家庭教師ヒットマンREBORN! 対立の変革編 (エセ悪魔)
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標的 新1 プロローグの先には絶望?

復活しました。
ですが、続編は考えてないのでリハビリです。なんとか続けようとは思ってます。

表記の変更について、とある単語が完全に無理だったのでこうしました。


7/3=トゥリニセッテ


 

   「俺の名はリボーン。」

 

 

今でも、繊細に大雑把にどこか大切に覚えている。

 

 

「俺はお前を一流のマフィアにするためにやって来た。」

 

 

この一言が自分にとって転機だったのだろう。

はたしてそれが幸運への片道切符か地獄への六文銭なのかは自分でも白黒付けにくい物だ。

 

 

まるで羽の無い天使。

 

これが第一印象だった。

そんなリボーンは俺を無理矢理死ぬ気にしては周りを巻き込んで楽しくも辛く大変すぎる迷惑ばかりをしては友達をファミリーの幹部にしたりと・・・・よくくじけなかったな俺・・・

 

 

でも、

 

骸に乗っ取られそうな時だって

 

 

白蘭との命を賭けた闘いの時だって

 

 

復讐者たちとの戦いでも

 

 

助けてくれたのはあいつだった。

勿論、京子ちゃんにハルにディーノさんにイーピンに守護者の皆だってこんな俺なんかのために修行をしてくれた、心配をしてくれた、泣いてくれた、戦ってくれた。

 

 

 

本当に、俺にとってダメツナの人生にプラスな物ばかりが溢れてくる。

でもまだ足りないと感じてしまうのはなんでだろうか?

 

 

欲張りかな?

 

 

でも、変わる事だって多分必要なんだと思うんだ。

 

なんと言うかさ・・・人との仲って粘土みたいで、形をたくさん変えれるけど本質は変わらなくて・・・綺麗な形になったりちょっと歪な形になって綺麗にしようと頑張ったり・・・

 

俺がずっとこの関係を続けたいけどボンゴレを継がなきゃその関係が消えてしまうかもしれない。

 

怖いな、何かを得て何かを落とすって・・・・

 

 

でももう考えるのは止めたよ。

 

 

ずっとボンゴレは継ぎたくないって言ってたけど、I世がグローブを覚醒する時に「ボンゴレを継ぐのも壊すのも好きにしろ」って言ってくれた。

ボンゴレには恨みがあって、それを超えるほどの沢山の物を貰ったんだ。

 

なら、その貰った物への恩返しをしないと助けてくれた皆やリボーンに九代目にも失礼だよね?

 

 

 

  だから俺は十代目に継ぐよ。

 

でも、ボンゴレってマフィアの形をぶっ壊す。

I世が作りたかった物を俺は新しく作り直して皆が平和に命を落とさなくていいように始めたいんだ・・・

 

 

 

 

だからさ、その始める切欠として俺は君に言いたいことがあるんだ。

 

 

ねぇ、京子ちゃん。

復讐者の戦いの後、俺の告白を冗談だって思ってたでしょ?

 

 

 

 

俺はマジだよ

 

 

 

 

だから、もう一度・・・三度目の正直で言うよ。

答えはYESかNOだけだからね。

 

 

 

 

京子ちゃん、

俺は君の笑顔がとても明るくて何をやってもダメで皆から馬鹿にされてた俺にも優しくしてくれて、ダメツナだった頃から今この瞬間まで───────────

 

 

 

 

 

大好きです、

 

 

俺と付き合ってください。

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

「・・・・・・ッ、ふぁ~あぁッ」

 

 

目が覚めるといつも通りの自分の部屋。少し過去と夢の続きが名残惜しがそうとは言ってられないほどに時間は待っちゃくれない。

 

 

「おはようツナ兄。」

 

 

「うん、おはよう。」

 

 

部屋を出ると丁度フゥ太が隣の部屋からやって来た。

互いにおはようと言った途端いつも通りな声が聞こえてきた。

 

 

「やっほほ~い!!着いてこれるなら着いてくるんだもんね~!ガハハハハハ!!」

 

 

「待つ!!イーピン!!!今日こそは許さなイ!!!!」

 

 

ランボとイーピンが足元をちょこまかと走るのでは無い、車みたいにズドーンと走ってくるのだ。

まぁこれはいつも通りだから慣れてしまったのだが。

 

 

「ヨッと。」

 

 

「ホッ!」

 

 

フゥ太と同じタイミングで足を曲げて飛び上がる。

 

 

ビューン!!

 

 

二人の飛んだ足元を小さい二人が残像を残してるのでは無いかと思うほどの早さで走り去りUターンしたり部屋に入ったりと嵐のような物だ。

 

 

「はぁ、相変わらず元気だよなあいつら・・・・」

 

 

「フフッでも、ランボもイーピンもちょっと変わってきてるよね?」

 

 

「確かにそうかも。何というか、会った時よりもなんだか色々と落ち着いてるよね。」

 

 

大体一年くらいだろうか?

ランボもイーピンもフゥ太も生み親や親しい人物が他に居なかったり遠かったり関係が複雑だったりと、後10年近くはこの沢田家でお世話になるだろうな、とリボーンがぼやいてたのが記憶に新しい。ビアンキもまだここに住んではいるのだが仕事の関係上しばらく海外に行かないといけないらしく今の沢田家は六人体制だ。

 

 

「あ、そういえばランボのランキング、また新しいのが出来たんだよ。」

 

 

「へ、へぇ~・・・また恨み買われてる系?・・・」

 

 

かつてランボはその天然?才能?の力で「うざいマフィア」「殺して座布団にしたいマフィア」部門ダントツ一位を獲得していた。

不名誉だが、今までの事考えてれば妥当であるなと納得出来てしまう。

でもフゥ太は嬉しそうに首を横に振った。

 

 

「うぅん、そうゆうのじゃなくてね。最近は『幼稚園で頼りになるランキング』の第1位なんだ。」

 

 

「そうなんだ。なんだか安心したよ・・・ランボの奴やっぱ幼稚園に行けて良かったな。」

 

 

いいランキングの1位であったことに驚愕少々、嬉しさ大半で自分のことじゃないのにとても嬉しかった。ランボもイーピンもああ見えても5歳の小さな子供だ。

ランボは一応イタリアでほんの少しだけ幼稚園に通ってたそうだが彼は最年少なマフィアだ。しかし、マフィアだからと言っても子供なんだからそうゆう所は行っとくべきだと父さんやリボーンに相談して良かった。

 

 

「だね。ランボはイタリア語も喋れるからちょっと浮き気味ではあるけど仲良くやってるそうだよ。イーピンも皆から体術が凄いって好評だよ。」

 

 

そう駄弁りながら階段を降りて茶の間に向かう。まだ二階辺りではバタバタと聞こえてくるがまぁ後五分で収まるはずだ。

 

 

「「おはよう母さん(ママン)」」

 

 

