初代マン!! (仮面ライダーセブン)
しおりを挟む

俺の名は!ハヤタ・シンだ!!

アンケート入れました 良かったらお願いします
助っ人でウルトラ兄弟が来ます


やあ皆、俺の名はウルトラマン。

ウルトラマン何々じゃなくてウルトラマン、みんなに分かりやすく言えば初代マン、かな?

実は俺、元々は普通の人間だったんだ。子供が車に轢かれるのを庇ったら首がポッキリといってしまい、気が付いたら初代マンになっていた。

ウルトラマンになってすぐは嬉しい気持ちでいっぱいだった。

なぜか女だったゾフィーと姉弟の契りをかわし、宇宙警備隊に入った。

 

だけど、すぐに現実を思い知らされた。

・・・ゾフィーが俺のせいで死にかけたのだ。

迫り来る怪獣軍団、宇宙警備隊員としての初任務、最初はよかった。でも、次々と仲間が倒れ。俺とゾフィーだけになってしまった。

訓練とは違う本当の命をかけた戦いに恐怖した俺を、ゾフィーは守りながら戦ってくれた。

「大丈夫だウルトラマン」

「ゾフィー・・・どうして俺なんかを」

足を引っ張るだけでしかない俺を庇い傷つきながらも見捨てない。

「お姉ちゃんは弟を守るものだもの。お姉ちゃんに任せなさい!」

その声には俺への負の感情など一切入っていなった。

ただ俺の身を案じ守り切る、優しい感情だけが込められていた。

「やめてくれ!!俺なんかおいてゾフィーだけでも」

「俺なんかなんて言わないで、貴方のことを私はずっと見てきたのだから」

「貴方に才能はなかった、基礎を覚えるのも遅かった」

「でも・・・貴方は誰よりも努力して、基礎だけを極めて宇宙警備隊に入った」

「!?」

俺の努力を知っていてくれた。

「私は貴方の強さを知ってる!貴方の可能性を知ってる!!だから諦めないで」

俺のことを信じてくれていた!

あぁ、俺は信じてくれている人を裏切っていたんだ。

忘れていた、どうして俺が宇宙警備隊に入ったのかを。ウルトラマンだから?違う!!憧れだったから?違う!!ただ、大切な家族を、大切な人を守りたかったからだ!!

「ゾフィー大丈夫、俺はもう恐れない」

「ウルトラマン」

「姉は弟を守るものって言ったよな?」

俺は怪獣軍団へ構える。

「弟は姉を守るものだから、姉さんの背中は俺が守る!!」

「フッ・・・生意気言っちゃって」

姉さんは俺に背を合わせて構える。

「行くぞ!ウルトラマン!!」

「ああ!ゾフィー!!」

俺たちは互いを守りながら怪獣軍団を倒し切った。

 

銀十字軍

重傷を負った俺とゾフィーは銀十字軍で治療を受けたがゾフィーの治療はいまだ終わっていない。

「ウルトラマン」

「ウルトラの父」

俺は俯き爪が食い込み血が垂れるほど強く握りしめる。

「ぐ・・・うぅ・・・あぁ」

溢れてくる涙を必死にこらえるため上を向く。

「・・・ウルトラマン」

「分かっています、男が人前で泣いてはいけないと」

ウルトラの父は俺を抱きしめ、雑にだけれど優しく俺の頭をなでる。

「お前はよくやったもうこらえなくていい」

「ああああああああああ!!」

「俺のせいで!!俺がもっと早くもっと強ければ!!」

「今は泣け。その涙が、その後悔がお前を強くする」

「ウルトラマンよく無事で帰ってきてくれた」

俺は自身の内からあふれ出る激情を抑えず全てを吐き出した。そのあいだ父は黙って俺の思いを、俺の悲しみを、俺の後悔を、受け止め続けてくれた。

俺が泣き止んで少ししてゾフィーの治療室から、ウルトラの母が出てきた。

「どうだ?マリー、ゾフィーの容態は」

「大丈夫、後遺症も何も残らないわ」

「良かった・・・ほんとうに・・・よかった」

母は優しく微笑み俺の頭を優しくなでる。

「ゾフィーもあなたも無事。二人だけでもちゃんと帰ってきてくれてよかった」

「明日には目が覚めるはずだから会いに行ってあげて」

「はいっ!」

 

ゾフィーの病室

俺が部屋の戸を開けたとき姉さんは起きていた。

「姉さん」

「来てくれたのかウルトラマン」

いつもはとてもクールな姉さんは、優しく俺に微笑んで出迎えてくれた。

「あたりまえだろ」

「何日くらい入院だって?」

「あと2日だ」

「そっか・・・姉さん」

俺は姉さんに謝ろうとしたが、姉さんが人差し指で俺の口を止める。

「お前が何を言おうとしてるかはわかっている」

「なら」

姉さんは首を振り微笑む。

「あの時も言っただろ?」

「お姉ちゃんは弟を守るものだって。ね?」

いつもは少し男口調のゾフィーだが二人だけの時や、気を抜いている時は普通の女の子のようにしゃべる。

「姉さん・・・」

「確かに貴方は立ち止まってしまった、諦めてしまった」

「けれど、貴方はまた立ち上がってみせた」

姉さんは俺の頭を抱き寄せる。

「私のことを守ってくれた。それだけで十分だよ」

「俺もっと強くなるから!!姉さんを守ってみせるから!!」

「だから待っててくれ」

「うん!それまでは隊長として私があなたを守ってあげる」

俺と姉さんは互いに微笑み合い未来について語り合った。

 

それからいろんなことがあった。

ハヤタ隊員を殺してしまい一体化して地球で戦い続けたり。

姉さんが助けに来てくれて2人でゼットンを倒したり。

セブン、ジャック、エース、タロウ、レオ、アストラ、80、メビウス、ヒカリとウルトラ兄弟が全員そろったのである。

妹達がピンチの時は真っ先に助けに行ったし、相談にものった。

そのおがけか皆俺のことを慕ってくれている。

そして今日、俺に新たな任務が言い渡された。

並行世界の地球で歪みが観測されたため、俺が行き、観測、修正することになった。

「地球か・・・」

俺の中にずっとあった心残りを終わらす時だな。

 

地球

緊張する。恨まれているだろうか?怒られるだろうか?話してももらえないかもしれない。でも、それでも彼にまた会わなければ。

ピンポーン。

「はーい」

返事と共に開かれた扉から80代の男性が出てきた。

「!?・・・君は・・・」

驚いて当然だ、俺の姿は一体化していた当時の自分自身なのだから。

「突然訪問してごめんなさい」

「いや・・・大丈夫だ。入りなさい」

リビングに案内されて、向き合う形で椅子に座った。

「久しぶりだなウルトラマン」

「ええ、お久しぶりです。ハヤタ隊員」

「ふふ・・・懐かしいなそう呼ばれるのは」

彼は微笑んだ。

「ハヤタ隊員もうし「ありがとう」・・・え?」

「君のおかげで地球は救われた」

「光の国に帰った後も君は何度も助けに来てくれた」

彼は心からうれしそうに、誇らしげに話す。

「何故だ?」

「?」

俺の何故という問いに彼は首をかしげる。

「恨んでもいいはずだ!!俺のせいで君は死に。そして体を奪われたんだぞ!!」

俺は俯きテーブルの上に乗せた手を強く握りしめる。彼に手錠をつけてほしいと願うかのように。

「何故恨む必要がある?」

彼はそういうと、俺の手をしわだらけになった手で優しく包む。

「君のおかげで私は今生きている」

「君のおかげ地球は、今も我々地球人の星であり続けている」

「君のおかげで私は知ることができた、人と人との絆の力を」

「君のおかげで力の本質を、使い方を知ることができた」

「君は私に、私たちにいろんなものをくれたんだよ」

「そして私は、そんな君と一時とはいえ一緒に戦えたことを誇りに思う。恨むことなどありはしないよ」

彼の言葉一つ一つが俺の心を温めてくれる。

恨まれていると思っていた、けど違った。こんな俺を誇りだと言ってくれた。

「ハヤタ隊員・・・」

「ずっと君に言いたかったことがあったんだ」

「?」

「お帰り、ウルトラマン」

「!?」

「やっと言えた・・・良かった・・・本当に良かった」

彼は涙を流しながら何度も頷き自身の心に刻み込んでいく

「いいのか?・・・俺は・・・此処に・・・帰ってきて」

「当然だよ、ここは君の第二の故郷であり。そして、君は私の家族なのだから」

家族?彼は俺を家族だと言ってくれたのか?

