ありふれないGOD EATER達は世界最強 (沖田玉藻)
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1話

朝5時半

 

 

コンコン

 

私が双子のお兄ちゃんの部屋の扉をノックしても反応が無い。

 

扉を開けてお兄ちゃんの顔を見ようとするが

 

「いない。」

 

部屋を出て階段の方に行くと

 

トントントン

ジュ~ジュ〜

・・・チーン

 

と朝ご飯を作っている音が聞こえる。

 

お母さんかな?

お兄ちゃんは今は走り込みかな?

 

と考えてキッチンに行くと

 

「お兄ちゃん!」

お兄ちゃんがエプロン姿で朝ご飯と昼の弁当を作ってくれていた。

 

「おはよう雫。今日の弁当は俺が作っているぞ。」

と笑顔で応えてくれた。

朝の走り込みに使うジャージを着ている事から走り込みの後から始めたこと後わかる。

 

「楽しみね。お兄ちゃんのお弁当は凄く美味しいから。メニューは何?♡」

おっと語尾から♡を抜かなくちゃ。

でも着いてしまうのは仕方が無い。

 

なんたって私の双子のお兄ちゃんなのだから。

 

身長は187cmでかなり引き締まっているのに体重は100㌔で体脂肪率が5%で腹筋が芸術の様に割れているなんて知らないんだから。

 

昔は私と同じ位の身長だったのに中学1年の時に私の成長は止まったけどお兄ちゃんは未だに止まらない。

・・・おっとお兄ちゃんへの愛が溢れちゃう所だった。

 

「今日は私が作ろうと思ったのに。昨日は遅くまでお父さんと剣術の稽古だったでしょ?」

と聞くとお兄ちゃんは料理の手を止めずに

「でもそこまで遅い時間まで稽古はしていないからな。」

「そうなんだ。」

「そんなことよりも雫。」

「何?」

「まだ寝足りないんだろ。」

「なんでそう思うの?」

「どうせ・・・やめておこう。」

と言うとお母さんの声が2階から聞こえて来た。

「珠樹!朝ご飯を作ってくれるのは嬉しいけどシャワーを浴びてからね〜。」

と言われるとお兄ちゃんはギクッとなって

「雫。続きを頼む。直ぐに上がるから。」

と行って部屋に着替えを取りに行ってからシャワーを浴びに行った。

 

お兄ちゃんの作ろうとしていたメニューは・・・

 

 

お兄ちゃんの得意料理の肉じゃがに金平ごぼう、筍の炊き込みご飯

そして・・・鶏天だ!

 

正直に言ってしまうとお兄ちゃんの作るお弁当はお母さんのよりも美味しい。

 

と考えているとお母さんがキッチンに来ていて

「雫。何を考えたのかしら?」

 

とお母さんが私に言っているタイミングで髪が若干濡れているが制服姿の愛しの双子のお兄ちゃんがキッチンにやって来た。

 

 

さあ!お兄ちゃん!私を助けて。

 

「母さん。どうしたの?朝ご飯は俺が作るって言ったよね?もう少し寝ててもいいのに。」

「今日はありがとね珠樹。でもね・・・雫がなんか変な事を考えたみたいだから。」

「なるほど。」

と言うとお兄ちゃんは私の頭を撫でてから

「母さんの所に行ってしっかりと甘えておいで」

と死刑宣告を言われた。

「今のお母さんって凄く怖いんだけど・・・」

「自業自得だ。」

と言うとお兄ちゃんは何処に隠していたのかキラキラ輝く大学芋を私の目の前に・・・(´º﹃º`)

「雫。お弁当にデザートで雫の大好きな大学芋を入れといてやるからしっかりな。」

 

大学芋と言うお兄ちゃんの愛情が私の中に入ってくるからお母さんの説教は怖くない。

お兄ちゃんに大学芋をアーンして貰ってお母さんの説教を受けてからお兄ちゃんの作った朝ご飯を食べてお兄ちゃんの作ったお弁当を持ってお兄ちゃんと2人で登校!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出来なかった

 

何故かって?