「ツー君もフゥ太くんもおはよう、朝ごはん出来てるわよ!!」

 

 

「ありがとう。じゃあ、いただきます。」

 

 

「いただきます。」

 

 

テーブルにはいつも通りにソーセージやスクランブルエッグに焼かれたトースト二枚程が皿に乗っている。

それを食べながら茶の間にいつも居るはずのアイツの影が無いことに気付く。

 

 

「ねぇ母さん、リボーンはどうしたの?」

 

 

「それが分からないのよ~・・・昨日くらいに《ママンのエスプレッソ欲しい》って言って飲んだ後すぐアメリカに行くって言って出かけていったから。」

 

 

「ふ~ん、珍しいねリボーンがそうやって出かけるだなんて。」

 

 

「そうだね。いつもならツナ兄にだって何も言わずにふらっと何処かに行けば何時の間にか戻ってくるから。」

 

 

「たまに言ってから出かけてたけど最近ずっとそうだったよな。今度は何の用だったんだろう?・・・」

 

 

リボーンは自由気ままに何処か行くのはデフォルトでもあるが、最近はそれが頻繁だった。しかし行き先を言ってから出かけるだなんて中々珍しいと三人とも考えていた。

 

 

「とぉ!ランボさ~ん、到着!!」

 

 

「うおっ?!」

 

 

 

背後からランボの声が聞こえた瞬間に頭へ変な重さがかかった。

 

 

クルクルクル、スチャッ!

 

 

なんとなくそんな擬音が聞こえたような気がした。

 

 

「おぉ、お見事だねランボ。」

 

 

「ランボェ・・・・・」

 

 

重さで下がった頭を上げるとYの字で満足そうに向かい合わせの椅子へ立っているランボがいた。フゥ太はいつも通りの微笑みのまま拍手をしていたが、

 

 

「ランボ!話終わってない!!」

 

 

「ブッ?!」

 

 

イーピンがフゥ太の頭を蹴ってフゥ太と向かい合わせの席へと着地した。

 

 

「・・・お見事!!」

 

 

\10/\10/\10/\10/

パーフェクトだ、イーピン。

 

 

「ツナ兄ェ・・・・」

 

 

─────────────────────────

 

 

「うん・・・・あぁ・・・そうか、9時発の飛行機で今そっちに向かってる。では、例の場所で待ち合わせだ。」

 

 

黒いボルサリーノを被った黒服の赤ん坊リボーンは電話していた携帯を閉じて白い少女の方へと心配の眼差しを送った。

 

「大丈夫か、ユニ?」

 

 

「い、いいえ・・・リボーンおじさま・・・私、怖いです・・・」

 

 

「・・・心配するなユニ、俺達がついてる。」

 

 

ボンゴレファミリー専用のジェット機の中で赤ん坊たちと少女が真剣な顔をしながら席に座り、目的地につくのを待っていた。

 

 

「それで、なんでリボーンは俺達まで呼び出したんだ?コラッ」

 

 

金髪でスナイパーライフルを担ぎながら窓辺で警戒をしている赤ん坊、コロネロがリボーンに語りかける。

 

 

「コロネロの言うとおりだ。俺はまだ研究で忙しいんだ・・・なるべく早く帰してくれ。」

 

 

「私もわざわざ有給も取れずに来てやったんだ。それほどの緊急事態でも無ければ金だけをむしり取っていくよ。」

 

 

不満げに皺を寄せて文句を言う緑の赤ん坊ヴェルデに、守銭奴なフードを深く被る赤ん坊マーモンは不機嫌だった。

 

 

「・・・今回は、7/3(トゥリニセッテ)のことだ。」

 

 

「「「「「ッ?!?!」」」」」

 

 

その言葉にリボーンとユニを除いた赤ん坊全員が驚愕した。

 

 

「せ、先輩・・・それは本当ッスか!?」

 

 

と、先に事実確認をしたのはヘルメットにライダースーツの赤ん坊スカルだ。

 

 

「あぁ、ユニの予知夢だ。」

 

 

「でも、あの皆と見た7/3とは違うのです・・・」

 

 

「私達の見た7/3とは違う?どうゆう事ですか?」

 

 

そう優しく問いかけるのは赤いカンフー服を着た赤ん坊である風だ。

 

 

「私が見た7/3は・・・・・・

 

 

生きていないような氷河でした。」

 

 

「ッ、ちょっと待てユニ。7/3が生きていないようなだと?あのチェッカーフェイスがこの星を生かすための物と言ってた7/3が、か?」

 

 

「はい・・・景色は寒天、吹雪が荒れ狂い、凍土の地面、冷気に溢れ、7/3に霜つける、万物は氷結し、玄冬だけの空間・・・でした・・・」

 

 

「・・・7/3はアイツらの灯した炎が光っていたか?」

 

 

ヴェルデは、ユニの予知に対して動揺しながらも冷静に情報の整理をしようと質問を続ける。

 

ユニがヴェルデの二つ目の問いに首を横に振った。それにマーモンやヴェルデで更に驚愕して声を上げようとしたがユニがすぐに補足をした。

 

 

「灯っていたのは・・・氷でした。シモンの炎である氷河とも雪とも違う、まるで死ぬ気の炎とは真逆の物でした。」

 

 

ユニが少しずつ声も小さく震えが強くなってきたためリボーンはユニの震える手を掴み、安心させようとする。

 

 

「と、言うことだ。皆分かったか?」

 

 

「・・・事情は分かった。だが行き先はどこだ、リボーン。」

 

 

「昨日くらい、だろう。アメリカにいたボンゴレの秘匿情報管理の諜報員が死体になって見つかった。その諜報員がいたのはロサンゼルス州の川沿い。つまり、」

 

 

 

 

「俺らの行き先はアメリカだ。」




誤字脱字は是非ご報告を。
後、キャラのしゃべり方等に違和感があったら是非コメントを


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標的 新2 事件は二つ起こるpart1

まだ試作。
早急仕上げだから雑さは許して。


 

信頼出来る部下も殺された。

 

変な力を持つ人間達も晒し首になった。

 

家族は今私の目の前で銃を突きつけられている。

 

 

それもこれも全てこの目の前にいる少年少女達のせいなんだと、未だ信じられなかった。

 

 

 

「・・・もう、止めてくれないか?」

 

 

「あ”ぁ?何を言ってる・・・まだお前の部下を殺しただけだろう?」

 

 

私は、アメリカの大統領として数々の危険にさらされた。

それ以上に自分は悪徳も積んだ。

その罰だと言われたらそれはそれで納得したいが怒りたい。

 

 

「金なら払う!!だからもう止めてく────────」

 

 

バァンッ!!