「俺が家族?」

「うん」

彼は優しく微笑む

「一時とはいえ君と私は二人で一人だった、君の心と私はつながっていた」

「勝手かもしれないけど、君は私にとって大切な家族だよウルトラマン」

「だからお帰り、ウルトラマン」

俺は溢れてくる涙をこらえることはせず彼に答える。

「ただいま、シン」

彼の奥さんも混ざって共に夜まで語り合った。

 

玄関

「もう行ってしまうのか」

「ああ、並行世界の地球が危ないんだ」

シンと握手し別れの挨拶をする。

「私の姿と名前は好きに使ってくれて構わない」

「ありがとう、シン」

「行ってきます」

「行ってらっしゃい」

もう何の心残りなどない。ありがとう、兄弟。

 

並行世界地球

宇宙人と対峙していた

「くそー!俺様の邪魔をしやがって!!」

「貴様何者だ!!」

「俺は!ハヤタ・シン・・・ウルトラマンだ!!」




マジ駄文 最後まで読んでくれてありがとうございました。気力使い果たしたので次回から1000文字くらいに減ります。

次からは他作品の地球での語りです。何編何編ってかんじで俺の気力が続く限り終わることは無いです。 最初はシンフォギアがいいかなーと思ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

シンフォギア
怪獣退治の専門家!ウルトラマン!!


「ウルトラマン君には今から並行世界の地球に行ってもらう。すでにウルトラ兄弟達は、それぞれの地球に行ってもらっている」

「ウルトラの父、あの娘をお願いします」

「ああ、ウルトラマン、お前なら大丈夫だとは思うが・・・80、ゾフィー、お前の行く世界は特に危険だと光の調査で分かっている」

「大丈夫です!ウルトラ兄弟ナンバー2は伊達ではありません」

「フッ、そうだな。行けウルトラマン!今何者かの悪意によって苦しめられようとしている、世界は違くとも我らが第二の故郷である地球を守るのだ!!」

「行ってきます」

 

地球と月の間で、俺は今怪獣と戦っていた。

宇宙怪獣ベムラーだ。

通常の奴なら瞬殺だが。こいつ、どうやら強化種のようだ。

本来ならばベムラーの前足は退化しているはずなのにこいつ普通に腕がある。

近接戦にもっていけば拳と尻尾での攻撃がきて離れれば口から青い熱光線を吐きやがる。

昔は簡単に倒したんだがな。

「ヘアッ!」

尻尾をかわして懐に飛び込み、振り向いたやつの顎にアッパーを食らわせる。

「ぎゃおおぉぉぉ!!」

ベムラーは痛みに叫びながらも勢いを利用してそのまま回転し尻尾で俺を吹き飛ばした。

チッ!良いのが入っちまった。目がちかちかしやがる。

「ぎゃおおおぉ!」

ベムラーは叫ぶと青い球体に変わり、地球へと飛んでいく。

「シェア!」

急いで右手に八つ裂き光輪を作り、飛ばすがベムラーに届かなかった。

不味い!!地球につく前に追い付かなくては!!

 

地球~ライブ会場~

地球、日本のライブ会場にて人々の叫び声が響いていた。

それは、ライブの熱い声援では無く。恐怖、絶望、断末魔の叫びだった。

「いやあああぁ」

「助けてくれ!!」

「死にたくない!死にたくない!!ああああああぁぁぁ!!!」

人間同士の罵倒なども聞こえてくる。

「邪魔だ!どけ!!」

「おまえだバカ!」

「やめて!踏まないで痛いよ!!」

「くるしい・・・はなれ・・・」

この状況を引き起こしたのはたった一つの存在。

この地球に古代から存在する厄災。ノイズと呼ばれる物理攻撃がきかず、人に触れると灰へと変え。共に崩れ去る。

なぜ存在するのか、どこから現れるのかは知られていない。

そして、このノイズが今回ライブ会場に現れたのだ。

ライブ会場内に居た観客たちは叫び我先にと逃げ出す。

だが、実は観客達の所にはノイズは来ていないのだ。

実は日本には対ノイズ用の装備があり、それを纏い戦う者たちが居る。

このライブ会場の主役。ツヴァイウィングというアイドルの2人が、その装備シンフォギアで戦う者たちだった。

シンフォギアは、装着者の心を歌にして歌うことにより絶大な能力を発揮する。

「はぁっ!」

青い髪の少女、風鳴翼が。刀とアーマーに着いた刃でノイズを次々と倒していく。

「おらよっ!」

赤髪の少女天羽奏が。槍で複数のノイズをまとめて薙ぎ払い、槍から発生させた竜巻によりノイズの群れを穿つ。

だが、ノイズの数が多すぎて倒しても倒しても数が減っていかない。

「畜生!数が多すぎる!!」

「今は観客達の下へいかせないことが先決よ!」

「そうだなっと!」

二人がノイズの群れに突っ込もうとした時。

奏での、シンフォギアの出力が落ちた。

「チッ!時限式は此処までかよ」

奏では、適正はあるが装着して戦えるほどの能力は無かった。そのため、薬を使い一時的に適正値を上げているのである。

運が悪いことに、その薬の効果が切れかかっているのだ。

そして不運は重なった。

観客席が戦闘の余波で崩れたのだが、実はそこに1人取り残されていた少女が居たのだ。

「いたた」

落っこちたときに足を怪我してしまい、少女は足を押さえて俯いてしまう。

ノイズたちは少女に気付き少女へと向かう

「ひぃっ!?」

少女の目の前へと迫るノイズ、あまりの今日に動けない少女を救ったのは奏でだった。

「走れ!」

少女へと叫び、槍をプロペラのように回すことによりノイズの攻撃を弾く。

「もう嫌なんだ!!何もできずに失うのわ!!」

出力が落ちているシンフォギアは耐えきれず、少しづつ装甲が砕けていく。

「うぉぉおおおお!!」

ノイズの連続攻撃によりシンフォギアがさらに砕け。その破片は後ろに跳んでいく。

そう、奏での守っている少女の下へと破片が飛んでしまっているのだ。

足を怪我してうまく移動ができなかった少女の胸に破片が突き刺さりあまりの威力に少女は壁へと叩きつけらる。

「そんな!!ダメだ!!」

奏では急いで少女の下へと駆ける。

奏でへと追撃しようとノイズが攻撃を仕掛けるも、翼によりすべて切り裂かれる。

「おい、死ぬな!生きるのを諦めるな!!」

奏の声が届いたのか、少女は瞼をうっすらと開ける。

「良かった」

奏では微笑むと少女を壁にもたれかからせ、穏やかな顔でノイズの下へと歩いていく

「こんなに観客が居るんだ、最後のライブにはもってこいだな」

「一度、すべてを空っぽにして歌ってみたかったんだ」

奏での言葉を聞き、慌てて翼が止めようとする。

「ダメ!奏で!!」

「翼ごめんな、後は頼む」

翼へと微笑み奏では歌を歌う。

絶唱。シンフォギア奏者の負担を考えずに限界以上の性能を引き出すことのできる歌なのだが。元々適合率の高い翼でも生きていられるかどうか怪しいほどの負荷がかかるのだ。

薬による体への負荷や適合率の低い奏では確実に死んでしまう。

「奏えぇ!!!!」

翼の叫びも空しく、奏のシンフォギアからエネルギーが溢れ出し会場のノイズ全てを消し飛ばした。

「奏!」

翼が奏でへと駆け付けようとしたその時、地震ともの凄い音が響いた。

「?!!!」

翼の目の前には信じられない生物が居たのだ。

ビルよりも背の高い恐竜のような怪物がいた。

 

 

しまった!!ベムラーの地球への侵入を許してしまった。

急いで退治しなければ!!

「奏ええええええ!!!!」

あれは!?

ベムラーの振り下ろす尻尾の先に地球人の少女が居る!!

間に合え!!

 

 

奏が化け物の尻尾につぶされてしまった。

私は、何もできなった!奏が死んでしまった!!