 

目の前にお兄ちゃんの彼女の優花。

 

園部優花がいるからよ。

 

 

「ねぇねぇ優花。これから私とお兄ちゃんの2人っきりでのラブラブな登校の時間が始まるはずだったんだけど?なんでここに居るのかな?」

と私は少し優花を威嚇するように言う。

その言葉を聞いた優花がお兄ちゃんの右腕に抱き着き

勝ったような顔で

「まぁ珠樹と私は恋人だからね。こ・い・び・と!だからね。雫みたいなブラコンな双子の妹と違って正式な恋人だから色々と出来る間柄なの。」

それを聞いて私もお兄ちゃんの空いてる左腕・・・に

 

お兄ちゃんがカバンを左手に持っている!

これを知って優花はお兄ちゃんの右腕に抱き着いたのだ!

 

「い・・・いいもん。お兄ちゃんが今日はわ・た・し・の!お弁当を作ってくれたんだもんね。」

 

と何とか反撃するも

「それって当番制でしょ?」

バレていた。

 

まぁそんなこんなにしながらお兄ちゃんの両側で私と優花がお兄ちゃんの事で争っていると学校に着いた。

 

おっとここからは出来る女モードに

 

私は颯爽と優雅に上履きに履き替えて

 

2人と一緒に教室に向かった。

 

2人は唖然としているが関係無い。

 

と思っているとお兄ちゃんの背中に鈴と恵理が飛び込み、鈴さんはお兄ちゃんの肩に捕まり恵理さんは1歩ひいて話を始めている。

 

鈴!そこは私の居場所!

 

 

と心の中で叫んでいるがどうしようも無い。

 

ちなみに鈴はお兄ちゃんを(たまちゃん)って呼んでる。

 

その呼び方は凄く可愛い!

お兄ちゃんの凛々しさに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

まぁそんなことはどうでも良くて、皆で教室に着いて鞄を置いて後ろに集まる。

 

いつも通りの光景だ。

 

そう、今日の昼まではいつも通り

ハジメ君はギリギリの時間に登校して来て香織がハジメ君を私達の元へ引っ張って来て朝のホームルームが始まるまでの数分間を過ごす。

そして昼の時間になったらまた集まって教室で7人でご飯を食べる。

 

そして食べている最中に光輝が邪魔をしてくるいつもの光景だが・・・いつもとは違う日常が私達にやって来た。



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2話

俺達の・・・違う。

俺と雫、優花の3人の日常が変わった瞬間は突然だった。

 

突然、光輝の足元を中心に教室全体が光り腕で顔を庇いしばらくして目を開けるとそこには何も無い荒野が広がっていた。

 

周りには建物は愚か草の1本も生えていない。

 

当たりを見渡しても荒れ果てた荒野が広がり俺たち3人はどうしようも無いことを知る。

 

3人で少し歩いて進むと日本刀の様な刀が鞘に入った状態で1本落ちていた。

何かの助けになればと俺は拾ってさらに俺たち3人は歩みを進めた。

 

 

暫くすると建物の様な建造物が食べられたかのような跡を残して建っていた。

 

近くには人の腕のような物が落ちていたり、血が溜まっていたりした。

 

そしてそのすぐ近くには昔は博物館で見たような恐竜の足跡のようなものがいくつもあった。

 

近づくとまだ柔らかくここを通ってからそれ程時間が経っていないのがわかった。

 

ガァー

 

少し離れた所から危険な動物の鳴き声のようなものが聞こえる。

 

怯えた優花と雫を俺は何とか2人を落ち着ける為に3人で物陰に隠れた。

 

少しずつ近づく足音・・・明らかに大きな生物の足音。

 

俺は姿を確認する為に雫から手鏡を借りて、手鏡にその生物達を映す。

 

 

姿は恐竜。

 

やばい

 

 

逃げなきゃ!

 

 

2人を・・・彼女と妹を俺が守らなきゃ!

 

俺があの恐竜に勝てるのか?