 

 

「ガッ?!?!」

 

 

少年の隣についていた少女が無表情のまま構えていたショットガンを放ち、腕をズタボロにした。

 

 

「ガァァァァァァァ?!?!?!」

 

 

「汚ぇ声を上げるな。」

 

 

髪を鷲掴みされ、顔を上へと引っ張り少年と近づく。

 

 

「お前らには俺らの掲げる十字架へと磔になってもらうぞ?」

 

 

掴んでいた手を離し、一歩引いてから右腕を掲げた。

 

 

「俺達はジプシーだ。」

 

 

その右腕から白く冷たい冷気が渦巻いてる。ピキピキッと水が凍るような音さえも聞こえて───いや、自分の腕が凍ってきているのだ。ズタボロになり血が大量に出る腕がピキピキッと音を立てながら凍っていってる。

 

 

「日の当たる場所を無くし、汚い物へと手をつけるしかなかった人間だ。」 

 

 

視界が徐々に霞み、それに猛烈な眠気が自分を襲う。まるで真冬の雪山にでもいるような気分だ。

 

 

ヒョォォォォォォ──────

 

 

扉や窓の隙間から風が吸いこまれていき、少年の右腕へと集束し青白い光へと変わる。

 

 

「今こそ俺達は動く時、その身を自由への糧へ・・・この心を同志への勝利に・・・・

 

 

全てを絶つ氷の誓いとして、

 

 

今ここに刻む。」

 

 

 

掲げていた右腕を地面へと振り下ろされた。

 

 

ドガァァァァァァァァァァァァッ!!!!

 

 

光が途切れる寸前の視界へと戦車の如き勢いで迫ってきた。

 

 

そこで私の意識は途絶えた。

 

 

 

 

────────────────────

 

 

数時間前 ▽△▽△▽△▽△

 

 

 

「それじゃあ行ってくるね!」

 

 

「行ってくるんだもんね!!」

 

 

「行ってきまス!」

 

 

「待ってよツナ兄にランボ!僕も行くから!!」

 

 

「四人とも気を付けてね~!!」

 

 

賑やかな朝飯が終わり制服にも着替え終わったランボ、イーピン、フゥ太と一緒に玄関を出た。

ちょうど玄関先では幼稚園バスがやって来ており、ランボとイーピンはほれに乗り込んでいった。

 

 

「じゃあ気を付けてなフゥ太。」

 

 

「うん、ツナ兄こそ気を付けてね。」

 

 

フゥ太とも並盛小へと向かうため少し進んだ先の曲がり角で別れた。

しばらく一人で歩いていると、

 

 

「十代目!!おはようございます!!」

 

 

「獄寺くんおはよう。」

 

 

自分の友人であり右腕でもある獄寺くんがいつも通りに通学路の途中の大きな曲がり角からやって来た。

 

 

「よっ、二人ともおはようなのな!」

 

 

そして後ろから手を振りながら走ってやって来たのは獄寺くんと同じく友人の山本だった。

 

 

「おはよう山本。」

 

 

「よぉ野球バカ。」

 

 

「おう、んじゃ部活だからまたなぁぁぁ!!!」

 

 

挨拶を交わしてすぐに俺達を抜かしていった。若干風が後ろから吹いたような気がする。

いつものことだがなんであんなに爆走して一日マシに過ごせるのだろうか?

 

 

「あいつ、なんか今日はいつもより少し早いな。」

 

 

「う~ん、獄寺くん俺には分からないよ─────」

 

 

「ひゃ~!遅刻する~!!」

 

 

「「ッ?!」」

 

 

すると後ろから聞いたことあるが多分聞こえたらおかしい声が聞こえてきた。

 

 

「はひっ、グッドモーニングですツナさん獄寺さ~ん!!!」

 

 

また自分たちの後ろから走ってきたのは並盛から少し離れた緑中の生徒である三浦ハルだった。

 

 

「ちょっ?!どうしたのハル?!」

 

 

「実はバスを乗り間違えてしまって~!!ではまた放課後に会いましょ~!!」

 

 

ハルは走りながら簡潔に事情を説明して嵐のように走って去っていった。

山本の時よりもおそらく早い・・・あれが火事場の馬鹿力って奴だろうか?

 

 

「たくっ、あの女は・・・・」

 

 

「は、ははは・・・・」

 

 

何だかんだハルのおてんばぶりに二人で少し飽きられていると学校に到着していた。

校門では並中の生徒達が吸収されるように入っていく。その流れに自分も乗りながら下駄箱まで向かうと、

 

 

「あ、ツナ君に獄寺くんおはよう!」

 

 

「京子ちゃんおはよう!」

 

 

愛しくも遠き存在である初恋の人、京子ちゃんが靴を履き替えて立っていた。

 

 

「あ、ねぇねぇ。さっき、校門の近くでなんだかハルちゃんの声が聞こえたような気がするんだけど二人とも知らない?」

 

 

「「あぁ~・・・・・」」

 

 

聞き覚えしか無い。

 

 

 

は、はひ~~~~~~!!!!

 

 

 

幻聴だろうか、ハルが半分泣きながら走ってはひはひ言いながら走ってる映像が脳裏に過った。

 

後々聞くと無論、獄寺くんも同じだったようだ。

 

 

「なんでだろうね?」

 

 

「う~ん、ハルだからってパワーワードしか思い付かない。」

 

 

「「同感だね(だな)」」

 

 

失礼だろうが、そうなのだ。

 

 

「っと、そろそろ教室に上がりましょう十代目。」

 

 

「あ、そうだね。」

 

 

獄寺くんの声かけで三人で階段を上り自分達の教室に入っていく。

机につい知り合いに挨拶したり机の下に教科書とかの準備をしたりしてるとチャイムがなって担任の先生が入ってきた。

HRの時間では特に勉強などに関する連絡事項は無さそうだが、クラスに関する連絡事項があるそうだ。

 

 

「今日から副担任の松村先生が産休に入ったから、新しい先生が来てくれました。」

 

 

そうゆうと廊下からその副担任を呼びだした。

この時俺はまたリボーンかな?っと少し身構えていたが、入ってきたのは違った。背は高く、髪は黒く肌もほんの少し焼けた感じな褐色のイケメンだった。

 

 

「今日から副担任及び英語の担当になるウィルス先生だ。」

 

 

「ウィルス・ヴァンガードです。日本語に関しては大体大丈夫なので気にせず話しかけてきて下さい。」

 

 

ニッコリスマイルも中々の物だ。

ほら、京子ちゃん以外の女子がキャーッて小さく黄色い声を上げてるよ。

そして男子はギリギリと何かを妬んでるよ・・・

 

 

「(だけどなんだろう・・・この人、ただの先生じゃない気がする。)」

 

 

自分の中の何かがあのウィルス先生が単なる教員じゃないと確信めいてるように感じている。

いつもリボーンならその判断を余裕綽々にしているが、自分じゃこれがただの勘なのか思い違いなのかは分からない・・・いや、超直感に外れは無いことは今までの戦いで分かってることだ。

 

あの先生は少し警戒しておこうかな・・・

 

 

「それじゃあホームルームは終わりだ。日直さんお願いね。」

 

 

「きりーつ、れーい!」

 

