ヤンデレになった彼方から僕はどうすりゃ逃げれますか? (桜紅月音@活動停止&読み専)
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1.逃走中の始まり
「はぁ…はぁ…」
「○○君~どこにいるの~?さっさと出てきた方がいいよ~」
「くそぉ…もう追いついてきたやがったのかよ」
と言いながら、その場から音を出さないように去る。
しかし…そこから去ろうとしたのが悪かったのか
「あっ!見つけたよ~待って~」
彼方に見つかってしまった。
「追いかけてくるんじゃねえ!!」
彼方を見た瞬間、僕はとっさに彼方から逃げる
「ちょっと待ってよ~」
と彼方がそう言いながら追いかけてくるが、そんな事は知った事でない。
捕まったら大変なことになるからである。
「流石にここまで逃げれば…しばらくの間は大丈夫か…」
あの後、必死に逃げた結果。
後ろにいた、彼方の姿はどこにもなく、スマホで居場所を確認すると、軽く1kmは離れていた。
完全に安心はできないが、ちょっとした時間は稼げた。
「みんなに連絡をしておかないと…」
同好会のみんなに休むとだけ入れて、ポケットの中にスマホを入れて、体力を回復させるために、その場に座る。
「はぁ…どうしてこうなってしまったんだ…」
本当なら、今頃、同好会のみんなと一緒にワイワイやってるはずだったのに…
いつも通りに、同好会へと行く最中に、彼方に声をかけられて、
「○○君、ちょっとだけ時間いいかな~?」
と言われ、彼方に付いて行くと気づけば誰も使っていない教室へと連れていかれて
「彼方?話って何?」
と彼方に聞くと、
「○○君…私の事好き?」
「へっ?」
「だから~私の事好きって聞いてるの~?」
「もちろん好きだが」
「それは、異性としての好き?友達としての好き?」
「彼方の言う意味が分からないけど…その答えで言うなら友達の方かな。同好会のみんなも好きだから」
と僕は、笑顔でそう言った。
「ふ~ん…そうなんだ…」
そこで彼方の様子がおかしくなったのは分かった。
「彼方?」
と彼方は、何も言わずに突然服を脱ぎ始めようとし始めた。
「彼方!?なんで服を脱ごうとしてるの!?」
「だって~○○君は
「だから
「ひィ…」
彼方の言った言葉と比例するくらいの圧を感じた僕は、無意識のうちにそんな声をあげる。
「どうして?悲鳴をあげるの?」
「彼方…そこで止まれ」
「嫌っ!○○君が私の事だけ考えらないようにしないといけないから」
と言いながら、僕との距離を取ってくる。
「どうして…そんなに僕にこだわるんだ」
「練習中の○○君を見て、好きになったの…なのに…○○君はみんなの事ばかり…」
これはまずい…この教室に居たら…色々とやばいことになる…。
逃げなきゃ…
「彼方!ごめん!」
と言って、彼方を押し、その場から逃げた
******
「痛いなぁ…○○君、彼方ちゃんを飛ばすなんて~」
と段ボールの山の中に飛ばされた私は、その段ボールの山の中から出て、スカートに着いた埃を払って、乱れた服を整えて
「○○君…逃げても無駄だよ
******
そして、現在に至る訳で…
「とりあえず…いつもの彼方になるまでは逃げないと…」
「○○君~どこにいるの~彼方ちゃんと一緒にお昼寝しようよぉ~」
もう追いついてきたのか…
でも、段々と面白くなってきた。こうなったらどこまで逃げれるかやるしかないか
と思った僕は、再び走るのだった
次回は1月!!
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2.確保
「○○君…どこにいるの~?」
もう近くまで追ってきやがった…。
でも、彼方からは死角の所にいるため、まだ見つかってはいないようだ…。
「はぁ…はぁ…ここに留まるべきか…逃げるべきか…」
逃げるのもありだが…下手に動けば物音でバレる可能性だってある。
かと言って、動かなければ捕まる可能性もある。
「○○君の匂いがするよぉ~」
という彼方の声が聞こえてくる。
さっきまでと比べると、彼方の声が近づいてきた気がする。
「匂いって…そんな強い匂いじゃないんだけど…」
と服を手で持って、嗅いでみるがそんな強い匂いなんて感じなかった。
「あ~○○君、見つけたぁ~」
「彼方…」
服を嗅ぐのに気を取られ過ぎて、背後に彼方が来ていることを忘れていた。
そして、彼方に居場所をバレてしまった。
「捕まえた~」
と言いながら、彼方は逃がさないように抱き着いてくる。
その為、立ち上がろうにも立ち上げれない。
「彼方…離してくれ…」
そんな事をさせてくれないと思うが…わずかな希望を持って彼方にそう言ってみるが…
「嫌だよ!離したら逃げるでしょ?」
こう返されてしまってはどうしようにもない…。
「じゃあ~彼方ちゃんの家に行こうね~」
彼方は一旦抱き着くのを辞めたかと思いきや…すぐさま僕の腕に抱き着いてきた。
その際に、僕の腕が彼女の胸の中に消えていく。
「もう~どこ見てるの~?」
彼方は、そんな事を言いながらも胸を隠そうするような素振りはしない。