私は化物を見る、雄たけびを上げビルを壊していく。

勝てるはずがないあまりにも大きすぎる、ノイズなんかとは比べ物にもならない脅威。

私の中を絶望が埋め尽くす。奏が命を懸けてまで守ったものがった一匹の理不尽によってすべて壊されてしまうのだ。

もうおしまいだ。

「え?」

私が諦めたその時、怪獣から私たちを守るように背を向けた一人の巨人が現れた。

 

 

間に合った!!

ギリギリ少女を救うことが出来たが、どうやらj子の少女死にかけているようだ。

俺の体と一体化させ治療しなくては!

一体化したことにより精神世界で少女が目覚める

「ここは?」

彼女は周りを見回し、俺のに気付く

「あっ!あんた何もんだ!!」

俺を見上げ少女が叫ぶ

「俺の名はウルトラマン、M78星雲から来た。君たちに分かりやすく言えば宇宙人だ」

「う・・・ちゅうじん」

目を見開き、呆然と呟く。

「今は詳しく説明をしている暇は無い」

彼女はハッと正気に戻り、俺に聞いてくる。

「何かあったのか?」

俺は頷き彼女に軽く説明する。

「宇宙怪獣ベムラーと呼ばれる生物がここ地球に来てしまったのだ」

「怪獣?」

「そうだ、そして君はベムラーの尻尾により潰されそうになっていたので俺が助けた」

「!?ありがとう。けど、あたしの体は元々」

「死ぬはずだった?」

彼女はまた驚きを顔に出す。

「ああ」

「君を助けるために勝手にだが俺と一体化させて今修復中だ」

「?修復中?けどあたしは今ここにいるぞ?」

「ここは精神世界なのだ」

「だからあたしの体があるってことか」

「今、ベムラーが町を荒らしている。やつを倒さなければならない」

「すまないが俺は今からベムラーと戦う君は待っていてくれ」

「ああ、街を頼む」

俺はサムズアップして頷く。

「任せろ!!」

ライブ会場に人が残っているな、ベムラーーから守らねば。

 

「ヘアッ!」

ドン!

ベムラーとライブ会場の間に着地する。

両腕を前に出し猫背になる。これが俺の構えだ。

「シャアッ!」

ベムラーの顔面へ右腕の水平チョップを打ち込む。

ダン!

「ぎゃおおおお!!」

「ヘアッ!」

反対の顔面にもチョップを食らわせ、ベムラーがひるんだ隙に蹴り飛ばす。

ドゴン!

「ぎゃああああおおお!」

良し!ライブ会場から離せた!!

一瞬ライブ会場を振り向いた隙にベムラーの尻尾が飛んできた。

「ああぁ!」

尻尾に吹き飛ばされビルへと突っ込んでしまう。

ベムラーへと近付こうとするも、尻尾によって邪魔される。

「ぎゃおおお」

奴の尻尾の攻撃、間隔が1秒ある。ならそのすきを突けばいい!!

尻尾をしゃがんで躱して、手に八つ裂き光輪を作り出す。

「シェア!」

ベムラーの尻尾を切り飛ばす

「ぎゃああああおおおおお!!!」

ベムラーは目を見開き、切断された尻尾を押さえる。

隙が出来た!!

左腕を前に横向きで構え右腕を縦にクロスし十字を作る。

「ヘアッ!」

食らいやがれ!!スペシウム光線!!!

スペシウム光線を受けたベムラーは爆発した。

ピコンピコンピコン

胸のカラータイマーが赤く点滅している。

急いで変身を解かなければ。

「シュワッチ!」

 

 

巨人は怪物を倒した後、空へと飛び立っていった。

救われた、彼はいったい何者なのだろう?

いろんな疑問が私の中を駆け巡るが、そんなことなど考えていられなかった。

奏が死んだのだ遺体も残らずに。私の失ったものは世界の何よりも、私にとって重いものだった。

 




ん~駄文が過ぎるやべー
アンケートありがとうございました!!投票が多かったのでシンフォギアにさせていただきました。
どうかこれからもよろしくお願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

空白の2年間

無理やりだけど許して


特異災害対策機動部二課本部

奏、翼が所属している組織。特異災害対策機動部二課、通称とっきぶつと呼ばれる組織の本部の中で、突然現れた怪獣とウルトラマンについて議論されていた。

「あの怪物はいったい?」

「それにあの巨人もね」

オペレータである藤尭朔也が怪獣について疑問を口にし。それに続くように友里あおいがウルトラマンについて赤髪の男性へ言う。

赤髪の男性は、こことっきぶつの司令官であり。風鳴翼の叔父でもある名を風鳴弦十郎と言う。

普通の男性では考えられないほど鍛え抜かれた肉体。まるでU40のウルトラマンタイタスを地球人のサイズに縮めたのではないか?と思われるほどの浮き出た筋肉は彼の強さを物語っていった。

「そうだな・・・了子くん。いや、フィーネとしての君に聞きたい」

「君はあの怪物と巨人を知っているか?」

弦十郎は自身の隣に立つ女性櫻井了子へと疑問を投げかける。

弦十郎がなぜ了子をフィーネと言ったのか。彼女、櫻井了子は先史文明時代から転生を繰り返して生き続けているフィーネであるからだ。

「知っているわ」

「本当か!?」

了子の返答に弦十郎は身を乗り出して了子の顔を見つめる。

「弦十郎君・・・顔が・・・近いわ///」

了子は顔を赤らめ半歩下がる。

「すまない了子くん」

「別に・・・いやじゃないわ///」

二人のそんな甘々な空間に耐え切れなかった朔也が了子に問う。

「・・・すみませんが話の続きを」

「コホンッ!ごめんなさい」

「あの怪物。いえ、怪獣の名は宇宙怪獣ベムラーよ」

「怪獣?」

「ええ、あの生物たちは一部を除いて怪獣と呼ばれているわ」

「了子くん、ならばあの巨人は?」

「あの方の名はウルトラマン。ここから遠い星、いいえ世界すらも超えてきた。

英雄と呼ばれる存在よ」

「英雄?」

弦十郎は了子にウルトラマンについて聞く。

「あの方は違う世界の地球で、たった一人で怪獣と戦い続けて守り切ったお方なのよ」

「そして、先史文明時代にあの方はこの世界に来てくださり。私達に大切な物を教えてくださったわ」

「では、彼は味方ということでいいのか?」

「ええ、なぜこの世界にまた来てくださったのかは分からないけれど」

「ウルトラマン様が他の星を侵略することは決して無いわ」

「そうか・・・彼が居れば今後怪獣が出てきたとき心強いな」

「それともう一つ嬉しいことがあるわよ」

了子は微笑むとモニターを操作して、あるシーンを再生する。

「これは!?」

その映像に映っていたのは。ベムラーの尻尾に潰される直前に、奏が消えていたのだ。

「どういうことなんだ?了子くん」

「ウルトラマン様は一体化することにより、治療や生き返らせることが出来るの」

「では奏くんは」

「ええ、ウルトラマン様と一体化しているわ」

弦十郎は奏が助かった事を知り、満面の笑みでモニターに映るウルトラマンを見る。

「では彼に会ったら感謝をつたえなければな!!」

「このことは翼ちゃんには?」

朔也は翼に伝えるべきか問いかける

「やめたほうがいいわ。」

「なぜ?」

「残酷なことだとは思うけど。今後のことを考えて、今この場にいる人間だけが知っている状態にしておいたほうが良いわ」

「あの人か?」

「あいつに知られればウルトラマン様の邪魔になるだけではなく、奏ちゃんを危険にさらすことにもなるわ」

「兵器として運用。最悪は実験動物か」

「本当に忌々しい!!本腰を入れてあの男を潰すわよ弦十郎!!」

「そうだな、了子」

二人が決意を新たにしたところで。今まで黙って聞いていた緒川慎次が、弦十郎に指示を仰ぐ。

「では、秘密裏に奏さんが動きやすいようにサポートするという方針でいいですか?」

「ああ、頼んだぞ慎次」

「はい」

 

 

???