 

「『ありがとうございました』」

 

 

 

 

 

挨拶が済んで担任が出て行くそれを皮切りにまるで得物を見つけた狼の群の如く、一部を除いた女子が一気にウィルス先生に詰め寄り質問攻めを始める。

 

 

「ウィルス先生!趣味は何ですか?!」

 

 

「しゅ、趣味は読書とサイクリングかな?」

 

 

「じゃ、じゃあ好きな本は?!!」

 

 

「え、えっと・・・華麗なるギャツビー?」

 

 

「好きな食べ物は?!」

 

 

「ぐ、グラタンだね────」

 

 

「どんな男が趣味ですか?!!」

 

 

「what?!?!」

 

 

それを遠巻きで傍観するごく少数の女子と男子大半。

 

 

「うわぁ~、ありゃ凄いな・・・」

 

 

「なんか変な質問してる奴いるぞ・・・」

 

 

「ものの見事に腐ってるわね。」

 

 

山本は単純に驚き、獄寺くんと黒川さんは呆れながらツッコミを入れていた。

 

 

「あぁ~もうッ!!help me!!」

 

 

ウィルス先生は周りに助けを求めるが、大半の男性から嫉妬されてるため無視される。こちらにも目線が向くが、行ける訳がない・・・申し訳なく頭を下げ、山本と獄寺くんは合掌していた。

 

 

「not again!!」

 

 

何か嘆いているようだが、助けにいけない僕達を許して下さい新しい先生よ・・・・

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

そんな事もありながら時間はあっという間に過ぎて放課後になった。

今日は珍しく部活が休みだった山本を含めて四人で帰り道を辿っていた。

 

 

「そういえば今日はリボーンさん見かけなかったですね十代目。」

 

 

「あぁ、なんかリボーンのやつアメリカに行ってるんだってさ。」

 

 

「アメリカ?なんでまたそんな遠くに坊主は行ってんだ?」

 

 

「さぁ、それが皆知らないって。」

 

 

「へぇ~、どうしたんだろリボーンくん。」

 

 

「まぁ、あいつがいない時もたまにはいいかも───────」

 

 

 

 

ズガァァァァァァァァァン!!!

 

 

 

「・・・・ちょっと今の前言撤回。」

 

 

遠くからでも分かるような稲光と爆音が響いた。

今の光の方向は幼稚園の方向だ。

もしかしたらランボに何かあったのかもしれない。

 

 

「ごめん皆先に帰ってて!!」

 

 

「ちょ、十代目!!今のあのアホ牛の雷ですよね?俺も行きます!!」

 

 

「俺もついて行くぜツナ!」

 

 

「わ、私も行くよ!!!」

 

 

四人一緒に急いで幼稚園の方向へと向かう。

 

 

無事でいてくれ、ランボ!イーピン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ウィルス先生はオリキャラで重要なキャラです。


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標的 新3 事件は二つ起こるpart2

なんかもうノリでやってます。
質問などがございましたら是非コメントしていただいて結構です。もしかしたら自でも気付いてない盲点があると困るのでお願いします。


 

 

「おい!タカキくんに何してるんだもんね!!」

 

 

今日も楽しく幼稚園でイーピンと共に友達の皆と遊んでいると、友達の一人であるタカキくんの泣いてる声が三人組の奥から聞こえ、虐められてるのだと思い駆けつけた。

 

「ゲッ?!もじゃもじゃが来た!」

 

 

三人組はいつも皆に嫌がらせしてくる三人組だった。オイラだって嫌がらせを受けたし、ちょっとした厄介者だ。

 

 

「もじゃもじゃじゃ無いもんね!」

 

 

「じゃあ何なんだよその髪の毛w」

 

 

三人組に怒りそうになるが、それよりも奥で泣いてるタカキくんだ。

いつも懲らしめ役のイーピンはまだ教室の中だ・・・つまり今タカキくんを助けれるのはオイラしかいない。

 

 

「そんなことより!タカキくん、大丈夫?!!」

 

 

「ウワァァァァァン!!僕の絵がぁぁぁあ!!」

 

 

タカキくんはグシャグシャになった絵を泣きながら抱きかかえていた。

それは昨日皆が書いた家族を書いた絵だった。

 

 

「お前らッ・・・なんてことするんだ!!人の大切物をグシャグシャにするなんて許せないもんね!!」

 

 

三人組へと振り返って強く睨むが、怯みもせず逆に強気になった。

 

 

「一々うるせぇよ!!」

 

 

「ウワァッ?!!」

 

 

三人組の一人が両手で強く押して地面に強く尻餅をついた。

 

 

「う、ぅぅっ!何するんだもんね!!!」

 

 

「うるせぇもじゃもじゃ!!」

 

 

「も、もじゃもじゃ?!!ランボはもじゃもじゃなんかじゃないもんね!!」

 

 

確かに自分はアフロヘアーであるがそれをモジャモジャと言われるのは心底腹が立つ物だ。

 

 

「いいやモジャモジャじゃねぇか何粋がってだよ馬鹿牛!」

 

 

調子に乗って三人組のもう一人もオイラを馬鹿にしてくる。

 

 

「ばーかうし!ばーかうし!」

 

 

「「「ばーかうし!ばーかうし!ばーかうし!」」」

 

 

最後の一人が変なリズムで馬鹿牛と連呼してこちらに手拍子しなが煽ってくる。それを聞き、見て、そして泣きたくなるがこんな所で泣いたら自分は弱虫だ。

 

 

「が”・ま”・ん”ッ・・・・・」

 

 

 

出そうになる涙を堪えながら、我慢と口に出して必死に怒りと悲しみに耐えながら立ち上がる。

 

 

「じゃあこれも我慢してみろよ!」

 

 

しかし調子に乗った常識を知らない子供は残酷で種火に灯油をぶちまけるが如くの行為、また押し倒したのだ。

 

 

「ぐぴゃっ?!?!」

 

 

それに再び強く尻を地面に打ち涙が溢れた。

 

 

「う、うぅ・・・・ウワァァァァァァァァァァン!!!」

 

 

いつもみたいにアフロから様々な物を取り出して投げたり打ったりを始めた。

 

 

ドガァァァァン!!

 

   ドガァァァァン!!

 

       ドガァァァァン!!

 

 ドガァァァァン!!

 

 

「う、うわぁぁぁ!に、逃げるぞ────グギャッ?!」

 

 

逃げようとする三人組は何時の間にか投げてた小型手榴弾の爆風に軽く当てられて伸びていた。

しかしそんなことにも気付かず十年バズーカを乱雑に取り出してトリガー押した。

 

 

 

砲口が自分に向いてる事に気付かずに・・・・・

 

 

 

ボォォォォォォォォォン!!!!

 

 

 

─────────────────────

 

 

いつものようにユキコちゃんやカエデちゃんとお飯事などして遊んでいると、

 

 

 

ドガァァァァン!!

 

   ドガァァァァン!!

