前に現れ蹴りを放つと獅子の頭部を模したエネルギー体が響鬼紅を飲み込み響鬼がその場に倒れる

「響鬼さん!!」

叫ぶように名前を呼ぶ威吹鬼に向かいベリアルキバはその場から蹴りを放つと獅子の姿エネルギーの塊が現れ威吹鬼に向かっていく威吹鬼はそれを風刃に風を纏わせ投擲し応戦するが一瞬の攻防の後に押し負け躱す間もなく直撃し威吹鬼もその場に倒れるが寸前に風刃を轟鬼に向け投擲し轟鬼が雷を纏わせた槍と同時に投擲するベリアルキバはそれを難なく躱し距離を取る

「お前の攻撃が1番厄介だ雷を纏わせた攻撃はレオングリーヴを持ってしても躱すので精一杯だ、だからこそ推しいお前の様な存在を滅ぼす事実に推しい!我に忠誠を誓うつもりは無いのか?」

 

「光栄な事ッスけどね、俺はアンタにだけは仕えたいと思わないんスっよ!」

 

「僕もです!あなたの王になりたいって理想は尊敬しますけど手段が問題です!だからお断りします!」

「悪いけどそういう事なんで諦めてくれよな!」

 

響鬼は立ち上がりながら言い放つと両手に持った真紅の撥に炎を纏わせ剣の形を作り出しベリアルキバに向かっていく威吹鬼颯も音撃管烈風と風刃を手に駆け出し風刃を投擲する風を纏わせた刃がベリアルキバに向かっていくその攻撃と同時に轟鬼も雷を纏わせた槍を威吹鬼とは反対側から投擲する両手を広げそれを受け止めるベリアルキバに響鬼紅が炎の斬撃で、轟鬼が烈雷で切りかかるベリアルキバはそれを身体をひねり轟鬼の槍と風刃を2人にぶつけるが響鬼紅は威吹鬼颯の風刃に炎を纏わせ炎の渦を作り出し押し返す轟鬼も向かってきた自分の槍を再度受け止め烈雷と同時に突き出すベリアルキバは大きく跳躍して躱す

 

「見事な連携だ!褒めてやろう!だが私の力がこれだけでは無いことを教えてやる!」

そう言うとベリアルキバはレオングリーヴを解除し赤い鎖が巻かれ牡牛がデザインされた笛型アイテムを取り出し装填する

(タウロスガトリング!)音声が響くと同時に今度は真っ赤な牡牛が姿を現しベリアルキバに突進していくそれをベリアルキバは片手で受け止めると同時に牡牛の姿が変わり牡牛の口から銃口が姿を現し肩口から腕にかけて弾丸が装填されている

ベリアルキバはタウロスガトリングを響鬼紅達へ向けると無数の弾丸が乱発される響鬼紅達は左右に転がり躱そうとするが1発事に弾丸が牡牛のエネルギー体となり襲い来る為躱しきれず攻撃をくらってしまう響鬼達

 

「無様だな鬼達よ!我に忠誠を誓わず我を拒むからこうなるのだ!最後通告だ!我に従え!さすれば命までは奪うまい」

 

「言ったろうが!お断りだって!」

 

「言ったはずですあなたの手段には賛同でき兼ねるとね!」

 

「俺はあくまでも関東十一鬼のメンバーッス!あんたに従う気はないんですよ!」

 

言いながら3人は立ち上がりベリアルキバへ向かっていく

 

「そうか!ならば消え去るがいい!」

そう言うとベリアルキバは再びタウロスガトリングを構え響鬼紅達に弾丸の雨を浴びせる響鬼紅達は左右に転がって交わしながら響鬼紅が炎弾を放ち威吹鬼は音撃射奏風で鬼石を打ち出す

轟鬼は槍を回転させてその攻撃から身を守る

 

ベリアルキバは響鬼紅の炎弾も威吹鬼の打ち出す鬼石もタウロスガトリングの銃撃でかき消すと銃をおろしタウロスガトリングを解除すると今度は紫色の鎖が巻かれた狼がデザインされた笛型アイテムを取り出し装填する

(フェンリルアックス!)

音声が響くとどこからか紫銀の狼が姿を現しベリアルキバの手に噛み付くとそのまま姿を大斧へと変える

「これこそが我が従えし最強の獣にして我仇なす物を切り伏せてきた我の牙である!見せてやろう我が牙の力を!」

 

そう言うとベリアルキバは大斧を手に駆け出し一瞬で距離を詰め威吹鬼に向けて一閃すると威吹鬼は一瞬のうちにはるか後方へ吹き飛ばされ壁面に激突し威吹鬼颯から通常の威吹鬼の姿に戻り倒れる

「がぁ!なにが…起こったんだ…っ」

「威吹鬼さん!」後方を振り向く轟鬼にベリアルキバはまたしても一瞬で距離を詰めると

「よそ見をしている場合か?」

そう言うとベリアルキバはもう一度フェンリルアックスを一閃する 轟鬼は咄嗟に烈雷と槍を交差させ身を守るが攻撃をまともに受け轟鬼も後方に吹っ飛ばされ、轟雷から通常の姿に戻り倒れる

その様子を見ていた響鬼紅が何かに気が付いたように言葉を発する 「わかったぜ!そのフェンリルアックスは手に持った瞬間からあんたの全身の時間そのものを加速させてるんだろう!だから轟鬼が攻撃を防いだ筈なのにまともに攻撃を受けたんだ違うかい?西洋の鬼さんよぉ」

 

ベリアルキバは仮面越しに驚きの表情を作りフェンリルアックスを地面に突き立てると拍手をし始めた

「見事なり2度3度攻撃の瞬間を見ただけで我の力を見破るか!ならばお前はどう出るのだ?」

「どうもこうもねぇよ!俺は、いや、俺達は今出来る全力を出すだけだ!」

その言葉を聞いたベリアルキバはベルトから赤い鎖が巻かれたデザインの笛型アイテムを取り出しコウモリ型モンスターの口に装填する(天狐再封印!The!seal!)その音声に反応し歌舞鬼達と対峙していた化け狐こと天狐はベリアルキバの元へ向かって来て再び鉄扇へと姿を変えるとベリアルキバはその鉄扇をマントに隠すように仕舞いベルトから牡牛と獅子を呼び出した笛型アイテムを取り出しコウモリ型モンスターの口に装填する

(タウロスガトリング!)(レオングリーヴ!)