 

勝てるわけが無い。

 

勝たなきゃいけない。

 

どうする。

 

俺は息を・・・唾を飲む。

 

意を決して俺は鞘から日本刀を抜く。

 

「雫。優花。さっきの姿を見たか?」

 

俺が小声で声をかけると2人は頷き先に雫が

 

「見たわ。」

 

「なんなの。アレ。」

 

「分からない。でもわかることは・・・やらなきゃ行けないことはあいつが近付いてきたら2人は逃げろ。俺が時間を稼ぐ。」

 

「ダメよ。そんな事をしたらお兄ちゃんが死んでしまうわ。」

 

「私も彼氏を失うつもりは無いから。」

 

「死ぬ気は無い。誰か戦えそうな人を呼んできてくれ。出来るだけ早く。早く誰かを連れて来てくれれば俺は生き残れる。」

 

この俺の言葉に対して雫が

 

「でも」

 

「妹と彼女を死なせるつもりは無い。カッコつけさせてくれ。

な〜に。そう簡単に死ぬ気はない。だから2人も頼むぞ。」

 

と言うと優花が

 

「わかった。だから珠樹も約束して。絶対に生きるって。」

 

そして雫が

 

「優花・・・・・・お兄ちゃん。絶対に生き残ってよ。まだお兄ちゃんには甘え足りないんだから。」

 

「わかっている。約束は守る。」

 

今思うと、オウガテイルとの初戦闘は日本刀。

 

そしてこの戦闘が俺の・・・GOD EATERとしての始まりだったんだ。

 

 

 

 

あれから20年

 

俺と優花の間には娘の優希が生まれ、今は5歳。

 

雫は未だに独身で

 

俺たち3人は36歳になった。

 

終末捕食や赤乱雲、灰嵐と多くの危機を極東支部の皆と・・・クレイドルの皆と乗り越えた。

 

俺は・・・俺達はまだ平穏とはいかないが

 

いつも通り、アラガミを討伐してから優花と優希と一緒に過ごしたり

クレイドルの団員としてそしてクレイドルの隊長兼創設者の1人としてサテライト作りに動き回っていた。

 

そんな中出来た。休みの2日間。

 

 

俺は今、

ソーマとリンドウ、コウタに俺の合わせて4人でクレイドルの灰域踏破船の屋上でタバコを吸って話をしていた。

 

 

「あれから20年か。」

 

と俺がふと呟くとソーマが

 

「あの時は役立たずだったのに今では最強のGOD EATER兼AGEだもんな。世の中、わからないもんだな。」

 

そしてリンドウが

 

「でもあの時のお前さんの言葉「生きる事から逃げるな。」俺は今でも覚えてるぜ。」

 

そしてコウタが

 

「でもさ、珠樹はいいのか?」

 

と聞かれた。

 

「何が?」

 

と聞くとコウタが

 

「昔は「雫と優花を連れて絶対に生きて帰りたい。」ってよく言っていたけどよ。もう7年はそんな事を一言も言ってねえよな。」

 

俺はその事を聞き、少し笑いながらこう答えた。

 

「帰りたいって思わなくなったんだよ。ここにはもうそれだけの思い出も思い入れもある。親父やお袋に言うべき言葉はあるんだろうが今は俺達クレイドルでここを平和に平穏に過ごせるようにしたいんだよ。

 

そうだ。ソーマ。あれは出来たか?」

 

「出来てるぜ。お前の注文はいつも、オーバーテクノロジーだ。」

 

そう言って小さな模型の様な灰域踏破船をソーマは取り出した。

 

その小さな灰域踏破船にはボタンが着いている。

それを押すと少し離れた所に俺の灰域踏破船が巨大化して出てきた。

 

「サンキューな。ソーマ。」

 

「なんだよこれはソーマ。」

 

「そうだぜ珠樹もソーマも俺達に秘密にしてこんな物を作るなんてひでえな。

そう思わないか?コウタ。」

 

「そうっすね!リンドウさん。」

 

「お前達に言っても何も出来ないだろう。」

 

「そうそう、コウタは特に何も出来ないだろう?」

 

と言うとコウタは

「まぁな〜」

と笑いながら言うのであった。

 

 

翌日

 

俺はリッカと神機の整備を

優花は優希に雫、アリサの4人で女子会。

(優希はおやつを食べに来ている。)

 

「リッカ。どうだ?調子は。」

 

「珠樹の神機は優秀だからね。でもやっぱり中の意識があの子で赤ん坊のまま成長しないのもあって泣き出したら大変かな。」

(泣き出したら=不調になったら)