 

       ドガァァァァン!!

 

 ドガァァァァン!!

 

 

揺れは無い者の謎の爆発音が聞こえた。しかし私には聞き覚えのある爆発音だった。

 

 

「「ヒッ?!」」

 

 

「ッ!二人はそこで待ってテ!!」

 

 

ランボがまた何かがあって暴れているのだと確信して爆発音のする方へ向かう。

 

 

 

ボォォォォォォォン!!

 

 

教室を出た途端運動場の方から猛烈な音と煙が立ち上がった。

ランボは目の前で10年バズーカを撃ってしまったんだとそこでも確信た。

 

 

「ランボ!?どうしたノ────」

 

 

様子を窺おうと煙の柱へと近づいた瞬間、

 

 

ズガァァァァァァァァァン!!!

 

 

「ワッ?!?!」

 

 

目の前で巨大な稲光が起きた。稲光の起こす風圧で煙は消し飛び、光に包まれた影が姿を現れた。

 

 

電撃角(エレットゥリコ・コルナーt)────はぁっ?!?!」

 

 

そこには美青年となった十年後のランボが技を繰り出し当てる寸前の構えで現れていた。

 

 

「ってマズい!!」

 

 

私はその攻撃の直線上にいて、自分よりも巨大な体躯に怯み逃げることを考えれず頭を守り痛みに備え目を瞑った。が、

 

 

「ぐっおらぁ!!────ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

 

 

 

ガシャンッ!!!!

 

 

「ヒッ?!・・・あ、あれ?・・・」

 

 

当たるかと思った瞬間ランボの悲鳴が背中に抜けていくのを感じ、目を開け後ろを見ると金網フェンスに穴を開けるような勢いでぶつかったランボがいた。

 

 

「ランボ!!イーピン!!大丈夫?!!」

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

「ランボ!!イーピン!!大丈夫?!!」

 

 

幼稚園にきた時にはイーピンが運動場で呆然としており、幼稚園のフェンスには、

 

 

「ぐ、ぐわぁ・・・・」

 

 

同じくらいの背丈、牛柄のシャツと便所サンダルを履いた天然パーマな見覚えのある青年が埋まってた。

 

 

「十年後のランボ?!ってことは・・・あいつ十年バズーカここで使ったの?!」

 

 

イーピンの周りには小さくクレーターがあったり、その周りに四人ほどが目を回しながら倒れていた。おそらく何かランボが泣き乱れることがあったのだろう・・・・しかしそれを考えるよりも先にランボ達だ。

 

 

「ちょ、大丈夫ランボ?!」

 

 

「大丈夫イーピンちゃん!!」

 

 

「あ、ちょ待って下さい十代目!」

 

 

「にしてもこりゃあすげぇ穴ぼこだな・・・」

 

 

京子ちゃんと山本がイーピンの所へ、それに続くように俺と山本と獄寺くんは埋まってるランボの所に向かった。

 

 

「おい、大丈夫かアホ牛?」

 

 

「う、うぁ・・・・ッ!!ここは?!」

 

 

痛みが引いたのか朦朧としていたランボが突然立ち上がり周りを見渡した。

 

 

「若きボンゴレ?・・・ってことは────若きボンゴレ!いや、ツナ兄さん!!早く俺を十年後に帰してくれ!!」

 

 

突然、ランボは俺の両肩を持って軽く揺さぶってきた。俺のことも若きボンゴレじゃなく兄さんと言って急かしてくる。その表情は慌てた物でいつものような気怠さは無く危機に瀕してる顔だった。

 

 

「落ち着けランボ!!一体何があったんだ?」

 

 

「こうしちゃいられないんですよ!!十年前と入れ替わったのなら余計にヤバい!!」

 

 

「ちょ、ちょっとストップして────」

 

 

勢いは暴れ牛の如く、まるで周りが見えて無さそうだった。

 

 

「いい加減落ち着けこのアホ牛!!」

 

 

「んがっ?!?」

 

 

獄寺くんがランボの後ろからヘッドロックをかけて俺は両肩の手の拘束が外れた。

 

 

「もうよせよ獄寺、どうだランボ。落ち着いたか?」

 

 

「ったく、世話が焼けるぜ・・・」

 

 

山本が獄寺くんのヘッドロックを止めて調子を窺うと、ランボは幾分か落ち着きを取り戻していた。

 

 

「な、なんとか・・・二人ともありがとうございます・・・」

 

 

「ランボ・・・一体何が合ったの?」

 

 

「・・・未来で、氷使い達が・・・・・あの白蘭の時よりも更にヤバいのが動き始めました。」

 

 

「「「ッ?!?!」」」

 

 

俺と獄寺と山本の三人に戦慄が走る。未来であらゆる暴虐をしてきた『あの時の白蘭の時よりもヤバい。』

白蘭が負けたことで平和になった未来にまだそんな物があるのかと疑問に思う。

 

 

「あいつらが出てきたの三年前───と、ここでは7年後ですね。突然アメリカの小さなテレビ局を占拠したのがテロが始まりでした。あいつらは白蘭の席を埋めるかのように突然、

 

 

 

   アメリカを堕としたんです。」

 

 

「あ、アメリカを?!?!」

 

 

「まじかよ・・・・」

 

 

アメリカなんて物量と技術で勝ってきた国だ。そんな普通のテロ組織に簡単に堕とせる物なのか?

 

 

「ちょっと待て、普通のテロリストがアメリカを堕としたのか?」

 

 

山本が説明に待ったをかけ、自分達が思っていたことを問いかけた。

 

 

「いや、アイツらはただのテロリストじゃありません・・・あいつらは、()()()()()を使う

 

 

 

ギャングです。

 

 

 

 




次はリボーン達のターンです。


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標的 新4 事件は二つ起こるpart3

モチベーション死んでた


 

 

「さて、行き先も分かった所で今回の目的を語ってやるよ。」

 

 

リボーンは席を立ち、アルコバレーノ全員を見渡せる位置に移る。

 

 

「さっき言ったとおり、俺達はアメリカに行く。理由としては情報漏洩の疑いがあること、そしてユニの見た夢との関係性が確認された事だ。それを踏まえ─────」

 

 

「ちょっと待った。」

 

 

リボーンの説明の羅列に対してマーモンはすかさず異議を申し立てた。

 

 

「やられたのは君達の諜報員だろ?いくら機密情報の漏洩とは言えなんで7/3が関係してくる?」

 

 

「それについてはこいつが示す。」

 

 

リボーンは内側の胸元から、見覚えのない指輪と地図位の大きさの紙を取り出した。

 

 

「これはボンゴレの諜報員が最後に送ったメモの写真と奪取した物だ。」

 

 

皆が最初に注目したのはまず指輪だ。その指輪はよく見ると何となくある物に似てると気付いた。

 

 

「この指輪はボンゴレリングか…?いや、それにしては形が違う。」

 

 