笛の音色に合わせベリアルキバの元へ黄金の獅子と真っ赤な牡牛が姿現し牡牛は銃火器へと黄金の獅子はベリアルキバの膝下から爪先までを覆う鎧へと姿を変えベリアルキバに統合されるとベリアルキバの複眼は真紅に変わり両肘から下は手のひらまで赤くなり両足には黄金の鎧そしてそれらを際立たせるように全身はフェンリルアックスと同じ紫銀で彩られた姿へと変化した

「黄金の鎧の継承者を真似た姿を取ってみたが余興としては悪くなかろう」響鬼達はその姿を見て仮面の奥で冷や汗を流しながら絞り出すように響鬼が言葉を紡ぐ

「マジかよ!おい!一体纏っただけでも化け物級だったのに3体纏めてかよ!」その言葉に同意するように歌舞鬼が頷き答える

「全くだぜ本当によォまだ3人に分身する方がマシな気さえするぜ」

「あぁ全くだ本当に全くだでも一体ずつ潰すよりは纏めて潰す方がまだ良いのかとさせ思えてくるから不思議だ」歌舞鬼に続き凍鬼が答えそして裁鬼と剛鬼が答える

「やるだけやるしかねぇーか!」

「俺達の全力の必殺をお見舞いするしかねーんじゃないか?」

「俺もその意見に賛成ッス!正直まともに戦うより全てを乗せた一撃で倒すしかないと思うっス」

「えぇ!僕らの全力を持って彼の野望を阻止しましょう!」轟鬼と威吹鬼も意見を同じくし並び立ち皆が響鬼の方を見て1人1人頷いていき最後に響鬼も頷きベリアルキバへと向き直り言い放つ!

「よっしゃ!こっからだぜ!西洋の鬼さんよぉ!俺達の全力見せてやる!」その言葉を聞いたベリアルキバは歓喜の声をあげる

「良かろう!ならば鬼としての意地そして生き様見せてもらおう!かかって来るがいい!我も今出せる全力を持って相手をしよう!」

その言葉を合図にベリアルキバVS現代に生きる鬼達の生き様と意地そして互いの存在を賭けた戦いが今、再び始まる!




どうもお久しぶりですかなり投稿が遅くなりました。少しずつ少しずつ書いてはいたのですが自分の中でコレと言えるものがなかなか出来ずに四苦八苦してました更新が不定期にはなりますがこの作品も完結させて次も出していくつもりなので読んで下さってる方がいたならお楽しみに


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響鬼編その3

自分達の全身全霊を持ってお互いの存在を賭けた戦いが再び始まる果たして響鬼達の運命は…


全力の必殺の型を放つため響鬼達がそれぞれが動き出す中ベリアルキバはその場から動く気配を見せていない、何か考えがあっての事なのか、または響鬼達の動きを探っているのか、それがわからず響鬼達は決め手を打つに打てない状況の中隙を作り出すべく攻撃に打って出る轟鬼が槍を投擲すると同時に威吹鬼も風刃を投擲する響鬼は鬼火を放ちそれぞれに炎を纏わせる、その攻撃にベリアルキバはマントに隠すように仕舞っていた鉄扇を取り出し右手で一扇し炎の渦を作り出し相殺すると左に持っていたタウロスガトリングを連射するその攻撃を3人は転がるようにして躱し響鬼紅は撥に炎を纏わせ打ち出しベリアルキバは再び右手の鉄扇を一扇し払い除けた瞬間視界一面を花吹雪が舞いそれに紛れるように裁鬼が羅刹で掴みかかり轟鬼が烈雷で切りつけようとするがベリアルキバはそれすらもひらりひらりと躱わして退けた上でなおその場に留まったままベリアルキバは歓喜し声をあげる

「やはりお前達は素晴らしいな!追い込めば追い込むほどに強くなっていく!強者を相手にできる事こそ我が思考の喜びぞ!」

その言葉に歌舞鬼は1度鼻を鳴らし言葉を返す

「あのなぁ〜その場から1歩も動かずに攻撃を相殺したり躱したりする奴に言われても嫌味でしかねぇよ!」

「歌舞鬼の言うの通りだよ!アンタからは仕掛けて来ないのか?西洋の鬼さんよぉ!」

「我がこの場から動けばお前達は我に蹂躙されるのみぞ!ならばこの場に留まりお前達との攻防を楽しんだ方が有意義な時間と言えよう!」 その言葉に返答したのは意外にも凍鬼だった

「そうかよ!お前さんそんなにそこから動きたくないならお前さんの足をその場に氷漬けにしてやるよ!」

そう言って冷気を纏った棍棒を地面に振り下ろしベリアルキバの足をその場に氷漬けにするがベリアルキバは気にした様子もなくなすがままにその状況を受け入れた上で言葉を発する

「これで我の動きを封じたつもりか?ならその奢った考えをまず正しておこう!我が友よ!頼む」(OKmylord!レオンTheバイト!)ベリアルキバのベルトから飛び出しレオングリーヴに噛み付くとベリアルキバの左右に黄金の獅子のエネルギー体が浮かび咆哮をあげるとベリアルキバの両足を覆っていた氷が砕け散る

そしてベリアルキバは凍鬼の元まで一気に距離を詰めると凍鬼を獅子のエネルギー体を纏った一撃で蹴り飛ばしさらにもう一度蹴りを放つ凍鬼は咄嗟に冷気を吐き出し氷の壁を作り何とか二撃目から身を守り目の前のベリアルキバの前にに鼓型のアイテムを

展開し棍棒で1叩きし衝撃波を浴びせベリアルキバを後退させ、自分も距離を取り更に鼓を打ち鳴らすベリアルキバはフェンリルアックスを構え身体の時間を加速させ攻撃の瞬間に合わせダメージを最小限に抑えて反撃に転じるための機会を待ちながら鉄扇を仕舞いタウロスガトリングを凍鬼に向けて砲撃するがそれを威吹鬼が奏風で音撃射疾風一閃を発動し攻撃を相殺した瞬間に剛鬼がベリアルキバに鼓型のアイテムを取り付け打ち鳴らす