「何故ウルトラマンがここに!!」

空間に映し出されたウルトラマンとベムラーの戦いを見ていた謎の存在は、怒りに震える。

「何年もかけて練ってきたのだぞ!!」

「関係ないわ、奴が居ようと居なかろうと変わらない。そうでしょう?」

謎の存在に話しかけるは、少女を連れた一人の女性。

「まだ私たちの存在は知られていないはず。なら、今は冷静に準備を進めるべきでしょう?」

女の言葉を聞き落ち着きを取り戻す。

「そうだな、こちらにはイチイバルと騒動の間に奪取したネフシュタンにソロモンの杖がある」

「しばらくは定期的にノイズを出して注意をそらすか」

女と少女の肩に手を置き語り掛ける

「期待しているぞ・・・クリス・・・フィーネ」

 

 

 

2年後

バイクに乗るは赤い髪の女性、天羽奏だった。

「ふう~ここに帰ってくるのも久しぶりだなー」

奏はそういうと、バイクを停止させバイト募集雑誌を開く。

『奏、この二年間は定期的にノイズが出てきただけだったが、ここ最近の出現数を考えると』

「ああ、おそらく本格的に敵が動き出すな」

『2年間君の治療に専念できたことであと少しのところまで持ってくることが出来たが』

「敵の準備も進んでいやがる」

『そうだ』

「けどまぁ、今は考えてもしょうがない」

奏はポケットから財布を取り出して、中を見て泣きそうな顔をする。

「金がねー」

「どこかにいいバイト無いかなー。ん?フラワー?住み込みで家賃いらずの時給1000円!?」

『すごくいいな』

「行くしかねー!!」

奏はバイト採用枠を取られないよう急いでバイクを走らせる。

 

 




駄文読んでくれてありがとうございましたー。
セブンの人間形態の外見をアンケート取ります。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

動き出す陰謀!

結末とかは決まっているが基本その時その時の思い付きで書くので、変になってたりしますごめんなさい。


奏の自室

 

『♪~~~』

「やっぱ翼の奴歌うまくなってるな。」

フラワーのバイト募集に応募し採用されたことで手に入れた自室で、奏とウルトラマンは奏の元相棒風鳴翼の音楽を聴いていた。

『♪~~~』

聞き終わった後も翼の歌の余韻に浸っているウルトラマンに苦笑いする奏。

「本当に翼の歌が好きだよな~?ウルトラマン」

『ああ、彼女の歌は心に響く』

奏はウルトラマンが以前に自分に語ってくれた翼に関することを思い出す。

「確か大切な奴と翼の外見がそっくりなんだっけ?」

『そうだ、性格以外は同一人物だな』

「は~見てみたいな」

『いつか会えるかもな』

二人はそんな他愛のない会話をしながら休日を満喫していた。

「ちょっくらコンビニに行くかな」

黒色のカツラを手に取り、同居人へ声をかける。

「ちょっと行ってくる」

「はい、行ってらっしゃい奏さん」

 

 

奏がコンビニへの道を歩いていると頭上から少女の声が聞こえてきた。

「わわわ!!あぶなーい!!」

奏が声に反応し上を見上げると、猫を抱えた少女が落っこちてきていたのである。

とっさに少女を抱きとめると、少女の顔を見て目を見開く。

その少女は2年前自分が助けた少女だったのだ。

「あの~?」

自分の顔を見つめたまま動かない奏を心配したのか、少女が声をかけてくる。

「あ・・・ああ、すまない。大丈夫か?」

「はい!!ありがとうございます!!」

少女はまるで向日葵のような笑顔を見せる。

奏は少女の元気さに自然と顔に笑みが浮かぶ。

良かった。新聞でライブの生き残りの人たちをつるし上げるような内容が書いてあったから心配だったけど、どうやらこの子は対象にならなかったようだ。

「気を付けろよ~今回は鍛えてるあたしだったからよかったけど、最悪君も君に巻き込まれた人も大けがしてたんだからな?」

「はぃ、ごめんなさい」

少女は肩を落とし全身で悲しみを表現していた。

「あっ!そうだ私立花響です!!」

「あたしは奏歌だ」

「歌さん本当にありがとうございました!!」

「いいってことよ!てか、学校はいいのか?確かもうチャイムが鳴ってたと思うが」

「学校!!!」

どうやら響きは学校のことを忘れていたようだ。学校へと走り出した響きに腕を振ってやる。

「歌さん今度お礼させてもらいます!!」

「気にすんなー」

『とても元気に過ごしているようでよかったな?』

「ああ、ちゃんと守れててよかった」

 

昼休みのチャイムが鳴るとすぐに響に声がかかる。

「響、どうしたの?朝から心ここにあらずな感じで」

「未来、あのね夢を見たんだ」

「ゆめ?」

「うん、なんでだろう私と奏に翼さんが一緒に戦ってる夢」

「夢は夢だよ」

「うん、奏さんはもう・・・」

「響・・・あ!今日翼さんの新曲が出る日じゃない?」

「ああぁぁ!!予約忘れてたー!学校が終わったら急いでいかなきゃ」

「夕飯作って待ってるね」

「ありがとう未来」

学校が終わると同時に急いでCDショップへと走っていく。

「CD!CD!CD!間に合えええええ!!」

今までの人生で一番の疾走、CDショップに着いたときには、CDはあと一個になっていた。

「はああぁ、良かった~CD買えた!早く家に帰って聞かなきゃ!ん?」

CDを買えたことに浮かれていた響は、街の異常に気付かずに歩き続けていた。

「なんか・・・おかしい?・・・あれは!!」

響の視界に灰の山と服が落ちていた。それは、ノイズによって人が死んだと言う証拠。

「ノイズ・・・あの時聞こえてたのは警報だったんだ。急いでここから離れなきゃ」

「きゃあああ」

悲鳴が聞こえた時、響きの体は逃げることよりも助けに行くことを選んでいた。

悲鳴の聞こえた場所に行くと、ノイズに詰め寄られている女の子が居た。

「助けなきゃ!」

ノイズが女の子に飛び掛かるが、寸前のところで響きが女の子を抱えて避けた。

「間に合った!」

「お姉ちゃんありがとう!」

「走るからちゃんと掴まってて!」

「うん!」

ノイズからどうにか逃げようと女の子を抱えて走り続けるも、追い詰められてしまった。

響は女の子だけは守ろうとノイズへ立ち向かっていく。

その時響の目の奥が熱くなる。

「これは・・・歌?」

突然浮かんだ歌、それに従い歌うと。

響の胸が光を放って響きを覆う。

光がはれた時、響きはシンフォギアを纏っていた。

「お姉ちゃんかっこいい!ぷりきゅ〇みたい!!」

「なんだかわからないけど、戦えるってことだけは解る」

響は強化された身体能力を持ってノイズを殴り飛ばし、蹴り飛ばす。

「すごい、これならあの子を守れる!!」

気を抜いてしまった響にノイズが襲い掛かる。

「お姉ちゃな危ない!!」

「クッ!?しまった!」

「戦場で気を抜くな!ハアッ!!」

響に襲い掛かるノイズが灰に変わる。

「貴方は・・・翼さん!?」

「やはり貴女が、巻き込みたくはなった」

「翼さん、あの・・・」

「ごめんなさい、まずは彼奴等を倒すのが優先。」

「はっはい!」

翼が刀を手にノイズを切り捨てていく。

 

 

奏が家で同居人とくつろいでいると。

突如として町中にサイレンが鳴り響いた。

「ノイズが出やがったか!!」

奏は急いで家を飛び出す。

『場所は此処からかなり遠いな』

「クソ!シンフォギア使えれば間に合う!!」

『使えば生きていることを知られてしまう』

「くっそー!!!」

奏はただひたすらにバイクを走らせる。

 