 

「そうか。でも俺は、あの時に無事に産まれなかった子がどんな形であれ近くにいてくれて嬉しいよ。」

 

そう。実は優花と俺の間には優希の前に子供が出来かけたのだが色々とあって流産しているのだ。

 

優希の産まれる10年前の事だ。

 

あの時期は雫とコウタやブラッドの合流がありすごく忙しかったり赤乱雲の問題解決直後で俺も色々と動き回ら無かったけど優花の近くで書類仕事等をひたすらやっていた。その時期は優花の偏食因子が不安定であったため妊娠初期の身体では順応することができなかったためお腹の子が流れてしまったのである。

 

 

思い出に浸っていると俺とリッカの足元が光出した。直ぐに俺は神機を手に持ち当たりを警戒する。

 

その頃優香、雫、アリサは任務完了し迎えに来た優希とともに拠点へとヘリで戻っている途中であった。優希は優花の膝の上で持ってきていたおやつをもぐもぐ食べ優香たちは恋バナに花を咲かしていた。すると突然4人の足元が光だし優香は優希と神機を抱え、雫、アリサは神機を構え警戒をする。

 

そしてこの6人は別世界へと転移するのだった。



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3話

光が弱まり周囲を見渡せるようになるとすぐ隣にはリッカとミッションに出ていたはずの優花に雫、アリサそして優希がいた。

 

「優花達の方も光ったか?」

と俺は4人を見て確認する。

「ええ。・・・目の前を見て。懐かしい人がいるわね。」

目の前には俺達からしたら20年前の姿のままの元クラスメイトと担任の愛ちゃんがいた。

「そうだな。愛ちゃん先生だな。」

と俺が声を出すと愛ちゃんが

「えっと服装が違いますが珠樹君に雫さん、優花さんですか?」

と聞いてきた。

今俺たち全員が来ているのはクレイドルの制服。(全員がゲームでの男装備)

(優希はクレイドルの制服を可愛くデフォルメした物。)

「久しぶりですね。俺達からしたら20年ぶりです。」

と言うと天之河光輝・・・今後は面倒だから光輝でいくか。

光輝が

「珠樹!20年なんて嘘をつくな!お前たち3人は老けてないじゃないか!それに他の3人は誰だ!」

と光輝が怒鳴ると優希が

「パパ。あの人怖い。なんで怒ってるの?」

と聞いてきた。

それを聞いたアリサが

「いきなり怒鳴るのはこの子に対して酷、なのでは無いですか?まだ5歳ですよ。」

「俺はその娘に怒鳴った訳では無いんです。珠樹!お前はこの人達に何をした!雫と園部さんに何をした!」

と訳の分からないことを聞いてきた。

 

「何もしていない。・・・面倒だし自己紹介をしようか。誰からいく?」

と聞くと優花達4人が

「「「「総隊長の珠樹から。」」」」

「パパから!」

と5人から返ってきたと同時に優希が俺に「パパ抱っこ〜」

と言って抱き着いてきたので抱っこをしてから

「わかったよ。

『フェンリル極東支部兼クレイドル所属

クレイドル総隊長兼実戦訓練教導官

サテライト候補地浄化部隊隊長

兼ミナトクレイドルのオーナー

ミナトクレイドル内の孤児院のオーナー

 

八重樫珠樹。 』

ちなみに俺が今、抱っこしているのが俺と優花の間に産まれた娘で八重樫優希だ。ほら優希。ちゃんと抱っこしてあげるから1度降りて挨拶しでおいで。」

と言うと優希は

「わかったよ!パパ!」

と言って、降りてから歩いて何故か鈴の元へ行き

「初めまして・・・お名前は何ですか?」

と優希が聞くと鈴は

「私は谷口鈴だよ。」

と名前を聞いてから

「八重樫優希です。よろしくお願いしますえーと鈴?鈴ちゃん?」

と挨拶しながらも最後は少し疑問形で終わってしまった。

とりあえず優希が全員の前で頭を下げて挨拶すると走って俺の所に来て

「パパ!挨拶終わり!鈴に奈々、妙子は優しい!