「このままじっとしてろや西洋の鬼!」そう言い放ち鉄球と棍棒を交互に投擲し鼓を打ち鳴らしていくベリアルキバは鬱陶しそうにしながらもひたすらにタウロスガトリングでの砲撃を繰り返しながらもなお機会を伺っている素振りを見せている

そしてその様子を力を高めながら見ている響鬼紅

そこへ歌舞鬼が話しかけてくる

「響鬼!どう思う?アイツはまだ余力を残してるようにも見えるが、はっきり確信が持てる訳じゃねぇ」

「同意見だよ!もう少し待ってくれ!俺の力が最高潮に高まるまで何とか頼む!」歌舞鬼は沈黙の後頷き離れていくそしてベリアルキバに大太刀で攻撃していくがそれをフェンリルアックスで弾かれていく轟鬼と裁鬼も音源斬を発動しベリアルキバに攻撃をさせまいと清めの音を鳴らし続ける歌舞鬼はひたすらにに攻撃の注意を逸らし続けていると響鬼紅が声を発する

「待たせたな!全力で行くぜ!」その言葉を聞いた他のメンバーは皆頷き合いさらに攻撃手を加速させていく

「終わりだ西洋の鬼!ここからが俺達の全力だぜ!」

「面白い!ならばその攻撃を受けきった後お前達に真の絶望を教えてやろう!」

響鬼紅は真正面から鼓型のアイテムをベリアルキバに取り付けると型を発する構えを取り型の名を叫ぶ

「音源打!爆裂真紅の型!」 そして響鬼紅の型の叫びを合図に全員が型の名を叫んでいく!

「音源打凍破裂振!」

「音源打投撃乱舞!」

「音源打幻影歌舞伎!」

「音源射疾風一閃!」

「音源斬雷電激震!」

「音源斬冥道羅刹!」

ベリアルキバに向け押し寄せる音、音、音全てを鎮め清める音の嵐がベリアルキバを襲う

前後左右から打ち鳴らされる鼓から放たれる音

1歩引いた位置から身体の内側をかき乱すように送り込まれる音

そして左右からどこまでも荒々しく獰猛な音

異なる音がベリアルキバを襲い苦悶の声をあげるそれでも絶えず音が襲い来る そしてベリアルキバは耐えられず膝を着きながらも笑いながら言葉を発する

「ハハハハハハこれが、これこそが清めの音か我が膝を着かされるとはなだがしかし唯一無二の王である我がここで倒れる訳には行かぬのだ!」ベリアルキバはそう言い放ち再び立ち上がりタウロスガトリングで砲撃し鉄扇で炎の渦を作り出し身体時間を加速させ襲い来る清めの音に耐え続ける そして響鬼達もまた襲い来る攻撃に耐えながら清めの音でベリアルキバを追い詰めていき最後の一撃を放つ

「「「「「「「終わりだぁぁぁぁぁ!」」」」」」」

打ち放たれたそれぞれの渾身の一撃により爆発が起こり火の手が上がるがそこには満身創痍ではあるがベリアルキバが白銀の鎧のを纏ったまま立っていた

「見事なり!我をここまで追い詰めたか!だがしかし王は倒れぬ!滅べ鬼共!我が前に敵はなし!」言い放ったベリアルキバはベルト脇からコウモリの翼が刻印された笛型アイテムを取り出し装填する(ウェイクアップ!TheFinal!)音声が響くと同時に大きく跳躍するベリアルキバは緑と青そして銀の月を背にするとマントが翻りコウモリの翼へと変わり両手にエネルギーを集中させ3つ月の1つ緑の月を背に漆黒のエネルギー波を響鬼達に放つ

「喰らうがいいダークネスバースト!」

響鬼達はまともに攻撃を受けその場に崩れ落ちる

「この程度で終わって貰っては困るぞ鬼達よ!」

そしてベリアルキバは青い月を背に今度は手のひら真っ青な炎そしてとから真っ青な稲妻を放つ

「ヘルサンダーブレイズ!」

 

広範囲に放たれる攻撃に躱す余裕もなくなすがままに響鬼達はまともに攻撃を受け変身こそ解けないものの皆が皆意識を保つので精一杯で満身創痍な状況でもベリアルキバの攻撃はまだ終わっていない ベリアルキバは最後の白銀の月を背にし更にベリアルキバの全身を覆うように紋章が現れその紋章の力を両足に集中させベリアルキバは蹴りを放つ

「正真正銘これで最後だ鬼共よ!この一撃を持って滅びるがいい! ベリアルムーンブレイク!」

身体がほとんど動かない響鬼達は死を覚悟するしかなく、響鬼達もここまでかと覚悟を決めたその時、透き通った笛の音色と共に(ウェイクアップ!)(ウェイクアップ2!) そして機械的な電子音で(ライズアップ!)聞こえた方を振り返るとベリアルキバと似た姿の戦士2人と騎士のような姿の戦士がベリアルキバの放った必殺技と一瞬の間拮抗した後相殺されベリアルキバと戦士たちは共に大地に降り立った後先に言葉を発したのはベリアルキバの方だった 「せっかく猶予を与えてやったと言うのに再び我が前に立ちはだかるか黄金と闇のキバの継承者と白き戦士よ!」

真っ先に言葉を返したのは黄金のキバの継承者と呼ばれた戦士の1人だ

「あなたの野望を止めるためにここに来ました!あなたの野望はここで絶やさせて貰います」

その言葉に他の2人の戦士も頷きで答えた後変身を解くとベリアルキバに向かって左手に手袋をした青年が話し出す

「取引いや、交渉といこうか初代様!」

「交渉だと?」

「あぁそうだ!取引材料はお互いの存命あなた自身も今は満身創痍なはずそんな中俺達を含めた12人を相手にするのは分が悪いだろう、そこでだここにいる7人がまともに動け戦えるようになるまで待って欲しいそうすればあなたは我々を一度に根絶やしに出来るチャンスができる悪い話では無いだろう!」