奏が現場に着いて目にしたのは、響が慎次に手錠をかけられている姿だった。

『奏』

「わーてる、あの時感じたの確かにガングニールだった」

『おそらく、奏が彼女を助けたときに胸に刺さったという破片が影響しているんだろう』

「見つかるわけにもいかねーし。逃げるか」

奏はもと来た道を戻ろうとしてとっさにバックステップをする。

奏がさっきまでいた場所が一人の少女によって切り裂かれた。

「貴様何者だ!なぜ我々から逃げようとする!!」

刀を奏へとむける少女、元奏の相棒風鳴翼である。

「翼!!」

「せやぁ!」

「あめえ!!」

翼が奏でへと切りかかるが。奏が刃の側面を蹴り軌道をずらし、そのままの勢いで後ろ回し蹴りからの旋風脚で翼の頭を蹴り抜く。

「ぐふっ!!」

人間の蹴りでは到底あり得ない勢いで翼が壁へと吹き飛ばされる。

「馬鹿な・・・」

翼は驚愕に目を見開く。

奏はウルトラマンと一体化したことにより身体能力が劇的に上がっているのである。

「悪いが捕まるわけにはいかないんでね」

奏が走りだそうと踏み込んだ瞬間体が動かなくなった。

「これって」

「影縫いです。奏さん」

ゆっくりっと慎次がこっちに歩いてくる。

「奏だと!?・・・なッ!?」

翼が慎次の言葉を聞き奏の顔を見つめ、真実であることに気付き言葉を失う。

「慎次さんが知ってるってことは」

「はい、指令室の人間は知っています」

慎次は優しく微笑みながら奏へと語りかける。

「さっきも言ったが捕まるわけにはいかねぇんだ」

「いえ、奏さんが懸念していることは起こりえません」

「何?」

「了子さんと指令がフィーネとしての権力すべてを使い、とっきぶつは独立組織になりました。なので奏さんの安全は保障されています」

翼は慎次の言葉から奏が生きていることを指令室の人間が知っていたこと、奏が帰ってこれるように動いていたことを知り怒りに震える。

「何故・・・なぜ私に教えてくれなかったんですか!?」

「少しでも奏さんの情報を抑えるためです。ごめんなさい翼さん」

涙を流し奏へと手を伸ばす翼。

奏は慎次が嘘を言っていないことを感じ取り、今後の脅威のことを考えて同行するべきか悩んでいたがその全てが吹き飛んでしまった。

翼が涙を流し自身へと手を伸ばしていたからだ。

勝手に助けた気になって、お前が伸ばしてた手を見ようとしてなかったんだなあたしは。

ごめんなーつばさ。奏が翼の手に触れようとするその瞬間。とてつもない地震と爆音が響く。

『奏!!』

「ああ!!」

奏は懐からベーターカプセルを取り出す。

「安心してください奏さん避難はこちらがやります」

「頼みます慎次さん」

奏の背中へと翼は声をかける、またどこかに行ってしまうの?

そんな翼の感情が伝わってくる。

「奏?」

「翼少し待ってろ、サクッとあいつ倒してお前に殴られてやる」

翼へと顔を向け二かっと笑う。

ベーターカプセルを空へと掲げスイッチを押す

カプセルから放たれた光が奏を包み、消えたときその場に奏はいなかった。

 

 

「シャアッ!」

突如として現れた怪獣。透明怪獣ネロンガへと構えるウルトラマン

『行くぜ相棒!!』

奏が闘気を巡らせる。

「ヘアッ!」

ネロンガへと飛び蹴りを叩き込み吹き飛ばす。

「ぎゃおおおおぉ!!」

「ヘアッ!」

ネロンガは角から電撃を放つが、防ぐ必要はなくそのまま走るウルトラマン。

「ぎゃおおお?!」

電撃が効かないことに驚き動きが鈍るネロンガ。

その一瞬のすきにウルトラマンはネロンガの顔面を殴り、そのまま水平チョップを4連撃与えフィニッシュブローのストレートでネロンガを吹っ飛ばす。

 

 

 

 

 

「やはりネロンガごときではウルトラマンには勝てないか」

ウルトラマンとネロンガの戦闘を見ている存在が居た。

「クリス、やれ」

クリスと呼ばれた少女はネフシュタンの鎧を纏っており、命令を聞きネロンガへとネフシュタンの鞭を刺す。

するとネロンガへとエネルギーが注ぎ込まれていき、ネロンガの姿が変わった。

「クククッ、第2ラウンドだウルトラマン」

 

 

 

『なッ!姿が変わりやがった!!あんな能力持ってんのか?』

「いや、ネロンガにそんな能力は無いはずだ」

奏とウルトラマンが会話していると起き上がったネロンガの角から赤色の電撃が飛んでくる。

『きやがった!!』

ウルトラマンはとっさの判断で体で受けるのでは無く、リバウンド光線を展開した。

「ぎゃおおおおお!!」

電撃を一時的に防げたが、ネロンガの叫びと共に威力が増しリバウンド光線を破壊され吹き飛ばされてしまう。

「アァッ!」

すぐに体制を立て直しネロンガの角へと八つ裂き光輪を投げる。

罅は入るが切り飛ばすまではいかない。

ウルトラマンは電撃を躱しながら八つ裂き光輪を当て罅を少しずつ広げる。

「ぎゃおおおお!!」

ウルトラマンに電撃を当てれなくてイラついたネロンガは、ウルトラマンではなく避難シェルターを狙って電撃を放つ。

「!?ヘアッ!」

電撃とシェルターの間に何とか体をねじ込み防ぐことに成功するが。自分が動いてしまえばシェルターに当たってしまうため、電撃に当たり続けるしか無いのである。

「アアアァァッ!」

ウルトラマンに当たったことで喜んだネロンガはウルトラマンへと電撃を流し続ける。

 

 

 

 

「奏!!」

翼が走り出そうとするが慎次に止められてしまう。

「ダメです翼さん!!いくらシンフォギアでも」

「行かせてください・・・もう私は・・・見ているだけは嫌なんです!!」

「翼さん・・・」

そんな時翼と慎次の通信機に了子から連絡が入る。

『翼ちゃん、対怪獣用に改造してあるからシンフォギアでも戦えるわ』

「!!ならば」

『角にひびが入っているわ。角さえ折ってしまえば』

「電撃を出せなくなる」

『行きなさい翼ちゃん、貴方の思いのままに!!』

「翼さん・・・必ず帰ってきてください」

慎次の自分を心配する気持ちを感じて、笑顔で返す。

「奏と2人で必ず戻ります」

 

 

 

『アアアアアアアッ!!』

「ぐうううううぅッ!!」

ネロンガの電撃に苦しむ二人だが、決してシェルターの前からは動かない。

ピコン・・・ピコン・・・ピコン

胸のカラータイマーが赤く点滅する。

膝を着きそうになる体に気合で立ち上がらせる。

『私達を「俺達を」』

『「舐めるなああああぁぁぁぁっ!!」』

立ち上がったその瞬間、ネロンガの角が切断される

『あれは・・・翼!?』

「奏ええええぇぇ!!角は私が切った!!後は頼む!!」

『フッ!成長したんだな翼。なら私も見せなきゃな!!』

電撃が消えたその瞬間にウルトラマンは走り出して、ネロンガへとドロップキックを繰り出す。

仰向けに倒れたネロンガの上に飛び乗り、顔を殴り続ける。

「ぎゃあああお!!」

ネロンガに振り払われるがすぐに体制を立て直し、ハイキックからのローキックで浮き上がったネロンガにソバットを叩き込み吹っ飛ばす。

「ヘアッ!」

腕をクロスさせスペシウム光線を放ち。スペシウム光線を撃たれたネロンガは爆散する。

ウルトラマンは翼へと1度頷き空へと飛び立つ。

 

 

「奏・・・」

飛び立ったウルトラマンを追って空を見つめる翼へと声がかけられる。

「なんだー?」

「えッ!?奏!!」

「何そんな驚いてんだよ?あたしがまたどっか行くとでも思ったのか?」

「だって今飛んでったじゃない!!」

「ハハハッ!!」

「笑わないでよ!!」

顔を真っ赤にして怒る翼は、奏の姿を見て涙を浮かべる。

「翼・・・」

「お帰り・・・奏」

「ただいま」

抱きしめ合って涙を流す二人は、慎次が迎えに来るまで泣きつづけた。

 

 




透明怪獣なのに透明になってねー。

ネタで入れた秋山凛子が意外と票入っててびっくりセブン登場はしばらく後です。
外見だけなので、性格が違うのは許してください。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