それとパパ!抱っこ!」

と言ってきたので抱っこをすると優花が1本前に出て俺の横に立ち

「久しぶりね。

『フェンリル極東支部兼クレイドル所属

クレイドルの総隊長秘書

サテライト候補地浄化部隊副隊長

兼ミナトクレイドルの副オーナー

八重樫優花』

旧姓は園部優花よ。よろしく。」

と優花の挨拶が終わると次は雫が出てきて

「私の番ね

『フェンリル極東支部兼クレイドル所属

戦闘訓練教導官

剣術教導官

ミナトクレイドルの副オーナー

八重樫雫。』以上よ。アリサの番ね。」

と雫が声を掛けると今度はアリサが俺の横に並び

「初めまして皆さん。

『フェンリル極東支部兼クレイドル所属

サテライト建設部隊隊長

ミナトクレイドルの孤児院共同オーナー

アリサ・イリーニチ・アミエーラ』

余り関わらないと思いますが約数名以外はよろしくお願いします。

最後はリッカさんですよ。」

で最後のリッカが俺の横に並び

「よろしねー

『フェンリル極東支部兼クレイドルの神機の整備隊隊長

ミナトクレイドルの車両整備兼神機整備担当

橘リッカ』

他の皆と違って戦闘は出来ないけど裏方だよ。」

 

とこちらは自己紹介を終えるも元クラスメイト達の殆どは自己紹介をしなかった。

アリサ、リッカに挨拶したメンバーは愛ちゃんにハジメ、香織と奈々、妙子に改めて鈴が挨拶に来た。そして最後の最後に光輝が来てあいさつをしに来たのかと思っ俺には

 

「珠樹!何故彼女たちを洗脳した!!」

 

ときいてきた。

 

「何が言いたいのか俺にはわからん。俺が誰を何時、洗脳したんだ?」

 

全く身に覚えは無いが光輝の中では俺が皆を洗脳した事になっているようだ。

でも光輝だから仕方が無いという考えも頭をよぎる。

 

「珠樹が洗脳したから同じ服に同じ気色悪いアクセサリーをしているんだろ!早く雫達の洗脳を解きその気色悪いアクセサリーを取るんだ!」

 

「と言われたが優花・雫・アリサこの腕輪を取って欲しいか?リッカがいるから取り方はわかるはずだが。」

 

「私達にこの男は死ねとでも言うつもりですかね?」

 

「そんなつもりは無いと思うぞ。こいつがはっきりこういう時はそれが自分の中で正しい、だから皆も同じ意見を持っていてこれが正しい。そう思ってる証拠だな。」

 

「そうね。相変わらずキモイわね。」

 

「元幼なじみとして、そして元クラスメイトとして存在が恥ずかしいよ。」

 

それを俺は聞いてから優希に

 

「いいかい優希。こんな風になったらダメだぞ。しっかりと考えて行動しないとこういう変な人になるからね。」

と言い聞かせる。

「わかってるよパパ。さっき、少しブルっとしたもん。」

どうやら優希も光輝に対して嫌悪感を抱き鳥肌が経ったのであった。



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4話

10日後にまた投稿します


あれから言い合いが少し続いたが俺は無理やり話を切り目の前にいる老人の話を聞いている。

内容は余りにも内容だった。

 

魔人族との戦争で人族が追い詰められているからエヒト様というこの世界の人族の宗教の神が俺達を勇者として呼んだというものだった。

 

そしてそれを光輝に対して言っているのに違和感が大きくある。

 

光輝は戦争に参加する自覚があるのか分からないが賛成してしまい龍太郎もそれに賛成してしまった。俺が出るしかないな。

 

「俺は反対だ。」

 

と言うと光輝がいの一番に反応してきた。

 

「珠樹!この世界の人達を救おうと思わないのか!俺達には力があるんだ!」

 

「だからなんだ。なら、何故軍人を呼ばず戦争・・・人殺しの経験の無いお前達が呼ばれた。」

 

「人殺しなんてする訳ないだろ!話し合いをすれば『何を巫山戯ているんだ。』えっ?」

 