ベリアルキバは少しの間沈黙した後変身を解き人の姿に戻った後

返答を返す

「良かろう!ならば5日の後に再戦といこう我自身も5日もあれば完全とは行かずともそれなりの回復が見込めるここに宣言しよう来るべき5日後我はキバの継承者と白き戦士そして鬼の力を宿したお前達を完全に滅ぼすと!」

 

「ならば僕達はそれに全力を持って抗う事をここに誓います!」

皆を代表し渡がそう宣言するそしてその言葉に大牙と名護そして明日夢達が頷く

初代はそれを見届け最後に一言

「5日の後にまた会おう」と言い残しナイトファンガイアを連れ何処かへと去っていった

 

続く

 

 

次回「共闘編」




響鬼編ラストになります次回は響鬼さん達と響鬼さん達から見たら未来の明日夢達との出会い等を書いていきますのでお楽しみに


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共闘編その1

ベリアルキバとの5日後の再戦の為療養と調整に入る一同彼らの今後の作戦はいかに…


5日後の再戦に向けて響鬼達はまず怪我をできる限り治し再度肉体の調整を行う事にし現状については弟子たちと未来から来た青年達との間で情報交換が行われた

そしてわかったのは以下の通り

渡達side

1つこの時代で初代はライダーとしての姿をベリアルキバと名乗った事

2つキバのドガバキフォームと似た姿を取れる事

3つフエッスルで呼び出される各武器とその特性そしてそれぞれの戦闘スタイル

の3つだ、そして一方の響鬼達は情報が多くなかなか整理がつかなかったが重要なの事はわかった模様

 

響鬼side

1つ渡や明日夢達はこの時代の人間では無い事

2つ明日夢達の時代では戦える鬼は極少数で今のメンバーが最精鋭である事

3つその鬼達のリーダーが明日夢である事

お互いの情報交換が済んでからは渡達は皆が皆別々に行動し始めた渡は響鬼達の所へ大牙と名護は万全な状態で挑むために自己の調整に渡達と一緒に来た明日夢達は各々で調整または響鬼達の介抱など様々に動く、そんな中京介は1人で戦闘訓練を行っていた

「はっ!」 「そら!」「ふん!」

一声一声が気合いと気持ちを乗せて音角の刀を振るう中この時代の京介がやって来て声を掛ける

「なぁ!教えてくれないか?なんで俺は響鬼の名を継がなかった?なんであいつが明日夢が響鬼を名乗ってる?」

その問いに刀を振っていた手を止めてまっすぐ目の前の自分を見据えて返答する

 

「そんな事か、俺よりも明日夢の方が響鬼の名を継ぐに相応しいと思ったからだ!それに俺が継ぎたいと思ったのは響鬼の名前じゃない、響鬼さんの師匠の技や志そして鬼としての覚悟だからな、だからこそあいつに響鬼を継がせて俺は響鬼(きょうき)を名乗っている響かせんるじゃなく響鳴(きょうめい)させる鬼としてそしてもう1人の響鬼として明日夢達と共に鬼の存在を守って行く為にな、これで満足か?」

 

自分の考えを伝えた後京介はまた刀を振り始めるがこの時代の京介は納得出来てないようで尚も食い下がる

「お前はそれでいいのかよ!俺は響鬼さんに認めて欲しくて響鬼さんの名も技も志も全部受け継ぎたい!その考えが間違ってるってのか!?」

その言葉に京介は再度手を止め顔をしかめてため息をつくと手に持っていた刀を放り投げる

「言って分からないなら、直接身体に教えてやるよ!鬼の姿にはなれるんだろ?その刀を拾ってかかってこい!俺は生身で良いし武器はこれでいい」

そう言って腰から2本の撥を引き抜き装備し構えをとる、この時代の京介は言われた通りに刀を拾い鬼の姿に変わり、斬り掛かるがそれを右へ左へと躱し必要なら撥で弾き攻撃をただひたすらに躱したり逸らしたりするもう1人の自分に苛立ち攻撃が雑になって行き鬼の姿の京介が大上段からの一撃を決めるため刀を振り上げるとその隙を狙ったかのように京介が炎を纏った撥を腹部に叩き込むと更に肩、肘、そして再度腹部へと打撃を打ち込むと最後の一撃に突きを放つと京介は鬼の姿から人の姿へと戻り倒れ込む、それを見ている京介は倒れている自分に問いかけるように話す

「満足か?これでわかったろ?これが俺の強さでお前の弱さだ、そして1つ言っておくが、明日夢はもっと強い嘘だと思うならあいつの所へ行って戦ってみろよ!俺から言えることはそれだけだ、じゃあな」

そう言って未来の京介は何処かへと去っていった。

倒れている京介はふらふらと立ち上がり歩き出す

 

その頃明日夢やあきらもこの時代の自分達と話していた。

 

あきらside

「あの!あなたは本当に未来の私なんですか?」

 

問いかけに頷きで答える未来のあきらに対し更に質問する

「あなたは鬼を継いだんですか?威吹鬼を」

「その問いかけにはどっちもでないとあえて、答えさせてもらいます」

そう言って言葉を1度言葉をきり再度話し出す

 

「確かに私は威吹鬼さんから鬼の力の他にも志などは受け継ぎました、ですが威吹鬼の名までは継いでません私は天の鬼、天鬼(あまき)と言う名を威吹鬼さんからいただいたのです。」

その言葉を聞いてあきらは顔を伏せて曇った表情を浮かべた

その様子にあきらは考える表情を見せた後話し掛ける

 

「迷いが見て取れます、私の話を聞いて更に迷いが強くなったと言うべきでしょうか?」

「やはりわかってしまうんですね。私は鬼の道を歩むことに少し躊躇いがあります私はまだ未熟ですから威吹鬼さん達の足元にも及びませんでも、鬼として威吹鬼さん達と共に戦いたいと言う思いもありますだから迷っています」

 

その言葉を聞いたあきらはこの時代の自分に微笑みかけ言葉をかける

「その迷いをそのままにしないでくださいね例えどんな道を選ぼうとあなたが、いえちょっと違いますね、あなた達が後悔のないような選択をして下さい私は少なくとも今の道を今日に至るまで後悔はしていませんから」

