進撃異世界物語 (天パ野郎)
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eins(アインス)

二千年前、世界は魔王軍により支配されていた。 

 

世界は魔王を倒すために立ち上がり、力を合わせて魔王軍による支配から世界を解放した。

 

だがしかし、魔王は最後の力を振り絞り多くのモンスターを世界に残した。

 

その結果、魔王軍との戦いは続き、今も争いが絶えずにいる。 

 

その為、世界は有志を集めている。

 

その名も『冒険者』。

 

俺、エレン・イェーガーは冒険者になるためにある場所へと訪れていた。

 

 

「あの……適性検査を受けに来たんですけど……」

 

「はい……分かりました。では、このカードに手を翳してください」

 

「え?翳すだけでいいんですか?」

 

「はい」

 

「分かりました…」

 

 

受付の人の言う通り、俺はカードに手を翳した。  

 

 

「…………え?」

 

「……どうかしました?」

 

「えっと……とりあえずこれを見てください」

 

「……狩人?」

 

「はい。先程狩人について調べてみたのですが……どうやらあなたが初めてのようです」

 

「あはは……そんなことあるんですね…」

 

「私もこんな経験初めてで……なんと言うか新鮮ですね……それでその職業の主な説明ですが……」

 

「まぁ俺が初めてだからないですよね……」

 

「ははは。その通りです……」

 

「……ありがとうございました……俺、もう行きますね……」

 

「頑張ってください!!応援してます!!」

 

 

受付の人がそう言って手を振ってきたので、俺もそれに反応して手を振った。

 

 

「狩人……か。まぁ俺っぽい気もしなくはないけど……」

 

「キャッッ!?」ドテッ

 

 

やべぇ……余所見してたら女の子とぶつかっちまった……。

 

取り敢えず謝るか…。

 

 

「あー……ごめん……大丈夫か?」

 

「大丈夫です……心配してくれてありがとうございます……」

 

「そうか……怪我してなくてよかったよ」

 

「……え?」

 

「……何か変なこと言ったか?」

 

「あ、いや……何でもないです……」

 

「……?まぁいいや。お先に失礼する」

 

「ちょ、ちょっと待ってください!!」

 

 

俺が帰ろうとした途端、女の子は突然大声を出して腕を掴んできた。

 

まだ怒っているのだろうか。

 

 

「その……私家がなくて……一日だけでいいので泊めてもらえませんか?何でもしますから!!」

 

「え?ちょ、え?」

 

「……駄目……ですか?」ウルウル

 

「いや、別に駄目って訳じゃないけど……俺の家……お前と同い年くらいの子が二人住んでるけど……大丈夫か?」

 

「大丈夫です!!泊まらせていただけるのなら何でも!!」

 

「はぁ……分かった」

 

「……!!ありがとうございます!!」

 

「っていうか家がないなら俺の家で住んでもいいぞ?」

 

「そ、それは流石に迷惑じゃ……」

 

「迷惑ではないな。家事さえやってくれるなら俺としては文句なしなんだが……っていうか名前聞いてなかったな」

 

「名前……ですか?」

 

「おう」

 

「私の名前は……ひ、ヒストリア……ヒストリア・レイス……」

 

「そうか。俺はエレン・イェーガー」

 

「驚かないんですね……」

 

「驚いた方がよかったか?」

 

「いえ……そういうわけじゃ……」

 

「ははは……冗談だ。それと、敬語はやめろ。妙に壁を感じる」

 

「分かりま……分かった。そうするね」ニコッ

 

「あぁ……そんじゃあ行くか……俺の家に」

 

 

そうして俺とヒストリアは家に向かった。



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