「戦争は人殺しをする為の場だ。イシュタルとやらの言っていることを考えると魔人族は俺達と同じ人型であり戦争で追い詰められるという事は知能がある。そして知能があるという事は心があり人を愛したり、愛されたりしている。そんな人達をお前は殺せるのか?お前達は殺せるのか!ハジメ・鈴・恵理・奈々・妙子・香織。どうだ。」

 

6人は「「「「「「出来ない。」」」」」」

 

安心したと同時に光輝が

 

「なんでだ!皆でこの世界の人たちのために戦おう。」

 

その言葉に檜山達小悪党四人組が賛成するが、俺は皆に無視して伝えるべき事を伝える。

 

「天之河のやろうとしている事は無駄死にだ。

はっきり言っておこう。力はあるから使うんじゃなくて、理解するから力があるんだ。戦い方を知らない・・・喧嘩をしたことが無い・・・命を掛けたことの無い元クラスメイト達を・・・16・7歳の子供を死にに行かせるのは大人のやる事じゃない。

戦場では守り切れないだろう。既に守るべきでは無い者達も決まっている。

そして守るべき人も。

まだ君達が死ぬには早すぎる。」

 

「珠樹!出鱈目を言うな!

クラスメイトは誰一人として死なせない!雫も優花も優希もアリサもリッカも俺が珠樹なんて屑から解放してみせる。」

 

と光輝が言ったのを聞くと優希はおれに抱き着き優花は思いっ切り拳を握り

 

「天之河。」

 

「優花!珠樹の洗脳が解けたんだな。良かった。さぁ俺達と一緒に戦おう。この世界の人達を救うんだ!」

 

光輝が言ったのを聞いて優花が思いっ切り顔面を殴った。

 

「あまり私の旦那を悪く言うのは辞めてくれる。力が無いくせに力があると勘違いしてクラスメイトを失って、誰かのせいにして自分の正義に溺れて・・・いい。天之河如きが世界を救う?人族を守る?魔人族を殺す事も理解していないのに。魔人族の次は何を殺すのかしらね。あのイシュタルって言う老人の言葉に出てきた亜人族なの。」

 

優花が聞くも光輝は

 

「殺しなんて起こる訳が無い!俺が!そんな事をさせない!俺達は皆、この世界の人達を救う為に神様に呼ばれた勇者なんだ!俺達なら救える筈だ!いや!救える!」

 

言う言葉を聞いて優花は神機を手に取り光輝に切りかかろうとする。

俺は優希を抱えていない方の手で、俺の神機で優花の斬撃を受け止める。そして優希と優花を纏めて抱き締めて俺達の間で優希が更に優希に抱き着いて

俺が言葉を伝える。

 

「優花。落ち着け。優花の考えは最もだ。だからこそ大人の俺達がここの元クラスメイト達を守らないといけない。」

 

言ってから優花の頭を撫でていると優希が

 

「ママ。この人の事、無視しよ。」

 

と言って優花を落ち着かせた。

流石優希だな。

俺はそう考えながら優希の頭をいつも以上に優しく撫でてあげていた。



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5話

あれから、いろいろとあり結局は条件付きで参加する事となった。

 

参加が決定してからすぐにイシュタルの魔法?で山の上にあった教会から下山してハイリヒ王国の王家の城に向かった。

ここで先ず考えないといけないのは情報収集の方法だ。俺達の船の中には大量の超小型ドローンがある為外の情報は比較的簡単に手に入る。だがそれはあくまで地図となる情報であり歴史や経済などの情報は手に入らない。

 

と考えていると1人の少女が声を掛けてきた。

「初めまして。私はリリアーナと申します。貴方達のお名前を聞いても良いですか?」

 

リリアーナはこの国の国王の娘だ。うまく手を組めば情報が回ってくるかも知れない。

 

「はい。私の名前は八重樫珠樹です。そして今、私が抱えている娘は「優希だよ。よろしくね・・・リリーお姉さん」すいませんね。この娘誰でも渾名的なものを付けたがりまして。」

 