 

そう言って再び微笑みかけるその微笑みに自分も微笑みで返し更に言葉を紡ぐ

「わかりました、今は精一杯悩んで後悔のないよう自らの道を決めて行きたいと思います」そう言ってあきらは前を向いた。自らと向き合って行く決心が着いた瞬間であった

 

明日夢side

 

「そっかもう1人の僕がいた時代と言うか世界では僕達は鬼になる道を選んだんだね、僕自身はまだ鬼になりたいって気持ちは定まってないんだよね、沢山の人を救いたいって根底にある気持ちは変わってないけど手段と言うか、歩むべき道で迷ってるんだ」

 

この時代の明日夢も進むべき道を迷ってるようだっただからこそ明日夢は自分がいた時代で自分が歩んだ道を教えたあくまでも参考になれば良いと

 

「僕の話を聞いてくれるかい?僕が歩んだ道を君に伝えようと思うんだ、僕の話を聞いて君自身が迷って迷って迷った末に答えを見つけて欲しい君自身の道をね」

 

そう言って明日夢は話し出す

1度は鬼の道を諦めた事、医者になりたいと思いその道を歩み始めた事、そして1度は諦めた鬼の道を違う形で改めて歩むと決めた事、そして自分もこの時代の明日夢も経験したベリアルキバ騒動の事その後の話を今の今に至るまでを簡単にそれでいて詳細に教えた、その話を聞いた明日夢はもう1人の自分が迷った末に選んだ道を聞いた

 

「そっかもう1人僕は迷った末にもう一度鬼としての道を選んだんだね、それが僕が選んだ道だったんだね」そう言って明日夢は納得したようなまた何か自分なりの道が見えた様な顔つきへと変わった

「なんか、顔つきが変わったように感じるよ、自分の中でなにか吹っ切れた?」

そう問いかける明日夢は目の前にいるもう1人の自分を真っ直ぐ見つめ首を横に振る

 

「そんな大したことじゃないよただ単に迷えるだけ迷ってみようって思っただけ今の僕には悩んで迷って自分なりに足掻くことしか出来ないから、結果的にもう1人の僕と同じ道を歩む事になってもそれが僕の決めた道だから!」

 

そう言って笑うこの時代の明日夢の顔には笑顔が浮かんでいた、それを見て明日夢は立ち上がりこの時代の明日夢と向き合い声を掛ける

 

「それで良いんだよ!どんな道であっても僕自身が決めた道なら僕は応援する」そう言って手を差し出し握手を求めるそれに習いこの時代の明日夢ももう1人の自分の手を取り握手を交わすそしてお互いの手が離れたタイミングとほぼ同時に京介が明日夢の前に現れるともう1人の明日夢に向かって声をあげる

「おい!明日夢!いや、響鬼!」

「僕になにか用事?えーと桐生君」

京介はまず自分を落ち着かせるために軽く深呼吸してから再び声をあげ話し出す

「もう1人の俺と話してきた!でも納得出来ないからお前の所に来た!なんでお前が響鬼なんだ!俺じゃダメだったのか?あいつは俺なんかよりお前の方が強いって響鬼に相応しいって言ってたでも、やっぱり納得いかねー!だからよ俺と戦え!本気でだ!」

 

もう1人の明日夢は京介の話を聞いた後頷き答える

 

「良いよ!やろうか!それで君が納得出来るならね、ただし!僕の方は生身で良い!そして君は鬼の姿で戦うんだ!」

 

京介は突きつけられた条件に怒り怒鳴るように言い放つ

 

「いい加減にしろよ!もう1人の俺といいお前といいふざけてんのか!お前も鬼の姿になれよ!響鬼の姿になって戦えよ!」

その言葉に明日夢は首を横に振り答える

「残念だけど、断るよ!模擬戦では鬼の姿にはならない、はっきり言うとね、殺す時以外は鬼にはならないんだよ!」

声に怒気を含ませ明日夢が言うと京介もさすがに引き下がり黙って鬼の姿に変わる

「いくぞ!」

そう言って明日夢に向かい京介は駆け出し音角の刀で斬り掛かるが明日夢は腰からナイフを引き抜き切り結び一瞬の競り合いの後明日夢の方から距離を取るが京介がその距離を一気に詰めにかかり刀を振るうが明日夢は真正面から打ち合い弾く

京介は刀を振り上げ大上段からの一撃を放つ構えを取り明日夢に向け刀を振り下ろすが明日夢はその攻撃を真正面から受け止めた上で力を逃がすように攻撃を逸らすと京介の背後に回り込み両肩と背中の中心を浅く切り裂くと京介が膝から崩れ落ちるように倒れ鬼の姿から人の姿へと戻る

 

「お前!俺に何をした!」

 

京介は倒れた状態のまま叫ぶ

「簡単だよ肩と腰の神経を軽く麻痺させたんだ1時間は動けないよ今の桐生君じゃ僕だけじゃなくて僕の仲間の誰にも勝てないしもしも鬼の姿で戦ったなら1分と持たないと思うよ」

 

その言葉に京介は悔しさを隠ず倒れたままの姿で拳を握る

そこへ響鬼と歌舞鬼そしてもう1人の京介がやってきた。

 

「無様だな京介自分の力を過信したな」

 

そう言って歌舞鬼が京介の前にしゃがみこむと抱えるようにして京介の上半身を起こし膝立ちにさせると右へ避けて自分の肩を貸し京介を立たせると左から響鬼が京介に肩を貸し2人で立ち上がらせる

「まぁゆっくり実力をつけてくしかねんだ、今のお前達にはそれだけの差があるからな」

「自分が情けないですよ」

「まぁ、やれる事から地道にな」

「これが現実だ!しっかり向き合った上で力を使え」

未来の京介はそれだけ言うと去っていった。

響鬼達は弟子達へのいい刺激になったと感じるのだった。

 

 

 

続く




超お久しぶりです。本格的に色々再開します。
現状は不定期更新になりますが確実に完結させますので
気長にお待ちください。

次回「共闘編その2」


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共闘編その2

響鬼達とキバ達の力を合わせた最後の戦いが始まる


-決戦の日-

 

ベリアルキバの待つ浜辺にやってきたメンバー達

ベリアルキバが2体のファンガイアと共に待ち構えいた。

「よくぞ来た!この世界に生きる鬼たちよ!ここが貴様達の墓場となろう!そして我の伝説が始まる場所でもある!」

高らかに宣言するベリアルキバに対しそれぞれの思いをぶつける

「そうはならない!ここであんたを倒して俺達は俺達の歴史を守り抜く!」

「理想を叶えるためには多少の犠牲もやむ無しとは思うが、それはお前が決めていいことじゃない!」

「ならば抗ってみせよ!お前達の覚悟を見せてみるがいい!」

「言われなくても!」

「行くよ!キバット!タツロット!」

(おっしゃ!キバって行くぜ!)

