マシュ「先輩ごめんなさい」藤丸「先輩……?」 (一般通過狂化EXバーサーカー)
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マシュ「先輩ごめんなさい」藤丸「先輩……?」
──2018年、亜種特異点新宿修復から数日。
俺こと藤丸立香は困惑した。いや、別にマシュがカルデア職員の何某かに寝取られようがそれは別にいいんだが……
「いや、俺はもう先輩じゃないと思うんだけど……」
そもそも、マシュって俺の先輩じゃん。カルデア歴で言えば芥パイセンと同期みたいなもんじゃん。なんか初対面で「一番人間らしい」って理由で俺が先輩認定されたけど。いや、回想してみると酷いなコレ。頭
「それに俺、職場の同僚にハメ撮り送るのがまともな人間だなんて言ってないんだけどな……」
正直、今だけはロマニになんで勝手に死んだんですかって言いたい気分だ。マジでマシュにどんな教育をしたのかを教えてほしかった。恥らいとか以前に人間らしさを放棄してるじゃん。マシュは俺を人間としての先輩みたいな感じに呼んでたじゃん。その先輩から何を学んだの?俺の生き様ってそんなにひどかった?あの赤い弓兵みたいに背中で語れなかったの?それとも俺が理想の先輩じゃなかったのか?いや、ありそうだな。割と。そのうち法螺貝を吹く真似したり謀反したりしそう。
それともなんだ?セックスしてる時のハメ撮りを親しい人に送ってはいけませんって言ってなかったのが悪いのか?いや、言わなくてもそのぐらい分かれよ!一般常識だろ!ロマニィ!ちゃんと教えとけよ!他人に何言われてもいいじゃないよ!人として大切なものが何かを勘違いしてるって!
「というか、相手も相手だよ」
『イエーイ!藤丸君見てるぅ?』じゃねーよ。ただでさえ人数の少ない職場なんだから、顔隠してても声でだれか特定できるよ。気まずいわ!ホント。せめて動画編集の段階でボイスチェンジャーでも使えよ。
「はあ、なんか疲れてきた……」
まず、俺の部屋のパソコンにデータを直接送るのはやめてくれ。カルデアの職員なら部屋に溶岩水泳部がいるって分かってるだろ。部屋に入り込んだ清姫が勝手に俺のメールチェックしてからの心にもない『先輩ごめんなさい』のせいで気づいたらマシュが燃やされてるとか寝覚め悪いにもほどがあるからね。
──その心は迷いはないけど穢れだらけだし、肉体は清姫の熱量に耐えきれず蒸発した。
……だから言ったんだ。彼女は勇敢な戦士でもなければ、物語の主題でもない。ただの、ごく普通の女の子だったんだよ、と。
なんてのは嫌だからな。何が悲しくてマシュがいっぺん死んだときの再演みたいな状況を視なきゃいけないんだよ。今度に至っては無駄死にじゃねーかよ。
というか、俺が新宿から帰ってきて直ぐにビデオレターを送るのはなんなんだ。こちとら特異点のレポート作成とかやんなきゃいけないことがあるんだぞ。なんかストレス溜まってきた。はあ。
「そもそも、『他人の交尾』なんてものを見せつけられて面白いとでも!?」
「うんざりだ!ビースト先輩の動画だって、編集しなければどうあっても苦行なだけ、最後は恐怖しか残らない!」
「特に面白みのないセックスなんぞ、苦行と絶望の物語だ!そんなもの、見て楽しい筈がない……!」
愛と希望の物語もあったもんじゃねぇ!
……なんでゲーティアみたいなこと言ってんだ。ホントに疲れてるのかな?
──そういえば、ゲーティアって
いやあ、カルデアって真面目な組織じゃんか。ちょっとそういうネタは通じないだろうなって思ってたから意識の外に追いやってたんだけど、一回思いつくと頭から離れないな。
いや、それは置いといて。マジでいつマシュ寝取ったの?流石に人理修復中はないだろうし、俺が新宿行くまでの間?
「マシュ、流石に早く堕ちすぎでは?」
「なにがですか?
「──あっ」
──その心は迷いはないけど穢れだらけだし、肉体は
……だから言ったんだ。彼女は勇敢な戦士でもなければ、物語の主題でもない。ただの、ごく普通の女の子だったんだよ、と。
ついでに、冷凍保存していたコフィンとかカルデアスとかも蒸発して、なんやかんやで藤丸立香は無事に2018年以降を実家で迎えた。あと、退職金に貰った聖杯を使って、なんやかんやで許された清姫を受肉させてから結婚した。
やっぱり、わた清姫がメインヒロインですね。
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