「いえいえ、渾名で呼ばれるのは新鮮ですし立場上 周りの方達は中々渾名で呼んで頂けないので。リリィと呼んで下さいと何時も言っているのですが。」

「立場上呼びづらいかもしれないですね。すいません。私は珠樹の妻の八重樫優花です。旧姓が園部なので名前で呼ばない人達は園部と呼ぶ事が多々ありますね。ついでに残りのメンバーの紹介は私がやっちゃいますね「「「ちょ❗️」」」私の隣にいる夫の双子の妹でブラコンな義理の妹は八重樫雫。36歳でいまだに処女で彼氏無し=年齢の喪女です。「なんか思いっきりディスられたんだけど」でも信用も信頼も出来る人ですよ。「優花」雫の隣にいる下乳がはみ出る様にクレイドルの制服を着ている「ちょっと❗️」アリサ・イリーニチ・アミエーラ。雫と同じで彼氏が居ない女で夫の戦闘時での一番の相棒ですね。「私が1番珠樹と一緒に戦ってますから。」1番服が汚れているのが「優花は私達をディスらないと紹介が出来ないのかな。」橘リッカ。私達の武器である神機やその他諸々の整備に関しては右に出る人はいない貧乳ですね。「私、喧嘩売られてる?」以上で紹介は終わりました。」

 

と言う優花の代理?紹介を聞いたリリィは苦笑いをしていた。

 

 

この後は王国のメイド達に部屋を用意されたが俺達は皆、元クラスメイトと同じ部屋にされた。おそらく、俺達が変な事をしない為にということなのかもしれないがあまり意味は無い。

 

何故なら元々ここの部屋を使う気は無い。

それに俺達のルームメイトはハジメ・奈々・鈴・恵里・香織・妙子のいづれかのメンバーだ。

俺は他のメンバー達に連絡を取りハジメ達6人にも来てもらい俺とハジメの部屋に灰域踏破船の扉だけ展開し全員が入ったのを確認してから俺も入り扉をしまう。

 

今この船には俺のオラクルを充満させて広さを保っている。

 

ここで話すのは俺達が経験した20年の時間とこの6人の勧誘とゴッドイーターになる事のメリットとデメリット。そしてこの世界に来て感じたオラクルの様な力に共鳴する俺達ゴッドーターの考え。

 

 

 

 

 

 

 

 

ハジメ・香織・奈々・妙子・鈴・恵里

この6人がどういう反応を示すのかは分からないが話した。



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6話

ハジメ達を灰域踏破船に招待した翌日この王国の騎士団長のメルド・ロギンスから転移してきたメンバー全員がステータスプレートという物を渡された。

使い方は簡単でプレートに血を1滴垂らすだけでいいらしい。

とりあえず俺達GOD EATERは体内のオラクルや偏食因子の動きを完全に止めて純粋な人と同じ身体能力にした結果

 

八重樫珠樹

36歳 男 レベル1

天職

神喰者(GOD EATER)・剣士・教師・指揮官

ステータス

筋力:400(強化✖️40)

体力:400(強化✖️40)

耐性:400(強化✖️40)

敏捷:400(強化✖️40)

魔力:400(強化✖️40)

魔耐:400(強化✖️40)

技能:言語理解・感応現象・エンゲージ(コアエンゲージ)・バースト(+バースト状態(強化✖️10✖️20))・ブラッド(ブラッドアーツ(ブラッドレイジ(強化✖️10✖️20(俊敏✖️25)(筋力✖️15))))・全属性適性・全属性耐性・剣術(+二刀流)(+特殊)(長刀)・縮地(+重縮地)(+爆縮地)・超カリスマ・指揮官・浄化・察知(+視覚)(+魔力)・不屈の闘志・整備・魔力高速回復・肉体高速回復・全異常耐性

 

 

 

八重樫優花

36歳 女 レベル1

天職

神喰者(GOD EATER)・料理人

ステータス

筋力:350(強化✖️40)

体力:300(強化✖️40)

耐性:350(強化✖️40)

敏捷:250(強化✖️40)

魔力:350(強化✖️40)

魔耐:350(強化✖️40)

技能:言語理解・感応現象・エンゲージ(コアエンゲージ)・バースト(+バースト状態(強化✖️10✖️20))・ブラッド(ブラッドアーツ(ブラッドレイジ(強化✖️10✖️20(俊敏✖️25)(筋力✖️15))))・全属性適性・全属性耐性・剣術(大太刀)・超カリスマ・浄化・察知(+視覚)(+魔力)・不屈の闘志・魔力高速回復・肉体高速回復・全異常耐性

