峰田に深刻なミーム汚染された幼馴染の女の子 (パンツの取説)
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幼稚園〜小学校

私の幼馴染はちょっぴりスケベな男の子。

でも、とっても頼りになるカッコイイ男の子。

私がいじめられてたらすぐに助けてくれるとっても優しい男の子。

彼はとっても物知りでお勉強も出来る。

苦手なお勉強を教えてくれるし、わからない事は聞いたらなんでも答えてくれる。

でも、可愛い所もある。身長が伸びない事で悩んでいるし肝心な時堂々とした態度をしてるけどいつも産まれたての子鹿の様に膝が笑っている。

 

そんな…格好良くて頼りになって可愛い、でもちょっぴりスケベな幼馴染の男の子の事が私はとっても大好き。

 

その子とは幼稚園からの付き合い………

 

 

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彼と初めて会ったのは幼稚園の入園式の日。

綺麗な花飾りのついたアーチを潜り入場し、席に着く。

そんなごく簡単な事を私は失敗してしまった。

道の真ん中で私は転んでしまった。

別に痛くは無かった。直ぐに立ち上がれた。だけど立てなかった。

その時皆が私を見ている事に気づいて、途端に怖くなって、立てなくて、泣いてしまった。

でも、そんな時彼が来てくれた。

 

「大丈夫か?立てるか?手〜繋ぐか?」

 

彼は列の最初を歩いていたのに態々戻って来て私を助け起こしてくれた。

そして私は彼と手を繋ぎアーチを潜る事が出来た。

私の席に着いたら彼は「また後でな」と言って手を離して自分の席に歩いて行った。

 

式が終わると私は彼にありがとうと伝えたくて探したが見つからなかった、どうやら彼は彼の親ともう帰ってしまったみたいだ。

その日は私も親と帰った。

翌日、彼と再会した。どうやら同じクラスのようだ。

早速私は昨日のお礼を伝えた。

すると彼は照れた様にこう言った。

 

「へへッ!どうってことないゼ!」

 

そこから彼との付き合いが始まった。

一緒におままごとしたり鬼ごっこしたりドッチボールしたりトランプしたりお絵描きしたりヒーローごっこしたり。

お互いの家にお泊まりに行ったり、お料理してみたり。

兎に角たくさん遊んだ。

私がいじめられてたら止めてくれたりいじめっ子と仲直りさせてくれたりした。

 

多分私はこの頃から彼の事が好きだったんだと思う。

 

この上なく彼の事が好きで信頼していたから私は彼が求めたら何でもどんな事でも一切の疑いも無く受け入れた。

 

「これはパンツじゃなくてズボンだから見られても恥ずかしくないんだ。だから、履いて見せてくれ」

 

彼の4歳の誕生日のお祝いをした時にプレゼントを用意出来なくて誤ってたら彼から履いて欲しいとズボンを渡された。

何処からどう見てもおパンツにしか見えなかったけどだうやら日本じゃない何処か別の国のズボンらしい。

 

「あ、これはパンツの上から履くんじゃなくてパンツみたいに直接履くんだ」

 

流石にお着替えを見られるのは恥ずかしかったので後ろを向いて貰った。そうして彼から貰ったズボンを履いた事を彼に伝える。

 

「うんうんとっても似合ってるゼ」

 

見た目がおパンツでしかないズボンだけだとやっぱり恥ずかしいから直ぐ隠せるようにスカートも付けている。私は今、彼にスカートをたくし上げズボンを彼に見せる。

 

「もう少し、近くで見ても良いか?」

 

私は恥ずかしくて何も言えず、ただ頷く事しか出来なかった。

彼は顔を近づけてズボンを見ている。

彼はずっとズボンを見ながら、履き心地はどうだ?とかもう1着あるから明日はそれを履いて見せて欲しいとか言ってくる。その時の私は恥ずかしくて頭が働かず「うん」と「はい」を繰り返すからくり人形と化していた。

急にズボンを触って来た時は驚いたけど私は何も言わず受け入れる。

 

「せっかくだからスカートも外してズボンだけってのにも慣れておこう。大丈夫、パンツじゃないから恥ずかしい物じゃないから堂々としてたら良いゼ!」

 

私は頭が真っ白になり何の抵抗も出来ず彼にスカートを脱がされた。

私は何か言おうとするけど言葉は出なくて口をパクパクさせるだけだった。

 

「ん、どうした?あぁ、そうかケーキが食べたいのか、良しそれじゃあ一緒に食べるか」

 

そうして彼はフォークで取ったイチゴのショートケーキを私の口に入れた。

その後、私はケーキにつられてしまい、いつしか恥ずかしくなくなっていた。

 

それからの生活は彼から貰ったズボンを履いて生活し、今では彼の言った通りパンツじゃないから恥ずかしくない。

 