(全力フィーバーでいきますよー!)

渡を筆頭に全員が変身する

そして最後の戦いが幕を上げた

 

 

 

渡と響鬼でまずはベリアルキバを相手取り

他メンバーで2体のファンガイアと戦う

 

名護・京介視点

 

「人との共存を拒み人に仇なすファンガイアよ!その命神に返しなさい!」

「俺も協力するぜ!こいつらもな!」

京介と共に双鬼と吹雪鬼、冷鬼が戦闘に加わった

「まさか君と協力する事になるとはね」

「こっちのセリフだ!足引っ張るなよ!」

「当然だね」

「お前達もな!」

「わかってます!」

「もちろんです。」

「負けないぜ」

「当たり前だ」

そうしてファンガイアに向かっていく

相手はスタッグファンガイア大盾を使い巧みに攻撃から身を守りながらも素早い動きで相手を翻弄する厄介な相手だ

だがそれを上手く封じられている

吹雪鬼と冷鬼が攻撃すれば大盾は弾かれ動きも制限される

そこに息ピッタリの動きで双鬼達の攻撃がヒットする

そこにライジングイクサと響鬼燈火の攻撃が炸裂する

「「はぁ!」」

両方の肩口を切り裂かれよろけるスタッグファンガイアを更に冷鬼と吹雪鬼による追撃をくらい動けなくなる

「今だ!一気に決める!」

全員が必殺の構えを取るとスタッグファンガイアは守りの体制に入った。

「無駄だ!」

冷鬼が巨大な撥で地面を叩くとファンガイアの周りが凍りつく

そして追い討ちをかけるように巨大な撥を大盾に向けて一振する

と大盾ごとスタッグファンガイアが吹き飛ばされた

そして膝をついたスタッグファンガイアに全員の必殺技が襲いかかる

「炎武豪火爆炎の型!」

「零激!剛力の型!」

「爆冷!氷結の型!」

「「音撃斬・双電残魔!」」

「イクサカリバー!ラ・イ・ズアップ!」

心·技·体揃った音撃がファンガイアに襲いかかる

そして限界まで力を溜めたイクサの一撃が更に襲いかかり

スタッグファンガイアはガラス片となり砕け散った

その様子を見ていたベリアルキバは手を叩きながら言った

「見事なり!あやつに手も足も出させぬ連携見事なり」

「次はお前の番だ!」

「今しばし待つがいい!もう一体の我が騎士が戦っているのだ!それを見届けてからでも遅くはあるまい」

「あっちは大牙君達が対処中か心配あるまい」

 

 

大牙・威吹鬼達視点

 

ビートルファンガイアと交戦中の俺達俺と共に闘ってくれるのは

威吹鬼さんと天鬼、轟鬼さんと裁鬼さん、剛鬼さんだ

 

歌舞鬼は響鬼さん達と戦うと言っていた。

威吹鬼さん達が中遠距離で連携してくれるおかげで俺は中近距離から攻めることが出来るが相手ファンガイアには大してダメージにはなっていない。

「どうにも攻めあぐねるな」

「同意するぜさっきから攻撃する度に腕が痺れやがる」

「頑丈って言葉で片付けるには難しいっすね」

俺もジャコーダーとデスザキラの二刀流で攻めるが大してダメージは受けていないように見える

「僕らが何とかしましょう」

ベルトのバックルを外し武器と連結させ天鬼と二人必殺技を放つ

「いけますね!あきらくん」

「もちろんです威吹鬼さん!」

「「音撃射疾風怒濤!」」

風がノイズを生み出しビートルファンガイアを苦しめる

「こんなもの〜!」

ビートルファンガイアは手に持っていた大剣を一振し

攻撃を薙ぎ払う

「力技にも程があるぜ!」

「だが隙は出来た!」

ダークキバがウェイクアップフエッスルを装填し必殺技を放つ

その蹴りを大剣を犠牲にし受け流す

「一気にいきます!」

轟鬼と裁鬼は閻魔と烈雷をファンガイアへと突き立て剛鬼もバックルをファンガイアに取り付けた

「音撃斬雷電激震!」

「音撃斬閻魔黄泉送り!」

「「音撃射疾風一閃!」」

「音撃打!剛力の型!」

「ウェイクアップ!」

全員が一斉に攻撃し相手が大きく仰け反った

「トドメだ!」

ダークキバは紋章を浮かべジャコーダーを振るい敵を宙吊りにし

デスザキラのウェイクアップで切り裂いた

そこへ音撃が更に襲いかかり相手を圧倒した。

「こんなところで…終われるものか…我が剣は王と共にあり!」

散り際の一言を告げビートルファンガイアも爆散した。

その様子を見てみたベリアルキバは立ち上がり拍手しながら告げる

「見事なり手数の多さで我が騎士達を圧倒してのけたか!