指輪ははマーレリングのような羽の造形も無く、ボンゴレリングのような盾の造形も無く、まるで自然界にある石のような形だった。宝石を埋め込まれていることから何か死炎を使う道具のように感じるが、何かが違う気がする。そんな中、

 

 

「お、おい待てリボーン・・・これは本当か?」

 

 

ヴェルデが突然驚くような声でリボーンに問いかけるのを見て他のアルコバレーノが指輪からヴェルデの持つ紙を覗くと、皆が驚くこととなった。

 

 

「indietro・7/3、死ぬ気と対なす絶望の力・・・・

 

 

 

 

絶つ気の氷・・・だと?」

 

 

 

「絶つ、気の・・・」

 

 

「氷・・・ですか・・・」

 

 

ヴェルデの読み上げたその単語と情報に一同はある程度のことを察した。

更に情報を知ろうとヴェルデは無理矢理自分を落ち着かせ、他の情報を探っていると紙には英語の文字列とその下に何かを意味する陣が簡易的に書かれているのに気付いた。

 

 

─────────

  

 ◯   ◯

   ◯

 ◯   ◯

   ◯

 ◯   ◯

   ◯

   ◯

─────────

 

「これは・・・セフィロト?」

 

 

マーモンが横からその陣を見て呟いたその答えに皆がマーモンに注目する。

 

 

「マーモン、セフィロトってなんなんだよ?コラ」

 

 

「セフィロトってのは簡単に言えばギリシャ神話に出てくる伝説上の生命の樹だよ。」

 

 

「しかしちょっと待てマーモン。セフィロトのセフィラは十個、明らかに死ぬ気の炎の七属性に合ってないぞ。これは本当になんだ?」

 

 

「だが、この形で書かれてあるんです。きっと何かがありますね・・・絶つ気の氷は死ぬ気の炎と同じで違う何か、なんでしょうか?」

 

 

「お、おいお前ら一体何話してんだよ────」

 

 

と、スカルは頭良さそう───てか絶対良い組からの置いてけぼりがむず痒く話の内容の解説を求めようと討論の輪に入ろうとするが、

 

 

「お前はそこで見とけ。」ジャキッ

 

 

「は、はいぃ!!」

 

 

スカル、入る余地あらず。

因みにコロネロはそれを傍観しているだけだった。コロネロ自身何となく分かるが分からない、の状態なので賢い判断でもある。

ヴェルデを筆頭にマーモンや風がああでもないこうでもないを繰り返す。そんな中、ユニが思い出したかのように声を出した。

 

 

「皆さんその紙の裏を見てください。そこに絶つ気の氷への歴史と解説がありますので恐らく何かヒントがあるはずです」

 

 

その言葉にヴェルデは紙を反転させた。それをリボーン、ユニを除いた周りも覗き込む。

 

 

『死ぬ気の氷が発見されたのはまだ白人からの支配が無かったアメリカ本土、時は1346年。

 

発見当時は石碑には7/3の存在意義から理由、死ぬ気の氷の運用法法等が全部書かれており、それを圧倒的戦力として捉えた村の原住民が秘匿してた。

 

そして、1534年にアメリカ本土への侵略戦争が始まった。その時フランスの軍などが用いた力は死ぬ気の炎だった。

 

一方的な虐殺と圧倒的回復力で押し切るかと思われた戦争ではあるが、原住民は死ぬ気の氷でそれに対応。

死ぬ気の氷を初めて見た炎使いの兵士達は驚嘆し氷によって次々と倒されていった。

 

その時、互いは知った─────』

 

──────────────────────

 

「絶つ気の氷ってのはオイラ達の死ぬ気の炎とは真反対の性質と力を持つんです・・・」

 

 

ランボから言われる新たなる力と、敵の存在。それに関して俺は今物凄く、この後に戦いがあるなと確信していた。ここまでがテンプレートって奴だろうか?

 

 

「おいおいちょっと待てよアホ牛・・・そんな死ぬ気の炎みたいな

力俺は聞いたことねぇぞ?」

 

 

「そりゃそうですよ。時代も違えば死ぬ気の炎みたいにイタリア周辺のマフィアが独占した力じゃ無くて、ネイティブアメリカンの原住民が持ってた力ですから。」

 

 

「ネイティブアメリカンの原住民・・・あ、あれ?それだと今のアメリカ合衆国なんて出来てないんじゃないの・・・そんな力で闘えるんだったら。」

 

 

死ぬ気の炎と真反対の性質、つまり根本的な構造は一緒なのだろう。だとしたら何故、原住民は負けてしまった?

 

 

「私も詳しくは知りませんが、リボーンの言うことには侵攻するフランス軍は死ぬ気の炎を戦力にしてたそうです。お互い驚きながら戦うことでの膠着や半々な勝敗が長続きさせたことだそうです。しかし結果は無論、フランス側の物量の差です。」

 

 

なるほど、それなら確かに納得はいく。確かアメリカでの戦いは長い物だったとどこかで聞いたことある。人員や物の「量」の多さで「質」を押し切ったんだ。

 

 

「ところで皆さんは7/3と同じ物、について何か人伝でもいいんで聞いたことないですか?」

 

 

「僕はそんなの知らないよ。獄寺くんは?」

 

 

「いや、俺もです十代目。」

 

 

この中で一足先にマフィアで生きていた獄寺くんも知らないとなると知っているのはリボーン辺りのアルコバレーノだろう。

 

 

「俺も知らねぇな・・・もし聞いてるなら多分チェッカーフェイスやバミューダとかがあの時とかに語ってたはずじゃねぇのか?」

 

 

「あ、確かに・・・・」

 

 

山本が言うことには同感だ。

もし7/3と同じような物を持ってきた、もしくは持ち込まれたのならあの虹の代理戦争の時に少しでも語っていたはずだ。

 

 

「っと、そろそろ五分は経つんじゃねぇか?」

 

 

獄寺くんが腕時計を見て時間を教えるとランボは来ていたジャケットを少し直し気合いを入れるような仕草を始めた。

 

 

「多分もうすぐですね・・・若きボンゴレも獄寺氏も山本氏も7/3と同じ物には気を付けて。ではオイラはこれにて失礼しようと───

 

 

ランボが軽く挨拶を済ませようとした瞬間、

 

 

ボォォォォォォォォォン!!!

 

 

爆発と煙が起こる。

 

 

 

 

 

 

しかし、

 

 

「・・・・・あれ?」

 

 

「へ?・・・」

 

 

「は?・・・」

 

 

「え?」

 

 

「・・・・・・はぁぁぁ?!?!」

 

 

()()()()()が戸惑いの絶叫を上げる。

 

 

爆発と煙が出てきたのに、大人ランボはまだ僕達の視界の中にいた・・・

 

 

p r r r r r r r r r r r r!!