暫くして今度は私の4歳の誕生日がやって来た。

彼はおめでとうと祝ってくれた。

ズボンを沢山貰ったし。沢山頭を撫でて貰った。

私は彼と誕生日を満喫していた。

その時、私は淡く光だし髪が白くなった。

突然の事で驚いたけど、どうやら白髪になっただけでなく猫の耳と尻尾まで生えたみたい。

しかも目の色が左右で違うらしい。

少しして光が収まると耳と尻尾は無くなったけど白髪と目の色は戻らないかったみたい。

 

私と彼であたふたしていると彼の髪の毛がちぎれて私にくっ付いた。

そして、ちぎれた髪は元通りに生えて来た。

彼は試しにちぎっては私にくっ付けるを何度も繰り返した。くっ付けるのは良いけどどう頑張っても取れる気がしないので放って置いて、用意されたケーキを彼と食べる事にした。

少しするとくっ付いていた彼の髪の毛が取れ始めた。

その後、部屋に入ってきたお母さんが騒いでたけど何を言っているのか全くわからなかった。

 

翌日、お母さんと私と彼の3人で病院に行った。

どうやら、私と彼は個性を発現させたみたいだ。

私は光っている間は白い猫の耳と尻尾が生えてくる。

彼はちぎった髪の毛が何にでもくっ付く。

それだけの個性なのでお母さんは危ない個性じゃなくて良かったと言って笑っていた。

帰りに3人でお店でご飯を食べました。果物が凄く美味しかった。また、彼と行きたいな。

 

4歳の誕生日以来何か変わった事はなく私と彼は小学生になった。

だけど彼とは別の学校に行く事になった。

学校に行っている間はとっても暇。彼がいないだけでこんなにもつまらない時間が来るなんて思いもしなかった。

でも、学校から帰れば彼の家に遊びに行く。

その日は一緒にお勉強をする約束をしていた。

 

「こことここを足せばこうなる。ちょっと休憩しようぜ」

 

彼はとっても頭が良い。

私はその日の授業でわからなかった事を彼に教わる。

彼は嫌な顔1つせずわかりやすく教えてくれる。

遊ぶのも良いけどお勉強も彼と一緒なら楽しくなってしまう。

 

「そういえば、耳と尻尾ってまだ触った事無かったな、触っても良いか?」

 

休憩して頭を休めていると彼がそう言ってきた。

もちろん私は頷く。

私は耳と尻尾を生やし、彼の側に寄る。

彼は優しく触れた。

 

「おー、本当に猫の耳の感触だ。尻尾もスベスベだ」

 

へ?彼は今なんと言った?本当に猫の感触?猫の感触?つまり彼は他の猫に触れた事が有ると言う事。

少し不安になった私は彼に視線を向ける。

すると彼の洋服に茶色の毛が幾つも付いていた。

あぁ、そうか。だからいつもとは違う匂いがしたんだ。これはいけない。彼は私の彼なんだ。いつまでも私以外の匂いが彼にこびりつくのには堪える。

 

「お?どうした?本物の猫みたいに擦り寄ってきて、こらこら頭を押し付けるな、甘噛みするなよ、あぁ〜もうコレじゃあ本当に猫だな」

 

私は彼に体を擦り付ける。彼を誰にも取られない様に私の匂いを彼の体に擦り込む。お風呂に入っても消えない様に何度も何度も擦り付ける。ついでにもっと撫でて貰う。甘噛みは何故かしたくなった。

 

「お?ふっふっふ。ここが良いのか?ここが良いのか〜?」

 

彼は耳と尻尾の付け根を執拗に擦る。

何故か身体に力が入らなくなる。

彼にもたれ掛かり、顔を彼のお腹に擦り付ける。

 

「次にやって来たらまた今回みたいに付け根を触るからなってあれ?寝てるのか?」

 

私は力尽きる様に微睡み、そして、眠ってしまった。

翌日、彼はまた同じ毛と匂いを身体中に染み込ませていた。なので私も同じ様に身体を彼に擦り付け、耐えかねた彼の手により眠らされる。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

小学校に通ってから早数年、私は小学6年生になった。私の学校は小学校・中学校・高等学校・大学校全てが合併したエスカレーター式の学校。

その名は永園女学院。

白を基調とした左胸に校章のあるワンピースと白のベレー帽の正面には16花弁の菊の模様。それが学院の制服。

なんでも、元は天皇家の妻候補を教育する為に設立した学院なので矢鱈と歴史が有り、歴史に名を残した偉人あるいはそれらを支える者を多く世に出した学院である。

その為、様々な事を教わる。勉学は勿論、情操教育から立ち居振る舞い言葉遣い全てを教わる。

それらを教わり修め、昇級する。昇級時に帽子に1枚ずつ花弁が足されていき16花弁全てを揃えた最上級生は全ての下級生から尊敬され、やる事なす事全てのお手本とすら言える。

 

そんな学院を他より一足、いや二足も三足も先に私は卒業する。

 

通常なら年に1回の昇級だが、稀に他より早く昇級する者が現れるらしい。一時期はお金で昇級したと疑いが掛けられるが、しかし、昇級試験は厳正な審査の下行われる上に天皇家由来の学院の為お金には困っていないので誤魔化せない。