我が騎士とて多対一は幾度となく経験しているが倒したのはお主達が初だ!」

「あなたもここで倒す!」

「俺達の歴史を守るために」

「ここであんたを終わらせる!」

「よかろう!我直々に相手をしよう!鬼共よ!かかってくるがよい!」

 

全メンバーでベリアルキバへと向かっていくがベリアルキバは

自分のフエッスルを1つ1つ装填し解放する

(タウロス、レオン、フェンリル、天狐、解放!The Liberat)

全ての契約獣を解放しさっきまで戦闘を行っていたメンバーにけしかけると残ったメンバーに向けて告げる

「さぁ!選ばれし者よ!かかってくるがいい!」

今ここにベリアルキバVS響鬼&キバの戦いが始まろうとしていた。




共闘編その2はここまでとします。次回で決着させますのでお楽しみに


次回共闘編その3 〜決着 新しい明日へ〜


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共闘編その3 〜決着 新しい明日へ〜

ベリアルキバとの戦いが遂に決着し新しい明日を迎える


響鬼&キバ視点

 

ベリアルキバと向かい合う俺達

お互いに硬直し動かない

他のメンバーはまだベリアルキバのけしかけたモンスターと

戦っている

全員が最強フォームで対応しているため倒すのは時間の問題だろう

キバもエンペラーフォームに、響鬼も装甲響鬼になり

明日夢も新装甲響鬼になり新鬼も音撃打と音撃斬の力を引き出し

歌舞鬼も鬼の力を限界まで引き出し生成りに近い姿で戦う

そしてお互い同時に動き出し幾度となくぶつかり合う

「見事なり!我が与えた猶予の間にここまで力を付けたか!

ますます滅ぼすのが惜しい存在よ!」

「僕等は滅ぼされはしない!」

「あなたを倒して未来を掴む!」

「俺達の歴史を守り抜く為にあんたを倒す!」

「負けられない戦いだからこそ俺達は何度でも立ち上がってあんたに挑んでやるよ!」

「覚悟しろ!俺達は少し前の俺達とは違うぜ!」

「ならば見せてみよ!お前達の全力を!」

ベリアルキバはウェイクアップし三つの月を背に浮かび上がる

「我の攻撃に耐えてみせよ!」

ベリアルキバの全力の蹴りが全員に襲いかかる

キバもウェイクアップし対抗するが競り負け攻撃をくらい変身解除に追い込まれるが立ち上がりもう一度変身しザンバットソード

を手にベリアルキバに向かっていく

響鬼達も鬼の姿に再変身しそれぞれの武器を手に戦いを挑む中

全員がベリアルキバの契約獣を退けベリアルキバの戦いに

参加する

「我の使役する獣達を退けたか、契約獣はこれで使えなくなったが問題ない、我の力のみでお前達を滅ぼそう!」

「そうはならない!何度でも勝つまで貴方に挑むから!」

「その通りだ、俺達の力は守るための力だからな!」

「その命、死神が貰い受ける!」

「俺達も負けないぜ!」

全身全霊を掛けた戦いの中まだ倒れる気配が微塵もないベリアルキバだが相手も満身創痍である事を信じて全員が揃った状態で全員の蹴りがベリアルキバに襲いかかる

ベリアルキバも再度ウェイクアップし迎え撃つが多数の力に押し負け遂に変身解除に追い込まれる

「見事なり!我をここまで追い詰めたのはお前達が始めてだ

だが、お前達の奮闘もここまでだ!我にはもう1つ力がある!」

ベリアルキバは自分の懐から音叉音角を取り出した

「なぜお前がそれを!?」

「愚問である!我が王だからだ!」

音叉音角を弾き額に当てる

全身から白銀の炎が燃え上がり王冠の様な白銀の角と漆黒の体を持った鬼が姿を現した。

「我が名は王鬼!さぁ!かかってくるがよい!」

「姿が変わったくらいなんだ!鬼になれてもその力を使いこなせないと意味ないぜ!」

歌舞鬼が先手を打った。

王鬼は音撃の力全てを扱えるようだったそしてもちろん

音叉音角を刀に変化させることも可能だった。

「何を驚く事があるお前達に出来て我に出来ぬはずがなかろう」

ベリアルキバはその手に音撃斬専用武器の音撃弦を出現させる

「音撃弦白雷!我が力受けてみよ!音撃斬百鬼魔道」

王鬼が音を鳴らす度に魔化魍の残留思念の様なモノが襲いかかる

そしてそれに触れると爆発しダメージを追う

「まだまだ終わらぬぞ!音撃菅白風!音撃射黄泉風纏い」

残留思念の様なモノがひと塊になり襲いかかる

「任せろ!」

歌舞鬼は傘を取り出し回すと桜吹雪が舞う

そしてその桜吹雪が魔化魍の残留思念の塊を覆い尽くし消し去った

「塊になればこんな事も出来るわけだ!」

「ならばこれは防げるか?音撃打!白焔の型」

自分の目の前に鼓を出現させ打ち鳴らすと透明と見まごうほどの白炎が立ち上りそれに巻き込まれる

それに対し皆が音撃の力を持って対抗する

「この力は破邪退魔の力だ!本来の目的にそぐわない使い方じゃ力の半分も引き出せやしない!」

渡達もそれぞれの音撃武器を演奏し攻撃に対抗し打ち破り

全員の音撃が1つとなり王鬼に直撃し王鬼を変身解除に追い込んだがそれでも倒しきれないでいる

「こうなれば我の真の姿を見せよう!」

そう言い放つ初代キバの男に初代キバットが意見する

(ダメだmyLORD!その姿になれば戻れなくなる!)

「私に意見するな!」

そう言い放ち初代キバットを払い除けると怪物へと姿を変える

(あぁ、なんということだ)

「なんだ?どういうことだ?」

「説明しろエセコウモリ!」

(エセ!?私は初代キバットバットです!)

(教えてくれ!じいちゃん!)

(親父殿私からもお願いいたします)

(言われなくとも話します!我が王は強すぎる力を制御しきれないのです!ひとたびファンガイアの姿になってしまえば暴走は必須です!)