歪な少女

今更ながらモンハンワールド買ってはまってました。


二課の本部へと向かう車の中立花響は現状説明できる範囲で聞かされていた。

「え!?それじゃあ、奏歌って偽名だったんですか!?」

「あー悪い、あん時はまだ自分が生きてるって知られるわけにいかなくってな」

「確かに・・・」

助手席に座っている翼が後ろ向き、話しかける。

「奏もうじき着くわ」

「おう」

「あの、着くってどこに?」

「ごめんなさい。まだ教えるわけにはいかなくて。でも安心して、貴方を害することは決して無いから」

翼は響を安心させるように優しく微笑む。

その微笑みを見たことで少し緊張が減る。

ガシガシ

「わッ!?奏さん?」

「大丈夫だ安心しろ。なっ?」

「はい!」

満面の笑みで答える響に、翼と奏の顔に自然と微笑みが出る。

「着きましたよ」

慎次が車から降りて機械を操作し始める。

「ここって?リディアン!?」

「こっちです」

慎次の誘導に従い進んでいく。

「エレベーター?」

「口は閉じていて、舌を噛んでしまうから」

翼は響の手を優しく握る

「はっはい!!」

憧れの翼に手を握られていることに、顔を赤らめ俯いてしまう。

その瞬間エレベーターが動き出す。

「あわわわっ!?」

エレベーターの勢いに驚いてしまう。

「大丈夫か?」

翼と手を繋いでいるため、転びはしないがバランスを崩しかけていたため奏が支える。

手は翼に、体は奏に。憧れのアイドル二人に触れられて響は顔が熱くなる。

「ほれ、着いたぞ?」

「ああぁぁありがとうございます!!」

「ぷっ!あははは!大丈夫か?」

奏は響の顔へと、自身の顔を近付かせる。

顔が真っ赤になり声が出ない響。

「奏、あまりからかわないの」

「わりぃわりぃ」

「行きますよ」

慎次についき指令室の前へと着く。

「響さんからどうぞ」

「はっはい」

響が自動ドアを超えると突然、破裂音が響く。

「「「「二課へいらっしゃい!!」」」」

「え?ええええええぇぇ!?」

翼たちのおかげで疑いはしていなかったが、まさか祝われるとは思わなかった。

「指令!了子さん!おふざけがひどすぎます!!」

「あはははははは!!」

奏はお腹を押さえて悶えている。

「はっはっは!!すまないこれは響君の歓迎と、奏くんの帰還祝いなんだ」

「良く帰ってきてくれたわ奏ちゃん!!」

了子はそう言うと奏へと抱き着く。

「おっと・・・了子さん」

「本当に良かった・・・ウルトラマン様ありがとうございます」

了子は奏から離れると頭を下げてお礼を言う。

事情を知っている者も一緒に頭を下げていた。

ただ一人事情を知らない響は周りを見回しただただ混乱するしかない。

「あーと皆まずは響に説明が先じゃないか?」

「ええそうね」

「????」

響へと一通りの説明を終えた後。響きは驚きに目を見開いて奏を見つめる。

「ノイズを倒せるのがシンフォギアで、奏さんがウルトラマンで」

「あはは・・・まぁそういうことだ。あたしは一度死にかけて、相棒に助けられたんだ。・・・?相棒?」

突如奏の顔が真剣な物へと変わる。

「相棒が皆に挨拶したいらしい」

「ウルトラマン様が!?」

真っ先に反応したのは了子だった。

「でもどうやってだ?」

「それは今から見せるよ」

そう言うと奏は目を閉じた。そして開いたとき奏の瞳の色が変わっていた。

「知っているようだが自己紹介させてもらう。俺の名前はウルトラマン、M78星雲光の国から来た君達で言う宇宙人だ」

「ウルトラマン様!!お久しぶりです!」

了子はウルトラマンへと頭を下げる。

「ハハハ。君は相変わらずかたっ苦しいな、フィーネ自分の道を見つけたようでよかった」

「はい・・・ウルトラマン様のおかげであの方とすべての思いを語り合いました。そして私は、あの方が守ったこの世界を守ることにしたんです」

「良かった・・・辛かっただろう?苦しかっただろう?寂しかっただろ?良くぞ耐えた!!」

ウルトラマンは了子を、フィーネを抱きしめて頭をなでる。

「良くぞ立派に成長した!!お前の友である事を誇りに思う」

「ウルトラマンさまぁあ!!うっうううう」

「良かったなフィーネ・・・ウルトラマン、君が表に出てきたのはフィーネのことだけではないのだろう?」

「そうだ、今回戦ったネロンガは本来ならば簡単に倒せた。だが、鞭のようなものがネロンガに刺さり強化体へとなった・・・潜んでいたあくが動き出したと見える」

「鞭!?フィーネ!!」

「ええ!おそらくそれはネフシュタンの鎧よ」

「2年前に盗まれたあれですか」

「2年前?」

「響ちゃん、あの2年前のライブはね・・・ツヴァイウィングの為のものと同時に、実験の為に開催されたものだったのよ」

「実験?」

「ええ、完全聖遺物であるネフシュタンの鎧を起動するには通常のエネルギー量じゃダメだったの。だから、ライブでエネルギーを増幅させることで起動するという実験をしていたの」

「だが、ノイズが現れたことで現場は混乱、その隙に乗じて盗まれてしまったのだ。・・・響君は重傷を負い、奏はウルトラマンが居なければ死んでいた・・・俺にもノイズを倒せさえすれば!!」

弦十郎は拳を掌へとぶつける。

「弦十郎、君は君のできることを十分している。あまり自分を責めてはいけない。「そうだぜ!旦那!!」」

「ウルトラマン、奏くん。すまない、感謝する」

色々話した後響の検査をしてガングニールの分離は不可能だと知ったことで、響きの扱いをどうするか議論がされていた。

「響君、君は我々が守る」

「いえ!私も戦います!!」

「馬鹿を言うな!!」

「立花!自分から戦いに身を置こうなどと」

「でも、私には戦う力があるんですよね!?」

弦十郎と翼が怒るが響の意志は変わらない

「だが君は一般人だ!!」

「でも私が戦うことで救える人が1人でもいるのなら私は」

「ふざけるな!!君はもっ!?」

弦十郎が響を怒鳴ろうと目を見たとき、言葉が出なくなってしまった。

響の目に、硬い覚悟が映し出されていたのだ。

響きは弦十郎の目を見つめて離さない

「もう…嫌なんです。誰かが死んでしまうのも、何も出来ずにただ見ているだけなのも…私は戦います!私にも大切な人達を守らせてください!!」

「響君…」

「良いじゃないか弦十郎」

「ウルトラマン」

「彼女の言葉を聞いて、自分の意志ではなく一種の強迫観念によるものだと思ったから最初は否定しようと思った。けれど、彼女の言葉は彼女自身が考えて導き出した彼女自身の言葉だとわかった。君もだろ?弦十郎」

「はい」

「確かに戦いは危険だ、特に響は一般人だったんだからな。けれど私達が居る。そうだろ?皆で響を導いてやれば良い」

「…わかった。響君よろしく頼む」

「はい!ウルトラマンさんありがとうございます!!」

「良いよ、これから一緒に頑張っていこう」

「はい!」

「あの、未来には教えていいですか?」

「それは・・・」

弦十郎は言い淀む、本当なら教えるべきではない。

だが、響きはこれから危険な目に合う、何かを失い傷つくかもしれない。

その時響きを支えらるのはその未来と言う少女だろう。

「分かった!その子を連れてきてくれ説明する」

未来の説得は簡単だった、響きがやりたいと言った、翼、奏、二課を信じているたったそれだけで未来は受け入れた。

「未来ありがとう!」

「あっ!最低条件で響きが1人でも戦えるようになってから出撃させてください」

「未来?!」

「響、これだけは絶対に譲らないからね」

「ははは!当然だ、奏くんもいるし響君を育てるお裕は十分あるよ」

弦十郎は未来にすがっている響きを見て爆笑する。

「響、弦十郎に指示すると良い」

ウルトラマンが弦十郎を進める。

「弦十郎さん?」

「ああ、弦十郎は触れさえすればノイズなど敵ではないほど強い」

「ほう、分かるかウルトラマン。響君、俺の修業はつらいぞ?」

「お願いします!!」

 

 

夜。奏は家でウルトラマンと、同居人であるセレナと話していた。

「相棒・・・響は」

『サバイバーズ・ギルト・・・だろうな。』

「畜生!!なにが幸せそうだよ!!あたし結局なんも守れてなかったんじゃねーか」

「奏さん・・・自分を責めてはいけませんよ」

「セレナ・・・」

『そうだ、奏。正確には、響はサバイバーズ・ギルトだっただ』

「だった?」

「そうだ、自身んで乗り越えたのかはわからないが彼女のあれは自己犠牲から来るものではない。自分の大切なものを守りたいと言う、全ての人間が持っている当たり前な物だ」

「奏さん、皆さんで導いてあげるんですよね?」

「ああ今度こそ守ってみせる」

「もしもの場合は私もご協力いたします」

「ありがとう」




ごめんやっぱめんどくさいから響はもう乗り越えてる設定に変更しました
他の候補に数票入ってたのでいっぱい増やしてみました


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

現れたるは宇宙忍者!!