 

 

しかしそのことに驚いてる暇も無く、俺のポケットから携帯の振動と音が鳴り響いた。

 

 

「こ、こんな時に一体だれが───ディーノさん?!」

 

 

まさかのディーノさんからの電話に急いで携帯を開きコールボタンを押した。

 

 

「も、もしもしディーノさ──」

 

 

『ツナ!!リボーンは今そこにいるか?!』

 

 

「ディ、ディーノさん?!?えっと、リボーンならアメリカに行ってるって・・・・」

 

 

『何だってぇ?!』

 

 

物凄い焦りようだ・・・何かあったのだろうか?

 

 

「あ、あの・・・何かあったのですか?」

 

 

『あぁ、実はな・・・アルコバレーノが全員行方不明なんだ!!

それにアメリカ行きの飛行機が昼に海上で爆発したってニュースもあるから調べてみたら案の定アルコバレーノ全員を乗せたボンゴレのプライベートジェットがやられていた!!

 

 

 

リボーン達が危ない!!

 

 

「え?えぇぇぇぇぇぇぇぇえ?!?!」

 

 

あぁ、もし神さまがいるのならこの願いを聞いていて欲しい。

あの羽の無い天使達の肩にいつも乗る死神を降ろしてくれ・・・・と。

 

 

 

 

一方その頃、イーピンと京子は・・・

 

 

「大丈夫ですかー?!」

 

 

「あ、先生ダ!」

 

 

「よかった・・・あ、でもランボくんは?!」

 

 

「えっと・・・・」

 

 

京子は言い方に迷っていた。

だって奥にいるのは未来のランボくんなんだもの・・・今の面影が見当たらないようなイケメンだ。

 

 

「ちょっと何処かに飛んでった・・・と思います・・・」

 

 

「飛んでった?!?!」

 

 

しばし、誤魔化すのに手間取ったのは言うまでも無い・・・

 

 




ふぃ~、ようやく敵の能力書けた・・・
あ、次回は飛ばされたランボについて書きます


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標的 新5 事件は二つ所か三つ目発覚

お待たせである


 

「ディーノさん!!」

 

 

「済まないな急に全員呼びだして!」

 

 

ディーノさんからの電話を受けて、ボンゴレ十代目守護者全員が俺の家に招集された。骸の代わりにクロームが来ているが、意外にも雲雀さんが来ていることに少し驚いてる。

 

 

「基本的に小動物の身に起こる事には大抵咬み応えのあるのがついてくるからね。別に目の前で必要以上に群れなければ僕だって集まる事くらいはするさ。」

 

 

「心読まれてる・・・・」

 

 

雲雀さんがなんだかリボーンみたいな読心術まで使ってきた。戦闘のために嫌いな事まで出来る雲雀さんマジジャンキー。でも性格は少しマシになった?…気がする。

 

 

「雲雀はいつもどうりだな・・・所でさっきから気になってたんだが、ランボお前どうして十年後のまんまなんだ?もう五分以上は既に経ってるぞ?」

 

 

「じ、実は─────」

 

 

ディーノさんにランボから聞かされた一部始終を説明した。

氷使い、アメリカの陥落、7/3に似た物への警戒、この三つを簡略的に説明してる途中─────

 

 

ズガンッ!!!

 

 

窓辺が爆発したかのように吹き飛んだ。

 

 

「うわぁぁっ?!うちの窓がぁぁ!!てか壁がぁぁぁあ!!!」

 

 

窓どころか壁も吹き飛び、その巨大な穴の奥からは、見たことある緑色の雷光がこちらに牙を向けるように唸りバチバチと迸っている。

 

 

「てめぇら、姫はどこだ?」

 

 

奥から出てきたのは金髪に高身長のジェントルマンの装いなジッリョネロファミリーのγだった。

 

 

「が、γ!!」

 

 

「俺達もいるぞ・・・」

 

 

「野猿?!太猿まで?!!」

 

 

なんとジッリョネロファミリーの幹部的な三人が揃いも揃って武装状態でウチにカチコミをしにきた。

 

 

「おいおいお前達一体どうしたんだ?!」

 

 

ディーノさん、獄寺くんが反射的に武器とダイナマイトを構えたのを見て急いで山本が仲介に入った。それに続いて俺も山本に加勢した。

 

 

「お、落ち着いてよγ!!」

 

 

「落ち着け?てめぇの家庭教師が直接、それも勝手に連れ出しといて行方不明だぞ?コケにしてんのか?・・・」

 

 

「え、リボーンが?!!そのことを詳しく教えてくれγ!!」

 

 

リボーンが朝にウチからアメリカに行った、それもアルコバレーノを引き連れて。旅行とかにしてはとても不自然だしそういうことなら必ず旅行だって告げるはずだ。

 

 

「教えろ?こっちが教えて貰いたいね・・・」

 

 

未来の時よりも険悪な状況に雲雀さんと獄寺くんが動こうとする直前に声が響いた。

 

 

 

「そのへんで止めておきたまえ。ジッリョネロのファミリー、そしてボンゴレの守護者達よ。」

 

 

 

膠着状態の隙をつくように、もう一人の人物が何も無い空間から現れた。

 

 

「なっ?!てめぇは!!」

 

 

「チェッカーフェイス?!どうしてここに来たの?!!」

 

 

鉄の仮面を被ったクイズ番組の司会者みたいな男、川平のオジサンことチェッカーフェイスもウチにやって来た。

 

 

「実はアルコバレーノの失踪について少々厄介なことが分かったんだ。」

 

 

「少々厄介なこと?・・・なんだそれは!!」

 

 

京子ちゃんのお兄さんが問いかけると、チェッカーフェイスは懐からある物を取り出した。

 

 

「その前に、誰かこのベルトについて知っているかものはいないか??」

 

 

そう言って手に持った物が見せられる。鉄で出来たガワは羽のような造形が彫られ、中心にはほのかに耀く青白い水晶、そしてそれに繫がれた文字が書かれた革の紐。

普通のベルトにしか感じなかった。

 

 

「なんだ?極限ただのベルトではないのか?」

 

 

皆は普通のベルトとバックルだと思うが、俺は違った。この異様な力に干渉されるような感覚とボンゴレリングに火を灯した時のような感触をベルトから感じて、ここに無い物、あり得ない物を思い浮かべた。

 

 

「7/・・・3?いや、これってもしかしてランボの言ってた────」

 

 

「チェッカーフェイス!!これはどこで手に入れた?!?!」

 

 

さっきまで静かにいたランボが噛み付くようにチェッカーフェイスに近づき掌のベルトについて問いかけた。

 

 

「なんでこれがこの時代にあるんだ?!これはまだ7年後のはずだろ?!!」

 

 

「・・・ランボくん、君はこれに見覚えがあるのだね。」

 

 

「あるんだもんね!でも先に教えろ!これを何処で手に入れたチェッカーフェイス!!」

 

 

口調も落ち着いたのから子供の時のような口調に戻りながらも剣幕に問いかける。

 

 