そう言っている間にもキングファンガイアは唸り声を上げ姿を変える

「まるでキマイラだな」

「コウモリと蛇だけじゃなんか違くね?」

「御託はいい!まだチャンスはある!それでも1度だけだ!アイツを円を描く様に囲うぞ!」

響鬼の声掛けで全員が円を描く様に散らばる

「キバ!あのドデカイドラゴン呼べるか?」

「キャッスルドランだね、任せて!」

キバはフエッスルを使いキャッスルドランを呼び出した

「どうするの?」

「すぐわかる!」

響鬼がそう言うとキャッスルドランからガルル、バッシャー、ドッガと共にこの時代の明日夢達がやってきた

「俺達とコイツらで一時的に足止めする!長くは持たないからな!」

「この時代の僕!頼んだよ!」

「任せて!行くよ!皆!音響結界!」

ガルル達はそれぞれ武器へと姿を変え結界の中でキングファンガイアの暴走体を食い止める

「皆さん!この装置にそれぞれの武器やバックルをセットしてください!音響増幅で力が何倍にもなります!これでアイツを倒してください」

「よし!行くぞ!」

「音撃打!爆裂強打の型!」

 

「業火!怒涛の型!」

 

「業火爆炎炎舞の型!」

 

「音撃打!剛力無双の型!」

 

「音撃打!剛力無頼の型!」

 

「音撃射!疾風怒濤!」

 

「音撃射!神風封魔!」

 

「「音撃斬!閻魔大裁き!」」

 

「音撃斬!轟雷激震!」

 

「零激!剛力の型!」

 

「爆冷!氷結の型!」

 

「「音撃斬・双電残魔!」」

この時代のそして未来が生きる鬼達がそれぞれの型を発動する

 

「渡!俺達も!」

「うん!」

「共に共演といこう!」

キバはバイオリンをダークキバは横笛をイクサはギターを鳴らし参加する

その全ての音が結界内で増幅されキングファンガイアを苦しめる

時にはバラバラに時には一つとなりて音が止むことを忘れた雨の如く降り注ぐ中全員が最後の1音を鳴らし終える

キングファンガイアは爆発し通常の大きさに戻った。

「まだ倒れないのか!」

これ以上戦いが長引くのは避けたい響鬼達

そこへ初代キバットが現れ渡に話しかける

(黄金の鎧の継承者様、お願いがあります!私を使ってベリアルキバになってください)

「なぜ?」

(ベリアルキバの力とあなたのザンバットソードそして闇の鎧の継承者が持つデスザキラがあれば完全にカレをわたしの友を眠らせてやれますどうか、私に力をお貸しください)

「……わかった」

(おいおい!正気か?渡)

「本機だよ!僕が終わらせる!」

渡は1度変身を解くと手を掲げて言った

「いくよ!初代キバット!」

(ご助力感謝!ガブリっと!)

渡はベリアルキバへと変身した

「渡!終わらせてくれ」

ダークキバ事大牙はデスザキラを託した

「行ってくるよ兄さん!」

そしてキングファンガイアの前に立つとザンバットソードのウェイクアップで切り裂いた

そしてザンバットソードを地面に刺しデスザキラのウェイクアップで更に一撃入れる

(終わらせてください!あの方はもう1つ立っているだけでやっとなのです!安らかに眠らせてあげてください)

ベルトからウェイクアップフエッスルを取り出し装填する

(Finalウェイクアップ!)

空には月が浮かび上がりその月を背に両足で蹴りを入れ宙返りしもう一撃入れる

「終わりです!」

もう一度飛び上がり最後の一撃を入れた

キングファンガイアは人間の姿に戻った

「我の負けだ!我は再び永遠の眠りにつく、力の使い方を誤るなよ。」

そう言ってガラスが割れるように砕け散った

そして渡の変身も解ける

(ありがとう。友を眠らせてくれてわたしも友同じく永遠の眠りにつきます。息子よ、そして我が孫よ、あえて嬉しかったぞ)

そう言って光の粒子となり消えていった

そして同じように渡達も光に包まれ始める

「どうやらここまでみたいだね」

「そうみたい」

渡と明日夢は頷き合う

そして他の皆も師匠や先輩方との別れを惜しみつつ言葉を交わし

そして消える間際

『終わったんだな全部』

「斬鬼さん!?」

他の皆も亡くなった斬鬼の姿を捉え驚いている

『あの王鬼とか言うやつのおかげと言うべきかお前達にも見えてるようだな』

「斬鬼さんからも未来の鬼達になにか言葉をかけてやって欲しいっす」

『よくやった!未来を守ったんだ!この先の未来も任せたぜ後輩!』

そう言って斬鬼の姿が消えるのと渡達が消えるのはほぼ同時だった。

「夢みたいだな」

「現実だよ、色々あったけど全部な」

「何はともあれ終わったんだよな?なら俺は戻るぜ!未来の歌舞鬼を育てる為に弟子でも探すわ」

「俺達も行くわ!魔化魍の脅威が消えたわけじゃないし、今まで通りに戻るだけだ」

そうしてこの戦いの為に集まった鬼達は本来の任務に戻っていくのだった。

 

-未来-

 

過去から未来へと戻ってきた渡達は未来がどう変わったのかベリアルキバの脅威がどう伝わっているのかを確認していた

「俺達の方には特別変わった事は無いようだ」

「我々素晴らしき青空の会にも変わった事は特別みられない」

「明日夢君たちは?」

「響鬼さん達はみんな生きてたよ!ただあの戦いからしばらくして現役を引退したみたいで今は指導者の立場に着いてるよ」

「これからどうするの?」

「今まで通り魔化魍の脅威から皆を守るよ、多分僕達の歴史は交わらないはずだから今回が特別だったんだ」

「そうだよね、でも、また会えるよね?」

「いつかきっとまた共に戦う日が来るよ」

「その時までお互いに研鑽を続けよう」

僕達はお互いに握手を交わした

「それじゃあ、また会う日まで」

「また会う日まで」

そうしてそれぞれがそれぞれの戦いへと戻って行ったのだった。

 

 

 

???

 

とある場所、そこにはローブを着た何者かが時計のような物を持って立っていた。

そしてその時計のようなアイテムが輝き出す

『ベリアルキバ』 『王鬼』

アイテムにベリアルキバと王鬼の顔が刻印される

「出だしは上々次はどれがいいかな」

時計型アイテムを仕舞い新たにタブレットのようなものを取り出して次の力を求めて何かを書き示したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




とりあえずこれにて完結となります。次回の共演作はアンケートにて決めさせてもらいます。更新は不定期になると思いますが確実に更新しますのでお楽しみに。
ライダー系中心に更新していきますので今度ともよろしくお願いします。


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