訓練室で弦十郎と奏が組み手をしていた。

「はあぁぁぁぁぁ!」

奏は最小限の動きで躱そうとするが弦十郎の拳圧により生まれた衝撃波に吹き飛ばされてしまう。

「うおぉ!?本当に人間かあんた!!」

「ハッ!このぐらい鍛えれば誰でもできる!!」

「できるかぁ!!」

空中で体制を整え、壁を蹴って弦十郎の目の前へと一瞬で移動する。

「おらぁ!!」

そのま太ももで弦十郎の頭を挟み、高くバク転をする。

「くらえええ!」

「ぬおおおおぉ!!」

そのまま、弦十郎を頭から地面にたたきつける。

「ヘッドクラッシャー!!」

ドン!!!

訓練室が大きく揺れ、砂煙が飛ぶ。

距離を取り、地面に突き刺さる弦十郎を警戒する。

ボコッ!

地面から頭を抜いた弦十郎は、首を軽くほぐしながら歩いてくる。

「おぉ、今のは俺じゃなければ危なかったな」

「やっぱあんた人間じゃないだろ」

「人間だっての。組手は此処までだな、ちと暴れすぎた」

二人の超人的な戦闘により、訓練室はボロボロだった。

「奏くん、君はまだ身体能力でゴリ押しているに過ぎない。もっと技術を磨くんだ」

「わかってる」

バン!!

訓練室へと了子が飛び込んでくる。

「弦十郎君!!大変よ、軍事基地からの通信が途絶えたらしいの!!・・・って!なによこれ!!」

了子は訓練室の惨状を見て絶叫する。

「すまないな。それより通信が途絶えてどのくらいだ?」

「・・・はぁ、1日よ」

「ごめんなさい、了子さん。宇宙人の仕業ですか?」

「分からないけれど、私はそうだと考えてる」

「ふむ、奏くん行ってくれるか?ウルトラマンが居れんば、宇宙人の仕業かどうかすぐにわかるだろう」

「了解、行ってくる」

 

「此処が通信の途絶えたっていう軍事施設か・・・おっ!人いるじゃん!!」

施設の入り口、検問所の中に軍人が居た。

「おーい!聞こえてる?」

奏が顔を覗き込むも、軍人は動かず瞬きもしない。

「!?マジかよ」

『奏気を付けろ、この現象見たことがある』

「敵はなんだ?」

『恐らく・・・宇宙忍者、バルタン星人だ』

「バルタン・・・星人」

『奴らは相手を停止させる技を持っている』

「了解・・・行くぞ!」

 

施設の最深部へと辿り着いた奏の前へとバルタン星人が現れた。

「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ。来たなウルトラマン」

爪を奏へと向ける。

「貴様、俺を呼び出すためにこんなことを」

「そうだ!貴様に殺された我が同胞の仇。そしてこの世界の地球を手に入れるためにな!!」

「バルタン!!」

「来るか!」

「ハァッ!」

バルタンへと一瞬で距離をつめ殴り飛ばす。

だが、吹っ飛んでいったはずのバルタンが背後に現れる。

「!?」

「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」

爪によって殴り飛ばされるてしまい、受け身を取るが既に後ろに回られており蹴り飛ばされる。

「ぐぅ!」

「ブザマだなウルトラマン」

「貴様に殺された同法の恨み」

「この程度では終わらんぞ」

ばらばらの位置から声が聞こえてくる。

『相棒!どうなってんだ!?』

『恐らく奴は一人ではない』

『何!?』

『思い出せ奏。殴ってきたバルタンは普通だったが、蹴ってきた奴は殴った後が付いていた』

「くらえ!ウルトラマン!!」

前から走ってくるバルタン。だが、攻撃を仕掛けてくる直前で消える。

『相棒!』

「分かっている!そこだ!!」

「!?」

バルタンの攻撃を読んでいたウルトラマンは、後ろから現れたバルタンを回し蹴りで吹き飛ばす。

「3体か・・・」

『まずいな』

『どうした相棒?』

『体の主導権が戻る。いいか奏、戦うな』

『なんでだよ!?』

『お前では勝てない』

「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」

「その人間のおかげで貴様を倒すことが出来る」

「感謝するぞ人間」

「くそぉ!」

バルタン3人から逃げ出そうと隙を探すが見つからない。

「死ねぇ!!」

「くぅッ!」

奏にバルタン星人の攻撃が当たるその瞬間、バルタンの動きが止まった。

「どうした!?」

「なぜ止める!?」

「違う!!体が動かない!!」

「「何だと!?」」

「影縫いです、良かった間に合って」

バルタン星人たちの後ろの通路から緒川慎次が歩いてくる。

「緒川さん!」

「人間め!!」

バルタン星人の一人が慎次に飛び掛かるが、慎次はバルタンを飛び越えて蹴り飛ばす。

「馬鹿な!?ただの人間に!」

「人間・・・舐めないでください」

「緒川さん!手伝うぜ」

奏が一体、慎次が一体、そして影縫いにより動けない一体、各個撃破で作戦は決まった。

 

「おらぁ!」

「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」

奏がバルタンに殴りかかるも当たらない

「弱いな人間」

「くそぉ!」

「貴様をすぐに倒し、同胞を助けねば」

慎次と戦っている仲間を見ながら言う。

「よそ見すんな!!」

『落ち着け奏!むやみに攻撃してもかわされるだけだ』

「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」

 

 

「人間・・・」

「行きますよ!」

姿勢を低くしたままバルタンへと駆ける慎次。

慎次を殴ろうと腕を振るが慎次はスライディングして躱す。

「隙だらけです」

スライディングから地面から手で跳ねて、バルタンの顔を蹴る。そのまま体をひねって横蹴りからの踵落としを叩き込む。

「人間がぁ!」

バルタンは慎次の足を爪で挟み、壁へと叩きつける。

「!?」

叩きつけられたと思われた慎次は、バルタンの後ろにいた。

「馬鹿な!!」

「残像です・・・忍びですので」

「ならば!」

バルタンは分身をした。

「分身ですか、なら」

慎次もまた分身しバルタンのと戦う。

 

「まずい!あの人間強い!!」

奏の相手をしていたバルタンは慎次の強さを見て焦る。

「どこ見てる!」

「!?」

バルタンの隙をついて懐に入った奏はバルタンをアッパーで打ち上げる。

『力借りるぜ、ライダー』

アッパーで意識が一瞬飛んでいたバルタン、意識が戻ったその時すでに奏の太ももに挟まれて頭から地面へと落下させられていた。

「ヘッドクラッシャアアアァァァッァァあ!」

ドオオオォン!!!

「どうだ、人間の技は。いてぇだろ」

バルタンには振り向かず歩き出す奏、その後ろではバルタンが爆散していた。

 

「馬鹿な!?同法があんな人間に!」

「彼女は我々の自慢の仲間です!」

慎次はバルタンを上に蹴り飛ばす。

「そして最初に言いましたよね?人間を舐めるなと」

空高く飛ばされたバルタンの背後に現れた慎次は、バルタンを後ろから拘束し高速回転しながら地面へと落ちていく。

「これが!あなた方が馬鹿にした人間の技です!!」

「!?」

「飯綱落とし!!」

ドオオオォン!!!!

「あと一体ですね」

慎次は確認することなく残りの一体へと向かう。

 

「同胞が・・・人間に?馬鹿な・・・」

「お前もここまでだ」

「奏さん気を抜かずに」

「許さん!許さん!!」

バルタン星人が巨大化していく。

「奏さん!ウルトラマンさん!お任せします!!」

「おう!」

『行くぞ相棒!』

『ああ!』

ベータカプセルを輝かせる。

 

「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」

「ヘアッ!」

ウルトラマンがバルタンを殴る、追撃を入れる直前でバルタンが消える。

「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」

声だけが聞こえる。周囲を見回し、感覚をとがらせる。

「シャアッ!」

「!?」

バルタンが出現したと同時にその場へと攻撃する。

バルタンは焦ってウルトラマンへと飛び掛かる。

「ヘアッ!」

八つ裂き光輪で真っ二つにした。落ちる前に、切り裂いた体をスペシウム光線で爆散させる。

 

バルタンが倒されたことで停止させられていた軍人たちが元に戻りすべてが解決した。

「ありがとう奏くん、慎次」

「いえ、僕は当然のことをしたまでですから」

「あたしもだ」

「そういえば、奏さんお使っていたあの技は?」

「ああ、あれはウルトラマンと一緒に戦ったことのある戦士の、技の一つだ」

「ほう、どんな戦士か聞かせてくれないか?」

「だってよ相棒」

『いいとも!彼はね』

ウルトラマンは嬉しそうに語る。




1号大好き


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

白い少女の名は

扁桃炎で入院、めっちゃ痛かった。


私がまだ小さかった頃、パパとママに連れられていろんな国を回っていた。

たくさんの物を見て私はいろんなことを知った。

私の、普通の日常は当たり前の物じゃないこと。

私の今日は明日を行きたかった人の明日かもしれないんだって、ことを知った。

「クリス・・・怪獣を出す、現場の混乱に乗じて融合症例の娘を連れてこい」

「・・・了解」

「クリス、失敗しないでね?」

私の目を見ながらフィーネが言う。

「分かってる」

フィーネ、あの子を見ていると私は泣きそうになる。

彼女は、あの子はフィーネなんて人間じゃなかったのに奴のせいで!