「これはアメリカのネイティブ達の住んでいた跡が残る奥地で見つけた物だ。跡地にはこれしか無く何か妙に感じたので拝借した。」

 

 

「ら、ランボ・・・一体どうしたの?それにこのベルトについて何か知ってるの?」 

 

 

恐る恐る聞いてみると、ランボは少し落ち着きを取り戻しながら・・・ゆっくりと口を開いた。

 

 

「このベルトは・・・オイラがこの時代に来る直前まで戦ってた、氷使いの武器ですよ・・・」

 

 

「「「「ッ!!!!」」」」

 

 

その発言に俺の直感は確信に変わった。これはまた大きな波、事件が起こると・・・

 

 

─────────────────────────

 

 

「・・・・・・・・・あいつらは行ったか?」

 

 

「あぁ、多分だけどな・・・」

 

 

 

アルコバレーノ一同はプライベートジェットから、ハイテク技術の塊であるヴェルデの潜水艦の中で一息ついて安堵していた。

 

 

「にしてもパイロットに扮したスパイによく前々から気付いてたな。コラ」

 

 

「後方ならわかるけどまさか四方からも爆撃してくるとはね・・・おかげでローブに焦げがついたよ。この不快な気分はSランク報酬の十倍は出して貰わないと・・・」

 

 

アルコバレーノは皆少し煤がついてたり服装が細かく破けていたりしていた。

 

 

「あのパイロットのイタリア語にはほんの僅かな訛があった。だから少しだけ戸籍を少し洗ってみたらどうも不可解な点が多すぎたのでな、スパイだって確証した。それで海の真上だ、挟まれての攻撃を考慮してジェットの真下にエレットゥリコ・マリンを忍ばせておいてよかった。」

 

 

先程まで乗っていたジェットは何者かによる攻撃で爆撃されてしまった。しかしその攻撃に相当早くに勘づいていたヴェルデとリボーンがそれに向けての準備をしていた。二人は考えや方針が根本から合わずともやることは一緒だった。なのでリボーンは裏切り者の存在の通達とマリンへの避難誘導、ヴェルデは避難用の特注潜水艦の操作で一同の難を逃れさせた。

 

 

「さて、ここからが正念場だ。アメリカに着いたらまず俺らは三チームに分かれることにしたい。」

 

 

「それはどんなチームですかリボーン?」

 

 

「まずはマーモンとスカルが偵察チーム、俺と風が攻守チーム、ヴェルデとユニとコロネロが支援チームだ。()()はさっきジェットで伝えた通りだ。」

 

 

「なるほど・・・そのメンバーなら攻守と潜入のバランス的にも効率的ですね。」

 

 

アルコバレーノ全員はとある目的の下、リボーンの提案に賛成していた。しかし一同、あることを気にしていた。

 

 

「そういえばコロネロ、何故今回は事が事なのに何故戦いのエキスパートでもあったラル・ミルチがいないのですか?」

 

 

半アルコバレーノとでも呼称しよう、代理戦争終了時に一人だけ大人の姿に戻った海軍士官でありコロネロの女房でもあるラル・ミルチが何故かこの場にもジェットの際にも居なかった。

 

 

「ッ!!そ、それはだな///・・・・・」

 

 

コロネロは何処か苦くも照れた顔でもぞもぞしている。なんでだ?とリボーン以外首を傾げるのを見て、その理由を知っているリボーンは悪魔的な微笑みを一瞬浮かべた。

 

 

「何でだろうな~コロネロ?そういえばこの前にラル・ミルチの様子を少し見に行ったんだが、どうもその時は風邪っぽい症状と一緒に吐き気で気分を悪そうにして布団にずっと寝てたな~」

 

 

「なっ?!てめっリボーンコラッ!!!」

 

 

リボーンはわざとなのか事細かにラル・ミルチの状態を大きな声で喋る。コロネロはそれに慌てる。そしてリボーンの大声で言ったその意図に、

 

 

「?・・・・ッ!!まさかコロネロ!!」

 

 

「あっ・・・・・」

 

 

ヴェルデとユニはリボーンの説明とコロネロの態度で直感的に答えに辿り着きコロネロの方向を見る。その目線にコロネロは更に顔を赤くしてバンダナで顔を隠した。

 

 

「リボーン、コロネロも何処か苦そうな顔をしてますしラル・ミルチは何処か重い病気でもしてるのでしょうか?・・・」

 

  

風はまだ気付いてない。

いや寧ろ正解でもあったりするのだが。

 

 

「違ぇよ風、強いて言うならぁ・・・『当たった』って奴だ。」

 

 

「「「当たった?・・・・・ッ?!」」」

 

 

風とマーモンとスカルもが?を浮かべるがすぐに辿り着いた。

 

 

「ま、まさか・・・・」

 

 

「こ、コロネロ貴方・・・」

 

 

「ラル・ミルチに、に─────

 

 

「「妊娠させたのか?!?!」」」

 

 

コロネロはその言葉にウガァァァァァっと悶え、リボーンは更に口の端を吊り上げてしてやったりな顔をしていた。

 

 

「ちょ、ま、赤ん坊のままでシたのか?!?!マジでか?!」

 

スカルはまだ純情なのか赤い顔をしながら赤ん坊でも『することはしてる』ってことに驚愕していた。

 

 

「そうですよ…しかもいくら元大人とは言えそんな・・・それにラル・ミルチの性格はいわゆるツンデレだったのに・・・よくOKして貰えましたね・・・」

 

 

「で、でもこれは凄く目出度いことですよね!この事が終わったら皆さんで何か祝いの品を用意しないと!」

 

 

「もう、もうやめてくれぇ///・・・・」

 

 

別にコロネロは誇っても自慢しても良いことだ。しかし、ラル・ミルチの妊娠話になると妊娠した時の妻の言った言葉を思い出して悶えてしまうのだ。

妊娠検査薬を片手にベッドで上半身だけを起こし、少し照れくさそうにしている彼女がそっとコロネロに言った、

 

 

『責任、とってくれるな?///・・・』

 

 

その言葉と光景が忘れられないのだ。

 

 

 

「いや~おめでたいなコロネロ~?」

 

 

リボーンは完全に煽ってきている。

それに対してコロネロは上手く言い返すことも出来ずにいた。

 

 

「んで責任、とれそうか?」

 

いつもよりも強いニヤニヤ顔でコロネロの肩に手を置き爆弾を置いてった。

 

 

「な、なんでお前が知ってんだコラァァァァァァァ!!!」

 

 

見事に爆発。

秘密裏に動く大きな事件の最中だと言うのにどこか浮き足立っていたアルコバレーノ達であった。

一同の行方不明に集まり事件の嵐に気付き戦慄するツナやディーノ達の心配と不安をよそに案外楽しそうにしていた。

 

 

 




よし、ラルコロ完了・・・次は誰の子供作ろっかな~♪
何か物語への希望あったら感想頼む。その感想が君達の望む新たな二次元へと繋がることになるのだから…(※格好つけ)


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