横領もない。何故なら、教師陣全てがその頭の帽子に16花弁の菊を携えた永園女学院の卒業生なのだから。

 

私は小学6年にして女学院の全ての学習工程を納めた、史上最年少の卒業生なのだ。

転校ではなく卒業。永園女学院においてそれの意味する所は小学校から大学校まで全ての卒業の認定なのだ。

なので私はこれから先学校に通わなくても良いのだ。

だけど、それだとつまらない。

 

ここまで長々と永園女学院について話したが結局何が言いたいのかを言うと……

 

私は16花弁の菊を携え新しい学舎へ足を踏み入れる。そう、私は明日から彼の通学予定の中学校に通うのだ。

 

……通うのだが、私は今絶賛誘拐されている。

 

中学校への通学路の下見の帰りに私は誘拐されてしまった。どうやら、私がこれ見よがしに16花弁の菊の帽子を被っていたから誘拐されたらしい。

永園女学院はその性質上、国内の政治家や大企業、財閥といった者達の御令嬢が通う学院なのだ、だから学院の生徒が年間最低でも5回は誘拐され、身代金や闇取引に利用されるのだ。

 

「リーダー!奴等俺らの要求を拒みやがった!こっちには人質が居るのに!!」

 

「落ち着け!」

 

「でも!奴等一切聞く耳もたないんだ」

 

「いいか!俺達はただ金が欲しくてやってるんじゃない!何のためにこんな事をやってるのか考えろ!故郷の家族のため恋人のため!だからこんな事をやってるんだ!豚箱にぶち込まれたって、二度と陽の光を浴びれなくなっても良いと俺達は誓った筈だ」

 

どうやら誘拐犯達は訳有りらしい。

いや、別に彼らは犯罪者、私に牙を向いたのだから同情といった感情は湧かないが、彼らの私に接する時の対応が不気味な程に待遇が良い。

テレビで見るような立て篭もり犯の様な見せしめに殺したりするといった雰囲気は無く、寧ろ逃げられないだけで手錠も縄も無い一切の拘束をしない。なんならジュースやお菓子まで出て来る。

 

「済まないなお嬢さん。君には絶対に怪我なんてさせないから大人しく従ってくれ」

 

誘拐犯のリーダーらしき男が謝ってくる。私は先程の男の言葉がきになりつい理由を聞いた。

 

「俺達の故郷は農村なんだ。テレビでニュース見た事はないか?小さな村の直ぐ近くで土砂崩れがあった、幸いにも怪我人は居ない」

 

確かに男の言った様なニュースを1ヶ月前に見た事がある。その時はそんな事があったんだと他人事の様に思っていたが男の口振りからして、男の故郷での出来事なんだろう。まさかこんなとこらで他人事が巡り巡ってくるとは。

 

「ニュースはそれで終わった。だが、ニュースには続きがある。土砂崩れで村に行くための唯一の橋が壊れて村は孤立状態になった。俺達は偶然その時は他県に居たから免れた。もちろん俺達だって警察や救急隊に連絡して土砂を退かし村の皆を助けようとしたが、何度連絡しても警察も救急隊も来ない。やむなく自分達で土砂をどかしていたら10日後に警察が来た。そして、警察の放った言葉はこうだ、何だお前達は現場を荒らすな逮捕するぞ。あそこまであり得ない物を見たのは初めてだよ」

 

国民を守る筈の警察がもう信じられないっと言いたげな顔で男は続けた。

 

「今まで何してたんだって、とても腹が立ったけどその場は警察に従って帰ったよ。でもあれから2日警察も救急隊も何もしていなかった。我慢の限界だった。警察署に直に行っても一切取り合ってくれず、果ては門前払いされ、数人は見せしめとして逮捕された」

 

こんな事があって良いのか?と男が聞いてくるが私はうんともすんとも言わず、目だけで先を促す。

 

「後になって知った事だが、政治家のお偉いさんがあの村が邪魔だったらしく、そいつの命令で動かなかったらしい」

 

「リーダー!!奴等が条件をのんだ」

 

話したの途中で先程、男に怒鳴られていた男が報告にやって来た。

 

「よし、じゃあこんな茶番も終わりだ。済まんなお嬢さん。お嬢さんにとっては誘拐犯の理由なんてどうでも良かったよな、お嬢さん、これから君を解放する。そして、俺達は警察に投降する。それで終わりだ」

 

それだけ言って男は私を連れて宣言通り警察に投降した。

 

 

それから3日後、とある男性議員の不正や汚職、違法薬物の使用が発覚し逮捕された。とだけニュースで報道された。誘拐事件は公には無かった事にされた。

 

 

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警察の事情聴取で1週間も拘束された私は当然ながら新しい中学校の入学式を逃し、皆より遅めの中学デビューをした。

 

初登校時はまるで転校生の様に黒板の前に立って挨拶した。そして、その時の彼の驚きの顔がとても面白かった。



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