『いいのか?クリス。私に従わなければあの娘は死ぬぞ?』

忌々しい!

いいさ、私はあの子を守る、たとえそれが悪なのだとしても。

 

 

 

 

未来と流星群を見に行く約束をしていたのにノイズが現れた。

「邪魔だー!!」

感情に任せて奴らの群れへと突っ込んでいく。

弦十郎に教わった格闘技と自身の感覚に従って、ノイズを消していく。

奴らの足元に子供と女性の服が重なって落ちていた。

「!?」

激情が沸き上がる。

「お前たちは!いつもそうやって大切な物を!!」

地面を強く踏み込みノイズを殴りまとめて吹っ飛ばす。

「奪っていくなぁあ!!」

握りしめた拳から血がこぼれる。

『響君!怪獣が出たから、奏は怪獣退治に行く君はノイズせん滅を続けてくれ。翼が君に合流するために向かっている』

「了解です!」

弦十郎からの無線に答えたその瞬間、鞭が響に向かって飛んでくる。

「!?」

壁を蹴って立体的によけるが、変幻自在の鞭が追いかけてくる。

「クッ!ハァッ!」

姿勢を最低限まで低くして疾走する。頭上で鞭同士がぶつかり合い火花が散る。

鞭と鞭の隙間を見つけ、飛びぬける。が、鞭に足首をつかまれてしまう。

「しまった!ぐふぅっ!」

壁に叩きつけられる。どうにか外そうと伸ばした手が鞭に捕まる。

「わりぃが、一緒に来てもらうぞ?」

影からネフシュタンを身にまとい顔を隠した少女が現れる。

「貴方は!なぜこんなことを!?」

「それを聞いてなんか意味あんのか?」

「人間同士が争うなんてダメです!!」

「理由を教えてください!協力できるかもしれない!!」

「良いやつだなお前、けどわりぃな理由なんて知らねぇんだわ」

「貴方の名前は?それだけでも教えて」

「雪音クリスだ」

鞭が引っ張られるその瞬間、空から剣が振ってきて鞭を切断する。

「すまない!立花無事だな?」

「チッ!きちまったか」

「ネフシュタンの鎧、返してもらうぞ」

翼が刀を少女へと向ける。

「天羽々斬、風鳴翼厄介だな」

「投降する気は?」

「無い!!」

同時に動き出す。

少女へと駆けだすも鞭による攻撃が飛んでくるため迎撃する。

「お前、人間か!?」

変幻自在の鞭をすべて弾き、クリスへと跳ね返す翼に驚きが隠せない。

「見えた!」

鞭が翼の疾走に追い付けない。

「クッソ!ちょせぇ!!」

動きを読んで鞭を伸ばすが、壁、天井を走る翼に当たらない。

「はアアアァァぁ!」

翼の斬撃をどうにかよけるも、躱しきれずに肩が切り裂かれてしまう。

「ぐううううあぁ!!」

瞬時に傷が治る。

「ネフシュタンの超速再生か、ならばそのさらに上から切ればいい」

「脳筋が!!」

翼が鞭を弾きながらクリスへと迫る。

「はあああ!」

翼の剣が届くその瞬間。

「!?ダメです翼さん!!」

「!?」

「ちょせぇ!!」

地面に仕掛けてあった鞭が飛び出し翼を貫く。

「かはぁ!」

「翼さん!!」

駆け寄ろうとする響だったが、翼に目で止まるように言われてしまう。

「てめぇ!抜けねえ!放しやがれ!!」

「翼さん!」

「見ていろ立花、これが防人の戦いだ!!」

「はなせぇ!!」

「ダメぇ!翼さんやめてください!!」

「絶唱」

絶唱を歌った翼のシンフォギアが輝くすべてが光に包まれ、晴れたその先には血を流しながら立つ翼だけだった。

「翼さん・・・」

「だい・・・じょう・・・ぶだ立花・・・私は負けない」

「生きていて良かったです」

 

 

 

クリス

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

拠点へと戻ってきたクリスは、ネフシュタンでも瞬時にならないほどのダメージを受けて倒れていた。

「クリス、失敗するとは情けない」

「使えないわね貴方」

フィーネと奴に罵声を浴びせられる。

「悪い」

「謝罪なんていらないのよ!ほしいのは融合症例だけ!!」

治りきっていない傷口をフィーネが踏みつける。

「があああぁぁっぁあぁ!!」

「うるさいわねーたかがあの女の絶唱ぐらいで負けてんじゃないわよ!」

「ごめん」

一通り罵倒を言い切った二人立ち去り、クリス1人地面に倒れ伏す。

「ぐうぅうう!・・・はじめ」

『お姉ちゃん!私はじめお姉ちゃんは?』

牢屋の中に入れられてすぐに。同じ牢屋の中にいた少女、はじめが話しかけてくる。

『クリス、はじめはどうしてここに?』

『わかんない、ママと一緒にお買い物してたらここに。お姉ちゃんは?』

『あたしは・・・パパとママを探してたら捕まった』

『そっかーママはねすごいんだよ!だからね!すぐにね!むかえにね!』

涙をこらえながらはじめが、クリスを安心させるために作り笑顔で語りかける。

『そっか。じゃあ安心だな』

抱きしめ頭をなでる。

二人抱き合いながら涙を流す。

二人が仲良くなるのに時間はいらなかった。

二人いつも一緒にいて本当の妹のように思っていた。

『みてみて!この髪飾りねママがくれたの!!』

楽しかった、あの時までは。

『こいクソガキ!』

『いや離して!!』

『はじめを離しやがれ!!』

必死に抵抗するが、宇宙人相手に幼児と小学生では無理だった。

『お姉ちゃん!』

『はじめぇ!!』

必死に伸ばした手は届かなかった。

はじめの無事を祈って待ち続けた。

はじめが連れ去られた扉が開き中から宇宙人と一人の女が出てきた。

『さぁ、自己紹介だ』

『えぇ、お嬢さん初めまして。フィーネよ』

『!?あああぁ!うそ・・だ』

『?どうしたのかしら?』

『くくくく』

宇宙人が笑いをこらえている。

『はじめ・・・嘘だろ?』

フィーネと名乗った女のつけていた髪飾りは、はじめの物だった。

『はじめ?誰のことかしら?』

『フィーネ、先に戻って研究をしていてくれ』

『わかったわ』

フィーネが部屋から出ていくと同時に、宇宙人が泣いているクリスの顔の前へと顔を近づける。

『どうだ?クリス、とても素晴らしいだろ?』

『はじめに何をした!!』

『なに、あのガキはある女のDNAをもとに作られたクローンなのだ』

『クローン!?』

『愚かなあの女は、永遠の時間に耐えられず自らのクローンを作り出した。娘などとおままごとのためにな、くだらん』

『ひじめを返せ!』

『くはははは!返すも何もあれが正しい姿だ。脳をいじって記憶や性格などをいじらせてもらったがね』

『はじめ・・・』

『クリス、君にやってもらいたいことがあるのだ』

『誰が!』

『おっと良いのか?クリス、私に従わなければあの娘は死ぬぞ?』

『!?』

『賢い選択をしてくれ』

「はぁ・・・はぁ・・・はじめは殺させない!悪でもいい、今度こそお前を捕まえる立花響」

クリスは傷ついた体を壁にもたれさせ、眠る。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。