普通ならするはずなのに…
そして…彼方は耳元に口を近づけてきて…
「私とずっと一緒に居てくれたら…この胸は○○君の物だよ」
と呟いてきた。
これは誘惑なんだ…決して屈するわけにはいかない…
でも…今の状況だと逃げられない…
「女の子がそんな事は言ったらだめだよ」
と呆れ半分で彼方にそう言う。
「む~こんなこと言うの君だけだよ?」
「そんな事言うより、家に連れていくんだろ?じゃなかったら、今にも逃げるぞ」
と前者の方が本当だが、後者の方は冗談交じりで彼方に言った途端
「そんな事したらどうなるか分かってるのかな~?」
さっきまでの穏やかな雰囲気と打って変わって、僕が逃げている時と一緒の雰囲気が漂ってきている。
「冗談だって…」
「冗談だったとしても…逃げたらだめだよ?」
「…うん…」
やっぱり…今の彼方から逃げるのは無理そうだ…。
その後、逃げてきた道を彼方に抱き着かれながら戻っている。
そして、気づけば彼方の家の中に入っていた。
「○○君…先に言っておくね…ごめんね」
と彼方の声が聞こえてきて、
「彼方…どういう事!?」
彼方はいきなりキスをしてきた。
その際に、彼方の下が入ってきたと同時に舌とは別の物が入ってきた。
その謎の物を飲み込んでしまった。
それが呑み込んだ後に、彼方は僕とのキスを辞めて
「ふふふ、ファーストキスあげちゃった…」
「彼方…さっきの言葉の意味…」
彼方にそう聞いてみるが…彼方は無言でこちらを見てくる。
そんな状態がしばらく続いて…
僕の視界が段々と小さくなってきた…
「そろそろかなぁ~」
という彼方の言葉が聞こえてきたが…僕は声を出すことが出来なかった。
そして…気づけばベットの上に居て、隣に彼方が寝ているという光景だった。
次回はいつになりそうかな…
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3.選択肢なんてない
彼方に捕まってしまって、気づけば彼方のベットの上に居た。
そして、そんな僕を捕まえた
捕まえた
でも、この状況だと逃げれるという状況には変わらない。
「よし…この隙に逃げよう…」
と身体を動かそうとすると、何かに引っ張られるような感じがした。
でも、彼方は寝ている。
じゃ…なんで、こんな事になってるんだと引っ張っている方向を見ると、手に鎖が繋がっていた。
そして、その鎖は、ベットに繋がっていた。
「…そりゃ…寝てても平気な訳だ…」
彼方が僕のそばでゆっくりと寝ている理由が分かった。
ベットと僕を鎖で繋げており、力ずくで鎖を引き離そうものなら、鎖は離れるかもしれないが…同時にぼくの皮膚が持っていかれる可能性だってある。そんな状況では、逃げようとは思わない…。
「はぁ…彼方が起きて、鎖を外してもらえるように説得しかないのか…」
とベットの上に横になって、この後の事を考えていると、自然と視界が暗くなっていった。
*****
「○○君?起きて?」
そんな声がうっすらと聞こえてきて、目を開けると、目の前には彼方の顔が見えてきた。
「彼方…どうした?」
ここは、変な事を言って、彼方を下手に刺激しないようにと彼方にそう聞く。
「○○君…ここから…逃げようとした?」
「…いや…今、起きたばっかなんだけど?」
と彼方の目を見て、そう言う。
確かに逃げようとはしたが、手に繋がっている鎖のせいで逃げる事は出来ず、彼方と一緒に寝るしか選択肢はなかったのに、なんでバレたんだ…
「本当に?」
「本当だよ」
と彼方の質問に対して、そう返す。
しかし、彼方は僕の事を疑っているのか、僕の事をじっと見てくる。
そんな状況がしばらく続いて…
先に口を開けたのは彼方だった。
「…嘘だよね?」
「…なんでそう思うの…」
「だってね、鎖が絡まっているから」
と彼方は、ベットと僕を繋いでいる鎖を手に持って、そう言ってくる。
「最初から絡まっていたと違うの?」
「そんな訳ないよ~だって、ここに証拠があるもん」
と彼方は、携帯を取り出してきて、携帯の画面を見せてくる。
そこには、ベットと絡まっていない鎖が僕の手と繋がっている写真だ…
「いつの間にそんな写真を撮ったんだ…」
「ふふふ…いつ撮ったと思う?」
僕を気絶させた後からさっき起きるまでの間しか考えられないな…。
そんな事を言ったって、今更だが…
「そんな事より、勝手に写真撮っていい訳ないんだぞ」
「仕方ないよ~○○君が私の物になってくれないから!」
彼方のオーラがさっきより威力というか…雰囲気が変わった。
これは…かなり不味い気が…
「だから…私の物になってくれる?」
と彼方は、何かを僕の口に放りこんできて、そして水を放り込んできた。
「さっさと飲んでよ~そしたら楽になるから~」
しばらくは抵抗していたのだが、彼方がキスをしてきた、その事にびっくりして、思わず何かが入った水を飲んでしまった。そして、そこから先の記憶がない。
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