 

八重樫雫

36歳 女 レベル1

天職

神喰者(GOD EATER)・兄への愛の求道者・剣士

ステータス

筋力:300(強化✖️40)

体力:300(強化✖️40)

耐性:300(強化✖️40)

敏捷:350(強化✖️40)

魔力:350(強化✖️40)

魔耐:350(強化✖️40)

技能:言語理解・感応現象・エンゲージ(コアエンゲージ)・バースト(+バースト状態(強化✖️10✖️20))・ブラッド(ブラッドアーツ(ブラッドレイジ(強化✖️10✖️20(俊敏✖️25)(筋力✖️15))))・全属性適性・全属性耐性・剣術(+二刀流)(+特殊)・縮地(+重縮地)(+爆縮地)・超カリスマ・指揮官・浄化・察知(+視覚)(+魔力)・不屈の闘志・魔力高速回復・肉体高速回復・全異常耐性

 

 

アリサ・イリーニチ・アミエーラ

35歳 女 レベル1

天職

神喰者(GOD EATER)・剣士

ステータス

筋力:330(強化✖️40)

体力:330(強化✖️40)

耐性:330(強化✖️40)

敏捷:330(強化✖️40)

魔力:350(強化✖️40)

魔耐:350(強化✖️40)

技能:言語理解・感応現象・エンゲージ(コアエンゲージ)・バースト(+バースト状態(強化✖️10✖️20))・ブラッド(ブラッドアーツ(ブラッドレイジ(強化✖️10✖️20(俊敏✖️25)(筋力✖️15))))・全属性適性・全属性耐性・剣術(長刀)・縮地(+重縮地)(+爆縮地)・超カリスマ・指揮官・浄化・察知(+視覚)(+魔力)・不屈の闘志・魔力高速回復・肉体高速再生・全異常耐性

 

が俺達4人の戦闘部隊の能力。リッカは

 

橘リッカ

36歳 女 レベル1

天職

錬成師・整備士・研究者・発明家

ステータス

筋力:200

体力:200

耐性:200

敏捷:150

魔力:400

魔耐:400

技能:言語理解・錬成(精密錬成)(鑑定)・全属性適性・全属性耐性・魔力高速回復・全異常耐性・肉体高速再生・神機生成

 

とリッカの天職は明らかに戦闘職では無いのに勇者よりも能力が高い。

メルドが俺達のステータスを見た時は顎が外れそうになっていたが俺達のいた世界はそれだけ過酷という事だろう。

ちなみに娘の優希は

 

八重樫優希

5歳 女 レベル1

天職

神喰者(GOD EATER)・剣士

ステータス

筋力:70

体力:100

耐性:200

敏捷:150

魔力:200

魔耐:200

技能:言語理解・感応現象・エンゲージ(コアエンゲージ)・・ブラッド(ブラッドアーツ)・全属性適性・全属性耐性・剣術(長刀)・縮地(+重縮地)(+爆縮地)・不屈の闘志・魔力高速回復・肉体高速再生・全異常耐性

 

と5歳児女児の娘が勇者の天之河光輝より強いという事実にメルドは頭を抑えて俺にこう言った。

 

「GOD EATER、神喰者達は俺達の想像もつかない程の世界で戦っていたのだな。だがひとつ聞きたい。」

とメルドが俺に質問してきた。

「なんだ?」

「何故天職がお前達3人と同じGOD EATERを持っている優希だけ強化の枠が無いんだ?」

「それは簡単だ。」

「どういうことだ?」

「優希は・・・俺と優花の愛娘はGOD EATERの間に産まれた(ゴッドイーターチルドレン)と呼ばれる存在でな。特徴としては高い身体能力を持つ。だが俺達みたいな完全なGOD EATERじゃないから強化は無い。ちなみに俺たち3人は今、体内のオラクルや偏食因子の動きを止めているから身体能力が完全にGOD EATERとしてのものではなくただの人としての物だよ。」

「なるほど。頼もしいな。ちなみに普段はその・・・オラクルは動いている物なのか?」

「意識すれば止められる。何も意識しなければ勝手に動きだす。そんな感じだ。」



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